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1970/05/11 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第14号
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1970/05/11 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第14号

#1
第065回国会 逓信委員会 第14号
昭和四十六年五月十一日(火曜日)
   午前十時七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月七日
    辞任         補欠選任
     林田悠紀夫君     迫水 久常君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     村尾 重雄君     中村 正雄君
 五月十一日
    辞任         補欠選任
     中村 正雄君     村尾 重雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         横川 正市君
    理 事
                長田 裕二君
                郡  祐一君
                新谷寅三郎君
                永岡 光治君
    委 員
                小林 国司君
                古池 信三君
                迫水 久常君
                白井  勇君
                寺尾  豊君
                西村 尚治君
                久保  等君
                鈴木  強君
                塩出 啓典君
                北條  浩君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  井出一太郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  野田誠二郎君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   柏木 輝彦君
       郵政大臣官房電
       気通信監理官   牧野 康夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      米澤  滋君
       日本電信電話公
       社総務理事    井上 俊雄君
       日本電信電話公
       社営業局長    遠藤 正介君
       日本電信電話公
       社運用局長    中林 正夫君
       日本電信電話公
       社計画局長    浦川 親直君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告をいたします。
 昨十日、村尾重雄君が委員を辞任され、その補欠として中村正雄君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(横川正市君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出がございますので、これを許します。塩出啓典君。
#4
○塩出啓典君 それでは、きょうは公衆電気通信法の一部改正についての質問でございますが、その前に、これは郵政省にお聞きしたいのでございますが、先般の郵便法の一部改正法律案の一番最後の質問のときに、私は郵政省に対して資料要求をしておったのでございますが、あの資料はどうなったのか。官房長おりませんか。
#5
○政府委員(野田誠二郎君) この委員会で先生方から提出要求がありました資料につきましては、まとまり次第そのつど各先生方にお届けするかあるいは委員会のほうに提出しているはずでございますが、いま先生御指摘の資料につきましては、具体的に個別的に御指摘がございましたら調べまして、さっそく御返事申し上げたい、かように存じます。
#6
○塩出啓典君 あれはすでに通過した法案ですけれどもね。それだけに本来ならばやはり法案の審議の終了前に提出してもらいたい資料であったのですが、日程の関係で法案は通っちまったけれども、それはやむを得ないわけですけれども、そういうことであるだけにもう十日以上になるわけですからね、ひとつすみやかに資料をちゃんと調査して提出をお願いしたいと思いますが、その点どうでしょうか。
#7
○政府委員(野田誠二郎君) 実はきのう御指摘の資料につきましてはでき上がりまして、すでに提出済みとこういうふうに事務的には運んでおりますので、きょう中にお手元に届くかと思っております。
#8
○永岡光治君 いまの関連ですが、きのうその資料をもらいましたけれども、あれは二十七日に私は要求いたしました。それで法案が通過してあとはどうでもいいということでは困るので、本来ならば、いま塩出委員のおっしゃるとおり、この法案の審議最中に資料はほしいわけです。私の要求した資料はごく簡単な資料ですがやっときのうになって、しかも二回の催促です。こういうことじゃ私は困りますので、もしそういう態度であるならば今後は資料が整うまで法案はあげないと、こういう感情的にもなりかねないので、誠意をもってひとつ早急にそういうものは出してもらうように、特に注意を喚起しておきたいと思います。
#9
○政府委員(野田誠二郎君) いろいろ不行き届きの点がありましたことはおわび申し上げますが、法案があがればどうでもいいというつもりは毛頭ございませんので、ただ国会提出の資料につきましては、われわれ慎重に数字といいますか、そういうものを検討を要する点もございまして、時日を要する点もありますので、ひとつ今後十分気をつけたいと思います。どうぞよろしく御了承を願いたいと思います。
#10
○塩出啓典君 私、まず最初に電報事業の問題についてお聞きしたいと思うのでございますが、郵政省、また電電公社からいただきました資料を見せていただきますと、電報事業の赤字が非常に大きい。四十四年度では収入八十六億円に対して支出が六百二十億円、収支率は七二〇%である。またある資料によりますと、慶弔電報のコストは一通当たり七百八十円である。そういうようなお話でございます。確かに電報事業というのが非常にだんだん通数も少なくなってなかなか前途多難であるということはよくわかるし、また、それによって公社としてもさまざまな努力はされておる、そういうことは資料等において拝見したわけでございますが、ちょっとこうわれわれこの頭で判断をして七百八十円――一通が七百八十円もするというのはどういう内訳で電報というのはそんなに高いものか、おそらく電報を打つ人が申し込んでそれを受けて、それをまた向こうの局まて送って、それから一軒一軒届けるとか、あるいは電話でやるとか、そういうようなやはり工程があると思うのですが、それでこの電信電話調査会の報告の中に、これは昭和三十八年度における電報一通当たりの原価、これはその当時一通当たり三百八十一円でございますが、これはまあ見せていただいたわけですけれども、これから大体現状が約倍になっていると思うのですけれども、これはこまかい数字はわからないかもしれませんけれども、大体三十八年のときとまた現在と原価の構成において大体どういうような変更があっているのか、あるいはこの比率はあまり変わらなくて平均的に倍ぐらいになっているのか、そのあたりもしわかりましたら教えていただきたいと思います。
#11
○説明員(中林正夫君) お答えいたします。
 ちょっとただいま三十八年のときの原価の内訳は手元にありませんのですが、四十三年度ごろの原価の内訳を申し上げますと、配達部門の経費が一番かかっておりまして、大体四五%ぐらいでございます。それから通信部門の経費が三五%、残りの二〇%が受付の部門の経費でございます。大体これも相当大ざっぱな数字でございますが、電報の中継機械化というものを始めます前の昭和二十七、八年ごろ、そのころいまの通信部門の経費三五%というものが大体まあ三分の二ぐらい、六五%から七〇%ぐらいの三分の二ぐらいを占めておったが、大体その後の経費の内訳の変化というものは、通信部内というものはだんだん減ってまいりまして、比重的には配達部門のほうがふえてきた、こういうことになっておるわけでございます。
#12
○塩出啓典君 それで、この三十八年の資料によりますと、配達には配達員による配達とそれから電話送達、それから加入電信送達というのがある。その原価が配達員による配達は百九十円である。電話送達は七十八円である。加入電信の送達は五十三円で、平均が百七円と、こうなっておるわけですが、これは電話送達なんかわれわれ考えるのに、電話でパッ、パッと言うわけですから、七十八円もかかるというのが、ちょっとどういう計算で七十八円になるのか――現在ではもっと上がっているんじゃないかと思うのですが、そのあたりはどうでしょうかね。大体いま、その配達はやはり配達員による配達、電話による配達、加入電信による配達、その辺はどういう比率になっておるのか、その点もあわせて大体の数でよろしゅうございますから……。
#13
○説明員(中林正夫君) あとのほうの御質問の配達の内容でございますが、三十八年度の人手による配達が六六%、それから電話による配達が二八%、加入電信による配達が六%と、こういうようなことでございましたが、その後配達の内容が変化をいたしておりまして、四十三年度におきます配達による状況によりますと、人手による配達が七四%、電話による配達が二〇%、加入電信による配達が六%。これは加入電話等は三十八年から四十三年の間に非常にふえておる、特に住宅電話がふえておるわけでございますけれども、主として慶弔電報等がふえておる、そうしたようなことから電話による配達の比率は全体としては下がってきておる。比率も下がっておりますし、通数も下がっておるという状況でございます。
 それからいま先生の御指摘の電話による配達七十八円というのは非常にかかるんじゃないかという御指摘でございますけれども、これもやはり大体電報事業の経費の大半といいますか、七五%から八〇%というのはこれは人件費でございまして、電話による配達をする場合もやはり人手を食うわけでございますので、やはり相手方を確認するとか、人でなければ利用できないというところもありますので、主として人件費が多くかかるというふうに考えております。
#14
○塩出啓典君 この電報の改善努力によって年間六十億円節約をしたと、そのようにいただいた資料には載っておるわけですけれども、これは大体おもにどういうような節約をやって年間六十億円の節約になったんでしょうか。
#15
○説明員(中林正夫君) お答え申し上げます。
 電報事業の収支の改善につきましては、一つは中継作業の機械化の問題がある。それから夜間における受付通信の作業を最寄りの大きな局に集中をする、それから配達区域を統合して配達の合理化をやる、主としてこの三点について合理化というものをやってきたわけでございます。
 中継機械化につきましては、これは昭和二十八年に、たしか水戸でございましたか、水戸の通信局というものを中継機械化をいたしましてから、昭和四十一年に下関の中継機械化というものをいたすまでに、全国三十の通信局というものを中継機械化いたしまして、全国的に電報の中継というものを人手による中継から全部機械中継というものに変えたわけでございます。これによる主として要員の節約というもので大きな節約をしたわけでございます。
 それから次の夜間におきます受付通信作業の上位局への集中ということにつきましては、昭和四十一年から四十三年度に三カ年計画で約千三百の局につきまして、こういった上位局集中ということを行なって、合理化を行なっております。
 それから配達局の主としてこれは大体地方のほうの、いなかのほうの配達局の統合でございますが、これの統合につきましても、昭和四十一年度から四十三年度まで三カ年計画で約千局の配達区域というものを統合いたしまして、配達作業の合理化、節約をいたして、要員にしまして、約六千人の要員を節約いたしております。四十三年度の単価にいたしまして年間六十億の節約をいたした、このようなことでございます。
#16
○塩出啓典君 そうすると、この節約は主として要員の節約と、そういうのが主体である、そのように判断していいわけですね。
 それで、今回値上げによりまして大体増収が平年度で五十二億円だと、しかしそれでもまだはるかに採算は合わないわけでございますが、今後公社の七カ年計画におきまして電報事業というものを大体どの程度まで合理化をするのか、どういう方向にあと合理化が残されているのか。私たちの感じでは、非常に通信方法というものが大幅に変わってきているわけですから、何か抜本的な対策が講じられなければならないんじゃないかと、そのような気がするわけですが、そういう点で七カ年計画における電報事業の収支の見通しとか、合理化の方向とか、そういうのはどのようになっているのでしょうか。
#17
○説明員(中林正夫君) まあ私ども今回国会にもお願いいたしております電報施設の近代化と申しますことは、一つは電報というものの役割りが非常に昔から変化をしてきておる。各一般国民の、電話のない国民の緊急の通信手段といったようなものから変化をいたしまして、また量的にも毎年四、五百万通ずつの通数は減ってきております。四十三年度では年間七千二百万通でございますが、大体国民一人当たり〇・七通と、こういったことに変化をしてきております。
 これの利用の内容というものを見ますと、大体半分が業務用の電報で、三分の一が慶弔電報、それから残りの二割足らずが一般の私用の電報。それで、業務用の電報というものもその七割ぐらいがいわゆる大企業の電報でございます。それからいわゆる「チチキトク」といったようないわゆる緊急電報といったものもだんだん減ってまいっておりまして、四十三年度では二百万通程度、大体三%程度に減っておるわけでございます。また電話を持っている人の電報の利用状況、あるいは持たない人の利用状況というものを見ますと、電話を持っている人から、電話を持っている人への電報というものが全体の約七割ぐらいを占めている。電話のない方から電話のない人への電報というものが全体の四%を占めておる、こういったことで非常に電報のいわゆる国民生活との結びつきというのが減ってきておる。それからもう一つ、電報というものの赤字というものが、先ほど先牛のおっしゃいましたように、大きな赤字というものがふえてきておる。こういった赤字というものはまた年々ひどくなってくる傾向にある、こらいったような赤字というものが大きくなってくる一つの原因としまして、電報の料金というものが、昭和二十八年度以来据え置かれておるということも一つありますが、さらに電報の料金というものが他の通信手段との料金のバランスというのを欠いておるというようなことから、本来ほかの通信手段でいくべきものが、相当電報に流れ込んできている、こういった電報のいわば水ぶくれ状況といいますか、こういったものも電報の赤字というものを大きくしておる一つの大きな原因ではないかと思うわけでございます。そこで、電報の収支の改善、電報事業の近代化というものをやります場合に、いわゆる増収というものを考えます場合、これは幾ら――これを大きく一度に料金を十倍にするというようなことは、現実問題としてできないわけでございまして、現在料金を約二倍にしましても七十億の増収ということでございます。したがいまして、どうしても電報の近代化というものの一番のポイントは、やはり電報の支出の節約という点にポイントというものを置いていかざるを得ないわけでございまして、したがいまして、今回のいろいろ制度の改正、あるいは料金の改正というものを行ないまして、電報のあるべき姿というものを明らかにしながら、電報の近代化というものを行なっていきたいというふうに考えておるわけでございますが、今回の近代化というものによりまして、この七カ年計画全体といたしまして、増収の面におきまして約二百五十億程度、それから支出の節約の面におきまして、要員にいたしまして大体六千名程度、金額にいたしますと七百五十億程度、こういった合わせまして千億程度の経済効果というものを私ども期待しておるわけでございます。
#18
○塩出啓典君 まあしかし千億ぐらい節約しても、赤字であることには間違いがないと思うのですけれどもね。
 それで、私お聞きしたいのですが、いまのそのお話をよく聞いておりますと、電報というのは、非常に国民の生活とのつながり、庶民とのつながりも薄くなっているわけですから、少々値上げをしてもそれほど国民には影響がない。また現在は電報料金があまりに安いために、ほかの通信手段によるべきものが電報のほうにきておる。そういう点から当然やはり電報というものも原価まで――やはりいまは電話の収入から補っているわけですけれども、こういうようなのは当然原価に近づけるように、また七カ年計画の途中においても値上げが行なわれるのじゃないか、何となくそういうような感じがわれわれするわけなんです。そのあたりは公社として、電報事業についてのそういう将来の姿といいますかね、原価主義でいくのか、そうでないのか、そのあたりの将来のビジョンというのは、それはどのように考えておられますか、それをどなたかに伺います。
#19
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 電報の近代化につきましては、昭和三十年代、先ほど運用局長が答えましたように、中継機械化、これが私は一番主体だったと思います。あと配達区域の合理化とか窓口の夜間対策をやりましたけれども、何といいましても、全国の三十局の手動関係の中継を全部自動にいたしました。それはその当時といたしますと、全部自動でやったというのは世界に先がけたわけでございますが、しかしそれをやりました結果も、やはり電報の赤字対策といいますか、そういうものがうまくいかなかった、第二次の近代化を今回やりたいというわけであります。それによりまして、先ほど説明いたしましたが、七カ年計画の中で収支合わせまして千億円程度の改善をはかりたいというふうに考えておりますが、それではじゃこれでおしまいかというお話でございますけれども、全体的にいたしまして、電報の国民生活とのつながりの内容というものが変化してまいりましたということは、先ほど運用局長も説明いたしましたが、この傾向というものは今後もっとひどくなってくるのじゃないか。電話は普及してまいります。しかし一方、またぜひこういう電報のような紙に書いたものがほしいと、たとえば慶弔電報は一つの例でありますけれども、そういうものは残るのではないか。しかし、それは必ずしも緊急的なものではない、いわゆる「チチキトク」とか、そういう緊急的なものではないけれども、しかし紙に書いたものがほしいのだという要望が残ると思います。したがって、これからどうするかという問題につきましては、私たちはとにかく、昭和二十八年以来ずっとそのままになっておりましたこの電報の制度なりあるいはまた料金というものの改定をこの法案のように認めていただきまして、七カ年計画の中では一応それで考えると、さらにその先はどうするかというのは、今後の、たとえば電報の中身の変化とか、これは量と質と両方あると思いますが、その変化の状況を考えまして処理いたしたい、こんなふうに考えておりまして、具体的な対策といたしましては、このお願いいたしました制度の改正と、それから料金の改定、この二つでいきたいと思います。しかしいずれにいたしましても、私たちといたしまして、電報の今後の推移というものには非常に関心は持っておるわけでありますけれども、具体的な対案としてはいま御説明いたしましたもので進みたいというふうに考えております。
#20
○塩出啓典君 私、結局、今回の改正によってさらに電報の通数は非常に加速度的に減るんじゃないかと思う。けれども、電報が減ったからといって人を首にするというわけにはいかない。やはりそれは置いておかなければいかぬわけですからね。そうなると、今後の電報事業の将来性というものを考えたならばますます希望が暗くなるような気がするわけですね。それで、いまもお話しありましたように、一番の問題点はそういう人件費である。おそらく一日に一通以下の局が非常にたくさんあるところがあるわけでございまして、そういうような配達等を郵便局に委託されているところもあるようでございますが、いわゆる郵便のほうは速達でやはり配達をしているし、電報のほうもやはり配達員を請負とか、あるいは専属に置いてある。そのあたりをもう少し郵便事業と電報事業、これは郵政省と公社とは別個ですけれども、そういうものをやはり総合してもっと人件費の節約というものを考えたらいいんじゃないかなあと、そのようにわれわれはしろうとで思うのですけれども、そういう点はいまどうなっておるのですかね。
#21
○説明員(中林正夫君) 電報事業の委託の問題につきましては、現在郵政省のほうの郵便局、いわゆる特定郵便局でありますが、そういったものに受付、配達等を委託しているのがこれは全国に一万数千局ございます。そのほかに公社の直営局のうちで夜間通数など非常に少ないところ、こういったところについて夜間の配達につきまして、これを一般の人に配達を委託をしているという、こういったものがやはり全国で千局ばかりですがございます。それから、また地方の農村公衆電話等、こういったところの受託者なんかに電報の配達を請け負っていただいておる、こういったものが全国で六千五百ぐらい、こういった委託によりまして配達の合理化といいますか、人の節約というものをはかっておりますが、こういった配達の請負化等につきましては今後もさらにこういったものを拡大していきたいと、かように考えております。
#22
○塩出啓典君 そういう点ではかなり改善する余地はだいぶ残されているわけですか。もう大体いくところまでいっているのか、それともまだまだそういう点を検討していけば、そういう人件費の節約の改善の余地はだいぶあるのか、その点どうなんですか。
#23
○説明員(中林正夫君) いま申し上げましたように、電報通数というものが相当、年間四、五百万通の割合で減ってまいります。また、今度の料金の改正といったようなものによりましてもこの通数というものが減ってまいります。こういったその通数の減った電報というものに対応するような電報の運用状況、運営の形態というものを私どもいま進めるようにこれは取り運んでおります。その点につきましては、先ほど先生からもお話ございましたが、職員が余ってくる、こういった余ってくる職員はどうするかという問題もございますが、これらの点につきましては組合とも十分お話しをいたしておりまして、幸いデータ通信なり、テレックスなり、あるいは一般の電話なり、非常に今後拡充のはげしい、人をたくさん必要とする部門もございますから、またそういった部門に行って大いに働きたいという電報要員もたくさんおりますので、こういった人たちにそういった部門で働いていただく。それから残った人たちにつきましては、やはり働きがいのある電報の職場というものをつくるということで、今後の電報通数の変化というものに、そういった実態に即した電報の合理的な運営形態というものをはかっていきたい、こういったものによって、要員の節約というものははかり得る余地は十分ある、かように考えております。
#24
○塩出啓典君 この七カ年の間は料金には手をつけないで合理化につとめていくというお話でございますので、そういった面について、なお一そうの努力をわれわれ要望いたします。どちらかと申しますと、いままで電報の事業というものは、赤字を全部電話のほうで補ってきたために、非常に危機感といいますかね、そういうものがないために何となく、電話の収入に比べれば非常に小さな部門ですから、ちょっとその合理化に対する努力が足りなかったのじゃないかな、なおざりにされる心配があるのじゃないかと、そういうことをわれわれも心配されるわけですけれども、そういう点からいまそういうことを要望したのであります。
 それから、慶弔電報が今度なくなったということでありますが、だんだん最近の動き、非常に慶弔電報がふえているわけですね。だんだん生活のレベルも上がってきて、こういうような世の中になれば、やはり慶弔電報というものはどんどんふえていくのじゃないかと思うのですね。むしろそういう慶弔電報なんかが少し特別料金をとってどんどん、啓蒙というわけじゃないけれども、ふやせばそれだけ公社の赤字も減っていくのじゃないかなと、結局赤字だからというても、結局は通数の多いほうがやっぱりそれだけ赤字の幅が減っていくわけですからね。全然なくなればそれは別ですけれども、やっぱり幾らかでもあればそれだけの人員態勢は整えておかなければいかぬわけですから、慶弔電報なんかも、大体結婚式なんかまとめて配達ができるわけですから、そういうものを、今回そういう慶弔電報というような形を廃止したというのは、これはやっぱり廃止することによってどういう経営上にメリットがあるのか、その点を説明していただきたいと思います。
#25
○説明員(中林正夫君) 御案内のとおり、私ども慶弔電報につきましては先ほど先生もおっしゃいましたように、当初相当大幅の料金の値上げというものを考えておったんでございますが、昨年の暮れの政府原案のきまります段階におきまして、いろいろ政府の物価政策等との関係もございまして、むしろそういった大幅値上げによるよりも慶弔電報制度そのものの廃止というものによって改善をはかるべきであるといったような御意見で私どもそれに従ったわけでございますが、いまのどういったメリットがあるかというお話でありますが、やはり慶弔電報制度というものを廃止いたしますことによりまして相当通数の減といいますか、慶弔電報制度の廃止というのは、一つには現在の略号割引制度の廃止、もう一つは赤とか黒とかいうような色紙の廃止ということであります。それから料金のほうも一般の、普通電報並みの二十五字、百五十円、こういうことになるわけでございますので、こういった面から一般の電報以上に通数の減というものは一つ見込まれる、そういったことによる要員の節約というような面から、四十六年度は、これは三月から実施いたしますので、非常に少ない数字になりますけれども、これを平年度に直しますと、大体慶弔電報制度の廃止ということによって増収の面で約二十億、それから要員の節約というような面で約七百名程度、まあ金額にいたしまして十億程度、これは四十六年度、平年度に直した場合でございますが、こういった程度の効果といいますか、増収並びに節約が見込まれるというふうに考えておるわけでございます。
#26
○塩出啓典君 まあ略号をなくすることによって増収になるのは、これはわかると思うんですけれども、やっぱりああいうきれいな袋に入れて持っていくという制度をなくすることによってのメリットというのはあるんですか。その点はどうなんでしょう。
#27
○説明員(中林正夫君) やはりああいったきれいな色紙といいますか、というものがありますことによって、もう一つそれとプラスして現在の電報は非常に安い料金ということがあるかと思いますが、そういったものによって慶弔電報を利用されておる、まあ適正な料金であればきれいな色紙というものを利用されるのであるが、大体慶弔のうちの弔は別といたしまして、慶のほうが大体全体の四分の三程度を占めておるわけでございますが、慶の場合は大体においてあらかじめ日時のわかっておる場合が多いわけでございますが、たとえばグリーティングカード等も利用されるわけでありますので、そういったいわゆる色紙というきれいな色紙の廃止というものによる通数の減というものもやはりある程度出てくるんじゃないかというふうに考えております。
#28
○塩出啓典君 まあその点非常にわれわれ困る点もあるわけでございますが、これはやむを得ないと思うんです。
 それで、郵政省にちょっとお聞きしたいと思うんですけれども、郵政省は何か慶弔郵便を始める、そういうことをだいぶ前に新聞で読んだわけですが、その後話を聞かないわけですけれども、慶弔郵便というのはやはり慶弔電報にかわるべき慶弔郵便というものを郵政省が考えて、それで郵政省が赤字解消に役立てようというお考えじゃないかと思っておったんですけれども、その点はいまどういうぐあいになっておるんですか。
#29
○国務大臣(井出一太郎君) 慶弔郵便というのはまだ検討中でございます。それで慶弔電報に直ちにとってかわるというふうに必ずしも考えておらぬのでございまして、ことに慶弔の慶のほうは若干日時に余裕があると思うんですが、弔のほうはどうも郵便では少し間に合いかねるというふうなこともございまして、もう少しこれは研究をさせていただきたい、こういう状態でございます。
#30
○塩出啓典君 それから今回十字が最低二十五字になったわけでございますが、それに対して通信文の長文化傾向を勘案して十字を二十五字に改正した、そのように書いてあるわけですけれども、私はそうではなしに、料金の増収をはかるために長文化したということであって、どうも通信文の長文化傾向を勘案して十字を二十五字に改正した、これはどういうことなんでしょうか、通信文がだんだん長文化になっておる傾向があるということでしょうか。
#31
○説明員(中林正夫君) 今回字数というものを改正したということは、一つには現在の電報というものの通信方法というものは、従来のモールス通信から印刷通信にかわりまして、いわゆる字数にスライドしたようなコストというものとは非常に違ってきておるというような面から、あまり字数にスライドしたような料金の立て方というものは、現在の電報の運営の実態からいって従前ほどスライドさせる必要はなくなっておるということが一つあるのと、もう一つは、従来十字が基本字数ということから非常に電文を縮めるために無理な電文、省略文というようなものを利用者の方がお書きになるということから、そういったことから手違いが起こるといったようなこともございまして、大体現在二十五字程度が平均字数でございますので、その程度のところに基本字数をおきまして、今回これに合わせまして従来一字に勘定しておりました濁音、半濁音というものを無料化いたしまして、もっと電報の文章というものを平易な文章で書いていただこう、こういったことを意図したものでございます。
#32
○塩出啓典君 私は、そういうことであればそれでもいいわけですが、非常に個人的に使うような場合に、たとえば緊急のそういうようなものは非常に短かい電報も多いわけですし、そういうのは通数が少ないわけですから、たとえば十字九十円にして、そうしてあと二十五字がちょうど百五十円でちょうどいいわけですね、だからそういうものにしたからといって別に大した収入減にもならないわけですし、電報事業もそういうわずかな金額ですから、そういう短かい十字くらいの電報を打つ人によっては今回二倍半の値上げになるわけですから、そういうような点も配慮しながら、そのために公社の収入がごそっと減るわけでもないですから、電報は長文化になってくるから、たまたま短かい電報を打つ人というのは「チチキトク」とか、そういうわずかな人のためのサービスとして、何も一ぺんに二十五字に上げなくとも、十字でもそう影響はないのではないかと思うわけですが、十字というものを置いたのでは何かほかにまずい点もあるわけですか、単なる収入減という以外に、その点どうなんですか。
#33
○説明員(中林正夫君) お答えいたします。
 今回の二十五字百五十円という基本料につきましては、むしろ二十五字が先にあって百五十円にしますよりも、基本料の百五十円というものをまずむしろ先にあげたといいますか、大体戦前との物価の比較というものにかんがみまして、戦前の昭和十年前後の一般の公共料金というものと最近の物価を比較いたしますと、大体一般的に六百倍程度になっているわけでございます。たとえば国鉄の最低区間が戦前の五銭が現在三十円でございます。六百倍でございます。それから速達はがきのような場合には戦前の九銭五厘が現在の五十七円と大体六百倍程度、その他物によって、若干米なんかもっと高いものがございますけれども、大体六百倍程度でございますが、電報につきまして電報の基本料は戦前の基本料、十五字だったかと思いますが、これが三十銭でございます。これが現在六十円、二百倍でございますが、これをほかの物価とのバランスも見まして、戦前の五百倍ということで百五十円という基本料を考えまして、さらにいまのいろんな長文化の傾向、あるいはもっと伸び伸びと電文を書いていただく、それから電報の字数というものを従前ほど字数にスライドする必要がなくなったというようなことから、二十五字というものをきめた、こういった次第でございます。
#34
○塩出啓典君 じゃ結局そういう基本料金を値上げした、そういうことで十字にしても結局は百五十円、そういうような考え方なわけですね。
 それでもう一つ、最後にわれわれが電報を打つ自分の身になって考えた場合に、一つは汽車に乗って着く場合に向こうに何時に着く、そういうふうに知らせる、そういう場合にはなかなか電話をかけるにも電話をかけようがない。ところがもしホームに、駅のずっと中のほうには公衆電話もあるわけですが、どこの駅もなかなかホームに大型の十円玉で遠方までかけることのできる公衆電話というものがもっとあったほうが非常に便利なんじゃないか、そのことをいつも思うわけですけれども、これは何かいろいろ問題もあるようでございますが、公社としては、そういう駅のホームに大型の、長距離用の公衆電話をつけるという点については努力をされておるのかどうか、そのあたりをちょっとお知らせいただきたいと思います。
#35
○説明員(遠藤正介君) 駅の公衆電話、特に先生のただいまおっしゃられました自即公衆につきましては、公社といたしましても、いま先生のおっしゃいましたような意味の需要もございますので、いろいろ努力をいたしております。ただこれにつきましては、実際問題といたしまして、国鉄当局の御協力を得る必要もございますので、国鉄と年じゅう折衝をいたしておりまして、特に駅の拡張工事でありますとか改良工事でありますとか、そういうようなものがありましたときをねらいまして、できるだけ赤電話あるいは青電話を置いていただけるような場所をお願いをいたしております。現在ちょっと調べてまいりました数字で申し上げますと、都内の主要駅の公衆電話の数でございますが、東京駅は青赤入れまして二百五十五個設置しております。これはもちろんプラットホームだけというわけではございませんが、駅として二百五十五個設置しております。新宿駅が、これは最近できましたので、特に多いのですが、四百七十一、池袋が七十三、上野が九十、こういう大体数になっております。東京都内の数字でございます。いま申し上げましたように、これも場所によりましては特に不便なところもございますが、先般当委員会でも御指摘がありました夜間の使用の関係もございますので、なお国鉄当局と折衝を重ねたい、こう思っております。
#36
○塩出啓典君 その点ひとつ公社として拡充にもいろいろ問題あるようですが、積極的にひとつ努力をしていただきたい、そのことを要望しておきます。
 次に、設備料の値上げの問題でございますが、これは衆議院やまた本委員会での御説明によりますと、今回設備料を値上げするのは積滞を解消するためである。積滞を解消するためにはどうしても資金が必要である。そのためにやはり設備料の値上げをするんだ、まあそのように私聞いておるわけでございますが、その点において間違いがないかどうか、もう一回お願いいたします。
#37
○説明員(浦川親直君) お答えいたします。
 現在積滞は約三百万近くあるわるわけでございますが、七カ年計画におきましては、期末の五十二年度末までには積滞を解消する、こういう計画にいたしております。そのために一般電話につきましては約七カ年間に千九百七十万個の電話をつけるわけでございますが、七カ年間の総投資額といたしまして約八兆五千億を必要といたします。そのほかに、この間の債務償還がございますが、これが約一兆六千億程度でございます。合わせまして所要資金といたしまして十兆一千億程度のものが必要でございます。減価償却費とかあるいは債券発行差損償却引き当て金等、いわゆる内部資金といたしまして四兆八千億が見込まれるわけであります。新しい加入者債券でございますが、これは四十七年度末までの時限立法の拡充法がございますが、これをもし延長していただくというふうに仮定いたしますと、三兆円ほど入ってまいります。そういたしまして、なお設備料がこの法案にありますように単独電話三万円を五万円に上げると仮定いたしますと、設備料が一兆円ほど入ってまいります。そういたしましても、不足額といたしまして約一兆三千億程度のものが出てまいります。これは大体過去の財投等、われわれの資金調達額に占めます財投等の比率にいたしましても一〇%弱でございますので、この七カ年間の一兆三千億ということになりますと一三%強というわけでございます。これを、もし設備料を上げないというふうにいたしますと、さらにこれが五千億程度ふえまして一兆八千億程度になるということで、まあ非常に財投等、縁故債、公募債等の比率が高まってまいります。われわれといたしましては、さらにこの七カ年間の収支というものを見てまいりますと、現在もそうでありますが、収支は必ずしもよくない。この財源の利子というものもつくわけで、一兆四千億円もの利子を払わなければならないということにもなりますので、資金といたしましても、できるだけ負担の少ないものという意味合いにおきましてこの七カ年計画を遂行いたしますためには、ぜひこの設備料の値上げということをお願いしたい、かように存じておる次第でございます。
#38
○塩出啓典君 いままでずっとこの電報料の赤字も補ってきておったわけですね。それが今回電報料も値上げをした。また電話もどんどん増設になれば当然そういう電話の収入もふえてくるのじゃないか。これはわれわれはしろうと的に考えた場合、電話一つの建設費というものを考えた場合に、だんだん技術革新によって性能のいい機械ができるようになればそういう建設費も下がっていくのじゃないか、人件費というものはだんだん上がっていくけれども、今度は反対に手動が自動になって、いわゆる必要な人員の増加というのが非常に押えられていく。そういう点考えれば、人件費にしてもそうふえないと思うのですね。そして電話がふえれば、それだけ基本料は入ってくるし、だんだん収入もふえてくるのじゃないか。そういうのが時代とともに公社の経営が苦しくなってくるという、その原因はどこにあるのか。たとえば建設費はだんだん時代とともにどうなっているか。人件費はどうなっているのか、減価償却費はどうなっているのか。それに対して電話一台当たりの収入はどのように減ってきているのか。大体そのあたりのマクロ的な説明でもいいですけれども、そのあたりどうなんですか。
#39
○説明員(浦川親直君) 電話がどんどんふえてまいりますと収入は当然上がってまいります。しかしながら、現在大体電話一加入当たり一カ月平均五千円程度でありますが、それで大体収支相償っておるような状況でございますけれども、今後増設いたします電話の七五%程度のものは住宅用電話でございます。従来は事務用電話というものの比率が非常に多うございましたので、これによって収支が現在とんとんになっておるわけでございますが、住宅電話がふえてまいりますと、非常に収入が少ない電話でございますので、電話の数をふやしましても、一電話機当たりの収入というものはふえてまいりません。むしろ若干減る傾向になってまいる、こういうことになろうかと存じます。したがいまして、収支の面から申し上げますと、必ずしもよくなっているのではなくして、むしろ悪くなっているのである、こういうふうに考えるわけです。
 それから、もちろんこの単金が減少してまいりましても、われわれといたしまして企業努力をいたしまして、できるだけ保守その他も合理化をいたしまして、人件費の節約という努力をしてまいりたいと思います。また、自動化でございますが、現在ももう約九五%程度自動化が進んでおりまして、現在残っておりますのは全部、郵政省に委託しております磁石式の小さな電話局、交換局でございますので、加入者数といたしましては非常に少なく、自動化率は、先ほど申し上げましたように九五%となっておりますので、自動化によるところのメリットというものは全体といたしましてはそれほど多く響いてはこない、こういうふうに思われます。
#40
○塩出啓典君 確かに、これからどんどん住宅用電話がふえれば、電話一台当たりの使用料が非常に減ってくる。そういう点から経営が苦しくなるということはわれわれもよくわかるのですけれども、そのための経営の苦しさをこれから新しく加入する人だけが負担をする――今回、料金は値上げではなくて、これは合理化であるとか改定であるとか、そのように公社の皆さんから御説明をいただいているわけですけれども、公衆電気通信法の第一条には、「合理的な料金で、あまねく、且つ、公平に提供することを図ることによって」云々とあるわけですね。だから私は、公平という点からいくならば、そうやって電話一台当たりの収入が減ってくるための経営の苦しさを、これから新しく新規加入する人にだけ負担させるというのは非常に不公平ではないか。
 これは総裁にお伺いしたいのでございますが、総裁は衆議院の委員会におきまして、もし設備料を値上げしなければ、たとえば基本料の値上げとか、あるいは電話料金の値上げをしなければならない、そのような御答弁だったと思うのですね。私は、もちろん、そういう基本料を上げろと言うわけじゃありませんけれども、やはり、ある一定の時期からあとの人が、物価上昇分に見合うだけの何%何がしかの上昇ならば納得できると思うのですけれども、今回は一万円から三万円、三万円から五万円と、これは物価上昇よりも非常に高い設備料の高騰だと思うのですね。それを、結局、あとからつける人だけが補っていかなければいけない。電話がどんどんふえたための恩恵というものは、何もこれからつける人ではなくて、いままでつけている人も電話がふえてくることによって通信できる先もふえるわけですね。そういう点で設備料として新しく来る人にだけ負担をさせると、これは一番さみだれ的ですから、風当たりが少ないかもしれぬけれども、やはり公平という原則からいけば、私はもう少しどうしても企業努力をして、もうやむを得ないということであれば、これはどこかでやはり値上げをしなければいけないと思うのですが、それを設備料を値上げするというのは非常に公平の原則から見ても不公平じゃないか、私はそのような感じがしてならないのですけれども、その点はどうでしょう。
#41
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 電電公社といたしましては、特に、これまで技術革新の成果というものを積極的に取り入れまして、建設費の高騰を防いでいく。先ほども御意見にもありましたけれども、電気通信事業というものはだんだん加入数がふえてまいりますと、効用が非常にふえてくる。電話の場合には効用がふえてくることもありますし、またその接続のほうからいきますと、そのための基礎設備の増加というものが起こってくる。しかし確かに個々の電話そのものの値段というものは技術革新によって上がっていない。たとえばクロスバーのスイッチあたりも、最初つくったときは過去のステップ・バイ・ステップよりも高かったのでございますけれども、現在の四〇〇形はステップ・バイ・ステップよりも建設費がパーライン当たり少ないと、そういうふうにして合理化をいろいろやっておりますし、それからまた、自動化等につきましても労働組合の協力を得ながらほとんど九五%近い自動化を進め、合理化を一方においてやってまいりまして、しかしそれでもなお積滞が約二百七、八十万もありまして、その積滞を一日も早く解消するということは公社としてぜひやらなければならない責任だと考えております。
 ところで、先ほど数字を計画局長が申し上げましたけれども、この七カ年計画の中で一体収支がどうなるかというのをマクロ的に押えてみたのでありますけれども、どうやら収支がとんとんというめどをつけたわけであります。したがって、もしこれが相当資金的にも余裕があり、また収支も余裕があるならば、設備料というものを上げないでいけばなおいいわけでありますけれども、しかしいまのような状態でありますと、一方におきまして、電報の近代化をはかりながら、しかもまた合理化をやって技術革新を進めていく。それによってもなおかつ収支が大体とんとんぐらいでありますと、もし設備料によって資金の問題は一応別にいたしまして、収支問題にまず焦点を合わせてみましても、それが赤字になってしまうということを公社としてそのままにほっておくわけにはいかないのでありまして、やはり七カ年計画というものをひとつ大きくマクロ的に見た場合に赤字になれば、やはり、たとえば基本料を上げるという問題がどうしても起こってくる。しかし基本料を上げるということの問題を考えてみますと、現在の加入者の方とすれば、あるいは増設の速度をもっとうんとゆるめれば基本料を上げないで済むというような問題もあるわけでありまして、そうなってくると、先ほどおっしゃいました拡張の速度という問題にだいぶ関係があるのじゃないか、したがって、七カ年間に千九百七十万という非常に大量のものをまたつけなければならないわけでありますので、この際新しくつける方に五万円というのは、大体数字的にもちょうど電話局から加入者の端末にいく専用的な部分が約七、八万円かかりますから、その部分をある程度負担をしていただく、こういう考え方で進んでいるわけでありまして、まあ基本料を上げるよりも設備料を負担していただいたほうがまだいいのではないか、こういう考え方が一つございます。
 それからもう一つは、資金的に何といいましても、この全体で、債務償還と建設投資合わせまして十兆円の資金が要るわけでありまして、その中で、これを財投等にたよればまたそれによって、すでに利子負担だけでも七カ年間に一兆四千億の利子債務取り扱い費が要るわけでありまして、したがって、利子のない金をいただいてそこでやりたい、こういうことでございまして、ほんとうはもっと資金的にも余裕があり、それから収支ももっとずっと黒字が出ておるならば、確かにおっしゃったようなことはやらないでいければいいわけでありますけれども、どうも現状においてはそれができないということで、このような案をお願いをした次第であります。
#42
○塩出啓典君 だから、私はいまも総裁が言われたように、七、八万円かかるんだから、その中の五万円だからと、そう言われれば確かにそのとおりだと思うんですが、じゃそれは一万円のときでも一万二、三千円の一万かというと、やっぱり一万円のときでも五、六万円ぐらいはしておったと思うんですね。そういう点で、公平という原則からいって、やっぱりこれから新しく加入する人だけが負担をしなければならない、これはまあ早くつけた人の既得権益を認めたということになれば、これはそうかもしれませんけれども、それをある一定の線を引いてそれからあとの人だけが負担をするということは、非常にやっぱり第一条の公平の原則から見て私は不公平じゃないかと思う。だから、公社として、やはりこの第一条の精神からいうならば、もちろん非常に経営が苦しくなって、どんどん増設するためには経費を負担しなければならない。そのための恩恵は全体が受けるわけですから、全体でやっぱりもっと公平な負担の方法を考えるべきではないか。それをある一定の日にちから線を引いて、それからあとの人だけがごそっと二万円もふえなければならない、このあたりが私ははなはだ納得できないわけですけれどもね。そういう点、公社としてはいまのほうがより公平であると、そのようなお考えであるならば、なぜ今回の改正のほうが公平なのか、まあ不公平だけれども、やむを得ないと思ってやっぱりされているのか、私は全くこのような改正は不公平である、そう思うんですけれども、その点はどうでしょうか。
#43
○説明員(米澤滋君) お答えいたします。
 まあ公平であるか不公平であるかという非常にむずかしい御質問なんでありまして、設備料そのものだけに焦点を合わせれば、確かに不公平であるけれどもやむを得ない、こういうことになるわけであります。全般的に考えまして、いままで入っていた方が新しい方が入ってくるために確かに効用的にはふえますけれども、たとえば基本料が上がってくるということになりますと、やはりその点は、何というか、拡張の速度を少しゆるめたらどうかという論もまた出てくるわけでありまして、まあ私は総合的に考えましてやむを得ない措置ではないかというふうに考えておる次第であります。
#44
○塩出啓典君 まあこれはここで幾ら論議をしても、なかなか公社はいまさら考えを改める、そういう余地はありませんから、それぐらいにしておきます。
 それで、いわゆる、これはこの前の委員会でも問題になったわけでございますが、一万円時代のがだいぶ残っておるわけですね。これが六月一日の前、五月末日までに一生懸命努力をすると、それでもやはり幾らか残るわけですね。手動の場合は、数万、三万何ぼ、自動のやつが二万ですか、このように残る、このようなお話です。これは五月末までにできなければ大体いつごろまでに一万円時代の積滞は解消できるのか、その見通しはどうなんでしょうか。
#45
○説明員(遠藤正介君) ただいま先生のおっしゃいましたように、本年一月末で一万円時代の申し込みで残っておりますものが自動局で約二万、手動局で約五万ございまして、これを実際問題といたしまして、できるだけ六月までにおつけをするように努力をいたしておるわけでございますが、自動局につきましては、大体非常にむずかしい区域外以外のところはほとんど工事が間に合うかと思っております。したがいまして、区域外あるいは特別区域のようなところで残りますものが約千弱と、こういうぐあいに思っております。手動局のほうは、そういう努力をいたしましても、三万四千ばかり残ることになろうかと思うのでありますが、これは御存じのように、現在手動局が全国で約三千四百局ございまして、この七カ年計画の中で御存じのように約三千局ばかり改式を行なうことになっておりますが、この全体の手動局の中で一万円時代以外の積滞を含めまして約三十八万ばかり積滞がございます。これはいずれも設備が行き詰まりの状態でございまして、その時点までにこれを全部解消いたしますということは、事実上設備を増設いたしましたり、またそれに人を新たにかけませんとできないわけでありますが、そういたしますと、逆にこの開始時点で設備の問題なり、あるいは人の問題が出てまいりますので、やはりなかなかそれはむずかしうございます。したがいまして、全体として三十八万の積滞を、そういう形で、七カ年の中でやっていく中で、残る一万円時代のものにつきましても、処理をさせていくということになろうかと思います。
#46
○塩出啓典君 いま自動式で一番申し込みの古いのはいつごろなのか、また手動式のやつで一番申し込みが古くてまだついていない、これは六月一日現在でもいいと思うのですけれども、これには四十三年五月十二日以前の数が出ておるのですけれども、それよりずっと前のやつがあると思う。一番古いのは大体何年前ですか。
#47
○説明員(遠藤正介君) ただいま設備料に着目いたしますと、一万円時代というものがございますのですが、具体的に申し込みの月日で一番古いのが、手動と自動でどこのだれが一番古いという資料は、ちょっといま手持ちがございませんので、調べまして資料として提出させていただきたいと思います。
#48
○塩出啓典君 それでいまの自動のほうはこれは別としても、手動の場合は結局これを改式のときでなければ、いままでの積滞は解消できない、そういうことになりますと、今回の七カ年計画の終了時点においても数百の手動のところは残るわけですね。そうしますと、そういうところは結局もうすでに数年前に申し込んで、しかも七カ年後にもつかないということになりますと、結局十年たっても一部のそういう山村の手動のところは電話がつかないと、そういうことになるのじゃないか。それを私は非常に心配しているわけですけれども、その点は全体的に七カ年計画が終われば積滞はなくなると、これはもうマクロ的にはそうかもしれませんけれども、公社からいただいた資料を見る限りにおいては手動が残る。そうなれば当然積滞も残るんじゃないか。そういう点で、そのあたりはどうなんですか。
#49
○説明員(浦川親直君) 七カ年計画で約三千局の改式をいたしまして、五十二年度末、工事にまだ未着工の数、これが大体三百六十局程度というふうに見込んでおりますけれども、加入者数にいたしますと、約六万弱程度じゃないかと思います。五十二年度末の総需要が二百程度の局以下と見込んでおりますので、磁石式局についても、これらの局につきましては当然積滞をなくして充足をしてまいる。また五十三年度以降なるべくすみやかにサービスの面からこれを自動改式にしていく、こういうふうに考えておる次第でございます。
#50
○塩出啓典君 これは総裁にも私お願いしておきたいことでございますが、先般も鳥取の泊というところにたまたま参りまして、そこもやっぱり自動改式やってないわけです。それでもう四年くらい前に申し込んだ人がまだ電話がつかない。それで、私、鳥取の通信局に参りまして、いろいろお聞きしましたところが、鳥取県でもたしか三十、四十くらいのいわゆる手動の局がある。ことしは改式の計画が大体三局くらいで結局ずっと先になっちゃうわけですね。もちろん改式というのは公社の予算ですからこれは順次、一ぺんにやれということはそれは無理かもしれません。それならば古い手動の局でもやはり設備を増強して、やっぱり電話の積滞のないようにしていかなければならない。だからそこに事務所を持ちたいと思っても、結局そこに電話がつかないために事務所を持つことができない。そうすると、ますます過疎化というものが非常に増加していくと思うんですね。そういう点で、やはりもちろん公社は営業、企業性というものが大事ですけれども、やはりそういう都会中心ではなくて、そういう過疎地帯のこともやはり十分考えていただきたい。そのことを要望したいわけでございます。それでいまさっきの質問でございますが、結局六月一日現在でいわゆる残る積滞のうちで四十三年五月といいますと、もう三年前ですね。三年も前に申し込んだ、もう一つまた古いやつもだいぶあるんですけれども、そういうものを大体いつごろまでに、あと七年も待たなきゃならないのか。どんなにおくれても三年なら三年、四年なら四年内にはやはりつけるようにするとか、設備がないからといって五年も十年も待たすということははなはだよろしくないと思うのですけれども、そのあたりは何年のものは必ず何年後につける、もちろんこれは区域内の問題ですが、そういうような全体の目安というのは計画にはないわけですか。
#51
○説明員(米澤滋君) ただいま過疎地帯の電話の架設につきましての御意見でございまして、それにつきましては公社として、たとえば地域集団電話、農村集団電話といっておりますが、ああいうものをやったりあるいは農村公衆をやったりしておりますけれども、特に極端な場合に対しましてなおよく実情を調べまして御要望に沿うように努力してみたいと思います。
 それから、過去においてたまっているものが、大体積滞が、これが電話の場合はたしか三年積滞がたまっている場合、順位が二段階上がるようになっておりまして架設のあれを高めるようにしておりますが、私、全国的にどのくらいになっているか詳しいことは知りませんけれども、ただいまの御要望を受けまして、特に極端な場合どうするかよく事情を調べさせまして、御趣旨の方向で努力いたしたいというふうに考えます。
#52
○塩出啓典君 その点は、ひとつこまかい点はあと資料を。大体一番おそいのはどの程度になっているのか、その点をひとつお願いしたいと思います。それと、これはこの前鈴木委員からもいろいろ討議があったわけでございますが、いわゆる一万円時代に申し込んだものが一ぺんに五万円になるのは非常に不公平である。そこで、そのくらいは三万円でつけるようにしてはどうか、これは大体一万円時代の数が三万数千ですから、それを五万円を三万円でつけるとして、あとの分二万円とみましても六億か七億くらいの金額になるわけですね。これが公社自体として、電話をつけるときの契約の時点で考えるわけだからそういうことはできないというようなお話でございますが、これはいまの法律がそうなっているわけで、その法律の解釈なり変えれば、その程度のことは公社としても法律上問題なければする気持ちがあるのかどうか。そのほうが不公平というのが少しはやはり公平になっていくのじゃないかなあ、私はそのように思いますが、そういう点の公社の見解はどうなのか、法律的に問題がなければ、公社としては財政的にはそのくらいのことはできる、法律があるためにそれができない、そのように私は判断しているわけなんです。その点はどうですか。
#53
○説明員(遠藤正介君) これは先般も当委員会で御議論いただいたのですが、私どもといたしましては、どこかの時点で区切りますことは、こういうことは、これはやむを得ないことだと思うのです。その区切ります場合に、申し込みの月日で一つの区切りという考えも確かにあろうと思うのですが、やはり申し込みの月日で区切りましても、やはりそこに一つの御不満は残るかと思うのでございますが、そういたしますと、やはり申し込みの月日よりは申し込みというものを受けまして、承諾をして加入契約が成立をいたします契約の時点というもので区切りますのが、同じ御不満があるにいたしましても一番はっきりした姿じゃないか、またこういうものは私どものケースだけじゃございませんで、公共的な料金の場合に、たとえばよそのものもだいぶ調べさせましたのですが、住宅公団の入居のような場合も、やはり家賃が上がりました場合に、申し込みの時点よりは現実にお入りになった、入る契約をした時点から新家賃でお入りになっておられるようでございますが、そういったようなものがやはり社会慣習とまでも申しませんけれども、そういう公の施設についてはやはりどこかで区切って、その前後に御不満があるならば、やはり加入契約を成立した時点のほうが一番いいんじゃないか、まあ私どもはそういうぐあいに考えているわけでございます。
#54
○塩出啓典君 ことしは言うならば五月の末までにつけば三万円ですね、一日おくれれば五万円になっちゃうわけですね。これは公社としてはできるだけ五月までに一つでもよけいつけて皆さんに安い料金でつけてもらうようように努力しているのか、それとももう四月、五月は大体一カ年の六分の一だから六分の一しかやっちゃいかぬ、それ以上やったのでは公社が損をするからそこまででとめておけ、そういう方針でやっているのか、その点はどうなんですか。
#55
○説明員(遠藤正介君) 本年度の問題につきましては、ただいまお話がございましたように、旧設備料の条件でおつけをする方と、そうでない方、あるいはそのおつけをする期間の問題、二つ問題があろうかと思います。御存じのように、四十六年度につきましては二百四十万の電話が架設される予定になっております。したがいまして、極端に申しますと、そのうちのたとえば全部とか半分を四月、五月につけるということも技術的に可能であればできるわけでありますけれども、私はやはりそこに一つの公平感をそこなわないという意味から申しますと、いま先生御指摘のように、十二分の一掛ける二、六分の一を旧料金の時代の方につけまして、残りのほうは六月に入ってからつけるというのが公平の意味から申しまして御納得いただけるのじゃないか、そういうぐあいに考えております。
#56
○塩出啓典君 これはなかなか公社といろいろ話をしておってもけりがつかないわけでございますけれども、これは何回もこの委員会でも問題になっているわけでございますが、やはり東京では同じ申し込んでも早くついちゃうし、地方ではなかなかつかない。それで非常におそくなればそれだけ結局料金というものが高くなっちゃうわけですね。そういう点で、これはまあしかしどこまでいってもきりがないわけですけれども、せめて極端におくれている、もう三年前よりも前に、一万円時代に申し込んでおくれている、そういう人だけでも三万円ぐらいにして、それは六億ぐらいの金額ですから、大体電話のつかないというのは過疎地帯の非常に自動にまで進んでいないようなそういうへんぴなところ、そういうところが一番電話がおくれているわけですよ。そういうところの人が、やはり五万円と一口に言えば、それは七万円かかるのに五万円は安いと言われるかもしれませんけれども、やはり農村や山村の人たちにとっては非常に負担だと思うのですね。そういう点で、これは郵政大臣にお聞きするわけでございますが、そういう四十三年以前に、三年以上も、四年も五年も前に申し込んでまだつかない、そういうふうなのは三万円でつけるぐらいのそういう措置は、いろいろ法律的に問題があるけれども、郵政大臣がそういう気になって自民党の逓信委員の方がそういう気になれば簡単にできることであって、それぐらいはやはりやってもいいのじゃないか、その程度のことがせめてもの人間性のある――あまり人間性があるとは言えませんけれども、ちょっとばかりでもこれはせめてもの心づけというのですかね、それぐらいのことはやはり一つぐらいやってもいいじゃないかと私は思うのですけれども、その点、郵政大臣どうなんですかね、大臣のお考えは。
#57
○国務大臣(井出一太郎君) この辺は御議論の余地のあるところでございましょう。前回鈴木さんに公社のほうからお答えをしまして、十分ではないとは思いますけれども、せめて今回その程度のことでごしんぼうをちょうだいいたしたい、かように存じます。
#58
○塩出啓典君 これはおそらくそういう質問をしてもいい答えは出ぬとは思っておったのですけれども、一応聞くのは聞いてみないといかぬので、これはあとでいろいろ委員の皆さんともよく相談してまた申し上げます。
 そこで、この問題でちょっと前に戻るわけでございますが、これは総裁にお聞きしたいのですが、これは佐藤調査会というのですかね、この中には、これは昭和四十年の答申でございますが、そのときに「建設投資額の約三分の二程度が現在加入者のサービス維持改善のために投資されるものであるので、建設投資額を今後架設する加入者に負担させるとしてもその一部にとどめることが適当であると考えられる。」、やはり公平の原則からいって、私先ほど申し上げましたように新しく入る人ばかりに負担させるのでなしに、いままでの人にも負担させるというのはこの答申にも出ているのですね。これは私はかなり権威のある人、えらい人が集まって非常に苦労してつくったそういう意見であって、私個人の意見でない、これはみんなの意見だと思うのです。この考えについてはどのように考えておられるか、これだけちょっとお伺いしておきたいと思います。
#59
○説明員(米澤滋君) ただいまの昭和四十年のたしか九月に答申が出たと思いますが、電信電話調査会佐藤喜一郎会長が答申した、私もその答申を尊重してやっておる次第でありますが、ただいまの問題につきましては、電話は非常に改良部分が多い。たとえば自動改式をする場合に、過去のマグネットの加入者の方も同時に自動になる。あるいは手動の即時あるいは手動の待時方式であった市外通話が自動になる、それによって改良される、そういうことを計算すると三分の二が改良部分になる。答申は、全体の料金の値上げ二二%の引き上げと設備料一万円を三万円にするというような両立てになっておるのでありまして、したがって、設備料の引き上げと、それから二二%の料金の値上げ、この両方を提案している次第でありまして、その意味で、その答申は尊重しておるつもりでございます。
#60
○塩出啓典君 ではその問題、それまでにして次に移りたいと思いますが、これは確かに公社の資料、この前の答弁でもあったと思うのですが、市内は赤字である、市外のほうが黒字であるという、だから当然近い将来においては原価主義にするために市内を上げて市外を安くする、私ちょっとそのようなニュアンスのことを聞いたわけでございますが、これはまず市内は赤字、市外は黒字というのは、大体どの程度の赤であり、どの程度の黒になっているのでしょうか、非常に原価計算というのはむずかしいと思うのですが、それはどうですか。
#61
○説明員(遠藤正介君) これはいま先生おっしゃいましたように、電話の設備を市内部分と市外部分とに分類いたしますことは非常にむずかしいわけでございますが、そこでいろいろなやり方があるかと思いますが、ごく大ざっぱに申し上げますと、四十四年度の数字で申し上げますと、収入に対する支出、つまり収支率で申しまして市内の収支率が大体一四〇%、市外の収支率が五七%というのが大体の大ざっぱな数字でございます。
#62
○塩出啓典君 これは公社の全体の考えとしてはやはり原価主義に将来は近づけていくつもりなのか、それともやはり政策料金的な姿勢を残していくのか。先般の郵便法では郵便事業というのは、政策料金を改めて完全な原価主義の方向にいくと、そのように方向転換をしたわけでありますが、電話の場合は今後の方針としてはどういう方向に考えているのか、それをお聞きしたいと思います。
#63
○説明員(遠藤正介君) 公社全体としてはもちろん総括原価主義で料金というものの考え方をきめていかなくちゃいけないと思うのでございますが、その中で電話もあるいは電信も、あるいは電話部門の中でもただいま申し上げました大きな分け方としての市内、市外というものにつきましては、やはりいま申し上げましたような乖離というものはできるだけ原価主義に近づけていくというのが一つの考え方であろうかと思います。したがいまして、私どもといたしましても、できるだけ機会を見まして、市内、市外という大きな分け方の中での原価主義に近づけていくような形で料金を改めていくべきじゃないか、こう思っておりますけれども、もちろん、この前もお答えをいたしましたように、料金につきましては、それ以外にいろいろいままでの経緯もございますし、なかなか一挙にはできないと思うのですが、大ワクといたしましては、そういう大きな部門についての原価主義に近づけていくようにいたしたいと考えているわけでございます。
#64
○塩出啓典君 それでは、次にデータ通信の問題についてちょっとお聞きしたいと思うのですが、これは先般の当委員会におきましても総裁は、データ通信部門というものは今日までの電信電話事業とは分けて独立採算制でいくんだと、そのようにはっきり御答弁をいただいたわけでございますが、ところがまだ現在においては、まあ始まったばかりと言えばそうかもしれませんが、はっきり分離されていない。いろいろ公社からいただいた資料を見る限りにおいては、大体データ通信部門の収支がどうなっておるのか、そういうような点がまだはっきりしていないわけでございますが、これは独立採算ということであるならば、当然やはりはっきり分離をして、データ通信部門としての収支がどうなるのか、だれの目から見てもわかるようにしていかなければならない、私はそう思うのでございますが、その点総裁のお考えをお聞きしたいと思います。
#65
○説明員(米澤滋君) たしか先般この委員会でもお答えしたことがあると思いますが、公社といたしましては、データ通信に関しまして独立採算でいきたいというふうに思っております。これはいまでも変わっておりません。それからまた、機構的にも、公社の中にデータ通信本部というもので、一般の局と分離した機構をつくりますし、また通信局にもデータ通信部というものを設けまして、そういう独立採算がやれるような体制を一応つくっておりますが、この機構で、さらにこの法律が通った時点以降におきまして、それで不十分ならばなお改めていきたいと思います。一応いまのところ他の部局と別に本社のデータ通信本部に相当の人を、少なくとも七、八百人の人がいるくらいでございますから、そういうふうな機構的にも明らかにしておるわけであります。ただ、ただいま御指摘ありましたが、現在公社でやっておりますデータ通信というものは、工事にかかっているのはかなりございますけれども、実際動いているものはまだそうたくさんございません。したがって、確かに御指摘のように、独立採算もスタートしたその時点におきまして直ちに黒字になっていくというわけではないのでありまして、大体八カ年ぐらいの期間を通じて、初めは赤字であとで黒字になって、全体として公正報酬も含んだいわゆる独立採算を保っていこうと、こういうことでございまして、たとえばいまやっております在庫管理にしても、あるいは科学技術計算にしても、ある程度の端末がタイムシェアリングで、コンピューターにくっついた時点におきまして黒字になっていく。それがスタートした初年度は、何といいましても一ぺんに規定の端末が入らないわけでございまして、だんだんそれが国民の皆さんに理解されて端末がふえていくということによってそれがプラスになっていくというふうに計算しておるわけでございます。
 詳しくは総務理事のほうからお答えいたします。
#66
○説明員(井上俊雄君) ただいま総裁から御説明申し上げましたが、完全な独立採算を目ざしておりまして、この独立採算は私たちとしては非常にきびしく考えておりまして、経常収支におきましても、それから資金の調達につきましても、この両面からともに独立採算でやっていこうと、こういうことでございます。ただ現在の時点において、経常的にサービス状態にあるシステム、これはまだ二システムであります。全体の収支というものを見るような状態にまでなっておらないのでございます。現在のサービス状態にある二システムにつきましては、確かに赤字でございます。が、一方では、このシステムごとに予算上収入が計上されておりまして、その予算に見合って収入はきちっと入っておるという意味合いにおきましてはおおむね順調に進んでおる、しかしながら、現時点においては、確かに加入者は少のうございますから、絶対額としては、全体の収入項目あるいは支出項目の中では、データ通信システムというものはウエートは小さいのでございますけれども、若干赤字でございます。できるだけ早く収支償うように努力してまいりたい、こういうことでございます。
#67
○塩出啓典君 最初は当然始まったばかりでございますから、非常にコンピューターを買うにしてもたくさんお金がかかるのでございますから、そういう点赤字になるのはやむを得ないと思いますけれども、そういう点は、最初は赤字ですね、いまのお話では八年間で大体黒字になると、そういうようなお話ですが、その赤字の間の、いわゆる資金の調達というのは、これは何か縁故債でやるんだ、そのように聞いておるわけでございますが、われわれの言うのは、一生懸命大衆が今日まで築いてきた電話というものの施設とか設備というものが、まあデータ通信の投資のために赤字になって値上げをする、そういうことがあってはならない。そういうことから私もお聞きしているわけですが、そういう今日までのデータ通信のためのいわゆる予算、どの程度の金額が投ぜられてきたのか、また今後次の七カ年計画ではどの程度の投資が計画されておるか、そうして、いわゆるその資金はどういうところから回すのか、それを御説明願いたいと思います。
#68
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。
 まず最初のお尋ねの、現在のデータ通信サービスに対する赤字、これを縁故債で補てんをしているのではないかというお尋ねでございますが、これはそういうことでは全くございませんで、先ほど申し上げましたように、建設資金につきましては、これは電話、いわゆる電話勘定の建設資金と別にいたしまして、データ通信の建設資金は、縁故債とそれから設備料、それから端末に対する受益者から御協力いただきまする債券、こういうもので全額をまかなう。
 それから経常収支のさしむきの赤字の問題につきましては、これはこの分を、たとえば完全な独立採算であるならば、この分を別な借金でもして埋めといたらどうかというお考えもあろうと思いますけれども、これは非常な負担にも相なりますし、八ヵ年間のトータルで、八ヵ年間合計いたしまして、公正報酬も含めまして収支償う。こういう勘定をしております関係上、当初の三、四カ年の間における赤字につきましては、これは結果として電電公社全体の収入の中でカバーしてもらう。そしてそのあと黒字の状態になりましたならば、その分は全体の収入のほうにつぎ込んでいくと、こういうふうにやっておるわけでございます。
 それから、いままでどのくらい投資したかというお尋ねでございますが、これは四十五年度末までの総投資額は六百九十二億円の予算で計画を進めておりまして、それから四十六年度の予算は五百六億円でございます。
 それから七ヵ年計画期間中におきましての投資規模につきましては、これはまだ実際問題として確定したものでも何でもございません。特に四十八年度以降につきましては、非常にマクロでございますし、それから技術の進歩、需要の変動等も大いにこれから変わってくるかと思うのですが、一応七カ年計画の中では本年度の五百六億円を含めまして、六千九百億円のデータ通信関係の投資を行なう、そういう前提で現在はやっております。こういうことでございます。
#69
○塩出啓典君 そうすると、いまのお話では、いわゆる機器関係というんですかね、そういうものは全部分けている。分けているというか、全部分けているけれども、そういういわゆる機器関係というものは全部縁故債とか、それから設備料ですか、そういうものでまかなっておる。けれども、現在のところは建物の使用料とか、あるいは研究者のそういうそちらのほうに要した、そういう労力とか、そういうものは将来八カ年においてちゃんと元に返すと、そういうようなお話だと思うんです。
 それで、データ通信では当然公社の回線を使用するわけですけれども、やっぱり独立採算になれば回線の使用料とか建物の使用料とか、そういうものもやっぱりいまからはっきりさしておいて、われわれ決してそれを使うなというわけじゃありませんけれども、八年後にはやはりちゃんと元に返すなら返す。そのためには、ちゃんとそういうものをはっきりさしておかなければいけないと思うんですけれども、そういうような点ははっきりなっているのかどうか。その点どうなんですか。
#70
○説明員(井上俊雄君) お答え申し上げます。
 データ通信稼働資産は一体幾らになっているかという問題につきましては、建設勘定のデータ通信関係に関する決算額をもって計上する。その資産に対する必要回収額というものから料金をきめていく。そうして、それで八カ年間でその全期間トータルで完全に独立採算が運営される。こういう仕組みにしているわけでございます。したがいまして、そのデータ通信関係の建設投資の中には局舎建設を必要とする場合には局舎建設費が入っております。それから在来の局舎にコンピーター等を収容する場合は、そのコンピューターがその局舎を占用する部分につきましてはデータ通信関係資産として分計をいたしまして、そしてその分計された資産に見合った経費を料金として回収する。こういう仕組みでやることにいたしております。したがいまして、非常にきびしい感覚で独立採算というものをしっかりやっていきたい、こういうふうに進めておるわけでございます。
#71
○塩出啓典君 そういう金額は、先ほど総務理事からの説明がありました六百九十二億とか、そういうのは、これは入ってないわけですね。これは別ですね。
#72
○説明員(井上俊雄君) 局舎建設を必要とするものは全部入っております。
#73
○塩出啓典君 じゃ、この中に局舎の建設費とか、そういうものは入っているわけですね。――それじゃ回線の使用料とか、これはこれから使うわけですけれども、それから研究費とか、そういうのはどうなっているわけなんでしょうか。たとえば人件費なんかも入ると思うんですけれども、そういうのはちゃんとこの中に入っているのか、これと別なのか。
#74
○説明員(井上俊雄君) 建設投資額でございますから、それの建設に伴う人件費、建設のための諸経費が全部入った工事費でございます。それから回線費用はこれは入っておりません。と同時に、今度はデータ通信収入のほうの回線料、これは電話で電話サービスとして使った場合に得られる収入、これがデータ通信回線料として入ってくるわけでございますが、この回線料はデータ通信の独立採算の収入の中から除外をいたしまして、したがって、データ通信に対する投資に対してそれを回収する。それ以外に回線料として入ってくるものは、当然電話回線料として入ってくるべきものでございますから、それはデータ通信の収入にも入れませんし、支出にも入れない、こういうことであります。
 それからこの工事を実行する過程におけるいろいろな経費は、これは入りますけれども、たとえば研究所みたいな経費につきましては、それは非常に問題のあるところでございまして、これは大体私の考えとしてお聞き取りいただきたいのでございますけれども、研究所の研究活動というものは基本的に公社の経常的な基礎活動である、公社全体の事業の中で必要な研究を行なう、こういうものであろうかと思います。そうして、研究の結果というのは、それはやがて安いコンピューターが買えるとか、あるいは高性能、高信頼のコンピューターが実現されるとか等々、データ通信に関しましては、そういうことで将来投資額が安くなる、経費が節約される、サービスが改善される、そういった面で研究費というものは回収されていくべきものではなかろうか、このように考えております。
#75
○塩出啓典君 それでは、きょうの最後に、今回の広域時分制の採用によりまして全国が五百六十二の単位料金区域になる、そのようにお聞きしているわけでございます。そこで、今年度の予算の中で加入区域の合併のための予算としてたしか二百何十億かのお金が含まれておるわけでありますが、同一行政区域内にある二百七十区域の合併存行なうために三百九十八億円を計上しておる。この加入区域の合併というのと広域時分制の区域との関連はどういうぐあいになっているのでしょうか。その点をちょっと御説明していただきたいと思います。
#76
○説明員(浦川親直君) 四十六年度につきましては、広域時分制は、これはまだ法律も通りませんし、それから法案に盛られておりますように、四十七年九月以降実施ということになっておりますので、四十六年度は従来の加入区域合併を進めてまいるということで予算に計上しておるわけでございます。将来もしこの法案が通りまして広域時分制が実施されるという段階になりますと、従来の加入区域合併という観念は、根本的に広域時分制によって解決されるということになりますので、加入区域合併は広域時分制のほうへ移行する、こういうことになってくると思います。
#77
○塩出啓典君 そうすると、三百九十八億というお金が二重投資になってむだになるのじゃないか、そういうことを私は心配するのですが、その点はどうなんですか。広域時分制単位料金区域内になれば、何も加入区域の合併をやるよりもむしろ広域時分制の範囲を広げるほうを早くやったほうがいい。そうすると、三百九十八億は要らなくなるわけですからね。その点はどうなんですか。
#78
○説明員(浦川親直君) 広域時分制に要します工事費は、現在の市内の交換機、電話局ですね、これに市内の三分時分制の課金装置をつける工事費が要るわけでございます。加入区域合併のほうにつきましては、市内の中継線の工事費が主体でございます。改式いたしますときは、磁石局を改式いたしまして、従来の市内通話区域にいたしますときに中継線工事を行なうということになります。広域時分制につきましても、改式いたしますと、やはり一部は、市内と申しますか、市外と申しますか、その電話局の間の従来の市外ケーブルに匹敵するものが要るわけでございますので、この広域時分制の工事費と加入区域、市内通話区域拡大の工事費というものとは必ずしもダブるということではございません。
#79
○塩出啓典君 この単位料金区域が全国に六百何ぼあるわけですが、面積の一番広いところと一番狭いところ、それから加入電話数の一番最高と最低、これはどうなっておりますか。
#80
○説明員(遠藤正介君) お答えをいたします。
 単位料金区域で面積が一番広いところは半径にいたしまして約二十八キロ、面積で二十四万二千八百ヘクタール、これが北海道の本別というところでございまして、これが一番広うございます。
 それから加入数で申し上げますと、一番大きい単位料金区域は東京でございまして、現在約加入数二百四十万でございます。
#81
○塩出啓典君 最低、一番低いほう。
#82
○説明員(遠藤正介君) 面積で最低は半径約五・四キロ、面積にいたしまして九千ヘクタールの武蔵野・三鷹単位料金区域でございます。
 それから加入数で一番少ないものは北海道の襟裳が四百六十八でございます。
#83
○塩出啓典君 非常にこの面積においても、またたとえばバランスの問題があると思うのですね。
 それからもう一つはだんだんだんだん都市の合併等によりまして、同じ市町村でありながら単位料金区域が別である、そういうわけで非常に経済の発展に伴って単位料金区域というものもまあその状態に合わないようになってきている面があると思うのですが、これは将来の問題として単位料金区域というものを変えるということは非常にむずかしいのかどうか、この点の今後の方針を聞いておきたいと思います。
#84
○説明員(遠藤正介君) 広域時分制にいたします理由の一つに、現在の加入区域という制度よりも単位料金区域のほうが格差という点でベターだということを申し上げておるわけでございますが、その意味から申しますと、ただいま申し上げました最大と最小の面積の比率の、先ほど申し上げました北海道の本別と武蔵野・三鷹の比率は約三十倍になろうかと思うのでございますが、加入区域で申しますと、現在の加入区域制度をとっております一番大きい東京と一番小さなところの面積の差は約百倍でございまして、その点がまあ三十倍ではございますけれども、百倍より三十倍に縮まっておるわけでございます。それから加入数にいたしましても、先ほどの東京の二百四十万と襟裳の四百六十八という差はございまするが、全体を見ますと、単位料金区域の中で、約六〇%の単位料金区域が加入数にいたしまして八百から八千の範囲に入っております。それから三〇%は八千から五万の範囲に入っておるわけでございます。ところが加入区域で申しますと、六三%以上の加入区域が八百以下と、こういうことになっておりまして、いずれの面からも、現在の加入区域よりは単位料金区域のほうが格差が縮小しておりますという意味では一歩ないし二歩前進いたしておるわけでございます。これを広域時分制のときに単位料金区域までいじりますことは、今回はいたしませんけれども、将来の問題といたしましては、これは工事その他の関係もございますですが、いま先生のおっしゃいましたような社会情勢の変化に対応いたしまして、将来問題としてはあり得ることかと考えております。
#85
○塩出啓典君 予定より早く終わりましたけれども、きょうはこれで……。
#86
○委員長(横川正市君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#87
○委員長(横川正市君) 速記を起こして。
 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめ、次回は十二日午後一時に開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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