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1970/05/07 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 農林水産委員会 第23号
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1970/05/07 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 農林水産委員会 第23号

#1
第065回国会 農林水産委員会 第23号
昭和四十六年五月七日(金曜日)
    午前十時四十三分開議
 出席委員
   委員長 草野一郎平君
   理事 安倍晋太郎君 理事 小沢 辰男君
  理事 丹羽 兵助君 理事 三ツ林弥太郎君
   理事 千葉 七郎君 理事 斎藤  実君
   理事 小平  忠君
      鹿野 彦吉君    熊谷 義雄君
      小山 長規君    齋藤 邦吉君
      瀬戸山三男君    中垣 國男君
      別川悠紀夫君    松野 幸泰君
      森下 元晴君    山崎平八郎君
      角屋堅次郎君    田中 恒利君
      芳賀  貢君    長谷部七郎君
      瀬野栄次郎君    鶴岡  洋君
      合沢  栄君
 出席国務大臣
        農 林 大 臣 倉石 忠雄君
 出席政府委員
        農林政務次官  渡辺美智雄君
        農林省農林経済
        局長      小暮 光美君
        農林省農政局長 中野 和仁君
        労働省職業安定
        局審議官    中原  晁君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局主
        計官      相原 三郎君
        厚生大臣官房企
        画室長     柳瀬 孝吉君
        通商産業省企業
        局参事官    増田  実君
        農林水産委員会
        調査室長   松任谷健太郎君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農
 林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の
 額の改定に関する法律等の一部を改正する法律
 案(内閣提出第六五号)
 農業災害補償法及び農業共済基金法の一部を改
 正する法律案(内閣提出第八八号)
 農村地域工業導入促進法案(内閣提出第七七号)
     ――――◇―――――
#2
○草野委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案、農業災害補償法及び農業共済基金法の一部を改正する法律案及び農村地域工業導入促進法案の各案を議題とし、順次趣旨説明を聴取いたします。倉石農林大臣。
#3
○倉石国務大臣 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 農林漁業団体職員共済組合による給付の内容につきましては、既裁定年金の増額改定等逐年改善措置を講じているところでありますが、昭和四十六年度におきましても、国家公務員共済組合等他の共済組合制度に準じて、その給付の内容をさらに改善することといたした次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容を御説明申し上げます。
 第一は、昭和四十年九月以前の組合員期間を含む既裁定年金の年金額を、国家公務員給与の引き上げ及び物価の上昇を勘案して、引き上げることとしております。
 第二は、掛け金及び給付額の算定の基礎となる標準給与の月額の上限を、国家公務員共済組合の例に準じて引き上げることとしております。
 第三は、退職年金、障害年金及び遺族年金の最低保障額につきまして、国家公務員共済組合における年金の額の最低保障額の引き上げに準じて引き上げるとともに、通算退職年金の額のうちの定額部分につきましても、引き上げを行なうこととしております。
 このほか、遺族給付を受けることができる遺族の範囲の緩和及び明治四十四年四月一日以前に生まれた者の通算退職年金の受給要件の緩和を行なうこととしております。
 以上がこの法律案の提案の理由と主要な内容であります。
 何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。
 次に、農業災害補償法及び農業共済基金法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を御説明申し上げます。
 現行農業災害補償制度につきましては、制度創設以来すでに二十有余年を経過しておりますが、その間に、この制度が災害対策として農業経営の安定のため多大の寄与をしてまいったことは御承知のとおりであります。
 しかしながら、最近におきましては、農業生産が、国民経済の高度成長に伴う食料需要の変化に必ずしも十分即応できない面が出てきており、これに対処して、総合農政の観点から各般の施策を展開しているところでありますが、農業災害補償制度につきましても、これらの施策に寄与するよう改善をはかることが緊要となっております。
 また、近年、農業生産基盤の整備、農業技術の進歩等によりまして農業経営は著しく変化するとともに、災害による被害の発生態様もこれに対応して変化してきている等農業災害補償制度の基盤となっている農業及び農村社会の実情は大きく変貌してまいっておりまして、これらに対処した制度の改善が各方面から強く要請されているのであります。
 政府におきましては、これらの事情にかんがみまして、農業及び農業共済に関する学識経験者の意見をも徴して慎重に検討してまいりましたが、その結果、需要に即応した農業生産の推進に資すること、補償内容の合理化をはかること、共済事業の運営基盤の整備強化をはかることを旨として、農業災害補償制度の改正を行なうこととし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、法律案の主な内容について御説明申し上げます。
 まず第一は、需要に即応した農業生産の推進に資するための措置であります。
 その一は、農作物共済の合理化でございまして、現在の農作物共済の共済掛け金に対する国庫負担は、高被害地域ほど高率となっておりますが、必ずしも生産適地とはいいがたい高被害地域に対し他の地域と比較して著しく高率の国庫負担をすることは適当ではないと考えられますので、その是正をすることといたしております。また、最近における米の需給事情にかんがみまして、新規開田地等において耕作される水稲につきましては、原則として、当分の間、引き受け除外措置を講ずることといたしております。
 その二は、蚕繭共済の充実でございまして、最近における養蚕経営の変化、養蚕技術の進歩、被害の発生態様の変化等に対応して、掛け金負担の適正化、共済金の早期支払い、補償の充実等をはかるため、共済目的の種類の合理化、共済事故の拡大、補償限度の引き上げ、料率改訂期間の短縮等の措置を講ずることといたしております。
 その三は、家畜共済の改善でございまして、畜産振興の重要性、最近における多頭飼養化の進展等にかんがみ、農家負担の軽減による加入の促進によって一そう畜産経営の安定に資するため、牛及び馬にかかる共済掛け金の国庫負担を大幅に引き上げるとともに、種豚についても、新たに共済掛け金の国庫負担をすることといたしております。
 第二は、農作物共済における農家単位引き受け方式の選択的導入であります。
 現行の農作物共済は、耕地ごとに三割以上の被害があった場合に共済金を支払う一筆単位引き受け方式となっておりますが、最近における農業経営や被害の発生態様の変化等に対応して補償の合理化をはかるため、一筆単位引き受け方式にかえて、農家ごとに二割以上の被害があった場合に共済金を支払う農家単位引き受け方式を採用することができる道を開くことといたしております。
 なお、この農家単位引き受け方式の円滑な実施に資するため、当分の間、この方式を実施する組合等に対し、国庫より一定額の補助金を交付することができることといたしております。
 第三は、農業共済団体の組織の整備であります。
 現行の農業共済組合の区域は、原則として一市町村の区域によることとされておりますが、最近における人件費の上昇等による事業運営費の増大傾向、交通手段の発達等にかんがみ、今回、この原則を改め、農業共済組合の区域の広域化によりその事業運営基盤の強化をはかることとするとともに、これとの関連において農業共済組合の総代会の権限の拡大、農業共済組合連合会の組合員についての一組合員一票制の特例の導入等農業共済団体にかかる組織関係規定の整備を行なうことといたしております。
 第四は、農業共済基金の業務範囲の拡充であります。
 現行の農業共済基金の業務は、農業共済組合連合会に対する資金の貸付け等に限定されておりますが、共済金支払いの円滑化に資するため、農業共済基金の業務に組合等に対する資金の貸し付け等の業務を追加することといたしております。
 なお、以上のほか、無事故農家対策の強化、家畜共済にかかる診療給付の適正化に資するための措置等所要の改善整備を行なうことといたしております。
 以上がこの法律案を提出する理由及びおもな内容であります。何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決賜わりますようお願い申し上げます。
 次に農村地域工業導入促進法案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 最近におけるわが国経済の推移を見ますと、農業にあっては、米の生産過剰等農産物の需給が問題となっている中にあって、中高年令層を多数かかえた就業構造の改善をはじめ農業構造の改善をはかるとともに、農家所得の確保をはかることが重要な課題となっております。他方、工業にあっては、大都市周辺における過密等による生産効率の低下と労働力確保難に対処し、新たな地域における立地基盤の確保が強く要請されております。さらに、職種間、地域間の労働力需給の不均衡を是正することも大きな課題であります。
 これらの農業、工業及び雇用をめぐる諸情勢に適切に対処するためには、総合農政を強力に推進するとともに、産業基盤の育成対策、過密過疎対策、雇用対策等を積極的に講ずる必要がありますが、特に、農村地域への工業の導入を積極的かつ計画的に促進するとともに農業従事者が円滑にその導入された工業に就業することを促進し、並びにこれらの措置と相まって農業構造の改善を促進する措置を一体的に講ずることとし、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容について御説明申し上げます。
 第一は、農村地域への工業の導入、その工業への農業従事者の就業及び工業の導入と相まって促進すべき農業構造の改善を一体的に促進するための計画制度の創設であります。
 すなわち、国は農村地域工業導入基本方針を定めて農村地域への工業の導入に関する指針を示すこととし、これを受けて都道府県知事は、地域の実情に応じた農村地域工業導入基本計画を策定することとしております。さらに、この基本計画に即して都道府県及び市町村は、工業導入地区の設定、導入すべき工業の業種、工場用地と農用地との利用の調整、労働力の需給の調整及び農業従事者の就業の円滑化、農業構造の改善並びに公害防止に関する事項等を内容とする農村地域工業導入実施計画を樹立することとしております。
 なお、これらの計画の樹立にあたっては、既存の農業振興地域整備計画、都市計画、工業開発に関する諸計画等と十分調整をはかることとしております。
 また、これらの計画の対象地域につきましては、農業振興地域及びその予定地域を中心とし、これ以外の振興山村及び過疎地域をも含めることとしております。
 第二は、農村地域工業導入実施計画で定める農村地域への工業の導入を促進するための金融及び税制上の所要の措置等についてであります。
 まず、工業の導入に伴う離農者等に対しましては、農地を工場用地に提供したことによって生じた譲渡所得についての所得税の軽減をはかるほか、その転職を円滑化するための職業紹介の充実、職業訓練の実施等につとめることとしております。また、立地企業に対しましては、事業用資産の買いかえの場合の課税の特例措置及び減価償却の特例措置を講ずるほか、立地企業に対し地方税の減免を行なった地方公共団体に対する地方交付税による補てん措置を講ずることとし、さらに、工業用施設の整備に必要な資金の確保の措置の一環として、立地企業及び工場用地を造成する非営利法人に対し、農林中央金庫からの融資の道を開くこととしております。
 このほか、農村地域への工業の導入を促進するための所要の関連措置を講ずる旨の規定を設けております。
 以上がこの法律案の提案の理由及びその主要な内容であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに可決いただきますようお願い申し上げます。
#4
○草野委員長 以上で各案の趣旨説明は終わりました。
 次に、各案の補足説明を順次聴取いたします。中野農政局長。
#5
○中野政府委員 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由を補足して御説明申し上げます。
 本法律案を提出いたしました理由につきましては、すでに提案理由説明において申し述べましたので、以下その内容について御説明申し上げます。
 まず、第一条は、既裁定年金のうち昭和四十年九月以前の組合員期間を含むものにつきまして、昭和四十五年度における改定の例に準じてその年金の額を改定しようとするものでありまして、組合員期間の各月における標準給与の月額に、昭和四十六年一月分から九月分までの年金につきましては別表第三にありますように一・九九二から一・〇三七までの率を、昭和四十六年十月分以後の年金につきましては別表第四にありますように二・一五九から一・一二四までの率を乗じて、その年金の額を引き上げることとしております。
 次に、第二条は、農林漁業団体職員共済組合法の改正でありまして、まず第二十条の改正規定は、標準給与の月額について設けられている上限を現行の十五万円から十八万五千円に引き上げようとするものでありまして、これに伴い、現行の第三十四級までの標準給与表を第三十七級までに拡大することとしております。
 次に、第二十四条の改正規定は、遺族給付を受けることができる遺族の範囲を緩和しようとするものでありまして、組合員の配偶者は、組合員の死亡当時主としてその収入によって生計を維持していたかいなかを問わず、遺族年金等の受給権が発生するものとするものであります。
 第三に、第三十六条以降の改正規定は、年金の最低保障額等の引き上げでありまして、退職年金は十三万五千六百円から十五万円に、障害年金の一級は十六万五千八百円から十八万三千六百円に、二級は十三万五千六百円から十五万円に、三級は九万六千円から十万五千六百円に、また遺族年金は十万五千六百円から十一万五千二百円にそれぞれ引き上げるとともに、通算退職年金につきましても、その算定の基礎となる定額部分を九万六千円から十一万四百円に引き上げることとしております。
 これらの引き上げの措置は、附則第七項におきまして、昭和三十九年十月以後に給付事由が発生したいわゆる新法の既裁定年金につきましても、昭和四十六年十一月分以後適用することとしております。
 第三条は、以上述べてまいりました年金の最低保障額の引き上げ等の措置を昭和三十九年九月以前の組合員期間等を有するいわゆる更新組合員についても適用するための規定の整備であります。
 第四条は、通算退職年金の受給要件の緩和を行なうものでありまして、明治四十四年四月一日以前に生まれた老齢者につきまして、通産対象期間を合算して十年以上である場合には、新たに、昭和四十六年十一月分から通算退職年金を支給することとしております。
 なお、この法律の施行期日につきましては、最低保障額等の引き上げ及び通算退職年金の受給要件の緩和措置は昭和四十六年十一月一日、その他は昭和四十六年十月一日としております。
 以上をもちまして、この法律案の提案理由の補足説明といたします。
#6
○草野委員長 小暮農林経済局長。
#7
○小暮政府委員 農業災害補償法及び農業共済基金法の一部を改正する法律案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。
 まず第一に、需要に即応した農業生産の推進に資するための措置について御説明申し上げます。
 その一は、農作物共済の合理化でございます。
 現行の農作物共済の共済掛け金の国庫負担は、最低五〇%から出発して、共済掛け金率が高くなるほどこれが高くなる超過累進方式になっております。しかしながら、このため、必ずしも生産適地とはいいがたい高被害地域に対し、他の地域と比較して著しく高率の国庫負担をする結果となっておりますので、最近における農業事情を考慮して、その是正をはかることとした次第であります。
 すなわち、その共済掛け金率が全国平均の共済掛け金率にその標準偏差を加えたものをこえる地域につきましては、そのこえる部分の共済掛け金率に対応する共済掛け金に対する国庫負担率を、全国平均の共済掛け金率にその標準偏差を加えたものに適用される国庫負担率と同率とすることを旨とするよう改めることといたしました。この結果、たとえば、水稲の場合では、共済掛け金率が七%をこえる部分の国庫負担率は百分の七十となり、国庫負担率の累進の程度は、現行のそれと比較してゆるやかなものとなるのであります。
 次に、米につきましては、最近、生産が需要を大幅に上回る状態となっており、需給調整の推進が急務となっておりますが、農業災害補償制度につきましても、新規開田の抑制に資するため、当分の間、この改正法案の施行後にその造成が完了した耕地等において耕作される水稲の引き受け除外措置を講ずることといたしております。なお、これらの耕地において耕作される水稲であっても、一定の事由があるときには、例外的に引き受けることができることといたしております。
 その二は、蚕繭共済の充実でございます。
 まず、最近における養蚕経営、被害の発生態様の変化等にかんがみまして、掛け金負担の適正化及び共済金の早期支払いに資するため、共済目的の種類を、現行の春蚕繭及び夏秋蚕繭の二種類から春蚕繭、初秋蚕繭及び晩秋蚕繭の三種類にすることとし、また、これらの変化をより一そう早期に料率に反映させるため、従来五年ごとに行なっていた共済掛け金率の改訂を三年ごとに行なうことといたしております。
 次に、現在の蚕繭共済の最高の補てん割合は、繭の価格の五〇%となっておりますが、他の農業共済事業との均衡を考慮して、これを繭の価格の六〇%まで引き上げて、補償の充実をはかることといたしております。
 また、そのほか、蚕繭共済につきましては、最近における蚕の飼養形態の変化等に即応するため、蚕児の共済事故に火災及び獣害を加える等の改善を行なうことといたしております。
 その三は、家畜共済の掛け金国庫負担の強化でございます。
 現行の家畜共済の共済掛け金国庫負担は、農家ごとに全頭一括して加入する包括共済につきましては、牛及び馬は、最低三分の一とし、特に、乳牛の雌に関しては、多頭飼養の促進の観点から、飼養頭数規模が三頭以上五頭以下の者は五分の二、六頭以上二十九頭以下の者は二分の一とし、肉用牛に関しては、肉資源の確保の観点から、当分の間一律五分の二としてそれぞれ優遇措置を講じております。また、一頭ごとに加入する個別共済につきましても、牛及び馬に関し、死亡及び廃用に対応する共済掛け金の二分の一を国庫が負担しておりますが、種豚については、包括共済、個別共済ともに、共済掛け金の国庫負担はいたしておりません。
 以上述べました現行の共済掛け金の国庫負担方式は、昭和四十一年における制度改正により定められたものでありますが、畜産振興の重要性、その後における多頭飼養化の一層の進展等にかんがみ、今回、さらに、国庫負担を引き上げて、農家負担の軽減による加入の促進をはかり、畜産経営の安定に寄与することとした次第であります。
 すなわち、包括共済にかかる共済掛け金の国庫負担につきましては、牛及び馬は最低五分の二に引き上げ、特に、飼養頭数規模が、乳牛の雌に関しては三頭以上四十九頭以下の者、肉用牛に関しては三十九頭以下の者に対しては二分の一と優遇することとしております。また、個別共済につきましても、牛及び馬は、死亡及び廃用部分だけでなく、疾病及び傷害部分も含めた共済掛け金の五分の二を国庫負担するよう改善することとし、さらに、種豚については、新たに、包括共済、個別共済ともに、三分の一の国庫負担をすることといたしております。
 第二に、農作物共済における農家単位引き受け方式の選択的導入について御説明申し上げます。
 現行の方式は、一筆単位引き受け方式でありますが、災害を受けた農家の所得の合理的補てんという観点から、農家単位引き受け方式の採用の道を開くこととした次第であります。すなわち、現行の一筆単位引き受け方式においては、各耕地ごとに三割以上の減収があれば共済金を支払うこととなっておりますが、改正法案の農家単位引き受け方式では、被害のあった耕地ごとの減収量を農家ごとにまとめてみて、その減収量の合計がその農家全体の基準収穫量の二割をこえることとなった場合に共済金を支払うことといたしております。損失の補てんの内容につきましては、現行の一筆単位引受け方式では、全損の場合の共済金は期待し得る収入の六三%が上限となっておりますが、農家単位引き受け方式の場合には、これを七二%まで引き上げることといたしております。
 この農家単位引き受け方式につきましては、全部の組合等がこの方式に移行することは困難であると思われますので、その採用は、組合等の自主性にゆだねることといたしております。また、この方式の対象となる共済目的の種類も、政令で指定することとしておりますが、一農家当たりの耕作筆数、損害評価体制等を考慮し、当面は水稲に限ることとする予定であります。
 なお、この農家単位引き受け方式につきましては、できるだけ多くの組合等がこの方式を採用するとともに、この方式による共済事業が円滑に実施できるよう、当分の間、この方式を実施する組合等に対し国庫より一定額の補助金を交付することができることといたしております。
 第三に、農業共済団体の組織の整備について御説明申し上げます。
 その一は、農業共済組合の区域の広域化であります。現行の農業共済組合の区域は、原則として一つの市町村の区域によることとされておりますが、最近における労働不足及びこれに伴う人件費の上昇等により農業共済組合の事業運営費の増大傾向には顕著なものがありますので、近年における交通手段の発達、事務機械の普及等を考慮しつつ、農業共済組合の区域を原則として一または二以上の市町村の区域によることに改めてその広域化をはかることといたしました。これにより、事業運営基盤が強化され、共済事業が円滑に実施できることとなるものと期待いたしております。
 その二は、農業共済組合の総代会の権限の拡大であります。農業共済組合がその区域を広域化して大型化しますと、総会の開催ないし運営が困難となる場合も考えられますので、組合活動の円滑化をはかるため、総代会の権限を拡大し、総代の選挙及び解散の議決の場合を除いてすべて総会にかわることができるようにいたしております。
 その三は、農業共済組合連合会の組合員について一組合員一票制の特例を設けることであります。農業共済組合がその区域を広域化しますと、連合会の組合員である組合等の規模に相当の格差が生じ、従来の一組合員一票制では実質的平等が確保されがたいことも考えられますので、連合会の組合員たる組合等に対し、その組合員等の数に基づいて二個以上の議決権及び選挙権を与えることができるようにいたしております。
 また、このほか、事務執行体制の整備強化をはかるため、農業共済団体の参事にかかわる規定を新設してその選任方法、職務権限等を明確にするとともに、農業共済団体の役員及び総代の選挙の円滑な実施をはかるため、これらの選挙において無投票当選制を導入することができることといたしております。
 第四に、農業共済基金の業務範囲の拡充について御説明申し上げます。
 現行の農業共済基金の業務は、その会員たる農業共済組合連合会が必須共済事業である農作物共済、蚕繭共済及び家畜共済に関して支払う保険金の支払いに不足を生じたときに資金を貸し付け、または当該保険金の支払いに関して連合会が負担する債務の保証を行なうことに限られておりますが、農業共済基金に対する農業共済組合連合会の出資金の大半が組合等の拠出金によっていること、昭和三十八年の制度改正により組合等の手持ち共済責任が拡大したこと、農業共済基金の資金事情が最近好転していること等にかんがみ、今回新たに組合等段階における共済金支払いの円滑化に資するため、組合等に対しても必須共済事業にかかわる共済金の支払いに関して資金の貸し付け及び債務の保証の業務等ができるようにいたしております。なお、この結果、農業共済基金の業務は相当増大することが考えられますので、組合等に対する資金の貸し付け及び債務の保証の業務につきましては、その一部を当該組合等を組合員とする農業共済組合連合会に委託することができるようにいたしております。
 以上のほか、無事故農家対策の強化をはかるため現行の無事戻し制度を無事故調整金制度に改めて財源及び交付内容の充実をはかるとともに、家畜共済について診療給付の適正化をはかるための措置を講ずる等所要の改善整備を行なうことといたしております。
 なお、最後に、この制度改正の実施時期でありますが、改正内容が制度全般にわたりますので、準備期間等も考慮して、昭和四十七年度からといたしております。
 以上をもちまして提案理由の補足説明を終わります。
#8
○草野委員長 中野農政局長。
#9
○中野政府委員 農村地域工業導入促進法案につきまして、提案理由を補足して御説明申し上げます。
 本法律案を提出いたしました理由につきましては、すでに提案理由説明において申し述べましたので、以下その内容につき若干補足させていただきます。
 第一に、この制度の対象となる農村地域の範囲につきましては、第二条に規定しておりまして、農業振興地域及びその予定地域を中心とし、これ以外の振興山村及び過疎地域を含めることとしておりますが、この法律案の趣旨及び他の工業開発に関する地域立法等との調整を考慮して、新産業都市の区域及び工業整備特別地域の一部、首都圏等大都市及びその周辺の地域の一部、人口一定規模以上の都市の区域等を除くこととしております。
 第二に、農村地域への工業の導入に関する計画制度につきましては、第三条から第六条までにおきまして、国が定める基本方針、都道府県が定める基本計画及び都道府県または市町村が定める実施計画の内容、作成手続等につきまして所要の規定を設けております。
 まず、第三条の国の基本方針につきましては、主務大臣が関係行政機関の長と協議いたしまして、農村地域への工業の導入、導入される工業への農業従事者の就業、そしてこれらと一体的に行なう農業構造の改善についてのそれぞれの目標を掲げ、それらの目標を達成するために必要な事業の実施に関する事項を定めることとしております。
 これを受けまして、第四条におきましては、都道府県知事が策定する基本計画について規定しております。すなわち、都道府県知事は、主務大臣とあらかじめ協議して、都道府県の区域または都道府県の地域区分ごとに、導入すべき工業の業種その他工業の導入の目標、導入される工業への農業従事者の就業の目標、工業の導入と相まって促進すべき農業構造の改善に関する目標、工場用地と農用地との利用の調整、工場用地その他の施設の整備、農業従事者の工業への就業の円滑化、農業生産の基盤整備その他の農業構造の改善を促進するための事業、公害の防止等に関する大綱について定めることとしております。なお、基本計画は、国土総合開発計画首都圏等三圏の整備計画、新産業都市の計画、山村、農業振興地域及び過疎地域の振興に関する計画、都市計画等と調和をはかることとしております。
 次に、第五条に規定しております都道府県及び市町村の実施計画は、工業導入地区ごとに定めることとしており、その計画事項は、基本計画と同様の項目について具体的に定めることとしております。この実施計画は、工業導入地区の周辺の農業従事者が導入工業に相当数就業することが見込まれ、かつ、工業の導入と相まってその周辺における農業構造の改善をはかることが必要であると認められるとともに、都道府県の場合にあっては、工業導入地区が農村地域への工業の導入の促進にあたっての拠点となると認められ、市町村の場合にあっては工業を導入することにより当該地域の農地保有の合理化がはかられると見込まれる場合に、それぞれ定めることとしております。なお、各種地域計画との調整は、基本計画と同様でありますが、特に、過疎地域における実施計画は、一定の手続を経て過疎地域振興計画の内容の一部とすることができるものとしております。
 第二は、これらの計画に従い導入された企業、離農者等に対する税制及び金融上の所要の措置に関する規定であります。
 まず、税制上の優遇措置でありますが、第七条におきまして、離農者等が農地を工場用地の用に供するため譲渡した場合の所得税の軽減をはかることとし、第八条及び第九条におきましては、立地企業に対して事業用資産の買いかえの場合の課税の特例及び減価償却の特例を設けることとしておりますが、これらにつきましては、本国会ですでに成立しました租税特別措置法の一部を改正する法律案において所要の改正措置が講じられております。
 また、第十条におきましては、立地企業に対し地方税のうち事業税、不動産取得税または固定資産税の減免を行なった地方公共団体に対しまして、その一部につき地方交付税により補てんを行なう旨を規定しております。
 次に、金融上の措置といたしましては、第十一条及び第十二条におきまして、国等の工業用施設の整備に必要な資金の確保及び地方債の起債に対する適切な配慮を行なう旨を規定するほか、第十三条におきまして、立地企業及び工業用地の造成等を行なう非営利法人に対し、農林中央金庫からの融資の道を開くことを規定しております。
 さらに、第十四条から第十七条におきましては、それぞれ、工業関連施設の整備、農業従事者の円滑な就業をはかるための職業紹介の充実及び職業訓練の実施、農業生産基盤の整備等農業構造改善の促進、農地転用等についての配慮等に関して規定しております。
 なお、第十八条におきましては、主務大臣について規定しております。
 以上をもちまして、農村地域工業導入促進法案についての補足説明を終わります。
#10
○草野委員長 以上で、各案の補足説明を終わりました。
    ―――――――――――――
#11
○草野委員長 引き続き、昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案について質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。田中恒利君。
#12
○田中(恒)委員 私は農林漁業団体職員共済組合法の一部改正に関する法律案につきまして若干の御質問をいたします。
 政務次官にまずお尋ねをいたしますが、本法は三十四年一月一日に施行以来すでに二十一回に及ぶ法改正が行なわれておりますし、特に三十九年、四十一年、四十四年、今回の四十六年度改正等は大幅な改正でありまして、その内容も、次第に公的年金制度の一般的な水準とほぼ内容も類似をしてくる状態にまで改善をしてきたわけでありますけれども、なおこの全体的な日本の年金制度の将来の方向をめぐりまして、その中心になっております厚生年金との関係あるいは各種公的年金制度との統一、調整等の問題でいろいろ問題が残っておりますし、私どものほうではなお給付の改善なりその他内容をめぐって幾つかの問題点を従来から持っているわけでありますが、この際、この農林年金制度についての政府の今後に向かっての改善の方向というか、特に重点的にこの制度を充実していくためにお考えになっておるような点をまず冒頭にお示しをいただきたいと思うわけであります。
#13
○渡辺政府委員 今後の方向という前に、今回の改正の趣旨がおのずからその方向を示すと思いますので、簡単に改正の趣旨についてお答えをいたします。
 御承知のとおり農林年金制度は、農林漁業団体職員の福祉厚生の向上それから農業団体の事業の円滑な運営に資するためにつくられた制度であります。いま御指摘のとおり、数回にわたって逐次改正をしてきたわけでありますが、今回の改正というもりは国家公務員共済組合制度に準じてその給付の改善をはかろうと、こういうものであります。したがいまして、改正のおもな内容というものは、既裁定年金を四十五年度に続いて国家公務員給与の引き上げ及び消費者物価の上昇を勘案してその額を増額するということでありますから、この方向は今後ともやはり重点的にとられていくものであろう、こう思います。年金の給付等の基礎となる標準給与表を改定してその上限額を引き上げるというようなこともやっておるわけであります。なお年金の最低保障額及び通算退職年金の額を引き上げるというようなこともやっておるわけでありまして、これが一回で全部満足をしたというような状態ではありませんから、今後ともこれらのことにつきましてはやはり改正をされる場合において物価、賃金の上昇というようなものと見合ってやはり改正の柱になっていく、こういうように考えていただいて差しつかえないと思います。
#14
○田中(恒)委員 公的年金制度の改善に準じて今後この年金額の引き上げ等も本改正案の方向に基づいてさらに充実をしていくということでありますが、この農林年金制度そのものの特殊性といったようなものを今後どういうふうにこの制度の中に生かしていくのか、これはまだお答えいただけないかもしれませんが、私はやはり農林年金という制度が持つ特殊性というものを具体的にどう生かしていくのか、あるいはこの制度が今日持っておる欠陥を現時点においてどう是正していくのか、こういう問題がまだいまの段階でもあると思うのです。あとで、次官が御用があるそうですが、いろいろ質疑をかわしたいと思うのですけれども、たとえば一応給付額等は法律的には公的年金とほぼ同じ状態になったといわれておるのですが、実態は給与が低いわけでありますからそういう形にはならないわけでありますので、農林漁業団体につとめる職員の給料が安い。これをどういうふうに、行政指導で直る問題じゃありませんけれども、政府として何らかのやはり指導をしなければいけないということもたびたび問題になっておるわけでありますし、そういうものとからんで、あとで問題にいたしますが、年金の財政上の問題等も加わってくるわけでありますので、農林年金制度が持っておる特殊性というものを今後いかに生かしていくかということは今日なお残されておる問題と思うわけであります。こういう点について特に配慮を加えながら今後のこの制度の充実の方向について意を注いでいただきたい、こういうことをまず冒頭に御要望をいたしまして、以下若干具体的な内容の問題をめぐって御質疑をいたしておきたいと思います。
 まず第一点は、既裁定年金額の改定が今回なされたわけでありますが、この年金額の改定は昭和四十四年から四十五年、四十六年と連続三年これは改正をされるわけでありますが、なかなか、私どもしろうとが年金の改定を非常に明確に腹の中におさめにくいような複雑な実は保険数理が出てまいりまして、一体、年金の改定が行なわれるのだが、年金を受ける受給者はどれだけ上がるのかということがいつもぴんとこないのであります。こういう点がもう少し明確に八・四%アップするのなら、自分がいまもらっておる年金額に八・四%上積みするのだというふうにぴんとわかりやすいような年金の改定額が出てこないのか、この点を実はこの年金額の改定ごとにいつも感じるわけでありますが、すでに三年同じような方法で改正がなされてきたのですが、この改正の背景になっておるその方法、あるいはその仕組み、こういう点をいま一度局長のほうでよろしいわけでありますが、簡単に要点だけ、大体こういうものを基準にしてこういう状態になった場合、こういう方法で年金額の改定が行なわれてきたのだ、今度の改定の率は八・四%ということになっておるわけでありますが、この八・四%の積算の基礎はこういうふうな数字に基づいてできておるのだ、この点をまず明らかにしていただきたいと思うのです。
#15
○中野政府委員 ただいまのお尋ねでございますが、御指摘のようにこの計算のしかたは非常に複雑になっておりますけれども、その趣旨といたしますところは消費者物価の上昇、それから公務員給与の上昇というものを計算をいたしまして織り込むということになっておるわけでございます。そういうことでありますけれども、特に今回の改正におきましては、昨年いろいろ御論議がありました公務員給与の引き上げについての積み残し分が二・二五%残っておりますので、その分を四十六年の一月から九月までの間の率として上げまして、それから四十六年十月以降につきましては御指摘のように八・四%上げておるわけでございますが、その内訳は先ほども触れました消費者物価の値上がり分と公務員給与の上昇分というものを足した結果になっておるわけであります。
#16
○田中(恒)委員 いまの物価の上昇と公務員給与の上昇に対応してということでありますが、その根底はやはり恩給ですよ。恩給の改定にあたって昭和四十三年に消費者物価五%以上上がった場合に恩給の改定をしなければいけない、あるいは公務員給与ベースと恩給額との差をなくするためにしなければならない、こういう恩給改定の骨組みというものが出てきた。これに準じて公的年金制度が行なわれてきておるわけですね。私はこの辺にいろいろな問題が出てきておるような感じがいたしますし、特に私がここでお尋ねをしておきたいのは、この公務員給与ベースの土台になっておるものは一体いつのものが今度の改定、あるいはこれまでの三回の改定も同じでありますが、いつのものか。昭和三十四年の公務員給与ベースが土台になって物価上昇と対応してこうなされておると聞いておるわけですが、三十四年で間違いありませんか。
#17
○中野政府委員 御指摘のとおりでございます。
#18
○田中(恒)委員 昭和三十四年の公務員給与ベースを土台にしてずっと四十六年まで十二、三年になるわけですが、もう少し最近の公務員給与ベースに引き上げるというようなことが検討の場合に問題にならないのですかね。何か三十四年というような土台で基礎年次を置いてやっていくというやり方をとらなくても――当時の公務員の給与ベースの内容もいまとは多少違っておると思うのですが、ベースの段階等の問題でも。最近の新しい時点の基準年次というものをとってやればどうなのかという検討はなされていないのですか。私ども常識的にはできるだけ近い年次のものを基礎年次にして取り上げていけばそれでいいじゃないか、何も好んで十二年も十三年も前のものを基礎にする必要はないんじゃないかと思うのですが、そういう点はどうでしょうか。
#19
○中野政府委員 いま御指摘のお考えもあるいはあろうかと思いますが、これは農林年金というものだけ特にそういうことをやるというのはなかなかむずかしいわけでありまして、やはり各種の年金制度を通じましてここ数年とられておる一つのルールというものがございます。それに私どもも従っておるわけでございまして、特に最近のものをとるというようなことで相談をしたことは、ただいまのところございません。
#20
○田中(恒)委員 それで、その他の公的年金との関係もあって、農林年金だけ特別な方法がとりにくいということでありますが、そのとおりだと思うのです。しかし、その他の公的年金との関連の連絡調整、それから制度上の統一をはかるために社会保障制度審議会の答申に基づいて、四十二年ですか、公的年金制度調整連絡会議というものができてきておるわけですね。ところが、この制度の連絡会議というものが、国会でもこの連絡会議の結論待ちだという答弁も、議事録を見ますとあるわけですが、どうもはっきりしないのですね。特にことしの年金額の改定にあたっては、社会保障制度審議会は「年金額の改訂については、物価上昇の趨勢からみてやむを得ない面はあるが、本審議会が毎年繰り返して勧告をしているにもかかわらず、依然として恩給の改訂に追随する方法を踏襲している点はまことに遺憾である。特に本審議会の昭和四十二年六月の勧告に基づいて設置した公的年金制度調整連絡会議が未だ何等の結論を見ることなく今日に及んでいることは怠慢といわざるを得ない。」こういうふうに非常にきびしい答申をしておるわけでありますが、一体公的年金制度調整連絡会議というものは現在どういうふうになっておるのか、どういう人々が構成をし、農林省からどなたが出ておって、いつこの会合が開催をせられて、結論はいつごろに出るのか。これは相当古いわけでありますが、こういう点は主管は農林省ではないかもしれませんけれども、農林省のほうからどなたかおいでになって、農林年金の立場でいろいろ問題点を究明せられておると思うので、この連絡会議の現在までの経過、今日の時点の状況を報告していただきたいと思うのです。
#21
○中野政府委員 公的年金の調整連絡会議の構成でございますが、議長は総理府のほうでやっておられまして、委員に総理府、大蔵省その他年金に関係のある各省が入っております。メンバーとしては、私が委員になっておりまして、幹事はそれぞれ担当の課長がなっておるわけでございます。
 最近の状況でございますが、四十三年の七月に幹事会を開催しましたあと、小委員会でずっと検討が続けられておりまして、四十五年の三月まで小委員会の開催回数は十回にも及んでおるわけでございます。それから四十六年の一月になりまして、連絡会議で各種公的年金の給付額の調整についてどうするかという一応の結論めいたものを出したわけでございます。その中身いろいろあるわけでございますが、結論的に申し上げますと、公的年金といいましてもやはりそれぞれのおい立ちが違っておりますので、全部一括して一本のものでなかなかやりにくいというようなことになってまいりましたので、今後はひとつ公的年金の中でもグループ分けをしまして、そのグループ分けをした中でいろいろ検討をこれから続けたほうがいいんじゃないかという結論になったわけでございます。
 そのグループ分けと申しますのは、国共済と地方公務員の共済と公共企業体の共済が一つのグループ、それから農林と私学が一つのグループ、それから厚生年金と国民年金というふうに分けて、それぞれに応じましてこまかく詰めていったほうがいいんじゃないかということにいまなっておる段階でございます。
#22
○田中(恒)委員 どうもこの連絡会議というものが、現在休眠状態になっておるんじゃないかと思うんですよ。会合は何回かやっておられておるようでありますけれども、実質的には、これは内容的なものは議論はせられたかもしれませんが、実際はこれが何か結論を出していくというような状態になっていないんじゃないかということも聞いておるわけでありますが、いままでいろいろ農林年金の問題をめぐって、あるいはいま政務次官に質問したわけでありますけれども、将来の農林年金の内容の改善をめぐって一番大きくひっかかってくるのは、他の公的年金との関係、あるいはいまの改定額の基準年次のとり方にいたしましても、統一的なものをとっておるわけでありますが、しかし内容的には非常に特殊なものをどうさばいていくかということがあるので、この辺の整理がやっぱりなされないと、なかなか今後この年金制度の大幅な改善の方向というのは出にくいと思うのです。この会議、局長さん委員に出ておられるそうでありますが、何かまとめができるような見込みありますか。このまま何かわからぬような形になっていくのですか、それともいつごろまでには何か結論を出していく、グループ別の結論なり全体的なまとめなり、そういうものはいつごろまで出てくるというような見込みで会議を進められておるのですか。
#23
○中野政府委員 私の聞いておるところによりますと、まだいつまでに出すという期限を切っておるということではございませんけれども、ただ、いまおっしゃいましたように、うやむやにしてしまうというつもりでももちろんないわけでございまして、ただいま申しましたグループ分けをしました上で、それぞれもっと深めて検討を続けるということでございます。
#24
○田中(恒)委員 ひとつここのところで、全体的な社会保険制度の統一的な方向づけが出てくる場でありますから、農林年金の特殊性を十分に反映しながら、いろいろ問題になっておる点について、また全体的にまとめていかなければいけないところもあろうと思いますので、これは農林省だけではいけぬ問題でありますけれども、やはりこういうものをつくってここで何かまとめよということでありますから、そういうものをつくってやっておりますということだけではなくて、まとめられるものはひとつ早急にまとめていっていただきたいと思うわけであります。
 次に、若干こまかいことの御質問をいたしますが、公的年金制度別の一人当たりの平均報酬月額幾らか、あるいは公的年金制度別の掛け金率は幾らかになっておるか、この点をちょっとお示しいただきたいと思うのです。
#25
○中野政府委員 まず平均の給与月額でございますが、昭和四十四年度について申し上げますと、農林年金におきましては三万八千八十九円でございます。それから国家公務員につきましては五万五千四十一円、それから地方公務員につきましては五万七千九十二円、私学共済につきましては四万五千六十四円、厚生年金につきましては四万七千五百二十六円というのが最近におきます給与月額の平均でございます。
 それから掛け金率につきましては、農林年金におきまして、これは御承知のように組合員、事業主とも千分の四十八、私学共済におきましては千分の三十八、これは組合員、事業主ともそれぞれでございます。それから国共済につきましては組合員が千分の四十四、事業主が千分の六十一、それから地方公務員につきましては組合員が千分の四十六、事業主が千分の六十二ということになっております。
#26
○田中(恒)委員 農林漁業団体の職員の給与の月額は最近比較的給与ベースのアップが行なわれておるわけでありますけれども、いま御指摘になりましたように、国家公務員、地方公務員、私立学校の方々あるいは厚生年金の該当者等に比べまして、これは三〇%なり四〇%低い状態である。一方掛け金は、いまもお話のありましたように事業主、組合員それぞれ千分の四十八というのでありますから、厚生年金を含めた年金制度の中で最も高い掛け金率になっておるわけでありますが、この掛け金率が非常に高い。ほかの公的年金に比べて農林年金は非常に高いという理由は一体どこにあるのか、この線はどうでしょうか。
  〔委員長退席、三ツ林委員長代理着席〕
#27
○中野政府委員 農林年金の掛け金が高いという御指摘でございます。これはしばしばあるわけでございますが、主としてその理由としますところは整理資源率が高いというふうにわれわれ考えております。
#28
○田中(恒)委員 この整理資源率がいろいろ問題になるわけでありますが、昭和四十三年度末で千分の五・九八、金額で二百一億円の不足財源がある、こういうふうにいわれておるわけでありますが、これは間違いないか、この不足財源についてはどういうふうな処理の方針を持っておられるのか、この点をこの機会にお尋ねをしておきたいと思うのです。
#29
○中野政府委員 ただいまの五。九というのは四十三年、四十四年以来の制度改正によります合計の数字だと思いますが、その額が二百一億になるかどうか、ちょっと私いま計算の根拠を持っておりませんので、よくわからないのでございますが、一昨年、昨年の国会におきましても、この制度改正に伴うものにつきましては、これによって掛け金にすぐにはね返らせる必要はないということで現行掛け金を上げないということで考えておるわけであります。
#30
○田中(恒)委員 整理資源率が農林年金に非常に多いということは、厚生年金からの期間の通算の債務の問題や法改正に伴ういろいろな債務資源の問題、組合員のベースアップ、組合員の変動、こういういろいろな事項が重なって、農林年金の場合、最近特に年金額の改定に伴って整理資源率がだんだん大きくなって、不足財源が大きくなるんじゃないかという心配をしておるわけでありますが、今度重ねて年金額の改定が行なわれますし、最低保障額の引き上げが行なわれる、こういうことになりますと、一番心配していくのは年金の財政というものがだんだんやはりやりにくくなっていくのじゃないかということであります。それと関連をいたしまして、いま問題にいたしました一番高い掛け金がまた上がっていくのではないか、こういう心配が今度の法改定をめぐって私ども一番心配しておるわけでありますが、この点につきましては、どういうふうにお考えになっておるかお聞きをしておきたいと思うわけであります。
#31
○中野政府委員 御指摘のように制度の改正によります財源の必要になることあるいは最近ずっとベースアップが行なわれておりますので、そういうものについての財源の計算がどうなるかということが、いろいろ問題が出ております。そこで、これはたてまえとしまして、五年に一度あるいは六年に一度再計算をいまやっております。まだその結論が年金当局にも出ていないようでございまして、近く出ると思いますけれども、それが出ました際に、どの程度どうなるのかということがわかりました上で、ただ、また一方では掛け金が高いという問題もございますので、その点を頭におきましてどう対処するかということを検討をいたしたいと思っております。
#32
○田中(恒)委員 昨年の本法の改正の国会の質疑では、掛け金についてはここ当分上げないのだという御答弁がありまして、ここ当分とは一体どの程度だということについては、大体五年間程度はかまわないのではなかろうか、こういう御答弁があったわけでありますが、今度の改定では、年金のほうでいろいろ検討しておるので、その検討待ちということでありますが、ちょっと掛け金が上がるかもしれないという心配も持つわけでありますが、農林省は指導官庁として、最終的にこの問題について判断をしていくところでありますが、いまの農林年金の掛け金の状態からして、それこそ他の公的年金との均衡からして、しかも御承知のように農林漁業団体につとめておる人は、健康保険も失業保険もみな加わっておるわけでありますから、単に共済組合費だけではなく、社会保険料というものが大きいわけですね。そういうものが加わると、ほかと比べて相当負担率が大きいわけであります。給与は御承知のように非常に安いということでありますが、この際掛け金を、この改定の問題によって上げざるを得ないというような事態が起きるということは、これはたいへんな問題になると思うわけであります。この点については、農林省も単に年金のほうの検討待ちだということではなくて、農林省としてはこれについてはこういう方針でありますということをひとつ明確にしていただきたいと思うのですが、どうですか。
#33
○中野政府委員 先ほど申し上げましたように、ただいま年金当局で再計算をやっております。その結果を見ませんと、直ちにいま農林省としてどんな計算が出ようと絶対に上げないのだということもまた言いかねますけれども、また逆にしばしば御指摘のありますように、現在でも高いという事情もございますので、その辺をどう持っていくかということは、数字の問題でございますので、やはり数字が出ました上でどういうふうに持っていくかということは検討をすべきではないかと私は考えております。
#34
○田中(恒)委員 農林年金のほうでは、財政問題研究会でもってこの問題の検討をいたしておるのですね。この財政問題研究会の検討の過程では掛金を上げなければやっていけないのではないか、一こういう方向です。これは農林省御承知だと思うのですよ。もう具体的に千分の十五程度はやらないとどうもしようがない、こういう案すら出ているわけですよ。農林年金の事業計画を見ましても、今度新しい掛け金率を決定するんだというようなこともすでに出ておるわけであります。こういうことについて農林当局として、特に掛け金問題についての方針をはっきりして、何かいまの局長の御答弁ですと、これはそういう方向が出てくれば何とかしなければいけぬというようなものがあると思うのですが、昨年は五年間ぐらいはだいじょうぶだ、こういうふうに言っておられたわけです。ところが、ことしになるとまた変わってくるのですね。去年とことしと引き続いて同じ法律の審議をしているわけですけれども、それではちょっと私ども納得しかねるわけです。去年は当分上げる必要はない、上げさせないと言っておられるのですけれども、これはどうですか。この辺まだ何も検討していないですか。
#35
○中野政府委員 私も昨年の議事録を読みまして、確かにおっしゃいましたように、現在の見当では五年ぐらい上げなくてもいいのではないかという答弁があったようでございます。しかし、それは再計算をきちっとやりました上で、そういう確信があったということではありません。
 それからもう一つは、最近非常にベースアップが大きいわけでございます。それを財源的にどういうふうに見ていくかという問題も新しく出てきておるようなこともあるというふうに聞いております。そこで、計算上は何%になるのかという見当をつけました上で、これはたびたび申し上げておりますように、掛け金率は私たちとしましてなるべく上げたくないわけでございますけれども、その数字が出てみませんと、いまここで私が絶対上げないのだということまでなかなか言いかねるという段階であるわけでございます。
#36
○田中(恒)委員 しかし、この研究会は昨年の四月にできておるのでありまして、全部洗ってみるという動きはあったわけでありますから、全然内容を知らなくて言われたことではなかろうと思うのですが、予想以上に年金の財政はなかなかきびしくなっておることは事実であります。だから、この問題に対しては政府として何らかの対応策をお考えになってしかるべきだと思うのですよ。特に整理資源等のごとく、予期せざるような事態の中からだんだんふくらんできている。こういうことから、掛け金率を上げられるということをよく聞くわけでありますけれども、年金額を受給する者は卒業生である、いま働いておるのは在校生である、在校生が直接卒業生を負担しなければいけぬということになって、年金の運営そのものにも必ずしもおもしろくない状態が出てくると思います。こういう点は年金制度でありますから、組合員の相互扶助ということがたてまえになっておるわけでありますけれども、日本の社会保障というものは全般的に立ちおくれておるわけでありますし、内容は老後の生活保障、老後の年金制度というのが中心になるわけでありますから、この際国庫が相当これらの制度について、特にいま特徴的に出てきております農林年金の財政事情から出てくる問題等につきましては、何らかの負担を国が社会保障の見地といったような要素を多分に入れて考えていかなければいけないんじゃないか、私はこういうふうに思うわけであります。
 そういう観点に立ちまして、農林省がことしの予算で、給付費に対する国庫補助率、これはこの委員会でもう何回か決議もなされておりますし、農林省当局も一応たてまえとしては百分の十六から二十への引き上げを予算要求としてはせられておるわけでありますけれども、これも毎年の問題でありますが、なかなか実現を見ない。
 それから、例の財源調整費、別名つかみ金といわれておるものでありますが、これもやはり百分の六の定率化ということを従来からしばしば言っておるわけでありますが、これもやはり改善がなされていない。
 事務費につきましても、物価、賃金の上昇に見合うような単価が認められていないということで、予算要求は確かに本委員会の附帯決議等に対応した予算要求がせられておるのですけれども、毎年最後の段階ではそのとおりいってないわけです。一体これはどういうことなのか、この際農林当局と大蔵のほうからもお見えになっておると思いますので、両方から伺いたい。予算要求を毎年やりながら、多少改善されればですけれども、どうもねらいにしておるところが何一つ実現できないわけでありますが、ここのところはもう少し何とかならないのか。農林省は腰が弱いと言う人もおるわけでありますけれども、それほどとも思わぬのでありますが、ことしもまた実現を見なかったわけであります。これは単にいろんな団体の要求といったようなことじゃなくて、この委員会で場合によれば法改正もいたし方ないじゃないかというような声すら出てきた。もう何回となく積み重ねられてきておる附帯決議、これは国会の審議の中でこれからもほかの委員が言われると思いますけれども、繰り返し巻き返し言っておることでもあります。いつまでたっても実現ができないのでありますが、一体これはどういうわけか、あらためてお聞きをしてみたいと思います。
#37
○中野政府委員 補助率の引き上げの問題は、確かに御指摘のように農林水産委員会でも毎年のように御決議をいただいて、またその線に沿いましてわれわれ努力しておりまして、本年の予算におきましても大臣折衝までお願いをしましてやったわけでございますが、やはりいろいろな事情があるかと思いますけれども、直接的には他の共済制度とのバランスの問題がありまして、農林年金だけ上げるわけにまいらない、こういうことになっておるわけでございまして、その辺われわれとしましてもはなはだ残念に思っておるわけでございますが、われわれとしましては今後とも引き上げの努力を続けたいと考えておるわけでございます。
 それから財源調整費の定率化の問題につきましても、これも昨年もいろいろ御議論があったわけでございますが、これは制度の趣旨からいいまして、必要な場合に財源調整のために補助をするという規定が、形式論でございますがあることと、それからこの意味するところが、先ほども御指摘がありました、過去の制度改正に伴う不足財源とかあるいは将来またふえるかもしらぬというようなためにできるだけ入れようというような趣旨でございますので、ことしは昨年に比べまして六千万円ふやしていただきまして二億一千万円、これにはもちろん確たる根拠はございませんけれども、ここ数年ずっと見ていただきますと、非常に大蔵省にも御迷惑をかけたようなこともありますけれども、上げていただきましてずっと上がってきておる。その辺ひとつ実績は買っていただきたいというふうに思うわけでございます。
 事務費の点につきましては、これは昨年引き上げをやりまして、ことしは昨年上げたばかりでありますので、単価は上げなかったという事情になっておるわけでございます。
#38
○相原説明員 昨年も先生から御質問がございまして答弁さていただいたわけでございますが、国庫補助がどうあるべきかということは年金については非常にむずかしい問題でございまして、私どもも種々苦慮しているのでございますが、やはり基本的には最小限の給付水準をどう確保するかという点にまずあろうかと思います。ただ、その場合に考慮しなければいけませんことは、先ほど来議論の出ておりますような所得水準がどうであるかということであろうと思いますし、またわれわれ年金制度全体についての予算ということを考えます立場から見ますと、やはり各制度間のバランスの問題、さらには財政当局としましてはそれが財政にどうはね返ってくるかということを考慮せざるを得ないというぐあいに考えているわけです。
 そこで、ではバランスというのはどうであるかと申しますと、いま局長からお話がありましたように、やはり他の共済とのバランスということにまずくると思いますが、これは御承知のとおり他の共済が一五%でございますし、こちらは一六%であるという点、それから厚年とのバランスが種々出ますが、これは厚年と共済との給付水準から見まして、厚年が二〇で共済が一五であるという点でまあバランスはとれておるというぐあいにわれわれは考えておるわけです。
 そこで、私、昨年の議論以来つくづく考えるのですが、よく厚年と共済とのバランスという場合に、国庫補助率だけで議論されるという点はもう一ぺん議論いただきたいと思うのですが、たとえば年金の給付の開始年齢が厚年では六十歳、共済では五十五歳になっているわけです。つまり五歳早い。したがってこれはきわめて大ざっぱな計算ですが、六十歳で給付が開始されまして、厚年の人が十年間給付を受けるという場合と、共済の方々が五十五歳で給付を受けられて、同じく七十歳まで年金を受けられるとすると十五年受けられるわけです。そうすると一六%の十五年と二〇%の十年とどちらが多いかという場合もひとつ御検討いただきたいというぐあいに考えるわけであります。
 なお財源調整の金額につきましては、いま局長からお話がございましたが、決して農林省は弱腰というようなことは毛頭ございませんで、むしろ私たちのほうが攻めまくられまして、二億一千万という金額になっておるわけでございまして、その辺も御了解いただきたいと思います。
#39
○田中(恒)委員 いま言われましたような給付水準の問題、バランスの問題、所得水準の問題ですね。そういう問題等私もいろいろあろうかと思うのですけれども、このバランスの問題にしましても、確かにいま言われたような、いつから支給していくかという年齢の問題もありましょうし、また片一方から言わせれば、厚生年金の中だって、この厚生年金の中から出てきているものである坑内夫であるとか船員保険とかそういうものについては補助率は非常に高いじゃないか、あるいは国家公務員共済については確かに一五%であるけれども整理資源部分は全部国が持っておるじゃないか、地方公務員だってそうじゃないか、私学共済だって、私学振興会が国が出資したものから二分の一を負担しているじゃないか、こういうような仕組みがあるので、それに該当するものとしてこの財源調整というものが農林年金の場合出ておるけれども、金額を比較すればたいしたことはない、しかもいままでの議論のように、農林年金の財政事情というものが必ずしも芳しくなくて、いま千分の九六ですか、これはひょっとするともっと高くなるのじゃないか、これはまことにぬきんでている、全く掛け金とのバランスがくずれてしまうという状態が出てきているわけですね。こういう点を総合的に考えてみると、私はやはりこの農林年金に対する財源調整というものの性格をもっと明確にして、普通よく言われる平均掛け金率でいきますと千分の八くらい違うというわけでありますから、まあ六%分くらい見ようというわけでございますが、こういうことを今日の時点では特に思い切ってやはりやっていただかなければいけぬ、こういうように思うのでございますが、ことしはもう予算もきまったわけでございますが、これは来年もやはり同じような問題になると思うのでありますが、農林省も来年はやはり腰を入れて、この中でやはり何か一つはものにしないと、これは単なる大会で決議をしたりいろいろな団体がわあわあ言っておるということじゃなくて、これほどこの問題をめぐって――私、時間がありませんから、もう全部おたくのほうから答弁してもらえばいいわけだけれども、三十何国会からこの問題でずっと議論がなされてきておると思うのですね。それが全然ものにならないのですね。それは財源調整は毎年多少ずつはふえておりますよ、ふえておりますけれども、ねらいとした定率化の問題とか財源調整の性格ももう少しきちんとしていくとか、こういうふうな大蔵省に言わせたらまことに理論的な面の整備は、これに関してはあまりなされていないわけですね。来年くらいひとつ何かものにしていただきたいと思うのですが、どうですか。これは本気になってやっていくつもりか。また今度この委員会で同じような決議をしなければいけなくなりますよ。ここまでいきますと、委員会そのものの権威に関するようなことで、私どもあまり言うのがいやになるくらい口をすっぱくして言っているわけですが、ここらで主計官も腰を据えてのむべきものはのんで、全体のバランスを検討していただければいいと思うのですけれども、私はそう農林年金もむちゃなことを言っているようには思わないわけですが、ここのところを重ねて大蔵省のほうからひとつ御答弁をいただきたいと思います。
#40
○相原説明員 なかなか難問でございまして、私たちの立場からしますと、やはり他の共済とのバランスということが一番大事な問題でありまして、他の共済が一五%であるのにこちらが現在でも二八%と若干開いておりますが、その上に財源調整の金額を定率化するということは、どうしても承服しかねるという点がございます。結局問題はやはり給与水準にあるのではなかろうか、そのしりが国庫補助率のほうに来るということは、私たちとしては少し問題があるのじゃなかろうかというぐあいに考えるわけであります。たとえばこれは古い数字でございますが、昭和四十四年度の一人当たりの保険料を見ますと、国家公務員共済組合のほうは長期として七万六千円払っております。農林年金の場合には四万一千円でございます。ですからこれが給付水準にもはね返ってくることになるのでございまして、したがってその給付水準だけでとらえないで、またこの掛け金の中だけでとらえないで、総合的にひとつ御判断いただきたい。そのしりが全部国庫補助率に来るということは、やはり財政当局としましてはどうしても承服しかねるというぐあいに考えるわけでございます。ただ現在行なっております定額補助につきましては、私たちとしても、理屈は理屈としまして、やはり実情も加味しながら、農林省当局とも十分相談していくということで従来もやってまいりましたし、今後ともやはりその方向は続けるべきであろうというぐあいに考えております。
#41
○田中(恒)委員 毎年同じことを繰り返しておってもしょうがないわけでございますが、しかしそういうことになりますと、やはりこれは政策判断で、ほんとうにやるのかやらないのかという腹を、これは大臣にでも来ていただいてやらないと、この議論はなかなか前に進まないと思います。
 次に移りますが、最低保障額の引き上げがあるわけでございますが、年金における最低保障額というのは理論的に一体どういう性格を持つものであるか、重ねてひとつお教えをいただきたいと思うのであります。
#42
○中野政府委員 まあ最低保障といいますのは、老後その年金によりまして最低の生活が保障されるという、抽象的にはそういえるかと思いますが、ただ、これも御質問のないのに申し上げて恐縮でございますけれども、やはりこれにもいろいろないきさつがございまして、いま私が申し上げましたことばどおりになっていない面もあるということでございます。
#43
○田中(恒)委員 既裁定年金の最低保障額の改善を昭和三十九年十月一日以降、いわゆる新法施行後と限定した理由はどういう理由ですか。
#44
○中野政府委員 私たちとしましては、昭和三十四年から全部やってほしいという要求をしたわけでございますが、折衝の過程におきまして、各共済制度とも新法部分だけ今回は最低保障を上げるというふうに統一されました結果、農林年金につきましても新法部分からということになったわけでございます。
#45
○田中(恒)委員 その新法部分というのは、各公的年金はいつからいつになるわけですか。
#46
○中野政府委員 国公共済につきましては三十四年、私学は三十七年、農林が三十九年で、われわれのほうの年金が一番あとになっておりますので、その点につきましては私たちも不利ではないかというふうには考えておるわけでございますが、今度はそういうことで統一されたわけでございまして、それをもう少し前に出すという努力については今後とも続けたいと考えております。
#47
○田中(恒)委員 農林年金の場合は、やはり新法制定時といったって、各公的年金ほどこれは一様ではなくて、やはり年金もまた一番あとで、これも一番不利な状態になっておるわけでございます。特に、私は、理論的に詰めたことをここで議論しても確かにいたし方ないわけでありますけれども、やはり新法と旧法とに最低保障額を区別するということはどう考えたってあまり理論的じゃないですよ。やはり最低保障額いうとのは何といったってぎりぎりの保障金額でありますから、時期によって、その時点で違うということは、これは財政事情であるとか特殊な事情でこういうふうになっているので、将来こういう差別はどうしても撤廃をしてもらわなければいけないと思うのです。特に高福祉政策というものを掲げておる自民党内閣のもとにおいてこういう状態が公然とあるということは、私はたいへんおかしいと思うのです。特に、これもいつも問題になるわけでありますけれども、既裁定年金において二十年未満の遺族年金の最低保障額が一万九千円、いつもこの問題のときに出てくる数字でございますけれども、三百六十五日に割ったら一日五十二円、五十二円の最低保障というものが今日の高度経済成長の時代に認められていいことなのかということですね。これはうどん代一ぱいにも足らぬような状態であります。こういうようなものはやはりせめて厚生年金並みくらいまでに早急に改正をしなければいけない、こういうふうに思うのですよ。この最低保障額の引き上げということをなされておりますけれども、引き上げの時期の問題とか、特に遺族年金の二十年未満の問題あるいは二十年と二十年でないという期間の区別の問題、こういうようなものはできるだけ撤廃をすべきだと思うのです。この点、今後早急に何らかの改善の方向を見定めていただきたいと思うのですがどうでしょうか。
#48
○中野政府委員 二十年未満の遺族年金が一万九千円であるというのは、昨年もいろいろ御論議の末附帯決議をいただいて、われわれもことしの予算期でもいろいろ努力をしたわけでございますが、一言で申し上げますと、恩給との関係、恩給のほうでの措置が二十年未満については何らとられなかったということに準ずるようなかっこうになっておりまして、ことしも残念ながら引き上げができなかったわけでございます。農林省といたしましてはこれから大蔵省との折衝、いろいろむずかしいわけでございますけれども、その引き上げに努力をいたしたいと考えております。
#49
○田中(恒)委員 それから遺族給付の改善の問題ですが、今回の法改正で、配偶者は組合員の収入によって生計を維持するというところから配偶者に遺族給付がなされるということになったわけでございますが、これは配偶者だけではなくて、特に十八歳未満の直系の子供、こういう者についても配偶者と同一取り扱いをしてもいいと思うのです。あるいはその他孫であるとか祖父母であるとか、こういう者についても実質的に生計を維持しておるという観点に立って現在も認定できるようになっておるわけでありますけれども、もう少しこれらの認定条件を緩和してほしい、こういう要望がありますので、この点をぜひこれからの課題として一ぺん検討していただきたいと思っておるのですが、これらについても何かお考えがありましょうか。
#50
○中野政府委員 御指摘のように妻の場合だけ今回改正したわけでございますが、また何回も繰り返して恐縮でございますが、ほかとのバランスでこういうことになったわけであります。ただ十八歳未満ということになりますと、実際問題としましても、収入があってそのために年金がもらえなくなるということはまずないのではないかというふうに思いますけれども、ただいまの御指摘の問題については今後の研究課題にさせていただきたいと思います。
#51
○田中(恒)委員 次に、農林年金と政府との関係でありますが、やはり農林漁業団体職員共済組合法の運営は組合員の自主性、創造性を発揮させるというたてまえをとられるべきだと私は思うのでありますが、公的な年金取り扱い機関でありますだけに、政府関係機関としてどうもいろいろな問題が起きておるようであります。特に代表的なのは、たとえば労使間の紛争処理等につきましても、政府関係機関いずれも共通のようでありますけれども、私は昨年ちょっとこれに関係をしたわけでありますけれども、非常に話がつかない。たとえばいま問題になっております賃上げの問題でも、要求者は三月で話がついたのが十月か十一月になる。おそらく一番長い紛争が継続されていくのですね。これはどうも農林年金の経営者がみずから判断しがたい面があまりにもあり過ぎる。農林省や大蔵省にチェックをされてどうにもならぬ、こういう状態があって、人事院の公務員のベース改定後でなければいけない、その他の国家公務員の状態の話がついたあとでないとこれらの関係機関との話ができない、こういうとともあるようなんです。こういう点は予算との関連で法律的にそういう規制がなされておるようでありますけれども、大きな問題はさておきまして、たいへんこまかい問題でも、たとえば旅費の規程であるとかあるいは農林年金の職制、職務分掌、こういうものにおいても何か一々大臣の許可というか認可というものがなければ何もできない、こういうことでは当事者能力というものがだんだん欠けてきて、農林年金そのものがこれから資金運用の問題にしても自主的にいろいろ意欲的なものを持ってもなかなかできにくいことになってくるのではないかと思います。監督規程を省令等でいろいろおきめになっておるようでありますけれども、こういう点はもう少し簡単にしてゆるやかにしてもいいのじゃないか。当然まかすべきものはまかしてもいいのじゃないかと思うのですが、この点はどのようにお考えになっておりましょうか。
#52
○中野政府委員 確かに実情といたしまして御指摘のような面もあろうかと思います。しかし一面では、やはり農林年金も公共的な性格を持っておりますし、国庫補助も相当出しておるということで、役所のほうで予算なり決算の承認その他いま御指摘のようなことにつきまして承認制度をとっておるわけでございますが、これは田中先生おっしゃいましたように農林年金だけこういう制度ではございません。ほかの政府関係機関同じようにやっておるわけでございまして、特に農林年金だけが強過ぎるということではないわけでございます。ただ御指摘のような問題がいろいろ出ておりまして、また私は農林年金のほかにも、前の局におりましたときにもやはりそういう問題にぶつかったわけでございますが、一方ではやはり給与ベースが改定になりますと、これは人事院の勧告に右へならえするということでございまして、なかなかその辺がやりにくい実情は理解をしておるわけでございますが、そうかといってそれを全部はずしてしまって、金は出すけれども全然干渉するなというわけにもなかなかまいらないということで、ある意味では給与問題等につきましては、農政局自体にもまた何も権限がないというようなことにもなるもんですから、その辺はひとつ実情を御了承いただきたいと思います。
#53
○田中(恒)委員 私も、公的年金でありますから全然監督や何かをなくしてしまうとかいうことじゃない。やはりちゃんと監督をしなければいけないものは十分しなければいけないと思うのです。出張旅費規程を書いたり、いろいろ職場の分掌を書いたりするようなことまで一々お伺いをしなければいけぬようなやり方をしますと、いまの職場の管理からいってもこれは職場の一人一人の意見を聞いて仕事をさせていく、意欲をつくらせていく、こういうたてまえがとられておるのに、あれだけりっぱなビルの中で、しかもりっぱな人がおすわりになって、しかも資金的にも相当大きくなってきておるあの機構が私はまともな動きにならないと思うのです。そういう点はちょっと常識はずれじゃないかという気もするのですよ。これは農林省だけでなく大蔵省も関係しておるようでありますけれども、その辺の運用は別に省令を変えなくても、法律を変えなくても私は運営で改善される面があると思う。これは常識で判断できると思うのですよ。そういう点をぜひ検討していただいて、できるだけ自主的に農林年金の今後の充実、運用が機能するような指導をやっていただかなければ困る、こういうように思っておるわけであります。
 次に、これは今国会を終わりまして沖繩国会といわれるものが出てきた場合に出るのだと思うのですが、沖繩の復帰問題に伴いまして、四十五年の一月一日から本土の農林年金制度に準じて沖繩の農林年金というものは発足したわけでありますが、これと本土の年金とのつなぎが当然問題になってくるので、農林省としてもいろいろ御検討せられておると思いますが、沖繩の農林年金と本土の農林年金との間にどういう相違があって、これの引き継ぎをめぐって今日どの程度の作業が進められておるのか、この点をお聞きしておきたいと思うのです。
#54
○中野政府委員 沖繩の農林年金は大体本土の年金に準じてつくっておるようでございますが、違いは、たしか昭和二十一年からだと思いますが、全然掛け金を払ってない期間についても組合員期間にしているということと、それから御承知のように本土の年金につきましては新法、旧法があるわけでございますが、向こうのほうは全部新法並みにしておるということになっておるわけでございます。
#55
○田中(恒)委員 それをどういうふうに処理せられようとしておるのか。いま話を詰めておるのだと思いますけれども、沖繩の場合は二十一年の一月二十九日、行政分離した日から組合員という形にしておるわけですね。それは全部新法適用ということにしておるわけです。それと本土の農林年金との関係、これは沖繩の組合員数というのはわずかですからね。だから私はこれはやる気になれば沖繩の制度をそのまま本土の年金制度に準じてやっていくと、沖繩の既得権を妨害するようなことにもなるわけですが、この辺は何か検討せられておるのじゃないですか。検討過程で出てきておる問題がありましたらお知らせをしておいてもらいたい。
#56
○中野政府委員 御指摘のように検討しておるわけでございますが、これは農林年金だけでありませんで、どうも聞くところによりますと他の制度につきましてもやはり掛け金を払ってない期間をいわば組合員にしておるようなこともあるようでございまして、どうも農林年金だけそれじゃそれを全部そのとおりにするということになりますと、これはまた本土とのアンバランスというようなこともありますのでいま苦慮しておるわけでございますが、いずれ結論を出しまして引き継ぎをいたしたいというふうに考えておるわけでございます。ただその際、もしそういうことになりました場合に、不足責任準備金の問題をどうするかとかいろいろな問題が起こってくるわけでございます。まだ結論を出しておりません。
#57
○田中(恒)委員 沖繩の問題はこれはまことに大きな問題でありまして、われわれは沖繩の人々に対してもまことに相すまぬことをしておるわけでありますから、せめてこの農林年金、われわれの分野ではこの農林漁業団体につながる人がせっかく二十一年から組合員になって、日本の新法適用のような制度をみずからつくられておるわけでありますから、こういうものはやはりそのまま引き継いで実現をさせていくような方法をひとつお考えいただきたいと思うのですよ。これは金にしてもたいしたものはないと思いますし、制度上の問題は多少ありましょうけれども、しかし将来日本のような年金だって一本にして新法と旧法を区別する必要がないような方向に持っていくわけでありますから、そうしなければいけないわけでありますから、沖繩のこの年金問題との関連で十分にそういう趣旨でお取り組みをいただきたい。このことをお願いをいたしまして、ちょうど時間が参りましたので私の質問を終わりたいと思います。
#58
○三ツ林委員長代理 瀬野栄次郎君。
#59
○瀬野委員 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案について関係当局に質問をいたします。
 まず最初に厚生省の年金局長にお尋ねをいたしたいと思うのでありますが、世界の福祉国家すなわち先進国と日本の公的年金との関係について比較した場合、どのような位置づけになっておるか、この点からまず御明説を願いたいと思うのであります。
#60
○柳瀬説明員 わが国の社会保障の水準といいますか、程度につきましては、単に社会保障の給付費と国民所得の割合というような点だけで見ますと、西欧先進諸国等と比べますと非常に低いわけでございまして、大まかにいいまして、EEC諸国の三分の一、それからイギリスとか、北欧諸国の二分の一というような状況になっておりまして、パーセントでいいますと、社会保障給付費の対国民所得比がわが国におきましては約五・九%くらい、イギリス等では一二、三%、あるいはEEC諸国で一八%というふうなことになっておるわけでございます。これは単に金額だけで見ますとそういうことになるわけでございますが、必ずしもこれは社会保障の水準が低いというわけではないわけでございまして、これを質的に見ますと必ずしもそう見劣りがするものではないわけでございまして、なぜそういうふうになっておりますかというと、やはり御承知のごとくわが国においてはまだ老齢人口の占める比率が西欧諸国に対して非常に少ないというようなこととか、それから年金制度が未成熟であるといいますか、たとえば国民年金制度もできまして、体系は整って水準は相当のものに達しておりましても、まだ制度ができてから日が浅いものですから給付が行なわれておらないというようなこととか、それからその他いろいろな状況によりまして総額において非常に少ないわけでございますが、水準そのものにつきましては、たとえば医療保障につきましても、皆保険でもって全部国民をカバーして医療を保障しておる。いまの年金関係につきましても、全部国民年金制度と厚生年金制度、その他の制度におきましてカバーをすでにしておる。それから六十二国会におきまして二万円年金制度というものも実現いたしまして、その給付額につきましても相当の額に達しておるというようなことでございまして、給付水準そのものは西欧諸国と比べてその見劣りがするものではないわけであります。
 それからあと社会福祉面あるいは生活保護とか、生活保障面の制定につきましてもこれは年々改善を加えてまいっておりますが、これはやはり相当今後も努力をしていかなければならない状況にあるというふうに考えております。
#61
○瀬野委員 ただいま説明の中でEEC諸国に対してわが国の老齢人口が少ないという御説明があったのですが、わが日本においても漸次老齢人口がふえてきておる段階に現在あるわけで、今後老人対策が大きな社会問題になってくるわけでございますが、EEC諸国に対して日本の老齢人口がどのような状態になっているか、その点この機会にもう一度ひとつわかりやすく御説明をお願いしたい、かように思います。
#62
○柳瀬説明員 大体大まかな数字でいいまして、西欧諸国の六十五歳以上の人口が一五%以上に達しておるわけでございますが、わが国におきましては約七%という状況になっておるわけでございます。しかし、これはわが国の人口も現在急速に老人人口がふえつつあるわけでございまして、これが昭和六十五年でたしか一〇%をこえ、七十五年で一五%くらい、八十年になりますと一五%をこえるというようなことになりまして、西欧諸国並みの老齢人口の割合になってくるわけでございまして、先生おっしゃいましたような今後老人問題というのは、社会保障の面においても非常に重要なウエートを占めてくるものと思っておる次第でございますので、私どもも、鋭意この老人問題の対策について検討を進めておるところでございます。
#63
○瀬野委員 もう一点関連してお尋ねしておきますが、日本の社会保障制度の道、すなわちプログラムの中で、社会保障制度がいろいろと設けられておりますが、公的年金の位置、こういったものはどういう位置にあるか、また日本の農林年金は将来どうあるべきか、こういったことについて厚生省当局はいかなる考えをお持ちであるか、この点もこういう機会に冒頭にひとつ明らかにしていただきたいと思います。
#64
○柳瀬説明員 わが国の公的年金制度は、先ほども申しましたようにまだ制度的には――内容としては一応整備されたような形になっておりますが、現に受給されている人口が少ない。これはたとえば厚生年金でいいますと、老齢者人口の約七%程度というような状況でございまして、これは昭和十七年に厚生年金制度ができましてから約二十年たってから給付をするというようなことになりますと三十七年からということで、まだ八、九年しかたっておりませんので給付している人口も少ないということなんでございます。
 それから国民年金にいたしましても、やっと十年年金がことしから給付されるというふうな状況でございまして、まだ給付を受けている人がいないわけでございまして、これは今後急速に受給される方々の数はふえてまいりまして、大体の見通しといたしましては、十年後の八〇年ごろには約五五%程度の人が受給者になるというふうな推計になっておるわけでございます。そういたしますと、大体西欧諸国に近づいてくるような受給率になるわけでございます。
#65
○瀬野委員 本法は三十四年以来二十一回の改正が行なわれ、その間三回にわたっていろいろ改正が行なわれてまいりましたが、既裁定年金の額の改定が、過去のいずれの改正を見ましても恩給のベースアップに合わせて行なわれてまいったわけでございまして、国家公務員共済組合の改定率に準じて行なわれてきているということは御承知のとおりであります。農林年金の独自の改定内容ではない、かように思うのであります。この点については社会保障制度審議会の答申が、数次にわたる勧告にもかかわらず、恩給法改正のはね返りの形で実施するというこれまでのやり方に一向に改善のあとが見られないということはまことに遺憾である、こういうふうに指摘をいたしていることも御承知のとおりであります。
 なお、四十六年の改正法の答申においても、「年金額の改訂については、物価上昇の趨勢からみてやむを得ない面はあるが、本審議会が毎年繰り返して勧告をしているにもかかわらず、依然として恩給の改訂に追随する方法を踏襲している点はまことに遺憾である。特に本審議会の昭和四十二年六月の勧告に基づいて設置した公的年金制度調整連絡会議が未だ何等の結論を見ることなく今日に及んでいることは怠慢といわざるを得ない。」かように述べておるわけです。このように年金額の改定については何を基準として行なうかということが明確にされておりませんが、例年審議を続けておるわけでありますけれども、あらためてこの点を明確にひとつ御説明をお願いしたい、かように思います。
#66
○中野政府委員 御指摘のような次第はそのとおりでございますが、この措置は、この三年間とりました措置も、ある意味ではスライドになっておるわけでございます。スライド制ということではございませんけれども、なっておるわけでございます。その根拠は、やはり消費者物価の上昇なり公務員給与の上昇に応じまして、既裁定年金の引き上げをやっておるわけでございます。この問題につきましては、いま御指摘ありましたように社会保障制度審議会でもそういうことを言われております。それからまた、政府のほうの調整連絡会議でもその問題を検討しておりまして、先ほども御答弁申し上げましたように、仕組みが似ております年金のグループごとに検討を進めようというところまで現在来ておるわけでございます。今後検討を続けていきたいと考えております。
#67
○瀬野委員 そこで、年金額の改定についてでございますけれども、物価、給与の上昇ということが問題になっておりますが、最近の傾向としては、これが著しく上昇している現況から見まして、今日でも、今後さらにこういったものは上昇の傾向にあることは予想されるところでもあります。政府としても、公的年金制度全体の問題として結論を急ぐべきである、こういうふうに私たち考えておるのですが、これらの見通し、見解についてさらにひとつあらためて御見解を承っておきたいと思います。
#68
○中野政府委員 物価の上昇等がどんどん続いているということは御指摘のとおりでございますので、何らかルートができればよろしいわけでございますが、ただいまもやはり消費者物価指数その他からはじきまして、去年からことしにかけましては一〇・六%上げたということになっておるわけでございます。これをルール化するということになるわけでございますが、やはり農林年金だけ別にそういうことをやるというのはなかなかむずかしいわけでございまして、ただいまも申し上げましたように、政府部内でも検討を続けておるわけでございますが、残念ながら、それじゃいつになったら御指摘のようなスライド制ができるかというところまではまだいっておりません。また、したがいまして、農林省としましてもいつからそういうふうになるかという見通しをまだ持っていない段階でございます。
#69
○瀬野委員 スライドについては見通しを持ってないということでございますけれども、たとえば恩給制度審議会の答申による物価が五%上がったら自動的に上げるとか、人事院勧告による公務員給与が五%上がったら引き上げるとか、こういった明確な基準、規定というものが必要である、かように思うわけです。何によってスライドさせるか、その基準を設定すべきであるというように思うのですが、これらについての見解、当分は見通しが立ってないというような答弁であるけれども、その意思はあるのか、この点についてもあわせて御見解を承りたい。
#70
○中野政府委員 そのつもりでいま検討を続けておるわけでございまして、意思がないわけではもちろんないわけでございます。ただ、実際問題としましては、三年間同じように、物価、公務員給与の引き上げに応じて引き上げておりますので、おそらく来年ももちろんそういうことになろうかと思います。そういうことでございますので、これをたとえばいま御指摘のように、五%以上物価が上がったら必ず上げるのだということは、実質的にはもうそうなっておるわけでございますので、もうしばらく公的年金制度についてのスライド制については結論をお持ちいただきたいと思うわけでございます。
#71
○瀬野委員 公的年金制度の結論をもうしばらく待っていただきたいということでありますが、そのしばらくというのがいつも問題になるのですが、どのくらいの期間を大体考えておられますか。
#72
○中野政府委員 これはどうも農林省だけでいつだということはなかなか言えないわけでございまして、農林省としましてはまだ見通しを持ってないわけでございます。また連絡会議があろうかと思いますので、その辺を通じまして詰めていきたいと考えております。
#73
○瀬野委員 次に既裁定年金の額の改定についてお伺いをしたいのでありますが、今回の改正は昭和四十五年度に実施した年金額改定の際に用いたところの標準給与に乗ずる率の算定の基礎となった増加率八九・〇%を昭和四十六年一月分から九月分までは九二・九%に、昭和四十六年十月分以降は一〇九・一%に改め、年金額の引き上げ措置を講ずるものといたしておりますが、この改定率は四十四年度改定の際、公務員給与の実質上昇分〇・〇四五を積み残しているため、四十五年度改定及び四十六年度改定でその二分の一ずつ、〇・〇二二五上積みしたものであるから、当然四十五年十月分から十二月分の三カ月分も考慮しなければならないのに、なぜ昭和四十六年一月分以降としたのか。この改定のままいくと十月から十二月の三カ月分は値切ったことになる、最終的にはこういう結論になるわけですが、これについて御見解を承りたい。またいかなる処置をされる考えであるか、お伺いしたい。
#74
○中野政府委員 御指摘のように、昨年の十、十一、十二月は値切ったことになるわけでございますが、これはいろいろ政府内部での検討の結果、先ほどもお話しありましたけれども、恩給制度もそういうふうにしたわけでございまして、それに準じたということになるわけでございますので、三カ月分は引き上げができなかったということになるわけでございます。
#75
○瀬野委員 それでは、これは当然四十五年十月分以降と改めてやったというように思うのですけれども、今後これは考えられない、この分は引き上げができない、こういうことになるわけですか、明確にもう一度答弁願いたい。
#76
○中野政府委員 今後農林年金だけ三カ月分忘れている分を引き上げるということはなかなかむずかしいと思います。ほかの年金制度の改正が全部四十六年一月からということになっておりますので、それを将来加えるということは困難ではないかと私は思っております。
#77
○瀬野委員 農業団体の職員の給与は、先ほども話がありましたように少ない。今後も生産調整あるいは農業のきびしい情勢からなかなか困難な問題がある、こういったときに掛け金率も高い、しかもこういった積み残しまで起きるということではまことにかわいそうだと思うのです。いろいろむずかしい事情もあるような答弁でございますが、さらに十分検討していただきたい、かように要望を強く申し上げておく次第であります。
 次に、第三次法改正によりまして、旧法期間にかかわる支給率を新法の支給率に改める一方法として、旧法の平均標準給与を二〇%引き上げるという実質的な意味での完全通算の措置がとられたのでありますが、旧法の平均標準給与の算定に際して十一万円という頭打ちが設けられ、このためせっかくの制度改正の恩典が及ばないものがありまして、既裁定年金者と新規裁定者との間の格差が生じるということから、この旧法の平均標準給与の頭打ちの撤廃ということが年来強く要望されてきたにもかかわらず、今回の改正においてもこの点が全然前進を見ないという残念なことになっておりますが、この旧法の平均標準給与の頭打ちを撤廃すべきであると私は思うのですが、この点についてあらためてひとつ御見解を承りたい。
#78
○中野政府委員 いま御指摘のような御意見があるわけでございまして、また昨年の当委員会の附帯決議にもあるわけでございますが、いまの問題につきましては、二〇%のアップをする趣旨が最終標準給与に合わせようとする考え方でありますので、最終標準給与自体が標準給与表の上限で頭打ちになっておる以上、これを上回るということはなかなかむずかしいという考え方でございまして、十一万円ということをやめるわけにはいかないということになっておるわけでございます。ただ、このことにつきましては旧法のときだけでありませんので、現在の新法におきましても、新法の標準給与につきましてもやはり今度の改正によりまして十八万五円千という頭打ちがあるわけでございまして、ただいま申し上げましたように二〇%アップをして十一万円をこえる場合はそこで打ち切るというのはやむを得ないのだというふうにわれわれは考えておるわけでございます。
#79
○瀬野委員 旧法の平均標準給与の最高限度額というものについては、これを新法並みに改善してはどうかという意見が強いわけですけれども、この点はどうですか。
#80
○中野政府委員 ただいまの問題、もうちょっとやや具体的に申し上げますと、四十四年の改定の際に三十九年九月以前の標準給与上限が五万二千円だったのです。この五万二千円当時の年金につきましても、この標準給与を引き上げましてこれを十一万円にしたわけでございます。と申しますのは、五万二千円でありますと、ベースアップをいたしましてもすぐ五万二千円にぶつかって、実際問題としてベースアップの意味がなくなるということで十一万円に上げたわけでございます。しかし昭和三十九年十月以降の標準給与の上限が十一万円に引き上げられてからあとは、ほんの一部の方々がこの十一万円にぶつかる、具体的に申し上げますと四十四年度全体の〇・五%程度の方々がぶつかるというような程度でございますので、現段階におきましてこの十一万円を動かすということはまだやらなかったわけでございます。ただ、この問題はいま申し上げましたように、かつて五万二千円から十一万円に上げた経緯がございますので、将来物価その他がもっと上がりました際にはやはり検討を要する時期があるいは来るのではないかというふうに考えております。
#81
○瀬野委員 将来物価等が上がった場合には検討する時期が来るということでございますが、ぜひひとつこれも検討をしていただきたい、かように思います。
 次に、退職年金等が今改正によりましてその最低保障額が国家公務員共済組合における年金の額の最低保障額の引き上げに準じて引き上げられることになるわけですが、現行法退職年金十三万五千六百円が改正法によりますと十五万円ということになりまして、一万四千四百円の引き上げということになるわけです。福祉国家、また社会保障の充実を目ざしているわが日本において、これで最低保障といえるか、こういうふうに私は言っておるわけですが、この点政府はどのような見解でございますか、御答弁いただきたい。
#82
○中野政府委員 最低保障の意味でございますが、これはやはり長い間働いてきましたあと年金をもらいまして、その年金によりまして老後の生活を維持するということでの最低という意味ではないかと私は考えます。しかしながら、実際問題としまして、それじゃ十五万円だけでいけるかというと、なかなかそういうふうにはならない面も多いと思います。しかし、なかなか財源の問題あり、その他の問題がありまして、それからまた各年金制度とのバランスの問題等もございまして、今後も国共済に準じまして引き上げをやった。まだもちろんそれでは不足ではないかと思いますけれども、これはやはり今後とも引き上げについては十分努力をすべきじゃないかというふうに考えておるわけでございます。
#83
○瀬野委員 今回の改正で既裁定年金の最低保障額を昭和三十九年十月一日以降に給付事由が生じた、いわゆる新法の既裁定年金についても、また更新組合員についても引き上げられておるわけでありますが、これは従来の最低保障に比し、若干前進であることはわかるとしても、旧法期間に給付の事由を生じた年金者についても、今回の改正の恩典が及んでいない。当然恩典に浴さしていいのではないか、かように思うわけです。同じ人間として生活しておる国民でありながら、このような差別、矛盾ということは遺憾なことである。旧法時代の人を救うためにも同じ取り扱いをすべきであると思うわけです。この該当者は、私が聞いておるところによるとわずかであるとは聞いておりますが、どのくらいいて、とれに対する考えはこういう見解であるということを明確にしていただきたい。
#84
○中野政府委員 御指摘の点につきましては、われわれとしましては旧法時代の方々も引き上げたいということで予算折衝その他やったわけでございますが、今回新法のみに限られましたのは、私学共済にしましてもあるいは国共済にしましても全部新法以後のものにするというふうに統一された結果、やむを得ず旧法まではできなかったわけでございます。その理由とするところは、農林年金の旧法というのはそもそも旧国家公務員共済組合法に準じてつくられたものでありまして、その旧国家公務員共済組合法というのは恩給法に準じております。その恩給につきまして、今回は恩給では長期在職者の特例ということで最低保障をしておるわけでございますが、これについての改定がやられませんでした。聞くところによりますと、恩給の場合これの該当者が非常に多くて、なかなか財源上問題があるということでやられなかったというふうにも聞いておるわけでありますが、そういうことの結果、横の並び、バランスというようなことから、残念ながら旧法にまで及ばなかったというのがことしの結論でございます。われわれとしましては、最初に申し上げましたように一万九千円とか、あるいは四万八千円という非常に低い最低保障額になっておりますので、これの引き上げについては今後十分努力したいと考えております。
#85
○瀬野委員 今年はついに及ばなかった。今後引き上げについて努力したいということでありますが、例年ずいぶんこれは問題になっておるわけですけれども、来年度予算編成等にあたりまして、またいろいろ検討は進められると思いますが、ひとつこれらの対策について善処されるように強く要望いたしておきます。
 次に、さきの国会でも強く指摘されたことで問題となったのでありますが、二十年未満の遺族年金の最低保障額一万九千円については今回も改善が見送られております。これはなぜに是正できなかったのか、この点御説明をいただきたいと思います。
#86
○中野政府委員 是正できなかった趣旨はただいま御答弁申し上げたわけでございますが、旧法の関係につきましては、先ほど申し上げましたように、改正ができなかったその一環としまして一万九千円も残っておる、あるいは四万八千円も残っておるというようなことでございます。ただ、この問題につきましては、先ほども申し上げましたけれども、いかにも一万九千円というのは年額としまして低いということでございますので、われわれとしましては、次の改正に向かいまして、またそれの引き上げについて努力いたしたいと考えております。
#87
○瀬野委員 さきの答弁で、次の国会でいろいろ検討したいということでございますが、この遺族年金の問題については、各団体からも強い要望がありまして、さきの答弁とあわせてぜひひとつ早い機会に検討をしていただきますように、あわせてお願いをいたしておきます。
 次の問題に入りますが、日本の農村社会において、農林漁業団体の果たす役割り、また国の農政推進の上に占めるところの団体の果たす役割りというものは、いまさら言うまでもなく、重要な意義を持っておるわけでありますが、これらの団体の職員の待遇というものが、特に単共段階においても、地方公共団体や他の産業団体の諸君に比べ、かなり低位に置かれているということは御承知のとおりであります。先ほどもいろいろと質問答弁等があったわけでございますが、この待遇改善、特に給与水準の引き上げ、こういったことについて人材確保という上からも緊急な問題でありますし、現在の農業組合等のいわゆる生産調整あるいは農業のたいへんな問題をかかえた現状から困難な問題が山積しておりますが、現状のままの給与水準であれば、人材も集まらなくなってくる、また給与の水準が低いために、したがって年金額にも影響があることも当然であります。こういったことについて、どのように農林省は今後経営監督あるいは指導をしていかれるものか、こういったことについてはどのようなお考えを持っておられるか、これらも考えていかなければ、年金の額も当然並行してなかなか要望にこたえることができないことになってくるわけでございますので、この辺のことについての御見解を承りたい。
#88
○渡辺政府委員 ごもっともなことであります。御承知のとおり農業団体の職員は組合等が雇用しておるというのが多いわけでありまして、組合が健全でないとなかなか高い給与を出せといっても実際問題として高い給与を出せない。組合が健全であるためには個々の組合の農家が健全でなければならないわけでありますから、政府としては、先ほど発表した地域分担とか、需給の見通しとか、そういうものに基づいて時代の要請に応ずる作目等をさらに助成をする、そういうようなことを通して農家の経営の健全化、組合の健全化あるいは組合の規模の拡大あるいは合併等による効率化、こういうようなものをはかって、職員の待遇改善というものをやっていきたい、かように考えておるわけであります。
#89
○瀬野委員 政務次官は抽象的に言われましたが、もう皆さんも十分御承知だと思いますけれども、地方公務員共済は一人当たりの平均報酬月額が五万二百九十円、一人当たりの平均退職年金額は三十二万四千九十七円、国家公務員共済は四万五千八百九十六円、一人当たりの平均退職年金額が二十七万九千七百六十六円、農林年金は三万三千七百十九円、一人当たりの平均退職年金額が十三万九千四百十六円、こういうことになっておるわけでございまして、実際の農林漁業団体の給与水準が低位にあるため、その平均支給年額というものは他の制度に比べて低い実情にあることは、もう百も皆さん方承知であると思うのです。このことについては、四十五年度改正の際も当委員会でいろいろ論議をされ、指摘をされておるところでございます。また附帯決議もつけられております。そこで政務次官、せっかくおいでいただきましたので、これらについて毎回同じような答弁があっておりますが、いかなる努力をされてどのような効果があったか、その点ひとつ抽象的ではなくて、具体的にお答え願いたい。また、給与水準の改善に対していかなることがネックになっておるか、それらについてもひとつあらためて明らかにしていただきたい、かように思います。
#90
○渡辺政府委員 各年金等の一人当たりの平均報酬月額等はただいまお述べになったとおりであって、農林年金が少ないということは事実であります。先ほど申し上げましたように、これは組合の経営が健全にならなければ、給与を上げたいとしても事実問題として上げられないわけでありますから、具体的にはたとえば組合の合併というようなことをやって組合の余剰の経費を省いたり、そういう措置を政府はとってきておるわけであります。それと同時に、何といたしましても、現在の農業の大半というものが米というようなもので動かされてきておったわけでありますが、これらに対しましても、もっと合理的な改善というものをはかっていくというようなことを、政府としては措置をとってきておるわけであります。
 具体的にどういうようなことをやってきたかと申しますと、非常に広範なことになりますから、時間の関係上一々申し上げるわけにはまいりませんけれども、いずれにせよ政府としてはやはり組合員の個々の農家が健全な経営ができるように、組合自体が健全な経営ができるように、あらゆる措置をとっておる、こういうことであります。
#91
○瀬野委員 政務次官は、時間の関係で広範な説明になるから云々と言われましたけれども、実際問題として今後も、特に給与水準を上げるというようなことが見通しとしてはなかなか暗い情勢にあるわけですね。こういったことについて、ひとつ政府当局も力を注いでいただいて、農業団体が人材を擁して安心して、また農業者のために十分な指導ができるような人材をつくるためにも、特段の指導、監督に努力していただかなければ、いつまでたってもなかなか発展は望めない、かように思うわけです。十分検討はしておられると思いますけれども、たいへんな問題でございますので、さらに大事な農業の曲がり角に来ているときでもありますから、意を注いでいただくように強く要望いたしておく次第であります。
 次に、政務次官がおいでになりましたので、農林年金の財政の健全化という問題について、先ほども若干質問があったわけですが、あらためてお伺いをいたしたい、かように思います。農林年金の財政方式は、将来の勤務期間の保障財源として数理的保険料を完全積み立て方式により、過去勤務債務の償却は当該債務を凍結することによってその利息相当分を償却するための財源として、年利たしか五分五厘だったと思いましたが、それで整理資源率を徴収することとしておると思います。そこで、財源率の計算をおおむね五年ごとに洗い直す、こういうふうに答弁があったわけでございますけれども、このような総財源率の計算によって組合員の掛け金率が決定されていくということになるわけでありますが、農林年金においては昭和四十年の年金財政の再計算期以後、既裁定年金の給付水準の引き上げが逐年のように行なわれ、それに伴い整理資源率は一そう増高しております。現在の掛け金率九六%は、他の制度に比べますと、たとえば国家公務員の場合は八八%というふうになっておりまして、実に高いわけでございます。これ以上の掛け金率の引き上げということになりますとかなりの問題がある。しかも現在の財政方式からすれば、掛け金率を変えないということになりますと、国庫負担の増加が当然必要となってくることは御承知のとおりでございます。このような観点から、政府は制度改正に見合う国庫負担についてどのような見解を持っておるか、伺いたいわけです。農林省は正当性をもって主張しても、大蔵省の壁がなかなか厚くて折衝に困難を来たしているというふうに見受けるわけでありますが、これらについて、本年度はもうすでに財源措置ができておりますが、来年度またいろいろ検討する時期にもなってまいりますがゆえに、どういうように農林省としての腹がまえを持っておられるか、また御見解はどのように持っておられるか、これらについてひとつ明らかにしていただきたい、かように思います。
#92
○渡辺政府委員 制度の改正によって今後ますます整理資源がふえていく、そこで国庫負担をふやすべきじゃないか、こういうふうな趣旨のようにとったのでありますが、年金財政につきましては、一般的に制度改正によって整理資源が増加しておるというのは事実であります。その一六%を御承知のとおり国が負担しておるわけでありますが、これを全額国が負担するかどうかというようなことにつきましては、これは他の制度との関係も非常に密接であって、農林年金だけ負担をするということになれば、国家公務員の問題もあるし地方公務員のこともあるし、その他の私学共済とかいろんなことに非常に関連性が多い。そういうようなことのために、これだけを全部負担するというようなことをいまここで申し上げるということは、なかなかできないわけであります。年金財政の現状というものをよく検討しながら、今後必要に応じてこれらにつきましても、他の年金との関連も考えながら慎重に検討してまいりたい、かように考えております。
#93
○瀬野委員 先ほどこれに関連して政府から答弁があったわけですが、昭和四十三年度末の試算では整理資源率として千分の五・九八、これは金額にして大体二百一億とわれわれは資料から見ておるわけですが、そういう不足財源があるというふうに私たちは承知しておるわけですが、さっきの答弁ではこれが明確にわからないというようなことで、調べてみるというような答弁でございましたが、政務次官はこれについては御承知であるか、この不足財源二百一億を今後どのように処理をする考えであるか、政府の見解をあらためてお伺いをいたしておきたい。
#94
○中野政府委員 ただいま御指摘の五・九%、これは三年間の制度改正の集積でございますが、この程度の率でありますと、掛け金率にはね返らせて掛け金を上げるというような必要はないというふうにわれわれは考えておるわけでありますが、先ほど田中先生の御質問のときにも申し上げましたように、ただいまその後のいろんな情勢を織り込みまして年金財政の再計算をやっております。その結論が出ておりませんので、いま今後もう上げないとかどうするということはなかなか申しにくい段階でございますが、その結論が出まして、われわれもそれを拝見し検討を加えました上で、今後どう持っていくかという結論を出すべきだというふうに考えておるわけでございます。
#95
○瀬野委員 いまの答弁の中で、不足財源は幾らあって、これをどういうふうに処理するかということが私、明確に理解できなかったのですけれども、実際に二百一億円という不足財源になっているのですか、この点明らかにしていただきたいと思います。
#96
○中野政府委員 ただいま申し上げましたように、五・九%というのは、いろんな制度改正での合わせました率になるわけでございますが、これを将来の給付も含めまして計算すると、あるいは二百一億になるかもわかりません。私たちのほうでそういう計算をしておりませんので、よくわかりませんが、そういう問題も含めましてただいま申し上げましたように再計算しておりますので、その結果、掛け金の問題と利差益の問題、国庫補助の問題、いろいろ関連をさせまして、それからまた他の制度とのバランスも考えた上で、それをどうするかということを考えていく必要があるんじゃないかというふうに考えておるわけでございまして、いま直ちにその不足財源を埋めなければ年金財政が破綻するということではないわけでございます。
#97
○瀬野委員 約束の時間があと一分しかありませんが、最後に政務次官に一点お伺いして質問を終わりたいと思います。
 年金制度が組合員の相互扶助によって成り立つものであるということはいなめないまでも、この制度が、老後の生活保障という社会保障の見地から年金額の引き上げが行なわれ、その財源を後代負担にすべてまかすというわけにいかない現状からいたしまして、国がこれを負担し、社会保障の水準を引き上げて前進させていく義務がある、かように私たち思っておるわけでございますが、これに対して政府当局のお考えを承りまして、質問を終わりたいと思います。
#98
○渡辺政府委員 年金は組合の相互扶助ということから始まったわけでありますが、ただいま言ったようなことも大切なことでありますので、他の年金とのバランスも考えながら、国もこれについて極力財政的な援助をしていきたい、かように思っております。
#99
○三ツ林委員長代理 合沢栄君。
#100
○合沢委員 昭和四十四年度及び昭和四十五年度における農林漁業団体職員共済組合法の規定による年金の額の改定に関する法律等の一部を改正する法律案に関連しまして、御質問を申し上げます。時間が迫っておりますので、簡単に、端的に質問を申し上げますので、お答え願いたいと思います。
 まず第一点は、今度の改正法案の第一条でございます。第一条に関連して、その一条の法律改正の趣旨とそれから農林漁業団体職員共済組合法の一条の二、「この法律による年金たる給付の額は、国民の生活水準その他の諸事情に著しい変動が免じた場合には、変動後の諸事情に応ずるため、すみやかに改定の措置が講ぜられなければならない。」とこういうことになっておりますが、この一条の二との関連についてひとつ御説明をお願いしたいと思います。
#101
○中野政府委員 今回の改正案の第一条の趣旨は、先ほど補足説明でも申し上げましたように、既裁定年金のうちで昭和四十年九月以前の組合員期間を含む者につきまして四十五年度における改定の例に準じまして年金額を改定しているわけでございますが、ある意味ではスライドといいましょうか、物価、公務員の給与の引き上げに応じて既裁定年金を引き上げたということになるわけでございます。それで、いま御指摘の本法の一条の二が昭和四十一年に改正されたわけでございますが、これはいま御指摘ありましたように、国民の生活水準その他の事情に変動があった場合にはすみやかに改定しろ――趣旨としましてはこの趣旨に合っておるわけでございます。
#102
○合沢委員 改正法は、この適用は四十三年十月以降の退職者には適用はないというように解されるのでございますが、そのように解してよろしゅうございますか。
#103
○中野政府委員 差し上げました参考資料にもありますように、四十年以降になりますと、そういう物価スライドをしないでも、組合員の給与が非常に上がっておりますので、昭和三十四年の給与水準に改定率を乗じて計算をいたしますよりも、現実の給与水準が上がっておりますので、それを使ったほうが得なわけでございます。それで四十年まではやはり物価スライドしたほうが得だ、こういうことになるような関係でございますので、いま御指摘のように四十三年ごろのものにつきましては、三十四年を基準にして改定率をかけるということではなくて、そのときの給与を使うということになるわけでございます。
#104
○合沢委員 必ずしも農業団体職員の給与がここ四十三年、四年、五年と物価に相応するような給与のアップになっていないというように考えるわけでございますが、そのように給与のアップに比例して上がっている、これのほうが有利だ、そういった論拠がありますか。
#105
○中野政府委員 差し上げました資料の七ページにもその辺が出ておるわけでございますが、昭和四十年の十月から四十一年の九月までの改定率が一ということになっております。それはこの表にもございますように、その計算をいたしました結果はもう一を割るというようなことでございますので、むしろ現実の給与のほうが高いということになるわけでございます。
#106
○合沢委員 私、はっきりその論拠を調査しておりませんが、お話によりますと、それのほうが有利だということでございます。しかしながら、これは対象の人によってずいぶん違うものだというように考えるわけなんです。農林漁業団体のそれぞれの団体の内容も違うし、一人一人違うというふうに考えるわけなんです。そこで、そのような平均したものでもって四十三年十月以降のものについてはこれのほうが有利だということにならないだろうと思う。そういう点からいって私は四十三年十月以降の退職者にもこの法律の一条の二が適用されるような措置が当然あるべきだというように考えるわけでございます。また受給者はこの一条の二によって今回当然改正されるというように期待しておったというように私は考えるわけでございます。今後ひとつ十分、そういう点まで考えた法律の改正を要請したいというように考えるわけでございます。
 それから、次に質問を申し上げますが、四十四年の法の改正で、この完全通算の趣旨からして、旧法の平均の標準価格を一・二倍するということになっておりますが、その際最高が十一万円で頭打ちになっておるわけです。したがって九万円の方が十万八千円ということで、九万円を少し過ぎるとこの改正の恩典に浴しないということになるわけなんです。今回、当然この頭打ちを改正して十八万五千円まですべきだというように考えるわけでございますが、今回これを改正しなかった理由について御見解をお聞きしたいと思います。
#107
○中野政府委員 ただいまの御指摘の問題でございますが、これは旧法の平均標準給与につきましては最終の標準給与との調整をはかるため二〇%上げるということになっておるわけでございますが、これにつきまして標準給与表の上限で頭打ちさせることは不合理でないかという、いまおっしゃった御意見があるわけでございます。これは、前国会でもこういう御議論があったわけでございますが、これにつきましては二〇%アップする意味が、最終標準給与に合わせようとわれわれ考えた上での措置でございまして、最終給与表自体が当然給与表の上限で頭打ちになっております以上、それを上回るということはなかなかむずかしいという結論になったわけでございまして、そこで十一万円ということに現在なっておるわけでございます。
 なお、この問題につきまして、かつて五万二千円を十一万円まで上げたことがございます。これはベースアップとの関連でございますが、五万二千円が頭打ちになっておりますと、せっかくのベースアップもほとんど意味がなくなるということで、かつて十一万円まで上げたわけでございますが、今回はその十一万円をそのままにしておきましたのは、ほとんど十一万円をこえる人がない。数字的に申し上げますと〇・五%程度ということでございます。これはいずれ先のことになるわけでございますが、物価水準その他がもっと上がった場合に、十一万円の頭打ちで非常にたくさんの方々が困るような事態になりますれば、あるいは改定を要するかと考えておりますが、本年度はまだほとんどないものですから、これを据え置いたということになったわけでございます。
#108
○合沢委員 この問題は、六十二、六十三国会でもこの委員会で附帯決議もついておる問題でございます。対象者が少ないということではあるが、当然今回改正されるべきであったというふうに私考えるわけでございます。次回の改正のときには、ぜひひとつこの点の改正を要請しておきたいと思うのでございます。それから、先ほど田中委員からもお話がございましたが、年金額の改定に関する法律でありながら、この受給者にとってはこの法律は、はたして自分が幾ら上がるのかということについては少しもわからない法律なんです。これ、ひとり農林年金だけでないだろうと思うのですが、年金の額を改定する法律でありながらわからないということは非常におかしな感じがするわけなんです。ひとり農林年金だけでないと思うのでございますが、この点について将来もっとすっきりするような、そういったことはできないものかどうか、ほかとの関連もございましょうが、見解を聞きたいと思います。
#109
○中野政府委員 確かに、ただいまの場合はもとの標準給与をスライドした上でいろいろな計算をするということで、御本人から見ると幾らになるかなかなかわかりにくい。むしろ、きまっている年金額を何%上げるかということが一番簡単かと思いますけれども、またそういう面についても検討は各共済ともやったわけでございますけれども、もしただいま申し上げましたように年金額を直接何%上げるということにいたしますと、またこれはいろいろ問題が出てまいります。たとえば給付事由の発生時点がわずかな違い、たとえば昭和四十五年十二月の人は四十五年度のスライド額をかける、それから四十六年になりますと四十六年の額をかける。それで非常な差が出るというようなこともありますし、それからこれは計算してみないとわかりませんけれども、場合によりましては給付事由の発生時点の古い年金の額のほうが高くなるというような計算も、やってみるとあるようでございまして、そういういろいろな問題が出てきておりますので、現在では各年金とも既裁定年金の基礎となりました組合期間の各月の標準給与の額に改定率をかけるというやり方をやらざるを得ないわけであります。
#110
○合沢委員 いずれにしましても年金の額を改定する法律でありながら、受給者にとっては少しもわからない法律だということでございますので、この辺はひとつ将来十分研究していただきたいということでございます。
 次に、この最低保障の額でございますが、先ほども二十年未満の遺族年金の一万九千円が据え置きになっているのはいかぬじゃないかというような御指摘がありました。六十二国会でしたか、そのときの附帯決議でも、二十年未満の遺族年金についての問題が指摘されておったわけであります。今回もこれがやはり恩給等の関係で据え置かれるということでございますが、ひとつ、二十年未満の遺族年金だけでないのですが、旧法の退職金にしましても最低が低過ぎるということなんです。これについても指摘がございまして、今後努力するということでございますが、次回の改正のときには二十年未満の遺族年金の最低額の引き上げにぜひ一段の御努力を願いたいと思うわけでございます。
 それから今回の最低保障額の引き上げについて旧法の既裁定年金の改正額はなぜ適用しないのかということでございます。旧法の適用というのは数も少ないわけでもございましょうが、同時にまたそういう方々は給与も低く、したがって年金も低いわけなんです。さらに非常に高齢者だということでございます。こういった人こそ社会保障の面からいって当然救うべきだというように考えるわけでございますが、こういう点についてどのような見解を持っておられるか、お聞かせ願いたいと思うわけであります。
#111
○中野政府委員 御指摘のように、今回の改正では新法期間に裁定のあった方々だけ引き上げをやって、旧法には及ばなかったわけでございます。これは、われわれといたしましては昭和三十四年発足以来全部引き上げてもらいたいという要求をしたわけでございますが、先ほども御答弁申し上げましたように、今回の改正はどの共済制度とも新法期間に限ってそういうふうにするというふうに統一されました結果、やむを得ずわれわれとしましても新法期間にしたわけでございます。ただ、先ほども申し上げましたように、農林年金が新法期間が一番短い、旧法期間が長いというようなこともあるわけでございますので、今後その旧法期間まで及ぶようにわれわれは引き上げの努力をいたしたいということを先ほども申し上げたわけでございますが、あらためてそういう努力をしたいということを申し上げたいと思います。
#112
○合沢委員 それから先ほども御指摘がありました国庫補助の関係でございますが、これは四十一年の五十一国会で一五%の国庫補助が一六%に上げられた。そこで、その後六十二国会、六十三国会でも附帯決議としてこの二〇%の国庫補助の増額を決議しておるようなわけでございます。しかし、今回もそのまま据え置かれているということ、先ほどいろいろそれについての御説明もやっておりましたが、何といってもやはり農林漁業団体の職員の給与は低いわけでございますし、なお今後とも、非常に農林漁業団体職員の待遇改善というのは、他の公的年金に該当する職員に比べてそのベースはなかなか追いつかないというような情勢じゃなかろうかと思うのです。しかもそういった農林漁業団体職員の今後農林漁業に果たす役割りというものは非常に大きいだろうと思う。そういった国の農林漁業対策という面から見ても、この農林漁業団体職員の年金の補助率等を二〇%程度に上げて、そして対象の職員が今後優遇されるということによって人材を発掘するというようなことは、政策上非常に重要なことじゃなかろうかと思う。今回も一六%のままに据え置かれている、さらにまたこの整理資源の補助にしても二八%のままだということで、先ほど次官はそういう点については公務員の問題あるいは私学共済の問題等を言われましたが、公務員共済等についてはまるまる整理資源を見ておるわけでございますし、したがって国の補助率は約三〇%になるんじゃなかろうかというように考えられるわけなんです。また私学共済も一六%ではあるが、整理資源はそのうちの二分の一は政府出資の私学振興財団からですか補助金が出されているという事情にもあるわけでございます。そういったことからして、当然私は年金に対する補助金の一六%というものは二〇%に増額してほしいというふうに考えるわけです。おそらく農林省も努力されるだろうと思うのでございますが、ひとつ努力したその経過等についてお聞かせ願いたいと思うわけでございます。
#113
○中野政府委員 ただいまの御指摘の補助率の問題でございますが、当委員会でも何度かにわたり御決議をいただいておりましてなかなかそのとおりいかないわけでございますが、どうも、われわれとしましては、ただいま合沢先生御指摘のように、ほかのものと比べて不利ではないかという気がいたしまして、二〇%やれということを大蔵省に要求するわけでございますが、先ほど大蔵省の主計官が答弁しておりましたけれども、大蔵省から見ますと、いまのままでバランスがとれているのだということで、なかなかうまいこと打開の道がないわけでございます。その辺について苦慮しておるわけでございますが、先ほど申し上げましたようにただいま再計算をやっておりますので、そういうもの等も関連させまして、今後、先ほど御指摘のようにこれは掛け金も高過ぎてこれ以上なかなか上げかねるという一面もございますので、その辺も勘案いたしまして、どう持っていくかということを農林省としてもいろいろ腹を据えてやっていきたいというように考えております。
#114
○合沢委員 以上で私の質問を終わります。
#115
○三ツ林委員長代理 次回は来たる十一日開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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