くにさくロゴ
1970/03/25 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 外務委員会 第9号
姉妹サイト
 
1970/03/25 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 外務委員会 第9号

#1
第065回国会 外務委員会 第9号
昭和四十六年三月二十五日(木曜日)
   午前十時九分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     白木義一郎君     渋谷 邦彦君
     野坂 参三君     岩間 正男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         松平 勇雄君
    理 事
                長谷川 仁君
                山本 利壽君
                西村 関一君
    委 員
                梶原 茂嘉君
                杉原 荒太君
                廣瀬 久忠君
                増原 恵吉君
                三木與吉郎君
                加藤シヅエ君
                羽生 三七君
                浅井  亨君
                渋谷 邦彦君
                岩間 正男君
   国務大臣
       外 務 大 臣  愛知 揆一君
   政府委員
       外務省条約局外
       務参事官     山崎 敏夫君
   事務局側
       常務委員会専門
       員        小倉  満君
   説明員
       外務省アメリカ
       局外務参事官   橘  正忠君
       大蔵省関税局輸
       出課長      片山  充君
       運輸省海運局外
       航課長      山地  進君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○航空機の不法な奪取の防止に関する条約の締結
 について承認を、求めるの件(内閣提出、衆議
 院送付)
○コンテナーに関する通関条約の締結について承
 認を、求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
○国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物
 の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の
 締結について承認を、求めるの件(内閣提出、
 衆議院送付)
○国際情勢等に関する調査
 (中国問題に関する件)
 (在日米軍基地に関する件)
 (沖繩の施政権返還交渉に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(松平勇雄君) ただいまから外務委員会を開会いたします。
 航空機の不法な奪取の防止に関する条約の締結について承認を求めるの件を議題といたします。
 前回に引き続きこれより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#3
○西村関一君 前回の委員会で大体の質疑をいたしたのでございますが、なお一点お尋ねしたい。
 それは、ハイジャック事件にはしばしば政治亡命的要素がからんでおったと思われるのでございますが、引渡しの請求がありましても、犯人を引き渡すことはなかなか困難でございますが、今後もそういう事例があった場合に困難だと思うのでございますが、条約第八条では、ハイジャックを締約国間の引渡犯罪とすることについて定めておりますけれども、実際に引き渡されるかどうかは、犯罪人引渡条約あるいは国内法の定める条件にゆだねられているわけであります。その場合、たとえば国内法で犯人を引き渡すことが適切であるかいなか、そういう判断をする余地が残されているといたしますれば、実際問題としてハイジャック犯人が引き渡されないという結果がしばしば起こると思われるのであります。外務省が提出せられました「民間航空機不法妨害事件資料」によれば、過去十年間に未遂を除いて約百五十件のハイジャック事件が起こっておりますが、このうち犯人が引き渡された例はどのくらいでありますか。この政治仁命的要素のからむハイジャック事件につきまして、どなたかからお答えいただきたいと思います。
#4
○政府委員(山崎敏夫君) 先生御指摘のとおり、ハイジャック事件は政治仁命とからんで起こることが多いことは事実でございます。しかし、政治亡命でない、ただ精神異常者がハイジャックするという事件も多々あるわけでございまして、この条約はそういう問題も含めて考えておるわけでございます。それで、この第八条によりますと、要するに、ハイジャック犯罪を引渡犯罪と認めることを義務づけておるものでございます。ただ、実際にそういう犯人を引き渡すかどうかということは、引渡条約または国内法に従うということでございます。ただ、ごらんいただきたいのは第七条でございまして、第七条では、かりに「引き渡さない場合には、その犯罪行為が自国の領域内で行なわれたものであるかどうかを問わず、いかなる例外も表しに、訴追のため自国の権限のある当局に事件を付託する義務を負う」ということが書いてございます。したがいまして、ハイジャック犯人を引き渡さない場合には、その犯人の動機いかんを問わず、したがいまして、政治亡命であってもそのハイジャック行為自体は罰せられるという趣旨になっておるわけでございます。したがいまして、まあ、引き渡す引き渡さないはその受け入れ国の判断でございますが、ハイジャック行為自体は、政治的動機に発する場合であっても、それだけの理由をもって許すことはしないという趣旨でございます。そういうふうにいたしませんと、このハイジャックそのものをほんとうに抑止することは、われわれとしてはできないと存じます。
 それから、実際の過去に起こった事件において引き渡されなかった事例がどのくらいあるかということでございますが、これは正直申しまして、われわれもいろいろ調べておりますが、はっきりいたしません。ただ、われわれの知っております限りにおきましては、登録国による犯人の引渡し請求が拒否されまして、犯人の所在国が処罰した事例は二・三あるようでございます。
 それから、犯罪人引渡条約がなくても、犯人が登録国に引き渡された例としましては、キューバがカナダを通じて米国に対して犯人の引き渡しを行なった事例がございます。実際に、どの場合において引き渡し、どの場合において引き渡さなかったかということは、残念ながら詳しくはわかっておりません。
#5
○委員長(松平勇雄君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#6
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしましてお述べを願います。
 別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 航空機の不法な奪取の防止に関する条約の締結について承認を求むるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
 〔賛成者挙手〕
#7
○委員長(松平勇雄君) 全会一致と認め著す。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#8
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
#9
○委員長(松平勇雄君) 次に、コンテナーに関する通関条約の締結について承認を求むるの件及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の締結について承認を求むるの件以上二案件を便宜一括して議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。
 愛知外務大臣。
#10
○国務大臣(愛知揆一君) ただいま議題となりました「コンテナーに関する通関条約の締結について承認を求めるの件」につきまして提案理由を御説明いたします。
 この条約は、ヨーロッパにおいて貨物の国際運送のための輸送機関としてのコンテナーの使用が活発化するに伴いコンテナーに対する免税一時輸入等を認める必要が生じてきたことに対処するため、一九五六年五月十八日、欧州経済委員会において採択されたものでありまして、本年二月一日現在のこの条約の締約国は三十五カ国であります。
 この条約は、コンテナーによる貨物の国際運送を円滑化することを目的とする、のでありまして、そのおもな内容は、コンテナーに対しその再輸出を条件として免税一時輸入を認めること、及び所定の技術上の条件を満たすものとしてこの条約上の承認を得たコンテナーを保税運送のために受け入れることであります。
 わが国におきましては、貨物の国際運送におけるコンテナーの使用が本格化しつつあり、本年中には欧州向けのコンテナー船の就航が予定されておりますことにかんがみ、わが国がこの条約に加入し、この条約の規定する便益を享受しますことは、コンテナーによるわが国の貨物の国際運送の円滑化、ひいてはわが国の貿易拡大に大いに貢献するものと考えられます。また、わが国のこの条約への加入により、国産のコンテナーはこの条約上の承認をわが国において得ることができることとなり、国産のコンテナーの輸出が容易となりますので、わが国がこの条約に加入しますことは、国産のコンテナーの輸出拡大の見地からもきわめて望ましいと考えられます。
 次に、「国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約の締結について承認を求めるの件」につきまして提案理由を御説明いたします。
 この条約は、欧州において数カ国を経由して行なわれる貨物の国際運送が活発化するに伴い経由国での貨物の通関手続を簡易化する必要が生じてきたことに対処するため、一九五九年一月十五日、欧州経済委員会において採択されたものでありまして、本年二月一日現在のこの条約の締約国は二十七カ国であります。
 この条約は、道路走行車両またはコンテナーによる貨物の国際運送を円滑化することを目的とするものでありまして、そのおもな内容は、国際道路運送手帳による担保のもとで道路走行車両またはコンテナーにより運送される貨物につき、所定の条件が満たされる場合に、経由国において輸出入税の納付、税関検査等の免除を認めることであります。
 わが国におきましては、コンテナーによる貨物の国際運送が本格化しつつあり、本年中には欧州向けのコンテナー船の就航が予定されておりますことにかんがみ、わが国がこの条約に加入し、この条約の規定する便益を享受しますことは、コンテナーによるわが国の貨物の国際運送の円滑化、ひいてはわが国の貿易拡大に大いに貢献するものと考えられる次第でございます。
 以上、二案件について提案の理由を御説明いたしました。何とぞ御審議の上、すみやかに御承認あらんことをお願いいたします。
#11
○委員長(松平勇雄君) 引き続き補足説明を聴取いたします。
 山崎条約局参事官。
#12
○政府委員(山崎敏夫君) コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)につきまして一括して補足説明を申し上げます。
 これらの二つの条約は、ともにコンテナーによる貨物の国際運送の円滑化をはかることを目的とするものでございますが、コンテナーに関する通関条約のほうは、貨物の輸送のための容器としてのコンテナー自体に着目いたしまして、締約国がコンテナーに対し免税一時輸入を認めるとともに、一定の技術上の条件を満たすものとして条約上の承認を得たコンテナーを保税運送のために受け入れることによって、コンテナーの反復使用が円滑に行なわれることを確保するものでございます。これに対しまして、TIR条約のほうは、コンテナーの中の貨物自体に着目をいたしまして、貨物が数カ国を通過して運送される場合に、貨物の通過する国におきまして、輸出入税の納付の免除、税関検査の原則的免除等、貨物の通関手続の簡易化が行なわれることによりまして、貨物が円滑に目的地に運送されることを確保するものでございます。したがいまして、これらの二つの条約に加入することによりまして、コンテナー自体及びコンテナー内の貨物の双方につきまして円滑な国際運送を行ない得るわけでございますが、このことは、国境を接して多くの国があるヨーロッパにおいて特に意味を持つ次第でございます。
 次に、ちょっと補足しておきますが、TIR条約のTIRという意味でございますが、これはフランス語の略称でございまして、TrasportInternational Routier(トランスポール・アンテルナシォナル・ルティェ)という字の頭文字をとったものでございまして、「国際道路運送」という意味でございます。TIRということばは、この条約においても条約の略称TIR条約として用いられておりますほか、実際のもとにおいても「TIR」の標識板とかあるいは「TIRカルネ」
 「国際道路運送手帳」――というふうにしてこのことばが用いられておりまして、この「TIR」ということばは、この条約の適用を受ける国際運送を示すことばとして使われておる次第でございます。
 なお、先ほどの提案理由にもありましたが、本年中に予定されております欧州向けのわが国コンテナー船の就航は、五万トン級のコンテナー船五隻をもって開始される予定であることを申し添えておきます。
#13
○委員長(松平勇雄君) 以上をもって説明は終了いたしました。
 これより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#14
○西村関一君 二条約につきまして一括して質問いたします。
 コンテナーによるところの貨物の国際運送の最近における発展は目ざましいものがあるといわれておりますが、ドア・ツー・ドア――戸口から戸口へ――の海陸一貫輸送を行なう上で、わが国が本条約に加盟することの意義はまことに重大であると思います。
 そこで、コンテナー輸送の効果を最大限発揮するには、国内輸送の整備がきわあて重要だと思うのでありますが、現実におきましては、国内道路輸送につきましては、現在車両の保安基準によりますと、高さは三・五メートル、車両総重量は二十トンまでに制限されておりまして、通常船舶で使用されておりますところの二十フィート・コンテナーの場合でも、トレーラー等で輸送する場合はこの基準に抵触するわけでございます。したがって、当然これは道路輸送につきましての整備が行なわれなければ、コンテナー貨物輸送の本来の趣旨に合致しないと思いますし、今回の条約に加盟いたしましても、はたしてどれだけの効果が期待されるかと思われるのでございます。で、この問題におきまして、関係各省庁においてどのような協力体制がとられておるか、また、この問題を前向きに解決しようとしておられるか、それをまず伺っておきたいと思います。
#15
○説明員(山地進君) 先生の御指摘のとおり、ただいまの道路法に基づきます車両制限令の制限は、二十フィートのコンテナーにつきまして低きに過ぎるということでございますので、まあ、ただいま政府といたしましては道路法の制限存、道路法の改正に伴いまして車両制限令というものを改正いたしまして、高さは三・八メートル、長さは十二メートルでございますが、重量につきましては二十七トン――二十七トンと申しますと二十フィートのコンテナーにつきましては十分通れるということでございますが、そういうふうに改正いたしまして、二十フィートのコンテナーにつきましては日本中どこへでも自由に運べるというふうな改正を現在検討中でございます。それから、さらにそれより大きなものにつきましては、従来どおり個々に道路管理者に申請をいたしまして許可を取る。許可を取りますのは、一定の経路を申請いたしまして、その経路が道路の安全あるいは混雑状態から見て適当かどうかということを道路管理者に検討していただく。その結果不適当なところは修正して通していくということをやっていくようにしておりまして、現実の問題といたしましては定型反復的に行なわれる道路の輸送につきましては、相当障害点は除かれておるというふうに、かように御理解願いたいと思います。
#16
○西村関一君 次に、コンテナーによる国際複合輸送を促進するためには、運送人の責任原則か整っていなければなりませんが、現行はどのようになっておりますか。また、これに関しまして四十四年四月に万国海法会の東京総会で条約草案がまとめられました。四十五年の一月のローマにおいて東京総会の草案を引き継ぎ、海陸空にわたる物品の国際複合運送に関する条約、TCM条約がまとめられたと聞いておりますが、その後の経過はどうなっておりますか。
#17
○説明員(山地進君) 四十四年に万国海法会が東京で行なわれまして、御指摘の複合運送条約草案というのを採択したわけでございますが、その後それをローマの国際私法統一協会に持っていきまして、そこでさらに検討を続け、そこから関係の国際機関に意見をもう一度「航空」を加えたほうがいいだろうということで、ただいまECEとそれからIMCO――これは政府間の海事協議機構ということでロンドンにございますが――それからICAO――これは国際民間航空機関でございます――これはモントリオールにございますが、それらが共同して検討しておるという段階で、昨年の十一月、それからことしの一月にワーキング・グループが検討し、かつ、これから六月並びに十一月にさらに検討いたしまして条約草案をまとめ、七二年には条約の採択に持ち込みたいということが現在のスケジュールでございます。
 問題点といたしましては、「航空」を加えた場合に、BLというものが、船の場合と違いまして航空の場合には物のほうが先に着くというような点が船荷証券条約というようないままでの考え方をかなり変えなきゃいけない点というものがあるということでございます。
 それから、先生の御質問の現在の状況と申しますのは、たとえば日本とそれから船、それから外国と行く場合には商法を適用、それから海の部分については船荷証券条約、それから相手国の国内につきましては相手国の国内法というふうな責任の所在というものは、それぞれの部分に、発生した部分によりまして違ってくるということでございます。それらを何らかの特約をするということは別途一つの契約条項として入れるということはございますけれども、いまは不明確なまま、しかも違ったまま行なわれているというのが実情でございます。
#18
○西村関一君 次に、TIR条約は道路車両による運送を対象としてつくられたものでございますが、鉄道車両や船舶によるところの運送は適用外となっております。鉄道車両等による運送につきましては、何か別の条約があるのですか、伺っておきたいと思います。
#19
○説明員(山地進君) まず、TIRの適用につきましては、本邦でもその他の輸送機関に延長されるというふうになっておりますけれども、御質問の鉄道と道路に関する別個の条約があるかということでございますが、ヨーロッパでは鉄道の運送人の責任に関しまして鉄道運送条約、それから道路運送人の責任に関しましては「道路運送人の責任に関する条約」というのがございまして、これはわが国はいずれも未加盟でございますが、ただ、その責任に関します条約そのものは、先ほど御質問の複合輸送条約ほど徹底した検討が進められておりません。ただ、いまのTIR条約等を延長する過程で実務上遭遇するであろうごく一部の問題を解決するということにしか役に立たないようなものだというふうに私は理解しております。
#20
○西村関一君 次に、TIR条約に加入するにあたりまして、わが国におきましては、どのような団体が保証団体となる予定なのですか、お伺いいたします。
#21
○説明員(片山充君) 保証団体につきましては、別途われわれのほうからこの両条約を実施いたしますための関税法等の特例法案というのを御提案申し上げておるわけでございますが、それの十一条に規定がございまして、三つの条件に合致するかどうかを審議いたしまして大蔵大臣が認可するということになっております。
 三つの条件と申しますのは、TIR条約のほうの五条に規定してございます国際団体にまず加盟しておることというのが第一でございます。二番目は、それらの国際団体と保証団体にたろうといたします団体が関税あるいは内国消費税の納付につきまして保証契約を結ぶこと、三番目は、関税の納付あるいは内国消費税の納付その他保証関係の事務を適正に執行する能力があることという、その三つの条件に照らしまして大蔵大臣が認可するということになっておるわけでございます。
 で、やや具体的に申し上げますと、現在この関係でございます国際団体といたしましては三つございまして、一番まあシェアの大きいのがIRU――国際道路輸送連盟と申しますスイスにある団体でございます。それから次はFIA――国際自動車連盟、AIT――国際旅行連盟というこの三団体でございます。現在わが国の団体でこの三団体に加盟いたしておりますのは、IRUにつきましては全日本トラック協会、FIA、AITにつきましては日本自動車連盟という二団体がございます。しかしながら、これらの団体いずれもたとえばIRUについて申し上げますと、道路輸送に関係のある団体でございますれば全日本トラック協会に限りませんで、別の団体も加盟ができることになっております。それから、保証業務を具体的にやっていきますには、カルネの発給という仕事あるいは外国から送られてまいりますカルネの確認という仕事があるわけでございます。これらの仕事は、いずれもおそらく特にヨーロッパ航路の船が立ち寄ります港でそういう需要が起きると思いますので、そういう仕事ができるような組織も持っていなければならないということであろうかと思います。まあ、そういった条件を前提にいたしまして関係者の間で現在検討協議がなされておるというふうに存じております。
#22
○西村関一君 わが国の船舶用コンテナー・ターミナルの実情はどうなっておりますか。今後新航路も開設されるということでございますが、コンテナー専用の埠頭――コンテナー・バースが足りないのじゃないかということが心配されます。この点いかがでございますか。
#23
○説明員(山地進君) 運輸省にございます海運造船合理化審議会の小委員会でございまする海上コンテナー小委員会というところから四十四年八月に答申存いただいておりまして、その答申の中には、コンテナー・バースにつきましては、京浜地区十七バース、それから阪神地区十六バース、伊勢湾地区六バースというものが、船会社の希望等を勘案すると、必要というふうに考えられるというふうな御答申をいただいておりまして、ただいま大井――これは品川のほうでございますが――それから横浜の本牧、それから大井に八バース、本牧に四バース、それから阪神のほうでございますが、これは神戸のポート・アイランドに八バース、それから大阪の南港でございます、四バース、合計二十四バースにつきましてはすでに公募いたしまして、それぞれの船会社が、外国船も含めまして、使用契約を結び、いま現在五バースばかりできておりますが、その他につきましても四十六年、七年、八年にわたりましてでき上がるということがすでに決定しております。さらに、運輸省の港湾局でつくっております五カ年計画では、それに合わせまして、十三号地――これは大井でございます――それから大阪の南港の一バースというものについても、五カ年計画の計画年度内につくるということを計画中でございます。
#24
○西村関一君 先ほどの御説明の中にもございましたように、コンテナー船は現在アメリカ航路、豪州航路に就航しておると思います。また参事官の御説明の中にも、将来ヨーロッパ向けのコンテナー輸送が始まるということでございますが、どのような品目をコンテナーで運ぶ、どういうものがコンテナー輸送に適しておるのか、在来船で運ばれるものとの比率はどういうふうになっておりますか、御説明を願いたいと思います。
#25
○説明員(山地進君) 一般的に申し上げますと、海上運賃の高い品物と安い品物とございますが、高い品物ほどコンテナーになっていくという傾向があるわけでございますが、特に現在われわれ日本でやっておりますコンテナー航路はアメリカ航路並びに豪州航路でございますが、輸出につきましては、やはり機械類、特に電気関係のでございますね。テレビとかラジオとか、そういったたぐいのものが非常にコンテナー化率が高くなっております。それから、帰りの荷物といたしましては、ある場合には綿花、アメリカのほうから綿花、それからオーストラリアにつきましては羊毛等もコンテナーになって輸送されるというようなことが起こっておりまして、先ほども御質問の、コンテナーにどれほどなって、在来船との比率はどうかという、その航路自体に着目して申し上げますと、九〇%くらいのものけコンテナーになっておる。あとは形とか、たとえば鋼材とか、自動車とか、こうしたコンテナーにそのものが物理的にならないようなものというのはどうしても残されていくというふうになっております。
#26
○西村関一君 次に、二条約の目的は、国際輸送におけるところのコンテナー船の使用を発展させ容易にすることにあると思います。また条約の要旨は、加盟国相互間の関税その他種々な便宜を与えることにあると思いますが、わが国の加盟を前提といたしましてヨーロッパ諸国からもわが国ヘコンテナーによるところの輸入の発注が来ていると聞きますが、実情はどうなっておりますか。これを批准し加盟することによりまして、ヨーロッパ向けの海上コンテナー輸送が促進されると思われますが、いかがでございますか。
#27
○説明員(山地進君) 実績で申しまして、日本のコンテナーの生産個数の中で輸出の占める割合というのは、四十四年で申しますと五二%、非常に高い輸出比率を占めるわけでございますが、特にこの条約に関連して申し上げますと、ヨーロッパ航路が開設されますと、日本船はヨーロッパで買い、外国船は日本で買うという必要がぜひ起こってまいります。と申しますのは、ヨーロッパの船会社が日本に船を持ってまいりますときに、向こうからコンテナーを積んできますが、帰りのコンテナーというのけ持ってきてないわけでございますので、そういう場合には日本でぜひ買わなければなら行いという事態が起こるわけでございます。その需要だけでも、一隻が千八百個ずつ買うわけでございますので、相当な――一万個くらいにはなるだろうというふうなことが予想されるわけでございます。
#28
○西村関一君 何かソ連はこの条約に入ってないようでございますが、わが国がこれに加入することによりましてソ連や東欧諸国などの条約加盟を促進することになろうかと思うのですが、そうなると、シベリア鉄道経由の日本――ヨーロッパ諸国間のランド・ブリッジ輸送による内陸国向けコンテナー輸送のスピードアップが促進されると思いますが、この点、いかがですか。
#29
○政府委員(山崎敏夫君) シベリアの輸送の具体的なことはあとで運輸省から御説明があるかと思いますが、ソ連がこれに加盟しておりませんことに関しましては、われわれとしても残念に思っておるわけでございます。ただ、この条約は欧州経済委員会が中心になってつくられたものでございまして、欧州経済委員会にはソ連は加盟しております。したがって、ソ連といたしましてもこの条約の内容は知っておるはずでございますし、そのメリットもソ連としても承知しておるものと思います。したがいまして、わが国がこれに加盟しました暁には、ソ連に対してもぜひこれに加盟してほしいということをわれわれとしても何らかの方法で働きかけたいと思っております。
 それから東欧諸国でございますが、東欧諸国は、この説明書に本書いてございますように、ブルガリア、チェコ、ポーランド、ルーマニア、ユーゴといった国も加盟しておりますので、われわれがこの条約に加盟いたしますと、西ヨーロッパ経由ではございますが、コンテナーによる輸送は非常に促進されるものと考える次第でございます。
#30
○委員長(松平勇雄君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日、白木義一郎君が委員を辞任され、その補欠として渋谷邦彦君が選任されました。
    ―――――――――――――
#31
○西村関一君 最後に二点お伺いをいたします。
 この条約の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案はどうなっておりますか。
 さらに最近のコンテナリゼーシーンの動向につきまして、動くコンテナーといわれるラッシュ船の就航が予定されていると聞いておりますが、これに対応できる税関の受け入れ体制はどうなっておりますか。この二点についてお聞きいたします。
#32
○説明員(片山充君) 御質問の第一点でございますが、先ほど申し上げました二条約の実施に伴う特例法、正確に申し上げますと、「コンテナーに関する通関条約及び国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の実施に伴う関税法等の特例に関する法律案」でございますが、先月末に御提出いたしましてただいま御審議をいただいている段階でございます。
 それから第二点のラッシュ船でございますけれども、あるいはこれは運輸省のほうの御所管になるかと思いますけれども、われわれのほうで聞いているところでは、パシフィック・ファーイースト・ライン――PFELという会社がございますが、それは日本を含めますアジアの航路を計画している。で、いまの予定ですと、九月には第一船が就航するというふうに聞いているわけでございます。で、われわれのほうは実はコンテナーのほうの準備に当面は忙殺されておりまして、ラッシュ船(ライターズ・アボード・シップ)というのは、ライターは「浮かぶコンテナー」というふうにいわれておりますが、コンテナーに対する取り扱いの応用動作で解決できる点も相当あるのではないか。なおそのほかに、はしけに近い形をとっておりますので、それらの点につきましてはこれから検討し、体制を整えていく。いま関税局あるいは関係の税関の検討会あるいは研究会のようなものをつくりまして準備を始めているわけでございます。
#33
○加藤シヅエ君 コンテナーというものについて私どもあまりよく知っておらないのでございますけれども、その構造などは、これは国際条約に基づいて使用されるものは、国内の道路上などで見るものとは全く違うのでしょうね、構造その他、外観。
#34
○説明員(山地進君) 先生の道路でごらんになっておられるコンテナー、おそらく車そのものについているやつ、あるいは国鉄が使っております緑色のは八フィート・八フィートでございますけれども、海上のものも若干道路を走っている、あるいはごらんいただいているかと思いますが、ほとんど同じと御理解いただいてけっこうかと思います。もちろん、条約に基づきますコンテナーといいますのは構造基準がございまして、かつ、あるいはこれは大蔵省の御所管でございますけれども、脱税等をされないような構造というふうなものがございますが、外観上はたいして違わないというふうに思います。
#35
○加藤シヅエ君 この「国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約」の第三十七条でございますけれども、この内容をもう少し詳しく説明をしていただきたいのでございます。と申しますのは、そのコンテナーは空気抜きの穴みたいなものがついているのでございますか。
#36
○説明員(山地進君) この第三十七条はまあいわば当然の規定でございまして、この条約はコンテナーについていろいろな便益を与えておるものではございますが、ここに書いてありますように「この条約は、公衆道徳上、公安上、保健上若しくは公衆衛生上の理由又は動物防疫上若しくは植物防疫上の考慮により国内法令に基づいて行なわれる制限若しくは規制又は国内法令によって課される課徴金の徴収を妨げるものではない」ということでございまして、そういうものについてはその制限に従うべきであるということは当然でございます。だから、先ほど窓があいておるという問題でございますけれども、ただ、コンテナーの構造はこの条約ではっきりきまっておりますので、特別に窓をあけるということはできないと思いますが、具体的に申しますれば、日本の家畜伝染病予防法による規制はまああるということでございます。
#37
○加藤シヅエ君 この中に概当するかどうかわかりませんけれども、もしたとえば動物などを運搬するというようなことが国内法の規定によってそういうような装置が設けられるというようなことになれば、人間もその中に入ることができるようになるでございましょうか。
#38
○政府委員(山崎敏夫君) まあ、コンテナーはむしろその趣旨からいたしまして、外部からあまりのぞいたり、なにしたり、あるいは物の出し入れができやすいようでは、コンテナーの目的は達せられないわけでございまして、非常に密閉するというのが第一の趣旨でございますから、そういうコンテナーの中に動物を入れたり、ことに人間が入ったりというようなことはちょっと考えられないのではないかと思います。
#39
○加藤シヅエ君 私、人間のことについて伺いましたのは、今日いろいろな国際的な犯罪がいろいろ次から次に新しい手口が出てくるので、犯人の逃亡などということにこのコンテナーが悪用されるようなおそれがあるかどうかということについてどういうふうに対処しようとしていらっしゃるか、その点だけちょっと伺っておきたいと思います。
#40
○政府委員(山崎敏夫君) もちろん、税関当局としては、乱用を防止するために、例外的な場合、特に違法の疑いがある場合は、経由地税関において貨物の一部または全部を検査を行なうことができるということはTIR条約にも書いてございますが、そういう乱用の疑いがあり、ことに違法の疑いがある場合は、もちろん税関としては必要な検査は十分できることになっております。
#41
○加藤シヅエ君 もう一つだけ。危険物が運搬される場合はどういうふうになりますのですか。危険物の運搬については、国内法によって、国によって違うのでございますか。みんな共通でございますか。もし違うような場合には、これはどういうふうにして取り締まるのでございますか。
#42
○説明員(片山充君) コンテナーを用いまして、これを密閉したままで、原則として税関検査を受けないで、国際輸送をいたしますためには、三つばかり条件がございまして、まず第一が、先ほどもちょっとお話が出ておりましたけれども、容器として使われますコンテナーが一定の技術的な条件に合致しておるということでございます。まあ、端的に申し上げまして、密輸等に使われるおそれがないかどうかという基準に照らして税関が検査をいたしまして、合格いたしましたものには承認を与えるわけでございます。その承認を得ておるコンテナーが容器として使われておる。それからもう一つは、その容器につきまして、もちろんまあ商業上の封をするという行為もあるわけでございますが、それに加えて税関がシールを張るということでございます。三番目は「TIRカルネ」による保証があること。大体この三つの条件がありませんと、原則として税関検査を受けないで国際輸送ができるということにはならないわけでございます。税関がシールをいたしますというのには、内容物を改めまして、確かにこういうものが入っておるのだという表示をいたしましてシールをいたしますわけでございます。その段階で輸送上の危険が多いような危険物のたぐいは排除されるのが現実であろうかと思います。火薬その他の取り扱いにつきましては、各国それぞれの法規があることは御案内のとおりでございます。
#43
○梶原茂嘉君 コンテナーに関する通関条約とそれからTIR両方にあるのですけれども、十四条の条約廃棄の条項ですが、これは多数国間の条約だから、一締約国が廃棄を通告すればその条約自体全体が廃棄されるというふうに読むのですか。その点がちょっと疑問なんですがね。
#44
○政府委員(山崎敏夫君) これはコンテナー条約の十四条の規定でございますが、そういう趣旨ではございませんで、ある一つの国が国際連合事務総長にあてた通告によってこの条約を廃棄することができると書いてございますが、その意味は、いわば脱退でございまして、ある特定国がそうすれば、その特定国だけがその条約から脱退しその条約に拘束されなくなるということだけでございまして、多数国間条約がそれによって全部なくなってしまうということはございません。
#45
○梶原茂嘉君 お答えのとおりであるべきだと思うのですね、当然。ただ、その表現上、「この条約を廃棄することができる」と、これだけ見ますと、普通に読めば「廃棄する」のであって、「脱退する」とかというふうには読めないのですがね。何か表現のしかたに問題があるのではないでしょうか。こういう表現でいいであろうかというきわめて素朴な疑問なんですけれどもね。
#46
○政府委員(山崎敏夫君) まあ、「廃棄」という日本語が書かれておりますのでそういう御疑問が生じたかと思いますが、これは英語はディナウンスということばが使われているわけでございまして、まあ、条約のことばには「廃棄」と訳してはおりますけれども、二国間条約における一方の国の場合において一方の国が廃棄すれば条約がなくなるということとは全然ニュアンスが違っておりまして、これはその実質においては「脱退」と同じ意味でございます。
#47
○梶原茂嘉君 これまでこういう場合の使い方として、こういう「廃棄」ということばを使ってあるわけですか。わがほうで、日本の条約文として例がございますか、あるのですか。
#48
○政府委員(山崎敏夫君) これは実は多数国間条約に多くの先例がありまして、ディナウンスということばが使われておりまして、その場合には「廃棄」と訳しております。しかし、その意味は、先ほどから申し上げたとおりでございます。
#49
○委員長(松平勇雄君) 他に御発言もなければ、二案件に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
   「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#50
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより二案件について一括討論に入ります。
 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。
 別に御意見もないようですから、これより直ちに採決に入ります。
 まず、コンテナーに関する通関条約の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#51
○委員長(松平勇雄君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 次に、国際道路運送手帳による担保の下で行なう貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)の締結について承認を求めるの件を問題に供します。本件を承認することに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#52
○委員長(松平勇雄君) 全会一致と認めます。よって、本件は全会一致をもって承認すべきものと決定いたしました。
 なお、二案件についての審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○委員長(松平勇雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#54
○委員長(松平勇雄君) 次に、国際情勢等に関する調査を議題といたします。
 これより質疑に入ります。御質疑のある方は、順次御発言を願います。
#55
○渋谷邦彦君 限られた時間でございますので、確認の意味で二、三お尋ねをしておきたいと思いますが、一つは去る十五日の予算委員会におきまして、外務大臣の御答弁の中で、中国本土と台湾との間に紛争が生じた場合には集団的自衛権を発動すると、そういう意味のことの発言があったわけでございます。そうなりますと、今後沖繩返還に伴いまして、そういう事態が引き起こった場合に、米軍がいわゆる米華相互防衛条約によって出撃することが非常に可能になってくる。こういうふうに判断されるわけでありますけれども、その点について外務大臣の御答弁を求めたいと思います。いま申し上げたことは、確かにそのとおり参議院予算委員会において政府の方向として述べられたものであると、そのように理解しておりますけれども、そのとおりであるかどうか。
#56
○国務大臣(愛知揆一君) 台湾と中国本土との問題は、「一つの中国」という強い主張がある。そのことを中心としたお尋ねに対してお答えをしたわけで、これは政府がしばしば言っておりますように、まあ、平たいことばでいえば、内輪の問題として両当事者で平和的な話し合いで解決をせられるべき筋合いのものであって、日本政府としては、そういう結論が出た場合にそれを尊重して守っていきましょう。こういうことがそもそもの日本政府の考えであります。ただ、武力を行使して大陸を奪還したりあるいは台湾を解放したりということは絶対にやめていただきたいということを強く日本国民としては望んでおる。もし武力抗争が起こりました場合には、国際法の通念からいっても、これは単なる内戦ということでは済まない場合も生じ得る。そのときには国際紛争という性格になりまして、これは国連憲章の五十一条の発動の対象になる場合もあり得るということを条約論的に申し上げたわけでございます。
 その次にはっきりさせておきたいことは、沖繩返還問題とは何も関係はございません。もし国際紛争のような大規模の戦闘行動になってそれが日本の安全、日本の安全を含む極東の安全という問題として取り上げられるようなことがあり得るということを考えた場合には、これは本土自身の問題でもあって、沖繩返還の問題と何ら関係もございません。安保条約の性格からいって、それにかかわりが起こることもあり得るでありましょう。こういうことを申し上げたわけで、これも一貫した政府の考え方でございます。
 それからもう一つ明確にしておきたいことは米華条約との関係でございますが、アメリカは米華条約によって中華民国に対して防衛のコミットメントを与えて、これは条約上の義務でございます。しかし、米華条約が米国のコミットメントによって発動するからといって、そのことによって自動的にこれは安保条約に影響をもたらすものではございません。このこともしばしば明確にしておることであって、安保条約においては、日本は日本の立場において自主的に、たとえば事前協議といったような場合に、それに対する判断は日本が自主的にするものであって、これは米華条約でアメリカがコミットメントを与えているからといって、これが即自動的に安保条約にはね返ってくるものでは絶対にございませんということも、しばしば明らかにしているとおりでございます。
#57
○委員長(松平勇雄君) この際、委員の異動について報告いたします。
 本日野坂参三君が委員を辞任され、その補欠として岩間正男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#58
○渋谷邦彦君 ただいまの御説明で、いままでの政府の一貫した態度というものはそのとおり了承するわけでございますけれども、われわれとしても米華条約の前文の第二項にある「関係」ということの設定が非常に穏当ではないだろうと思うのでありますが、しかし、それが国際紛争につながるかもしれないといういろいろな条件を考えてみた場合に、あえてやはり仮定の問題でも尋ねなければならない場合がありますので申し上げるわけでありますが、台湾の内部にいろいろな内乱的な様相を示す事態が生じるという場合にも集団的自衛権というものが発動されるというようなことが明記されているようでありますが、そうした場合においてもやはりそれは内乱とみなさないのか。集団的自衛権の発動ということになりますと、これは内乱という域を大きく逸脱することになるわけでありますが、先ほどの御答弁のとおり、これはまた一貫した判断の上に立たれているのかどうなのか、これはいかがでございましょうか。
#59
○国務大臣(愛知揆一君) 私の申し上げたのは、さらに前提に立って、国際的な通念ということを含めて申し上げたのは、たとえば第二次大戦後にでき上っているいわゆる分裂国家というようなものは、これはそれ以前の観念からはなかなか律し得られない新しい状態でございます。相当の長期間にわたって相当の地域を有効に支配しているとにかく政権というものが複数存在している。その複数に存在している政権同士の関係というものは、本来は内政的に当事者間で処理をすべきものであるけれども、これが両当事者間で戦闘行動が起こってそれが大規模なものになるというような場合には、これは国際的な紛争として処理しなければならないということがもう国連等の通念であり、実際問題としてもそういうことで措置されているわけでございますから、そういうことからいっても、台湾政府と北京政府との間がそういったような大規模な大戦乱が起こるというようなかっこうになれば、それは国際的紛争として律しなければならぬこともあり得るでしょう。そういった場合に、その形態のある種のものは、隣国としても火の粉を払わざるを得ないようなセキュリティーの問題になることもあり得るでしょう。そのときに、あるいは日米安保条約の関連する問題も起こることもありましょうということを申し上げているわけでございますが、それを今度はどう対処するかということは、日本の安全ということから見て、日本の自主的な判断によってそれによる事態に対する対処の方法はきまるわけであると、こう申し上げておるわけであります。そうでございますから、いまおあげになりました台湾、たとえば島内において暴動が起こったとかなんとかいうことは、私のいま申し上げている範疇には入らないと、こう考えていただいてよろしいのではないかと思います。
#60
○渋谷邦彦君 これが国際的紛争に発展するかどうかという判断は非常にむずかしいであろうと私は思いますけれども、もちろん、台湾政府の要請があればというようなことも焦点の一つなんでありましょう。しかし、考えてみますと、「一つの中国」という、そういう観点に立った政策を堅持された政府・自由民主党としても、やはり何かしら割り切れない矛盾を感じざるを得ない。そうして、そういう場合に内乱とみなすことができないであろうか。「一つの中国」という立場を堅持する以上は、やはりこれは内乱とみなして内政干渉すべきではないではないか。いま御答弁にもございましたように、場合によっては日米安全保障条約の適用があり得るかもしれないということを想定をして申し上げておるわけでございますけれども、やはりあくまでもそういう場合に国際的紛争の規模、要件、いろいろ問題点があろうと思いますけれども、言うなれば、いまも申し上げたように、国際的紛争のそういう形態をとっていると、明らかにそういう状態に発展しているという場合には、くどいようでありますけれども、それはもう内政干渉の域をはるかに越えた国際的紛争とやはりみなすべきであるかどうか、重ねてお尋ねをしておきたいと思います。
#61
○国務大臣(愛知揆一君) そこで、私はまず一番前提に明らかにしたいと思いますのは、こういう論議というものは、私は卒直に申しまして、ある程度以上はあまり私は政府としては欲せざるところであるということを卒直に申し上げたいと思います。というのは、よく一昨年の共同声明についてもいろいろの角度から論議がございますが、そのときに、佐藤総理がその直後にやりました演説にもこれは明らかになっておりますが、そういう戦争状態などということが起ることは予見しませんと。そんなことはあり得ざることであり、そのあり得ざることを希望しておるわけでございますね。そして、そういう事態が、国際紛争とか緊張ということが起こらないようにするということが政府の政策の根本でございますから、観念的な仮定の論議というものをあまりこまかくすることは、そういう立場からいって、政府としてあまり好ましいことではないと思います、あり得ざることであると考えておりますから。しかし、条約論として、あるいは内政問題とあるいは国際紛争問題というアカデミックな問題に対しての政府の見解としては、
  〔委員長退席、理事長谷川仁君着席〕
対立する、そして、相当長期間に継続的にある相当の地域を有効に支配している二つ以上の政権がある場合に、これは本来内政問題でございます。内政として片づけてくれるべき筋合いの問題であるけれども、事が高じて戦争状態になり、そして国際紛争として律せざるを得なくなるような事態になる場合には、周辺の国々としても自国の安全保障上の問題として取り上げざるを得なくなる場合があり得ると、こういうことを理論上の問題として申し上げているわけでございます。そういう点からいえば、いまも重ねて確認するぞというお尋ねですが、確認をされるとおりでございます。しかし、同時に、そういうふうなことでございますから、台湾という島内で、それこそ国内的な治安上の問題等々が出ました場合、それに対して米華条約がどういうふうに発動するのか私は知りません。これはアメリカと台湾との問題でございますから、日本がとかくコメントすべき問題ではないと思います。しかし、そういう場合は、観念的な問題としても安保条約上の問題にはかかわりはないと思います。
#62
○渋谷邦彦君 次に、佐藤総理は、これもかねがね論及されているところでありますけれども、日米共同声明にも織り込まれておりますように、アジアの緊張状態というものは続いているということを明確に判断をなさっていらっしゃいます。特に、朝鮮半島の事態を考えますと、一触即発と、極論すれば、そういう事態に常に置かれていると申し上げても言い過ぎではないであろうと、こう思うのですが、そうした場合、日本としてもこれは当然、拱手傍観するわけにはいかない。こうしたことを想定して、これも何回か論議された点の一つかもしれませんけれども、かりに朝鮮に米軍が国連軍としての立場に立って派遣をされるという場合には、いわゆる日本の基地を使用することができる、こういう取りきめになっておるのでございますが、これは沖繩が返還になった場合も同じように国連軍としてのそういう地位協定が適用されるのかどうか、この点はいかがでしょう。
#63
○国務大臣(愛知揆一君) 沖繩返還ということと安保条約の関係は、何らの変更なしに沖繩に適用されるわけでございますから、そういう点からいいましても、一切、ただいまや尋ねになりましたような点も何らの変更はございません。沖繩返還とかかわりはなく本土並みに適用されるわけでございます。
#64
○渋谷邦彦君 その場合、「かりに」ということは非常にまずいことかもしれませんけれども、国連軍として派遣された場合、この日米安全保障条約というものは適用されないのじゃないかという、そういう矛盾が考えられるわけでございますけれども、この点はいかがでございましょうか。
#65
○国務大臣(愛知揆一君) これは、まず第一に、在韓の国連軍というものは一九五〇年の安保理の決議で成り立っておるわけでございますね。そして、その後経過的にずっといけば、現状はどうかといえば、休戦協定が成立しておって、その休戦協定を遵守するために毎年の国連の決議によりまして在韓国連軍というものが任務を与えられている。これは御承知のとおりであります。ですから、やはり私は、そこにおいての緊張というものがどういう形で出てくるか。あるいは、これも予見し得ないことでございますけれども、考えてみますと、観念的には、たとえば北のほうから何か大規模な組織的な計画的なある侵入でも起こりました場合に、この休戦協定を守るためにあるところの国連軍がそのときにどういう活動をすべきものであるか、起こり得るいろいろの場合をアカデミックに想定した場合に、やはり国連軍としては国連の決議あるいは新しい安保理の決議等によって新たなる任務を与えられて行動するのが筋だろうと思います。しかし、大規模で組織的な計画的な大攻撃がある日突如として起こったというような場合に、やはりとれは自衛措置というものも許される場合もあり得ようかと思います。これもいろいろの論議がある点であろうと思います。そうして今度は、そういったような場合に、在日米軍がそれに対してどういう役割りをするかということになりますが、これは吉田・アチソン交換公文その他によりまして、在日米軍が国連軍として発動する場合の規定もあるわけでございますから、
  〔理事長谷川任退席、委員長着席〕
その規定によって、在日米軍としてはそういう場合におきましても所定の事前協議その他の制限のもとにおいてその活動というものが制約されるけれども、日本の自主的な判断によってその行動が是認されるというようなことは、やはり観念上、制度上はあり得るわけでございます。そういう関係は、先ほど申しましたように、沖繩の返還とは何ら関係なしに、本来の安保条約、そしてこれと国連軍の資格におけるところの米軍の活動について安保条約はいろいろの制限規定を置いておりますから、その中においては発動し得る余地がある、こういうことになると思います。
#66
○渋谷邦彦君 次に、沖繩返還の時期も相当切迫してまいりました。ところが、最近いろいろな角度から伝えられるところによりますと、いろいろな難問題が前面に立ちはだかってくるような印象をぬぐい切れないわけでございますが、特に米軍の沖繩本島を中心とする水域においての演習規模と申しますか、そういうものについても、あるいはこの範囲というものを限定するかあるいは縮小するかという当然過ぎるほど当然のそういう要求が日本政府としてははからなければならないという感じがするわけであります。もちろん、軍事機密に関することであり、政府としてはなかなかその辺の調査というものが困難であると、これはいままでの御答弁を通しましてもわれわれのように理解をしているわけでございますけれども、しかし、やはり本土並みという大原則を背景として考えてみた場合、沖繩においても本土と同じようなそういう措置が講じられることはこれまた当然だと私は思うのであります。したがいまして、いま申し上げたようなことが伝えられて、おそらく外務省においてもその辺の情勢分析をされ、そして沖繩返還協定にあたってはそういう点についてもどう一体盛り込んでいくのか、あるいはその返還協定に盛り込まずとも、事前において、いま申し上げたような範囲の縮小であるとかあるいはその範囲を確定するとか、そういうような措置を講じられる方途をいまお持ちになっていらっしゃるかどうか。
#67
○国務大臣(愛知揆一君) これもまた二つに分けてお答えをしなければならないわけなんですが、一つは沖繩返還についてどうするかということだと思います。沖繩返還については全く本土並みにやるべきでございますから、それらの点については、いまもお尋ねがあったように、協定の中に入れるべきものもありましょう、あるいは協定外で事実上の連絡等で処理できるものでございましょうが、すべてこれらは本土並みにいたすことが当然でございまして、そういう線で米側との合意が着々できつつあると申し上げて差しつかえないと思います。
 それからいま一つは、沖繩返還とは私、何の関係もないと思いますが、本土の周辺水域において行なわれた演習について事実はどうであるか、また、今後はどう処置するか、こういうお尋ねであると思います。その点については、もし何だったら防衛庁側から御説明したほうがより正確であると思いますけれども、あるいは事務当局で承知しておるところがありましたら事実として報告してまた、それについていろいろの御意見もおありかと思いますから、拝聴することにいたしたいと思います。
#68
○説明員(橘正忠君) ただいまの、本土の周辺における海上の演習の実情を御説明申し上げます。現在、海上の演習は二十一件ございます。そのうち、領海のみのが二件、それから公海のみのが十二件、それから領海と公海にまたがるものが七件となっております。したがいまして、海上の演習場につきましては、いずれも公示によって公告いたしておりまして、水路の通報にも載せて一般船舶の航行の安全をはかっているという状況になっております。
#69
○渋谷邦彦君 ついでですから、演習の規模等についておわかりでございましたら、重ねて御答弁いただけませんか。その水域でどういう演習が行なわれているか。
#70
○説明員(橘正忠君) 演習の規模につきましては実は防衛庁のほうが詳しいようでございまして、私、正確なことは存じません。
#71
○渋谷邦彦君 そこで、いまの御答弁を通しまして非常に心配されますことは、漁民の漁業補償ということが常にからんでくる問題ではないだろうか。これも私どもも確証を得ているわけではございませんので、あるいは論議の対象外になるかもしれませんけれども、しかし、事実上、いままでの報道等を通じましてもたいへん困惑をしている。その漁業補償自体にも問題があるやに聞いております。一体そういう問題が返還に伴って解消されるのかどうなのか。そして補償自体が漁民の納得するような事態において収捨されるのかどうなのか。その辺のアメリカとの折衝がどういうふうにこれから展開されていくのか。その点いかがでございましょうか。
#72
○国務大臣(愛知揆一君) これは重ねて申し上げますけれども、返還とは関係がない問題でございまして、本土と一体の問題と、こういうふうに理解すべき問題ではないかと思います。そしていまのお尋ねは、私もまことにごもっともだと思います。実は卒直に申し上げますと、演習の頻度それから規模などによることはもちろん御指摘のとおりで、まことにごもっともだと思いますが、卒直に申しまして、最近この本土周辺の演習のことがあらためて世論的にも問題に取り上げられて、そういう関係もございまして、私のところへも直接、たとえば高知県の漁業関係の組合の方その他からも、お話や要請がございまして、私はあらためて今後におけるこうした演習等のやり方、それから、それと関連が起こるであろうところの漁業その他日本の国民の立場に立ってやらなければならない措置がありとするならば、積極的な対策を講じなければなるまい、こう考えておりますが、ただ、いま卒直に申し上げましたとおり、きわめて最近あらためて問題として提起されましただけありまして、いま具体的にこういうふうなというところまでまだ考えを持ち合わせておりませんが、確かにごもっともな御指摘であり、また、私自身も最近になりましてそのことを痛感いたしておりますので、政府としてとるべき態度につきまして、ものによっては対米交渉上の問題になります。また、ものによりましては国内措置の問題もありますが、ひとつ前向きにぜひ検討させていただきたいと考えております。
#73
○渋谷邦彦君 特に心配といいますか、憂慮される問題の一つに、やはり私たちの脳裏から離れないものがあります。特にいま沖繩に問題点をしぼってお尋ねをしておりますけれども、原潜の寄港というものがしばしば繰り返されて、しかもホワイト・ビーチあたりを中心として行なわれている。そうなりますと、当然その放射能による汚染等々も考えられないではない。そうしたことがはたしてホワイト・ビーチ一カ所に限定されたものかどうか。あるいはその周辺においても考えられはしないか。なぜ私はそのことを申し上げなければならないかといいますと、先ほどの漁業補償にからむのでございますが、事実上、沖繩の漁民の方はその近海でもって漁業ができないと、かつて沖繩に参りましたとき伺ったことがございます。その近海でとれた魚にしても、もうやはり県民は心配で、もしかりに市場に出回ってもそれを食べるわけにいかない、こわい、こういう観念が非常に定着しております。したがって、せっかくだいじょうぶだと思ってとった魚でも売れませんから、漁業者自体はもう方向転換をして転職をしなければならない。そういうような実に切実な事態のあることを聞いたことがございます。これは現地で聞いておりますから、間違いないと思います。そうしたことを含めて、いま申し上げたように、原潜の寄港等も非常に活発に行なわれておる。また、これも聞くところによりますと、最近はミサイル・サブロックを搭載した、いわゆる攻撃型原子力潜水艦が絶えず入港出港している。こうしたことはやはり沖繩の県民にとって絶えざる不安がつきまとう。当然、返還になれば事前協議の対象になることは言うまでもございません。政府としても重々その辺のところを配慮しながら、日本としての明確ないままでの基本的な方向というものを打ち出されるだろうと、このように理解をしたいわけでありますけれども、しかし、事実上、現状においてそういうことが行なわれておる。はたして全面的に日本の要望どおり米国政府がそれに応じるかどうかという一まつの不安が消えないということも事実であります。この点はいかがでしょうか。
#74
○国務大臣(愛知揆一君) いまもお話がありましたとおり、返還になりますれば、これは絶対にだいじょうぶ、本土と同様になるという基本線で合意をすでにしておりますから。なお実行上これが守られるように今後とも十分政府としても念を押してまいりたいと思っております。
 原潜につきましても、本土並みになりますと、これは事前に通告をしてくるわけですし、それから、したがって、モニタリング等も本土と同じように行なわれるわけでございますから、従来も本土政府を通して、沖繩側の場合も本土に準ずるようなやり方をせよということで原則的に応じておるわけですけれども、ただ、まだ事前通告などは本土と違って十分に行なわれておりませんし、その他足らざるところは本土に比べてずいぶんございます。そういう点については復帰と同時に完全に本土並みにする、こういうことにいたしたいと思います。
 なお、核武装というようなことについては、これまた前々から申し上げておりますように、本土と同様に、さようなことのないように絶対にこれは守り抜いてまいりたいと思っております。
#75
○渋谷邦彦君 最後に、もう一点だけお尋ねしておきたいと思いますが、これも沖繩に関連する問題であります。例のVOAでございますが、私も現場へ行って見たことがございます。相当強力な出力を有する発信所のようだと聞いております。したがいまして、あの周辺ではテレビが映らないと、そういう被害を受けていることを聞いております。しかし、今回政府の判断によりまして、返還と同時に撤去してもらいたいとアメリカ政府に申し入れたいといわれておりますが、昨日あたりの米国のいろいろな、何といいますか、またそれに対する要求とでも申しましょうか、全面的に撤去するまでは二年ぐらいかかるだろうというようなことも伝えられておりまして、もしかりに二年後でなければ完全に撤去は行なわれないと、その間はやはり放送は従来と変わりなく行なわれるのかどうかという点を確認しておきたいと思います。
#76
○国務大臣(愛知揆一君) VOAについては、ちょうどだだいま岩間さんお見えですけれども、昨日もずいぶん強烈な御質問をいただきました。そういう御質問の御趣旨を体しましてわれわれとしては政府として大いに検討いたしますと申し上げたわけでございますが、一面からいいますと、昨日もいろいろの角度から御説明したのですけれども、アメリカ側としては、これは軍事施設じゃないので、イギリスとかドイツとかセイロンとかいうようなところにもUSIAの施設としてVOAは大いに活躍をしているのだから、ぜひこれは何とか認めてほしいということを非常に強く主張しておるわけです。政府といたしましても、皆さま方からの御意見や御支援のもとに大いに奮闘いたしたいと、いま奮闘中でございます。どうぞそういうことで御了承いただきたいと思います。
#77
○渋谷邦彦君 昨日たいへん白熱的な論議が行なわれたということでございまして、この程度にしておきたいと思いますが、しかし、いずれにしても、私どもがいろいろな方々から現地において聞く限りにおいては、どうしても諜報的な活動をするために用いられる傾向が非常に強いんではないだろうか。しかも、それが非常に挑発的に行なわれる場合もあるやに聞いております。したがいまして、そういう事態が起こりますと、日本自体の今後の安全ということを考慮した場合、決して好ましい状況ではない。アメリカにはアメリカの言い分があるだろうと私は思います。しかし、何もそのアメリカの言い分をこちら側が聞くだけが能ではございませんので、あくまでもその点は自主外交の強力な展開をいたしましてぜひともVOAを即刻に撤去してもらいたいという外交折衝をしていただくことを御要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
#78
○委員長(松平勇雄君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度といたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後十一時三十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト