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1970/02/18 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第3号
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1970/02/18 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第3号

#1
第065回国会 逓信委員会 第3号
昭和四十六年二月十八日(木曜日)
   午後一時十六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 二月五日
    辞任         補欠選任
     塩出 啓典君     原田  立君
 二月六日
    辞任         補欠選任
     原田  立君     塩出 啓典君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         横川 正市君
    理 事
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                新谷寅三郎君
                永岡 光治君
    委 員
                白井  勇君
                久保  等君
                鈴木  強君
                塩出 啓典君
                中沢伊登子君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  井出一太郎君
   政府委員
       郵政政務次官   小渕 恵三君
       郵政大臣官房長  野田誠二郎君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   柏木 輝彦君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
       郵政省郵務局長  竹下 一記君
       郵政省貯金局長  山本  博君
       郵政省簡易保険
       局長       中田 正一君
       郵政省電波監理
       局長       藤木  栄君
       郵政省人事局長  北 雄一郎君
       郵政省経理局長  溝呂木 繁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       郵政大臣官房首
       席監察官     舘野  繁君
       日本電信電話公
       社総務理事    井田 勝造君
       日本電信電話公
       社総裁室沖繩復
       帰対策室長    高橋雄二郎君
       日本電信電話公
       社施設局長    三宅 正男君
   参考人
       日本放送協会理
       事        野村 忠夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (今期国会郵政省関係提出予定法律案に関する
 件)
 (郵政事業の改善及び労使関係の正常化に関す
 る件)
 (沖繩復帰に伴う当面の対策に関する件)
 (広島郵政局における陳情に対する取扱いに関
 する件)
 (郵便局における外務員の採用に関する件)
 (西舞鶴郵便局保険外交員の不正事件に関する
 件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についておはかりをいたします。
 日本放送協会関係の付託案件の審査、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する事項の調査のため、日本放送協会の役職員を参考人として随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(横川正市君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(横川正市君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 本件に関し、質疑のある方は順次御発言を願います。
#5
○鈴木強君 最初に、今国会への提出予定法案について大臣にお尋ねいたします。
 大臣の所管事項の御説明によりますと、今国会に予定をしております法律案は大体七つだと思います。そのうち郵便法と公衆電気通信法のそれぞれ一部改正法案は提出はされておりますが、あとの郵便貯金法の一部改正法律案、簡易生命保険法の一部改正法律案、それと有線テレビジョン放送法案、それとNHKの四十六年度の予算案、そのほか説明の中に触れております国家行政組織法の一部を改正する法律案、これが提出されれば、郵政省設置法の一部を改正する法律案が出てくるということでございましたが、一体これらの残された五つの法案はいつごろ国会に提案されるのか、それをお伺いいたします。
#6
○国務大臣(井出一太郎君) 郵便法と公衆電気通信法については、ただいま御指摘のとおりでございます。残るところは、簡易生命保険法の一部改正法案につきまして、明十九日の閣議で整理をいたしまして、これを国会で御審議をわずらわす、こういうことであります。また、郵便貯金法の一部改正法案及び有線テレビジョン放送法案につきましては、三月上旬には提出の運びと相なるように準備を進めておるところでございます。さらに、国家行政組織法の改正に伴う郵政省設置法の改正につきましては、行政管理庁と協議しながら成案の作成をしておるという段階でございます。さらに、NHKの予算案につきましても、大体煮詰まってまいりましたから、これは少なくとも今月下旬には提出をいたす、こういう予定でございます。
#7
○鈴木強君 このNHKの予算案については、すでにNHKから郵政省のほうに決定された一定の案というものが提出されておるのでありましょう。それに大臣が意見書を付してたしか提出するということになるのですね。いつNHKから郵政省は受け取っておるのですか、通例十日か十三日くらいでいままでは国会へ提案されておったのじゃないですか。
#8
○国務大臣(井出一太郎君) まあ御承知のように、予算関係の法案をたいへん急いでおりましたものですから、その関係で少しおくれておるわけでございます。大体、準備万端は取り進めておる次第でございます。
#9
○鈴木強君 これは、少しスローモーション過ぎるんじゃないですか、何が問題でそうおくれるんですか。予算関係法案がというが、これもやっぱり予算なんで、早く提出をして十分審議をしたいというのがわれわれの長い間の念願ですよ。だから、NHKに対してもできるだけ成案を得て、早く提出できるように取り運ぶように、われわれはいつも強く要請しておったのですよ。たしか今月初めごろには郵政省に出ているんじゃありませんか。どうしてまた下旬というように、ばく然とおっしゃるんですか、いつごろ提出できるというようなことが言えないんですか。
#10
○国務大臣(井出一太郎君) 何も別にそれほど理由があったわけじゃございません。したがいまして、私は、いまおおよそ下旬と申し上げましたが、まず最終的にはお手元にごらんをいただけるようにいたします。
#11
○鈴木強君 ひとつできるだけ促進していただきたいと思います。
 それからNHKの毎事業年度の計画についても、大臣の承認を得ることになっておりますので、これもどうも郵政省の取り運びがおそいために年度を越してしまうようなことがよくあります。四月になってしまって、まだその年の計画が承認がされないというようなことがありますので、これは直接きょうの法案とは関係ないんですけれども、そういう点、大臣の監督する各機関関係の所管事項については、ひとつもっとスピーディーにものを運ぶようにしていただけませんか。それはまあそれで一つ要望しておきます。早くこれ出してください。
 それから、いままで長い間問題になっておりました電波法と放送法の改正ですがね、今度の御説明の中には何ら触れておられないわけです。われわれから見ると、歴代大臣が施政方針の中で、今国会に提案をして御審議を願う予定だ、取り運び中であるというようなことが必ずどっかに述べられておったのですが、今回の御説明には一言半句もそれは触れてないのです。昭和三十七年十月十一日に臨時放送関係法制調査会に郵政大臣が諮問をして、それから三十九年九月八日に答申を得ている。その内容に基づいてすみやかに改正をしたらどうですかということで、一時はかなり与野党の意見もまとまったんですけれど、その後難産をして今日に至っておるわけです。私はあとからも触れますけれども、今日の電波行政ほど時代に即応してないものはないと思う。ですから、もう少しこれは重要視していただいて、実情に合った法制度というものを整備するようにしてほしいと思うんですけれど、どうして今度はこのことについては一言もお触れにならなかったのでしょうか。
#12
○国務大臣(井出一太郎君) これは御承知のように、昭和四十一年五十一国会に提案されまして、審議未了になり、その後毎国会提出予定法案としての準備を進めてきたことは御承知のとおりであります。いまおっしゃるように、なかなか電波の関係は日進月歩と申しますか、その進展がたいへん著しいものがございまして、時代の要請に即応した法改正というものが強く要請されておることは私ども十分心得ておるつもりでございます。ただ、なかなかこれは大法案でございましょうから、そういう意味において、目下準備を続けておるというところでございまして、まあ、この国会には私はもう無理だと思いますが、なるべく早い機会に成案を得て提出をするように取り運びたいと考えております。
#13
○鈴木強君 この調査会の答申が出ましたのが昭和三十九年でございますから、もう六年も七年も前のことになりますね。その間に電波事情というものはかなり変わってきておりますので、必ずしもあの調査会の答申が万全なものではないと私も思います。ですからさらに検討を要することがあるならば、再諮問をするか、どういう形か、いずれにしても、結論を得て、早くやっていただかなければならぬことだと思うんですよ。どうも電波に対しては政治が行政に優先していろんな問題が起きております。われわれは早く電波行政というものを確立して、あの答申の中にも非常にいい点があるわけですから、そういう点をむしろ取り入れていただかなければならないので、免許の資格を与えるものにしても、私はいまの大臣権限からやっぱりはずして、第三者的な委員会によってこの権限を与えたほうがいいと思うんですが、そういうことは個々のことですから触れませんが、そのいずれにしても、いまお話しのように別に他意があったわけじゃないので、検討はしている、できるだけ次の国会には提案をするようにしたいという、そういうことだと思いますけれどもね、もう少し、どこに問題があって、どこを再検討をしなければならないというような、そういうような点がおわかりになっているのでしょうか。
#14
○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。
 電波局の中でのこまかい問題につきまして、いろいろ審議しているわけでございますけれども、大臣が申し上げましたように、その後答申がありましてから六、七年もたっておりますし、その間いろいろ、たとえば宇宙通信の問題であるとかあるいはまた新しい、これはCATVにも関係するわけでございますが、事態も発生しているわけでございますので、現在できるだけ早くまとめるべく努力をしておるという状態でございます。
#15
○鈴木強君 ぜひ促進をするようにお願いをしておきます。それからきょうはちょっと時間が少ないようでして、私の予定の質問がちょっと全部やれないのでございまして、ちょっと私困るんですが、いずれ郵便法の一部改正とか、公衆電気通信法の一部改正等の関係法案もございますから、そういう際に関連の質問は譲るようにしたいと思っております。
 それで、きょうは若干郵便について伺いたかったんですが、これはひとつ大筋のところは次回に回すようにいたします。ただ、大臣の所管の説明の中にもありますように、最近どうも郵便事業というものが非常に国民から信頼をなくしておるということは、これは事実でありまして、われわれも、関係する者の一人としてたいへん恥じ入っている次第ですが、何とか郵政事業を本来の姿に取り戻したい、そう私は強く思っております。
 それで、今度いろいろ法律改正等もやるんですけれど、特に大臣が触れております中に注目すべき点があるので、この点を私はちょっと申し上げてみたいんですが、それはこういうふうに大臣は御説明になっております。郵便関係についてですね、「先般の年末年始における郵便業務は、長期間にわたり、時間外及び休日労働協定が締結されず、また、労組による大規模な休暇戦術が行使される等の結果、遺憾ながら一部円滑を欠き、国民利用者に御迷惑をおかけいたしましたが、最近は、おおむね順調な運行を見ているところであります。
 しかしながら、年間郵便物数はすでに百十億通をこえており、今後とも経済成長につれて、なお、着実に増加するものと予想され、とりわけこの物数増加は都市部に集中し、雇用難の深刻化、郵便事業への設備投資の不足等の事態と相まって、事業の正常な運行は、ますます困難となっている次第であります。」と、これはたいへん重大な点だと思いますがね。こういう事態にかんがみて、大臣は、先般郵政審議会のほうに改善策についての諮問をなされたわけでございますね。その諮問にこたえて答申が出ておりまして、五つばかりその項目があるようです。この中には、最も関心のある公社制への移行という懸案の問題については何ら触れられておりませんが、問題は今度の予算の中で、あるいは法律、制度改正の中で、郵政事業を正常化するために具体的にどういうふうな点が織り込まれていくのか、そして国民の信頼を得るような基本になる施策が出てくるのか。何といってもこれは、私は労使間の紛争をなくして正常化していくということがもう根本になると思うのでございますけれども、そういうふうな点について、予算上これはこういうふうにして直していくとかいうようなことがあるのじゃないでしょうか。まあ見方によると、あの審議会への答申は、郵便料金を値上げするための一つのデータをつくるためにやったようなものであって、実際の本来の事業改善というところが、ほんとうにサービスがよくなるのかどうなのか、その辺はぼやけているという批判も聞くわけです。この際は、時間もないようですし、また、郵便法のときにやりたいと思いますけれども、労使関係とか、公社移行の問題とか、抜本的に改善するために一体どういう点に力点を置いて予算を組んだのか、政策はどういうものを持っておるのか、ぜひ伺いたいのです。
#16
○国務大臣(井出一太郎君) 先般、一般的な方針を申し上げました中に、いま鈴木さんお取り上げになりましたような郵便の現状というものにやや詳しく触れたつもりであります。そのことは、何といたしましても、最近の郵便の事情というものが、一方には非常な困難をかかえておりますと同時に、国民の皆さまに多大の御迷惑をかけた事実というものもいなむわけにいかぬものでありますから、そういう点率直に少しスペースをとって触れたつもりであります。
 そこで、昨年郵政審議会の答申をちょうだいしたわけでありますが、これは五つの項目に相なっておると存じます。その際御指摘になっておりますことは、郵便の遅配をすみやかに解消し、国民の信頼を回復するために、当面郵政省あげて努力をしなければいかんということが前文に指摘をされておるわけであります。そしてその五項目の第一は、郵便の送達速度の安定をはかること。第二は、労働力の確保につとめるとともに、職員がその能力を十分発揮できるような適切な措置を講ぜよということ。第三は、作業施設の改善につとめること。第四は、郵便の法制に検討を加えること。第五は郵便事業収支の均衡を維持するために郵便料金の改定もやむを得なかろう。こういうふうに分かれておったように思うのであります。そして四十六年度予算につきましては、これらの項目に基づきまして次のようなことを予定をいたしております。
 まず、送達速度の安定でございまするが、大都市、特に首都圏における送達の点で安定を欠いておる現状にかんがみまして、これら地域に発着する郵便物の区分、運送方法に抜本的な検討を加えまして、たとえば東京・大阪間の高速道路を利用した専用自動車便というふうなものを施設するとか、大都市並びにその周辺部における運送施設の再編成をはかったらいかがであろうか。その他内務作業の機械化、省力化を推進することはもとよりでございますが、そのほかに利用者の方々にも、郵便私書箱の利用、郵便受け箱の設置、住居表示制度の促進といったようなことに御協力を願っておる次第でありまして、そのために必要な経費をも盛り込んでおるのであります。
 第二の項目につきましては、物数が増加していくに伴いまして、必要労働力の確保として定員のほかに、団地配達等に必要な賃金要員の確保ができるような配慮をいたしておるわけであります。また、職員の能力を十分に発揮できますような特殊勤務手当の増額、職場環境の整備といったような経費をも予定をいたしておるわけであります。
 また第三の項目につきましては、郵便局舎の改善、これを前年度以上に実施をいたしますし、事業近代化のための施設として自動読取区分機とかその他の自動機器及び機動車の整備といったようなことも予定いたしておるわけであります。こういった建築とかあるいは機械整備というだけでも四十六年度予算はたしか三百五億円ぐらいに上るわけでございます。これは相当に伸び幅が大きかった、こういうふうに御承知を願えればしあわせでございます。
 それで、先ほど御指摘の労務関係の問題でございますが、これは何としても大部分を人手に待たなければならないというこの郵便事業の本質的な性格からいたしまして、これにまあ配慮をしなければならない。これは一番私急務だろうと思うのでございます。当委員会においても、しばしばこういった問題について言及をしてまいりましたものの、これがなかなか実効が私の思うのにまかせないというのは残念でございますが、しかし昨年二回にもわたりまして労使の紛争があった。これは非常な犠牲を払い、ああいったことから貴重な教訓を受けとめなければならない、こういうつもりで、私も特にこの労使の問題についてこれから力を入れてまいりたい、かように考えるような次第でございます。
#17
○鈴木強君 まあいろいろ私もまだ申し上げたいこともあるのですけれども、とりあえずきょうは幾つかの点は抜きにしまして――いまの労使の問題はわかりました。大臣のおっしゃるようにそう簡単に解決するものではないと思いますけれども、問題は、事業は人でして、ここに働く従業員がほんとうに郵政人として事業に徹するという気持ちを持つことができるような待遇の問題とか、要員の問題とか、環境の整備とか、そういうことをやることによって、私はそういう意欲を持つようになると思うのです。ですからその点は特に夜も昼も、冬も夏も、雨の日も風の日も働かなければならない郵便職員の立場というものは、現業職員の中でもたいへんこれはやはり重労働をしていると思うのですよ。そういう者に対するあたたかい配慮がしみわたるような――言動の中においても、政策の中においても、郵政省幹部の中においても、そういう姿勢というものも私は一つの大きな要素になると思うのですよ。そしてその中でともに苦しみ楽しむというような、そういう気持ちに全職員が徹したときにはじめて私は郵便事業が正常化してくると思うのです。いまのようなことでは、大臣のお話になるような程度のことでは、とてもとてもいまの郵政事業、特に郵便事業の正常化の問題は解決しないような気もいたします。しかし、これは何としてもやらなければならぬのでありますから、ぜひ今後とも大臣以下の皆さんが一そう引き締まって所期の目的を達成するようにやってほしいと思います。
 それから、それにも関連するのですけれども、郵政事業の公社化というのは、これは一体どうなってしまったんでしょうか。これはもう宙ぶらりんになってもうおしまいという空気にあるものですか。
#18
○国務大臣(井出一太郎君) これは答申をいただきまして、省内に事務次官を長とする委員会を発足させております。ここで引き続き検討をしておるわけでございまして、決して問題を放棄してしまったというのではございません。ただ御承知のように、ことしは郵便百年、この長い伝統にかんがみまする場合に相当大きな変革であり、またさらに答申をしさいに検討しますと、公社化というのは、確かにこれは採用に値する一つの方向であろう。と同時に、それが満たされる条件というふうなものを一つ一つ解決をしていくというようなことにも触れておるわけでございます。したがいまして、今回郵便あるいは貯金、保険等にわたりまして、まず手のつくところから能率化、省力化をはかる。こういった方向でいずれ御審議をいただきまする法律案件の中には、そういうものも打ち出されておるわけでございまして、この大問題はさらにもうしばらくの検討を待ってと、かように御承知置きをいただきたいと思います。
#19
○鈴木強君 まああれだけ気合いを入れて、小林郵政大臣の当時郵政審議会に諮問をし答申を得て、スタートしたわけなんですけれども、われわれが見たり聞いたりする範囲において、はたして公社化のために郵政省が一体となって準備体制、その方向に進もうという気力があるのかないのか、非常に疑問があるわけですよ。だから、何か臨終に近い状態で、やがてこれはだめなんだというような気もするわけですね。また一方、公共企業体そのものもまだいろんな不備もありますよ。ありますが、何かいまの郵政事業というものを一歩前進させるために、全体の空気を、公社化というようなものをすることによって、全職員のやっぱり気持ちの転換ということもできるでしょうし、法律制度上においても、公務員という古いカラーから抜けていくようなこともあるわけですから、そこに民営的なものを入れていい経営ができるだろうというような望みもあると思うんですよ。私は、いまの三公社の法律を見ましても、あれではまだまだ不十分であって、もっと思い切った自主性を与えなければならぬと思いますがね。しかし、公務員制度より若干なりいい点があるだろうと思っているんですね。ですから、そういう点に一つの魅力を感じ、その実現を願っている職員も、われわれ回ってみまして、あるわけです。一体郵政公社化はどうなんですかという話も聞くわけですね。どうも省全体としての空気から見ると熱意がないように見えるわけですが、臨終に近いわけでもないわけですね。これは生きているからいつかちゃんとやれるんですか、その辺どうなんですかね。
#20
○国務大臣(井出一太郎君) どうもその臨終というおことばは、おそれ入りましたが、決してそんなものではございません。これは脈々としてまだ生命を保っておるわけで、十分御趣旨をくんでさらに検討いたしてみたいと思う次第であります。
#21
○鈴木強君 どういう医者が診断したのか、井出医学博士が診断すると脈々としている。私どもがはたから見て、これはしろうとですから、感ずるのはどうも臨終に近いような気がするわけですね。しかし、専門のお医者さんがそう言われるわけですから、それを一番信用しなきゃならないと思う。しかし、はたからするとそうではない。医学上もやっぱりどうかすると間違いなきにしもあらずだと思いますから、ぜひひとつそうであれば、もう少しファイトに燃えた姿勢を持って前進するようにしたらどうでしょうか。その際にもう少し思い切った、電電とか国鉄とか専売以上にすぐれた自主性を持った郵政公社というものをつくっていただくようにこれは希望しておきます。
 それから断片的で恐縮ですが、いま簡易保険の最高限度額というのは二百万円でしたかね、これをもう少し上げるというようなことは考えなかったでしょうか。同時に郵便貯金のほうもそうですが、利息の点でもう少し、いまの物価高の中で貯金をしても物価が上がってしまえば、それだけ以上に利息が低いわけですから損をするという、そういう気持ちもありまして、貯蓄増強といってみてもなかなかそうだというような気持ちになれないわけですね。今度も最高限度百万円を百五十万円にふやしまして、それに住宅貯金五十万円というものを加えていただいて法律は出てきました。これは私ども額は少ないけれども、大臣の貯蓄増強の気持ちを起こさせるような、向上心を持たせるような一つの施策だと思います、小さいけれども。しかし何とか利息の点で、郵政大臣が政府と相談して閣議の中で了承されればできることと思いますけれども、どうなんでしょうか。一面、最近のように公定歩合を下げて金融引き締めを緩和するというような時期ですからなかなかむずかしいと思いますがね、市中銀行との関係もあって。だけれども、この資金が国の財政投融資として使われておる関係もあるし、零細の人たちのことですからもう少し利率を上げるようなことはできないだろうかというような気がしておるんですけれども、この二つの点どうでしょうか、簡単でいいです。
#22
○国務大臣(井出一太郎君) 簡易保険と郵便貯金と両様に触れまして御質問でありますが、これはいずれ改正案を御提出申し上げまする際に、さらに詳細に御検討をいただきたいと思っております。
 保険のほうは、御承知のように新しい新種保険といいますか、学資保険あるいは特別終身保険、こういった新機軸を出しまして、限度額引き上げは諸般の情勢から次の機会に譲ったということで決着をつけたわけでございます。
 それから郵便貯金のほうは、いま御指摘にありましたような住宅貯金という新味も加味いたし限度額も若干引き上げた、こういうことでございますが、なお詳細は両局長も見えておりますから、もし必要があれば説明をいたさせます。
 もう一つ、金利の問題でございますが、これはまあ何としても最近の物価高騰、これに追いつかないまことに遺憾なる状態にあるわけであります。これは必ずしも郵便貯金だけに限った問題ではなくして、国の金利政策なり、物価政策なり、こういうものに全体的にかかわる問題でございましょうが、昨今、国際的には金利体系が非常な混乱を見せておるような時期でございまして、こういう点はさらにそういった総合的なとらえ方をしつつ問題に対処していかなければならぬことかと、かように存じておるのでございます。
#23
○鈴木強君 時間がありませんから重ねての質問はしませんけれども、大事なところだと思います。ですから、国全体として当然考えることでございますが、郵便貯金の場合は大臣の御所管であるしするので、零細な立場の方の貯蓄であるがゆえにできるだけ優遇をしてあげていただきたいというのが私の趣旨でして、そういう趣旨に基づいて今後ともひとつ十分検討していただきたいということです。
 それから簡易保険のほうも、まあ限度額二百万円というのでは少ないという意見もあるし、従来から何回か小きざみに上げてきていると思うんです。なおもう少し上げてみたらどうかという意見もあるわけですから、その点もあなたも御了承のとおりですから、その辺をひとつ踏まえて今後御検討をいただきたいと思います。
 それからもう一つ伺いたいんですけれども、いま中国、いわゆる中華人民共和国との間には郵便協定はないわけですけれども、電報と電話のほうはルートがどういう関係かでできておりますか。
#24
○国務大臣(井出一太郎君) 郵便のほうにつきましては、中国が万国郵便協定に入っておりませんので一つの不自由さというものはございますけれども、まあ隣国を経由してどうにかつながっておるという実情でございます。それからまあ電信電話は、これはむしろ昭和二十三年ごろでございますか、相当長い期間、向こうとのルートが設定されておるわけでございまして、これもまあ当面不自由ではないという状況にはあるわけであります。しかしまあ問題は、もう少し本格的なものでありたいと、こういう気持ちは私どもも常日ごろ持っておるわけでございまして、先般佐藤総理も参議院本会議で御答弁になったというふうな事柄でございまして、できればもう一歩前進することが望ましいと、かように思っております。
#25
○鈴木強君 中国との間の電報と電話については、いまどことどうなってるのか、そのルートをちょっと説明しておいてください。
#26
○政府委員(柏木輝彦君) ただいま中国との間につきましては、東京と北京の間の直通の無線の回線ができており、電信と電話両方運用をいたしております。
#27
○鈴木強君 その場合に、料金の分け前というか、料金はどういうふうになってるのか。清算が全然できないで、打ったほうの国で払ったものは向こうの国に分けてやらないとか、そういう分収の方法というのは、国交が回復してないからまだできてないわけですか、発信国負担ですか。
#28
○政府委員(柏木輝彦君) これは御承知のように、日本においては国際電信電話株式会社がこれの運営に当たってるわけでございまして、原則といたしましてはこれはよそでもそうでございますが、無線におきましては両方半々の分収というのが原則でございますし、また相手側によりましては発信取りというようなことになっておりまして、その間に清算というものがない場合もあるわけでございます。
#29
○鈴木強君 だから、電報の場合には発信取りですね、それから電話の場合にはフィフティー・フィフティー、そういうふうになってる、制度上はね。ところが中共の場合はね、私が聞いてるのは、一体清算ができないでしょう。ですから、受信局のほうの負担で発信したものを受けていくという、そういう方法をとってるんじゃないですか。国際的なそういう清算の方法はないんでしょう、いまのところ。それを聞いている。
#30
○政府委員(柏木輝彦君) その点、確認してございませんが、おそらく、そういう国の間での清算を行なわないで発信取りという方法をとってる国が多いのでございますので、中共の場合もそうしているのではないかと思います。
#31
○鈴木強君 電話のほうはひとつ調べといてください、電報のほうはいいですけどね。
 それから、大臣のいまお触れになった郵便協定ですけれども、お述べになったように、一月二十六日の参議院本会議で、中国国交回復の問題の質疑の中で、総理が、中国との郵便協定や臨時航空便乗り入れについては、北京政府が応ずるならという条件がついておりますけれど、前向きに検討する用意があると、そういうことをお述べになっておりますね。したがって、これを促進していくのはやっぱり外務省であり、また所管庁であるあなただと思いますが、郵政大臣。したがって、大臣にその後総理からそういうふうな御相談があったんでしょうか。この答弁をする際に郵政大臣とも御相談の上で答弁されたとすれば、大臣としてどういう御所信でこれから郵便協定を中共との間に結ぶための具体的な行動を起こそうとするのか、そういう点をひとつお聞かせいただきたい。
#32
○国務大臣(井出一太郎君) これはなかなかむずかしい相手でございますから、そう即座にというわけにはまいりますまいが、しかし、機会があるならばそういう方向で推進をしたい、これが私の気持ちでございまして、実はこのごろ覚え書き貿易の一行が訪中をいたします際にも私から現状を説明をいたしまして、もし、そういう何かのきっかけがあるならばおよそこのような状態であることをひとつ心して行っていただきたい、こういうふうなことは申し上げてございます。
#33
○鈴木強君 それは御苦労です。具体的に動いていただいているわけですから感謝いたしますが、何か聞くところによりますると、世界卓球大会が日本で開かれますね、相当大ものが向こうから来日されるようなニュースもあるわけですから、これは政府全体でお考えになることだと思いますが、できればそういう機会に大臣も直接向こうの要人とお会いになって、日中覚え書き交渉に行かれる方々に託してはありますけれども、なお直接そういう機会をとらえて、大臣としても協定の締結促進についてお骨折りをされますか、総理とか外務大臣とかとよく御相談をしていただいて、全般的なこともあるでしょうから、そういう中にぜひこういう問題を取り入れて、向こうと話し合っていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
#34
○国務大臣(井出一太郎君) よく検討をいたします。
#35
○鈴木強君 検討いたしますということは、そういうことをやってくれるということですか、検討だけじゃだめですよ、向こうへ行く人にあなた直接頼んだのだから、来たときやるのが当然でしょう。
#36
○国務大臣(井出一太郎君) 検討という意味は、いま鈴木さんが言われましたように、これは私として相談をすべき筋合いもございますから、そういう人々ともよく話し合って、前向きに処理をいたしたいと、こういうことであります。
#37
○鈴木強君 それから次に、沖繩の祖国復帰の問題に関連して郵政関係、それから電電、電波、それと国際関係の受け入れ準備体制についてお伺いしたいと思います。
 大臣に最初に伺いますが、沖繩の祖国復帰をきめる日米間の交渉も非常に順調に進んでおるように伺っております。まことにけっこうなことだと思いますが、大臣としていまお見通しをどういうふうにお立てになっているのか、要するに私の聞きたいのは、返還協定というものは大体いつごろにまとまっていくものか、まあこの国会のいろいろ外務大臣の御発言等を見ると、七月かおそくも九月ごろには沖繩国会が開かれるというようなお話も聞くのであります。そうなりますと、この沖繩祖国復帰に伴う本土との一体化の法令の整備とか、受け入れ体制については相当急ピッチでやっていただかなければならぬと思うのです。第二次の要綱が何か今月の終わりか、来月の初めごろに行なわれるような話も聞いておりますが、郵政省関係としてはぜひおくれをとらないようにしてほしいということから、非常にせっぱ詰まっていることだと思いますので、大臣は大体いつごろ協定が結ばれ、いつごろ批准がされ、それから具体的には来年七二年のいつごろ返ってくるというような大体お見通しを持ってこのいろいろ手続準備体制をやっておられるか、そういう点を伺いたいのですが。
#38
○国務大臣(井出一太郎君) この問題は関係するところすこぶる多岐にわたっておりますので、なかなか郵政省一省だけでどうというわけにはまいりかねる問題であります。しかしいまおっしゃるように、第二次の対策要綱ということもございますから、これに持ち込む準備をしなければなりません。さような観点から省内には沖繩に関する対策室というものを設けまして、たとえば郵便の問題であるとか、電信電話、放送関係それぞれにつきまして鋭意対策を準備しておるという状況でございます。それで、実は私昨年の秋に沖繩へ参る機会がございまして、向こうの郵政庁長であるとか、あるいは電電公社総裁であるとか、こういう人とも直接話をいたしました。またこれらの人々が本土へ来られたということもあります。そういうことでございまして、郵政省は郵政省なりに諸般の準備を続けておるわけでありますが、同時に、全体の問題といたしまして、これは沖繩・北方対策庁というふうなものが内閣にあるわけでございまして、そういったルートを通し万遺漏なき準備を続けておると、こういう次第でございます。
#39
○鈴木強君 万遺漏ない準備を進めていただいているのはけっこうなんですが、要するに政府としておおよそのめどを、協定の成立する時期ですね、それから具体的に返還される時期、こういうものはあらかじめ、相手のあることですから非常にむずかしいと思いますけれども、郵政大臣としては大体どこにめどを置いてそういう時期を、日米間の沖繩返還に関する協定をいつごろ合意に達するのかというようなめどがあるでしょう。そして、もちろん九月になるのか、八月になるのか臨時国会もいま確たることはわからないけれども、大体のスケージュールというものを頭に描いて、それに平仄を合わせるようにして仕事を進めなければならぬわけですから、そういう意味で一応の目標をどこに置いておるのですか。前段にそれを伺ったわけですけれども、ちょっとむずかしいですか。
#40
○国務大臣(井出一太郎君) さっきちょっと触れましたように、全体的な問題にもわたりますものですから、なかなか私がここで郵政省だけの見通しをつけて、それで事が運ぶというものではなかろうと思うのです。しかし、さっき申した省内に対策室もございまするし、まあおよその協定が夏前にできるとか、国会は秋になるとか、いろんなことが巷間に伝えられますけれども、それらに乗りおくれることがないようにいたしてまいりたいと思っております。
#41
○鈴木強君 まあそれ以上のことはちょっと無理でしょうからその程度にしておきます。
 それで、具体的にまず郵政関係のほうから伺いますが、もし、もしというよりか、たとえば愛知外務大臣がきのう沖繩対策特別委員会で述べられているように、七二年の四月一日を重視しているというふうな御発言をしておるようでございまして、そうしますと、四月一日に具体的に返ってくるわけですね。そういう際に、いま準備を進めている中で、その沖繩と本土との中にあるギャップですね。郵便事業、保険はありませんけれども、貯金とか、要するに郵政関係のお仕事をしている向こうの郵政庁ですね、をこっちに吸収していくわけですから、その際に、いまからできればもし格差があればそれはできるだけ是正をしておくと、そして一体になるときは、一体になるようにすれば一番いいんですけれども、そういうふうな郵政事業の中で一番問題になる、こういうような点はどこなのか。それはどういうふうな形で直していくのか、本土との一体化をしていくのか。それこそ返ってくるわけですから本土並みにするわけです。本土の法律を適用するわけですから、その法律から比べて見てどういう点が問題になるのか。そういう重要な点がもしありましたら幾つかあげてもらいたいですけれども。
#42
○国務大臣(井出一太郎君) 詳しくは、郵便は郵務局長、あるいは電信電話は監理官、放送は電波監理局長と、それぞれおりますから……かりに郵便を例にとるならば、大体この郵便の料金が相当に落差があるわけであります。封書、はがきがこちらは現在十五円、七円というのが、向こうは十セント、五セントと、こちらがまたもし料金を改定するということになれば、この落差は縮まるどころではない。もっと幅がふえるわけでありますから、こういう問題をどうするのか。あるいは職員の待遇などにいたしましても、必ずしも平準化しておらぬわけでございます。そういうような問題が電信電話にもありましょうし、そういうみぞを埋めて、できるだけスムーズに移行が可能になるようなそういう配慮をしなければなるまいか、このように考えております。
#43
○鈴木強君 御指摘のように、たとえば郵便料金の格差があるとか、職員の待遇の問題だとか、またさらに、たとえば簡易保険事業というのはいま沖繩ではやっておりませんが、こういうものも当然復活されていくと思いますね。ですからこれらに対してたとえば郵便料金にしてもいまお話しのように、第一種が定型で二十五グラムまで十円八十銭ですね、向こうでは。本土が十五円ですから、そこにやはり差がありますね。そうすると、一挙に十五円になるわけですから、沖繩の人たちから見ればかなり負担が多くなってくると思うのですね。それらの点については特別に向こうの郵政庁と、沖繩琉球政府ですね、郵政庁と具体的にどういうふうな話をしているのですか。これは一つの例ですね。それから二つ目のたとえば郵政職員とそれから沖繩琉球政府の郵政庁との職員の格差というのは、当然これまた逆にこちらのほうが高いのか、向こうが安いのか知りませんが、そういう点は当然均衡をとることになると思いますね。それからまた簡易保険なんかの問題でもどうなのか、またそこら具体的にもう少し説明してもらえませんか。
#44
○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど私沖繩の料金を十セント、五セントと申したのは誤りでございまして、三セント、一セント半と、こういうふうに訂正しておきます。
 そこで今度は具体的な問題でありますが、たとえば郵便料金について申しますならば、沖繩の郵政庁のほうへ落差を縮めるためにそちらでも努力をしてもらいたい、まず少なくとも第一段階としては、本土と同じ料金というくらいには水準を上げてもらいたい、そういうことをひとつこれはもちろん向こうの立法事項でございますが、立法府のほうへそういうひとつ改定の話を持ち込んでもらいたいというようなことは交渉をいたしておるわけでございます。
#45
○政府委員(野田誠二郎君) ただいまの大臣の答弁を補足をさせていただきますと、昨年の十月に琉球政府の郵政庁長がこちらに参りまして、その際にこちらの本土の郵政省としまして沖繩の復帰にかかわる措置方針というもの、これは郵政事業のみならず電気通信それから放送等々、全般にわたりまして、琉球政府の郵政庁長に手交をいたしまして、善処方を要望いたしております。そのほか当省としまして、これまた事業のみならず一般会計に属します行政の部門におきましても、一回大体十人程度の調査団を、昨年の秋と、ことしの二月の二回にわたりまして沖繩に派遣をいたしまして、詳細にわたりまして現地の実情を調査しますと同時に、現地の郵政庁の意向を聞くというような措置を講じまして、できるだけ綿密に詳細にできるだけ早く現地との格差が復帰の際におきまして少なくなりますような各般の措置を講じている次第でございます。
#46
○鈴木強君 まああの一種、二種、三種、四種。五種というのも向こうにはありますね、日本では五種はないんですけれども。それで今度また郵便料金が値上げになるでしょう。一種は幾ら上がるんですか、今度日本の場合。
#47
○政府委員(竹下一記君) 第一種定型は従来まで十五円のところ二十円になります。
#48
○鈴木強君 二種は。
#49
○政府委員(竹下一記君) 二種は七円のものが十円を予定しております。
#50
○鈴木強君 ですからね、大臣も官房長もできるだけ格差を是正するように働きかけていると言うんだが、これは向こうの政府の御判断でおやりになることですから、なかなかやり方がむずかしいと思いますけれどもね。沖繩の郵便事業というのは、日本の郵便事業と同じように、一九六七年以降恒常的に赤字経営になっていると聞いてるわけですね。したがって、そういう点をどの程度の赤字なのか私は実態をよくつかんでおりませんが、どういう赤字経営であるにかかわらず、それをどういうふうな点で克服されているかですね、そういうことも判断をしながら話を進めていきませんと、こちらのほうは向こうにおかまいなしにまた二十円に上がっていくわけですから、ですから十円八十銭と二十円ということになりますと、約倍の値上げになりますよ、現在の沖繩の郵便料金の一種の場合をとっていくと。だからして、ここいらは復帰されたときの県民の感情として相当反発をされると思うんですよ。ですから、これらのことは準備の段階でよく沖繩の方々にも理解をしていただくようなことをしておかぬと、たいへんなことになると私は思うんですよ。ですから、そういう点も含めて、料金の問題はひとつ処理をしていただかなきゃならぬと思いますね。いまここで私も、まさか向こうの格差を日本が見てやるというようなこともできないわけでございますから、ひとつよくもっともっと詰めた話をしていただいて、復帰の際にたいへんなショックを受けることのないように御配慮をお願いしたいと思いますがね。その点は今後努力をしてもらえますか。
#51
○政府委員(溝呂木繁君) ただいまお説のように、沖繩の郵便関係は六八年から赤字になっておりまして、しかし、それ以前に利益積み立て金が相当ありましたので、一九七〇年度の決算ではまだ一応三十万ドルの利益積み立て金が残ったことになります。問題はいま進行中の一九七一年度の問題ですが、これで相当大きな赤字を予算で組んでおりまして、それによると九十六万ドルぐらいの今度は逆に赤字繰り越し金が出てきそうだということで、過般郵政庁の庁長が来たとき、あるいは私のほうから二月に現地に派遣したときに、この赤字をどう解消していくかという問題を相当詰めております。現地の事情によりますと、先ほど大臣から答弁ありましたように、現行一種が三セントあるいは二種が一・五セントのものを、一応行政府としては三セントを五セントに、それから一・五セントのものを二セントに、換算しますと一種が十八円、二種が七円二十銭というようなものを一応郵政庁としては出すことに決定しまして、これを与党にいま説明をしているというところまでいっております。しかし、いろいろ政治情勢等で、与党がこれをすぐに引き受けるかどうか、むずかしい問題でありますが、いずれにしろ、現地の沖繩の郵政庁といたしましては、そういった要するに料金値上げを、一方は会計をよくしていくこと、一方は内地との格差をなくすというようなことで考えております。それによって、七二年度では六十八万ドルぐらいの増収をはかりたいというようなことを言っております。そういったようなことでございまして、沖繩のほうも、私どものほうもある程度いろいろの会計上の赤字の問題、そういうものを解決する方法、かなり具体的に詰めている次第でございます。
#52
○鈴木強君 なお御努力をお願いしたいと思います。
 それから、郵便切手の売りさばき手数料というものはどうなっておりますか。
#53
○政府委員(竹下一記君) 売りさばき手数料につきましては、昨年の国会におきまして法律の改正をいたしまして、新しい料率の適用が本年の一月からということになっております。したがいまして、目下のところ、これに手を加えることにつきましては、考えていないわけでございます。
#54
○鈴木強君 いやいや、沖繩との格差を聞いているわけです。沖繩のほうと日本のほうとで売りさばき手数料に差があるかどうか、沖繩のほうはどうなっておりますか。
#55
○政府委員(竹下一記君) 私準備不足でもって、沖繩の手数料関係をいま資料を持ち合わせてございませんので、後ほど調べましてお答え申し上げます。
#56
○鈴木強君 これは当然改正された一月からの手数料が復帰されれば適用されるわけですから、いまどの程度の差があるかということを知りたかったのですが、後ほどひとつ出してください。
 それから、郵便貯金の場合ですが、沖繩では通常郵便貯金と、定額郵便貯金の二種類だけを取り扱っているわけですね。日本の場合には積立と定期がさらに種類が二つある。こういうのは当然復帰と同時に向うにも適用していくということになりますね。
#57
○政府委員(山本博君) そのつもりでございます。
#58
○鈴木強君 それから職員の待遇については、私の持っております資料によると、一九六一年ごろは琉球政府公務員と比べてみると、郵政職員のほうが安かったですね。しかし、一九六九年の七月現在をとると、郵政職員のほうが政府の公務員よりか少しいいように思うのですけれども、この差はどうであろうと、復帰と同時に一緒になっていくということになるわけですね。
#59
○政府委員(野田誠二郎君) 原則的には本土の法令及び本土の協約を復帰時から適用することになろうかと思います。しかしながら経過措置につきましては、これは郵政職員に限りませず、他の一般公務員の給与等の処理の方針がきまっておりませんので、この決定方針に準じて取り扱うことになろうかと、かように考えております。
#60
○鈴木強君 まあいずれにしても、平等にするというのが基本でしょうから、そこだけはっきりしてもらいたい。
#61
○政府委員(野田誠二郎君) おっしゃるとおりでございます。
#62
○鈴木強君 それからこの機会に伺っておきますが、待遇はわかりました、給与上の待遇は。ところが、身分その他については、たとえばいま沖繩の琉球政府通産局の外局になっている郵政庁の本庁職員が二百七十五人いるわけですね。これは後ほど伺う電気通信部関係の職員が三十八名いるわけですが、おそらく復帰されるときには、管理部門的なものはなくなっていくと思うのですね。その分は態本郵政局なり、態本郵政監察局なり、あるいは九州電波監理局なり、あるいは電電公社の態本電気通信局なりに管理部門の一部が移っていくのか、あるいはもっと鹿児島でいうならば電気通信部にそれが移っていくのか。その点は今後の問題としまして、いずれにしましても、今後の管理職員が、多少機構その他の整備からして浮いてくることが考えられますね。そういう職員は、いずれにしても本土政府が、郵政省が責任を持って受け入れをしていくということでよろしゅうございますか。
#63
○政府委員(野田誠二郎君) 郵政庁の職員につきましては、昨年の十一月にきまりました沖繩の復帰対策要綱の第一次分の中で「琉球政府公務員は、国家公務員、地方公務員等として身分を引き継ぐこととし、給与その他の勤務条件等については、国または地方公共団体のそれとの均衡を考慮して、適切な措置をとるものとする。」という、この方針がございますので、これにのっとりまして、現在琉球の郵政庁及び貯金原簿局に勤務をいたしております二百七十五人の全職員の身分については、基本的な方針の線にのっとってといいますか、沿って措置をしてまいりたいと、かように考えております。
 次に、管理職員の組織の問題に関連する部門でございますけれども、郵政省としましては、当分の間、省独自の出先機関を設けまして、早期に業務面の格差を解消する必要もあろうかと、かように考えておるわけでございますが、ただ政府全体といたしましては、政府総体としての出先機関を設けたい、こういう、まだ決定をいたしておりませんけれども、こういう基本的な方針を持っておるわけでございますので、その間との調整等もございまして、目下検討中でございます。したがいまして、まず考えますことは、現在沖繩の郵政庁で管理職の職員として勤務しておる職員の身分につきまして、あるいは処遇と申しますか、これらにつきましても、これらとの関連もあろうかと思いますけれども、少なくも当分の間におきましては、一応そのままの形で引き継ぐことにいたしたいと、このような方法で考えております。
#64
○鈴木強君 いま、郵政職員なり、琉球電電公社職員なりというものは、これは公労法というものが適用されておりますか。
#65
○政府委員(野田誠二郎君) 細部の点につきまして、本土の法令といささか異なっておるようでございますが、原則的には大体本土の公労法と似たような法律が適用されているわけでございます。
#66
○鈴木強君 それからもう一つ、簡易保険ですが、この取り扱いを始めることになると思いますが、その準備体制は、復帰実現と同時にやれる体制になっておりますか。
#67
○政府委員(野田誠二郎君) 復帰の時期その他の関係もあろうかと思いますが、復帰の時点におきまして、完全に日本の、日本というとあれですが、復帰のその時点におきまして、本土の簡易保険のそのままの形で実施されるかどうか、必ずしも、私いまの時点で自信を持って申し上げられませんけれども、基本的にはそのような方向で努力をいたしたい、かように考えております。
#68
○鈴木強君 まあ、戦前、戦中の簡保に入っておられた方々の、あと処理の問題は、かねて法律をつくりまして、それによって処理をされてると思うのです。したがって、まあそれがどういう状態になってるか、時間がありますれば、少しく伺いたかったんですけれども、まあ、きょうは時間ありませんから。いずれにしても、いまの野田官房長のお話のように、何か復帰と同時に内地と同じようなものが適用できるかどうか自信がないというような、そんなことでなくて、やっぱり復帰になれば日本国民なんですからね、本土のいままでの法律は当然適用されるわけですからね。どうして入れてくれないんだという訴訟を起こされたって、これはしようがない、平等扱いでね。そういうこともありますからね。だから私は聞いてるんですよ。もう少し、どんな困難があっても、復帰対策については、対策室も大臣もおっしゃるようにつくっていただいたのですから、その点については、全体的な窓口になっていると思いますが、郵政関係につきましてはいささかも支障ないようにやってほしいと思いまして、私は、順次段階的に聞きながら意見申し上げておるわけですから、ひとつその点ははっきりしていただきたいと思います。
#69
○政府委員(野田誠二郎君) 先生のおっしゃりますとおりでございまして、私どもそのように努力をいたしますし、そのようにいたしたいとかように考えております。ただ何と申しますか、非常に簡易保険の制度その他を教育をいたしまして、また実際に募集その他の指導をし、というようなことに直面いたしまして、われわれの助力なり何なりが離島の未端の小さな郵便局の職員にまで行き渡るかどうか、そのような点にいささか危惧を持っておりまして、先ほど申し上げましたような答弁をいたしたわけであります。いま先生のおっしゃいましたように、われわれ努力してまいりたい、このように思っております。
#70
○鈴木強君 それでは、まだたくさんありますけれども、電電関係のほうで若干伺います。
 これは電電公社に直接答えていただくのがいいのか、監理官というのがあるのですから、そちらのほうに答えていただいたらいいのか、その辺は答弁されるほうで適当に御相談なさっていただきたいと思います。
 それで、いま電電関係で郵政と同じように沖繩と本土と比べてみて、非常にこの問題の残っている点というのはどういうところにあるか、その格差を是正するためには、何か特別の措置をとっておられると思いますが、どうですか、この点をお伺いいたします。
#71
○説明員(井田勝造君) 御存じのように、政府におかれまして、「電信電話の制度および料金は、復帰と同時に本土並みとする。」それから「沖繩本島・本土間の通話については、復帰後すみやかに自動即時化する」こういうことがきまっております。したがいまして、この線に沿って、電電公社は準備を進めておるわけでございますが、現在、琉球の電信電話制度は、琉球の、沖繩の立法でありますところの公衆電気通信法、それから琉球電電が制定いたしました電信電話営業規則、これによってやっておるわけでございますが、日本の電電公社と違っておるおもな点を申し上げますると、まず架設をいたします際、琉球におきましては、装置料を九千円徴収するのみでございます。本土のように設備料及び債券の引き受け制度はございません。それから二番目に市外通話でございますが、これが課金単位が三分三分制になっております。自動通話の課金、もしくはZZZ方式こういうことでございまして、この点が本社は距離別時間差法、それから手動は三分一分制でございますのでこの点が違っております。料金の水準、これは大体沖繩のほうが本土と比べまして二、三倍高くなっておると考えます。それから本土沖繩間の通話でございますが、これは現在国際通話となっておりまして、料金はかなり割り高でございます。復帰後市外通話ということになりますると、大体現在の三分の一程度になるかと考えます。それから沖繩の基本料でございますが、これは事務用、住宅用の区別はございません。料金の水準は本土に比べまして約三、四割高になっております。公衆電話でございますが、これは五セントのコインを使うというようになっておりまして、したがいまして、市内通話は一度十八円でございます。それから電報は基本料が十字九十円ということになっておりまして、総体的に見まして約五割くらい沖繩のほうが高くなっておる、こういう状況でございます。
#72
○鈴木強君 まあ沖繩の公衆電気通信法によって、架設費その他電話を設置する場合の費用とか、あるいは利用料金について、かなり格差がありますね。ですから、こういうものもやっぱりさっきの郵便と同じように、復帰と同時にえらい高いじゃないかというような印象を当然持たれると思いますから、これはやむを得ないことだと思いますけれども、そのための啓蒙といいますか、宣伝といいますか、内地の実情をよく知っておいていただくような措置というものはやられておりますか。たとえば新規に那覇で電話を敷く場合の例をちょっととってみますと、那覇局の場合に、加入料がいまお話しのように一ドルですから三百六十円、それに装置料というものが二十五ドルで九千円、合計九千三百六十円で、とにかく電話が敷けるわけですね。これは、内地の場合ですと、那覇局と同じ規模の級局によって見ますと、加入料三百円、設備料三万円で、電電債券の加入者債券が十二万円、合計十五万三百円。これはまあ十二万円というのは返ってくるもんですけれども、実際には払ってもらうような形になるので、どうしても感情としても高いじゃないかというような意見が出てくるのではないかと思います。ですから、その点の配慮を十分にしておいていただきたいということが一つ。
 それから、特に離島通信の場合には、かなりこれの改善対策というものが必要になってくると思います。ですから、これは、後ほどテレビの問題も伺いますけれども、本土と沖繩のマイクロウエーブの増設の問題とか、あるいは島嶼と島嶼の間の回線ももっと整備をしていくとかというようなことも真剣に考えなければならないと思うんですね。とにかく、沖繩では自動改式はかなり進んでいるようですけれども、しかし、島嶼に行きますと、まだまだおくれている点があるわけですから、電電公社としても、かなり負担は重くなると思いますけれども、いままで格差があったとすればこれはたいへん申しわけないことでして、復帰と同時に、最善を尽くして沖繩の離島に対する特に通信回線というものはやってほしいと、こう思います。その点、いかがですか。
#73
○説明員(井田勝造君) 御指摘のように、架設の際の負担は本土がたいへん高いわけでございますが、しかし、先にも申し上げましたように、一般の使用料、通話料、こういうものは非常に格安になるわけでございまして、架設時に出しました費用の増加は、安い料金で間もなく短期間に吸収される、こういうふうに考えられますので、わりあいに納得してもらえやすいのではないか、こういうふうに考えております。
 それから、いまの離島でございますが、これは、離島に所属しております局が現在二十一局、加入数が約千三百加入、こういうふうになっておりまして、このうち、海底ケ−ブルでつながっておるのが四局、その他は短波無線でつながっておりまして、この短波無線でつながっている局はサービスもだいぶ悪いようでございます。しかし、琉球電電におきまして、こういう離島のサービスの悪いところは復帰時までに全部サービスを大幅に改善すると、こういうことで鋭意努力をしておるようでございます。
 それから本土――沖繩のマイクロ工事につきましては、現在復帰時までに一システムふやすということ、それから復帰と同時にカラーテレビ等ができますように、島づたいの離島内マイクロ設備の工事をやってまいる、こういうようなことでございます。
#74
○鈴木強君 まあ職員の受け入れとか、そういうことはさっき郵政省からお話しがあったように、局全体としてお考えになって基本線をきめられると思うんですが、電電公社のほうとして、組織機構の面ではどうなりますか、いまの琉球電電公社の仕事が全部日本電電公社に吸収されてくると思うのですが、移管されると思うのですが、その際には内地の各県にありますような電気通信部ですね。これは最小限設置されると思いますけれども、したがって、さっきお話し申し上げたように、現状は郵政庁の中における電気通信関係の職員数が三十八人ですか、おりますね、そういう方方の受け入れの問題については当然万全を期しておられると思いますが、その点はいかがですか。
#75
○説明員(井田勝造君) いまの郵政庁の中の三十八人の職員をどうするかというようなことにつきましては、まだ具体的に取り上げておりませんのでいろんなケースが考えられると思いますが、ともかく現在の職員に不満が起こらないように措置をいたしたいと思います。
 それから組織の問題でございますが、これはまあ大体沖繩電気通信部といったようなものがいずれできるというのが現在の公社全般の組織から見まして順当なところかと考えますけれども、これを復帰の際すぐそういう組織にするかどうか、その所属をどうするかといったようなことはまだ全然きめておりません。
#76
○鈴木強君 それからこの際、国際電電の関係について同時に伺っておきますが、いま琉球電電公社で国際電報電話を扱っておられると思うのですが、これが復帰と同時に国際電信電話株式会社に国際電信業務は移管されていくと思いますが、そこで沖繩にいまどの程度の電報、電話の取り扱い通数があるか、私も詳しくは知りませんが大よそはわかっておりますけれども、一体あそこに国際電電としては直轄の電報局あるいは電話局を設置するのか、それともいま中都市ないし小都市にあるように、国際電報電話業務を琉球にできる電電公社に委託をしてやる、あるいは郵政に一部電話を委託するような場合、電報を委託するような場合には、郵政の委託局から電報を打つというようなことが考えられるわけですが、いまはどういう方針で進んでおられるのですか、その点わかっておったら教えてもらいたいと思います。
#77
○政府委員(柏木輝彦君) 最初に扱いの数字について申し上げますと、一九七〇年度の数字が手元にございますのでそれを申し上げますと、電報が、発信が七万通、着信が六万二千通、合計十三万二千通、それから電話のほうでございますが、これも発信が七万八千度、着信が二万六千度、計十万四千度、それから加入電話でございますが、これが発信が六千七百度、着信が五千八百度、合わせまして発着一万二千五百度、これが最近の取り扱いの数字でございます。現在国際関係業務職員がどのぐらい従事しているかと申しますと、ここで分計がしにくい点がいろいろございますのですが、大よそ百名前後ということになるのじゃないか、こういう推定でございます。それから取り扱いの方法をどうするかということで、電電の委託にするか、国際電電が直轄の取り扱い所を設けるかということでございますが、現在は全部を国際電電、国際業務というわけにもいきませんで、地方については電電に委託という関係が出てくると思いますが、那覇にありますものは、これは相当まとまった国際通信の量がございまして、その量は現在国際電電が東京あるいは横浜というところで設けております営業所に十分匹敵しておりますので、国際関係の営業所のようなものを別に設けて、そこへ関係職員を吸収したい、こういう方向で検討しております。
#78
○鈴木強君 まあ、あとまだいろいろありますけれども、いずれにしても、郵政の場合にも申し上げたように、国際電電も含めて、電信電話関係、電通関係についてのひとつ万全な準備を進めていただいて、復帰時においていささかの支障もないように格別の御配慮をお願いしておきます。
 それから最後に、沖繩の電波関係でお伺いします。いま沖繩では周波数の割り当て権限が高等弁務官の手に握られておるわけです。ただし、アマチュア無線、海上移動業務、これは琉球政府に委任をされているというのが実情だと思います。そこで現在高等弁務官が持っておる周波数、チャンネルというのが幾つあるのでございますか。
#79
○政府委員(藤木栄君) お答え申し上げます。
 いま先生がおっしゃるように、沖繩におきまする無線局の免許というものは琉球政府が高等弁務官の承認を得て行なっておるという状況でございまして、私どもとしまして、いま調査をいたしている状況でございますが、チャンネル数幾つというのはちょっといま手元に資料ございませんのでわかりませんけれども、ただ向こうは、いわゆる波の割り当てがアメリカ方式でもってやっているというわけでございますので、日本に帰ってくることになりますと、周波数のチャンネルの変更ということも必要であろうかと思っております。
#80
○鈴木強君 資料持ってこないで――資料はどこにあるのですか。
#81
○政府委員(藤木栄君) 幾つということでございましたので、私どもとしまして、まだ調査をいたしておる段階でございまして、何波というところまでは承知しておりません。ただ、たとえば放送局につきましては現在標準放送では四局四波ございますし、テレビジョン放送としましては、八波十局というようなものが使われておることは承知いたしております。
#82
○鈴木強君 二月の末か三月に第二次の復帰要綱をきめようというときに、いま残念ですけれども、高等弁務官が周波数の割り当て権限を持っておる。一体沖繩では復帰と同時に使える周波数というものは幾つになるのか、そのためには高等弁務官が保有しておられます周波数というものが幾らあるのか、その全貌を明らかにしてもらわなければ話が進まないじゃないですか。それはまだ調べてないのですか。これは準備がだいぶおくれているじゃないですか。
#83
○政府委員(藤木栄君) 無線局の数は、いわゆる固定局、移動局といった、アマチュア局も含めまして、現在千百五十五局でございます。ただ、それに使います周波数の数がちょっと私どもいま手元に資料ございませんので、何波ということは後刻調べまして御報告いたしたいと思います。
#84
○鈴木強君 質問をするわけですから――資料はどこにあるのですか、本省にあるのですか、資料持ってきてもらわなければいけないのじゃないですか。
#85
○政府委員(藤木栄君) さっそく調べまして御報告をいたしたいと思います。
#86
○鈴木強君 大臣ね、これはまあ復帰されますと、高等弁務官の保有されております周波数というのは全部日本に返ってくるわけですから、これは既定の無線局やあるいは放送局をやり直すというわけにいきません、ですから存続はしていくでしょう。ただし外国資本や外人の経営しているものもありますから、そういうものの扱いはまた別途質問しますけれども、ですからしてすみやかに高等弁務官の保有になっております、これは軍通信等に使用されているものは明らかにするかどうかわかりませんけれども、そのほかのことは国際会議でもきまっておると思いますから、ですからそういう意味において、明らかにできる沖繩における周波数は幾つあるかということを的確につかんでいただきたいと思います。そうしてこれをさらに必要に応じてどういうふうに、米軍から返ってきたもので民間に、あるいは官公庁に、公共に使えるような周波数があるならば、これもまた周波数の割り当てをあなたが免許しなければならぬわけですから、そういう意味において過去の苦い経験もありますから、この割り当てについてはきわめてガラスばりの中で公平に厳正にやっていただく必要があると思うのです。そういう意味において、私はあらかじめここに周波数を明らかにし、復帰と同時にこれだけの周波数がございますから必要があるならばどうぞひとつ開放できるものがあるからお申し出ください、そうしてその中から公正に割り当てていくという筋道の立った努力をしていただきたいと思いますから、そういう意味で伺ったわけです。それでアマチュア無線とか、海上移動業務はこれは琉球政府が持っておられるわけですから、これはすぐわかるでしょう。しかし、そのほかに高等弁務官が保有しているものが一体どうなのか、機密に属して発表しないものがあればこれはやむを得ないですけれども、発表していただけるものは全部出していただいて、公平な選択ができるような準備をしてほしいというわけですね。それでそれはあとでまた資料で調べて、調べてなかったらすぐ飛行機で飛んで調べてください。
 それから放送関係はいま電波監理局長のお話のようでございますが、そのうちきよう私が問題にしたいのは、OHKと、それから米軍が使っておりますテレビ局、それと極東放送あるいはVOAというふうに外国系の資本ないしは外人が経営している放送局は一体復帰と同時にどういうことになるのか。現在の電波法第五条からいうと、無線局の免許を与えないものは「日本の国籍を有しない人」「外国政府又はその代表者」「外国の法人又は団体」それと「法人又は団体であって、前三号に掲げる者がその代表者であるもの又はこれらの者がその役員の三分の一以上若しくは議決権の三分の一以上を占めるもの。」こういう欠格条項が電波法に示されておるわけですけれども、一体まずこの外国資本系の外人経営の放送局はどういうふうになるのか、これを見解を示しておいてもらいたいのです。
#87
○政府委員(藤木栄君) 沖繩には、現在おっしゃいますように極東放送あるいはいわゆるVOAという放送局がございます。これはいずれも、極東放送は米国の財団法人というわけでございますし、また、VOAの放送局は米国政府自体が持っているというわけでございまして、現在の電波法からいいますと、これは欠格事由に該当するということになるわけでございます。ただこれを復帰時にどういうふうに取り扱うかということにつきましては、これは郵政省だけの問題じゃございませんで、政府といたしまして現在目下慎重に検討している、そういう状態でございます。
#88
○鈴木強君 大臣、慎重に検討をしていると言うのだが、それは特別の日米間の返還協定の中に何かうたえば別ですけれども、現行日本の電波法が適用されるとすれば、さっき言った五条の欠格条項にあてはまるものは認められないわけですね。これははっきりしているわけでしょう。したがって、そういう方針で政府はいまのところ進んでおると、――これは政治的な要素もかなりありますから、電波監理局長では無理だと思うのですよ。だから私は何もアメリカの資本を追い出してやるとか、そういうことじゃないのですけれども、やはり法のもとには平等ですしするので、日米安全保障条約あるいはいろいろな協定がありますね。そういうものに基づいてきめられております施設の提供とか、いろいろあると思いますから、そういうものは当然やらなきゃならぬのですけれども、少なくともこの放送局に関する限りは現行の電波法というものが即あてはまるような気がしますので、その点はひとつ大臣として、この法律に厳に忠実に従ってやっていただきたいというのが私の希望なんですけれども、その点いかがですか。
#89
○国務大臣(井出一太郎君) いま鈴木さんと藤木局長との門答の中にありましたように、わが国の電波法第五条でございますか、これから申し上げますと、欠格事由に該当するということになるのがたてまえであろうと、こう思っております。いま鈴木さんもおっしゃるように、あるいは複雑な事情等もあるとするならば、そういう点、これは外交当局とも十分に協議をいたした上で決着をつけようと、かように考えております。
#90
○鈴木強君 それからOHKですけれども、これは沖繩の放送法に基づく特殊法人と聞いております。そこで、OHKは日本のNHKに値するもんだと思いますが、そこで、いままで日本政府からも沖繩の放送、テレビ、ラジオの回線のためにはかなりの援助もしております。それからNHK自体も法律をつくって、その法律に基づいて援助をいままでやってきておりますね。そういう関係でおそらくOHKはNHKのほうに吸収されるのか、移管されるのかよくわかりませんが、いずれにしても、NHKの所管に移ってくると私は思います。そのときに、このOHKというものは一体どういう形でNHKに復帰と同時に吸収されるのか、移管されるのか、これが一つ問題になると思います。この点の相手方との話し合いはどういうふうにやっておられますか。これはNHKのほうからもきょうおいでいただいていると思いますから、いずれにしても、郵政省との間で御相談いただいて、これもどちらからでもけっこうですから……。
#91
○国務大臣(井出一太郎君) この問題は、沖繩担当の山中長官とも話をしておるわけでございます。法のたてまえは、沖繩の放送法というもの、現状はそれに基づいてOHKはできておるわけでありますが、復帰と同時にこれが消滅をするということになるのでございましょうか、法理論は別といたしまして、現に日本政府も援助をいたし、NHKもいろいろとこれに対して応援をしていることは御指摘のとおりでございます。したがって、現にOHKの使っておる施設でありますとか、あるいは職員、こういう人々は引き継ぐということになるであろう、こう考えておるわけでございますが、沖繩の放送協会とNHKと若干性格的に違うものがあろうと思うんです。少なくとも、政府出資を受けておるというような点はNHKと違う点があるようでございます。だから、そういうところをどういうふうに処理をいたしますか、これはいま問題を煮詰めておるところでございまして、実体はNHKが引き受けていただく、こういうことになろうかと思います。
#92
○鈴木強君 NHK来ておられますか。――いま大臣がおっしゃるように、私も法律的には、法理論的には法律がなくなるわけですから、当然これは解散の手続になると思いますがね。しかしこれは解散をするのは、要するに、経営が行き詰まって解散するとかなんとかということじゃなくて、本土との一体化、本土復帰のための解散でございますから、その解散したものがどういう形であろうと、その仕事はNHKのほうに移っていくと思いますがね。そういう意味では、法理論的には大臣のおっしゃることは私も正しいと思うし、そうでなきゃならぬと思うのですが、相手方のあることですから、よく相談をしていただくことにして、NHKとしては具体的に、郵政省に窓口は当然なっていただいても、いろんな事務的な折衝はOHKのほうとおやりになっておりますか。もしやっておるとすれば、それらの点も多少加えて、NHK側としてはOHKをこういう形で吸収というとことばはちょっとあれですけれども、吸収ないしは移管をしようとするのか、そういう点もし考え方がありましたら、この際聞きたいのです。
#93
○参考人(野村忠夫君) 沖繩の本土復帰に伴いまして当然日本の現行放送法が沖繩に施行されるということになろうかと思います。したがいまして、私どもは先般郵政省からこの沖繩復帰に伴っての移行措置に関する意見を聞きたいということがございましたので、ことしの一月十一日に郵政省に対しまして数点にわたっての意見を開陳してございます。その第一点は、沖繩に本土の現行放送の施行が行なわれるので当然NHKば現在やっておりますような公共放送としての事業を引き続いて沖繩でも行ないたい。それから第二点は、いま沖繩には公共放送としては白黒のテレビ一波十六時間半の放送しか行なっておりません。本土復帰になれば当然放送も本土並みの放送を出さなければならないという観点から、それを出し得るような周波数の割り当てをいただきたい。第三点は、そのような放送事業を行なうためには本土と沖繩の間の回線が不足しておりますので、これは先ほど電電公社の側から現在工事中であるということがございましたが、できるだけ早く本土並みの放送が送れるような回線の整備をしていただきたい、このように要望いたしてございます。
 で、大臣から御答弁がございましたように、私どもは、当然沖繩に公共放送としての事業を引き継ぐ以上、法律的な形の上では沖繩放送法の消滅、したがって沖繩放送協会――OHKというものの消滅ということがございますけれども、放送の事業及びそこで働いている職員につきましては、適切な措置をとって本土復帰ということによって、その円満な移行が阻害されるようなことがないようにいたしたいと考えております。
#94
○鈴木強君 大臣、いまNHKは大臣に対して意見をまとめて出してあるのですね。これは私聞いておりましてもっともなことだと思います。特に、周波数の割り当て等についても、さっき申し上げたように高等弁務官の手にゆだねているわけですから、これが日本のほうにうまく振り向けてもらえるのかどうか、国際周波数割り当てとの関係で、アメリカ独自の周波数を持って沖繩にきているとすれば、それはアメリカさんがまた持って帰ることになりますね。そうすると、いまの日本の周波数の中で沖繩もカバーしなければならないということになると思いますので、その辺非常にむずかしいと思います。たとえば、教育放送がない。FMもそうです。ラジオのほうの第一、第二、そういうふうなものについてもやはりやらなければならぬと思いますが、いずれ、またUHFまで割り当てしなければならぬので、そういう意味では、とりあえずマイクロを増設していただいて、復帰と同時に教育テレビとか、いま申し上げたものが見られるように格差を是正するようにしてもらわなければいかぬと思います。したがって、こういう意見はそのまま郵政省としては受けとめて、対政府交渉の中でやっているというふうに理解してよろしゅうございますか。
#95
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるような方向で準備を進めます。
#96
○鈴木強君 野村さんでしたかね、さっき吸収の方法ですがね、まあ向こうの、放送法上なくなるわけですから、解散ということになると思いますね、おそらく。常識的に考えて、そのやり方等について、これはNHKが独自でOHKと話すということはいままでやってないのですか。全部政府窓口でやっておるのですか、その辺はどうですか。
#97
○参考人(野村忠夫君) いままでのところ、OHKとその問題については話し合いは全くやっておりません。現在、政府、特に郵政省に対しまして、先ほど来申し上げました要望をまず申し上げて、その後の進展を待ちたいと思っております。
#98
○鈴木強君 その要望の中に、三点もありましたね、しかし、どういうふうにして移行するかについては残念ながらお答えがなかったわけですよ。そこで、いま郵政大臣がおっしゃったような解散、その上で職員をこちらに受け入れる、一切の事業は受け入れていくと、そういう形であれば協会側も差しつかえないんじゃないですか。
#99
○参考人(野村忠夫君) 差しつかえございません。
#100
○鈴木強君 それから、NHKの場合もやはり先島とか、島嶼ですね、島嶼に対してのテレビ網が回線その他の点で見通し外電波があっても通らないというところがあると思います。したがって、何らかの形で内地と同じように、放送法に基づき、あまねくどこでも公平に見れるという措置をまずNHKがやらなきゃならぬと思っておるわけですね。そういう準備をやるためには、復帰になってからやっていっては間に合わぬわけですから、これは電波監理局長にもよく聞いておきたいのですが、これからできるだけ、周波数というものはどういうものが必要なのか、まず実態調査をしていただいて、沖繩全島にわたって難視聴地域はどうしたら解消できるのか、共同アンテナとか、サテライト局をつくって、それでカバーできるのかどうか、その実態を明らかにしていただいて、その上に立って幾つかの周波数を割りあてなければならない。それから、かりに愛知さんが言うように、七二年四月一日を重視しているということですから、四月一日に復帰されても、まあきょうあすというわけにいきませんから、それは県民が納得してくれる範囲の中で切りかえをしていくということでないといけないと思いますから、これはたいへんだと思いますね。そのときになってからあわててもしようがないわけですから、もうおそいぐらいですが、私が申し上げた全体の基礎になる点を全部洗いざらい出してもらって、それに対する対応策というものをいまから進めていただきたいと思います。この点はひとつはっきり約束しておいてもらいたいと思います。
#101
○政府委員(藤木栄君) おっしゃるような方向で努力したいと思います。
#102
○鈴木強君 それから、これは前後しますけれども、吸収移管の場合のOHKの財産の処理ですね。たとえば、清算をしてみたところが赤字になるかもしらぬ、OHKのほうはですね。そういう場合に、当然赤字をこちらに引き継ぐような形になるのか、それは琉球政府が全体的にカバーするのかわかりませんけれども、そういうふうな清算の際の権利ですね、要するに債権といいますか、そういうものはどういうふうになっていくのか、赤字があれば、極端に言ったらNHKが受け継いでいくというようなことになるわけですか。
#103
○国務大臣(井出一太郎君) まだ具体的にきまっておるわけではございませんが、おそらく債権、債務をバランスシートをつくってみると、たとえば政府側から援助をした分もありましょうし、NHKが貸与しているような形のものもございましょう、あるいはOHKとして見れば沖繩政府の出資という問題もございましょう。そういったものを一つのバランスシートをつくってみまして、はたして赤になるのか、黒になるのか、そういう最終処理は、放送を引き継ぐというだけの問題でいけるのか、もう少し大きくまとめた本土と沖繩との全体関係で解決するのか、その辺はもう少し時間をまたいただきまして善処をしたいと、こう考えております。
#104
○鈴木強君 それから、もう二つだけこれに関連して伺っておきたいのですが、一つは沖繩の場合、この沖繩放送ですね、OHKというものが民間放送がもうすでにスタートしたあとに設立をされているわけです。ですから、民間放送であれば受信料は要らないんですね。したがって、ただでチャンネルが回せる。ところが放送法ができて、受信料取る。これは本土の場合よりも安いですが、そういう点がありまして、受信料をなかなか払ってくれないということを聞いているわけです。したがって、これもたいへんな話なんだが、ひとつ公共放送というものの使命、性格をよく理解をしていただいて、そうして復帰になった場合に、そういうようなことのないような配慮もいまからしておいていただくことが一つ。ところがこれはNHKがやるか、政府がやるか、一体になってやればいいと思いますが、そういうことをひとつお願いいたします。
 もう一つは、電電公社のほうに伺いますが、マイクロウエーブを拡充して、電話、電報その他テレビ――これはカラーになると高規格になると思いますが、現行のは六千メガだったですね。そうして結論として何チャンネル取れるのですか、何回線。そうして電話テレビですね、そういう計画があったら、ひとつ教えてもらいたいと思います。
#105
○説明員(井田勝造君) 現在やっておりますマイクロのシステムは電話は三システムでありまして、一システム六十チャンネル取れます。
 それから今後拡張するものにつきましては、専門の者から説明をいたさせます。
#106
○説明員(三宅正男君) 現在本土――沖繩間には先ほど申し上げました離島内のマイクロ、これを増設する工事をやっております。大体来年の夏にはテレビ中継が一回線完成いたします。引き続いて半知から一年後にさらに二回線といいますか、二システムをつくり上げる、こういうように予定をしております。
#107
○鈴木強君 具体的に、そのテレビにこれは民放も含むわけですが、極端に言ったら、いま上りがないんでしたね、下りだけが、二回線かNHKが持っていますね、テレビには一体幾らかけられるわけですか、これはカラーとか、白黒含めましてね、民間放送も入れまして。
#108
○説明員(高橋雄二郎君) もう少し補足して申し上げますと、現在沖繩内のテレビ中継回線は白黒で三回線ありまして、NHKが一回線専用、それから民放で一回線専用、それからNHKと民放共用で一回線、そういうふうに使われております。
 それで現在マイクロウエーブの工事を実施しておりますけれども、これが先ほど説明がありましたように一応復帰の時点までには完成したいというふうに思っております。その場合に、一応一回線を増設するわけでありますが、これはカラーが通せるようになります。その後、半年ないしは一年以内にあと二回線を増設していきたい、こういうふうに思います。
#109
○鈴木強君 これは上下とも使えるのですか。
#110
○説明員(高橋雄二郎君) 現在のところは、そこまで考えておりませんが、需要等も検討しておりますので、上り下りというわけではなくて、検討中ということでございます、上下線は。
#111
○鈴木強君 これは監理局長わかっていますか。NHKなり、民放なりが復帰後現状のところでいいですね、新しくテレビ局ができれば別ですが、現状のままで上下とも通せる回線がほしいと言っていると思いますが、いまあるのに幾つ新しいチャンネルを、ルートをもらったら、少なくとも上下通せるようなことができるのか、そういうことはわかっておりますか。
#112
○政府委員(藤木栄君) いまいわゆる沖繩への下りはいま説明がありましたとおりでございますけれども、上りにつきましては、現在電話回線を臨時に使用して一回線を取る、そういう方法をやっていると聞いております。したがいまして、必要があれば、一回線はさしあたりできるということでございます。
 それから先ほどの沖繩の琉球政府が持っております周波数の数は三百二十三波でございます。申し上げました一千百五十五局の無線局に対しまして三百二十三の周波数がある、そういうわけでございます。
#113
○鈴木強君 じゃ、NHKの野村さん、あと幾つ、本土と同じにし、格差をなくするためには上り下り何チャンネルをNHKはもらったらいいわけですか。
#114
○参考人(野村忠夫君) 現在先ほどお話のありますように、NHKは一波一回線を専用しております。ほかに一回線、民放と共用した形で専用しております。いずれも下り回線でございます。したがいまして、昨年の四月だと思いますが、前田会長名で米澤電電公社総裁あてに沖繩が本土復帰した暁には本土並みの放送ができるように、すなわちカラー放送ができるような高規格の回線及びテレビにおいては二系統、FM放送が実施される場合には、それをも乗せ得るように回線を整備していただきたいという要望書を差し上げてございます。私どもとしては、総合テレビと教育テレビの二つの専用線及びFM放送が使えるような回線、このように考えております。それから上り回線につきましては、現在電話回線の予備線を臨時に使用して放送を出した場合もございますけれども、これはあくまで臨時的なものでございますので、当然のことながらやはり沖繩から上り回線を整備していただきたい、かように考えております。
#115
○鈴木強君 大臣、いまNHKから聞きまして、NHKがあと幾ら回線を必要かということがわかりました。民放の方来ていただいていませんから、私よくわかりませんが、民放のほうでも、それぞれ御要求になっていると思いますよ。それをせっかくいま電電公社が建設中なんですから、復帰と同時に、少なくとも内地並みのテレビ、ラジオが沖繩の県民の方々にも聞かれたり、見られたりするような措置をやらなければならぬのですから、そのための必要最小限の周波数が確保できるように、たいへんだけれども、そういう計画はちょっと聞きますと、監理局長も電電公社の対策室長もよくわからぬのですよ、私の質問に答えていないのです。だから、もう少し大臣のところで連絡をとってもらって、そうして民放、NHKともどもどれだけのものが必要なのかをはっきりして格差是正のためのチャンネルというものは確保してください、これは約束してください。
#116
○国務大臣(井出一太郎君) いま御指摘のような方向で格差の是正は、これは大眼目でございますから、そういう方向で処理をいたしたいと思います。
#117
○鈴木強君 じゃ、私はまだ質問が途中ですけれども、きょうは何か理事会の御決定もあるようですから、残余の質問は二十三日にひとつまたやらしていただくことを約束してもらえると思いますから、塩出委員もお待ちしておりますので、これで私は終わります。
#118
○塩出啓典君 それでは最初に郵便局の設置の件について、そういう問題から郵政省の姿勢、そういうものについてお尋ねしたいと思います。
 まず、最初にこれは岡山市の当新田というところに、新しい団地ができて住宅がどんどん建っておるところでございますが、そこに特定郵便局を設置してもらいたい、そういうのを四十二年八月――まあいまから約四年前に広島郵政局に提出をしております。ところが、それ以来今日まで何らの回答もない。この件については先般の委員会で、島根県の浜田市における郵便局設置の陳情についても何ら回答がない。この場合は市長の副申書を添えて出しておるわけでございますが、そういうような問題については、やはり郵政省としても、もっとそういう陳情なり、申請に対してはちゃんと回答すべきじゃないだろうか、私はそう思うのですが、その点どうですか。
#119
○政府委員(竹下一記君) 岡山市の当新田の置局問題でございますが、これはお話がございましたように、四十二年の要望でございますが、それに対しまして、広島郵政局といたしましては回答が非常におくれておりまして、ごく最近になりまして申請者に文書でもって回答するということにいたしたわけでございますが、その間たいへん遅延をいたしたわけでございまして、たいへん申しわけなく思います。厳重に注意をいたしておきました。
#120
○塩出啓典君 これは私が言って回答を出したわけで、お話によれば、そういうようなものに対しては、郵政省としては一つ一つ回答を出さない、そういうような方針であると聞いておるわけでありますが、遅延するといっても、四年も遅延するというのはひどいと思うのですね。今後はそういうものについては大体設置できるとか、あるいは当分の間だめだとか、そういうようにすみやかに――まあ過ぎ去ったことはしかたがないにしても、これからそういう場合は、申請に対しては誠意のある回答を示すように方針を改めてもらいたい、その点どうでしょうか。
#121
○政府委員(竹下一記君) そのようにいたしたいと思います。
#122
○塩出啓典君 それから郵便局のいわゆる設置ですね。どこの場所に設置するか、あるいはこちらを廃止して、こちらに移すとか、そういうような問題は、これは郵政省設置法では郵務局ですか、それがやると、そうなっておるわけですが、現実には、大体これは地方の郵政局長が判断をする、そうなっておるわけですね。
#123
○政府委員(竹下一記君) 無集配局の設置の決定は地方の郵政局長に委任してございます。
#124
○塩出啓典君 それで私がこれで言いたいことは、たとえば岡山市の高島という団地の住民から郵便局をつくってもらいたい、非常にそこは世帯が多いのですね。特定郵便局ですか、いろいろ聞いてみると、そこにはいまちゃんと郵便局ができるようになっておる。そうして岡山の中央郵便局長に聞きますと、どうもそこに郵便局を本省のほうでつくるようになっておるらしい、そういうような手紙が来ておるわけですけれども、それからまた、この岡山市の当新田における特定郵便局の設置の問題にいたしましても、その近くにだいぶ離れたところにある簡易郵便局がこちらのほうに移動すると、そういうようなことを地域住民もあまり知らない、また地方の中央郵便局長もあまりはっきりは知らない、ただ広島の地方郵政局がきめておると、そういうようなことで、もう少しやはりそのあたりが住民の声というものを反映をしたようなやり方でなければならぬのじゃないかと、私はそう思うんですけれどもね。そこで、地方の郵政局長がそういう場所をきめる場合、あるいはここをやめてこっちへ移すというような場合、それは何を基準にして判断をしているのか、そういうような規定が何かあるんですか。
#125
○政府委員(竹下一記君) 規定がございまして、これはもよりの郵便局との距離及び郵便局を設置いたしました場合の利益を受ける人口、戸数、これにつきまして一定の基準があるわけでございまして、郵政局はそれに基づいて実態を調査して決定をすると、こういう段取りになるわけでございます。
 いまの岡山市の当新田のお話でございますが、近所に芳田郵便局というのがございまして、これは無集配特定局でございますが、何でも道路計画の変更のために移転をせざるを得なくなったと、こういう事情があるようでございます。そのような場合には、郵政局といたしまして、当然地元の住民の方々の御意向を聞きますし、受け持ちであるところの岡山中央郵便局長の意見も徴しますし、そういうことを尽くして計画を進めるというのが通例でございますので、お話しのことが事実であるとすれば、郵政局と岡山中央局等の連絡がたいへんよろしくないように私考えるわけでございます。
#126
○塩出啓典君 いま芳田というところにある特定局が国道のために立ちのきになると、そういうわけで芳田の小学校のあるところに移るわけですね。そこには農協に簡易局があるわけですね。それを結局つぶして特定局になる。そこの地元の人は非常にいいわけですけれども、こちらのほうは局がない。いままであったのもなくなる。それで、しかも先ほどの当新田というところからバス路線がないから、何でもやっぱり岡山の中央局に行かなければならない、いわゆるそういうような現地の状況なんですね。ところが、そのようにいま芳田にあるところの局がこちらに移るということは地元の人は全然知らないわけです。そういうわけで、非常に私は特定局にしても、簡易局の移動にしても、住民の意見を聞くといっても、だれの意見を聞いたのか知りませんけれども、いずれにしても、もう少しそのあたりが明朗にやっていけるような、そういうシステムをつくるべきじゃないか。まあこれは時間もありませんので、まとめて質問しますけれども、たとえば、そこの町長の意見を必ず聞けとか、部落会長とかあるいは市長さんとか、そういうようなやはり住民の意見というものがその設置に当然反映されるような、もっとそういうものを一つの規則をきめてやっていくべきじゃないか、私はそう思うんですけれどもね。そういう点がいろいろお話聞きますと、もう簡易郵便局なんというのは、非常に簡易郵便局長会の中にボスがおって、そのボスの言うとおりになるなんというような、これは私確めたわけじゃありませんけれども、そういうことであってはならないと思うのですが、その点郵務局長としての考えはどうですかね。
#127
○政府委員(竹下一記君) どういう場合でも、郵便局をつくったり、動かしたりします場合は、その地域にとっては非常に大きい問題でございまして、その地域では相当問題視されまして、そういう事情は郵政局にもよくわかるわけでございます。この問題につきまして、地元の意思を無視して一方的に郵政局が事を進めたということになりますと、私はちょっと、従来の経験からいたしまして考えられない事態だと思うのですが、なおよく調べまして、そういう事態でございましたならば、厳重に注意をしたいと思います。
 それから先ほど付近の簡易局が廃止になるのではないかというお話がございましたのですが、いまのような郵便局の移転計画のために、すでにございました簡易局がなくなると、これを廃止するという報告は聞いておりませんし、これは廃止するといったようなことにはなっていないんではないかと私考えるわけでございますが、なおよく調べてみます。
#128
○塩出啓典君 ただ、私の言いたいのは、そういうように郵便局の設置についても必ず市長なり町長なり、まあたとえばですよ、意見を聞けと、それでやはり市と町の間ではそれぞれ自分のところに引っぱりたいわけで、問題のある場合にはあるいは県の知事の意向をいれて、そこで決定するとか、そういうようなのをひとつ、何もこの場合だけを言っているわけじゃなくて、おそらく日本全国の問題だろうから、そういうような点をひとつ検討してもらいたい、そういう方向にやるべきだと、私はそう思うのですが、そういう点はどうですか。
#129
○政府委員(竹下一記君) 御指摘のとおりでございますので、その方向でやりたいと思います。
#130
○塩出啓典君 じゃ、郵務局長への質問は以上で終わります。
 次に、人事局長及び郵政大臣にお聞きしたいのですが、郵政職員の中で男性と女性の比率を見ますと、非常に女性が少ないわけですね。まあ外務員なんかは大体十一万人ですね。男性が十万八千九百人、その中で女性は千六百二十人、わずか一・五%しか女性の職員はおりません。これはやはり外務職というのはなぜ女性が少ないのか、郵政省としては女性を採用しない方針なのか、その点どうなんでしょうか。
#131
○政府委員(北雄一郎君) 先生御指摘のとおりでございまして、全体といたしましては、大体一八%強女性が勤務いたしております。ですが、郵便局の外勤ということでとらえますと、ほとんどが、九八%以上が男性でありまして、残りの者が女性であると、こういうことであります。実はその郵便局の外勤の女性のうち、郵便にどれくらい、あるいは貯金、保険にどれくらいというそういう統計を実はとっておりませんので、つまびらかでございませんが、私、察しますのに、おそらく外勤のうちやはり大部分が貯金、保険の外勤であろうと、かように考えます。郵便のほうの外勤に従事しておる女性というものはなおさら非常に少ない、こういうふうに存じます。これは故意に女性を採らないというような採用のしかたはしておりませんけれども、結局その職種に最も合った者を採用さしておりますので、男女の区別を立てておるわけではございませんが、結果的に、そういったところから圧倒的に男性が多く採用されておる、かようなことの結果だと存じております。
#132
○塩出啓典君 それで大臣に私、提案したいわけですけれども、これは先般台東区に参りまして、ある郵便局の外務をやっている青年と話したときに、その局ではアルバイトで高校出のやはり外務員を雇っておるらしいのですよ。非常に職場も明るいし、一生懸命やると、そういうわけで臨時なんと言わずに、どんどん本採用にしてもらいたい、これをぜひ郵政大臣に言っておいてくれと、そういう、もちろん会った一人の青年の話ですけれども、確かに私はそういうことは言えると思うのです。それでいろいろきょうお聞きしまして、何と外務の場合は一・五%で、しかもこれはほとんど保険であって、郵便の外務の場合はあまり、それ以下だと思うのですね。やっぱり、今回郵政省がヘルパー制度というのをやって非常に好評であった、ママさん配達も好評であった。そういった点から考えて、そういうママさんのようなパートタイムじゃなくして、もっとやはり女性を、若き女性をどんどん外務員として採用して、もちろん山の中で一人は無理でも、都会であれば昼間の仕事ですから、女性には最も向いた仕事じゃないかと思うのですね。そういう点で、さっきも、郵政事業は臨終じゃないかというお話もありましたけれども、そういうひとつ若返る意味においても、もう少しやはり方向転換したらいいのじゃないか、こう思うのですが、その点はどうですか。
#133
○国務大臣(井出一太郎君) 私も実は先般たしか渋谷の局でございましたか、女性の外勤の人と話し合いをしたことがございました。確かにおっしゃるような方向に打開をいたしませんと、なかなか労務対策に困難な事態に立ち至っております。決して女性は能力が低いというふうな見方をするわけでございません。従来の伝統は、雨風をついて配達をするというふうなことでどうも御婦人には少し酷ではないかという配慮があったのではないかと思うのです。しかし、現に団地のママさんなぞはたいへん好評を博しておるのでございますから、その体力にも応じなければいかぬと思いますけれども、おっしゃるような方向でこの方面へ一そう力を注ぎたい、かように存じます。
#134
○塩出啓典君 これは、二月十三日の毎日新聞の余録でも、最近は女性も、スチュワデスとか、そういうものもなかなか人が集まらないと、最近株の上がったのが婦人警官と婦人自衛官だと、これは試験をやりますと大体三倍から何と十四倍、万博の婦警は十四倍の志望者があったそうですね。それで、最近の女性は会社へ勤めてただお茶くみとかそういうことではなくして、婦警や自衛官になれば男性と同じ待遇であり、そしてまた責任のある、働きがいのある、生きがいのある仕事ができると、そういうわけで非常に希望者もあるわけなんですね。そういう点でもっと郵政省としても、あまり女性が、きょうもお聞きしましたが、あまり女性は来ないのだという話ですけれども、これはやっぱりPR不足で、もっともっとそういう点はPRして、もちろん女性のほうはあんまり仕事をしないのに給料が同じであるというようなことであっちゃいかぬのであって、もちろんその能力に応じたやはり給与体系というものをひとつ考えて、その方向にひとつ前進をしていただきたい、そのことを要望いたします。
#135
○委員長(横川正市君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#136
○委員長(横川正市君) 速記を起こして。
#137
○塩出啓典君 それでは、きょうは、西舞鶴で起きました傷害保険金の詐取事件ですね、傷害特約制度、これの詐取事件があったと聞いておるわけでありますが、その問題を通して簡易保険に対する政府の姿勢というものを私、お聞きしたいと思うのですが、まず、簡易保険に傷害特約制度が採用されたわけでございますが、それのいままでの募集状況とか、またけが等による支払い状況、そういうものがどうなっておるのか、その点をまず御説明願いたい。
#138
○政府委員(中田正一君) 傷害特約制度が発足いたしましたのは昭和四十四年の九月でございますが、それ以降の模様を概略申し上げます。
 昭和四十四年九月から昨年十二月までの間でございますが、この間に保険金を支払っておる件数でございますが、三万四千件、約十八億円の保険金の支払いをしております。この内訳は、死亡保険金が千四百件、八億五千万円でございます。それから、傷害保険金が千三百件、金額にして二億五千万円、入院保険金は三万一千件で、金額は七億六千万円、こういうような保険金の支払い状況になっております。
 あと先になりましたけれども、契約締結の状況ですが、四十四年九月からの、四十四年度の状況でございますが、新契約はその年度において二百四十四万件と、新しい契約を締結する際のおよそ九一%は傷害特約つきというようなことで非常に好評でもって進展してきておるという状況でございます。
#139
○塩出啓典君 それで、この西舞鶴における詐取事件の経過、それを簡単に御説明願いたい。
#140
○説明員(舘野繁君) お答え申し上げます。
 西舞鶴局におきまして昨年からことしにかけまして傷害特約つき簡易保険に入りました者が、自分で自分のからだに傷をつけまして、そうして傷害特約の保険金支払いを請求してきた。それが数回続きましたので、京都の簡易保険局におきまして、これはおかしいのではないかということで郵政監察局に通報がございまして、捜査に入り調べましたところ、明らかに自分で傷をつけて指を切っているわけでございますが、保険金を詐取したということがわかりまして、その当人及びその保険契約に事情を知りながら募集をし、保険金の支払いに加わりましたところの郵便局員二名、その他部外の者二名をそれぞれ検察当局に送致をいたしたということでございます。
#141
○塩出啓典君 それで金栄吉という人が昭和四十四年十一月四日に傷害特約つき保険に入った、そのときの保険金額は幾らですか。
#142
○説明員(舘野繁君) 最初に入りましたときが二百万円二口、百万円一口の計五百万円の保険金の保険です。
#143
○塩出啓典君 これは一人一口二百万円が限度である、そのように聞いておるわけでございますが、その点どうなんですか。
#144
○政府委員(中田正一君) 現在の簡易生命保険法では被保険者一人について保険金額二百万円までという制限がございます。
#145
○塩出啓典君 三口、五百万円を契約したということは、これは違法なんですか。
#146
○政府委員(中田正一君) 違法でございます。
#147
○塩出啓典君 これは結局こういうことは違法だと言うけれども、違法なことが行なわれているわけですけれども、そういう点はやはり一応法律的には違法でも黙認しているわけなんですか。
#148
○政府委員(中田正一君) 簡易生命保険法で二百万円という限度がございますし、郵政省としては、もちろんそういうことの起こらないように郵便局を指導しておるところでございます。ただ取り扱い件数が非常に多い。Aの郵便局で契約をして、またBの郵便局で契約を締結するということもございます。そういうこともございますので、契約が締結された以上は、一応違法ではあるけれども、それを有効なものとして取り扱うというふうなことで、契約者には御迷惑のかからぬように処理をしておるということでございますが、初めから明らかに同一人について三口、四口、そういうことは、これはもう当然その場で判断できるわけでございますので、そういうことのないように指導を強めておるところでございます。
#149
○塩出啓典君 これは郵便局は、三口はそれぞれ別ではなくて同じ郵便局でやったわけでしょう。だから私はそういうのがなぜわからないのか、それともわかっていても、いまも話したように契約があがるわけですからね、黙認しているのか、われわれの常識から考えれば当然三口、しかもこれはあと保険金――傷害保険もらったらまたあとで六百万円入っておるわけですね、同じ局で。そういうのがちゃんとチェックできないのかどうかですね。その点はどうなんですか。
#150
○政府委員(中田正一君) 先ほども申し上げましたように、契約締結の局の異なる場合にはなかなかむずかしい場合がございます。Aの局で締結し、またBの局で締結したというような場合はむずかしゅうございますが、西舞鶴のような場合には、これは当該局において厳密にチェックすればまずできるということ、それからまた実際に契約締結の事務に携わる地方簡易保険局においてチェックできるということでございます。それで現に地方簡易保険局においてはこういった面からチェックをいたしておりまして、重複するものについては締結を拒絶するというような措置をとっております。西舞鶴の場合には、結果的にこれが締結されておったわけでございますので、西舞鶴の郵便局においても、また京都の地方簡易保険局においても、チェックが十分行き届かなかったということのために、こういう契約が締結されてしまったということであろうというふうに存じます。
#151
○塩出啓典君 それでこの人はこの十一月四日に入って、そうして十一月十七日、それから十三日後、第一関節から指一本を切って、それで十二月六日に傷害保険金を五十万円もらっているわけですね。当然支払いの段階においてもチェックできなければうそだと思うのですね。しかもその保険金五十万円もらった金で、またそこで外交員がすすめてそこで二口四百万円入り、そしてまた十二月の十九日に一口二百万円入ったというんですね。そうしてそれから十日後にまたけがをしたといって医者に虚偽の診断書をつくってもらって、そうして二百二十万円もらった。これは普通ならば私はこれは気がつかなければならないと思うんですけれどもね。そういうようなところが、私の感じでは、結局は契約がふえるわけですから、少々法律をはずしても契約をふやしたほうがいいんじゃないかと、局としての成績もあがるわけですから。そういうようなあまりにも目標にとらわれた私は簡易保険の姿勢がそこにあるんじゃないか、そのように思うわけですけれどもね。そういう点どうなんですか。
#152
○政府委員(中田正一君) いわゆるこういった超過契約につきましては、郵政省といたしまして、前々からこの防止について努力をいたし、現場にも再三通達を発しましてその是正につとめておるところでございます。具体的に申し上げますと、超過契約を募集した職員については、募集した場合の手当を返納させるというような措置をとる。それからまた保険募集の表彰というのがございますが、そういう表彰からもはずすというような措置をとるというようなこと、また、そういった超過契約の募集を再三行なうというような者については十分これを戒めるために処分も行なうというようなことで措置するようにいたしておるところでございます。そういうことでございますので、少なくとも郵政省の簡易保険としてはこういうことのないようにということで努力しておるわけでございますが、多数の職員の中に十分中央の意図を心得ずにこういった超過契約を行なう者があることはまことに遺憾に存じます。この傷害特約制度が発足した際におきましても、超過契約の締結のないようにということを通達したところでありますが、今後とも超過契約の防止については努力をしていかなければならぬというふうに存じております。
#153
○塩出啓典君 本人が三回目に再び傷害保険金を、ブルドーザーでショベルにはさまれたと言ってそれで申請をしたときに、京都の簡易保険局がおかしいと言うて、それでこの問題を調査して発覚したわけですね。先ほどの話では、傷害でお金を払ったのは一年間で千三百件でしょう、全国で。であれば、京都の関係というのは非常に限られた件数だと思うんですね。もしこれが二回目でやめておったならば、結局こういうような問題にならなかったわけですね。ということは、結局はたくさんの方が一生懸命集めた簡易保険がそういうことに食われておるわけですね。そのように非常にごまかしやすいような体制だから、またこういう外務員の人たちも成績をあげるためにその加入者と結託をして、そういう入れ知恵をしてそういうことをやる、そういう点があると思うんですね。それは、たくさんの外務員の中には心得違いの人もおるでしょう。たとえそういう人がおったにしても簡易保険局においては、目を光らせて当然そういうものはチェックしなきゃならない。そういうように私は非常に監視の行き届いた体制でなきゃならぬと思うんですね。わずか千三百件、全国で一年間に。月で言えば全国百件じゃありませんか。京都だけだったらほんとうに何件かですね。その何件かの傷害保険も、そういう詐取をしておっても三回目まで気がつかない。そういうようなのは、あまりにも私はずさんである。管理職が黙認をしておるからそうなるんじゃないか。これは、先般の江戸川事件においても、やはり成績をあげるために法律に違反したことを結局幹部がやらしておる。そういう姿勢がここにも私はあらわれておるんじゃないか。そういうことでは長い将来を考えれば、簡易保険に対する国民の信頼も裏切るような結果になってくるし、もちろん成績をあげることは大事ですが、法律に違反してまで成績をあげさしていこうというそういう姿勢は断じて私は改めていかなければいけないんじゃないか。そのように思うんですが、政務次官どうでしょうか、その点は。
#154
○政府委員(小渕恵三君) 御指摘のとおりに、成績を上昇させるためにさような処置を管理者としてとることは、もってのほかだと承知しております。
#155
○塩出啓典君 そういう点で、これに対して簡易保険局としてはどういう処置をとったんですか、この問題に対して。
#156
○政府委員(中田正一君) 先ほど舘野監察官のほうから説明申し上げましたように、ただいま刑事事件として取り運び中でございますので、最終的にはその動きを待ってさらに措置をしなければならぬところでございますが、さしむき行政部内といたしましては、こういう事件の発生にかんがみまして、こういうことの起こらぬようにということで、先般の地方郵政局長会議の際にも十分こういった事件の起こらぬように、また、いわゆる超過契約の締結をしないように指導したところでございます。なお、大阪の地方におきましては、具体的に郵政局管内に起こった事件でございますので、この事件の詳細を関係の郵便局に周知しまして、こういった事件が生じないように、乗ぜられることのないように、また監督を厳にするように郵便局を指導しておるところでございます。
#157
○塩出啓典君 私は、いまも話したように、もちろんたくさんの中にはそういう不正もあってもまあ人間の能力の範囲で見つけることのできない問題もあると思うんですね。そういうことをあまり責めることもこれはいけないと思うんですが、この場合は、西舞鶴の郵便局の管理者においても当然キャッチすべきでもあるし、また京都の地方簡易保険局においてももっと早く当然キャッチすべき問題であって、やはり決してこういう問題を事前にキャッチすることは私は不可能ではないと思う。こんなことはわからぬほうがよほどどうかしているんだ、私はそのように思っているんですが、その点はどうなんですか。
#158
○説明員(舘野繁君) 御指摘の超過契約ということを局の管理者が注意をしなかった、チェックをしなかったということについてはおっしゃるとおりのようでございますが、この傷害保険金の支払いにつきましては、先ほどのお話の第一回の五十万については即時払いをしておりますが、第二回目に同一人が、前に傷害を受けたと称する同じ手の指をまた傷つけて持ってきたということで、保険課長が不審を抱きまして、担当の外務主事に実態調査を命じております。外務主事が請求者本人及びその近所の者から当時の事情を調べているわけでございますが、先ほど御指摘のように、虚偽の医者の診断書も持っておりまするし、これはうそであろうということを気づける材料といいますか、明瞭に否定する事実をつかむことができませんで、その調書を簡易保険局に送ったということでございます。第三回目につきましても、やはり当該保険課長がこれはまた別の外務主事でございますが、その外務主事を請求人及びそのけがをしたときに立ち合っていたと称する者をさがし出しまして、面会をさせ、事情を聴取し、また保険課長自体もその金栄吉なる者に会いまして、詳細にその当時の事情を聞いておりまするけれども、これはまあ犯罪でございまして、口裏を合わせていたということから、同様に郵便局の段階におきましては、これが詐欺、虚偽のものであるということを確認する証拠というものがつかまえ得ませんで、簡易保険局にその請求書を回してやったということでございまして、その段階において、監察の捜査を依頼するというようなことがあってもよかったのかとも思いますけれども、傷害保険の支払い請求に対しましては、両回とも保険課長及び担当の外務主事としましては、非常に事実上はむずかしい調査でございまするが、念を押した調査はしてございます。
#159
○塩出啓典君 確かに経過が、医者の診断があれば、これがインチキかどうかということはこれはわからないとしても、そういう一口二百万円が限度であるということは、やはりこの簡易保険制度の趣旨からもそういうふうにきまっているわけですから、それが五百万円入り、そしてその保険金五十万円もらったときにまた外務員がすすめて、六百万円入って、千百万円も入っている。そういうことは当然わからなければうそであって、わからないというのは、よほど管理者がぼんやりしているか、あるいは黙認しているか、そういうことになると思うのですけれども、その点はどうですか。
#160
○政府委員(中田正一君) ただいま御指摘のとおりでございます。
#161
○塩出啓典君 ひとつそれで私要望したいのは、一つは、こういう事件の詳細を大阪郵便局管内には伝えたというが、これはやっぱり全国的に、そういう一つのことがあった場合には周知徹底をして、現在の契約――結局そういう悪いことをしようという人は、火災保険でも、生命保険でも、よけい入るのだから、そういうことを認めれば、やはりそこに犯罪が起きてくるわけですよ。犯罪が起こったら、その起こした人も結局は一生を棒に振らなければならないのだし、やっぱりきびしくすることがその人たちを守っていくことになると思うのですね。そういう点で、ひとつこういう二重契約ですね、そういうのをないかどうか、もう一回やはり再度徹底をして、そうして先ほども話しましたように、成績をあげるために黙認をするという、そういう態度をひとつ改めてもらいたい。そのことを要望したいと思います。それと、こういう責任ある、そこの郵便の役職の人とか、そういうような人に対する処分は何かやったのですか。
#162
○政府委員(中田正一君) 今後の措置といたしましては、ただいま御指摘のこともございますので、われわれあらためて十分な指導を重ねたいと思います。
 関係者の処分につきましては、ただいま郵政局のほうにおいて実情調査中ということでございますので、その調査の結果に基づいて、適切な措置がとられるというふうに思っております。
#163
○塩出啓典君 私もそういう個人を処分をするということは、それは本人にとっては非常に痛いことであって、そういうことをできればしたくないのですけれども、しかし法律というのは、やっぱり厳正でなければならないし、そういう当局のきびしい姿勢が結局は多くの職員に対しても、不正をやっちゃいけないのだなと、それがたとえ、その人がかわいそうであっても、結局は全体に対して、やっぱり不正を働くことを防いでいくと思うのですね。何も最初から悪いことをしようと思って郵便局に入った人はおらぬわけですから。そういう郵便局内の監視体制がずるずるとしていると、結局人間も悪いことをしようという気持ちが起きてくると思うのです。万引するのでも、そばで目を光らしていたら万引をしようとは思わないけれども、だれもおらなければ万引しようかということになるわけです。もう少しそういうところを厳重にして、こういうような事件の起こらないように、そういう詐欺を働く余地がないように、たとえば傷を受けた場合、それをどういう方法で確認していくのか。もちろん、あまり行き過ぎて人権侵害になって、あまり疑い深い目つきで見てもそれはいけませんけれども、そういう点、簡易保険局においてもひとつこの事件を、災いを転じて幸いとなすように、ぜひ検討していただきたい。また政務次官のほうも、そういう点どうなったか、あと十分な監督をしていただきたい。そのことを要望したいと思いますが、その点について政務次官の考えを聞いて、質問を終わりたいと思います。
#164
○政府委員(小渕恵三君) 当該事件につきましては、先ほど来御説明申し上げるように、かなり特殊なケースと判断されるわけでありますが、この事件、さらに内容を分析検討いたしまして、向後、こうした事件の再び起こらないように、さらに綱紀を粛正し、努力をしたいと思います。なお、先生から御指摘いただいたいろいろな問題につきましては、今後ともこの事件の推移の最後まで見守って、処置をしてまいりたいと思います。
#165
○鈴木強君 関連して。いま塩出委員の質疑を聞いておって、私もかねがね感じておったことなんですけれども、対策についてもう一歩突っ込んだ方法がとれないものでしょうか。たとえばお話のように、二重契約なり三重契約をやりましても、それが局が違う場合には、違法であるがやむを得ないとして認めておった。そういうところにやはり問題がある。これは郵便貯金の場合にもそうでして、だから何とか、いまのコンピュータの発達している時期なんだから、氏名をかたかなならかたかなにして登録をしておいて、二重契約はないですねと、こう確認して、申し込む。ないですといっても、一応は半月なら半月間は仮契約のような方法をしておって、コンピュータなり、ボタンを押してすぐはね返ってくるようになればいいわけです。それが一日で済むか、二日で済むか、研究してもらって、窓口でボタン押したら、あの国鉄の坐席指定みたいにすぐ返ってくるような方法が、いまの情報化時代にできないとも限らない。そうしたことを考えていただいて、窓口で申し込んだら二重契約か三重契約かということについて、本人の申告だけではなくて、直ちに事実が証明するようなシステムをつくったらどうですか。そうして必ず二重契約、三重契約を防ぐという態勢をつくらなければ、これはだめです。ほんとうに注意するとか、何とかいっても、問題は二重契約、三重契約ができないような措置をきちっとつくらない限りは、私はこの事故は絶えぬと思うのです。だから、そういう点を政務次官、考えてください。そうしてやれば、必ずこれは防げる。これは郵便貯金の場合でもそうです。一人百万円になっていても、一人で局が違って三口つくれば三百万円は入れる。今度は百五十万円だから四百五十万円入れる。そういうことをやっているわけです。郵便局のほうでは、成績の点もあるだろうし、割り当てのこともあるから、違法を承知の上で、そういう二重契約、三重契約を暗黙の上に認めてやっているというようなところに、犯罪が起こる大きな原因がある。根本において、根元においてそれを断ち切るような措置をとるためには、そこまで突っ込んだ対策を立てる必要があると思うし、それをやらなければだめだと思う。これはひとつ政務次官、コンピュータ時代にできないことはないです。検討してみてください。
#166
○政府委員(小渕恵三君) 大いに検討いたしたいと思っています。
#167
○委員長(横川正市君) 他に御発言がなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日は、これにて散会します。
   午後四時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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