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1970/05/21 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 内閣委員会 第30号
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1970/05/21 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 内閣委員会 第30号

#1
第065回国会 内閣委員会 第30号
昭和四十六年五月二十一日(金曜日)
    午前十時四十四分開議
 出席委員
   委員長 天野 公義君
   理事 伊能繁次郎君 理事 熊谷 義雄君
   理事 佐藤 文生君 理事 坂村 吉正君
   理事 塩谷 一夫君 理事 大出  俊君
   理事 伊藤惣助丸君 理事 和田 耕作君
      阿部 文男君    伊藤宗一郎君
      加藤 陽三君    笠岡  喬君
      中山 利生君    山口 敏夫君
      楢崎弥之助君    鬼木 勝利君
      鈴切 康雄君    受田 新吉君
      東中 光雄君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (防衛庁長官) 中曽根康弘君
 出席政府委員
        防衛庁防衛局長 久保 卓也君
        防衛施設庁長官 島田  豊君
 委員外の出席者
        外務省アメリカ
        局安全保障課長 宮川  渉君
        内閣委員会調査
        室長      本田 敬信君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十一日
 辞任         補欠選任
  佐々木更三君     楢崎弥之助君
同日
 辞任         補欠選任
  楢崎弥之助君     佐々木更三君
同日
 理事鈴切康雄君同日理事辞任につき、その補欠
 として伊藤惣助丸君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 国の防衛に関する件
     ――――◇―――――
#2
○天野委員長 これより会議を開きます。
 理事辞任の件についておはかりいたします。
 理事鈴切康雄君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、理事補欠選任の件についておはかりいたします。
 ただいまの鈴切康雄君の理事辞任に伴いまして、理事が一名欠員になっておりますので、この際、その補欠選任を行ないたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○天野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 それでは理事に伊藤惣助丸君を指名いたします。
     ――――◇―――――
#5
○天野委員長 国の防衛に関する件について調査を進めます。
 この際、中曽根防衛庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。中曽根防衛庁長官。
#6
○中曽根国務大臣 先般、本委員会におきまして、伊藤委員並びに楢崎委員から調査要求のありました件について、その調査結果を御報告申し上げます。
 初めに、相模総合補給廠における塩素ガス貯蔵の問題については次のとおりでございます。
 保管場所は相模総合補給廠北部吹き抜け倉庫内。保管数量は、六十八キログラム入りのボンベ四十三本を貯蔵しておりました。使用目的は、上水道の滅菌、プール及び下水道の消毒等に使用されております。補給先は、在日米陸軍各施設に補給しております。年間使用量は、約二百本であります。購入先は丸紅飯田であります。管理状況は、鉄骨スレートぶき吹き抜け倉庫内に、三ブロックに分けて保管しております。保安設備として中和槽、保安用具、緊急電話を備えております。漏洩事故の際は、当該ボンベをベルトコンベヤーで中和槽に入れて中和いたします。保安用具といたしまして、吸収かんつきマスク、防護服等を備えつけております。昼間は作業員が随時点検を行ない、休・祭日及び夜間は警備員が一時間おきに巡回点検し、異状を認めた場合は、直ちに緊急電話により責任者に連絡し、中和処理を行なうこととしております。なお、米軍は昭和三十九年六月のガス漏れ事件以来、中和槽の容量を大きくし、密閉式にする等の改善措置を講じ、安全対策には万全を期しておりますが、今後とも引き続き、より一そう安全対策に留意するよう米側に申し入れを行なっております。
 次に、核の安全管理基準につきましては、米第五空軍発行の「核の安全管理基準」については、航空幕僚監部運用課長を第五空軍司令部に派遣し、ページ数及び御指摘の具体的内容を示して再度照会させました。その結果、第五空軍発行の核の安全に関する規則は一つありますが、それについて詳細に点検してもらったところ、御質問の当該事項に関することは含まれていない旨確認することができました。
 最後に、核貯蔵庫につきましては、核兵器の貯蔵庫が国内に存在するかどうかについて在日米軍司令部に照会しましたところ、米軍においては、規則上、核兵器の有無はもちろん、その所在等(所在場所、運搬手段、展開配置、その他関連施設−貯蔵庫を含む−)についても明言できないこととされているので、この点についてはお答えいたしかねる、とのことでありましたが、従来政府が繰り返し答弁しておりますとおり、米軍はわが国に核兵器を持ち込んでいない、核兵器がない以上、これに必要な核兵器専用の貯蔵庫もないものと確信しております。
 以上であります。
#7
○天野委員長 伊藤惣助丸君。
#8
○伊藤(惣)委員 ただいまの報告でありますが、もう一回確認しますけれども、だれが補給廠のだれに質問をして答弁を得たものですか。
#9
○島田(豊)政府委員 防衛施設庁施設部連絡調整官から在日米軍司令部第五部長のタウンゼント大佐を通じて調査いたしましたのが一つと、それから横浜防衛施設局長から相模総合補給廠の兵站帯僚のトンプソン中佐について調べた、この二つのことで調査いたしました。
#10
○伊藤(惣)委員 前に、昭和四十四年八月二十二日に、内閣総理大臣から衆議院議長あてに、質問主意書に対する答弁がありました。その中で、ただいま長官から報告ございましたと同じような報告があるわけでありますが、報告内容をさらにつけ加えたような現在の報告でありますが、この報告されました内容は変わっておりますか。
#11
○島田(豊)政府委員 四十四年の八月四日付の政府の答弁書と違っておりますところは、一点検あるいは安全確認の問題でございますが、「二時間ごとに点検し、ガスの漏洩している不良ボンベを発見するとコンベアを利用し、隣接の苛性ソーダ水溶液タンクに投入して処理」する。今回の調査の結果は、昼間は作業員が随時点検を行ない、休日・祭日及び夜間は警備員が一時間おきに巡回点検しておりますけれども、この点について、点検の方法についての差異がございますので、それにつきましては再度確認をいたしました結果、現状は今回の御報告のとおりである、こういうことを確認いたしました。
 それから、その後この施設は改善され、事故が発生しておらないということでございますが、この施設の改善につきまして、先ほど御報告にありましたように中和槽の容量を多くしたこと、それから従来は木のふたでおおっておりましたので、そこからガスが漏れる心配がありましたので、それを鉄製のふたをいたしまして、とめ金でとめておるということでございます。それから前回の場合には、排水口から素掘りの径路を通しまして一般の河川に流して、いわゆる自然排水をやっておりましたが、今回はそれをやっておりませんで、中和されたものは基地内の土地に自然浸透するという方法になっておるという点が違っておるわけでございます。以上でございます。
#12
○伊藤(惣)委員 その容量を大きくしたというのは、写真にも出ておりますように、三千ガロンのキャパシィティというのがありますが、その三千ガロンの容器にかえたということですか。
#13
○島田(豊)政府委員 そのとおりでございます。
#14
○伊藤(惣)委員 それから、先ほど長官から報告いたしましたが、一年間で約二百本丸紅飯田から購入しておる、こういうお話でありますが、いつ、何本購入したか、その詳細について伺いたいと思います。丸紅飯田がどこのそういう塩素ガスの会社から購入しているか、それについて……。
#15
○島田(豊)政府委員 いつこの二百本を購入したかということについては、ちょっといま資料がございませんので、これは調べてまた御報告いたします。これは日本政府がタッチしておりません。直接米軍が丸紅飯田から購入いたしておりますので、なお調査いたします。それから下請といたしましては、静岡塩素並びに川崎塩素という会社から購入いたしております。
#16
○伊藤(惣)委員 これは確認した話でなくて、聞いた話ですね。
#17
○島田(豊)政府委員 その塩素ガス会社に一々確認したわけではございません。聞いたことでございます。
#18
○伊藤(惣)委員 私の調査では、先ほど長官がいいました二百本をはるかにこえる量が丸紅飯田から納入されている事実を聞いております。それによりますと、十一月に百三十七本、九千三百四十キロ、十二月に百三十二本、九千キロ、ことしの二月に六十九本、四千七百キロ、さらにことしの五月、四十三本、二千九百三十キロ、ただいまの報告によりますと、そのほかに静岡塩素、それから川崎塩素、私はこのほうは調べておりませんが、私が調べたのは丸紅飯田からの依頼で静岡県蒲原の第一化成からであります。そういたしますと、さらにこれに加えて静岡及び川崎からの大量の塩素ボンベが送られてきておったということになるわけであります。いかがですか、これは。
#19
○島田(豊)政府委員 この辺は相模総合補給廠について聞いたことでありますので、一々丸紅飯田なりその他の会社につきましてこちらは直接確認いたしておりませんので、その辺の事情につきましてはさらに調査いたします。
#20
○伊藤(惣)委員 ただいま水道の殺菌用である、あるいは下水消毒用である、それからプール殺菌用である、このようにお話がありましたが、これも調査いたしました。ところが、あの相模補給廠は、県の相模原水道事務所を通じまして矢部補給所に水道は、補給されております。これは月約四万トンですね。ですから四十八万トンです。これをさらに塩素ガスで殺菌することがあるのかと聞いたら、そんなことはないと言っておりました。もちろん井戸も使っております。しかし井戸の場合の殺菌にどのくらい使うか、これまた調査しました。井戸の場合ですと、大体一トンに対して一グラムの使用がせいぜいであります。たとえば矢部補給所と同じように井戸の地下水を掘り上げて使ったとすればどうなるか。それは一年間で四十八万トンですから、四十八万グラムですか。ということは四千八百キロということになりますと、幾らもそのガスは使っていない。たとえば一カ月四万トン、一年で四十八万トンになりますと、大体五十キロボンベにしても八日間、五十キロボンベにしても一カ月三本、それが十二カ月で三十六本、とても二百本なんて使うことは考えられない。さらにプールの殺菌用であるといいますが、プールは殺菌しておりません。しかもこの大量に納入した十一月からだけでこれだけです。プールに十一月、十二月殺菌する塩素が要る必要がないのであります。しかも話によりますと、それぞれの地に塩素ガスが確かにあります。しかしながらそれは、業者が直接に日本の塩素会社から供給して納めておる、国内に回しておるというのですけれども、その辺も非常にあいまいであります。非常に大量のガスが運ばれておる。しかもその行き先が不明だ、こういう事実があるわけであります。その点をどう考えますか。
#21
○島田(豊)政府委員 私どもの調査によりますと、約二百本を使用いたしますが、これはもちろん相模総合補給廠だけで使用するわけでございませんで、在日米軍の陸軍施設にこれは配給をいたしておるようでございます。そしてただいま御指摘の水道につきましては、私どもは一応二百本と承知いたしておりますので、その辺はそれぞれの会社に当たりまして、私どもとしてはもう少し詳細に調査いたしませんと、はたしてそれが米軍だけに納められておるものか、あるいは一般の民間に流れておるものか、つまり、これは御承知のとおりに、民間でも非常に大量使用しておりますので、これは通産省の調べでございますが、四十四年度分として約二百七十七万本を消費いたしておるわけであります。そこで、二百本なんというのはほんとうに微々たるものでございますので、あるいは民間のほうへの補給といいますか、販売ということをやっておることも考えられますので、その辺はもう少し私どもとしても調査をいたしてみたいと思います。
#22
○伊藤(惣)委員 ただいまの長官の答弁は、全然確認もしないで民間で使っているらしい。そうおっしゃると思いまして、こっちから独自にやってもしょうがありませんので、その筋の専門家にちゃんと調べてもらった数量があります。会社のほうにも丸紅飯田から頼まれてちゃんとあそこに納入した、その本数とキロ数でもわかりますように、ちゃんと長官から報告がありましたように、一本当たりの容量は六十八・一八キロです。これは合っていますよ。そんないいかげんな答弁では私は納得いきません。
 さらに私は、きょう申し上げたいことがたくさんありますから申し上げますが、あの基地のすぐそばに、正確に言いますと四十六メートル、約五十メートルというところに住宅が七軒あります。その七軒の家の実態も調べてきました。ところが、やはり塩素ガスの中毒らしい症状が明らかになっております。たとえば、あのすぐそばに鎌田刀春さん及びイネ子さん、こういう人と子供さん一人がおります。この鎌田イネ子さんは四十二歳でありますけれども、昨年の十一月に、非常に静かでいい場所である、しかも基地は将来撤去される、そう言われて建て売り住宅を買って引っ越したわけです。ところが十一月以来のどがかれてしょうがない。声変わりしてしまったので、そのことを主人に話したら、この辺にはブタクサが多いから、おそらくブタクサでやられたんじゃないか。しかしブタクサというのは目に対しては刺激を与えますが、のどまでは影響はしないものであります。私は会ってまいりましたが、現在でも確かに声変わりしております。男の人は毎朝出勤しますが、主婦の方々は二十四時間そこにいるわけであります。非常にのどがおかしい。毎日龍角散を飲んでいるけれども、ちっとも変わらぬ。それで、いままではあの付近の十六号国道沿線にいたわけです。一般常識から考えましても、そちらのほうが排気ガスによってのどがやられる、こういうことが考えられますが、そのときは何でもなくて、こちらに来てそういう状況になった。特に十九歳の子供さんは、突然くしゃみやせきをしたりすることがある。風の強い日、または夜中におおぜいの人が出入りして、夜十一時から一時ぐらいまでの間に、たくさんの犬を連れてきて、そして何やらわからぬものの搬出搬入をやっておる。トレーラーバスも来ているし、いろいろなトラックも来ている。働いているのは米軍だけである。こういうことも証言しているわけであります。
 さらに、これは霧生和夫さんという人です。相模原市の小山六百七十三番地、この人は四十四年六月ごろ、桑の木が百本ほど枯れた。しかし、これは塩素ガスとかあるいはまたどういうことかわからなかったので、何も言わなかった。あとになってあの塩素ガスのせいではないかと思ったけれども、被害請求はしてもむだだと思ってしていない、こういう事実も証言しております。その方は、当時は昼間でもトレーラーに黄色いコンテナを積んで、搬出搬入しているのを見ている、こういうことも証言しております。
 それから、これは岡村さんという人です。岡村良子さん、三十五歳、御主人はタクシー運転手です。同じ相模原市小山六百八十七番地の方です。この人はこう言っております。一カ月くらい前、つい最近ですよ。昼間急にのどや目が痛くなった、非常に息苦しくなった。そこで、部屋の中に一人でおったけれども、苦しいので戸をあけた、戸をあけたらますます苦しくなった。それで、医者に行こうと思って、行くにしても一人で行けないので、近所の人に相談しようと思って隣に行ったけれども、だれもいなかったので、それで自分はふらふらと出たというのですね。しばらくしてぐあいがよくなったので、医者に行くのもいいけれども、どろぼうが入ってはいかぬと思って家に戻ってきたというのです。こういうことを言っております。
 ですから、先ほどの話では、その後被害が出ていないとか、あるいはまた、もうあれで十分だ、厳重な管理をしている、二時間おきにやっている、こう言っても実害はあるわけですよ。まずこの問題については、非軍事的に見て公害被害の問題があります。また軍事的に見て、あの基地の性格、さらにまたこれは消毒用であるというけれども、説明のつかない現実があります。たとえば、相模補給廠は御存じのようにベトナムの唯一の後方基地だといわれております。これも基地内の証言でありますが、昨年の七月に一トン以上の大型ガスボンベが六行にして四段、七行にして四段あった。しかし、去年の七月ごろ急にまたなくなった、こういう事実もあります。
 まず初めに、そのいま申し上げました被害についてどう考え、どのように対されるか、答弁願いたい。
#23
○島田(豊)政府委員 先般新聞に、そういうからだの異常を訴えておられるという話が掲載されましたので、私どもとしましても調査いたしましたが、今日までの段階では、その状況が同補給廠から流出する塩素ガスに起因して発生したものであるかどうかということについては、まだ十分明らかになってはおりません。しかしながら、今後も市当局とも緊密に連絡いたしまして、その状況についてさらに調査確認につとめたい、かように考えております。
#24
○伊藤(惣)委員 それから、ここで私は重大な提起をするわけですが、塩素ガスの性格であります。これは、御存じのように、化学記号はClですね。液体になりますとCl2でございますね。この塩素ガスは毒ガスの最も大事な材料ですね。この塩素ガスがどのようになるか、これは衛生局長いらっしゃればよく御存じだと思いますが、まず、塩素がどういう毒ガスになっているか、専門家の立場からお伺いしたいと思います。
#25
○久保政府委員 私実はあんまりよく存じませんが、聞いてみましたところでは、第一次大戦のころに塩素ガスを利用した毒ガスがあったそうであります。瞬間的に窒息状況になるそうでありますが、ただ、質量が非常に軽いものでありますから、すぐに消散霧散してしまうということで、今日のガス兵器としては、効果が他のものに比べて悪いということで採用されておらないということを聞いております。
#26
○伊藤(惣)委員 私が聞いたのはそんなことじゃなくて、まず一塩素でできるガスの種類はたくさんあります。たとえばCOCl2、これはホスゲンになります。それからCH2CH2Cl、これはイペリットになります。これはびらん性のガスですが、そのほかに嘔吐性のガスにジフェニルクロルアルシンというのがあります。これも塩素が原料であります。さらに、エチルジクロルアルシン、C2H5ASCl2、それから催涙性のあるもの、クロルアセトン、これなんかも塩素がその原料になっております。
 そして、これはそのくらいの知識では何を聞いてもわからないと思いますから申し上げますが、「日本列島」という本があります。この中で、これはベトナムに就航した元LST三五〇号に乗った事務長の広居欣一さん、松戸に住んでおりますこの方の証言がここに書いてあります。それによりますと、「日本から運ばれるものの大部分は、小銃、機関銃などの弾薬、小型爆弾、それに車両、サンドバッグなどの軍需品、貨物の内容はすべてクラシファイド(機密)なので、およそのことしかわかりませんが、正体不明のドラムかん三、四十本、催涙ガスらしい大型ボンベなど、こういうものを運んだことがある。」、こう言っております。
 そしてさらに、一九六六年から今日に至るまで、ベトナム戦争では大規模なガス戦が展開されておる。これは数多くの新聞に出ております。私が申し上げておるのは、枯れ葉作戦とは関係がない。かつて楢崎委員が二四Dとか二四五Tとかおっしゃいました、そのものとは全然別な性格のものです。特に、当時の一九六六年の毎日新聞にはこういうことが書いてあります。「ベトコンゲリラを撃退するため、地下道で非致死性ガスと煙幕を使ったところ、豪州兵一人が死亡、六人が病院に収容される事件が十一日サイゴン北西部で起こった。」、こういうような報道も行なわれているわけであります。
 そして、去年の七月に大型ボンベがあったという一つの証言をした方の話にもありますように、おそらくこの塩素というのは非軍事的ではなくて、ほかの目的をもってベトナムに直接輸送されている疑いがある。しかも、私は何も塩素ガスがそのまま使われるとは思わない。何らかの形でそれが合成され、ベトナムの砲弾あるいは手投げ弾、迫撃砲、戦車砲、りゅう弾砲というものの材料として使われている疑いを私は持つものであります。そうして私が一番注目いたしますことは、塩素ガスによる中毒症状というものを専門家に聞きました。これはにおいがあるし、しかも色も出るしわかる、先ほど言ったあの症状は別の性格のものである、たとえば米軍がベトナムで大量に使っております神経ガス――神経ガスといっても非致死性のもの、たとえば幻覚剤、種類で言うと神経ガスの種類ですが、沖繩で問題になったGBガスとか、ああいう種類のもののいわゆる中毒症状と似た症状があるわけであります。われわれ国会議員といえども、あの基地に対しては立ち入り調査権がない、さらに調べようと思っても刑特法にもひっかかる、そういう点で明らかではありませんが、疑問はまだまだたくさんあります。たとえば、先ほど施設庁長官が、苛性ソーダ水溶液であると言った、そこに塩素ガスがある。私は、この写真を見て感じますことは、どう考えても納得がいかないといいますか、長官の説明にはふに落ちない点がある。たとえば、勘ぐれば、苛性ソーダというものは何になるか、これはたいへんな毒ガスの原料でもあるのです。たとえば、苛性ソーダというものからは中毒性の青酸クロルがつくられるのです。それから工程中に塩素が関与してジフェニルクロルアルシンという嘔吐性のガスがつくられる。さらに勘ぐれば、食塩に苛性ソーダをまぜれば塩素ガスがとれる。
 われわれはいつも百メートル以上の距離からしか見ておりませんから、そんなことは全然わからない。この答弁書にもありますように、関口さんという人が当時の模様をこう言っております。あの遠くから見た穴のあいている三千ガロンのキャパシティーと書いてあるあの容器の中に、米軍は毒ガスマスクをつけて入っておった、そうして上から白い煙がちょいちょいのぼった、ということになりますと、いま言った苛性ソーダ水溶液ということと話が合わない。これは聞いた話でありますし、証言ですから、どこまで正確かわかりませんけれども、そうすると、塩素ガスを野積みしているということは単なるカムフラージュであって、実はそれ以外のガスまたはたいへんなガスの原料をあそこへ搬出搬入している、そういうことも勘ぐれる。しかも米軍のCBR部隊というのはドッグ部隊と言うのです。なぜか、CBRがあるところには必ず犬がいるというのです。あそこは常時犬で警備しているわけですよ。しかも日本人労務者が帰る五時半ごろには座間からわざわざ数頭入ったおりを幾つも持ってきている、警察犬を放しておる。しかもその出し入れが、先ほども言いましたように、どうして日本人労務者を使わずして夜中の、深夜、深夜もいいところです、十一時から一時くらいまでの間搬出搬入が行なわれている、そういう隠密性は納得できないわけであります。したがいまして、現在のような答弁で、現在の被害者がはたして補償されるのか、されないのか疑問であります。またいいかげんな調査で、人の話を伝え聞きで聞いて、それを信用するということもおかしい話であります。私は、この問題について、先日の委員会において、政府の調査を聞いた上で納得がいかなければ国会から調査団を派遣してもらって、詳細にそれを調査し、そして現在の問題点を明らかにする、被害があれば十分なる対策をとる、こうすべきだ、そのことを私は要求してきました。しかも塩素ガスがカムフラージュであって、実は別なものが、たいへんなものがある、こういうことを言う人もいるわけであります。このジュネーブ議定書にある塩素というのは、持ってはならない毒ガスであります。現在は局間にまたはいろいろな工業に使われるというならば――それはよく知っておりますよ。塩素変じて味の素になる。ちゃんと数字が合っておりますよ。このくらいの塩素でこのくらいの味の素ができる。工業用に使っておるとするならば、何に使っているのですか。水道の殺菌用である、問題にならないくらい少ない。年間二百本である。十一月からことしの二月まで事実三百本以上納入している。しかも、私から言わせれば、そのほかにも静岡と川崎からも二百本を納入した。そうすると、二百本に加えましてこの蒲原の第一化成からは三百何本別に……。そうしますと五百本以上納入したことになる。こんなことは答弁になりません。しかも塩素ガス以外の中毒症状のような、そういう被害者が現実の問題としている。私はこの間も申し上げましたけれども、やはりこういうジュネーブ議定書に例示されておる毒ガスは、日本にあってはならない、置いてはならない。日本の平和と日本人の命を守るためには、こんなものは断固撤去すべきだ。もしこれを認めることがあれば、沖繩においていま現在あります毒ガス問題にしても、これは工業用に使うのだから置かしてくれと言われた場合に断わる理由がなくなる。そうすれば撤去はさらにおくれるという事実がある。さらにまたベトナムで戦争が行なわれておりますが、最近では終息には向いておりますけれども、しかしながらそこに、世界じゅうから非難されている毒ガス戦争の毒ガスを日本に置くことを許し、日本から供給している、こういうことになれば、日本の国際的な信用もたいへん問題になります。そういういろいろな観点から、私は、この問題についてはぜひとも国会から調査団を派遣して詳細に調査し、その後において善処したいことを要望するわけでありますが、それについて委員長取り計らい願いたいと思うのです。
#27
○島田(豊)政府委員 いろいろいま伊藤先生から数字その他に基づきまして詳細な説明があり、またいろいろ御疑惑の点についての御意見の開陳があったわけでございます。そういう点につきましては、私どももまだ調査不十分の点もございますので、さらに引き続きまして事実関係を明らかにいたしまして、そういう事実があるかどうかということ、そういう点につきましても勘案しながら調査を進めたい、かように考えます。
#28
○大出委員 関連。これは楢崎委員のかつての質問書にもありますし、かつまた当時新聞にもいろいろ報道されたのでありますが、この塩素問題をめぐって被害が地域社会にも出た。これは横浜にもございました。また三沢にもございました。三沢の場合は非常に大量でありました。当時ガス弾等の処理が実際に行なわれたんじゃないか。それにしてもああいう開放された原野で行なわれたのはどういうわけだというところまで当時実は問題が広がった事件があります。相模原でも当時問題になったのでありまして、私が国会へ出てまいります三十八年前後のことです。実はこういういわくつきでありまして、だから質問書も楢崎委員が出したのです。それが先ほど答弁になりましたように、一片の、水道の消毒であるとか飲料水の消毒であるとか、あるいは下水とかいうふうなことになっているわけであります。しかしやはりここまで参りますと、そういうことだからというので放任はできないと私思いますから、当時にさかのぼりまして、その記録等の調査も必要でございますし、現に写真等が入手をされて、置かれている地域があるわけでありますから、ここらについても調べてみる必要があると私は思っているわけでありますが、時間の関係等もございますから、この問題は、前回の委員会で、一応防衛庁の筋を通した調査を承り、納得いかないということになれば、住民被害という問題もありますので、本委員会で何らかの形で調査をしよう、実はこういうまとめ方になっておりますから、方法あるいは日時その他を含めまして、理事会で一ぺんこの取り扱いを御相談いただいて、私どもは調査に参る気でおりますから、その辺のところは委員長のほうで一ぺん理事会でというふうにお取り計らいを願っていただければ、前回の確認が一つありますので、伊藤委員のいまの御意見にも沿うんじゃないかと思いますから、そういう趣旨でひとつお取り計らいいただきたいと思います。
#29
○天野委員長 委員会の問題は理事会において相談することにいたします。
 また、防衛庁当局においては、その塩素問題につきまして十分委員各位の質疑を資料として御調査をお願いいたします。
#30
○大出委員 島田長官にお願いがあるんですけれども、私が聞いておりましても、いまの調査というのは、たとえばタウンゼント大佐にこういうふうなことを聞いたというようなことでありまして、あるいは横浜防衛施設局からこういうふうな人に聞いたということでありますが、やはりこれは政府機関でありますから、もう少し調査の方法がなければならぬと私は思うのでありまして、理事会等で御懇談いただきたいと思っておりますけれども、それまでにやはりもう少し、いま幾つか問題が出ておりますから、さらに調査を深めていただいて資料等いただきたい、こう思うのでありまして、ただ単に防衛庁がどうとかというのではなくて、やはり問題の性質上その真相は確かめておかなければならぬ。対国民という意味で、取り上げた委員会が中途はんぱで終わったのではどうもまずいと思いますから、その点のお願いをしておきたいと思います。
#31
○楢崎委員 関連して。伊藤委員が申し上げた今日ベトナムでも使われておる、あるいは今日のCB兵器の段階で申し上げればCN、クロルアセトフェノン、CS、クロロベンヂリデンマロノニトリル、それからこの前沖繩で撤去をいたしましたイペリットマスタード、HD、今日もうホスゲンは使っていないということは別としても、ホスゲンもそうですが、全部基礎原料は伊藤君の指摘したとおり塩素ですね。苛性ソーダも原料の中に入るのですけれども。だから、この量というものが一つ大きく問題になる。もともと化学兵器あるいは細菌兵器というのは、医学用あるいは工業用、農薬用としてつくられておった過程において出てきておるものですから、ものそのものは医薬用といえば医薬用、化学兵器用といえば化学兵器用、もともとそういうようなものです。だから、これが滅菌用に置いておるなんということは通らないのですよ、CB兵器の場合は。二四五TCPもそうでしょう。それをそのまま枯れ葉剤に使われるのですよ。だけれども、そんなことを言っておったら、いわゆるジュネーブ議定書による毒ガス禁止の問題は話にならぬのですよ。軍隊が持っておることに問題があるのです。
 それともう一つは、いま大出君も言いましたとおり、三沢の場合の事故、これは天ケ森の射爆場でこれを処理したのです。ということは、これは弾体化されておるという疑いが濃厚であります。何で射爆場でこれを処理するのです。弾体化しておるから射爆場で処理したんじゃないですか。だから、いまのような答弁では、現実に起こったりしたことを考えると納得できないです。したがって、いま伊藤委員なり大出委員が申されたとおり、これは徹底的な調査を要する、このように私は思います。
#32
○鈴切委員 関連して。いま伊藤委員から具体的な数字を示して、何月に何本搬入したかということについて質問がありました。ところが、防衛庁のほうでは、年間二百本という数字を出されているわけですけれども、その数字に大きな食い違いがあるわけですね。その大きな食い違いについて、やはりこれは明確にしておかなくてはならない。少なくとも食い違いの本数はどこへ搬入されて、どういう経路をたどったということについては、明らかにする必要がある。それをそのままに、ただ二百本くらいという防衛庁の答弁では承服できないわけです。こういう塩素ガス、毒ガス等に使われる、そういう問題について、搬入状態が食い違っているというところに、私は大きな問題があると思うのです。
 そういう点について、委員長のほうから、さらに防衛庁のほうに、防衛施設庁のほうに、きびしくその調査内容、そして食い違い等について調査をするように要望しておきます。
#33
○島田(豊)政府委員 一つだけ事実関係を申し上げておきますが、楢崎先生の、三沢における事故、これはすでに補償も済んでいる問題でございますが、これは記録によりますれば、ボンベのバルブがさびついたために処理する必要がありまして、それを射爆場へ持っていきまして、そしてバルブのところを爆破する予定であったのが、誤りましてボンベ本体が爆発という記録になっておりますので、その点ちょっと……。
 それから、いま数量の確認の問題につきましてお話がありましたけれども、私どもとしましては、できるだけ調査をいたすつもりでございます。
#34
○伊藤(惣)委員 この塩素ガスの処理方法ですが、たとえば施設庁長官のおっしゃったように塩素ガスの漏れば確かに注入口、吸入口ですよ。これが起きた場合には、相模原では苛性ソーダ、向こうでは爆破、ところによって中和のしかたまたは処理のしかたが違うのです。だから、もしか塩素ガスのそういった問題を射爆場でやられるならば、相模原にある苛性ソーダは別な目的に使われておる。どう考えてみても、普通の塩素ガスがボンベに入っているだけでは、そんな事故は起きるはずはないのであります。しかし私は、ここで、塩素ガスだけではないのです、私が問題を提起していますのは、においがあったか、ないのです。どう考えても、症状からいいますとLSDあるいは神経ガスに似た症状が出ているじゃありませんか。もし塩素ガスであれば、においもはっきりわかるわけです。だから私は、ある人の話にもあるように、塩素ガスはカムフラージュなんだ、実はたいへんなものがあるのだと、それははっきり言っているわけですよ。ですから、私は、これはぜひとも調査団を派遣して再調査してもらいたい。
 しかも、この塩素ガスについて、こういうことです。ことしの一月十一日に沖繩で毒ガスの調査を行なったことがありますね。そのときそこに参加した和気朗さん、「生物化学兵器」という本を書いている人でありますが、その方の証言によりますと、その人がガスマスクをつけて、そのガスマスクの試験に使ったのは塩素そのものである、だから米軍としてもやはり塩素そのものを毒ガスに使っているのだ、そういうお話も私は実はおととい会って聞いているわけです。それを消毒用だなんて、あるいはまたプールの殺菌用だ。大体十一月、十二月の寒いときに、プールに殺菌しますか。そういうことからいっても、ただいままでの調査報告はすべて納得できるものはないわけであります。したがいまして、前回理事会でお話がありましたように、委員長を中心にして理事会を開いて善処方を、そしてまた政府から調査団を派遣するよう要望いたします。
#35
○天野委員長 楢崎弥之助君。
#36
○楢崎委員 私の質問に対する答弁書でありますが、この中で、在日米第五空軍が発行しておる「核の安全に関する規則は一つある」、これだけで十分であります。それは確認されたとある。
 それから、次の「核貯蔵庫」であります。この答弁は私は非常に重大な答弁であると思っておるのです。
 まず指摘をしておきたいことは、「米軍においては、規則上、核兵器の有無は勿論、その所在等(所在場所、運搬手段、展開配置、その他関連施設−貯蔵庫を含む−)についても明言できないこととされているので、この点についてはお答えいたしかねる」、ここまでが重大であります。これから先は必要ない。これは政府の見解でありますから必要ないのです。
 つまり、ここで明らかにされたことは、この種の問題については一切米軍は答えられないということである。あなたは、防衛局長として、防衛庁長官が核の点検の問題を沖繩返還にからんで持ち出した、そして大出質問によって佐藤総理は、沖繩を含めて日本全土の点検に広げた。このような状態で一体どのような点検をしようというのか。できないではないか。私はかつて予算委員会で、アメリカのマクマホン法と関連をして事前協議で、たとえば核を持ち込みたいという相談があったときにノーと言うことになっておるそうでありますか、核の持ち込みの相談を受けたという事実、それは日本に持ち込むということです。所在場所も明確にできないという米軍の規則がある以上、日本に持ち込むなどという相談を受けたこと事態明らかにすることができないではないか。つまり核問題について事前協議を受けたというそのことすら明らかにできないではないかということを予算委員会で問題にした。佐藤総理は、そのとおりですと言っていたじゃないですか。それを裏づけるのがこの米軍の正式の――米軍が国会質問に対してこのような回答をよこしたというのは私は初めてだと思います。ほかにありましたか、いままで。一体どうするのです。こういう態度について、核の点検の問題を。
#37
○久保政府委員 ただいまの御質問に対するお答えは一つだと思います。つまり制服対制服あるいは防衛庁対米軍の軍の関係から申せばこういうことらしいようであります。これは全世界至るところで同じ答えしか返ってまいりません。そこで残るはただ一つ、つまり国対国で照会をする、あるいは外交チャンネルで米側と折衝するということだろうと思います。この点は、私、長官のそばにおりましていつも聞いておりますが、たとえば外務省の大使を通じてそういうことを確認するということ・あるいは米側と確認のしかたについて協議するのだというようなことを申しておられましたので、そういう筋が唯一残されたものであると思います。
#38
○楢崎委員 防衛庁も同じ政府機関ですからユニホーム同士の話はこういうことだと思います。外交チャンネルでいけばまた別だという話ですか。それでは私は要求します。私の質問について佐藤内閣として確かめてください。よろしゅうございますか。
#39
○久保政府委員 私はそこまで申せるかどうか自信がございませんので、外務省の安保課長が見えておりますので、そちらに御質問ください。
#40
○宮川説明員 ただいま楢崎先生、佐藤内閣としてとおっしゃいましたが、私もこの場でただいますぐに何とも申し上げられないのでございます。ただいまのお話の趣旨は上司に伝えましてしかるべく措置するようにお願いすることにいたします。
#41
○楢崎委員 だめですよ、そんな答弁では。それなら外務大臣か防衛庁長官ならいいですか。
#42
○宮川説明員 上司と申しましたのは、役所の機構を通じまして、私のところでは外務大臣でございます。
#43
○楢崎委員 それでは重ねて要求をいたします。当委員会に関連した問題ですから二十四日まで、今会期中に、外務省を通じ、ただいまの問題について私の質問について米側政府の回答を求めたい。よろしゅうございますか。
#44
○伊能委員 ただいま楢崎君からの御質問については、われわれもその内容について若干疑問といたして、事務的には事情を聴取した次第でありますが、時間の関係等もあって、おそらくとり急ぎ調査をわれわれが要求したために自衛隊対米軍という形の話し合いでかような形式的な答弁になり、しかも権限として彼らはこういう答弁以外にできないのではなかろうか、かように察せられますので、いま楢崎君からお話がありましたように、正式に外務省を通じて外交ルートによって一応政府からこの点については照会をしてもらう、明らかにしていただく、こういう形をとっていただくよう、われわれも要望いたします。ただし、楢崎君から会期中にというお話がありましたが、場合によればアメリカまで行って帰らなければならぬ場合もあります。会期中ということについては若干無理があるのではないか、私はかように思いますので、その辺は御了承いただきたい。
#45
○楢崎委員 伊能委員の御発言はよくわかります。それで、これは実は沖繩返還の場合でも一番焦点になる問題です。非常に重大な回答だと私は思うのです。われわれが質問するときに、われわれは自衛隊に質問しておるのではないのですよ。防衛庁に質問しておる。防衛庁というのは佐藤内閣ですよ。政府に質問しておるのですよ。それを制服レベルの回答を寄せてもらったのでは困りますよ。いつもあなた方の答弁というのは佐藤内閣の答弁として承っておるのですよ、私たちは。そうでしょう。いつも中曽根さんおっしゃるでしょう。内閣は一体だ。だからこういう回答をよく私は中曽根さんがやったものだと思いますよ。それほどこの問題を軽視しておるのかと思った。この答弁が佐藤内閣の答弁でいいというならそれでいいのですよ。これはさすがに伊能理事もその点気づかれたと思うのです。しかしこの会期中に間に合わないかもしれない、それは時間的な問題ですから、この会期中に起こった問題であるし、いずれ問題になるのですから、できるだけ会期中に間に合うように私は御努力をいただきたい。努力をするという点でお願いをしたいと思います。
#46
○天野委員長 政府側にも努力をしていただくようにお願いいたします。
#47
○伊藤(惣)委員 外務省に最後に伺いたいのですが、毒ガスの問題について、いままで何年も前からこれは消毒用であるというふうに、非軍事的なものだからということで日本に置くことを認めたわけですよ。しかし現実問題は、被害が出ていないというたって実はあった。現在もある。こういう事実。そしてまた、先ほどのガスボンベの本数も合わない。どう見てもこれが非軍事的ではなくて軍事的に使われておるおそれがあった場合には、外務省としてはどういうふうにしますか。外務大臣がこの間答弁したとおり、そういう兵器はない、ジュネーブ議定書にある、たとえ塩素といえどもその例示にあるものはすべてもう事前協議の対象、とんでもない話だ、そんな毒ガスについてはもう絶対許せないです、国民にとってたいへん大事な問題だから、これは前向きで善処する、こう答弁しておるわけでありますが、私の調査では、いま言っただけでも、それが消毒用だけじゃなくて軍事的に使われておるおそれがあるというふうに考えるわけであります。それが明確になったときには外務省としてのとるべき処置について明確に答弁しておいていただきたいと思います。
#48
○伊能委員 いまの伊藤さんのお尋ねについては、当該安全保障課長に答弁を要求することは無理だと思います。したがって、さいぜんの楢崎氏の要求に対する回答の際にこの問題についても別途防衛庁長官もしくは外務大臣に来ていただいて説明を願う、こういうことにしたらいかがかと思います。
#49
○楢崎委員 一つ答弁漏れがあったのです。いままで国会でこういう質問をして米軍から正式にこういう回答が来たことはあったのですか。
#50
○久保政府委員 この問題について検討しましたが、少なくとも私どもの知っておる範囲では、なかったように思います。
#51
○楢崎委員 だから重大だというのです。これは防衛庁で私に答弁するときに、よく検討したのですか、こういうあれをつくるときに。
#52
○久保政府委員 旧来からの事情を知っている人も当然おりますし、その辺の意向は聞いておりましたが、私どもは正直にお答えするのを旨としておりますので、そのまま申し上げたわけであります。
#53
○楢崎委員 それでは先ほど伊能委員がおっしゃったとおり、佐藤内閣としての調査を外交ルートを通じて行なって、そしてこの会期中に御答弁がいただけるように努力をしていただきたい。これについての御返事はさっきなかったのですが、もら一ぺんはっきりしてください。
#54
○宮川説明員 努力いたします。
#55
○伊藤(惣)委員 防衛庁に伺いますが、外務大臣がそのような答弁をしておりますが、軍事的に使われている可能性が強いという――おそらく調査したからといって必ずしも明確になるとは私は思えない。ただしかし、先ほどあげましたように、どう考えても軍事的に使われている疑いが濃いという場合には、防衛庁としてはどう対処されるのですか。
#56
○久保政府委員 これは、たとえば施設庁のほうで調査され――軍事的に使用されているかどうかは私どものほうでも調査できると思いますが、そういう結果もしそういう事実があれば、これは私どもの担当ではございませんので、施設庁なり外務省なりに御連絡をして善処をしていただきます。
#57
○伊藤(惣)委員 善処ということは撤去を求めるわけですか、それとも置くことを認めるわけですか。たとえば厳重な管理をしてくれなんというのでは話にならぬですよ。
#58
○久保政府委員 善処をする役所はそれぞれ分かれておりますので、私の局といたしましてはどういうふうにしてよろしいかわかりません。
#59
○伊藤(惣)委員 この問題は理事懇において十分協議の上問題点を明らかにしたわけでありますから、それぞれの所管の大臣及び責任者の方に――いままでの答弁からいってもこれは国民の前に明らかにすべき問題でありますし、そのような最悪の基地あるいは補給廠はすみやかに撤去すべきだ、こういうことを思いますし、またそういうふうに政府に要望してもらうことを強く要求して、あとは理事会の中でこの問題を再び検討して、調査団をつくって再調査するように要望して、私の質問を終わります。
#60
○天野委員長 この際、暫時休憩いたします。
   午前十一時五十三分休憩
     ――――◇―――――
  〔休憩後は会議を開くに至らなかった〕
ソース: 国立国会図書館
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