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1970/04/28 第63回国会 衆議院 衆議院会議録情報 第063回国会 本会議 第23号
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1970/04/28 第63回国会 衆議院

衆議院会議録情報 第063回国会 本会議 第23号

#1
第063回国会 本会議 第23号
昭和四十五年四月二十八日(火曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程第二十一号
  昭和四十五年四月二十八日
    午後二時開議
 第一 民事訴訟手続に関する条約等の実施に伴
  う民事訴訟手続の特例等に関する法律案(内
  閣提出)
 第二 北西大西洋の漁業に関する国際条約及び
  関係諸議定書の締結について承認を求めるの
  件
 第三 全米熱帯まぐろ類委員会の設置に関する
  アメリカ合衆国とコスタ・リカ共和国との間
  の条約への加入について承認を求めるの件
 第四 南東大西洋の生物資源の保存に関する条
  約の締結について承認を求めるの件
 第五 道路交通法の一部を改正する法律案(内
  閣提出、参議院送付)
 第六 家内労働法案(内閣提出)
 第七 道路整備緊急措置法等の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 第八 防衛庁設置法等の一部を改正する法律案
  (内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 議員請暇の件
 国家公安委員会委員任命につき同意を求めるの
  件
 日程第一 民事訴訟手続に関する条約等の実施
  に伴う民事訴訟手続の特例等に関する法律案
  (内閣提出)
 航空機の強取等の処罰に関する法律案(内閣提
  出)
 日程第二 北西大西洋の漁業に関する国際条約
  及び関係諸議定書の締結について承認を求め
  るの件
 日程第三 全米熱帯まぐろ類委員会の設置に関
  するアメリカ合衆国とコスタ・リカ共和国と
  の間の条約への加入について承認を求めるの
  件
 日程第四 南東大西洋の生物資源の保存に関す
  る条約の締結について承認を求めるの件
 日程第五 道路交通法の一部を改正する法律案
  (内閣提出、参議院送付)
 日程第六 家内労働法案(内閣提出)
 日程第七 道路整備緊急措置法等の一部を改正
  する法律案(内閣提出)
 日程第八 防衛庁設置法等の一部を改正する法
  律案(内閣提出)
 外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務
  員の給与に関する法律の一部を改正する法律
  案(内閣提出)
 運輸省設置法等の一部を改正する法律案(内閣
  提出)
 漁船再保険及漁業共済保険特別会計の歳入不足
  をうめるための一般会計からの繰入金に関す
  る法律案(内閣提出)
 特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 全国新幹線鉄道整備法案(鈴木善幸君外十六名
  提出)
 国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案
  (議院運営委員長提出)
 衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規
  程案(議院運営委員長提出)
    午後二時三十四分開議
#2
○議長(船田中君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
 議員請暇の件
#3
○議長(船田中君) 議員請暇の件につきおはかりいたします。
 林百郎君から、海外旅行のため、四月二十八日から五月六日まで九日間請暇の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#4
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、許可するに決しました。
     ――――◇―――――
 国家公安委員会委員任命につき同意を求める
  の件
#5
○議長(船田中君) おはかりいたします。
 内閣から、国家公安委員会委員に津田正夫君を任命したいので、本院の同意を得たいとの申し出があります。右申し出のとおり同意を与えるに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#6
○議長(船田中君) 起立多数。よって、同意を与えるに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第一 民事訴訟手続に関する条約等の実
  施に伴う民事訴訟手続の特例等に関する法
  律案(内閣提出)
 航空機の強取等の処罰に関する法律案(内閣
  提出)
#7
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、日程第一とともに、内閣提出、航空機の強取等の処罰に関する法律案を追加して両案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#8
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#9
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 日程第一、民事訴訟手続に関する条約等の実施に伴う民事訴訟手続の特例等に関する法律案、航空機の強取等の処罰に関する法律案、右両案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#10
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。法務委員長高橋英吉君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔高橋英吉君登壇〕
#11
○高橋英吉君 ただいま議題となりました二法律案について、法務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、民事訴訟手続に関する条約等の実施に伴う民事訴訟手続の特例等に関する法律案について申し上げます。
 本案は、民事訴訟手続に関する条約、及び民事又は商事に関する裁判上及び裁判外の文書の外国における送達及び告知に関する条約の批准に伴い、国内法上必要な措置として、送達及び証拠調べの共助等について、民事訴訟手続に関する特例等を定めようとするものであります。
 当委員会におきましては、三月二十四日提案理由の説明を聴取した後、慎重審査を行ない、四月二十四日、質疑を終了、採決の結果、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、航空機の強取等の処罰に関する法律案について申し上げます。
 本案は、最近のいわゆるハイジャッキングの実情にかんがみ、特別の処罰規定を新設しようとするもので、その要旨は、航行中の航空機の強取または運航を支配した者に対し、その未遂罪をも含め、現行刑法の強盗罪よりも重い、無期または七年以上の懲役に処すること、この犯罪の結果、人を死亡させたときは死刑または無期懲役に処すること、その予備をなしたる者に対し、現行の強盗予備罪より重い、三年以下の懲役に処し、予備の段階で自首した者に対しては、必ず刑罰の減軽または免除すること、偽計または威力を用いて運航を阻害した程度の者についても、一年以上十年以下の懲役に処すること、国外犯についても広く処罰し得ることとした点であります。
 当委員会におきましては、四月二十四日提案理由の説明を聴取した後、慎重審査を行ない、本日、質疑を終了、直ちに採決の結果、本案は全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#12
○議長(船田中君) 両案を一括して採決いたします。
 両案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第二 北西大西洋の漁業に関する国際条
  約及び関係諸議定書の締結について承認を
  求めるの件
 日程第三 全米熱帯まぐろ類委員会の設置に
  関するアメリカ合衆国とコスタ・リカ共和
  国との間の条約への加入について承認を求
  めるの件
 日程第四 南東大西洋の生物資源の保存に関
  する条約の締結について承認を求めるの件
#14
○議長(船田中君) 日程第二、北西大西洋の漁業に関する国際条約及び関係諸議定書の締結について承認を求めるの件、日程第三、全米熱帯まぐろ類委員会の設置に関するアメリカ合衆国とコスタ・リカ共和国との間の条約への加入について承認を求めるの件、日程第四、南東大西洋の生物資源の保存に関する条約の締結について承認を求めるの件、右三件を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#15
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。外務委員長田中榮一君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔田中榮一君登壇〕
#16
○田中榮一君 ただいま議題となりました三案件につきまして、外務委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 北西大西洋の漁業に関する国際条約及び関係諸議定書、全米熱帯まぐろ類委員会の設置に関するアメリカ合衆国とコスタ・リカ共和国との間の条約、及び南東大西洋の生物資源の保存に関する条約の三条約は、いずれも条約区域である北西大西洋水域、東太平洋水域及び南東大西洋水域における漁業資源をそれぞれ持続して、最大限の漁獲が維持できるよう、資源の調査、情報の収集、保護、保存及び合理的な利用について、締約国が相互に協力することを目的とするものであります。
 この目的を達成し、かつ、実施するため、これら三条約は、いずれも締約国政府代表によって構成される北西大西洋漁業国際委員会、全米熱帯まぐろ類委員会及び南東大西洋漁業国際委員会を設置し、これらの委員会は、それぞれの条約の適用対象資源に関する調査、研究及び科学的調査に基づいてとらるべき共同措置のための提案、勧告等を行ない、また、各締約国政府は、これらの条約の目的を達成するためにとられる措置などについて相互に協力すべきこと等を定めております。
 右の三件は、三月二十七日に外務委員会に付託されましたので、政府から提案理由の説明を聞き、審査を行ないましたが、詳細は会議録により御了承願います。
 かくて、四月二十四日、質疑を終了いたしましたので、採決を行ないましたところ、右の三件はいずれも全会一致をもって承認すべきものと議決いたしました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#17
○議長(船田中君) 三件を一括して採決いたします。
 三件は委員長報告のとおり承認するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#18
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、三件とも委員長報告のとおり承認するに決しました。
     ――――◇―――――
 日程第五 道路交通法の一部を改正する法律
  案(内閣提出、参議院送付)
#19
○議長(船田中君) 日程第五、道路交通法の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
#20
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。地方行政委員長菅太郎君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔菅太郎君登壇〕
#21
○菅太郎君 ただいま議題となりました道路交通法の一部を改正する法律案について、地方行政委員会における審査の経過並びに結果の概要を御報告申し上げます。
 本案は、最近における道路交通の実情にかんがみ、交通事故の防止をはかり、その他交通の安全と円滑をはかるため、酒気帯び運転に関する規制及び罰則を強化し、悪質な運転者の運転免許の取り消し後の欠格期間を延長することができることとし、並びに少年に対し交通反則通告制度を適用するとともに、都市交通規制のための規定を整備し、また、新たに歩行者の通行の安全の確保及び駐停車の規制の励行等を職務とする交通巡視員の制度を設けようとするものであります。
 本案は、参議院先議のため、当委員会に予備付託され、四月八日本付託となり、四月十六日荒木国務大臣より提案理由の説明を聴取し、以来、運輸委員会及び交通安全対策特別委員会と連合審査会を開くなど、熱心に審査を行なってまいりました。
 四月二十四日、質疑を終了し、討論もなく、採決の結果、本案は賛成多数をもって政府原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本案に対し、自由民主党、日本社会党、公明党及び民社党の四派共同提案により、本法の平易化とその周知徹底、交通管制システムの増強整備、運転者教育の徹底、飲酒運転禁止の実効ある措置等をはかるべき旨の附帯決議案が提出され、全会一致をもってこれを付することに決した次第でございます。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#22
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#23
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第六 家内労働法案(内閣提出)
#24
○議長(船田中君) 日程第六、家内労働法案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#25
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。社会労働委員長倉成正君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔倉成正君登壇〕
#26
○倉成正君 ただいま議題となりました家内労働法案について、社会労働委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、家内労働者の労働条件の向上をはかるため、工賃の最低額、安全及び衛生その他家内労働者に関する必要な事項を定めるもので、そのおもな内容は、
 第一に、委託者は、物の製造、加工等を委託するときは、家内労働者に家内労働手帳を交付し、業務の内容、工賃単価、工賃の支払い期日等を記入しなければならないこと。
 第二に、工賃は、原則として、委託者が家内労働者から委託した物品を受け取ってから一カ月以内に、通貨でその全額を支払わなければならないこと。
 第三に、労働大臣または都道府県労働基準局長は、家内労働審議会の調査審議を求め、その意見を尊重して、家内労働者の最低工賃を決定することができること。
 第四に、委託者及び家内労働者は、危害を防止するために、安全及び衛生に関する必要な措置を講じなければならないこととするとともに、行政官庁は、これらに対し、必要により委託の禁止その他必要な措置を命じることができること。等であります。
 本案は、去る三月十三日本委員会に付託となり、四月二十四日の委員会において質疑を終了いたしましたところ、地方家内労働審議会の設置についての修正案が提出され、採決の結果、本案は修正議決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し、附帯決議を付することに決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#27
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#28
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 日程第七 道路整備緊急措置法等の一部を改
  正する法律案(内閣提出)
#29
○議長(船田中君) 日程第七、道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#30
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。建設委員長金丸信君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔金丸信君登壇〕
#31
○金丸信君 ただいま議題となりました道路整備緊急措置法等の一部を改正する法律案につきまして、建設委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 本案は、最近における道路交通需要の増加が、昭和四十二年度を初年度とする現行道路整備五カ年計画策定当時の予想をはるかに上回るに至ったため、この際、道路を緊急に整備して、増大する交通需要に対処し、あわせて国土の総合的な開発と普遍的な利用を確保するため、新たに昭和四十五年度を初年度とする道路整備五カ年計画を樹立することとし、ここに道路整備緊急措置法等の一部を改正しようとするものであります。
 本案は、去る三月二十六日本委員会に付託、同二十七日提案理由の説明を聴取したのでありますが、質疑の詳細は会議録に譲ることといたします。
 かくて、四月二十四日、質疑を終了、直ちに討論に入りましたところ、日本共産党より本案に反対の旨が述べられ、次いで採決の結果、本案は多数をもって原案のとおり可決すべきものと決定した次第であります。
 なお、本案には、道路整備の財源調達等についての附帯決議が付されたのでありますが、詳細は会議録に譲ることといたします。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#32
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#33
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第八 防衛庁設置法等の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公
  務員の給与に関する法律の一部を改正する
  法律案(内閣提出)
 運輸省設置法等の一部を改正する法律案(内
  閣提出)
#34
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、日程第八とともに、内閣提出、外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、運輸省設置法等の一部を改正する法律案を追加して三案を一括議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#35
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#36
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 日程第八、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案、外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、運輸省設置法等の一部を改正する法律案、右三案を一括して議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#37
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。内閣委員長天野公義君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔天野公義君登壇〕
#38
○天野公義君 ただいま議題となりました三法案につきまして、内閣委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案の要旨は、
 第一に、自衛官の定数を、海上自衛官五百十人、航空自衛官四百七十四人、計九百八十四人増加し、予備自衛官の員数を三千三百人増加すること。
 第二に、防衛施設庁の附属機関である中央調達不動産審議会と被害者給付金審査会とを統合して防衛施設中央審議会とし、その組織、所掌事務を整備するとともに、防衛施設局の附属機関である地方調達不動産審議会を防衛施設地方審議会に改めること。
 第三に、自衛官の階級として、一曹と三尉の間に新たに准尉の階級を設けるとともに、その俸給月額を定めること。等であります。
 本案は、三月二十六日本会議において趣旨の説明が行なわれた後、同日本委員会に付託、四月十五日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行ない、四月二十七日、質疑を終了し、討論に入りましたところ、大出俊委員は日本社会党を代表して反対、山口敏夫委員は自由民主党を代表して賛成、伊藤惣助丸委員は公明党を代表して反対、受田新吉委員は民社党を代表して反対、東中光雄委員は日本共産党を代表して反対意見を述べられ、採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案の要旨は、
 第一に、大臣官房に置かれている国際資料部の名称を調査部に改めるとともに、その所掌事務に総合的な外交政策の企画立案に関する事務を加えること。
 第二に、ブラジルの首都のブラジリアヘの移転に伴い、大使館の所在地名を変更すること。並びにスワジランドに大使館を、リオデジャネイロ及びレニングラードに総領事館を、ジュネーブに軍縮委員会日本政府代表部をそれぞれ新設すること。
 第三に、これらの新設公館に勤務する外務公務務員の在勤手当の額を定めるとともに、在ブラジル日本国大使館の在勤基本手当の額並びに在インドネシア、在パキスタンの各日本国大使館及び在ジャカルタ日本国総領事館の住居手当の限度額をそれぞれ改めること。等であります。
 本案は、二月二十日本委員会に付託、三月五日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行ない、本二十八日、質疑を終了、討論もなく、直ちに採決の結果、多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 次に、運輸省設置法等の一部を改正する法律案について申し上げます。
 本案の要旨は、
 第一に、海運局船舶整備公団監理官等を廃止すること。
 第二に、本省の附属機関として運輸政策審議会及び運輸技術審議会を設置すること。
 第三に、陸運局の附属機関として地方陸上交通審議会を設置し、自動車運送協議会を廃止すること。
 第四に、本省の附属機関として運輸研修所、交通安全公害研究所及び村上海員学校をそれぞれ設置すること。
 その他、各種審議会の統廃合を行なうこと。等であります。
 本案は、二月二十日本委員会に付託、三月五日政府より提案理由の説明を聴取し、慎重審議を行ない、本二十八日質疑を終了いたしましたところ、塩谷一夫委員外二名より、原案中、昭和四十五年四月一日施行としている部分を公布の日から施行することに改める旨の自由民主党、公明党、民社党三党共同提案にかかる修正案が提出され、趣旨説明の後、討論もなく、採決の結果、多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
#39
○議長(船田中君) 三案中、日程第八につき討論の通告があります。順次これを許します。佐藤観樹君。
  〔佐藤観樹君登壇〕
#40
○佐藤観樹君 私は、日本社会党を代表いたしまして、ただいま議題となりました防衛庁設置法、自衛隊法、防衛庁職員給与法、いわゆる防衛三法の改正に反対する意見を述べるものであります。
 昭和二十五年、わが党をはじめ、平和憲法を守ろうとする国民世論の激しい反対を押し切り、今日の自衛隊の前身である警察予備隊がつくられてから二十年、その間に防衛・治安予算は年々増加の一途をたどってまいりました。このたびの昭和四十五年度防衛予算を見ましても、その総額は何と五千七百億円に及び、昨年度よりも八百五十億円の増加、予算の伸び率は史上空前の一七・七%と、膨大なものになっております。これまでにも防衛費は毎年二百億円から四百億円とふえ続けてきましたが、昨年からは一挙に六百億円の増加となり、国民世論の激しい非難を浴びています。国民がひとしく待ち望んでいる社会保障、物価、公害、交通災害などに対する財政措置は、いまだに大きなおくれをとっているのに、防衛費だけが一体なぜ群を抜いて膨張していくのでしょうか。
 そればかりか、政府や財界の有力者は、盛んに国民総生産を引き合いに出して、各国に比べてわが国の防衛費は少な過ぎる、GNPのせめて一%にせよとか、二%あるいは四%にせよと声高にする発言が続き、軍備の増強に狂奔しているのであります。
 こうした膨張する防衛費が行き着く先は、抜き差しならぬ軍事大国であることは明白であります。(拍手)このような一連の動きの背景には、一体何があるのか。それは言うまでもなく、昨年の秋に発表された日米共同声明であります。声明には、もし七二年にベトナム戦争が終結していたならば、など数々の条件つきで、七二年、核抜き、本土並みの沖繩返還をうたいながらも、アジアでの日米共同支配体制を強め、共同作戦区域を韓国、台湾、インドシナに拡大するという重要な問題が述べられております。それはアメリカの核のかさのもとで日本は自主防衛義務を押しつけられ、そのワク内での沖繩返還だったわけでございます。これは沖繩返還と同時に、将来に大きな禍根を残す代償を負ったことであり、六〇年の安保条約よりもさらに一歩踏み出し、日本はアジアにおけるアメリカの先兵となり、沖繩は日米共同作戦行動のかなめになろうとしているのであります。
 今国会に提出されております防衛三法は、こうしたアジア政治の大きな流れの中で考えられなければならないのであって、わが国政府が日米共同声明を忠実に実行し、アメリカとともに危険な軍事大国になろうとする重要な一つのステップなのであります。私ども日本社会党がこの防衛三法に強く反対する根本の理由はまずここにあります。(拍手)
 このような政府の意図を予算に盛り込んだのが、現在進行中の第三次防衛力整備計画であり、さらには四十七年から始まる四次防構想であります。
 四次防は、自主防衛を前面に掲げ、アメリカ軍の極東戦略の一環として戦略的な核のかさ、ICBM、B52、生物化学兵器の使用、第七艦隊のもとで日本が通常兵器を備えて東北アジア地域を支配することをうたっているものであります。
 このことは、これまで日本政府が国民に、自衛隊の役割りをあくまで防衛的なものであるといってきたのから、攻撃的になったことを物語っていることは明白で、日本の自主防衛が、兵力と装備の面で飛躍的に増加することを要求されているのであります。(拍手)
 提案されている防衛三法は、この危険な道にわが国を一歩一歩、歩ませるものであり、第三次防の仕上げから、総額五兆四千億円に達するという四次防の橋渡しになるものであります。
 わが党は、世界の平和を望み、平和憲法を順守する精神から、自衛隊の改組を主張しており、現在進行中の三次防についても、当初から強い反対を述べ、国民の前に政府の危険な意図を明らかにして、計画の打ち切りを要求しておりましたから、当然この法案に反対するものであります。
 反対の第三の理由は、この防衛三法が、政府の意図する自主防衛体制の出発となっていることであります。とりわけ、自衛隊員の定数をふやす防衛庁設置法の一部改正案は、海上自衛隊五百十人、航空自衛隊四百七十四人の計九百八十四人の増員は、さきの海空重視の中曽根長官による四次防構想に直接つながる法案となるものであります。この増員は、昨年は七千七百二人を要求し、三次防計画の目標である来年までには二十八万人体制を準備するようになっているのであります。
 すでに、現在の自衛隊員は二十五万人以上を数え、装備力でもアジアで有数であり、近隣のアジア諸国に脅威を与えていることが、しばしば伝えられております。このたびの九百八十四人の増員は、政府提案文書にもありますように、航空自衛隊の増強はナイキ部隊の新しい編成のためであり、海上自衛隊については艦船の増強に伴うものだと表現して、三次防から自主防衛の四次防に一体的に進んでいることを示しているのであります。
 第四の反対理由を申し述べます。
 予備自衛官の定員を三千三百名増強する自衛隊法の一部改正は、正規隊員のほかに、いつでも招集し投入できる部隊を日本全国に配置することであります。今日までに、予備自衛官の人数は三万三千人に及び、野放しになった元隊員は十万人近くいるといわれております。ある者は民間企業に、ある者は役所にと転々としておりますが、問題は、彼らを政府が隊友会に組織し、さらに予備自衛官に採用し、後方部隊を形成していることであります。これらがどんな危険な役割りを果たすか。かつての郷土防衛隊づくりの中核としようとするのが政府のねらいであることは、まぎれもない事実であります。
 昨年八月、自民党の船田中安全保障調査会長は、百万の郷土防衛隊をつくれと言ってのけたことは、予備自衛官を増強するこの法案の行き着く先を端的に示しているといえます。特に今度の場合には、海上自衛隊の予備自衛官を新設し、海空陸と、総合的な戦闘部隊の体制を整えようとするものであり、国民は大きな疑惑と不安のまなざしで見守っているのであります。
 最後に私は、いまの日本が外国からどんな評価をされているかについて、一言触れておきたいと思います。
 さきに、中国の周恩来首相が、日本は軍国主義が復活したと指摘したのに対しまして、佐藤首相は、誤解、曲解であると反論しておられますが、わが国が台湾、ベトナム、韓国までを守備範囲とする日米安全保障条約を継続し、防衛予算を年々急ピッチに増加させ、兵器の国産化を推進する限り、日本が軍国主義の道をひた走りに向かっていることを否定することはできません。(拍手)
 このことは、中国からの指摘ばかりか、日本政府が永遠のパートナーとして選んだアメリカの下院の議員も、指摘しているところではありませんか。すなわち、軍国主義復活、核戦力保有への道を歩いていると、アメリカ下院の外交委員会アジア特別調査団が報告しております。
 また、わが国の方向を左右しようとする財界は、政府が主張する自主防衛とは兵器の国産化であると強調し、経団連防衛生産委員会を窓口に、防衛庁関係者とひんぱんに、意見交換と称する政治活動を繰り広げているのであります。防衛三法は、このように、政府・防衛庁と財界による産軍複合体を完成に導く一つの段階であると理解せねばなりません。
 私たち日本社会党は、いかなる理由があろうとも、人類を殺戮する兵器、軍隊を持つことをみずから禁止した日本国憲法の崇高なる精神を体し、アジアの平和を脅かし、わが国を抜き差しならぬ軍事大国にするこのたびの防衛三法に強く反対するものであります。(拍手)
#41
○議長(船田中君) 山口敏夫君。
  〔山口敏夫君登壇〕
#42
○山口敏夫君 私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となっております防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に対し、賛成の意見を表明したいと思います。(拍手)
 第二次大戦後の世界は、二つの世界観、すなわち、自由主義と共産主義との宿命的な対決という形で展開してまいりました。それが、いまや、このような単純な公式論では理解しがたいまでに、われわれの世界は多面的な様相を呈しております。中ソの対立を見るまでもなく、われわれは、イデオロギー的団結が国家的利益の抗争によって突きくずされるという、多くの事実を目撃しております。こうした国際社会は、政治、経済、軍事等、あらゆる面で多極化し、一方では、世界各国の諸政策の自由な選択範囲をますます広げ、その自主的な行動を推し進めているのであります。
 さらに、近年、イデオロギーや社会体制の違いを乗り越え、人類共通の危機に目ざめようとする機運が、国境を越えて盛り上がりつつあることは、われわれの未来に明るいきざしを感じさせるものであります。(拍手)
 このような新しい世界情勢の中で、七〇年代におけるわが国は、従来とは異なった立場に立ち、対外政策を考えていかなければなりません。民力の向上、充実とともに、飛躍的な経済成長にささえられた六〇年代のわが国は、より新しい時代に向かってその勢いを増すとともに、わが国の国際的な地位もまた格別に向上し、好むと好まざるとにかかわらず、世界、なかんずくアジアの民生の安定と発展について、内外からその責任を問われることは必至であります。
 さて、わが国がこれからの国際政治の局面の中で信頼をかちうる役割りを果たしていくためには、単に世界情勢の推移を見通して、これに順応していくという消極的態度は許されないのであります。平和を願い、平和に徹するという全国民の悲願と理想を高く掲げ、平和で豊かな国際社会建設のために、積極的な役割りを果たさなければならないのであります。(拍手)
 もちろん、わが国の対外政策の基本は、国連を中心とする平和外交の推進であり、国際協調の中に、わが国の安全と繁栄を確保しつつ、世界に貢献していくというものでありますが、外交政策の一環として真に自主的な防衛体制を確立し、われわれ国民生活の安全を守り、国家的利益を保障する道を模索することこそ、七〇年代における最も重要な課題の一つであります。(拍手)
 世界の人々の平和への切なる願いにもかかわらず、現実の国際情勢は、依然として流動的で、予断を許さないものがあります。すなわち、核戦争の脅威、第二撃核能力の強化などによって、核の相互抑止力は一そう増大し、全面戦争は今日起こり得ないものと考えられますが、しかし、核保有国が、自国の安全保障の最後のよりどころを、何ら迷うことなく核兵器に求めているのを見るときに、核を持たない、つくらない、持ち込まないという非核三原則に立つわが国の政策は、特筆に値するものであります。(拍手)
 このように、完全なまでの平和に徹する姿勢を持つわが国でありますが、通常兵器による局地的な紛争や戦争があとを断たないという不幸な事実――大戦から今日まで数えてみましても、四十数回にわたる武力紛争は、炎の中のアジアを含めて、われわれに自国の安全への努力を強く促すものであります。
 このようなきびしい国際情勢の現実下において、自主防衛を基調とし、その力の足らざるところは友好国との集団安全保障体制で補完するという政府の政策は、最も現実的かつ効果的なものであると確信いたすものであります。(拍手)御承知のように、わが国の防衛力は、平和憲法の許す範囲の、純然たる自衛に限定された侵略阻止の防衛力であって、かりそめにも他国に攻撃的な脅威を与えるものではありません。
 しかし最近、わが国の国力の驚異的な伸長と、優秀で勤勉な国民性が、他国の尊敬の的となっている反面、世界、特にアジア諸国の中には、日本に対する多少の不安も見受けられます。しかし、わが国は貿易に依存して生きている国であります。あらゆる国の人々や、財貨、資本が自由に交流し合う世界こそ、われわれ日本の基本的国益に合致した望ましい世界であります。(拍手)
 われわれは、すべての国との友好を保つことだけが海洋国家としての日本の発展に通ずることを知っております。しかるに、わが国を、軍国主義、帝国主義コースに歩むがごとき喧伝をすることは、曲解もはなはだしいのであります。(拍手)
 幾世代にわたって継承してきた独自の文化と伝統を、そして戦後の廃墟の中から、全国民の一致した努力で、みごとにかちえた豊かで自由な日本を、われわれの世代、次の世代に引き継いでいく責任があるのであります。この責任こそ、平和的な防衛政策の背景となり、防衛意思の根源となるものであります。
 本法律案は、海、空自衛官と予備自衛官の若干の増員及び准尉制度の新設等をそのおもな内容とするものであります。
 現在、自衛隊では、海空防衛能力の強化に重点を移しているようでありますが、四面を海に囲まれたわが国に対する侵略が、常に海または空を経路として行なわれることを考えるとき、海空防衛力の面で一そうの充実が必要であることは言をまちません。外からの侵略を国土外において食いとめる体制を確立し、また、大部分の資源を海外に依存するわが国には、国民の生命線でもある航路の安全を確保していくために、その面でも十分の努力が払われなければなりません。
 また、防衛力を考える場合、常に、物的な側面と精神的な面との両面から考えなければならないのであります。たとえ量的に優勢で、装備にすぐれていても、隊員の士気が低ければ、防衛の大任を全うすることができないのであります。この士気高揚の面で、今回の准尉制度の新設は、長年防衛のために献身してきた隊員に希望を与えると同時に、優秀な技能を身につけた隊員の登用によって、部隊運用の効率化をもたらし、自衛隊の質的向上に大きく貢献するものと確信いたします。
 さらに、現在の防衛が、技術的に相当高度化、専門化してきており、一朝事ある場合に、自衛隊が人的な面で厚みを欠くことは、きわめて危険であります。その意味で、かつて隊員として勤務し、練度の高い、そして国を守るという使命感に燃えた者を予備自衛官として十分に確保することは、わが国の防衛力をより効果的にするもので、きわめて重要な施策であると考えます。
 以上、本法律案は、現在の国際情勢下において、わが国の防衛力整備の上から見て、まことに時宜に適した措置であり、国民の大多数がこれを支持するものであると深く確信をいたすものであります。(拍手)
 最後に、防衛は、国民の心から発し、国民の心にささえられるべきものであることは申すまでもありません。国民を離れ、国民から孤立した防衛は成り立たないのであります。国民的合意への努力を放棄したとき、国家はもはや分裂し、解体をしてしまいます。そのためには、平和外交、経済、技術、文化など、総合的な要素を十分取り入れて、国民の団結を得、わが国の防衛力を真に国民的基盤の上に立つものとするため、私は、政府がより積極的な諸施策を推進されるよう、強く要望いたしまして、賛成の討論といたします。(拍手)
#43
○議長(船田中君) 西中清君。
  〔西中清君登壇〕
#44
○西中清君 私は、公明党を代表し、ただいま議題となっております防衛庁設置法等の一部を改正する法律案について、反対の討論をいたします。
 佐藤総理は、去る二月の施政方針演説で、「日本は、軍事的手段によって世界政治上の役割りを果たす国ではない」「自由を守り、平和に徹する基本的態度のもと、国力国情に応じて自衛力を整備し、その足らざるところを日米安全保障条約によって補完する」との政策を明らかにされております。この発言は、ここ数年間、日米安保条約のもと、漸増的に自主防衛を強化するという考え方が変化し、逆に、自主防衛を軸として、日米安保を補完的役割りとすることを明らかにしたものであります。すなわち、主客転倒し、自主防衛の比重が相対的に重くなったのであります。これが問題の第一点であります。
 政府のいう自主防衛とはいかなるものか、具体的に自主防衛と安保体制はどう変わっていくのか、全く不明であります。すなわち、アメリカの核のもとに、一切を自力でやっていくのか、また、有事の際に米軍の来援を依頼する構想なのか、あるいは基本的に現状維持の体制で、対米依存度を減少させていく構想なのか。自主防衛と日米安保で足りないところを補完するという考えは、具体的にどのようなケースをたどろうとしているのでありましょうか、全く不明であります。ただ、自主防衛強化論が、少なくとも軍事力増強政策を、あたかも既定の事実、必然的なものとして強行しようとしているのに間違いなく、この政府の姿勢に、われわれ国民は多大の不安と危険を感ずるものであります。(拍手)
 第二の問題は、自主防衛力増強論の台頭と防衛費の飛躍的増大であります。
 いままでの漸増方式が一変し、いまや、昭和四十五年度予算が大幅増を示したこと、さらに、四次防を見ても明らかなように、積極的な急増は、もはや専守防衛のワクを大きく踏み越えているといわなければなりません。防衛政策が、将来どのような規模でなされるか、限度はどの程度か。ただ、国力国情に応じての自衛力とのきまりきった抽象的答弁では、国民に多大の危惧を抱かせることは当然ではありませんか。(拍手)
 さらに、戦力放棄、戦力不保持をうたった平和憲法の精神を、政府はどこまで尊重する気なのか、全く不明であります。いかに、口に平和主義を唱えようと、問題は、現実はどうかであります。急激な自衛力増強は、国内は言うに及ばず、東南アジア各国にも非常な脅威を与えているのであります。政府のこのあいまいな姿勢が、国際社会にゆえなき警戒心と緊張を惹起している責任は、まことに大といわなければなりません。現に、先ごろの日中貿易政治会談の共同声明をめぐって、中国が、日本に軍国主義が復活したと、痛烈に批判しているではありませんか。政府は、すみやかに、自主防衛増強の限度を明快に示すべきであります。
 第三の問題は、自衛権の本質及び自衛権行使の地域的範囲の限界についてであります。
 政府は、外部からの武力攻撃に対処する場合、公空、公海までも必要な限度内で自主防衛できるとしておりますが、これが拡大解釈されると、海外派兵につながる危険があります。日本に対する直接侵略を、どこまで出て排除するのか。特に、昨年秋の日米共同声明において、沖繩よりのベトナム発進について、極東の範囲が従来の政府言明から大きく逸脱して、ベトナムを含めた広範囲なものとなり、アジアにおける日米共同作戦がもたらす危険をますます増大しております。自衛権の本質と自衛権の行使の地域的範囲の限度にも明らかな歯どめがなく、国際的な不安を招くことは当然であり、政府は、この点について明確にすべきものと考えるのであります。
 ここで、第四の問題として、自主防衛の強化政策がはたして必要なものかどうかという問題であります。
 現在、日本を取り巻く国際情勢は、必ずしも防衛力増強を必要としていないと考えられるのであります。むしろまぼろしの脅威におびえての自主防衛ではないか。もし脅威があるとするならば、それは一体何であるか、どの程度のものか、政府は明快にすべきであります。
 防衛費は、今年度実に五千七百億円、さらに四次防では五兆円をこすといわれます。また、隊員の増員計画も、いたずらにワクを拡大し、充足率が悪く、かつ、ずさんな募集と人選がしばしば問題となっております。こうした事実からも明らかなごとく、自衛力増強が、国民の支持も弱く、必然的意味を持たぬことは判然としているではありませんか。
 第五に、装備国産化の問題であります。
 この問題は、将来性と成長性を見込む財界の要請がきわめて強く、中にはGNP四%程度まで防衛費を引き上げよと主張する者もある状況であります。二次防一兆三千億円、三次防二兆三千億円、四次防五兆円以上と、七〇年代どこまでふえるのか、全く歯どめはなく、際限なく加速度的に増加されようとしているのであります。これ、まさに、産軍複合体への危険な道を歩んでいると危惧せざるを得ません。加えて、財界からの武器輸出の要求も高まり、世界の平和安全から、まことに危険な動きというべきであります。日本の軍国主義復活の疑惑を払うためにも、政府は、これらの動きに限度を示し、かつ、武器輸出を全面的に禁ずべきであります。
 最後に、七〇年代の安保についての最大の課題は、早期に安保条約を解消することにあります。
 その方途のさしあたってとるべきものは、在日米軍基地の撤去、縮小であります。国際緊張の緩和、平和への方途として、まず米軍基地の撤去、縮小を急ぎ、安保条約の実質的形骸化を進め、段階的に解消していくことが肝要であります。(拍手)
 同時に、わが国が、戦争のない平和な世界を目標とする限り、国際緊張を生む一切の障害を除去し、さらに多元的な平和外交を推進していくことが基本的姿勢でなければなりません。
 したがって、わが公明党は、かねてより、日中の国交回復が一九七〇年代のわが国外交の最大の焦点であり、最重要の課題であることを指摘し、日中国交回復の必要を提唱してまいりました。今回の中国の人工衛星打ち上げの成功とともに憂慮されるのは、米ソ両核大国の核軍拡競争が、新しい発火点を迎えるのではないかということであります。したがって、中国を国際社会の中に迎え入れ、中国を含めた核軍縮が真剣に討議されなければなりません。そのために、まずわが国が中国との国交を回復し、世界平和のために、他の核保有国とともに、この核軍縮への国際世論を高める先頭に立つべきであります。
 さらに、国連アジア極東地域本部の日本誘致の実現に努力を重ねていかねばなりません。
 政府は、以上あげた諸点につき、自主防衛強化の実態を明確にし、真に国民に正しい判断をなす材料を誠意をもって提供する義務があります。そして、国民の不安及び諸外国の危惧を、また疑惑を、一掃されんことを強く要望して、私の反対討論を終わります。(拍手)
#45
○議長(船田中君) 和田耕作君。
  〔和田耕作君登壇〕
#46
○和田耕作君 私は、民社党を代表して、ただいま議題になっております防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行なおうとするものであります。(拍手)
 われわれがこの法案に対して反対する最大の理由は、自衛隊の定員増が、わが国の防衛の根本的な考え方を明らかにしないままで、毎年毎年繰り返されておる点であります。
 これまで、政府は、日米安保条約によって、アメリカ軍に依存することを中心にして、日米安保体制の長期堅持を主張してまいりました。今回突然に自主防衛の確立ということを言い出したのでありますが、何かの変化があるに違いないと私どもは考えております。これまでアメリカは、日本の防衛の努力をおざなりなものだとして、内心攻撃をしてきました。逆にまた、ソ連や中国は、日本に軍国主義が復活するのではないかという点を特に最近強調いたしております。
 政府は、この国会の劈頭の施政方針演説におきまして、わが国の防衛政策の根本に自主防衛という政策を据え、日米安保条約はその補完にするということを言明しております。しかし、自主防衛とは具体的にどのような内容を持っておるのか、第四次防衛計画とはどのような増強の計画であるのか、軍事基地の管理について日本とアメリカがどのような立場に立つのか、全くはっきりしていないのであります。このようにして増強される航空自衛隊とアメリカの第五空軍とはどんな任務の分担になるのか、あるいは海上自衛隊と第七艦隊とは一体どのようにかみ合わされようとしておるのか、また、台湾水域や韓国、またインドシナ半島の緊張状態に対して、日本とアメリカはどのように協力しようとしておるのか、かいもく明らかになっていないのであります。このような状態で自主防衛を主張されておるわけであります。
 民社党も、早くから自主防衛プラス安保の方針を打ち出しております。私たちは、憲法の精神を緊持する、そして専守防衛の立場に徹すると申しております。また、安保条約を改定して、軍事同盟の色彩を急速に薄めて、わが国の防衛の重点を武力よりも平和外交に移すということをはっきりと主張しております。また、ソ連や中国との緊張緩和を重視する立場をとり続けてきたのであります。
 政府の自主防衛の確立とは、このような実体が全然ありません。また、党内には強力なるタカ派をかかえ、またハト派がおって、しかも平和外交ということばだけが先行して、実体はますますあいまいになり、危険を内包しておると断ぜざるを得ないのであります。
 中曽根長官は、経済大国となった日本、また日本民族の優秀性を前提にするなれば、もし政治が間違えば軍国主義になる危険性を持っておる、そのような要素を内包しておるということを言明されております。私も同意見であります。そうであればあるほど、政府は、軍備の増強だけではなくて、すべての国との友好促進、すなわち平和外交の推進を、ことばだけではなくて、実行しなければなりません。
 反対理由の第二は、わが国自衛隊のあり方についてであります。
 わが国の自衛隊は、その発足以来、旧軍時代の伝統を受け継いで、陸、海、空のいわば三軍の縦割り体制となっております。しかも、三自衛隊の横の連絡は必ずしも十分ではありません。たとえば同じ防空の任務でも、ホークは陸上自衛隊が管理をしておる、ナイキは航空自衛隊が管理するというように、防衛任務制ではなくて、縦割りの体制となっております。これでは、総合的な防衛体制の整備はできません。防衛力の効率化を達成することもできません。当然任務制の編成が考えられるべきであります。このように弾力的に考えて、初めて定員の問題も、単に海上をふやすとか空軍をふやすとかいうのでなくて、おのずから解決されるわけだと考えます。こうした質的な課題をなおざりにして、単に量だけをふやしていこうという政府の防衛政策は、いまこそ根本的に再検討をさるべきだと考えております。
 私は、討論を結ぶにあたりまして、一言ぜひとも申し上げたいことがございます。
 戦後の日本国民のしあわせは、国際の平和にかかっておるということであります。世界をまたに貿易をすることによって、現在の経済成長は可能になりました。今後の日本国民のしあわせも、この道をもっと広く深く推し進めていくことによってのみできるのであります。この認識を共通の土俵とするところに国民的合意の道が開かれてくると確信いたしております。戦前の日本は、戦争を必要としてまいりました。しかし、戦後の日本は、平和を欲するのであります。というよりは、平和なしには生きられないのであります。世界に網をかけた日本の貿易の生命線は、武力で守ることはできません。ここに、ほんとうに心から平和憲法への忠誠心を新たに確認をしなければならない時期だと考えております。(拍手)もちろん、独立国家として必要な最小限の軍備は必要であります。しかし、いま申し上げたような合意の憲法を心から守るという気持ちが、にじみ出るこの気持ちが政府の態度にあるなれば、私は、最小限の自衛隊を持つという点で、必ず国民の合意が成立すると考えております。(拍手)
 以上、私は所感を述べまして、この法案に対する反対の討論を終わりたいと思います。(拍手)
#47
○議長(船田中君) 東中光雄君。
  〔東中光雄君登壇〕
#48
○東中光雄君 私は、日本共産党を代表して、防衛庁設置法等の一部を改正する法律案に反対するものであります。(拍手)
 今回の自衛隊増強計画は、アメリカのアジア戦略が、ニクソン・ドクトリンと日米安保条約の実質上の改悪を取りきめた日米共同声明によって、新たな段階を迎えている中で行なわれているものであり、その意味するところは、きわめて重大といわなければなりません。私は、まずこの点を強調したいのであります。
 すでにグアム・ドクトリン以来、ニクソン米大統領やレアード国防長官の諸報告によって示されているとおり、ベトナム侵略政策の行き詰まりから手直しされたアメリカのアジア戦略の基本は、ミサイル迎撃ミサイルや多核弾頭ミサイル配備など、核戦力と米軍の緊急投入能力を一そう強化しつつ、同盟国による戦力の肩がわりを一そう推し進め、その戦争計画にいわゆる同盟国の軍事力を最大限に利用しようとするところにあります。
 これがアジアのいわゆる同盟国をアメリカの核のかさのもとに入れて押えつつ、アジア人をしてアジア人と戦わせようとするアメリカのアジア侵略政策の再編、強化にあることは明らかであります。(拍手)
 とりわけこのような中で、ニクソン米大統領は、日米共同声明の路線に基づく日米関係の意義を強調して、日本とアメリカの提携関係はアジアにおけるニクソン・ドクトリンの成功のかぎであるとして、アメリカ帝国主義のアジア侵略政策の遂行にあたって日本の果たす役割りに、大きな評価と期待を表明しているのであります。
 今回の自衛隊増強計画は、まさにこのアメリカの新しいアジア侵略政策に積極的に呼応して、日米共同声明のもとで、自衛隊の画期的増強をはかろうとする第一歩にほかなりません。
 本案のおもな内容は、政府の海、空戦力の強化の方針のもとに、艦船、航空機の就役と組織改編に伴い、昨年に引き続いて自衛官の定数を、海上自衛隊において五百十人、航空自衛隊において四百七十四人増員すること、海上自衛隊に新たに予備自衛官制度を設け、陸上及び海上自衛隊の予備自衛官を三千三百人増員すること、さらに、自衛隊の管理体制の強化を目ざして准尉制度の復活をはかることにあります。この結果、改正後の自衛官定数は二十五万九千余人、予備自衛官を含めて実に二十九万五千余人に達するのであります。
 しかも、政府は、今国会の審議を通じて、自主防衛の強化を口実に、自衛隊の作戦区域を日本領域から公然と公海、公空にまで推し広げ、公海、公空での武力排除、制海、制空権の確保、これを公言しつつ、第四次防では六兆円をこえる軍事予算をもって、このような自衛隊の行動に即応する新戦闘爆撃機、艦対艦ミサイルを装備する方針を積極的に明らかにするなど、自衛隊の編成、装備、訓練等の全内容にわたって、侵略的、攻撃的性格を著しく強めようとしているのであります。
 また、兵器の国産化と軍需産業の育成強化をはかるとともに、桜田発言に見られるように、憲法改悪への道を大きく切り開こうとしております。しかも、その軍事力増強のテンポは世界最高であり、いまや自衛隊は、アジアにおけるアメリカの反共同盟諸国の中で、事実上最強の軍事力を持つ軍隊にまで強化されたのであります。このような自衛隊の増強を、専守防衛の名でごまかすことは絶対にできません。
 それは第一に、陸、海、空軍その他一切の戦力を保持しないとする憲法第九条をまっこうからじゅうりんするものであります。(拍手)それは何よりも、アメリカのアジア侵略政策に事実上組み込まれた自衛隊が、日本とアジアの平和と安全を脅かすものとなることであり、アジアにおける緊張を激化させ、日本人民をさらに危険な方向に導くものであります。
 しかも第二に、これは国民生活に膨大な犠牲と負担を押しつける結果となるものであります。
 第三に、自衛隊の治安出動体制の強化によって、日本人民の独立と平和、民主主義と生活向上を目ざす闘争を弾圧する体制を露骨に強化しようとするものであります。
 こうして、今回の自衛隊増強計画は、安保条約とそのもとにおける日本の軍国主義、帝国主義復活を新たな段階に推し進めようとするものであり、日米共同声明に基づく共同作戦体制強化の新たな第一歩となるものであります。(拍手)
 日本共産党は、自主防衛の装いに隠れて打ち立てられようとしておるこのような対米従属化の軍事力増強と軍国主義復活の危険な策動をきびしく糾弾するとともに、安保条約を廃棄し、米軍基地を撤去させ、憲法違反の自衛隊を解散させ、軍国主義復活政策の主要な拠点をなくして、憲法の平和的、民主的条項の完全な実施を強く要求するものであります。
 以上を強調しまして、私の反対討論を終わります。(拍手)
#49
○議長(船田中君) これにて討論は終局いたしました。
 これより採決に入ります。
 まず、日程第八につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#50
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。(拍手)
 次に、外務省設置法及び在外公館に勤務する外務公務員の給与に関する法律の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#51
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、運輸省設置法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#52
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 漁船再保険及漁業共済保険特別会計の歳入不
  足をうめるための一般会計からの繰入金に
  関する法律案(内閣提出)
#53
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、漁船再保険及漁業共済保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#54
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 漁船再保険及漁業共済保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案を議題といたします。
#56
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。大蔵委員長毛利松平君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔毛利松平君登壇〕
#57
○毛利松平君 ただいま議題となりました漁船再保険及漁業共済保険特別会計の歳入不足をうめるための一般会計からの繰入金に関する法律案につきまして、大蔵委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 この法律案は、昭和四十二年度におきまして、全国的な暖冬による海水の異常高温等により、ノリの大きな被害が発生し、これに伴いまして、漁船再保険及び漁業共済保険特別会計の漁業共済保険勘定の保険金の支払いが増加したため、同勘定の支払い財源に五億六千七百五十五万円の不足が生ずる見込みでありますので、昭和四十五年度において、一般会計からこの金額を限り同勘定に繰り入れることができることとしようとするものであります。
 なお、この繰り入れ金につきましては、将来この会計の漁業共済保険勘定におきまして、決算上の剰余が生じた場合には、この繰り入れ金の金額に達するまでの金額を一般会計に繰り戻すことといたしております。
 本案は、去る三月二十四日政府より提案理由の説明を聴取、四月二十四日質疑を終了し、本日採決いたしましたところ、全会一致をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
    ―――――――――――――
#58
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案は委員長報告のとおり決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#59
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出)
#60
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、内閣提出、特許法等の一部を改正する法律案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#61
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#62
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 特許法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
    ―――――――――――――
    ―――――――――――――
#63
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。商工委員長八田貞義君。
    ―――――――――――――
  〔報告書は本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
  〔八田貞義君登壇〕
#64
○八田貞義君 ただいま議題となりました特許法等の一部を改正する法律案につきまして、商工委員会における審査の経過と結果を御報告申し上げます。
 最近、特許及び実用新案の出願件数が激増し、しかも、その内容が高度化、複雑化するに伴いまして、特許庁における未処理案件の累積は七十六万件に達し、審査に要する期間は平均五年に及ぶという事態に立ち至っております。
 政府は、このような事態に対処するため、従来からとっておりました特許庁の審査機能の強化措置に加え、特許及び実用新案の制度につきまして、審査の促進をはかるための法的措置が必要であると考え、本改正案を提出してまいったのであります。
 本案の要旨は、
 第一に、早期公開制の採用でありまして、出願から一年六カ月を経過した場合は、その内容を公開するとともに、出願人に補償金請求権を与え、また、第三者が実施していると認められる出願は、他に優先して審査することとしております。
 第二は、審査請求制の採用でありまして、一定期間内に審査請求のあった出願のみを審査することとし、請求の際には請求料を徴収することとしております。
 第三は、審査前置制の採用でありまして、特定の審判請求については、審判の前に審査官に審査させることとしております。
 その他、仮保護の権利の強化、補正等の制限、先願の範囲の拡大、諸料金の改定等につきまして所要の措置を講ずることとし、施行期日は昭和四十六年一月一日となっております。
 本案は、去る三月十六日当委員会に付託され、同月二十四日通産大臣より提案理由の説明を聴取した後、四月二十四日より質疑に入り、二十八日に至り質疑を終了いたしました。続いて、同日、自由民主党及び民社党より修正案が提出され、原案と一括して採決いたしましたところ、本案は多数をもって修正案のとおり修正議決すべきものと決した次第であります。修正点は、改正法施行前にされた出願については、改正法を適用せず、従前の例によることとしたことであります。なお、本案の審議に関連して、工業所有権制度の抜本改善に関する決議を全会一致をもって行ないましたことを付言いたします。以上、御報告申し上げます。(拍手)
#65
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は修正であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#66
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり決しました。
     ――――◇―――――
 全国新幹線鉄道整備法案(鈴木善幸君外十六
  名提出)
#67
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、この際、鈴木善幸君外十六名提出、全国新幹線鉄道整備法案を議題となし、委員長の報告を求め、その審議を進められんことを望みます。
#68
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#69
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 全国新幹線鉄道整備法案を議題といたします。
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#70
○議長(船田中君) 委員長の報告を求めます。運輸委員長福井勇君。
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  〔報告書は本号末尾に掲載〕
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  〔福井勇君登壇〕
#71
○福井勇君 ただいま議題となりました鈴木善幸君外十六名提出の全国新幹線鉄道整備法案につきまして、運輸委員会における審査の経過並びに結果を御報告申し上げます。
 まず、本案の概要について申し上げます。
 第一は、本案の目的でありますが、高速輸送体系の形成が国土の総合的かつ普遍的開発に果たす役割りの重要性にかんがみまして、新幹線鉄道による全国的な鉄道網の整備をはかり、もって国民経済の発展と国民生活領域の拡大に資することを目的としております。
 第二は、新幹線鉄道の整備の進め方についてでありますが、新幹線鉄道の路線は、全国的な幹線鉄道網を形成するに足るものであるとともに、全国の中核都市を有機的かつ効率的に連絡するものとして性格づけ、その建設につきましては、運輸大臣が鉄道建設審議会に諮問して、建設に関する基本計画及びこれに基づく整備計画を定め、日本国有鉄道または日本鉄道建設公団が、運輸大臣の認可を受けて新幹線鉄道の建設を行ない、日本国有鉄道がその営業を行なうこととしております。
 第三は、財政上の措置等についてでありますが、国及び地方公共団体は、建設資金についての助成、援助、土地の取得のあっせん、その他の必要な措置を講ずることとしております。
 本案は、去る二十三日当委員会に付託され、委員会におきましては、翌二十四日提出者の大橋武夫君から提案理由の説明を聴取した後直ちに質疑に入り、慎重な審査を行ない、翌二十七日質疑を終了いたしたのでありますが、その詳細は会議録に譲ることといたします。
 本日、採決いたしました結果、本案は原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 以上、御報告申し上げます。(拍手)
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#72
○議長(船田中君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#73
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
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 国会議員互助年金法等の一部を改正する法律
  案(議院運営委員長提出)
 衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する
  規程案(議院運営委員長提出)
#74
○加藤六月君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 すなわち、議院運営委員長提出、国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案、及び衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案の両案は、委員会の審査を省略してこの際これを上程し、その審議を進められんことを望みます。
#75
○議長(船田中君) 加藤六月君の動議に御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#76
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加せられました。
 国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案、右両案を一括して議題といたします。
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#77
○議長(船田中君) 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員会理事海部俊樹君。
  〔海部俊樹君登壇〕
#78
○海部俊樹君 ただいま議題となりました国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案外一件につきまして、提案の趣旨を説明いたします。
 まず、国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案は、国会議員互助年金法外三件の法律の改正を行なおうとするものであります。
 その第一は、国会議員互助年金法の一部改正でありますが、これは互助年金の基礎歳費月額が十四万円であるものを、本年五月分以降十八万円に引き上げ、また、普通退職年金の若年による停止の制度を、本年四月分以降廃止し、高額所得による停止の制度を、本年七月分以降廃止し、納付金の率を、本年五月以降百分の五・三から百分の六に改めようとするものであります。
 その第二は、国会における各会派に対する立法事務費の交付に関する法律の一部改正でありますが、これは立法事務費の月額を、本年四月以降所属議員一人当たり六万円から八万円に引き上げようとするものであります。
 その第三は、議院に出頭する証人等の旅費及び日当に関する法律の一部改正でありますが、これは、議院に出頭する証人、公述人、参考人に対する日当を、実情に即した旅行日数により支給することに改めるとともに、証人等に対し特別車両料金等を支給できるようにしようとするものであります。
 その第四は、国会議員の秘書の給料等に関する法律の一部改正でありますが、これは、国会議員の秘書に対し、本年四月以降新たに、通勤手当として一般の国家公務員に支給されている通勤手当の最高額の六割に相当する額を一律に支給しようとするものであります。
 次に、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案は、職員の定員千六百九十一人を、本年四月から千六百九十四人に改めようとするものであります。
 以上両案は、いずれも議院運営委員会において起草、提出したものであります。
 何とぞ御賛同くださるようお願い申し上げます。(拍手)
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#79
○議長(船田中君) これより採決に入ります。
 まず、国会議員互助年金法等の一部を改正する法律案につき採決いたします。
 本案を可決するに賛成の諸君の起立を求めます。
  〔賛成者起立〕
#80
○議長(船田中君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。
 次に、衆議院事務局職員定員規程の一部を改正する規程案につき採決いたします。
 本案を可決するに御異議ありませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#81
○議長(船田中君) 御異議なしと認めます。よって、本案は可決いたしました。
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#82
○議長(船田中君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後四時二分散会
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 出席国務大臣
        法 務 大 臣 小林 武治君
        外 務 大 臣 愛知 揆一君
        大 蔵 大 臣 福田 赳夫君
        通商産業大臣  宮澤 喜一君
        労 働  大臣 野原 正勝君
        建 設 大 臣 根本龍太郎君
        国 務 大 臣 荒木萬壽夫君
        国 務 大 臣 中曽根康弘君
 出席政府委員
        運輸政務次官  山村新治郎君
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ソース: 国立国会図書館
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