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1970/05/17 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 地方行政委員会 第17号
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1970/05/17 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 地方行政委員会 第17号

#1
第065回国会 地方行政委員会 第17号
昭和四十六年五月十七日(月曜日)
   午前十時四十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月十三日
    辞任         補欠選任
     田村 賢作君     中村喜四郎君
 五月十五日
    辞任         補欠選任
     初村瀧一郎君     星野 重次君
     船田  譲君     西田 信一君
 五月十七日
    辞任         補欠選任
     西田 信一君     矢野  登君
     嶋崎  均君     渡辺一太郎君
     中村喜四郎君     長屋  茂君
     星野 重次君     初村瀧一郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         若林 正武君
    理 事
                熊谷太三郎君
                増田  盛君
                山本伊三郎君
                藤原 房雄君
    委 員
                長屋  茂君
                鍋島 直紹君
                初村瀧一郎君
                矢野  登君
                山崎 竜男君
                吉武 恵市君
                渡辺一太郎君
                竹田 四郎君
   衆議院議員
       地方行政委員長
       代理理事     古屋  亨君
       地方行政委員長
       代理理事     山口 鶴男君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
   政府委員
       自治政務次官   大石 八治君
       自治省行政局長  宮澤  弘君
       自治省行政局公
       務員部長     山本  明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       内閣総理大臣官
       房参事官     今泉 昭雄君
       総理府恩給局恩
       給問題審議室長  大屋敷行雄君
       自治省行政局福
       利課長      佐野 政一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十二年度以後における地方公務員等共済
 組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一
 部を改正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○地方自治法の一部を改正する法律案(内閣送
 付、予備審査)
○参考人の出席要求に関する件
    ―――――――――――――
#2
○委員長(若林正武君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 去る十三日、田村賢作君、十五日、船田譲君が委員を辞任され、その補欠として中村喜四郎君及び西田信一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(若林正武君) 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案、及び地方自治法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
#4
○国務大臣(秋田大助君) ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案について、その提案理由とその概要を御説明申し上げます。
 政府は、恩給の年額の増額をはかるため、恩給法等の一部を改正する法律案を今国会に提出し、御審議を願っておりますが、これに伴い地方公務員の退職年金制度についても、恩給法等の改正内容に準じて所要の措置を講ずるとともに、地方団体関係団体職員共済組合が支給する年金の額を地方公務員にかかる年金の額の改定措置に準じて改定する必要があります。このほか遺族年金を受けることができる遺族の範囲の拡大及び退職年金等の最低保障額の引き上げ等の措置を講ずる必要があります。これがこの法律案を提出した理由であります。
 次に、この法律案の概要を御説明申し上げます。
 第一は、恩給の年額の増額の措置に準じ、地方公務員共済組合が支給する地方公務員等共済組合法の規定による退職年金等についてもその年金額を増額することとし、昭和四十五年十月において実施いたしました年金額改定の基礎であるいわゆる二万円ベースの給料の増額率一・八八九六四を、昭和四十六年一月から九月までについては一・九二八七六に、同年十月からは二・〇九〇七六にそれぞれ引き上げることとしております。
 第二は、恩給制度及び厚生年金制度の改正に伴い、地方公務員等共済組合法の規定により支給する退職年金、遺族年金及び廃疾年金の最低保障額を引き上げるとともに、すでにこれらの年金の受給権が生じている者についても、新たに改正後の最低保障の制度を適用することとしております。
 第三は、遺族年金を受けることができる遺族の範囲を、最近における組合員及びその家族の生活の実情にかんがみ、拡大することとしております。
 第四は、厚生年金制度の改正に準じ、高齢者に対する通算退職年金の支給要件を緩和するとともに、その年金額を引き上げることとしております。
 第五は、地方団体関係団体職員共済組合が支給する退職年金等について、その年金額を、地方公務員共済組合が支給する退職年金等の年金額の引き上げ措置に準じて引き上げるほか、地方公務員の共済制度の改正に準じ、最低保障額の引き上げ、遺族の範囲の拡大等をはかることとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその概要であります。何とぞ、慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
    ―――――――――――――
 次に、ただいま議題となりました地方自治法の一部を改正する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。
 最近における社会経済情勢の変化に伴う住民の生活圏の広域化に対応して、市町村が共同して総合的かつ計画的な行政を推進することが要請されております。このような見地から、市町村の組合に関する制度につきまして、実情に即した弾力的な運営をはかることができるよう改正するほか、地方公共団体の処理すべき事務に関する規定等につきましてもこの際整備する必要があります。これがこの法律案を提出いたしました理由であります。
 次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
 第一に、地方公共団体の処理すべき事務の例示中に公害の防止その他の環境の整備保全に関する事項を加えるとともに、地方公共団体は、他の地方公共団体と協力して、住民の生活圏の広域化に対応する総合的かつ計画的な行政の運営につとめなければならないことといたしております。
 第二に、市町村が広域にわたる総合的な計画を作成し、その実施のために必要な連絡調整をはかり、及び総合的かつ計画的な事務の共同処理をするために設ける市町村の一部事務組合につきまして、法律上はこれを「連合」と略称いたしまして、この連合に関し次のような規定を設けることといたしております。
 その一は、連合の共同処理する事務が連合を構成する市町村相互間で相違することがあっても差しつかえないものとする規定であります。その二は、連合の共同処理する事務の変更に伴う連合の規約の変更は、あらかじめ連合の規約で特別の定めをしているときは、関係市町村の議会の議決を経てする協議を要せず、連合の議会の議決により行なうことができるものとする規定であります。その三は、連合の規約には、連合の作成する計画の項目を規定するほか、連合の議会の議決方法について特例を規定することができるものとする規定であります。その四は、連合には、管理者にかえて理事会を置くことができるものとする規定であります。その五は、連合の議会の議員は、管理者または理事と兼ねることができるものとする規定であります。その六は、連合に事務局長を置く場合における権限の委任に関する規定であります。
 第三に、監査委員の任期等に関する規定及び地方公共団体の処理事務等を掲げた別表の規定を改正する等、所要の規定の整備を行なうことといたしております。
 以上が地方自治法の一部を改正する法律案の提案理由及びその要旨であります。何とぞ、慎重御審議の上すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#5
○委員長(若林正武君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#6
○委員長(若林正武君) 速記を起こして。
 次に、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案は、衆議院において修正されておりますので、修正部分について説明を聴取いたします。古屋衆議院地方行政委員長代理理事。
#7
○衆議院議員(古屋亨君) ただいま議題となりました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、衆議院における修正の趣旨及び内容を御説明申し上げます。
 まず、修正の趣旨について申し上げますと、現在、全国知事会、全国都道府県議会議長会等のいわゆる地方六団体等の職員につきましては、地方公務員の共済組合制度に準じた団体共済組合制度が適用されておりますが、地方住宅供給公社及び地方道路公社の職員につきましても、その職務の性格にかんがみまして、いわゆる地方六団体の職員と同様に取り扱うことといたしたのであります。
 次に、修正の内容について申し上げます。
 地方住宅供給公社及び地方道路公社の職員に団体共済組合制度を適用することとし、過去における当該公社の在職期間につきましては、これを団体共済組合員期間に通算することといたしております。また、これらの通算措置に伴い、公社職員の厚生年金の被保険者であった期間にかかわる厚生保険特別会計の積み立て金につきましては、政令で定めるところにより、二年以内に団体共済組合に移換することとしております。
 なお、修正部分につきましては、昭和四十六年十一月一日から施行することといたしております。
 以上が修正の趣旨及び内容であります。何とぞ、皆さまの御賛同をお願い申し上げます。
#8
○委員長(若林正武君) 次に、両案に対する補足説明を聴取いたします。宮澤行政局長。
#9
○政府委員(宮澤弘君) まず最初に、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、お手元に要綱を御配付申し上げておりますので、要綱をごらんをいただきたいと思うのでございますが、要綱に即して、概略御説明を申し上げたいと思います。
 第一に、恩給制度の改正に伴う事項でございます。
 そのうちの第一番目といたしまして、地方公務員共済組合が支給いたします退職年金等の年額の引き上げについて改正を加えております。恩給につきましては、昭和四十五年度におきまして、その年額を、二万四千円ベースの給料により算定いたしました額の五七・四七%増額した額に引き上げたのでございますが、今国会に提出をされ、別に御審議を願っております恩給法等の一部を改正する法律案によりますと、昭和四十六年度において、その増額率を、昭和四十六年一月から九月までにつきましては六〇・七三%、それから四十六年の十月からは七四・二三%にそれぞれ改めることといたしまして、恩給の年額の引き上げをはかることにいたしております。したがいまして、地方公務員共済組合が支給いたします地方公務員等共済組合法の規定によります退職年金等につきましても、これと同様に引き上げる必要がございますので、昭和四十五年十月にいわゆる二万円ベースの給料により算定いたしました額を引き上げた際に使いました増額率、八八・九六四%でございましたけれども、それを、今回、昭和四十六年一月から九月までにつきましては九二・八七六%に、それから四十六年十月からは一〇九・〇七六%に、それぞれ改めることといたしまして、年額の増額をはかることにいたしているわけでございます。
 恩給制度の改正に伴う事項のその二は、公務によります廃疾年金それから遺族年金の最低保障額の引き上げについてでございます。これらの年金の額につきましては、恩給法による増加恩給それから公務扶助料との均衡を考慮いたしまして算定いたしました額を保障することにいたしておりますが、今回恩給制度の改正により、増加恩給の額が引き上げられることに伴いまして、これとの均衡上、地方公務員共済組合が支給いたします公務による廃疾年金等につきましても、その最低保障額を引き上げることにいたしております。
 それから、恩給制度の改正に伴う事項といたしまして、第三番目に、その他の事項がございます。恩給制度におきましては、今回、多額所得停止基準を緩和するほか、外国政府職員期間等の恩給公務員期間への通算制限の撤廃というような措置を講ずることにいたしておりますので、地方公務員の共済制度につきましても、恩給法の取り扱いに準じて、多額所得者に対する年金の給付制限を緩和すること、それから外国政府職員期間等の組合員期間への通算に関する制限を撤廃すること等の措置を講じようとするものでございます。
 第二番目に、その他の事項といたしまして、幾つかの点の改正の御承認をお願いいたすことにしてございます。
 その一は、遺族給付を受けることができます遺族の範囲の拡大についてでございます。この点につきましては、最近におきます組合員それからその家族の生活の実情にかんがみまして、その拡大をはかりますようにかねてから当委員会におきましても附帯決議がなされておりますところでございます。御趣旨に沿いましてその範囲を拡大しようとするものでございます。
 それから、第二番目は退職年金等の最低保障額の引き上げについてでございます。退職年金等の額につきましては、厚生年金保険法による老齢年金等との額を考慮いたしまして算定した額を保障するということにいたしております。今回、厚生年金保険制度の改正によりまして、老齢年金等の額が引き上げられることに伴いまして、それとの均衡をはかりますためにも、地方公務員の共済制度において、その最低保障額を引き上げることにいたそうとするものでございます。なお、この点につきましては、すでに退職年金等の受給権が生じております者につきましても、今回新たに改正後の最低保障の制度を適用いたしまして、その額を引き上げるということにいたしております。
 第三番目は、通算退職年金の定額部分の引き上げについてでございます。厚生年金保険制度におきましては、今回通算老齢年金の額の算定の基礎となります基本年金額の定額部分を引き上げることといたしております。そこで、厚生年金保険法の改正措置に準じまして、地方公務員等共済組合法の規定によります通算退職年金の額の算定の基礎となります定額部分につきましても、その額を引き上げることにいたしております。なお、すでに通算退職年金の受給権が生じております者につきましても、今回新たに改正後の定額部分を用いて計算をいたしました通算退職年金を支給することにいたしております。
 第四番目は、高齢者に対する通算退職年金の支給要件の緩和についてであります。厚生年金保険制度におきましては、今回高齢者に対します通算老齢年金の支給要件を緩和をいたしまして、通算の対象期間が十年以上の者に対して通算老齢年金を支給することにいたしておりますので、地方公務員の共済制度におきましても、厚生年金保険法の措置に準じまして、高齢者に対する通算退職年金の支給要件を緩和することにいたしております。
 第五番目は、掛け金及び給付額の算定の基礎となります給料の最高限度額を引き上げようという点でございます。これにつきましては、厚生年金保険制度におきます標準報酬月額の上限の引き上げ、それから公務員給与の引き上げというような事情を考慮いたしまして、十五万円から十八万五千円に引き上げることといたしております。
 第六番目に、地方団体関係団体職員共済組合が支給いたします地方公務員等共済組合法の規定による退職年金等の年金の額の引き上げについてでございます。これにつきましては、地方団体関係団体職員の年金制度が地方公務員の共済制度に準じて設けられておりますので、昭和四十五年度において地方公務員共済組合が支給する年金の額の引き上げ措置に準じてその額を引き上げたところでございますけれども、今回も同様にその年金額を引き上げることといたしました。その他、地方公務員の共済制度の改正に準じまして、遺族の範囲の拡大、退職年金等の最低保障額の引き上げというような措置を講ずることにいたしております。
 なお、そのほか若干の規定の整備を行なうことにいたしております。
 以上、概略、内容につきまして御説明をいたしたわけでございますが、以上申し上げました改正措置の実施の期日でございます。まず第一の恩給制度の改正に伴います措置、それから第二のその他の措置のうちで、遺族の範囲の拡大、掛け金等の基礎となります給料の最高限度額の引き上げ、それから地方団体関係団体職員共済組合が支給いたします退職年金等の年額の引き上げに関する事項、これにつきましては、昭和四十六年十月一日から実施をすることにいたしました。その他の事項につきましては昭和四十六年十一月一日から実施するということにいたしているわけでございます。
 以上が昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案の概略でございます。
    ―――――――――――――
 次に、地方自治法の一部を改正する法律案につきまして、その概略を御説明をいたしたいと存じます。
 第一番目に、総則に関する事項につきまして、二点ばかり改正を加えようといたしております。
 その第一は、地方公共団体が処理いたします事務の例示の中に、公害の防止その他の環境の整備保全という事項を加えようとするものでございます。御承知のように、地方団体は従来からも住民の安全、健康及び福祉の保持というような観点から、各般の公害の防止に関する事務を行なってきていたところでございます。最近におきます社会経済情勢の変化に伴いまして、公害対策をはじめ、広く環境保全の問題が国土全般を通じてますます重要な課題となってきております。地域の公害防止等につきまして地方公共団体が果たす役割りも重要になってきております。こういうような情勢にかんがみまして、この際、明文の規定で、公害の防止その他の環境の整備保全に関する事項の処理を、地方公共団体の処理すべき事務の例示の中に加えようとするものでございます。それが第一でございます。
 それから、総則に関する規定の第二でございますが、地方公共団体は、他の地方公共団体と協力して、住民の生活圏の広域化に対応する総合的かつ計画的な行政運営につとめなければならないものとするという趣旨の規定を設けるという点でございます。御承知のように、住民の生活圏が拡大をいたしまして、地方団体の区域を越えて広域化しているわけでございます。こういうような情勢に対応いたしまして、地方公共団体の行政も、自己の圏域、自己の区域内だけにとらわれることなく、関係地方団体と協力しながら行政を推進することが要請されているわけでございます。このような要請にこたえますためには、地方公共団体の合併ということも一つでございますけれども、今回提案を申し上げております連合制度を含みます共同処理方式を活用することによりまして、一そう総合的かつ計画的な行政運営をはかることが必要となってくるだろう、こういうふうに考えられますので、この際、地方公共団体の行政運営の基本指針の一つといたしまして、その趣旨の規定を加えることにいたそうとするものでございます。
 それから二番目は、今回の改正の主要部分をなしております、地方市町村の一部事務組合に関する制度の一種といたしまして、連合についての規定を整備しようということに関するものでございます。先ほども申しましたように、市町村の行政の中身というものもだんだん変わってまいりました。とりわけ広域行政の必要性が増大をしてきているわけでございます。いわゆる広域市町村圏の振興整備に関する施策も全国的に推進をされております。そのほか、地域の開発でございますとか公共施設の整備のために、市町村間の事務の共同処理というものが広範囲にわたって実施をされておりまして、これらの一部事務組合でございますとか協議会、あるいは事務委託というような共同処理方式の件数も最近増加してきているわけでございます。しかしながら、現在の各種の共同処理方式というものは必ずしも総合的かつ計画的な広域行政推進のための手段としては十分なものではございませんで、市町村関係者からかねて改善整備をしてほしいという要望も強かったわけでございます。たとえば、広域市町村圏の振興整備の施策を推進いたしますためには、共通の日常生活圏を形成いたしております市町村が共同して圏域全般にわたる計画を作成をいたしまして、計画の実施について必要な連絡調整を行ないながら、事務の性質に応じて、それぞれの市町村の単位で実施するのが適当なものについては各市町村で実施をいたしますし、関係市町村が共同して処理するのがふさわしいものにつきましては共同処理方式により実施をするということになるわけでございますけれども、この場合に、現在の制度のもとでは、計画の作成、あるいは計画の実施のための連絡調整、それから計画に基づく事務の共同処理を一貫して一つの行政処理機構、広域処理機構によって行なうということができないということになっております。計画の作成は協議会を設けて行ない、事務の共同処理はそれぞれの事務の種類に応じて幾つかの一部事務組合を設けなければならない、こういうことになっておりました。行政の各分野の有機的な関連を確保する上からも、共同処理に関する組織運営の能率化の面からも、かねて問題にされていたわけでございます。そういうような事情から、今回一部事務組合制度の不備を補いまして、総合的かつ計画的な市町村の広域行政の推進主体としての連合を設けることができるようにいたしますため、今回の改正案を御提案いたしておるわけであります。なお、この点につきましては、第十三次地方制度調査会の答申におきましても、この趣旨の制度を創設すべきことが答申をされているわけでございます。こういうような趣旨で、幾つかの規定につきまして改正を加えようとしているわけでございます。
 まず、その連合というものでございますが、これは地方自治法にございます地方公共団体の一部事務組合という基本的な性格は持っているわけでございます。その基本的な性格の上に、なお幾つかの新たな規定を設けようとしているわけでございます。
 新たな規定といたしまして、第一は、新たに二百八十五条の規定を設けようとしているわけでございます。すなわち、現在の一部事務組合は、本来、主としてある特定の事務を共同して処理するための仕組みでございます。二種類以上の事務を一つの組合で処理する場合におきましても、すべての関係市町村が一致して同種の事務の共同処理を行なわなければならないというふうにされていたわけでございます。これに対しまして、連合につきましては、構成市町村相互間で共同処理する事務を異にすることがありましても差しつかえないものというふうにいたしまして、実情に応じて各種の事務の共同処理を一つの連合で行なうことができるようにという考え方にいたしているわけでございます。
 それから第二番目は、二百八十六条第一項後段の規定でございます。元来、市町村の一部事務組合の共同処理する事務の変更あるいはそれに伴う規約の変更につきましては、関係市町村の議会の議決を経てする協議によりまして、都道府県知事の許可を受けて行なうというのが原則でございます。今回もこの原則のもとには立っているわけでございますが、連合の場合におきましては、作成いたします広域にわたる総合的な計画に基づきまして、逐次、計画的に共同処理する事務が追加をされるということが考えられますので、連合の規約をつくります際に、あらかじめ共同処理を予定している事務の範囲を明らかにいたしまして、その範囲内での共同処理する事務の追加というものは、連合の議会の議決によって行なうことができるという趣旨の規定を設けようとするものでございます。
 それから第三番目に、二百八十七条の二の第一項の規定でございます。連合は広域にわたる計画を作成をすることになっておりますので、連合の規約の作成に際しましては、いかなる計画の項目の範囲で総合的な計画をつくっていくかという趣旨におきましても、計画項目の範囲を明確にしなければなりませんので、これを規約の必要的な記載事項に加えようとするものでございます。
 それから第四番目は、二百八十七条の二第二項の規定でございます。連合につきましては、さきに御説明をいたしましたように、構成市町村のうちの一部のみに関係がありますものを共同処理をいたすことができるようにいたしたいとしているわけでありますが、その場合に、このような事務につきましては、連合の議会の議決を通常の過半数議決の原則によって行なうことにいたしますと、その事務について直接に関係がない市町村から選出をされております議員も対等の立場で採決に加わるということが考えられるわけでございます。そういたしますと、場合によりましては、共同処理することとしている一部の市町村の立場というものが十分に考慮されない結果となるようなこともあり得ますので、そこで、連合の構成市町村の自主的な判断によりまして、必要があると考えられまするならば、議会の議決につきまして特例的な規定を設けることができる、規約によりましてそのような趣旨の規定を設けられるということにいたしておるわけでございます。
 その次に、連合の機関の組織に関しまして、二百八十七条の二第三項、第四項の規定を設けているわけでございます。従来の一部事務組合の機関の組織は、議会及び管理者により組織をされておりました。元来関係市町村の協議によりまして事務の共同処理をするための組織でございますので、あまり固定的なものでなくして、地域の実情に応じて弾力的に選択できるというほうが好ましいのではないかということも考えられるわけでございます。そこで、今回の連合につきましては、従来の議会・管理者型のほかに複数制の執行機関としての理事会の型というものをとることができるという規定を設けているわけでございまして、それから議員と、管理者なりあるいは理事との兼職というものもとり得るような措置を講じて、地域の実情に応じまして、実質的、実態的な運営ができることを期待をいたしているわけでございます。
 それから第六番目は、事務局長に関する二百八十七条の二第五項の規定を設けております。で、連合におきましては、従来の個々の一部事務組合に比べまして事務量もふえてくることも予想されております。そういうことでございますので、規約で事務局長を置きまして、その場合には、規約で定める重要な事項、たとえば予算案の作成でございますとか、条例案の作成でございますとか、重要な財産なり契約に関する事項、そういうものを除きまして、通常の、日常の事務処理というものは事務局長に委任する道を開くということを考えているわけでございます。
 大体以上のような特例規定を設けて、一部事務組合としての連合の制度というものを考えていきたい、こういう趣旨でございます。
 地方自治法の一部を改正する法律案の第三番目といたしまして、その他の事項につきまして幾つかの改正の規定を加えております。
 その第一は、知識経験を有する者のうちから選任されます監査委員の任期を四年ということにいたしております。現在、地方公共団体の監査委員の任期は、地方公共団体の議会の議員のうちから選任されます委員にありましては議員の任期によるものとされております。したがいまして、原則として四年でございますが、財務管理あるいは事業の経営管理につきまして知識経験を有する者のうちから選任されます委員にありましては三年ということになっております。しかしながら、最近におきます地方公共団体の行政運営の状況を見てまいりますと、内容も複雑多様化をしておりまして、コンピューターその他情報管理技術の導入等も行なわれておりまして、監査機能の内容も専門化、高度化されてきております。監査技術の熟練度というものも必要になってきているわけでございます。そういうような事情を考慮いたしまして、この際、議員から選出されます委員に合わせて、知識経験を有する者から選出される委員も、その任期を四年にいたそうとするものでございます。
 それからその次に、その他の事項といたしまして、法令の制定、改廃等に伴いまして地方公共団体の処理しなければならない事務等を掲げております地方自治法の別表につきまして所要の改正を加えております。これは、御案内のように、いわば純技術的な改正でございます。
 以上が、今回御提案を申し上げております地方自治法の一部を改正する法律案の概略でございます。
    ―――――――――――――
#10
○委員長(若林正武君) これより昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案の質疑に入ります。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#11
○山本伊三郎君 それでは、いまの趣旨説明並びに要綱の説明に従いまして、その内容を明らかにすると同時に、その根拠なり理由の一々についてはっきりしたところを聞きたいと思います。
 第一の恩給法改正に伴う事項として、これは、いわゆる年金のベースアップの問題ですが、その表現でわかる人はけっこうでありますが、二万円ベースを基礎にして云々というこの数字があるんですけれども、非常にわかりにくいのですね。これは仮定俸給の改定ということからきているのですが、これは何ですか、二万円ベースは昭和三十四年度が二万円ベースだと思いますが、厳格にいって昭和三十五年の三月三十一日の給与を基礎としてこの倍率を掛けたものは、いわゆる仮定俸給として出てくるという計算になるという、こういう趣旨ですか。
#12
○政府委員(山本明君) 非常にややこしい言い方になっておりますけれども、先生の言われたとおりのことでございます。そのとおりでございます。
#13
○山本伊三郎君 そうすると、わかりやすく言えば、恩給の場合には、いまの年金額に対して一月一日に遡及して二・〇七の増額、それからその増額されたものの年金について十月一日から八・四%、こういう計算で合いますか。
#14
○政府委員(山本明君) 先ほど局長からもお答えいたしましたように、恩給のほうは二万四千円ベースであり、共済のほうは二万円ベースでございますので、その二万四千円ベースによってできました額を二万円ベースで逆算をいたしますとこのような率になると、したがいまして、合うはずでございます。
#15
○山本伊三郎君 こういう問題について、「地方公務員共済制度の沿革及び年金の年額改定の方法等について」というのを読んでいないのですが、これは詳しく書いてありますか、こういう問題については。
#16
○政府委員(山本明君) 私のほうで出しております「地方公務員共済制度の沿革及び年金の年額改定の方法等について」という資料の一番終わりのほうに持ってまいりまして年金額の改定の経緯を書いてございますので、そこで恩給ベースと、それから地共済法によるベースと、こういうことでそれぞれ資料をつくってあるわけでございます。
#17
○山本伊三郎君 いまそういうことをひとつ徹底さすように、わかっている人はよくわかるのですが、この要綱だけで見たってどれだけわかるのか、なかなかとりにくいから、ちょっと私は注意的に質問したわけですが、そうするとこの倍率から見ると、昭和三十五年三月三十一日、年度末と申しますか、三十四年度年度末からいうと、ことしの十月になると二・〇九〇七六ですから、言いかえればその当時の年金額の倍額になるという大体の、大体じゃなしにそういうことになるのですね。
#18
○政府委員(山本明君) その辺の額になろうかと思います。
#19
○山本伊三郎君 それじゃあ本質的にお尋ねいたしますが、一月に遡及してこの倍率を合わせますと、二・〇七%上がるということになるのですね、年金の。それは昨年の十月に増額をされるときに恩給審議会が答申した差額として一一%あったわけですね。それが大蔵省が財源がないといって削っちゃって八・七五%ですかというものが残っちゃったために、これを追加増額するということで、二・二五の差額が計算すると二・〇七になるということ、こういうことの計算になると思うのですね。そうすると結局恩給審議会の答申からいうと、十一、十二、二カ月ですから小さい話ですけれども、それだけ政府は値切っちゃったということになるのですが、それは認めますか。
#20
○政府委員(山本明君) 一応私といたしましては、先ほどおっしゃいました積み残しの二・二七%分を四十五年のベア後の再計算でいきますと二・〇七にするということで積んでございますので、値切ったかどうかということになりますと、私のほうの所管でございませんのでお答えをしにくいわけでございますけれども、一応昨年度の積み残し分につきましては、いま申しましたような方法でプラスしてきたということが言えると思うのでございます。
 なお、先ほどのお答えにあわせましてお答えをしようと思いますが、先生もおっしゃいましたように、非常にこの共済の計算の方法がむずかしゅうございますので、実は大蔵省等とも一緒になりまして、何年度の年金は何%上げる、何年度は何%上げるというような簡単な方法でこの計算ができないかということで、現在検討をしております。そうしませんと、先生のおっしゃいましたように、これだけでわかるかといいますと、なかなか一般の方はおわかりにくいと思います。できますだけそういう方法で検討いたしたいと思っておりますことを追加してお答えさせていただきます。
#21
○山本伊三郎君 まあそれは、それでいいとは申しませんが、一月一日に遡及するということだけでも若干の誠意が認められると思います。
 そこで、本年度は恩給審議会のらち外になったわけでありますが、本年度も八・四%増額するということですが、この計算の基礎、これについて、どういう方法でやられたのですか。
#22
○説明員(佐野政一君) お答えいたします。
 これは昭和四十四年度中の公務員給与の上昇率が九・七%でございますが、それから消費者物価の六・四%を引きましたところの三・三%の六割分というのが生活水準の上昇、それに消費者物価の六・四%を足しまして八・三八になりますが、これを、近似値を八・四%ということであげたものでございます。
#23
○山本伊三郎君 一応そういうスライド制の前進のような形の計算基礎が、これはひとつ将来の確定した政府の方針として受け取っていいかどうか、この点自治大臣から御答弁願いたいと思いますが、これはもちろん恩給関係もありましょうし、遺族年金もありましょうが、十分打ち合わせをして、責任のある答弁をしてもらいたい。
#24
○国務大臣(秋田大助君) 関係方面ともいろいろ打ち合わせをいたしておるところでありますが、こういういろいろ制度を積み重ねることによりまして、大体御所論の方向に持ってまいりたいとは考えておりますが、なおその点は関係方面と十分打ち合わせをいたし、ことに内閣総理府関係とも打ち合わせなければ確たることも申されないが、大体その方向を考えております。
#25
○山本伊三郎君 これは一つの考え方として、私は一つのいい方法だと思うんですが、いま自治大臣から、法律上まだそういう規定ができておらないのだが、政府としては今後物価の上昇率、それから公務員の給与の上昇率を勘案、調整して年金を増額するということ、これはいまの現在の考え方としては正しいと私思いますが、そこで、突き進んで聞いておきたいのですが、恩給審議会が三年前ですか、答申しましたですね。物価が五%以上上がった場合にはいわゆる増額をせよという答申があったと思いますが、この場合は物価の上昇率、公務員の給与の引き上げの率というものの限界というものも考えずにこの方針でやるということが確認できるかどうか。
#26
○政府委員(山本明君) これはちょっと所管外でございますので、正確なお答えはできかねると思いますけれども、必ずしもそういう限界があるとかないとかいうことではなくて、やはり先生もおっしゃいましたように、物価の上昇と公務員の給与の上昇というものをやはり勘案しながら、そのときにおきます財政状況を見ながらこういう方法を使っていくのではないだろうかという気はするわけでございます。お答えになりましたかなりませんでしたか、若干所管外でございますので、正確なお答えをできかねた次第でございます。
#27
○山本伊三郎君 これは総理府恩給局の所管に大体なっておるのですが、しかし、私は年金は単に恩給だけじゃなしに、厚生年金もあるし、その他労災保険にも関係するし、所管といえば大臣は何ですか総理府総務長官に来てもらって聞けばいいということですか。自治省では確信を持って言えない、ちょっとわれわれとしては法律案を出した責任者としてどうかと思うのです。
#28
○政府委員(山本明君) 先ほども言いましたように、恩給についての所管は総理府でございますので、ここで明確なお答えができないということでございまして、その点、先生、御了解いただきたい。ただ、われわれとしては、いま申しました二つの柱というものは年金額の改定の際には考えなければならないのじゃないかということを申し上げたわけでございます。
#29
○山本伊三郎君 恩給局から見えておられますね。――それじゃ恩給局に聞いてみたい。
 いまお聞きいただいたと思いますが、今回八・四%、いま言われましたように上がった。これは昭和四十四年度ですか、物価の上昇が六・四%、公務員給与が九・七%上がった、それを調整して八・三何%ですか、それを八・四%にしたということ、この計数はわかったのですが、いま申しましたようにその方法は方法として、また是非は別に論ずるとして、今後やはりこういう方向で、物価の上昇と公務員の給与ベースの上昇とを勘案してこういう方法で今後やっていこうというこの方針は、一応恩給局としては確立しておりますか。
#30
○説明員(大屋敷行雄君) 四十四年、四十五年、それから四十六年と増額してまいりましたが、その根拠は、御承知のように恩給審議会の答申の趣旨を体しましてこういう方法をとっておるわけでございますが、先般の恩給法の審議におきます内閣委員会の席上で私のほうの大臣が、最近三カ年間のこの増額方針によって、一応実質的には一つの増額のルールができた、こういう明確な御答弁をしておられますので、今後もこの方針で恩給につきましては増額をするということは言えるのじゃなかろうか、こう考えております。
#31
○山本伊三郎君 そうすると、先ほど質問いたしましたように、この恩給審議会から答申が出た場合には、物価が五%以上上がった場合考えよ云々という答申が出ましたですね。したがって、いま言われた方針でいきますと、五%とか四%とか一〇%とか、そういう限界なくして、物価並びに公務員の給与ベースが上昇すればその率をその方法で出して、上げるということと受け取っていいですか。
#32
○説明員(大屋敷行雄君) やはりこの指数の限界の問題だと思いますが、物価が五%以上上昇した場合には年金額の調整を必ずしなければいけないという答申の趣旨は、まずこの答申が出ました当時のいわゆる物価事情を考えました。それから、なおかつ公務員給与におきましては、民間給与と公務員給与の格差がおおむね五%以上上昇した場合には、内閣あるいは国会に対してその給与の改善の勧告をすると、こういうような考え方を勘案いたしまして、審議会の答申におきましては、物価五%以上という一つの限界を出しておるのでございます。まあ最近の物価事情等を考えますと、年金額の改定におきましては、この物価の五%以上という指数はおおむね妥当じゃないかと私どもは考えております。
#33
○山本伊三郎君 そうすると、あなたの言われることからいくと、物価が五%以上上がらなければ、公務員給与のベースがどれだけ上がっても結局上げられないという反対解釈に受け取れるんですがね。それはどういうぐあいに受け取っていいのでございますか。
#34
○説明員(大屋敷行雄君) これは公務員給与と物価の関係になると思うわけでございますが、物価が五%以下の場合、国家公務員給与が非常に何らかのことで異常な上昇をすると、こういうような場合にどうするかという御質問じゃないかと考えますが、まあ一般的に考えますと、やはり物価が五%以上上昇した場合には、公務員給与もそれ以上のアップ率を示すだろうし、また物価が五%以下に押えられたというような場合には、いわゆる公務員給与にも反映しまして、まあそれがどの程度の上昇ということが考えられるかどうか、いまこれちょっと申し上げられないんでございますが、一応物価の五%という基準は、公務員給与の上昇に対しても、ある程度やはり恩給改定にふさわしい上昇率といいますか、改善率ということを示すんじゃないだろうか。いま具体的に、物価が上昇しないで公務員給与が五%以上上がった場合にどうするかという一つの仮定の問題になると思うんでございますが、おおむね物価と公務員給与の上昇率というのはパラレルに、平行的に考えていいんじゃなかろうか、こういうふうに考えております。
#35
○山本伊三郎君 いまのこの問題は基本的に大きい問題ですが、今後スライド制の実現に大きな基礎的な問題だと思うんですが、まず、それじゃいまの公務員給与のベースと物価との関連は別として、物価が五%以上上がらなければ年金を上げないという、こういう考え方を恩給審議会が出したことはよくわかりますけれども、審議会は答申ですが、それを受けとめる政府として、年金受給者は、じゃあ五%以上上がらなければ上がらないんだと、そういうことについては納得はできないわけですね。いま言われましたように、年金が、かりに物価が五%上がらなければ上がらない。公務員給与の問題は物価と関係なしにやはり上がり得る措置が私はあると思うんです。これは当然私は、公務員の実態から上げなくてはならぬ場合もありましょうし、民間給与の上昇も考えなくちゃいかぬ、物価と必ずしも私は一致した上昇または下降をしない、こう私は見ておりますから、その基本的な方針について、私はこの方針は完全に賛成じゃないけれども、一つの方針として、考え方として賛成しておるわけなんです。したがって、やはりそういう問題をはっきりしてもらわなければ、年金受給者は非常に生活不安ですから、したがって、五%という限界をどこまで守っていくという姿勢かどうか、この点を明らかにしておいてもらいたいと思うんですがね。
#36
○説明員(大屋敷行雄君) この五%という数値はあくまでも昭和四十三年恩給審議会がこの答申を出すときの先生方の感覚でございまして、将来この五%が不適当であるというような場合には、むろん、この審議会のこの五%という数字には拘泥しないで、また考えるべき事態が生ずることがあるかもしれません、こういうことを私どもは考えております。
#37
○山本伊三郎君 それじゃ具体的に聞きますが、来年おそらく――ことしは、これは四十三年度ですね。今度の恩給・年金増額の基礎となった物価の上昇、ホームベースは四十三年度ですね。
#38
○説明員(大屋敷行雄君) 四十四年度でございます。
#39
○山本伊三郎君 昭和四十五年度の物価上昇その他を見れば、当然来年度もこの率でいくと上がることは当然だと思う。公務員給与のベース引き上げも四十五年度は相当上がっておりまするからいいのですが、それは私は来年はおそらく問題ない。これに準じた方法で上がると思っておりますが、それは間違いないでしょうね、一応来年の問題……。
#40
○説明員(大屋敷行雄君) 四十五年度に公務員給与が、公務員本俸それから物価の上昇率、物価は大体七%ぐらいというような話を聞いておりますが、まあ公務員給与のほうにつきましてはまだ検討しておらないのでございますが、こういうような情勢を考えますと、恩給審議会の答申の趣旨を尊重するというような観点から見ますと、将来といいますか、来年度も恩給のベースアップにつきましては十分検討しなければいけない、こう考えております。
#41
○山本伊三郎君 そこで、もう一つ具体的に聞いておきますが、たとえば将来の問題として、物価が四・五%上がった、公務員給与の上昇率のアップがかりに七%上がったとすると、その場合は、やはり五%に足らないからいかないということになるのですか。
#42
○説明員(大屋敷行雄君) これはまあ非常に数字を細かく分析しますと、この答申の趣旨をそのとおり見ますと、五%以上となっているわけでございますから、あるいは四・九%、四・八%、そういうものもこの文言には該当しないじゃないかという御意見もあろうかと存じますが、私はそういう数字を細かく考えるというよりも、五%物価上昇したという情勢そのものをまず重視するわけでございます。したがいまして、公務員給与が、いまの例でございますと七%以上でございますか、上がる、それで物価が四・九%というような情勢、これはやはりそのときにおきますセンスとしましては、恩給年金額を引き上げるかどうか、引き上げるのが適当かどうかということを判断して考えるべきじゃなかろうかと考えています。なお、一例でございますが、四十三年度でございましたが、物価が四・九%の時点があったわけでございますが、このときには公務員給与の上昇率を勘案しまして、五%以下にもかかわらず恩給増額をしたという過去のいきさつがございます。
#43
○山本伊三郎君 過去のやつはこれはもうずっと前から五、六回やっておりますが、ずっと前の人の恩給が非常に低かったということから恩給審議会でああいう答申を出したので、いま私が質問している考え方、趣旨とは全然違いますよ。以前の問題は、あまりにも前に年金が低いので早急に上げなくちゃならぬという運動も展開して、そうして恩給審議会がああいう答申を出したわけで、いま言っているのは今後の問題、これはスライド制と関係があるから私は尋ねているのであって、前の問題について、それはもう物価が上がるといっても、もっと上げなければならぬ事態があると思うのですよ、長い間年金が上がってないのですから。これはもう別だと思うのです。そこで、こういう論議をしておってもあなたには通じないと思う。政府の基本的な方策ですが、しからばもう一点聞いておきます。年間五%ということになっておるのだが、これは一年で五%であるけれども、二年経てば一〇%近く上がる場合もあるわけですね。その場合にはそれを基礎に、たとえば四十七年度は物価が四%、それから四十八年度は五%、合わせて九%になれば、九%という基礎で上げるという考え方が成り立つと思うのですが、この点はどういうお考えを持っておりますか。
#44
○説明員(大屋敷行雄君) 年金の増額は、最終の改定時点からその上げるべき指数の上昇率というものを考えておりますので、したがいまして、いま先生の言われましたように、ある年度は三%、その次の年度は四%という場合には、最終の年金額の改定の時点から七%程度になりますですね、増額改定する、こういう考え方になろうかと思います。
#45
○山本伊三郎君 じゃもう一点だけ聞いておきますが、スライド制の問題について、これで私は一歩前進の形をとったということで、賛成と申しますか、その考え方を支持しておるのですが、スライド制についてはどういう考え方を政府は持っておられますか、今後の見通しとして。
#46
○説明員(大屋敷行雄君) 今後の恩給年額の調整の見通しでございますが、私ども恩給に関する限りにおきましては、過去二年、調整規定の埋め合わせしたのを含めますと過去三年でございますが、三年、恩給審議会の答申の趣旨に沿いまして増額をしておるわけでございます。で、このやり方でございますが、これも先ほどちょっと触れましたが、先般の内閣委員会の席上で、大臣がはっきりと、一つのルールが確立できたと、こういうことを言われております。ただ、公務員年金を例にとりましても、恩給以外に共済というものもございますし、しかもその増額に関する規定が全く同文でございますので、このルール化されたものをさらに法令化するという意味でのスライド制という点になりますと、やはり他の年金制度との関連も考える必要があると、こういう御答弁をされておるわけでございます。ただ恩給につきましては、いわゆる自主的には一つのルールができ上がった、かようにはっきり言われております。
#47
○山本伊三郎君 それじゃ自治省にお尋ねしますが、いま恩給局関係からああいう答弁があったのですが、自治省としては、公務員の年金は一応恩給に準じて考えておるのだ、そういう考え方でやっていくことについて、われわれ理解しても間違いないですね。恩給局の言われたそのいきさつは別として、それに準じてやっていくという方針は自治省として持っているかどうか。
#48
○政府委員(山本明君) 現在の段階におきましては、恩給に準じて年金の改定を考えていきたい、このように考えております。
#49
○山本伊三郎君 それじゃ、恩給の場合は政府がすべて財源を持って、恩給受給者に対して年金の増額をするのですが、国家公務員、地方公務員の場合は、昭和三十七年十一月三十日以前の場合は、これは一応追加費用としていいんでございますが、それ以後は共済組合の財源を繰り込むと思うわけでございますが、その場合の費用が、いまのところそう大きくないのですが、今後ともずっと増加していくと思うのですが、その財源負担について、これは国家公務員との関係もありますが、政府としてどういう考え方でおられるか。それから厚生年金にも関係する問題ですが、この点はどうですか。
#50
○政府委員(山本明君) 現在のとっております三者負担の方式というのは、やはり続けていくというかっこうになるのではないだろうか、このように考えております。
#51
○山本伊三郎君 しかし、いま、まだ、三者負担ということは、国会で厳格に承認されておりますか。ただ財源があるからそこから出しておるというだけであって、もうすでにやめた人についての増額分の費用については、三者負担、言いかえれば現在、本人の掛け金と、公共団体からの負担金、国の負担金、三者でやっておりますけれども、これによってやっていく、増額分の財源負担をするという明らかな規定はまだないと私は見ておるのですが、その点どうですか。
#52
○政府委員(山本明君) いま先生のおっしゃいましたことにつきましては、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律という、これの附則の第十条におきまして、「(地方職員共済組合等が支給する国家公務員共済組合法による年金の年額改定に伴う費用の負担)」というところに、一応いま申しました三者負担という考え方で条文が書いてございます。
#53
○山本伊三郎君 ぼくは調べてないのですが、きょうはほんとうにメモ書きで言っているのですが、それと第一回のこの年金の増額、昭和四十何年ですか、四十二年ですかにあったときの法律の中に、その条文を追加したということですか、その地方の負担は。その条文を一ぺん私に読んでください。
#54
○説明員(佐野政一君) 当初は昭和四十二年度におけるところの年金額の改定の法律でございました。それが題名が変わりまして、現在、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律、それの第三条に地方公務員、いま部長が申し上げました附則の第十条に国家公務員の関係が書いてございます。
 それから第三条でございますが、「(費用の負担)」といたしまして、「前三条の規定による年金額の改定により増加する費用(次項に規定する費用を除く。)のうち、施行法第十一条第一項第五号、第六十八条第一項第二号、第九十条第一項第二号又は第百十一条第一項第二号の期間(以下この項において「施行日以後の組合員期間」という。)以外の期間として年金額の計算の基礎となるものに対応する年金額の増加に要する費用については、国、地方公共団体又は地方公務員共済組合が負担し、施行日以後の組合員期間として年金額の計算の基礎となるものに対応する年金額の増加に要する費用については、新法第百十三条第二項第二号及び第四項、第百四十一条(第三項を除く。)並びに第百四十二条第一項、第二項及び第六項の規定の例による。」こうしておりまして、施行日以後の、いわゆる新法の期間につきましては、本法百十三条に規定するところの三者負担、公的負担は百分の十五、残りの百分の八十五を労使折半負担ということにいたしております。
#55
○山本伊三郎君 法律の分はそれでいいんですが、現実にその財源率の問題になるのですが、それでいまの財源率でいき得るということに理解していいですか。法律はそういうことで、三者負担でやるということで国会で承認したのだから、ここで文句を言うわけにはいかないと思うのですよ。財源率は、そのまま計算していけるということになるのですか。
#56
○説明員(佐野政一君) お答え申し上げます。
 本年度の改定に関するところのただいまの三者負担の関係でございますが、財源率への影響は千分の〇・一五七七でございます。昭和四十二年度から四十三年度、四年度、五年度、それと今回の改定がございますが、合わせまして財源率への影響は千分の〇・三六四三五でございます。そうした点からいたしまして、現時点で、これによって財源率を再計算し改定するという必要はまだないではないかと、このように考えております。
#57
○山本伊三郎君 そうすると、将来それがずっと額が多くなってくると財源率に影響するから改定するということですが、少ないから影響ないというのは私わからないと思うんですね。金があるないは別ですよ。これは積み立て方式だから、幾らも金はあるでしょう。それは上げなくても十年や二十年は持っていける。いけるんだが、私が言っているのは、それでペイがしておるかどうか。千分の〇・三何ぼぐらいのものであるけれども、その分はいまの財源で吸収されていくという、こういうあなたの言であるか、それとも、これはこれだけ不足しておるんだけれども、いまの資金の状態からいって財源率を変える必要がないと、こういう趣旨であるか、この点明らかにしてください。
#58
○説明員(佐野政一君) 現在のこの責任準備金の運用利率は一応年五分五厘としておりますが、現在各共済組合とも運用利率が六分以上になっております。そうした点を考慮いたしまして、現在直ちに改定する必要はないだろう、このように考えております。
#59
○山本伊三郎君 そうすると、それ以上言わないですが、そうするとそういう年金の増額、やめた人の年金の増額というものをやらないとすれば、それだけ財源率を減してもいい。言いかえれば掛け金を下げてもいいということに通ずると思うんですね、いまの予定利率の差額の問題があるから。そういう趣旨に受けとられては困るのではないか。この点どう思いますか。
#60
○説明員(佐野政一君) この年金額の改定に要する経費というものはきわめてわずかな金額でございますので、ただいま申し上げたように考えておるわけでございます。ただ、だからといって財源率を、これを改定をしなければならぬ、財源率を改正をして少し下げるべきだというふうには私ども考えておりません。
#61
○山本伊三郎君 下げろとは言わないんですがね、財源率からいってその余裕がある、そういうことでしょう。余裕があるから続けるというんでしょう。それが支出する義務のある費用以上に、千分の〇・三ぐらいだったらこの率でいけると、こういうんでしょう。いまの掛け金率でいけると、こういうんでしょう。その限界が私はどこにくるかという問題ですね。どれほどまで財源率がふえたら変えなければいけないか。それはまあそういう計算はなかなかいまできませんけれども、もしそういうものを、限界がずっと幅が広いとすれば、言いかえればいまの掛け金は取り過ぎているということになるんじゃないか。将来を見越してまだいけるという、そういう考え方というものが出てくるんじゃないかというところから、そう簡単にこれを論ずることはできないと思うんですね。一体限界はどこまで見ておるんですか。千分の〇・三ぐらいはどうでもいい、まだいける、千分の〇・七になったらいかぬのか、八になったらいかぬのか、そういうものの考え方はどういうことなんですか。
#62
○説明員(佐野政一君) この問題につきましては、このように改定が継続された場合にはいずれ財源率の改定ということが必要であろうかと思っております。ただ、現在までのところ国共法におきましては四十年に改定いたしております。私どものほうより一回多く改定しております。財源率への影響もこの地方公務員の共済組合よりも若干高いはずでございますが、まあ国共法のほうにおきましても、まだそのような改定ということまで至っておらないわけでございます。そうした点で、国の共済組合、公企体の共済組合等も考慮いたしまして、今後検討いたしたい、このように考えております。
#63
○山本伊三郎君 それじゃ大蔵省をきょう呼んでないのですが、国の国庫負担がたしか一五%しか国家、地方公務員はないのですが、厚生年金では二〇%やっておるわけです。これは後払い精算負担となっておるわけでございますけれども、これはどうですか。もし国の負担が一五%から二〇%まで上がると、いまの問題なんか吹っ飛んでしまうと思うのですがね。今後当分の間、年金を増額したって、掛け金を上げるということは出てこないと思うのですが、その点は大蔵省の関係はどうなっているのですか。二〇%はぜひ実現すべきだと思うのですが、その点は一体どうなっておりますか。厚生年金の場合が二〇%、公務員の場合には一五%しか国が負担しない。この点はどういう理由でそうなっておるか、その点ひとつ明らかにしてもらいたい。
#64
○政府委員(山本明君) おっしゃいましたように、厚生年金が百分の二十でございます。で、地方共済は百分の十五でございますので、われわれといたしましては、百分のこれを二十にしようということで、大蔵省と折衝をいたしております。ただ大蔵省におきまして、なかなか百分の二十にすることにつきまして御異論があるようでございまして、われわれとしては、厚生年金あるいは国共とも最初の出発は百分の十であり、それからだんだん時間を経るにしたがって、厚生年金のほうが百分の二十になり、国共、地共のほうが百分の十五でございますから、当初の経緯から見ても、ぜひとも百分の二十にいたしたいということで、ただいま大蔵省と折衝をしているところでございます。今後とも努力をいたしたいと思っております。
#65
○山本伊三郎君 これはまた大蔵省の関係のあるときに、大蔵省に相当言いますけれども、自治省もひとつその点努力してもらいたいと思うのです。
 それから二の、「公務による廃疾年金及び遺族年金について、恩給法の規定による増加恩給の額の改定」、これは恩給局の室長さんですか、これは具体的にどう最低保障を引き上げるのですか、ちょっと説明していただきたい。
#66
○説明員(大屋敷行雄君) 今度の改正で、増加恩給なり公務扶助料の最低保障額の引き上げということはやっておりません。
#67
○山本伊三郎君 自治省の方、これはどうですか。
#68
○説明員(佐野政一君) この共済組合が支給しておりますところの公務廃疾年金、それから公務遺族年金でございますが、これにつきましては、過去において恩給公務員期間なり、退職年金条例職員期間を持っておりますので、そうした恩給法なり、退職年金条例なりの、いわゆる増加恩給あるいは増加退隠料との均衡を考慮いたしまして、この廃疾年金の最低保障につきましては、増加恩給の年額分と、公務員の最低給料の年額に直したものの百五十分の五十というものを合算したものをもって最低保障額といたしております。そうした関係から、今回公務廃疾年金につきましては、一級の人は従来の四十八万七千二百円を、本年の一月から五十一万円、本年の十月から五十四万五千円というふうに直しております。以下二級、三級と直しまして、公務遺族年金につきましては、現在十三万五千四百八十六円でございますが、これを本年一月から十六万千四百六十円というふうに直すようにいたしております。
#69
○山本伊三郎君 わかりました。
 それでこの三の「その他恩給制度の改正に伴い」というこの条項は、どれとどれですか。ただいま行政局長説明されましたが、具体性がちょっとなかったので……。
#70
○政府委員(山本明君) それは、一つは多額所得停止基準の緩和の問題でございますが、これは恩給現在二十六万以上、恩給外百三十万以上の場合、これが恩給二十九万以上それから恩給外が百四十五万以上の場合、その場合に二〇%ないし五〇%の給付制限という規定がございますのを、二〇%に、このワクといいますか幅を持たずに、一番低いところの二〇%の制限をするということが一つでございます。
 それから二つ目には、外国政府職員等の抑留または拘留期間の通算、これも通算をいたしますので、地公済におきましても通算をするということが主たるものでございます。
#71
○山本伊三郎君 抑留期間の通算が認められるようになったのですか。
#72
○説明員(大屋敷行雄君) そのとおりでございます。
#73
○山本伊三郎君 それじゃ、いまどうなんでしょう。ぼくは内閣委員会でいろいろやっておったときからみると、満鉄とかそういう満州国政府におった人の、片道であったのが全部往復になって、そのまま全部やることになったのですか、恩給通算の場合ですね。いままで内地で公務員やっておって、それから満州国政府の職員になって、それで帰ってきた場合には通算の措置があったのですが、満州国自体で雇われて、そうして戦後こちらへ帰ってきて公務員になった場合には、それは通算しないとかなんとかという措置があったのですが、もうそれは全部通算措置になっておる、しかもそれは資格通算じゃなくて実質的に全部通算することになっておるのかどうか、この点いまの現状をちょっと御説明いただきたい。
#74
○説明員(大屋敷行雄君) 外国政府職員等の在留期間の通算でございますが、いま御質問の点はいわゆる満日、満州国政府に就職いたしまして、終戦後帰りまして日本の公務員に再就職した、こういう方の通算だろうと思いますが、この点につきましては昭和三十六年に通算することにしたわけでございます。その際恩給の最短年限までを通算するということにしておったわけでございます。それが四十四年の法律改正で、いわゆる外国政府等の職員期間はこれはフル通算することにしております。で、その通算の態様は、いわゆる恩給年額を裏づけしておるわけでございます、恩給額も裏づけしております。今度の改正は、さらにそういう方がソ連、中共等に抑留されました場合ですが、この抑留期間につきましては、今回の改正で、帰国するまでの間これを通算し、かつ金額に反映させる、こういう改正をしておるわけでございます。
#75
○山本伊三郎君 満鉄の場合、どうなっておりますか。
#76
○説明員(大屋敷行雄君) 同様でございます。
#77
○山本伊三郎君 もう一ぺん、戦地加算の問題相当やっておったのですが、戦地加算というのはまるきり戦前のようなものが実現しているのですか。たとえば内地におりますれば一年ですが、戦地は三年に増加しておりますね、年限増加。戦地加算の場合、その年限はどうなっておりますか。
#78
○説明員(大屋敷行雄君) 戦地の加算でございますが、これは軍人恩給が復活いたしました昭和二十八年に、終戦前でございますが、いわゆる恩給の最低を受けておった者、こういうものは資格期間として軍人恩給発足の二十八年当時から見ておるわけでございますが、その後昭和三十六年の法律改正で、いわゆる最低を受けておらなかった者につきましても資期期間として見るという改正をしたわけでございます。で、今回はさらに戦地外の、いわゆる戦務加算以外の加算につきましても戦前と同じように全部取り扱う、そういう改正をしております。したがいまして戦地外の勤務につきまして加算をつけられておった場合があるわけでございますが、そういう場合もすべて今度の改正で認めるということにしております。
#79
○山本伊三郎君 そうすると何ですか、終戦当時一度マッカーサー指令で廃止されまして、二十八年に軍人恩給が復活されましたね。その当時認められておった軍人恩給の受給者以外でも、戦地加算によって新たに資格が相当ふえたと思うのですが、いま言われたのは、何ですか、二十八年当時受給されておった人以外に相当ふえたと思うのですが、その戦地加算というのは、実務年数がかりに七年であったのが、それが三倍になり三七、二十一、二十一年間在職したという計算で、これはたとえば例の問題ですが、そういう計算で恩給が出るということに理解していいのですか。
#80
○説明員(大屋敷行雄君) 先ほど申しましたように、この加算年につきましては、いわゆる恩給の資格期間として見るわけでございます。したがいまして、いまの例でございますと二十一年の在職年になるのでございますが、恩給金額は実在職年、つまり実際に勤務した年数の七年分に相当する額が支給されるわけでございます。
#81
○山本伊三郎君 それは年金が出るのですが、実質的効果はどうですか。資格期間だけ与えるというのですから、たとえば実年数だけでは資格がなかったけれども、しかしその戦地加算をすると資格がとれた、言いかえれば、十年で資格はとれるけれども、それは二十年になったから資格はもちろんありますが、実年数が七年だから七年分に計算して年金を出す、こういう方法の域を脱しないのですか、いま……。
#82
○説明員(大屋敷行雄君) 一般的にはそういう金額の計算方法をしておるのでありますが、ただ七十歳以上の老齢者の方、それから妻子の扶助料を受給しておる方、こういう方につきましては、いわゆる最短年限まで見る、つまりいまの例でございますと、実際に勤務したのは七年でございますが、恩給金額は、軍人の場合でございますから十二年まで支給する、こういう考え方であります。
#83
○山本伊三郎君 それは高齢とかそういう遺族とかいう特別な人を指定するのですか。
#84
○説明員(大屋敷行雄君) そのとおりでございます。
#85
○山本伊三郎君 そうすると、公務員の場合も通算措置はそれに準じてそうなっておるのですかね。同じことですね。
#86
○説明員(佐野政一君) 公務員共済組合の場合には、軍人の加算年は組合員期間に算入しないということにいたしております。したがいまして、今回のような軍人恩給改正措置に関しましては、ただいま先生御指摘ございましたように、軍人在職年が七年であるけれども、この加算年をつけて恩給年限に達するという人に関しましては、その人が共済組合員になったことによりまして軍人恩給の受給権が消滅いたしますので、そうした関係から、共済組合では年金を支給するということにいたしております。しかしその金額につきましては、実際の軍人の実在職年の七年と、それから公務員として就職した期間、これによって施行法十一条の一定の率によって計算する、このようにいたしております。
#87
○山本伊三郎君 そうすると公務員の場合には、軍人の期間が、かりに七年でも十年でもいいですが、七年、公務員の場合が二十年ですから十三年ですか、それは資格取れますね。地方公務員の場合、軍人の期間、これはもう戦地加算でなしに、実質年数でしょう、二十年の場合、その二十年間については、これらの年金の基礎になるのですか、そうしてそのやめるときの給与三カ年平均になるのかどうか別として、それ計算して出しておるのですか、いま……。
#88
○説明員(佐野政一君) 御指摘のとおりであります。実在職年を基礎にいたしまして計算しております。ただ、一つの例として、軍人の在職期間が七年で公務員の在職期間が八年しかない、適用されたところの年金条例の最短年金年限が十七年というような場合には、現在施行法上の受給資格の特例規定が適用されません。ただ、そういう人がただいまのような加算年に算入されまして軍人恩給の受給権が生ずるということになりますと、共済法上の退職年金の受給資格の特例が働くようにいたしております。ただ、額につきましては、あくまでもその実在職年の十五年を基礎として計算する、このようになっております。
#89
○山本伊三郎君 それでは、年金の問題については以上で大体明らかになりました。
 次に、最低保障は今度は十五万円にしたんですね、年金の最低保障。これは次の項にありますが、十五万円ということになっているようですが、これは十五万円にしたという計算の基礎、理由と申しますか、それはどういうことですか。
#90
○説明員(佐野政一君) これは今回厚生年金の最高限が従来の十万円から十三万四千円と三万四千円上がっております。そうした関係も考慮いたしましたのと、もう一つは国家公務員の一等級の最高限が十八万円千二百円でございます。そうした点も考慮いたしまして、これを従来の十五万円から十八万五千円に引き上げてございます。
#91
○山本伊三郎君 いや、年金の最低保障ですよ。
#92
○説明員(佐野政一君) それから最低保障でございますが、これにつきましては、従来は厚生年金の定額分が九万六千円、それに報酬比例分を計算いたしまして、十三万五千六百円になっております。今回厚生年金の定額分が十一万四百円になっておりますので、そして報酬比例分はそのままでございますので、この定額分を直しまして、従来の十三万五千六百円を十五万円にいたしております。
#93
○山本伊三郎君 遺族補償の最低保障はいま幾らになっているんですか。
#94
○説明員(大屋敷行雄君) 七十歳以上の方の普通恩給が年額十二万円でございますから、遺族はその半分になるわけでございますから、六万円でございます。
 それからそれ以外の方につきましては、九万六千円の半分でございますから、四万八千円でございます。
#95
○山本伊三郎君 現実に最低保障に該当するような方はどうですか、実際の調査で。そうないでしょう。実際問題でどのくらいいまの支給の最低限といいますか、法律上は最低限と述べられているようですが、十二万円以上にはなっているんじゃないですか。
#96
○説明員(大屋敷行雄君) 恩給の場合で申し上げますと、遺族の内訳としまして、公務扶助料を受給されている方、これは戦没者の遺族の方でございますが、これらの方々につきましては、すべてが最低保障額の金額を上回っております。
 それからそれ以外の方でございますが、いわゆる普通扶助料と申しておりますが、これらの方につきましては、四万六千円が最低保障額でございますから、先ほど申し上げました加算恩給でございますが、加算恩給を支給されております軍人の遺族の方につきまして、若干あろうかと思います。
#97
○山本伊三郎君 じゃ次にいきましょう。遺族給付を受ける遺族の範囲の拡大をしたということですが、具体的にどういうことですか。
#98
○政府委員(山本明君) 一つは、法律の中にはっきりと配偶者を、所得制限その他なしに配偶者を遺族といたしました。
 それから配偶者以外の遺族につきましては、他の年金制度との関係もございますので、従来のように「主として組合員の収入により生計を維持して」という要件は残してございますが、この生計維持関係の認定は政令に書いてございますので、その政令の改正をいたしたい、このように考えております。
 一つは所得制限の問題でございますが、現在は給与法上の扶養手当の対象となる被扶養者所得の上限額を十七万七千円といたしております。それを、今回法律が通りますれば、政令によりまして、所得税法上の扶養控除の対象となる非扶養者の所得の上限額、すなわち現行三十一万七千五百円でございますが、そこまで上げたい。十七万七千円のものが大体三十一万七千五百円というかっこうで、倍近く上げよう、これが一つでございます。
 それから一つは、従来扶養関係につきましては、「主として」という認定が、五〇%以上扶養しておるというのが主として過半であるということでとっておりますけれども、今回は、「主として」という解釈を、扶養の中心になっておるというふうに考えてみたい。それは、これは衆議院でもお答えいたしましたけれども、たとえば三人おりまして、長男が四〇%、次男が三〇、三男が三〇という場合に、従来は、長男の四〇は五〇%以下でございますから対象にならなかったのでございますが、四〇、三〇、三〇の四〇%が中心になっておる、それならこれは見てあげていいんじゃないだろうか、こういうふうにして、拡大をはかっていきたい、このように考えておるわけでございます。
#99
○山本伊三郎君 それじゃ、所得制限の問題は配偶者の場合は全然考慮しない、こういうことで前進しておるわけですね。
#100
○政府委員(山本明君) 配偶者につきましては、法律でそのまま配偶者とうたっておりますから、何ら制限をつけないことにいたしたわけでございます。
#101
○山本伊三郎君 それから、その他の事項の三の通算退職年金、これはわかるのですが、通算退職年金の遺族給付は依然として政府では考える余地はないのですか。これはもちろん通算退職年金ですから、地方公務員共済組合法も厚生年金のほうに重点があるんですが、この点はどういう考えでおりますか。
#102
○説明員(佐野政一君) 通算退職年金につきましては、本人について通算退職年金、また配偶者について、配偶者として国民年金が支給され、これに合わせましてやはり通算退職年金が出る場合もございます。そうした点からいたしまして、通算退職年金制度については、当初遺族年金を設けないということでやったようでございますが、現在までこの通算退職年金の受給者が死亡いたしましても遺族年金を支給するということはございません。
#103
○山本伊三郎君 現在はわかっているが、現行はそうだけれども、現実にこの遺族給付がない場合に、皆さん方統計とっているかしらないけれども、たとえば公務員でも厚生年金でもいいんですが、十年つとめてそれからその財源を預けておいて、それからその他の民間の会社に入って、厚生年金に入って、通算で二十年になって通算退職年金が出ても、受給期間というのはきわめて少ないわけなんですね。それはかけてもかけっぱなしですね。年金というものは遺族に対しても考えるというのが日本の制度です。アメリカは別ですよ。おそらくイギリスもそうだと思います。これはその年金の受給権は配偶者、夫婦持っているのですから、そういう考え方の場合、これは別ですがね、日本の場合、そうじゃなしに、働いておる人が柱であり、その人がなくなったら遺族、配偶者にいくという考え方――子供ということは考えられない、十八歳以上になれば受給資格がなくなるのですからね、配偶者が実は通算退職年金にかりに入っても恩恵がないということになるんですね。こういう考え方についてこの前ただしたのですが、まあ佐野課長では無理だと思うんですけれども、またいずれ厚生大臣なんかにも話しますけれども、やはり通算退職年金を遺族給付と考えなければ、実は退職一時金の選択権がなくなったでしょう。これは私は非常に無理だと思うんです。年とって、ようやく退職年金もらうとなって、そしてやったけれども死んじゃった、遺族には一文もこない。国といいますか、いわゆる組合にそれを没収するような形ですからね。こういうものについて通算退職年金の受給資格は少のうございますけれども、そういう統計となっておりますか、政府で。地方公務員の場合は該当者は一つもないでしょう。
#104
○政府委員(山本明君) 現在のところはございません。おっしゃいましたように、遺族年金がないというところにこれは問題があるように考えております。全般的には通算退職年金制度自体に非常に問題の点がございますので、かねがね厚生省のほう、関係方面とも連絡をしておるんでございますが、なかなかそこまでいかないという状況でございます。
#105
○山本伊三郎君 これは日本の年金制度全般の問題にも関連ありますから、国民年金制度自体にもそれは問題があるから、それらを全部総合的に考えぬことにはいけないということもわかります。通算退職年金に遺族給付をつけないという。しからば国民年金制度があるじゃないか、全部それに入ったらいいじゃないか、こういう考え方なんです。国民年金と、それから他の公的年金との併給を認めておるんだから、奥さんのほうが――配偶者ですか、必要であれば国民年金に入ったらいいじゃないかという理屈がありますけれども、しかし、この年金の――何といいますか、財源率の計算とか、負担金の計算等々から見ると、通算退職年金に入る人は非常に私は不利な負担をしておる。総合的にそういう意味で研究してください。
#106
○委員長(若林正武君) 暫時休憩いたします。
   午後零時三十二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時四十九分開会
#107
○委員長(若林正武君) 地方行政委員会を再開いたします。
 まず、委員の異動について御報告いたします。
 本日、西田信一君、嶋崎均君及び中村喜四郎君が委員を辞任され、その補欠として矢野登君、渡辺一太郎君及び長屋茂君が選任されました。
    ―――――――――――――
#108
○委員長(若林正武君) 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 地方自治法の一部を改正する法律案の審査のため、五月十九日参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#109
○委員長(若林正武君) 御異議ないと認めます。
 なお、人選等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#110
○委員長(若林正武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ―――――――――――――
#111
○委員長(若林正武君) 休憩前に引き続き、昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案の質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言願います。
#112
○山本伊三郎君 ちょっと先に年金にさかのぼりまして、遺族年金の資格年限ですが、厚生年金の場合は、たぶん六カ月の被保険者の資格があればいいと思う。このほうは、地方公務員共済組合法と国家公務員のほうはまだ十年となっていると思うんですがね、それは改正するような意向がこの前明らかにされたと思うんですが、これはまだなっておりませんか。
#113
○政府委員(山本明君) 先生のおっしゃいましたように、在職死亡の場合の遺族年金の受給資格が十年でございます。おっしゃいましたように厚生年金が六カ月でございます。これをわれわれはさきの国会におきましても何とか期間を短縮したいというお答えをいたしまして、その後関係方面と折衝したわけでございます。何ぶんにも旧国共法の二十年という要件から発足した沿革がございまして、十年を下げることにつきまして非常に問題がございまして、しかし、一応下げる方向は出てまいったのでございますけれども、しからばどこまで下げるかという問題がございます。十年だから半分の五年でいいじゃないかという御意見等もございまして、検討してまいったんでございますが、もう少し時間をかしていただきまして、この年限の短縮をはかりたい。五年がいいのかあるいは厚生年金並みに六カ月がいいのか、あるいは一つの考えとして、非公務の私傷病関係の廃疾年金が一年になっておりますから、その辺まで、共済制度としては最低限一年というほうをとったらいいのか、若干まだ最終的な調整ができかねましたので、今国会には提出ができなかったわけでございます。この次までには、短縮の方向で改正をいたしまして御提出を申し上げたいと、このように考えておりますので、御了承いただきたいと思います。
#114
○山本伊三郎君 これはぜひやってもらいたいと思うんですがね。どうですか、いま交通事故その他相当多くなっておるから、財源率、お金の費用が相当ふえておるかもしれませんが、厚生年金なんかのデータ見ると、あまり遺族年金でそう大きい財源とっておらないと思うんですが、地方公務員の場合、そういう遺族年金の受給者の調査、データ出ておりますか。年間どれくらいの、今日まで支給しておる――私の言うのは、遺族年金は業務上じゃなしに、私傷と申しますかね、公務の場合はこれは別ですけれども。
#115
○説明員(佐野政一君) 遺族年金につきましては、現在、これは昭和四十四年度の決算でございますが、公務上の年金受給者が千百八十二名、公務外が三万四千二百六十七名、合計して三万五千四百四十九名でございます。年金額が、これは四十四億七十四万九千円でございます。
#116
○山本伊三郎君 これは昭和三十七年、新法できてからの数字ですか。
#117
○説明員(佐野政一君) 新法施行後でございます。
#118
○山本伊三郎君 さしあたり、厚生年金の場合と若干違うと思うんですが、とりあえず一年ぐらいの受給資格という考え方のほうがいいと思うんですがね。公務の場合はこれは問題がない。これはもちろん事業主の責任でやるんですから。公務員災害補償もありますからね、これは私いいと思うんですが、公務外のものについては一年くらい、厚生年金のように六カ月ということについては、また財源率にも影響するかしらぬと思いますが、しからばこの年金受給者はいわゆる公務を除いて三万四千二百六十七名ですか、そうすると、遺族一時金の場合はどれくらい件数がありますか。これは非常に参考になると思うんですがね。
#119
○説明員(佐野政一君) 昭和四十四年度の決算で申し上げますと、遺族一時金は七百九十八名で、金額にいたしまして一億一千三百二十七万九千円でございます。
#120
○山本伊三郎君 それはひとつぜひその点は考えてもらいたいと思うんです。それは、遺族年金は相当重要な要綱でありますから、ぜひひとつ受給資格年限を、少なくとも漸進的に、一年くらい組合員であった以上は、遺族年金が出るようなひとつ形にしてもらいたいと思います。
 それから、これは簡単な問題ですが、退職一時金の選択権は、男子の場合はこれはもう消えておりますね。女子の場合は、今度法律で若干これを、期間を延長するというお話があったんですが、これは今度の法律でそれが出ておりますか。
#121
○政府委員(山本明君) 女子の方々の一時金を受ける方が非常に多うございまするので、われわれといたしましても、本来の趣旨に沿いますならばこれを延長すべきではないと考えましたけれども、非常に御希望が多うございましたので、五十一年の五月三十一日まで延期をする、五年間延期をするというふうにいたしました。
#122
○山本伊三郎君 退職一時金の問題、通算年金とのこれは関連性がありますから、ひとつ一応五年間の延長ということは、これは一応私は認めていいと思いますが、今後引き続いてこの問題については、通算退職年金の措置とともに総合的にひとつ考える必要があると思います。
 質問しておれば幾らでもあるんですが、長期給付についてはその程度で、漏れておったらまたあとで申しますが、その程度でとめたいと思いますが、それから掛け金の限度額を十八万五千円に引き上げられるというんですが、これはおそらく健康保険との関連性もあってと思いますが、これをもっと引き上げるということが妥当でないかと私は思うんですがね。十八万五千円というような計数を出されたこの根拠はどういうことなんですか。
#123
○説明員(佐野政一君) 今回の制度改正におきまして、健康保険のほうでは最高限が従来の十万四千円を二十万円に引き上げてございます。それから厚生年金のほうが最高限の十万円を十三万四千円に引き上げております。共済組合のほうといたしましては、従来から長期、短期の掛け金とも同じ給料額を採用いたしております。そうした点で、厚年と健保との上げ幅も考慮いたしまして、やはり引き上げるべきである、その場合に、現行の十五万円を一昨年引き上げました際の取り扱いが、厚生年金の最高限度額を四万円引き上げましたので従来の十一万円を十五万円にしたいきさつもございます。そうした点で、厚生年金が三万四千円引き上げられておりますので、こちらのほうといたしまして、健保との関連も考慮いたしまして十八万五千円ということにいたしまして、長期給付、短期給付の掛け金ともこの金額を使うようにしようということにしたわけでございます。
#124
○山本伊三郎君 共済組合はいわゆる年金と医療給付が従来同じように規定されておる一つの法律にあるんだからそうなりますが、私はやっぱり長期の年金と医療給付との掛け金の最高限度額を変えてもいいんじゃないかと思うのですね。短期給付のほうは、どうしてもやはり実情から見て、最高限度額が、民間の健保、厚年のように、健保は二十万円、厚生年金の場合は十三万四千円、相当の開きがあるが、これには理由があると思うんですね。したがって、この点は一つ分けて考える必要があるんじゃないか。従来は一緒にやっておりますけれども、共済組合も短期と長期の掛け金の限度額を二本建てにするという考え方はないですか。
#125
○政府委員(山本明君) 先生の御意見もわかるんでございますが、従来の経緯から見まして、一応いまのところは分けておりません。分ける気もいまのところは持っておりませんです。
#126
○山本伊三郎君 気持ちのあるなしは別として、年金の場合は掛け金の基礎となるわけでございますが、年金支給の計算の基礎の限度額になりますからね。したがって、年金の場合には掛け金の限度額が上がるということはむしろ高所得者に私は非常に有利、利益になると思う。プラスが相当出てくると思います。これはここで言うのはどうかと思いますけれども、地方公務員の場合は、議員の場合は別の互助年金制度を持っておるんですが、市長とか助役――市長の場合は公選であるけれども、地方公務員共済組合に入ってるわけなんですね。だから、こういう点で私は分けたほうがいいんじゃないかと思うんですがね、財源率からずうっと計算してみると。だからそういう点で、市長の場合は、何でしょう、年金つくのは十二年でつくんじゃないですか。十二年でしょう。一般の組合員は二十年の受給資格権を持たなきゃいかぬですから、計算しますと、特別職だから優遇するのはいいけれども、同じ共済組合の中で金を持っていくということは、どうも合点がいかぬですがね。年金のつく期間も早いし、給料も非常に高いし、そういう点、しかも市長になる人については、職員からずうっときておる人もあるし、途中で入る人もありますからね、非常にその点は不合理な点があるんですね。だから、ああいう公選で、期限を切られて、当選して四年間ですか、そういう人を職員と同じような形で考える、共済組合の組合員として置いておくことについて、私はどうかと思うんですがね。何か分離する方法ないでしょうか。優遇するのはいいんでございますけれども、財源がほかのほうの一般職員から持っていくというふうな誤解を受けてもいかぬですがね。そういう方法を、実はこれは法律できるときもぼくは言いましたけれども、そういう考え方は出ないものでしょうかね。
#127
○説明員(佐野政一君) ただいま御指摘がございましたところの市長等の地方公共団体の長の年金でございますが、これにつきましては、ただいま先生の御指摘がございましたように、公選であることと、及び任期に定めがあるということからいたしまして、現在退職年金については十二年で受給資格が生ずるようになっているわけでございます。ただ、年金額の計算につきましては、地方公共団体の長の特例としての退職年金ということにつきましては、地方公共団体の長の在職期間だけで計算いたしております。それともう一つは、一般職員の期間を持っている場合には、一般の職員と長の期間と合わせまして、一般の組合員の在職期間に基づいて、一般の組合員としてのルールによって計算した年金額というものと二色計算いたしまして、いずれか多いほうを支給するということになっているわけでございます。そうした点で、受給資格、あるいは額の計算等、若干、長のほうが有利になっておりますので、財源率の計算につきましては、現在これは市町村共済についてみますと、長の数が非常に多くなりますので、市町村共済で実績に基づいて計算いたしますと、ちょうど長の財源率につきましては一般の組合員よりも二五%程度引き上げる必要があるわけでございますので、市町村共済の実績に基づきまして、地方職員共済と、指定都市共済、都市共済等の長の財源率については、二五%上げた額をもって計算し、掛け金率を徴収しております。
#128
○山本伊三郎君 この共済組合制度自体については、若干いろいろと立法するときに問題があって、私もやったのですが、総合的に考えますと、これはいい悪いは別として、自治省がそういうことを知っているかどうか知りませんが、長として相当期間つとめますと、特別な、いわゆる何というのですか、退職金というのですか、功労金というのですか、相当出るんですね。大きい市なり、知事なんかになると、何千万円という、これは功労金というのですか、出すんですね。そういうことは優遇措置か、功労に対する報償か知りませんけれども、そういう特殊な身分のある人が、また一般職員と同じような福利厚生施設である共済組合で、そういう優遇された権利も与えるということについては、社会的な、一般的な私は良識といたしましては異論があると思います。総合的にやはり考えなくちゃいかないと思いますが、一般職員の場合は、国家公務員、地方公務員を問わず、やめたのちの生活の保障ということでこの制度は実はつくられた。それに、そういう知事とか市長とか、そういう人が特別な形で、いまの社会的な地位と優遇――優遇ということはどうか知りませんが、保障されている。それを混同するということについて若干、一般の抵抗があると思いますね。したがって、そういうことをやるということについて、いけないということを結論を出すわけでもないのですが、均衡論から言って問題があると思うんですが、これを考えられたことがあるのか。共済組合の運営自体については、あれは地方公務員であるから、市長である、助役であるから地方公務員であるからこれに該当させるということである。しかし、それは公選制であるから十二年で年金をつけるという特例を認める。計算については若干の差をつけているけれども、もらうものは雲泥の相違がある、もとの給与が高いのですから。その給与のきめ方自体も、公務員の場合と、市長とか知事とか、こういう場合は違うのですから、特別職であるから、そういうものを混合して、同じ地方公務員共済組合で年金の制度を該当さして、計算して年金を出すということは私は若干の抵抗があると思うのですが、そういうことを考えられているのかどうか、それは当然それでいいんだという考えであったのか、この点ちょっとはっきりしておきたいと思います。
#129
○政府委員(山本明君) 先生のような御意見もあろうかと思いますけれども、何ぶんにも発足いたしまして短い期間でございますし、まだそこまで立ち入って検討しているという段階ではございません。まだまだ共済組合としてはいろいろ問題をかかえておりますので、その面での解決への努力をいたしておりまして、そこまでは、率直に申しまして検討いたしておりません。
#130
○山本伊三郎君 これはいまそういうことを言うのは無理ですが、それでは自治大臣に、質問しませんが聞いていただければ、参考にしていただければけっこうだと思いますが、やはり年金制度のいわゆる制度に対する一つの考え方、メリットと申しますか、社会的位置づけというものと、やはりそういうものを総合的に考えて、やはりああいう人については年金を出すのはけっこうです、議員にも、われわれにも年金制度はあるのですから。おのおのやっぱり年金制度の趣旨があると思うのです。しかしこう見ると、ちょっとこの問題については一般の人は知りませんよ。一般の人は知りません、そんなことは。市長なり知事が地方公務員共済組合に入って、適用されて年金をもらう。そんなことは考えておりません。知りません。議員の場合には地方議員でも議員の互助年金があるから、できたということはわかっておりますが、だからそういう件が、私はここでどうこうせいという追及はしませんが、何か別に考える方法があるんじゃないか。また、一般的な給与の問題にいたしましても、公務員の場合はちゃんと給料表というものがあって、職階給があるのですから、知事とかそういう方にはそういうものは全然からないのだから、そういう情勢の判断はできない。言いかえれば異分子が一つの共済制度の中に入ってきておる。こういうことについて、私は共済組合制度の問題としても別に考える必要がある、こう思うのですが、これは参考までに申し上げておきます。
 それで、短期給付の問題ですが、健康保険法の改正に伴って、これはまあこの国会で成立するかどうか別として、法律案が出ておるのでございますけれども、政府管掌の被保険者に限って、現在は最高限度が七〇%を今度八〇%に引き上げようというのですね。そうすると一〇%の引き上げが実は出てくるわけです。これは直ちに、趣旨説明を聞くと一〇%とたんにやるのじゃない。一〇%は保険庁長官の裁量で、その間における柔軟性で運用するということでございますが、しかし最高限度が八〇%になるのですから、それが地方公務員の場合にはどう影響してくるかということです。それを私は心配している。あれは政府管掌だけです。組合管掌は入っておらない。その場合に、地方公務員の場合は組合管掌と同様と見ているのですから、この問題には無関係であるかどうか、この点をまず聞いておきたい。
#131
○政府委員(山本明君) 千分の七十から千分の八十までの間に上がってくるということになるわけでございますが、これは向こうのほうの関係で上がりますが、共済関係につきましては、直ちにこれが影響するということはわれわれとしてはない、むしろそれ以外の、個人の負担の問題とか、あるいは給付の増加の問題とか、そういうものが私のほうには影響するということで、その試算は一応してあるわけでございます。
#132
○山本伊三郎君 そうすると、掛け金の基礎となるそういう給与の計算の基礎ですが、掛け金の計算の基礎に影響しないというと、健保のほうは標準報酬でやっておるのですが、三カ月を限度に標準報酬を決定しておるのですが、修正されたかどうか知りませんが、もとの原案では。夏期手当も、いわゆるボーナスですか、そういうものを含めてやるというような意向は明らかであったのですが、それはもうきめておるのですね。
#133
○政府委員(山本明君) 健保のほうは、そういうボーナス分も全部入れて計算をするということになっておるわけでございます。
#134
○山本伊三郎君 そうすると、地方公務員、国家公務員、その他組合管掌の被保険者には、それは該当しないようになっておりますか。それとも健康保険法の改正案については、料率の限度の引き上げは政府管掌であって、いまの標準報酬の計算の方式というものは、一般の組合管掌にもあれは適用することになっていますか。これは私ども多年の懸案でございます。
#135
○政府委員(山本明君) ちょっと私のほうで、十分わかりませんが、われわれのほうで聞きました、また聞いております範囲におきましては、全部総報酬で掛け金の基礎をきめるのだというふうに伺っております。
#136
○山本伊三郎君 私どもそうだというので、念のために聞いたのですが、そうすると、それは共済組合には影響しない、共済組合は御存じのように標準報酬方式じゃないから、給料額で基礎をとっておるから、これは無関係でいいという考え方でいいのですね。
#137
○政府委員(山本明君) そのような考え方でおります。
#138
○山本伊三郎君 そういう確認のもとで、実は短期給付の表をこれは調べさせて持って来させたのですが、健保の限界千分の七十を本俸、給料に換算して九二%になると思うのです。最高限度の健保の場合、標準報酬ですから、給料の方式に変えると給料の九二%くらいになるという表が出ておりますが、それを上回る場合には、われわれとしては、早くから政府のほうで財源補てんをしてもらいたいという要求をしておったのですが、それは健保の改正のいかんにかかわらず、それは実行していただけますか。
#139
○政府委員(山本明君) おっしゃいますように、政府管掌健保の千分の七十に該当しますのが、短期給付金におきましては千分の九十二程度になない。ただ議会で決議すれば何十万円でも出せる。そういう人と同じように、共済組合は計算をして年金が出るのです。こういうことが、私は保険数理の考え方からいっても、公務員の場合は、地方公務員は大体給与の上昇状態はグラフでこう出ておるから、財源率はこの程度でいいんじゃないかといっている。知事やそういう人にはそういうこともできないわけです。いつ議会できめるかわっております。われわれといたしましては、ただいま健保のほうにいろいろな改正が出ておりますから、それとの関連も考えながら考えなければならぬと思っておりますが、これはこれからの国会でどのような御審議をなさるか、どのようなかっこうになるかわかりませんので、現在のところは、従来の千分の九十二で計算するとすれば、それをこえます分につきましては、掛け金のほうから考えますと千分の四十六になります。千分の四十六以上こえました分につきましては、自治省令でもちまして、地方公共団体が補助をする、それ以上のものは補助をする。そうして本人の負担の軽減をはかっていこう、こういう考え方は、昨年からも御答弁申し上げておりますように、現在その検討をいたしております。本年度中に具体的に自治省令できめたい、このように考えております。
#140
○山本伊三郎君 それはまあその点でけっこうですが、どうですか、これは多年問題になっておるようですが、健康保険の場合、政府管掌は折半主義でやっておりますが、組合管掌の場合はいわゆる負担割合は修正分子を非常に多く持っておる。これにはこれの理由があるわけですが、地方公務員の場合に、法律上の折半主義を変更して、健保組合の形のような柔軟性のとれるような方向で運営する考え方はないのですか。
#141
○政府委員(山本明君) 現在のところは、そこまで考えておりません。折半という基礎でこの問題の処理をし、掛け金率の高いのには何とかいま申しましたような方法で措置をしたい、こういう考え方を持っております。
#142
○山本伊三郎君 これはたびたびやっているのですから、私の言うことがそのつど立ち消えると、あきらめたと言われるからまたきょうもやるのですが、この医療保険にいたしましても、もちろん長期給付も同じでありますが、特に医療給付というものは、職場からくる疾病と申しますか、公害というものは一応除いても、職業的にくる疾病というものは相当あるわけです。長期給付の場合も職場によっては格差があります。どっちともいえないものをある程度事業主が多く持たなければならぬという職場があるわけです。それをいかなる場合もこれは折半ということで規定されることについては、医療保険の本質上これは私は問題があると思うのです。これは社労委員長しておったときの厚生大臣に相当やった問題で、理屈は理論的にはそうでございますので、いま民間のほうでは、たとえば製鉄会社の職場なんか見ましても、事務職員の組合と現場の組合と負担割合も変えている。その職場の境環によって変える、もちろん業務上からくる災害については労災保険があるけれども、労災保険の網にかからぬいわゆる疾病というのがあるんですね、そういうものは健康保険でみんなやっておるわけです。言いかえれば、事業主が負担を当然すべきものをいわゆる被保険者に行なわせるということについては、医療保険、社会保障の原理に反するから、そういうふうになっておりますね。それならなぜ、政政管掌はそうせぬじゃないかといったら、政府管掌ではその選択が非常にむずかしいから結局画一的に折半になっておるんだ、好ましいことではないということになるのですが、自治省としてもそういう点に深く考えをいたして研究をするお考えありませんか。地方公務員のたとえば清掃の現場とか、いろいろ危険を伴うといいますか、海上で働いている人々とか、いろいろ業務上のいわゆる公務災害というのではなくして、いわゆる環境からくる疾病率は相当あると思うのです、そういう場合、同じように折半して掛け金を出さすというのに私は異議があると思うのですが、その考え方について自治省はどう考えておりますか、ちょっと聞いておきたい。
#143
○政府委員(山本明君) いまおっしゃいましたように、なかなか種類分けといいますか、区分のしかたが非常にむずかしいんじゃないかと思っております。特に公務員の場合におきましては、現業の中でもいろんな問題がございましょうし、一例として清掃関係をおあげになったのでございますが、検討の要はあるとは思いますけれども、御期待のように具体的にまた実態に合ったそういう区分をすることは非常にむずかしいんじゃないだろうかと、このように私は考えております。
#144
○山本伊三郎君 実態がむずかしいけれども、そういうものを好ましいと、そうあるべきだという考え方をとってもらいたい。大体日本の、特に皆さん方公務員の場合の考え方は、常に一つだけやったらそれになれちゃってずっといっちゃうという考え方が多いですね、それは官僚の悪いところだという人もありますけれども、やはり世の中は進んでおるし、またそのときどきによってやはり時代が違うのでありますから、一度きめた制度でも、やはりほんとうにそうすることがその法の精神にかなうとすれば、みずから改正をしてもらいたい。しかし、先ほどいわれましたように千分の九十二を上回った場合、言いかえれば負担金千分の四十六を上回る場合には、これは組合員に対しては負担させない、政府のほうで見る、このことだけは約束をされたことはきょうの大きな前進ですから、大臣がちょっと立たれておりますけれども、政務次官はその辺十分ひとつ、十分じゃなくてそのとおりということで、確認してもらいたい。
#145
○政府委員(大石八治君) 千分の四十六を上回る分については、先ほど公務員部長からお話のありましたとおり、地方自治体でいわゆるそれを補助するという形にしまして、その上でそれに対して政府のほうが特別交付税なりその他の――特別交付税でいくことだと思いますが、措置をするという考え方で進みたいと思っております。
#146
○山本伊三郎君 それから、次に、地方団体関係団体職員共済組合法――これは何ですか、いま地方公務員共済組合法の一部の改正に伴って、給付その他は同じような改正内容ですか。
#147
○政府委員(山本明君) 全く同じ改正内容をいたしております。
#148
○山本伊三郎君 それから、議院修正であり、提案者も帰られたのですが、政府でお答え願ったらけっこうですが、今度新たに関係団体職員共済組合に地方住宅供給公社、地方道路公社を加えるということになって、修正が衆議院で通過しているのですが、この二つの公社で組合員どれだけの数か、自治省でもってわかっておれば、なっているのですか。
#149
○政府委員(山本明君) 地方住宅供給公社が大体二千八百人ほどでございます。それから地方道路公社のほうは、まだ発足したところが一つでございますので、二、三十人の数でございますが、この九月に、地方におきましては議会で設立をされるということが予想されております。そういたしますれば、大体法律の施行の十一月一日ごろには約千人程度になるのではないだろうか、こういう推定をいたしております。
#150
○山本伊三郎君 それでは、現在までに地方団体関係団体共済組合の被保険者というのは、組合員総数で幾らになっているのですか。
#151
○政府委員(山本明君) 全体といたしまして五千五百人ほどおります。
#152
○山本伊三郎君 この五千五百人で、長期給付の場合にそれで維持して、将来安定性持っているのですかね。この点どうです。
#153
○説明員(佐野政一君) この組合の長期の財源率につきましては、地方公務員と同様な方法において再計算いたしたわけでございますが、長期にわたって安定した運営ができるのじゃないか、そのように考えております。
#154
○山本伊三郎君 いまはこれでいいけれども、こういう公社というのは将来永久に存続するかどうか、特に地方道路公社なんかについては、道路の計画完成と同時にいろいろ変わってくるのですが、これ一度にやめるということになったらたいへんですね。地方公務員みたいに百万人近い組合員であれば、これはゆるぎようがない基礎があると思います。五千人や一万人ぐらいで、この場合もちろんこれは、政府はその場合に緊急措置をすると思うのですが、ちょっと問題があると思うのですが、いっそのこと共済組合のほうに吸収するということはできないのですか。
#155
○政府委員(山本明君) 公務員のグループの共済会、公務員ではないが、仕事の内容、あるいは給料、勤務条件等が公務員に類似をしておるという職員をつかまえまして、団体共済という制度をつくりましたので、これを一本化するという考え方はいまのところは持っておりません。別々でいいのではないだろうかと、このように考えております。
#156
○山本伊三郎君 その場合、どうなんですか。一般の共済組合、言いかえれば、地方公務員から準地方公務員、いわゆるこの公社にかわった場合の年金の通算措置というものは、あれは通算措置をすることになっておるんですか。これは公的年金だから通算できるはずですが、この点はどうなっておるんですか。
#157
○説明員(佐野政一君) 公務員といいますか、地方公務員がこうした関係団体の職員になりまして、もう一度公務員になるというような場合には、これは公務員をやめた際に復帰希望の申し出をさせまして、そしてその間は共済組合のほうの給付を差しとめます。団体共済組合員として在職し、公務員に復帰しました際に、団体共済組合のほうからその責任準備金を公務員共済組合に移管しまして、通算するということにいたしております。ただ、この制度は、地方公務員等共済組合法だけの問題でございまして、国家公務員と団体共済との間はそういう措置はございません。もう一つは、団体の職員が公務員になって、団体へ帰るという場合に、そういう措置がなされてないわけでございます。
#158
○山本伊三郎君 そうすると、その場合に、たとえば県庁に働いて、県庁の職員であった者が、地方公務員であった者が、公社に行く際に意思表示をして、復帰する可能性がある場合には意思表示をしておかぬといかぬですか。そうじゃなくていいのですか。
#159
○説明員(佐野政一君) それは公務員を退職してから六十日以内に、復帰希望の意思表示が必要になっております。
#160
○山本伊三郎君 そうすると、復帰希望をしなければ、やめたときに年金の計算をして、年金証書を渡してしまう。そうなってしまえば、それはもう復帰しても通算できないということですね。
#161
○説明員(佐野政一君) その年金の、公務員としての在職期間と、後の公務員としての在職期間だけが通算になりまして、団体共済だけは別個になります。
#162
○山本伊三郎君 これは年金共済制度の問題と、いまの公社の制度の問題との矛盾ですがね、一般職員は、ただ公社は、公社へ入ってきている職員が多いのですが、幹部の人は県とか、市とか、そういう幹部の人が行くことが非常に多いのですね。その場合にどうですかね、そうすると再び復帰しない限りは通算しないと、したがって意思表示をして、財源留保しておいて、公社に行って公社でやめても、その通算はない、こういうことですね。
#163
○説明員(佐野政一君) そのとおりでございます。
#164
○山本伊三郎君 次に、衆議院の附帯決議にちょっとあったんですがね、あまり触れたくないんです、これは。われわれも国会議員ですから、地方議員についてあまり触れたくないんですが、法律の中にあるんですからね、触れておきたいと思うんですが、地方議員の互助年金というのは、公選で期間を付せられて、われわれがその職にあるんですから、言いかえれば自分自身で在職を幾ら希望しても選挙で通らなければ首になるんですから、議員の場合は。地方議員の場合は十二年でしたね。十二年で年金がつく。との場合、県と市と町村とは分離して組合員というのは計算をするということですか。一つの基金、金庫といいますか、そういうものでやっておるようですが、その実情、どういうことなんですか。
#165
○政府委員(山本明君) 地方議会議員の共済会につきましては、都道府県の議会の議員の共済会と、それから市の議会の議員の共済会と、それから町村の議会の議員の共済会、それぞれ別個にございまして、それぞれが収入支出の計算のもとに給付をしておるというのが実情でございます。
#166
○山本伊三郎君 最短年限は、あれは十二年ですね。十二年で、支給率はどうなっていますか。率は一緒ですか。
#167
○説明員(佐野政一君) 支給率は国会議員と同じで、百五十分の五十でございます。
#168
○山本伊三郎君 これは議員の場合、いろいろ問題があるんですが、歳費が府県によって非常に格差がありますね。私は十分その調査はまだしておりませんが、多いところでは二十六万円ぐらいのところもあるようですが、町村にいきますと一万二千円か一万ぐらいのところもあるんですね。だからその三十六万円ぐらいのところであれば、三分の一ですから、約九万円から十万円近く年金が出ると思う。一万円ぐらいの歳費で三分の一もらっても三千円ぐらいですが、あれは最低保障はあるんですか。
#169
○説明員(佐野政一君) これは最低保障の制度はございませんが、ただ、その掛け金と給付の基礎になりますところの標準報酬月額でございますが、これは議員共済会の定款で定めることになっております。それで、現在町村についてだけ最低額というのが一万円からになっておりまして、最高五万円になっております。そうした点で、現在、一万円未満の報酬の町村がございますけれども、これにつきましては、一万円に相当する掛け金を納め、一万円に相当する給付を受けるということになっております。事実上の最低保障の制度でございます。
#170
○山本伊三郎君 議員といえども、これは一般世論の問題もあると思いますが、昔の議員は名誉職ということで、だんな衆が片手間にやってでもやれるような、地方議員も国会議員もそうだと思いますが、いまはもうほとんど常任委員会制度ですから、自分が商売片手にやる人もありますけれども、時間的に見ると、その職務に専念しなきゃならぬという時間数が多いんですから、そういう意味において、これはもう衆議院でいろいろ論議されたと聞いておりますけれども、ある程度私は公費負担をしてあげてもあまり世論の反撃はないのじゃないか、実情から見てそう思うんですがね。今度の法律案を見ましてもそういうものが一個も出ていないし、議員はそういう必要がないというなら別として、そういう点は若干考えてあげるべきでないかという気持ちがあるんですが、政府としてはどういう考え方をしておられますか。
#171
○政府委員(山本明君) 議員共済会につきましては、三つの共済会とも四十六年――本年度でございますが、単年度の赤字になってまいります。そして五十年から五十一年になりますと、積み立て金を全部食いつぶしてなおかつ赤字だというような状況になってまいるわけでございます。そこで、先生もおっしゃいましたように、百六十七条でございますか、現在の法律の規定によりまして、「掛金を充てるほか、地方公共団体が負担する。」と、その負担のしかたというものは、立法の趣旨は、赤字になった場合に見ましょうというような考え方で法律が構成されておるわけでございます。そこで問題は、その赤字を、赤字の出た五十年、五十一年のときに見るのか、あるいは長期的な展望に立って、たとえば四十六年から赤字が出だしておるから、単年度赤字が出ておりますから、十年なら十年という長い期間でこれが赤字を出さずに給付が継続ができるというような方法にすべきか、一つ問題があるわけでございます。それからもう一つは、共済会自体の経営の努力というものも要るのではないだろうか。現在掛け金が百分の七でございますが、掛け金を上げるなり、あるいは給付のある程度の歯どめをしながら経営努力をする、そういうものの中から、おっしゃいました公費負担をすることによって共済会としての存続性を保ってあげるという方法があるわけでございます。それにつきましては、共済会の経営努力と私のほうの考え方で、地方公共団体がどういう時点で負担をするのかということがなかなか困難でございまして、話し合いがつきにくいというのが実情でございまして、今回はこの提案の中には出ておらないわけでございます。
#172
○山本伊三郎君 じゃあいまの法律の根拠があれば、立法措置なくしたってできるというふうに解釈できるのじゃないですか。赤字になった場合には補てんできる。しかしその赤字というのが、いまの積み立て金を全部食いつぶしてからの赤字か、単年度における、長期に見通した上でも赤字が出ておるのだから、若干公費をもって補てんすると、そういう考え方で、立法措置なくしてもできるという解釈にならぬですか。何らかの法律措置が要りますか。
#173
○政府委員(山本明君) 地方公共団体の負担の部分につきましては、この規定からある程度出てくるのじゃないかと思っております。ただ、そもそも共済会が互助会ということで掛け金をもって経営をするという発足をし、それからいま申しましたような現行の法律の改正等がございまして、立法の、立法というか互助年金制度をつくった根本にさかのぼる御意見も衆議院ではございまして、この問題についてはもう少し検討すべきではないだろうか、このままの状態でいくならばますます赤字が多くなっていくから、何らかの方法で共済会自体も考えるべきではないかという御意見等もございましたような次第でございまして、直ちに名案が出ずに今日に至っておるというのが実情でございます。
#174
○山本伊三郎君 まあ互助年金という本質から、そういうことの理屈も成ち立ちます。だから私も遠慮して言っておりますが、地方議員の場合には、十二年の受給資格年限までにやめた人には退職一時金のようなものは出しておらないのですか。
#175
○政府委員(山本明君) 出しております。
#176
○山本伊三郎君 それはどういう率で出しておるのですか。
#177
○説明員(佐野政一君) これは在職三年未満で退職された場合には出しておりませんが、三年から四年未満の場合には、その議員としての在職期間中掛け金いたしました掛け金の総額に対する七割、それから四年から七年未満の場合には掛け金総額の八割、八年から十二年未満の場合には九割ということになっております。
#178
○山本伊三郎君 それじゃやはり無理ですね。十二年で年金つくのですから、八割も七割も返してしまう。それではとても……。人数多うございますけれどもちょっと無理ですね、何とか公費でやらぬと。しかし掛け金上げるといったって限界あるでしょう。いまどのくらい掛け金はとっておるのですか。
#179
○政府委員(山本明君) 百分の七でございます。
#180
○山本伊三郎君 それはまあ議員といえばお金持ちが多いというのが通例であるけれども、いまそうでもない人が相当ありますから、特にわが党あたりは金のない人が多い。その点はお気の毒だと思うのですが、これは検討する用意があるのですか、政府としては。
#181
○政府委員(山本明君) ただいまのところは、検討しておる段階でございます。
#182
○山本伊三郎君 どうですか、政務次官、この問題については、これは政治的な問題も若干からまっておるようでありますが、政府としては、政府案として出すということは政治的にちょっと問題ありますか。
#183
○政府委員(大石八治君) 先ほどの生まれる経過の中に、議員提案のような形で出てまいりました経過もありますので、いま公務員部長からお話のありましたとおり、われわれも、うしろ向きでない意味で検討を実はしておりますので、よく議会側ともまた御相談を申し上げたいと思います。
#184
○山本伊三郎君 これは互助年金、お互いに頼母子講みたいに自分で出した金でやるのだという趣旨はよくわかるのです。国会議員の場合もそういうことから発生をしておるのですけれども、しかし、一つの制度になってしまうと、この制度をつくった当時、私国会議員で当時からおりますからわかるけれども、あとから来た人は、国会議員なら年金というものは出るのだと、自分らの互助年金という考え方でなくて、安定しているのだということになるわけなんですね、法律としてできた以上。これは佐野課長御存じだと思いますが、地方公務員共済組合の、問題になった三十七年の八月ですか、なくなられました池田総理に地方行政委員会に来てもらって、その問題について相当論議したと思うのですが、あのときの議事録十分調べておりませんので、池田さんの言われたそのままのことばはちょっと伝えにくいのですが、法律として国会でつくった以上、それはもう政府、国が責任を持つというのがたてまえであります。したがって共済組合が赤字が出た――財源の問題から問題になったのですが、赤字が出たからといって、これはもうかってにしなさいということはできませんというのが池田総理の答弁だったと思いますが、したがって、私らもそこで責任を持つのは、互助年金であるけれども、国会で法律としてこれを議定して法律になった以上、われわれ無責任ではおれないと思うのですね。したがって、議員とかそういうものの年金の問題が出ると一般国民から反発がありますけれども、やはりわれわれは地方を回りましても、地方議員の立場を擁護するというわけじゃなくて、国会として法律をつくった以上、国が責任あるから何とかしなければいけないのだ、こういう説得に実は回っているわけです。その意味において、私は、地方議員もいろいろおられると思います、年金なんか問題にしない方もおられましょうけれども、一応制度をわれわれ国会でつくった以上は、やはり赤字になっておれば、その赤字をどう解消したらいいか、若干でも公費負担でもすればそれがいけるということになれば、やはりわれわれが協力してやる必要がある、こう私は思うのですが、自治大臣はどういうようにお考えですか。いま来たのでわからないかもしれないけれども。
#185
○国務大臣(秋田大助君) ただいま政務次官からお答えをいたしたようでございますが、私も大体同じようなふうに考えて、先生のただいまおことばございました、できた以上これは何とか存続できるように、また地方議員がその職務に安んじて精励できまするように、合理的な何らかの措置を講じなければならない。この点につきましていろいろ問題がございます。過去のいきさつ等もございますが、大体において、先生の御所論のような趣旨において検討をしていき、かつ何らかの解決をはかりたいと考えております。
#186
○山本伊三郎君 もう二、三点ちょっと、簡単なものですけれども、第三の実施期日、これは、ここに書いてあるからわかりますけれども、先ほど冒頭に私がお尋ねしました年金額の総額の分ですね、昨年の積み残しの二・二五・一月一日に直すと二・〇七、これは一月に遡及して実施するということでしょう。それは計算の場合は十月に一ぺんにやってしまいますか、どっちですか。
#187
○政府委員(山本明君) 実施の期日のところに、昭和四十六年十月一日から実施すると書いてございます。その際に一月までさかのぼって実施するというふうに御理解願いたいと思います。
#188
○山本伊三郎君 それは、これは計算だけですから、各地方団体、そういう共済組合にまかしてやらすということでいいのですか。というのは、たとえば四十六年一月二・〇七%上がったという計算をする、それからまた十月に八・四%上がった計算をする、半年ぐらいで二回も計算しなくちゃいけない。それから計算し直す場合、証書を渡すとか差額を渡すことも、一応十月の八・四%上がった後にやるということも可能だと思いますが、自治省の方針としてはそのつどやらすということの方針をとられますか。
#189
○説明員(佐野政一君) この改正法の施行は十月一日になっております。したがいましてそれまでの間には、一月から幾ら支給する、十月から幾ら支給するという計算はいたしておきますが、十月になりましてから一月から九月までの差額は支給いたします。それと同時に十月からの改定分も支給するというようにいたしたいと思っております。
#190
○山本伊三郎君 これは私、念のために、調べてないから伺うのですが、一応附則で、大臣が説明され行政局長が補足説明された以外で「その他」というやつがあるのですが、「その他」で重要なこの種の改正部分はございませんか。いつぞやはそういう改正を見のがしてひどい目に会うた人がある。私あとからこの問題を相当問題にし、いま残っておるのがございますがね。そういうふうなずるいことはないと思うのですけれども、附則だと思って簡単に見ると、本質的な問題が解決してない点があるのですが、そういうものはないですね。ないということであれば了解するけれども、あれば言っておいていただきたい。
#191
○説明員(佐野政一君) 今回の改正の中で、これは事務的な規定の整備でございますが、一つは団体共済組合で、昨年国会の議院修正になりまして、団体共済組合が福祉事業をやることができるようになったわけでございますが、それに関連いたしまして、現在団体共済では貸し付け事業を実施しております。その貸し付け金の償還金につきまして給料から控除する規定がございませんので、今回二百五条に一項を加えまして、団体等は団体共済組合に対して払うべき金額があるときには、これを給料から控除して団体共済組合に納めるという規定を一つ入れております。
 それからもう一つは、附則の三十七条を改正いたしまして、今回、川崎市、それから福岡市、札幌市がいま指定都市になる準備をしておりますが、もしそうなった場合におきましては、現在北海道の都市共済の中の札幌市、それから川崎市、福岡市が指定都市共済になることになりますので、それに関するところの規定を整備したいということで、政令委任の規定を置いております。
 それからもう一つ、附則の四十条の次に四十条の二といたしまして、組合等が行なう事業の特例ということによりまして、今回勤労者財産形成促進法が出ておりますが、この勤労者財産形成促進法の規定に基づきまして、職員のために共済組合が分譲住宅を建設する、そうしてそれの分譲その他の事業を行なうという場合には、その事業は共済組合法の中の福祉事業の以外の事業になりますので、そうした点で、共済組合は、福祉事業にあわせまして、そうした持ち家として分譲する住宅の建設及び分譲その他の事業を行なうことができるというようにしております。その他の事業といたしましては、本来、町村で職員のための健康管理等のための事業、これらについては本来使用者の責任において実施しなければなりませんが、町村等において規模が著しく小さい、そうしたために、レントゲン車なり健康診断等の施設を利用しにくい場合、この場合には共済組合に委託して事業ができ得るようにというように配意いたしまして、四十条の二という規定を入れております。
 以上でございます。
#192
○山本伊三郎君 その場合、使用者、地方団体がやるべきものを共済がやった場合の費用負担は、市のほうから交付するというようなことになっておるのですか。
#193
○説明員(佐野政一君) この場合におけるところの必要な事項は「政令で定める」という委任規定がございますが、この費用については地方公共団体で負担するということにいたしまして、具体的な取り扱いに必要が生じた際にそれぞれ規定するということにいたしたいと思っております。
#194
○山本伊三郎君 最後に聞きますが、地方公務員の地方共済、それから府県の地方共済、それから東京都、指定都市職員共済合わせて資金はいまどのくらいたまっていますか。総額と、貸し付けしておる額と、それをちょっと知らしていただきたい。
#195
○説明員(佐野政一君) 四十四年度末の決算によりますと、地方公務員共済組合の長期経理の資産の総額が九千七百八億五千万円でございます。それから貸し付け事業につきましては、これは個々の組合によって実情が違っておりますが、長期の貸し付け金として出ておりますのは三千九百八十三億円になっております。
#196
○山本伊三郎君 じゃ、その差額約六千億、これは地方公共団体の起債の財源とか一般の銀行預託とか、そういうふうになっておるのか、それともその資金で共済会館を建設したり何かされておる資金に回っておるのか、この点どうですか。
#197
○説明員(佐野政一君) これは職員の住宅貸し付け、一般貸し付けのための貸し付け金として、ただいま申し上げました長期貸し付け金が出ております。そのほかに職員のための住宅の建設、それからいわゆる職員会館、保養所等の建設、このための投資不動産といたしましては四百三十五億円というものが別途出ております。その以外のものといたしましては、大きなものでは有価証券で三千四百九十二億円ございます。これは主として地方債の取得、公庫債の取得でございます。
#198
○山本伊三郎君 地方債の何といいますか利率は、どのくらいで貸しておるのですか。画一じゃないですか。その貸す対象によって違うのですか。地方債に対して、共済組合が貸しておる利率はどのくらいになっているのですか。詳しいことは要らない。大体わかっているおも立ったやつでいいです。
#199
○説明員(佐野政一君) この地方債の取得につきましては、共済組合が三分の一の資金、これは毎年増加する資金の三分の一の額でございますが、これは地方債なり公庫債なりの取得に向けなければいけないという規定がございます。そこで、その三分の一のいわゆるワク内で取得しました地方債につきましては、これは年六分五厘でございます。
 それから公庫債につきましては、公庫の現在の利率が七分でございます。それで、そのほかに公庫債のうちの二割相当の部分は、これは六分五厘の利率にいたしております。
#200
○山本伊三郎君 六分五厘、七分ということで、いまの数字から見ると約九千億、一兆円になんなんとする半分、六千億くらいが、六分五厘でありあるいは七分で運用しているとなれば、これは財源率計算からいくと、だいぶ共済がもうけていますね。それほどの金があれば、少々の間やめた人の年金増額の掛け金を上げる必要はないと思うのですが、またいずれそういうやつは詳しく、選挙終わって、もう一ぺん出てくるかどうかまだわかりませんけれども、そのときにはひとつうんとやりますから。きょうは二つだけ公約させました。これだけは、大臣おられませんでしたから、政務次官言った以上は、短期給付の掛け金が四六を上回ったときは絶対政府が見るという、これだけはぜひしていただきたい。あと藤原さんがやられますが、附帯決議の問題相談しておりますが、そのうちにまた気づいたらひとつやりますが、一応これで終わります。
#201
○藤原房雄君 山本先生はだいぶ詳しくなさいましたので、根本的な二、三の点だけちょっとお聞きしたいと思います。
 最初に、このたびの地方公務員等共済組合法の年金額の改定は、恩給制度の改正に伴ってのことでございますので、恩給のことについて二、三お聞きしたいと、こう思うわけでございます。この点についてもいろいろ午前中質疑がございました。総括して二、三のことだけお聞きしたいと思うのでございますが、最初に、恩給審議会の答申に沿って、三カ年計画で改定措置がなされてきたわけでございますけれども、年度ごとの改定率の経過ですね。それをちょっとお聞きしたいと思います。
#202
○説明員(大屋敷行雄君) 恩給審議会の答申の趣旨は昭和四十三年度から実施しております。昭和四十三年度におきましては、恩給審議会の答申、いわゆる恩給法二条ノ二の調整規定があるわけでございますが、その調整規定を運用していく場合の前提措置といたしまして、いわゆる「経過措置」と審議会の答申では言っておるわけでございます。従来の恩給の水準をある程度高めまして、その上で経過措置を運用していく、こういう考え方に立っておるわけでございますので、四十四年度ではその経過措置ということを行なったわけでございます。非常に技術的で恐縮でございますが、その率としましては、昭和四十年の十月改定の恩給の四四・八%の増額をいたしております。審議会の答申は、いわゆる公務員給与と、それから物価の両要素を勘案しまして、恩給年金額の調整をするということになっておるわけでございますが、四十四年度では、そのうちの物価分だけをまず是正したわけでございます。公務員給与を勘案しますと五一・三%になるわけでございますが、その差額につきましては、四十五年度とそれから本年度というぐあいに両年度にわたってこの経過措置というものを完了する。それから単年度分の増額でございますが、これは四十五年度分から実施しております。四十五年度の増額率としましては、四十五年度としましては、先ほど申し上げました五一・三%とそれから四四・八%の差額、これの半分の率、これが二・二五%になるわけでございますが、それから四十三年度の物価と公務員給与との調整の六・五%、これをプラスしまして八・七五%昨年は実施しております。それから本年度では、その経過措置分の残の二・二五%、これは昨年十月の恩給増額の改定を基準にしますと二・〇七%になるわけでございますが、これと四十四年度の物価、公務員給与を勘案しまして、八・四%増額する、こういうことでございます。
#203
○藤原房雄君 数的なことについては非常にこまかい計算であります。これもいろいろお聞きしたいと思うのですが、これはさておきまして、総括的に、端的に申しまして、今回の改正によっていわゆる恩給べース――仮定俸給と言っておりますが、それと公務員の平均給与ですね、この間の差がどの程度縮まったのかということなんですが、これは答申の中にも、国家公務員の給与水準と恩給との差が著しく離れているときには、ある程度解消する方向に調整しなければならないということも言われております。こういうことからしまして、この差がこの三カ年計画でどの程度縮まったのか。この点についての御説明をちょっとお聞きしたいと思います。
#204
○説明員(大屋敷行雄君) 公務員給与と恩給の水準でございますが、これの格差でございますが、恩給審議会の答申を四十四年度来忠実に実行しておるわけでございますが、この結果、公務員給与につきましては、いわゆる物価を差し引いた六割分、これをまあ見ておるわけでございますので、実際におきまして、この給与と恩給水準の格差をどういう基準で判断するかということはいろいろの方法があろうかと思いますが、私どもとしましては、公務員給与のいわゆる平均の上昇率、これを見ておるわけでございますが、その見方が、いわゆるその分から物価を差し引いた六割を見る、こういう考え方に立っておりますので、六割相当分だけ、すなわち物価を差し引いた六割相当分だけの格差というものは考えております。
#205
○藤原房雄君 その基本的な考え方ですね、そういうことで、その六割というのはどういう根拠があって六割と見るのか、いろいろその点についても問題があるわけですが、要するに、今回の改正によって三年計画でその差がだいぶ縮められてきたわけですが、具体的に、実際にそれがどれだけの差に縮まってきたのかという、それをお聞きしたいのですが。
#206
○説明員(大屋敷行雄君) これを金額的に見るということは非常に困難じゃないか、そういう感じがしております。と申しますのは、要するに、公務員の平均給与とそれから恩給の水準といいますと。これは結局恩給の仮定俸給の平均というわけにはいかないのではないか。つまり恩給は在職年の長短あるいは退職当時の俸給によってその額がきまるのでございますが、この平均額といわゆる公務員の給与平均額、これを比較しましてどれぐらいあるかというのはあまり理論的ではない、そういう気がするわけでございます。したがいまして、先ほど申し上げましたように、いわゆる公務員の給与の上昇率と、それから恩給のいわゆる改定率の額ということになると思うのでございますが、非常に大ざっぱで大体の感じで恐縮なんでございますが、まるまる公務員の給与の上昇率を見たという場合におきましては、おそらく四十三、四年ごろの公務員の給与に合うんじゃなかろうか、そういう感じがしております。
#207
○藤原房雄君 答申にもありますように、その差の縮まる方向に一そう努力していただきたいと、こう思うわけでありますが、次はスライド制度のことについて、これも午前中いろいろお話ございました。この年金のスライド制度につきましては、公的年金制度調整連絡会議、これを設けまして、会議の結論を待って対処するというような態度を政府は再三述べておったわけでございますが、しかし、社会保障制度審議会も毎回指摘しているように、進捗状況がなかなか進まないということで今日まで経過してしまったわけでありますが、この問題につきまして、具体的にこの審議の状況とか、何が問題で進まないのか、またいつごろまでにどういうふうになるのかという見通しですね。せっかくこういう連絡会議を設けていろんな審議を進めていながら数年を経過しておるという、こういうことからいたしまして、どこに問題があるのか、また今後の見通しはどうなのかという、その状況をお伺いしたいのでありますが。
#208
○説明員(今泉昭雄君) お答えいたします。
 公的年金制度調整連絡会議は、四十二年の七月に関係次官会議の申し合わせによりまして設けられたものでございまして、以来総会六回、幹事会十回、小委員会十一回を開きまして、その他非公式の個別の交渉も含めまして、各角度から現在まで検討してまいってきておる次第でございまして、検討の状況でございますが、まず項目別に整理いたしますと、次のようになろうと思います。
 まず、改定の対象となる給付をいかに考えるかというような問題でございます。各公的年金制度に共通いたします目的は、長期的な所得の喪失に対しまして年金を支給することによって国民生活の安定をはかるということでございますので、したがって、経済的諸条件の変動によりまして、物価、生活水準に著しい変動を生じた場合には、各制度とも年金額の改定を行なう措置が必要であること、また老齢給付とか、あるいは障害給付、あるいは遺族給付のすべてについて行なう必要があることについては大体意見の一致を見ているところでございますが、ただ、問題を具体的にどのようにするかという点になりますと、その各制度の最大公約数がなかなか得られないというような実情でございまして、まず、改定の対象となる部分につきまして全体の給付をするのか、あるいはその一部分に限定するかという問題が出ております。で、たとえば年金制度で生活保障的な機能を営むものでございますので、これに対応する部分といたしまして、まずこれに対応する部分を取り上げまして、そのルールを確立すべきであるというような意見が出ております。具体的に申し上げますと、厚生年金、先ほども問題になっておりました厚生年金の給付の定額部分を共通的な基準とすべきものであるというようなものがございます。ただ、方針といたしますと、共済組合ではその定額部分に該当する部分がありませんので、これを抽出することがなかなかできない。で、年金をそのように二つに、定額部分とその他の部分と分けるということははたしてどういうものかという反対の意見もございまして、この問題はまだ結論が得られていないという状況でございます。
 改定の対象となる者を、どういう人を対象とするかという点でございますが、収入のない一定年齢以上の者を優先すべきであるという御意見と、それから、公務員年金等にはそういう年齢区分にかかわりなく、適当でないという御意見がありました。これもまだ結論を得ておらない状況でございます。
 で、改定にあたって用いるべき指標、スケールをどうするかという問題でございますが、これはまあ一応消費者物価指数が一番適当であるというようなことについては意見が一致を見ている次第でございます。
 で、次に改定を行なうべき、いつ改定を行なうかというふうな問題でございますが、物価の変動が所定の基準に達しました場合、年金額は所定の方式に従って改定されます自動改定方式と、それから、物価の変動が所定の基準に達した場合に年金額は改定されますが、改定の内容につきましては、そのつど、そのときの情勢なり財源なりを勘案いたしまして政策的にきめられます半自動改定方式、それから政策的に改定される政策方式と、三つございます。これは、もう完全な自動改定方式という意見はなくて、まあ半自動方式によるのが適当であるというふうな意見が一部から述べられておりますが、これに対しても、年金額の改定はある意味では経済成長の成果をどの程度年金受給者に及ぼすかというような政策的配慮が加わるべき問題である。したがって、それぞれの制度の沿革なり特質なり内容に応じまして政策の判断をするのが妥当である、政策改定方式をとるのが妥当であるという意見が出ました。これについてはまだ結論が出ておらないという次第でございます。
 で、財源でございますが、これも一番大事な問題でございますが、具体的な負担方式につきましては各制度本来の負担原則によるべきであるというようなことで、三者負担の原則というふうな意見もありまして、これに対しまして、国として相当な責任を負うべきであって、改定の財源について国庫負担を十分考慮すべきであるというような意見が述べられております。この点につきましても、それぞれの制度、年金の制度等が、やはり財政方式が異なる点から意見の一致を見ていないというような状況でございます。
 まあ以上いろいろ申し上げましたが、相当の項目につきまして各委員の意見も異なっておりまして、どうも、いままでのようにすべての制度に共通するものを求めまして、その最大公約数的なものを求めていくという方式では局面の打開が困難であるというような状況に至ったのでございまして、それで、先ごろ行なわれました六回の総会におきまして、この事態の進展をはかるため、年金制度をその目的なり沿革の類似したグループ別に分けまして、まずその段階におきましてさらに制度間の問題をそのグループ別において検討した上で、お互いに案を持ち寄って、そのグループ間に不均衡のないように調整をはかっていこうというようなことになって、現在そのグループ別に検討が行なわれておる次第でございまして、そのグループの内容は、当面は民間グループを厚生年金、船員保険、国民年金、それから公務員グループ、これは国家公務員共済組合、地方公務員共済組合、公共企業体等の共済組合、それから恩給でございます。それから私学、農林――私立学校教職員と農林漁業団体職員の各共済組合でございます。この三つのグループでございます。そんなようなことで、現在すでに公務員グループでは二回ほど会議が行なわれておりますし、また民間グループは厚生省オンリーの大体あれでございますが、厚生省サイドで検討が進められておるという状況でございます。
 で、次の御質問の、いつごろめどが出るかという点でございますが、いま申し上げましたように、このグループごとの問題点の検討を進めていただきませんと、なかなか現在見通しが立てにくいという状況でございますが、それぞれなかなか申し上げにくいというような状況でございますが、極力早期に結論が出していただけるように私どもといたしましても努力いたしたいと思っておる次第でございます。そんなふうな状況でございます。
#209
○藤原房雄君 これはなかなかたいへんなことだろうと思いますが、グループになってからまだ二、三回ということでございますが、今後の進展、どのようになるか。大いに、一日も早く結論の出ることを願うわけでありますが。
 次は、これもちょっと午前中話が出ておったんですが、ダブるかもしれませんが、恩給外所得による普通恩給の停止基準の緩和の件でございます。ちょっと午前中質疑がございました、一律二割に緩和するということでありますが、これについても、恩給審議会の答申では、今日ではこの制度を存置する必要性が乏しいというような答申もあるようでございますが、この答申については当局としてはどのようにお考えになっていらっしゃるか、この点ちょっと。
#210
○説明員(大屋敷行雄君) その点につきまして、恩給審議会の答申では、まず第一に、恩給のように現在この制度を持っておるという年金がないということと、それからもう一つは、普通恩給でございますから当然所得税がかかるわけでございますので、そういう関係で、いわゆる累進課税的な方法で現在税がかけられておるわけでございますので、そういう点でまかなえばしまいか、このような二つの御意見から、ここに出ておりますような答申が出ておるわけでございますが、ただこの答申では、これを一挙に廃止する、こういう制度を廃止するということはどうであろうかというような観点から、漸進的に廃止の方向に持っていくべきである。ただ当面としましては、いわゆる、この制度は昭和八年にできたのでございますが、八年当時の状況にするのが適当であろうというふうな意見が出ておるわけでございますが、今回の改正では、その答申の趣旨を尊重しまして、この停止率を昭和八年当時の二割に改めるものでございます。なお、これを将来どうするかという問題につきましては、当然、答申の趣旨を尊重いたしまして、今後十分検討いたしたいと思います。このように考えております。
#211
○藤原房雄君 その次は、少し数字的にこまかいことになるんですが、最低保障額の引き上げの問題でございますが、非公務廃疾年金の三級の最低保障額、それから厚生年金の定額部分の改正については、これは四十年の九万六千円から十一万四百円、共済の三級の最低保障額は九万六千円から十万五千六百円ですね、これで見ますと、この定額部分の算定の基準がよく私のみ込めないわけですが、いままでの経過からいきますと十一万四百円になるべきじゃないかという、こういう気がするわけですけれども、これはどういう算定の基準で十万五千六百円になったのか、この問題についてひとつお伺いしたいんですが、わかりますか、この点。
 それからついでにもう一つ。退職年金の最低保障額の、寡婦年金額、子供を二分の一にみるというのですが、それはどういうところから二分の一にみるのか。この点ひとつお伺いしたいと思います。
#212
○説明員(佐野政一君) ただいまの御質問にお答え申し上げます。
 非公務の廃疾年金につきまして、恩給は、現在、廃疾の人につきましては九万六千円でございますが、今回の改正で十万五千六百円にいたしております。この積算の基礎をお尋ねになったものと思いますが、これにつきましては、この非公務の廃疾年金につきましては、三級につきましては従来とも基本年金額――これは厚生年金の定額部分と報酬比例部分を合わせたものを基本年金額としております――これが今回の改正で十三万四千四百円になりましたが、この三級につきましても、基本年金額の七五%をもって最低の保障額といたしております。そうした関係で、今回、厚生年金の定額部分の九万六千円が十一万四百円に変わりましたので、それにつれまして基本年金額も十三万四千四百円になりましたので、その七五%として、ただいまのように十万五千六百円に相なった次第でございます。
 それから遺族の給付が本来の退職年金の二分の一にしておる理由でございますが、これにつきましては、前に恩給あるいは退隠料というものにつきましては、扶助料が、これが本人の年金額の二分の一になっておりますので、そうした点からいたしまして、この共済年金につきましても恩給あるいは退職年金条例の制度を承継しておりますので、同じように、遺族給付につきましては二分の一にしておるということでございます。
#213
○藤原房雄君 ちょっといま、最後のほうがわかりにくかったのですが。
#214
○説明員(佐野政一君) これは、恩給なりそれから地方公務員の退職年金制度にあります退隠料でございますが、これにつきましては、本人がなくなった場合にその遺族に支給されるところの扶助料と遺族年金でございますが、これは本人の年金額の二分の一の額を支給いたしております。そうした点からいたしまして、恩給なり退隠料の制度を承継いたしまして、共済組合の遺族年金につきましては、本人の給付である退職年金額の二分の一をもって遺族年金の額とするということにいたしております。
#215
○藤原房雄君 次は、遺族年金、それから障害年金の支給要件の緩和の件でございますが、通算遺族年金や廃疾年金、こういうことを考えるのに、おのおのの年数の差というものができるだけ統一される方向にあることが望ましいことは当然だと思いますが、現在の共済の遺族年金が十年、厚生、船員関係の遺族年金については六カ月、船員関係の廃疾年金が六カ月で、共済の廃疾年金が一年と、このように差があるわけでありますが、これは通算年金という観点からすれば、この差が縮まることが望ましい、そういう方向でお考えいただきたいと思いますが、これはいろいろ今日までの経過がございましてこういう差ができたと思うのでありますが、この点について、現在御検討なさっていらっしゃるかどうか、今後に対処してその差を縮める方向に御努力なさっていらっしゃるかどうか、御検討なさっていらっしゃるかどうか、この点についてちょっとお伺いしたいと思います。
#216
○政府委員(山本明君) 御質問の中で、特に地方公務員が在職中死亡した場合の遺族年金の受給資格が十年でなければならないというところが、かなりアンバランスでございます。厚生年金のほうは先生のおっしゃいましたように六カ月、こちらは十年だということで、非常にこの間にアンバランスがあるわけでございます。これにつきましては、先ほどもお答えいたしましたように、何とかこれを下げたいということで、関係方面と話をいたしておるところでございます。五年という考え方も出てまいります。あるいは三年という考え方、いろいろなものが出てまいりますが、できるだけ厚生年金との均衡をとりながら年限を短縮したい。ただ厚生年金とそれから共済関係とは、内容、掛け金等かなり差がございますので、そのままというわけにはいかないと思いますけれども、十年と六カ月という差ではあまりにも差がございますので、これはさきの国会におきましても、この委員会で私が御答弁申し上げました。今回話をしまして、ある程度下げるという話は関係方面とできましたけれども、もう少し下げたいということで、いま話もしておりまして、この次には何とか先生のほうの御要望に沿うように努力をいたしたいと、このように考えております。
#217
○藤原房雄君 それから、この掛け金等の最高限度額の引き上げの問題でございますが、共済組合の給付の掛け金並びに給付の算定の基礎となっている俸給の最高限度額、今度は十八万五千円に引き上げられることになったわけですが、実際この今回の措置で、頭打ちになっている人でどの程度減少することになるか、どのくらい該当者がおるかという点については、これは統計があるかどうかわからないのですが、おおよそどのくらいになるかという、この点をちょっと。
#218
○説明員(佐野政一君) この現在十八万五千円に達する人につきましては、地方公共団体の長のうち知事と大きな市の市長がこれに該当するという程度でございまして、きわめてわずかなものと思っておりますが、現在のところ、この該当者数は調べてございません。国家公務員につきましては、これによる該当が〇・三%程度というように大蔵省は説明しております。
#219
○藤原房雄君 これもちょっとこまかいことですが、高齢者に対する通算退職年金の支給要件の緩和のことにつきましてですが、これは高齢者に対して年金制度の恩恵にあずかるようにという配慮のもとにこのたび改正になったと思うのでありますが、しかし、これはすでに退職した方にも適用されるということですけれども、実際はどのくらいの方々がこれに該当するのかということと、それからこういう緩和措置がとられたにもかかわらず、すでに一時金をもらって退職した方々、こういう方々は一体どうなるのかという、この点についてはいかがですか。
#220
○説明員(佐野政一君) 今回のこの施行法の二十条の改正でございますが、これは従来の取り扱いにつきましては、明治四十四年四月一日以前に生まれた人でありましても、昭和三十六年の四月一日以後の通算対象期間が十年以上でなければ通算退職年金を支給しないという制度でございますが、今回厚生年金保険法の改正で、その明治四十四年四月一日以前に生まれた人につきましては、昭和三十六年四月一日前の通算対象期間を合算いたしまして十年以上になった場合に年金の受給資格を与えると、こうしておりますので、私どものほうも同様な改正措置を講じたわけでございます。ただ実際問題といたしまして、厚生年金につきましては、昭和三十六年四月一日前の期間というものがございますが、公務員のほうにつきましては、昭和三十六年四月一日前に民間会社におりまして厚生年金保険の適用を受けた期間を持っておる人がこれに該当することになるわけでございます。この対象者というのはきわめて少ないではないだろうか、このように考えております。調査についても、実際の対象者数というのが出てきておらないわけでございます。
 それから、すでに退職一時金をもらいまして退職しておるという人のうちにこれに該当する人が生じました場合には、その人については通算退職年金の受給資格が生ずるようになりますので、この人については本年十一月一日後給付を支給するということになります。
#221
○藤原房雄君 では最後に一つ。これはまあ健康保険法にも関係するんで、実際はまだ衆議院でも審議の段階に入ったかどうかはわからないのでありますが、いわゆるこの健康保険法の改正案が通るということになりますと、それは自動的に、制度的に一部負担金の引き上げということで影響してくるわけであります。このことにつきましては国家公務員共済組合審議会のほうでも指摘しております。それに伴って、当然地方公務員の共済制度にも影響するわけでありますけれども、答申の中に、共済組合員の意向が正式に関係審議会に反映できるよう措置する云々とございます。こういうことからいたしまして、健康保険法、これは現在まだ成立しておりませんからあれでありますけれども、健康保険法が即この共済組合の問題にも大きく影響を及ぼすと、こういうことでございますが、実際これはまた社労の段階でいろいろ議論しなければならぬことだと思うのでありますが、私どもはこれを、本日、共済組合法が上がってしまうと、この健康保険法との関係については審議するチャンスがなくなってしまいます。先走ったようなことかもしれませんけれども、この国家公務員共済組合審議会における答申においてこれを「一部負担金増加は、政管健保の赤字対策を他管掌に及ぼすものであって、甚だ迷惑であり、賛成し難い」云々とありまして、「共済組合員の意向が正式に関係審議会に反映できるよう措置されたい。」と、こういう文があるわけでありますが、この点について、これは健康保険法が成立したらどういうふうになるかということなんで、仮定の段階ではございますけれども、この点について自治省としてどのようにお考えになっているか。これは少し大きな問題でございますので、大臣にお聞きしたいと思うのでありますが、どのような所見を持っていらっしゃるか、この点ちょっとお伺いします。
#222
○国務大臣(秋田大助君) 一応基本的な事務的なものでございますから、事務当局から基本的な事務的な問題につきましては御説明を申し上げたいと思います。
#223
○政府委員(山本明君) 健保法が今回改正案が出ておりますが、これが共済組合に及ぼす影響につきまして、若干事務的でございますが、御説明さしていただきたいと思っております。
 御承知のように、一つは退職者の継続医療給付制度の創設、五十五歳以上で十五年以上勤続しておる者につきまして、五年間でございますか、限りまして継続医療をしていくということが一つでございます。それから二つ目には、七十歳以上の被扶養者の家族療養費の給付割合が五割から七割に上がってくるという問題がございます。それから三番目には、再診時の一部負担金、これが百円負担をする、この負担金の創設。それから入院時の一部負担金、これが現在六十円なのが百五十円になりますわけでございますが、その増額が一つ問題になってくるわけでございます。
 これにつきまして、私のほうでそれを共済組合にどのように金額的な影響があるかということを調べてみますと、長期勤続退職の一番最初に申しました継続医療の関係におきましては、平年度におきまして約十三億ほど給付が増加をいたします。一方、それと同時に七十歳以上の被扶養者の医療費が五割から七割に上がりますので、この分が同様に二億程度給付が増になってくることになると思います。しかし、一方再診時の一部負担金制度の創設とか入院時の一部負担金の引き上げ等が一種のブレーキ的な効果を生ずるんじゃないかというふうな考え方から試算をしてみますと、大体四十億ほど本人の医療費の減が立つのではないだろうか、こういう計算をいたしております。あれこれいたしますと、全体といたしましては、短期給付の財政は、ある程度黒字が出るのじゃないだろうか、赤字にはならないかっこうではないだろうかという計算をいたしておるわけでございます。しかし、これはいろいろなかっこうで数字が動いてくると思いますので、健保法の改正の動きを見まして、これに伴う財政的な影響につきましては、慎重に考慮をいたしたい、このように考えております。
#224
○国務大臣(秋田大助君) ただいま事務的な見地から御説明をいたしました。共済組合員の負担増にならないよう予想もいたしておるところでございまするけれども、これらにつきましては、今後慎重にさらに検討いたしまして、いやしくも組合員の負担の増にならない、軽減という線においてこれも配慮をいたしてまいりたいと考えております。そうして、この組合の制度の合理的な発展、健全なる発展というものを期してまいりたい。この点につきましては、いろいろ基本の問題にございましたけれども、国会方面等の、その他の方面の御意向もしんしゃくしつつ、ただいま申し上げたように、この制度の健全化、組合員の福祉増進に資するように、常に配慮してまいりたいと思います。
#225
○委員長(若林正武君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#226
○委員長(若林正武君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#227
○委員長(若林正武君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#228
○委員長(若林正武君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって可決すべきものと決定いたしました。
#229
○増田盛君 私は、ただいま可決されました昭和四十二年度以後における地方公務員等共済組合法の年金の額の改定等に関する法律等の一部を改正する法律案について、自由民主党、日本社会党及び公明党の各派共同による附帯決議案を提出いたします。
 案文を朗読いたします。
 以上でございます。何とぞ委員各位の御賛成をお願いいたします。
#230
○委員長(若林正武君) ただいま増田盛君から提出されました附帯決議案を議題とし、採決を行ないます。
 本附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
 〔賛成者挙手〕
#231
○委員長(若林正武君) 全会一致と認めます。よって、増田盛君提出の附帯決議案は全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、秋田自治大臣から発言を求められております。この際、これを許します。秋田自治大臣。
#232
○国務大臣(秋田大助君) ただいまの附帯決議につきましては、その実現困難なる点もございますが、御趣旨に沿って善処をいたします。
#233
○委員長(若林正武君) なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#234
○委員長(若林正武君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後三時五十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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