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#1
第061回国会 建設委員会 第3号
昭和四十四年二月二十五日(火曜日)
   午前十時二十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡  三郎君
    理 事
                大森 久司君
                山内 一郎君
                沢田 政治君
    委 員
                上田  稔君
                小山邦太郎君
                高橋文五郎君
                塚田十一郎君
                中津井 真君
                林田悠紀夫君
                柳田桃太郎君
                松本 英一君
                二宮 文造君
                宮崎 正義君
   国務大臣
       建 設 大 臣  坪川 信三君
   政府委員
       建設政務次官   渡辺 栄一君
       建設大臣官房長  志村 清一君
       建設省計画局長  川島  博君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
       建設省河川局長  坂野 重信君
       建設省道路局長  蓑輪健二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       秋吉 良雄君
       農林省農地局管
       理部長      小山 義夫君
       運輸省鉄道監督
       局国有鉄道部施
       設課長      高野 宗司君
       自治省財政局地
       方債課長     山本 成美君
   参考人
       日本道路公団常
       任参与      三野  定君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (昭和四十四年度建設省関係北海道開発庁、首
 都圏整備委員会、近畿圏整備本部及び中部圏開
 発整備本部の施策並びに予算に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡三郎君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。
 今期国会開会中において、建設事業並びに建設諸計画に関する調査のため、必要な場合は住宅金融公庫、日本住宅公団、日本道路公団、首都高速道路公団、阪神高速道路公団及び水資源開発公団の役職員を参考人として随時出席を求めることとし、その取り扱いを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(岡三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日は参考人として、日本道路公団常任参与三野定君、を呼んでおります。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(岡三郎君) 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、昭和四十四年度の建設省関係、北海道開発庁、首都圏整備委員会、近畿圏整備本部及び中部圏開発整備本部の施策並びに予算に関する件について質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#5
○松本英一君 私は昭和四十四年度建設省関係予算に伴う全国高速自動車道の建設並びにそのうちの一区間の建設問題を例にあげて若干の御質問をいたします。
 建設省所管の道路整備による道路公団四十四年度予算支出の総額及び前年度に対する比率を御説明願います。
#6
○国務大臣(坪川信三君) 四十四年度の高速道路に充当する予算といたしましては九百五十億でございます。前年度の比較につきましては、道路局長から答弁させていただきます。
#7
○政府委員(蓑輪健二郎君) 日本道路公団の支出、収入のおもな内訳を申し上げます。
 収入につきましては、これは四十四年度二千七百十三億五千九百万、対前年度より一三%の伸びになっております。この内容でございますが、政府の出します出資金として二百五億、これが昨年四十三年に比べまして一五%の増になっております。そのほか道路債券千七百四十一億、これは前年度より一一%増になっております。その他といたしまして七百四十一億五千四百万、これは前年度より七二%の増になっております。この中で約五百数十億が料金の収入でございます。そのほかに道路公団が高速道路その他をやります場合の県からの受託の工事その他がこのその他の金額の中に含まれております。
 支出につきましては、建設費といたしまして千四百十五億、これは対前年度に比べますと〇・九九倍で、ちょっと前年度より約八億ばかり減少しております。その内容でございますが、東名高速道路が前年度八百二十億に対しまして六十八億というように減っておりますが、これで東名高速は全部完成する予定でございます。中央高速道路につきましては、これは東京−富士吉田間の事業でございます。これは前年度四十三年度が百二十七億に対しまして五十二億、これも減少しております。これはいまの計画では四十五年一ぱいまでに調布−三鷹間を終わりまして、四十五年度には三鷹−富士吉田間が完成するというような計画でございます。その他の新規の高速道路といたしまして、四十三年が百七十九億に対して八百三十億でございます。これが東部縦貫自動車道その他の五道及びそのほかの万国博関連の高速道路、成田空港に行く高速道路、その他の新しい高速道路の用地の買収、建設費に充てるものでございます。そのほかに一般の有料道路といたしまして四百六十五億を計上いたしまして、これが対前年度五七%の増になっております。そのほかに現在の道路公団の管理しております有料道路の維持改良費が四十三億九千四百万、調査費が十億九千万、この中には本州−四国の実施調査四億五千万含まれております。その他といたしまして千二百四十三億七千五百万、これは前年度比三三%の増になっております。この支出の大部分はいままで道路公団が借りてまいりました分の借りかえの分に相当いたします。また、いままでの借りた金の償還、こういうものを含めまして千二百四十三億七千五百万、対前年度比三三%の増、以上でございます。
#8
○松本英一君 四十四年度の新規五道高速を含めて八百三十億の予算をもって、全国の高速道路の延長千八百キロの建設を、まさに高速道時代の本格的幕あけを迎えたとも言えるものです。それゆえに道路の新設、そのことを効果的に効率的に行なうことによって、円滑な交通に寄与するための建設の計画、調査測量、設計、用地等々において建設省並びに道路公団の御苦心はなみなみならぬものであることは、私たちもひとしく理解しておることです。
 そこで、新規五道分として四十四年度は八百三十億円の建設費が計上されておりますが、各路線ごとの配分について御説明願いたい。
#9
○国務大臣(坪川信三君) 御承知のとおりに、昭和四十一年にこの法が制定されまして以来、国道幹線自動車道路の五道を含めまして、三十二路線七百六十キロに及んでおるのでございますが、いま道路局長が御説明申し上げましたとおりに、昭和四十四年二月現在で、いわゆる高速五道の供用は四百八十八キロに及んでおるのでございますが、五月に至りまして、東名高速道路の全師開通ということになりますと、大体供用キロ数が六百二十一キロに及んでおるのでございますが、この五道のうち、基本計画が終わりましたのは、二千九百九十キロメートルでございますとともに、そのうちに整備計画が終わりましたのが千九百六十キロというような状態でありますので、鋭意この五道の整備基本計画等については、さらに促進してまいりたいと、こう考えておるような次第でありますが、ほかの幹線自動車道路等につきましての予算配分及び基本の整備計画等につきましては、道路局長をして御報告さしていただきます。
#10
○政府委員(蓑輪健二郎君) 八百三十億の事業費をもちまして、東北、中央、北陸、中国、九州のいわゆる五道、この整備に当たるとともに、その他の高速幹線の道路といたしまして、近畿自動車道の吹田−門真間、同じく泉南から海南、和歌山の海南でございます。この間、北海道につきましては、千歳と札幌の近くの広島というところまで、東関東自動車道といたしまして千葉から成田空港に至るまで、関越−自動車道といたしまして、埼玉の川越から東松山に至る間、この間が八百三十億の中に含まれるわけでございます。ただいまこの割り振りについては、道路公団と私のほうでいろいろ協議しておりますが、まだはっきりきまっておりません。ただ、大体の傾向を言いますと、八百三十億のうちの約二割ちょっとのものが、いま言いましたその他の幹線道路に振り向けられる、あと八割弱のものが五道に振り向けられるのではないかというように考えております。いわゆる五道の中でも各路線、いろいろこれから用地買収に当たりますと、思いのほか早く進むところと、なかなか進まないところもございまして、その辺は進むところを早くやっていきたいという考えもございまして、弾力的に事業の推進をはかっていきたいというふうに考えております。
#11
○松本英一君 九州縦貫自動車道路中の福岡−熊本間の大部分については、すでに設計協議に入っているようでありますが、具体的事業の進捗状況及び実施計画について御説明願いたいと思います。
#12
○国務大臣(坪川信三君) 北九州縦貫自動車道路、北九州並びに福岡間につきましては、松本委員御承知のとおりに、昭和四十三年の四月に、また福岡と熊本間につきましては、昭和四十一年の七月に日本道路公団をして施工命令を出して、事業の推進を目下鋭意はかっておるような次第でありますが、その具体的な点につきましては、委員から御説明さしていただきます。
#13
○政府委員(蓑輪健二郎君) 福岡−熊本間につきましては、これは御承知のとおり、四十一年七月に整備計画をきめまして、道路公団に施工命令を出した間でございます。この間の進捗状況につきまして言いますと、福岡県につきましては、これは一月の終わり現在でございますが、福岡市の付近粕屋町、この辺にインターチェンジを予定しておりますが、インターチェンジを国道二百一号につけるために――いま二百一号の計画がちょっとおくれまして、この辺がまず中心路線の発表になっておりません。そのほかにつきましては全部熊本まで路線発表いたしました。その間中心杭を打っております。中心杭は、いま言いました粕屋町の一部と、筑紫野町、太宰府町のほうに中心杭が打たれておりません。そのほか全部中心杭を打っております。その次の段階としまして、公示説明につきましては、いま言いました全区間のうち、福岡県の中で粕屋町、太宰府、筑紫野町、それと久留米の北にあります小郡町、それからその南の八女市、瀬高町、この辺がまだ公示説明に入っておりません。さらに幅杭を打ってきたところでございますが、これは大体熊本以北が全部と佐賀県の基山、島栖町で、用地の買収の幅杭を打っております。用地の買収につきましては、熊本市の以北につきましては大体九八%ぐらいの用地の買収を終わっておりますが、まだ福岡県につきましては用地の買収ができない状況でございます。
#14
○委員長(岡三郎君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#15
○委員長(岡三郎君) 速記をつけて。
#16
○松本英一君 いま福岡県関係の実施計画について御説明をいただきましたが、この福岡県の北九州−福岡、福岡−太牟田のこれの大体開通の予定はどのようになっておりましょうか。
#17
○政府委員(蓑輪健二郎君) 北九州−福岡間につきましては、これは昨年四月に道路公団に施工命令を出しまして、その後いろいろ測量いたしまして、ペーパー・ロケーションをやっている状態でございまして、この辺はさきに出しました整備計画区間より多少おくれるかと思います。私たちやはり福岡から熊本につきましては、非常に交通のふくそうしているところでございますし、できるだけ早くこれを完成したいというふうに考えております。これもやはり毎年毎年の建設費、予算の状況いかんが、相当これからの進捗にあるいは影響してくるかと思いますが、私たちのいまの考えでは、おそくとも四十八年ぐらいまでには福岡−熊本間を全線開通していきたいというふうに考えております。もちろんその中で一部につきましては、それ以前に開通の見込みでございます。
#18
○松本英一君 いまお話しのありました中で、九州縦貫高速道計画の一部地元沿線で起こっております拒否反応の例をあげてお尋ねをいたしたいと思います。
 まず、いま道路局長のお話もありましたような、現在完全な麻痺状態にあります国道三号線の交通緩和と産業道路建設のために、政府は九州縦貫高速道路を昭和四十八年開通を目途として施工されることに、私もまた地元の人たちもこれを支持し、決して反対するものではありません。このことはここで明確にしておきたいと思います。
 そこで、路線が具体的に定まる過程において整備や、実施の計画の決定が行なわれるのでありますが、筑紫野町予定路線をめぐって、路線変更の要望や陳情について建設省及び道路公団はその地元住民の意向を、どのような方法で把握されておるのか、御説明願いたいと思います。
#19
○政府委員(蓑輪健二郎君) これは、高速道路の整備のための、全国的に言えることでございますが、まず整備計画でおおよそのルートがきまりまして、さらにその後地形の精細な測量、地質の調査をいたしまして、それで最終的なルートがきまるわけでございますが、その間にはやはり地元のいろいろ路線についての要望その他も十分県及び市町村と話をさせまして、なるべく要望に合うような形でルートをきめていきたいというのが、高速道路のわれわれがとっている態度でございます。何ぶんにも高速道路そのものが、かなり高速で走るということのために、道路の曲がり方の線形あたりをよくしなければならない。また、これは高速道路として将来利用者がその負担――建設費を償還するものでございますので、やはり建設コストを下げなければならないということもございます。そういう点から、路線の線形については、地元の要望も考えまして、慎重に最終のルートをきめておる状況でございます。
 この筑紫野町につきましては、私たちいままで聞いておりますところについては、あそこは二日市という温泉がございまして、その温泉の将来のあの周辺の発展のために、あの平地を取られては非常に困るというような意見もございます。また、それを地元の要望のように山側に持っていきますと、これも非常に建設費も高くなる。また、道路の勾配もきつくなって、将来の長い間のことを考えますと、利用者にかかる負担も相当大きいということも考えまして、いまのルートをきめようとしておるわけでございます。その際には、やはり地元が将来高速道路によって東西が分断されるということになりますが、それをいろいろ取りつけの橋とか、高速道路を横断する橋とか、そういうものを十分考えまして、地元の将来の発展に支障のないというような形で、いまいろいろ設計を地元とも協議さしておる次第でございます。
#20
○参考人(三野定君) 筑紫野地区の路線につきましては、四十一年七月に建設省におきまして結論を出されまして整備計画を決定され、公団に施工命令をいただいた次第でございます。その後七月から八月にかけまして地方建設局、公団相携えまして、県あるいは市町村に路線の説明をいたしました。それから九月二十日に筑紫野町の部分の路線の発表をいたしたわけでございます。その際には町役場で県それから町、公団の三者一体となりまして、公団が関係の地元の方々にお集まりをいただきまして、説明をしたわけでございます。当時ちょうど一部路線変更を要望しておられる部落の方は、出席されなかったという事情がございます。その後一部路線変更を要望される方の御要望に基づきまして、この路線発表をいたしました原案と御要望の路線との比較をいろいろいたしたわけでございます。そういうふうに地元の御意見をくむとどういうことになるかという比較をいたしまして、それも説明をいたしたという状況が、現在のところでございます。
#21
○松本英一君 この問題になっておりますところは、二日市の名で知られております温泉郷であります。その筑紫野町は国道三号線の中で九州最高の混雑地帯であります。同地区の昨年の車両通行量は一日平均三万二千台をこえていると九州地方建設局の調査によって明らかにされている。この福岡から筑紫野町を経て久留米に通り抜けますのに二時間ないし三時間と、三年前の約倍以上ないし三倍もかかる始末であります。このような交通難をみずから体験しているはずの筑紫野町民の中で、この予定路線の変更を強硬に主張し陳情しているにもかかわらず、建設省や道路公団や県当局との未調整、未解決は、一体どういう点が対立点になっているか、御説明をいただきたいと思います。
#22
○参考人(三野定君) 私ども発表いたしました路線につきましては、二日市の温泉よりも山側を通っているのでございます。地元の路線変更を求められる方々の御主張は、第一にはその二日市の温泉地帯が山側に発展するだろう、それには高速道路があるというと、その発展を押えられるのではないか、阻止されるのではないか、こういう御主張が第一点でございます。
 それから第二点は、これはただいまの二日市の湯町と申します温泉の区域よりも少し北のほうの部落になりますが、これはやはり農地がだいぶつぶれる、その農地がつぶれるということと、あるいはまあ将来その農地が開発されて、温泉地帯の延長というようなことになるということをあるいは想定しておられるのでございましょうか、かなりの農地がつぶれるということ、この二点がいわゆる変更を求められる、まあ御主張だと、私どもは理解しております。
#23
○松本英一君 いま道路公団の三野参考人より、二つの点において路線の要望の説明をなさいました。しかしこの予定路線は、昭和三十八年の夏ごろまでこの道路の予定路線がほかにあったのではないか、それがこの地に昭和三十八年の秋に変更計画されたものと私は聞かされております。自来関係地区の人々は、町全体、そうして町民の死活問題であるとして町民総数の九〇%以上をこえる三千人余りの署名をもって路線変更に関する請願は、昭和三十八年の十月十六日十三時十分に町議会において採択されております。実にそれより五年有半にわたる交渉であり、陳情でありますが、この訴えについてどこに無理があり、なぜその陳情を採用し得ないのか、その理由をもっと具体的に御説明願います。
#24
○参考人(三野定君) 私どもが施工命令をちょうだいいたしましたのは四十一年の七月でございます。その以前の問題は九州地方建設局においておそらく作業がなされたものだろうと思います。その辺のこまかなところは私どもよく存じませんが、三十八年に請願がなされて以降、約三年かかりまして施工命令が出たわけでございますので、おそらくその間において九州地方建設局を中心といたしまして十分な検討がなされ、その結果私どもにいただいたようなものになったのであろうと理解しております。
#25
○松本英一君 そのようになったであろうという御説明では、私のほうはわかりかねます。同時にまた、いま質問いたしましたように、町民総数の九〇%以上はこれは町民の大部分であります。一〇%ならば、一部地元の反対と言えましょうけれども、その九〇%以上の署名と町議会の請願の採択、このようなことがあることを明確に御理解を願いたいと思います。このような事業の計画、推進、遂行の過程においては、賛成派、反対派と意見の相違のあることは通例のことであります。またこのような事案には長い間かけられた口数の中で中間案の派生することも、これも通例でありますが、この問題について予定路線 地元の要望路線それに中間路線があったのかどうか、お尋ねをいたします。
#26
○参考人(三野定君) 私どもが施行命令をちょうだいいたします以前においても、九州地建においていろんな比較線が検討されたように伺っておりますが、私どもがちょうだいいたしましてからも、そういう一部地元の変更を希望しておられる方々の意見を伺いまして、その意見に沿う路線を数本引いて比較をいたしたのでございます。この比較の結果につきましては四十三年の十二月十三日に関係の方々に、また本年に入りまして一月三十日に筑紫野町議会におきまして路線発表をいたしましたその原案と、それから変更を要望される線を比較案といたしまして、その原案と比較案につきましての結論について説明を行なったのでございます。この結論を簡単に申し上げますと、第一に原案では平面曲線及び縦断勾配は原案の場合はさして問題はございません。地元の要望しておられる比較線の平面曲線は、半径が七百メートルの部分がS字型に接続して二つできまして、運転上好ましくない。また、勾配も四%区間が七百メートルにわたってございまして、その上トンネルが百メートル及び百五十メートル程度必要となりますので、この区間は久留米まで設計速度が百二十キロということで御命令をいただいておりますが、実際の走行速度は約五十キロ程度に落ちるであろうということが明らかでございまして、高速道路としての設計上の短所があるということが第一点でございます。
 第二点といたしましては、比較路線につきましては、文化財の武蔵寺あとにかかるのでございます。また武蔵という部落がございますが、ここで約四十二むねの移転を必要とするという欠点がございます。
 第三に、工費の面でも、原案では私どもの積算によりますというと、二十億八千二百万円と概算いたしておりますが、比較案では二十九億四千六百万円ということになりまして、約八億六千四百万円、すなわち約四割増しの工費になるということでございます。
 以上の三点から比較案は原案よりもかなり劣っているということが明らかでございます。私どもといたしましては、原案といたしたいというふうに説明をいたしたわけでございます。
#27
○松本英一君 いま原案と地元の要望案は、概算の予算の説明をなされましたが、五年半に及ぶこの期間でございますので、この中には国会議員の方々もよくお世話をなさったようですが、中間案なるものは出なかったのでありますか。出ているとするならば、それについての検討をなさいましたか、御説明を願いたいと思います。
#28
○参考人(三野定君) ただいまの比較案と申しますものは、非常に山手に寄っておりますので、ただいま申しました比較案と原案との間にやはり二本の比較線を引いてみたわけでございます。これにつきましては、やはり同様な検討をいたしたのでございますけれども、これらは文化財の関係で非常に致命的な欠陥がございます。それからまた工費の上でも格別に有利な点が認められません。そういう点でやはり比較するにはただいま申しました、山手の案が一番比較の案の中ではよろしかろうということで原案と比較案という二本だけを取り上げて説明したのでございます。
#29
○松本英一君 これは地元の、要望しておる側の路線変更期成会の要請であると思いますが、地元の大学の教授が調査したその結果の意見の発表は次のようにいっておられます。すなわち、ことしの一月八日に第一経済大学の黒田教授は、現地調査の結果談話をされました。これは地元の要望案については技術的にトンネルをつくる必要はないと思われる、基本的にカット方式で施工はできると考えられるということであります。続いて一月十九日に九州大学工学部道路工学内田教授の談話は、要望案について技術的に可能である、しかし、予算は別としてであります。地域のためには絶対要望案が望ましい。道路の建設予算をあらわした以上、納得できる算定の基礎を明確にすべきだ、現時点では法的請求はむずかしいが、地域に対する将来の損害をも考慮に入れて基本的に考えるべきだ、原案の路線の半地下三メートルないし四メートルの場合一番始末が悪い、水路、暗渠、道路等について特に示されるべきである、総体的に原案は納得ができないという談話がなされました。いまこのお二人の調査の結果から見れば、専門的に、技術的に地元の路線変更の要望はその妥当性が裏づけられておるわけであります。地元の人々は、縦貫高速道路の九州開発に果たす役割りを理解するがゆえに、道路建設には賛成しておるのであります。したがって、公益と私益の関係、国益と地元町民、土地所有者の要望との調整は当然配慮されるべきであります。このことに思いをいたすときに、当然今日までに中立的、専門的第三者への調査研究の依頼がなされるのは常識であると思いますが、この点について大臣の明快な御見解を御説明願いたいと思います。
#30
○国務大臣(坪川信三君) ただいま松本委員から御指摘になりました点につきましての問題点は、所管局長から承っておるのでございますが、これらにつきましては恐縮でございますが、局長をして答弁させていただきますから御了承願います。
#31
○政府委員(蓑輪健二郎君) この問題につきましては、いろいろ昔から九州地建の当時からいろいろ案をつくりまして、どこがいいかを調査してまいったわけでございます。ただいま三野参与からもお話がありましたように、この私たちの平地を通る原案、これは工費的にも一番有利でございます。また高速道路としての走行にも非常に有利なルートだと思います。ただ、これが先ほど説明がありましたように、地元の将来の開発を阻害するのではないかという点、また農地をつぶすという、この点に反対があることも承知しております。さらに地元のいわゆる山側案につきましても、これもいま説明ありましたようにいろいろ調査いたしますと、できないことはございませんが、かなり工費の点でも不利になる、また車の走行の点でも非常に勾配もきつくなってそういう点でも、高速道路として望ましいものではないというようなことがございました。これは、ではどういうふうに地元との話を調整するかの問題かと思います。技術的にはいろいろ大学の先生の意見もございますが、私たちやはり道路公団のそういう高速道路をいままでやってまいりました人の調査によりますと、高速道路としてはまず普通の道路と違いまして、かなり走行性のいい、かつ安全である道路が必要ではないかという観点から考えますと、こういう平地の案が一番有利になるわけでございます。そこで、では地元の言っております反対の原因でございますが、こういう調整をどこではかるか、こういう問題がこれからの大きな問題かと思います。何ぶんにも高速道路といいましても、土の上に盛土をしてやるような場合、これは一般的な場合でございます。さらにこれは東名高速道路の東京から厚木に行く間にもありますが、地形によりましてはああいうようなカットをいたしまして、その上にいろいろ――あそこはまあ御承知のように非常に橋梁がかかっております。ああいう形で将来の地元の発展がそこなわれないような、そういう構造、こういうこともあるいはこの地形で考えられるのではないかということもございます。そういうような構造の問題あわせまして地元と円満な話がつくように、なるべく誠意を持って折衝するということがまず第一に必要かと思います。その際には、いろいろ大学の先生その他の意見もございましょうが、そういうものも検討いたしまして、さらにここではほかの地区と違いまして非常に埋蔵文化財の問題が大きな問題でございます。この辺がうまくいくような形で、私たちさらに道路公団と構造の点で地元が納得いくような折衝を期待しておるような次第でございます。
#32
○松本英一君 いま構造上の問題についていろいろ検討もされておるようにも聞きました。もちろん両者、設計速度等についてもこれはいろいろな面から検討しなければなりません。この問題で道路公団の中において一番よく承知をしておられる三野常任参与は、先ほど予算の問題を言われました。両案の比較で八億余りの開きがあるということであります。それでは若杉山脈と背振山脈の山あいにありますこの地点は、国道三号線、西日本鉄道の大牟田−久留米−福岡線、国鉄鹿児島本線が通っております狭隘な土地の中の耕作地であります。山手線に入りますとこれは山稜の形態をいたしておりますが、いまの比較の中で用地買収費の総額あるいは移転補償費、このような坪当たり地価の比較において、地元要望路線と予定路線の間の比較は、要望路線のほうをとっていただくならば十億の費用が浮くと計算をされます。そのことについては一番詳しい三野参与は検討をされたかどうか、お尋ねをいたします。
#33
○参考人(三野定君) ただいまの御質問につきましては、先ほど私が両路線案の事業費の比較を申し上げましたので、その事業費の比較に用いました積算の中から用地補償の問題を取り上げてみますというと、比較案は延長にいたしまして約四百メートル長くなります。それから山地のほうにまいりますので、必然的に高い道路になりまして、道路の用地幅が若干広くなるのはやむを得ないのでございます。したがいまして、面積にいたしますというと、原案では二十二万六千六百五十平方メートルでございますのに対しまして、比較の路線につきましては二十七万五百平方メートル、約四万三千八百五十平方メートルほど広くなります。もちろん水田などは比較路線のほうが少なくなるのでございます。買収価格につきましては、実施計画を私どもが立てましたのは昭和四十一年でございますので、四十一年早々の地価によりまして算定をしておりますが、単価といたしましては、たとえばたんぼ等につきましては平均――いいところも悪いところもございますので平均で申し上げますというと、平方メートル当たり約千五百円、畑につきまして約千二百円、山林で約四百円、宅地につきましては約二千九百円というような単価を用いております。それから移転戸数につきましては、原案では四十二棟でございますが、比価案では五十三棟と若干ふえるのでございます。これで用地補償費を概算をいたしますというと、原案では約五億五百万円という数字になっております。比較案は四億三千百万円という数字でございまして、御指摘のように比較路線のほうが用地補償費は約七千四百万円安うございますが、とても十億などというような差は出てこないというふうに考えます。もちろん、これは算定をいたしました時点が四十一年でございますから、実際に買収いたします場合には、またその値上がりというようなものがございますので、もっと比較路線もそれから原案も若干ふえるのでございますが、かりにこれを、年間一割も上がることはございませんけれども、かりに一割と値上がりを見ましても約三割増しという程度のことになるかと思います。そういうところが私どもの算定いたしました用地補償費でございます。これに対しまして工事費のほうは、山側にまいりますというと、先ほども申しましたように盛り土も切り土も多くなりますし、それからトンネルも出てまいりますし、それからため池などございまして、そのための橋とか、そういうような構造物もふえてまいります。したがいまして、工費が約九億なにがし増加すると、差し引きのところが先ほど申し上げましたように八億六千四百万円という数字になったわけでございます。
#34
○松本英一君 いま御説明のありましたように、四十一年からあしかけもう三年たっております。この予定路線の両側には温泉旅館あるいは松下電器の保養所、福岡県教職員共済組合による紫泉荘、またそのまん中に設計を予定しておるところもあるのです。したがいまして、地価の高騰は当然でありますが、いまの御説明のような地価ではないと想像されます。
 時間もありませんので、あと二、三の点について御質問をいたしますが、いま、一月三十日に地元の筑紫野町の役場に対して福岡支所のほうから説明があったということであります。しかし、これは二月二日の各新聞の報ずるところによりますれば、原案路線の変更はしない、また、再検討する考えもないとの最終態度をきめて筑紫野町議会に通告したと報ぜられております。このことは地元町民の長い間の悲願と要望を葬ったことになりますが、新聞の報ずるところによりますれば、地元町民の反対は強く、二月一日から抗議行動を起こして実力阻止を叫んでおります。予定路線地で四台立てております監視台に常時監視員を詰めさせていることは報ぜられておりますが、もし予定路線を強行される場合、土地所有者が拒否すれば土地収用法の適用という手段が予想されるかどうか。どうかこの点をはっきり御説明を願いたいと思います。
#35
○参考人(三野定君) 二月一日か二日の新聞に報道されたということでございますが、一月三十日に、先ほども申しましたように、地元に対して説明会をいたしました。格別に、説明会をいたしましただけで特別ないわゆる新しい何か通告をするとか、そういうようなことはいたしておりません。先ほども繰り返し申しましたように、四十一年に路線発表をいたしました以来、事務的な手続は変っておらないのでございます。それから地元の監視台というようなものも、一時そういうようなものが立ったかに聞いておりますが、現在はそういうものは取り払われておるというぐあいに私ども伺っております。
 それから御指摘の土地収用の問題でございますが、現在御承知のとおり、私どもも誠意をもって地元の御要請に対して比較線を検討するというふうに努力をいたしておりますし、また県の御当局におかれましても、この路線問題につきまして解決のために乗り出して努力中でございます。そういう段階でございますので、特別に収用の関係でどうするというふうなことを別に考えたことはございません。がしかし、この区間だけ全国のよその地区と変わったやり方ということも考えておりませんので、まあ道路用地買収につきましての普通のやり方をとっていくことになろうかと思うのでざいます。現在、公団におきましては、新しい収用法の精神にのっとりまして、すべての高速道路につきましては、先に土地収用法に基づきますところの事業認定を受けまして、そして用地取得を円滑に進めるというふうな方針でございますので、まあ普通のやり方をいたすということになろうかと思います。
#36
○松本英一君 どうも御説明を聞いておりますと、出先の報告に若干のずれがあるように考えられます。したがいまして、先ほど申しましたように、中立的公正な専門的な第三者の調査研究、これをぜひしていただきたいということの御返事と、大臣には、全国的にこのような事案のたびに起こる土地などを提供したために生活の脅威、あるいは生活の基礎を失う者に対する生活再建の補償措置について、万全のあたたかい政治の思いやりがなされるかどうか、大臣の明確な御見解を伺いたいと思います。
#37
○国務大臣(坪川信三君) 高速道路を含めましての建設行政の基本といたしましては、私は納得のいくあたたかい理解のある政治行政、これをぜひ基本に置きたい、こう考えておるような次第でありますので、こうした路線決定に際しまして、大構造物とかあるいはまたこれによって多くのつぶれ地を出しまして、弱い産業、弱い人間、生活の苛酷な条件が出てくるということは、まことに申しわけのないことでもあろうと思いますので、私といたしましては、これらの場合に対しましては、直ちに土地収用法を適用してそして有無言わさないというようなことは、ぜひとも避けてまいりたい。全く松本委員御指摘になりましたお気持ちと私は同感でございまして、この方針のもとにおいて、局部の地域においてこれらの条件でなかなか困難な場合もございますけれども、私は最後まで話し合いで納得のいく理解をしていただくというような方針を基本に置きたいと思っており、今後もそうした方針で進めてまいりたい。したがいまして、いま筑紫野地域におけるところのこれらの問題につきましては、道路公団または私ども建設当局といたしましても、ひとつ十分な理解と深い愛情といいますか、こまやかな配慮をいたしながら行政指導をいたしまして、円満な妥結をするようさらにさらに努力をいたしてまいりたい、こう考えておりますので、何とぞよろしく御理解とまた松本先生の御協力もお願いいたしたいと思う次第でございます。
#38
○参考人(三野定君) 道路公団といたしましては、国際的な技術の評価もいただいておりますので、自信を持って技術的な検討をいたしてまいったのでございますが、先生の御指摘のように、第三者と――まあ私どもやっておることがいかにも何か独善的なように思われる方もあるようでございますけれども、第三者に御相談をしてみるということにつきまして、先般来そういう企画を立てまして現在進めております。
#39
○松本英一君 道路公団の第三者による検討の案もお聞きしましたし、大臣の納得と理解と愛情の行政指導の点も御説明いただきまして感謝いたしております。このような建設事業を行なうにあたりまして、温泉街を縦断するというようなことは、全国的にもまれではなかろうかと思います。したがいまして、この問題について社会的、経済的な道路便益の精神を十分考慮されまして、この問題について、いま一度検討し直されることを強く要望して、私の質問を一応終わらせていただきます。
#40
○宮崎正義君 私は、昭和四十四年度における建設行政に関する大臣の所信表明の中の、きょうは時間の関係等でごく一部分を取り上げましてお伺いをしてみたいと思います。
 公園緑地事業についてでありますが、公園は都市の心臓であり、また緑地は市民の神経と感情を調整するとも言われておる役割りをしておる、このようにも言われております。都市化の進展に伴いまして、その重要度は日一日と高く評価されてきておる現在でございます。遊び場を例をとってみますと、東京都の調べで、小中学生の遊び場は道路、空地、公園の順序と、こうなっておるように報告をされております。危険な道路が最高である、このための交通事故の原因も路上第三位となっておるような現況であります。これは言うまでもありません、児童公園がないためであります。大臣の所信の中でこのようにおっしゃっておられます。「都市公園その他の主要な都市施設の計画的かつ先行的な整備をはかる所存であります。」この「計画的かつ先行的な整備をはかる所存であります。」という点につきまして、大臣の具体的なお考えをお伺いしたいと思います。
#41
○国務大臣(坪川信三君) 宮崎委員が御指摘になりました児童公園、運動公園を含めましての都市の緑化というこの問題は、私は都市化しつつあるところのこの高度な発展、進展を遂げておる都市行政の中において非常に重要な問題であり、全く宮崎委員と考えをともにしておるような次第でありますので、就任以来、これらの問題につきましても、財政の許す範囲内において、できるだけひとつこの線に沿った都市の緑化運動に挺身いたしたい、こういうような気持ちを持ちまして、御承知のとおりに四十四年度の予算化におきましては、公園の予算につきましては最大の、微力ではございましたが努力をいたしまして、昨年よりかなりといいますか、増を見ておるような次第でありますので、この点で御理解もいただきたいと思います。年が明けましてからも、私は全国の都市の緑化運動というような問題にひとつ具体的なアイデアとまた計画性を持った実施計画を立てたいと思いまして、ただいま関係当局といろいろと打ち合わせをいたしております。そして私はこの緑化運動の基本計画を新たな建設行政の大きな構想、アイデアとしてひとつまとめていきたいと、こういうようなことを作業をいま続けておるような次第であることをひとつ基本的に申し上げて、御理解をいただきたいと思うのであります。したがいまして、昭和三十七年でございましたか、閣議決定を見ました全国総合計画の中には、この公園に関するところの規定、あるいは計画というものが載っておらないようなわけでございますけれども、建設省といたしましては、いわゆる都市公園法に基づくところの一人当たり六平方メートル、昭和六十年までに達成することを目標といたしておりますが、さしあたり建設省内部におけるところの公園五カ年計画というものを設定いたしまして、そしてこれらについて逐次その計画の方針で推進をいたしておりますので、都市人口一人当たり約三平方メートルの公園緑地を整備したいということで、いまその実施を急いでおるのでございます。全国総合計画等の改定作業も行なわれておるのでございまして、私はこれらの成案の中にも、この大きな問題を取り入れるような方針で、ひとつこの計画に私は助言また提言もいたしてまいりたいと、こう考えていることを御了承願いたいと思います。
#42
○宮崎正義君 御存じのように、わが国の主要都市の人口一人当たりの公園の面積の平均が大体二・四平方メートルである。この二・四平方メートルの基準に達していないということは、御存じだと思いますが、ゆえにいまの大臣のお話がありましたと思うのでありますが、東京の場合を考えて見ましても、〇・八九、大阪が一・三三、京都が一・一一というまことに低い率であります。このように私は思えるわけですが、まあ率のいいところと言えば札幌の二・六六でございますが、これもいま百万都市として急激に進展をしてきておりまして、これ自体もまた圧迫されてきております。これもまたこのまま放置して無計画のようなままになっていきますと東京都以下になってくるようなきらいもある。こういう点から考えまして、さらに諸外国等の様相を見ますと、ニューヨークが一九、あるいはベルリンの一四・四、ロンドンの一〇、モスクワの九・七、これらに比べますと、まことに六分の一というお粗末な現状であります。これをいまお話を伺っておりますと鋭意当局と話し合いを進めて、五カ年計画で三平方メートルまで持っていきたいのだと、こういうふうなことでありますが、この件については、過去にもるる歴代大臣も言われております。いずれにしましても、さきに経済企画庁が発表した経済社会発展計画によっても、都市公園については四十年度未満の現在では先ほど申し上げました二・四平方メートル、まことに先進国としての低い水準である。こうした中で児童公園、運動公園を中心にした整備を進めていく。このために、国有地の利用、都市の再開発、こういう点をあげまして、これをどのように活用していくのか、またどのように確保していくのか、また都市の防災の面からいいましても緑地化を推進するということは、これはもう当然であります。これらに対して大臣はどのような考え方をしておられるか、伺っておきたいと思います。
#43
○国務大臣(坪川信三君) 御審議をいただきました新都市計画法の推進、また適切な運用、また、このたびまた御審議をお願いいたしたいと思っております、予定をいたしております都市開発法の制定、これらのものを含めまして、私はこの混雑、混乱しておりますところの都市の環境、生活環境にひとつ十分配慮、努力をいたしてまいりたい。その構想といたしましては、御承知のとおりに、都心にあるところのすなわち工場とか、あるいは流通事務の建物とか、あるいはその他都市における必要性のないようなもののいわゆる分散配置をいたすということが、私はこの問題に対する都市環境整備の大きな私は目標に置かなければならぬと、こういうような気持ちを持っておりますので、それらの具現化とともに、いま御指摘になりました筑波学園都市等を含めましての、あらゆる機関の移動を行ないまして、公有地の活用等の、あるいはまたその他の公有地の転用というような問題を含めまして、私は総合的な計画のもとにおいて、都市の緑化、公園の設定というものをひとつ立てていきたいということが、私の目標でもあり、基本方針でございます。宮崎委員御承知のとおりに、先進国の町々を回ってまいりますと、あの美しい環境の都市の魅力というもの、また子供を含めましての都市人口のしあわせな生活条件を見ますとき、ほんとうに私はこれはもう真剣に政治の上に打ち出してまいりたい。私もかつて北京におりましたが、北京の空を飛んでおりますと、樹海に浮かぶ古城のような魅力を感じました。あるいはウイーンの都、あるいはパリその他、宮崎委員御承知のとおりでございます。私は日本の都もかくしたひとつの風格のある、魅力のある公園と緑化運動に乗り出したいと、こういうような気持ちを持ってこの間からも関係部課長と毛相談をいたしまして、いわゆる結婚記念日のときには一つの献木をしてもらう、あるいは卒業記念には一つの献木運動をやってもらうといいうような、あらゆる機会とあらゆる方法をもって日本国土の緑化運動を進めていきたいというのが、私の一つの目標でございますので、何とぞ今後公園、これらを含めまして、各政党皆様によろしくひとつ御指導やまた御叱正などもちょうだいいたしたい。宮崎委員御指摘のとおりの方針で私は都市の公園緑化運動に挺身いたしたいと、こう思っておることを御理解を願いたいと思います。
#44
○宮崎正義君 五カ年計画について先ほどお話がありましたが、その五カ年計画の内容、これをひとつ伺っておきたいと思います。
#45
○国務大臣(坪川信三君) たいへん恐縮でございますけれども、関係局長をして答弁をさせます。
#46
○政府委員(竹内藤男君) 大臣から先ほど申されましたように、都市公園法の定めております人口一人当たり六平米という目標を昭和六十年くらいまでに達成するということを長期構想として考えまして、その中で四十二年から四十六年度までに、先生御指摘のように四十一年度末で一人当たり二・四平米でございますので、それを三平米まで引き上げてまいりたい、大体半分でございますけれども、引き上げてまいりたいということで、一応五カ年計画というものを考えておるわけでございまして、全体の投資額といたしましては、あらゆる事業を含めまして約二千七百五十五億ぐらいを総投資額として考えているわけでございます。これは先ほど大臣からお話ございましたように、建設省内部におきまして持っている計画でございまして、閣議決定その他を受けた計画ではございません。
#47
○宮崎正義君 いま答弁がありましたように、閣議決定を得てない。この問題については、いまお話しありました四十二年から四十六年度までの間の五カ年計画を地方等を合わせて二千七百五十五億円でございますね、これを目標に立ててやっていこうということは、もうすでに二年前からお考えになっているんじゃありませんでしょうか。
#48
○政府委員(竹内藤男君) 四十二年度にこういうことを一応計画を固めまして、それに基づいて国費の確保あるいは地方単独事業の推進というようなことを努力しているわけでございます。
#49
○宮崎正義君 なぜそれが四十二年度から四十六年度における閣議決定までいけないんでしょうか。
#50
○国務大臣(坪川信三君) 宮崎委員の非常に熱意を持っていただいている高度な立場からの五カ年計画、ほんとにわれわれを激励していただく意味においても深く傾聴いたしております。私といたしましては、これらの問題を正式な国の閣議決定五カ年計画として持ち運ぶにいたるまでの一つの過程、段階といたしまして、各年における積み重ねの作業も私は必要でもあろうと思います。とともに、先ほど私が建設行政の一つの大きなアイデア、構想として打ち出しつつあります、考えつつありますところの基本計画等もまとめました上において、これらを私は高度な立場から計画に移したいと、こういう私は一つの希望と目標を持っておりますので、この点で御理解いただきたいと、こう思います。
#51
○宮崎正義君 高度な考え方は非常にけっこうなんでありますが、先ほど申し上げましたように、この計画をされた純国費というものは、五カ年間で五百億円ぐらいだったと私は承知しているんですが、この事業をやらなければならないという金額からあわせてみますと、五カ年計画に対する五百億ということは、どういうふうな計画の年度に該当するんでしょうか。
#52
○政府委員(竹内藤男君) 大体二千七百五十五億の中で、これは公園の実際の整備の現況から申しまして、国庫補助対象事業として考えておりますものは約二割程度でございます。残りの八割というのは、単独事業もしくは他省所管の事業で整備をしようというような考え方でございます。したがって、その国庫補助対象事業のうち、国費として考えておりますのが約二百億、四十二年度から四十三年度まで国庫補助対象事業としての国費は五十五億ぐらいでございまして、今後相当大きな国費の導入をしていかなければならないというふうに考えております。なお四十一年度からの国費の伸び率を見ますと、かなり大きな伸び率を示しておりまして、大体大まかに申し上げますと、約五〇%以上の国費の伸び率を示しております。私どもといたしましては、財政事情もあると思いますけれども、こういうような計画は、現状におきましても、そういうような傾向を伸ばしていくという形において相当達成し得る計画であるというふうに考えておるわけでございます。
#53
○宮崎正義君 結局国費でその事業を開始していかなかったならば、各自治団体等は手がつけられないのである。このように思うわけですが、この点はどうなんですか。
#54
○政府委員(竹内藤男君) おっしゃいますように、確かに相当大幅に公園事業を伸ばしていくというためには、地方単独事業を大幅に伸ばしていくということはなかなかむずかしい面もございますので、私どもといたしましては、国費、つまり国庫補助対象事業の公園事業の占める割合をふやしていかなければならぬ、またそういう方向で今年度の予算も相当公園の一カ所当たりの事業費をふやしております。それは、やはり地方単独事業にいく分を幾らかでも減らしていきたいということで、そういうような予算を組んでおるわけでございます。先生おっしゃいますように、国庫補助対象事業をふやしていかなければ、なかなかこの公園の事業は達成できないだろう、こういうふうに考えております。
#55
○宮崎正義君 佐藤首相が、四十二年の六月の二十三日の閣議で、国有農地のうちで、農地として使えない都市近郊の土地を子供の遊び場に開放せよと、これが指示されております。この首相の構想が実現に向かっているという話を私はあまり聞いていないのです。この点についてどういうふうになっておりますか、伺っておきたいと思います。この点につきましても、児童公園、緑地化というものが重大な課題の中にあるんだという点にあるわけです。このときの席上で、当時の倉石農相ですかのおっしゃられたことも、市街地都市近郊にあって農地に適せないところは、すべて公園などの公共施設に開放するのが適当である、各省から具体的な利用計画を出してほしいと要望があった。これについていま申し上げました総理が全面的にこの意見に賛成している。特に子供のための遊び場の施設として活用するようにと指示している。この指示をされたことについてどのように具体化していっているか、お伺いしたいと思います。
#56
○国務大臣(坪川信三君) 昭和四十二年に佐藤総理から、いま御指摘になりました点についての御提言がありましたことも、私承っておるのでございます。建設省といたしましては、自乗これらに関するところの立場からいろいろと調査、検討を加えておるような次第でありまして、いわゆる児童公園あるいは広場等を適地と考えられますところは、全国で約一千九百の個所が考えられる。また面積におきましては二百十二ヘクタールの適地を考えておるような次第でありますが、宮崎委員御承知のとおりに、これを適用する場合におきましても、農地法の改正もいたさなければならぬということもございますので、これらの点の措置も講じまして、最終目標のこの児童公園及び「ちびっこ広場」と申しますか、子供に愛される、喜んでくれる広場をつくってまいりたい、こういうような計画であることを御了承願いたいと思います。
#57
○宮崎正義君 農林省の小山管理部長さんですか、いまの大臣の答弁にありました農地法を改正しなければならないと言われている。その農地法についてどのようにこれを進められておられるか、伺っておきます。
#58
○説明員(小山義夫君) 国が農地法の規定によって買収をしました農地は、農家の小作人の人たちに売り渡す、またその土地柄からいって、農業の目的に供し得ないような場所になった場合には、現行の農地法の八十条で旧所有者に買収価格でもって売り戻すという仕組みになっておりまして、この規定を改正をいたしませんと、農業に供し得なくなった国有地を直接事業者のほうに売り払うことができないわけであります。そこで問題は、現行法の旧所有者に買収価格で売り渡すという八十条の規定が憲法の二十九条の私有財産の補償といいますか、二十九条の規定との関係でどこまで動かし得るか、改正をし得るかという点が、一つ非常に大きな問題になっております。それからもう一つは、かりに憲法との関係では改正が可能だといたしましても、現に昭和二十七年の農地法の制定以来ずっと八十条の規定で旧所有者に売っておりますので、そのこととの継続性といいますか、つながりからいって、どこまでその法律改正によって違ったことができるかという問題があるわけであります。そういった法律上の問題点が非常にございますし、また現在の農地法の八十条の規定の運用に関しましても、すでに数十件の訴訟が提起されておりまして、地方裁判所あるいは高等裁判所の段階での判決でございますが、なかなか国の側にとっては不利な判決のほうが圧倒的に多いわけであります。そういうことから見まして、今後制度改正をいたしますと、当然旧所有者からの訴訟を覚悟してかからなければなりませんので、訴訟にも十分耐え得るようにということで、昨年来数人の専門の法律学者の方々にお集まり願いまして、いまそういった、私がいま申し上げたような点の検討をしておるわけであります。なかなか問題がむずかしゅうございますのでまだ成案を得ておりません、結論に至っておりません。できるだけ早い機会に早く結論を得まして立法の措置をとりたいと思っておりますが、現在のところではそういう段階で、まだ国会の御審議をお願いをする段階までには至っておりません。
#59
○宮崎正義君 これは前建設大臣の指示で、建設省は児童を交通禍から守るということにつきまして、四十二年の十二月の二十五日にこれを言われておりますですが、この中にもいまの問題があるわけです。四十二年の十二月といえば、いま四十四年ですから、一年をもうすでに経過しております。それでいまだに閣議にもこれが爼上にのぼらない。またいま答弁のありましたように、今回の農地法の一部改正案の中にもいまだにこれを改正された案が出ていない。こういうことは非常に積極的でない。その場限りで大きな問題点をうまいぐあいにぽんと打ち出すだけであって、実質的には着実に積み重ねていってない、一歩一歩積み重ねていってないという姿を、はっきりこの点で私は見出すことができると思う。いまお話しありましたように、今国会に提出されていないということでありますが、これからだって十分間に合うのです。この点について、農林大臣ではありませんので、農林大臣に強く要望したいところなんですが、その点を含んでおいていただきたいと思います。
 先ほど申し上げましたように、保利前建設大臣の指示で、児童公園として私有地を五年以上市町村に無償提供した地主については、期間中固定資産税を免除し、その公園に地主の名前をつける、また市町村は未利用の私有地を五年以上児童公園に賃貸借し、その使用料や施設には交通反則金を充てる、こういったような独自の緊急措置を考えておられるようであります。この点につきましても、四十二年の十二月の二十五日に、このように前建設大臣も発表されておりますが、これが計画倒れになっていくのではなかろうか。また新しくバトンを譲られた大臣としては、この点についてどのように考え、どのような計画を進められていくのか、また現実にはどうなるのかということを伺っておきたいと思います。
#60
○国務大臣(坪川信三君) 宮崎委員の御指摘になりました点、全く同感でございます。御案内のごとく、前保利建設大臣が指示されまして、都市局長名をもって全国の公共団体に通達いたしました。以来おかげでこれらに非常に協力いただいた土地提供者などの表彰も、昨年十月にいたしたわけでありますし、その提供者も百五件に及んでおるような次第であります。しかし、単なるこれらの現実で満足すべき問題でなくして、私はほんとうに、大きいことばで申し上げては失礼でございますけれども、二十一世紀に残す国土建設、都市の生活環境の整備並びに児童のからだを守り、交通禍から救うという立場から、全く私は宮崎委員御指摘のとおりの決意を持っておるような次第でございますので、先ほども申しましたように、これらの客観的な一つの積み上げ方式をひとつ大いに築き上げていきたい、積み重ねをいたしたい、こういう気持ちで、公園等につきましても、住民、市民の各位が十分なる一つの認識と公園のありがたさというような問題についても、喜びと魅力と認識を深くさせる意味の一つの方法といたしまして、つゆどきがあがりました後、全国の公園に対する一つの整備運動を行なう、あるいは植樹運動をやるというようなアイデアも、私は先般来打ち出しておるような次第であります。私のかつての浅い市長としての経験から申しましても、地方の都市において四十なり五十の公園をつくった経験もございますが、それによって公園の整備、公園に対する市民の魅力というような啓蒙運動をいたす意味において、いま申し上げましたような方法を講じまして非常に効果をあげた気持ちから申し上げましても、全国的なるひとつの公園運動の必要等公園の整備という問題については、私は宮崎委員のお考えに全く同感でございまして、私はこれだけはぜひとも現実の上において推進してまいりたいという決意であることを、ひとつ御了承願いたいと思います。
#61
○宮崎正義君 大蔵省の方とそれから自治省の方がおいでになっておりますが、公園における施設の費用などについて交通反則金、これを財源として振り向けていくとか、あるいは固定資産税等の財源措置をして、これらの問題に対する財政措置をしていくというふうに言われておるのですが、この点についてどういうふうにお考えになっていますか。
#62
○説明員(秋吉良雄君) 交通反則金についてその使途を児童公園に充ててはどうかということにつきましては、特に建設省のほうからいろいろの御意見を私ども伺ってるわけでございます。先生の先ほど来の児童公園のあり方その意義についての重要性のお話は、私ども全く同感でございます。ただ交通安全対策特別交付金の使途でございますが、これは交通安全施設に充てるということになっておることは、私から申すまでもないわけでございまして、こまかくは政令に譲ってございます。現在政令といたしましては、三つに大体該当事項を定めてございますが、一つは道路交通安全施設整備事業の三カ年計画の対象となっておる交通安全施設でございます。それからもう一つは、踏切道の舗装並びに拡幅でございます。もう一つは救急車、この三つのカテゴリーに限定しているわけでございますが、いずれもこれは交通安全施設を確保するための直接的必要な、しかも緊急な整備を要する事案ということに限って限定して運用しておるような次第でございます。そこで、建設省当局から児童公園をこの使途に入れてはどうかという御趣旨、十分私どもわからないわけではないのでございますが、そういった交通安全施設についての限定的な、しかも緊急、しかも直接的という考え方からいたしますと、どうも道路交通安全施設として取り上げるときには、いろいろ疑問があるということで見送っておるわけでございます。ただ、児童公園につきましての施策につきましては、先ほど大臣からもいろいろ御説明がございましたように、たとえて申しますと、四十四年度予算におきましては、国費といたしまして十億、前年よりも六割以上の増加をいたしておるということ、その他地方債措置であるとか、いろんな面において十全な配慮をいたしておるつもりでございます。ただ反則金について、これを交通安全施設といたしまして児童公園を加えるということについては、駐車場はどうであるとか、あるいは救急医療センターはどうであるとかいういろいろな問題がございまして、そういったいろいろな観点から私どもは限定的に運用せざるを得ないだろうと、かように考えておるわけでございます。
#63
○説明員(山本成美君) ただいま秋吉主計官からお話がありましたことと重複しないように簡潔に申し上げたいと思います。
 一般に都市公園を建設いたしまして最終的に有効に使用できるような状態にいたしまするまでに、財源としては一般財源は当然でございますが、それ以外に補助金あるいは地方債といったようなものが現実に多量につぎ込まれておるわけでございます。そこでこの都市公園の中で特に児童公園に力を入れるということで、私どもも建設省からかねがね協力してくれということでお話を伺っております。そういうことで、ただいま特に地方債の面で強力にてこ入れをしておるといったような現状でございます。なおこの公園につきましては、何と申しましても土地の取得が最も基本的な問題でございまして、またそれだけに非常に金のかかる、非常にむずかしい仕事でございます。で、この公園については土地の問題がございますので、これらの性格もあわせて考えていかなければならない。そこで、反則金を使うことについてでございますけれども、先ほど申し上げましたように、財源措置としては非常に総合的にやらざるを得ないということ、それから土地の取得という大問題があるということの特殊性を考えまして、私どもとしては反則金を使っちゃいけないという理屈は必ずしもあるとは存じませんけれども、しかしながらいま申し上げたようなことで、総合的な財源措置の中でどう位置づけるかということは、やはり慎重に考えなければならないと、かように考えております。
#64
○宮崎正義君 秋吉主計官のお話がありましたけれども、交通安全対策に直接的なものというふうなものにおもに使われているということでありますが、冒頭私が申し上げまして、交通事故の原因として路上によるものが三位を占めておるということを申し上げておきましたのですが、これは直接的なものだと私は言いたい。こういう面から考えまして、また、児童ばっかりでありません。われわれ全部ひっくるめた人間の生命の安全、そういう面から考えましても、いま自治省の言われているような反則金を使ってはならないとは言わないというような答弁がありましたけれども、この点私はもっと突っ込んだ対策が今日までなされていなかったからいけないのじゃないか、こう思うわけです。この話が出たのも、先ほど申し上げましたように、四十二年の十二月であります。したがいまして、真剣にこれに取り組んでおれば、当然いまのような各省間の話し合いというものを、私は当然やっていなければいけないのじゃなかったかということを、ひとつ申し上げておきたいと思います。今後は建設大臣を中心になされるか、あるいは自治大臣になりますか、大蔵大臣を中心にされるか、いずれにいたしましても、財政上のそういう面からも、対策に対しては十分に検討を願いたい、こう私は思うわけであります。ともかくも時間がございませんので、先ほど山本地方債課長さんのお話がありましたけれども、土地の取得の件についての問題は、まだどっさり私もかかえております。また次回にも譲りまして、この点からまたお伺いをしたいと思いますが、いずれにいたしましても、今日まで計画を立てても、閣議決定されていないということ、そのようなことでは私はならぬと思います。この点大臣に最後に明らかにどのような方針で臨まれ、どのような方針でそれを実現化していくかということを伺って、私の質問を終わりたいと思います。
#65
○国務大臣(坪川信三君) 全く宮崎委員御指摘のとおり、現在の時点におきまして、私といたしましては、ぜひ高度の国の政治の立場から五カ年計画遂行に対しまして、最善の努力を払いたいと、こう考えておりますので、御了承願いたいと思います。
#66
○委員長(岡三郎君) ちょっと関連して聞きますが、農地法の改正の問題ですね、政府のほうで発表して、われわれがこれを決算委員会等でも質疑をして、しばしばこの問題にぶつかっているわけですよ。この問題は、衆議院においてかなり取り上げてやっている。ところが聞いてみると、むずかしい、むずかしいということで、仕事が延びているだけで一歩も前進していないわけです。言うことはいいけれども、実際は何にもやっていないというのは、私はいま指摘されたとおりだと思う。実際がむずかしいならば、これにかわるべき方法を考えるなり、何なりして、いまのこの実際の農地の関係がどうなっているかについては、これはまたいろいろなしかたでやられている。横浜市内においても、調べてみるというとかなり問題点があるのではないか、そういう点でひとついま言われたとおりに、具体的な農地法の改正という問題についてはこれは農林省の所管ですけれども、公園の建設という問題は、閣議の方針だと思うのです。そういう面で特に児童公園とか、そういう問題について、いまの状況ではなかなか地方財政のもとでは進歩しないということで、ひとつ抜本的にこの点御検討願いたいと思う。それからもう一つは、いってもなかなか土地が高くなって、土地の取得が困難を来たしておる。だから上のほうでいくら旗を振っても、国が金を取ってつぎ込まなければ、実際なかなかできないではないか。ここで一つの方法として、私は当たっているかどうか、前から考えたことなんですが、いろいろと紫綬褒章とか、藍綬褒章とかありますね、社会的に褒章のあれが。私は都市におけるだけに限定をしていいかどうか別にして、公園提供者というものに対して、名前を冠するとかだけじゃなくて、そういうふうに積極的に国に対して公園土地を提供したり、そういう問題に対しては緑綬褒章とかいうものなり、何かこれは緑綬というのがあるのかどうか知らないけれども、積極的にやはり国として、そういうふうな貢献のあった者については、国家的に言って、非常にこれは功績があると認めて、緑綬褒章というものが――いまあるのかな、これは、緑のやつ。私はないと思っているんでね。これはひとつ坪川大臣のところで積極的に検討して、いま一つのやっぱり社会的に、国家的にかなり重要な問題だから、検討するに値するんではないかと私は思ってるんですがね。これお願いしたいと思います。
 それから、もう一つは、横浜市でようやくいま米軍の基地の返還の問題で根岸の旧競馬場の返還問題が出てきているわけです。昭和二十三年に農林省と大蔵省の間において、いまこれは大蔵省財産ですけれども、一般財産だと思うんです。これが返還になってきたときには、競馬法に基づいて云々という取りきめが農林省と大蔵省にあるという話がある。ところが横浜市として考えた場合に、県警もそうですね。根岸競馬場を競馬場として使うのはとんでもない話で、道路、通路が全然問題にならない。競馬場開いたら何万台の車が来たら全部機能麻痺してしまう。これは全部とても取り締まりができない。そこで横浜市のほうとしては、これを返還後においては、直ちに森林公園にするという具体的な設計図を整えて、いま農林省のほうにこれをお願いしているわけです。大蔵省のほうに対してもこれを何とかしてもらいたい。これは秋吉主計官にも聞いておいてもらいたい。要するにいまの段階で言うと、国のほうとしても、何か土地があるというと、公務員住宅の用地にこれを供したい、こういうことばかり言っているわけです。実際言ってほんとうに緑地化とか、公園化ということをやるなら、これは一切の欲望を断って、ほんとうにこの日本の将来の計画、百年の大計と言うんですかね、そういう政治的信念がないとこれはできる仕事ではないと思うんですよ。何かと言うとすぐ住宅と言う。もう公園なんというのは二の次で、まごまごしていると公園が削られて建物が建っているという時代ですから。これは土地の機能がそういうふうに圧迫されているというのも原因かもしれません。こういう点でひとつ各自治体が公園計画というものがあった場合には、いまの公害の問題と裏表の問題になってきているので、積極的にこれを推進して、そういう方向に自治体が金を使うし、援助をするということについても、いまをおいてやられないと、私は都市の公園化ということは、再開発をしても駐車場になるのが落ちであって、これを緑の都市づくりなんということについては、たいへんな抵抗が出てくるんではないか。そういうふうな点でひとつこういうふうな自治体の緑地なり公園なりについては、建設省のほうとしても所管省として農林省あるいは大蔵省のほうに十分話をしてもらって実績があがるようにお願いしたいと思うんです。
#67
○国務大臣(坪川信三君) 本委員会において宮崎委員並びに委員長からまことに適切な御指針をいただきまして、私ども非常に力強く思っているような次第であります。
 いままで累次にわたりまして御答弁申し上げたとおり、私はこの公園問題というものは、百年の大計の上に立っての都市づくりの大きな問題点であるという気持ちを持って、いま事務当局をして、これらを含めました建設省の基本構想を練らしているわけでございますが、きょういただきました指針等につきましては、非常に貴重な御指針でございますので、これらのことを十分含めましての、生きた大きな構想をひとつ立てたいと、全努力をささげたいと、こう思っております。
 農地法の適用等についても、私、関係大臣として十分また協議いたしてまいりたいと考えておりますとともに、土地提供者等に対するところの表彰等、御承知のとおりに、多額の土地提供者に対しましては、委員長御承知のとおり、褒賞規定の中に入って表彰もいたしているような次第でありますが、いずれにいたしましても、これらの問題とともにいわゆるわれわれが積極的に土地の公有地、国有地の活用をはかるとか、あるいは河川敷の利用を行なうとか、あるいは高度の立場に立って、いま計画をしておりますところの森林公園の問題、あるいは筑波学園都市の三十八機関の移転の場合における都市計画等というものを、単なる目先だけの目標に置かずに、私はほんとうにいま御指摘になりました公園などを包含いたしましての都市計画にいたしたい、こう考えているような次第でありますので、委員の各位からちょうだいいたしました点につきましては、十分ひとつ建設省としては高度な立場から、またこまかい配慮からかわいい子を守る、また母親の不安をなくすためにも愛情のある公園行政を打ち立てて、またいずれまとまりましたら御相談もいたし、発表もいたしたい考えであることを答弁いたしまして、御理解をいただきたいと思います。御指針ありがとうございました。
#68
○委員長(岡三郎君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#69
○委員長(岡三郎君) 速記をつけて。
#70
○二宮文造君 ただいまのような事情なので、しぼってお伺いしたいと思います。
 建設大臣、本土と四国の連絡橋の問題でありますが、これはもう御承知のように、十数年来の懸案事項です。また、地元では推進母体をそれぞれつくりまして、異様なまでのあの運動は、これまた大臣御承知のとおり。また、その間に政治的な発言が各所から報道されました。そのたびに地元のほうでは一喜一憂を繰り返しているわけであります。先般も衆議院の予算委員会で質疑もあったようでありますが、その点確認の意味も含め、またあわせて疑問点を若干お伺いしたいと、こう思うわけです。要するに、そういう政治的な発言がたびたび挾まって、地元も混乱している状況もありますので、建設大臣のお手元でこれまでどういう経過をたどってきたか、これまでの経過でけっこうです。それをまずお伺いしたい。
#71
○国務大臣(坪川信三君) 二宮委員御指摘の本・四架橋の問題につきましては、西日本の今後の発展、またひいてはわが国土の未来像の建設、あるいは開発の上においても非常に重要な問題でありますとともに、また、二宮委員御了承のとおりの、なかなかな過酷な条件があることも御承知のとおりでございます。潮流の問題とか台風、あるいは地震とか、しかもそれが非常に長大橋であるということからくるこれの建設費毛、御承知のとおりに非常に膨大である。しかも土木学会から答申されまして以来の、ここ四、五年間に使わしていただきました調査費などにおいても、二十数億に及んでおるというようなことを考えるときに、建設省としまして、また私、責任者という立場からも、これについては緻密な立場から、しかも高度な立場からこれの実行に移すべき、適切な、具体的な納得のいく、正しい公正な方法によるところの技術、あるいは経済効果の調査をやるべきであるということで、おかげでその作業が進みつつありまして、建設省段階におきましての経済効果の調査等も大体一つの案としまして出てまいっている段階であります。これがいままでのざっくばらんに申し上げました大ワクな歩み方であったことも、もう二宮委員御了承のとおりでありますが、申し上げておきたいと思います。
#72
○二宮文造君 そこで、明確にしておきたい点は、ルートの問題ですが、これが三本ですか、いままで選別されて残ったのが三本。それは私の理解では、発表によればいろいろな表現がありますけれども、明石−鳴門、それから児島−坂出、尾道−今治、この三本のルートだ、こういうふうにいわれておりますが、この点はそれでよろしゅうございましょうか。
#73
○国務大臣(坪川信三君) そのとおりでございます。
#74
○二宮文造君 そこで、これはちょっとことばの違いなんでしょうけれども、新聞発表で明石−鳴門と言うのです。それから、建設省の資料を見ておりますと神戸−鳴門。それで、いま検討されている新全国総合開発計画の三次試案を見ましても、神戸−鳴門間という表現を使っているわけです。私の理解するところでは、垂水埠頭を使うので、明石−鳴門といい神戸−鳴門といっても、水埠頭を使うのだという、あの近辺を使うのだという理解でよろしゅうございますか。その点を確認しておきたいのですが。
#75
○国務大臣(坪川信三君) 恐縮ですが、所管局長をして答弁させます。
#76
○政府委員(蓑輪健二郎君) いま先生御指摘のように、私たち三十四年からこれを調査しておりまして、そのときには、やはり神戸の周辺から淡路島に渡りまして、いわゆる鳴門海峡を渡って徳島へ入るということで、その当時から神戸−鳴門というようなことで出ておりました。いろいろ調査いたしますと、いまのやはり明石のところでございますと、あれから淡路島へ渡るのが一番地形的にもいいんじゃないかということから、それで明石−鳴門というようなことになったかと思いますが、どちらにいたしましても、私いま承知しておりますのは、例の明石の垂水といいましたか、ちょっと名前、よくわかりませんが、明石から向こうの対岸淡路島は岩屋ですか、あそこにいく線が、地形の調査その他では一番あそこのルートとしては最適ではないかということでございます。
#77
○二宮文造君 ちょっと、伺っていてややこしくなったのですが、最初は垂水のほうから考えておった。ところが今度は明石のほうからのほうが近いから、そちらのほうがいいんじゃないかということで、そちらを重点に調査してきた、こういう意味でございますか。垂水とおっしゃっても明石とおっしゃっても、距離はわずかに一キロか一キロ半しか離れていないんです。しかし、一方は神戸市垂水区なんです。一方は明石市なんです。それがどちらから調査をされているか、この点を確認しておきたいと思います。
#78
○政府委員(蓑輪健二郎君) ちょっといまの架橋の地点につきましての正確な図面はございませんが、ただいま先生の言いました垂水と明石、大体その辺から岩屋に向かっていくというふうに承知しております。こまかいほんとうの地点につきまして、いま採掘試験しておりますのは、あとから図面をもって御説明したいと思います。
#79
○二宮文造君 私はそういうところが政治的な波乱を引き起こすもとだと思うのです。あなたのおっしゃったことによると、明石ということを頭に置いていらっしゃるわけです。ところが、古いのですけれども、道路局企画課の資料を見ますと、明石−鳴門という線は一本もないのです。神戸−鳴門、これはAルートとしてちゃんと書いていらっしゃる。ですからその辺をやはり明確にして建設省の考え方というものを明らかにされるべきではないか。そういうことが各所にあるわけです。全部その端摩憶測が呼び起こしておるのです。これはひとつ御注意いただきたいことで、それから橋の性質ですが、道路橋だとか併用橋だとか、こういうふうな考え方がありますが、要するに東のほうからABCと名前をつけまして、どういうお考にですか。この点はいままでの調査の段階で建設省側の考え方を明らかにしておいてもらいたい。
#80
○政府委員(蓑輪健二郎君) この問題につきましては、最初建設省は三十四年から道路橋をかけろということで調査をしてまいったわけです。そのときは、いま言いました神戸−鳴門間及び、岡山−香川間につきましては宇野−高松、日比−高松、児島−坂出、この三ルートについていろいろ調査したわけでございます。さらに、いわゆる私たちはEルートといっておりますが、尾道 今治も加えまして五本のルートについていろいろ調査いたしました。そういういきさつでございますが、一方、国鉄が三十年からいわゆる神戸−鳴門のルートの併用橋の問題をいろいろと調査しておりまして、その後先ほど言いました岡山−香川の宇野−高松、日比−高松、児島−坂出、この三ルートについても併用橋というものを調査してまいりました。これが昨年の二月にこの四つについての道路の単独橋と併用橋という工事と工期が出たわけでございまして、一番西の尾道−今治については、鉄道は初めから併用橋の調査はしておりません。道路の単独橋だけでございます。このうち岡山 香川の三つにつきましては、これは私のほうの調査もそれから鉄道建設公団の調査も、この三つについては児島−坂出が一番いいということで、現在のところは私のほうが神戸−鳴門、児島−坂出、尾道−今治の三つの道路の単独橋、鉄道が神戸−鳴門と児島坂出の併用橋、こういうものの、これに橋をかけた場合にどうなるかの経済の調査を実施しておる次第でございます。
#81
○二宮文造君 ちょっと運輸省に伺いますが、いまのお話によりますと、明石−鳴門、神戸−鳴門ですか、この線についても併用橋を考慮しておるというのですが、予算関係でそういう調査費をおつけになりましたか。つけられたら、どれぐらいの金額の調査費をつけられたか。
#82
○説明員(高野宗司君) いままでの鉄道関係の調査費は四十三年度、本年度までの累計で大体十八億ぐらいの調査費を使っております。
#83
○二宮文造君 明石−鳴門について、その部分についての調査費関係はどうですか。
#84
○説明員(高野宗司君) 私のほうは鉄道建設公団をして調査をなさしめておりますが、鉄道建設公団といたしましても、明石のほうのルート、それからもう一つの岡山−香川、両方の調査を行なっておる。それと両方合わせまして本年度約四億五千万円くらい使っております。
#85
○二宮文造君 その両方合わせて……、私がいままで理解しておりましたのは、明石−鳴門の線については建設省が担当して調査を始めていくと、それから児島−坂出、要するに岡山−香川ですね。このほうを主として鉄道が、運輸省側が調査をしていくと、そういうふうに大体ウエートが建設省と運輸省とこういうふうにかかって、調査が並行されてやってきたような理解を持ってきたわけです。ところがそのいまおっしゃいました、こちらの運輸省側のおっしゃるところによると、合わせて幾ら幾らと、こう言いますけれども、明石−鳴門については始められたのはずっとあとじゃありませんか。予定線にも入り、それから建設線ですか、そういうものに入った年次もあとでしょうし、ウエートはやはり児島−坂出にかかっておったのじゃないですか。併用橋としての調査は、配分はどうですか。この調査費の比率、配分は。
#86
○説明員(高野宗司君) 併用橋という話が出ましたのは、いわゆる昭和三十五年前後だったと思いますけれども、鉄道側といたしましては併用橋が出る前、すなわちもっとさらに前、大体昭和三十年ごろから両方のルートとも、まあ最初は海底面の地表上からするところのいろいろな各種の調査を両ルートについて行ないました。
#87
○二宮文造君 調査費の配分はわかりませんか。おっしゃっていただけないのですか。
#88
○説明員(高野宗司君) 正確な数字はちょっと覚えておりませんけれども、これは大体その年度年度だけを単独にとりますと、そのウエートに差がありますけれども、ならして考えた場合には大きな差はないというふうに私記憶いたしております。
#89
○二宮文造君 じゃ、その資料をあとで御提出願いたいと思います。要するに、今度は建設省にお伺いしますが、併用橋としては二本、それからそれぞれ道路橋を三本考慮している、こういうことでございますけれども、この際やっぱり私ども一番気になるのは、田中幹事長の先般の発言です。その田中幹事長は非常に煮詰まったような言明をされたわけです。それがまた地元にはそれぞれショックを与えているわけですけれども、要するに、あの新全国総合開発計画によると、三本つけると、これは必要だと、三本つけるということには、着工順位というものがありましょうけれども、三本つけるということには大体異論はない、建設省側としては。この考えでよろしゅうございますか。
#90
○政府委員(蓑輪健二郎君) これは現在いろいろ経済調査をしておりまして、その経済調査の内容としまして、やはりこの橋が三本できることによりまして、四国及び中国、九州の大分、福岡、この辺の国民所得がどの程度ふえるかというような計算をしております。また、これができますことによりまして、現在本州と四国にあります船舶、鉄道その他フェリー、こういうものの輸送のシェアがございますが、こういうシェアがどういう形で変わるか、こういうような計算をしております。そういう計算に基づきまして、これが過去の数年間の一次産業、二次産業、三次産業のいろいろ計数を過去の実績によりまして求めまして、それでコンピューターにかけましていろいろ計算をしております。その前提になりますのが、いろいろ将来の運賃をどうきめたらいいか、道路についていいますと、あそこは有料道路としてやられるのならその有料道路の料金をどうするか、こういうことも非常に関係してまいりまして、そういうものの前提を変えるとまたちょっと結果が変わってきますので、そういう前提をいろいろ変えてみていまやっている状況でございます。その結果を見ますと、やはり三本あったほうが四国のためには、当然四国の国民所得もふえてくる、こういう結果になってまいりますから、三本ありましても、どのルートもかなり、数万台という昭和六十年ぐらいに交通量があるというような結果を見ますと、やはり将来はこれは三本必要だというように私たちいま思っているのでございます。
#91
○二宮文造君 ただ、ここで運輸省側にお伺いしたいのですがね、その四国のいままで鉄道の、いわゆる国鉄の配線といいますか、整備状況ですか、これを見ますと、われわれが四国に住んでおりますからよくわかるのですが、何といっても香川が基点になっております。そうすると、明石−鳴門に併用橋を使って、新たに鳴門とか徳島を四国の全鉄道網の基点とする場合の国鉄側の施設、費用ですね。これはどれくらいに計算しておりますか。
#92
○説明員(高野宗司君) ただいま二宮先生からお話ございましたように、四国の交通が、歴史的に申し上げますと、いまもお話しのように高松を中心といたしまして、四国の各地に列車が流れていくという形態の列車運行になっているわけでございます。これがかりに明石から現在の鉄道が入ってまいりまして、鳴門になるか徳島になるかわかりませんが、そこから結局四国の中の各地に列車の流れが入っていくということになりますと、やはりそこに大きな停車場改良、そういった設備の改良といいますか、ということが当然必要になってまいります。当然そういったものは経済計算に考えなければならない一つの要素だというふうに思っております。
#93
○二宮文造君 いや、そういう抽象的なことじゃなくて、もうすでに何回か調査をやられているわけですから、試案というのをお持ちだろうと思うのです。その鳴門あるいは徳島を中心として交通網に支障を来たさないような整備をするためには、これくらいの国鉄側としては費用が要るのじゃないか、こういう試算はできておりませんか。これは架橋自体の経費とまた別の問題になってくるわけですね。それは結局、運輸省側としては当然はじいておかなければならぬことですが、そういうものはありませんか。
#94
○説明員(高野宗司君) 私どもといたしましては、ただいままでいろいろと、橋につきましての技術的な調査を主体に、ただいまやっております。それでいよいよ本格的な着工という時期になれば、当然こういったものを、具体的にプランを練らなければいけないと思っております。ただいまの時点で、まだそこまでの段階には至っていないわけでございます。
#95
○二宮文造君 どうでしょう。そのルートを決定するのが、お話によりますと七月ごろだと、これはもう毎年毎年秋だとか春だとかずっと延びて、この七月というのは大臣もおっしゃったとおり。それでも極限がそこにしぼられているわけです。そうしますと、決定してからそういうものを計算するということは、私は根拠にならないと思うのですがね。ただでさえ財源措置をどうするかと――あとでお伺いしますけれども、そういう問題が出ているところで、建設省側ではそういう調査をされたことはありませんか。
#96
○政府委員(蓑輪健二郎君) 私のほうの調査は、やはり単独橋でございまして、神戸−鳴門間、これには橋も含みまして、その中の橋、明石海峡と鳴門海峡の橋、それ以外に淡路島の六車線の高速道路規格の道路も入れております。で、私のほうの計画といたしましては、北のほうはこれもまだはっきりきまっておりませんが、大体あそこは山陽自動車道、これがいまの二号線沿いにできるだろう、こういう計画で、それから四国の縦貫自動車道及び横断自動車道、こういうものにつける金を全部工費の中へ入れている次第でございます。あといまの御質問のその鉄道のことについては、私のほうあまりまだ詳しくどういう形にするか聞いておりませんが、大体鉄道といたしまして現在聞いておりますのは、神戸−鳴門間につきましては併用橋にして、約三千七百二十八億というのは、やはり新しい徳島を中心とした鉄道網が入っているのじゃないかと、私たちは考えております。
#97
○二宮文造君 どうでしょう。所管外の建設省の方がよく御存じで、運輸省を代表してお見えになったあなたのほうが金額を伏せられるということは、やはり政治的な配慮があって伏せられるのですか。
#98
○国務大臣(坪川信三君) 二宮委員御指摘になりましたこれらの具体的な問題につきまして、そうしたお気持ちをお持ちになるのも当然だと思いますけれども、建設省また鉄建公団、運輸省等、いまそれらの作業の一応のめどもつきつつありますので、これらを踏まえまして、四月、五月のこれらのタイムリミットを考えながら、これらの関係各省、あるいは企画庁大蔵省等も含めまして、最終的な一つの案を持ち寄った、作業を必要と、私はこう考えておるような次第でございますので、いま具体的に申し上げることの素材もあまりありませんが、方針といたしましては、運輸省、運輸大臣とも私、打ち合わせをいたしまして、そうしたことを中心に、重要ないま御指摘になりました問題等を含めまして、四、五月の間にこれらの作業を終わりたいと、持ち寄って調整を行ないたいということの計画でありますので、この点その意味において御了承を賜わりたいと、こう考えております。
#99
○二宮文造君 私は、プランを伺っているんです。実施段階を伺っているんじゃないんです。プランというのは、あらゆる面から策定をしなきゃならない。そういう意味で申し上げているわけで、大臣も非常に熱心にこの問題と取っ組んでいただいておりますので、大臣にお伺いしたいんですが、この道路橋ないしは併用橋ですね、その場合の工事の主体は一体どういうふうにお考えになっておりますか。まあ全国総合計画によれば三本必要だと、三本が好ましい姿である。その三本ということを頭に置いて工事主体は一体どこへ置くか。これは大臣の考えはどうでしょうか。
#100
○国務大臣(坪川信三君) まことに重要な問題でございますけれども、それらの問題を含めまして私たちが、政府といたしまして最終的な結論を下すというようなこともありますので、いまの段階、いま進行形の立場にあるところの段階で、私がそれの主体のあり方、あるいはその持っていき方等を表明するのにはまだ、ひとつ恐縮でございますが、それらの確答を申し上げ得ない段階であることを御了察願いたいと思います。
#101
○二宮文造君 三本かけるということについてはどうですか、三つ、三本であります。三つのルートにかけるということについては建設大臣どうですか。
#102
○国務大臣(坪川信三君) 三本の本・四架橋の必要性という問題と、またこれをかけるべきであるという結論とは、おのずから私はやはり角度を変えて、時点を違えて、やはり考慮しなければならぬ。私は非常に重要な、慎重な問題点でありますので、いま責任者である私がその必要性というものと、それが三本ともかけるべきであるという問題と目標と結論を出すには、もう少しひとつ勉強もさせていただき、また政治的にも考えなきゃなりませんので、この点は賢明な二宮委員御賢察をいただきたいと、こう思います。
#103
○二宮文造君 だから必要だと、必要だということはお考えですか。かけるべきであるという時点は別だと、こういうお話、必要だと、こういう大臣の見解は確認してよろしいですか。必要であると。
#104
○国務大臣(坪川信三君) それは私といたしましては、あらゆる角度から調査されており、その調査段階、その他においてそれがいずれABCのうちどれというような問題でなくして、私は三本とも将来を含めまして必要であるということで、ひとつ御了察願いたいと思います。
#105
○二宮文造君 そこで必要になってくるとばく大な費用、経費を要するわけですね。その経費の捻出はどういうふうにしたらいいかというのも、やっぱりおぼろげながら大臣の頭にもあると思うのですが、必要ならば早期に早くかけたいと、こういうことは当然そこに言い得ると思うのですが、その場合にやはり、財源というものの問題が出てまいります。これの姿というのは――案でもけっこうです、こういう考え方があると。これは大臣の頭にそういう考え方が、どういう方式でやっていけばいいではないかという考え方があればお伺いしたい。
#106
○国務大臣(坪川信三君) さっき申し上げましたように、いわゆる、将来を含めまして三本が必要であるということからくる一つの問題を基礎に置きまして、そうして考えたいと思っておるような次第でございますので、いわゆる、いろいろの有料道路としての問題点もございましょうし、あるいはその他いろいろの財源問題等もございますが、その財源のさしあたっての計画を持った見通しについては、いままだ私といたしまして表明いたし得る財源の計画、見通しというものについての、ここで明言するような時限でないということをひとつ御賢察願いたい、こう思っております。
#107
○二宮文造君 そういう表現のしかたが地元に混乱を巻き起こす原因なんです。ですから、三本かけたほうがいい、それが四国のいわゆる後進性を打開することにおいては非常にプラスになる。これは建設的な、それこそ四国の住民が待望していることなんですね。したがって、そういう要望にこたえるためには、こういうような案もあるじゃないかということになると、いわゆる着工順位をどこでつける、ここでつけるということについても、それが一年、二年の問題であり、四、五年の問題であれば、地元等も了解するわけですが、そういう面が、一つもビジョンというものが示されないで、ただ当面どこで引っぱり込もうという陳情合戦というものが行なわれている。これはむしろ、建設省が陳情合戦をリードしている。そのむだな――ただでさえ窮屈な地方財源をそういうことに使っている、こう言われても私はしかたがないと思う。そこで、議論を繰り返していてもしかたがありませんが、工期は大体――土木学会とかそういうもので架橋の工期というものははじき出されている。だが着工の時期というのはめどをどこに置かれたのか。ルートが決定しておりませんが、着工の時期を……。
#108
○国務大臣(坪川信三君) 関係地区の住民の方々がこれに対する推移あるいは見通し、その具体性というものを非常に関心を持って期待されているお気持ちは私は、十分わかり、二宮委員のお気持ちも十分拝察申し上げるような次第でございますが、前段で申し上げましたごとく、この問題はほんとうに西日本だけの発展だけではなくして、日本の未来像に関連するまことに重大な、大きい国家的な大事業であることを考えますときに、その気持ちの上に立っての情の上において、あるいはそれらの上においてはよく御理解いたしますけれども、それがやはり、高度の立場から考えますときには、私は稠密な、周到な計画を、そうしてその実行の具体性をきめるということからきて、後世に残す、喜んでいただくという大事業であることを前提にお考えいただきまして、いま御要望になった点は十分拝察でき得ますけれども、二宮委員御承知のとおりな大事業でございますので、りっぱな後世に事業を残したい気持ちから、また円満なる工事の発展を祈る気持ちからも、いまそうした具体性に対してすぐさまどうだという結論を申し上げないことが、住民の方々にとっても、また国益の立場からも私は一つのとるべき方法ではなかろうかと考えておるので、この点ひとつ御賢察願いたいと思います。
#109
○二宮文造君 大臣私の質問をよく聞いて答えてくださいよ。ヤマブキの花じゃ困るんです。わかります。国家的大事業だ、後世に残す。だけれども、それなるがゆえに私はルートをどこへどうするということを言っていないんですよ、着工の時期はいつをめどに置いておりますかと。どこのルートにきめても土木学会ではかった工期というのは一応あるわけです。着工の時期はいつにめどを置いておられますか。これは大臣とて当然頭の中になければ、調査も何もできやしませんよ、私はそれを伺っておる。
#110
○国務大臣(坪川信三君) 全く私はその点、先ほどから御質問の要点を逃げるといいますか、回避、逃避するわけではございませんで、正確なる最終的な結論が出ましたならば、御承知のように……。
#111
○二宮文造君 めどは……。
#112
○国務大臣(坪川信三君) めどといたしましては、私が七月を最終目標にいたしておりますのは、御案内のごとく八月ごろから、昭和四十五年度の予算計画の作業に入らなければならぬということを私は頭に踏まえてこれらの計画のめど、リミットをきめました気持ちもここにありますので、そうした点から私はりっぱな結論ができましたならば、直ちに作業に入るということが行政、また責任官庁としての当然の道であろうと、こう考えております。
#113
○二宮文造君 一点だけ確認します。
 いまの大臣の答弁を整理しますと、一応いま作業を進めていると、七月にはルートを決定すると、その七月にめどを置いたということは、四十五年度の予算編成の作業が八月から大体始まる。ルートが決定したらすぐ実施に移りたい、要するに大臣のめどとしては作業というおことばを私は着工とこう理解してよろしゅうございますか。着工のための作業と理解してよろしゅうございますか。
#114
○国務大臣(坪川信三君) 作業並びに推進の計画すべてを含めまして着工と、こういうことで御了解願いたいと思います。
#115
○二宮文造君 その場合には土木学会で示された工期をそれにプラスすればでき上がるような頭に理解してよろしゅうございますか。
#116
○政府委員(蓑輪健二郎君) 土木学会は技術的ないろいろな問題でどういうような設計をしたらいいか、という技術的な答申を得たわけです。その答申に基づきまして建設省が単独橋、鉄道建設公団が併用橋で工費と工期を出したわけでございます。この中には土木学会の答申にもありますように、非常に施工上の問題点をあげております。その問題点を解決するために、たとえばAの神戸−鳴門ルートでは約三年間ぐらいそういうような施工上のいろいろな大規模な実験をしたり、そういう準備期間が含まれております。その問題がございますので、もし明年からそういう準備に入るようになれば、一つの具体的な大規模な実験をしてみなければなりません。これがどういう形で成功するかどうか。これによれば、成功いたしますれば、当然私たちこの前発表いたしました神戸−鳴門では十四年でできるという確信でございます。何ぶんにもいままでにないような海上の大きな作業でございますので、その辺がやはり私たちは技術的な細心の注意をもってやっていきたい。これがうまくいけば、十四年でできるという確信を持ちたいというふうに考えております。何ぶんにもいま言いましたようにむずかしい問題で、一回失敗いたしますと相当また時期が、竣工まで時間が延びるということの危険性もございますので、慎重に実験をやっていきたいというふうに考えております。
#117
○二宮文造君 私の希望、要望みたいなことになりますが、地元は相当に混乱を起こしております。これは大臣責任を十分に感じていただかなければならぬ。いまここでお伺いしても、運輸省側とそれからまた建設省側が道路橋だ、併用橋だということで、何か確然としたものがないという感じがします。したがって、窓口を早くきめて、一本にしぼっていただくこと、それから、ルート決定は七月以降には絶対に持ち越さない。これは大臣、政治生命をかけてここで確言をしていただきたい。それで私の質問を終わります。
#118
○国務大臣(坪川信三君) 過般の衆議院の予算委員会でも表明申し上げましたごとく、大体四月、五月の間にさき申しましたような作業をいたし、六月には鉄道建設審議会あるいは道路審議会等の御意見も十分ひとつお聞きもいたし、調整もいたしまして、そして七月には閣僚協議会という場を持ちまして、最終的な政府の責任においてこれを決定いたしたいということは、過般申し上げましたとおりでございますので、御了承願いたいと思います。
#119
○委員長(岡三郎君) 本日は、これにて散会いたします。
   午後零時五十七分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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