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1970/05/13 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 大蔵委員会財政制度に関する小委員会 第1号
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1970/05/13 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 大蔵委員会財政制度に関する小委員会 第1号

#1
第063回国会 大蔵委員会財政制度に関する小委員会 第1号
本小委員会は昭和四十五年三月二十日(金曜日)
委員会において、設置することに決した。
五月七日
 本小委員は委員長の指名で、次の通り選任され
 た。
      奥田 敬和君    坂元 親男君
      田村  元君    原田  憲君
      福田 繁芳君    松本 十郎君
      村上信二郎君    吉田 重延君
      広瀬 秀吉君    堀  昌雄君
      美濃 政市君    松尾 正吉君
      永末 英一君    小林 政子君
五月七日
 村上信二郎君が委員長の指名で、小委員長に選
 任された。
―――――――――――――――――――――
昭和四十五年五月十三日(水曜日)
    午後一時九分開議
 出席小委員
   小委員長 村上信二郎君
      坂元 親男君    福田 繁芳君
      松本 十郎君    広瀬 秀吉君
      堀  昌雄君    美濃 政市君
      松尾 正吉君    小林 政子君
 出席政府委員
        大蔵政務次官  中川 一郎君
        大蔵省主計局次
        長       船後 正道君
        大蔵省理財局長 岩尾  一君
    ―――――――――――――
五月十三日
小委員永末英一君同月八日委員辞任につき、その
補欠として永末英一君が委員長の指名で小委員に
選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 財政制度に関する件(財政の現況及び財政投融
 資)
     ――――◇―――――
#2
○村上小委員長 これより財政制度に関する小委員会を開会いたします。
 この際、一言ごあいさつを申し上げます。
 今般、各位の御推挙によりまして小委員長に就任いたしました。各位の御協力を得て職責を果たしたいと存じます。何とぞよろしくお願いを申し上げます。
     ――――◇―――――
#3
○村上小委員長 財政制度に関する件について調査を進めます。
 まず、財政の現況及び財政投融資について政府より説明を求めます。船後主計局次長。
#4
○船後政府委員 財政の現況につきまして御説明申し上げます。
 初めに、財政の一般的な指標である財政規模につきまして、その推移を申し上げます。
 一般会計の予算規模、これは補正後ベースでございますが、最近三十六年度から四十五年度までの十カ年の平均では、伸び率が一五・九%と相なっております。また四十年代に入りまして、最近六カ年間で見ますと、年平均伸び率は一六・二%の伸びで増加しております。他方、経済成長率は四十年に若干の停滞を見たのでありますが、名目で一七、一八%の高成長が続いておりますので、GNPに占める一般会計予算のシェアは、三十八年度の一二%を最高といたしまして、以降、低下の傾向をたどり、四十四年度の見込みは一一・一%にまで下がっております。これは、財政規模を経済とつり合いのとれた適度のものにとどめることを基本方針といたしまして、最近の経済の好調を考慮し、財政を引き締めぎみに運営した結果でございます。
 次に、国民総支出における政府財貨・サービス購入について見ますと、その伸び率は、最近十カ年の年平均で一五・六%、また、最近六カ年で見ますと、年平均伸び率は一四・五%となっております。この財貨・サービス購入のGNPに占めるシェアも、一般会計予算規模と同様、低下の傾向にあります。三十一――三十六年度あたりでは一六ないし一七%でありましたものが、三十七年度に一八・七となり、以降、低下の傾向をたどり、四十四年度は一六・九%に下がる見込みであります。
 次に、財政の内容につき、簡単に申し上げます。
 財政の本来的な機能が資源の最適配分にあることは申すまでもないのでありますが、最近における一般会計予算は、当然増経費が多額にのぼりましたのに対し、各般の財政需要はきわめて強く、年々の予算編成は困難の度を加えておりますが、この中にありまして、時代の新しい要請にこたえる財源の適正かつ効率的な配分につとめておるところであります。
 多岐にわたる財政内容をここで詳細に説明する時間もございませんので、特に最近における重要課題である社会資本と社会保障につきまして、簡単に申し上げます。
 社会資本の充実は従来からの重点事項でございますが、四十五年度予算におきましても、公共事業費は対前年度当初予算額に対し一八%という、一般会計予算全体の伸びを上回る大幅な増額をはかっております。また、この公共事業予算を先進諸国と国際比較をいたしますと、予算に占めるシェアは日本が最も高いのであります。最近の年度では、わが国が一七・七%に対し、西独は一三%程度でございますが、英米仏はいずれも五、六%程度にすぎないのであります。また、実額で見ましても、アメリカを除いては日本が最も多くこの予算をさいているのであります。もちろん、このことにつきましては、これら西欧諸国に比べまして、日本の社会資本の蓄積が不足しているという事実もございます。さらに、世界にその比を見ない経済の高度成長を見ますと、社会資本の拡充をさらに充実する必要があるわけであります。
 なお、この点に関連いたしまして、公共投資でありましても、社会経済情勢の推移によりましては、民間事業主体、民間資金の活用をはかることができるものにつきましては極力その活用をはかるべきでありまして、四十五年度におきましては、四日市の港湾整備、名古屋の地方道路等におきまして、この方式を導入することといたしております。
 次に、社会保障費は、社会資本の整備と並んで重点事項となっておりますが、四十五年度予算におきましても、予算規模が一兆一千三百七十一億円と、初めて一兆円の大台にのぼりました。もちろん、わが国の社会保障には、医療費のひずみという、きわめて困難な問題をかかえておるのでありますが、他方、年々の予算におきましては、国民生活の向上のためきめこまかい配慮を加えているところであります。
 次に、四十年代の財政の特徴と申しますか、三十年代のそれに対する変化は、一つには歳入面で公債政策の導入がはかられたことであり、他方、歳出面におきましては、いわゆる財政硬直化の現象が顕著となってきたことであります。
 まず、公債について申し上げます。
 公債は、財源調達の手段ではございますが、好況時には極力その縮減をはかるなど、節度ある運営が必要でございます。建設公債が初めて導入されました四十一年度予算におきましては、当初ベースで発行額は七千三百億、依存度は一六・九%に達しておったのでありますが、財政の弾力性を回復するとともに、財政面から経済を刺激しないような配慮が必要でございますので、最近は公債発行額の縮減につとめております。四十五年度におきましても六百億円を縮減し、発行額は四千三百億円、また依存度は五・四%と相なっております。
 次に、財政硬直化の問題でございますが、いわゆる当然増と申しますのは、既存の法律制度に基づき予算計上を必要とする義務的経費の増加額でございますが、この当然増の経費はここ二、三年来急激に増加してきております。この当然増の前年度予算総額に対する増加率を見ますと、四十一年度が六・六%、四十二年度が八・六%でございましたのが、四十三年度に一三・五%、四十四年度は一二%、さらに四十五年度も一三・四%と、大幅に増加いたしております。
 四十五年度の当初予算は、前年に対しまして一兆二千百二億円増加いたしましたけれども、そのうちいわゆる当然増的経費が九千億円をこえる状況となっておるわけであります。この当然増の大きな要素は、三税の増加に伴う地方交付税の増加、社会保障費の増加、給与費等でございます。
 以上、わが国の財政現況につきまして、時間もありませんので簡単に御説明したのでございますが、財政が硬直化した体質を持っておりますと、景気調節機能も資源配分機能も有効に働くことは困難でございます。したがいまして、財政の硬直化を打開し、財政支出の効率性を高めていくことが今後の財政運営にとりまして大切なことでございますが、今年度も、これらの問題につきましては引き続き財政制度審議会で御審議をしていただく予定でございます。
 簡単でございますが、説明を終わらしていただきます。
#5
○村上小委員長 岩尾理財局長。
#6
○岩尾政府委員 財政投融資計画について御説明をいたしますが、便宜四つに分けまして、第一に、財政投融資計画というものはどういうものであるかということを、われわれなりに考えておりますことを申し上げまして、そういう考え方で編成をするとすればどういうような編成をしていったらいいかということを二番目に申し上げます。それから三番目に、そういう趣旨で四十五年度の財政投融資計画はどういうふうに編成をされたかということを御説明申し上げまして、最後に、今後の、財投計画と言っておりますが、財投計画のいろいろな問題点というものを、われわれなりに考えておりますことを申し上げまして御批判を仰ぎたいと思います。
 最初に、財政投融資計画でございますが、これは編成されます時期が予算と一緒でございますし、新聞等も全部同じように取り扱っておりますので、どうも予算の一部のような感触があるわけでございますが、財投計画というのは、いろいろな機関の公的資金配分の計画というものを一表にまとめただけでございまして、予算とは違うものであり、したがってまた、その編成の原理においても違うべきものであります。ただ、全体の国の活動を御理解いただくために、予算と一緒に参考資料として御提出を申し上げ、御審議をいただいておる、こういう状況であります。その点予算とは違うということをまず御理解いただきたいと思います。
 なぜ違うかと申しますと、財政投融資は、一口でいえば、おもなる財源は郵便貯金でございますとか、あるいは各保険特別会計の積み立て金、余裕金といったようなものが入ってきておるわけでございまして、民間の有償の資金を公共的な部門で配分をしていくという計画でございます。したがって、いま主計局のほうから御説明ありましたように、公共部門を中心とする分野へ資金を供給していくという意味におきましては、まさに予算と同じような公的資金配分の原理というものを考えなくてはいけませんけれども、財源面へ入ってくる金は税金ではございませんで、民間の資金が金融市場、あるいは金融のメカニズム、あるいは、いま申しましたように、資金運用部資金法には、資金運用は確実有利かつ公共的に使わねばならぬと書いてございまして、その資金は、各特別会計の積み立て金、余裕金は全部資金運用部に預けねばならぬ、こういうふうに規定がしてございまして、そういった保険料の積み立て金のようなものも入ってきております。したがって、こういうものは将来の給付のために当然、運用して利益を生んでいかなければならぬ。つまりコストのかかった金であって、また有利に運用しなければならぬ、こういう金が財源に入っておる。これは予算と非常に違うところでございます。この点、こういった資金と、それから配分の原理という点から見まして、予算とは違うのだということを御認識いただきたいと思います。
 そこで、そういう意味から申しますと、二番目の問題に入るわけでありますが、財投計画というのはどういうふうに編成をしていったらいいのか、こう申しますと、先ほど私が申しましたように、資金運用部資金法にありますように、確実、有利に運用をしなければならないが、しかしそれは公共的に使わねばならぬという原則が一つあるわけでございます。ただ公共的という概念は、やはり時代が変われば変わっていくものでございまして、だんだん重点というものが変わっていく。公共的ということは国全体のため、国民全体のためということでございますから、そういったポイントは動いていくわけでございます。したがって、われわれの財政投融資計画の計画作成の重点というものも、そういった日本経済の動き方、流動というものに伴って変わっていくということでないといけない。財政投融資は財政と金融のちょうど中間にあるものでございまして、財政のシェアが非常に広くなる場合もございますし、金融のシェアが広くなる場合もある、そういう場合のちょうど中間の接点でございますから、予算のような固定的な概念というもので割り切っていくべきではなくて、流動的に考えていくべきではないだろうか。
 それでは、将来といいますか、現在の日本経済の今日までの発展というものを見てまいりますと、これからの課題というのは何だろうかということになるわけでございますが、これはもう御承知のように、日本経済というのは非常に成長しておりますけれども、先ほど主計局で御指摘になりましたように、経済自身を入れる入れものである社会資本というもの、道路、港湾、住宅、運輸、通信といったような国民全体の資産というものが非常に立ちおくれておる。必ずしも高度成長に追随していない。また最近いわれますような公害、物価というような高度成長の裏側の問題が非常に指摘をされておるわけでございます。したがって、こういうことを考えますと、財政投融資の重点というもの、あるいは現在における課題というのは、これはやはり財政のほうでも指摘されましたように、社会資本の充実ということになっていくのではないだろうか、そういう点にポイントを置いて編成をすべきであろう、かように考えております。
 そこで、こういった概念に従いまして四十五年度の財政投融資計画を編成したわけでございますが、いま申しましたように、これからの大きな課題が社会資本の充実ということでございますので、まず四十五年度の財政投融資計画におきましては、住宅、生活環境整備、道路、運輸、通信というものにできるだけ重点を置いていこう、こういうふうにしたわけでございます。
 大体いま申しましたような住宅、生活環境整備、道路、運輸、通信等の伸び率は、昨年、四十四年度の財投計画におきましては、全体が一四%伸びたわけでございますけれども、その中でいま申しましたような社会資本の伸びは一一%でございます。四十五年度は前年度に対して、全体として財投計画は一六・三%の伸びでございますが、その中でいま申しましたような社会資本の充実額の伸びは二二%でございます。そこに非常に大きなポイントを置いてあるということがおわかりいただけるかと思います。
 こういう状況でございますけれども、最初に言いましたように、財投の原資というものは民間の蓄積による有償資金でございますし、金融的サイドからいろいろな金が調達されるものでございますから、まあ税金もそうでございますけれども、したがって財源というものに限りがあり、かつ、それが自由に動かせないという制約があるわけでございます。四十五年度の編成に際しましても、そういった意味でいろいろなやりたいことがあったわけでございますけれども、そういう制約からできなかったということが実情でございます。
 そこで最後に、これからの財投計画を組みます場合に、問題になるようなことはどんなことであろうかということでございます。これは先ほど若干主計局のほうからもお話がございましたけれども、社会資本の充実ということにポイントを置きますと、ちょうど財投計画が組まれました当初の財投計画の重点というのは、むしろ壊廃いたしました日本経済を復興さす意味において重点産業に傾斜的に資金を配分していって、産業中心に日本の復興をはかっていこうというようなポイントで産業資金というものに必要な貸し出しが行なわれたわけでございます。その当時の一〇〇といたしました産業資金のシェアは二二ぐらいであったのでございます。それがだんだん日本経済の体質がよくなりますとこれが変わってまいりまして、輸出にできるだけ金を振り向けていこうというようなポイントになってき、最近はいま申しましたような社会資本の充実というふうになってきたわけでございますけれども、最近の電力問題に象徴されておりますような、産業資金だからいかぬということで、全部社会資本だというわけにもなかなかいかない。そういう産業資金と社会資本の充実とのかね合い、これは公共性ということになるのだろうと思うのですけれども、そういう点がこれからの運用面で非常に大事ではないか、こういうふうにわれわれ考えております。
 それから、最近の金融は非常に資金の偏在ということがいわれておりまして、しかもかなり全体としても資金というものはふえておる、できておる。そうすると財投計画というものは、従来の融資部門中心からだんだん事業部門のほうに移っていかねばならぬのじゃないだろうかということが考えられる。これが運用面での二つの大きなポイントでございます。もしそういった融資部門から事業部門に変わっていくという場合には、融資部門は従来の量的な金融の補完ということから質的補完というものに変わっていかねばならぬ、こういうふうに考えております。
 それから次に問題になりますのは財源でございます。この財源につきましては先ほど申し上げたような状況でございますけれども、どうも、たとえば郵便局が自分で郵便貯金を運用さしてもらえれば郵便貯金はもっと集まるというような、自主運用という気持ちが非常にあるわけでございます。それから、たとえば保険料にいたしましても、厚生保険というものは還元をしてもらいたい、そうすれば保険料はうんと入るというようなことで、それぞれがそういうふうな自主運用ということをやりますと、財投計画全体がくずれ去ってしまいまして、統一運用ができないわけでございますけれども、この点が最近の非常に大きな問題でございます。
 それから二番目にやはり財源の問題で起こりますのは、御承知のように政保債といっておりますが、大体政府保証債の償還期限が七年でございます。運用部で貸しておるものはもっと長いものがございますけれども、いずれにいたしましても償還期限というものがだんだん重なってまいりまして、貸す金は返す金のために貸していくという事態がだんだん出てまいります。四十五年度におきましても三兆五千七百九十九億という財投計画を組みましたけれども、そのうちの大体三分の一近くは償還のための金である、こういうふうにいってもいい。これがこれからの非常に大きな問題じゃないか、かように考えております。
 それから、これはもう諸先生方よく御承知のように、現在の公社債市場の状況において、政保債というものをどういうふうに発行していったらいいのかというのがやはり財源の上での問題である。当面われわれはそういうことを考えております。
 以上でございます。
#7
○村上小委員長 以上で政府の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
#8
○村上小委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。広瀬小委員。
#9
○広瀬(秀)小委員 いまお二人から財政の現況、財政投融資の問題点等について御説明があったわけですが、いまの説明と直接関係のない問題なんですけれども、いま皆さんの説明の中にもいろいろそういう問題の御指摘はあったわけなんですが、国鉄の財政というものをどうしていくかということは非常に大きな問題になる。今度の賃金引き上げの問題等をめぐっても、来年一体国鉄はどういうぐあいにしたら予算が組めるのかというところまで、この問題の深刻性というものがきているというようなことがいわれておるわけなんです。これは原因がどこにあったかというようなことを一々あげていったら切りがないんだけれども、問題の所在はもう皆さんも十分おわかりのことだと思うのです。
 それで、とにかく公共企業体という形で、いま財投の中で公共部門というのはどういうのだ、住宅、港湾、運輸、通信、生活環境、公害、いろいろあげられたけれども、そういう中でやはり国鉄が日本の交通運輸部門の中で一番大きなシェアを占めて、国民的な立場で大きい役割りを果たしている。その国鉄がきわめて、経営の問題としては、財政の問題としてはたいへんな超苦況の時代に突入しているという問題なんです。これは財政投融資の問題にも当然関係もあるし、また国自身の財政運営の立場からもこれははっきりした線を出して対処していかなければ、たいへんなことになるのじゃないかと思うわけなんです。
 そういうことで、われわれの立場で端的にポイントを言わしてもらえば、やはり財政資金を思い切って国鉄に投入をするという以外に、公共企業体として公共性にこたえていくという面と、企業的な立場で経営を安定さしていくという、サービスを向上していくという立場を守っていくことができないところにきているのじゃないかと思うわけなんです。
 そこで、国鉄が公共企業体として発足した昭和二十五年の時点において、国鉄のいわゆる資本金というのが八十九億だということなんですね。専売公社がたしか二百三十億、電電公社が百八十億か、やはり二百億前後というように、これは若干数字の間違いがあるかもしれませんが、そういうふうに記憶しているのです。こういうような点で、財政資金、税金をもってこの国鉄の資本金というようなものを画期的にふやしていく。二兆円近い長期の借金を背負い、一兆円の運賃収入を上げ、そしてその中で新線建設、新幹線網というようなものに対処していくというたいへんな巨大企業で、八十九億というべらぼうな非常識的な資本金のあり方というようなものを、これは少なくとも十倍、二十倍くらいにこの資本金を、国がたとえば債務の肩がわりをするというような形で実施する。いわば債務の振りかえという形でやるなり、あるいはあらためて出資金を出すかというようなことでもしなければならぬだろうと思うし、それから国鉄は公共企業体という立場において、どうしても赤字線も背負っていかなければならないし、赤字だからというのでやめるというならば、これは完全な私鉄化であります。そういうような点なども考えたり、あるいはまた国会議員のパスにしても身体障害者のパスにしても、これは無料、その他通勤、通学の高率割り引きというようなことも、みなこれは本来ならば、企業体に負担させることではなくて、国が国の行政として負担しなければならないものなんですね。そういう点で、いわゆる公共負担というようなもののすべてか、あるいは少なくとも一定部分というようなものについては、思い切った公共負担を実現するというようなことなどが、当然これは恒常的に行なわれないと、公共企業体である国鉄が完全に私鉄化する、一営利企業と同じようなものになる。これは公共性を追求しようとしてそういう負担をしながら、その企業採算、独立採算がとれる条件というものは一切整備されていないのですから、与えられていないのですから、やりようがないというようなことですから、そういう面で大蔵省として、財政を担当される直接の責任者であるお二人に、この国鉄経営という問題に対する財政的な対処のしかた、こういうものはどうあるべきかというようなことをこの際お聞きしてみたいと思うわけです。
#10
○岩尾政府委員 国鉄の財政の問題でございますが、財政再建特別措置法とか、最近の新幹線法案とか、いろいろな法案が出てまいっておりますので、その段階でいろいろな議論がなされておると思いますし、その際に財政当局の考え方もお話をしておると思いますが、私らは、こういう場面でございますから率直に申し上げますと、いま先生の申されました、まず資本金の問題でございますが、これは三公社とも、ちょうどできますときに資本金として現金で出していったものを資本金にしたわけでございまして、実際は、大半の財産というものは現物出資しているわけです。そこで、いま国鉄の持っております資産というものを再評価いたしまして現在の価格にいたしまして、そして現在の国鉄の資産内容の中で資本がどれくらいであるかというふうな計算をいたしますと、大体再評価益が一兆二千億くらいになっておりますから、私の記憶では、いま一九・一%くらいの自己資本比率になっておる。これは堀先生なんかよく御存じのように、現在の日本の会社の自己資本比率というのは一六%を切っているわけでありまして、そう資本が悪いというふうにはいえないのじゃないだろうかという気がいたします。
 それから二番目に先生の申されたように、非常にいま困っている、これこそ国民の財産ではないか、これにうんと財政資金をつぎ込んだらどうかというお話でございますが、これは先ほど私が説明いたしましたように、財政資金には確実、有利ということと、公共性ということと、両方兼ね備えていないと困る。そこで、確実、有利という面から見ますと、現在の国鉄は累積赤字五千三、四百億といっているわけですね。それから、本年の財投計画におきましても大体四千億くらいの金を貸しまして、二千二百億くらいは借金の返済というわけで、あと残りしか使えないという状況でございまして、利子の支払いが千六百億と申しますから、大体一日に三億は利子を払っておるというような、非常に悪く言えば悪い経営状態にあると思うのです。そういうところへ財政資金をつぎ込んでいくことがいいかどうか。
 それから公共性という点から申しますと、まさに先生のおっしゃったように、国鉄は国民の財産でございますけれども、これだけ交通関係あるいは運輸関係というものが激動しておるときに、たとえば航空機、船舶、そういうものの発達あるいは自動車というものの発達で、鉄道営業自体がだんだん斜陽になっているというときに、その斜陽になっていくところに金をつぎ込んでいくのがいいのだろうかどうか。もちろん新幹線網の法案にありますように、あるいは全国総合開発計画にありますように、日本全体の中に背骨を通すようなネットワークをつくらねばならぬ、これは私は非常に公共性があると思いますけれども、はたして国鉄がそれをやるような体質にあるかどうか。そういう意味で、公共性ということを言う場合には、これからの国鉄がこの激変する交通体系の中でどういう位置を占めるべきかということをまず皆さんに御議論いただいて、海運や航空や自動車の中にあって、国鉄は将来こういうような姿でいくべきだということをまずしっかりきめていただくことが大事ではないのか、こういうふうに考えておる次第であります。
 そこで、お答えにならないかもわかりませんが、私たちの当局として考えております国鉄に対する財政問題の答えは、第一は、いま申しましたように、これからの非常に激動していく経済社会の中で国鉄というものをどういうふうに位置づけていくかということを、まず第一に皆さん方でよく御議論いただいて、おきめいただきたい。
 それから二番目に、おきめいただいたところで、はっきりいたしますれば、その方向でできるだけ財政資金――これはまあ税金といいますか、あるいは財投資金といいますか、その色めはつけませんけれども、公的な資金をやはり投入していって、そうしてそういう位置づけが正しく行なわれているならば、これは決して採算に乗らない話ではないと思いますから、そういうふうに投入いたしましても損はいたさないという意味で、そういう手をできるだけ打つべきじゃないかということを考えております。
 それから三番目には、いま御指摘になりましたように、まあそういう状況になるならば、国鉄自体もやはり非常に合理化をやってもらわねば困るということになるかと思います。そこで、私は国鉄の予算をずっと見ておりまして、やはりいま一番問題なのは不採算線といいますか、赤字線をかかえておる。これをうんと切れという話があるわけでございます。一方新幹線とかなんとか、新しい鉄道に非常に投資をしていけという話と、両方起きているわけです。そこで、不採算線、もうからないところは切り捨てろという議論に対して、もうからないところというのは、現在の国鉄では遠距離逓減の方式で全部運賃をプールしてやっておりますので、やはり非常にもうからないところでも距離が長ければ安くなるということで、もうかるところと、合わない遠距離逓減の統一運賃でやっている。これを、最近指摘されておりますように、線区別に運賃を設定したらどうかという話もありますし、地元のほうでこの線はどうしてもはずしてもらっては困るというところであれば、ペイするようにその地元において多少高い料金を払っていただいてもいいのじゃなかろうか。受益者といいますか、そういうものの負担によっていただくことも考えております。それからもっと進んでいけば地方公共団体なりで、あるいはその鉄道自体を地元において公共団体と共有でやっていただくという意味で、国鉄の基本的な幹線輸送からははずしていくというような考え方をとっていって、そうして非常にはっきりした、まあ国鉄の幹線輸送という基本的な使命だけを全うできるように、そういう体質にすっきりさせていって、そこに金を投じていくということをしたほうがいいのじゃなかろうか、こういうふうに考えております。
#11
○広瀬(秀)小委員 いま岩尾局長からいろいろ見解が述べられたわけですが、この鉄道というのは、世界各国とも国有鉄道方式をとっておるところがわりあい多い。アメリカのごとく民鉄ばかりというところもありますけれども、いずれにしても鉄道が、自動車産業の発達、道路網の発達、それから航空機輸送というようなもので、独占的な立場も完全に失われて、そういう非常に大きい条件の変化というものが基本的にはあるということなのですが、はたして完全に斜陽なのか。いわゆる国民の必要性というものが、国鉄に対して国民の要求するものがないのか、期待するものがないのかというと、そうではない。いわゆる赤字線、不採算線だということであるけれども、これはいろいろの複雑な事情は介在するけれども、どんな赤字線といっても、地域住民にとってはこれはもう通勤、通学輸送などを中心にして、国民の国鉄に対して期待するものは、赤字であろうと何であろうと、とにかく国民は法の前に平等だし、国鉄のサービスを、現に線路があって国鉄が走っている、これを赤字だからといって、取っ払って、そのサービスをそこの沿線住民から奪うなどということは許さるべきでないという形で、非常に強い反撃も国民の立場で出ておるし、またこれは与野党を通じて、それぞれそういう地元を持っておる政治家も、そういう行き方というものは、これはもう国鉄が国鉄たるゆえんでない、いわゆる営利主義を主とする民有鉄道と同じ立場ではないかというようなことがある。
 また輸送体系というもの、国鉄の役割りはこういう変化した状況の中でどういう部門を担当するべきなのか、あるいは自動車はどうだとかあるいはトラックはどうだとかあるいは航空機はどうだとか、こういうような輸送体系というものをきちんと位置づけて、その中での国鉄の役割はどういうものであるべきかということが、新経済社会発展計画の中においてもあるいは新全総においても絶えずうたい文句には出てくるのですよ。しかし、そういうものに対して、国鉄の役割りはこうだ、自動車の役割りはこうだ、航空輸送の役割りはこうだというものは、今日、十数年来そのことは言われておるし、運輸省の最重点政策になっているわけだが、これがいまだに全然策定されない。事ほどさようにそのことはむずかしいのです。それが策定されて、国鉄の任務、役割りは、現在の高密度経済社会あるいは情報化社会なりの中でどういう役割りを持つべきかということは非常に困難、至難なわざだということになっている。しかも現実には、どんな赤字線であってもその沿線住民にとってはほんとうに死活問題だという重要性を持っている。
 本来そういうように、これは各国とも共通な面があるわけです。しかもそういう中でなおかつ、たとえばフランスの国鉄にしたって、西ドイツにしたって、オランダにしたって、イギリスにしたって、国家自身が国鉄の赤字を埋めながらこの経営を成り立たせている。フランス等におきましても予算の二〇%はまず持つというようなことが基本的にあるし、そのほか運賃値上げを拒否した場合には、その分だけは政府が持つというようなこともやっているというような、国の政策というものが直接財政資金で補助するというような形で出していくということがとられているわけなんですね。そういうことの中では、財政再建策がことしから発足をして、再建法に基づいて、再建十カ年計画の一環としてわずかに百二十二億ばかりのものがついた。これはいわば孫利子方式という、ほんのちょっぴり、スズメの涙というくらいのところですね。そういうことではとうてい国鉄の財政再建というものは期せられないという状態になっているわけですね。こういうときに、再建十カ年計画を出したけれども、それをまた一ぺんに全体計画を狂わすようなその後におけるいわゆる新幹線網構想、九千キロというようなものが出されてきた。こういうようなものの設備資金等は一体どうなり、財源をどう調達するのだというようなこと。それから、新幹線を七千キロとか九千キロとかいうようにつけていったら、これはやがて長い期間には、何十年先になるかは別としても、これがほとんど大部分が赤字路線に転換をするだろうというようなこともある。これらの問題を踏まえると、実に容易なことじゃないと思うのです。
 とにかく国民がいまだに必要だと思うものを全部、斜陽だ斜陽だという名によって切っていくというようなことが全体の立場で許されることかどうかというようなことも当然考えられるし、運賃値上げも三年に一ぺんくらいずつ財政再建期間にやっていくというようなこともあるけれども、これもまた物価値上げの問題で国民的な抵抗も相当強いというようなこと、国会の審議を経なければならぬということで、非常に困難性もある。ということになれば、やはり国鉄というものが国民大衆の輸送需要に適応していく。特に新しい国鉄の役割りはどうあるべきかということについては、一つの試案は再建会議で出ている。中長距離の貨物輸送であるとか、都市間の旅客輸送であるとか、あるいは大都市内における通勤、通学輸送であるとか、こういうものが重点だ、こういうようなことがいわれているけれども、そういうようなことをやるためにも……。
 それと、モータリゼーションは道路輸送、その道路は全部公的費用でまかなわれている。その道路を利用する営利会社なりというものは、その道路建設の費用というものをびた一文負担するわけではない。鉄路を敷くという場合には全部企業体の負担だ。こういうようなことになったら、この面でも問題が非常にあるし、空港整備等につきましても、国内航空だけですら空港整備にこの十年くらいの間に三兆円くらい必要じゃないかというようなことも構想されているというのですね。これは、国鉄の年間七十億から八十億に近い人間を運んでいるものに比較してまことに微少だけれども、伸び率としては四十四年度ようやく航空輸送人員一千万人をちょっと頭を出した。これが四十五年度では千三百万人になる。これが十年先には三千万人だというのですね。そういうような輸送需要というものが幾ら伸びたところで十年先でそのくらいだ。これが国鉄の場合には、四%ずつ伸びていったにしても、これはおそらく七十億人から九十億人くらい、あるいは百億人というようなことに伸びてくることはほぼ間違いない。国鉄に対する需要がそれだけ見込まれるということからいって、あまりにも財政資金が――先ほどちょっとあげたけれども、フランスではいかなる年でも予算の二〇%は恒常的に国が負担しているということから見ましても、今度百二十二億つけたにしても、財政再建補助金あるいは孫利子、いわゆる利子補給金というものをつけても、国鉄の全体予算の規模が大体一兆円ですから、これがわずかに一・二%ぐらいですから、ここらのところをもう少し財政の面でてこ入れをしなければ、これはもうその他のいろいろな問題で公共投資というものは充実する、社会資本を充実するというけれども、ここで非常に大きな柱というものが抜けているような気がするのですね。
 こういう問題について、もうちょっとそういう現実というものを踏まえて、理想的な理想体系の中でというようなことだけじゃなしに、真剣に考えてもらわなければ困ると思うのです。財政資金を国鉄に投入するというものについて、もっともっと大幅な、抜本的な国鉄経営を考えてもらいたい。もちろん労働者だって体質合理化にはどんどん協力をして、合理化もどんどん進んでいるのですよ。かなりスピードを増して続けられているのですからね。そういうことを踏まえて、もう一ぺんひとつ船後さんにも所見を承っておきたいのだけれども……。お二人ともこれからやがて大蔵省の実力者になるわけだから、私がいま岩尾さんの答弁に対して反論を加えながら申し上げたんだけれども、そういう議論を踏まえて、これからの国鉄財政再建という問題についての、もう少し前向きのお考えをお聞きしたいと思うのです。
#12
○船後政府委員 国鉄がどうなるか、どうすべきか、非常にむずかしい問題でございまして、その再建につきましては各方面からいろいろな議論が出ております。財政制度審議会でも四十四年度予算の編成の際に国鉄問題を取り上げたわけでございます。先生のおっしゃいましたとおり、言うことと実際に実行することとの間にはむずかしい問題がございまして、なかなか問題の目鼻がつきかねるという状況でございますが、四十六年度以降の予算問題を考えます場合に、やはり国鉄を中心にした交通問題ということは大きな課題であろうと思うのです。ことしの財政制度審議会の審議項目といたしましても、これをひとつ取り上げてやろうじゃないかというような方向でございまして、この場でいろいろ議論するのもあれでございますが、先生方のお知恵も拝借しつつ、この問題、真剣に考えていきたい、かように思っております。
#13
○広瀬(秀)小委員 この問題、非常に大きい問題でもあるし、あと質問者の方もございますので、きょうはこの程度にしておきますけれども、十分ひとつこの問題についてどう考えるかということについて、もっともっと積極的に真剣に取り組んでいただきたいということを要望しておきたいと思います。
#14
○村上小委員長 堀小委員。
#15
○堀小委員 四十五年度の予算の中には大体前向きのものとうしろ向きのものとがあると思うのですが、最近の一般会計に占める農林関係予算の比率は少しずつ上がってきておる。私は農林関係予算が上がるということは少しもかまわないですけれども、上がる中身がだんだんうしろ向きがふえていく。これでは私、予算の効率化という問題についてちょっと問題があるのではないだろうか。たとえば、ことしの例の生産調整費のようなものは、しかしことしだけで終わり得る性格のものではないと思われる。来年も再来年もこんなものを出していくなんということになったら、一体これはどういうことなんだろうか。ものをつくるために助成をするというのなら話がわかる。ものをつくらないのに金を与えるという発想が定着をしたりした場合に、一体こういう予算のあり方というのはどう考えればいいのかという点に非常に私は疑問があるんです。私はこれは一番うしろ向き予算の最大のもののような感じがするので、まずいま農業の生産調整費の問題を取り上げているのですが、これについての当面する考え方と、今後の推移はどうなると思っておられるか、ちょっとこれを主計局からお答えしてもらいたいと思います。
#16
○船後政府委員 御指摘のように、一般会計の中の農林関係予算でございますが、微増いたしております。大体一〇%程度でございますが、四十四年度が一一・四、四十五年度一一・五、その中のやはり一番大きな要因は食管調整勘定繰り入れ、今年度行ないました生産調整費の関係、これでございまして、この問題はここで議論をするにはあまりにも大きな問題であろう、かように存ずるのでございますけれども、来年度以降の問題を考えました場合に、堀先生御指摘のとおり、根本的にはやはり日本の農業生産というものの近代化というところにあるわけでございまして、ことしとりましたような措置をこのまま続けるというのはこれは何としてもおかしい、こう思いますけれども、ことしの実績等もひとつ見ながら、来年度におきましてはさらに検討いたしたい、こういうところであります。
#17
○堀小委員 私は金を使うことそのものは反対してないんですよ。ただ、金を使ったら、それが生きてくるように使ってもらうのならたいへんけっこうだ。だから財政制度審議会も総合農政について何らか考えろということになっているわけですが、どうもうしろ向きのほうに手をとられちゃって、前向きのほうが一向に進んでいないのじゃないか。そうすると、これはやはり過保護が続くということは、私はこれは、一つの既得権みたいになってしまって、そこが逆に前向きになるものの足を引っぱる要素になりかねない、こういう感じがするんですが、大蔵省主計局としてはもう少し何か、前向き予算をつけることで、うしろ向き予算を減らすというようなふうにはならぬですか。
#18
○船後政府委員 確かにことしのとりました措置というのは、やはり臨時的な性格が強いと思います。われわれの問題意識といたしましても、やはり基本的にどうするかという問題は常にあるわけでございまして、先ほど広瀬先生の御質問に対しまして、国鉄を中心にした交通問題、これと並んでやはり明年度以降の米を中心にした農政問題、これはやはり財政制度審議会でことしの検討事項として取り上げていただく、こういうことでございますので、私どもせっかく勉強いたしたいと思っております。
#19
○堀小委員 これは、いまの予算上の問題としてうしろ向きになるのは単に農政だけではないと思います。どうもやはり一ぺんそういうコースの上に乗ると、なかなかこのコースが変更しにくいというのが、私は特に財政なんかの一つの重要な問題だと思いますので、そこはひとつ、財政制度審議会だけの問題でもないと思いますけれども、農業政策のあり方というようなものに関係があるでしょうから財政だけの問題でいくとは思いませんけれども、十分ここは、予算というのは効率的な予算にしていただかないと、せっかくの財源でありますから、何とかこれは与党にも考えていただかなければならぬ問題でございますし、われわれの党も廉直にいって考えなければならぬ問題だと思っております。
 その次に、私この間から一連の問題をやっている中で、財政制度審議会の発想というのは、経常財源というのは税収をたてまえとするという。これまでシャウプ勧告以来、健全財政、超健全財政ということできていましたから、そういう形では税収をもって歳出に充てるということはもちろん本筋だと思うのですけれども、いま国鉄問題を見てもそうでありますけれども、社会資本の立ちおくれという問題を解決していくために、はたしてそれが税収だけで処理できるかどうか。特に社会資本は、かねてから私委員会で論議をしていますけれども、相当長期にわたるストックになるものですから、そういうものを当代の税収だけでまかなわなければならぬかどうかという点については、最近私は非常に疑問を持っているのです。確かに、これまでの税収をもって歳出に充てるという発想ならば、できるだけ公債依存度というものを減らしていくということが望ましい。そのことが裏返していえば財政硬直化を防ぐことになるという点は私はわかるのですけれども、しかし、今後の社会資本の問題ははたしてそれだけでいいのかどうか。今度の問題では、政府保証債を含めて、要するに政府の借り入れ金というものは減らせというのが財政制度審議会の基本的な考え方のように見られるわけですから、ここのところは、私は今後の問題としては非常に検討を要する問題になるのじゃないか。理財局長もおられますけれども、その国債は、しかしやはり国民の買う国債でないと困るというのが私の前提でありますが、要するに財政のあり方の問題については、主計局としては、これはいま財政制度審議会がそういうことになっているわけですけれども、はたしてこれだけでずっといけると思われるかどうか。そこらを含めて、この問題は理財局にも関係がありますから、双方からちょっとお答えをいただきたい。事務当局の見解だけでよろしゅうございます。
#20
○船後政府委員 公債政策をどのようにやっていくかという問題でございまして、やはりこの建設公債を出しましたあの当時の長期にわたる日本経済の見通しが、あのころはやはり名目一七、八%というような高成長が続くはずがないというような考え方が支配的であったかと思うのでございますが、その当時の考え方と現在の経済の長期の見通しというものとがかなり差がある問題です。財政審の意見もやはりそういったことを若干反映しておるのではないかと思いまして、ここ四十五年、四十四年の建議はいずれも、好況期にはやはり極力公債の増発は縮減すべきである、やめるべきであるという意味のことをいっておるわけでございます。
 私どももやはり、財政が景気調整と資源配分と二つの機能をどのように強化していくかというようなことから考えてまいりますと、先生のおっしゃいますように、社会資本の整備というのは今後何十年間にわたって国民の利用に益するわけでございますから、そういう面からは大いに公債を財源にして社会資本の整備を急いだらいいではないかという御議論もあろうかと思いますけれども、それにつきましては、日本の現状のように、いわゆる個人の貯蓄がストレートで回る個人引き受けの割合が一割にも満たないというような状況では、一般の金融政策との調整から考えてどうだろうという点から、やはりいまのような好況期には総需要の調節というような見地から見れば、財政審の建議にありますとおり、やはりさしあたりは公債の縮減に努力を続けていくべきではないか、かような考え方でございます。
#21
○岩尾政府委員 財政を経常収入だけでまかなうほうがいいか、あるいはそれになお他の財源を付加していくほうがいいかということでございますが、私は、従来の日本経済のような非常に何にもないところから出ていくという状況においては、超均衡財政ということで、経常収入をもって経常支出をまかなうというたてまえ、あるいは臨時的なものをまかなうということでいったということは、非常に評価すべきだと思います。しかし、だんだん経済が成長してまいりまして、民間の力もついてくるということになりますと、先ほど申しましたような、一方でそういった資金を有効に活用し、そうして資産をつくり、個人も企業も国も蓄積を持っていくという状態に持っていかなければならない。そうなれば、この調達をされる資金は経常収入である租税だけではなくて、ほかのものでいくべきではないか。そういう事態にだんだん変わってきつつある。
 ただ不幸なことに、わが国が公債政策を取り入れましたのは、四十年の不況の際に一応赤字公債を出しまして、減収補てん公債といっておりますけれども、減収になったものですからそのために公債を出し、続いて建設公債ということで出てまいりました。その出方が、最初赤字公債で出て、それから建設公債になっていったものですから、当時の景気あるいは経済状況から見て、必ずしもわれわれが考えておるような、民間の資金を導入してそうして国の長期の資産というものをつくっていく、そしてそれは後代の国民がその恩恵による税金によってカバーしていくという思想に合った公債が出されたかどうかということになりますと、その辺は私は非常に疑問があったのではないか。当時の人を批判するわけではありませんが、あの当時における景気に対しての浮揚という意味においては非常に大きな効果を発揮いたしましたけれども、公債政策がその本道に進んできたかというと、いまから振り返ってみるとどうも進んできていなかったのではないかという気がいたします。
 そこで、私は主計局とはちょっと意見が違いますけれども、好況期においてはこれを縮減し、不況期には増発するというのが公理だと、非常にシンプルな考え方なんですが、私はそうは思わない。やはりこの際公債政策というものを根本から見直してみて、ほんとうに民間の資金を導入し得るようなメカニズムというものができれば――たとえば現状のように一年たったものは日銀のオペに使う。しかもそれも買い一方であるというような状況で公債を出していくというのはおかしいのじゃないか。売りもあるという状況なら話はわかりますけれども、そういう意味で公債政策は再検討すべきだということを考えております。
#22
○堀小委員 岩尾さん、率直に言って大蔵省という役所は、皆さん大蔵省の各部局におけるポストの発言というのが非常にあるわけですね。たとえば、こんなところで言うのは適切かどうか知らないけれども、証券局にいるときには証券業者のことについて熱心に話をしていただいておる。ところがそれが主税局長にかわると、とたんにこれまでと百八十度違う発言が出てくる。私は、確かにそれは省の局の立場というものはわかるけれども、これは私ども外側から見ますと、大蔵省の発言として理解しちゃうものだから、一人の個人が局長をかわるととたんに角度が変わるという点は、やむを得ない点もあると思うけれども、何というか、経済政策に対する一つの思想というと大げさですけれども、ものの考え方というものが、私はある程度一貫をしていてほしいなという感じがするのです。だからそのことは裏返せば、証券局にいても、税の面から見れば問題があるのならば、これはこうでなきゃいかぬのだというような言い方をしてもらいたいし、逆に税にいったって、証券のようなもの全体を含めて見たらこの税はここではこの程度はがまんしなければならぬのだということで、もう少し調整がとれていいのではないかと思うけれども、実は百八十度変わってしまうという問題があるわけですね。
 そこで、いまこういうことを聞くのが適切かどうかわかりませんが、岩尾さんは、いまの発言は理財局長だから、という表現は適切かどうかわからないですが、理財局長でなくなった場合でもやはりそういう考え方をとりたい、こう考えておられるかどうかですね。いまのあなたの考え、実は私は賛成なんです。これまでの論議の経過から聞いていただいておわかりのように賛成なんです。それはなぜ賛成かというと、やはり資金配分の問題というものについて、私はいまの日本の資金配分のやり方が非常に複雑だと思っております。要するに、民間の資金を金融機関その他に入れて、今度はそこに政府保証債や国債を売りつけてその入れたものを吸い上げるという、このメカニズムは複雑だと思う。もっとこれを単一化して、できるだけストレートに国民が政府保証債を買う、国債が買える条件をつくりさえすれば、この問題は非常に簡単になるし、同時に金融機関が政府保証債なり国債を押しつけられておるという感じがなくなる。そのことがやはり将来のあるべき姿にならなければならない、こういう考え方に私は立っているから、一つのそういう資金配分の問題にも将来の展望として非常に問題があると思う。
 もう一つは、何といっても社会資本の立ちおくれのひどいのは、私、今日一番感じておるのはやはり下水問題ですね。それから水の問題。特に私ども、いま阪神間に居住しておる者は一体どういう水を飲んでいるかというと、京都市の下水をこして飲んでおるという状態なんですね。人口一千万近くの人間が、ある都市の下水をこして飲んでいるなどということが一体近代国家として許されることかどうか。考えてみると、結局京都市が完全な下水道ができて、それが共同溝か何かによって下水というものが別途のコースで海に出るということになっておれば、われわれが琵琶湖の水をこして飲むということになって、そういう問題がなくなるわけですね。そういう形で処理をするのか。要するに飲料用水とか水道用水については琵琶湖から直接パイプを引いてきて、そのパイプによるものをこして飲むようにさせるか、そのくらいのことは近代国家として当然やらなければならぬことだ。ですからこの問題は、その程度のことをやるためにも相当の財源が要る。しかしそういう財源は、あの地域に住んでおる者に、ひとつ国債を買いなさい、国債を買ってくれればあなた方はこういうきれいな水が飲めるようになりますよということになれば、私はあの地域の住民はかなり考えると思うのですよ。ともかく日照りが続いたら飲めないような水が出てくるわけですよ。なぜかというと、汚染されているからカルキやいろいろなものをぶち込むので、手を洗うとぬるぬるするわけです。一体そんなものを飲ましていいかどうかという問題を考えてみると、これは一つの例でありますけれども、たいへんな公共投資の立ちおくれがある。少なくとも近代国家として考えられないようなことが行なわれておるということを考えてみたときに、ともかく民間の設備投資のほうはどんどんどんどん行き過ぎるほど行き過ぎて、肝心な人間生活にきわめて重要な、特に欠くことのできない水の問題一つについてすら放置されておるということは非常に問題があろうと思う。
 ですから、確かに財政規模をふやすということが景気の浮揚力にも関係があるという問題、よくわかるわけですが、その問題の処理のしかたというものは、私は逆に、それこそ民間設備投資が行き過ぎるならば法人税、場合によっては、もし民間消費が行き過ぎるのなら増税してもいいと思うのですよ。要するに国民が納得すればいいのですから、所得税を増税したっていい。あるべき姿に前進するためには、もっとそういう財政手段なり金融手段なりが総合的に使われて、国民が納得するようなやり方でやるのがいい。ただ税金まけてもらったはけっこうだけれども、そんなひどい水を飲まされることはいいかどうかというところには、財政のあり方についての根本的な考え方を少し変えてみる必要があるのではないか。同時に、そういうことなら増税についての国民のコンセンサスの得られる問題が十分ある、私はこういうふうな気がするのです。
 いまの前段の立場上の問題というものもありますが、ひとつ基本的なものの考え方としてはどうなのか、もう一ぺん岩尾さんから聞かしていただきたい。あわせていまの問題についての主計局の考え方も聞きたい。
#23
○岩尾政府委員 前段、私の考えが理財局長だからそう言っているのかというふうに言っておられましたが、これはそうではございませんで、私は理財局へ参りましてみんなといろいろと議論をしておりまして、みな非常に驚いたわけです。それで、従来の理財局の考え方が私の考えていることと非常に合わないものですから、ずいぶん議論をいたしまして、最近はみなだいぶわかってくれたように思います。いまのような考え方は私が従来から持っておる考え方でございまして、今後も変わらないことでございます。
 特に公債につきましては、先ほどるる申し上げましたように、あの当時赤字公債をいわゆるクッションとして出したわけですが、いまの財政法には歳入歳出が赤字の際にはどうするかという規定がないわけでございます。そこであの際、非常な減収になりましたときに赤字公債を出したわけでございますが、その赤字公債と同じような条件ですぐ続いて建設公債を出したものですから、償還期限も利率も、それからはめ込み方も同じような条件で建設公債をやらざるを得なかったというところに一つの不幸があったのじゃなかろうか。その際新しく、いま先生がおっしゃいましたような公債を出すのであれば、そういう検討をし、そういう態度で出していけば違った結果を生んだのじゃないか。たまたまちょうど日銀が通貨の供給方式としてオペ方式をとろうというときでもございましたので、まあ不幸が重なったというようなことになったのではないか、こういうふうに考えております。
 それから後段のお話でございますが、私は、いまおっしゃいました水の問題、非常に大事だと思いますし、できるだけこれが充実に力をかすべきだと思いますが、その際われわれがいま現実に当面して一番困っている問題は地方制度でございます。現在の地方行政制度が明治以来のあの区画で、そして個々の立場でいろいろなことをやっておる。あるいは組合をつくっているところもございますけれども、広域経済ということは全然なされていない。そういう状況で、住民の経済内容というものが非常に豊かになってまいりましたし、経済活動の範囲というものが広くなってきているときに、行政区画だけは昔と同じだというようなことでは、なかなか効率的に金の配分もまいりませんし、仕事も進まないということで、やはりこれから先生のおっしゃったような非常に思い切った社会資本の充実ということをやるためには、まず地方制度をどういうふうにするかということをあわせてお考えいただくことが必要ではないかというふうに考えております。
#24
○船後政府委員 公債につきましての基本的な考え方は、私ども堀先生とあまり大きな隔たりはないのじゃないか、かように思っておるわけでございます。ただ私ども心配いたしておりますのは、現状のような金融メカニズムのもとにおきましてはどうであろうか。したがいまして、そういった前提条件が違いました場合には当然、社会資本の整備を原則として税金ではなくて公債に依存するということはどうであろうか。これはやはり再検討する必要があろうと思います。ただ、最近の欧米各国の傾向でございますけれども、どちらかといえば公債政策に依存するよりは租税という手段で財源を調達するという方向に向いております。これも経済成長率と若干の関連があるようでございますけれども、公債の場合には結局社会資本整備の財源という問題、景気調整の問題、またそれが全体としての経済成長率にどのような影響があるかという問題、そういった面から多角的に検討していく必要があろう。私どももただ、好況期に公債を減らせばそれで済むのだという、決してさようなシンプルな議論を主張しているわけのものではございません。
#25
○堀小委員 それから、一番よくこれまでもいわれてきてあまり実効があがっていないのが補助金問題ですね。これも一つの既得権になっているから、なかなか補助金の整理統合というのはむずかしいのだろうと思うのですが、そう言ってはたいへん悪いけれども、毎年申しわけ的に、これだけは少しやりましたというのが出ているけれども、どうもしかし私は補助金というものの性格に問題があると思うし、同時に、この補助金がいつも言われるように市価が非常に低いために、名目的に三分の二だというようになっていても実質は三分の二になっていないということなんで、私は、こういう性格の問題についてはもう少し逆の選択というものが認められないのかどうか。というのは、出せる金額というのはある一定だと思うのです。ワクが一定ですから金額は一定だ。金額が一定の場合にはその補助率は動かしてよろしい。動かしてよろしいということは、事業量を減らしてくるのならたくさんあげましょうということですね。要するに、それは地方のほうにすれば、たくさんやりたいということになればそれはいまのような単価にならざるを得ない。しかしそうでなしに、もうこれだけやりたいけれども、単価はきちんとこうなるために、補助金は減る、補助率は減るということであっても、資金が出る形というのは同じことになるのなら、そういう問題を含めて、いつでもよく問題になる単価の取り方の問題を含めて、補助金問題というのはいろんな問題点があると思うのですが、何かもう少し合理的な補助金政策といいますか、ということに切りかえられないのだろうかどうだろうか、こう思うのですが、この点はどうでしょうか。単価の問題ですね。
#26
○船後政府委員 御指摘のように、補助金は毎年度毎年度同じようなことを申しておりながら、なかなか成果があがりませんのはまことに遺憾でございます。
 補助金と一口に申しましても、実はこの大宗をなすものが社会保障の系統、それから文教系統、公共事業系統でございます。これらのものにつきましては、ただいま先生が御提案されましたようなものを中へ取り込むのはなかなかむずかしいのではないかと思いますが、しかし非常に限られた事業を遂行するといった場合には、たとえば定額補助と申しますか、単価とか規模とかそういったことは、一応ある程度のワクはございますけれども、事業主体のほうにまかせまして、国としてはこれを建設するのに定額として百万、一千万といったような補助金はでき得る限り導入して選択の自由を与える。メニュー方式の導入もそういうことでございますが、そういったことは毎年わずかではございますが拡充しているところでございます。
#27
○村上小委員長 小林君。
#28
○小林(政)小委員 一点だけちょっとお伺いしたいと思いますけれども、いまも、社会資本の立ちおくれということは今後克服していかなければならない問題だというお話がずっと出ておりまして、特にその中でも生活環境の整備の問題というものが一番おくれているのじゃないだろうか、私はこのように感じております。いまも下水の問題あるいはまた水の問題等が論議されておりましたけれども、私はその中でも特に生活環境の整備の中で、都市公園といいますか、公園整備というものがきわめて立ちおくれの中でも著しいのじゃないだろうか、こういうふうに考えております。特に都市公園法の中では人口一人当たり六平米ということが法律で規定されていながら、実際にはいま、各都市によって若干のアンバランスはございますけれども、おそらく二平米を下回っているのではないかというふうに考えられます。特にこの中でも大都市の場合などは著しくひどい状態に置かれているわけですけれども、こういった問題等について、生活環境の中でも特に緑の問題、都市公園あるいはまたこういう問題等について、大きな立ちおくれ、しかも法律でもってきちっと定めているものが三分の一にも満たないというような実情については、今後の計画その他の問題としてどのようにお考えになっていらっしゃるのか、この点をまずお伺いをいたしておきたいと思います。
#29
○船後政府委員 生活環境の整備が特におくれている、中でも都市公園の問題がおくれておる、御指摘のとおりでございます。ただこれにつきましては、結局沿革的と申しますか歴史的と申しますか、そういった事情もございまして、日本の都市の発展というのがかなり無計画に広がって、最近は特にそういう傾向が激しいわけでございますが、基本的に申しますと、結局都市の再開発という大きな構想の中で公園をどう位置づけていくかということになろうかと思うのでございます。御承知のとおり、さしあたり道路の問題、住宅の問題、こういったことに追われている現状でございますが、やはり先生御指摘のとおりに、そういった、国民に余裕を与えるといった面にも社会資本の整備というものの重点が指向していくというふうに持っていかなければならぬというふうに考えております。
#30
○小林(政)小委員 時間がないので中身に立ち至っての討議ができないわけですけれども、いまのお話は非常に抽象的で、立ちおくれは認められていらっしゃるけれども、具体的にどうしていくかというその方向だけでもぜひひとつお聞きをしておきたいというように思うのです。
#31
○船後政府委員 具体的と申しましても、各都市のそれぞれの事情というものがあるわけでございまして、用地の確保の問題、それから全般としての都市計画の遂行のしかたの問題、こういったことがございますので、ここで一般的に具体的な施策というものはなかなか申し上げかねるのでございますけれども、方向といたしましては今後努力していくべき問題である、かように考えております。
#32
○小林(政)小委員 いま、再開発の中で、あるいはまた都市計画の中で、この問題については解決の方向を出していきたいというお話でしたけれども、特に都市計画あるいはこういった計画を立てる場合に、何かお役所が上から一つのプランをつくって、そして地域におろしていく、そういう形での都市計画、こういったようなものはずっと行なわれておりますけれども、ほんとうにその地域の生活環境をどうしていこうかということで、具体的に地域の人たちの意向を聞いたり、あるいは下からこの計画というものが、たとえばこの地域にはここに緑の公園をどうしてもつくっていくということが地域の状況からいって至当である、こういうようなものをどんどん取り入れて、あるいはいろいろな公共施設等もこの公園を境にして、このようなところに公園の計画をするあるいは公共施設の計画を立てるというような、そういう制度というものが全然いままで取り入れられていなかったと思うのです。私はむしろ今後の、この公園の問題は言うに及ばず、その他の公共施設等についての計画も当然そういうものを十分取り入れていく、そういう方向での都市計画というようなものをやっていくことが必要であろうというように考えますけれども、このような考え方について基本的なお考えを伺わせていただきたいと考えます。
#33
○船後政府委員 具体的には実施官庁である建設省あたりの問題であろうかと思いますけれども、御指摘のように、やはり地域の住民のためのいろいろな計画でございますから、そういった問題につきましてはよく実施官庁方面と相談をいたしてまいりたいと考えております。
#34
○小林(政)小委員 きょうは本会議もございますので、この問題についてはもう一度あらためてひとつ質疑をさせてもらいたいと思います。
#35
○村上小委員長 本日はこれにて散会いたします。
   午後二時三十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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