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1970/03/01 第65回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第065回国会 本会議 第13号
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1970/03/01 第65回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第065回国会 本会議 第13号

#1
第065回国会 本会議 第13号
昭和四十六年三月一日(月曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第九号
  昭和四十六年三月一日
   午後二時開議
 第一 裁判所職員定員法の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
 第二 国際開発協会への加盟に伴う措置に関す
  る法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 昭和四十六年度一般会計予算
 昭和四十六年度特別会計予算
 昭和四十六年度政府関係機関予算
   午後四時五分開議
#2
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 昭和四十六年度一般会計予算
 昭和四十六年度特別会計予算
 昭和四十六年度政府関係機関予算
#3
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、昭和四十六年度一般会計予算、昭和四十六年度特別会計予算、昭和四十六年度政府関係機関予算、右三件を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#4
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#5
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 昭和四十六年度一般会計予算、昭和四十六年度特別会計予算、昭和四十六年度政府関係機関予算、右三件を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
 昭和四十六年度一般会計予算
 昭和四十六年度特別会計予算
 昭和四十六年度政府関係機関予算
  〔本号(二)に掲載〕
#6
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。予算委員長中野四郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号(二)に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔中野四郎君登壇〕
#7
○中野四郎君 ただいま議題となりました昭和四十六年度一般会計予算外二案につきまして、予算委員会における審議の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本予算三案は、去る一月二十二日予算委員会に付託され、同月二十八日提案理由の説明を聴取し、直ちに質疑に入り、公聴会、分科会を含め二十四日間にわたって委員各位の熱心な審議が行なわれ、本日、討論採決をいたしたものであります。
 予算案の概略につきましては、先般本会議において福田大蔵大臣より詳細なる説明があり、すでに十分御承知になっておられますので、ここでは重複を避け、主として予算三案をめぐって展開せられました質疑を中心として、その概要を御報告申し上げます。
 第一は、経済の見通しと予算との関係についてでありますが、「政府は、現在の不況は一時的であって、遠からず底入れするであろうと説明している。もし不況が一時的だとすれば、日本経済には、まだ上向く可能性があると判断される。しかるに、明年度予算は、前年度をはるかに上回る大型であるのみならず、政府保証債等の限度額を必要に応じて拡大し得る措置まで講じていることは、経済に過度の刺激を与え、政府の方針とする安定成長を確保し得るとは考えられない。しょせん、不況対策の名のもとで、インフレを一そう促進するのではないか」というのであります。これに対し、政府より、「経済の現況は、このままほうっておけば落ち込みの状態がくるであろうと見ている。景気が過熱状態にあるとき、これを抑制する働きは、金融政策に大きな力があると思うが、落ち込みが激しい場合には、財政が大きな力となる。遠からず底入れするというのは、このような政策効果を含めて言っているのである。弾力条項は、経済成長率一〇%程度を目途とし、これを下回る傾向が出る場合、発動したい考えであり、このような政策的努力をもって、過熱もなく落ち込みもない安定成長を定着させたい」との趣旨の答弁がありました。
 第二は、税の問題であります。
 税につきましては、国民の税負担、新設された自動車重量税等について、それぞれの角度から質疑が行なわれましたが、特に税負担の公平の観点から租税特別措置が取り上げられ、「政府は、租税特別措置は一定の政策効果をねらっているものと説明しながらも、政策効果がどのような形で出てきたか、明らかにしたためしがない。効果を具体的に明らかにすることは、政府の義務ではないか。また、医師の診療報酬についての特別措置は、不公平の最たるものであり、間々散見せられる脱税行為とあわせ考えるなれば、医師に対する信用をはなはだしく失墜せしめているのみならず、国民の納税意識にも悪影響を与えている。いつまでにこの不公平を是正するつもりか」との趣旨の質疑があり、これに対し、政府より、「特別措置法については、マンネリズムにならぬよう、怠ることなく検討している。しかし、実現せられた効果のうち、どの部分が特別措置法によるものか正確に申し上げられぬが、今後とも、そのメリットについてはでき得る限り追跡調査をしていきたい。また、診療報酬に対する特別措置は、最も頭の痛い問題の一つである。立法のいきさつ等を考慮し、医療制度の抜本改正と並行して解決したい。いつまでも放置しておく考えは毛頭ない」との答弁がありました。
 第三は、物価であります。
 物価については、問題の所在、対策の概要についてただされました後、「明年度は消費者物価の上昇を五・五%内にとどめ得るか。昨年異常に暴騰した野菜の価格対策はどうか、消費者米価に対し、物価統制令の適用を廃止した目的は何か。統制令の廃止により値上がりするのではないか」との趣旨の質疑のほかに、産油国の石油価格値上げ問題等についても質疑が行なわれましたが、政府より、「消費者物価の上昇見込みについては、景気の鎮静化を念頭に置きながら、各般の施策を進めていくことにより、ぜひとも五・五%以内にとどめるよう努力したい。また、野菜対策については、生産量が需要に見合わないところに値上がりの根本原因があるので、明年度は指定産地の拡大、対象品目の増加、畑地かんがい施設の積極的導入をはかるとともに、作柄の安定のため、施設園芸集中管理モデル団地や、集送センターを設置することとしている。また、農家が安心して野菜づくりに専念し得る方策を見出すため、特に調査会をつくり、生産、流通、小売り等について研究を進めているが、なかんずく、野菜の生産は消費に結びつくことが最も大切であるから、計画消費に見合った計画生産の体制ができることは望ましいので、時を要しても、従来のしきたりを克服していかなければならないと考える。また、消費者米価に対する物価統制令の適用廃止は、米に対する選択の自由と品質の改善、良質米供給の増大を目的とするものであり、価格安定のためには、需給を価格に反映せしめるようにするほか、販売業者の新規参入を認め、競争原理を取り入れるなど各般の手段を講じ、値上がりのないようにするつもりである」との趣旨の答弁がありました。
 また、石油について、「国際石油資本が値上げをしてきた場合、わが国の石油製品の値上げが行なわれる可能性もあるが、行政指導によってこれらの値上げを抑制できぬか。また、輸入原油に対する関税の引き下げないし撤廃することは考えられぬか。電力料金の値上げを認めるか」との質疑がありました。これに対し、政府より、「石油製品の価格については値上げしないよう行政指導をしており、買い手市場という状況下でもあり、現在効果をあげている。原油関税は、石炭対策の財源に充てているので、にわかに引き下げることはできぬが、検討してみたい。電力業界は、公害対策や発電所建設の補償など、その環境はきびしいが、電力供給の公益性にかんがみ、政府の責任で料金の値上げがないようにつとめたい」との趣旨の答弁がありました。
 以上のほか、地価の抑制、公共料金、医薬品価格等についても質疑が行なわれたのであります。
 第四は、公害問題であります。
 公害対策は、さきの第六十四回臨時国会において、現行法の改正や、法律の制定、環境庁の設置が予定されるなど、画期的前進を見るに至りましたことは御承知のとおりでありますが、なお、当委員会におきまして、前国会でも論議の焦点となりました無過失賠償責任の立法化の問題をはじめ、公害防止に関する行政上の指導監督が問題となりました。
 まず、前者につきまして、「公害の予防、被害者の救済という面から、無過失賠償責任制度の確立なくしては、ほんとうの意味での公害行政はないと思うし、法理論上からも本制度の確立は不可能とは考やえられない。今国会で立法化する用意はあるか」との趣旨の質疑が行なわれましたが、これに対し、政府は、「無過失責任制は、現代社会を律する過失責任主義の例外となるので、責任の範囲を明確に限定する必要がある。法理論上成り立たぬとは言っていない。現に、無過失損害賠償制度を取り入れた原子力損害の賠償に関する法律等もあるので、これに準ずるようなもの、あるいは公害を起こした特定の物質を指定して、何らかの立法措置を講ぜられぬだろうかと、今国会に提案できるよう、鋭意検討を進めている」との趣旨の答弁がありました。
 次に、公害防止の指導監督について、「公害は、法律を制定したり、環境庁を設置したりするだけでは防止できない。法律が厳正に執行されるかいなかにかかっている。しかるに、行政機関は企業と癒着し、水質基準などの設定にあたっても、企業側の要請に基づいて定めたり、また、工場に対する監督もきわめて不徹底で、多くの違反事実を看過している節がある」とし、その一例として、石原産業四日市工場の酸化チタン工場の無届け増設の問題がきびしく追及されたのであります。これに対し、宮澤通商産業大臣より、同問題について概要が報告されるとともに、「産業行政に携わる行政官は、従来の姿勢に幾多改めるべきものがあり、この点深く反省している」との発言がありました。
 以上のほか、東邦亜鉛安中製錬所におけるカドミウム問題、労働安全衛生の問題、残留農薬、被害者救済、義務教育学校における公害教育、国民経済における石油消費量の増大と脱硫技術開発の見通し等についても、活発に質疑が行なわれました。
 第五は、社会保障についてであります。
 社会保障につきましては、健康保険法の改正案をめぐり、政府管掌健康保険の赤字対策や医療問題のほか、老人対策等に質疑が集中いたしました。
 まず、政府管掌健康保険につきましては、「赤字額と赤字発生原因をどう考えるか。赤字に対し、政府は診療報酬体系、薬価基準など医療供給面の諸問題を放置して、保険料の大幅引き上げ、患者の一部負担の増加など、被保険者等の負担増加のみで対処することは片手落ちであり、誤りではないか。医療制度の抜本改正について、政府は、国会においてその実現方をしばしば言明し、特に、四十六年度においては必ず断行すると言明しておきながら、いまだに実現しようとしていないが、その政治的責任をどうするつもりか」との趣旨の質疑がありました。これに対し、政府より、「政府管掌健康保険の赤字は、四十六年度は、何らの対策を講じない場合六百七十六億円で、年度末累積赤字額は約三千億円が見込まれる。赤字の原因は、被保険者の年齢構成等の関係で疾病の頻度が多いこと、一人当たり保険料収入に対し医療給付費のほうが多いことなどのほか、医療費に占める薬剤費の割合も多いこともあげられる。抜本改正については、早急に実現したいので、一昨年、社会保険審議会並びに社会保障制度審議会に諮問したが、両審議会よりいまだに答申を得るに至っていない。問題のむずかしさはここにある。今回の健康保険法改正案は、これらの事情を踏まえ、従来の定額補助の定率補助への改定、累積赤字の一般会計による肩がわり、老齢者優遇策等の措置を講じ、抜本改正への足がかりとしているのであって、単なる赤字処理案ではない。しかし、いかなる抜本改正であっても、財政問題を避けるわけにはいかないので、今回は、国と被保険者と患者との三者三泣きといった形で対処することとした。他方、この種の改正をする以上、医療供給面における薬価基準を含む診療報酬体系等については、論議を尽くして適正化をはかっていくほか、指導監督体制の強化も進めていく所存である」との趣旨の答弁がありました。
 次に、老人対策は、現代社会の大きな問題であり、今後ますます重要性を帯びてくるとして、所得保障、生活保障を中心に、多岐にわたって質疑が行なわれましたが、特に、年金制度について、「国民年金制度発足当時、加入よりはずれた人たち等三百数十万人に対し、老齢福祉年金の支給開始年齢を六十五歳に引き下げられぬか。また、現行の各種年金を総合統一し、老後の生活を国で保障する体制に改められぬか」との趣旨の質疑が行なわれ、これに対し、「年金制度の改善には多額の負担を要する。六十五歳への引き下げは、身体障害者等特殊のケースの者について考慮することとしている。平均年齢も七十歳という現況にかんがみ、それまでは働いてもらおうという考え方を取り入れていくべきではなかろうかと思うが、検討もしてみる。また、年金制度は現在八種類あるが、これらは、それぞれの沿革と目的を持って創設されたものである。現状では、統合することよりも、支給額の増額、改善につとめるほうが先決であると思う。また、年金は、保険主義を原則とすべきものと考えるので、掛け金なしの公費による保障は、老齢福祉年金、母子福祉年金等、特殊のものに限るべきものと考えている」との趣旨の答弁がありました。
 このほか、サリドマイド児の裁判問題についても質疑が行なわれました。
 第六は、予算編成に関連して、PPBSについて、また、財政投融資計画と財政民主主義について質疑が行なわれました。
 まず、PPBSにつきまして、「予算の実施効果を科学的に測定し、国費の使用にむだがないようにつとめるため、また陳情が行き過ぎにおちいらぬようにするためにも、PPBSの採用を急ぐべきではないか。また、この制度を公害防止、特に水質汚濁防止についても導入し得るのではないか。予算措置はどうなっているか」との質疑が行なわれ、政府より、「財政が社会の進歩におくれることがあってはならないので、全力をあげて採択の準備をしている。しかし、要員の訓練、確保、データの準備、技術の開発など、むずかしい問題があるので、早急に実施することは困難である。公害防止の手法として導入することは、データ不足という基本的問題があるが、条件を整え導入につとめたい。予算措置は、四十四年度以来講じており、明年度は一億三千万円を計上し、要員の訓練、幹部の研修に充てている。訓練及び研修人員は、それぞれ四十五名程度である」との趣旨の答弁がありました。
 次に、財政投融資計画についての質疑の趣旨は、「同計画を国会の議決の対象としていないことは、財政民主主義に反するのではないか」というのであります。これに対し、政府は、「この計画は、資金運用部資金等一連の財政資金を、それぞれ性格を異にする機関に対し運用しているので、予算審議等の便宜のため一表に集計したもので、原資について、たとえば資金運用部資金、簡保資金等の運用は国費の支出とはならないし、別途法律により運用対象が限定され、また、運用対象機関も法律に根拠を置いて運営されているので、財政民主主義に反するものと考えていない」との趣旨の答弁がありましたが、なお、予算委員長より、本問題は予算制度の基本にわたる問題であり、今後予算委員会においても研究するとともに、政府においても検討せられることを求めましたことを申し添えておく次第であります。
 最後に、日中問題について簡単に触れたいと存じます。
 中国問題は、いまや国際的脚光を浴びてまいりました状況を背景とし、あらゆる角度から、きわめて活発に質疑が行なわれましたが、特に国交正常化に関しましては、「中華人民共和国との間に法的に戦争状態があるのかないのか。日華平和条約締結以前にすでに中華人民共和国は存在していたのであるから、日華平和条約を中華人民共和国との間にも適用するのは無理ではないか。また、中華民国の支配している台湾、澎湖島の帰属はきまっていないではないか。中華人民共和国との国交を正常化するには、同国を中国の正統政府と認めて、何らかの取りきめを結ぶ必要があるのではないか」との趣旨の質疑が行なわれました。これに対し、政府より、「一九四五年九月二日に降伏文書に署名したことにより、事実上戦争状態は終わったが、その後日華平和条約を締結したので、法的にも戦争状態は終結している。元来、国際法の主体は原則として国家であり、国家を代表する機関は政府である。したがって、政府と政府との間で締結した条約は、国家間の合意として、当該国全体を法的に拘束するものである。日華平和条約第一条の戦争状態の終了の規定とか、第四条の戦前条約の無効の規定のごとく、本質的に国と国との関係を律する事項については、その政府が現実に支配を及ぼし得る地理的範囲のいかんにかかわらず、当該国家を有効に拘束するものである。なお、条文のうち通商、航空、漁業等についての協定というような、地理的適用の対象となるものについては、交換公文でその適用範囲を中華民国政府の支配下に限定している」との見解が示されました。
 また、「中華人民共和国は、日華平和条約を認めないで、法的に戦争状態が続いているとの見解をとっていることを政府も承知しているが、この問題は、今後日中の関係を何とか改善していきたいということで、何らかの話し合いでもでき得るとするならば、その中でおのずから解決していく筋合いのものであろうと考える。また、台湾、澎湖島の帰属については、日本政府として云々することは差し控えるべき性質のものであるが、中華民国政府は、国際連合創設以来、中国の代表権を持ち、また安保常任理事国ともなっており、かつ国連の義務を忠実に果たしている。国際外交上最も大切なことは、国際的信義を重んずることである。問題のむずかしさは、二つの政府がいずれも中国の正統政府であると主張しているところにあるのであって、双方が平和的に話し合い、結論を出してもらうことが何より大切で、政府としては、その結論を承認することは当然である」との趣旨の答弁がありました。
 質疑は、以上のほかに、防衛、行政改革、都市再開発、ナショナルミニマム、土地問題、米の生産調整、質源問題、交通事故、大震災対策、国有農地売り戻し問題、沖繩返還、経済協力等、その他国政の各般にわたってきわめて熱心に行なわれましたが、詳細は会議録により御承知願いたいと存じます。
 本日、質疑終了後、日本社会党、公明党及び民社党の三党共同提案による、予算三案を撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出せられ、趣旨説明が行なわれましたあと、予算三案及び三党共同提案による動議を一括して討論に付しましたるところ、自由民主党は、政府原案に賛成、三党共同提案の動議に反対、日本社会党、公明党及び民社党は、三党共同提案の動議に賛成、政府原案に反対、日本共産党は政府原案に反対の討論を行ない、採決の結果、三党共同提案の動議は否決され、予算三案は多数をもって政府原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#8
○議長(船田中君) 昭和四十六年度一般会計予算外二件に対しては、北山愛郎君外十八名から、三件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出されております。
#9
○議長(船田中君) この際、その趣旨弁明を許します。北山愛郎君。
  〔北山愛郎君登壇〕
#10
○北山愛郎君 私は、政府の昭和四十六年度予算三案に対し、日本社会党、公明党及び民社党三党が共同して提出した、政府原案を撤回のうえ編成替えを求めるの動議について、提案者を代表して、その趣旨を弁明し、各位の御賛成を得たいと存じます。(拍手)
 社会、公明、民社三党は、昨年の臨時国会以来、公害、物価等について共闘の体制をとってまいりましたが、明年度予算案についても、協議の結果、ここに初めて共同の組み替え動議を提出することができたことは、画期的なことでありまして、まことに喜びにたえないところでございます。(拍手)
 佐藤内閣成立以来六年間、その財政経済政策は、大企業偏重、産業優先を中心とし、国民の生活福祉を軽視してまいりました。その結果生じたものは、生産と資本の大企業への集中であります。また、一方では、物価の値上がり、勤労大衆への重税、農業の沈滞、中小企業の倒産、公害、事故の激発、社会保障の立ちおくれ、民主教育の後退でありました。
 わが国経済は資本主義世界第二位となりましたが、豊富な物資の生産も、GNPの上昇も、至るところに格差と不公平を生じ、あらゆる面に矛盾とゆがみを広げ、経済の繁栄が必ずしも人間の幸福につながらない現実を、国民大衆は、はだ身をもって感じとっているのであります。産業優先よりも人間尊重、国民生活重点の政治を求める声は、巷に満ちております。
 この組み替え動議も、単に三党だけのものではなくして、これら広範な国民大衆の要望につながるものであることを特に指摘しておきたいのであります。(拍手)
 政府の四十六年度予算案は、この切実な国民の願いを無視し、佐藤・ニクソン会談によるアメリカヘの約束と、財界の要請に忠実に奉仕する国民不在の予算となっていることに、私は、強く遺憾の念を禁じ得ないものでございます。
 政府の予算案の第一の特徴は、すべてに優先して、防衛費の増大と海外経済協力費の増額が行なわれ、日米共同声明の具体化が進められていることであります。防衛費は、表面上は六千七百九億円となっておりますが、そのほかに、三千七百億円をこす国庫債務負担行為及び継続費によって、多数の武器弾薬、航空機、艦艇が、昭和四十七年度以降の予算を先食いして発注されようとしておるのであります。第四次防衛力整備計画が国会や国民に示されないうちに、これを片っ端から強行実施しようとしているのであります。
 この防衛費と並行して、米国の海外援助肩がわりのため、海外経済協力基金が昨年より二一・九%の増加、あるいは、日本輸出入銀行のワクが五千三百五十億円と、前年に比較して実に二四・四%も膨張しているのであります。これらは韓国、台湾、南ベトナムなど、反共政権のてこ入れと、わが国の資本と商品の海外進出の介添え役をつとめるものとなることは明らかであります。わが国の帝国主義的な進出あるいは軍国主義化の危険性が、アジア各国で心配されているときに、このような政策は、中国その他アジア諸国との対立を深め、平和を乱す以外の何ものでもありません。(拍手)
 第二の特徴は、不況におびえる財界の要望を受けて、景気刺激のインフレ予算を組んだことであります。
 租税特別措置を強化して、企業減税を一七%もふやしただけではなくて、公共事業費、財政投融資、防衛費、海外協力費を極度にふくらまして、積極的な景気刺激をはかり、さらに、第四次防のほかに、住宅、道路、港湾、空港及び下水道の五つの五カ年計画によって、土建資本や兵器産業、建設資材のメーカーあるいは不動産会社へのサービスをしようとしていることは明らかであります。これらの投資は、大企業に高利潤を約束するでしょうが、国民はとっては高負担のしわ寄せとなることは必至であります。自動車新税や住宅家賃の値上げ、郵便、電話、運賃の値上がりは、このことを実証しておるものといわなければなりません。
 佐藤内閣は、四十年から四十三年まで四年連続、消費者米価を五〇%以上も値上げをした張本人ですが、今年はさらに、これを物価統制令からはずして、一キロ百五十二円の配給米、百二十五円の徳用上米をなくそうとしております。
 六年間の無策無能の農政によって抑圧された農業は、四十四年度から、米も雑穀も、豆も野菜も養蚕も、生産が減退しております。地価と労賃が上がり、農産物価格の安定のないところに、安い生鮮食料品の供給を確保することはできないのであります。
 佐藤内閣は、九千億円の農業予算を組みながら、農民を苦しめ、農業を破壊し、さらに消費者をも悩ませている。その失政の責任は、実に重大であります。
 その他、佐藤内閣六年間の政治の中で行なった数々の公約、あるいは人間優先、社会開発、政治資金規制、物価の安定、食管の堅持、医療保障の抜本的な改正等々の公約は、一つも解決をされておらない。(拍手)四十六年度の予算案の中にも、どれ一つとして、これらの公約を真剣に取り上げた姿を見ることができないのであります。
 われわれ三党の議員は、予算審議の中で、公害、物価、税制、農業、その他の諸問題を取り上げて、政府案の本質を追及してまいりましたが、本日、その結果を集約し、共同して政府案の撤回を求め、編成替えの上に再提出することを要求せんとするものであります。
 次に、われわれ三党の提出した予算組み替え案の概要を御説明いたします。
 基本方針の第一の柱は、経済成長の成果を国民生活の安定、福祉の向上に振り向けて、人間尊重、国民生活優先の予算に組み直すことであります。
 第二の柱は、アジアの緊張を緩和し、日中の国交回復を推進するため、防衛費を削減し、海外経済協力については、その国の体制のいかんにかかわらず、開発途上国の経済の発展と民生の向上を目的として、これを計画実施することであります。
 第三の柱は、国民生活にかかわる当面の緊急課題の解決であり、租税の不公平の是正、物価の安定、公害、社会保障、住宅、交通安全対策、教育、農業再建、中小企業の育成、沖繩援助の増大など、国民の要求する諸政策の解決であります。
 申すまでもなく、以上に掲げた諸問題の解決には、財政経済政策全体のつくり直しを必要とするものでありますが、それは実に困難でありますので、次に述べるように、一応、政府においてもやろうとすれば実行可能な最小限度の諸点にしぼって、再編成を要求することにいたしたのであります。したがって、一般会計予算の規模については、政府案のワク内において組み直しを行なうことにいたしておるのであります。ただし、財政民主主義の原則を無視する政府保証債の弾力条項の取りやめ、防衛費などの膨大な国庫債務負担行為の削除を要求することはもちろんでございます。
 まず最初に、歳入予算の組み替えについては、給与所得者の所得税を軽減するために、基礎控除、配偶者控除その他の諸控除を大幅に引き上げて、夫婦、子供三人の五人世帯について、年収百三十万円まで非課税とすることであります。また、独身者の場合も、平年度四十五万五千円まで無税とすることができるのであります。これによる減収額は約二千五百三十億円であります。これに政府案の減税分を加算するならば、四十五年度に比して、実に四千億円以上の所得税減税となるのであります。
 また、自動車重量税の創設を取りやめることとして、これらを合わせて税の減少額は二千八百三十億円となります。
 これに対して、法人の交際費課税を強化し、その損金不算入分を五〇%程度に引き上げ九百三十億円の増収、利子・配当所得課税の特例の整理、輸出振興税制、価格変動準備金、異常危険準備金、法人内部留保充実のための特例等の廃止によって約八百億円の増収をはかり、さらに、大法人の法人税率を三八%に引き上げ、配当軽課税率の改正と合わせて千百億円の増収を見込み、合わせて税収入の増加は二千八百三十億円としておるのであります。
 次に、歳出予算の組み替えについて申し上げます。
 第一は、防衛費の大幅削減であります。武器、車両、航空機、艦船などの新規装備と施設整備費の削減、自衛官の定員増と欠員補充を認めない等によりまして、千六百五十億円を減額せんとするものであります。
 次には、産業特別会計の繰り入れ額を半減して四百億円の減額を行ない、さらに物件費の一割三百三十億円、不急不要の経費や零細補助金を整理して六百十億円、公共事業費の効率的使用によって約三百四十億円をそれぞれ削減し、さらに、予備費から三百億円を削り、歳出の削減額は、合わせて三千六百三十億円とするものであります。
 歳出予算のうち増額する分については、まず第一に物価対策でありますが、公正取引委員会の物価監視機能拡充に三億円、野菜生産安定資金の出資に二十四億円、流通対策に五十億円、その他消費者保護対策など計九十億円の増額を見込んでおります。
 公害対策については、公害監視に十億円、中小企業の公害防止施設へ利子補給等十億円、公共下水道事業の補助率を四分の三に引き上げて、その他地方財政の補助、被害者救済などを加えて、増額分は六百二十億円にのぼるのであります。
 次に、社会保障の充実のため、健康保険に対する国の補助を二倍にして二百七十五億円、児童手当につきましては、義務教育終了前の第三子から月額三千円の支給として七百八十億円、老齢福祉年金は、現在の政府案の月額二千三百円から三千円に引き上げて三百三十億円、七十歳以上の老人医療の無料化のためには五百億円を計上しておるのであります。さらに、生活保護費の増額につきましては、二〇%引き上げに改めて、これまた百三十五億円、さらに原爆被爆者対策の強化を加え、社会保障関係費の増額は二千六十億円に達するのであります。
 住宅対策費については、公営住宅を十四万戸にふやし、公団住宅については利子補給を行なって家賃上昇を押えるため、合わせて二百九十億円の増額を計上いたしております。
 次に、交通安全対策としては、交通遺児に対する奨学金の交付、交通安全施設の整備、救急医療体制の整備など、百二十億円の増額としております。
 教育関係費は、私学振興対策費を六十億円、過疎過密地域の義務教育施設にはさらに二十億円を加え、その他社会教育、幼児教育の充実のため百億円の増額を計上いたしております。
 中小企業対策としては、信用保険公庫への出資二十五億円、中小企業従業員の福祉施設及び小規模事業対策として二十五億円、合わせて五十億円の増額を見込んでおります。
 農業対策については、畜産、酪農、果樹、野菜など、米以外の農産物の価格保障、その他経営の安定対策を強化し、土地改良の全額国庫負担や機械の貸与など、生産コストの引き下げ政策を進めるため、農業予算内部の全面的な編成替えを求めておるのであります。また、当然米の買い入れ制限は行なわないものといたしております。
 以上のほか、国鉄赤字対策として、長期債務の利子補給などに約百億円を計上し、沖繩対策費には二百億円を増額して、沖繩県民の要望にこたえんといたしておるのであります。(拍手)
 以上によって、歳出予算の増額分は三千六百三十億円となるものであります。
 また、財政投融資計画については、その原資の大部分が郵便貯金、厚生年金、国民年金あるいは簡易保険の掛け金など、大衆の零細な貯蓄であることを考え、日本開発銀行や輸出入銀行などの、大企業、産業資金への配分を減額し、住宅、生活福祉施設などを大幅に増額し、国民大衆に還元するとともに、その計画は国会議決事項にするなど、運用の民主化をはかることが必要であります。(拍手)
 以上、組み替え案の概要を説明しましたが、それぞれ国民諸階層の切実な要望にこたえるものであるとともに、人間尊重、国民生活を中心とする政策への転換の第一歩となるものであります。
 私は、特に政府・与党が、問題になっておる国有農地売り払いの件について、世論に従って手直しをされる姿勢をとったと同様に、この予算案についても、いままでの頑迷固陋の態度を改め、われわれ三党の組み替え案に同調することを切望してやまないのであります。(拍手)
 何とぞ議員各位の御理解と御賛同を強く期待いたしまして、趣旨弁明を終わるものであります。(拍手)
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#11
○議長(船田中君) これより、予算二件に対する討論と、動議に対する討論とを一括して行ないます。順次これを許します。藤田義光君。
  〔藤田義光君登壇〕
#12
○藤田義光君 私は、自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和四十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算の三案に対し賛成、日本社会党、公明党、民社党の編成替えを求めるの動議に反対の討論をいたしたいと存じます。
 さて、GNP世界第二位の金字塔を打ち立てた日本の超高度成長経済は、いまや一つの転換期に差しかかっております。経済の量的拡張よりも、質的充実を重視すべき段階に到着いたしました。
 すなわち、昭和四十六年度予算は、景気の鎮静化、消費者物価の動向、国際的インフレ等の諸条件を考慮して、四十二年以来採用してきた景気の刺激回避方針を、機動的中立型性格に切りかえ編成されております。財政規模の膨張を積極化し、年度途中においても財政投融資を弾力的に増額できる道を開くという、きわめて特徴ある予算編成であります。
 しかし、公債依存度は、前年度の五・四%から四・五%に引き下げ、一方、二千九百五十億の減税を断行するとともに、補正要因を解消するため必要な総合予算主義は堅持するとの深い配慮がなされております。
 日本の財政経済は、直ちに世界の大勢に響き、求める立場より与える立場へ躍進し、日本の一挙手一投足が、たとえそれが国内施策であっても、世界の動向に影響を与えるという現実を踏まえるとともに、情報化社会の今日、日本のごとく開かれた社会の情報は、はんらんし社会進歩をうながす反面、国民の期待と要求が複雑、過剰となり、利益集団の多元化をもたらし、ひいては社会混乱を引き起こしているという昨今の内外情勢のまっただ中にあるだけに、政府の年間施策の根幹をなす今回の予算編成は、かつてなく幾多の難問が山積したのであります。
 終戦直後の国民経済は戦前の六分の一にすぎなかったものが、昭和三十一年戦前に回復、昭和四十三年世界第二位に上昇した実績から、政府は、昨年五月新経済社会開発計画を策定、相前後して新全国総合開発計画を発表し、経済成長の成果を国民福祉の向上に直結させることが財政金融政策の基本的課題であるとの立場から、本予算の編成に当たったのであります。
 わが党でも、従来ややもすればマンネリ化、財政硬直化するの弊風を改め、流動性と伸縮性を持ち、圧力団体に政策的経費が蚕食される欠点を打破するため最大の注意を払い、可及的に自然増の経費がかさむことなきよう細心の努力を傾けたのであります。
 予算は、公私両部門における適切な資源配分と、所得再分配、景気調整の機能を持つため、経済の安定成長をはかることに重点を置き、価値観の激動する今日の状態を直視しつつ、物質的豊かさと精神的充実のバランスのとれた予算を目ざしておりますが、野党からの要請として、財政民主主義の立場から、一般会計の半額になんなんとする財政投融資につき、憲法の条章により国会の議決承認事項とせよとの有力意見が開陳されましたが、与党としても研究課題であると思います。しかしながら、予算編成の大権は厳として政権担当者たる政府にあるとの大本を乱すことは、絶対に注意すべきであります。
 以上の観点より、予算の内容数点につき言及したいと存じます。
 第一、公害対策についてであります。
 さきの国会で、法制上は一応法体系を整備しましたが、四十六年度環境庁を新設し、公害行政の一元化をはかるとともに、予算は一般及び特別会計合計九百三十億円で、前年度比四〇%増、財政投融資千七百二億円で、五〇%増となっております。
 この際、民事上の問題として、古い時代の過失主義を再検討し、社会連帯の強烈な現代にふさわしく、負担の公平、公害の抑止力等を考慮し、無過失責任主義を採用せよとの論議が活発に展開されましたが、これに対し、政府より考究立案中の言明がありました。その範囲、限界に十分留意され、企業意欲の維持にも意を用いられたいと思います。
 また、環境庁の性格が、総合調整官庁か、実施官庁か、後者とすれば第一線機関は保健所とするか。公害対策より自然保護に傾いているのではないか。公害防止事業団に直結することはいかがなものか。国立公害研究所の人材確保、効率化にきめ手があるか。公害病の発見、人体影響の判定はどのようにするか等の疑問点に対しましては、環境庁発足までに十分解決してもらいたいと存じます。
 第二は、農業問題であります。
 本予算案は、政府・与党の精魂を傾けた案でございまして、関係者の長い間の苦心の作であります。農業を農政プロパーの中で解決する態度を一てきして、激動する世界経済の中の日本農業を位置づけたことに重大な意義があります。
 米の減産補償金は、四十五年度に倍増の千六百九十六億円、農業生産の地域分担制度を創設して、生産基盤整備二千二百三十三億円、稲作転換費四百二億円等の配慮がなされ、二百三十万トンの減産と、七百万トンをこえる余剰米のうち二百万トンの処分、五百八十万トンの買い入れ、百八十万トンの自主流通、あるいは米価据え置きという思い切った施策を断行することになりました。
 しかし、これらの措置は、いわゆる食管法の根幹に触れるものでありまして、現実に即した新しい食管法の制定がいまや検討される段階であると思います。
 先般来日した西ドイツのスペルが博士が、埼玉県の農協銀行を視察した際におきまして、工業国における農業は、大規模育成よりも兼業農家の安定が必要であると、貴重な西独農業の体験を披露しておることも、他山の石とすることができます。
 貿易自由化の激動、食生活の変化、他産業との所得格差増大等、農業をめぐる内外の情勢はきびしいが、戦後二十五年、農村の労力エネルギーが都会へなだれ込み、あのすばらしい生産復興を果たした農民の功績を考え、民族の美点を守る農民の立場に立って、政府の思い切った施策を待望したいのであります。
 第三は、物価の問題であります。
 御承知のごとく、四十五年度、消費者物価は年間七・七%上昇しております。政府は、生鮮食料品の供給の円滑化、低生産部門の生産性向上、流通機構の整備、競争条件の整備、住宅及び地価の安定対策等、各般の物価対策費八千百七十五億円を計上、財政投融資の拡充を実施し、税制上も、ケネディラウンドによる関税一括引き下げ等々も具体化しております。
 わが党は、新春早々、物価調査会の会長以下を欧米諸国に派遣し、各国の実情を調査、政府の四十六年度予算施行にあたり、全力をあげ協力する材料収集に当たりました。結論として、自由主義経済下の価格対策は、各国ともきわめて困難な現状であることも判明いたしました。
 一方、物価と賃金に関するいわゆる所得政策の是非も、ようやく論議の対象となりましたが、賃金が勤労統計調査によれば大体一七%の上昇で、労働生産性の上昇予想一四%を上回る状態は、まことに警戒を要すると思います。
 要するに、物価問題は国民の心がまえが重大な要素で、それぞれの立場で物価安定に協力することが最も必要であると痛感するものであります。(拍手)
 第四は、石油の問題であります。
 最近における石油輸出国機構及び国際石油資本の動向は、わが国経済の根幹をゆるがす重要問題となってまいりました。石炭資源から石油資源をエネルギーの軸心として繁栄を続けた日本経済は、その石油の九〇%以上をペルシャ湾に仰いでいるだけに、今回のOPECの要求は、そのままのめば、日本に千八百億以上の負担増となります。わずか二百万キロリットル前後の石油問題をきっかけに第二次大戦に突入したわが国は、いまや世界最大の石油輸入国であり、激動期にある世界資源問題に一歩誤れば、今日の繁栄は壊滅の危険にさらされるのであります。もちろん本予算にも、石油資源公団の百七十億円融資をはじめ、各種の配慮が行なわれておりまするが、この際政府は、複数の国際石油資本の育成方針を立て、国内及びたとえば尖閣列島を含めた周辺海域で自主開発を積極果敢に具体化し、エネルギー総合調査会の結論のごとく、自主開発により国内需要の三〇%程度確保を目ざすべきであります。一方、今後早急に原子力開発を期待し得ないわが国の最重要施策として、輸入先の分散化をはかるべきであると存じます。
 最後に、道路、住宅、下水道、生活環境整備、国土保全事業等の社会資本の充実に画期的予算を投入し、住宅、下水道、空港、港湾、交通安全の五事業につき新五カ年計画を策定したことは高く評価されるとともに、社会保障の充実にもきめこまかい配慮がなされ、長年の懸案であった児童手当を創設することにより西欧並みの社会保障を完成し、今後は内容の充実に一路邁進する段階となったことも率直に喜びたいと思うのであります。(拍手)
 さて、日本社会党、公明党、民社党から提出された組み替え予算について一言申し上げたいと存じます。
 昨年末の臨時国会で、いわゆる公害十四法のうち八法律につき野党三党の修正案が可決されましたことは、問題が国民の健康生活に直結するだけに、議会史上画期的なことであり、国家、民族のため、議会政治のルール確立のため、数歩前進として力強い限りでありました。今回の組み替え案によれば、予算の総ワクは、わが党の政府案と同額でありますが、いかにも提案時期がおそ過ぎます。その上、内容が遺憾ながら矛盾撞着が多く、反対せざるを得ないのであります。(拍手)そのうち二点について簡単に申し上げます。
 第一点は、農政についてであります。
 ただいま北山君の御説明にもありましたとおり、農業予算の全面的な組み替えを前提として農政予算を組んでおります。しかし、この組み替え予算の中には、米の買い入れ制限を行なわないといっておる。したがって、生産調整も行なえないわけであります。しかりとすれば、生産調整を行ない、現在在庫量は七百万トンをこえておる。それにもかかわらず、わずか五十億だけの予算を農政に投入するだけであります。(拍手)政府原案に根本的な改正を加えながら、わずか五十億円の予算でその全面組み替えをやろうというのは、予算編成の体験と知識の不足からやむを得ないことでありますが、全く残念に存じます。(拍手)
 その第二点は、防衛費についてであります。
 日米安全保障条約廃棄の日本社会党、段階的解消の公明党、有事駐留の民社党が、自衛隊の存在を前提として防衛庁費千六百五十億円の削減に合意したことは、これまた画期的なできごとであります。(拍手)特に今回の予算編成にあたり、日本社会党が自衛隊の存在を是認したことは、まことに歴史的なできごとであります。(拍手)議会政治正常化のため御同慶にたえません。将来、外交、教育、防衛という超党派的な国家、民族共通の重大政策についても、国会という土俵の上で堂々と四股を踏む体制が実現することを待望したい。
 議会政治を守るため、われわれはあらゆる対決の姿勢を捨て、各党が良識と信頼を傾けることを期待しつつ、政府原案に賛成、野党三党の組み替え動議に反対の討論を終わりたいと存じます。(拍手)
#13
○議長(船田中君) 原茂君。
  〔原茂君登壇〕
#14
○原茂君 まず佐藤総理、今回政府提出の予算三案は、景気に対する中立でありますとか、あるいは刺激を与えるとかに明け暮れいたしているだけでございまして、端的に言いますならば、まさに財界予算と感ずるのであります。国民がいま切実に悩み、苦しみ、解決を求めている生活とは全く無関係の、これまた端的に言わしていただくなら、国民生活無視の予算でございます。
 したがいまして、私は、日本社会党を代表いたしまして、政府の予算案に反対し、私ども三党共同による北山議員提案の予算の編成替えを求める動議に、確たる自信のもとに賛成の意を表明いたすものであります。(拍手)
 ただいま、藤田議員から熱意ある討論をお伺いいたしましたが、どうか三党共同提案、具体的な施策を含めまして、すでにプリントを配付いたしておりますので、もう少し勉強をしていただくように、この際、要望を申し上げておきたいと思うのであります。(拍手)
 第一に、本予算案には明確な理念がないことを指摘いたします。
 七〇年代に入り、日本の経済と産業構造は歴史的曲がり角にきておりますことは、御承知のとおりであります。当然政府の財政は、それに対しリーダーシップを発揮しなければなりません。しかるに、ひずみの解決というだけであって、日本経済発展のパターンをきめていくような財政政策は、遺憾ながら明示されておりません。これまでのような型の成長では、国民生活を破壊する結果を招いていることを、政府自身が身にしみて認めておるところであります。
 本予算案は、昨年に比べまして、一般会計で一八・四%、財政投融資計画一九・四%という予算規模拡大の内容は、これまでの高度経済成長政策のパターンとほとんど変わるところはありません。これでは、ていさいのいい増税や物価高、交通災害や公害によって生命の安全をすら脅かされている国民は、相も変わらずやり場のない不満と、言いようのない不安におののき暮らすほかはございません。大根一本を、目刺し一くしを恨めしげにながめる主婦たちは、ますます政治不信へとおちいっていきます。(拍手)若い青年男女が、住宅がなく結婚できずに、性の混乱と過激な行動へと走ることを私は悲しみます。
 佐藤さん、これは一国の宰相たるあなたの責任なんです。修身を説き、道徳を説くことで解決されるものでは断じてございません。事態の解決には、まさに総理の勇断と、実のある財政の基本的大転換が求められています。いまからでもおそくはありません。一つ、無過失の賠償責任を含む公害の規制をしなさい。二つに、無計画な土地利用と民間資本の手当たり次第の開発にブレーキをかけなさい。三つに、流通機構を改善する手を打ちなさい。四つ、全国の市長を集めて、都市改造の方法について相談をしなさい。これらの手を打てば、そうして、予算案を文字どおり社会資本増大の方向に切り変えることができますならば、少なくとも経済発展のパターンを変えていくことが可能なのであります。
 法務大臣が国会軽視の発言をしまして、大臣のいすからすべり落ちました。この国会軽視は、予算審議においても、財政投融資計画に対し国会の審議議決をさせない政府の態度にも示されておるのであります。財政投融資の額は総予算の半分にものぼっております。国民の貴重な保険、貯金等を集めておいて、それをかってに大企業本位に使うということは、国民にとって心外きわまりないものであります。(拍手)
 政府がこのような態度をとるからこそ、出先の政府機関が企業と癒着するということが、たとえば石原産業のごとく、または北海道農地の不当な買い取りのごとく、数多くの不正が恥もなく行なわれているのであります。(拍手)全く残念なことです。
 本予算案は美辞麗句に包まれておりますが、巧言令色仁少なしということをまのあたりに示してくれました。(拍手)心からの怒りを込めて、この国民生活不在の予算の組み替えを求めるものでございます。
 第二に、健康保険問題の処理に対する姿勢を改めることを求めます。
 根本的には保障の理念、福祉の精神から後退してしまいました。昭和四十二年以来、抜本改正を行ないますの公約は、口をぬぐい通しではございませんか。そうして今回、赤字のしりぬぐいを患者、被保険者に押しつけてまいりました。病にかかった人をこそあたたかく包むのが政治のあり方ではございませんか。病人に赤字のしりぬぐいをさせることが、総理の言う人間尊重だったのでしょうか。
 日本の社会保障の水準は、西ヨーロッパに比べまして、はるかに貧弱でございます。国民所得の中の社会保障給付の水準は六から七%、西欧の二分の一から三分の一でしかございません。この姿を根本的に変えていく長期展望を持たないで、ただ合理化し、赤字をなくし、帳じりを合わせるというのが政府のやり方でございます。しかもなお、病にかからないように、予防を一体どうするか、社会復帰をどう考えてやるか、老人、心身障害者の保護、公的施設をどのようにして早急な手当てをしてあげるかなど、このような差し迫った課題をもなおざりにしているこの予算にどうして賛成することができましょうか。(拍手)真の国民保険の問題を、いまのこの赤字をどう解決するかという絶好のチャンスをとらえて、逆に包括的に取り扱うことこそ、調和の精神を説いてきた総理の絶対的任務ではないでしょうか。国民の健康の調和をどう果たしていくか、そのためには健康保険制度の抜本的改正を断行しなければだめなのであります。わが三党組み替え案は、人間尊重を実現し、国民、私たちの健康を確実に私たちの手にすることができることを示しております。
 第三に、公害を追放してみせるという強い姿勢が予算案の中にございません。
 佐藤総理、あなたはひいき目に見て、せいぜいハムレットであります。公害追放の国民の総意と、それにほおかむりを志す企業との間にはさまれまして、右に傾き左にゆれております。宇都宮での一日内閣で、総理は、無過失賠償責任の立法を考えると言いました。ところが、財界の圧力の前にこれを放棄し、ただ予算案で、下水道計画の六百六十五億を含めて九百二十三億円のわずかな公害予算で済ませてしまいました。この姿勢はハムレットそのものではないでしょうか。東京都の美濃部知事は、二兆円を投じて公害追放十カ年計画を策定し、今回の公害関係予算は千二百八十億円であることは御承知のとおり。(拍手)東京都より少ない国の公害予算、私はハムレットのあなたに同情の念を禁じ得ません。しかし、それを許すことはどうしてもできないのであります。(拍手)
 第四に、米に対する政府の無責任さを問題にします。
 政府は、食管制度の根幹を堅持し、消費者の負担を増加させないと明言いたしてまいりました。消費者の負担は一体どうなりましたか。お米は安くなりましたか。また、農家も食管制度のなしくずし廃止という現実の前に立たされておるのが現状であります。米の買い入れ制限と大幅減反は、まさに農政の失敗であるという厳粛な事実がここにあるのであります。失政のなおこの上に積もれかしといわんばかりの本予算案に、どうして賛成することができますか。反対です。
 第五に、都市改造に積極的に取り組む時期であることを訴えなければなりません。
 都市への人口集中は、目をみはるものがございます。東海道メガロポリスと呼ばれ、人間はこの地帯にあふれてしまいました。これはすべて高度経済成長政策がもたらしたものであります。
 こうした中で、国民の生活構造は大きく変化しました。一例をあげるならば、レジャーを求めて週末には人口の大移動が行なわれています。レジャーでなくても、毎朝毎晩、郊外から都市中心部へ、中心から郊外へと、たいへんなエネルギーの放出を行ないながら移動いたしております。かつて四世紀に、ゲルマン民族の大移動が始まり、ヨーロッパの地図が塗りかえられましたとき、その移動は数万人だったというのですから、おそろしいばかりの変化が今日行なわれているわけであります。
 このような変転に目をつぶり、政府の高官が政治駅をかってにつくるという次元の低い姿勢で交通問題などにも取り組んでおります。これでは交通体系革新の道筋を示すことはとうてい不可能であり、国民生活構造の変化に対応できないのもしごく当然のことといわなければなりません。(拍手)ましてや、都市問題の解決とはおよそほど遠い施策であります。
 東京では、ここ数年のうちに大地震が発生する危険があると警告されておることは御承知のとおり。そのときには、東京の密集地帯の人口の大部分が悲惨な災害をまともに受けることは目に見えております。都市改造に金をかけるときです。
 また、自動車の激増で、都市交通は麻痺してもおります。通学の子供が自動車の間を縫って学校に通っております。また、遊び場がなくて、道路で石けりやボール投げをいたしております。これは子供がいけないのですか。遊び場をつくってあげない政府が悪いのではないですか。総理、そうでしょう。横浜の飛鳥田市長がちびっ子広場をつくりまして以来、燎原の火のごとく、全国の都市で子供の広場づくりがいま行なわれています。全国の市長に聞いてごらんなさい。もっともっと子供の広場をこしらえてあげたいのだが、国からのお金がこなくてと嘆いております。総理、あなたの耳にはその声が届いておりませんか。
 大都市の膨張に対して、流通機構の整備が、施設の面でも、組織の面でもまさにおくれております。その上に、政府は公共料金の引き上げを行ないます。これらが、物価上昇の最たる原因であることを指摘しておきます。
 私たちの組み替え案は、交通、住宅、教育を、このような都市改造の観点から立てられたものでございます。
 第六に、防衛関係費を減らすことを主張します。
 いまこそ、アジアの平和と中国、ソビエトとの関係の改善にわが国は積極的に取り組まなければなりません。このときにあたって、防衛費を大幅にふやしていくやり方は、歴史の歯車を逆行させようとするものであります。防衛関係予算六千七百九億円というのは、昨年に比べて一七・八%、一千億円の急増であり、来年度総予算中に占める割合は、実に約七・一%であります。これに四十七年以降先食いの国庫債務負担行為と継続費で認められた兵器発注三千七百億円を加えますと、一兆四百九億円の膨大なものになるのであります。これでは、日本軍国主義の復活だと世界の各国から冷たい目で見られることになるわけであります。日本の自衛隊について、攻撃兵器ナパーム爆弾を持っていることなど、数多くのおそるべき事実がサイミントン委員会議事録についての討議でいまや明らかになりました。国民が知らない間にあまりにも不当なことが進められ過ぎます。
 児童手当、健康保険、お米、自動車重量税など、中小企業を中心にいつの間にか全く増税と同じ大幅支出増を押しつけられている予算案、大企業に比べ、まさに民主政治の公平の原則にもとる政治ではありませんか。内に公平を欠き、外に対外進出の姿勢、ことばをかえて言いますなら、右手に軍国主義、左手にエコノミックアニマルの旗を掲げて、はたして世界の人々から親しまれ、深い愛情のきずなで結び合うことができるでしょうか。
 佐藤総理、われわれ三党の組み替え案は、日本の高福祉、世界の平和と友好、それへの第一歩となるものであります。(拍手)物価の値上げは許さない、公害は許さないという立場を貫いております。総理、あなたに心があるならば、いまこそみずから率先して政府原案に反対され、高福祉と平和の花束を両手に高く掲げる組み替え案に私とともに賛成の立場に立っていただくことを心から要望いたします。
 最後に、佐藤内閣の政治姿勢につきまして、御忠告申し上げたいと存じます。
 その第一は、いまのままの姿勢を続けるなら、いかに院内三百の大台に肩で風を切っても、院外国民大衆の強力な倒閣運動なり、不測の事態の起きるであろうことを心に銘記すべきであると存じます。
 その第二は、保守党内閣の姿勢を正すあかしとして、正しい政治資金規正法の確立を急速に行なうべきものと信じます。
 三つ目に、最後に、現行憲法は二百八十万同胞の命であがなった魂の安息所そのものであります。伝えられるがごとき自民党内の不遜な、この二百八十万日本人の魂を冒涜し、挑戦するがごとき改悪への動きなど断固排除し、改悪のための小選挙区制などに手を触れずに、平和を念願する全国民、特に英霊の遺族とともに、現行憲法第九条中心の諸要件の擁護に佐藤総理の命をかけた今後の施政を衷心から期待申し上げて、働く全国民とともにする討論を終わりたいと存じます。(拍手)
#15
○議長(船田中君) 鈴切康雄君。
  〔鈴切康雄君登壇〕
#16
○鈴切康雄君 私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和四十六年度予算三案に反対し、日本社会党、公明党、民社党、三党共同提出の予算組み替え動議に賛成の討論を行ないます。(拍手)
 昭和四十五年度までの政府の財政経済政策は、ひたすら大企業の設備投資を優先させ、反面、社会資本の立ちおくれは国民生活無視という結果となって、ついにそのひずみは物価の上昇をもたらし、公害の激化はもはや生命を危険にさらす事態をもたらしているのであります。このように、国民生活無視の上に運営されてきたわが国経済も、今日に至り、その姿勢を謙虚に反省し、政策の転換をはからなければならない事態に直面しているのであります。消費者物価は脅威的な高騰を続け、昭和四十五年の消費者物価指数の上昇率は七・七%と朝鮮動乱以来最悪の記録を残し、国民生活はまさに破綻に追いやられているのであります。また、産業優先政策によってもたらされた公害は、ますます広範かつ深刻化するばかりであります。さらに、生産第一主義の政策によって必然的に起こった一部の不況現象とともに、特恵供与の実施など、きびしい条件の渦中にある中小企業は、大企業からの圧迫や、金融難が加わり、相次ぐ倒産を余儀なくされているのであります。
 このように、国民の福祉は、もはや通常の施策によってはとうてい回復することができないほど深刻な段階に来ているのでありますが、この憂うべき状態は、政府の経済政策の破綻を如実に物語る以外の何物でもないのであります。したがって、昭和四十六年度の財政経済政策は、当然ながら危機的段階に突入した国民生活を、どのように解決していくかという命題にこたえなければならないことは言うまでもないのでありますが、政府は相変わらず経済成長優先の従来の姿勢を改めず、大企業擁護、国民生活軽視の予算を組み、深刻な物価上昇、公害激化等の解決には熱意を示さないばかりか、緊急に解決を迫られている国鉄、農業、健保の改善について、何ら抜本策がとられていないのであります。「福祉なくして成長なし」とは、単なるスローガンに終わり、国民生活の安定を願う国民の期待を大きく裏切る予算案と断ぜざるを得ないのであります。
 このような反面、防衛関係費は六千七百億円を計上し、前年度と比較して一七・八%というかってない異常な伸び率になっているのであります。かかる政府の軍事力偏重政策は、国民生活をますます圧迫し、国際緊張を高める結果となっていると言っても過言ではありません。
 さらに、政府案は、経済の先行き不安を強調する産業界に迎合した景気刺激策をとろうとし、政府保証債の発行及び運用に弾力条項を設けるなど、国会の審議権を軽視し、財政民主主義の原則を破壊する方向をとろうとしているのであります。私は、かかる基本的に大きな誤りをおかしている政府案を認めることはできないのでありますが、以下反対のおもな理由を逐次明らかにしてまいりたいと思うのであります。
 第一に、税制改正についてであります。
 政府は高福祉高負担の名目のもとに、税の自然増収見込みが一兆五千億円の巨額にのぼっているにもかかわらず、所得税の減税を千六百億円というような、全くの小規模のものにとどめてしまったのであります。これでは取り過ぎた税の還元すら十分なものでなく、その上物価調整にもならない超ミニ減税といわざるを得ないのであります。
 反面、大企業優先、資産所得者優遇の租税特別措置については、交際費課税、輸出振興税制の手直し等、内容の一部入れかえをしただけにすぎず、かえって税負担の不公平を増大させているのであります。その上政府は、自動車重量税の創設に見られるように、国民の全く意図せざる高負担の道を指向しようとしているのであります。このいわゆる高福祉高負担には、新経済社会発展計画で、また税制調査会の中間報告の中で指摘されているように、財政支出の効率化、国民負担の合理化、公平化等の幾つかの前提条件を必要としていることは言うまでもないことであります。
 第二に、物価対策についてであります。
 政府は、現在のように物価上昇が一段と激化しているときこそ、政府みずからが物価抑制にきびしい姿勢を示さなければならないことは当然であるにもかかわらず、郵便料金、電報料金など公共料金の値上げを予定し、加えて医療費の値上げ、消費者米価の物統令適用廃止をもくろんでいるのであります。これでは全く物価安定とは絵にかいたもちであり、政府みずからが物価上昇を促進しているといっても弁解の余地がないと思うのであります。(拍手)
 さらに、生鮮食料品の価格安定の見通しをつけることは困難であること、管理価格ややみ再販などの対策は放棄してしまっていることなどを考慮すると、政府の物価安定とは全く口先だけであり、国民を欺瞞するほかの何ものでもなく、きびしく糾弾されなければならないのであります。(拍手)
 第三に、物価対策と並んで重要視したという公害対策予算についてであります。
 公害予算は、前年度に比べてかなりの伸び率は示したとはいわれるものの、その大部分が下水道整備であって、大気汚染、水質汚濁などの対策費はごくわずかであり、手放しでは評価できないのであります。
 あれほど強く叫ばれていた公害認定患者の介護手当の増額、生活費、教育費の新設は認められず、さらに、激増する産業廃棄物処理、大気の汚染や自動車排気ガスなどの全国的監視網の整備などは、全く無視されていたという以外にないのであります。
 さらに、積極的な自然環境の保全や新しい公害防止技術の開発など、前向きの対策については、その努力が全く認められないのであります。
 第四に、社会保障関係予算についてであります。
 先進諸国から著しく立ちおくれた社会保障の充実は、現在最も緊急を要する課題であることは言をまちません。それにもかかわらず、四十六年度の社会保障費の伸び率は一七・八%と、四十五年度の伸び率二〇・一%をはるかに下回り、予算規模の前年比伸び率にも及ばないという低水準に据え置かれておるのであります。
 福祉年金、生活保護基準の改善なども申しわけ程度にとどまり、多くの国民の期待によって創設された児童手当制度の実施それ自体は高く評価されても、内容はきわめて貧弱なものになっているのであります。その上、老人の切なる願いであった医療の無料化も全く無視されてしまっているのであります。
 しかも、政府は、何回となく公約してきた医療保険の抜本改正を行なわず、その政管健保の赤字の再建策として、保険料率、初診料の引き上げ、再診料の復活など、加入者の負担で行なおうとしておるのであります。このように単に加入者のみに負担を増大させるやり方については納得できないのであります。
 第五に、住宅、交通対策であります。
 大都市地域における住宅難は、依然として深刻の度を増しております。四十六年度から実施される第二次住宅五カ年計画も、その六割を民間自力建設に依存しており、住宅難解消にはほど遠いといわなければなりません。健康で文化的な最低限度の生活を確保するためにも、土地対策を抜本的に確立し、真に国民のための住宅対策をはかるべきであります。
 国鉄に対する政府の予算措置も、抜本策を講じないばかりか、償却前赤字を、当面帳簿上からなくそうとする操作的な措置にすぎず、全く消極的なものといわざるを得ないのであります。政府は、国鉄が国民生活に密着した交通機関であることを考慮して、当面する財政危機の回避のみに終始するのでなく、国鉄経営のあり方を根本的に再検討し、総合交通体系を確立して、利用者の立場に立った抜本策をすみやかに講ずるべきであります。
 交通安全対策でありますが、政府は警察庁が交通事故死者の半減を目ざしてまとめた総額予算三千七百二十六億円にのぼる交通安全施設整備五カ年計画を、一千六百億円と大幅に縮小しております。人命尊重の立場から、このような政府の貧弱な交通安全対策を認めるわけにはいかないのであります。(拍手)
 第六に、文教予算については、人口急増市町村の教育施設補助の援助、公民館等の社会教育施設、体育施設、国際教育交流協力に対する不備、私学依存の大学教育、幼児教育、そして地方文化、学術等の育成に大きな欠陥を生じさせているのであります。こうした教育行政上の諸問題が早急に解決されず、生きがいある教育など絵にかいたもちになってしまうのであります。
 第七には、農業対策であります。
 政府は、四十六年度において、事実上の米の買い入れ制限や物統令の適用廃止などにより、食管制度の切りくずしをはかろうとしておるのであります。政府の将来にわたる農政の具体的方向も示さず、政府の農政の失敗を農民に押しつけようとする意図に対しては、許すことができないのであります。(拍手)
 一方、米にかわるべき畜産、園芸などに転換を奨励しているにもかかわらず、生産、流通、価格対策は、その政策に見合う予算の確保がなされていないのであります。政府は、生産者が希望を持ち、納得して農業が行なえるような施策を講ずるべきであると思うのであります。
 第八に、防衛関係費についてであります。
 さきに述べたように、防衛関係費は六千七百億円を計上をしているわけでありますが、今国会の審議を通じて、軍事力削減という世界の趨勢にさからって、なぜこのように軍事力を急増させる必要があるのか、日本周辺の脅威の実体は何か、また、自衛力の限界について、ついに政府は何らこれを国民の前に明らかにすることはできなかったのであります。(拍手)
 次に、沖繩対策についてであります。
 明年の祖国復帰を目前にして、沖繩県民は、期待と同時に不安を抱きながら、政府の誠意ある平和で豊かな沖繩県建設の諸施策を待ち望んでいたのであります。特に、最も県民が要求していた返還協定の内容については、ついに明らかにしないままに、日米間で返還協定締結交渉を続けようとしておるのであります。これは、まさに県民不在の沖繩返還であるといわねばなりません。しかも、返還後の米軍基地の取り扱いについては、縮小もされず、基地の機能を低下させないという米軍の要求を受け入れようとしているのであります。さらに、米軍基地の提供に際して、強制措置も辞さないことを明らかにしていることなどは、返還後も沖繩を日米両国で軍事優先政策を続けようとするのであって、真の祖国復帰とはならないのであります。
 また、豊かな沖繩県の建設に対して、その具体的なビジョンも示さず、今年度沖繩関係予算も十分であるといえないのは、沖繩県民の期待を裏切るものであるといわねばなりません。
 以上、政府予算案について反対の要旨を述べましたが、この国民不在の政府案に対して、わが党は、社会、民社両党とともに、三党共同による予算の組み替え案を提出いたしました。
 この組み替え案は、私が述べました政府案の反対諸点を、国民本位の立場に立って最小限度の是正と充足を行なったものであります。
 したがって、私は、政府原案に反対し、三党提案の予算組み替え案に賛成の意をあらわして、討論を終わるものであります。(拍手)
#17
○議長(船田中君) 塚本三郎君。
  〔塚本三郎君登壇〕
#18
○塚本三郎君 私は、民社党を代表して、ただいま報告されました政府提案による昭和四十六年度予算三案に反対し、日本社会党、公明党、民社党三党提案による組み替え動議に賛成の討論をいたさんとするものであります。(拍手)
 私は、この討論を行なうに先立ち、過日閣僚をおやめになりました某議員の、予算審議に対する問題の発言をいま一度読み返してみました。
 すなわち、予算編成につきましては、野党の諸君は一切タッチしない。その間に自由民主党と政府が予算をつくる。そしてその予算は、十二月三十日に政府予算として決定した云々。野党の諸君が一指も触れることができない云々。二月、三月とふた月、参議院、衆議院において毎日野党の諸君は、大きな声を出して悪口を言い、批判をし、あげ足をとって、毎日、新聞にはこんなでかい活字で何の何がしがこう言った、ああ言ったと出ますが、あのふた月間あれだけやって予算が一銭一厘直ったことがあるか云々。私どもは、いまの憲法で予算というものは、国会を通過しなければ成立しない。形式的に、お祭り的に国会にかけなければなりません云々。この間、私どもは、はしかにがかったと同じ気持ちで、とにかく時のたつのを待っている。とにかく二月、三月たてば、あの餓鬼のころのところてんというのを知っているでしょう、棒ですっと押すと、それですっと三月三十一日に予算は国会で成立する。十二月三十日予算がきまったということは、実質的にもう四十六年度予算はきまったということになる云々。
 以上の発言が本院で取り上げられるや、国会軽視もはなはだしいとの非難が起こり、佐藤総理は、予算の執行にあたっては差別はつけない、また、審議中で建設的な意見があれば取り入れると答弁せられ、一銭一厘直ったことがないと言い切られた某閣僚をして、五時間後には辞任せしめておられます。このことに限っては、まことにあざやかな手ぎわであったと申すべきであります。
 そこで、この際、私どもは、党独自の理想的な対案というよりも、私ども野党は、議会内における力の比も自覚した立場で、佐藤内閣のもとにおいても、総理及び大蔵大臣が、いままで本院で御答弁なさったことばの中に、一片の誠実心さえお持ちになるならば、必ずあなた方の手でも実現可能な案を提出いたしたことでございます。(拍手)
 この組み替え動議提出のゆえんは、われら三党が政治を常道に戻すためのものであり、かつ、議会政治が国民の信頼にこたえるに値する機能を回復せしめることであります。そしてわれら三党が、いつでも政権を担当し得るための第一弾として行なった熱意のあらわれでもございます。(拍手)
 本国会におきましては、すでに三党共同で環境保全法案、無過失損害賠償責任法案、及び地方に対する公害対策についての権限委譲に伴い地方財源強化をはかる地方財政特別措置法案を提出いたしております。今回の共同組み替え動議の後には、管理価格の監視と抑制に関する法律案、並びに政府提出の野菜生産安定法の共同修正を準備いたしておるのであります。
 私どもは、いまや単なる政府批判ではなく、審議の中で建設的な意見があれば取り入れるとの総理のおことばにこたえて提出いたしたりものにほかなりません。したがいまして、本動議の中身は、全体に比してわずか三、四%にしかすぎず、私どもは議会内で三〇数%の議席を有しながら、わずかその十分の一の三、四%の組み替えにすぎないのであります。そしてその中身も、政府の案を根本的に否定したものにあらざることは、ごらんいただいたとおりであります。よって、すみやかにまず組み替えの動議に御賛成あらんことをお訴え申し上げて、しかる後、政府案反対の理由を述べたいと思います。
 反対の第一は、佐藤総理の政治に取り組まれる全体の姿勢の問題であります。
 本予算委員会での質疑の最大の特徴は、佐藤総理が逃げの答弁に終始せられ、慎重に検討いたします、前向きに検討いたしますということをのみ何十回となく繰り返されたことでありました。わざわざ物価安定のための合同審査の機会をつくり、そして物価抑制を国の政治そのものとして審議すべきにもかかわらず、政府は全く乗り気にすらならなかったのであります。このような事例は、税制、公害、社会保障、特に健康保険、国鉄赤字、食管赤字を中心とする農政、教育の各施策全般に指摘されなければなりません。
 さらに、防衛関係費において、総額六千七百九億円が計上されていながら、第四次防衛計画の基本が何であるか、すなわち自主防衛についての基本的な理解と心がまえもなしに一千十三億円の増額をし、沖繩防衛についても依然として核問題につき大きな疑惑を残したままであります。
 さらに、中国問題は、佐藤内閣は中国側から話し相手として拒否される姿勢のままで防衛関係費の増額をはかり、むしろ緊張の度を増していることを憂えないわけにはまいらぬのでございます。
 これらの問題は、国民の最大の関心事でありますのに、政府の取り組み方はきわめて無責任であります。総理は、世界にもまれな高密度社会が形成された結果であり、あたかも自然現象のごとく発生した問題であるかのごとき答弁にとどまり、そこには社会開発を主要政策の柱の一つとして六年前に登場した佐藤内閣の、その後の政治姿勢のゆがみや政策的不手ぎわなどが、一切不問に付された上での答弁といわなければなりません。(拍手)
 今日の社会は、総理が言われるごとく、根気と忍耐と努力の必要なことは、私どもも十分に認めております。ただ、私どもが言わねばならぬことは、国民の忍耐をよいことにして、国政の衝に当たる政府が、政治を単なる行政と化し、きれいごとや言いわけに終始して、お役人のみが独善的に政治を左右せしめ、その結果、政治を惰性化せしめて事態をますます混迷にし、救いがたいほどに政治不信をつのらせ、やがては問題が爆発することを憂えているからであります。
 反対の第二は、本予算案は、昨年に比べておよそ一兆をこえる大幅増加の大型予算であるにもかかわらず、昨年に比して全く新しい政策もなければ、どこに重点施策があるかも認められません。各項目ごとに比較してみますと、平均的に全く一律に十数%の増となっているにすぎません。
 私どもは、昨年度予算に比べて大幅に削除せよとは申しませんが、増加した分くらいは政治家がまつりごとをつかさどっているという責任のある、血の通った重点施策に振り向け、大胆に実施すべきだと主張いたします。
 たとえば住宅、物価、公害、交通禍、老人問題等、大胆に行なうべき重大なる緊急政治課題は山積をいたしております。この中のただの一つでも、これが政治なんだと、国民をして期待と希望に胸をふくらませるがごとき予算を、なぜ組むことができなかったのでありましょうか。役人あって政治家なしと評され、前年比各省とも一律十数%増、こんなことが一体何年続けられたことでありましょうか。きわめて手固い役人政治の無難さは、一面何と冷ややかな、そして何と退屈な予算でありましょうか。その結果、納税者には、自分の納めた税金は国にただ取られただけで、自分たちの生活には永久に戻ってこないものだとのむなしさを与えて、政策的効果は全く影をひそめてしまったことであります。
 私が指摘いたしたい第三の問題は、都市問題であります。
 大都市及び周辺の過密化は、住宅及び交通難をいやが上にも深刻化せしめ、その上に公害が重く重く押しかかってまいりつつあります。その中にあって、現象的に起こりつつある日々の事故処理にのみ日を追われて、そこには抜本的改革の手は全く打たれておりません。特に土地政策たるや、不動産屋さんの業務を三分割した宅建法の改正にとどまり、土地問題を改革しようとする意思さえも見出し得ないではありませんか。これはただ単にお金の問題ではありません。政府の事態認識の問題であり、使命感の有無の問題でございます。(拍手)
 平常時においてさえ、火災、交通禍、ガス事故、公害等が続出しているとき、万一かつてのあの関東大地震や、伊勢湾台風という天災が襲ったならば、東京、大阪、名古屋、横浜のごとき過密巨大都市は一体どうなることでありましょうか。そして、足元の道路は、掘り返しては埋め、掘り返しては埋め戻しで、満足に走れる道路が何本あるのでありましょうか。たとえば国会から東京駅へ行く間に、この十年間ただの一度として、仮伏せの鉄板の上を走らずに着けたときがあったでありましょうか。また、ことさらに道を選んで走れば、仮伏せの鉄板の上を走るだけで東京駅に着くとさえいわれているほどであり、何とこれが十年間も続くという無計画さではございませんか。大都市政策の無策と土地政策の貧困は、日本の体質を瀕死の重症におとしいれ、このままに時を過ごせば、不慮の天災が来たときには、取り返しのつかない大惨事を起こしかねないことを警告しなければなりません。
 反対の第四点は、経済的視野からこれを指摘いたしたいのであります。
 すなわち、昨年の後半より対米貿易に数々の問題が発生いたしました。繊維が最大の政治課題となっておりますが、鉄鋼、電気製品、板ガラス等々に見られる米国の輸入制限の動きであります。わが国にとっては、品物を買ってくれる相手国政府が制限を加えんとすることは、きわめて遺憾なことでありますが、買わせないといわれることより、より以上におそろしいことは、原材料を売ってやらないといわれることであります。経済大国を自負するわが国経済は、これをまかなうその資源の大半を他国に依存しているのでありまして、これら資源を供給する相手国に何らかの事故が起きたとき、それは直ちにわが国経済に深刻な影響を与えずにはおかないのであります。
 昨年米国が、電力不足を理由に原料炭の輸出を制限するとにおわせたとき、反射的に、その日のうちに鉄鋼関係者数名が、直ちにニューヨークヘ飛ぶ用意をしたことはあまりにも有名であり、昨今の産油国における油の値上げの動きに対する日本の立場がいかに貧弱であり、受け身一辺倒であるかは、政府自身が身につまされておられるはずであります。
 こんな事態は数え上げれば限りなくあります。三十年昔のわが国が行なった太平洋戦争の発端もまた、日本に対する石油及び鉄鉱石の輸出禁止という対日経済封鎖こそ大きな原因の一つであったことであります。わが国経済における資源の確保、輸入価格の安定的供給が全く相手国まかせにできる時代は過ぎ去りつつあることを政府は御存じないはずはありません。しかるに、それに対する施策が全く手おくれでなきにひとしい予算であるといわなければなりません。
 最後に、佐藤総理が政権を担当せられて、すでに六年余の歳月が流れ去ろうといたしております。総理が政権の座に着かれたとき、あなたが意図してなし得なかったものは何であり、事志と相反したものが何か、そして残るわずかの在任中に何をなさるべきかは、御自身が十分に御存じのはずであります。総理は、美しいことばのみを並べて、実は秀才官僚に数字のみを平均的に並べさせて、総理大臣としての最長不倒の記録をのみ伸ばされるよりも、多年の懸案の一つでも勇断をもって解決されることこそ、有終の美を飾れるゆえんであることを御忠告申し上げ、ここに政府案反対、組み替え動議賛成の討論を終わります。(拍手)
#19
○議長(船田中君) 林百郎君。
  〔林百郎君登壇〕
#20
○林百郎君 私は、日本共産党を代表して、昭和四十六年度予算三案に反対の討論を行ないます。
 本予算案を通ずる最大の特徴は、日米共同声明とニクソンドクトリンに従って、沖繩の本土並み返還を名目に、安保条約の実質的改定と日米共同作戦態勢を推し進めること、海外援助を口実としてアメリカのインドシナに対する侵略戦争に加担しながら、わが国の大企業の海外進出の一そうの強化をはかること、さらに、公共事業費などの財政支出を通じて、高度成長の破綻に悩む大企業への援助を強めることなどのために、国民を収奪した上に、国民生活の安定に必要な支出を極力削減した点であります。
 まず、反対の第一の理由は、防衛費等についてであります。
 六千七百億円をこえる防衛費は、三次防の総仕上げであるばかりか、総額五兆八千億円にのぼる四次防への橋渡しとなるものであります。ホーク、ナイキの契約、ファントム戦闘爆撃機の購入、ミサイル積載の大型護衛艦の建造、米日韓情報網の整備、隊員の増強など、領空、領海を越えての出撃作戦計画を強行するためのものであります。
 これは佐藤総理が、一昨年、日米共同声明の発表に際して、わが国の安全だけでなく、極東の平和と安全が安保条約の第二の目的であると述べたこと、また、ニクソン大統領が最近の教書で、日本に対する防衛責任の分担を強調していることにもはっきり示されているように、アジア人をしてアジア人と戦わせるというニクソン・ドクトリンに基づく日米共同作戦のための常時の戦力を整備するものにほかなりません。
 アメリカの残虐きわまるインドシナ侵略戦争の本質は、今日、カンボジア、ラオスヘの侵略拡大の事態を通じて国民の前に全く明白になっております。これに協力加担することは、わが国をますます危険な道に推し進めるものであることは明らかであります。
 次に、貿易振興費、経済協力費、海外経済協力基金、財政投融資の輸出入銀行への融資等、これらの資金を合わせると、実に五千六百億円をこえるのでありますが、これらの資金の性格は、これまた日米共同声明の路線に従って、南ベトナム、韓国、台湾などのかいらい政権やインドネシア、タイその他の反共反動政府を援助するとともに、一方ドル危機に苦しむアメリカのアジア侵略戦争を補強し、肩がわりする役割りを果たすものであります。
 同時に、これらの財政支出や融資は、日本の財界の要求に基づいて海外市場の拡大、特に石油、原料炭、鉄鉱石その他の海外諸国の資源を獲得するためのものであります。これらについて、政府は、開発途上国への援助などと強調しておりますが、しかし、その本質は、すでにアジア諸国民が鋭く見抜いておるところであります。すなわち、大東亜共栄圏の再現とかイエローヤンキーなどと警戒して非難しているところを見れば、このことは明らかであります。
 われわれは、以上のように、アメリカ帝国主義への従属のもとでの日本の軍国主義、帝国主義の復活強化につながる財政支出を断じて許すことはできません。(拍手)
 反対の第二の理由は、この予算案が、国民が当面緊急の問題としている物価、公害、交通災害、住宅、社会保障などの対策について、全く期待にこたえるものがない点であります。
 四十六年度の税収入の自然増収の見込み額は、皆さん、実に驚くことなかれ一兆五千億円であります。それに対して、政府の所得税などの減税は、この一兆五千億に対してわずか一千六百八十億円で、ほんの名目だけのものにすぎないことは明らかではありませんか。その結果、所得税納税人口は、戦前戦後を通じて最高の三千万人の大台を突破し、ますます事実上の重税となっております。その上、政府は、自動車新税など大衆課税を課して、さらに今後付加価値税などを研究し、間接税体系に移行して、所得税を納めていない低所得者に対し税金を徴収し、税負担の不公平をますます拡大しようとたくらんでいるではありませんか。
 他方、国民生活のための支出については、公害対策費そのものを見るならば、東京都のそれにも及ばない上に、公害発生の元凶である大企業に対しては、諸君、多額の融資を行なったり、その上特別償却を行ない、石油の輸入関税の還付など、至れり尽くせりの援助を行なっているではありませんか。
 一方、公害を直接に規制する役割りを受け持つ地方自治体には、ほとんど何らの財政援助もせず、その上、公害被害者の救済については、わずかばかりの手当の増額で、毎日生命を脅かされている被害者の治療と生活を依然として放置して顧みないのであります。
 物価問題についても、その解決の重要なかぎである独占価格の規制は、わが党が早くから主張してきたものであり、今国会の論議の焦点の一つとなったのでありますが、政府は依然として大企業擁護の立場を変えず、国民の強い要求を無視しております。そればかりでなく、郵便料金、電話料金などの公共料金を政府みずからが引き上げ、また、米を物統令からはずして、その値上がりを促進するなど、高物価政策を政府みずから強行しておるのであります。(拍手)
 さらに、健康保険料の大幅引き上げ、失業対策事業の廃止など、社会保障制度の改悪も意図されております。また農民に対しては、食管制度の事実上の廃止と、米作農民に対する減反の強制などにより、かつてないい苦しみを与えております。
 地方財政につきましては、今日地方財政を圧迫しておる重大な事態である超過負担は、政府の過密過疎対策により解消されるどころか、一そう増加しているではありませんか。そして、ますます地方自治体を財政的に困難におとしいれております。
 国有地売り戻し問題に至っては、住宅や公園、緑地等公共目的に利用し、国民の要望にこたえるような対策を講じようとしないばかりか、農地改革の精神を踏みにじって、旧地主や不動産業者がこれによって思うままに法外な利益をおさめることを許そうとしているのであります。
 また、沖繩県への援助についても、四分の一世紀の長きにわたり、自民党政府の責任によって、不当に異民族支配を受けて苦しみ抜いてきた県民に報いるどころか、琉球政府要求額の半額にも満たない額しか支給せず、政府が沖繩県民の生活の安定、向上とその経済復興など考えているとは、とうてい言い得ないものであります。
 佐藤総理は、口を開けば経済大国を誇り、バラ色の日本列島の未来像を描いてみせますが、それは企業の高度成長を目ざす拠点再開発、高速道路、港湾などを中心とする社会資本の充実のために国民生活をますます犠牲にするものでしかありません。
 最後に、反対の第三の理由を申します。
 そのことは、本予算案が、財政の弾力的運用――福田大蔵大臣はよく口にしますけれども、この財政抑弾力的運用という口実のもとで、財政の民主主義的原則をじゅうりんしている点であります。
 佐藤内閣は、昭和四十年度補正予算で、インフレ政策を進める財政法違反の疑いのある赤字公債の発行に踏み切ったのでありますが、本予算案では、予備費とか、国庫債務負担行為の大幅増額とか、政府保証債の弾力的発行など、政府が一方的な判断で財政を専断的に運用できる道を開いております。これは国家行政組織法改悪による国会の権限の縮小、内閣の権限強化、さらには自民党による憲法改悪の作業、そのための公選法の改悪、それに続く小選挙区制の検討などと関連して、議会制民主主義をなしくずしに破壊していく危険な財政政策であり、われわれは断じて許すことのできないところであります。(拍手)
 わが党は、以上の理由から政府提出予算三案に反対します。
 なお、社会、公明、民社三党提出の予算組み替え案は、国民生活の一定の改善をもたらす内容を含んでおることは評価いたしますが、他方で、防衛費、海外援助費、公共事業費の中の大企業のための支出等については、わが党が独自で要求した予算要求案と対比すれば、なお問題があると思われますので、賛成できず、棄権といたします。
 以上をもって私の反対討論を終わりといたします。(拍手)
#21
○議長(船田中君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、北山愛郎君外十八名提出、昭和四十六年度一般会計予算外二件につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議について採決いたします。
 北山愛郎君外十八名提出の動議に賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#22
○議長(船田中君) 起立少数。よって、北山愛郎君外十八名提出の動議は否決されました。
 次に昭和四十六年度一般会計予算外二件を一括して採決いたします。
 この採決は記名投票をもって行ないます。三件の委員長の報告はいずれも可決であります。三件を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君は白票、反対の諸君は青票を持参せられんことを望みます。――閉鎖。
  〔議場閉鎖〕
#23
○議長(船田中君) 氏名点呼を命じます。
  〔参事氏名を点呼〕
  〔各員投票〕
#24
○議長(船田中君) 投票漏れはありませんか。――投票漏れなしと認めます。投票箱閉鎖。開匣。――開鎖。
  〔議場開鎖〕
#25
○議長(船田中君) 投票を計算いたさせます。
  〔参事投票を計算〕
#26
○議長(船田中君) 投票の結果を事務総長より報告いたさせます。
  〔事務総長報告〕
 投票総数 四百三十一
  可とする者(白票)      二百六十五
  〔拍手〕
  否とする者(青票)       百六十六
  〔拍手〕
#27
○議長(船田中君) 右の結果、昭和四十六年度一般会計予算外二件は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
    ―――――――――――――
  〔参照〕
 昭和四十六年度一般会計予算外二件を委員長報告の通り決するを可とする議員の氏名
      安倍晋太郎君    足立 篤郎君
      阿部 文男君    相川 勝六君
      愛知 揆一君    青木 正久君
      赤城 宗徳君    赤澤 正道君
      秋田 大助君    天野 光晴君
      荒木萬壽夫君    荒舩清十郎君
      有田 喜一君    有馬 元治君
      井出一太郎君    伊東 正義君
      伊藤宗一郎君    伊能繁次郎君
      池田 清志君    石井  桂君
      石井  一君    石井光次郎君
      石田 博英君    稻葉  修君
      稻村佐近四郎君    宇田 國榮君
      宇都宮徳馬君    宇野 宗佑君
      上村千一郎君    植木庚子郎君
      内田 常雄君    内海 英男君
      浦野 幸男君    江崎 真澄君
      小川 半次君    小川 平二君
      小此木彦三郎君    小沢 一郎君
      小澤 太郎君    小沢 辰男君
      小渕 恵三君    大石 八治君
      大石 武一君    大久保武雄君
      大竹 太郎君    大坪 保雄君
      大西 正男君    大野  明君
      大野 市郎君    大橋 武夫君
      大平 正芳君    大村 襄治君
      奥田 敬和君    奥野 誠亮君
      加藤常太郎君    加藤 六月君
      加藤 陽三君    鍛冶 良作君
      海部 俊樹君    笠岡  喬君
      梶山 静六君    金丸  信君
      金子 一平君    金子 岩三君
      亀岡 高夫君    亀山 孝一君
      鴨田 宗一君    唐沢俊二郎君
      仮谷 忠男君    川崎 秀二君
      神田  博君    菅  太郎君
      菅野和太郎君    木野 晴夫君
      木部 佳昭君    木村武千代君
      木村 俊夫君    菊池 義郎君
      岸  信介君    北澤 直吉君
      久野 忠治君    草野一郎平君
      熊谷 義雄君    倉石 忠雄君
      倉成  正君    藏内 修治君
      小金 義照君    小坂善太郎君
      小坂徳三郎君    小平 久雄君
      小峯 柳多君    小宮山重四郎君
      小山 長規君    小山 省二君
      河野 洋平君    河本 敏夫君
      國場 幸昌君    左藤  恵君
      佐伯 宗義君    佐々木義武君
      佐藤 榮作君    佐藤 孝行君
      佐藤 守良君    斉藤滋与史君
      齋藤 邦吉君    坂田 道太君
      坂村 吉正君    坂元 親男君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      笹山茂太郎君    始関 伊平君
      塩川正十郎君    塩崎  潤君
      篠田 弘作君    澁谷 直藏君
      島村 一郎君    正示啓次郎君
      白浜 仁吉君    進藤 一馬君
      菅波  茂君    鈴木 善幸君
      砂田 重民君    砂原  格君
      瀬戸山三男君    關谷 勝利君
      園田  直君    田澤 吉郎君
      田中伊三次君    田中 榮一君
      田中 角榮君    田中 龍夫君
      田中 正巳君    田中 六助君
      田村  元君    田村 良平君
      高鳥  修君    高橋 英吉君
      高橋清一郎君    高見 三郎君
      竹内 黎一君    竹下  登君
      谷川 和穗君    千葉 三郎君
      塚原 俊郎君    辻  寛一君
      坪川 信三君    渡海元三郎君
      登坂重次郎君    床次 徳二君
      中尾 栄一君    中垣 國男君
      中川 一郎君    中川 俊思君
      中島源太郎君    中島 茂喜君
      中曽根康弘君    中野 四郎君
      中村 梅吉君    中村 弘海君
      中村 寅太君    中山 利生君
      灘尾 弘吉君    二階堂 進君
      丹羽 久章君    丹羽喬四郎君
      丹羽 兵助君    西岡 武夫君
      西村 英一君    西村 直己君
      西銘 順治君    根本龍太郎君
      野田 卯一君    野田 武夫君
      野中 英二君    野原 正勝君
      野呂 恭一君    羽田  孜君
      羽田野忠文君    葉梨 信行君
      橋口  隆君    橋本登美三郎君
      橋本龍太郎君    長谷川四郎君
      八田 貞義君    服部 安司君
      浜田 幸一君    濱野 清吾君
      早川  崇君    林  義郎君
      原田  憲君    廣瀬 正雄君
      福井  勇君    福田 赳夫君
      福田 篤泰君    福田  一君
      福永 一臣君    福永 健司君
      藤尾 正行君    藤田 義光君
      藤波 孝生君    藤本 孝雄君
      古内 広雄君    古川 丈吉君
      古屋  亨君    別川悠紀夫君
      保利  茂君    坊  秀男君
      細田 吉藏君    堀田 政孝君
      本名  武君    前尾繁三郎君
      前田 正男君    増岡 博之君
      増田甲子七君    松浦周太郎君
      松澤 雄藏君    松田竹千代君
      松永  光君    松野 幸泰君
      松野 頼三君    松本 十郎君
      松山千惠子君    三池  信君
      三木 武夫君    三ツ林弥太郎君
      三原 朝雄君    箕輪  登君
      水田三喜男君    水野  清君
      湊  徹郎君    宮澤 喜一君
      武藤 嘉文君    向山 一人君
      村上  勇君    村田敬次郎君
      村山 達雄君    毛利 松平君
      粟山 ひで君    森  美秀君
      森  喜朗君    森下 國雄君
      森下 元晴君    森田重次郎君
      森山 欽司君    八木 徹雄君
      山口シヅエ君    山口 敏夫君
      山崎平八郎君    山下 元利君
      山下 徳夫君    山田 久就君
      山中 貞則君    山村新治郎君
      山本 幸雄君    豊  永光君
      吉田 重延君    吉田  実君
      早稻田柳右エ門君    綿貫 民輔君
      渡部 恒三君    渡辺 栄一君
      渡辺  肇君    渡辺美智雄君
      中村 拓道君
 否とする議員の氏名
      安宅 常彦君    阿部 昭吾君
      阿部 助哉君    阿部未喜男君
      赤松  勇君    井岡 大治君
      井野 正揮君    井上 普方君
      石川 次夫君    石橋 政嗣君
      上原 康助君    大出  俊君
      大原  亨君    岡田 利春君
      加藤 清二君    勝澤 芳雄君
      角屋堅次郎君    金丸 徳重君
      川崎 寛治君    川俣健二郎君
      川村 継義君    木島喜兵衞君
      木原  実君    北山 愛郎君
      久保 三郎君    黒田 寿男君
      小林 信一君    小林  進君
      後藤 俊男君    河野  密君
      佐藤 観樹君    佐野 憲治君
      斉藤 正男君    阪上安太郎君
      島本 虎三君    下平 正一君
      田中 武夫君    田中 恒利君
      田邊  誠君    高田 富之君
      武部  文君    楯 兼次郎君
      辻原 弘市君    戸叶 里子君
      土井たか子君    堂森 芳夫君
      内藤 良平君    中井徳次郎君
      中澤 茂一君    中嶋 英夫君
      中谷 鉄也君    中村 重光君
      楢崎弥之助君    成田 知巳君
      西宮  弘君    芳賀  貢君
      長谷部七郎君    畑   和君
      華山 親義君    原   茂君
      日野 吉夫君    平林  剛君
      広瀬 秀吉君    藤田 高敏君
      古川 喜一君    細谷 治嘉君
      堀  昌雄君    松浦 利尚君
      松沢 俊昭君    松平 忠久君
      松本 七郎君    三木 喜夫君
      三宅 正一君    美濃 政市君
      八木  昇君    安井 吉典君
      柳田 秀一君    山口 鶴男君
      山中 吾郎君    山本 政弘君
      山本弥之助君    横路 孝弘君
      横山 利秋君    米田 東吾君
      相沢 武彦君    浅井 美幸君
      新井 彬之君    有島 重武君
      伊藤惣助丸君    小川新一郎君
      大久保直彦君    大野  潔君
      大橋 敏雄君    岡本 富夫君
      鬼木 勝利君    貝沼 次郎君
      北側 義一君    桑名 義治君
      小濱 新次君    古寺  宏君
      斎藤  実君    坂井 弘一君
      鈴切 康雄君    瀬野栄次郎君
      田中 昭二君    多田 時子君
      竹入 義勝君    鶴岡  洋君
      鳥居 一雄君    中川 嘉美君
      中野  明君    西中  清君
      林  孝矩君    樋上 新一君
      広沢 直樹君    伏木 和雄君
      二見 伸明君    古川 雅司君
      正木 良明君    松尾 正吉君
      松本 忠助君    宮井 泰良君
      矢野 絢也君    山田 太郎君
      和田 一郎君    渡部 通子君
      麻生 良方君    伊藤卯四郎君
      池田 禎治君    今澄  勇君
      受田 新吉君    岡沢 完治君
      春日 一幸君    川端 文夫君
      河村  勝君    寒川 喜一君
      栗山 礼行君    小平  忠君
      佐々木良作君    鈴木  一君
      曾禰  益君    竹本 孫一君
      塚本 三郎君    西尾 末廣君
      西田 八郎君    門司  亮君
      吉田 賢一君    吉田 之久君
      和田 耕作君    和田 春生君
      青柳 盛雄君    浦井  洋君
      小林 政子君    田代 文久君
      谷口善太郎君    津川 武一君
      寺前  巖君    土橋 一吉君
      林  百郎君    東中 光雄君
      不破 哲三君    松本 善明君
      山原健二郎君    米原  昶君
      安里積千代君    瀬長亀次郎君
    ―――――――――――――
#28
○加藤六月君 議事日程は延期し、本日はこれにて散会せられんことを望みます。
#29
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#30
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、動議のごとく決しました。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後六時三十六分散会
     ――――◇―――――
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  佐藤 榮作君
        法 務 大 臣 植木庚子郎君
        外 務 大 臣 愛知 揆一君
        大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
        文 部 大 臣 坂田 道太君
        厚 生 大 臣 内田 常雄君
        農 林 大 臣 倉石 忠雄君
        通商産業大臣  宮澤 喜一君
       運 輸 大 臣 橋本登美三郎君
        郵 政 大 臣 井出一太郎君
        労 働 大 臣 野原 正勝君
        建 設 大 臣 根本龍太郎君
        自 治 大 臣 秋田 大助君
        国 務 大 臣 荒木萬壽夫君
        国 務 大 臣 佐藤 一郎君
        国 務 大 臣 中曽根康弘君
        国 務 大 臣 西田 信一君
        国 務 大 臣 保利  茂君
        国 務 大 臣 山中 貞則君
     ――――◇―――――
ソース: 国立国会図書館
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