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1970/03/20 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 商工委員会 第9号
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1970/03/20 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 商工委員会 第9号

#1
第063回国会 商工委員会 第9号
昭和四十五年三月二十日(金曜日)
   午前十時四十四分開議
 出席委員
  委員長 八田 貞義君
   理事 浦野 幸男君 理事 鴨田 宗一君
   理事 橋口  隆君 理事 前田 正男君
   理事 武藤 嘉文君 理事 中村 重光君
   理事 岡本 富夫君 理事 塚本 三郎君
      石井  一君    稲村 利幸君
      宇野 宗佑君    小川 平二君
      大橋 武夫君    神田  博君
      北澤 直吉君    小峯 柳多君
      左藤  恵君    坂本三十次君
      進藤 一馬君    田中 六助君
      藤尾 正行君    増岡 博之君
      岡田 利春君    中井徳次郎君
      松平 忠久君    横山 利秋君
      多田 時子君    松尾 信人君
      川端 文夫君    吉田 泰造君
 出席国務大臣
        通商産業大臣  宮澤 喜一君
 出席政府委員
        通商産業省重工
        業局長     赤澤 璋一君
        通商産業省化学
        工業局長    山下 英明君
        通商産業省鉱山
        石炭局長    本田 早苗君
        通商産業省公益
        事業局長    馬場 一也君
        中小企業庁長官 吉光  久君
        中小企業庁次長 外山  弘君
        自治省税務局長 降矢 敬義君
 委員外の出席者
        運輸省鉄道監督
        局民営鉄道部土
        木電気課長   山本 正男君
        建設省道路局次
        長       多治見高雄君
        商工委員会調査
        室長      椎野 幸雄君
委員の異動
三月二十日
 辞任         補欠選任
  中谷 鉄也君     柳田 秀一君
同日
 辞任         補欠選任
  柳田 秀一君     中谷 鉄也君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 ガス事業法の一部を改正する法律案(内閣提出
 第九号)
 機械類賦払信用保険法の一部を改正する法律案
 (内閣提出第四四号)
     ――――◇―――――
#2
○八田委員長 これより会議を開きます。
 機械類賦払信用保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより質疑に入ります。質疑の申し出があります。順次これを許します。岡田利春君。
#3
○岡田委員 機械類賦払い信用保険制度ができましてから、ちょうど八カ年間経過をいたしておるわけです。今回ローン保険を取り入れてこの法律案の改正が出されているわけですが、この割賦保険の実施以来の運用の動向、この総括についてまずお伺いいたしたいと存じます。
#4
○赤澤政府委員 割賦保険実施以来の運用状況につきまして、簡単に概要を御説明申し上げます。
 当保険の包括保険契約の締結企業数及び件数でございますが、いずれも年々急速な伸びを示しておりまして、企業数におきましては三十六年発足当時は百二十二でございましたものが、本年度は三百七十八ということになっておりまするし、件数にいたしましても、発足当時の百二十九件から本年度の見込みは約八百六十件に達しております。さらに保険に付保されております金額でございますが、大体年間二百億円というような規模になっておるのでございます。
 また、機械保険の利用度、これを保険金額の面から見てまいりますと、発足当初におきましてはもっぱら装軌式のトラクター、これが大部分であったのでございまするが、その後繊維機械等々、他の機種が追加をされまして、現在二十五機種となっておりますが、現在のところでは、トラクターが約三割弱、工作機械が同じく三割弱、残りの約四〇%強がその他の機械というふうに、保険の利用が非常に広範囲に行なわれるように相なっております。
 また、保険収支の面でございますが、三十九年度から四十一年度にわたりますいわゆる不況の期間にかけましては、保険事故が非常に増加をいたしましたためにかなりの赤字を示したのでございまするが、その後、景気の好転回復と相まちまして保険収支は改善をいたしまして、現在のところ若干の黒字というような状況になっておるのでございます。したがいまして、いまお話しの過去八年間におきまして、この保険が非常に広くかつ急速に利用されるようになってきた、かような状況ではないかと考えております。
#5
○岡田委員 いま局長の説明のとおりに、発足当時はトラクターが大体九〇%以上を占めているわけです。昭和三十九年では大体トラクターが約五〇%近く占めている。四十三年度のこれまでの実績を見ましても、大体トラクターは二五%程度を占めておるわけであります。この傾向は、いま局長が説明されたように、確かにそのウエートはこの八年間に改善をされておりますけれども、今後の見通しから見れば、このウエートはさらに小さくなっていく見込みなのかどうか、この点について承っておきたいと存じます。
#6
○赤澤政府委員 機種別の数字につきましては、いま先生の御指摘のとおりでございます。今後の見通しでございますが、私どもといたしましては、おそらくさらにこの傾向が多様化していくと申しますか、そういった感じで進展するのではないかと考えております。
#7
○岡田委員 保険契約者、すなわちこの契約企業で見ますと、規模別では中小企業が五三・七%、大企業では四六・三%であるわけです。また購入者の規模別を見ますと、四十三年度は中小企業が九七%、大企業が三%、こういう実績が示されておるわけです。しかし実際の機械の販売総額、購入総額といいますか、この面の規模別で見ると、相当な違いが出てくると思うのでありますけれども、この規模別の販売総額といいますか、購入側から見れば購入総額でもけっこうですが、そういう角度から見た場合にどういう実績になっておりますか。
#8
○赤澤政府委員 いまお話しの点でございますが、保険契約者の面で見てまいりますと、これはメーカーとディーラーと両方あるわけでございます。メーカーの側では中小企業のウエートが約五七%、ディーラーでは四三%、こういうことになっております。残りのものはではどうかと申しますと、やはりその大部分がいわば中堅企業と申しますか、従業員千人以下といったところでございまして、たとえば従業員千人以下というところで線を引いてみますると、メーカーでは約八〇%、ディーラーでは九〇%というふうに、非常に高くなってきております。厳密な意味における中小企業の比率は五割ないし六割くらいでございますけれども、いわば中堅企業というような範囲をとってみますると、その比率は非常に高くなっておるわけであります。
 それから、金額に入ります前に、割賦の販売件数の面で統計をとってみますると、その購入者の大体九七%、いま先生の御指摘のような数字でございますが、この九七%のうちのさらに八〇%が、従業員数が百人未満というような、いわば中小企業の中でもどちらかというと規模の小さいほうの中小企業が販売先になっておる、こういう感じでございます。ただ金額の面で申しますと、ただいまも御指摘がございましたように、どちらかというと大企業のほうのウエートが高い。全体の保険金額で申しますと、約七六%がいわば中小企業以外のところ、こうなっております。
 この問題は、私どもも内部をさらに詳細に検討いたしておりますが、一つは、やはり中小企業以外のところのほうが、一件の機械の売り上げ金額と申しますか、これが大きいものでございますから、金額ベースで見ると、どうもいわゆる中小のメーカーあるいはディーラー以外のところが多い、こういう感じになっております。
 こういった点も、実はやはり中小メーカーあたりの資金負担問題ということが原因ではないかというふうに考えておりまして、今回法律を改正いたしまして、ローン保険を実施したいというふうに考えておりますのも、そういった中小メーカーの割賦資金の負担問題というものの解決の一助にもなろうか、こういうような考え方で改正をお願いをいたしておる次第でございます。
#9
○岡田委員 本保険制度は、一つには機械工業の振興の面、また他方中小企業の近代化という二つの側面を持ってこの制度がつくられておるわけです。しかし、いま質問で明らかになりましたように、メーカーの面で見ますと、大企業が売り上げの面では大体七五%をこえている、中小企業が二五%を切っておるというような傾向にあるわけです。そういたしますと、二つの側面を持っておりますけれども、一方の側面では大企業の販売の強化に役立っておる、こういう面は私はこの数字から否定できないと思うわけです。したがって、中小企業メーカーの育成、振興という面ではあまり大きな作用がなされていないのではないか、このように私は考えるわけですが、これらの中小企業メーカーの振興、メーカーの近代化、メーカーのいわゆる育成という面については、本法を運用する場合においても配慮をしなければなりませんし、そういう面に一そう力点を置かなければならないのではないか、私はかように思うわけですが、見解を承っておきます。
#10
○赤澤政府委員 ただいまの御指摘の点は、私どもも首ごろ考えておる点でございますが、この法律の目的は、御承知のように、中小企業者の機械設備の近代化ということと、それから機械工業の面での振興と、両面がございます。いまお話の点は、販売をいたしております機械メーカーの面が、少し大企業のほうが売り上げ金額として多いのではないか、こういうお話でございます。確かに統計上、先ほど申し上げましたように、ごく新しいので調べてみますと、約七六%くらいが、保険金額の面では機械メーカーとしては中小企業以外のもの、こういうことになっておるわけでございまして、その点は御指摘のとおりかと思います。ただこの点は、大メーカー、中小メーカーそれぞれ機種が異なっておりますし、やはり大メーカーのほうがその点は販売力が強い、あるいは割賦資金を豊富に持っておる、こういうことから、どうしてもやはり金額的には大企業のほうが出てまいるのはやむを得ない面もあろうかと思います。
 しかしながら、利用者の面では、先ほど申し上げましたように、非常に多くの面が中小企業の利用者に利用されているわけであります。機械メーカーの点につきましては、いまお示しの点もございますし、私どもかねがねそう考えておりますので、なおこれ以上中小の機械メーカーがこの制度を十分利用いたしまして、今後保険という制度の完全な利用のもとに割賦販売を促進していくように努力をしてまいりたい、かように考えておるわけでございます。
#11
○岡田委員 本保険制度は、損失補償についてはてん補率二分の一、すなわち五〇%になっているわけです。このてん補率を、八年間の運用から見て、この際引き上げるという点について当局は検討されたかどうか。そしてまた、いま私の質問でも明らかになっておりますように、機械振興の側面から見れば、中小企業メーカーについて特にこれを優遇するという点については、当然私は検討されてしかるべきではないか。言うなれば、中小保険契約者に対して特例を設ける、こういうような措置というものは当然検討されてしかるべきではないか。本法改正案を提出するにあたって、これらの点についてはどのような検討がなされたか、またどうお考えになっておるか、承っておきたいと思います。
#12
○赤澤政府委員 保険のてん補率でございますが、いまお話しのように、この保険は五〇%のてん補率ということになっております。それで、保険のてん補率が高ければ高いほど、保険利用者にとりましては非常に好ましいことでございまして、いまお話しのように、特に中小の機械メーカー等にとりましては、てん補率が高ければ高いほど利用が促進をされるという面があることは確かでございます。しかしながら、本保険は、法律にもございますように、毎年毎年ではございません、ある程度長期にわたった感じでございますけれども、収支の均衡を維持するということが法律上のたてまえと申しますか、前提ということになっております。したがいまして、いまてん補率を引き上げるということになりますと、現在の保険収支の状況でございますと、やはり保険料率を一面上げなければならない、こういったような結果が出てくるわけでございます。そこで今回も、法律改正を考えます際に、何とかてん補率の引き上げができないかということで収支の面から検討してまいりましたが、現状のところでは、ただてん補率だけを上げて保険料率をそのままに据え置くということはいささか困難ではないか、こういうふうな判断をいたしておるわけでございます。
 ただ、将来経済情勢が相当変化をしてまいりまして、保険の収支等につきましても、ある程度恒常的に黒字が見込まれるというようなことも考えられないわけではございませんので、そういったような保険収支の状態を踏まえまして、そういった事態が見込まれるような感じになりました場合には、やはりてん補率の引き上げということを考えていかなければならぬ。またその際は、いま先生から御指摘がございましたように、特に規模別によるてん補率の格差ということも当然考慮し検討しなければならない問題である、かように考えておるところでございます。
#13
○岡田委員 確かに四十三年度までのトータルでは、事業収支の累計が一億一千二百万円赤字であり、四十四年度は大体三千百万円の黒字になる。久しぶりに黒字に転化する。もちろん本保険の実績は、景気の動向によって左右されることは当然でありますけれども、四十四年のこの黒字の実績から、大体黒字を続けるのではなかろうかという判断もありますので、いま局長が答弁された点については、こういう実績のありますてん補率をすぐ変えるということは、確かに困難かと思いますけれども、この点の検討を特に要請をいたしておきたいと思います。
 次に、本保険で、一カ月支払いされない場合については、保険金が二分の一支払われるわけです。しかし、メーカーとして、あるいはまたディーラーとして、機械引き揚げの場合、その引き揚げた機械を評価をして転売した場合に、そのうちの二分の一が保険に戻される、こういう仕組みになっておるわけです。しかし、私の調べたところでは、この引き揚げ機械の評価、あるいはまた転売の一定期限、転売価格等についてメーカーにまかせっきりである、こう言っても差しつかえないと思うのでありますけれども、本保険の趣旨からいっても、これらについては、一定の目安といいますか、基準といってはちょっときつ過ぎるかもしれませんけれども、指導的目安といいますか、そういうものがある程度設けられてしかるべきではないのか、こういう感じがするわけです。こういう点については、従来一体どう指導されてきたのか。また、これから新しいローン販売制度を採用するにあたって、これらについて何らかの目安をつける用意があるかどうか。この点について承っておきたいと思います。
#14
○赤澤政府委員 ただいまのは、機械を引き揚げます場合の評価の問題、あるいは転売価格の問題こういった点のお尋ねでございます。
 この保険は、先生も御存じのように、保険事故額からいわば引き揚げ機械の価格を評価する、いわゆる実損補てんと申しますか、そういった形を実はとっておりません。
    〔委員長退席、鴨田委員長代理着席〕
 保険事故が起こりますと、それはそれなりにまず保険金を払いまして、あとその機械が売れた場合に、その売れた機械の転売価格の五〇%を政府に納付する、こういう制度でございます。したがいまして、実損保険という形をとっておりませんので、まず引き揚げた場合の評価はどうかということは、保険の制度上と申しますか、保険の運用上は直ちには問題になってこない、こういう仕組みになっておるわけであります。
 そこで、メーカーが今度は、引き揚げました機械を他のものに処分をする、転売をするといいました場合、一体政府がそれをチェックするかどうか。あるいは、それについて何らかの評価基準を設けて、あまり安売りをさせないようにする、こういったことが適当かどうか、こういう点でございます。
 これは、御指摘もございましたが、私のほうでも、何らかそういった点についての目安と申しますか、いま先生も目安とおっしゃいましたが、そういったようなことも必要だという気が実はしないでもございません。ただ、メーカーといたしましても、五割は政府に納付いたしますが、五割は当該企業の収益として還元されてまいりますので、年間一万三千件売っておりますうちで、事故件数はそう多くはございませんが、それにしても、当該機械というものがどの程度、何年使われたのか。また転売先によりましては、どういう使われ方をしたのかといったような、詳細な点まで立ち入ってまいりますと、私どものほうでいろいろとそれを評価するということはいささか困難があるのではなかろうか、こう思うわけでございます。
 そこで、メーカー自身も、転売しました価格の五割は企業収益になるわけでございまするので、その辺はひとつメーカーの自由意思で――やはり彼らも番いい時期に最もいい価格でこれを売るに違いない、こういうような経済原則と申しますか、そういった面をとりまして、あまり制度的に本制度がそういったことでトラブルを起こすといいますか、手続が煩瑣になると申しますか、そういったことを避けて、できるだけメーカーの自由意思にまかせながらやっていったほうがいいんじゃなかろうか、こういうことで、現在のところは、まだその面につきましては、何らかの評価的な制度をとるというような仕組みをしていない次第でございます。
#15
○岡田委員 従来の実績から見ればそう問題もなかったかと思いますけれども、新しいローン制度を取り入れてこれから販売実績等を伸ばしていくということになってまいりますと、やはりこの面で事故が起きる可能性というものはあるのではないか。五十万のものを三十万で裏で操作するということも不可能ではないわけです。そういう意味で、これからローン販売制度を取り入れて積極的に進めていくというその積極面からすれば、この点は当然検討されるべき課題だと思いますので、その点を指摘いたしておきたいと思います。
 本制度の中で貸与機関に対する補償の保険を行なっておるわけですが、現在この貸与機関は二十三機関あるように承知をいたしているわけです。しかし、都道府県の数から見れば、二十三の貸与機関というものはきわめて少ないわけです。しかも機械貸与制度というのは、本制度以上に優遇措置もとられていますし、また返済期間も、本制度でいけば三年以内でありますが、五年以内という優遇措置もとられているわけです。さらに国家資金が四分の一、都道府県の資金が四分の一入っている。五割は自治体と国の資金がこの機関には入っているわけです。しかもこの貸与先は、中小企業、零細企業という対象にほとんど限られている。こういう面から見ますと、貸与機関の設置というものは、もちろん、予算の関係で逐年ふやしてきたのでありますけれども、これは早急に貸与機関をほとんどの都道府県に設置することが望ましいし、本保険制度の改正の趣旨からいっても、貸与機関の増加というものに積極的に取り組んでまいらなければならないのではなかろうか、かように思うのですけれども、その見通し、考え方についてこの機会に承っておきたいと思います。
#16
○外山政府委員 貸与機関につきましては、小規模企業も効率的な設備近代化ができるようにという配慮で、御指摘のとおり四十一年度から発足いたしまして、毎年五つずつ新設してまいりまして、現在二十三にまで達しているわけでございます。さらに四十五年度には五機関新設いたしまして、合計二十八となる予定でございます。今後におきましても、都道府県の希望をよく考慮いたしまして、できるだけ前向きに増設につとめてまいりたい、こういうふうに考える次第でございます。
#17
○岡田委員 この貸与機関の設置についての都道府県の希望というのは、今年度五機関設置するわけですけれども、相当多いのですか。その設置をしたいというのにこたえ切れないのか。むしろ消極的なのか。この傾向についてはいかがですか。
#18
○外山政府委員 四十五年度につきましては、希望の県は全部、私ども努力をいたしまして財政当局と話をつけました。実際問題といたしまして、都道府県にもいろいろな事情がございまして、来年度もぜひやりたいというふうなことをすでに言っている県もございます。しかし、全部の県が一斉に手をあげるという状況でないことも事実でございます。
#19
○岡田委員 私の出身地である北海道の場合ですと、この貸与機関に対する機械貸与の申請というものは非常に多いわけですが、その希望を満たすことはとうていできないというような傾向を実は感じておるわけです。したがって、この貸与機関の貸与実績はどういう傾向にあるのか。それと同時に、貸与機関において、それぞれのユーザーの希望に対して――二十三機関あるのでありますけれども、もちろんその地域地域の事情はあると思いますが、傾向としては大体どの程度機械貸与がなされておるか、そういう点について御説明をいただきたいと思います。
#20
○外山政府委員 貸与機関の貸与実績でございますが、四十一年度発足いたしましたときは、件数で六百四件、貸与額が八億五千三百万円というふうに承知をいたしております。四十二度以降毎年少しずつふえておりまして、四十二年度は、件数にいたしまして一千二十二件、十七億一千四百万円。四十三年度は千四百四十一件、貸与額にしまして二十六億二千三百万円。四十四年度につきましては、見込みでございますが、千七百二十五件、貸与額にして三十四億五千万円というふうな順調なふえ方をしておるわけでございます。
 なお、もう一つ御指摘の採択率と申しますか、需要に対してどの程度充足しておるだろうかという点は、いま詳細の資料がございませんが、私の承知する限りでは、約八割くらいは充足しておるのではないかというふうに承知いたしております。
#21
○岡田委員 貸与機関というのは、いま私が申し上げましたように、国並びに都道府県が四分の一ずつの資金を出してこの機関の運用をはかっておるわけです。本保険制度は、いわばメーカーに対して二分の一、五〇%補てんをする。同様に貸与機関に対しても五〇%の補てんであるわけです。しかし国の資金、都道府県の資金が五〇%入っておる貸与機関でありますから、もちろん保険料率等についても特例を設けなければならないことは、前提としては当然でありますけれども、このてん補率を引き上げるということは――メーカーの場合と貸与機関に対する補償の場合は、当然国の資金も入っておるわけですから、貸与機関については、他のメーカーに対するてん補率よりも優遇されてしかるべきではないのか。そういう保険制度の運用であっても決しておかしくはないと思うわけです。むしろ積極的にそういう面を検討されるべきではないか、こう私は判断するわけですけれども、見解を承りたいと思います。
#22
○赤澤政府委員 てん補率の引き上げ問題につきましては、先ほどお答えいたしたとおりでございまして、いずれ保険収支の改善状態等を見計らいまして、私どもとしても前向きに検討いたしたいと考えておりますが、その際に、先ほどのように、規模別の点についてなお検討いたします際には十分配慮いたしてまいりたい、こう思っておるわけでございます。
 そこで貸与機関の問題でございますが、実際問題といたしまして、貸与機関が保険に加入をいたしまして以来、どちらかと申しますと好況が続いておりますために、現在のところ保険事故はきわめて少数でございます。また保険でてん補されました残りの分につきましては、府県がこの貸与機関にその大部分を補償しておるというような実情もございまして、貸与機関の運営上てん補率の引き上げということが、現在まだ私どもの手元までには問題として上がってきていない実情でございます。ただ、全体の点から申しますと、いまお話しのように、特に零細企業を中心にいたしました都道府県の施策の重要な柱にもなっておりまするので、私ども、今後てん補率を引き上げるというようなことの検討をいたします際には、貸与機関の性格等にかんがみまして、十分考慮してまいりたいと考えております。
#23
○岡田委員 本法の改正は、ローン保険制度を取り入れるというのがその趣旨でありますけれども、しかし、この賦払い保険制度が実施をされており、ローン保険がまだ取り入れられておりませんけれども、しかしすでにローン保険で販売をしている実績というものが出ているわけです。これは一体どういう理由によるものか。また、いま制度がないのにローン販売の実績というものはどういう状態になっているのか、この二点についてお伺いしたいと思います。
#24
○赤澤政府委員 一般にビジネスローンといわれておりますが、銀行がまずメーカーと基本契約を結びまして、そしてメーカーの割賦販売をいたしますお金を銀行が肩がわりと申しますか、銀行から直接消費者に融資する、こういうのがいわゆるビジネスローンといわれているものでございます。
 このビジネスローンにつきましては、御承知のように、当初耐久消費財を中心に銀行が始めてまいったわけでございまするが、最近、設備機械等につきましても、同じようなものが実施をされるということになってきておるわけでございます。
 こういったものが一体どのくらいあるかということで、今回法律の改正をいたしますに際しまして、昨年調査をいたしてみたのでございまするが、これは耐久消費財まで全部ひっくるめましたローン基本契約の締結件数で見ますと、都市銀行では三十九年度八件ぐらいでございましたものが、毎年二倍くらいな勢いで伸びてまいっておりまして、昭和四十四年には約三百七十件ぐらいになっております。このほか地方銀行あるいは相互、信金といったようなものまでひっくるめてみますると、大体昨年あたりで八百九十五件、約九百件くらいになっておるのではないかと、私ども調査の結果では見ております。ただこの中で、業務用の電化製品といったような耐久消費財に近いものが大体半数以上ということでございまして、現在私どもの保険の対象基準となっておるものだけをその中から引き抜いてみますると、大体昨年あたりの実績では、約七十四、五件ぐらい、七十五件程度がいわゆる純粋の設備財のローン基本契約がある、こういうふうな判断をいたしております。
 いま保険がないのにこういったものもぼつぼつ出てきておるという状態でございまするが、このローン基本契約をいたしますると、メーカーは銀行に対して保証契約をするわけでございます。そういった点から見まして、いわば中小の機械メーカー等がこういったローン販売をするということには、やはりいろいろな難点も出ておるわけでございます。いまの七十四件というのがどんな感じかということで調べてみましたが、やはりこれは大メーカーばかりとは限っておりません。中小の機械メーカーの中にも資金力なり経営の内容のしっかりしているものが相当ございますので、そういったところは、やはり銀行と相談をいたしましてローン基本契約を結んでおります。ただ何ぶんにも、やはりどちらかといえば資金力の弱いと思われる中小の機械メーカーは、なかなかこういったことについて保証契約を取り結ぶ段階に至っておりませんので、今後この改正法が成立いたしますれば、この面は相当急速に伸びていくのではないか、こういう判断をいたしておるわけでございます。
#25
○岡田委員 本法改正でローン販売制度を取り入れて、賦払い制度といわば二本立てでまいるわけです。しかし、いま局長の説明からいっても、むしろこの法改正によってローン販売制度はさらに急速に伸びていくのではなかろうか。そうして旧来の賦払い制度、割賦販売を代替する可能性すら持っているのではなかろうか、こう一応判断もできるわけです。そういたしますと、これと関連して、先ほど申し上げましたように、実際八割強の大企業が販売機械に対する保険を実施しておるという実績から考えて、また中小企業と金融機関との結びつきの弱さ――もちろん中小企業の中でも信用のあるところは銀行と契約は結び得るでしょうけれども、概して一般論で言えば中小企業と金融機関の結びつきは非常に弱い。こういう面で、さらに保険法の改正というものが大企業メーカーの販売力というものをより一そう強化していく結果に終わるのではないか、一応このようにも見ることができるわけですが、この点の見解はいかがですか。
#26
○赤澤政府委員 メーカーの数から申しますと、先ほど来ちょっと御説明いたしましたように、メーカーで約八割、ディーラーでは九割といったものが、従業員千人以下といいますか、中小企業――厳密な意味での中小企業のワクからはちょっとはみ出ますけれども、いわば中堅企業以下のところ、これに利用されておるのが現在の割賦保険の現状でございます。ただ、いま御指摘もございましたように、金額の面では七六%ぐらいがいわゆる厳密な中小企業以上のものというような形にもなっておりますので、一面から見ますと、さらにこれにローン保険を追加するということで、銀行と結びつきのいい、いわゆる純粋の中小企業以上のものがこれをどんどん利用していくことになるのではないか、こういうようなことは私も考えられないわけではないというふうに思います。
 ただ、ローン保険の場合にいたしましても、中小の機械メーカー、こういったものが、銀行とは関連がありながらも保険がないためにいわば信用保証ができない、銀行に対して保証債務をやれない、こういった面があると思いますので、私はどちらかといえば、むしろこの保険が制定されることによりまして、中小企業に類する機械メーカーは銀行との話がよりスムーズになってくる、こういう面も確かにあるのではなかろうかと思います。そういったことから、むしろこれからローン保険が増加をするといたしますと、いままでローン販売を実施することができなかった中小のメーカーといったものの利用率が急速に伸びていくのではないだろうか、こういう気がいたします。もちろん保険が実施されますと、大メーカーのほうもそれなりに非常に有利になってまいりますから、金額的にどういうふうな結果が出てまいりますか、一年なり二年なり様子を見てみないとわかりませんが、おそらくローン保険の締結と申しますか、こういった面からいたしますと、中小機械メーカーのほうが急激にこれを利用して当面は伸びていく、こういう感じになるのではないかという予想を持っております。
#27
○岡田委員 いまの答弁の予想であれば、まことにけっこうな話のわけです。しかし、そういう予想を実際にそのとおりに進めていくためには、一つにはやはり機械振興の面で中小メーカーの近代化を促進するということが積極的にとられなければならないと思うのです。それと同時に、ローン普及にあたっては銀行との協力――もちろんこれは景気の動向や金融政策によって左右される面も出てくると思いますけれども、ある程度安定化させるという意味では、特に銀行との協力関係というものが大事ではないか。なかんずく中小機械メーカーの近代化と銀行との協力、この点にこの制度を採用する場合には重点的に意を用いなければならないのではないか、私はこういう見解を持っているのですけれども、この点についてはいかがですか。
#28
○赤澤政府委員 いま御指摘の点は全くそのとおりだと思います。私ども、こういったようなローン保険を実施いたしますに際しまして、全銀協あるいは地銀協その他関係の団体ともいろいろと接触しまして、その方々の御協力、御納得も十分得た上で今回これを実施したいということに踏み切ったわけでございます。今度この法案が成立をいたしましていよいよ実施をするという段階になってまいりますと、いま御指摘のとおりのようなことでございまして、今後中小機械メーカーと銀行とのつながりを一そう密接にいたしますように、私どものほうもさらにいま以上に、銀行関係、特に中小メーカーの場合でございますと、都市銀行を含めて地方銀行、相互、といったようなところが中心になろうかと思いますので、こういった面に一そうの努力をいたしまして、銀行の十分なる協力を得るように施策を進めてまいりたいと考えております。
#29
○岡田委員 ローン保険を実施するにあたって、いままでの賦払い制度で二十八区分のそれぞれの指定機種というものが選定されて、政令で定められておるわけです。しかし、すでにこのローンを実施している内容を見ても、さらに指定機種に指定してもよいものも見られるのではないか、こういう気がするわけです。したがって本法改正にあたって、指定機種の拡大というものは当然再検討されなければならぬし、ある意味では積極的に機種の拡大をはかってしかるべきではないか、実はこういう見解を持っておるわけです。その点についてどうかというのがまず第一点。
 それと同時に、機種の選定についての基準というものは、政令ではそれぞれ指定された機械が区分ごとに定められておりますけれども、選定の基準というものは、一体どういう基準を置いてこれから機種の選定にあたっていかれるか。この二点についてお答えいただきたいと思います。
#30
○赤澤政府委員 まず後段のほうからお答え申し上げたほうがよろしいかと思いますが、現在の機械保険の対象機種につきましては、御承知のように政令で二十五機種が指定をされております。この二十五機種を選びました基準といたしましては三点あるわけでございまして、第一点は、中小企業の設備近代化に非常な効果を持っておる機種であるということ。第二点は、機械工業の振興の見地から重視すべき機種であること。第三点は、割賦販売が当該機種につきましてかなり広く行なわれており、したがいまして、これに対する保険制度がかなり大きな効果を持つであろうと思われること。この三点が、従来から私どもが機種を選びます際のいわば基準と考えておるものでございます。
 そこで、ローン保険を新設をいたすわけでございますので、これについて何か新しい機種を考えてみようではないかということで、これまた昨年来いろいろな点から検討をしてまいっております。
 現在の二十五機種というものをとって業界の実情を調べてまいりますと、大体割賦販売が行なわれておる従来の商取引あるいは商慣習と申しますか、機械のそういった販売の形態の中で割賦販売が行なわれておる設備機械の大部分は、この二十五機種で網羅されておるのではないか、こういうふうに思っております。ただローン保険が行なわれますが、これまた実質的には同じような形の信用売りの形態でございますので、まずまずこの二十五機種で当面はやっていけるのではないか、こういうふうにも思っておりますけれども、今後経済の進展に応じまして、ローン保険ができたりいたしますと、何らかの新しい分野の割賦販売、こういったものが出てこないだろうか、こういう気もいたします。
 そこで、具体的に一、二検討をいたしました例を申し上げてみますと、たとえばトラッククレーンでございますとか、あるいはこれはいわゆる純粋な設備機械とは申せないかもしれませんが、最近、中小企業等へ小型の電算機の割賦販売を行なっておるような実情も承知いたしておりますので、今回のローン保険の新設を契機に、さらにこういったものについて業界の実情を十分調査をし、検討して、もしそういったことがローン保険の実施にあたって有効であるというふうな調査がまとまりますれば、私ども積極的に機種に追加をしてまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#31
○岡田委員 私は、いま局長が答弁されたように、特に今後の企業のあり方から見て、電算機あるいは大型の会計機といいますか、こういう種のものが中小企業の近代化にどうしても必要だと思うわけです。そういう点で私は、そういう機種が追加選定されることをむしろ希望している、こういう立場から質問いたしておりますので、この点特に実現できるように検討を進めていただきたい。
 次に、ローン保険の場合も賦払いの場合もそうでありますけれども、実績によりますと、保険加入企業がメーカーで百九十六、ディーラーで百八十二という数字が出ているわけです。そういたしますと、保険の契約のしかたで、メーカーと直接保険契約をする場合、それからメーカーとディーラーと包括的に包括保険契約をする場合、それからディーラーが保険契約をする場合、大体三つの形態というものが保険契約という場合に出てくるわけです。もちろん今日の機械の流通機構その他の面から考えて、こういう傾向はある程度やむを得ないという側面は私も理解できるわけですが、しかし本法の趣旨からいって、契約のあり方としては、やはりメーカーが契約する。メーカーとディーラーが包括契約をするというのも、同じ意味でありますから、これは同時的に受けとめられるわけです。しかし、ディーラーと保険契約をするという場合においては、そういう傾向は理解できるとしても、この保険制度の趣旨からいえば、前段のメーカーもしくはメーカーとディーラーの包括保険という方向のほうが望ましいのではないか、こういう判断も一応できるわけですが、こういう点については見解はいかがですか。
#32
○赤澤政府委員 これは機械の販売と申しますか、こういったような割賦販売をいたします実態にも触れますので、私ども非常にむずかしい問題だと思っております。いまのところ、いま先生から御指摘がございましたように、まだ本保険の商社の利用度と申しますか、これは全体の約半数くらいであろうかと思います。機械メーカー自身がこの保険を利用して直接利用者に売る、割賦販売をするというほうが好ましいようにも思いますが、ただやはり商社は商社なりにいろいろ機能を持っておりまして、特に中小企業等になりますと、むしろ商社の資金力、販売網等を利用いたしまして割賦販売をするという例も相当多数あるように、私ども承知をいたしております。そういった面で、一がいにメーカーの直売りということがふえていくことがいいようにも、ちょっと断定いたしかねるのじゃないかとも思っております。いずれにしても、中小の機械メーカーが賦割販売をいたします際の現実の販売のしかた、あるいは仕組みというものの上に立って保険制度が実施されておりまするので、いま御指摘のようなお考えもあろうかと思いまするが、このあたりは、まあ商売の実態という面もございましょうから、必ずしもメーカーのほうに近寄ってといいますか、保険制度の運用の上でメーカーを重視すると申しますか、そういったように運用するのが適当であるかどうか、この辺は非常にむずかしい問題でございますが、検討さしていただきたいと思っておるわけでございます。
#33
○岡田委員 私は、本保険制度運用の実績からいえば、メーカーとディーラーが企業から見れば大体フィフティー・フィフティーである、そういう状態の場合にはそう問題がないと思うのですが、しかし将来、これからローン販売制度などを取り入れて拡大していく場合に、ディーラーのほうが急速にふえていく――もちろんそのことによって、たとえば事故が起きても、メーカーはディーラーに売ってしまったわけですから、メーカーの場合には損失は全然こうむらない。結局ディーラーが契約者でありますから損失をこうむる。したがって、ディーラーが破産しない限りはメーカーには直接影響がないという結果に実態はなるわけですね。したがって、いまの程度だと理解もできますけれども、将来運用していくにあたって、どんどんディーラーがふえて製造メーカーのほうは非常に少なくなっていくということになるとどうなのかという感じがするわけですね。それと同時に、販売実績から見ても、実際大企業のウエートが非常に高いわけですから、大企業の場合には、特定の総代理店とか代理店というディーラーをつくるということは、やはり容易にできるわけですね。しかし、中小企業メーカーの場合にはなかなかそれができないという傾向もあるわけであって、いままでの八年間の運用の実績では私も理解できますけれども、将来ディラーのほうだけがふえていくというのはいかがかという気がいたしますので、この点、今後、本制度改正にあたっても、運用についてやはり十分配慮さるべき事項ではないかという点で指摘をしておきたいと思います。
 それと同時に、ユーザーの側から、信用供与を受ける場合に、期間が長いほうが有利である。しかし、これは保険料率の関係も一応出てくるわけです。ただこの場合、従来の割賦払いの期間、ABCに区分されてそれぞれの基準がございますけれども、ローン販売の場合には銀行との契約によって期間が大体定められる。たとえばAが三年間の期間があるとしても、このローン制度の場合には二十回払いだという銀行とメーカー、ディラーが契約した場合、従来の賦払い制度の期間よりも短かくなってきめられる傾向が強まっていくのじゃないか。もちろんこれは資金力の問題も当然これに付随してくるわけです。そういう点私は、本制度を改正するにあたって若干心配なわけですが、この点はどうか。それと同時に、今度新しくローン保険制度を取り入れて、保険料率については、従来の割賦払いの保険料率と同じように扱うのかどうか。特に保険料率を改正する意思があるかどうか、この二点について承わっておきたいと思います。
#34
○赤澤政府委員 いまのローン販売の場合の割賦期間の問題でございますが、これも通常は一体どうかということで、全部網羅的に調べたわけではございませんので、あまり確信を持って申し上げられるかどうかわかりませんが、私どもで二、三調査いたしました例から申しますと、次のようでございます。
 ローン販売のいわゆるビジネスローンの全体の平均的な期間は、先生も御指摘のように比較的短いという感じがいたします。といいますのは、先ほども御説明申し上げましたように、ただいま実施されておりますいわゆるビジネスローンの実態が耐久消費財中心というような形でございますので、勢い、その期間はあまり長くないという感じがしておるのは、そういったような原因にもよるのではないかと思います。
 そこで、ビジネスローンの中の設備機械を実施している分はどんな実情かということで、金属工作機械について調べてみました。これは昨年の調べでございますが、これを調べてみますと、私のほうの現行の保険に付保されております割賦販売の平均期間、これはただいまのような金属工作機械につきましては一六・八カ月というのが平均でございますが、ローン販売の場合には、ただいま申し上げましたように、悉皆調査したわけではありませんが、約十九カ月前後ということになっております。こういったことから、ローン販売によるから必ず期間が短くなるかという懸念もございますが、調査した限りでは、どうもローン販売のほうが期間が短いというようなことでもないというような結果でございます。
 それから料率の問題でございますが、この点につきましては、現行保険の料率とローン保険の料率とを変えるという考えは、いまのところ持っておりません。
#35
○岡田委員 いまの説明で理解できるわけですが、いずれにしても、従来の機械賦払い保険制度を運用している実績よりもユーザーが不利になるという側面が出てくると、本法改正の趣旨はあまり意味を持たなくなってくるのではないかと私は心配をしますので、保険料率のみならずそれらの点について、特段、法を運用する場合において注意していただきたいと思います。
 それと同時に、ローン保険を取り入れてまいりますと、先ほど説明がありましたように、大体急速にさらにこの制度は伸びていく、利用者が伸びていくのではなかろうか、こういう見通しが一応述べられておるわけですが、そういたしますと、この保険を実施するにあたって、保険規模というものが拡大をしてくるということが当然ついてくるわけです。そういう観点から見れば、現在のこの保険の資本金というものは現状のままでいいのかどうか。当然これは増加をしていく、ふやしていくということが考えられなければならないと思うのですけれども、当面の見通しについて資本金と関連をして見解を承っておきたいと思います。
#36
○赤澤政府委員 ローン保険を実施した場合、どのくらいの保険契約金額になるだろうかという見通しでございますが、昨年、実はこのローン保険をやる場合に、メーカー、一部ディーラーもございますが、こういった方々がどの程度これを利用したいと考えておるか、こういった希望調査も実は実施をいたしました。そういったことから逆算をして考えてみますると、おそらくこのローン保険の利用金額というのは、四十五年度、当初の年度でございますが、五十億円程度かと私どもとしては思っております。ただいま全体の保険が約二百億円でございますから、その四分の一ぐらいの規模でローン保険というのがスタートをしていくのではないか、かように実は想定をいたしておるわけでございます。
 そこで、御指摘の第二点でございますが、ローン保険の実施をいたしますと、保険規模がいま言ったように五十億余り増大するという見込みを持っておりますので、資本金はどうか、こういう御質問でございます。この資本金は、御承知のように、本特別会計におきましては十億七千万円の資本金で現在運用いたしております。
 この十億七千万円という資本金の規模でございますが、これは御承知かと思いますが、過去三十九年、四十年、四十一年あたり相当な保険収支の赤字を持っておりまして、そういったような事態に対処いたしましてこの資本金というものがきめられておるわけでございます。現状で見てまいりますと、まず昭和四十四年度見込みもほぼとんとん、わずかながら黒というような感じでございますので、当面ローン保険の実施に伴いまして資本金を増加するということは必要ではないのではなかろうかと思っております。もちろん、将来こういった保険の運用にあたりまして、全体の経済動向とも関連をいたしますが、非常に不況で事故が続発をするというようなことになって、特にそれがローン保険の場合に多いというようなことにでもなりますと、考え直さなきゃならぬと思いますけれども、当面この保険の発足にあたりましては、増資をする必要性はないかと考えております。
#37
○岡田委員 私は最後に、この保険制度の対象機種で機械振興の面が非常に叫ばれて、今日までいろいろ施策をとられてまいったわけですが、そういう戦略的に続けられたわが国の機械工業、特に本保険制度で対象機種の輸出の実積というものはどういう傾向にあるか。本保険制度が機械工業振興に果たした役割りというのは、一面輸出の方向でも見ることができると思うのです。この点、一体どういう伸びを示しているか。それと同時に、戦略的に続けられたわが国の機械工業というものは、今日国際的な立場から見て大体どういう国際的な位置づけがなされているか。こういう点について最後に承って質問を終わりたいと思います。
#38
○赤澤政府委員 わが国の機械工業の生産額でございますが、ちょっと統計が古くなりますが、昭和四十三年の統計でとってみますと、約十四兆円をいささか上回っております。ちょうど十年ぐらい前の昭和三十三年ごろと比べますと、生産額では約六・五倍という、機械工業としてはたいへんな伸びを示しております。
 それから機械類の輸出でございますが、これも、十年間とってみますと約八倍ということでございまして、日本全体のGNPの伸びに非常に大きく機械工業というものが寄与いたしていることは、これでもっても明らかであろうかと思います。
 ただ私ども、この機械工業の内容を調べてみますと、必ずしも欧米の先進国に比べて満足すべき構造であるというふうには考えておりません。たとえば、わが国の機械工業の輸出にいたしましても、ラジオ、ミシン、カメラ、双眼鏡といったような、比較的労働集約的な機械類と船舶というものに非常に特化をいたしております。国内の機械工業の構造も同様でございまして、ややどちらかといえばこういった労働集約的な面、これに片寄っているということが言えるのではないかと思っております。
 たとえば本法の対象機種でございます工作機械について申し上げてみますと、いままで、この工作機械の輸出比率、生産額に対する輸出額というものの推移は、景気と非常に関連がございまして、いままでの輸出比率が一番高かったのは昭和四十一年の一九%でございます。約二割近くまで国内の総生産のうちから輸出に向けられている。ところが景気がよくなってまいりますと、やはりその面が少しずつ下がってきております。国内の需要にささえられまして輸出ドライブが少し薄らいできているというようなことから、生産額は非常に大きくなりまして、現在三千億をこえておりますが、それにいたしましても、四十三年に約一〇・六%、四十四年に九・一%というような輸出比率でございます。最近三年間ぐらいこの輸出の比率が落ちてきております。
 こういったような全体の状態でございますが、私ども今後の機械工業を考えます際には、やはり総合されたもの、いわば技術集積型の商品、こういうふうに申しておりますが、そういったもの、さらにはプラント類というようなものに重点を置いてまいりたいと考えておりますが、同時に、これらプラント類、あるいは技術集積型の商品の、モジュールと普通言われておりますが、組み込みの単体の機械、こういったものの近代化、合理化も進めてまいらなければなりませんし、同時に、これらを生産いたしております中小関係の機械メーカーの振興、育成には一般と努力をしてまいらなければならぬ、かように考えているわけであります。そういった意味合いからも、この保険を今後とも十全に活用さしていただきまして、本法の目的にありますような方向に向かって努力を続けてまいりたい、かように考えているわけであります。
#39
○鴨田委員長代理 次は、松尾君。
#40
○松尾(信)委員 最初に保険加入の状況についてでございますけれども、先ほどの資料も見ました。それで件数は若干ふえつつございますけれども、これもたいしたことはありません。大体横ばいである。他方、保険金額のほうを見ますと、三十八年がピークでありまして、だんだん下がってきておる。この伸びていくような期待といいますか、本保険というものは非常に大事だ、みんなが待ちかねておるんだというような期待、制定の本来の趣旨、そういうものからいいまして、どうもこのいままでの実績というものがつり合っていないようなことなんですけれども、こういうことはどうでしょうかね。
#41
○赤澤政府委員 ただいまの御指摘は、この保険付保の金額があまり伸びていないのではないかという点を中心のお尋ねかと思います。ちょっと数字を申し上げて恐縮でございますが、その点は確かに御指摘のとおりでございまして、昭和四十一年度が二百二十四億、四十二年度が百五十九億、四十三年度で百七十五億、ただいまの四十四年度はまだ推定でございますが、おそらく百八十七億程度ではないかと思っております。こういった点からいたしますと、大体二百億円前後というのが、保険の大ざっぱな付保金額になろうかと思います。
 しかし、反面、この保険のほうの契約企業数から見ますと、これは着実に毎年伸びておりまして、四十一年度の二百五十八企業から、四十四年度は、これも見込みでございますが、三百七十八ということでございまして、約百数十の契約数でふえております。また、保険契約の件数も、先ほどあまりふえ方が多くないようなお話でございましたが、見ようによっては御指摘のとおりかと思いますが、四十一年度の二百八十一件からいたしますと、本年度は大体八百六十件余りということでございますので、これはやはり相当急激に契約件数はふえておるものと私どもは見ております。
 いま御指摘のようなことから申し上げてみますると、この保険の制度と申しますのは、そのもとに割賦販売という機械の販売のやり方と仕組みがあるわけでございます。そこで、概して申しますと、景気が少し悪くなる、こういったときには、いままで現金買いをしておった中小企業者等も、資金繰りが苦しくなりますので割賦を利用する、こういったことになってまいりますが、反面、非常に好況になってまいりますと、従来割賦を利用しておった中小企業者も、現金買いで急速に設備の改善をする。もちろん現金買いのほうが割賦で買うよりも全体の金額は安くなりますので、そういったような傾向が見られるのではないかと思います。こういったような機械取引の仕組みと申しますか、実態と申しますか、そういったことにつれて、この付保金額が上下をしておる、こういったような感じではなかろうかと思う次第でございまして、必ずしもこの付保金額が急速に伸びていないというようなことから、いまお話しのように、どうも、一般にこれが今後普及し、かつどんどん伸展していくということではないのではないかという御疑問に対しましては、私どもいま申し上げましたような経済の実態との関連で御把握を願ったらいかがか、かように考えております。
#42
○松尾(信)委員 もちろん、大いにこれは利用していただかなくちゃいけませんし、そのような方向へお互い努力して持っていかなくちゃならないわけであります。そういうたてまえからお聞きするわけでございますけれども、やはり政府の予算上の付保限度額、そういうものがございますけれども、現実にはやはりその半分ぐらいしかないとか、それ以下だということ、それが伸びていくかどうかですね。今度はローンでふえていくでしょう。いくでありましょうけれども、政府の期待しているといいますか、大いに伸ばしていきたい――われわれもそれを願うわけでありますけれども、そのように期待と現実がマッチしていない。そこに何か利用しがたいようなことがあるんじゃないか。それをお互いによく反省して、うんとそういうものは減らす。そういうことをきょうはお互い話し合って、私も聞いて、そうしてうんとこの制度が伸びていくようになってもらいたい、これが私の質問の基本でございます。
 それで、そのように非常に付保限度、限度額と実際の付保金額との開きがある。最初に質問したことと同じく関連しておるわけでございますけれども、その余裕がうんと残る、こういう点でございますが、やはりそこに何かこの伸びていかない本質的な欠陥があるんじゃないか、このようなことを思うのですけれども、その点はどうでしょうか。
#43
○赤澤政府委員 先ほども申し上げましたように、金額そのものは伸びておりませんが、契約企業者数あるいは契約件数は、まあ順調と申しますか、相当程度伸びております。ただ、いまお話しのような御指摘の点も、私ども十分反省する必要がある点でございまするので、私ども絶えず、関係のメーカーあるいはこれを利用される中小企業の方々、こういった方々からできるだけ定期的にと申しますか、アンケート等もとりまして、本制度がますます運用しやすくなり、また、したがって、契約金額の面でも伸びていきますように、今後、調査もし、また検討もし、いろいろな御指摘を受けている点は十分改善する方向で努力をしてまいりたいと考えております。
    〔鴨田委員長代理退席、武藤委員長代理着席〕
#44
○松尾(信)委員 そういうこともありまして、結局、通産本省におけるいろいろの窓口事務ですね。そうしてその前に、メーカーなりまたはディーラーがいろいろ現実に販売している、割賦なりローンをきめていく場合、そこに、まず通産に来る前の段階にも、いろいろの制限的なものがあるんじゃないか。そこに何か利用を阻害しているようなものがなされておるんじゃないか。まあ担保をとるとか、または保証人を立てるとかというようなことで、法の目的とするその伸ばしていくんだ──それと、現実に通産に来る前の段階でも、何かそこに阻害されていくようなものがあるんじゃないか。その点はどうでございましょうか。
#45
○赤澤政府委員 いまお話の点でございますが、まず私どものほうの事務手続の改善につきましては、昨年電算機を入れまして、これは非常にスピードアップいたしますようなことで、相当程度改善を見たと思っております。
 いまお話しのような、この保険を使う以前の問題。この保険にかかりたいけれども、どうも何かの事情でかけにくい、こういった面があるいはいろいろあるのかもしれないと思います。この点は、先ほど御説明申し上げましたように、この保険を利用いたします人たちの大部分が、メーカーの面でもまた利用者の面でも中小企業でございますから、したがって、その面につきまして、私どもいまのところ、特にこういった面はどうかというようなことは聞いておりませんし、もちろん、保険を運用いたします上からは、担保とか保証人とかいったようなことは、要件でも何でもございません。実際の売買行為の中でそういったものが、あるいは実際的に何かやられているのかもしれない。こういった点等につきましては、なお中小企業庁のほうとも十分連絡をとりまして事実を調査し、また、そういったような点が出てまいりますれば、中小企業庁のほうとも相談をして、その改善方に努力をしてまいりたいと思っております。
#46
○松尾(信)委員 そういう点をひとつよく検討していただきたいと思います。
 次には、保険の収支の点でございますけれども、この法のたてまえは収支がとんとんであるということですね。第六条の保険料率のきめ方につきましては、収入が支出を償うようになっておるというわけであります。で、思うのでありますけれども、このような収支とんとんというような考え方ですね。これはもう昭和三十六年に制定されておるわけでありますが、制定当時、とんとんでいくんだとか、またはそこにいろいろ議論があったのじゃないか。そういうことで、制定当時に議論があった、またはいまでもここには何か考え方があったら承りたいと思うんです。
#47
○赤澤政府委員 もとよりこの保険制度は、いわゆる一般の保険制度の一環でございますので、保険制度のもとになっております大数の原則というものをベースにしておるということは、御理解をいただけるかと思っております。こういったことから収支の均衡ということが出てきておる、こういうことであろうかと思います。
 いま、いろいろな制約と申されましたが、もちろん財政当局、財政面からの制約のあることは、特別会計でございますからございますけれども、ただ保険制度は、いま申し上げましたような全体の制度の中の一環として、一つのベースの上にございますので、これをもしはずすとすれば、保険制度というよりもむしろ損失補償制度、そういうようなものになってくるわけでございます。保険制度がいいのか、補償制度がいいのか、こういったような施策を実施いたしますときにどちらでいくべきかというような議論は、おそらく制定当時からあったように私は承知をいたしております。ただ、いろいろな議論の末、やはり保険制度でいこうということに決定を見ておりまするので、したがって、保険制度の基本になります収支均衡原則というものがここにも作用をしてきておる、こういうのが現状であろうと思います。
#48
○松尾(信)委員 そのとおりだと思います。だが最初にも、やはり補償か保険かというような問題につきましては論議されたことはいま承りましたが、やはりこれは三十六年の制定でございまして、その間約八年、十年近くたっております。いろいろ社会の情勢も変わってまいっておりまするし、あらためていまどうだということではなくて、お互いの懸案と申しますか、そういう中小企業に対する基本的なものの考え方ですね。先ほどの機械を貸していくとかいろいろあります。ありますけれども、この近代化に対する政府の大きな施策の一つとして、あくまでも保険だけでこのままで押し通すか。もうそろそろこの中小企業というものをいろいろの面で――いま中小企業は困っております。国際化、情報化、労働対策で、もう公害なんかになりますとお手あげであります。そのようなことが一ぱいありまして、非常に情勢も変わってきておりまするし、その情勢を中小企業がまともに受けております。でありますから、保険でいいのか、または思い切って補償というところまで考えていくべきじゃないか、こう思うのです。その点につきましては、どういうものでございましょうか、大きな問題になってまいりますが……。
#49
○赤澤政府委員 これは私がお答えしたほうが適当かどうかわかりませんが、中小企業の振興制度につきましては、いまお話しのようないろいろな仕組みが現在とられております。この保険制度も、主として中小企業にねらいをつけました、中小企業の設備近代化をねらいとした一つの制度でございます。そこで、他の、たとえば中小企業の金融の保証制度でありますとか、ただいま御指摘のような機械の貸与制度でございますとか、いろいろな制度がございますので、それらの総合、一環として、今後中小企業のためにはどういう道が一番いいか、これは中小企業庁が絶えず検討いたしておるところでございまするが、そういった総合的な検討の一環といたしまして、なお私どもこの制度につきましても、長期的な観点から今後絶えず検討を加えてまいりたい、こう思っております。
#50
○松尾(信)委員 局長としては、問題がはずれてまいりますので、非常にむずかしいと思いますが、これはまた別の機会に尋ねしていきたいと思っております。
 次には保険料の問題でございます。保険料を引き下げることができないかどうかですね。御説明によりますと、いまのところは当分だめだ、このようなことで、これはわかります。保険料の取り方でありますけれども、これは長期的に見て収支の均衡がはかられるようになっておりますね。短期に見ればうんと黒字が出る場合もございましょうし、また不況のときには倒産、倒産でうんと赤字がぼっとくるときがあると思うのですけれども、これを何年かならしてみますれば、長期的に見れば結局黒字になっていくんだ、これは保険のたてまえからそうであると思いますけれども、先ほどの私の――まあ局長さんでは無理でありますけれども、社会保障的なそういう意味合いから、保険料については、かりにいま三千万残っているとか四千万残っている、それが累積して八千万になり、やがて一億ぐらいになる。どういうところでこの保険料を下げていくのか。やがてということでありますけれども、これは基本はうんと下げてもらわぬといかぬわけであります。でありますから、見通しは、長期的には均衡をとるというようなお答えかと思いますけれども、そこのところは非常にむずかしいと思いますが、現実に二年、三年といまのような状態が続けば、この保険料はお下げになるわけでございますか、その点をお尋ねいたします。
#51
○赤澤政府委員 保険の収支でございますが、事業収支の面で見てまいりますと、あるいは資料でお手元に差し上げてあろうかとも思いますが、昭和三十八年から四十一年までは四年間続けて赤字でございます。それから累積の収支で見てまいりましても、三十八年から四十三年までずっと赤字でございまして、本年度累積収支の面ではやっとおそらく六百万円程度の黒になるのではないか、こういった感じになっております。したがいまして、いま御指摘のように、こういった数字がここ数年続けばというお話でございますが、あるいはこういった黒字が大体定着化していきそうな感じになってまいりますれば、あるいはそういったような見通しがある程度得られる段階になりましたならば、私ども積極的に、いまお話しのようなてん補率の問題、あるいは料率の問題、こういった面の検討に取りかかってまいりたいと考えております。
#52
○松尾(信)委員 これは、保険というもとの基本ワクがあるものですから、なかなか保険料、てん補率ということについても思うとおりできないわけですよね。私は、そこにこの制度の基本的な問題があるんじゃないか、こう思っておるわけなんです。もうほんとうにこの制度がどんどん利用されていく。その利用されるという面が一つ。それと、どうしても保険料を安くしていきたいし、また、てん補率も――てん補率はあとで触れてまいりますけれども、やはりうんと引き上げていただきたい。これは、どうも保険という本質に立ち戻っていきますと、いまの局長さんのお話のとおりになって、また話が振り出しに戻るということで、私ども非常に悩むわけなんですよ。これが中小企業にとってほんとうにいいかどうかということなんです。そういうことで聞いておるわけであります。
 今度は、保険対象機種の問題でありますけれども、これはいま二十五も指定されておる。また、この指定された機種以外に中小企業から、こういう機種がほしいとか、こういうものを追加してもらいたいというような希望はございませんでしょうか。お尋ねします。
#53
○赤澤政府委員 機種の点につきましては、私ども重工業局でいろんな機械関係の団体も所管をいたしております。そういったような団体につきまして、定期的な会合もございますので、この保険の立場から、最近特にこの割賦販売を実施し始めたような機種があるかないか。それから、逆にまた中小企業庁のほうにも、中小企業者として特に割賦販売を希望している機種はないかというふうなことを、おりに触れて調査もし、意見の聴取もしております。そういったことから、最近浮かび上がってきておりますのが、先ほどもちょっと岡田先生の御質問でも申し上げましたが、トラッククレーンというのがだいぶ最近割賦販売の実績が増加をしておりまして、かつまた、中小企業のほうも、これあたりはぜひ保険の対象にしてもらって割賦で買いたいというような希望も出ておりますので、トラッククレーンについては、なお詳細な取引実態を調べてみたいと思っております。
 先ほどの岡田先生の御質問にお答えいたしましたように、機種の選定の基準等に合致するような状態になっておりますれば、私ども積極的に機種の増加をはかっていきたい、かように考えております。
#54
○松尾(信)委員 先ほどの御説明では、小型電算機ですか、こういうものもいま考えておるというようなお話でありまして、まことにこれはけっこうだと思うのでありますが、なおなお、この中小企業の事務能率という立場でしょうか、小型電算機は。ちょっと説明をお願いします。
#55
○赤澤政府委員 御指摘のとおりでございまして、従来は、この保険制度の対象は、純粋な設備機械、こういったものに限られておったわけでございますが、いまお話しのように、中小企業もこれから国際化の時代に入りまするので、やはり事務管理の能率化、合理化を極力推進しなければならない。そうしますと、どうしても電算化という問題が出てまいります。そういった点から、この電算機の場合、いわゆる純粋のコンピューターになってまいりますと、レンタル制度というのがいま普及いたしておりますが、小型の卓上のものでございますとか、あるいは計算用のもの、こういったものは一部割賦的な販売もあるようでございますので、こういった実態を十分調査いたしまして、私どもとしては、いままでの設備機械というものから一歩踏み出して、こういった事務機械につきましても、中小企業がこれでもって非常に利便が得られるならば積極的に検討してまいりたい、こう考えておる次第でございます。
#56
○松尾(信)委員 中小企業は、労働力と申しますか、人の問題で非常に苦労しております。大企業に優先的にとられるし、いろいろと条件が悪いものですから人が集まりにくい。また、いままでおった人も条件のいいほうへ引き抜かれていくという問題がありまして、省力化の問題で、省力の機械を導入するというようなことがいま盛んに検討されておりますし、現実にそれが導入されておりますが、そういう分野ですね。いま、事務能率の分野をひとつ新しく開いていこうというお考えはわかりました。それで、もう少し積極的にいろいろ開拓されていく分野があるんじゃないか。たとえば公害防止の問題ですね。これは中小企業はお手あげなんですよ。でありますから、これを、いままでの考え方でなくて、もう少し間口を広げていくならば、この保険の目的がだんだんと浸透していくし、また利用度が高くなってくる。あまりに機種の選定がやかまし過ぎるんじゃないか。近代化または機械の製造部門、その二点にあるものですからね。なおなおこれはうんと考えて、中小企業がいろいろ困っておる実態面から、それを取り入れていくような考え方はないかどうか、お尋ねしたいと思います。
#57
○赤澤政府委員 この制度自体といたしましては、先ほど来申し上げておりますように、機械の販売、特に割賦販売に即応いたしまして保険を付保するということでございますので、本来の形からいえば、まず実態が割賦販売というものであり、かつまた、それが中小企業の省力化なり設備の近代化なり事務の合理化なりに役立っていく、そういった機械、こういうことの上に乗っかっておる制度であろうかと思います。ただ、それだけの消極的な意味だけではなくて、ただいま先生から御指摘のように、私どものほりから、これを保険機種にあげてもいいから、ひとつ割賦販売を大いに進めたらどうか、こういった積極的な指導もせよというような御趣旨の御指摘かと思います。もちろん、制度そのものは、いま申し上げましたような業界の取引の実態の上に乗っかっておる制度でございますけれども、私どもこういった制度を活用いたしまして、いまお話しのように積極的に、保険にかけてもいいから、ぜひひとつ割賦販売というものを中小企業を中心にやってみたらどうかというような行政指導と申しますか、奨励といいますか、そういったことも今後十分考えていきたい、こう考えております。
#58
○松尾(信)委員 非常にけっこうだと思うのです。大いにこれは推進していただきたい。時代は変わってきているわけですから、三十六年当時の考え方を、やはりいまはいまで基本的に変えていくときがもうきておる。むしろ積極的に、これは保険制度というものを拡大していくべきである。昔の考え方をもうさらっとやめまして、いまほんとうに困っておる中小企業に対応できるようなものにしていくならば、この限度額も活用されていきましょうし、保険の当初の目的が多方面にわたって達成されていくでしょう。むしろ私は、いままでのことを変えて、積極的にこれはどんどん推進していかなくちゃいかぬのじゃないか、こういうことでありますが、そこはどうでしょうか。ほんとうにいままでの考え方をもううんと変えて――変えてというよりいままでの考え方を推進しながら、こういう面もまたうんと取り入れて、そうして中小企業の困っている面にひとつメスを当てていこう、こういう考えをお聞かせ願いたいと思うのです。
#59
○赤澤政府委員 ただいまの二十五機種でございますが、あるいは御承知かと思いますが、三十六年度発足当時はこれが四機種であったのでございます。その後、三十七年度にさらに八機種を追加し、また三十八年度にも四機種を追加いたしましたが、その後一番大きな追加をいたしましたのは四十一年度の指定でございまして、一機種削除しましたが、ミシン等、十の機種をここで追加いたしておりまして、現在二十五機種になっておるわけでございます。もちろんこの機種の選定にあたりましては、お示しのように経済の実態と不可分でございますので、経済の実態がどんどん進んでいくというときに、いつまでも従来の機種を墨守しておるというつもりは毛頭ございません。したがいまして、私どもとしては、むしろ先ほども申し上げましたように、こういった保険制度がある、その保険制度を活用することによって機械メーカーが積極的に割賦販売を実施していくといったような方向に、機会あるごとに関係の業界とも話し合いをしながら進んでまいりたい、こう思っておるわけでございます。そういったような実態が出てまいりますれば、私ども機種をさらに追加するということはもちろん反対ではございませんし、そういった方向で積極的に考えてまいりたいと思っております。
#60
○松尾(信)委員 それで、ローンが行なわれた、そのローンを取り入れるというのが今回の考え方の基本だと思います。そのように新しいものが出てくる。それをやはり取り入れていくということになってきておるわけでありますから、いままでは近代化もいたしましたが、今度は省力化だとかいろいろの問題が出ておりますから、いろいろそういうところに窓口を広げて適用させていただきたい、これを切望する次第であります。
 次には保険の利用上の問題でございます。先ほど御説明のとおりに、購入者といいますか、ユーザーといいますか、これの希望を見ますれば、中小企業向けが九七%。そうすると残り三%が中堅といいますか、そのような企業に利用されておるのだということでありますが、この比率というものは変わっていいものかどうか、三%のほうを伸ばしていくべきか、そのような考え方につきまして、ちょっとお聞きしたいと思います。また傾向としてはどうかということであります。
#61
○赤澤政府委員 たいへんむずかしい御質問でございまして、利用者と申しますか、割賦による機械の購入者の比率がこれから先上がるか下がるか。いまお示しございましたように、いまのところ、いわゆる純粋の中小企業は九七%、残り三%くらいが中堅企業、こういうふうになっておりますが、おそらく割賦で設備機械を買うというのは、やはり大部分が中小企業になるのではないだろうか、こう私は思います。また、その点にもとの法律のねらいがあるわけであります。もちろん中堅企業等でこういったものを利用しておるという向きがありまして、そういった面がふえてくれば、事故率が減って保険収支がよくなるという面等もあるいはあろうかと思いますが、といって、そっちばかりをねらって収支をよくし──まあ料率の問題等にいたしましても、全体を検討するというふうに持っていくのも、これは中小企業対策が最大のポイントでございますので、いかがかという気もいたします。こういった点でたいへんむずかしい御質問で、答弁がいたしかねますが、おそらくこういった傾向は今後もあまり変わりなく続いていくのではないか。やはり中小企業者の購買者がほとんど大部分を占めるというような傾向は今後とも続いていくのじゃないだろうか、いまのところこういったような感じでおります。
#62
○松尾(信)委員 その点よくわかりますが、この保険の利用というものをうんと上げたいという考えなんですよ。これは皆さまのそちらにもあると思うのです。ワクに比べていつまでも少ないという現実、そこは頭打ちという問題じゃないのですよ。どうにかしてこれをどんどん活用と申しますか、保険の本来の目的に沿った広がり、伸び、そのようにありたいと思うわけなんです。それから言いまして、かりに中小企業の利用がだんだん頭打ちの状態と申しますか、何か伸びが悪いということになりまして、押えていきますと、三%の中堅企業のほうが、おまえはだめだ、だめだということになりました場合、ワクがありながら利用できない。むしろ保険の本旨には反してまいります。だから、いまお答えのとおり、中小企業の考えからいけば反してまいりますけれども、保険の利用という面からいって保険料が安くなるわけですよ。先ほどちょっと局長のお答えもありましたが、結局中小企業がワクがありましてそのワクを消化しきれない。そういうものをある程度利用させておいて、負担しておる保険料を安くしていく。ワクがうんとある場合には、そういうこともひいては中小企業のためになるのじゃないか。私は大企業をどんどん伸ばしていきなさいというのじゃなくて、ワク等のあり方から見て、事故の少ないそういうところにある程度利用させて保険料を下げていくのも、過渡的措置としては中小企業のためになるのじゃないか、こういうたてまえから聞いておるわけですから、どうでしょうか。
#63
○赤澤政府委員 興味あるといってはたいへん失札でございますけれども、非常にいい示唆をいただいておると思います。ただやはり、私どもこの保険の立場から申しまして、私どもと保険契約をいたしておりますのはメーカー並びにディーラーでありますが、この売り先についてできるだけ中小企業――本法の目的がそうでございますので、中小企業を中心に活用してくれということは申しておりますが、もちろんそれに一定の限度というか、ワクがあるわけじゃございません。これはやってもらえばもらうほどけっこうなわけであります。ただ、いま御指摘のような点もありますので、中小企業に限らず、最近は特に企業規模も全体にレベルアップしておりますので、いわゆる中堅企業といった面にもこれが十分活用されていくように、契約者、いわゆるメーカー、ディーラーの段階でも、私ども大いにそういった面も今後は強調してまいるようにしたいと思っております。ただ、やはり中小企業が目的であるという点は、これは本法の目的でありますから、その点は以前に変わらずなお努力していきたい、こう思っております。
#64
○松尾(信)委員 ほんとうをいえば、そのような邪道といいますか、はずれた方向で保険料を下げていくというような考え方は、あまり喜ばしいことではありません。私も不愉快な話なんですよ。でありますから、本格的に中小企業がこれをうんと活用できるように──そうであるならば、保険料もこれ以上下げることはできない。保険料を下げるめども当分ないと私は思うのですよ。てん補率もそうだと思うのですよ。そうしますと、やはり利用度のレベルアップをどうしてもはかっていって、本来の目的を果たしていかなくちゃいけない。ここに今度は重点をしぼりまして、お互い大きな力を入れてこれを促進していただきたいと思います。その点はよろしく御検討願いたいと思います。
 最後に、先ほどもちょっと触れてまいりましたてん補率の問題で、これは重複いたしますが、やはり一応お尋ねしておきます。
 実際の中小企業九七%のそういうユーザーでありますが、保険料を少しぐらい高くしてもらってもてん補率を上げてくれないかというような希望は、全然ありませんか。
#65
○赤澤政府委員 私どもいろいろ契約者の方々と接する機会があるわけでございますが、ただいままで私どもが聞いておりますところでは、保険料率を上げてもてん補率を上げてくれという声は、まだ出ていないように思っております。
#66
○松尾(信)委員 それから、またてん補率の問題でありますが、五〇%というこのてん補率は最低じゃないか、いろいろの政府保険を見ましても。なお、やがて輸出保険法も出ますが、これは七五%を九〇%にしていこうとしております。そういうように、一連にこのてん補率を引き上げていこう、うんとカバーをとっていこうというような考え方があるのですけれども、どうも先ほどの収支均衡の基本的な考え方、そういうことで、てん補率の問題も手数料の問題も、これは現在どうしようもないと思われるのですけれども、そういう面から言うても、もう少し積極的なあり方というものが必要じゃないか。こういう意味でてん補率について繰り返していま私が聞いておるわけでありますけれども、これは現在ではどうにもなりませんでしょうか、手数料にしてもてん補率にしましても。
#67
○赤澤政府委員 てん補率の問題でございますが、御承知のように、これに類するものは現在民間保険でやられておる向きがございます。これも一応てん補率は五〇ということで、このてん補率と同じ比率をとっております。
 それから輸出保険との開きと申しますか、差異についていま御指摘がございましたが、輸出保険の場合とは、同じ保険制度ではございますが、本来のねらいといいますか、仕組みがやや違っておる面があろうかと思っております。と申しますのは、本件につきましてはてん補五〇といたしますが、同時に、事故が発生いたしました場合に、当該機械というのはなくなってしまうものではございませんので、当然また取り上げまして転売が可能になる。そういった点等もございますので、現在の同種保険から見まして、五〇というのが、必ずしも低い、どうにもならぬという形のものでもないように思っております。もちろんこれは、先ほど先生の御質問にもお答え申し上げましたように、収支均衡という保険制度の根本原則がございます。またそこへ答弁が返ってたいへん恐縮でございますけれども、そういった観点から、いまてん補率を直ちに引き上げることはきわめて困難であると考えております。
    〔武藤委員長代理退席、委員長着席〕
#68
○松尾(信)委員 大体以上で私の質問は終わりましたが、保険制度がこのように厳然としておるわけでありますから、ほんとうに利用を高め、このワクを十分に消化していけるように、現在の保険法の中でできるあらゆる手を打っていただきたい。それは保険に来る前段階にも問題がございます。保険に来たときもいろいろ問題があると思います。いろいろ手続の問題、改善されていることはわかります。わかりますが、さらにそういう手続等について一そう簡素化されまして、ほんとうにこの保険が年々ずっとワクを広げていかなくては困るんだというような実態になるように御努力願いたいということを、最後に希望する次第であります。
 以上で終わります。
     ――――◇―――――
#69
○八田委員長 ガス事業法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑の申し出があります。順次これを許します。中村重光君。
#70
○中村(重)委員 自治省の降矢税務局長にお尋ねいたします。
 この前の六十一通常国会で、今度この法律によって改正される簡易ガス事業に対するところの施設、これは当然ガス事業法の中に入るのだから、これは固定資産税の割増し償却というものは可能である、当然これを一般都市ガスの施設と同様に扱うべきであるという点については、明確な答弁がこの前なされて、今度提案されておる改正案の中にはそれを織り込んでいるわけです。ところが、同じように答弁を求めておりましたLP業者の導管供給も、ただ規模の違いだけで、質的にはちっとも変わらないのだから、したがって、これに対しても固定資産税の割増し償却をすべきだという私の指摘に対して、お説ごもっともなのでそういうことで善処したいということであったわけです。そこで、附帯決議を付しまして、これを実施するようにということを要求いたしておるわけですが、この点に対してはどのようにお考えになっていらっしゃるか。
#71
○降矢政府委員 ただいま御指摘のLP業者の資産に対する固定資産税につきまして、一般の都市ガスと同様の扱いにしたらどうかというような御質問を先般受けたわけでございます。その際私は、簡易ガス事業とLP業者の間には、事業の規制等について相当相違がございますので、現在の税体系の中でどういうふうになるものかということを検討したいということを申し上げたわけでございます。
 御案内のとおり、一般のガス事業法の適用を受けるガス事業者とLP業者の間におきましては、料金の規制あるいは供給義務その他について違いがございます。現在、固定資産税の課税標準の特例を設けました趣旨は、ガス事業法の適用を受ける一般ガス業者につきましては、いま申し上げましたような料金の規制とかあるいは供給義務というようなものがありまして、しかも同時にそれを普及しなければならぬ。その際、新たな固定資産税というものが一般並みに課税されるということは、普及あるいは料金の引き上げというようなものとも関連いたしますので、そういう観点から、いまあるような固定資産税の特例措置が設けられたわけでございます。そういう趣旨からいたしますと、どうもLP業者につきまして特別の扱いをする、つまりガス事業者と同じような扱いをするということはなかなかむずかしいのではないか、こういう考え方を持っております。
#72
○中村(重)委員 公益事業と料金の規制という形で形式論としてはわかるのですよ。しかし、公益事業なるがゆえに料金が規制されて――採算のとれないような料金というものは、公益事業の場合はないわけなんです。それは保障される。今度はLP業者が、それじゃ不当な料金というものを要求をするのかということになってくると、競争場裏の中においてはそれはできない。質的において、七十以上の小規模導管供給業者にしましても、七十以下と全く同じなのだ。規模の違いだけなのだ。ましてや七十以下の小規模零細企業というものは、それは零細であるから経営も非常に困難なんだ。これに対するところの税金の減税というものは、実際問題としてこれを減税をしていくというようなことこそ、私は正しい政治の姿でなければならぬ。そういう形式論にとらわれて、だめなんだというきめつけ方は適当ではない。前回の私の質疑に対して、お説ごもっともなんだからそういうことで研究、善処いたしますということを答弁をしたのだから。けれども、全くその意思はないのですか、あなたのほうでは。私のいまの指摘に対してあなたどのように反論なさいますか。
#73
○降矢政府委員 現在の固定資産税の課税標準の特例の基本的な考え方は、先ほど申し上げたとおりであります。簡易ガス事業でないLP業者につきましては、御案内のとおり、供給の義務とか、あるいは供給規程とか料金とかいうものの認可制もございませんので、したがいまして、一般の事業者の事業用資産というものと特別に差を設けて考えるべきものかどうかという感じがいたしておるわけでございまして、したがいまして一現在の固定資産税の課税標準の特例を設けている考え方からいたしますれば、今回きめられております簡易ガス事業については前向きに当然検討しなければならぬ、こう思っておりますけれども、そうではないLP業者ににつきましては、いまの体系になじみがたい、こういうふうに考えております。
#74
○中村(重)委員 現在の体系の中ではどうすることもできないのか。それでは進歩も発展もないのだ。私が言っていることが、確かに実態論としてはそうなんだというようにあなたが理解されるならば、じゃその体系を変えていくという努力がなされなければ私はならぬと思う。また、現在の法体系というものがどうなっておるかということを、われわれは知っている。改めなければならぬということだからこの附帯決議をつけたわけだ。だから、この附帯決議というものをあなた方は全然問題にしないということになる、いまの答弁であれば。現体系においてはどうも形式上問題があるのだけれども、指摘されるようなことは、実態論の上からいってこれは確かに考えなければならないことだとお考えになるならば、そういうことに今度は努力していくということでなければ私はならぬと思うのですね。
 あなた方のほうは、どうもあまり形式にとらわれている。私は電気ガス税の問題でもしばしば指摘しているのだけれども、従価税と従量税――電気ガス税というものは従価税を賦課しているわけですね。そうすると高いガスを供給する。その供給を受け取る消費者は、高いガス料金というものを負担しているのですよ。その高いガス料金を負担をしておるにもかかわらず、従価税なんだから税金も高いという矛盾があるのですよ。だからこれを従量税に直していくということであるならば、その点調整ができるわけですね。少なくとも国がやることは、そうした高い料金を負担をしているそのこと自体が矛盾なんだから、せめて税金の面でこれを公平にしていくというような態度をおとりになることが、私は当然のことだと思う。そういうように、税金を取りやすいようにして取ろうということで、現在の従価税を従量税に直していこうという努力をあなた方のほうではおとりにならぬことは、きわめて不都合だと思うのですよ。だから、私がいま指摘したことに対して、あなた自身は、現体系の中においては無理と思うのだけれども、確かにこれは考えなければならないことだというようにお考えになるかどうか、その点どうなんですか。
#75
○降矢政府委員 固定資産税の課税標準の特例につきましては、一つの考え方でやっているわけでございまして、いまのガス事業あるいは電気事業につきまして同様の課税標準の特例がございますが、それは、やはり再三申し上げているように、いろんな規制がきわめて強いものがあります。と同時に、反面、そういう規制のもとでさらにそれを普及していかなければならぬ、こういう面から税制上特別の措置を考慮するという発想であると考えております。したがいまして、そういう範疇に入らないものまで広げるということは、結局一般の資産と同様になりゃせぬか、こういうことでありますので、附帯決議の中でございました簡易ガス事業につきましては、いま申し上げたような同様な規制がございますので、これは前向きに検討しなければならぬと考えておりますが、後段につきましては、再三申し上げているような考え方でございます。
#76
○中村(重)委員 LPガスの小規模導管供給の七十以上、いわゆる今度ガス事業法の中に組み入れられるものに対しては、固定資産税の割り増し償却を都市ガスの事業と同様に扱うのでしょう。前向きにやるというのではなくて、その点は決定しているのでしょう。
#77
○降矢政府委員 昨年七月に御答弁申し上げましたことでありまして、その後この法律が審議未了になりました。したがいまして、この法律の成立を期してあとでこれは処理するということでございまして、御案内のとおり、固定資産税は一月一日現在の資産について課税することでございますし、従来、固定資産税の課税標準の特例につきましても、すべて立法等待って処理するということにしておりますので、簡易ガス事業につきましては、今回のガス事業法の改正の成立を待って前向きに検討いたしたい、こう考えております。
#78
○中村(重)委員 前向きの検討なんて、そうむずかしいことを言わないで、そうしなければならぬというように考えて、その方針である、そのことをぴしっとお答えになったらどうなんですか、そうお役所答弁ばかりむずかしくおやりにならぬで。考えてごらんなさい。これはガス事業法の中に入っているのですよ。いまいわゆる公益事業なんですよ。それが従来の都市ガスだけ固定資産税の割り増し償却があって、LPガスによるところの導管供給がガス事業法の中に組み入れられたにかかわらず、固定資産税の割り増し償却をしないというような提案をしたところが、そもそも誤りがあったわけだ。その点は、前回私の指摘に対して明快にお答えになっておられる。だから、実は手続上こうなんだけれども、それは、この法律案が成立をしましたならば同様にこれの取り扱いをする方針でありますということを、明確にお答えになったらどうです。前向きに検討するなんて、そういう、どちらにでも逃げられるような答弁でごまかしてはだめなんですよ。
#79
○降矢政府委員 御案内のとおり、結局最終的な決定はしておりませんので、そういうお答えを申し上げているわけでございますが、お気持ちのとおりに考えている次第でございます。
#80
○中村(重)委員 後段の問題の七十戸以下のやつですが、これも公益事業という面からいえば、いまのあなたの答弁が全く当たっていないということにはならないのです。現在の法体系の中においては、あなたの答弁は、私はわかるわけです。しかし、それを改めてほしいと言っているのです。これは、七十月以上で都市ガス事業の中に組み入れていくものであろうとも、それ以下であろうとも、消費者にとっては全く同じなんです。そうして公益性という形においても、これは変わらないですよ。しかも、それは零細な業者が事業をやるわけです。だから、国民の負担の公平を期するというような面からも、私は、そうした実態というものの上にのっとった措置というものが、当然考えられなければならぬと思います。だからして、その点検討する用意があるのかどうか、もう一度ひとつお答えを願いたいのです。私ではできません、大臣でなければと、こうおっしゃるのだったら、そのとおりお答えになればよろしい。
#81
○降矢政府委員 やはり課税標準の特例という問題は、使用者の側にも関係がありますが、事業者の側におきましても、やはり普通の特例を受けるものとある程度同じような規制に服しておるということが、課税標準の特例を認める前提だろうと思います。そういう意味におきまして、再三お答え申し上げておるような考え方でございます。
#82
○中村(重)委員 まだ大臣見えないんですね――それでは建設省と運輸省お見えですから、ガスの導管を共同溝に入れるかどうかということについては、いろいろ研究もされたようでございますが、御方針としては、どういうことになっておりましょうか。
#83
○多治見説明員 お答えいたします。
 道路の下にいろいろな埋設物を入れるという場合に、個々に、たとえば電気、ガス、水道と現状ではばらばらに入れているというのが実態でございますが、これを一つの共同溝をまとめてつくりまして、その中に入れれば、道路の側から見ましても、その後の補修その他の面から見て非常にプラスであるということで、できるだけ共同溝にまとめて入れたいということで努力していますが、何ぶん御承知のように、多額の投資を必要とする事業でございますので、われわれの希望しているほどの進捗は、現在のところはなかなかできていないというのが実態でございます。
#84
○山本説明員 お答え申し上げます。
 私どものほうの監督は、地下鉄を建設いたしますいろいろ免許でございますとか、工事の施行認可、こういった分野を担当いたしております。地下鉄を道路の下に建設をいたします場合は、法規に従いまして道路管理者関係の許可を要することになっておることは、先生も御承知でございます。したがいまして、ガス、水道、通信、電力、こういうケーブルを地下鉄躯体の中の共同溝に入れるということにつきましては、これは、鉄道事業者とそれぞれの事業体あるいは公共事業体、こういったところの協議ということになっておりまして、現実に、最近建設されます地下鉄の躯体の中には、部分的に共同溝が併設をされておるというような実態がございますが、私ども鉄道のほうの監督をいたします立場といたしますれば、通信、それから電力ケーブル、こういうようなものはわりに技術的に簡単に入ると思いますが、ガスというようなことになりますと、相当むずかしいような場合が出てまいりますので、この辺は、私どもの立場といたしまして、鉄道事業者の設計その他について、いろいろ審査の過程において意見を申し上げておるというのが実情でございます。
#85
○中村(重)委員 私が聞くところによりますと、ヨーロッパ諸国なんかも相当調査をされたらしいが、ガスを共同溝に入れるということになってくると、ガス漏れがある、電線なんかも入れるとスパークを起こす、それが爆発するということで、ヨーロッパ諸国等も、共同溝の中にガス管を入れるということはなかなか問題だという状態だということも伺っているわけですが、かといって何とかしなければ非常に事故が多いわけですね。だから、見通しとしては可能性というものが薄いのかどうか。いまお答えがありましたけれども、御方針というものがありましょうから、その点をひとつ、公益事業局長からも、また多治見道路局次長からも、いま一度お答えを願いたいと思います。
#86
○馬場(一)政府委員 先生いまお話のございましたように、昨年通産省につくりましたガス導管防護対策会議の諸先生方に、この共同溝にガス管を入れる点につきましては、特に欧米の例まで御視察を願いました。それで欧米では、共同溝にガス管を入れることは、わりあいと普遍的でないわけでございます。そのときの問題点は、いま先生御指摘になりましたように、ガス導管を収容いたしますと、ガス導管の事故がございましたときに、ほかに一緒に入っているものにいろいろ与える影響があるということからだというふうに伺っておりまして、特にこの防護対策会議で、その保安上の問題点ということで研究をする必要があるということとして指摘されている点は三つばかりございます。
 一つは、共同溝にガス管を入れます場合に、その共同溝にガス管が入りますいわゆる貫通部でございますが、これが地盤の不当沈下等を起こしましたときのガス導管の破損防止について十分検討しなければならぬという点が第一点でございます。もう一つは、共同溝の中で温度変化がございましたときに、ガス管が膨脹あるいは収縮をいたしましたときのその破損防止についても、十分技術的に検討しなければならぬという点が第二点でございます。それから第三点は、万一共同溝内におきまして、都市ガス導管からガスが漏洩いたしました場合に、それが爆発限界に達しないように、緊急遮断ペットでございますとか、あるいはガスの検知機、あるいは強制換気というような設備につきましても、十分技術的に検討すべきである。この三点が対策会議の報告書に書かれております。これらの技術上の問題点を十分詰めることをやらなければいけませんが、そのことをやりますと同時に、基本的には共同溝のメリットというものは、先生仰せのとおりあるわけでございますから、これらの点を十分詰めるのと並行いたしまして、共同溝に入れるということは前向きに検討していきたい、こういうように考えております。
#87
○多治見説明員 お答えいたします。
 先ほどお答えいたしましたように、道路管理者の立場から申し上げますと、地下埋設物、道路の下にいろいろ入っております電線その他、できるだけその後の保守等の問題を考えまして、共同溝におさめていただければ、道路管理者としては最上の状態ということで、われわれといたしましては、できるだけ共同溝を設置してその中におさめていただきたいということで、関係の各機関にいろいろお願いしているわけでございますが、何ぶん御承知のように、共同溝の建設自体に非常に多額の投資を必要としますし、また、それぞれの共同溝におさまる事業の事業主体の財政的な負担の問題もございまして、なかなかわれわれの希望するような共同溝の事業は進んでいないというのが実態でございますけれども、現在約五キロメートルぐらいの共同溝で鏡意やっておるわけでございますが、ただガスについては、他の電気、通信等の問題と違いまして、保安の問題が一つ大きくございますので、この点につきましては、先ほど公益事業局長から御答弁ありましたように、われわれのほうといたしましては、保安の問題に対する完全な技術的な解決ということができれば、共同溝にできるだけ入っていただきたいということでお願いしておるような状態で、やはり保安の問題については、まだ、先ほども御答弁ありましたように、いろいろな問題があるというふうに聞いております。
#88
○中村(重)委員 それから、この前東京瓦斯の板橋の事故がありましたときに私どもが感じ取ったことは、地下鉄工事をやったわけですね。そこへガスの導管がある。だからそのガスの導管を今度はまた埋めかえるというような作業をやらなければいかぬという形が起こってきた。そのガスの導管をそこで移動させる、そして埋め戻しをやるということになるわけですが、その場合に東京都が事業主体になってこれはやったんだと思うのですが、ところが鹿島建設に請負をさせておった。ところが保安責任者である東京瓦斯はこれに対して監督責任も何もないのですね。まあ何らかの協議というようなものはあったようですけれども、それはあくまでも協議であって、工事の施工方法等について、特別のこれを左右するような権限というものがない。これはやはり問題なんで、ガス導管というものがガス事業者の責任であるということであるならば、そのガス導管を移動させる工事並びにそれを埋め戻し等をやるというような工事は、当然この保安責任者の責任の中で進められていくということが適当ではなかろうかというように感じたわけです。その後私がどうなっているのであろうかといって調査をいたしましたが、前よりもまあいろいろ監督を出してもらいたいというようなことで、実際問題として監督をするような立場にはある。しかし法的に、制度的にそれがそうなっているということではない。お互いに事故を起こすとこれは損をするし、迷惑をかける。だから事故を防止するということで協力し合おうじゃないかという程度にすぎないということですね。だから、制度的に何かその点保安上の立場から考えていかなければならないのではなかろうかという感じがいたしますが、これもひとつ馬場さんと多治見さんからお答えを願っておきます。
#89
○馬場(一)政府委員 ガス導管が入っておりますときに、そこに他工事が行なわれますときの相互の連絡体制といいますか、協議体制というのをしっかりやらなければいかぬということは、先生お話しのとおりでございまして、昨年設けましたこの防護対策会議におきましても、その辺のところは、実際の道路工事、いろいろな他工事をやります業界とガス業界との間で、現状はどういうふうな連絡体制になっておるか、あるいはどういうところに問題があるかということは、十分お詰めいただいたわけでございます。
 そこで、この対策会議の報告には、その辺の連絡協調体制につきましては、特に工事を始めます際あるいはあと工事等が行なわれますときには、必ず両者の責任者が責任をもって、ガス事業者も立会し、そして、それを受け入れる他工事業者におきましても、責任のある方が現場に一緒に立会していただいて間違いのないようにする必要があるということは強調せられておりまして、われわれといたしましては、とりあえずこの対策会議の報告を受けまして、本年の二月に道路管理者あるいは土木工業協会の会長、それから帝都高速度交通営団の総裁、それから五大都市の交通局長等に対しましてその趣旨を申し上げまして、事故防止措置の推進をお願いをしてきたところでございますが、一方このガス事業を監督する立場からいたしまして、ガスの導管の防護方法、その保安上の基準につきましても、十分その趣旨に沿いましてわれわれのほうはガス事業者を監督指導してまいりたい。また一方、他工事業者に対しましては、すでにそういうことでお願いをいたしておりますが、なお監督官庁であられます建設省、運輸省とも十分御協議をいたしまして、相互の協調連絡体制に抜かりのないように一そう注意をしてまいりたい、かように存じております。
#90
○多治見説明員 お答えいたします。
 いま公益事業局長からお答えしたことで尽きると思いますが、道路管理者の立場といたしましては、特にガス管の危険性ということについては十分理解しているつもりでございまして、道路法の占用の許可をいたす場合に、必ず既設のガス管の布設責任者、これとはっきり協議をして、その立ち会いなりあるいはその責任的な監督のもとにおいて工事をやれという条件をはっきり付して、この事故防止の完全を期すということで、他の工事の占用の許可の申請がありました場合には、必ずそういう条件をつけて許可しているというのが実態でございまして、ガスの特殊性といいますか、ガス事業に基づく安全性の問題については、ガス事業者の御意見が十分工事に反映するようにできるだけ努力しているつもりでございます。
#91
○中村(重)委員 いま馬場さんのほうでは、都市ガス業者に対しては指導監督をきびしくやっていく、他の業者に対しては協力を要請していくと、まあこういうお話であった。これは当然だろうと思うのですよ。しかし、指導監督を何ぼきびしくしていくといっても、たとえば板橋の場合は、東京瓦斯がガス導管の管理者であるわけですね。保安責任者でしょう。ところが東京瓦斯というのは、あのガスの導管の移動に対して、あるいは工事の施工方法に対して、何らの権限というものがないわけですよ。それはいろいろ注文をつけることはできるかもしれないですね。だから端的に言えばあなたのほうが指導監督をやって、それに沿うようなやり方をやる、そして保安を強化するというならば、やはりもうガス導管に関する限り、その工事というものは保安責任者が責任を負う体制をつくる必要があるのではないか。東京都がその工事を請負に出すというならば、東京瓦斯がこの請負をやる。そしてそれを鹿島建設なら鹿島建設に下請に出すという形をとると、その点責任が明確化すると思うのですね。だから、単に事故を起こさないようにしなさいよというその面からだけの指導監督ということでは、私は十分だとは言えないと思うのですよ。そこまでお考えになったことがありますか。あるいは検討なさいましたか。
#92
○馬場(一)政府委員 この導管のある場所におきまして道路工事その他の工事が行なわれますときに、導管にいろいろ受け防護、つり防護等をいたす場合がございます。あるいは移動をする場合がございます。その場合にガス事業者といたしましては、いわゆる専門の立場から、その他工事をやる業者に対しまして、ガス導管防護の見地から、他工事のやり方を、こういうぐあいにしてほしい、あるいはこういう防護方法にしてほしいということを、先ほども申しましたように、相互の責任者の間で十分に合意の上で取りきめる。そしてその状況どおり工事が施工されておるかということを随時見回りをするということは、他工事業者のほうにも強く要望し、またガス事業者の保安規程等におきましてもそのようにするように強力に指導してまいりたいと思います。ただ、他工事そのものの監督をガス事業者にその分についてやらせるということにつきましては、現実的には相当むずかしい問題であろうかと思いますので、やはり他工事業者に対して十分注文をつけて、そのとおり実施されるかどうかということを随時、一緒になって十分に監視をする、こういう方向でまいりたいと思っております。
#93
○中村(重)委員 それは、対策上それで十分だとお考えになるならば、それでよろしいわけです。まだ、いろいろその点をお尋ねしたいこともありますけれども、大臣お見えですから、大臣にお尋ねいたしますが、通産省以外の各省の方はお引き取り願ってけっこうです。
 この前私が、導管供給の問題について大臣の基本的な考え方をお尋ねしたわけですが、それに対してお答えを願ったわけです。ところが、いただいております資料等を見ますと、この「簡易ガスの事業の概況」というので、いわゆる一般ガス事業ですから、これは都市ガス事業者ですね。これの導管供給の状況というものはここで明らかになっておりますが、問題は、LP業者がいわゆるボンベの一本売りから導管供給をずっとやるようになってきたわけです。それは規模がずっと大きくなりましたですね。ところが、これではどうもいまの液化ガス法では不十分なので、そういうものを何とかひとつ措置しなければいけないのではないか。ガス事業法の改正といったようなこと等も含めて、これを検討していく必要があるのではないかということを、私どもは当時の通産大臣に強く要望したわけです。それに基づきまして改正案というものが出てまいりましたが、この改正を見ますと、むしろ、都市ガス業者が、いまはその事業許可を受けて一つの供給区域というものがありますが、休眠区域というのが非常に多いわけですね。そこで、休眠区域をなくするための措置もいろいろお考えになっていらっしゃるようでございますけれども、この簡易ガス事業に都市ガス業者がむしろ依存をするというような形になりかねない。そうなってまいりますと、私ども、この導管供給というものに対して何らかもう少し法的措置を強化していく必要がある。こういったことを逆に、本来の都市ガス業者が、いわゆる導管供給というものをさらに拡大をし供給責任を果たさなければならぬのにかかわらず、それをむしろさぼって安易に簡易ガス事業にこれを切りかえていく、これに依存を強くしていくという形になるのではないか。その点、私は問題であると思うわけでございます。したがって、その点に対しては大臣はどうお考えになっておられるのか。これは、やはり前回お答えを願ったのより基本的な考え方に私はなろうと思いますので、お聞かせ願いたいと思います。
#94
○宮澤国務大臣 一般ガス事業者が過渡的に簡易ガス方式によってガスを供給するということは、消費者の立場からいってそれは必要な場合が多いと思いますけれども、そこでいわばなまけてしまって、本体導管の延長を怠るというようなことがございますと、これは供給責任を十分に果たしていないということになりますので、そこで、一般ガス事業とみなすということで、将来において本体導管との連絡を確実にするということにしたわけであります。また、この第五条の第六号もそういったような趣旨で書かれたものでございますし、前回の国会の当委員会において修正が行なわれましたのも、そういうことであると思います。
 私どもは、この法が成立いたしました場合に、その運用にあたっては、この御趣旨を十分に考慮して、連絡の確実性の判断につきましても、その一般ガス事業者の規模、能力、都市化の進展等々と考えながら慎重に審査をする。また一ぺん、みなす一般ガス事業として許可しました限りは、その導管の接続についてきびしくこれを担保していくような監督をしていきたいと思っております。
#95
○中村(重)委員 五条の六号、許可の基準は、実は、原案を当時修正したわけです。したがって、いまの大臣の御答弁は、これは当然なんですが、私がお尋ねしたいのは、そのこともあります。ありますが、この簡易ガス事業の供給計画というものを、一般ガス事業の供給五カ年計画というのがありますから、その中でどの程度織り込んでいこうとしておるのか。
 それから、いま一点は、いわゆる小規模導管供給事業というものを、簡易ガス事業としてLP業者に今度はやらせることになる。都市ガス業者がやる場合はみなす一般ガス事業、こうなる。LP業者がやります場合は、簡易ガス事業という形でこれをやることになってまいりますから、簡易ガス事業の供給計画というものがなければ、私は、改正案の柱ですから、その点は重要であると思います。したがって、簡易ガス事業の供給計画はどうなっておるのか。
 それから、都市ガス事業者の行なう四十七年度までの五カ年計画の中に簡易ガス事業、みなすガス一般事業をどの程度織り込んでいこうとお考えになっていらっしゃるのか、この二点をひとつお聞かせ願いたい。
#96
○宮澤国務大臣 政府委員からお答え申し上げます。
#97
○馬場(一)政府委員 お答え申し上げます。
 都市ガスというものは、御承知のように、供給区域について供給責任を持っておる事業でございますので、これにつきましては、今度の改正ガス事業法におきましても、御承知のように、供給計画を出させまして、計画的にその普及をはかっていくという体制をとるわけでございます。一方、この簡易ガス事業あるいは一本売りによるガスの供給というようなものは、供給区域ということでなくて、むしろ、特定の地点に需要が起きましたときに、これに対して簡易な設備で供給するという性格の事業でございますために、いわゆる都市ガスの五カ年計画というようなものにはちょっとなじみにくいことは御承知のとおりでございまして、ある大きな団地等が都市計画の進展に応じてできました場合に、これに対して都市ガスがいけません場合に、簡易ガスが入っていくということで逐次伸びてまいる、こういう性格のものであろうかと思います。
 したがいまして、今後、そのいわゆる簡易ガス事業が五カ年間にどのぐらい計画的に伸びていくかという、計画というようなことには、ちょっとなじみがたいかと思うでのございますが、ただ、LPガスの普及の見通しというような点について、役所の資料によって申し上げますと、石油供給計画の中でいわゆるLPガスの事業活動の見通しというのがありまして、これによりますと、昭和四十三年におきましては、LPガスが、これは一本売りあるいは簡易ガスの形態をとりますものを含めまして、大体一千三百九十九万六玉戸の家庭にLPガスが入っておりますが、昭和四十七年におきましては、これが千五百十五万戸ぐらいという見通しの数字がございます。
#98
○中村(重)委員 性格というのか、たてまえというのか、それは私もわかってお尋ねをしておるのですよ。ところが、いまあなたのほうで、四十七年度の計画をお出しになっていらっしゃるのですが、都市ガスは、四十二年度に八百十七万二千戸ところが四十七年度には一千二百十一万九千戸ですよ。いいですか。これに対してLPガスは、四十二年度に一千二百九十七万二千戸です。これが四十七年度には一千五百十五万戸こういうことでございますから、これはもう、LPガスの伸び率というものはここで非常に低いわけです。都市ガスはもう、異常にこの伸び率が高いわけですよ。
 こうなってくると私の疑問というものが出てくるわけです。要するに、この法律の改正案というものの柱が簡易ガス事業というものを設けたということなんです。それは、LP業者がやっているボンベの一本売り、それをできるだけ導管供給にして直していくということが、料金の適正化をはかる上からも、保安の完全を期する上からも必要であるということなんです。それならば、LPガス事業というものの導管供給に対する計画というものが改正案の柱ですから、その計画というものが当然なければならないと私は思うのです。そして、あわせて改正案に対する説得力というものが私は出てくると思うのです。それをお持ちになっていらっしゃらないのです。だから私は、この改正案というものは、都市ガス業者に簡易ガスという名の、いわゆるみなす一般ガス事業という形において事業をやらせるということがねらいの法律案みたいになっているんだ、こういうのです。それでは本来の都市ガス業者に対するところの、いわゆる導管供給による供給というものをサボらせる結果になるのではないか。
 いまの五カ年計画の中に、都市ガスとLPガスというものは違うのだから、なじみにくいとおっしゃるのだけれども、これは五条六号によりましても、いわゆる本管との接続というような見通しはどの程度かということに対しましては、これは明記していらっしゃいませんが、三年以内を考えていらっしゃるのですけれども、私どもは一年ということを指摘したのです。三年以内ということを考えていらっしゃる。それならば、四十七年度の五カ年計画のその供給区域の中において、都市ガス業者が導管と本管と三年以内にはつなぐのだということで、その供給区域の中にみなすガス一般事業の許可というものが当然出てまいります。そして初めて四十七年度の五カ年計画の中に、その供給区域がどの程度かということが出てこなければならない。私は当然出てくるだろうと思うのです。したがって、五カ年計画の中にみなすガス一般事業というものをどの程度織り込んでいこうとしておるのかということぐらいの見当は、しておられるだろうと私は思う。しておられないとすれば、職務怠慢もはなはだしいと私は思うのですよ。また、いま私が申し上げますところのこの簡易ガス事業というものが柱である以上は、簡易ガス事業というものがこれからどの程度伸びていくのか。ボンベ売りと導管供給とを含めましたものがこの程度の伸びでございますなんというようなあいまいなものでなく、これが一つの柱だから、この柱に沿った計画というものがあってしかるべきだと思うのです。それがなければならないと思うのです。その点を私はお尋ねしているのです。
#99
○馬場(一)政府委員 都市ガス供給区域の中で、本来これはいわゆるみなし一般というような形態ではなくて、都市ガス本来の姿で一般導管供給をできるだけ積極的に行なっていくべきであるということでございまして、その導管供給による本体の都市ガスの供給計画といいますか、五カ年計画の数字は先ほど申し上げたとおりでございまして、この中には、いわゆる都市ガス業者の行ないますみなし一般ガス事業というものは、もちろん入っておらないわけでございます。都市ガス業者が簡易ガス事業によっていわゆるみなし一般ガス事業を行ないますことは、本来の役割りからはずれておる過渡的なものでございますから、われわれはこういうものを都市ガス普及計画の中に、計画的に何ぼ何ぼになるかということは入れておりません。これは変則的な事態でございますので、そういうものがございましても、できるだけすみやかに本体に連結をいたしまして、いわゆる本体として都市ガスを、先ほど申しましたような計画で供給できるように、都市ガス事業者を指導する方針でございます。
#100
○中村(重)委員 そうしますと、あなたのほうの方針として出ております「家庭用ガス体エネルギー普及見通し」の需要家数は、都市ガスは、先ほど申し上げましたように、四十二年の八百十七万二千が四十七年度には千二百十一万九千、LPガスは四十二年の千二百九十七万二千が四十七年度にはわずかに千五百十五万にすぎない。これは都市ガスの場合は、いわゆるみなす一般ガス事業ということで、このいわゆる特定発生設備による供給ではなくて、導管供給に基づく本来の都市ガスの伸び率であるというふうに理解してよろしいわけですね。
#101
○馬場(一)政府委員 先生おっしゃるとおりでございまして、先ほど申しました四十七年の千二百十一万九千戸という計画数字は、いわゆる一般導管による都市ガス本来の供給形式による供給計画の数字をあげておりまして、むろんこの時点におきましても、みなし一般ガス事業が過渡的に幾つかあるかもしれませんけれども、それは計画に織り込んでおりません。
#102
○中村(重)委員 どういうことでこういう数字をお示しになったのか。四十二年度に、大臣、LPガスは五一%のシェアです。四十七年度には五二%。一%シェアが拡大するだけ。都市ガスは四十二年三二・一%です。これが四十七年度には何と四一・六%。このとおりいくならば私は好ましいことだと思います。しかし、現実問題としてLPの普及率というようなものが、四十二年から四十七年度までの間にわずかに一%の普及率の増というようなことは、どういうことで試算なさったのか知りませんけれども、これはちょっと的はずれのような気がしてなりません。
 そこで、五条六号の、本管に接続をするためのLPガス、いわゆるみなすガス一般事業としての認可というものは、これは本来のことではないし、これはきわめて例外的なものだ、こういうことでありましたが、それならば、この場合には地方ガス事業調整協議会の意見を求めるというふうになさるのが適当ではないかと思いますが、いかがでしょう。
#103
○宮澤国務大臣 それはどの場合でございますか。つまり、みなす一般ガス事業は暫定的なもので、長くやることは許さないということを申し上げましたが、協議会の議を求めると言われましたのは、そのどの場合でございますか。
#104
○中村(重)委員 いまの場合でございます。例外的にやるのだから、これは決して好ましいことでないのだ。好ましいことではないのだが、どうもそのほうに依存する可能性なしとしない。それをチェックするためにも地方ガス事業調整協議会の意見を聞くというふうにすることのほうが、いま通産省がお考えになっていらっしゃる趣旨に沿うのではないかと私は思います。その点いかがでしよう。
#105
○宮澤国務大臣 この法律そのものが、そういう事態を変則、暫定的な事態だと考えておりますし、したがって、この法律案に従って行政をいたしますので、これはそういうものを許可いたします場合に、行政官庁がそういう態度で許可をすればいい、そういう考えで、そのこと自身は協議会にかける必要はないであろう、こういうふうなたてまえでございます。
#106
○中村(重)委員 共給区域内である場合、LP業者が導管供給をやります場合、地方ガス事業調整協議会の議を経なければならないのですよ。LP業者の場合は、都市ガスの供給区域なるがゆえにということで、地方ガス事業調整協議会の議を経るということが法的に明らかになっておる。ところが、一方本来の業務でないようなことを都市ガス業者がやる場合、そのときは地方ガス事業調整協議会の議を経ないということは不公平ではないかと私は考えておるのです。それほど例外なことであるならば、地方ガス事業調整協議会の議を経るくらいの準備があってしかるべし。そのことが、この法律案というものを円滑に運営していくことの効果というものも出てくるのではないか、という気がしてならないのです。その点はどういう見解でございましょう。
#107
○宮澤国務大臣 それは思いますのに、本則といいますか、本来の望ましい姿は都市ガスが普及をしていくということでございましょうから、これが確実な計画をもって普及していく限り、それを推進することが消費者の利益になる、こういう考え方があって、ただ、そういう一般ガス供給事業者といえども、にわかに本体の導管につないで供給することができないとすれば、それはきわめて暫定的な、かつ変則的なものとして認めていく。もちろん、これはやがて本体導管につながって、いわゆる正式の都市ガスになるわけでありますから、その方向は基本的に消費者のために推進すべきである。他方で、今度は簡易ガス事業者がそういう地域に入ってまいりますということは、これは消費者からいえば、本来なら都市ガスの供給を受けたいわけでございましょうが、それがいろいろな事情ですぐは困難だということであれば、これも消費者の利益を考えれば簡易ガス事業を認めることもまた必要でございましょうが、その場合にはしかし、本来が都市ガスが供給すべきエリアでございましょうから、それが目先可能でない、したがって消費者は、むしろおそい都市ガスよりは早くあすでも簡易ガスがほしい、こういうことでございましょうから、そういう場合は調整協議会にかける。両方はつまりイコールの関係には本来なくて、供給区域内ならば消費者としては一般ガスが普及することを好む、こういうことに基づいておると思います。
#108
○中村(重)委員 まあ、わかるような気もするのです。これは実は大臣、この前これを修正しようといたしまして作業をやった経過があります。ところが、都市ガス側から言わせると、認可を受けている供給区域内ですよ、大臣。当然の権利がある、こうなりますから、それに自分たちが、暫定的、変則的であったとしても、本管とすみやかに接続するということにしてやるのだから、これも消費者の利益を守るためにやるのだから、地方ガス事業調整協議会の議を経ることは適当でないという考え方というものは、都市ガス事業者は持っているだろうと私は思います。それはそれなりに理屈があると私は思います。ただ、私がころばぬ先のつえと申しましょうか、このことを申し上げますのは、いわゆる暫定的、変則的なものである、それが恒久的な姿になってはならない、それは決して消費者の利益を守ることにもならないし、LP業者を圧迫をするということにつながってくるのだから、この点は十分慎重にこの五条六号のいわゆる運営をやってもらわなければならないのだ。むしろきびしくこれをやってもらわなければならないのだ。それが本来の都市ガス事業者のいわゆる供給責任を促すことになるし、消費者の利益を守ることになるし、中小零細業者であるLP業者を圧迫しないことにつながっていくのだ。これはきわめて重要な問題点でありますから、くどくこの点を申し上げておるわけでありますから、この法の運用に対して大臣のさらに明確なお答えを願いたい。
 同時に、この暫定的、変則的なものは、本管に接続する期間というものはどの程度とお考えになっておやりになるのか、お認めになるのか、その点もあわせてお答え願いたい。
#109
○宮澤国務大臣 御発言の御趣旨はよくわかります。私どもも、そういうふうに要請していかなければならないと思いますし、また他方で、御承知のように、都市ガス事業者が供給範囲と称して、非常に広い網をかけてなかなか供給しないということが従来ございますから、この地域の整理もいわゆる削減をするわけでございますが、今後取り急いでやっていきたいと思っております。
#110
○中村(重)委員 大臣が予算委員会ですからもうやめたいと思います。
 ただ、いま取り急ぎというお答えがありましたが、私の申し上げたことをちょっとはき違えていらっしゃると思うのですが、取り急ぎとおっしゃるのは、接続をですね。
#111
○宮澤国務大臣 いえ、暫定、変則の期間がいろいろございますしょうが、長い場合で三年と考えておるようでございます。
 それから後段に申しましたのは、都市ガスが自分の供給区域と称して広い網をかけて、なかなかとても供給ができそうもないというようなところまで網をかけておることがございますから、このほうの整理も必要であろう、こう申したわけであります。
#112
○中村(重)委員 それでは、馬場さんにこれはお尋ねをしていかなければなりませんが、いま三年以内とおっしゃったのですが、正直にいってどの程度までこれを認めようというお考えですか。三年というのは若干おそ過ぎるような感じが私はいたします。都市ガスのいわゆる供給区域がありますね。それが三年以内なんですよ。そしてニュータウン計画等、例外の場合に通産大臣の定める期間というのがあるわけです。それは七年という原案がありましたのを削っちゃって、三年をあくまで守らせる。全く例外的に通産大臣の定める期間ということにした。これは悪用されては困るわけですから、きびしくやってもらわなければなりません。その点もひとつお答え願わなければなりませんが、いまの五条六号、これをどの程度お考えですか。これは本田さんは答弁したくてしょうがないのかもしれないのだけれども。……。
#113
○馬場(一)政府委員 このみなす一般を本体導管に切りかえる期間でございますが、これはケース・バイ・ケースでございましょうから、一がいに一年とか二年とかいうことは申し上げにくいかと思いますけれども、先ほど大臣からお答え申し上げましたように、われわれとしては原則的には大体三年というふうに考えております。ただ、これはケース・バイ・ケースでございますから、それよりできるだけ早い期間に連結させるというふうにもちろんプッシュはいたしますけれども、必ず三年以内でやるとか二年以内でやるとかいう画一的なお答えは、ちょっと申し上げかねると思います。
#114
○中村(重)委員 いまの、ちょっと私はいただきかねるのだ。ことばじりじゃないですよ、これは。必ずしも三年以内というようなことに画一的にお答えできないと、こうあなたはおっしゃった。都市ガスの供給区域に対してのいわゆる供給計画をお出しになるのですよ。その場合、その三年以内というのが、いわゆる本来の都市ガス業者の業務ですよ。認可を受けている供給ですよ。それを三年以内にやらせるのですよ。それをこすものは例外的なんですよ、ニュータウン計画等の場合。この場合は変則的暫定的にやらせる例外の措置なんですよ、みなす一般ガス事業として認めるのは。それを三年以内なんということを画一的に言えないのだ――これはことばじりをとらえるようでございますが、それでは三年以上だってあり得るということになります、いまのあなたのお答えでは。これでは問題にならないのですがね。
#115
○馬場(一)政府委員 都市ガス業者が新たにその事業を始めますときに、いわゆる事業開始までの期間、これは一応われわれのほうは、新しく始めます場合には、大体三年の間にその与えました供給区域の中で普及率が五〇%になるように、というくらいのめどで供給区域をきめ、供給計画を認可するわけでございます。しかしながら、その供給区域の中で、かなり離れたところに団地ができまして、そこにたまたま変則的にみなす一般ガス事業をやる、みなすの事業をやるというときに、それを本体に連結するまでにどのくらいの期間を要するかという問題につきましては、先ほど来お答え申し上げましたように、これはあくまで変則的な形態でございますから、できるだけすみやかに本体に連結する供給計画を持たせる、それをプッシュするということはお説のとおりでございまして、原則的に申しますならば、なるべく三年以内に本体につながらすようにさせたいということでやってまいりたいと思いますが、この新しく事業を始めますときの事業開始の期間とは、おのずから問題が違うのじゃないかというふうに考えております。
#116
○中村(重)委員 どうもかみ合わないのですね。私どもは、これを一年以内という形に修正できちっと期限をきめようとしたのです。ところが、それは困る、そうきちっとされることは困る、道路を敷設をするいわゆる道路工事というのですか、道路の新設、そういったようなこと等、いろいろ関係省であるわけですね。その場合等があるから、やはり一年という形できめられることはちょっと困る。しかし三年以上になるというようなことは、これはとうてい考えていない。三年以内――これは長い場合だって三年、それ以内であるということがいままで一貫して答えられてきた。本田局長並びにガス課長、そういうことで私どもは説明を受けてきたように思うのですが、違ったらそれじゃ答弁してください。私どもが、
 一年以内という形でこれをきちっと期限を明記しようとしたことがある。その場合に、いわゆる道路工事等のいろいろな関係等々があるので、それでは困るので、この第七条にいうところの三年以内というような、これと期限を合わせるという形で三年以内というようにお答えになっているので、私どもも、事情やむを得ないであろうということで、三年以内ということで了承したのですが、これがルーズになってはいけない。この際明確にしておかなければいけないからお尋ねをしているわけです。
#117
○馬場(一)政府委員 私の御答弁が非常にたびたびやりまして不備であるかもしれませんが、もう一度繰り返しますと、みなし一般をやりますのはあくまで変則的なことでございますから、できるだけすみやかにこれは本体に接続するということに切りかえさしていくという趣旨でやります。それで、すみやかに切りかえる期間は、先生も仰せになりましたように、ケース・バイ・ケースにいろいろ事情があろうかと思いますけれども、大部分のものにつきましては一年、二年、要するに三年以下の期間でやらせるように指導してまいりたい、かように思います。
#118
○中村(重)委員 そうお答えになれば前と大体同じになるのだけれども、どうもそれがぼやけて、本来の供給も三年以内ということになって、にもかかわらず、その変則的、暫定的というものがそれと変わらないような、むしろそれよりも延びるような印象を与えるような答弁はちょっと困るということで重ねて申し上げたわけです。
 それといま一つ、これも重要な点ですが、先ほど大臣のお考え方はお示し願ったのですけれども、休眠区域の再編ですね。いま認めている区域を見直すというようなことであったわけです。附帯決議にもそれがつけてあります。相当期間たつから準備もだいぶ進んでおるであろう、こう思います。ですから、この点に対する基本的な考え方と、具体的に大体いつごろになるのか、それをひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
#119
○馬場(一)政府委員 供給区域を、いわゆる休眠区域ということのないように、実情に合わせて調整をするという措置につきましては、この改正法が施行されます日までに成案を得たいと思います。
#120
○中村(重)委員 もう少し具体的に説明できませんか。成案を得たいというのは、どんどん準備を進めている、だがしかし最終的決定になっていないから、この法律案が成立する、そしてこれを実施するというときにはこれを見直す、こういうことですか。
#121
○馬場(一)政府委員 作業の内容を申し上げますと、昭和四十五年度のいわゆる都市ガス事業新五カ年計画の年次計画のヒアリングを現在やっておりますが、このヒアリングを通じまして、ただいま申しました供給区域の見直しということの検討を進めてまいりまして、この年次計画を基礎にいたしまして、今後一定の期間におきます主要な導管の布設計画というのをガス事業者から提出をいたさせまして、確実に実現されると思われます地域を、できれば字という境界できめたいと思いますが、それによることがもし不適当な場合におきましては、河川、鉄道等の区分表示を使って、削減案といいますか、供給区域の見直し案を策定いたします。そしてその方法によりまして確定をいたしました個々の区域につきましては、ガス事業者から、八条の規定に基づきまして自主的に供給区域の減少の申請をさせまして、それを削減をすることにいたしたい。その手続を本改正法施行の日までに終わりたい、こういう考え方でございます。
#122
○中村(重)委員 きょうは二時までの予定ですから、あらためて二十四日に質問しますが、地方ガス事業調整協議会の運営の問題と、それから構成ですね。これは非常に重要な役割りを果たす機関ですから、この点どのようにお考えになっていらっしゃるのですか。
#123
○馬場(一)政府委員 今回の改正法で設置されることになります地方ガス事業調整協議会というのは、先生仰せのように、本改正法の運用にあたりまして非常に重要な役割りを果たす機関でございます。したがいまして、この調整協議会を通産局ごとに設置いたしますにつきましては、その委員の人選等につきましては、各般の学識経験者を公正に人選し得るように十分注意をいたしまして、そうしてこの協議会の円滑な運営をはかってまいりたい、かように考えております。
#124
○中村(重)委員 これはどうなんですか。学識経験者という中には、いわゆる消費者であるとか、あるいは関係業界の代表者とか、そういったものもお考えになっていらっしゃいますか。
#125
○馬場(一)政府委員 この協議会の構成には、いわゆる都市計画あるいはエネルギー問題等々に学識経験のあられる方、それから消費者を代表し得る方というもので構成をいたすことにしておりまして、関係業界の代表というような性格の方を入れるつもりはございません。
#126
○中村(重)委員 これは地方ガス事業調整協議会の意向――通産局長から諮問されたという問題だけではなくて、地方ガス事業調整協議会みずから意見を具申するというように実は修正をして、それが原案としてこう出てきているわけです。したがって、その地方ガス事業調整協議会みずから通産局長に対して意見を述べるという場合は、これは相当重要視していかなければならない。しかも、その意見具申というものはこの範囲であるということを通産局長がきめることは私は適当でない。この地方ガス事業調整協議会というものは、導管供給を円滑にしていかなければならないということ。そのためには、いわゆるボンベの一本売りの人たち、導管供給を都市ガス業者だけではなくてお互いのLP業者みずからがどんどんやってくることになるわけですから、近代化しない限りボンベの一本売りは追放されるという運命に追い込まれてくることは、私は避けられないと思います。したがいまして、そういう場合は当然補償の問題なんかも出てくる。それが解決をしなければ物議をかもす、したがって円滑な供給ができないということになって、都市ガス業者の場合、いわゆる第五条各号に基づく、あるいは三十何条でありましたか、LP業者の導管供給、簡易ガス事業の場合も、その許可基準というものも円滑に実は推進できない、こういう形になってまいりますから、その点は運営よろしきを得なければならないと私は思います。もう一度この地方ガス事業調整協議会の運営の問題について明確にお答えを願っておきたいと思います。
#127
○馬場(一)政府委員 この協議会は、先生仰せのとおり、通産局長から諮問をいたしました事項を審議いただきますほかに、いわゆる建議をせられる機能を持っておられますので、建議をせられる事項を特にこれこれというふうに拘束するような運営をいたすつもりはございません。ガス事業に関係のあります重要な事項につきまして、協議会みずからいろいろ御建議を願うということは、もちろん御建議を承わりましたときは、通産局長はそれを尊重いたしまして仕事をしなければいけない、かように考えております。
#128
○中村(重)委員 私は、ここで一番物議をかもしますのは、いま申し上げましたような都市ガス業者がみなし一般事業をやります場合、それから今度はLP業者が導管供給をどんどん推し進めていく場合、その場合に紛争というものが起こるであろう。紛争解決をしなければ円滑にこれが供給できないという形になってまいります。したがって、そこで補償という問題が、当然この地方ガス事業調整協議会の中に、いわゆる紛争解決の一環として出てくる。それは当然あり得る。額の問題は、私はここでいろいろ言おうとは思いません。社会通念という問題も出てまいりましょうから。当然そういったような問題がこの地方ガス事業調整協議会の運営の中において行なわれるのだというように私どもは理解をいたしておりますが、そのとおりでございますね。
#129
○馬場(一)政府委員 都市ガス事業の伸びてまいります間におきまして、いわゆる都市ガス事業者と簡易ガス事業者等との間にいろいろな話し合いが持たれることは当然かと思いますけれども、この話し合いの過程は、法律でとやかくと申し上げるものではございませんので、これは、できるだけ消費者の利益というものを根底に置きまして、その基盤の上に立って両者間で円滑な話し合いが相対でなされ、解決されることが一番望ましいことでございます。もし不幸にして、その話し合いが円滑にまいりませんでトラブルが起こりまして、処置をきめかねますときには、この協議会におはかりを申し上げまして解決をはかるということも、もちろんあろうかと思っております。
#130
○中村(重)委員 こうした公式の場所ですから、答弁もしにくいんであろうと思うわけです。ですが、私がいま申し上げましたように、たいへんいろいろな問題が、この地方ガス事業調整協議会の中で、いわゆる紛争解決のために当然議せられるであろう。その中では、解決の一つの手段として、補償という問題は当然起こってくるものだというように私は理解をしているのです。ところが、地方ガス事業調整協議会というものはそんなものをやるところではないのだというようなことになりましては、紛争の解決にならない。解決をしないからといって、断の一字でばんばんやっていくということになれば、弱い者は常に泣き寝入りという結果に終わってしまう。かといって、この地方ガス事業調整協議会の場を利用して、いわゆるごね得だという形は、私は許されてはならないと思う。したがって、常識的に円満に問題を解決するために、補償問題その他いろいろな問題が議せられるだろうということは、あなたは予想しておられるのではございませんか。私はそのとおりに理解をしているわけでございますが、違いますか。
#131
○馬場(一)政府委員 先生ただいまおっしゃいましたように、具体的な紛争といいますか、話し合いがつかないという内容はいろいろあろうかと思いますけれども、とにかく話し合いが十分円滑につかないときの協議会の活用ということにつきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、われわれとしては十分考えておるつもりでございます。
#132
○中村(重)委員 それほど用心して答弁しなければなりませんか。私はできるだけやわらかに常識的に質問をしているつもりですよ。要するに地方ガス事業調整協議会というものは、問題を円満に解決をするために設けた機関なんですよ。円満に問題を解決するということは、当事者間の話し合いというものがつかなければ、要するに消費者の関係、LP業者相互間の関係、都市ガス業者とLP業者との関係、またその他いろいろあろうと思います。そういったような問題が円満に解決されて初めてこの供給というものが円滑に行なわれてくることになるわけです。その協議の中におきましては、いろいろ補償の問題、その他いろいろな問題が出てくるであろう。相当広範なものが議論されるであろう。そうして円満にこれが解決をされるであろうというような期待を、私がこの地方ガス事業調整協議会にすることが間違いなのかどうか。そのとおりいままで理解してきたわけですが、そうでないということになってまいりますと、私どもとしてはさらにこれは慎重に検討を進めていかなければならぬと思いますから、その点をもう一度お答えを願います。
#133
○馬場(一)政府委員 先生のお考えのとおりとわれわれも思っております。
#134
○中村(重)委員 それでは次に中小企業庁長官に伺います。
 いま申し上げたことで、あなたに多く具体的ないろいろな問題を申し上げる必要はないと思いますが、附帯決議の中にも実はつけてあるので、十分御検討になっていらっしゃると思います。中小のLP販売業者というものを保護しこれを育成をしていく、こういうことでなければ、過当競争という形の中で強いものに弱いものは追放されてしまうという結果になってくる。かといって、その零細な企業をただいたずらに保護すればよろしいということで、近代化も合理化もしないという形でありましては、それは消費者に対してしわ寄せという結果が起こってくるということにもなろうと思います。
 そこで、近代化、合理化をするためにはどうするのか。いわゆる共同化の推進ということもあるであろう。あるいはまた、金融的な措置を講じていろいろ設備の近代化等を推し進めさせるということも、私は必要になってくるであろうと思いますが、そのためには、いま一つの具体的な事例として共同化のことを申し上げたわけですが、いわゆる金融の問題、税制の問題等々きめこまかく措置をしていくというためには、この導管供給によるところの中小企業、零細企業というようなものを――これはいわゆる零細企業というものではございませんが、このLP事業というものを中小企業近代化促進法の指定業種にする必要があるというふうに私は考えておるわけですが、それらの点に対して、保護育成という立場からお答えを願いたいと思います。
#135
○吉光政府委員 LPGの販売業者、全国で約四万七千店前後あるようでございますけれども、いま御指摘がございましたように、非常に小規模な層の方も多いわけでございます。したがいまして、お話の中にございましたように、協業化その他の問題につきましては、中小企業振興事業団の共同施設として、共同できるものにつきましては低金利の融資で応援をいたしておるわけでございますし、あるいはまた、その他政府三機関の融資におきましても、特に保安施設を中心にいたしまして金融措置を講じてまいっております。それからまたさらに、都道府県にございます設備近代化資金、これも保安施設に限定いたしておるわけでございますけれども、それらを通じまして、全体の協業化の促進と同時に、個別企業の施設の近代化というふうな方向にも資金的な善処をいたしてまいっておるわけでございます。
 ただ、いま御指摘ございました近代化促進法の指定業種についての指定でございますけれども、これは私、承っているところによりますと、来年度、鉱山石炭局のほうにおきまして、全国的に販売業者の実態調査をおやりになるようでございます。したがいまして、この実態調査に基づきまして近代化計画が組まれることになろうかと思うわけでございますけれども、そういう近代化計画等につきまして、鉱山石炭局のほうと緊密な連絡をとりながら、指定業種にふさわしいところの近代化計画の策定をいただきまして、指定業種として取り上げるということについて積極的に検討してまいりたいと考えます。
#136
○中村(重)委員 私は、六十一通常国会でもこの点を取り上げております。議事録をお読みになればわかりますが、乙竹長官は明確に、中小企業近代化促進法の指定業種にしなければならぬと私は考えるということを答えておりますが、前長官のその答弁を尊重して、近代化促進法の指定業種にするように最大限の努力をするというように理解をしてよろしゅうございますか。
#137
○吉光政府委員 そのとおりでございまして、私もそういう実態調査を待って、それを渋るという意味でお答え申し上げたわけではございません。積極的に取り上げる方向で実態調査その他の準備を進めていただき、その上で積極的に取り上げてまいる、こういうつもりでお答え申し上げたわけでございます。
#138
○中村(重)委員 いまの答弁、理解します。
 そこで、金融措置の問題等から具体的な問題としてお考えおき願わなければならないと思うのですが、簡易ガス事業並びに七十戸以下の小規模導管供給、これをやりますのには、一軒当たりどの程度の費用がかかるというようにお考えになっておられるのか。この小規模導管供給ということは、先ほど来何回も申し上げましたように、料金の適正化と保、安の確保という面から非常に重要でございますから、それを推進するためには、業者、おまえさんたちがかってにやりなさいということだけではいけない。いまあなたがお答えになりましたように、金融的な、いわゆる中小企業振興事業団等からの融資、その他三機関からの融資というものが当然行なわれます。その場合、この小規模導管供給をやる場合どの程度金がかかるのだ、あるいはメーターにこれを切りかえていかなければならない、そのメーターに切りかえるためには大体どの程度の費用がかかるのだというようなことを、当然検討していらっしゃると思いますが、その点いかがでございましょう。
#139
○本田政府委員 お答えいたします。
 五十月前後の小規模導管事業をやります場合には、百万円程度の設備資金が要るということでございます。それからメーターは一個二千三、四百円前後でございますので、配達する世帯数が百軒の場合には二十数万円ということに相なるわけでございます。
 このメーターにつきましては、本年度からリース会社に対する融資を考慮いたしておりまして、リース会社からメーターを借りて使うということも実施いたしたいと存じております。
#140
○中村(重)委員 具体的に導管供給を行なう場合、あるいはメーターに切りかえる場合に、いろいろな金融措置が考えられなければなりませんが、その点はどのようにお考えになっていらっしゃいますか。
#141
○本田政府委員 先ほど中小企業庁長官がお答え申し上げましたように、LPGの販売業者の規模がきわめて小さいということから、できるだけ協業化、協同化をしていただいて、経営規模の拡大ということを考えねばならないと存じます。その場合、協業組合あるいは事業協同組合組織によって協業施設あるいは共同施設でやります場合には、中小企業振興事業団の融資を受けられる。個々の企業としてやります場合には、中小公庫、国民金融公庫、あるいは組合金融としての商工中金の金融を受けることによりまして、メーター化あるいは容器の大型化をはかってまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
#142
○中村(重)委員 あなたのほうなり、あるいは中小企業庁のほうでは、そのようにお考えになっておられても、今度は金融ベースという面から、中小企業振興事業団にしても、あるいは三公庫にしても、なかなか渋って金を出そうとはしません。担保がどうだなんだいって、なかなかむずかしいのですよ。私はどうでもよろしいとは言いませんが、やはり保安という面あるいはいわゆる物価対策上の面その他から、これは強力に推進をしていかなければならないというように考えます。したがいまして、いまの趣旨がそれぞれの機関に徹底をするように十分の指導をしてもらわなければならないと思います。その用意があるのかどうか。
#143
○吉光政府委員 御指摘のとおりでございまして、実は昭和四十三年三月に三公庫の総裁または理事長に対しまして、LPガス販売業に対します融資について基本的に特段の配慮をするような要請をいたしたわけでございます。あらためてまた配慮要請をいたしたいと思います。
#144
○中村(重)委員 いま一つ、保安と価格の面から見解をただしておきますが、良質のガスを低コストで供給するということになってまいりますと、私はメーカーの出荷段階で分析表をつけさせるということでなければならないと思います。現在のように、指定製造業者という中での分析表というものは不十分だ。またそうなってまいりますと、いろいろな費用がかかります。メーカー段階で分析表をつけるということになってまいりますと、数少ないメーカーでございますから、いろいろな設備に要する費用なんというものも少なくなってまいりましょうし、さらにまたその良質であるかどうかというようなものは、当然下になってまいりますと、それがずっとまじってしまいますが、メーカー段階ということになってまいりますと、その点が一番明確になってこようと思います。したがって、メーカー段階において分析表をつけさせるということは、必ず実行するということでなければならぬと思いますし、また附帯決議にも明らかにそのことを織り込んであるのでございますから、これはいままで検討されたと思いますので、明確にお答えを願っておきます。
#145
○本田政府委員 お答えいたします。
 御承知のように、充てん所におきましては表示をするという制度を実施する段階になっております。メーカー段階において分析表をつけるということにつきましては、現在はそういうことが必要だということで、商習慣的に必ず分析表をつけて売買するという実情にいたしております。
#146
○中村(重)委員 それがいいことだったら、商習慣ということじゃなくて、制度としてぴしっとメーカー段階で分析表をつけさせる、こういうことにされたらいかがです。
#147
○本田政府委員 お答えいたします。
 実情は先ほど申し上げたような実態で進んでおりますので、その点については検討させていただきたいと存じます。
#148
○中村(重)委員 どうも理解に苦しみますね。いいことだ、商習慣としてもそういうことになりつつあるようだとおっしゃる。また実情はこうだ。私がいま申し上げたことを実情として言われたのだろうと思うのですが、これは私どもあらゆる角度から検討して、全会一致をもって六十一通常国会で附帯決議をつけてあるのです。そしてそれを尊重するという政府の意思の表明もあっているわけです。しかも、私のただいまの重ねての指摘に対して、あなたも、それはいいことだ、好ましいことだという意味のお答えがあったわけですから、それがどうして制度としてできないのでしょうか。おやりになるべきだと私は思います。いかがですか。
#149
○本田政府委員 お答えいたします。
 法改正の問題につながる問題でございますので、先ほど検討いたしますと言ったのは、そういう趣旨で申し上げたわけでございます。
#150
○中村(重)委員 了解しました。
 それでは、いただいております「都市ガス及びLPガスの事故の現況」というのがありますが、都市ガスとLPガスと比較をいたしますと、事故件数が都市ガスは非常に多い。しかもその事故の内容からいたしますと、事故死傷者数は都市ガスのほうが多いわけですね。ガスの消費先における事故ということになってまいりますと、事故件数はLPガスが多い。死者ということになってくると都市ガスが多い。それから、負傷、中毒者ということになってくるとLPガスが非常に多いわけですが、どういうわけで都市ガスのほうにこんなに事故というものが多いんだろうか。何か私どもが観念的に考えますのは、企業数も非常に多いし、需要家にいたしましてもLPのほうが一千三百万、もう一千四百万に私はなっているんだろうと思うのですが、都市ガスのほうは八百万程度ですね。そうすると、そうした企業数、需要家数というものから申しますと、この比率というものはさらに大きくなってくるのではないかと私は思います。安全であろうと考えられる都市ガスにどうしてこんなに事故というものが多いのだろうか。いろいろと御検討になっていらっしゃると思いますから、お聞かせを願いたいと思います。
#151
○馬場(一)政府委員 先生御指摘のように、この過去の数字を見ますと、いわゆる製造工程あるいは供給運搬中の工程におきましては、都市ガスの事故がLPガスの場合よりも非常に大きく、また事故による死傷者数もかなり多いわけでございます。まことに遺憾に存じております。
 どういうわけで多いんだろうかということでございますが、やはり都市ガスはかなり大きな設備を持ちまして、発生設備そのものも大きい。それから導管によって供給をいたしますので、いわゆる発生供給設備がLPガスに比べますと非常にスケールが大きいということによるものかというふうに考えておりますけれども、この辺のところは、先ほど来いろいろ御質問のありましたように、輸送途中のいわゆる導管の事故等もあとを断たないわけでございますので、今後一そう保安面につきましては十分注意をいたしてまいりたいと思っております。
#152
○中村(重)委員 企業家数が、都市ガスの場合二百二十九企業、LPの場合は四万八千六百八企業、需要家数はいま申し上げたように都市ガスが八百八十五万四千戸、LPが千三百六十六万八千戸ということに実はなっているのですね。ところが輸送途中の事故と――それは導管によってガスを送っているわけですね。それがどういうことなんですか、運搬中の事故というのは。導管からずっとガスが漏れておるというわけなんですか。爆発事故というのはたいした件数ではないようですが、これは規模が大きいから、都市ガスの場合に一つの事故が起こったらば、その死傷者数が非常に多いということはわかるのですよ。ところが件数があまりにも多過ぎるということですね。しかも、ガスの製造工場、販売及び供給運搬中の事故、こういうことになっているわけですから。この運搬中の事故とガスの製造工場の事故はどの程度の比率かということは、ちょっとこの資料の中では見ることができないわけですが、いまあなたの御答弁だと、運搬中に導管によって供給しておるんだから相当事故があるんだ、こうおっしゃったのですね。それはどうしてだろうということで、さらに疑問が深くなった感じでございますが、どうなんですか。
#153
○馬場(一)政府委員 この統計に載っております都市ガスの事故件数、昭和四十四年八十八件という数字がございますけれども、ここにあがっております事故件数の大部分は、いわゆるガスの輸送中と申しますか、導管で供給するわけでございますから、導管の漏洩というような事故がこの中の大部分でございます。むろん、導管からガスが漏洩をいたしまして、いわゆる事故に結びつかない事故件数も、相当この中にはあがっておりますけれども、導管の事故がこの中の大部分であるというふうにお聞き取り願いたいと思います。
#154
○中村(重)委員 一般需要家というのは、都市ガスというものは安全でLPガスというものは危険であるという観念を持っているだろうと私は思います。私は、相当都市ガスも事故があるのだということは考えておりましたものの、この配付されました資料を見て、都市ガスとLPガスの比率に全く実は驚いている。この分でいきますと、一般需要家というものは都市ガスよりもLPガスにしてもらいたいというようなことになりかねないのです。
 これは都市ガスの業者自体も大いに反省をして、いわゆる保安の強化、事故防止という問題に全力を傾けてもらわなければならないと思います。通産当局といたしましては、都市ガス、LPガスを問わず、いわゆる事故防止のために強力な対策を講じてもらわなければならないと思いますが、先ほど導管の問題のときに一応のお答えはございましたけれども、この具体的な資料に基づいてどのような対策をお立てになっていらっしゃるのか、またこれからどのような防止対策を進めていこうとしていらっしゃるのか、お聞かせ願います。
#155
○馬場(一)政府委員 御趣旨のとおりでございまして、導管つまり輸送途中の事故でございましょうとも、あるいは実際に消費先つまり家庭等におきます事故につきましても、両面について事故の発生をできればなくしていくように考えてまいりたいと思うわけでございます。
 具体的に申しますれば、改正されました事業法におきましては、特に主要な導管につきましては工事計画そのものを認可にかからしめておりまして、いろいろ使用前の検査あるいは定期検査等をいままで以上に強化していくことにいたしておりますし、また、特に消費先における事故の防止につきましては、今回新たに加わりました、いわゆる消費先で使われますガス用品の検定、登録制度等によりまして、一定の技術上の基準にそれが満ちますように強力にやってまいるつもりでおるわけでございます。
#156
○中村(重)委員 保安協会というようなものもできております。この保安協会というものは事故防止の面にたいした効果を発揮してない。単に特殊法人という形でこれをつくって、相当な方々がこの業務に従事していらっしゃる。しかし何だか手数料を取ってこれを運営をするということに終始している。実際保安協会という名にふさわしい措置を講じておられないというような感じがしてなりません。ですから保安協会も、これを中身を十分検討して充実をしていくということ。それから業者自体の中におけるいろいろな協会等があるわけでありますから、それらの連携というものを十分密にして保安の万全を期していただきたいということ。それから先ほど来、法案の中身につきましてもいろいろお尋ねをいたしましたが、何だかこの運営がうまくいくのだろうかというような不安な感じを私は非常に強くいたします。そういったことがないように、せっかく抜本的な法案の改正という形になるわけでありますから、新たにつくった制度というものが、特定の者だけがこれで喜び、多数の人がこれで苦しむといったようなことがないように、十分その運営よろしきを得てもらいたい。そうして地方ガス事業調整協議会というものも、私は先ほど来ずっと申しましたように、運営よろしきを得て、多くの者がこれに喜びを感じる、こういう形の運営をしていただきたいということを強く要望いたしまして私の質問を終わります。
#157
○八田委員長 次回は来たる二十四日午前十時理事会、午前十時半委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後二時二十分散会
ソース: 国立国会図書館
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