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1970/05/24 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 法務委員会 第8号
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1970/05/24 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 法務委員会 第8号

#1
第065回国会 法務委員会 第8号
昭和四十六年五月二十四日(月曜日)
   午後四時十五分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     中尾 辰義君     二宮 文造君
 五月二十四日
    辞任        補欠選任
     二宮 文造君     中尾 辰義君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         阿部 憲一君
    理 事
                上田  稔君
                鈴木 省吾君
                亀田 得治君
                中尾 辰義君
    委 員
                赤間 文三君
                江藤  智君
               久次米健太郎君
                剱木 亨弘君
                後藤 義隆君
                松澤 兼人君
   国務大臣
       法 務 大 臣  植木庚子郎君
   政府委員
       法務大臣官房司
       法法制調査部長  貞家 克巳君
       法務省民事局長  川島 一郎君
   最高裁判所長官代理者
       最高裁判所事務
       総長       吉田  豊君
       最高裁判所事務
       総局総務局長   長井  澄君
       最高裁判所事務
       総局民事局長   瀬戸 正二君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        二見 次夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○民事訴訟法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○民法の一部を改正する法律案(内閣提出、衆議
 院送付)
○下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の
 一部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○継続調査要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(阿部憲一君) ただいまから法務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十日、中尾辰義君が委員を辞任され、その補欠として二宮文造君が選任されました。
 また本日、二宮文造君が委員を辞任され、その補欠として中尾辰義君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(阿部憲一君) 理事の補欠選任についておはかりいたします。
 委員の異動に伴い理事が一名欠員となっておりますので、この際補欠選任を行ないたいと存じます。
 選任につきましては、先例により委員長にこれを一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
 それでは理事に中尾辰義君を指名いたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(阿部憲一君) 民事訴訟法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#6
○亀田得治君 時間がありませんので二点だけお聞きいたします。
 その第一点は、法案提出の経過でございます。御承知のとおり、六十三国会におきまして、裁判所法の一部を改正する法律案、これが国会を通るときに、本院において委員会の附帯決議をつけたことは御承知のとおりです。その第一項には、「今後、司法制度の改正にあたっては、法曹三者の意見を一致させて実施するように努めなければならない。」こういうことが書かれておるわけであります。もちろんこの附帯決議は当時裁判所側に、あるいは法務省側にも事前に提示して同意されたものであり、またこの会議の席上でも、正式に法務大臣もこの決議を尊重していくということをお答えになっておるものであります。で、そういう六十三国会の経過にかんがみますると、今回の民事訴訟法等の改正に当たりまして、法案提出の経過において煮詰め方が不十分であったのじゃないか、こういうことを感ずるわけであります。現にこの点について日弁連からも国会に対して要望書が具体的に出されておる、こういう結果にもなっておるわけであります。まあ全然その三者協議がなかったということを申し上げているのじゃありません。事実関係としては、日弁連と最高裁との協議、また法務省と日弁連との接触のあったことも私も説明は聞いております。しかし、その最後の詰めというものが、きちんとされないまま提案されたというところに、やはり一つの大きなしこりを残したように思うのであります。その点についてどういうふうに現在お考えになっておるか、最高裁並びに法務省のほうからお答えを願いたいと思います。
#7
○政府委員(川島一郎君) お答えいたします。
 司法制度の改正につきましては、ただいま御指摘の附帯決議もございますが、この制度の運営にあずかります法曹三者の意見を一致させた上で、実施するように努力すべきものであるということは申すまでもないところでございます。私ども法務省といたしましても、従来からそのような心がまえをもって事に処してきたつもりでございます。今回の民事訴訟法等の一部を改正する法律案の国会提出につきましても、裁判所はもちろん、弁護士会とも御連絡をとりまして、その御賛成を得るように努力いたしたわけでございまして、その詳しい経過につきましては、亀田先生十分御承知のようでございますので、ここでは申し上げませんが要するに、法案の要綱なり、次いで法案が作成されました際に、そのつど弁護士会のほうにも御連絡いたしまして、説明、質疑応答などもいたしておるようなわけでございます。まあそのような次第でございまして、私ども法務省といたしましては、十分に御連絡も申し上げましたし、また、日弁連の御了解も得られたというふうに考えて――この法案が閣議決定し参は二月二日でございますが、閣議提出の手続をとったような次第でございます。
 ところが、ただいま先生御指摘のように、その後日本弁護士連合会から要望書というものが出されております。この要望書によりますと、必ずしも今回の法案に対して全面的には賛成しがたいという意見を含んでおるように思われます。このような結果になりましたのは、われわれとしては十分努力をいたしたつもりでございますし、また、御了承も得たと考えておったわけでございますが、弁護士会の内部のことにあまり詳しくなかったといったような点もあろうかと思います。そのために、こういう点で再度当委員会の御心労をわずらわしましたことはたいへん遺憾に存ずる次第でございまして、今後は私どもといたしましては、さらに慎重な態度をもって事に処するようにいたしたいと、このように考えております。
#8
○最高裁判所長官代理者(長井澄君) 今日の段階に至りますと、六十三国会におきますところの、いわゆる事物管轄の改定に関する法律に付せられました附帯決議の趣旨にかんがみまして、ただいまの御指摘、まことにごもっともの感を深くする次第でございます。ただ、政府の案が一応固まりましてから国会への提出まで一カ月ほどの時間を要しておりまして、私どもとしては、法案の作成、提出に所管省として責任をお持ちの法務省当局が、せっかく了解の取りつけに御努力になっていらっしゃいますので、俗なことばで申しますと、待ったをかけるのもいかがかと存じまして、御審議の過程で御心労をわずらわすことになりまして、たいへん残念に存じております。今後なお十分な了解が遂げられまして、再びこのようなことが起こりませんように努力いたしたいと存ずる次第でございます。よろしく御了承いただきたいと思います。
#9
○亀田得治君 法案の内容について一点だけ聞きます。
 それはこの決定、命令の署名捺印を記名捺印にするという点について、重要な決定、命令については運用面で十分注意していくというふうな趣旨のことを言われておるわけですが、その点について少し具体的に、どういうふうに運用していくつもりか、御説明してもらいたいと思います。
#10
○最高裁判所長官代理者(瀬戸正二君) 決定、命令と一がいに申しましても、その内容は千差万別でございまして、これを一定の形、たとえば仮処分は署名するというぐあいに一律に決定するのはいかがかと存ぜられるわけであります。結局、担当裁判官におきまして、事案の内容とこれに関係する当事者の感情、こういうものを考慮しまして、あるものについては署名が適当である、あるものについては記名でよろしい、こういうぐあいに振り分ける以外に方法がなかろうかと、こう存じておる次第でございます。
#11
○亀田得治君 何かそういうことについて、内部の取り扱い上の規定をつくるなり、何かそういうことはお考えなんでしょうか。そこまでは考えないで、ただ裁判官が集まる、そういう機会に、そういう考え方を説明するというふうに考えておられるのでしょうか。その辺の扱い方をもう少し具体的に御説明願いたいと思います。
#12
○最高裁判所長官代理者(瀬戸正二君) 本法案につきましては、衆議院におきまして、運用上十分注意せよという附帯決議がすでに付されております。この附帯決議の趣旨を裁判所に十分徹底するとともに、会同等におきまして、こういうものについては、従来どおり署名がいいのではないかというようなことを十分に話し合っていきたいと、こう考えておる次第でございます。
#13
○委員長(阿部憲一君) ほかに御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#15
○委員長(阿部憲一君) 民法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#16
○亀田得治君 まあ根抵当立法の必要性ということは、早くから各界から要望されたことでありまして、今回これが提案をされてきたということは、たいへんけっこうなことだと私も考えております。これはまあ詳しく質問をいたしますと、いいろ専門的な事項にも多岐にわたるわけでありますが、この法案の中で特に重要な点ですね、立案の過程で特に論議になった点、そういう点をかいつまんでひとつ説明してほしいと思います。この提案理由の説明なりそういうものは全部拝見しておりますから、立法の過程において特に問題となった点、その内容並びに経過ですね、きわめてかいつまんでひとつ明らかにしてほしいと思います。
#17
○政府委員(川島一郎君) 根抵当の立法過程におきまして問題となりました主要な点につきまして御説明申し上げます。
 まず第一に、根抵当の被担保債権の範囲をどのように定めるかという問題がございました。この問題は、根抵当の根本に関する問題でございまして、これをどのように定めるかということによって、根抵当権全体の構成が変わってくるというくらい全体に影響することの大きな問題でございます。したがって、今回の立案にあたりましては、この点に最も議論が集中されたわけでございますが、この点につきましては、従来はオーソドックスな見解といたしまして、一定の基本契約、たとえば手形割引契約とか、当座貸し越し契約とか、そういった基本契約が存在しなければ根抵当権を設定することはできない、こういう説がございました。これに対し、戦後いろいろな見解が出てまいりまして、特にそういった基本契約の存在あるいは債権発生の可能性を全く必要としないという非常に極端な反対説が出てまいりまして、いわゆる包括根抵当――債権者と債務者の間に生ずる一切の債権を担保する、こういう根抵当権が設定できるという、包括根抵当を認めるという見解まで出てきたわけでございます。
 そこで、審議の過程におきましては、この包括根抵当を認めるかどうかという点に論議が集中いたしまして、これを認めようという有力な見解もございましたけれども、一方において、日本弁護士連合会など有力な団体では、根抵当権者の権利があまりに強大になり過ぎる。半面において根抵当権設定者の利益が害されるのではないかというような御意見がございまして、結局この法律案におきましては、その両者の中間的な立場をとることに落ちついたわけでございます。すなわちこの法律案は、三百九十八条ノ二の規定におきまして、その点を規定いたしておりますが、根抵当権を設定するためには、取引の種類によって債権の範囲を限定すると、こういう立場をとっておるわけでございます。
 問題となりました第二点は、回り手形を根抵当権の被担保債権とすることがよいか悪いかという点でございます。この点につきましても、これをぜひ認めてもらいたいという立場と、これを認めるとあまり被担保債権の範囲がルーズになり過ぎるということで反対する意見とがございました。−この点につきまして、この法律案におきましては、結局回り手形は当事者間の特約がある場合に限ってこれを認めるという立場をとることにいたしたわけでございます。
 それから第三には、優先弁済の限度をどのようにすべきかという点が問題になりました。この点につきましては、従来優先弁済の限度の定め方として、元本極度額という定め方と債権極度額という定め方との二通りございましたが、この二本立ての形のまま根抵当立法を行ないますと、非常に−法律関係が複雑になるということで、委員会では極力一本にしぼりたいということであったわけでございます。この点につきましては、従来どおり二本立てを認めてほしい、という意見も実際界からかなりあったわけでございますが、これは立法技術の必要などから、あるいはまた法律関係の簡明化という立場から、債権極度額の定め方一本にしぼることにいたしたのであります。
 それから第四には、設定者の保護として、たとえば元本の確定請求であるとか、あるいは極度額の減額請求であるとか、そういう制度を認めたことでございます。これは従来の根抵当においては必ずしもそのような請求は認められていなかったのでありますが、今回の立法におきましては、根抵当権を非常に使いやすい権利として安定した形で認めると同時に、その半面におきまして根抵当権設定者の立場というものを十分考慮しなければならないというところから、このような制度を認めたわけでございます。
 それからそのほかには、根抵当権の処分をめぐる法律関係あるいは共同根抵当をめぐる法律関係について、従来からいろいろ解釈上の意見の対立がございました。これらの点について明確にいたしたわけでございます。この点につきましては、技術的な問題でございますので、さして立案の過程において強い反対の意見は見られなかった、このようなことでございます。
#18
○亀田得治君 まあ主要点について概略御説明いただきましたが、この根抵当のほかに、いわゆる譲渡担保とか、代物弁済の仮登記といったようなものがやはり担保制度の一つとして現実にはたくさん使われているわけですね。根抵当の制度についてこれだけきちんと法制化するのであれば、そういう面についても、もう少しきちんと整備すべきではないかというふうなことが取り上げられているのかどうか、おるとしたらどういうふうな内容なのか、そういう点について若干御説明を承っておきたいと思います。
#19
○政府委員(川島一郎君) 御指摘のとおり、根抵当に並ぶものといたしまして、譲渡担保あるいは代物弁済の仮登記というようなものが現在の不動産取引担保の不動産担保としてひんぱんに利用されております。これらの問題につきましての、判例、学説などにおきましても、いろいろ解釈が分かれております。そういう意味で、根抵当と同じように、法律関係を明確にする必要があるのではないか、こういうことが実際にいわれておりますし、根抵当につきましては、学界の一部で、立法化についての研究会が持たれて、そしてその案などが現に発表されております。こういう情勢から考えまして、譲渡担保あるいは代物弁済などの制度につきましても、その立法化の必要があるかどうかという点について、われわれとしても検討する必要があろうと考えておりまして、今後そういった点について十分検討したいと考えております。ただ、根抵当というのは、これは制限物権でございます。それだけに根抵当と所有権との関係、あるいは根抵当権と他の制限物権との関係、いろいろ対外的な関係において、問題を生ずることが多いわけであります。
 ところが、譲渡担保、代物弁済、このような問題につきましては、対外的に問題になるというよりは、むしろ債権設定者、債務者といった内部関係において問題を生ずるということが多いわけでございますので、まあ立法の必要性という点から申しますと、根抵当が非常に強く、譲渡担保、代物弁済につきましては、幾分落ちるのではないか、そういう違いはございますけれども、最初に申しあげましたように、いろいろ問題が出ておりますので、今後われわれどいたしましても、これらの点について十分検討していきたい、かように考えておる次第でございます。
#20
○亀田得治君 もう一点事実関係を聞きますが、年間、根抵当の利用ですね。どの程度あるのか、また、譲渡担保なり代物弁済の仮登記、これがどの程度の数になっておるか、何か調べたものがあれば説明を願いたいと思います。
#21
○政府委員(川島一郎君) お手元に、「民法の一部を改正する法律案参考資料」というものがお配りしてあるかと思いますが、その六九ページに、「抵当権設定登記件数表」というのがございます。これによりますと、昭和四十四年の土地の抵当権の設定の件数、これが、百二十九万九千四百二十五件、それから建物の抵当権の設定の件数が四十三万二千三百九十件、こういうことになっておりまして、まあ両方合わせますと、大体百七十万件余りの抵当権が一年間に設定されているということになります。ところで、このうち根抵当権がどれくらいあるかということでございますが、それはこの表では区別してございませんので、はっきりしたことは申し上げられないわけでございますが、別の調査によりますと、大体、根抵当権と普通抵当権との設定される割合は、根抵当権が五五%から六〇%を占めておる、根抵当権のほうが多いわけでございます。したがって、その比率でいまの数字を概算してみますと、大体一年の間に九十万件から百万件の根抵当権が設定されておる、こういうことになろうかと思います。
 それから代物弁済予約の仮登記でございますが、これはちょっとその資料がございませんので一がいには申し上げられませんが、抵当権が設定される場合には、かなりこれに重複して代物弁済の仮登記というものがなされております。抵当権設定の件数よりは少ないと思いますが、やはり相当の件数の仮登記がなされている、このように想像されるわけでございます。
#22
○委員長(阿部憲一君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#23
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
#24
○委員長(阿部憲一君) 次に、下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑に入ります。御質疑のある方は順次御発言を願います。
#25
○亀田得治君 この法律は、実際の裁判所の管轄権に移動はないのですね。
#26
○政府委員(貞家克巳君) 今回の法律案におきましては、これによって管轄区域が変更されるという個所は一カ所もございません。
#27
○亀田得治君 そうすると、単なる名称の変更というわけになるわけですが、これは私ごく自分のよく知っている大阪の地域を見て感じたことなんですが、たとえば法律案の三ページですね、終わりから四行目に、枚方簡易裁判所のことが書いてあるわけですが、この法案によりますと、別表の「門真市」を「門真市四条畷市」と、こうなるわけですね。この法律が改正されて別表がちゃんと新しくつくられますと、別にそれで不都合はないわけですが、ただその門真市を、門真市と四条畷市に変えるというような言い方は、一つの市が二つに割れるというような場合に、初めて使われる使い方じゃないかと思うんで元だから、改正案としては、やはり別表の「門真市」の次に「四条畷市」を挿入するというふうにやはりやるべきじゃないかと思うんですがね、その点どうなんですか。佐野簡易裁判所の場合でも、「泉佐野市」となっているのを「泉佐野市泉南市」というふうに変更する。こうなっているのですが、泉佐野市の一部が泉南市になったわけじゃないのでありまして、泉南郡の一部が泉南市になったわけですね、事実は。だからこの法律の原案は同じなんですが、改正のしかたとしてはちょっとおかしいんじゃないかと普通のことばに比べて思うのですが、どうなんですか。裁判所というのはいつもこういうしきたりできているのですか。いままで私こういうことに気がつかなかったのですが、たまたま見たらそういうことを奇異に感じたのでお聞きしているのですが、どうですか。
#28
○政府委員(貞家克巳君) 御質問が非常に技術的にわたりますのでお手元に提出いたした参考資料をごらんいただきたいと思います。ただいま御指摘のとおり改正法律案の条文だけをごらんいただきますと、確かにその内容が市町村の廃置分合の動きに一致しないという感じがいたすのでございますが、ただ、先生御指摘になりましたように、改正法の条文を本法にはめ込んだものを総合いたしますと、ちょうどこの資料の七ページの枚方簡易裁判所のところでございますが、門真市の次に、一字をあけまして四条畷市があって、その下に、一字あけまして北河内郡と、こう続くことになるわけでございます。なぜこういう形式をとっているかということでございますが、これは非常に、一種の約束事と申しますか、しきたりと申しますか、この法律の別表の改正の仕方として、従来そういう仕方をしてきたわけでございます。原則は、まず第一に、市がまいりまして、次に郡がくる、そして、あとから市を入れます場合には、その市の最後のところへ入れると、こういうことになるわけでございまして、しかも、そういう場合に、間に入るわけでございますが、その場合には、その上にあったものを引き合いに出して、「甲」を「甲乙」に改めるというような形式をととってきたわけでございます。門真市の次に、四条畷市を加えるということになりますと、間が一字あかなくなるという非常に技術的な問題がございます。それなら北河内郡を引き合いに出して、「北河内郡」を「四条畷市北河内郡」に改める、その間に一字あけばいいではないかというのも、確かに言えるわけでございますが、一般にそういう形式をとっておりませんでした。普通の法律の条文におきましても、下のものを引き合いに出すということはあまりやっていないのでございます。それに、まあ本件は、何もそういったやかましいことを言わないでも、そのほうがプロセスに合うではないかということも言えるのでございますが、改正法を常にそういった実態の動きに合わせるというようにつとめましても、非常に複雑な配置分合等の場合がございます。方々から集まってきて一つの市になる、町になるというような場合もございますし、そのほかいろいろな形態が考えられるわけでございますが、そういった場合には、必ずしもプロセスを忠実に表現するということは、技術的に非常に困難な場合があるわけでございまして、まあ従来からそういったやり方をとっているわけでございます。しかし、これは何もこうでなければならないという問題ではございません。全く技術的な問題でございます。この点は立法技術の問題でございますから、今後、法制局とも相談をいたしまして、なるべくわかりいい表現にするというような努力を続けたいと思うわけでございます。
#29
○亀田得治君 従来やってこられたようですが、私も何十年来、たびたびこの種法案を見て、気がつかなかったくらいなのですが、しかし、よく考えてみると、ちょっとおかしいんだな。だから、まあ一ぺん研究してみてください。
 以上です。
#30
○委員長(阿部憲一君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#31
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
    ―――――――――――――
#32
○委員長(阿部憲一君) 民事訴訟法等の一部を改正する法律案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#33
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 民事訴訟法等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#34
○委員長(阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 ただいま可決されました民事訴訟法等の一部を改正する法律案に対し、自民、社会、公明の三派共同提案による附帯決議案が提出されておりますので、これを議題とし、便宜私から案文を朗読いたします。
   民事訴訟法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  第六十三回国会における裁判所法の一部を改正する法律案に対する附帯決議第一項の趣旨にかんがみ、本法律案の提出経過において意見調整に不充分な点があった。よって今後再びそのような事のないよう留意すべきである。
  右決議する。
 それでは、本決議案の採決を行ないます。
 ただいまの附帯決議案を本委員会の決議とすることに賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#35
○委員長(阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって本決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 この際、植木法務大臣から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
#36
○国務大臣(植木庚子郎君) ただいま御決議になりました附帯決議につきましては、その御趣旨を承りまして、今後とも、この御趣旨の実現につとめたいと存じます。
    ―――――――――――――
#37
○委員長(阿部憲一君) 民法の一部を改正する法律案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#38
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 民法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#39
○委員長(阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
    ―――――――――――――
#40
○委員長(阿部憲一君) 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案について討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もなければ討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#41
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 下級裁判所の設立及び管轄区域に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#42
○委員長(阿部憲一君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、三法案の審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#44
○委員長(阿部憲一君) 継続調査要求に関する件についておはかりいたします。
 検察及び裁判の運営等に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#45
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、要求書の作成につきましては委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#46
○委員長(阿部憲一君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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