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1970/04/09 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第10号
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1970/04/09 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第10号

#1
第063回国会 物価問題等に関する特別委員会 第10号
昭和四十五年四月九日(木曜日)
   午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 松平 忠久君
   理事 青木 正久君 理事 砂田 重民君
   理事 登坂重次郎君 理事 松山千惠子君
   理事 武部  文君 理事 渡部 通子君
   理事 和田 耕作君
      上村千一郎君    江藤 隆美君
      小坂徳三郎君    佐藤 文生君
      坂村 吉正君    笹山茂太郎君
      正示啓次郎君    向山 一人君
      戸叶 里子君    畑   和君
      有島 重武君    川端 文夫君
      松本 善明君
 出席国務大臣
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長
        官)      佐藤 一郎君
 出席政府委員
        経済企画庁国民
        生活局長    矢野 智雄君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月九日
 辞任         補欠選任
  栗山 礼行君     川端 文夫君
同日
 辞任         補欠選任
  川端 文夫君     栗山 礼行君
    ―――――――――――――
四月三日
 消費者保護行政に関する請願外十一件(砂田重
 民君紹介)(第二三五九号)
 同外一件(渡海元三郎君紹介)(第二三六〇号)
 同外十五件(永田亮一君紹介)(第二四二五号)
同月六日
 物価安定の抜本的対策確立等に関する請願(河
 野密君紹介)(第二四八八号)
 同(河野密君紹介)(第二五九五号)
 同(河野密君紹介)(第二七〇四号)
 諸物価等の値上げ抑制に関する請願(鈴木善幸
 君紹介)(第二五九四号)
同月八日
 物価安定の抜本的対策確立等に関する請願(河
 野密君紹介)(第二八一四号)
 同(河野密君紹介)(第二九四五号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 国民生活センター法案(内閣提出第六八号)
     ――――◇―――――
#2
○松平委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出の国民生活センター法案を議題とし、審査を進めます。
 前回に引き続き質疑を行ないます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。戸叶里子君。
#3
○戸叶委員 ただいま議題になっております国民生活センター法案につきまして、二、三点伺いたいと思います。
 第一は、こうしたセンターができるということは私どももたいへん期待をするわけでございますけれども、その期待に合うようなものをつくっていただきたいということが、まず第一に頭の中に浮かんでくることなんです。そこで、第一の目的を読んでみますと、何かしら国民生活、消費者生活というものとは少し離れているような、ばく然としたような感じを受けるわけです。もう少し消費者と直接に血のつながりを持てるような、そういう感じのセンターというものを私は望んでいたわけでございます。情報提供もいいのですけれども、もうちょっと消費生活と直接結びつくようなものにしてほしい、そういうような希望を持つのです。この目的だけからはそういうものがうかがえないように思うわけですが、この点はどういうふうに判断したらいいでしょうか。
#4
○矢野政府委員 この目的は、ここに書いてございますように、「国民生活に関する情報の提供」ということで、かなり広くなっておりますことは御指摘のとおりであります。
 この内容につきましては、先般も申し上げたかと思いますが、一つは、いま先生が御指摘になりました消費生活に関すること、それから第二には、住宅とか生活環境あるいは公害の問題、こうしたことが予想されます。それから第三には、一般的に申しますと公共サービスということになるかと思いますが、たとえば教育の問題とかあるいは社会保障に関する問題も入るかと思います。
 現在国民が経済の発展、技術の進歩に対しまして、それを享受している面もある反面、いろいろ危険な商品が出てくるとか、こういうことに対して不安を感じている面も非常に多いと思います。そうした点で消費生活ということをめぐっての問題、これをどう取り扱っていくか、それに対する不満をどう解消していくか、これがかなり大きな課題になることは、御指摘のとおりです。
 ただ反面、最近の世論調査等を見ましても、そうした食品による危害というような消費生活の問題だけでなくて、むしろ一般的にはそれ以上に、生活環境あるいは公害の問題、これも非常に大きな問題になりつつあります。今後一そう、そうした問題は拡大する可能性もはらんでおります。たとえば、自分が住んでおる近所で騒音が非常にある、うるさい。そうした場合に、その問題をどこへ持っていったらいいのか、どうしたらそれをとめてくれるのかというようなこと、あるいは、近所に交通事故がだいぶ頻発してくる、子供がひかれそうになったりする。その場合に、もっと安全施設を拡充してくれ、歩道をつくってくれ、歩道橋をつくってくれとか、こういうような希望も非常に多いと思います。その場合に、どういうところへ持っていったらどう処理してくれるのかということを知りたいとする願望も非常に多いと思います。
 そうしたこともありますので、この生活センターとしましては、消費生活もとより重要でありますが、それだけに限定しておきますと、国民の側からはそのほかにもいろいろ不満がある。それを持っていくと、いや、これはこっちじゃないのだ、あっちへ行けということになりますと、結局わけがわからなくなってしまう可能性もあるかと思いますので、この法案ではやや幅を広くしてあります。
 ただ、そうは申しましても、何から何までできるわけではありませんし、また、このセンターが活動していくに際しまして、あるいはその発展の状況によりまして、おのずからこのセンターに対するイメージというものが出てくるかと思います。たとえば、これは――先般も、結婚相談まで相談に乗るつもりはないと申しましたが、これは、かりにこっちが結婚相談に乗らない、乗るとか言わなくても、センターに対して結婚相談まで持ってこようという人は、たまには例外的にないわけじゃないと思いますが、そういう人は、おそらく現実の問題としてないだろうと思います。あるいは税金のこまかい計算だとか、そういう相談も、このセンターに持ってこようとする人はおそらくいないだろう。ここはおのずからセンターのイメージができてくるかと思います。
 いずれにしましても、センターを運営するにあたりましては、ただばく然と間口を広げるというよりは、そのときどきの国民の世論、あるいは苦情がどういうところに強いかということをよく察知しまして、そうしたところに重点をしぼってなるべく効率的にやっていく、そうしたことを積み重ねることによって、漸次センターのイメージをつくり上げていこうという考えております。
#5
○戸叶委員 ただいまの御答弁を伺っておりますと、たいへんに幅広く、消費者、国民の生活全般にわたりましていろいろなことを受けとめて、そしてそれを解決していただけるようでございます。
 そこで、このセンターの主たる目的というのは、いろいろな人がいろいろな苦情を持ち込んでいっても、それを一々受けとめるわけにもいかないから、むしろ積極的に情報の提供だとか、それからまた、こういうような問題があるし、こういうことがあっちこっちで起きているから、そういうふうなものに対処するにはどうしたらいいのかというふうなことの調査をし研究をして、それを先に宣伝をするといいますか知らせるといいますか、こういうふうな役割りがおもなものになるのであって、個々のいろいろな苦情というようなものはむしろここでは受けとめない、というふうに理解するわけでございましょうか。それとも、個々のいろいろな問題も一応受けとめて、そして今度、これはどこの機関に回したらいいというようなことまでお骨折り願うものなのか、この点をはっきり伺っておきたいと思います。
#6
○矢野政府委員 現在御審議いただいております国民生活センター法案の十八条に、業務の内容を規定してございます。この内容は六項目ございますが、情報の提供に関しましては、主として一、二、三の三項目になります。
 これは先般も御説明いたしましたが、このうち第一の項目は国民一般に、あるいは別のことばで申しますと不特定多数の国民に対して、情報を提供していく。たとえばテレビあるいはラジオ、あるいはパンフレットとか展示会、講習会、こういうことを通しまして、いま先生の言われましたような、いろいろ国民が問題にしている点、不平不満を持っているような点につきまして、あらかじめそれに関する知識あるいは行動のしかた、こうした情報を提供していくということでございます。
 第二の項目が、これもいま先生の言われましたもう一つの点でありますが、苦情、問い合わせ等に対して情報を提供する。これは、この窓口に来られた特定の個人に対して、その問い合わせ、苦情に答えていくということであります。
 それから第三の項目は、このセンターと類似の業務を行なう、たとえば地方の生活センターあるいは消費者団体等に対しまして、そこがこうした仕事を行なう上に必要な、あるいは参考になるような資料を提供していくということであります。
 それぞれの目的に軽重は必ずしもありません。いずれも重要である。これらのいろいろなルートを通じて国民の要望にこたえ、対話の場をつくっていこうとすることであります。
 ただ、おそらく実際の運営といたしましては、東京にあります国民生活センターに、全国津々浦々の人が直接窓口へ来られるということはどうしても限られると思います。もちろん電話とか手紙という方法もありますが、それにしても限度はあるというように思います。もちろん、来られた人々に対しましては、そこでその苦情、問い合わせに答えていく、できるだけその場で答えていくという方針でやっていくべきだと思います。しかし、もちろん全部答えられない場合もあります。その場合には、こういう問題はどこへ行って聞いたらいいか、それも、ただどこどこへ行けということでなくて、なるべくはこちらからその行き先へ電話等で連絡しまして、こういう人が行くから、また行かれる人には、どういう機関のだれそれのところへ行けというようなところまで答えていくことが望ましいというように思っております。
 しかし、それにしましても、その窓口で全部やる、また来られる人もそう全国から来られるというわけにいきませんから、むしろ実際の運営あるいは現実の問題としましては、第三の項目である、各地にある――具体的には地方の生活センターが中心になるかと思いますが、そうしたところでいろいろ苦情、問い合わせを受け付けて、それに対する答えが、それぞれのセンターだけでは十分にいかないでしょうから、それの中核体としての活動をしていく。われわれの構想といたしましては、これは発足してすぐとはまいらないかと思いますが、なるべく早い機会に電子計算機をつけ、オンラインで地方の生活センターと結びつけて、地方の国民に一番密着している生活センター、そこにいろいろと問い合わせ、苦情が来ましたら、それをすぐ中央へはね返してもらって、即座にそこで返答、回答をまた出していくというオンライン・システムもつくっていきたいというように考えております。
#7
○戸叶委員 いまの御答弁の中で、私、二つの問題点に気づいたわけでございます。その一つは、十九条を見ておりますと、これはいまおっしゃったようなことで、業務の委託を受けて、そしてよそでやらせるという委託の状態になるわけですね。そこで委託することになるわけでございますが、理想としては、私どもが考えておりますのは、国民生活センターであるならば、やはりここで委託をさせなくてもやれるようなものに将来していくのが望ましいのじゃないか。いま、この問題はそっちに行きなさい、この問題はこっちに行きなさいといっても、やはりたいへんわずらわしいし、めんどくさいから、一つの中心として、ここにいろいろ委託をしないでも済むような形のものにすべきじゃないかということが、まず一つ考えられました。
 それからもう一つは、地方のセンターとの関係でございます。地方のセンターというものとの将来の結びつきはオンラインにして、そして何か、すぐに情報がキャッチできるようなシステムにするというお話がございましたが、そういうふうなことが、この法案を読んでもちょっとうかがえないわけです。だから、将来もしもそういうお気持ちがあるならば、そしてまた、そうあっていただかなければ困るわけですけれども、そうだとするならば、このどこかに中央と地方のセンターのつながりというようなものを表現をしていただけないものかしらということを、私ども感じるわけでございますが、この二点についてお伺いをしたいと思います。
#8
○矢野政府委員 まず第一点でありますが、苦情、問い合わせ等を処理していくにあたりましては、特にそのつど委託するというわけではございませんで、あらかじめネットワークをつくっていきたいと思っております。それには、この運営協議会も、一つはそういう趣旨で設けることにしてありますが、関係の各省庁あるいは地方の公共団体あるいは消費者団体とか、こういう方々をメンバーにして運営協議会をつくり、そこで絶えず打ち合わせていく。さらに、これはこの法案には明記してございませんが、事実上は、さらにその運営協議会の下部機構と申しますか、そういうものを活用していきまして、どういう問題はどこへ聞いたらすぐわかるとか、これもなるべく、センター自身でそうしたところと連携をとって、来られる人を回すのじゃなくて、こっちのほうでなるべくそのネットワークを通じて調べていく、情報を集めておきまして、来られる人にはなるべくそこで答えていこうという方法をとっていくつもりであります。
 ただ、この委託の問題につきましては、いろいろ出てくる可能性もあるかと思いますが、一つここで予想されますのは、あるいは当然考えられますことは、商品テストの問題であります。この苦情や問い合わせに答えていくにあたりましても、背後でそれを検査する、テストする必要性が起こってくると思います。この点につきましては、この生活センターで直接テストをするということも、あるいは必要に応じて今後考えられるかと思いますが、ごく簡単なものでしたらば、一々どこかへ委託しなくても、そこでちょっとテストするというようなことも考えられると思います。しかし、非常に大がかりなテストにつきましては、この生活センターは別段テスト機関になるというつもりではございませんので、また、全体の効率的な運営からいきましても、専門のテスト機関がございますから、それを活用していく。あるいはそれで不十分な場合には、そのテスト機関をもっと拡充していくように私どものほうからも働きかけまして、そこへ委託して技術的なそういったテストをやってもらう、こういうことのほうがむしろ効率的であるというように考えております。どうしてもそれでまずければ、なかなかうまくいかぬというようなことが起こりますれば、センター自身がテスト施設を持つということも将来考えられないではありませんが、やはりそれよりは、せっかくいろいろ専門のテスト機関がありますから、それを活用し、あるいは拡充していくというほうが、全体の運営が効率的だと思います。
 それから第二の点、つまり地方センターとの関係でありますが、この点は、形式上は直接関係がございません。といいますのは、地方の生活センターは都道府県そのものの経営であります。現在御審議いただいております国民生活センターは、この公共性にかんがみて特殊法人としてつくるわけでございますが、役所そのものではありません。ですから、ここへ形式上、その中核体だの下部機構だというわけにはちょっといかないと思います。ただ、実際にはその連携を緊密にしていく、事実上は中核体になっていくという必要があるかと思いますが、その点につきましては、たとえば先ほど申し上げました十八条の(業務)の中でも、第三号で、類似の「業務を行なう行政庁、団体等の依頼に応じて」という「行政庁」というのは、主としてそういう地方の生活センターを考えているわけであります。ここに資料を提供していく。
 それからなお、先ほども第一の質問に関連してお答えいたしましたが、運営協議会の中に地方公共団体の長、もっとも四十六都道府県全部というわけにはまいりませんので、その代表者、一人になりますか二、三名になりますか、これは今後の課題でありますが、そうしたところ及び、先ほど申しましたように、その下部機構において、そういう地方庁との連携をとっていく。実際の運営においてそういった活動連携をとっていきたいということに考えております。
#9
○戸叶委員 いまのお話でございますが、なるほど現段階におきましては、いろんなテスト機関なりいろんな研究所なりあるわけでございますから、そういうところへ委託することのほうがやさしいし、また、そういうことを無視することもできないというお気持ちはわかりますけれども、やはり将来一本にまとめて、そういうセンターでおやりになったほうが非常にやりやすい場合が出てくるのじゃないか、やりやすいんじゃないか、そしてまた国民は、そのほうを望むだろうというふうに思います、そんなややこしい、あっち行け、こっち行けということよりも。まあいま局長のおっしゃるのは、いまの段階では、あちこちにそういう機関があるからできないけれども、いろいろやってみて、将来考えられないこともないというお話でございますので、なるべくそういう点も研究をして、いろいろなことの複雑化をなくして、なるべく簡単な形でテストしてもらえるような方法をとっていただきたい、これが第一点です。
 それからもう一つの、次の二番目のほうの問題でございますが、地方センターとの関係の問題で、法文上はないと――これは一方において一つの機関、機構が違うわけですから、その点もわかります。ですから、法律的にはうたえないけれども、運営協議会なり何なりに都道府県の長を入れて、そこでうまくやっていくから連絡は密にできるのだというお話でございますが、私どもとしてはこれを読んでみて、そしてもう一つ、いままで消費者保護基本法を通して、その附帯決議の中で私たちが望んだのは、地方にできるだけ多くのセンターをつくることというので、来年はほとんどの県にできるようでございますので、やはりその連携を密にしていただかないと、非常にいろいろな問題が起きてくるのじゃないかと思いますので、いまおっしゃったようなことで十分であるかどうかということが、ちょっと疑問の点もございますけれども、そういう点等を十分考慮して運営をしていただきたいということを希望いたします。
 それから、たとえば苦情を持ち込まれまして、それで今度は商品のテスト機関のほうへ回すというような場合に、その商品の欠点が見出された場合には必ず公表をするというふうに理解してもよろしゅうございましょうか。というのは、ここでこの前、砂田先生も御質問になりましたし、私も質問いたしましたけれども、なかなか今日の段階で公表しないようなところがあるようでございますので、そういうふうな面も特にお考えになっていられるかどうか、これも念のために伺っておきたいと思います。
#10
○矢野政府委員 いまの公表の問題でありますが、いろいろ苦情、問い合わせ等が参りました場合に、商品のテストをしなければならない。そのときに、先ほど申しましたのは、その来た人にテスト機関のほうへ行けということじゃありませんで、私どものほうで受けとめまして、テストをその専門の権威のあるところへ依頼する必要が起こります。依頼してその結果が判明いたしましたら――その判明は、非常に技術的な問題が多いものでして、センターとしてなかなか判断はむずかしいと思いますが、権威のあるテスト機関でこれが判明いたしましたらば、それを原則として公表していくべきものだというように考えます。
 原則としてと申し上げましたのは、特にこれが法律に違反して、法律ではこういうものを使ってはいけないということになっているのに、テストしたらそれが実際に使われておった、そういうことであれば、これは公表すべき性格のものであるというように考えます。ただ、法律では別にまだ禁止するに至っていないというような場合、さらに、このテストをしましても、まだすべてのものが技術的に確立しておるとは限りませんので、どうもそれが危険であるのかないのかの判断もあいまいだ、その権威のあるテスト機関がその判断が下らないという場合には、いろいろ微妙な問題も起こってくるかと思います。こうしたことはケース・バイ・ケースに考えていかなければならない。
 現実の問題としてそういうことが起こってくると思いますが、しかし、この国民生活センターのともかく目的、あるいはこれの国民に与えるイメージということから言いましたら、国民の生活あるいは消費者の保護ということが一番重点でありますから、なるべくそういう観点、特に消費者がそのために惑うことがあってはいけませんので、その消費者を惑わせないようなことが一番、この運営の基本になっていくと思います。また、そのためにも、あまりいいかげんなような結果を表へ出しちゃったりしまして、これはもちろん、それをつくっている人たちにも迷惑を及ぼすかと思いますが、いいかげんなことで、あのときはいけないと言ったけれども、いや、よかったのだというようなことでごたごたしますと、国民のほうも非常に惑うことになりますから、この点はむしろ権威のあるテスト、そういう技術的な問題も一方では十分発展させていく。そうしてそちらのほうにも、これはむしろ経済企画庁あるいは関係省庁の問題でありますが、そういったことにも力を入れていく必要があるというように思います。
#11
○戸叶委員 はっきりと害がわかったときには、原則的には公表をするということでございますが、たとえば、法律に照らして使っていけないようなものを使った場合には、公表をしていくのだというふうなことでございますけれども、いまの法律の中で、まだいろんな不備な点があると思うのです。たとえば、使ってはいけないようなものでも――使ってはいけないということじゃなくて、当然研究が足りないために、非常に危険なものなどを使っているような場合がある。ところが、法律に照らして、そういうことは法律にないからということで隠してしまうような場合もないとも限らないと思う。そういう点などを特に考慮していただかなければならないと私は思うのです。
 そこで、やはり、いま局長がおっしゃいましたように、センターの目的というのは正しい情報を教えていくことですから、したがいまして、もしもテスト機関でこういうふうな結果が出たというような場合には、はっきりそういうことを公示をして、そして一般に知らせるということは、その大きな役割りの一つじゃないかと思いますので、その点はやはりはっきりさせておいていただきたいと思いますが、いかがでございましょうか。
#12
○矢野政府委員 ある商品が人体に有害である、しかも、その有害であることがはっきりするものにつきましては、当然これは法律で禁止すべき性格のものであると思います。そういうことがわかり、しかも苦情なりがきました場合に、そういうものが使われているというときには、国民としても――全部の商品が使われていれば、全部が禁止になるわけですが、使われているのと使われてないのがあるというときには、国民は当然、その安全なものを選択する権利がございますから、それを知らせていくということは、当然のセンターとしての任務であるというふうに考えます。
#13
○戸叶委員 公表を大体されるということです。
 そこで、法律の八条に「会長は、センターを代表し、その業務を総理する。」それから二項に「理事長は、センターを代表し、」というふうに書いてあるわけでございますが、この会長と理事長というものの関係、そして、どういうふうな方を会長にするのか、また、理事長にはどういうふうな方をするのか、それを明らかにしておいていただきたい。
#14
○矢野政府委員 この法案の第八条に「会長は、センターを代表し、その業務を総理する。」、理事長は、これも代表権を与えることになっておりまして、同じく「センターを代表し、」という規定がございますが、そうして「会長の定めるところにより、会長を補佐してセンターの業務を掌理し、」という規定になっております。
 現在、具体的にだれを会長にするとか、だれを理事長にするということは、もとより、まだこの法律御審議中の段階でありますので、この点は、法案が通りましてから、内閣総理大臣が任命することになるかと思います。
 私どもの考え方といたしましては、会長は、国民生活センターのイメージを高める、あるいは信頼を得る、そういうことにふさわしい人物と申しますか、そういう方にお願いすることが適当であろうというように考えております。そういう方は、常勤の会長としてお願いするのは事実上なかなか困難があるかと思いますので――もちろん、常勤でそういう人がお願いできればそれにこしたことはありませんが、現実問題としては、おそらく非常勤の方をお願いすることになるのではなかろうかと考えております。常時このセンターにおりまして、あるいは毎日そこにおりまして仕事をしていただくといいますよりは、先ほど申し上げましたような、センターを代表する一番最高の責任者として適当である人物に御依頼し、重要なときに具体的な仕事はもちろん、その最高責任者でありますから、その仕事をやっていただくわけでありますが、それ以上に、繰り返しますようですが、むしろセンターのイメージを高める、信頼性を得る、そういう人をこの最高責任者に選びたいと思っております。それに対しまして理事長は、現実の活動、日々の活動を統括していく、それを掌理していくと申しますか、そういう練達の士を迎えたいというふうに考えております。
#15
○戸叶委員 そうしますと、会長というのは、この会は、こういう人がいるのだから信用してもいいという人を置くということなんですね。そうすると、会長は、何かいろいろの役についている方でもかまわないわけですね。それから理事長というのは、何も役職につかないで、この問題にだけ専念する人という形でいていただく、こういうことでございますか。
#16
○矢野政府委員 大体そのとおりでございます。会長の場合は、先ほども申しましたように、現実問題としては、おそらく非常勤でお願いすることになるかと思いますから、ほかの職についておられる人になるかと思います。ただ、何と申しましてもセンターのイメージを高め、信頼を得るような人でありますから、もしそういうことに合わないような仕事についておられる人ですと、どうも大きなねらい、目的に反することになりますから、現実問題としては、何かそういう疑義を生ずるような職についている人は、ちょっとお願いしにくいことになるのじゃないかと思います。理事長は、やはりこの仕事に専念していただく人を予定したいという考え方でおります。
#17
○戸叶委員 十三条に「役員は、営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。ただし、経済企画庁長官の承認を受けたときは、この限りでない。」ということがあるわけです。そうすると、この「営利を目的とする団体の役員となり、又は自ら営利事業に従事してはならない。」ということを受けて、しかし、経済企画庁長官が承認さえすればそういう人でもなれるのだということに、この条文をそのまま読みますとなるわけでございますね。その点をまず説明してください。
#18
○矢野政府委員 ただいまも申し上げましたように、役員は原則として営利事業に従事してはならないということでございます。ただ、一例をあげますと、ただいま申しましたような、会長の場合には非常勤でお願いすることに現実問題としてなるかと思いますので、その場合には、ほかの業務に携わっている場合が起こり得るわけであります。そのときにも、先ほども申し上げましたが、その方がある営利事業に携わっている、それによって――人物としては非常にふさわしくても、そういう仕事に携わっているということによってどうも誤解を招く、あるいはこのセンターのイメージなり信用を得る上に反するようなことがあってはいけませんので、その点は、「経済企画庁長官の承認を受けたときは、この限りでない。」という規定でございますが、企画庁の長官が承認します場合には、ここは厳格に運営、適用していきたいという考え方でおります。いずれにいたしましても、このセンターのイメージをこわすようなことになっては、もともとこの目的を達成できません大きな原因にもなってまいりますから、その点は厳格に適用する。
 繰り返すようでありますが、このセンターは何といっても、どういう人がこれを運営していくかということが一番重要な問題になっていくと思いますから、その人は、広く人材を集めていきたいと思いますと同時に、専任だけで足りない場合も起こってくるかと思いますので、その場合にも、センターのイメージなり信用を得る上に障害になってはいけませんので、この例外規定と申しますか、この場合にもそういう疑義が起こらないように、ここは厳格に運営していくわけであります。
 なお、この運営の方針は、いま申し上げたとおりでありますが、法律的に申しますと、これは例文になっておりまして、どの法律にもこの規定がございます。しかし、まさに例文だからこれにも書いておくのだということだけではありませんで、実質的には、いま申しましたように、広く人材を集めたい。しかし、そのイメージをこわすようなことがないように厳格に運営していくというように考えております。
#19
○戸叶委員 ちょっと私、そこが理解しかねるわけです。というのは、いまおっしゃったようなお考えであるならば、そしてこのセンターの性格から言いましても、前のほうだけでいいように思うのです。ただし書き以下は要らないというふうに思うわけです。ただし、経済企画庁長官から承認を受ければいいのだというふうなことで、実際は、このセンターのイメージをこわすようなことにはならない人で、しかも広く人材を集めるというふうなお考えのようでございますけれども、この前のところだけでも広く人材は集められるのじゃないか、むしろ、いわゆる営利事業に従事しているような人を選ばれないほうがいいのじゃないかというふうに思うわけでございますが、わざわざ、経済企画庁の長官の承認さえあればそういう人も入れるんだ、というようなことをお書きになる必要はないんじゃないか。これは要らないんじゃないかというように思いますけれども、もう一度念のために伺いたいと思います。
#20
○矢野政府委員 たとえば会長を非常勤でお願いいたします場合にも、先ほども申しましたように、営利事業に従事しておりますと、センターの最高責任者としてのイメージに合わないという問題が起こってくるかと思いますので、実際にはそういう方をお願いしにくいと思います。ただ、このセンターの最高責任者としてふさわしい人、いまの兼職の場合も含めましてふさわしい人がかりにここにありました場合に――営利事業を行なっている人では、おそらくなかなかイメージに合わないと思いますが、そういう人物の方は、往々にしていろんな形で、顧問とか参与だとかそういうことをやっておられる場合があるいは予想されるかと思います。したがいまして、このただし書きの規定がないと、そういう場合にもひっかかってしまう。実際にはそのイメージに関係なくても、形式上ひっかかってしまう場合があると、なかなか適当な人が得られないという場合が起こる可能性がありますので、ほかの法律の例文でもありますので、この規定を置いておるわけであります。しかし、たびたび繰り返しますように、それで疑義が生ずることがないように厳格に運営していくというつもりでおります。
#21
○戸叶委員 お考えになっていらっしゃること、説明されることはよくわかるのですけれども、やはり買う者の立場、それから、ここのセンターが目的とするようなものに該当する一般の国民、そういうような人と、それから営利事業をしている人との関係というものは、私は申し上げるまでもないと思うのです。たとえば何か問題が起きたときには、消費者のほうからいろいろ苦情を言わなければならない。その場合に、その苦情を言われるほうの側に、自分の会社と関係のあるようなものをやっていらっしゃる方がここの役員にいらっしゃるということは、何か非常に割り切れないものが――公平におやりになりましても、受けるほうの目から見ると、皆さんのほうは、幾ら公平にしているんだとおっしゃっても、受けるほうの感じはどうしても疑いをもって見ざるを得ないような結果に、いままでのいろんな例を見るとなっているわけですね。そういうふうなことから言いますと、やはり営利事業に携わらない人ということの、前のほうだけがいいような気がするものですから、私もくどく申し上げるわけなんですけれども、こういう点はお認めになりますか、私がいま申し上げたような点は。したがって、そういうふうなことに関係のないような方というふうなことをおっしゃってみても、なかなかむずかしいんじゃないかと思うんです。こういうただし書き以降のことがある以上は、ちょっとむずかしいんじゃないかと思いますけれども、いま説明したような関係におちいったときには一体どういうことになるかという疑問を、私なんかとしては持つわけですけれども、この点はいかがでございましょうか。
#22
○矢野政府委員 いま先生のおっしゃいましたことは、ごもっともな疑問だと思います。このセンターの役員に、かりに消費者保護の観点からとかく問題になりそうなそういう会社の人が入っていたりしますと、あと、いかにいいことをやろうとしましても、もう最初からそれだけで、あそこはどうもあてにならぬということになってしまいますから、これはもう避けなければならないというように思います。
 私が申し上げておりますのは、実質的な点ではそういう疑義の生じないような運営をしていくというつもりでありますが、このただし書きがありますのは、そういったことではなくて、ほんとうに形式的に何かちょっと関係していたということでひっかかってしまうと、せっかくいい人に役員になっていただける場合に、この条項で、ごくつまらないことでと申しますか、実際にはほとんど関係ないようなことでひっかかってしまってはいけない。営利事業と申しましても、これは非常に幅が広いものでして、このただし書きがありませんと、これも営利事業じゃなかろうかとかいう疑義が種々起こってしまいます。いま先生のおっしゃいましたような消費生活、あるいは消費者保護の観点からとかく問題が起こるような会社だけが営利事業ならいいのですが、営利事業というのはもっと幅が広くなりますので、そういうことに関係のきわめて薄い、そうしたところにも何らかの形でもしちょっと関係していましたら、このただし書きがありませんと、これはだめだということになってしまって、範囲が非常に限定されてしまいますので、法律としてはこの規定を設けておいて、運営上厳格にこのただし書きは適用していきたい。また、それでなければもとからこわれてしまいますので、これは実際にどういう人を選ぶか見ていただきませんと、いまから、御心配いただかないようにと言いましても問題だと思いますが、私どもの気持ちとしては、御心配のような点が起こらないように、十分厳格にこの規定を適用していきたいというように考えております。
#23
○戸叶委員 せっかく会長にはたいへんりっぱな、このセンターはこういうすばらしいものですよというイメージアップをさせておいて、あとで問題の起きないように、どうぞ十分配慮していただきたいというふうに要望いたします。
 そこで十五条です。これはたいへん問題になるところでございますが、運営協議会の問題でございます。
 運営協議会の中にいろいろな方をお入れになる。三十人以内で組織をするということでございます。しかも、この運営協議会というものは、実際的な力を持っていろいろ協議をして、そして運営をしていくんだと思いますけれども、その中の代表の委員というものをお選びになるには、いろんな情報等から選んでいただきたい。いまいろんなところで有名な人もおりますけれども、そういうところだけにこだわらないで、一般の主婦の中にも、実際生活を通して、消費者としてのいろんな悩みを持っている方がいらっしゃる。そういう深い体験を持った方がここに入ってきて、そして運営協議会に参加することによって、その人たちの意見も反映されていくということが必要じゃないかと私は思うのです。したがいまして、その協議会のメンバーの選択にあたってはよほど留意をしていただきたい。場合によっては、何かの形で一般に募集をして、テストをして入れるというようなこと、これもたいへんむずかしいことかもしれませんけれども、一応何々というふうな有名人ということだけでなくて、そういう中からも掘り起こしていくというようなことも考えていただきたいと思いますけれども、そういう点については、どういうふうなお考えをもってこの協議会のメンバーをお選びになろうとしているかということが一つと、もう局長の頭の中に何か描いていらっしゃるのか、全然白紙かどうか、この点もまず伺っておきたいと思うのです。
#24
○矢野政府委員 この運営協議会の委員につきましては、この法律では「センターの業務に関し学識経験を有する者並びに関係行政機関の職員及び地方公共団体の長のうちから、内閣総理大臣の認可を受けて、会長が任命する。」こういうことになっております。一つは、この仕事は、先ほどからも申しておりますが、関係省庁、非常に広く関連してまいります。また、その関連のもとでやっていくことが、センターの業務を遂行していく上に非常に必要であると思いますので、こうした方から選ぶということでありますし、また、先ほどもすでに出ましたが、地方公共団体との連携の問題もありますので、そこから選ぶ。そのあとの学識経験者ということでありますが、この点は、いま先生が言われました、まさにそういう形で選んでいきたいというように思っております。決して有名人であるからとかあるいはいろんななわ張りだとかいうことよりも、むしろこのセンターの業務を運営していく上に最も有効な人を選んでいきたいというふうに思います。いま先生のおっしゃいましたような方法というのも、私ちょっと気がつきませんでしたが、非常にいい方法の一つであるかと思いますので、そういう点も検討さしていただきたいと思っております。
 ただ、私の考えがいま具体的にあるかということでございますが、これはこの規定にもございますように、会長が任命することになります。もちろん、私どもも十分それにお手伝いはしてまいりたいと思います。この規定でも「内閣総理大臣の認可を受けて、」ということでございますから、十分お手伝いをしてまいりますが、いずれにいたしましても、この法案が通りましてからその責任者がきまり、その方が責任をもってきめていく。そのときに私どももお手伝いする。その場合に、お手伝いしようとする観点は、まさに先生のいま言われましたことが一番重要であると思います。
#25
○戸叶委員 局長の御答弁を聞いておりますと、たいへんいいなというふうに思いますけれども、それが実際に行なわれてくれるように私は望んでおるわけです。
 そこでもう一つ、やはりこのセンターが、いろいろな粗悪品とか有害品なんか出ないように前もって防ぐという役割りもしていっていただきたい意味から、たとえば商品などに関しては、試買テストというようなものでも実施していく必要があるんではないかというように思いますけれども、そういうお考えがあるかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
#26
○矢野政府委員 このセンターの目的なり業務の一つには、国民に対する知識なり情報の提供、そのときに国民の商品選択ということも、これは重要な情報の一つかと思います。この点につきましても、先ほどのテスト――この場合には主として鑑別テストになるかと思いますが、そういうことでやはり同様に、いまお話しの比較テスト……(戸叶委員「試買、前もって調査をするための試買」と呼ぶ)試買テストと申しますのは、商品選択のためのテストの場合には、現在のところはこのセンターで――もちろん、その選択のためのいろいろの判断の基礎なりその資料を収集することは必要でありますが、センター自身で商品を実際に買ってテストするということは、少なくとも当初の段階では考えておりません。これはやはりそれぞれ専門の機関がございます。たとえば消費者協会、ここでもそういう仕事をやっておりますので、あまり同じようなことをダブってやっていくというのも二重になりますので、なるべくそういう機関を活用していきたいと思います。しかし、現在そうしたテストも十分であるとは考えられませんので、なるべく既存のテスト機関の拡充をはかっていくと同時に、もしどうしてもそれではうまくいかないというようなことがありますれば、今後必要に応じて、直接そういう仕事もやっていくということも考えられます。しかし、何といいましてもセンターも、最初からあれこれ手を広げても重点がぼけてしまいますので、なるべく既存の機関を活用し、その結果を十分われわれのほうで吸収して情報を提供していくということに、まず専念したいというふうに思っております。
#27
○戸叶委員 いま新しいものがいろいろあちこちにできておるわけでございまして、特にいろんな危惧の念を抱くようなものもあるわけでございますので、危険ではないかというような非常に不安感を持つような、そういうものもあるわけでございまして、やはり積極的に前もって情報を提供するという意味からも、いま私が申し上げたようなことをぜひお考えいただきたいということを要望したいと思いますが、この点について先ほど最後に、必要とあればそういうことも考えていきたいけれども、あまり初めから手は広げられないからというおことばでございますが、できるだけ初めにそういうことをお考えいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#28
○矢野政府委員 センターが仕事を開始いたしますと、いろいろそういう必要性が起こってくるかと思います。その場合に、まずなるべく既存の機関――既存の機関ならどこでもいいというわけにはまいりませんけれども、権威のある機関をなるべく活用していく、これが非常に効率的ではないかというように思います。しかし、たびたび申しますように、そういう機関だけでは足りない場合も起こってまいりますので、それは必要に応じて直接やっていくということも、この業務の発展の過程において漸次考えていきたいというように思います。
#29
○戸叶委員 私はこれで質問を終わりますが、この委員会で消費者保護基本法が超党派で通ったことは、皆さんの御承知のとおりでございます。したがいまして、この附帯決議に盛られておりますようなそういう精神を十分この法案に照らして生かしていただきたい、こういうことを最後に要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#30
○松平委員長 渡部通子君。
#31
○渡部(通)委員 私も、この国民生活センターというものがほんとうにできてよかったと国民から思われるような、ぜひそうなってほしいということと、お役所仕事に終わらなければという危惧と、両方こもごもでありますが、ただいま戸叶先生からいろいろ質問がございまして、ほとんど問題点は尽くされておりますので、二、三念を押す関係で、質疑をさせていただきます。
 前回にも私、ぜひ独自のテスト機関を持ってほしいという要望を申し上げましたが、これはあくまでも正確な情報を提供するという意味合いから申し上げたことでございまして、ただいまもテスト機関ではないという御答弁がありました、それはよくわかります。ですけれども、いままでの実績からおいて、やはりいろいろな関係省庁の関係等もあって、なかなか正確な情報というものが公表されない、あるいはテスト結果がわからないというようないままでの実情からおきましても、やはりセンターがある程度独自の権威というものを持って、あらゆる圧力をはねのけても、正しいテストとセンター独自の判断に基づいた一つの結果の公表という、これを、センターの目的である正確な情報提供という意味合いからお願いをしたいし、そういう意味合いでは、独自のテスト機関というものは将来当然必要となるのではないか、こう思うわけでございまして、その点についても、もう一度念を押す形でお願いをしたいと思います。
#32
○矢野政府委員 先ほど来私が、テスト施設をここで持つか持たないか、あるいはテスト機関になるかならないかということは、この法律の規定するところの国民に対しての情報の提供ということ、そういう目的に照らして申し上げていることでありまして、テストするしないということは直接の目的ではない。ですから、それをこのセンターで持つか持たないかということはたいして重要でない、というと語弊があるかと思いますが、そのこと自身はそう大きな問題でない。あくまでも目的が重要でありまして、あるいは目的を遂行することが重要でありまして、正確な情報、知識を提供する、その目的上どうやったら一番いいか。その場合に、商品テストの機関もいろいろありますから、そこを活用していく、これがおそらく有効じゃなかろうかと思います。しかし、そのことはあくまでも手段でありますから、もしそれでできないようなことであれば、この目的に照らして、直接ここでやっていかなければならぬという場合も起こってまいります。もちろん公表の問題も、こういう正確な情報を提供していく場合に必要なことである限りは、十分それもやっていかなければならない。つまりテストをし、その結果を公表する。あくまでもその目的に照らして必要である限りはやっていく。ただ、その手段として直接持つか持たないか、これは手段の問題でありまして、目的のほうが重要でありまして、目的に照らしてどっちが必要か、効率的かということで判断してまいりたいと思っております。ですから、あくまでもテスト施設を持たないからテストはどうでもいいんだということではありません。まして、正確な情報を提供することがどうでもいいんだということではありませんで、その目的を達成するために最も有効な方法、手段をとっていきたいということであります。
#33
○渡部(通)委員 ただいまの御答弁、よくわかりました。どうか将来の問題として、その点はあくまでも厳格にお願いをしたいと思います。
 先ほどからもお話がございましたように、確かにこのことは運営の問題であり、人の問題に尽きるように思うわけです。矢野局長も、これはたいへんに力を入れてここまで運んでこられた問題でありまして、そういう意味で最も大事であるという人の、人材を集めるという点について自信がおありかどうか、その一点。
 それから、やはりこの運営では、関連省庁の多いことでもありますし、それから地方センターとの連携とか、あるいは専門テスト機関の活用、こういった意味で、非常に関連性の広範囲な運営ということになってまいりまして、この監督の長というものがよっぽどしっかりしておりませんと、トラブルの解決もできないのではないか。こういう意味で、総理を監督の長に置くというようなことはできないであろうか。この二点、運営面からお願いしたいと思います。
#34
○矢野政府委員 ただいま申されましたように、何といいましてもこのセンターが、当初の目的に照らしてこれを十分遂行していけるようになるかならないか、一番重要な点は人材を得ることである、これはおっしゃるとおりであります。これを運営していく会長はじめ役員あるいは職員、この人材を集めるということに自信があるかと言われますと、自信がないと言うわけにはまいりませんが、いずれにしましても、国民生活センターの重要性を十分考えまして、そういう人材を集める最大の努力をしたいというように思っております。この人材を集めます場合にも、なるべく広い方面から、いろいろな方法で集めたいというように思います。いろいろななわ張りだとか行きがかりだとかいうことは断固として排除して、このセンターの目的に合う人を、多少時間がかかりましても集めていきたいというつもりでおります。おそらく集められるものだという確信を持っております。
 それから、第二の点でありますが、もちろん、センターにどういう人を得るかということが重要でありますと同時に、やはり役所としましては、一般的な監督権を持つことになりますこのセンターの重要性にかんがみまして、総理大臣が会長、監事など役員の任免、そのほか非常に基本的な事項は直接おやりになるわけでありますが、あと日常の業務につきましては、経済企画庁長官が総括的な監督をいたすことになります。これは関係各省との協力も十分得ながら、その総合調整官庁である企画庁が十分この監督をし、その当初の目的に照らしてこれが十分発展していくように協力していきたいというように考えております。
#35
○渡部(通)委員 もう一点お伺いをしたいのですが、窓口の問題が大事になってくると思うのです。確かに法文の一条にありましたように、これは目的がたいへんに広範囲でございまして、先ほどの局長の御答弁で内容はよくわかったのです。「総合的見地から」と書いてありますけれども、消費生活一般、それに加えて住宅、公害、公共サービス、これまでも一切ひっくるめて一応は窓口になる、こういうお話でございますが、いろいろな苦情が持ち込まれたときに、たらい回しにされるのではないかという危惧が非常にございまして、また、そんなんじゃめんどうくさいからやめたと、これがやはりいまの一般の方々の感情でもあるのではないかと思うわけです。窓口をなるべくふやしていただきたいというのが願いでございますが、将来窓口をどのくらい――各県に一つずつセンターをつくるという計画は伺っておりますが、その次の段階、また将来の窓口に対する見通しをお聞かせいただきたい。
#36
○矢野政府委員 この国民生活センターを設置いたしたいと私どもが考えております一つの中心的な点は、いま先生が言われましたように、いろいろな苦情や問い合わせに対しまして、これはここじゃないんだ、あっちだ、とかいうたらい回しにならないように、なるべくここで総合的に処理していきたい、そういう機関が必要ではないかということが、この法律を今度提出いたしました一番のねらいであります。
 現在もすでに、各方面にいろいろな苦情処理の機関がございます。それぞれ活発に活動しておりますが、何といいましても国民の側からいきますと、どの問題をどこへ持っていったらいいんだかよくわからない。あるところへ持っていっても、これはこっちじゃないんだということで、結局わけがわからなくなってしまうから、次の機会には二の足を踏んでしまうということにならないように、なるべく総合的な案内所にしたいということであります。そのためには、もちろんここだけで処理しきれないということもございますので、ネットワークをつくって処理していく。これはたびたび申し上げていることであります。その場合にも、来た人をたらい回しにするのじゃなくて、こちらが内部で連携をとっていくという考え方でございます。
 窓口につきましても、末端の窓口はもちろん、なるべく多いほうがいいと思います。先ほど申しましたように、東京にあるこのセンターに、そう津々浦々から来られるわけにはまいりませんので、そのためには、現実の仕事としては各地方のセンターの中核体になっていくということが重要であるかと思います。その場合に、来年度、四十六年度になりますと、四十六都道府県にセンターができる予定でございますが、もちろん、それだけで十分だとは思いません。さらに将来、できれば市町村段階にもそうしたものができていくことが望ましいと思います。この点は、現在都道府県におきましても、こうしたセンターの重要性に対する認識は非常に高まっておりますので、県単位と申しますか、一カ所だけでなくて、すでに何カ所か設けているところもございますが、さらにそれを市町村の段階にまで広げていこうという方向におそらくあるというふうに思います。その点につきまして私どもから応援できることは、今後も十分していきたいというように考えております。
#37
○渡部(通)委員 最後に一つ要望ですが、これは戸叶先生のほうからもありましたが、運営協議会、これには附帯決議のほうにも、消費者の利益を代表する者が――そういうことが盛り込まれるようでございますので何でございますが、先ほど戸叶先生のほうからも、主婦の代表等を入れたほうがいいという御意見がございました。私もこれはたいへん賛成でございます。というのは、やはりこれに関係するお方がたいへん女性が多い、利用する人に女性が多いという立場から、なるべく役員とか協議会とか、こういったところに女の方を入れておいていただくと親しめるのではないか。そういう意味で、この利用度の上から非常に効果的ではないか。もちろん人物的に適否ということが一番中心でございますけれども、適当な方がおありの限り、それは積極的に採用していただきたい、こうお願いをいたします。終わりでございます。
#38
○矢野政府委員 この生活センターに関心を持たれる方は、おっしゃるように女性が非常に多いと思います。私どもとしては、女性だけでなくて、男性もこれに大いに関心を持ってほしいと思っておりますが、現実には女性のほうが関心が多いかと思いますので、もちろん私も先生の言われましたようなことを、十分その意をくんでやりたいというように思っております。
#39
○松平委員長 和田耕作君。
#40
○和田(耕)委員 この生活センターは、いろんな国民からの苦情を受ける、苦情相談のようなことが実際中心になるという見通しですか。
#41
○矢野政府委員 苦情相談だけでありませんで、苦情が来るまでもなく、国民が非常に関心を持っておる、あるいは現実にいろいろ一般的に問題になっているようなことに関しましては、積極的にこのセンターの側から、業務の第一号にありますように、また、それの手段としましては、先ほども申し上げましたが、テレビ、ラジオ、いろいろそういう手段を通して国民に知識、情報を提供していきたいというように思っております。
#42
○和田(耕)委員 一つの心配は、店を開いて、そして、こういう店があるからいろんなことを言うていらっしゃいというような、受け身の仕事のしかたになるおそれがあるんではないかという感じがするんですね。そういうものになりますと、消費者保護基本法の精神に反することであって、たとえば、ひとついい機会ですからお伺いしたいんですが、たばこの問題ですね。たばこをあんまりのんでいると肺ガンになる、私どももそう心配しながら吸っているわけですが、たばこをあまり吸っていると肺ガンになるという問題を、センターがいままでいろんなところでやっている議論を集めて、そこでたばこはどういうものかということについての積極的な啓蒙をしていくというようなことをおやりになりますか。
#43
○矢野政府委員 いまお話しのようなことも、センターの一つの仕事であろうというように思われます。個々の問題につきましては、センターを運営していく責任者がケース・バイ・ケースに判断していくことになると思います。また経済企画庁としましては、これに十分協力していくつもりでございますが、なるべく国民がいろいろ疑問に思っていること、あるいは思いそうなことにつきましては、いま先生が言われましたように、窓口に来るのを待っているわけじゃございませんで、積極的に情報の提供をしていきたいというように考えております。
#44
○和田(耕)委員 消費者保護基本法ができ、国民生活センターができる大きな理由は、いろいろな技術革新が行なわれて、いろいろな新しい製品が登場してくる。それで、これがどんな内容を持っておるのか、人体にどんな影響があるのかということがわからぬままに、大きな宣伝の中でこれを買わされておる。そういう中の一つの灯台のような役割りを果たすというのが一番の目的だと思うのですね。そこで、たとえば長年使っておったものが、だんだんと苦情その他で、これは害があるんだ――チクロのような、あるいはたばこもそうですけれども、そういうような例がどんどん出てくるわけですね。こういう問題を未然にできるだけ防ぐような啓蒙というものが、重要な役割りになるわけですね。したがって、何か問題になりそうな新製品が、あるどこかの会社から発売されるというようなことを想定しまして、その商品に対して、センターとしてはチェックしてみようというような試みをおやりになりますか。
#45
○矢野政府委員 そういう必要も起こってくるかと思います。いま先生が言われましたように、いろいろな新しい商品が次々と出てきております。また、今後一そうそういうことが多くなっていくと思います。そうした製品は、従来よりも、生活の上にもいろいろ便宜を与える面も多いかと思います。しかし、その反面、いままでは考えられなかったような危険もまた、ふえてくる可能性が多くなると思います。このかね合いは非常に大きな問題になるかと思いますので、この生活センターとしましても、そうした新しい製品の便益だけでなくて、一方にどういう危険が伴うかということにつきましても、なるべく広く資料を収集する、あるいは必要に応じては、また専門のところへ積極的に検査を御依頼するという必要も、漸次起こってくると思います。同時にまた、センターとしましては、国民の側にも、あまり便利さだけを追わないように、危険ということも十分考えて商品を選択するという、こういういわば啓蒙教育と申しますか、こういうことも、一方では重要なセンターの役割りであるというように思います。
#46
○和田(耕)委員 新製品で問題になりそうな商品の取り扱いというのは、非常にむずかしい問題だと思います。内容的にもそうだし、扱い方によれば営業妨害にもなるというようなことにもなりますので、非常にむずかしいことですけれども、しかし、そのむずかしい中でこれを何とか仕分けて、そして国民の生活に害が起こらないようにというのが、このセンターのあれであるわけですね。したがって、新製品、まあすでに売られているものでも新製品といわれる範疇のものを、これは問題だなということを引き出してくるためのしかるべき内部の委員会とか、そういうものをお持ちになる御意向はないのですか。
#47
○矢野政府委員 そうしたことも考えてみたいというように思います。
#48
○和田(耕)委員 これは非常に重大なことなんです。そしてまた、いままで生産中心で消費生活が二の次になったといわれる、これを転回するためには、やはり国民生活の側からあらかじめ問題になりそうなものをチェックしていくということがなしには、それはできないわけですね。そうでないと、――十年も十五年も使っていく、これはたいへん悪い品物だったということがどんどん出てきているわけですから、それを防がなければならないということです。防がなければならないということですけれども、これはいまの自由経済では非常にむずかしいということにもなるわけですから、そこのところを何とか解決しないと、こういうものをつくる重要な意味もなくなるわけですから、むずかしいけれども、その問題を処理できるような運営の機関をぜひひとつ考慮していただきたい、こういうようにお願いいたしたいと思います。
#49
○矢野政府委員 新しい商品ができて、非常に便利さを増すと同時に、一方で危険性も出てくるといいます場合に、先ほど申しましたように、こうしたものは、消費者もなるべくそこに注意を払っていただきたいという、そうした啓蒙を一方ですると同時に、また、消費者がそういう意識を強めてまいりますと、生産者の側もより以上にそういう点に着目していかなければならない。このセンターの今後の一つのあり方、あるいは理想でもありますが、メーカー側も新しいものをつくった場合に、一方でどんな危険があるかということについて、積極的にセンターに相談をしに来ざるを得ないような状況にいけば、これは非常に望ましいことだと思います。一々こっちが全部のものをシラミつぶしにというわけにもまいりませんので、生産者の側もセンターに相談に来る。うっかりしていると、今度は消費者のほうから反撃を食ってしまう、そういう点をセンターに持ち込む。ここで消費者も生産者も一緒に、いろいろそうした問題の処理に当たっていけるようになるのが一番望ましいと思いますし、一朝一夕にはなかなかいきにくい点もありますが、そうした方向に運営していけるように何とか持っていきたいというように思っております。
#50
○和田(耕)委員 消費者のほうは、いまいろいろふところぐあいもいいし、便利で――病気なんかでも、早くきくのがあればすぐ飛びついていくという状態があるわけでして、したがって、それをチェックするものが――生産者のほうは売りたいということがあるわけですし、その中でいろいろな問題が起こっているわけですから、こういう状況のもとで国民の生活を守るというのが、このセンターの一つの役割りになるわけですから、その点をひとつ――消費者のほうのあれも大事ですけれども、これを引き戻すために、これはぜひ大事なこととして、内部でそういう新製品をチェックする。特に医薬品で抗生物質関係はもっと神経を使って、そうしてチェックできるようなことを、ことによったら勧告するとかいうような方法も、ぜひともひとつ考えていただきたいと思うのです。
 それで、そのことと関連して、いま局長がおっしゃったように、メーカーのほうに、これは何とかやはり生活センターに相談してみたほうがいいぞというような気持ちを起こさすためにも、公表という問題は意外に重要だと思います。まあそれは間違った公表になるかもわかりません、それは現在のいろいろな試験機関の問題によって。しかし、現在技術的な研究のレベルで見てこうだという判断については、たとえそれが間違いであっても、そういう結論に達したら、公表するというこの原則だけは堅持してもらいたいというふうに思うのですが、どうでしょう。
#51
○矢野政府委員 先ほども申し上げました、消費者がその商品の性格を十分選択でき得るようにする、これがセンターの重要な目的でもありますので、いま先生の言われましたような方向でやっていきたいというように考えております。また、そのことが、先ほどちょっと申しましたが、生産者の側も積極的にこの機関を活用していくという、その糸口にもなっていくかと思います。ただ、繰り返すようでありますが、あまりいいかげんなデータなどに基づいてああだこうだ言いますと、かえって先ほどのような健全な協力関係にひびを入れてしまう。何かあそこは何でも暴露してしまうようなことばかりをやっているということになってもいけませんので、ここは非常に慎重にやらなければならないと思いますが、あくまでも考え方の基本は、先生のいま言われましたとおりであるように思います。
#52
○和田(耕)委員 実は私も、この法文の中には公表云々のことばがどこにもないので、そういうことばを入れたらいいじゃないか、そういうような修正は必要じゃないかというふうに感じたのですけれども、まあいろいろ問題があって――それを十分ひとつ考えていただいて、そうして運用してもらいたいというように思います。
 そこで、先ほどの戸叶委員の質問の中で、営利事業に携わっておる人を役員にはしない、ただし、長官の、という項目がありますね。あれで局長の答弁では、会長という問題を例にあげておられたのですが、会長以外の役員は、そういう営利関係の者から選ばないというふうに理解していいのですか。
#53
○矢野政府委員 ここで専任して仕事をやっていただく方は、ほかの職と兼務しているということは事実上むずかしいと思います。
 ただ、先ほど会長の例を出しましたが、たとえば監事の場合も、常勤である場合、あるいは非常勤である場合も考えられます。そのほか理事についても、非常勤ということは絶対考えられないわけではありません。これは適当な人材を選べるかどうかにも一つはかかってまいります。なるべく専任で、すぐれた人材を選ぶということが一番理想であります。なるべくそうしたことでお願いしていきたいと思っておりますが、しかし、そう急にいかない場合もあります。ですから、会長に限らず、そのほかの場合にも、あるいは非常勤ということも過渡的には考えざるを得ない場合も起こってくるかと思います。ただ、ただいま考えておりますのは、会長、場合によったら監事にそういうことができてくるかというように思います。理事の場合には、どうしてもそこへ専任して仕事をしていただかなければなりませんが、監事の仕事は、その性質上常時そこにいなければ仕事がつとまらないとは限りませんので、あるいは非常勤という場合も考えられるかと思います。
#54
○和田(耕)委員 これは私、会長のことだけなら、人選等の問題で局長が答弁されるようなこともあろうかと聞いておりましたけれども、ひょっとしたら理事もというような考え方になると、これは問題だと思います。戸叶委員の申された点は、意外にこれは重要な問題だと思うのです。やはり重大な問題になってきたときに、それに関係のある人が、形だけであってもこの会の役職におる、しかも重要な理事とかそういうところにおるということになると、これは議論をこえて、センターの性格に影響することだし、したがって、先ほど会長の問題でも局長がおっしゃったように、形だけ営利事業に関係しているという人もあるのだ――そういう場合には、できるだけ形だけのものはやめていただくとか、そういうふうな処置をとってしかるべきであって、それほど重要な神経を使わなければならぬ問題ではないかと思うのです。したがって、いまの監事云々も、理事、監事には、つまり常勤あるいは非常勤を問わず、営利事業とは関係を持たさないようにするというこの原則を確立してもらうということが必要だと思うのですけれども、どうでしょうか。
#55
○矢野政府委員 ただいま私が、会長だけでなくて、監事あるいは場合によったら理事と申しましたのは、ごく一般的に申し上げましたことで、そのすぐあとでも申しましたように、現実問題として、理事は非常勤では、このセンターの性格からいきましても、また業務の内容からいきましても、ちょっと兼任では困るというように思います。また、実際のこれから選んでいきます場合にも、専任をさせていくつもりでおります。
 ただ、会長と監事の場合には、その仕事の性質上、毎日そこへ来ていなければならないということでもありませんので、場合によると非常勤という場合も考えられます。その場合にも、いま先生が言われましたように、営利事業に何らかの形でちょっと関連しているという場合が、あるいは起こるおそれもありますので、このただし書きつきの規定を、一般の法律の例文にもありますので書いておりますが、もちろん、ちょっとどこかの仕事に携わっているということであっても、何かそれがセンターのほうの仕事の内容なりイメージに支障を来たすようなおそれがあってはいけませんので、そういう場合には、極力そうした仕事をはずしていただくように、もちろんお願いし、また、そういう形で運営してまいりたいと思います。
 ただ、先ほど申しましたように、営利事業と申しましても非常に幅が広いものでありまして、このセンターの仕事と、あるいは消費生活そのほか国民生活と利害がとかく対立しがちであるというようなものばかりが営利事業ではありませんので、その辺は、実際上の解釈あるいは運営の上で厳密にやっていきたいというように思います。
#56
○和田(耕)委員 重ねて確かめておきたいのですが、たとえばある銀行の頭取とか、あるいはある重要な商社、営利事業そのものの会長とか、こういう人をお選びになることは、万ないでしょうね。
#57
○矢野政府委員 だれを選ぶかといいますことは、この法律ができましてからあとで、所要の手続できめることでありますが、少なくともいま言われましたようなことは、私どもは考えておりません。
#58
○和田(耕)委員 いまの、ほんとうの形だけ関係しているという人はたくさんおると思いますけれども、そういう人は、いま局長のおっしゃるような形で運営していただくことにして、これは意外に重要だと思いますので、神経を使って、いまおっしゃるように、センターの基本的な性格をそこなわないように厳重に運営していただきたい、これを要望いたしまして、質問を終わります。
#59
○松平委員長 松本善明君。
#60
○松本(善)委員 この国民生活センターについて、これがほんとうに国民の生活に役に立つようになるかどうかというのは運営によるわけだと思いますけれども、生活研究所のときからの経験として聞きたいわけですが、この運営について、国民の広い層からの意見が反映するように、何らかの努力をしてきたかどうか、その点について答えていただきたいと思います。
#61
○矢野政府委員 生活研究所の場合にも、参与会とかそうした機関は設けておりますし、また、それを包括的に監督いたします経済企画庁でも、なるべく国民の一般の関心の方向に合うような仕事をやっていただきたいという、一般的な監督はしてきております。しかし、何といいましても今度の国民生活センターは、より以上にもっと国民の要望をバックにしなければならないという点が一そう強くなりますので、さらにそうした運営につきましては、先ほどから諸先生の御質問にお答えしておりますように、もっと広くそうした要素を取り入れていきたいというように思っております。
#62
○松本(善)委員 この研究所にしても、センターにしましても、つくっただけで、何か政府が、この問題について非常に関心がある姿勢を示すだけだ、こういう機関もあるわけであります。そういう点からするならば、いままで研究所ではあまりやっていなかったのではないかと思いますけれども、やはり定期的に運営協議会に入っている人の意見というだけでなくて、いろいろの運営について、あるいは調査とか研究の内容についての意見を徴する必要があると思うのですけれども、そういう点についてはどう考えていますか。
#63
○矢野政府委員 いま言われましたように、運営協議会だけでなくて、できれば、その現実の運営としては下部機構をつくっていくとか、あるいはそのほか、先ほども和田先生からもいろいろ御質問なり御意見がございましたが、いろいろな運営上必要な専門委員会と申していいのでしょうか、そうした性格のものもなるべく広く取り入れてまいりまして、その業務の内容あるいはいろいろの活動の状況につきまして、その報告を受ける、あるいは意見をそこで述べていくというように、なるべく衆知を集めていくような方向で運営してまいりたいというように考えております。
#64
○松本(善)委員 運営協議会に入る民間代表ということになると、ある程度数も制限されると思いますけれども、そういう非常に広い範囲のいろいろな団体の代表の意見を定期的に聞くことが必要だと思うのです。そういう点はどうでしょうか。
#65
○矢野政府委員 そういう方法も考えていきたいと思います。
#66
○松本(善)委員 それから、運営協議会のことが出ましたのでお聞きしておきますが、参与ですね、生活研究所の場合の参与でいいますと、これはやはり次官が半分ですね。こういうことについて、同僚委員からもいろいろ批判を含めて、運営協議会の問題について意見が出されておるのだと思いますけれども、このセンターになった場合の運営協議会について、これは官僚の天下りの場所ではないかというような批判もあることでありますし、国民の立場、消費者の立場を代表する人たちを入れろ、これは当然の話でありますけれども、生活研究所の参与の場合と違って、運営協議会の構成について何か前進的に考えていることがあるかどうか、それを話してもらいたいと思います。
#67
○矢野政府委員 先ほどから申しておりますが、国民生活センターを運営していくにあたりまして、なるべく広く各方面の意見を聞く、あるいは意思の疎通をはかっていくということが非常に重要であると思います。したがいまして、この運営協議会の委員を選びます場合にも、そうした観点でやっていきたいというように思います。また、もちろん運営協議会だけでなくて、そのほか、先ほどいろいろお話に出ましたような機関を設けていく、それを通じて広く各方面の意見を聞いていきたいというように思います。
 もちろん、ここには関係行政機関の職員からも選ぶことになっておりますが、これはたびたび申しておりますが、この生活センターの仕事は関係各省に非常にまたがります。したがいまして、そうしたところとの連携をとる、ネットワークをつくるという上にも、関係行政機関を代表する人もこの中に入っていただく必要があります。しかし、それは決して、それぞれの役所の都合とかあるいは天下りとかいうふうな人は、毛頭ここには入れたくないと思っております。あくまでもセンターの運営上必要な機関として考えておりますし、それに十分役立つような形で人を選んでいきたい。そういう形で、実際に選ぶのはできましたあとの責任者でありますが、私どもそうした方向で御協力してまいりたいというように考えております。
#68
○松本(善)委員 私も、そういう一般的なことであれば、ほかの委員にも答えられたので、聞いて知っているわけだけれども、国民生活研究所との違いといいますか、特にこの審議の中で同僚委員もそれぞれ強調し、私もこの運営協議会の構成というものが非常に重要だというふうに思うのです。センターをさらに前進させるというか、この運営協議会の内容、メンバーを民主的にするというか、一般的に、できるだけ御意見に沿いますということではなくて、そういう点で具体的にどういうくふうができるかということをお答えいただきたいわけであります。
#69
○矢野政府委員 国民生活研究所の場合にも、もちろん広くいろいろな人の意見を聞いて、その要望に沿って調査研究をやっていく必要があるわけでありますが、しかし、国民生活センターの場合には、より一そうそうした必要性が高まってくることになると思います。
    〔委員長退席、武部委員長代理着席〕
したがいまして、この法案の十五条の「センターに、運営協議会を置く。」ということの中の規定でも、「会長は、センターの業務の運営の基本方針及び毎事業年度の事業計画について、あらかじめ、運営協議会の意見をきかなければならない。」これは従来の国民生活研究所にはなかった規定でありまして、従来は、会長の諮問に応じて審議し、また、会長に意見を述べることができるということでありましたが、今度はもっとそれを明記して、いろいろな仕事をやっていく場合にここの意見を聞かなければならない、こういう規定をつけてあります。
 それからもう一つは、従来と違いまして、地方公共団体の長のうちからも運営協議会の委員をお願いする。これは地方の生活センターと関連が事実上非常に緊密になり、また、しなければならないので、そういう規定が入っているということが法文上、従来の国民生活研究所法とは違うところでありますが、もちろん、この法律の規定が違うということだけではありませんで、運営上もそういう趣旨を体し、この目的を達成するために必要な形で運営してまいりたいというように存じます。
#70
○松本(善)委員 私の聞きますのは、運営協議会の構成の問題なんです。構成の問題が、ことばでは、できるだけ消費者の代表も入れましょうということを答えても、センターの場合、研究所の場合の参与の例から考えるならば、これはここだけの話になりはしないだろうかという心配を持っているから聞いているわけです。具体的にどういうくふうができるかということなんです。
#71
○矢野政府委員 実際にどういう方を運営協議会の委員にお願いするかは、もちろん、この法律が通ってからあと所要の手続によるわけでございまして、いま、だれを、何人ということは具体的に考えておりませんが、しかし、方向としましては、この生活センターの性格上消費者の代表の方、これも先ほどお話ありましたが、いわゆる消費者団体ということに必ずしも限らず、もちろんそういう方も必要でしょうが、そのほか広く、こういう消費生活あるいは国民生活にいろいろ関心を持っておられる方、一番具体的には消費者が多いと思いますが、そういう方々をなるべく入れていきたいというふうに思っております。と同時に、このセンターを運営していく上に必要な方は、広くお願いするつもりでございます。御趣旨のように、消費者の意向を代表する人が、どうしてもこの学識経験者の中の中心になっていただかざるを得ないというように思います。
#72
○松本(善)委員 人数比率でいうとどのくらいのことを考えていますか。
#73
○矢野政府委員 現在、人数比率まで具体的に考えておりませんが、たとえば関係行政機関、関連のかなり多いところが十五の省庁にまたがっておりますが、しかし、その十五の省庁、必ずしも全部ということで考えているわけではありません。その中にも関連性の深いところと若干薄くなるところもありますので、これは全体の構成と申しますか、委員の全体との関連を見ながら、一方関係行政機関の関連性の深さ、その辺を勘案してまいりたいと思っております。それから地方公共団体の長、これもちょっと先ほど申しましたが、四十六都道府県にまたがるといいましても、もちろんこの全部をお願いするわけにはいきませんので、この代表になられるような方、これは一人になりますかあるいは二、三人になりますか、この辺まではいま詰めておりませんが、せいぜいその範囲内であろうかというように思っております。あと学識経験者につきましては、どういう方を何人ということはまだ考えておりませんが、なるべくこのセンターの運営をやっていく上に、あるいは一般から見てもそういう構成がふさわしいと思われるような構成にしていきたいと思っております。
 繰り返すようでありますが、どういうところから何人という具体的な詰めは、いま、しておりません。
#74
○松本(善)委員 関係各省庁ということになれば、必ずしも全部運営協議会の中に入る必要もないわけなんで、その連絡は可能なわけであります。少なくも研究所の場合の参与の半分が関係各省庁の次官というようなことがないような、そういうことは考えておられますか。
#75
○矢野政府委員 私も、考え方といたしましては、どうも半分は多過ぎるというように思います。
#76
○松本(善)委員 それから、研究や調査内容あるいは情報の公開ということが、先ほど来議論されておりますけれども、この公開について、先ほど生活局長のお話では、何でも暴露するようなことになってもぐあいが悪いという話でありますけれども、そういうことで企業のごきげんを損じては悪いという配慮から公表をしないというようなことがあれば、これは役に立たぬことになる。ある意味では、そういう企業のお目つけ役でもなければならない。だから、原則としてやはり公開しなければならないと思うのです。この公開をしないという場合は、どういう場合が考えられますか。
#77
○矢野政府委員 この公表するかしないかということは、別に企業のごきげんを損ずる損じないという観点で考えるべきものではないというように思います。あくまでもその内容が正確なものであるかどうか、もしそれが技術的な判断にまたなければならない場合には、その技術的な判断に対して十分権威を持っているところの判断がもとになります。その点にもし疑義があったりします場合に、ただ何でも、ちょっとあぶないようなこともありそうだという観点だけで公表したりいたしますと、別に生産者のごきげんを損ずるというような観点でなくて、もちろん生産者にも迷惑がかかるかと思いますが、消費者としても惑うことになりますので、あくまでもその内容の正確性がもとになります。しかし、たびたび申しておりますように、消費者の選択を惑わせないように、消費者が十分に自分の思うものを選択できるようにする、その観点が一番重要でありますから、その観点に照らして必要な限りは十分調査もし、テストもし、公表もしていくということが、どこまでも原則であるというように思います。
#78
○松本(善)委員 そうしますと、公開の場合の障害というよりは、研究そのものが不正確なものであっては困るわけです。研究そのものが正確なものでなければならないわけです。正確なものであれば、研究としてまとまったり、あるいは情報あるいは調査としてまとまったものであれば、これは公開していくのだ、こういうふうに解していいですか。
#79
○矢野政府委員 その点が一番基本になると思います。
#80
○松本(善)委員 私の言ったとおりというふうに理解していいですね。
#81
○矢野政府委員 あくまでもその研究あるいは検査、テストの正確性が最も基本でありますので、そこにもし疑義があったりしますと、それを公表したりして一般にいろいろ迷惑をかけることになってはいけませんので、あくまでも事実認識、ここの正確性が基本であり、そこに制度がある限りは十分公表していくということが、消費者のために必要なことだというように思います。
#82
○松本(善)委員 それから、この国民生活研究所に働いている人たちの問題ですけれども、これはセンターになった場合に、もちろん全員引き継いでいくということになるのでしょうね。
#83
○矢野政府委員 そういうことになります。
#84
○松本(善)委員 それから、そこに働いておる人たちの労働条件ですね。こういう場合にいつも問題になるわけですけれども、ある程度仕事をやってきておるその間の労働慣行でありますとか、いろいろなものがおのずからできてきておるわけであります。そういうような労働条件はもちろん引き継いでいく、逆に言えば、低下させるとかそういうことはないというふうに理解していいですか。
#85
○矢野政府委員 低下させるということはもちろん考えておりません。
#86
○松本(善)委員 そうすると、労働慣行やその他も引き継いでいく、こういうふうに考えていいんですか。
#87
○矢野政府委員 慣行という具体的な内容を私よく存じませんが、それが原則であるというように思います。
#88
○松本(善)委員 終わります。
#89
○松平委員長 この際暫時休憩いたします。
   午後零時二十分休憩
     ――――◇―――――
   午後三時開議
#90
○松平委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。
 国民生活センター法案に対する質疑は別にないようでありますので、これにて質疑は終局いたしました。
    ―――――――――――――
#91
○松平委員長 これより本案を討論に付するのでありますが、別に討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。
 国民生活センター法案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
#92
○松平委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決されました。
    ―――――――――――――
#93
○松平委員長 次に、ただいま可決いたしました本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党共同提案にかかる附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。
 提出者より趣旨の説明を求めます。砂田重民君。
#94
○砂田委員 ただいま提案いたしました附帯決議案につきまして、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党を代表し、趣旨を御説明申し上げます。
 案文の朗読により趣旨説明にかえさせていただきます。
   国民生活センター法案に対する附帯決議(案)
  政府は、本法施行にあたり、消費者保護の観点から、特に次の諸点について、適切な措置を講じ、その運用に遺憾なきを期すべきである。
 一 国民生活センターが国民生活に関する情報の提供等の業務を行なうに際しては、国民の日常生活上の不満及び要望の実情に即応しつつ重点的な実施を図るよう努めること。
 二 国民生活センターが消費生活にかかる情報の提供等の業務を行なうに際しては、消費者保護基本法及び本委員会の決議にかかる消費者保護の強化に関する件の趣旨を十分尊重して実施すること。
 三 国民生活センターの運営協議会の委員については、消費者の利益を代表する者ができるだけ多く任命されるよう措置すること。
 四 国民生活センターは、必要があるときは、商品の試買テストを実施するなどして、商品に対する正しい情報を提供するよう努めること。
  右決議する。
以上でございます。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
#95
○松平委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。
 本動議について直ちに採決いたします。
 本動議に賛成の諸君の起立を求めます。
#96
○松平委員長 起立総員。よって、本動議のとおり附帯決議を付することに決しました。
 この際、ただいまの附帯決議について、経済企画庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。佐藤経済企画庁長官。
#97
○佐藤(一)国務大臣 ただいま、本案につきまして議決されました附帯決議につきましては、政府といたしまして、十分にこれを尊重し、その御趣旨に沿いまして、国民生活センターの運営並びに国民生活行政を推進してまいる覚悟でございます。
    ―――――――――――――
#98
○松平委員長 この際、おはかりいたします。
 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、先例により委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。
#99
○松平委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。
    ―――――――――――――
    〔報告書は附録に掲載〕
    ―――――――――――――
#100
○松平委員長 本日は、これにて散会いたします。
    午後三時四分散会
ソース: 国立国会図書館
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