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1970/12/17 第64回国会 参議院 参議院会議録情報 第064回国会 地方行政委員会 第5号
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1970/12/17 第64回国会 参議院

参議院会議録情報 第064回国会 地方行政委員会 第5号

#1
第064回国会 地方行政委員会 第5号
昭和四十五年十二月十七日(木曜日)
   午前十時四十二分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 十二月十六日
    辞任         補欠選任
     和田 静夫君     占部 秀男君
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     占部 秀男君     和田 静夫君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         山内 一郎君
    理 事
                熊谷太三郎君
                安田 隆明君
                山本伊三郎君
                藤原 房雄君
    委 員
                内藤誉三郎君
                鍋島 直紹君
                初村瀧一郎君
                船田  譲君
                増田  盛君
                山崎 竜男君
                吉武 恵市君
                若林 正武君
                加瀬  完君
                千葉千代世君
                和田 静夫君
                原田  立君
                市川 房枝君
   国務大臣
       自 治 大 臣  秋田 大助君
       国 務 大 臣  荒木萬壽夫君
   政府委員
       警察庁長官    後藤田正晴君
       警察庁交通局長  片岡  誠君
       自治大臣官房長  岸   昌君
       自治省行政局長  宮澤  弘君
       自治省財政局長  長野 士郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       人事院給与局次
       長        渡辺 哲利君
       大蔵省主計局主
       計官       千葉 洋三君
       大蔵省主計局主
       計官       後藤  正君
       運輸省自動車局
       整備部長     隅田  豊君
       自治省行政局給
       与課長      潮田 康夫君
       自治省財政局交
       付税課長     横手  正君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○道路交通法の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
○昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十六日、和田静夫君が委員を辞任され、その補欠として占部秀男君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(山内一郎君) 道路交通法の一部を改正 する法律案を議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#4
○原田立君 大気汚染防止法改正案の第四条には、都道府県知事に対し、ばいじんまたは有害物質等の国よりきびしい排出基準を設定できるよう権限を与えられておりますが、このような趣旨のもとにつくられた条例等については、現場の県警本部あるいは警視庁等々はもちろん、公安委員会を含め、当然尊重し、従うべきではないか、こう思うんですが、いかがでしょう。
#5
○政府委員(片岡誠君) 当然、その基準に従うことに相なろうと思います。
#6
○原田立君 そこで、過日東京都において、一酸化炭素の濃度は、国のほうは五・五%以上となっておりますが、東京のほうは五%、こういうふうな差があって、現場のほうで仕事をやるのに非常に混乱を来たしておると、こういう問題がございますけれども、この第四条の趣旨等からいえば、いまも交通局長は当然それは尊重すべきであるというたてまえからいけば、やっぱり五%というようなことについて尊重すべきではないか、こう思いますが、どうでしょう。
#7
○政府委員(片岡誠君) 私の解しておりますところでは、第四条はばい煙等の排出基準だと思います。それから、いまの東京都のことを御指摘になりましたのは、自動車の保安基準のほうの問題でございまして、これは運輸大臣が定めるということに法律上なっておりますので、東京都知事にはそれと変わる規定をつくる権限はなきものと私どもは解しております。
#8
○原田立君 大気汚染防止法の第二十一条においては、「総理府令、厚生省令で定める限度をこえていると認められるときは、都道府県公安委員会に対し、道路交通法の規定による措置をとるべきことを要請するものとする。」、こうなっているわけでありますが、この国のほうの一酸化炭素の濃度が五・五%となっているんですが、その地域地域によっては、きのうもいろいろ議論になったところでありますけれども、台数も違うし、排出量も違うし、そういうふうなことから、排気ガスについても知事の権限で定め、その基準で警察官が警告できるようにする、そういう必要性があると思うんですけれども、その点はどうでしょう。これは警察のほうと運輸省と、両方お答え願います。
#9
○説明員(隅田豊君) 御指摘のとおり、大気汚染の状況は地域ごとに変わっておることはそのとおりでございます。ただ、車の排出規制をきめます立場から申しますと、全国の車はあちこちと非常に動き回わりますので、全国一律に規制せざるを得ないのが現状でございます。ただ私たち規制をやります場合には、やはり比較的汚染濃度の高いところをめどにいたしましてきめておるつもりでございます。
#10
○政府委員(片岡誠君) 自動車の排出ガスに伴う大気汚染の問題には二つあると私ども考えております。一つは、個別発生源である個々の自動車の排出ガスの規制の問題と、もう一つは、環境そのものが集積されて汚染されておるという場合の措置の問題と、両者あるものと考えております。で、前者の個々の発生源につきましては、いま整備部長が申しましたように、運輸大臣が全国共通で定めております。それに違反しておるものにつきましては、装置不良車両として私ども取り締まりを実施いたしております。それから環境そのものが汚染された場合に、先ほど御指摘のありました大気汚染防止法二十一条または二十三条による知事の要請がございました場合、あるいは公安委員会が独自に認知した場合に、交通規制を行なう、そういう仕組みになっておると解釈しております。
#11
○原田立君 整備部長、個々の一台一台の車に全国一律にやっておるというのだけれども、今回の公害関係の法案等からいけば、地域ということばですね、一番大きな問題点になるのは、その地域によって台数も違い、排出量も違うために公害を起こすおそれがあるのだ。だからそのところは当然知事の権限で排気ガス等については定め、その基準で取り締まる。そういうことにしなければ、今後柳町のような事故は防げない、こう私は思うんです。ですから先ほどの、部長は一律にやらざるを得ないと言われるけれども、そこには非常に考え方が足りないのではないか、こう指摘したいと思うのですが、どうですか。
#12
○説明員(隅田豊君) 自動車と申しますものは、県の境を越えて非常に広く動き回っておりまして、運輸省の所管しております個々の車についての排出規制を定めるという立場に立ちますと、これは全国の車検場におきましてこの基準を適用されますし、車の、何といいますか、移動性と申しますか、そういうものを考慮いたしましても、一応全国一律なものを個々の車を対象として、排出規制としては定めざるを得ないと考えております。ただ、私たち基準を定めます上に、やはり汚染度の高い地方の実情というものを考慮しながら定めていくというふうにお答えをしたいと思います。
#13
○原田立君 一酸化炭素の濃度は国で五・五%、都で五%と、こういうふうに基準が違っておりますけれども、これはどういうふうに理解しておりますか。
#14
○説明員(隅田豊君) 国の規制と申しますのは、法律に基づきましてきめましたものでございまして、これに違反したものは当然先ほどの、たとえば街頭のチェックにおきまして、これに違反した車があれば道路交通法の罰則の適用を受けるわけでございます。
 東京都が五%の規制の勧告基準をおきめになります場合には、われわれも御相談にあずかったわけでございますが、もう少し上のところを一つの勧告のレベルとして出したいという御意見でございましたので、それは一つの、何と申しますか、もう一つ上の教育のめどとして、ユーザーに対する効果はあると思いまして、東京都において自主的におやりになる限りにおいては差しつかえないではないかとわれわれは考えておりますが、いわゆる取り締まり基準と申しますか、については、保安基準の五・五%というものが適用されるようになっております。
 それからついでにここでつけ加えさせていただきますが、私たち五・五%という数字を定めますにつきましては、東京と名古屋と大阪、要するに一応全国の中でも汚染度が一番高い、自動車の関係の汚染度が一番高いと考えられます地方におきます車検場におきまして、トータルで約二千両以上の車でございますが、車検を受けに参りますときに、これを全部測定をしてみたわけでございます。その際、いろいろ測定をして、はかってみました結果から見まして、その現状を勘案いたしますと、もし五・五%という規制をいたしますと、まず、簡単に申しますと、約半数が不合格になります。それから約一割は、普通の意味での点検整備をしただけでは合格線に入らないという数字が出ております。そういう線を一応元にいたしまして、五・五%という数字をきめたわけでございまして、これはまだ現在は新車の、要するにメーカーの段階から排出規制をかなりきびしくした車以前の車がまだ世の中には相当流布しておりまして、年限を経ますなら、こういう車がだいぶなくなってきまして、メーカーの段階からかなりきびしい排出規制を受けた車に代替されてまいります。こういうふうになりますれば、当然私たちといたしましても五・五%という数字を強化していくべきものと考えておりますので、逐次、そういうふうに持っていきたいと考えております。
#15
○原田立君 去る十月十日と十一日及び二十四日と二十五日の四日間、警察庁と都が協力して、一酸化炭素を出している車をチェックしたとお聞きしておりますけれども、その成果はどうであったのですか。
#16
○政府委員(片岡誠君) 御指摘の日に、警視庁と東京都が連合いたしまして、一酸化炭素は取り締まりをいたしました。その状況の概略を申しますと、総計三千四百五十の対象車両のうち、適格が五八%でございます。それから運輸省の定めました基準に合格しないものが三五%、それから都の条例による勧告、つまり五%と五・五%の間であったものが七%、大体そういう数が出ております。
#17
○原田立君 じゃあ、当日は三千四百五十台をチェックしたと、そうして、適格であったのが五八%、五・五%以上あったいわゆる不良車が三五%、五%と五・五%の中間をいっていたのが七%、こういうことですね。何か新聞報道等によりますと、裸察官と都の監察委員ですか、それらの人たちが立ち会ってやったそうでございますけれども、非常にばらばらな結果が出て、成果としては非常にまずかったんではないか、こういうふうに非難されている記事が載っておりましたけれども、そこら辺の考え方はいかがですか。
#18
○政府委員(片岡誠君) 都の条例及び規則に基づく勧告というのは、保安基準の違反車として取り締まる現段階においての望ましい措置ということでできた趣旨と私は思いますけれども、国民の立場からいたしましても、あるいは私ども取り締まりに当たる立場からいたしましても、何か基準が二つあるというようなことは必ずしも望ましいことではないと私どもは考えております。
#19
○原田立君 この五%と五・五%ですね。その関係は先ほど少しちょっと御説明があったけれども、もう一ぺんその点お話し願いたい。
#20
○説明員(隅田豊君) もう一度申し上げます。五・五%をきめました基準の元でございますね。
#21
○原田立君 どういうふうに理解しているか。
#22
○説明員(隅田豊君) 東京と名古屋と大阪の三つの車検場におきまして、二千二百六十四両の車両を対象にいたしましたこれは最後の集計結果でございます。車検場に参りましたときの車に、まだ規制以前の排気ガスの測定をやったわけでございます。そういうことにおきまして、いわば現在の車の実情を調査したわけでございますが、その結果、もし五・五%というところに線を引くといたしますと、正確に申しますと四九・八%の車が五・五%をこえておる。検査が第一回では不合格になるわけであります。その中で普通の意味での整備と申しますか、点検、調整をいたしまして、それでも合格しない車というものが一〇・四%残ってまいる、こういう結果が出たわけでございます。結局、五・五%という線を引くことによって、一割程度の車が相当の整備費をかけなければ使えない状態になる、あるいは場合によってはもう廃車をしなければならない状態になるというところで五・五%という線を引いた、こういうわけでございます。
#23
○原田立君 そうでなくて、都が五%という基準を示した。国のほうでは五・五%、〇・五%ゆるい線を実施された。現実にそういうふうに都のほうでは条例できまっているし、国のほうでは法律できまっている。だから、要するに都のほうで示された五%というものはどういう性格のものとして理解しているのかと、こういうことなんですよ。それで、つけ加えて言いますけれども、いわゆる五・五%よりは五%のほうがきびしいわけだから、そういう面で言えば、規制の面では都のほうが先行しているのだ。だから五%、厳重な五%ということによって整備改善の勧告、こういうふうにし、そうして、もう五・五%になったら文句なしにやっちゃう、こういうふうなそういう二段がまえという理解がされているのかどうかということを聞きたかったわけです。それはもう交通局長のほうで、そこいら辺の理解のしかたはどうでしょう、こういうわけです。
#24
○説明員(隅田豊君) 先生のお話のとおりでございまして、私たちの五・五%ときめました線は、これ以上出しましたら車が一応法律違反になる、こういうものでございます。五・五%をきめますときにも、東京都のほうとしては五%にするというお話が別にあったわけではございません。私たち、東京都とももちろんデータ交換はある程度しておりましたが、私たちの立場で五・五ときめましたあとで、東京都のほうで五%という勧告基準を出したいという話がありましたので、勧告という線でやられればけっこうだけれども、五・五という線は保安基準の違反になりますから、いわゆる法律違反として、適合しなければ車の運行ができなくなるという線だという形で私どもは了解しております。
#25
○原田立君 局長、そういうような話し合いでなったとしたならば、私もある程度了解するわけなんですけれども、これは私、現場で立ち会ったわけじゃないですから、新聞記事だけで見たので、たいへん申しわけないですけれども、正鵠を射ているかどうかわかりませんが、何か都の係員が三十分やってお手上げで、あとはぼう然とながめておったと、こういうふうなことが報道されております。そういうことではまずいんじゃないか、実際問題。だから、そう五%ないし五・五%と、こういうふうなことがあるならば、そこら辺のところはもう少し十分な話し合いがされて、そのチェックのしかた等においても整然となされるようにしなければ、法をきめた成果というものは出ないと思うんです。で、まあ今後も大気汚染問題等非常にやかましいときでありますから、どしどしとチェックする機会が多くなるのであろうと思うんですけれども、いつもそれによってごたごたが起きるのではしようがない。いけない。ここら辺のところはどういうふうに指導していくのか。局長、長官、いかがでしょうか。
#26
○政府委員(片岡誠君) 実際問題として、東京都はこの四回以外には全然やっておりません。また、現実の問題としてやる能力を持っているとも私ども判断いたしておりません。したがいまして、現実の問題としますと、警察官が指導、取り締まりをするときに都の職員が一緒についてやるというような形にならざるを得ないだろうと思います。基本的な考え方は、いま先生御指摘のような考え方に私たちも立ちたいと思います。ただ、先ほど整備部長がお話しいたしましたように、この五・五%の基準すら、それを定める基礎になったのが約半数の車がそれ以上を出しておるという段階で取り押えたような基準だと私ども了解しております。したがいまして、現実に指導、取り締まりをやります場合にも、現段階ではそれを直ちに罰則でもってやるというよりも、警告し、さらに整備不良車両、その程度の激しいものにつきましては、整備不良車両としての通告をして、そしてその改善をはからしていくというのが現在の態度でございます。しかし、これも大気汚染、環境汚染のはなはだしい、大都市における特にはなはだしい地域中心には、いま以上にきびしい態度で個別発生源の保安基準違反についても追及をしていくという気持ちでやってまいりたいと思っております。
#27
○原田立君 この警察のほうからの警告書ですか、それが出たとき、また都のほうからももらったとき、ある一部のドライバーからは、こんな二つあったんじゃしょうがないじゃないかというような不満の声があったと、こう聞いています。そういうことは、そんな不満なんか言うのはふらち千万だとぼくは思うんですけれども、そこで先ほどの五%においては整備改善勧告、五・五%になったら文句なしにすぱっとやるというふうな、そういう性格的な裏づけがはっきりしないと、今後現場においてはますます混乱を来たしていくのではないかと、こう思って、心配してお聞きしているわけです。だからぼくが考えるのは、五・五%を上回るきびしい基準の五%の場合には、もう整備改善勧告とはっきりして、そして五・五%になればもう文句なしにやっちゃうという、そういうきびしい線でなければならないのではないかと、大気汚染はなくならないのではないかと、こう思うわけなんです。
#28
○政府委員(片岡誠君) 警察官の取り締まり態勢なり取り締まり能力のできる範囲内で、しかも一番大気汚染の激しい地域においては、御趣旨のような線に沿って今後私どもやってまいりたいと思っております。
#29
○原田立君 その趣旨に沿ってやりたいということで了解します。それから測定器でありますけれども、これは常時設置しておいて、そうして有毒ガスの廃止の向上をはかるべきだ、こう思うのですけれども、その点はどうでしょう。
#30
○政府委員(片岡誠君) 現在一酸化炭素の問題につきましては、一酸化炭素の測定器を、全国でございますが、いま二百数十個警察が持っております。それを大都市におきましてはさらにその装置を完備いたしまして、取り締まりを、やはり物的な担保も整備してまいりたいと思っております。
#31
○原田立君 ガソリンスタンドとか、あるいは整備工場へ常設して置いたならばどうなんでしょう。それからまた現在二百九十個ですか、二百十何個ですか、ちょっとよく数字がわからなかったのですけれども、ガソリンスタンドまたは整備工場等に常設したらばどうなのか、そういう面からみて、現在の測定器の配置状況は一体どうなっているのか、そこら辺どうでしょう。
#32
○説明員(隅田豊君) 測定器、工場関係は運輸省が担当いたしておりますので、私のほうからお答えさしていただきます。現在自動車は整備工場が六万ほどございます。それから、現在一酸化炭素の測定器の生産を見ておりますと、十月末で四万ほど生産されております。もちろん一部は輸出とかその他にも使われているかと思います。大体国内に四万近いものができていると見て差しつかえないと思います。ただ、全国の整備工場数の中には、必ずしもガソリンスタンドは含まれておりません。実際には測定器が、四万が、ガソリンスタンドにもある程度行っておりますし、一部自動車メーカーその他にも行っておりますが、大体私ども現在推定しておりますところで、ある程度、非常に整備工場の中でも小さい工場は除きまして、ある程度以上の規模を持っているところには、測定器は大体行き渡ってきたのではないだうか、特に東京とか、大阪とか、公害問題の重な地点の整備工場には行き渡ってきているのじゃないかと一応は考えておりますが、なお今後整備工場の施設の基準といたしまして、認証基準というものがございます。現在ある認証基準の中には、COメーターの設置というものが義務づけられておりませんが、一応こういうものを義務づけることが可能かどうかということも、前向きで検討していきたい。まだ現在のところ義務づけるのに価格の点で若干難点がないではないのでございますが、一応そういう方向で考えたいと思っております。
#33
○原田立君 この前交通局長さんの答弁の中に、大気汚染をなくすには、基本的には油のほうを何とかしなければもう解決しようがないのだ、こういう御答弁がございましたけれども、今回こらやってチェック、ないしは測定器を置いて今後もチェックしていく、そうすると、この車においてて、いわゆる整備不良ということで一酸化炭素をよけい出す場合もあるだろうし、その使用燃料が不良で一酸化炭素がよけい出る場合もあるでしょう。整備不良の場合には、そこではっきりと整備改善を厳重に言い渡すことができるけれども、さてその燃料のほうですがね、不良――簡単なことばで言えば不良メーカーですね。COを出すような、そういう不良の油を売っているようなのは、ここで厳重に追及していくと、そのための一つの資料等にすべきではないだろうかと、こう思うのですが、どうですか。
#34
○政府委員(片岡誠君) 油の問題については通産省からあとでお答えいただけることかと思いますけれども、一番油で問題になっておりますのは、御承知のように、自動車につきましては鉛の問題だと私は思っております。したがって、オクタン価を上げるための鉛の使用については、すでに通産省も行動を起こしておるようでありますけれども、私どもとしましては、燃料と、それとやはり自動車そのものの構造、ことにエンジンの構造の改善による個別発生源対策ということが一番根本ではなかろうか、このようなことを先般申したわけでございます。
#35
○原田立君 ちょっとよくわからないのだけれども、ぼくが言いたいのは、さて、検査したと、そして非常に不良な状態であるということをつかんだ場合には、その油はどこで購入されたのか、そのスタンド等が調べれば明らかになってくるでありましょうし、そういう不良な製品を販売しているものについては、根元を断つという意味で、厳重に今後も検査を続行していくと、注意、改善を勧告していくと、こういうふうなことにしていくような気はないのかと、こう思っているのです。これは警察というよりか運輸省、ほんとうは通産省なんだけれども、その点はどうなんですか、あなたの関係なんだから。
#36
○説明員(隅田豊君) 燃料行政は通産省のほうでやっておりますので、私、ちょっと責任を持った回答がしかねるのでございますが、技術関係の者といたしまして、いままで聞いておるところでお答えをしたいと思います。
 一酸化炭素対策そのものにつきましては、いままでのところでは燃料の質の問題があまりあるというふうには私、まだ承っておりません。先ほど交通局長からもお話がございましたとおり、鉛の問題それから一部オキシダント関係の問題につきましては、燃料のことが関係するというふうに聞いております。鉛の問題につきましては、通産省のほうでいろいろと目下検討しておられるようでございます。それからオキシダント対策につきましても、燃料行政としての前向きな検討をされておるようでございますが、私たち運輸省のほうといたしましては、自動車そのものから出ないように、できるだけ少なくなるというような規制を考えていきたいというつもりであります。
#37
○原田立君 自動車からできるだけ出ないようにするというのだけれども、そのもとの燃料がだめならば、もう規制のしようがなかろうと、こういう考え方を言っておるわけです。だから、あなたは運輸省だから、担当じゃないからと言うから手控えておるのだけれども、もう少しはっきり返事してください。
#38
○説明員(隅田豊君) 自動車というものは必ずしもガソリンを使わなくちゃならぬということはございませんので、そういう意味で申し上げますと、自動車そのものの動力源をどこへ求めるかというまた別の問題もあろうかと思います。そういうことになりますと、電気自動車の開発とか、あるいはその他現在でもいろいろな新しい動力源も検討されておるようでございますが、まだ実用の段階には至ってないようでございます。
#39
○原田立君 じゃ次の問題。自動車に浄化装置を取りつけ、有毒ガスの除去をするのが根本対策の一つだろうと思うのですが、その点はいかがですか。ないしは、輸出車には浄化装置を取りつけておきながら、国内車には取りつけていない。これは一体どういうわけなのか、この二つをお聞きしたい。
#40
○説明員(隅田豊君) 自動車の排出ガスをきれいにしてまいりますのには、基本的には二つの方法がございます。一つには、まず自動車自体、これが何と申しますか、非常に高速に回りながら燃焼しているという機械でございますので、この燃焼状態をよくしていくということ、自動車のエンジン自体をきれいなものにするということ、これがまず基本的には非常に大事なことでございまして、一つの方法でございます。
 それから、それの次の問題といたしまして、それでもやり切れない部分がございます。それについて、まず第一には、自動車から出てきたものをもう一度燃すという方法がございます。この燃すという方法にいろいろな方法がございまして、あるものは触媒式の清浄装置をつけるという方法もございますし、ある場合には、何と申しますか、エアポンプというようなもので空気を送り込んで二次的に燃してしまうというようなやり方をとるものもございます。そういうような別個のものを自動車のわきにつけて清浄化するという二つの方法がございます。現在わが国の国内で使われておりますものにつきましては、ブローバイガスの還元装置を除きますと、別個の装置がついておりません。輸出車につきましては、エアポンプをつけておるものがございます。これにつきましては、常々御指摘をこうむっておるのでございますが、アメリカの規制におきまして、ことにロサンゼルス、カリフォルニア州の規制におきまして、非常に早くから炭化水素の規制が行なわれておりまして、これは御存じのとおり、ロサンゼルスが光化学スモッグについて非常に、何といいますか、悪いほうで先進的な地方でございましたために、その規制が早くから行なわれたものでございまして、そのためにエアポンプをつけていたものでございます。ところが、技術的な問題といたしまして、光化学スモッグというものが炭化水素とそれから窒素酸化物と両方の原因で発生するのだということが非常にはっきりしてきたのでございますが、その際に、エアポンプをつけるということは、炭化水素対策としては非常に効果がありますが、窒素酸化物対策としては全く逆にマイナスの効果が出てくるということで、アメリカのほうでも一応窒素酸化物対策を同時に並行して規制をしない限りは大した効果はないというふうな結論になってきております。私たちとして現在急いでおりますことは、窒素酸化物対策と炭化水素対策としてのたとえばエアポンプをつけるというような方法を同時にできるだけ早くさせようということを検討している段階でございまして、ただ、アメリカのほうといたしましては、先に行政をいたしました炭化水素についての規制案を引っ込めておりませんものですから、実際についてはエアポンプがついているというのが実情でございます。
#41
○原田立君 いまの説明の中で、エンジンのほうを改良、開発して、そしてきれいなものにするのだと、そういう項目があったけれども、それは完成の見通しというものは、近い将来できるのかどうか。まあ伝え聞くところによると、それはなかなか不可能だというようなことを聞いているのですけれども、その点どうでしょうか。
#42
○説明員(隅田豊君) 完成というとあれでございますが、確かにそれだけでゼロになるということはこれは不可能でございます。ただ、まず、人間で申しますと体質改善のようなものでございますが、これをできるだけまずやらしておきませんと、たとえば清浄装置、ことに触媒式の清浄装置を使うというようなことの場合でも、機能が十分に発揮できないというような問題も出てまいりますので、そこのところをまず急いでいるというのが実情でございます。その他、研究段階といたしましては、同時に並行して触媒式の清浄装置の開発は進んでおりますが、残念ながらまだ完全に実用化の段階に至っておらないというのがもう一つの現実のようでございます。
#43
○原田立君 そうなれば浄化装置等をつけることを義務化していくという方向に進まざるを得ないのじゃないか。要するに現状でエンジンの開発がそれぞれなかなか近い将来進まないというのであれば、浄化装置をつけて現在の大気汚染を防止していくと、そういう方向にしていかなければならないのじゃないか、浄化装置の義務化についてどういうふうに考えるか。
#44
○説明員(隅田豊君) ただいま申し上げましたとおり、現在の技術の段階におきましては、浄化装置を義務化するところまで浄化装置そのものが行っていないのが実情でございます。しかし将来の方向といたしましては、おそらく規制が、たとえば現在、窒素酸化物についてまだ規制は行なわれておりませんので、炭化水素と窒素酸化物の規制が行なわれる段階におきましては、浄化装置をつけなければ実際問題として規制を満足させるような車にはならないだろうと思います。
#45
○原田立君 だから、浄化装置をつけなければ規制措置までいかないのだったらどうするのですか。その先のことを聞いているのですよ。
#46
○説明員(隅田豊君) 私、現在の段階を申し上げておるのでございまして、規制は、私たちのつもりでは四十八年ごろからそういう規制が加わってくるわけでございますが、その段階では、ある程度浄化装置をつけなければ規制を満足させる車はできないだろうということを申し上げたのであります。当然その方向に向かっていま技術開発を努力しておるということでございます。
#47
○原田立君 そうすると、四十八年までは、もういろいろ議論はされているけれども現在の状況で進まざるを得ないんだ、これが運輸省の自動車整備部長の――運輸省全体そういう考え方ですね。
#48
○説明員(隅田豊君) いまのままで進まざるを得ないのじゃないのでございまして、もちろん逐次規制の強化はしてまいりますので、いまよりもきれいな段階に自動車は進んでまいります。
#49
○原田立君 それはあなた、きれいになっていくだろうと予測するだけであって、現実はどうなるかわからない。――それはいいでしょう。道交法六十三条の二において騒音、ばい煙等の防止装置について規定し、違反したものに対しては罰則金を規定しているが、いままでどのような取り締まりをしていたか。またその実績はどうなっているでしょう。お伺いします。
#50
○政府委員(片岡誠君) 本年の一月から九月までの取り締まりをした数を申し上げます。合計が一万二千七百四十八件でございまして、その大部分は騒音に関する違反であるようでございます。
#51
○原田立君 これは全国集計ですね。
#52
○政府委員(片岡誠君) さようでございます。
#53
○原田立君 それで罰則金を取ったのは、この一万二千七百四十八件全部取ったということですか。
#54
○政府委員(片岡誠君) 反則通告をした数でございます。
#55
○原田立君 現在日本の車両台数は千六百五十二万台、こう聞いているんですけれども、一月から九月まで九カ月間で一万二千七百四十八件に通告をしたというのは非常に数が少ない、ということは、こういうチェックのしかたがばらばらで、回数が少なかったんじゃないか、こんなふうに思うんですが、それはどうなんですか。それで、回数が少なくては車の装置不良をチェックしていくのにあまり役に立たない。これはもっと強化していって、そういう不良の点検をして、もっと内容を充実したものにすべきだと思うんですけれども、その点どうでしょう。
#56
○政府委員(片岡誠君) 仰せ、はなはだごもっともだと私思いますけれども、現在私ども、交通公害も重要だ、しかしながらそれよりも一番重要なのは交通の安全であるという認識に立っております。したがいまして、交通公害の場合には集積された人の健康に対する影響でございますけれども、交通事故というのは、もう直ちに人の健康のみならず生命そのものにかかわる問題であるという認識でございます。したがいまして私どもとしましては、危険を及ぼしたり、一番事故に直結するような無謀な運転に取り締まりの重点を従来とも置いてまいりました。しかしながら交通公害そのものも、重要な人の健康なり生活環境に影響する問題でございますので、今後は安全のほうを第一義にしながらも、交通公害そのものの防止にも重点を指向してまいりたい、そのように考えております。
#57
○原田立君 要するにぼくが言っているのは、千六百五十二万台あるうちの一万二千七百四十八件は非常に少ないんじゃないか、点検する回数が少ないんじゃないか、こう言っているわけなんです。それとも現状で十分だと、こう考えておられるのか。もちろんそれは安全のほうもやらなければいけませんよ、そんなことは当然の話だ。
#58
○政府委員(片岡誠君) 現状では、先ほどお答えしましたように十分だとは思っておりません。したがいまして交通公害の防止のほうにもさらに重点を指向してまいる、そのように考えております。
#59
○原田立君 そうすると、そこでやはり体制を十分とらなければならないのではないかと思うのですけれども、そこで、これはこの前も質問をしたわけですけれども、こういう今回交通公害等をなくすための法律をつくる。そうなると仕事もふえるし、そうなると人員増等もあるのじゃないか、こういう関連で聞いてみたんですが、人員増はしないのだ、考えていないのだ、現在の状態で十分やり得るのだ、こういうお返事とお伺いしておったのです。そうすると、この前の話といまのお話ではだいぶ食い違っている。そんなんじゃしょうがない。そこら辺はどうなんでしょう。特に交通公害を何とかなくそう、こういうことで盛り上がっている段階なんだから、そういう体制づくりもしっかりとやらなければ絵にかいたもちで終わってしまう、こうぼくは思うのです。長官、どうですか。
#60
○政府委員(後藤田正晴君) お説のように、違反はすべて違反として取り締まるというのが基本であることはこれは間違いございません。ただやはり自然犯とは違いますので、行政目的、つまりは今日の道交法で言えば交通の安全と秩序の問題、こういう観点から、何に重点を置いて取り締まっていくべきかということの取捨選択、これは私どもにとっては重要な事柄であると考えております。ところで、今回の法改正で新たに交通公害という問題が出てまいりました以上、これまた重要な私どもの役割りとして、当然これから先はそういう観点からの取り締まり、指導ももちろんやってまいるつもりでございます。
 そこで、それならば一体現在の交通の警察官あるいは装備等の力で十分できるのか、こういうことでございますが、先般交通局長からお答えを申し上げましたように、私も今日交通警察官、必ずしもその数が十分であるというふうには考えておりません。先行きの私は課題として考えてまいりたい。そんなゆうちょうなことではだめではないか、こういう御意見も当然ございましょう。ただ私どもとしては、やはり十七万五千という今日の警察官を、そのときどきの治安の重点に対してどのように振り向けていくか。つまり内部の力の配分、それと省力化ということを全力をあげてやるということもまた私どもの重要な義務であろうと思います。そういう意味合いから、ことしは私は増員は差し控える。そうして交通巡視員を引き続いて増員をお願いをいたしたい、こういうふうに考えたわけでございます。さらにその根底には、やはり警察官の数というものは今日十分ではありませんけれども、しかし警察官の質ということを私としてはやはり一つの重点として考えなければなりません。そういう意味で考えてみますというと、今日のこの労働給源、この問題も真剣に考えないと、警察官の質が落ちたといった場合には将来また別の意味で非常な禍根を残す、こういうような点もあわせ考えまして、さしあたり私どもとしては、ただいまお答えしたように、ことしは交通の必要性はあるけれども内部の配置転換、省力化等で努力をする。そうしてその結果を見た上で、必要な場合にはさらに労務給源等とにらみ合わせて、男に重点を置くか婦人に重点を置くか、こういうような点も考えて、先行きの課題として増員等も検討してまいりたい、かように考えているような次第でございます。
#61
○原田立君 新宿の柳町等においても、現実に交通公害が出て、被害を受けている人が多いわけです。さて、そういう同じような状況下に置かれているようなところは、東京都下ではどのくらいなのか。ないしは全国的にみて、警察などのほうでお調べになって、これは非常に危険だ、こういうふうな状況をつかまれたのはどのくらいでございますか。
#62
○政府委員(片岡誠君) 一酸化炭素の大気汚染で問題になっている地域は、全国で約二百五十カ所くらいあるように現在承知しております。しかし、これはまだ必ずしも正確に全国的な調査をいたしておりませんので、おおよその数でございます。東京の場合には、いま御指摘のありました柳町の交差点、それから足立区の千住二丁目、これが一番ひどいようでございますが、千住二丁目の交差点、それから板橋区の熊野神社前など、約二十五カ所の交差点が、いままでの観測の結果、問題交差点として指摘されているように承っております。
#63
○原田立君 結局そうなると、公害を発生しない自動車を動かさなければ公害を防ぐことができないのだ、こういうふうな気持ちになってくるわけですが、それはまあ別にしましょう。
 騒音規制法で自動車の騒音の許容限度が定められたところを受けて道交法の改正がなされたと承知しているわけでありますが、新たに病院、学校等の周辺地域が追加されましたのですが、この病院及び学校等の周辺地域のいままでの苦情件数、内容、あるいは処理方法等、どういうふうにやっておいでになったのか、その点はどうでしょうか。
#64
○政府委員(片岡誠君) 学校、病院という具体的な内容は私ども正確につかんでおりませんけれども、本年に入りましてからの自動車騒音の苦情を全国の警察署で受理いたしました件数が千五百八十九件でございます。そのおもな内容は、学校付近で授業に支障がある、あるいはカミナリ族が集まって爆音が非常に激しい、あるいは幹線道路の沿線で、大型自動車の夜間通行が多くて騒音なり振動が激しい、そういう苦情でございます。これに対しまして現在の道路交通法では、交通公害を防止するための交通規制ということはできませんので、安全と円滑という角度でできる限りこれをぎりぎりまで広義に解釈して、そして交通規制をやってまいっております。
 具体的な手段といたしましては、大型自動車の通行を制限するような手段、これは迂回路などあればとれる措置だと思います。それから速度制限をしていく、あるいは徐行場所として指定していくということによって、車が低速で加速なく通過できるような措置をとっていく。そういう措置を現在までやってきておる次第でございます。
#65
○原田立君 今回新たに病院、学校等の周辺地域というふうに正式にうたい上げられて特に出されてきているわけですが、それなりの苦情件数が非常に多いということで、なったのであろうと、こう理解しているわけです。いまのお話ですと、あまりその間の、いままでのことについての掌握が何かやや不十分ではないのかというふうに受け取れるわけですけれども、これは特にこうやって追加されたことは非常に意味があると思いますので、はっきりと今後も厳重にやっていってもらいたい。これは要望しておきます。
 それから振動についてのことなんですけれども、振動についての基準は今後どういうふうにしてきめていくのか、何か話によりますと、ガルというようなのがあって、かすかに感ずるのが二ガル、激しく感ずるのが二〇ガルである、こういうふうなことがいわれているわけですが、国際的にはどのようになっているのか、あるいは自動車振動による場合のみ今回こういうふうなことを考えるのか、以上四つをお聞きします。
#66
○政府委員(片岡誠君) 振動につきましては、今後具体的に厚生省と協議をいたしまして、それが客観的な数値としてとらえ得るものかどうか。そういうものさしが、客観的にとらえられるような手法が開発されているかどうか、あるいはそういう数値でとらえることができないということになりました場合に、何らか客観的にとらえる方法があるかどうか、そういう点につきまして、厚生省の技術的な専門家あるいは学識経験者の御意見を承りまして、具体的な作業として進めてまいりたい、このように考えております。ただ、私しろうとでございますが、いま先生御指摘のような数値の取り方としては、振動の偏位と申しますか、幅、あるいは速度でとらえる、あるいは加速度でとらえる、いろいろな方法があるように聞いております。先生御指摘のガルというのは、加速度としてとらえる方法の一つだと、このように聞いておりますけれども、より以上専門的なことにつきましては、今後詰めてまいりたいと思います。
#67
○原田立君 今回の道交法の改正は公害関係だけにしぼられてきているわけですが、先日荒木国家公安委員長は、この法律だけでは交通公害を除去することはできないと思うというような、そういう意味の話があったそうですが、そうなると法の不備ということで、非常に不信感を持つわけでありますけれども、現状より一歩前進ということで私は受け取るわけなんですけれども、それだけでははなはだ実はもの足りない。交通公害除去のためにもつとしかるべき措置を講じなければ、狭い日本の国は車で一ぱいになっちゃって、ベトナム戦争の死者以上のものが今度出てくるだろう。こういうことではたいへんなので、最後に公安委員長並びに警察庁長官等、もしお答えがあれば今後の決意と申しますか、お考えというか、それをお伺いして、私は質問を終わります。
#68
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 先日、交通公害はなくならないということを申し上げましたが、ことばが少し足りなかったかとも思いますけれども、交通公害は何としても発生源の解決に待つことが多いと思います。発生源対策がいわば完全に行なわれるとするならば、交通公害というものは起こらないとも言えるかと思います。ところが科学技術が発展したとは申しながら、事実上はなかなか急速に理想的な発生源対策を編み出すに至らないと思います。その間、佐藤総理じゃありませんが、必要悪的な現象が起こってくるということが今日の交通公害対策の課題かと思います。それはそれといたしまして、必要悪の交通公害の被害から最小限度に国民を守っていくという角度でとらえまして、交通規制その他全力を尽くしていくならば、交通公害も相当緩和されるのじゃなかろうか、かように思っておるわけでございます。それにつきましては、既存の道路の有効活用をはかる。さらには不急不要車両を過密地帯には入れないというようなこと等も構想に入れまして、次の通常国会で道交法の改正をもくろんでおるところでございます。
#69
○委員長(山内一郎君) 本案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 速記をとめてください。
  〔速記中止〕
#70
○委員長(山内一郎君) 速記を始めて。
    ―――――――――――――
#71
○委員長(山内一郎君) 昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#72
○山本伊三郎君 本案の議事を急ぐようでありますので、前提は一応省略いたしましてずばりお尋ねいたしますから、簡潔に御答弁願いたいと思います。
 今回の地方交付税の特例に関する法律案は、国家公務員の給与の改定に伴う地方公務員の財源措置だけの改正だと見ております。そこで一応財政局長に伺いますが、当初、本年度の地方交付税法の改正の際に、すでに既措置分として千四百億円を実は出しておるという数字が出されております。しかし、調べましても給与関係では五%程度しか見当たらないわけなんですが、既措置としての分を具体的にひとつ御説明を、まず冒頭に願いたい。
#73
○政府委員(長野士郎君) 既措置額のお尋ねでございます。これにつきましては、財政計画と交付税と両方で計上いたしましたものを交付税に算入してまいったわけでございますが、五%分につきましては、国の措置に準じまして、国も大体同じようなやり方をいたしましたので、五月から五%引き上げるための所要額八百六十億円は給与費に計上をいたしております。それから、その他のいわゆる三%に相当するものにつきましては、一般の行政費の追加財政需要といたしまして、災害その他の経費と一緒にいたしまして計上をいたしております。そういうことによりまして、給与費として考えられますものが千四百億というふうな計上のしかたをいたしたわけでございます。
#74
○山本伊三郎君 その一般行政費の三%というのがどうも計算の基礎が明らかでないですね。その資料が出ていないので、ただ総額を聞いただけでありまして、三%をどういうぐあいに行政費に盛っておるのか、それをひとつ全部説明せよといってもとても時間がかかりますから、例示をして、ひとつ府県分と市町村分について示してもらいたいと思います。
#75
○説明員(横手正君) 地方財政計画上の措置といたしましては、五%見合いのものは給与関係経費の中に算入しております。残りの三%見合いのものと、それから災害等、こうした追加財政需要、これを合わせまして地方財政計画の一般行政経費の中の国庫負担金を伴わないものの項目の中へ入れております。
#76
○山本伊三郎君 たとえば道府県分の警察職員、あるいは道府県の道路費、橋梁費のうちのどういう数値で入れているのか、それをちょっと聞きたい。
#77
○説明員(横手正君) 五%分につきましては、積算にあたりましては、警察職員関係のものはその数値を基礎にいたしまして算定する、あるいは義務教育関係はその既存の数値を用いまして五%見合いのものを算定する、こういうことにいたしております。で、三%見合いのものは、実は財政計画上は県分、市町村分の内訳はございませんので、一般行政経費のいわゆる単独分と申しますか、国庫負担金を伴わない経費、この中へ一括計上する、こういう仕組みにいたしております。
#78
○山本伊三郎君 それがわからないのだ、実際の各市町村にいくとね。その負担金を伴わない経費の中に一括してほうり込んでいるというのですが、たとえば地方財政需要額がそれを入れなければ幾らになっておるのか、各市町村に行った場合にですね。三%がどういうぐあいに盛ってあるのかということ、それが各市町村なり道府県では理解ができないわけなんです。自治省では三%そこに含んでおるのだと、だからすでに既措置の分は八%あるのだと。したがって今度は一二・六七%ですか、その差額はこれだけだ、三%は少ないじゃないか。これは問題であるから、その点の解明をしてもらいたいということです。
#79
○説明員(横手正君) ただいままで申し上げましたのは地方財政計画上の措置のことを申し上げましたが、実は地方財政計画では八%に見合う額が約千四百億円になります。こういう状況でございますので、交付税の算定にあたりましては、県分市町村分の各費目ごとに、給与費が見込まれております費目につきまして、千四百億円見合いのものが算入されるように単位費用のかさ上げを行なっております。どういうふうにかさ上げを行なっているかと申しますと、実は五月実施で八%といいますものを十二月分に引き伸ばしますと、この八%の率が、逆算で計算いたしますと約七・五%になります。そこで、たとえば県分の場合には、警察職員の給与費につきましては、本来の給与費総額へ七・五%を乗じたものを追加財政需要額、こういうような表現をとっておりますが、そういう形で別掲いたしまして、これに伴います単位費用は前回の法定の単位費用の中に含まれる、こういう仕組みにいたしております。したがって七・五%と申します率を五月実施に置きかえますと、約八%になる、こういう仕組みになっておるわけでございます。なお千四百二十億円すでに算入されておるわけでございますが、このうち道府県分が八百八十七億円、それから市町村分が五百三十三億円、合わせて千四百二十億円算入された結果になっております。当初は千四百億円をめどに算入をいたしたわけでございますが、積み上げ計算の結果、そういうかっこうになっておるわけでございます。
#80
○山本伊三郎君 それがわからないのだ。あなたが言われる一般行政費に盛っているやつは、これは何といいますか災害対策の費用も一括して盛っているのでしょう、三%の費用は。それをたとえば今度出された再算定に関する単位費用に関する資料、これはいわゆる給与分として、警察の場合は一人単価八万円ですか、といった差額が出ていますね。で、あなたが言われているのは、一般行政費はどういう数値で出して入れているのですか。行政費分も給与費と同じような形で盛られておるのか、別な数値を出して――この前の地方交付税の資料、私持ってきておりませんけれども、どういうことでそれが含まれておるかというはっきりした数値が出ておるのですか。
#81
○説明員(横手正君) 当初の単位費用におきましては、地方財政計画上の五%見合いの額と、それから一般行政経費に算入されておりました中から給与費の三%見合いの額、これを合わせました八%の見合いの額が千四百億円になるわけでございます。で、この千四百億円を、交付税の算定にあたりましては、すべて給与費関係に比例さして算入すること、こういう仕組みにいたしております。なお財政計画上、一般行政経費には三%以外に百数十億円の災害見合いのものが見込まれておりますが、これは交付税の算定にあたりましては除外いたしておるわけでございます。
#82
○山本伊三郎君 その総額の問題については、この前地方交付税の基礎のときにいろいろ話を聞いたのですが、そのときの論議は深めていなかったのですが、私が言うのは、地方交付税の算定の場合ですね、基準財政需要額になれば、これはなかなかここで論議するのは時間がかかりますから省きますが、一番わかりやすい地方交付税の算定の基礎となる単位費用の計算ですね、給与費の場合は一応出ておるのですね、五%分はこれだけあるのだと出ておるのですが、一般行政関係のやつはその単位費用の中に出されておるのですか。これは給与費としては出ていないのでしょう。三%分は給与費として出ておるのですか。
#83
○説明員(横手正君) 三%分は、交付税の算定にあたりましては、給与費の中へ含めて計算しております。したがって給与費の中に入っておる、こう考えられるわけであります。
#84
○山本伊三郎君 それがぼくらが調べた場合に、地方交付税基準財政需要額から逆算計算した場合に、入ってないというところが相当あるというのですね。自治省は八%というが、五%しかないという、実際問題その見解の相違なんです。だから県の地方課あたりは、そうだ、自治省がそう言っておりますということしか言わない。市町村へ行くと、いやそんなものは見当たりませんと。ここに計算の基礎に非常に複雑性がありますから問題があるのですが、その点は明らかに明示をして、資料で今度出してもらいたいと思う。ここで論議しても長く時間かかりますから、入っておるんなら入っておるでいいんですよ。ただ、その説明、納得する説明をするためにこうだということが足らないんですね。その点を私は追及しておるんですから、ひとつその点の資料を出して説明を願うということでどうですか。
#85
○説明員(横手正君) 具体例をあげてちょっともう一度御説明を申し上げますと、実は警察費に例をとりますと、前回の法定の単位費用、これは百六十二万円になっておりまするが、この百六十二万円の積算基礎の中では、本来の給与費が約三十一億円、それから一般の警察活動費が約二億円あるわけでございますが、そのほかに八%見合いのものといたしまして二億三千七百五十万円、これだけのものを単位費用の積算の基礎に入れております。この二億三千七百五十万円という額は、太来の給与費の三十一億に対しまして約七・五%に当たる額になります。この二億三千七百五十万という額は、それぞれの費目、県分、市町村分のそれぞれの費目におきまして追加財政需要額ということで別掲いたしておりますので、県でも市町村でもこの額をもとにして計算すれば、自分の団体の追加財政需要額の算入額がわかると、こういう仕組みになっておるわけでございます。今回、警察費で八万円の増加ということを御提案申し上げておるわけでございまするが、これは本来の三十一億円につきまして、今回の給与改定による増加所要額を出しまして、その出しました増加所要額が合わせて十九万五千円の警察官一人当たりの単価になるわけでございます。このうち十一万五千円はすでに見込んでおりますので、算入済みでありますので、差し引きの八万円が増加の単位費用になる、こういうかっこうの計算をいたしておるわけでございます。
 なお、資料の面につきましては、どのような形がよろしいか、また御相談さしていただきましてお手元に届けたい、かように思います。
#86
○山本伊三郎君 それはあなたのいまの説明を聞くと、五%給与費の積算でなくして、八%の給与費の単位費用の増加になっておるという説明でいいんじゃないんですか。一般行政費じゃなくして、地方交付税の場合は単位費用は七・五%、八%ですか、程度すでに給与費に見ておるんだ、地方交付税の単位費用からいったらそういうことになるのじゃありませんか。
#87
○説明員(横手正君) そのとおりでございます。交付税上は給与費として見ておるわけでございます。
#88
○山本伊三郎君 その計算とぼくらのやったのと少し合わないんです。それはもちろん、いわゆる基準財政需要額の人員の基礎とか、そういうものによってとり方は変わりますから、トータルの計算は変わってきますけれども、単位費用については変わりないのですから、全部のものを出せと言いませんから、おも立った費目についてのあなたの言われた計算、この前の当初の地方交付税法改正の場合のそのデータをひとつ出してください。わかりましたね。この程度です、この問題は。
 次に問題になるのは、おも立ったやつだけ聞きましょう。
 参考資料としてもらいました昭和四十五年度給与改定に対する財源措置というあなたのほうの資料がございますが、この所要額のうちの区分に、補助職員関係で百四十二億、この補助職員というのはどういうものをいうのですか。
#89
○説明員(横手正君) これは、いわゆる国庫補助職員関係の経費でございまして、農業改良普及員でございますとか、そういう国庫補助を伴う職員についての経費を別に計算して計上いたしておるわけでございます。
#90
○山本伊三郎君 これは地方交付税の中に含まれておるのですか、この百四十二億というのは。
#91
○説明員(横手正君) 理論的には、交付税上は、農業改良普及員とかこうした職員の人件費につきましての今回の改正に伴います所要経費、なお、その所要経費の増加に見合う国庫補助金、これを再計算いたしまして、差し引き一般財源所要額が単位費用にはね返っておりますので、これだけのものが算入されておる、こういう仕組みになっております。
#92
○山本伊三郎君 次に、簡単なやつを先に言います。節約額として九十億を見込まれております。国家公務員の場合にも節約額というものを出されておるのですが、九十億といえばそう大きな金ではないですが、これは一体いまの地方財政上節約し得る費目としてどういうところを自治省はさして九十億を節約するんだ、これについて。
#93
○政府委員(長野士郎君) 九十億につきましては、まあ物件費あるいは維持補修費等の中で節約可能なものにつきまして節約を立てるということで、いたしておるわけでございますが、これは給与改定に際しましては、国家公務員に準じて、国と同じ方針の上に立ってものを考えていくということになっております。国のほうでは、やはり相当程度節約をするということでやっておりますので、それに準じまして地方でも考えていかざるを得ないということになるわけでございますが、ただ地方の場合におきましては、国とやはり業務の性格が違っておりますから、そこで、たとえば社会福祉の関係でございますとか、義務教育の関係でありますとか、警察とか消防等の関係におきましては、国と同じように一律に節約を立てるというわけにまいりません。したがいまして、そういう点につきましては、特に市町村を中心にしては、そういう関係経費というものについては節約を考えないというようなことで、なるべく実態に合わせた形において一つの節約額というものを計上をするといういままでのやり方がありますが、そういうものに基づきまして、今回も全体として百十五億の節約を考えてまいる、こういうことにいたしております。
#94
○山本伊三郎君 趣旨はよくわかるのですが、これは実際問題として節約し得るのは不交付団体以外に考えられないと私は見るのです。しかし、不交付団体だからといっても必ずしも財政が豊かではないです。したがって、九十億何とか節約をさせなくちゃいかぬので、九十億くらいはいいだろうというような考え方で出されておると私は理解するのです。しかし現実の問題として、節約をせいと言ってもできない面が、もうすでに超過負担なんかで、幾ら金はもらってもむしろ自己負担のために、地方負担のために困っておる地方団体がほとんどですから、節約をせよということを地方課を通じて市町村に無理を言われないと私は見ておるのですが、そう解釈していいですか。
#95
○政府委員(長野士郎君) まあ私どもといたしましては、この節約が非常に無理であるのではないかという議論ももちろんあります。地方によっていろいろ事情も異なると思いますけれども、おおむねこの程度のものであれば、それほど無理ということではなくて吸収し得るものじゃないか。やはり給与改定というものに伴いまして、それぞれ合理化をはかるところは合理化をはかる、節約をし、能率化をはかるところは能率化をはかるということもあわせて考えてやるということでやっておるわけでございます。そこで、具体的の町村で御指摘のようないろんな特殊な事情が出てくる――一般的であるとは私は申せないと思います。具体的な個々のケースについてどうか、現実にこれができるかできないかという問題は、これまたその事態に即して考えなきゃならぬと思いますが、まあ全体として考えました場合には、大体これぐらいのものは吸収し得るものだというふうに考えております。
#96
○山本伊三郎君 私は数字にもうこだわらないんです。九十億でも、五十億でも、百億でもいいんですが、いまの地方財政上のそういう節約し得る余地があるんだという政府の見方についての具体的な例を私は聞きたいと思って質問したわけです。特に社会福祉関係の場合は、国の補助金というのはきわめて少ないんですから、保育所にいたしましても、各施設にいたしましても、もう保母さんにいたしましても、非常に低給与だけでなくして、人員不足で困っているわけです。厚生省に相当あれはやかましく言いまして、いうこうことを言ったけれども、なかなか大蔵省では認められないということで、保母なんかのいまの基準からいって、実はとうてい保育所は成り立たないような実情なんですね。もしそういうお考えで合理化ができて財源が余るとすれば、むしろそのほうに回していかなくちゃならぬという状態がいまの地方財政の現状です。これはもう皆さん方のほうがよく御存じだと思うんです。そういう場合に、給与を上げるために、国家公務員の給与に準じて上げるためにまだ節約の余地があるんだと――私は、ここは内閣委員会じゃないから国家公務員については言いません。しかし、国家公務員の給与に準じてやるんですね。大蔵省は国家公務員のその部分については全部財源を持つということを言明しておるんですが、そのつど節約をせいということを言われますけれども、これはどういうところを節約するか。私はわかりません。事、地方公務員に関しては私は納得できないので、財政局長から、たとえばこういう府県の場合はここに実は節約する余地がある、こういうことが自治省で把握されておるならばひとつお教えを願いたい、将来の参考のために。
#97
○政府委員(長野士郎君) 先ほども申し上げましたように、私ども国と同じようなやり方で節約が立て得るというふうには実は思っておりません。したがいまして、御指摘もありましたが、社会福祉でありますとか、消防でありますとか、義務教育というようなものについての節約ということは、実は考えていないのでございます。したがいまして、そういう点での住民サービスを低下いたすようなことになるおそれのあるものにつきましては、そういう節約を一律に節約対象にするというようなことは実は考えておりません。その点はひとつ国と違いますし、県と市町村とでもまた違う。つまり、そういう意味では、どちらかと申しますと、まあ国が、そう言ったら語弊もありますが、国は一番節約できる、府県はそれほど節約できない、市町村はさらに節約できない、こういう考え方をもって調節につとめてこういう結果を得たというふうに御了解をいただきたいと思うのでございます。
 で、地方で節約し得る面にどういうものがあるかというお話でございます。これは私どもは、いろんな点で世間でもいろいろ言われております。地方財政にも相当ゆるみができたとかいろいろな批評もあります。ですから、一がいにこれがどうだとか、こうだとかいうような言い方で私ども取り上げようと思いませんけれども、やはり地方におきましても、この給与改定に際する――際してだけというわけではございませんが、やはり、常時、経費の重点化とか効率化という点では十分努力はしてもらっていると思いますけれども、さらにまた努力をしてもらう余地は全然ないということは私は言いにくい。一そう努力をしてもらわなければならないというふうに思っております。
#98
○山本伊三郎君 まあ実情は私のほうがよく知っておると思うのです、もうほとんど全国回っておりますから。節約し得る余地はあります。あるんです。それは大臣の来たときの接待費なんです。私、和歌山県に行ったときに、建設大臣がお見えになるということで大騒動なんですね。土木出張所に行ったら職員は一人もおらない。一体どうしたんだ。いや、県道が国道になるということで大臣が視察をされるというんですね。これはなるほどけっこうだ。ところが、ほとんどおらないのですね、所長はじめほとんど全部おらない。どうしたんだと言ったら、歓迎に行きました。これが実情ですよ。調べてごらんなさい、県南のことです。大臣がお越しになるのはけっこうですよ。国政を担当されておるのですから、地方の実情を見においでになるのはけっこうですけれども、私はそういう慣習をやめてもらいたい。やはり大臣であろうが、国会議員であろうが、視察に行きますときは――私は行っても一切そういうことはやってくれるなということで、断わっております。そういうことは住民の反感を非常に買いますね。県は何をしておる、職員はおらぬじゃないか、あれだけたくさんおるならば必要ないのじゃないか、こういう誤解を付近の住民に与えるわけです。それが政治に及ぼす影響は私は大きいと思うのです。行く大臣はそんなことを期待して行かない、行くとは私は思いません。しかし、受けるほうの心がまえというものを考えてみる必要があるということです。ちょっとことばが過ぎたか知りませんが、事実私が経験したことですから。この点、自治大臣はお聞きになっておると思いますけれども、国政に参加する者は考えるべきことではなかろうかと思うのです。この問題については調べてください。ほかでもあるんですよ。もう一つ私が遭遇したのは山口県です。町村であります。そのときに、大臣がおいでになるということで、町の役場の人がいなかった。これは全員ではなかった。役場は窓口があるからそうはできない。幹部の方がほとんどいなかった。こういう事例がたくさんあります。
 こういう点は、おそらく行く人はそういうことを予期して行くわけではないけれども、それが地方団体に及ぼす影響というものは相当大きいですよ。したがって、そういうものは節約できるじゃないか、人も多いじゃないか、減したらいいじゃないか、こういう誤解を受けておりますから、この点は十分注意してもらいたいと思います。よけいなことになりましたけれども、私の言ったことについて、まあ自治大臣はそういう経験をされていないから直接お答えできないと思いますから、そういうことのあったということをまず仮定するとすれば、そういうところの節約はでき得るかどうか、御答弁願いたいと思います。
#99
○国務大臣(秋田大助君) まさにそういう場合のことは、大臣として十分心がくべきことである。私も出張の際は、その点につきましては細心に注意をいたしておるつもりであります。したがいまして、そういう問題につきまして、実情は、旧来の陋習があるといたしますと、まだ一部にないとはいえない面があろうかと存じます。先生は実際に当たって、そういう面につきましては節約の可能性があるのではないかということでございますが、私は当然そういう不合理な経費は節約をすべきだ、節約できるのじゃないか。支出すべからずと心がくべきであると考えます。
#100
○山本伊三郎君 まあ、そういう例を言えば幾らでもありますけれども、そういう点は言いませんが、これは私は行く人のほうを責めておるわけじゃないのです。受けるほうがそういう慣習があり、自治省としてはそういうところ、特に必要な人は行かなくちゃいかぬと思う。ぜひ、しなくちゃいけませんし、これは必要であると思います。そのほか、言えばたくさんありますが、これはまたあまりこせこせ言っていると関係のある人がいるといけませんので申し上げませんが、十分その点はたしなめてもらいたい。そういうことで節約し得るという余地はありますけれども、ほんとうの事業に要する費用としては、私は節約の余地はあまりないと見ておるわけなんです。さがせばあるかもわかりませんが、その点はひとつ十分考えてもらいたいと思います。特にいわゆる大臣だけじゃありませんけれども、知事関係のいわゆる食糧費と申しますか、この食糧費というのは非常に名義はいいのでございますけれども、結局供応費のような形に使用される。一ぺん財政局長、それを調べてもらってみたら、どのくらいのものがあるか。相当のものがあるはずです。
 私はそういうものが、出すということの行為に対して批判するのじゃなしに、各住民から非常に批判を受ける。それがほんとうにまじめな、地方団体の行政に当たる人々に非常に迷惑を及ぼす。この点を十分いましめてもらいたいと私は思う。議員も、これはわれわれ自身も、また地方議員も考えなくちゃならぬ点が相当ありますが、そういう点はひとつぜひ自治省も考えていただきたいということを、若干派生的な話になりましたが、その点だけ、この機会に申し上げておきます。
 それから本論に入りますが、今度の財源措置の中に、これまたあなたのほうの資料として、住宅手当の財源として三千二百四十五億ですか、単価計算であとに書いておりますが、五月から三月までとして、二百九十五億掛ける十一月、三千二百四十五億とありますが、これは何ですか。どういう計算の基礎になっておりますか。――これは二百九十五円ですか。単位は円ですか。二百九十五円掛ける十一月、この二百九十五円というのはどういう計算になっておりますか。
#101
○説明員(横手正君) 今回の給与法改定に伴いまして、住宅手当が新設されることになりましたがが、この地方団体の実態は、実は調査いたしますのに十分な時間的な余裕がございませんでした。しかし、ある程度の抽出的な調査も行ないまして、全体の総額の見込み額を計算いたしておるわけでございますが、その見込み額を立てます際、ここの表にもありますように、一人一カ月所要額が、県の場合に約二百九十五円になる、こういう見込み額が立ちましたので、この二百九十五円のものが五月以降手当が支出されますので、十一カ月分。この十一カ月分の所要額が三千二百四十五円になる、こういう計算をいたしたわけでございます。この三千二百四十五円を給与費の基礎の中へ含めて算入する、こういう措置を講じておるわけでございます。
#102
○山本伊三郎君 市町村分は幾らですか。
#103
○説明員(横手正君) 市町村の場合は、たしか二百五十八円だったと思います。ちょっと手元に資料を持ってまいりませんが、二百五十八円の計算を行なったというふうに思っております。
#104
○山本伊三郎君 そうすると、二百五十八円の住宅費のトータルは市町村分のどこに入っているのですか。給与費に全部一括含めておるのですか。どこに入っているのですか。
#105
○説明員(横手正君) これはむしろお手持ちの資料の給与費計算例(道府県分吏員)、これを見ていただけばおわかりかと思いますが、住宅手当以外もあわせて御説明申し上げますと、本俸につきましても、今回の改定率に伴います所要額を五月以降割り増しして計算いたしております。期末勤勉手当は、同じように〇・二カ月分増額になりましたので、増額するという措置を講じております。それから通勤手当につきましては、実は従来の額よりも一・〇六%程度上がるもの、こう見込まれますので、従来千五百十円と計算しておりましたものを千五百十九円に引き上げまして、これが同じく十一カ月分、こういう計算をいたしております。住宅手当は、先ほど御指摘のように、二百九十五円で十一ヵ月分を算定する、こういう基礎をつくりまして、これら本俸以下各種手当の合算額が百四十万円になりますが、これが県の吏員一人当たりの単価、こういうことになるわけであります。こういうようにして吏員一人当たりの単価という計算ですべての費目について計算を行なうわけでございます。
 市町村分につきましても、同じように本俸、期末勤勉手当、通勤手当、住宅手当、これらにつきまして改定を行ないまして、それによります単価を用いて計算いたしておるわけでございます。
#106
○山本伊三郎君 この資料は非常にずさんなんですよ。これは道府県の吏員分だけを例に出しておる。市町村のやつは二百五十八円ですが、だろうというのですが、これは調べてください。私はそうないと見ております。これは吏員だけじゃないでしょう。住宅手当の支給は全部の職員でしょう。全部の職員がどういう標準になるか。これは吏員分だから二百九十五円になるのだが、こういう出し方はないですよ。資料としては、この財源措置をするのは全部でどれだけ要するのだ。ほかの時間外とか、あるいは退職手当とか、そういうのは従来あるやつだから私、わかっている。住宅手当は今度新設でしょう。だから特にこれを私は言っている。住宅手当は、いまの率を勧告どおり実施される場合、借家に入って家賃を払っておる者しか該当しないでしょう。その際は一体どういうぐあいに把握しているのですか。ずさんもはなはだしいですよ。どれだけを見ますか。住宅手当を、あの人事院の勧告がそのまま法になった場合、どれだけ該当者があると見ているのですか。
#107
○説明員(横手正君) 実は先ほどの給与費の計算例を申し上げましたが、これはすべての県分、市町村分、これにつきまして、吏員も、その他の職員につきましても、すべて住宅手当を算入いたしております。ただここでは、一つの例として道府県分の吏員の場合だけを取り上げてお示ししたわけでございます。
 なお、次のぺ−ジにございますが、これはある費目のみを取り上げまして――戸籍費だけ取り上げて一つの具体例として取り出しておるわけでございますが、市町村分におきましても、従来吏員が百八万六千円でございましたものを百二十二万円に引き上げております。この中には住宅手当が算入されております。
 また、その他の職員が、市町村の場合、七十一万一千円から八十万円に引き上げられておりますが、これも実はその内訳におきましては住宅手当が算入済みでございます。住宅手当の算入につきましては、一応の調査の結果、全職員の中で住宅手当を受ける割合がおおむね一四・五%程度、それからこの受ける人の一人当たりの平均額がかれこれ千八百円近く、これを単純に月額に割り返しますと、一人当たり月額が二百六十円前後のものになるわけでございますが、これは県・市町村合わせた平均でございます。したがって県の場合には、先ほど個々の例にあげましたように、吏員の場合は二百九十五円ということで計算いたしておりますが、同様のことは県のその他の職員におきましても、また市町村の吏員並びにその他の職員におきましても積算基礎の中には加えておるわけでございます。
#108
○山本伊三郎君 そうすると、住宅手当に要する費用総額は幾らとみておるのですか。出ておるでしょう、いま言われたように。
#109
○説明員(横手正君) ちょっと手元には、各種手当を合算したものだけの資料になっておりますので、調べまして御報告いたしたいと思います。
#110
○山本伊三郎君 一四%くらいが該当者だとみるのですが、それはどういうぐあいに調べられたのですか。
#111
○説明員(横手正君) 実態調査の結果、おおむね一四・五%程度であろうということがわかりましたので、その率を用いて計算いたしておるわけでございます。
#112
○山本伊三郎君 実態調査はいつやられたのですか。全部を調べられたのですか。悉皆調査ですか、それとも抽出でやられたのですか。
#113
○説明員(横手正君) これは悉皆調査ではございませんで、抽出で行なっておるはずでございます。
#114
○山本伊三郎君 その抽出はどことどこと抽出されたのですか。
#115
○説明員(横手正君) 実はこれは地方財政計画ベースで計算いたしておりますが、ただいま資料を取りにやらしておりますので、それによりましてお答えさしていただきたいと、かように思います。
#116
○山本伊三郎君 これはまあ特例法ですから、あまりぼくはせんさくはいたしませんが、少なくともこれによって地方公務員の財源措置をされるのですから、もう少しやはり納得のできるようなものを出さぬと、せっかく自治省がやられても、ごまかされているのじゃないかという、そういうそしりを受けるわけなんです。私は、いま言われた抽出――どこを抽出されたか知りませんが、一四%というようなところは相当都市段階でないかとみておりますよ。資料を持ってきたらわかりますけれども、いなかのほうでは一四%該当するということはほとんどない。特に、いなかのほうに行きますと、持ち家から通っている方が非常に多いですよ。一四%あるという私は基礎を知りたいのですがね。資料が来ればわかりますけれども、少なくとも財源措置をやるのですから、もう少しこれは、数字ですから――文言の上であればこれは私も見のがしますけれども、数字でこういうものが出されておるのだと、それはそうでございますかと見のがすわけにはいかない。出されるなら根拠を明らかにして出すべきですよ。文書の場合は何かごまかすようなことも、日本語はうまくできていますから、できるかもしれませんが、数字はそれは何ぴとも否定できません。したがって、あとからすぐ来ると言うなら、時間もないですから……。
#117
○説明員(横手正君) 今回の給与改定に伴います地方団体の所要額につきましては、こまかく積み上げて試算を行なっておるわけでございます。警察費につきましても、あるいは義務教育職員、消防職員、その他一般職員を分けまして、本俸につてはどういう額、あるいは期末勤勉手当がどう、通勤手当がどうということで、実はこまかく積み上げ作業を行なって計算いたしております。ちょっと私もうかつでございまして、資料を持ってまいっていなかったわけでございますが、大まかな計算に基づいて合計いたしましたのがつまりお手元にありますような所要額の総額になるということであります。各種手当の改定等の増百八十億、この中でいろいろな手当が入っておりますので、その中の住宅手当の額、これは調べましてさっそく御報告させていただきます、かように存じます。
#118
○山本伊三郎君 これは、じゃ、あとに譲りましょう。
 それから次に、地方交付税の増加額について五百五十億、こういういろいろの計算から五百五十億になったと思います。ここにあなたの数字がございますが、しかしこれはいま言ったように資料が来ればわかりますが、きわめてずさんな私は数字ではなかろうかと思うのですがね。説明を聞いていると、この五百五十億が今度の地方交付税の特例として増額をされるわけですが、この場合、予算措置との関係はどうなんですか。補正予算が出ておりませんけれども、五百五十億というものが、現実にはお金は地方に行かないわけですね、補正予算をしていないのですから。その場合には地方団体で給与引き上げのためのお金、こういうものが来るということの約束は、改正案が通ればできますけれども、金繰りについてはどういうことになるのですか。
#119
○政府委員(長野士郎君) お話のとおりでございます。これは財源措置を明らかにいたしまして、そうして地方団体に対しての給与改定ができるという一つの保障的な作用もなすわけでございますが、そうすると直ちに、しかしそれが交付されるというような時期があるじゃないかというお話でございます。そのとおりでございまして、これにつきましては、この法律の附則にもございますように、国が給与改定に必要な財源を国としてはなお既定予算の中で執行をするというようなことがありまして、国が補正予算を今回いたしません。それはほかにもいろいろ原因があったかと思いますが、給与改定に関する件はそういう結果になっているわけであります。そういう場合に、地方において財源措置が明らかでないと地方の給与改定ができないということに相なりますので、そこで、とりあえず算定の結果の金を交付税特別会計に借り入れまして、借り入れるということをはっきり法律上保障をいたしまして、それによってやりますが、これについての補正予算措置がないわけであります。この点は、実は先ほど申し上げました国の補正予算の中でも相当額の交付税の増額がある程度期待されるはずでございます。したがいましてそういうものの入ります限り、五百五十億をなるべく借りないでやっていくようなことも一面考えておりますというようなことがございまして、その補正の見込みというものを見ながら、この関係の交付の措置を考えていくということにいたすわけであります。そうしますと、その間をどうするかということになりますが、これは先ほど御指摘がございましたけれども、いわゆる八%分というものが従来の財源措置が既措置いたしてあるわけでございますから、その間のもの、つまりその範囲において措置をしていくということに相なりますから、そこではこの五百五十億が必要になりますときまでには五百五十億の措置をいたしますので、その間のつなぎというのは既措置のほうで地方団体としては措置をしていく、こういうふうに考えておるわけでございます。
#120
○山本伊三郎君 そうするとどうなんですか、金は来ない、しかし保障はされた、その場合に既措置の分は、問題はあるけれども、一〇〇%来たということに仮定して、残りは人件費の三月分を食っていく、こういうことですか。
#121
○政府委員(長野士郎君) 先ほど申しましたように、既措置分といいますのは、大体割合にいたしますと六割程度になっておるわけであります。この給与改定の財源措置としては、六割程度はすでに取っておるということになっておるわけでございます。したがいまして、三月分を先にということをいたしませんでも、この際の措置というものはやっていける、こういうことに考えております。
#122
○山本伊三郎君 しかし、各地方団体では費目ごとにきまっていますね、給与費は。その場合に、地方交付税は措置するものとして計算をして補正を地方公共団体でしていいものか、そういう措置もせずに、従来の人件費そのものを先食いと言いますか、四割というものを先食いしなければならないわけですね。五月から十二月分はないわけです。予算に盛ってないのです。地方団体のいわゆる予算にない。その場合に、かりに既措置で六割来ておるといたしましょう。四割でもどこからか財源を持ってこなければ支給できないという理屈になるのですが、その点はどう措置をとりますか。
#123
○政府委員(長野士郎君) ただいま私申し上げましたのは、実はお金の、いわゆる金繰りも含めました意味で申し上げたわけでございますが、当然この特例法を成立さしていただきますならば、財源措置というものの見込みは法律上保障されるわけでありますから、したがいまして地方団体におきましては、従来のこの六割分と申しましても、既定予算の中に計上していないところが多いと思います。したがいまして、今回給与改定を行ないますために、やはり地方団体としての追加補正ということは考えなければ措置できないところがたくさんあると思います。したがって、従来の分も財源保留をしておりますものを補正財源として持ってくる、同時にこの追加財源というものも当然措置ができるということで、それを財源として補正予算を組んでいくと、こういうことに相なると思います。
#124
○山本伊三郎君 財政局長、あなたは頭はいいのですけれどもね。ぼくの言っているのは、予算措置は国のほうもしないのですね。国家公務員の場合も補正予算は次の通常国会でやるということになっておるのですね。したがって、国家公務員の場合も金はないですよ。予算面の金はないのです。給与引き上げの財源というものは措置されない。地方公務員の場合は、たまたま地方交付税法の改正の特例法が出たから、保障されたことは事実です、足る足らぬは別として。国の場合は国でやるんだから、これは別にしておきましょう。地方団体の場合は、それを受けて予算の追加補正をしなければいけない。金繰りだけやって、金を金繰りだけで支給をしてもいいとなると、きまった既定予算は伴わないわけですね。それでもいいということを、すでに自治省から各地方団体に一応何らかの通達と申しますか、了解を支えておるんだと。ただぼくが言っているのは、そうでなくて、給与費と人件費と三月分があるんだから、本年度分があるのだから、その分でとにかくやっておきなさいということかと、それだけ聞いておるのです。
#125
○政府委員(長野士郎君) どうも私の申し上げ方が悪かったんですが、申し上げます意味はおわかりいただいていると思いますけれども、いまここで追加補正をするというところが私は大部分だろうと思います。それで、補正の財源といたしましては、今後伸びていく交付税措置、あるいはいままで留保しておりました財源、あるいは節約によるもの、税の自然増、こういうものも見込んで補正をいたしていくということに相なるわけであります。実際の金繰りの問題が別にあるわけでございます。金繰りにつきましては、先ほど申し上げました――これは計算上でございますけれども、少なくとも六割のものはあるというふうに一応考えられる。それから税の自然増あるいは節約というものでも考えられるということ、それからさらには、いまお話がございました、まあ言ってみれば金繰りでございますから、三月までの従来の給与関係として留保しておりました財源、こういうものを先に運用としてはそれから支出に充当していくということは、それは起こるだろうと思います。その点につきましては、どういうふうな措置をしろというようなことを私ども一々かれこれ申しておりません。おりませんけれども、少なくともこの法律が――成立をいま地方団体は待っておるわけでありますが、この法律を国会で成立さしていただきました場合には、地方団体はそれに応じて条例の施行、予算の追加補正の成立ということで給与改定を実施する、こういう段取りをいたしておると思っております。
#126
○山本伊三郎君 それは各地方団体に一応、まあどう言うか知りませんが、私の聞いたところによると、まじめな市町村に行きますと、どうもしかたがないというところもありますよ。そういう融通のきくところはまだよいが、融通のきかないところにはひとつ適当な手当てをしていただくというわけにはいかぬですか。金繰りの問題にいたしましても、そう簡単にこの地方財政が融通のつくようなところばかりはないですが、そういう点はどういう措置を考えておるのですか。
#127
○政府委員(長野士郎君) 御指摘のような事情がありまして、一時借り入れの措置にも差しつかえるというような団体があるといたしますならば、私どもも県・市町村を通じまして、これはケース・バイ・ケースで措置ができますように、そして資金繰りがつきますように、これはぜひお世話をいたしたいと思っております。
#128
○山本伊三郎君 いまの住宅手当の資料を……。
#129
○説明員(横手正君) お手元の資料の各種手当等の改定に伴う増百八十億円の中で、住宅手当関係は五十三億円積算されております。
 それからなお、先ほど実は実態調査を抽出調査でやったというふうに御答弁を申し上げましたが、これは実は悉皆調査を行なっております。時期はごく最近でございますが、県・市町村それぞれ実態調査をいたしまして、県におきましては計画ベースに置き直しまして計算しました。人数を申し上げますと、総数百二十四万人のうち約十九万人、これが一五・四%でございます。市町村は六十三万人のうち八万人、したがって一二・七%、こういうような率になっております。ごく最近、こうした調査を悉皆で行なっております。
#130
○山本伊三郎君 悉皆調査でやられたその実績をひとつまた見さしてもらいましょう。各県におきまして出ておるんだと思いますが、これはなかなか大じかけな調査ではなかったかと思うのです。私の行ったところでそういう調査を受けたというところはあまりないようですね。これは一ぺん資料で、何県がどうのということはあとで出していただきたいと思います。それはまた、きょうは時間の関係もございますので、今後の問題としてこれは今後続きますから……。
 そこで、これは大臣にひとつお聞きしたいのですが、国家公務員に対する勧告でございまして、あの住宅手当を含めた全部の勧告、地方公務員の場合は、いま言われましたように、町村の場合は一二%、百に対して十二人しか該当しないわけです、住宅手当は。ところが、御存じのように、あれは家賃を払って借家に住んでおる者という限定があるわけですね、あの勧告どおり法律になったと仮定いたしますと。ところが、いま、分譲住宅といいますか、いなかへ行っても、核家族と申しまして非常に分散されますから、そういうことで、持ち家から通っている方がだいぶある。自分の家として分譲住宅で毎月何万円という金を無理して払って家を買っておる人がある。それから親の家というわけじゃございませんが、親の家から通っておりますけれども、やはり親の家へ入れるときには何万円も入れる場合がある、家賃分を含めて。実は親の家から通っておる人が相当あると思うのですね。家族の場合でも。そういう人は全然住宅手当の該当者からはずされておるわけです。家賃を払うだけが必ずしも住宅に住む費用ではないとわれわれは見ておるわけです。人事院の勧告が出る前からこの問題、相当人事院総裁に言っておりますから、これは言いませんけれども、国家公務員は事情は違うんだ、国家公務員の場合は公務員住宅というのが非常に普及しているのだ、それがきわめて安い使用料でやっておるので、それとそれのない人との均衡を考えて出した住宅手当であるから、地方公務員のことは私のほうでは関係しておりません、人事院は国家公務員に対する勧告でありますから、地方公務員の場合は、文句があるなら地方の人事委員会なりそこへ言ってもらいたい、これはごもっともだと、法律上そうなっておるのですから。それを受けてそのまま地方公務員の住宅手当に該当させるということに無理がある。したがって、私はこの点については、地方公務員向けの別の考え方が政府、政府というよりも自治省が考えられぬかどうか、この点をひとつお聞きしたいと思います。
#131
○国務大臣(秋田大助君) お説ごもっともの点も感じますが、同時にまた国家公務員との均衡というものも考えざるを得ない。そこにいろいろ中央と地方との実情がある。これらの個々の点についてこまかな配慮しかるべしということになりますが、この点につきましてはさらに検討さしていただきたい。そしてまたこの問題に対する、給与に関する専門家の研究会もございますので、これらにもはかってみたい。将来の検討のひとつ課題に残して、その上でこれらの研究会の処置等も、結論等も待って、適当な処置を考えてみたいと思っています。
#132
○山本伊三郎君 国家公務員に準ずるというあいまいなことでいままで運用されておりますが、同じ公務員でも、国家公務員と地方公務員では実情が違うのは御存じのとおりだと思います。しかも、国家公務員に準ずるというけれども、市町村の場合、国家公務員の五等級ないし四等級が一等級ということの規定になっておるのですね。したがって、ある市町村へ行きますと、市町村でも市にならずに四、五万というところもありますから、そういう町村に相当有用な人材が必要だと思います。結局、国家公務員との差別というのは大きいんじゃないかということに非常に問題があるわけなんですから、私は、その実情において準ずるというわけですから、そのままやれということじゃないと思うのです、あの法律の文面を読みましても。したがって、この住宅手当は比較的みんなが関心を持っておらなかったのであります。ただ、ここで自治大臣から意味慎重な、非常なわれわれとしては期待の持てる御答弁があったからこれ以上言いませんけれども、私の知っている二、三の市町村では、これではどうしても不均衡であるというので、若干手直しをして住宅手当を条例できめるというところが現実に出ておるわけなんです。その場合は、頭からこれはだめだと言わずに、実情を十分聞いた上で善処してもらいたい。国家公務員の法律と違うじゃないか、借家に住んでおらない者までも若干出しておるじゃないかということで、あまり強くやられますと、また問題が起こりますから、この点、自治省でそういう情報を知っておられるかどうかということと、いま私が申しましたように、あまり無理な規制をしないようにしていただきたいと思います。
#133
○政府委員(長野士郎君) どうもいろいろな御事情は、伺っておりますといろいろ実態に即するものであるようでございますが、どうも私どものところでは、その辺についてのことについては事情をまだよくつまびらかにいたしておりませんので、これはひとつあとで給与関係の担当者に来てもらいましてお答え申し上げさせていただきたいと思います。
#134
○山本伊三郎君 この点はひとつぜひお願いしておきたいと思います。実際問題で、あの人事院の勧告の住宅手当は、もうわれわれ予想外の勧告でありまして、ああいうものを出されると、かえって内部に波乱を起します。自分の家といえども、修繕費も要りますし、固定資産税も要るのですから、家賃の中にそういうものも含まれておるといいますけれども、そういうところから見ると、非常に不合理ですね。出すならば、やるならば、もっと合理性のあるものをつくってもらわぬと、かえって各職員間において非常に、あつれきというところまで行きませんが、非常に不平を起こす。しかも最高三千円ですから、それくらいのものであまりそういう職員間における不満を助長するというようなものは避けるべきである。もっと合理的なものでなければならぬ。これは人事院にも言っておりますけれども、ここはそういう人事院の関係じゃございませんから、少なくとも自治省の皆さん方の理解をまつほかありませんから、その点は十分配慮を願いたいと思いますが、配慮できないかどうかという御返事だけをいただきたいと思います。
#135
○国務大臣(秋田大助君) なかなか地方、地方の事情等考慮する必要があろうと思います。簡単に申し上げかねる点もあろうと思いますが、よく検討してみたいと思います。
#136
○山本伊三郎君 もうわかっていると思いますがね、やっているところがあるのですよ、もうそれじゃおさまらぬということで。したがって、もうこれは理屈の問題じゃなくて、現実の問題ですからね。だから、それをもうあなたのほうじゃいかないというようなことを言われると、また波乱を起こしますからね。その点は十分ひとつ考慮してもらいたいと思います。まあいろいろ質問すればありますけれども、本会議との関係もありますから、以上で私はこの地方交付税の特例に対する質問はこれで終わります。やがてまた来年地方交付税は問題が出てくると思いますから、その点はひとつ覚悟して……。論議したいと思いますから、きょうはこの程度で。申しましたことについては、私の言うことについては、十分御理解ある措置を最後にお願いしたいと思います。
 これで私の質問を一応終わります。
#137
○委員長(山内一郎君) 速記をちょっととめてください。
  〔速記中止〕
#138
○委員長(山内一郎君) 速記を起こしてください。
 暫時休憩いたします。
   午後一時二分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時五十分開会
#139
○委員長(山内一郎君) ただいまから地方行政委員会を再開いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 本日、占部秀男君が委員を辞任され、その補欠として和田静夫君が選任されました。
    ―――――――――――――
#140
○委員長(山内一郎君) 休憩前に引き続き、昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を議題とし、質疑を行ないます。
 御質疑のある方は順次御発言を願います。
#141
○和田静夫君 提案されています法案の内容は、先般説明を受けましたように、国家公務員の給与改定に準じて地方公務員の給与を改定するに必要な財源の確保をはかるために、五百五十億円を限度として、借り入れ金によって現行の地方交付税総額を増額できること、給与改定等に伴って昭和四十五年度分の単位費用に特例を設けることの二つが柱でありますが、まず順序として、五百五十億円の財源不足額の算定の根拠をお示しください。
#142
○政府委員(長野士郎君) 今回の給与改定につきまして、国家公務員に準じた給与改定をいたします場合の積算をいたしますというと、全所要額といたしましては二千九百九十九億円というような額になるわけでございますが、この中におきまして、義務教育関係の職員等の国庫負担金の増額で措置されるものがあるわけでございます。その関係が五百七十九億円というふうに算定をされますので、それを引きますというと二千四百二十億円という一般財源が必要になる、こういうことに相なるわけでございますが、すでに年度当初におきまして、いわゆる財源保留といいますか、そういう形で地方財政計画上も算定をいたしまして措置をしたものがございます。これが千四百億円あるわけでございます。したがいまして、それを差し引きました場合に、千二十億円の措置が必要だと、こういうことに相なるわけであります。その中で、交付団体と不交付団体とに分けてこの要措置額を算定をいたしますと、交付団体分で七百八十億円、不交付団体分で二百四十億円ということに相なるわけでありますが、交付団体についての財源措置が特に必要と考えられますので、その点で法人関係税を中心とした税の自然増収、それから経費の節約等をいろいろと算定をいたしまして、法人関係税の増が百四十億、節約九十億ということで、七百八十億円からそれらを充てました残り五百五十億円というものが今回の交付税の増加額として措置をする必要がある、こういうふうに一応算定がいたされますので、特例等に関する法律案の御審議をひとつお願いいたしたい、こういうことでございます。
#143
○和田静夫君 昭和四十四年度の給与改定にあたっても、その当時の不足財源として予想された二百億円、それについて今回の改正案と同じような内容を持った改正案が提出されました。しかしそれについては、法律制定後大幅な補正予算が出されたために、二百億円の借り入れは不要となり、それのみか、例の六百九十億円減額分に対する三百八十億の繰り上げ償還などもあったために、給与改定所要額三百三十一億円、土地開発基金費の増二百八十二億円を使ってもなお四十五年度に三百八十二億を繰り越すという状況がありました。今年度も同じような結果に終わるのではありませんか。
#144
○政府委員(長野士郎君) いまここに提案いたしております特例法案、御審議を願っておりますものは、額は違いますが、やり方と申しますか、措置は、いまお話がございました昨年度と同じ方式を実はとっておるわけであります。この関係は、国におきましての補正予算の関係がはっきりいたしませんけれども、当然に国も給与その他の追加財政需要をまかないますためには追加補正の必要が私どもあると思っておりますし、それから大蔵大臣もそういう言明を国会においてされておるようであります。しかし現在はその措置がなされていないわけであります。しかしながら、国家公務員の給与改定が行なわれます際に、地方公務員の給与改定はこれに準じて行なうというのが一つの方式、当然私はそれが適当な方式だと思いますが、そういう方式がとられてきておるわけでございます。地方公務員の場合には、そのためには財源措置が必要でございますから、財源措置が行なわれることを法律的に明らかにしていかなければならないという必要があるわけでございます。したがいまして、今回そういう五百五十億円の増額ということをお願いをいたしたいということでございますが、当然これも補正予算によりましては、補正予算の内容ははっきりいたしませんけれども、国税三税を収入として充てます限りにおきましては、当然にそれの三二%を中心にしての交付税の増額というものはこれは予想されるわけであります。しかし、現在それらが幾らになるかということもはっきりいたさない段階であります。したがいまして、昨年と同じような状況でございますので、今回もこの附則におきまして、もし追加補正が出まして、そうして交付税が増額になります場合には、その普通交付税に見合う分で五百五十億円をだんだん穴埋めをしていくというようなことがあり得るということを法律的に一応予想をいたしておるわけであります。昨年もこういうことでありましたが、昨年の場合は、そういう意味で結局は二百億円の借り入れをしないで、御指摘がありましたように済みました。これは確かでございます。まあ本年がどうなりますか、私どもも、五百五十億円の借り入れというものをできればしないで給与改定が行なわれるというような措置が結果においてでき上がりますことを実はまあ期待はいたしております。
#145
○和田静夫君 自治大臣は、さきの特別国会以来、地方交付税は地方団体の固有財源だ、まあこういうふうにしばしば言明をされております。とするならば、その所管大臣として、国税ではあっても、所得税、法人税、酒税の収入実績がどのような推移状況になっているかということについては当然御存じでありますから、それをまずお示しを願いたいと思います。
#146
○国務大臣(秋田大助君) まだその詳細につきまして、いろいろ国家財政の立場においても明確にされておりません。私の手元にも、したがってこれは三税その他について明確なものを持っておりません。
#147
○和田静夫君 私はここに大蔵省が公表している十月末の収納実績調べを持っているのでありますが、これによりますと、国税の自然増収は今年度四千億円を突破する勢いであります。そうだとするならば、地方団体としては、一方では給与改定のための財源が必要であり、他方では税の大幅な自然増が見込まれるということになる。自治大臣としてはこのような法律を出されるよりは、まず閣内にあって早急に補正予算を組むように主張されるのが本筋ではないか。いま財政局長の答弁にございましたように、私はそう思うんです。自治大臣はまずそれをなされたでしょうか。
#148
○国務大臣(秋田大助君) いろいろお説はありますけれども、いま申しましたように、大蔵省においても所得税その他国税の収支に関する見通しをいろいろやっておると思いますが、何ぶん正確な数字を持っていないために、これによって処置をするということがなかなかむずかしい点もありますし、前例等もありますので、あえてただいま先生お示しのような補正予算措置は求めておりません。
#149
○和田静夫君 最近になって、政府も一月末か二月の上旬には補正予算を出すようなことを言っているようであります。その方針をもっと早く私は明確にさせることが地方団体の固有財源としての地方交付税を守る立場にある自治大臣として実は必要であったんだと思うんです。で、総額の特例法は、必要があれば年度末一回だけでよいはずだと私は思います。こういうような法律が数多く出されれば出されるほど、交付税の地方団体の固有財源としての性格がぼけていくような気がいたしますので、私はこういう意見を持っておりますが、今後の運営にあたって十分しんしゃく願いたいと思いますがいかがですか。
#150
○国務大臣(秋田大助君) 御所論は御所論といたしまして、これを敬意を表しつつ拝聴いたしておきます。
#151
○和田静夫君 単位費用改定の要因として、要綱には給与等とありますが、給与のほかに何かありますか。
#152
○政府委員(長野士郎君) 給与等と申しますのは、先ほど御説明申し上げました今度の給与改定の財源措置の中で経費の節約等も織り込んでおるわけでございますので、その関係のものもございますので、まあそういうような表現を用いておるわけでございます。
#153
○和田静夫君 昨年の総額の特例法も今度のものも、提案理由の説明の中で単位費用の改定に触れないのはなぜですか。
#154
○政府委員(長野士郎君) これは交付税の額の特例といたしまして、五百五十億円を交付税総額に加算するということになるわけでございますが、この加算をするためには、交付税制度の当然の内容といたしましては、単位費用の改定が内容になる、こういうことは当然のことでございますので、まああえて触れなかったというか、どうも説明が不足だということに相なりますけれども、交付税の改正ということが即それを意味するというふうに御了解いただきたいと思います。
#155
○和田静夫君 特別国会における地方交付税の改正案の審議の際に、昭和四十五年度の基準財政需要額及び収入額の増加見込み額に関する調べという資料が提出されておりますね。八月に普通交付税の決定があったわけですが、この増加見込み額と決定額とを比較してどうですか。
#156
○説明員(横手正君) やはり当初は一応の推計による見込み額と申しますか、一応の計画額でございます。したがって、実際に計算いたしました結果の額とは異動がございます。
#157
○和田静夫君 その市町村分と都道府県分に分かれて出されておる昭和四十五年度の地方交付税関係計数資料、この中に測定単位の数値集計表というのがありますが、この内容をちょっと説明していただきたいんです。
#158
○説明員(横手正君) おそらく私どものほうでまとめております地方交付税関係計数資料の中のことだと存じます。これは各費目についてのおのおのの測定単位、この数値につきまして、県なり市町村なりおのおのの積み上げ計算をいたしました結果の数値になっております。
#159
○和田静夫君 なぜこんな質問をしたかと申しますと、同じ投資的経費であっても、補正前と補正後を比べてみると、費目によって極端な凹凸があるという点に私は関心を持ったからです。なぜこんな結果になるのか、資金の公平配分を目的とした交付税の測定単位というものがこのような状態でいいとお考えになっておりますか。
#160
○説明員(横手正君) 交付税の計算にあたりましては、やはり補正前の数値に適当な補正を適用することになっております。普通、補正を適用しますにはそれぞれおのおの補正を適用する事由がございますので適用いたしておるわけでございますが、その結果、やはり補正前の数値そのものよりは補正後の数値の間にこれは当然変動が生じてまいるわけでございまして、交付税の算定にあたりまして、いわゆる基準財政需要額は、御承知のように測定単位の数値と個々の団体ごとの財政需要額との間に相関関係と申しますか、一定の比例関係があることを前提に計算する仕組みになっておりますが、測定単位の数値そのままの数値を用いましたのではかえって地方団体間に不均衡が生ずるというようなものもございます。こういう場合には、こうした補正を用いまして、いわゆる補正前の数値を調節するということを行なっておるわけでございます。したがって、補正前と補正後の間ではかなりの差が生ずる、こういう結果に相なるわけでございます。
#161
○和田静夫君 いまの問題との関連で、また事業費補正の問題でありますが、この資料によりましても、交付税制度におけるそのウエートが非常に増してきたことはわかります。そのことは交付税制度の理念を守るという、こういう立場からすれば自殺行為だということを私は再三指摘して今日まできましたが、この傾向はずっとお続けになるつもりですか。
#162
○説明員(横手正君) おそらく本年度の事業費補正の増加額、この数字はお手元の資料でお調べになった上での御質問だと思います。道府県分におきましては約千億円、市町村分におきましては千二百億円という額になっております。総体の需要額に対しましてかなりの比率を示しておるということは言えるかと思います。ただ、私ども交付税の算定にあたりまして、地方団体の経費につきまして内容を見てみますと、経常経費と投資的経費と大まかに分けることができると思います。経常的な経費はいわゆる経常的であり、一応どの団体にも一様にありますし、あるいはまた年度間の推移を見ましても、大体どの団体も同じような傾向での伸長を示す、こういう経費でございます。したがいまして、先ほどちょっと触れましたような計算の仕組みでも、まず各地方団体間で不均衡を生ずるようなことのないような計算方法がとれるかと思いますが、投資的経費につきましては、これは年度間によりまして、あるいは地方団体間によりまして、非常に変動の激しい経費でもあります。したがいまして、先ほどの計算方式ではやや技術的に限界があるのではないかということが従来からいわれておりまして、これを打開する策として通常事業費補正といわれるような補正を行なっております。ただ、あまりにもこのウエートを上げていくということは、やはり交付税本来の性格からして望ましいものだとは言えないというふうに思っております。したがいまして、明年度以降はこうした事業費補正につきましても、そのあり方を再検討いたしまして、でき得ることならばいわゆる標準ベースのほうへ移しかえを行なうようなそういう改善策を検討してまいりたい、かように思っております。
#163
○和田静夫君 事業費補正の具体的やり方ですが、たいへんわかりにくいんです。で、それは私の能力の関係でわかりにくいのかもわかりませんが、たとえば私は、下水道事業に対するそのやり方を下水道協会雑誌に自治省のどなたかがお書きになっているのを見て、それでわかりましたが、その他の分について自治省が公式に出している資料を見ましたが、わかりません、正直な話。ちょっと私のようなしろうとにもわかるような説明資料をいただきたいんですが、お出し願えますか。
#164
○説明員(横手正君) 資料につきましては、御要望の意に沿ったような資料を考えてみたいと思います。また場合によりましては、私どものほうからだれか説明に差し向けてもというふうに思います。
#165
○和田静夫君 その資料をいつごろいただけますか、つくってもらえますか、わかるように。
#166
○説明員(横手正君) できるだけ早く、先生の御都合のいい時間に御説明にあがらしてもと、かように考えております。
#167
○和田静夫君 自治省は十一月の末に、児童生徒の急増対策に悩む大都市周辺の人口急増市町村の財政状況をまとめて発表されていますが、その概要を御説明願いたいと思います。
#168
○政府委員(長野士郎君) 大要をそれでは御説明申し上げますが、人口急増市町村というふうなケースをどういうふうに考えるかという問題もあります。これにつきましては、過去三年間におきまして人口が急増しているところを一応対象にいたしておりますが、そしてその増加しているケースというものはいろいろございますが、私どもは一応人口の増加が一〇%ぐらい、しかし生徒児童数が五百人以上、あるいは人口の増加は五%ぐらいだけれども、生徒児童数の絶対量が千人以上もふえているような団体、こういうようなかっこうで、一応そういう町村についての調査をいたしておるわけでございます。これはそう思われます町村が百九十六団体くらいございますが、私どもが発表いたしましたものの中には、一部未報告がありますので百九十一団体になっております。
 これらの人口の増加はそういうことでございまして、急増市町村とかりに申しますと、その急増市町村におきましては、結局急増する原因が、大規模な集団的な住宅の建設というようなものが行なわれているということが人口の急増の一つの大きな原因になるわけでありますが、そういう場合には、短期間に、またそれに応じて集中的に公共施設を整備しなければならないというようなことになるわけであります。しかも、それらの公共施設の整備の中で一番措置をゆるがせにすることができないものは、いろいろございますけれども、その中でも特に義務教育については、その点での対策に追われるというのが現状だというふうに思われます。
 これらを調べますというと、教育費のそういう市町村に対する歳出決算額に占めますところの割合が、四十三年度において見ますと二四%に達しておりますが、それは普通の都市の平均から比べますと、一八%ぐらいでありますから、非常にそういう意味で教育費の占める割合が大きくなっております。しかもそういう急増市町村におきましてなお教室の不足数等を調べますというと、大体七千二百教室あるいは七千三百教室に近い教室が不足をしております。これにつきましては、いわゆるプレハブ住宅でございますとか屋内運動場を間仕切りをいたしますとか、あるいは特別教室を転用するとかいうようなことで、非常に教育環境も悪くなっておるというような実態でございます。これらのものをまず正常にいたしますためにも、どれだけぐらい財源的なものが必要であるかということを計算いたしますと、現在教室を直しますためにも約八百億円以上のものが必要になるというようなことが想定されるわけであります。
 それからまた、普通建設事業に占める義務教育施設整備の経費を見てみますというと、急増市町村とほかの市町村とでは割合が非常に違っております。普通の都市におきましては、義務教育施設整備費の普通建設事業費の中に占める割合は大体一七%でございます。町村では二〇%強でございますが、人口急増市町村といわれるものでは、都市において二四%強であります。町村におきましては三八%強、こういうふうに非常に高い割合を示しております。
 それから急増市町村での最近における非常な悩みは、教室不足ということもございますが、その前提としての学校用地の取得に非常に悩んでおります。それは地価の高騰が非常に反映をしておりまして、義務教育施設整備費の三分の一が学校用地取得費になっておりますが、しかもそれだけでは十分でございませんので、実態といたしましては、開発公社でありますとかいろんなところに肩がわりをさせまして用地の取得につとめておるというようなかっこうが出ておりまして、そういう意味で債務負担行為も相当な額に、つまり三百六十億以上にのぼっておるということが出ております。そういうことがございまして、その点では非常な重い負担になっておりますが、だんだんと地価の高騰もありますし、今後のことを考えますと、用地取得費はどんどん地価の高騰に伴いまして上がってまいりまして、義務教育施設整備費に占める用地取得費の割合は、三割をこえ四割に近づいていく。あるいはもう半分ぐらいになっていやしないかというような状況があるようでございます。そういうことを考えますというと、やはり義務教育施設整備というものにつきましても、用地についてのひとつそこに施策というものもこれは考えていかなければ、義務教育施設の整備というものが進められないというところにぶつかってきておるというふうに考えまして、その点についての問題をひとつ考えていくべきではないだろうかと思います。
 それと同時に、実態といたしましては、いわゆる国庫負担の対象とならない施設事業というものが、非常に割合が多くなっております。その関係は義務教育施設整備費に占める補助事業費の割合が一般の市町村では七二%になっておりますが、人口急増市町村では四五%となっております。そして国庫負担率は、現在、御案内のように、小学校の施設整備につきまして三分の一、中学校が二分の一となっておりますけれども、人口急増市町村におきますところの補助事業費に占める国庫支出金の割合は三〇%に満たないという実態でありまして、そこでさらにそれを、補助、単独を合わした建物整備費に占める国庫支出金の割合ということで、いわゆるつぎ足し単独を含めまして国庫支出金の割合を調べますというと、一七%にも達しないというような結果が出ております。単独つぎ足しというもので非常に自己負担を増大させておる。同時にこれは補助対象事業としての補助対象の事業のとり方、それから事業費の積算の基礎というものが実態に合わないということを非常に示しているものと思うのでございますが、そういうこと。それからさらに義務教育施設にかかる公債費の割合というものが、だんだんとそういう意味でも学校整備に追われておりますために、公債費がだんだんふえてくるという傾向も出ておるわけでございます。地方債の現在高にいたしましても、現在すでに約二千億近いものが義務教育施設整備の地方債の現在高としてあるわけでございます。そのほかに、いまさっき申し上げました債務負担行為でありますとか、あるいは開発公社等に対する肩がわりとかというようなことで、実際は起債にかわるような形での措置、つまり後年度に負担を大きく残した措置というものが行なわれておるというかっこうでございます。
 これらの現状が実態調査の上でも明らかになってきておるわけでございますが、私どもといたしましては、この人口急増市町村の教育施設の整備については、こういう市町村につきましては、学校だけでございませんで、ほかにも道路でございますとか、上下水道の整備でありますとか、衛生施設、民生福祉施設などに追われている状況でありますが、特に事実もう放てきできない急増市町村におけるところの義務教育施設整備というものの現状もそういう状態であるということにかんがみまして、ぜひともこれについての新しい対策措置を進めていくべきではないかということで、関係各省ともいろいろ協議をいたしまして、現在予算その他の措置についての折衝を重ねておるという状況でございます。
#169
○和田静夫君 説明があったように、昨年の十一月、人口急増都市協議会というのが結成をされて、国の財政援助獲得というような形で立ち上がりが見られました。で、また関係大臣が現地を視察するなどという、相当騒がれてきた問題が惹起をしました。それに対する政府の措置というのは非常に冷淡で、そのことが問題をさらに深刻にさしてきたと思うような状態、そういう意味では、四十五年度における国の対策というものは私はたいへんお粗末だったと、こう思っているのですが、先の地方交付税関係の参考計数資料の(II)ですね、すなわち市町村分の人口急増補正のやつ、これを見ますと、小学校の費用の投資的経費分の需要額の増百十五億円、中学校の分約十八億円しなっている。また府県別欄、これは同じ資料の二六五ぺ−ジを見ますと、埼玉の小学校分が十一億二千万円とありますから、交付税法上も相当配慮していることは察せられますが、しかし、このような手段や起債だけでは、もう問題は片づかないのではないかと私は思うのです。自治省としては、いま財政局長から希望的ないろいろ観測があわせ述べられておりましたが、四十六年度は具状的にどのような対策をとるおつもりなのか。自治省や文部省の重点要求事項として新聞などでいるいろ見るわけですが、その内容と、そうして同時に、大臣からは問題解決のための決意をこの機会に聞いておきたいと思います。
#170
○国務大臣(秋田大助君) 概算要求の内容等につきましては、財政局長から説明させたいと思いますが、これにつきましては、文部大臣とも親しく会いまして、この夏、打ち合わせを了し、強く要求を大蔵省にいたしてございますし、また先日二日ほど前も、互いに院内で落ち合いまして、これが要望につきまして大蔵省に強く当たる。そして、まず何といっても教育費に関連をいたしておりますので、文部省が第一義的にやり、そして自治省も同時に自分のこととして必ずこれが実現に協力を申し上げる、こういう打ち合わせをいたし、これが実現に熱意を傾ける所存でございます。
#171
○政府委員(長野士郎君) 私ども、できますれば、先ほど申し上げましたような事情――大臣から先ほどお話のございましたような御方針に基づきまして、一つは、先ほど申しましたように用地の取得というものが非常に義務教育施設整備事業について大きなウエートを占めつつあるという実情にございますので、これは非常にむずかしいこととは思いますが、この際、用地取得費についての国庫負担制度というものを創設をしてもらいたいということをお話を申し上げ、そして、文部省もそういう方針で予算要求をいましてもらっております。
 それから第二番目には、いま施設整備の話でございますけれども、小・中学校についての関係は、小学校が三分の一、中学校二分の一という国の負担割合がございます。これをいずれも三分の二に引き上げてくれ、こういうことを内容として、この辺の関係での文部省が予算要求として要求をしていただいておるわけでございます。
 それから次には、一つは、従来そういう意味で、非常に債務負担行為でございますとか公社等の借り入れ等によって、いわゆる、言ってみますというと正規の形でない形での財政負担を非常に持っておるわけでございます。そういうものを新しく正規の借り入れというかっこうにいたしまして、そうしてそれが非常に重い負担があったわけでございますから、それに対してこの元利償還費についての二分の一を何とか補給をしたい。まあ前向きのほうを半分ものを見ていくということであれば、うしろのほうのものもやはり半分は助けていくという態勢をつくるべきではないかということで、これは元利償還というかっこうの場合に二分の一の元利補給というものを中心にいたしまして、これは主として自治省が担当いたしまして、それを中心にした予算要求をいたしておる、こういう状況でございます。
#172
○和田静夫君 昨年度及び本年度に入ってからの公営企業料金、特に交通、水道などの値上げの状況をちょっと説明してくれませんか。
#173
○政府委員(長野士郎君) ちょっと手元にいま資料がございませんので、調べまして後ほど御報告さしていただきたいと思います。
#174
○和田静夫君 大臣に伺いますが、政府は物価抑制の柱として、公共料金の抑制の方針をきめられたようでありまするが、公営企業の料金について、自治大臣はどのようにお考えになりますか。
#175
○国務大臣(秋田大助君) ようやく例の十賃が済んだ、十一賃についての問題が残っておるわけで、公営企業一般につきましては、御承知のとおり、われわれといたしましては独立採算制のたてまえで、これが給与改定に要する費用は原則として企業努力で原資を出してもらいたい。しかしながら、個々の事業の健全化等につきましては個別に御相談を前向きにしてまいりまして、いろいろ合理化の措置をとってまいりたい、こういうふうに大体考えております。
#176
○和田静夫君 交付税のあの特別会計への直接繰り入れの問題ですね、その後どうなりましたか。大蔵省あたりでは交付税ワクの引き下げ論が台頭してきているように伝えられますが、いかがですか。
#177
○政府委員(長野士郎君) この地方交付税につきましての交付税率の問題、それから年度間調整の問題それから特別会計直接繰り入れの問題、これはいずれも多年論議をされておることでありますけれども、現在自治、大蔵両大臣の間では、交付税率についてはお互いにその率の問題は言わないというような話し合いも一年前にできておりますが、ただその際に、年度間調整の問題については引き続き検討するということになっております。しかしながら、この年度間調整というものの考え方の基礎におきまして、自治省側と大蔵省側では、まあざっくばらんに申しまして非常にへだたりがあるようでございます。私どもは、地方制度調査会の御答申にもありましたように、あくまでも年度間調整というものは地方財政の自主的な立場に立って行なわれるということであってはじめて年度間調整ということの意味がある。そうでない形でのことは考えるべきでない。同時に、その年度間調整ということを考える前には、まず何よりも交付税特別会計に国税三税の三二%は直接繰り入れをすべきだ、その措置をやってから後に検討すべきだというのが、地方制度調査会の答申の基本的な考え方でもありますが、私どもはその線に沿いまして種々話し合いをいたしておりますけれども、現在のところそういう形での話というものは、両者の意見が大きく分かれておりまして、この関係での実態は遺憾ながら進展を見ていないという状況でございます。
 先ほどお話のございました公営企業関係の公共料金の改定でございますが、四十四会計年度中の改定は、上水道におきまして二百六十四件、全体の一八%、工業用水道におきまして二十七件、全体の三六%、バスは十三件、路面電車二件、こういうことになっております。なお、四十五年度のものは手元に資料がございませんので、まだはっきりいたしません。
#178
○和田静夫君 これは今年度に入ってからのやつ、あとでいただけますか。
#179
○政府委員(長野士郎君) 現在実は調査中でございまして、まだですので、全事業について結果が判明するのは少し時間がかかるそうでございます。わかり次第御連絡をさしていただきます。
#180
○和田静夫君 大蔵省は最近また地方財政好転論を背景にして、各種補助率の削減を策しているようでありますが、大臣はその行政需要との関連で考えてみて、地方財政の状況をどのようにいま判断をされていますか。
#181
○国務大臣(秋田大助君) 依然として地方財政富裕論が盛んなような傾向は、まことに残念でございます。機会あるごとに、富裕ということは、主面上そういうことがいえるかもしれないが、実質はそうではないということをPRいたしておるわけでありまして、この点まだ努力の足らざる結果がこういう状況になっておると思いますが、私といたしましては、社会資本の充実、その他ただいま問題になっておる公害対策の費用のため、あるいは交通、あるいは教育、あるいは住宅、あるいは清掃設備、下水道はもちろんのこと、これらのもろもろのしなければならない事業のため、決して地方財政は富裕であると言うことはできないと思います。したがって今後の大蔵省との財政折衝につきましても、その観点において折衝をいたしたいと考えております。
#182
○和田静夫君 その結果補助率の削減は、やはり大臣のお力でどんなことがあっても阻止しなければならぬ、こういうふうに思いますが、それはよろしいですか。
#183
○国務大臣(秋田大助君) 私も同意見でありまして、極力阻止をいたしたいと考えております。
#184
○和田静夫君 大臣はいま東北六県の地方課が十二月八日付で、給与条例、準則の改正案を各市町村に配って指導をしていることは御存じですか。
#185
○国務大臣(秋田大助君) 寡聞にして、また不勉強かもしれませんが、初めて伺いました。
#186
○和田静夫君 これは事務当局はどうですか。
#187
○説明員(潮田康夫君) お答え申し上げます。
 現地から正確な準則を私のほうに報告はもらっておりませんけれども、担当官なんかの電話とかそういう照会で、準則を出しておる県もあるということは承知いたしております。
#188
○和田静夫君 給与法の審議をしている国会の開会中にこうしたことがやられるというのは、これは問題ありませんか。
#189
○説明員(潮田康夫君) お答え申し上げます。
 地方公共団体の場合、御承知かと思いまするが、議会の開会が国会との関係で前後いたします。したがって、町村あたり、あるいは県なんかもそうでございますが、あらかじめ、国会に法律案が提出せられた場合にはそれを基準としました条例をあらかじめ、早く議会が終わるところにおきましては議決しておく。そして施行は、国家公務員の給与改定が国会で御決議をいただいて施行された暁に同時に施行する、こういうように私どもは指導いたしておりますから、そういう事務的な手続の関係上、どうしても国家公務員の法律を基準といたしました準則等の指導を、町村あたりにおきましては、県の事情に応じて必要なところもあろう、かように考えておりますので、差しつかえない、かように考えております。
#190
○和田静夫君 これはこの前の委員会で、山本委員のほうから公務員部長にお尋ねして、つくっておくことはよい、法律ができた段階でペイするという答弁があったのですが、私はそれとの関連で、実は二、三のことを考えるんです。たとえば、今度高齢者の問題の附帯決議案、その精神が人事院規則に生かされるわけです。したがって、この人事院規則のまだできていないうちにそうした指導をするということは、この給与法が機械的にしか適用されないということになる。東北六県の市町村では、現実の国公並み以上のきびしい条件を受けてしまうことになる。しかも県についてはこの条例、準則の線から実ははずして、市町村のみに適用しようとしているというところもある。これもおかしいですね。そういう意味では、機械的な指導ではなくて、何らかの適切な行政指導が私は必要だと思うのです。そういうおつもりというのはありませんか。
#191
○説明員(潮田康夫君) お答え申し上げます。問題を高齢者の場合に限って言われたようでございますけれども、私どものほうといたしましては、国会に法律案が提案された内容その法律案の条文の文言、そういうものを基準として、開会が早い市町村におきましては、あるいは府県におきましては、条例の形で提案をして議決をしていただく、こういうふうにいたしております。しかしながら、同時に国会で御審議の状況、そういうものにつきましては逐一電話とか、あるいは係官の来たときとか、あるいは人事院のいろいろな国会における説明、そういうもの等連絡をとりまして、絶えず連絡なりあるいは必要な指導をいたしております。したがいまして、高齢者の場合におきましても、条例上はともかくも、実際の施行におきましては、国会でも附帯決議がつけられたように聞いておりますから、そういうような精神もくみ入れて人事院規則が、国会の法律が成立いたしました暁には規則等も出てくる、かように考えておりますので、そういう規則等も出た暁におきまして、もちろんそれは国会で法律が成立してからのことでございますけれども、直ちに全国の関係課長を集めまして、人事院の規則の説明、あるいは国会の審議模様というものを徹底させたい、かように考えております。したがいまして、県といたしましては、やはり人事院勧告あるいは国会に提案されました法律、そういうものの内容を基準といたしまして、一応準則の形といたしましては、国の給与法の改正案に即応した条例、準則の形で提出をしている、こういうように私どもは理解をしておるわけですが、その間の事情はできるだけ現地に浸透させるようにしております。
#192
○和田静夫君 人事院にお尋ねしますが、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案で、十三条の二の改正の趣旨をちょっと説明してください。
#193
○説明員(渡辺哲利君) お答え申し上げます。
 特地勤務手当の関係でございますけれども、特地勤務手当につきましては、現在隔遠地手当という名称で支給されておりますが、これが交通不便な地ということを主体にいたしまして、現在はもよりの駅でございますとか、あるいは停留所というようなところの距離というようなものを主体に置いて、その隔速度を評価しておるのが現状でございますけれども、最近の交通事情の発達等の変化がございまして、その後必ずしも現行の基準が現実にそぐわない。交通が便になりましても、医療機関、あるいは学校等、生活上どうしても必要なところが非常に遠くて不便だというような実情はまだ依然として残っているわけでございます。そこで今回交通不便ということに主点を置くことから、むしろ生活の不便ということに主点を置きまして、学校あるいは病院、診療所等への距離等の基準を従来よりも重くみることによりまして、隔遠地の基準を改正をするというような考え方に基づいて、今回名称も特地勤務手当というふうに変えたわけでございます。現在隔遠地手当は五段階で、最低が八%でございますけれども、そういう趣旨から、その下にもう一段階、四%地区をつくりますとともに、さらにその下に、特地勤務手当に準ずる官署といたしまして、配置転換が非常に困難な実情でもございますので、配置転換を命ぜられ、かつ住所を移転したというような場合においては、そういう異動者についてのみはさらに四%を支給するというような特地勤務手当に準ずる手当を創設いたしました。大体以上が今回特地勤務手当に名称を変更いたしました趣旨でございます。
#194
○和田静夫君 そこで自治省にお尋ねします。この特地勤務手当、これはいま御説明があったのでございますが、旧隔遠地手当でございます。従来は交通不便度のみが考慮されていた、したがって、そこの市町村に在勤する職員には支給されなかった。しかし今度は、いま御説明のあったとおり、生活不便度が加味されることになった。国の現地採用者に支給されている以上ば、当然これに準じて市町村の職員にも支給をされるべきだと私は思いますが、どうですか。
#195
○説明員(潮田康夫君) お答え申し上げます。
 特地勤務手当制度は、いま人事院から御説明がございましたけれども、私どもといたしましては、やはり本質的な性格というものは、やはり離島あるいは僻地、もちろん若干交通事情が変わってきておりますから、距離だけが遠いというだけではなくて、生活不便という要素も加味されるということになりましたけれども、やはり性格は鮮島、僻地等のそういうところに職員を異動させスという異動の円滑化ということをやはり前提とした手当制度である、こういうふうに考えております。したがいまして、その国家公務員の場合は、全国を一応人事異動するという前提の職員でございますし、そういたしますと、やはり県あたりまではそういうような行政区域が広いというような関係もございまして、やはりそういうものになってくるのじゃないか、しかしながら市町村になりますと、そういう異動というものを前提として売る、まあ本質的に前提としておるというような制度でございますから、行政区域が県のように広くはございません。したがいまして、おのずからやはり特地勤務手当は市町村の職員にはずばりなじむというものではないのじゃないか、かように考えて従来一貫してずっとやってきている、こういうことでございます。
#196
○和田静夫君 いままでそういう考え方で一貫してやってこられた、そのことを別に知らないわけではないわけです。いま人事院が説明になったように、自治省がかってに解釈されては困るわけですが、人事院がちゃんと説明してくれたのだから、それに基づくと、生活不便度というものが加わったわけですね、明確に。そうしてその国家公務員は現地で採用されるわけですから、市町村だって一緒ですね。当然つけるべきだと思いますが、財政局長、いかがですか。
#197
○政府委員(長野士郎君) これはやはりいろいろ御意見もおありのことと思いますが、いま給与課長が申し上げましたような考え方は私はやはりあるという気がいたしております。やはり国家公務員は、人事異動なり交流をするなり、全国での勤務条件というものを一つの勤務条件、一定の勤務条件というもので考える、一定の生活環境というもので考える。それよりも下回るか下回らないか、それは現地で採用される人もその適用を受けるわけではございますけれども、考え方の基本はそういうところにあるのじゃないか。地方公務員の場合はどうか。それぞれの地方団体の中における、それぞれの地域社会の中における人の採用であり、給与であり、勤務の体制である。たまたまよそから来る人もおるかもしれませんけれども、それは地方団体の原則ではない、たてまえでは必ずしもない、こういうことを考えますと、地方団体のそれぞれの事情、民間給与との関係というようなものが主体になって考えられているということ。そうすると、役場のほうはそういうことで、隣にいる営林署は違うじゃないか、こういう御議論が出てくるわけであります。そして営林署の職員だって地元の人もおるじゃないかという、こういう御議論も出てまいります。確かにそれはそうでございますが、それはやはり公務員のあり方というもの、やはり差というものも、私はそれのみをあえて主張しているわけではございませんけれども、やはりあって、いままでの考え方というものが出てきておるのではないか。その辺、両方合わして今後とも検討は私どもはすべきものと思いますが、やはり両方の考え方があるということは、どうも私どももそういうふうに思っております。
#198
○和田静夫君 自治省はそうお考えになっていても、いわゆる隔遠地手当が特地勤務手当に変わったのですから、変わった性格の中では、いま言われたような生活不便度というものを勘案をされたわけですから、そういう意味では私の言っているほうが正論だと思うのですよ。地域社会のことを言われますが、たいへん無制限なたとえば市町村合併が行なわれていますからね。いわきならいわきの場合なんか考えた場合、あるいは長野市を考えた場合、それはもういまの局長の御説は当てはまらないくらいになっていますね。その辺で、これはもうクリスマス・プレゼントとしてどうです。
#199
○政府委員(長野士郎君) やはりそこら辺に、ある面では地方公務員と国家公務員の給与というものは、準ずるといったって特殊な問題があるじゃないかという問題の、ある面では裏返し的なことになるかもしれない。やはり地方公務員の給与実態、それからいまの生活の不便度という問題でも確かにいろいろ考えてみなければならない。あまり例をあげると差しさわりがありますからあれでございますが、しかし一面、おっしゃいますように、いまの広域市町村圏的な考え方、あるいはそれに類するような広域の都市形態というようなものが最近はでき上がっておるわけでございます。そういう地域社会をかりに単位にとるとしても、その中にもひとつ問題があるではないかという御指摘、これは確かにあろうと思います。したがいまして、そういう面も考え合わせながら、私はなおいま少しく検討いたしたいと思っております。
#200
○和田静夫君 前向きに検討される、こういうことにとってよろしいですか。
#201
○政府委員(長野士郎君) これは正直申しまして、両論ということじゃございませんが、いろいろな意見が実はございまして、ちょっと内部で検討しておる最中でございます。前向き、後向きとおっしゃいましたけれども、やはり広域行政的な実態というものを大いに加味しながら、実態に即するように考えてまいりたいと、こう思います。
#202
○和田静夫君 先ほどの人事院の説明との関係ですが、先ほど言われたとおり、十三条の三の特地勤務手当に準ずる手当のことが触れられました。国公で、たとえば先ほど来自治省側で説明があったように、現地採用という場合も、国家公務員の場合には全国に動くことを想定をしながらなどというような形のことを盛んに言われているでしょう。そのことがもし理由とされるのであったならば、たとえば霞が関で現実に採用され、地方に派遣をされる職員がこの特地勤務手当に準ずる手当てというようなことでもって不当に優遇されるというような形に逆になることも考えられるのですね。その辺のことはどうですか。
#203
○説明員(渡辺哲利君) 霞が関で採用されまして、そういう準ずる官署に参った場合でございますけれども、私どもは、その準ずる官署も非常に甘い基準で、どこへでも動けげ支給するというふうには考えておりませんで、やはり準ずる官署につきましても、そういう不便度を十分考えまして、これが一定の点数以上になった局限された範囲、やはり相当生活が不便だと認められるところだけに支給するというたてまえでございますので、不当に優遇されるということはないのではなかろうかというふうに考えておる次第でございます。
#204
○和田静夫君 まあ特地勤務手当の問題、自治省の善意を信じてこの辺でやめておきます。検討の結果が、先ほど私が言ったような趣旨になってあらわれることを期待をしております。
 最後に、地方事務官の廃止問題が問題にされてからすでに久しいのでありますが、これはその後どうなっていましょうか。
#205
○政府委員(長野士郎君) いま担当の局長がおりませんので、詳しいことはあれでございますが、最近の行政機構改革――政府部内で行政改革本部がまたできて検討されておるわけでございます。私どもが聞いておりますところでは、その中でも第一番目に考えなければならぬのが国の出先機関の整理統廃と、府県の段階においては地方事務官問題ということになっておるように聞いておりますので、これはやはり最も早い機会に改革が実現されるということになるだろうというふうに期待をしております。
#206
○和田静夫君 まあ言ってみれば、各省間の調整がとれないということがひとつどうもあるようなんですが、佐藤総理大臣が十一月の十一日の午後に総理官邸に荒木行政管理庁長官を招いて行政改革に取り組む姿勢を協議すると同時に、同長官から行政改革本部のこれまでの作業状況を聞いた。その席上で総理は、許認可事項、報告事項の簡素合理化はもちろん、地方事務官制度をなるべく早く廃止せよと指示した、同時に長官も実現に努力する旨を約した、そういうふうに報ぜられているわけです。で、自治大臣としても、この際、懸案の問題であります。しかも長い懸案の問題でありますが、決断をすべきときがきていると思うのですが、いかがですか。
#207
○国務大臣(秋田大助君) この問題、ただい和田先生からお話のありましたような事情が内部にございます。そのあとで関係閣僚の会議もございまして、私からもこの問題を取り上げまして、聞くところによると、何か総定員との関係で、口先は言っておるが実際はしぶっておるというようなうわさも聞くんだが、その辺はどうであろうかということを問いただしたのにつきまして、行管関係の次官から、さようなことは絶対ありませんと、関係省内の折衝を待っておりますという話でございました。そこで、自治省関係は、御承知のとおり運輸省関係、労働省関係、厚生省関係、従来のいきさつがございまして、ことに運輸省関係においては問題も比較的少ないということであるから、少なくともこの分だけでも事務的解決をはかるべきであろうと私も考え、さっそく省に帰りましてこの点を関係局長に話をいたしました。次官にも話をいたしまして、これが解決を督促をいたしておるところでございます。
#208
○和田静夫君 問題は、いままでの経過からしても、事務レベルの折衝というのは、言ってみれば利害関係者同士ですから、どうも官僚的ななわ張り争いというような形で、話し合いがつかない傾向というものが非常に深いんですね。そこで、佐藤四選内閣の最大の眼目というのが行政改革であるということは自他ともにいわれていることなんですが、それであればあるほど、ひとつ大臣レベルの政治折衝というものが行なわれて、そして地方事務官制の廃止、地方への事務移譲、こういうことがもう行なわれてよいときではないかと、こう思います。ぜひ自治大臣に断行されることをこの機会に期待をいたしますが、いかがですか。
#209
○国務大臣(秋田大助君) 私も気にいたしており、毎日毎日いろいろの用事に取りまぎれて、まことにその点恐縮に存じております。ひとつ事務的段階の折衝内容等も、特に予算折衝等終わりましたらよく精査いたしました結果、善処いたしたいと考えております。
#210
○原田立君 多少ダブる点が出るだろうと思いますが、お答えいただきたいと思います。
  〔委員長退席、理事熊谷太三郎君着席〕
 町村職員の給与水準が、国家公務員の給与水準を、いろいろ調べた資料によると下回っております。この原因は、国の財政措置が不十分であるからなのではないか、こういうふうに思うのでありますけれども、いかがでしょうか。
#211
○政府委員(長野士郎君) 市町村の職員につきましても、給与関係につきましては、国家公務員の給与水準に準じた給与費、これは個々のランクはございますけれども、それは準じた形で算定をいたしておりまして、その点で市町村職員についての財源措置が国家公務員に比べて低くなるようにしておるということはございません。同じように準じた形で財源措置はいたしております。
#212
○原田立君 地方公務員の給与は国家公務員に準ずるといわれておりますけれども、実態はどうですか。
#213
○説明員(潮田康夫君) 地方公務員のいわゆる給与水準を国家公務員に比較をして高いか低いかということは、地方公務員は二百四十万おりますが、全部を調べることはなかなかむずかしいと思います。それで五年に一回指定統計ということを、国として指定していただきまして、その統計で明確に比較をしよう、こういうことでやっておりますので、若干時期は狂うのでございますが、昭和四十三年四月一日現在で指定統計で調査をやっております。これは学歴、経験年数を国家公務員と同じように対応させて比較したものです。それによりますと、国を一〇〇といたしました場合、都道府県が平均いたしまして一〇八・一、六大都市が一二四でございます。六大市を除きます市が一〇七・九でございます。それから町村が八九・四。
#214
○原田立君 いまの給与課長の説明によるように、町村は八九・四ですよ。こういうふうな下回っておる状態は、国の財政措置が不十分であるからではないのかと、こう聞いているわけです。局長はそうじゃないと言うけれども、現実は八九・四、たいへん少ない。この点先ほどの答弁ばおかしいじゃないですか。
#215
○政府委員(長野士郎君) 財源措置といたしましては、先ほどから申し上げておりますとおり、国家公務員の給与水準に準じて措置をいたしておりますから、その点で、財源が足りないから給与が国家公務員より下回っているということでは私はないと思っております。結局いたしますところ、それでは何がそういう原因になるのかということになりますが、一つは、地域的な給与の均衡というものが出てまいっておるというふうに考えます。たとえばその地域におきますところのいろんな産業でありますとか、事業場等ございますから、そういうところに従事しておりますところの人たちとの給与のかね合いというものがあるというふうに思われます。その点につきましては、地域的な、民間給与というものについても相当の差があることは御承知のとおりでございます。そういうことが非常に影響をしておると思います。それからもう一つは、任用なり何なりの制度の中で、整備の十分でないものもありますかと思います。そういうことが原因で、初任給なんかのきめ方というものが非常にまちまちであるというようなところで、結果としてそういうことにあらわれてくるということになると思います。そういうようないろんな事情がこの場合には給与を押し上げないで、むしろ下げているという方向に働いているかもわかりません。私どもの財源措置が足りないから、給与がそういう国家公務員並みにならないということではございません。
#216
○原田立君 そうすると、町村は八九・四ではあるが、そういうふうにやっているのは、地方町村関係がかってにやっていると、こういうふうに理解するのですね。
#217
○政府委員(長野士郎君) かってにやっていると申しますか、つまり私として申し上げられますことは、お尋ねでございますけれども、財源措置が理由で低くなっておるのではございません。私は、ほんとうを言いますとこれだけしか申し上げられません。ですから、それが理由ではない、ほかの理由によってそういう決定が行なわれておるというふうに御承知を願いたい、こういうことでございます。
#218
○原田立君 財政局長だからお金の面だけということなので、それじゃ、それ以上突っついてもしょうがないから次に移ります。
 今度もだいぶ節約と法人所得関係の増収を見込んでいるわけですが、これらが期待できない町村は、賠与改定財源を交付税に依存せざるを得ない。今回の単位費用の特例措置でまかなえるのかどうか。町村が必要とする給与財源を完全に措置できると、こういうふうに考えられているのかどうか、その二点。
#219
○政府委員(長野士郎君) 私どもは、節約についてもいろいろ検討いたしまして、市町村の場合には、国あるいは府県と違った事情にあるわけでございますから、おのずからこの節約し得る幅も少ないというようなことで、先ほど申し上げましたように、たとえば消防でありますとか、あるいは社会福祉関係、あるいは義務教育の関係というようなものについては、節約ということを期待しておりません。そういうことで、節約についてもごく最小限度のものにとどめておるわけでありまして、そういうことから、この財源措置が不十分なために給与改定に支障を生ずるということは、私はないと確信をいたしております。
#220
○原田立君 町村が特に国による給与改定財源の完全なる措置を強く望んでいるのは、自治省もよく御存じのとおりですけれども、今回の処置でこのことがはたして十分できるのかどうか、その点もう一ぺんお答え願いたい。
#221
○政府委員(長野士郎君) 私どもは給与改定ができるというふうに考えております。
#222
○原田立君 ちょっと観点が違うものになるかもしれませんが、公営企業体職員の給与の実態は現在いかがですか、わかりませんか。
#223
○政府委員(長野士郎君) 公営企業につきまして特に調べたものは実はないのでございますが、先ほど給与課長が申し上げました一般行政職の給与の水準のお話がございましたが、おおむね公営企業職員の給与水準も一般職員に近いというふうに御理解を願えればいいということでございます。
#224
○原田立君 今回一二・六七%の国家公務員並びに地方公務員のベースアップ等がございましたが、それら公営企業体職員のベアは一体どんなふうになっているのか、つかんでいたらお教えください。
#225
○政府委員(長野士郎君) 公営企業関係の職員につきましても、おおむねのところは給与改定を一般行政職に合わして行なってまいるものと私ども思っております。ただ、公営企業の中でもいわゆる再建をやっております特定のところがございますが、これらにつきましては、いま大都市交通中心にいたしまして、
  〔理事熊谷太三郎君退席、委員長着席〕
たしか六つばかりのところでは、一年前の改定を終わったというようなかっこうで、その点での改定がややおくれておるという状況がございますが、これはそれぞれの企業の特殊な事情もございます。一般的ないろんな事情もございます。それ以外のところもおおむね大体そのくらいのものは行なっていけるものと考えております。
#226
○原田立君 大都市交通の六つの関係が去年の分をいまやっているまっ最中だ、それ以外は順調にいっている、こういうようなお話でございますけれども、そこでお聞きしているのは、これらの公営企業体職員の給与の実態は、これは先ほど国を一〇〇とした場合、都道府県が一〇八・一、大都市が一二四、それ以外の市が一〇七・九、町村が八九・四、こういう例が出ましたけれども、それと比べてみて非常に高いのか、一〇〇ぐらいになっているのか、もっと低いのか、そこら辺検討なさったことがございますか。いま実は心配して聞いているのは、再建団体に指定されたところは今回のベースアップはないのではないか、おそらくないのだろうと思うのですが、そうなると、一般の同じように働く公務員的な性格の人が、再建団体であるということにひっかかったままでベアできないということはたいへん気の毒じゃないか。こんな気持ちで聞いているわけなんです。その給与の実態調査の結果等から見て、それと比較して公営企業体の職員の給与の実態はどうなっておりますか。
#227
○政府委員(長野士郎君) 大体、先ほど申し上げましたように、給与の立て方が違いますから、必ずしもぴたっと同じ比較がなかなかできにくいわけでありますけれども、非常に荒い御説明で恐縮でございますが、一応私ども先ほどの府県市町村の一般公務員の給与水準と似たものだというふうに御了解願いたいと思うのでございます。大都市等につきまして、一般の職員の給与改定があるのに、公営企業については必ずしもすぐそれに応じて給与改定のできないものが出てくるという点でございますが、これは、公営企業につきましては、やはり給与改定といいますか、給与についての立て方が先ほど申し上げましたように違うわけでございまして、やはり原則として企業によってあがりますところの収益をもって、企業に要する経費、賠与についても同じことでございますから、そういうものをまかなっていくということをたてまえにいたしております。同時に、給与決定の基準にしましても、類似の職種、民間あるいは公務員の類似の職種との均衡ということもありますが、同時に、その企業自体の経営状況というようなものを考えて給与の決定をするということで、決定の基準も異なっておるわけであります。その意味で、企業努力によって給与財源というものを生み出していくということが基本にあるわけでございますから、その点についての努力というものを基本の一つにいたしまして、それからまた、企業自体の健全化についてのいろいろな措置もあわせ考えながら、給与改定ができますような方向での努力をしていくという形でございますが、現在、呼通関係等につきましては再建さなかでありまして、その努力につきましても、いろいろと苦心を払われておりますが、まだいま申し上げましたようなところにつきましては、今度の改定をすぐ取り上げるというところの段階にまでは立ち至ってはいないであろうというふうに思います。そういう意味で、一回おくれたものをいまやっておるような状況でございますから、すぐにそれに今度の改定が加わっていくということはなかなか困難ではなかろうかと考えております。
#228
○原田立君 先ほどのお話によると、都道府県で六大都市の場合には一二四・〇、すなわち二四%も国家公務員よりも上回る。町村の場合には八九・四、すなわち一〇%も下回っておりますけれども、最近の給与水準はどういうふうになっておりますか、調べられたならば教えていただきたい。
#229
○説明員(潮田康夫君) お答え申し上げます。
 最近の、先ほども申し上げましたように、全職員について、非常に数が多うございますから、五年に一回指定統計調査をやらないと、なかなか水準の問題はやかましゅうございますから、五年に一回ということでやっておりますので、四十三年以降やっておりません。しかしながら、若干サンプル的に取ってみたり、あるいは傾向を見たりしております。非常に大ざっぱなことを申し上げて恐縮でございますが、都道府県六大市は、大体最近も横ばいできておるのではないかと、かように考えております。町村は若干上回って、八九・四ですが、九〇%台に乗せたんではないかという感じをしております。これはなぜそういうことを言うのかということでございますが、これはただいまも局長からお答え申し上げたと思いますが、町村の中では初任給の決定基準なんかをまだつくっておらないというふうなものがかなりあったわけでございます。最近、四十年あたりから非常にやかましくこれは指導をいたしておりまして、最近かなりまあ町村のほうでも初任給基準をつくるところ、それから初任給基準でも、最近の傾向は、国と同じ町村の基準をつくっておるところ、あるいは国よりも高い町村が若干、数もふえてきておりますので、傾向としては次第に町村も上がってきておるのではないか。これは過去三十八年のときの調査もありますが、このときは町村が八七・二%です。それからただいま申し上げましたように、四十三年の四月一日に八九・四と若干上回ってきておりますので、その傾向で推移しておるんじゃないかと、そういうふうな感じでおります。非常に大ざっぱなことでございますが、正確な調査はいま申し上げましたように、五年に一回ということでやっておりますので、御了承いただきたいと思います。
#230
○原田立君 給与改定財源に充当するために多額の地方税の増収を見込んでいるようですが、総額は二百十億円、交付団体でも百四十七億円を上回っておりますが、これは景気の伸長を敏感に反映し、法人所得に対する住民税法人税割り、事業税の伸び分を再計算したものだと思うのですけれども、この増収見込み額の内訳、増収率、増収を見込んだ根拠等を具体的に説明してもらいたい。
#231
○説明員(横手正君) 基準財政収入額の増加を見込むにあたりましては、実は九月期決算法人の実績がまだ判明いたしておりませんでしたので、八月末までの推移、これを参考にいたしまして伸び率を見たわけでございます。そうしまして、法人事業税につきましては、当初、前年同期に対しまして一四%伸びの見込みを立てておったわけでございますが、これにつきましておおむね二五・五%、一一・五%程度伸ばしたわけでございます。金額の大きいのはこのせいでございますが、ほかの法人税割りにつきましてもおおむね同程度の伸びを、当初見込みよりも伸ばしております。ただ、昨日おそくまでにわかりました段階では、まだ二、三の県からの報告がございませんが、おおむね交付団体におきましては百四十億円前後、違いましても二、三億円の幅で増減幅があろうかと思いますが、そういう見込みでございます。ただ減よりもむしろ二、三億ふえるのではないかという、こういう見込みを立てておるわけでございます。
#232
○原田立君 また、府県市町村にとって、法人関係税の税源偏在からくる増収税収額には相当な開きが出るものと予想しているのですが、一体どういう実情でしょうか。
#233
○説明員(横手正君) 法人事業税の伸びの状況へ見ましても、お話がありましたように県ごとにへがめてみますと、やはり特定県では非常に伸びておりましたけれども、あるいは伸びの悪いような県がございます。たとえば静岡県なんかは、二六・五%の伸びに対しまして一五%程度の伸びしか見込めないというような県もございます。あるいは埼玉、千葉両県のように、四〇%近くの伸びが見込まれるというような県もございますので、非常にその間には伸び方に差異が見られます。しかし、御承知のように、この法人関係の税につきましては精算方式をとっております。したがいまして地方団体の収入額、収入実績、これと当該年度の交付税の算入計上額、これの差額は少なくしも翌年度これを精算するというような仕組みをとっておりますので、税につきましては不均衡な伸びが見られますが、交付税の措置につきましては、これに見合った十分な措置がとられる仕組みになっております。
#234
○原田立君 先ほど節約のところでもお話ししらのですが、百十五億円、交付団体だけでも九十億円にも及ぶ多額の節約をすることにしておるようでありますが、今回も国に準じて行なうという基本方針は例年のとおりとしても、前年度、府県が五%、市町村が二・五%と、こういう割合で節約したのが、ことしは倍に近い。府県が八%、市町村が四%、こうなっておるわけでありますが、この節約額がはたして確実にできるかどうか大いに疑問視しているのですけれども、その点はどうなんですか。
#235
○政府委員(長野士郎君) 府県市町村につきましていまお話がございましたが、先ほど申し上げましたように、特に市町村を中心にしましては節約を期待し得ないようなものの費用もあるわけでございます。そういうものを除きまして考えておりますから、私どもといたしましては、この節約は期待できるものというふうに考えております。
#236
○原田立君 国も八%の節約をするということですが、さきに福田大蔵大臣は、行政府もかなり窮屈な思いをすると本会議で述べております。そうすると地方はそれではそんなに窮屈でない、ゆうゆうと節約がいくと、局長の答弁を聞けばそういうことになるんじゃないか、そういうふうに理解していいですか。私は地域住民に直結した行政を担当しておる地方団体にとっては容易なことではないだろうと、こういう認識をしておるのです。しかし、ほんとうにその節約がはたして可能であるかどうか、そこのところをあわせてお聞きしたいと思います。
#237
○政府委員(長野士郎君) 私どもも、御存じのようにゆうゆうとできておるというふうに考えておるわけではございませんが、この節約は期待できるというふうに考えております。それはいろいろな努力はしていただかなければなりませんけれども、それのために給与改定に支障を来たすというふうには考えておりません。それからまた、先ほども申し上げましたが、社会福祉関係でありますとか、教育関係でありますとか、消防関係でありますとかというようなものは、節約対象から全部除いておりまして、住民サービスの低下を来たすことのないようにということも、実態に応じて考えながら措置をしておるわけであります。国が八%でありますから一律にやっているというわけではございませんので、そういうことの実情に即した考え方をとった上での節約を期待しているわけであります。これによって、したがいまして給与改定ができなくなるというふうには思っておりません。
#238
○原田立君 大蔵省の方、おいでいただいておるようですが、先ほども和田委員が質問の中で秋田自治大臣にお伺いをしておりますが、来年度の補正予算は組む方針であるのかどうか。それから、さきの本会議における答弁も、大蔵大臣は補正予算を組むとは明確に答弁していない。先ほどの和田委員の発言にもあったように、これは当然補正予算を組むべきであろう、こう思っているわけでありますけれども、内部でその点どういうふうになっておりますか。
#239
○説明員(千葉洋三君) 補正予算の問題でございますが、現在大蔵省といたしましては、給与の追加需要が全体で千八百八十五億ほど見込まれまして、すでに五%、六百四十四億を積んでおりますので、差し引き千二百四十億ほどの追加財政需要がございます。このほかに災害対策費あるいは精算経費等の追加需要が見込まれるわけでございますが、この財源につきましては、予備費の残額と、それから節約――いま先生からお話の出ました一般会計における節減を行ないますが、節約できるだけ稔出するということと、それから不用経費が見込まれるのではないか、現在検討中でございますが、そういうものを充当いたしまして、追加需要に充てるというふうに考えております。もちろん不用等を充てる場合については、補正予算と先ほど先生おっしゃいましたけれども、補正予算を提出せざるを得ないのではないかというふうに考えております。組みかえの補正予算でございます。大体現在のところ、そういう段階でございます。
#240
○原田立君 組みかえ補正予算を組む方向で現在進行しておる、こういうお話で理解しておきます。
 今回のこの地方交付税の特例等に関する法律案によって、あらかじめ地方団体に対して、財源の用意のあることと、計算の根拠を示し得たとしても、予算措置が伴わなければ地方団体も資金のめどがつけられない。地方団体の資金めどを容易にするためにも、できるだけ早い時期に予算の補正をすべきであると、こう考えております。大臣、先ほど和田さんの質問の中で、補正予算を組むべきだと大蔵省に要求したかというときに、大臣は要求していないというお答えでございましたけれども、この際、地方公務員給与改定のための地方交付税の特例措置だけをとらえてみても、補正予算は当然必要だと思うわけですけれども、この際、何月ごろに補正予算を組むということをはっきりしておかなければ、地方団体のほうではたいへん困るんじゃないかと思っているわけでありますけれども、これは大蔵省おやりになるだろうと思いますが、自治大臣いかがですか。
#241
○国務大臣(秋田大助君) 時間の経過によりましていろいろ諸条件の成熟もございますので、お示しのようなことになろうと思います。いま正確な期日を申し上げる段階ではございません。およそ前例もございますし、常識的な範囲において、諸般の処置に困らないように所要の措置がされるものと考えております。
#242
○山本伊三郎君 ちょっと関連。いま大蔵省は、総額をいじらずに組みかえ補正と言われたんですけれども、地方交付税だけでも、この法律案からいいますと、五百五十億組まなければ地方に対する財源措置はできないとなっておりますが、その点どうですか。
#243
○説明員(千葉洋三君) いま申し上げましたのは、目下検討中ではございますが、不用または節減額を充てる場合には、それを既定の項からマイナスして充当せねばいかぬものですから、そのために組みかえの措置が必要であるわけです。そういう場合でまかなえない場合には、まだ全体の需要の形がわかりませんものですから何とも申し上げかねますが、そういうものが出た場合には、その分について新たに財源を充当して補正予算を編成する、こういうことになろうかと思います。
#244
○山本伊三郎君 それじゃ結局なんでしょう。大臣に尋ねないとわかりませんが、大体いまの常識で追加補正しなければいけないということは明らかですが、いまの段階でそういうことを言えないというだけで、しかし主計局あたりでももうすでに、これは個人的だから表現にならぬけれども、当然に組まなくちゃならぬ。去年もそうだった。あなたの答弁だからそう聞いておくが、あまりよけいなことは言わないほうがいい。
#245
○原田立君 今回の五百五十億の処置なんですが、先ほど局長が答えておったけれども、補正予算が当然必要だし、補正予算ができれば五百五十億の穴埋めになるだろう、だから自治省は五百五十億を充てないでできることを期待している、こういうお話であったけれども、私、その前にいろんな前々のつながりがあるけれども、実は地方団体がもらわなければいけないものが九百十億残っているわけですよ。そこら辺のところを手をつけないで五百五十億を貸した、そういうことは少しおかしいんじゃないか。この九百十億返してもらえれば、これだけあれば給与財源措置は完全実施できる、こう思うんですけれども、なぜこの方面に手をつけなかったのか。
#246
○政府委員(長野士郎君) お話のとおり、これまでの特例措置によりまして減額繰り延べをされておる額は九百十億円にのぼっておるわけでありますが、これにつきましては、交付税法の規定によりまして、昭和四十六年度、四十七年度及び四十八年度の三カ年におきましてそれぞれ交付税の総額に加算する、こういうことに一応法定をされておるわけであります。給与改定についての財源措置につきましては、国税三税の漸増に伴います交付税の増というものが見込まれる場合には、当然それによって処置をされるわけでございます。現在、今回国におきまして補正予算の措置をとられないということになりましたことに関連をいたしまして、特別会計において一応借り入れるということにいたしまして、給与改定に必要な財源をそれで確保するということにいたしたわけであります。そういうことにいたしましたことによりまして、地方団体の給与改定財源としては、借り入れではございますが、一応措置ができるということが法的に保障されることに相なるわけであります。
 なお、先ほどもお話がありましたときにお答えしましたように、今後補正予算が国において組まれまして、それによって交付税の増が見込まれるという場合におきましては、その増加いかんによりましてでございますけれども、五百五十億円の借り入れをあるいはしないで済むということができれば一番いいと私どもは思っておりますが、これは今後の補正予算の措置に関連をいたしますことでございますから、いま何とも申し上げるわけにはまいりませんけれども、しかしとりあえずの措置といたしまして、必要な給与改定財源というものはこれで一応保障ができたわけでございます。地方団体の財政運営については、給与改定を実施いたすにつきましての支障がないということにいたしておるわけで、そういうことでございますので、一応は、そういうことであれば、いますぐ九百十億円の返還ということによらないでもやっていけるということに相なっておるということでございます。
#247
○原田立君 その相なっておることは了解しているのですよ。だけれども、筋論ではおかしいじゃないかということを言っているのです。
  〔委員長退席、理事熊谷太三郎君着席〕
要するに、国から地方のほうへ回してよかるべきものが、国の事情によって貸借関係が生じたわけですから、だからそういう特殊事情があってやったそのことも私たちはおかしいということを毎々申し上げておるわけです。だから、今回のこういう処置で給与改定のベアについては処置ができたことは、それはそれで了解なんだけれども、筋が違うのじゃないかというふうな気が強くしているわけです。そこら辺のところのお話は何にもない。事務的な処置のお話だけなんです。
#248
○国務大臣(秋田大助君) なるべく早く返してもらえればそれに越したことはございませんが、御承知のとおり一応の約束がございますので、借りは借り、貸しは貸しと、こういう事務上の処置をいたしておるわけでございます。
#249
○原田立君 大臣、貸しは貸し、借りは借りで今度こうやったのですと、こう言うのだけれども、筋としてはおかしいでしょうと、こう言っておるのです。あまりくどく言ってもしようがないのですが、四十四年度に、今度は貸借はしないと自治、大蔵両大臣の間で覚え書きを交換しておられるわけでありますが、これは現在も、また来年度等のことについても有効であると、こういうふうに理解してよろしいのでしょうか。
#250
○国務大臣(秋田大助君) ことしの一月、私就任後は、実は紙に書いた約束はいたしておりません。しかし、かたく誠意を持ってお互いに約束をいたした。したがって、貸し借りはいたさないつもりであります。
#251
○原田立君 大蔵省にちょっとお聞きしたいのですけれども、財政制度審議会の答申の中で、地方交付税率の引き下げ及び地方交付税の年度間調整の措置を制度化するのは当面むずかしいとして、四十六年度実施は見送ると、こういうふうに新聞報道で出ているのですけれども、その間の事情、どういうふうなことか御説明いただきたい。
  〔理事熊谷太三郎君退席、委員長着席〕
#252
○説明員(後藤正君) その新聞報道、私ちょっと読んでおりませんが、現在、財政制度審議会では、地方交付税問題というのはやはり一つの焦点でございまして、国と地方との財政運営の適切化であるとか、あるいはフィスカルポリシーの効果の確保、それから地方財政の長期的な安定化ということのために、やはり地方交付税について何らかの調整措置を講ずる必要があるのではないかということで昨年も答申が出されまして、自治省、大蔵省でいろいろ話し合ったわけでございますが、調整の要否を判断する基準、これは何かとか、あるいは調整の段階をどの段階でやるかとか、あるいは交付税の本質論がどうかというようないろいろな問題がございまして、自治、大蔵両省の歩み寄りが見られないまま、昨年は非常に遺憾なことでございましたが、また四十四年度もお貸しをしたというふうな事情がございます。こういうふうな背景をつかまえまして、いまの財政制度審議会においてはそういう経緯も十分踏んまえながら、両省が十分話し合って何らか適切な措置ができるならばやはり講ずべきではないかというふうな審議がいま行なわれておるということでございます。
#253
○原田立君 そうすると、大蔵省としては、地方交付税の引き下げとか、あるいは地方交付税の年度間調整措置を制度化するとか、そういうことは現在も考えているし、今後もそういうことは十分考えていくんだと、こういうことで理解していいんですね。
#254
○説明員(後藤正君) 交付税率の引き下げは、四十四年度の覚え書きで、自治、大蔵両大臣で、まあ当分どちらも問題にすまいという覚え書きがかわされております。したがって、その問題に直接触れたような審議会の審議は、現在行なわれておりません。ただ、やはり交付税というものは、御案内のように、非常に国税三税、まあ法人、所得、酒税といったようなものの三税の三二%でございますし、非常に景気によってフラクチュエートします。したがいまして、やはり法人関係所得の伸びのいいときは非常に交付税は上がる。しかし四十年度のように、落ち込むときはまたがたんと落ち込むというような事情がございますので、やはり長期的な安定化とか、あるいは公経済全体――まあ公経済の中で実質的には現在地方公共団体の補助が非常に高いわけでございますが、そういう意味合いにおいて、財政政策の推進とか、そういうことを考えた場合には、やはり何らかの調整的な措置が必要ではなかろうか、しかしこれについては、やはり自治、大蔵両省十分お話し合いをした上で、両方が納得できるような線で話し合いを進めていきたいということだと思います。
#255
○原田立君 大蔵省は、地方団体に対する国の補助率を引き下げたり、補助対象事業を圧縮するなど、補助金の大幅な合理化措置をすると、これまた十一月五日の日本経済新聞に報道されているわけですけれども、その真意はいかがですか。
#256
○説明員(後藤正君) 補助金等につきましては、三十八年に補助金等の合理化審議会というものの御答申もございます。それから、御案内のように臨時行政調査会の改革意見もございます。それからそれを受けまして、四十三年の閣議決定等もございます。で、補助金等が創設されまして、やはり効果がもうある程度時代の趨勢等によって非常に疑問になるとかいうふうな補助金等の整理、これは当然のことだろうと思いますが、そのほか、やはり零細補助金なりあるいは補助金の統合化なり、それから奨励補助金等の終期の設定なり、それからまあきわめて高率補助というふうなものについての適正化なり、補助金等については、各省が補助金をもっていろいろな行政をやっておりますけれども、やはり時代の趨勢、経済社会情勢の進展に応じまして、絶えず見直しを行なうべきであるということがいままでも審議されております。片方、やはりいろいろな時代の趨勢に応じまして、新たな補助事業の採択であるとか、それから補助率の引き上げであるとか、いろいろな問題が出てきておるわけであります。やはり両面を考えて、国民租税負担率の中で適切な補助負担制度を運営してまいるということが審議されるということでございます。
#257
○原田立君 十二月四日、財政審議会第二特別部会は補助金合理化の基準を示したということで、十二月五日の日程に出ているのですが、事業の性質上地方団体が一般財源でまかなうに適当と認められる補助金、地方財政が窮迫している当時、地域開発の促進を目標として支給した補助金、地方負担の導入が適当と認められる補助金、国による全額補助事業の改定、以上のようなことが新聞に出ておったのですが、そのことですか。
#258
○説明員(後藤正君) そういう観点から、そういうパターンから、いまの既存の補助負担制度について見直しを行なえということの審議が行なわれておりますことは、そのとおりでございます。
#259
○原田立君 これはまあ通俗な意見ですけれども、地方交付税率の三二%に手をつけることができないものだから、大蔵省はとうとう補助金のほうでぶった切っちゃって、そうして実質的には二二%を下げるんだ、こういうふうな議論がある。そんなことはあなたは、当局者はそんなことはございませんと言うだろうと思うんですけれども、実際はそういうふうな受け取り方になるんです。そうすると、そこいら辺、大蔵省はいつも地方財政好転論をとなえる張本人だから、そこいら辺の認識のしかたをもう少し変えなきゃいけないんじゃないか、これはまあ意見です。
 それから大臣に、こうやって、補助金等が引き下げになったりすると、実質上三二%という交付税率がダウンされる、そういうふうなことのような本質にぼくは受け取れるんです。こんなことは断じてやらせないように大臣も陣頭指揮でおやりになるだろうと思うけれども、そこいら辺のところはいかがですか。
#260
○国務大臣(秋田大助君) 江戸のかたきを長崎でという話は必ずしもこの場合当たらないかもしれない。まあこちらでやらなければこちらを減らす、朝三暮四、いろいろ相関関係がございます。したがいまして、この点については自治省といたしましては地方交付税の本質から考えまして、これの落ち込みにならないように、補助金の減額にならないように、極力これらの点については万全の措置をして地方財政のマイナスにならないようにつとめる所存でございます。
#261
○原田立君 地方交付税は国の一般会計を通すことなく特別会計に直入せよという主張を当委員会でもやっていますし、自治省もそういう考えのようで、進めているようでございますけれども、その後の進展状況は一体どうなっているのか、あるいは自治省はこのことを今後も極力主張していかれると思うんですが、その点はどうでしょう。
#262
○国務大臣(秋田大助君) おりに触れときにつけ私も、大蔵大臣に会う場合、また事務当局も事務当局同士で接触の場合、特にこれがための会議と銘打った打ち合わせ会ではありませんけれども、従来の主張をいたしておるわけでございます。いまだこの点につきましては両省合意には達しておりませんけれども、今後御趣旨のように自治省の、また皆さま方がかねてお考えのように、いわゆる特別会計に直入の実現を今後もはかってまいりたいと考えております。
#263
○原田立君 沖繩がもう近く返還されることにななっておるんですが、地方行財政、その組織が本土とはたいへん違うのでございますけれども、自治省ではその準備状況、どうなっていますか。
#264
○国務大臣(秋田大助君) 各種の問題がございます。その点につきましては、総理府のほうでただいま直接担当をされまして御検討願っており、自治省といたしましては、その裏におきまして実質的にいろいろ相談に応じ、処置をいたしております。まだ全般的に決定はいたしておりませんが、交付税の問題、こまかな税の問題あるいは地方のいろいろ公務員の問題等それぞれ検討をいたしまして、引き継ぎの際に不便のないよういろいろ調査検討をいたしておるところでございます。
#265
○原田立君 現在調査中ということですが、今回こうして地方交付税のことが議論されておりますが、地方交付税制度の面ではどういうふうになっているんですか、その辺の検討はどうですか。
#266
○政府委員(長野士郎君) 現在のところ沖繩の制度と、本土といいますか、の制度とも必ずしも同じでもございませんし、それから復帰という際にどういう形で、どういう内容で復帰されるかということもいろいろまだ未確定の要素も多いわけでございます。で、結局いたしますところ、そういうことでございますが、交付税制度が沖繩にも、復帰されれば当然適用されるということに相なるだろうと私は考えておりますが、結局沖繩でどういう需要があり、どういう収入があるかというようなものを勘案しながら交付税の総額というものも考えてまいらなければならぬというふうなときがやってくると思いますけれども、現在のところは、まだどういう形で復帰されますか、そうしてその内容として、いま琉球政府をほんとうの政府――ほんとうの政府というと語弊がありますが、府県と市町村、こう分けてまいります際に、どういう形をとっていきますか、あるいはその間の暫定措置というものがどういうことに相なるか、これらのことを見きわめました上で、結局交付税制度は、地方交付税の分野において、自治行政について総需要と総収入というものの差について考えていく制度でございますから、その辺がだんだん明らかになりましたときに交付税制度の適用問題、こういうものをきわめてまいりたい、こう考えております。
#267
○原田立君 長野行政局長の御答弁では非常に不安な気持ちがする。何か全然手をつけていないような御答弁です。しかし、二年先には返還ということが目の前にぶらさがっておりますから、そうなるともう少し煮詰められた答弁がなされていいのではないか、こんなふうにぼくは強く思うんです。その点どうですか。
#268
○政府委員(長野士郎君) あまり、何も検討していないのではないかというお話でございますが、いろいろ検討いたしております。そうして何回かにわたって沖繩の現在の実態の調査もいたしております。私どもだけではなく、自治省、大蔵省、関係各省一つになって調査もいたしておりますが、結局問題はどういう移行の形をとってくるかということで、総理府を中心にして、先ほど大臣がお答えいたしましたような内容がだんだん固まってまいりますにつれまして、それに対応した処置ということで考えていくということにならざるを得ない、こういうものの順序になってくるわけでございますから、したがいまして、そういうことの固まりぐあいと並行して結論を得ていくという作業の進行中ということで、ひとつ御了解を願いたいと思います。
#269
○原田立君 別な問題に入りたいと思うんですが、固定資産税の課税のことでお伺いしたい。
 地方税法第三百四十八条第二項の六号の二、同じく六号の五には、工場排水法の公共被害防止施設、下水道法の除害施設、大気汚染防止法のばい煙処理施設等については固定資産税の非課税を規定しておるのでありますが、今回水質保全法や工場排水規制法が廃止となり、水質汚濁防止法にかわり、大気汚染防止法、これらの内容が改正になって条文が動くわけだが、これらの改正に対症して地方税法の一部改正を今回提案すべきではなかったか。それがなぜ今回取り入れられず、提案もなされなかったのか。海洋汚染防止法については、附則で地方税法の改正を手当てしておりますが、ここら辺のところが非常に統一性がない、こういうふうに思うんですけれども、その点どうですか。
#270
○政府委員(長野士郎君) 今回のこれらのいまお話のございました公害関係の措置と税法の適用関係につきましては、私どもちょっとそのいきさつの詳細を存じておりませんので、早急に調べましてお答えをさしていただきたいと思います。
#271
○原田立君 それでは、調べてないようだから質問だけ先に言っておきますから、あとでまとめて答えてください。
 公害防除施設の非課税や負担の軽減については、すでに各省から自治省に申し入れのあったのも相当あったと思うけれどもどのようなものが軽減対象として申し入れがあったか、これがまず第一。
 それから、これはいま非常に問題になっているカドミウム等による汚染米が出た場合の当該汚染農地に対する固定資産税は減免すべきものと思うが、どのような指導をしているのか、これが二つ。
 それから、土壌汚染防止法案では、知事が農用地汚染対策地域を指定したときは、土壌汚染対策計画を策定し、その計画の中には、かんがい排水施設の新設、客土事業に対する事項を定めることになっておりますが、これらの事業の実施主体は、地方団体の場合もあろうし、土地改良区や当該農用地の所有者が行なう場合もあるだろう、こう思うのでありますが、これらの施設に対する固定資産税の課税上の取り扱いはどうするのか、これが三つ。
 それから、国民の健康や公共の福祉のため、公害防除施設は企業の責任において完備されなくてはならないが、同時に中小企業の経済負担を考えると、これらの施設に対する固定資産税については、負担の軽減をしてあげるよう十分配慮する必要があると思うのでありますが、現に中小企業者は公害倒産などの点に非常に不安を抱いているのですが、以上申し上げましたような中小企業の公害防除施設についでの固定資産税の減免、四つになりますかね、これらについて、現在わかるところはお答え願いたいし、もしわからないところがあったら、調べて早急に当委員会で御報告願いたいと思います。
#272
○政府委員(長野士郎君) いずれも、いま早急に取り調べまして御報告申し上げたいと思います。
#273
○原田立君 大臣、方向だけでもけっこうなんですけれども、最後に申し上げた中小企業、零細企業ですね、これは当委員会で以前にも申し上げておいたわけですけれども、これらが公害防除施設をつくる費用があまりにかさむために、いわゆる公害倒産というふうになりかねない。税の面で十分配慮してやるべきではないか、こんな意見を前に申し上げておいたことがございます。私の意見は、公害防除施設は中小企業、零細企業の場合には、固定資産税の減免ということが十分考えられていいんじゃないか、こう思うのであります。なぜ今回の国会に出さなかったなど、その責任の追及はいたしません。そうじゃなくて、こういうことは当然考えるべきではないか、こう思うのでありますけれども、いかがですか。
#274
○国務大臣(秋田大助君) 一般論として、当然さような考え方をすべきだと思います。善処いたしたいと思います。
#275
○委員長(山内一郎君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#276
○委員長(山内一郎君) 速記をつけて。
#277
○加瀬完君 主計官がいらっしゃっているようでございますから、簡単に二、三点を伺います。
 人口急増地域で小・中学校あるいは高等学校の建設が当然必要になりまして、その用地費というものが地方においては基準財政需要額として認められることになるわけですが、これは基準財政需要額の中に小・中・高の用地費というものをお認めになられるのかどうか。
 第二点は、認められるとするならば、一体その財源の裏づけは交付税で算定をするのか、補助金で裏づけをするのか、こういう点が非常に不明確でありまして、地方は困っております。自治省にはあとで聞く機会もありますから、あなたいらっしゃっておりますから、大蔵当局としてはどうお考えなのか。
#278
○説明員(後藤正君) 人口急増市町村の義務教育の施設費補助、施設費がたいへんな財政問題であるということは十分承知しておりますし、これにつきまして、先生御案内のようにいまの小学校三分の一、中学校二分の一といったような建築補助率の引き上げの問題とか、今後におきます用地費の補助であるとか、あるいは過去の用地費についての元利償還金の、これは二分の一でございますが、いずれも二分の一の要求というふうなのが文部省、自治省両省から出てまいっておりますが、これは四十六年度予算編成にからむ問題でございまして、現在作業を進行さして検討しておりますが、やはり人口急増市町村は、どちらかと申しますと工場団地等が出てきまして、事業税にしても固定資産税にしても、住民税にしても、不動産取得税にしても、かなり税収が期待できる。ただ、やはり現実のいろんな行財政投資に対して、収入が上がってくるいわば時期的なズレというふうな問題がやはり一つ問題だろうと思いますし、都市総合センター等の調査によりましても、ある循環サイクルではやはりあるペイはできるんだといったような資料も若干読ましていただいております。現在、これは四十六年度予算に関連して検討をいたしておりますということで、ひとつお許しを願いたいと思います。それから交付税の用地関係につきましては、これは自治省のほうから答えるほうが適当じゃないかと思います。
#279
○加瀬完君 人口急増地域は裏づけとして税収が上がるという認識は、私は非常に確率の低い見方だと思うんです。たとえば民間宅造とかあるいは公団住宅などというものができましても、税収は人口増に比例して上がるというわけにはまいりません。これは各人口急増地域から自治省の調査でも出ている資料で明白でございますね。問題は、財源があわせて増大をしてくるところは問題ではない、自己資金で処理できますから。宅造とかあるいは公団住宅の増加による人口増で、いろいろの公共施設の要望も強くなるし、これは必置義務がありますからやらなければならない。ところが財源がこれに伴わないところはどうしてくれるんだということなんですよ。特に小・中学校の用地費は全然いまのところ認められておりませんけれども、一番問題は建築費よりも用地費、これ以上、これからだんだん地価が上がる状態で、地方でまかない切れるかという問題が、ひとつこれは自治省にも考えていただきたいんですが、高等学校の用地費――建築費は別にしても、用地費などというものはほとんど寄付行為や借り入れ行為で行なっているような状態なんです。これを交付税の算定の中にきちんとやはり入れてもらわなければ、公立の高等学校は、人口がどんなにふえても、つくることができないという状態にあるわけです。その点は明白にしていただきたいということなんです。自治省のほうにもお願いいたします。
#280
○説明員(後藤正君) 自治省のほうから出されました人口急増市町村がたしか百九十一でしたか、七でしたか、そういう数字でございますが、資料をいただいて見ますと、非常にその財政力指数と申しますか、税収の伸び、それからいわば建設事業関係のシェアとか、伸びぐあいとか、それから残念なことに建設関係で中身が、建設事業の中身というものが、まだ自治省からいただいた資料ではわかっておりません。それから、やはり現在税収がないとするならば起債にたよっているわけでございますが、この公債費の割合、それから現債高の状況、こういうふうな償還条件別の将来の償還状況といったような問題が非常にばらつきが多いということは事実でございます。
 で、現在、そういう面も含めまして、私どもは真剣に作業をしておるということでございますし、それから用地問題につきましては、これはまあ、私よりも、文部関係の要求にからんだ問題でございますが、私どもとしては、やはり用地というのはもう地方団体の永久資産でもございますし、用地費については、地方の自分の財源でお手当を願うということではないかというふうに考えております。
#281
○加瀬完君 そうすると、非常にばらつきが大きいということはお認めになる。そうすると、その中には自己財源ではまかない切れない自治体もある、あるいは生ずるということはお認めいただけると思う。そうすると、用地費だけは自己財源といったって、それは用地費を自己財源でやれない市町村も出てくるという可能性が当然ある。これをどうするのだ。自己財源でやるべきが当然でありますが、自己財源がないような場合、当然起債その他の条件も満たされないというような場合、どうするかということは、これは御考慮いただかなければならない問題だと思う。
 それから、自治省にまだお答えをいただいておおりませんが、高等学校の用地費ですね、これをきちんと交付税の中で算定をしないで、自己財源といったって、財源が出せるかどうか、こういう問題もあるわけですね。これはどちらでもいいからお答えいただきたい。
#282
○説明員(後藤正君) 財政局長からお答えになるのが筋だと思いますが、御案内のように、やはり現在の地方交付税におきまして――これは所管省は自治省でございまして、私ども協議にあずかっておるわけでございますけれども――いろいろな、いわば人口急増補正とか、あるいは事業費補正というような補正も講じてございますし、用地関係についてもある程度の金額の算入は行なわれているというふうに私どもは承知しております。あとは自治省のほうからの答弁のほうがよろしいんじゃないかと思います。
#283
○政府委員(長野士郎君) 人口急増地域の問題につきましては、これはいろいろな問題が一時に集中しておるということでございますが、とりわけ、先ほども和田委員のほうからもお話がありましたように、義務教育施設整備ということはこれは一日も放てきできない問題であります。今日、このような大都市を中心にしまして、その周辺に非常な人口の急増があるというようなことは、これは従来のものの考え方からいえばおよそ考えられなかったような非常なテンポで行なわれておるわけでございます。これらのことについての責任を云々をするわけではございませんけれども、これは国の住宅政策なり、いろいろなものが起因いたしましてこういう結果になっている。したがいまして、それ自身の問題として考えました場合には、個々の地方団体の責任というものももちろんないとは言いませんけれども、これを個々の地方団体の責任に全部帰するということはとてもできない実情だと私は思います。しかも、学校だけ整備しておればいいというわけではございません。道路もございますし、上下水道もございますし、いろいろな公共施設もそれに応じて急速な整備をはからなければならない今日、先ほどおっしゃいましたが、長いスケールで見れば、俗なことばで言えば一応元が取れるというお話もあるようでございますが、実は相当長いスケールで見ないというとこれは問題にならない場合も少くないわけでございまして、またそういう意味では、地方団体の責任のみに帰するわけにはいきませんし、そういう意味で地方財政の責任のみに帰するわけに私はいかない問題があると思っております。現在、交付税につきましても、急増の実態というものを加味しましていろいろな補正をやっておりますけれども、補正にも一定の限界がございます。交付税は地方団体の固有の財源であると同時に共通の財源、それについても一定の限界があるわけでございます。しかもまた、交付税というものは決してひもつきの財源ではございません。全体の財政需要と収入との関連において考えられる標準的な経費、個々の団体の状況は非常にばらつきもあるということは先ほどもお話がございました。それについて、一々それを交付税がひもつき的に作用するということはとうていできるものではない。ある意味で交付税制度の私は限界を越える問題だと思っております。そういう意味では、私どもも国に対しましては、やはり義務教育施設整備というものを中心にいたしまして、国としても国の財政の中でいろいろ事情はあると思いますけれども、当然それについて個々に措置をするというひとつ態勢をぜひ整えていただきたい、こういうことを申し上げておるような次第であります。
 それから、高等学校につきましても交付税措置というお話でございましたが、これは府県の規模、府県の全体の財政力、府県の財源というものを勘案しながら考えていくべき性質のものだと私は思います。したがいまして、交付税措置ということだけでものを考えるということは、交付税の性質上必ずしも適切だとは私は思いませんが、起債その他の措置も当然考えながら、実態に即して進めていくということは、これは自治省としても今後当然考えていかなければならない、こう思っております。
#284
○加瀬完君 これで終わります。大蔵省に伺いますが、人口急増補正というものが行なわれているわけでありますので、その中で用地費補正というものも考えられると受け取ってよろしゅうございますか。
#285
○説明員(後藤正君) 私どもでもそういう方向で自治省と検討は進めてまいりますけれども、本来自治省のほうの施策としてお考えになるほうが――という筋合いのものではろうか思います。
#286
○加瀬完君 だから自治省が用地費補正というものを考えれば、これは大蔵省としても異論はないと受け取ってよろしいですね。
#287
○説明員(後藤正君) はい、さようでございます。
#288
○原田立君 それでは、先ほどのお答えは本来ならここでお聞きするのですけれども、採決が終わったあとでも、あしたの朝でももう一ぺんお答え願いたい。その点委員長からお取り計らい願いたいと思います。
 なお、先ほどの中でお話ししておるように、カドミウム等による汚染米の出た場合の当該汚染農地に対する固定資産税の減免等はよろしくお考えのほどお願いしたいと思います。
 要望だけ申し上げておきます。
#289
○委員長(山内一郎君) 他に御発言もなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#290
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより討論に入ります。
 御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もなければ、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#291
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 昭和四十五年度分の地方交付税の特例等に関する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#292
○委員長(山内一郎君) 多数と認めます。よって、本案は多数をもって可決すべきものと決定しました。
 なお、審査報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#293
○委員長(山内一郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会します。
   午後四時二十分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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