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1970/05/07 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 決算委員会 第15号
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1970/05/07 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 決算委員会 第15号

#1
第063回国会 決算委員会 第15号
昭和四十五年五月七日(木曜日)
    午前十時三十三分開議
 出席委員
   委員長 濱野 清吾君
   理事 白浜 仁吉君 理事 高橋清一郎君
   理事 丹羽 久章君 理事 森下 元晴君
   理事 華山 親義君 理事 鳥居 一雄君
   理事 吉田 賢一君
      阿部 文男君    中村 弘海君
      中山 利生君    水野  清君
      綿貫 民輔君    田中 武夫君
      日野 吉夫君    西中  清君
 出席国務大臣
        大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  中川 一郎君
        大蔵大臣官房審
        議官      高木 文雄君
        大蔵省主計局次
        長       竹内 道雄君
        国税庁長官   吉國 二郎君
 委員外の出席者
        会計検査院長  山崎  高君
        会計検査院事務
        総局次長    小熊 孝次君
        会計検査院事務
        総局第一局長  中込 良吉君
        会計検査院事務
        総局第五局長  石川 達郎君
        日本専売公社総
        裁       北島 武雄君
        国民金融公庫総
        裁       澤田  悌君
        日本開発銀行総
        裁       石原 周夫君
        日本輸出入銀行
        総裁      石田  正君
        決算委員会調査
        室長      池田 孝道君
    ―――――――――――――
委員の異動
四月二十八日
 辞任         補欠選任
  中山 利生君     北澤 直吉君
  綿貫 民輔君     始関 伊平君
同日
 辞任         補欠選任
  北澤 直吉君     中山 利生君
  始関 伊平君     綿貫 民輔君
五月六日
 辞任         補欠選任
  勝澤 芳雄君     岡田 利春君
  田中 武夫君     山本 幸一君
同日
 辞任         補欠選任
  岡田 利春君     勝澤 芳雄君
  山本 幸一君     田中 武夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十三年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十三年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十三年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十三年度政府関係機関決算書
 昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (全所管、大蔵省所管、大蔵省関係政府関係機
 関)
     ――――◇―――――
#2
○濱野委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十三年度一般会計歳入歳出決算、昭和四十三年度特別会計歳入歳出決算、昭和四十三年度国税収納金整理資金受払計算書、昭和四十三年度政府関係機関決算書、昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算書、昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書、以上を一括して議題といたします。
 大蔵大臣より各件について概要説明を求めます。福田大蔵大臣。
#3
○福田国務大臣 昭和四十三年度の一般会計歳入歳出決算、特別会計歳入歳出決算、国税収納金整理資金受払計算書及び政府関係機関決算書を会計検査院の検査報告とともに本国会に提出し、また、昭和四十三年度の国の債権の現在額並びに物品増減及び現在額についても本国会に報告いたしましたもので、その大要を御説明申し上げます。
 昭和四十三年度予算は、昭和四十三年四月十五日に成立いたしました本予算と、昭和四十四年二月二十二日に成立いたしました補正予算とからなるものであります。
 昭和四十三年度本予算は、財政による景気抑制機能の実効を期するとともに、総合予算主義をとり、恒例的な予算補正の慣行を排除し、もって財政体質改善の第一歩を踏み出すことによって、財政が本来の機能を十分果たし得る基盤を確立することを基本とし、一般会計予算の規模を極力圧縮すること、一般会計の公債依存度を引き下げること、総合予算主義の原則により、公務員給与改定に備えて予備費の充実をはかるとともに、食糧管理特別会計への繰り入れについては、年度途中における米価改定等、事情の変化があっても、これにより補正財源を必要としない方式を確立すること、財源の適正かつ効率的な配分につとめ、国民福祉向上のための諸施策をきめこまかな配慮をもって推進することとして編成されたものであります。
 なお、本予算成立後、国内米の政府買い入れ数量が著しく増加し、食糧管理特別会計の損失額が大幅に増加するという異常な事態に対処する等のため、食糧管理特別会計への繰り入れの追加等、当初予算作成後に生じた事由に基づき特に緊急に措置を要するもの、その他公債の減額等につきまして、所要の予算補正を行なったのであります。
 昭和四十三年度におけるわが国の経済を顧みますと、昭和四十二年後半からの景気調整の影響も比較的軽微に終わり、昭和四十三年度中、全体として大幅な拡大を続け、その実質成長率は、一三・八%に達しました。また、昭和四十二年中、毎期赤字幅を拡大していた国際収支も昭和四十三年に入って急速な改善を遂げ、以後、総合収支は大幅な黒字基調となりました。この結果、昭和四十三年度を通じてみますと、総合収支は前年度の大幅赤字から一転して十六億二千七百万ドルの黒字となり、外貨準備高も初めて三十億ドルをこえるに至ったのであります。このような経済環境の中で、日本銀行は、昭和四十三年八月に公定歩合を一厘引き下げ、同年十月から窓口規制も撤廃しました。財政支出面でも、上期においては警戒的に運営されておりましたが、下期に入って漸次その支出が進捗してまいったのであります。
 国内経済の拡大を需要面から見ますと、その主役は民間企業設備投資及び輸出と海外からの所得でありましたが、個人消費も堅調に伸び、民間住宅投資も大幅に伸びました。このような国内需要の堅調と輸出の好調を反映して、鉱工業生産指数は、前年度に比べて一七・二%の伸びを示し、企業収益も好調に推移し、昭和四十四年三月期で七期連続の増収増益となったのであります。
 このようなわが国経済の状況を背景として昭和四十三年度予算が執行されたのでありますが、以下、その決算の内容を数字をあげて御説明申し上げます。
 まず、一般会計におきまして、歳入の決算額は六兆五百九十八億七千三百四万円余、歳出の決算額は五兆九千三百七十億八千百七十七万円余でありまして、差し引き千二百二十七億九千百二十七万円余の剰余を生じました。
 この剰余のうち五千九百六十六万円余は、国有財産特殊整理資金特別会計法及び国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法の一部を改正する法律附則第五項の規定によりまして、特定国有財産整備特別会計の昭和四十四年度の歳入に繰り入れ、残額千二百二十七億三千百六十万円余は、財政法第四十一条の規定によりまして、一般会計の昭和四十四年度の歳入に繰り入れ済みであります。
 なお、この剰余金には、前年度までに生じた剰余金の使用残額二百七十三億九千四百八十九万円余が含まれておりますので、これを差し引きますと、九百五十三億九千六百三十七万円余が昭和四十三年度に新たに生じた剰余金となります。この新たに生じた剰余金から、昭和四十四年度に繰り越しました歳出予算の財源に充てることとなる金額七百二十三億五千五百七十四万円余と、道路整備事業費の財源に充てることとなる金額七十七億二千九百十八万円余を控除しました残額百五十三億千百四十四万円余が、昭和四十三年度における財政法第六条の純剰余金となり、この純剰余金の二分の一を下らない金額は、財政法第六条第一項の規定によりまして、公債または、借入金の償還財源に充てることとなるわけであります。
 以上の決算額を予算額と比較いたしますと、歳入につきましては、予算額五兆九千百七十三億三千二百六十万円余に比べて千四百二十五億四千四十四万円余の増加となるのでありますが、このうちには、昭和四十二年度の剰余金の受け入れが予算額に比べて千三百四十二億六千八百八十六万円余増加したものを含んでおりますので、これを差し引きますと、昭和四十三年度の歳入の純増加額は八十二億七千百五十七万円余となるのであります。その内訳は、租税及び印紙収入における減少額百四十五億千五百十六万円余、専売納付金における増加額百五億九千六十八万円余、官業益金及び官業収入における増加額九億四千八百七十二万円余、政府資産整理収入における増加額四十四億八千五百八十七万円余、雑収入における増加額二百二十四億千四十五万円余、公債金における減少額百五十六億四千九百万円となっております。
 一方、歳出につきましては、予算額五兆九千百七十三億三千二百六十万円余に、昭和四十二年度からの繰り越し額千六十八億七千三百九十六万円余を加えました歳出予算現額六兆二百四十二億六百五十七万円余に対しまして、支出済み歳出額は五兆九千三百七十億八千百七十七万円余でありまして、その差額八百七十一億二千四百八十万円余のうち、昭和四十四年度に繰り越しました額は七百三十五億三千四百三十一万円余となっており、不用となりました額は百三十五億九千四十八万円余となっております。
 次に、昭和四十四年度への繰り越し額の内訳を申し上げますと、財政法第十四条の三第一項の規定によりあらかじめ国会の議決を経て繰り越しましたもの六百九十億七千六百四十五万円余、財政法第四十二条ただし書きの規定により避けがたい事故のため繰り越しましたもの二十九億千六百十三万円余、財政法第四十三条の二第一項の規定により継続費の年割り額を繰り越しましたもの十五億四千百七十二万円余であります。
 次に、不用額のうち、おもなものについて申し上げますと、労働本省の職業転換対策事業費につきまして、中高年齢失業者等の就職促進措置対象者が少なかったので職業転換訓練費補助金を要することが少なかったこと等のため不用となったもの二十三億九十七万円余、総理本府の恩給費につきまして、公務扶助料等の支給実績が予定を下回ったので旧軍人遺族等、恩給費を要することが少なかったため不用となったもの十三億三千九百二十八万円余であります。
 次に、予備費でありますが、昭和四十三年度一般会計における予備費の予算額は千二百億円であります。その使用総額は千百九十九億九千五百五十三万円余でありまして、その使用につきましては、別途本国会に提出の予備費使用承諾案について御審議をいただきましたので、説明を省略させていただきます。
 次に、一般会計の国庫債務負担行為について申し上げます。
 財政法第十五条第一項の規定に基づく国庫債務負担行為の権能額は二千二百四十億三千七百六十二万円余でありますが、実際に負担いたしました債務額は二千百七十六億七千六十四万円余でありますので、これに既往年度からの繰り越し債務額千五百三十九億五千三百六十三万円余を加え、昭和四十三年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額千四百六億三千九百九万円余を差し引きました額二千三百九億八千五百十八万円余が、翌年度以降に繰り越された債務額に相なります。
 財政法第十五条第二項の規定に基づく国庫債務負担行為の権能額は百億円でありますが、実際に負担いたしました債務額は五十一億九千三十二万円余でありまして、既往年度からの繰り越し債務額及び昭和四十三年度中に支出その他の理由によって債務が消滅いたしました額はありませんので、五十一億九千三十二万円余が翌年度以降に繰り越された債務額に相なります。
 次に、昭和四十三年度の特別会計の決算でありますが、同年度における特別会計の数は、四十三でありまして、これらの決算の内容につきましては、特別会計歳入歳出決算によって御了承願いたいと存じます。
 なお、これらの特別会計の歳入歳出の決算額を合計いたしますと、歳入決算において十三兆四千八十九億四千二百四十万円余、歳出決算において十一兆九千二十七億二千百二十五万円余であります。
 次に、昭和四十三年度における国税収納金整理資金の受け入れ及び支払いでありますが、資金への収納済み額は五兆五百六億五千三百九十万円余でありまして、この資金からの支払命令済み額及び歳入への組み入れ額は五兆四百億六千六百五十五万円余でありますので、差し引き百五億八千七百三十四万円余が、昭和四十三年度末の資金残額となるのであります。これは、主として国税にかかる還付金の支払い決定済み支払い命令未済のものであります。
 次に、昭和四十三年度政府関係機関の決算でありますが、日本専売公社、日本国有鉄道及び日本電信電話公社の決算の内容につきましては、別途それぞれの主務大臣から御説明申し上げる予定であります。
 また、その他の政府関係機関の決算の内容につきましては、それぞれの決算書によって御了承願いたいと存じます。
 次に、国の債権の現在額でありますが、昭和四十三年度末における国の債権の総額は九兆千七百五十三億五千八百九十六万円余でありまして、その内容の詳細につきましては、昭和四十三年度国の債権の現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 次に、物品増減及び現在額でありますが、昭和四十三年度中における純増加額は五百十五億四千九百六万円余でありますので、これに前年度末現在額四千百十五億四千六百六十二万円余を加えますと、昭和四十三年度末における物品の総額は四千六百三十億九千五百六十八万円余と相なります。その内訳の詳細につきましては、昭和四十三年度物品増減及び現在額総報告によって御了承願いたいと存じます。
 以上、昭和四十三年度の一般会計、特別会計、国税収納金整理資金及び政府関係機関の決算等につきまして、その大要を御説明申し上げた次第であります。
 なお、昭和四十三年度の予算の執行につきましては、予算の効率的な使用、経理の適正な運営に極力意を用いてまいったのでありますが、なお、会計検査院から百八十二件にのぼる不当事項について指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。
 これにつきましては、今後一そう経理の改善に努力を傾注いたす所存であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
 次に、昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算書並びに昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書を、会計検査院の検査報告とともに本国会に報告いたしましたので、その概要を御説明申し上げます。
 まず、昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要について申し述べます。
 昭和四十三年度中に増加しました国有財産は、行政財産三千七百五十一億九千三百五十四万円余、普通財産二千四百六十六億三千百十三万円余、総額六千二百十八億二千四百六十八万円余であり、また同年度中に減少しました国有財産は行政財産千四百三十二億三千二百十七万円余、普通財産七百五十億七千九百五万円余、総額二千百八十三億千百二十二万円余でありまして、差し引き総額において四千三十五億千三百四十五万円余の増加と相なっております。これを昭和四十二年度末現在額五兆九千一億四千二十八万円余に加算いたしますと、六兆三千三十六億五千三百七十三万円余となり、これが昭和四十三年度末現在における国有財産の総額であります。
 この総額の内訳を分類別及び種類別に申し上げますと、行政財産においては、公用財産二兆二千二百九十二億二千二百十六万円余、公共用財産七百十一億八千二百二十五万円余、皇室用財産八百九十六億千百五十九万円余、企業用財産一兆千五百七十六億四千七万円余、合計三兆五千四百七十六億五千六百八万円余と相なっており、普通財産においては二兆七千五百五十九億九千七百六十四万円余と相なっております。なお、この普通財産のうち二兆二千百八十一億五千九百八十四万円余は政府出資等となっております。
 また、国有財産の総額の内訳を区分別に申し上げますと、土地一兆七千五百十二億七千二百九十三万円余、立木竹六千四十六億二千三百二十一万円余、建物八千六百十四億五百五十九万円余、工作物五千七百八十七億三千八百四十七万円余、機械器具十億五千二百八十五万円余、船舶千五百六十二億六千六百十三万円余、航空機千三百九億千四百五十五万円余、地上権等五億三千九百二十五万円余、特許権等六億八千八十九万円余、政府出資等二兆二千百八十一億五千九百八十四万円余、合計六兆三千三十六億五千三百七十三万円余となっております。
 次に、国有財産の増減の内容について、その概要を申し上げます。
 まず、昭和四十三年度中における増加額を申し上げますと、前述のとおりその総額は六千二百十八億二千四百六十八万円余であります。この内訳を申し上げますと、第一に、国と国以外の者との間の異動によって増加した財産は四千五百八十億九千六百五十六万円余でありまして、このうち購入、新営工事、政府出資等歳出を伴うものは四千三百三億五千四十万円余、現物出資、交換、寄付等歳出を伴わないものは二百七十七億四千六百十五万円余と相なっております。
 第二に、国の内部における異動によって増加した財産は千六百三十七億二千八百十二万円余でありまして、このうち各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産の移管等調整上の増加は千四百三十四億三千九百三十五万円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の増加は二百二億八千八百七十六万円余となっております。
 次に、減少額について申し上げますと、その総額は二千百八十三億千百二十二万円余であります。この内訳を申し上げますと、第一に、国と国以外の者との間の異動によって減少した財産は六百十五億二千七十九万円余でありまして、このうち売り払い、出資金回収等歳入を伴うものは三百二十三億三千百七十一万円余、交換、譲与等歳入を伴わないものは二百九十一億八千九百八万円余と相なっております。
 第二に、国の内部における異動によって減少した財産は千五百六十七億九千四十三万円余でありまして、このうち各省各庁または各省各庁の部局等の間における財産の移管等調整上の減少は千四百十億七千九百五十三万円余、土地の実測、立木竹の実査等整理上の減少は百五十七億千九十万円余と相なっております。
 以上が昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算書の概要であります。
 次に、昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要について申し述べます。
 昭和四十三年度中に増加いたしました無償貸し付け財産の総額は二百十六億六千五百九十万円余であり、また同年度中に減少しました無償貸し付け財産の総額は百八十九億七千二百九万円余でありまして、差し引き二十六億九千三百八十一万円余の純増加となっております。これを昭和四十二年度末現在額七百四十四億八百八万円余に加算いたしますと、七百七十一億百八十九万円余となり、これが昭和四十三年度末現在において無償貸し付けをしている国有財産の総額であります。
 この増減のおもなものを申し上げますと、増加したものは、公園の用に供するもの二百七億五千六百十二万円余、屎尿処理施設の用に供するもの五億三百五十三万円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの三億二千二十四万円余等であります。
 次に、減少したものは、公園の用に供するもの百七十八億三千六百七万円余、屎尿処理施設の用に供するもの二億四千八百九十七万円余、生活困窮者の収容施設の用に供するもの七億八千八百四十八万円余等であります。
 以上が昭和四十三年度国有財産無償貸付状況総計算書の概要であります。
 なお、これらの国有財産の各総計算書には、それぞれ説明書が添付してありますので、それによって細部を御了承願いたいと思います。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
#4
○濱野委員長 次に、会計検査院当局より各件の検査報告に関する概要の説明を求めます。山崎会計検査院長。
#5
○山崎会計検査院長 昭和四十三年度決算検査報告に関する概要を御説明申し上げます。
 昭和四十三年度歳入歳出決算は、四十四年十月十五日内閣から送付を受け、その検査を終えて、昭和四十三年度決算検査報告とともに四十四年十一月二十九日内閣に回付いたしました。
 昭和四十三年度の一般会計決算額は、歳入六兆五百九十八億七千三百四万余円、歳出五兆九千三百七十億八千百七十七万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において七千六百四億二千七百六万余円、歳出において八千二百四十億四千六百三十六万余円の増加になっており、各特別会計の決算額の合計額は、歳入十三兆四千八十九億四千二百四十万余円、歳出十一兆九千二十七億二千百二十五万余円でありまして、前年度に比べますと、歳入において二兆六千六百十三億七千七万余円、歳出において二兆三千三百四億千九百三万余円の増加になっております。
 なお、国税収納金整理資金は、収納済み額五兆五百六億五千三百九十万余円、歳入組み入れ額四兆九千四百二十四億千四百四十九万余円であります。
 政府関係機関の昭和四十三年度決算額の総計は、収入四兆七千八百八十四億三千六十一万余円、支出四兆五千四百四十七億六千四百九十三万余円でありまして、前年度に比べますと、収入において五千六百九十三億四千八百二十六万余円、支出において五千五十五億四千六百万余円の増加になっております。
 昭和四十三年度の歳入、歳出等に関し、国及び政府関係機関等から提出された計算書二十二万余冊及び証拠書類六千十万余枚につきまして書面検査を行ない、また、三千百余の局所等につきまして三万九千余人日をもって実地検査を行ないました。
 このようにして検査いたしました結果につき、その概要を説明いたします。
 まず、不当事項について申し上げます。
 不当事項として検査報告に掲記しましたものは合計百八十二件でありますが、これを収入、支出の別に分類し、態様別の金額を概計いたしますと、次のとおりであります。
 すなわち、まず、収入に関するものといたしましては、租税収入の徴収不足を来たしたものなどが七億二千六百万円、保険料収入の徴収額が不足していたものが一億二千三百万円であり、次に、支出に関するものといたしましては、工事施行、物品調達の計画が適切でなかったため、不経済になったと認められるものが三千百万円、工事費の積算が適切でなかったため、契約額が割り高になったと認められるものが八千三百万円、工事の監督、検査が適切でなかったため、施工が設計と相違していたものが五百万円、保険金等の支給が適正でなかったもの及び保険事業の運営が適切でなかったものが五千八百万円、補助事業の実施及び経理が適切でなかったものが一億四千八百万円、昭和四十三年発生災害復旧事業の事業費決定額を減額させたものが六千万円であり、以上のほか、国の物品を法律に基づかないで無償で処分したものが五百万円、職員の不正行為により国に損害を与えたものが二千万円でありまして、その合計額は、十二億六千二百万円になっております。これを前年度に比べますと、災害復旧事業の事業費決定額を減額させたものにおいて一億五千四百万円減少しておりますが、租税収入の徴収不足を来たしたものにおいて一億八千四百万円増加しているなどのため、結局千二百万円増加しております。
 これらの不当事項は、租税、工事、物件、保険、補助金、不正行為の項目に分けて検査報告に記述してありますが、特に、工事及び物件並びに補助金に関するものにつきまして説明いたします。
 工事及び物件につきましては、不経済な結果になったと認められるなどの事例を毎年度指摘しておりますが、四十三年度におきましても、運輸省、郵政省、日本国有鉄道及び日本電信電話公社などにおきまして、物品の調達や工事の施行に際し計画が適切でなかったため不経済になっているもの、工事費の積算が適切でなかったため、ひいては契約額が割り高になったと認められるもの、工事の監督及び検査が適切を欠いたため出来形が設計と相違していると認められるものなどが見受けられます。
 補助金につきましては、その経理が当を得ないものを毎年度多数指摘して注意を促してきたところでありますが、四十三年度におきましても、農林省及び建設省の公共事業関係のものにつきまして、工事の施行が不良になっているものなどがまだ少なからず見受けられます。また、その他の補助金につきましても、補助の目的に沿わない結果になっているもの、事業費の精算が過大なものなどが見受けられます。
 次に、意見を表示し、または処置を要求した事項について説明いたします。
 四十三年十二月から四十四年十一月までの間におきまして、会計検査院法第三十四条の規定により是正改善の処置を要求いたしましたものは、文部省の国立学校における受託研究等及び奨学寄付金の取り扱いに関するもの、農林省の土地改良事業等における直轄工事の間接労務費の算定に関するもの、外国麦の買い入れに伴う検数に関するもの、建設省の生コンクリートの配合及び現場管理費率に関するもの、日本国有鉄道の線路増設工事における高架橋新設工事の予定価格の積算に関するもの、及び阪神高速道路公団の高速自動車国道建設工事の予定価格の積算等に関するものの六件であります。また、会計検査院法第三十六条の規定により改善の意見を表示いたしましたものは、文部省の国立大学における国有財産及び物品の管理に関するものの一件であります。
 以上をもって概要の説明を終わります。会計検査院といたしましては、機会あるごとに関係各省各庁などに対して、適正な会計経理の執行について努力を求めてまいりましたが、なお、ただいま申し述べましたような事例が見受けられますので、関係各省各庁などにおいても、さらに特段の努力を払うよう望んでいる次第であります。
 次に、昭和四十三年度国有財産検査報告につきまして、その概要を説明いたします。
 昭和四十三年度国有財産増減及び現在額総計算書及び国有財産無償貸付状況総計算書は、四十四年十月二十四日内閣から送付を受け、その検査を終えて、十一月二十九日内閣に回付いたしました。
 四十二年度末の国有財産現在額は五兆九千一億四千万余円でありましたが、四十三年度中の増が六千二百十八億二千四百六十二万余円、同年度中の減が二千百八十三億千百二十二万余円ありましたので、差し引き四十三年度末の現在額は六兆三千三十六億五千三百七十三万余円になり、前年度末に比べますと四千三十五億千三百四十五万余円の増加になっております。
 次に、国有財産の無償貸し付け状況について申し上げますと、四十二年度末には七百四十四億八百八万余円でありましたが、四十三年度中の増が二百十六億六千五百九十万余円、同年度中の減が百八十九億七千二百九万余円ありましたので、差し引き二十六億九千三百八十一万余円の増加をみまして、四十三年度末の無償貸し付け財産の総額は七百七十一億百八十九万余円になっております。
 検査の結果、国有財産の管理について会計検査院法第三十六条の規定により改善の意見を表示いたしましたものが一件ありまして、これは、昭和四十三年度決算検査報告に掲記してあります。
 以上でございます。
#6
○濱野委員長 これにて昭和四十三年度決算外二件の説明聴取を終わります。
     ――――◇―――――
#7
○濱野委員長 次に、大蔵省所管及び大蔵省関係の各政府関係機関について審査を行ないます。
 まず、大蔵政務次官より概要の説明を求めます。中川大蔵政務次官。
#8
○中川政府委員 昭和四十三年度大蔵省主管一般会計歳入決算並びに大蔵省所管の一般会計歳出決算、各特別会計歳入歳出決算及び各政府関係機関収入支出決算につきまして、その概要を御説明いたします。
 まず、一般会計の歳入決算について申し述べます。
 昭和四十三年度の歳入決算額は、五兆八千三百六億六千五百六十一万円余でありまして、歳入予算額に比較いたしますと、千二百五十九億二千九百十八万円余の増加となっております。
 以下、各部について簡単に申し述べます。
 第一に、租税及び印紙収入でありますが、その決算額は、四兆七千九百四十二億八千二百八十一万円余で、予算額に比し百四億七千百十八万円余の減少となっております。これは、法人税及び揮発油税の課税額が予定より多かったこと等により二百六十三億二千七百六万円余が増加しましたが、他面、申告所得税及び酒税の課税額が予定より少なかったこと等により三百六十七億九千八百二十五万円余が減少したためであります。
 第二に、専売納付金でありますが、その決算額は二千五百億四千五百十四万円余で、予算額に比し百五億七千五百六十一万円余の増加となっております。これは、日本専売公社における上級品製造たばこの売り上げ増加による平均売り上げ単価の上昇及び経費の節減等によりたばこ事業の純利益が増加したことによるものであります。
 第三に、官業益金及官業収入でありますが、その決算額は、三十三億三千二百三十四万円余で、予算額に比し九億八千二百万円余の増加となっております。これは、印刷局特別会計における決算上の利益が予定より多かったためであります。
 第四に、政府資産整理収入でありますが、その決算額は、二百五十四億三百九十八万円余で、予算額に比し四十三億千四百六十一万円余の増加となっております。これは、土地等の国有財産売り払い収入が予定より多かったこと及び新庁舎建設に要する用地の特別会計への有償管所換等があったためであります。
 第五に、雑収入でありますが、その決算額は、千九十五億四千六百二十五万円余で、予算額に比し十九億八百二十八万円余の増加となっております。これは、土地等の国有財産貸し付け収入及び日本銀行納付金等が予定より増加したためであります。
 第六に、公債金でありますが、その決算額は、四千六百二十億五千百万円で、予算額に比し、百五十六億四千九百万円の減少となっております。これは、雑収入等が予定より増収となることが確実に見込まれたこと等により、公債の発行額を予定より減額したためであります。
 第七に、前年度剰余金受入でありますが、その決算額は、千八百六十億四百六万円余で、予算額に比し千三百四十二億六千八百八十六万円余の増加となっております。これは、予算額としては、昭和四十一年度の新規剰余金を計上いたしておりますが、決算上においては、昭和四十二年度に生じた歳計剰余金を受け入れているためであります。
 次に、一般会計の歳出決算について申し述べます。
 昭和四十三年度の歳出予算現額は四千三百七十六億八千六百八十万円余でありまして、支出済み歳出額は、四千二百五十九億四千七百十万円余、翌年度へ繰り越した額は、百九億二千百九十三万円余でありまして、差し引き不用額は、八億千七百七十六万円余となっております。
 以下、経費のうちおもなものにつきまして、その概要を申し述べます。
 まず第一に、国債費につきましては、国債整理基金特別会計へ繰り入れるため千九百二十七億六千三百五十五万円余を支出いたしましたが、これは、一般会計の負担に属する国債の償還及び利払い財源並びに事務取り扱い費に充てるためのものであります。その内訳は、国債の償還財源として、財政法第六条の規定に基づく前々年度決算上の剰余金の二分の一に相当する額並びに国債整理基金特別会計法第二条第二項の規定に基づく前年度首国債総額の百分の一・六に相当する額及び同法第二条の三の規定に基づく繰り入れ額等六百九十二億六千三百四十一万円余、国債の利払い財源として千百九十八億七千百六十六万円余、国債の事務取扱費として、三十六億二千八百四十八万円余となっております。
 この国債費に関連して、一般会計の負担に属する国債の状況について申し述べます。
 昭和四十二年度首における既往年度からの繰り越し債務額は、内国債で二兆千五百四十六億五千五万円余、外国債で邦貨換算額にして百三十八億四千八十八万円余でありましたが、昭和四十三年度中における内国債につきましては、財政法第四条第一項の規定に基づく六分半利国庫債券の発行四千七百十億円引揚者特別交付金国庫債券等交付国債の発行九百十四億五千六百四十六万円余、アジア開発銀行に対する通貨代用国庫債券等による出資及び拠出百八億円並びに満期到来国債の借り換え発行により二百七十七億円、計六千九億五千六百四十六万円余が増加いたしましたが、一方、五分半利国庫債券及び六分半利国庫債券の償還四百四十九億二千九百九十三万円、農地被買収者国庫債券等交付国債の償還三百十六億二千四百九十九万円余、国際開発協会通貨代用国庫債券の償還二十億円、その他の国債の償還等一億千百九十万円余、計七百八十六億六千六百八十三万円余が減少いたしましたので、翌年度以降への繰り越し債務額は、二兆六千七百六十九億三千九百六十九万円余となっております。
 外国債につきましては、昭和四十三年度中に二十八億千五百七十三万円余を償還いたしましたことなどにより、翌年度以降への繰り越し債務額は、百十億二千五百十四万円余となっております。
 第二に、政府出資金につきましては、百八十五億円を支出いたしましたが、その内訳は、中小企業信用保険公庫に対しまして、信用補完制度の強化をはかる資金に充てるため九十五億円、新東京国際空港公団に対しまして、航空輸送の円滑化をはかるため三十億円、海外経済協力基金に対しまして、東南アジアその他開発途上にある海外の地域に対する経済協力の促進をはかるための資金に充てるため六十億円となっております。
 第三に、海運業再建整備日本開発銀行交付金につきましては、海運業の再建整備に関する臨時措置法に基づき、日本開発銀行が外航船舶の建造融資にかかる利子の支払いを猶予することに伴いまして、その猶予する額に相当する金額を日本開発銀行に交付するため二十九億八千九百十九万円余を支出いたしました。
 第四に、特殊対外債務等処理費につきましては、三百三十三億六千五百四十三万円余を支出いたしましたが、その内訳は、賠償等特殊債務処理特別会計法に基づき、連合国等に対する賠償等特殊債務の処理に充てるための財源を同会計へ繰り入れるため百九十億五万円、ビルマに対する経済技術協力の実施のため五十一億千百四十二万円余、韓国に対する経済協力の実施のため九十二億五千三百九十六万円余となっております。
 以上の支出のほか、相手国の国内事情等のため、六十七億六千九百三十三万円余が翌年度へ繰り越しとなっております。
 第五に、対外経済協力費につきましては、十四億七千七百五十一万円余を支出いたしましたが、その内訳は、ラオス外国為替操作基金へ拠出のため六億千二百万円、ナムグム開発基金へ拠出のため三億六千万円、発展途上国の食糧問題解決に寄与するためジョルダン、シリア及びアラブ連合に対し千八十万円、インドネシア共和国経済援助のため四億九千四百七十一万円余となっております。
 以上の支出のほか、対外食糧等特別援助費につきましては、相手国との交渉の関係等のため二十五億六千三百六十四万円余が支出未済で繰り越しとなっております。
 第六に、産業投資特別会計へ繰り入れにつきましては、同会計の行なう産業投資支出の財源に充てるため五百九十六億円を支出いたしました。
 第七に、アジア開発銀行出資につきましては、アジア開発銀行への加盟に伴う措置に関する法律に基づき、その出資払い込みに必要な経費として、三十六億円を支出いたしました。
 なお、同機関に対しましては、以上の現金出資のほかに、通貨代用国庫債券等をもって百八億円を出資及び拠出いたしましたが、これはともに、同機関の目的たるアジア地域の経済成長と開発促進に資するためのものであります。
 第八に、国民金融公庫補給金につきましては、国民金融公庫の業務の円滑な運営に資するために必要な補給金を交付するため一億円を支出いたしました。
 以上申し述べましたおもな経費のほか、国家公務員共済組合連合会等助成費につきましては、旧令共済組合等の年金交付その他の経費として四十三億九千二百九十一万円余、国庫受け入れ預託金利子につきましては、日本国有鉄道、日本電信電話公社及び資金運用部の国庫預託金に対する利子として、二十億千二百七十二万円余、公務員宿舎施設費につきましては、国家公務員のための国設宿舎を設置するため八十五億二百九十三万円余を支出いたしました。公務員宿舎につきましては、その不足の状況にかんがみ、逐年その増設をはかっているものでありますが、以上の支出によりまして、昭和四十三年度新たに六千六百八十戸を設置いたしました。
 なお、公務員宿舎施設費につきましては、敷地の選定その他工事の関係から九百十二月分、金額にして七億六千五百四万円余が支出未済で繰り越しとなっております。
 そのほか、一般行政を処理するための経費といたしましては、大蔵本省において五十八億九千四百五十六万円余、財務局において九十六億五千四百三十五万円余、税関において八十五億七千六百八十九万円余、国税庁において七百四十五億千七百一万円余、計九百八十六億四千二百八十三万円余を支出いたしましたが、この経費のおもなものは、人件費及び事務費でありまして、人件費の占める割合は、約七四%であります。
 また、財務局及び国税庁における庁舎等特別取得費の翌年度繰り越し額八億二千三百七十二万円余は、国有財産特殊整理資金特別会計法及び国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法の一部を改正する法律附則第四項の規定により、特定国有財産整備特別会計に引き継がれ使用されることとなっております。
 次に、各特別会計の決算につきまして、それぞれの会計の事業実績等の概要を御説明いたします。
 まず第一に、造幣局特別会計につきましては、この会計のおもな事業である補助貨幣の製造について申し述べますと、百円白銅貨幣ほか四種の補助助貨幣を十一億八千百万枚、額面金額にして六百億三千百万円を製造し、その全額を補助貨幣として発行いたしました。この結果、昭和四十三年度末の補助貨幣発行現在高は、二千九百五億三百十二万円余となっております。
 第二に、印刷局特別会計につきましては、この会計のおもな事業である日本銀行券の製造について申し述べますと、一万円券ほか四種の日本銀行券を二十二億四千万枚、額面金額にして二兆九千三百八十億円を製造し、その全量を日本銀行に引き渡しております。
 なお、この会計の昭和四十三年度損益計算上の利益は、三十四億二千百四十一万円余でありまして、そのうち、固有資本の増加に充てる額二億二千七百七万円余を控除した残額三十一億九千四百三十四万円余と過年度の未納付益金のうち、一億三千七百九十九万円余をそれぞれ一般会計へ納付いたしております。
 第三に、資金運用部特別会計につきましては、資金運用部資金の調達及び運用の実績について申し述べますと、資金の調達は、郵便貯金、厚生保険及び国民年金預託金等の増加額二兆百六億七千二百十万円余であり、運用は、特別会計、政府関係機関、地方公共団体等への貨し付けまたは債券の引き受け等一兆九千五十二億八千二百七十万円余であります。
 なお、運用額を当初の予定に比較いたしますと、千百三十四億八千二百七十万円余の増加となっております。これは、中小企業への金融対策等につきまして意を用いたためであります。
 第四に、国債整理基金特別会計につきましては、収納済み歳入額は一兆三千八百五十六億八千九百二万円余、支出済み歳出額は、一兆三千百八十五億八百九十六万円余であります。
 収納済み歳入額のうちおもなものは、一般会計及び各特別会計等からの国債、借入金及び短期証券の償還財源並びに利子等の支払い財源の受け入れとして一兆三千五十三億九千十万円余、満期到来内国債のうち一部を借りかえ償還するための公債発行収入として二百七十一億七千二百七十万円、前年度剰余金の受け入れとして、五百三億四千百四十一万円余となっております。
 支出済み歳出額のうちおもなものは、国債、借入金及び短期証券の償還として一兆九百六十四億四千五百八十万円余、国債及び借入金の利子並びに短期証券割引料として二千百八十四億四千四百十七万円余となっております。
 なお、以上申し述べました収納済み歳入額から支出済み歳出額を差し引いた残額六百七十一億八千六万円余は、本年度における国債の償還及び利子支払いの未済額並びに国債整理基金の基金残に相当する額でありまして、この額は翌年度以降の支払い財源に充てるための繰り越しをいたしました。
 第五に、貴金属特別会計につきましては、この会計で取り扱った金地金の売買について申し述べますと、輸入金地金及び没収金地金等、合わせて二十四・一トン余、金額にして百十三億四千百四十二万円余を買い上げております。他方、国内産業用の金地金の不足を緩和するため、輸入金地金のうち、二十トン余を産金業者に売却いたしております。
 この結果、この会計における昭和四十三年度末の金地金保有量は、三十九・二トン余となっております。
 第六に、外国為替資金特別会計につきましては、収納済み歳入額は二百八十六億五千百二十一万円余、支出済み歳出額は百八十七億六千五百三十一万円余であります。
 収納済み歳入額のうちおもなものは、外国為替等の売買に伴う差益収入として六十七億二千六百二万円余、保有外貨資産等の運用収入として二百十九億二千五百十六万円余となっております。
 支出済み歳出額のうちおもなものは、外国為替資金証券の割引料等を国債整理基金特別会計へ繰り入れとして百八十五億七千七百七十万円を支出しております。
 第七に、産業投資特別会計につきましては、一般会計より受け入れ五百九十六億円、外貨債発行収入四十九億五千五百八十三万円余及び運用収入等の自己資金をもって、日本輸出入銀行ほか九機関に対し六百八十八億七千万円の出資をし、日本開発銀行ほか一機関に対し七十億円の貸し付けを行ないました。
 この投融資額を予算額に比較いたしますと、四十六億七千万円の増加となっております。この増加いたしました分の財源といたしまして、スイスにおいて外貨債六千万スイスフランを発行いたしております。
 なお、本年度において、経済援助資金特別会計及び余剰農産物資金融通特別会計の廃止に伴い、それぞれの特別会計に属していた権利及び義務は、この会計に引き継ぎを受けました。
 この結果、この会計における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、日本開発銀行ほか二十四機関に対し千四十五億千四百一万円余、出資残高は、同銀行ほか十九機関に対し九千五百十三億二千七百万円となっております。
 また、旧余剰農産物資金融通特別会計から引き継ぎを受けました農産物に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定に基づいて借り入れた借入金の残高は三百五十九億二千五百三十七万円余となっております。
 第八に、賠償等特殊債務処理特別会計につきましては、収納済み歳入額は二百十一億七百三十三万円余、支出済み歳出額は百五十四億九千六百十二万円余であります。
 収納済み歳入額の内訳は、賠償等特殊債務処理特別会計法に基づき、連合国に対する賠償等特殊債務の処理に充てるため、一般会計より受け入れとして百九十億五万円、前年度以前における賠償費の未払い等による前年度剰余金受け入れとして二十一億七百二十八万円余となっております。
 支出済み歳出額の内訳は、フィリピン及びインドネシアの二カ国に対する賠償費として百四十四億九千六百十二万円余、タイ特別円処理費として十億円となっております。
 なお、以上のほか、相手国との実施計画に関する交渉がおくれたため、五十一億千九十万円余を翌年度へ繰り越しております。
 第九に、国有財産特殊整理資金特別会計につきましては、収納済み歳入額は四十四億三千四百九十五万円余であります。
 収納済み歳入額のうちおもなものは、関東財務局ほか二十二官署の庁舎等の売り払い収入として二十一億四千六百二十八万円余、前年度剰余金受け入れとして二十億四千五百三十八万円余となっております。
 なお、この会計は、国有財産特殊整理資金特別会計法及び国の庁舎等の使用調整等に関する特別措置法の一部を改正する法律により、昭和四十四年度以降は特定国有財産整備特別会計と会計名を改め、本年度の決算上の剰余金四十四億三千四百九十五万円余は翌年度の同会計の歳入に繰り入れております。
 第十に、地震再保険特別会計につきましては、収納済み歳入額は二十億五千九百八十七万円余、支出済み歳出額は七百八十九万円余であります。
 収納済み歳入額のうちおもなものは、地震保険に関する法律に基づき締結した地震保険超過損害額再保険契約による再保険料収入として十八億七千六百八万円余、資金運用部預託金に対する利子収入として一億七千五百八十九万円余となっております。
 支出済み歳出額は、本年度においては再保険金の支払いがなかったので、地震再保険事務取り扱いに必要な経費の支出のみであります。
 以上が、各特別会計の事業実績等の概要であります。各会計の決算上の計数につきましては、さきに提出いたしました昭和四十三年度の決算書によって御承知いただきたいと存じます。
 最後に、各政府関係機関の決算につきまして、それぞれの機関の事業実績等の概要を御説明いたします。
 まず第一に、国民金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金千八百五十億円及び簡易生命保険及郵便年金特別会計からの借入金百億円並びに貸し付け回収金等の自己資金をもって六十六万六千件余、金額にして四千百三十五億三千八百三十八万円余の貸し付けを行ないました。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、三百六十億九千四百三十八万円余の増加となっております。これは、中小企業者に対する年末資金等の融資のため、政府資金の追加が行なわれたためであります。
 この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、百四十一万三千件余、金額にして四千八百八十億九千三百八十五万円余となっております。
 第二に、住宅金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金千四百五十四億円及び簡易生命保険及郵便年金特別会計からの借入金百億円並びに住宅金融公庫宅地債券の発行による収入金十五億三千六百八十五万円余及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、住宅の建設二十二万二千戸余、金額にして千八百四億三千百九十五万円余並びに宅地の取得及び造成三千三百ヘクタール余、金額にして三百一億八千三百七十七万円、合計二千百六億千五百七十二万円余の貸し付けを行ないました。
 この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、百十八万千件余、金額にして七千八百五十七億二千二百八十八万円余でありまして、この公庫創設以来の住宅貸し付けの総契約戸数は二百八万四千戸余となっております。
 第三に、農林漁業金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金千二百八十億円及び簡易生命保険及郵便年金特別会計からの借入金五十億円並びに貸し付け回収金等の自己資金をもって、十一万六千件余、金額にして千七百六十八億四千九百九万円余の貸し付けを行ないました。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、三十一億五千九十一万円余の減少となっております。これは、経営維持安定の貸し付けが少なかったこと等のためであります。この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、百二十九万千件余、金額にして七千三百三十五億五千二十万円余となっております。
 第四に、中小企業金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金千四百四十二億円及び簡易生命保険及郵便年金特別会計からの借入金百億円並びに中小企業債券の発行による収入金三百九十七億四千万円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、四万七千件余、金額にして三千百九十二億千三百七十一万円の貸し付けを行なったほか、産業投資特別会計からの出資金をもって三件、金額にして三億円の出資を行ないました。
 このうち、貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、四百十七億千三百七十一万円の増加となっております。これは、中小企業者に対する年末資金等の融資のため、政府資金の追加が行なわれたこと等のためであります。この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、十四万六千件余、金額にして六千三百五十九億千五十六万円余、出資残高は三件、金額にして十億五千万円となっております。
 第五に、北海道東北開発公庫につきましては、産業投資特別会計からの出資金五億円及び簡易生命保険及郵便年金特別会計からの借入金二十億円並びに北海道東北開発債券の発行による収入金二百五十三億三千四百二十五万円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、二百九十八件、金額にして四百三十四億九千万円の貸し付け及び二件、金額にして三億千万円の出資を行ないました。
 このうち、貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、二十九億九千万円の増加となっております。これは、前年度において景気調整策の一環として実施された繰り延べ相当額を貸し付けたためであります。この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、千九百四十六件、金額にして千五百八十一億三千百六十七万円余、出資残高は、二十一件、金額にして十二億二千五百五十万円となっております。
 第六に、公営企業金融公庫につきましては、産業投資特別会計からの出資金二億円並びに公営企業債券の発行による収入金六百十三億八千三百四十五万円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、千六百四十五件、金額にして七百六十七億八千百四十万円の貸し付けを行ないました。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、五十二億千八百六十万円の減少となっております。これは、本年度の公庫融資にかかる地方債許可が減少したこと等のためであります。この結果、この公庫における昭和四十三年度末の貸し付け残高は、九千八百八十五件、金額にして三千二百四十億四千六百二十一万円余となっております。
 なお、このほか本公庫は農林漁業金融公庫の委託を受けて、地方公共団体の行なう公有林整備事業及び草地改良事業に対し、千五百三十五件、金額にして三十四億五千二百八十万円の融資を行なっております。
 第七に、中小企業信用保険公庫につきましては、一般会計から保険準備基金として二十五億円及び融資基金として七十億円の出資金並びに貸し付け回収金等の自己資金をもって、保険業務におきましては、八十三万九千件余、金額にして九千八百六十一億四百六十八万円余の保険の引き受けを行ない、また、貸し付け業務におきましては、信用保証協会に対し、千二百十六件、金額にして三百三十四億七千四百万円の貸し付けを行ないました。
 この結果、この公庫の昭和四十三年度末の付保残高は、九十六万九千件余、金額にして一兆二千三百二十一億七千四百二十七万円余となっており、また、貸し付け残高は、千八百十件、金額にして四百九十二億八千百万円となっております。
 第八に、医療金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金二百五十億円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、五千百四十四件、金額にして三百二億円の貸し付けを行ないました。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、十七億円の増加となっております。これは前年度において景気調整策の一環として実施された繰り延べ相当額を貸し付けたためであります。
 この結果、この公庫の昭和四十三年度末の貸し付け残高は、二万件余、金額にして千七十億三百二十三万円余となっております。
 第九に、環境衛生金融公庫につきましては、資金運用部からの借入金三百四十四億円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、六万件余、金額にして四百四十六億七千六百四万円余の貸し付けを行ないました。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、九十六億七千六百四万円余の増加となっております。これは、融資対象の拡大及び設備資金に対する融資の一元化により資金需要が増加したため、政府資金の追加が行なわれたこと等のためであります。
 この結果、この公庫の昭和四十三年度末の貸し付け残高は、九万四千件余、金額にして六百一億千三百二万円余となっております。
 第十に、日本開発銀行につきましては、資金運用部からの借入金二千百四億円及び貸し付け回収金等の自己資金をもって、二千七百三十三億八千百万円の貸し付けを行ないました。この内訳は、電力百八十四億六百万円、海運九百七十四億七千三百万円、地方開発四百三十八億七千八百万円、その他千百三十六億二千四百万円となっております。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、二百二十三億八千百万円の増加となっております。これは、海運業及び石炭鉱業に対する融資資金として政府資金の追加が行なわれたこと等のためであります。
 この結果、この銀行の昭和四十三年度末の貸し付け残高は、四千六百三十五件、金額にして一兆三千八百十九億五千四十二万円余となっております。このほか外貨貸し付け金は、十九件、金額にして六百十三億六千六百二十四万円余となっております。
 なお、この銀行が昭和四十三年度の利益のうち国庫に納付した金額は、百十九億三千三百六十九万円余となっております。
 第十一に、日本輸出入銀行につきましては、産業投資特別会計からの出資金四百八十億円及び資金運用部からの借入金二千億円並びに貸し付け回収金等の自己資金をもって、三千三十三億八千百九十二万円余の貸し付けを行ないました。この内訳は、輸出金融二千三百四十一億二千四百八十万円、技術提供金融五億二千百六十万円、輸入金融五十九億二千五百万円、投資金融百四十七億二千九百八十万円、開発事業金融千四百四十万円、直接借款四百八十億六千六百三十二万円余となっております。
 この貸し付け額を当初の予定に比較いたしますと、三百十六億千八百八万円余の減少となっております。これは、直接借款について政府間交渉の成立時期がずれたこと及び借り入れ国側の事情により貸し付けがおくれたこと等のためであります。
 この結果、この銀行の昭和四十三年度末の貸し付け残高は、二千九百二十九件、金額にして一兆八百八十五億七千二百七十八万円余となっております。
 以上が、各政府関係機関の事業実績等の概要であります。各機関の決算上の計数につきましては、さきに提出いたしました昭和四十三年度の決算書によって御承知いただきたいと存じます。
 これをもちまして、昭和四十三年度における大蔵省所管の決算の概要説明を終わります。
 なお、会計検査院から不当事項四十六件の御指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところであります。これらにつきましては、それぞれ適切なる措置を講じますとともに、今後一そう事務の合理化をはかり、改善に努力を傾注いたしたい所存でございます。
 何とぞ御審議のほどお願いいたします。次に、日本専売公社の昭和四十三年度決算について、その概要を御説明申し上げます。
 まず、事業の概況を御説明申し上げます。
 第一に、たばこ事業におきましては、葉たばこの購入は、数量で二十二万五千トン余、金額で千二百五十三億三千九百十八万円余であり、予定に比べ、数量で二万一千トン余、金額で百五十六億二千七百六十九万円余減少しております。
 たばこの製造及び輸入数量は千九百八十九億本余で、予定に比べ五十億本余減少しております。
 その販売数量は千九百八十七億本余、金額にして六千七百八十一億二千九百九万円余で、予定に比べ、数量では二十六億本余減少し、金額では百十九億二千八百九万円余増加しております。
 第二に、塩事業におきましては、塩の購入数量は、国内塩九十三万トン余、輸入塩五百十六万トン余、金額にして合計三百十七億五千二十二万円余であり、予定に比べ、数量で五万トン余増加し、金額で三十八億三千七百八十九万円余減少しております。
 塩の販売数量は、六百八万トン余、金額にして三百七十七億八千百七十一万円余であり、予定に比べ、数量では六万トン余増加し、金額では三十五億一千六十九万円余減少しております。
 次に、決算の内容を御説明申し上げます。
 まず、収入支出決算について御説明申し上げます。
 昭和四十三年度における収入済み額は七千百九十九億二千八百九十四万円余、支出済み額は四千七百八十六億五千五百八十一万円余であり、収入が支出を超過すること二千四百十二億七千三百十三万円余であります。
 また、昭和四十三年度の総収益七千二百十三億五千八百四万円余から総損失四千三百七十一億五千二百三十万円余を控除した純利益は二千八百四十二億五百七十四万円余であります。これから日本専売公社法第四十三条の十三第三項の規定により積み立てる三百四十一億六千五十九万円余を控除して算出した専売納付金は二千五百億四千五百十四万円余であり、その予定額二千三百四億三千百十三万円余と比べますと、百九十六億一千四百万円余の増加となっております。
 以下、これを収入、支出の部に分けて御説明いたします。
 まず、収入の部におきましては、収入済み額は七千百九十九億二千八百九十四万円余であり、収入予算額七千百二十四億六千四百五十二万円余に対して七十四億六千四百四十二万円余の増加となっております。
 一方、支出の部におきましては、支出予算現額は五千三百七十七億八千百二十四万円余、支出済み額は四千七百八十六億五千五百八十一万円余であり、差し引き五百九十一億二千五百四十三万円余の差額を生じました、この差額のうち、翌年度に繰り越した額は百六十四億二千八百九十七万円余、不用となった額は四百二十六億九千六百四十六万円余であります。
 なお、昭和四十三年度において、予算総則第六条に定められた経費に予備費を使用した額は役職員給与支払いのための十七億三千九百二十万円余であり、同条の規定に定められた経費に予算を流用した額はありません。
 また、予算総則第九条の規定による特別給与の支出に充てた額は、業績賞与支払いのための六億三千三百三十三万円余であります。
 次に、債務に関する計算について御説明申し上げます。
 日本専売公社法第三十五条第一項の規定に基づく昭和四十三年度の債務負担行為の限度額は、塩事業費において九十六億円でありますが、実際に負担した債務額は、塩事業費において二十億二千四百三十四万円余であります。
 また、日本専売公社法第三十五条第二項の規定に基づく昭和四十三年度の債務負担行為の限度額は一億円でありますが、実際に負担した債務額はございません。
 次に、日本専売公社法第四十三条の十四第二項の規定に基づく昭和四十三年度の長期借入金の最高限度額は千六百八十億円でありますが、実際に借り入れた額は千百六十億円であります。同じく短期借入金の最高限度額は二千三百四十億円でありますが、実際に借り入れていた最高額は二千二百六十億円であり、短期借入金はすべて昭和四十三年度内に償還し、翌年度へ繰り越した債務額はありません。
 なお、昭和四十三年度の日本専売公社の決算につきまして、会計検査院から不当事項として指摘を受けたものはありません。
 以上が昭和四十三年度の日本専売公社の決算の概要であります。
 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。
#9
○濱野委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を求めます。中込会計検査院第一局長。
#10
○中込会計検査院説明員 昭和四十三年度大蔵省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。
 書面並びに実地検査の結果、検査報告に不当事項として掲記いたしましたものは、租税の徴収にあたり徴収額に過不足があったもの四十六件でございます。
 これらの徴収過不足の事態は、納税者が申告書等において所得金額、税額の計算等を誤っていたのに当局の調査が十分でなかったこと、当局が法令の適用、税額の計算等を誤っていたこと、課税資料の収集、活用を適確にしていなかったことによって生じたものでございます。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
#11
○濱野委員長 次に、石川会計検査院第五局長。
#12
○石川会計検査院説明員 日本専売公社、国民金融公庫ほか八公庫及び日本開発銀行、日本輸出入銀行の昭和四十三年度の決算につきましては、その概要を検査報告に記述いたしておりますが、検査の結果、不当と認めた事項はございません。
    ―――――――――――――
#13
○濱野委員長 次に、日本専売公社、国民金融公庫、日本開発銀行及び日本輸出入銀行各当局の資金計画及び事業計画等について、順次説明を求めます。
 まず、北島日本専売公社総裁。
#14
○北島説明員 昭和四十三年度の日本専売公社の決算及び業務につきまして、その概要を御説明申し上げます。
 四十三年度における収入済み額は七千百九十九億二千八百九十四万円余、支出済み額は四千七百八十六億五千五百八十一万円余でありまして、差し引き二千四百十二億七千三百十三万円余の収入超過となっております。
 これを損益計算から申し上げますと、総収益は七千二百十三億五千八百四万円余、総損失は四千三百七十一億五千二百三十万円余でありまして、純利益は二千八百四十二億五百七十四万円余となっております。
 この純利益から利益積み立て金三百四十一億六千五十九万円余を控除いたしまして、専売納付金は二千五百億四千五百十四万円余となりました。これは、予定に比べ、百九十六億千四百万円余、率にいたしまして八・五%の増加となっております。
 この専売納付金のうち、八百二十億円は昭和四十四年三月三十一日に概算納付し、残額千六百八十億四千五百十四万円余を昭和四十四年五月三十一日に精算納付いたしました。
 次に、業務の内容について申し上げますと、たばこ事業の売り上げ高は六千八百十億四千四十一万円余でありまして、予定に比べ、百八億三千四百二十五万円余、率にいたしまして一・六%の増収となりました。これは前年度に比べ千百三億九千五百六十万円余、率にいたしまして一九・三%の増収となっております。
 この増収は、主として、さきに御承認をいただき、昭和四十三年五月一日に実施いたしました製造たばこの小売り定価の改定によるものであります。
 本年度のたばこ売り上げ数量は千九百八十七億本余となり、前年度に比べ、二十六億本余、率にいたしまして一・三%の増加となりました。特にフィルターつきたばこは千六百十億本余となり、前年度に比べ百四十二億本余増加し、このため総売り上げ数量に占めるフィルター付きたばこの割合は前年度の七四・八%から八一・〇%に増加しております。
 地方税法に基づき、公社が都道府県及び市町村に納付いたしましたたばこ消費税は千八百二億三千五百六十四万円余でありまして、これは前年度に比べ、百十九億二千八十七万円余、率にいたしまして七・一%の増加となっております。
 このような状況で、たばこ事業の純利益は二千八百六十億三千六百五十三万円余となり、さきに申し上げましたたばこ消費税を合わせますと、総利益は四千六百六十二億七千二百十七万円余となります。これは予定に比べ、三百六十六億七千三百六十五万円余、率にいたしまして八・五%の増益となり、前年度に対しては九百三十三億八千七百九十八万円余、率にいたしまして二五・〇%の増益となっております。
 製造面におきましては、前述のようなフィルターつきたばこの需要増加に対処いたしまして、松山、高梁、山形の各工場のフィルターつきたばこの製造能力を増加させる一方、所要機械の購入、製作を行ない、製造設備の改善充実をはかり、作業の合理化と能率の向上並びに需要に適合した生産態勢の確立につとめました。
 葉たばこの生産におきましては、耕作面積が八万千七百四十九ヘクタールとなり、前年度に比べ四千三百三十五ヘクタール減少いたしましたため、総収量も一億九千三百三十九万キログラム余となり、前年度に比べ、千五百四十二万キログラム余、率にいたしまして七・三%減少いたしました。この結果、購入代金は千三十億五千七百五十四万円余となり、前年度に比べ、二十八億三千六百三十万円余、率にいたしまして二・六%の減少となっております。
 塩事業におきましては、売上高は三百七十七億八千百七十一万円余でありまして、予定に比べ三十五億千六十九万円余、率にいたしまして八・五%の減収となりました。これはソーダ用塩の売り払いが当初の予定金額には達しなかったためであります。
 売り渡し数量は六百八万トン余で、このうち一般用塩は百四十万トン余であり、予定に比べ、六万トン余、率にいたしまして五・一%増加しております。一方、ソーダ用塩は四百六十八万トン余と、ほぼ予定数量に達しております。
 このような状況で、塩事業損益は十八億三千七十八万円余の損失となり、これは予定に比べ八〇・七%にとどまりました。国内塩の生産におきましては九十三万トン余と、ほぼ予定数量に達しております。
 次に、会計検査院の昭和四十三年度決算検査報告におきましては、特段の指摘を受けることはありませんでした。
 また、綱紀の粛正につきましては、特に意を用いているところでありますが、今後とも、公社の予算執行並びに会計経理につきましては、細心の注意を払い、諸法規を順守することにより、専売事業の健全にして能率的な運営をはかってまいりたいと存じます。
 以上、簡単ではございますが、昭和四十三年度の決算及び業務の概要につきまして御説明申し上げました。
#15
○濱野委員長 次に、澤田国民金融公庫総裁。
#16
○澤田説明員 昭和四十三年度の業務の計画及び実績について御説明申し上げます。
 当年度中の貸し付け計画は、当初三千七百七十四億四千四百万円を予定し、その原資としては、資金運用部資金の借入金一千四百八十五億円、簡易生命保険及び郵便年金積み立て金の借入金百億円及び貸し付け回収金等、二千百八十九億四千四百万円を予定しておりましたが、その後における資金需要の増加に伴い、資金運用部資金の借入金三百六十五億円が追加されました結果、貸し付け総額は前年度に比し、一五・二%増の四千百三十五億三千八百三十八万円余の実績を示したのでございます。
 以上により、当年度末における貸し付け残高は四千八百八十億九千三百八十五万円余となり、前年度末に比較いたしまして、八百八十五億三千六百八十九万円余、率にいたしまして二二・二%の増加となったのでございます。
 そのおもなる内訳は、普通貸し付け四千五百二十九億二千五百二十二万円余、前年度末残高に比し八百五十七億三千百七十二万円余、二三・三%の増加となっております。
 このうち、四十三年六月から新たに取り扱いを開始しました生鮮食料品等小売業近代化資金貸し付けは百十六億八千四百二十二万円余、流通近代化資金貸し付けは七億四千三百三十一万円余が当年度末残高となっております。
 恩給担保貸し付けは二百九十二億二千四百八十六万円余、前年度末残高に比し十一億八千四百九十六万円余、四・二%の増加となっております。
 そのほか、四十三年十月から取り扱いを開始いたしました引揚者特別交付金国債担保貸し付けは十七億九千三百四十万円余、第三回特別給付金国債担保貸し付けは九百三十四万円余が当年度末残高となっております。なお、その他国債担保貸し付け及び更生資金貸し付けの当年度末残高は四十一億四千百二万円余となっております。
 また、環境衛生金融公庫の受託業務の状況は、当年度中における貸し付け三百八十億一千五百四十九万円余、同回収は八十一億六千七百五十万円余となり、当年度末貸し付け残高は五百三十四億八千九百五十万円となっております。
 貸し付け金の延滞状況は、四十三年度末におきまして最終期限を六カ月以上経過したものが二十五億八千二百十八万円余で、前年度に比べ四億九千百二十三万円余の増加となっておりますが、全貸し付けに対する割合は前年度と同率の〇・五%にとどまったのでございます。
 収入支出について申し上げますと、収入済み額は、収入予定額三百四十七億九千九十九万円余に対し、三百五十九億三千二百三十三万円余となりました。支出済み額は、支出予算額三百四十九億九千百三十六万円余に対し、三百四十八億五百四十五万円余となりました。
 損益の状況について申し上げますと、収益は、貸し付け金利息収入が三百六十四億四千四十四万円余、その他運用収入等十八億一千八百十六万円余があり、合計三百八十二億五千八百六十万円余となり、前年度実績の二四・二%増となりました。
 なお、前年度から計上することになりました未収貸し付け金利息は、経過措置として、その総額の三分の二に当たる十六億五千五百十三万円余を収益として計上してございます。
 また、損失におきましては、借入金利息二百七十一億三千八百七十四万円余、事務経費六十七億九千六百二十万円余、業務委託費等二十三億六千三百六十一万円余、合計三百六十二億九千八百五十五万円余となり、前年度実績の二一・九%増となりました。
 したがいまして、最終的には、差し引き十九億六千五万円余の償却前利益となりましたが、これを滞り貸し償却引き当て金へ十七億七千四百二十八万円余、固定資産減価償却引き当て金へ一億八千五百七十六万円余を繰り入れました結果、利益金は生じなかったので、国庫納付金はございませんでした。
 以上をもちまして、昭和四十三年度の業務概況の御説明を終わらせていただきます。
#17
○濱野委員長 次に、石原日本開発銀行総裁。
#18
○石原説明員 昭和四十三年度におきまする日本開発銀行の業務の概要について御説明申し上げます。
 まず、四十三年度の貸し付け計画は、当初認められた二千五百十億円に前年度よりの繰り越し分百九十三億円を加え、二千七百三億円を予定しておりましたが、その後財政投融資計画の改定により、資金需要の特に強い海運及び石炭鉱業に対し百七億円の追加が行なわれたことにより、最終的には二千八百十億円の貸し付け規模となりました。
 これに対する貸し付け実行額は、電力百八十四億六百万円、海運九百七十四億七千三百万円、地方開発四百三十八億七千八百万円、その他一千百三十六億二千四百万円、合計二千七百三十三億八千百万円となっております。
 次に、四十三年度の貸し付け運営の特色を申し上げますと、電力については、政府の石炭対策及び国産重電機メーカー育成策の線に沿って引き続き石炭火力、重電機延べ払い融資を行なったほか、原子力発電所建設工事の本格化に伴い原子力機器国産化融資を拡大したこと、海運については、国際収支の改善のため、計画造船の推進をはかる見地から、建造工程の進捗に伴い当初の貸し付け予定額に八十七億円を追加して、九百七十四億七千三百万円の貸し付けを実行し、当年度新造船建造量二百二十万総トンの目標を達成(実績二百三十万総トン)したこと、地方開発については、従来の四地方の開発のための融資を引き続き強化するとともに、新産業都市、工業整備特別地域等拠点開発及び過密地域からの工場分散の促進について特に留意したこと、その他の融資においては、四十一年度より行なっている大都市再開発及び流通機構近代化融資を三百十二億八千三百万円に拡充し、また、技術開発を促進する観点に立って、本年度から国産技術振興融資ワクを新設、百四億一千六百万円の融資を行なったことなどがあげられます。
 次に、四十三年度における既往貸し付けの回収は、外貨貸し付け金の回収六十八億二千百四十一万円余を含めまして、一千百二十五億四千八百十万円余となっております。
 この結果、年度末における貸し付け残高は、国内資金貸し付け一兆三千八百十九億五千四十二万円余、外貨貸し付け六百十三億六千六百二十四万円余の合計一兆四千四百三十二億一千六百六十七万円余となりました。このうち延滞は六十七億一千九百三十万円余、貸し付け残高の〇・五%であります。この延滞のおもなるものは石炭鉱業であります。
 また、四十三年度において外貨債務の保証を行ないました額は、航空及び原子力に対する四百六十一億五千二百九十六万円余であり、年度末保証残高は一千九百八十八億六千七百七十三万円余となっております。
 最後に、四十三年度決算の概要について説明いたしますと、二百二十億三千六百九十一万円余の純益金を計上し、このうち百一億三百二十一万円余を法定準備金として積み立て、残額百十九億三千三百六十九万円余を国庫へ納付いたしました。
 以上、簡単でございますが、四十三年度における本行業務の内容につきまして御説明申し上げた次第でございます。
#19
○濱野委員長 次に、石田日本輸出入銀行総裁。
#20
○石田説明員 日本輸出入銀行は、昭和二十五年に日本輸出銀行として発足以来、逐次業務内容を拡充いたしまして、今日では、わが国の民間業者に対する輸出、輸入、技術提供、海外投資等についての各種の金融のほか、外国政府等に対する直接借款の供与などの業務を行ない、わが国の輸出振興あるいは海外経済協力の推進につとめてまいっております。
 昭和四十三年度における本行の業務状況につき、簡単に御説明いたします。なお、計数は万円単位で申し上げます。
 まず、当年度の貸し付け額は三千三十三億八千百九十二万円で、直接借款の一部が海外経済協力基金へ移行されたことなどから、四十二年度の貸し付け額三千八十二億二千五百十一万円を四十八億四千三百十九万円下回りましたが、年度末の貸し付け残高は一兆八百八十五億七千二百七十八万円に達するに至りました。
 貸し付け額三千三十三億八千百九十二万円の内訳は、まず、輸出資金の貸し付けが二千三百四十一億二千四百八十万円で、このうち輸出船関係の貸し付けが一千三百三十八億八千七百三十万円で、引き続き大宗を占めております。次いで、開発途上にある諸国等に対する直接借款が四百八十億六千六百三十二万円、本邦業者の海外投資に必要な資金の貸し付けが百四十七億二千九百八十万円、海外から銅精鉱等の重要物資を開発輸入するために必要な資金の貸し付けが五十九億二千五百万円、本邦業者が海外に対し技術提供を行なうために必要な資金の貸し付けが五億二千百六十万円、外国政府等の行なう開発事業に用いられる資材の輸出等のために必要な資金の貸し付けが千四百四十万円となっております。
 当年度の貸し付け額三千三十三億八千百九十二万円の原資としては、政府出資四百八十億円、政府借入金二千億円のほか、自己資金五百五十三億八千百九十二万円をもってこれに充てました。
 最後に、昭和四十三年度の決算におきましては、貸し倒れ準備金の繰り入れは二億六千九百二十六万円にとどまり、ここ数年間の決算と同様、利益金を計上するには至りませんでした。
 以上、昭和四十三年度における本行業務の概況につき、簡単に御説明申し上げました。
    ―――――――――――――
#21
○濱野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次これを許します。華山親義君。
    〔委員長退席、丹羽(久)委員長代理着席〕
#22
○華山委員 この前の四十二年決算の総括にあたりまして私が申し上げた点についてでありますが、本年度予算の骨子をなしておりますところの減反につきまして、農地から他に転用するところのもの、これは買い上げられるとすれば、あるいは政府により、あるいは地方公共団体により、あるいは民間によって買い上げられると考えられるわけでありますけれども、それが十一万八千ヘクタールであります。そしてその単価は、四十二年度の決算におきまして、建設省は農地としての一平米当たりが九百六十一円になっております。したがって、それを基礎といたしまして計算をいたしますと一兆一千三百三十九億余になります。私がこの間四兆円程度だろうと申し上げましたのは間違いでございました。訂正をいたしておきます。
 それにしましても、四十二年度の決算で九百六十一円でございますし、これを見ますと、各地方によりまして非常な違いがあります。したがって、この九百六十一円を基礎にした一兆一千三百九十八億という数字も、私は必ずしも実際は当たらないだろうと思うのでありまして、おそらく一兆五千億程度のものに該当するのではないかと思うわけであります。しかし、私はことしじゅうにこれが全部他に転用されるというふうなことにはなるまいと思いますし、これがならない場合には、予算の食管特別会計との関係におきまして狂ってくるわけであります。
 それはさておきまして、とにかく一兆二、三千億というふうな金は、前に大蔵大臣が言われましたとおり、多くのものは農協に入るものじゃないか、そして農協というものは日本銀行との直接のつながりを持っておらない、したがって、これらの金は、日本銀行の金融が引き締められても自由なものである、また、この農業関係のものといたしましては共済関係の金があります。これも金融引き締めというワクからは相当離れたものである、したがって、これらの金は、私は金融の引き締めというものにつきましての一つのはけ口といいますか、しり抜けといいますか、そういうことになるんじゃないかというふうに考えますが、この点につきまして、大臣どういうふうにお考えになりますか。
#23
○福田国務大臣 十一万八千ヘクタール、これを農地、水田以外の用途に転用する、これは容易なことではないと思うのです。いま農林省で非常な努力をいたしておる最中でございます。
 いま二つの点に触れられましたが、一つは、もしできなかったら財政はどうなるんだという点のようです。これは二十四万ヘクタールの休耕、転作、このほうが一体どうなるかということに関連をするわけであります。つまり、これがいま非常に好調というふうに見通されておるわけであります。これが予想以上に、つまり百万トンの減反以上の効果を発生するということになりますと、それとにらみ合わして財政上の影響というものを考えなければならぬ、こういうふうに思いますので、いまどういうふうに財政措置がなっているか。五十万トン分のほうの十一万八千ヘクタールの転用が一体どうなるのかということと、それから転作、休耕、これがどういうふうになるか、これを総合的に考えなければならぬ問題だというふうに見ております。
 それから、十一万八千ヘクタールそれ自体の第二の問題でありますが、私もこれは一体どのくらいの値段で他に転用されるのか、実は見当がつきません。不動産研究所の最近の調査によりますと、農地が農地として転用される中田の場合は三十万円ということをいいますが、とても反三十万円で水田が農地として転売されるというふうには私は考えておりません。ですから、かりにこれが百万円だというふうにいたしましても、一兆二千億円を要する、あるいはそれ以上実際は必要になってくるかもしれない、こういうふうに考えます。
 しかし、水田は農家が持っているのです。その農家がこれを需要者に提供する、こういう場合が多いわけでございます。国でありますとか、あるいは企業者でありますとか、また地方公共団体でありますとか、農業協同組合でありますとか、そういうものです。そういう際におきまして、農家に入る金は十万、二十万の小金じゃないのです。何百万円というまとまった金である、この金が直ちに消費に回るというふうには考えておりません。これは農業協同組合または地方の金融機関、そういうものに預金をされるという傾向を持つであろう、こういうふうに考えております。地方の普通の一般の金融機関に預金をされ、特に銀行なんかに預金をされれば、これはそのまま日本銀行と結びつくわけです。それから農業協同組合に預金をされるという際におきましては、農業協同組合の上部機構である県信連、また、さらにこれが農林中金というものに上がってくるわけであります。農林中金に対しまして日本銀行が売りオペレーションを行なうということで関係は出てくるわけでありますが、とにかく華山さんのおっしゃるようにかすりは−かすりというか、かすれというのですか、これは出てくると思いまするが、大かたの金は、地方から中央に、また中央から地方に還元するという循環性向を持つであろう、こういうふうに私は見ておるのであります。そのことを申し上げたんですが、そういう見解につきましては、ただいまも変わっておりません。
#24
○華山委員 最近の新聞等でも、税制を改正いたしました結果、非常に多くの土地成金ができて、そうして多くの土地が売られた、しかし、これが一般の人々の土地を買うことに直接役立っておらないというふうなことが出ております。一人の人が多くの土地を持っていたのが一般に売り出されたということについては、効果があったものと思います。しかし、これはもう少し経過を見ませんと私はわからないと思うのでございますけれども、それにつきまして考えられますことは、その土地を買った不動産業者が、その土地を担保にしてまた金融機関から金を借りる、こういうことは、一応利息の面で拘束されますから限度はあるかと思いますけれども、そういうことが繰り返されることは、私は、役に立たない金が出るのであって、インフレにつながるものじゃないか、そういうふうな面も考えられまして、これにつきましては、議論になりますから御答弁も要りませんけれども、ひとつ気をつけていただきたいと思います。
 それから、大蔵大臣には、くどいようでありますが、この国会になりましてから、短い時間でございましたけれども、中小企業金融のことについていろいろお尋ねをいたしました。私、まだ新聞等詳しく読んでおりませんのでわかりませんが、けさのテレビで聞いておりますと、経済企画庁は、企業における設備投資の拡大の縮小というものはまだあまり見られないというふうなことをいっておりまして、一面において、金融引き締めの結果ばかりではないかもしれませんけれども、倒産の数は次第に増加している。倒産ということは、おそらく中小企業者だろうと思うのでございますけれども、そういう面が出ているわけであります。私は、そういう面からいたしまして、しばしばお願いをしておるのでございますけれども、中小企業向け金融の金額が多くなっているからといって、大臣のように安心することは許されないのじゃないか、こういうふうにも考えるわけであります。ひとつ、そういう面につきまして、大臣たいへん安心していらっしゃるようでございますが、気をつけていただきたいと思います。御所見を承っておきたい。
#25
○福田国務大臣 今回の金融引き締めにつきましては、まだ三月までくらいの段階では、そう経済の実態面に影響があるという実績は出ておりませんです。これはあらゆる指標がそう示しております。これはこの国会の各委員会でも申し上げたんですが、昨年ずいぶん金融機関から金が出ておる、ことに年末金融がかなり放出されておるわけです。その余熱がそういうふうにさせたんだ、でありますから、これからの経済の推移というものにつきましては、これはよほど注意してかからなければならぬという、むしろ慎重な態度を表明いたしておるわけであります。決して安心はいたしておりません。こういう気持ちは、特に金融引き締め体制下におきましては、中小企業のほうに相当影響があり得るわけであります。
 しかし、今回は過去の金融引き締めと違いまして、中小企業の体質が強化されたせいもありましょうが、そう急激な動きは出てきておりませんけれども、最近の倒産件数なんかは逐次ふえつつあるという状況でありますので、政府としても、黒字の健全な経営をしている人が倒産をする、こういうことにつきましては、これは何とか防ぎとめなければならぬというふうに考えております。そのために、地方通産局、それから大蔵省の財務局、日本銀行、これらが各地区、ブロックごとに寄りまして、そういう事態のないように、かけ込む方がありますれば、それに対して適切なる御助言、御指導等をいたすという仕組みまで整えて慎重を期しておる、この上とも慎重を期するということをさらに心がけていきたい、かように存じております。
#26
○丹羽(久)委員長代理 鳥居一雄君。
#27
○鳥居委員 私は、まず国庫大臣たる大蔵大臣に、かなり間口の広い質問になりますけれども、幾つか伺いたいと思います。
 検査院の実地検査個所につきましては、代表質問におきまして私も申し述べましたが、実施率がきわめてわずかでありまして、八%、それから十数年に一度という検査になっておる現状、そうした限られた検査の実態でありますけれども、その土俵の中でさえも今回はまた数々の指摘があります。検査報告を見ますと、昭和四十三年度の決算の検査の結果、不当事項として、収入関係で約五十件、八億四千九百万円、支出関係で見ますと、百二十七件、約三億八千七百万円、不正行為五件、約二千五百六十万円、合計しますと、百八十二件、約十二億六千二百万円が指摘されております。年々指摘されているわけですけれども、決して減ってはいない現状であります。大蔵大臣の所見を伺いたいと思います。
#28
○福田国務大臣 どうも会計検査院から御指摘を受ける件数が一向に減らない、まことに残念に思うわけでございます。一面において、国の仕事がずいぶん複雑になり、またその量も拡大をするということもありましょうが、とにかく大事な国費を扱うわけでありまするから、公正妥当を旨としなければならぬ、そういうふうに考え、常々、国庫大臣としての立場におきましては、そういう厳粛な態度で指導体制に取り組むように各省に対しましてお願いをいたしておるというわけでございますが、今後はさらに努力をいたしまして、できる限り、不当だというようなそしりのないように気をつけてまいりたい、かように考えます。
    〔丹羽(久)委員長代理退席、委員長着席〕
#29
○鳥居委員 次に、決算書を開いてみますと、収納未済の額があがっておりますが、歳入関係で、一般会計九億九千七百万円、国税収納金整理資金の取り扱い分で千九百二億八千二百万円、それから四十三年の特別会計で二百十九億円、合わせて約二千百三十一億八千万円あります。そのほか、四十二年度末までで収納未済額になっており、しかも四十三年度末までにもなお収納されなかったもの、これが約八百三十二億七千万円、このうちの大部分が国税収納金整理資金の取り扱い分五百九十七億七千万円となっておるわけであります。つまり、四十三年度末現在で二千九百六十四億五千万円、これが収納未済でありますけれども、そのおもなる理由並びに債権の保全措置、これがどうなっているか。また、早期に収納いたしまして債権確保につとめるべきだと思うわけですが、大蔵大臣の考えを伺いたいと思います。
#30
○福田国務大臣 国の債権が確定いたしまして、それを債権の内容であるその期日に収納する、これはどうしても励行をしなければならぬわけでございますが、企業におきましても売り掛け金はずいぶん決算書には出てくるわけでありますが、そういう事情もまた国においてあるわけであります。ただ、それが、不当なというか、あるいは不手ぎわな状況でそういうふうに相なってはならないわけでございます。そういうようなことで、そういう不当、不手ぎわということのないように気をつけなければならぬ、こういうふうに考え、かつ、しかし努力をしても未納金が出るというような際におきましては、その債権の確保、これには万全な努力をしなければならぬというふうに考えております。今後とも御指摘のような点、十分配意してまいりたい、かように存じます。
 なお、その現実の努力の状況につきましては、政府委員のほうからお答え申し上げたいと存じます。
#31
○竹内(道)政府委員 お話がございましたように、収納未済になっておりますものの大部分は国税の関係でございます。
 国税の関係で収納未済になっておりますものは、所得税あるいは法人税の延納措置による延納額というものがまたその大部分を占めております。そのほか、税法の規定によって納税を猶予しておるというもの、あるいは、中には納税者の資力が低下したというために滞納になっておるというものがあるわけでございますが、これらにつきましては、納税思想の普及その他を通じまして一そう収納に努力をしてまいりたいと思っておる次第でございます。また、その他の、国税関係以外のものにつきましても、それぞれの債務の態様に応じまして、督促あるいは担保権の執行あるいは訴訟手続によって徴収をはかるというようなことでその収納の促進をはかっておるというのが現状でございますし、将来ともその方向でさらに努力をしたいと思っておる次第でございます。
#32
○鳥居委員 次に、先ごろ参議院のほうで取り上げられました専売あるいは電電、国鉄等のウイークデーのゴルフについて私も伺っておきたい点があります。
 まず、政府関係機関及び公団、事業団等の所有しておりますゴルフの会員権、これがそれぞれどのくらいあるか、これをいまつかんでおりますか。
#33
○竹内(道)政府委員 三公社につきましては、専売公社だけが大蔵省の所管でございますので、専売公社の分につきましては承知いたしておりますが、現在四十三カ所、六十六口であると承知しております。その他の二公社につきましては、ただいま私どもとしては資料を手元に持っておりません。
#34
○福田国務大臣 いまお話がありましたが、専売公社につきましては、全部これを処分して、専売公社は会員権は持たぬというふうにいたしたいというふうに考えております。
#35
○鳥居委員 私は、ゴルフをやることがいい悪いは別といたしまして、ともかく政府関係機関数々ありますけれども、あるいは公団、事業団等にそれぞれかなりの数のゴルフの会員権があるように承知しております。そして、これらのものが現在資産として計上されていないのが現状であります。これは会計学上、資産に載せなくていいことになっているわけでありますけれども、とかくウイークデーゴルフ等の非難も浴びている現状でありますし、買い入れた時点でこれは大体五十万ということでありますから、百万をこえるものではない。そうしたものを、これは貸借関係ということで掌握する必要はないということになっておりますけれども、これはやはりきちんとしておくべき必要があるんじゃないか、こういうふうに考えるわけですが、この点についていかがですか、大臣は。
#36
○福田国務大臣 まことにごもっともな御指摘と存じます。これを資産として計上するようにするかしないか、その利害得失、そういうものについて、ひとつ検討してまいりたいと思います。
#37
○鳥居委員 まあ蛇足になりますけれども、これはゴルフの会員権の場合には、おそらくは事務費で購入されている。いままでもそれできたわけでありますけれども、事務費といいますと、いすであるとか、あるいは机であるとか、そうした消耗品、こういうのがここで扱われるわけでありますけれども、購入時より大体において消耗品として年々下がっていくのがこうしたものです。それに対しまして、ゴルフの会員権などは、購入時は五十万でありますけれども、大体相場を見てみますと、四百万をこえるようなものにもなっているわけです。ですから、年度末現在でそれが大体どのくらいの評価ができるか。そういう意味から考えてみましても、やはりそれをつかんでおくべき必要があるのじゃないか。補助簿でもつくって、それぞれの事業団あるいは公団、そうしたところではっきり掌握して、それを大蔵省でもつかんでいただきたいものだ、こう思いますけれども、重ねていかがですか。
#38
○福田国務大臣 ごもっともな御指摘なので、よく御趣旨はわかりましたから、検討してみることにいたします。
#39
○鳥居委員 次に、交通安全についてであります。
 交通安全対策特別交付金の制度、これが四十三年度から道交法の一部改正、それから特別交付金に関する政令、これらに基づきまして四十三年度百二億三千六百万円が地方自治体に交付されております。本来、この使途につきましては、道路交通安全施設である信号であるとか、あるいは道路標識、防護さくあるいは横断歩道橋、救急自動車、こうした費用に充てられる限定があるわけであります。しかし実際には、交差点以外の車道の拡幅に使われるとか、あるいは路面舗装であるとか側溝に向けられている、そうした事例が幾つかあります。
 交通安全施設以外に使用されているということは、交付の目的からいきましてもやはり適当ではない、こう思うわけでありますけれども、適切な指導が必要じゃないかと思いますが、この点についてはいかがでしょう。
#40
○福田国務大臣 道路と交通の安全施設、これは地域社会と非常に関係がある問題でありまして、これは財政的にいえば、地方財政のほうがかなり責任を持つ分野が多いわけであります。これに対しまして国としてもできる限りの助成をする、こういうことにいたしておりますが、まあ何としても交通戦争というようにいわれるこの時節でございます。さらにさらにこの交通安全対策は推進をしなければならぬ、こういうふうに考えておりまするし、また、これから道路五カ年計画、これは十兆三千五百億円にのぼる巨額を投じて道路を整備をするわけでございますが、その一環として交通安全対策的な考慮をひとつ大きく加えていきたい、こういうふうに考えております。
 非常に重大な問題でありますので、財政当局としても特に関心を払っていきたい、かように考えております。
#41
○鳥居委員 次に、国庫納付金についてであります。
 日本中央競馬会の国庫納付金でありますが、日本中央競馬会法第二十七条第一項、この売り上げ金の百分の十に相当する額、それから、やはり同法二十七条第三項の剰余金の二分の一の相当額、これが国庫納付金として納められるわけでありますが、四十三年を見てみますと、合わせて三百二十一億四百万円になります。
 この国庫納付金につきましては、日本中央競馬会法第三十六条によりまして、その使途が明記されていますけれども、どのように歳出予算に計上されたか、また、実際に使用されたもの、その具体的な例を説明していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
#42
○竹内(道)政府委員 御指摘のように、中央競馬会法の三十六条によりまして、国庫納付金相当額は、酪農振興等の経費及び民間の社会福祉事業の経費に充てるということになっておりますが、四十三年度についてみますと、当初納付金の予算額は百六十五億でございましたが、ただいまお話がございましたように、決算では三百四十億円程度の納付金となっております。これに対しまして、四十三年度の予算といたしまして、三十六条の関係の経費、すなわち酪農振興、畜産振興、あるいは民間の社会事業の振興のために必要な経費、合わせまして、四十三年度では四百六十八億ございました。
 なお、ちなみに四十四年度につきましても、納付金予算額は三百二十七億でございますが、それに対して、同様の予算が六百二十億含まれておるというような状況でございますので、法律の規定どおり、納付金はすべて酪農あるいは畜産の振興または民間の社会福祉事業の振興のために必要な経費として使われておるということになっておる次第であります。
#43
○鳥居委員 なおこの点につきましては、次の機会に引き続き質問したいと思っております。
 次に、国家公務員共済組合連合会の栗田元理事に対する手当支給の問題でありますけれども、栗田氏が四十一年刑事事件で起訴されまして、一審、二審とも有罪でありましたけれども、四十四年六月、最高裁に上告している事実を御存じですか。四十四年六月最高裁に上告して今日に至っておりますけれども、この件に関して御存じですか。
#44
○福田国務大臣 私はいまお尋ねの問題につきまして、どうも何の知識も持っていないのです。鳥居さんからそういう御質問のあることが予告されましたので、急遽取り調べにかかったのですが、まだ間に合わないものですから、いずれの機会かにひとつお答えさせていただきたい、かように思います。
#45
○鳥居委員 それでは、私の質問の概要でありますけれども、こうした刑事事件に関した場合、職員の場合についてみますと、刑事事件で起訴された場合には休職となって、手当につきましては、一年未満は俸給の三分の二、それ以降は三分の一という規定があるわけです。
 栗田元理事につきましては、最高裁に上告いたしましたけれども、四十一年五月に退職いたしまして、この刑事事件で起訴されたために退職になったわけでありますが、退職になると同時に、四十一年六月、非常勤の嘱託としてこの待遇を受けるようになりまして、そして月額十二万円の手当を受けて、ことしの三月十七日退職までこれが続いているわけです。
 こうして考えてみたときに、役員の場合に非常にゆるいんじゃないかと思うわけですけれども、現在お調べ中だそうでありますが、この問題につきまして、基本的な考え方でけっこうですが、大臣のお考えを伺いたいと思います。
#46
○福田国務大臣 ただいま鳥居さんがお話しのような状態であるといたしますると、これは問題があるように存じます。
 なお、実情をよく調べて、またそれに対する見解をあらためて申し上げさせていただきたいと思います。
#47
○鳥居委員 私の質問は以上です。ありがとうございました。
#48
○濱野委員長 吉田賢一君。
#49
○吉田(賢)委員 大蔵大臣、時間があまりありませんで、二十分しかございませんので、ひとつ秒読みでやるよりしょうがないので、簡潔にしますから、ひとつよろしくお願いします。
 第一点は、実は行政改革のうちの例の予算会計制度の問題でございます。もう何回もあなたと問答いたしておりますので、大体何を問うのかということは御了承と思いますけれども、私は幾ら考えましても、国民の要請する、また、内外の重要な諸策の実施にあたりましては、やはり根本になる財政の制度、秩序、計画というものがほんとうにこれに合うようにきちんとしていかねばいかぬ。このための道順といたしまして、やはり予算の制度、その執行、その効果、そういうものが国会におきまして相当明らかになるということが、正しい国会審議に寄与するゆえんである、こう信じております。
 したがいまして、物価にしても、交通にしても、公害にしても、教育にしても、重大懸案が山積しておりますけれども、これら諸策の実施にあたりましては、やはり険しいけれども、予算制度につきまして相当手を入れるという積極的姿勢がどうしても要る、幾ら考えてもそういうふうに思うのです。
 つきましては、例のPPBSの問題でございますが、大蔵省の主計局で熱心に御研究、調査になっていること、企画庁におきましても、経済研究所のシステム分析調査室におきまして、特別にそれぞれの各省のエキスパートを集めまして努力、研究しておられることはよく存じております。ただしかし、部局の範囲におきまして調査研究をするということがあまり長くなりますと、腐ってしまいます。カビが生えます。やはり相当日の目を見せねばなりません。
 つきましては、これを促進する意味におきまして、私はやはり相当具体的に着手をしていただきたい。ただし、それならすぐに来年度予算に導入するということは、あるいは現状においては至難かと思いますけれども、一種のアプローチというような意味におきまして、私はこの段階では、これは相当政治的に論議する場に移さなければならぬ。事務屋さんの調査研究の段階から政治論議の場に移しまして、そして重要なこの課題をたたき台といたしまして、内閣の方針なり具体的な財政管理のあなた方の腹をきめて積極的な姿勢になってもらいたい、こういうことが前提になるわけです。
 そこで、導入方法の前提といたしまして、調査研究のそれが、たとえば道路公団におきまして国際的な報告を三十八年に出しております。これによって見ましても、東名高速におきまして便益はどのくらいあるであろうか。たとえば時間の短縮、あるいはまた交通の緩和、あるいは経費の節減、こういうことの相当明確な数字をすでに出しております。これは直接でございますが、あるいはまた、間接効果といたしまして、波及効果を、たとえば人口の分散の一つの点になることだし、地域開発にも通ずることだし等、幾多出しておるわけでございますね。これに対する費用、これは金利まで相当計算をいたしておりますが、この費用と、要するに国民、社会福祉等、社会経済全体に与える便益との比較検討、分析というものはかなり詳細なデータとして、これは世界的な報告もされてございますが、私は、こういったことをやはり一つの政治行政の常識といたしまして、それならば各方面に具体的に事例に取り組んで調査研究してはどうか、使用便益の分析を積極的にやったらどうか、そして一切そういう方面をシステム的に観察していくといたしまして、大切な国民の税金を何にどう使うか、一たん立てた計画はほんとうに実施できるのかどうかというところまでこれは検討して、そして政策の選定もやってもらう、こういうふうに進めていかなければいかぬと思うのです。でありますから、これはかなり広い範囲に、私は、行政の全域にわたってもう積極的な姿勢になってもらいたい、こう思うのです。
 これについて、指導なさっておる大蔵大臣としまして、ひとつ前向きの覚悟をきょうははっきりしておいてもらいたいのです。
#50
○福田国務大臣 吉田さんがPPBSについて非常に御熱心な御議論を前から展開をされておりますこと、私も全く同感であります。
 これはアメリカから始まった制度でございまするが、なかなか国の財政を合理化する、近代化するという上において有効な働きをするであろう、こういうふうに考えております。ただ、アメリカでもいうのですが、これを財政全体に適用するというようなことになりますると、それはむしろかえって経費倒れになる、そういう見解を示しておる人もおるわけであります。
 ですから、これをどこまでどういうふうに適用してまいるか、これは問題と思いますが、ある一つの政策をきめる、その政策効果をどういうふうに判断するかというような場合におきましては非常に有効な働きをするのではないか。いま四国に橋を三つかけようとしておる、それを一体どれから着手するのだ、どういう順序でやっていくというようなことは非常にむずかしい問題ですが、ああいう問題なんかは、この制度ができますと、かなり合理的に解決されるのではないかというふうに思います。
 とにかく政府といたしましては、もう一生懸命、その要員の養成、またソフトウエアの整備、そういうことに努力をしている最中でございます。ひとつ、しばらくお待ち願いたい、かように思います。
#51
○吉田(賢)委員 私は、反面におきまして、これは日本人のくせでございますが、金を持つということは一生懸命努力します。何のために金を持つのか、一体それを使うことはどれほどの効果があるのか。家庭生活におきましても、個人自身におきましても、ないしは地方公共団体におきましても、国自体におきましても、金を持つまでは一生懸命ですが、持った後のことは比較的自由な気持ちになる、これは日本人のくせですね。ここに私はやはり根本的な問題があるんではないかと思います。
 でありますから、やはりその辺は、お金を――たとえば第六次道路整備五カ年計画、これを一例にとってみまして、この内容につきまして相当具体的な問答をしてみたいと思っておりましたが、時間がないのでやめますけれども、たとえばこれにいたしましても、私はやはり公共事業の予算の決定、そしてこの事業の振興というものは、公共事業の予算のウエートの上から考えましても、やはり費用、効果の分析が非常に重要なことであるというふうに考えますが、一例を道路整備のこういう計画について見ましても、なおまだ一般道路事業であるとか有料道路事業の面につきましては、これは具体化するというのには若干時間がかかるらしい。しかし、予算は大体先に予定しておるのです。十兆何がしというものは閣議了解がちゃんとできておりますから、国会を通過いたしますにつきましては、この例に見ましても、これは何兆円という予算がそれぞれともかく通っておる。それならば、一体事業内容は何か、一体仕事をほんとうにやるのか、その効果はどれくらいであるのか、国民のために、国家のためにどの程度寄与するのか、便益を与えるのかということになってきますと、国会におきましての分析はほとんどされません。あなたも御承知のとおり、ベトナム論議が盛んになりましても、こういったことはじみなことでございますから、なかなか頭が痛いです。大きな予算書をひっくり返して勉強するというひまも代議士にはございませんというようなことを考えますと、ますます私は、制度的にも運用の面におきましてもこれは取り入れる必要があるんじゃないかと思うのであります。
 このような道路整備計画なんかにずばっとPPBSを導入するというような計画でも一ぺん持ってみたらどうか。机上で頭をひねってみてもこれはすぐに着手はできないのだ。そんなら各事業別予算制度を住宅計画に入れたらどうかというようなことを一応は素案をつくっておりましたけれども、ちょっとまだ要素が、あちらのほうが足りない、こちらも不備だということでこの調査ができないというようなことになりますので、その前段における調査研究、分析、資料集めというものに、一種の大システムのようなつもりになりまして取り組んでいく姿勢の訓練、こういう訓練が日本の公務員に対して全般的に行き渡るということが、予算を効率的に使用し、国民の税金を大切に使うというみずからの立場を自覚し得るものと私は思うのであります。これはほんとうは財政の問題だと思うのです。だてや酔狂で七兆円も八兆円も予算を組んでいるのではございません。
 そういうことを思いますと、どうしてもこの姿勢が全体に行き渡るその前提といたしまして、私はこういう習慣をつけてもらいたいと思いますので、この点はくれぐれもひとつお願いを申し上げておきます。いまのあなたの積極的なかまえというその辺は御期待します。あなたはうそを言うのをきらいな人ですから信じていきますから、次の機会にはもっと具体的に、こういうふうに進める体制ができるのだということを、ひとつ朗らかな答弁でもするようにしていただきたい、これを強く御要請しておきますが、よろしゅうございますか。
    〔委員長退席、丹羽(久)委員長代理着席〕
#52
○福田国務大臣 たいへん貴重な御意見と思いますが、最善を尽くしてまいりたい、かように思います。
#53
○吉田(賢)委員 次は物価の問題でございますが、物価の問題につきましては、例の二月十四日の本会議における大蔵大臣の財政演説に徴してみましても、六〇年代は急速な経済の拡大であって、反面におきまして、物価問題その他大きな問題がたくさんある、七〇年代は引き続いて成長政策をとっていく、特に物価の安定、調和のとれた国民生活の向上に不可欠なる成長政策を進める上においてはきわめて困難な課題である。つまり、物価の安定と成長政策が両立するやいなやでしょう。したがいまして、総需要が適正な水準を保つとか、競争条件を整備するとか、輸入政策を活用するとか、経済効率化を進めるとか、全力を尽くして実現しますということをあなたは強くおっしゃっておりますので、期待しております。佐藤総理も経済企画庁長官も、同趣旨の前向きの物価安定政策を推進するとおっしゃっておりますが、しかしながら、国民の受け取る感情といたしましては、百の公約よりも一つの実行がほしい。たくさんな作文よりもほんとうに生きたる文字がほしいというのが実感でございます。でありますから、政府が物価上昇率を改定すると、また上がる、また上がるということになりまして、なぜ一体、私たちの生活をここまで苦しめなければならぬのか。それなら賃上げだ、賃上げなどすれば物価が上がる拍車になるという議論が出てきて、議論は空転していく現状であります。
 でありますから、企画庁にまかすのではなくて、国務大臣としてのあなたの責任でもあるし、閣僚のベテラン、大蔵のベテランですから、あなたの立場からしても、物価政策に対して、物懇の提案とか、政策何とかの案とか意見とかいうことも羅列し尽くしておりますから、そんな案は出尽くしておりますから、いかに実行するかということにかかり、そうして成長を維持するかにかかり、両立は可能なりやいなやということにかかります。金さえあれば何でも買えるという今日の風潮でございます。百貨店は大入り満員であります。この風潮の中であえてそれを押し切っていく。不景気政策はとれません。成長をとんざさすことはできません。もちろん適当な水準において成長させます。そうして、物価の安定をはかるというこの両全を期することが、ただ一つの物価政策の基本線だと思います。だから、その辺については、どうしても積極的な施策を打ち出してもらわぬといけないと思います。
    〔丹羽(久)委員長代理退席、委員長着席〕
 それから、先月の二十二日の閣僚協議会で羅列しておりました提案ないしは協議事項についてちょっと伺ってみたいのですが、たとえば、あのときには議題にならなかったようだけれども、日経あたりの伝えるところによりますと議題にしておりましたが、五月中に決定を見るという土地価格安定対策をほんとうにやるかどうか、地価安定対策というものはあるのだろうかどうだろうか、ほんとうは私は疑問を持っておりますので、積極的な姿勢をとってもらいたいというのが第一点であり、先月二十二日の閣僚協議会で決定されましたところの幾多の安定政策につきましては、前向きに推進するようにやってもらいたいというのが第二点で、第三点としては、特に土地価格につきまして積極的な御意見を伺っておきたいと思います。
 東京周辺は十年に十五倍、市街地価格の勢趨について、日本不動産研究所の報告によりますと、全国都市の宅地価格は、昭和三十年を一〇〇といたしますと、四十四年は一三〇〇ということをいっております。過疎地帯の山の中は安いと思いますけれども、東京周辺は全部値上り値上りで、ことし大蔵省が土地を売って供給をうんと増したなら地価は下がるだろうというので、地価対策上の例の所得税の特典を与えました。一割でよろしいということです。そうすると、一千万円売っても一割、一億円売っても一割ということで、結局、ことしの日本一の金持ちがずらっと並んでおるのは、土地を売ったところの地主であります。こういう現状を呈しておるのです。国民は奇異に感じております。結局税金は一割でよろしい、それなら供給が豊富になって地価が値下がりする、こういうことだったのですが、その当てがはずれた。それでもうけたのは、買ったところの土地会社で、買おうと思って待っていたところのマイホームを夢みたサラリーマンは夢に終わったというような現状であります。何にもならなかったということになっておりますが、地価対策については何か対案ありや。ほんとうに物価政策を積極的に推進することに全力を尽くすと国会でお約束しておられるあなたに、この一点もあわせてひとつ御答弁いただきたいと思います。
#54
○福田国務大臣 この間経済閣僚会議を開きまして、企画庁から各省の意見をまとめて披露いたしたわけですが、非常に各省とも積極的に物価政策に取り組むような傾向になってまいりました。この間は、結論めいたものは一、二しか出ておりませんけれども、百何案といういろいろな献策が各省から出ておるわけです。それらをいま点検しておりまして、国会が済んだ段階でさらにこれを具体化しようということで、要するに、もう私どもは議論の段階ではない、実行の段階だ、かような見解でこの問題を処理したいというように考えます。
 それから地価の問題は、もう何といっても需給要因、これが地価をきめるというふうに私は見ております。国土は小さい、土地は生産できないということで供給が非常にむずかしいわけですが、その中におきましても、需要に対する供給をまず広げなければならぬというようなことで、税法におきましてはただいまお話しのような施策をとったわけでありますが、これはかなり効果があったと私は思うのです。ああいう制度がなければ地価はもっと上がったであろうが、それがかなり消極的になってきておるというふうに見るわけでありますが、それは今後の推移を少し見たいと思います。
 それから、今度は農地法の改正をする、農地はなかなか売買を許さなかったのですが、これを解放するというふうに、これも需要に対し供給するゆえんになろう。それから、供給のほうをどうするかという問題につきましては、税法において、投機的な土地の売買につきましては、その所得に重課をするという制度を導入いたしました。これも需要を抑制する面にある程度の働きをするであろう。また、金融機関に対しましては、投機的な土地の需要、それに対する融資、そういうものにつきまして、行政指導という面でなるべく抑制するようにやっておるような次第でございます。一面、土地の公示制度、これをひとつ全国に展開をしようという計画であります。これもかなりの働きをするだろうと思います。
 だんだんとあらゆる手を尽くしまして土地の価格問題というもの、これは非常にむずかしい問題でありまするが、解決の方向に努力したい、こういう考えであります。
#55
○吉田(賢)委員 すみませんが、あと二、三分だけ下さい。
 価格のことはまた別に長官から聞きますが、大臣にちょっと一点伺っておきますが、憲法二十五条、例の文化的生活を国民に約束しておる条文ですね。これに基づいた点と例の所得税の関係です。この関係につきましてどうも解せぬというのは、基礎控除の金額の問題、それから扶養控除の問題、配偶者控除の問題、これは一体何を出そうとしておるのか。生活費というならあまりに低過ぎる、物価高の今日から比べまして。生活費に食い込んでまで税金を取るというのは所得税だけか、こういうことになりますので、この点は、サラリーマンは実際深刻な打撃を受けておるというのが現状でございますから、これにつきましては、やっぱり相当抜本的な検討をひとつ加えて、何ゆえに何を一体控除せんとするのか、実態いかん。生活費ならばこれは少な過ぎる、こういうことになりますので、これは基本的に大臣として何とか前向きに検討されんことを要望しながら、御意見を聞いておきまして、これで終わります。
#56
○福田国務大臣 憲法二十五条につきましては、これを尊重し、なるべくあの文字どおりに国民の生活がなってほしいというために、民生の安定のために努力をしておる、これは吉田さんも御理解いただけると思いますが、おそらくもう、長い時間を要せずしてわが国民は世界水準の生活を享受できるような状態になり得るのじゃないかということを展望いたしております。
 それから、控除の問題ですが、これは一つ一つの基礎控除だとかあるいは配偶者控除だとか、そういうようなものを独立して考えるわけにはいかない、総合いたしまして、これをバランスをとりながら考えておりますが、合計いたしまして、とにかくわが国の五人世帯になりますか、これが百三万円の控除になる、これはもう生活に食い込むというような数字ではございません。先進諸国――アメリカはちょっと違いますが、その他の諸国に比べれば大体同じような水準になるわけであります。
 そういうようなことをお考えくださいますと、かなりのところに来ておるのだというふうに申しても私は差しつかえないと思いますが、まあしかし、いまの日本の税制体系の中では、この直接税の負担、特に所得の税への依存が非常に多いのです。ですから、この所得税につきましては、今後ともひとつ軽減に努力をしたい。特に、軽減の中身におきましては、まあ何といっても諸控除の是正ということが取り上げられる傾向を持つであろう、こういうふうにいま考えておるのでありますが、その辺のこまかいことにつきましては、税制調査会等の意見もありますから、まあここでは申し上げませんが、そういう方向、精神をもって対処していきたい、かように考えております。
#57
○吉田(賢)委員 終わります。
#58
○濱野委員長 本日の福田大蔵大臣に対する質疑はとりあえず終了いたします。
 これより残余の質疑に入ります。華山親義君。
#59
○華山委員 会計検査院長に御意見を承りたいと思いますが、ただいま国会には日本私学振興財団法案が出ております。そして、その附則の第十三条の十項に、所轄庁に学校法人に対して権限を持たせております。その権限といたしまして、「助成に関し必要がある場合において、当該職員に学校法人の関係者に対し質問させ、又はその帳簿、書類その他の物件を検査させること」、こういうふうな権限を持たせているわけであります。また二号では、いろいろな定員の増加とか、そういうふうなことに違反する場合には、その「当該計画の変更又は中止を勧告すること。」というふうなことが書いてあるわけであります。その他いろいろなことがございますけれども、衆議院の段階におきまして、この一号、二号につきましては、政令で定めるまでの間の期間は文部省では、所轄庁ではやらないということが修正になっているわけであります。
 そこでお伺いいたしたいのでございますけれども、会計検査院は、私から申し上げますまでもなく、憲法によって置かれたものであって、政府とは独立した機関である。しかも、院法の二十三条あるいは二十五条、二十六条等によってこれらの間接補助についても監査ができると書いてあり、また実地検査というものが行なわれることになっているわけであります。
 私、検査院長に伺いたいのでありますけれども、この法律によって規定してある、政令の定めるまでは停止されるという所轄庁ということには、会計検査院は入るのかどうか、簡単にお答えを願いたい。
#60
○山崎会計検査院長 ただいま御質問の要旨は、所轄庁の中に検査院が入るかということでございますが、私たちは検査院は入っていないと考えております。結局、この補助金について検査院が検査するかどうかというお尋ねと存じますけれども、簡単に申し上げますと、検査院法には、会計検査院は必要と認めたときはこれを検査するという規定がございます。補助金等の国費は、これはすべて国民の税金に由来するものでございますので、検査院としてはこれはできるだけ検査する、すなわち、補助金が適正に使われているかどうかを検査するというのが本来のたてまえであろうかと思うのでございます。
 そういう意味からいたしましても、それは検査の方式と申しますか、検査のやり方については検討せねばいけませんけれども、私どもは、やはり国民の税金が適正に使われているかどうかということにつきましては、十分な関心を持って検査したい、かように考えております。
#61
○華山委員 それを伺えればよろしいんでございますけれども、いまここでなお念のために申し上げておきますが、従来でございますと、私立大学は実地検査をしていられたわけであります。現に私立大学理科等教育設備整備費補助、これについては不当事項が四十三年度決算報告にも出ているわけです。その他、私立大学教育研究費補助、私立大学幼稚園教員養成課程設備費補助、こういうふうなものは、いままでは直接補助だったわけでありますけれども、今後は間接補助に変わるわけであります。したがって、おやりにならないとするならば、あるいはやり方に手心を加えるということであるならば、従来よりも私立大学に対する検査がゆるくなるということになるわけであります。それから、今後といえども文部省は、私立大学等新設理工系理科教育設備整備費補助、私立大学研究設備整備費補助につきましては直接の補助をすることになっております。これについては会計検査院が実地検査をする、そうでないところの先ほど申し上げたようなものについてはこれは検査しない、こういうことになるならば、私はたいへん妙なものができると思う。
 したがって、院長のおっしゃられるとおり、これは国民の税であります。そういうものでありますから、私は衆議院で修正決定したことにかれこれ批判をするべき立場にはございませんけれども、そういうことによって、文部省が直接検査ができないということになったならば、これは会計検査院が検査をする以外には方法がないわけです。従来もやられたことでございますから、私はこの点はひとつ、法律の規定がこういうふうになりましても、従来どおり、間接補助ではありますけれども検査をすべきのが当然だろうと思います。ただいまの院長のお話によりまして御趣旨は大体わかりましたが、重ねてひとつ申し上げてお聞きいたしたいと思います。
#62
○山崎会計検査院長 御承知のように、検査院法の二十三条には、第三点でございましたか、そこには、直接または間接の補助金等というふうになっておりまして、今回の、いま国会で御審議されております法案がどういうふうな形ででき上がりましょうとも、会計検査院法によって会計検査院は検査するわけでございます。
 その会計検査院法のよって来たる本来のたてまえは、やはり国民の税金から由来する国費というものについては、検査院はできるだけ検査することになっております。二十二条のほうには義務的な検査をすることを要するものの規定がありまして、また二十三条は、必要と認めたとき、というふうに分けておりますけれども、やはり会計検査院が、いろいろ陣容の点とかあるいはやり方の点とかありますけれども、そういうものはできるだけ検査して、そして税金の行くえが適正に使用されているかどうかを検討するのがやはり本来のたてまえであろうと思います。やり方については、来年からの検査でございますから、検査の効率という点から方法については検討してきめることでございますけれども、たてまえとしては、やはりわれわれとしては十分な関心を持って検査を行ないたい、かように考えているわけで、重ねて御答弁を申し上げます。
#63
○華山委員 重大な関心を持ってこれから検査等に対して対処していかれるということでございますから、私もそういうふうに進んでいただきたい、こういうことをお願いをいたします。
 新聞等の報道が、これがほんとうであるかどうか私にはわかりません。しかし、あの法律を修正することについては、いろいろ問題の、うわさされる大学等からのいろいろな圧力といいますか要請といいますか、そういうことによってあの法律が衆議院で修正された――新聞等は自民党と書いてあります。そういうふうなこともございますし、会計検査院法には、私、懸念したのでありますけれども、おっしゃるとおり、必要があるときはというふうに書いてありますので、私は検査をしないというふうになることをおそれまして申し上げたようなわけでございます。院長の御趣旨はよくわかりましたので、その方向で進んでいただきたいと思います。
 それでは、院長のほかの方に、ちょっと事務当局のほうに伺いたいことがある。
 それは、国の収入支出の決算額と日本銀行の提出した計算書の金額とを突き合わせまして、その不符合の有無というものについて検査報告に載せることになっておりまして、載っておりますが、その中で郵政事業特別会計については、長い間のことでございますけれども、「歳入歳出は、日本銀行で歳入金または歳出金として取り扱わないものがあるため、歳入歳出決算の金額と日本銀行の提出した計算書の金額とは符合しない。」こう書いてある。このとおりだろうと思うのですけれども、われわれしろうとでも、少し会計法のことを知っておれば、ああそういうものかなと思うわけなんですけれども、外務省の在外公館の歳入金であるとか国有林野事業特別会計の収納済み歳入額等には丁寧な――そういうものについては比較的わかるのですけれども、この郵政事業特別会計については一般の人はわからない。とにかく会計検査院報告というものは、政府と国会に提出するのだから、くろうとに出すのだからこれでいいだろうというお考えかもしれませんけれども、やはり一般の人々も読めるようなものにしていただかないといけないのではないか。そういうふうなことで別に出されておるものもございますけれども、それでもよくわからない。もう少しわかりよく書いていただかないと、われわれでも戸惑うようなことでありますので、ひとつこの点今後、どういうふうな繰りかえ使用があったのか、そういうふうなこととかなんとか、もう少し詳しく、わかりよく書いていただきたいと思います。
 これにつきましては、院長をわずらわすこともどうかと思いますので、事務当局からひとつ……。
#64
○中込会計検査院説明員 お答え申し上げます。
 郵政事業を除いた一般会計あるいは特別会計につきましては、先生御承知のように、歳入歳出、すべて日本銀行を通しております。これは原則として、決算と日本銀行の計算書と符合するということで、符合しないものにつきましては、調査して決算の確認をするというようにしております。
 郵政事業につきましては、先生も御承知のように、繰りかえ払い使用とか、いろいろございまして、日本銀行を通さない、そのために符合しないというのが原則でございますが、確かに、表現の点につきましてはわかりにくい点もあろうかと存じますので、御趣旨によりまして今後検討さしていただきたい、かように存じます。一般の人にわかりやすいような表現にするようにいたしたい、このように存じます。
#65
○華山委員 院長に申し上げますけれども、今年の会計検査院報告は、従来と違いまして相当わかりよくなっておる。その点は私も評価をするのでございますけれども、なお一そう気をつけていただきたいと思うのでございますが、あまり短く書かなくてもいいのじゃないですかね。ページ数がだんだん減っていくのはおかしいなと思うのだけれども、ページ数がだんだん少なくなって困ったものだというふうに、私はしろうとくさく考えるわけでありますけれども、何もページ数を減らしてみたところがそうどうということもないわけでして、とにかくあの報告書は、政府、国会議員以外に一般の人にもよくわかるような報告書をひとつ、ほかのものでもよろしゅうございますけれども出していただきたい、こういうふうに考えます。
 それから、これは事務当局に申し上げますが、あの会計検査院報告を見ますと、関係法令が非常に多いわけです。それで、私どもがあれを調べるにも六法全書と財政法規をわきに置いて、あれを調べるのはたいへんなんですね、まじめに調べようと思えば。私がまじめかどうかは別問題です。あれは何かひとつ別冊でも何でもいいですから、引用法令を巻尾につけるなり何かするということで簡単に関係条令のわかるようにひとつ条文を引用してもらいたい、そういうくふうもひとつお願いしたい。これはあとのっけ足しのことでございますが、院長のお考えがございましたら……。
#66
○山崎会計検査院長 検査報告が、ずっと前からの伝統だと思いますが、文法的に、俗に申しますと非常に漢文調の口調のまじった非常に難解な表現をしておりましたので、私もつくづく痛感をしておりまして、いつか、二、三年前ですか、たしか決算委員会でそういうふうなお話があったと思うのですけれども、できるだけひとつ平易なものにしたいというようにお答え申しておったのですが、今回は国語の専門家に一つひな形をつくってもらいまして、国語研究所に頼みまして、そのひな形をもとにしてつくったようなわけでございます。しかし、これはやはり全部の職員がその気持ちになれませんと、原稿全部を会議の席上で直すわけにいきませんので、漸次年を追って平易化、簡易化、わかりやすいものにするということにつきましては今後さらに努力いたしまして、徹底していきたいと思います。
 それから、ただいまの法令のことでございますが、やはり方針としては、このたびも検査報告の中に注を置きまして、必要があるならば図面も置こう、説明もつけようということになっておりますので、ただいまおっしゃった法令の範囲がどの程度までか、これもまた検討事項でございます。来年度はひとつお話を含みまして検討させていただきたい、かように考えております。
#67
○華山委員 あとのほうはつけ足しで申し上げましたが、ひとつ私立学校に対しては今後重大な関心を持って処置していただきたい。
 終わります。
#68
○濱野委員長 鳥居一雄君。
#69
○鳥居委員 検査院のほうに伺いたいと思いますが、ゴルフの問題でありますけれども、ゴルフの会員権については先ほど問題にいたしましたけれども、政府関係機関及び公団、事業団、これはどなたが検査をやっているわけですか。会員権の問題についてどう考えますか。
#70
○石川会計検査院説明員 ゴルフの会員権につきましては、三公社並びに政府関係機関、公団、事業団等を全般的にただいまその保有の状況あるいは使用の状況等につきまして調査をいたしている過程でございます。
 そこで、ゴルフの会員権を保有することの会計経理上の問題といたしましては、これを資産に計上するかどうかという問題がございますけれども、これはただいま先生もおっしゃいましたように、これは企業の規模によりまして資産にあげるあげないは裁量の余地がある問題でございまして、したがいまして、ある一定の金額以下にゴルフの会員権がなっております関係上、これを資産にあげていないわけでございます。
 そこで、資産にあげていない、あげる必要はないというものの、しかしながらこれも相当の資産価値があるものでございますから、これは何らかの形で、あるいは補助簿というような形で整理すべきではないかという御指摘が先ほどございました。この点につきましては、三公社それぞれ、物品台帳あるいは物品所在簿というような名称をもちます帳簿にこれを登載しているわけでございます。
 ゴルフの会員権を保有すること自体につきましては、これはさらにその使用の状況等をつぶさに調査した上で、正すべき点は厳に正していきたいと思っておりますけれども、これは業務に携わっております職員の姿勢の問題であるのみならず、これは会計経理上におきましても、いずれも好ましくない事態を招来するおそれなしとしないわけでございます。したがいまして、われわれの立場といたしましても、相なるべくはこれをできるだけ整理するような方向に持っていっていただきたい、かように考えておるわけでございます。
 なお、つけ加えますならば、現在まで、調査の過程でございますが、従来持っておりました会員権を処分した事例というものもかなり数多くあるわけでございます。一番典型的な最近における例といたしましては専売公社等に見られるわけでございますが、他の公社あるいは事業団、公団等につきましてもさような考えで検査を進めていきたい、かように考えております。
#71
○鳥居委員 検査院、元気がないみたいなんですが、この調査ですけれども、いつごろから始めて、いつあがる調査なんですか。
#72
○石川会計検査院説明員 従来からも機会あるごとにいたしていたわけでございますが、先ほど二、三の事例で、これを処分したというものも、相当以前の事例でございますが、いろいろな批判もでございます関係上、三公社あるいは公団、事業団等につきましては全般的な調査をしているわけでございます。その結果でございますが、まだここでお話し申し上げるほどの結果は出ておりませんけれども、近いうちにその状況が判明いたすであろうと考えております。
#73
○鳥居委員 その近いうちですけれども、来年、再来年をさすのですか、それとも会期中という意味ですか。会期中といってもわずかですが、大体どの辺をさすわけですか。
#74
○石川会計検査院説明員 まだ中央におきまして調査をしている段階でございまして、地方にありますものにつきましてはまだ十分−一応の事実は聞いておりますけれども、まだこれを確認いたしておりません。
 現在までに判明している状況を申し上げますと、三公社につきましては、先般の参議院の決算委員会でそれぞれの公社から説明がありましたような状況でございますが、その他の政府関係機関、公団、事業団につきましては、現在まだ調査の段階ではほとんどこれを持っていない、保有していないというような事実と承知しておるわけでございますが、なおこれは今年度中には全般が判明いたすであろう、かように考えております。
#75
○鳥居委員 私は思うのですが、この政府関係機関、いまの問題になったのは電電、国鉄それから専売に関してですけれども、それ以外にもあることはもうほとんど間違いないと思うのです。持っておることも間違いないと思うわけです。ですから、ないということを前提にして話が進んでいたんじゃお話にならないと思うのですね。
 それからもう一つは、さかのぼっての議論になるわけですけれども、これまでの間に当然指摘されてよかった問題じゃないかと思うわけです。意見表示として、検査院としてそれが表示されて当然だったと思うのですけれども、なぜそれが今日まで全く触れずに至っているのか、その点につきまして伺いたいと思うのです。検査院でも招待ゴルフなんかに加わっていて、とても指摘できないということなのか。いかがでしょう。
#76
○石川会計検査院説明員 公団、事業団等につきましてこれを保有してないということは、これはいまの段階ではっきり申し上げられると思います。
 また、過去におきまして指摘したかどうかという事例につきましては、二、三の事例を申し上げたわけでございますが、こういったものを保有している目的というものが、地域社会との交際、接待のためであるというような目的をもちまして保有したものでございます。それがその目的に使われた限りにおきましては、これを認めざるを得ないというような事情もあったわけでございます。したがいまして、しいて強くは相手方には申していなかったわけでございますが、そういうような気持ちで検査は進めてきたというのが実情でございます。
#77
○鳥居委員 確かにモラルの点、これはウイークデーゴルフなんかで問題になったわけですが、純決算的にこれを考えてみたときに、やはりつかんでいなければ話にならないと思うのです。資産として――当然これは資産です。ですから、先ほどは補助簿みたいなかっこうでこれをつかめるような、そういう私の意見を申し述べたわけですけれども、それにつきまして、検査院ではどう考えていますか。購入時は、これは五十万、百万をこえていませんから、計上する必要もなければ、そういうふうなぐあいになっておりますけれども、年度末にはそれが時価四百万であるとかというそういう数字になっているわけですから、これは当然つかんでいくべき性質のものだと思うのですけれども、その点についてどうです。
#78
○石川会計検査院説明員 最初に申し上げましたように、これを資産に計上はいたしておりませんけれども、これを物品扱いにして、物品台帳なりあるいは物品所在簿というような名称でこれを登載をしているわけでございます。
 そういう形がいいか悪いかということでございますが、その点につきましては、今後相手方と十分話し合いまして、適正な処理をしていく、かように考えております。
#79
○鳥居委員 調査が終わった段階で、検査院として意見表示をいたしますか、どうですか。
#80
○石川会計検査院説明員 保有の状況、使用の状況等をまだ十分調査も遂げておらない段階でございますが、三公社、これはわかっておりますけれども、専売公社におきましてはこれをすでに整理するという方針でおられるわけであります。他の二公社につきましてはなお検査の結果、整理をするかどうか、これはやはり会計検査院としては会計経理上の問題を主にしてものを言わなければなりませんので、その辺の検査の結果とのかね合いによって意見表示をするかどうかをきめたいと考えております。
#81
○鳥居委員 ぜひ調査を急いでいただきたいと思います。
#82
○濱野委員長 ちょっと待ってください。議事進行で、長引くから。
 これは参議院でも、かねて衆議院でも問題になった問題です。純決算的な立場から見て、会計検査院はどう思うのだ、これが一つ、それからもう一つは、ゴルフの権利、いまは御承知のとおり三百万もする、高いのは千五百万もする、それで買えない。ところが、ある役所関係外郭機関はそれを保有している。一体、そういうものを保有しなければならぬ業務を持っているものはどういう政府機関であるか、あるいは政府外郭団体であるか、こういう姿勢があなたのほうでは必要なんじゃないかな。その姿勢がないと、何回委員が質疑応答しても解決がつかないし、綱紀の粛正なんというものはどこへいったってありゃせぬ。
 だから、あなたのほうでは純経理で、そろばんだけ扱っていればいいんだというなら、一体いままで非常に高価な加入金が支払われているが、その支払いは合法と認めるのか、あるいはぜいたくざんまいのものと認めるのか。実は厚生施設というものがある、厚生費というものがある。しかし、多くはそこへ行っているのは局長か部長、それ以下の職員で行っているのはほとんどない。ですから、そういうことを考えてみますと、もう少し会計検査院でもはっきりした姿勢というものを示して、こういう業務を持っている官庁は、あるいは企業は、この限度はまず許さるべきだ、堂々とやったらいいじゃないか、業務上必要ならば会計検査院もやかましいことは言わない、しかしそれは純経理から見れば、あるいは決算から見ればどこかに入っていなければならぬ。しかもポケットマネーでやるのじゃなくて、それには若干の費用がかかる。ワンラウンドやってもツーラウンドやっても、その経費はどこから、どういうふうに出しているのだ。それがかりにどれだけかかっても、その企業運営の当面の責任者が必要であり、また社会もそれが必要であろう、こう考えるときには、私は、不当ではないし、違法ではないと思う。会計検査院でその姿勢なくして鳥居君と何回質疑応答したって、時間ばかりたってどうにもならぬではありませんか。これを会計検査院長も十分各業務の内容を検討して、これは適法であるか適法でないか、そういうことを御勉強くだすって、そして社会の疑惑や、あるいは納税者のひがみというか何か知らぬけれども、不満を除去するようなことを国会とともに考える必要があると私は思う。どうでしょう。簡明にひとつお答え願います。
#83
○山崎会計検査院長 このゴルフ権の保有の問題でありますが、お話しのように、現在非常に高価なものになっております。こういうふうな事態というものは非常に誤解を招きやすいし、また好ましくないと思うのでございますが、さらにいろいろな点、実情を調べまして、ただいま委員長からお話がありましたようなラインに沿ってひとつ検討いたしたい、かように考えております。
#84
○鳥居委員 そのようにしていただきたいと思います。
 以上で終わります。
#85
○濱野委員長 吉田賢一君。
#86
○吉田(賢)委員 まず、日本開発銀行総裁にお尋ねいたします。
 あなたのほうに地方開発融資というのがございますが、これはいま広域経済、国内開発ないしは新産都市、工業整備特別地域等々、地域開発というものが相当重大な国策として遂行されておるさなかにおきまして非常に重要な金融の御使命であると考えております。つきましては、この状況並びに条件、今後の対策について少し伺ってみたいと思います。
 あなたのほうの業務報告書によりますと、四十三年度における本行の融資総額は二千七百三十四億円、うち地方開発融資の実績は、四十三年度は三十四億円、こういうことになっておるようであります。
 そこで、全国的に設備資金の貸し付けの状況は、四十三年度は全国銀行勘定が二兆一千九百五十二億円、信託勘定が一兆五百二十五億円、要するに、計三兆二千余億円をこえております。とすれば、これに対する開銀の貸し出し比率は低い。特に開銀の地域開発融資は低いわけですが、開銀の重要使命にかんがみまして、他の貸し付け資金量との案分等の許す範囲におきまして、積極的な姿勢で融資の体制を充実されていかれたいと考えておりますが、こういうおかまえにつきまして、ひとつ総裁の御意見を伺っておきたいと思うのです。
#87
○石原説明員 吉田委員のごらんをいただいておりますのは、四十三年度の業務報告書かと存じます。その二六ページに四十三年度の地方開発の貸し付け状況が出ておりますが、合計いたしまして四百三十九億円という数字に相なっております。この金額は四十三年度の決算額でございまして、四十四年度はまだ決算を終了しておりませんが、四百五十億円、四十五年度はこの間の予算できめていただきましたのが五百二十億円になっております。大体私どもの融資総額の一割五、六分くらいになろうかと思います。年々一割から一割五分くらいの伸び率で伸びているかと思います。
 いま吉田委員の御指摘にございましたように、地域開発というのは非常に大事な仕事と私ども考えております。御承知のように、北海道の開発促進法から始まりまして、東北、九州、中国、四国、北陸というふうにおのおの開発促進法がございまして、北海道と東北の地域開発につきましては北東公庫がやっておられるわけでございますが、それ以外の四地域の開発促進法のございます地域、あと、さっきおっしゃいました新産都市でありますとか、あるいは工特地域でありますとか、あるいは工業未開発地域でありますとか、産炭地域でありますとか、御承知のようにたくさんの開発促進がございまして、それらをくるめまして私どものほうが融資をいたしておるわけでございます。
 なお、この金額につけ加えまして、おのおの産業の融資あるいは都市開発の融資、そういうものもやっておりますので、私どもがこれらの地域に対して融資しております金額は四百三十九億円に限りません。電力関係でも、たとえば原子力関係などもだいぶ出てまいりますし、あるいは石炭火力も出ております。そういうような一般の資金をもってまかなっております分も当然そういう地域として出てくる分があるわけでありますから、私どもといたしまして、そういった一般資金による融資と、この地域開発の融資と両方にらみ合わせて地域の実情に即した融資をやっておる、こういうわけでございます。
#88
○吉田(賢)委員 さっきの発言のうちの数字でございますが、四十三年度の地域開発の貸し付け状況四百三十九億円と、ちょっと訂正しておきますから……。
 そこで、実は現実の問題といたしましては、これはあちらこちら、新産都市、工業整備特別地域がございますが、兵庫県の一例をとってみましても、昭和三十九年から兵庫県だけで五千億円の予算を組んでこの地域の開発に当たっております。そういうのでございますが、これは各地域とも同様に相当大幅に積極的な予算、財政を組みながら開発に当たっております。
 そこで問題になりますのは、たとえば私の存じております地域におきましても十一カ所の工業団地が今度できます。ところが、工業団地をつくることを地方できめますと、先行取得地域を取得しようとかまえて待っておるのが宅地開発屋なんです。これにはほとんど手を焼いておるのです。したがいまして、いま宅地問題がこういうように至るところで開発を悩まし、あるいはまた宅地の利用者を悩ましておるときでございますので、地価がそういう手によりまして上げられるということが意外な故障になります。そこで、たとえば地方公共団体におきましても、必要とする公共施設に対する土地を先行投資で取得しておくということを行なおうとしておりますけれども、これとても、そういう態度でございますので一般にわかるわけであります。わかるというと、何だかんだと手付けを打って押えますね。そうすると、手付けの現ナマを見せられましたら、地主はもう、ありがとうございますといって判を押してしまうというようなことさえ行なわれます。
 こういうわけでございますから、そういう面の需要に応じるだけでも、公共施設あるいはその他――たとえて申しますと、いま物価問題が非常にやかましいおりからでございますが、流通機構の改善におきまして、商業者などが組合を組織しまして、そして協同組合を組織する、協同組合を強化いたしまして、そこへ一括して生産地帯から生産物を引く、あるいは加工する、そういったいろいろな手を加えるというようなことをしようとしましても、場所がない、土地がない。そこでこういうのを設備する、そういうときに、中小企業金融公庫から借りればいいじゃないか、商工組合から借りればいいじゃないかというのが従来の手であります。ところが、これはそう簡単にいきません。何しろ資金量全体が非常に少ないのでありますから。でありますので、新たに貸し付けのワクを取るということになりますと、現実の問題としまして、みな手を焼いておるのでございますね。
 そういうことでありますので、そういうような施策のためにも――これは私が設例を、一つの現実をつかまえまして申しただけなんですけれども、そういったように工業団地をつくる、ないしは消費経済を消費者、生産者、流通機構の業者等、お互いが一貫しまして国策の線に沿うて進んでいこうとするようなときに、故障になる一つの隘路は資金問題です。こういう資金問題にぶつかることはしばしばらしいですね。でありますから、そういう工業団地の設定にいたしましても、ないしは商業者の組合の設備拡張にいたしましても、そういう方面にも私は進んで開発の資金を導入してやる、申し入れがあれば審査して受けてやるというかまえで広くかまえてもらいたい。それは電力も必要でしょう。あるいはその他の交通も必要でございましょうけれども、といいましても、そういう特殊な形態のものが進んでいこうとするときに道を開いてやるところに大きな御使命があるのではないか、こう思いますので、折り入ってそういう点につきまして、これもひとつ積極的に道を開くというようなかまえで臨んでほしい、こういうふうに考えるのですが、総裁、いかがお考えになりましょうか。
#89
○石原説明員 ただいま御指摘のございました問題のうちで、宅地に相なります分につきましては、これは住宅関係の政府機関がございまして、住宅公団なり住宅金融公庫なりでやっておられる、もちろん、地方団体自身がおやりになる場合もございます。工業用地の場合におきましても、いま御指摘のように、公共団体、あるいは公共団体の別働隊と申しますか、開発公社、そういうようなところでやっておるケースが多いようでございます。ただ、民間の形でそういうような工業用地を造成いたすという点につきましては、四年ほど前でございましたか、法律改正をいたしまして、私どものほうが融資ができる道が開かれております。いままでやりましたケースが二、三ございますが、現在までのところは、用地取得の関係その他から申しまして、公共団体あるいはこの系統に属するもののほうがやりいいということがございまして、大体その場合におきましては地方公共団体の関係でやっていただいております。しかし、御指摘のように私どもにもそういう道がございますので、そういうようなお話がございますれば、私どものほうでまた承りたいと思います。
#90
○吉田(賢)委員 実は、たとえば他の政府系の金融機関で融資の道のあることは存じております。しかし、金融機関があると言うんですけれども、それならば、銀行法の、これは十八条に基づくと思いますが、これによりますと、他の金融機関から供給困難なものに貸し付けることと書いてあります。しかし、電力会社あるいは船舶、機械、化学機械等々、そういったところに膨大な資金を貸し付けておりますが、しからば、それは金融機関から融資の道がないかというと、そんなことはとんでもない。ナンセンスでありますから、そういうことを考えますと、これは積極的に――それは宅地化するときには住宅公庫があるじゃないか。住宅の場合はしかり、・工場の場合はしからず、こういうことになります。しかし、農地転用の場合に、工場そのほか宅地化するというようなこともございますので、いずれにいたしましても地域開発につながるのでありますから積極的に検討してもらいたい、ぜひひとつお願い申しておきます。
 時間が参りましたので、国民公庫にお願いしたいんです。ちょっと聞いておきたいんですが、簡単にしますからお願いします。開発の問題はまた後日に譲りまして、まだ伺いたい点がありますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 国民公庫さんにちょっと伺っておきたいのでありますけれども、国民公庫が昨年七月に貸し付けワクを五百万円に拡大されましたことは、私は非常に前進の態勢として称賛したいのでございます。そこであなたのほうは、中小企業、特に零細企業、膨大な分野を占めておる零細企業に対する融資面の御任務はきわめて重大でございますので、したがって、できるだけ私はこの点をきょうは結論的に一点だけ指摘しておきたいのです。
 詳しくはまた別の機会にしますが、国民公庫ほど行き渡っておる政府系の金融機関はないじゃないかと普通にはいわれるのであります。しかし、私どもが歩いてみたところによりますと、国民公庫知っているかと言うと、知らないというのがほとんどです。ほとんどというと語弊がありますけれども、五割以上知っておりません。現実に当たって、おりませんです。これもひとつ考えておいてもらいたいと思うのです。しかし、これはやはり商工会議所とか、あるいはそういう機関が宣伝して、国民公庫の貸し付けの方法とか、借り入れの方法とか手段とか、いろいろな条件等をそれぞれ周知するような方法をとらんとしておりますけれども、実際は消極的です。したがいまして、これはもしできれば、方法があるならひとつ開発してもらいたいと思うのは、やはりほんとうに零細企業に向かって、中小企業のうち中小企業金融公庫その他商工組合金庫などから借れないような、国民公庫の対象になるべき業者、この企業者に対しましてできるだけ周知する方法をさらに私は考えてもらいたい。これを考えることによりまして、もっと有益なあなたのほうの機能、活動の場が展開してくると思います。非常に御使命は重大であります。しかし、何と申しましても、中金にしても商工にしましても、あなたのほうと合わせまして、一般の市中金融機関貸し付けの総額のうち、それと比較いたしまして、融資の総額の割合を占めるものは一割に足りません。九%前後、こういうような状態でございまするので非常に金額が零細です。そこで町の金融業者がさらに繁盛するということになる。町の金融業者が繁盛しましたら、いいようなものも悪い結果になる。こういうことになりまして、異常な状態に追い込まれる。経済の変動の間に破産、倒産のうき目にあう、こういう状態になりますので、こういう国民公庫の御使命は、その意味において重大ですから、ひとつ積極的にその道ありということを国民に周知する方法を講じるようにしてもらいたい。きょうはこの点だけをひとつ伺っておきます。さらに積極的にやるような体制を何かくふうし、開発をされんことを強く御要請しておきたいと思っております。どうでありましょうか。
#91
○澤田説明員 私どもの国民金融公庫の利用者は、御指摘のように、大部分中小と申しますよりは、小、零細企業でございます。したがいまして、こういう対象に対しまして、公庫の存在とその機能と申しますか、それを周知徹底させますことにつきましては、日ごろ努力を重ねておるのでございますが、ただいま御指摘のような状況でございますといたしますれば、私どもといたしましてもはなはだ残念でございます。今後一そうくふうをいたしまして、公庫の存在の徹底と、その使命の達成いたしますように一そうの努力をしてまいりたいと存じます。
#92
○吉田(賢)委員 会計検査院長に一音だけ。
 四月十三日に、当委員会におきまして、四十二年度の決算を上げるに際して重要議決をしたのであります。あなたも御出席になっておったかと思いますが一おられましたね。出席の各省大臣、政府側は、当委員会の決議を尊重していく、こういう趣旨の御発言がございました。
 そこで、この重要な議決は、そのうちの一点といたしまして、「政府は、予算の効率的執行のため、内閣機能の強化、」その他必要な措置を講じていくこと、特に「会計検査院の検査、会計法第四十六条に基づく予算執行の監査及び行政管理庁の行政監察等を有機的に結集し、財政執行の適正化に努めるべきである。」ということを議決しております。かねて当委員会におきましては、予算執行の効率化ということを強く叫び、何回となく言い来たっておるのでございますので、いまさらという感じもするんですが、なお新しい課題であります。検査院は特に奮起されまして、場合によりましたら、検査の方針にまで相当再検討するというくらいな姿勢で、膨大な、超マンモス的な日本の予算の執行につきまして、国民の期待するような効率化に進んでいくようにひとつ検査院は進んでもらいたいと思うのです。その機会がなかったのできょうは伺っておきたいと思うのです。この機会にあなたに積極的な御発言をぜひお願いしなくちゃならぬと思っておりますので、ぜひしかるべく……。
#93
○山崎会計検査院長 予算の効率的な執行ということは、きわめて大事なことでございますので、私たち、従来におきましてもこの観点で検査してまいったつもりでございます。しかし、今後はさらに個々的な不当事項のみならず、それ以外にも目を広く向け、全体的な予算執行の効率化、経済化という点にさらに注意いたしまして努力してまいりたい、私はさように考えております。
 これはきわめて形式的な答弁であるというふうにおとりになるかもしれませんけれども、実際はこのことがきわめて大事なことでございます。しかし、従来、検査院の検査というものは、効率性の検討という点につとめてはまいりましたけれども、やはり長年の慣習からして、やはり木を求めて林を見ずというところがあったようでございます。しかしそれではいけないというので、調査官の諸君にも勉強してもらって、漸次効率性、経済性という点について目が向きつつありますので、さらに今後ますますこういう方面に検査を強化してまいりたい、かように考えております。(吉田(賢)委員「それは報告書に入れなさい。」と呼ぶ)報告書に入れるように努力いたします。
#94
○濱野委員長 この際、資料要求の件についておはかりいたします。
 例年、大蔵省当局に対し、決算の検査報告に記載された会計検査院の批難事項に対する関係責任者の処分状況調べの提出を求めておりますので、昭和四十三年度決算についても同様その提出を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#95
○濱野委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。
 次回は公報をもってお知らせいたすこととし、本日はこれにて散会いたします。
    午後二時一分散会
ソース: 国立国会図書館
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