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1970/05/07 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 建設委員会 第14号
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1970/05/07 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 建設委員会 第14号

#1
第065回国会 建設委員会 第14号
昭和四十六年五月七日(金曜日)
    午前十時三十四分開議
 出席委員
   委員長 金丸  信君
   理事 大村 襄治君 理事 正示啓次郎君
   理事 服部 安司君 理事 渡辺 栄一君
   理事 阿部 昭吾君 理事 小川新一郎君
   理事 内海  清君
     稻村左近四郎君    金子 一平君
      砂原  格君    丹羽喬四郎君
      葉梨 信行君    浜田 幸一君
      廣瀬 正雄君    藤波 孝生君
      古内 広雄君    山本 幸雄君
    早稻田柳右エ門君    井上 普方君
      卜部 政巳君    佐野 憲治君
      松浦 利尚君    柳田 秀一君
      新井 彬之君    北側 義一君
      川端 文夫君    浦井  洋君
 出席国務大臣
        建 設 大 臣 根本龍太郎君
 出席政府委員
        建設大臣官房長 大津留 温君
        建設省計画局長 高橋 弘篤君
        建設省計画局宅
        地部長     朝日 邦夫君
        建設省住宅局長 多治見高雄君
 委員外の出席者
        建設委員会調査
        室長      曾田  忠君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月七日
 辞任         補欠選任
  渡辺 武三君     川端 文夫君
同日
 辞任         補欠選任
  川端 文夫君     渡辺 武三君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 宅地建物取引業法の一部を改正する法律案(内
 閣提出第九八号)
 積立式宅地建物販売業法案(内閣提出第九九号)
     ――――◇―――――
#2
○金丸委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案、及び内閣提出、積立式宅地建物販売業法案の両案を一括して議題といたします。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。井上普方君。
#3
○井上委員 先々国会におきまして、建築基準法なりが出され、悪徳不動産業者、特に宅建業者に対する規制がかなり行なわれたと思いますが、それにも増して、この宅建業法を改正しなければならぬというのは、やはり消費者に対する非常な迷惑と申しますか、そういうことが現在起こっておる。この事態を直すがために、昨年の八月でございましたか、本委員会において、大臣との質疑応答の中から宅建業法の改正ということが出てまいったと私は思うのであります。しかし、現在の宅建業界を見てみますときに、特に建築基準法違反の建物がかなり見受けられるように思うのでございます。そこで、昨年には、先ほども申しましたように建築基準法の改正が行なわれ、本年の一月あるいは去年の十月から施行になったのでございますが、その間ここに約半年をけみしておるわけですが、この間の不法建築というものはどういうようになっておるか、そうしてそれに対する対策といたしましてどういうような処置がとられてきておるか、これをひとつお伺いいたしたいと思うのです。
#4
○根本国務大臣 ただいま御指摘になりました点は、地方自治体のほうに鋭意督励してやらしているのでありますが、実務に関することでございますので、事務当局から答えさせます。
#5
○高橋(弘)政府委員 ただいまお尋ねの件は、建築基準法につきましての違反の不動産業者がどのくらいあるかということであろうかと思いますが、基準法違反だけのものがどのくらいあるかということは、実は私ども把握しておらないわけでございますけれども、監督処分の中におきまして、御承知の現行宅建業法の二十条第二項で、業務停止とか免許取り消しの規定がございますけれども、その中で、不正不当、不正というのは法律違反でございますが、そういうものに当たるものが、免許取り消しで十四件、業務の停止で九件という数字が出ております。
#6
○井上委員 それはいつからですか。
#7
○高橋(弘)政府委員 これは四十五年九月一日から十二月三十一日まででございます。この中に建築基準法違反も含まれておるという意味で申し上げたのであります。
#8
○井上委員 ことしの一月から、あるいは去年の十二月一日からということになりましたならば、まだおたくの資料が整っておらぬという点も考えられますが、特に宅建業法の問題につきましては、御承知のようにいろいろと問題が起こっておるのであります。
 そこで、宅建業法の改正がこのたび行なわれたのでありますが、今回の改正によって悪徳不動産業者と申しますか、悪徳宅建業者の取り締まりにどれほど期待ができるかという点につきましては、私どもとしては大きな期待は寄せられないのじゃないかという気がするのでございますが、この点についての事務当局の自信のほどと申しますか、これをひとつお伺いいたしたいと思うのでございます。もちろん、法律ができたからすべてが解消するとは私は思っておりませんし、現在のように法律が非常にたくさんできる趨勢に対しまして、はたしていいか悪いかという点につきましても私も疑問なしとしないのでありますが、しかし、いずれにいたしましても、こういうふうに宅建業者が消費者に対しまして非常な迷惑を現在及ぼしておる現状においてはかなり強い規制が必要じゃなかろうか、このように思うのでございますが、この改正の点からいたしまして、どのくらいの規制が行なわれるか、ひとつ事務当局の自信のほどをお示し願いたいと思います。
#9
○高橋(弘)政府委員 悪徳不動産業者の規制につきましては、従来から十分関係行政庁とも連絡をとりまして、指導、取り締まりをいたしておるわけであります。この件数は、またお尋ねがあれば申し上げますけれども、今回の法律改正によりまして、御承知のように、悪徳不動産業者の取り締まり、規制ということについてのいろいろな規定を設けたわけでございます。この悪徳不動産業者の規制というのは、事前にそういう業者がはびこらないようにするということがまず第一と、それから、そういう悪徳業者がそういう行為をいたしたときに、それを排除するということであろうかと思います。
 まず、事前の予防、排除という点でございますけれども、これは御承知のように、第一点として免許基準の整備ということで、いわゆる免許取り消し処分にあった者について、従来、その好ましくないような業者の謹慎期間というものが二年であったのを三年に延長するとか、また、欠格事項といたしまして、従来に加えまして、不正だとかまた不誠実なおそれがあるというものを排除するとか、また、従来からよくありました、本人は役員から退くけれども、自分の家族などを役員にしておいて、自分は相談役とか大株主というようなことで、黒幕として実際に活躍するということも今回は免許申請に出してもらって、その審査の対象にする。まず免許基準の整備について考えたのでございます。
 次に、いろいろな紛争事件の起こっております取引の業務についてのいろいろな規制がございます。一番大きな問題はやはり未完成の青田売りの規制ということで、これは広告及び契約の時期というものを制限したということ、また、そういう場合に、前金を取って、そうして前金をあとで倒産その他のときに返してもらえないようなことで紛争が多かったわけでございますが、その前金の保全措置も講じたということ、その他損害賠償の予定額が非常に多かったり、瑕疵担保の期間というのが非常に短かかったり、その他そういうような契約についてのいろいろな消費者にとって不利な点があったわけでございますが、そういうものをそれぞれの規定におきまして明確にきめて、それを守らせるようにしたという点でございます。
 次に、いろいろな事故を起こした場合におきまして、これをどういうふうに処置するかという問題については、罰則の強化というものをいたしたわけでございます。これは新しいいろいろな規定を設けましたが、それについての罰則が新設されたことはもちろんのことでございますけれども、さらに、従来からいろいろ監督処分なり検挙件数にものぼっておりました大きいもの、また、誇大広告だとか、不当な履行遅延だとか、あるいは手付の貸与だとか、そういうものにつきましては罰則を強化して、従来は罰金刑だけだったが、今度は体刑まで加えるということにいたしたのでございます。さらに、監督処分の強化ということも考えたわけでございます。取り消し理由にいろいろなものを追加いたしたり、また業務停止の期間というものを従来六カ月であったのを一年にするとか、そういうようなことで、いわゆる監督処分の強化というものを考えたわけでございます。そういうような規定を整備いたしたわけでございますので、事前におきますところの悪質業者の排除、また、起こした者についての罰則及び監督処分についての強化ということをいたすわけでございます。もちろん、私ども、この法律の規定によってのみそういうことができるとは考えておらないわけでございまして、もっと自主的な意味におきまして、私どもも、この法案の改正が認められましたならば、それを機会に業界を通じていろいろな指導その他をいたして、悪徳業者が出ないように今後とも努力いたしてまいるわけでございます。そういう点が今回考えたことでございます。
#10
○井上委員 いかにも、改正せられた点はかなり前進したと認めるに私はやぶさかではございません。しかしながら、この宅建業法の問題につきましては、先々国会におきまして、特に建築基準法の審査の際に非常に問題になったわけであります。その際にも問題になったように、大臣も御存じのとおり、宅建業者に対する取り締まりあるいは罰則処分というものが非常にゆるやかである。先ほど昭和四十五年中の件数を申されましたけれども、一年間に十四件というような処分では少な過ぎると私は思うのです。少な過ぎると申しますよりは、これは非常に多いにもかかわらず、何といいますか、表に出ることが少ない。これはあるいは手不足という面もありましょうが、しかし、やはりこれらの問題はびしびしと厳格に守らなければ、法律をつくったって何の意味もないと思うのです。
  〔委員長退席、大村委員長代理着席〕
いろいろとむずかしいことがありましょうけれども、しかし、これらの法律はつくったけれども、それが非常に数少ない適用しかやってない現状をどういうように打開するか。悪徳不動産業者を見つけたならば、これはもっとびしびしと取り締まる必要があろうかと思うのです。この点について、大臣、どうでございますか。いまは人員の不足というような面もありましょう。しかし、これはやはりき然とした行政当局の立場が法律を守らせるゆえんではないか、こういうように思うのですが、どうでございましょうか。
#11
○根本国務大臣 御指摘のとおりと思います。従来、ややもすれば、建築基準法自身が実質上守り得ないような条件下にあるがゆえに、結局そのままにしてしまうということが多かった。これがずっと惰性になりまして、直接監督しておる都道府県の当局も、まあまあというようなことできたのがいろいろな弊害を来たしておる。そういうようなことから、国会の皆さんの御意向も十分そんたくして、われわれが法改正すると同時に、行政当局に対して厳重なる指導監督をする、人員の強化もはかるというような体制でありまして、これは漸次実をあげることができると信じます。また、そのために常時本省からも査察あるいは報告を求めたりして、十分に法が徹底して守られるように今後とも努力してまいりたいと考えておる次第であります。
#12
○井上委員 一月以降につきましても、建て売り住宅の中に基準法違反の建物がかなりたくさん見受けられるのであります。これらに対して、特に基準法によります――もうこれは発効しておるんですね。発効しておるけれども、それに対する規制の手が一体打たれておるのかどうか、私は疑問を持たざるを得ぬのです。これらの点について、特に住宅に困っておる庶民といたしましては、これはやはり被害者であるが、同時に、住みよいというようなところでこれに飛びついておるというケースがかなりある。しかし、入ってみれば、新しい建築基準法の違反というようなものがかなり見受けられるのですが、これらの実態はどうなっておりますか。実態をつかんでおりますか。
#13
○高橋(弘)政府委員 建て売り住宅につきまして、その入居者が入居した場合、建築基準法違反がどのくらいあるかという点でございますが、これにつきましては的確な数字がございませんが、実は、そういうものにつきまして、各都道府県に住宅相談所というのがございまして、住宅相談所にいろいろ相談に参っておる件数がございます。建築基準法だけではないのがまことに残念で申しわけないわけでございますけれども、宅地建物の紛争の相談というのが、東京におきましては約五千件という数字。これは四十四年度でございます。それから四十五年度の十二月までが六千七百件というような数字でございます。また、大阪におきましても、宅地建物の紛争の相談は、四十四年度が約千五百件、去年の十二月までは――まだ十二月まででございましたが、約一千件をこえた。その他各県でそういうことがございます。大都市におきましては特にそういう数字が多いようでございますが、ただいま申し上げたのは、残念ながら建築基準法違反のそういう件数だけじゃございませんで、いろいろな紛争も含まれておるわけでございます。
#14
○井上委員 去年の十二月一日からでございますので、この数字は的確におつかみになっていないと思いますけれども、そういうような建て売り住宅について、悪徳不動産業者、宅建業者というものが現在においてもかなり横行しておると思うのですが、これらに対しての適正な指導、監督というものがやはり必要じゃないかと思うのです。そうでなければ、建築基準法を幾らつくったところで意味がないのです。また、宅建業法の改正をやったところで、消費者に対する被害を救済することはできぬと思うのです。ここらあたりの態度をもう一度明確にお伺いいたしたいと思うのです。
#15
○高橋(弘)政府委員 再度の御質問の点につきまして、建築基準法違反につきましてのいろいろな監督処分の強化についてでございますが、これは、関係部局とも十分に連絡をとりまして、また、先ほど申し上げました紛争の相談というものの中から拾い上げまして、積極的に、私どもも、そういうことがないように、また、あった者の処分を考えてまいりたい、こういうふうに考えておる次第であります。
#16
○井上委員 要は、行政当局がやはりき然とした態度をとらなければ、これらの問題はなかなか解決できないと私は思うのです。大臣、先ほども申されましたように、実態とそぐわないのでいままで見過ごしてきたのが積み重ね積み重ねになってきた、この点も私はあると思うのです。しかし、やはり、法の改正と同時に、特に宅建業法の改正がこのたび行なわれるのでありますから、監督官庁としてこれは厳正な立場で臨まれることを強く要望いたしたい、このように思うのでございます。
 それから、先ほども申されましたが、このたび、予防処置もしくは監督というようなことがかなり強くこの業法には出されておるのでございますが、役員の問題です。この役員の問題につきましては、これはいままでもきずのある人間がともかく役員から退いて他人を立てるというようなケースが非常に多かった。特に昨年の九月のマンション売買事件、しかも入居者に対して非常な被害をかけた事件、あれなんかを見ましても、実力者は全部隠れておるのです。たとえばあの一つの事件の例をとりましても、ああいうものをどういうようにしてチェックするかということですね。昨年の九月、十月のマンション事件は御存じでございましょう、局長。ああいうようなときに、黒幕が隠れておる。これをひとつ洗い出す。いまあなたは黒幕に隠れておる役員というようなのをはじき出すのだというようなお話でございますが、どういうようにしてやりますか。実際問題として、これはできぬのじゃないかと私は思うのです。これは盗人と真砂の例と同じように、なかなかむずかしいと思うのでございますが、どうでございますか。できる自信はありますか。ないとすれば、一体それに対してはどういうような処置を今後考えていくか。そこらあたりが問題じゃないかと私は思うのです。あのマンション事件のような非常に巧妙なやり方を見ますと、うしろに隠れておる人間を表に出してきて、それを監督するということも、ちょっとこれはなかなかむずかしいと思うのです。これらの問題についてどういうようにお考えになりますか。
#17
○高橋(弘)政府委員 ただいまお尋ねの件につきましては、第五条の免許基準の中におきまして、先ほど申し上げましたように単に役員の重役だけでなしに、監督役も含め、さらにまた顧問とか相談役、その他支配力のあるいわゆる黒幕というものも今回は対象にいたしたわけでございまして、したがって、第四条の免許の申請にあたりましては、そういう者の経歴その他姓名、そういう概要も一緒に申請書類の中に出てくるというように今度はいたすわけでございます。同時に、そういう者の前歴がどうであるかということを地元の市町村長にも証明を求める。またさらに、そういう前歴があるかないか、処分をしたかどうかということは、お互いの行政官庁、建設省なり、また都道府県がそれぞれ相互通報制度をとっておりますので、そういうものを審査のときに十分活用いたしまして、そういう者の排除につとめるというように考えておる次第でございます。
#18
○井上委員 排除につとめるとおっしゃいましても、これは実際問題としてはなかなかできないと思います。あのマンション事件の内容を見てみますと、これはなかなか巧妙にできておる。ただ、過去に前歴のある人をきびしくチェックするという以外に道はないのじゃないかと思うのです。しかし、これは先ほども言いましたように、盗人と真砂の例でございまして、現在の法体系の中でもちょっとむずかしいと私は思います。それらに対しては、行政当局としてやはりき然とした態度をもって臨むということが正しい道であるし、予防処置である、私はこう思うのでありまして、この点、今後厳重なる指導をやっていただきたいということを強く要求しておきたいと思うのでございます。
 その次に、主任制度をつくっておるのでございますが、取引業者の名義貸しは禁止されております。しかし、取引主任者の名義貸しは禁止されておらないように思うのでありますが、この点どうなっておるのでございますか。
#19
○高橋(弘)政府委員 取引主任者の名義貸しの禁止についてでございますけれども、これは六十八条の懲戒処分の中で、いわゆる名義貸しについての処分の規定を設けておるわけでございます。これは、いわゆる業者は、営業免許を受けて名義を貸すということで、いわゆる名義貸しということばを使いますけれども、取引主任者はそういうわけではなく資格登録でございますので、取引主任者が、自分が実際につとめていないのにつとめたごとくに装うとか、また、自分がつとめておるところじゃない事務所につとめておるというようなことをする、そういうようなことについて六十八条で懲戒処分がございます。
#20
○井上委員 はたしてこれが六十八条で十分にできるかどうか、私は、その発見はなかなかむずかしい問題だと思うのです。これはうなずいておられるからそのとおりだろうと思いますが、ともかく、ここらあたりも、厳重な行政監督といいましても、現在の人員をもってやるということはなかなかむずかしいでしょう。事実、各県庁等地方官庁におきましては土木部の監理課あたりでやっていますね。そこらあたりでは人数は知れておる。それが一々見て回るというようなこともなかなかむずかしいでしょう。これらの点につきまして、もしかするとこれが空文に終わるのではないかということを私はおそれるのでございまして、ここらあたりもやはり明確に行政指導をやる必要があるのじゃなかろうか、このように思うのでございますが、この点もひとつお約束願いたいと思うのでございます。
 続きましては、現在でも監督官庁が非常におかしい一例といたしまして、住宅生活協同組合というのが各地にできております。ところが、住宅生活協同組合の監督官庁は一体どこだといいますと、県でいいましたならば福祉課、民生部門が生活協同組合の名のもとに監督をやられておるわけです。そして、建築課もしくはそういうところでやられていないのです。したがって、任意につくられた生活協同組合なるものが非常におかしい事業を行ない、消費者に迷惑をかけておる事態が私の県なんかでも見受けられるのでございます。これらに対して、専門家である建築課あたりで指導、監督はできないものか。ここらあたりはどうでございますか。
#21
○高橋(弘)政府委員 住宅生活協同組合、いわゆる住宅生協が宅地、建物の販売ということを行なっている例というのはたくさんあるわけでございます。この住宅生協というものの建物の販売は、特定の組合員を対象とするのが原則でございます。ところが、こういう組合の中には、一定の地域に居住する者はすべて組合員になれるというようなものもあるわけであります。そういうものは宅建業法にいいますところの、宅地、建物の売買とか媒介というものを業として反復して行なうということにも当てはまる点がございます。これについては宅建業法の免許が必要ではないかというふうに考えておりますので、そういうものにつきましては免許を受けさせて、そして建設大臣または都道府県知事が指導、監督するというふうに考えておる次第でございます。先生のお尋ねの、実際に建物を建築しあるいは宅地を造成するというような行為についてのいろいろな指導その他につきましては、仰せのとおり所管の役所が違うわけでございます。しかし、現実に都道府県におきましては同じ知事のもとでございますので、そういうことが適確に行なわれるように、今後関係官庁とも十分連絡をとりながら指導してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#22
○井上委員 実は、それができておらずに問題を起こしているのです。恥ずかしながら私の県でも問題を起こしております。その負債が八億というような話も聞いております。ところが、これらに宅建免許を与えていないのですね。これらの点はこの法律で明確に出ておるのですか、どうなんですか。
#23
○高橋(弘)政府委員 ただいま最初のところで御説明申し上げましたとおりでございますけれども、宅建業法というものは、宅地、建物の販売、媒介というものが反復、継続して行なわれるということ、その態様というのが社会通念的に見て業として行なわれているというのが対象になるわけでございます。この住宅生協につきましては、特定の組合員のみを対象にする場合におきましては業といえないかもしれませんけれども、先ほども申し上げましたように、中には、組合の定款で、一定の地域に居住する者はすべて組合員になれるというようなものもございますので、そういうものはだれでも組合員になれるわけでありますから、一般の不特定多数の者を対象にしていろいろの事業が行なわれることになりますので、宅地建物取引業に該当するという例があるということを御説明申し上げたわけであります。そういう場合には、本法によりますところの免許を取らなければ営業ができないというふうに考えております。
#24
○井上委員 そこらあたり、もう各地で任意に百円、二百円で会員を募集して住宅生活協同組合というものをつくっている。そして宅地造成を行ない、住宅をつくって、これを分譲住宅と称して高く売っておる。それには百円あるいは二百円を入れれば直ちに組合員になれる、こういう逃げ道をやっておる業者が全国的にもかなりあるようです。これらに対する規制はどうなっているのか、こう言うのです。
#25
○根本国務大臣 ただいま御指摘のことは非常に重大な問題だと私は思っております。本来、生活協同組合は営業することが目的ではなくて、組合員の生活の内容を充実するための、いわば一つの組合の相互扶助機関です。しかるに、御指摘のような事態が間々あるようになっておるということは、われわれのほうの行政監督の対象ではなくて、実は、これは厚生省でありまして、厚生省がそうした住宅生協なるものの認可には非常に厳密なる規制をしなければならぬはずですが、それをやらない。そうして住宅を欲する善良なる人間を、いわば一つの詐欺行為によって利益しておるというふうに見られるものすらあるじゃないか、こう思います。この点については、宅建業法でこれを直ちに包括して規制することはたてまえ上できないと思います。そこで、私のほうから厚生省に、こういう事態が多いから、利益を追求するための営業行為をやるものが生協の名においてごまかすことを厳重にやめさしてほしいという申し入れをするつもりでございます。
  〔大村委員長代理退席、委員長着席〕
そうして、それらの特定の組合員以外に、一定地域について、すべての者を組合員として、しかもその建築したものを販売するような行為をするものは生協としての認可の取り消しを命じたほうがいいと私は思います。そうして、純然たる宅建業者としてやるというならば、そのように規制するというようなことをしないと、善良な国民はわからないですから、生協がほんとうに自分たちの相互利益のためにやってくれると思っておったところが、そうじゃなかった、今度はこっちのほうでは、生協のやることであって宅建業者でないということですから、その中間を知能犯的に利用するということは、これは法制上の一つのボーダーラインを巧みに利用した正しくない行為だと思いますから、十分その問題の根源をついて処理するように厚生省と連絡して善処いたしたいと考えます。
#26
○井上委員 特にそれはやっていただきたいのです。といいますのは、百円なり二百円出せば組合員になれる。いままで既設の労働組合なりそういうような法人があってやるなら私はいいと思うのだが、違うんですよ。不特定多数をともかく組合に入れる、そうして百万とか二百万の金を、坪三万円ぐらいの土地の前金と称して取る、そうして宅地造成をやっていくというケースがかなりあるのです。それによってまた被害をこうむっておる消費者があるのでございます。これは大臣がおっしゃるように、厚生省がともかく主管で、県のほうとしましても、地方官庁とすれば、民生部あるいは厚生部がこれを指導、監督しておるというようなケースがございまして、私の県でも被害者がかなり出ているというようなことがございます。こういうようなものは、大臣はボーダーラインと言いますけれども、実際宅建業法というようなせっかくの法律ができたんだから、これに適合するようにやらせなければ、幾らこういう業者を締め上げたところで、悪知恵の働くやつはやはりそういうような方向へ進んでいく可能性が出てくると私は思う。それはひとつ厳重なる指導をやっていただきたい。これはもう全くの法の盲点といいますか、それを突いたものだとは思います。このたびの法律にいたしましても、これはもうあくまでも消費者保護という立場に立ってのものの考え方でございますので、特にそういうような点をお考え願いたい。お考え願いたいというよりも、むしろ土地造成をやる場合には、あるいはまた建て売りをやる場合には、これは直ちに宅建業の免許を受けなければならないというくらいの強い立場がなければならぬと思うのでございますが、どうでございますか。これは生活協同組合なんかはいまのところ出ておらぬようでございますが、その点どうでございますか。
#27
○高橋(弘)政府委員 お尋ねの住宅生協につきましては、先ほどから申し上げておりますように、その実態がいわゆる土地、建物の取引業に該当するというものにつきましては、免許を受けさせるということで指導いたしたい、それについては、関係の厚生省とも、大臣の答弁のとおり十分連絡いたしたい、こういうように考えておりますが、現実には、中には、宅建業法の免許を受けてそういう部外の者とも取引をしているというものもあるようでございます。
#28
○井上委員 誤解を招いたら困りますので私は一言申し上げておきたいのですが、大臣、これは、いままでの、住宅生協という組織ががっちりあって、そして組合員も明確になっておるというものにつきましては問題はないと思うのです。ただ、不特定多数をいつでも会員に入れるということによって、住宅生協の名のもとにやっておるということについてのきびしい規制が必要じゃないかということなんです。この点を私は明確にしておきたい。ともかく不特定多数をやっておるということについての問題です。もう一度、そういう不特定多数を相手にしておるやつを規制してほしいと思いますが、大臣いかがでございますか。
#29
○根本国務大臣 そのとおりです。これは、たとえば労働組合等において、はっきりとしたいわゆる生協をいままでつくっておりまして、生協の会員に対して生協の事業としてやっておるのは差しつかえないと思うのであります。ただ、そうじゃなくして、いま御指摘になりましたように、生協の名をかりて、実はある特定の人間がもぐりの営業行為をやってもうけておるというところに問題があると思うのです。ところが、その実態が厚生省でもつかまらないので、したがって、生協だということで手続上の一応のかっこうができておれば、それを安易に認めた。ところで、一般住民は、法律で認められておる生協であるから、これなら安心だろうとして入っておった。一方においては、建設省のほうでは、これは宅建事業じゃなくて生協の本来の仕事をやっておるということで、そのブランクを突いてやっておるところに問題がある。これは、先ほど申し上げましたように、厚生省と事務当局同士の連携を厳重にして、そういう法の盲点を突いて不正が行なわれないように、行政上の措置をとるようにいたしたいと思っておる次第であります。
#30
○井上委員 それからまたもとに戻るのでございますが、宅建取引業の免許の際に、法人の役員のみならず、支配力を有しておると認められる者というのはだれが判断するのですか。先ほど黒幕の話がありましたけれども、この点はだれが判断するのですか。
#31
○高橋(弘)政府委員 これは行政庁が免許する際の基準でございますので、その免許庁がこれを判断するというふうに考えております。
#32
○井上委員 この問題については、やっても、これは行政当局の姿勢の問題だと私は思いますので、非常にきびしい姿勢で臨んでいただきたいことを強く要求したいと思うのでございます。
 それから青田売りを禁止したこと、これは私は一つの進んだ道であろうと思うのでございます。それで、現在でもマンションなんかをかなり青田売りでやっておるようです。これについての銀行の保証、保全措置というものがかなり行なわれるようになっておるのでございますけれども、聞くところによりますと、やはり瑕疵のあるものがかなり青田売りがなされておる実情ではないかと思うのです。このところについて、このたびの法改正におきまして、販売した物件の瑕疵担保責任は買い主に不利な面がないように御理解ある措置がなされるのか、その点をひとつお聞かせいただきたいと思います。
#33
○高橋(弘)政府委員 今回の法律改正の中の一つの大きな重要事項でございますので「契約内容の適正化等」という中の一つで、お尋ねの「瑕疵担保責任についての特約の制限」という項目を四十条で設けておる次第でございます。御承知のように、この宅地建物の取引についての瑕疵担保の期間というものにつきまして、現実には非常に短く、一年ぐらいという特約がございまして、そのためにあとで消費者が非常に困って、このために紛争が起こる事例も相当多いわけでございます。それを今回この法律によりまして、瑕疵担保期間は少なくとも二年以上でなければいけないというふうにいたしたのでございます。つまり、春夏秋冬というものの時期を大体二度過ごせばそういう瑕疵も発見できるのではないかという考えで二年にいたしております。また、住宅公団におきましても、現実に瑕疵担保期間については大体二年といたしておりますので、そういうことも参考にしながら二年ときめたのでございます。民法におきましては、御承知のように引き渡しの日から一年以内ということになっておるわけでございます。
#34
○井上委員 ここのところは、特に法律で前金保全措置を講じた後でなければ買い主から前金を受領してはならないことになっておりますが、これは二〇%以内という前金の制限がありますが、しかし、これは完全にそれが実行できるかどうか、この点について私は非常に疑問を持たざるを得ないのでありますが、民法との相関関係についてどういうように考えておられますか、このあたりを明確にしていただきたいと思います。
#35
○高橋(弘)政府委員 お尋ねの前金保全措置につきましては、実態は、前金というものをこれは六割ぐらいを前に取っておるのが実情でございます。したがいまして、そういう場合には保全措置を講ずるということにいたしておりますが、いわゆる前金の中から手付けと称して前金を取っておる例がございます。代金の一部を利用しておる場合があります。これは先生おっしゃったように大体十分の二以内ということにいたしておるのは、これは解約した場合にこれを損害賠償金として取られるということもございますので、それとの関連でそういうことにいたしておるのでございます。そういうことにつきまして、この契約内容の適正化ということでいろいろな規制を設けておるわけでございます。
  〔委員長退席、大村委員長代理着席〕
それに、この法律に違反した者につきましては、瑕疵担保責任につきましても、手付の問題につきましても、すべてこれは無効であるというふうに規定をいたしておるわけでございます。また、前金保全措置につきましても、これは監督処分もできることになっておりますので、そういうことを通じまして十分実効のあがるようにいたしたいと思います。また、前金保全措置につきましては、これはもう重要事項の説明の中でどういう措置をとったかということをよく説明をするということになっておりますし、また、その前金の保全措置の場合に、いわゆる銀行等によりますところの保証措置の場合には、これは保証証券を本人に交付します。また、保険の場合にはこの保険証券というものを交付するということになっておりますので、そういうことによりまして、本人も、はたしてこれで前金保全措置が十分できておるかどうかということを知る機会もございます。したがって、そういうことも通じまして実効があがると思います。また、そういうことができるように私ども十分指導いたしてまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#36
○井上委員 こういうような法律ができましても、国民が十分これは知らなければならぬと思います。たとえば、いまの宅地を買うにいたしましても、三日前から並んで買う。あるいはまた、現在でも、宅地の売り方が、自動車に強制的に乗せていって判こをつかす。しかも、契約書は非常に小さい字で書いてあって見えないというようなことが多々あります。これについても、契約した者が悪いといって消費者を一方的に責めるのは私は酷だろうと思うのです。そこらあたりをもう少し業者に教育するのはもちろんのことですが、悪徳業者というものは、そういう点は法の裏をくぐることばかりねらっておるのでございますので、善良な消費者をいかにして保護するかという点に注目しなければならぬと思うのです。そのためには、消費者に対して、政府はこういうような措置を講じたのだ、契約のときにはそういうようにあなた方は注意しなさいということをやはりPRする必要があると思うのでございます。この点について今後いかなる処置をせられるおつもりであるか、この点をお伺いいたしたいと思います。
#37
○高橋(弘)政府委員 今回の法律改正によりまして、消費者保護の立場からいろいろな規定を設けております。先生のおっしゃるとおり、こういう規定が設けられたということがPRされて、消費者も注意しなければ規定が守られないし、また、この実効もあがらぬということはおっしゃるとおりでございます。したがいまして、私ども、この法律をお認めいただきましたときには、都道府県及び市町村をも十分指導いたしまして、一般の消費者にもこういうことが徹底できるように、PR、講習会、研修会その他のいろいろな広報活動を通じまして周知徹底をいたしたいというふうに考えますし、また、同時に、本省自身もこういう広報活動について十分意を用いたいというふうに考えておりますので、今後とも私どもそういうことを十分検討いたしてまいりますので、御指導いただきたいというふうに思います。
#38
○井上委員 続いて、積立式宅地建物販売業法案についてお伺いするのでございますが、この法案に規定する規制の対象になっておる積立式宅地建物販売業とはどんな業種のものか、説明していただきたいと思います。
  〔大村委員長代理退席、委員長着席〕
#39
○高橋(弘)政府委員 御承知の積立式宅地建物販売業というものは、この法律にも書いてございますように、宅地、建物の販売にあたりまして、その目的物、また代金その他が確定する前に、相手方からその対価の全部または一部というものを積み立ててもらって、そうしてそれを二回以上積み立てておる、そういうものを業とするというものをこの積立式宅地建物販売業者というふうに考えているわけでございますが、この実態は、各業者によりまして、――業者はいまやっておるものは大体十九社ございますけれども、業者によりましていろいろ違うものでございますけれども、また、この積立ての年限というものも相当いろいろ差がございます。三年から五年とか、七年半とか、また十年というようにいろいろな種別がございますが、七年半についてちょっと申し上げますと、大体七年半の間毎月お金を積み立てていく、掛け金をしていくということになりますと、まず最初の三分の一の期間、したがって二年半というものは、目的物がきまらない、代金も場所もまだきまらない前に積み立て金として毎月掛け金を積み立てていくということでいたしておりまして、三分の一の期間の二年半を過ぎますと、今度はあらためて給付契約というものを消費者と業者が結びます。そのときに初めて具体的な場所なり、代金なり、構造なりというものを確定いたしまして、そうしてそれから給付契約を結んで給付をいたす。給付後におきましても、ずっと毎月給付後の月払いの掛け金というものを払っていくというかっこうにいたしまして、そうしてこの給付後月払いの掛け金というものが五年間、つまり合計して七年半になりますとこれは完了するということになる仕組みのものでございます。そういう仕組みのこの積立式宅地建物販売業というものについてのいろいろな規制というものを考えた次第でございます。
#40
○井上委員 そうしますと、これは十九社以外に日本にはございませんか。
#41
○高橋(弘)政府委員 この法案の対象となるような積立式宅地建物販売業を営んでいるものは、現在では十九社というふうに私ども把握いたしておるわけであります。
#42
○井上委員 しかし、この十九社の中には、宅建業法の免許を受けておらぬ会社も二、三見受けられるのですが、ここのところを今後どういうように指導するのですか。
#43
○高橋(弘)政府委員 先ほど申し上げました積立式宅地建物販売業の仕組みの中で、簡単に申し上げたので申しわけなかったわけでございますけれども、給付契約を、三分の一の期間を過ぎたあとで結ぶ際に、この給付契約の契約内容というものが、いわゆる売買契約というものをやる会社と、それから請負契約という契約方式をとるものと二つあるわけでございます。したがいまして、十九社の中で三社だけは宅建業法の免許を受けていないわけでございますが、これはいわゆる建設業法の許可を受けておりまして、請負契約でこれを行なっておるというものについてでございます。したがいまして、この法律が成立いたしますと、積立式宅地建物販売業の規定に従っての許可というものは必要になってくるわけでございますが、請負方式でやっておる業者につきましては、その給付契約は建設業法の許可というものが必要になってくるわけでございます。そういう仕組みになっておる次第でございます。
#44
○井上委員 私が積立式宅地建物販売業とはどんなものだということをお伺いしたのは――これは住宅の割賦販売をやっているやつをいうのじゃないですか。どうなんですか。
  〔委員長退席、渡辺(栄)委員長代理着席〕
#45
○高橋(弘)政府委員 いわゆる割賦販売と称するものの中には二種類あるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、いわゆるこういう積み立てを始めておる三分の一の期間というものは、目的物とか、建物とか、宅地などが、どこにどんなものが、幾らのものがというようなことはきまっていない。こういう目的物の確定する前から積み立てを行なっておるというものがあるわけでございます。同時にまた、先生のおっしゃいましたように、いわゆる引き渡しをしたあとで、これを数回に分けて代金の支払いをするというものもあるわけでございます。後者のものにつきましては、一般の宅建業法の免許によって、つまり引き渡したあとの代金の支払い方法が、一回でやるのかそれとも数回に分けてやるのかという違いだけでございますので、そういう分け方にいたして、宅建業法、本法の適用を受けるというふうにいたしております。この法律では、先ほどから申し上げておりますように、目的物が確定する前に積み立てを毎月行なって、そうして、そのお金を資金として給付契約をこれから結ぶ、そうして販売方式なり請負方式という二つの方式をそれぞれ用いて、そして給付をいたしておる、そういう業についての規制ということになるわけでございます。
#46
○井上委員 だから私は聞いているのですよ。あなたのおっしゃる前者というものが、これが建設業法の免許だけしか持っておらぬ。それがそういう仕事をやっておる。したがって、倒産すれば、これはたちまちにして消費者は大被害をこうむるとか、こういうケースがかなりあったでしょう。名前をあげてもよろしゅうございますが、それは控えさせていただきますが、ともかくそういうようなケースがかなりあった。したがって、もういままでに宅建業者としての免許を持たしておくべきだったと思います。それが現在まで持たしていなかったところに大きなあやまちもあったのじゃないか、私はこのように思うのですが、その点が一つ。
 もう一つお伺いいたしたいのですが、本法が提出されるまでに一体どれくらいの事故件数があったでしょうか、ひとつお伺いいたしたいのです。
#47
○高橋(弘)政府委員 先ほどからお尋ねの件につきまして、もう一度申し上げてまことにくどいようでございますけれども、目的物の確定する前に積み立てを行なうものにつきましては、目的物がきまっていないのでございますので、いわゆる土地建物の取引そのものにはならないということで、その分は宅建業法の適用がないわけでございます。ただ、その給付契約後におきましては、売買方式のものにつきましては宅建業法によって、それから給付契約が請負形式のものにつきましては建設業法によっていままで実際にいろいろ行なわれてきたわけでございます。したがいまして、その空間の、法規制の全くない、積み立ての保全措置だとか、積み立て契約が非常に不利な条件が多いというような、そういう三分の一の期間のそういう積み立て契約につきまして、今回この法律をつくりましていろいろな規制なり免許というものを取らせる。したがって、今後は、この積み立て式の土地建物の販売業法の許可と宅建業法の許可が要るものと、また、この積み立て式の土地建物の販売業法の許可と建設業法の許可が要るものと、その両方のことになるわけでございます。したがいまして、従来はその部分が法規制が抜けていたわけでございまして、宅建業法なり建設業法で行なわれてきたということでございます。これが第一点に対してのお答えでございます。
 それから第二点につきましては、従来からの紛争の事例でございますけれども、この業界につきましては比較的紛争が少ないわけでございますけれども、いろいろ紛争についてありましたのは、私どもが紛争の相談その他を受けたり検査の報告を受けているのは、日本相互住宅株式会社という一社がございます。
#48
○井上委員 そこで、今度二つの法律ができるわけでございますが、過去の事例について、これをいかにして防ぐかということをひとつお伺いしたいと思います。
 建設業者が前渡金を取って、そして倒産する。その間にはあるいは商事会社か何か介在しておるかもしれません。しかし、全く善意の第三者が、建設業者が倒産したがために非常な被害をこうむったというような事例が過去においても数限りなくあると思うのです。そういうような場合に、一体この二つの法律で防げますか、どうでございますか。
#49
○高橋(弘)政府委員 先ほどから申し上げておりますように、お尋ねの件につきまして、いわゆる積み立て方式を三分の一過ぎて給付契約のときに請負契約を結んだという場合に、これは建設業法によりまして「保証人を立てることを請求することができる」という規定がございますが、実際にはこれはやっていないところが多かろうと思います。したがって、先生のおっしゃるようないろいろな紛争事例もあろうかと思います。今回は、こういうことについての前金の積み立て金の保全措置につきましては、先ほど申し上げました積み立て期間の三分の一の期間の積み立て、及び物件を引き渡しするまでの給付契約に基づきますところの前金というものも一緒に含めて、この「積立金等保全措置」ということで保全をいたすということにいたしておるわけでございます。したがいまして、この法律が成立を認めていただけましたならば、この保全措置によってそういう消費者の保護ができるというふうに考えておるわけでございます。
#50
○井上委員 私も、いまもこの場で、善意にしろ、悪意にしろ、ともかく業者が倒れたがために消費者が非常に被害をこうむったというケースを二、三思い出すのでありますが、そういうようなことは今後ない、消費者に対しての保護が十分に行なわれるということが確約できると考えて差しつかえございませんね。過去の事例で、建設業者が倒産して、そのときに消費者が非常に被害をこうむったというような事例が多々ありますが、それはもう心配がございませんね。そこのところだけです。
#51
○高橋(弘)政府委員 積み立て式の土地建物の販売業につきまして、この法律に基づきまして許可を受け、そうして、必要な保全措置というものを講じておるわけでありますので、積み立て金等の保全措置につきましては十分でございます。この点につきましては、先生のおっしゃるとおりに、これは消費者の保護になるというふうに考えておるわけでございます。
#52
○井上委員 私は積み立て式ということは言っていないのですよ。過去に建設業者が倒れたがために――具体例を申し上げるのも非常にはばかりますから私は申し上げておるのですが、そういうようなことは消費者保護が完全に行なわれますな。いままで過去に何回もあったでしょう。
#53
○高橋(弘)政府委員 一般の宅建業者というものが消費者と契約を結んで、その宅建業者がそれを発注したところの請負業者との関係で、請負業者が倒産したというお尋ねでございますれば、これは発注した宅建業者とそれから請負業者との関係でございますし、この関係は消費者と契約を結んだ宅建業者というものが責任をもって処理すべき問題であろうかと存ずるわけでございます。
#54
○井上委員 過去の事例を見ますと、建設業者と宅建業者がぐるになっておるというようなケースが非常に多いのです。したがいまして、消費者保護の立場からいたしますならば、特に行政当局といたしましては、この宅建業の免許の際にきびしい立場をとってやっていただくことを強く要求いたしまして、私の質問を終わります。
#55
○渡辺(栄)委員長代理 浦井洋君。
  〔渡辺(栄)委員長代理退席、委員長着席〕
#56
○浦井委員 宅建業法の改正と、それから積み立て式の両方合わせて質問したいのですが、一番初めにお尋ねしたいのは、先ほどから言われておるように、今度の宅建業法の改正については、一部出てきておる悪徳業者を排除するということが一つの点になっておると思うわけでございますけれども、免許基準の整備をされるということなんですが、今度の改正案の第五条の第一項のところの五番目の項で「不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」が欠格事項としてあげられておるわけなんですが、具体的にはこれはどういうような事例をさすのか、ひとつ教えていただきたい。
#57
○高橋(弘)政府委員 第五条の五号に「取引業に関して不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかな者」ということがございますが、これは、これからの行為というものを主観的にとらえて、そういうおそれのある者を排除しようということでございます。この「不正」というのは法律違反ということでございます。また「不誠実な行為」というのは、重要な契約違反だとか、その他のそういうような不誠実な行為というふうに考えております。そういう経歴からしまして、今後もこういう行為を繰り返すというおそれが明らかに認められる者については、これに該当して免許基準からはずそうということを考えておるわけでございます。
#58
○浦井委員 そこで、ひとつ具体的な問題を出したいと思うのですが、これはそちらにも連絡をしておいたのですが、日本相互住宅株式会社ですね。これは大体そちらで用意していただいていると思いますが、これは昨年の十二月三日に業務停止の処分を受けておるわけですけれども、私の住んでおる兵庫県でも五十人近くの被害者が出ておるわけです。これはどういう理由でどういうような処分が行なわれたのか、これもひとつ教えていただきたいのです。
#59
○高橋(弘)政府委員 お尋ねの日本相互住宅株式会社の件でございますが、この会社は、ただいま法案の御審議をいただいておりますいわゆる積み立て式の宅地建物の販売業を営んでおるわけでございます。したがいまして、この業者は、宅建業法及び建設業法の両方の免許許可をとっておるわけでございます。この会社はいろいろな紛争事件がございまして、その紛争事件について、建設省なりまた都道府県が、特に兵庫県が非常に多うございますけれども、いろいろこの紛争の解決に当たっておるわけでございます。
 この日本相互住宅株式会社の宅建業法に基づく処分は、先生おっしゃいましたように六カ月の業務停止ということになっておりますが、先ほど申し上げましたように、この会社は積み立て式の宅地建物の販売業を行なっておりまして、先ほども井上先生にお答え申し上げましたけれども、積み立て式の部分につきましては、目的物が確定している以前でございますので、いわゆる宅建業そのものはかからないわけでございます。しかしながら、この会社は宅建業法に基づく免許を受けております。また、一部そういう積み立て式以外の事業もやっておるわけでございます。したがいまして、この会社につきましての紛争に関連していろいろその業態を調べますと、この会社は、取引主任者の選任だとか、また支店の廃止というようなものについて、選任の義務とか、また変更の届け出、廃止したということの届け出、そういうものについてしていなかったということを理由に六カ月の業務停止をいたしたのでございます。それから建設業法に基づきましては、この会社につきましては、先ほど申し上げましたいろいろな紛争事例がございます。たとえて申しますと、契約内容の説明が不十分であるとか、また、給付された物件の瑕疵に関するもの、つまりでき上がりが非常に悪いものがあるとか、また、ローンのあっせんの約束をしながらこれを履行していないとか、また、給付契約を結んだあとで実行しないとか、債務不履行とか、そういうようなことがあったのでございまして、具体的にいろいろと検討いたしましたけれども、役所側でいろいろあっせんをいたしますと、すべてこれを直すというような会社でございます。それに従って解決を見た例も非常に多いわけでございますが、しかしながら、総体的にそういうことについて非常に不誠実な行為があったのでございますので、建設業法に基づきまして、そういう紛争事件をすみやかに誠意をもって解決するように、また不誠実な行為を今後行なわないように処置をとれという指示処分をいたしておるのでございます。以上申し上げましたのが概要でございます。
 ちょっと申し忘れましたけれども、この紛争は大体百件ぐらいあるということでございます。
#60
○浦井委員 いまの説明をお聞きしますと、非常にずさんといいますか、ずさんを通り越して悪質な感じがするわけなんですが、これはずっとそちらのほうで調べられて、一言で言いますならば、相当意識的な、計画的なものと考えておられるかどうかという点をお聞きしたいのです。
#61
○高橋(弘)政府委員 この点につきましては、この会社が従来給付しました関係の物件というものが大体二万件ぐらいあるわけでございます。その中で、いま申し上げました紛争の件数というのが大体百件ございますが、これは必ずしも計画的にやっているというものではないようでございます。しかし、先ほど申し上げました紛争事例を見ますと、いろいろな点でことに件数が多いものでございますが、役所がこれをあっせんしたり、勧告、指示をいたしますと直ちにそれを実行するというようなところもあるわけでございます。しかし、結果的には、先生のおっしゃるとおり、紛争事例も多いし、債務不履行もあるし、そういう処分をいたした次第でございます。
#62
○浦井委員 兵庫県の場合でいいますと、業務停止になってから、県の建築指導課と、この会社と、被害者と、それから下請の四者が集まって確認事項を取りかわしておるわけなんですが、この確認事項の内容は御存じですか。
#63
○高橋(弘)政府委員 確認事項があることは聞いておりますけれども、内容につきましては承知いたしておりません。
#64
○浦井委員 確認事項のおもな言のはここに書いてあるのですが、これはいま直接の問題でないので省略いたしますけれども、問題は、この確認事項を会社が守らないという申し出が、兵庫県内だけでも、現在までにすでに三件あるわけなんですね。これは一体、局長が言われるように、情状同情すべきような点もあるという程度の会社なのか。私は非常に悪質だと思うわけなんですが、どうでしょう。
#65
○高橋(弘)政府委員 先ほど申し上げましたのは、私ども調べた率直な感じを申し上げただけでございまして、先生のおっしゃるとおりに、いろいろな紛争事件を起こしておる会社でございます。不誠実な行為を繰り返しておるわけでございまして、一応こういう処分をいたしておりますけれども、特に兵庫県が非常に多うございますので、兵庫県を中心に実態調査を、県と協力しましてやることになっております。したがいまして、その結果なり、また、今後の会社のいろいろな状況を勘案しながら今後の改善策なりをいろいろ考えてまいりたいというふうに考えております。
#66
○浦井委員 感じでものを言うていただくと非常に困るのです。もっと厳重に、しかも系統的に調べて適切な罰則を適用するなり、再び消費者が泣き寝入りにならないような、そういう処置を講じていただきたいというふうに思うわけなんですが、先ほど局長が言われたように、業務停止期間が六カ月なんですね。そうしますと、いつ解除になるわけですか。
#67
○高橋(弘)政府委員 六月三日でございます。
#68
○浦井委員 六月三日に解除になりますと、また再び営業が開始できるというふうに解釈していいわけですか。
#69
○高橋(弘)政府委員 仰せのとおり営業できるわけであります。
#70
○浦井委員 これは昨年の十二月四日の神戸新聞の記事なんですが、建設省としては、日本相互住宅に対し、業務停止処分が切れたあとも監視を続ける方針だというふうに書いておるのですが、どういう監視をされるのですか。
#71
○高橋(弘)政府委員 先ほども申し上げましたように、特に兵庫県を中心にいたしまして十分その実態調査をいたしまして、その状況によりまして必要な対策を考えたいという意味で、そういう記事であろうと思います。
#72
○浦井委員 大臣にひとつお尋ねしたいのですが、日本住宅相互と、そういう名前でない相互住宅と両方あるそうですが、この場合は日本相互住宅株式会社なんですが、これは一つの例だと思うわけですが、いまの問答を聞いてもおわかりになりますように、六カ月で切れれば、監視はするけれども再開させざるを得ないということですね。現に、先ほど申し上げたように、兵庫県内だけでも、確認事項を守らないという苦情が三件ほど申し立てがあるという実情なんですが、これはこういう悪質な業者に対してまだまだ規制が弱いんじゃないかというふうに私は思うわけなんです。ここで宅建業法並びに積み立て式の規制法が初めてできるわけでございますけれども、この法の精神の根本にありますように、不動産の売買というのは、国民一人一人にとってみますと、一生にそうないことでございまして、そこで、こういう業者にひっかかるということは、消費者あるいは需要家にとっては非常に大きな迷惑であり、ショックだと思うわけでございますけれども、大臣に、この問題についての御見解なり今後の対策についてひとつお伺いしたいと思います。
#73
○根本国務大臣 御指摘のとおり、一般国民にとって、自分の住宅を宅地も含めて求めるということは、これは、非常に重大な生涯の事項だと思います。そこで、宅建業者あるいは分譲業者によって自分の財産を失ったり、あるいはまた非常に不測の損害を受けるということのないよう厳重に法の保護のもとに置かなければならない。そういう関係から今回の法律の改正をお願いしておるわけでありますから、その趣旨に沿いまして十分に行政官庁が指導監督するというようにいたさせます。それにもかかわらず、依然として、悪意の、あるいはまた故意の行為をもって国民に迷惑を及ぼす者については、これは厳重なる監督、処分をいたさせるように指導いたしたいと思います。
#74
○浦井委員 一つの例を申し上げたわけなんですけれども、そういう例からもわかりますように、また、この改正法の案を見ましても、こまかい点は別といたしまして、いままで、犯罪を犯したりあるいは禁治産者であったりというようなきわめて目立った事例を除いて、いわば十万円の保証金を積み、それなりの適格条件をそろえるならばだれでも免許が受けられるというような状態になっておるのがいまの実情ではないかと思うわけであります。この法改正が行なわれても、一部ではあろうとは思いますけれども、このような悪徳業者がやはり今後とも出るだろうというふうに予測されるわけですが、この辺について局長の見通しはどうですか。
#75
○高橋(弘)政府委員 今回の法律改正によりまして予防、排除の面、さらにまたそういう悪徳行為をした者についての処分の問題ということについていろいろ規定を設け、強化をいたしておるわけでございます。しかしながら、この法律の規定だけでは、おっしゃるとおりいろいろこまかいことまでいくわけではございませんので、そういう業者はやはり出てくることも考えられます。しかしながら、この法律改正によりまして、そういう悪徳業者が事前に予防され、また排除される、また、そういう行為を行なったあとにおきますいろいろな処分を通じまして、今後そういう行為を反省して、やらないということについては、これは十分監督の意義があると考えておる次第でございます。しかしながら、先生のおっしゃいましたように、そういう法律違反をしたり不誠実な行為をする者がこれで全くゼロになるということはもちろん考えられませんので、私ども、この法律の改正を機といたしまして、十分この法律の内容を周知徹底し、さらに都道府県を指導いたしまして、悪徳行為を行なう業者が少なくなる、また、全くなくなるようにということで努力をいたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#76
○浦井委員 努力をするということはわかるわけなんですが、局長にお尋ねしたいのですが、免許をおろす段階で、もっと完全に近い状態で、悪徳業者に免許をおろさなくてもよいような、そういう方途は一体ないものなのかどうか。その点について局長にもう一ぺん御意見をお伺いしたい。
#77
○高橋(弘)政府委員 悪徳業者の排除につきまして、免許基準の際にどうするかという問題、これはいろいろ御意見があろうかと思いますが、いろいろな意見を各方面においても聞きながら私どもはこの法律案をまとめてまいったのでございます。したがいまして、いろいろ情勢により、また条件によりましては、その基準をもっと強化すべきであるという意見もあろうかと思います。たとえば、そういうことを行なった業者につきましては、これを全く業者としてはずすとか、免許をしないというような意見もあろうかと存じます。しかしながら、業者も、悪徳行為をしながら、またこれを真剣に反省して、そういうことのないように新しく出直そうという業者もあろうかと存じますので、この法律ではそういう謹慎期間というのを三年にするとか――全く排除するということでなく、三年の謹慎期間にするということでいたしておるわけでございます。そういうような点につきましては、免許基準の強化ということにつきまして、さらに今後とも十分御指導をいただきながら検討してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
#78
○浦井委員 その点に関連して大臣にお伺いしたいのですが、免許基準の強化という点で今後検討したいということで、具体的には何か案はございますか。
#79
○根本国務大臣 若干の試案があったのでありますけれども、これは実は審議会の答弁の線もございます。しかしながら、それで消費者の完全な保護がなされるという完全な保証も必ずしもない。そこで、消費者の保護という点と、それからただいままでいろいろ問題になりました各業界の免許基準と、それから分類をどうすべきかということ、これは抜本的に今後検討すべきだと考えております。その意味で、国会の皆さん方の御意見も十分にお聞きをいたし、さらに、業界あるいは学識経験者の方々のより一そうの御研究を願った上で、近く抜本的にそうしたものの検討を始めたいと考えております。
#80
○浦井委員 局長、先ほど二年から三年に期限を延長したというふうに言われたわけなんですが、いまの話に関連しまして、たとえば取り消しをされるような業者というのは、法的にはもちろんですけれども、社会的にも不動産業者として資格はないというふうに考えて差しつかえないのではないかというふうに私は思うわけなんです。しかし、先ほどの話のように、その中で、体制の上からも精神の上からも立ち直りたいという例外もあるでしょうから、救済措置として二年を三年に延長された。それでとにかく救済しようということもわからぬではないのですが、しかし、この三年というのはまだ短いのではないか。これは一例ですけれども、五年ぐらいにするというのはどうなんですか。
#81
○高橋(弘)政府委員 先ほど申し上げましたように、謹慎期間というものを二年を三年というふうに強化をいたしておりますが、さらにこれを五年にしたらどうかという御質問でございますが、これについては、そういう意見もある方面でありました。私どもはそういう点も検討いたしたのでございますけれども、さっき申し上げましたように、やはりそういう業者がほんとうに謹慎して新しく出発するというものもございますし、また、そういう点におきまして他の立法例もございます。建設業法は二年ということになっております。それから通産省の割賦販売法が二年でございます。それから道路運送法も二年、不動産の鑑定評価の不動産鑑定士につきましては三年ということになっておりますので、そういう立法例も参酌しながら三年というふうにきめた次第であります。
#82
○浦井委員 他の法がどうあろうとも、建設省として、国民の立場に立って、もっと思い切った方策をとられるということを私は要望しておきたいと思うのです。
 それに関連しまして、免許をするという段階では悪徳業者を完全に排除できないというような御意見だろうと思うのですが、そうしますと、これは私もそうだろうと思うのですが、やはり免許を受けてからのあとの問題が非常にクローズアップされてくる。第六章ですか、「監督」という項がやはり非常に大切になってくると思うのですが、ここでは「指示」というのが設けられたわけですし、いままでのように、業務停止、取り消しというふうに段階的になっておるわけなんですが、実際、業者の方々は全国に六万人おられる。そうしてその方々が扱っておられる取り扱い件数というのが膨大になる一方だと思うわけです。そういうすべての取引が公正に行なわれるようにこれを監督し、行政指導するというのはたいへんだと思うのですが、その体制が、人員の面も含めて、建設省なり、あるいは都道府県なり、こういうところに現在あるのかどうか。そういう点についての現状と、それからこうしたいという点をお答え願いたいと思います。
#83
○高橋(弘)政府委員 御質問のとおりに、こういう法律改正が行なわれましても、これを実際に行なっていくという執行体制の問題が大事であろうかと私どもも存じます。現状は、各都道府県合計いたしまして、この宅地建物取引業法の関係の職員は三百名ということになっております。東京のように大きいところで四十一名、小さいところになりますと数名というところもたくさんあるわけでございます。また、予算も四十五年度合計しまして四千五百万円ということで、私ども、予算及び人員ともに体制として十分とは決して考えていないわけでございまして、今後、関係の自治省なりと連絡し、また、都道府県も十分指導してこの体制の強化というものにつとめてまいりまして、この法律をお認めいただければ十分実効のあがるような体制をつくりたいというふうに考えておる次第でございます。
#84
○浦井委員 非常に不十分だというふうに言われたわけなんですが、そういうことになってきますと、どなたか言われましたように、人を見たら盗人だと思えというような態度で、ある程度自衛手段も講ぜざるを得ないという気持ちもしてくるわけなんです。
 消費者の側から見て、少しこまかいことをお尋ねしたいのですが、悪徳業者であるかないかという点を、あまり法律に明るくない国民一般としてもすぐにわかるような、そういう方法が次善の策としてとれないものかというふうに私は思うわけなんです。今度の法改正案を見ましても依然として出ておるわけなんですが、閲覧制度というのがあるわけですね。この閲覧制度というのをもっと活用するというのも一つの方法だと思うのですが、いまの閲覧制度でいきますと、二つ以上の都道府県にまたがる場合には、建設大臣が免許をおろすということになってまいりますと、建設省へ行かなければ需要者のほうは業者の判別がつかないというような事態が起こるわけです。一つの県にある場合には知事がやるということになってきますけれども、県が大きい場合に、いなかの場合は一々県庁に行かなければいかぬというような事例が当然起こってくる。非常に不便だと思うわけですが、こういう点は、たとえば市町村の段階でどこか部署をきめて、そういう建設省あるいは県の名簿がそこですぐに閲覧できるというような、そういう便法が一体講じられないものかどうかという点についてはどうですか。
#85
○高橋(弘)政府委員 御質問がございましたように、従来からも、業者の名簿というようなのを備えて、これを閲覧に供するということになっております。その内容の中に、建設省令で書いてございますけれども、そういう懲戒処分、監督処分の行なわれたものにつきましては、その内容ということもその中に書いておるわけでございます。したがって、一般の消費者がこの業者名簿を見れば、どういう処分を受けたかということはわかるわけでございます。問題は、先生のおっしゃいますように、県内一カ所ぐらいでは消費者としては非常に不便ではないかということでございます。御意見ごもっともな点がございますけれども、この点につきましては、そういう名簿そのものについてはやはり相当いろいろな変更その他がございますので、そのつど修正するという必要がございます。そういうことも考えながら、さっき申し上げました執行体制の問題も考えていく必要があるわけでございます。しかしながら、大きな県につきまして一カ所だけというのは、遠距離の県民にとっては確かに非常に不便でございますので、そういうことも含めましてひとつまた十分に検討してまいりたい、閲覧場所について検討してまいりたいというふうに考えております。
 さらにまた、今度の法律の改正で一項目加えまして、七十条で、処分をされた場合には官報その他で公告をするということにもいたしております。したがって、そういうことを通じまして、そういう悪徳業者が消費者にも十分わかるようにいたしておる仕組みになっておる次第でございます。
#86
○浦井委員 その場所の問題につきましては、局長からそういうお答えがあったわけなんですが、やはり消費者から見て便利のようにすることが、その執行体制がどうのこうのというよりも優先すべきだと思うわけなので、ひとつぜひ努力してもらいたいというふうに思うわけなんです。
 それから、局長さんはいま、内容が名簿の中にちゃんと書いてあるというふうに言われたわけなんですが、その内容なんですけれども、いまの体制でいきますならば、三年間の業務内容であるとか、それから貸借対照表、損益計算書、それから従業員名簿、それから税金、法人であれば法人税、個人であれば所得税の納付証明書などが置いてあるわけです。それが備えつけてあるわけですね。そうでしょう。そういう書類を見て、この業者が悪徳であるかないかということを判別できるような能力を持っておる需要者、消費者というのは一体どれくらいおると思いますか。
#87
○高橋(弘)政府委員 名簿の記載事項につきましては、先生のおっしゃるとおりにいろいろ記載いたしております。さらに、その中で、さっき申し上げました監督処分の年月日及び内容というものがあるということで申し上げた次第でございます。先生のお尋ねの、一般消費者がこれをどれだけよく読み切れるかということでございますけれども、もちろんそういう問題もあろうかと思います。もっと利用者の立場に立ってそういう名簿の整備を十分するということは必要でございますけれども、消費者の立場に立ちましても、宅地建物の取引という、やはり一生一代の相当の事業でございますので、本人も十分関心を持って、注意をして取引を行なうという心がけも必要ではないかと存ずる次第でございます。先生の御趣旨の点につきましては十分検討してまいりたいと思います。
#88
○浦井委員 やはり、人を見たら盗人と思えという気持ちを捨てられないという感じをますます強うするわけでございますけれども、こういう点につきましても、私、先ほど申し上げましたように、法に明るくない人が――国民一般は必ずしも法律に明るくない人のほうが多いわけなんで、その人たちが、だれが見ても簡単にわかるようにひとつ努力していただきたいというふうに思うわけでございます。
 それから次には、廃業の問題です。これは、昨年でしたか、当委員会でも質疑された日本建設協会の例なんかがそうなんですが、廃業の場合、現行法では、届け出をして、比較的簡単に廃業ができる。そうすると、法でうたわれておるいわゆる聴聞をする、聴聞会を開くというような時間的な余裕ができないという結果になるんではないかと思うのです。これはやはり法の盲点になると思うわけで、特に、意識的にこれを利用しようと思えば、日本建設協会のように、聴聞会を開く余裕を与えずにもう廃業してしまって、あとは野となれ山となれというような形になってしまうわけなんで、そういう点では、これは東京都から要望書が出ておったのではないかと思うのですが、廃業というものも承認制にして、そして、処分のための聴聞の通知を受けた業者が廃業を申請したときには、処分を行なうまでは廃業を許さないという要旨が東京都から要望として出ておったと思うのです。この点、やはり法の中に取り入れていくべきじゃないかというふうに思うのですが、どうですか。
#89
○高橋(弘)政府委員 先生の御趣旨、よくわかるわけでございますけれども、この宅地建物取引業法の法律の免許の性格というものは、これは一般的に建物の取引というものを禁止いたしておりまして、免許によりまして初めて解除して、そしてその業者が取引ができるというかっこうのものでございまして、これが一たん免許を受けたら必ずその事業というものを継続しなければいけないということではなしに、その意思は自由意思だという法律上のたてまえでございます。したがいまして、業を廃止するかどうかということは、これはほとんど業者の判断になるわけでございますけれども、廃業いたしましても、その届け出をしないと監督処分ということは免許上はできるということになっておるわけでございます。そういう例はたくさんあるわけでございます。また、免許にあたりまして、新しい免許にあたりましては、先ほどお話がございました「不正又は著しく不当な行為」ということで、そういう事実があれば、これは免許の中で十分チェックもできるというふうに考えるわけでございます。また、廃業いたしましても、今回の法律にもございますが、すでに行なった取引があって、契約を結んだものがあってまだ結了していないというものにつきましては、その範囲内におきまして業者とみなされるという規定も七十六条で規定いたしております。したがいまして、そういうことを通じて消費者の保護をはかれるのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
#90
○浦井委員 時間がだいぶ迫ってきたわけなんですが、そうすると、この廃業の問題については、日本建設協会の例というようなものは今後一切起こさせないということははっきり言えますか。
#91
○高橋(弘)政府委員 廃業いたしまして、新しい免許申請にきた場合におきましては、さっき申し上げましたような「不正又は著しく不当な行為」ということに該当する場合が多いと思いますので、十分チェックはできるというふうに考えております。
#92
○浦井委員 次に移りますけれども、取引主任者制度の問題なんですが、今度相当改善されたわけで、私もこれはよいことだと思うわけですが、この制度が実際に実施をされていくということを予想をしていきますと、それでもなおこの制度が形骸化してしまう危険性が多いと思うわけでございます。少し大きな業者のところに行きますと、どうしても主任者以外の者が実際には消費者、需要家と折衝する。そして、ほとんどのところは、そういう資格のない一般の従事者が、歩合給といいますか、出来高払いといいますか、能率給というような形で給与を取っておるという実情から見て、やはりこの取引主任者制度というものが形骸化していく危険性が非常に多いと思うわけなんですが、そういう点で、これもやはり東京都から出ておったと思うのですけれども、不動産業者に雇われておる一般の従事者についても何らかの規制をすべきではないか。たとえば取引主任者の資格に準ずるような規制であるとかあるいは届け出義務を課すというようなことをすべきではないかと思うのですが、その点はどうですか。
#93
○高橋(弘)政府委員 取引主任者制度につきましては、従来からもあったわけでございますけれども、先生御承知のように、この法律では、新しくその職務上の義務づけというものをいたしまして、そして、重要事項の説明とか書面の交付というものは取引主任者にやらせるということによりまして消費者の保護の徹底をはかるということにいたしております。先生のおっしゃる御趣旨は、その他の一般の従業員についても、そういう取引で消費者との折衝に当たるわけであるから、したがって、そういう者につきましても何かそういう規定が必要ではないかということと存じますけれども、一般の従業員につきまして、全職員をそういうふうな職務づけをするとか規制をするということは、これはとうていむずかしいことでございます。したがいまして、今回の法律改正によりましては、「政令で定めめる使用人」というものに
 つきましては――これは支店長なり営業所長なり、対外的に責任を有するというものにつきましては、そういう使用人につきましては政令で定めまして、免許申請の際に氏名その他経歴を出さして、そして免許基準に該当するかどうかということを十分審査するということにいたしておるわけでございまして、対外的に責任を有する者を十分そういうふうにチェックすれば、一応消費者の保護ははかられるのじゃないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。
#94
○浦井委員 次に、青田売りの問題なんですが、これはいつ規制するかというのが非常にむずかしいと思うのですが、早くこの権利が移譲できるとか、消費者が注文をつけられるとか、資金繰りが容易になって売れ残りが少なくなるというような点でこの時期を設定された。非常にむずかしいというのは私もよくわかるのですが、実際に実情を見てみますと、この段階でやってみても、いろいろな実際上の青田売りの被害というのは出てくるのではないかと思うわけなんで、やはり現物を確認して、しかる後に本契約に入るというふうな形にすべきではないかというように私は思うわけなんです。ちょっと新聞に出ておったのを記憶しておるのですけれども、しろうとというものは、物ができ上がらないときに図面だけ見せられてもなかなかわからないものです。公団でもよくあるのですが、前の家でちゃんとはまっていた置きもの、たとえばたんすとか、そういうものを新しい家に持ってくると入らなかった。聞いてみると畳の大きさが違うんですね。2DKは2DKであるけれども、畳の大きさが違う、それから専有面積が違うというような結果が出て、いろいろごたごたが起きておるというように聞いておるわけなんですが、その点ではどうですか。
#95
○高橋(弘)政府委員 前金の保全措置につきまして、関連して、契約の締結の時期の制限という点についてのお尋ねでございますけれども、この点につきましては、契約時期は、先生のおっしゃるとおりに、完成時期になるべく近づけていくということがもちろん理想でございますけれども、実際の現在の慣行なり、また消費者の立場からいいましても、権利を先に確保して、そうして設計に対しまして個別の注文ができるという利点もございます。先生の御心配の点につきましては、重要事項の説明の項目で、契約をする際には、未完成のものでございますから、完成時にこれがどうなる、構造がどうなる、形状がどうなってくるというようなことも十分説明をする、要すれば、その際には図面をも添付して説明をするという義務づけもいたしております。したがいまして、消費者の立場からいいますと、そういう点については十分保護できるのじゃないかと考えている次第でございます。
 この契約締結の時期の問題につきましても、やはり大きな問題は前金の保全の措置でございます。この措置を十分とることを今回の法律で考えておりますので、そういう意味の消費者保護は徹底できるというふうに考えておる次第でございます。
#96
○浦井委員 最後に、大臣にひとつお尋ねしたいのですが、積み立て式の問題です。今度、住宅建設五カ年計画、第二次の計画を見せていただきますと、やはり民間自力建設というのが全体の六割だというふうに書いてある。大臣もこの点に大いに期待されておる。私は、御承知のように、もっともっと公的住宅の建設を促進すべきだというふうに考えておるわけなんですが、きょうはその点はさておきまして、この計画を見ますと、公的住宅の場合、公団、公営、公庫というふうに、何一尺河戸というふうに、その数の大小は問わないにいたしましても、比較的具体的に書かれておるわけなんです。その六割の民間自力建設の分については、金融であるとか、税制、技術上の援助を行なうというふうになっておって、あまり具体的に書けないのか、書いておられないのか、非常に簡単であるわけなんですが、この点をひとつもう少し具体的にしていただきたい。そういう中で、いまここで問題になっております積み立て式の販売について、この方法による住宅建設について、大臣はその役割りを一体どのように考えておられるのかという点について総論的なことをお聞きしたい。
#97
○根本国務大臣 具体的な問題については事務当局から御説明させますけれども、民間住宅の今後は相当進むと私は思っています。従来の統計から見てもそのほうが相当進んでおる。そうして特に今後、私がいままで御説明申し上げておるところでも御承知のように、企業が従業員のために持ち家政策を持つことを私は大いに奨励していきたいと思います。これは一面におきましては、従業員の方々のほんとうの意味における安定ということにもなるし、それから離職後の住宅問題ということもいまは考えておかなければならぬ時代だと思うのです。日本のように、急速に核家族化しておる今日、定年になってやめたときに、家はない、収入も減るということで、老人夫婦の生活問題というものが非常に出てくるのです。こういう観点からしても、私は、一定の年限会社につとめたならば、退職金というような意味も含めて企業が持ち家で与えるということを政策的に進めてまいりたいということが一つです。これは相当程度、今後五カ年間に私は進めてまいりたい。
 それからもう一つは、まだまだ都市化現象が続くと思われます。そうした場合に、やはり土地問題がいすれここで問題として――これはあとでいろいろと御討議願いたいと思いまするが、都市で高度の土地利用ということを考えれば、結局どうしても高層住宅化してくる。そうしてそれをおのおの自分で持ちたいということになると、そこに分譲住宅制度というものが大きく取り上げられてくるし、そうすると供給者としての分譲住宅もこれが盛んになってくる、こういうことになると思うのです。これについては税制、金融上の処置も講じていくということにしてまいっていくわけでございまするが、具体的に数字をどういうふうにアレンジしていくかということについては、これは社会情勢の変化に伴って年々ずっとそれぞれの指導をしていきたいと思いまするが、もし事務当局に一つの構想があるならば、そちらのほうから説明させます。
#98
○浦井委員 私がお尋ねしたのは、そういう民間自力建設の中で積み立て方式の果たす役割りについて、これをどのように評価をしておられるかという点を聞きたかったのです。私自身は、住宅に困って資金もあまりないというふうな状態の国民にとって、これはやはり相当積極的な役割りを果たすのではないかという肯定的な意見をこの制度について持っているわけなんです。
  〔私語する者あり〕
#99
○金丸委員長 静粛に願います。
#100
○浦井委員 ところが、このいただいた資料から見ましても、四十四年度の実際の給付の件数が年間に五万一千件です。ところが、解約が三万三千件ですね。こういう形で、非常に不安定な供給方式になっているわけですね。これをもっと安定さして、そして安心して国民がこの方式を利用できるような法的な規制を含めたものにするとか、その辺の具体的な方法と大臣の決意を聞きたいわけです。
#101
○根本国務大臣 御指摘のとおりだと思います。そこで、今度のこれによって、消費者保護の問題、保証制度の問題も出てきているということになりますれば、年間五万から六万程度の活用が出てくる。これはかなりの大きな役割りを演ずると私は思います。五万戸程度にこれはなると思います。ただ、それが、いま御指摘のように、非常に不安定なものがあったために解約するものがある。解約ということは非常に不安定要素があるからだと思いますので、その不安定要素をなくするように、今度の改正でもできるし、今後さらにそれを強化してまいりたいと思っております。
#102
○浦井委員 最後に伺いますが、こういうことで、今度三分の一を供託するという方向にきまるわけですが、いままでは、業者の方々が消費者から資金を集めて、利潤は、集めた資金を回すことによってあげていた。ところが、こうなってきまして、建設のほうで利潤をあげていくということになると、やはりこれは当然値上がりの一つの大きなモメントになるんじゃないかというふうに思うわけですが、この点について、大臣の今後の方策を伺いたい。私自身もこの方式には賛成なんですが、ひとつ一そうの努力を願って、最後に御答弁をお願いして終わります。
#103
○根本国務大臣 この積み立て分譲のほうがこういうふうな規制になってくると、ことばは悪いけれども、いままでのいいかげんな連中では今度はやれなくなってくる。やはり相当責任もあり、資金の背景のあるしっかりした者でないとこれはできないことになると思います。また、そうあるべきことを希望します。同時に、今後の建設労務その他の関係が出てまいる。これはプレハブ化してくる、機械化してくるというような形でこれが進められていくと思いますし、そういうふうになることが望ましいことだと私は考えておる次第でございます。
#104
○浦井委員 終わります。
#105
○金丸委員長 阿部昭吾君。
#106
○阿部(昭)委員 宅建業法の問題について、会の答申は、開発業者は二百五十万円、それから売買業者は五十万円、それから仲介を業とする者は十五万円という保証金を求めておるのであります。これに対して、私どもは、今回のこの答申はおよそたいへん控え目な遠慮した答申ではないか、何億という開発事業を行なうような業者が二百五十万円なんという保証金では全く意味をなさない、それから相当大量の高額な額にのぼる売買業者が五十万円なんという保証金では、これもおよそナンセンスである、仲介を業とする者の十五万円も、これも現実には問題にならないという観点から、この非常に控え目な現実にそぐわない答申の内容というものを当面とらない、そして保証金あるいは保険金、保険制度といったもので、消費者が万一受けるであろう損害に対してはすべてを保証できるような体制をとろうということで、今回、この答申の内容にあったものでは現実のものにそぐわないということで、これを退けておるわけですね。したがって、それよりもっと前向きな、答申の線などとは比較にならぬ、もっと抜本的な点での保険制度なり保証というものを制度化するという前提で、今回この審議会の答申の線というものはとらなかった根拠があると私どもは思うのであります。したがって、この抜本的な制度というものをずるずるとやれなかったということになるとたいへんな問題だと思っておるわけであります。このことがもしやれないとすれば、今回の改正なんというものも、幾つかの点では相当前向きなものを出したとしても、まだまだ問題にならぬものだという認識においては、いままで委員会審議の経過の中でもすべて満場一致で確認されておる当委員会の意思だと私どもは考えておるのであります。したがって、この根本的な問題に取り組む大臣の考え方、決意をこの際お示しいただきたいということが第一点。
 第二の点は、業界に対して、行政当局の監督を強化しただけでは片ちんばだと私は思う。業界自体の自主規制という方向が決定的に強められなければ、今回のこの法改正のねらっておるものも実は果たし得ないということになると思う。したがって、この業界の自主規制という問題をどういうふうに制度化し、具体化するかということも、これはきわめて緊急の問題だと思っておるわけであります。したがって、このことに対しましても大臣の考え方と決意をこの機会に明らかにしていただいて、消費者保護という観点からスタートを切りました今回の法改正の根本的な完成というものを目ざしていかなければならぬと思うのであります。
 この二点に関して大臣の御見解を明らかにしてほしいと思うのであります。
#107
○根本国務大臣 お答え申し上げます。
 その考え方には全く同感です。そこで、せっかくの答申があったけれども、これはいわばやや前進したというところで、本格的なものではない。したがって、新聞、マスコミの批判が若干ありましたけれども、私は、あえて自分の責任において――今後すみやかに抜本的な政策をやるまでは現状のままでよろしい。そこで、消費者の債権を保証するための基金制度あるいは保証、保険制度というものを抜本的にやるために、直ちに――直ちにと申しますか、実はすでに事務当局に検討を命じました。そして可及的すみやかに法の改正をやりたい、でき得れば次の通常国会には必ずこれを出したいという気持ちで、これは命じております。
 もう一つの、業者同士における自主的な相互監督と申しますか、不正を防止するということは非常に大事なことです。現在でも、宅建業者の中でそれぞれ任意の団体があるようです。これもやっていると思いますが、現状がこのとおりでありますから、このままでは満足できません。しかしながら、これを法律的にぴしっときめるということも、これまたなかなかむずかしいことでございまして、その点をどういうふうにしたならば実効があがり、かつ運用上も支障を来たさないかということも、事務当局に検討させ、また、一部においては国会の皆さん方の御意見も拝聴し、かつ業界の意見も聞いて、これも相あわせて、制度の充実と、その運営の向上というものも含めてひとつ検討してまいりたいと思う次第でございます。
#108
○阿部(昭)委員 終わります。
#109
○金丸委員長 以上で両案に対する質疑は終了いたしました。
    ―――――――――――――
#110
○金丸委員長 これより両案を討論に付するのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。
 まず、内閣提出、宅地建物取引業法の一部を改正する法律案に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#111
○金丸委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、内閣提出、積立式宅地建物販売業法案につき賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#112
○金丸委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。
    ―――――――――――――
#113
○金丸委員長 おはかりいたします。
 ただいま議決いたしました両案に対する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#114
○金丸委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
  〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#115
○金丸委員長 次回は、来たる十二日水曜日午前十時理事会、午前十時三十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時四十二分散会
ソース: 国立国会図書館
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