くにさくロゴ
1947/11/18 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第三分科会 第2号
姉妹サイト
 
1947/11/18 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第三分科会 第2号

#1
第001回国会 予算委員会第三分科会 第2号
  付託事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第七号)(内閣送付)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第八号)(内閣送付)
○昭和二十二年度特別会計予算補正
 (特第三号)(内閣送付)
――――――――――――――――
昭和二十二年十一月十八日(火曜日)
   午後一時四十五分
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第七号)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第八号)
○昭和二十二年度特別会計予算補正
 (特第三号)(農林省所管)
  ―――――――――――――
#2
○主査(西川昌夫君) それではこれから始めたいと思いますが、順序といたしまして政府委員の御説明をお聽きしまして、それから質疑に入りたいと思います。
#3
○政府委員(笹山茂太郎君) 提案されております予算補正第七号中農林省所管経費につきまして御説明申上げます。
 この補正要求額は、追加額合計十一億七千七百七万七千円でありまして、予算書に定めるところに待つて組織別に部、款、項、目に区分して実行する予定でありますが、その追加を必要とする事項について説明すると次の通りであります。
 主要食糧、農産物の生産及び供出の確保を期し、農業生産の調整を行うために一億九千六十三万三千円、次は農地制度の改革に関して農地委員会費の増額等のために、六億二千二百三十九万二千円、農業技術の急速な普及滲透のため、專任職員の給與改善のために一億七百九十八万五千円、次は農産種苗の檢査に必要なる経費のために、二百二十六万二千円、民有林の施業計画及び実態調査のために千八百七十二万二千円、次は鳥獣類の保護利用のために九十四万八千円、乳牛の緊急増殖、野草及び飼料作物の改善等のために、七百九万一千円、次は米甘藷の農家別実收高調査、農家の食糧管理台帳整備、食糧対策実行本部の設置、食糧配給人口調査のために二千八百四十万四千円、次は農業、水産業に対する施策の普及を図るために八万九千円、次は緊急開拓事業促進のため、及び開拓者資金融通特別会計に繰入れのために二百三万七千円、財政法令の施行に伴う経費のために六百九十七万四千円、行政監察委員会法施行に伴う経費のために十万円、次は農業再保險特別会計繰入れ及び地方公共團体職員の給與の改善のために一億八千九百四十四万円を追加予算したものであります。
 次に、予算補正第八号中の農林省所管事項について御説明申上げます。この補正要求額は修正減少額一億二千百六十二万六千円でありまして、予算書に定めますところに従つて組織別に部、項、目に区分して実行する予定でありますが、これは國家財政の收支の均衡を確保すべき既定の経費を節約するため、三十五万四千円を官房において、七十三万六千円を総務局において、二千四百九十九万五千円を農政局において、四千二百四十九万四千円を林野局において、三百二十四万五千円を水産局において、又二百二十五万九千円を蚕糸局において、次は百三十九万四千円を食品局において、次は百七十五万九千円を畜産局において、四百十二万九千円を開拓局において、又一千百六十万七千円を統計調査局において、九百六十一万円を食糧管理局において、又千九百四万四千円を行政共通費において、それぞれ修正減少いたしたところのものであります。
 次は、特別会計予算補正第三号中の農林省所管の事項について御説明申上げます。先ず第一に、食糧管理特別会計におきまして、歳入歳出共各々六百六十五億九千八百十二万九千円の増加は、歳入におきまして食糧費渡價格の改訂に伴う食糧賈拂收入の増加等のためであります。又歳出におきましては食糧買入價格改訂に伴う買入代金の増加、供出食糧の報償費、政府職員の給費改善、農業共済再保險特別会計への繰入の増加等のためと、既定経費の節約等のためによるものであります。次は薪炭需給調節特別会計において歳入歳出各々四十五億三千七百九十三万四千円の増加は、これは歳入におきましては薪炭の賈渡價格の改訂に伴う賈掛收入の増加のためで、歳出においては薪炭の買入價格の改訂に伴う買入代金の増加等のためと既定経費の節約のためによるものであります。次に農業共済恵保險特別会計は、農業勘定におきまして歳入歳出各々十九億四千八十六万七千円の増加でありますが、これは歳入におきましては食糧管理特別会計等より受入れ收入の増加と再保險料收入の増加等のためであり、又一方歳出におきましては再保險支拂の増加に当てるため等によるものであります。家畜勘定におきましては歳入歳出各々一億一千五百八十九万四千円の増でありますが、これは歳入におきまして再保險料收入の増加等によるものである。歳出におきましては再保險金の支拂の増加に当てる等のためであります。業務勘定におきましては歳入歳出各々二十九万五千円の増加であります。これは歳入におきましては他会計より繰入れの増加によるものであり、歳出におきましては、政府職員の給與改善等に充てるためであります。次は森林火災保險特別会計に関してでございますが、これが四十万六千円、又漁船再保險特別会計におきましては、二十三万二千円のそれぞれの歳出における修正があるのでありますが、これは予備費等を減少して政府職員等の給與を改善するためであります。次は開拓者資金融通特別会計におきまして、歳入歳出各々二千三十五万一千円の増加を示しておるのでございますが、これは歳入におきましては國債金等の收入の増加のためであり、歳出におきましては開拓地における入植者に対する共同施設に必要な資金の融通をはかるためによるものであります。最後に國有林野事業特別会計におきまして歳入歳出各々十八億一千二十九万四千円の増加を示しておるのでございますが、これは歳入におきまして、木竹製品の賣渡價格の改訂に伴う收入の増加等のためであり、一方歳出におきましては諸物價の改訂に伴う事業費の増加、政府職員の給與改善等に必要な経費の増加、既定経費の節約等のためによるものであります。
 以上が今回提出されましたところの予算中の農林省所管事項の大要でありますが、よろしく御審議されんことをお願いします。
#4
○主査(西川昌夫君) これより質疑に移りたいと思います。
#5
○島村軍次君 それでは私から質問いたします。只今の説明でその大要は分つたわけでありますが、その基礎数字なるものについて参照書が別に出ておりますが、併しこの内容では分り難いものもあると思いますので、尚詳細なる補助的な説明書をお願い申し上げたいと思いますが、これは要するに計算の基礎を明かにしたものを大体対照してここに出ておりまするので、不十分だと認められる事項について各関係局の方からお願い申し上げたい。これを第一の希望に申上げて置きます。
 次に、技術滲透施設に関する経費、只今の説明によりますと專任職員の給與改善が主のようでありますが、技術の急速なる普及及び滲透を図るというその趣旨は指導農場に関するものでありますかどうか、先ずその点をお伺いしたいと思つております。それから食糧管理の特別会計の中で、先般新聞紙上で拜見いたしたのでありますが、供出奨励のためと、それから配給確保のため、それぞれ一は六千万円、一は三千三百何万円でしたか、これと、それから生産調整法の経費との関連及びその支出の内容はどういう性質のものであるか。それから尚空俵輸送のため二千万円とかいうことが、新聞紙上に出ておりますが、その内容の説明を若し予算に計上されてある数字ならばどこに入つておりますか、そういう点について御説明を願いたいと思います。それから畜産振興に関する経費の中で、その具体的内容について、それから災害補償に関する経費は、先般災害補償法の方で大体の説明は農林委員会で承わつたのでありますが、消費者負担になるべき金額を、特に今年に限つて消費者負担中に加えない。こういうふうに決定されたようでありますが、その理由及び災害補償の農家負担を今年から徴集するということのために、従來の保險組合の赤字のある場合に対する措置、これは先般農政局長から一應説明を承わつたのでありますが、農林次官のこれに対する御所見を併せて伺つてみたいと思います。
#6
○政府委員(笹山茂太郎君) 第一点の技術滲透に関する経費でございますが、これはお話の通り技術綜合指導農場に関する経費でございます。この内容は現在施設されておりまするところの技術指導農場の既定給費で、足りない分をこのものによつて追加せんとするのでございます。而して職員その他の経費に充てるためでございます。次が食糧管理特別会計と生産調整法との関係、こういうお話でございますが、食糧管理特別会計とこの生産調整法との会計上の直接の繋がりは今ないのでございます。制度上は生産調整法と供出の制度、割当の制度、こういつたものはあるのでございますけれども、会計上は一方は特別会計であり、一方は一般会計であるということで、生産調整法の方は一般会計との経費として提出されておるのでございます。それから空俵輸送、これは供出した者に対しまして俵を返してやる経費でございますが、これは食糧管理特別会計で賄うつもりであります。次は畜産振興に関する経費でございますが、ここに載つておりまするのは全体の畜産の振興に関する経費ではございませんで、その中の乳牛の緊急増殖に関する経費、それから草生の改良並びに牧草の栽培に関する経費、それから新たにニーカツプ種畜牧場を農林省に移管したために、それに伴うところの経費、それからアメリカから寄贈されたところの種牡牛、これを処理するといいますか受取るのに必要な経費、それから畜牛結核予防檢診に要する経費、こういつたのがこの追加予算を畜牛関係の予算でございます。
 それから農業災害補償法に関しましては、これは何故今年の分は一般会計の負担としたかということでございますが、これは現在の一般の賃銀水準、物價体系、それらの点を綜合いたしまして今回は一般会計の負担とする方が至当であるという見地からしたものでございます。
 荷保險組合で今度の改正によつて保險料が追加して増徴される、こういう場合におきまして赤字のある保險組合はどうするかということでございますが、これはみずからの共済事業を営んでおりますところの農業会、そこで調整が取れるのではないかと思います。まあそれらの点については尚係りの方から詳しく説明させてもよろしうございます。
#7
○島村軍次君 只今の食糧管理は関連だけをお聽きしたのぢやないので、供出奨励及び配給確保空俵輸送のための、経費の内容についての説明を求めたわけであります。
 それから災害補償に対する問題は、これはむしろ政治的解決によるべきものでありまして、農林次官は簡單にお片附けになりましたけれども、篤とこれは内容について御吟味の上適当にこの善後措置に対しては関心を持つて処置を願いたい。これは希望意見として申上げるのであります。
 それから技術滲透に関する経費の中、指導農場は従來この経営の部面も農事試験場中心に経営をされて参つたのでありますが、ところが事実問題は府縣の経費及び農林省の経費が非常に不足いたしまするために、地方の農業国体においてこれを経営し、殊に設備等におきましては農民團体で負担をしたものが相当多いのであります。且つ又その技術員の経費等も農民團体において國民及び縣の経費が足りないために補給をして負担した実績が沢山あると思うのであります。例えば私の郷里の岡山縣等におきましても、農業会が技術滲透のために何百万円という負担を農業会がいたしたのであります。ところが政府の方ではむしろその設置を一つの枠に嵌められて、そのために必要でないような場所までも設置をいたしまして、その結果は非常な負担を増してあるにも拘わらず、その実績は上つていないというのが今日の実情であると思うのであります。そこで今度農業会が改組して、協同組合になる場合におけるこれらの処置に対しては、どういうふうなお考えをお持ちになつておりますか。又今回の追加によつて従来の設備なり、或いは人件費の補助というものは全部カバーできるものであるかどうか、こういう点について一つ伺つて見たいと思います。
#8
○政府委員(笹山茂太郎君) 先程の食糧管理特別会計について補足して申上げますが、これは供出の対策費としまして、府縣にそれぞれ個々に報奨物資を適期に配給するという面が非常に必要になつて來まするので、それらの対策に要するところの経費、それから食糧調整委員会というものが現在あるのでありますが、今後ますますこれが運営の万全にしなければならんということで、約八千数百万円の金を計上いたしておるのでありますが、これが食糧管理特別会計から支出されることになつておるのでございます。
 尚農事試驗場、指導農場の経費の関係でございますが、これは御指摘の通り指導農場の経費は十分ではございません。從つて新設に当今ましては、相当の部分を地方の関係国体に負担して貰つておるような次第でありまして、この点は誠に申訳ないと思うのでございます。この指導農場は御承知の通りもともと官僚的なものではなくして、当該地方の農民と一体となつて、そこで農民が技術を練磨し、又指導農場においては農民の要望にこたえて各種の試驗調査をするというような緊密な関係に置かれておるような状態でございまして、これらの経費もでき得る限りは國庫の方で負担しなければならんのは当然でありますが、遺憾ながら現在の経費が不足のために、いろいろ御迷惑をかけておるような次第でございます。尚今後これらの指導農場の技術につきましては、でき得る限り地方に御迷惑をかけないように予算的措置を取つて行きたいという考でおるのでございます。今後農業会が解消されまして、協同組合になつた場合のこの指導農場と協同組合との問題でありますが、農業技術の末端に対する滲透、これは從來農業会の技術員がその大きな役目を務めておつたのでありますが、ところがこれらの技術員が將來一部は技術指導農場の方の指導員としまして活躍して頂く場合もあろうかと思いますが、一部は又協同組合の技術員となりまして、お働きになるかとも思うのであります。協同組合は單に技術方面ばかりの問題ではなくして、これは生産方面、いわゆる協同によつて生産を高揚するという面についても、將來大いに働かなければならんところの使命を持つておるものでございますからして、農業技術の各農家に対する滲透、これと密接な関連を持つておるのでございまして、將來指導農場の運営に当りましては、協同組合のそういつた方針とよく合致するような運営を以てやつて参りたいと思うのでございます。現在も指導農場では、それぞれ指導農場の運営につきましては、十分地方の農民或いは農民国体の意見を取り入れて運営するというような建前の下に、技術運営委員会、或いは指導農場の運営委員会というものが設置されておるのでございまして、地方の要望に答えて、これらの指導農場が運営されるという建前になつておるのでございます。今後協同組合との接触につきましても、この運営委員会を通じて十分でき得るというふうに我々も確信するのでございますし、又指導農場の今後の行き方、殊に協同組合の事業を通じてそうして農民に合理的な或いは進捗的な技術を滲透さして参るということが、最もいい技術のエクステンシヨンとしては捷径であろうかとも考えておるのでございます。さような考えで今後はますます連繋を密にして技術滲透の道を開いて行きたいと考えております。
#9
○島村軍次君 更に重ねてお尋ねいたします。指導農場については最初設置されました個所を変更して、整理して個所数を減ずるという御意思であるかどうか。更に現在の施設はむしろ中途半端なものでありまして、何ら技術溶透の、農林省がお考えになつておるような指導農場の形体になつておらんと思うのでありますが、そこで勢い既設のものを整理して、そうしてそれに対する設備を完成すると同時に、充実を期して行くというのが適当じやないかと思いますが、そういう点に対する御所見を伺いたいと思います。
#10
○政府委員(山添利作君) 現在できておりますものを充実いたしますことは最も急務でありまして、今のままで整理する考えはございません。同時に今までのできておりました二千百幾らの計画、これを今放棄しておるかと言いますと、これはそういうのではないのでありまして、やはり既定計画に從つて行きたいと考えておりますけれども、目下技術滲透の全般に亙りまして研究中でもございますし、又予算関係等將來のこともございますので、計画は遂行いたしたいつもりでありまするが、さて既設のものの充実ということは、やはりこれは優先的に考えなければいかんというふうに考えております。
#11
○島村軍次君 整理の御意思はありませんかどうか、ということを重ねてお伺いいたします。
#12
○政府委員(山添利作君) すでに作りましたものを整理するという考えは持つておりません。
#13
○島村軍次君 根本的にこの問題は再檢討を要する必要があるのじやないかと思います。何となれば先程も申上げましたように、設置の個所数を枠に篏めて画一的にやり過ぎるために、地方の農民との間の意思がぴつたりしていない。又設備においても内容においても、極めて貧弱なためにむしろこの指導農場というものはもの笑いの種になつておるのは、ひとり私の出身の縣ばかりではないと思うのであります。そこでこの際、更に指導農場に関する一つの大きな將來方針を立つて、そうしてこれを個所を減じて、充実したものであることは勿論のこと、今後の民主的な農業経営、農業の改革を図つて行くのには、やはり地方民との間の接触及びこれを利用するの措置が十分でなければならんと思うのであります。いたずらに御馳走のお膳立てばかりを出しましても、それを食べる人が横を向いて、丁度御馳走に乳児が向つたと同じような結果になつておるところが相当あると思うのでありまして、この際既設のものに対しても或る程度まで整理を加えて、そうして眞にその間に、農民との間に十分施設が利用できるようなものにすべき必要があると思うのでありますが、重ねてこの点に対して御所見を承わつて置きたい。
#14
○政府委員(山添利作君) 指導農場を設置しました当時は、五ケ町村にしようということになつております。これは結局附近の農民諸君が歩いて行つて、その施設を利用し又学ぶことができる。こういう範囲を対象にいたしておるのであります。成程非常に大きな充実したものを作るという場合におきましては、郡に一ケ所とか、或いは更に少くするというようなことは、自然財政上の理由から行れるということも考え得るのでありまするが、何といたしましても農民諸君に直接役に立つようにという点からいたしますると、これは農民が歩いて行つて直接利用のできる範囲ということにならなければならんと考えておるのであります。併し今の状況は指導農場を作りつつある途中でありまして、もとより現在の状況を以て満足しないどころか、將來これを完備したものにいたしたい。その將來といいますのも長い將來という意味ではなく、ここに非常に重点的に施設を施して、今後の農民指導の中心といたしたい。こういう考え方でおるわけであります。併しおのずからそこに財政的に見ましても、他の面から見ましても限度がある。そういう場合にどういうものから完備したものにして行くかということは、順序並びに緩急を図つてやつて行きたいと思つておるのであります。
#15
○島村軍次君 畜産の振興についても只今大体の説明を承わりましたが、この予算の内容を見ますると、畜産改良及び増殖費として、寄贈種牡牛受領及輸送に要する請負費二十二万六千円という経費が計上されておりますが、これがいわゆる乳牛の緊急増殖の経費であります。それからこれは只今御説明によりますと「アメリカからの種牡牛輸入というような経費のように思いますが、それでありますか。尚これは何頭を入れられる予定でありますか。そしてその配付はどういうふうな予定で、そうして管理はどういう見込でおられますか承わつて見たいと思います。それからその次に飼料対策費として十万円の経費が計上されておるのでありまして、草生の改良及び野草栽培試驗指導旅費一万六千八百六十五円、役務費として約七万円ありますが、この七万円の内訳は栽培試驗分析委託費というもので、結局これは人件費に相当するような経費に過ぎないと思いますが、又職員費補助というものが計上されておりますが、これは地方の職員を殖やすという意味の経費でありますか、現在の人にやられるという経費でありますか、内容を承わりたい。
#16
○政府委員(遠藤三郎君) 只今の御質問にお答いたします。寄贈種牡牛の受領に関する経費は、今アメリカから二十五頭種牡牛を頂きまして、その種牡牛の輸入に関連しまして、各地へ輸送をしましたり、その他の諸経費に必要なものをここに揚げてあるのでございます。乳牛の緊急増殖に関する経費とは別になつております。乳牛の緊急増殖に関する経費は三百八十八万三千円になつておりまして、寄贈種猛牛の受領に要する経費が二十二万六千円になつております。寄贈種牡牛の配付並びに將來の繋養の計画のお尋ねでありますが、これにつきましてはこの種牡牛がまだ幼齢でありまして、直ちに種付に使うことができないような事情にありますので、一應これを國の種畜牧場及び縣の種畜場に繋養をいたしまして、十分使用に堪えるような年齢まで飼育をいたしまして、成牛になりましたならば、これを牧場に繋養をしつつ民間の種付の需要に應ずる、又はこれをそれぞれの畜産の團体に貸付けまして、そうして團体員の種付の希望に應ずるようにしたい、こう思つておるような次第であります。現在この二十五頭の中の大多数がすでに種付ができるようになつて参りました、そういう計画の下に種付の業務を進めておるような次第でございます。
 それから第二点のお尋ねの草生改良並びに畜産改良に関する試驗に要する経費の中の役務費その他の経費でありますが、この予算は御承知のように飼料事情が非常に逼迫しておりまして、我が國としましては、牧野の草生の改良を促進することが最も緊急の事態に立至つておりますので、國立の種畜牧場及び畜産の試驗場に草生改良の試驗地を三ケ所作りまして、ここで草生の改良に関する各種の試驗を実施して参りたい、こういう考でございます。その内容は牧草及び牧野の野草の收量の比較試驗、それから肥料の三要素の試驗、石灰の適量試驗、それから燐酸の適量試驗、窒素の適量試驗、それから刈取適期の試驗等を詳細に試驗いたしまして、日本の牧草の今後の改良の方針を立てたい、こういう考でこの予算を要求したような次第でございます。
#17
○島村軍次君 乳牛改良試驗費はどこに上つておりますか。
#18
○政府委員(遠藤三郎君) 寄贈種牡牛のその前に上つてあります。
#19
○島村軍次君 金額は幾らですか。
#20
○政府委員(遠藤三郎君) 乳牛の緊急増殖に要する経費は三百八十八万三千円であります。
#21
○島村軍次君 その内容を御説明願います。
#22
○政府委員(遠藤三郎君) この乳牛の緊急増殖に要する経費は、こういうことになつております。現在御承知のように非常に牛乳の供給が少くて、乳幼児の牛乳に非常に困難を來しておるというような次第でありますので、速かに牛乳の増産をいたしますために、いろいろな手を打つておるわけでありますけれども、差当り投函用牛のホルスタイン種等の乳牛の牡を掛けまして、そうして役肉に使うと同時に乳を搾るという方法を考えたいということで、差当りこの問題は約八十頭の役肉用の牝牛を政府が買上げまして、それに乳牛の牡を掛けまして、そうしてそれから生れた仔を漸次民間に普及して行きたいという考え方で、民間に対しましては一應こういう方針で奬励すると同時に、國みずからこれを実行しまして、牛乳の不足を緩和する一つの方策にしたい、こういう考えでございます。
#23
○東浦庄治君 最初に農業生産調整に必要な経費でありますが、この中の市町村の委員会へ交付される金はどういう性質の金でありますか、つまり人件費、事業費の内訳です。
#24
○政府委員(山添利作君) これは委員の手当並びに職員を設置しますその給與でありまして、実は事務費が含まれておりません。大部分が職員の給與であります。
#25
○東浦庄治君 職員の給與だけで、その仕事が十分達成されるのでありますか、どういう仕事をなさるつもりですか。
#26
○政府委員(山添利作君) これは当然その他に要するわけですが、当時予算の枠の範囲内でこの経費を計上いたしましたので、これに要する経費その他の事務費等は、本年度はこれは市町村の経費で持つて貰う、こういうことになつておるわけであります。
#27
○東浦庄治君 それは市町村で持つて貰うということでありますけれども、市町村の財政も非常に苦しいことと思うのでありますが、そういう経費、國でやる仕事の経費の足りないところは、取れなかつたから市町村に出せ、そういう行き方は私は予算の組み方としては感心しないと思うのであります。それでは事業が十分円滑に運用されないように思います。殊に農業生産調整をやるためには、相当、例えば地方の調査その他込入つた仕事をしなければならんので、これは人件費だけでは逆もやり切れないと思うのでありますが、それに対する措置を何かお考えになつて置く必要はないのでありますか。
#28
○政府委員(山添利作君) もとより私共この外に相当の事務費が掛かると思つておるのであります。それについては、明年度予算におきましては、是非そういう予算を貰いたい、又國としてもそれは出すべき筋合のものだと考えております。又本年差当りの費用といたしましては、この件につきましては、関連の費用を大藏省と相談をいたしております。
#29
○東浦庄治君 相談はいたしておるということでありますが、見込みはありますか。
#30
○政府委員(山添利作君) これは明確には申上げかねます。
#31
○東浦庄治君 その事業費というものは、私は相当人件費以上に本当は最初はなくちやならんのじやないかと思うので、一つ農林省の方で十分なる御折衝を願わないと、折角この予算を組んでも駄目です。
 それからその次に、これは総務局の方にお伺いするのでありますが、食糧対策本部費というものがあります。食糧対策本部というものは、どういうことをやつておられるか、農林省の中にこれを置かれて、殊に追加予算を要求されるのはどういうことでありますか。
#32
○政府委員(笹山茂太郎君) この食糧対策本部は、実は今年の中間端境期に食糧が甚だ窮屈になつて、遅配欠配が続いた際、何とかして國民の食糧を綜合的に考えて、そうしてお互いに少きを分ち合うというようなことで、又農民にも呼びかけて、お藷の供出をお願いするん或いはその他救援の施設をお願いするというようなことで運動を続けて参つておるのでございます。これは狙いは官民一体となつて、そうして食糧の危機を突破し、又内部的には各食糧、今までは主食だけでございましたが、ただ主食のみならず、あらゆる食糧方面をも綜合的に考えて、そうして主食の足らないところは副食で補う。又副食については計画的な配給を確実に実行して貰う、こういうようなことで、外の連絡を緊密にするということで出発したのであります。これに関しましてはそれぞれの関係の團体、或いは役所の方面から出まして、今事務所を設けまして、これらの計画の実績を檢討し、その地方の実情に應じまして、機動的にそれぞれの処置を取つて行く、こういう建前で進んで來ておるのでございます。結果としましてはまだそう顕著な成績は收めておりませんけれども私達の見るところにおいては、今までの食糧対策は、主として主食糧の対策であつたが、主食糧と副食糧の綜合関連の下に行うというような政策については、非常に役立つておるのではないかというふうに考えておるのであります。かような意味合を以ちまして今回提出されたところの予算というものは、委員会の開催に要する経費、これは從來ありませんでした。それからそれに伴うところのいろいろ事務的な消耗品、こういうものでありますが、これからもこれらの会議を一ついろいろ頻繁に開催しまして、そうして今後ともこの遅配欠配のあつた時代と変りなしに、緊張した氣持でこれらの仕事を運営して参りたい。こういうように思つて、この予算を計上したような次第でございます。
#33
○東浦庄治君 これは民間との連絡という意味ですか、省内の連絡というような意味なんでありますか。今のお話ではちよつとはつきりしないのですが……。
#34
○政府委員(笹山茂太郎君) これは民間との連絡が主でございまして、例えばこの部の中には供出部会、配給部会輸送部会、いろいろ部があるのであります。これらの部長はそれぞれ民間の團体の代表者になつて頂いておりまして、輸送方面におきましては各運輸関係の、例えば日通の代表者といつたような方がそれらの地位を占めて、それぞれ采配を振つておるような次第でございます。何分にもこういつた現場の仕事は、又地方的な正確な食糧事情の判断、これは役所だけでは正確な判断は参りませんので、これらの人々の意見を十分取り入れて、而も綜合的に進めて参りたいと、こういうことを考えておるのでございます。
#35
○東浦庄治君 今後もずつとこれは続けてやつて行かれるという方針ですね。
#36
○政府委員(笹山茂太郎君) 続けて参りたいと思います。
#37
○東浦庄治君 これは私は相当農林省の省内、それから政府の各省間の連絡というようなことが大体は中心になつておるのであつて、民間とのそういう関係というものは、今までのところ余り密接であつたのかどうか。よく話を聞いておらんのでありますが、主に今までどういうことをやられたのですか。
#38
○政府委員(笹山茂太郎君) 只今までの経過を申上げますというと、丁度七月の下旬にこの対策本部ができましたが、とにかく経費がないので十分な活動もできませんでした。今までやつたのは、そういつた関係上、余りそう華華しい活躍は示しておりませんが、先ず第一にはこの対策本部を中心にしまして、いわゆる緊急対策実行状況はどうなつておるかということを現実に監督し、又把握して参つたのでございます。例えば東京都におきましては、政府の施策は、計画はこうなつておるけれども、現実には配給の末端ではかような配給しかないとか、或いは阪神方面ではかような配給状況になつておるというようなことについて、現場の事実を把握しまして、我々の方ではそれに対する適切な措置をその度毎にやつておるのでございます。又経済復興会議等が、とにかくこの端境期を乘り切らなければならんというようなことで、農業復興会議と提携しまして、供米運動ということをしまして若干成果を納めておるようなこともあります。これらもこの対策本部を中心にしてやるところの一事業でございまして、今後ともこれらの民間と一体となつてそうして食糧の問題を解決して参る。そういう一つの運営の手段として参りたいと思います。
#39
○東浦庄治君 末端の行政がうまく行つておるかどうかというような問題は今後は監察委員会ができまして、そういう所でおやりになる。そういう関係にはならないのでありましようか。
#40
○政府委員(笹山茂太郎君) 勿論監察委員会の方でやるのでございますが、監察委員会は仕事が各般に、農林省全体の仕事に亘ります関係上、そうこれを專門にやつてくれと言つても、なかなかやつて頂けない点があるのではないか、殊に末端の配給事情はどうなつておるか、或いは輸送はどの方面において支障を来たしておるかというような、細かな問題についてはいろいろ諸方の現地にも行かなければならないような事情でございます。それよりはそれぞれの末端の組織の方から協力を得る方がむしろ早道ではないかと思います。これは行政の監察でございまして、この本部の本は、実態を把握をしまして、それに適宜な政府のなすべきこと、民間当業者のなすべきこと、それぞれ手を打つて参る。單に対策本部の仕事は政府の行政だけではなくして、それぞれの当業者のなすべき分野についてもこれは鞭撻指導をする、こういう建前になつているのであります。
#41
○東浦庄治君 私ばかりで少し長くなりますが、もう二、三……災害保險制度ができる訳でありますが、政府のいろいろな措置の中で災害防除というような問題が統一的にいろいろ講じておられない、例えば農事試驗場でいろいろなことをやるにしても、試驗場は試食場で試驗研究をしている。指導農場ができても指導農場で指導方面のことをやつておるが、現実の災害が発生した場合に、或いは支障があつた時に、そういうことに対して十分の施設をするというのは、これは私は災害に対する保險と同時に、非常に伴つて必要な仕事だと思うのでありますが、そういう点に対して特別に予算をお考えになつておりませんか。ちよつと私見て分らんのですが……。
#42
○政府委員(笹山茂太郎君) 災害除防に関しまして殊に農業方面の災害でございますが、それぞれの部門がうまく調整がとれておらないという点は、これは一部あると思います。農業の災害は御承知の通り天候から來る場合もありますし、又害虫その他の関係から來る場合もあります。それに対應しまして、実は廣ぐ農業の災害予防というような組織が常に完備した態勢にあることが、実は我々としても非常に望ましいのだろうと思います。例えば農業氣象の問題にしましても、これは気象台の方と十分な連繋を持ち、又品種の改良に当つても、これらの災害に耐えるような品種を重点にして改良する。或いは害虫の駆除にいたしましても、それにいろいろ薬剤の発見その他につきましては、又それに綜合勘案として技術と結び付いて進んで行くというようなこと、それから恒久的な対策といたしましては、やはり早魃風水害といつた問題に関しましては、これは水源管理、保安林の問題とか、或いは河川改修の問題とか用排水の擴充の問題とか、こういつたいろいろな問題があると思います。とにかく農業は殊に天災を控えておる危険な産業でありますだけ、余計そういう方面に対する各般の施設とか、各省に跨る仕事が綜合して有機的に結び付いた上で、活溌に運営されることが我々としては非常に希望するところであります。只今のところ遺憾ながらそういつた施設が予算的にもないのでございますけれども、將來十分こういう方面に、もつと頭を突込んで考えて参りたいと思つております。
#43
○東浦庄治君 それは丁度今度災害に対する保險制度ができますから、そういう保險の責任を持つた組織が、そういう防除に対しては一番熱心じやないかと思うのであります。従つてできれば災害の保險をする国体においてそういう防除の施設をできるだけ講じさせる。そのために國で相当な経費を負担して行くというような態勢がこの際非常にいいのじやないか、いい機会じやないかと思うので、これは先ず予算がこうなつておりますから、止むを得ない点もありまするが、農林省としてそういう点について一つ國策として大藏省とお話合いをなさる機会を今一度お作りなるということを希望しておきます。大分ありますけれど又この次にいたします。
#44
○委員外議員(一松政二君) じやちよつと私……。
#45
○主査(西川昌夫君) 一松君。
#46
○委員外議員(一松政二君) 私は先程の東浦委員の食糧対策本部ということに関連して、ちよつとお伺いしたいのですが、前米穀年度十月三十一日までの全國の何か遅配を昨日か片山兼攝農相は、或いは私間違つているかも知れないが、今朝の新聞で十六日ということを見たように思うのでありますが、前に平野農相時代には全國を平均するというお話であつたように思うのであります。ところが事実は全國全然平均になつていない。全部区々である。それで殊に大都会においてその欠配の打切りが結局激しいということは、これは声明と甚だ違う。大都会の特に勤労者の多いところの大都会において、そういう負担をさせることは、特に今日議論されているところの給與問題と関連するところが非常に大きいのじやないかということに対することが一つと、それから東京都で十月の三十一日までに二十二日かいくらであつた遅配が十一日半まで切り詰つたと聞いているのであります。ところが政府は東京都はこれを二十日の遅配で打ち切ることにするというものを、ここに八日半の欠配を、事実上の欠配を十一月、十二月或いは一月に跨るかも知れませんが、八日半の欠配を東京都の住民にこれを強うることになるのでありますが、それについて一方においては遅配は全然やちない、満配だ、満配だと言つて声明しておりながら、農林省も或いは東京都としても、正式にこれを声明することができない。僅かに営團の窓口で以て消費者個々にこれを納得せしむるような措置を取つているのでありまするが、而も十月三十一日に十一日半までに漕ぎ付けたということは、早く配給せなければ腐る甘藷が多かつたので、甘藷を腐らせるよりはというのでどんどん持ち込み配給をやつて、僅かに十一日半までで食い止めた。これを貰つた方の、配給を受けた方の、これは当然前に二十何日も遅配しておつたのであるから、十一日半までは完全に今までの分として貰つておるに違いないのであります。それを今度二十日ということになると、さつき申上げましたように八日半の欠配を新米穀年度に消費者に、東京都の消費者に強うるということになるのであります。これに対して何故政府がはつきり消費者諸君に政府として了解を求める手段に出ないのでありますか、その点を承わりたいと思います。
#47
○政府委員(片柳眞吉君) 前食糧年度の遅配の問題でありますが、実は七月以前にも遺憾ながら相当の遅配が主として消費地に出ておつたわけでありますが、そのままで行きますと、昨年同様の遅配が消費地だけに起きて、生産縣には殆んど遅配がない。こういう不均衡を招來いたしますので、七月からは、言葉は変な言葉であるか知りませんが、計画的遅配というような措置を取りまして、米を十分持つております生産縣につきましても、七月以降は一定の遅配を計画的にやつたような次第であります。その意味では、前年度のような生産縣には全く遅配がなくて、消費縣に非常に大幅の遅配が起きておる。こういう点は前年度とは多少……その点は全國一般に起つておるということは、前年度よりも多少遅配を平均化するといいまするか、公平に或る程度各縣で遅配をやつて頂いた、こういうことになろうかと思いますが、ただ御指摘のように、今日までの輸送関係なり或いは加工関係等で御指摘のように、各府縣同率の遅配でありませんことは、これは事実でありまして、特に北海道のごときは五十数日というような大きな遅配になつております。消費地が大体十数日から二十日内外というような状況になつております。これは勿論輸送なり、加工の関係で配給できなかつた事情もありまするが、もう一つには、その縣の供出成績が非常に悪いところには、いろいろな関係で供出未済を全然別にして、輸入食糧の放出等もできないという事情もありまして、遺憾ながら遅配は止むを得んといたしましても、これを平均化できなかつたことは非常に遺憾でありますが、ただ先程別の点から御指摘のありました食糧対策本部を設置いたしましたのも、到底主食だけではなかなか実際上平均化が困難でありまするので、他の食糧を以て遅配のひどいところは、その方面からも調整をして参りたいということで、今日までも十分ではありませんが遅配の甚だしい地帯につきましては主食以外の食糧を以て或る程度調整を取つておるようなわけであります。その意味で尚不十分な点は申訳がないわけでありますが、ともかく全國的に遅配を成る程度計画的にやつたということは、前年度とは違つた点であるというふうに考えておるのであります。
 その次の東京都の実例でありまするが、正しくその通りでありまして、実は私の方では数次各府縣廳に対しましては、一月分以上の賣却は原則的にはいたさない、これはいろいろ関係方面とも折衝いたしました結果、さような結論になるわけでありまして、例えば小の月においては、政府から三本日分以上の費却はいたさない、大の月においても、三十一日分以上の賣却はいたさない。若しもお話のように藷が入つて参りまして、政府の手持ちができ得ない、持つておれば腐つてしまうという結果になりますから、この場合には止むを得ず一月分以上の賣却をやつてるのでありまして、その例が丁度十月の東京都の例でありまするが、その場合におきましても一月分以上を越しました分については、それはそれ以降の前渡として処理するということを数次通牒を出しておるのであります。実は私といたしましては、これは府縣の責任ではないのでありまして、これは全く我々の方の措置から起つてきた問題でありますから、実は私としましてはこの遅配の棚上なり、又一月分以上賣りましたものは、要するにそれ以降の前渡である、こういう措置を実は農林大臣談等で発表して頂きたい感じを持つておるのでありまして、ただ遺憾ながら農林大臣の更迭等の事情がありまして、今日までその運びになつておりませんが、ただ二、三日前の参議院の予算委員会で、片山総理からもそのような実は答弁をして頂いた訳であります。併し私の方では十月に三十一日分以上賣りましたのは、消費者に対してこれは十一月の前渡であるということを徹底しませんければ、これを食い込む恐れもありまするし、又食い込んでしまえば御指摘のように、十一月以降にはそれだけの実際上の遅配欠配になる。こういう問題がありまするから、この点は或いは時期を失しておるかも知れませんが、私の方では適当の措置は取つて参りたい。併し府縣廳に対しましてはかような方針の下に、府縣廳なり食糧営團の指導をして欲しいということは、正式に通牒を出しております。從つて東京におきましては、藷で渡りました八日半程度のものは、十一月一日以降の分として帳簿上も処理する。こういう次第になつておるのであります。ただ、さようにいたしましても、八日分以上のものを十一月一日以降の分として差引きますれば、十一月にはやはり二十二日弱の配給しかないわけであります。この辺は一氣にこれを差引きましては、実際上消費者の方もお困りになるものと思いまするので、この差引清算は一月一杯でやりませんで、逐次消費者の方に余り大きな影響の起らんような方法でなし崩しにこれを処理して参りたい。この点は実は私といたしましても何らかの形で声明したい感じを持つておりまするが、幸い議会で総理が答弁されましたことは、一つの公表の措置と考えておるのであります。大体さよう考えております。
#48
○委員外議員(一松政二君) 今のお話を承わりますると、遅配で例えば七月なり八月、仮に例を取りますれば、一ケ月に二十日やつたと、その次には三十五日分の準備ができた、或いは放出食糧その他で三十五日できたので、十日分やらないのは勝手次第であつて、次の月の三十五日分できて、配給できたのは翌月の分にするということは、まるで斬捨て御免というような專制政治というか、何というか話の仕様のない恰好なんですが、それでいいですか。
#49
○政府委員(片柳眞吉君) 勿論この結論にいたりますまでにつきましては、いろいろ実は関係方面等にも折衝いたしたわけであります。できますれば勿論過去の遅配を完全にこれを埋合せまして、更に新年度もかような遅配が絶対に起らないという、実は両面を立てて、歩調を実は当然取るべきは取れるのでありまして、実は数次我々も折衝いたしたわけでありまするが、大体御承知のような今月以降の新年度の食糧事情、特に輸入食糧等の状況から申しますると、古いものを返して、その点はよろしいと存じまするが、それに余り重点が行きますると、又再び新年度の方面に新らしい問題を招來いたすというような、実は本年度の食糧事情が過去のものも清算して、本食糧年度の更に万全を期するというような状況は、なかなかむずかしいようなわけであります。実は勿論これは責任を感じましていろいろ折衝なり交渉もいたしたわけでありますが、本年度の食糧の充実を期すると、こういう建前上、遺憾ながらこの遅配を棚上げせざるを得なくなつたわけであります。この点は非常に大きな問題でありまして、我々といたしましても非常に申訳のない感じを持つておりますが、どうぞこれからは絶対にかようなことをやらないという努力をいたすつもりでありますから、御了承願いたいと思います。
#50
○委員外議員(一松政二君) 事情は分るのであります。私は今年度の食糧事情が窮迫するからそういう処置を取らざるを得なかつた、取りたくはないけれども取つたという事情は分るのでありますが、これを伏せて、そうして個個の消費者に食糧営團の末端の者を使つて了解を求めるような姑息な手段を何故取るか、苟くも民主主義國家を建設すると言つておきながら、都合の惡いことは黙つて押し隠してこそこそ隅の万で了解を求めるようなことは、大きく言えば内閣自身も甚だ妙なこともありますけれども、苟くもこういう食糧に関するものをごまかして通るというような態度を示されることは、私は甚だ遺憾に存ずるのであります。十分事情は事情なんですから、責任を取つて罪を天下に謝すればいいのです。罪という言葉が惡ければ……罪ではありません、政府が幾らやつてもできないことはできないのでありますから、事情かくのごとく止むを得んから、こういう処置を取つたぞ、甚だ申訳はないが東京都民もこれを了解してくれという処置を何故取らないかということが私の今の質問の趣意なんです。事情はよく分つております。何故そういう態度を取らんかということを私は当局に伺いたいのであります。
#51
○政府委員(片柳眞吉君) 私も感じは全く同感でございます。新体系ができましたら、私も一應御意見について申上げますが、時期といたしましてどうかという問題もありますので、少くとも今後については全く同様な感じを持つておるのであります。さよう御了承願いたいと思います。
#52
○委員外議員(一松政二君) それではその問題はいろいろまだこれからこの十一月、十二月、一月に繰延べて、この八日半というものは東京都民にやらないのでありますから、まだ今貰つておるから知つておる人も知らん人もあるというわけなんです。でありますからまだ問題は絶対に解消しておらんのであります。今後非常に起るべき問題でありますから、農林当局としては勇氣を振つて、東京都民に了解を求めることを正式にやつて貰いたいということを私は注文して、この問題を一應片附けて置きます。
 更に私伺いたいのは、新米價によります買上げ價格の消費者價格、それから農家に支拂う金額の差額についてであります。この追加予算にどの程度に計上してありまするか知れませんが、六十キロ当りの東京都における消費者價格は八百四十三円三十五銭だと承知しておるのでありますが、若しそれが間違いないものとしまするならば、営團の受けまする價格と、それから農林省の買上げ價格との間にこういう開きが起るのであります。営團の手数料としては六十キロ当り四十九円八十八銭のマージンがある。ところが食糧管理局の農民に拂つて営團に賣渡す値段の差額が一俵について八十六円三十一銭ということになる。この中に運賃のプールがありまするから、運賃が全國平均して一俵当り幾らになるか存じませんけれども、今まで米の問屋、いわゆる自由に操作しておる場合には、今の政府食糧管理局の当つておることは丁度これは廻米問屋の作業に当るのであります。問屋の作業の場合には従前の例として一%半から二%、二分の手数料しか得られないのであります。僅かに一%半ぐらいな費用、それは尤も運賃は除いてありますが、その程度でやつておつたものが、小賣の作業を営む営團が五十円足らずのところに持つて来て、その上の問屋が、運賃が幾らあるか、これは留保して置きますが、運賃を加えて八十四円三十一銭あるということは、非常にこの差額が多過ぎるのじやないか、それからこういう差額を取らなければ操作ができないのかということが一つと、その経費はどういうふうに支出されておるのか、或いは支出される予定であるのか、その明細を私は頂きたいと思うのであります。收入と支出につきまして、新聞紙上等にいろいろ報告されておるところによると、政府の諸経費が四十円六十一銭、食糧特別会計費が十九円三十五銭、それから出荷供出等事務奬励費というのが二十三円三十二銭ということに相成つておるのであります。この辺の收入と支出及び農林省における経費の内訳等について、可なり檢討を要するものがあるのじやないかと信ずるのであります。これらの明細について他日資料をできるだけ早く出して頂きたいと考える次第であります。
#53
○政府委員(片柳眞吉君) 御質問の資料は後日作成いたしましてお届けいたします。食糧営團の消費者價格の関係につきましても詳細なものを後程送りたいと思つておりますが、大体私の方で消費者價格を算定いたしまする考え方といいますか、マージンにどういうものが加算されておるかという点だけをお答えをして、数字的なものは後程資料を以てお答えいたしたいと思つております。
 私の方で買入れまするものは、勿論等級も一等から等外までありまするし、又輸送にいたしましても相当遠方の輸送もありますし、縣内輸送のものもあいまして、運送賃もまちまちでありますが、過去の実績なり本年の配給計画から大体の推定は付くわけであります。各府縣の営團には今は銘柄の格差はありませんから等級と運賃を大体プールしたもので賣却をしております。併し消費者價格を推定する場合におきましては、一應買入れ價格が三等米になつておりますから、三等米の價格を共準にいたしましてこれを拂下げ原價にいたしております。これに私の方の米の集荷、運送、保管に要する経費を第一に加算をしております。これは農業倉庫の政府米の保管料及び現在一元的に米を扱つておりますところの農業会の手数料、それから農業倉庫から消費地までの運送賃、それから消費地倉庫にも若干米を保管する場合もありまするから、消費地における倉庫保管料、こういう要するに農村において集荷いたしましてから営團に拂下げるまでの保管料、手数料運賃を第一に加算いたします。その次には、私の方で食糧管理行政運営上相当の人件費を使つておりますが、これは從來は政府が負担をしておりまして、消費者價格には入つておらなかつたのでありますが、食糧管理特別会計の人件費、事務費をやはむこれは消費者價格の計算に入れておるのであります。それから食糧証券の発行等に要する金利も同じく計算をしておるのであります。
 それからその次には、合同決定いたしました一〇〇%供出に対して五十円の報奬金が出まするし、或いは早場米、早掘甘藷の奬励金等につきましても、相当の支出をいたしておりますが、これも消費者價格の算定の際に含まれておるようなわけであります。
 それから先程の三等残準でずつと計算をしておりまするが、最近の檢査の実績を見て來ますると、実は三等の米は非常に少いのでありまして、概して二等、一等が多い。むしろ平均には二、等以上のような平均の等級格付になつておりますので、三等と実際の平均の等級との等級價格差をこれに加えておるのであります。これだけを加えまして、政府から食糧営團に賣却をいたしまして、食糧営團の配給経費は、御指摘のように四十九円なにがしでありまして、これは消費地の営団と田舎の営團との間には若干の格差を付けておりますが、これを加算いたしまして、今回の消費者價格を算定いたしたようなわけであります。これらの詳細なる着料及び私の方の特別会計の收入及び古出に関する状況につきましては、別途書面を以てお答えさして頂きたいと思います。
#54
○委員外議員(一松政二君) 今の長官のお話ですと、五十円の報奬金は私の方の八十六円三十一銭の中から引いてあります。八十六円三十一銭というのは、今の平均の運賃、保管料というものがこの中に加わつておるのであります。ただ私が心配をし多少懸念を持つのは、政府の諸経費とか、或いは奬励金とか、会計費とかいうものが消費者價格に織込まれてあつて、そうして又特別会計に別途にこういうものが計算されていないかという点について、はつきり私は認識を持ちたいのであります。でありませんというと、例えば三千五十五万石の供出が若し完了いたしましたとすると、運賃、保管料が幾ら掛かるか存じませんが、三千五十五五石でこれを計算しますると、六十五億九千万円という厖大な金額になるのであります。それがどういうふうに管理局の特別会計の中に整理されてあるかということをはつきりさせることは私共の義務であると存じますので、伺つたわけなんであります。私はその点だけで質問を打切つて置きます。
#55
○池田恒雄君 農地調査に関する費用でございますね。これは追加しますと、農地委員会の書記の月給というやつはなんぼになるのですか。
#56
○政府委員(清井正君) 都道府縣農地委員会の方の書記は、予算額は年額書手当一万九千二百円という計算にいたしております。それからの町村の方は書記三人でございますが、年額一万八千三百八十余円ということにしております。
#57
○池田恒雄君 三人で……。
#58
○政府委員(清井正君) いや一人であります。非常に細かい計算になつておりまするが、片方は縣廳、片方は市町村という場所的な差がございます。近傍の村役場の書記手当というようなものも勘案いたしまして、こういうように決められた次第であります。
#59
○池田恒雄君 事務費は増額しますか。
#60
○政府委員(清井正君) 事務費は、都道府縣農地委員会の方は、委員の旅費が増額されております。当初予算が百二十円でございましたが、今度三百六十円ということに増額いたしました。
#61
○池田恒雄君 月額でございますね。
#62
○政府委員(清井正君) 今後一年間分でございます。
#63
○池田恒雄君 町村の方の事務費はどうですか。
#64
○政府委員(清井正君) 町村の方の事務費は、四千七百円増額になつております。これは当初予算が四千二百円でございましたが、八千九百円に増額いたしましたので、今回差額の四千七百円が追加されております。
#65
○池田恒雄君 もう一つ、食糧管理に関する経費中、米及び甘藷の農家別実收高調査という項目が一つあるのでございますが、米と麦を特に実收高を調査するということは、どういうことでございますか。
#66
○政府委員(清井正君) これは主として統計調査局関係の予算でございまして、供出等の関係から農家の米なり甘藷なりの実收高を報告させるということでございまして、前年度においてもいたしておるのでありまして、本年度も引続き米、甘藷の実收高を農家よりそれぞれ報告を受取りまして、供出割当の参考にする。こういう趣旨にできております。
#67
○池田恒雄君 これは麦や豆とか馬鈴薯、そういう物の調査はやらないのでございますか。
#68
○政府委員(清井正君) 一般の統計調査は、別途統計調査局において実行いたしております。
#69
○池田恒雄君 なぜ米と甘藷だけについて取り出して実行するのですか、その取り出してやるわけを伺いたいのです。
#70
○政府委員(清井正君) これは、普通の統計調査でございますと、農林統計の規則によりまして、調査票を出しまして、それに書き入れて報告を願うというのが一般の統計調査でございますが、これは供出と関連を持つておりまするので、去年は食糧管理局の方で供出という面を強調いたしまして、特に米及び甘藷の実收高の報告を求め、そうして末端における供出割当の参考資料にする。こういうことをやつて参りましたので本年も引続いてやつて参る。こういう趣旨でございます。
#71
○池田恒雄君 それは麦や馬鈴薯の場合にも同じことじやないですか。
#72
○政府委員(清井正君) 麦及び馬鈴薯も引続いて実行いたす予定であります。
#73
○池田恒雄君 これは一体どういう要領でおやりになつておるのですか、実收高調査の方法というものは……。
#74
○政府委員(清井正君) これは只今各府縣に作物報告事務所というものがございます。これは統計調査局の末端の機関でありまして、各縣に作物報告事務所、その又末端に五ケ町村、一郡に一つくらいの出張所がございまして、その系統を通じまして調査票を送りまして、そうして実收等につきましては、食糧管理局方面と緊密な連絡を取りましてやつております。
#75
○池田恒雄君 それは正確なものでございますか。
#76
○政府委員(清井正君) 正確と申しますとなんでございますが、要するに農家より実收高の調査を取りまして、供出割当の参考資料といたすということであります。
#77
○池田恒雄君 私は作報というものをまだ見たことはないのですが、もつとそれをよく教えてくれませんか。作報作柄調査報告書というのですか、具体的な資料について私は知らないのですが、米檢というものが何かこういう作柄調査の事実のあるということは、私は現実に見たことがありますが、作報というものが作柄調査に歩いたという事実を見たことがないのです。
#78
○政府委員(清井正君) 作物報告事務所は今年度の当初予算に予算を取りまして、本年度からこれを設置いたしておるのでございまして、逐次整備いたしまして、大体において人員配置等は完了いたしまして、今後この報告事務所は本格的活動に入る、こういうことになるのであります。
#79
○池田恒雄君 米檢はその下部の機関になつて動いて行くわけですか。
#80
○政府委員(清井正君) 只今の作報というものは從前の米穀檢査所の檢査員、実際の作物報告の実施に当りました人をその中に吸收いたして、從來やつておりました仕事と食い違いが起ることのないようにいたしたいと考えております。
#81
○池田恒雄君 これは供出の基礎になるわけでありますか。
#82
○政府委員(清井正君) 基礎になると申しますか、一つの参考資料として取るというふうに考えております。
#83
○池田恒雄君 参考資料というものの意味はどういう意味ですか。
#84
○政府委員(笹山茂太郎君) これは参考資料というのは、從來農林統計というものがありました。農林統計の的確性を補うために従来の経費は不十分であるから、この経費を追加計上して適正を期したいというのであります。從來とも実收高調査というものがなかつたわけではありませんが、今までの経費では非常に不十分だから、この分を追加して実牧高調査というものを一つ正確にやろうこういうわけであります。それで供出の参考にするということは農林統計でも現われておりますあの数字は、農林行政一般に参考資料になりますから、今後の供出面ばかりでなく、農業生産事情を判断する上に非常な参考になるわけであります。
#85
○池田恒雄君 そこでもう一つ、私昨日新潟に参りましてこういう話を聞いたのでありますが、これは先達つて天皇陛下が行かれた村の、岩船郡の西神納村の農家の代表の方々約十名程の者が、私共の所に参つて話したのでありますが、これは昭和二十一年度の産米について、昭和二十二年の三月三十一日限り裸供出をやつた。これは村全体でやつたのであります。でありますからその村には飯米が一粒もなかつたわけであります。ところが実際にはこの村では五月一日から地方事務所から手当米を二合五勺程受けることになつたのであります。從つて三月三十一日から四月三十日に至る三十日間というものは、この村は米の配給を受けておらないというわけであります。それを一体どうして食つておつたかということを私が聽きましたところが、この三十日間は村の中の余剩米をやり繰りして食つておつたわけであります。村で裸供出をやつたのだから、村の中には一粒の米もなかつたわけでありますが、にも拘らず三十日間この村では米を食つておつたという、その米がもうなくなつて、五月一日から地方事務所の手当米を貰つた、こういうわけであります。これは私に取つては非常に不思議な事実なんです。この村はこういう裸供出により新潟縣があのような供出成績が惡いにも拘わちず、ここはまあ三月三十一日早々に供出を完遂したわけであります。そうして非常に褒められまして、本年の十月には天皇陛下がお出でになるというので俵でアーチを作つてお迎え申上げたという滑稽な話でありますが、もう一つここで私が申上げたいのは、これは茨城縣で具体的に調査いたしたのでありますが、私が或る村にぶらぶら参りましたところが、今日檢見があつた。ところが非常に青年諸君が興奮して何か言つておる。話を聞いておつたら、檢見したら、檢見の結果非常に合わない、こういうのです。そこでどういうところが合わないのかということですが、私それ程の專門家ではありませんが、米檢の諸君ぐらいの肉眼検査はできるという自信の下に、そこに行つて見たのでありますが、そうして私は、その村の農地調整委員達ですか、委員達が檢見をやりました六筆の田について檢見を私自身やつたのであります。何も道具を持つて行きませんから記録の方法はボダンとか万年筆のこの長さとか、或いは歩幅とかというような記録の方法で六筆をやつて見たのであります。そうすると、ここで私発見したことは、ここは籾が慣行になつておる村なんであります。で私が見ます限りでは籾十二俵なら十二俵穫れるというような水田が、六俵半というような査定が行われております。そうして十二俵穫れる上田の半分しか穫れないというような、その近所では陽のよく当らないこさ地と称しますところに作られておる水田が、同様に六俵ぐらいに見られておるのであります。私が万年筆等ではつきりまあ計算して参りました。そうすると誤差も相当起りますけれども、尚且つ四〇%以上の作柄の開きがあるとこう見られる所が僅か半俵しか開いておらない。而もその半俵は米で半俵でなく、籾で半俵、そういうようなことが行なわれておる。そうすると私はどうも農家実收高調査というものが行なわれておるというような工合には信じられないものがあるのです。例として申上げたのは二つでありますが、ところが大分方方で以てこの事実は行なわれておる、こういうふうに極論したい程なんです。わざわざ政府がこれに対して幾らの経費を使つておるか分りませんが、少くとも國庫の費用を作つてやつておる仕事であるとするならば、もつと正確であつて然るべきぢやないかと、こういうふうに思うのです。
 それからもう一つは、新潟から盛んに闇米がこつちへ流れるということが新聞にも書いておりますが、私はこの度岩船郡の農民諸君からこの話を聞きまして、これは新潟のみならず、闇米というものが流れて来るという氣持がするのです。こういう事実があるとすれば、そういうふうに作柄の実際の調査とか、飯米のあり高調査というものは全然行われないで、いい加減に裸供出だと言つて米を持つておる農家が現われて來たり、或いはごま化しておる農家があるということがあるのじやないかと私思うのであります。而して最後に申上げたいのは、岩船郡の西神納村では誰が率先して余剩米を放出してくれたかということを聽いたところ、村長、農業会長が余剩米を出してくれた。それは非常に不思議な話だと思う。誠に結構な村長、農業会長ではありまするが、余剩米を出したそのことは反対だと思う。そういうことが行われておると思うのです。そうすると一体この予算費目はどこまで流れて行つた費目であるか。どこまで政府の神経を傳えて行つた費目であるか、何ぼぐらい一体金をこれに使つておりますか。
#86
○政府委員(清井正君) この経費において使いましたのは二千四百万円ばかり、これは非常に経費が嵩むのでありますが、これは主として事務打合をいたしましたり、それから印刷費等、いわゆる事務費にこういう厖大な金額になつたのであります。
#87
○池田恒雄君 食糧の供出の問題については、御承知の通りいわゆる強権発動なんかと呼ばれるところの、農民から罰金を取つたり、監獄に入れたりする強制規定がある。こういう点から私は実收調査とか何とかいうことは、そういう犯罪を決定する場合の基準となるものであつて、これは重要なものであると思うのであります。そういう点から私は、そういうものは間違いのない調査を一つやつて頂きたいと思うのです。
 それから私が今年新潟や茨城縣で見たような調査が、事実行なわれておるとするならば、百姓が米を出さないからといつて、あなた方が百姓を監獄に入れたり、罰金を取つたりすることはできない。調査ができておらなければ……。正確な調査をやつて、正確に割当をやつた場合、初めて法律の効力というものは適用できるのであつて、何だか診断が分らなければ、これはどうにもならない。從つてあなた方がそういう法律を持つておつて、百姓に臨んでおるという場合は、國家の費用を使つてそういう調査をやる場合は、もつとはつきりと調査をやるべきものじやないかと思うのです。人を切らば刀の錆を拭つてやるべきものであります。そこを一つお考えを願つて、二千四百万円でも成る程結構でございますけれども、責任を持つた調査を一つやつて貰いたいと思います。この費用でやれるのですか、今のような事実を今後なくし得るのですか。
#88
○政府委員(笹山茂太郎君) 農業関係の調査は、御承知の通り非常に実ははつきり正確に掴むことがなかなか困難な状況であります。というのは農地が非常に散在しておりますし、又農地の生産状況につきましても、一筆々々の土地の米なり麦の状況が非常に違う、こういつたことで、その正確な認定については非常に骨が折れる。そういうようなわけで、今までもなかなか正確なことは掴めませんでしたが、我々といたしましては、とにかく正確な数字を農民の方にも出して貰うし、又農民から出ましたところのこの数字を再吟味する意味におきまして、時々サンプル調査その他の実例調査をやつて、そうして農民から出た調査が、果して本当に科学的に正確さを持つておるかどうか、これを吟味するような措置も取つておるのでございます。実は作付面積等につきましては、今年の夏の調査によりまして、農民から報告を取つておるのでありますが、更にその正確さを判断するために、測量器を以て或る一部分を測量しまして、そうして正確な数字を出し、それを農民の申告と照し合せて、そうしてそこにどれだけの差があるかということを測つておるような状況でございます。かようなことにして、逐次作付面積なり或いは收量の調査に科学的ないわゆる檢査方法、調査方法を加味して行かなければならん。農業関係についての正確な調査が非常に困難であることは、これは我が國ばかりではなく、世界各國共通のことでありまして、これらの点については、十分とは言えませんが、これらの経費を以ちまして、逐次一歩々々正確さに向いつつある。こういうことを申上げることはできると思います。勿論これによつて得たところの結果が、一分一厘違わないものだという自信は持てませんけれども、少くとも從來の調査よりは、更に正確さを以て、我々の使い得る数字が掴めるのじやないかと思つております。御指摘のように、非常に経費を使つて、それが無駄になるという御心配、誠に御尤もです。我々としましては、こうして國費を使う以上は無駄のないように、これが國民経済全般に必ず役に立つように使つて参りたい。今後ともいろいろそれらの関係について研究もし、又考も練つて参りたいと思つております。
#89
○池田恒雄君 もう一点お伺いします。今の御説明では、正確なものに近づけては行くが、必ずしもそれは正確に把握し難いものであるというふうに伺いましたが、私もこれも現段階の技術としては、そういうものじやなかろうかと思つております。從つて只今そういう御説明を受けて、実は非常に得心が行つたわけなんですが、そうだとするならば、昨年あたりから盛んに農民は罰金を取られたり、監獄に入れられたり、警察へ引つ張つて行かれてぶんなぐられたりしておりますが、ああいうことは役人によつてやつていい心のかどうか、私は疑問に思いますが、これはどう考えますか。
#90
○政府委員(笹山茂太郎君) さような乱暴な事柄といいますか、そういう事例については、私は余り実は聞いておりませんが、実は供出の関係につきましては、極めて惡質なる農家に対しましては、これは一つ強権の措置を講じまして供出をさして参つたという、確かにそういう事例がありました。併しながらこれらのいわゆる非常に惡質なる農家というふうな判定は、何も一方的な官吏だけの側から判断するのではなくして、これは縣の食糧調整委員会なり、その他食糧関係の民間の人たちの意見を十分聽いた上で、そうして惡質であるという判定を下しておるようなわけでございます。それらの判定の材料になる場合におきましては、それは相当正確な資料を掴んだ上でのことでございまして、あそこの農家では確かにこれくらいは取れた。そのうち家族の保有米を引くと、これくらいは確かに供出できるはずであるが、これを怠つて供出をしないというような、具体的な数字まではつきり掴んだ上でのいわゆる強権の発動になるので、決してむやみやたらにあてずつぽうにさようなことをいたしておるということはないと信じて疑いません。
#91
○池田恒雄君 それこそ非常に危險じやないですか。一定の人犯罪の認定をする場合に、民間の人の意見を聽くという、こんなべらぼうなことがあるのですか。犯罪の認定に、民間人の意見を聽いてやるというべらぼうなことがあるのですか。
#92
○政府委員(笹山茂太郎君) それは犯罪の認定といいますか、いわゆる食糧関係についての協力する側といいますか、そういう方面の意見、これは犯罪の認定というのは、その農家がどれだけの收穫があり、どれだけの供出余力があるというだけの点ではなくして、その他一般的にその農家が置かれておるところのいろいろな環境なり、それからその人のふだんの行いといつたものもこれは参考になるかと思います。これらの問題については、やはり民間の意見を参考にするということは、これは決して惡いことではないだろうと思います。
#93
○池田恒雄君 犯罪の認定については、そういうことは誤りを犯すことであつて、そういう刑事上の問題に使うべきものじやないと思う。これは裁判を暗くするものである。そういうことをやつて行くと、私が先程申したような、こういう事実が起つて來る。ここでは村長と農業会長が米を出したというのですよ。率先して出してくれたと、これは恐らく褒められたことでしよう。併しごの人たちが犯罪認定の牧師的役割を果すのです。それから先程私は、茨城でこうあつたという事実を申したでしよう。この場合の問題においても、牧師的役割を果しておるのは誰かというと、その人たちです。そういう人がそういう役割を果しておつて、犯罪はどういうふうに行なわれますか。村長とか農業会長が犯罪の認定をたすけるものでなく、事実上において犯罪を認定して行く人になつております。そんな人に委せて、官の法律が立派に通つて行くものじやないでしよう。そんなべらぼうな法律の運用がありますか。
#94
○政府委員(笹山茂太郎君) べらぼうな法律の運用というようなお話でございましたが、この食糧調整委員というのは、決して、何といいますか、官の方でばかり選定したところの委員ではございません。これは村の各農家が、この人ならば供出関係について、我々の本当の心持を代表し、又我々の本当の農業の生産、経営の事情も分つてくれておると信じておるような方によつて構成されておるのであります。從いましてあなたが今おつしやいましたような、そういうような人というものはこれは農民にしつかりした信頼の根を置いておる筈で参ありますから、それらの方によつて運営されておることに、そう間違つたことは決してないと思います。
#95
○池田恒雄君 併し私が挙げた事実によつて、その人達は信頼を置いていい人物ですか。食うだけの米を裸供出をしたにも拘わらず尚隠匿米を持つておつた人が、これが農林省で信頼する農家ですか。隠匿米を持つておつた農家というのはとんでもない答弁だと思うのです。
#96
○政府委員(笹山茂太郎君) それはあなたのおつしやることと、なんと言いますか、強権の発動についての、いわゆる参考意見を出すところの委員とは、これは別個の問題です。農業会長必ずしも食糧調整委員にあらず、村長又然り。食糧調整委員というのは村長にもあらず、又農業会長にもあらざるところの、別個の選挙によりまして選ばれたところの者でありまして、さような人達の意見と彼此混同することはいかがかと思います。
#97
○池田恒雄君 あなたの答弁は食糧調整委員に飛躍しちやつておるのです。私は食糧調整委員を問題にしちやいなかつた。あなたもそうだつたのです。あなたは私が質問して行く中に、いつの間にか民間の委員という者が食糧調整委員に変つてしまつた。最初あなたが言うたところの民間の委員というのは、これは食糧調整委員を含んでおつたかも知れんが、それは村長や農業会長その他各種の人も含まれておつたんだ。その答弁をいい加減に止めて行つちやいかん。
#98
○政府委員(笹山茂太郎君) それは違います。その点について私から釈明の機会を與えて貰いたい。私は決してその問題を曖昧にする考えはありません。それは先程申上げたように食糧管理法によつて強権を発動するという場合におきましては、食糧調整委員の意見を聽いた上で発動するというふうに確かに申上げました。從つて私は強権を発動する場合においては食糧調整委員の意見を参考にするということは何らこれは間違つたことではないじやないかということを申上げておるのであつて、法律の建前からそういうような制度になつておる。私は決して強権を発動する場合において、村長や農業会長の意見を聽くなどということは未だ曾つて答弁したことはありません。
#99
○池田恒雄君 民間の人というのは、村長や農業会長は民間の人じやないですか。この問題はごちやごちやして仕様がないから、農林省で今まで強権を発動して、警察に叩き込むなり、罰金を科していじめた百姓を一つ調べて出して下さい。今まで実際、果してあなた方の言うような惡農がいじめられておつたかどうかということを出して貰いたい。今までそういう例があるでしよう。それは後でようございます。この問題はこれで保留します。これは処罰以前の処罰でありますから、農林省では、つまり罰金を取つたり、強制收容をしたりしないで、農民が法律に暗いということを利用して、強権発動があるんだぞというようなことを言つて、非常に私の目から見ると無理の米の供出のさせ方をしておるものが非常にあります。飯米も無くなつた一方において、尚且つどんどん東京方面に米が流れて來るというようなことが、あるわけです。是は私が例を出すまでもなく、農林省が分つておる筈です。現実に東京では欠配のときでもあの通り米があつたんです。政府なんか配給しなくても食つていたんです。我々だつて配給を受けずに食つておつたんですから、ちやんとあなた方は私の言う言葉は分つておるわけです。それにも拘わらずあなた方は惡農と称して訓戒を與えたり或いはいじめたりした例があるのでありますから、あなた方が分つておる。一人々々、いかなる農が惡農か善農かということを、首実檢しようじやありませんか。そういう資料を出して貰いましよう。それでないと水掛論になります。
 それからもう一つ食糧対策実行本部というものがないと、これは困るんですか。
#100
○政府委員(笹山茂太郎君) これは先程東浦議員の御質問に申上げたように、実は食糧の問題をやる場合におきましては、かような機関があつた方が非常に円滑に参るというふうな考えを持つております。從つて今までこれらの運用経費が非常に不足でありましたが、これに似たような方法を以ちましてやつておつたのでありますが、それによりましても相当の効果もあつたように思つております。というのは、実は我々の方で食糧の配給事情なり或いは出荷の督励、輸送督励、こういつた方面についていろいろ具体的な細かなことまで知り得ない事情がございまするし、又最近のやり方等についても十分承知しない面が多々あるのであります。さような場合におきまして、これらに精通されておる方と一緒になつて仕事をするといつた方が非常にいい面もありますので、まあそのために、食糧の危機を克服するために、相当役立つた例もある。從つてこれがあつた方が……ある方が、尚円滑にこの食糧の問題の解決に資するのではないか、こういうふうに考えております。
#101
○池田恒雄君 こういうものは、まあ食糧の問題は、農林省なら農林省の正規の機関だけで責任を果し得ないですか、こういうような横のものを作らないと、農林省は自らの責任を果し得ないですか。
#102
○政府委員(笹山茂太郎君) これは農林省としましては、食糧関係の問題については、これは責任を持つておるのでございますからして、それらの責任を果すための一つのまあ補助機関といいますか、協力機関といいますか、かようなものを持つて行つた方が責任を果すのに、責任を完全に遂行するのに非常に便利である。又あつた方が國民のためにもいい結果を來すというふうに考えます。
#103
○池田恒雄君 私はこういうものがあつた方が惡いと思うんですよ、これがあるというと、先程のような民間のいい加減な人間が動き出して、それが官の名前を利用して、そうして弱い者をいじめるというようなことをやるようになるんですよ、こういうものを置くとね……。それだけじやなくね、私は何が農林省は余計なものを造りたがる傾向が、この予算面にあるんじやないですか、こういうものがない方がいいというばかりでなく、農業生産調整に関する費用と、食糧管理に関する費用の中にあるところの仕事というものは、大体これは切り離すことのできないような仕事じやないですか、これはこの農業生産調整に関する費用、何か公正に配給したり、或いは農業経営の健全な発達を図るということと、ここにおける調査とか管理台帳を造るとか、食糧対策実行本部の設置とか、こういうことは同じ仕事じやないですが、これは一つのところで一つの目的のためになされる仕事じやないですか、個々別々にやらなくちやいけないですか。
 それから更に話を飛ばして、これは後で質問しようと思つたんだが、今附け加えて言うと、開拓事業や何かになつて行くと、農地改革に関するいろいろな仕事ですね、開拓の方の、未墾地の開放の何とかいうたり、開拓協会というものができて來たり、さんざんいろいろなものが方々に拡げられて、纏まりがなくて金を使つておるという個個別々な感じがするんですがね、もつと一つの費目を、有用な機関の中に入れて、一つの実効を挙げる方法を取られたらどうか、実收調査だつて実際において行れておらないような実收調査をやつたつて仕様がなかろうと思うんですね。何かうまく行かないと、又ぼろんぼろんと別なものを造つていたんじや、こま切れみたいになつちやつて、まずいでしよう。
#104
○政府委員(笹山茂太郎君) お話の点でございますが、この経費はそれぞれ食糧問題の解決については、いろいろこういつた調査も必要でありまするし、又先程の対策本部のようなものも必要である、まあこういつたものを一つに纏めて、一本の予算として組めばいいじやないかと、こういうお説だろうと思いますが、これは後で以て補正するところのまあ追加予算になつておりますので、まあ本体にこれが附け加わるだろう、こういうふうにお考え願いたいと思います。それから経費がこういろいろ沢山のものが一本にななりますと、なかなかどの金がどうだという算定が非常に困難な点もありますので、実は分り易くということで以て、一つ一つの事項別に予算を盛つて考えなければならんのであります。勿論これらの事項が綜合されて一つの有機的な運用をされることは当然であります。
#105
○池田恒雄君 ではまあそういうことに私も了承することにいたしましよう。
 次にお伺いたいのは、農業会が解体になりますね。農業協同組合法を作りまして、施行以後八ケ月なら八ケ月・以内ということになつておりますね。そこで私は一つ問題が出て來ると思うのですが、一つは政府の仕事を農業会にやらしておつたのですね。そういうものがありましたね。そこに働いておる人間もおるわけなんですが、身分上の問題が必ず一つ起ると思いますが、農林当局はどうお考えになりますか。
#106
○政府委員(笹山茂太郎君) 農業会に働いておいでになつた方の今後の問題でございますが、これは農業会は勿論時々に應じまして、政府の方でお願いしたようなことを依頼を受けて、実行しておつたという面もあるのでございます。これらの職員、普通の職員につきましては、これは農業会の自己の経費を以つて設置しておつたところの職員でございます。一部政府の補助によつてできておつた職員と二通りあるのでございますが、これらの職員が今後農業会が解消になつた場合におきまして、勿論その中の一部の人は、それは今後ともやはり農業協同組合といつた方面の仕事に從事することもあるでしよう。又一部例えば作物報告事務所といつた方面のいわゆる手傳を願うこともあるだろうと思います。又その外には、今後できますところの農業生産調査委員会、こういつた委員会の補助機関としてお働き願うということもあるだろうと思います。そのようにして、でき得るだけ從來のこういつた農事に非常に経驗を持つておちれる方の活用については、我々も十分一つ考えて行きたいと思います。
#107
○池田恒雄君 これは政府で責任を持つのですか、政府事業に関する農業会の從業員についての身分の問題については、政府が責任を持つわけですか。
#108
○政府委員(笹山茂太郎君) 政府事業に関する農業会の職員というのは、例えば具体的にはどういう方面の方でございますか。
#109
○池田恒雄君 農業会でやつておつた調査事業ですね。例えば農業生産調査や、ああいうのは農林省の事業でしよう。
#110
○政府委員(笹山茂太郎君) 農林省で委託してやつておりました。
#111
○池田恒雄君 ああいう事業はどうなりますか、事業と人とは……。
#112
○政府委員(笹山茂太郎君) そういう事業は農業会がなくなりますれば、他に適当な一つ調査方法を考えて参りたいと思いますが、それに專念しておるような人は、これはそれらの新らしい調査機関といいますか、そういつた方面に手傳い、或いはお働き願うことが結構だと思います。
#113
○池田恒雄君 待遇とか身分はどうなりますか。農業会が解体になつて、そつちこつち職を漁るということは氣の毒なことですからね。
#114
○政府委員(笹山茂太郎君) それはできる限り我々の方で就職については御援助申上げたいと思つております。
#115
○池田恒雄君 農林省の役人を動かす時と同じように待遇して行きますか。
#116
○政府委員(笹山茂太郎君) それは農林省の役人を動かすと同様とは申上げかねると思います。
#117
○池田恒雄君 どうして申上げかねるのですか。
#118
○政府委員(笹山茂太郎君) それはそういうふうには予算もないし、我々の方で思うようにこれは動かないと思います。
#119
○池田恒雄君 農林省の役人だけは威張つておる、民間機関で農林省関係の仕事をしておつた者は、適当に低くしてやる、そういうわけですか。
#120
○政府委員(笹山茂太郎君) そういうわけではございませんで……。
#121
○池田恒雄君 同じ仕事ですよ。同じ仕事を役所内でやつておろうが、外で仕事をやつておろうが、これは同じですよ。
#122
○政府委員(笹山茂太郎君) これは政府の仕事というものが、政府が直接やるような場合と、今お話のように、農業会の方にお願いしてやつておるような仕事があります。これらの人たちについては、我々の方は十分そういうような人には支障のないように骨折つて参りたいと思います。併しこれは私だけの、まあ農科省だけの力ではできませんので、農業会の從來の方々と一緒にそういつた方々の今後の就職について協議しなければならんと思います。
#123
○池田恒雄君 農業会の技術員の問題も同様にできますか。
#124
○政府委員(笹山茂太郎君) 技術員も極力從來の技術経驗を十分生かすように私共考えております。
#125
○池田恒雄君 それは約束しますね。嘘は言いませんね。嘘ではないでしようね。
#126
○政府委員(笹山茂太郎君) できる限り……。
#127
○池田恒雄君 できる限りといつて、農林省の役人は、自分の椅子をがつちり守つておつて、あとの者は構はんという態度ではいけません。
#128
○政府委員(笹山茂太郎君) それは偏頗に考えていません。自分の及ぶ限りの竹を以て協力申したいと思います。
#129
○池田恒雄君 参考までに申しますが、私は戰争中、農林省の委託されておつた帝國農会の事業である農村臨時対策に関する事務を嘱託するという辞令を、七十五円の月給を添えて、ここにおられる東浦当時の幹事長から私は辞令を貰つた。これは農村省の仕事であります。臨時対策という費目もあつてやつた。ところが戰争が終るとなくなつた。なくなつて來ると、農業会における私の仕事はなくなつた。ふつと消えたから……そうすると妙なものになる。これはしまいに参議院あたりに來て質問しなければ話が分らないということになる。というのは、民間機関にいる人間に対して、農林省は無責任な態度を執つている。そういう無責任な態度を執つては、今まではよかつたかも知れませんが、これからは許されんことだと思います。そうしてそこで予算を好い加減にやりくりするということですね。あなた方の方はそうでしよう。その方が樂でしよう。予算のやりくりがやかましくなくて、そういうものの道具にに我々サラリーマンが使われたということになると我々は困るから、そういうことのないように、一度どこの事業にでも採用した者は、やはり働かなければしようがない。働く人間は使つて行くように、やはり責任を持たなければならんと思いますがね。そこを一つ考えて頂きたい。
 それから開拓に関する事業ですね。これは私は、事業それ自体が今後続くものと、この開拓事業に関する予算を見ても、続くものと思いますが、これも農業会に委託しておる事業がありますが、あれはどうなりますか。今度農業会の解体後は、政府で引取りますか。
#130
○政府委員(笹山茂太郎君) 現在農業会に委託しておりますところの開拓事業でございますが、これは我々の方ではできる限り、あとでできます、協同組合連合会といつた方の仕事でもして行かなければなりませんし、又できる限り、勿論我々の方で以てみずからその任に当らなければならんと思います。從いましてそこらの関係については、その所と場所によつて、いろいろ農業会とも話をして見なければ分りませんで、一律一遍に政府が引取るとか或いは縣が引取るということでなく、いろいろ具体的雑談の上で、その善後策を立てて参りたいと思います。
#131
○池田恒雄君 更に農業会の解体に関するものから一歩飛躍して、もう早速農業協同組合を作るべくスタートしなければならん時日が詰まつているが、そこで政府が農業協同組合の普及について、何か策をお立てになつておりますか、予算の面では私は氣がつきませんが。
#132
○政府委員(笹山茂太郎君) 農業協同組合の予算につきましては、実は追加第八号を組む場合におきまして、その折衝が間に合わなかつたのであります。從つて我々の方としては、この次に一つできるだけ早い機会において、その点を予算化しようと考えております。多分又追加の予算で整理されるのではないかと、大体大藏省と話合いが付いております。
#133
○池田恒雄君 暫定的に何らかの予算がありますか。
#134
○政府委員(笹山茂太郎君) あります。ある予定です。
#135
○池田恒雄君 もう一つは、農業会の解体ということは、一つの仕事だと思います。この農業会の解体ということは、これは極めて美しくやつて行くべきものと思うのですが、從つて新らしい農業協同組合を普及し、その設立を奬励して行くということと同じように、農業会の解体を、新らしい農業協同組合が健全に生れるために美しく解体させて行くということも、一應政府が指導して行かなければならないと思うのですが、これに対して政府は何らか具体的な策をお立てになつておりますか。
#136
○政府委員(笹山茂太郎君) 農業会の解消に関しまして、実はそれに関する法律案も出しておるような次第でありまして、その資産の承継なり或いは今後の解散に当つての措置、こういつた点については十分指導して参るつもりでございます。又それに引続いてできますところの協同組合、これ亦農林省に協同組合に関するところの一つの指導関係の機構を樹立しまして、そうして過ちなきを期したいと考えております。
#137
○池田恒雄君 官廳の中にそういう部門を置くのですか、それとも過去の産業組合中央会のような民間の自主的な指導普及の機関をお作りになるのですか。
#138
○政府委員(笹山茂太郎君) それは私達の方でもそういつたことは民間の方の協同組合の推進或いは設立の指導、こういつた方面について協力して頂く團体は沢山あることは欲するのでございます。併し無理にお前はやれというようなことは、これは強制をいたしかねるのでありますからして、希望としましては、そういつた協力團体があることは望ましいのであります。農林省の中には勿論行政の仕事としまして、協同組合をやらなければならんのでありますからして、それらに專念し得るところの陣容を作つて参らなければならんのであります。
#139
○池田恒雄君 農業会の解体の問題ですが、この農業会の解体においては特に現在までの農業会は、戰争中かち事務的な関係は、いわゆる官僚的であると言われる関係の仕事がやたらに多くて複雑であつたというようなことから、相当事務の内容が紊乱しておるというようなものが地方に相当あるわけですね、こういう工合になつて農業会はそういう面からも農民の批判を受けまして、逆に解散が要求されたりしたというような場合もあるのでありますが、こういう際でありますから、政府といたしましては現在の農業会に対して相当な監督なり或いは監査なり、指導なりを加えて、そうして解体するというのだからもうどうでもよい解体さえすればよいのだということでなくて、農業会の解体ということは新らしい協同組合の育成に重要な関連を持つのでありますから、そういうことをする必要があると思うのですが、事実私がいろいろ地方の農村なんかを見ますと、農業会に対する監査そのものが殆んど十分に行われておらないというような状態を見てそうしてそういう監査機能が十分に発揮されておらんために、地方の農民たちから摘発されて騒ぎを大きくしておるというようなものが相当あるように見ておるのでありますが、この際そういうように解散総会や何かやり出して來て、今までのぼろが現われまして、農業協同組合の設立の相談が始まることになつてごたごた騒ぎ出すということは結構なことじやありませんから、そういう以前に綺麗にするために農業会の監査とか何とかいうことについて政府がもつと積極的な態度を取る必要があるのじやないかと思いますが、御所見いかがですか。
#140
○政府委員(笹山茂太郎君) 農業会の解散に当つてのいろいろな御注意でありますが、その点は確かに御尤もでございまして、從來農業会に対するところの監査は我々の方の陣容も手不足であつた関係上十分いたしておりません。又最近のこういつた複雑な経済界に当つてのいろいろなそういつた内部的な運営の指導ということも実は十分参つておらないのであります。お話のごとく今後農業会が解消されても、併しその資産の主なる部分というものは、今後新らしくできる協同組合に引継がるべきものが大部分でありますから、農業会の資産の大部分につきましては、從來は農業会の自体において自由に運営されておつたのでございまするけれども、今後これは政府の認可を受けなければ資産の処分はできんということになりまして、資産の処分については嚴重な監督をいたしておるのであります。尚解消に当りましてのいろいろな問題の処理につきましては、地方の諸君並びに我々の方と相協力しまして、いろいろ相談に乘つたり、或いは監督、監査をしたり、そういつた方面については十分に考えております。
#141
○池田恒雄君 その予算はまだ明確にこれには載つていないわけでありますね。
#142
○政府委員(笹山茂太郎君) これは先程申上げたように、これには確か載つておらないと思います。
#143
○池田恒雄君 何かの用意はあるのですな。
#144
○政府委員(笹山茂太郎君) それは我我の方としましても……。
#145
○池田恒雄君 そうしたら少し具体的に明後日あたりの分科会を開かれた時教えて頂けませんか、伏せておいては工合が惡いでしよう。農民諸君も大いに待望しておる時に、それに対する政府の具体的な方策が伏せられておるということは……。
#146
○政府委員(清井正君) 先程農林次官から御説明申上げました協同組合の経費でありますが、これは只今大藏省と折衝いたしておりまして、事務的なことが問に合いませんで、今回は計上されておりませんが、近く計上されることになろうかと思つております。その内に特に先程お話がありました監査についてでありますが、尤もこの際監査することが必要であるということは、私共におきましてもその通り考えておる次第であります。特にこの新らしい予算面に旅費を計上いたしまして、縣單位の農業会の監査は本省において直接実行するが、縣以下の單位組合に対する監査は、各縣に旅費を補助いたしまして実行するということに考えておりまして相当の旅費をそれぞれ計上いたしておるような次第であります。
#147
○島村軍次君 先程技術員の問題が出ましたかちちよつと伺いますが、蚕糸と畜産技術員の協同組合移管に伴う措置をどうお考えになつておりますか、抽象的でなしに具体的に、補助費はここに一部計上してあるようでありますが、身分が協同組合に変つた場合にはどういうふうに、協同組合では減員になるというなことも考えられますし、補助の問題以外に具体的にどうしようということを、今日中でなくてもよろしうございますから……。
#148
○政府委員(笹山茂太郎君) 御質問の点は畜産組合或いは蚕糸業実行組合の……。
#149
○島村軍次君 農業会におる蚕糸並びに畜産に関する技術員及び実行組合等におる技術員……。
#150
○政府委員(笹山茂太郎君) これの今後の扱い方の問題でありますが、これは蚕糸だから畜産だからと言つて、特に私の方では、一般の……。
#151
○島村軍次君 そういう抽象的なことを承わろうというのじやない。具体的にどういうようにするか、協同組合に移管のできない場合に対しては、どういう方面へ向けて働かせるか、こういうようなお考えがありますかどうかということを具体的に承わりたい。
#152
○政府委員(笹山茂太郎君) 私の方では、例えば蚕糸業、畜産業に対しましては、技術指導農場といつたものもありますし、又そういつた方面にも蚕業とか畜産業も勿論指導農場には加味して参らなければならないのでありますから、そういうような方面にも活用する余地があります。
#153
○島村軍次君 次官の御答弁では満足しませんから、まだ畜産局長と蚕糸局長にお聽きしたいと思います。
#154
○政府委員(平田左武郎君) お答えいたします。現在蚕糸関係の技術職員の数は、常置の職員と季節的の職員とを合しまして、凡そ一万人ばかりに相成つておると存じておりますが、さてその経費をどうして賄つておりますかと申しますると、現在のところば繭の販賈代金の中、手数料として農業会が取得されまする金額が、一貫匁について新らしい價格では十二円、こういうようなことになつておるのでありまして当初は二円ぐらいでありましたが、それが四円に増額せられ、現在のところは十二円になつておるのであります。從つて將來價格制度がどう変動して参るかということも考えられまするけれども、繭の販賣手数料というものが技術員の俸給の基礎になつておりまするので、繭の数量において著しき減少がない限り、又物價等が騰貴いたしますれば、それに比例いたしまして價格と数量を見まするので、大体の基礎的の考えはそういうもので賄つて行けるのではないかと考えております。尚農業会が協同組合になるというような関係からいたしまして、更にそうした方面以外に考慮いたしまする建前からいたしまして、或いは町村に設置されまする機関に、現在の蚕糸関係の技術員を收容するというようなことも考えつつあるのでありまして、これは明年度の通常予算に計上いたしたいと考えておるような次第であります。大体以上のような方向で措置いたしたいと考えております。
#155
○島村軍次君 それでは蚕糸局長に重ねて承わりますが、これが問題になつておるのは、繭代を食つておるという説がすでにある。只今の御答弁では丁度繭代でカバーしておるから差支ないというふうに聞えるのですが、それに対しては從前の経費の中には郡團体等には補助があつた。併し蚕糸の將來に対しては余程考えて頂かなければならん問題であります。さなくとも養蚕が減つておる場合に、蚕糸の技術員の趨向については農政局等とよく御協議になつて、この措置については單に繭代だけでやるというような考え方でなく、又蚕糸業会も御承知のように先は分りませんし、又蚕糸の統制会等におつた人も閉鎖機関になつたというようなこともありますから、日本の蚕糸業の將來に対しては相当大きな波紋を來たすのじやないか。そういう部面については一つもつと積極的に考えて頂きたいと思うのであります。
#156
○政府委員(平田左武郎君) 蚕糸の技術員に関係いたしまして、一般農事と一緒に考えて参るということはお説の通りの方針で進んでおります。さてその中で現在の指導員の俸給が繭代の中を食つておるのじやないかという御質問の点でございまするが、これはたまたま本年の價格決定の際にそうしたことに関連しまする問題が起つたのであります。と申しますのは從来……。
#157
○島村軍次君 簡單でよろしうございます。その問題は知つておりますから結末だけをお話し願います。
#158
○政府委員(平田左武郎君) それでは從來は價格の上に加算いたしまして、農業会の手数料というものを決めておりますので、價格には入つた関係にならない。ところで本年の秋蚕の当時におきましては二千六百掛の價格を発表いたしまして、その後農業会の手数料をどう見るかということにつきましては十二円の價格を二千六百掛の上にするか、中にするかということが繭價決定の接衝の間に起つて参つたのであります。從來からの方式を踏襲いたしますれば、二千六百掛の繭價に加えて農業会の手数料を取るということになりますると、只今の御意見もありました繭代を食わないということでありましたが、繭價そのものについて、その後のいろいろ農産物の價格等の振合い等からして、司令部当局の見解として、この價格は中に見るべきものであるという考を取られたのであります。それはどういうわけかと申しますと、この二千六百掛の繭價は大正十年乃至昭和五年の十ケ月の繭價と米價と釣合いを持つて、新らしい米價を基準として繭の値段等をパリティーによつて決められたのであるが、結局そうした計算方法によると基準となつておる大正十年乃至昭和五年、その当時の繭價というものの中の取扱手数料は、繭代金の中に加算されて農家が拂つておつたものではないか。事実段々調べて見ると、そうした措置が取られておつたのであります。從つてそれとの比率でパリティー計算で繭價を定めると、今度定めらるべき農業会の手数料は二千六百掛の中に入るべきではないかという主張なんであります。それは一應尤もな理論的の根拠もあつたのでありますがすでに発表された二千六百掛の繭價まで、は農家の本当の手取りのような感じを與えておることでもございますので、いろいろと折衝しました結果、十二円を半分に分けて、六円は上に、六円は中に、こういうようなことにいたしたのであります。たまたま発表の時期と計算方法が新らしくさようなことになりましたので、御説のようなことになつたわけでありますが、本年の繭價決定に関連いたします事情は只今申上げた通りであります。
#159
○政府委員(遠藤三郎君) 農業会におります畜産関係の指導関係の技術者の将来の取扱についての御質問でありますが、畜産関係の技術員は現在全部を合わせて約三千人余になつております。その内農業会におります者が、はつきりした数字は今持ち合わせませんが、大体七、八百人だと心得ております。この内縣の團体の職員、それから郡團体と云いますか、地方事務所團体、その團体の職員及び町村の職員、この三種類に分れるのでありますが、これらの農業会におります職員は、農業会が改組せられますにつきましては、或る者は縣に吸收し、郡單位におります者は縣の職員とし、それから更に指導農場、町村單位におります者については町村又は町村国体等に轉換をして参る考えでおります。と云いますのは從來の農業会系統を通しての指導体制が、縣それから指導農場、町村というような新らしい指導体制に轉換されますので、それに即應して職員の配置換えをして行きたい。この職員の数の問題になりますけれども、御承知のような畜産の大増産の計画を必要とするような状況になつておりまして、指導職員はますます多くを必要とするのであります。只今大藏省と予算の折衝をしておるのでありますが、職員を充実して参りまして、その線に副うてそれぞれの段階におる農業会の職員の轉換方策を考えて参りたい。こういうふうに考えております。
#160
○島村軍次君 明年度の予算ですか。
#161
○政府委員(遠藤三郎君) そうです。
#162
○島村軍次君 本年度には追加はないのですか。
#163
○政府委員(遠藤三郎君) 本年度にはございません。
#164
○島村軍次君 もう一つ資材需給事務所、これは農林省職員でありますか。
#165
○政府委員(清井正君) そういうのもございます。
#166
○島村軍次君 これについては、一つこの際監督を嚴重にして頂くことをお願いいたしたいと思います。弊害が非常に多い。何となれば経費が少いために寄附を沢山取る、そうして配給を受ける方はそのために割当をされる。寄附の形を取らん所は、何か強力の團体を作らして負担金の形で取る。これは各地方とも非常な問題になつておる。現実に私の縣あたりにもそういうことがあつたので、私の関係しておる團体ではもう出さんと言つたのですが、併しどうも配給を受けるのだからといつて、長い物には巻かれろというので、会長はそんなことを言つてくれるなというような事実さえある。これについては若し必要があるならばもつと経費を増額されますし、或いは又この身分の監督については随分議論のあるわけでありますし、又事務所の仕事そのものに対しても議論の余地があると思うのであります。行政整理に伴う改廃については、これは深甚な考慮をされませんというと、過渡期の時代とは申すものの、そういう弊害だけ目について、実際の事務というものはなかなかうまく運ばんというのが現在の状況ではないかと思います。これは希望を申上げて、尚内容の御調査を願つことを希望申上げて置きます。大分時間を食いましたようでありますから、これで一應打切ります。
#167
○主査(西川昌夫君) ちよつと私からお尋ねいたします。食糧の関係の先程の御説明で管理関係の人件費等まで賣渡價格でなにしたというような意味からしますと、いわゆる元の意味の價格補給金といつたような意味のことは全部拂拭されたわけですね。
#168
○政府委員(笹山茂太郎君) そうです。
#169
○主査(西川昌夫君) そうしますと、予算に組む面から先般貿易廳関係の予算の際は、確か五十億円かの運轉資金が足りなくなつた、これは貿易廳で以て赤字になつた、だからそれだけ欲しいというような御説明で、その内容をお伺いすると、輸入食糧の外國から買つた價格と、消費者に賣渡す價格との差金である、これが大部分その赤字を占めておるというような御説明をお伺いしたのですが、この根本の主食の米麦方面において、そういつたことについて一文も出さん、むしろ行政費まで消費者にかけるのだという建前で行きますと、予算の編成から行きまして、そういつた何十億という巨額のものを食糧管理関係の予算の面に編成しないで、貿易廳関係でなにするということは、技術的に見ても変なものだし、これは食糧関係の部門で背負つて、農林関係の、國会においても農林委員会において特に愼重審議すべきものを、貿易廳関係というので、その外の委員会で審議しておるのを聞いておるのですが、將來本予算を組む時に、農林省関係の所管に戻して、農林省関係で扱われるお考えをお持でございましようか、そのことをお伺いいたします。
#170
○政府委員(笹山茂太郎君) 輸入食糧関係につきましては、食糧ばかりでなくて、輸入される他の品目と同様に一つのブール組織になつておりまして、これらの貿易特別会計というものを形成しておると思います。従いましてそこらで輸入するもの或いは輸出するもの、すべてが一つの会計になりてプールされておるような関係にありまして、輸入食糧だけ取り放して、その分の経費を食糧管理特別会計というものに持つて来ることが、只今のところ実はできかねるのじやないかと思います。從いまして賀易特別会計の方で輸入食糧関係は取扱わないということにでもなりますれば、さようなことになるかと思いますが、何分現在の貿易特別会計の相当大きな仕事はこの食糧関係が占めておるようなわけでありまして、これらの経費をプールするという建前から言いますれば、やはり現在の貿易特別会計の方でプールされた方がいいのではないかと思います。御質問の御趣旨は、私共もでき得る限り、國庫が十分でありますれば、そういつた調整金による方がいいとは思いまするけれども、かような際でもありますし、遺憾ながら消費者負担によらざるを得なかつた事情にあるのでございまして、食糧管理特別会計、又貿易特別会計と、これを直ぐ関連させてどうするということは、只今のところ非常に困難性があるように考えられます。尚これらの問題については、もう少し研究した上で善処したいと思います。
#171
○主査(西川昌夫君) 一般の國民はかような主食の計算を説明されると、輸入食糧の方は、政府でそれだけ骨を折つておるということを知らなくて、いわば政府が縁の下の力持ちをしておるように、有難味を感じないような形になりますから、参考までに申上げて、將來の研究の参考にされれば結構だと思います。別に御質疑はございませんでしようか。それでは今日はこれを以て閉じたいと思います。
   午後四時二十七分散会
 出席者は左の通り。
   主査      西川 昌夫君
   副主査
           木下 源吾君
   委員
           深水 六郎君
           江熊 哲翁君
           島津 忠彦君
           島村 軍次君
           東浦 庄治君
           池田 恒雄君
  委員外議員
   商業委員長   一松 政二君
  政府委員
   農 林 次 官 笹山茂太郎君
   農林事務官
   (農政局長)  山添 利作君
   農林事務官
   (蚕糸局長)  平田左武郎君
   農林事務官
   (畜産局長)  遠藤 三郎君
   農林事務官
   (農林大臣官房
   会計課長)   清井  正君
   食糧管理局長官 片柳 眞吉君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト