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1949/06/27 第7回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第007回国会 運輸委員会 第38号
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1949/06/27 第7回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第007回国会 運輸委員会 第38号

#1
第007回国会 運輸委員会 第38号
昭和二十五年六月二十七日(火曜日)
    午後一時二十九分開議
 出席委員
   委員長 前田  郁君
  理事 大澤嘉平治君 理事 岡村利右衞門君
   理事 關谷 勝利君 理事 松本 一郎君
      稻田 直道君    岡田 五郎君
      尾崎 末吉君    尾関 義一君
      片岡伊三郎君    黒澤富次郎君
      畠山 鶴吉君    清藤 唯七君
      松井 政吉君    松澤 兼人君
 委員外の出席
        運輸事務官
        (海運局長)  岡田 修一君
        運輸事務官
        (鉄道監督局
        長)      足羽 則之君
        日本全国有鉄道
        総裁      加賀山之雄君
        日本国有鉄道営
        業局長     藪谷 虎芳君
        専  門  員 岩村  勝君
        専  門  員 堤  正威君
    ―――――――――――――
五月二日
 前田郁君が理事を辞任した。
同日
 稻田直道君委員長辞任につき、同日前田郁君が
 議長の指名で委員長に補欠選任された。
同日
 委員橘直治君辞任につき、その補欠として山崎
 岩男君が議長の指名で委員に選任された。
六月二十四日
 委員林百郎君辞任につき、その補欠として川上
 貫一君が議長の指名で委員に選任された。
同月二十七日
 委員米窪滿亮君辞任につき、その補欠として松
 澤兼人君が議長の指名で委員に撰任された。
五月二日
 国鉄の経営合理化に関する件
 鉄道の建設並びに電化に関する件
 船舶(機帆船を含む)の運航体制に関する件
 港湾の運営並びに修築に関する件
 観光に関する件の閉会中審査を本委員会に付託
 された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した事件
 国鉄経営状況の説明聽取
 国鉄地方機構改正に関する件
 海運事情聽取の件
    ―――――――――――――
#2
○前田委員長 これより会議を開きます。
 前国会末に不肖私が運輸常任委員長に御推薦をかたじけのういたしたのであります。まことに光栄に存ずる次第であります。こいねがわくは今後の議事の進行につきましては、皆様の御指導、御支援をいただきまして、大過なくその職責を全ういたしたいと序ずる次第であります。今後委員会におきましては相当の懸案がありますので、皆様に特に御援助をお願いしなければならぬと思うのであります。どうか第八国会におきましては、この委員会がその審議を円満に運営いたしまするよう、厚くお願い申し上げる次第でございます。
 それではこれより公報に御通知申し上げました通り、日程の審議に移ります。初めに海運関係、次期国会に提出予定の法案でありますが、それにつきまして海運局長より説明を求めます。岡田海運局長。
#3
○岡田説明員 ただいま海運関係で次期国会に御審議を願う予定になつておる法案についての説明を求められたのでありますが、その説明に先だちまして、簡單に現在の輸送の状況と、国会に御審議を願わなければならぬ法案の必要性を説明させていただきたいと存じます。
 四月一日から、先般出ました指令に基きまして、長い間の運営会の統制配船を廃止しまして、一切民間の自由運営にゆだねるという方針がとられたのであります。そのとき民間に返しました船腹は六百四隻、二百十六万重量トンに達するわけであります。ところでこの切りかえが非常に短時間の間に行われましたことと、従つてまた業者の方でこれを受入れる準備が十分整つていませんでした関係、さらにそれらの船腹を消化するに足る荷動きが十分でないというふうなことからいたしまして、自営還元後の海運はただ混乱の一語に盡きる状況でございます。四月の輸送の実績を見ますと、国内航路で百五万トン、海外航路で二十二万トン、計百二十七万トンという状況でございます。当初の計画では、内航で少くとも百二十五万トン程度を予想していたのでありますが、今申し上げますよう一な数字でございます。さらに五月になりますと、これはまだ実績が十分出ておりませんが、内航では八十万トン程度、外航で約二十万トン程度という状況でございます。従つてこれに所要の船腹は、ごく少数で済むわけであります。幸いにして先般の指令によりまして、繋船を船主がいたしました場合には、この船舶に対して繋船補助金が支給されることになつております。従つて船主としては船腹の調整が割合簡單にできるわけでございます。しかし海運という特殊の事業の性質からいたしまして、相互の話合いあるいは自分自身の理解による繋船ということはなかなか困難でありまして、今申しました少量の荷動きに対応するように船腹を準備することが、非常に困難であつたのであります。しかしお手元に配つております表にありまするように、四月には九十万重量トン、五月に入りまするとそれが九十五万トン、さらに六月には百万トン、約年数に近い船腹を繋船をいたしているのでございます。しかもこれだけの船腹を繋船いたしまして、なお荷動きの輻湊を痛感している。従つてそこに非常なる運賃競争が展開されているのでございます。前の国会で御説明申し上げたかと存じまするが、この自営還元後、荷動きに対応するように船腹を調整するためと、さらに船腹調整によつて運賃を維持するために、運賃同盟の結成を船主が試みたのでございます。船主がこのような事業協定をいたしますることは、普通ならば事業者団体法に触れるところでございますが、昨年国会で御承認をいただきました海上運送法によりまして、運賃同盟の結成は認められているのでございます。従つて船主は北海道炭運賃同盟、九州炭運賃同盟、北海道木材運賃同盟、この三つの運賃同盟を結成いたしまして、その運賃同盟のオペレーションによつて一定量の繋船をする。さらにそれによつて運賃の維持をはかる。こういうふうに試みまして、これを五月一日から実施いたしたのでございます。しかしながら不幸にしてその後運賃同盟は十分なる効果を発揮いたしておりません。その運賃同盟がきめました運賃率は、大体船舶運営会当時に採用いたしておりましたいわゆる公定運賃率に対しまして、九州炭につきましては約二割から二割五分減、北減道炭、北海道木材につきましてに約三割減の低目の運賃率を採用したのでございまするが、それに対してさらに実際は一割あるいは二割を割引いた運賃で、船主が実行しているという状況でございます。船主は政府から出る繋船料と見合つて、それよりも多少でも上まわれば、非常な赤字を出しても船を動かすというようなことで、まことに遺憾しごくな運賃競争を現出している状態でございます。従いまして船主の経済状態も非常に悪化している現状であります。これにつきましては私ども、一方において政府が繋船補助金を出すという措置を講じている。さらに一方において船主が運賃同盟を結成して、運賃の維持をはかることも認められているのでありますが、この二つの方法をもつとうまく使つて市場の安定をはかるべきであるということを、随時勧告しているのでございます。まだ十分この効果を発揮するまでには至つておりません。ところで今申しましたように、約百万重量トンの船腹の繋船がある。この状態がいつまで続くかということでございます。これは一面において外航配船の状況にもかかつておるのでてございまするが、現在繋船いたしておりまするものは、将来外航が十分回復いたしましても、外航に出得ない、いわゆる外国船級を取得し得ない船が大部分でございます。従つてこれらの船が就航し得る範囲における荷動き量を想定いたしまする場合に、この過剰船腹が将来解消し得るという楽観的な見通しをつけることは、不可能と言つていい状況かと思うのでございます。その将来の見通しにつきましては、お手元の資料をごらん願いたいと思うのでございますが、「八百総屯以上非国際船級船の需給見透」、これの一番最後の欄に「昭和二十五年度見透し」というのがございます。その前の「昭和二十五年度目見透し」、これは当初の計画、政府で立てた予定量であります。その次のbは、現在の荷動きから推定した実際の見透しでございます。ただいま申しました四月、五月の輸送の状況からいたしまして、このbの見透しが現実に当るものと、さようにお考え願つてよかろうと思うのであります。そういたしますると、内航で千百万トン、それから近海一区で百十七万トン、近海一区と申しまするのは、朝鮮、台湾、樺太、香港以北の支那沿岸、こういう地域で、これに百十七万トンの荷動きがある。これに対する所要船腹が、bの場合ではわずかに四十一万七千重量トンあれば足る。近海一区で八万七千トン、従つて五十万四千重量トンあれば、年度当初の計画にいたしましても七十一万万三十重量トンあれば足る。これに対しまして供給船腹を見ますと、これは下の註に「二十六年三月末日における非船級船」としておりますが、現在とあまつりその数量はかわりません。現在における非船級船とお考え願つてよかろうと存じまするが、その量が百三十万重量トンございます。さらに来年の三月末日に国際船級をとる船が八十五万重量トンございまして、これがどうしても航海の都合上、内地沿岸、近海一区方面を何航海がいたしますので、その量を三〇%と踏みますと、供給船は百五十六万重量トン、そういたしますと貨物舶で約百五万重量トンになる。年度当初の計画からいたしましても、八十五万重量トン、さらに油糟船におきましても同様、現在の実績からいたしますと約九万重量トン、当初の計画からいたしましても約八万重量トン、合せて現在実際の荷動きからいたしますと、百十四万万重量トン、当初の計画からいたしますと九十三万重重トンというものが過剰になる予定でございます。この二十五年度の年度当初の見透しというものは、一年ずれて二十六年度の計画量が大体こういうことになるのではないか。それからその次の経済安定中間計画、これは当初二十六年度の計画として立てられたのでございまするが、今の実況から申しますると、おそらく二十七年度あたりにこの数量が出て来るものと、かように思います。こういたしますると、中間安定計画をとりましても、過剰船腹が六十八万重量トンある。
 しかもこれには本年度の新船建造計画、私どもの方では大体現在見返り資金の配分状況からいたしまして十五万総トン、重量トンいたしまして約二十三万重量トンのものを建造に着手する予定でございまするが、それらを含めつないで、なおそれだけの過剰が出るのでございます。従いまして現在の過剰船腹というものは相当恒久的に生ずるというふうに考えておるのでございます。
 さらに翻つて、なぜこういうふうな過剰が出て来るかという点を、戰前の状況に対して見ますると、昭和十二年当時に日本の船腹は、やはり内地沿岸に五十万重量トン、この近海一区と称しておりまする地域に約百十万重量トンから百二十万重量トンを配船しておつたのでございます。ところが現在では、ここにありまするように、月十万重量トンが出るか出ない状況でございます。従つてこの近海一区における日本船のかせぎ場所が狹くなつたということが、今日の船腹過剰、内地沿岸あるいは朝鮮方面のみにしか動けない、船の過剰を米しておる事情の原因となつております。ところが今日の情勢から見まして、そういう海運事情の回復ということもなかなか見透し困難でありますので、この過剰船腹の対策ということが、今海運界における非常に大きな問題となつておるのであります。来年度も今のような繋船補助金制度が続けられまするならば、あるいはそれによつて維持できましようが、国家財政の状況その他から、はたして来年度も繋船補助金という制度が続けられるかどうか、非常に疑問である。さらに、そういうふうにいたしましても、今申しましたように、非船級船の過剰状態が半永久的であるといたしますると、繋船補助金は何ら根本的な解決にならない。そこでこの際この過剰船腹を根本的に解為して、いわゆる日本海運のがんを摘出するという方法を講ずべきであるというのが、政府部内並びに民間におきましても一致した意見になつております。幸いにして本年度商船管理委員会に対する予算が、相当の余裕が見込み得る状況でございまするし、さらにこの繋船補助金を年度途中で打切りました場合に、当然船主に繋船補助金として行くべきものの節約が相当量できる。ちようど今がチャンスであるというので、非常に速急ではありまするが、この臨時国会ににぜひともその根本対策を実行する法案を提出したい、かように考えております。
 その考え方の筋といたしましては、これはまだ日本政府としても決定いたしておりませんし、また関係方面に対しましてもまだ目下了解をとりつけ中でございまして、最後的な意見がきまつているわけでもございません。従つてこれが実現までには相当な迂曲折を経、かつ内容的にも変化があるものと存じますが、現在私どもで考えております線は、国家で過剰船舶を買い上げるという構想であります。その対象となる船腹は、戰時中につくりました不良船、それから船齢は大体三十年以上の老齢で、かつ不経済な船、かように考えているのでございますが、この量はまだ決定いたしておりません。それから一番問題は買上げ価格の問題でございますが、これは非常にむずかしい問題でございまして、私どもまだどういう線におつつけるかというような点については、大蔵省とも話合い中でございまして今のところ見透しがついていない状況でございます。問題は公団共有船をどうするかということでございますが、公団共有船については公団の共有分を抜いて、船主が政府に売り拂うというふうなことを考えているのでございます。その他船についております抵当権その他は一切きれいにして、政府に売るということであります。政府が買い上げたあとは、これらの船は適当な機会にスクラップするという考え方であります。なお、この案についていろいろ御説明申し上げなければならない点もあるのでございますが、何分にもただいま申し上げましたように、国内的にもまだ最後的決定に至つておりませんし、また関係方面の意向もはつきりいたしておりませんので、これ以上、御説明申し上げることができない次第でございますか、この機会をおいてはこのような根本的処置を講ずるときがないというかたい決意を持つてこの法案の実現に力をいたしたい、かように考えておる次第でございまして、国会側の何分の御指導と御協力をお願いしたいと存じておる次第でございます。
 なお外航配船につきまして申し漏らしましたが、四月以降外航配船も船主の自営になり、船主の責任と計算のもとに実行いたしておるのでございますが、日本船の対象になる荷動きは十分ではございません。従いましてこの外航貨物の輸送につきましても、日本の舶主が非常にあせりまして、ひどい運賃競争を演じておる。荷物が少い結果、外国船が競争入札に参加するという情報が入りますと、その情報に驚いてさらに運賃をくずすというような事情になつておるのでございます。その点たいへん遺憾でございますが、私どもとしてはできるだけ日本船で輸送すべき外航貨物の量をふやしてくれということを、絶えず懇請しておるのでございます。現在日本船を配船いたしておりますのは朝鮮、フィリピン、タイ、ビルマの線、さらに日本船が入ることが非常に困難でありましたマレーのズングンの鉱石にも、最近日本船が二隻ほど入ることかできるようになりました。また最近におきまして南米のアルゼンチンに日本の船がすでに向つておる状態でございます。その他仏領のマカテア、太平洋のまん中にある島でございますが、この方面から燐鉱石を運んでおるというふうに、日本船の配船区域は漸次広がりつつあります。その他日本船が比較的自由に行ける区域の拡大ということにつきましては、私どもも相当期待を持つております。急激とは申しませんが、漸次ふえるのではないかと思います。
 それから定期航路の開設でございますが、これにつきましては残念ながらまだ一つも認められたのがございません。タイ、バンコック航路、フィリピン航路、さらにインドネシア航路、ジャワ航路、その他相当数出ておるのでございますが、これを関係方面で認可される前提條件ともいうべきものがぺンジングになつておりますので、いまだこれが認可が與えられていないのでございますが、その前提條件となるべき事項も近いうちに解決するのではないか。そうすれば許可も近いうちに来る、かように考えておるのでございます。今後日本船が外航に発展いたしますがためには、また日本の貿易を伸長し、日本から積み出す雑貨を輸送するがためには、どうしても定期航路の新設拡充という点に力をいたさなければならないのでございまして、これについては今申しましたように前提條件が解決いたしますならば、早急に実施の運びに至るものと考えております。
 なお日本の海運として、外航配船の増加をどうしても実現しなければならない事情が差迫つておるのでございます。それに御承知のように戰時標準型のA型船を、約二億円から二億五千万円をかけまして改造した上、外国の船級を取得するように工事を進めておるのでございます。それがこの六月から九月にかけて大量竣工する予定でございます。大体九月までに重量トンで二十五万重量トンくらいのものが完成するのでございます。これが完成いたしました場合に、今のような外航荷動きでありますと、それらの船腹が全面的につながれなければならない。これはまことにゆゆしい事態でございまして、何とかこれらの船腹の消化をし得るようにということを、関係方面に懇請をいたしておるような次第でございます。
 海運の現状並びに今後来るべき国会で御審議を願うべき事項につきまして、簡單に御説明申し上げました。
#4
○前田委員長 ただいまの海運局長の説明について、御質疑がございますれば許可いたします。
#5
○岡村委員 政府で買上げるというお話でありますか、大体一トン幾らで買上げますか。
#6
○岡田説明員 ただいまの一トン幾ら
 で買上げるかというお話でありますが、これは目下大蔵省並びに関係方面と折衝中でございますし、まだ幾らということを申上げる段階に至つていないのであります。この点あしからず御了承願います。
#7
○關谷委員 まだほんとうの方針が明確になつておりませんので、お尋ね申し上げるよりも、今度の会期と申しましても非常に短い会期でありますので、いろいろ明確を欠きます場合には、あるいは審理未了になるというふうな懸念もあります。そういう点から考えまして、この法案を作成する上におきましては、すべての点を明確に、この法律を読みますればただちに全貌がつかみ得るというふうな、明確なものにしてほしいということを希望するものであります。
 今岡村君からも質問がありましたが、買上げトン数をどういうふうにするのか、多過ぎる場合には、残されたものは非常に有利になるというふうなことになつて来る。少な過ぎる場合には、せつかくの買上げの効果が薄いというふうなことにもなりましようし、なお買上げ希望者が多過ぎる場合にはどうするのか、あるいは予定買上げトン数に満たない場合にはどうするのかというふうなことも、明確に規定をするようにお願いしたいのであります。
 なお買上げの価格、こういうふうなものにつきましても、いろいろこれは負債関係等もありまして、金融関係等か承諾しない場合にどうなるかというふうな、担保に入れております価格とのつり合い、そういうふうな場合にどうなるかということも考えなければなりませんし、なおいろいろ急激に動いておりますところの国際関係と買上げトン数というようなことにつきましても、はつきりした見透しをつけなければならない。そういうふうな場合にはどういう見透しをつけて行くかというようなことも、よく御研究が願いたいのであります。
 なお買上げいたします場合に、その船員の処置をどういうふうにするか、そうしてまた買上げただけであつてあとの新造船との関係がどういうふうになるか、たくさん買い上げたものに対して新造船の許可を多く與えるのか、あるいはそれは別途に考えるのか、そういうこともよく規定をしていただきたいと思います。
 なおこういうものを買い上げるということになりますと、買い上げたものが運輸省の自由になるのか、あるいは国有財産で大蔵省のものになつてしまうのか、そういうこともいろいろ論議が盡きないと思いますので、明確にわかるようにやつていただきたい。なおこれをやります上に予算措置と申しますか、予算の修正としうようなことがいるのかどうか。なおまたこの負債の方が多い場合に、金融機関と船主との関係は、運輸省が直接乗り出してあつせんをするのかどうかというようなこと、並びにこれは船主が売ることは希望しない、自分でくず鉄にして使うことは希望するというような場合があるかもわかりません。そういう点等を明確にして、そうしてあまり論議がいろいろ多岐にわならないように、よくこの点を研究せられて、この法案を提出していただきたい、こういうふうな、希望を申し上げまして、質問は省略をいたします。
#8
○岡田(五)委員 今海運局長の説明によりますと、外航配船の場合におきましても、相当運賃ダンピングといいますか、運賃競争が行われている。国内航路においてはもちろんのことでありますが、私心配いたしますのは、日本の海運界の復興ということは、世界の海運国の監視の的になつているのでありまして、相かわらず日本船が外航配船において、また国内航路において、運賃ダンピングを繰返すがごときことを今後とも継続いたしますならば、日本の外航配船といいますか、外航進出上非常に大きな支障を来すのではないか、かように考えるのであります。かような自然発生的な運賃競争の状態を、政府において何らか措置を考えておられるかどうか。この点政府の考え方をお聞きしたいのであります。
#9
○岡田説明員 日本船が外に出ます場合に、外国の海運会社が一番心配しておりますのは、ただいま御指摘のありましたように、また戰前のように日本の船会社が協定運賃破りをやりはしないかということでございまして、これは外国船会社が口を開けばいう言葉でございます。従いまして現在のように日本の船会社が、非常な低運賃を実行している。まつたく破れかぶれの状態でやつているということにつきましては、そういう将来の国際海運復帰という観点からいたしまして、まことに遺憾しごくなことでございます。機会あるごとにこれについて船主の反省を求めているのでございます。しかし現在のところこれに強制力をもつて実行する方法もございませんし、ただ船主の自省にまつということしか手がないわけでございます。それで、まあ船主も長い間自分の経営ということから離れておりまして、不なれな結果、今日の混乱を来した点もあつたのでございますが、この三箇月間の経験でようやくその自覚をとりもどして、自分たちで運賃の暴落を停止しなければならぬという機運も出ているのでございます。私ども今後の彼らの立直り方について、より一層の適切な指導をいたして行きたい、かように考えるのでございます。先ほど申しましたように、日本麟として外航に出すように努力した船が相当量ございます。また出得るクラスの外航の般型を持つた船も、相当出て来るわけでございます。船主としてはこういう船を少しでも遊ばすと、非常なロスになるというので、死にもの狂いになつて荷物の獲得に狂奔しているような次第でございまして、まつたく日本の海運が手足を縛られておるというふうな現状から来た運賃の切下げ競争、まつたく生きんがための措置であるという点において、外国の船会社に対し、幾分の弁解の余地があるかと存じますが、何分にも好ましくない事柄でございますので、十分改めさせるように努めたいと存じておる次第であります。ちよつと説明を補足させていただきたいと存じますのは、繋船した場合に、繋船補助金の支給が認められておるのでございます。しかしその繋船補助金の支給につきまして、最初に出ました指令により繋船補助金、すなわち繋船をした場合に、乘り組ます最低の船員数に対する給料、それから最低の保険料、それに燃料代、船用品日費、こういうもの、いわゆる私どもが荷待繋船料、こういうように称しておりますが、この繋船料につきましてはすでに決定を見て、交付を開始しております。しかしこれに関連いたしまして、舶を繋船した場合におろされた船員の給料、並びにその船の乘組員に対して持つていた予備船員に対する給料、これがまだ決定いたしておりません。繋船した場合に、その船に乘つていてれろされた船員の給料に対しましては、これを支拂つていいという指令が出ておりまして、これはいつでも支拂つていい態勢にあるわけでございますが、それだけでは相当やつかいな船員問題が起るわけでございます。約百万トンつなぎますと、それに対する、船主が船に乘せないで持つていた予備船員というものが、約千五百名ぐらいになるかと思いますが、それの失業問題が起るわけであります。その予備船員に対してもなお給料を拙い得るように、政府から助成し得るかどうかということにつきまして関係方面と話合い中でございます。従つてその予備船員に対する給料の点が、まだ未解決であります。
#10
○岡田(五)委員 簡單でけつこうでございますが、最近新商紙上に出ておるところを見ますと、七月一日か乞鋼材、の補給金廃止に伴いまして、造船用鋼材についての補給金が、経済界において相当問題になつておるようでございます。これは他船單価の切下げ、また船舶運賃の切下げという面からいたしましても、非常に重要な問題と考えるのでありますが、この造船用鋼材の補給金の問題についての、政府の目下の経済はどういう状態になつておりますか。簡單にひとつ御説明願います。
#11
○岡田説明員 鋼材に対する補給金が打切られますと、造船用鋼材か非常な値上りになるわけでございまして、現在トン二万七千円程度のものが、たしか三万六千円くらいに上るかと思います。これは外国の鋼材に比しまして、非常な割高になる。従つて池船單価がイギリス、ドイツその他に比べて、非常に高くなるわけでございます。日本の造船業の維持発展という見地からいたしまして、ゆゆしき問題でございます。私どもといたしましては、通産省と協議の上、補給金場の継続による造船用鋼材低棄支給という点について、よりより協議、かつその存続方政府部内で要望しておるのでございます。なおこれにつきましては、実は船舶局長の方で一切交渉しておるものでございますので、私からこの程度しか答弁できない次第でございますが、船舶局長が参りました節に、さらに詳しくお答えさしていただきたい、かように考えます。
#12
○關谷委員 先ほどから鋼船についてのいろいろ御説明は詳細承りましたので、了承しておるのでありますが、機帆船に関しては、一言も触れておられないのであります。機帆船の燃料の見透しがどういうふうになつておるか。その見透しに関連して機帆船に対してどのような対策を立てられようとするのか。この点を伺いたいのと、それともう一つ、ちよつと速記をとめてください。
#13
○前田委員長 では速記をとめて……
    〔速記中止〕
#14
○前田委員長 速記を始めてくださ
#15
○岡田説明員 機帆船について触れませんでしたのは、まことに申訳ございません。機帆船につきましては、私どもまことに申訳なく感じておるのでございます。昨年の五月以降、機帆船の大幅削減によりまして、機帆船業界が瀕死の状態を続けて、今日まで参られておるのでございます。私ども機会あるごとにこれを持ち出し、話をしておるのでございますが、関係方面におきましては依然として同じ理由をもつて、これが増配については承諾をがえんじられないわけでございます。
#16
○前田委員長 ちよつと速記をとめて……
    〔速記中止〕
#17
○前田委員長 速記を始めてください。
 それでは輸送状況について説明を求めます。
#18
○藪谷説明員 御指名によりまして、最近の国鉄の運輸状況について簡單に御報告いたします。
 昭和二十四年度は千百五十二億の收入で、大体二十億余りの赤が出ましたが、これは貨物運賃の八割値上げが、低物価政策のために遅らされたので、それだけの赤を一般会計から補填を得て大体予定の通り、ゴールインいたしました。今年度に入りましてから、どういう輸送及び收入になつておるか、こういうことを申し上げたいと思います。
 今年度の予定も、貨物におきましては大体一億三十万トンをちよつと割つた程度であります。旅客におきましては五十億をちよつと切つております。そういう予定で始めまして、月割りの輸送及び收入というものをつくつておりますが、昨年の下半期以来の月別の波動を見てみますと、旅客、貨物とも大体戰前の姿の波動に近くなりました。と申しますのは、一般財界の中間安、定の様相を、鉄道の輸送量及びその收入においても如実に反映いたしておるものと思うのであります。そこで今年度に入りましてから四、王、六、これの姿を見てみますと、まず問題になりますのは、昨年の五月に旅客を六割値上げいたしております。それから貨物の運賃におきましては、今年の一月一日から八割を値上げしておりますから、その点を頭において考えないと、いろいろと正確な数字が出て参りません。そこで大体結論から申しますと、今年度の予定收入に対してどうなつているかということが、一番確かな目安に相なります。まず旅客の乘車人員の状況を見てみますと、対前年におきまして、宗期外旅客は、四月は八%減でありましたが、五月は三・四%の増、六月は十八日まででありますが、七%の微増になつております。守期は一三%、一四%あるいは一一%と、四、五、六とも滅つておりますが、これは昨年の五月値上げを見越しまして四月に先買いをいたしました。その長期の定期を月割りあるいは日割りにして頭数にいたしますので、その比較の関係でマイナスが出ているのでありますが、実質は多少合今年の定期の方がふえるような形になつております。これを合計いたしますと、やはりわずかに減つておりますが、これは御承知のようにやみが少くなつたために、買出し、売出しが少くなつた。あるいは大都市に住宅が完備いたしましたので、次第に通勤者が少くなつた、こういつたようなもの、あるいはバスの発達に伴いまして、旅客がそれに転化をしている、こういうふうな原因がこのおもなるものであります。次は貨物でありますが、貨物は天候の関係でございますが、大体予定よりは微増をいたしております。
 次には收入の面から見ましても、旅客は多少減つておりますが、收入も四月は予定收入から見ますと、ちようどとんとんであります、五月は二%ばかり減りました。また六月に入りましてから雨が多いために、また田植の関係もありましようが、今までは大体四%ばかりの減少を見ております。貨物の收入は先ほど申しましたように、数量では微増でありますが、收入も八割値上げしましたあと影響があろうかと思いましたが、大体はよくこれを消化して、ほとんどその影響はございません。依然としてやはり八割の値上げをそのまま收入として数えることができるばかりでなく、多少の微増であります。旅客と貨物とでは、まあ差引とんとんというところでありますが、今後自動車の進出、あるいは船の自営運航体制の整備に従つて、どれだけ船及び自動車に転化するかということは、今後の情勢いかんによるものであります。また経済界の情勢も、下半期等においてどういうふうに響いて行くかということも、われわれとして注意して、收入の確保、増送に邁進いたしたいと考えております。そこで貨物におきましては毎年夏枯れなどがありますが、本年度は七月、八月と増送運動をいたして、收入の増加をはかりたい。また国民経済に寄與すべく、貨物の増送をいたしたい、こう考えております。旅客につきましても先ほど申し上げました通り、月別波動が大体戰前の姿に直りました以上、その谷の收入の少いところ、また輸送力の余つておるところを期しまして、割引をいたす。あるいは季節の割引、団体割引等も、戰前のことく芸をこまかくして收入確保に努めて行きたい、こう考えておる次第であります。旅客の方で今後考えねばならぬことは、バスへの転換に対して、運賃の競争ではなくして、ガソリン・カー等の軽機関をもつてフリーケント・サービスをして、その地方の交通を便利にすると同時に、收入確保に努めたい、こう考えておる次第であります。旅客の時刻改正、ダイヤの増加については、この五月の十一日に約五千キロ増加いたしました。この九月には約二方六千キロ、合せて三万一千キロ、現在のキロから申しまして一〇%余り旅客列車キロを延ばしまして、できるだけ戰前の姿に返したい。貨物は戰前よりも輸送量が一割ふえておりますが、貨物列車キロも同時に三割をふやしまして、輸送要請に対して輸送力も同時について行く。日本の各産業の生産指数よりも、むしろ国鉄の貨物輸送キロの指数の増加の方が先達をなしておる。今後貨物がいかにふえましようとも、貨物列車の輸送は第一に確保して、日本経済の回復に寄與いたしたい、こう考えております。
 以上簡單でございますが御報告を終ります。
#19
○前田委員長 藪谷局長の御説明に何か質問でもありますれば、許します。
#20
○岡田(五)委員 今、営業局長から、予算に対して微増であり、微減であるというお話がありましたが、それは国家予算の予定收入に対する微増、微減でありますか。鉄道内部でお立ちになつております実行予算の予定收入に対する微増、微減でありますか。その辺のところをごく簡單にお伺いいたします。
#21
○藪谷説明員 実行予算に対してでありますが、收入は国家予算とほとんど同じであります。
#22
○岡田(五)委員 旅客收入、貨物收入の大体の傾向はわかりましたが、最近国鉄の営業方針の変更でございますか、広告あるいは構内営業といいますか、その他の関係におきまして、雑收入の増加という面につきましても、非常に力をお入れになつておるようでありますが、その辺の営業方針の変更、また営業方針の変更に伴う情勢の変化というものを簡單でけつこうですが御説明を願いたいと思います。
#23
○藪谷説明員 雑收入につきましても、昨年度構内営業料金の値上げとか、あるいは広告の拡充等を計画いたしましたが、おおむね計画通りの收入をあげることができました。本年度も引続きましてそうしたこまかい点まで努力いたしたい、こう考えております。
#24
○岡田(五)委員 この資料は次でけつこうでございますが、鉄道の営業に関連いたしまして、聞くところによりますといろいろと外郭団体があるかのように聞いておりますが、この外郭団一体というものの解釈につきまして、いろいろと範囲も違つて来ると思います。鉄道関係の密接な、いわゆる外郭団体につきまして、国鉄としてどういう監督を進めておられますか。またこの外郭団体との收支の関係はどういうようになつておりますか。いずれ次の場機会に、できますれば資料を出していただきたい、かように考えまして、一応資料だけを要求いたしまして、私の質問を終ります。
#25
○關谷委員 最近列車の関係は、非常に復興ができたと申しますか、改善ができたのでありますが、開くところによりますと、省営自動車といいますか、国有鉄道の自動車は、戰時中からますます荒廃しておるというようなことで、これがために乘客あたりが非常に不満を持つておるというのが事実だということが、各方面からわれわれの耳に入つて来るのでありますが、この自動車の復興改善の状態はどのようになつておるのか、一応御説明いただきたいと思います。
#26
○加賀山説明員 国営自動車に関しましては、第一に御報告申し上げなけれげならぬことは、機構面におきまして、従来鉄道とあわせまして鉄道局長が管理いたしておつたのでありますが、北海道、四国をまず皮切りといたしまして、本州、九州におきましても、自動車関係は、中央から縦に割るといたしまして、責任を貫くという別の態勢にいたしたのであります。設備、特に画両の改善維持につきましては、自動車関係におきましては、鉄道よりも一歩早く独立採算制の建前をとりまして、経営費を少くし、收入をあげるということに非常なる努力を傾注して参つて、その計数は非常に改善を見ておるのでございますか、ただいま御指摘のございました新車を購入する、あるいは修繕をよくするということにつきましても、予算の許す限り新車を入れまして、また経費を少からしめるという画から申しましても、あまり老朽した車に手を加えますよりは、安く上りますような関係で、サービスと経営の改善と、両方もにらみ合わせまして新車の購入をいたしております。ただ予算の関係からいたしまして、十分ということはまだ申せないのでございますが、閥谷さんが言われるのは、はたしてどこの自動車関係でございますか。中には都市に見まするところの自動車に負けない自動車をかなり取入れておりまして、非常によくなつておると私どもは考えておるのでございますが、なお具体的にここは非常に悪いという御指摘がございますれば、十分調査をいたしまして、なお改善を進めたいと考えております。
#27
○前田委員長 それでは藪谷局長のただいまの御説明にしつぎはございませんか。――なければ、次に国鉄地方機構の改正に関する件を議題に供しまして、加賀山総裁より説明をお願いいたします。
#28
○加賀山説明員 この地方組織改正の問題に先だちまして、一言、国有鉄道の全般の組織機構について、お聞きをお願いいたさなければならないと私は存ずるのであります。
 御承のことく、昨年の六月一日に日本国有鉄道は、長年の官庁経営を脱しまして、いわゆる公共企業体という機構に改められた次第でございまして、その際、日本国有鉄道法等を御審議いただくにあたりまして、その自主性あるいは能率性について十分な御審議を煩わしたことは、まだ皆様方の御記憶に新しいところであると考えるのでございます。しかしながらただいままで約一年でございますが、法律の上におきましても、また実態におきましても、非常な変革を遂げているということは申せないと私は存じておるのでございまして、この点、いわゆる自主性の問題、能率の問題については、私どももちろん責任の立場といたしまして、日夜努力を傾注いたさなければならないことは当然でございますが、国会等におきましても、これらの点に関して、常に御関心を煩わしておるところであると考えるのでございます。機構の問題といたしましては、これはいろいろに考えられることでございまして、長年の沿革を経て今日まで参つております機構が、これが全然だめであつて、ほかのものは絶対にということは、私は申せないと思うのであります。どの機構をとつて考えましても、一利一害がある、かように考えるのでありますし、また機構はその内部の運用、運営よろしきを得なければ、いかに機構いじりばかりしてみましても役に立たない、かようなことが申せると思うのであります。しかしこの国有鉄道の長年の経営が、いわゆる官庁経営の形式を脱して行きました際に、これを何か、いわゆる企業形態に合うような企業経営にして行く方法はないものか。これはだれしも考えるところであると私は考えるのでございますが、たまたま関係方面からもかなり強い示唆を受けて参つたのであります。昨年、いわゆる未曽有の人員整理をいたしました前後におきまして、特にこの問題は、関係方面からも強い示唆を受けまして、実は私どもとしては、長年の風習、伝統からいたしまして、一気に乗り切るということは、なかなかでき得ませんで、できるならば現状維持で、これをいわゆる能率的に、人員を減らしてやつて行く方法を考える方法はないか、いろいろ検討を盡した次第でございます。しかしながら一方考えてみますると、現状の姿をしておつて、気持をかえ、仕事のやりぶりをかえるということはなかなか困難でございまして、一気に姿をかえ、形をかえることによつて、物の考え方なり、仕事のしぶりをかえるということが、楽に容易になる場合も考えられる。そういつた他動的な力によつて気持を入れかえるということも私は必要だと考えて、アメリカ側から示唆を受けました機構について、これをいろいろ検討いたしたのでございますが、まず中央の機構につきまして改善すべき点を考えた結果、この従来の中央の権限が地方へ移ります場合に、いわゆる横断主義とわれわれの方で申しておりますが、地域的に分割いたしまして、中央の全機能を地方の代表者が全部カバーするという方式をとつておつたのであります。つまり地方の鉄道局長が、中央の全機能をカバーして経営に当り、全責任を持つ。しかしながら中央には中央でさらに経理、資格あるいは営業といつたぐあいに、それぞれ責任ある局長が配置されていることでございまして、そこらにいわゆる縦横両機能、両責任の粉河が必ずしもないということが言えなかつたのでありますが、これを思い切つて縦割り主義に私どもは改めたのであります。つまり従来の鉄道局の権限を、経理、会計は中央の経理局長が縦割りにして、地方に設置されておる経理事務所長を指揮、監督するという式であります。資材、営業それぞれその式でありますが、特にそのうち御注意を煩わしたいのは、営業という部門でございまして、従来国有鉄道の部面には、輸送一体となつてやつておりましたために、あまり注意が向けられなかつた部門があつたかと考えるのであります。先ほど藪谷営業局長から自動車、船舶等のいわゆる対立機関等の関係等もお話を申し上げたのでございますが、そういつたいわゆる競争関係も生じて参りましようし、従来はいわゆる官庁であつただけに、これは積極的にやつた面もございますけれども、受身となつて陳情、請願を受けてやるというような面が多かつたろうと思いますが、公共企業体となつて真に経営成績を上げ、国民のためになつて行きますためには、どうしても地方の産業、経済あるいは文化と密接な結びつきを持たなければならない。かような観点から、従来の申出を待つて初めて動くのではなくて、こちらから積極的に出向いて調査もし、施策をして行くというような部門がぜひ必要である。こういう面からいたしまして、営業という仕事を機能的にはつきりとわけまして、これを中央から各地方にわたつてその代表をもちまして、一体となつて国有鉄道の施設の改善に――施設と申しますのは、広い意味における施設でございまして、制度等も含めて考えていただきたいと思うのであります。たとえば運賃でありますとか、輸送の制度等、そういつた全般を含めて改善をはかつて行く必要がある。それが今度の営業部門の大切な機能になるわけであります。そういう点からいたしまして、これははつきりとその地方の行政なり、産業、経済、文化あるいは観光の事業といつたような各事業と、密接な結びつきをもつて進んで参る、かような考え方であります。同じような式で、経理も資材もそういうふうに分課しまして縦割りにいたす、こういうようにまず中央でいたしまして、他方もすでに北海道は本年の初頭から、四団は本年の四月一日から、そういうふうにして地方機構をやつておるのであります。残つたのは本州並びに九州でございましたが、この残つた本州並びに九州の地方機構について、ただいま申しましたような改正を、ぜひ北海道と四国と同じようにやろうと考えまして、先日その大綱を決定し、発表いたしたような次第であります。
 今、中央、地方の機構をかえることに至りました前提として御報告申し上げたいのでございますが、今回のこの地方機構改正の方針といたしましては、大体三つぐらいの重要なポイントをもつて、われわれのねらいといたしておるのであります。一つは先ほど中央機構のとき申しましたいわゆる縦割り主義、縦に責任を貫くという主義を貫いたということであります。これは責任態勢をはつきりいたしたということに相なるわけであります。次にはできるだけ仕事をダブらせないように、簡明直截に行うという関係で、段階を少くしたということであります。これは従来は御承知のように鉄道局、管理部、現場というふうに、中央から行きます場合に、さらに二段階を経て現場に達しておつたわけでありますが、これを一段階はずしまして、直接現場に一つの段階で行くようにいたすということであります。今申しました営業関係もそういうふうに相なつておるのでありますが、鉄道局の機能のうち、この外部に目を向け、いわゆる経済、産業、文化と結びつきをする機能のほかに、鉄道自体には、いわゆる鉄道プロパーと申しますか、汽車を動かし、輸送するという仕事があるわけであります。これはいわゆる線路の上を機関車々走らせ、その車両を修繕し、線路を維持するという仕事であります。それでその従事員を内に向つて監督するという機能が一つあるわけであります。この機能を地方的には鉄道管理局という名前で、これを地方的に分担させまして管理をさせる、こういう方式をとつたわけであります。従つて営業の方は、かみしもを脱いだような気持で、営業支配人という名前を用いたのでございますが、この内部に対して監督する部面は、地方鉄道管理局という名前を用いたのであります。従来鉄道局の所在地並びに管理部がございましたところにおきましては、鉄道局に昇格の問題として、取扱われ、うちには鉄道局がなくなるということを非常に大きな問題として、大騒ぎになつたのでございますが、今回つくりました鉄道管理局は、いわゆる作業を監督する仕事だけを受持つわけでございまして、鉄道の機能が先ほど申しますようにわかれました結果、それを全部まとめて見るようなところは、なかなか適当な場所がないというわけで、一部には管理部が廃止になつたようなかつこうになるところもあるけれども、これは全然性能が違つたものができたというふうに御承知を願わなければならぬ、かように考えるのであります。そこで鉄道管理局のつくり方並びに位置等について御報告申し上げたいと思うのでありますが、これは先ほども申しましたように能率を上げて、しかも現場を直接はつきり把握をして、監督を十分にするということを建前としております関係上、その範囲が狭ければ狹いほど――われわれの方では営業キロというのを標準にしておりますが、営業キロが短かければ短いほど、目は行き届くはずになるわけであります。しかし目が行き届くからといつて、これをあまり小さくわけ過ぎますと、またそのつながりも悪くなり、あるいは管理局を数多く設置することになるのでありまして、ただ名前をかえただけで、従来の管理部を全部そのまま鉄道管理局というようにしようものなら、数は四十数箇の管理局になり、人員も減らすことができないし、また中央からそれを把握監督いたしますにも、非常に困難になるということであります。従つて管理局のつくり方としては、十分に把握管理ができると同時に、できるだけ大きく見るという、二つの要請が満足するような形に持つて行かなければならぬ。これが管理局のつくり方として非常に私ども苦心をいたしている点なのであります。ごく数学的に申しますならば、鉄道の営業キロが全部で二万キロございますが、これが例を四国にとつてみますると、四国は約八百キロを一つの鉄道管理局が管理いたしております。この程度が最も適当であると私どもは考える。六、七百キロから千キロまでの間が、一つの鉄道局の管理として、時間的にも、到達し得る距離からいつても、目が届くことができる。いわゆる必要にして十分な大きさを持つという考え方を持つておるのであります。そういたしますと、たとえば千キロといたしますれば二十の鉄道管理局ということになるわけでありまして、従来の鉄道管理部は大体三百キロから四百キロくらいを所管しておりましたので、結果としては約二つの鉄道管理部を合せて管理する鉄道管理局をつくるということに相なるわけであります。この場合に私ども管理局のつくり方の重要な点について、二つの目標を持つておるのでございますが、一つはつながりをよくするということであります。従来鉄道局の分界、管理部の分界が、いかにも一つの非常に大きなフロツクのように考えられまして、つながりが悪い管理部の境界で、急に車をとりかえたり、あるいはそこで列車が長い時間待つたりするというような関係が、間々御非難を受けた。それで私どもは、せつかく国内を統一した鉄道として経営している以上、監督面の境界が、運営そのものの境界に相なつては絶対に相ならぬことであると思いまして、このつながりをよくするということが、第一にわれわれが取上げた点なのであります。従いまして支線系統におきましても、従来県の境で切つておつた所も、できるだけこれを一本に監督するようにいたし、幹線はできるだけ長く持たせるようにするという方法を取入れようといたしたのであります。しかしながらたとえば東海道線、山陽線のごとき長い幹線は、それだけでも一千キロ余を持つておりますので、とてもそういうふうに管理いたすことはできませんので、当然それを分割しなければならぬというのが、われわれの考え方であります。
 今申しました支線、幹線のみならず、ここに大きな私どもの最初の試みとして考えましたのが、青函間と東京、大阪、関門付近のつながりであります。北海道は海を隔てて本州と組対しておるのでございますが、従来ここには青森管理部、続いて船舶管理部があり、これは札幌の鉄道管理部に従属しており、一方の北海道内は札幌鉄道管理部というふうにわかれておりまして、しかも青森側と北海道側にはそれぞれ大きな操車場を持ちまして、貨物の輸送連絡に当つているという、実に密接不可分の関係に立つている業務機関があるわけであります。これを一つの目で監督することは、ぜひ鉄道の輸送面から必要なのでありまして、従来はこれがどうしても行われなかつたのでございますが、せつかくこうした改正をいたす機会に、今回は青函鉄道管理局という機関を新たに設置いたしまして、海をはさんで両側の陸地を持ち、特にその重要な機関であるところの両操車場を取入れまして、一つの監督機関の手に收める、かような方式を採用いたしたのであります。続いて東京付近におきましては、新橋、上野という両管理部が対立いたしまして、東北対東海道の繋送に、別に非常な支障があつたとは考えられませんが、これをより一層結び合せる方が、貨物輸送上ははるかによいのでありますし、また電車区間にいたしましても、できるだけ環状線を一つの手に收めで監督することがベターであるというような見地から、全部を合せまして東京鉄道管理局というふうにいたしまして、新たにそういう施策をいたしました。さらに大阪付近におきましても、関門地域におきましても、同じような考え方をいたした次第であります。特に関門地帶のごときは、せつかく関門隧道があいておりますが、依然として本州と九州はわけて管理するような方式よりは、関門一体に管理するという方がベターであるというような考えから、さような方式を採用いたしたのであります。
 次に従来管理部がございましてそれがなくなり、従来の一つの管理部で管理されたところがかえつて三つの、あるいは二つの鉄道管理局によつて管理を受けるというような地帶も、県を單位として申しますとできているわけでございます。しかし先ほどから申しましたことで御了解が願えると思うのでありますが、これは従事員の監督上の分界を定めたにすぎません。現にただいま山手線の電車に乗つておられるお客が、これは上野の乗務員が乗つているのかとか、これは上野の管内かとかいうようなことは、決してお考えにならないはずであり、またそういうことはお各様にはあまり関係のないことなのであります。私どもはそういう見地から、いかにも現在の鉄道の所管が三つに分断されるというお言葉を聞くのでありますが、そういうことを聞きますことは実に懸念にたえないのでございまして、これは独立国の鉄道でもなんでもないのである、また県営の鉄道でもないのでございますから、その点はまつたく誤解に基くものであるというふうに私どもは申し上げたいのであります。しかしながら県を單位としたいわゆる経済、産業、文化、そういうことの結びつきは、鉄道は十分考えなければならぬ。いわゆる外部に目を向ける機関といたしまして、そのためにこそ営業部門という機能をわけて、しかもそれはそういつたこの鉄道管理局の分界とは全然離れまして、経済單位、産業地域を單位とした見方をして調査をいたしている、かようなことに相なるわけであります。一例を申してみますと、鉄道の内部の従事員の監督の場所といたしましては、北関東では水戸と高崎を選んだのでございますが、いわゆる営業方面の営業関係の中心は宇都宮に配置して、宇都宮の営業支配人が北関東の関係を十分調査し、御要求も伺う、かような考え方をいたしておるのであります。
 申し上げることは委曲を盡さなかつたと存じますが、私どもがこの機構を政正するに至つた考え方を申し上げまして、御参考に供したいと存じた次第であります。
 なおこの改正によりまして、管理部門の人員がかなり減少いたすことが期待されるのであります。われわれ常日ごろできるだけ少い管理要員をもつて管理する。また現場作業におきましても能率化いたしまして、できるだけ少い人数をもつて鉄道を運営して行かなければならぬ、かように考えるのでございますが、今回の挙も非常な大きなねらいが管理要員を減少するということにあるわけでございまして、少くとも二割の人員は――全部の二割ではございませんが、管理部門に従事している職員の二割は少くとも縮減し得るのではないか。あるいはわれわれといたしましては、できればさらに多くの人員を節減いたしたいと考えております。しかしながらこの節減いたしました人員は、そのまま整理をいたすというようなことはいたしませんで、できるだけ配置転換をいたしまして、その後の補充要員に充てる計画を持つておるわけであります。
 以上、この機構改正につきましてのごくあらましを御報告申し上げた次第であります。
#29
○前田委員長 ただいまの加賀山総裁の説明について質問を許します。尾崎末吉君。
#30
○尾崎(末)委員 二、三点総裁にお伺い申し上げます。国鉄が、顧みて終戰当時の模様を考えますと、あの今考えるだに戰僻するような状況であつた中から、非常な努力を拂つていただきまして、いわゆる日本の復興はまず鉄道からともいうほど――もとよりいまだ十分であるとは考えておりませんが、ともかく他のものに先立つて早く復興をし、サービスの点においても、その他の点におきましても、今日の状態になりましたことは、国鉄当局の御盡力に深く敬意と感謝を表する次第であります。
 そこで総裁が申されましたように、いれゆる公共企業体になりました後の新しいやり方について、特に深い御構想と御盡力を願つておることは、十分にこれを了とするのでありますが、ここに申し上げます第一の質問は、今御説明をいただきましたいわゆる管理局のつくり方なのであります。御識別の通りに、従来のやり方というものは、地方分断的という言葉をお使いになりましたが、ひとり鉄道のみでなくして、他の行政区画というものが、面をもつて区画されておつたことは事実であります。鉄道も大体そのようであつたと思うのであります。ところが今回の新しく立てられたやり方というものが、いわゆる面によらずして、線によつて行く。ことに鉄道のごときは、面によらずして、線を主として考えるという御構想でおやりになつたように伺つたのであります。まことにけつこうな考えなのであります。ところでその中で、いまだ管理局のすべての局について、検討いたします時間的の余裕を持たなかつたのでありますが、一、二私が承知しておる点を、例を引いて申し上げたいと思うのであります。それはさき申しましたような線による構想、こういうことであらねばならぬ、こういう考えを持つておるのでありますが、今申し上げます一例は、九州の宮崎県から参つておる電報であります。これは個人的のものでなく、委員長あてに参つておる電報でありますが、あとで読み上げますけれども、宮崎県が二つの管理局に分断をされておる。一つは鹿兒島に、一つは大分に、そこでただいまの御説明の中から幾らか了解ができるのでありますが、それは東京、大阪等のごとき非常に大きなところでありまするならば、同じところに二つないしは三つ等の区別をいたしましても、大きな支障はないのでありますが、地方の小さな県等におきまして、今申します宮崎のようなところは、二つに分けて参るとなりますと、鉄道そのものと、いれゆる県政と申しますか、県治と申しますか、それらの事柄と、その調節がうまくいかない点があるのではないか、こういうふうな考えなのであります。従つて今申します大きなところは別でありますが、小さなところを今のようなやり方でやつて参りますれば、第一の構想の根本である線による最も優良なやり方でやるという考え方と、今申しました小さなところにおいても、二つまたは三つに分断するというやり方とには、幾らかずれがある。食い違いがあるように思うのであります。でありますから、今宮崎の問題を例に引いただけでありまして、必ずしもこまかい議論をするのではありませんが、大体お立てになつた区画を、これ以上によいやり方があるというならば、変更することができるかどうかという、この根本的なことをまず何つておきたいのであります。
 そこで電報を読み上げてみます。宮崎から委員長あての官報であります。「国鉄機構政策についは宮崎に管理局設置方を再三要望したのであるが、これが入れられずして本県が二分断されるがごとき場合は、県政進展上はなはだ遺憾にたえないから、県内一円を一局の所管下におかれるよう処置方を切望いたします。」これは必ずしも私情でどつちの方へ持つて行けというのでなくて、なるべく宮崎のような小さなところは一局の中に置いてもらいたい。これが県政の進展上都合がよいのであつて、二つになれば都合が悪いという意味であります。こういうところがたくさんあろうとも思いませんが、他にもこういうようなところがあるいは出て来るかとも思うのであります。これについての総裁のお考えをまず伺つてみたいのであります。
#31
○加賀山説明員 先ほど申し上げましたところで大体おわかりじやないかと考えましたのでございますが、確かに宮崎県の関係から考えましたら、鉄道の、いわゆる線と仰せられましたが、この線の監督自体はわけて受持つことに相成つておりますが、これは県政とは何ら関係がないというのが、われわれの考え方でございまして、いわゆる経済、行政、産業、文化、そういつたものとの結びつきは、別に県の單位をできるだけ取入れた営業関係がする。これが面を扱うわけでございます。線は、まつたく鉄道の線路の上を安全正確に汽車を走らせる使命を持つのであります。これを外へ自を触らずに、まつたく従事員に目を向けて監督を十分にする関係上、これは一つの県を單位に考えるよりは、受持ちやすい区域を持たせてやるのが、私は筋ではあるまいかと考えるのであります。従つて外の、いわゆる鉄道の部外の関係は営業関係が受持つ。その営業関係と鉄道管理局との分界は、決して一致はさせておらないのでございまして、これはできるだけ県、そこらの産業地帶との関連を基礎にして、わけて受持つておる、かような関係、つまり鉄道の機能を、従来ですと一緒に合せてやつておりましたために、できるだけ鉄道の管理も、中の従事員の監督も、また鉄道部外との結びつきも、同じところでやるという関係で、両方一致させてやるために、そこにむりも生じておつたわけでありますが、今回はそれをわけてやるようにいたしたということをまず第一に御承知願わなければならぬと思うのであります。宮崎に限らず、全国的に二つまたは三つにわかれるという関係のところも出て参るわけであります。従来のやり方だけから考えると、これがまことに分断されるという御気持を、持たれることは、私はごもつともだと思うのでございますが、これは鉄道のやり方が、今後はかわるのだということを前提にされれば、おわかりになる。たとえば日豊線をお乗りになつておるお客様が、今はたして鹿兒島の乗務員が引張つておるのであるかどうか、大分の管理部の乗務員が引張つておるのかどうか、この区間は大分の管内の者が保守作業をやつておるのかどうかということは、そうお考えになる必要のないことではあるまいか。県の方のお考えになる必要のないことではないかというふうに、私は率直に考えるわけであります。しかしながらここから出る促成野菜はこれだけ割引きせよ、促成野菜が少し時期が早く出るから、貨車だけは持つて来いといつたようなことを承るには、その経済事態にしつくりと合せた機関を置かなければならない。そういう関係は営業関係が扱うようにいたしました、かように申し上げた次第であります。
#32
○尾崎(末)委員 大体了承できるのでありますが、なおつつ込んで伺つておきたいと思います。御説明の点はわかるのでありますが、ただ数年来しばしば同じような意見を、私はこの席で主張いたして参つたのでありますが、おつしやるように文化の向上にしても、産業の開発にいたしましても、その他すべてのことの根本が、道路と交通、輸送にあることはもとよりなのでありますから、いれゆる鉄道の輸送というものをもととして、府県の当局者なり市町村の当局者なりがその発展策を考え、また文化の向上をはかるということはもちろん当然なのであります。そういう建前から考えますれば、もとより地理的に考えて著しく片寄つておるところを、他の局にくつつける。こういうことは、府県の分合なり、道州制なりの議論が最近強い色彩を現わして来ましたと同じ考え方によりまして、私ども進んでこれに賛成をいたすのであります。今宮崎県の例をとりますれば、ちようど県のまん中から二つにわけて、片方はこちらの局に、一方はこちらの局にということになれば、いろいろの相談をいたしたり、手続をいたしたりする関係から、相当その土地の人がお困りになることが出て来るのではないかという点が、電報に現われて来た意味ではなかろうかと思うのであります。でありますから、今申すような著しく不便で、実情はそぐわないという場合には、さらに適当の時期に再検討を願えるのであるかどうかという、根本的のお考えを何つておけばそれでけつこうであります。
#33
○加賀山説明員 朝令暮改はいけないことだと思うのでありますが、どうしてもそれでは日本の産業、特に地元の産業経済に非常に支障になる、どうしてもこれではやつて行けないということになれば、これは改あなければならぬのでございますが、ただいま私どもの考え方といたしましては、これで支障があるとは全然考えておらぬのでございまして、これで十分国民各位の御用に立ち得るということを確信しておる次第でございます。
#34
○尾崎(末)委員 その点は根本的のお考えを了承いたしました。本日はもう一点だけにとどめたいと思いますが、去る第七国会の四月の八日であつたかと思いますが、共産党を除く私ども自由党その他の党の共同提案によりまして、鉄道の建設促進の決議案を可決せられましたことは、なまなましい記憶なのでありますが、聞くところによりますと、その後高知県等におきましては、あの促進決議案の趣意に沿つたやり方、早く申しますならば、いわゆる公債を発行して、発行された公債を一部は政府でも引受けるが、できるだけ多数のものを府県で引受けてもよろしいということを、すでに県会によつて決議せられたところもあつたようであります。また今週は、福島県等のごときも同様の決議をして、これが鉄道の建設の積極的に行われることを期待いたしているのであります。当時四月八日の決議案のときにも、私が本会議におきまして代表説明をいたしました通り、終戰後の非常に消極的な、陰欝な空気の中から脱却して、積極的に新しい勇猛心を起して邁進する気持にかえて行くという精神的の力も非常に大きいのでありますが、同時にまた戰時中に中止はいたしまし左五〇%以上できている三十三線中から、まず今回の臨時国会をちようどいい機会にいたしまして、特別の予算をとつて、何本かの建設に着手していただく、漸次同じ構想のもとに新線に向つて努力して行く、こういうことが必要だということをあらためてここにくどくどしく申し上げませんが、そういう意味で国民の期待が四月以来非常に大きくなつて参つている。そういう点について新しい具体的の御計画を進めておられるか、もしまだだといたしますならば、今回の臨時国会に間に合うように、ぜひともその片鱗でも現わしていただきたい。これはさつき申しますように、共産党を除く各党の非常なる熱望でありますが、それらについての御計画なり、御構想なりをあらためてここで伺つておきたい。
#35
○加賀山説明員 実は終戰後私どもたびたび地元並びに国会の各先生方からも、非常に強い御要望を受けて参つたのでありまして、私どもも事情が許すならば、新しい仕事に手をつけて、世の中を明るくして行くように進みたいということは、常日ごろ考えておつた次第でありますが、何と申しましても終戰後は、戰災の復興その他に追われまして、限りある資材、資金を、どうしてもまず既存の、現在経営いたしている設備の改善なり、とりかえに充てて行かなければならぬ、これが私どもの最大の急務であると考えまして、終戰後五年間を努めて参つたのでございます。いまだに力足りずして十分な改善を見ておりません。また線区によりましては、車両等においても御迷惑をかけているような古い車を動かしているという情勢でございまして、年々これらのとりかえに要しまする費用を計上するとしても、百数十億を見なければならぬ、かような関係に相なつているのであります。私どもはまず何よりもこれが先決であると考えておりますが、おかげさまをもちまして、昨年の下半期ぐらいから、漸次鉄道も上り坂に向つて参つている。従事員の勤労意欲もとみに高まつて参つておりますし、経営成績も漸次上つて、本年度はようやく赤字なしの予算を御審議願う第一年を迎えたわけであります。そこで本年度の赤字なしの予算には、收入の中からいわゆるとりかえ費用といたしまして二百億の資金を注ぎ込むことにいたしている次第でございますが、これをもちましても、私はなおかつ十分であるということは言えないと考えるのであります。従つて新線を建設いたしますとか、新たに電化をいたしますとかいう問題でありますと、これはいわゆる政府の資金、あるいはエード・フアンド等に頼るより方法がないわけであります。幸いにして法律だけは鉄道債券を発行し得るという権限が與えられたわけでございますが、これも実はまだ政令その他との関係上、動き出しておらないということでございまして、われわれはます第一にこの資金をどこから得るかという関係を解決いたさなければならぬ。これが第一点であす。これについてはなおわれわれも努力を積んで参りたいと存じております。次に起る問題は、それをしからばどういう順序でやつて行くかという手順の問題に相なると思います。先ほどお言葉にありました線区だけでも、われわれが考えられる線区を拾つて見ますと、五十線区くらいはある。非常にたくさんございます。これは必ずしも半分手をつけたというところだけではございませんで、いわゆる予定線に上つておるところも加えてでございます。それらを一ぺんにやることはとうていできません。最近の実情から言うと、一キロを建設いたしますのにも、どうしても少くとも三、四千万円の金がいる。十キロの鉄道には、もう三、四億の金がいるという勘定に相なるわけでございまして、これらの五十線区を一ぺんにやるということはとうてい考えられない。そこで手順が問題になります。この手順を考えることは、今後の大きな問題であろうと考えるのであります。実はこの問題につきまして御決議もいただき、また総合国土開発審議会においても、国土開発の問題として取上げていただくやに伺いまして、私どもといたしましてはこれこれの線区は建設をいたしたいし、またいたさなければならぬということで、これを五年、十年あるいは十五年という、いわゆる長期計画も含めまして、資料を提出してある次第であります。私どもの立場といたしましては、ただいまはそういう段階でございまして第一まだ資金をいかにして獲得するかという問題が解決いたしておりませんし、この資金獲得の方法がはつきりいたしました場合に国会に提出して御審議を煩わさなければならぬ。その場合にいかなる手順をもつていかなる順序で進めて行くかということを御相談申し上げなければならぬということに相なるわけであります。ただいまはその審議会に、全般の資料といたしまして、建設をいたしたい、またいたすべきであるという資料を、提出いたしておるという段階であるということを御報告申し上げた次第であります。
#36
○尾崎(末)委員 簡單に質問を結ぶことにいたします。大体の御苦心のほども、御構想のほども、ほぼ了承ができるのでありますが、ともかく大して多くの経費を必要としない、路盤もでき上り、すでに駅の乗車設備もでき上つておるところを、路線をそのままかけてない、あるいはかけてあつたものをはずしてある、こういうところもあるのでありますから、ともかく建設の方に向うという、その片鱗でもすみやかに実現なされるように、特に御盡力を願いたい。と申しましても、いわゆる復旧――補修、修理を次にしておいて、建設だけをやれというのではないのでありまして、復旧、補修等のことにつきましては非常な御努力によつて、だんだん独立採算の均衡もとれて行く、こういうことになつて参つておりまするし、また見返り資金その他のものを使えることにもなつておるようでありますから、特に建設の面に対しましては、前に決議案のときに申し述べましたような数箇の候補があるようでありますから、それらのことについてなお一層積極的に御盡力をお願い申し上げたいと思うのであります。もとより予算との関係がありますが、予算等の面のことにつきましても、私ども議員といたしましてそれらの方向にも相当働きかけておるのでありますから、ぜひとも積極的にそれらの御決定をお願いしたい。希望を申し上げまして終りといたします。
#37
○前田委員長 片岡君。
#38
○片岡委員 今次の管理部廃止並びに管理局設置に対しまして、今御説明を聞いて、当局の非常な苦心の跡と、今後の国鉄の行き方等の大要は、大体了承したのであります。しかし先ほども尾崎君から質問があつた通り、一県においてこれが二分された、あるいは三分されたという県が、国内には数箇所あるようであります。ここに見えておられる万々も、その陳情団の一部と思います。関東におきましては、宇都宮の管理部関係が、北の方は仙台地区、西は高崎、南は水戸、この管理局の管轄に支配されねばならないような情勢になつておるということを承つたのでありますが、この運営においては、おそらく支障はないだろうと思います。いろいろな方面から勘案しまして、業務の運営はあらためて宇都宮へ業務部をおくというような考えのようでありますが、運営には支障はないとは思いますものの、従来あつた一つの管理部が、存置されたものがなくなりまして、しかもこれがまとまつて一つの方向へ專属した、隷属したというならばまだしも、これが宮崎の例と同じように、三つに分断されてその支配を受けるというふうになると、それは乗つているお客様そのものは大した感じはないでしよう。しかし県自体の県政の運営と県民の気持の上等においては、相当の影響があるのではなかろうかと考えます。いまさら予算の関係もあるし、急にこれをどうのこうのということは行き得ないかもしれませんが、もしも当局において――相当に研究された立案された案ではありましようが、そういうふうなことを考慮されて、一つや二つくらい増すことができるかいなやということを、ひとつこの際お伺いしたいのであります。予算が伴うことでありますから、すぐとはできぬかもしれませんが、あまりにも不合理に割られた地域は、場合によつては数の上において一つか二つ追加することができるかどうかということをお聞きしたいのであります。
#39
○加賀山説明員 先ほどから申しましたように、十分な検討を加えまして、一つの新しい理念を加えましてつくり上げたのでございまして、それをつくり上げますまでには、いろいろの案について検討を盡しております。ここ一部を直すということは、私といたしましてはできかねるのでございます。直すのならばまた考えをかえてつくり直すということに相なろうかと存じますが、そういろいろな考え方もできませんので、十分私どもはこれをもつてやつて行けるという内部的な自信はございます。また府県の方がそういつた当座としてさびしい感じをお抱きになるならば、営業関係といい、また管理局の関係といい、そういう御心配がなくなるように、十分気をつけて経営をいたすことによりまして、やつてみた結果でなければわからないということになりましようが、決して御不満を抱くようなことはいたさないつもりで、従事員を督励いたすつもりでおりますので、御安心を願いたいと思うのであります。
#40
○畠山(鶴)委員 私もただいまのに関連しまして、一、二総裁に伺つてみたいと思います。大体におきまして総裁の説明によつてわかりましたけれども、ただ、ただいま説明のうちに、その大体の機構は初めから検討してきまつたと言いますが、私どもが聞いておりますところのうちでも、一、二を申し上げますなら、私は伊豆でありますが、伊豆の三島駅は、つい二十三、四日までは東鉄の管内に編入されていることをはつきり聞いておりましたが、きのうあたりからそれが急に靜岡地区に編入された。いろいろ交通関係、観光関係、あらゆる物資の関係というように、在来の関係からこれは東鉄に入るべきが当然のものであり、一旦そういうような機構が決定しているにもかかわらず、今度は急に靜岡地区に編入されたということは、今総裁の答弁の中に了解に苦しむ点が一、二あります。
 もう一つ、今ここに陳情に参つておりましようが、観光地として重要な水上温泉が、今度は新潟地区の方に遍入されると、あの山を越えて新潟地区の鉄道管理局の方へ、すべての書類を出しに行つたりなんかするということは、あまり合理的でないように私どもは考えますが、この点についてりくつを言うわけではございませんけれども、先ほどから伺つていると、合理的にあらゆる面をお考えになつているようでありますが、多少はときによつて変更され、またこれを改善する必要があるのではないかということを、この際一言申し上げたいと思います。
#41
○清藤委員 私は青森でありますが、青靜は函館、秋山、盛岡の三つに分化せられて、県民は非常に不安の念にかられておりまして、県民大会を開くやら、盛んに騒いでいるようであります。ただいま説明を聞きますと、詳細な計画のもとに御決定のことと思いますから、各地の状況を判断いたされまして、どうか適当に御判断をくだされたいということをお願い申し上げます。
 さらに今度管理局が二十幾つかにわかれたのでありますから、管理局所在のキロ数、それから駅の数、こういうものの詳細を、委員あてにどうかプリントにしてお願いいたしたいと思います。
 もう一つこの機会に、総裁がおいででありますから申し上げますが、ずいぶん前から奥羽線の秋田どまりの急行を、青森まで延長の請願をしばしばお願い申し上げておるのでありますが、秋田で打切られております関係上、非常に不便を感じておるわけであります。青森まで延長いたしますと、片一方の線の緩和にもなりますし、片一方の東北線、常磐線だけにまわらないでも、片一方にまわり得るという可能性もあります。奥羽線をあまりに簡單に片づけられておるというような非難もありますので、何とかひとつお願いできないものか、その点も承りたいと思います。
#42
○黒澤委員 ただいま線区の変更の問題が出たわけでございますが、昨年九月北海道の管理局の問題のときに、私総裁に陳情に参つたわけでございます。ところが総裁は、線区單位で、いわゆるわかりやすい言葉で言えば、商売人が商売の都合によつて支店を出すのであるから、政治家はあまり口を入れてもらいたくないというようなお話でありまして、私はしごくもつともと考えておつたわけでございます。たまたま長野県では、ああした三管理部になるのは、経済上非常に都合が悪いというところから、再三長野管理局というものをつくるべく、皆さんのところへ陳情に上つたわけでございますが、幸いに長野管町局ができたわけでございます。たまたま管理局ができましたときは、長野県全部をほとんど長野管理局に属するようなお話であつたわけでございますが、その後どう変改いたしましたか、飯田線は靜岡管理局に入るのじやないかというようなことを耳にいたしたわけでございます。御承知のように長野県はああした山に囲まれたところでありまして、ほとんど経済地帶が同じでございますので、一県一管理局ということが、経済上からいつても、駅の経営上からいつてもよろしいのじやないか。最近の新聞紙上その他の報道で皆さん御承知でもございましようが、作越線の不通だとか、中央線その他のがけくずれによる不通だとか、ほとんど出るところがないようなことが今月あつたわけでございます。さような事情によりまして、われわれは中央線をまわつて東京まで出て来なければならぬというような状態もあつたわけでございますが、あの線区はどのようになるのでございましようか。総裁の御意見をお聞きいたしたいと思うのであります。
#43
○加賀山説明員 管理局の範囲、それからどこで管理するのが一番都合がいいかということを、われわれは決定いたした次第でございます、ただいまの畠山さんのお話の東海道線につきましては、これは先ほど申しました通り東京鉄道管理局が非常に規模の大きいものになるのでございまして、一方電気機関車運転等をやつております関係で、中央線をどうしても甲府まで一本に見るのが、経済的であるという考え方をもつて、東海道線を今までの通り持つことは、業務量が非常に大きくなり過ぎまして、監督が行き届かないきらいがあるということで、たまたま靜岡県下でもございますし、沼津、函南まで、それから御殿場線を靜岡管理局で経営管理に当るということにいたしたわけでございます。先ほどのもう一つの飯田級のお話も同じ関係でございまして、せつかく静岡管理局を設置いたしまして、身延線を電車区間として監督せしめる。従つてこれは東海道線の一部と身延線、飯田線というふうになるわけでございますので、飯田線は電車区間であります関係上、同じ管理局に管理せしめろのが経済的である。ごく一部分のために従事員を配置しなければならぬということは、非常に不経済でもございますので、かような取扱いに確定をいたしたのでございます。そこまでにはいろいろの区切りもいたしてみましたものの、それが最良であるという観点のもとに、最後決定をいたした次第でございます。
 それから青森の件に関しましては、これは画館管理局という観念ではございませんで、青函は合せて一本であるという観念のもとに、名前も青函鉄道管理局というふうにいたしまして、一体の運営をするという建前にいたしております。なるほど先ほどからのお話、県下の鉄道として考えますと、盛岡あり、秋田ありでございますけれども、これは先ほどの鉄道の経営、作業監督が、決して秋山県の意思で行われるということではないのでございまして、ただ秋田に本拠を持つ監督者が監督をするということだけのことに相なりますので、その点についての鉄道の経営上の御心配はない。経営上、たとえば先ほどお話のございました秋田どまりの列車を青森に延ばすのがいいというようなことを考えるのは、むしろ先ほどから私が申し上げておりますところの営業支配人等の注意を特に受けて、平常から頭を使わなければならぬ問題に相なるわけでございまして、そういう関係につきましては、青森に営業支配人が配置されることになつておりますので、今後営業支配人のもとにおいて十分検討をするはずである、かように考えるわけでございます。
 それから水上とか、先ほどお話のございました伊豆地帶の温泉地、そういつた点に関しましては、いずれも先ほど観光事業という言葉で申し上げたつもりでございますが、そういう観光的なものは、営業関係の人がにらむことでございまして、決して水上から湯沢に至るスキー地帶とか温泉地帶を、新潟でにらんでおるのでございませんで、高崎あるいは東京においてこれをにらむわけでございます。伊豆地帶におきましても同様でございまして、靜岡の地帶からこれをにらむのではなくて、お客が入るところ、出て行くところの東京、横浜地帶からこれをにらむというようなことになるのは、私は当然であるというように考えている次第であります。
#44
○畠山(鶴)委員 ただいま総裁のお説は、どうも金鉄のようなお説で、はなはだ二の句が出ない状態でありますが、私どもの申し上げることも、多少土地的の関係から自己的になるかもしれませんが、総裁の答弁のうちにも、たいへん国鉄として自己的の御回答があるように思います。その一つを申し上げるならば、伊豆は熱海で東京鉄道管理局がやり、今度は同じ伊豆をまわつて来たその出口は靜岡管理局がやるということは、これはお客の取扱上同じだといえますけれども、現在観光地として推進される上からには、いろいろな点で一方は靜岡の管理局へお願いし、一方は東京の管理局へお願いに行くということは、同じ路線をまわつて来て、ちようど表口である東京鉄道局から入つて、今度は靜岡の管理局から出るということは、非常にそこに土地の者として扱い上不合理があるように思われますので、一旦東京の管理局の地域に入つていたようでありますから、この機会に、大きな問題ではないと思いますから、このくらいの点は、もし改正が願えるなら、ひとつ御考慮をしていただきたいということを私は希望を申し上げる次第であります。
#45
○岡田(五)委員 二、三御質問申し上げたいと思います。このたびの画期的なと申しますか、私は国有鉄道歴史始まつて以来の機構改正だと考えます。と申しますのは、今まで横断式組織になれたものを、完全な縦断的組織に切りかえられたのであります。これは要するに国鉄総裁も非常なかたい決意をもつて断行されるようでありますが、終局の目的は、国有鉄道事業を能率的に経営しよう、こういう観念のもとに私は一徹されていると考えるのであります。
 そこでまず総裁にお聞きしたいと思うのでありますが、全国二万キロ近くを国有鉄道一本で経営しておられるのでありますが、これを私は数箇所に分断いたしまして、ほんとうに国有鉄道を能率的に経営して、公共の福祉を増進するというような根本問題について、今度の機構改正にあたつて思いをいたされたかどうかということを、まずお聞きいたしたいのであります。
#46
○加賀山説明員 私どもは、せつかく統一鉄道として預けられた鉄道につきまして、これを地方的に分断して経営しようと考えたことは、今までございません。
#47
○岡田(五)委員 分断的という解釈が、非常に総裁の言葉は強く私に書いたのでありますが、これを全国数ブロツクにわけて経営するという形態は考えられないものであるかどうか。一応考えられる組織かどうかというようなことを、お考えになたかどうかということをお尋ねいたしたいのであります。
#48
○加賀山説明員 お尋ねが、数ブロツクといわれる意味が、私どもにはわからないのでございます。考え方によれば、一人の者が中央でいくら力みましても、なかなか全部を見切れるものではございませんので、地方の鉄道管理局が二十七できたといたしまして、これを直接中央で操作するといたしましても、やはりその中間に、機構というようなものではなくて、やはり代表者がおつて総合調整して見るというようなことは、私は必要であると考えております。これはブロツクというような性質ではないのであつて、経営はあくまでも中央集中の統一鉄道の経営であるというように、私ども考えている次第であります。
#49
○岡田(五)委員 この問題は意見の衝突になりますので、一応これで打切ります。
 次に多少機構の問題と離れるかもしれませんが、国有鉄道法によりますれば、大体国有鉄道の役員に総裁、副総裁、理事、こういうことになつているのでありますが、昨年下山総裁不幸にして死去されて以後、すでに一年になんなんとするのでありますが、その間副総裁が任命されていないということは、もちろん優秀なる加賀山総裁のもとにおきましては、副総裁は不必要であるということは私も一応考えられるのでありますが、制度的に副総裁というものに不必要であるかどうか。また制度的には必要であるが、人物的にいつて人物難であるのかどうか。また人物はあるが、諸般の事情でこれが人選かできないのかどうか。その辺多少機構にも関係いたしますので、ちよつと簡單でけつこうでございますからお伺いいたしたいと思います。
#50
○加賀山説明員 どうも内外の事情きわめて的確にお知りのはずの岡田さんから御質問で、実は面くらうわけでありますが、的確な事由というものはないのであります。内外諸般の事情からいたしまして、ただいままだ副総裁欠員のままいたしておるという状態でありまして、永久にこのままにおるということは考えられないのであります。せつかく国有鉄道法にこの制度があります以上は、さようなことは考えられないと考えておる次第であります。
#51
○岡田(五)委員 灰関するところによりますと、今度の機構改正にあたりましての機構の單位その他につきましても、要するに管理能力というものがどの程度までが妥当であるかというようなことを基盤にして、管理局の單位その他がきめられておるかのように、私は新聞で仄聞いたしておるのであります。ことに先ほど私は国有鉄道の分断説を出しましたのも、実は管理能力いかんの問題から出発いたしておるのであります。ことに管理能力の点からいえば、優秀な加賀山総裁一人においても、二万キロの国有鉄道を十分に管理できるのでありますか、本庁の管理能力を充実する意味におきましても、せつかく能率的に経営を合理化されまして、根本的な機構改正をされるにあたりましては、私は一日も早く、諸般の事情もございましようが、置くべきものは置いて、能率的に、合理的に国有鉄道を経営されんことを実は希望いたしまして、この問題はこの程度にとどめておきたいと思うのであります。
 次に運輸省の方にお聞きいたしたいのでありますが、このたびの機構の改正は、先ほど申し上げましたように国有鉄道の歴史始まつて以来の、また私は日本国内の諾会社においても珍しい経営組織である、かように考えるのであります。と申しますのは、先ほど総裁から説明があつたかどうか私ちよつと退席いたしておりまして聞き漏らしましたが、今度の縦割りは、なるほど運転と施設、あるいは車両の修繕というものを管理局に置かれる。また営業面は営業所でやられる、あるいは資材を購入するところは資材事務所でやる、あるいは予算その他の現金の経理関係は経理事務所でやる。完全に各部門は縦割りにされてしまつたのであります。この縦割りにしたものをそれぞれ資材事務所長とか、あるいは営業支配人だとかいうものか、地方に分散駐在されまして管理されるのでありますが、先ほど総裁は、今までの組織は非常に分断的であつた。横断的で、ややもすると非常に鉄道局長なり、あるいは管理部長は、セクシヨナリズムにとらわれて、鉄道の運営があまり能率的ではなかつたというように、お言葉からも解釈できるように聞き及んだのでありますが、私は必ずしもそうではない。ことに鉄道の本質、交通の本質から言いまして、公益交通であり、流通経済の根幹をなしておるもので、一本になつてこれを運営して行かなければならないということは、少くとも私は交通の專門家、交通事業に参画しておる者は、すでにこの信念を持つてやつておつたと思う。私はセクシヨナリズムの一番少いところは鉄道であろう、かように思うのでありますが、これが縦割りに分断された。たとえば一つの工事をやる場合の、材料は資材事務所であります。そしてそれの金を拂うのは経理事務所ということで、私は縦割りのセクシヨナリズムに対するためにも、国有鉄道の非能率化ということを非常におそれるのであります。しかもかような根本的機構の改正を、私灰関するところによりますと、鉄道は昔から優秀なる人材を外国に派遣いたしまして、外国で会社の経営組織、あるいは運営方針というものを、数十人といわず、数百人といわず、研究して帰つて来られて、今日に及んでも行われずして、横断形式をやつておつたのであります。これを一朝にして非日本的といいますか、はなはだわれわれに慣れません完全な縦割り組織を実行せられる。これは国鉄の能率的な運営の面につきましては、非常に重大なことである。私は国鉄の組織の変更といいながら、これは非常に重要な問題であると考えるのであります。かような国鉄の運営の根本的なこの組織変更にあたりまして、運輸大臣といいますか、運輸省は、国鉄に対する監督責任上、どういうような処置をとられたのか。この点を御報告願いたいと思うのであります。
#52
○足羽説明員 私監督局の者といたしまして、お答えをいたしたいと思います。国鉄のこの機構改正につきましては、岡田さんからるる述べられましたが、従来の国鉄の機構というものを、公共企業体にかわつて以後再検討をして、先ほど総裁も話されたような責任態勢の確立をして、どういうふうに能率的な運営に持つて行くか、この点の検討が非常になされたわけであります。従来の組織に対する批判、あるいは現在の改正された組織に対する批判も、おのおのの考え方によつていろいろ意見の相違はあろうかと思うのであります。われわれも個人的にはいろいろそうしたことは感じるのでありますが、組織の改正という点につきましては、これは純粋に国鉄内部の経営の最も基本的な問題でありまして、これをいかに改善、あるいは改革をして、国鉄が公共企業体となつて以後の新しい責任態勢を確立し、いかに態率を向上して行くかという観点からの構想に対しては、われわれとしては国有鉄道法の企図しておる国有鉄道の運営の自主性、こういうものをできるだけ尊重したい。こういう建前で、これに対してわれわれとしては内部的には十分事情、も聽取し、あるいは連絡もいろいろいたしましたが、今申し上げましたように、国有鉄道の組織の変更に対する自主性を十分に尊重するという立場で、われわれとしては今国有鉄道に対しておるわけであります。
#53
○岡田(五)委員 政府部内においてはさようにお考えになつておるようでありますが、私運輸委員といたしましては、独自の意見を持つておるのでありまして、また別の機会に徹底的に意見の交換をいたしまして、お互いに啓発いたしたいと考えますので、この問題はこの程度にいたしたいと思います。
 次に総裁にお尋ねいたしたいことは、鉄道管理局の所管区域をおきめになる根本観念は、要するに列車運転の系列から分割をおきめになつたのか。あるいは線路保守の面からお考えになつたのか。もちろん御答弁には、保守の面からも、列車運転の面からも、あらゆる角度から検討して扱いをきめたのだと言われると思うのでありますが、主としてどういう考えを重点として分断をおきめになつたか、その点をお尋ねいたします。
#54
○加賀山説明員 すでに岡田さんも、自分でお答えをいたされましたので、それ以上申し上げる余地はないと考えるのでございますが、今度の鉄道管理局の管理ば、業務内容が列車の運転、線路の保守、車両の維持ということが主に相なる関係上、この三つは十分に考えて、その三つを管理しやすい立場、最も能率的に、人も少く、管理しやすいということを基準にいたしまして、決定したような次第でございます。従いまして、たとえば線路保守の面から、あるいは冬季期間などを考えます。と、ラツセル車の運用というようなことは、非常に重大な問題に考えられるのでありまして、先ほど水上区域が新潟地区に移つたのはおかしいというお話を承りましたが、主として冬季期間をラツセルが動く関係なのでありまして、水上区域の機関車並びに機関車乗務員は、新潟の方を向いて作業をしておるという関係もございまして、決定をいたしました。しかしながら中には全部そういう見地から考えることはできませんで、一部分仕事の分担をかえなければならない現場機関も生ずるかもしれない箇所もございますけれども、その点はただいま現場機関の業務の範囲をいかにするかということについて、中央地方においても検討中でございます。
#55
○岡田(五)委員 もう一つお尋ねいたしますが、縦割りの経理事務所、資材事務所、あるいは常業所というものの所管区域と、鉄道管理局の所管区域は、一致するような考えでやられておるかどうか。聞くところによりますと、常業所は大体県單位というか、経済ブロツク單位というか、そういう行き方で行く。管理局は列車の運転系統、あるいは施設の保守関係から検討する方針で、場所により必ずしも一致しない。従つて経理事務所しかり、資材事務所においてしかり、かような話を仄聞いたしておるのでありますが、この縦割りのわけ方といいますか、その区域の一致不一致はどういうような状態になつておるか、御説明願いたい。
#56
○加賀山説明員 営業関係は先ほど申しましたように、これは故意ではございませんが、経済ブロツク、産業ブロツクに合せませんと、意味をなさないものでありますので、勢い鉄道管理局とはその範囲が食い違つたところが出て来ることはやむを得ない。当然であるとすら考えておるのでございますが、一方経理並びに資材の事務所は、御承知のようにこの鉄道管理局の所管いたしますのは、やはり現場のほとんど全部でございますので、ここで資材が使われ、経費が支出されるわけであります。従いまして経理事務所並びに資材事務所は、原則としてこの管理局の範囲に合せ、その所在も管理局の所在地に合せて設置するという方式を採用いたしておる次第でございます。
#57
○岡田(五)委員 このたびの機構改正によりまして、各所から各所の民意を代表せられまして、いろいろと陳情せられておるのであります。この様子を私そばから見ておるのでありますが、この陳情せらるる地方民の心情もよくわかるし、また地方に対する影響も私は非常に重大であると考えるのであります。先ほど総裁の話では――またこれは極端になるかもしれませんが、地方民のお方は多少風声鶴唳の感があつて、内容はあまり地方の開発、発展のためには影響を及ぼさない。風声鶴唳の感かあつて、非常に心配し過ぎておられるように思うというような話がありましたが、私は別の意見を持つておつたのである。地方の発展発達のためには、あるところがなくなることは、その県のみならず、その土地の発展上非常に大きな問題であると、私は、かように考えるのである。かようなるがゆえに、純真なる気持で地方民の方が、わざわざ多忙な農繁期の時期をもさいて上京、陳情されておると私は思うのでありますが、たまたま聞くところによりますと、陳情に参りますと、非常に事務的良心が発達しておられる国鉄の首脳部の方が、非常に不親切に陳情を受付けておられるという様子を、二、三私は承つておるのであります。国有鉄道は要するに旅客、貨物の取扱い業であります。これによつて公共の福祉をはかり、経済の発達をはかる。私は国鉄経常の根本信念は親切であるというように考えておるのでありますが、まつたく不親切の標本々提供しておる場面が二、三あるのであります。私はいかに機構がりつぱにできましても、これを動かす人間、この人間の心持がすさんでおることは、総裁の志と実際が反することであると、非常に憂うるのであります。しかもまた横割りを、われわれ日本人になれない縦割りにされて、しかもセクシヨナリズムの起り得るような組織にかえて、かような不親切な心をもつて事に当られるということは、私は覆輪委員といたしまして、また元鉄道に経験を持つた一員といたしまして、はなはだ遺憾に思うのであります。総裁が総裁としてお考えになる以上に、今度の機構の分割問題は大きなる影響を持つておることを十分御考慮願い、地方民の陳情の意のあるところを十分御検討願いまして、実際の経済生活に十分マツチした組織に変更せられんことを希望いたしまして、私の質問を打切りといたします。
#58
○加賀山説明員 ただいまたいへんおしかりをいただいたのでありますが、私どもこれを決意いたしますまでは、実は初めは澁つたのでございますが、とにかく一つの理想を排つて国有鉄道をつくりかえて行きたいという熱意をもつて、しかもこの熱意は單に空想ではなくて、私は十分実現件があると信するのでございます。われわれは常日ごろ官僚的である、役所式であるという非難を受けておる。セクシヨナリズムがいかぬ、画一主義がいかぬ、あらゆる非難を受けて参つたのでありますが、公共企業体となりました以上は、そういつた従来の宿弊を一掃しなければならぬ。一掃するにはやはり制度的にも切りかえた考え々持つて行かなければならぬ。そのためにこれが地方的に私は影響あるとは存じません。先ほど申しましたように、かえつてその地方の繁栄をはかり、国民の御満足を得るためにこそ、国有鉄道の機構改正をするのであつて、それをおろそかにするようであつては、何ら機構改革は意味がないわけであります。ただ地方的にさびしいお気持を持たれることはよくわかる。従つて私どもはそういつた理想を申し上げ、いろいろこの改正に至るまでの経緯、理念を申しげているつもりであります。ただこの発表以来、私どもの事務所にはほとんど連日、毎日、終日、私どもに対していろいろなお言葉をおつしやる方がお見えになるので、これに対してだれか專門に一人応対ができればまことにいいのでありますか、それぞれ仕事を持つており、日常の兼務を持つておるものでございますから、あまり時間がつぶされますと、ついいらいらといたしまして、間々不親切なようなお言葉を申し上げたのではないかと、私は懸念されるのでありますが、私どもはそういう気持でやりました以上は、十分これを御理解願うことが必要であると信じております。従つてお見えになつた方に対しましては、多少約束の時間等をはずしましても、ただいままで私どもは御説明を申し上げて参つており、ただいまの御非難を受けるのはまことに私としては遺憾にたえないのであります。なお一緒に先生方がついてお見えになるのであるし、先生方にはこの趣旨が大分おわかり願つておるので――もつとも岡田さん自体は今度の改正には非常に反対の理念をお持ちのようでありますから、御説得をいただこうと言つても無理かもしれませんが、ひとつ先生方もできるだけわれわれをお助け願つて、政治家として、われわれがほんとうにビジネスライクに立ち得るように、そういつた地方の方に決して御心配をかけないというように、ひとつ御諒得をお願いいたしたい。私どもだけでは地方の方に一人々々、十分に御納得をいただくことは、なかなか困難であります。さようにお願い申し上げておきます。
#59
○前田委員長 松井君。
#60
○松井(政)委員 もう大分同僚議員から質問がありましたし、聞こうといたしますことも同僚議員が聞いておりますし、時間も大分経つておりますので、私は簡單に質問いたしたいと思います。意見を申しげますと、岡田議員ではないのでありますが、私も議論があるのであります。要するに国有鉄道は御承知の通り公共企業体であります。公共企業体であつて、国民全体を利用の対象とする公共事業でありますので、公共性の責任は運輸省が持つべきであり、経営の責任は国有鉄道が持つべきであるということが、私の持論であります。そこで自主性と能率を上げるために、今度の機構改革をやつたという事柄についても意見がありますし、必ずしも納得ができないのでありますが、意見の応酬はやめます。そこで質問だけを申し上げますが、ただいま議員の人たちもついて陳情に来られるのでありますから、議員の人たちも政治に携わる限り、お手伝い願いたいという総裁の御意見であります。それに対しまして、御承知のように国有鉄道法の審議は、私たちがこの委員会でやつたのであります。立法府として当然やらなければならないことであります。その法律に基いてできております日本国有鉄道が、これだけの大きな機構、組織をかえるときに、なぜ議会に集まりを要求して、委員会において説明をなさらなかつたか。この事柄は重大な問題だと思うのです。少くともデモクラシーの政治というものは、議会を通じて、あらゆる加減からあらゆる層の国民を代表したものが集まつておる。そこでいろいろの機構組織の改正の説明を受けて、そのときに意見を吐き、陳情をなして、それをやはり諮問機関の形において、総裁が組織機構の改革をやつて行くということになりますならば、少くとも納得のできる地域の人たちもあつたでありましようし、議員の人たちが本日これほど真劍に質問しなくても済んだ事柄だと思うのであります。ところが自主性と能率、あるいは民主的という言葉を使うけれども、公共企業体になつたところが、従来の運輸省が直接やつたときよりも、むしろ官僚的な独善的なやり方をやるところに、本日の議論が起き、方々の地域の人たちが陳情をあわててしなければならない事柄か起きて来る。こういう仕方は決して扱い方として適当な扱い方とは考えられない。しかも政治家として議員は協力しろという前に、なぜ国会にできておる当委員会において、これを発表する前に説明をなして、協力を求めなかつたかということについて、いかようなる考え方を持つておつたかということを、最初に説明をしていただきたいのであります。
#61
○加賀山説明員 皆さん方におきめを願つた国有鉄道法、これは私事務的な答弁に過ぎると思いますが、これにおきましては鉄道経営の基本的事項につきましては、国会において御承認を得て任命をされておるところの監理委員会というものがあるわけでありまして、この監理委員会が国鉄の経営について、その基本方針等を指示統制をするということに相なつておることは、御承知の通りであります。もちろん国会は休会小でありましたし、これを急いでいたさなければならぬという理由もありましたし、かたがた国有鉄道の経営の監督に当りますところの監理委員会の承認を得てやるならばいいという私の見解のもとに、私の責任において、さような取扱い方をいたしました。で本日その御報告を申し上げた次第であります。
#62
○松井(政)委員 そこでもう一つお伺いしますが、自主性と能率を中心にしてということは、冒頭において本日総裁が説明をなさつたことであります。そこでこの自主性と能率の問題でありますが、法律案の審議にあたりまして、私たちは、公共企業になつた以上は、経営の面に対する全責任は国有鉄道の総裁に、さらに閣議決定を必要とするがごとき事柄はいわゆる政府、すなわち行政府の長としての内閣、その中間において大蔵大臣の権限等が経理の面に、あるいは営業計画の面に、あるいは貸金計画の面に、その言論、発言及び権利を及ぼすことはいけないのじやないかということを私は強調したのでありますが、私の修正案は上程されないで済んでおります。その見地から考えますと自主性と能率を、こういう改正でできるとお考えになつておる自信をお持ちのようでありますが、今日この改正を行いましても、法律に規定された資金計画及び事業計画並びに経理の面においては多くの制約、いわゆる大蔵大臣を経てという法律の文字によつて、制約を受けておるのでありますが、そういう点についてこの機構の改革だけをやつて、自主性と能率か上げられるとお考えであるか、この点も参考までにお伺いいたしたいと思います。
#63
○加賀山説明員 自主性をこの改正によつて得られるとは、私は毛頭考えておりません。能率を上げるのが主眼でありまして、自主性はおのずから法律制度等を改正していただかなければ、ことに財政的な見地における制約は御承知の通りでありまして、これで解決がつくものではございません。
#64
○松井(政)委員 わかりました。
 最後にもう一つお伺いいたします。今度の管理部の組織機構の改革で、従業員の減少か二割出る。その節減分は配置転換等によつて、ただちに解雇しないという言葉を承つたように聞いておるのでありますが、この二割というのは、大体数にして何名くらいで、配置転換の具体的内容の計画がございますならば、それをお伺いしたいと思うのであります。
#65
○加賀山説明員 私先ほど最低二割と申しましたので、これはもつと減らせるものならば、できるだけ減らして行きたい。ただいまその人員の数は査定中でございます。二割と申しますのは、全従事員の二割ということを申し上げたのではございませんで、管理部門に属する従事員の二割、全従事員は四十九万でありますから、従いましてその二割ならたいへんでございますか、管理部門の二割といたしますと、約五千人程度でございます。この五千人の配置、転換等につきましては、今後私ども住宅その他に相当苦心をいたさなければならぬと存じますが、先ほどはつきりと申し上げましたように昨年あれほどの人員整理をいたしまして、本年さらに積極的に大量の人員整理をいたす考えは私にはございません。国有鉄道のような厖大な機構でございますと、約四十九万のうち、年々少くとも一万人あるいは一万五千人程度の従事員は減少して参りまして、今回浮く人員にいたしましても、一年足らずのうちに私どもは補充要員として吸收し得るという見込みは立てておるという次第でございます。
#66
○松井(政)委員 私質問はこれでやめます。意見を申し上げておきます。いろいろこの点につきまして納得できた部分もありますが、根本的の問題として、この機構改正には私は賛成できない部分があるということを表明しておきます。
 それからもう一つは、国有鉄道法という法律の範囲内でおやりになつたということでありますが、少くとも大きな組織の改変といいますか、変更といいますか、改正といいますか、それとあれほど定員法によつて首切りを行つて、その後は定員法ではないのでありまして、公共企業体関係の労働法規でやつておるのでありますが、この定員の変更等に関する問題については、恐縮でございますが、できるだけ国会の方も尊重していただいて、事前につまびらかなる連絡、御報告を願いたいということを希望いたして、私の質問を打切ります。
#67
○前田委員長 それでは質問の通告もないようでございますから次に移ります。
 ただいま問題になつております南北朝鮮の事件に伴う海上保安につきまして、海上保安庁長官より事情を聽取いたすことといたします。ちよつと速記をとめてください。
    〔速記中止〕
#68
○前田委員長 では速記を始めてください。
 本日は御多忙中にもかかわらず、多数御出席くださいましたことを感謝いたします。次回の開会につきましては、公報または書面をもちましてお知らせいたします。
 本員はこれにて散会いたします。
    午後四時三十八分散会
ソース: 国立国会図書館
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