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1970/03/18 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 大蔵委員会 第14号
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1970/03/18 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 大蔵委員会 第14号

#1
第065回国会 大蔵委員会 第14号
昭和四十六年三月十八日(木曜日)
   午前十時二十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     丸茂 重貞君     山内 一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         柴田  栄君
    理 事
                大竹平八郎君
                玉置 猛夫君
                中山 太郎君
                成瀬 幡治君
    委 員
                青木 一男君
                青柳 秀夫君
                伊藤 五郎君
                岩動 道行君
                栗原 祐幸君
                津島 文治君
                鈴木 一弘君
   政府委員
       外務省経済協力
       局長       沢木 正男君
       大蔵政務次官   藤田 正明君
       大蔵省主税局長  細見  卓君
       大蔵省国際金融
       局長       稲村 光一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        坂入長太郎君
   説明員
       国税庁直税部長  江口 健司君
       国税庁間税部消
       費税課長     村山 正祐君
       国税庁徴収部徴
       収課長      寺岡 雅之君
       通商産業省貿易
       振興局経済協力
       部長       山口 衛一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律
 の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○日本輸出入銀行法による貸付金の利息の特例等
 に関する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○相続税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
○入場税法の一部を改正する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(柴田栄君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 昨十七日、丸茂重貞君が委員を辞任され、その補欠として山内一郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(柴田栄君) それでは、国際開発協会への加盟に伴う措置に関する法律の一部を改正する法律案、日本輸出入銀行法による貸付金の利息の特例等に関する法律案、相続税法の一部を改正する法律案及び入場税法の一部を改正する法律案、以上四案を便宜一括して議題といたします。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#4
○鈴木一弘君 初めに、経済協力のことで前にお願いいたしました資料を昭和四十四年度のいわゆる医療協力等の「契約一覧表(一件一〇〇万円以上のもの)」というのをいただいたわけでありますが、南ベトナムのチョウライ病院について建設費が出ておりますが、このページの中で契約者氏名別に一つ一つ病院等に供与した医療協力事業費の内容があるわけでありますが、建設費のほうは、病院の建設だけで、あれは内装までは入っていなかったのでしょうか。
#5
○政府委員(沢木正男君) お尋ねの部分がどの部分かちょっとはっきりいたしませんが、たしか内装も入っておるかと思いますが、私、ちょっとつまびらかにしませんので、どの部分の予算でございますかお教えいただければ、それで回答はできると思います。
#6
○鈴木一弘君 ベトナムのチョウライ病院建設の費用として、今年度、明年度と二カ年度にわたって予算がついております。これは医療協力事業費とは別に出るわけでしょう。そうすると、あの建設費というのは、建物だけなのか、内装とか機材の分はどの程度まで含まれているものなのか、その辺をちょっと伺いたいのですがね。
#7
○政府委員(沢木正男君) 四十五年度の予算は、これを改築するための準備のための調査費用その他でございまして、これには建築に実際取りかかるための費用は入っておりません。今度の現在国会で御審議いただいております四十六年度予算につきましては、実際の建築にかかる費用が入っておるわけでございます。そうして、内装の分もその中に一応算定としては入っております。
#8
○鈴木一弘君 四十四年度の供与した実績の医療協力事業費の中で、ベトナムのチョウライ病院に、無影灯の購入とか、あるいは診療棟病棟用器材の購入とか、医薬品の購入とか、外科用イメージの購入とか、レントゲンのテレビ装置の購入とか、いろいろな形で出ておるわけでありますが、それと一貫して計画が立てられたものなのかどうかですね、先ほどの建設費と。
#9
○政府委員(沢木正男君) チョウライ病院のための機材その他につきましては、全部チョウライ病院のための無償協力の予算で算定いたしておりまして、技術協力関係の中の機材供与あるいは医療協力の予算の中には一切それは含まれておりません。
#10
○鈴木一弘君 これは、だけど、いただいたのは機材供与事業費及び医療協力事業費というのがありますね。その中に、たとえばチョウライ病院供与の医薬品の購入一式、金額が七百九十二万円とか、こういうように一つ一つ会社名もあがっております。四十四年十二月とか、四十五年の一月とか、そういうときに検収を終わっているというのが出ているわけでありますが、これの計画と、こういうふうに金額で供与しているのと、一方の建設の費用のほうとの関連性はどうなんですか。
#11
○政府委員(沢木正男君) 医療協力の中にあがっておりますチョウライ病院用の供与器材その他につきましては、脳外科病棟をつくりましたときからすでに医療協力をチョウライ病院に対しては開始いたしております。そのために、毎年向こうから看護婦あるいは研修員を採りましてこちらで教育いたしておりますのと、それから医療器材その他につきましても脳外科病棟用のものをすでに供与いたしております。その分が医療協力費の予算の中で認められておるわけでございまして、新しく今度建築いたします病院に対する分は、医療協力費の中にはいま入っておりません。
#12
○鈴木一弘君 よくわかりました。
 私、わからないのは、この資料の中で、ベトナムのチョウライ病院供与の医薬品の購入というのが一つだけでなくて二カ所に出ていたり、あるいは医療器材の購入というのも二つ、三つのところの契約者がある。これは内容はどう違うのでしょうか。
#13
○政府委員(沢木正男君) ただいま御指摘の分は、先生に差しあげました資料の三十七番のベトナム難民診療所というのでございましょうか。
#14
○鈴木一弘君 それじゃなくて、これは相当厚いものでございます。これだけのものなんですが、これの中にあるわけです。具体的に言うと、一つは、ベトナムチョウライ病院医薬品一式の購入で九百六十九万円何がしが、大森薬品、一方は、同じ医薬品の購入で七百九十二万円で秋山薬品、あるいは、医療器材のほうになると、百七十三万円で村中医療器とか、もう一方のほうには同じ医療器材で四百九十五万円風雲堂と、こういうふうになっているわけですね。だから、その中身はどう違っているか、そういう点を聞きたいわけです。
#15
○政府委員(沢木正男君) ただいま御指摘の分につきましては、私、ちょっといま資料を手持ちいたしておりませんので、後ほど御説明させていただきたいと思います。
#16
○鈴木一弘君 この医薬品それから器材についてのリストをいただきたいと思うのです。たとえば、こういうことはないと思いますけれども、前もかなりの医療援助をやったときに、相手国がほしがるような品物でないような赤チンみたいのものばかり送ったというような事実も一ぺんありました。そういうことがあるので、特に医薬品、医療器材についてはその中身のリストをいただければと思います。
 それからついでにですが、サイゴン病院に対しての供与というのは、どういうことでこれをやるようになったわけですか。
#17
○政府委員(沢木正男君) サイゴン病院に対しましては、外科の専門家と、それから麻薬の専門家を一人派遣いたしております。それに伴う器材供与であるというふうに承知いたしております。
#18
○鈴木一弘君 私が言いたいのは、こういうベトナムとかそういうところへ出すときには、よほど気をつけないと、この間も松井委員から指摘がありましたような軍事援助の肩がわりということになるわけです。あくまで民生安定ということでやっていらっしゃるのだと思います。チョウライ病院の規模とかその大きさ、そういうことについては、先日個人的に説明を受けましたのでわかるわけでありますけれども、今度ははたしてそれが民間が主体なのかどうかということは、これは現地へ行かなきゃわからないことであります。そういう点で、利用度合いというようなもの、こういうことも教えていただければと思うわけです。そうしないと、やはりどこまでもそういう国の間にもいわゆる軍事援助の肩がわりとしての医療援助じゃないかというようなおかしな問題が起きてまいりますので、その点、お願いできますか。
#19
○政府委員(沢木正男君) 後刻、技術協力課長から詳しい御説明をいたさせます。
#20
○鈴木一弘君 次に伺いたいのは、いわゆる台湾に対する第二次の円借款、まあ金の貸し付けの分だと思いますが、それについてプロジェクトの案というものは固まったんでしょうか。
#21
○政府委員(沢木正男君) 台湾のほうからプロジェクトの概要をしるしたものが目下提出されておりまして、関係各省でその内容について現在検討をいたしておる段階でございます。
#22
○鈴木一弘君 今回のやり方は、ワクというか、どのくらいという金額というか、そういうワクは当初からきめられているわけですか。
#23
○政府委員(沢木正男君) 予算委員会その他で総理あるいは外務大臣から答弁されましたように、総体のワクというものはきめておりません。それで、プロジェクトごとにその内容を審査いたしまして、経済的にもかつ向こう側の経済発展にも貢献し得るというようなものがあれば、それを順次選んでいくということで、ワクはきめておりません。
#24
○鈴木一弘君 そうすると、いわゆるシーリング、天井はないのですか、ワクの。
#25
○政府委員(沢木正男君) 理論的には、ワクをきめてないといえば、ミニマムもないし、天井もないということになりますけれども、結局、輸出入銀行あるいは経済協力基金の予算で与えられました資金の範囲内で処理する問題でございますので、全然青天井であるということはあり得ないと思います。
#26
○鈴木一弘君 相手側から言ってきているプロジェクトで、もうこちらで審査を始めたものがあるわけでしょうか。
#27
○政府委員(沢木正男君) ただいま申し上げましたように、向こう側からプロジェクト・ディスクリプションということで。プロジェクトの内容を説明した書類をもらっております。それにつきましては、関係各省で目下内容を精査中であるということでございますが、まだ関係各省間でそれについての意見交換あるいは検討会というところまでは進んでおりません。
#28
○鈴木一弘君 大体どういう内容のものがあるのですか、向こうから希望されているのは。
#29
○政府委員(沢木正男君) 全部は私もただいま資料がございませんのではっきり覚えておりませんが、たとえばバガスパルプの工場をつくる、あるいは水道施設、それから台中港の拡張だとか、そういうふうなプロジェクトが約十ばかりあがってきておることは承知いたしております。
#30
○鈴木一弘君 これは一部に報道されているんですけれども、いわゆる銑鋼一貫の工場をというような話があったとかなかったとかということは、その辺はどうなんでしょうか。
#31
○政府委員(沢木正男君) そういうプロジェクトについての要請は、まだ出てまいっておりません。
#32
○鈴木一弘君 では、要請もなければ、また、においもないわけですか。話というか、そういうような正式な希望やなんかはないけれども、そういうものをぜひというようなそういう話は出ておらないのですか。
#33
○政府委員(沢木正男君) 前から台湾には唐栄鉄工というのがございまして、これに対して日本側の製鉄会社が技術的なパテントをやりまして、それの能力を向上するというような話がもう十年近くずっといろいろございます。したがいまして、向こう側でも、将来製鉄工場を拡張するということになれば、その設備の供給その他について日本側に要請してくることもあるかと思いますが、現在の段階では、単に一部の工場を追加する程度でございまして、根本的にこの製鉄所をどういうふうに持っていくかという点の向こう側の政府の考え方がまだはっきり方針がきまっていないように承知しております。
#34
○鈴木一弘君 大体、いままで向こう側が言ってまいりました十ばかりあるというプロジェクトで、総計何億円ぐらいになるんでしょうか。
#35
○政府委員(沢木正男君) 何ぶんにもこれを全部フィージビリティー・スタディをやってみませんとはっきりした金額が算定できないわけでございますが、一応ラフに言いまして約二億ドル近いかと思います。
#36
○鈴木一弘君 二億ドルというと、かなりの金額だろうということはわかるわけでありますが、そうすると、一〇〇%検討の上でオーケーということにはならないというふうに見ておいてよろしいですか。
#37
○政府委員(沢木正男君) ただいま申し上げました数字は、各プロジェクトにかかる費用全部を合わせればそのぐらいのサイズになるという意味でございまして、初年度にどの程度その中で支払いが起こるのか、これは各プロジェクトについて調査した上でなければ資金計画その他が立てられない状況にございます。それからプロジェクトによりましては、検討の結果取り上げないものも出てまいりますし、いまだその点についての予測をすることは困難でございます。
#38
○鈴木一弘君 いわゆる一つ一つのプロジェクトの審査をして、わが国のほうとしてもこういう計画できたらどうかとなって、それを積み上げてその金額までというやり方ですね、今回は。
#39
○政府委員(沢木正男君) 金額につきましては上限をきめておりませんので、一つ一つのプロジェクトにつきましてそれがいいということになれば、その分についてのローン・アグリーメントを先方と結んで実施するという考え方でございます。
#40
○鈴木一弘君 それはいつまでに大体決定を見ますか、こちらとしては。
#41
○政府委員(沢木正男君) 要請が出ております以上、われわれとしてもできるだけ早い機会に検討を進めたいと考えておりますが、何ぶん現在予算その他で国会にわれわれみなこうやって来ておりますので、実際は検討はほとんど進んでおらない状況でございます。したがいまして、そういう点が済めば、関係各省の協議もだんだん始まってまいるということになって、それから調査団を出すわけでございまして、調査団が報告書を出すまでにやはり一、二カ月かかります。それからローン・アグリーメントの交渉ということになりますので早いものでもことしの秋ぐらいにはなるのではないかというふうなタイミングで考えております。
#42
○鈴木一弘君 もう一つ、ここで、これは大きな問題になりますので答弁の方が容易じゃないと思いますが、石油の問題で、前回は、尖閣列島のことでちょっと伺ったんですし、また、付加価値をつけないで輸入するということはということで、開発の場合の援助でも考えねばならないということを申し上げたんです。ところが、石油業界等を見るというと、いわゆる原油で入れる、そうしてわが国で精製段階から一貫してやるというのでなければならないという原則があるようです。そういう問題で、これは政府がどういうように今後石油業界に対して指導していくかということは非常に大きな問題になってくるのではないかと思うんですけれども、そういう点は検討なさったことがございますか。
#43
○説明員(山口衛一君) いま先生から御指摘の点は、今後の資源政策上、単に石油のみならず、現地開発とか現地確保とかいう問題を含めました、単に開発面だけではなくて、日本の関係業界の産業構造等にもきわめて深く関連する問題でありますので、今後のその関連産業の見通し、今後の構造計画等も見きわめまして、慎重に対処するように十分検討を進めております。
#44
○鈴木一弘君 石油だけに限るわけではないということもわかるんですけれども、特に石油の業界についてはそれが強いわけですね。そういう点では、そのままずるずる行くと、今後のいわゆる経済協力、あるいは海外の資源開発という問題、いろいろな問題点がはらまれるということはわかっておるわけです。だから、そこで、特に私は石油にしぼってだけ聞いたわけなんですけれども、検討しているということであれば、もうすでに業界との話とかそういうことまで進んできているということなんですか。
#45
○説明員(山口衛一君) 基本的な問題につきまして現地と話し合うということまではまだ行っておりません。ということは、産業構造政策その他の基本政策に関しまして関係業界との結論はまだ十分に達しておりません。ただ、個々のケースにつきましては、それぞれの関係業者がそれぞれの自己のこれからの見通し等に基づきまして、いろいろと取引上の話し合い等は、いま先生御指摘のような現地確保でありますとかそういう形で進めるというケースは聞いておりますが、これが政府の基本方針に基づきましてやっておるとか、あるいは関係業界全体として石油に関しましてたとえば、産油国といろいろと話し合うというところまではまだ行っておりません。それぞれが政府、関係業界それぞれの立場で検討を現在進めているという意味で、検討中と申し上げました。
#46
○鈴木一弘君 さっきの問題にちょっと入りますが、いわゆる中共との問題ですね。台湾のプロジェクトということになると、そこへ入ってきた――つまり参加すると、いまでも、はっきりどこどこの商社とは好ましくないということで中華人民共和国からは、拒否をされるというか、そういうような態度に出られているわけでありますけれども、そういう点から見て、この台湾の二億ドルにのぼるというプロジェクトがきまってきた場合、どういう形にその辺のところの選択というものをするのかということは一つの問題だろうと思いますけれども、基本的な考え方はおありになりましようか。
#47
○政府委員(沢木正男君) 御承知の周四原則の問題であろうかと存じますが、日本の業界の中には、これを無視して、それがあるにもかかわらず、台湾のほうと取引を続けるというところもございますので、原則として円借款できめました場合は公開入札を先方にやることを要請いたします。それで、応募者の中から向こう側が選ぶというかっこうをとって実施いたしております。
#48
○鈴木一弘君 そうすると、いまの御答弁からすると、そういう配慮はなしで、それは商社の責任である、企業の責任であるということでいくということに理解していいですね。
#49
○政府委員(沢木正男君) 中共側と取引するか、あるいは台湾側とそういう原則にかかわらず取引するかという点の自主的な判断というものは、企業自体が行なうべき問題であるというふうに考えております。
#50
○鈴木一弘君 経済協力はそれぐらいにいたします。
 それからちょっと税法に入りたいんですが、相続税の課税の問題で、最近のいろいろ社会情勢、あるいは新都市計画法というように変わってまいりましたので、特に遺産の評価方法について、土地家屋等について、時価であるとか、固定資産税評価額等、いろいろな評価のしかたがある。国有農地二円五十銭というようなこういう極端な例もありますので、その場合の評価方法をちょっと伺いたいわけです。
#51
○説明員(江口健司君) 土地の評価の点につきましては、宅地、農地、山林に分けて評価をいたしてございます。
 宅地の場合には、市街地の場合とそれ以外の地域というふうに分けておりますが、基本となりますのは、そのうち、都市の場合に、県庁所在地の場合には国税庁のほうで最高路線価という方式をとりましてこれを公表いたしまして、それをもとにして、今度は各国税局が県庁所在地の最高路線価を基準にして全国で数万地点について評価をすると、こういう形をとっております。
 それから、農地の場合には、おおむね四つの地域に分けて評価をいたしてございますが、そのうち一番高く評価しておる地域は、いわゆる市街化区域でございます。これにつきましては、売買実例等を徴しまして、一定の方式に従って評価をいたしております。それから、その次に、市街化周辺地域というものを設けまして、これも売買実例等をもとにいたしまして、それからいわゆる比準方式とわれわれ申しておりますが、宅地としての評価額から宅地を造成した場合の造成費用を差し引きましてこれを評価価額としておるわけでございます。それから次は、中間農地ということで、これは宅地にも転用の可能性があるという地域です。これにつきましては、固定資産税評価額に一定の倍率を掛けまして評価をする方式をとっております。一番下の評価の低い地域は、純農地ということで、宅地の転用についてかなりきびしい制約のある地域、主として農業生産に供されておるという地域ということになりますが、これも固定資産税評価額に対して一定の倍率を用いまして評価する方法をとっております。
 それから山林につきましても、同様に、いわゆる市街地に近い地域につきましては、先ほど農地の市街地に近い地域で比準方式という評価の方法を用いていると申し上げましたが、それとおおむね同様の評価方法をとっております。それ以外の山林につきましては、固定資産税評価額に倍率を掛ける、こういう評価の方法をとっております。
 それから一番問題になりますのは株式の評価の問題でございますが、株式の評価につきましては同族株主の持つ株式と、それから非同族者の持つ株式と――株式はよろしゅうございますか。
#52
○鈴木一弘君 言ってください。
#53
○説明員(江口健司君) 同族株主の持つ株式と非同族株主の持つ株式とに分けまして、さらにこれを大法人、中間の法人、それから小法人というふうにまた三段階に分けまして、それぞれ一定の方式を用いて評価する方法をとっております。
#54
○鈴木一弘君 すると、いま問題になっている国有農地二円五十銭何がしというところも、この評価は、いま答弁されたように、市街化区域の場合は、あるいは市街化周辺区域の場合には、宅地を造成したときの造成費用を除いたそういう路線価の金額でいくと、こういうことでいいわけですね。二円五十銭でたとえなっても、一方ではきちっとした評価をすると、こういうことですね、国税庁としては。
#55
○説明員(江口健司君) もとの所有者に払い下げといいますか買い戻しを認めた場合につきましては、法律上いろいろ問題がございまして、従来の私どもの取り扱いといたしましては、収用法あるいは農地法の精神にのっとりまして、もとの所有者に所有権が回復されるものという取り扱いになっておりますので、当初農地法に基づく買収が行なわれたときの価格によって所有権が回復されたと、こういう解釈をしておるわけでございます。その周辺地域につきましては、もちろん、先ほど申しましたような地域、地目区分に従いまして評価をする方法はとっております。
#56
○鈴木一弘君 ですから、もとの所有者に当時の価格をもって戻されたと、そうなったときに、それが今度は相続をされるときの遺産の評価は、いまの御答弁だと、どうなっておるわけですか。もともとの価格でいっちゃうのですか。
#57
○説明員(江口健司君) 買い戻された土地がさらに相続をさせるということになりますと、これは先ほど申し上げましたような評価の方法によって評価をしておるわけでございます。
#58
○鈴木一弘君 地価公示法というのが昨年できたわけでありますけれども それとの関連はどうなっておりますか。
#59
○説明員(江口健司君) 昨年改正されて施行されました地価公示法に基づく地価の公示は、全国で現在九百数十標準地ということでございまして、いまのところの作業の進捗状況では、東京、大阪、名古屋の地区に限られております。したがいまして、私どものほうは、先ほど申し上げましたように、県庁所在地の土地につきましては国税庁が評価をする、それ以外の土地につきましては各国税局が数万件について評価をしておるということで、かなりの標準地の件数の差がございます。しかし、相続税評価額を勘案いたします場合には、売買の実例が一番もとになるわけでございますが、そのほかに、精通者の意見、並びに公示価格がございますればもちろんそれもしんしゃくをして、最終的な相続税評価額をきめるという作業をいたしてございます。
 なお、昨年、九百数十標準地につきまして公示されました地価につきましては、四十六年分の相続税評価額に反映させるようにしたいと考えております。
#60
○鈴木一弘君 それからこの間、いわゆる相続権の放棄をした者について資料をいただいたんですが、逆に、こういう場合は私はどういうふうな課税になっておるのか伺いたいんですが、いわゆる数年たってから相続権の回復を得たと、その場合にはどういうふうな税法上扱いになっていますか。
#61
○政府委員(細見卓君) 現実に行なわれておるかどうかはよくわかりませんが、たてまえとしては更正の請求――税負担を減らすという場合であれば更正の請求、ふえる場合であれば修正申告というのがたてまえでございますが、そこまで行なわれておるかどうかというのは必ずしもつまびらかではありません。
#62
○鈴木一弘君 いわゆる回復というのは、民法によれば、本人が権利があることを知って、知ったときから通算して五年以内にということでありますので、そうすると、そのことを知らないで、知ったのが何年も何年もたってからあとということもあり得るわけです。そうして相続人として回復をしてくるということもあるわけですね。その場合には、その評価というのはどうなっているんですか。何年も前のほうにいくのかどうか。
#63
○政府委員(細見卓君) それは、相続開始の時点で評価が行なわれる。つまり、相続開始の時点のいろいろな権利関係がその後の事態によりまして修正されるわけでありますが、あくまでもその当時で評価するということになるわけであります。
#64
○鈴木一弘君 先日も、ここで、これは主税局長がいないところで質問したんですけれども、農村等においてはどうしても妻の相続放棄ということがある。農業の場合には、自分が乏しい資産を相続するよりも、むしろ長男にあとを継がせていく、まあ長子相続というかっこうになるわけでありますけれども、そうして自分が見てもらうということで、母親として自分が配偶者でありながら相続権を放棄する、そういうことも考えられてくるわけです。そうすると、税法上では、そういう面が非常に多くなってくれば、むしろもう少し一歩進んでいろいろ検討したらどうか。たとえば夫婦間の相続であるとか贈与であるとか、こういう点を考えていったほうがいいのではないかということも考えられるわけでありますけれども、民法のいわゆる相続人になる、あるいは相続権を持つというのと違って、こういう農業の場合には、どうしても長子相続という、ちょっと相続の歴史から見ればさかさになって逆行するわけでありますけれども、そういう点を、小さい農業をやっているところが何人もに分割をされる――農地として持っていて年賦払いで相続分だけを分けてやるということをやれる人もあるでしょうけれども、やれないところもあるだろう。しかし、要求があったら分けなきゃならぬということになったら、将来農業の経営はできなくなるということがどうしても起きてくるわけですね。そういう点では、ですから、私は、民法はそうなっていても、税法の上では一歩先ばしっていってもいいのではないかということを考えるわけですけれども、特に農家の配偶者としての人の相続放棄というものがわりと多いのではないかということが推定されますので、その点についてどう考えておりますか。
#65
○政府委員(細見卓君) 相続税の問題で、一番頭を悩ましますのは、一方で、いまおっしゃたように、妻の座を優遇するといいますか、夫と妻とは共同で財産を形成したのだという意識があるから、夫から妻が財産を相続したとかあるいは贈与を受けたとかいうこと自体がおかしいじゃないかという考えがあるわけです。これは、主として、どちらかといえば、都市化した家庭環境の人たちに多い感覚でありますし、一方、そうでなくて、われわれが生活を続けていくのは家業あっての生活だということで、従来の家督といいますか、生業といいますか、そういうものが傷つかずにそっくり子孫に渡っていくというのが望ましい相続制度であると。その場合には、妻といえども、長子なりあるいはその後継者に全部の財産を譲って、自分たちのその家族の一員として生きたらいいじゃないかという議論、この二つが、全く結果的には相反するような形で出ておりまして、これをどう調整するかというのが非常にむずかしい。そこで、法制審議会の民法部会におきましても、新しい相続制度のあり方ということについて検討を始められるわけであります。そういうわけでありまして、なかなかそこのところを国民的なコンセンサスを得るというのはむずかしい問題であろうと思いますが、いまお話しのようなことにつきまして、たまたま農業におきましては、農業用の資産、特に農業用資産でありまする田畑、小作権といったようなものでございますが、こういうものは、ある段階に事実上の贈与を受けておっても、相続の段階まで現状が変更されることはない。つまり、償却資産のように滅失するとかあるいはいろいろなその後の状況によって現状が変更されるというようなことが比較的少ないということで、御承知のように、農家につきましては、生前贈与という制度があって、農業を引き続いて零細規模に分割することなく同じ規模でやっていけるようにして、その生前の一種の一括贈与というようなときには相続時まで課税を繰り延べる特例措置を税制上取り入れておるわけであります。ただ、しかし、あくまでもやはり相続時におきまする財産分割という問題はあるわけでありまして、その辺については、おそらく相続の事実上の放棄とか、あるいは金銭による清算とかというようなことが行なわれて、現実的にその間の家族間の平和がはかられておるのではないかと思いますが、農業につきましては、いま申し上げましたような生前贈与の贈与税の納期限の特例というような制度を置きましてこれは、民法に比べますと、ある意味では一歩進んだ制度になっておろうかと思います。
#66
○鈴木一弘君 それからこれは特に昨日あたりも予算委員会で災害の問題がだいぶ出ていたのでちょっと伺っておきたいんですが、相続財産が災害を受けて滅失をしたと。それが、相続前いわゆる申告期限前の場合と申告期限後の場合と二つあるだろうと思うんですが、そういう場合には、軽減的な措置とかそういうことは当然考えられるだろうと思うんですが、その点はどうなるわけですか。
#67
○政府委員(細見卓君) 原則として、相続税の課税関係は、申告をしていただいて納税していただいたところで一応その権利義務関係は打ち切れるわけでありますので、そういう意味で、すでに相続税を納付済みの者につきましては、災害があったからといって、それを減免するというわけにはなかなかまいらないと思います。ただ、相続財産が未納になっておるというような部分につきましては、災害部分が十分の一以上のときはそれに見合った部分は災害減免法の適用により相続税を免除できることとされておりますし、申告期限前におきましては、災害減免法の適用により、災害部分が十分の一以上のときはそれに見合った部分は免除可能であります。どこの段階で国と相続人との間の権利義務を確定するかという問題でこのように区分されているのであろうかと思います。
#68
○鈴木一弘君 いまの場合、国税通則法によると、更正の請求があったときには、税務署長が更正すべきであるかどうかを調査して、その結果、更正すべき理由があるとはっきりわかったときに更正ができるというふうになっているわけですけれども、その基準ですね、この場合の。それはどういうふうになっているのでしょう。
#69
○政府委員(細見卓君) 具体的な判断でございますので、その災害を受けた資産の大きさ、相続税を払う基礎となった資産と現実に災害を受けた資産の大きさが一割をこえているかどうか等をやはり勘案して、文字どおり良識をもって判断せざるを得ないと、かように考えるわけであります。
#70
○鈴木一弘君 「入場税の滞納状況調」をいただいたんですけれども、「処理割合」が、「件数」で、四十年度の五八。八%から、四十四年度は四八・一%というように、一番いいときは四十一年度の六〇・四%という処理割合であります。しかし、「税額」のほうで言うと、四十年度の六〇・〇%に対して、四十四年になると、四八・三%。これが毎年のように、四十一、四十二、四十三と、五五・二、四九・四、四九・一と下がってきて、四十四年に四八・三%となっている。これはどうしてこういうふうに下がってきたわけでしょうか。
#71
○説明員(寺岡雅之君) これは、鈴木先生も御存じと思いますが、労音等の関係の滞納件数それから税額がふえたために、こういう処理割合が出てきておるわけであります。
#72
○鈴木一弘君 特に四十四年度を見ると、件数が一万五千五百四十二件で、金額が十億円、まあ一件当たりが七万円ですか、そうですね、その程度になっておりますけれども、この内容は、一件当たり最高でどのくらいになっておりますか。
#73
○説明員(寺岡雅之君) これは、国税庁では具体的に一件ずつは報告をとっておりませんので、一件で一番大きいというのはちょっとわかりませんですが。
#74
○鈴木一弘君 この滞納の中で、係争中のものは何件くらいあるわけですか。係争中のものは、含まれておりますか、含まれておりませんか。
#75
○説明員(寺岡雅之君) 係争中のものも含まれておりますが、件数は承知しておりません。
#76
○鈴木一弘君 その件数を、いまわからないじゃどうしようもないんですけれども、係争中のものを抜いた件数は何件ぐらいになるか、これはあとで知らせていただきたいんですが。
#77
○説明員(寺岡雅之君) これはただいますぐというわけにまいりませんので、帰って検討いたしまして、もしできれば御報告いたします。
#78
○鈴木一弘君 いずれにしても、件数として一万五千件というような大きい件数が翌年度へ繰り越しになる。年間の整理をしなければならないのが二万九千件、約半分だけ消化をされておるわけでありますけれども、非常に件数は多いと思うのですね。これが単純に先ほど話があった労音だけというわけでもないだろうと思うのですけれども、労音以外のケースはどういうのが多いですか。
#79
○説明員(寺岡雅之君) これは、労音以外ですと、臨時興行でございますね。それから一般の常設館でも資金繰りの悪いところがございまして、そういうところが滞納しております。
#80
○鈴木一弘君 いま言われた臨時興行というのは一体どういうものですか、中身は。
#81
○政府委員(細見卓君) 芝居小屋式にテントを張りましてやるとか、あるいは、公営あるいは公設の機関を借りまして臨時に興行を行なうというようなものが、それぞれ一回興行を行ないますと、大体一件になるわけであります。そういうものが何かの拍子でうまく徴収されなかったとか、あるいは、本来入場税を払っていただくべき筋であるのに、その段階で取り漏れておった、後ほどそれは入場税を払ってもらうべきものだというようなことをいたしましても、現実にもうその一回の興行でそういうものは打ち切りになってしまっておるというようなものがわりあいございまして、そういうものが滞納件数の件数としては出てくる。御承知のように、一件当たりわりあい小さいというのは、そういう面にもあるわけでありまして、そういう点も考えまして、今回、御承知のように、免税点を三十円から百円に引き上げていただくというのは、そうした臨時興行的なものの大半が落ちていくだろう、免税点以下になるだろうと、こういうことも一つのねらいにしておるわけでございます。
#82
○大竹平八郎君 直税部長に一言伺いたいんですが、これはただいまの経済協力の問題に多少の関連があるので、しかし、現実の問題としていま取り上げられつつある問題ですがね。というのは、たしか、一昨年ですか、四十四年だと思いますが、台湾に大暴風雨があった。これは、あそこは始終暴風雨の多いところですが、特にひどかったわけだ。そこで、ほうぼうから、世界じゅうからいわゆる義援金が寄付をされているわけですね。そこで、日本でも、向こうと関係のある輸入組合が五万ドル寄付をしたいというので、私も大蔵省にたのんで、非常にいい事柄でもあるし、外交上に非常にプラスになる問題でもあるしというたてまえで、その五万ドルの送金というものを認めたわけです。これは、何も、こっちの団体が向こうの関係の団体に寄付をしたのではなくして、いわゆる中華民国政府に輸入組合として五万ドルを送金をいたしたわけです。それは、性質上、大蔵省が許可するのはもう当然なんで、政治的に見たってね。ところがその出した金なるものは、まあどこの組合でもそうですが、基金というものがあるわけですね。そのために、台風が起きたから、レギュラー・メンバーから、お前のほうは資本金がこれだけあるからこれだけ出せとか、そうしたあんばいによって拠金をしたものじゃないんですね。完全な一つの基本金の中から五万ドルを出したわけなんです。これは、その組合だけでなくて、いままででも、パキスタンにもあり、インドネシアにもあり、いろいろ世界じゅう、ことに東南アジアの低開発国なんかに対しては、これは日本だけでない、世界じゅうがやっているんで、台湾はあえて私は低開発国とは言わないけれども、いまも質疑応答の中に出ていた援助金の問題等々も、いまでも政府がやっているわけだ。そういう意味においては、五万ドルのいわゆる救済基金というものは、かなり経済協力というような意味にもなるわけですね。
 ところが、ごく最近、二、三日前なんですね、東京国税局の何というところか知らぬけれども、これについて、まあ税金を徴収したわけじゃないんですよ。税の対象になるのじゃないかというような意向を課長次席か何かが表現をされて、そうして当局を呼んで何となく話し合っているという、こういう状況なんです。そこで、私のところに、前に私が五万ドルの送金のときに多少協力した関係があるものですから、私はすぐに国税局長に電話したんですけれども、ちょうどおらなかったものだから、そこで、調査一部長とかなんとかいう人ですが、それは私ども職名は知りませんが、よく話してみると、その人は、自分の所管だが聞いていないと、こういうことなんです。そこで、翌日また輸入組合の代表を呼んで、いろいろいま何か話をしておるように聞いておるんですがね。これは、政治的という問題よりも、常識的に考えて、課税の対象になるというようなことになると、いままでのやったいろいろな問題が全部出てくるということになって、これは収拾つかないことになるのじゃないか。それからまた、外交上、いろいろな関係から見ても、これはやるのは当然なことであって、それがまた税金の対象になるというようなことになったら、これはわれわれも黙っておられないと、こういう感じを持っているんですがね。まだ、しかし、徴収されたわけじゃないんですよ。幸い、こういういまの問題が出てきているものですから、一言申し上げるんですが、何かあなたお聞きになっていますか。
#83
○説明員(江口健司君) 具体的にいまのお話は私ども聞いておりませんが、おそらく、輸入組合関係のメンバーでございますから、大部分が五千万以上の法人ということになりますと、私どものほうの調査査察のほうに話が参っているかと思います。ただ、一般的な問題といたしまして、こうした災害等に対する、特に国外に、援助と申しまするか、善意を表明するというようなことがままあるわけでございますが、一般的に言いますと、寄付金の一定の金額の範囲内であれば、当然これは経費ということで認められると思います。ただ、寄付金の限度をこえた場合に、それが問題になるということでございますが、その場合には、指定寄付金の制度がございますので、指定寄付金の制度に乗っかるような支出のしかたをしていただければ、これはワク外のものとして経費として認められるということになると思います。たとえば、具体的に申し上げますと、日本赤十字社の海外罹災者救護基金に充てるため寄付をするといったような場合には、赤十字社に対する寄付というのは指定寄付金に該当いたしますので、これは一定の限度をオーバーいたしましても、その部分は全額損金に認められると、こういうことになりますので、具体的にいろいろな方法があろうかと思いますので、なお帰りまして調査査察のほうと相談の上で善処したいと思います。
#84
○大竹平八郎君 その団体は、小さい団体なんですよ。つまりメンバーというものはね。いま、あなた、五千万円以上とおっしゃったんですが、おそらく五千万円以上の会社なんというものは二つか三つじゃないですか。これは私もよくはっきりしたことはわかりませんがね。あとは、千万円とか二千万円とかいうごく中小というよりも、むしろ零細企業の会社が大体多いんですよ。そういうわけですから、いま私が申し上げたとおり、そのためにお前のほうはいつ寄付しろと、こうやったわけじゃないんで、長い間の基金の中からやったわけなんですから、その点をひとつ十分に頭に置いてやってもらいたい。
 それからいま赤十字の話が出ましたが、赤十字は世界じゅうに大きな災害というものは年じゅうあるわけですから、いわゆる赤十字というのはむしろ一般的の寄付金とか義援金というものを取り扱うということは多いわけなんですが、それといま一つは、いわゆる共産圏等の国交のないところでも、この赤十字というものを通じれば、これは自由にやれるわけですからね。そういう意味では、私は多少そういう点は違うのじゃないかと思うのですがね。
 現実にそういう問題がいま起きておりますから、みんなこれはむしろ中小の企業、零細企業のメンバーが多いわけです。また、中華民国としても、これについては非常な敬意を表し、それからこちらの駐日大使館としましても、この問題については非常に感謝している。これは外務省もよく知っているはずですから、まあもし抵触をするような問題がかりにありにいたしましても、その点は政治的に大きな立場でひとつ御判断願いたい、それをひとつお願いしておきます。
#85
○成瀬幡治君 よく直間比率の問題が言われますですが、徴税費のほうで見ますと、直間比率はどのぐらいの割合になりますでしょうか。
#86
○政府委員(細見卓君) 必ずしも正確に区別をいたしておらないと思いますが、かりに人数で案分いたしますと、人員構成比で見まして、直接税に関与しておる者が六といたしますと、間接税に関与しておる者が一。徴収とか総務とかいうものの直接税と間接税の従事比率もその人員比で案分するといたしますと、全体でも六対一ぐらいの割合で人間がかかっておる、それが即徴税費と大体お考え願っていいんじゃないかと思います。
#87
○成瀬幡治君 こういうふうに滞納状況なんかが多くて争いになって、まあいろんなことをやってきて、餅よりも粉が高くなるというようなそういう間接税というものはないんですか。餅より粉が高くなってしまう。いわゆる徴税費のほうが非常に高くついてしまう。何年も争って、そして、結論的に言ったら、取るべきものだったと。たとえば、百万円取るのに――まあそういう百万ということになるといろいろあると思いますが、もっと少なくて三十万ぐらいの滞納をいろいろと追っかけてみたと。そうしたら、何年もかかっておるうちに三十万円以上の費用が使われてしまったというようなことはあり得ないですか。
#88
○政府委員(細見卓君) 直接税、間接税を問わず、そういうこともないとは申しません。おそらく例外的にあろうと思いますが、そういう三十万――金額はささいでありましても、たとえば真正面から税法のあり方というようなものに挑戦されたやり方であるとか、あるいは徴税機構の適正な執行に対して真正面からのいわば反対行為であるというようなものにつきましては、徴税費のいかんにかかわりませず、それは全体の徴税費の中でみるべきものだと、徴税できる金額の大小には関係ないと、かように考えております。
#89
○成瀬幡治君 法律上でいえば、債権があればそれを押えるとか、いろいろなことができると思いますけれども、まあやってみても見込みがないというようなことで、いろいろな理屈等があって、整理と申しましょうか、打ち切りをやらなければならない、そういうときが多分に出てくるだろうと思います。そういうようなときの一つのものさしとして、徴税費と――法の秩序を乱しちゃたいへんですけれども、しかし、運用面から見ても、ここら辺のところでひとつこれは整理していこうじゃないかよというようなことが私は行われるだろうと思いますね。そうすると、その判断は、金額によって、これは局長決裁でよろしいとか、あるいは課長決裁でいいというような、そういう内部的な何か内規みたいなものがあってやっておみえになるのか、もうたな上げするというようなときにはどういう基準でおやりになっておるのか。
#90
○政府委員(細見卓君) 私は、今は執行の責任者でございませんので、答えるのは適当かどうかわかりませんが、私が従来担当をいたしておりました経験から申し上げますと、税の場合は、成瀬先生が言われますように、ビジネスというような感じで、これだけの税金を取るのにこれだけのコストをかけたのでは採算がとれるとかとれないとかいうことは、原則としていたさない。ただ、徴税が、実際上財産がなくなっておるとか、あるいはその企業の回復の見込みが――回復して払ってもらうにしても回復の見込みがまずつかないというような判断に立ちまして、原則としてそういうものを不納欠損ということにするわけでありますが、この不納欠損にすることの判断というのは、税金の徴収にあたって一番いわば大事な問題でございます。これをルーズにいたしますと、いろいろな汚職とかいうようなことも起こり得る分野でございますので、この点につきましては、原則として、国税局であれば部長とかあるいは局長の決裁をとり、税務署であれば当然に署長の決裁をとって、これはどうしても企業として回復の見込みがないとか、この人についてはいろいろ調査をしたけれども財産はどこにもないというような形で処分をいたしておりますので、この点は税金の徴収の一番厳正に管理しておる部門だと思います。
#91
○成瀬幡治君 国税庁の問題でございますが、よく税なんかで議論される場合に、ぼくは徴税費というのはばかにならない問題だと思うんですよ。徴税費がたくさんかかるというのは、大体トラブルが非常に多い性質のものだと思うのですね。また、逆のことばで言えば、不公平になりがちなものだと思うわけです。主税局長として、税のいろいろなことをおやりになるのに、間税の中で徴税費の一番かかるのはどの部門でございますか。入場税なのか、それとも、何が一番徴税費が、まあ税収に対しての単価というもので――そういう点は当然ぼくは税調なんかでも議論されておる問題だと思うからお尋ねしておくわけですが。
#92
○政府委員(細見卓君) 厳密な計算をいたしたことはございませんが、おそらく、ここで御審議願っておる入場税などは、税収の大きさに比べて担当する人員がわりあい手間がかかるというような税の代表的な一つであろうかと思います。いまの徴税費の点につきましては、おっしゃるように、税の納税秩序というものが戦後漸次回復されてきた過程におきまして、たとえば二十四年でありますと、百円当たりのコストが二円四十七銭ぐらいかかっておったものでありますが、それが二十五年には二円七十九銭に上がると、そういうふうに上がっておったものが、その後ずっと逓減いたしまして、現在におきましては一円三十八銭というような形になっております。これは、御承知のように、いわば巨額な法人税が比較的税務署側の手間がなく納めていただいておるとか、あるいは、源泉徴収につきましては、本来国があるいは徴税事務をもっと担当すべきかもしれませんところを、源泉徴収で年末調整までやっていただいておるというようなこと、それから申告所得税につきましても、先生御承知のように、二十四、五年ごろでありますと、大半を更正決定する、再調査が出てくるというようなこと、しかも、その税はなかなか納得を得ておる税じゃないものですから、また徴収にも手間がかかるというようなことであったわけですが、それが現在は徴税費としてほぼ半減してきておるというのは、いわば日本の納税道義がある程度確立してき、また、そういうものとして国民の皆さんも税は払うべきものだという形になっていただいたということに大きく依存しておるわけで、むしろそっち側の客観情勢から徴税費が下がってきたのだと、こう考えていいのではないかと思います。
#93
○成瀬幡治君 入場税のいろんな議論の中では、一つは、文化の問題と関連して、全廃すべきだと。福田大蔵大臣が全廃しましょうとも言わなかったけれども、まあニュアンスによってはそう受け取れる受け取り方をした人もあるかと思うのですがね。これがいろいろと議論されておったのに、そういう背景の中から出てきたものが百円だったというので、ちょっとがっかりしているわけです。そこで、たとえばもし課税するならどこら辺がいいかということになると非常に問題だと思うんですけれども、しかし、全廃論が出てくるということは、文化の問題として受けとめると、そういう結論というものが当然一つの筋として正論としてあると思うわけです。ですから、そういうものをどういうふうに評価して今回こういうふうに課税をされるようなふうになったのか。まあ、これは大臣だと、こう言わずに、私は主税局長に一ぺん聞いておきたい。
#94
○政府委員(細見卓君) たいへんむずかしいお尋ねでございますが、私どもが入場税をなお日本の税制の中に置いておかなければならないと考えておりますのは、広く消費というものを見ました場合に、国民生活がだんだん向上していく過程におきましては、むしろ物の消費からいろいろなサービスの消費に向かう傾向も多いかと思います。そういう意味で、現在、物の消費につきましては御承知の物品税があり、いろんなサービスの消費につきましては御承知の地方税で料理飲食税でありますとかあるいは娯楽施設利用税でありますとかという系統の消費にかかる税がございますし、いま一方、国税といたしましては通行税というようなものがあるわけであります。そういう意味で、確かに、おっしゃるように、文化というのは、それ自身人間の生活に大事なことでございますが、文化を享受できるということも、同時に、生活水準が高くなり、相当の水準の消費であるという一面があるわけでございまして、われわれは、そういう意味で、文化は文化として別途文化振興の諸措置を行なっていただいて、たとえば、文教予算を充実するとか、あるいは国立劇場のようなものをたくさんつくるとか、そういうような方向で処理していただいて、しかし、その場合におきましても、こうした入場税がかかる施設へ入られる方は、入らなかった方よりはそれなりの消費があったということで課税はいたしていいのではなかろうかと、かように考えておるわけであります。
#95
○成瀬幡治君 見解の相違という形で片づける問題じゃないと思うのですね。やはりその国の文化水準を一つ示すものだと思いますから、私は、今回のことは、とやかく言わずに、将来の問題としてお互いが真剣に検討してみる問題だと思う。
 次にお尋ねしたい点は、最近、何というのですか、ホテルと申しましょうか、そういうところで専属のショウをやる人を頼んで、そしてそこで夕食をとるというか、あるいは少しお酒が出るというような形の、そういうところがあるですね。考えてみれば、これは入場税がかかっておるのかかかっていないのか、そういうものをどういうふうに評価しておるのか。おそらく取っておられぬと思いますから、それは入場税じゃないのだよと。しかし、あるホテルなどは、わざわざ外国からそういう芸能人というものを引っぱってきて、そして、ある期間が来るとまた帰って、また変わった人が来てやると。そういうものはどういうふうに見ておられるのですか。
#96
○政府委員(細見卓君) そうした場合も、それが有料であります限りは、その出しものを見せる料金というのは飲み食いの代金の中に加算されておるわけでございます。したがいまして、その飲み食いの代金については、入場税と同じ税率の料理飲食税が課税されるわけでございます。そういう催しものを行ないますようなものが、とても免税点以下の料金で実施できるわけでございませんから、原則として料理飲食税がかかっておる。その場合に、国は入場税部分を分けてくれというようなやり方もあるいはあろうかと思いますが、これは自治省との間に話をいたしまして、そういう食べもののほうがむしろ主になっておるというような場合には、料理飲食税を取っていただければ、その上にさらにそのうちのこの部分は入場税部分だということはしないという扱いで現行はやっておるわけでございます。
#97
○成瀬幡治君 私も、サービスだと、一つは遊興飲食税の対象だということはわかるわけですね。しかし、厳密な意味で言えば、一人のある有名な歌手なら歌手を呼びまして、これはほかでやればこの人は必ず入場料の対象になる人なんですね。ところが、あるホテルがやれば、それは入場税じゃないですよ、食べものが出ておりますから遊興飲食税ですよと、こうおっしゃる。ところが、遊興飲食税でも、たとえば千円食べる人もありましょう。しかし、コーラ一本飲んでそのホテルへ泊って見る人もある。そうすると、これはおそらく入場税等の対象にはなっていない。どうも、そこら辺のところの区分というものがちょっと納得しかねるものがあるんですよ。しかし、それをまた区分するということも非常に無理なことかもしれません。無理かもしれませんが、どういうふうにあなたのほうの姿勢として見ておられるのか、これが一つ。
 それからもう一つ、ギャンブルと言ってはいけないですが、競馬だとか競輪に三十円という話が出ておりますが、パチンコというようなもの、これも一つ入場税の対象になると思う。あるいはマージャンのようなものも入場税の対象になる。これは地域によっていろいろとランクがあるようでございますが、大体一回の入場税に見合うようなものはどのくらいに踏んでおみえになるわけですか。
#98
○政府委員(細見卓君) 前半の、具体的にいまのようなホテル等の課税にあたってどういう姿勢で執行しておるかということにつきましては、国税庁のほうから答えていただくといたしまして、いまのマージャンあるいはパチンコ屋というようなものは、御承知の地方税の娯楽施設利用税というのがあるわけでございまして、これは、原則としては、娯楽施設利用税として利用の料金に応じて課税するのがたてまえでございますので、そういうふうに適正に行なう方法の一つとして、現在の実際の課税においては、パチンコ一台当たり幾ら娯楽施設利用税を徴収するというような形になっておりますが、これはあくまでも徴税の便宜の問題でございまして、たてまえは利用料金に応じて娯楽施設利用税を払っていただく。そういうような意味におきましては、たとえば、料理飲食税などにつきましても、必ずしも公給領収証が適正に行なわれておらないとかいうような、現実に課税漏れがあるかないかという点についてはいろいろ御議論もございましょうが、たてまえは利用料金に応じて娯楽施設利用税を払っていただくということになっておるわけであります。
 前者につきましては、国税庁消費税課長から申し上げます。
#99
○説明員(村山正祐君) 基本的な方針としてわれわれがいまとっておりますのは、一応、ホテルとか、あるいはヘルスセンターなんかも例がございますと思いますが、料金が別立てとしてはっきり区別できるものは、これは入場税を取ります。区別できないものにつきましては、先ほどの地方税との関係もございますので、取っていないものもございます。
#100
○成瀬幡治君 私がほんとうに聞きたい点は――前はわかりました。娯楽施設利用税としてパチンコ屋等をやっておみえになることはよくわかるわけですね。だけども、これはまたよくわかりませんが、たしか、名古屋市内なんかは、二十八ぐらいの地域に分けまして、そして、おのおのランクをきめてあるわけですね。そして、一台幾らと、こうなっておるわけです。それを逆に申しますと、一人が入れば、これはやっぱし入場したということになりますので、そうした場合に、その一つの台について幾らということになれば、何人ぐらい入ってくると。そうすると、それに対して入場税との関連でいうとどんな比率になるだろうやということが知りたいわけなんですよ。ですから、入場税関係と、もう一つそれにプラスして、サービス的なと申しますか、娯楽的な税金がかかるというなら、入場税プラス娯楽的なものになると。そういうものを一括して娯楽税として地方税で徴収されるということになるだろうと思うから、その基礎的なものの考え方――そういう考え方じゃないんだと、あくまでもこれは一つだよということになるのか知りませんが、積算基礎としては、ああいうところへ入るのは一つの入場じゃないか、それには入場税というものがほかならかかるんだよと。それからもう一つは、楽しむそちらのほうの純然たる娯楽にも税金をかけるよというような積算基準ではなかろうかと思って質問しておるわけです。いや、そうじゃなくて、もう発想が全然間違いなんだとおっしゃるなら、それならどういう考え方でどういう発想でああいうような税額というものがきめられておるかということが承りたいのです。まあ、地方税のことだで、これはここじゃない、地方行政委員会だなんて言わずに、ひとつ……。
#101
○政府委員(細見卓君) いまのような飲み食いが非常に従たるもので、おっしゃるようにコーラ一本でいろいろな音楽を聞かすと、そういうような場合は、おそらくホテルのようなところにおいてはそういう形の営業というものはそんなにないので、むしろそういうものを典型的にやっておりますものは、私もあまりよく知りませんが、音楽喫茶とかいうようなものがあるそうでございます。そこにおきましては、入場税を課すわけです。そのコーラ代というようなものは安いものですから、むしろ、そのバンドを聞くとか、あるいはそういう音楽を鑑賞するというほうに重点が移りまして、そこにおきましては入場税を課しておるわけで、ホテルのような場合におきましても、いま成瀬先生がおっしゃるようなことをやりだせばそれはそのときのことでございますが、現状は、むしろ高い、二千円とか三千円とかの飯を出して聞いてもらうという形なものですから、現状の執行においては、大体料理飲食税のほうでカバーができておるのじゃなかろうか、ホテルのような場合は。それでい違った形態については入場税をかけておると、こういうわけでございます。
#102
○中山太郎君 一言関連して。このごろホテルでいろいろな催しものが行なわれるといういま話が出ましたが、一番端的な例は、いろいろな会がホテルで催されて、そこへ出張して、興行物が出てくる。それが非常に閉鎖された社会で行なわれているというケースが最近ふえていると思う。というのは、ホテルの施設を利用するというケースが会合の主催者で流行し始めた。そういう点に対して将来どういうお考えをお持ちか、関連して一つお伺いしたいということと、もう一つは、婦人に関係があるわけですけれども、何というのですか、デザインの発表をするデザインの発表会が相当デラックスにホテルで行なわれるわけですね。こういう入場について、これは一切、税に対しての課税する意思がおありなのか、おありでないのか、将来どうお考えか。私もそのファッションショーに行ったことはありませんけれども、このファッションというのは、世界的な流行だと思う。これをどういうふうにお考えになっているか、ひとつ聞かせてください。
#103
○政府委員(細見卓君) 前者の、ホテルでいろいろの催しが行なわれた場合の問題でございますが、それがかなり不特定多数の人を対象にした、つまり、ものを見せるということのほうに重点が置かれたような形態になってくれば、これは入場税の問題として考えていかなきゃならないと思いますが、現在におきましては、むしろ、いろいろな会合その他が主になっておって、その余興的に出てくる、そうした場合に、そのホテルに支払う代金は、ほぼ一括してそうしたものまで含めて支払われておるから、先ほど申し上げましたように、料理飲食税の系統で大体片づいおるのではなかろうかというふうに考えます。
 それから後者は、ことばとしては非常におかしいのでございますが、見せものというカテゴリーに入りまして、これは見せものとして課税できるようになっております。ことばとしては見せものというのはちょっと変な感じがいたしますが、そういうことになっております。
#104
○成瀬幡治君 金融局長に一言お尋ねしておきますが、スカルノ債権の債権者会議等でいろいろとたな上げしている。それはそれでいいと思う。そういうことも当然なことだと思うのですね。しかし、片方で、インドネシアとしては、ここに資料でもらいますと、外資導入面では規制をしていきますよと。それから外国商社の活動も制限をいたしますよと。あるいは、税のほうもきびしく取り立てていくというような、いろんな国内措置というものが行なわれてくると思うのです。そうしますと、援助と申しましょうか、投資と申しましょうか、いろんなことをやっていくことに対して、そういう片方で制限をされてくるわけですね。こういうようなことが、債権者会議と申しましょうか、いろんな国際会議の場で、片方でそういう制限をその国がやってしまえば、せっかく手を伸べようとしても、衝突してしまって、手が伸ばしにくくなると思うのですね。そういうような問題については、私は議論を相当突っ込んでされているのじゃないかと思うのですが、どうでございましょうか。
#105
○政府委員(稲村光一君) ただいまお尋ねの問題は、非常に微妙と申しますか、後進国援助のあり方と、それから後進国側として、いろいろと国内的に自国の企業を発達さしていく。それで、外国からの企業の進出について制限的にやっていきたいと。あるいは、税の面におきましても、何と申しますか、外国の企業の活動について強く当たって税収をあげていきたいと。これは、一面では、確かに、その国の自立を、援助という形でなしに一種の自助努力と申しますか、その必要な面があるかと思いますが、それが特に外国に対する差別的な問題ということになりますと、確かに御指摘のような問題もあると思います。先般も外務省の方から御答弁があったと思いますが、そういうような国内的ないろいろな措置が、外国に対する不当な制限と申しますか、そういうふうに至るとか、あるいは外国の中で差別的な措置であるというような場合には、これは確かに一つの問題であると存じますが、同時に、また、先ほど申しましたとおり、ある程度まあやむを得ないと申しますか、理解のできる面もございますので、それが不当な、あるいは差別的なというようなことになりますと、債権国会議のような場でも当然取り上げて是正を要望するということになると存じますが、私の知っております限りで具体的に債権国会議でそういうことが特に議論されたということはあまり記憶しておりませんが、確かに、今後、それが非常に激しくなりまして、一種のナショナリスティックと申しますか、そういう傾向が強くなってまいりますれば、当然の今後の問題としては債権国会議においても討議すべき問題になってくるのではないかというふうに考えております。当面のところは、特にそういうところまでまだ行っていないというふうに了解しております。
#106
○成瀬幡治君 これは、後進国家に対してあたたかい手を差し伸べなきゃならぬという問題は、当然なことだと思うですね。ところが、手を差し伸べてもらうと、今度は、国内でいえば、いろいろな面で、圧迫と申しましょうか、悪く言えば権益は全部そちらへ吸い上げられてしまうのじゃないかというものと両立させるということは、非常にデリケートな困難な問題だと思うのです。おっしゃるように、そういうようなことがいままではあまり議論されていないということなら、私はそれで差しつかえないと思いますが、実は、このもらった資料を見ますと、個々の問題についてはよくわかりませんが、たとえば商社活動の制限というようなものをちょっと読んでまいりますと、相当きびしいようでございますですね。あるいはまた、そこの国内の人でなければこの業種はもう一切認めませんよというようなことになれば、そういう差別的な業種について相当なきびしくやっているところがございますですね、アジアの中で。たとえばタイ等でも相当あるようでございますが、そういうようなことに関連して、今後問題が出てくるのではないか。あるいは、そういうような問題について、まあいま議論がなかったということは私は非常にいいことだと思いますが、今後の動きとして十分注意をしていただいて、いまよりもインドネシアのやり方がきびしいということになれば、当然、債権国会議ではなくて、別な面で十分議論されてしかるべき問題だろうと思っているんですが、これは問題提起をしておきます。
 それから最後に、これは今後のあり方でございますが、もう一度原点へ戻りますが、基金のあり方というものと輸銀のあり方というものは今後正確に区分されるものか。しかし、今度の場合は、前に輸銀関係でやったことなんだから、それまでまあ輸銀でやるのだけれどもと、こういう趣旨のようでございますが、これをずっと広げてまいりますと、まだ、輸銀関係では、ブラジルの問題もございますし、チリの問題もございますし、アラスカの問題もございますですね。ですから、ほんとうにそういう原則を守っていくものなのか。いや、まあスカルノのときはやむを得なかったんだと。特にこれは輸出保険等があっていろいろあったからやむお得ず輸銀でやったんだが、今後は、そうじゃなくして、整理してしまって、基金のほうへぴっちり切りかえていく、スイッチしていくんだという、そういう姿勢なのか。その辺はまだぼやっとしたものですか。
#107
○政府委員(稲村光一君) ただいま御指摘のとおり、今回のスカルノ債権につきましては、先般も御答弁申し上げましたとおり、輸銀の要するに民間延べ払いの債権の救済に基づく債務の救済の問題でございますので、これは債権管理上その他を考えまして、三十年無利子という非常にソフトな条件ではございますが、輸銀が担当するのが適当ではないかと、まあこういうことで御提案を申し上げているわけでございます。今後の問題につきまして、実は、今度のような非常にソフトな条件での債務救済というのがどこかの国に起こるかどうかと申しますと、これは、今回のが、アプスの報告にもございますとおり、非常に例外的なものということでやっておりまして、同様なケースがなかなかほかで起こるとは考えられませんのですが、まあ万一そういう事態が起こりました場合にどういうふうに考えるかと申しますと、それがもし民間の延べ払いの輸銀のからんでおります債権の繰り延べであるというような場合には、やはり債権管理上の必要性その他から考えまして輸銀がやるというのが仮定の問題でございますけれどもいいのではないかと存じますが、これはまあ具体的に問題が起こるともちょっと考えられませんので、一般論としてしか申し上げられないと思いますが、他方、新規の援助につきましては、それがソフトな条件のものであれば、これは当然基金のほうが適当であると、こういうふうに考えておりまして、インドネシアにつきましても、先般も御説明申し上げましたとおり、新規の援助につきましては基金から供与をいたしております。今回のような分の延べ払いのリファイナンスと申しますか、これにつきましては、輸銀が担当していく、こういう考え方でございます。
#108
○成瀬幡治君 私は原則論を聞いておるわけでございまして、端的に言えば大蔵省と通産省になってくると思いますが、これがぴっちり末端まで整理されておる段階なのか、これから整理されようとする段階なのか。もう早く両省の間で結論結着をつけられようとしておるようなふうにも受け取れるわけです。ですから、まだ結論が出ていないのでしょう。きちっと結論は出ておるわけですか、両省の間では。
#109
○政府委員(稲村光一君) ただいまのお尋ねは、輸銀と基金との業務の今後の分担につきまして政府部内で結論が出ているかどうかというお尋ねであろうかと存じますが、それにつきましては、これはむろん大蔵省、通産省だけの問題ではございませんで、基金につきましては経済企画庁が担当でございます。実施の問題として外務省も大きな関係がございますので、これにつきましては、実は、結論が出ておりません。――新規の援助の問題でございます。新規の援助をするに関しまして、輸銀と基金の間でどういうふうに分担をしたらいいかという点は、現状に関しまする限りは、それぞれ関係の各省及び両機関が密接に連絡をいたしまして支障のないようにやっておりますけれども、今後さらに援助量がふえ、さらにひもつき援助の廃止というような今後の問題を考えますと、この機会にもう一度、輸銀、基金のあり方を見直して、将来の問題としては、この関係をすっきりさせる、もっと何か調整をはかっていく必要があるのではないかという問題意識は持っておりまして、各省で今後早急に作業を進めていきたいというふうに考えておりますが、具体的な案がもうすでに各省の間でできておるか、新規援助の実施機関としての両機関のあり方につきまして。それにつきましては、実は、まだ結論はなんにも出ておりません。
#110
○成瀬幡治君 ぼくは非常に残念に思いますことは、まあそう言っちゃ悪いですが、縄張り争いというものが現実にあるわけなんですね。一番往生しておるのは、地下鉄の認可権は一体運輸省なのか建設省なのかということはまだ結論が出ておらぬと、こういう。五十何年たっていても結論が出ていない。これは、両方とも、譲ったら、時の衝にあたった人は、もう永久にその省へ入って行けぬぐらいえらいきつい灸をすえられるというような話も承っておるわけです。(笑声)そこで、この問題も、将来の展望を見てまいりますと、円が強くなってくるですね。日本の国際的な経済実力というものがあがってくれば、当然また縄張り争いが入り組んじまって、ケース・バイ・ケースで処理するわいといったような、全くどこがその責任をほんとうに負うのかわからぬようなふうになってしまう。ですから、やはりいまが一番大事なときだと思いますから、基金をつくるときの趣旨というものはしっかりしておりますから、とすれば、輸銀はどうなるんだというような点についてしっかりひとつ筋を引いておいていただきたいと思います。縄張り争いというものは、やっている人は非常に楽しいかもしれぬが、片方でいえば、国民は全く迷惑な問題だと思いますから、ぜひひとつ結論を早く出していただきたい。ケース・バイ・ケースだというそういうことばでは一番いけないと思います。これはよろしくひとつお願いをしておきます。
#111
○政府委員(稲村光一君) 御趣旨を体しまして努力いたしたいと思います。
#112
○鈴木一弘君 ちょっと資料要求をしたいのですが、これは相続税関係ですが、日本に住所を有しない者についても相続税の率はきまっておりますが、その相続あるいは遺贈により取得した財産のうち、これは外国にあるものには当然かからない、わが国の場合はかかるわけですが、そのうち、日本にあるものの価額の合計額から、その人が承継した債務で課税される財産関係のある金額だけを控除した金額が課税価額になるということなんですが、その例がどのぐらいあるかという資料と、それからいま一つは、外国にある財産については課税をされない。外国にある財産でそれが相続税をかけられた場合は、その部分だけが引かれてくるということになっておりますが、その場合、つまり、外国債も入っておりますし、すべて入ると。著作権で外国でとった著作権等はどうなるかということも残っておるんだろうと思うんですけれども、そういうような場合に、外国へ財産を持っていったほうが相続税は安くなるという場合もケースとしてはあり得るかと思います。わが国の今回の相続税改正が、諸外国に比べて有利なのか不利なのかという点がいろいろあると思いますので、その点の比較。それからそういうことをねらっての財産の逃避ということはないだろうとは思うんですけれども、あり得るとすれば、わが国よりも有利な、いわゆる相続税がほとんどないようなところもあるかもしれませんが、そういう例がありましたら、外国の相続税の制度の状態、この二つを資料としていただきたい。
#113
○政府委員(細見卓君) いずれ調べまして、調査ができましたらお答えいたしたいと思いますが、ただ、実際問題としまして、相続税は、日本の場合、人にかかりますので、国際租税条約その他で排除していない限り、外国にある財産にもかかることになるのじゃないかと思います。その辺、調査いたしまして御報告したいと思います。
#114
○鈴木一弘君 いまのは変ですね。それは相続税法とちょっと違うような答弁じゃないでしょうか
#115
○政府委員(細見卓君) いまの場合は、内国人、日本人であると。内国人の場合は、全財産にかかるわけでございます。それを二重課税防止でアメリカとの間は二重課税防止をやっておりますが、そういう形で排除しておる場合は別でございますが、人的の税金でございますので、内国人である限り全額かかる。外国人は日本にある財産だけと、こういう形になります。その辺、いずれ調査いたしまして、御返事申し上げたいと思います。
#116
○中山太郎君 一つだけ、対外経済協力の基本的な日本政府の態度ということに関してお伺いしておきたいと思います。「第二次国連開発の十年」に関連する各報告書やピアソン委員会の報告にもあるように、各先進国は、おそくとも一九七五年までには国民総生産の一%の援助量を確保し、そのうちの政府開発援助は国民総生産の〇・七%まで持っていくというのですね。これに対して、日本は、一九六九年で援助量の総額が国民総生産の〇・七六%、政府開発援助は国民総生産の〇・二六にすぎない。七五年までの間にこれを〇・七%まで持っていくということについて、国内では非常に大きないろいろな社会投資の問題をかかえておりますけれども、日本のような経済発展の速い国がこういうふうな国連の構想に協力をしていく場合に、具体的なスケジュールというものがある程度必要になるのじゃないか。そういうことについて政府としてどういうふうにお考えになっておられるか、一点お聞きしたいと思います。
#117
○政府委員(藤田正明君) ピアソン勧告に従いまして一九七五年までにGNPの一%の国際援助を出すということになっておりますし、政府援助のほうが〇・七ということになっておりますが、その前者につきましては、これは今後の日本の経済状態の推移ということはございますけれども、可能であろうかと思うのであります。ただ、御指摘のとおりに、〇・七%の政府援助という点につきましては、国内の社会資本がまだまだ充実途上にある現在であります。それらを見捨てて国外に〇・七%に一九七五年に持っていけるかどうか、これははなはだ疑問でございまして、この件につきましては日本は同意いたしておりません。ただ、それに向かって努力するということは表明いたしておりますが、〇・七%につきましては同意という点には達しておりません。
#118
○中山太郎君 どうもありがとうございました。
#119
○委員長(柴田栄君) 四案に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時九分散会
ソース: 国立国会図書館
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