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1970/02/20 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 予算委員会第一分科会 第2号
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1970/02/20 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 予算委員会第一分科会 第2号

#1
第065回国会 予算委員会第一分科会 第2号
昭和四十六年二月二十日(土曜日)
    午前十時三分開議
 出席分科員
   主査 田中 龍夫君
      奧野 誠亮君    福田  一君
      辻原 弘市君    山本 政弘君
      鈴切 康雄君    岡沢 完治君
   兼務 大原  亨君
 分科員外の出席者
        衆議院事務総長 知野 虎雄君
        衆議院警務部長 彌富啓之助君
        衆議院庶務部長 三樹 秀夫君
        参議院事務総長 宮坂 完孝君
        参議院管理部長 前川  清君
        裁判官弾劾裁判
        所事務局長   池田 英雄君
        裁判官訴追委員
        会事務局長   大迫 藤造君
        国立国会図書館
        長       久保田義麿君
        国立国会図書館
        副館長     斎藤  毅君
        国立国会図書館
        総務部長    鈴木平八郎君
        大蔵省主計局主
        計官      渡部 周治君
    ―――――――――――――
分科員の異動
二月二十日
 辞任         補欠選任
  辻原 弘市君     山本 政弘君
同日
 辞任         補欠選任
  山本 政弘君     辻原 弘市君
同日
 第三分科員大原亨君が本分科兼務となった。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十六年度一般会計予算中国会所管
     ――――◇―――――
#2
○田中主査 ただいまから予算委員会第一分科会を開会いたします。
 昭和四十六年度一般会計予算中、国会所管を議題といたします。
 まず、衆議院関係予算の説明を求めます。知野衆議院事務総長。
#3
○知野事務総長 昭和四十六年度衆議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 昭和四十六年度国会所管衆議院関係の歳出予算要求額は、百三十億八千六百九十六万一千円でありまして、これを前年度当初予算額百七億五百八十一万一千円に比較いたしますと、二十三億八千百十五万円の増加となっております。
 要求額を事項別に概略御説明申し上げますと、その第一は、国会の運営に必要な経費でありまして、百十八億八千四百六十四万八千円を計上いたしております。この経費は議員、議員秘書及び職員の給与に関する経費、旅費、庁費、議案類印刷費、通信費等の事務費及び庁舎等の維持管理に必要な経費でありまして、前年度当初予算額に比し十七億九千七百六十三万一千円の増加となっております。
 そのうちおもなものは、昨年の給与改定による議員の歳費並びに議員秘書及び職員の給与の増額と議員通信交通費の増額に要する経費、憲政記念館の竣工に伴う初度設備費及び管理運営費等であります。
 第二は、衆議院の施設整備に必要な経費といたしまして十一億九千五百三十一万三千円を計上いたしておりますが、このうちおもなものは、憲政記念館新営費として空気調和装置設備費を含め三億五千九十万一千円、本館暖房用ボイラーを重油ボイラーに改修するための経費七千万円、議員会館の整備費六千八十二万八千円、九段議員宿舎の改築費二億三千百八十一万五千円、不動産購入費として国会図書館の分を含め三億円等であります。
 第三は、国会予備金に必要な経費といたしまして、前年度同額の七百万円を計上いたしております。
 以上、簡単でありますが、衆議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願いいたします。
    ―――――――――――――
#4
○田中主査 次に、参議院関係予算の説明を求めます。宮坂参議院事務総長。
#5
○宮坂参議院事務総長 昭和四十六年度参議院関係歳出予算について御説明申し上げます。
 昭和四十六年度国会所管参議院関係の歳出予算要求額は、七十三億五千二百十九万七千円でありまして、これを前年度当初予算額の六十六億一千七百六十七万三千円に比較いたしますと、七億三千四百五十二万四千円の増加と相なっております。
 要求額を事項別に御説明申し上げますと、その第一は国会の運営に必要な経費でありまして、七十億七千四百三十八万三千円を計上いたしております。この経費は議員、議員秘書及び職員の給与に関する経費、旅費、庁費議案類印刷費、通信費等の事務費及び庁舎等の維持管理に必要な経費でありまして、前年度当初予算額に比し、十億九千九百十二万三千円の増加と相なっております。そのうちおもなものは、昨年の給与改定による議員の歳費並びに議員秘書及び職員の給与の増額と議員通信交通費の増額に要する経費、本年行なわれます参議院議員通常選挙による改選に伴う必要な経費等であります。
 第二は、参議院の施設整備に必要な経費といたしまして二億七千二百八十一万四千円を計上いたしておりますが、このうちおもなものは、事務局庁舎の新営のための敷地整備に六千五百五十一万二千円、本館暖房用ボイラーを重油ボイラーに改修するための経費七千万円、議員会館の整備費三千九百五十万円であります。
 第三は、国会予備金に必要な経費といたしまして、前年度同額の五百万円を計上いたしております。
 以上、簡単でございますが、参議院関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願いいたします。
    ―――――――――――――
#6
○田中主査 次に、国立国会図書館関係の予算の説明を求めます。久保田国立国会図書館長。
#7
○久保田国立国会図書館長 昭和四十六年度国立国会図書館関係歳出予算について御説明申し上げます。
 昭和四十六年度国会所管国立国会図書館関係の歳出予算要求額は、二十一億七千二百三十三万三千円でありまして、これを前年度当初予算額十八億六千七百六十二万五千円と比較いたしますと、三億四百七十万八千円の増加となっております。
 要求額を事項別に概略御説明申し上げますと、その第一は、国立国会図書館の管理運営に必要な経費でありまして、二十億五千八百六十八万円を計上いたしております。これは、職員の給与に関する経費、立法調査業務に要する経費、図書の収集及び利用に要する経費、目録・書誌等の作成に要する経費、図書の製本、印刷カードの作成・頒布に要する経費、図書館間協力業務に要する経費並びに図書館業務の機械化に要する経費等でございます。第二は、科学技術関係資料購入に必要な経費でありまして、一億六百十六万八千円を計上いたしております。
 第三は、国立国会図書館の施設整備に必要な経費といたしまして、七百四十八万五千円を計上いたしております。これは、書庫内照明設備の増加に必要な経費でございます。なお、前年度に比し八千四百七十七万八千円の減額となっておりますが、これは電子計算機室の整備及び特高変電工事が前年度をもって完了いたしたためであります。また、民有地買収費は、昭和四十六年度からは衆議院の予算に図書館関係の買収費も含めて計上されております。
 以上、簡単でございますが、国立国会図書館関係歳出予算の概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願いをいたします。
    ―――――――――――――
#8
○田中主査 次に、裁判官訴追委員会関係予算の説明を求めます。大迫裁判官訴追委員会事務局長。
#9
○大迫裁判官訴追委員会参事 昭和四十六年度裁判官訴追委員会関係歳出予算について御説明申し上げます。
 昭和四十六年度国会所管裁判官訴追委員会関係の歳出予算要求額は、二千八百九十三万九千円でありまして、これを前年度当初予算額二千四百四十五万七千円に比較いたしますと、四百四十八万二千円の増加となっております。
 この要求額は、裁判官訴追委員会における委員長の職務雑費及び事務局職員の給与に関する経費並びに訴追事案の審査に要する旅費その他の事務費でありまして、前年度に比し増加となっておりますもののうちおもなものは、職員給与関係経費の増加によるものであります。
 よろしく御審議のほどお願いいたします。
    ―――――――――――――
#10
○田中主査 次に、裁判官弾劾裁判所関係予算の説明を求めます。池田裁判官弾劾裁判所事務局長。
#11
○池田裁判官弾劾裁判所参事 昭和四十六年度裁判官弾劾裁判所関係歳出予算について御説明申しあげます。
 昭和四十六年度国会所管裁判官弾劾裁判所関係の歳出予算要求額は二千四百七十四万一千円でありまして、これを前年度当初予算額、二千六百二万四千円に比較いたしますと、百二十八万三千円の減少となっております。
 この要求額は、当裁判所の裁判長の職務雑費、委員旅費及び事務局職員の給与に関する経費事務処理費並びに裁判官弾劾法に基づく裁判官の弾劾裁判に直接必要な旅費、庁費でございます。
 以上簡単でありますが、裁判官弾劾裁判所歳出予算の概要でございます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
#12
○田中主査 以上で説明を終わりました。
    ―――――――――――――
#13
○田中主査 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。山本政弘君。
#14
○山本(政)分科員 いま衆参、それから国立国会図書館その他の予算の概要の説明がございましたが、私はきょうは国会関係の所管の中で、主として衆議院関係について若干お伺いしたいと思います。
 問題点は、まず初めに人員の問題、特に増員問題と欠員補充の問題それに関連して営業車の問題、それから別表改善、最後に事務局庁舎というようなことについてお伺いしたいと思います。
 なお、時間が許せばあと一つお伺いしたいと思うのですが、まず、四十六年度の予算案を見ますと、衆議院の総定員が千七百九十八名、これは昨年と変わってないと思うのです。最近の国会審議の繁忙といいますか、そういうもの、あるいは施設拡充も見込まれておりますし、特に四十六年度はお話にありましたように憲政記念館も開設される、それに伴って一般事務職員の労働過重というものも実は予想されるわけですけれども、会館とか、あるいは議員宿舎などの宿直の職場につとめている人たちも大ぜいいる、そういう人たちの負担を軽減する措置も十分に講じていただきたいと思うわけでありますが、ここに、これは事務総長のお話だと思うのですけれども、定員増の困難な時代だということを申しておられる。そして警務の欠員補充はしたいし、速記の増はやりくりでもやりたいという意向が、これは組合のニュースにも載っているわけです。しかし、私は考えますけれども、どうもこの国会の職場に共通する慢性的な人員不足を、何か中でのやりくりといいますか、そういう方向だけでしのいでいっているのではないだろうかという感じがするのであります。これは衆議院だけではなくて、参議院あるいは国会図書館にもそういう状態があるのではないだろうか。この点につきまして、まず衆参、国会図書館の責任の方々から、簡単でいいですから、御説明いただきたいと思います。
#15
○知野事務総長 衆議院事務局の総定員は、ただいま山本先生の言われましたように約千八百名に増加してまいっております。最近、先ほどのお話のように、審議の充実によりまして忙しくなってきておるのではないかというものでございますが、国会審議の内容が充実をいたしまして、多少事務局も忙しくはなりましても、仕事の内容がそれに伴って充実してまいりますことは、国会職員にとりましてはやはり一つの生きがいと申しますか、張り合いでございまして、私どもはそういう前提のもとに、協力して国会運営の事務に当たっていきたいと思っておるのでありますが、いまお話しの、負担を軽減するという措置をどういうふうに考えるかということでございます。
 私は、まず第一に、職員が協力して互いに切磋琢磨して、みずから研修することによりまして資質を向上していくという心がまえが第一であろうと思っておりますが、第二に、最近数年間進めてまいりました合理的な仕事の配分と、それから人員の適正な配置をさらに進めてまいりたいと思っております。
 三番目に申しますと、電子計算機等の導入によりまして、実際の会計事務、それから会計職員、そういったものは非常に能率化しておりますが、最近事務処理の機械、器具等を導入いたしまして、能率増進というものが相当はかられてまいっております。そういったものをさらに強化してまいりたいと考えております。
 それから次に、忙しいときには特定の部課が非常に忙しいというような状況がございますので、応援のできますものにつきましては、そういう各部の応援体制をとっていきたい。たとえば予算の分科会等が行なわれますときには、委員部なんかは非常に忙しいのであります。それで、委員部から他の部課にいった職員なんかの応援を求めるというふうな体制も、これから考えていきたいと思っております。また、清掃等の仕事をやっております部につきましては、従来も外注をかなりふやしておるわけでありますが、そういうふうなものは、外注のできるものはできるだけそういうことに転換をしてまいりたい。そういうふうな措置をとってまいりますならば、現在の千八百名の事務職員が協力いたしますれば、何と申しますか、そう労働過重というふうなことでなくて、十分にやっていけるというふうなつもりでおるわけでございます。
 もちろん議事堂分館ができましたような場合には、これは議事堂の一部でございまして、これに要する定員は、その当時大幅に定員を増加したわけでありますが、そういう特別の事情がありませんならば、いまの定数でもってできるだけ能率を発揮していきたいというふうに考えておるわけでございます。
#16
○宮坂参議院事務総長 お答え申し上げます。
 参議院につきましても、ただいま衆議院の総長から御説明いたしましたとおりでございまして、私も同様に考えております。先生が御心配いただいている諸点につきましては、過去におきましてもわれわれは大いに努力いたしてまいり、これからも大いに努力いたしまして、それらの点について改善策を講じてまいる所存であります。
 衆議院の事務局と私のほうの事務局とただ定員が少し違うというぐらいで、あとは全部機構その他同じなのでございまして、取り立てて参議院から特に御報告を申し上げるところはないのでございますが、先生御承知のとおり、参議院は第二院といたしまして、総予算が回ってくる三月、これに続く四月、会期末におきましては、重要法案が山積をいたしまして、非常な職員にも負担のかかる執務体制と相なっております。先年大学法が審議されました国会等におきましては、長期にわたりまして異常な空気がただよいまして、職員も非常に苦労いたしまして、疲労こんぱいというようなことばを用いますと大げさ過ぎるかもしれませんが、相当な疲労を加えたと思います。一般の通常時の勤務はもちろんでございますが、そういう異常な事態に対しまして、われわれ大いにその執務体制の確立に努力しなければならぬと念願いたしておりますが、これらの点につきましては、ただいま衆議院の総長がお述べになった諸問題、給与体系、欠員の補充あるいはまた新規増員等、数え上げますればいろいろ難問題をかかえておりますが、私たちといたしましては、いまだ微力で申しわけございませんが、職員とともに十分努力して、善処いたしたいと念願しております。何ぶんの御指導をお願いいたします。
#17
○久保田国立国会図書館長 国立国会図書館の定員は八百四十五名でございます。最近の情報化時代に対応いたしまして、図書館業務の質及び量は非常に増加はいたしております。しかし、定員増というものは認められませんでしたが、館内の配置転換等でやりくりをしなければならないというような事情でございます。電算機の導入もいたしまして、この一月から稼働をいたしておりますけれども、その当初におきましては、操作あるいはプログラミングの人員といったようなものも相当必要でございます。その点は苦慮をいたしておりますが、現在のところ、何とかそれを館内で操作できると考えております。
 それから、それによって全体に職員の労働が加重されるのではないかという点につきましては、私もそういう点は非常に注意をいたしておりまして、そういうことのないように十分努力をしていきたい、このように考えております。
#18
○山本(政)分科員 いまのお答えの中で、電算機あるいは適正配置、適正配置で何とかやりくるということで、いまの階段では何とかやりくりをやっておりますということですけれども、しかし、いまの話のように、質、量が増大をすれば、何とかやりくりというところではいかぬのじゃないか。電算機にしても、当初ふなれだ、こういう話ですが、これはたしかおととしですか、去年ですかも、そういうことを私は聞いたと思うのです。外注も案外、この前の資料で、たしか私の記憶に間違いがなければ、高くつくような感じがするわけであります。
 まあ四十三分までだというものですから、それ以上申し上げませんが、たとえば速記者の増員対策、これ一つとってみても、ここに資料がございます。昨年の第六十四臨時国会で一日の最高速記時間が七十時間をこした、こう言っておる。普通速記者の委員会での執務回数は一旦二回が適正労働量だ、こういわれている。これは一回執務して、そして符号を反訳する、調査の上、読み返しをして、照合して、原稿が提出されるまで、約二時間三十分を要するといわれているのだけれども、三回の適正労働量が、委員会が多数一斉に、かつ長時間に開かれた場合には、これは八回、九回にもなっている。そういうものが現にあるわけですね。これはまた電算機が入ったって、私はどうにもならない問題だと思うのです。しかも、三十八年に定員が百十八名だったものが、四十六年には百二十二名にしかなっておらぬという事実もある。しかも、従前十室であった委員会の部屋が十六室になったという。もしそれが全部、昨年のように十四の委員会が同時に開かれるというような場合には、これは私は、現有の速記者の量では間に合わないんじゃないだろうかという気がするわけであります。そういう点について、一体どういうふうに今後の増員計画をなされておるのか、これが一つであります。
 時間の関係上、次もお願いいたしたいのですけれども、もう一つは警務職員の採用の問題。これは、いまの警務部では相当数の欠員がある、こう聞いておるのです。これは事実かどうか知りませんけれども、そういうふうに聞いておる。四十六年度の当初でこの欠員が補充されているのかどうか。これもひとつお聞きしたい。もし補充されていないとするならば、一体何が原因で補充されていないのか、そういう問題があるだろうし、同時に、警務部の職員に相当中途退職者が多い。で、中途退職者が多いということになれば、少なくとも毎年度予算の当初においてはこれを補充するということが必要だと思うのだけれども、そういう募集方法とかなんとかというものについて、従来のような方法でいいのかどうだろうか、そういう点も一つ考えなければならぬのじゃないか。思い切った募集方法をする。たとえば、私よく知りませんけれども、現地試験をやるとかそういうことがありはしないだろうか、こう思うのです。
 そういうことについてひとつお聞かせをいただきたい。
#19
○知野事務総長 まず第一の、速記者の補充の問題でございますが、速記職給料表の適用を受けます者は、この衆議院の中でもやや特殊な立場でございまして、会議録の公刊ということが憲法に規定されております関係上、速記者がこの衆議院で占めております重要性というものは非常に高いものがございます。そういうことで、先ほどお話のように、忙しいときには現在の速記者、なかなか手が回りかねるという状況にございます。四十三年に四名、それから四十五年に四名、それから四十六年度でも四名の増員をはかってまいりまして、四十六年度では百六十四名の速記職給料表の適用を受ける者がいるわけでございますが、速記の監督、校閲をするような人もおりまして、実際稼働できる人は百三十名ちょっとではないかと考えるわけでございます。こういう人たちが、ほんとうのピーク時になりますと、いま仰せられましたように、両方の委員室をフルに使いました場合にはなかなか容易でない事態が起こります。われわれは、この委員会の運営の実態を見ながら、将来も速記の増員につきましては特別の配慮をしてまいるつもりでございます。
 それから、養成につきましても、これは大ぜいの人を大量に養成するということは、速記者が非常に高度の技術と一般の高い教養を、短期間に要求されております関係で、大量養成ということは事実上むずかしい状況でございまして、しかし、四月には速記養成所の男子の寮が鉄筋の建物で二十四人分完成いたしますし、それに伴いまして女子寮も数名分でき上がります。それにさらに速記生徒手当の増額も来年度はかっておりまして、そういうことで、国会に必要な速記者の養成には万全を期してまいりたいと思っております。
 なお、それでもピークのときにはなかなかたいへんな状況がございます。これは速記者の諸君には多大の御苦労をかけておるわけでございますが、将来、そういう特殊なある時点における速記の繁忙ということに対応いたしまして、まあ御苦労ではございますけれども、、校閲の職にある人も若干応援をしていただくということも考えておりますし、また二年間の速記の課程を終えまして衆議院に採用予定しております研修生の研修課程の人に、研修の一環としまして、そういう人の応援も求めるというふうなことで、議会の会議録の整備ということには十分の努力を費やしてまいりたいという考えでおるわけであります。
 次に、警務部の職員でございますが、警務部に相当数の欠員がありますことは事実でございまして、またこれは、若干中途退職者もあるわけでございます。中途退職者というのは、最近やや一般の人にもございまして、警務部だけが特別に多いということでもないのでございますが、ことしの四月には相当数、十数名の新卒の人の補充を予定しておるわけでございます。
 なお、採用方針としまして、警務部というのはやっぱり一つの指揮系統にございますものですから、できれば新卒者をもって補充したいという原則を一応とっております関係で、年度の当初にぱいということにはならないのが遺憾な点があるのでございますが、ただいま御指摘のありました募集方法につきましても、従来東北等から、学校等回りまして募集をしてまいりましたが、やはり遠くから東京まで試験を受けに来るということにつきましては、いろいろ旅費その他で障害もあるようでございます。来年度は、いま先生から御指摘のありましたように、私どものほうでも庶務部長なり人事課長を地方に派遣しまして、現地で採用試験をするという方法をとることに考えております。
#20
○山本(政)分科員 それじゃ次に労務職員の確保の問題ですけれども、これもいまのお話からいえば、なかなか確保が困難じゃないか、こう思うのです。だから、そういう結果かどうか知りませんけれども、会館の清掃は外注にたよっておるというような事情がある。これも年度末に相当数の人が退職されるような話を聞いておるのですけれども、これらの職員の確保の見通しは一体どうなっているか。
 それからもう一つは、これと関連するわけでありますけれども、四十六年度から営業車を使用されるという話を聞いております。将来営業車がふえてくるということになった場合に、現在の運転員が自然退職した分も人員の補充を行なわないで、そして営業車で肩がわりするのかどうだろうか。あるいは営業車が入ってくるにつれて、これはこういうことがあっては困るのですけれども、トラブルが職場で起きはしないか、あるいは営業車の車庫は別個にすべきじゃないかというような感じもするわけです。これは何も私は特権的にそう言うのじゃなくて、どうしてもよそから来れは、そういう環境の違う人となじまないだろうという気もするし、いろいろな問題が出てくるだろうと思うのですけれども、そういう点について、職員の確保というものを一体どうなさるおつもりかということをお伺いしたいのです。
#21
○知野事務総長 ただいま労務職員の確保の点でございますが、確かに今度の年度末に七名ぐらいの方が退職をするわけでございます。この点は、先ほども申し上げましたように、労務職員を確保するというのは、いまたいへんむずかしい状況も一方にございます。それで先ほど申しましたように、会館等で消掃等の外注のできます部分を、これはやはり差しつかえない限り拡充をしていく方針でございます。それから、やはり本館の本会議場でございますとか、委員会室でございますとか、どうしてもやはりわがほうの職員でやらなければならぬと考えます部分の最小限度必要な労務職員の確保につきましては、できるだけその定員を確保して支障のないようにしていきたいと思っております。
 もう一つは、いまの営業車の増加に伴います自動車運転士の確保でございますが、ことしの三月から四十八年まで、この四年間の議員の任期には四十九人の方が表彰該当でございまして、その五十の運転員を確保して、車庫をつくり、駐車場をつくり、整備工場をやるということは事実容易でございませんので、議院運営委員会の御了承を得まして営業車を導入する方針に変えたわけでございますが、現在私のほうでは約百六十名の運転員を持っております。その運転員の人が自然に退職した分も人員の補充を行なわないで、営業車で肩がわりするということは全然考えておりませんで、この百六十人の運転員は、私のほうは今後も補充をいたしまして確保する予定でございます。
#22
○山本(政)分科員 これは私がもう三年くらい続けて毎年お伺いしておるのですけれども、速記職の給与表の問題であります。もうくどくどと申し上げません。これは昇給間差の落ちる上位号俸に滞留している人がだんだんふえてきているということも事実だと思うのですが、前の、昨年の質問のときに、参議院の山崎さんが御質問をして、私もそのことについて関連をして御質問したはずであります。そのときにこういう御答弁をいただいております。「仮定の話でございますけれども、新一等級的なものを加味するといたしましても、」云々ということがあって、そのあとに「一度両院の速記者の人たちが、統一的によく検討してもらって、何らかの統一的な見解といいますか、結論が得られまして、それをまたわれわれのほうでもよく検討をした上で、一つの案ができますならば、」善処したい、こういう答弁をいただいたと思います。さらに、衆議院と参議院とでは頭のつかえ方で、若干微妙な違いのあるところがあった。両院の速記者の間でひとつ意思統一をしてもらいたいと思うのです、こういう発言が参議院であったと思うのです。そして衆議院の説明でも「現在実は衆議院だけでございませんで、参議院をあわせました両方の速記職の間で、まずひとつ統一的に考えてみてはどうか。その上で私たちもまたこれをひとつ十分検討しまして、そして両院が一致して何とか統一的な表」をまとめたい。これは私に対する御答弁だったと思うのです。
 そこで、お伺いしたいのですけれども、聞くところによれば、両院の速記職の間では意見の意思統一がほぼなされた、こういうふうに聞いております。そうすると、意思統一がなされた以上は、これは衆参の両総長も積極的にこれから動いていただいて、大蔵省なり何なりと折衝していただく段階にもう入ってきていると私は思うのです。一体それについてどういうふうになっておるのだろうか、この説明をお聞かせをいただきたいと思うのです。
#23
○知野事務総長 昨年の分科会におきまして山本先生、それから参議院におきましても同様な、ただいまの御指摘のような御答弁を申し上げたわけでございます。できれば両院の速記者の間で統一的な案が一応まとまれば、われわれのほうで検討をして、これで大蔵省といろいろと折衝をしていきたいということで参ったわけでございますが、昨年、今年度予算の要求をする段階までに残念ながらその意見の一致が見られなかったわけでございまして、それでいま一致をしたというお話は、この間の給与改定の際に、いわば特一等級的な点につきまして大体意見の一致があったというわけでございまして、給与改定のときに実は新しい制度を出すというのは普通の形ではございませんので、どうしても新しいことを出すのはやはり新年度に際して制度の改革というものを打ち出さなければならないという状況であったわけでございます。そういうことで、この間の給与改定の際には、特一等級というような問題については、これは取り上げることができなかった。両院の速記者の間でひとつ意思統一をはかってくださいといいましても、これはなかなかむずかしい作業であることがわれわれにもわかってまいりました。それで現在衆議院におきましては、速記者の方にということでなくて、人事担当部長、それから人事課長、それに速記を代表しまして語録部長、それから速記職給料表の各号俸の適用を受けております人の代表を選びまして、そういう人たちで一つの機関をつくりまして、特一等級の問題で片がつくのか、あるいは速記職の抜本的な改正にはどういう点がいろいろ問題があるのか、また外に出して一般の職種とどういうふうな均衡がとれるか、そういうことをひとつ十分検討していこうということで、できれば、三月の一番繁忙な時期が過ぎましたら、四月にでもさっそくそれを発足いたしまして検討してまいりたい、この段階で、必要があれば人事院等の専門の人たちの意見も聞いたり、それからできればそのうちに参議院とも意見の一致を見たいというふうに現在は考えておる次第であります。
#24
○山本(政)分科員 それでは、衆参両院の総長にお伺いしたいのですけれども、次の予算のときには間に合うようにひとつ努力していただけますか。それだけでいいです。
#25
○知野事務総長 そのように努力をいたしたいと思います。
#26
○宮坂参議院事務総長 衆議院同様に努力をいたします。
#27
○山本(政)分科員 どうもありがとうございました。それでは、速記者のほうの意見もまとまったということでございますから、ぜひひとつ十分に意見を取り入れて検討していただきたいということをお願いをしておきたいと思います。
 最後に、予算書を拝見いたしますと、事務局の庁舎建設用の土地購入費というものが大幅に認められた。当然そうなれば庁舎の建設ということになるわけでありますけれども、それの見通し、内容についてお伺いいたしたいということが一つ。
 もう一つは、これはおそらくあとで大原先生のほうからも関連して御質問があると思いますが、先週、小学校六年になる私の娘が参議院を参観をさしていただきました。そのときに、帰って、国民というのは主権者なんでしょう、そうしたら、あの参観の階段にエレベーターが何んでないのだ、エレベーターがあるなしは別としても、中はたいへんきれいだけれども、参観者の人たちが上がるところは薄ぎたないね、こう言いましたよ。私は、これはぜひあなた方で、予算を取るときに何らかの措置をすることをお考え願いたいと思う。それはやはり国民に対する一つの義務だと私は思う。その点について、簡単でけっこうですから、ひとつお考えをお聞かせいただきたい。
#28
○知野事務総長 いまの事務局庁舎の建築のことでございますが、四十六年度と四十七年度、国庫債務負担行為といたしまして六億五千万、それにすでに衆議院と図書館に一億の予算がついておりまして、七億五千万をもちまして、ことしと来年と再来年、四十六年と四十七年で、大体事務局庁舎の建築予定地及び図書館の必要とします一部の土地の買収を終わりたいと思っておるわけでございますが、土地の買収は実は相手がございまして、これの折衝がどの程度かかるかという問題がございますが、大体四十六年、四十七年の間には土地の買収を終わりたいと思っております。それができますれば、直ちに事務局庁舎の着工をいたしまして、四十八年、四十九年、できればおそくとも二年間くらいでこれを完成しまして、国会周辺の整備を終わりたいという考えでおるわけであります。
 その内容はどうかということでございますが、事務局庁舎の内容につきましては、実は一、二年前にもちょっと申し上げたのでございますが、ここで考えております一番大事な問題は国会議員の健康医療検査センターと申しますか、そういうものを整備拡充いたしたいと思っております。議員さんの医務室における現在のいろいろな状況を見ておりますと、実は本会議、委員会等も非常にお忙しい御活動でございまして、選挙区に帰られたら帰られたでまたたいへんお忙しい。おうちに帰られても夜討ち朝がけということで、なかなか休みがありません。病院にでも行こうとしますと、半日、一日、だれが行ってもつぶれてしまいまして、ちょっとしたことでもなかなかお医者さんに見てもらわないで、庁舎の医務室で済ましてしまうというふうなことでございます。御承知のように、この前の解散の前に衆議院の欠員は二十名に近くございまして、こういう議員の健康の管理ということにつきましては、実態がわかっておりますだけに、事務総長としましては非常に大きい関心を持たざるを得ないわけであります。いろいろ新しい機械、それから検査器具等は相当私のほうも充実をいたしましたが、この事務局庁舎の中に一つのフロアを充当しまして、そういう総合的な検査、医療のセンターをつくり、若干のベッドも置きまして、そういう健康管理に万遺漏なきを期したいというのが一つでございます。
 それからもう一つは、現在衆議院の電話交換所がございますが、これは数万の都市に匹敵するだけの配線といいますか、電話の施設を持っておるわけでございますが、それがかなり老朽化しまして“会館のための応急の処置はいたしましたけれども、これも近代的な電話交換所というものがどうしても必要になってきている。
 それから、先ほどお話がありました自動車でございますが、、衆議院だけで百八十台くらいの自動車を持っておりますほかに、将来営業車というものの導入も考えますと、地下三階くらいにわたる大きい駐車場がなければやっていけないという状況でございます。
 それに、大蔵省の印刷工場というのがこの地下室に実はあるわけでございますが、前々から非常に環境が悪いものでございますから、大蔵省の印刷局長からもそういう要望がありまして、これを日の当たるところに出しまして、それに衆議院が持っております印刷工場も合わせまして、衆議院としての大きな印刷工場というものを完成しなければならぬ。
 なお、八十年にわたります議会には、膨大な会議録でありますとか、永久保存を要する資料がたくさんあるわけでございまして、これらの倉庫も完備しなければならないというふうなこともございまして、規模としましては大体地下四階、地上五階くらいの、事務局という庁舎よりも衆議院庁舎と言ったほうが適当かもしれませんが、そういうふうなものを考えておるわけでございます。
#29
○宮坂参議院事務総長 ただいまのお話、参議院の議事堂を御参観になられまして、たいへん御迷惑をかけまして、申しわけございません。本館はこれだけの建物でございまして、戦前建てられた関係から、傍聴人入り口は西側にございまして、それから地下へおりまして、捜検室のあるところを通りまして、三階まで廊下を、階段を通って上がっていく、こういうことに相なっておりますが、これは構造上いろいろな難点がございまして、先生の御意見もつとに私のほうの議院運営庶務小委員会で御論議をいただいたわけでございますが、何としてもこの点につきましては、エレベーターをここにつくるという工事が非常に難航をきわめておりますので、ただいまの状態に相なっておりますが、新館につきましては、戦後、この間建った建物でありまして、うしろのほうのエレベーターを使って傍聴人等が各委員室に行けるように相なっております。これらの不備な点につきましては、私どもはいろいろ螢光灯の設備とか、ロッカーの設備とか、いろいろな付属設備をもちまして、幾らかでも構造上の不備を補って善処していきたい。いろいろな研究をいたしまして、善処していきたいと思います。
#30
○山本(政)分科員 庁舎の増築ということもたいへんけっこうですし、それから事務当局としては、議員の健康管理をしていただくということは、これは私たいへんありがたい。同時にしかし、職員だって人手をやり繰りしている段階で、健康をあれするとたいへんお困りだと思う。そういう意味では、そういう点の配慮も、ぜひひとつ職員の健康上のこともあわせて考えていただきたいのですね。
 それからもう一つは、いまの昇降口やエレベーターのことを特に言っているわけではありません。しかし、いずれにしても薄ぎたないという感じを子供が持つことは、私はおかしいので、壁を塗るなり、照明をきちんとするなり、少なくとも気持ちのいい環境にだけはやはりすべきじゃないかと思います。そのことをお願いいたしまして、質問を終わります。
#31
○田中主査 次に大原亨君。
#32
○大原分科員 私は三つほど質問したいのですが、一つは傍聴人心得あるいは傍聴人の処遇について、それから第二は国会図書館の機能について、第三は議員並びに職員の健康管理について、この三つについて簡潔に進めていきます。
 この傍聴人心得はいつできて、改正されたのはいつで、どういう点を改正をしたのか、こういう点をひとつ最初お答えをいただきたいと思います。
#33
○知野事務総長 傍聴人心得は、議会とともに非常に早く制定されたものでございますが、その後多少直したかもしれませんが、どういう点につきましてか……。
#34
○大原分科員 だれか知っている人、だれでもいい。昭和三十年に改正をしたのですが、どういうことを改正したのですか。
#35
○知野事務総長 三十年の改正につきまして、警務部長から答弁いたします。
#36
○彌富参事 お答えいたします。
 戦後こういう新しい国会になりましてから、傍聴人に対する規則を新しく設けるということでございまして、ほとんどそのあと、こういう規則につきましては議院運営委員会の議を経ないとなかなかめんどうだということでございまして、改正よりも、要するに何と申しますか実質的に警備をして、その傍聴人に御迷惑をかけないという、そういう精神でやっております。いまちょっと……。
#37
○大原分科員 それはいいのです。これは昭和二十二年に制定して、三十年に改正されておるのですが、改正はどこを改正をしたのだろうか、こう思っているわけです。というのは、戦前から傍聴人の規則前例があって、それを踏襲して傍聴規則をつくったと思うのですね。だから、戦前の帝国議会時代のしきたりがずっと残っているのじゃないかという私は疑問を持って、だからそれを質問をしたのです。
 それで、私は、公害の国会のときに傍聴をした傍聴人の投書がある雑誌に載っていたのですが、それを読んで、私もいろいろな傍聴人を紹介した際に、いろいろ非常に気づくことがあった。その中で、どういう点かといいましたら、たとえばハンドバッグを持っていってもいけない。それからノートを持って入ってもいけない。傍聴席で記録をしてもいけない。それから、いろいろ理由はあると思うのですけれども、非常識であり再検討すべき問題は、検査のしかたが前近代的で、からだを全部、ポケットからやって、からだにさわる、気持ちが悪いとか、飛行場だって、ハイジャックでやかましいのに最近近代化しているわけですね。ずっと昔のようにからだにさわる。御婦人に対しては婦人の警官が調べると、こういうのですが、御婦人に対して男がさわったらおかしいことになるから、これはまたおかしいのですが。それから年寄りや身体障害者がつえを持って入るのがいけない、そういうふうなことや、それから傍聴席で笑ったりしゃべったりしてはいけない。しゃべるのはじゃまになるということになるが、笑うぐらい、口をゆるめるぐらいいいのじゃないか。大きな声を出して笑うのがいけないのかもしれない。それにしましても、やはり傍聴人心得、所持品の検査のしかた、あるいはノートを持って入ってはいけないとか、ハンドバッグを持って入ってはいけないとか、オーバーはともかくとして、またオーバーその他荷物を置く場所にいたしましても、もう少し近代的な方法はないかとか、何か被疑者か罪人を扱うように主権者を扱うということに対し非常に不満をずっと述べております。この点で私は、傍聴規則を改正すべき点があるのではないか、再点検する必要があるのではないか、検査の内容と検査のしかたですね。この点につきましてひとつお考えがあればお伺いしたい。
#38
○知野事務総長 ただいまお話しがありましたうちで、まず第一に、私も実はちょっと記事で見たのでございますが、この間の公害国会のときに、身体障害の方がつえを傍聴席に持って入っていけないということで取り上げたかのような話がありました。これは議院運営委員会におきましてもそのお話がありましたので、私が説明をしたのでございますが、実情は、実はあのときに何人かのつえをおつきになった方がおられました。傍聴人の階段が御承知のとおりかなり急な階段でございまして、あそこを、つえあるいは松葉づえでおりられることは非常に危険なことでございます。この人は特別に衛視がエレベーターで御案内をいたしまして、そうして、あの階段をそういうつえでおりられますと、ころぶおそれがありますので、そのかわりに肩をおかしして席におつけしたというのが実情なんでございまして、その当時来られました方は感謝をして、ありがとうと言って帰られたというふうに私は聞いておるわけでございます。
 それから、いまのいろいろの検査の点でございます。ハンドバッグは中には持って入らないということにいたしておりまして、これは先ほど参議院の総長からもお話がありましたが、ロッカーを二百五十ばかり用意をいたしまして、必要のものはそこに自分で入れていただく。それからノートでございますが、一つの事例でどうこうというのではございませんけれども、御承知のように衆議院の本会議でも、上からビラをまいたり、ものをまいたりというふうなことが間々ありましたものですから、ものは持って入らないということをたてまえにいたしております。
 それから、検査も昔やったようなそういう強圧的な検査でなくて、やはり国民の皆さんが衆議院の本会議を傍聴されるわけでございますから、われわれのほうで警備に必要な最小限度のことをやりまして、御婦人に対しては婦人警官、一般の人に対しましてもそう露骨な身体検査といいますか、そういうものを避けまして、できるだけ持ちものは自分でロッカーに入れていただくというふうな民主的なやり方で運営をしているわけでございまして、今後もその点については十分注意をしてまいりたいと思っております。
#39
○大原分科員 ぼくは、ノートなんかを持って入ってノートをとるというのは、非常にまじめな態度であって、いいと思うのです。それはやり直したほうがいい。上からナイフを投げるとかヘビを投げるとか、持ちものについての若干の規制は必要にしても、ノートやペンや万年筆というものは持って入って傍聴人は自由にメモすることができるというふうに、そういう点を含めて考えるべきではないか。
 もう一つは、たとえば車いすで傍聴しなければならぬというような人、身体障害者、そういう人々に対しても、たまたまそういう問題が起きたときに衛視さんが特別の措置をとったということですが、一般的に、たとえば外国の空港その他に行きましても、車いすが自由に置いてあって、身体障害者が利用するだけでなしに、みんながこれをサービスするような、そういう仕組みなんか行き届いておると思うのですね。そういう点ですべての国民が傍聴できるような、機会均等を与えるような、そういう設備その他をすべきではないか。
 それに関連をして、いまも山本分科員からありましたが、西のほうの穴倉からずっと入っていって、これは帝国議会以来穴倉から入っていって、細い道をずっと通っていって、がらがらと音をさせながら通っていくというのは八十年一日のごとくやっていると思うのですね。やはり天皇が出入りされるところは、天皇が出入りされるときには交通規制すればいいのであって、たとえばあそこから傍聴人を、正面から堂々と入れて、一定の規則に従って入れて、あるいはたまりがあって、あるいは空白があるのですからエレベーターなんかつけて、こういうふうにして身体障害者であろうが年寄りであろうが、だれであろうが、主権者たる国民は新憲法のもとでやる。もちろんそれ一つに限定したことではないが、正面から堂々と入れる。裏から入るにいたしましても、もう少し休憩の施設なり、待っている人などの処遇なり、あるいはあんな高いところをぞろぞろ歩いているということは、その改造についてはかなりむずかしい点があると思いますが、できないことはないと思います。やはり傍聴者に対してはもう少し尊重するということでやることは必要ではないか、こう思うのですが、いかがでしょう。
#40
○知野事務総長 ただいまお話のありました傍聴人の入り口並びに控え室といいますか、待合室等の問題でございますが、現在、衆議院では多いときには千名をこします傍聴者がおります。非常に少ないときは別でございますが、大体数百人の傍聴人がおられるわけでございまして、こういう人たちの傍聴券をお調べしたり、それからいろいろな携帯物をお預りいたしますのには相当な面積の待合室が要るわけでございます。そういう意味で在来の通路を使いますことにはいろいろ支障がございます。それに議会開会中は議員、秘書それから職員、政府委員、公務員と相当な人が院内に充満するわけでございまして、傍聴人の人が数百名から一千名一般の通路をお通りになりますことは、傍聴人にとりましてもなかなかたいへんな場合がございます。
 それから、もう一つ新しいルートといいますか、エレベーターをつくったりエスカレーターをつくることも、実は議院運営委員会でもお話が出まして、検討いたしましたが、現在の議事堂の建物では、いまでさえも非常に狭い議員の控え室を大幅に削るようなことにでもならなければ、エレベーター、エスカレーターをつくることは構造的にも無理でございました。そこで私どもが考えましたのは、いまの入り口なり控え室というものは、おっしゃるとおり、いかにも地下から入りまして暗い階段を上がるというふうな感じでございます。それで、いままでもロッカールームをつくって、二百五十のロッカーをつくりますとか、あるいは本会議の傍聴席の裏の控え室には全部じゅうたんを敷きましたし、照明等もやや明るくしてまいったのでありますけれども、私どもが現在見ましても、御指摘のとおり確かに暗い感じと申しますか、それは一つは、議事堂はどの入り口からでも全部じゅうたんで通れるのでございますが、あそこだけは石でございます。それで、いまお話がございました点もありますし、われわれも前から考えておったのでございますが、この議会が済みました閉会中には、思い切って、あそこの入口の待合室から本会議の傍聴席の裏に通じます階段、この階段自身はかなり広い階段でございますが、これに全部じゅうたんを敷きまして、ここだけが全然別扱いだということじゃなくて、明るい感じにいたしたい。じゅうたんを全部敷きますと、あそこは地下室と申しましても、地上の路面からは二尺くらい下がったところでございまして、これを全部じゅうたんを敷きまして、階段もじゅうたんにしまして、それから壁の石もきれいにみがきまして、それに階段の踊り場、待合室等には絵を掲げるということで、あそこだけが暗くて全然別だという感じがないように、そういう雰囲気といいますか、たたずまいをすっかり変えてまいりたいと思っております。そういうことによりまして、傍聴人の方に気持ちよく入っていただくということを現在考えてやっておるわけでございますので、よろしくお願いいたします。
#41
○大原分科員 まん中に、衆参両院の間にあいたところがあるでしょう、銅像のあるところ。あれなんか大きなエレベーターをつけるのに利用できないですか。大体、主権者だから、いつもあまり使ってない正面から入れたらどうですか。それで天皇がお見えになるときに交通規制、時間やその他で規制すればいい。だから、そういうことと一緒にあそこから上げることはできないか。たとえば車いすで身体障害者が上がろうと思ってもできないでしょう。それは、たまたま来た人に対して恩恵を与えるというようなことでなしに、身体障害者の方が来ても、エレベーターならエレベーターで入ったらすっと上がれる、そうしてそれについては衛視さんが手伝って中で傍聴できるのだ、こういうルールをつくることが必要だ。
 また、先ほど申し上げたように、傍聴席で筆記もできないというようなことは私はおかしいと思うのですよ。外国でそんなことはあるだろうか。自分がいろいろなことを聞いておって筆記ができない。それは座席のつくり方その他でできない。だから傍聴人に対する処遇については、規則、それからその他を新しい観点でやってもらいたい。たとえば身体障害者で車いすで来た人にはどうしますか。その人は傍聴できないのですか。たまたま衛視さんが手があいておって連れていってもらえなければだめなのですか。衛視さんはそういう人が来たら必ず連れていくのですか。
#42
○知野事務総長 まず第一の、そういう身体障害者の方でございますが、特別の方につきましては特別の取り扱いをするつもりでございます。衛視が案内をいたしましてする場合もありますし、車いすを利用する場合もございます。そういう点は特別の取り扱いをいたします。
 それから先ほどちょっとお触れになりました傍聴席に筆記道具を持っていって筆記してはいけないということですが、いまでも小さなノートを持ちまして筆記するということは認めております。
#43
○大原分科員 大きいのはいけないのですか。
#44
○知野事務総長 程度でございましょう。
#45
○大原分科員 ハンドバッグはいけないのですか。
#46
○知野事務総長 ハンドバッグは中に何が入っているか改めるわけにいきませんので、これは原則として携帯品のロッカーに入れていただくということにしております。
 それからエレベーターの件でございますが、エレベーターの問題も実は検討いたしました。先生のおっしゃった点も検討したのでございますが、エレベーター一基で千人の人間を運ぶということは、事実非常に時間がかかりまして、傍聴時間等の関係もありましてむずかしゅうございました。
 それから中央玄関かから傍聴人を入れますという点は、先ほど申し上げましたような事情でちょっと困難かと思っております。できるだけ傍聴人は先ほど申し上げましたようなことで……。
#47
○大原分科員 身体障害者の車いすなんかも……。
#48
○知野事務総長 それは、車いすもございますから、特別の人については、何百人も全部身体障害者の方だということになりますと、これはなかなか容易じゃございませんけれども、できるだけ特別な場合は特別の取り扱いをするようにいたしたいと思います。
#49
○大原分科員 そういうのはどうしていくのですか。背負っていくのですか。身体障害者が十人、二十人と団体を組んで来る、そういう場合には衛視さんが背負っていくわけですか。
#50
○彌富参事 お答えいたします。
 まず第一にハンドバッグの件でございますが、これは確かに先生のおっしゃいましたように、傍聴規則はだいぶ前からいじっておりませんものですから、現在傍聴人に対していろいろ便宜をはからうというのはちょっと困難なところも正直言ってございます。それで私のほうでは、現在傍聴規則の十条にかばんや包みものを持って入ってはいけないという規定がございますけれども、女の人のハンドバッグというのは、包みものやかばんというよりも、現在は自分の身近に置いておくものだということでございまして、実行のほうでハンドバッグはいまは持って入っていただくというふうに指導をいたしております。
 それから、身体障害者の方がお見えになることがたびたびあるのでございますけれども、身体障害者の方は、大体常時は車いすとか、あるいは歩行を助けるような器具をお持ちになって入ってこられるわけでございます。それはそのままお入れいたしまして、もちろん車いすというのはエレベーターでなければ上まで入れませんものですから、できるだけエレベーターを使っていただく。それから本院に常時車いすを二台ぐらい置いております。それで、持ってこられない方が二十人も来られますと、これはちょっと一度に上げることはできませんけれども、お持ちになってくる車いすそのものはずっと衛視がついて上がる。これは従来もございましたし、これからもそういう取り扱いをしていきたいと思っております。
#51
○大原分科員 書籍類を持って入ってはいけないというが、本会議の都合で傍聴席で時間が余ることもあるし、いろいろなことがあるので、じゃまにならぬ限り、危害とかそういうものがない限り、できるだけ常識的に扱うということが必要だと思うのですね。それを、あまりあれもこれもというようなことはいけないと思うのです。それから、たとえば身体障害者等の問題にいたしましても、そういう人々についてはこういうルートがあるんだということを傍聴券に明記すべきですよ。権利として保障すべきですよ。だから、そういう点等を含めて、傍聴人心得やそういう設備については、思い切って、国民に対する処遇として、新しい憲法の精神に沿うて再検討してもらいたい、こういうことを要望しますが、御見解をお伺いしたいと思います。
#52
○知野事務総長 傍聴規則の運営並びに改正につきましては、検討の余地のありますものは十分に検討いたしたいと思います。
#53
○大原分科員 山本委員からの質問に対しまして、議員の健康管理その他についてはさらに改善をするという話がありましたが、もう少し積極的に、たとえば議員あるいは職員等のレクリエーション施設というか、可能な範囲での忙しい合い間にでもできるような積極的な健康管理の施設、消極的な診断その他の医療施設の充実はさることながら、そういうような施設を活用して――プールが一つあり、第二会館の下にも何かありますけれども、そういう面で、もう少し忙しい合い間等を利用してできるような積極的な施設についても十分考えてもらいたいと思いますが、いかがですか。
#54
○知野事務総長 議員及び職員が、非常に忙しい間にレクリエーションをする場所をくふうしろということでございますが、私どもは、今日まで、議会周辺の整備あるいは施設を整備いたしますつど、いろいろくふうをこらしましたり、あるいは議員さんの御意見等もいれまして、いま第一会館、第二会館には柔道、剣道の道場がございます。それから、いま先生がお話しになりました議員体育室というのを設けまして、ここにマットでございますとかバーベルとか、あるいはサイクリングの器械とかあるいは懸垂その他器械体操の用具等も整えております。それからプールもございます。それから図書館の近くの衆議院の用地にバレーボールのコートを一面持っております。それから男子の集会所、それから女子の職員の教養室等ではお茶とかお花等も簡単にできるようにしてございまして、多少遠うございますが、職員のためには用賀の速記者養成所に運動場と、それからバレーのコートが一面、テニスコートが二面ございまして、土曜日なんかはできれば自動車も出しまして、これを活用してもらおうということでやっておるわけでございます。
 現在の中央官衙地区、国会周辺で大きい運動場的なものは実際問題としてはなかなかできないことでございますが、今後も施設の整備にあたりましていろいろくふうをこらしまして、忙しい間に手軽にそういうふうなことができるような措置を積極的に考えていきたいと考えておるわけでございます。
#55
○大原分科員 第一会館、第二会館の上は活用できないのですか。
#56
○知野事務総長 これは現在活用しておりません。非常に高い建物でもございまするし、また危険という問題もありますし、使用する時間等の問題もございまして、現在は使っておりません。
#57
○大原分科員 それから第三の点は国会図書館の問題ですが、私どもいろいろやってみて、またアメリカその他いろいろなところを見てみましても、日本の国会図書館は議員の調査要望に応ずるのには非常に貧弱だと思うのですね。しかし、少少そういうことをやっても大体議員が利用せぬ、こう言う人もおるわけです。まあ両方だと思うのですが、あまり利用価値がないから利用しないという面もあるのではないか。
 特に私どもが思いますのは、国際的な政策や新しい制度の情報等を取り入れる集中的なそういう機能というものはできないものか。というのは、外務省を通じてやりましても、外務省は国際情勢じゃ何じゃということだけであって、外交官は大体そういうことについては音痴なんですよね。なかなかわからぬわけですよ。たとえば公害関係とか社会保障とか食品衛生とか、アメリカのいろいろな法律案、たとえば医薬品を禁止したとか、そういうデータを取ろうと思ったってなかなか出てきやせぬ。外務省にそういう知識やなにがないわけです、外務省の大使館がですね。政治交渉じゃ何じゃといって忙しいことはわかっておるけれども、そういう国際情報を入手するルートやそういう資料の整備、あるいはそれをこちらに持ってきて実際に役立てる体制というふうなものがもう少し充実されてもしかるべきではないか、全体的に私はそう思いますけれども、そうではない。まあ大体与党でも野党でも――与党の議員は政府を利用する、これまたおかしいと思うのです。国会図書館は独自の機能で与党も野党もそこが利用できる、そしてそこで自分が反対の立論をしようと思う場合には、こういう点こういう点という骨子さえ示せば、客観的な妥当性を与えるようなそういう資料がすぐぱっとできるというようなことが必要ですが、特に私が痛感しましたのは、国際的なそういう資料が国会図書館を通じてなかなかとれない。そういう点でどこに欠陥があるのか、問題点があれば言ってもらいたい。
 それから、どういうふうに改善すればそういうことができるか、それを国会図書館のほうから御答弁いただきたい。
#58
○久保田国立国会図書館長 外国資料関係がたいへんおくれております点につきまして、まことに申しわけないと思っております。ただいま外国資料は、購入、交換、寄贈というような手段をもって集めておりますが、まず第一のおくれます理由は、航空便量が少ないという点が一点あると思います。それからもう一つは、外国にわれわれは、いま先生がおっしゃいましたように、そういった派遣のルートを持っていないということ、これも大きな原因であると思います。
 そこで、われわれもその点に留意いたしまして、海外に職員を常駐いたして、そして研究等を兼ねたいわゆる海外派遣職員というものを置きたいということで、本年も要求をいたしましたけれども、残念ながらその点は認められませんでした。したがって、特に資料の集まりにくい東南アジア方面にそういった人を派遣しようといたしたのでございますが、これも認められませんでした。実はその点については、私のほうは非常に苦慮し、まことに申しわけないと思っておりますので、何とかこの方法はないか、外務省のほうとの交渉で向こうにアタッシェを出すということも考えられますが、いまのところ、そういうものは実現しておりません。
 資料の購入につきましては、いま年間外国資料を約一億五千万円ぐらい毎年買っております。その中で新聞等も約一万一千タイトルぐらいございます。しかし、このうち航空便で買っておるもの七十六タイトル、このような僅少でございます。こうした航空便で取り寄せるという方法も考えなければならぬ、こういうふうに考えております。
 それから、実際に取れないところが非常にあるわけであります。そういうところはどうしてもこれは、先ほど申しましたように、調査員とか、そういうものを向こうの海外に派遣いたしまして、取り入れるようにいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#59
○大原分科員 大蔵省どうですか。
#60
○渡部説明員 図書館の図書購入費につきましては、図書購入費といたしまして、四十六年度予算では総額で二億六百一万五千円の予算をつけているわけでございます。これは、四十五年度は一億八千六百万円でございますので、約二千万円ばかりの増額を見ているわけでございます。
 その中で、先生御指摘の外国関係の洋書関係が二億六百万円のうちの一億七千七百万円でございまして、全体の図書購入費のうちの八六・一%を占めているわけでございます。洋書関係だけで前年と比較いたしましても、千七百万円ばかりの増額をいたしているわけでございまして、外国図書の購入につきましては、予算上かなりの配慮をいたしているわけでございますが、今後とも十分図書館のほうと話し合いまして、先生の御期待に沿うようにつとめていきたいと思います。
#61
○大原分科員 これで終わります。
#62
○田中主査 以上をもちまして国会所管の質疑を終了いたします。
 次回は、来たる二十二日月曜日午前十時から開会いたし、昭和四十六年度一般会計予算中法務省及び文部省所管並びに昭和四十六年度特別会計予算中文部省所管について審査を行なうことといたします。
 本日は、これにて散会いたします。
    午前十一時二十五分散会
ソース: 国立国会図書館
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