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1970/03/25 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第13号
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1970/03/25 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 逓信委員会 第13号

#1
第065回国会 逓信委員会 第13号
昭和四十六年三月二十五日(木曜日)
    午後四時十一分開議
 出席委員
   委員長 金子 岩三君
   理事 内海 英男君 理事 加藤常太郎君
   理事 古川 丈吉君 理事 本名  武君
   理事 水野  清君 理事 古川 喜一君
   理事 樋上 新一君 理事 栗山 礼行君
      江藤 隆美君    加藤 六月君
      佐藤 守良君    坪川 信三君
      長谷川四郎君    林  義郎君
      森  喜朗君    森山 欽司君
      安宅 常彦君    阿部未喜男君
      島本 虎三君    武部  文君
      米田 東吾君    中野  明君
      土橋 一吉君    中村 拓道君
 出席国務大臣
        郵 政 大 臣 井出一太郎君
 出席政府委員
        郵政政務次官  小渕 恵三君
        郵政大臣官房長 野田誠二郎君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  柏木 輝彦君
        郵政大臣官房電
        気通信監理官  牧野 康夫君
 委員外の出席者
        行政管理庁行政
        管理局管理官  清正  清君
        通商産業省重工
        業局電子政策課
        長       平松 守彦君
        労働省労働基準
        局監督課長   吉本  実君
        労働省職業安定
        局雇用政策課長 岩田 照良君
        日本電信電話公
        社総裁     米澤  滋君
        日本電信電話公
        社総務理事   井上 俊雄君
        日本電信電話公
        社営業局長   遠藤 正介君
        逓信委員会調査
        室長      佐々木久雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十五日
 辞任         補欠選任
  江藤 隆美君     坪川 信三君
  八百板 正君     島本 虎三君
同日
 辞任         補欠選任
  島本 虎三君     八百板 正君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出第五九号)
     ――――◇―――――
#2
○金子委員長 これより会議を開きます。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。島本虎三君。
#3
○島本委員 公衆電気通信法の一部を改正する法律案につきまして、若干の点で大臣、総裁その他皆さんに疑義をただしておきたい、こういうように思います。
 それで、いま私が聞きたいと思います一つは、最近のいろいろな情勢から、急にデータ通信、その扱いそのものに対して焦点が合わされてまいりました。なるほど、いままでの高度成長の原動力である重化学工業、七〇年代はそれにかわって、今度は情報産業通信、こういうような面からして大きい意義を持つのじゃないか、こう思われます。それで、本案に入る前に先立ちまして、郵政大臣として、電気通信政策の将来展望、これに対してはっきりした構想がおありのように承っておりますが、この際それを承りたいと思います。
#4
○井出国務大臣 お答えいたします。
 島本さんから堂々のかまえでただいまのような御質問に接しますことは、私どうも御満足のいく答弁になろうかどうか心もとない点がございますが、おっしゃるように、昨今の時代の進運というものは、変化の時代ともいわれますように、たいへん目まぐるしいものがあるわけであって、世にいわゆる情報化社会、こういう時代にようやく突入をしているように思うのでございます。そういう際において、電気通信の仕事というものが、そのにない手としてたいへん重要な意味を持っておるということはもちろんでありますが、おそらく電気通信に対する需要というものは、量的にも質的にも非常に増大され、かつまた多種多様化していくものであろうと考えられるのでございます。
 そこで、社会経済活動の中における電気通信の役割りというものを考えますときに、まず、技術革新という問題が一つ出てまいります。これがたいへん流れが激しい。そして今後ともデータ通信というものが一そう発達をするでありましょうし、ないしはこれに関連して、たとえばテレビ電話というふうなもの、高速ファクシミリのようなもの、こういった新たなサービスの開発もつとめなければなりますまいし、この社会的要求に対しまして、いまにして備えなければならぬと思うのであって、実は郵政省におきましても、そういう面に心しつつ長期展望のようなものをつくり上げよう。これはまだそういった仕組みを省内につくったばかりでございまして、作業に取りかかったという程度でございますから、いずれ三、四カ月の後にはそういうものもお示しできるのではないか、こう考えておるのであります。そこで、今回公衆電気通信法の中にデータ通信の一章を設けて御審議をわずらわすゆえんのものも この時代の要求というものにこたえてまいる、こういう気持ちに出ておるということを御了承を願いたいのであります。
#5
○島本委員 そういうような情勢の中で長期の展望、こういうようなものは構想として早く打ち立てなければならない。ことにコンピューター、データ通信に対しての情報基本法につきましても、大臣としては各省と折衝の上でその準備に着手しておる、またする、こういうようなことでございました。これは早くやらないと、やはり年代としてこれがおくれてはならない産業であり、通信でありますから、その点は緩急を誤らないように、的確な構想そのものを打ち立てて、そうして行政上これを実施されるように望んでおきたいと思います。
 そういうような重要な意味を持つデータ通信でございまして、この際、その法的な性格も、したがってはっきりしておかなければならないのではないか、こう思われるのであります。当然コンピューターを導入して電気通信を扱う、それからその回線から端末まで、こういうようになってまいりますと、はたしてこれは公衆電気通信法の中でどういうような位置を占めて、そして今後どういうようにこれを扱うのか、こういうようなことも当然問題になってまいることだと思います。いろいろ御意見等もすでにあったことだ、こう思うのでありますが、私自身もこれをはっきり確かめて前へ進みたいので、あらためて伺っておきたいのであります。
 それは、この公衆電気通信法の第二条によりますと、電気通信とは、「電磁的方式により、符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受けること。」こういうようになっているのであります。そうすると、電子計算機を媒体とするデータ通信は、この電気通信の定義より見て、電気通信の一種であるということをはっきりいえるのかどうか。やはり第一の疑問がその辺にあろうかと思います。それから、一、二ございますけれども、一つずつこれは片づけていかないと、将来の大きい展望と構想によって政策をつくるのに間違った方向を指示してはならないと思うからでございますが、この点に対して明確にしてもらいたいと思います。
#6
○井出国務大臣 情報基本法のことにお触れになりましたが、これは先般来島本先生からも御鞭撻を受けておりまして、政府としましては、各省庁間の話し合いを続けまして、できるだけ早い機会にそういう段階にいたしたいと思っております。それと、今回のデータ通信は、言うなれば同時並行的みたいなことに相なっておりますが、事実関係がほうっておけないということから、この部門だけはひとつ前進させていただきたい、こう思うのであります。
 そこで、ただいま、一体データ通信の法的性格というものをきちんとしておかなければいかぬのではないか、そのためには公衆法の第二条を改正する必要がないのか、こういう意味の御質問でございました。言うまでもなく、データ通信は、データの送信あるいは伝送、これを受ける受信、こういう過程においてこれらと一体となって行なわれるデータの処理を含めた観念でございますから、情報の流れという面からこれをとらえますと、全体としては電気通信であり、新しいタイプの電気通信だ、こう私どもは考える次第でございます。また、電気通信回線及びこれに接続された電子計算機、入出力機器等からなるデータ通信設備はデータを送り、伝え、そして受けるということができるのでありますから電気通信設備である、こういう考え方に立っておるのであります。したがいまして、電電公社または国際電電においてこのデータ通信設備を他人のデータ通信の用に供すること、すなわちデータ通信役務は新しい種類の公衆電気通信役務である、こう考えておりますので、公衆法の第二条の定義をこの際あえて改正せなくてもこれでやっていける、かような考え方をいたしております。
#7
○島本委員 そうなりますと、第二条でこの点が明確になっておりますから、このとおりで改正しなくてもいいという大臣のお考えのようであります。それが新しいタイプの電気通信である、こういうようなお考えのようでありますが、やはり、それはそれなりに理解することはできます。しかしいかに新しい型であると申しましても、ことばの上からして、それが相当無理であり、困難であり、それがあるいはまた不可能である場合には改正しなければならない、こういうようなことになろうかと思います。やはりこの二条に、公衆通信役務というものが、大臣おっしゃいましたけれども、その役務とは「電気通信設備を用いて他人の通信を媒介」するもの、こういうようなことになっているわけです。そうなりますと、データ通信の場合に、それが公衆電気通信役務に該当するということはどういう根拠なんだろうか、それもやはり当然疑問になってくるわけです。電子計算機、これは電気通信設備なのかどうか、当然これにぶつかってまいります。計算機と設備、これは一体どうなりますか。それと同時に、ここでそれが「符号、音響又は影像を送り、伝え、又は受ける」、そうならないのであります。変わって戻ってくるのであります。それがはたしてそのとおり解釈していいのかどうか、当然これは役務として、この点疑問であります。この点も解明させてもらいたい、こう思います。
#8
○井出国務大臣 私どもとしましては、これはオンラインという観点から考えますと、コンピューターを接続したものを一体的に考えていく、こういう立場に立っておるつもりでございますが、たいへんこれは技術的に専門的分野でございますから、監理官のほうからもう少し補足させておきたいと思います。
#9
○牧野政府委員 お答え申し上げます。
 御案内のように、データ通信と申しますものは、これは電子計算機と一端末の間を電気通信回線で接続して情報の送信、伝送、受信、処理等を一体として行なう一連のシステムでございます。そこで、ただいま先生の、この電子計算機は電気通信設備かという御質問でございますけれども、ただいま申し上げましたように、データ通信設備というものが一体として行なわれるシステムでございますので、電子計算機を単体でこれを取り上げてみるならば事務機の範疇かと存じますけれども、電気通信回線を通じてこれをオンラインのデータ通信をやるということになりますれば、これは電気通信設備と観念していいのではないかとわれわれは考えて、そう措置している次第でございます。
#10
○島本委員 そうなりますと、なかなかこの発想と理由づけに若干無理がある、こういうようなことをはっきり言わざるを得ないのでございます。と申しますのは、これもアメリカでは連邦の通信委員会が、アメリカは電気通信の最大独占企業でありますATTに対してデータ通信サービスの提供を禁止している、こういうことなんでありますが、これこそまさに電信電話とデータ通信とが性格を異にするため、こういうようなことである、こう私どもは理解しているわけであります。そうすると、日本でも電信電話公社がデータ通信、こういうようなものを行なうことになり、営業品目の中に入れるということ、こうなりますと、この本来の公社自身の設立の趣旨に新規のものをつけ加えるということになるんじゃなかろうか。そうなりますと、やはり本来のものと違ったものになる。当然そう思われるわけなんでありますが、この点の見解はいかがでしょう。
#11
○牧野政府委員 お答え申し上げます。
 ただいまアメリカの例を引かれて御所論がございましたが、アメリカにおいていわゆる電信電話業者、つまりコモンキャリアと称するものはデータ通信をやらないのだということを明確に規定しているとは、われわれは理解しておりませんし、またそういうことも聞いておりません。要するにアメリカ電信電話会社、ATTというものはかなり巨大産業であって、独占禁止法のアメリカの独占禁止の立場から、これを許すということは、これが市場を独占する危険性があるという立場からであるというふうにわれわれは承知している次第であります。
 そこで、わが国においてただいまデータ通信を電電公社なり国際電信電話株式会社においてこれを業務として実行することは、従来の電報、電話その他のほかに新しく生まれるものではないか、こういう御所論もございましたのでございますが、確かに電報、電話と類することでは、ある加わったものはございますけれども、先ほど申し上げましたように公衆電気通信の役務の範疇にあるとわれわれは理解しておる次第でございます。またそういうふうに措置をしておる次第でございます。
#12
○島本委員 神がかりのように、役務の中にあるのだと自分が理解するということでは通らないということを言っているのです。したがって、これは公平に、こういう理由によってということを求めるのが質問なんであります。自分がそう思っていることだからこれを信じなさいと言われたって、国会ではそれは通用しないのであります。ですから、いかに専門家であっても、その点はもう少し当を得た答弁を要求しておきたい、こういうふうに思います。すなわち、そうなんだというなら、その理由を明確に言わないといけません。したがってこのためには、送り、伝え、受ける、これはわかっているのであります。これはだれもわからぬと言わない。それに対して情報を加工するじゃないか。魚だって、とってそのままなまで売ったり、そして市場に出して、流通機構をもって売ったりやったりする、そういうようなことはこのまま許されているし、当然です。ただ、それを加工するとかまぼこになるのです。かまぼこも魚だ、こういうようなのと同じじゃないかというのです。それはかまぼこ屋さんでしょう。魚を売るから魚屋さんでしょう。あんたのほうは、かまぼこからもうすべてのものは全部魚だという。なぜならこれは役務だからである、私の言うことを信じなさい、こういうようなことを言ったって、これはだめだというのです。
 したがってこれは大臣、やはりそういう答弁は、大臣がそばで許しておいちゃだめなんです。ですから、私はもう皆さんと専門的なことをやれば、そういうようなところでごまかされちゃう。きょうは少しその点はっきりさせてもらはないと困る。送り、伝えかつ受ける、これは十分わかりました。私もかっては無線のオペレーターですから、その辺は少しはわかっている。しかしそれを情報かつ加工する、こういうようなことになる。そうすると、すり身にしたものをかまぼこにして売ってしまうのですよ。そしてそれを売って金をもうけるのです、かまぼこ屋さんは。こっちは魚を持ってきて、魚を売って金をもうけるのです。ですから、これは一方ではかまぼこ屋であり、一方は魚屋さんじゃないかというのです。これはどうなんです。
#13
○井出国務大臣 監理官の御答弁があるいは表現において適切を欠いたかもしれませんが、これはあるいはことばが足らなかったという点もあり、お許しを願わなければいけないかと思うのであります。
 島本先生の御意見、これは非常に厳密にはそういうことでございましょうが、これは私はしろうとでございますから、俗なたとえで言うならば、魚屋さんが少し間口を広げて、その店の一角にかまぼこがある、こう理解を願ったらいかがなものでございましょうか。
#14
○島本委員 それはもう、魚屋の店頭にかまぼこが売ってあっても、それは魚だと言わないということなんです。あなたはそれはやはり魚だと言って売るのですか。これはかまぼことして売る。ですからかまぼこはかまぼこだ、魚は魚だ、こういうようにきちんとすべきじゃないかということなんです。こういうようなことに対してはやはり大臣の答弁も的確を欠いているように思いますが……。
#15
○牧野政府委員 私の説明がまことにまずかったことを深くおわび申し上げます。先生御指摘のように、データ通信は情報を送り、伝え、受ける、この点についてはそのとおりだ、しかし加工とかそれから処理とか蓄積とかということは違うのではないかというようなお話でございます。このデータ通信というのは、データを送って、そうして電子計算機がこれを受けて、そうしてこれを一つの順序に従って処理をして、そしてまたこれを端末設備に送って、そしてそれを受ける、こういう一連のことが一体として行なわれるものでございます。そこでこの電気通信ということは、電子計算機が単に処理だけをしてそのほかはしないんだ、こういうことであるならば、これは分けられることであろうかと存じますけれども、これを一体として処理しているために、電気通信の側面からとらえてみて、これは電気通信の範疇に入るんだと、こういうふうにわれわれは観念しておる、こういうふうに御説明申し上げてはいかがなものかと思うのでございますが……。
#16
○島本委員 ここからあまり動かないと困るのでありますけれども、それならば、電気通信のいままでの概念というのは、国民全部が知っている一つの通有性は、これは声で言うならば、その声が原形を変更しないでそのまま相手の耳に達するのが電話なのであります。かたかなで書いたならば、そのまま間違わないで自分の意図する人のもとに届いたら、それが電報なのであります。今度の場合には答えが返ってくるのであります。加工されて返ってくるのであります。そうなった場合はちょっと違うじゃありませんか。きれいな声がきれいな声で行く、書かれた字が間違わないで到達する。今度はやったものと別なものになって返ってくるわけです。だから別なものになってくるから、これは前と同じに送り、伝え、受ける、これと同じなんだ。私はそれに対して、やはり加工されて別なものになってくる、だからこういうようなものに対してはやはり厳密に処理をしておいたほうが将来のためにいいのじゃないか、こういうことなのであります。したがって、そうなると第二条改正の必要が当然できてくるのじゃないか、こういうようなことなのであります。
#17
○牧野政府委員 お答え申し上げます。
 加工するという部面だけをとらえましてこれを論ずるならば、これは電気通信ではございません。しかしながら先ほども――くどいようでございましてまことに恐縮でありますけれども、加工するということ、それから送り、受け、伝えるということが一体として行なわれておりますので、これを切り離して議論することがむずかしいので、電気通信という側面からとらえてこれを電気通信の役務の中で考えていこうと、こういうことでございます。
#18
○島本委員 だから、役務の中で考えていきたいというのはそのとおりなんだ。あなたたちの願望です。しかし、それをやったならば将来のために混乱の一つのもとになりませんかというのが私のアドバイスなんであります。だからこの際きちっとしておいたほうが――おそらく、大臣がいま言ったように、電気通信政策の将来展望に立って、もうすでに大きい構想を発表する段階ではありませんか。そのときに、昔の送り、伝えかつ受けるというような、こういう明治時代の概念から、コンピューター時代のこれを一緒にしておいて、それでいいのだ。もうそろばんでも、かつてあれほど便利なものでも、いまは電子計算機にかわってしまっているでしょう。ですから、同じ概念だったら、変わるときまた混乱が来ますよ。いまのうちに二条に対してちゃんと手を入れておくべきじゃないか。これほど親切な親心がわからぬのですか。これは官僚じゃだめだから、大臣です。
#19
○井出国務大臣 島本先生は定義の厳密さというところからいまのような御配慮をされると思います。郵政省の側としてはもう少し広義に解釈をして、現状の第二条でもこれでいける、そうしてデータ通信の分は新たに別途な一章が設けられるわけでございますから、それでひとつ処理をしていきたい、こういうたてまえに立っておるもののようであります。先般も当委員会において、公衆電気通信法というものができて以来ずいぶん年久しい、あちらこちらどうも現状に照らして改正したほうがいいではないか、こういった御指摘も実はお聞かせをいただいたのであります。さようなわけで、まあこの場は私どもの考え方でできないわけではないと、こう心得ておりますから、これでさせていただきまして、先生の御意見は一つのアドバイスとしてこれを今後弾力的に受けとめてまいりたい、かように存ずるわけであります。
#20
○島本委員 まあそれで今後の問題にちょっと進みますけれども、総裁はデータ通信に対しまして、特定通信の回線使用契約、これは専用線契約でありますけれども、これが一般に許される。また公衆通信網使用契約、これもまた許される。またあとは、電電公社の行なうデータ通信サービス、それぞれ回線を契約してやらせるというようなことになるわけであります。そうなりますと、これはやはり公社の行なうデータ通信の趣旨とするところは一体どこなんだろうか。これはやはり違うはずでありまして、これもやはりこの際はっきりさしていただきたいと思うわけです。それで、国益のためにということを総理はよく好んで言うことばなんでありますが、これもやはり、もう一般に使われかけてきております。そうすると、これは公社の行なうデータ通信の趣旨とするところはどうなんだろうか、これも一つの大きい問題になろうかと思いますので、この点も明確にしておいてもらいたいと思います。
#21
○米澤説明員 お答えいたします。
 ただいま御質問ございましたが、公社といたしましては、電信電話を、現在事業を運営しまたその拡張をはかっておるわけでありますが、それら全般に対しまして国益と国民の要望に沿うということを言っておるわけであります。といいますのは、公社発足当時は百四十万しかなかった加入電話も、現在千五百万に達しておりまして、この際十一倍にもなっている。また電話の拡張も、たとえばことしにおきましても二百四十万加入電話をつけるのでありますが、これは第二次五カ年計画の期間中の全加入電話二百十四万に対しまして、それより多いという非常に大きな拡張をやっておるわけでありますが、その際、独占企業でありますので、その独占企業の弊害というようなことをわれわれが十分自覚しながら進めなければならないということでそう言っている次第でございます。
 なお、データ通信に関しましてはこれから出てくる新しいサービスでありますが、電電公社といたしましては、特にこのデータ通信をやる場合に公共的な性格の強いもの、あるいはこれが全国的なネットワークに関係するもの、あるいはこれがデータ通信全体の開発先導的なシステム、こういうものに特に重点を置いてやっていきたい、こういうふうに考えておる次第であります。
#22
○島本委員 やはりそれは国益、国民のためのサービス、これは何をさすのかということに対しての一応意見は承りました。まあいまのところでは、銀行並びにいろいろな、これを専用回線その他によって利用しているそういうような企業体、これがやはり今後将来に向かって大きい利益を得るわけであります。そうなりますと、そういうのが国益なんだ、こういうことになってしまうおそれがあるわけでありますが、おそらくそういうようには見ないだろうと私ども思うわけであります。したがって、今後一般の国民に対してサービスを提供するというようなことに対しては、やはり他の大企業または独占が利用するものとはっきり分けて許可してやる、運営さしてやるというような点が必要なんじゃないか、こういうように思うわけなんであります。その点、私は不敏にして十分聞くことができませんでしたが、この点は総裁どのようにお考えですか。
#23
○米澤説明員 データ通信に対しましては、いろいろ利用の範囲があるわけでありまして、これまで、たとえば地方銀行協会の為替交換業務とかあるいは万博とかあるいは自動車の登録業務というようなものはすでに実施しておるわけでございます。しかし、そのほか同時に電話計算をやるとかあるいは在庫管理をやるとかあるいは現在予算が認められて進んでおります科学技術計算をやる。これらは必ずしも大企業ではないのでありまして、大企業ならば、自分でコンピューターを公社の専用線を使ってやるとかあるいはまたオフラインでやる場合もありましょうが、たとえば在庫管理等は、むしろ自分のところでコンピューターを持てない、あるいはそういうエンジニアを置けないというような中小企業がやるということもあります。また科学技術計算にしましても、自分のところでコンピューターをオフラインで設置するかわりに、公社の科学技術計算をやるというようなことでありまして、それらを考えますと、必ずしも大企業だけがデータ通信をやるというわけではございません。また、いま実験をしております、これはデータ電送でありますから広義のデータコミュニケーションに入るわけでありますが、たとえば心電図を送って医療の面においてデータ伝送を使うというようなものも、やはり公社としてやりたい業務というふうに考えております。
#24
○島本委員 公衆電気通信法、この法律をそのまま見ましても、この中に省令にゆだねられている部分が多過ぎるほど多いのであります。最近、郵便法の改正を見ましても、また他のいろいろな立法を見ましても、政令、省令にゆだねる部分が法律の中でだんだんよけいになってくるような傾向があるのであります。そういうふうになることそのものは、法律は国会を通ります、国会を通ってしまっても、その内容は、できてしまったあと政令または省令で、行政官庁がうまく都合よく料理する、こういうようなことになってしまうのであって、したがって、体裁だけは国会を通るけれども、しかし、その内容はちゃんと自分らが押えるんだ、こういうようなことの意味があるのじゃないかというふうにいわざるを得ないのであります。
 公衆電気通信法もごたぶんに漏れず、この中には政令、省令――政令ではございません、ほとんど省令にゆだねられている部分が多いのであります。なぜ、こういうことははっきり法律に書かないで省令ばかりにゆだねるのであるか。こういうこともやはり十分明確にしておかなければならない問題だと思います。これは、法律ができてしまうならば、あと省令ですから、権限そのものは郵政省にはっきり与えてしまっておくんだ。あとはそこで何とでも料理するんだ。したがって、ただ国会のほうでは議論しておけばいいだけなんだ、こういうことになってしまうのではないかと思うわけでありまして、それでは法律そのものからしても国会を軽く見るような傾向があるのではないかと思います。省令にゆだねる部分がどれほどあって、多いのはどういうわけなんだろうか。この点は明確にしておいていただきたいと思います。
#25
○井出国務大臣 郵便法との関連もいま御発言でありましたが、郵便法の場合は、第一種、第二種というような国民に非常に密接な、しかも一番根幹をなしておる部分は法律事項にいたしまして、残余の面を少し機動的、弾力的に扱おう、こういう趣旨でございますが、電電の関係はすでにその仕組みが公社という形でございますから、それでもなお電信電話の基本の料金というものは法定事項でございますことは申し上げるまでもございません。
 そこで今回のデータ通信の面でありますが、およそ六カ所ばかり省令にゆだねておる面があるのであります。特に省令に委任をしましたゆえんは、データ通信はまだ発展途上にあるものでございまして、実情に即して弾力的な運用をしなければならない面がございますので、これをあまり固定的にしておくことは、かえって国民に対するサービスその他の関係から非常に硬直したものになってしまうことをおそれたからでございます。六カ所と申し上げましたのをもし申し上げるほうがよければ、これまた牧野監理官から発言をすることにいたします。
#26
○牧野政府委員 お答え申し上げます。
 省令でこれを示す場所でございますが、五十五条の十一の第二項第一号、これは特定通信回線の共同利用の基準を示すものでございます。それから五十五条の十二の第二項ただし書きにある部分でございますが、これは電子計算機等の検査を省略することができる場合の省令でございます。それから三番目に、法第五十五条の十二の第三項ただし書きにある場合でございますが、これは電子計算機等の検査を拒否することができる場合の郵政省令でございます。それから第四番目に、法第五十五条の十三第二項でございますが、これは特定通信回線を使って他人の使用を認める場合の制限に関する例外の措置に関する省令でございます。それから五番目に、五十五条の十五第一項第二号でありますが、これは公衆通信回線の使用契約の申し込みにかかる電子計算機などと電気通信回線との接続の態様というのがあるのでございますが、その使い方の問題に対する、郵政省令できめるその場合にはと書いてあるその個所でございます。第六番目には、法第五十五条の十七、これは工事担任者の認定の問題でございますが、これを省令で定める、こういうふうになっておる次第でございます。
#27
○島本委員 その一つ一つはあとからもう一回聞くことにして、井出大臣は郵政大臣ですが、この法の中で――あなたはいま、固定的にしておくのはどうかと思う、サービスが硬直してしまうおそれがあるから、これは省令にするんだ、こういうようなことでございます。しかし、この法律の第三章の三加入電信の部分の五十五条の八、これには逓信大臣の認可を受けることになっているのです。逓信大臣なんて、いまあるのですか。同じ法律の中で、電話関係は、認可、許可の件すべてこれは郵政大臣になっているんだが、加入電信の場合には、承認は逓信大臣でなければならない。逓信大臣というのはどなたですか。
#28
○井出国務大臣 私も、実はこの法律の勉強の前提として、一わたり公衆電気通信法を読んでみたわけであります。はからずも、いま島本先生御指摘の逓信大臣というのがあるのに気がつきまして、これおかしいじゃないか、こう言って当局に問いただしましたところ、これは他の法律によって、これを郵政大臣と読みかえることが可能だそうでございまして、それで私も了承したようなわけでございます。これはいずれ法律を手直しをする際にはきちんと統一しなければならぬものだ、かように心得ます。
#29
○島本委員 いま古典的にしておくのはどうもサービスが硬直して困るからこれは省令にしたんだと言いながらも、なお法律の本文が硬直しているじゃありませんか。ありもしない逓信大臣なんか、ほかの法律によってこれは修正させられたとすれば、なぜ同じ法律の中で、電話と加入電信、同じ公衆電気通信法の中にあるこの加入電信のほうが逓信大臣で、それから電話のほうが郵政大臣なんだ。これなんかちょっと古典にしては古典過ぎるほどおかしいじゃありませんか。電話のほうと電信のほうと同じ法律なんです。条が違うだけじゃありませんか。これは何の間違いか知りません。何かいろいろあるようでありますけれども、これによると、「郵政省の省名が逓信省に改められるまでの間、」これで行くというのですから、これから逓信省に改められるのですか。この法律の前提がおかしいじゃないですか。古典以上じゃありませんか、これから逓信省に改められるまでの間これで行くというのですから。これはどうなんですか。
#30
○牧野政府委員 お答え申し上げます。
 お答えにならないことをお答えしなければならないことになりまして……。御指摘の点、ちゃんと法解釈ができるのでございますが、ちょっと調べましてからお答えさせていただきたいと存じます。
#31
○島本委員 どういうふうに法解釈として解釈できるのですか。できないから聞いているんですよ。できるならば、いますぐにでもできるはずです。これはおかしいです。そもそも同じ法律の中で、逓信大臣と郵政大臣と二つ使い分けられているんです。それも昭和三十三年五月の法第一三七号によって修正させられているから、あなたはそうおっしゃっているんでしょう。こっちのほうが――言っておきますけれども、同じ日本電信電話公社法、その中でもこれをいっているでしょう。その前提がまたおかしいです。「郵政省の省名が逓信省に改められるまで」となっている、これはいつ改められるのですか。古典は、これ以上のものはありませんよ。
#32
○牧野政府委員 いま調べさせておりますので、調べてお答えさせていただきたいと存じます。
#33
○島本委員 この改正は、大臣もはからずも、古典的にしておくのはサービスが硬直してしまうからということから発したのでありまして、本条そのものがもう古典的になっているわけであります。だからこそ、これは十分考えなければならないんじゃないかということなんであります。まだまだございますけれども、そういうような状態であります。
 それでもう一回聞いておいたほうがいいと思うのでありますけれども、回線開放についてなんであります。それは公衆通信網のコンピューター、データ通信の端末機の接続、これは電話の疎通に支障を及ぼさない範囲で、技術水準が適合すれば認める、こういうようなことのようでございます。おそらく疎通面で技術面からしての規制は、これはやはりできるというような可能性の上に立ってこういうようなことをおっしゃっているんじゃないか、こういうように思います。当然そうだと思います。したがって、この回線開放、これはもう無条件で開放するのかどうか、これもはっきりさせておかないと、今後のために大きい問題でありますので、この見解を承りたいと思います。
#34
○井出国務大臣 回線の開放ということばが新聞等でたいへん使われておりますが、私どものほうではこの開放ということばの持っておるニュアンスが、何か全面的に開放してしまうのだという印象にとらえられるのは実はいかがかと思うのでありまして、私どものほうは、これは開放とはいわず、利用といったような表現をしておるわけでございます。
 そこでいま御指摘の、これによって一般の公衆通信回線がデータのために非常に障害を受ける、こういうことは一番先に考慮しなければならないことでございますから、その点を十分に注意をいたしました上、まずそういう心配は万なかろうということで踏み切ったような次第でございます。この点はあるいは公社のほうからお答えをいただいてもよかろうか、こう思っております。
#35
○米澤説明員 お答えいたします。
 ただいま郵政大臣がお述べになりましたが、公社といたしまして電信と電話を運営するということが最大の使命でありまして、データ通信のコンピューターの接続を今回法律において認める形にいたしましても、これが電信なりあるいは電話の疎通に全然影響ないということを条件としておる次第であります。したがいまして、これは法律の面におきまして技術基準をつくるとか、あるいはまたそれが疎通の面で、いわゆるトラフィックの面で影響ないようにするとか、あるいはまたその態様におきまして公社の電信、電話運営の独占を害しないとか、あるいはまた広域時分制というものを入れまして、そしてそれを、これは十分条件ではございませんが、必要条件としてやった上でコンピューターの接続を認める、そういうことを入れて、少なくとも絶対に電信、電話の疎通を害さないということを法律的に明確にしておる次第であります。
#36
○島本委員 どういうふうにそれをチェックしますか。それをどういうふうにして疎通に影響を及ぼすか、及ぼさないかということを調べるのですか。これはちょっと調べる方法がなければはっきりしたデータが出ないと思いますが、調べる方法をお知らせ願います。
#37
○遠藤説明員 お答えいたします。
 ただいまお話がございましたように、公衆通信回線の使用契約におきましてはいろいろチェックをいたしておりますが、その中で電信、電話に支障を来たさないためにという点につきましての条件でございますが、この具体的なやり方といたしましては、公衆通信回線に接続を認める電話局等につきましては、加入電話の積滞でございますとか、あるいはトラフィックの状態を調査いたしまして、支障のない局をたとえば収容局というような形で指定をいたします。そこで、そこに公衆回線に接続したいという申し込みがありましたときは、その申し込みの際に、ただいま申し上げましたようなトラフィックの状況でありますとか使用の方法をチェックいたしまして、具体的に電話の積滞に影響もなく、またすでについておるあるいは今後つくトラフィックの状況に支障がないようにチェックをすることができるかと思うのであります。その具体的な数値等は、それぞれの局の交換設備でありますとか線路設備の容量によって違うと思いますが、方法としてはそういう方法をとるようにいたしたいと思っております。また当初申し込みましたときの利用形態からさらに利用がふえまして、たとえばそのトラフィックが極度に集中をいたしましたような場合にはその時間を制限しますとか、そういうようなこともあわせてその際に契約上きめておいてはっきりいたす方法もあろうかと思っております。なおこれらの点につきましては、法文上にございますように、郵政大臣の認可を受けた基準の中ではっきり利用させたい、こういうふうに考えております。
#38
○島本委員 そうすると、いろいろな手当てをしながらこれを実施する、おそらくは積滞の解消、それから同時にこのデータ通信をやってもそれは全然影響がないのだ、こういうようなところまではっきりさせてからでないとこれはやらない、これが前提になるのではないかと思います。そうでないと、いま口で言っても、それはどういうようになってやっておるのか私どもわからないわけです。
 現在電話でTBSですか、リクエストだとかクイズだとかやっております。これをやる電話、こういうものも疎通に重大な関係を及ぼしてくることに当然なります。それから今度はほかの人から、そういうような場合にはあまりかけないでくれ、こういうようなことの要請しかできない。その要請もどういうようにしてやるか、やる方法もないということである。
 そうなるとやはり電話がいまのようにして、ただリクエストやクイズ、こういうようなものに使われるだけでもその扱っておる電話機はパンクしそうになる、非鳴をあげる、こういうことになるようであります。まして同じような状態で本人がかけないようにどういうようにして要請するかわかりませんが、一つのものを長く使ったならば、ほかの人が影響を受けるのは当然だ、こういうふうに思われますけれども、それもやらないで、抽象的に公衆電気通信に影響を及ぼさない範囲できめるのだ、こういうようなことをいっても、どうもその辺の判断が私たちにはよくつかない。もしそうだとするならば、その前に回線をきちっとし、積滞を十分解消し、その上に立って安心ですからこれをやるというのが筋道ではないかと思うのです。これは法律が通ってやるまでの間に全部の積滞は解消なさるのですか。やっても迷惑をかけないように回線の利用、開放といわないで利用、これも十分にできるのですか、この辺をはっきりさせておいていただきたいと思います。
#39
○米澤説明員 お答えいたします。
 ただいま積滞の問題がありましたけれども、たとえば東京の二十三区、特に山の手線の環状線の内側あたりは、ほとんど申し込んだらすぐつくような状態になっております。それから大阪地区におきましても大体中央のところはなっておるわけでありまして、現在東京の積滞も二十三区に関しましては最近非常に少なくなっておる。したがって、先ほど営業局長が言いましたように、公社といたしましてはどの局にどのくらいの積滞があるかということは大体わかっておるわけであります。たとえば東京周辺の二十三区の外側の地区におきましては、これは相当積滞がございますから、そういうところは十分わかっておるわけでありまして、それらのことを考えること、それからもう一つは、トラフィックの問題につきましては、公社が電話自体においてもニューヨークの苦い例をわれわれよく知っておるわけでありまして、これはデータ通信のためではなくて、いわゆる電話の急な増加によって起こったわけでありますが、いわゆる基礎設備を十分整備しておかなければならないということであります。それは監査装置というものを持っておりまして、公社が当然サービスを提供する上の自衛上の必要がありますので、十分監査装置等を活用いたしましてやることができるわけでありまして、われわれとしてはその点は十分方法を持っておるわけであります。
#40
○島本委員 十分方法を持っておると聞いて心強いのであります。それは現在の積滞を完全に解消して、疎通を十分よくして、そうして基礎を整備してこれからこれを実施するのだ、こういうことに当然なろうかと思います。そのあとでこれを実施するのだということに了解しておいてもよろしゅうございましょうか。
#41
○遠藤説明員 お答えいたします。
 ただいま総裁が申しましたのは、全国の積滞のお話ではございませんで、この公衆回線の利用というものは、もちろん法律上は全国でできるようになりますし、私どものほうもそういう準備はいたしますが、具体的にこれがどこで一番その契約が出てくるかということは、今日では必ずしもはっきり予測はつきませんが、おそらく出てくるであろう東京、大阪、名古屋というような大都市におきましては、ただいま申し上げましたように、第五順位におきましてもほとんど一ヶ月程度の待ち合わせ期間で電話がついておりまして、事実上積滞という観念のものはございません。したがいまして、いま申し上げましたように、公衆回線の使用契約を申し込まれました場合も、それらの場所につきましては、先ほど私がいま予定しております基準案を申し上げましたが、それによって最大一、二ヶ月程度待っていただければつけられるというような状態になりますし、また、それ以外の土地につきましても、場所によってはそれぞれの積滞のないところにおきましてはそういう状態が逐次発生してくるかと思います。また非常に積滞の多いところにおきましては、基本原則が加入電話優先ということにいたしておりますので、そういう点で優先順位もきめまして、逐次そういったものが解消したあとで、一定の条件のもとに公衆回線の使用契約を結んでいただくという形で、有機的にと申しますか、全体的に調和のとれた形でやっていくことができるかと思っております。
#42
○島本委員 最近電電公社のほうで、省線などに乗りますと、なかなか図案のいいポスターが出ておりまして、まん中に十円玉が入っていて、損をしないようによく確かめてダイヤルを回してください、こういうような意味だろうと思いますが、あれはなかなかきかせるようであります。しかし、きかせなければならない理由は、やはりこれは電話完了率の問題ではないかとも思うわけでありますが、これを一〇〇にしてみて、東京、大阪、私のほうの札幌、この完了率はどういうようになっていますか。これをちょっとお知らせ願いたいのであります。
#43
○井上説明員 お答え申し上げます。
 東京、大阪、名古屋等の大都市の市内の完了率は、現在おおむね七五%。この七五%という数値は世界的水準であると確信をいたしております。それから、そのほかの地方都市は七五%以上でございまして、八〇%前後に市内の完了率はいっておるのではないかと思います。それから、市内の自動即時の完了率でございますが、おおむねそれの数値よりも五%ぐらい低いということでございまして、やはり地方都市のほうが完了率は若干よろしい、こういうことに相なっております。
#44
○島本委員 そうすると、あとの二五%は、これは完全にするようにしてからデータ通信は実施する、こう営業局長はお考えなんですか。
#45
○遠藤説明員 お答えいたします。
 ただいま御説明いたしましたように、市内の完了率七五%と申しますのは、普通の状態で、トラフィックが非常に混乱をするという状態でございませんで、世界的な水準であるといっていいかと思うのでございます。したがいまして、こういう状態のままでありましても、そのままの状態が継続しておれば、トラフィックの関係は私は問題がないと思うのでございます。ただ、私が先ほど申し上げましたように、公衆回線使用契約によってデータ通信をやりますときには、やはり相手が機械でございますから、異常のことの発生ということがございます。したがいまして、そういう場合には時間を制限するとか、あるいは場合によってはデータ通信のほうを切断するというようなことも、非常事態としてはあり得るのだということを契約上はっきりしておけば、その点は問題がなかろうと現在の段階では考えております。
#46
○島本委員 そういうような場合にはやはり切断をすることもあり得る、非常手段を講ずるのだと、こういうような意味のようであります。そうすると、またその辺から、営業局長、問題が発生するおそれがありませんか。いつも利用するという人は、いつも切断されることがあるのだ、こういうようなことがまた前提になってしまう。そういうようなことがないようにしてこそ真の開放じゃございませんか。真の利用ではございませんか。切断されることがあるかもしれない、それならば、利潤をあげることにきゅうきゅうとして、大衆に対するサービスは切断することもあり得る、これじゃちょっと困るのじゃないかと思いますが、それ以前に、先ほど総裁が言ったように、積滞を解消して、疎通をよくして、基礎を整備した上でこれを実施する、これならばよろしいのです。切断するということはちょっと重大な発言のように思うのですが、切断することをしょっちゅうやっていたら、これはとんでもないことになってしまうじゃありませんか。
#47
○米澤説明員 お答えいたします。
 先ほど東京、大阪、名古屋、七五%の完了率ということを申し上げましたが、これは最高水準であると同時に、理想的な状態である。残っている二五%というのは、たとえば加入者事故といいまして、加入者自体がダイヤルして途中でやめてしまう、そういうものも含んでおるわけでありまして、いわゆる疎通面における七五というのを一〇〇にするとか八五にするというようなことは、実際もう基礎設備を膨大にふやさなくちゃならなくて、加入電話の料金も一そう値上げしなければならぬということになるわけでございまして、七五%という数字は、これは理想的な状態であるということでございます。これまで、たとえばひどいときは、東京あたりは五〇%の時代があったのでありまして、それを非常な努力によりましてここまで持ってきたということは、われわれもこの完了率の問題に対して深く改良いたしましたプロセスというものをよく知っておるわけであります。したがって、先ほど営業局長が言いましたように、切断することがそうやたらにあるとは思っていないわけでありまして、そういう可能性もあるということで御了解願いたいと思います。
#48
○島本委員 データ通信のシステムの情報処理技術、これはやはり相当なものでありまして、私、まだまだ勉強不足で、理解が不十分であります。しかし、大体導入する企業の労働者の配置転換また解雇、こういうようなところまで影響が来るのであろうということの予想は立つのであります。同時に、経営サイドから見ると、経営の合理化であり、省力化が目的になる、こういうようなことに相なろうかと思います。そうなりますと、これが広範囲かつ無原則に導入されることによって、やはり労働不安と申しますか、この方面に対する一種の安定を欠くということは、皆さんもすでに十分覚悟されておると思うのです。この労働不安の解消のための労働対策というようなものもはっきり明らかにして、この点において納得の上でこういうような計画を進めるのでなければならないと思います。情報処理の技術だけが先行して、あとはついてこい、こういう行き方では、やはり労働者無視の政策だというふうにいわれてもしようがないのでありまして、この点公社は万々遺憾はないのじゃないかと私は思っているのでありますけれども、その方面の手配並びに対策は十分講じておりますか。この点について伺っておきます。
#49
○遠藤説明員 ただいま島本委員の御質問は、わが国全体としての労働問題のこともあろうかと思いますが、公社におきますコンピューターの関係の労働環境といたしましては、今度の法案に書かれております公社が自分でやりますデータ通信の関係のほかに、オンラインではございませんが、私どものほうの事務関係のコンピューターでございますとか、あるいは料金計算の関係のコンピューターもございます。これらの部門への職員の転用でございますとかあるいはその訓練といったような問題につきましては、すでに相当前から公社の中で労使間で協定を結びまして、いろいろ職種転換、配置転換等につきまして十分円滑にやるように進めておりますし、また業務量の増大に伴って、それぞれの適性を勘案して円滑にいくようにする所存でございます。
#50
○島本委員 電電公社内のものはそれでいいのですが、いま言ったものは、あなた出る前に、職業安定局のほうから来ているのです。あなた、出るのが早過ぎるのです。これは岩田雇用政策課長も来ておるのですが、なぜぼさぼさしておるのです。
#51
○岩田説明員 お答えいたします。
 私、先生のあれをよく拝聴しておったのですが、公社ということでございましたのでちょっと失礼いたしまして申しわけございません。
 今後いろいろデータ通信等の技術革新が本格化いたしまして、いわゆる情報化というものが急速に進展することになりますと、一方におきましては、その情報化に適合したような労働力の供給ということに若干問題があるいは生じてくるというようなこともございますが、同時に他方中高年齢者の労働者等でこれに円滑に適応できないというふうな人が生ずるというような可能性もあるのでございまして、こういうことのために、職種別の将来見通し、あるいは労働内容の変更の方向、こういったものにつきまして、さらに十分検討いたしまして、雇用に関する情報の提供とか労働者の能力の再開発、訓練、こういった中高年齢者の雇用の促進対策というものを強化いたしまして、技術革新あるいは情報化というものへの円滑な適用に万全を期してまいりたいと考えております。
#52
○島本委員 これは労働省のほうではいま盛んに重要法案の一つにして出しておるのが中高年齢者の雇用促進法、これを出して盛んにやっておるのですが、あれは失対から追い出す一種の首切り法案みたいなものです。それをやりながら、やはり今後は、いま言ったような状態の中からもだんだん中高年齢層の人が、当然失業者ではない状態の人が失業者になって出てくるわけであります。これは労働省自身もいままでのような、ただ失対労務者という考え方ではなく、各企業からこういうようなものが総体的に出てくるのだ。コンピューターを導入したならば、これによってまっ先に出てくる可能性がいま出てきている。これは企業だけじゃない。まして電電公社だけではない。他の方々にある。たとえば銀行関係で一つの支店、こういうようなところではオンラインでデータ通信、こういうようなことをやることによって十名の省力化ができるんだということが報告されておるわけです。十名も首になるのだというようなことにもあえて通ずるわけです。そうしますと、これがもうぐんぐん進むことによって、日本国じゅうで省力化された結果が、その人をほかのほうへ持っていくか、それでなければやめてもらわなければならないという結果になるわけです。もちろんそのためには職場転換ということもある。ベテランのセールスマンも窓口のほうはかよわい女性にまかしておいて、何かその辺の雑役でもやるようなことにも相なろうか、こういうことさえもあるわけであります。こういうような状態だけではない。
 こういうようなことは社労のほうでやればいいことですけれども、せっかくデータ通信の問題で公衆電気通信法の一部改正法案が出た、この中でも、こういうような様相さえもあるということです。ですから、対策を十分やらなければならないということですけれども、それだけではなくて、もう繊維の関係でも、自動車の関係でも、家電メーカー、ああいうような関係でもまた駐留軍を含めて一斉に基地からやめる問題、山の閉山、廃鉱、ああいうようなのを見ても、もう方々からそれにつながる人たちが続々と、いわば新しい雇用先を求めてくるわけです。そういうようなことになりますと、全面的に今後の中高年齢者の対策、こういうようなものは配置転換でできる間はいいけれども、それがもう大きくなってまいります場合にはとんでもないことになるおそれがある。労働省も一般の中に沈没しないで、新しき七〇年代に――いまかつての六〇年代の重化学工業を中心にしたところの自由主義の国、GNP世界第二位を誇るようなこういう国になった。今後はやはり情報通信、情報産業がこれにかわって大をなすような時代になる場合には、当然いま言ったような省力化の結果がもたらされる影響を考えなければならないということになるじゃありませんか。まあ労働省もあんた来たからここで言うわけじゃないけども、この点なんか十分考えて対策を練っておかなければならないと思うわけです。こういうようなことに対して、労働者に与えるショックはだいぶ大きいんじゃないか、こう思いますが、これは経済企画庁はきょう来ていないが、通産省あたりはこれに対してどういうふうに思いますか。
#53
○平松説明員 お答え申し上げます。
 六〇年代が重化学工業の時代であり、七〇年代が知識産業の時代であるという御指摘は、まことにお説のとおりだと思います。コンピュータリゼーションが進みますと、もちろん省力化も進みますけれども、同時にまたそういう知的職業の需要というものが非常にふえてまいりまして、たとえばプログラマーというような職種は、私どもの統計ではあと五年の見通しをしますと五倍ないし六倍にふえる、システムエンジニアの需要もふえてまいる、こういったようなこともございますので、そういった新しい情報処理に関する教育を推進していきながら、そういう問題も対処できるのではないか、通産省のほうとしては、そういう考え方を持っております。
#54
○島本委員 対処していく、対処させるようにしてやっていかなければなりませんけれども、それにしてみてもだんだんデータ通信そのものが機械的に複雑になってくると、扱う人間のほうが単純化してきて、単純労務者になってしまう。単細胞にならなければいいがと思うほど単純になってしまうでしょう。そういうようなことになります場合には、これは今後の扱い方としても、政府もこの対策に対しては、具体的に十分考えておかなければならない事態になります。これは公社のみに限りません。郵政省のみに限りません。大きく見て政府がこういうようなことを導入したあとの省力化のもたらす結果としてのこの雇用対策というものをあらためて練り直さなければならない。そうでなければ、これを行なったがために、また新しい社会的な混乱が起きる可能性があるんじゃないか。私の知識は不足ですが、聞くところによると西ドイツあたりへ行くと、この方面の人は三十五歳あたりが限度になってしまう、それ以上の人になるとスクラップになる、こういうようなことさえいわれるのであります。そうすると、案外人間はこの辺の技術的な問題になると四十以上の人はもうだめになる。われわれなんか、ここにいる議員さんはみな適応しないようになってしまうおそれがある。議員さんだけでなく、ここにいる人は全部そういうようなことになってしまう可能性がある、こういうことです。(発言する者あり)ただ一人でもいたことはまことにけっこうでございますが、この点だけは十分考えておいてもらいたいと思います。
 それはもう技術が進んでくると知能労働者もふえてくる。そうなりますと神経が疲労し、神経疲労によるところのいろいろな事故も増大してくる可能性もないわけじゃない。現実ばかり言ってももうおそいんだから、これくらい考えなければだめだということです。したがって、全体として休養施設も考えておいてこれを実施するのでなければならないし、労働時間の短縮、こういうような点も十分考えなければならない。今後労働基準法の改正は当然必要になってくるわけであります。これは公社だけで改善できるわけじゃない。労働省もこの辺は当然考えてやらなければならぬ。週二日ぐらい休みをやって、省力化ということをやってやったならばいいわけですが、現在の基準法によると当然そういうしわよせが出てくる。この労働基準法の改正あたりについても、この点十分取り入れなければならないと思いますが、労働省、この考え方について。――来ているでしょう。
#55
○吉本説明員 お答えいたします。
 ただいま先生の御指摘のとおりでございまして、現在の労働基準法はかなりの時間の経過を経ておりますし、社会の実態に合わせてこれをいろいろ検討しなければならない、このような時期にきていると思います。そういう意味におきまして、労働省もこれらの実態についての問題点なり実情をきちっと把握する、こういうことで先般来労働基準法研究会を設置いたしまして、先生方にその点の御審議を現在願っているところでございます。そういった結果を待ちましていろいろ考えてまいりたい、こういうふうに労働省としては思っております。
#56
○島本委員 ちょっと労働省、いまのようなコンピューター導入後のものも、これを一諸にして週二日の休みも入れて考えているということですが、ただそういうようなことじゃなしに、新しいこの時代に対処しておくれないような基準法にするために、いま聞いているわけなんです。一般のああいうようなやっているあれじゃないのです。新しい事態に対処するために、はっきりいまの要望したような点を盛り込んでこの改正に着手すべきである、こういうような意味なんです。これは盛られていないはずですよ。
#57
○吉本説明員 ただいまの点でございますが、私どもとしましては、まさに先生の御指摘のとおり、そういった点を含めまして検討をしておる、こういうことでございます。
#58
○島本委員 それは十分検討し、早く結論の出ることを心から望んでやみません。
 それで、先ほどから少し筋道とは別のほうへそれてしまったわけですけれども、このいろいろな料金の関係になりますけれども、郵便法でも改正案の第三条に、「郵便に関する料金は、郵便事業の能率的な経営の下における適正な費用を償い、その健全な運営を図ることができるに足りる収入を確保するものでなければならない。」こういうような概念をはっきり入れているわけであります。この電信電話料金とデータ通信料金の決定の原則というようなものは、当然新しい法律の中に確立しているはずじゃないかと思うわけであります。この点はいかがでしょうか。
#59
○柏木政府委員 御承知のように、このたびデータ通信の料金につきましては、このデータ通信が公衆電気通信役務になるという観点から、従来の公衆電気通信役務の料金としてこれを定めているわけでございます。
 ところで、この公衆電気通信役務の料金につきましては、特に公衆電気通信法におきまして料金決定の原則というものを細部明らかにした条文はございませんで、ただ合理的な料金をもってサービスを提供するという第一条のその趣旨から、この原則を考えて、実際運用をいたしているわけでございます。なお、この料金全体につきましては公衆法第六十八条におきまして、重要な基本的な料金はこの法律の別表をもって定めているのでありますが、それ以外の料金は郵政大臣の認可にゆだねているわけでございます。
 この法定料金と認可料金は、どういうような基準で分けているかといいますと、やはり国民一般の利用度の深いと申しますか、従来一般にも特に影響の深い料金でありまして、またその利用の結果あがる収入につきましても、これが公社の重要な財源になっているようなものにつきまして、料金を法定をしているわけでございます。現在では加入電信でありますとかあるいはその他こまかいサービスにつきましては、これを個別的に認可の料金としておりますが、データ通信はまだまだ発展の入り口に来たところでございまして、利用者も比較的限られておりますので、これも全体の均衡からいたしまして、さしあたり認可料金としてこれを取り扱った規定を法律の中に置いているわけでございます。
#60
○島本委員 それはもうわかったのでありますけれども、聞いたのは決定の原則を聞いたのであります。あそこに書いてある、ここに書いてある、これだけじゃ原則じゃないのであります。郵便の場合には、ああいうふうに今回改正されてはっきりきめた。今度改正するのは、そのあとに控えておる公衆電気通信法の改正ですから、この原則もやはりはっきりしておかないとだめなんじゃないのかということなのであります。しかしいま、ただ書いてある、ここにこうなっている、これだけだったらあえて原則じゃないのであります。そうなっているからやるだけであって、この中の原則は何だといったって書いてあるだけなんだ、こういうようなのはあえて原則じゃない、これだけははっきりしておかなければなりません。いま監理官が言ったように、公衆電気通信役務であるという点、それから公衆に広くサービスをするのは法定料金でなければならないのだという点、その点から見ると、これは認可料金にしておくのは逆におかしいということを自分自身で言っているようなことに相なるのじゃないかと思いますが、このデータ通信はなぜ認可料金なんでしょうか。
#61
○柏木政府委員 データ通信の料金は、大きく分けまして二つになるわけでございます。一つは特定通信回線の料金、もう一つは公衆通信回線の利用料金ということになりまして、前者の特定通信回線料金は、従来認可料金で扱っておりました設備の専用料というものと基本的には同じ性格でございます。したがいまして、この特定通信回線の料金を定めますときには、現在認可料金になっております設備の専用料金を基準といたしまして定めるということでございますので、現在の設備の専用料金が認可料金になっているということから、それに準じましてデータ通信の特定回線の使用料金についても、これを認可料金と定めたわけでございます。また公衆回線の使用料金、これは一般の通話料と全く同じような扱い方になるわけでございますので、この電話あるいは加入電信の料金が法定されておりますので、これに準じました料金を認可料金とするというたてまえで、これをそのように認可料金という扱いにすることにしているわけでございます。
#62
○島本委員 それをどこでどう区別するのかというような点も、われわれとしては突っ込みたいところなんであります。ただ、一つそのものさしが必要である。そうなりますと、あなたが言ったように、データ通信そのものも第二条によってはっきりしているから、これは公衆通信役務であるという点が一つ。役務であるならば、これは当然法定料金でなければならないのじゃないか。一足す一は二である、こういうような点が一つ。もう一つは、公衆に広くサービスするのがたてまえですから、それがたてまえであるとするならば、当然この原則にのっとって法定料金だ、こういうようなことになるのでありますが、それが便利だから認可料金にしてもいいのだ。確かにそれは皆さんには便利かもしれない。しかし、便利なことが国民に対するサービスになるかどうか、この点が大きい問題点だと思うわけであります。この点で、いまの御答弁ならば、そのものは即法定料金でなければならないのだという答弁のように聞こえてしょうがないのですが、いま言った範囲においては、これは法定料金が正しいということに理解してしまうのです。
#63
○柏木政府委員 先ほどの答弁が少し不十分であったかと存じますが、このデータ通信の料金は、これは公衆電気通信の役務の料金として、法律第六十八条によりまして別表で定めるというものと、それ以外のものにつきましては認可料金とするということになっておりまして、法定料金としないものは認可料金に当然なってくるという法律の規定になっているわけでございます。
 それでは、両方どういうふうな区別をするのかという御質問のようでございますが、先ほども申し上げましたように、この利用者がわりあい比較的特定している範囲のものにつきましては、従来の認可料金という扱いをいたしますし、それがたとえば電報でありますとか、電話の通話でありますとか、あるいはその他基本料でございますとか、比較的国民大衆に広く利用されているものでありまして、また公社の収入の全体の比率におけるその料金の占める部分が相当大きいものにつきまして、これを法定の料金として法律別表に掲げているというわけでございます。
#64
○島本委員 別表に掲げているのはわかりました。これ以上やっても同じような平行線だろうと思います。これはまことに残念でありますが、平行線だということで、この問題に対して私は納得しないままに次へ進ませてもらいます。
 大体電電公社でいま行なっている電話計算サービス、これはどういうふうな計算になりますか。
#65
○遠藤説明員 電話計算のサービスの料金でございますが、これはこの法案にいうデータ設備使用契約とは違いますのですが、電話計算のサービスの料金そのものにつきましては、やはり同じ考えで郵政大臣の認可をいただいておるわけですが、具体的な結論を申し上げますと、二十一秒までごと七円、こういう料金をいただいております。この算出の根拠は、電話計算サービスの電子計算機の使用料と、それからこれは現在市内だけでやっておりますので、市内回線の通信料とから構成をされまして、この二つの原価を計算いたしまして、これを七円単位の秒数に換算して、ただいま申し上げましたように、二十一秒までごとに七円、こういう料金にいたしております。
#66
○島本委員 そうすると、今後はいろいろ三つの方式が大体あるようでありまして、まず一つは特定通信回線の使用、それと公衆通信網の使用、それともう一つ加入電話等の電気通信回線の利用、いろいろあるようであります。そうなりますと、いま言った電話計算サービス二十一秒七円、これがすべての今後の基礎になっていくのかどうか、これはやはりわれわれとしては十分理解しておかなければならないわけであります。一般の電話は今度は三分七円ということになるようであります。そうなると、電話計算サービス二十一秒七円、そうなりますと、それを利用して今度やる場合には、これがまたその上に高くなる。そうなると、利用料がばく大なものになる。それを個人が利用する場合には、二十一秒七円、この原則がやはり全部に適用されるような結果になるのかどうか、この点等についてもわれわれとしては十分納得しておかなければ、将来のために少し困るのでないか、こう思うわけなんであります。この点についても少し知らしてもらいたい。これが一つです。
 ついでですから、もう一つやってしまいます。それはデータ通信の場合には、これは民間の場合は賃貸でいくけれども、公社は買い取りでいく。そうなります場合には、やはり一つの耐用年数というものを考えてこの料金の設定その他いろいろいま言ったような基礎ができているはずですから、それに上のせをしながら今度は経営を考えていかなければならないような状態じゃないかと思います。そうなりますと、民間のほうは賃貸、公社のほうはメーカーから買い取り、こういうようなことでやって八年間を耐用年数と見る、こういうふうにしていくと、何か公社はにしきの御旗を掲げているようでありますけれども、いろいろなこまかい設定はしているようでありますけれども、やはり今後は民間の賃貸、こういうものにかなわないような結果が招来されないかどうか。八年とやると、いまの技術革新がこう進んでいる現在、三年かまたはその程度でまた更新ということはあり得る。公社だけ八年間見ておる、こういうふうになりますと、初めての出だしはいいが、あとはぐっとおくれてしまうということになれば、国民のための損失はばく大であります。そういうような意味においても、これはもっともっと考えなければならない点があるのじゃないかと思いますが、この点については総裁、どうでございましょう。
#67
○米澤説明員 お答えいたします。
 この八年に選びましたのは、これは電話サービスという問題だけ、このいまの料金問題はそれとの関連で考えておるわけでありまして、これから公社が開発しております、たとえばDIPSあたりができた場合に八年にするかどうかということは、もう少し、そのでき上がった時点において考えたいと思います。しかし電話計算のコンピューターあたりは、陳腐化といいましても、現在のコンピューターの性能からいいまして大体妥当ではないかというふうに考えておるわけでありまして、この八年をこれからできるDIPSまでどうするかということは、まだDIPS自身も検討しておる時代でありますから、その時点で考えていく必要があるというふうに思います。
#68
○遠藤説明員 ただいまの第一点の御質問に対してお答えをいたしますが、先ほど電話計算サービスの料金のことを申し上げましたが、データ通信につきまして先ほど島本委員がおっしゃいました三つのケースの場合、それぞれ電話計算とは違います。公社が行ないますデータ通信につきましては、もちろん認可料金になっておりまして、公社としては一応独立採算をたてまえといたしておりますので、そういう原価主義で適正な報酬を見込んだ料金を個々のシステムごとに認可をいただいてきめていくことになろうかと思いますが、回線使用契約によるデータ通信の通信回線の料金のほうは、特定通信回線の場合には大体専用線の料金に準じて認可をいただき、また公衆通信回線の場合は、加入電話あるいは加入電信の料金に準じた認可の料金になろうかと思います。それから加入電話契約による、いわゆる転換器によるものにつきましても、それぞれ加入電話あるいは加入電信の料金に準じた料金を認可料金という形でおきめいただくことになろうかと思います。
#69
○島本委員 それで、いま聞いたそのポイントは、いまのような情勢でこの熾烈なデータ通信の中で公社も一枚かんで、またいわば主導権を握りながらやって出血サービスになって、それが将来に悔いを残すことがないかということを根底に置いての質問なんであります。これをあえて言うと、むちをもって当たる愛情でありまして、この点等については、ならないようでありますから、一応私は、安心はできませんけれども、次の質問に移っていきたいと思います。
 問題は、やはり買い取りをするということで当然無理な料金決定がなされるのではないかということなんであります。そういうようなことではIBMと太刀打ちできるのかどうか。そうなりますと、回線開放につながる重大な問題もその辺に一つあるのだ。こういうふうなことにもなろうかと思います。ことに先般の説明によりましても、公社のほうでは百七十二システムあるようでありますけれども、そのうち国産システム六十三、外国が百九、そのうち七十五がIBMシステムである、こういうふうなことのようであります。そうなりますと、やはりこれは無理ということよりも、将来はIBMに太刀打ちして公社の経営上十分不安がないのかどうか、この点についてははっきり伺っておかなければならないと思っているわけであります。将来のため、私はあえてこのことを聞くのでありますから、総裁、これは経営上不安がないかどうか、はっきり伺っておきたいと思います。
#70
○米澤説明員 経営上不安があるかどうかという御質問でございますが、これに対しましては、データ通信をやる場合に独立採算というワクをはめておるわけであります。これは、たとえばソフトウエアの問題であるとか、新しい人の養成等がありますから、いまの時点でやっておるものが独立採算であるかというと、多少無理がありますけれども、少なくとも独立採算というワクをはめていきたいと思います。
 それから、IBMとの技術比較の問題でありますが、いま電電公社の研究所でDIPSという非常に大型のコンピューターの開発をやっております。公社は、電子計算機をやる前にいわゆる電子交換機をやっておりまして、それが最近でき上がって、いろいろ商用試験をしておるのでありますが、これの蓄積した技術というものは相当なものではないか。特にハードウェアにおきましては、おそらく運転したら二十年ぐらい故障しないほどのものでありまして、これは、ハードウエアはコンピューターよりもはるかにすぐれている。ただソフトウエアにおきましては、電子交換機のソフトウエアは、電子計算機のDIPSに比べると、おそらく十分の一くらいのステップだと思います。したがって、いま特にDIPSを進めておる際に、ソフトウエア部隊というものが従来と違って相対的に重要性を持っておると思います。しかし、いずれにいたしましても、このDIPSと、最近発表されましたIBMの新しい機種を比較してみますと、おのおの特徴があるのでありますが、電電公社といたしましてIBMの資料が全然なくてやった。その比較をしてみますと、かなり似ているところがあるので、これは技術研究面では非常に興味のある点でもありますけれども、このDIPSができれば、技術的にもIBMと十分対抗できるというふうに私は考えておる次第であります。
#71
○島本委員 その点についてもう一つ。先般、これは営業局長だと思いますけれども、広域時分制の採用で、四十八年の見込みで、三分七円を導入した分が二百七十億、八十秒七円になって下がる分が三百四十億、差し引き七十億くらいはへこみになるんだ、こういうようなお話もあったように聞いておるのであります。そうなりますと、公社の経営は磐石でないということになってしまうのではないか、こう思うので、あえてこれを聞きたいわけです。
 それとあわせまして、データ通信は、現在はやはり赤字のようでありますが、その収支の現状について説明してもらいたいと思います。そして、その赤字解消の見通し、これについてもサービス別に少し発表していただきたい、これは重大なことであります。
#72
○井上説明員 あとの、データ通信の収支の現状等についてお答え申し上げたいと思います。現在、創業以来日が浅いために、確かに収支相償わない面がございます。しかしながら、先ほど総裁から御説明申し上げましたとおり、独立採算というものを原則として、そのワク内でやっておりますし、そういう観点から料率もきめていただいております。目下のところ、各システムとも八カ年間では、適正な報酬を含めましておおむね相償う、こういう確信を持っております。現在の収支の状況につきましては、継続して一カ年以上にわたって収益状態にあるのは、実はまだ二システムしかないわけでございます。予算で翌年度の収入を見積もったその予定収入に対しましては、おおむねそのとおりいっておりまして、その限りにおいては順調に進んでおる、こういうことでございます。
#73
○島本委員 では、これは、先ほど言ったように、広域時分制でもって七十億へこみになっても問題じゃないんだ、こういうことのようであります。経営だけは磐石にしておかないとだめなんでありますから、この点はあえて答弁がないようでありますけれども、自分かってに――これは間違いであるならば答弁してもらいたいし、間違いでないならば進めますが、いいんですか、営業局長。
#74
○遠藤説明員 お答えをいたします。
 先日、四十四年度をベースにいたしました場合と、それから広域時分制が実施をされる最初の年度の四十八年度と、二つに分けて収支の見込みを申し上げました。御存じのように、四十四年度ベースの場合にはプラスマイナス・ゼロなんでございますが、四十八年度につきましては、非常にマクロ的な観察でございまして、ただいまから二年あとの時点でございます。したがいまして、公社全体の収入の見積もりも、四十四年度ベースに比べますと確定要素が非常に薄いわけであります。その中で一応大ざっぱに見まして約七十億の減が立つと予想されるのでございますけれども、そのころの公社の総収入は約一兆五、六千億になっておりまして、その中で七十億の減と申しますと、推測といたしましてはまことにネグリジブルな誤差でございます。したがいまして、プラスマイナス・ゼロという観点から申し上げますと、この七十億というものは誤差の一番小さいものではないか、こういうことを御説明申し上げたわけであります。したがいまして、この四十八年度の計数というものは、いま御質問のありましたような意味では、四十四年度のベースに置きかえてプラスマイナス・ゼロというぐあいにお聞き取り願えればありがたいかと思うのでございます。(発言する者あり)
#75
○島本委員 いまのようなことでは、ちょっと私も理解は困難であります。ただ、そばで、だまされるなよと言うから、だまされないために……。データ通信そのものは、これは初めから別会計でやる、そうして繰り延べ勘定というのですか、こういうようなことで経理するということであったようでありますが、いま、まだまだ赤字である。それと同時に、今後の見通し等についても、暗いのか明るいのかわかりませんけれども、これはどうなんですか。データ通信に電話料金の収入を大幅につぎ込んでおる。これでは初めの発足をするときの約束とちょっと違うんじゃないか、ちょっとおかしいんじゃないか。それと、データ通信の創設当時の費用、これは別会計として、繰り延べ勘定として経理するのが企業的な行き方であり、また妥当なやり方だ。そうでなければ、別会計にしてこれを処理しますという、以前の話がまたおかしくなる。しかし、いまは電話料金の収入を大幅にデータ通信につぎ込んでおる。これをそのままにしておくということは、やはり当時の答弁と食い違いが生じているんじゃないか、こう思いますが、この点は間違いでしょうか間違いでないでしょうか。そうでなければいいと私は思いますが、いかがでしょう。
#76
○井上説明員 データ通信の支出経費が非常に多いので、現在それを電話料金等から大幅に繰り入れているのではないか、こういう御質問だと承りましたけれども、現在のデータ通信の稼働資産の規模は、創業以来満二年をちょっと越えた程度でありますので小さく、したがってその支出経費もきわめて微々たるものでございます。と同時に、先ほどちょっと申し上げたのでございますが、やはり創業当時は開発費、訓練費、準備費といったようなものも負担になってまいりますので、目下のところはサービス開始後の二、三年あるいは場合によったら四、五年ぐらいのところは、システムによっても違いますけれども、それは確かに厳密な意味合いにおいては収支が相償わない。しかし後半はこれが償ってくる。そうしてしかも公正報酬を見込んで、八年間の合計で見ますと、完全に適当な利益を得て収支相償う、こういう勘定をいたしておるのであります。単年度ごとに若干の出入りはございますけれども、基本的には他勘定あるいは他事業収入等から基本的に繰り入れていくという思想は全くないのでございます。
#77
○島本委員 先般の通産省のいろいろな発表を聞いてみますと、ハードウエア関係は四次の自由化のそれには入れておらない、今後もその点では日本の企業をいわば保護するためには万全を期しておるのだ、自由化しない品目にしてあるのだ、こういうようなことのようでありますけれども、それがもし事実であっても、私の考え方がほんとうだとするとちょっと困るのじゃないかと思います。それはハードを自由化しない、しかし大型のコンピューターが入ってくることに対応してソフトウエアがついてくる、こういうようなことになりますと、せっかくいまの措置をとっても、いま電電公社では御自慢のDIPSを開発中である、そうしてまた通産省では超大型プロジェクトを開発中であるといっております。両方とも開発中であり、大型であります。そうなりますと、いまのようにして輸入品目に載せないといっても、ほかのものにひっついて入ってくる。しかし依然として国内ではまだ開発中であって、そのものがまだ太刀打ちできるようなものでないとすると、これは大型機を通じて多様なソフトウエアが持ち込まれる。このことが事実だとすると、今後の電電公社のDIPSにしろ、通産省の超大型コンピューターにしても、これは開始途上にこういうようなことになるということは重大なことになるのじゃないか。現状のままで規制してもそういうようなことになる。通産省のほうではこの面ではだいじょうぶと思われるのかどうか、私もこの点疑問なのであります。聞き方が少し悪いかもしれませんけれども、こういうようにして、いかに表面上これは規制しますといっても、ほかのものに付随してどんどん入ってしまう。そういうような既成事実をもしつくられたならば、これからいかにつくられてもものの用にたたない。これではアメリカ資本によって日本が全部屈服させられるようなことになってしまうのじゃないか。このことが少しおそろしいわけであります。この点について通産省のほうでひとつ日本産業のために確信ある答弁を願いたいわけであります。
#78
○平松説明員 お答えを申し上げます。
 大型のコンピューターにつきましては、四十一年度から四十六年度までで第一次の大型プロジェクトに着手しておりまして、それは来年完成いたすわけでございますが、その途中におきまして大型機の開発が商業機として現在もう国産メーカーのうちにも進んでおります。自由化の問題を昨日もお話ししましたが、資本の自由化につきましては第四次の自由化しない品目に入れる方向で検討いたしておりますし、物の自由化につきましては、現在これを自由化するつもりはございませんので、大型コンピューターが入る際には輸入面でチェックしてまいりたいという考え方でございます。
 ソフトにつきましても、先般電子情報処理振興審議会で御審議をいただきました昭和五十年を目標とするソフトウエア開発計画というのをつくっておりまして、ソフトウエア開発のための融資、四十五年度四十億円、四十六年度九十億円という融資を用意しておりまして、急速にこれを開発してまいりますので、そういった点でなだれを打って日本のソフトがみななくなるというような事態はございません。
#79
○島本委員 それと同時に、今度各省庁では情報化の波に乗ってそれぞれの機械を入れているようでありますが、各省庁でそれぞれ連絡をとってやっているのかどうか、またそのやり方によっては、別々な方法を採用する場合にはまことに不経済であります。各省庁がどんな計画を持っているのか、またそれをどういうふうにして把握しているのか、行管が来ていると思いますが、この大綱を発表してもらいたいと思います。
#80
○清正説明員 お答えいたします。
 現在各省庁のコンピューターの実態は、数年前から毎年私のほうで実態調査をやっておりまして、そして具体的にこまかい計画の段階まで入っております。しかも四十三年の八月三十日に閣議決定いたしましたコンピューターの今後の方策というものにのっとりまして、現在七省庁の政策課長会議を開きまして、行政の情報処理に関しましてはそこで推進をはかっているのが実態でございます。
 具体的な技術的な問題につきましては、通産省の工業技術院における二十七省庁の技術研究会で具体的なプロジェクトを組んで技術の開発をしているというのが実情でございます。
#81
○島本委員 せっかく大臣も来ておるのですけれども、いまの問題について行管のほうにもっと突っ込んで聞きたかったのです。各省庁でそれぞれ別な方式や別な機械や、また別なやり方でやっている場合には、それぞれの点でかって気ままにやるということになると不経済である。これを統一してやるとその分だけ有効に使える。これは二十三日ですかの産経では、第一銀行と勧銀とが合併する、しかしコンピューターの機種が違っていて、一体化するのにもう三年かかる現状だというのです。一つの営利事業であっても、コンピューターの機種が違ってそれぞれ別な方法でやっていると、これを一体化してやるのに、あれほど能率をあげなければならない銀行の事務が三年かかるというのです。これを聞いて、もっと能率をあげなければならないのが日本の官庁機構だと思うのであります。そのためにコンピューターをそれぞれの立場で使っているわけであります。それが、会社も違う、やる方法も違う、ばらばらでこれをやっているとするならば、それにつぎ込む金だとか、それの研究はもちろんですけれども、それはほんとうに不経済じゃありませんか。もっとそれをまとめて効率的にやる方法を行管としても指摘し、指導すべきじゃないかと思うのですが、そういうことを十分考えているかという質問なんであります。
#82
○清正説明員 お答えいたします。
 現在行政管理庁で先ほども話しましたように七省庁会議でやっておりますし、また予算の導入の実態につきましては私のほうにも一部その控えをとりまして、そして必ず説明に来ておりますので、各省庁の共通の問題につきましては、今後四十六年度の基本方針としましても、各省庁の専門を集めまして、関係ある省庁において具体的にその省庁のシステムを開発していくといういき方をとっておるわけでございます。現在百七十のコンピューターがわが国に入っておりますが、すでに機種が、いま御指摘のとおりにみんなばらばらでございます。しかも国産機五社、それにユニバックというのが実態でございまして、そういうような実態であるために、共同利用という問題につきましては、現在、四十六年度の方針としましても各省庁統一的に機種を統一するということは非常に困難が伴うものですから、省内における機種だけは統一していこう。そして一方においては各省庁間の共同利用ということになりますと、データの互換性という問題が問題になります。この問題につきましては、先ほど御説明いたしましたとおり、各省庁の利用技術研究会においてこのソフトウエアを開発しているというのが実態でございます。しかも、ことしから各省庁の共同システムの問題につきましては一括してシステム開発費を私どものほうで計上されておりまして、これにおいて四十五年度十三本のシステムを開発しております。コンピューターを導入する以前の諸問題について確実なシステム開発という問題で十三本やっておりまして、この共通の問題は、共同利用という形態もありますし、そういう面からシステム開発を四十六年度においても使っていくという方針を立てております。したがいまして、現在の各省庁の問題につきましても、現在、たとえば例をあげますと、最高裁判所の場合は手法でございますが、ここも導入にあたっては私のほうに相談に参っておりまして、関係ある法務省あるいは入国管理局あるいは外務省というところといわゆる懇談会形態で、導入に至るまで各省庁が協力しながら、いわゆる共通の問題についてはその問題を煮詰めながらむだのない導入という問題に踏み切るということで進めているのが実情でございます。
#83
○島本委員 なお、それは強力に実施するように要請いたしたいと思います。
 先ほどの法解釈、それとあわせて、大臣も見えましたか、大臣のほうで――私もそろそろ時間だというのが来ているのでありますけれども、若干オーバーを願いまして、(「もうオーバーしている。」と呼ぶ者あり)オーバーしていますが、お許しを願って、大臣にその解釈の決定を聞きたいと思います。
#84
○柏木政府委員 先ほどの法律改正の問題でございますが、調べましたところ、昭和三十三年に郵政省の設置法の改正案が法案として国会に提出されておりまして、この際は田中角榮大臣のときでございまして、郵政省の省名を逓信省に改めるという内容がここに入っておったわけでございます。たまたまその同じ国会におきまして公衆電気通信法の改正法案がやはり提出されておったわけでございます。この法案の中には、ただいま御指摘の加入電信の条項でございますとか、地域団体加入電話の条項等がこの同じ改正法案の条項に入っておりまして、これらの改正法案の条項につきましては、先ほどの設置法の改正法案の関係もございまして、初めから逓信大臣あるいは逓信省令という名前にして法案を作成したわけでございます。ところが、御承知のように、前者の設置法の改正はその国会で成立するに至りませんでございましたので、この公衆法の片一方の改正条項のほうだけにその省名の改正されたものだけが残ってしまったという結果になったわけでございます。したがいまして、先はどのような附則をもちましてこれを読みかえる規定を置いたわけでございます。
#85
○島本委員 そのいきさつはわかりました。いきさつはわかりましたけれども、これが別々な法律である場合には私ども了解できるのです。しかし、これはもうそういうふうにしてどっかで読みかえるというようなのは、ちゃんとこの法律以外のほんとうの法律というのですか、でかいやつ、あの中にはこう書いていますが、こっちの郵政六法にはないのです。郵政六法にあるのは「逓信大臣」になっているのです。「逓信大臣」の承認ということになっているのです。これは第三章の三、加入電信、第五十五条の八です。これには「逓信大臣」の承認を要するということになっておる。しかし、そういうようなのは初めから読みかえがあるからいいじゃないかといって投げておかないで、こういうようなものに対しては――その前には「逓信省令」というのがあるのです。いまはもう郵政省なんですが、「逓信省令」というのもそのまま残しておく。「逓信大臣」というのも残しておく。
 いま理由を聞いてわかりました。わかったって、これはもうやはり古典ではありませんか。そういうようなものをちゃんと整備しておくのがあなたたちの任務だと思うのです。まして、これを直すところの根本的な法律になっているそれには「郵政省の省名が逓信省に改められるまでの間、この法律による」、読みかえをするようになっているわけです。ですから、こういうようなのがそのままになっておる。これはすでに現行ではないでしょう。もし現行だとすれば、「郵政省の省名が逓信省に改められるまで」というのは、いつ改められるかということになったら、これはもう非現行もはなはだしい。これは実態論としては成り立たない。あなたがおっしゃるように形式的にそうなっていて、ほかの法律で読みかえることになっているわけでありますから、そのほかの法律を引っぱり出してみればそのしりについているというのでしょう。これがいわゆる官僚のずるいところなんですよ。こういうようなのが何かわからないうちに変えられるということがある。いみじくも変えられないほうでわかったからよかったようなものです。これは変えられて、あとから困るというのが実体なんでして、そのためにも省令が多い。こういうような法律の一つの仕組みなんであります。おそらく天網恢恢疎にして漏らさずというか、こういうものを残して置いてくれたからこういうのがわかったわけです。しかし、これでは大臣、あんまり古典もはなはだしいではありませんか。この点だけでも正式の法律にしておいてくださいよ。これでないと、ほんとうに困るのであります。読みかえできるから、これでいいのだというのは官僚の考えなんです。確かにそうでしょう。その読みかえのできる、原本になる法律は、いまのようなまくらことばがあるのですから、それもまたおかしくなってくる。しかしながら、その法律は法律として、これは読みかえるのだからいいのだというようなお考えです。これはどうもあまり専門すぎて、まあ漏れているのです。だからこういうのは大臣、かえたほうがいいです。ていさいが悪いですよ。同じ法律の中で、ほんの二条違えばこうなるのです。片や電話のほうを見ると、みんなこれ許可認可。この場合には「郵政大臣」と、ちゃんとあなたの称号が奉られている。今度は加入電信のほうへちょっと下がってくると、「逓信大臣」の承認ということになっている。「逓信省令」ということばがまた出てきている。過去の亡霊ですよ、これは。そういうのでもいいのだということになったら、やはり古典的なのだから、実用にするために――あなたかさっきいろいろなことをおっしゃいましたけれども、逆にもうこっちのほうこそ古典的だということになってしまいます。やはり、こういうようなのは直しておくべきです。
#86
○井出国務大臣 はしなくも法文上の瑕疵を御指摘いただいたのでありますが、これは法律の形式論理からいえば、附則で訂正されておるから読みかえてもいいわけでありますけれども、しかし、この目ざわりな文言を残して、何と十三年そのままにしておいたというのは、私も少しどうかと思うのであります。実はいま私、参議院の逓信委員会で日本放送協会の予算を御承認をいただいたわけであります。そのとき、たまたま電波法を少しひもといたわけであります。そういたしますと、電波法に三カ所「逓信大臣」の文字が出てまいりました。これを申し上げると、またこれはやぶへびではありますけれども、こういうことはやはり総ざらいをしなければならぬものでございまして、これは、役人は法の番人だといわれておる。それにしてはどうも少し怠慢が過ぎると私も思うのでございまして、これは御趣旨に沿うて、しかるべき機会に急速に改めたい、こう思うのであります。
#87
○島本委員 じゃ、終わります。
#88
○金子委員長 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後六時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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