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1970/02/24 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 決算委員会 第4号
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1970/02/24 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 決算委員会 第4号

#1
第065回国会 決算委員会 第4号
昭和四十六年二月二十四日(水曜日)
   午後一時九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月二十日
    辞任         補欠選任
     中山 太郎君     今  春聴君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         森 元治郎君
    理 事
                初村瀧一郎君
                和田 鶴一君
                和田 静夫君
                二宮 文造君
    委 員
                長田 裕二君
                亀井 善彰君
                熊谷太三郎君
                今  春聴君
                佐田 一郎君
                田口長治郎君
                長屋  茂君
                矢野  登君
                若林 正武君
                沢田  実君
                村尾 重雄君
                渡辺  武君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  井出一太郎君
   政府委員
       郵政政務次官   小渕 恵三君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   柏木 輝彦君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        佐藤 忠雄君
   説明員
       厚生省医務局総
       務課長      木暮 保成君
       郵政大臣官房首
       席監察官     舘野  繁君
       郵政大臣官房資
       材部長      石井多加三君
       郵政大臣官房建
       築部長      山中  侠君
       郵政省郵務局次
       長        高仲  優君
       郵政省人事局審
       議官       神山 文男君
       会計検査院事務
       総局第五局長   石川 達郎君
       日本専売公社理
       事        三角 拓平君
       日本国有鉄道常
       務理事      真鍋  洋君
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社厚生局長    大守  坦君
       日本電信電話公
       社運用局長    中林 正夫君
       日本電信電話公
       社建設局長    原田 安雄君
       日本電信電話公
       社資材局長    山本  孝君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十三年度一般会計歳入歳出決算、昭和四
 十三年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十三年
 度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十三
 年度政府関係機関決算書(内閣提出)
○昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書(内閣提出)
○昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(森元治郎君) ただいまから決算委員会を開会いたします。
 昭和四十三年度決算外二件を議題といたします。
 本日は郵政省及び日本電信電話公社の決算につきまして審査を行ないます。
 この際、おはかりいたします。
 議事の都合により、これらの決算の概要説明及び決算検査の概要説明は、いずれもこれを省略して会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(森元治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 それでは、これより質疑に入ります。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○和田静夫君 きょうは、一つは逓信病院などの運営に関すること、それから二つ目には、不正行為によるところの国に与えている損害等をめぐる件、二件について質問いたしますが、まず病院関係をやります。
 一般の国家公務員の共済組合の場合、その公務員共済の経営する病院は、公務員に対する共済制度と一般外来に対するその他の社会保険制度のワク内で、まあいわば独立採算的に経営をされているわけでありますが、逓信病院、鉄道病院、専売公社病院の場合、その辺はどうなっているのか、独立採算が成り立っているのか、あるいは郵政省なり国鉄なり専売公社なりの会計から金を繰り入れているのか、まず答えてもらいたいと思います。
#5
○説明員(神山文男君) 逓信病院の運営でございますが、この経理は特別会計で直接運営しておりまして、その経費について概略申し上げますが、医療施設費の決算額が昭和四十四年度で六十八億でございます。それで収入が十七億になっておりまして、差し引き五十一億、結果的にはいま赤字ということになっております。
#6
○説明員(真鍋洋君) 国鉄の場合でございますが、四十四年度の数字で申し上げますと、収支比率で申し上げまして約二七・三%、百二十三億四千九百万円の支出に対しまして三十三億七千七百万円の収入というような形で、この程度の収支になっております。
#7
○和田静夫君 差し引き幾らですか。
#8
○説明員(真鍋洋君) 差し引きは約九十億ぐらいでございます。
#9
○和田静夫君 ちょっとすみませんが、これは四十三年度の決算ですから、四十三年度の数字と四十四年度の数字、両方それぞれ。
#10
○説明員(真鍋洋君) 四十三年度は収入が三十一億でございまして、支出のほうでございますが、百十二億一千八百万円になっておりまして、収支比率約二七・六%でございます。
#11
○和田静夫君 ちょっと。赤はどのくらいになっておりますか。
#12
○説明員(真鍋洋君) 赤字は約八十億でございます。
#13
○説明員(神山文男君) 四十三年度でございますが、医療施設費の決算額が六十一億でございまして、収入が十三億五千万円でございまして、なお、先ほど逓信病院と申し上げましたが、これは郵政省の場合、逓信診療所とそれから医務室というものを含んでおりますが、その額でございます。
#14
○説明員(三角拓平君) 私のほうの病院は二つございますが、四十三年の収入を申し上げますと二億七千二百万円、それから運営費が三億四千九百万円ということでございまして、差し引き七千七百万円……。
#15
○和田静夫君 聞こえないんですが、大きい声で。
#16
○説明員(三角拓平君) それでは四十二年度を申し上げますと、収入が二億七千二百万円、それから運営費が三億四千九百万円ということでありまして、赤字が大体七千七百万円ということでございます。で、比率といたしましては二二・一%というふうになっております。それから四十四年度を申し上げますと、収入が二億八千八百万円、運営費が三億八千万円ということで、赤字が九千二百万円で、収支比率は二四・二%ということになります。
#17
○和田静夫君 電電公社。
#18
○説明員(大守坦君) お答えいたします。
 私どもの場合は、逓信病院のほかに医務室、診療所等、そういった医療関係の機関一切の合計で経理をいたしておるわけでございますが、四十四年度につきましては収入が二十九億一千万でございます。支出が八十一億六千百万円でございまして、収支比率にいたしまして二八〇%になっております。四十三年度につきましては、ただいま資料を持ち合わせておりませんので後ほど提出をいたします。
#19
○和田静夫君 いま言われたのは四十四年度。
#20
○説明員(大守坦君) 四十四年度でございます。
#21
○和田静夫君 四十三年度、ちょっと電話で確かめてくれませんか。
#22
○説明員(大守坦君) はい。
#23
○和田静夫君 そこで、たとえば郵政省の四十三年度で言えば約八十億ですね。それから国鉄で言えば九十億程度ですね。これはどういうふうに処理をされていきますか、今後。
#24
○説明員(神山文男君) ただいま八十億というお話でございましたが、四十三年度が六十一億の支出でございまして、収入が十三億、それから四十四年度が六十八億の支出に対しまして十七億の収入でございます。したがいまして、四十三年度で四十八億、それから四十四年度で五十一億ということでございます。
 で、郵政省といたしましては、職員の健康管理、それから多数の職員が、非常に欠務日数も多い、病気になる率も多いということで、こういう逓信病院並びに診療所、医務室を設置しているわけでございますが、これは結局、目的とすることは業務の正常な運行をやっていこうということでございまして、そういう意味で、これを運営しているわけでございます。それはもちろん郵政特別会計の運営でございますので、その支出は特別会計の支出というふうになっております。
#25
○説明員(真鍋洋君) 国鉄の場合も同じでございまして、職員の健康管理あるいは旅客の救護等を主たる任務といたしているわけでございますけれども、このうちの損失の人件費等につきましては、うちの経費でまかなっております。これは約六〇%か七〇%のものが人件費でございます。残りのものは共済の負担になっております。
#26
○説明員(三角拓平君) 私のほうは、病院の経営ということにつきまして大体職員の健康管理を考えまして、うちは共済関係は規模として小さいものでございますので、大体公社で負担をしてまいっております。先ほど申し上げたような数字になっているわけでございます。
#27
○説明員(大守坦君) 電電公社の場合におきましては、先ほど申し上げましたように、収支状況から申しますと赤字でございますが、私どもの医療機関の整備に伴いまして年々職員の健康状況は改善されてまいりました。病休の日数等につきましても、職員数の増加にわわからず、年々減少をいたしておるわけでございます。また、収入に計上されないものといたしまして、職員の健康診断を実施しておる、あるいはまた、職員の疾病の予防等の経費も費やしているわけでございますが、こういうものは収入に計上されないわけでございます。そういった点を勘案いたしますと、ただいま申し上げました収支が多少赤字でもやむを得ないものと、かように考えております。
#28
○和田静夫君 診療所を除く各地の鉄道病院、それから逓信も診療所を除いて各地の逓信病院、それから公社の場合も同様の、その建設費がどれだけであって、国費でまかなわれたものがどれだけ、ちょっと内訳を聞かしてください。
#29
○説明員(真鍋洋君) 鉄道病院でございますが、現在一種病院が九カ所ございます。二種病院が二十九カ所で、診療所が百五十五カ所あるわけでございます。当初からの建設費という形での建設費は現在手持ちは持っておりませんけれども、年間約七億から十億程度のものを新改造に使っております。その他、建設費につきましては調べられます限りの資料を後ほど提出いたします。
#30
○説明員(神山文男君) ただいま病院の建設費についてつまびらかにしておりませんが、ただいまの東京逓信病院等は昭和十二年の開院ですが、寄付金でできたということを聞いておりますが、ただいまのところ建設費の資料はございません。
#31
○和田静夫君 公社にあとで聞きますが、たとえば東京逓信の場合、年間の省としての持ち出しはどのくらいになりますか、繰り入れ。
#32
○説明員(神山文男君) 総体で先ほど申し上げたとおりでありまして、いまある病院での経費はちょっと手持ちの資料がございません。
#33
○和田静夫君 これはこの間あなたのところに三日くらい前から要求しておって、きのうまで出てこなくて、したがって、きょうお聞きするということにしかたなしにしたわけですから、それがきょうまだ答えられないのじゃ困る。実はこの観点は、あなた方の病院はみんな一般国民を閉鎖的に扱っておるわけだから、したがって、医療行政全体のことは厚生省に伺いますが、過密地帯、過疎地帯において非常に困っておる人たちがかかれない。きょうの決算委員会の観点はそこにあるわけだから、したがって、あなた方がどれだけのものを繰り入れておるかということは、かなり、税を納めておる国民の立場にとっては問題なんです。そういうことで前もって丁寧に聞いておったのだから、ちょっとすぐ調べてください。
#34
○説明員(三角拓平君) お答えいたします。
 私のほうの病院は建設の年次がかなり古いのでございます。したがいまして、東京病院は昭和八年開設をして、その後、当初の設備なり建物の改修等をやりましたけれども、そういうような関係で現在数字をちょっと持ち合わせておりません。もし必要でございましたならば後ほど提出したいと思います。
#35
○説明員(大守坦君) 電電公社の場合におきましても、病院の設立当初からの創設費というものは現在把握いたしておりませんが、四十五年度の例で申し上げますと、おおむね年間十億円程度の建設投資を病院に対して行なっております。なお、少なくとも公社発足以来は、この関係への国からの繰り入れというものはございません。以上でございます。
#36
○和田静夫君 いまの国鉄と電電公社の場合、これは医療器具などの購入費はどうなっておりますか。この中に含まれておりますか。
#37
○説明員(大守坦君) 固定資産として計上をいたします医療器具等につきましては、この中に入っております。
#38
○説明員(真鍋洋君) うちの場合も入っております。
#39
○説明員(神山文男君) 郵政も同様でございます。含まれております。
#40
○説明員(三角拓平君) 私のほうも入っております。
#41
○和田静夫君 特にきょうは逓信の決算ですから、おたくの数字が出ないとちょっと進まぬのですが、どういうことになりますか。
#42
○説明員(神山文男君) ただいま調べております。しばらくお待ちを願いたいと思います。
#43
○和田静夫君 これ金額が後ほどおそらく、いま私が質問しておる間に出ましょうが、ともあれ一般外来が締め出されておりますね。
#44
○説明員(神山文男君) 逓信病院は郵政省の付属機関でございまして、職員及びその家族の診療を目的として設置されておりまして、そのようにいたしております。ただ、一部永年勤続して退職した人、郵便の請負集配人とかその他郵政事業に特に貢献のあった方については、緊急の場合、施設に余裕のある場合に限り診察いたすという方針でおります。
#45
○和田静夫君 郵政省の場合、もう一つ聞いておきますが、職域的に病院を運営をするという理由なんです。もとを尋ねていけば診療所からこうなった。診療所の段階まではまだ理解ができる。病院になっても職域的に運営をされなければならない理由というのはどういうところにあるか。
#46
○説明員(神山文男君) 御承知のように、郵政省は三十二万以上の職員をかかえておりまして、その病気で休む日数をとりましても、延べにいたしまして年間百七十万日に及ぶというような状態でございまして、現在においてはこの健康管理いかんが業務の運行に非常に影響を及ぼす、これを一割上げるか下げるかによって相当の要員というものが増減するということでございます。特に郵便事業のように人手に依存する度合いが多いという仕事でございますので、病院及び診療所等による診療あるいは健康管理、そういうことのいかんが非常に仕事に影響を来たすという現状でございますので、やはりこういう観点からぜひ病院を運営して職員に利用させていかなければいけないというふうに考えております。
#47
○和田静夫君 ここで、郵政省の場合、設置法十六条でいま言われた趣旨のことがきめられておりますね。ちょっとお聞きをしておきますが、国鉄、専売公社の場合ですね、これは内部の規定であって特に法的な根拠がないでしょう。電通の場合も含んでいかがですか。
#48
○説明員(真鍋洋君) そのとおりでございます。
#49
○説明員(三角拓平君) 特にございません。
#50
○委員長(森元治郎君) ちょっとこっちへ声が届かない。きようの先生方非常にお上品で小さいからもう少し届くように。
#51
○説明員(大守坦君) 日本電電公社法には根拠規定はございません。
#52
○和田静夫君 理由は――法的な規定がなくて、それで外来を締め出されている鉄道病院それから関東逓信病院、専売の場合は規模が小さいといえば小さいですが、その理由をちょっと願います。
#53
○説明員(真鍋洋君) 国鉄の場合、職員約四十六万ございまして、これの職員並びに家族の健康管理を主としてやっております。そのほか、定期健康診断その他の検診を全面的にやっておるような状況でございまして、国鉄の職員並びに家族の診療で手一ぱいになっております。たとえば病床の利用率でございますけれども、現在四千百三十一ベッドあるわけですけれども、この利用率は平均いたしまして約六四%程度になっておるというふうな状況でございます。なお、そのほか、旅客の緊急の救護に当たるというような件数も徐々に多くなってまいっております。そういう意味で病院の医療設備並びに医師、看護婦等の能力の面から見ましても手一ぱいであるという状況でございます。
#54
○説明員(大守坦君) 関東逓信病院につきましては、ただいま御指摘のように、原則といたしまして一般の部外者の診療はいたしておりませんですが、現在、部内の職員、家族等の場合につきましても申し込みをいたしましてすぐ入院できるというふうな状況にはございませんので、これ以上一般に開放いたしますと、職員の、あるいは家族の診療に支障を来たすということが予想されるわけでございます。しかしながら、部外につきましては一切締め出すということではございませんので、私どもの病院の場合に、特殊な専門家もおりますし、そういった場合につきましては、医師等の紹介によりまして適宜診療はいたしておるわけでございます。
#55
○和田静夫君 いまいみじくも言われた、その特殊な、たいへん有名な専門家を――そこ、あとから問題にしようと思っているのです、私は。実際問題としては紹介がなければいけない。それでたとえば――まああとにしましょう、決してオープンにはなっていないところに問題が起きているから取り上げたのです。
 そこで、ベッド数を言われたんですが、鉄道病院四千百三十一床、六四%といま言われましたように、それは確認をしてよろしいですか。
#56
○説明員(真鍋洋君) これは四十四年度末現在の年間平均でとってございますけれども、この数字には間違いございません。
#57
○和田静夫君 そこで、同じ質問をしたいわけです。
#58
○説明員(神山文男君) 逓信病院の場合でございますが、ベッド数が十七病院で千八百十床ございます。四十三年度でございます。四十四年度が千八百六十床。それから利用率でございますが、四十三年度は八九・九%、それから四十四年度が八九・六%になっておりまして、ほぼ九〇彩利用というのが大体毎年のペースになっているところでございます。
#59
○説明員(大守坦君) 電電公社の場合には、病院がいろいろ取りまぜて十五ございますが、合計いたしましてベッド数は二千九百十一でございます。ベッド利用率はおおむね八〇%でございます。
#60
○和田静夫君 厚生省にお聞きをします。幾つか、これはあとから述べようと思いますが、ちょっと考えてみたところ、経営のもとが、たとえば郵政省なりあるいは電電公社なりあるいは国有鉄道なり、もともと国費からの支出を含みながら運営をされる病院。そうして、それらのところで、ともあれ八九・九%であろうとあるいは六四形であろうと、ベッドはあいている、年間を通じて。しかし、いま私たちが虎の門病院へ行ったって、何日待っても、入れるかわからない、有力な人は別です。それから、都下から朝、三時間がかりぐらいで出てこなければ、その日の受付には間に合わない。それだって虎の門病院に来れば一日がかり。こういうような状態を各所に、過密地帯では散見するということ。過疎地帯ではお医者さんが足りない。したがって、そばの逓信病院へ行きたいあるいは公社の病院へ行きたい。特に鉄道病院なんか、駅との関係から、便利なところにあるから、そこに行きたい。しかし見てもらえない。したがって、そこにあるところの国立病院に行くと、これは一日がかりでない、前の日に出ていって、泊まってあくる日見てもらえるかどうかわからない。こういうような状態に、税を納めている、いわゆる国民が置かれている。したがって、病院行政を統括する立場で、こういう状態を厚生省はどのようにお考えになっているか。
#61
○説明員(木暮保成君) 職域病院の運営につきましては、ただいまの法律のもとでは特段の規定がございませんで、職域病院のほうの開設者のほうで、どういうふうにお考えいただくかということできまってくるのでございます。そういうことでございますが、ごく一般論で申し上げますと、その職域病院が置かれておりまする地域で、なかなか住民の方がお医者さんにかかれないという事情が一方にある。一方、職域病院の開設者のほうで地域の住民の方にオーブンできるという事情がある、あるいはまた病院のほうでも余裕があるということであります場合には、厚生省といたしましては、一般地域住民の方にも利用させていただくように運営していただくほうが望ましいと、こういうふうに考えております。
#62
○和田静夫君 したがって、いま厚生省の見解で考えてみれば、いまのような一般外来に対して閉鎖的な運営をしているのは、省内にあるところの、あるいは建物の中にあるところのいわゆる局舎内にあるところの診療所ならいざ知らず、全く威容を誇っておりますからね、地方へ行けば。それぞれの病院は、そういう病院運営はやはり改めるべきだ、いまのお説からいけば、そういうことになろうと思うのです。特に、たとえば精密検査を必要とする、高度な機械を必要とする、そして医療器具というのは年々変わっていっている。逓信病院にしろ鉄道病院にしろ、その他のこういう病院はそれを購入していく能力を持っている。ところが、税を納めている国民の側はその恩恵に浴することはできなくて、旧態依然たる診療を施すところに行かなけりゃならない。行けるのはまだいい。行って一晩泊まりの旅費もない、宿泊費もないという方々は、結果的には売薬にたよらなければならない。こういうような状態を考えた場合、逓信病院全体の運営について改めてもらわなければならないと、こう思う。これはまず総裁いかがですか。
#63
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 ただいま厚生局長がお答えいたしましたけれどもも実は私も病院の詳しいことはよく知らないのでございますが、いまお話が出ましたように、たとえば東京なんかの例を見ますと、かなり――さっきベッド数が八十何%というお話が出ましたけれども、科によりましては、関東病院にあまり評判のよくない科がありまして、そういうところはわりあいにベッドはあいて、しかし、いいところは満員になってなかなか入れないというようなことがあります。それから地方へまいりますと、私は、いま厚生省のお答えになったようなこともあるんじゃないかと思いますが、そういう問題につきましては、なおよく実際の例を調べまして考えたいと思います。
#64
○説明員(神山文男君) 先ほどお答えいたしましたように、逓信病院の場合は約九割の利用率でございまして、大体この辺が実際の運用としましては最大限のところではないだろうか。というのは、絶えず一割くらいのあきベッドというのがないと、どうしても技術的に円滑にベッドの回転ができないというような事情もありますので、ただいま電電の総裁のお話もありましたが、科ごとのアンバランスは多少ある。女子のベッド等はあいておっても、男子を入れることができないというような問題も多少ありまして、一割くらいの余裕は絶えずないと技術的にいけませんし、また、現実にそういう一割くらい常時あきベッドが絶えずあるという結果になっております。これ以上他の方々の利用に開放するということにつきましては、現在の職員の利用数、施設から見まして困難ではないかというふうに考えるわけでございます。
#65
○和田静夫君 たとえば科によってというお話でございますが、今日、予防医学的な見地に立ったいわゆる診療というものは非常に進んでおるわけですね。そうすると、人間ドックなら人間ドック一つ考えてみると、人間ドックへ行くのは容易じゃないんですよ。国立病院なんか待たなければならない。ところが、おたくの場合なんかを開放すれば、そういう部分におけるところの早期診断、早期治療という今日の全体として求められている医療の要求にこたえ得るわけでしょう。そうすれば、そういう部分については、やっぱりもっと開放性を持つべきでしょう。そういうふうにお考えになりませんか。たいへん健康なら別ですが、病気をお持ちになっている方なら、おそらくそうお思いになるでしょう。圧倒的な人はそうお考えになるんじゃないですか。
#66
○説明員(神山文男君) 考え方として、先生のおっしゃるような考え方もあろうかと思いますが、ただいまの逓信病院の設置の趣旨並びに現在の利用状況、施設の利用者数から見まして、施設の余裕というものがございませんので、非常に困難だと存ずるわけでございます。
 それから、先ほど先生の御質問の、東京逓信病院だけで見た場合の経理でございますが、ただいまわかりましたのでお答えいたしますが、支出が十三億九千万でございます。それから収入が五億五千万でございます。
#67
○和田静夫君 そういう言い方をされますと、各科ごとに尋ねていかなければならぬわけです。内科がどうなっていますか、外科がどうなっていますか、整形外科がどうなっていますか、眼科がどうなっているか。あるいは関東逓信病院で言うならば、有名な皮膚科はたいへんでしょう。しかしながら、その他はどうなっていますかということになっていって、一時間の時間じゃ終わらないんですがね。したがって、私は一般論で述べているわけで、いろいろの面が考えられると思うんです。そういう予防衛生の面からも考えられますし、あるいは今日、予約制などということが非常に多くとられてきておる。したがって、先ほど皆さん方が言われたような理由によるのならば、職員なんかに対しては一定の時間の予約制をとっていくとか、それから午後の何時から何時までは外来に開放するとか、あるいは午前中の早い機会は開放するとか、三時以降は職員のものにするとか、やり方としてはいろいろあると思うんです。そうでしょう、よそのところが困っているんですから、とにかく税金を納めている国民が困っているんだから、そこに目を向けないところの病院などというものが存在をしていくということは、今日私はそう簡単に許せない。考えてみなさいよ、ちょっとしたところへ行くでしょう、薬局はあるんですが薬剤師がいるわけじゃない。資格のない人に薬を盛ってもらって国民は黙っているんです。ところが、あなた方の病院というのは、りっぱなたくさんの専門の薬剤師で安心をして薬をもらえる状態です。それが主人公たる国民には開放されない、そんな不合理なんてありますか、したがって、私は、言ってみれば、郵政省設置法第十六条というのは改正をされる、それから、その他の公社の病院というのは、これは内部規定でしょうから、きょう私が述べたことが筋が通っているとお思いになるならば、それに基づいて変えていける状態なんですから、お変えになるのが私は至当だと思うんです。大臣がお見えになりましたが、いかがです。
#68
○国務大臣(井出一太郎君) 衆議院の委員会の関係で少しおそくなりました。いま逓信病院の問題で御質問が続けられておるようでございまして、私、ずっとそのいきさつもまだ十分には伺っておりませんが、おそらくは、ああいう施設も国民本位にもっと開放したらどうかと、こういう御趣旨だろうと思うのであります。確かに、現在、逓信病院は特徴もございまして、いろいろあそこには名医もいるようであります。したがいまして、そういう御要望も確かにございましょうと思います。これはおそらくほかの政府機関などが持っておる病院などにも当てはまる論理ではなかろうかと思いますが、現在といえども、ある程度の開放といいましょうか、部外の方にもそういう機会は全然皆無であるとは私思っておりませんけれども、いま御趣旨のような問題は、あるいはまあ設置法の問題にもわたりましょうし、従来のいきさつ等にも関連があるだろうと思いますので、御提起になったきょうの御発言の御趣旨をよく体しまして、しばらく検討の時間をお与えいただきたいと思います。
#69
○和田静夫君 ともあれ、逓信関係にすれば五十億以上の年々の赤、あるいは国鉄にすれば八十億以上の赤、こういう形になってきているのですから、それを負担をする国民の側にとってみれば、それらのことを考えて、また逆の要求が起こる。一時、虎の門病院が逓信病院やそのほかに右にならえをして、組合員だけのものにしようという動きが起きて、御承知のように理事長が更迭をされた、こういうことが起こりました。そんなことに閉鎖性が起こったらたいへんなことになる。閉鎖をしてしまえば、おそらく――国家公務員だけの病院にしてしまえば赤に転落します。そういうことを一面では考えて、運営全体というものを考えていく必要があると思うんですが、厚生省の設置法の二十一条には、「国立病院は、医療を行い、あわせて医療の向上に寄与する機関とする。」とありますね。私は、この点は厚生省に付属していようと、あるいは郵政省に付属していようと、国鉄や専売公社に、あるいは電電公社に付属していようと変わりはないと思うんです、病院という質からいって。したがって、この外来を締め出している逓信病院なり、鉄道病院なり、専売公社病院なりの運営というものは、医療の向上にも実は逆行するものではないだろうかと思います。まあ、きょう宮内庁の病院にも来てもらう予定でしたが、来てもらえなかったので、たとえば美智子妃殿下が異状妊娠をされて、宮内庁病院があったって、結果的には、あそこは外来入っておりますけれども、そんなに自由に入れるような状態でないから行かない。したがって、内部のお医者さんの悪口を言うつもりはないけれども、医療の向上に医者たちが研さんを積んでいないので、すぐ、兼任でもないようなお医者さん、東大の専門のお医者さんを呼ばなければならぬことになるわけです。外来が一ぱい来て、そしていわゆる新しい医療の研さんが積まれているという関係の中では、その医療自体の向上ということも内部的に起こり得ると思う。したがって、閉鎖性というのは、そこに働いているお医者さんのためにもなっていない。こういうことも一面では私は考えてみる必要があると思います。そういう意味において、いままでの論議を通じながら、厚生省としては、先ほど答弁されました開放されるべきだということで終わるだろうと思いますが、もう一ぺん見解を承っておきたいと思います。
#70
○説明員(木暮保成君) 使用者と申しますか、事業主と申しますか、そういう立場から、従業員の方の福利施設あるいはその他の意味合いで職域病院をつくるということはあってもよろしいと思いますし、また、医療法の上でも認められていることでございます。その運営につきまして、オープンにするかどうかという問題でございますが、先ほども申し上げましたように、法律上は職域病院の開設者の方の御意向次第、こういうことに医療法の上ではなっているわけでございます。そこで、職域病院が置かれております地域でお医者さんに非常にかかりにくいという状態があるならば、ごく一般論としてでございますけれども、地域の医療に御協力をいただくということができればたいへん望ましいと思うわけでございます。ただ、これは先ほども申し上げましたように、開設者側のほうにいろいろ御事情もございましょうし、また、病院に余力があるかどうかということが第一に問題になるわけでございます。そういう条件が満たされた場合に、地域医療に協力していただくということは非常に望ましいと思うわけでございます。
#71
○和田静夫君 いわゆる共済病院あるいは職域病院に厚生省が余分なことまで言ってもらっては困る。したがって、その運営に対しては自主性を持ってもらわなければならぬが、いま言った原則的なものについては、厚生一省としてはいま最終的に答弁された結語をもっと大切にするという姿勢をとってもらわなければ困るんじゃないかと思う。いろいろないきさつがございますけれども、実は地域において逓信病院なり鉄道病院を開放すると、日本医師会から何か言われる。医師会の圧力に屈して、これらの病院が開放されないという事態が現実には存在をしているでしょう。あなた方の答弁すっきりしないから、言わなかっただけですがね。したがって、税を納めているところの国民がその金の運用を通じながらつくられたところのりっぱな病院を横に見ながら、旧態依然たる診療の中でがまんをしなければならないという事態が、過疎地帯を回ってみなさいよ、いま過密の問題であれしておりますけれども、過疎地帯はあした病係に入らなければとにかく生きていけない人だって結果的には締め出されているんですよ。先ほど、大臣なり総裁なりが、全部閉め出されているのではないと言われた。確かに全部が閉め出されているんじゃない。紹介があればいい。しかし、紹介を受ける人は社会的にどんな人かということを考えてみる必要がある。むしろ紹介を受けられた一部の人が行けるというところに逆の意味では問題があるんじゃございませんか。紹介を受けた人たちだけが行けるという状態があるのならば、紹介を受けない人が堂々と国民健康保険証を持っていって見てもらえるということがあたりまえじゃございませんか。厚生省の側はすっきりしたことを言われませんがね、いわゆる保険行政一元化というような問題、将来もこの医療体系全体の改変の問題とからむでしょうがね、そういうものとのかね合いでもそうでしょう。特定の共済組合の保険にいる人はどこどこで見てもらえるでしょうけれども、一般的な国民健康保険の患者は見てもらえない。旧態依然としてその保険患者というのは施療患者である。紹介を受けてきた、そして余分にお礼も払うことができるこういう人は見てもらうことはできるけれども、保険それだけで治療を受けようと思う者は見てもらうことができない。不合理でしかたがないでしょう。大臣、総裁は、この辺を十分考えてもらって、運用について検討されるということでありますから、ひとつ、いま言ったような観点に立っての検討を約束をしてもらいたいと思いますが、よろしいですか。
#72
○国務大臣(井出一太郎君) 私も承っておりまして、御趣旨はごもっともと思います。制度的に何か制約もあるようでございますが、ひとつ前向きにこの問題は検討してみたいと思っています。
#73
○説明員(米澤滋君) 先ほど申し上げましたが、私も実は、病院が全国にたくさんありまして、詳しい事情をよく知らないんでございますが、前向きに検討いたしたいと思います。
#74
○和田静夫君 それじゃ次に移ります。
 会計検査院の昭和四十三年度決算検査報告によりますと、郵政省関係の「不正行為」として「職員の不正行為により国に損害を与えたもの」というのがあります。ここ数年にわたり、職員の不正件数と、その金額をまず示してもらいたい。
#75
○説明員(舘野繁君) お答えいたします。
 最近におきまする部内の郵政省職員の不正によりまして、国に損害を与えました金額は、最近四年間を見ますると、昭和四十一年度四千五百九十八万五千円、昭和四十二年度二千五百八十四万三千円、昭和四十三年度二千八百八万四千円、昭和四十四年度二千八百十九万円でございます。なお、件数といたしましては、同じく四十一年度四百七十一件、四十二年度三百五十九件、昭和四十三年度四百十九件、昭和四十四年度.五百三十件と相なっております。
#76
○和田静夫君 この決算報告の七五ページの二二一−二二四、不正行為のところ、カッコ内に、「うち昭和四十四年九月末現在補てんされた額」とありますが、このように補てんされないで国損になっている部分ですね、これを、同じく数年の額をちょっと示してください。
#77
○説明員(舘野繁君) その前にちょっとお断わり申し上げますが、ただいま前の御質問でお答えいたしましたのは、各年度の数字で、件数、金額でございまして、御案内のとおり、この検査院の報告に載っておりまするのは前年度の検査時点から四十三年度当該検査の時点まで、具体的に申しますると、四十三年の十月ごろから四十四年九月ごろまでの計数でございまするので、その間に若干の数字の食い違いがございまするので御了承いただきたいと思います。
 それでは、ただいまの御質問でごさいますが、不正行為によりまして国が損害を受けまして、まだ補てんされていない金額を申し上げます。四十一年度が一千二百六十七万九千余円でございます。昭和四十二年度が六百十九万五千六百九十六円であります。昭和四十三年度が三百三十五万八千八百五十三円でございます。この三年間で不正行為額六千六百七万円に対しまして、未補てん額二千二百二十三万円余ございます。
#78
○和田静夫君 これはどういうふうにされていきますか、残っている未補てん額は。
#79
○説明員(舘野繁君) この国損は、法律の定めるところによりまして、国が、郵政省が補てんをあるいは回収をいたすわけでございますが、ただいままでのところ、この三年間を通じて申しますると、二千二百二十三万円のうち四一%に当たりまする九百十一万円余を回収してございます。
#80
○和田静夫君 この検査報告の、「特定郵便局長等の不正行為が跡を絶たない」とありますね、この一三三は足利朝倉郵便局ですが、処分処置調書によりますと、他の事件の場合には監督者もまた処分されておりますね、ところが、この足利朝倉郵便局の特定郵便局長の場合だけ監督者の処分がないのは何か理由があるのですか。
#81
○説明員(神山文男君) 特定郵便局長の監督者といいますか、直接監督しているという、そういう地位にある者は郵政局長でございまして、まあ監督者責任ということになると郵政局長の責任ということになろうかと思いますが、他の郵便局長とかあるいは機関の長というような人の場合は、ある職場で直接その部下に接しているということであります。ところが、郵政局長の場合は非常に離れて別の機関になっておりますので、その辺の犯罪との因果関係というものについて、一般の監督者と若干性格の違う面があろうかと思います。そういう面を勘案いたしまして判断いたしておるわけでございますが、もちろん、そういう特定局長の犯罪が起きた郵政局長に対しては、そのつど厳重な注意はいたしておるわけでございます。
#82
○和田静夫君 そうすると、この朝倉郵便局の場合、別にいま具体的にはおわかりになりませんね、特にこれだけはずれているというのは。ほかの、あるいは同じような意味で特定郵便局の場合があるでしょう。
#83
○説明員(神山文男君) 他の犯罪の場合は、直接の上司で、しかも日ごろその部下に接しておって、当然通常の管理者としての注意を払っておれば犯罪が防げましたり、もっと早期に発見できたのではないか、そういう点について遺漏があった場合監督責任を負っているわけでございます。ちょっとこの足利の場合の郵政局長の責任という場合と性格が違うかというふうに判断いたしたわけでございます。
#84
○和田静夫君 郵便物の不着、内容滅失、棄損、引きかえ代金の取り立てができないなどによる損害に対する損害賠償額のここ数年の推移を示してください。
#85
○説明員(舘野繁君) 郵便犯罪、事故等によりまして、書留郵便物の不着等によりまする損害賠償は、昭和四十一年度一千九百六十七万円、四十二年度一千八百八十六万円、昭和四十三年度二千百六十万円、四十四年度二千六百四十八万円余になっております。
#86
○和田静夫君 そこで、私は、四十五年度の郵政要覧を持っておりますが、これによりますと、四十四年度の郵政犯罪は四千二百三十五件で、犯罪金額は四億四千六百十万円ですね、これは四十三年度はどうなっておりますか。
#87
○説明員(舘野繁君) 先ほど、前にお答えいたしましたのは書留の不着等によりまして郵便法に基づきまして差し出し人に損害賠償をいたしました金額でございますが、ただいまの貯金、保険、郵便その他郵政事業全般につきましての犯罪金額と申しまするのは、いわゆる国に損害を与えたあるいは私人に実際に損害を与えたという額ではございませんで、たとえば保険料その他を受け入れ計理いたしますのに一定期間――一定期間と申しますとおかしいのでございますが、相当の期間正規の取り扱いをいたしませんで、正しい口座にその現金を取り扱い者が納めなかった、おくれて納めるというのも、事情によりましては、これは一銭も結果としては国に損害を与えませんけれども、横領その他の犯罪を構成することがございます。その金額がただいま先生ごらんになりました金額でございます。それで、そういう意味でのいわゆる犯罪金額といたしましては、郵政各事業を通じまして昭和四十一年度三億三千三百万、昭和四十二年度一億三千七百万、昭和四十三年度−五千九百万、四十四年度三億四百万と相なってございます。
 なお、参考までに、この中でいわゆる実損額と申しまするかを申し上げますと、四十一年度は五千百万、四十二年度は三千二百万、四十三年度は三千六百万、四十四年度は三千八百万ということに相なっております。
#88
○和田静夫君 いまの実損額というのは、この郵便犯罪全体によるところの国損ですか。
#89
○説明員(舘野繁君) 二色になりまして恐縮でございますが、ただいま申し上げましたのは国損とそれから国損に至らない損害、まあ私人の損害も含めました額でございます。なお郵便だけではございませんで、貯金、保険その他の国庫金の取り扱い等、郵便局で取り扱っております業務全般についてのケースでございます。
#90
○和田静夫君 大臣に最後にお尋ねをいたしますが、事故やら郵政犯罪というのは非常に目立ってきているわけです。それで、これ国損額、さっきの全体を含みますと、これ増大傾向にありますね。これをどのように対策をされるつもりでいらっしゃいますか。
#91
○国務大臣(井出一太郎君) ただいま御指摘のように、年々漸増しておるというお話でございますが、これを部内と部外とに分けますと、いわゆる部内の職員の犯罪によるところの国損額は、これは年々減少ないしは横ばいというふうに理解をいたしております。
 そこで、不正防止の方法につきましては、省をあげて取り組んでおるところでございまして、ただいま事務次官を長とする郵政事業防犯対策協議会というものを設置をいたしまして、防犯体制の確立と防犯意識の高揚をはかっておるのであります。不正行為の大部分は貯金、保険の業務に従事する職員がその職務を利用しての現金の受け入れであるとか保管であるとか、こういう場合に不法に領得をするというケースが多いようでございます。そこで、これらにつきましては、責任者の監督体制を一そう強化をいたしまして、窓口等における内部牽制組織というものを確立いたしまして、おりあっては担当業務の変更もするというようなことにも配慮をいたしておるようわけでございます。特に郵政省の場合は監察という特別な機構を持っておりますから、これをも動員をいたしまして、そして今後ますます防犯対策に対する意識の高揚、施策の浸透、これに努力をいたす所存でございます。
#92
○二宮文造君 大臣がやがて退席されるそうでございますので、総括的にお伺いしておきたいんですが、どうでしょう。私きょうは郵便切手の問題について若干お伺いしたいと思うわけです。
 大臣、郵便切手は何のために発行されるか。非常に常識的な質問ですが。
#93
○国務大臣(井出一太郎君) これは郵便切手の意味いかんということでございましょうが、私どもの理解のしかたは、郵便に関する料金を納付するため郵政大臣が郵便切手というものを発行いたします。そこで、これには数量その他の制限なく常時発行されておる普通の切手、それから各種の記念行事であるとかその他の記念のために、あるいは自然や文化を紹介するというような意味で出す特別切手と、この二種類がある、こういう理解のしかたをいたしております。
#94
○二宮文造君 じゃいずれも、一般の通常の郵便切手であろうともあるいは自然とかそういう記念のものを表徴するための特殊切手であろうとも、郵便料金を納付する、そういう趣旨には変わりはないわけですね。
 そこで、またもう一つ。郵便切手、印紙もそうですが、これは定価で販売されるということが御承知のように法律にきめられ、また売りさばき所の規則ですね、これにもそのことは明記をされているわけですが、郵便切手というものは定価で販売されるものだと、こう理解してよろしゅうございますか。
#95
○国務大臣(井出一太郎君) そのとおりでございまして、手数料等扱い所のそれは、料率のきめ方はございます。
#96
○二宮文造君 大臣がおっしゃった手数料は、売り上げ数量に応じて別途還付されるものですから、要するに私は、いま一般に売られる、ものは、これは定価販売されるものだ、このように理解をいたします。
 そこで、御承知のようにいま郵便切手のマニアといいますか、これが非常にブームを起こしまして、一説では百五十万、二百万、多い人になると三百万人もそういう趣味を持っていらっしゃる方がいると。御承知のように記念切手の発売なんかのときには、もう発売の郵便局にはずらっと人が並んで、せっかく何時間も待っても売り切れですということで、手に入らない。それがまた逆にそういうマニアの気持ちをあおっている、こういうふうな状況に私聞いておるんですが、大臣、そういうことはお聞きになったことありますか。
#97
○国務大臣(井出一太郎君) たいへん切手の愛好家といいますか、収集家といいますか、この数がふえてまいっておりまして、いまおっしゃるような現象があるようでございます。
#98
○二宮文造君 じゃそれだけお伺いしておいて、あとひとつ大臣に時間の許す限りこの実態がどういうふうになっているかということを御理解いただいて、ぜひともこれは是正をいただかなければ困る。というのは、マニアの大半がやはり未成年者、特に小学校の児童が非常に多いということを私伺っております。子供の心を傷つけるというふうなことにも関連してまいりますので、この取り扱いについては十分に今後善処願いたいという意味で、この問題を取り上げるわけであります。
 総括的にお伺いしますが、どうでしょうか、こういう数字は出ておりましょうか。年度は何年度でもけっこうです。切手の総売り上げ枚数といいますか、発行枚数といいますか、これはどれぐらいのものでしょうか。いろいろなものがあると思いますが、枚数で計算しますと。
#99
○説明員(高仲優君) 最近二カ年間の切手の売りさばき枚数について申し上げますと、昭和四十三年度におきましては、普通切手の売りさばき枚数は約三十九億五千万枚、同じく普通切手の昭和四十四年度の売りさばき枚数が、約四十一億一千万枚、特殊切手につきましては、昭和四十三年度におきましては五億八千二百万枚、四十四年度につきましては五億七千四百万枚、このように相なっております。
#100
○二宮文造君 金額で出ておりましょうか、合計金額、普通と特殊と合わせて。
#101
○説明員(高仲優君) 金額につきましては、ただいま資料を持ち合わせておりません。
#102
○二宮文造君 いま伺いますと、各年度大体普通郵便切手が四十億枚に対して大体特殊切手が六億枚、四〇対六というふうな割合で記念切手が発行され、売りさばかれている、こういう状態でございますが、その次に、それでは四十三年、四十四年でけっこうでございますが、特殊切手の各年度における件数と種類と枚数、これはどうでございましょう。
#103
○説明員(高仲優君) 四十三年度につきましてまず申し上げます。
 件数でございますが、二十二件、三十五種類、五億八千二百万枚、このように相なっております。
 なお四十四年度について申し上げますと、十八件、三十一種類、五億六千三百五十万枚。これは小型シート、切手帳等を含めての数字でございます。このように相なっております。
#104
○二宮文造君 で、これらの資料を私ちょうだいいたしております。そうですね、四十三年度では切手趣味週間の発行分は約三千万枚、これは作製されているようですね。大体千八百万、ないし、多いので五千万、こういう状態で作製されまして、いまおっしゃったように五億八千二百万枚と、こういう数字になっている。そこで、これらの特殊切手はどういう発売のしかたをされるんでしょうか。
#105
○説明員(高仲優君) 印刷の仕上がりました切手は、これは本省から地方の切手の配給局に回し、切手の配給局から配給支局。これは、切手の配給局というのは百数十、全国にございます。それから切手の配給支局というのは、おおむねの普通局が配給支局になっております。そこへまいります。その普通局から特定局にいく。それから切手売りさばき所については、特定局の受け持ちの切手売りさばき所については特定局、普通局の受け持ちの切手売りさばき所については、その当該普通局からそれぞれ売り渡す。それで各郵便局、あるいは切手の売りさばき所から一般公衆に売り出されると、これが切手の売りさばきのルートでございます。
#106
○二宮文造君 それで、大体発売の当日ぐらいに売り切れるものでしょうか。若干残ることもあるでしょうけれども、売れ行きの状況はどうです、概況でいいですが。
#107
○説明員(高仲優君) 具体的な数字は持ち合わしておりませんのでございますが、ただいまのところ、俗に申しまする切手ブームということになっておりますので、記念切手につきましてはおおむね発売後数日で売りさばかれるというふうに考えております。
#108
○二宮文造君 私、ふしぎなことを発見するんですがね、発売された三日後に、三日前に発売された切手がそのままデパートにシートのまま売り出されてプレミアムがついているんですが、そういう状態は御存じでしょうか。
#109
○説明員(高仲優君) 実地に見たわけではございませんが、そういう事態があるということは聞いたことはございます。
#110
○二宮文造君 そこでですね、なぜそういう問題が起こるかということで、私、お伺いをしたいわけですが、もとの郵政省の庁舎の中に、全日本切手普及協会、財団法人、これは大臣の認可のいわゆる外郭団体でございます。この全日本切手普及協会というのが、記念切手が発行されるたびに大口の割り当てを受けているようでありますが、その実態についてはあとでお伺いすることにしまして、この全日本切手普及協会の設立年月日、それから代表者の氏名、それから常勤役員、そしてこの代表者を含む常勤役員のもとの郵政の関係のときの役職及びこの事業内容、何を目的として設立されているかということについてお伺いをしたいわけです。
#111
○説明員(高仲優君) 切手普及協会は、郵便切手収集趣味の普及とその健全な育成、それから日本切手の海外紹介を主たる目的といたしまして設立されました財団法人でございます。法人の許可年月日は昭和三十六年四月二十日ということとなっております。
 なお役員について申し上げますと、会長には景山準吉という方がなっております。この方は元逓信省管理局長をやられた方でございます。なお、専務理事には今井龍之助、これは元東京中央郵便局長をやっておった方でございます。会長、専務理事については以上でございます。
#112
○二宮文造君 理事がお二人いらっしゃるでしょう、常勤の理事の方が。
#113
○説明員(高仲優君) 赤座彌六郎、元横浜郵便局長、以上でございます。
#114
○二宮文造君 もう一人中村さんがいらっしゃいますが、やっぱり郵政の関係の方で中村宗文さん。
#115
○説明員(高仲優君) 失礼いたしました。中村宗文理事でございます。
#116
○二宮文造君 それで、この全日本郵便切手普及協会、財団法人は略しますが、ここへ四十三年、四十四年、四十五年と、どれだけの記念切手、あるいはそういう種類、割り当ての枚数と、合計金額でけっこうです。
#117
○説明員(高仲優君) 四十二年度におきましては、割り当てと申しますか、売りさばいた枚数及び金額でございますが、二百七十九万八千枚、金額にいたしまして五千五百八十四万円、四十三年度につきましては二百八十四万一千枚、五千二百四十八万一千円、四十四年度につきましては三百九万枚、六千五万九千円。以上のとおりであります。
#118
○二宮文造君 そこで、これだけマニアの方が発売日に一生懸命並んで、そうして残念ながら自分の目の前でアウトになる、記念切手を入手したいというのでマニアの方が懸命にやっているときに、どうしてこの団体に、多いものになりますと十五万枚もあるいは二十四万枚、これは四十五年度分ですが、二十五回国体の十五円切手は十万四千枚、電信の百年記念の分は十五円切手が二十四万二千枚。少ないところで三万枚、多いところで二十五万枚というように、大口に割り当てられる理由はどこにあるのでしょう。
#119
○説明員(高仲優君) 私どもといたして考えておりますのは、切手収集家のむしろ便宜を計らうことに相なるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
#120
○二宮文造君 この協会はどういうふうな販売の方法をなさっているのでしょう。
#121
○説明員(高仲優君) 申し上げます。いわゆる初日カバーであるとか、切手アルバム等を調製いたして販売しておるもののように聞いております。
#122
○二宮文造君 販売のしかたです、どういう販売のしかたをしているか。
#123
○説明員(高仲優君) 各個人等から申し込みを受けて販売をしておるということでございます。
#124
○二宮文造君 やはり業界に流していませんか。いろいろな業種の、切手を扱っているいろいろな団体あるいは同好会、商売人、そういう者がおりますが、そういうところへやはり大口に売っておりませんか。
#125
○説明員(高仲優君) ただいまの御質問は、新規発行の切手のことかと考えますが、特段に大口に切手商等に流しておるということは、私聞いておりません。
#126
○二宮文造君 決算書によりますと、貸借対照表に売り掛け金が約三百万円ほど残っているのです。それで、この協会が発行した資料を見ますと、そういうことは全然出てこないのです。全部申し込みで通信販売制になっている。申し込み料金が入ったら順次お送りしましょうというふうな案内になっているわけです。ところがその貸借対照表には売り掛け金が残っておる、これはどういうわけでしょう。
#127
○説明員(高仲優君) 売り掛け金の内訳につきましてこまかく調べたことはないのでございますが、この協会におきましては新規の切手だけではなくて、古い切手の販売もやっておるのであります。その古い切手を売った対象の中には切手商も含まれておるということを聞いております。それらの金があるいは売り掛け金という形になっておろうかと思います。あるいは小口の場合につきましても、たとえばシリーズものなどを販売する場合に、シリーズ一式ということで前金を取って注文を受けておるけれども、そのシリーズの追加等があった場合には金が足りなくなる、これはまたあとから申し受けるということに相なろうかと思います。あるいはそういうものも入っておるのではなかろうかと考えます。
#128
○二宮文造君 私申しましたように個人を対象にした販売方法をとっておる、表向きはそうなっておるけれども、売り掛け金というのはそんな単発にできないですよ。信用度ということがありますし、回収ができるかどうかということは、従来の取引がなければできませんから。だからおっしゃるような個人相手の売買には限っていないということを、一点指摘をしておきたいのです。
 それで、この中身、この売り方について私非常に疑問なので、具体例としてわざわざ買ってきましたがね、よろしいですか。これは、こういうものが出ますよという案内です。これは切手も何も張っていません。これは印刷費が幾らでしょう、十五円でしょう。問題は、これは初日カバーというのですか、それで昨年の十二月の十日に売り出しました四十六年年賀用郵便切手ですね、これは新潟県の新井市平丸に古くから伝えられているわら細工風な作品、これをデザインした郵便切手になっております。それでこの四十六年の年賀用の七円切手は五万六千枚協会はその割り当てを受けておるわけです。そうして確かにこの初日カバースタンプを押しています。これは幾らだと思います、これが。売り出しているのが。
#129
○説明員(高仲優君) 三十円プラス切手代ということであります。
#130
○二宮文造君 あのね、よろしいですか、おっしゃるとおりです。切手代七円です。これははんぱだからと切り上げて十円、それからカード代、このカードが十五円台紙代が十五円、それから手数料、何の手数料かといいますと、これを新井局へ職員の方が持って行ってスタンプを押してきたというわけです。その手数料として一部について十円、合計三十五円で普及協会で売っておるのです。こういう販売の方法はよろしいんでしょうか。昭和四十五年十二月十日に発売されたものであります。しかもこの普及協会は郵便切手の売りさばき所の免許を受けておるのですよ。その窓口で堂々とこういうことをやってよろしいんでしょうか。
#131
○説明員(高仲優君) 先生仰せられましたとおり現地へ出張して押す手間、それから破損、売れ残り等に対するリスク、金利、人件費等を含めてそのような金額にいたしております。
#132
○二宮文造君 いや、よろしいでしょうかというのです。売りさばき所で五万何千枚も割り当てを受けて、それをこういうかっこうにして、七円の切手を三十五円で売りさばき所がそういうものを売り出していいですかと聞いているのです。やってますかという問題じゃない、いい悪いの問題です。
#133
○説明員(高仲優君) 売り出されたままの切手の単片を額面以上で売るということは、売りさばき人としてあるべきことではございませんが、ただいまのような加工賃、それから手数というものをかけて郵趣品として売り出すという場合においては、特段の問題はないのではないかと思います。
#134
○二宮文造君 では伺います。同じようにこういうことをやっているわけです。これはマキシマムカードと称しているらしいのです。これもやはり七円切手を張っております。それで新井局の初日のスタンプを押してあります。これは切手代が七円を切り上げて十円、こういう計算なんですけれども、向こうの説明が、七円、はんぱだから切り上げて十円。ですから先ほどの答弁とはだいぶ違ってくるのですよ。切手代七円を切り上げて十円、それからカード代が二十円、手数料が十円。合計四十円でこれを売っているわけです。それから同じくこれは札幌のオリンピック冬季大会、これはたしか二月何日かに売り出した分だと思います。ここに二月六日、札幌のスタンプが押されております。これは初日カバーと称するのだそうです。これは切手代が合計四十円ですね。十五円プラス寄付金の五円、これが二枚ついております。合計四十円。それにカバー代が二十五円、それから手数が十円、合計七十五円で売っているわけです。それからこれは同じく札幌のマキシマムカード。これは二枚一組で売っているのです。切手代が各二十円ずつで四十円。カード代が四十円。手数料が二十円です。合計百円でこれを売っているわけです。しかも人件費とおっしゃいましたけれども、どういう実態かと申しますと、これは新井郵便局へ問い合わせをしました。そうしたら確かにお見えになりましたと。二人で二日かかって全日本郵便切手普及協会は一万一千枚スタンプを押していかれました。私、初日カバーというのは十二月十日は一日しかないと思うのです。二日がかりで押して帰った。それはそうでしょう、一万一千枚もばたばた押すのですから。職員は二名ですよ。あなた笑っていらっしゃいますが、これほど子供たちを冒涜することはないのですよ。そんなことをするのなら全国に公平に割り当てればいいじゃありませんか。役人が天下りした団体に対して何万枚という割り当てをつけて、それがマニアに素直に入るのならいいですけれども、いろいろな形を通じて――手数料十円と言いますが、一万一千枚で十円というと何ぼになりますか、十一万円ですよ。そんなに旅費かかりますか。七円の切手を十円に切り上げて計算するというのはどういうわけですか。こういうやり方ははたしていいものかどうか、もう一度お伺いしたい。大臣に答弁願いましょうか、こういうやり方について。
#135
○国務大臣(井出一太郎君) 私、寡聞にしていまの事実はきょう初めて伺う次第で、この点は遺憾でございます。
 ただいま承っておりますと、いろいろそれは実費の計算方法等あるかもしれません。しかし、そういうことで、はたして穏当でありますかどうか、私もこれはよほど気をつけてもう一ぺん実態をよく洗ってみる必要がある、かように思います。そこで、実は時間で失礼をいたしますが、政務次官もおりますので、よく御問答の状態をあとで承ることにして、とりあえずはひとつこれで失礼いたします。
#136
○説明員(高仲優君) 先ほどお話の中に、七円の切手を十円で売るという説明を普及協会でしたやに承りましたが、さようなことはあり得べきことではございません。これは説明のやり方が悪かったんではなかったかというふうに考えます。
 なお、十一万円の件でございますが、なるほど確かに二人の者が出かけていって二日間を使ったということでございますれば、これは旅行日数を入れましてもいささか多いかと存じますが、なおこの初日カバーなら初日カバーの申し込みを受け、整理し、それを発送する人件費等も当然割りかけられるものでございますので、この手数料というものがすべてこの二人の者が出かけていって押したもののみとは私どもといたしましては考えておりません。それからもう一点、初日の押印を二日にわたってやった、一日しかないのに二日にわたってやったということでございますが、実はこれは切手普及協会だけにやっておるのではございませんで、たとえばこの新井の郵便局の区内の何がしという収集家が、その切手を買って自分の封筒に張ってその日のスタンプを押してくれと言った場合には、初日の日付のものをその日のみでなくて押すことを、こちらといたしましては一般論として認めておるのでございます。これは郵便物の発送ということではなくて、初日の記念スタンプということで認めておりまして、切手普及協会のみに限ってもぐりで特例を与えたものとはいささか違う次第であります。
#137
○二宮文造君 あのね、あなたその人件費が何だとかかんだとかおっしゃいますけれども、第一このカードが二十円しますか。それからこのカバーが二十円しますか。商売人というものはそういうものはちゃんと入っているのですよ。ですからこまかく原価計算しますと、そんな十円、二十円の問題ではないのです。これはもうあんまり世間一般に通らないような説明のしかたをおやめになったほうがよろしいと思うのです。表に出た数字だけではない。これは一体幾らだと思いますか、この封筒が。たいしたことではありませんよ。二万枚、三万枚と印刷したときはたいしたことはありません。私もしょっちゅう印刷やっておりますからわかります。この色刷りのカードでもたいしたことはありません。二十円はしません、絶対。こういう絵はがきけっこう小売り店の店頭で十五円で売っています。二十円はしません。私が言いたいのは、そういう大口の割り当てを受けて、そしてそれに何か手間ひまかけたと言いますが、ですけれども、そうやって世の中の切手ブームに乗っかって、本来なれば子供たちがもっと安く買えるものを、こうやってわざわざ高くしていく、こういう業務内容は好ましくないじゃないか、こういうことです。それからまだあります。例を申し上げましょう。御存じの、これは年間郵便切手帳というんだそうです。これは一九六九年となっていますから、一昨年の一年間の発売されたあれをこういうふうに台帳に張りつけて売っているわけです。これは計算してみますと、切手代が八百五十三円のものが張ってあります。そしてカード及び手数料と称して四百四十七円、合計千三百円で売っております。ですから年間大体六千万円くらい大口の需要を受ける。その切手が、いろいろありましょうけれども、そういう形で趣味を持っていらっしゃる方に流れていく、このシステムが私はよろしくないんじゃないか、こう思うわけです。いかがでしょうか。何か方法を、この協会の運営なり監査なり、業務のやり方なりに再検討をお考えになるかどうか、あるいはこのままの形でやっていくかどうか。
#138
○説明員(高仲優君) 手数料等が割り高であるかどうかということに帰するのではなかろうかと考えるのでございますが、割り掛けるべき手数料等に妥当ならざるところがあれば、これは訂正するよう指導いたしたいと思います。
#139
○二宮文造君 そうじゃないんですよ。手数料の問題じゃないんです。こういう大口の割り当てを受けて、それでいろいろ細工をしてやっていくという、こういうシステムがよろしいかどうかというんです。要するに、私は切手の発売のしかたということに問題があると思うんです。まだあとで申し上げますが、発売のしかたに問題がある。しかもその団体に元の郵政省のお役人が入っておるとなれば、これは世の中の人どう思います。やっぱり内々にツーツーで特権階級はやっぱりこういうふうに生きていくのか。そのはね返りはマニアの子供たちじゃないですか。発売のしかたから私は問題があると思うんです。政務次官いかがですか。
#140
○政府委員(小渕恵三君) 妥当なるかならざるかという御質問でございますが、いままでの経過においでは、現行を認めてきたという点においては適当と認めてきたものと思います。しかし、先生御指摘のように、やはり切手そのものが幼いマニアの方々に適正に配布されないということがかりに起こるとするなれば、と同時に、またこの協会の趣旨に反することがあるとするならば、再検討を要すべきことではなかろうかと考えます。
#141
○二宮文造君 これは、今度は三越で売っているんですが、昨年の万博の記念切手、これは二百五十円です。麗々しく定価百円と書いてあるんですが、定価百円と書いてあるこれが二百五十円で三越の売店で売られているわけです。これはどういう経路で流れてきたか。経路は大口の割り当てを受けた団体から流れるほかない。私も非常に親しい人でマニアの方を知っております。いま小学三年のお子さんを持っていらっしゃいます。現にこの国会につとめていらっしゃる婦人の方です。子供さんが生まれたときを記念して、それから記念切手をずっとワンシートずつ集めてきた。大体売り上げ金額で三万円ぐらいになっている、切手の金額で。そういうお話でした。そうして並んで苦労して買ってためた人は商いに使わないのです。それがほんとうの私はマニアじゃないかと思うのです、純粋な。その大半が子供たちであり御婦人である。これはそれに乗っかって今度は商売人ができて、大口割り当てが入って、百円のものが二百五十円で出てくる。それからこれです。ナショナル・パーク、これが三百五十円。たしかこれは全部で八十三円ぐらいだと思います。それから郵政省は切手をつくりますね。あの切手の版権とかなんとかいうものはどうするのですか。これはやはり著作権として確保しておるのでしょう。これは模造できるものですか、できないものですか。
#142
○説明員(高仲優君) 別に版権として押えておるということはございません。模造につきましては郵便法に規定がございますが、行使の目的をもって切手等を偽造し、もしくは変造し、その使用のあとを除去した者は云々という罰則規定がございます。
#143
○二宮文造君 ですから、たとえばここに模造品があります。これはいいのでしょうか、悪いのでしょうか。見てください。ただ一点違っておりますのは横に線が入っております。
#144
○説明員(高仲優君) これは拝見いたしましたところ、切手経済社発行、それから金額のところに線を引いてございます。全体の色調等も本物とはだいぶ違うようでございまして、これがそのまま切手として通用するおそれは全くないようにお見受けいたします。そうした点から見まして、行使の目的をもって偽造し云々という事項には該当いたさないかと考えております。
#145
○二宮文造君 わき道に入りましたのでもとに返ります。
 それから使用済み切手ですね。使用済み切手はどういうふうに回収され販売されておるか――販売というか、払い下げといいますか、売り渡しといいますか、それをお伺いしたい。
#146
○説明員(高仲優君) 郵便官署において使用済みという形で手元に残りました切手につきましては、これを集めまして切手普及協会に売り渡しております。
#147
○二宮文造君 年間どれくらい売り渡しておりましょうか。その単価……。
  〔委員長退席、理事和田静夫君着席〕
#148
○説明員(石井多加三君) お答えいたします。昭和四十四年度の売りさばき総量は一万八千キロでございます。昭和四十五年度の予定数量は純一万七千キロを予定いたしておりますが、大体一万七千から八千が毎年の売りさばき総量でございます。なお、単価につきましては一キロ当たり二十円、これも年度によって若干違いますが、四十五年度は二十円、四十四年度は十九円であったと思います。
#149
○二宮文造君 大体年間一万五千キロぐらいから一万八千キロ、まあ一万七千から二万キロぐらいの、だんだんふえてきまして二万キロぐらいの払い下げを、これは普及協会に一手に払い下げをされる。その場合にキログラム当たりが二十円、最近で。とういう話でございますが、この普及協会はその使用済みの切手をどうするのでしょう。どういう発売のしかたをやっていますか。
#150
○説明員(高仲優君) 回収して売り渡したそのものの切手につきましては、郵便局で証拠書類としてとってあったものでございますので、差し出し者の氏名とか月日とかがはっきりついております。台紙につけて、その余白に大きくそういった.事実が書いてございます。切手売りさばき協会に対しましては、それら差し出し人等がわかるような事項はその部分はすべて切り落とさせて、切手の部分のみを、台紙つきでございますが、抽出いたさせまして、それを売りさばき協会は一般に発売しておるということでございます。
#151
○二宮文造君 そうでしょう。それでその普及協会が案内を出しております。その案内によりますと、通信販売で毎月一回、予約をしてもらいたい。三グラムについて四百円でお売りしましょう。こういうふうなことになっています。受け取ったときは、一括で受け取ったときはキロ二十円。いいですか。それを仕分けはするでしょう。またあなたのおっしゃる手数はかかるでしょう。人件費もかかるでしょう。三百グラムが四百円。しかもこれは通信販売、予約販売だけじゃないようです。たとえば同じような団体に郵趣協会というのがありますが、その郵趣協会にも普及協会が――セットしたままのかっこうで郵趣協会にも現品がありますということは、あながち通信販売だけではない。業者間にそれが流れている。こういうことが想像されます。そしてこれは私は三越で買いました。これはいつでしたか、趣味の切手だそうです。これはワンシートです。これはおそらく料金別納でもってきて、そしてずっと消したのだろうと思うのです。確かに消し印が入っております。これは幾らだと思いますか。三越のこれは、私目方をはかりますと二グラムです。百五十円、これが。それからこれは日本記念特殊大型切手百種と、こういう台紙がつきましていろいろのが入っております。これが六百五十円です。大体七グラム、内容は七グラム。ですから、私はこういうふうに、野菜の流通過程じゃないですが、ほんとうに政府が発行し、売りさばき所という規則があり、そして厳密に発売されていくべき記念切手が、あるいはまたいろいろな手を加えられて発売の三日後にはもうプレミアムがついて百貨店の店頭に出たり、あるいは使用済みの切手、これを一手払い下げを受けて、そして転々とやっているうちに、子供は高いものには手がつけられませんけれども、こういう百種類も入っておりますと、ほしいでしょう。六百五十円。まあ、切手ブームとは言いながら、私はやはり郵政の行政としてこういうことを見のがすということはよろしくない。ぜひこれは根本的にメスを加えて、そういう趣味を持っていらっしゃる方はその趣旨が純粋に生きるように私は行政指導をなさるべきだ、こう思います。いかがでしょう。
#152
○説明員(高仲優君) 御指摘の点につきましては、その御趣旨に沿って前向きに考えていくべきであると考えております。
 なお、ただいまの古切手の関係について若干付言させていただきますと、私こまかい数字は持っておらないのでございますが、郵便局等に別納で納められた切手は、大体が通常切手が多いのではなかろうか。それらを込みで一キロ二十円で受け取る。それをまた台紙の相当部分をはがしてしまうということになりますと、売り出しのその対象部分につきましては一キロが二十円よりはよほど割り高なものにならざるを得ないのではなかろうか。つづりの金具から余白まで全部はずして証跡をなくすということを課しておりますから。それから通常切手が大体で、特殊切手は古くなればなるほどそういったところにはなかなか回らないというところもあろうかと思います。その辺のところのこまかいデータはただいま持っておりませんが、聞き及びますところによれば、売り出す場合の三百グラム四百円、これはそのとおりのようでございますが、その中には一定の割合で記念切手、使用済み記念切手も入れるというか、そうでなくてランダムにやったらあけてみたら通常切手ばかりということになりますが、そういうふうにはいたしておらないといったような、いろいろな点があろうかと考えております。
 なお、新品の切手が発行と同時に直ちに高額で取引されるということは、先生のおっしゃるとおり望ましいことではないと考えております。この点につきましては、大局的に大きい流れから見ますと、終戦後非常にわずかの枚数のみしか一回当たり発行しなかった発行枚数につきましても、事情の許します限り次第に数を多くいたして一般の需要にこたえ得るようにつとめてはおる次第でございます。
#153
○二宮文造君 もう最初の答弁だけであとの補足がなければ、私はこのまま引き下がるつもりだったのですが、局長さん、実情をよく御存じになって説明をしていただかなければ困ります。この場で何とか同僚を守っていこうというようなことで不用意に発言をされますと、それは全部会議録に残るのです。会議録になって後日それを振り返ってみて、それこそ冷や汗三斗ということになるのではないかと思うのです。記念切手なんかが別納に出ない……。出ているのです、現に。もしこの消し印のついている使用済みの切手が、普及協会以外のルートから出ていればこれは大問題です。おたくが、さっきの答弁では、一手におろしているというのですから、これは確かに普及協会から出たと見なければいけない。それが百貨店の店頭に出ているというのです、麗々しく。これもそうです。全部使用済みです。そうして確かに台紙をつけてあるから減ることは知っています。しかしおたくのほうへ、郵政へ尋ねてみますと、まあ二十トン払い下げたものならば七トンはとれるでしょうと。そうしたら二十円としましても六十円です。キロが六十円ですよ。ですから、もう話にならぬわけです。そうしてしかもこういうふうに百五十円、六百五十円、こうなってくると、これはもう問題だ。ですから、マニアのためにサービスをなさっているのでしょう、郵政とすれば。それではサービスをするならばもっとサービスのしかたがあるんじゃないか。一特定団体だけに流していくことは問題ではないか。
 それでさらに、先ほど普及協会だけを私問題にしました。これでは普及協会の方に非常に悪いんで、大口の割り当てを受ける団体は一体幾つあるか、そして発行のたびに大体どれぐらいその取り扱いを割り当てを受けているか、これをお伺いしたい。そんなにたくさんないようですから、言っていただいても間違いないと思います。
#154
○説明員(高仲優君) 特殊な売りさばきの対象団体についてお尋ねでございますが、これは、東京郵便切手商協同組合、それから西日本郵便切手商組合、北海道郵趣連盟、それから先ほど来お話のございました切手普及協会、郵政弘済会、大蔵省印刷局の朝陽会というのがございますけれども、以上が特殊に大口に出しておる団体でございます。
#155
○二宮文造君 一つ抜けておりませんか、日本郵趣協会が抜けておりませんか。
#156
○説明員(高仲優君) 私として知っておりますのは以上の団体でございます。
#157
○二宮文造君 大体どれぐらい割り当てを受けておりますか。
#158
○説明員(高仲優君) 東京切手商協同組合につきましては、これは切手の種類ごとに若干変わりますが、最近のところでございますと二十二万枚から三十数万枚、西日本切手商組合につきましては二十五万から三十万、北海道郵趣連盟は八千枚程度、全日本切手普及協会が、これは先ほど来お話がございましたが、大体九万から十三、四万というところが大体のところではなかろうかと思います。それから弘済会には六万ないし七万、朝陽会に対しては四万程度というふうに考えております。
#159
○二宮文造君 それでは私お願いしたいんですが、これはきょう間に合いませんので、資料を要求したいと思います。
 郵便切手商組合のその定款とそれから役員名簿、これはおそらくもう出ていると思いますが、それをリコピーしていただけばけっこうです。それから、もしこの組合の決算報告書があれば出していただきたいと思いますがね。それから北海道郵趣連盟、それから日本郵趣協会が受けているようです。それから弘済会はあります。朝陽会がありませんので、大蔵省印刷局関係のこれは朝陽会、財団法人になっておりますから、おそらく大蔵大臣のほうの認可のあれになっていると思うのです。これをお出しいただいて、そして大体これらについて各県別にどれくらい割り当てを受けているか、またこれらの団体が郵政省に対してどういう割り当てのしかたをしていますと説明しているか、それを明らかにする資料、これを御提出願いたいと思うのですが、いかがでしょうか。
#160
○説明員(高仲優君) 調べまして、できる限り資料を集めて御提出申し上げたいと存じます。
#161
○二宮文造君 それで、私はこれを調査しておりますうちに、たまたま郵政省の外郭団体というのはこんなにたくさんあるのかなと、こういうふうに私も気がついたんですが、そこで、もう時間がございませんのでポイントだけお伺いして終わりたいと思いますが、飯倉にあります元の本省ですね、あれはいま郵政省ではどういう名称で呼んでいるのですか。
#162
○説明員(山中侠君) 現在東京地方貯金局と呼んでいるようであります。
#163
○二宮文造君 この普及協会によりますと、そうは呼んでないようですね、普及協会によりますと。郵政省分室内と、こうなっている。
#164
○説明員(山中侠君) 東京地方貯金局が参って、先ほど申し上げました名称になる前には郵政省分室といっておったと思います。
#165
○二宮文造君 そこで、そのいわゆる郵政省分室に、どういう外郭団体が入っていますか――二十一入っているようですが、間違いございませんか。ちょっとおもなところの名前を言ってくれますか。
#166
○説明員(山中侠君) 大体そのくらい入っていると思います。おもなところの名前を申し上げますと、財団法人郵政弘済会、財団法人郵政互助会、財団法人産業労働研究所、財団法人電波振興会、財団法人全日本郵便切手普及協会、財団法人通信教育振興会、財団法人簡易保険加入者協会、財団法人日本郵便友の会協会。
#167
○二宮文造君 けっこうです。
 それで、こういう建物をもし使用させる場合には使用料を取りますね。その使用料の計算の根拠というのはどういうところからおはじきになるのでしょう。たとえば、この庁舎では二十一社に対して六千四百十七平米貸し付けて使用料を取っているようですがね。その使用料の総額が月百五十六万八千百三十円取っているようですが、この使用料計算の根拠というのはどうなんでしょう。
#168
○説明員(山中侠君) 国有財産法その他の規則によりまして、国有財産の使用料というものがほとんど機械的に算出されるようになっておりまして、その内容に従って計算して取っております。
#169
○二宮文造君 それで、たとえば郵政弘済会の場合を計算してみますと、使用面積が九百十九平米、それで使用料の月額が十九万五千百四十円、そうしますと、平米当たり二百十二円二十二銭、一坪当たり幾らかといいますと七百円ですね。六畳間にすると三倍の二千百円、大体その辺です。郵政弘済会が一番安くて七百円。一番高いのは全国特定郵便局長会が一坪当たり九百八十六円三十四銭、これは安いなと思いまして、それで不動産屋あたりに聞いてみました。そうしますと、この飯倉方面では、ビルの場合、一階は大体三・三平米当たり六千八百円、その上敷金が六カ月。二階になりますと三・三平米で五千二十円、そうして同じく敷金六カ月。三階の場合で四千四百九十円。これが普通の値段です。あまりこまかいことを言いまして、何千億というものを扱っている人にこういうことを言うのは恐縮ですけれども、きょうも趣旨説明がありまして、郵便料金の値上げの問題について一生懸命努力しているんだけれども、どうしても今度は上げてもらわなきゃ困る、こういう説明なんですが、その反面、外郭団体に貸しているこういう建物は、市価の十分の一ないしは七分の一、そこへは全部郵政官僚なり、あるいは郵政関係の方が全部入っている。そうして、先ほど言いましたような切手の大口の割り当てを受けて、末端価格は非常につり上がっている。これじゃ幾ら経営の上に努力をし、一生懸命やってきたけれども、どうしても計算が合わないので料金値上げをしてもらいたいという郵政当局の説明に食い違うじゃありませんか。どうでしょう。郵政だけじゃない、全官庁がそうだというならそれでもけっこうですよ。それならさらに問題になるわけです。
#170
○説明員(山中侠君) 国有財産を――おもに公共団体でございますけれども――他に使用させる場合には、これは賃借料ではございませんで、使用料という名称を使っておりますけれども、この使用料を幾らにするかということが、財政法及び国有財産法で規定されておりまして、それを申し上げますと、大ざっぱにいいまして、土地では国有財産台帳価格というのがございますが、これの百分の三を年額とする。それから建物の場合には、やはり国有財産台帳価格の百分の六を年額とする。こういう規定が財政法、国民財産法にございますので、それに従って使用料というものが算定されるということでございます。
#171
○二宮文造君 そういうことを言っているのじゃないのです。企業内で、いわゆる郵政事業の中で体質改善をはかっている、一生懸命経営の合理化をはかっている、そういうことがきょうの大臣の答弁なんですよ。きょうの大臣の答弁はそうなんです。それでもなお足りませんから、ひとつ郵便料金の値上げをしてもらいたい。ところが、その企業の合理化とか経営の改善という努力は一つもないじゃないか、郵政事業の中での。公共事業とおっしゃいます、公共団体とおっしゃいますが、郵政互助会にしても営利事業を営んでいる。ですから税を納めております、法人税を。それからまた普及協会にしましても、ごくわずかですけれども、やはり税がかかっております。収益事業を営んでおります。ですから、国の関係が入るなら別として、こういう外郭団体に貸すのについて、やはり郵政事業の中で経営の合理化という努力をやっているという証拠を見せるためにも、国有財産法の例外規定で、郵政事業は別なんだ、料金値上げの手前にはこういうこともやってみなければならないのだ、そういう努力もしてもいい。市価の十分の一とか七分の一とか、だれが見ても納得がいかないような使用料を徴収して平然としているのじゃなくて、そういうこまかい面にも努力をして、さてその上で値上げに持っていくんなら、やはり国民には相当アピールすると思うのですが、そういう努力がされてない。ひとつ今後の問題として御検討をいただきたいと思うわけです。
 私は、この切手の問題は、小さな子供たちのいわゆる童心をむしばむような問題にもつながってまいりますので、ここだけでとどめておきたくない。もっと大口団体の、あるいは協会の機構というものをもっと見て、とにかくもう政府の一手独占事業なんですから、政府が考え方を変えれば、いま起こっているいろいろな弊害というのは直るのですから、今後も問題にしてまいりたい、こう思います。
 以上、その切手の問題、それから使用料の問題、こういうことについて、ひとつ政務次官から答弁をいただいて、私終わりにしたいと思います。
#172
○説明員(山中侠君) ちょっと申し上げたいと思いますが……。国の財産は、われわれが民間なみの賃貸料を取って貸して収益をあげたいと思いましても、現在の国有財産法その他ではそれができませんので、その点を御了解いただきたいと思います。
#173
○二宮文造君 努力するのです。
#174
○説明員(山中侠君) 努力はいたしたいと思います。
#175
○政府委員(小渕恵三君) 切手の問題並びに旧庁舎の使用料の問題につきましては、御指摘のように、国民感情といいますか、そういう観点から考えますると、まことに納得のいかない点も――お説の趣旨を理解できるわけであります。
 したがいまして、前者の問題につきましては、今後なおその流通機構の問題につきましても検討を重ねまして、少なくとも郵便切手の趣味を持つ多くの方々が公平に取得ができるような方策を、郵政省としても考えていくべきではなかろうかと考えております。
 なお、使用料の問題につきましては、いまほど建築部長より答弁申し上げましたが、一応、法律のたてまえとして先ほどの答弁のようになるわけではございまするが、国民感情といいますか、そうした庶民感情の上からも、いま一度こうした使用料の問題についても再検討し、研究を深めていかなければならない、かように考えております。
#176
○二宮文造君 御参考までに、もう御存じだろうと思いますが、お年玉はがきの景品切手ですね、あれは抽選があって、そうして五等の景品に切手のシートがついたわけですね。そうしますと、当たり番号との交換が始まった一月の二十日から、金沢市の香林坊局ですが、目抜き通りですね、香林坊局、その局の前にこういうお知らせが出ているのです。「海外の切手愛好家から、お年玉つき年賀はがきの切手シートの希望者がたくさんあるので、毎年日本国際郵趣協会から譲り受け、あっせんを依頼されておりますので、お譲り下さるようお願いいたします。」と。「一月二十三日までは一シート(七円切手四枚つづり)につき五十円、一月二十九日までは同四十五円」と、値段を、早く出してくれれば高く買いましょうというような、そういう張り紙を郵便局が出して、これは金沢監察局で、あっせんするにしてもあまりにも逸脱しているじゃないかというので調査に乗り出したということでございますので、先ほどの、局が初日カバーで初日のスタンプを二日にわたって押さした――だれにでも押させるということをおっしゃっていますけれども、これはやはり内部だから、普及協会と郵便局だからそういう話ができる。さらにまた、ここも郵便局の問題です。こういうことをくるめますと、世間の切手ブームというものを、どうも郵政省あるいは郵政事業の中で、何かそれをあおるようなやり方をやっているのじゃないか、こういう心配もありますので、あわせて御検討をお願いしたい、こう思うわけです。じゃどうもありがとうございました。
#177
○理事(和田静夫君) ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
  〔理事和田静夫君退席、委員長着席〕
#178
○委員長(森元治郎君) 速記を起こしてください。
#179
○沢田実君 私は、電電公社関係の工事請負契約の問題ほか二件について御質問をしたいと思います。
 、まず最初に、請負工事の契約方法等についてお尋ねをしたいわけですが、抽象論をやっておりましてもわかりにくうございますので、具体的な例を一つ申し上げますから、その具体例についていろいろ御説明をいただきたいと思います。
 で、その例としてお尋ねをしたいのは、大和高田−橿原問に中継線の増設をいたした工事がございますが、その地下管路の布設工事について若干御説明をいただいて、お尋ねをしたいと思います。
#180
○説明員(原田安雄君) 御説明申し上げます。
 大和高田−橿原間の中継線の工事でございますが、この工事は昭和四十四年の十月二十九日に契約をいたしました。その後いろいろと外部条件の変更がございましたので、昭和四十五年の二月二十八日に一部設計変更をいたしまして、当初契約は七千七百五十万円でございましたが、約千九百万円の減額をいたしまして、五千八百万円という形で工事契約がなされておるわけでございます。これは橿原局の手動台集中のための、大和高田と橿原間の中継線の〇・六五ミリの千対の増対のために必要な管路増設並びにそのケーブル増設工事をやったわけでございます。この設計変更の理由でございますけれども、当初三条――工事前に三条程度の作業がございまして、そのあとへそれぞれ五条なり七条なり、場所によって違うのでございますけれども、管路を下に増設する、こういう工事でございます。当初はなるべく道路の、何といいますか、面積をとらないようにしていきたいということで、現在ある管の下に増設するというぐあいに設計を考えてやったわけでございます。ところが、それで道路管理者といろいろ話をして、それでいいということで契約を結んだわけでございますけれども、その後、地元とのいろんな問題が出まして、どうしてもそういうやり方ではぐあいが悪いということで、若干道路幅をよけいにとるわけでありますけれども、横増管といいまして、現在ある管の横に――最初にある管の下に、こういうぐあいに管を入れたいと思っていたのでございますけれども、横に入れるということで、横に入れますと、管の占有する路面はふえるわけでございますけれども、まあ工事のほうからいいますとやややりやすくなるということで、掘削立米も変わってまいりますし、管の並びも変わってまいります。そういう意味で、この場合には約千九百万円の減額をいたしたわけでございます。このことを会計検査院から御指摘をいただいたわけでございますけれども、その管を下に増設する.場合と横に増設する場合の、もちろん、その工程が違いますからその分だけは減額をしたわけでありますけれども、その工程に対応して土どめの工法であるとか覆工であるとか、そういうものの条件が若干変わってまいるわけでございまして、この設計者なり監督――通信部の工事でありますけれども、そこまで気がつかずに、そういう架設条件は変更をしないままで、工程上の変更だけで減額をしたという点が検査院の御指摘を受けたようなことで、たいへん申しわけないと思っているわけでございます。ごく概略でございますが、そういう内容でございます。
#181
○沢田実君 会計検査院の指摘のほうはけっこうでございますが、私がお尋ねをしたいのは、いまおっしゃったように、すでに埋設してある管の下に入れようということで設計をして指名競争入札をして、工事にかかってから内容変更したのですか、工事にかかる前にこれではぐあいが悪い、別のほうに、そのわきに埋設をするという工事にしようじゃないかといって、工事にかかる前に変更なさったのですか。その時期は、どの時点で変更なさったのですか。
#182
○説明員(原田安雄君) その時期は、工事にかかる前でございます。ちょっと正確に日を申しますと、当初、契約をいたしましたのは、四十四年十月二十九日でございます。その後、実際に現場の設営とか、工事にかかろうということで準備をどんどん進めてまいりまして、十一月に入っていざ具体的に掘ろうという段階になったときに、まったがかかりまして、したがいまして、十一月から工事を延ばしまして、二月の時点で契約を変更しました。したがいまして準備はかなり進んで、かかる寸前でありますけれども、そういう意味では工事着工前ということです。
#183
○沢田実君 設計変更ということについて承りたいのですが、いろんな内容があると思いますけれども、電電さんのほうでは設計変更というのはどういうのをおっしゃっているのか、ちょっと教えていただきたい。
#184
○説明員(原田安雄君) 非常に内容が多様でございまして、専門的でございますので、どういうぐあいに例を具体的にあげていいのかわかりませんが、私どもが設計変更せざるを得なくなる要件というものからお話しをしたほうがわかりやすいかもしれませんので、そういうことでお話しすることをお許し願いたいと思います。
 屋外でやる工事が比較的設計変更が起きやすいわけでございますけれども、大きく分けて、もちろん担当者のミスとか、そんなようなことは別といたしまして、これは極力なくすように努力しておりますので、もっと本質的にどうしても設計変更が出てくる要件というものを大きく分けて私は二つ考えております。一つは、いま私、例でも御説明いたしましたように、外部条件が非常に変わってまいります。たとえば、当初道路管理者等々と打ち合わせをして、この位置で埋設をする、あるいは電柱を立てていいというぐあいに考えて、話がついて、そういう設計で契約をする。ところが、実際にやろうとすると、個々の地主さんとかあるいは道路前の商店だとか、いろんなような形でどうしてもまずいという問題が出てまいります。それからあるいはここに橋をかけるという予定、あるいはここを舗装をするという予定になって、工事の計画をして全部やってまいりますけれども、諸官庁がそれぞれありますので、その道路はしばらくいろいろな関係であとになるというような場合が出てまいります。そういう場合は、私どもの工事はどうしても設計変更せざるを得なくなるわけでございます。そういう外部的要件によるものが一つの大きな条件であると、私どもいままでの経験からそういうぐあいに思っております。それから、いま一つの設計変更せざるを得なくなる要件としては、何といいますか、需要の変化といいますか、たとえば、ある都市に一万端子の需要があるということで、一万端子の局を設計いたします。ところが、急に団地ができたりなんかして一万五千どうしてもほしいのだということになりますと、その時点で間に合うならば一万五千にしたいと、こういうふうなことが発生いたします。それは局内でございますと、局内の端子の場合は色づけがございませんので、比較的融通がききやすうございますけれども、局外の線路は、一軒一軒のうちまで線路を引っぱらなければなりませんので、同じ一万でございましても、総数の需要は変わらなくても、地域的に、当初考えた需要の見込みと、やって時間がたってまいりますうちにだんだん需要が動いてまいりますと、ある方向へ千対のケーブルを引っぱろうと思うのを、そっちのほうは減らしてでも、こっちのほうへ持ってきたいというような事情がどうしても出てまいります。そういうものにある程度即応しませんと、設備が遊びますし、それから効率も悪うございますので、――工事があまり進んでしまって手直しになるようですと、また別に考えなければならないわけですけれども。間に合う範囲では、若干の設計変更、そういうかっこうで応ぜざるを得ないというぐあいに考えておるわけでございます。
 そのほか、こまかいことを申し上げますと、いろいろな実は要件がたくさんございますけれども、なお、具体的に何かございましたら……。
#185
○沢田実君 要するに、施工の段階で図面と工事現場とが一致しないような状況が発生した。それで設計変更しようということになるのでしょうけれども、調査が不十分であったとか、設計自身に粗漏があったとかいうようなことでまず変更なされるのが普通じゃなかろうかと思うわけです。そうしますと、いわゆる工事の内容が若干増減されるとかあるいは新たに若干の追加工事をするとか、こういうようなことですと、設計変更ということでわれわれわかるのですけれども、いわゆる埋設されているその下まで掘って七本のケーブルをやろうといって設計なさったのが、今度は、深さもいわゆる底辺の幅も違う、もっと浅いあれに切りかえて埋設するということになりますと、単なる設計変更ということばの範囲に入らないような、工事の内容がまるっきり変わってしまうような考えをわれわれは持つわけですけれども、この辺の工事の変更までは設計変更として認めようとか、これ以上の場合は、こんな方法を講じようというような基準はございませんか。
#186
○説明員(原田安雄君) 問題がかなり具体的な問題でございますので、基準と申しましても非常にむずかしいのでございますけれども、設計変更によって、何といいますか、契約額が増加する場合とマイナスになる場合と二通りあるわけでございますけれども、まず、この大和高田−橿原間の例で出ましたように、金額がマイナスになるような場合でございますが、現在、私ども、これは電電公社だけではございませんが、建設業法の中央建設業審議会の標準契約約款に定まっているのをほとんど準用して私どもの契約書にしておりますけれども、その契約書の中で、そういうぐあいに事情の変更が生じた場合は、発注者、受注者――甲、乙が協議して定めるというぐあいに一応規定をしております。ただし、非常にマイナスに、当初計画からうんと少なくなるというようなことは、これは受注者保護ということもあるのだと思いますけれども、一応この契約書の中では、原契約に対して三分の二以上に減少した場合には受注者は契約の解除権を持っておると、甲に対して、発注者に対して契約を解除することができるということを約定してございます。したがいまして、この項に基づいて、もし受注者から契約の解除の申し出があった場合には、原契約を解除して当該工事を解約することになると思います。しかし、減額というのは、これほど大きな減額という例はあまりございませんので、実行上あまり発動したことはございません。
 それからプラスになる場合でありますけれども、これは工程追加的な要素が入ってまいりますが、その場合は確かに、おっしゃいますようにいろいろと問題もございますので、私どもは現在、一応原契約と原契約相当額、要するに原契約の二倍まで、――もちろんできるだけ当初から一括して、設計変更というようなことが起きないようにわれわれは十分注意をして設計をし契約をしてまいるわけでございますけれども、いろいろな事情でそういうことが起きましてプラスになった場合には、原契約の二倍までにとめたいと。もしそれ以上になるようであれば、それはもう切り離して別件の契約として契約を締結していきたいというぐあいに考えてやっておるつもりでございます。
#187
○沢田実君 そこで、電電さん関係のほうは技術的な問題、いろいろな歴史上の問題もありますので、他の省とは若干違う面もあることは承知しておりますが、いろいろな答申等もございまして、そして請負契約はこういうふうにやっていこうというようなこともおきめになっていらっしゃるようですが、建設省や農林省と特に違うというわけではないと思います。そこで、建設省の工事あるいは農林省の工事等聞いてみますと、建設省等では、一つの基準をつくりまして、これ以上多いという場合には、新規の、別途の契約としてまた入札をさせるとかというようないろいろなことをきめているようです。それで、特に電電さんのほうは、設計変更して、原契約にプラスしてどんどんいくというようなことが非常に多いように見受けるわけです。そうしますと、せっかく指名競争で競争したことが意味がなくなってしまうじゃないか。そういう点私は心配するわけですが、いろいろ具体例として申し上げました点につきましても、それだけ大きな変更になるので、もう一度競争入札をさせる必要はなかったのかというようなことが疑問点なんです。たとえば建設省の場合ですが、三割なら三割ということを一応の目安にして、それ以上増減がある場合には、その分については追加工事として新たに競争をさせる、入札をさせるというようなことをきめていらっしゃるようです。また、他の省では、二割も三割も増減があるというようなことはほとんどありません。
 それで、若干の設計変更ということはどの工事にもほとんどつきもののようでございますけれども、これもまたいろいろな事情がありますので小さい部分についてはともかくとして、これだけ大きな、三割近い減ですね、工事ももうほとんど根本的に違うような工事をやる。それが、いわゆる、一度入札をしたからといってそのまま金額を変えるだけで契約するやり方は、これは私は、業者は有利かもしれませんけれども、非常にずさんな契約になるのじゃないかということを心配するわけです。その点についていかがでしょうか。
#188
○説明員(原田安雄君) 契約締結から設計変更なり契約変更をする期間が比較的短くて、準備その他ができていないような状態でございますれば先生の御指摘のように、あまり大きな変動があったときは、一度解約をしてもう一度やり直すようにしていってよろしいのじゃないかというぐあいに思っておりますし、今後そういう事例が出れば具体的に個々の問題について考えてまいりたいと思っておりますが、ただいまの大和高田−橿原間の問題は、先ほど申し上げましたように、かなり原契約時点から時間がたっておりますので、この場合は、やはりすでにいろいろと準備がされておるということも考えまして、一応変更契約で処理をさしていただいたつもりでございます。
#189
○沢田実君 普通ですと、実際に契約のとおり工事を始めて途中で不測のことが起こって設計変更等が起こるわけでしょう。これ実際まだ工事に入っていないわけでしょう。十月の末に契約してすぐ工事やろうと思ったけれども、問題が出てきてまた設計を変えたわけでしょう。ですから、普通の常識から考えますと、これはもう一ぺん、契約条項どうなっているかわかりませんけれども、先ほどのように三分の二ですか、三分の二減額にならなけりゃ解約できないんだというなら別ですけれども、そんな契約しているところはよその省ではないわけですよ、お聞きしてみますと。ですから一ぺん契約すると、こんな大きな変更であっても、業者の言うとおりやらなけりゃならぬというところにわれわれ理解できない面があるわけです。昔のずっと例を拾ってみますと、――時間もありませんので申し上げませんが、四十年、四十二年ごろの資料等を見せていただきましても、原契約に対して実際工事に支払った金額が十倍にもなっているというようなことも電電公社さんには見受けられるわけです。そんなこともあって、これはいろいろ答申等も出たんだろうと思いまして、変わってはいらっしゃるんだと思いますけれども、そういう点について、特にこの工事について痛切に感じられますので具体例を申し上げたわけです。ですから、あれほど変わった場合は、やっぱり――どこを聞いてみても、これはそういうきちっとしたきまりはないけれども、常識的にやっぱり契約変更するということが、もう一度競争入札ざせるということが常識じゃなかろうかというようにおっしゃるところが政府部内には多いわけです。今後どんなふうに対処されるか、総裁にひとつこの問題についてお答えをいただいて、次の問題に移りたいと思います。
#190
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 ただいま御指摘がありましたが、四十三年の九月に電気通信設備工事請負契約に関する委員会をつくりまして、その答申を受けまして、従来工事を急いでやるということが主であったために設計変更が多いという、そういう事務的なことは改善するということで処理いたしたんであります。それで、先ほど建設局長が言いましたように、「原則として追加見込額が原契約をこえない程度とするよう、その基準を明確に定める必要がある。」と、こういう答申をもらったのでありますけれども、いまの点はなおもう一回さらに検討いたしたいと思います。
#191
○沢田実君 次に、電話番号簿の、古い電話帳ですが、それはいまどんなふうに処理していらっしゃるかお尋ねをしたいと思います。
#192
○説明員(中林正夫君) お答えいたします。
 古い電話帳につきましては、従前はこれを、新しい電話帳を配付いたします際に古い電話帳を回収いたしまして、これを古紙として処分をする、こういうことをいたしておりましたが、最近はこういった古い電話帳というものを回収をしないで加入者の方で適当に処分をしていただく、こういった方針に改めてまいっております。そういったことに方針を改めました理由は、御案内のとおり、最近非常に労働力が逼迫してまいりまして人件費というものが高くなってまいっております。したがいまして、番号帳の回収に要するコストというものは非常に高くなっているわけであります。一方、古紙のほうの値段というのは安くなっております。また、電話番号帳の値段と申しますのは、背のりと申しまして背中の部分をべったりとのりで張ってございますので、普通の新聞とかあるいは週刊紙などのような古紙と違いまして、それを使うにはそれを一ぺん切らなければならぬというようなことから古紙のうちでも非常に安い単価というようなことから、こういった回収する経費が回収をして売却をして得る収入というもの以上になっておる、こういう傾向があるということから、地方通信局を指導いたしまして、これを回収しないで一般の方に処分をしていただく。これが経済的であるということでございますが、それからもう一つは、これは主たる理由ではございませんけれども、付随的な効果でございますが、新しい電話番号帳というものをなるべく早く加入者の方にお配りをするという場合、いなかのほうの小さな局ではあまり問題はございませんけれども、たとえば、東京なんかでは非常に、五十日ないし六十日というような日数がかかりますが、これを配付の際に回収をしておりますと非常に能率というものが下がりまして、やはりどうしても二週間くらいはよけいかかる、そういった面で、新しい番号簿を早く加入者の方に配付をする、こういったサービスの向上、先ほど申した経費の節約、こういった面から、最近ではこれを回収をしないで加入者の方の適当な処分におまかせをする、そういったふうに切りかえてまいっております。
#193
○沢田実君 御説明によりますと、配付をし古いのを回収するよりも配付だけしたほうが経済的だと、こういう御説明でございますが、それで実はこれは東京都内の四十四年の五十音別と職業別のと二つに分けて、配付のみの場合の経費と配付をし回収した場合の経費との公社のほうの調査の資料をいただいたわけですが、それによりますと、五十音別のほうの金額を申し上げてみますと、概数で申し上げて、配付のみの場合には東京都内は約七千八百万円でできると、ところが配付をし回収すると一億一千六百万円かかるので、古い分を三千七百万円で売却をしてもなお回収しないほうが二十四万九千円得なんだ、こういう御説明なんですが、それをずっと内容を見てみますと、配付をし回収した場合の金額はそれならどれだけよけいかかっているのかといいますと、回収の保管料が四百万何がし、回収の荷役料が六百万何がし、回収の運賃が一千四百万と、これだけ配付したのみの場合よりもよけい金がかかるのだという御説明なんですが、私どもしろうとが考えますと、電話帳が新しいのができたと、それを持っていって新しいのを配って古いのを持ってくるわけですから、そのために回収の荷役料が六百万プラスになる、配付の荷役料が二百三十万なのに、回収の荷役料が六百三十万かかると、持っていった場合には二百三十万で済むのだと、持っていって回収して帰ってくると八百六十万かかるのだと、ちょっとわれわれにはこの理解に苦しむのですがね。普通に、電話帳ができた、新しいのを持っていって古いのを持ってくる、それを積んでくればいいわけですから、この荷役料が、そんな配達しただけの場合の三倍も回収に金がかかるということはちょっと理解できません。それから回収したその古いものの保管料ですが、何も集めて倉庫の中に保管料を払ってしまっておかなくても、回収したつどこれはいわゆるくず回収業のほうへ払い下げれば、あるいは払い下げるというが、毎日毎日の分できないのじゃないかとおっしゃるかもしれませんが、特殊な契約をして回収業の人たちが毎日のものを持っていくという契約をすればじゃまにならないでできるのじゃないか、どうしても一カ所一ぺんにできませんとおっしゃるならば、区ごとにそういう特殊な指定した回収業者をきめたっていいんじゃないか、保管料の四百万は私はかからないと思うんです。回収の運賃に千四百万かかるというが、これは持っていくほうに、配付の輸送のほうにちゃんと荷役料、付帯作業のほうに出ているわけですから、配付して持ってくるだけに、持っていって配って、また古いのを持ってきても運賃というのはそう変わらないのじゃないか、なぜ一千四百万もプラスになるのか、この点ちょっと理解に苦しむのですけれども、その辺ちょっと御説明いただけませんか。
#194
○説明員(中林正夫君) お答えいたします。御案内のとおり、東京の電話番号帳というものは、たいへんなボリュウムのあるものでございまして、四十四年度のトン数で申しますと、一万七千トンというようなトン数でございまして、こういったトン数のものを、何といいますか、一時的に、何らか先生おっしゃいましたような簡単に処分をするというようなことは非常に困難でございまして、加入者のところへ新しいのを持っていってすぐ回収してやれば非常に能率もいいんですが、さて、これを古い電話帳を引き取ると、そうしますと、なるほどいまおっしゃいましたのは、一番上に書いてあります配布の直接費というところ、そこのところのことをいまおっしゃいましたが、そこのところはあまり大した差ではないのです。それを古いやつを一度持ってまいりまして、それをあるどこかの保管する場所に置いてそれを処分するには、やはりある程度の日にちというものがどうしてもかかるわけでございます。そういった経費が、何しろ一万七千トンというような大量の物量でございますので、処分というものにちょっと思いがけないような経費がかかる、こういった次第でございまして、東京は実は四十四年度は配布、回収を実はやったわけでございます。しかし、四十四年度のこういった損益計算から、四十五年度から配布のみというふうに方針を変えておるわけでございます。
#195
○沢田実君 局長さん、そこが役人の皆さんと、われわれの考えの違うところなんですよ。何万トンとおっしゃいますけれども、何万トンを処理するにはたいへんだ、荷役料も要るのだと、こうなりますので、そうなるのかなと感じますけれども、毎日毎日何万トン扱うわけじゃないですよ。しかも、東京都一ぺんに一人でやるわけではないのですから、地区別に分かれておるでしょうし、ですから一番末端の配布をする人を考えてみれば、やはり持っていって持ってくるのじゃないですか、持っていって持ってきた、その一日集めた単位でもって古物回収業に持たしてやれば、保管料もかからないだろうし、荷役料もかからないだろうと私は言いたいのです。これは個人の会社だったら古物売却代三千七百万円と二千万円ですから、五千七百万円出るわけですよ、五千七百万円ただほかしちまうわけだ。電電公社さんはそれを五千七百万円かかるとおっしゃるけれども、私ども庶民の立場から考えれば、電話帳の古いのを回収するのに五千七百万円もかかるとはとても考えられない。だからあなた方は一カ所にまとめて保管せんならんから、保管料が要る、荷さばきせなければならぬから荷役料が要るとおっしゃるけれども、もう少しくふうなされば何千万か、これは浮くのじゃないか。私ども実際の社会の生活の上から考えてみると、そういうふうに思うわけです。役人さんの机の上からの見方でなくて、もう少し検討なさる気持ちはありませんか。
#196
○説明員(中林正夫君) ただいまの沢田委員のおっしゃいましたお話は四十四年度のことでございまして、これは実は実際配布、回収したのでございます。この実際の経費というものをこちらのほうの配布、回収にあげておるわけでございます。それから配布のみという場合は、配布のみであればこういうふうになるという経費を出しているわけでございます。
 それからもう一つは、いまの古紙の売却代金でございますが、四十四年度の場合には大体単価がほぼ五円程度でございまして、それで五千万円の金が入ります。最近の推定では二円ないし三円くらいに下がっておる、こういった面から見ましても、単に配布のみの場合のほうが経済上有利なんじゃないかと、かように考えております。
#197
○沢田実君 会計検査院の方いらっしゃいますか、いまの問題について検討なさったことはありますか。
#198
○説明員(石川達郎君) ただいまの点につきましては、各通信局によりまして、多少取り扱いを異にしているようでございますが、こういったことにつきまして、やはり具体的事例について検査はいたしておるわけでございます。それで経済比較をいたしまして、電電公社の場合においても検討はされておるようでございますが、この辺につきまして、検査の上で特に不当というような事例は実はございません。
#199
○沢田実君 いままではなかったけれども、申し上げたような事情があるから、これから会計検査院として一度検討してみようというお考えはございませんか。
#200
○説明員(石川達郎君) 四十四年度の実績につきましては、ただいま申し上げたとおりでございますが、なお、おことばもありますので、さらに再確認の意味で再検討いたしたいと、かように考えます。
#201
○沢田実君 次に、もう一つお尋ねしたいのですが、電線の、銅と鉛ですか、銅線あるいは鉛線、その回収はどんなふうに回収して、どんなふうに活用しているかお尋ねいたします。
#202
○説明員(山本孝君) 公社におきます鉛関係のことにつきまして初めに簡単に御説明申し上げますと、撤去工事がありますと、その工事でかなりの撤去物品が出ますが、電線くず、あるいはケーブルくずなどにつきましては、回収いたしまして、生産資材として使用することにいたしております。あらかじめ持ち込みますメーカーをきめまして、ここにケーブルくずを持ち込むわけでありますが、そこでメーカーと厳正な保管契約をいたしまして、まず保管させますが、その後に解体、改鋳契約をいたします。解体というのは、ケーブルを鉛と銅とかプラスチックに分けるのでありますが、改鋳というのは御承知のように溶かしまして金属にするわけであります。そういう解体、改鋳契約によりまして銅あるいは鉛をつくりますが、そのうち銅は全部公社におきまして将来のケーブルに再生いたします。鉛につきましても、従来は公社において使いますケーブルの材料に使いましたが、この数年来ケーブルがプラスチック化してまいりましたので、公社で使うだけでは余剰が出てまいりますので、一部を何と申しますか、メーカーのほうに売り戻します。一部は鉛組合のほうに売り払っております。
#203
○沢田実君 わかりました。銅のほうは電線に加工する、鉛は半分は使って半分は売却するのだと、その半分の売却する方法はどんなことでしょうか。
#204
○説明員(山本孝君) 売却の場合には、先ほど組合の名前を申し上げませんでしたが、日本鉛協同組合というのと、それから東京半田錫工業協同組合、それから大阪半田工業協同組合というものから所要量の要求をしてもらいまして、それに割り当てて売却をしております。
#205
○沢田実君 単価の決定はどうしておりますか。
#206
○説明員(山本孝君) 単価は市場価格を参考にいたしまして、大体最近は毎月処分をいたしておりますが、前月の市況から価格を計算しております。
#207
○沢田実君 これはなぜ入札をなさらないのですか。
#208
○説明員(山本孝君) 公社の契約は原則として競争入札契約になっておりますけれども、この鉛あるいは銅につきましては、改鋳設備を持っているところが必要であるということが一つと、それから日本全体における所要量からみまして、公社が売り払う量がかなりの額を占めておりますので、競争入札にいたしますとまあ業界が混乱するおそれがあるということ。それから、むしろ一社で購入する量にはあまりにも大き過ぎますので、競争入札にしたほうが安く買いたたかれるのではなかろうかということでございます。
#209
○沢田実君 そうしますとね、四十三年では八千三百トンですか、四十四年が一万六百トン、そのくらい売っていらっしゃるわけですね。それで、日本鉛なり東京半田、大阪半田、その辺で希望する数量というものは年間どのくらいですか。
#210
○説明員(山本孝君) 希望する数量は、詳しくはちょっと手元にございませんけれども、四十三年.度、四十四年度にそれぞれ売り払いました額を申し上げますと、日本鉛が、四十三年度が四千二百トン、それから四十四年度が三千八百トン、それから東京半田錫工業協同組合が、四十三年度千七百トン、四十四年度千六百トン、大阪がそれぞれ千四百トン、千六百トンとなっております。これは、要求はこれより多少上回っておりますけれども、公社のほうでも使っておりますので、全部はいたしておりません。
#211
○沢田実君 公社でお使いになって、半分は払い下げるということはわかるのですが、その八千三百トン払い下げるのに三社に払い下げている。希望によってこちらで配分をやっているということですから、希望が多いわけでしょう。あるいはこれ以外にももっとほしい業者があるかもしれない。それに対して入札をすると、混乱が起こるということはわかりません。なぜそう申し上げるかというと、四十三年、私のほうで調べた相場によりますと、大体トン当たり九万三千七百円くらい――いろいろな相場の変動もありましょうけれども。だけれども、電電公社さんは七万八千円で売っていらっしゃるわけです。ですから、特定の業者が電電公社さんと約束をして、そして自分の希望数量だけ買っていれば、非常に有利になっているのじゃないかと、私は思うわけです。そういう特定の業者は、若干そういう姿にあるということもやむを得ない事情があるのかもしれませんけれども、競争入札をなさったほうがもっと相場に近い値段で売却ができるのじゃないかと、こういうふうに思うのでお聞きしているわけです。
#212
○説明員(山本孝君) うちのほうで売り払いますときの市場価格は、うちのほうで調べた結果では、四十三年の市場価格は、まあこれは月によって異なりますが、一キログラム当たり六十六円五十銭から八十一円五十銭、四十四年度は八十二円から九十一円八十銭となっております。これよりも多少上回った額で売り払っていると思いますが、いまおっしゃいました価格は建て値かと思いますけれども、一般の市場価格はそれよりかなり低いところで売られています。
 それから各工業協同組合の所要量は、これは全部で八千三百トン、一社では受け取れないほどでございます。最近特に市況が下がってまいりましたので、最近ではほとんど満ぱいくらいの額になっていると思います。
 それからもう一つ、ほかの業者も入れてはという御質問でございますが、先ほど一番最初に申し上げましたように、改鋳設備を持っているところでありませんと、他に改鋳をまかせることになりますので、それが公害を及ぼすおそれがあるということもありまして、われわれとしては、改鋳設備のあるところに出します。
 それから、公社として売り払う場合に、特定の企業に売り払うよりも従来としては、組合に売り払っているということであります。
#213
○沢田実君 あなたのおっしゃる値段が、ちょっと私調べたのではよくわからないのですが、四十三年、八十一円五十銭ですから、八万一千五百円になるのだろうけれども、七万八千円で、それは若干安く売ってもけっこうだと思いますけれども。四十四年、九十一円八十銭、そうすると九万一千八百円になる計算でしょうけれども、それより高い九万五千円でやっている。その辺のところもちょっとわかりません。で、私のほうで相場を調べてみますと、四十三年は先ほど申しました九万三千七百円、四十四年、十万七千四百円、これくらいは通産省で大体言っている相場なんです。だから、相場を調べたところで若干違うと思いますけれども、入札なさったほうが私はもっと高く売れるのじゃないか。ですから、数量については三社で分けても、価格について、何とかもう少し考慮する方法がないのかというようなことを思うわけです。
 それで、時間もありませんから以上で終わりにいたしますが、工事の請負契約にいたしましても、また、その電話帳の古ものにしましても、こういうくず鉄にいたしましても、銅や鉛にいたしましても、われわれから見ますと、非常にお役所式で、もう少し何とかなるのじゃなかろうかというふうに考えられるようなお取り扱いをやっていらっしゃるのじゃないかということを、決算を通じて、私はしみじみ思うわけです。その点につきまして、総裁のお考えを承って私の質問を終わりたいと思います。
#214
○説明員(米澤滋君) 先ほど資材局長がお答えいたしましたが、まあ銅、鉛について改鋳設備があるところということで、いままでプラスチックケーブルがない時分は、鉛というものは大体全部公社が使っていたわけでございます。しかし、私も実はそういう詳しいことはいまここで初めて聞いたような点もありますので、なおもう一回よくさらにいまの時点で検討させていただきます。
#215
○委員長(森元治郎君) 他に御発言もないようですから、郵政関係の決算につきましては、この程度にいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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