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1970/12/10 第64回国会 参議院 参議院会議録情報 第064回国会 地方行政委員会 第3号
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1970/12/10 第64回国会 参議院

参議院会議録情報 第064回国会 地方行政委員会 第3号

#1
第064回国会 地方行政委員会 第3号
昭和四十五年十二月十日(木曜日)
   午前十時五十一分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山内 一郎君
    理 事
                熊谷太三郎君
                安田 隆明君
                山本伊三郎君
                藤原 房雄君
    委 員
                初村瀧一郎君
                船田  譲君
                山崎 竜男君
                吉武 恵市君
                若林 正武君
                竹田 四郎君
                千葉千代世君
                和田 静夫君
                市川 房枝君
   衆議院議員
       発  議  者  門司  亮君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
       国 務 大 臣  荒木萬壽夫君
   政府委員
       自治省行政局公
       務員部長     山本  明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       消防庁長官    降矢 敬義君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関す
 る法律案(内閣送付、予備審査)
○公害防止事業の実施を促進するための地方公共
 団体に対する財政上の特別措置に関する法律案
 (衆議院送付、予備審査)
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣送
 付、予備審査)
○連合審査会に関する件
○地方行政の改革に関する調査
 (愛媛県庁職員の労働問題に関する件)
 (消防行政に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。秋田自治大臣。
#3
○国務大臣(秋田大助君) ただいま議題となりました昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案の提案理由とその要旨を御説明申し上げます。
 国家公務員について給与改定が行なわれる場合、地方団体も国に準じ地方公務員の給与改定を行なう必要があり、このため本年度においては、行政経費の節約及び法人関係の税の増収を見込んでも、なお地方交付税の交付団体において総額五百五十億円の財源不足が生じる見込みであります。
 このような財源不足に対する措置として、交付税及び譲与税配付金特別会計において五百五十億円を借り入れて本年度の普通交付税の総額に加算し、これを地方団体に交付することにより、地方団体の給与改定財源を付与することとし、この借り入れについては、昭和四十六年度において全額償還することとしております。なお、今後年度内に地方交付税の増加がある場合は、所要の調整を行なうこととしております。
 以上が昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#4
○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(山内一郎君) 公害防止事業の実施を促進するための地方公共団体に対する財政上の特別措置に関する法律案を議題とし、発議者から趣旨説明を聴取いたします。門司衆議院議員。
#6
○衆議院議員(門司亮君) ただいま議題になりました公害防止事業の実施を促進するための地方公共団体に対する財政上の特別措置に関する法律案の提案の理由を、提案者を代表いたしまして私から御説明を申し上げます。
 私は、日本社会党、公明党並びに民社党を代表して、ただいま議題となりました公害防止事業の実施を促進するための地方公共団体に対する財政上の特別措置に関する法律案につきまして、その提案の理由を御説明申し上げます。
 今日、多数の人命を犠牲にさえしてまいりました公害に対処する上で、地方公共団体の果たすべき役割りがきわめて重要なことは、いまさら申し述べるまでもないところであります。しかしながら、脆弱な財政基盤にある地方公共団体の現状では、かりに公害に対する規制、監督の権限が強化されたといたしましても、十分な効果を期待することは不可能であります。
 したがって、地方公共団体に対する国の財政援助の措置を明確にすることが急務と考えまして、今日、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の内容についてその概要を御説明申し上げます。
 第一は、地方公共団体による公害防止事業の実施を促進するため、国が財政上の特別措置について規定することを趣旨としたことであります。
 第二は、都道府県知事は、公害が著しい地域または著しくなるおそれがある地域について、関係市町村長の意見を聞いて、公害防止事業の実施に関する計画を定め、環境保全大臣の承認を受けることとし、政府の財政計画との関連を明らかにしたことであります。
 第三は、この計画に基づき地方公共団体の講ずる公害防止事業のうち、下水道整備、公共用水域の浄化、緩衝地帯の整備、廃棄物処理施設の整備、廃油処理施設の整備、汚染土壌の改良、地盤沈下地域の高潮対策、教育厚生施設等の公害防止事業につきましては、現行の諸法令の規定にかかわらず、国はそれぞれ総事業費の四分の三を補助するよう特例を設けたことであります。ただし他の法令により国の負担割合が本法に規定する国の負担割合より高いときは、その規定により算定するものといたしております。
 第四は、地方公共団体の講ずる公害防止事業のうち、河川、湖沼、港湾等の公共水域のしゅんせつ事業及び導水事業等の浄化対策、学校、病院等の公害防止のための新築、増改築等の事業並びに公害防止のために必要な監視、測定、試験及び検査等に要する施設、設備の整備事業等については、新たに国が補助することとして、その補助率は先と同様に総事業費の四分の三としたことであります。
 第五は、地方公共団体が講ずる公害防止事業のうち、第三及び第四において説明しました事業のほか、住宅の移転に伴い必要とされる用地の取得及び造成、住宅の建設に関する事業、工場等の移転に必要とされる用地の取得及び造成に関する事業、土地区画整理事業等について、地方公共団体が必要とする経費については、地方債をもってその財源とすることができるようにすると同時に、地方債の元利償還に要する経費は、地方交付税の額の算定に用いる基準財政需要額に算入するものとしたことであります。
 以上がこの法律案を提出する理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
#7
○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
 ちょっと速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#8
○委員長(山内一郎君) 速記をつけてください。
    ―――――――――――――
#9
○委員長(山内一郎君) 道路交通法の一部を改正する法律案を議題とし、政府から趣旨説明を聴取いたします。荒木国家公安委員長。
#10
○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
 この法律案は、最近における道路の交通に起因する人の健康または生活環境にかかる被害の実情にかんがみ、その防止をはかるため交通の規制を行なうことができるように規定を整備することをその内容としております。
 以下、その概要を御説明いたします。
 その一は、道路交通法の目的に「道路の交通に起因する障害の防止に資すること」を加えたことであります。
 その二は、交通公害の定義規定を設け、道路の交通に起因して生ずる大気の汚染、騒音及び振動のうち総理府令・厚生省令で定めるものによって、人の健康または生活環境にかかる被害が生ずることを交通公害の意義として規定することであります。
 その三は、交通公害の防止をはかるための交通の規制の権限及び手段に関する規定の整備であります。すなわち、交通公害の防止をはかるため、信号機の設置及び管理、通行の禁止及び制限、徐行すべき場所の指定等の交通の規制を行なうことができることとするとともに、交通公害の防止をはかるためやむを得ないときは、警察官の現場における指示により、通行の禁止及び制限等の交通の規制を行なうことができることとすることであります。
 その四は、交通公害の防止をはかるための交通の規制の手続に関する規定の整備であります。すなわち、都道府県公安委員会は、交通公害の防止をはかるため交通の規制を行なう場合において、必要があると認めるときは、都道府県知事その他関係地方公共団体の長に対し、交通公害に関する資料の提供を求めることができることとし、また、自動車の通行を禁止し、または制限しようとする場合において、その禁止または制限を行なうことにより、広域にわたり道路における交通に著しい影響が及ぶおそれがあるときは、都道府県知事及び関係地方行政機関の長等の意見を聞かなければならないこととすることであります。
 なお、この法律は、公布の日から起算して六月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
 以上がこの法律案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛同を賜わらんことをお願いいたします。
#11
○委員長(山内一郎君) 本案に対する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#12
○委員長(山内一郎君) 次に、連合審査会に関する件についておはかりいたします。
 公害対策基本法の一部を改正する法律案、公害防止事業費事業者負担法案、騒音規制法の一部を改正する法律案及び大気汚染防止法の一部を改正する法律案について、公害対策特別委員会に対し、連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 また、道路交通法の一部を改正する法律案について、公害対策特別委員会から連合審査会開会の申し入れがありました場合には、これを受諾することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会につきましては、委員長においてあらかじめ公害対策特別委員長と協議いたしました結果、公害関係法案の付託されている八委員会の連合審査会を開会することとし、その日取りは一応明十一日及び十二日の二日間、いずれも午前十時から開会することになりましたので、御了承をお願いいたします。
 続いて連合審査会に関する件についておはかりいたします。
 道路交通法の一部を改正する法律案について、交通安全対策特別委員会からの連合審査会開会の申し入れを受諾することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#15
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#16
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#17
○委員長(山内一郎君) 速記をつけてください。
    ―――――――――――――
#18
○委員長(山内一郎君) 愛媛県庁職員の労働問題に関する件を議題といたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#19
○山本伊三郎君 実は一昨日の当委員会で、和田委員から、愛媛県職員組合に対する不当労働行為の質問があったわけでありますけれども、実はその際に、和田委員から、知事喚問をしてもらうことについての要求がありまして、そこできょう実は理事打ち合わせ会でいろいろ論議いたしましたが、自治省当局は早急に調査をして報告するということであったので、次の十五日の当委員会までにそれができるならば、その上に立って知事の喚問について決定をしようということで、きょうの理事打ち合わせ会は別れたわけであります。それがために、自治省当局にその点再質問して、自治省の見解を聞きたいんです。
#20
○政府委員(山本明君) お答えいたします。
 和田先生から御質問ございまして、さっそく愛媛県庁のほうに、具体的に先生からいろいろな問題が出ておりましたが、電話で聞きまして、きょうあす中に担当の責任者――総務次長が出てまいりまして、実情を伝えたい、こう言っておりますから、十五日までにはその辺のことははっきりお答えができるようになると思っております。
#21
○山本伊三郎君 それでは、この次の理事打ち合わせ会で、その問題を含めて知事の問題については結論を出すと思いますので、これで終わります。
#22
○委員長(山内一郎君) いま山本君の言われたように取り計らいたいと思いますから、自治省もひとつ十五日には確かにその報告ができるようにしてください。お願いします。
 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#23
○委員長(山内一郎君) 次に、消防行政に関する件を議題といたします。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#24
○藤原房雄君 去る十一月、消防庁から消防白書の発表がございました。
  〔委員長退席、理事熊谷太三郎君着席〕
 それからまた、十一月の二十六日から十二月の二日まで秋の全国火災予防運動がございまして、そういうことを、またこれから火災の多い時期にもなりますので、これらを含めまして消防関係に
 つきまして若干の質問をしてみたいと思うのであります。
 消防白書にもございましたが、火災の状況、最近は出火件数、損害額とか火災による死者が非常にふえておる。前年を上回っておるという、こういう報告がございますが、また昨日も死傷者が出ておりますが、こういうようなことを考え合わせまして、一応四十四年度、また本年の上期をかみ合わせた消防白書がありますけれども、最近の火災の現況といいますか、概略御説明願いたいと思います。
#25
○説明員(降矢敬義君) 最近の火災の発生状況でございますが、四十四年の一年間におきまして出火件数が五万六千七百九十七件でございます。これは戦後最高でございまして、前年の四十三年よりも三千百四十三件多いという状況でございます。それから次に死者でございますが、これは千三百三十四人でありまして、これも戦後最高でございます。それから負傷者でありますが、これは九千三百二人、前年よりもなおやっぱり非常にふえておるわけでございます。
 それから、四十五年でございますが、本年の一月から十月までの火災状況を取りまとめたものがございまして、出火件数が五万二千九百三十五件でありまして、前年同期の四万五千五百七十件に比べまして一六%の増加となっております。また死者につきましては、同じように千二百四十一人でございまして、前年同期の千九人に比較いたしまして二三%の増加となっております。それから、負傷者は七千八百七十一人で、これも前年同期の七千五百九十人に比べまして四%増加しておるという状況でございます。
#26
○藤原房雄君 いま概略の数字等、発表がございましたが、消防庁といたしましては、この最近の傾向、まあいずれも件数、損害額、死者がふえておりますが、これ全般を通しまして、最近の火災についてはどういう傾向が見られるか、どのようにそれを認識していらっしゃるか、その点についてお伺いしたいと思うんですが。
#27
○説明員(降矢敬義君) 最近の火災の現象で一番やはり特色といいますか、注目すべき現象は、年々死傷者、損害額が非常に増加してまいっておるということでございまして、ただいまも御報告申し上げましたとおり、何といいましても人命が非常にそこなわれておるという点が注目すべきところでございます。それから、損害額につきましても、四十四年で約七百億程度でございまして、この額もかなり前年に比べましてふえておるわけでございます。こういう意味におきまして、やはり火災の出火件数並びにそれに伴う人命の損傷という点が一番注目すべきことだと思っております。これにつきまして、やはりその各市町村ごとに見てまいりますと、やはり都市、たとえば特別区におきましては、人口一万人当たりの火災の出火件数、これを出火率と申しますと、特別区におきましては八・一、町村におきましては三・一。で、出火率におきましては、やはり人口稠密あるいは建物の立て込んでいるという大都市方面におきまして高いのでございますが、一件当たりの焼失面積にとりますと、逆に特別区においては三十平方メートルでありますが、町村におきましては約四倍の百二十二平方メートルというようなことでございまして、やはりこの消防力の充実という面からいたしまして、火災の出火率に比較して焼失面積が非常に大きいということは、これは今後消防行政の面におきましてやはり町村を中心に消防力の充実を進めていかなきゃならぬ、こういうことが言えると思うのでございます。
 また、この火災に伴う死者の原因を見ますと、やはり一酸化炭素の中毒が、いわゆる窒息死というものが約六割を占めておるのでございまして、そのほかいわゆるやけど、焼死というものもございますが、あるいはもう少しその辺は、かりに、焼け死んだという前に窒息しておるのじゃなかろうかということも推定されるわけでございまして、こういう煙による窒息死という状況が見られるのでございます。
  〔理事熊谷太三郎君退席、委員長着席〕
 こういう面におきましては、やはりいわゆる防煙あるいは排煙処理、そういうものにつきまして、今後建築行政の面からも防災ということを取り組んでいかなきゃならぬというようなことも考えておるわけでございます。
#28
○藤原房雄君 概略お話をお聞きいたしましたが、私、いつも思うことですが、火災は何と言っても火を消すよりも出さないようにすることが大事だということは、これは当然だと思うのでありますが、そういうことで、春秋に行なわれる火災予防運動というのは非常に大きな意義があると思います。毎年これが繰り返されてきておるわけでありますけれども、本年もいろいろな予算も組み、いろんなねらい、目標を定めて、この運動は進められたと思うのでありますが、特に秋、これから火災の多くなる時期を控えまして、十一月の二十六日から十二月の二日まで行なわれた予防運動では、どういう点に力を入れ、どういう点をねらいとして、またどれくらいの予算で行なわれたのか、その点をお聞きしたいと思います。
#29
○説明員(降矢敬義君) 去る十一月二十六日から十二月二日まで行ないました秋の火災予防運動、こういうものの重点でございますが、結局火災の原因を見ますと、いま御指摘のように、やはりたばこによる火災が毎年ここ数年一番高い比率を占めております。それから火遊び、たき火、こんろ、ストーブ、こういうような状況でございます。そこで、何と言いましても、身のまわりにある、われわれ自身がまず火事を出さないということで、これにとりかかることが一番必要でありまして、われわれは統一標語といたしまして、「あぶない、消し忘れ、切り忘れ」、つまりたばこの火の消し忘れ、あるいはコンロあるいはストーブのスイッチを切り忘れる、こういうことのないようにすることをまず統一標語として掲げまして、全国一斉の実施要領目標といたしましては、わが家の防火総点検ということ、それから、次はたばこの投げ捨てと寝たばこの防止、寝たばこの防止に力を入れております。それから第三番目には、暖房器具の正しい使い方、それから第四番目には、旅館、ホテル、百貨店、事務所等多数の者の出入りする防火対象物における消火避難訓練の実施でございます。それからその次は防炎規制の徹底、つまり多数の者が出入りをする場所におけるカーテンあるいはどんちょうその他のものにおける防炎規制を徹底をするということを重点に、この火災予防運動を実施したわけでございます。消防庁といたしましては、この実施につきましては、いま申し上げたようなことを中心に、報道機関あるいは各府県・市町村、あるいは関係団体というふうなところと協力をいたしまして、火災予防ポスターを全国に配る、あるいは各市町村、府県の広報機関、テレビ、あるいは広報紙等を活用いたしましたほか、各現地におきまして消防署単位に、それぞれいま申し上げたような防火目標というものに焦点を合わせましたいろいろな実施計画をお持ちいただきまして、地域的に防災区の防火訓練、避難訓練等を実施してもらうことにいたしまして、そういうことで今回の運動を進めたわけでございます。
#30
○藤原房雄君 趣旨はよくわかったのでありますが、そのような運動がすぐ成果をおさめるというわけにはいかないと思うのでありますけれども、しかし、死者が年々ふえておるということ、また被害件数がふえておると、こういうことを考え合わせますと、そうしてまた私どもが実際防火運動というものをポスターなんかで知るわけでありまして、一般市民に対する啓蒙といいますか、認識を与えるということも非常に弱いのじゃないかというふうな気もするわけでありますけれども、今後、予防運動に対する抜本的な、もっと地域住民に強い認識を与えるような方向というものを考えるべきときが来たんじゃないか、こう思うのであります。いまもいろいろ避難訓練等行なうことにしたということでありますけれども、実際にこういう目標のもとに行なわれて、どれくらいの成果があったか、どのようにその点を考えたか、その点ちょっとお聞きしたいと思います。
#31
○説明員(降矢敬義君) 御案内のように、たとえば私自身も見てまいりましたが、団地等におきまして実際の小さなモデルの家をつくって、それに石油ストーブで起こる火災のモデルというようなものを出して、そうしてやはり石油ストーブの使い方等の実演、あるいは団地の方々、あるいは地域の婦人の方々に、たとえば救急というものと合わせて今回の防火運動の趣旨、あるいはたとえばLPガスの性能を十分認識していただくような実験をやるとかというような、各消防署単位にそれぞれ知恵をしぼって各市町村でやっておるわけでございますが、また反面、多数の者の出入りするところにおきましては、御案内のとおり、消防法におきましても防火管理者という制度を設けまして、そこにおきましては予防と同時に、火災が起きましたときの最重点を人命の保護という点に置きまして、避難計画をやはりつくり、実際避難訓練を実施していただく、こういうことを徹底するようにしてまいったわけでございます。たとえば最近におきましても、麹町会館におきまして麹町署と協力して、これははしご消防車も二台も出し、そうして実際火災の状況を再現して避難訓練を実施しておるような状況でございまして、われわれといたしましては、各家庭の防火とともに、御指摘がありましたような多数の人の出入りする旅館、ホテル等を中心にして、避難訓練計画に基づいて避難訓練を現地の消防署と協力して必ず行なうということを習慣づける運動をぜひ強力に展開してまいりたい。また、そういう方向で今後も続けてまいるつもりでございまして、その成果ということにつきましては、最近の実情を見ますと、かなりそういう意味の防火体制というもの及びそれに伴う実際の訓練というものも相当みな行なうようになってきておりますので、私どもといたしましては、今後こういう運動を続けることによって一そう成果をあげ得るものと、こういうふうに考えております。
#32
○藤原房雄君 そういう点、地域住民の人たちに直接その効果のあるような実地訓練を今後力を入れていくということでありますけれども、特殊な袋小路のようなところについて、また最近――本年も温泉街とか観光地とか旅館のようなところ、こういうところは当然避難訓練、そういうことはやっておると思うのでありますが、ぜひ重点的に進めてまいっていただきたいと思うのであります。
 最近、死者が急増しておるということで、先ほどお話がございましたが、窒息死、こういうことから、事前の査察ということが非常に重要なことになると思うのでありますけれども、これは査察はどのように行なわれておりますか、ひとつお聞きしたいと思います。
#33
○説明員(降矢敬義君) いま御指摘のように、消防は、実際起きたときに対処する以前に予防措置を講ずることが本命でございまして、これに対しましては各消防署におきましてその地区ごとにいわゆる消防計画、あるいはもう少し言えば防災計画というものを立てまして、各家庭につきましては、もちろん先ほど申し上げましたような現地における訓練を通じて、各家庭におきます防火体制の整備をお願いしているわけでございますが、例の多数の人の出入りするところにつきましては、この消防計画に基づきまして消防署員が計画を立てて、年二回なり三回なり査察をいたしまして、いわゆる特に消火器具の整備の問題とともに、その消火器具の保守というふうなものに重点を置きまして計画的に査察を行なっているというのが現状でございます。
#34
○藤原房雄君 今日まで、それはどの時点でとらえるかというといろいろあるかと思いますが、査察した結果、注意処分を受けたといいますか、そういう件数はどのくらいあるでしょうか。
#35
○説明員(降矢敬義君) 査察をした結果、どのくらい注意処分をしたかという件数はただいま承知しておりませんが、例の観光地、温泉地における旅館の査察の結果、たとえば消防白書に書いてありますが、査察をした対象施設二万三千百三十五軒のうちで、前回どうも違反したというものが一万六千軒ありますが、そのうち注意をして特に改善をしたというのが六千七百軒あるというようなことが出ておりまして、これは単に一例でありますが、全体としてどのくらいいま改善命令、あるいは改善の要望を出して、その結果どうなったかということについては、ただいま承知しておりません。
#36
○藤原房雄君 いまあげた数でもわかるわけですが、やはり相当注意したところがありますし、注意されても改善してないというところもだいぶあるようでありますけれども、この改善していないところに対してはどういう措置をとっていらっしゃるか、この点はどうですか。
#37
○説明員(降矢敬義君) 査察した結果、改善を要するところには指摘をしておるわけでございまして、その結果いま申し上げましたように、若干の、若干といいますか、相当改善がされてきているわけでございます。なお改善されないところにつきましては、やはり何回となく注意をいたしますし、また改善に伴う経費の問題、つまり金融その他の措置につきましても、環境衛生金融公庫あるいは中小企業金融公庫、国民金融公庫等にお話しいたしまして、融資の道につきましてもいろいろあっせんその他の措置を講じまして、改善しやすいようにわれわれとしても努力をしているところでございます。もう最後にどうしても幾らしてもやらないという場合にどうするかということにつきましては、結局それは突き詰めてみれば法律違反の状況でありますから、いずれにしても改善をさせなきゃいかぬわけでございますが、まあ消防のいまのたてまえといたしましては、御案内のとおりこの法律施行――旅館等につきまして申し上げますれば、いろんな施設等は四十四年に強化を義務づけられたところもあるわけでございまして、したがっていまの段階では、主として改善を早くするように、金融措置ともあわせてこれを指導していくというかっこうでしばらく続けていったほうが実際に合うのじゃなかろうかと思っております。なお反面こういう多数の者が出入りするものにおける防火体制の整備とあわせて、いわゆる公設消防といわれております市町村消防の力を充実していくということもあわせてやりませんと、この点うまく住民の全体の安全というものは守れませんので、この点につきましてもわれわれとしては今後ぜひとも公設消防の充実に力を尽くしまして、両々相まって地域の防災体制を安全に確立していきたい、こういう考え方で進むつもりでおります。
#38
○藤原房雄君 いろいろ問題はあるわけでありますが、次に、最近高層住宅が非常に建ち並んでおりますけれども、最近は十階以上のマンションというものも普通になるような状況になっております。で、こういう高層住宅に対する火災対策ということでありますが、一つは建築基準法からの規制というものがなければならないと思いますが、これは建設省関係のことだと思いますが、消防のほうの基準としていろんなことが考えられると思いますが、まず最初にお聞きしたいことは、人命救助というこういう大きな立場からしまして、高層ビルのどのくらいの高さのものなら救出できるか、現在ですね、この点まずお伺いしたいと思います。
#39
○説明員(降矢敬義君) どのくらいの高さのビルにおきまして救出できるかという御質問でございますが、これはいろんな前提なり何なりがなければいけませんが、単に一つの例で申し上げますと、いま機材の面で、例のはしご車というようなものがございますが、これは大体現在のところでは上にかごのついたはしご車ということで考えますと、三十一メートルぐらいの高さまでならばはしご車が行けるわけでございまして、まあそれだけを考えますと、そこから救出できるということに一応考えられるわけでございますが、しかし救出の方法となりますと、たとえば最近の非常エレベーターを別途につけるとか、あるいは階段を別途につけるとか、あるいは屋根から屋根に渡れるような橋を別に用意するとか、いろんな措置が別途あるわけでございますので、このくらいの高さなら救出できるが、どのくらいの高さなら全く救出できないかということになりますと、そうしかく簡単にお答えできませんので、まあはしご車の例をとりますと、そのくらいの高さまでならば現在の技術におきまして可能であるということを申し上げられるわけでございます。
#40
○藤原房雄君 建物の避難階段とかエレベーターとかいろいろなものが現在も考えられておりますし、また規制されておるわけですから、そういう点がきちっとしていればよろしいわけですけれども、していない場合の既存の建物ですね、そういう施設のないものについてお伺いしたわけです。三十一メートルはしご車で大体救出できるということでありますが、最近の十階以上というような高い建物がどんどん建つようになりますと、こういう現状ではなかなかこういう高い建物にお住まいの方を救出するということは困難なことになってまいります。消防庁としては、こういう高層化する現状にありまして、こういう問題についてはどのようにお考えでしょうか。
#41
○説明員(降矢敬義君) 高層化する建物におきまして、やはり一番考えなければならぬのは、建物自体が防火の仕組みになるということでございます。と申しますのは、いま言いましたとおり、機械技術の点からいきましても、ある程度の高さ以上はとてもむずかしい状況でありますので、建物自体において防煙防火措置ということを徹底するということが一番大事でございます。それに加えまして、やはりたとえば人命救助の見地からいいますと、やはりある程度の防火区画というものをきちっと設けていくような建物の構造にしなければいけませんし、またこちらの消防の側からいえば、ある程度の高さにおいて火災が起きたときには、消防専用の非常用エレベーターあるいは消防用の夜間のための非常用コンセントというようなものも必要でありますし、同時にまた煙が発生いたしますから、排煙設備というものも建物自体の中に組み込まなければなりませんし、またある程度の高さにおいて火災が起きれば、下からそこに水をくみ上げて、そしてその水自体が消火の役目を果たすというしかけ、すなわち連結送水管装置というものも建物自体の中に組み込んで、建物自体としてやはり防火防煙、同時に避難装置というものを組み込むというしかけの中でこれを解決していくのが一番適当な方法である、同時にそういう中で消防自体の活動を可能ならしめるために、ただいま申し上げましたように、消防用エレベーターというようなもの、あるいはそのためのたとえばある程度の活動をしやすいような空地を中につくるというような構造上の問題もこれとあわせて解決していくことが必要でございまして、この点は先般の建築基準法並びにこれに伴う政令によりましてはっきり義務づけられたわけでございますので、こういう方法で今後この問題に対処していくべきものと、こういうふうに考えております。
#42
○藤原房雄君 これからの建物については建築基準等で規制ができるといたしましても、現在ある建物ですね、そういう施設のないもの、それが問題になると思うのであります。ですからそういうことについて先ほどいろいろお聞きしたわけでありますが、そういう施設のない、そしてまた高層のものにつきましては、消火避難誘導用のヘリコプター、そういうものも考えられていると言われておりますけれども、こういうヘリコプター等によって対策を講ずるというようなそういうお考えがあるかどうか。明年度においても予算措置やなんかについてそういう点要求されているかどうか。その点はどうですか。
#43
○説明員(降矢敬義君) 御案内のとおり、人命救助におきましてヘリコプターが活動されておることは、東京都の消防庁の実績においても明らかでございまして、われわれといたしましても、来年度のヘリコプターに対する予算の補助ということを要求をして、こういう意味の活動を一そう活発にできるようにわれわれが援助したい、こういうふうに考えております。
#44
○藤原房雄君 それから、ちょっと建設関係の問題もあると思うのでありますが、建材の問題ですね、これはずいぶん最近研究され、また規制されておるようでありますけれども、一点だけお聞きしておきたいのは、現在建築材についての規制はどうなっておりますか。
#45
○説明員(降矢敬義君) これは、御案内のとおり建築基準法に基づきまして、新建材について、まず第一に燃えない――不燃性のもの、それから次に防炎というようなものについての試験をやりまして、そしてそういうものを使用するということで、一定の建物、規模のあるものにつきましてはそういうものを義務づけておる、つまり建築基準法のほうでは内装制限、こういうふうにいっておるようでございますが、そういうことで、いまお話がありましたようなものに対処するということになっております。
#46
○藤原房雄君 それから、高層と同時に問題となるのは地下街の問題ですね。これもいろいろ問題があるようなんですが、時間もあれですから、特にこの地下街については、火災ということもありますし、先日八重洲口で水没寸前の事件が起きたという、こういうこともございまして、非常に人命救助といいますか、救急対策というのが叫ばれておるわけでございますが、こういう一般的に地下街に対する救急対策というもの、こういう問題についてはどのようにしていらっしゃるか、その点をお聞きしたいと思います。
#47
○説明員(降矢敬義君) 大都市の地下街の問題は、御指摘のように防災あるいは防火、消防という見地からなかなか取り組まなければならぬ問題が多いわけでございまして、この点につきましても、高層建築と同じように建築基準法の面からする規制と、それから消防法からする規制がございまして、いま高層建築について申し上げましたと大体同様な規制をしておるわけでございますが、特に火災が起きた場合における通報、避難誘導あるいは特に人命を傷つけない、損傷させないという見地からする施設整備というものを命じておるわけでございますが、なおこの点につきまして、先般の新宿の地下鉄に起きましたぼや、あの事件を契機にいたしまして、もう一回、いま申し上げましたような点についての点検運動をさっそく実施するように指示いたしましたし、またそういう点において実施を始めておりますが、さらにわれわれとしては、これを契機に、たとえば案内板とか、誘導板というものをもう少し増設いたす必要がある、あるいはこれを契機に、春秋二回といわずに、先ほど先生から御指摘がございましたような避難訓練の実施ということをさらにやるように指示したわけでございまして、こういうことによって、いまの規制のもとにおいて一そう起こらぬようにするということを重点に置き、起きた場合の人命を保護する見地に立った避難訓練、そのための誘導その他の措置を一そう徹底するように期してまいりたい、こう考えております。
#48
○藤原房雄君 最近、非常に生活様式も変わってまいりましたから、ガソリンとか灯油、こういうものが使われるようになっておりまして、消防法に基づいてのいろんな規制があるわけでありますけれども、無許可で施設をつくったり、無許可の施設という、火災になってからそういう実態がわかって、これはたいへんだという、そういうことが非常に多いわけでありますが、ざらにまた地下街につきましても、天井の低い、中途はんぱな地下街という、こういうことがいつ大きな事件につながらないとも限らない。こういうことに対する厳重な指導といいますか、総点検といいますか、こういうものはぜひ必要である、こう考えるわけでありますが、こういう無許可施設の一掃、また地下街のいろいろな問題についての総点検、こういう問題についてはやる意思があるか、またお考えになっていらっしゃるか、そういう点はどうでしょうか。
#49
○説明員(降矢敬義君) 地下街の問題につきましては、ただいま新宿の地下街の事件を契機にいたしまして、総点検をやるように指示をいたしました。それから無許可の問題につきましては、結局、査察の際に発見するほかないわけでございますが、そういう点を発見した場合には、消防法のたてまえに即しまして、これを正常なものに戻す、あるいはどうしてもそういうことができなければ撤去させるというようなことで、正常化の方向に当然持っていくべきもの、こういうふうに考えます。
#50
○藤原房雄君 それから特殊災害といいますか、最近、石油コンビナートがふえまして、またそのほか非常に危険物の取り扱いが多くなっておりますけれども、こういう化学消防車の充実とか、それから港湾内の施設――消防艇ですか、こういうことについて力を入れなければならないということが言われておるわけでありますけれども、現状はどうかということですね。それから昨日もアセチレンガスの爆発がございました。原因についてもいまいろいろ調査中だと思うのでありますが、これはもし事情がわかればお話願いたいと思いますし、それからアセチレンガスについてはどういう規制があるのか。これは消防庁としての査察等、ガスの容量等の査察がないのではないかというように思うのでありますが、この点についてはどうでしょうか。
#51
○説明員(降矢敬義君) 前段の御指摘の化学消防車あるいは消防艇の充実ということは全くそのとおりでございまして、現在化学消防車は全国で、調べ中ではございますが、四十四年で三百十八台でございます。しかしこれではなお足りません。したがって今年に引き続いて来年もこの化学消防車の充実のために補助をぜひ出したいということで、予算要求をいたしておるところでございます。それから消防艇につきましても同様でございまして、結局、海からある程度化学的な力を持ったもので消火をするということは全く化学消防車と同じでございますので、同じような考え方でこれに対処していきたい、こう考えております。
 それからアセチレンの問題でございますが、実はこれは何も責任を回避するとかなんとかという問題ではございませんが、御案内のとおり、あれは高圧ガス取締法の対象になっておるものでございまして、いわゆる消防法に規制されておる危険物ではないのでございます。で、消防といたしましては、どういうしかけになっておるかといいますと、高圧ガスの取り扱い、あるいは貯蔵、そういう事業所等がございますと、その点を消防署のほうに通報してもらっておるわけでございます。それは、一たび火災が起きた場合に、どういうところにどういうものがあるかということを、つまり高圧ガス関係のことを知っておりませんと、そこに行って実際消防活動をする場合に一つの問題が起こりますし、同時にそこの火災に際しましては、付近の住民の人命の保護という点から、消防署としてはどういう高圧ガスがどういうところにあるかということを知っておって処理をする必要がございますので、そういう意味での通知を事前に受け取りまして、それを消防計画の中に入れておいて、これを火災のときに対処するというふうな仕組みになっておるのでございます。ただ、もちろん事実行為として消防が一般的な査察、それから消防施設の査察という権限が消防法上与えられておりますので、そういう際に、発見した場合にいろいろ注意をする――注意と言うと語弊があるんですが、指導なりするということはやはりあるわけでございますけれども、それは実は事実行為の範囲でありまして、実際の、つまり法的に権限を持って、どれこれをああするこうするという指示その他の権限は都道府県知事のほうにございまして、消防として法的にそれをどうこうするというしかけになっておらないのでございます。で、もとより、したがって今回のアセチレンガスの爆発事件につきましても、消防の火災予防あるいは救急という本来の使命を遂行するためにこのたびは出動させておるのでございますが、しかし、たてまえとしては、査察、予防ということの法的なたてまえからすれば、いま申し上げたようなことになっておるわけでございます。なお、熊谷の事件につきましての原因その他につきましては、いま現地に行ってる方がきのう帰っておりませんので、至急その報告を聞きました上で後日御報告させていただきたいと思っております。
#52
○藤原房雄君 最近は密集した住宅街にこういう工場が建っておったり、非常に以前には考えられないようないろんな環境条件が変わっておるわけでありますけれども、そういうことからしまして、現在のシステムでは同じような問題が起き得ないとは言えないと思うんですね。まあこれは今後の問題としまして、その通報を受けてということではなくて、もっともう一段進んだ考え方でこういう問題を処理しなきゃならないというふうに考えるわけでありますが、それはまた後日いろいろな機会に進めたいと思います。
 時間もたいへんたちましたので、次に移りますが、ことしの三月の消防審議会の答申のありました大震災対策といいますか、まあこういうこともいろいろ議論されております。まあ三月に答申があったわけですから、具体的にいろいろ消防庁としても具体化した対策というものを検討なさっていらっしゃると思いますが、こういう問題についてある程度基準なりなんなりがまとまっておればそういうものをお聞きしたいと思ったんですが、時間もありませんので、そういう問題についての何かまとまった資料がございましたら資料をいただきたいと思うのであります。
 私は思うのでありますが、いろいろな公共事業につきましては何カ年計画ということでいろいろものごとを進めてまいりますけれども、やはり人命救助という大事な立場にある救急または防災対策という問題でありますから、やはり大きな問題についてはきちっとこれを長期的な計画のもとにものごとを進めていくという、こういう考え方がぜひ必要だろうと思うのでありますが、その点についてはいかがでありますか。
#53
○説明員(降矢敬義君) 私もいま御指摘がありましたように、ある程度やっぱりめどを持って整備をしていく必要があるというふうに考えております。で、私就任してから間もないのでございますが、いま御指摘のようなお考えに基づきまして、たとえばいま私がさしておりますのは、救急体制を全国的に全部おおうという体制をするにはどのくらいの期間をもって実際うまく動いていくのかということでございます。一応の私たちがいま検討しておりますのは、広域市町村圏というものと、これとはずを合わせまして、たとえば昭和五十年までにはある程度全国的な救急体制を整備するということで、車両、人員それから救急に従事する人の教育、こういうものをかみ合わせた一応のアウトライン的なものをいま部内で検討しておるわけでございます。それから、いまお話がありました消防力全体につきましても、ある程度時代の変化というものも組み込みながら、施設整備というものにつきまして計画を持つべきであり、またこれをつくりたいということでせっかく部内で作業させておるところでございます。いずれにいたしましてもまだ具体的な方向をお示しするわけにいきませんが、考え方としては、やはり計画的な推進というものをぜひやっていきたい、こういうふうに考えておるところでございます。
#54
○藤原房雄君 先ほど長官からもお話がございましたが、僻地市町村における一件あたりの焼損面積が非常に大きいというお話でございましたが、たびたび消防白書でもそういう点については記載されております。そういうことから消防署、消防団というこの関係が非常に重要になってくると思うのであります。現在、消防団員が年々減少しているという、これは過疎化している、過疎化の現象に伴って考えられるわけでありますけれども、何らかの対策を講じなければならないと思います。過疎化現象というのは国の行政によってこういう現象が起きてきたわけでございますから、それはもうやはり国の責任においてきちんと対処すべきである、このようにも考えるわけでありますが、最近も言われております、また長官からも先ほどお話がありましたが、広域的な組織というものを、消防署、常住の、こういう姿に進めていかなければならない。団員の方々の協力というものもこれは考えなければならないことでありますが、やはり常住の体制というものを強化しなければならないと思うのであります。こういうことからしまして、いまもお話がありましたが、長期的にやはり整備を進めていくという、ぜひこれは強く考えていただきたいと思いますし、それに伴って団員に対する流出の大きな原因は、過疎化ということももちろんございますが、待遇改善とか、また出動の手当とか、こういう問題も年々上がってはおりますけれども、現状に即さないということが言えるんじゃないでしょうか。以前から見れば確かに年々こういう手当等について上がっておるとは言いますけれども、多くの方々が団員の中でも死傷者が出るという危険な仕事に携わるわけでありますから、それ相応の待遇というものを考えてあげなければやはり思い切ったことができないということも考えられるわけであります。こういうこと等考え合わせまして、消防行政全般についてほんとうに大まかで、個々の問題については次の機会にいろいろお聞きしたいと思うのでありますが、最後に、来年度にあたりまして、いま予算折衝いろいろなさっていると思うのでございますが、消防庁としての一番重点政策、重点的に力を入れていこうとしている具体的な問題、またそれに対して予算折衝等をなさっておると思うのでありますが、そこらあたりの概況をお話し願いたいと思うのであります。
#55
○説明員(降矢敬義君) ただいま御指摘がございました消防の常備化の推進、あるいは消防団員に対する処遇の改善、こういうことにつきましては、われわれも努力をしてまいっておりますが、来年もその点を一つの考え方の中に重点として取り入れております。
 なお予算の点でございますが、まず一つは、消防団員の処遇の改善をするということでございます。それから第二は、消防施設に対する整備促進をはかる。そのために国として補助金を出したい。それにはやはり、先ほど御指摘がありましたような化学消防車というものにかなり重点を置かなければならぬ。こういうふうに考えております。それから第三は、いわゆるちょっと御指摘がございましたが、大震火災というものに対しますたとえばヘリコプターの問題、こういうものを含めました大震火災対策ということを考えています。第四は、いわゆるコンビナート対策として、やはり防災資器材というものをコンビナート地区に常設をしておく。薬品その他の器材をやはり準備をしておいて、一たびあった場合にはいつでも対処できるというようなことで、防災資器材センターというものを何とか何カ所か全国に設けたい、こういうことで予算の内容に盛り込んでおるわけでございます。その他いろいろなことがございますが、大きい項目といたしまして、ぜひ来年の問題として実現いたしたいということで、目下要求をしているところでございます。そういうことでありまして、予算の個別的な折衝は今後の問題でございますので、それはこの際は省略をさせていただきたいと思います。項目としてはそういうことを頭に置いて、ぜひ折衝を続け、実現をいたしたい、こう思っておるところでございます。
#56
○委員長(山内一郎君) 本件に対する質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二分散会
ソース: 国立国会図書館
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