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1970/02/23 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第4号
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1970/02/23 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第4号

#1
第065回国会 逓信委員会 第4号
昭和四十六年二月二十三日(火曜日)
   午前十時二十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         横川 正市君
    理 事
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                新谷寅三郎君
                永岡 光治君
    委 員
                古池 信三君
                白井  勇君
                鈴木  強君
                塩出 啓典君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  井出一太郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  野田誠二郎君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   柏木 輝彦君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
       郵政省電波監理
       局長       藤木  栄君
       郵政省人事局長  北 雄一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       文部省大学学術
       局審議官     安養寺重夫君
       文部省社会教育
       局視聴覚教育課
       長        五十嵐 淳君
       郵政大臣官房首
       席監察官     舘野  繁君
       郵政大臣官房建
       築部長      山中  侠君
       日本国有鉄道施
       設局長      北岡寛太郎君
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社総務理事    井田 勝造君
       日本電信電話公
       社総務理事    井上 俊雄君
       日本電信電話公
       社営業局長    遠藤 正介君
       日本電信電話公
       社保全局長    松橋 達良君
   参考人
       日本放送協会専
       務理事      佐野 弘吉君
       日本放送協会理
       事        野村 忠夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (東京逓信病院建築工事に伴う不正事件に関す
 る件)
 (郵便局における防犯対策に関する件)
 (放送大学に関する件)
 (VHFからUHFへの今後の転換方針に関す
 る件)
 (国鉄新幹線による電波障害対策に関する件)
 (日本電信電話公社における七ケ年計画に関す
 る件)
 (電話料金請求に対する苦情処理に関する件)
 (島根県における日本電信電話公社関係の雪害
 対策に関する件)
 (災害時における緊急通信回線確保に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 本件に関し、質疑のある方は順次発言を願います。
#3
○鈴木強君 前回に引き続いて若干の質疑をいたしたいと思います。
 最初に、逓信病院の建築をめぐる汚職事件についてお尋ねいたします。東京逓信病院の増改築工事は、昨年から三カ月計画で進められておりますが、先月の二十五日に、この建築工事にからむ汚職事件が発覚し、郵政大臣官房建築部の谷口という技官が収賄の疑いで逮捕され、また中野区にあります宮園製作所の宮園社長、川崎市の富士輸送機工業東京支店の山田という営業主任の二人が贈賄の疑いでそれぞれ逮捕された。同時に郵政省の建築部など六カ所が捜索をされております。その後この事件はさらに拡大をし、港区役所まで波及をしているというようなことが報道されております。私は、先般会計検査院が国会に提出をした昭和四十四年度の国の決算検査報告書を拝見しまして、その中に毎年必ず指摘されておりました郵政省の不正事項あるいは職員の不正行為によって国に損害を与えたという不名誉な文字がことしは見出すことができませんでした。非常に喜んでおった矢先にこのような事件が発生をしまして、郵政事業に対する国民の信頼を裏切ることになり、事業の権威を失墜さしたということで非常に私は遺憾に思っており、心から憤激を感じておるのでありますが、まず第一番に、この事件の概要について御説明をいただきたいと思います。
#4
○国務大臣(井出一太郎君) たいへん遺憾な事件でございまして、いま鈴木さんがおっしゃるとおり、われわれもこの機会にえりを正さなければならぬと考えておりますが、事件はただいま東京地方裁判所に係属中のためにまだ最終的な全貌は定かでございませんが、しかし、まず事実関係を申し上げることが先決と思いますので、係りのほうからそれを申し上げることにいたします。
#5
○説明員(山中侠君) 当部の職員が、今回こういう不祥事を起こしまして、たいへんな御心配と御迷惑をおかけしましたことを深くこの委員会でおわび申し上げます。
 事件の概要でございますけれども、全貌がまだわれわれのほうに正確な筋から知らされているわけではございませんで、現在わかりました範囲で御説明させていただきます。一月二十五日に、建築部の設備課の第二管理班の建築技官谷口という者が逮捕されまして、同時に役所も谷口関係のものが捜査を受けました。同日に、先ほどお話のありました二つの会社がそれぞれ社長と所員が逮捕されました。それから二月の四日にさらに二つの会社と三名の者が逮捕されました。二月の十六日に谷口が起訴をされたということを聞いております。その起訴内容でございますけれども、起訴状の写しが検察庁のほうからもらえませんで、起訴状の内容の説明というものを文書でもらいましてそれを見ますと、昭和四十五年の五月から十月の間に一つの会社から十五万円を収賄した。それからもう一つの会社から、同年の間に二回にわたって十七万円と五万円を収賄したということで起訴されておるということでございます。本人はまだ釈放されておりませんで、まだ帰っておりませんこの事件の範囲でわれわれの知り得ましたことは以上でございます。
#6
○鈴木強君 一月二十五日に建築部が捜査を受けましたね。その際、押収をされた書類はどういうものであったかわかりますか。
#7
○説明員(山中侠君) 大体は昭和四十三年以降の各種の工事の契約書、図面、仕様書その他の書類一切でございます。
#8
○鈴木強君 まあいませっかく取り調べ中であり、さらに、また一部起訴されているというような関係で、事件の内容についてはきわめて簡単に御説明があったんですが、私は第一番に非常にふしぎに思うのは、こういう事件が未然に郵政の内部監査の上で発見できなかったものかどうかということです。ですから、一体こういう工事は設計段階から積算、そしてその工事の実施と、こういうふうに一連の作業としてやられていくと思うんですが、内部の牽制組織というのは一体どうなっているのか。郵政監察局というのはいつかなくなって郵政監察官制度というものに変わったんですけれども、一体郵政の監察機関は何をしているかと私は言いたい。他人さまから、外からこういうふうに事件が発覚して逮捕されるところまで進展しているのに、内輪の中では何も知らなかったというそういうことに対して非常に私は疑義を持つんですよ。私は、郵政監察局というものをなくしたのは、郵政監察をその当時よりもダウンしようという、そういうことじゃなかったと思うんですよ。やっぱり一面では、監察制度というものを有効に活用しつつ全職員の姿勢を正して悪いことをしないようにやっていくというのが基本でしょうけれども、そういう意味で、なぜもっと早目に内部でこういう事件が発見できなかったかということについて非常に私はふしぎに思うんですが、この辺は一体監察はどういうふうな仕組みになっておるわけですか。内部の牽制組織というものは一体どういうふうになっているんですか。
#9
○説明員(山中侠君) 内部の組織につきましてはおっしゃいますとおりに、まことにずさんではないかという御指摘を受けてしかたがないと思っておりますが、ただ、われわれといたしましては、公務員の汚職というものが過去何年間か絶えることがないように新聞を騒がしておるような状態でございますので、少なくとも、われわれ郵政省の建築部内からはそういうもしのを出すまいという決心は、非常に強くございまして、いろいろな可能な防止の手は打ったつもりでございました。けれども、最終的に、実際こういう事件が起きるんでございますから、われわれの防止の手が完全であったと申すわけにはいかないと思います。現在深く反省いたしておりますのは、結局こういう事件が起こりますのは、職員の個人個人のそういう問題に対する自覚がやはり足りないところがあるということが根本ではないかという気がいたしております。それじゃ、そういう自覚をどうして養成したらいいかということでございますが、結局われわれがもう少し積極的に個人個人と、こういう問題について徹底的に話し合って、本人がなるほどこういうことはいけないことだということを、腹の底からわかってもらうということしかないような気がいたしまして、そういう点において、いままである程度欠けるところがあったんではないかと深く反省しておる次第でございます。今後いろいろな組織上のことはもちろんでございますけれども、そういう点についても十分配慮して、徹底的に根絶するようにやっていきたいと考えております。
#10
○説明員(舘野繁君) お答え申し上げます。
 部内のこういう不祥事件につきまして、郵政省内に監察機構を持ちながら、それを発見できずにこのような事態にまで至ったということについておしかりを拝聴いたしまして、たいへん申しわけなく思っております。ただいままでの郵政監察の考査及び捜査の対象ということを申し上げまして私たち自身のこれからの監察業務の反省にもいたし、また、今回のような事態に至りました部内におきまする仕事のやり方の欠陥といったようなものについて、先生方の御批判もいただきたい、かように思う次第でございます。
 郵政監察は、大きく分けまして仕事は二つの分野がございます。一つは、郵政省内の各業務につきましてのいわゆる考査でございます。二十四年発足以来考査活動におきまして地方支分部局の考査は、郵政局、郵便局、その他付属機関あるいは地方電波監理局といったような機関に対しましてそれぞれの担当が本省あるいは地方郵政監察局におきまして考査をいたしております。そうして……。
#11
○鈴木強君 舘野さんね、時間があまりないから、この事件がどうして未然に発見できなかったかということについて、あとでまた監察のやり方については、私は意見もありますが……。
#12
○説明員(舘野繁君) それで、従来とも本省業務自体につきましては考査の対象にいたしておりません。これは設置法のたてまえから申しまして、できないということではございませんのですが、考査の経済的能率的な施行ということから、本省自体の仕事のやり方につきましては、本省自体の各部局の自律に待つということでただいままでやっております。
 それから犯罪の捜査関係でございますが、この職員の収賄といったようなことにつきましても、これは広く申しまして設置法に書いてありまする郵政業務に対する犯罪ということに入るかと思いまするけれども、この司法警察活動の合理的な運営ということから、郵政省と警察庁との間の協定をいたしまして、職員の涜職事件については、一般警察のほうで受け持つということで従来きておりました。ただいままでの収賄容疑事件につきましても、郵政監察は自省の職員の涜職事件に関しましては、タッチしてまいっておらなかったといういきさつがございます。
#13
○鈴木強君 そうしますと、郵政監察というのは本省でやっておる各種の郵政業務については考査ということはできないのだということになっておるわけですか。
#14
○説明員(舘野繁君) 設置法から申しまして、本省の業務自体につきましての考査の権限がないとは解しておりませんが、ただいままでの考査のしかたといたしまして、本省自体の事務の取り扱いの適否ということは、本省各部局の自律におまかせして考査の対象にしていなかったという経過でございます。法律上できないということではなかろうと存じております。
#15
○鈴木強君 これは郵政大臣、あなたがお聞きになっていて、どう思いますか。郵政省の本省の人たちは、神さまか、仏さまで絶対に悪いことをしないということで、これはやらなかったんですか。監察官の陣容が足りないから一時やらないでおるのか。設置法上やれるんですね。法律的にやれるんだが、対象にしていなかったというのは一体どういうわけですか、この辺について改善をする必要ありませんか。
#16
○国務大臣(井出一太郎君) 郵政の場合、監察制度という特殊な仕組みがあるわけでございまして他省にあまり類例を見ないこの制度を活用するということは、私はしごく当然なことだと思うのであります。まあ従来、そういうふうなしきたりであったようでございますけれども、これはやはりこういう事件を契機にいたしまして、その辺のあり方を総ざらいをしてみなければいかぬと、かように考えております。
#17
○鈴木強君 それで、本省の業務については、監察官の考査対象にはしておらないが、本省の各部局の自主性においてやってもらうんだと、こういうことですね。そうすると、その各部局では一体毎年どういうふうな、監察制度そのものは直ちにいま話を聞くと考査対象になっておらないが、各部局において、それぞれ適切な、内部における事務処理について適切であるかどうか、こういう点はどうだろうか、そういうことをやっておられると思うんですが、何か規定か、何かあってやっておるわけですか。そういう方針が、各部局間でどういうような方針をやっておるか、それをひとつ明らかにしてもらいたい。監察制度の中ではやっていないけれども、各部局の自主性でやっていると、これはどういうふうにやっているのですか。とりあえず建築部では、どういうふうにやっているのですか。
#18
○説明員(山中侠君) 汚職の防止につきましては先ほど御説明いたしましたように、絶えず私は機会あるごとに全職員及び地方職員に対して通達を流し、あるいは訓示をいたし、あるいは職員個人に通達を流しております。それからまた、それを防止するため、作業工程でありますとか、組織の内容、それから現場監督員の心がまえのあり方等を、絶えずそれらの問題を対象にしてメスを入れて改変するというようなことを、一年に一回やるというような規定ではございませんが、絶えず繰り返して、そういう目で見て改変していくというふうにやっております。
#19
○鈴木強君 きわめて何といいますか、私どもから見るとなっておらぬですよ。これは本省が郵政監察の考査の対象にしてない。しかし、してないけれども、それぞれの部局で自主的にやってもらうということであれば、監察に準ずる何かの規定をつくって、部内において、あるいは局内においては一年に一ぺんなら一ぺん、二へんなら二へん、どういうメンバーかが、各係かの事務がうまくいっているかどうか、どういうところに問題点があるか、建設組織はどうなっているか、特に建築部だとか、あるいはその契約を担当する部門などは往往にしてこういう問題が多いわけですよ。ついせんだって、東京郵政局で汚職が起きたばかりじゃないですか、それは地方郵政局で起きたことだけれども。だから、もう少ししっかり体制をつくって、これは神さま、仏さまばかりじゃないでしょう。俗人であればそういう制度とか、あるいは業務執行上の欠陥というものの盲点をついて、やはりつい悪いことをするようになるんですよ。悪いことをさせないような、やはり建設組織というものをはっきりつくって、防止する体制を絶えず考えておかなけりゃいけないと思うんですよ。問題は根本的には、職員が事業員として適切であるかどうかというところにあると思うんですが、その不適正な者を雇ったとすれば、それは人事採用において問題があるんですよ。そこまでやっぱりさかのぼって、各部局の何か一定の基準とか、方針というものを確立してやらなけりゃ、うそじゃないですか。それをやらないで、ただ悪いことをしちゃいかぬということを三百六十五日言っているそうですけれども、そんなことじゃだめですよ。もう少し形式を整えてやる必要はないんですか。これは官房長、大臣でもいいですけれども、さっきのような、各部局の全部が、どういう方針でやっているか出してもらいたいと思いますけれどもね。基本的にこれは直ちにやってくださいよ。直ちに何か監察をやってもらいたいと思うけれども、それができないならできないで、上部でもっとしっかりした体制をつくってくださいよ。これはどうですか。
#20
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃいますことは、もう公務員としての一番これプリミティブな姿勢の問題でございまして、お返しをすることばはないのでございます。そこで、綱紀の粛正を、ただ修身訓話のように繰り返すということではなく、いまおっしゃるような仕組みの問題にもう少し目を注がなければならぬと思うんでございます。たとえば、官庁というものは縦割り行政とよく言われますけれども、そういうことからして、相互の有機的な連携が乏しいというふうなこともございましょう。あるいはまたその中における人事の形態であるとか、相互の連携の仕組みが欠けておるとか、いろんな問題があろうと思うんでございまして、こういうことを契機にして、いまおっしゃるような御注意に基づいてひとつ基本的に洗い直してみる、こういう機会であろうと、われわれもこれを、ただ事が済んで、それでいいんだというふうなものにしないで、十分この機会に取り上げてまいりたいと、かように思っております。
#21
○鈴木強君 大臣ね、大臣は昨年からずっと御就任ですけど、私は十五年間やってきておりますけれども、同じような大臣や局長の国会における答弁を聞いているんですよ。ところが一つも実際にはやられてないんです。だから井出大臣におかれまして、ひとつぜひこれを契機に、いまおっしゃったことを文字どおり御在任中にひとつやってくださいよ。これはよろしいですか。
#22
○国務大臣(井出一太郎君) はい、承知いたしました。
#23
○委員長(横川正市君) 鈴木君から要求されております各部局の考査についての具体的な資料の提出については、ここでお約束できますか。
#24
○政府委員(野田誠二郎君) 直接、考査とおっしゃいました、それに該当するかどうかは別でございますけれども、鈴木先生おっしゃいました。また、大臣が答弁いたしましたその趣旨で資料を提出をいたしたいと思います。
#25
○鈴木強君 その点はわかりました。ぜひそうしていただきたいと思います。
 それから事実関係ですね、もう少しお聞きしておきたいんですが、この事件は、谷口技官というのは、貯金局とか郵便局とか病院等の郵政省が直轄する建物の設備工事の設計指導、それから監督こういうものをする地位にあったんでしょうか、どうでしょうか。
 それからもう一つは、したがって、資材購入とかあるいは入札予定価格、こういったものは、この谷口と、いう人は必ず知ってるはずですね、資材購入をする前、入札をする前に、その価格というものを知ってるはずです。したがって、そういう立場にある者が、そのデータを業者に提供して、簡単に言えば入札の価格を教えたり、資材購入の際の内容を教えたりして、そしてその謝礼として、さっき言ったような相当な金を収賄しているということですね。だからしてそれが事実とすれば、なぜその設備工事の設計指導、監督、あるいは積算、そういった仕事を一人の人にやらしておるかということ。どこかでチェックして、そういうものは、もう共同入札の当事者が集まったときには、関係の部長なら部長のほかは全然知らせないというようなことをやれば、こんなものは、谷口という男が事前に業者に価格を教えて金をもらうなんということはなくなるはずですよ。そういうこと一つを見ましても、簡単に事件を未然に防げたという感じがするわけです。いま私が申し上げた二つのことが事実かどうか。その牽制組織.それからこの人は何年間この職におったのですか。
#26
○説明員(山中侠君) 郵政関係の建物及び、工作物の付帯設備に関する工事の設計及び工事計画の調整を行なうというのが、これは設備課の業務でございまして、谷口は、設備課の第二管理班の技官であったということでございます。それで第二管理班と申しますのは、先ほど申し上げました郵政省関係の工事の機械関係の積算、それからおもに機械関係の修繕工事の設計、積算と工事監督こういう業務をやっておるわけでございます。それで、この予定価格を教えた、あるいは工事の概算額を教えたというふうに言われておりますけれども、その工事の概算額というのは、それぞれのその工事の積算を担当いたしました者がつくるわけでございます。それをその上の者か、一般にいえば係長でございますが、われわれのほうでは班組織になっておりますので、主任者と申しておりますが、主任者がチェックいたしまして、妥当なものに直す。さらにその上の補佐がチェックいたしまして、そうして課長が最終的に決定するというのが工事概算額でございます。それで、それを入札するときの予定価格というのは、今度は建築部長が、その工事概算額を参考にいたしまして、その他現在のいろいろな条件を勘案いたしましてそれを変更いたします。したがいまして、工事入札に直接関係する予定価格というものが、これが漏れることはないと思いますが、ただ、工事概算額調書というもの、それと多少変わった金額のものは、これは本人が知っておるわけでございますから、本人の自覚が足りなければ漏れないとは言えないと思います。いま申し上げましたのは、普通の新築工事と申しますか、ある程度まとまった工事でございまして、一方、先ほど申し上げましたように、第二管理班では修繕もやっておると申し上げましたが、修繕の場合は、これは修繕工事というのは、年間に大小取り集めますと、大体百件から二百件あるわけでございまして、非常に忙しい仕事になりますので、これはその修繕設計及び積算、それに監督と、一人がやらざるを得ないという状況で残念ながらやっております。ただし、この場合も、工事概算額はさっき言ったような形でチェックされますので、漏れることはありましても、そのものずばりが漏れることはない、本人は知らないということは言えると思います。
 それから本人の仕事の期間でございますけれども、大体組織が次々と変わりまして、現在の第二管理班と申しますのは、一昨年の九月一日から発足しておるわけでございますが、本人の仕事の性格が、大体その前からのものと似ておるというようなことはございます。約五年足らず同じ仕事をしていた、途中でそれ以前に一時抜けておりますが、その抜ける以前にも似たような仕事――というのは、建築というのは、どうもそれぞれ専門化いたしまして、えてふえてがあると同時に、専門化されました職業なもんですから、最も仕事を能率的にやるためには、やはりそういうふうな傾向になりがちでございますけれども、谷口の履歴に関しましては、そういう経過をたどっております。以上でございます。
#27
○鈴木強君 時間があまりありませんので、もっといろいろ聞きたいことがありますけれども、この場所で聞くのは、時間の関係でできませんから、まず資料をひとつぜひ出していただいて、その上でまた私はやります。そのうちにまた警察のほうの取り調べも進むでしょうから、事実関係はあるいは警察庁のほうからも聞けばわかると思いますから、いずれまた、機会を改めてやるために資料を要求しておきますが、まずこの二つの事件の工事の内容ですね。どういう程度の規模か、金額か、そういうことをひとつまず出してください。それからもう一つは、いまあなたからお話のあった、積算者が積算したものが、その主任者のところへいってチェックされ、手直しをされ、また補佐のところへいって手直しをされ、課長のところで手直しをされ、最終的にはあなたが、部長がやるそうですが、この二つの事件について、どういうふうに金額が動いたか、これをひとつ資料として出してください。
 それから二つ目は、郵政省が今日、本省の工事としてやっているこういう工事会社は、幾つあるか。それからその指定業者として認可する場合の条件です。この会社は、港区役所で小学校なんかのそういう工事をやって、同じような汚職が出て、ここの区役所の係長が逮捕されています。私は少し会社の内容そのものがお粗末のような気がするのです。ですから一体、こういう会社を認定する場合に、どういう条件で認定しているのか。本省だけで、地方はいいですから。本省だけで幾つの工事会社が、こういうものがあるのか。それを認可するときには、どういう条件でやっておるのか。それからその会社が一年間に、百あるとすれば、この百社が平均して工事を請負っているものかどうかわかりませんから、その会社の中で、実際にこの二、三年間の間、契約を結び、工事をやった件数と金額ですね、工事契約の。これをひとつ出してもらいたい。
 それから、おそらく郵政局と本省との間で、こういう工事について、金額で区別しているかどうかわかりませんが、郵政省は郵政省として地方にやらしているところがあると思います。そういうのが、本省はどういう段階までのところをやっておるのか、それから地方に委譲するのはどういうものをやっておるのか、これもひとつ出してほしいと思います。それは金額で、たとえば何億以上は郵政省本省が直接やるとか、あるいは地方に何千万以下はやるとか、そういうふうな一つの規定があると思いますから、そういう点もひとつ出してもらいたいと思います。
 それを出していただけるかどうか確認して、これはやめて、あと続けます。
#28
○委員長(横川正市君) いまの資料についてはどうですか。
#29
○説明員(山中侠君) 整い次第、提出させていただきます。
#30
○鈴木強君 それから大臣ね、実はきょうの新聞にも千葉県の市原の辰巳台という特定郵便局に、二人組の強盗が入って、七十万円ほど奪って逃走したという事件がございますね。それから二月の十六日の日には、京都市内の郵便局ですね、これは下鴨という郵便局に強盗が入っている。つかまえてみたらこれは警察官だというような、とんでもない事件が出てきていますね。それからまたきのうは、中央郵便局で千五百通ばかりの私書箱に入った郵便物の中から現金や切手を盗み取ったというような記事が矢つぎばやに出ておるわけですが、いずれこれはまたあらためてやりますが、きょうちょっと伺っておきたいのは、防犯ベルというものを郵政省はつけるように御配慮いただいているようですけれども、たまたま市原の辰巳台団地ですね、この場合にはベルはあったんですけれども、事務室の中にはついてなかった。どこにこれはあったのか知りませんけれども、結局ベルをつけておったのが役に立たなかったということが一つ出てきている。それから、捕えたら警察官だったというのは、うまいぐあいにベルを使いまして、逃げちまったんですね。そういうふうなベルの設置なんかについても、もう少し夜間の取り締まりとか、あるいは非常事態に対する問題でしようか、非常手段でしょうからね。もう少し適切に調べてやってもらえませんでしょうか。だいぶこういう事件が次から次へと出ておりましてね、私たちも気になるものですから、いずれまたこれは別にやりますけれども、きょうちょっと朝からでかい記事になって出ておって、みっともない気もしましたし、ベルの扱い方なんかについて局長自体がこう言ってんですからね、「三十八年からここの郵便局長をやっているが、初めてこんな大事件にぶつかった。防犯ベルはあったが、事務室になかったため、役に立たなかった。人数も少ないので、もっと防犯態勢を強化しなければと考えている。」と、こういうふうに言っておる。局長も率直に認めてますがね。こういうのは事実関係としてお調べいただいて、どういうわけで事務室になかったのか。あるいは局長の家が隣にあって、局長の家にあったのかわかりませんけれども、いずれにしても、ベルはどっちでも押せるようなことにしておかないと、こういうときには役立たないと思いますから、全国一斉に防犯ベルをつけてもらうことと、それからつけているところについては、その管理とか、使い方についてのもう少し適切な指導を直ちにやってほしいと思いますが、それだけちょっとお伺いしておきます。
#31
○国務大臣(井出一太郎君) どうも忌まわしい事件が続出をしまして、私もたいへん憂うつでおるわけでございます。そこで、貴重な現金とか貯金とか、こういうものを扱う郵便局に防犯体制が手薄であるということであっちゃなりません。私もけさの記事を見て鈴木さんと同じような感じを抱いておるわけでございます。早速よく調査いたしまして、もし欠けるところがあれば全般的に総点検をすべきである、こう考えております。
#32
○鈴木強君 文部省の方、御出席しておられますか。――それでは、次に放送大学の設立の基本的な方針と、その方針に基づく準備状況についてお尋ねをしたいと思います。
 きょう坂田文部大臣に御出席をお願いいたしましたが、たまたま衆議院の予算分科会がありまして、文部省関係の審査の日に当たっておるそうですから、大臣と大学学術局長、社会教育局長の御出席ができませんので、やむを得ずこれを私も認めました。したがって経営形態をどうするかというようなきわめて重要な点について質問したかったんですが、これはいずれ後日に譲って、あらためて質問をさしていただくことにしまして、きょうは当面郵政と文部あるいはNHK方面において放送大学実施のためにいろいろと計画を立てておられるようでありますから、その問題についてのみお尋ねをしたいと思います。
 そこで、まず文部省と郵政省とNHKの皆さんから伺いたいのですが、四十六年度予算の中に放送大学実施のための調査費というものは、調査費か研究費か何かわかりませんが、いずれにしても、放送大学の設立に関係する費用というのはどのくらい計上されているのでしょうか、この調査の目的と金額、これをひとつ項目別にそれぞれお答えをいただきたいと思います。
#33
○説明員(安養寺重夫君) 文部省の関係部分だけ御説明を申し上げます。
 現在四十六年度予算案の中で、放送大学実施調査費といたしまして、一億三千六百五十万円余計上いたして、現在審議をお願いしているわけであります。内容は二つに分かれておりまして、まず一つは、放送大学実施調査に関連する経費でございます。千三百二十五万円強でございます。いま一つは、実験放送の委託に関する経費でございまして、一億二千三百二十五万円強と相なっております。二つの事項でございまして、前段につきましては、すでに旧謄本委員会で文部大臣からいろいろとお答え申し上げましたとおりでございますが、昨年七月に放送大学準備調査会が報告をいたして、大体このような構想でやってはどうかという提案があったわけでございます。その件につきまして、なお設置主体、あるいは放送の実施形態等につきまして、なお結論を得べく作業を進めなければならないことが残っております。そういう点につきまして、文部省を中心といたしまして、関係の方々の協力を得て詰めるという作業がございまして、これに関する経費が前段の部分に該当するわけでございます。
 後段の実験放送委託費は、内容はテレビ、あるいはラジオの関係に実験の放送を委託しようとするものでございます。大ざっぱに申し上げますと放送大学のあり方につきましては、基本的にはすでに出ました調査会の考え方を推進するという形で進める予定にしておりますので、大学の一単位というような計算の方法があるわけでございますが、そういった教育内容をどのように構成するかということと、あわせて、その番組を編成する技術的な面を検討いたしたい。なお、ラジオとテレビの有効な組み合わせを考えるべきだという提案がございますので、その点の検討を実地にいたしてみたい。さらには、こういうような実験をいたしまして、関係者の意見を広く聴取しようというようなことをもくろんでおりまして、後段は、そういうことにかかわる経費になっているわけでございます。
#34
○政府委員(藤木栄君) 郵政省関係の四十六年度の予算案では、放送大学のための放送局を建設する場合の調査費でございまして、百三十二万円だけでございます。これは東京はじめ札幌、仙台、名古屋、大阪、広島及び福岡の七つの地区におきまして、放送局を置局するための調査を実施することを予定している経費でございます。
#35
○参考人(野村忠夫君) 放送大学に関します予算は、NHK四十六年度予算には計上されておりません。ただ現在政府予算の中に、先ほど来文部省のほうで御研究になっております放送大学の実験放送、これがNHKに調査研究委託料という形で委託された場合には、私どもが現在衆参両院に付託しております協会の四十六年度予算総則第十二条で受け入れることができると考えております。すなわち、予算総則第十二条は、「業務に関連ある調査研究等に対し、交付金、補助金等の収入があるときは、その金額は、調査研究に関係ある経費の支出に充てることができる。」ということになっておりまして、四月以降文部省とNHKとの間に受け入れの委託契約ができますれば、この条項によって受け入れ事務に支障のないようにいたしたいと思っております。
#36
○鈴木強君 放送法の何条ですか、予算総則ですか。
#37
○参考人(野村忠夫君) 私どもの予算総則の第十二条でございます。
#38
○鈴木強君 文部省ね、この一億三千六百五十万円というのはテレビ、ラジオに対してこの実験局を使って実験放送するんだというんですがね、その内容はどういう、どことどこの、テレビはどこ、ラジオはどこ、そしてその一億三千六百五十万円というものはどういう内容のものをやろうとしているんですか。何をNHKに委託をするんですか。その内容を詳細に知らしてもらいたい、具体的に。
#39
○説明員(安養寺重夫君) 委託の一つは、NHKに対するものでございまして、いま一つは、日本短波放送にラジオの関係をお願いしようというぐあいに考えているわけであります。現在予算の構成の心づもりといたしましては、一週間に四つの番組を三十週出すというような考え方をいたしております。これはテレビの場合もラジオの場合も同じでございます。そのようなボリュームのものを実験的にお願いをしたいと考えているわけであります。いかようなる番組を出すかと、将来は放送大学が教育内容をテレビあるいはラジオによりまして出します際に、どのような専門のコースを出すべきかというようなことにつきましては、すでに二度にわたる世論調査というようなアンケートもやっているわけでございますが、そういうような希望も大いに検討いたしまして、これからきめたいというぐあいに考えておるわけでございます。
#40
○鈴木強君 だからね、まず一億三千六百五十万円というものはNHKと日本短波放送にやってもらうというのはわかったから、NHKに幾ら、日本短波放送に幾ら、それでいま話のあった一週間に四つの番組を三十週間続けるということなんだが、その番組の編集とか制作とか、そういうものは何によってだれがどこできめてやるんですか、これは。
#41
○説明員(安養寺重夫君) 現在御審議願っております予算の内容でございますが、一応事務当局といたしましての積算の関係だけで申し上げますと、テレビの放送の委託費は九千四百九十二万円、ラジオの放送の委託費は二千八百三十三万二千円。合計で一億二千三百二十五万二千円という経費でございまして、それに加うるに放送大学の実施の調査そのものの経費がかさみますので一億三千六百万円等になっておるわけでございます。
 中身をどのようにするかということにつきましてのお尋ねですが、どういう専攻を流すか。たとえば実態調査をいたしました結果は、家政とか文学だとか工学だとかいろいろそういう関係のほうに希望が高いという実態が出ておりますので、まあそういうようなことを考えまして、大学の教育を実地に試行的にやるわけでございますので、一単位分をどのような形で取り上げて、どの程度のボリュームで区切りをつけるかというようなワク取りの問題と、それから内容をそこにどのような講師によってはめ込むかというような技術的な面もございます。文部省におきまして、そういうような大綱を審議をいたしまして、関係のNHKなり日本短波放送に具体の仕事をお願いするというような共同の作業を進めたいと考えておるわけでございます。
#42
○鈴木強君 これはいつから実施しようとしておるんですか。
#43
○説明員(安養寺重夫君) 予算の編成が終了いたしまして、四月以降になって実働に入るわけでございます。いま申しましたような点の取りきめに相当時間がかかると思います。われわれといたしましてはその準備にいろいろと念を入れる、その後ということでございますので、夏以降になるんじゃなかろうかというような事務当局の現在の見込みでございます。
#44
○鈴木強君 夏以降といってもわからぬな、何月ですか。
#45
○説明員(安養寺重夫君) これはもう全くの担当局だけの私案でございますので、これから関係者の御意見も聞かなければならぬので、そのつもりでお聞き願いたいんですが、八月ないし十月以降というような考え方でおります。
#46
○鈴木強君 そうすると、まだどういう番組をどこでどういうふうにして、どういう基準に基づいてつくるかということは、まだこれから検討するということですね。問題は四つの科目に分けて毎週放送をすると、一週間に四つの番組みを三十週間続けてやるということですが、内容はこれは概括で概念的でいいんですけれども、要するに、大学放送番組というものですか、要するに何かの番組を四つの学科別に分けて、それを放送で、これはおそらくUHFの実験局を使うと思うのだが、NHKのね。そこに委託してあなたのほうでやってもらうと、そういう考え方なんですか、内容は大まかに言ったら放送の番組を流すわけですね。
#47
○説明員(安養寺重夫君) 具体的の問題は今後のことになるわけでありますが、われわれ現在考えておりますのは、一端を申し上げますと、これはあくまで大学教育そのものでございまして、何単位ということで、学習のできばえを単位で確定をいたしまして、大学の卒業要件に該当しますまで学習をした者については、大学の卒業生とするというような基本的な考え方にのっとって、その方向で検討しておるわけでございます。したがいまして、たとえば御希望の多い家政等取り上げました場合に、あたかもそれは大学の教育そのものであるというような内容あるいは専門の科目の分科というようなことを考えましてつくるというように考えておるわけでございます。したがいまして、それぞれ専門の大学の教官等その他をわずらわしまして、それらしく充実した教育内容単位ということで計算できるというようなことにしつらえまして、関係者のほうにラジオあるいはテレビというような形で流すということになると存じております。
#48
○鈴木強君 あなたにお伺いしますが、日本短波放送は、あなたがそういう意図で放送をやろうという場合に、いま全国でどの程度の短波放送を聞いている人がいるとつかんでおりますか。
 それからNHKが一月四日に放送を開始したUHFテレビジョンを一体、東京都内で何人見ているということで計算していますか。
#49
○説明員(安養寺重夫君) 詳細は視聴覚教育課長から申します。
#50
○説明員(五十嵐淳君) 短波放送の視聴者の数につきましては、しかとした数をつかんでおりません。はっきりした数が何十万人であるとか、何百万人であるとかという数はつかんでおりません。ただし日本短波放送につきましては、全国ネットでやるということと、大学の通信教育におきましては、NHKのほかに民放において大学通信教育をやっておりますのは日本短波放送以外にはないという観点におきまして、日本短波放送にラジオ放送の制作につきまして委託し、これを放送することを計画いたしたわけでございます。
#51
○鈴木強君 NHKはわからないですか。
#52
○説明員(五十嵐淳君) NHKのUHF実験局につきましては、御存じのとおり東京地区と大阪地区のUHFの実験局をもって放送を委託する予定にいたしておるわけでございますが、その数につきましては、現在私どものほうでつかんでおります数につきましては、東京地区につきましてのカバレージは四百五十万世帯である。大阪地区のカバレージにつきましては二百九十二万世帯であるということを承知いたしております。なお、その世帯の中でUHFの受信機を持っている人たちがこれを聞けるということに相なりまするので、受信機の普及状況につきましては、東京地区につきましては二四・二%である、大阪地区につきましては三七・六%であるということを承知いたしております。したがいまして、東京地区のUHFの聴視者は四百五十万世帯の二四・二%でありますので概略百万世帯になろうかと、それから大阪地区につきましては、二百九十二万世帯の三七・六%でございますので、これも概略百万世帯になろうというように承知いたしております。
#53
○鈴木強君 五十嵐さん、日本短波放送の場合、どの程度の聴取者があるか、これはよく調べてみてくださいよ。数はわからぬ、つかんでおらぬということでは、効果をねらうわけでしょう、要するに。ですから、それをさっそく調べてみてください。
 それから、私は、大臣、非常にもうこのいまやろうとする実際の実験放送局を使っての放送について疑義を持ちます。いまの現行電波法、放送法から見てですね。ですから、この点はひとつきょうははっきりしてぜひ、法律制度上の改変まで私は要求いたしますから、そのつもりでひとつ御答弁をいただきたいし、聞いてもらいたいのです。
 まず、これ確認しておきますけれども、いまお話しのようにNHKの実験局を通じて大学放送の実験をしてもらうのだ、実施のための実験をしてもらうのだと、こう表面的には言っているのだが、いま聞いてみますと、放送を委託するのですよ、これは。文部省の考え方は、放送を委託してやらせると、こういう考え方です。それから一方では、UHFというのはこれはあくまでも実験局でありますから、したがって、その実験局としての性格にかんがみて大学放送実施のための実験をやるのだと、こういうように言っているのだが、内容はそうではない。そうなりますと、免許の根本基準からいって、一体実験局というのは何かということからまず私は伺いたいのです。藤木さん、NHKへ一億何ぽかの金を差し上げて、編集とかその他については全部NHKにまかしてやってもらうというのなら、またこれは話はわかる、その範囲内でやるのならね。ところが、そうではなくて、放送ですからね、委託して放送してもらうのですよ、これは。その放送番組はだれが編集権を持っておるのか、最終責任はだれがとるのか、こういう問題までさかのぼってくると思うのです。したがって、そこまでいくために、まず実験局の性格、現行法律上実験局というのは一体何ですか、それを明らかにしてもらいです。
#54
○政府委員(藤木栄君) 実験局と申しますものは、現在この電波法にありまする免許基準の一つとしての「無線局の開設の根本的基準」というのがございますが、そこで規定がされておるわけでございまして、実験局自体は免許人以外の者が使用するものでないこと、その実験局の免許を受けようとする者がその実験を遂行する適当な能力を持っていること、あるいは実験の目的、内容が法令に違反せず、かつ公共の福祉を害しないもの、あるいは実験の目的及び内容が電波科学もしくは技術の進歩発達または科学知識の普及に貢献する合理的な見込みがあることといったような、あと少しございますけれども、条項で規定されているわけでございまして、これは現在NHKがやっておりまするuの実験局というものは、そういったものに基づきまして放送がされているわけでございます。ただ、これはあくまでも実験局でございますのでいわゆる正式の放送――放送法でいう放送とは趣きを異にするというわけでございます。
#55
○鈴木強君 これは実験局というのは、電波法の本体においてはわずかに第五条において「実験無線局」というのが二項の(1)に出てくる。それは「実験無線局」と書いて「(科学又は技術の発達のための実験に専用する無線局をいう。以下同じ。)」、こうなっていますがね。あとはいまお話しのような根本基準の中にいま藤木さんがおっしゃったような点が一つ出てきているだけでありまして、しかもこの根本基準というのは、また見出しを見ていただけばわかりますが、放送局の場合の免許基準と無線局の場合の免許基準と二つありまして、放送局のほうの免許基準の根本基準の中には実験局はない、無線局の中の根本基準の中にいまの実験局というものがあるわけでしてね。だから、その放送法の実験をするということについて私は疑義を持つのですね。免許してあるわけですから、だからNHKのUHFの免許というのは一体どういう根拠で、一体どういうわけで認めたのですかそれとの関連で明らかにしてもらいのです。
#56
○政府委員(藤木栄君) NHKの東京、大阪で行なわれておりまするUHFの実験局の目的というものは大都市及びその周辺部におきまする受信障害対策等の実験を行なうとともにUHFテレビジョン放送の普及をはかることを目的とするということで認めておるわけでございまして、実験放送の性格といたしましては総合テレビジョン及び教育テレビジョンにおいて放送する、または放送した番組の中からカラー番組を中心としてUHFテレビジョン放送の普及に役立つ番組ということになっておるわけでございます。したがいましてこれはあくまでもいわゆる先ほど読み上げました電波法におきまする実験局というものそのものでございます。
#57
○鈴木強君 おかしいじゃないですか。郵政省はVからUへ転換するという十年間の計画を先に明らかにして、そのためにU局というのはどんどんどんどん県域につくっているじゃないですか。いまさらUに対して、Uの放送に対して実験するなんと言うことは、そんなことは詭弁ですよ。現にUHFのNHKの放送を見てごらんなさい。朝の六時から夕方まで総合放送と全く同じものを流しているじゃないですか、朝の二時間ぐらいは違うとしても。これは実験じゃなくて放送じゃないですか、その放送というものは。VからUに移行する際にオールチャンネルなり、コンバーターをつけてUが完全にキャッチできるようなことをやるためには、まずU、V混在を東京でも大阪でもやっておこうじゃないか。そして受信者にできるだけUが見えるような受像機を買ってもらう。できればアメリカのようにオールチャンネル方式をつくって、それぞれの方がオールチャンネル受像機を持たなければならぬようにしなければいかぬという意見もあったのだが、それはなかなか権利義務の点からむずかしいというので、UV混在をやりながら受像機はできるだけ集中してコンバーターなり、オールチャンネルにしてもらうということで、切りかえるという方針の中でやっているじゃないですか。実験局なんて詭弁ですよ、そんなものは。内容は明らかに放送でしょう。放送局じゃないですか、これは。それを根本基準の無線局のほうを適用して実験局でございますなんて、そんなしろうとのようなことを言ったってわれわれは承知しませんよ。これは制度上の欠陥じゃないですか。もし実験局をつくるなら、放送局のほうの実験局をつくったらいい。放送の技術発展と普及のためなんて、そんなうたい文句で実験局を認可したところに間違いがある。かつては、FM東海の場合もそうでしょう。これは最初のFMの実験ですからNHKが一そのあとに、その次にFM東海をやって途中でスポンサーをつけて営業するようなことまでやらしたじゃないですか。それが実験局ですか。一体実験局はどういう基準に基づいてどこまでが実験局か。そんなでたらめな法の解釈をしてとんでもないことをやろうとしている。しかも文部省に聞けば、これは放送を委託してやるという。そうなると、すでにわれわれが放送大学をどうするかという問題と関連して、実験局だという名前を使ってごまかしながらやっていこうというような、そんなやり方はけしからぬです、私に言わせれば。そんなごまかしの電波行政やられちゃ困る。実験局というのは一年間の免許です。それであんなスポンサーまでつけてやらせるようなことを野放図にやらせてきた。それで実験局と言えるのですか。
#58
○政府委員(藤木栄君) 実験局にはいろいろな種類の実験局があるわけでございまして、まあたとえば陸上移動の実験局というのもございますし、またこのような放送の実験局もあるわけでございます。その一環としての放送のための実験局というものが今回のUのものでございまして、従来私どもこの放送の場合は、何と申しましても、一般の大衆が直接受信するということがありますので、まあ現在の法令だけで十分であるかどうかといいますと、確かに御指摘がございましたように問題はあると思います。したがいまして私どもとしましては、まあこのいまの実験局の規定だけではなくて、放送のための実験局というのは別にやっぱりつくらなければならぬと実は思っておるわけでございます。ただ、いままで放送のための実験局がいろいろございましたけれども、その場合はあくまでもスポンサーをつけるということは、これは絶対にさしておりません、その点だけは。過去いろいろな実験局がございましたけれども、実験局でスポンサーをつけるということは、これはさしておりません。
#59
○鈴木強君 違う違う、FM東海がやったじゃないか。
#60
○政府委員(藤木栄君) FM東海の場合は、実用化試験局という名前の場合はスポンサーをつけたということはございますけれども、実験局そのものに対してスポンサーをつけたということはございません。
#61
○鈴木強君 それじゃ実用化試験局ならつけていいのか、そういうことになるのか、どこにそういうことがあるのですか。
#62
○政府委員(藤木栄君) 実用化試験局と申しますのは、放送法の、いわゆる根本基準のほうにも入っておりまして、これは実用化試験そのものは、もう放送の場合の実用化試験局でございますると、まあ放送とほとんど変わりなくて、ただ試験的にやってみまして、それがよければすぐに実用局になるという、そういう性質のものでございます。したがいまして、これは放送法の規定も準用されておるわけでございますので、その場合は、ある場合によってはスポンサーもつけてよろしい、こういうことになっておりまして、まあ過去におきまして、FM東海の場合、実用化試験局という名前でスポンサーをつけてよろしいということになっていたことはございます。
#63
○鈴木強君 過去の答弁と違うじゃないですか。この前、森中守義君がFM東海の問題を取り上げて、実用化試験局の段階でスポンサーをつけるのはまずいじゃないかということで、あなた方は反省したじゃないか、いまの答弁違うじゃないですか。そのときそのときでその解釈が違ってくるのですか。そんなばかなことないよ、議事録調べてみなさい。
#64
○政府委員(藤木栄君) 私、ちょっと――前にどういう答弁したかよく調べましてまたお答え申し上げたいと思います。
#65
○永岡光治君 いまのに関連して、ただいまの点についてちょっと関連してお尋ねしますが、一体、放送の免許を許可するということは、設備を含めて許可するのですか、ただ番組をどこかに委託してやるというような、そういう放送の免許もあるのですか、それはどうなのですか。
 つまりいま文部省の説明のように、ある番組を自分が編成して、そしてどこかにこう頼むという、そういう頼む場合の主体の人ですね、その人を放送者として――これは放送大学と関連してくるわけですが、そういうものを免許することはあるのですか、放送免許ということになるわけですかどうなんですか。
#66
○政府委員(藤木栄君) 放送局の免許につきましては、これはもう放送法の規定がございますように、放送番組というものは、これはあくまでも放送業者のものでございまして、これはもうその番組――第三条にございます放送番組というのは「法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。」というわけで、放送を行なう者の責任として認められているわけでございまして、まあいわゆる外国の映画を買ってきて放送を行なう場合であっても、それは放送業者の編集の責任において放送する、そういうことになっておるわけでございます。
#67
○鈴木強君 藤木さんね、この点だけは確認をしていただけますね。
 いま私が指摘をした電波法に基づく根本基準ですね、放送局の。開設の根本基準の中に、確かにこれは不備ですよ、無線局とそれから放送局と分けているわけですからね。ですからおっしゃるように不備ですからこれはひとつ明確に次の通常国会にでも改正を――これは根本基準は規則ですからね、国会の承認は必要ないわけで、これは郵政省でおつくりになれるわけでしょう。それだったらもっと早く整備をして、そして法制上われわれが疑義を持たないようにしなければいけませんよ。これは早速やってくださいよ。そうしないと、われわれ審議する際に非常に疑義を持つ。実体は放送ですからね。実体は放送局であり放送であるにもかかわらず、実験局という名のもとに何かもう全く同じ放送を流しておるというようなことは制度上から見たら全くのおかしいことでしてね。だからこれはもう直ちに直してください。これは、大臣どうですかね。
#68
○国務大臣(井出一太郎君) 私も、ただいまの問答を伺っておりましてやはり整備すべきものはしなければならぬ、こういう感じがいたしますので、さような方向に基づいてこれは検討をすることにいたします。
#69
○鈴木強君 それでもう明らかに法律上は、実験局というのはさっきも言ったように第六条でしたか、第六条の規定は施行規則の中にありますけれども、本体では電波法の第五条ですね、第五条に、実験無線局というのが一つあるだけ、その中にカッコして「(科学又は技術の発達のための実験に専用する)」、これはまあそうでしょう、実験無線局というのは。それがいつの間にか放送のほうまで波及をしておるというようなことは、これはおかしなことで、だから、VからUへの転換もあとから私、聞きますけれども、やるのかやらないのか、よくわからぬ、私には。ああいうことをおきめになった、中波・FMの再編にしても、何かうしろ向きに動き出したような気もするのですが、これはあらためてまた私は具体的に質問しますけれども、いずれにしてもVからUへ移行というその方針は一応われわれも了承し、皆さんもやっていただいているわけですから、その一環としての施策であり、それから大学放送というものは新たな観点から出てきたもんですね。それを経営主体をどこにして、放送は一体どういう方法でやるかということについてまだ結論が出てないでしょう。出てない段階で、こういうかっこうでもって実験局を利用して実際の放送をやらせようということなんです。だから、いままでいろいろ社会教育審議会から答申が出ているから、文部大臣の諮問機関あるいは郵政省の技術委員会とか、いろんな委員会をつくって出るべきものは全部出ていると思うのですよ。したがって、その経営主体をどうするかということについては早急にこれをきめて、それからスタートすべきものであって、中途はんぱなこんな、実験でございますとか、なんとかいうようなことであって、調査委託をしてやるなんということは、これはとんでもないことだ、私に言わせれば。それとも文部省はもう手をあげて、あれだけの設備をつくるには四百何十億も金がかかるし、NHKの放送を使わなきゃしょうがないということであるならば、そういうふうにしてNHKにまかしたらいいじゃないですか。まかすようなまかせないような、何かわけのわからないようなかっこうであいまいもことした形でこういう問題をスタートすると、とんでもないことになります。もし短波放送の場合でも、番組の基準の中でも問題になってきますけれども、特にNHKに放送を委託するということになると、これが放送ということになれば、放送法第四十四条の五項にこういうことが書いてある。「協会は、教育番組の編集及び放送に当っては、その放送の対象とする者がたとえば放送法四十四条をごらんください。か。明確で、内容がその者に有益適切であり、組織的かつ継続的であるようにするとともに、その放送の計画及び内容をあらかじめ公衆が知ることができるようにしなければならない。この場合において、当該番組が学校向けのものであるときは、その内容が学校教育に関する法令の定める教育課程の基準に準拠」しなきゃならない。一体学校に関する法令の教育基準はだれがつくったか、まだつくってない。大学放送に関する限りはないでしょう。基準も何もないのに、何をしようとするのですか。四つの番組をつくって三十週間やるということなんだが、一体えらい無謀なことをやろうとしている。これは文部大臣きょうはおられないから、審議官ではおそらくこの基本のことはお伺いすることができないと思うのですけれども、これは郵政大臣非常にむずかしいですよ。教育放送になりますと、日本短波放送使う場合でも、これは教育放送番組に関するいろんな基準がありますからね、放送番組に対する基準が。ですから、そういう点をもう少し勉強され、それとの関係で疑義がないような形でおやりになったらどうですか。ですから、もしいまとりあえずやるとすれば、一億何千万かの金をNHKにとにかく委託をして、NHKにまかしてやるというなら話はわかる。四つの教育番組をつくって、その編集をだれがするのですか。最終責任をだれがとるのですか。これは免許を受けているNHKが最終責任をとらなきゃならぬ。そうすれば、これは文部省がつくった番組でもNHKはいやだと言って拒否できますか、こういう内容の番組は困ると。特にNHKは公正中立いずれにも片寄らないという法律の規定があるのですからね。これは一体どうなるのですか。その辺の研究をしないで、一億何千万の金を予算に組んだということになれば、これは不承認――私予算委員会に行ってやりますよ。こんな法律に違反するようなものをもしやらせるとするならば、これは不承認。どうですか、その点は。文部省。
#70
○説明員(安養寺重夫君) いまお話しの実験放送の件でございますが、本来放送大学としてどうあるべきかということにつきましてはなお検討を要する、今後なお結論を得るべく作業を続けるわけでございます。この段段では、その教育の内容の部分だけを取り出して、実験をするという角度から議論をしておるわけでございます。
 いまの法制的なお話でございますが、その点につきましては、放送法第九条二項八号によりまして、NHKに委託をお願いをいたしまして、実際の放送ができるようにしていただくように考えておるわけでございます。
#71
○鈴木強君 いや放送法に基づく調査研究の委託を放送協会にお願いしたのであるから、したがって、どういうふうなことをやるかですね。おたくのほうではさっき一週間に四つのコースを三十週続けてやると言うから、そんなら一つのあなた方では放送番組内容についてもどういうふうなカリキュラムでどういうものをやるということを持っていると思ったから私は聞いたのです。そうでなくて、その金の範囲内でNHKがどういうふうにやろうと、それは自由にNHKの裁量にまかしてやってもらうということですか。それなら話はわかる。
#72
○説明員(安養寺重夫君) 私が先ほど申し上げましたのは、文部省におきまして予算の範囲、規模に該当する限度内におきまして中身なり方法をきめていくと、したがいまして、予算の範囲内で申し上げました四番組三十週という限界で内容をつくるわけでございます。そのつくり方としましては、これは初めてのことでございますので、大学放送に値するような内容を構成することについては、NHK、関係者、いろいろ知恵を拝借いたしまして、大綱は文部省で検討したい。放送大学の実体の検討もあわせて行なうことでございますので、その方向と関連をつけまして、あり方、実際の考え方の基本というようなことの構想は文部省において審議をいたしたい。ただ、その結果はあくまで放送番組の制作だけでございませんので、その送出につきましても、放送法に基づく委託ということでNHKにお願いしたい。前段と後段の作業というような形で御説明をしたわけでございます。
#73
○鈴木強君 まだよくわからないのですけれどもおそらくこの予算を国会に提案するまでに郵政、文部、NHK三者間でそれぞれ一つの話し合いをして、結論に達して、その結果、放送法その他の諸法令に照らして問題がないということでお始めになったと思うのですね。そこでもし、いまその文部省側の説明がこうよく私に聞き取れなかったんだが、放送大学の経営形態その他については、これはまだこれからきめることなんだが、その経営形態をきめて、これに免許をおろしてもらって実際にどういう放送をしていくかということについては、文部省のほうでもってまた検討を根本的にするということですか。そういう考え方の中で一億何千万かの金をNHKに委託をしてやってもらうのだが、その番組をどういうふうに、たとえば四つの科目に分けて三十週やるという場合に、じゃその四つの科目の中はどういうような形で基本的にやってほしいと、そういうようなことをあなたのほうでNHKに言って、NHKはその方針に基づいて番組を組んでいる、そういうことで了解を得ておられるのですか。そういうふうにいまお話をいただいたのですか、それともそうじゃなくて、全部NHKにまかしてやってもらうというのか、これをはっきりしてもらいたい、予算の範囲内でね。
#74
○説明員(安養寺重夫君) 本来放送大学がどうあるべきか、特に問題が――結論を得ませんでした設置主体をいかようにするか、それから放送の実施の方法をどうするか、これは免許にかかわる問題でございますが、この点につきましては、なお明年度も検討を続けることになるわけでございます。先生、いま御了解いただきましたような前段のことを文部省としては考えておるわけでございまして、あくまでこれはそういうような本体とは別個の問題として、ただし将来は大学の教育で、これを受けることによって大学卒の資格を取得できるというような構想にふさわしい教育内容を、明年度予算が成立いたしますれば、一週四番組の三十週という範囲内で教育内容の部分だけ取り出して、皆さま方の目もしくは耳に入れさしたいということでございます。したがいまして、どのようなことであるべきかというような大学教育の観点から、内容を構成する部分のせんさくは文部省が中心になっていろいろやっていきたい。その基本的な構想がきまりました上で、あと一切、番組編集の問題であれ、あるいは送出の問題はNHKに御委託を申し上げたいと、かようにいま考えております。
#75
○鈴木強君 放送法第四十四条に定めてある教育課程の基準ですね。そういうものはいまどこでどういうものをきめようとしておるのか、その点はわかっておりますか。
#76
○説明員(安養寺重夫君) 幼稚園なり小学校、中学校、高等学校あるいは特殊教育の学校につきましては、文部大臣が学校教育法の規定によりまして、教育課程の基準というものを定めておりますが、大学、高等専門学校につきましてはそういうものはございません。
#77
○鈴木強君 ないならつくらなきゃならぬ。放送法に違反するじゃないですか。どこでだれがつくるんですか。
#78
○委員長(横川正市君) 藤木電波監理局長、どうですか、いまの問題は。あなた、所管では……。
#79
○政府委員(藤木栄君) 先ほどの四十四条の五項の、いわゆる「内容が学校教育に関する法令の定める教育課程の基準に準拠するようにしなければならない。」という項でございますが、これはその前の段にございますように、「当該番組が学校向けのものであるときは、」そういうものに準拠しなければならないというわけでございまして、まあこの放送大学というようなことになりますと、これは学校向けではございませんで、その放送自体が大学教育と、こういうことになるわけでございますので、この五項というものは、少なくとも法令の定める教育課程というものの基準がなくてもいいんではないかと私どもは思います。
#80
○鈴木強君 それはとんでもない話ですよ。これは学校でそれを活用しないという保証があるんですか。大学放送は大学ではこれを聞かぬということになるわけですか。そんなこと、できないでしょう。大学が授業の一環として使うということだってあり得るでしょう。そんなことじゃ私はいけないと思いますよ。したがって、放送である限りは、学校で聞こうが、あるいは個人が聞こうが、それは卒業の資格を与える、与えないは別ですよ。そうでしょう。いまの小学校とか、幼稚園だってそうでしょう。だからあなたの言っていることは行き当たりばったりなんですよ。NHKの野村さんに伺いたいのですけれども、さっきからお聞き取りのように、実験局というのは、これはちょっと問題があると思う、いまの法制上は。しかし一応無線局ということで実験局の項がありますね、幾つか。そういうものを適用していこうということは、それはおかしいからそれは直します、ということを言っておる。これははっきりしました。そこで九条によるNHKに委託をする場合に、文部省から一億何ぽかの金を受け入れておやりになるわけですけれども、おそらく実験局としての――あとで基準というものが出てくればはっきりすると思いますけれども、出てこない段階ですからそれは早くつくってもらいたいんだが、現行の不備な矛盾した制度の中で、NHKが大学放送をやろうということの考え方はまとまっているわけですね。その場合に文部省の言うように、編集の基本に関するものは文部省がやっていくんだと言うんですよ。それから教育であれば、いま言った放送法の四十四条五項は私は必ず適用しなければならぬと思う。その場合に、要するに、法令がないんですね。放送大学の場合に、教育課程の基準をこれはどこかでつくらなければならぬのです。それは一体だれが――大学の場合は教授会なら教授会というものがおそらくつくるようになると思う。大学の場合は教授会ですよ。ところが、この場合には経営主体がまだわかりませんから、おそらく文部省とかNHKとか、学識経験者の方々が集まって教育課程の基準というものはいずれにしてもつくらなければならぬと思う。そういうものができてから初めて法制上は何を直さなければならぬということになると思うんですけれども、ですからその委託のやり方について、文部省が言うような形でNHKはいいんですか、私は疑義があると思う、免許の関係で、いかに実験局であっても。それは教育に関する法令の教育課程の基準というものをつくらなければできないでしょう。実験局だから、制度上は何もないからいいと、そういう解釈なのか、その辺を一つ伺いたい。
#81
○参考人(野村忠夫君) この実験放送につきましては協会は受け身でございまして、昨年の十二月十四日、政府予算の編成過程におきまして、坂田文部大臣が前田会長に、文部省としては今度の予算の中で放送大学の実験番組の放送をしたい。その場合テレビ放送、NHKのUHFの実験局を使ってその実験に協力していただけないかという要請がございました。これに対しまして前田会長から協会の立場を次のように明らかにしたわけでございます。UHF実験局を使用するかいなかの問題は、これは郵政省の電波監理局の問題になりますので、その点は一応留保しまして、もしNHKが、文部省の予算に事業計画として計上しております大学実験放送を放送によって協力するとすれば、放送法九条二項の八号、これは先ほど文部省の政府委員側から御答弁がございましたように、委託によって放送の調査研究をするということを規定しているところでございます。私どもはこの条項によって委託を受ける。ただし番組の編集につきましては、これは電監局長からも明らかにされましたように、現在の実験局は放送番組を出すという規定に直接関係はございません。ただしかし、先ほど来の鈴木先生の御指摘のように、実際問題としては、すでに放送番組として過去にもFMの実験局あるいは現在一月から実行しております東京、大阪のUの実験局においても、事実上は放送番組が出ているわけでございます。私どもとしては、法の上では明らかに放送番組とは関係はないけれども、私どもの編集の心がまえとして、基礎として、放送法四十四条の五項、これは先ほど来の問題点として出されている条項でございますが、学校向けの教育番組のつくり方の精神でつくりたいし、そのまた大前提としては、放送法第三条の法律によらなければ何人も番組に干渉できないという基本精神で受けとめたい。このように申しまして、これが受け入れられれば、前向きに御協力いたしたいと答えたわけでございます。その後四日たちまして十二月の十八日に、郵政省の電波監理局と私どもの幹部との連絡会においても、あわせて郵政省側から、政府としては、今度はこういう予算をつけるが、その場合にはUの実験局を使ってNHKとしても協力していただきたいという要請を受けましたので、郵政省に対しましても、先ほど来前田会長が申し上げました精神で一応お答えしておきました。
 さらに、具体的にその編集の問題を考えますると、私どもが四十四条の五項で学校向けの教育番組をつくる心がまえを述べたわけでございますが、御指摘のように大学には教科課程の基準というものがございません。一応それに該当するものというものとしましては、大学の設置基準の中にやはり授業科目とかあるいは講座制というものを大学自体がおきめになるという形になっております。で、もしこの放送大学の実験放送が将来この放送というメディアを使って大学の資格を与える正規の学校であるならば、やはり当然そういうものが放送大学の中できまってくるであろうと。私どもとしては、そのきまってきた放送大学でおきめになったものを基準といたしまして、この放送法の精神を生かしたいと。現状では明らかに不備でございますけれども、放送大学そのものが全く新しい機関でございますので、いずれは放送法その他改正する必要があろうかと思いますが、当面としては、そういう受けとめ方でこの問題を処理するということで、目下文部省、郵政省等の間で事務的に詰めている段階でございます。
#82
○鈴木強君 協会側の言われることは、私もそのとおりだと思います。法制上から見ても、それ支持します。私は支持する立場でものを言っているわけですけれどもね。これは藤木さんね、あなたのような発言というのは妥当じゃないですよ。あなたは実験局という名前のもとで何でもやっていいんだという考え方でしょう。かりにNHKがやる場合でも実際には放送なんですよ。放送なんだが、それに対して学校向けでないからそんな基準つくることないという、そういう答弁をするに至っては私はちょっと疑うな。一体事務当局もそういう点については詰めた話しているんですか。しかも三者でいろいろ話をした結果、協会側の趣旨を文部省側も了承し、その上でもってスタートしようとしているんじゃないですか。四十四条の問題、第三条の放送の番組に対する不介入の問題、実験放送局であっても、そういうことを番組の編集上もはNHKが一億何ぼの中でやるんだというこれなら私はわかるんですよ。それはどうですか。
#83
○政府委員(藤木栄君) 先ほど私申し上げましたように、現在の実験局という範疇になりますと、この放送法というものはかぶらないというわけで、その点は先ほども申し上げましたように、確かにこの放送の実験局ということになりますと、一般大衆が直接受信するという点がございますので、その放送の実験の電波の内容が何でもいいということにはならないと思います。したがいまして、そういった点につきましては、私どもとしましても検討いたしまして、必要があれば、それも現在のを根本的に訂正をすることもやぶさかじゃないと思います。そしてまた、いまNHKからも御答弁がありましたように、やはり現段階におきましても、実験局であるからといって、一般大衆が受けるような放送の体系をとる場合はやはり放送法の精神を体してやらなきゃならないと、こういうふうには考えているわけでございます。それから、ただ私どもとしましては、現段階では、いまNHKあるいは文部省と話し合いをしている最中でございまして、今度のNHKのUの実験局を使うその実験放送というものをどうするかという点につきまして、最終的な結論をまだ得ている段階ではございません。
 それから先ほど森中先生の御質問に対する答弁と違うという、実験局にスポンサーをつけないとか、実用化試験局にはよいということがございましたけれども、ただいま調べたところでは、私が先ほど申し上げましたように、実験局に対しましては従来このスポンサーはつけておらないわけでございまして、FM東海の場合には非常に複雑な関係ございまして、一部実験局、一部実用化試験局という時代がありまして、実用化試験局の場合にはスポンサーをつけてよろしい、しかし実験局の場合にはつけていけない、そういったようなことがありましたので、少しごたごたしておった点はございますが、しかしいずれにいたしましても、実験局というものに対しましてはスポンサーはつけてはならないということには変わりはございません。
#84
○鈴木強君 電波監理局長の答弁は、どうも私はもう少し局長らしい答弁をしてもらいたいと思うんですね。これからもう大臣に電波関係は質問しますからね、大臣から全部答えてください。
 まあ、これはいろいろまだ論議が残りますけれども、とにかく大臣お聞き取りのように、根本基準そのものを変えるということ。それからもう一つ、いま文部省がNHKのUHF局を使ってやろうとするその番組の内容と、放送のしかた、これについても確たるまだ郵政省側のまとまった考え方がないように思うんですよ。だから、放送対象が何であるか、学校でも聞くでありましょう、それから一般の家庭でも聞くでしょう。ですから、そういう点からして四十四条の五というものが当然に作用してくると私は思います。そうであれば、その教育課程の基準というものはどこかで、だれかがきめなきゃいかぬでしょう。そういうこともやはり進めていただかないと、かりに根本基準を変えてすべり出すとしても、放送法五からも疑義が出てきます。実際上は放送ですよ、何と言っても、これは放送をやっているんだから。そういう意味で、したがって、放送法全体としての改正をわれわれが強く主張するのはそこにあるわけです。時代に即応しない郵政省の電波行政はなっていない、私に言わせれば。ですから、そういうものを整理してもらいたいというのが、私のこの前の質問であったわけです。
 まあ前回の答申以降、時代も変わっておりますから、SHFという新しい周波数もいま実験の段階に入ってきた。これから再諮問をして、その後の情勢変化に対応する専門家の意見を聞くなら聞いていただいて、すみやかにこれは制度を変えないと、全く実情とちぐはぐになってしまって、とんでもない電波行政のほうに動いていってしまう。その点に対してひとつ大臣、最後に伺いたいと思いますが、――文部大臣、きょう来ておられませんから、文部大臣ともよく御協議をいただいて、NHK側とももう一回ひとつ――ちょっと、きょうは私は明確になると思ったんだが、あいまいになっておりますから。その点だけ一つ明らかにして、また次の機会に統一見解を示してください、いかがですか。
#85
○国務大臣(井出一太郎君) 電波法、放送法の改正という問題が当委員会でも長らく宿題になっておったと思いますが、昭和四十一年、五十一国会で審議未了になったまま今日に至っておることは御承知のとおりであります。その後の電波関係、まことに日に日に新たでありまして、いろいろな新しい問題が出ております。たとえば、放送大学の問題もその一つでございましょう。そういうことでありますから、根本的には鋭意問題点を洗って、改正案というものをなるべくすみやかにお目にかける、こういう努力を一方において払いたいと思っております。
 そこで、きょうの中心の課題でございました放送大学については、電波法に関する部分はさっき申し上げましたように、基準の改正というような問題も再検討いたしまして問題の解決をはかりたい、こう思いますが、一方、放送法について鈴木さん御指摘のように、まだどうも未解決の問題があるではないか、こういう仰せがございまして、この点はきょう文部大臣も見えておりませんから藤木君からもお答えしましたとおり、まだこれから三者協議の上で問題を詰めていかなければならぬものが残っておろうかと思います。したがいまして、私のほうもきょう御指摘になりましたような諸問題を心に置きながら、十分検討をして誤りのないようにしたい、かように申し上げる次第でございます。
#86
○委員長(横川正市君) 鈴木君の質問と関連して質問の議題が提起されておりまして、おそらく質疑の内容を聴取していると思うんですね。ですから、私は電監局長の言われるようないわゆる現行法の不備を承知の上で、なおその中で解決しなければならないという重荷を説明するというようなかっこうではなしに、不備は不備、それから改正の意図があれば改正の意図があることを明らかにして、そして明確に放送大学への一つの足がかりをつけた答弁をしていただかないと、これは質疑者との間には明確にやりとりが実を結ばない結果になるわけですね。その点をひとつ明らかにしていただくように、次回にはお願いしたいと思います。
#87
○鈴木強君 議事進行についてですが、速記とめて……。
#88
○委員長(横川正市君) ちょっと速記とめて。
  〔速記中止〕
#89
○委員長(横川正市君) 速記を起こして。
#90
○鈴木強君 大臣に一つ。VからUへの切りかえという従来の方針ですね、これはいささかも変更がないんですか。それから中波の再編成の問題もあわせて、従来のお示しになった御方針は、いささかも今日ゆるぎはないというふうに理解してよろしいですか。
#91
○国務大臣(井出一太郎君) 大体おっしゃるとおりでございますが、VからUへの移行という問題は、若干テンポなどという点に、あるいはゆっくりし過ぎるじゃないかという御指摘があるかもしれませんが、そういう点、いろいろな実情に即してやりたいというふうなことで、あるいは若干慎重なという御印象を受けていらっしゃるかもしれませんが、方向は従来と変わっていないつもりであります。
#92
○鈴木強君 現在まで複数置局の方針でそれぞれUを設置してきていると思いますが、従来われわれが知っている範囲の免許をした局で、まだ開局に至っていないのは徳島だけですか。徳島は一体どうなさるつもりなんですか。
#93
○国務大臣(井出一太郎君) 徳島の場合は、実はなかなか現地の事情が複雑なようでございまして、まだ調整がつかない状態であります。その辺は極力督励はいたしておるんでございますが、もうしばらくの時間がかかるんではないか、かように見通しております。
#94
○鈴木強君 徳島は予備免許はまだおりてないんですか。
#95
○国務大臣(井出一太郎君) そのとおりであります。
#96
○鈴木強君 いま第二次か、第三次か知りませんけれども、さらに複数、複々数局のUの設置について、全国からかなりの申請が出ていると思いますが、現在何件くらい出ておりますか。
#97
○政府委員(藤木栄君) ちょっといまさっそく調べまして、何件か、ちょっといま覚えておりませんので……。
#98
○永岡光治君 およそ何件ぐらいですか、およそ。
#99
○政府委員(藤木栄君) 現在静岡、新潟あたりに――まあ新潟は一件でございまして、静岡は数件、十件近く出ております。そのほかのところもあると思いますが、ちょっといまはっきりしませんので、調べましてお答えいたします。
#100
○鈴木強君 それに対する第一三次かのUの免許方針というのはどういうふうにおきめになっているんですか。私はその前段として、現在複数化された地域の放送局の経営の状態はどういうふうになっているか知りたいんですよ。私は当初から画一的に全国にやるについては反対しておりました。というのは、小県などでVに対してUの複数局が出た場合に、放送番組その他が経営上の不振からあるいは低下するのではないだろうかというような心配を持っておったものですから、そういう意見を述べておったんですが、小林郵政大臣の時代から強引にわれわれの意見に耳を傾けず、どんどんどんどんやってきた傾向があるんです。
 そこで、実際に免許をして、まだ日は浅いでしょうけれども、その後Uに免許した局がどういうふうな経営の実態になっておるか知りたいですから、たいへん恐縮ですけれども、Uの新免を与えた各社の経営内容、営業成績の概要、こういったものについてひとつ資料として次の委員会に出してもらいたいと思います。
 そこでいまお話のように、何局あるかわからぬということなんですが、それじゃ話にならぬのです、私の質問は。電波監理局長はUが何局申請したかわからないのですか。
#101
○政府委員(藤木栄君) 先ほど申し上げましたように、新潟につきましては一局、それから静岡がたしか十局前後だったと思いますが、正確な数字を覚えておりません。失礼しました、静岡は四十局近くだそうでございます、失礼いたしました。
#102
○鈴木強君 静岡だけ聞いてなくて、静岡、新潟、長野、熊本、広島、仙台と、これは有力だからすぐにもしようというところと、そうでなくて、まだ複数局としてUを申請しているのは幾つの県で幾らありますか。
#103
○政府委員(藤木栄君) いま調べておりますのでもう少しお待ち願いたいと思います。
#104
○鈴木強君 そういうのは持ってきてくださいよ質疑のあるときには。
#105
○委員長(横川正市君) 新免許と経営の中身の資料とを提出を要求されていますが……。
#106
○政府委員(藤木栄君) Uの新免の資料はさっそく提出をいたします。
#107
○鈴木強君 私、曽山次官が電波のUの追加の免許について何か記者団か何かに語った記事をどこかで見たんですが、これはたとえば静岡とか、新潟とか、長野とか、熊本とか、広島とか、仙台だとか、これはかなり有力県ですから複数、複々数局設置不可能だと思いません、私は可能の地点だと思いますがね。しかし、そういう申請に対してUの免許方針をどういうものをするのかということを早急にきめないといけないわけでしょう。そういうことについて何か静岡はえらい早く免許をおろさなければならぬようなごとき発言をしているのですがね、これはどうなんですか。郵政省の運営上の問題ですから私たちがつべこべ言うことではないと思いますが、免許に関しては、やはり電波監理局長なり、そういうところが所管を専担しているのですから、そういう意見の上に次官はおられると思うのですけれども、たとえば静岡には免許しなければならぬだろうというような発言をすることについては、これは電波監理局長なり、郵政大臣とそれぞれ話はされておってやったものなんでしょうかね。そういう点非常に疑問を感ずるのですよ。いまのところ免許権が大臣にあるわけですから、早く放送法を変えて第三者機関に免許の権限をまかせればいいわけだが、そうでない段階では、ああいう発言があると、これはもう大臣なり電波監理局長とも相談をして、これは発言しておるのかなあというふうに私思いますけれどもね。内部のそういうものに対する指揮命令といいますか、話というのはどういうふうにまとまってくるんですか。だから、早くUの免許をきめなければならぬのですが、おおよそきまっておるからああいう発言をするのですか。ただ、発表できないけれども、もうきまっておるのだというふうに理解できるのですが、その辺はっきりしてもらいたいと思います。
#108
○国務大臣(井出一太郎君) まだ最終的にきまりておるということではございません。鈴木さん、先ほど来の御発言でありますが、私もこれはそれぞれの事情が地方によってあるだろうと思うのです。たとえば、人口の点であるとか、経済力の問題であるとか、いたずらに数だけふやして、それが存立するかどうかも問題でございます。そういう点から、私も一年余りになりますが、慎重に対処をしてまいりまして、私になってからの新免許というのはまだ一つか何かだと思うのですね。そういうことで十分に実態を把握をいたしまして、その上にすべきであろうと、こういうことでございまして、この点は郵政省の内部が不統一であるとか、何とかというふうなことはございません。
#109
○鈴木強君 大臣は非常に慎重のようにやられておりますから、私は直接大臣にものを言うというふうに聞いていただいてけっこうなんですが、長い間の歴代の電波行政というものは行き当たりばったり、あるときには何かの力に押されていってみたり、これはカラーテレビの免許以来いろいろな問題があるんですよ。だから、その辺がもう少ししっくりいかなければいけませんし、電波行政の上に電波政治があって、電波当局も苦労する問題が長い間続いてきたわけですよ。ですから、そういうことをやはり直していくことが歴代大臣の使命であるにもかかわらず、なかなか直っておらないわけでして、多少あなたには見当違いのことかもしれませんけれども、そういうふうな観念のもとで私は言っておるんですから、だから、私が早くきめろと言っておるのは、必要であるかないかということの大臣のおっしゃるような基礎資料を全部整備して、はたしてここには複数の免許をして電波というものを公共のために大いに活用して国民の教養や国力の増進に役立つかどうかという、そういうことを判断していただいてきめなければいかぬということであって、何も拙速主義で言っておるわけじゃないんです。だから、そういうための作業努力というものが一体どういうふうになされておるのか。一方では、どうして免許しないんだという苦情もあるわけでして、だから、たいへん膨大な仕事をかかえて電波行政というものがたいへんであるということは私たちもよくわかりますけれども、足りなければ人をふやしてもらいたいといっても、なかなか人はふやしてくれないんですよ。ふやせば、監視をしている現場の人を若干ふやす程度であって、全体の電波行政をレベルアップするだけの陣容、体制というものも不十分だということは私たちは百も知っているわけです。そういう点を早く直していただいて、時代に対応する電波行政の体制をつくってもらわなければいかぬわけでしょう。そういうものがなければなかなかこういう問題だって進みませんよ、率直に言って。ですから、私は一面、藤木さんにもずいぶん失礼なことを言いますし、失敬なことも言っていますけれども、これは決して藤木さん個人に対して何も感情を持っているわけでもございません。一面では大いに同情しつつ申し上げているわけです。そういうわけで、ぜひその体制をつくっていただきたいんだが、ない中でもやはりやることはやらなければいかぬわけでしょうから、たとえばVからUへの基本方針がぐらついたということは、われわれ専門的にやっておる者から見ればわかりますよ。これはぐらついたんではないというけれども、何かしら遅々として進まないじゃないか、一体どうしたんだと。中波なり、FMの再編についても、一体中波はどういうふうにFMと再編していくかという方針についてはFMに切りかえるということはわかっていながら、FMの免許方針というものがまだまだぐらついておって全然進まないじゃないかというような、やはり幾つかの具体的な問題の中で意見が出てくるわけですから、ぜひひとつ、これはたいへんでございましょうけれども、一つのスケジュールをつくって、そうして一つずつ堅実に進んでいただきたいというふうに思います。
 それから、もう時間がおそくなりましたから最後に、SHFの新しいギガサイクルの実験局にこれもまたNHKがなっておるようですが、これもさっきの実験局の問題とあわせて、制度の不備がありますから、これは規則ですから直ちに変えていただくことにして、このギガサイクルというものの将来の発展性ですね。日本においてはどの程度のバンドが与えられるか、これは各国とも実験段階ですから、したがって、いずれ国際条約の中で会議の中でいろいろなことがきめられると思いますが、いままではおよそどういうような経過になってきているのか。それから日本ではこのギガサイクルを今後どういう部面に活用しようとするのか、そういう大筋だけでいいですから御説明していただいて、これで私の質問を終わります。
#110
○政府委員(藤木栄君) 初めに先ほど御質問ございましたUの申請社の数、これは昨年末の集計でございまして、ちょっとことしになりましてまだ集計しておりませんので、たいへん恐縮でございますが、昨年末の数としましては、申請者の数が二百五十七件ございます。このうち北海道が五十九件ございますが、これは御存じのように、チャンネルプランはきまっておりますが、まだ免許になってないというために申請中になっておるわけでございます。それから先ほど御質問がございました徳島は、八十七件の申請がございますが、これもまだ免許がおりてないということでございます。そのほか、埼玉が十一件ございますが、これもチャンネルプランはきまっておりますが、まだおりてない。それからそのほか近畿の滋賀、奈良、和歌山、それが九件、七件、八件ということがございまして、これもチャンネルプランはきまっておりますが、まだ免許はおりてないということでございます。そのほか静岡であるとか、東京もございますが、あるいは大阪、こういったところにもそれぞれ数件ずつ申請はございます。以上全部で二百五十七件というのが、現在、昨年末の数字でございます。
 それからいまお尋ねのSHFの問題でございますが、これは昨年の末にNHKに対しましてSHFの実験局の免許をおろしたわけでございますがこれはいわゆる、何と申しますか、ほんとうの意味の一ほんとうの意味と言うとちょっとおかしいのでございますけれども、実験でございまして、まだこれはもちろん一般の大衆が見るようなものではございません。したがいまして、純粋の実験、科学技術のための実験局でございます。で、これは国際的に、十二ギガサイクル――一万二千メガサイクルと申しますか、のバンドが割り当てがご下まして、これを一応、放送と、固定、移動に使うという国際的な協定がございます。わが国におきましては、この十二ギガサイクルのところ、五百メガサイクルだけの幅を放送のために――放送とそれから移動と二つございますが、主として放送と考えておりますが、とってございます。ただし、放送と申しましても、まだそれだけの技術が進歩しておりませんので、NHKが初めてこの十二ギガサイクルの放送のバンドの純粋な意味の実験をやろうということで手がけたというわけでございます。このバンドが将来どういうかっこうで使われるかということは、まだこれからNHKあたりにいろいろ研究してもらってきめたいと思うわけでございますが、特にこの十二ギガサイクルとなりますと、雨の影響といったものも相当受けるわけでございますので、普通のような形のテレビに使うのがいいかどうかという問題もございます。一方におきまして、御存じのように、宇宙通信の技術がだんだん発達してまいりまして、いわゆる放送衛星といったものも考えられるわけでございまして、私どもは、ことしの六月にこの宇宙通信の無線主管庁会議がございまして、そこで宇宙通信のための電波の割り当てを国際的にきめるということになっておりますが、わが国といたしましては、各方面の意見を参照いたしまして、そのバンドを普通の地上の放送だけではなくて、放送衛星のための放送の業務にも使ったらどうかという提案をいたしております。したがいましてそれが各国の受け入れるところになりますれば、私どもとしましては、将来におきまする日本が放送衛星というものを打ち上げるときは、そういった周波数帯を使ってやることになろうかと、そういうふうな予想を立てております。
 以上でございます。
#111
○塩出啓典君 それでは、まず最初に、国鉄新幹線による電波障害の問題についてお聞きします。答弁もひとつ簡潔にお願いします。
 私、いま岡山県に住んでおりますが、四十七年に山陽新幹線が開通するわけですが、地元住民の中に、新幹線によるテレビの電波障害のことを非常に憂慮する向きがあるわけでございますが、そこで東海道新幹線の場合、そういうテレビの電波障害はどの程度あり、その救済対策はどのように行なわれてきたのか、この点について国鉄より御説明を願いたい。
#112
○説明員(北岡寛太郎君) 東海道新幹線開通後にテレビ障害を中心にいたしましてそういう話が出てまいりました。開業後ではございましたけれどもNHKと国鉄との間で協議をいたしまして、まあ専門的なことになりますと国鉄側はよくわからない点がございますので、技術的な問題につきましてはNHKさんにいろいろお願いをいたしまして、障害のないような処置をしていただいたという経緯がございます。
#113
○塩出啓典君 それで、対策としてはアンテナを高くするとか、共聴アンテナをつくるとか、そういうような対策をしたと聞いておるわけですが、それで大体何世帯ぐらいそういうのをやったのか。そしてまた、その費用の負担は国鉄、NHK、あるいは住民、そういうものの負担はどういうぐあいにやったのか。それは全部一律でやるのか、一律でないのか、そのところわかりますか、大体でいいです。
#114
○説明員(北岡寛太郎君) まず、費用負担のことでございますけれども、費用負担につきましては、これは専門的には、技術的にはNHKさんにお願いしなければいけないということで、あらかじめ負担割合云々ということじゃなしに、実際にいろいろと条件の違いもございますので、国鉄とNHKとの問でお話し合いを進めた上で具体的に処置をさしていただいたということでございまして、両者でやったというぐあいにお考えいただきたいと思います。それから東海道線でやりました世帯数でございますと、東京から大阪までの間、地域的にいろいろございますけれども、全部で八千九百八十、約九千世帯ほどこれによって処置をさしていただいたということになっております。
#115
○塩出啓典君 山陽新幹線の開通に備えて、まあ岡山等においてはもうすでに汽車が通らぬのに、線路をつくっただけでテレビが見えない、そういうような苦情も出ているわけですが、この山陽新幹線の開通に備えて、この電波障害対策としては大体どういう方針でいるのか、その点をお尋ねしたいと思います。
#116
○説明員(北岡寛太郎君) 東海道新幹線の場合には、実は開業後に処置が進められるという経緯がございました。山陽新幹線の場合には、あらかじめそういうことがわかっておりましたので、前々地元からもお話しがございましたし、事前に国鉄とNHKとで協議をいたしまして処置をしたい。順次、工事が進むにつれまして高架橋その他で電波をさえぎるとか、そういうようなことが若干出てまいりまして、現在すでに百六十世帯ばかりから具体的にそういう話が出てまいっておりますが、これらにつきましては、NHK、国鉄との間で協議を進めておりまして、近いうちに話がつくと思いますけれども、早急に処置をするということになっております。
#117
○塩出啓典君 その問題については、国鉄とNHKが協議をしておるという話でございますが、東海道新幹線もできてもうだいぶになりますし、やはり地元の住民の感じとしては、どうも国鉄、NHKがなすり合いをしてなかなか結論が出ないんじゃないか、そういうような批判の声もあるわけですね。やはりそういう新幹線による電波障害に対しては、どういう原則のもとに解決をしていくのか、それをやっぱりはっきり明示をして、やっぱり住民の皆さんに対する安心、まあ住民にとっては、国鉄がやろうが、NHKがやろうがそんなことどちらでもいいことであって、要はテレビが見えるようになればいいんじゃないかと思うんですね。まあそういう点をひとつすみやかに結論を出して、それに対する対策の原則というものを確立をしていただきたい、大体それはいつごろにはっきりきまるんですか。
#118
○説明員(北岡寛太郎君) いま御指摘ございましたように、現実に地元の方々に対して御迷惑をおかけしないようにということで、東海道の場合と違いまして、国鉄とNHKの協議も、開業相当前から実は話をしております。ごく近いうちにこれは正式に話し合いが妥結する見通しになっておりまして、現実にそれから対策を立てまして、山陽新幹線が開業されますのは来年四月という予定でございますけれども、その前までには十分対策を打つようにいたしたい。開業後まで御迷惑がかかることのないようにいたしたいということで話し合いを進めております。
#119
○塩出啓典君 ひとつ新幹線の開業までにそういう問題を解決して、住民の皆さんには迷惑かけないようにすると、そうとっていいわけですね。
 それと、すでに見えないのがあるんですね、岡山市の南方。これもなかなか手を打ってくれないと言っているわけですが、これはNHKさんも調査をしていると思うんですけれども、こういうのはひとつすみやかにやってもらいたい。そのことを国鉄とNHKに要望したいんですけれども、その点よろしいでしょうか。
#120
○説明員(北岡寛太郎君) 現実に工事が進んでまいりますと、高架橋その他が出てまいります。それによって若干の電波の障害というのは現在相当工事が進捗してまいりました時点で所々に起きておりまして、先ほど申しましたように、現在すでに百六十世帯からのお話も伺っております。それにつきましては、早急に手を打つということで精力的にNHKとも話をしておりますので、そういう点で御了承をいただきたいと思います。
#121
○参考人(佐野弘吉君) 先ほど来国鉄で御答弁のとおりでございますが、ただいま、たとえば岡山市内等におけるあるいは橋げた等を建てたために障害が起きるという一部事態が発生しておるかと思います。ただいま御答弁がありましたように、国鉄とNHK側との話し合いはきわめて近い機会に最終的な話し合いがつくものと確信をいたしておりますが、御指摘のようなところがございますのは、すでに大阪――岡山百六十一キロにわたりましてすべての技術調査は完了いたしております。しかし、現実にいま言った橋げた等で障害が起きておりますものは、あるいは国鉄側との分担等のことがまだ、きわめて近い機会につきますけれども、あるいは私どもの責任でそのことは当然近い機会に期待できまずから、すぐにもNHKの側でこの障害をとりあえず改善するということはやぶさかでないと考えますので、その地域についても私の責任で調べてみます。
#122
○塩出啓典君 それで、郵政大臣にここでちょっと要望しておきたいんですけれども、まず、こういう新幹線による電波障害、この場合は原因がある程度国鉄とはっきりしているわけでございますが、まあ飛行場周辺におけるそういう障害あるいはまた高層ビル化によるいわゆる電波障害、そういうものが非常に多いわけですね。そういうものに対して、やはり私は放送法の精神から言っても、電波をあまねく国民の家庭に届くようにしていかなきゃいけない。そういう点でたとえば都市の場合、大きなビルがあってテレビが見えない、そういう場合には、たくさんビルがあれば、どのビルかはっきりわからないわけですけれどもね。だからといって、住民の人が泣き寝入りになることはよくないと思う。それは守っていかなければならぬ。そういう点から、たとえば五十メートル以上のビルを建てる場合には、そこから金を出し合って、たとえどのビル、このビルじゃなしに、やっぱりその見えないところに対しては共聴アンテナを立てるとか、そういうように、この問題についてのはっきりした新しい立法なり、方針をきめるべきじゃないか。いわゆるCATVというのが新宿にできておりますけれども、あれはたいへん金もかかりますし、やはり一般庶民が入るにしては、あれはあれでいいにしても、やはりそういう一般大衆のための対策を立てるべきじゃないか私はそう思うんですけれども、郵政大臣は検討する決意があるかお答えいただきたい。
#123
○国務大臣(井出一太郎君) 先ほどの新幹線による電波障害の問題については、国鉄なり、NHKからお答えがありました。私もよくそれを承っておりました。いま言われるのは、もっと一般的な受信障害であると思います。これは郵政省としましては関係各省、たとえば運輸省もあるでしょうし、建設省あるいは放送事業者、こういう関係団体と協力をいたしまして、電波障害防止協議会、こういうものをつくりまして、その場所場所に適切な受信障害防除施設といいますか、そういうものを従来やってまいりました。CATVも一つの方法でしょうけれども、いま御指摘のようにこれは金がかかるということもありますから、いまいうような防止協議会の機能を十分活用いたしましてそして円満な解決をしてまいるように個々に指導をしていく、こういう方針でおるわけであります
#124
○塩出啓典君 いまの大臣の言われるようなそういう電波障害防止協議会というのは各地にできておりますけれども、それは自主的にだれか音頭をとってやっておるわけであって、私がいま言ったのは、やっぱり特に都市のビル陰障害の場合なんかたくさんおるわけですね。そういうときには、結局そういうのが全部できるかというとできないわけですね、善意の人がおればいいですけれどもだからそういうものをある程度やっぱり法律的に義務づけて、やっているところはやっているようで、やってないところは泣き寝入りになっているそういうことのないように、いまのあり方を一歩前進させる。そういうことを私は言ったわけなんですけれども、いまの大臣の答弁では、いままでのやり方どおりよきにはからえでやっていくというのでなしに、そういう新しい立法というのですか、そういうのを検討されるかどうか、その点どうでしょうか。
#125
○国務大臣(井出一太郎君) 現在は行政指導というようなことでやっておるわけでありますが、いま塩出さんは立法化に踏み切ったらと、こういう一歩前進をしたお考えをお示しになったわけであります。まだ、われわれそこまでの心がまえはございませんけれども、せっかくの御提案でありますから、十分検討いたしたいと思います。
#126
○塩出啓典君 それから最後に国鉄のほうに、いわゆる架線がだんだん古くなりますと、スパークでかなりテレビが影響を受ける、そういう点で山陽新幹線の沿線の連中も、東海道線を見に行って、これは非常にたいへんだと、そういう将来のことも心配しているわけですけれども、そういうのは国鉄としてはどういう基本的考え方であるのか。
#127
○説明員(北岡寛太郎君) 高速で走ります場合に、架線とパンタグラフがごく短い期間ちょっと離れてスパークが飛ぶという事実がございます。それが電波に関係して障害を起こすという事例があることは承知しておりますけれども、現実にいままでの東海道の場合、これを極力少なくすることが高速運転のためにも必要条件であるものですから、そういう点で非常に努力しておりまして、それが現実にテレビ障害なり、何なりで出てきているという話は実は私どものほうには直接はまだ聞いておりません。いまお話がございましたので、多分に技術的な問題もございますので、NHKのほうともよく御相談の上、対策を検討さしていただきたい、こういうふうに考えております。
#128
○塩出啓典君 そういう点もひとつ研究していただくことをお願いしたいと思います。
 それではこれは終わりまして、次に電電公社の七カ年計画に関する件でございますが、これは、このたびの国会に公衆電気通信法の一部を改正する法律案、これが出ますので、そのときにいろいろお聞きしたいと思うのでございますが、三点だけお聞きしたいと思います。簡単でいいと思うのですが、一つはいわゆる私もこの委員会で何回か質問したわけでございますが、沖繩のいわゆる電気通信事業、これは非常に本土に比べておくれをとっております。たとえば石垣から竹富島とか、小浜、鳩間、黒島、そういうような離島間の通信、これが大原等はもうすでに二十四時間通ずるわけでありますが、夜は五時以後くらいになると全然電話は不通である。昼間も何時から何時までというような、そういう時間的に制限があるわけですね。これは緊急の病人が出たような場合のことを考えると、人道的立場からも通信網の整備は非常に緊急を要する問題だと思うのです。今日まで日本政府も日政援助によって電電公社としてもいろいろ努力はされておるわけでございますが、復帰までは日本政府の援助による、そうして復帰後は当然これは公社の中に編入されるわけでございますが、そういう沖繩の電話事情に対する改善に対する計画というものがどのようになっておるのか。七カ年計画のその中に当然含まれていなければならないと思うのですが、そういう点をお聞きしたいと思います。
 それから第二点は、やはり今度公衆電気通信法によりまして電話料金も、設備費等も値上がりをして、市内通話も三分制になりまして、そういう国民の負担がふえていくのではないかということを心配するわけであります。そういう点で非常に公社は年間にたくさんの資材を購入するわけでございますが、そういう資材の購入の単価が非常に公社は高いじゃないか、そういうような声も聞くわけでございます。もちろん、一流の技術をするためにそういういいかげんな品物を買うわけにいかない。そういう点で値段の高い場合もあるんではないかと思うのでありますが、しかし公社としては、国民の財産を預かっているわけですから、そういうできるだけ競争原理等を導入して、安く品物を買っていかなければならぬ。そういう点で公社としては、どのようなことを心がけてやっておるのか、そういう点が第二点。
 それから第三点は、データ通信というものを今度の公衆電気通信法の改正によりまして本格的な業務として開始をするわけでありますが、公社が行なうデータ通信というものは、あくまでも電話の通信業務とはやはり経理をはっきり別にして、中には別会社をつくるべきだ、そういうような意見を言っている人もあるわけですが、やはり国民に対するサービスを強化していくためには、そこにお互いに競争原理というものが働かなければならない。そういう点から公社のデータ通信部門も、民間のデータ通信の今後やるものとやはり同じ条件でやっていかなければならない、こういう点はやはり総裁もそういう考えでおられると思うのですが、そういう点についての将来のビジョンをどのように考えておるのか、この点をお尋ねいたします。非常に時間もありませんので、簡単に説明していただきまして、あと詳細は資料ででも御提出いただければよろしいんじゃないかと思います。
#129
○説明員(米澤滋君) ただいま三点御質問になりましたが、一番最後の問題だけ私お答えいたしまして、あと総務理事からお答えさせます。
 データ通信の問題につきましては、国の利益、国益と国民の要望に沿うというのが公社の基本的考え方でございます。ただいま御指摘のございましたような点については、公社としては公共性の非常に強いもの、あるいは全国的なネットワークによるもの、あるいはまた開発等を新たにやるもの、こういうものを重点にしてやりたいと思います。独立採算でやりたい、別会社にするということは考えていないのでございます。独立採算的に処理したい、こういうふうに思っております。
#130
○説明員(井田勝造君) 沖繩の離島通信の現状と対策という点につきましてお答えを申し上げます。
 現在、沖繩の離島に特定局が二十一ございまして、この二十一局のうち十四局、これが二十四時間サービスをいたしておりません。大部分の局は夕方から朝までは通信をいたしておりませんし、日中も三十分置きの時間交信といったような局が多いわけでございます。しかしこの状況に対処いたしまして、琉球電電の手におきまして復帰時までに十四局とも二十四時間サービスができるようにと現在懸命に努力中でございます。そして公社も技術的な援助をいたしておりますが、海底線の六区間の工事も四十六年度において受託をいたしておる、こういう現状でございます。
#131
○説明員(井上俊雄君) 沖繩通信サービスの将来計画を公社としてはどう考えておるか、こういうお尋ねでございます。現在沖繩、いわゆる琉球電電公社では去年から第三次の五カ年計画を実施中のようでございます。それでこの計画期間中には約四千五百七十万ドルを投じまして、加入電話約六万四千でございましたか、その程度の充足を前提として計画を進めることになっておりますが、当然電電公社といたしましては、復帰後はその計画はそっくり電電公社の計画のほうへ盛り込まれてくるものと考えております。最近、琉球電電きんのほうでもその後の需要の増大等もございますので、それを改定するやに伺っておりますが、すでに電電公社におきましては現在約五名の人を向こうへ派遣をいたしまして、さしむき昭和四十七年度の増設計画等を中心とする設備計画につきまして、向こうのほうとお打ち合わせをいたしまして、四十七年度設備計画に関しまして今年の五月末に琉球電電のほうの規模、あるいは具体的に盛り込んでほしいという内容を出していただきまして、そうしてわが政府の御方針にもよりますけれども、一応電電公社が琉球部門を一括四十七年度予算に盛るという前提を含めまして、一体となって四十七年度の設備計画を検討中でございます。なお、四十八年度以降につきましては、電電公社のほうの七カ年計画もあとの五カ年分、つまり四十八年度以降の五カ年計画はマクロの計画でございまして、その計画の中に若干の未定、保留投資ワクを持っておりますので、その中で琉球電電の、つまり琉球側のほうの、沖繩側のほうのあとの五年分の将来計画を一緒に含めまして、公社のほうの七カ年計画のあとの五年分のデテールをつくるときに、すっかり整理をいたしたい、そして本土との格差の是正、サービスの改善ということを一体となってやりたい、こう思っておる次第でございます。
 それからただいまお尋ねの資材購入に対する御意見でございます。公社の購入いたします物品のコスト、あるいは購入価格が、市販価格よりも高いのではないかというお尋ねでございますけれども、これは私たちのあらゆる調査の結果に基づきましても、公社の購入価格は一般市販価格よりも相当程度、ほとんど例外なく安くなっておるというふうに存じております。もっとも公社で使用いたします物品は、公社の特殊規格のものでございますので、市場価格が形成されておらないのでありますけれども、しかし、公社の使用する物品を一部民間側でもお使いになる、あるいはその他の官庁方面でもお使いになる、そういうことでございますので、そういう価格を調査した範囲内におきましては、公社の購入価格はほとんど例外なく安くなっておると思っております。
 なお、公社の価格低減に対する努力をどのようにしておるかというお尋ねでございますが、これはとにかくコストをできるだけ下げるという努力をしておるわけでございまして、このためにはきわめて厳格な製造原価計算方式を採用いたしております。もちろん、一部の品物につきましては、市販性のあるものも採用しておりますので、これは市場価格を調査して、いわゆる市場価格方式というもので購入いたしておりますけれども、大半の品物は公社が値段をきめないと流通価格がないわけでございます。したがいまして、これにつきましては、いわゆる個別原価計算方式を採用いたしまして、まず材料につきましては、最新の卸売り材料価格を把握いたしますし、それからメーカー内における加工の実態を常に調査をいたしておりますし、またその製造の仕組みの中で、メーカー自身が生産性の向上のためのいろいろな手法を取り入れます。そういうようなことも全部調べまして、そうして実際の製造原価を勘定し、さらに管理費、割り掛け費等を見るわけでございますがその際にも広告、販売費あるいは交際費あるいは、公社は絶対貸し倒れがございませんので、それに対する諸経費等は一切抜きまして、そして実費計算の基礎の上に適正な価格を算定しておるのでございます。
 なお、価格の算定方法は、公社の中で原価調査課という、それ専門の課を設置いたしておりまして、契約と原価計算との担当部門を明確に分けておりますと同時に、昭和三十四年からは外部の学識経験者を含めました臨時資材調査会という制度を設けまして、そこで資材購入に関する重要事項を諮問いたしまして、その答申のもとに厳格にやっております。
 以上、そういうことでございます。
#132
○塩出啓典君 それではこの問題はあとに譲りまして、次に、電話料金請求額の苦情に関する件でございますが、二月九日の新聞に、「主婦の執念〃電算機過信〃を打破る」という見出しの記事が載っておりました。これは公社の「電話工事のミスから明石市内で、二軒の加入者が一年以上もそれぞれ、両方を合わせた電話料金を支払わされていた。被害者は途中、何度も電話局に調査を頼んだが、電算機の計算に間違いはありません、と取り合わず、それではと、通話日誌を克明につけて突きつけ、電話局もやっと調査に腰を上げた。」調査の結果、公社の間違いであったという、そういう新聞の記事が載っておりました。私もいつでも新聞の「声」の欄を注目しておるわけでありますが、案外納得できない電話料金についての投書はかなり多い。八月四日、読売新聞に船橋市の勝沼保という人から、あるいは十二月三十日の毎日には四通ですね、そういうようなものが非常に載っております。大体、新聞の投書というものは一通あるというものは同じ考えの人が一万人おると、そのように言われておるわけでありますが、そこで、これは時間もありませんので、私の意見を申し上げれば、一つは、そういうような苦情に対して、もちろんその中には家族がこっそり電話をかけるとか、知らぬ間に長距離電話をかけるとか、そういう場合もあると思いますけれども、私はあくまでもやはり丁寧にやっていかなければいけないのじゃないか。そういう苦情処理に当たってはあまり高圧的にならないように、そういう点を十分注意をすべきだという点が一点一それとやはりそういう公社に対するいろいろな国民の苦情というのは、これは国民の不満の一つのあらわれですから、そういうものは非常に慎重に取り扱っていかなければいけないと思うのですね。公社としても当然そういう苦情処理の受付所みたいなものをつくって、窓口もちゃんとつくって、そうしてそこに集まった苦情というものは全国で今月は何件あった、そうしてその内訳は、料金に対する不満が何件、こういう点が何件、そういうようにやはり分析をして、ほんとうに公社の運営の上に国民の意思が反映できるような、そういう態勢に持っていくべきではないか。
 それともう一点は、納得しない電話料金の問題で、納得しない加入者には、先般新聞で、度数監査装置というものをつくるそうでございますが、それをつけておくと、市内一通話かけると一つ、市外通話七円ごとに一つずつ上がっていく、そういうのをちゃんとつけて無料でどんどんそういうものを貸し与える、そのようにすべきじゃないかと思います。まあ船橋の人の場合は、電話料を払わないといって電話をとめられたといっておこって投書が出ておるわけですけれども、それは払わないのは、納得いかなくて払わないのですから、それをとめるなんというのはよくないのじゃないかと思います。やはり度数監査装置をつけて、ある期間の間は払わなくても納得のいくまでやる、そういうやはり方針でいくべきじゃないかと、私はそのように思うのですけれども、その三点について……。
#133
○説明員(遠藤正介君) ただいまお話のございました兵庫県の明石の大久保電話局の話は、まことにおっしゃいますように、私どものほうの度数計そのものではございませんが、機械の上の事故でありまして、これは弁解の余地のないことでございます。同時に、その場合の電話局の窓口の応待の態度等につきましても、私どもの調査によりましても新聞記事とほぼ同一でございまして、私どもとしても十分反省をし、また、自戒もしなくちゃいけない幾つかの問題先生のおっしゃるとおりだと思うんであります。私どもでいまの三点にお答えをいたしますと、大体度数の申告、御不満というのは非常に軽いもの、あるいは電話でお聞きになりましたようなものを含めまして、電話一万加入について平均で申しますと全国で約十二件出ております。一万加入について約十二件というのが平均の数字でございまして、これは事務用あるいは住宅用によって差はございますが、数としてはそう大きい数字ではないのでございますけれども、その一つ一つが非常にお客さまにとりましては大事な問題であります。この十二件出ておりますうち、一応私どものところへ御照会になるあるいは苦情をお申し出になりました結果、口頭で御説明をいたしまして、大体そのうちの三分の二の八件が了解をしていただいております。なぜそういうことになるかと申しますと、実は電話料金の請求書の中に非常にむずかしいことばがございまして、度数料でありますとか、市外通話料でありますとかいうことばがお客さまの側から見ると非常にわかりにくいことば、区別のしにくい点がございましたり、あるいは料金を請求いたします期間が場所によって違っております。これは私どもの事務上の問題なんでございますけれども、たとえば一月分の電話料金と申しましても、あるブロックによっては一月の一日から一月の三十一日までじゃなくて、十二月の二十日から一月の二十日までというような、私どもの専門用語で言う料金月というものと、お客さまが考えておられる月というものが合っておらないために、そういう御不審を抱かれるような場合もございます。あるいは、たとえば、二七番ですとか、一七七番のような気象サービスあるいは時間をお問い合わせになるようなサービスが無料であると思っておられて、これが実は有料であった、特に市外通話による気象通報が相当大きいのを御存じでなかったという方もございます。そういうような方々には口頭で御説明をいたしますと、大体おわかりをいただいておるわけでございます。また、そういう誤解に基づくもののほかに、私どもの、機械ではなくて、手作業部分によるところの事故もございます。これは事前に相当注意をしてやっておりますんですけれども。たとえば度数計を撮影をいたしまして、その写真を見て度数を計算し、月分の度数を計算して料金請求書に、コンピューターに打ち込む場合もございます。その写真撮影の写し違いでありますとか、あるいはパンチに打ち込みますときに間違ったような場合、これも二度繰り返しをやらせておるのでございますが、二度とも間違う場合がございます。それから、それを加入者ごとに分けて請求をいたしますときに、正規の加入者名簿と取り違えて、ほかの加入者のところにそれを転送するというような誤りもございます。そういったような手作業の作業につきましては、もちろん私どものほうで申告がございますと、直ちにそういう面も調査をいたしまして、間違っていれば直ちに訂正をしているわけでございます。こういうようなものが大体残りの四件の中で、ただいま申し上げましたが、人為的な手作業による部分というものが大半でございまして、ほんとうに機械の事故によるというのは少のうございまして、一万加入につきまして、〇・〇六件ぐらいでございます。なお、これにつきましても、先ほどのようなこともございますので、私どもとしては何でも機械が正確だと、機械が正しいので、あなたのほうが間違っているというような応待態度ではなくて、いま言ったような点も、塩出委員の言われましたように、納得のいくまで必ず御説明をして、また度数監査装置というものを十分に使いまして、たとえ間違っていないと思いましても、監査装置で見てさし上げるというように、苦情、あるいは申告に対する応待態度について、いまのようなことでは非常にいけないということを、ごく最近全国の現場に指示をいたしました。また、その結果を見て、出てきました苦情の統計処理、あるいはそれの分析等も今後私どもとしても十分力を注いでやっていくように指示をいたしております。この問題につきましては、まことに御迷惑をかけて申しわけないと思いますが、この機会に、そういう点で十分私どもも反省し、事務的に窓口の応待に十分指導いたすつもりでございます。なお、先ほど申し上げました度数監査装置でございますが、これはいろいろ機械の関係もございますが、サービスとしてできるだけ早く来年度以降行なうようにいたします。
 それから、また広域時分制になりますと、三分になりましたときには、簡単にいまおっしゃいましたような、三分の表示がわかるようなものをできるだけサービスとして加入者の方に提供することも現在検討いたしております。
#134
○塩出啓典君 それから最後に、災害時における緊急連絡網の問題でございますが、先般島根県で雪害がございまして、四万二千戸の停電がございました。その結果、電話線もそのバッテリーが、非常に長時間の停電であったために、バッテリーも電源がなくなる、そういう危険があったわけでございますが、そのときは幸い雪も長雪ではなかったために、中国電気通信局が中心となってヘリコプターでバッテリー等を運んで、六百人の人間を動員して、斐川町の一局だけが電話使用不能になりましたが、あとはストップ寸前まで追い込まれたが、それは救済できたわけであります。そういう点に、われわれも関係者の雪の中での努力には深く敬意を表するわけでございますが、今後のやはりそういう災害に備えて、電話が不通になり、連絡がとれないということは、非常に大きな問題ではないかと思います。今回ロスアンゼルスにおきましても、そういう地震がありまして、きょうの朝日新聞なんかも電話線切断が致命傷だと、その連絡の不十分であったためにある病院においてはたくさんの死亡者が出た。死者のうち即死は一〇%だが、あとはほとんど除々に死んでいるわけですね。早く救済に行けば助かったのではなかったかと思うのですが、そういう点で非常に病院とか、学校とか、役所に小型発電機と無線機を備えつけることは防災上の第一の問題であるというようなことが、きょうの新聞に書いてあるわけですね。公社のほうからも、今度の政府調査団にはメンバーの一人として加わっているそうですが、そういう、一つは山村地帯における災害用の緊急連絡網の整備、それと、もう一つはいま言った都市における災害用の緊急網の整備というようなものがどうなっているのか。それともう一点は、災害対策基本法の中には、指定行政機関の長は防災計画に基づき、防災業務計画を作成し、そうして、これを毎年検討しなければいけない、そういうのがあるわけですが、電電公社としても、そういう災害に対する防災業務計画というようなものがやはりあると思うのですが、そういうものがあれば、そういうのを資料として御提出をいただきたい。
 以上、三点……。
#135
○説明員(松橋達良君) ただいまお話しのありました災害時におきます通信回線の確保という問題につきましては、先般の十勝沖地震、あの教訓をもとにしまして、われわれ鋭意努力しておりますが、現在のところ、昭和四十四年度から来年度、四十六年度にかけまして、実は先ほどお話しのありました大都会、都会を中心としました通信回線の確保という問題につきまして、主として東京並びに大阪、名古屋といった大きな都市の孤立というものを防止するために、これらの設備を分散配置するというふうなことで現在つとめております。また、そういうふうに東京、大阪、名古屋という三つの都市の施設を分散するにいたしましても、これをつなぐ電送路というものが必要になってきておりますので、その面につきましても、それぞれ手当てをいたしております。また、お話しのありましたいなかとかあるいは先ほどのロサンゼルスの近郊の問題ですか、こういった孤立の防止というものにつきましては、やはりそれぞれ実は無線機を手当てしておるわけであります。この無線機の種類も大都会を中心といたしました四百メガヘルツの、これは二十四チャンネル分でございますが、それとか、あるいは六十メガヘルツ帯の三チャンネルの分でございますが、これは中都市を中心として現在配備してございます。またいなかにおきましては同じく六十メガヘルツでございますが、一チャンネル、この分を全国で約三千個ほど各町村に配置するということにいたしております。また、先ほどの防災関係の公社としての政府への協力ということにつきましては、現在災害規定その他がございます。それによりまして防災会議のほうに積極的に協力、参加いたしておりますので、その資料につきましては後ほど御提出いたすことにいたします。
#136
○塩出啓典君 いまの緊急連絡無線の整備の状況ですね。これはあと資料として御提出いただきたいと思います。以上です。
#137
○委員長(横川正市君) 他に御発言がなければ、本件に対する本日の質疑はこの程度にとどめます
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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