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1970/05/19 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第18号
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1970/05/19 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第18号

#1
第065回国会 逓信委員会 第18号
昭和四十六年五月十九日(水曜日)
   午後二時六分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十八日
    辞任         補欠選任
     村尾 重雄君     中沢伊登子君
 五月十九日
    辞任         補欠選任
     中沢伊登子君     村尾 重雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         横川 正市君
    理 事
                長田 裕二君
                郡  祐一君
                新谷寅三郎君
                永岡 光治君
    委 員
                植竹 春彦君
                小林 国司君
                古池 信三君
                白井  勇君
                鈴木 省吾君
                西村 尚治君
                久保  等君
                鈴木  強君
                塩出 啓典君
                村尾 重雄君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  井出一太郎君
   政府委員
       郵政大臣官房長  野田誠二郎君
       郵政省郵務局長  竹下 一記君
       郵政省貯金局長  山本  博君
       郵政省簡易保険
       局長       中田 正一君
       郵政省経理局長  溝呂木 繁君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        竹森 秋夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
○郵便貯金法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(横川正市君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がございますのでこれを許します。永岡君。
#3
○永岡光治君 まず冒頭お尋ねしておきたいんですが、ただいまの保険金の最高契約の制限額でありますが、これは昭和四十四年の六月十七日でございますか、の実施で、最高二百万円ということになっておりまして、今回保険法の改正が提案されるということがありましたので、私どもはたぶんいまの二百万円が三百万になるか三百五十万になるか知りませんが、制限額の引き上げがあるであろう、こう期待しておりました。言うまでもなく、今日の社会生活の内容から、あるいは経済状態、貨幣価値、そのようなことを考えると当然だと思いますが、どうして据え置いたのか、その経過なり考え方について、まず大臣のほうからお答えいただきたいと思います。
#4
○国務大臣(井出一太郎君) 前回引き上げをいたしまして以来、時代の変化等に即応してこれをもう少し増額すべきであろう、こういう考え方は持っておったわけでありますが、まあ今回これを見送りましたゆえんは、現在無審査の保険といたしまして、二百万円という程度が他との均衡なども考えました場合、まずまずというところであるのではなかろうか、こういうことで、特に今回は学資保険であるとか特別終身保険の創設というような点に重点を置きまして、質的なものをひとつ獲得をしようというところに力を入れました次第で、二百万を三百万にいたしまするというような問題は、なるべく早い機会にこれを実現しよう、今回は当面これでしんぼうしたと申しますか、そういう感じでございます。
#5
○永岡光治君 それでは大臣も、近い将来これの実現について検討しようというお考えのようでありますが、きわめて近い将来にぜひこの最高額の再検討をして実限していただくように、これは強い要望をここでしておきます。
 ついては、それに関連してまいりますが、私はこの前、郵便法の改正案を審議しておりました際に、郵政大臣は郵便の所管の大臣であるが、同時に郵便貯金なり簡易保険なりの所管大臣でもある。物価がどんどん上昇していきますと、貯金、とりわけ保険は長い先の保険金の受け取りということになるわけで、貨幣価値の下落、したがって物価の上昇というものには非常に鋭敏になるし、その貨幣価値を安定することが一番必要なんだが、その郵政大臣が物価値上げに一生懸命になっているのはけしからぬじゃないかということを質問したことを記憶しているわけでありますが、私は今日もこの考え方は、やはり郵便料金を上げる上げないの考え方でなしに、保険の加入者、契約者の保護という問題についてもっと真剣に考えてもらわなければならぬと思うわけであります。それはしたがっていまの利回りをどう高く確保していくかということに結果的になるわけでありますが、その点についてひとつお尋ねしてみたいと思うのでありますが、これは発展してまいりますと、一体国営の意義がどこにあるかというところまで発展してくると思うわけです。ということは、民間の保険との競争ということになるわけであります。承りますと、民間の生命保険業界におきましても、資本の自由化等と相関連をいたしまして、できるだけ配当を自由にしてどんどん実績の上がるところは配当をたくさんしなさいというような考え方があるように承っております。やがてそれは実績があがるところは、保険料の引き下げの方向にこれも自由化として進むだろうと考えますが、そうなりますと、一体郵政省で行なっておる政府のこの簡易保険、この運用についてきわめてワクがあるわけですね。たとえば預金部資金で運用されているために大きな利回りの増大ということを希望できないわけでありますが、そういうようになってまいりますと、国民が選択する場合に、何も郵便局で行なっておる簡易生命保険に入らなくても、民間のほうが有利でしかも無審査ということであればちっとも差しつかえないじゃないかということになりがちで、一体郵政省の行なってまいります簡易保険の存在とは何ぞやということまで問われる時代がくるのではないかというように考えますので、したがって、この運用の利回りについては相当これは検討してみなければならぬと思うのでありますが、その辺について加入者と申しますか、契約者の保護ですね、大臣は一体方針としてどういう方針を持って、そして具体的に将来こういう方向に行こうという何か構想があるのか。大臣がこまかいことまで御答弁いただけなければ簡易保険局長でもけっこうでありますが、その辺の方針といいましようか、それをひとつ所信を承ってみたいと思うわけであります。
#6
○国務大臣(井出一太郎君) 簡単に私のほうから概括的にお答えをいたしまして、さらに保険局長のほうからふえんをしてもらう、こういうことにいたしたいと思います。簡易保険という仕組みが一つは強固な国家信用というものを背景にしている。そして従来は無審査で庶民の人々にまあ手軽に入っていただけたというような特徴があったと思うのであります。そのほかにもいろいろありましょうけれども。しかるところ、いまおっしゃるように無審査は必ずしも簡保の専売というだけではなくなってまいりましたし、運用利回り、こういった面からもたいへんきびしい立場に立たされていることはおっしゃるとおりでございます。従来生命保険につきまして、一つは低保険料主義とでも申しましょうか、できるだけ保険料を安くする、そしてまあ私はこの保険料の本来的な意義からいけば、終身保険というものであるべきだと思うのでございますが、しかしこれは貯蓄との関連もございますから、大かたは近ごろは養老保険というものが民間では主たる扱い方になっているようであります。一方、保険料は高くても配当をよけいにしよう、高率高配主義とでもいいますか、そういう特徴を持った保険も販売されているようでございます。そういう間を縫って簡易保険のあり方というものはなかなかむずかしいと思うのでありまして、従来やはり保険料を安くして終身保険を中心とするというあり方を、まあ今回あたりは若干養老的なものを加味した改正をしよう、これも時代に即応して、そういう道を選択したということに相なるだろうと思うのであります。いずれにもせよ、保険者の皆さんの利益というものを考えますならば、これはできるだけ運用を有利にしなければならぬ。この点がおっしゃるようにまあたいへん制約を受けておりまして、有価証券投資などというものも思うようにいかないわけでありますから、そういう点はやはり確実という点を旨に、まあできるだけ許された限度においての運用益を追求してまいる、こういうことに現状においてはなろうかと思うのでございますが、いずれにもせよ国家の信用を背景といたしまして、現在では十一兆円を上回るような契約高を保有し、実際の運用資産は二兆五千億を上回るこの現状を見まするときに、私ども国民大衆がこの保険に対してたいへん期待を寄せ、熱意を示していただいているのでありますから、これにこたえるためにはできるだけ慎重であることはもちろんでございますが、その中でひとつ活路を見出す、そういうただいま模索の状態にあるのではないかと思うのでございますが、今回の改正はその中から一つの方向を示す曙光である、こういうふうに御理解をいただいてよかろうと思うのでございます。
 私、概括的にお答えしましたわけで、さらにいろんな柱が立たっているようでありますから、この点は中田局長のほうから申し上げることにいたします。
#7
○政府委員(中田正一君) ただいま御指摘のとおり、現在は無審査保険は簡易保険だけの分野でありませんで、民間保険も無審査保険を行なっておる。また民間のほうではいろいろ自由化目ざして改善をはかっている、こういう間に処して簡易保険としてどう進まなくちゃならぬかということでございますが、何と申しましても、簡易保険法の第一条にも記載されておりますように、できるだけ安い保険料でということ、これはまた民間との比較においてもできるだけそうであらねばなりませんし、そういうことでいろいろの面から努力しているわけでございます。この保険料を安くするということは、どういう観点から行なっていけばよろしいかということでありますが、簡易保険の仕組みから申しまして、予定死亡率よりも実際の死亡率が低まるように、そういうふうに努力する、これは簡易保険が全国的の規模でもって経営されているというようなことからして危険分散が行なわれまして、死亡率の面ではこれはもう民間よりもはるかに有利な立場に立っているわけでございます。こういう点では問題ないと思っております。
 次に、事業費の軽減をはかっていくということでございますが、この点についても現在相当能率的な運営をはかっているつもりでございますし、民間に比べて遜色ない。ただ第三番目の問題点である積立金の運用利回りをどうするかという問題、これが保険料の軽減に大きなウェートを持っているわけでありますが、率直に申して最初に御指摘のように問題がございます。簡易保険の積立金は、大臣お話しのように、国の絶大な信用に基づいて保険経営が行なわれておるという立場から、その積立金も国家資金という観点から投資先が限定されております。そういうことのために、現在運用利回りについては民間よりも若干おくれをとっておるというのが事実でございます。したがいまして、簡易保険の当面の問題は、この運用利回りをいかに向上させるかということに尽きると思います。そのために、これは従来から国会においても審議され、いろいろ激励受けてまいったわけでありますが、その年度において発生した資金の余裕金というようなものを、これを一般の積立金と同じように郵政大臣が直接運用できるように、そういうことによって利回りの向上がある程度はかれるのではないかとか、あるいは運用範囲を現在よりもさらにもう少し幅を広げていく。たとえて申し上げますれば、おのずから国の資金として限定はありますけれども、公益事業の中では、現在はガスなどには投資されておりませんが、これをガス事業などにも融通することによって、もう少し利回りの向上をはかれないかというような問題をわれわれ自身持っておりまして、政府部内においていろいろ折衝を続けておるところでございますが、まだ十分な措置を講ずるまでに至っておりません。今後ともこの問題は重大な問題として取り組んでいかなくちゃならぬというふうに思っております。こういうことによりまして、できるだけ保険料を低めて民間保険とともども生命保険の普及につとめていかなければならぬというふうに心得ております。
#8
○永岡光治君 ことばじりをとらえるんでなくて、もし私の誤解であるかどうかということでちょっと確かめたいんですが、死亡率が低くなっておるというのは、民間に比べて低くなっていると、こういう意味ですか。
#9
○政府委員(中田正一君) 二つの意味がございます。保険料計算の基礎として使った予定死亡率よりも現実の死亡のほうが低いという意味、これは事実そのようになっております。また、民間と比べましても簡易保険が大規模経営で行なわれておるということから、民間よりも死亡の率が低いという点も事実でございます。両面のことが言えると思います。
#10
○永岡光治君 しかし、郵政省が契約したから入ったという人が死亡率が低くなるというわけはないのであって、それは国民の健康状態の問題と私は関連してくる問題だと思います。ただ民間と比較してという意味では、高額保険の関係と、低額保険の関係というところから限られた加入者ですが、契約者、そういう関係から出てくると思うのですが、それはしばらく置くといたしまして、私はここで問題にしなければならぬのは、民間も無審査だし、郵便局の保険も無審査だと、その点については変わりはない、郵便局の保険に入ったほうが民間よりも有利なんだというならば、実績として本人に還元されてこなければ、私は太刀打ちができないのじゃないか・こう思うわけです。それで、そういうことにこたえられるように運営をはかってもらいたいということを申し上げているわけで、これはあとで、それでは運用についてどういう要望があるかということを私申し上げたいと思うのですが、その前に大臣にお尋ねしたいのですが、こういう予盾があるわけです。これはどういうふうにお考えになっておりますか。簡易生命保険法第一条には、なるべく安い保険料で簡易生命保険を国民に提供すること、それが事業の目的になっているわけですね。なるべく安い保険料。それで集まった保険料を資金運用部でこれを運用しているわけですが、その運用の法律の第一条に「公共の利益になるように運用すること」、こうあります。公共の利益になるような運用ということは、あまり高い利子にならぬようにということだと思うのですね。運用利回りがなるべく安くなるようにということだと思います。これは非常に矛盾しています。これは運用法がある限り、民間と太刀打ちして保険料を安くするなり、あるいは配当金を高くするなりということとは矛盾じゃないかと思うのですが、これはどういうふうに解釈しておりますか。この問題をひとつ大臣はどういうふうにお考えになりますか。
#11
○国務大臣(井出一太郎君) 私もあまり専門ではないのですが、おっしゃるように、いまのなるべく安い保険料と、それから公共的な運用ということから言いますれば、それなりに受けとめますと、おっしゃるようなことに相なるだろうと思うのでございます。ただ、その場合、何としてもすそ野が広いと申しますか、非常に広範囲な保険契約者を、あるいは被保険者を広く包含をしている大規模経営とでも申しましょうか、そういう点から出てくる経済性というようなものを追求してまいるならば、これは民間保険よりも確かに有利なスタンドポイントに立っているというふうなことは言えるだろうと思うのでございます。それから確実な運用という点から申しますならば、株式投資みたいな、ときによっては危険を包蔵するというようなものの制約が一方にあります。これが窮屈ではございますけれども、その許された範囲において、確実性の追求というようなところもくふうを払うべき点でございまして、おっしゃるように、何か少しがんじがらめにはなっておりますけれども、その中でやっぱり生きる道を追求していく余地はあるのではないか、こう思っております。
#12
○永岡光治君 これは相当考えなければならぬと思うのですけれども、この矛盾を。おそらくこの矛盾の範囲内で、お互いに調整しながらやれということだと思うのですが、それにはおのずから限度が出てくると思うのですが、大臣のいまの御答弁の中にありますが、郵便局でやっている、あるいは郵政でやっている保険は確実だということですが、民間が確実ではないということは言えないと思います。世界的に金融機関はお互いに保険制度を持っておりますね、相互の。ですからそれがつぶれるとか、何とかということはまずあり得ないので、それは国民がよく知っております。ただ、その認識が高まるにつれて、郵便局はよくないということになるという心配をいましているわけで、そこでこれは大臣に要望をかねてでありますけれども、そういう意味で私は質問しているのですが、大蔵省の資金運用部でこれを運用しているわけですな。これをもう少し大蔵省は大蔵省の立場で考えがあると思いますので、国の立場から大蔵省で一括して運用するという意義はあると、私もそのことは考えるのですが、それならばそれなりに民間の保険だって、大蔵省の資金部に相当程度預けさしてもちっとも差しつかえないのじゃないか、目的が国の公共のためにこの資金の運用が、資金運用部の資金がそういう運用をするならばひとり郵便局でなくて、やはり民間の保険会社といえどもそれに運用さしてもちっとも差しつかえないと、私はこう思うのです。その点大臣はどのように考えておいでになりますか。
#13
○国務大臣(井出一太郎君) これはよく言われるたとえでございますが、簡易保険と言わず、郵便貯金と言わず、郵政省のやっておる仕事というものはウ飼いのウみたいなものではないか、一生懸命資金を獲得するけれどもさっぱり自分の身につかないで吐き出されちまう、こういうことを私しばしば耳にするのでございますが、確かにそういう点もあるわけであります。したがいまして、いまおっしゃいましたように預金を運用部資金として国家資金を一元的に運用するという理由はそれなりに私はあるとは思います。そこで、そういう点を大蔵省とも話し合いをしまして六分五厘という率をそうみだりに変更するということはあるいはむずかしいかもしれますまい、これは金利体系というものもありますから。けれども、その中で何かやはりもう少し実情に即したくふうのしかたというものもあるのではなかろうか、かりにそれが部分的、限定的であっても、こちらの運用に少しでも有利になるような道をその中から考究してみたい、こんなことを実は私、両局長ともときによって話してはおる点ではございまして、その制約の中でもう少し活路を見出すようなくふうをいたしたいと、こう考えております。
#14
○永岡光治君 そこで、私お願いしたいわけですが、これが大蔵省の資金運用部で資金運用の計画をされる際に一体郵政省の意向といいましょうか、どの程度反映しておるのか。
 それから、そのワクをきめる場合もそうでしょうが、そのほかに、これを運用する場合に、いま中田保険局長からお話がありましたが、短期の融資の対象になる、その分野をできるだけ郵政省に回してもらおう、こういう要求をしたらどうかと、そういう考えでありますといっているようですが、この二つの点を私は、郵政省は強く要求すべきだと思うのですが、大臣はそのお考えがあると思いますが、どうですか。
#15
○国務大臣(井出一太郎君) 実は、これも一つの話題という程度にお聞きを願いたいのですが、私は日銀の政策委員というポストに一体郵政省を代弁する者があるのかないのかということをまあ部内に質問を出したことがあるわけであります。これは直接にそういう立場の人はないようでありますが、しかし、郵政省に御縁の深い人は確かにおられることはおられる、それは一例として、ともかく郵政省自体も一国の金利政策の上に相当な発言力を持たなければいかぬのではないか、こういう気持ちのあらわれが私のそういう質問に、これは部内のことでございますが、出たわけでございます。したがって、いま永岡先生おっしゃるようにどっかにひとつ突破口を見出す、それには中田局長答えましたあたりも確かに一つのそういう意思の表現であると、こういうことでございますから、この問題はなおひとつこれからの課題として十分に検討をし、その実現をはかってまいりたい、こう思います。
#16
○永岡光治君 大臣の意欲的なお考えわかりましたが、しかし、それにしても、現在法律で認められている限度まで運用しているのかどうかという問題も実は私ただしてみたいと思うのですが、金融債は積立金の百分の十、電力債は百分の五まで運用できるということに現在の法律でもなっておるわけですね、ほんとうの熱意があれば、それでやって差しつかえないはずなのにやっていないのではないかと思いますが、やっておりますか、やっておりませんか。やっていないとすれば、やっていない理由はどういうところにあるのですか。
#17
○政府委員(中田正一君) 現在、法律の上では金融債は一〇%まで、電力債は五%ですか、そういう制約になっておりますが、実際の上ではそのワク内でもちろんやっておるわけでございますが、金融債については大体八%、それから電力債については二%程度で、まだワクの中では余裕があるわけであります。しかし法律上の趣旨はそこまでやり得る、やったほうが経営上はよろしいわけでありますが、実際問題といたしまして、現在財政投融資の原資として簡易保険の資金が協力する場合に、総体の原資自体が非常に逼迫している、財政投融資の原資に民間資金さえも導入して運営されているというような状況でありますがゆえに、簡易保険としても財政投融資計画に協力せざるを得ないということから、現在のワクまで若干の余裕を残しているというのが実態でございます。
#18
○永岡光治君 いや私はそれはちょっといただけないのですが、民間からも資金運用部のほうへ確かに何ぼかいっていると思うのです、回されていると思いますが、それは資金が資金運用部に逼迫しているというように金融が困っているというなら、もっともっと民間から融資してもらえばいいので、積み立ててもらって差しつかえないと思う。民間というのはどっちに入ったらよかろうかと選択に迷う人なんですが、郵便局の人の説得でこれは国営だ国営だというから、それじゃそうしようかと思って入っているようなものの、ほんとうは私はだんだん知識が進んできますと、郵便局をやめて民間のほうがいいという人がかなりあると思います。ですからそういう意味で、そういう民間の保険があるならばそれも大いに――目的は国家の公企業ですね、そういうものをどんどん伸ばしたいというところから出てきた国家資金の運用ということがあるわけですから、民間が協力してちっとも差しつかえないと思うので、あまり遠慮していると大体あそこでいいのじゃないかということになるので、このワクで困るのだというはみ出し方をして初めて再検討になる、ですから大いにやってもらいたいと思うのです。やらないと依然としていつまでたっても、郵政省このくらいやったら大体よかろうというようなことになりがちだと思うのですが、いかがでしょう。
#19
○政府委員(中田正一君) 現在のワク自体が一つの問題でございますが、このワク内でさらに有利に運用できるように、現在のパーセンテージを最大限高めるように努力したいと思います。
#20
○永岡光治君 ぜひひとつそうやっていただきたいと思うのですけれども、いまの運用の予定利率ですが、大体どのくらいになっておりますか。それをまず聞きたいと思います。
#21
○政府委員(中田正一君) 現在保険料計算の基礎としての予定利率は年四分でございます。
#22
○永岡光治君 保険料の計算の基礎の予定利率は四分で計算していることはわかりましたが、実際上の運営は利回りはどのくらいになって、そしてもし皆さんたぶん資料あると思いますが、民間と比較してどういう状態になっているか、それもあわせてお聞かせ願いたい。
#23
○政府委員(中田正一君) 積立金の運用の利回りは、この十数年来逐次努力の結果向上しまして、ただいまのところ年六分六厘四毛というのが簡易保険の実態でございます。民間につきましては同じく保険料計算の基礎は四分でございますが、運用利回りは八分弱、七分八厘何がし、大体簡易保険より一分二厘ほどよろしいという状況のようでございます。
#24
○永岡光治君 保険料の計算の予定利率は民間も郵政も同じだということはわかりました。しかし運用の利回りは実際問題としては民間が八分ということ、郵政が六分六厘ということは大体わかりましたが、その差額はどこから出てくるかといえば、言うまでもなく、ワクをはめられている運用部資金の資金運用と、そうでないところに運用できる民間との差から出ていると思うのですが、それでは出た利益は、民間会社は経営者なり株主の配当に回っておるのかあるいは職員の給与に回っておるのかあるいはまた保険の加入者なり契約者なりのほうに回っているのかどうなのかということを検討されて、どういうことになっているのかひとつお聞かせいただきたいと思います。
#25
○政府委員(中田正一君) 現在民間の生命保険会社二十社ございますが、株式会社は四社だけで、あとは相互会社でございますので、利回りの有利な点の処分は、これは契約者に配当として還元されておるというのが実態でございます。
#26
○永岡光治君 そこで四十年の近代化委員会の答申に、民間の保険に比べて簡易保険の正味保険料が割り高になっておるという指摘があったようでありますが、どの程度の差がありますか、保険料について。
#27
○政府委員(中田正一君) 保険料はまあ毎月と申しますか、最初に約束した保険料、これは民間に比べて簡易保険は格別高いわけではございません。大体同等ないし低い。これは計算の基礎であるものが大体同じようなものでございます。そういうことでは同じでございますが、配当また簡易保険の場合に剰余金の分配、そういうものを差し引いた正味保険料ではどうなるかということでございますが、これは少し仕組みが違いますためになかなか正確な比較はできないわけでございます。民間のほうは毎年配当を行なっていくという仕組みでございますが、簡易保険の場合には保険金支払いのときに、死亡したとか満期の場合に一括して剰余金を分配をするというふうなことで、簡単に比較はできないわけでありますが、まあしいてそれを換算して比較いたしますと、年齢とか保険の仕組みによっていろいろ違いがございますが、何%かの違いにはなるようでございます。
#28
○永岡光治君 はっきりした数字は出ないにしても、私は民間のほうが少し有利になっていると思いますので、さっきから民間のほうに負けるぞと、こういうことを申し上げておったのでありますが、そこで結局は運用というところにどうしても焦点をしぼられますので、意欲を起こして将来運営についての郵政の意向なり趣旨なりそういうものが強く反映できるように要望しておきますが、ついでにそこでお尋ねしておきたいのですが、電力債の運用について、電力債を運用する場合に大蔵省理財と郵政省の簡易保険局との間に締結されている覚え書きというのがあるように聞いていますが、あればどういうものなのか、そしてなぜそういう覚え書きができたことになっているのか、その経緯をひとつ知らしていただきたいと思います。
#29
○政府委員(中田正一君) 昭和三十八年に法律でもって簡易保険の運用範囲が拡大されまして、電力債に対しても運用できることになったわけでございますが、そのときに、その電力債に運用する場合にいろいろの条件をつけて申し合わせといたしたわけでございます。
 それは三つほどございまして、まず、短期運用に限るというような条件が一つございます。長期ではない、短期である。それから第二番目には、日本銀行が保有する電力債の買い入れに限るというような条件、それから第三番目は、運用額は百億円程度とし、かつ特定の電力会社の電力債に片寄ることのないよう、こういう三つの条件があったわけでございますが、これはその後の経過としますと、運用額の百億円のワク、これは四十一年に撤廃されましたし、また日本銀行が保有するものに限るという事項も四十四年三月に撤廃いたしました。現在残っておりますのは、短期運用に限るということになっておるだけでございます。この趣旨は、要するに簡易保険の立場からすれば運用範囲を拡大して有利に運用していくということがねらいでございますが、また一方、大蔵省の立場からすれば、財政投融資の原資をできるだけ確保しておきたいというようなことであったかと思います。そういった面の調整というようなことでこの三つができまして、そのうち二つは先ほど申し上げましたように解除をして、残るところは短期運用というふうに限定されております。これもさらに将来撤廃の方向に持っていきたいというふうに思っております。
#30
○永岡光治君 事情はわかりました。
 最初にこの覚え書きでは、郵政省にまかされてもあまり意味がない、こういうことなら大蔵省がそのままされてもちっとも差しつかえない条件になっている。順次撤廃されておりますが、この短期のほうの問題につきましても、ぜひそれを撤廃されるように格段の努力をお願いして要望して打きたいと思います。
 そこでもう一つお尋ねしておきたいのですけれども、やはり近代化委員会の答申においてですけれども、積立金の新規運用原資の少なくとも三割は、一般事業社債、株式等に運用されるべきであると、こういう答申が出ているわけですけれども、これ実現されていないというのはどういうところに原因があるのですか。
#31
○政府委員(中田正一君) 簡易保険の立場からいたしますれば、できるだけ自由な幅でもって運用したい、それが契約者の利益につながるということでございますが、大蔵省の立場からすれば、簡易保険資金が財政投融資の原資の大きなウエートを占めておる、そういうことが現実であるから、まあそれを一挙にということは財政投融資計画上支障を来たすというようなことで、せっかく答申がありましたけれども、ただいまのところはそれが実現に至っていないという事情でございます。
#32
○永岡光治君 努力はしたいと思っておるが、なかなか実現していないということですが、努力を続けてもらいたいと思うのです。
 そこでもう一つ、これはむしろ大臣のほうにお願い、あるいは聞いたほうがいいかと思うのですけれども、大蔵省の資金運用部は毎年資金計画をされますね。郵政の意向というものはその中に反映されると言うのですが、具体的にどういう項目、実質上どういうものにそれが反映されているのか、ワクそのものをきめる際の金額について、それから運用のワクの中でのいろいろな実質上の運用の方面においても郵政省の意向がほんとうに反映しているのか、ただおざなりに相談をするという程度なのか。どの程度に反映しているのかを聞きたいということと、もしそれがほんとうの実質上の郵政の意向というものはあまり尊重されないというのであれば、この際思い切って私は大蔵省のほうに文句を言うていただいて、変えてもらわなければいかぬと思うのですが、その二つについてお尋ねいたしたい。
#33
○政府委員(中田正一君) 先ほど来いろいろ申し上げておりますように、ワクの上ではいろいろの制約があるわけでございます。法律自体で運用先が限定されているとか、あるいは電力債の運用についても大蔵省との申し合わせがあるとか、そういった仕組み上の制約というのは、これは御指摘のとおりございまして、この範囲を、そういった制約を脱するように努力していかなければならぬと思いますが、そのほかの運用上の問題につきましては、郵政省の意向というものは、これは十分主張しておるわけでございます。具体的に申し上げますると、財政投融資計画を作成するという場合におきましても、簡易保険の資金で分担する場合には、その中でも有利なものに運用できるようにという折衝をしまして、一、二の例を申し上げますというと、同じ財政投融資計画の中でも、たとえば道路公団とか、住宅公団とか、そういうところは利率が高うなっております。そういうところを簡易保険でできるだけ選ぶというようなことを毎年折衝しておりまして、逐年有利な部分に運用する率が高まってきております。そういう意味におきまして、+分郵政省の意向は実現されておるというふうに思います。中央においてそのような操作を行ないます。また地方において、具体的に地方公共団体に資金を割り振るというような場合におきましても、簡易保険にふさわしい事業、たとえば住宅とか、教育施設、そういう方面に対する資金を回してくれ、回そうじゃないかということで、そういう面では相当当方の主張が通っておるというふうに思います。ただ、これはワク内の問題でございますから、ワク自体の事柄については、繰り返して申し上げておりますように努力しなければならぬ面がもちろんあるわけでございます。
#34
○永岡光治君 ところがやはり実際はそう言うても、あまりそうなっていないように思うのです。実は山方の郵便局あたりで聞くのですが、たとえば市町村からいろいろ申し込みを受けましても、郵政省がきめるのじゃなくて、自治省がきめて、それをただ単に郵便局の窓口で融資するにすぎない。その認定についての郵政省の意向というものは全然反映してないわけです。いやそこの町村では困るということはないわけでしょう。おたくに順位をきめる権限はないわけでしょう。だから、私は郵政省の意向なんか単に取り次ぎにすぎないと思うのです。その点はいかがでしょう。
#35
○政府委員(中田正一君) まず中央において財政投融資計画を策定する場合に事業別にいろいろきめます。鉄道とか、あるいは道路とか、住宅とかいうふうに分けていく。その場合に、地方公共団体にどれくらいというワクも大体きめるわけでございます。三割程度とか、そういう大ワクは中央の段階においてきまってまいります。地方公共団体に幾ら、これは六分五厘で運用をするということで、どこの地方公共団体に融通いたしましても運用の面では同じになるわけでございますが、それの具体的な選択の場合には、同じ地方公共団体へ融資する場合にも、学校の施設、あるいは地方公共団体で行なう住宅建設とか、あるいは道路とか、簡易保険契約者に非常に密着しておるとわかりのいいような事業、そういう方面に融資するというふうなことで、これは中央段階で自治省と郵政省がいろいろ話し合ってきめる。また地方では、県別にきめる場合にも、郵政局と地方の財務局においてきめていくというふうなことで、相当事業別の面などについてはこれは協議してきめていっておる実態でございます。
#36
○永岡光治君 それであればぜひひとつそういうこともまだまだその方向を強めていただきたいと思うのです。せっかく郵便局の局員がお金を集めてきても、何のことはない、それをよそから油あげをさらわれるような形で持っていかれて、それを地方公共団体に貸し付ける。地方公共団体は郵便局から貸してもらっているとは思っていない。大蔵省のほうから貸してもらっておる、そういう認識を持たれてはかなわぬので、その辺は保険の募集にも影響してくるわけですから、そういう面は、PRの必要もありましょうけれども、現実に私は郵政局長でなくて郵便局長のほうがいいと思うのです。郵便局長のほうに頭を下げていってぜひ貸してください、そういう式のほうがほんとうは効果があると思うのです。そういう方向でもひとつ御検討いただきたいと思うのですが、答弁要りません。要望いたしておきます。
 なお、また、簡易保険なりあるいは郵便貯金の積立金、あるいはそれによる資金の運用についてのことでありますけれども、簡易保険の存在意義というのは、やはり国家資金にこれを使おうというところに意義がある。民間に比べて簡易保険のほうに不利があっても、保険契約者はそこに意義があるということを認識すればこそ協力しているのだろうと思うのです。したがって、運用については郵政の意向を十分に反映できるようにということをお願いしておるわけですが、それは一つは、利回りの問題もありますが、同時に、保険の加入を勧誘しておる諸君の気持ちもくんでやらなければならぬわけでありますが、一番困っている庶民の生活の改善、たとえば当面の大きな問題は住宅問題ですから、住宅問題の解決のためにひとつ格段の融資ができるようにお願いをしておきたい。これも要望です。答弁要りません。
 そこで、次に法律の内容に入りまして、若干質問しておきたいと思うのですが、まず学資保険で、被保険者及び保険契約者の年齢を制限していますね。この年齢の根拠はどういうことなんでしょうか。契約者の年齢を制限しておりますが、契約者の年齢を、学資保険では、十八歳満期の場合は二十歳から五十歳まで、あるいは十五歳満期の場合も二十歳から五十歳までと、契約者の年齢を制限しておりますが、これはあまりそう制限せんでもいいじゃないですか。
#37
○政府委員(中田正一君) 被保険者、保険契約者の年齢制限、これは具体的には約款できめさせていただきたいというふうに思っておりますが、現在考えております学資保険の案といたしましては、御指摘のように、保険契約者については二十歳から五十歳までというふうなワクを考えておるわけでございます。この趣旨といたしまするのは、保険契約者も学資保険の場合には被保険者的な性格の一面を有しておるということでございます。具体的に申し上げますと、学資保険の仕組みの特徴は、保険契約者が途中で死亡いたしました場合には、将来の保険料を免除しよう、そして子供の満期のときには保険金を最初の約束どおりお支払いしようというのが大きな特徴でございます。この保険料の払い込み免除というのは、別の面から見ますというと、保険契約者の死亡についても保険料計算の基礎にしておるということでございます。したがいまして、保険契約者を二十歳から五十歳までという制限をしておきませんと、五十五歳とか六十歳というような方の場合には、死亡率がだんだん高くなりますので、それだけ保険料を高くしなければならぬというようなことにもなりますし、そういうことで、まず二十歳から五十歳までという制約をここにする必要があろうということ。
 もう一つは、大体学資保険の被保険者は、これは子供十二歳以下あるいは十歳以下というようなことでございますので、実際の状況から見ましても五十歳くらいの方であれば両親が契約者になり得るであろうというようなことから、こういった加入年齢の定めを行なおうとしているものでございます。
#38
○永岡光治君 それはそれとして聞いておきますが、必ずしも五十歳でなくても六十歳で子供もできる人もあるわけですから、あまりそれは心配しなくていいんじゃないかと思うのです。
 そこで、次にお尋ねしたいわけですが、保険金の支払いについて、満期前に一部支払うことになっています。たとえば十八歳満期の場合は高等学校の進学の年齢に達したとき保険金額の一割、大学に進学の年齢に達したときに残りの九割ということになっておりますが、これはしかし一割というものの根拠はどうなんですか。同時に、私はもうちょっと、一割というあまり魅力のないものでなくて少し多額のものを出したらどうかと思うのですが、その点はどのように考えておいでになりますか。
 それと同時に、十五歳満期の学資保険の場合ですが、被保険者が高等学校の進学年齢に達したとき全額ということになっておりますが、前の大学と同じように中学進学のときに少しは出してもいいんじゃないかという気もしますが、なぜこれを区別したのですか。その点を、いま二つをお答えいただきたいと思います。
#39
○政府委員(中田正一君) 十八歳満期の場合でございますが、高等学校の進学の年齢に達したときに一割というふうにいたしましたのは、これはできるだけやはり大学の進学年齢に達したときに多い金額を支払ったほうが契約者の好みと申しますか、御趣旨に合うのではなかろうか、途中で二割、三割何しますと、肝心の大学進学年齢のときにそれだけ金額が少なくなるというようなこと、それからまた最近の大学の学資と高等学校の学資、いろいろ比べてみますというと、大学の学資は非常にこれはかさむわけでありますが、大体高等学校の場合には、それほど学資といってもかかるわけではない。大体一割程度が手ごろではなかろうかというようなことで、こういうふうにしたわけでございます。
 それから次に、十五歳満期の場合に、中学進学というときに一部支払ったらどうかという御意見でございますが、仕組みとしてそういうことが考えられないわけではございませんが、これもできるだけ十五歳満期の場合に全額というほうがよろしいのではなかろうかということでございます。ただ、これはまた運営してみて、いろいろの契約者からの御要望ございますれば、そのときにまたあらためて手直しするということも考えられると思います。
#40
○永岡光治君 時間の関係で少しはしょっていきたいと思うのですが、これはあとで終身保険とも関連してまいりますが、途中で保険金の支払い、内払いみたいなことをやっておるわけですが、一般養老について、金額は別としても、やって魅力を持たしたほうがいいように思うのですが。これは運用とも関連してまいりましょうけれども、この際踏み切ったらどうかと思いますが、一般養老についてそういうことをしなかった理由はどういうわけでしょうか。
#41
○政府委員(中田正一君) 今回終身保険を手直しいたしまして生存中にも保険金の一部が支払われるというふうにしましたのは、終身保険の性格自体が、これは申し上げるまでもなく死亡した場合にだけ保険金が支払われる、そのかわり一般の養老保険よりは保険料を低くしてあるということであるわけでございますが、そういう約束で契約を結ぶわけでありますが、実際に最近の状況を見ますというと、だんだん平均寿命が延びまして七十をこえ八十近くなっても健在である、その場合にやはり生存中に保険金が出ないということはどうも妙味がないという要望が強かったということで終身保険を手直ししたということでございますし、また学資保険の場合には、これは高等学校の入学時にやはり学資の一部として若干のものを支払ったほうが学資保険という性格から妙味があろうということで生存中に支払うというふうにしたわけでございます。
 ところで一般の養老保険についても、こういうふうな仕組みを考えたらよかろうという御指摘でございますが、養老保険の場合には、これは終身保険と違って満期がきめてありますし、もともと生存中にもらえる可能性が相当あるわけでございますし、それやこれやで一般の養老保険については生存保険金をあらためて設けることもないのではなかろうかということで今回は触れなかったわけでございます。
#42
○永岡光治君 保険は本来、終身保険というのが当然だと私は思うのですが、しかし、この内払いができた理由は、これはやっぱり養老保険ができた理由だと思うのですね、終身保険に対して。そこでまた終身保険の中に養老保険的なものが出てきているわけでしょう。今日の物価の状況から考えますと、それは貨幣価値が二十年先にいっても同じだというならそれは問題ありませんけれども、魅力があまりないというところから内払いにしようというのですから、一般養老でも少し段階をこう刻んだという考えでいけば、終身保険を刻んだという考えでいけば私はいいと思うので、きっと私はそれは受けると思いますよ、養老保険のほうにも内払いの制度を設けるのは。貯金にしたほうがよかろうか保険にしたほうがよかろうかと迷っている人が多いのですから、その意味で貯金なら途中で払い戻しできるけれども、保険はなかなかむずかしいからというので、それで迷う人もあるわけですから、これは私は一般の養老でも考えてあげたほうが、かなりいまの契約もどんどんふえるのじゃないかという気がしますから、ぜひこれは御検討いただきたいと思います。どうでしょうか。
#43
○政府委員(中田正一君) なお一般の養老保険についても御指摘のような点は今後検討してまいりたいと思います。
#44
○永岡光治君 そこで、やっぱりこの内払いの率ですね、終身保険の場合、保険契約の効力発生後十年、これは保険金の二割、それから効力発生後二十年が三割ということになっておりますが、この率もやっぱりいろいろ聞けばあんまりこう合理的なおそらく根拠はないと私は思うのです。感じでやったのだろうと思うのですけれども、感じで言えばもうちょっとあれしたほうが評判がよくなるのではないかと思いますので、これを御検討いただきたいと思います。
 そこで、終身保険の場合に、身体障害者の例の範囲を、保険契約を約款に変えましたね、約款の中へ入れましたね。約款に変えることにしておるんですが、その約款に加えようとしておる、病気の名前であるとか、あるいは障害のどういうものを考えておるのか、いままでよりはどういうことを考えておるのか。もし案があれば、また案があるはずだと思いますが、お聞かせ願いたいと思います。
#45
○政府委員(中田正一君) 現在簡易保険の中で、廃疾保険金を支払うという仕組みがございますが、その場合には法律で列挙して限定してあるわけでございます。両手、両足あるいは両眼失明というふうに限定してあるわけでございますが、最近いろいろガンの多発などによりまして、喉頭ガンなどによって言語機能が麻痺する、あるいはそしゃく機能がなくなってしまった、こういうような場合でも廃疾保険金を支払ったらどうかというふうな要望が契約者の中からも出てきておったわけでございます。そういう場合に法律を改正しないとそういうことができない。まあ今後も、そのほかにもいろいろどういう事態が出てくるかわからないわけでありますので、こういった問題については今回約款に委任していただいて、実情に即して機動的に措置したいということでございますが、さしむき考えておりますのは、先ほどちょっと触れましたように、言語機能が全くなくなった、あるいはそしゃく機能が全くなくなった、この二つをさしむきの約款改正で取り入れていきたい。また将来社会的にいろいろの状態が出てきました場合に、機動的に考えていきたいというふうに思っております。
#46
○永岡光治君 それから保険金受け取り人のほかに、保険契約者にも剰余金を分配するということがありましたね、その理由は。
#47
○政府委員(中田正一君) 現在簡易保険の剰余金の支払いは、先ほども申し上げましたように、民間と違いまして、簡易保険の場合には保険金支払いの場合は、したがって満期の場合か、死亡した場合ということになっておるわけでございますが、これは非常に契約件数が多いとか、また保険金自体が民間保険と違って少額であるというので、固めて支払ったらよかろうと、こういうことになっておるわけでありますが、今回こういうふうに改正しようといたしまするのは、特別終身保険の創設との関連におきまして、従来の終身保険の加入者にも何らかのお金の支払いをして差し上げたい。その場合には、元来終身保険でありますから、死亡した場合に遺族に剰余金がいくという仕組みでございますが、これを終身保険に限っては剰余金を生存中に支払えるようにして、新しい特別終身保険とのバランスを保ったらどうであろうかというようなことで、この改正をお願いしたいというふうに思っておるわけでございます。
#48
○永岡光治君 それから今回の改正で、被保険者の自殺の場合の保険金の支払いの免責期間を二年から一年に変えましたね。その理由はどこにあるんですか。
#49
○政府委員(中田正一君) もともと自殺の場合に、支払いの免責期間を二年にしてありますのは、契約をして、しばらくして自殺して、そして保険金を支払うということは一般の道徳観念から申しても問題があるというので、これは自殺をはかりながら契約に入るということはあまりないと思うのでございますが、そういうことを防止するために二年間という期間を設けたわけでありますが、まあまあこれは二年というのは最近の実態から見ると少しきついのではなかろうか、もう少し縮めても簡易保険の経営上また一般の道徳的観念から見ても問題ないんじゃなかろうかということで一年にするということでございます。ちなみに民間なども最近は大体そういう方向に動いておるということでございますので、こういうふうに取り運んだわけでございます。
#50
○永岡光治君 最後に、お聞きしたいんですが、この新しい学資保険と特別終身保険ですが、これは一年間大体どのくらいの増を見込んでおりますか、それからそれについての要員対策と申しますか、そういったものも当然考えておいでになると思うんですが、どういうことになっておりましょうか。
#51
○政府委員(中田正一君) 今回の学資保険、特別終身保険の創設によりまして、特別に現在の契約がこれによってどれだけ伸び、またふやさなければならぬというものがあるわけではございません。しかし現在の簡易保険の新契約の募集の状況から見まして、ゼロ歳から十二、三歳までのものを被保険者とするものが全契約の二四、五%ございますので、学資保険ができますれば、そういった従来のものがこちらに肩がわりしていくであろうというようなことで、それほど絶対数はふえないと思いますが、しかし質的に充実いたしますので――契約者の保険料を免除するということがございますので、そういう面では若干の伸びがあるだろう。四、五%、こういった層の契約が伸びていくのではなかろうかというふうに思っております。まあそれに対しての要員措置でございますが、これは格別この学資保険あるいは特別終身保険の創設によりまして要員を投じていかなければならぬという必要は、さしむきないのではなかろうかと、契約段階においてはそれほどないと思います。将来しかし支払いの段階などにおいていろいろ問題が起こってまいりました場合には、そのときにまた措置をしていこうというふうに考えております。
#52
○永岡光治君 とにかく要員対策について万全を期しておいていただきたいと思いますが、私どもこの法案には賛成です、方向として賛成なんですが、ただ不満で、もう少し何とかしてくれないものだろうかという気持ちは、これも隠せないんです。たとえば、その中では保険金の金額の引き上げ問題なり、あるいは契約者なり被保険者の保護をもう少し考えたらどうか、それにいままた大蔵省との関係で出てまいります資金運用部と郵政省との関係、したがって、運用の利回りをもう少し改革をはかるという方向で考えてもらいたいということがあるわけですが、それらの問題について前向きに意欲的に取り組んでいただくということをひとつ強く要望しておきますと同時に、ぜひその方向で努力していただくことを、郵政大臣からも積極的な答弁をいただきまして、私の質問を終わりたいと思います。
#53
○国務大臣(井出一太郎君) この改正案に対しまして多方面にわたっての御質疑をずっと伺っておりまして、郵政当局に対する御鞭撻、十分に承りまして、従来私大蔵省と予算のときにはしばしば関係を持つわけでありますが、なかなかそういうときには相手方はうまいことを言いまして、まあ資金は万事郵政さんのほうでお願いをしておる、何でも聞きそうな話をするわけです。したがって、これはそのときだけじゃだめなんでございまして、そういうのをひとつつかまえながら日常闘争をしなければいけない、そんな気持ちでひとつ御要望に沿いたいと、かように存じます。
#54
○鈴木強君 いま永岡委員から、簡保の一番急所である資金の運用について御質疑がありました。私も同様に、この法律の精神に基づいて被保険者の方々、契約者の方々に有利なサービスをするというたてまえに立つと、どうしても資金の運用において効率的な運用をしていただいて、それによって生ずる益金ですね、こういうものを還元するということが基本になるわけでありますから、保険数理的にいろいろと掛け金などきまっておるんですが、できるだけその掛け金を安くし、しかも還付金を多くするということは、何といっても資金の運用にかかってきていると思います。それで、いま思い出しますと、昭和三十八年の六月、第四十三国会で、私はかなり当時の大蔵大臣であった田中角榮氏――郵政大臣は小澤久太郎氏ですが、この問題について活発な意見をかわして、ここに議事録もございますが、当時のことをちょっと振り返っておるんですけれども、その当時、実は一面においては運用資金の問題についていろいろと論議がございました。御承知のように、積立金の運用制度というのは、大正八年の八月にできまして、その後紆余曲折を経て終戦になり、昭和二十一年、マーケットの覚え書きで契約者貸し付け以外のものは全部停止された、そういう期間が約七年近くありまして、奪還運動が進められ、昭和二十八年に運用権が郵政省に戻ってきた、こういうことでありますが、それから十年たった三十八年六月に、簡易生命保険と郵便年金積立金運用法が一部改正になりました。そのときに、この法律改正の際に附帯決議をつけてありますが、それを見ますと、「積立金運用法の改正は、両事業運営の体質改善に一歩をふみだしたものであるがいまだ充分とは言い難い。よって政府は、さらに加入者の負担の軽減をはかるため、運用範囲の拡張、余裕金運用の改善等必要な措置を検討し、これが推進に努むべきである。」こういう附帯決議をつけておりますがね、参議院で。一体その以降運用範囲の拡張、余裕金運用の改善についてはどういう措置をされましたかね。これをひとつ説明いただきたいと思います。
#55
○政府委員(中田正一君) 当時附帯決議もございましたし、契約者の利益のために運用の改善をはかるという観点から、当局としては鋭意努力してまいったわけでありますが、結果的にはその後進展していないという状況でございます。ただ、毎年郵政当局といたしましては余裕金の直接運用をはかるように簡易保険積立金運用法の改正案を提案すべく政府部内において努力してきております。毎年これは成功しませんですが、そういう努力を継続して行なってきております。
 それから、運用範囲の拡張につきましてもおのずから制約はあるわけでございますが、公益事業の範囲内においてもガス事業はなかなか現在好調に進展しておりますのでガス事業に簡易保険の資金を運用すると。これによって公益も増進されるし、簡易保険の資金の運用利回りも向上するということでぜひガス事業に進みたいということで、これも法案を用意して、毎年努力はしてまいっておるのでございますが、先ほど申しましたように、結果的には成果をあげていないという実情でございます。
#56
○鈴木強君 これは一体、その努力はしてきたんだが実らないというお話、その実らないというのはどういうところにネックがあるわけですか。まあ大臣もさっきいろいろ運用部のほうで郵便貯金や何かの金を使うような場合には、非常に大蔵省は調子のいいことを言うけれども、いよいよ自分のほうの運用についての問題になるとよく聞いてくれない。だから日常闘争が足りないのだということを反省されておりましたが、それに尽きるのだと思うのですけれども、われわれは、少なくとも国会というのは国民の意思を結集しておるところですから、この制度の趣旨にかんがみて、こういう方法をとってほしいということを全回一致で、全員できめておるわけです。したがって、時の与党である自由民主党、野党であるその他の社会党以下こういうものが一致して決議をつけておるわけですから、その趣旨に沿ってできるように不断の努力を重ねていく必要があると思うのです。これは永岡委員が予算委員会で質問したように、郵政省というのは大臣が一番かわりが多いのですね。今度井出大臣が幸いにして一年以上の長い期間御在任いただいたわけですけれども、どうも短期間でネコの目のように大臣かわっていく。ですから、ここでわれわれのいろいろな意見を申し上げましても、そのことが完全に次の大臣に引き継がれていくかどうかということについても、私は疑問を持っているのです、十五年近くおって。ですから、ここで言ったことがやはりもう責任を持って内閣としても、あるいはあとを継ぐ大臣としても議会制民主主義の中でわれわれの意見を体してやるのが政府なんですから、そういうもので、そのネックをやはり取り払うように不断の努力をしていただかなければ一向にこの難問題の前進はしないと思うのです。ですから、そういう意味で、いまここで中田局長にどうだと、これ言っても、適切なお答えはできないと思うのです。ですから、大臣のさっきのおことばに尽きると思いますから、ぜひひとつこれは日常の中で、被保険者の利益を守るという、この精神に立っている簡保というものを前進さして、なおいいものにするためには、そこに力点を置くほかないのです。あとは、もちろん業務上の事務の簡素化とか、いろいろあるでございましょうけれども、結局は利息でかせがなければどうにもならないのでありますから、そういう点にひとつ意を注いで今後ともやっていただくように、これは永岡委員から御質問の大臣のお答えにもありましたけれども、どうも私は虫がおさまらないのです、これを見まして。これはまたあとでもう少し質疑をしてから最終的に伺いますが、たとえば昭和三十八年六月十三日に、私がこの委員会で示しました資料が、ここに議事録が載っておりますが、当時十年満期の養老保険を例にとってみますと、月四百四十円で、保険金五万円の養老保険に入ったとします。そうしますと、満期になって受け取る金が五万六千六百円、したがって、十年たって利息はわずかに六千六百円しかない、約束した金額から見ると。したがって、払い込んだ保険料が五万二千八百円です、これは。受け取った金が五万六千六百円で、払い込んだ金が五万二千八百円で、差し引き利益金は三千八百円しかないのです。そうすると、利回りは一分三厘八毛、こういうことになっているのですね。ですから、この辺がどうも少し私は納得ができないのです。いま現在はたとえばこういう十年満期の場合に、払い込んだ掛け金と実際の受け取り額との間ではどのくらい差があるのですか。それを調べてなければ、これは資料であしたまでにつくってもらいたいと思うのですけれども、おそらくあまりこれは変わってないと思うのですね。運用部資金制度というのはあまり変わってないんだから一われわれ附帯決議をつけてお願いしたんだけれども、そのまま何も前進してないんですからね。おそらくこれは大して変わってないと思うのですね。その資料はすぐできないでしょうか。
#57
○政府委員(中田正一君) いま御指摘の点の資料さっそく準備いたしまして後刻提出いたします。ただ、言えますことは、この十年間の間に、制度は同じでございますが、運用利回りの向上につとめておりまして、毎年少しずつ数字が高まって、先ほど永岡委員の御質問に対してお答えしたように、現在は六分六厘四毛で運用されておりますために、最近では先ほどお示しの例についてももう少しよろしい状態になっていると思いますが、具体的な数字は後刻取りそろえて提出いたします。
#58
○鈴木強君 ちょっと私は永岡委員との質疑の中で聞き漏らしたと思いますので、いまお述べになりました簡保の利回り、いま現在六分六厘四毛とおっしゃいましたね。そこで民間保険の場合と、それから現在の資金運用部との利回りの比較はどうなのか、ちょっと教えてください。
#59
○政府委員(中田正一君) 簡保の六分六厘四毛に対しまして、民間の場合には大体七分八厘五毛でございます。それから資金運用部資金の場合には六分三厘七毛ということでございます。民保よりはだいぶ劣っておりますが、資金運用部資金の運用よりは簡易保険のほうが利回りがよくなっておるという状況でございます。
#60
○鈴木強君 この簡保の利回りの歴史的な動きを見てみますと、たとえば昭和五年度の当時の利回りですと、大体簡保が五分一厘七毛、これに対して民保が五分九厘八毛、その差八厘一毛民保が有利です。それから当時の資金運用部資金の利回りというのが四分六厘七毛ですね。ですから、運用部資金よりも五厘近い有利な利回りが簡保の場合はやられておったのです。それから昭和十一年当時を見ると、簡保が四分七厘二毛、民保が五分二厘五毛、その差五厘三毛、これはやはり民保が有利になっている。当時の運用部の利回りが四分三厘八毛。さらに昭和二十年を見ますと、ここはちょっと逆転をしまして、簡保が三分八厘九毛、民保が二分九厘一毛ですから、九厘八毛、簡保が有利な時期があるのですね。昭和二十年当時が運用部利回りが二分七厘九毛なんです。これが昭和三十六年になって簡保が六分二厘六毛で、民保が八分九厘ということであって、民保のほうが二分六厘四毛ばかり有利になっておる。当時の運用部利回りが六分四厘三毛ですから、ここにおいて民保との差が二分六厘四毛出てきたんですね。三十六年にたいへんな隔たりが出てしまった。そうしていまお示しのは昭和四十六年でございますか、さっきお述べになった簡保六分六厘四毛、民保七分八厘五毛、運用部六分三厘七毛というのは、これは昭和四十五年ですか、六年ですか。
#61
○政府委員(中田正一君) 六分六厘四毛は昭和四十四年度でございます。四十五年度の結果はまだ民間もこっちも正確なものが出ておりませんので、四十四年度の資料でございます。
#62
○鈴木強君 正確なものは出ていなくても、四十四年度の簡保六分六厘四毛、民保七分八厘五毛、運用部六分三厘七毛と、こういう歴史的な経過をたどっている。これにはさっき申し上げたような積立金の運用制度が戦前はかなり郵政省の創意とくふうの中で英知を集めてやればできるような仕組みになっておったが、一たんストップされて、その後、運用部が返ってきてからの運用についても、これはなかなか戦前のようなところまでいっていないのですよ。民間のほうで、それぞれ昭和二十年の例のような簡保よりも民保のほうが少し悪いときもありますけれども、大体において民保有利のような利回りをやっているわけだから、だからして、お役所のやることですから有利、安全、確実という点で慎重を期してきているから、こういうことになると言えばそれまでのことかもしらぬが、民間の諸君が努力をしてこれだけの利回りを出しているのに、あに簡保だけがそのあとをついていくということはこれは納得でき得ない、努力が足りないと見られてもしかたがない。だからして、もっとくふうをこらして利回りを出していくというところに唯一絶対の努力をしてもらわなければならぬと私は思っているんですよ。
 皆さんのほうからせんだって「簡易保険」というパンフレットをもらいまして、最近の簡易保険全体の動きというのがこれでよくわかりました。たとえばこの「くらしに結びついた資金」、こういうのを見ますと、住宅、交通、電力以下ずっと幾つか項目があげてございます。それからこの運用についてはむずかしい法律がありまして、積立金は左に掲げるものに運用するという、運用の範囲というやつがきわめて限られているわけです。もっと利回りのいいものがあってもそれが買えないようなことになっているわけです。さっき局長がはからずも言ったようなガスの株や社債、こういったものが取得できないといったような、こんなべらぼうな法律がまだあるのですね。だからこの運用の範囲というものを、この法律を変えなければだめなんだ。それでもっと効率的な資金運用というものを考えなければこれはだめですよ。それで、ここの「政府関係機関を通じて国民各層の利益のために」というところに、住宅金融公庫、中小企業金融公庫、農林漁業金融公庫、こういう幾つかのところに融資をした額が載っております。それから「社会資本充実のために」というので、日本国有鉄道、電電公社、そういうふうな株の取得を−法律に基づくものですが、取得できる。そこにどれくらいの金が回っているかというのが出ております。それで一体この日本国有鉄道以下、ここに掲げられております社債あるいは公債、こういったものの利回りで一番いいのはどこですか。それから上の住宅金融公庫以下、たまたまありますから、その順序でけっこうですからこれの利回りというのはどのくらいになってきているわけですか。
#63
○政府委員(中田正一君) 逐次申し上げますが、この中で一番よろしいのは現在のところは道路公団などは七分四厘七毛というので高くなっております。住宅金融公庫の場合には六分五厘でございます。それから中小企業金融公庫の場合も同じ六分五厘、農林漁業金融公庫も六分五厘、それから国民金融公庫の場合も六分五厘、次の日本住宅公団、これは高うございまして、貸し付けの場合七分、債券の場合に七分四厘七毛八糸、次に商工組合中央金庫の場合ですが、これも大体七分程度でございます。それから日本不動産銀行、これは短期の融資でございまして、これはときによって違いますが、高いときには九分ぐらいになるわけでございます、あるいは現在は八分弱、七分九厘ぐらいで運用されております。それから私立学校の振興、これは私学振興財団でございます、これは六分五厘でございます。次の欄の日本国有鉄道の場合は、これは貸し付けが七分、債券で七分四厘七毛というのでわりあい高うございます。それから電源開発会社も国鉄と同じように七分ないし債券の場合には七分五厘二毛三糸ということになっております。日本道路公団、先ほど申し上げましたように、七分、それから七分四厘七毛、それから郵政事業特別会計、これは六分五厘です。それから首都高速道路公団、これは債券で七分四厘七毛八糸、それから北海道東北開発公庫、これはやはり七分から七分四厘七毛、それから電信電話公社、これは七分四厘七毛八糸、それから日本放送協会、これは最近はあまりございませんが、前のものでございますが、八分強ということでございます。阪神高速道路公団、これも七分四厘七毛八糸、それから電力会社、これは電力債ですが、短期というふうに限定されていますが、これは八分で非常によろしいわけでございます。したがいまして、簡易保険としては電力債の短期を長期のほうにもあるいはもう少し妙味ある運用をしたいというふうに考えておるわけでございます。
 大体以上のような状況でございます。
#64
○鈴木強君 まあこのほかにもいろいろと、株を買ったほうが有利だというような、そういうことから資金運用の範囲を拡張していきたいということもあると思うのですが、なかなかこれは、ここの第三条の制限がきちっと七項目に分かれてございますから、そうこの点を改正しない限りできないと思うのですが、これを見ましても、たとえば日本電信電話公社社債なんというのは七分四厘七毛八糸、日本放送協会が八分ということですね。ところが四十五年三月末現在のこれに対する資金融資の面を見ると、首都高速道路公団とか、帝都高速度交通営団とか、ここいらが五百何十億ですか、約六百億ぐらいですかね、あと、地下鉄が四百億ぐらいですか、三百五、六十億かな、それで利息のいい電電公社債とか日本放送協会などはまだ五十億も足らないような少ない額なんですね。この点は、運用法の中で別に制限を受けているわけじゃないでしょう。こういうものをもう少し率のいいものを買うという、そういう配慮はできないのですか、こういう決定はだれがしているのですか、毎年毎年どこへ幾らやるというのは。
#65
○政府委員(中田正一君) 長期の運用につきましては、毎年十二月に政府の予算案をきめますときに、資金運用審議会にはかりまして簡保資金については郵政大臣、資金運用部資金については大蔵大臣がきめていく、総合調整、これはいろいろ大蔵省と話し合いながらやっていくわけでございます。そういうことで、簡易保険の場合には道路公団に四十六年度の運用計画では一千億円ほど融資というか、分担しましょうということで、できるだけそういった財投計画の中でも高利回りのほうに融資するという努力をしておるわけでございます。
#66
○鈴木強君 ですから、これはここできめたのは審議会のほうに報告をするということになっていますね。ですから、総体の資金を、運用部資金と簡保資金とこう並べて大臣の権限であるものと、また大臣と協議しなければならないようなものと錯綜していると思いますね、そういうときにできるだけこれは、道路公団七分四厘七毛ですからね、これが一千億入ったということは、これは一つの努力として評価していいと思うのですけれども、なおそれよりもいいものがあるわけだ、電電債とかNHK、NHKのほうも予算で大体借り入れ金規模をきめますからそういう関係もあってそうたくさんは借りられないと思うのですけれども、電電の場合だったらこれは政府がきめた公募債のワクの中で買わなければならぬということもないわけでしょうから、公社債というものを、電電債というものを、金利をよくするために、利回りをよくするために保有することは、これはかまわないわけでしょう、そういうふうな努力がこの中でやれるのじゃないですか。もう少し郵政大臣の権限の中でやれるのじゃないですか、その辺のくふうをしながら全体としての、こうやったらいいということは十二月にいろいろと御検討なさって審議会に持ち込まれていくと思うのですけれども、そういうふうな努力をもう一段とやっていただいて、何とか有利な利回りをここで確保したいものだとつくづく思うわけです。大臣もお聞き取りいただいて、大体問題点はわかったと思うのですけれども、ぜひひとつ、永岡委員のお答えがありましたからそれに尽きると思いますけれども、もう一つ大臣からこの点に対する御所見を承りたいと思います。
#67
○国務大臣(井出一太郎君) 鈴木委員、主として運用の問題に掘り下げて御質問でございまして、私もずっと承っておってたいへん同感であります。まあ、保険の仕事というものは、これは一つの事業経営でございますから、ただ、国家信用の上に、あるいは全国二万に近いと言われる郵便局職員が、これは保険従事員としたらたいへん質のいい、また組織的な機構を持っておるわけでございまして、その上に安住しておるというのではいかぬわけでございます。ですから、民間の競争原理を導入した熾烈な保険獲得競争というふうなものを目のあたりにいたしますと、それと全く同列というわけにはいかないにしましても、よほど私はくふうの余地があるだろうという感じを持っております。したがいまして、さっき永岡委員にお答えしましたように、問題はもう少し、このように日ごろ大蔵省の壁が厚いにしても、これを常に意識しながら、どうやったらこの一角をくずし得るかというところへねらいを定めながらひとつやるべき事柄だと、こう思うわけでございます。これは一般論でありますが、この国会近く終了いたしまするが、国会でずっと御審議をいただきましたことを総括をして、問題点は各局別に何であったか、そうしてその中の重点問題は何だと、こういう整理をしまして、国会が終わったからと言うて急に安心してしまってあとのんびりしているのではいけませんから、そういうひとつ配慮をしながら先生方の御要望にもこたえてまいりたい、こう思っております。
#68
○鈴木強君 これは非常にいいアイデアを大臣からお聞きしました。確かにそういうふうに整理をしていただいておきますれば、その点それぞれの局別に、ふだんにわれわれの気持ちを体して仕事をやってもらえると思いますし、また附帯決議等もありますし、こういうものをてこにして大蔵省に向かっていくことも必要ですし、政府全体として理解を深めることも大臣としてふだんからやっていただければ政治がよりよくなります。簡易保険についても、少なくとも民保の線までは利回りを上げていく。なるほど簡保はいいわいと国民から信頼され、愛され、なお積極的に入っていこうというような、そういう気持ちの持てる簡保にわれわれもしたいと思いますから、心からいまの大臣のお考えについて非常にわれわれも感心いたしましたし、ぜひこれを実行に移していただきたい、こう思います。
 それから、時間が一時間というふうな話ですから、+分な質問ができませんので、もう一つ個々の条文についての御説明を伺う前に伺いたいのですが、実は、簡易保険の保険料の集金のことですけれども、これは郵便局の係の方々がたいへん御苦労をされて個別集金をされております。これはたいへんなことだと思います。犬にほえられてかみつかれることもあるでしょうし、何回行っても留守でお困りになることもあるでしょうから、その募集に対する努力というものは、これは国民みんなが感謝をしていると思うのです。こういう個別集金の方法が一つございますね。
 それから被保険者の契約者の皆さんに何十人かあるいは何百人か一緒になっていただいて、そこに何か組織をつくって、そうしてそういう組織の方々にまとめて集金をしていただいて、これを郵便局に一括して払い込むという方法もとっておりますね。これは約款の中に、そういうふうにきめてあると思うのですが、現状こういうふうな組織にお願いをして、協力をしていただいて集金をやっている団体が全国で幾つあるか。その中に加盟をしておる会員というと、おかしいのですけれども、人たちが何人ぐらいおるのか。それから、そこで集めていただく保険料というのは一体件数にして何件あって、保険料にしてどのくらいの額になるか、それがおわかりでしたら教えてもらいたいと思うのです。
#69
○政府委員(中田正一君) 現在簡易保険の契約件数はおよそ四千五百万件でございますが、そのうちで実際に保険料払い込み中の契約件数はほぼ四千万件でございます。と申しますのは、一定の年数だけ払い込んであとは払い込まないというような保険もございますので、払い込みを要するものが四千万件、そのうち団体をつくっていただいて、団体の中で集金していただくというようなことで取り運んでおる件数が、これは千三百四十万件ということでございますが、したがいまして、大体払い込みを要する契約のうち三分の一は団体払い込みでもって処理しておる。この分だけ事業経営上集金の手数が省ける、合理化がはかられておるわけでございます。この場合には、もちろんそういった団体の方々にもその利益を還元するということで保険料の七分を割り引く仕組みになっております。そうして、この割り引いたもので団体でいろいろの施設を講じていただくというような仕組みになっております。とにかく払い込みを要する保険契約のうち三分の一近くが団体払い込みで行なわれておるという状況でございます。
#70
○鈴木強君 この四千五百万件のうち、実際に保険料を集めておる四千万件ですね、この四千万件の中で、三カ月、六カ月、一年、一年半というように一括して払い込む加入契約があると思いますね。そういうものは、期間は別として、前納式のものはどのくらいございますか。
#71
○政府委員(中田正一君) 先ほど申し上げましたのは、団体的な処理でもって経営の合理化がはかられるという面でございますが、一方、個別に集金する場合でも、月掛け集金のものを三カ月、あるいは六カ月、一年と、そういうふうにして合理化できているのは、残りの団体以外の保険契約の中のおよそ二割程度のように把握しております。
#72
○鈴木強君 件数はわからないですか、なかったらあとでもいいですが……。それじゃあとで四千万件の中から千三百四十万件引いて残りの二千六百六十万件のうち大体二割ということだが、大体二割ということじゃなくて、件数正確なところをあとで説明してもらいたいと思います。
 それからもう一つは、四千万件から集まる保険料ですね、保険料の総額というのは何ぼになるか、二兆何ぼですか、幾らになりますかね。それから団体集金の千三百四十万件の保険料収入というものはどのくらいになりますか、わかっておりますか。
#73
○政府委員(中田正一君) 団体払い込みの保険料は大体二百億円程度でございます。
 それから年払いあるいは半年払い、そういった前納のものにつきましてはちょっとただいま資料手持ちしておりませんので、後刻作成して提出したいと思います。
#74
○鈴木強君 ちょっといまの金額との関連で、おたくでいただいた「簡易保険」の三七ページ、この中に、「のびる収入」というところに、一日――二十億、四十四年度一年間に四千六百四十二億円の保険料をお預かりし、千二百六十九億円の利息収入をあげていますと、これは四十四年度一年間ですね。ですから四千六百五十二億円、そうなりますと、さっきの千三百四十万件で二百億というのは少し合わないですね。三分の一としてもそんなに少ないはずはないと思うのです。これは非常に契約の保険金が少ないものが団体保険としてやっているのでしょうか。
#75
○政府委員(中田正一君) 先ほどの私の説明が不十分でございましたので補足いたしますが、先ほどの二百億と申しましたのは、これは保険契約についての仕組みでございまして、月額保険料でございますので、年間にいたしますと十二倍になるというわけでございますので、説明不足でございました。
#76
○鈴木強君 そうすると二千四百億ということですか。
#77
○政府委員(中田正一君) 大体その程度の数字になろうと思います。
#78
○鈴木強君 ですから、まあ大体四十五年、四十六年と累積していって、いまは一年間に何ぼであるということがいまここでわからないわけですね。だからあとでそれは知らせるということですか。−それで、次に実際にはこの団体集金をやる場合の集め方ですね。その集め方はどうなっていますか、これは。
#79
○政府委員(中田正一君) この保険料を団体で払い込むという場合にいろいろの形態がございます。その団体が職域団体である場合、まあこの場合には、職場で月の給与を支払う場合にそこから一括して差し引いて、それを郵便局のほうへ払い込むというようなやり方、職域団体の場合には、大体そういうことでございます。次に、地域団体の場合には、その団体の中で集金の人をきめ合いまして、団体内で取りまとめて、それを特定の月に定めの日までに郵便局に払い込むというようなやり方、大体この二通りでございます。
#80
○鈴木強君 そうしたら、その職域団体の集め方と地域団体の集め方、全国でもって千三百四十万件を集めていただいているのですが、その団体の数と集め方の実態というのをどう把握していますか。
#81
○政府委員(中田正一君) 団体の数は二十四万五千組というふうに把握しております。したがいまして、一つの団体の平均の件数は五十四件ということになっておりますが、まあこれは職域団体、地域団体その他の団体を込めての数字でございますので、職域団体などについては団体当たりの保険契約数がもっと多いだろうと思います。地域団体の場合には、わりあい少ないというようなことでございます。で、この場合に集金の方法、そういったものは、関係の郵便局において十分その団体と打ち合わせをいたしまして、問題のないように取り運ばれるように郵便局ごとに把握しているわけでございます。
#82
○鈴木強君 本省で一括――この二十四万五千組というのは、これは組織の数だと思うのですがね、団体の。それが大きく分けてケースとしてみて、たとえば一つのグループが一カ月に一ぺんどなたかが、私が今月は集めようということになって、集金人にかわってやるわけでしょう。で、まあ一週間か二週間かけて集める。その集めた金を一体いつ郵便局に払い込むかというようなこと、たとえば十日でやっているところもあるだろうし、二週間のところもあるだろうし、あるいは一月分月の初めに集めて三十一日に郵便局に払い込むというようなケースもあるかもしれませんよ。一体、そういう個々まちまちの払い込み方法というものがどうなっているかという実態を調べたことがありますか。
#83
○政府委員(中田正一君) 本省におきましては具体的にそこまでは把握しておりません。郵政局段階においてはもう少し把握できているかと思いますが、まあこれは大体のいままでの動きからわれわれが把握しておりますのは、職域団体の場合には、これはもう集金してから払い込むまでの日数は非常に少ない。これはもう二、三日の間に月給日に集金して次に払い込むようにするわけですから、これは日数は少ない。地域団体の場合には、これはある程度の日数を要しておる。一週間か十日ぐらいかかっておるのではなかろうかというふうに把握しておりますが、詳細についてはそういった調査もしておりません。
#84
○鈴木強君 これは大臣、たいへん大事な問題が内臓しているのですよ。ですから、あなたの意見も聞きたいのですが、たとえばある地域の団体で、二週間に一度だれかが、二週間ぐらいの期間を区切ってだれかが集金をするわけです。団体の中のだれかがですね。そうして七分の配当金をもらうわけですね。二千四百億の七分であったら百六十八億ですわね。年間にするとそれだけのものがとにかく還元されてくるわけでしょう。それはそれでいいですね。当然報酬として、手数料として出ていくのはいいですが、問題は十四日の日にある集金屋さんが会員のところへ行って保険料を預かりますね。そうして実際に払い込むのが三十日としますね。そうすると、十六日間はそこにとめおくわけですね。とめておきまして、そうして今度その間にも失効になるとか、死んだ場合でも二年に達しないようなことが起きてくるかもしれませんね。ところがその計算のしかたは、郵便局に払い込んだ時が当然この集金した日になるわけですわね。だけれども、実際に会員は十四日の日に取りに来て払ってあるのですから、自分はもう払い込んだと、こう思っているわけですよ。ところが、実際には三十日ということになれば、十六日間というものは宙に浮いているわけだ。そうしてその間に、二年に達しないうちに死んでしまった。そうすると全額もらえないというようなことが出るわけですね。そのときには、私はもう集金人が来て郵便局の人と同じだと思って十四日に払った。極端に言ったら、かりに十七日に死んだ場合、払い込んだのが十八日ですとだめですと、こういうことになるわけですよ。極端に言ったら、一日に集金してそれを三十一日まで持っていて、三十一日に郵便局に払い込めば、まるまる一カ月間、たとえば十万円、二十万円でもその金は運転資金として生きてくる。その間に盗難事件が起きる。こういう事件は具体的にあるのですよ。それはせっかく郵政省に協力して集金人の代理をしてやろうと思って協力をしているのですけれども、その人がたとえば盗難にあった。その金の保管のしかたは各個人なり団体の責任によってやっているでしょうね。郵政省は関知しない、かってにしなさい、こういうことになるわけですね。だからある程度そういう場合に、たとえば期限を区切って、たいへんだけれども、五日間後に持って行くとか、もっとできれば集金した次の日にはやってもらうとか、あるいはおそくとも二日後にやってもらうとか、そういう期限をはっきりつけさせることが私は必要だと思う。ところが、それが約款上はないでしょう、期限は。そういうところに問題が残っているのですよ。そのために現に二十万円の集金した金をどろぼうにとられて、その人は路頭に迷っているわけです。それは制度の運用上のミスですよ。もっとそこらはきびしいやり方をきめてできるだけ集金した日になるべく近い日に入金ができるように、郵便局へ。そういう運用上の取り計らいをしなければ、これは事故はどんどんと起きてきますよ。だからそういうときにその会員の人たちはできるならば、七分のそういう配当金があるんだから、金額は何ぼになるかわりませんけれども、そういうものをひとつ肩がわりにしてある程度自動的にその七分の分だけは金が郵便局に入ったというふうな形に振替制度というものをつくったらどうか、こういうことを真剣に考えている有識者もいるわけですよ。そういう人たちの考え方に耳を傾けて、もう少し私は、職域あるいは地域団体の皆さんに協力をしていただいているんだけれども、結果的に見ると、そういう事故が起きても郵政省は冷たい。そのときに何もしてくれなかったという不満を持たれることになるわけですよ。ですから、これは大臣、即刻この運用について検討してみてくれませんか。私の希望は、できるだけ自動振替制度というようなことができるならばそういうこともひとつ含めてやっていただいて、できるだけ集金日に近い日に納入していただくというようなことにして、できるだけ現金は保管しないようにする、またもし保管するならば、その保管のしかたについては、もちろんその団体に責任を持ってもらうのですけれども、もう少し組織的にしっかりしたものをつくっておいていただいて、そして郵便貯金なり何なり何日間であってもやるとか、あるいは銀行の当座預金に何日でも入れておくとか、そういう資金管理の、現金管理の面については、これは人ごとではなくて自分がやる金だと思って、そういう団体の人たちにももう少しその辺の現金管理についても検討していただくようなことを、積極的に郵政省は下部の機関まで動員してやるべきですよ、これは。これはもっともと思うでしょう、大臣どうですかね、ぜひこれはやってもらいたい。
#85
○国務大臣(井出一太郎君) 私も事務当局側の事情をもう少しつぶさに聞いてみる必要があろうと思いますが、鈴木さんおっしゃるような事態であるとするならば、これは十分注意しなければならぬ問題を含んでおると思います。まあここで私詳しいことを申し上げる資料は持っておりませんが、十分これは研究いたしまして、この間ミスのないように、これはおそらく民間だってそういった団体加入みたいなことはやっている例もありましょう。そういう集金の方法などもどうやっているか、そこらも研究してみる必要があろうと思いますし、そういう点、御指摘のような線に沿うて十分に検討をいたします。
#86
○鈴木強君 これはぜひひとつ早急に取っ組んでおいていただきたい。これは局長もまた事務当局の最高責任者ですから、いま私の申し上げたことは事実に偽りないですよ、そのとおりです、間違いない、だから即刻これは検討してくださいよ。こんなずさんな運営を黙って見ていることはないですよ。そうしないとせっかくの協力関係というのが悪くなっちゃいますよ。
#87
○政府委員(中田正一君) 十分検討いたします。
#88
○鈴木強君 それでは、もうあと十分程度しかないそうですから、私はまだ、簡易保険に入って、そして、わずかな掛け金ですけれども一生懸命かけておるんだが、満期がきたことを知らないで保険金を取らないでおるような性質のものもたくさんあると思うのです。たしか五年で受け取らない場合には時効になるようになっていると思います。そういうふうな、まだ受けとらないで宙に迷っている保険金ですね、こういうものは件数にしてどのくらいあるか、額にしてどのくらいあるか、この点をひとつ資料がありましたら御説明してください。
#89
○政府委員(中田正一君) 昭和四十四年度におきまして、件数で五万三千五百件、金額にいたしまして、これは保険金額でございますが、九千九百六十九万円でございまして、四十五年度においては件数で四万一千件、保険金額で一億円でございます。
#90
○鈴木強君 これらの、満期がきてまだ受け取っておらない保険の扱いについてはふだんどういうような周知をされているのですか。こういうふうにまだ皆さん満期になったのをお気づきにならないでしょうけれども、満期になっていますから、もう一回ひとつたんすのすみでもさがしてみてくださいというような、ふだんの、加入者に対するPRというものはどういうふうにやっておられますか。
#91
○政府委員(中田正一君) 簡易保険の満期の場合には、近く満期になりますからという通知を契約者の方に差し上げるのが原則になっております。先ほど申し上げました数字、時効完成後の件数とか、満期保険金は、これは何らかの事情によってそういった連絡ができない、その結果、時効完成してしまったというようなものでございます。
#92
○鈴木強君 だからそういうPRをしているのですかという、そういうものがありますからどうぞひとつ注意してさがしてみでくださいと、もう一回。そういうものはどういうような方法でやっていますかと聞いているのです。
#93
○政府委員(中田正一君) 繰り返しますが、個々の契約者については郵便局から連絡申し上げるようにしておりますが、一般的に、こういう契約が時効完成している、であるから、こういう方はお申し出くださいというようなPRは若干欠けているかと思います。十分そういう点もこれから取り進めていかなければならぬというふうに思います。
#94
○鈴木強君 たとえばわれわれが郵便局の窓口に行ってたまりのところで、書類を、あすこに張ってある宣伝ビラを見ますけれども、不幸にして私そういうもの見たことないですよ。だから時には注意を喚起するという意味では、どのくらいPRにかかるかわかりませんけれども、これを剰余金から出せばその分の還元は少なくなるということもあるかもしれないが、しかしまあいま私は四十四年、四十五年しか聞きませんけれども、おそらくまだ五年間の時効になっているのは相当あると思うのです。何億という金がね。ですからそういうものを含めて、もう少し親切にそういう喚起をしてみたらどうでしょうか。どのくらい金がかかるか知りませんけれども、それをひとつ積極的に窓口に掲示するなり時には新聞広告なり出して、この利用者の方々に注意を喚起するなり、そういうふうな方法をおとりになったらどうかと思うのですがね。
#95
○政府委員(中田正一君) 全く同感でございます。現在郵便については外国郵便物の場合などには、あて先が不明で配達できないというような場合には、国元へ戻す前に局内に掲示したりあるいは新聞などにいろいろ掲載したりするような配意をしていますが、簡易保険の場合についても、御指摘のようなことで検討してみたいと思います。
#96
○鈴木強君 検討してひとつこの次にはどうやりましたという答弁ができるようにしておいてくださいね。
 それからもう一つ、第三十五条の第一項が今度変わりますがね、「二年」が「一年」に変わるのですが、このうちですね、第二号の被保険者となった日から、いままでは二年経過後に自殺したときには保険金は払っておったわけですね。これを一年にしたということはこれはどういう趣旨なんでしょうか。それから現在までに自殺によって支払いをしたという簡易保険の件数はどのくらいになっておりますか。それからもう一つは支払い金額ですね、保険金の。これはどんなふうになっておりますか、資料があれは――なければまたあとで……。
#97
○政府委員(中田正一君) 第三十五条の規定でございますが、従来の二年を一年にしたという趣旨は、まあ自殺をはかってから保険契約に加入する、そして保険金を遺族のために、となりましょうか、支払わしめるというようなことは、これはもう保険の趣旨からいっても、また一般の道徳的観念からいっても許されないということで、従来二年という規定になっているわけでございますが、しかし、いろいろ最近の実情を見ますというと、自殺というのはよほど差し迫った場合のことでありまして、自殺を計画してから保険契約というものはあまりないようでありますし、まあ民間保険なども最近は二年を一年にしたというようなことにかんがみまして、簡易保険の場合にも一年にして格別道徳的な問題がそれによって起きないであろうというようなことで一年にしたわけでございます。
 なお、件数でございますが、昭和四十四年度の数字でございますが、二年以内に自殺したために保険金を支払わなかったという件数がおおよそ三百五十件でございます。片や二年以上たっておりますために保険金を支払った自殺者の件数が五千件ということになっております。
#98
○鈴木強君 金額は。
#99
○政府委員(中田正一君) 二年以上たってから自殺したものに支払った金額は六億五千八百万円でございます。二年以内に自殺したために、支払うべきでありましたけれども、免責のために支払わなかったものが一億二千万円でございます。
#100
○鈴木強君 この二年を一年にしたということ、これはちょっと理由がよくわからないんですが、原則として――これは原則論で、私がまあ十日後に自殺するということを決意するわけですね。そして郵便局の窓口へ行って、そんなことは言わないで、一番最高の保険に入りますね。これは十日後じゃだめだけれども、一年後に、一年ちょっと過ぎに自殺すると決意して、それで保険の契約にいって、そして保険契約をして死んだら遺族が取るとか、そういうことは、これはちょっと非常識な、例になるかどうかおかしいような例で非常に恐縮ですが、そういうようなことがなきにしもあらずですね。それはわからないですね、対外的には、外見的には。そういうものは一体、保険の対象にはならぬのですか。極端に言ったら、自殺ということを考えて保険契約をしようという人は、これは原則としてそういうものがわかればお断わりするというのが筋ですが、自殺するのですが保険に入りますと言ったらどうなんですか。
#101
○政府委員(中田正一君) はっきりと自殺を計画をして、それから契約を申し込まれたというような場合には、これは拒絶できると思います。公序良俗に反するというようなことで、そういう場合には拒絶できると思います。まあしかし、実際の状況から見ますと、数多くの人の中には、ほんとうに思い立って計画をする、それから保険契約を締結するということもなきにしもあらずだと思いますが、それは大体十日とか一月とか、そういうときに思いついての場合だろうと思いますが、まあ大体半年、一年くらいになりますというと、そういった最初の計画もこれは平常な状態に戻って、そういう計画と自殺が結びつくというのはないのではないだろうか。やはり自殺というのは、別な面から、精神錯乱とか、あるいはやむにやまれない状態、そういう保険金の問題とは別個の面から出てくるのじゃなかろうかということで、今回、むしろそういう人の家族のことも考えて、一年に短縮したらばという案でございます。
#102
○鈴木強君 これは自殺する人には都合のいい改正ですね、そうですが。たとえば二年の場合には、被保険者になった日から二年を経過する前に自殺したときには支払いには応じませんよと、今度は一年を経過する前に自殺した人には支払いませんが、それは自殺者に有利になる。なぜこれは二年を一年にしたかということです。やはりいま二年以上のほうで五千件の自殺者が簡易保険に入っているものが実際にあるわけでしょう。だからして、もう根本的には、自殺を考えた者は契約を拒否するというのですから、そういう精神からいえば、二年を三年にするならわかるが、ところが、二年を一年にして、自殺を早くしてください、そのほうが有利ですよということを奨励することになるが、おかしいよ。どういう理論づけですか。自殺ということと保険との関係が基本的にのみ込めないのかもしれないが、民保もやっているからということですが、どうも自殺が保険の対象になるかどうかという基本的な問題についてまだよく理解できていないからこういう質問が飛び出しますが、私によくわかるように、なおさらあなた商売だから、人に聞かれたらどうしますか。
#103
○政府委員(中田正一君) 今回の措置は格別自殺を奨励するというような趣旨ではなく、もっぱら自殺者の遺族の心情を思いまして、二年を一年に短縮するのが実態に合うのじゃないだろうか。ほんとうに自殺を計画して保険契約を締結するというようなことでありますれば、これは短縮するということはまことにおかしなことでありますが、いろいろ最近の社会事情その他から、自殺ということが保険契約と別個の面から出ている、精神錯乱とか、そういう面から出ているのです。その場合には、自殺者のためばかりでなしに、その方の家族、遺族のために、もう少し、そういう措置のほうがよろしいのじゃなかろうかという趣旨でございます。
#104
○鈴木強君 私もまだ不勉強で、自殺の実態というものを調べていないのですが、これを考える場合には、おそらく全体として何千件、何万件かの自殺があるが、スウェーデンと並んで日本は老人の自殺が多くなったということを聞いておりますが、一体日本じゅうでどのくらい自殺者があって、その自殺者というのは、残された遺族の生活実態がどうなのか、それから自殺の動機はどういうものか、これはいろいろ分析するとわかると思います。たとえば、うんと大金持ちであって、いろいろな事情で自殺した、その遺族の社会保障が確立していないということで同情して支払うということも、そういう例のときにはおかしいが、そういう自殺の実態をどういうふうに郵政省は把握して、そして二年を一年にしたのですか。そういう実態をつかんでいますか。つかんでいたら教えてください。
#105
○政府委員(中田正一君) 格別自殺についてそれほど研究しているわけではございませんが、自殺者の総数というものは、これは最近の資料によりますというと、一万四千何がしということでございまして、年間死亡者の二・一%というような数字になっておるようでございます。まあその場合の自殺の原因、自殺の動機、そこまではなかなか調査研究しておりません。
#106
○鈴木強君 遺族の実態はどうですか、生活の実態というのは。
#107
○政府委員(中田正一君) そこまで十分まだ検討、把握しておりませんから……。
#108
○鈴木強君 まあこういうのは原則論にどうしても戻る傾向が出てきますからね。ですから二年を一年にするということも、おそらく民保がそういうふうになっておるからそれに合わしたのだということですけれども、ただそれだけの観念ではなくて、もう少し深い検討をして、われわれがここでなるほどそうか、そういう遺族の実態かと、それは気の毒だと、まだ社会保障制度が確立されておらない、だから二年を一年にしてそういう際にぜひ見てやる、皆さんのほうで具体的なデータを示せば、もうこれ以上質問しません。そういうことがわからぬものですから、どうも保険と自殺との結びつきが、原則としては自殺するという者については払わぬという、事前にわかればそういう関係もあるわけでしょう。ですから、ちょっとくどいようですけれども質問しているわけですよ。ですから、どうかもう少し実態を御調査なすっておいていただいたらどうか、こう思います。
 予定の時間をちょっと私食い込みましたので、まだ実はかなり疑問の点はありますけれども、それは永岡委員のおっしゃるように、私どもは原則的に賛成の法案ですから、より内容をよくしたいということで意見を申し上げたいと思ったし、また実態も知りたいと思ったのですけれども、またいろんな機会があると思いますから、その機会に譲って、私の質問をこれで終わります。
#109
○塩出啓典君 それでは最初に、この終身保険がいままでは死ななければもらえなかったのを一定期間生存してももらえるようにしたと、これは大体何ぼまで、一定期間というものは何歳まででございますか。これちょっと私、不勉強で幼稚な質問かもしれませんが、これは自分の指定する期間でいいのか、あるいは六十歳なら六十歳できまっているのか。
#110
○政府委員(中田正一君) 現在あります終身保険には二通りございまして、加入年齢が五十歳から六十五歳までで保険料払い込み期間は十年、こういう終身保険と、それからもう一つは、二十歳から六十五歳までに入る、そしてこの場合には、保険料の払い込みは限定せずに生きている間、全期間だという二通りございます。しかし実際の需要から申しますというと、後者は非常に魅力はないというか、少のうございまして、大体が十年払い込み、五十歳から六十五歳までというのが大宗でございます。したがいまして、今回の終身保険の手直しも、この十年払い込み、五十才から六十五歳までというものを対象にいたしまして、そして今回は、契約効力発生後十年たったらば保険金額の二割相当額、二十年たったらば三割相当額を支払うというわけでございます。したがいまして、たとえば五十五歳で加入された場合には、六十五歳になった場合に保険金の二割、それから七十五歳になった場合に三割、そして残りを死亡された場合に遺族の方にお支払いをする、そういう仕組みにしたらばどうかという案でございます。
#111
○塩出啓典君 三十年はないのですね、二十年で五割もらえるわけですね。あとはもう死ぬまでもらえない。その中間はないわけですね。三十年でたとえば七割とか、そういうのはないわけですか。
#112
○政府委員(中田正一君) これは、そういった具体的な問題は約款できめさせていただきたいと思いますので、つくろうと思えばいろいろのものがつくれるわけでございますが、現在の五十歳から六十五歳までのこの終身保険を手直ししよう――でありますので、一番若くして入られて、五十歳で入られても二十年たてば七十歳、大体現在の平均寿命が男子の場合は六十九歳でございますので、まあ二十年で七十歳、三十年という場合には八十歳になりますので、これはまあ生存中にということをいわずにでも、大体実際には二十年でうまくいくのじゃないだろうか……。
#113
○塩出啓典君 そうすると、いまのお話では、もうすでに終身保険には二種類あって、いわゆる十年のやつがあったわけですね。それが今度十五条を改正するということは一いままでのは十年たてばもらえておったわけでしょう。そうすると、ぼくが思うのは、いまお話聞いたら五十歳から六十五歳で入って十年で満期になるもの、それと今回のとでは、それは約款における違いであって、こういう法律の改正というものは、もしやらなければならぬとすれば、すでに前にやっておかなければならなかったのではないかと思いますが、それはどうなんですか。
#114
○政府委員(中田正一君) 現在の終身保険は、保険料払い込み期間が十年、そして加入年齢は五十歳から六十五歳まででありまして、保険金を支払うのは、終身保険でございますので死亡しなければもらえない。
   〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕
保険料の払い込みだけ十年間で、あとは払い込まなくてもよろしいという仕組みでございますので、やはり新しく生存中に支払うためには法律の改正を要するわけでございます。
#115
○塩出啓典君 次の養老保険で、被保険者が保険期間中、一定期間生存したことによっても保険金の支払いをする養老保険制度を設ける、これはおそらく子供さんが高校へ行くときとかあるいは大学に行く、そのときにもらえるように、そういう意味で、一定期間というのは、そういう子供さんが進学する時期に合わして申し込めばいい、そういうようになっておるわけですが、ちょっとこのあたり内容を……。
#116
○政府委員(中田正一君) 法律の改正で非常に複雑というか、わかりにくい表現になっておりますが、御指摘のように学資保険を想定して、養老保険の中にも、満期の前に一定の期間たったらば生存保険金が支払えるようにという規定を設けようとするものでございます。
#117
○塩出啓典君 それからその次の、保険契約者が死亡したときには、将来の保険料の払い込みを要しないで約定保険金の支払いを保障する養老保険を新たに実施する、なかなかこれよくわからないのですけれども、内容はどういうことなんでしょうか。
#118
○政府委員(中田正一君) 今回考えております学資保険は、子供が大学あるいは高等学校入学時にまとめて保険金が支払われる、いわば長期の貯蓄でございますが、これは普通の養老保険とあまり変わりがないわけでございますが、保険契約者、大体まあ父親か母親になると思いますが、保険契約者が途中で死亡した場合には、もう保険料は払い込まなくてもけっこうでございますと、将来の保険金だけはお支払い申し上げますと、そういうものを考えておるわけでございます。そのための要項が先ほど御指摘のような条項になるわけでございます。
#119
○塩出啓典君 なかなかいい考えですね。そうすると、これに入っておけば親が死んでも子供の学資は保障されると、金額これ何ぼになるんですか。高校の場合と大学の場合と、大体最高は何ぼあるんですか。
#120
○政府委員(中田正一君) 学資保険としての最高、格別、学資保険なるがゆえに幾らと押えておりません。したがいまして、現在の簡易保険の最高制限額の範囲内で御加入できるわけです。最高は二百万円でございます。被保険者一人について二百万円でございます。ただ、まあ実際の学資としての必要からいえば百万程度で足りるという方が大多数ではなかろうかと思っております。
#121
○塩出啓典君 そうすると、子供が高校に行って大学に行くと、そうした場合に、高校のときは大体五十万ぐらい要ると、大学は百五十万要ると、そうすると一つの保険を二期に分けてもらえるようにもできるわけですか。
#122
○政府委員(中田正一君) 子供が小さいときに、将来をおもんぱかって、大学入学時に百五十万ぐらいということで入ろうとされる方は百五十万契約していただければ、まあ高等学校のときにはその一割の十五万というものはお支払い申し上げますと、加入者の方が、いや高等学校のときに五十万、大学のときには百万、そういうものが必要なんだというふうに言われる場合には、これはまあ二つの保険を組み合わせて二百万の範囲内でお入りいただくことができると思います。
#123
○塩出啓典君 次に、廃疾保険金の支払いの中で、いわゆる身体障害者の範囲を今回、保険約款のほうに移すと、これは最近における社会情勢の推移にかんがみ、実情に即して機動的にその範囲を拡大していく必要があると、そういうことでございますが、これを見る限りは、約款のほうに記入しておいて――法律事項でなしに、そうして郵政大臣の判断でどんどん範囲を拡大して、いままではもらえなかった人にももらえるように、身体障害者に対するあたたかい配慮をしていこう、そういう意図だと私は判断しているわけですが、それでよろしいわけですか。
#124
○政府委員(中田正一君) ただいま御指摘のとおりの趣旨でございまして、現在は法律で具体的に列挙してございますので、それ以上の場合には法律を改正しなければならぬ。そういう場合には、そのことだけで法律改正してもよろしいわけでありますが、実際問題になりますと、なかなかそのことだけでの法律改正というのはむずかしいような場合がございます。そこで、約款に委任していただければ、さしむきは、言語障害あるいはそしゃく機能が全くなくなったという場合を当面考えておりますが、将来とも何らかそういう新しい事態に対して約款で直ちに措置できるようにしたいと、そういう趣旨でございます。
#125
○塩出啓典君 そうすると、いまさしあたっては、ここに、まあ法律には四十五条に四項目あるわけでございますが、これをすぐさま約款に移す。そのときに、いま言われた二つだけをつけ加えて、この法律が適用されるときから直ちにそういうのを加えて拡大すると、そういうことでございますか。
#126
○政府委員(中田正一君) さようでございます。その約款で、現在法律で規定されることはもちろん規定いたします。それに、全く言語機能がなくなった、そしゃく機能がなくなったというものをつけ加え、そしてその点については、法律が成立した暁には七月一日からそういう約款を実施したいという計画でございます。
#127
○塩出啓典君 まあこれについては、かなり保険加入者の皆さんからも、もっともっとこういうように拡大してくれと、そういう要望がかなりあると思うのですが、ほかにはどういう要望があるわけですか、ここまで広げてもらいたいと。
#128
○政府委員(中田正一君) ただいま問題になりかけておりますのは、精神障害であるような場合、そういう場合にも廃疾保険金を支払ったらどうかという議論がございますが、問題になりますのは、廃疾保険金の支払いは将来回復の見込みがないというような場合でありますので、精神障害などの場合は、そのときだけではなかなか将来を判断できないというむずかしい問題がございますので、これはなお検討したいと思っております。そういった事例などについても問題になりかけております。
#129
○塩出啓典君 まあそのような点、ひとつ身体障害者の、あるいはそういう加入者の皆さんの御要望にこたえるように前向きに検討していただきたい、そのことを要望しておきます。
 それでですね、この昭和四十三年に、特色ある簡易保険とするための方策に関する答申というのが郵政審議会から出ておりまして、その中に、傷害保険とか学資保険とか疾病保険とか保険金増額保険、団体定期保険、簡易災害保険と、こういうのが六つ出ているわけでございます。傷害保険はすでに実施しているし、学資保険もこれで実施されたんじゃないかと思うのですが、あとのはまだ実施されているのか、されてないのか、郵政省として順次この答申の線に沿っていくんではないかとわれわれ考えているわけですけれども、今後どういう方向に進むのか、それをお聞かせいただきたいと思います。
#130
○政府委員(中田正一君) 昭和四十三年に郵政審議会から答申がありました事項のうち、御指摘のように、傷害特約については四十四年九月から実施いたしましたし、それから今回、学資保険について実施いたそうとしておりますが、その他についてはまだ片づいていないわけであります。疾病保険あるいは団体定期保険、増額保険あるいは簡易災害保険、そういったものがまだ残っておりますが、いろいろ簡易保険としてはまだ未開拓の分野でありますので、十分これから研究をしなくちゃならぬ面もございます。しかし逐次検討を進めていきたいと思います。
 なお、特色ある簡易保険という中に具体的には出ておりませんが、その中に流れる精神として保障を充実するようにという点がございます。そういう点にからみまして、特別養老の現在の二倍型のものを三倍型のものにしたいというようなことをさしむきの問題として考えておりますが、まあ最高制限額の引き上げとも関連して取り運んでいきたいというふうに思っております。
#131
○塩出啓典君 今回こういう学資保険あるいはまた養老保険等も一部内容が変わったわけでございますが、郵政省としてこれでだいぶまた契約をふやそうと、そういう目標を立てていらっしゃると思うのでございますが、大体それぞれ簡易保険の契約については毎年目標がちゃんとあるわけでございますが、これはどうでしょうか、これが制度として実施されるようになりましたら、大体どの程度を目標にやるつもりなのか、その目標はもうきまっているのですね。
#132
○政府委員(中田正一君) 学資保険、特別終身保険が発足した場合におきましても、格別、学資保険で何十万件、特別終身保険で何万件というようなそういう目標を設定する意図はございません。これは現在の新契約の中で、簡易保険の場合に、非常に幼少者、零歳から十数歳までの者を対象にした契約が多うございますので、学資保険ができますればそういったものが学資保険へ移行するであろう、あるいは現在の終身保険が特別終身保険のほうへ移行するであろう、その際に、質的に充実されましたので、若干ふえるということは期待しておりますが、そのためにあらかじめ目標を設定して進めるということは考えておりません。
#133
○塩出啓典君 それでこの学資保険の場合は、当然、小学校に子供さんが通っているとPTAがある、そうするとPTAを通じて一つの団体保険のようなそういう取り扱いもできるのじゃないかと思うのですが、そういう点はどうなりますか。PTAのおかあさん方が、そういう人たちが全部そろって加入した場合には、そういうのは一つの団体と認めるのか認めないのか、その点どうでしょうか。
#134
○政府委員(中田正一君) 現在でも保険料の払い込みの際に団体で処理していただくというような仕組みがございますが、PTAの方々が話し合われて学資保険に加入されるというような場合には、これは十分検討しなければいけませんけれども、それによって弊害がなければ、一つの団体として取り扱い、保険料の七分の割引というようなものでPTAの施設をつくっていただくというようなことも可能であろうというふうに思っております。
#135
○塩出啓典君 私が以前の委員会におきまして、新聞の投書で、非常にPTAがいわゆる団体保険で何か半ば押しつけみたいにやられた、そういう投書がございまして、その投書をもとにこの委員会でいろいろ御質問を申し上げたようなことがあると思うのでございます。やはりPTAの組織を通じて、そうしてしかも子供さんの将来の学資保険、そうなると非常に親は弱いと思うのですね。当然そういうところにやはり着目をしていくということは考えられるわけでありますが、まあ私は、それは決して全部が全部悪いわけではございませんが、やはり行き過ぎがあってはいけないと思うのですね。そうして、うちはほんとうはそういう余裕はないけれども、やむを得ずに無理やり入らせられたとか、そういうようなことがあってはならないと思いますし、そういう点、郵政省としてはこの保険の実施にあたってどういうことを注意事項として徹底するつもりなのか、そういう点はどう考えておられますか。
#136
○政府委員(中田正一君) 御指摘のとおり、契約締結の際に行き過ぎがあっては相ならぬわけでありますし、弊害の生じないように運営していきたいというふうに思います。学資保険創設にあたりましては、先ほども申しましたように、これによって件数をどれだけふやすというような、いわばノルマ的なものを設定するという考えはございません。現在の幼少者の保険がおのずからして学資保険のほうへ移行するであろうというようなことを期待し、また、学資保険でありますれば学資を確保するにふさわしいような金額、あまり、五万とか十万、こんなものでは学資保険の名に値しない、学資保険にふさわしいようなものを締結するようにというようなことでいろいろ指導したいというふうに思っております。
#137
○塩出啓典君 郵政大臣に要望しておきたいのでございますが、昨年の十二月三日に、保険料団体払い込み制度の取り扱いの適正化についてと、こういう通達を簡易保険局長から各郵政局長に出していただいたわけでございますが、今回の学資保険の実施にあたっても、特にPTAなんかとそういう関係もちろん深い問題でございますので、その点よく検討していただいて、せっかく国民の皆さんのための学資保険が、行き過ぎで父兄の皆さんにそういうさみしい思いを起こすようなことがあってはならないと思いますね。そういう点十分配慮をしていただいて、通達じゃなくて、何らかの形で、学資保険の加入についてはこういう点を注意しなければならないと、そういうような点をよく保険局長とも相談をしていただいて万全を期していただきたい。そのことを要望したいのでございますが、いかがですか。
#138
○国務大臣(井出一太郎君) この前、塩出さんがこの委員会で展開された質問、私、記憶しております。いまの御発言もたいへん行き届いた御注意だと、こう承りました。よく修学旅行の積み金などにも、それに参加できない子供がさみしい思いをしておるという、いろいろな例がございます。そんな意味で、この学資保険を実施するにあたりまして行き過ぎのないように、いまの御趣意を十分生かしてまいりたい、かように存じます。
#139
○塩出啓典君 前回、江戸川の局における団体取り扱いの問題について、委員会においていろいろ質問をさしていただいたわけでございますが、その後ただいま状態が非常によくなってきておると、われわれはそのように聞いておるわけでございますけれども、大体そのあたりの状況を、どういう指導をしてきたのか、その後どのように改善をされたのか、その点、郵政省として掌握している点がありましたら、ちょっと御説明を願いたい。
#140
○政府委員(中田正一君) 十二月の初めに文書で地方郵政局を指導いたしましたが、その後、年明けて三月に、郵政局の保険部長を集めて会議を行なった際、あるいはその他担当の課長を集めた際にも、江戸川の事例を引きまして保険料団体払い込み制度について問題ないようにということを十分指導いたしました。また、問題の江戸川局におきましては、団体の適正規模という点に留意いたしまして、あまり大きい団体は小さくするように再編成するとか、あるいは代表者についても、ほんとうにその団体の代表者を選ぶとか、また、団体構成員の同意を得る手続を明らかにするというようなことで個別に指導いたしまして、江戸川について大体指導どおりいっておると把握しております。まあその他、江戸川に限らず東京都内、似たような事情にある郵便局について江戸川同様の指導をいたしました。ただいまのところ順調に運用されているというふうに把握しておりますが、今後さらにそういう点を確かめながら万全を期していきたいというふうに考えております。
#141
○塩出啓典君 この江戸川局は、保険課長は加藤さんという方が課長にかわられたそうでございますが、まあ私どものところへ入っておる情報によりますと、非常にこの人は評判がよろしい。まず部下に対して非常に公平に接してくれる。それから各自の受け持ち区域内にある団体加入者の名簿ですね、そういうのがいままでは一部のそういう課長とか課長補佐とか、そういうところにしかなかったのが、今回は全部名簿を公開して、ほかの人の募集の利便にもつとめてくれておる。いままで特定の人しか見なかったのが、いまはだれでもその名簿は自由に見れるようにして、そうしてそれによってまた加入契約にいくとか、まあそういうように非常に業務面でも公明正大に努力をして、非常に従業員の皆さんも喜んでいる。まあこれはやはり郵政当局の指導よろしきを得てこのような状態になったことで、この件はひとつ郵政大臣も非常によく知っておいていただきたいと思うのでございますが……。
 で、まあ非常に江戸川局についてはそのようによくなっている、そのように聞いております。また私ども機会がありましたら一度お伺いしたいと思っておりますが、まあしかし他の局については必ずしもそうばかりではない。これは詳しいことはわかりませんが、やはり業務命令でもって職員に団体の集金をやらせているところとか、あるいは団体加入の規約趣意書がつくれずに団体事務処理が相変わらず課長のもとで行なわれているとか、あるいは募集の重点を高額契約として、団体払い込みにおいて指示がなされておる。まあ高額契約を目的に――この前ありましたようなそういうようなところが、まあ団体加入、たくさんの局であるために当局としてもなかなか目の届かない点もあるんではないかと思うのですけれども、そういうようなところがまだあるようでございますので、まあそういう点もひとつ十分指導していただいて、やはり簡易保険本来の正しいやり方でやったときに、やっぱり職場の皆さんもほんとうに張り切ってやっているわけだし、決してそういう行き過ぎをしなければ契約がとれない、そういう行のではないと思うのですね。そういうひとつ立場に立って、さらにこの江戸川局以外の局に対しても十分なる指導、監督をしていただきたい。そのことを私強く要望したいのでございますが、その点どうでしょうか。
#142
○政府委員(中田正一君) 御指摘のとおりでございまして、契約者の利益のためにという立場から事を進めていかなければならぬと思います。国営事業としての品位を保ち、国営事業としての信用をそこなうことのないように、簡易保険本来の趣旨に従って職員が活動するように指導を重ねてまいりたいというふうに思っております。
#143
○塩出啓典君 一番やはり問題は、私は、課長クラスというのですかね、そういうやはり幹部の姿勢が今回の江戸川の場合を見ても非常に問題じゃないかと思うのですね。課長とか課長補佐とか、そういうクラスがあまりにも成績第一主義になって、もう策も方法もないと一やはりそのクラスが一番、従業員の皆さんに対する影響も大きいし、ずっと局長さんとか上のほうになれば行き過ぎることはないと思うのですが、まあ課長クラスが一番行き過ぎが心配じゃないかと思うのですね。だから、そのあたりを、特に中堅幹部に対する指導というものをほんとうにがっちりやっていただいて――まあ、いつも言うように郵政当局としては少々行き過ぎても成績があがればいいんじゃないかと、そういう姿勢があったんではやはり簡易保険の今後末長い発展のためにもよくないと思いますし、そういう点はひとつ厳重な姿勢で特に中堅幹部に対する指導を十分していただきたい。そのことを要望しておきます。
 それから保険約款を――今回この法律の通過によりまして、いまの身体障害者の点を保険約款に加えなければなりませんし、いろいろ保険の約款の改正をこれ行なわなければならないと思うのでございますが、当局としては、この保険約款の改正というのは大体いつごろまでに行なうのか、そうして、その改正については、この法律の改正に付随しての改正と、それ以外にやはり改正すべき点もあるのじゃないかと思うのですがね、そういう点はどのように考えておられますか。
#144
○政府委員(中田正一君) この改正法律案が成立した暁には、廃疾保険金の問題等については七月一日から実施に移したい、また、学資保険、特別終身保険のほうは九月一日からと予定しておりますが、いずれにしても七月一日にあわせて間に合うように、ただいま約款の作成取り運び中でございます。六月中旬ごろまでには郵政審議会の議を経て新しい約款をつくり上げなければならぬというふうに思います。なお、その際には、この法律改正に関連してのことが大体部分でございますが、その他にも従来から約款上問題であったような事柄を取り上げまして、約款の総合的な改正をはかりたいというふうに思っております。
#145
○塩出啓典君 それで、先ほど鈴木委員からもいろいろ御質問のありました、いわゆる団体における集金において、まだ郵政当局へ払い込む前の事故の問題ですね。それは、きょう、東京都北区の太田財政研究所の太田政記さんという人が陳情を――これはまあ各逓信委員のところへ来たんじゃないかと思うのでございますが、この人は切手売りさばき人をやっておりまして、その切手売りさばき人、百軒いらっしゃる、それを団体加入して、この人が会長になって、そうして推進してきたわけでございますが、
  〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕
ところが、集金人が交通事故を起こしたために、気がついてみたら、集金しておったかばんも全部とられてお金がなくなっちゃった。結局それはまだ払い込みしてないもんですから、団体においてその責任をとらなければいけない。それで会長も五万円負担をして、ほかの人も何がしかを負担をした、そのようなことがあったわけですね。で、本人の希望はいろいろあるわけでございますが、その中で、先ほどもありました保険料のいわゆる払い込み制度というのですかね、何かテレビの代金とか、電話料金とか、そういうのは自動払い込み制度というのがあるわけでございますね、こういうのはどうなんでしょうか。もちろんこういうのをやりますと、いままで集金人でその七%のうち二%で生活している人たちの今度は収入がなくなってくるという点ももちろん考えなきゃならないわけですけれどもね。しかし、これはそういうような問題があるわけですから、急にはできないにしても、将来の方向としてそういうようなことは考えられるものなのか、それともそういうようなことはとても無理なのか、簡易保険はやっぱり一対一でやっていったほうがいいんだろうか、その点はどういう方針でございましょうか。その点を伺いたい。
#146
○政府委員(中田正一君) 北区の太田さんが陳情されている趣旨は、たぶんこういうことであろうと思います。団体内の集金中にいろいろ事故が起こることがあるから、そういう場合には、従来の払い込んだ保険料というものがあるのだから、それを引き当てにして貸し付け制度をつくったらよろしいじゃないか、そして何らかの事故で保険料が払い込まれなくとも、それは自動的に払い込まれたというふうにして、契約の効力に影響のないようにしたらどうかという陳情であろうとわれわれ思っておりますが、そういったものでありますれば、これは自動払い込み制度というものを用いないでも、現在、簡易保険の場合には三カ月の猶予期間をおいておりますので、そういう事故があったから契約が失効するというようなことはない。三カ月ございますので、その間に郵便局のほうも気づくし、いろいろ相談しながら措置できるので、そういった場合の払い込み制度というものを改正する必要はないのではなかろうかというふうに考えております。
 ただ、ただいま御質問の中で、自動払い込みと御指摘になった趣旨はこういう意味もあろうかと思うのでありますが、個々に集金せずに、加入者が郵便局の制度を通じて、郵便振替を通じて払い込んだらば、集金の手数はなくなるし、事故というものもなくなるのではないかという御指摘だろうと思いますが、これは非常にけっこうな仕組みでございまして、われわれのほうのPRがいささか足りませんけれども、郵便振替の継続払い込み制度というふうなものを通じて保険料を集金できるということはけっこうだと思っております。
#147
○塩出啓典君 私もこれ読んでよくわからなかったわけですが、さすがはやっぱり保険局長は――大体はまあ保険局長言われたような趣旨じゃないかと思うのですね。それで、まあこの団体の場合は、たとえば郵便振替で送金しても、これは結局、郵便局にその団体の通帳をつくっておいてそこにまあ振り込むと、そういう形になるわけですね。そうしてそれがある一定まとまったら保険局に納めるのか。直接、保険局のほうに一人一人が――まあ団体だからほんとうはまとめていなきゃならない、一人一人がこう送ってもよろしいわけなんですか。
#148
○政府委員(中田正一君) 現在ありますところの団体の払い込み制度と申しますのは、お互いの手数を省きながら、また、したがいまして保険料の割引を申し上げるということになっておりますが、それは団体として集金して郵便局のほうへこれを納めていただくということでありまして、一対一でありますれば、これはどうも団体払い込みということになりませんので、団体内で取りまとめてもらったもの、その取りまとめる過程で暫時、郵便貯金にされておるとか、あるいは現金で持っておられるとか、あるいは銀行預金しておるとか、いろいろの形態があろうかと思いますが、それはそれとしてまとめて、一括して郵便局へ払い込んでいただくというのが団体払い込みの制度でございますが、個人が郵便振替というふうなもので個別におやりになる場合には、これは団体払い込みということでなしに、一般の個別の払い込み制度になろうかと思います。
#149
○塩出啓典君 だから口座をその会長名でつくっておいて、その口座にみんな払い込むと、そうすればこれは事故がないわけですからね。そうして月末になるとまとめて払い込むと、そういうことはよろしいのじゃないかと思うのですね。
#150
○政府委員(中田正一君) そのような仕組みはけっこうだろうと思います。
#151
○塩出啓典君 まあひとつ、団体割引も事故があっては、結局七%のそれを目ざしてみな団体に入ったわけなんですから、そういう事故があったんではいけないと思いまして、そういう点、郵政当局としてもそういう方法もあるということをよく指導徹底をしていただきたい、そのことを要望いたします。
 それと、まあ先ほど言われましたいわゆる自動的に、いままで積み立てたお金――積み立てておるわけですからね。まあいまさつき保険局長言われたような、そういうもし事故があって払い込めなくても自動的に継続するという、そういうシステムは、今度の約款改正の中に入れるということはできないわけですか。
#152
○政府委員(中田正一君) 今回の約款改正の際には、太田さんが陳情されておるようなことを盛り込んだものを考えておらないわけでございます。と申しますのは、民間でそういった制度がございますが、民間の場合には大体年払いというふうなことでございますし、それから猶予期間が非常に少のうなっております、一カ月とか。ところが、簡易保険の場合には、これはある月の保険料の納付がおくれた場合でも三カ月間はお待ちすると、三カ月の間は契約が失効するというふうなことはないということになっておりますので、太田さんが陳情されるようなことを新しく設けなくても実情に応じて措置できるのではなかろうかというふうに考えております。
#153
○塩出啓典君 まあこれも郵政省の簡易保険の大事なお客さまの一人の意見ですからね。この面もひとつ、この陳情書の要旨は郵政当局にもいっていると思いますし、もしいってなければこれをお渡しいたしますから、まあその趣旨に沿えるかどうかですね、さらにひとつ十分検討していただきたい、このように思うのですが、その点よろしいでしょうか。
#154
○政府委員(中田正一君) 私どものほうへも資料その他は参っております。なお検討したいと思います。
#155
○塩出啓典君 最後に、いわゆる機械化の問題でございますが、京都の簡易保険局が一番最初にEDPS化したと、そのように聞いているわけですが、そういうものの効果というんですか、かなりそういうのを導入すれば、機械設備あるいはコンピューターのレンタル料とか、かなりお金も要るわけでございますが、そういうのを考えて非常に役立っているのかどうか、現在はまだ採算が合わなくても、将来としては非常に有効であるのかどうか、また今後はどういう方向で機械化を進めていくのか、今後の方向をお聞きしたいと思うんですが。
#156
○政府委員(中田正一君) 簡易保険事業におきましては、前々からEDPSによる事務の機械化を促進しておりまして、京都を手始めに、最初は西のほう――京都、岐阜、高松、福岡、この四地方局の受け持つ契約について進めてまいったわけでありますが、本年度からは、東京、仙台、札幌と、東半分についてもEDPSによって処理するというふうにしております。なるほど現在はこのために金額を要しております。四十六年度の機械化の関係の予算、これは機械を借りておるわけですから、その借料とか、あるいは機械化のための用紙−紙類、そういうものを合わせて二十二億円ほど年間支出しておりますが、しかし一方、将来につきましては、地方簡易保険局の職員の定員を相当減ずることができるということでございまして、昭和五十年度までには一千三百人ほどの人員の節約になるであろう。だんだん要員確保がむずかしくなってくる情勢でございますので、そういった事態にも備えて、できるだけ省力化の方向へいかなければならぬと思いますが、そういう面から見ますと非常に効果をあげ得るというふうに考え、また、この定員減の問題、経費的にずっと計算してみましても、十分レンタル料その他の経費に見合った節約運営ができるというふうに考えております。
#157
○塩出啓典君 じゃ、最後に、郵政大臣にいろいろ――主として簡易保険局長にいま質問を申し上げたわけでございますが、そういうさまざまな問題について、ひとつ郵政大臣も十分監督していただいて、簡易保険の国民とともに健全な発展のためにさらに努力をしていただきたい、そのことを最後に要望したいのでございますが。
#158
○国務大臣(井出一太郎君) だんだんの御議論のように、簡易保険は、国家の信用をもとにして、郵便局所という特別な機構を背景に、庶民の、たいへんすそ野の広い、大衆に関係の深い保険を経営しておるわけでございます。したがいまして、そういう有利な条件に甘んずることなく、先ほど来非常にきめのこまかい御質問のありましたことを十分に玩味をいたしまして、さらに一そうの発展を期したいと、このように考えます。
#159
○長田裕二君 いままで各委員の多方面からする御質疑があったわけで、私は一問だけお聞きをしたいと思います。
 生命保険業界、広い意味での生命保険業界の中で占める簡易保険の地位といいますか、無診査保険が民保でも始まってからの推移、あるいはそれ以前からも込めての推移でもいいですが、そういうもので現在、簡易保険がどういう地位を占めているか、昔とどういうふうに変わってきているか、そういうことに関連して簡易保険事業が今後どういうことに一番力を入れてやりたいか、内部的な問題、外に対する問題、そういう点につきまして簡易保険局長からお答えを願いたいと思います。
#160
○政府委員(中田正一君) 戦前におきましては、御指摘のとおり、簡易保険は無診査という点では独占であったわけでございますが、戦後この無診査保険が民間に開放されまして、独占ということはなくなったわけでございます。そこでどのような――件数の上あるいは金額の上から、当時と現在で比率が変わっておるかということを申し上げますと、戦前、これは昭和十五年の資料でございますが、保険金額にいたしまして、戦前は簡易保険が、簡保、民保合わせた総体の生命保険の保有契約の中で二三%を占めておりまして、それが現在におきまして簡易保険は一一・二%ということになっております。そういった面から見まするというと、簡易保険のシェアというか、ウエートというものは低まったということが言えると思いますが、それは無診査保険が民間保険に開放されたということのあらわれでございます。また最近、民間保険のほうでは、いわゆる定期つき養老保険、満期の場合には百万、死亡した場合には五百万とか、一千万とか、そういう非常に死亡保険を重視したものを行なっておるということのためにこういうことになっておるわけでございます。簡易保険の場合はいろいろ新しい仕組みを考えていますにしても、最高制限の制限のもとに、なかなか妙味を発揮できないというようなむずかしさもあるわけでございます。が、しかし簡易保険といたしましては、こういった制約のもとにおきましても、民間保険と相ともに日本の生命保険全体を伸ばしていくために寄与しなければならぬと思っております。
 現在いろいろ実情を見てまいりますというと、民間保険は都市に重点が置かれておるようでございます。これはどうしても営業的には都市のほうが能率がよろしい、狭い範囲にたくさんの対象があるわけでございますので、都市が民間保険の得意とするところ、非常に普及率も都市において高いということになっております。一方、地方におきましては、農業協同組合の生命共済というのがございます。これはその性格から、当然、農村重点ということになります。こういうふうにおのおの片寄っておるわけでございますが、簡易保険の場合には、これはもう都市、地方を問わず大体同じような、むしろ、やはり地方、郡部のほうに結果的にはウエートが置かれるというか、普及率の点では高くなっております。いわば郡部においては、経営上は能率が悪いというか、あまり民間がやりたがらないところでございますが、簡易保険の場合には、先ほどの大臣のお話のとおり、全国二万の郵便局の組織を拠点にいたしまして行動できるという点、そういう面から、民間のなかなか行ない得ない郡部、地方にもあまねく普及できるし、また、しておるという状況でございますので、したがいまして、なるほど、先ほども申しましたように、シニアの面からいえば戦前より減少しておりますが、これは仕組み自体がそうなったわけでありますので、それはそれとしてあまねく国民各層に、都市、地方を問わず生命保険の普及につとめたいというふうに思っております。
 現在普及率を世帯的に申し上げますと、全世帯の五八%が簡易保険に加入しております。なお、民間の方面では七〇%近く加入しております。農業協同組合でも二〇%近く加入しております。なおかつ全然生命保険に加入していないという世帯が全国で十数%ございます。したがいまして、まだまだ民間といわず簡保といわず、相協同して未開拓分野を広げていく、加入させていくというような必要が残っているわけでございます。したがいまして、簡易保険のそういった大規模経営の妙味というものを発揮してさらにつとめていきたいというふうに考えております。
#161
○委員長(横川正市君) 他に発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#162
○委員長(横川正市君) 異議ないと認めます。
#163
○委員長(横川正市君) 郵便貯金法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出がございますので、これを許します。永岡君。
#164
○永岡光治君 大臣が六時ごろから御用があるそうで、退席したいそうでありますから、それまでに、大臣に特に答弁をいただきたい問題に限って集中して質問申し上げたいと思いますので、そのつもりでお願いをいたしたいと思います。
 その第一点は、これもしばしば当委員会の郵便貯金法の審議のときにいつも問題になることでありますが、今日の社会情勢あるいは経済情勢、物価情勢からして、最高制限額が非常に低いじゃないかということで絶えずその引き上げを要望してきたのでありますが、今回は、私ども少なくともこれは二百万円ぐらいは、いまの時点から考えれば当然ではないだろうかと思うのでありますけれども、五十万引き上げの百五十万というところに落ちついたようでありますが、努力します努力しますとしょっちゅう言うけれども、なかなかその努力は実現しませんが、今回五十万円にとどまったいきさつはどういういきさつか。そして今回百五十万ということで制限額はそれに落ちついたにいたしましても、きわめて近い将来にもっともっと引き上げるべきだというように考えておりますが、その点についての考え方と方針について大臣からお聞かせをいただきたいと思います。
#165
○国務大臣(井出一太郎君) 今回の制限額の引き上げにつきましては、永岡委員おっしゃいますように、私どもも二百万程度にはぜひとも実施をしたい、こういうことで努力をいたしたわけでありますが、利子の非課税というふうな問題がやはり関係をしておりまして、そういう点からもいろいろな事情を考慮した結果、政府といたしましては提案のよらな百五十万と、こういうことで今回は折り合わざるを得なかったのであります。しかしながら、国民の所得もふえておりますし、また貯蓄保有の関係も考えまするときに、これで決して十分というわけには考えておりません。当然、さらにこの問題につきましては努力をいたす所存でございますが、当面五十万上がったということだけはひとつお認めを願いたいわけであります。
#166
○永岡光治君 今後ひとつ格段の熱意を発揮されまして、早急に、きわめて近い将来にさらにその最高制限額が大幅に引き上げられることを期待をし、また努力を期待をいたしたいと思います。
 第二点は、これもしばしば当委員会で私ども要望し、そのつど郵政大臣なり関係の局長からも努力を約束されているのでありますが、一向にこれまた実現をできない問題があるわけであります。それは貯金の積み立て金の運用の件でございます。簡易保険については、御承知のとおり、資金の運用について先ほど中田簡易保険局長から答弁がありましたように、この運用についてのワクのきめ方なりあるいは運用についてかなり郵政省の意向が反映しておると、こういうことのように聞いておるのでありますが、郵便貯金についてはそういうことがないように思いますし――というよりも、ほとんどないのじゃないかと思うのでありますが、どうしてそのことについては約束されながら依然としてこれは実現しないのか、どういう点に支障があるのか、またそれにその意思を反映したらどうして悪いのか、その支障になる点をひとつお聞かせいただきたいと思うのであります。
#167
○国務大臣(井出一太郎君) 先ほど保険の問題についても、運用の内容面におきまして御議論がありまして、まだ決して十分ではないものの、保険についてはある程度窓口は開いてきておるわけでありますが、貯金の場合は、これはまあ従来の歴史的な事情というものもあろうかと思いまするし、このほうが保険よりも資金という観点からとらえますならば一そう純粋な形であるだけに、国家資金の統一的運用、こういう観点からいたしますると、現段階におきましては保険に比べると貯金のほらが一そう壁が厚いと、こういう状況でございます。これはたいへん残念でありますけれども、きょうも最初にたとえを持ち出して、集めるほうばかりは汗をたらしておりながら、ちょうどウ飼いのウみたいなものだと――これは保険よりは貯金について一そう切実に当てはまる比喩であろうかと思うのですが、この問題につきましては、実は貯金局長もずいぶん苦労してやっておるのでございまして、あるいはもう少し私の説明に補足してもらったほうがいいかと思いますが、郵政省としましては、長年の課題でございますが、さらに一そう努力を払ってまいりたいと、こう考えております。
#168
○永岡光治君 歴史的ないろいろないきさつもあると言いますけれども、やっぱり新しい時代に新しい構想が出ていいのであって、いまあることがいけなければ、これを改むるにはばかってはいけないのでありまして、特に郵政省の意向が、貯金を集めてきておるその省の、財源を持ってきた人の意向が全然反映しないなんていうのは、これはもってのほかと私思いますので、私は理届じゃないと思うのですね。そういうことも考えて、ぜひそのワクをきめるなら、その運用について郵政省に全部まかせて運営させてくれというのはこれまた問題があるかもしれませんが、その計画の立案の過程において意向を反映させるのは当然だと私思いますから、そういう方面も十分大臣のほうで配慮していただいて、実現できるようにお願いをしておきたいと思います。
 それから今度の貯金法の改正で新しい画期的な制度は、やはり住宅資金の貸し付けの問題だと私思います。これは非常に新しい構想であります。非常に私ども心から賛成いたします。ただ、これを実際運用するにおいて二、三問題点がありますのを、ひとつ大臣に御意見を承らせていただきたいと思うのですが、その第一点は、五十万円を一つの限度にしておりますから、最高五十万円としてということになるわけですが、これでは少し今日の住宅事情からして実情に合わないのではないか、つまり画竜点睛を欠くという感じがいたします。その点について、なぜ五十万円でということで落ちついたのか、もっともっと大幅にすべきじゃなかったのか、これをひとつ大臣にお聞かせいただきたいと思います。
#169
○国務大臣(井出一太郎君) 五十万円という金額では、最近の建築費などからいたしましても、これでは小さ過ぎると、こういう御指摘でございましょう。これは言うならば一つの種みたいなものでございまして、これを積み立てることによりまして、所要の資金というものはもっと多く貸し付けてもらえるということでございます。何としても新しい制度の創設でございまして、いきなり天井まで上がるというわけにもまいりかねると、こういう過渡的な事情をも御了承いただきまして、ともかくこれで従来にない画期的な仕組みがようやっとスタートをした、これからはこの上に一そう積み上げていくなり、改善をする希望というものは持ち得ると、こういうふうに御理解をいただきたいと思います。
#170
○政府委員(山本博君) 基本的には大臣が答えられた内容どおりでございますが、技術的な点でちょっと補足いたしておきますと、おっしゃるとおり、最近の物価その他の上昇からいいますと、五十万円という基本積み立て額では不十分ではないかということは私たちも感じます。ただ、これがいつまでも五十万であり、いつまでも貸し付け金額が五割増しの百五十万ということではなくて、これは制度が始まったばかりでございまして、いろいろまだ模索しなければならない要素もございますので、まずスタートとしては五十万円貯金をして百五十万円借りる、その三倍が借りられるというシステムのほうが、たとえば百万円貯金して百五十万円借りるというよりもいいのではないだろうか。資金の総ワク――総ワクといいますか、資金源の問題もございますけれども、一般の利用者にすれば、少し貯金してたくさん借りられる、こういうことと、それから、たくさん貯金をして、比較的その比率として高くないものを借りられる制度とどちらがいいだろうかという比較考量の問題もございます。結果におきまして、できるだけたくさんの人が貯金しやすい額で、しかも借りられるという方法のほうがいいのではないかという配慮もありまして、最初積み立て金額五十万でスタートするということをきめた次第でございます。
#171
○永岡光治君 一応きっかけつくった意味で私はこれを認めざるを得ないと思うのでありますが、これが基礎になって、さらにこれがふえれば将来はまた貸し付けのワクも広げてもらう、こういう方針でぜひ努力をしてもらいたいと思います。
 それから第三点の問題は、住宅金融公庫から貸し出される資金の問題ですけれども、どうせこの資金は運用部資金の中から、皆さんの貯金の積み立て金の中から貸し出されるのだと思うのですが、その際に、毎年予算を組むときに、大体どの程度の申し込みがあるだろうかということで一つの計画をされて、予算を組まれると思うんですけれども、そのときでも、私は先ほど資金運用部の中に郵政省の意向を反映しなければいけないというのはここにもあるわけでありますが、一つのワクがきめられます、しかし、申し込みが多くなった際に、そのワクで足りなくなったというときに一体どうするのかということですね。これを続けてまいりますと、大臣こういうことになるわけですね。一応ワクがきまり、申し込みも受けつける、ただワクを越えた場合にはどうなるのか、それをやっぱり考えていただかなければならぬ点が一つです、調整するにしても。それを調整したとして、必ず貸しますということで、大臣が金融公庫のほうにあっせんをしますね。ところが向こうで、この法律見ますとできる限り資金の配分について配慮するという程度ですから、必ず貸せるということにはなっていないわけですね。郵政大臣があっせんしたにもかかわらずそれが実現しなかった、何だ郵便貯金大きなことを言うけれども、郵便貯金あまり信用ないじゃないか、国の貯金もあまり信用ないじゃないか、ああいう新しい制度設けたというけれども、だめじゃないか、こういう懸念なしとしないわけであります。したがって、ワクを越えた場合に対する政府としての配慮はどういう配慮をするのか。
 それから大臣がそのワクを越えて、善処して、ひとつまとめますわね、一つの予算がきまりワクがきまる。あるワクはあるにいたしましても、まとめた、そしてなおかつ、公庫のほうにあっせんのお願いをしたけれども公庫の事情で貸し出せなかったという場合、これは非常に信用問題になるわけですから、われわれ心配するわけでありますけれども、この点をどういうふうに善処されるのか、このことをひとつ、基本的な問題でありますから、大臣からお願いをいたします。
#172
○国務大臣(井出一太郎君) おっしゃるとおりでして、ともかく法律の中には、郵政大臣があっせんをする、たいへんにオーソライズされた表現であります。したがって、もし需要にこたえられなかったら、このあと面目失墜ということになります。そこで私もそういう点を心配いたしまして、主としてこの立案に当たりました貯金局長を督励をいたしまして、一体そういう場合どうだということはかなり詰めたつもりであります。公庫のほうとの話し合いも十分つけました。まあこちらが財政投融資のかなり大きな部分を資金的にかせいでおるわけでありますから、そういうことにもものをいわせなければならぬというような考え方でおるのでございまして、この点は山本局長のほうからもう少し詳しく申し述べることにいたします。
#173
○政府委員(山本博君) ただいま御指摘がありましたように、あっせんをしたにもかかわらず融資が受けられないというような事態が出てまいりますと、これは郵便貯金事業にとって、ゆゆしい、信用失墜の事態でございますので、当然、こういうものについては最大限の配慮で、万が一にも間違いのないように手当てをしていかなければならないということは当然でございます。ただ、法律上、法律の仕組みといたしまして、いわば無限に資金があって、無限に貸すことができるという仕組みを法律上とることはできませんので、あっせんの裏づけといたしまして、金融公庫のほうで最大限これに対する配慮をしなければならないという法律上の裏づけをつけたわけでございます。ただ、実際上、これを運用してまいりますときには、郵政省が国民から郵便貯金を申し込みを受けて、それを三年後からあっせんをすることになるわけですが、その時期が、郵便貯金をしました時期から三年後、早い人で二年後、五年間の積み立てをする方については四年後と、相当時間の余裕がございます。したがいまして、この運用にあたりましては、大蔵省、あるいは建設省、公庫、こういうそれぞれの関係機関と、十分、打ち合わせをとことんまでいたしまして、いま御懸念になりましたような事態というものは、あらかじめ十分防げるように、そういう運用のしかたを事前に詰めておきたい。で、万が一にもそういう事態が起こりましたときには、いま申し上げましたように、三年先のこと、あるいは二年先のことでございまするので、ただいま大臣がお触れになりましたように、現在の郵便貯金事業の趨勢からいたしますと、年に一兆数千億の資金を集めておりますので、この点において、国民の御要望、郵便貯金を利用することによって住宅を建てたいと、そういう御要望が非常に強いときは、当然、それに対して何らかの対応策を考えていかなければならないというのは当然でございますので、基本的には、関係各省並びに公庫、こういうところでそういう事態の起こらぬような十分な運用をしていきたいという考えを持っておりますし、また、関係のそちらのほうでも、そういうことについては十分心得てもらっておるというふうに思っております。
#174
○永岡光治君 まあ、法文上の字句の表現もさることながら、実質上、ぜひ、希望がかなえられないようなことのないように万全の配慮をしていただきたいと思いますが、それにつけましても――また私は前の質問に返るわけでありますが、資金運用部の中に郵政の意向が反映できるような方法をやっぱり考えておいていただかなければならぬ、機構上の上におきましても、また人事の面におきましても。いま私はどういうふうになっているか存じておりませんけれども、やっぱり郵政関係の人が資金運用部のほうに、出向の形でも何でもいいですが、行くべきだと思いますし、あるいは、住宅金融公庫だとか、そういう関係の方面にもどんどんやっぱりやらなければ、せっかく何兆という金を集めているのに、何らそれが発言権もなければ、大臣があっせんしたのもどうかわからぬというような結果にも表面上はなりかねないことになると、あんまりこれはりっぱなことじゃありませんので、ぜひこれは、大臣、早い機会を通じて実現できるようにお願いをしておきたいと思います。
 それからもう一つ大臣のおいでになるときに聞いておきたいのでありますが、いままで貯金の利子は法定であったわけでありますが、この前の法改正であれは政令に移行しました。したがって、私どもは非常に心配しておったのでありますが、国民大衆の預金を保護するというたてまえは、やっぱり国会という立場で、法律という形で保護すべきじゃないかということを主張いたしましたが、いやいや社会金融情勢というものは、そういう法律で縛られるとかえって窮屈になるんだということがあって、政府のほうからは強行に、政令に移向することに法改正になりました。そこで最近、公定歩合の引き下げがどんどん行なわれる傾向にもあるわけです。そうなりますと、郵便貯金の利子につきましても、それに応じまして政令でどんどんゆるやかにこれが下げられるということになると、簡単に下げられるということではなかろうかと思います。そういうことにならぬと思いますけれども、やっぱり心配が出てくるわけですから、これは郵政大臣としてはそのことのないように、この金利という、郵便貯金の利率の問題については、やっぱり預金者の立場を擁護して、十分ひとつがんばっていただかなければならぬし、慎重でなければならぬと思うのでありますが、そういう歯どめの役割りを十分考えていただきたいと思うのです、ということをこの際に話をいたしまして、公定歩合の利率が下げられる場合の郵貯についてはだいじょうぶだろうか、心配ないかということを大臣にひとつお尋ねをしておきたいと思います。
#175
○国務大臣(井出一太郎君) 金利の問題は、公定歩合と国内金利、必ずしも同じ歩調で推移するというものでないことは御承知のとおりでございます。昨今は外国通貨の事情等もこれあり、複雑な動きをいたしておりますが、事郵便貯金の利子に関しまする限りは、これは何としても、大衆性預金でございますから、そういう点慎重を期さなければならぬと思っております。これを法定という事項からはずしましたゆえんのものは、やはり弾力的、機動的に随時対応し得るような体制をとっておくほうが預金者のためにかえって利便である、こういう観点からかように踏み切ったわけでございまして、いまおっしゃるような点は十分注意をいたしまして、これはまあ国内の金利体系と
 いうものはおのずからございますから、その中に郵便貯金がいかなる地歩を占めるかということを考えますと、そうこれだけが飛び離れて動くというわけにはまいりかねる、こういうこともございますから、十分さような点は注意をして処理をしてまいる所存でございます。
#176
○永岡光治君 それじゃ大臣はこれで終わります。
 それでは貯金局長中心にお尋ねをいたします。
 最近、郵便貯金の利率が二回にわたって引き上げられてまいりました。そこで、この引き上げについての、郵便貯金事業に対するコストの問題、どのような影響を及ぼされてくるか、ひとつお聞かせいただきたいと思います。
#177
○政府委員(山本博君) 御承知のように、昨年の四月と、それから本年、昭和四十六年の二月と、二回にわたって郵便貯金の利率の改定をいたしました。これは郵便貯金のみならず、民間一般の金融機関における利率の改定に相応して行なったものであります。
 コストの点におきましては、昭和四十六年度の支払い利子率が予算上四・七五%になっております。それから経費率が一・六四%、両方加えまして六・三九%になると見込んでおります。これは予算ではなくて決算でございますが、決算の数字で、昭和四十四年度を見ますと、利ざやが〇・四%になっておりますが、四十六年度のただいまあげました数字ですと、利ざやが〇・一二%、これは予算でございますので、決算の場合にはこれよりも相当改善された数字が出てくると思いますけれども、いずれにいたしましても、この二回の利子の引き上げによります支払い利子率の上昇ということは相当顕著であるというふうに考えられます。
#178
○永岡光治君 そういたしますと、支払いの利率がかなり増加してまいりますと、支払いも、額がずっと高くなってまいるわけです。したがって、収入のほうを考えなくちゃならぬわけでありますけれども、これは大蔵省資金運用部からこっちのほうへの預託利率というのはここ当分は変わっていないように聞いているわけですが、たしか六・五%でございましたか――そうなっておりますと、一体この収支のバランスというものがどういうことになっておるのか、そして今後の見通しはどういうことになるのか、その点もひとつお聞かせいただきたいと思います。
#179
○政府委員(山本博君) 確かに、ただいま申し上げましたように支払い利子率が相当上がってきておりますので、郵便貯金事業全体の経営状態というものは、利子引き上げ以前に比べますとそれだけ収支のバランスが狭まってきておるということは疑いない事実でございます。ただ現在、郵便貯金の毎年の増勢というのが、前年比一八%ぐらい、四十五年度で一八%ございました。で、この利子改定の際にいろいろ数字をあげて検討いたしましたけれども、その現在の郵便貯金の増勢というものが今後も継続できるといたしますと、ここ三年ないし四年は、六・五%というものに直接郵便貯金事業の経営状態を結びつけて、これを改定しなければならないという事態にはならないだろうという予測をいたしました。ただ、その前提条件であります郵便貯金の増勢というものが今後順調にいかない場合、その他支出をふやす条件というものが新しく出てきたような場合、そういう不測の事態が出てまいりましたならば、三年ないし四年ということよりももっと早く六・五%の預託利率というものについて検討を加えなければならない、あるいはこれを改定しなければならないというような事態がくるかもしれない、そういうふうに思っております。
#180
○永岡光治君 それでは、そういう観点から数字的にここ三年ぐらいの経営の実態をわかっていたらひとつお知らせいただきたいと思うのです。
#181
○政府委員(山本博君) 大体四十四年度から四十五年度、四十六年度の三カ年間を見ますと、現在のところ、先ほど申し上げました増勢が続くといたしまして、実際の剰余金というものが、四十六年度の予算でございますけれども、これは百億ちょっとになります。その後四十七年、四十八年、これの増勢が予定どおり進んでいきますとしますと、この剰余金そのものも利子引き上げのほうに少しずつはね返りがございますから、これが減っていくということも予想されます。いま四十七、四十八の見込みの数字を持っておりませんけれども、予定どおりいけば三年くらい――三年ないし四年ですが、実質上剰余金のゼロにならない形で経営は推移できるというのでございますが、数字につきましては後刻はっきりした数字を提出いたします。
#182
○永岡光治君 その支払い利子の件でございますけれども、当該年度の支払い利子はなかなかその当該年度の支出に計上できないことになっておって、これが行政管理庁の監察の際にも勧告という形式で指摘されておるようでございますけれども、これを当該年度の支出に計上できない理由は一体どういう理由があるのか、また、行政管理庁の監察の結果を指摘されておりますが、改善できるのかできないのか、行政監察の指摘は少し無理なのか、無理でないとすればいつごろまでに大体改善を考えておいでになるか、お聞かせいただきたいと思います。
#183
○政府委員(山本博君) ただいま御指摘になりました従来の経緯にかんがみまして、私たちのほうといたしましても、できればこういう実態に即した損益の状態といいますか、そういうものが明確になるようにすべきが当然だと思いまして、各地方貯金局の作業の促進方というものを相当大事な仕事の一つとして毎年促進をしてきております。その事情と申しますのは、これは主として通常貯金でございますけれども、口座が約一億ございます。これをほとんど手作業で毎年決算をいたします。そのために五月末までの整理期間といいますか決算の期間というものが、その手作業が終了いたしますのが従来七月ごろでございまして、どうしても当年度の予算上の支出に立てるわけにまいりませんで、これは特例を認めてもらいまして次年度に予算化しておるということがいままでの実態でございます。それで、いま申し上げましたここ数年間いろいろ努力をしてまいりました結果、相当改善されまして、六月 約一カ月くらいはもう決算の日にちが早くなってきておりますし、また五月末という期間内に処理ができる地方貯金局も相当数ふえてきております。本来なら、これは機械化をいたしますと、現在の機械の能力ですと、もう一日か二日かで全部やれるような内容のものでございますけれども、現在、地方貯金局が全部機械化されるという段階までいっておりませんので、いましばらくはその手作業を続けざるを得ないと思います。しかし、その手作業を、できるだけいろいろなやり方を考えまして、あるいは事務の簡素化その他を織りまぜまして、いま申し上げた、ここ数年間の間に相当スピードアップがはかられてきておりまして、この保証といいますか、五月末までにできるという保証は、私はそう遠くない時期にできるのじゃないか。これは従業員が非常に努力してくれているということもございますので、そういう点も考え合わせまして、できるだけ早い機会にこの不合理というものをなくしていきたい。これは同時に予算の問題でもございますので、大蔵省ともいろいろ折衝をしなければならないという点もございますが、全体を取りまとめましてできるだけ早い機会にこの経営の実態が明確になるような努力というものをしたいと考えております。
#184
○永岡光治君 行政監察の勧告のことで、いま私思い出していることがございますが、例の貯金支局の数について、これは多いとか少ないとか、何局くらいは廃止したらどうだろうかという勧告があったようにまあ聞いているのですけれども、今日の状態からして、行政監察の勧告はさることながら、これ廃止するということはちょっと無理でないかと、現実の問題として思うのでございますが、郵政大臣おいでになったときに聞けばよかったと思うのでありますが、まあいずれ要求する機会はあると思いますけれども、貯金局長としては、このままの形でいくべきでないかと私は考えておりますが、どういうこれについての考えを持っておいでになりますか、この際お聞かせ願いたい。
#185
○政府委員(山本博君) 地方貯金局をどういう形で配置をするかということは、確かに、新しくつくる場合の考え方と現在すでにあります貯金局をどう再編成するかということでは、だいぶ考え方が違ってくると思うのです。いずれにしましても、現在あることを前提にしましていろいろな施策を進めているわけでございます。たとえばEDPSを導入していくということにしましても、現在ある地方貯金局というものを前提にしていろいろな計画を立てているわけでございますけれども、行政管理庁の指摘をされておる、あるいはその他もろもろの意見の中に、一つは、これがある地域を受け持つ郵政行政をやっておる、たとえば郵政局とかあるいは監察局とか、それと類似した機関である、そういう類似した機能を持つ機関であるというお考えもあるわけでございますが、実態は、これはもう純然たる現業でございます。監督行政というようなものをしておる機関ではございませんので、配置ということにつきましても、そういう郵政局なり監察局なりを考えるのとは違ったものさしで考えてしかるべきだと思っております。いずれにしましても、これを考えるのは、やはりこれからの郵政、貯金事業の業務の内容と、それをどういうぐあいに機械化していくかということできまってくると思いますが、実は機械の進歩というものも非常に早うございまして、あんまり簡単に案をつくってしまいましても、機械の改善といいますか、新しい機械が出てくる期間というものも非常に早うございますので、これはこれからおいおい機械というものの性能、それからそういうものによる処理能力、それから職員の配置転換の可能性、また、その他もろもろむずかしい事情がございますので、現在のところこれだというきめ手になるような案というものを最終的にきめておるということではなくて、これからのいろいろな条件を考えながらきめていくべきものだというふうに考えております。私自身としても最終案というものを持っておるわけではございません。
#186
○永岡光治君 これやっぱり重要な問題、また、職員との関係もありますので、きわめて慎重にやらなきゃならぬと思いますので、この際、そういう観点から勧告があったにいたしましても、この点について慎重なひとつ配慮をいただきたいということだけを要望しておきたいと思います。
 次いで、都市銀行と郵便貯金との関係でございますけれども、最近都市銀行でも、定額郵便貯金に類似をしたような、たとえば複数満期預金というようなことも新しい預金の方法として、種類として考えているやにこれは聞いております。私、実態はあまり詳しく知りませんけれども、これかなり郵便貯金のほうに影響が及ぶのではないかということがうわさされておりますが、かりにうわさされているようなこの制度が実施されるとすれば、郵貯のほうにどういう関係、影響があるのか、この際、またこれもお聞かせいただきたい。わかっている範囲内でけっこうでございます。
#187
○政府委員(山本博君) いろいろ新聞に出ました記事によりますと、いわゆる複数満期預金というものが一般の金融機関のほうで考えられておるということでございます。これは中身にいたしますと、大体現在郵政省が行なっております定額貯金に非常に類似した制度でございます。たとえば一年という期間を定めて預金をいたしまして、それがたまたま一年半まで延びてそれをおろすときには、従来ですと、一年の定期預金の利子をつけてあとは通常の預金利子しかつけないものを、一年半の定期預金の利子といいますか、定期預金の利子をそのまま延長した形で利子をつけるということのようでございます。これはただ、現在のところまだほんとうの試案ということのようでございますけれども、これは現在の定期預金というもののワクの中でおさまるかどうか、郵政省がやります場合も、定額貯金というものと定期貯金というものと分けております。期間の定めのある預金ということになるのかどうかという法律上の疑義もありまして、まだ完全に日の目を見るかどうか検討中だというふうに聞いております。しかし、これがもし正式に採用されたということになりますと、私どもがいたしております定額郵便貯金とほとんど類似のものになって、従来、郵便貯金が持っておる特色の一つでありました定額貯金と同じものが民間でも行なわれるということになります。これを一がいに全部いかぬと私どもが言うような偏狭な気持ちはございませんけれども、郵便貯金自身がまたより新しいものを対応して考えていかなければならないということで、こういう問題が正式に定められたときのことを予想してこちらもいろいろ考えていくということで準備をしておるというところでございます。
#188
○永岡光治君 ぜひそういう点には配慮していただきまして、それに対応する十分のひとつ施策をしていただきたいということを要望しておきます。
 それから、郵政大臣がおりませんが、しかし貯金局長も折衝に当たっておりますから、十分事情はおわかりだと思いますのでお尋ねいたしますが、この住宅積立郵便貯金の場合の貸し付け利率ですね、公庫からの。これは一般の場合を見ますと、普通の場合五・五%になっておりますが、この場合六%になっておるんですね。どうしてこれだけ〇・五%高く取るのか、これは五・五%でもいいんじゃないかと実は思うんだけれども、これこそ自分たちが貯金をして運用してもらってるわけですから、当然私は五・五%でいいんじゃないかと思うんだけれども、どういう事情があったんでしょう。そしてまた、それが阻止できなかった事情があったのか、お聞かせいただきたいと思います。
#189
○政府委員(山本博君) 非常にごもっともな御疑問だと思います。この利子のつけ方についてはいろいろの方法がございますし、その利子のきめ方にもいろいろのきめ方がありますので、関係のところと折衝していることで、私たちも非常にこれは大きな問題として扱ってきたわけですが、最終的に――一般の人ですと、これは不燃性の建物ですと、現在百五万――今年から百五万、昨年までは百万ですが、それだけ借りられるわけですが、この郵便貯金をしている人はそれの五割増しが借りられるという、一つのプラスアルファをこの制度につけたわけでございます。同時に、いわば、先ほどお触れになりました他の一般の方ですと、借りられるという保証が必ずしも十分つけられているわけじゃございませんが、こちらは郵政大臣があっせんし、また、そのあっせんに対して、公庫が必要な限度、最大限の努力を払う、資金上の努力を払うという裏づけも法律でしてございますし、そういうプラスの面も考慮いたしまして、一般の方が五・五%のときに、こちらはやや高い利子で全体のバランスをとることが必要ではないか。それで、利子のつけ方に関しましても、たとえば、一般の人が借りられる限度までは五・五%にして、一般の人が借りられる限度を越えたものについてはやや高い利子をと、こういうつけ方も実はあったわけでございますけれども、いま申し上げた相対的なプラスマイナスということを考慮いたしまして、五・五%を根っこから六%ということで、スタートをすることにしたという、これはあまりこまかい経緯はほんとうに事務的なことでございますけれども、最終的な判断はそういうところで私たちも落ちついたということでございます。
#190
○永岡光治君 これはやっぱり私は、先ほど大臣にも申し上げましたように、資金運用部に対する郵政の意向等の関係もあるわけですが、これはあきらめずに将来も、今回六%で発足したにしても、できるだけ他の五・五%並みに返すように、あらゆる機会に努力いたしていただきたいことを強く要望をいたしておきます。
 そこで、これもお聞かせいただきたいと思うのですが、資金運用部のほうの預託利率は六・五%になっておりますね。この住宅貯金のほうの支払う利子は、郵貯会計から持ち出す利子は普通の利子よりは高くなっていますわね。この期間に応じてはたして一般の貯金についての利子より高い利子を預金者に払うのだが、預託利率は現状のままで一体まかなえるのかどうなのか。これまあ見込みとも関係あります、大体どの程度の住宅資金が必要になってくるかということとも関係ありますけれども、そういう一つの見通しを立てた上での展望で、六・五%で大体いけるのかいけないのか、多少問題を感じますので、ひとつこの点もお聞かせいただきたいと思います。
#191
○政府委員(山本博君) これはいろいろなケースが考えられますし、それに合わせて数字を立てますと、いろいろな例がたくさん出てまいりますけれども、一応私のほうで立てました試算としまして、ただいまこの制度の利用を平年に直しますと、年間約十万人くらいは利用者があるだろう。で、そのうちの半分ができるだけ早い機会に建てたいということで、三年もの、それから三割が四年もの、それから二割が五年ものを利用するだろうという一つの仮定でございますが、それをいたしますと、現在の六分五里、それから支払う利子、そういうものをそれぞれ収入、支出に立てて計算をいたしますと、大体二億円くらいの黒が出る、非常に小さい数字でございますけれども。したがって、これだけ特別に取り出してみて収支を計算いたしましても、大体いわゆる赤字でこの貯金を営むということにはならないだろうと思っております。それからこの十万という数字が毎年度継続するといたしますと、一番財投からの貸し出し資金が多いときには約一千五百億円の金が使われるということになります。
#192
○永岡光治君 いま聞こうとした問題のお答えがあったわけですけれども、これは大臣のおるときにもお願いして、要望しておきましたけれども、申し込みがある、それがワクを越えた申し込みでもこれは善処してもらいたい、そしてそれを受け付けた以上は公庫のほうにあっせんする、あっせんした以上は、それはぜひ貸してもらいたい、これは郵便貯金の信用にかかわりますよ、ということでお願いしたわけですが、そこで初年度というと変ですが、平年度に直しまして、いま千五百億と言いましたが、大体の見通しは、かなりなこれは額になりますね、郵政から見ますと。だから、これについての郵政の何といいますか、発言権というか、あるいはまた監視というか、これはやはり十分目を光らしておかなければならぬと思いますが、その点について何かお考えございますか。たとえば千五百億の融資をするようなことになりますと、やはり貸し付けその他についてもだいぶかなりな量になると私、思うので、それについての配慮ですね、機構上なり何かそういう問題で、郵政独自で何か考えておるのか、それはもうそのままでもまかしておいてよいという、単にあっせんするだけでこと足れりと考えておるのか。あっせんするにしても千五百億の数となりますと、かなりな額になると私、思うのですが、郵便局なり、そういういまある機構の中で、それだけで十分だろうか、どうだろうかということを、私、気になったものですから一応聞いてみたわけですが、いかがでしょうか。
#193
○政府委員(山本博君) 確かに千五百億という額は、非常に従来の郵便貯金の利用者との関連で考える財投の額といたしましては一番大きいようでございます。これの確保につきましては、当然、郵政省としては、先ほど来お話がありましたように、これは必要最小限確保するように努力はしなければならないのですが、これを実際に運用していく過程においてどういう形で郵政省がタッチするかというお話だと思うのですが、実は住宅関係の貸し付けとか、それから資金の回収とか、そういうことは手続としては相当むずかしい問題でございます。とりあえず、これは現在相当な専門的知識と専門的な経験がありませんとなかなか扱いにくい分野の一つ、土地とか家屋とかいうのは相当めんどうな問題でございますので、これはスタ−トしたてでもございますので、とにかく利用者に財投のワクを確保することがまず私たちの第一の仕事だと、こういうふうに思っておりますが、これはしばらくやってみた経緯を見まして、いろいろ不便な点とか、いろいろ不十分な点とか出てまいりましたら、さらに利用者の利益になること、あるいは郵政省自身がさらに仕事を進めていく上にプラスになること、そういうものがありましたら制度そのものを変えていくということは当然のことだと思っています。
#194
○永岡光治君 その点でもう少し具体的にといいますか、千五百億という金が動くわけですけれども、必ずこれは貸してくれという強い要望がある以上は、郵政大臣があっせんして金を貸してくれたけれども、返済については何だということになるとこれは困りますし、そういう調査だとか手続とか、それからもちろん公庫のほうでもいろいろの条件をつけるんだろうと思いますけれども、そういうものはやっぱりかなり私は複雑な事務が出てくるのではないかという気がしてしようがないのですが、郵政省はどこまでタッチするんだろうかという気がしておりますので聞いてみたのですが、それはまだ具体的にどうということはないのですか。
#195
○政府委員(山本博君) これは御指摘のように、非常に私たちもいまこの法律が通ったあとの一番大きな問題はそれではなかろうかと思っておる点でございます。いままで郵便局の窓口の担当者の職員は、こういう問題について十分な訓練を受けておりませんので、国民から窓口でいろいろな質問を受けるだろうと思います。あるいは手続についても助言を求められたり、そういうことが多くなるだろうと思うのですが、実は私たちもこの法律をつくる過程で勉強をいたしましたけれども、相当複雑な問題がたくさんございまして、郵政省が実質的な意味でタッチをできるというのはまだ時期尚早だと率直に考えております。したがいまして、郵便局はほんとうにあっせんといいますか、お世話をする、で、そこでは少なくとも実質的な審査というものはしかねるんじゃないか。たとえば、その人の資産がどうであるとか、現在の家族状況がどうであるとか、こういうことを全部郵便局の窓口で一々審査するということは事実上不可能でございますので、むしろ書面の上で形式的にそれを処理していくということしか現在はできないのではないか。それですらなお郵便局の窓口でこの問題についての質疑あるいはお世話をするについての要望、そういうものがたくさんあるだろうと思いますので、これは今後職員の訓練なり講習会なりの際に相当力を入れて、この問題についての理解というものを職員に求めなければならぬ。トラブルが起こりますと、それがかえって窓口の人たちにもそれから一般の利用者にも不満のもとになりますので、この点については十分注意をしていきたいと思っております。
#196
○永岡光治君 最後に要望して私、質問を終わりますが、新しい制度で私どもも非常に期待しているわけです。もちろん金額そのものについての不満はございます。たとえば五十万円程度はどうだろうかということでございますが、これは新しい制度で画期的な制度だと思います。それだけにこれが利用者の失望を買ってはならないし、また、そのことが運用の上で変な失敗をしても困りますし、新しい方策はできたけれども、これをひとつりっぱに実らせるにはかなりの努力もまた必要であろうと思います。いま貯金局長もずいぶん苦慮されていることも聞きまして、さもあらんと想像いたしますが、どうぞこのことがりっぱに実を結んで、もっともっと発展していけるように、運用の面で十分改善をされますように希望いたしまして、私の質問を終わります。
#197
○委員長(横川正市君) 一本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後六時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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