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1970/04/22 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 交通安全対策特別委員会 第8号
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1970/04/22 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 交通安全対策特別委員会 第8号

#1
第065回国会 交通安全対策特別委員会 第8号
昭和四十六年四月二十二日(木曜日)
    午後一時九分開議
 出席委員
   委員長 伊藤卯四郎君
   理事 加藤 六月君 理事 木部 佳昭君
   理事 小峯 柳多君 理事 坂井 弘一君
   理事 河村  勝君
     稻村左近四郎君    浦野 幸男君
     小此木彦三郎君    左藤  恵君
      野中 英二君    古屋  亨君
      山下 徳夫君    久保 三郎君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (総理府総務長
        官)      山中 貞則君
 出席政府委員
        内閣総理大臣官
        房交通安全対策
        室長      須藤 博忠君
    ―――――――――――――
四月六日
 交通事故防止及び補償確立に関する請願(北山
 愛郎君紹介)(第三六七三号)
 同(楯兼次郎君紹介)(第三六七四号)
 同(横山利秋君紹介)(第三六七五号)
同月九日
 交通事故防止及び補償確立に関する請願外一件
 (吉田之久君紹介)(第四一一〇号)
同月十日
 交通事故防止及び補償確立に関する請願(麻生
 良方君紹介)(第四三七五号)
同月十四日
 交通事故防止及び補償確立に関する請願(小宮
 武喜君紹介)(第四五三八号)
同月二十日
 交通事故防止及び補償確立に関する請願(内海
 清君紹介)(第四八二三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 連合審査会開会申し入れに関する件
 交通安全対策に関する件(交通安全基本計画)
     ――――◇―――――
#2
○伊藤委員長 これより会議を開きます。
 この際、連合審査会開会申し入れの件についておはかりいたします。
 目下地方行政委員会において審査中の道路交通法の一部を改正する法律案について、連合審査会の開会の申し入れを行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○伊藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。
 なお、連合審査会の開会日時につきましては、来たる二十七日午前十時より開会の予定でありますから、御了承おきをいただきたいと思います。
     ――――◇―――――
#4
○伊藤委員長 交通安全対策に関する件について調査を進めます。
 この際、山中総務長官より、交通安全基本計画についての説明を聴取いたします。山中総務長官。
#5
○山中国務大臣 ただいま委員長から説明を求められました交通安全基本計画について、概要を御説明いたします。
 去る三月三十日の中央交通安全対策会議において、交通安全対策基本法第二十二条の規定に基づき、交通安全基本計画を決定し、その要旨を公表しましたが、その概要は、次のとおりであります。
 第一に、交通安全基本計画の性格について御説明します。
 基本計画は、昭和四十六年度から昭和五十年度までの五カ年間において、陸上、海上及び航空の各分野について交通の安全を確保するため、国及び地方公共団体が講ずべき交通の安全に関する施策の基本方針を明示したものであります。
 これらの基本方針のうち、交通安全施設の整備に関する部分は、主として、昭和四十六年度を初年度とする交通安全施設等整備事業五カ年計画をはじめ、道路、港湾及び空港の整備に関する五カ年計画並びに踏切事故防止総合対策を政府が策定する際に、またその他の部分は、逐年整備の方式のもとに毎年度各省庁において交通安全業務計画を作成する際に、それぞれの計画の中に具体策が盛り込まれることになるものであります。
 なお、各都道府県においては、陸上交通の安全について、この基本計画に基づき、長期計画として都道府県交通安全計画を作成するとともに、毎年度都道府県交通安全実施計画を作成することになっております。
 第二に、交通安全基本計画の目標について御説明いたします。
 この基本計画においては、陸、海、空それぞれの交通事故の趨勢やその発生状況にかんがみ、次のように事故防止の目標を定めております。
 まず、道路交通事故については、最近十年間の全国統計で見ると、交通事故死傷者数の推移と自動車保有台数の推移がきわめて高い相関を示しているので、この関係が当分変わらないものと想定して、昭和五十年の交通事故死傷者数を予測すると、自動車保有台数の増加傾向から見て、昭和五十年には、死者は約二万人、このうち歩行中の死者は約八千人に、また負傷者は約百七十万人に達することが予想されるのであります。
 そこで、このような事態になることを極力防止するため、今後交通安全対策を総合的かつ強力に実施することによって、極力交通事故の増加傾向の抑止につとめ、特に交通上弱い立場にある歩行者については、死亡事故の半減を目途として極力事故発生の減少をはかることにしております。
 また、鉄軌道の運転事故、踏切事故、海難及び航空交通の事故については、多数の人命を危うくする重大事故の絶滅に重点を置いて、交通安全対策を一そう強力に推進することにしております。
 次に、交通安全基本計画で取り上げている施策について御説明いたします。
 この計画では、陸、海、空の各分野ごとに、交通環境、運転。運航従事者及び交通機関の三つの要素について相互の関連を考慮しながら、適切かつ実施可能な方策を定め、これらを総合的に取りまとめておりますが、陸、海、空それぞれの分野の重点施策は、おおむね次のとおりであります。
 まず、陸の分野については、道路、鉄軌道及び踏切道における交通安全対策を取り上げております。
 すなわち、道路交通の安全対策としては、第一に、交通安全施設等の整備については、交通事故が多発している道路その他緊急に交通の安全を確保する必要がある道路について、昭和四十六年度を初年度とする交通安全施設等整備事業五カ年計画を策定して、主要都市に交通管制センターを設置し、信号機を増設、改良及び系統化するほか、市街地等歩行者の多い道路に歩道を重点的に設置するなど、必要な交通安全施設の整備をはかります。この場合、通学通園路の安全には特に配慮して施設を整備いたします。
 また、この五カ年計画による事業のほか、幅員の狭い道路を拡幅して歩道を設けたり、拡幅が困難な場合に、小規模のバイパスを建設して歩道を設置するなど、交通の安全に寄与する道路の改築事業も積極的に推進することにしております。
 第二に、交通規制については、特に通学通園路、買いもの道路、遊戯道路等の生活道路及び幅員の狭いその他の道路について、自動車の通行の禁止、制限など、歩行者及び自転車利用者の保護に最重点を置いた交通規制を推進することにしております。
 第三に、危険物の輸送については、過密都市における危険物輸送の際の事故による大規模な災害を未然に防止するため、特に油類の輸送についてパイプラインを活用するなどの方法により、安全な交通環境の整備を促進することにしております。
 第四に、自動車の安全性の確保については、最近における軽自動車の性能の向上及び保有台数の増加の傾向にかんがみ、その安全性を確保するため、軽自動車を検査対象に加えることについて、具体的実施方策を検討することといたしております。
 さらに、一般に、自動車の構造、装置の安全性を確保するため、交通環境や車両の使用形態の変化及び車両性能の向上に対応するよう、安全基準の強化をはかるとともに、新型式自動車の安全性の審査を充実強化することにしております。
 第五に、高速自動車国道における救急業務については、高速自動車国道の整備の進展にかんがみ、日本道路公団が道路交通管理業務と一元的に、自主救急としてこれを処理するとともに、沿線の救急業務実施市町村と同公団との連携を強化することにしております。
 以上が道路交通の安全に関する重点施策であります。
 次に、鉄軌道交通の安全対策としては、列車運行の高速化、高密度化にかんがみ、運転関係従事員の操作の誤り等による事故を防止するため、次のように信号保安設備等の整備をはかることにしております。
 第一に、自動列車停止装置、いわゆるATS装置の整備を進めるとともに、同装置の改良も促進いたます。
 第二に、緊急自動停止装置、いわゆるEB装置等を長距離夜間運転を行なう区間を運行する電気機関車及びディーゼル機関車に緊急に整備いたします。
 第三に、ポイントと信号機を連動する継電連動装置、列車集中制御装置、いわゆるCTC装置及び列車無線の整備を促進いたします。
 次に、踏切道における交通安全対策としては、最近における交通量の増加、自動車の大型化、列車運転の高速化により踏切事故が重大化している状況にかんがみ、本年二月に交通対策本部で決定した方針に基づき、今後の五カ年間に、踏切道の立体交差化、構造改良及び踏切保安設備の整備、踏切道における交通規制の強化、近接踏切道の整理統合の促進など、踏切事故防止のための総合対策を一そう強力に推進することにしております。
 次に、海難防止に関する重点施策としては、第一に、海上交通の安全施設については、船舶交通のふくそうによる衝突、乗り上げ等の海難を防止するため、昭和四十六年度を初年度とする港湾整備五カ年計画を策定し、これに基づいて、航路、防波堤、泊地等の整備を促進するとともに、漁港については、昭和四十四年度を初年度とする漁港整備計画に基づいて、防波堤、泊地等の整備を促進いたします。
 また、港湾、航路等においては、灯台、灯浮標等の航路標識を増設するとともに、外洋を航行する船舶に対する航行援助を充実するため、電波標識を整備し、既設の航路標識の改良改修も推進いたします。
 第二に、海上の交通規制については、海上交通量の増大、大型船船の就航等に対応して、港内にあっては特定航法の設定、停泊の制限等の規制を、また主要な狭水道にあってはそれぞれの実態に即した合理的な交通規制を一そう推進いたします。
 第三に、大型油送船の航行に伴う事故防止については、東京湾、瀬戸内海等、海上交通の著しくふくそうする海域における大型油送船の海難による大規模な災害を未然に防止するため、海上交通の安全上、適切な区域に、大型油送船用の集約的係留荷役施設、いわゆるシーバース、原油中継基地、いわゆるCTS及び送油施設、いわゆるパイプラインを設けるなど、大型油送船に関する交通環境の整備について、総合的な構想のもとに調査検討を行ない、その結果を得て所要の施策を講ずることにいたします。
 最後に、航空交通の安全に関する重点施策について御説明します。
 航空事故は、一たび発生すると一瞬のうちに多数の人命を危うくするおそれが多いことにかんがみ、このような事故の絶滅をはかるため、昭和四十六年度を初年度とする空港整備五カ年計画を策定し、これを中心として航空保安無線施設、航空灯火、航空管制施設、滑走路等を整備するとともに、幹線航空路の複線化、複々線化の推進、飛行検査体制の整備等により交通安全施設等の整備を行なうほか、諸般の安全対策を総合的かつ計画的に推進することにしております。
 以上が交通安全基本計画の概要であります。
 政府においては、地方公共団体とともに、この基本計画に定める諸施策を一そう強力に推進し、交通事故の防止に全力を傾ける決意でありますので、委員各位の一そうの御支援、御鞭撻をお願いいたします。
#6
○伊藤委員長 以上で説明聴取は終わりました。
 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時二十一分散会
ソース: 国立国会図書館
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