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1970/04/27 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第11号
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1970/04/27 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第11号

#1
第065回国会 沖縄及び北方問題に関する特別委員会 第11号
昭和四十六年四月二十七日(火曜日)
    午前十時三十一分開議
 出席委員
   委員長 池田 清志君
   理事 宇田 國榮君 理事 大村 襄治君
   理事 鯨岡 兵輔君 理事 床次 徳二君
   理事 箕輪  登君 理事 中谷 鉄也君
   理事 中川 嘉美君
      國場 幸昌君    田中 龍夫君
      西銘 順治君    本名  武君
      山田 久就君    豊  永光君
      上原 康助君    楢崎弥之助君
      安里積千代君    瀬長亀次郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      山中 貞則君
 出席政府委員
        沖繩・北方対策
        庁長官     岡部 秀一君
        沖繩・北方対策
        庁総務部長   岡田 純夫君
        外務省アメリカ
        局長      吉野 文六君
        外務省条約局長 井川 克一君
 委員外の出席者
        沖繩及び北方問
        題に関する特別
        委員会調査室長 綿貫 敏行君
    ―――――――――――――
四月二十六日
 沖繩の無条件全面返還等に関する請願(不破哲
 三君紹介)(第五一七〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 沖繩における免許試験及び免許資格の特例に関
 する暫定措置法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第八五号)(参議院送付)
 沖繩問題に関する件
     ――――◇―――――
#2
○池田委員長 これより会議を開きます。
 沖繩における免許試験及び免許資格の特例に関する暫定措置法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案は、去る二十二日質疑を終了いたしております。
 これより討論に入るのでありますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入りたいと思います。
 沖繩における免許試験及び免許資格の特例に関する暫定措置法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#3
○池田委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決せられました。
 ただいま議決せられました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○池田委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
  〔報告書は附録に掲載〕
     ――――◇―――――
#5
○池田委員長 沖繩及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。上原康助君。
#6
○上原委員 まず大臣にお伺いいたしますが、返還協定作成の交渉も大詰めに来ておるようで、さらに内政面の問題等についても、第一次、第二次の要綱が一応明らかにされて、第三次の復帰対策要綱も、返還協定調印前後に大体政府の案が出されるということはかねがね承っておりますが、これらの諸関係法律というものを一括した形で国会審議を求めるのか、あるいは日米協議による返還協定事項と内政面は分離をした形での国会審議なり提案というのを総理府としてはお考えなのか、そこいらについてまず見解を承りたいと思います。
#7
○山中国務大臣 これは現在の見通しでありますから、決定がまだ政府部内でなされておるわけではありませんが、返還協定は返還協定、その中に資産引き継ぎ条項等が入りますれば、それも返還協定の中に入ってまいるでありましょうし、さらに日米安保協議会等で最終的にきまってまいります施設、区域の提供に関する問題、これも別の法律になるかと思いますが、その他の日米交渉で詰め残された、たとえば請求権その他に関する本土政府においてなさなければならない措置等に関する法律も含めて、相当な数になると思いますが、国内措置については一括して法律案を提出したい。本数は数多くなりますけれども、提出は一括していたしたいと考えております。
#8
○上原委員 現段階で理解できることは、返還協定問題、さらに国内の内政問題等含めて一括した形で国会に法案が提出されるというふうに承っていいですか。
#9
○山中国務大臣 一括という意味を、同時に国会に出すのかということであれば、そうであります。しかしながら、提案のしかたというものは、返還協定は返還協定、安保条約の適用に件う施設、区域の提供等に関するものがありますれば、それは別に提案をするということで、提案いたす時期は一緒でありますが、一括という意味はそれぞれ別々に提案するということでありまして、国内法は一括して提案をいたします。
#10
○上原委員 もちろん私がお聞きしておるのは同時に提案をするかということです。それで時期等については、まだ政府部内でそれは煮詰めていないかもしれませんが、おおよその時期ですね。十月の下旬とかあるいは十一月になるとか九月になるというようなことも、これまでいろいろ報じられているわけですが、おおよそのめどと、さらに国内関係の法案というのは相当多数にわたると思いますが、その審議の方法ですね。いわゆる沖特なり、さらに特別委員会等設けて、国会の問題とも関係あるわけですが、これだけ多岐の法案というものがどういう形で審議をされていくのかということ問題も、やはり中身の十分な審議という面でいろいろ対策を考えなければいけない点も出てくると思うのです。そこらについてはどうですか。
#11
○山中国務大臣 国会の召集時期と申しますか開催の時期は、さらに今後検討しなければなりませんが、おおよその見当としては、両陛下の御外遊の行事が秋にございますので、お帰りになって後、開院式をしなければなりませんので、そのあとになるであろうということは言えると思いますから、したがって、早くて十月の中旬と申しますか、上下に分ければ十五日以降という感じになると思います。ただしこれは今後の問題でわかりません。それ前には開くことはできないと思います。
 さらに国会審議のあり方についてですけれども、これは沖繩返還に関する国会を臨時に開くわけでございますから、普通の国会の場合と違って、審議は沖繩返還問題にしぼられるわけでありますので、どのような国会の審議形式をとられるかは、政府と国会ともまた相談をいたすこともありましょうが、国会自体において決定されることのほうがウエートは大きいものと考えておるわけでありまして、その方式に従って審議を進めてまいりたいと思っております。
#12
○上原委員 そこで、去る三月十一日だったかと記憶をするわけですが、本委員会で安井委員の質問の中で、内政問題に関連のある諸法案について、できるだけ法案のタイトルでも出していただきたいという意見と要望が出まして、大臣も、その趣旨に沿いたい、ちょっと時間はかかりますが資料として提出をするということを御答弁いただいたと思うのです。まず、行政作用に関する事項で、各行政部門別に本土と沖繩の制度を比較し、当該制度が復帰時において直ちに本土法を適用しても経過措置を要しないものが六百八十三件もある。さらに、復帰時において直ちに本土法を適用してもよいが、経過措置を要するもの二百六十四件、復帰時において本土法をそのまま適用するまで一定期間暫定措置を要するもの百九件、復帰時において本土法をそのまま適用せず特別措置を要するものが三十一件、復帰前においても本土法が適用されると同じ効果が沖繩で生ずるように本土法において処置すべきもの、総件数で千三十五件もあるというようなこと、これは沖繩・北方対策庁沖繩事務局から出ている資料なんです。これだけの法案というものが、いま対策庁でいろいろ検討されているわけですが、実際にどういう法案なのかは、ある程度は推測できましても、具体的にその法案の中身なり、どういう法案がそれに該当していくのかは早急に本委員会にも参考資料として提出していただかないと、これだけの法案というものが、一挙にいざまとまってから出されても、なかなか検討なり研究するに支障を来たす。したがって、三月十一日に大臣から御答弁をいただいているわけですから、時間がかかるといいましても、すでに一カ月余りを経過し、やがて二カ月になる。その面について、対策庁がどう資料の提供の準備をなさっているのか。また、いま私が件数を具体的にあげましたが、その後そういうものについての変更が出たのかどうか。そこいらの、もっぱら内政面に関する法案の整備に対しての準備なり資料提供の方法というものを聞かしていただきたいと思うのです。
#13
○山中国務大臣 ただいま読み上げられましたものは、私どもの対策庁のほうでおおむね分類をいたしておるものでありますが、要するに、どういう法律をつくるかの前提として、復帰対策要綱の閣議決定というものを一次、二次と行なっておりますので、それらを受けて、いま立法の作業も進めてはおりますが、いずれにしても、最終的に幾つくらいを要するかについては、一番大きな問題点が第三次要綱として決定すべく、いま琉政側と相談中でございますので、それらがきまりまして、総本数なり、あるいはそれに対する作業のスケジュールなりというものを組みますので、ただいま申されたような資料は、一応オープンにもいたしておりますが、委員各位にもお配りすることもできると思いますが、その法律が、内容はどういう内容であるということについては、一応閣議決定の要綱の中でその方向が示されておりまして、残っておりますのは、期間を何年にするとか、あるいはその手段、方法をどうするとかという法律の問題でありますから、法文作成というのはなかなか時間がかかります。したがって、委員会へ法文の作成過程で法文そのものを出すということはなかなかむずかしいと思いますが、なるべく質疑応答等を通じて答えてまいりたいと思います。
#14
○上原委員 具体的な法案の中身というものは、確かに政府部内の調整なり、いろいろ検討に時間を要するということは了解します。また、理解いたします。しかし、私が申し上げているのは、法案のタイトルでも早目に資料として提出をする、そのことが委員としても各議員としても検討するのに役立つわけですよ。時間はかけても、そういう法案の名称については資料として提出なさるということは確約をいただいたわけですから、その点早急に、特に重要と思われる法案の中身とはいわなくても、こうこういう法案が、こういう経過措置を要すると思われる、特別措置を要すると思われる、あるいは改正を要するということについて、ぜひ資料として提出をいただきたいと思うのです。
#15
○山中国務大臣 私は、今国会中にそういう法律案の中身を提出するという答弁は、たしかいたしてないはずであります。というのは、その中身の方向は、閣議決定の要綱の一次、二次、さらに最終的にきまるであろう第三次というもので、おおむね法律案というものの名前が正確に言えなくとも、これに関する法律が出るのだなということで相当な本数は明確になるわけでありますから、閣議決定要綱以外で特別に沖繩に重大な利害関係を持つようなものを出すということは、大体ないと考えていただいてよろしいと思いますので、閣議決定要綱を拾っていただけば、おおむね見通しは現在でもつくはずであります。
#16
○上原委員 あとで三月十一日の議事録を十分お調べになればわかると思いますが、法案の件数なり、さっき申し上げた、たとえば復帰時において本土法をそのまま適用するまで一定期間暫定措置を要するものが百九件あるのだ。その百九件の法案はどうどういうものかということを伺いたいのですよ。中身をいまそっくりいただきたいというわけじゃありません。そういう面についての資料は提出できるということが、せんだっての委員会での御答弁なんです。そのことを私は重ねて強調しているわけなんです。
#17
○山中国務大臣 最終的にこれが法律案だというときに、前に説明したのと中身が違うじゃないか、そういうようなことをおっしゃらないという条件でありますならば、私どものほうは、作業をしておるわけでありますから、そういう意味において、こういう法律というものを考えておるという程度の資料は、当然審議の便宜にもなるわけでございますから、なるべく早く差し上げることに、できるだけの範囲で、したいと考えます。
#18
○上原委員 何もそれをいただいて大臣や政府をもっといじめてやろうという気持ちで申し上げているのじゃないのですよ。勉強したいために、ぜひ法案の名称なり、大体こういうものだということを教えていただきたいという立場で、建設的に発言をしているつもりですから、その点ひとつ御了解いただいて、先ほど申し上げたように、安井委員の質問に対しての御答弁もあることだし、ぜひそういう資料を提出していただきたいことを重ねて要求しておきます。
 次に、時間もございませんので、いま一つは琉球政府の財政問題ですが、たしかきのうも屋良行政主席とお会いなさって、いろいろ新年度予算の問題についてお話し合いをなさったと思うのです。特に、七二年度の予算編成にあたって財政面が非常にピンチに立っているのだ。このように予算が昨年来編成しにくくなっているその原因はどこにあるとお考えなのか。もっぱら琉政側の財政支出なりあるいは歳入歳出の問題なのか。根本的な原因というものがあるとわれわれは見ているわけなんですが、まずそこいらに対する大臣の御見解を聞かしていただきたいと思うのです。
#19
○山中国務大臣 きのう主席はじめ予算部長その他関係の方々と合計三時間余りにわたって相談をいたしました。ことしの沖繩復帰対策費の財源対策その他から見て、大体一部伝えられておりました対応費のために予算が組めないのだということではない。これは事実そのとおりであることを琉政側も認められたわけでありますが、問題は支出として組まれております中身の問題で、はたしてそういう支出がいいのか悪いのかという問題が、本土政府に日本円十五億円程度何とか予算を追加できないかというまとめた金額としての御要望と申しますか、相談がございました原因の大半をなしているわけでございまして、これは琉政側の主体性をもって組まれる予算でありますから、その歳入歳出予算の組み方というものについて私どもとの間に意見の相違がございます。しかし、私どもがその意見を押しつけるわけにまいらないものでございますので、私どものほうは私どものほうの見方というものは伝え、琉政側はまた琉政側としてこういう予算を組まざるを得ないという理由を述べられました。その結果、両方ともどうするという結論は一致はしなかったのでありますが、今後予算を執行されるにあたって、琉球政府の復帰を前年にした最終年度の予算である、したがってそれに対して不自由のない予算を組まなければならないし、またそれに対してあまり乱暴な歳入巨大欠陥を持つような予算というようなものもまた安易な姿勢ということにもなりますから、そこらのところで両者の意見をよく時間をかけて話し合いまして、両者よくわかったつもりでございます。したがって、今後もそれらの予算を組まれて執行していかれた場合において、異常な事態等が歳入欠陥等において生じました際は、あらためてまた御相談もしなければなりますまいということが大体の感触でございます。
#20
○上原委員 いまの御説明で、日本政府から出されるいわゆる復帰対策費に対しての対応費がゆえに予算が編成できないということじゃないんだ、その理由については琉政側も了解したということですが、少なくとも今日の琉球政府の予算の逼迫状態というのは、やはりアメリカ施政権下において国家行政事務まで琉球政府独自で一定期間持たなければいけなかった。六九年以降本土政府支出が大幅にふえたということは認めます。しかし実際問題として対応費も約四百万ドル次年度に組まざるを得ない、そういうしわ寄せもかなりあるとわれわれは見ているわけなんです。米政府の減というのが三百五十万、約四百万ドル、政府の復帰対策費に対しての、わかりやすいことばで言いますとひもつきの面が多い、その対応費にやはり四苦八苦している面もかなり大きな支障を来たしている。そこいらの予算の支出のあり方、性格の問題について政府としても十分お考えにならないと、結局対策費そのものは出しても、なかなか対応費ということで捻出できない、そのしわ寄せが昨年来続いているのですよ。そこをただ対応費の問題じゃないんだというような形で片づけられる問題じゃないと思うのです。したがって、どうしてもあと四、五百万ドルなければ新年度予算が組めないという状況に対しては、やはりこの際、日本政府としてアメリカ側が出すべきものを出しなさいという交渉をすることも大事でございますが、政府としてどうなさるかという対策を具体的に琉政側に提示すべきだと私は思うのです。その点についてはいかがですか。
#21
○山中国務大臣 本土の復帰費の対応費というもので予算が組めなくなったのではないということは、琉政側が私どもが申し上げるまでもなく御承知のことであって、それは、ことしから新しく認めました起債、それから自主財源としての五十五億というものでもって完全に消化しております。しかし対応費の項目はやはり幾らかかるということをあげざるを得ない、これは当然のことであります。さらにアメリカ側の援助費については、私どもが琉政側と相談して、四十六年度、琉政のいわゆる七二年度予算を組みまする際は米側の援助はない、ゼロということで計算をしておりましたけれども、最終的にはやはり百五十万ドル程度アメリカ側も出すということになりましたために、それはむしろ歳入増加要因ということになっておりますので、そこらの見通しについては誤っていたわけではありません。したがって、日本側も、本土政府側もこういうふうにしろということの意見を言うべきだということをおっしゃいますけれども、しかしながら、団体交渉によって期末手当〇・一五%、さらにプラス一人当たり十五ドルというつかみ金、こういう団体交渉によって琉球政府側がまとめられたものを、私たちがそれをおやりなさいとか、それをやってはいけないとかいうことを言った場合においては、また本土政府の弾圧という、そういう御意見に必ずなることは間違いありませんし、したがってまた、それらは琉政側自体で判断しておきめになることでありますから、こういうあり方については当方の意見は述べますが、それを強制すべきものとしては私たちはしておりませんので、そういう意味において歳入の組み方、歳出の組み方、あるいはまたベースアップを人事院勧告どおり十二月からおやりになった場合幾ら要るのか、それを五月からやるといって、一方においてはまた一人当たり十五ドルというつかみ金で平均で乗せるというやり方が財政技術上いいのかどうか。しかし琉球政府側の一方的な立場で言えば、琉球政府のいろいろの御配慮もあってのことであろう。でありますから、それらについて両者の意見を交換したわけでありまして、私どもがそれはいけないとかそれはいいとか、こうしろとか言うことを差し控えたということでございます。
#22
○上原委員 私が申し上げているのは、そういう歳出面について確かに人件費というのがかなり増加をしている、またそれは当然でしょう、そのことを申し上げているわけじゃないのです。現在の琉政の予算の性格なり、年々新年度において予算編成というものが窮屈になっている。その根本の原因というものは、最近においては本土政府の地方債のあれも出て発行して幾ぶん緩和策はとられたもあの、予算が膨張していくにしたがって編成作業そのものはやりにくくなっている。そのことはやはり二十五カ年間のいろいろな吹きだまりが今日の状態で積み重なったということに基因をしているわけなんですよ。ですから、単に歳出面でこういった人件費の問題等があるということでなくして、復帰対策費の出す性格そのものについても、もっと琉球政府側に柔軟に支出できるような判断のしかた、政治的、政策的なてこ入れというものをおやりになる必要があるのだ。そうでない限り、次年度の予算、あるいは復帰後においても沖繩県庁の予算というものはますます自己財源なりいろいろな面でしわ寄せが出てくる。独自の事業というものがほとんどできない。そのことについて、政府として財政支出というものに十分配慮をすべきじゃなかろうかということ、ないのですかということをお聞きしているわけなんです。
 時間もありませんので、復帰を迎えた次年度の予算において、琉球政府の財政があまりにも窮屈だ、予算編成もできないというような立場に立たされないように、どうぞ政府としての十分な御配慮をここで要望をいたしまして質問を終えたいと思うのです。これに対して、もしお答えがありましたら賜わっておきたいと思います。
#23
○山中国務大臣 本土政府が沖繩を、財政的にもあらゆる意味でも、今日まで直接めんどう見れなかったという点が、今日の予算編成にあたっての財政の窮迫を来たしておるということでありますが、これは財政的に言いますと、累積赤字の来年度単年度の償還金額並びにその利子についてだけ言えるのでありまして、これについては予算編成の際も十分に検討しておることでありますから、したがって、いまの段階で言えることは、昨年相談をしてきめました本土政府の六百億二千万円というものが、その後どういう理由によって予算が組めないような、歳出のオーバーもしくは歳入欠陥という事態を生じたのかという議論をしたわけです。その意味において、この段階においてはやはり予算の組み方の問題であるということで、歳入、歳出ともに議論をいたしました。そういう意味においては両者ともに了解をして、どっちの意見にするということでなしに、双方意見を体して、琉政側もまた帰ってよく相談をして、それから後いずれまた連絡をいたしますということですから、そうぎすぎすしたものではございません。
#24
○池田委員長 西銘順治君。
#25
○西銘委員 最初に、資産引き継ぎと琉球政府の財政逼迫について大臣の御見解をお聞きしたいと思うのであります。
 御案内のとおり、日米返還交渉にあたりまして、琉球における開発公社、電力公社、水道公社、三公社を中心といたしまして、目下日米間で資産の引き継ぎが交渉されている最中であり、しかも返還交渉は大詰めの段階を迎えているわけであります。この資産評価につきまして、また引き継ぎにつきまして、琉球政府は、米国議会におけるいろいろな関係当事者の発言を引用いたしまして、さらに国会における関係大臣等の答弁を資料といたしまして、ガリオア資金等による見返り資金によってできた資産は、施政権者としての当然の義務として、琉球政府に無償で引き継がれなければならないものだという見解をとっておるのであります。この琉球政府の見解に対する主管大臣としての総務長官の御見解をお聞きしたいのであります。
#26
○山中国務大臣 結果としては、いわゆる沖繩県民のみのために使われるものとして、本土政府が引き継ぎましたあとは琉球政府に無償で渡すわけでありますから、御要望どおりになるものであると考えます。
#27
○西銘委員 そこでわれわれが懸念いたしますことは、復帰対策要綱を中心といたしまして、今度はこれから沖繩の経済社会開発に対しまして相当額の財政投融資を計画しておるのでありますが、今日までアメリカ政府並びに本土政府が琉球になしました財政援助について申し上げますと、米国援助は一九五三年から一九七一年まで約二十年間でおおよそ一億三千百四万ドルの財政援助をいたしております。本土円に換算いたしまして四百七十一億七千五百六十万円であり、これに対しまして一九六二年から一九七一年までの約十カ年間で、本土政府は沖繩に対しまして二億三百万ドル、約七百三十億八千二百九十九万円を援助しているわけであります。したがって、当然施政権者としてなさなければならない財政援助を、本土政府が十年足らずで約倍の援助をしているわけでございます。したがって、これをアメリカからの資産引き継ぎの総額の中から――これは当然施政権者としてやるべき義務を行なったのでございます。しかも現在、琉球政府は、ここ四、五年、約五千万ドルから最近に至りまして七千万ドルというものを資金運用部資金その他の金融機関から借り入れておりまして、財政硬直化を母体として非常なピンチに立っておるわけでありますので、その七千万ドルの援助は当然施政権者として穴埋めをしなければいけない。したがってその七千万ドルは評価の中から当然差し引くべきじゃないか、こういう考えを持っておるのでございますが、これについての大臣の御見解をお聞きしたいのであります。
#28
○山中国務大臣 沖繩側の意向としては、そのようなガリオア資金を中心としたものに対して本土政府が、引き継ぎの名称であろうと買い取りであろうと、金を出す必要はないということが前提であります。したがって本土政府としては、対米交渉として、相手方のあることでありますので、米側の意向をけ飛ばしては交渉は妥結しないわけでありますが、いま本土政府のほうで大蔵省が金額を詰めておるということであります。しかし、これについては琉政側には、沖繩県民にそのことについて何ら犠牲を負わせないわけでありますから、結果無償で渡すわけでございますので、その金とかかわり合いを持って差し引いたり差し引かなかったりという議論をいたしますと、また一そうややこしくなりますから、むしろそのことは切り離して、そういう対米折衝の結果、本土政府がアメリカ側に無償で渡すべきものを支払ったから、今後新しい経済復興のための予算措置とか財政負担とかいうものの場合に、そういう負担をすでにしておるからというような差し引き計算などをしないように、むしろそっちのほうの問題としてとらうべきであって、切り離して考うべき別個の問題だと私は思っているのです。また事実、関係もありません。
#29
○西銘委員 私が申し上げたいのは、特に三公社を中心といたしまして投下されたアメリカの援助ないし資本は、これはもっぱら公共用のために投ぜられた支出であり、言うなればパブリックユーティリティーのために投ぜられた資金でございまして、それについては当然無償で琉球政府に移譲すべきであるという意見がある。施政権者として当然やるべきことをやったのであって、これを本土政府に高く売りつけるとはけしからぬ話だ、こういう意見があるわけであります。したがって私が申し上げたいことは、施政権者として当然無償で譲渡すべき資産についても本土政府に買ってもらう、そこへ持ってきて琉球政府は財政上のピンチに立っている、しかも七千万ドルというばく大な借金をかかえているわけであります。これを勘案した場合には、当然本土側としても、この七千万ドルは米国の負担においてこれを補うべき性質のものであるので、大臣として外務大臣と協議されまして、返還交渉の中で資産引き継ぎの総額の中から当然それだけは差し引くよう要求すべきではないか、こういうふうに考えておるわけであります。
#30
○山中国務大臣 お気持ちはわかるような気持ちがしますが、ちょっとその計算方法がよくわからないのですけれどもね。累積赤字のことだと思うのです。それは七千万ドルではないと思うのですけれども、しかしそこらの数字は、これは客観的な数字ですから明らかなことでありますが、そういうものと米側との間における資産引き継ぎの場合の買い取り価格の間で相殺する部分があっていいじゃないかということだと思うのですが、そのことは私はからめないでいいと思うのです。またからめても、相手方がとてもそういう姿勢でいま交渉しておりませんので、主としてこれは大蔵省がやっておりまして、むしろ私は沖繩側の意向を体して大蔵側に意見を述べておるわけでありますから、問題は、琉球政府側のそのような累積赤字というものを本土政府の責任において処理するか、それはどのような形でやるかということに結論としては帰結する問題だと思うのですけれども、それは前から私が申し上げておりますように、新生沖繩県が身軽な形で、財政的にも足かせのはまった形でない出発をさせてあげたいということを申し上げておりまする表現で現在の時点ではとどめておきたいということでございます。
#31
○西銘委員 そういたしますと、これははっきりした数字ではございませんで概算でございまするけれども、七千万の琉球政府の累積赤字については本土でもって穴埋めをしていくということでございますか。
#32
○山中国務大臣 これは七千万ドルではありませんが、正確に申し上げますと、分類がいろいろありますからなにですが、いわゆる累積赤字と見られるものは二千万ドルというふうに私どもとしては予算上把握いたしております。しかしそれらのものについて復帰の時点でどう処理するかは、たとえはことしから出発いたしました起債の償還等については、やはりこれは、起債は起こさなかったものと考えて全部渡し切りにするというようなことも少しおかしゅうございますし、それらの仕分けもいろいろしなければなりません。まあ要するに財政的に身軽なからだにしてあげなければならないということでございます。
#33
○西銘委員 次に、たばこの専売移行についての問題についてお聞きしたいと思います。
 山中長官は沖繩問題に対しましては非常な熱意を示され、事務処理においても非常に敏速果敢にやっておられるわけでございますが、このたばこの専売移行の問題につきましては、昨年の十一月二十日の閣議の決定によって、特に製造会社については適切に措置をするという表現にとどまっているわけでございまして、この専売移行に伴うたばこ製造会社について財産上の補償をするのか、また営業上の補償をするのか、そういった補償問題について何ら具体的な対案が示されておりません。なかんずく七百人余りの従業員の処遇の問題については、まだ具体的な案に接しておりません。一体これはいつごろまでにどういう形で処理されるのか、お聞きしたいのであります。
#34
○山中国務大臣 これは本土側の一方的な処理方策を示すべきものではないわけでございます。いわゆる戦前専売でありました沖繩地域が独立国みたいな形になりましたために、民営三会社というものがたばこ製造事業を行なっており、その労務者も六百五十名ということでありましょう。これは専売法のもとに戻りますが、私企業としての運営が不可能になるという意味では、これはやはり賠償ということが必要になるわけでありますから、いわゆる資産としての賠償並びに営業を続行していれば得べかりし収益についてどこまで金額として折り合えるか、そして従業員の諸君は自分たちの意思と関係なくその会社の従業員としての、企業の従業員としての存在を失うわけでありますから、一応それらの人々の退職金等の計算をどう見るかというような金額の交渉を三会社別々に、と申しますのは、一つ一つの会社でまた事情が違いますので、別々に専売公社との間で、私のほうがなるべくあっせんに立ちながら、その金額の詰めを行なっておるということであります。したがって、これは本土政府の意向を先に示すのではなくて、方針は示してありますから、事業ができなくなることに伴う措置をするということでありますから、その補償額についての相談をいまやっておるわけであります。しかし、なるべく早くこれもきめませんと、ヘビのなま殺しみたいにしておいては、企業そのものも意欲を失ってしまうわけでありますから、私も十分理解を持ってあっせんしておるわけでございます。さらに今度は、退職金はかりに国のほうから相談の上金額はきまるとしても、そのあと職場を失った場合に、かりに専売公社の現地工場というものが一つ残った場合、そこに再雇用される人があるかもしれません。あるいはそれ以外に専売事業、たばこ事業で働きたいと思った人でも、あるいは本土の専売事業の各地に希望の場所があって、親戚等が近くにいるからということで移っていただく可能性のある人もいるかもしれませんし、そうではなくて、この数のほうがあるいは多いかもしれませんが、なるべくよけい専売事業の中に吸収、再就職してもらうとしても、沖繩も離れたくない、そしてまたなかなか企業の働き先も、年齢その他からいって見つかりにくいという人々に対する就職のあっせんその他については、さらに今後一そうその処理を見きわめた上で進めてまいりたい。要するに、企業のほうは、ある程度大蔵省といま接触して金額その他の議論をいたしておりますから、わりと話はわかるわけでありますが、従業員の方々は、直接私はお会いいたしましたけれども、国と絶えず自分たちがどうなるかという問題を話し合いする余裕も力もございませんし、それらの人々も安心できるようになるべく早い機会に明らかにすべきだということで、きのうも大蔵に対して督促いたしておるという事情でございます。
#35
○西銘委員 三つの製造会社については財産上の補償をしようということはわかりましたけれども、現地側の要望といたしましては、専売工場をつくってもらって、その六百五十名の職員についいては専売公社の職員として取り上げていただきたい、こういう要望があるわけであります。さらに、現地では二十五年間嗜好の上でなじんできた製品がございますので、三製造会社を一つにいたしまして委託加工をさせたらどうかという意見もあるわけでございますが、それらについての御見解をお聞きしたいのであります。
#36
○山中国務大臣 たばこは嗜好品でございますから、長い間なじんだ銘柄について、復帰のとたんから、あなたはハイライトでいいじゃないか、あなたはピースでいいじゃないかということは、おっしゃるとおりなかなかやりにくい問題だと思います。したがって、現地においてそのような、先ほど答弁いたしましたような措置をとって、一応専売と縁が切れた姿でありましてもやはり専売公社の工場ということで、一部そのような銘柄製造のための工場が必要になるかと思います。またたばこ耕作者の方々は大体一応継続できるということで、新しい、国民の望むソフトな低ニコチン銘柄等の耕作の温度に適している等の事情もその後判明いたしまして、場合によっては耕作者の方々はかえってよくなるという見通しすら一方においてはあるわけでございます。したがって、そういうことを考えますと、現在の専売事業に匹敵する事業を営んでおる民間三社というものを一定期間残して、そして委託をするということは、経営者のほうは、とても自分たちとしてはそういうことはいやだ、かりに五年間三工場をそのまま残してもらっても、企業としてはそれは全くうまみはないわけです。操業をするだけであって、そして従業員を幸いにかかえていくこともできるわけでありますが、しかしそれは国の専売公社から委託手数料を払ってもらうだけの業務を行なうという姿になってしまうわけですので、やはり五年先まで三工場を残してくれなんということは全く考えていない、そういうことはむしろ不親切だ、だめならだめでこの際決着をつけてくれ、それは金額次第だということで、そこで議論をしておるわけでありますから、やはり従業員の問題、経営者の問題、双方よく考え合わせて、国の制度によって職場を失うということについて十分考えていきたいと思います。
#37
○西銘委員 長官の誠意はよくわかりましたけれども、具体的に製造会社あるいは従業員に対する施策をどう処理されるか、具体的な対案を一日も早く御提出いただきたいと思うのであります。
 最後にお聞きしたいことは、葉たばこの製造については問題はございませんけれども、輸入たばこ業者についての取り扱いをどうされるのか、一つだけお伺いしたいのであります。
#38
○山中国務大臣 輸入たばこ業者の方々は、現在では輸入並びに販売の権利を持っておられるわけであります。いわゆる自由にやっておられる。本土においては輸入は商社に一応許可をされますけれども、その販売は専売公社のルートを通さなければできないということでございますから、いわゆる企業としてのうまみは、これもまた、やっていけない企業ではありませんし、法律上やれない企業ではありませんけれども、何のために事業をやっておるかわからない、うまみのないものになりますので、そこらの点は、なお引き続き輸入業務だけでもやっていきたいと思う方もありましょうし、この際そういう事業はもうすっぱりとやらない、販売、いわゆるシェアを拡大する努力をすることによって企業利潤をあげていくような、そういううまみのない企業として残るというならもうやめたという人もあると思いますから、これらの方々については、基地関係等の方々も含めたような各種の離職者の離転職対策というものが、金融上あるいは制度上必要になるかと思います。ことに現在の制度のもとで本土の専売制になった場合に、事業の一番うまみのある部分が運営できなくなる方々でありますので、一般の基地関係の方々の離転職資金あっせん等よりも手厚い何らかの手段が必要であろうと考えております。
#39
○西銘委員 次に、第三次の復帰対策要綱が大詰めにきた感じを受けるわけでございますが、その中で私たちが一番関心を持っておりますものは、税制について本土と一体化する基本方針についてであります。もちろん本土と沖繩は一日も早く税制を一体化しなければならないわけでございますが、二十五年間異なった税制のもとで県民の生活が保障され、企業が存続してきておるのであります。この税制の一体化について、長官の基本方針と申しますか、もちろん消費者保護ということと島内企業の育成という二つについてはよくわかるのでありますが、復帰対策要綱にも示されておりますとおり、品種、品目、業種によっては、これを経過措置として、特別措置として十分考慮しようということが示されているわけであります。この品目、業種についての長官の基本的な方針と申しますか、これについてお伺いしたいのであります。
#40
○山中国務大臣 主として間接税の問題についての御質問だと思います。直接税の国税、県税、市町村税、これは新規に創設される形になる県民税並びに電気ガス税、その他若干のあまり影響のない税目も新規にございますが、主としてそういうものがございます。それらの問題については、たとえば電気ガス税等については何らかの経過措置、あるいは実態に応じて、時間配電等いたしておりますところは当然同じ電気料を取るわけにもいきませんし、そこらのこまかい配慮をすることによって話は簡単に進んでおるわけであります。
 しかし一方、現在沖繩の置かれておる貿易の輸出入を総平均いたしますと、八〇%以上のウエートが対本土貿易という形で行なわれておるため設定されておる企業保護のための間接税としての物品税、これをどうするかの問題が一番大きな問題でございます。すなわち、それが問題となるところは、企業保護に偏すれば、消費者というものが復帰後は同じ日本国民でありながら不当に高い製品を買わされるということになっては困るし、ことに日常生活必需品においてはなるべく避けなければなりません。かといって、企業といっても、一経営者の個人の名前だけで会社が成り立っているわけではありません。すべての構成員、家族、関連企業、そういうもの等によってピラミッド型に構成された、沖繩の営々と苦心してつくり上げた企業でございますから、これがかきねを取っ払ったために一ぺんに音を立てて本土大資本に押しつぶされたり、あるいは猛烈商法の前に屈服して、沖繩の人たちの二十数年の辛苦の結果の事業というものが次々と目の前で崩壊していくということは、やはりなるべく避ける手段があるならばとらなければならない。これはまさにことばどおり矛盾に満ちた処置をとらなければならないわけであります。消費者を圧迫せざるよう、そして過保護にならない範囲において企業が存続できるように、非常にむずかしいところであります。
 さらに、いま一つ間接税では外国との間の関税がなお残ります。すなわち沖繩地域において、現在の琉球政府としての立場から、主として県民の日常生活に供するようなものについては低関税率をもっていくとか、あるいはまた本土ならば自由化されていないものが自由化されていたり、数量制限をもって保護されていたり、いろいろの違いがございますから、ここらの点はまた県民の日常生活必需品というものを中心にして、一方においては企業との関連で原材料というものを重点に置いて洗っていく、これが品目ごと、業種ごとということで、間接税の対本土並びに復帰後の対外国というものを、沖繩地域についてどのように処理できるか。これは厳重に横流れその他への措置をとりませんと、そのような制度をとったために沖繩県民に横流しその他で無用の罪に服さなければならない人の出るおそれもありますから、そういうようなことのないようなちゃんとしたチェック手段も講じて、現在の状態というものより悪くならない、そうしてなるべくよくなるような方向に漸次導いていきたいと考えておるわけでございます。
#41
○西銘委員 税制の問題につきましては、消費者保護という観点と島内における企業育成の両方の面から十分に検討されなければならないわけでございますが、お願いしたいことは、復帰によって物価が上がる、生活が苦しくなった、また今日まで営々として築き上げた、競争力の弱い中小企業がつぶれたということでは、復帰の意味がなくなるわけでございまして、その点特別に暫定措置、特に税率の面において考慮できることについては税率の面で検討し、さらに本土産品の沖繩への移出規制の問題、数量規制の問題で、できるものについては数量規制をやっていただきたいと強く要望いたすわけであります。私たちは何も税制の面について本土と異なった税制のもとにいきたいとは思っておりません。できるだけ早い期間に、負担の公平という原則からいたしましても同じ負担をしなければならないのはもちろんでございますけれども、沖繩の特殊事情から考えまして、あらゆる面から特別な御配慮をいただいて、復帰によって物価が高くなった、生活が苦しくなった、企業がつぶれたということにならないように御配慮をお願いいたしておきます。
 最後に、米の問題でございますが、御承知のとおり終戦直後はガリオア物資等によってまかなわれておりましたけれども、だんだん食生活が向上いたしまして、これがビルマ米の購入等になり、さらに台湾米、朝鮮米の購入となり、最近は遠く加州米、豪州米を入れているわけでございます。本土食管会計の特別な措置によりまして安い米が現在沖繩に送られるようになりましたが、現地側におきましていま問題になっておりますのは、ことしは本土から本土米五万五千トン、豪州、加州を中心にして外米一万五千トンの輸入計画になっているわけであります。ところが、現地におきましてこの一万五千トンのうち八千トンはすでに加州米が入っているわけでございますが、七千トンについては新米で安い豪州米を入れたいという意向のようでございます。ところがアメリカ民政府が、残りの七千トンについても全部加州米を輸入するのでなければ本土からの五万五千トンの米の輸送はまかりならぬということでございます。聞くところによりますと、備蓄も五月上旬までしかないということでございますが、現地側におけるアメリカ民政府の態度によって、本土米の移出がおくれまして食糧事情が逼迫してきますと、重大な事態に逢着するわけであります。これについて長官は情報をお聞きであるのかどうか。もし現地側がそういうトラブルで困っておるのであれば、長官に仲に立ってもらって、現地側の要望もある程度勘案いたしまして、新米の、しかも安い豪州米を輸入させる措置をとってもらいたい。普通であればもう四月初めに本土米が行っていなければなりませんけれども、そういう現地におけるごたごたがありまして、まだ本土米が送られておりません。これについての長官の態度をお聞きしたいと思います。
#42
○山中国務大臣 豪州の新米とカリフォルニアのアメリカ米のどちらを入れるかという問題は、本土政府側においてはタッチできません。しかしながら、本土側が合意しました五万トンについて民政府側が若干横やりを入れた時期があったそうであります。それはおそらくいまのような背景があってでありましょう。しかし合意されたものを拒む理由は何もないわけでありますから、こちら側は少しおくれておりますけれども支障なく現地側に米を届けるということです。しかも昨年は、最初はたいへん歓迎されて、たいへんおいしかったのが、新米が出回るころの食味の比較も手伝ったかもしれませんが、高温多湿の場所における保存のしかた等に問題があったという、食糧庁を派遣しての実態報告を受けておりますので、ことしはそのようなことのないように、新鮮なものを送り届けるような方法で、市町村については本土政府が主導権をもってやっておるわけでありますから、御心配は要らないということを申し上げておきたいと思います。
#43
○西銘委員 最後に一点だけ。この本土米を沖繩に送る場合に、沖繩の琉球船籍の船舶が使われてないということで不満があるわけでございますが、これについても、できるだけ、少なくともフィフティー・フィフティーの線で、半分くらいは琉球船舶によって沖繩に送っていただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。
#44
○池田委員長 中川嘉美君。
#45
○中川(嘉)委員 本日は、主として復帰対策要綱の第二次分について、この前も一部伺ったわけですが、それ以外の問題について、数項目の質問をいたしたいと思います。
 まず、知事と県会議員の点でありますが、現在の行政主席及び立法院議員をそれぞれ復帰の際も知事及び県会議員とみなすということが述べられおります。これは非常にこれでけっこうだと思うのですが、復帰後の新しい知事及び県会議員の選挙について、復帰後はたして何カ月以内にこの選挙を行なおうとされておるか、まずこの点を伺いたいと思います。
#46
○岡部(秀)政府委員 琉球主席とそれから立法院議員、これは任期の延長を目下米国のほうへ話をいたしておりますが、それでオーケーが来ますると、琉球政府の布告と琉球政府の法律の改正をいたしまして、新しい知事、県会議員ができるまでずっと任期を延長していく、そして新しい知事と県会議員の選挙は、なるたけ早い時期に選挙をしたほうが原則的にはよろしいと思いますけれども、復帰にあたりまして、いろいろの諸問題が山積をいたしておると思いますので、その点、復帰の前後の事務をスムーズに行なうという観点を考えなくてはならないと思いますので、そういう点をなるたけ早い時期で、しかもそういう仕事がスムーズにいくということの両点から考えまして、いつにするかということをきめていかねばならぬと思います。それにつきまして、いつにしなくてはならないということはございません。その点に立って、いつにするかということを立法してきめていくということになると思います。
#47
○中川(嘉)委員 そうすると、いまいろいろな問題が山積しておるというふうな観点から、はたして大体どのくらいになりそうですか。復帰してから何カ月とか、あるいはもっと相当の期間というものが予想以上にかかるとか、この見通しについて、現段階においてどのくらいかかりそうか、それをまずお聞きしたいと思います。
#48
○岡部(秀)政府委員 それはいま立っておりません。もっと時間がたっていろいろの事項を詰めていきませんと、いつということはまだいまのところ目安が立っておりませんような状況でございます。
#49
○中川(嘉)委員 なぜそういうことを伺うかといいますと、現在立法院議員の定数は三十二人というように承知しておるわけです。地方自治法の九十条によりますと、都道府県議会議員の定数がそこに規定されておりまして、人口七十万未満の都道府県にあっては四十人、それから人口七十万以上百万未満の都道府県にあっては、五万人を加えるごとにそれぞれ一人ふえていくわけですね。ですから、沖繩の場合には人口九十五万として考えれば、定数が四十五人、こういうことになるのじゃないでしょうか。この県会議員の定数是正の点は、直接政府の問題とするところではないと私思いますけれども、むしろ地方自治体の問題ではないかと思うのですが、この方面の手当てについて、はたしてどこまで考慮されておるのか、こういう問題はすぐ関係してくるわけです。ですから、いつになるかわかりませんという現在の御答弁も諸般の情勢からわからないわけではないですけれども、こういうようなことがすぐにひっかかってくる。この点どうでしょうか。
#50
○岡部(秀)政府委員 まさに御心配の点が問題になってくると思います。と申し上げますのは、現在の立法院議員をそのまま県会議員とみなす、こういう規定をいたしましたけれども、本土に復帰をいたしましたときに、本土法との関係を見てまいりますと、琉球政府の選挙区は一区一人という形で選出されておりまして、三十二人という現在の定員、それが本土法の適用になってまいりまして、自治法の九十条によりますところの都道府県議会議員の定数という点がたいへんに違ってきておるわけでございます。その点で、選出されてくる基盤が非常に相違があるということでございますので、その点は一応「みなす」とはありますけれども、これはやはり何といいましても、早い時期に同じ形に直していくということが必要だと思うのでございます。そういう点で選挙区をやりますと、四十三人あるいは四十四人、こういう数字が出てきます相違がありますので、なるたけ早く同じ基盤の選出の形を出すということが必要だと思います。その点で、これはさらにもう少し時期がたち、いろいろな点、諸情勢が固まってまいりますると、はっきりしてくる点でございますので、現在の時点では、いつということははっきり言えませんけれども、もう少し仕事その他が詰まってまいりますと、はっきり規定をすることができるということだと思いますので、しばらくお待ちのほどをお願いをいたしたいと思います。
#51
○中川(嘉)委員 市町村議会議員の定数についても同じようなことが考えられると思いますので、いまの段階ではこれ以上何ともできませんが、ひとつできるだけ早い機会という線を一日も早く具体的なものにしていただきたいと思います。
 次に、現在琉球電電が行なっておる業務について伺いますが、復帰と同時に電電公社及び国際電電に引き継ぐことになっておるわけです。現在九州ブロックの電気通信局は熊本に置かれておるわけですが、復帰後の沖繩にブロック単位の局が設けられるのか、それとも府県単位の電気通信部のもとに電報電話局を置くことにするか、この辺の具体策について伺いたいと思います。
#52
○岡部(秀)政府委員 具体的な問題でございますので、ちょっと私も存じてはおりませんけれども、現在の業務の分かれ方によって、日本電信電話公社と国際電信電話株式会社と両方のほうへ仕事とそれから職員とをそれぞれ分けて、一方は日本電信電話公社に引き継いでもらいたい、一方は国際電信電話株式会社に引き継いでもらう、仕事と職員とを引き継いでもらう、そういうことまで現在話は進んでおりますが、さらにおっしゃいました点が、ちょっと私もまだはっきりいたしませんけれども、それは支社を設けるということになるのでございましょうか、それとも何か、私質問の内容をちょっとよくつかめない状況でございますが、そこまでの状況につきましては、私たちのほうでまだ話を聞いておらない状況でございます。
#53
○中川(嘉)委員 どうも具体的にまだ検討が進んでおらないという感じが非常に強いわけですが、先に移っていきます。
 OHKの問題ですね。放送業務は復帰後はNHKに引き継がれる、こういうようになっておりますが、いま伺いたいのは、受信料の問題ですけれども、受信料はたしか現在沖繩の場合は八十セントではないかと思います。これを本土並みに三百五十円、カラーの場合には四百六十五円ですか、こういうふうにするのかどうか、受信料の点はどうでしょうか。
#54
○岡部(秀)政府委員 受信料の点は、沖繩の現在の受信料、これを当分の間引き継いでいくという原則でございます。
#55
○中川(嘉)委員 引き継いで、それでどうなりますか。
#56
○岡部(秀)政府委員 同じ値段でやっていくということでございます。
#57
○中川(嘉)委員 私が伺ったのは、引き継いでいくのはわかります。しかしながら、将来の構想ですね。そのままで終始通してしまうということはないと思うのですが、本土並みのそういういろいろな条件と当然将来合わせていかなければならないというような立場から、このままの料金が将来とも半永久的に引き継がれていくということじゃないと思うのですが、その辺どうですか。
#58
○岡部(秀)政府委員 本土と同じような状況になっておらないいろいろのギャップがございますので、そういう条件が整ったという状況で内地と同じ条件に将来合わせていくという根本的な考え方でございます。
#59
○中川(嘉)委員 それでは、このOHKについてもう一つ伺いますが、琉球政府から七十万ドルの出資を受けているわけです。また赤字の累積額が百五十万ドル近くもある、このように聞いておりますが、この処理は政府としてどのようになさる方針か、この方針について伺いたいと思います。
#60
○岡部(秀)政府委員 これは目下検討中でございますけれども、大体赤字もすべての資産もそのまま引き継いでいく、それから職員も引き継いでいくという方向で検討をいたしております。
#61
○中川(嘉)委員 次に、新全国総合開発計画について、復帰後所要の改訂及び組み入れを行なって、北海道、東北、首都、中部、近畿、中四国、九州の各圏からなる七ブロックに、いわゆる復帰する沖繩を独立の一地方ブロックとして位置づけることに決定したということは、これは非常にけっこうなことだと思いますが、さきに私たちは、琉球政府が策定した一九八〇年を目安とした例の長期経済開発計画ですか、この資料を本委員会において参考資料としていただいたわけですが、この新全総の実施にあたっては、当然この長期開発計画を参考にして事業計画が練られなければならないと私は思いますが、この点について政府の構想を伺っておきたいと思います。
#62
○岡部(秀)政府委員 新全総の関係と、それから、これから立てますところの振興計画というふうなものは新全総の一環として立てていくわけでありますが、その際に琉球政府でつくっておりますところの計画については、これは大いに利用をして生かしまして作成をしていくということになると思います。しかし内容をさらに検討いたしますると、基地の問題あるいは人口の問題等につきまして、その他細部に見てまいりますと、相当検討をしなくてはならぬ問題がありますので、そういう点を検討しながら、琉球政府で立てたこの計画を十分に生かしてまいりたいと思っております。
#63
○中川(嘉)委員 現地の状況というのは、やはり現地からのそういう構想が一番当たっているわけですから、その点大いにやはり尊重した上での構想を立てていただくことを要望したいと思います。
 文章の中に、わが国の最南端に位置する亜熱帯地域の特性を生かすというようなことが出ておりますし、また交通通信体系の確立をはかる、こういう文言も出てきておりますが、この亜熱帯地域の特性を生かすというのはどういうような具体的な構想があるのか、それから交通通信体系の確立ということについて具体的な内容があれば、この際あわせて伺っておきたいと思います。
#64
○岡部(秀)政府委員 この新全総の中で、沖繩県が復帰をしたということだけでなくて、沖繩県が復帰をして日本本土の中に入ってきたという点で、日本本土の諸計画と富というふうなものが大いに増してくるのではなかろうか、そういう観点に立ってもう一回新全総を見直していこう、こういう観点に立っておるわけであります。
 そういう点で大きく沖繩の特性ということを考えましたときに、おっしゃいますような沖繩が亜熱帯地域に属する、こういうふうな条件が大きく出てきておるわけでございます。あるいはまた亜熱帯におけるところの気候及び地形それから位置というふうなものが、たとえば地理的条件の有利性を申し上げますと、わが国の南端にあるということ、東南アジアとわが国との南の玄関にあるというふうなこと、あるいはまた太平洋地域における交通通信の要衝にあるとか、そういうふうな点を十分に生かしていくということ。それからまた亜熱帯地域でございますので、植物の生産、蔬菜、園芸、草地の造成等、あるいは畜産、こういうふうな面が非常に特徴をなしておりますし、特に南国特有のあの風物、風光というふうなもの、国民のレクリエーションの場として、あるいは観光開発の資源として、あるいはまたサンゴ礁というふうな地帯が土地造成に非常に容易である、したがって大型港湾の建設に適しておるから臨海工業に有利であるとか、こういうふうな点がいろいろあると思います。また沖繩県民の国際性豊かな県民性というものもありますし、海外移民の先駆者的な活動をいままで果たしておりますその進取の気象というふうなもの、あるいはまた労働力におきましても内地ほど逼迫しておりませんで、その点は比較的豊富な労働力というふうなものを持っておるとか、そういうふうなことですね。あるいはまたマイナスの点においては、台風の問題、あるいは離島をかかえて不利な点、こういうマイナスの点もありましょうけれども、その他差し引きをいたしまして、一言でいうならば亜熱帯性の気候、風土及び東南アジア及び太平洋の交通の要衝というふうな点、発展基地、そういうふうな点をこの新しい振興計画に存分に生かしていこう、それを具体的にどのようにしていくかということは今後の問題で、なるたけ具体的に十分に取り入れたやり方でやっていこう、そしてその計画に対しますところの財政、税制、金融上の諸措置というふうなものを裏づけをしながら、沖繩の格差是正と発展とを期していこうという方針でございます。
#65
○中川(嘉)委員 いま伺ったうちで、交通通信体系なんですが、特に交通のほうはどうですか。何か具体的な内容があれば、ひとつ伺いたいと思います。
#66
○岡部(秀)政府委員 交通の点につきましては、まだ私十分研究をいたしておりませんけれども、この点は何といいましても空港の問題、那覇空港をはじめ空港の整備の問題、それから海上交通の諸問題にからんでの那覇港の管理、その他の指定港の問題等が整備を要する問題になってくると思いますし、また、鉄道のない島内の交通、自動車を主とするところの交通網というふうなものにつきましての諸計画というものを立てていく。特に、本土と不離一体、時間差というものを除くという点でのいろいろな諸施策を進めていかなくてはならぬのだろうかと思っております。
#67
○中川(嘉)委員 次に外国人季節労務者について、これは復帰後も一定期間受入れが行なえるよう措置するというふうになっているわけですが、まず第一点は、一定期間というのは何年くらいであるかという問題。それから第二点は、現在のパイン及び糖業の収穫期には年間でどのくらいの季節労務者が入っているかという問題、これが第二点ですが、それとあわせて、できましたら季節労務者の現況と見通しについて伺えればと思います。
#68
○岡部(秀)政府委員 現在沖繩におりますところの外国の季節労務者は主として台湾人でございまするが、一九六九年の就業者数を見ますると、パインと甘蔗合わせて千八百六十七人という季節労務者がおります。これは季節のときに人手が足りませんので、従来こういう人たちがそれぞれの季節にパイン、甘蔗の収穫に携わっておりますわけでございます。
 そこで、当分の間この人たちをそのまま本土においてなお就労してもよろしいということにしたわけでございまするが、その期間につきましては、これは企業になるたけパインと甘蔗の企業合理化、集約化、適地適産化という合理化を進めていきまして、その労働力を消化することができるという点を目安にしながら、当分の間現在の実績程度の季節労務者の雇い入れを認めていこうという方針でございます。
#69
○中川(嘉)委員 次に含みつ糖対策ですが、沖繩に含みつ糖工場が現在十六あるそうですが、年間約一万トンを生産している。そうして琉球政府は年間五十万ドルの対策費を支出しているとのことでありますけれども、本土に復帰したらこの点はどうなりますか。「所要の措置」というふうにここには書いてありますが、どういうような内容のことか具体的に伺いたいと思うのですが。
#70
○岡部(秀)政府委員 含みつ糖の対策につきましては、現在沖繩政府で補助をいたしております。本土に復帰いたしましても、その補助を続けることができるような施策を講じていこうということになっておりますので、沖繩が現在出しておりますところの費用のどれだけを持ちますか、半分を持ちますか、三分の一を持ちますか、その点のことはこれからの検討でございますけれども、従来沖繩が補助いたしておりますところの限度は下げないようにして、本土政府のほうでもそれのどれだけかを出していこう、それによって振興政策を落とさせないようにしていこうという考え方でございます。
#71
○中川(嘉)委員 きょうはもう各項目ごとにどんどん聞いていきますが、農業協同組合とそれから水産業協同組合ですが、この「合併の促進についても、沖繩における現在の助成措置を考慮し」て、これもやはり「所要の措置」ということがいわれておりますが、現在沖繩ではどのような助成措置を講じておるのか、また本土に復帰の際は、これと全く同じ措置を講ずるものかどうか。こちらのほうの農水産業関係ですね、これについて伺いたいと思います。
#72
○岡部(秀)政府委員 これにつきましては、その助成の主たるものといたしまして、沖繩におきましては統合いたしました事務所のそれの二分の一を補助するということになっておりまするけれども、本土法によりますと、十万円に組合数をかけるというふうな補助の状況になっておりますので、これは沖繩のほうが有利でございますので、本土法適用でなくて、沖繩法の本土によるところの助成措置を存置をしていこうという考え方でございます。
#73
○中川(嘉)委員 国有林野ですね、これは明治四十二年の勅令第三十二号というふうに出ておりますが、これはどういう内容のものであるか、きょうここの場ではちょっとどうかと思いますが、資料として本委員会にこの分について配付願いたいと思いますが、この点はいかがでしょうか。
#74
○岡部(秀)政府委員 これはこういう経過がございます。明治四十二年の勅令第三十二号に基づきまして、沖繩県に貸し付けたところの国有林でございますが、これは勅令の効力にかかわりませんで、貸し付け期間は八十年になっておりますので、一九八九年まで貸し付ける期間があるわけでございます。これは「従前と同一の条件」と申しますのは、無償で植林をすることができるという条件で沖繩県に貸し付けることをいたしておりまして、これは主として沖繩本島の北部地帯でございますが、数字は四千四百九十六・三九ヘクタールでございます。
#75
○中川(嘉)委員 それでは大体時間も来たようですので、「西表島等における開拓地については、」「支障を生じない限り、譲渡する」、こういうふうになっていますけれども、開拓者に対する譲渡の条件ですね、これはどのようなものを考えておられるか。何年賦くらいにするのか、その場合の利率等はどうするか、また譲渡対象面積、それはどのくらいになっておるか、この辺について伺いたいと思います。
#76
○岡部(秀)政府委員 西表の開拓地、大原部落というところでございますが、七十五ヘクタールございます。昭和十六年に開墾をいたしまして、成功した後には売り渡すということで開墾を許可いたしております状況でございます。それから大富、豊原、古見部落、これは一九五二年から五四年の間に米軍用地となった民地の所有者を強制移転をしたという事情がございましたので、そういう状況を勘案いたしまして、国有林野事業に非常な支障があるということなら別ですけれども、そうでない限りはこれをそれぞれに、そういう特別な事情によったものでありますので、譲渡をするということを原則にしていこうという考え方でございます。
#77
○中川(嘉)委員 最後に、森林法に基づいて締結されている部分林契約の内容ですけれども、これはどうなっておりますか。承継する地区及び面積等はどうなっておるか。もし御答弁いただければいまでもけっこうですし、あるいはまた資料等で御連絡いただいてもいいと思います。
#78
○岡部(秀)政府委員 部分林契約でございますが、これは西表島に一万三千七百六十八ヘクタールほどございまして、八重山開発株式会社が部分林を設定いたしております。なお北部に三百五十一ヘクタールございます。これは沖繩造林株式会社がそれぞれ部分林を設定いたしておるものでございますが、この点につきましては少しく本土との関係で相違がございます。と申しますのは、分収割合、これは本土では民七、国三の割合になっておりまするが、現在の状況は国が一、民が九、あるいは国が二、民が八というふうな状況になっておりまして、これの相違がございますので、この点の調整等も考えなくてはなりませんし、また部分林の設定は、本土におきましては面積百ヘクタールまでが原則になっておりますのが、これが非常に量も多うございますので、そういう点でいろいろと調整をする必要があると思いますが、調整をするにあたりましては、自然保護の観点から、あるいは森林経営のあり方から、あるいはまたその関係住民の生活というふうなことをも十分勘案をしなくてはなりませんので、そういう点を勘案いたしまして、今後いろいろと調整をはかって継承をしていくということにいたしております。
#79
○中川(嘉)委員 それでは大体きょうのところは、時間もありませんので、また機会を得て引き続き伺いたいと思います。要するにきょう表面だけさっとお聞きしただけで、もっともっと突っ込んでお聞きしたい点も実はあったわけですけれども、大体いただけた御答弁と、それからまだまだもっと具体的に詰めていただかなければならないような場所といろいろあるわけです。現段階においてこの中にうたうことはもちろん困難としても、このように一応表面の項目がきまった以上、もうほんとうに日にちもないわけですから、具体的な真剣な御検討をさらに加えられることを要望いたしておきたいと思います。
 以上で終わります。
#80
○池田委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時五分散会
ソース: 国立国会図書館
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