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1970/03/25 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第7号
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1970/03/25 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第7号

#1
第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第7号
昭和四十五年三月二十五日(水曜日)
   午前九時四十七分開議
 出席委員
   委員長 松平 忠久君
   理事 青木 正久君 理事 登坂重次郎君
   理事 武部  文君 理事 渡部 通子君
   理事 和田 耕作君
      上村千一郎君    江藤 隆美君
      山下 元利君    畑   和君
      松浦 利尚君    有島 重武君
      松本 善明君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      佐藤 一郎君
 出席政府委員
        経済企画庁国民
        生活局長    矢野 智雄君
    ―――――――――――――
三月十二日
 国民生活センター法案(内閣提出第六八号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国民生活センター法案(内閣提出第六八号)
     ――――◇―――――
#2
○松平委員長 これより会議を開きます。
 去る十二日付託になりました内閣提出の国民生活センター法案を議題とします。
    ―――――――――――――
#3
○松平委員長 経済企画庁長官から提案理由の説明を聴取することといたします。佐藤経済企画庁長官。
#4
○佐藤(一)国務大臣 国民生活センター法案につきまして、その提案理由及び概要を御説明申し上げます。
 一九六〇年代において、わが国経済は飛躍的な発展を遂げ、これに伴って国民の所得水準は着実に上昇し、国民生活の内容も著しい向上を見せております。
 しかしながら、その反面、経済の急速な成長の過程において、住宅や生活環境等の社会資本の整備が相対的に立ちおくれ、交通事故、公害などが増加しております。また、技術革新の進展に伴って危険な商品が目立つなど、消費生活面でも各種の障害が表面化しております。このため国民の日常生活に対する不満が増大し、社会的緊張の高まりが見られることも否定できない事実であります。
 一九七〇年代を迎えるにあたって、これら各種の問題の解決をはかりつつ、経済の繁栄に対応した、真に豊かな国民生活を実現することが、われわれに与えられた大きな課題であることは申すまでもありません。
 政府といたしましては、このような見地から、国民生活優先の原則に基づき、国民生活行政の推進につとめておりますが、施策の適切を期するためには、国、企業、国民などの間において、国民生活に関する情報や意見の交流を促進し、国民の直面する日常生活上の諸問題を中心に、国民との対話の場を確立することが肝要であると考えます。
 このため、従来、国民生活に関する調査研究を行なってきた国民生活研究所を発展的に解消し、国民生活の安定及び向上に役立つ情報の提供等を行なう国民生活センターを設立することとした次第であります。
 次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
 第一に、センターの目的でありますが、センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するため、総合的な見地から国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行なうことを目的としております。
 第二に、センターの資本金は全額政府出資とし、設立に際して出資する二億円及び土地などの現物出資額並びに従来政府から国民生活研究所に対して出資されていた金額の合計額をその資本金とすることとしておりますが、将来必要に応じて資本金を増加することができることとしております。
 第三に、センターの役員として会長、理事長、理事及び監事を置くこととしておりますが、センターの業務が広範にわたりますので、その適切な運営をはかるため、会長の諮問機関として運営協議会を設け、民間の学識経験者及び関係行政機関の職員、地方公共団体の長の意見を業務運営の面において十分反映させるようにいたしております。
 第四に、センターのおもな業務としては、国民生活の改善に関する情報を提供し、国民の苦情、問い合わせ等に対して必要な情報を提供するとともに、国民生活に関する情報の収集、国民生活の実情、動向に関する総合的な調査研究等を行なうこととしております。
 第五に、センターの財務及び会計につきましては、センターの特殊法人としての性格上、予算、事業計画、資金計画、財務諸表、借り入れ金等については、経済企画庁長官の認可または承認を必要とすることといたしております。
 また、センターの監督は、経済企画庁長官がこれを行なうこととし、センターの業務に対して監督上必要な命令をすることができることとしております。
 第六に、このセンターの設立と同時に現在の国民生活研究所は解散し、その一切の権利義務はセンターが承継することとするほか、所要の経過措置を講ずることといたしております。
 なお、センターの設立に関する事務は、内閣総理大臣が任命する設立委員に処理させることとするほか、センターに対する課税を免除するため各種税法の一部改正をすることとしております。
 以上が、国民生活センター法案の提案理由及び内容の概略であります。
 何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いする次第であります。
#5
○松平委員長 次に、国民生活局長から補足説明を聴取いたします。矢野国民生活局長。
#6
○矢野政府委員 ただいま議題となりました国民生活センター法案につきまして、逐条的に御説明申し上げます。
 第一条は、国民生活センターの目的を定めたものであります。国民生活センターは、国民生活の安定及び向上に寄与するという見地に立って、総合的に国民生活に関する情報の提供及び調査研究を行なうことを目的とするものであります。
 第二条は、センターは法人とする旨の規定であり、センターは本法の規定に基づくいわゆる特殊法人となるものであります。
 第三条は、センターの事務所を東京都に置く旨を規定しており、具体的には、次の条文で御説明いたします国有地の現物出資によりまして、東京都港区高輪三丁目十三番地に置くことを一応考えておるわけであります。
 第四条は、資本金の規定でありまして、センターは、その設立に際しまして、政府からの出資金としまして二億円の金額と、高輪におきまする国有地千四百三十四平方メートルとその定着物の給付を受けますとともに、従来国民生活研究所に政府から出資されておりました二億円の金額を、政府から出資があったものとして引き継ぐわけであります。政府は、センターの設立後においても、必要があると認めるときは、これに追加して出資することができるものとしております。また、政府が現物出資をいたします財産の価格につきましては、評価委員が時価を基準として定めることといたしております。
 第五条は、センターについての所要の登記を定めたものであり、第六条は、民法におきます法人の規定のうち所要のものにつき、センターへの準用を定めたものであります。
 第七条は、センターの役員としまして、会長一人、理事長一人、理事五人以内、監事二人以内を置くものと定めており、さらに第八条では、これらの役員の職務及び権限を定めております。すなわち、会長は、センターを代表して、その業務を総理し、理事長は、センターを代表するとともに、会長を補佐してセンターの業務を掌理すること等を定めております。
 第九条は、役員の任命でありまして、会長、理事長、監事は内閣総理大臣が任命し、理事は、内閣総理大臣の認可を受けて、会長が任命することといたしております。
 第十条の役員の任期につきましては、会長、理事長、理事は四年、監事は二年といたしております。
 第十一条、役員の欠格条項、第十二条、役員の解任、第十三条、役員の兼職禁止、第十四条、代表権の制限などの規定は、特殊法人としてのセンターの役員の職務責任にかんがみまして必要とされる諸規定であります。
 第十五条は、センターに運営協議会を置くこと及びその職務、構成などを定めております。センターは、その業務の関係する分野がきわめて広範でありまして、また、関係各省や地方公共団体をはじめ各分野の緊密な御協力をいただき、初めてその円滑、効果的な運営が可能となるものでありますため、センターの運営に当たりましては、センターの業務に御理解のある各界の学識経験者や関係各省の職員、地方公共団体の長の方などにお集りいただき、これらの方々の忌憚のない御意見を賜わり、これを参考にして、その運営に遺憾なきを期していこうとするものであります。
 第十六条は、センターの職員は、会長が任命いたすことといたしております。
 第十七条は、センターの役員、職員について、刑法等におきます罰則の適用に関しては、公務員と同等な扱いを受けることとしております。
 第十八条は、センターの業務範囲を定めております。
 センターの業務の第一は、国民生活の改善に関する情報を提供することであります。国民がその日常生活において合理的かつ自主的に行動し、その改善向上をはかっていくよう、このために役立つ有益な知識、情報をラジオ、テレビ、新聞等の手段により、広く一般国民に提供しようとするものであります。
 業務の第二は、国民生活に関する苦情、問い合わせ等に対して情報を提供することであります。国民生活の各分野に関して、苦情や問い合わせの窓口は、行政管理庁をはじめ中央、地方の各機関や民間団体においても設けられており、整備されつつありますが、国民にとっては、必ずしもこれらの窓口の所在、所掌範囲が明確でない場合が多いかと思われます。センターは、国民生活に関し、いわばこれらの窓口の総合案内所ともいうべき機能をもって、直接国民の相談に応じ、必要な情報を提供していくものであります。
 業務の第三としまして、各省の関係部局、都道府県の生活センターや消費者団体などにおきましても、ただいま申し述べました国民に対する生活関係の情報の提供、苦情問題の処理などを業務として行なっているわけでありますが、センターは、これらに対しまして、その業務の円滑効果的な運営に資するための種々の情報を整備し、提供してまいろうとするものであります。この種の情報としましては、たとえば生活設計相談の手引き書とか苦情処理の事例集などが考えられております。
 四番目といたしましては、国民生活の実情及び動向に関する総合的な調査研究を行なうことであります。これはいままで国民生活研究所における主要な業務として行なってきたものであります。しかし、従来、ともすれば、きわめて基礎的で学究的なきらいがあり、それなりに有用な成果をあげてはおりましたが、今後は、いままで申し述べましたようなセンターの業務と有機的に関連づけ、実際的に役立つような調査研究にも力を入れてまいるべきものと考えております。
 五番目としまして、国民生活に関する情報の収集であります。国民生活に関する情報を各方面の御協力をいただき、できる限り幅広く収集し、整理しまして、以上に申し述べました業務に役立っていくものであります。
 最後に、以上の業務に付帯する業務であります。以上の業務の円滑、効果的な遂行に必要となります付帯的な業務を行なうわけでありまして、たとえば出版業務とか研修業務などがあるかと考えております。
 第十九条は、センターが、経済企画庁長官の認可を受けまして、委託に基づき業務を行ない、または業務の一部を委託することができることとしております。
 第二十条から二十八条までは、センターの財務会計に関する諸規定であり、他の特殊法人に通常置かれます諸規定とほぼ同様なものであります。すなわち、二十一条では、センターは毎事業年度、予算、事業計画、資金計画を作成して、あらかじめ経済企画庁長官の認可を受けるべきこととしており、二十二条では、毎事業年度終了後三カ月以内に財産目録、貸借対照表、損益計算書を経済企画庁長官に提出して承認を受けるべきこととしております。このほか、損益の処理、借入金、余裕金の運用方法、重要財産の処分制限等につきまして所要の規定を設けております。
 次に、第二十九条及び三十条は、センターの監督の規定であります。経済企画庁長官は、センターを監督いたしまして、必要がある場合には、センターに対し、命令を発し報告を求め、または立ち入り検査を行なうことができる旨を規定しております。
 第三十一条は、センターの解散、第三十二条は、財務会計に関する重要事項についての大蔵大臣との協議、第三十三条及び三十四条は、センターの役員及び職員の違法行為に対する罰則をそれぞれ定めており、他の一般の特殊法人に関する法律と同様の規定であります。
 以上が本則の規定であります。法律の施行期日をはじめ、センターの設立、経過措置、他法律の所要の改正等は附則において定めておりますので、その大略を御説明いたします。
 附則第一条は、施行期日であります。この法律は公布の日から施行いたしますが、設立のための準備等に相当の期間を要しますので、センターの設立と国民生活研究所の解散に伴う附則の所要規定につきましては、この法律の公布の日から起算して六カ月をこえない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
 附則第二条から第五条までは、センターの設立手続のための所要の規定であります。
 附則第六条につきましては、国民生活研究所は、政府と民間との出資により設立したものでありまして、現在国民生活研究所の資本金二億百四十万円のうち民間出資額は百四十万円でありますが、センターの設立に際しまして、民間出資分を出資者に払い戻し、センターは全額政府出資として発足しようとする趣旨のものであります。
 附則第七条は、センターがその設立に際しまして国民生活研究所の一切の権利義務を承継するとともに、従来国民生活研究所に政府から出資していた金額二億円は、センターに政府から出資すること等を定めた規定であります。
 附則第八条及び九条は、センターの設立が通常の事業年度の期間の途中で行なわれますため、最初の事業年度におきます財務関係の所要の特例規定を設けたものであります。
 附則第十条は、国民生活研究所は解散することとなりますので、その根拠法である国民生活研究所法を廃止することとしたものであります。
 附則第十二条から十六条までは、所得税、法人税、印紙税、登録免許税及び地方税の免税につきまして、国民生活研究所の解散とセンターの設立に伴います所要の整理、拡充のための規定を設けたものであります。
 附則第十七条は、地方財政の健全性を確保するという観点から、地方公共団体が寄付金等法令の規定に基づかない負担金を支出してはならない法人としてセンターを指定するものであります。
 最後の附則第十八条は、センターを経済企画庁の所管法人としたことに伴います経済企画庁設置法の改正であります。
 以上が国民生活センター法案の内容でございます。何とぞ慎重御審議のほどお願い申し上げます。
#7
○松平委員長 以上で提案理由の説明及び補足説明は終わりました。
 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。
 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。
    午前十時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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