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1970/03/23 第65回国会 参議院 参議院会議録情報 第065回国会 内閣委員会 第10号
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1970/03/23 第65回国会 参議院

参議院会議録情報 第065回国会 内閣委員会 第10号

#1
第065回国会 内閣委員会 第10号
昭和四十六年三月二十三日(火曜日)
   午後一時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月二十三日
    辞任         補欠選任
     浅井  亨君     黒柳  明君
     峯山 昭範君     藤原 房雄君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         田口長治郎君
    理 事
                塚田十一郎君
                安田 隆明君
                足鹿  覺君
                上田  哲君
    委 員
                植木 光教君
                源田  実君
                佐藤  隆君
                長屋  茂君
                山本茂一郎君
                渡辺一太郎君
                矢山 有作君
                藤原 房雄君
                峯山 昭範君
                松下 正寿君
                岩間 正男君
   国務大臣
       外 務 大 臣  愛知 揆一君
       国 務 大 臣  西田 信一君
       国 務 大 臣  山中 貞則君
   政府委員
       内閣参事官兼内
       閣総理大臣官房
       会計課長     川田 陽吉君
       内閣官房内閣審
       議室長兼内閣総
       理大臣官房審議
       室長       青鹿 明司君
       内閣総理大臣官
       房広報室長    松本 芳晴君
       総理府統計局長  関戸 嘉明君
       科学審議官    石倉 秀次君
       外務政務次官   竹内 黎一君
       水産長庁官    大和田啓気君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
   説明員
       内閣官房内閣調
       査室長      川島 広守君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○総理府設置法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(田口長治郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動についてお知らせいたします。
 本日、浅井亨君が辞任され、黒柳明君が選任せられました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(田口長治郎君) 総理府設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○岩間正男君 山中長官は十八日の陳謝のことばの中で「総理府の広報の在り方について、一月一日附「フォト」に見るごとき憲法軽視の事実については深く反省し、再びこのような誤りを生じないよう厳重に注意いたし、御指摘のような問題の生じないようにいたします。」と述べられております。それなら再びこのようなあやまちを生じないようにするにはどんな具体策をとられるつもりか、その後いろいろ検討されたことと思いますが、その具体的な方法をここで明らかにしてほしいと思います。国民の聞きたいことは、陳謝のことばなどではなくて、問題解決のための具体的な策だと思います。そこでお伺いします。
#5
○国務大臣(山中貞則君) 陳謝のことば自体は、委員会の与野党でおつくりになったものを、私もそのとおりだということで申し上げたわけでありますから、そのことばについての論争はいたしません。
 その後、出版をしておられまする関係者に来ていただきまして、今後は事前二カ月の協議だけでなくて、実際の出版物になるゲラを広報室の責任において、点検というのはおかしいんですが、見せていただいて、不穏当な点は、私の申し上げましたとおりの方針に従ってやめてもらう。さらに執筆をされました方の問題点については、今後その方は執筆をしないということのお約束をいただきました。
#6
○岩間正男君 当面の問題についての二、三の手を打ったというだけのことであって、問題はいまのような御答弁では非常に不十分だと私は思うのです。この問題は相当根が深いし、背景もある、そういう点から私は、再びあやまちを繰り返さないためには、少なくとも次のような方法を早急に講ずる必要があると思うんです。そこで私は、内閣広報の民主化について次の五点にわたって質問いたしたいと思います。一つ一つお聞きしますから、これは印刷物もあげてありますから、お答えを願いたいと思います。
 まず、第一点は基本的態度の問題です。とかく国民に疑惑を持たれる内閣広報のあり方を根本的に再検討し、憲法と民主主義の精神に徹し、いやしくも憲法を否定し、これに背反する軍国主義、超国家主義の復活、謳歌等につながる疑いある要素を安全に払拭すべきであると思いますが、長官のお考えはいかがでしょうか。
#7
○国務大臣(山中貞則君) とかく国民に疑惑を持たれている内閣広報のあり方という問題については、国民に疑惑を持たれたといいますか、そういう指摘をされた刊行物もございます。しかし、全体が国民に疑惑を持たれておるとは私どもは思っておりませんし、今後疑惑を持たれないようにするには、いまそのあとのほうの「憲法と民主主義の精神に徹し、いやしくも憲法を否定し、これに背反する軍国主義、超国家主義の復活、謳歌等につながる疑いある要素を完全に払拭すべきではないか。」、この点については同感でございます。
#8
○岩間正男君 第二点としては、これは組織、構成上の問題です。内閣広報室の組織、人的構成、運営等を民主化して、そうして(1)の目的にふさわしいものに改編すべきだと思うわけでありますが、この点についてはいかがでしょうか。
#9
○政府委員(山中貞則君) 御意見の第一点は基本的な姿勢でございますから、ただいまのそれを受けての御質問の指摘されました点につきまして、私どもの組織、運営等がそぐわない点がありますれば、改めるにやぶさかではございませんが、これはどのような問題点があるかについて今後検討をしてみたいと考えます。
#10
○岩間正男君 これは、問題は十分にあなたたち検討されて、いままでの論議の中からもくみ尽くして得ているものが十分あると思う。問題は結局これを運営する機関、組織そのものの問題なんですから、ここのところに検討のメスを入れるということは、これは絶対必要だと思う。
 次に、第三点ですが、これは、この問題に対してどれだけの一体真実さを持っているか、ほんとうに長官がここで約束されたものを実践するかどうかという問題にかかっている。したがって、自己点検の問題が必要であると思う。自分のいままでのあり方について十分に反省し、そしてこのあやまちを直すという方向に行かなければならぬ。そのためには私は次のような問題が必要だと思います。それは、すでに発行された文書、出版物、放送等の内容をここで全面的に再検討する。そして不適格なものについては即時これを廃棄する、そしてその結果を公表すべきだと私は思うんです。ここまでいかなければ、いままでにたくさん問題を起こしておりますこの問題を真に解決することにはなりませんので、この点についてはどうお考えになりますか、お聞きしたいと思います。
#11
○国務大臣(山中貞則君) これは私も若干、総理府の数多くの仕事の中で、過去の惰性と申しますか、過去行なわれてきた方法を踏襲してまいりました広報のあり方について、私自身も検討の足らない点が確かにあったようであります。したがって、今後の基本的な方向としては、政府が責任を持って国民に広報を行なうべき分野と、そしてその分野における刊行物、出版物、放送というものと、民間の広報その他で、政府がときによっては買い上げ、あるいは広告紙面を掲載し――等の処置によって、広報のふえん的な補助手段というものとして採用することが可能である、あるいはそのほうがよろしいと思うもの等に分類を一ぺんしてみる必要があるように私も思います。ただ、その結果の公表というものは、そういうことは結果的にどうなったかということはわかるわけでありますから、そういうことについて委員会等で御質問や、あるいは報告等の形でできるわけでございます。そういうつもりで検討をしてみます。
#12
○岩間正男君 私は、分類もさることながら、結局は内容の問題ですよ。政府の責任で編集発行したもの、あるいは買い上げて民間に委託した、あるいはこれを買い上げたもの、こういうものだろうが何だろうが、とにかくいままで出された文書そのものをここで十分に再検討する、そして正しくないもの、先ほど述べました(1)の目的に反するというようなものは、はっきりこれを指摘をして、再び繰り返さない。したがって、これとこれとこれは廃棄するんだという方向が明確にされなければ、私はこの問題を真に解決することにはならないと思うのであります。ですから、この点は、これに対する熱意と、それから実践の尺度というものは、この広報そのものを民主化するかどうかということのバロメーターに私はなると、こういうふうに思うんですが、重ねてこの点をお聞きしたいと思います。
#13
○国務大臣(山中貞則君) 廃棄という意味がよくわかりませんが、これはやはり文書、出版物でございますから、出ているものを回収、廃棄と言ったって、できないものもあろうし、あるいはできる可能性のあるものもあるかもしれませんが、問題は、過去の実績というものの論議を踏まえて、今後あやまちがあるとすればそれを直し、あるいは政府が直接責任を持って刊行する広報であるならば、もちろん憲法九十九条の定めている政府あるいは国会議員、公務員の順守すべき範囲を越えた出版物等出せるわけはないわけでありますから、そういう範囲においてはあり得ないこととして分類をきちんとしていく、あるいは民間の出版物等で部分的に政府の広告として紙面掲載された場合は、その分野において政府は責任を持つわけでありますから、したがって第一点で御質問になりましたような御意見に背反するような記事というものは、今後はないことになるということでよろしいのではないかと考えます。
#14
○岩間正男君 私が特にこの問題をお聞きしているのは、これは過去の点検がどうであるかということが今後の問題につながるわけです。今後正しくさえやればいいと、こういう形ではこれはこの問題の真の解決はあり得ない。したがって、廃棄というのは、回収してこうやった、締めくくると、そういうことを言っているのじゃなくて、たとえば何月何日号のこういう記事についてはあやまちだった、こういうものは今後これはもう広報として抹殺するとかなんとかという措置を、これは広報ではっきり明らかにするということが私は必要である。少なくともそれだけの自己点検がなければ、その上に立たなければ、私はこの問題の真の解決はあり得ないというふうに考える。これは先ほど申しましたように、あなたたちの熱意のバロメーターですから、重ねてお聞きをします。
#15
○国務大臣(山中貞則君) 過去の出版物について抹殺をせよとおっしゃっても、出版はされているわけでありますから、そういう具体的な処理についての御意向はわかりますけれども、やはり、今後そういうことのないようにするということについて申し上げているわけでありますので、たとえば、問題になりましたから、そのことについては例をあげられると思いますが、一月一日号の「フォト」というのは抹殺するということは、実際上できない相談でありますし、そのことがもとになって、今後の広報のあり方というものをきちんとしょうということであれば、私はそれでよろしいと思うわけでございます。
#16
○岩間正男君 たとえば、これは不適当だったということを指摘することはできますね。それを公表すれば、それはそれだけの政府の態度ということになるのです。そこのところ、明確にならないで、その上に立っての議論ではどうにもならぬ。公表はできるわけでしょう。すでに一部に言われているように、これは不適当だと、何月何日の何は不適当だ、こういうものを指摘されて、そして、いま申しました、いわばあなたたちの過去の自己点検ですね、これが厳密に行なわれなくて、まあ先にいってこうしますというだけでは、これはいままでの国会論議というものはここのところがルーズになっておるんです。やっぱり、ほんとうにあなたたちの熱意のバロメーターですから、再三重ねてお聞きしたいと思います。これは不適当だ、この指摘をして、それを公表することはできるだろう、こういうことを言っている。それを集めて全部焼けとか、そういうことではありません。
#17
○国務大臣(山中貞則君) それはもちろん、これからどうすべきかについては、過去の問題を全部点検もすれば反省もし、検討もして、今後のあり方をきめるわけでありますから、もちろんそのことは含まれているわけですけれども、即時廃棄とかなんとかいう表現について、具体的にそういうことはちょっとできかねるということを申し上げているだけのことでございます。
#18
○岩間正男君 そうすると、不適当なものを指摘して、それを公表することは、これはお認めになりますか。
#19
○国務大臣(山中貞則君) これは、たとえば憲法とか教育勅語の問題とか、そういう問題は明らかでございますから、これは先般の国会の当委員会において私が三カ条の文章を読みました、そのとおりでございますから、それについては別段問題はないわけでありますから、その事柄自体がすでに大きく報道もされましたし、そのことによって憲法のあり方、あるいは政府が憲法に対して持っていなければならない基本的な姿勢、それをはずれた場合にはどういうことになるか等の議論は公的になっておるわけでありますので、それをまたさらに、どのような手段をとるかということについての御意見がありますが、私としては責任ある者として正式に発言をいたしましたことに従って、今後処理するということでやっていきたいと考えます。
#20
○岩間正男君 廃棄ということばが強ければ、指摘し、これを公表するということでけっこうです。これをとりあえず何段階に分けて、憲法については、これは第一段階、こういうものは、こういうものは正しくなかったということを明らかにする、これはできるでしょう。これはできるでしょうから、廃棄が、ことばが、これに拘泥されるなら指摘でもいいんです。即時こういうもを指摘して、その結果を公表する、その公表するかしないかということが私には非常に重要なのであります。それでなければ、過去のそういうようなあやまちの上に立って、それをそのままにしておいて、今後はどうしようといったって、この問題の真の解決はあり得ないわけですから、特にこの点念を押しているわけです。それはできるでしょう。とりあえず、いままでここで発言されたものだけでもこれはできるでしょう。その次には第二段階の問題で、自己点検の問題、この問題に対する自己責任があまりにも不明瞭なんです。あるいは感覚がある意味では麻痺していると思われる点があるわけです。だから私はこの点をどうしても明確にしなければ、真に民主的なありようはできなと思います。こう考えるから特に念を押しているわけです。こう解釈してよろしゅうございますか。
#21
○国務大臣(山中貞則君) 公表ということを、どういうふうに具体的におっしゃっているのかわかりませんが、すでに適当でなかった点については、明らかに国会の速記録、あるいは私自身の答弁等について明らかにされているわけでありますから、新聞報道等もされておるわけでありますし、それに伴って、今後のあり方について、一応その問題については具体的なその後とった措置についても申し上げたわけでありますから、これは明らかに公表されておると私は思うわけでありまして、これをさらに何か政府のほうで、これはけしからぬことであったということを、さらに公表するということまでする必要はないと考えます。
#22
○岩間正男君 私たちの見ているものは非常に一部分なんですね。そこにたまたま目に触れた、それだけが問題になった。しかし底に沈でんして重くよどんでおるその全体について、あなたたち自身がこれを再点検する、再検討する、そうして今後の正しい運営のこれは材料にするということが必要なんです。そこを私は否定される長官だとは思わないわけでございます。だから、すでに問題になった二、三のその問題だけで、態度は明らかだ、これで済まないわけです。それはようございますね。そういう方法をとられるという点、今後そういう自己点検についてちゃんとやる、組織的にやる、こういうことは確認してようございますか。
#23
○国務大臣(山中貞則君) その点は、点検をし反省をし検討をし、今後そのような指摘がなされないようなものについて、政府が責任ある刊行物にしなければならぬということは、申し上げているとおりでございます。
#24
○岩間正男君 その結果については国会に報告をいただきたい、当委員会に。できますな。たとえば三カ月時間を見ましょう。そうしたら、こういうものを点検して、こういう結果になったという、そういうことにならなければ、公表というのも、いま言った国会を通じてのこれは要求として、当然なされなければならない。ここだけの、この場のがれの答弁では、この問題解決をしないのです。ようござんすね。これを確認しておきます。
#25
○国務大臣(山中貞則君) それは予算でどのような形の購入にするか、広告にするか、委託にするか、いろいろの予算形式もありますから、それらの問題も踏まえて明らかになっていることでございますから、質問があれば、質問に私答えないというものではありませんから、逐次その問題は明らかになっていくことであろうと思います。いま、この時点で、それをどういうふうにするというのを全部網羅的に申し上げるまでの準備はいまだできておりません。
#26
○岩間正男君 それでは、その具体策は今後、この次あたり御検討いただいて御報告を願うことにいたしましょう。とにかく、そのような方法をとるということについて、これは確認しておいて進めたいと思います。
 第四には、宣伝物の企画、編集、出版、発行等は、直接、政府の責任で行ない、いやしくも委託編集などの責任を回避するあいまいな方法はやめるべきだと思いますが、どうでしょうか。
#27
○国務大臣(山中貞則君) この点は、原則としては、政府広報は政府自身が行なうということが当然の原則だと思います。しかし、政府が直接それらの行為を行なわなくとも、一般誌等においても交通安全キャンペーンに伴った対談記事だとか、あるいは交通安全のポスター等を掲示する場合等もあり得ることでありますから、これらの問題はやはり仕分けがきちんとしておれば、全部政府がやるということも、また逆に弊害を起こすことにもなりますので、あるいは政府が全部をやるとなれば、一定の分野以外はやれないということもありますので、やはりものによってはそういうこともあり得ると考えます。
#28
○岩間正男君 どちらに主点を置きますか。
#29
○国務大臣(山中貞則君) 政府が国会に対して責任を負い、国民に対して責任を負う分野は、なるべく政府がみずから出版すべき刊行物の中に含まれるのが原則だというふうに考えます。
#30
○岩間正男君 責任のあいまいな態度、いままで指摘されましたようなそういう問題については、これはどういうふうに処置されますか。
#31
○国務大臣(山中貞則君) ちょっと御質問に答えているのかどうかわかりませんが、今後、責任の所在を明確にし、それに伴って予算措置その他もきちんと仕分けをしてまいります。
#32
○岩間正男君 第五に、出版物の大量買い上げ等によって、国費を使ってのいかがわしい反動的な、そういう出版が育成されていると思うんですね。こういうものは正しくないと思うわけですね。こういう点についてはどうお考えになりますか。
#33
○国務大臣(山中貞則君) 憲法とか軍国主義とか、そういうもの等については、これはもう大原則の平和国家として意見が一致しますが、反動的出版と言われると、これは共産党の方々から見られたら反動的ものであるかもしれませんし、私たちから見たら、国民のよりいい意味の伝統というものを維持し育てようとする企画のもとにやっておるもので、結果意見が合致しないものもあり得るかと思います。これはお互いの党の立っておる思想基盤、そういうものの違いもございましょうから、一がいに政府の広報は反動であるということが国会全体の意思であるということにはならないのではないかと思います。
#34
○岩間正男君 それはまあ一般的に戻されてはいけませんよ。反動的な出版についての育成を、これはやっちゃいかぬということを言っているのですから、それはいかがですか、その辺は。
#35
○国務大臣(山中貞則君) 反動とは、何に対して反動であるかということでありますから、それらの点については、私どもはこれはすなおな政府の広報物であると考えましても、岩間先生の党の立場からすれば、それはわれわれとしては反動であるというふうにおとりになるかもしれません。われわれが現在の日本は軍国主義ではないといっても、それは軍国主義の方向に実質向かっておるという議論が国会でなされておるわけでありますから、これらの見解の相違ということはあり得ると思いますので、反動ということばをつかまえて議論をしておるわけではありませんが、反動的と言われている定義というものが、おそらく見解の一致しない点もあるだろうということを申し上げておるわけでございます。
#36
○岩間正男君 その点の基準が結局は究極的に憲法になると思うのですね。ですから憲法の問題が非常に重大、むろん言論の、出版自由の問題はあります。その辺のものを侵すとは考えていない。ただ問題は、国費をもって買い上げて、政府の公的な機関が公的な態度をとりながら宣伝しているところに問題があるわけです。そこのところを混同しちゃまずいわけですね。はっきり区別して、政府のなすべき任務というのは明確だと思う。だから、私もいま質問応答しましたが、必ずしも答弁は十分だとは思いません。まあいろいろな点でこれからの努力をされる点も出されましたが、私たちはいま申しました五つの点は少なくとも必要だと、特にあらためて言うようでありますけれども、佐藤内閣は現憲法によって成立し、また現憲法によって保障されている内閣だということを忘れないでほしいと思う。その政府が、事もあろうにみずからのよって立つ基盤を掘りくずすような憲法否認の態度をとる。そうしてこれを、そのような態度をとり続けることは、これは自殺行為だと思う。まさに天につばする、そういう行為だと言わなければならぬ。いやしくもそれが国民の血税によってこれを行なうことは、まさに国民へのこれは反逆だと私は思うのです。そういう点での態度を即刻改めるべきだと、ここにやはり基本の精神を置かなきゃならぬと思うのでありますが、この点であらためて長官の決意を伺いたいと思います。
#37
○国務大臣(山中貞則君) 佐藤総理は、憲法改正論に対する答弁において、憲法を改正する意思はないということをはっきり言っているわけでありますから、現行憲法の順守の義務はもちろんのこと、これを改正する議論をすることもまた自由なんですけれども、憲法に反する、現在の憲法に反することを佐藤内閣においてやるという方針はやっておるわけではありませんから、したがって、もとに戻って、憲法に抵触するようなもの、反するようなものについては、今後そういうことのないようにいたしますということを申し上げたのは、佐藤内閣の姿勢でございますから、佐藤総理が憲法を否定する論者であるということは、公的な議会において、質疑応答においてそうでないということが明らかになっておるわけでありますので、その点は少し見解の相違ではないかと思います。
#38
○岩間正男君 見解の相違、そんな点はありませんよ。私は性格を言ったのです。佐藤内閣は憲法によって成立している。そういうとき、実際広報の、政府の情報機関の中でそういうことが、それに反するようなことが行なわれておる。これはいかぬじゃないかと、この点を明確にすべきだ。しかも、国民の血税によって行なわれておる。この点を明確にすべきだ。これが自民党の宣伝機関で行なわれるなら少し性格は変わります。むろんその問題について、政策論議の点では、私たちはこの憲法、改憲を戦っておるし、そういう点についてはこれは見解を異にするわけです。しかし、自民党がやるなら、そのことについて私はまずとやかく言ってないわけだ、方法としては。しかし、いやしくも国民の血税を使ってこのようなことを政府の公的機関が行なっているから私は問題にしているのです。そこを間違えないようにしてもらいたい。
 それでは次に具体的な問題に進みたいと思いますが、「フォト」の問題ですが、「フォト」に対する措置の問題を具体的にお聞きしましょう。本年一月一日号のごときは、これはどうするのですか。それからまた、これは今後委託編集など、どうなさいますか。
#39
○政府委員(松本芳晴君) 一月一日号の「フォト」に論文が掲載されたことは、たいへん遺憾でございます。ただ「フォト」は、ここ十年来実績を持ちまして、しばしば行なっているアンケートでもかなり好評なので、引き続きこれを続けていきたいと思っております。ただ、先ほど来長官が申し上げましたように、今後はチェックシステムを非常に厳重にいたしまして、内容の検査もしていくつもりでございます。なお同時に、必要に応じてアンケートをしばしば実施し、読者の意向も反映させたいと思っております。
#40
○岩間正男君 この教育勅語の問題で、長官は先回りして言われましたけれども、これはどうですか。「国体ということになれば、どうしても教育勅語を筐底から引っ張り出して、国民こぞって読み直す運動を起こさねばなるまい。」、さらにまた、「真憲法」、真というのはまこと、真情に通ずる真ですが、「真憲法制定の大前提として、教育勅語を復活したいと思う。」、これは長谷川才次氏の論文です。こういう出版物が世の中に流れている。こういうのはこのままにしておきますか、このことを私はさっき言っているわけだ。具体的な処置、このままにしておきますか。これは結局政府の責任で出されたのですから、これはこのまま、何らかの処置がとられない限りはこれはこのまま生きているわけです。どうなんですか。
#41
○国務大臣(山中貞則君) そのことが問題になって、そして国会の速記録にもきちんと残り、国民の目にもそのことでも問答も触れ、そして新聞の報道も、新聞テレビ、その他のマスコミ報道にも報ぜられたわけでありますから、そのことが担当大臣の三カ条の委員会の作成した文章を読んで、それによって遺憾の意を表したということによって私は明らかだと思いますので、これはすでにもう出回って、あるいは保存している人もほとんどないくらいなものだと思うのですけれども、それはいまさらどうもしようがないのではないか。今後そういうことの起こらないようにするということが問題だろうと私は思います。
#42
○岩間正男君 あなたのことばの中に、しばしば委員会の作成した三カ条なんだということが出ます。これは長官のことばとはとれませんので、あるいは委員会はかりにそういうような趣旨を作成して出したけれども、あなたが承認しなければ、読まなければよかった。そういうことを言われちゃいけない。これはあなたの意思です。そうでしょう。ここにきて委員会の作成したものを何だなんと言うことは、これはいけないと思う。これは取り消される必要あると思いますが、これはいかがでしょうか。
#43
○国務大臣(山中貞則君) じゃ、経過を省略して、私が読み上げました三カ条について明らかにいたしたわけであります。
#44
○岩間正男君 答弁おかしいですね。結局あなたの責任においてあれは読んだのでしょう。
#45
○国務大臣(山中貞則君) 国務大臣が委員会において発言する限りは、その大臣の責任において発言をしているわけでございます。
#46
○岩間正男君 だから、おかしいことは言わないこと、みっともないです。あなたもうおとなしくやりなさい。私男だと思って私質問しておるんです。いいですか、そんなこと。山中さんというのは男だと思ってしておるんですよ、いいですか。その点ちょっと確かめておきます。
#47
○国務大臣(山中貞則君) はい。
#48
○岩間正男君 そこで、結局これは新聞やテレビでやる。ところが、それは新聞を見ない人、テレビを見ない人がたくさんおるんだから、こういうものをとにかく全部配られておるわけですから、そうするとこういうものが残っておるわけですが、これは廃棄すべきだと、私は明確な趣旨でこの公的な機関においてやる必要があると思うのですね。これはやらないですか、どうですか。
#49
○国務大臣(山中貞則君) 手段の問題でもございましょうが、これほど問題になったわけでございますから、しかも、その結末も先ほど申しましたとおり、所管大臣の、担当大臣の責任における陳謝ということまであったわけでありますから、そのことをさらに追っかけてどうこうするといっても、これ以上、公的な権威ある場所における、その文章についてふさわしくなく、かつまた憲法順守の精神に欠け、そして憲法、教育勅語そのものも国会の決議にもとるものであるということを明確にしておるわけでありますから、私としてこれ以上どうせよといわれても、私の立場において責任を持って陳謝を申し上げたということが公的になっておるわけでありますから、その点はそれでよろしいと考えるわけでございます。
#50
○岩間正男君 それじゃこれは不当だと、不適当だ。憲法違反のそういう疑いのものだ、そういう点について明言されておりますから、公的な発言の場でありますから、公表されたというふうに考えます。
 次に「今週の日本」について、これはいままでも問題になったと思うのですが、これは何部買いし上げておるんですか。
#51
○政府委員(松本芳晴君) この三月まで平均十七万四千でございます。
#52
○岩間正男君 予算の状況ですね、予算は年度でどうなっておりますか。
#53
○政府委員(松本芳晴君) 今年度の予算は二億七千三百万円でございます。
#54
○岩間正男君 配付先は。
#55
○政府委員(松本芳晴君) 配付先は、直接郵送によって行なっている行政機関、それから都道府県、市町村、学校、公民館等のほか、毎日新聞の専売店扱いによって専売店ごとに配付しているわけでございます。
#56
○岩間正男君 そこでお聞きしますが、今年一月第五週号ですか、これについて「参院、大台ねらう革新都政打破へ全力」、「秦野都知事実現へ全面支援」、こういう形で、これはいままで申し上げましたいろいろな点は省略しますけれども、国費によってこういうものが買われて、そしていま申しましたところに配付される。こういうようなことは、これはどういうことでしょうか、正しいと思いますか。
#57
○国務大臣(山中貞則君) この一月第五週号の話は別にいたしまして、「今週の日本」のあり方についていままで議論がありましたので、来年度予算の編成の際、政府が責任を持つ分野を明確にするために、広告費ということにいたしまして、政府の紙面について責任を持つ分野を明らかにして、それ以外の分野はそれぞれ編集権者の責任ということにはっきり分けたつもりでございます。
#58
○岩間正男君 いまのような記事、どうですか、記事についてお聞きしたいんですが、自民党の宣伝、それから秦野候補の支援、これ以外の何ものでもないと思うのですね。こうした一政党の宣伝を国費でまかなうということは差しつかえないとお考えになりますか。
#59
○国務大臣(山中貞則君) 私も毎号読んでいるわけじゃありませんが、これは平松正という方の「上半期・総理周辺の基本戦略」ということで、景気の問題から沖繩返還協定関係から中国問題、繊維交渉、そういう一連のものをお書きになった中で、まあ見出しが「参院、大台ねらう」ということで、総理の上半期の何と申しますか、総理の、総理大臣としての政治記者の方のスケッチというものだと私は思っておるわけでございます。
#60
○岩間正男君 自民党さんが自民党さんの党費で買い上げて、これを配る分について問題にしているわけじゃありません。これがいま、たとえば今年度二億七千三百万円という国費が明らかに投入されて配られている、これが正しいかどうか聞いているのです。
#61
○国務大臣(山中貞則君) したがって、来年度からは政府の責任を持つ分野については……。
#62
○岩間正男君 いやいや、来年度はいいです。来年度は来年度でまたお聞きしますから、これはどうですかと聞いている。
#63
○国務大臣(山中貞則君) これについては、ただいま申しましたように、執筆責任者が明確にされて、全体としては、総理の周辺の上半期の基本戦略というようなことで書いてございますので、見出しその他等が、あるいは岩間委員からすればお気にさわる点があるいはあるような文章であると私も思います。思いますが、全体としては政府の全体の展望を、総理を中心に描いたものであると思うわけであります。
#64
○岩間正男君 それはカムフラージュして表現のしかたはいろいろありますよ。問題は、だから自民党が買ってやる分には差しつかえないと言っているのです。私は、それについては政策論議なり国民の批判によってきまる問題だから、それはそれでいいわけです。しかし、国費が投じられて、国費によって、そうしていわば政党の全く代理みたいなやり方になっているでしょう。こうなってくれば、内閣広報室というのは自民党の宣伝機関だといわれたってしょうがない、自民党の私物化だといわれても、これはしかたがないでしょう。こういう形で運営されていいかという問題です。たとえばこの問題について、社会党さんのものについて内閣広報室は買ってこれを配りますか。共産党のこのような、たとえば基本戦略だというようなことで、あなたたちそれを買って配りますか。公明党さんの場合にこれを配りますか。ここを言っているんですよ。こういうことが公的機関でやられていいかどうか、ここのところを明確にしておく必要がある。明らかにこれは正しくないでしょうが。どうです。
#65
○国務大臣(山中貞則君) したがって、編集責任は、これは「フォト」と違って今週の日本社にあるわけでございますので、そういうような御議論が過去にもございましたから、来年からは政府はその紙面購入という形で、責任を持つ分野を明らかにするという措置をとりたいと申し上げているわけでございます。
#66
○岩間正男君 だからそれも認識からはっきり出さないと、先をこうします、こうします――いままでのこの問題について判断ができない、その上に立って、こうします、こうしますでお茶を濁されてはたまらぬと言っている。これははっきり正しくない、正しくないでしょう。だからいまのように変更された。正しければ何も変更する必要なかったでしょう。そう考えてよろしゅうございますね。
#67
○国務大臣(山中貞則君) いままでに一、二とかくの議論を呼んだ点がございましたから、来年からそういうふうにしたいということを申し上げたわけであります。しかし一国の総理大臣というものは、やはりそれについて、あらゆる出版物というものが総理大臣にはいろいろな角度から触れます。その触れた場合において、ただいまおっしゃるように、これに対して買い上げをしているのであるから、その部門については国費であるという点で、自民党という立場からの角度から記事が触れられている部分がある。総理は総理大臣であると同時に総裁でもございますから、その点において来年の予算からは政府の責任を持つ分野を明らかにするということを申し上げておるわけでありますから、総理の記事を取り上げちゃいかぬのだ、総理の記事を取り上げるなら、同時に各党首も一緒に取り上げなければいかぬのだというのは、やはり、公平ではありましょうが、一国の責任の所在にある政治家としては総理が一人でございますから、総理に対しては、政府の関係のあるものとないものとにかかわらず、やはり記事は書かれるものと思います。
#68
○岩間正男君 そんな議論は承服できません。総裁と総理は区別すべきです。広報にはっきり国費を使うときには総理として書けばいい。なぜ一体「参院、大台ねらう」、「革新都政打破へ全力」、さらに秦野何を支持する、みんなこれは党じゃないでしょうか。党のことをなぜ書く必要があるのですか。総理大臣のやることだけ書けばいいじゃないか。何も総裁として……、混同してはいけませんよ。こんなぬえ的な存在、ごまかしで、ここのところに広報の一つのなにがあるでしょう。こんなぬえ的に、総理でもあり総裁でもあります、その二重人格、それを利用して巧みに国費でこういうことをすることは許されるでしょうか。ここは明白にしたらいいでしょうが、山中さんらしくありません。答えなさいよ。こんな混淆は許されますか。白日のもとにはっきりと堂々と胸を張っておっしゃったらいい。
#69
○国務大臣(山中貞則君) でありますから、これは「フォト」と違って編集権も何もないわけであります。でありますから、今後はそういう誤解のないように政府の責任のある分野を予算上明確にしていきますということを申し上げたわけです。
#70
○岩間正男君 あなたは、編集と発行、企画、その問題と、それからこれを買い上げてなにする、二つの問題があるわけですから、それですから編集をしていないからいいのだということだけじゃだめです。買い上げて配っている。一億七千万という金を出して、むざむざと国民の血税が一私党、あえて一私党と言いますが、政権を担当しておるものは私党なんだ。この一党の私物化されておるから問題としておるのだ。こういうやり方ではいかぬ。公私混淆だ。こういうことを明確にされるのは、明敏な山中長官の朝めし前の仕事じゃないですか。ここで遅疑逡巡というのはあなたらしくない。
#71
○国務大臣(山中貞則君) 逡巡も遅疑もいたしておりません。だから来年度予算から改めますということを申し上げておる。
#72
○岩間正男君 とにかく、まああなた言いにくいかもしれませんけれども、とにかく変えたというその事実が、あれはこういうことの誤りを認めた、その上に立っていることは確認できますか。そうでしょう。
 それじゃ次の問題をお聞きします。やはり「今週の日本」ですが、昨年の四月の第二週号、これは私ごらんなったと思います。これにはこう書いてあるのです。「〃ヨヨギ〃の微笑は単なる戦術」、「共産党をにらむ秦野警視総監」、こういう記事です。これは「よど号」のあのハイジャック事件が起こったとき、京都知事選の応援のために自民党の田中幹事長は京都に行っておる。そうして二日だったと思いますが、京都の宇治において、あの赤軍派は共産主義者の一味という演説をしたのでございますが、これが大量に京都に配られた。ところがそれと前後してこの「今週の日本」が出された。この配布は少なくとも二日か三日であります。ハイジャック事件が起こったのは、ちょうど私は参議院の予算委員会で質問しておったときでありますから、いまだに記憶は明確でありますが、これは三月三十日から四月一日の間に起こった。こんなに早く編集して回した、これは非常に問題になったわけですね。この中にも赤軍派の問題に触れておるのです。五日号になっていますけれども、この発行はもっと早いわけです。そうしますというと、私は実はあの赤軍派の問題というものはちゃんと知った者がこれは編集したものじゃないかという疑問を持ったわけです。こういうものを買い上げてこれを配るということは差しつかえございませんか。
#73
○国務大臣(山中貞則君) 田中幹事長の演説については責任を持つところではありませんが、「〃ヨヨギ〃の微笑」云々は、まあ岩間先生もたいへんにこやかなお方でありますので、それはどういうつもりで書いたのか知りませんが、しかし、そのことが契機となって問題にされましたから、その直後に問題にされましたので、そのことを契機として、来年度予算から変えようということで、昨年度末の予算編成の際に方針を変えたということでございます。
#74
○岩間正男君 その内容についてまず問題にしたいのですが、とにかく、インタビューでも出た模様でありますけれども、時の現職の警視総監であった秦野氏がこの中で反共デマ宣伝をこれは展開したわけです。これは大量に配られた。当時わが党はこれに対して抗議をした。同時に、民主的な立場をとるならば、反駁文を出しなさいと、編集長はこれを了承した。そこで不破当時の政策委員長の名前でもって文書を送って、ゲラ刷りまでを出したわけであります。ところがその間際になって、これに対して、掲載できない、「赤旗」のほうで反駁しているのだからたくさんでしょうというような返答をして、これを断わる、こういうことまでこれやってきたのです。
 私はそこでお聞きしたいのですが、当時現職にあり、公正を旨とすべき立場にある警視総監がこうした事実無根の、ためにするデマ宣伝の中傷記事を、政府機関である内閣広報室が国費を使って公然と買い上げて、大量に配布することは、これは差しつかえないとお考えなんですか。これを正しいと山中長官はお考えになるのでしょうか、お聞きしたい。
#75
○国務大臣(山中貞則君) そのことは共産党の国会議員の方々の直接の申し入れも、抗議も、善処方も受けました。したがって、私としてはそのことも念頭に置いて、来年度の予算から変えたと、繰り返し申し上げておりますが、編集はこれは政府がしておるわけじゃありませんので、編集当局との間における共産党の公党としての御接触の経過というものがありましたでしょうが、それは私どもの関知している範囲外のことでございます。
#76
○岩間正男君 とにかくあなたは、前非を悔いて変えたのだという答弁で、その事実に対する判断を避けておられるが、どうもそこのところは私はいつもの山中長官らしくないと思う。あなたはずばりずばりとものを言うので山中の値打ちがあるわけでしょう。それを何かあれみたいになって、官僚のまねなんかやめたほうがいいと思うのです。そうなると山中の価値というのは下落だ、暴落だ。ずばりと言いなさいよ。こういうことは正しくないでしょう。どうです。この現職の警視総監がこんなことを一体、反共デマ宣伝を、事実無根です。時間の関係から私は反駁しないけれども、ここであなたを相手にして反駁してもしようがない。しかし、こういうことをやるべきじゃありませんよ。こういうきたないことをやってはいけない。これは確認されているものだと思う。
 そこでお聞きしたい。「今週の日本」は何部買い上げておりますか、その金額は。
#77
○政府委員(松本芳晴君) 先ほど申し上げましたが、二十五万部発行のうち十七万四千部買い上げております。
#78
○岩間正男君 この中で、四月の第二号、昨年の四月第二号……。
#79
○政府委員(松本芳晴君) の買い上げですか。大体十五万くらいだと思いますが、いま詳しい資料が届いておりませんので……。
#80
○岩間正男君 だからさっき言ったでしょう。そのうち京都に何部配られたか。
#81
○政府委員(松本芳晴君) 特に京都には配っていないと思います。
#82
○岩間正男君 だからそこのところを具体的な数字を示して……。
#83
○政府委員(松本芳晴君) それはあとから数字はお届けいたしますが、特に配っておりません、京都には。
#84
○岩間正男君 これは資料を出してください。それからその前後の、四月第二号を中心とした号数と、どこどこ、何県、何県、何県というのを、前後十カ月くらいの配布の部数があるでしょう、これを資料として要求いたします。
#85
○政府委員(松本芳晴君) あとでお届けいたします。
#86
○岩間正男君 このような悪質宣伝物を厳密に再検討して、不適格なものはこれを指摘する、そうしてほんとうにひどいものは廃棄処分にする、私は公的な政府機関である内閣広報室としては、当然とるべき措置であると思います。しかも、これは自分でまいた種ですよ。これは刈り取るべきじゃないですか。そう思いませんか。あなた方がまいた種でないと思いますか。
#87
○政府委員(松本芳晴君) その四月第二週号が出たあとで山中長官から呼ばれまして、これは非常に誤解を与えていかぬ、今後気をつけるようにということで、内容の指導についても、それ以後非常に注意しています。それから四月から、先ほど言ったように、予算形式を変える、そういう形をとってきたわけで、その以降にはほとんど問題がなかったと思っておるのでございます。
#88
○岩間正男君 とにかくあなた方の態度をもっと厳正に公的な、そうして憲法の関連でも明確にしてほしいと思うのです。次いで、山中長官とここでいろいろな交渉を持ったわけですから、あなたに最後にひとつ、これは忠告になるかどうかわからないが、ひとつやっておきますが、これは日本経済新聞に、総理府広報室提供という沖繩の経済問題に対する対談を載せているのですね。昨年の三月一日の朝刊です。これは政府の責任でしょう。
#89
○政府委員(松本芳晴君) 広告のページと書いてあり、総理府と書いてあれば、私どもで提供した広告かと思います。
#90
○岩間正男君 これは私は写しでちゃんと書いてあります。「提供 広報室」、そうでしょう、あなた方の責任でしょう、企画編集全部が……。
#91
○政府委員(松本芳晴君) これは新聞社の編集局と相談して載せるわけでございます。
#92
○岩間正男君 編集の責任はどこにあるかと聞いているんですよ。
#93
○政府委員(松本芳晴君) 新聞社です。広告ですから。
#94
○委員長(田口長治郎君) 私語は困ります。発言を求めてください。
#95
○岩間正男君 これは長官どうなんです。責任は半々だ、こういうことですか。最終責任を聞いているんです。この前の委員会でも最終責任はどうかと言ったのです。
#96
○国務大臣(山中貞則君) あとで問題点の御指摘あるのでしょうが、総理府広報室あるいは総理府提供とか書いてあれば、それは私どもに第一義的な責任がございます。
#97
○岩間正男君 それはそのとおりですね。これは大来佐武郎氏との沖繩の経済問題についての対談が載せられているわけです。これは日本経済研究センター理事長ですか、大来佐武郎氏、その中であなたはこういうことばを言っている。「沖繩はハワイ、米国本土、南方の豪州からインドネシア、あるいは中近東、欧州、こういうところからみて占める位置は、空からみたウエートが大きなものがあるので、そうすると「必ず沖繩に寄るんだ。沖繩に二晩いて本国に帰る」「なんの用事だい」――そこに問題があると思うんです。そういう魅力のあるものをつくることが第一に必要だ。」、それからまたこう言っている。「外人客が必ず降りる島にする。ここから先がちょっと発表できないんで(笑い)。」こういうふうに書かれている。これは明らかにあなたが主張されたフリーゾーン構想について触れられたのだと思います。こういう考えを、一年前のことですが、いまでも持っておられるのかどうか。それから広報費を使った、こういうような形の宣伝というのは適当とお思いになるのか。私は長官のためにあまり言いたくない問題だと思うのですが、いかがでしょうか。
#98
○国務大臣(山中貞則君) これは不穏当なところがないのじゃないですか。私は沖繩の復帰後のあり方について、自分で自分なりに一生懸命にいろいろなことを考えております。その際のフリーゾーンというのは、やはり沖繩にとって、一番南方にあるという、日本列島の最南端にあって、しかも海や空や美しい列島でありますから、そこらに対して観光的な問題としても、第一次要綱等でドル受け取り制度なんかも考え、あるいはショッピング、観光税制は据え置くとか、いろいろなことをしております。本日決定しました第二次復帰対策要綱でも、自由貿易地域というものを明確に打ち出しておるわけでございまして、これについては沖繩のためによかれかしと私は念じてやっておるのでございまして、このことについては不穏当な点は私はないと思います。
#99
○岩間正男君 いまのこの論議の内容をここでしょうとは思わないのですが、あなたのこれは自由な気持ちで書かれたのかもしれませんけれども、この文章には私は穏当でない部分があると思うのです。「二晩いて本国に帰る」「なんの用事だい」、こういうようなところですね。それから「外人客が必ず降りる島にする。ここから先がちょっと発表できないんで(笑い)。」、こういう形の、いわば不謹慎に近いようなこういう発言というものは、あなたかまわないのですか、総理府総務長官がね。やはりこれも国費を使ってやられるPRの中でこういうような発言は、私はここで多く申しませんけれども、山中長官という人を思うがために、こういうことはやめたほうがいいのじゃないか。どうでしょうか。こういうことはやはりいかぬですよ、こういう態度では。いかがですか。
#100
○国務大臣(山中貞則君) 岩間先生から見てその態度がいかぬということであれば、それはあるいはいけないのかもしれません。しかし私は、沖繩をどのような魅力ある島にしょうかということで一生懸命考えておりますから、フリーゾーンその他のことも決定までにはちょっと表にも言えませんでしたし、そういう表現にもなっておりますが、要するに私の考えは、沖繩を復帰後、過疎県の魅力のない島にしてしまいたくないということの一念で申し上げておるだけでございます。
#101
○岩間正男君 魅力にもよりけりです。その辺はやはり沖繩の県民が何を心から望んでいるか、こういう心の奥底に触れてごらんなさいよ。こういう発言で魅力のある島をつくろうとしますか。かつての上海とか香港、マカオとか、こういうフリーゾーンというものを一体沖繩の県民が望んでおると思いますか。あなたがそういう答弁をされるとなれば、私はあまり多く触れようと思ってないのですけれども、やはりその点については、これは国策上の問題として真剣に討議せざるを得ない問題ですね。私は長官の大成される、そういう立場からいったらやはりうまくないと思う。そういうことをたしなめているのです。
#102
○国務大臣(山中貞則君) これは政策論争のことになると思いますが、私どものほうで本日閣議で決定いたしました第二次復帰対策要綱は、現地の琉球政府あるいは立法院並びに主席が持っておられます県民会議等の議を経て、それぞれ沖繩県民の代表の方々の同意を得たものとして発表いたしておりますので、それについては現地側の希望もあるわけでございます。すでに現在もあるわけでございます。
#103
○岩間正男君 この問題は論議を残しておきましょう。
 最後に私が明らかにしたいことは、沖繩返還に伴う今後の日本の情報のあり方の問題です。といいますことは、いま返還交渉に伴って、沖繩のボイス・オブ・アメリカ放送のことや、第七心理作戦部隊の問題、さらにSR71戦略偵察機の問題、その他いわゆる特殊部隊の問題がある。これを沖繩にこのまま存続させるかどうか、これは非常に大きな問題になっておるわけですね。これは政府の態度として、米側にこの撤去を求める方針だというふうに、けさほどの閣議じゃないだろうが、政府の外務省あたりの方針としてそういうことを言われていますが、しかし、先ほどの分科会で私は外務省のアジア局長のことばを聞くと、これはきめていない、こういうようなことであったかと思いますが、これはどうですか。山中長官はどう思いますか。こういういわば明らかに謀略機関ですね、こういうものについて沖繩にそのものを存続させることを、これをいいと考えておられるか、あるいはこれに対して反対なのか、この点をお聞きしたい。
#104
○国務大臣(山中貞則君) これは外務省の外交交渉の分野において提起されている問題の一つであります。そうして国内法では郵政省の電波法によって外国人の経営するそういうものは許可できないことになっておりますから、郵政省も態度を明確にしておるわけです。私は沖繩県民の希望をくみ上げる責任のあるただ一人の所管大臣として、そのようなボイス・オブ・アメリカの施設というものが復帰後も存在することの必要性を沖繩においては認めませんし、あることのマイナスのほうをよけい認めますので、外務省に対して折衝するときに、そういうものは置かないように折衝してもらいたいということを申し上げておるわけでございます。
#105
○岩間正男君 第七心理作戦部隊、こういうものはどうです。
#106
○国務大臣(山中貞則君) そこらの分野までまいりますと、これは日米安保協議会の構成員である外務省、防衛庁の専管の事柄になりますので、私のほうから郵政電波法等の関係に関連してと同じような立場でもって私の意見を申し上げる範囲外のことであると思います。
#107
○岩間正男君 そう言われますが、情報の責任をになうのはあなた、それから沖繩の担当大臣もあなた、そうして第七心理作戦部隊というのは、これは安保の目的外の特殊部隊であることは明白です。そういうものの存在を、これはVOAの放送について、いまのとそう違いはないと思うのですね。さらにまたもう一つ、SR71戦略偵察機、これは中国大陸を継続的に偵察して、かつてのU2機なんか、これをスパイするような、そういう能力を持った、これはアメリカのスパイ機であることはまぎれもありません。まあ第七心理作戦部隊は、これは朝鮮民主主義人民共和国あるいはインドシナなどに大体一カ月に六億枚、七億枚、こう言われておりますね、こういう紙の弾丸をまき散らしている。この問題と、やはり内閣のこれは広報のあり方というのは非常に深い関連を持つ。ことに沖繩返還を中心としてこういうような存在を許すということは、今後の日本の情報のあり方にとって非常に深い関連を持つ。いままでの関連から言ったってそうでありますけれども、この点を私は問題とせざるを得ない。こういう現実的視点に立ってこの問題をお聞きしているんですが、いかがですか。
#108
○国務大臣(山中貞則君) これは明確に内閣広報とは違質の問題であり、さらに私が申し上げました国内法以外に、これは米軍の問題ですから、日米安保協議会の正式の議題として議論すべき問題である。しかしながらVOAの場合は、これは国務省でありまして、軍ではありません。したがって、問題が提起されるとすれば外交交渉、あるいは撤去のための経費云々という議論がもし起これば、それは財務省と大蔵省との話し合いであり、国内法の問題があれば郵政省の問題ですから、国内法の問題として私がこれに対して意見を申し述べることは当然だと思いますが、別途構成者の違う協議会がある。これについて私がここで批判をする、あるいは意見を述べるなんということは、ちょっと範囲外であると思って、さっきから仕分けをして申し上げているわけでございます。
#109
○委員長(田口長治郎君) 時間が超過しておりますので、簡単に結論を出してください。
#110
○岩間正男君 その点は了解されます。しかしあなたは今後の情報のあり方というものを、これはまさに明確にする立場にいられるわけです。そして軍情報とか、こういうような軍の偵察機関とか、それから謀略工作、宣伝、こういうものと無関係じゃない。これはすでに日本の情報のあり方が、内閣調査室ですか、こういうものがつくられるときから、すでにその背景にはアレン・ダレスが引いておったことは事実です。ダレスは、単に弾丸だけを撃っているんじゃない、このような情報活動というものは非常に重大な戦略の一環だということを提起しているはずです。そういう中でこれは内閣情報機関ができて発足していることはまぎれもない事実です。
 私は時間の関係から、この問題についてはあらためて時間をもらって明確にしたいと考えておるわけです。なぜこういうことをいま私は問題にしているか。これはまさに安保のワク外であるし、それから憲法の精神に違反しているということ、それからアジアの社会主義、民主主義諸国を敵視して、挑発行為をやっている。日本の主権の面目にかけても、これを撤去させるべきだと私は思う。毎日新聞ですか、昨日の主張で、この問題を単に郵政省の技術的な問題なんかはるかにこえて、日本の外交上の重大な問題、ことに中国との接触がいま問題になって、国際的世論が高まっている、国内の世論も高まっている、そういう中においてこのような挑発をし、依然として沖繩に残すかどうかということは、これは重大な民族の将来にとって影響を持つ問題であります。このような問題は、当然国策としてこれは論議されるべき性質のものでありましょう。そして私はそういう立場から、それとともに特に重視したいことは、内閣情報連絡会の問題、その事務局ともいうべき内閣調査室の動き、こういうものも決してこれは無関係であり得ないです。ここにいろんな詳細な記録がありますけれども、これをやっておると時間がありませんから、あらためてやりますが、内閣広報のあり方が、憲法を否定したり、また旧憲法を謳歌し、改憲の宣伝を繰り返し、このようなやり方の根を断たないのも、沖繩返還を契機として軍国主義を復活し、日本全土と全国民をニクソン・ドクトリンによるアメリカの新たなる戦略に切り離しがたく結びつける、日米共同声明体制を再編強化する、そういう策謀があり、その策謀とは決して無関係でないと私は考えるからです。本土と沖繩の一体化というふうに言われているが、しかし情報においても、より緊密なこれは一体化が始まるだろうということを私は想定するんです。だからこのような危険について指摘するということは、当然私の国会議員としてのこれは任務であります。共産党の議員としての任務でもあります。こういうような問題、従来とかく問題のあった内閣情報のあり方に、国民の批判の目を向けて、その実態を明らかにすることが重大な課題になっていると思うのです。こういう点から、私は質問を申し上げているのです。だから私がいままで繰り返しました議論の背景には、まさにこのようなアメリカの侵略体制との関連があるんだということ、これを抜きにして、やはり内閣情報のあり方、こういうものを論議しても、実はごまかされる危険があるから、この点について特に明確にしていただきたいのです。まあお答えがなければ……。
#111
○国務大臣(山中貞則君) いや、しますよ。
#112
○岩間正男君 じゃ、やってもらいましょう。
#113
○国務大臣(山中貞則君) 岩間先生の御意向どおりにはなかなかならないわけです。VOAについては、そうしないで、撤去してほしいということを申し上げているわけであります。また、内閣情報室の問題は、これは総理府と関係がございません。
#114
○岩間正男君 内閣調査室の方、見えておりますね。まあ時間ないから資料要求をお願いしますから、資料を出してほしい。大臣、内閣調査室にお願いしたい。これは速記に載りますけれども、確認いただきたい。
 第一に、その機構と部門別の人員数を出してください。第二は、調査室の予算、これは六八年から七一年度までのものを出していただきたい。第三には、調査委託団体の一覧表、イとして、団体名と責任者、その他の構成員、ロ、各団体への委託予算、これは六八年から七一年度まで。ハとして、各団体への委託内容。
 ついでに総理府広報室お願いします。これは第一として、広報室の機構、部門別人員数、第二に広報室の予算、これはやはり同じく六九年から七一年度まで。第三として広報委託団体の一覧、今週の日本社を含む。イとして団体名、責任者、ロ、各団体への委託予算、六九年から七一年度まで。さらに、これはどういうことになりますか、総理府の仕事になりますか、各省庁の広報活動の一覧、一、広報活動の内容、七〇年度の広報活動の内容を具体的に報告を願いたい。第二には広報の予算、これも六九年から七一年まで、これは広報室にそういう担当任務があるわけですね。
 以上の資料要求をいたしたいと思います。これはお願いできますか。
#115
○国務大臣(山中貞則君) ただいまの各省庁のそれぞれ行なっております広報については、総理府広報室はタッチいたしておりません。
#116
○説明員(川島広守君) ただいまの資料は、委員長を通じましてお届けいたします。
#117
○政府委員(松本芳晴君) 各省庁の広報活動は詳細にはわからないわけです。これは原局に分かれているところが非常にございまして、広報課の所管の数字だけはわかるかと思いますが、各省庁、たとえば文部省の社会教育局等はわからないわけです。
#118
○岩間正男君 自分の広報室の資料を出してください。
#119
○政府委員(松本芳晴君) 広報室の資料は、それはお届けいたします。
#120
○岩間正男君 各省のほうも一応あなたのほうでこれは関連を持っておられることでしょう、ちゃんとあるわけです。いまちょっと資料持ってこなかったけれども、あるはずですから、そこのところは名義だけではだめです。この資料をもらって、私はいまの調査室の問題なり、日本の情報の新たな段階におけるあり方について質問をいたしたいと思いますが、これは他日に譲らせていただきます。
 これで私の質問を終わります。
#121
○足鹿覺君 私は、法案並びにこれを取り巻く背景等の重要な問題について総括的に総務長官、科学技術庁長官、内閣官房、水産庁長官等について質問をいたします。
 ちょっと左足を痛めておりますので、すわったまま質問いたしますが、どうか長官その他においてもすわったままでけっこうでありますから、よろしくお願いいたします。
 最初に本法案の中心の問題でありますから、国立公文書館関係を申し上げ、最後にまたそれへ戻って、官房との関係等について御質問をいたします。その間に海洋開発の問題に関連をいたしまして、科学技術庁長官並びに水産庁長官にあわせて御質問をいたす予定でありますので、御了承を願いたいと思います。
 最初にお尋ねを申し上げたいことは、三十四年の十一月に日本学術会議から勧告があって、かなりの月日がたっているとはいえ、今回総理府本府の付属機関として国立公文書館が設置されるということはけっこうなことだと思います。すでに各委員の質疑で、規模がやや小さ過ぎるのではないか、公文書館の職員の定員が少な過ぎるなど、いろいろ御質疑がありました。そこで午前中に今月完工の予定である国立公文書館を現地に見学いたしました。同時に内閣文庫も、だいぶ腐朽しておりますが、見学をいたしました。そういった点も含めまして、具体的にお尋ねをいたしたいと思います。
 各委員からも指摘があり、要望もあっておりますが、問題は建物もでき、公文書類の移管の方法等もきめられ、開館をするばかりになった今日、やはり今後の公文書館の運用について問題があると思うのであります。で、総理府長官としては、どういう方面に重点を置いて運用をなさる御所存でありますか、将来のビジョンもあわせて明らかにしていただきたいと存じます。
#122
○国務大臣(山中貞則君) まず、日本が非常に歴史の古い国でありながら、反面においては近代国家としての歴史はまた逆に浅いという性格も持っております。しかしながら、諸外国においては、日本と国情を異にいたしますが、おおよその国において国立公文書館に匹敵するものがない国はないと言っていいぐらい常識としてすでに存在をしておるわけであります。わが国においては、本日御視察もいただいたと思うのでありますが、内閣文庫の博物館行きになるような建物のところに、保存状態もあまり良好でない環境の中で、古文書等も含めて一応の保存がなされておりますが、しかし大切なことは、やはり歴史の歩みを公文書から正確に依存をし、あるいは公開をし伝えていくという機構がどうしても必要であります。したがって、十年以上前の学術会議の勧告というものを、予算化は一応三十九年から開始をいたしましたが、たいへんおそくなりまして、ようやく完工の運びに立ち至ったわけでございます。その意味ではわれわれの反省としては、諸外国に比べていままで恥ずかしい立場に置かれていたことの一つである、たいへんおそまきではありましたが、今回発足する国立公文書館については、その運用その他について誤りなきを期していかなければならぬ、また当面は百万冊を収録する予定でありますけれども、これは無期限に収録が続けられていくものでありますし、すべての人々に公開をするという原則のもとに収録していくものでございますから、諸外国の人々からもやはり、日本の国立公文書館というものはどのようなものであるかについて専門家の間等において注目を浴びておるところでもあろうと考えますので、その運用については誤りのないようにしたいと考えますし、将来において日本の国にふさわしい公文書館たる内容等について不足な点があれば、これはやはり拡充あるいは増設等の措置を講じ、人的な面においても不足する面があればそれを補い、あるいは専門職を養成し、そして運用等について広く江湖の意見も聞きながら運用していく、あるいは諸外国のありさまも絶えず参考にしながら反映していくという、いわゆる日本の国として諸外国に比してふさわしいものにしたい。単なる国内的な自己満足に終始してはならないという意味のビジョンを持っておるわけでございます。
#123
○足鹿覺君 具体的な問題を一つ提起しますが、せっかく公文書館ができて、ただいまのような御構想でありますが、各省庁から公文書の移管を受けても、すべての公文書類が移管されるわけではないと思うのです。先日も質疑があったわけでありますが、各省に残された公文書の中にかなり貴重なものがあり、近代史研究家の研究の材料になるものがあるいは含まれている場合があるだろうと思われます。したがって、国立公文書館の運営にあたっては、専門家による運営委員会等も必要になってくるのではないか、かようにも考えられるわけでありますが、そのような御構想はございませんか。
#124
○国務大臣(山中貞則君) さしあたりは、三年間で戦前の公文書を全部収録したい、こういうことでございまして、純粋の仕分け作業、収集あるいは各省との連絡、こういうことの事務に終始する期間が初めの間はやむを得ない期間として存在するだろうと思います。しかし、将来これが逐次整備されてまいりまして、先ほど私が申し上げましたような基本的なビジョンというものに沿っていくために、ある意味の今後それをどのようにして運用すべきかという問題等について、有識者等の意見を承るというような考え方というものが将来は考えられなければならない時期になるであろうと考えておるわけでございます。
#125
○足鹿覺君 いまも長官が述べられた中にも含まれておると思いますが、終戦時、昭和二十年末までの公文書、約二十三万冊を三年計画で移管するというわけですね。今後の問題としては、私は終戦後の公文書を移管され、保存されていくものだと思われる。そこで、昭和二十年までの、終戦までの戦災で消滅したと思われるもの、それから敗戦によって意識的に焼却をしてしまったものといわれておるが、実際はどうかわからないというものが、かなりこういうようなものは官庁の手では目が届かないではないか、関係官庁間のお互いのお役人さん等の打ち合わせでは。したがって、私は将来ではなくして、この公文書館が発足を契機として、これらも含めた当面必要と思われる、最も日本史の上に重大な一つのエポックを画した終戦前後のこれらの調査、資料の収集、そういう意味からも含めて運営委員会のごときものをつくり、そして専門家なり民間の資料の収集等の協力体制をつくっていく必要があるのではないか、こういう趣旨で私は申し上げているのでありますが、何か、近い将来なのか、遠い将来なのかはっきりいたしませんが、そういう意味で御検討いただけませんか。
#126
○国務大臣(山中貞則君) ただいまの足鹿委員の御意見は、確かに終戦直前あるいは直後、この時期は日本の歴史にとって大きな、将来も消すことのできない足あとであろうと思うのです。それが戦災なり、あるいは占領という異常事態を初めて体験する事態のもとでは、急遽焼却、隠匿、そういうこと等が行なわれたであろうこれらの文書は、できるだけ存在するものを追跡してさがしていかなければなりませんし、また、丁重に保存し残さなければならないものであると思います。一例として、たとえば広島の原爆の直後に日本人の手によって撮影されたなまなましいフィルムが全部アメリカに没収されたことになっていた。ところが最近になって、実はそのときにアメリカ側に没収されたことにして、こっそりしまっておいたのがあったのだということ等もあって、紹介もされました。これらの事実を見ますと、やはりこれらのものがどこかにそういうふうにしで残っておる場合は、これは国立公文書館にお納めいただくのが一番いいと考えます。しかし、最初の仕事は、そういうことも含めてではございますが、まず各省のものを移しかえるという仕事が大部分でございますので、常置するような委員会を置いて運営を相談をしていくということにはなかなかまいらない。たとえ置いてみても、それらの仕事をお願いするような時期はもう少し先になるのではないかということを考えますので、これは貴重な御意見でございますから、十分承って今後検討したいと考えます。
#127
○足鹿覺君 十分に御配慮いただきたいと思います。
 で、いよいよ店開きを前に控えました中で、きょう規模を聞いてみますと、四十六年度はとりあえず三十八人いますね。しかも古文書を取り扱う。そういたしますと、かなり専門的な知識が必要になると思われますが、将来こういったことはきわめてじみでありますけれども、後世に残すためには、専門的知識を持つ職員の養成、こういうようなことについて必要ではないか。手薄いことも手薄いが、精鋭な分子であれば、ある程度の目的は達成できると思うのですが、将来にわたってそういう職員の養成についての配意はありませんか。
#128
○国務大臣(山中貞則君) 現在はその意味の専門家という意味では定員の三十八名中、公文書課に二名、それからきょうごらんいただきました内閣文庫に二名、まあ大体世間で言う専門家にふさわしい諸君がおります。それらでやっていけると思いますが、将来はやはり国際的な問題も私申し上げましたけれども、そういうことも考えながら、専門職の養成ということは考えていくべき一つの分野であると考えておるわけでございます。
#129
○足鹿覺君 先ほど保存、公開をまず当面考えておるということでありますが、公開はまあ原則として認めるということでありますので、閲覧についてはどういう方針をおとりになりますか。
#130
○国務大臣(山中貞則君) これは原則ということばを使わなくても公開ということでよかったのですが、ただ国立国会図書館法で二十歳以上の者は全部だ、それ以下の者については館長の許可を得た場合と書いてあるわけです。なぜそんなことが書いてあるかといえば、たとえば修学旅行みたいにぞろぞろ、一つの名所みたいに通られたのでは、国会図書館の静ひつなり、研究、読書の環境を破壊するということが配慮されたのだと、私も議運等におりまして経過を知っておりますが、そういうこともございますので、そういうことを念頭に置いて公文書館もそういう配慮はしておくべきではなかろうかということを考えておるわけでございます。
#131
○足鹿覺君 この収集される、また、あそこに保存される公文書についてですが、現在聞くところによりますと、一定の期限、期間は保存する。それを過ぎたものは出入りのくず屋に製紙原料として流出している云々と、こう言っておる説があるんです。これはたぶん事実でしょう。そこで政府から出された資料を見ても、各省でそれぞれ文書管理規則というのが置かれているそうであります。公文書の取り扱いについては区々まちまちのように聞いておるのでありますが、いよいよここへ統一して保存、公開をされるということになりますと、何か一つの各省が区々に行なっておるものに対しては総合的、統一的な基準と申しますか、さようなものが必要になりはしないかと思われますが、いかがでしょうか。
#132
○国務大臣(山中貞則君) 各省の公文書の保存のしかた等については事務当局から説明させますが、将来収集、整備をいたします際に、それぞれの原局において各省庁が保管すべき書類の、たとえば極秘扱い、秘、あるいは永久秘、期限秘、あるいは普通文書の保存期間、そういうものはやはり統一する必要があろうと思います。そういう面については今後の研究課題として進めてまいりたいと思います。
#133
○足鹿覺君 その秘とか極秘とか、そういったものも公開されますか。
#134
○国務大臣(山中貞則君) これはそれぞれによってこの秘の限度がありまして、たとえば外交文書などが一番いろんなものがあるわけですけれども、そういうものの中で、交換公文が発表されるまでは秘であるというようなもの等もあるわけですし、そうすると一方には相手方が公表してもらいたくないという永久秘という件でメモランダムみたいなものを交換しているもの等もあるやに、私の役所じゃありませんが、想像するわけですが、それぞれの役所においていろいろ違う扱いをしておるようでありますから、これらについては、私どもの役所でもやたらと何か秘と書いたものがくるわけです。たとえば本日の閣議で第二次沖繩復帰対策要綱をきめました。しかし新聞記者の皆さんには事前にもうレクチャーもしておるわけですけれども、しかし、公に閣議決定するまでは、これは一応秘扱いというようなことにしておりますけれども、そういうようなものはごく時間的な問題でございますから、これらの問題は種々雑多でございますので、公文書館の発足に伴い一段落いたしましたならば、各省庁の公文書の取り扱いに関してというようなものについて一定の基準を定めて、各省庁がそれに従ってもらう、そういうものはぜひ必要であろうと考えます。
#135
○足鹿覺君 秘についてですが、こうやってお互いがやりとりやりますね。そうすると想定問答集というマル秘の文書がありますね。昔は私もよくちょこちょこ見たわけですが、このごろはなかなか手に入りませんね。たとえば安保条約の審議の際に想定問答集というようなものは、これはなかなか資料としても価値があると私は思うんですね。ああいう歴史的な条約を審議した場合における国会の想定問答集というようなものが、いわゆるこれは政府の公文書ですからね、極秘でしょうが、永久極秘になるのか知りませんが、そういったようなものは一体どういう取り扱いになりますか。
#136
○国務大臣(山中貞則君) これは公文書ですかね。私も想定問答集というのを、各部局の諸君が御苦労でつくって本にして机の上にこう積んでくれておりますが、私は読んでおりません。自分で勉強をして、そして足らないところは数字その他役人に聞くということを私はやっておりますから、別に想定問答集が足鹿先生渡ったからといって、私が窮地に立つようなものは私の役所としては私自身はないと思うんです。しかし、場合によっては役所で、これは純然たる公文書の範疇に入るのかどうか、これも私は疑問に思います。ということは、想定の問答集に対して、こう聞かれたらこう答えるということを一応やって、一生懸命それを勉強しておるわけでありましょうから、自習、復習書みたいなものでありましょう。しかし、私の役所に関する限りはそういうものは別段私自身が目を通さないくらいでございますから、そんなに秘密な書類だとは思いませんし、まあ、あまりこういう、こう聞かれたらこう答えるんだというようなものを読み上げるというのを、私はあまり好きじゃありませんから、そういう扱いをしておりませんが、役所によっては神経質に質問、答えを先取りされるわけですから、そうすると大臣が立ち往生するというようなことも心配して、外には漏らさないようにしておる役所もあるかもしれません。ただいまの安保条約の問題は重大な問題であるからそういう点があるかもしれませんが、これは私から批判の限りでないと思います。そういう点、ひとつ想定問答集の点はごかんべんを願います。
    ―――――――――――――
#137
○委員長(田口長治郎君) 委員の異動についてお知らせします。
 峯山昭範君が辞任され、藤原房雄君が選任せられました。
    ―――――――――――――
#138
○足鹿覺君 一例をあげたわけですが、山中長官は頭も切れるし記憶力も確かですし、油の乗り切ったところですからそうでしょうが、他省になると必ずしもそうではない。特に外交関係になりますと慎重を要しますから、やはりこれは絶対にないということは言えないと思います。そういったような点を一例をあげたまでのことでありまして、とにかく文書管理規則というものがこれを機会に統一されるということについては御賛成のようでありますので、これ以上は申し上げません。
 そこで横書き、縦書きの問題、官公庁の文書の問題がありますが、ここの公文書館に各省から移管されるとして、大部分の役所で永久に保存を定めておる文書が、政府の資料によると出てくると思います。そうしてその具体的なものとして閣議の問題とか、あるいは国会に対する資料が十項目ばかりあがっているように聞いておりますが、国会に出されてくる政府の資料等を見ておりますと、縦書きのものもあるし横書きのものもありまして区々でありますが、この点について当委員会でも、かつて昭和四十三年五月二十一日ですが、当時の木村武雄行管長官は、昭和二十四年四月五日の閣議了解で、公用文の作成基準がきまり、官房長官から各省に依命通達が出されていると答弁しております。この閣議了解によるといろいろありますが、横書き縦書きのところが横書きが原則になっているように聞いておりますが、どうも守られていない。国会は出てくる文書もそうなんですから、他の官庁ではお互いのポスト、ポストで違っていると思います。今後公文書館というものができたら、こういうものについての保存管理等について各省ばらばらで足並みがそろわないと、私は十分な保存管理ができないと思いますが、その点はいかように措置されるつもりですか。
#139
○国務大臣(山中貞則君) これは内閣官房のほうでありますから、私からの答弁はどうかと思いますが、はたしてその当時の環境が、日本政府の自主的な意思によって、横から、左から右へということできめられたのかどうなのか、日本の文章、日本文字というのは、私は縦書きのほうがどうもそぐいやすいのじゃないかというふうに思います。しかし、いまそういうように一応の閣議了解による各省庁への指示がなされておって、それに従っておるようでありますから、一応その方向は統一されておるべきものだと思いますが、資料によってはやはり縦書きの資料も出ておることも私も承知いたしております。はたしてその閣議了承みたいなものがずっとそれが永久に日本語の文書として定着すべき性格のものであるのかどうかという点も、私は少し疑問に思います。しかし、これは私がおって、そしてまた内閣官房のほうできめたときの立会い人でもありませんし、よくつまびらかにいたしませんが、日本語としてはいかがでしょう。私は縦書きがなじんで書きやすいのではないかと思います。思いますが、しかし公的にはそういう立場にあるとすれば、やはりそれを改めるなり、あるいは改める必要がなしとすれば、なじんでいるとすれば、横書きのまま統一するなり、やはりいずれかの形にして、公文書として保存すべき場合はきちんとするということになるだろうと思います。
#140
○足鹿覺君 結局、稟議を得る場合に横書きで出てくれば、これは印刷に付す場合には横書きになるでしょう。稟議が縦書きで出てくる場合には、そのまま縦書きで出るでしょう。私どもも明治の年間にへその緒を切った関係上、横書きは読みづらい。やはり長官と同じように、日本の文書というものは、古文書をはじめ重要なものはすべて縦書きになっておる。だから、国立公文書館というものができた機会に、前の木村長官の発言はともかくとして、これは内閣全体としてやはり意思統一をされる必要は私はあろうと思う。その点は御善処いただけますかどうか。
#141
○国務大臣(山中貞則君) 私も事情をつまびらかにいたしませんから、いまちょっと聞いたのですが、私が疑問を提起したのは、疑問を提起して聞いたのですけれども、第一、国会に出す法律が縦書きですね。法律案というものが縦書きです。それで今度は普通の文書については左から書くのだ、横書きだということで、今度は法律のほうが逆にはずされておるんだそうです、その閣議了解が。ここらのところは少し問題があるようですから、これは私の仕事だけでもございませんが、国立公文書館をつくることに関連して、今後日本の少なくとも公文書について、法律も普通の公文書も含めて、そういう問題をどうすべきか、少し検討さしていただけませんでしょうか。
#142
○足鹿覺君 とにかく新聞を読みましても、われわれが雑誌を読みましても、やっぱり民間で発行されておるもので横書きというものはありませんね。現在、日本で何億の印刷物、新聞その他が出ておるでしょうが、新聞、雑誌等で横書きになっておるものはきわめてまれです。われわれが日常接するものはみな縦書きです。ことさらに官公署において異を唱える必要は私はないと思う。やはり国民の常識に従って、日本語のよくなじんだやっぱり縦書きが私は好ましいではないか。そういう意味から私は申し上げたわけでありまして、やはり民間の印刷物にまでこれを適用するということになりますと重大な問題になりますが、小学校の教科書を読んでも、新聞を読んでも、雑誌を読んでも、みんな縦書きなんですね。それなのに官庁から出てくる国会への資料一つ見てもめちゃめちゃなんですね。これはやはり縦書きなら縦書きというものに少なくとも官庁においては、いま長官が言われたように、早急に御善処をいただきたいということを強く要請を申し上げておきたいと思います。
 そこで、きょうもいろいろと委員で現地調査の結果、話題になり、先般も他の委員からも御指摘がありましたが、事後承認と国会の審議権について私どもはどうもふに落ちないのです。聞いてみますと、これは国立公文書館に限ったことではありませんが、建物は数年前から建てて、それが完成すると法律案が出てきて、付属機関として御審議願いたいと、こういうことになるんですね。で、公文書館の工事を見ますと、何か建物があったものを取りこわした。聞いてみますと、三十九年ですね。調査段階で四十二年、四十三年から着工で本年三月竣工、八億三千万の相当な金をかけられる。蔵書のたなのキロ数は四十キロにわたると、こういうまあ御説明なんです。しかし、いろいろ海外の事情に精通しておられる委員のお説を聞きますと、現在のものではとても間に合わぬだろう、海外のものに比べたならばとても見劣りがする。こうやはり専門的な研究をしておられる委員さんは言っておられる。したがって、先ほどもこの拡大、増設は妨げないと、将来のビジョンを述べられましたが、どうもこういったことについて、昭和三十二年には相当な規模だったが、現在になってみると、十年以上もたっておりますから非常に規模が小さい、こういうことになる。したがって、これらの問題は、別に与党野党の別を問わず、事後承認にひとしいような法案の提出のしかた、これをどう今後取り扱うかということについては、私は国会の審議権ともからんで非常に問題のあるところだと思います。そういう点について、事後承認というような形にならないようにするにはどうしたらいいか、問題は、予算で国会審議を経たからというのでしょう。まあ官僚の考え方としてはそういう考え方でしょうが、建物の建設費が予算に計上され、初年度に一ぺんに完了するならば、それはまあその限りにおいてはいいでしょう。しかし、十年も継続するというような場合は、やはり国庫債務負担行為の問題とか、いろいろな点でもう少しくふうし、改善をしていく余地がありはしないか、そういう気がいたすのでありますが、その点について大臣の御所見はいかがでありますか。
#143
○国務大臣(山中貞則君) これはどちらにもこだわって議論するほどのことでは私はないと思います。ということは、いわゆる官僚答弁でなくとも、予算をつけた場合に、それはどういうふうに将来なるんだという議論は、当然、そのときするわけですが、設置法という形で正式に八条機関としての国立公文書館を設置いたしますという場合は、やはりそれに伴って人員とか機構とか、館長以下それぞれの人選とかいうことも伴って開設の運びに至る時期が一番法律としてはよろしいのではないか。まあ国立劇場なども三十九年からあれはたしか何年かかかってつくったわけでありますが、四十一年まででありますか、そうして法案はそのでき上がったころに提案をしたというようなこともありまして、あんまり早く設置法だけ提案をしまして、予算がまた一向つかないというようなことでありますと、これは一体何をしておるんだということにもなりますし、また、設置法ができた以上は、機構、定員、人事その他もやはりあわせ行なっていく過程ということも必要でありますから、こういう方法も国会軽視ではないと、しかし、当初に国立公文書館をつくりたいというだけの法律を出して、そしてそれに対して年次計画がどういうふうになるという計画書等を出して審議してもらう、そしてあらためて設置法の中身についてまた最終的に国会に御相談をするか、政令にゆだねるかというような方法もないわけではない。いずれでも私は国会軽視にならないような方法であれば、しいてどちらがよろしくない、よろしいという問題ではないのではないかと思います。
#144
○足鹿覺君 大体この問題は別に私どもこだわっておりませんが、実情そのものがそういうふうになっておるのでありますけれども、国会との関係、その他の点について十分検討する余地があろうと思う。本日は時間もありませんし、これ以上は申し上げません。問題点としてわれわれも検討いたしますが、政府においても御検討いただきたいと思います。
 科学技術庁の長官、お入りになったようでありますので、総合的な総理府長官に対するだけの質問は若干あとへ回しまして、海洋科学技術審議会関係についてお尋ねをいたします。
 質疑を通じて最も問題になっておりますことは、海洋開発が軍事的に利用されないかという点だと思うんです。現在の審議会には防衛庁事務次官が委員として入り、関係各省の官房長で構成する、こういうふうになっております。海洋科学技術開発推進連絡会議には防衛庁の官房長が加えられておるが、新設される審議会の委員の中にはこれらの人は予定されておらず、ただ幹事会的なものに、事務的なものに協力してもらうという答弁でした、先日は。総務長官が私の直接タッチする問題ではないとの趣旨の答弁が行なわれておりますので、技術庁長官に御出席をいただいたわけでありますが、現在の審議会の委員の任命は政令で内閣総理大臣が行なうことになっておるようであります。職務は科学技術庁が行なっておる総理府の付属機関である。内閣総理大臣が総理府の長として委員を任命する以上、総務長官としても内閣総理大臣を補佐する責任があろうと思われます。したがって、委員の任命について総理を補佐し、海洋開発について軍事的な利用は一切約束しないと、こういうことをこの際御確約願いたいと思いますが、いかがでありますか。
#145
○国務大臣(西田信一君) お答え申し上げます。
 今日までございました海洋科学技術審議会のメンバーには、御指摘のとおり防衛庁事務次官も入っておりました。これは従来の海洋開発の技術は、わりあいと防衛庁と申しますか、古い軍関係でかなり技術の蓄積がございまして、その蓄積を大いに平和的に海洋開発に吸収しようと申しますか、そういった気持ちで入っておったように承知をいたしております。そこで、海洋開発に対します政府の基本的な態度でありますが、何と申しましても、海洋に依存いたしますところの水産資源あるいは鉱物資源、あるいはその他の諸資源を大いに開発をいたしまして、また、海洋エネルギーを大いにこれからこれを活用していく、あるいは海洋空間の有効利用をはかる、こういったことをはかることが、国民経済的に見まして非常に重要な課題である。こういうような考え方で従来もこの課題と取り組んでおるわけであります。したがいまして、海洋開発の技術の振興にそういう姿勢でつとめてまいりましたが、今後もその点については全く変わりはございません。昨年の十二月に国連総会で海底の平和利用に関する宣言というものが採択されました。その際にわが国もこれに賛成をいたしております。今後もこうした国際的な動きとも十分対応しながら、これを踏まえつつ平和的な方面におきますところの海洋開発を推進をしてまいりたい、こういうふうな所存でございますので、御質問の御趣旨に沿うような海洋開発をやりたいというふうにおとりくだすってけっこうであります。
#146
○足鹿覺君 私が聞かんとしているのは、防衛庁には相当技術の蓄積がある、こういう御趣旨の御発言がありました。そういうことについて、その蓄積を御活用になる、それが一つの誘発していわゆる軍事的利用につながるのではないか、そういう点が先般の委員会でも懸念されました。しかし山中総理府長官としては、これは自分の所管外であるからという御答弁であったので、あらためて私はこれを確認しておるのでありまして、私も軍事的な利用は一切しない、こういうふうにただいまの御答弁を理解してよろしいですか。
#147
○国務大臣(西田信一君) 私どもが行なおうとする海洋開発は、先ほど申し上げましたように水産資源、鉱物資源等のいろいろな資源の開発、それから海洋エネルギーの活用、あるいは海洋空間の有効利用、こういった全く平和目的な開発をやり、それを大いに国民経済に役立たせていきたい、こういった考え方でございますので、軍事的な目的を持っての海洋開発は全く考えておりません。したがいまして、もちろん、この海洋開発、いろいろ技術の振興につとめてまいりますが、これはあくまで平和利用ということに考えておりますので、軍事的利用ということを考えた海洋開発は全く考えておらないということでひとつ御了承願いたいと思います。
#148
○足鹿覺君 御明確な御答弁でありまするから先に進みます。
 問題をひとつ具体的に掘り下げてみましょう。海洋開発については、すでに海洋資源の問題に関連し、あるいは尖閣列島の問題、海洋汚染の問題等、論議をされましたが、問題はいかに一元的に海洋開発が行なわれるかという点だろうと思う。原子力に関しては原子力委員会があり、宇宙開発については宇宙開発委員会があって、しかもこれは単純の法律でできておる。委員はいずれも国会の承認を得て任命されておるわけであります。いわゆる第八条機関である。平和目的のみに限定した法制化等についてお考えになっていらっしゃいますか。
#149
○国務大臣(西田信一君) 海洋開発は原子力あるいは宇宙開発と並んで重要なわれわれはプロジェクトであると考えております。科学技術の成果を大いに駆使いたしまして、精力的に推進しなければならない国家的事業であるとも考えておるのであります。
 そこで、宇宙開発などと異なりまして、海洋開発は、これは産業のかなりの分野におきましてすでに具体的に着手されております。それぞれの所管官庁の行政対象として推進されていることは御承知のとおりだと思います。
 そこで、また最近の海洋科学技術の進歩に基づくところの新しい開発の分野につきましては、まだ十分にその方向も明らかになっていない分もございます。十分に調査審議を尽くしました上で、慎重に対処していかなければならないこの海洋開発であると考えております。したがいまして、当面はこれらの事情を十分考慮しながら開発の総合的な、ことに基本的な基礎となるような諸問題と取り組んでいかなければなりません。また、それを明らかにすることが先決であると考えておるのでございます。
 これによりまして、特に開発を推進をしなければならない分野が、はっきりとしてまいりました。そして、その推進方策がだんだん検討される段階で各方面からの御要請等も高まってまいりまして、委員会をつくることが適当であるという時期がまいりますれば、また検討してよろしいのではないかと考えておりますが、現在は各省庁にまたがりますところのこの海洋開発を、総合的に基礎的な調査検討、そして方向を定めていこう、こういうのが今日の審議会の目的でございますので、将来の問題としては検討していくべき問題かと考えております。現在は審議会で十分に基本的な問題を各般にわたりましてひとつ検討して方向を打ち出していきたい、こういう気持ちでございます。
#150
○足鹿覺君 重ねて申し上げますが、ビッグサイエンスとして非常に重視されてきました海洋開発についても、原子力なり宇宙も同様に――私の言わんとしておるところは、もっと権威の高いものにしていくべきではないかと、こういうことを申し上げておるんです。しかも、これは日本海の島根、鳥取の沖合いにおいては西日本石油開発がすでにボーリングを、大陸だなの線に沿って石油資源のボーリングを行なっておるという事実もございます。この問題について、海底生活の実験という名目で下田沖でそういう実験も行なわれておると聞いております。これは、そのこと自体は私はきわめてけっこうな問題だと思いますが、しかしいよいよボーリングを始める、海域を決定する、こういうことになりますと、農林省の所管である漁民、漁場、操業補償、海域の汚染、こういった問題がからんでくるわけなんです。したがって、原子力や宇宙の問題と違った意味において複雑多岐な性格を持つこの委員会は、非常に重要な任務を持つと思われるのであります。そういう意味から、総合調整がやはりどこで行なわれるようになるのか。今度のように第八条委員会ではなしに、まずそれで発足するというようなことではなしに、もうその段階にきておるとわれわれは思うのでありますので、総合調整なり経費の配分計画なり、もっと権限を持たせたものにしたらどうかと、こういうことを私は重ねてお尋ねを申し、御所信を承っておるのでありますが、この点はあなたの御一存ではいくまいと思いますが、よくひとつ総理府総務長官とも御相談をして御答弁を願いたいと思います。
#151
○国務大臣(西田信一君) 先生の御趣旨はよくわかるんでありますが、宇宙開発なども、その経過におきまして、やはりその前にちょうどこの審議会に相当するような検討過程を経て委員会に進んでまいっておるわけでございますが、海洋開発は確かに各省にそれぞれまたがっておりまして、総合性、斉合性というものが大事であるということはよく理解をいたしております。したがいまして、科学技術庁は全体の見積もり、調整等の立場におきましてこれらの総合的な推進をはかっておるわけでございますが、何と申しましても海洋開発はまだこれからでございまして、基礎的な、総合的方策というものの検討、これがまず第一の今日の課題であると思うのであります。そういう立場から今回審議会をつくりまして、そうして各般にまたがりまして基本的な方針をひとつ見出していこう、こういう考え方をとっておるわけでございます。もちろん、この審議会のいろいろ検討の結果というものは、科学技術庁が窓口になりまして、これを政府の立場で一括して受ける、そうしてこれをそれぞれの各省庁においてひとつ実施をしていくというような考え方をとっておるわけでございますが、それらの基本的な総合的な方策というものがまず立ちまして、そうして将来の方向がきまって、その後に委員会の要否というものは検討されていくべきじゃないだろうか、こういうふうに思うわけでございまして、いきなり行政的な権限を持つところの委員会に回すということは、経過的に見ていかがなものであろうか、こう考えております。将来の問題として検討さしていただきたいと思います。
#152
○国務大臣(山中貞則君) ただいまの開発面からする科学技術庁長官の御見解を受けまして、足鹿委員のお尋ねの中に入っておりました具体的な問題として提起されている大陸だなの油田の開発、試掘あるいはその他の海底開発に伴う水産動植物等の被害、自然環境破壊、こういうものについて、環境庁が発足いたしますと、海洋汚染防止法等を根拠として、各種環境破壊行為に対しては、環境庁長官の持つ権限として、報告を求め、協議をし、あるいは勧告をし、勧告をした場合には、その勧告を受けた大臣は環境庁長官に、勧告を受けた結果とった行為を報告をしなければなりません。そうしてそれが環境庁長官として環境保護上的確でないと判断をいたしました場合には、内閣法第六条に定める総理大臣の各省庁の長たる大臣を指揮する権限の行使を発動するための意見具申の権限を与えてございますので、それらの開発に伴う行為の環境汚染あるいは天然水産動植物等の被害については、環境庁が活発に主導権を持つことによって事前の措置が打てるものと私は信じております。
#153
○足鹿覺君 水産庁長官、いまの大臣のないしは長官の御答弁をお聞きになって、私が具体的に指摘いたしました西日本石油開発が日本海域に採掘権を得た、膨大な水域がすでにもう設定されております。水産庁は御協議を受けられましたか。また近くボーリングを開始し、海底にその施設をおろすということも具体的に進んでおります。沿岸ないし近海漁業の面から見まして、漁場の問題、漁業権の問題、業務の開始に伴う海水汚濁の問題、いろいろな問題で問題が出てくると思われます。また、将来。パイプライン設定の構想も聞いております。それを行なわれるということになりますと、もうほとんど海域全体にわたって漁場問題は大きな問題になってくると思われます。それについて水産庁としての御所見はいかがでありますか。この一点からふえんして基本方針なり、従来協協議を受けられた経緯なり、具体的に御所見があれば承りたいと思います。
#154
○政府委員(大和田啓気君) 大陸だなの石油資源の開発をめぐりまして、漁業と、いわば鉱業――マイニングの開発の調整の問題が今後とも大きな問題になるだろうと思います。で、私どもも、この件につきましては、通産省とかねてから相談をいたしまして、役所同士の基本的な方針といたしましては、通産省側では、漁業に対する公害が起こらないように、できるだけ施設について措置をする。それからさらに、万一被害が起こりました場合は適正な補償をするように企業に指導をする。私どもといたしましては、そういう両者間の調整につきまして、漁業者に対して円満に話し合いに乗るように、いわば土俵づくりについて努力するということを基本としてこの問題に対処いたしておるわけでございます。
 また、法制的な問題といたしましては、総理府長官からお答えがございましたように、先般国会で成立いたしました公害関係諸法を十全に活用いたすわけでございますが、水産だけの立場から申し上げましても、実は今国会に海洋水産資源開発促進法案というものを提案をいたしておるわけでございますが、水産資源の開発という観点から、沿岸につきましては、増養殖にとって非常に大事な海面を水産資源開発区域と指定をいたしますし、また沖合いにつきましては、重要な漁場を政令で指定をいたしまして、そこでは石油の開発等、漁業に非常な大きな影響を与えるような工事をいたします場合に、都道府県知事あるいは農林大臣に届け出をさせまして、その様子を見まして必要な勧告を都道府県知事あるいは農林大臣が行なうという形で両者間の調整をはかっていくつもりでおるわけでございます。
#155
○足鹿覺君 西田長官にいまの水産庁長官の御発言を受けてひとつもう一点だけ。今度新設をされる海洋開発審議会の委員数は二十人ということになっておりますが、現在の海洋科学技術審議会の委員数も二十人以内ということになっており、この中には水産業界代表者、海洋問題に詳しい法律学者、新聞等の論説委員であるということを聞いておりますが、現在の審議会のメンバーを見ますと、東海大学の速水さん、香川大学の農学部の大島さん、東京水産大学の佐々木さん、あるいは業界としては日本水産の中井さんというふうになっておりますけれども、いまも水産庁長官は万全を期したいというお話でありますけれども、やはり漁民関係の全国的な統一機関であるたとえば全漁連とか、そういったような実際に海で生きておる者の代表者というようなものがこれに入っておりません。で、今度の予定されておる二十名の中には、おそらく、私はそういうものが配慮されてしかるべきものであろうと思う。これは一例でありますから、必ずしも全漁連が適当であるかないかは別として、考え方としては、この海洋科学技術審議会をさらに発展的解消をされる海洋開発審議会でありますから、相当権威のある人材を吸収されると思われますが、その構想をひとつ承れれば幸いだと思います。
#156
○国務大臣(西田信一君) 海洋科学技術審議会と違いまして、今度は広範な各般の審議をいたすわけでございますので、したがって、委員の人選も大体そういう考え方に立つことになると思います。いま考えております構成メンバーを申し上げますと、海洋理工学、あるいは海洋生物学、あるいは国際法など、各分野の学識経験者、これは一例を申したわけでありますが、さらにまた実際に海洋資源の開発利用に携わる方、これは先生のおっしゃいました水産関係等もこの中に入るわけでありますが、さらに、海洋開発に非常に識見を持った言論人でありますとか、広く各界の意見を反映させる、非常に広い視点から、海洋科学全般にわたり審議するのにふさわしい識見の高い方にお願いをしたいと考えておるわけでございまして、先生の具体的にお話しになりました水産代表者というのはここで私の申し上げましたところの海洋資源の開発業務に携わる方という範疇に入るかと思います。こういう方につきましては、水産庁とも十分協議をいたしまして、適当な方にひとつお願いすることになろうかと思います。
#157
○足鹿覺君 そこで水産庁長官に伺いますが、現在の科学技術審議会よりも発展的に改組して、権威あるものに一応なるわけでありますが、いままでのような、ただ単なる海洋科学の技術じゃない、少なくとも海洋開発を審議するのだと、こういうふうな幅になってくるわけであります。したがって、問題は具体化してくるわけですね、実際に動いてくるわけです。で、いわゆる漁業関係との調整は、海に生きている者は海が生命でありますが、そういう点について私は先ほどから指摘しておりますが、どのように私の質問を受けとめて――いま長官は、農林省と水産庁との協議をして決定したいと言われますが、どういうあなたの構想でありますか、御所信のほどを明らかにしていただきたい。やっぱり漁業関係の立場の者を入れるべきであるかどうか、水産庁長官としてひとつ所見を伺いたい。
#158
○政府委員(大和田啓気君) 私どもまだ具体的な人選の御相談は進めておりませんけれども、水産業あるいは漁業関係者の立場が十分主張できるような人選ということをお願いをいたすつもりでおるわけでございます。
#159
○足鹿覺君 それでは、いま言われました点について、私は一例をあげたまででありますから、私の質問の趣旨にかなうような人選を十分にしていただきたいと思います。
 当面、山中長官、あなたが総括的な立場においでになりますが、いま私が述べたことは御了承いただいたものとして、十分御対処いただけますか。
#160
○国務大臣(山中貞則君) 私は総理府総務長官として、総理府の外局の書類の決裁は総理にかわっていたします。しかし、その人選の、この人はいけない、この人はいい、あるいはこういう人を入れろという形の発言は、これは閣僚としては対等の立場にありますので、よほどのことでない限り異論は差しはさまないで決裁をしておりますが、全部目は通しております。ときには出張等で、ちょっとおかしいじゃないか、あるいは兼職等で、どうも兼職としてふさわしくない兼職ではないか等について、二、三私が念のためにチェックをした事実もございますが、所管大臣の責任における人選について決裁をするにあたって、それに対して可否を述べることをあまりしない、書類上の決裁という立場を守っている次第でございます。
#161
○足鹿覺君 お立場はよくわかりましたが、いわゆるその進行過程においては、いろいろとまた情報も入るでしょうし、意見の交換も行なわれるであろうと思います。あなたがつんぼさじきにおられるはずはない。したがって、いま私が述べたような、いわゆる開発に伴ういろいろな海に生きる人たちの立場を具体的に代表する者が委員の中に含まれることが、この審議会の機能を果たす上から言いましても私は適切ではないか、こういう意見を申し上げておるのでありまして、あとのよって生ずるいろいろな問題は、これは環境庁その他の問題について今後処理するという御発言でありますから、これ以上は申し上げませんが、その辺の意のあるところを十分に御了承をいただいておるとするならば先に進みますが、いかがですか。
#162
○国務大臣(山中貞則君) むしろもうここで私からお願いしておきましょう、科学技術庁長官に。人選にあたっては、私のところに決裁が上がってまいりまするまでに、ただいまの水産関係者が当然入るべきであるということについては私も賛成でございますので、そのような人選方をお願いいたしておきます。
#163
○足鹿覺君 いかがですか。
#164
○国務大臣(西田信一君) 十分心得ております。
#165
○足鹿覺君 けっこうです、お忙しいところを……。
 大陸だなの開発の問題について関連をして伺いたいと思いますが、大陸だなの石油資源の問題であります。すなわち、新聞等の報道によりますと、台湾政府が沖繩の尖閣諸列島周辺の海域を含む東シナ海の大陸だなについて、米国のガルフ・オイル社に対して石油鉱区権を与えたと、そのように聞いておりますが、事実でございましょうか。
#166
○国務大臣(山中貞則君) これは沖繩担当の大臣という立場で申し上げます。外交ルートの問題は別に外務大臣にお聞き願いたいと思いますが、事実関係について申し上げれば、私の承知している限りで、その事実は存在いたしておりますが、台湾政府が与えたということよりも、正確には台湾――中華民国の政府の石油公社、実際は国営ですから同じだと思うのですが、が与えたということは聞いております。
#167
○足鹿覺君 このことは、世界におきまして海底石油開発の競争の激しさを端的にあらわしておるものだと思います。この当否なり論議は、事外交上の問題になりまするので、先日も矢山委員からるる御質問があったことは御承知のとおりでありますから、しばらくおくとしまして、尖閣諸島が沖繩に帰属することは歴史的に見て明らかであろうと私は思いますが、いかがでありますか。
#168
○国務大臣(山中貞則君) これは明治二十八年の閣議決定並びに明治二十九年の勅令によって明らかに尖閣列島は沖繩県であり、そうして石垣市であるということが明確でございます。戦後は米軍の、米国の施政権下に入りましたために、その施政権の版図が布告によって明らかにされておりますが、その米軍の施政権の版図の中にも尖閣列島は明確に緯度、経度をもって示されて入っておるわけでございまして、領土論争に関しまする限り、外務大臣の御答弁にございました、どの国とも領土問題について議論する余地はないし、議論するつもりはない、確定した日本の領土であるという点において、私も全く同感でございます。
#169
○足鹿覺君 その領土問題について私はここで議論をしておるのではありません。政府の見解をただしておるにすぎません。
 聞くところによりますと、日本石油開発――カルテックス・日石グループともいわれておるそうでありますが、琉球政府に対して鉱区権を申請しておる事実があると伝えられておりますが、事実でありますか。
#170
○国務大臣(山中貞則君) その点はちょっと聞いておりませんが、現在申請をいたしておりますのは沖繩県――現在の沖繩に居住しております者が個人で先願者として提出しておるものが一件、さらに石油資源開発株式会社が、現在施政権のある沖繩でございますために、そのダミーと申しますか、代理人としてのような形において沖繩県在住の方を申請者として立てておるものが一件、したがって、これは石油資源開発株式会社そのものでございます。さらに現地において民間人がもう一件申請をしておられますが、これは先願者と鉱区その他がダブっておりますし、先願優先の立場からはやや問題が少し権利の取得の面においてはおくれておるのではないかと思われる節がございます。
#171
○足鹿覺君 いずれにいたしましても、大陸だなの問題は、中国、台湾、沖繩、すなわち日本、こういう問題、三つの国の関係がありますし、また日本海のほうへまいりますと韓国、朝鮮民主主義共和国等の関係が出てまいります。これは矢山君が先般いろいろと外務大臣にお尋ねいたしました。私は事実関係についていま聞いておるわけでありまして、事の当否ということについてここで論争しておるのでありません。事実関係について率直な御答弁がありましたので、これは矢山委員に譲りたいと思います。
 そこで、現実の問題として、石油資源の大半を海外に依存しておるわが国が、自主開発しようとしておる自国の大陸だなに、アメリカ資本がいわゆる進出し、こともあろうに、国府側に鉱区申請をしておる事実を知ったときに、海底石油開発競争の激しさというものを私はあらためて再認識いたしました。わが国の石油資源開発の現状について同時に憂慮せざるを得ない。一方新聞を見ますと、リビアに火の手が上がったOPEC――石油輸出国機構の原油値上げ攻勢が世界の石油消費国をゆるがしておる。こういう場合に、大陸だなに対しては沿岸国がこれを探索し、その資源を開発する主権的な権利を行使すべきことはおのおのが主張しておるわけであります。国際慣習法上認められておると私は思うのでありますが、いずれにしましても、国土が狭くて陸上資源が乏しくて、しかも資源需要が急激に拡大したわが国にとって、海洋こそ残された石油資源の自主開発の場であると思います。その点については十分にこの海洋開発審議会が機能を発揮するように対処を願いたいということを申し上げるにとどめておきたいと思います。
 ところで、海洋開発問題に関連をいたしまして、海洋汚染の問題が最近わが国でもかなり問題になっておりますが、海洋汚染の防止については、公害担当大臣としての総務長官。また水産担当として農林省水産庁長官に、海洋開発との関連においてお尋ねをいたします。
 まず水産庁長官に伺いますが、あなたは先日予算委員会において委員の質問に答えて、流域別海区の汚染状況を報告なさいましたが、その中間報告なるものは一体いつ結論を出されるおつもりであり、今後いかに対処なさる御所存であるか、この機会に明らかにしていただきたいと思います。
#172
○政府委員(大和田啓気君) 私ども、海洋汚染が進みまして、漁業に相当な影響がありますので、まあ田子浦みたいな状態になりましてから染汚の防止ということを言いましてもあまり効果がありませんので、できるだけ事前に打つべき手を打とうではないかということで、昨年の九月ごろから全国にわたりましてやや警戒すべき海域についての汚染の調査をやったわけでございます。それは海面で百三十七水域、内水面で九十水域でございますが、その水質、底質及び水産動植物への重金属類の蓄積ということを調査いたしたわけでございます。まあ各県の衛生試験所その他が相当いろいろな問題で分析に追われておりますので、私どもの調査が十分予定どおりには進まないのでございますけれども、大体ことしの六、七月ぐらいまでには重金属関係の調査もでき上がりまして、全体的な鳥瞰ができるのではないかというふうに思います。その結果に従いまして、まあ第一次の行政の責任は当然都道府県知事でございますから、それぞれの海域につきまして、どういうふうに今後処するかということについて、都道府県と十分の打ち合わせをいたしたいというふうに考えております。
#173
○足鹿覺君 いずれにいたしましても、六、七月ごろまでには結論を出したいということでありますが、総務長官が今度責任者となるでありましょう環境庁の問題は、私どもは内容を精査してぜひ成立さしたいものだと、かように考えておりますが、私どもはもともと環境庁設置論者であったわけなんです、党としましては。それを私どものアイデアもある程度、党派にこだわりなく、やはり見識を持って環境庁に踏み切られた態度には敬意を表しておりますが、まあいずれにいたしましても、環境庁と農林省との、いわゆる水産関係ですね、これは非常に密接不離な問題がございますので、この点については、農林省が六、七月ごろに出すであろう問題については、今後の問題でありますが、十分御対処願えるものとして、厳重な規制措置、その他必要な措置が講ぜられるものと、かように解釈して先へ進みたいと思いますが、いかがですか。
#174
○国務大臣(山中貞則君) 環境庁が発足後も私が責任者であろうという御推測でございますが、大体それは当たらないであろうと思います。したがって、私はそれらの問題点は申し継ぎをしておきたいと思います。今度は専任大臣が、しかも閣僚の定員を一名増員してまで置かれるのでありますから、これはそのためにのみ存在する大臣として、これも私、諸外国から見ても、また国内の各種被害の立場にある陸や海から見ても、十分にその分析に耐え得る行政を発揮しなければ、法律その他の整備は全部整って、そして環境庁長官に引き継ぐわけでありますから、のんびりしておられてはこれは困るわけであります。その意味で現在の、昨年御審議いただきました、成立しました海洋汚染防止法は、国際条約の海洋油濁防止に関する国内法整備ということで、今国会の批准が進みますればアイスランドに次いで二番目に日本が加盟いたし、国内法が整ったということでありますけれども、さらにこれに加うるに廃棄物処理の規制まできちんと盛り込んで、一応海水を汚染する問題については世界で一番進んだ法律であろうと私は確信を持っておるわけでございます。ただ問題は、まだ屎尿処理その他について問題が残っております。これらについても今後それを含めながら、総合的に重要な沿岸漁業等に対する影響というものが、今後これ以上の汚染が食いとめられないために生ずることのないように、環境庁の責任において各省庁にそれらのことを勧告もできるわけでありますから、積極的な活動の期待できることを祈っている次第でございます。
#175
○足鹿覺君 海洋開発問題については、先を急ぎますからこの程度にとどめます。
 次に本法案の二項に提出されております統計職員養成所に関連をいたしまして、その背景なり、またその運用なりについて伺いたいと思います。
 これはただ単なる名目の変更では私は無意味だと思うのです。そんなことをなさるとは考えておりませんが、しかし政府の説明によりますと、研修者の対象を国なり地方の統計事務に従事している職員だけに限っていたのを、広く一般の職員にも広げる、こういうことであるようであります。ところが、最近コンピューターの発達、情報化社会の進展に伴ないまして、統計の知識及び利用方法をより多い人に研修を受けさせるのはけっこうだと思いますが、ただこれらの関係において対象を拡大しても、研究生の数なり研修体制というものが、そういうものは従来と同様であったのでは私は意味がなくなるのではないかと思う。そういう最近のコンピューターの発達や情報化社会の進展に見合うような研修体制をいかようにお考えになっておりますか。この点を明らかにしていただきたいと思います。
#176
○国務大臣(山中貞則君) 今回は内容とそれに見合う名称変更ということに重点を置きましたために、研修人員等についてはさしあたり現在の人員程度ということでありますが、しかし、内容が多目化し、養成の分野が広がるわけでありますので、当然教官等の委託その他については予算上も措置いたしまして、内容の充実した研修ができるように、さらにこれから先はもちろん、養成する職員も単に統計専門職員ばかりでない養成をはかっていくわけでありますから、これらについて予算上対処する必要人員等の確保にもつとめてまいりたいと考えておるわけでございます。
#177
○足鹿覺君 現在文部省には統計数理研究所があるし、統計技術員養成所があり、統計技術員をそれぞれ養成しております。統計研修の一元化と言いますかね、そういった見地からも、もう少し機構が私は整備されなければならない、こういうふうに、しろうとでありますけれども、まあ思うわけなんです。現在各省でそれぞれ統計実施部局を持っておりますが、行管が総合調整しているかっこうになっております。少なくとも統計職員の養成とか研修については内閣、統計局というものを所管しておられるあなたのところが元締めになるべき私は性格のものだと思う。あとで触れますが、いわゆる物価指数の問題にいたしましても重要な問題が出てくるのです。含んでいるのです。その点いかがですか。
#178
○国務大臣(山中貞則君) 私もその点は就任直後にそういう感想を持ちました。ことに総理府統計局が一番実際上の国の権威ある統計機関で、各省それぞれの、農業センサスその他の統計、各省所管の統計のものは別として、最も権威あるものとして、国の各種の施策の前提に、ことに経企庁等の景気指標、物価動向等について使われているわけでありますから、当然行管等の機構はもちろんのこと、一元化すべきであるという考えを持ったわけです。ことに外国との統計関係の接触については行政管理庁が当たるというようなことになっておりますし、ここらのところはどうも行政管理庁としてはそぐわないことではないのかと思いまして、内々の話ですが、荒木さんに、あなたのところの統計関係は私のほうに一元化して、統計事務は全部国の私のところが一番きちんとそろっておりますから、一元化された形でやったらどうでしょうかと申し上げて御相談もしたのでありますが、やはりなかなか役所の機構を、一方をひっぺがして一方に持っていくということは、今回の環境庁設立でいやというほど私も体験をいたしましたけれども、容易なことではない。かといって行政管理庁に総理府の統計局まで全部持っていくのは、これはあまりにも行管としてはもてあますだろうというような感じもいたしておりますので、これはやはり検討課題の一つであることは、私も同感でございますが、いますぐ解決できそうにないという実感を持っておるわけでございます。
#179
○足鹿覺君 なかなか官庁のなわ張りというのはめんどうですから、これ以上申しませんが、私の意見と長官の意見とまあ大体一致しておりまするので、そういう方向でこの際総合調整一元化という方向へ向かって、こういう機構改革をなさるときにはやはり一歩前進の姿勢を示していただきたい、今後も御努力を願いたいと思います。
 そこで、関連して一つ尋ねておきたいと思いますが、これは人事院でも検討しておるということでありますけれども、統計局の職員の処遇に関連をいたしまして、統計局の職員にはキーパンチャーといいますか、こういう職種がありますね。この頸肩腕症候群とかという、日本流にいうとそういうものですけれども、いわゆる職業病が出てくる、長いことやりますと。二十四歳までしか使えないと。私もコンピューター・センター等をたびたび視察しておりますが、あのガラス張りのじんあいのない、人けのない中で作業をしておる姿を見ておりますと、孤独というか、とても耐えられたものではない。ああいうところで何年も何年も生活をしておれば、一つの精神的な私は支障が出てくる。事実聞いてみますと、二年以上はなかなかむずかしいという話です。いわんやキーパンチャーにこの職業病が出てくると、こういうことになりますと、白ろう病に似たような症状だろうと思われますが、この種の疾病の現状とその対策というようなことについて、人事院等とは何か打ち合わせ、御協議、対策を練っておいでになりますかどうか、このことを関連してお尋ねしておきます。
#180
○国務大臣(山中貞則君) 人事院と協議という問題について、私はちょっと関知いたしておりませんが、しかし私も職場を見まして、単に孤独感のほかに、やはり単調な労働の繰り返し、さらにキーパンチャーの場合には指の、指先だけの非常な力を込めた作業をしているのだということはよくわかりましたし、現に労災の認定を受けた職員等もございます。
 そこで、それらの改善等についても、よく現場の管理者あるいは局長あたりとも話をしておるわけでありますが、だいぶ最近は改善をされまして、休養の時間のとり方、あるいは休養室の設定等というようなことで、改善の状態に向かいつつあるというふうに考えておるわけでございますが、一応事務当局からも補足答弁をさせます。
#181
○政府委員(関戸嘉明君) ただいま長官が御答弁申し上げましたように、キーパンチャーという職種につきましては、先生御指摘のいろいろの健康管理を当然重視しなければならないということがございまして、私どもといたしましては、一般の職員が受けます定期健康診断年二回のほかに、専門医によりますところの整形外科あるいは眼科等につきましての特別検診というものを行なっております。人事院との協議云々ということがございましたが、特別協議ということではございませんで、人事院自体がこのキーパンチャー職種につきましての災害の防止ということについて総長通達というのが出ておりますが、これにのっとりまして、私どもといたしましては、キーパンチャーの勤務時間というものにつきまして、この基準にのっとって一日、人事院は大体三百分以内という基準を出しておりますが、私どもはそれ以下で勤務をさしておりますし、また休憩時間等につきましても、人事院からの基準によりますれば、三十分ないし四十五分働いたならば、その次に十五分くらいの休憩を置きなさい、こういうような話もございまして、私どももそのとおり順守して行なっておるわけであります。
 なお、勤務環境につきましては、ただいま長官御答弁になりましたように、従来非常に環境の悪いところにおりましたけれども、四十三年に新庁舎ができまして、ただいまではキーパンチャーのおります事務室のルックス等につきましては、一般事務職員のおるところよりもずっと明るい照明度をとっておりますし、また休憩室等も設けておりますし、それから防音ということが当然考えられますので、その処置といたしましては、事務室内にじゅうたんを敷くというようなこともしていただきまして、万全を期しておるわけでございますが、今後ともこのような職業病が出ませんように、私ども常に健康管理を進めていきたい、このように考えております。
#182
○足鹿覺君 いわゆるキーパンチャー等が疾病を起こす頸肩腕症候群というものの実態をお調べになったことがありますか。現在はどの程度のものなんですか。
#183
○政府委員(関戸嘉明君) 統計局におきましては、職員からどうもそのような故障があるということで、自分のかかりました医者の診断書をもちまして当局のほうへ持ってきた者が、昨年で大体二十名ばかりいたのでございますが、なおよく統計局の診療室におきます精細な健康診断を受けまして、大体これは必ずしも頸肩腕症候群と認定はできないというようなことになりまして、結局これは公務に起因するものだという主張もございますので、私どもといたしましては、職員の健康の問題でございますので、積極的にそういった健康管理という面からいたしまして、第三者の労働衛生センターというところに診断を仰ぐという処置をとりまして、その処置に応じた者は四名でございました。
 そういう状態で、その四名につきましては、ただいま労働衛生センターからの報告によりますと、いずれも公務に基因する特別の疾病とは認められない。ただ一名につきまして多少の疑問があるが、なお将来の健康を管理すればいずれか決着がつくであろう。こういうようなことで、大多数の、二十名ばかりが自訴をしてまいりましたけれども、大半におきましてはそういうような第三者の診断を受けておるというのが実情でございます。
#184
○足鹿覺君 情報化社会に適応して生ずるかような疾病対策については、またときをあらためまして、厚生省その他等に質問の機会もあろうと思いますので、これ以上申し上げることを省略いたします。
 ところで、総理府統計局で作成しておられます消費者物価指数の問題についてお尋ねをいたしますが、国民がはだで感じておる物価の動きというものを正しく反映しておらないというのが国民の実感であろうと思うのです。これは物価指数の中に住宅の購入費の経費が加えられていないとか、耐久消費財の品質の変化を指数に織り込んでいないとか、あるいは物価指数の品質のウエート、消費構造の変化に応じてもっとひんぱんに変えなければならないとか、いろいろいわれておることは御承知のとおりであろうと思います。ところが、このような社会経済の急激な変化に即応しない消費者物価指数を五年ごとに改定作業が行なわれるということは、私は矛盾ではないかと思うのですが、昭和四十五年を基準時として、いわゆる家計支出の動きをとらえ、指数をつくり直すとか、そういうことになっておると聞いておりますが、そういう十分なる対策は進められておりますか。
#185
○国務大臣(山中貞則君) まず、五ヵ年に一ぺんという問題ですが、これは確かに問題がありますので、一応形式は行管長官より統計審議会に諮問という形で、五ヵ年に一ぺんということをどうするかという諮問はいたしておりますが、私の考えではもう少し、いまおっしゃったような時代の流れという、生活態様が急速に変わりつつありますから、毎年というのはやはり無理だと思うのですけれども、縮めたいと思うのです。さらに、ことしはちょうど五年目に当たりますので、ただいま言われましたようなことを念頭に置いて、現在三百六十四品目でございますが、これを四百品目ぐらいに広げる作業を昨年から開始させております。その中には、たとえばただいま例をあげられました問題について言えば、持ち家についてどうするかという問題をいま研究させております。これは取り入れるつもりでおります。ところが、持ち家の場合に、外国もそれぞれ対象にしておるところを取り上げてみますと、特色がございまして、アメリカはアメリカらしく購入価格そのものずばりを対象に取り上げる。あるいはイギリスはこれを借家であったならばという置きかえ方式をとっておる。ドイツは償却法をとっておるというようなことで、いずれもやはり理論的にも現実的にも一長一短といいますか、参考にすべき態様でありまして、まあ大体その三つの形が典型的なものだと思うのですが、日本の場合にはどれをとるのが正しいか、あるいは実態に合うか、これらについて結論を出すべく努力をいたしております。
 さらに耐久消費財等の態様についても、テレビ等については白黒でありましたけれども、現在のカラーテレビの普及率等から勘案すれば、もうカラーテレビというものをやはり対象品目にあげるべきときがきておるということで、やはりカラーテレビ等も取り入れるということでいま作業をいたしておりますが、おおむね五年目に幸い当たっておりますので、今回の改定の結果は、国民の生活の環境の実態に即したものに近いものになり得るであろうということをいま考えて準備しておるところでございます。
#186
○足鹿覺君 いわゆる物価指数は五年目ごとでは十分時勢の流れを反映しないという点については同感だと。これを一年ごとは無理であるけれども、短縮したい、こういう方針で具体的な品目の例示もされ、検討項目も明らかにされましたので、しつこくは申し上げませんが、物価指数は、昭和三十五年を基準時として三百三十二品目であったものが、四十年を基準時としたときに三百六十四品目、ただいま長官がおっしゃったとおりになった。そのときのことを思い返してみると、追加されたものは何かというと、即席ラーメン、チーズ、レタス、カリフラワー、マヨネーズ、バナナ、即席コーヒー。外食関係についてはかけうどん、ラーメン、カレーライス、親子どんぶり、コーヒ、住居関係として大工の手間賃、電気掃除機、プロパンガス、そのほかのものとしては婦人ウールの着尺地、辞典、珠算月謝などであります。あまりにもずれておるのですよ。このとき品目から落としたものは何かというと、調べてみますと、ウズラ豆、ゴマ、子供のげた、虫下しなんというものがあるのですよ。これでは長官もよく、これ以上は申し上げません、御存じのとおりでありますから。昭和四十五年を基準時とした場合には、相当思い切った、実態を反映するように、やはり勇断を示してもらいたい。期待をいたすと同時に、強く要請いたしておきますが、これらを織り込んだ場合に一つ問題があるのは、物価指数が高く出ると、佐藤内閣としては物価が上がったと、こういうことになると政治的に困る、与党内からも反対の声があるというふうに聞いておりますけれども、やはり統計行政というものはあまり政治に支配されたり利用されては、いわゆる悪用といいますか――善用してもらわなければならぬわけですけれども、いわゆる党利党略の具になるようなことは厳に慎むべきことは言うまでもありませんが、いわゆる政治的なそういうことに顧慮なく、断固として初心を貫いてもらいたい。特に最近、和服ブームがまたリバイバルで相当ありますので、その辺もあわせて御検討をお願いいたしておきたい、かように思いますが、この点について御所見があれば承りたいと思います。
 なお、上昇率の高い書籍、雑誌等が入っておりません。自動車、カラーテレビ――カラーテレビはおっしゃいましたが、自動車は入りますか、こうした点がやはり問題になると思うのです。特に調査方法についても、指数の中には、五年ないし十年に一度しか買わない耐久消費財、ことに電気製品のような大量生産でコストが下がり、価格も値下がりぎみの品目がかなり入っておりまして、毎月の物価指数を低目にあらわしておるやに思われます。したがいまして、統計の調査方法等についても十分に配慮されることを私は期待いたしますが、御所見を伺っておきたいと思います。
#187
○国務大臣(山中貞則君) これはどうも自民党から反対があるとかなんとか、いろいろ佐藤内閣の物価政策が破綻するとかという、そういう統計の指標のつくり方は全く考えておりません。そんなことをやってみたところで、昭和四十五年だって当初の見通しより大幅に上回ってしまったわけですから、現実は現実です。したがって、統計局としては、家計調査というものが一番国民の生活の実態をあらわしているわけですから、家計調査というものを前提にして今回はそれに合うものを取り上げていきたいと考えておるわけです。雑誌はいままでも入っておると思うのですが、いまおあげになったような自動車等も今回は当然入ってくることになります。恣意的に統計指標を作成するつもりはありません。ただし、和服ブームに伴う着物購入費、それはちょっといままで考えて対象とはしておりませんでしたが、はたしてそういうことにできますかどうか、悟るところがありましたので、足鹿覺先生のお話でいろいろと御教示あずかりました。ひとつ検討して、なるべく入れるようにいたします。
#188
○足鹿覺君 あとでもう少しばかり総理府関係の総括は、締めくくりをいたしたいと思いますが、幸いお忙しいところを外務大臣が御出席のようでありますので、ここで中断をいたしまして、矢山委員のほうにバトンをタッチいたし、あとでまた引き続きこのあと質問をさせていただきたいと思います。
#189
○矢山有作君 実は私はきょうは外務大臣に御出席を願って、先般中国近海の大陸だなの開発の問題その他等々で、大臣の出席の時間の都合もあり、十分に具体的な詰めのできてない点があったわけであります。そういうところから十六日以降におきましても大臣の出席を要求いたしておりました。ところが昨日の段階で、本日は大臣がどうしても出席できぬというような問題をめぐって、私から考えるならば、国会と政府のあり方について重大な問題が外務省の一役人から提起をされておるように思いますので、このままこの問題を見過ごしにして委員会質疑を続けてみましても、ただ通り一ぺんの委員会の質疑だけ済まして、これを切り抜けさえすれば、あとは自分たちの思うようになるのだという、かつての小林発言にも通ずるような問題をかかえておるわけでありますから、本論の質疑に入るわけにまいりません。
 そこでまず外務大臣にお尋ねをしておきたいのですが、外務大臣は一体国会と政府の関係というものを、どういうふうに理解しておられるのかということであります。
#190
○国務大臣(愛知揆一君) まず最初に私からひとつおわびを申し上げたいと思うんですけれども、昨日夕刻からと承知いたしておりますが、たいへん申しわけない行き違いと申しますか、外務省のほうの至らざる言動等によりまして、たいへん御迷惑をかけましたことがございましたことを私として心からおわびを申し上げます。
 そういうことからただいまのようなお尋ねが出た次第かと存じますけれども、私といたしましては、政府として、いわゆる議会主義と申しますか、国会を国権の最高機関として政治の運営をやっていかなければならぬ、その考えに徹しているつもりでございますが、たまたま、いま申し上げましたようなことで、たいへんな御迷惑をかけ、まことに遺憾千万であると、かように存じておる次第でございます。
#191
○矢山有作君 次はね、私はきのうからのいろいろな状況の経過を見て、政府委員室というのは一体どういう役割りを果たすところなのか、どういう位置づけを持っておると理解したらいいかわからなくなったわけでありますが、政府委員室の位置づけなり役割りというものを、外務省でどう理解しておられるか、大臣から承りたい。
#192
○国務大臣(愛知揆一君) この点もかねがね私もたいへん心を配っておるつもりですが、率直に言いまして、なかなかうまく動かない、これをぜひ改善したいと思っておりますが、御承知のように外務省においては、通称のことばですが、国会班というものを置きまして。官房の総務参事官がこれを統括いたしているわけでございます。同時になかなかいま、言いわけがましくなって、そういうことあまり申し上げたくないわけなんですけれども、非常に外交の相手方が多くなりました関係で、その日その日が目まぐるしく動くようなことがあって、政府委員室あるいは国会班に的確に常時コンピューター的にきちんきちんと連絡がとれなかったことがある。そういうことが、先ほど申しましたようなたいへんな不始末をでかした原因である。この点は深く考えまして、そういう点がないように根本的に考えていかなければならない、これを痛感いたしておる次第でございます。
#193
○矢山有作君 具体的にお話しを申し上げぬと、どういうことであったかということがわからぬと思うので、具体的に事柄の経過というものを申し上げたいと思うのです。
 委員会が開かれ、質問者がきまってまいりますというと、必ず政府委員室のほうから大臣の出席要求の有無なり質問要旨をいってくれということで連絡があります。私は委員部を通じて大臣の出席を要求したわけです。委員部から外務省の政府委員室に、私の大臣出席要求を伝えたようであります。そうしたところが、秘書官、これはもう名前を言ってもいいと思うのですが、名簿には大臣官房の書記官ということで載っております村岡邦男氏のほうから政府委員室に対して、本日の委員会に大臣は出席できないという返事があったようであります。なぜ出席できないのかという、理由を明らかにしなければとうていそのままで済む話ではありませんから、おそらく常識として、外務省の政府委員室の人は、どういう理由で出席できないのかということを聞いたと思います。ここは、私は外務省の政府委員室の人から直接話を聞いておりませんから、私の推察です。ところがそれに対して、大臣の出席できない理由を言う必要はないという村岡書記官の回答であったようであります。そこで政府委員室の担当官は困って、内閣委員部に、そういうことなので、大臣の出席を要求するのなら内閣委員部のほうから交渉してもらわなければやむを得ぬという事態になったことを伝えただろうと思います。内閣委員部の担当者が村岡書記官に電話をいたしました。そうして出席を求めましたところが、出席はできない。出席できない理由は何かと言ったら、理由は言う必要はないという、これが一つであります。
 それからもう一つは、外務委員会ですら一人の委員の質問時間は大体三十分程度なんだ、そうそう内閣委員会に外務大臣が出席はできない、こういう意味のことを言ったようであります。それが第二点。それから第三点は、たまたま出席要求をしておったのが私であります。しかも、十六日の委員会で外務大臣に対する質問をまだ保留をしておりましたから、それに対して村岡書記官のほうは、矢山委員の質問に対しては一時間から外務大臣はすでに出ておる。したがってこれ以上出る必要はない。こういう意味のことを言ったようであります。このことを考えてみると、これはまさに一秘書官、一書記官が国会審議に容喙をしたことである。しかも国会審議をさせまいという態度が露骨に出ておるわけであります。この経緯をはたして外務大臣が知っておったのかどうか、これが一つ問題であると思うのです。外務大臣に秘書官が私の出席要求を連絡をし、そしてそういう回答をしろということを外務大臣が秘書官に言っておるとするならば、私は外務大臣の責任は許されないことであるし、外務大臣に何らの連絡なしに、秘書官が自分の独断でそういう返答をしたとするならば、これは一秘書官として、はたして許されることなのかどうなのか。
 政党政治といいながら、大臣は政党政治という名前の上で踊っておる単なるサル芝居のサルであって、おぜん立てを全部して動かしておるのは官僚であるということになるだろうと思うのです。こういうことをいかに与党としても見過ごしにしておって国会の立場が成り立つのかどうか、これは私はたいへんな問題であろうと思うのであります。したがって、一議員の出席要求に対して不都合な回答をしたから云々ということで私は問題にしておるのではありません。国会と政府のあり方、この基本的な問題に対して、いわゆる官僚の認識にとんでもない誤りがある。官僚の思想の中に国会を全く無視した考え方があるということを私は問題にしておるのであります。こういう情勢が続いた場合に、私どもは戦前のような官僚的な国家、警察的な国家あるいはまた、いまやかましく言われておるような官僚と軍部と結託をし、財界と結託したような、そういう国が再び出てくるんじゃないか、そういう方向に日本がいっておるんじゃないか。そのこととも私どもは結びついて厳にこういう姿勢を正していくという努力が必要であろうと思うんです。これを抜きにしておいて国会の場でどんなに論議をしてみたところで、それは形骸化された論議であり、何ら私は国政の進歩にも発展にもならないだろうと思います。こういう点で、私はその間の経緯をいま申し上げましたから、大臣の御感想なり、大臣の決意を承りたいんです。
#194
○国務大臣(愛知揆一君) 一々その事柄をあげてお尋ねで、私はそういう点におきまして、冒頭から申し上げておるように、たいへん私どものやり方といいますか、言動が適当でなかったということについてはひたすら遺憾に思っている次第であります。私がこうこういう理由をあげて出席を拒否しているというようなぐあいにお取りになられると、私としては非常に――同時に私の考えではございませんので、その点はまず第一に御理解いただきたいと思います。
 それから、実は先ほどもちょっと申し上げましたが、一々事例を申し上げませんけれども、本日も実は相当一ぱいに日程が詰まりまして、もちろん国会に優先的に行動しなければならぬわけでございますから、そのとおりにやっておるつもりでありますけれども、きょうもただいままでに至りますまで、それからこれからも、ちょっとこれは内容を申し上げることをはばからしていただきたいと思いますけれども、できるならば差し迫った案件でもって、外国の使臣と少し話を詰めてみたいと思っておったこともございますけれども、これはまあ夜でも、あるいは明早朝でもよろしゅうございますから、こちらのほうもこういう事情が――私としてはつい先ほど、率直に申しまして、その経緯を承知したわけですから、これはたいへんなことと思いまして、そのほうはキャンセルいたしまして、こちらへ伺ったようなわけでございます。それならば、おまえは知らなかったとして、こうこういうやつがけしからぬではないか、これはまたそのとおりであると思いますが、それについては、私がそういう意味では監督の責任者でございますから、その責任者の立場に立ちまして、重々ただいまのお示しのございましたことを体しまして、私としては十分今後の行動等につきまして善処をいたすべきことであると、かように存じております。
#195
○矢山有作君 外務大臣、私どもは決してあなたの公的な仕事というものを無視して出席要求しておるんじゃないのです。たとえば私個人に関して言うならば、十六日の質問で残しておるわけですから、十八日にやりたいというのは、質問をやっておる者としては当然でありましょう。十八日に要求いたしましたが、これはあなたのほうに公務がある、いろいろその他の委員会もあるというお話がありましたから、それではけっこうですと言っているはずです。したがって、私どもは事理をはっきりさしてもらって、こういうぐあいで出席ができないんだとおっしゃっていただけば、あくまでも私どもは国会審議優先の立場をとってはおりますけれども、できるだけ大臣のお仕事に、特に対外的な仕事の場合には差しつかえないように私どもにしても考えておるつもりであります。それがただいま申し上げましたような秘書官の態度というのは、これは私は一秘書官の問題でなしに、外務省にある国会に対する見方、国会に対する空気じゃないかと思うんです。しかも、これが大臣官房書記官であり、秘書官であるということになると、常識的に考えて、外務省における要するにエリート的なコースを歩んでいる人物でしょう。こういう人物が将来の日本の外務省の幹部として、しかも外交の責任者となっていく、私はそのことがおそろしいというのです。そういう考え方を持った者が外務省の幹部になり、日本の外交を背負っていく、そういう地位になる、そのことが私は非常におそろしいことだと思うのです。そういう点では、あなたは外務省の最高責任者として、今後外務省の職員に対する私は国会との関係、あるいは議会制民主主義をあなた方が強調されるのであるならば、それに対する理解を深める努力を私はされる必要があるのじゃないかと思います。しかも、私は腹に据えかねるのは、昨日そういう経過をたどって、そうして私が、それではその秘書官の言動というのはけしからぬではないかと、それこそまさに国会と政府との関係においてたいへんな問題であるということで、そういう意味のことを言った。おそらくそれが伝わったのでありましょう。きのうの夕方になって、実はこういう日程で出席できないということを、私のところに政府委員室から言ってまいりました。十時から十二時までは参議院の外務委員会、十二時から十四時三十分までは宮中午さんでエチオピア、豪州、タンザニア各大使と会うのだ、十五時から十六時三十分まではネパール大使との会談、十六時三十分から十七時三十分まではシンガポール大使との会談がある、こういうぐあいですからお許し願いたい、こう言ってきたのです。なぜ私はこれを最初におっしゃらぬのかというのです。政府委員室に対し、あるいは内閣の委員部に対して、出席できない理由を言う必要はないと言っておいて、問題がこれはたいへんなことに発展しそうだということになったらこういうことを言ってくる。そうして私は、それは承っておきましょうと、こう言っておきました。そうしたらけさの段階になって、大臣に何とか都合をつけてもらって十六時から出席させますから質疑を続けてくださいと、こう言う。このようなかってなことができますか。実に私は軽率だと思うし、一体外務官僚というのは何を考えておるのか、私はその真意を疑うのです。きのうの段階でそこまで問題がいっておるなら、そうしてこれだけ混乱をし出したのなら、度胸をきめて、きょう何も大臣が出席なさる必要はない。それを問題が混乱し出すと、いまあなたが出席しておられるように、こういうふうな何とか都合をつけて出席するのだと、こう言う。私はこれは実に外務省のあり方としては問題があるのじゃないかと思いますね。
 で、私は、したがってこういうようなおざなりの、便宜的な、しかも国会の存在というものを全く無視したような空気の中であなたと幾ら議論をしてみたところで、この問題の決着がつかない限りは私は単なるお芝居のような気がしますから、私はきょうはやる気がいたしません。ただ、この問題はすでに議運の段階に上げてありますから、私はきょうも言っておきましたが、これはただ単なる遺憾でありますとか、すみませんということでは私は処理できない問題だと思います。ここまで問題が発展した以上は、私は外務省として具体的にどう処理するのかという方針をきちっと出していただきたいと思います。そのことはきょう議運の理事懇談会ではっきり、官房長に出席をしていただいて申し上げておりますから、その問題が決着がつきまして、あらためて私は機会を持って外務大臣にお聞きしたいことはお聞きし、あなたから真摯な御答弁をいただき、お互いに日本の外交というものをまじめな気持ちで考えていく努力をしていきたいと思います。
#196
○政府委員(愛知揆一君) 先ほどからるる申し上げておりますが、まあ要するに私といたしましての真意が通じないようなことになりましたことを非常に遺憾といたしますし、また、こういうことになりまして非常な問題が起こりましたことについて、私としても非常に遺憾であり、残念に感ずる次第であります。
 なお、先ほど申し上げたように、議運におけるいろいろの御論議等についても、十分ひとつ私も検討させていただいて善処いたしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたしたいと思います。
#197
○足鹿覺君 総理府長官に最後のお尋ねをいたします。
 私もくたびれておりますから、あなたも同様と思いますが、おつき合い願いたいと思います。総理府の機構の問題についてこの際若干意見を交えながらお尋ねをしてみたいと思う。
 現在の総理府の機構を見ますと、多くの外局あるいは審議会あるいは対策本部、今度ようやく環境庁で公害関係が持たれるというようなことでありますが、その間における非常な努力を私どもはされておったということを知っております。また宮内庁のごとき、今日いずれの省庁にも属さないような困難な業務を執行している機関があり、経済企画庁、行政管理庁、科学技術庁のごとき調整機能を果たす機関がある。それかと思うと、北海道開発庁のような業務官庁が混在している。昨年私どもは北海道を国政調査に参りましたが、あれを見ますと、実際上は建設省ですね。一部運輸省の港湾関係がこれに混在しておるというものです。これはかつて社会党に属する田中知事が北海道知事に三選をされたときに、いろいろないきさつから設けられた業務官庁でありまして、二重行政のそしりは免れませんが、そのことの当否をここでいま論じようとは思いません。防衛庁のようなまた軍事的、政治的問題を含んだものも一時は混在しておりました。こういうことについて、環境庁を総理府から外局に離され、先ほどのお話によりますと、自分はそれをやらぬであろう、こういう確かな御発言があったと思いますが、これは予想であろうと思うのです。この困難な仕事を一体だれがやられるかについては、私どもには私どもの見解もあり、意見もありますが、長官の御意向はそういう御意向だと承っておきますが、こういう複雑多岐にわたる調整機能から業務官庁あるいは特別の宮内庁関係というような困難なものまで全部あなたのところにきておる。災害対策本部のごときは、参事官といっても各省庁の課長クラスと対等で話のできないような参事官が主宰をしておる。さだめし運用には苦労をされると、私は災害対策をやっているときに想像いたしました。こういう状態に対して、もとの総理府長官から、現在は国務大臣としてのいわゆる立場に改組されたわけであります。もとの総理府長官という時代の姿がそのまま継承されておる。このような複雑多岐な問題に対してどのような対処をされようとしておられますか。ひとつこの際御所見を承っておきたいと思います。
#198
○国務大臣(山中貞則君) 総理府の場合には、官庁職員録で内閣総理大臣佐藤榮作、そうしてその次に私ということで、はなはだ不愉快な役所でありますが、しかし、それは冗談といたしまして、要するに総理府たる役所はどういう役所なんだという問題が基本的にあると思います。その意味では御指摘のように、閣僚を増員して国務大臣を充てたということにおいて、完全に総理府の所在と意義と価値が変わらなければならないと私は思うのです。就任以来、私は実質上そういうことを実行するためにやってきたつもりであります。一例をあげられました災害対策本部等についても、私が中央防災会議の事務局長という形に国務大臣がなっていて、構成メンバーは各省の事務次官という変な形でございましたので、これは総務副長官というものを充てるようにいたしまして、政令を改正いたしたわけでありますが、一例でありますけれども、私は基本的に総理府は、いままで各省庁の専管で、他の省との関係でまずい問題の調整等の機関であったような感じがいたします。ことに審議室中心にそのような雑務が多うございました。しかしながら、今日の時点においては、総理府は内閣総理大臣たる立場の閣僚が統率し総理する、政治家たる総理大臣たるものが国政の基本方針というものを示して、それを実行に移す役所であるというふうに一歩前進しなければならぬ、あるいは換骨脱胎すべきであると考えたわけであります。でありますので、いままでは各省庁間で話がつかない問題とか、あるいは話がつきそうにないから総理府に上げておけとかというような形で、各種審議会とか各種協議会とかいうものが一ぱいございますけれども、これらは総理府が預かっております以上は、これから総理大臣の政治の基本的な姿勢を打ち出して、それを各省庁に実行せしめる役所という形に主体性をつくり変えていかなければならないと考えているわけでございます。
 これは単にことばの遊びではございませんで、事実上、就任以来そのようなつもりで取り組んでまいっておるわけでございます。特殊なものとしては、公害対策本部的な産婆さんをやり、緊急機動隊みたいな形に結局なったわけでありますが、そういうものは臨時的なものとして例外でありますが、恒久的に総理府の機構として今後運営されていくべきものは、総理府専管の恩給その他の問題は別にして、やはり各省庁に対して、総理府がかくあるべきだ、あるいは行政の分野についてこのような方向に各省庁が行うべきだということを、総理府がそれを具体的な行動として内政面において主導権を持って推進していくという役所でなければならぬと考えます。そのために私になりまして、各省庁からの人事交流等については十分にその任に耐え得るものであることを確認をし、場合によってはクレームをつけたりなどもいたしまして、最近非常に充実もいたしてまいっておると私は考えておりますが、そのような新しい使命を与えられた総理府というものが、どうしても今日の複雑多岐にわたる行政の元締めとしてその価値を発揮しなければならないということを、国民のためにそうあるべきであるということを考えておる次第でございます。
#199
○足鹿覺君 御所見を承って、いままでの実績なり今後の構想なりについてはわからぬわけではありませんが、重ねて伺っておきますが、たとえば先般、臨調の答申が出た。「総理府本府の総合調整機能ならびに行政管理庁の組織管理および行政監察の機能を強化し、かつ、その結果を内閣の政策決定、予算編成等に反映させるため、総理府本府と行政管理庁を統合して新たに総務庁を設ける。」という構想が一ぺん打ち出されましたね。
 一方、昨年の秋ごろだったと思いますが、自民党の行政調査会が、公害、交通、物価など各省庁間にまたがる問題に対処するため、総理府の一部、行管、経企庁を統合した総合企画庁構想をぶち上げております。いまはなき川島さんも一役買っていろいろな意見を述べられております。その成り行きを地下から見守ってござるかもしれませんが、とにかく総理府の機構がどうであろうと、そこに働く職員というものは、よく新聞種になると、どうなるのか、うちの官庁というものはという、そういう気持ちは私はあると思うのですね。ほかの定着した官庁と違って、自分の職場機構というものについて何か常に不安というと言い過ぎでありますけれども、落ちつきを持たない、実現するかしないかわけのわからない機構改革がぽんぽんと勢いよく上がっていく、相当の神経を使っておるのではないか、そういうふうに私は見ておるわけであります。こういう考え方からいたしますと、一体総務長官は、今後総理府をどうされていくつもりか、ここらで山中構想なるものを相当期間長官として実績をあげられたわけでありますから、この際何らかの――ここで承らなくてもけっこうです。そう軽々にこれは結論が出るわけのものではありませんが、少なくとも私はあなた自身の今日までの実績の上に立って出されてしかるべきではないか。そしていつもこのぽんぽんぽんぽんいろいろなものが出ていくというものについて、それらも一理屈はあるわけです。その利害得失、あなたの経験、展望、そういったものをよく勘案なさって、ひとつ山中構想というようなものを中心に見解をまとめられる必要があると思いますが、必要があるという、大体、これではいかぬ、何とかしなければならぬという、御努力になった経過から踏まえて、今後いつごろまでにそういう構想を御検討になりますか。その辺はもう少し重ねて、いまの御答弁ではちょっと抽象的で実態に触れていない感じがいたしますので、重ねて……。
#200
○国務大臣(山中貞則君) 参議院内閣委員会においては慎重にものを言おうというつもりでいまおりますので、せっかくの御期待に沿いかねる答弁になるかと思います。しかし、これは事私自身の構想を離れて、そういうことでなくて、総理府という役所はいかにあるべきか、逆に言うと、現在の国の行政機構のあり方というものはこのままでよろしいかという問題の提起だと受けとめて問題を進めてみたいと思いますが、確かにそういうような勧告あるいは党の構想等がございました。さらにまた、古くは編成権を内閣にというような意見、内閣というのは正確でありませんが、いまで言えば総理府にというようなことになるのでありましょうか、そういうような見解等も過去にあったわけであります。しかしながら、いずれにしてもその求めるところは、この複雑多岐な社会情勢に対処して、たとえば交通でも運輸とかあるいは海上とか、あるいは鉄道、自動車、そういうもの全体でありますから、各役所にまたがり、生産面では通産省にまたがる。したがって交通対策本部は総理府がこれをあずかって、全体を展望しながらやっていくというふうに、一例ではありますが、全部そういう形にいまなっているわけであります。そこで、国家公務員の給与担当大臣でございますが、しかしながら、国家公務員のあり方、定数という問題等については、これは行管の問題であるというような問題なんかも、人事院の独立が別個にあるとしても、これなどもはたしてそれでよろしいかどうか。やはり給与担当は同時に国家公務員の定数、機構、人事、そういうもの等と一体のものであるべきだとも思いますし、よその役所のことにあまり例をあげたくありませんので、これ以上は申しませんが、総理府本府の仕事というものはいま少しく独自のものがあってしかるべきだと思うわけであります。
 そのためにはまず、先ほど総理府の職員の人たちも落ちつかないだろうというお話もあります。確かに各省庁から、かつての官邸の中にありました時代と同じように、出向しては帰り出向しては帰りする慣例がございました。はたして普通の省の事務次官である副長官等も、総理府の役人の中からなれるのかなれないのかというようなことすら疑問であるというようなことでありましたが、私が先般人事異動を行ないまして、今後は総理府もはえ抜きの職員というものが、職員の最高の地位である事務次官の地位に能力のある者は上がっていけるんだということで人事の刷新を行なったわけであります。その意味で、総理府において適材適所の人事、自分たちの将来ということで、総理府できっすいのはえ抜きの職員たちがこれから職務に精励してくれるのではないかという希望が持てたような気がいたします。これの一つの立証になるかと思いますが、高級職公務員の試験に合格した者の希望する役所というものが、残念ながら過去の総理府は非常に低いランクでありましたけれども、ことしの採用に対してはそれがずいぶん、人事課長がどういうわけでありましょうかと言ってまいりましたが、非常に世間と申しますか、そういう大学卒の諸君が総理府のあり方についてそれなりのイメージを抱いてくれつつあるように思ってうれしかった次第です。
 しかしながら、今日の体制ではまだその方針が完全に役所の体制として確立されているとは思いません。できるならば、現在の公害対策本部が総理を長として私が副本部長で、そうして担当大臣であるという形のもとに、総理が内閣法第六条の閣議の決定を経て示される方針に従って各省大臣を指揮する権限というものが、総理府そのものの権限として総理府設置の前提となり得れば、総理府という役所はもっと大きな存在の役所になり得るのではないかと考えるわけでありますが、これらのところはまた、内閣官房長官というものの存在のあり方いかんという問題とも関連いたしてまいりまして、なかなか分別しにくいところでありますが、公害対策本部をあずかってみて、総理の閣僚を指揮するという権限を背景に持って行なうことが、困難であっても、どのように強力なものであるかを体験をいたしました。そのためには今後総理府のあり方等について、総理も含めて、総理自身の、だれが総理になられても、内政の問題については総理府というものが、各省庁の大臣より上だとは申しませんが、並列であっても、総理の命を受けて各省庁の大臣に対して総理の権限を行使できるような役所になり得れば、単に予算編成権を取り上げる取り上げないという、そういうささたる問題でない。基本的な行政のあり方がいわゆる政治姿勢というものと一体となって展開され得るのではないかと考えます。
 しかし、これは私自身の現在まで一年余り体験をいたしてまいりましたその感想から申し上げておるわけでございまして、ちょっと唐突の質問でございますので、山中構想というものは目下持ち合わせていない、山中感想を申し述べさしていただいたということにとどめたいと思います。
#201
○足鹿覺君 ひとつ具体的に掘り下げてみましょう。現在総理府本府に審議室がある。ここでは各行政機関の事務連絡、他の行政機関の所掌に属しない事務のうちの行政施策に関するものの調査、企画、立案を行なっている。先ほど官房長官との関係も長官みずからも指摘されましたが、一例をあげますと、内閣官房には同じく内閣審議室がある。内閣調査室というものがある。そうしてこの間も出版物の点で問題になったところがある。そこで内閣審議室の場合は、閣議にかかる重要事項に関する総合調整その他行政各部の施策に関する統一保持上必要な総合調整を行なう。内閣調査室は・内閣の重要政策に関する情報の収集及び調査を行なうこととなっておる。こういうふうに私は理解をいたしております。誤っておれば別でありますが、一説には閣議等の問題については参事官室なるものがあって、そこで行なうのだという説もありますが、いずれにいたしましても、総理府本府と内閣官房とダブったものが、人事においても兼務している者がある。これはお認めになろうと思います、これに明らかでありますから。そこで、総理府本府に広報室もある。ところが総理府本府の審議室なり広報室と、内閣官房にある内閣審議室と内閣調査室が、どういう仕事を分担しておるのかということが私どもよくわからない。あらゆる角度から考えて見ましても、具体的な業務というものを、どういうふうに理解したらよろしいのでしょうか、その点ひとつ伺いたい。
#202
○国務大臣(山中貞則君) 俗称二足のわらじというのがありますが、内閣審議室長、そして私のところの審議室長、ここにすわっておりますが、二足のわらじでございます。しかしながら、これは当初総務長官というものが大臣でもありませんでしたし、〇・五大臣といわれた時代もあったわけですが、それから逐次総理府自体の仕事が、分野が明確になりつつありまして、現在では審議室内の仕事は八割総理府ということに大体なろうかと思います。さらに、内閣調査室の仕事については私は関知いたしておりませんが、総理府の広報においては情報収集等はいたしておりません。これは、広報並びに世論調査というようなもの等はいたしておりますが、いわゆる情報収集的な活動という分野は総理府にはないということで、その点は明確に分かれているわけでございます。
#203
○足鹿覺君 少し具体的な面を明らかにされましたが、たとえば、内閣官房の内閣審議室長が総理府の審議室長を兼ねておる、(兼)となっておるのがあるのですね。これは青鹿さんとかいう人が兼務になっておりますね。そこで世論調査をやっておるというただいまお話もありましたが、官房調査室でもやっておるんですね、世論調査らしきものをやっておる。それから、委託団体がたくさんあるんですね、委託団体が。委託事項も、この間問題になった内外情勢調査会というものの予算は、四十五年度が五千六百八十五万二千円ということになっており、四十六年では五千九百二十五万二千円ということになっておりまして、聞くところによりますと、内閣調査室に同居しておる、内外情勢調査会のメンバーが内閣調査室に同居しておるという話もありますが、何人ぐらい、この内外調査会というものはメンバーがあり、どういうところに事務所を持っており、そして事実伝えられておるような内閣調査室に入居、同室しておるということがほんとうかうそか、その点を明らかにしていただきたい。
#204
○説明員(川島広守君) ただいまお尋ねございました内外情勢調査会でございますが、これはお話にもございましたように、千代田区の日比谷公園内の一丁目三番地にございます社団法人内外情勢調査会でございます。この調査会に対しましては、内閣調査室といたしましては、事業を委託しておりまして、その内容は大まかに分けて二つございます。一つは、海外放送の聴取をいたしておりましたものの翻訳、それから整理等のことでございます。それを直ちにニュースとして速報する、こういうことでございます。もう一点は、いまお話の中にもございましたように、当面の重要な施策に関しまして、いわゆる世論調査というものではございませんけれども、まあその一種と申してもよろしかろうと存じますが、いわゆる有識者の方々に対しまして、いろいろと所見をお聞きをして、それを収集整理をする、こういう業務を委託をしておるわけでございます。いまお尋ねの職員は、いま申しましたところにおるわけでございまして、決して同居などということはいたしておりません。
#205
○足鹿覺君 同居しておらないという言明がありますから、これ以上申し上げませんが、私も現場を見ておるわけではありませんので、それを信用いたしましょう。
 とにかく、有識者調査ということをいまおっしゃいましたが、ここに有識者調査というこういうものがある。こういうものもある。これは膨大なものをこまかく要約したものです。それから「日中問題」、「週刊焦点」、「マスコミ・ハイライト」、「東南アジア中東週報」、「朝鮮月報」、「国際情勢資料」、「調査月報」、「東南アジア中東月報」、まあ数え上げると九種類、私の手元にありますものでもこれだけある。そこで、これを一々しさいに検討する時間もありませんので、いま、あなたがみずからおっしゃいました有識者調査について、この責任者は、この間他の委員から問題になりました長谷川才次という人でありますが、市政会館内に事務所を置いておるということであります。この有識者というものの物価問題についての要旨がありますが、昭和四十五年六月に出たんです。この二一ページ、「美濃部知事の物価対策について」という項目があります。これを読んでみると、「東京都在住の三〇名について、美濃部知事の物価対策について意見を聞いたが、美濃部知事の物価対策については、批判的意見の方が多いようだ。」とある。「目に見えた結果はでていない」というものが十名。「都だけではどうにもならぬ問題だ。」と称するものが六名。「絵に描いた餅のようで実情にそぐわない」とするものが五名。「手を打っていない。責任を転嫁している」というものが一名。「何をやっているのだろうか。よくわからない」、こういうもので、二十三名は美濃部知事の物価対策について、批判ではなくして、いわゆるまあ何もやっていない、評価がてんでなっていない。この中で、二つだけ、「具体的にはいえぬが手を打っていると思う」というものが四人。「野菜の安売りなど実践派として信頼できる」というものが一名。「よくしているが、まだ地域差がある」というものが二名。こういう比率になっている。二三対七という、いわばこういう実態になっておる。一体、この有識者なるものの選定の基準は何ですか、氏名を明らかにされたい。
#206
○説明員(川島広守君) ただいまお尋ねのございました美濃部の物価政策について云々でございますが、その具体的な氏名は、私はいま資料を持ち合わせておりませんけれども、後ほどお許しを得ますればお届けいたしたいと思いますが、いずれにいたしましても、現在いま委託しておりますこの種の調査は、御案内のとおりに、内外情勢調査会そのものが全国的にネット網を持っておりますし、十分なる調査能力を持っているものと私どもは考えておるわけでございます。ただ、これらの意見を聴取いたします対象の知名人につきましては、問題ごとに選定をいたすわけでございまして、これは委託団体の自主的な判断にまかせておるような次第でございます。
#207
○足鹿覺君 委託団体の自主性にまかせているとおっしゃいますが、この物価問題についての氏名の報告は、あなた方は野方図に、報告も求めない。だれを対象にしておるかということも聞かないのですか、そういう無責任な委託の方法でもよろしいんですか。
#208
○説明員(川島広守君) 先ほどもお答えをいたしましたように、問題のテーマごとによりまして、いわゆる有識者の選択が違うわけでございますから、今度の問題について具体的にどういう方にお尋ねをしたかということにつきましては、いま手元に資料を持っておりませんので、お許しがございますれば、後ほど委員長を通じてお届けいたしたいと思います。
#209
○足鹿覺君 お手元にないのですか。片方では総理府が世論調査をやっておられる。あなたがたが有識者調査なるものをつくって、この有識者調査というものは何部、どこで、だれにお配りになっておりますか、それもわかりませんか。
#210
○説明員(川島広守君) 問題ごとに、印刷いたしております部数等も違うと思いますので、後ほど調査をした上でお答えさしていただきたいと思います。
#211
○足鹿覺君 私が聞いておることをまともに受けて、後ほど後ほどと言わないで、物価問題という目下の国民の最大の焦点になっておるものを、どういう有識者というものを基準において選んでいるかということすらあなた方が答えられないほど、それほどずさんなものですか、そう理解してよろしいですか。
#212
○説明員(川島広守君) はなはだ申しわけございませんが、先ほど来繰り返してお答えいたしておりますように、名前をあえて隠そうという意図は毛頭ございません。お尋ねがありました聴取いたしております対象は、概括的に申し上げれば、いわゆる社会的に有名であると申しましょうか、いわゆる学者、文化人、あるいは財界人等の方々がその中に入っておるはずでございます。したがいまして、いま手元に、ここに持っておらないだけのことでございますので、後ほど委員長のお許しを得れば先生の手元にお届けするというお答えを繰り返しておるわけでございますから、さよう御了解をいただきたいと思います。
#213
○足鹿覺君 十一団体ですね。日本放送協会、内外情勢調査会、共同通信、ラジオプレス、共同通信社開発局、海外事情調査所、世界政経調査会、東南アジア調査会、国際情勢研究会、国民出版協会、民主主義研究会なんというものがある。この中では権威のある、内外ともに評価を受けておる団体が相当ありますけれども、先ほど来当委員会で問題になった内外情勢調査会というものの主宰をしておる人それ自体が、山中長官をしてあやまらざるを得ないような立場に追い込んでおるんですよ。これは出版が総理府ということになっておるけれども、あなた方もこれに委託しておられる、それで有識者調査というものをやられた。ただ総理府本府から出したか内閣官房から出したかという差で、書いておる人間は間違いなく本人なんですよ。これは改められますか。総理府長官をしてこの委員会において陳謝をさせられるような立場に置かれた当の御本尊は、あなた方の有識者調査というものを出しておる。この間のいきさつは御承知であろうと思いますが、そういう点について、いま電話をかけて、その有識者調査のメンバーを電話で調べて出してください。こんなことくらいわかるでしょう、出してください。こんなもの後日なんて言わないで。三十名くらいだ、出してください。
 それから民主主義研究会というものが、これは内外情勢調査会よりもたくさんな金を使っておる。七千九百五十一万一千円、今年度は八千百七十一万一千円ということで、この責任者は淺井清、もとの人事院総裁ですね。その人柄に対してとやかく言うわけではありません。その委託事項を見ますると、民主主義の観点からの政治、経済、社会、文化等に関する理論的、基礎的研究調査及びこれらに関する資料の作成となっておりますが、どういう資料を作成して、どのように頒布されましたか。私の手元にはありませんが、お示しを願いたい。どういう実績をあげていらっしゃいますか、明らかにしてもらいたい。
#214
○説明員(川島広守君) この民研に委託しております調査は、いまお尋ねの中にもございましたように、いわゆる広い意味での民主主義の観点から、当面いたしております政治、経済、文化、社会等の万般の問題につきまして、一面におきましてはきわめて理論的と申しましょうか、基礎的ないわゆる方々の学者に依頼をいたしておるわけでございます。さらにまた他面、流動いたしまする社会の情勢に即応いたしまして、そのような基礎理論をもってする応用的ないわば研究、大ざっぱに申して以上のようなものを実は委託をしておるわけでございます。
 現在まで委託をしておりますおもなものを若干列記的に申し上げてみたいと存じますが、たとえて申しますと、「変容する国際社会の法と政治」、「東南アジア華僑社会の動向」、「日中関係打開の諸条件」、「一九七〇年代の日米関係」、「分断国家の類型についての研究」あるいは「現代大学生の意識」、「勤労者財産形成の政策」、その他もろもろの問題についていま以上申しましたような、具体的に申しましたけれども、当初申しましたような基礎的なものと応用的なもの、大きく分けて二つのカテゴリーに分けて委託をいたしておる次第でございます。
#215
○足鹿覺君 いまあなたがおっしゃったようなものは、総理府本府の広報室で明らかにやっておるのです。世論調査の対象は主婦の安全意識、四十四年七月十五日から七月二十一日まで、消防、現代青少年の意識と行動の特質に関する研究調査、四十三年度、青少年の海外旅行、日本万博、四十四年十月、時事問題(日米共同声明・安保条約・北方領土問題)、青少年グループ活動、以下名目だけあげますが、日本万国博覧会に関する世論の動向、青少年の意識(生活意識、社会意識、職業観)、自衛隊、産児制限に関する世論調査、札幌オリンピック、都市生活、大学生の意識調査、都市生活(交通問題、住宅問題、社会資本整備)、税金、中小企業、国民生活、海外移住、国際連合、対外経済協力、社会環境、子供の遊び場と学校開放、かくのごとく多岐多端にわたって「月刊世論調査」によって総理府本庁がやっているわけじゃありませんか。なぜいまさら、民主主義の基本理念調査というようなものをおやりになっておるそうですが、このスタッフはどういうスタッフですか。職員が何人おって、その成果は、いまお読みになったが、私はよく理解できませんが、このようなものがダブリダブって、一体内閣官房と総理府本庁との調査、広報がダブっていく必要が一体どこにあるのでありますか。存在意義を明らかにしていただきたい。
#216
○説明員(川島広守君) 私の説明が不十分のため御理解を得られないかと存じますが、いま先生がおあげになられましたような、いわゆる世論調査というようなものではないのでございます。実はこの問題につきましては、それぞれ個人の学者、あるいは個人の学者を中心といたしますグループというふうな、いわゆるグループの研究、こういうようなことで委託をいたしておりまして、先ほどちょっと読み上げましたような、例示いたしましたようなテーマにつきまして、それぞれ数カ月、長いのは一年等の月日を費やしまして、いわゆるまとまった一つの結論と申しましょうか、考え方が実は出てくるわけでございます。これが私どもの内調が出しております施策の主要なる一つの情報、資料の一つとして実は活用いたしておる次第でございます。
#217
○足鹿覺君 先ほど申し上げました電話で知らしてくださいというのは、もらえますか、この民主主義研究会のメンバー。
#218
○説明員(川島広守君) 先ほどお答え申しましたように、この有職者調査につきましては、くどいようでございますが、問題ごとによって御依頼をいたします。有職者の方が違っておるわけでございますが、これも御了解をぜひ賜りたいと存じますけれども、この種の調査につきましては、名前が公表されるということになりますと、十分忌憚のない意見を聴取いたしかねるというふうな事情もございますので、名前の公表につきましては差し控えさしていただきたい、かように考える次第でございます。
#219
○足鹿覺君 委託団体なり、委託団体が行なっておる有識者と称するものの名前が発表できないというのは、一体何ですか。国会の審議権が及ばないんですか。では浅井さんに参考人に出てもらいますよ。あなた方が言えないならそういうことにならざるを得ませんよ。言えないはずはありません。浅井さんからも意見を承る必要がある。
#220
○説明員(川島広守君) いま急いで持ってくることにいたしております。しばらくお待ちをいただきたいと思います。
#221
○足鹿覺君 それからこの「日中問題週刊」というのはどこへ委託しておりますか、これは。
#222
○説明員(川島広守君) これは内閣調査室自身がやっております。
#223
○足鹿覺君 これは一九七一年三月十一日、ナンバー四三でありますが、今国会において佐藤総理は、中国を中華人民共和国と正式に御発言になっておる。にもかかわらず、この内容を読んでみると、中共ということばが至るところに出てくる。一体、内閣総理大臣みずからが中華人民共和国と、名称の上とはいえ一歩前進の姿勢を示されておるときに、あなた方総理を補佐する調査室が出しておる公式な文書に中共ということばを使うなんということはもってのほかではありませんか。不用意千万のそしりを私は受けられていいと思うが、あえて弁明の余地はないと思いますが、今後改められますか。
#224
○説明員(川島広守君) 善処いたしたいと思います。
#225
○足鹿覺君 こういう内閣に直属する機関がこのような印刷物をみずから編集し、出すというようなことは、非常に世論が高まり、国会にも超党派の議員連盟ができ、秋の国連総会をめぐって非常に微妙な段階になり、用語等についても慎重を期しておられるときに、このような不用意千万なことをやられるということに至っては、いわゆる調査室の性格なり運営というものに対して私は疑念を持たざるを得ない。今後このようなことのなきを期したいということでありますので、自今十分に注意をされ、再びこのようなことのないようにこの際あらためて――きょうはあなたが官房を代表しておいでになっておるのでありますので、あらためて、これを訂正し、今後こういうあやまちのないことをあらためて確認をしておきたい。いま一度御答弁を願います。
#226
○説明員(川島広守君) 先ほどお答えいたしましたように、お話のような線に沿って善処いたしたいと存じます。
#227
○足鹿覺君 それから民主主義研究会のどのような実績があるかということは、資料としていただけますね。
#228
○説明員(川島広守君) 委員長を通じまして御答弁できるものはいたします。
#229
○足鹿覺君 最後に総理府長官に伺いますが、いまお聞きのようなやりとりがありました有識者調査なるものに対しては、私どもは一歩誤れば非常な、有識者でありながら片寄った人選が行なわれておるのではないか、さような考え方も推定として持たざるを得ないような事態になっておる。やはり委託団体、委託事項についてももっと公正に、政府として責任の所在を明らかにしていただきたいということを強く私はこの機会に要望しておきますが・去年に比べますと、去年は七億四百八十七万五千円、ことしが七億四千九百八十七万五千円という膨大な国費がつぎ込まれて運営されておる。しかも総理府本府と趣をほとんど同じくしたようなダブリ重なっておる問題がたくさんある。これはきょうは保利官房長官の御出席をわずらわしたいと思いましたが、一応問題を提起し、政府が今後どのようにこの種のものに対して対処されるかを見守りたいと思います。御善処を要望いたしておくと同時に、保利官房長官にこの旨をお伝えなされ、総理府木府長官とも打ち合わせをされ、ダブリを少なくとも調整整理をし、厳正公平を旨として運用される御用意がありますかどうか。まずあなたから、その次には総理府長官から御所見があれば承りたい。
#230
○説明員(川島広守君) 私の説明がたいへん先生の御理解を得るに不十分でございまして申しわけございませんが、昨日来お話のございます内調の委託しております仕事の内容と、総理府でやっておられます仕事とは、あえてダブっておるというふうには実は考えておらないわけでございます。ただ、御指摘がございましたこの内外情勢調査会そのものにつきまして私のほうは、繰り返しになりますけれども、この有識者調査をやっておる、それから総理府のほうでは世論調査をされておる、こういう意味合いにおいてダブっておるという点あるいは言えるのかもしれません。いずれにしましても、お話ございましたので、官房長官に申し上げることはもちろんでございまするし、お話の線に沿って善処いたしたいと存ずる次第でございます。
#231
○国務大臣(山中貞則君) 私のほうの調査はずいぶんたくさんあるようですが、ほとんどが各省の依頼による調査で、委託調査でございます。したがって、手続は総理府の広報室でいたしますが、それは、各省が調査してくれと言われた事柄は施策に反映させるための調査でございますから、その役所に行政の役に立ててもらうために調査の労をとるという仕事で大部分でございます。総理府自身で「月刊世論調査」というような、こういうものを出しておりますが、これは総理府自身の問題よりも、各新聞社、NHK等、おもなる調査事項等を収録して一冊にまとめてあるというようなものでございますので、その意味では内閣調査室の調査とそうダブっていないんではないかと思います。
#232
○足鹿覺君 まあ形式的に言えばそういうことになると思いますが、たとえば「東南アジア中東週報」なるものは、これはアジア経済研究所が――かつて東畑先生が所長をなさっており、現在小倉君がやっておられるものがあります。国際情勢は、外務省みずからがおやりになっておる、膨大な機構をかかえておやりになっておる。特にソ連、東欧、国際共産主義関係についてお調べになっておるようでありますが、きょうはあえてこれ以上は申し上げませんが、特にこの、先ほど私が指摘いたしましたように、膨大な八億になんなんとする予算が使われておる。一体、いま山中長官は、各省から委託されたものについて総理府はやっておると、こういうことであり、官房は独自でやらなければならぬ理由がどこにあるのでありますか。総理府本府は各省の委託を受けてやる、官房は独自にこれをやらなければならない根拠、理由は一体どこにあるんですか。
#233
○説明員(川島広守君) 当室がやっております業務の内容は、いまさら申し上げるまでもございませんけれども、いまお話にもございましたように、内外にわたります国の行ないます重要施策に関する情報の収集、調査、分析、こういうことであるわけでございまして、その手段、方法といたしましては、いわゆる委託をして集めますものと、それからいまお話ございましたように各省庁から提供を受けます資料、情報等も分析、判断いたします。それから調査室みずからの手によって、いわゆる多くの民間の協力者から情報なり資料の提供を受ける。こういう三つの手段によってあとう限り広く深く資料を実は収集をして、これを内閣の行ないます施策の遂行に役立てる、こういうのがわれわれの任務でございますので、あとう限り幅広くさまざまな手段を活用してやってまいりたい、かような方針で実は仕事をやってまいっておる次第でございますので、そのように御理解いただきとう存じます。
#234
○足鹿覺君 これ以上――私は問題を提起するにきょうはとどめておきます。長官にお願いしておきますが、「月刊世論調査」と有識者調査の問題のダブリというようなものは、これは私は明らかにあると思うのです。また世論調査というものは、意識的にやればどうにでも結論が出るような大体ものなんですね。世論調査を公平にやっておる、こう言っても、見方なり批判する者に言わしめれば、またそれなりの批判が出てくる。きわめて慎重に対処していただきたいと思いますが、いわんや特定の三十人の人間を限って、有識者なるものを選んでやるがごときは、適当な世論を代表するものとは認めがたい。このようなものをもとにして、官房が内閣総理大臣を、責任者を補佐する資料として提出されるということ自体について、私は疑義を持たざるを得ない。あえてこれ以上は申し上げませんが、少なくとも有識者調査のごときものはおやめになることが私は必要であろうと思う。また、再検討されて出直される必要があろうかと思う。有識者の選定その他の点についても、やはり官庁が責任を持って委託される以上は、公平厳正に有識者を選任する必要があろうかと思います。いずれにせよ、ある一つの方向に世論を導こうとするがごとき疑惑を与えるようなことがあってはならぬと私は思います。それが私は一番大事なことだろうと思う。政党が独自で行ない、機関紙活動でやる、あるいは民主的な言論機関が、いわゆる国民の前に、何百万部の発行部数を持つ現在の大きな報道機関が、あるいはテレビその他の報道機関が、世論の動向を公開していく、こういうことであれば、国民の反応はわかります。しかし、私どももこのようなものが行なわれておるということは不覚にも存じておりません。今度初めて、いかさま総理府というものと官房というものがふくそうしておる、総理府そのもののあり方というものを検討するうちにだんだんとこういう事態に直面をいたしました。あえてこれに対しては、資料も十分でありませんし、私が要請いたしました資料の御提出を待ってまた別の機会に対処していきたい、かように考えております。要求いたしました資料は全部いただけますね。
#235
○説明員(川島広守君) 先ほどお答え申しましたように、委員長を通じましてお届けいたしたいと存じます。
#236
○国務大臣(山中貞則君) 私どものほうの「月刊世論調査」とダブっておるという御見解でございますが、私どものほうとしては、たとえば七一年一月号でとりますと、「主婦の就労」、これは労働省の委託です。「社会環境――とくにモーテルについて――」、これは、私どもが青少年対策本部をやっておるものですから、小中学校の父兄、その他にモーテルの見方をどう見ておるかということを調査しました。それから「七〇年代の社会と生活」、これはNHKのものをそのままいただいております。掲載しておるわけです。「貯蓄」については、貯蓄増強中央委員会、「東京都民の意識調査」、これは読売新聞社の調査そのものです。それから「都知事候補」、これは中日新聞社のそのものを載せております。それから「全国読書調査」、これは毎日新聞社のもの。「時事世論」十一月分、これは時事通信社。それから「〃きょうの世論〃十一月分日別主題一覧」、これはサンケイ新聞社というふうに、純客観的なものと委託調査、そういうようなもの等を類型して月刊で出しておりますから、その意味では、ダブっておるという意味において少し総理府のものと異質であるということだけは申し上げておきたいと思います。
#237
○足鹿覺君 あまりダブらないという御説明をいま聞きまして、私の認識の不十分であった点もあろうかと思いますが、自今そういう重要な世論調査等の姿勢、取り扱い方等についても慎重を期せられると同時に、そのようなものは国会に、議員級には少なくとも御頒布になって、私どもは世論調査というものは見たことがありません。総理府でおやりになったものは見たことありません。「フォト」は月に一回でありますし、そういう不定期に各社から委託をされて公正厳正におやりになったものについては、やはり資料として御頒布されるように対処していただきたい。
#238
○国務大臣(山中貞則君) これは一般に店頭販売をやっているものでございます。
#239
○足鹿覺君 まあしかし国会議員級には……。
#240
○国務大臣(山中貞則君) しかし、国会議員に配付せよということであれば、いま千部買い上げておりますから、それを国会議員の方に優先回すことは可能でございます。
#241
○足鹿覺君 このほか、重要と思われるものであり、必要と思われるものは、やはり国費をお使いになっておるわけでありますので、適宜御判断によって御配付をわずらわしたい。
#242
○国務大臣(山中貞則君) 総理府のものは全部国会議員には頒布できると思います。
#243
○足鹿覺君 頒布。
#244
○国務大臣(山中貞則君) 頒布じゃなくて、配付。
#245
○足鹿覺君 それから、内閣調査室はどうですか。配付はしていただけますか。
#246
○説明員(川島広守君) できると思います。
#247
○足鹿覺君 やりますか。配付しますね。
#248
○説明員(川島広守君) はい。
#249
○足鹿覺君 それでは、以上で私質問をいたしましたが、終わりますが、総理府とは何ぞやということの疑問の解明が十分できませんでした。それは今後の課題といたしまして、別の機会に、さらに私どもも検討し、調査をし、国政運営の上に、正しくお互いの結論を持ち寄って十二分に意見の交換の場を持ちたい、かように存じます。
 本日はこの程度で私の質問を打ち切ります。
#250
○委員長(田口長治郎君) 委員長から川島内閣調査室長に申し上げます。先ほどからの足鹿委員要求の資料については提出できますね。
#251
○説明員(川島広守君) 官房長官ともよく相談した上でできるだけ善処いたしたいと思います。
#252
○委員長(田口長治郎君) できるだけ早く詳細にひとつ提出してください。
 他に御発言もないようでありますから、本案に対する質疑は終了いたしたものと認めます。
 これより討論に入ります。――別に御発言もないようでありますから、討論は終局したもの認め、これより採決を行ないます。
 総理府設置法の一部を改正する法律案全部を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#253
○委員長(田口長治郎君) 全会一致と認めます。よって本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 審査報告書の作成については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#254
○委員長(田口長治郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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