くにさくロゴ
1970/03/09 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 地方行政委員会 第9号
姉妹サイト
 
1970/03/09 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 地方行政委員会 第9号

#1
第065回国会 地方行政委員会 第9号
昭和四十六年三月九日(火曜日)
   午前十時三十四分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月六日
    辞任         補欠選任
     山崎 竜男君     菅野 儀作君
 三月九日
    辞任         補欠選任
     菅野 儀作君     山崎 竜男君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         若林 正武君
    理 事
                熊谷太三郎君
                増田  盛君
                藤原 房雄君
    委 員
                嶋崎  均君
                初村瀧一郎君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                吉武 恵市君
                和田 静夫君
                市川 房枝君
   政府委員
       警察庁長官    後藤田正晴君
       警察庁長官官房
       長        富田 朝彦君
       警察庁刑事局長  高松 敬治君
       警察庁刑事局保
       安部長      長谷川俊之君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       通商産業省重工
       業局次長     山形 栄治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(若林正武君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 銃砲刀剣類所持等取締法の一部を改正する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○市川房枝君 拳銃なんかの密輸のことがときどき新聞なんかで報ぜられていますけれども、その密輸の状況及び国内でどういうふうにさばかれているか、実態を伺わせていただきたいと思います。
#4
○政府委員(長谷川俊之君) お答え申し上げます。
 拳銃の密輸事件で検挙をいたしておりまする状況は、昭和四十四年は二十五件ありまして、押収しました拳銃は三十三丁でございます。昭和四十五年は三十五件ありまして、押収しました拳銃は七十八丁でございます。これらの拳銃は大部分が暴力団のほうに流れておるように思われるのでございます。すなわち、昭和四十五年の七十八丁のうち、暴力団の関係の者が直接輸入したことがはっきりいたしましたものが五丁、それから暴力団と結託をしておりまして、そしてこれに流す目的で船員等が密輸入いたしましたものが四十三丁ございます。その他三十丁につきましては、若干は拳銃マニアといいますか、そういうことで密輸入したものがあるように思われますが、大部分につきましては、はっきりはいたしませんが、買い手をさがしている途中で逮捕したものでございます。
 以上の状況でございます。
#5
○市川房枝君 当局で検挙したのはそれだけの数ですね。しかし、実際にはまだもっとあるんだろうということが予想されるんですが、そういうものを取り締まる、防ぐといいますか、発見のためにどんなふうな努力をしていらっしゃいますか。
#6
○政府委員(長谷川俊之君) 拳銃はじめ銃砲の不法所持、そういうものにつきましては、保安警察の最重点の一つといたしまして督励をいたしておるわけでございますが、特に密輸関係につきましては、やはり過去の例を見ますると、船員の方とか、あるいは旅行者の方とか、そういう飛行機ないし船、そういったものを御利用する方が非常に多いわけでございます。そういうことで、そういう方々に対して平素から警察でもいろいろ教えていただくとか、あるいは港関係、あるいはそういう方々の出入りする場所等につきまして捜査を進めまして、取り締まりの実効を期しておる次第でございます。
#7
○市川房枝君 それはいまもちょっとお話に出ましたけれども、無許可で所持しておる者がそういう中にあるわけですね。無許可で所持している人たちの数といいますか、あるいはそういう職業といいますか、それの実態はどうなっておりますか。
#8
○政府委員(長谷川俊之君) 無許可で所持いたしておりまするのは、いわゆる不法所持ということで検挙をいたしておるわけでございまするが、拳銃は、昭和四十五年について申し上げますると二百四十五丁検挙いたしているわけでございます。で、これは半数は暴力団関係が持っております。残りの半数はいろいろな職業の者でございます。それからいわゆるライフル銃とか散弾銃とか空気銃とか、こういったものが合計いたしまして約千七百丁くらい不法所持で検挙をいたしておるわけでございまするが、ここに至りますると非常に職業は雑多でございまして、暴力団もおりまするけれども、いろいろ、農業をやっておる方、船員の方、またいろいろ雑多でございます。
#9
○市川房枝君 その不法所持の発見はどうなさっておりますか。
#10
○政府委員(長谷川俊之君) いろいろな態様がございますが、一つは銃器を使った事件がございます。そういうときにそれを端緒としまして不法所持を発見する、あるいはいろいろ捜査等で聞き込みをやっております際に、だれだれがどうも不法所持の銃砲を持っているらしい、こういうようなことを端緒を得ましてそして捜査に入ると、こういうようなことが多いように思います。
#11
○市川房枝君 事件の起こったときに発見するということのように伺ったんですが、それよりほかにしよう、かないでしょうかね。
#12
○政府委員(長谷川俊之君) 事件の起こった場合だけでなしに、この銃器の不法所持というものはいろいろ治安上問題でございまするので、特に暴力――最近におきましては、最近のみならず、前からそうですが、暴力団の取り締まりにつきましては、銃器の押収といいますか、そういったようなことを最重点にいたしましていろいろの努力をいたしているわけでございますが、そういう方法によりまして、未然にも銃砲の押収ということをいたしておる状況であります。
#13
○市川房枝君 密輸の件でも不法所持の件でも、やっぱり暴力団というものが浮かび上がってくるのですが、暴力団についてはいろいろな問題がありますけれども、やはり暴力団そのものの取り締まりといいますか、そのものを減少させるというところにいろいろな問題があると思うんですけれども、暴力団というものについてどう考えていますか、これは長官から伺います。
#14
○政府委員(後藤田正晴君) 暴力団の取り締まりにつきましては、警察としては過去ずっと重点取り締まりということでやっておりますが、御承知のとおりに、暴力団そのものがなくなるということは、私は実際問題としてはむずかしい問題だと思います。ただ、やはり暴力団の存在が善良な市民の社会生活を脅かしているということでございますので、私としては少なくとも暴力団取り締まりというのは、市民生活に脅威を与えるといったようなことのない限度にまでは反復取り締まりをやる。暴力団に対しては私はきめ手というのはなかなかむずかしい。やはり警察としては、何回でも何回でも取り締まりを繰り返していく、これ以外方法がないのではないだろうか、かように思っております。ねらいとしましては、私どもとしては、やはり暴力団の組織を壊滅をさせる、こういうねらいでずっと取り締まりをやっています。
 で、昨年は、暴力団の実態が、どうも新しく開発しておる地域であるとか、あるいは温泉その他の歓楽地域、こういうところにいろいろな問題が生じておるということで、全国に数十カ所の指定地域というものをつくりまして、そこに警察力を集中して取り締まりをやっておるのであります。しかし、その後の実態から見て、これではまだ不足だということで、昨年の暮れから全国一斉の取り締まりをやりましたが、さらに年が明けまして、本年に入ってもう一回これは強化をしようということで、今日、本年度の刑事警察の一つの重点事項として暴力団の組織壊滅、しかも、それは従来言われておりました頂上作戦というのだけでは不十分だと。そこで、そのもう一つ下の段階までつぶしていこうということで、今日刑事警察の大きな力をさいてやっておる、かような実態でございます。
 その際に、いろいろ取り締まりの重点をきめておりますが、一つは、御質問のございました暴力団にこの種の銃器が相当に流れておる疑いが濃厚でございますので、銃器取り締まりということを暴力団の取り締まりの中の一つにあげてやっております。いずれにいたしましても、暴力団問題というのは、警察にとっては私は不断の絶えざる課題であると、こういうふうに考えておりまするので、今後とも暴力団の壊滅作戦は常時反復してやってまいりたいと、かように考えております。
#15
○市川房枝君 いま長官からお話しのように、暴力団の壊滅といいますか、頂上作戦といいますか、御努力になっていることは、私も新聞で拝見をしたのでありますが、前にもときどき重点を置いてなすったことも承知しているのですけれども、一度してもまた起こってくるというような状態で、これは私、原因はいろいろなところにあるので、警察だけに責任はもちろんないと思いますけれども、まあもっと、政治と暴力団とのつながりということもしばしば問題になっておりますし、一番大きな問題は、政治の政治姿勢というところにあるかと思うのですが、きょうはその問題でなく、銃砲の問題ですから、またいずれ暴力団の問題についてはあらためて伺いたいと思います。
 この間、銃砲、銃弾の強奪事件で、警察のほうでだいぶんお骨折りになっておりますが、あの事件はその後どうなっておりますか、どういうふうになさっておりますか。まあ場所なんかも発見はできておるようですけれども。
#16
○政府委員(高松敬治君) あの事件につきましては、御承知のように、事件直後の緊急配備で、警視庁で二名の者を検挙いたしました。それをその後ずっと調べてまいりまして、大体これが真岡の塚田銃砲店に入った人間に間違いないというふうな物的証拠、その他鑑定から申しましても間違いないという確信に達しました。
 自後その者を中心に取り調べを進め、それから小山、下館、その他のあの付近におけるアジトの発見というふうなことを関係府県を動員いたしまして捜査をいろいろ続けまして、最後に長岡のアジトで猟銃一丁と盗まれた空気銃一丁、それからたまが二千数百発だと思いましたが、それを発見しました。残る猟銃九丁とたま、おそらく三百発くらいと思われるものが現在未発見でございます。
 これにつきましては、警察としては全力をあげてこれを発見するということで、捜査は単に東京あるいは栃木ということではなしに、ほとんど全国をあげていまその発見につとめておる次第でございます。
#17
○市川房枝君 あの事件の教訓がこの法案の改正には――これは時期があとだから入っておりませんですね。その点はどうですか。
 なお、これでいいのか、あるいはもっとこういう点をこうしなければならぬというような当局には御意見はないのですか。
#18
○政府委員(長谷川俊之君) あの事件の一つの問題といたしまして、やはり銃砲店における銃器の保管の状況といいますか、保管に欠点があったということが言えると思います。この点につきましては、今回の法案で附則のほうにおきまして武器等製造法の一部を改正いたしまして、安全な保管庫に、たまと分離をいたしまして安全に保管をさせるということを御提案いたしておるわけでございますが、これが行なわれますれば、相当程度効果があるのではないかというふうに思われます。
 その他、たとえば銃砲店と警察との警鳴装置の問題とか、そういったこともいろいろ考えさせられる点もありますが、これらにつきましては、銃刀法の問題と直接かかわる問題ではないのではないか、かように考えております。
#19
○市川房枝君 いまの保管設備を厳格にしたということは、まあ今度の事件がなくてもお考えになっていて今度の改正案になったようなわけですね。弾丸についてはその義務がないのですか、どうですか。銃砲に対しては厳格にするけれども、弾丸に対しては保管義務がはっきりしない。今度の法案に入っておりませんね。それはどうですか。
#20
○政府委員(長谷川俊之君) たまにつきましては、法律からいきますと、火薬類取締法によりましてそれを規制されておるわけでございます。それで、現在の火薬類取締法におきましては、まあ塚田銃砲店は火薬もたしか一緒に許可を受けていると思いますが、そういう火薬を販売する店につきましては、まず火薬庫を持たなければならぬということになっております。それからまた、ふだん売る小出しのものは庫外貯蔵庫という、これは通産省のほうの御指導で金庫とかロッカーとか、そういった安全なものの中に入れておかなければいけないということになっております。さらにこれは個人の場合でも販売店の場合でも一緒でございますが、ごく少量、たとえば千発以内とか、そういったものは盗難ないし火災の予防のできる安全な場所に置かなきゃならぬ、こういう規定になっておるわけでございます。しかし今回の事件を見ますると、段ボールの箱の中に相当量置いてあったということで、まあ規定はあったわけでございますが、必ずしも十分に守っておらなかったという状況もあったわけでございます。
#21
○市川房枝君 弾丸の保管はほかの法律でできているのだ、こういう御説明なんですけれども、そうすればこっちの銃砲刀剣類所持等取締法の中では規制する必要はないというか、いまの程度のお話だと別に、今度のように盗もうと思えば盗めますわね、簡単に。その点はどうなんですか。やっぱり刀剣と銃砲とつきもののような気がするのですが、何か一緒にしたほうがかえってわかりいいというか、実際に施行なさる場合にも便利じゃないですか、その点どうでしょうか。
#22
○政府委員(長谷川俊之君) 仰せのとおり、戦前の法律は銃砲と火薬と一緒の法律でございました。しかし戦後はずっと二つに分かれておりまして、火薬類につきましては、やはりそういう鉄砲のたまの火薬類だけでなしに、産業用の火薬とか、いろいろたくさんございますから、やはり一つの法律ではいろいろ不便な点があるんではないかというふうに思われます。現在の火薬類取締法のたまの問題につきましても、一応抽象的にはただいま申し上げましたような規定になっておるわけでございますが、やはりしさいに検討いたしますると不十分な点があると思うのでございます。そういうことで、私どもも通産省の関係当局のほうとよりより協議をいたしておりまして、通産御当局におかれましてもそういう点について検討いただいておる段階でございます。
#23
○市川房枝君 今度ライフル銃所持の許可基準が少し厳格になりますね。しかし既得権については何もないんですけれども、それはどうなんですか。
#24
○政府委員(長谷川俊之君) 今回のライフル銃の規制につきましては、最近のライフル銃の状況を見ますると、ほかの銃砲は必ずしもふえておらないにかかわらず、ライフル銃がかなりふえてまいっておる、こういうことで、それが一たん使われますと、たいへん数は少のうございますが、国民にたいへんな衝動を与える事件が起きる。こういうことで、将来に向かってひとつこれらの増加の抑制をいたしたいということに重点を置いたわけでございます。
 もちろん現在所有しておるものにつきましては、いろいろ検討いたしたわけでございまするけれども、一気にこれを少なくするということは、なかなか既得権の尊重という観点からむずかしいんじゃないか、こういうふうに考えたわけでございますが、御意見のとおり、やや甘いという御批判はあろうかと思います。
#25
○市川房枝君 やっぱりある程度、既得権だけれども、それが非常な人命の損傷に関する重大な関係がありますから、ある程度やっぱり制限をすべきと思うんですけれども、少し既得権の過保護といいますか、優遇過ぎ、甘いといいますか、そういう感じを持つんですが。
 それから今度の法律では模造の拳銃だとか、あるいは刀剣類は一応禁止をされるんですね。ただ金属性のものだけですね。その内容はあれですか、総理府令でどんな内容になりますか、その点どんな内容になりそうですが。
#26
○政府委員(長谷川俊之君) 模造の拳銃につきましては、総理府令でこういうふうにいたしたいと現在検討いたしております。それは外観上本物の拳銃でないということがはっきりわかるような措置が施されているか、たとえば銃身部に白であるとか黄色であるとかという着色を施してあるとか、一見してそれを本物でないということがわかるとか、さらに銃口を完全に閉塞してありまして、外からしかもそれが閉塞してあるということがはっきりわかるような、そういう措置を施されているものは模造の拳銃であるということにして、そういうことがしてないものは一切模造拳銃でないということにして、そういうふうにいたしたいということで検討いたしております。それから刀につきましては、刀剣類というのがいろいろ種類がございまして、現在の銃刀法で禁止しております刀であるとか、やりであるとか、剣であるとか、なぎなたであるとか、そういう形をしているものであって、そうして外観上これは本物の刀と区別が困難だ、そういうものを模造刀剣として制限をしてまいりたいと、こういうふうに考えております。
#27
○市川房枝君 木製のは禁止の対象になっておりませんね、自由ですね。それは木製だって金属製みたいに見せたら同じようなことだと思いますし、それから、それをおもちゃに使うの、木製といいますか、私どもはやっぱり賛成しない。やっぱり木製も禁止をすべきだと思うんです。ここどうですか、どうして木製はおはずしになったんですか。
#28
○政府委員(長谷川俊之君) 確かに木製でございましても、夜であるとか、そういうような場合には、おもちゃであるということがなかなか見抜けない場合もあろうかと思うのでございますが、いままでの模造拳銃等が犯罪に使われましたものを見ますると、木製はもうほとんどないという状況でございます。そういうことで今回は、最も犯罪に大部分使われている金属製のものを対象といたしたわけでございますので、将来またそういう問題が起これば、そのときまた検討してよろしいのじゃないか。やはりおもちゃでございまするので、子供の何といいますか、おもちゃという面もある程度考える必要があるのじゃないか、そういうようなことを総合勘案いたしまして、金属製のものに限定いたしたわけでございます。
#29
○市川房枝君 子供のおもちゃにはやっぱりそういうものを残しておいたほうがいいということでございますか。私ども子供のおもちゃは、やっぱりそういうものはおもちゃとして使ってほしくないというか、製造してほしくないと思うんですけれどもね。それはどうですか。
#30
○政府委員(長谷川俊之君) 確かに先生のような御意見もあろうかと思うのでございますが、おもちゃにつきましては、本日の新聞等にも出ておりますのでございますが、いろいろ通産省あるいは厚生省等で全般にお考えをいただいておるようでございますが、銃刀法でやります以上は、やはりある程度具体的な危険性があるのでいけない、こういうことにするのが限界ではないかというふうに考えまして、ただいま御提案をしておるような案にいたしておるようなわけでございます。
#31
○市川房枝君 まあ危険性がないというか、木製は危険性がないということになりますか。ちょっとそこのところ納得しかねるのですけれども、そこで一応そう伺っておきまして、今度新たに麻酔銃は許可の対象に新しくお加えになりましたね。それどういう理由でしょうか。
#32
○政府委員(長谷川俊之君) 動物麻酔銃は従前からも許可をいたしておったわけでございますが、従前は有害獣駆除のための空気銃ということで許可をいたしたわけでございます。ところが使用の実態を調べてみますと、なるほど野犬の駆除とか、そういったことにも使っておりますけれども、動物園等におきましては、駆除というより麻酔をさせまして、そうして治療にも使うということでございますので、その有害獣駆除のための空気銃というのは少し実態に合わないので、今回は二号のほうの「その他の産業の」と同じような動物麻酔を目的とする銃と、そういうふうにはっきりさしたわけでございます。
#33
○市川房枝君 そうすると動物を麻酔銃で撃つということは、殺す目的でないわけですね、そういうことに相当使われておりますか。私はあまりよく知らないのですけれども、どういう場合どこで、動物園なんかで使われているのですか。あるいは一般の猟銃の場合にも使うのですか。
#34
○政府委員(長谷川俊之君) 現在許可をいたしております麻酔銃は六十丁ございまして、そのうち三十一丁は市役所でありますとか保健所のほうで所持をいたしております。これは野犬でありますとか、そういったようなことに、それから二十七丁は動物園でございまして、これは治療であるとか、そういったようなことに、それから二丁は動物を研究する学者の方がいろいろ研究のために動物を麻酔させるというために使っておる、こういう状況でございます。
#35
○市川房枝君 許可された猟銃または空気銃なんかに対して、打刻といいますか、総理府令で選定なすってしるしをつけるというのですが、それはどういうしるしになるのですか。番号ですか。
#36
○政府委員(長谷川俊之君) この打刻というのは、現在考えておりますのは番号でございます。数字でございます。で、現在も昭和四十一年以来、警察庁のほうにおきまして、猟銃につきましては電子計算機に登録をいたしておるわけでございます。それですべての銃には大体番号があるわけでございまするが、たまたま外国から輸入した銃に、いままでありまする銃と同じ番号のものがあることがございます。そういう場合は非常に因りますので、そういう場合に限って違う番号を、指定した番号を打っていただくと、こういうことを考えておるわけでございます。
#37
○市川房枝君 その番号が、その製造のときの番号といいますか、製造者の番号と、だからそれとまぎれない許可の番号、これは無許可のものでなくてちゃんと許可しているということを、大きくはっきり第三者にもわかるようにつけていただくことにしてほしいと思うのですが、どうですか。
#38
○政府委員(長谷川俊之君) 今回考えておりまするのは、先生のおっしゃるような趣旨のものではございませんで、あくまでも電子計算機に登録をいたしまして、たとえば犯罪等に使われた銃は、一体だれが持っていたものであるかというようなことを調べるとか、そういうような目的のために考えておるわけでございまするので、先ほど御説明したようなことを考えておるわけでございます。で、この銃が不法所持の銃であるかどうかということは、許可証を同時に持つことになっておりますので、それによって識別できるのではないかというふうに思うわけでございます。
#39
○市川房枝君 やはり許可していないものの発見はなかなかむずかしいというか、何か犯罪が起こらなければわからないというさっきお話でしたね。やはり銃それ自身はっきりと第三者からもわかるような、いわゆる無許可のものを所持する場合ということが困難になるといいますか、何かやはりそういう目的も含めたら――これはしろうとの考えなんですが、とも思うのですが、ただ登録の番号を小さくどこかすみっこかなんかに入れて、それは取り締まる側といいますか、それだけでも目的を達するのかもしれないけれども、しろうと考えでは、あの人の持っているのは許可されていない銃だということがわかるようにすればいいと思うのですが……。
 私の質問この程度でけっこうでございます。ありがとうございました。
#40
○和田静夫君 もうかなり質問が出尽くしておりますから、なるべく重複を避けて質問いたしますが、まず、六ページのこの理由に、「最近における銃砲並びに模造けん銃及び模造刀剣類を使用する犯罪の実態にかんがみ」、この法改正を行なうというのでありますが、ここで言われている犯罪とは、具体的にどの犯罪をさしていますか。
#41
○政府委員(長谷川俊之君) 資料のうしろのほうにも、銃砲等が犯罪に使われました件数等を掲示をしてございまするが、昭和四十五年を例にとってみますると、猟銃を使用いたしました凶悪な犯罪、殺人、強盗、強姦、傷害、恐喝といったようなものの検挙件数は七十七件でございます。昨年は四十二件という状況でございまして、かなりふえておる状況でございます。さらにまた、模造拳銃や模造刀剣類を使用しました同種の犯罪の検挙件数は、四十五年では百七十一件でございますが、昨年は百七件であったわけでございます。そういったように数がふえておりますることと、特にその中には、昨年五月ないし昨年三月発生いたしましたいわゆる航空機の不法奪取事件であるとか、あるいは船舶の不法奪取事件というような、そういう猟銃を使用しました非常に特異な、国民に衝動を与えるような事件が起こっていることをさしておるのでございます。
#42
○和田静夫君 それらの犯罪の一つ一つを検討された結果の論理的な帰結としてこの法改正案が出されたということであるならば、いま言われたようなハイジャック、シージャックなどを含むいわゆる犯罪の内容と改正点との結びつきを具体的にちょっと説明してください。
#43
○政府委員(長谷川俊之君) 最初のハイジャックにつきましては、まだはっきりしない点がございますが、刀剣を使用いたしておるわけでございますが、この刀剣はいわゆる模造刀剣だというふうにいわれておるわけでございます。したがいまして、この模造刀剣につきましては、今回は、現在のところは何の規制もございませんのですが、そういう理由のない携帯というものを禁止していきたい、それによりましていろいろ捜査なり犯罪の予防なり、そういったものをはかってまいりたい。それから船舶の不法奪取事件等について見ますると、これは最初の猟銃は個人が保管しておったものを盗んだのでございまするが、その保管の状況が確か倉庫等に入れてあったというだけの状況でございまして、やはりこの保管が不完全である、こういうことでございまするので、今回の改正におきましては、安全な保管庫の中に、たまと別に施錠して保管しなければいけない、そういう保管管理の徹底というようなことを盛り込んだわけでございます。さらに、ライフル銃が犯罪に使われましたわけでございますが、そういう意味でできるだけそういう危害を少なくするというためには、ライフル銃の今後の需要というものを最小限度にいたしたい、こういうことでライフル銃の所持の規制ということを盛り込んだわけでございますが、そういうようなことでございます。
#44
○和田静夫君 銃砲刀剣が介在する犯罪というのは、銃砲刀剣類所持等取締法といったようなこういう法律を越えたところに発生をする、あるいはそれをはみ出たところで起こる、こういうことばいなめない側面だと思うのです。そうするとやはり必要になるのは、拳銃あるいはライフル銃、散弾銃の無許可の所持の状況、あるいは刀剣類の不法所持の状況の把握がやはり問題になると思うのです。警察当局はどういうような形で把握をしておられますか。
#45
○政府委員(長谷川俊之君) いわゆる不法所持の銃砲刀剣でございますが、なかなかこれがどの程度あるのか、どういうことであるかというようなことは、率直に申しまして正確には私ども把握できない状態でございます。しかしながら、先ほども申し上げましたように、あるいは暴力団対策の最重点の一つとして、その他犯罪の予防の重点の一つといたしまして、不法所持の銃砲刀剣の取り締まりをいたしておるわけでございます。
 で、昨年を例にとってみますると、銃砲で不法所持で検挙いたしました丁数は二千百三十七丁でございます。それから刀剣の関係では五千百二十九振り不法所持で押収いたしておるわけでございます。
 それからそのほかに発見――いままで全然ないと思ったのが、たとえば長持ちの奥から出てきたというような、そういういわば形式的には許可を受けておらない刀剣銃でございますが、そういったものが昨年ではたいへん数が多うございまして、銃砲が約四千七十三丁、それから刀剣が六万八千二十三振り、これだけまあ届け出されておるわけでございます。そういう状況でございまして、かなりわれわれの把握しない不法、許可を受けておらない銃剣等があるのではないかというふうに考えておりまする状況でございます。
#46
○和田静夫君 まあ戦後の混乱のときに、やっぱり刀剣類に対して愛着を持っている老人たちが非常にいらっしゃったと思うのです。で、世代が変わって、なくなられた、遺品の整理というようなものを経ながら刀剣が出てくるという例は私は漸次ふえる傾向があると思う。そこで、それがいま言われたように、たとえば昨年六万八千有余振りというようなものが届け出によってわかった。そうすると、届けを推進させるような、そういう何か手配といいますか、そういうことはやっぱりやられているわけですか。
#47
○政府委員(長谷川俊之君) これは防犯運動の中の一つの項目といたしまして、そういうものにつきましては届けをしてもらうように、各府県警察のほうにおきまして努力をいたしておる状況でございます。
#48
○和田静夫君 で、何といいますか、周知徹底方、強制を伴わない形で、どういう方法で一般民衆に対してやられておるのですか。
#49
○政府委員(長谷川俊之君) これはまあいろいろな、たとえば今回の事件なんかがあった場合とか、そういうようなときは特にいたすわけでございますが、外勤警察官の巡回連絡をいたします際の一つの内容といたしましてする。あるいはまた年末とか、そういったようなときに防犯運動等を県ごとに行なうわけでございますが、そういう場合にやることもございます。
#50
○和田静夫君 以前にかなり有名な相撲取りが外国巡業の際にピストルを買って持ってきたということで問題になりました。拳銃等の密輸の問題は、いま質問がございましたから触れませんが、私がお聞きしたいのは、駐留アメリカ軍人からの銃砲等のいわゆる横流しといいますか、流れたもの、それはどういう現況にありますか。
#51
○政府委員(長谷川俊之君) 私どもが事件その他で押収をいたしました銃砲につきましていろいろ調べまして、その結果、駐留軍から流れ出たものであるというものの状況を申し上げますると、昭和四十四年に押収しましたもの、これはほとんど拳銃でございますが、二百三十三丁のうち三十九丁、パーセントにいたしますと約一六%でございますが、これがまあ駐留軍の関係から流れ出たものである。それから昭和四十五年は二百四十五丁、全体で押収いたしておりますが、そのうちの二十六丁、約一割でございますが、これがまあ駐留軍関係から流れておると、こういう状況でございます。
#52
○和田静夫君 拳銃以外はありませんか。
#53
○政府委員(長谷川俊之君) 昭和四十四年は拳銃だけでございます。それから昭和四十五年の二十六丁のうち五丁は小銃でございます。
#54
○和田静夫君 この中で流されたものと、それからおそらく駐留軍関係の保管倉庫などから盗まれたものとが混在をしておるのだと思いますが、そういう状況はわかりますか。
#55
○政府委員(長谷川俊之君) この押収しました銃砲二十六丁ないし三十九丁のうち何丁が盗まれたものであり、何丁がまあ不正に流通したのであるかという資料がちょっとございませんので、申しわけありませんが、お答えできませんけれども、一方、米軍から盗まれた銃砲というのが一応わかります。それは昭和四十四年では四十三丁ありまして、昭和四十五年は七丁でございます。そんな状況でございます。
#56
○和田静夫君 これは米軍の倉庫からいわゆる盗難にあった場合に届け出といいますか、連絡の関係はどういうふうになっておるのですか。
#57
○政府委員(長谷川俊之君) 米軍のほうでそれがわかりますと直ちに地元の警察のほうに連絡がございます。
#58
○和田静夫君 押収をされたものの関係で昭和四十四年の三十九丁、四十五年の二十六丁、五丁の小銃を含んで。これらで犯罪に使用されたものはございますか。
#59
○政府委員(長谷川俊之君) 手元に正確な資料がございませんので申しわけありませんが、私の記憶ではちょっとはっきり思い当たるものがございません。
#60
○和田静夫君 現在まで許可を受けてライフル銃を所持した者で、いわゆる「社会的危険性」をおかした者はありませんか。この提案理由の中で、たとえば九ページに、「現に所持の許可を受けてライフル銃を所持している者については、この基準に関する改正規定は適用しないこととしております。」と、こうなっているわけですね。これは後ほども若干触れたいと思うのですが、「ライフル銃の有する社会的危険性にかんがみ」云々となっているわけでしょう。そこで、所持の許可を受けてライフル銃を所持している者の特例との関係で、後ほど尋ねるために、その前提の条件として、現在まで許可を受けてライフル銃を所持していた者でいわゆるこの提案の理由にある「社会的危険性」をおかした者はございませんか。
#61
○政府委員(長谷川俊之君) 現在所持しているライフル銃でたとえば事故を起こしたとか、まあそういったようなことが「社会的危険性」になるわけでございますが、こういう場合におきましては、すべてその所持を取り消しをいたしております。そういうことで現在合法的に所持をいたしております者につきましては、いわゆるそういう社会的な危険性をおかした者はないというふうに私ども考えております。
#62
○和田静夫君 したがって、少なくとも過去において許可を受けてライフル銃を所持した者で取り消しの措置を受けた者、言ってみれば、社会的危険性を犯した者が存在をしたわけですね。そういう存在をしたという具体的な事実があるのに、なぜ、現に所持を受けている者もその危険性を犯さないという保証がないにもかかわらず、なぜここでは基準に関する改正の規定というのの適用除外をはかったのですか。
#63
○政府委員(長谷川俊之君) 確かに、ライフル銃を所持している者でも取り消しになるものがあるわけでございます。そういう意味で、現在持っている者につきましても全然危険性がないということは言えないことは、先生のおっしゃるとおりでございます。しかしながら、今回の改正につきましては、先ほども申し上げましたとおり、やはり主眼は、将来にわたりまして効果的に抑制をしたいということに重点を置いたこと、もう一つは、ライフル銃というものがやはり有害獣の駆除なり、あるいは狩猟というふうな方法によってその他の有害獣を少なくすることに貢献をいたしているわけでございまして、そういう意味で、そういった社会的な利用性があるわけでございまするので、現在持っている者につきましても、これを直ちに新しい基準で再審査をいたしますると、たいへん数が減ることになりまして、そういう社会的なライフル銃の目的に沿わない事態になることをおそれまして、現在持っている者につきましては既得権を認める。万一事故があれば直ちに取り消すわけでございまするから、そういうことでいきたいと、こういうふうに考えたわけでございます。
#64
○和田静夫君 万一事故があった場合に取り消すということではたいへんおそ過ぎるのではないか。言ってみれば、ライフル銃等の所持許可を与えた者の中で事件があった、それらの経験をも踏まえながら法改正という道が出てきたわけでしょう、前段に尋ねたように。それらの一つ一つの点検、総合の理論的帰結として法改正が生まれた。そうすれば、そういう事態が今後所持許可を受けた者の中から皆無ではないということが考えられる以上、そこに対してもチェックをする状態というものは、法の改正と一緒に行なわれるのがあたりまえであるという考え方を、しろうとなりに持つのですが、いかがですか。
#65
○政府委員(長谷川俊之君) 確かに、先生の御意見のとおりでございまして、現在持っている者につきましても、全然危険性はなしとしないわけでございますが、先ほど申しましたように、私ども立案をいたしました者は、先ほど申しましたような考えで御提案をいたしたわけでございまするけれども、現在持っている者につきましても、新しい基準等によりましていろいろ再検討をするということは適当なことであるというふうに思います。
#66
○和田静夫君 そうすると、再検討するということは、この法改正以降に残す、懸案の問題としていくと、こういうふうに理解をしておいていいですか。
#67
○政府委員(長谷川俊之君) 私どもそういうふうに考えております。
#68
○和田静夫君 そうすると、この提案されている法律案というのはまだまだ不十分である、こういうことになりますね、逆には。それはそういうことですか。
#69
○政府委員(長谷川俊之君) ライフル銃の所持の規制を徹底するという観点から見れば、まあ不十分の点もあろうかと思います。
#70
○和田静夫君 まあ不十分な点は十分に直していくというふうに理解をしておきたいと思います。
 提案理由説明のその二です。まず美術館や科学博物館などで所持しているものが現在どのくらいあるのか、またその分布の状況はどういうふうになっておるのか。
#71
○政府委員(長谷川俊之君) ちょっといま資料を探しておりますので、見つけましてお答え申し上げます。
#72
○和田静夫君 それではその間に。「銃砲の保管状況について必要な報告を求めることができる」となっておるわけですが、その「必要な報告」とはどのようなことを予定していますか。
#73
○政府委員(長谷川俊之君) どういう入れものに、どういう状況で、どういうふうにして保管をしているのかということを報告を求めたい、こういうふうに考えております。
#74
○和田静夫君 これらの報告を求めたいということは、定例的に報告を義務づけるということですか。
#75
○政府委員(長谷川俊之君) 定例的に報告を求めますが、同時にいろいろな事件等がありましたような場合、随時やはり報告を求めたいと、こういうふうに考えております。
#76
○和田静夫君 一〇ページのその三、「業務その他正当な理由による場合を除いては、」とは、いかなる場合をさしますか。
#77
○政府委員(長谷川俊之君) 「業務その他正当な理由による場合を除いては、」、まあ業務の場合は、これは模造銃砲、模造刀剣等を販売する業務のために持つような場合でございますが、「その他正当な理由」というのは、たとえば現在模造刀剣を例にとってみますると、居合いの練習などに使われておるわけでございます。そういうことでその刀剣を携帯しまして、ある道場へ居合いの練習に行くと、こういうような場合をさしておるわけでございます。
#78
○和田静夫君 さっきのまだわかりませんかね。
#79
○政府委員(長谷川俊之君) いま手元にあります資料では、美術館用と、それから試験研究用が一緒になっておりまして、申しわけないのでございますが、その関係の銃砲は二十九丁ございます。それで内容は、拳銃が九丁、ライフル銃が一丁、散弾銃が十二丁、空気銃が五丁、その他が二丁、二十九丁でございます。
#80
○和田静夫君 分布の状況ですね、どこにあるのですか。
#81
○政府委員(長谷川俊之君) ちょっとその点が正確な資料がございませんが、公立の博物館といいますか、試験研究以外はそういうところとか、国の美術館、博物館、そういったところに保管されておると思いますが、どこに何丁というのはちょっといま資料がございませんので申しわけありません。できるだけ早くいまの御質問の点につきましては、資料をつくりまして提出いたしたいと思います。
#82
○和田静夫君 これらのところにおける保管義務あるいは報告義務、今日までの求められた報告の状況、どうなっておりますか。
#83
○政府委員(長谷川俊之君) こういう関係ところに保管されておりまする銃砲につきましては、現在の二十八条によりましてそれぞれの管理者から記録票を作成をいたしまして、警察のほうに報告を提出していただいておる状況でございます。
#84
○和田静夫君 そうでしょう。そうすると、二十八条に基づいて報告が上がってくれば、いまの第一問に答えられないということにはならないので、報告が上がってこないのじゃないですか。どこにどういう状態であるかということがわかっているはずでしょう、報告が上がってくれば。
#85
○政府委員(長谷川俊之君) 府県の警察とか、そういうところには報告がきているわけでございますが、それらを集計した資料がいま手元にございませんので、申しわけございませんけれども、お答えができなかったわけでございます。
#86
○和田静夫君 府県警察等に上がっていればすぐ調べられるということになるのですが、資料としてはすぐ出るということになりますね。何も意地悪なことを言うつもりは全然ないですが、どうもこの辺のいわゆる報告というものをお集めになってはいないのじゃないかと思われるのですよ。案外この辺、穴になっていないかという感じがするのですがね。
#87
○政府委員(長谷川俊之君) 報告は、やはり記録票を作成してこちらに報告をいただいておるのでございまするが、ちょっと、それをただいま直ちに御答弁のできるような資料を手元に持っておりませんので、申しわけございませんけれども、できるだけ早く調べまして提出いたしたいと思います。
#88
○和田静夫君 後ほど、これは約束されたとおり、資料としていただきます。
 次に、交番などから拳銃等の強奪、盗難が最近目立ちますね、交番が襲われるなど。その保管などについての対策を特にお考えになっていますか。
#89
○政府委員(富田朝彦君) 警察におきまする拳銃の管理、これにつきましては、その拳銃が持っておりまする性能等からいたしまして、警察としては最も厳重に管理をいたしておるところでございます。したがいまして、警察署におきましては、厳重な保管、もしくは旧式の警察――まだ建てかえ前の警察にありましては、相当堅牢な大型の金庫、これに保管をいたしまして、監督責任者がその管理に当たっておるというのが警察署の現状でございます。その他、学校等にも訓練用の拳銃を所持いたしておりまするが、これも同じように厳重な管理をいたしておるところでございます。
 ただ、交番等におきましてはどうか、こういうことでございますが、これは制服勤務者でございますので、勤務中は原則として自分の身につけておるというのが原則でございます。ただ、休憩中はどうかということになりますと、休憩中は休憩所がございますが、そこに、これは簡単にはあかない形の保管庫を全部駐在所、派出所に整備をいたしておりまして、ここに格納をいたしまして休憩をする、こういう形をとっております。しかしながら、上赤塚交番のように、あれは未遂でありますが、たやすく取れるものというような感じで飛び込んでくるものもございますけれども、この奮取といいますか、盗難にかかった拳銃の件数というのはきわめてわずかでございます。
#90
○和田静夫君 自衛隊の銃砲の保管状況というものはおわかりになりますか。
#91
○政府委員(長谷川俊之君) 自衛隊の関係につきましては、銃刀法の適用を除外いたしておるものでございますので、よく私どもわかりません。
#92
○和田静夫君 自衛隊の銃砲等で盗難にあったものが犯罪に使われたというようなことはございませんか。
#93
○政府委員(長谷川俊之君) そういう例は私ども聞いておりません。
#94
○和田静夫君 武器製造所の保管状況ですね、これは警察ですか、通産省ですか。
#95
○説明員(山形栄治君) 武器の製造所におきます保管につきましては、武器等製造法の規定に基づいて要件を定めているわけでございますが、現行の施行規則の二十条で、「確実に施錠できる錠を備え、かつ、盗難の防止のために適当な構造を有するものであることとする。」ということになっておりますが、なお、これの詳細につきましては、通牒を通じまして、この保管の設備が鋼鉄製であり、簡単に持ち運びができないような重量を有すること、それから十分な収容能力があること、これは十分な収容能力がございませんと、近辺に、外に放置するようなことが起こりますので、十分な収容能力があること等々を明細にきめて現在運用しておる次第であります。
#96
○和田静夫君 過疎地帯などで、こういう銃砲等の製造の工場誘致なんかを散見するわけですが、そこにおける保管状況というものは、かなりぼくは指導しなければならないと思いますし、零細企業がやるわけですから、資金的な援助も、お宅のほうでは補助等については十分考えなければならないと思うのですが、その保管庫などのいわゆる定期的な検査といいますか、そういうものは定例的にやはりやられるわけですか。
#97
○説明員(山形栄治君) 現在、武器等製造法に基づきまして、定期的な点検調査をすることになっておりますが、現状におきましては原則として年大体二回、点検といいますか、を行なっている次第でございます。
#98
○和田静夫君 その製造所から、いわゆるメーカーから運搬をされる銃砲のほうがお宅の管轄ですから、その運搬の途次における今後は犯罪などというものが、いまの世情の中から考えられないことはないわけですね。それらに対してはどうですか、何か特別なことをやられているわけですか。
#99
○説明員(山形栄治君) 先生のおっしゃいますように、これからそういうことが起こる可能性は私はあると思うのでございますが、現在までのところでは、製造業者から販売業者の段階への輸送の途中におきまして、これが盗難にあうというようなことは現在まで起こっておりませんで、特別のわれわれ規定を考えているわけではございませんですけれども、メーカーと販売業者、両者間の非常に厳重な心がけといいますか、配慮で、従来問題が起こっていないのじゃないかとわれわれは確信をしておる次第でございます。
#100
○和田静夫君 今度の場合には銃砲店に押し入ったというような状態でああいう事件が起こっておるのですが、私は、将来的にはいま申し上げたようなことが一つ危惧される問題としてあると思うのです。
 そこで、警察側にお聞きしたいのですが、火薬等の運搬についてはお宅の管轄で、公安委員会で許可をしておるその許可条件の中に、たとえばいまのようにメーカーに銃砲を取りに行ったその途次、火薬を積んでというようなことは許されないことになっていますか。便宜的にはそれをやろうと思えば販売店のほうでできますか。
#101
○政府委員(長谷川俊之君) 確かに火薬の運搬の場合におきましては、そういう許可を公安委員会のほうでいたすわけでございますが、届け出を受けてから条件をつけるわけでございますが、いままでそういう、たまとあれを一緒というのはちょっと私、聞いておりません。そういうことでございまして、府県によって違うかもしれませんが、火薬の運搬をするときは、それを明文で、銃砲等とともにしてはならないという明文は入ってないのじゃないかと思うのでございますが、一線におきましては、危険性にかんがみまして、そういうことはいたしておらないというふうに思います。
#102
○和田静夫君 その火薬等の、いわゆる率直に言えばたまですね。たまならたまを運ぶときの監視体制といいますか、運搬の体制というものは特別に何か措置されていますか。
#103
○政府委員(長谷川俊之君) これは量にもよりますけれども、やはり相当量になりますと――数量はちょっとあれでございますが、まず、その運搬する車の前にもう一つの車をつけさせる、それから相当量になればさらにうしろにもつける、それで運搬の車に監視員を乗せると、そういうようなことはやらしておる状況でございます。
#104
○和田静夫君 私どもそこは不勉強なんですがね、考えられるところでは、いま言いました火薬等の運搬の許可基準の中に銃砲等を同時に積載することができないなどというようなことが、もう少し強く指導されないとたいへんな危険が今後においては予想されるような気がするのですが、いかがですか。
#105
○政府委員(長谷川俊之君) 仰せのとおりでございまして、至急詳しく検討いたしまして、そういう点がないようであれば、明文でそういうことを禁止するように指導いたしたいと思います。
#106
○和田静夫君 若干、逐条約に質問いたしますが、四条の関係で、先ほどもちょっと聞きましたが、新たに動物麻酔銃を許可対象に加えた理由というのは特別に何かありますか。
#107
○政府委員(長谷川俊之君) 先ほど御説明いたしましたように、現在までは四条の一号のほうでその有害獣駆除のための空気銃、こういうことで許可をいたしておりましたのを、実態をいろいろ検討してみますると、有害獣駆除のためというだけではなくて、治療等のための麻酔のために使われるのでございますので、それをはっきり二号のほうに移しまして実態に合うようにいたしたのでございます。
#108
○和田静夫君 前に質問があったかもしれませんが、四条の二の「必要がある場合」というのは、これはどういう場合ですか。
#109
○政府委員(長谷川俊之君) これは、先ほども御説明いたしましたように、猟銃につきまして電子計算機に登録をいたすわけでございます。そういう場合に、日本の国内でできる猟銃は行政指導によりましてそれぞれ固有の違った番号を打ってあるわけでございますが、まれに外国から入った、輸入されました銃の中にすでに登録をしてあります銃と同じ番号のものがある場合がございます。そういうときはたいへん不便でございますので、それを違う番号に打ちかえると、こういうことでございます。
#110
○和田静夫君 第五条の関係で、先ほどまあ全体的な論議をやりましたから、もうやめておきますが、このライフル銃の許可基準がきびしくなっているのに、継続して十年以上第四条第一項の規定による猟銃の所持の許可を受けている者を特別扱いにしているのと、あるいは附則三項に関連してもいえますが、こういう犯罪は突発事故的な性格を強く持っている以上、十年以上猟師であったかなかったかということを区別する理由というのは、どうも希薄だという感じがこれはいたしますから、先ほど意見の交換がありましたから各条のところで主張だけいたしておきます。
 そこで、十条の三ですが、これは個人による銃砲の保管について規定したものと思われます。銃砲店における保管についてはどういうふうに規定をしていますか。
#111
○政府委員(長谷川俊之君) これは銃砲店の関係の保管につきましては、武器等製造法によるわけでございまして、今回の法律では附則の五項に武器等製造法の一部改正を、資料では四ページの終わりのほうでございますが、「十九条の次に次の一条を加える。」と、こういうことで保管管理のことを厳格にすることにいたしておる状況でございます。
#112
○和田静夫君 最後に、警察官による銃砲の取り扱いについて触れておきますが、いま警察はライフル銃を何丁お持ちになってありますか。
#113
○政府委員(富田朝彦君) 四十五年度末で五十丁所持いたしております。
#114
○和田静夫君 その使用規程というものは当然ございましょう。
#115
○政府委員(富田朝彦君) これはライフルに限らず警察官が所持をいたしております拳銃につきましても同様の性能を有しておりますので、拳銃並びにこのライフルは警察官職務執行法の第七条、武器の使用というものに使用の根拠を置いておるわけでございます。さらにこれをライフルにつきましては、その性能が拳銃よりはすぐれておりますので、そういう見地から通達をしまして、国家公安委員会規則で定めておりまする警察官けん銃警棒等使用および取扱い規範、これに使用の厳格なワクをはめておるわけでございますが、それに準拠することを指示をいたし、さらにこのライフルの使用に当たりましては、警視総監または道府県本部長もしくはその特命を受けました警察幹部が現場においていわゆる使用の命令を発したときにのみ使用できる、かような厳重なワクをはめまして、万一使用いたします場合でもその適正を期しておるところでございます。
#116
○和田静夫君 この通達というのは、いつ出されたのですか。
#117
○政府委員(富田朝彦君) その通達は四十五年六月一日でございます。
#118
○和田静夫君 四十五年六月一日と言いますと、これは広島の事件が起こったあとですね。
#119
○政府委員(富田朝彦君) おっしゃるとおりでございますが、これは先ほど申し上げましたように、すでに四十四年度におきまして、金嬉老事件等の教訓にかんがみまして、ライフル銃二十五丁を四十四年度には請求をいたしたわけでありますが、その際すでに、かような文章の形ではございませんが、当然これは警職法七条に基づくものであり、また、したがいまして、先ほど申し上げました警察官けん銃警棒等使用および取扱い規範というものに基づいて行なわれるべきものである。同時に、使用される場合には当然本部長から警察庁の意向を確かめるというような周到な配慮をしなさい、こういういわゆる内部指導を行なってきておったものであります。
#120
○和田静夫君 そうしますと、まあそういう内部的な指導が行なわれていて、したがって、現地におけるところの幹部の判断と命令によって瀬戸内海におけるあの際のライフルの発射の行為があった、こういうふうに理解してよろしいわけですね。
#121
○政府委員(富田朝彦君) そのとおりであろうと思います。
#122
○和田静夫君 そこで、シージャックの際、結果的にライフル銃を用いて川藤展久でしたかを射殺をしたという結果になっているわけですね。それで、一応、社会的にはその結論が最近出たようですけれども、専門家によりますと、あの距離でのあの撃ち方は、言われるところの犯人の肩をけがさせるといったようなねらい方ではなくて、明らかに射殺を目的としていたと言われ続けているわけですね。これについてはどのようにお考えになっているわけですか。
#123
○政府委員(高松敬治君) 専門家の意見という、その専門家というのはどういう方がおっしゃっているのか、ちょっと私どもにはよくわからないんでございますけれども、あの場合における判断は、第一にはやはり一般市民、あるいは報道人、陸上に向かって乱射していたわけでございますが、そういう人たち、それから人質になっている船員、こういう人の人命を安全に救出する、そういう人の人命を安全に防護するということがわれわれの一番の使命であったわけでございます。したがいまして、銃の使用はやむを得ないという判断に至りましたけれども、その使用にあたっては、一つにはやはり被疑者の抵抗を確実に抑止できるものでなければならない。変なところに当たって、彼がいわゆる手負いジシになって他人に危害を加えるようなことがあってはならぬということが一つ。それからもう一つは、できればこれを死ぬというふうなことのないようにやりたい。たとえば頭や心臓というふうないわゆる急所はできるだけはずして撃つということが私どもの考え方でございます。で、いまの肩という問題は、これは事件直後、県議会その他でそういう説明がちょっと行なわれたのですけれども、これは急所をはずして撃つということの一つの例示として、たとえば肩というふうな意味で申したことでございます。
 それで、御承知のように、射撃は非常に微妙でございます。いかなる名手といえども、少し狂えば、たまの行き先は非常に違うわけでございます。いわんや被疑者は船に乗って、それから動いております。普通の標的射撃をやるようなわけにはまいりません。したがいまして、私どもとしましても、そういうふうに急所をはずして撃つということは常日ごろから申しておるところでありますけれども、万一それによってあるいは死亡するということが起こってもやむを得ないという判断のもとに撃ったわけでございます。ですから、今度の広島地検の付審判事件に対する判決決定におきましても、そういうふうな趣旨のことを認めて、いわゆる未必の故意はある、未必の故意はあるけれども、これは刑法三十五条によって違法性を阻却されるのだ、こういう説示がされているところでございます。
#124
○和田静夫君 先ほど御説明がありました、後ほど出た通達とその前の内部的な指示関係、その中にはライフル銃の使用に関するたとえば射程との関係などはあるわけですか。
#125
○政府委員(富田朝彦君) 特にそういう技術的な事柄はこの通達の中には規定してございませんが、ライフル銃の性能等につきましては、その訓練、教育の過程におきまして、指定された要員について教育をいたしておるところでございます。
#126
○委員長(若林正武君) 本日の質疑はこの程度にとどめて、これにて散会いたします。
   午前十一時五十六分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト