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#1
第061回国会 建設委員会 第5号
昭和四十四年三月二十日(木曜日)
   午前十時十五分開会
 出席者は左のとおり。
    委員長         岡  三郎君
    理 事
                大森 久司君
                山内 一郎君
                沢田 政治君
    委 員
                上田  稔君
                中津井 真君
                林田悠紀夫君
                柳田桃太郎君
                米田 正文君
                松永 忠二君
                二宮 文造君
                高山 恒雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  坪川 信三君
   政府委員
       建設大臣官房長  志村 清一君
       建設省都市局長  竹内 藤男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       建設省道路局次
       長        多治見高雄君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (北陸自動車道の路線決定に関する件)
○都市再開発法案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡三郎君) それではただいまから建設委員会を開会いたします。
 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#3
○高山恒雄君 私は、福井県の高速道路の路線決定の問題について大臣に御質問を申し上げたいと思います。
 この高速道路の路線決定をされるまでの経過を御承知ならば担当の方から、ひとつ御説明願いたいと思います。どういうふうで決定したのか。
#4
○説明員(多治見高雄君) お答えいたします。
 北陸道の路線の決定につきましては、御承知のとおり基本計画を逐次決定いたしまして、現在用地の造成をいたしておるような次第でございます。御承知のように、北陸道の富山−武生の間につきましては、第一次の計画を四十一年の七月に決定いたしまして、その後四十三年になりまして、武生−米原間の計画を決定いたしました。その後計画に従いまして、逐次用地の交渉に当たるという段階であります。
#5
○高山恒雄君 金沢から福井までの間は全部完了しておったのですか、この路線を決定するまでに。
#6
○説明員(多治見高雄君) そのとおりでございます。
#7
○高山恒雄君 決定しておったのですか。もう一ぺんだめを押しますが、金沢から福井の間は鯖江を決定する以前には全部決定しておったのですか。鯖江の先に決定されたのじゃないですか。
#8
○説明員(多治見高雄君) 路線の決定順序は、地区によりまして決定できるところから逐次決定するということでやっておりまして、現在、鯖江地区についてはまだ路線の最終決定はいたしておりません。
#9
○高山恒雄君 最終決定はまだしていない。――そこで、その高速道路の決定について、いま決定していないとおっしゃっていますけれども、決定したということで、地域住民の非常な反対がある、ということについては御承知ですか。
#10
○説明員(多治見高雄君) 路線を一応発表いたしまして、それについて地元の方の御了承を得るためにいろいろ交渉いたしておりますが、それにつきましては、地元の方のいろいろな御意見もあるということは聞いております。
#11
○高山恒雄君 そこで、それを変更することはできるのですか、できないのですか。
#12
○説明員(多治見高雄君) 地元の方といろいろ御相談申し上げまして、現在決定いたしております路線よりあらゆる点から見て適当な路線があるという場合におきましては、路線の多少の変更をすることは考え得ることと思いますが、ただ、現在までのいろいろな交渉その他変更路線の調査等の結果、やはり現在の路線そのままでまいりたいということで決定いたしております。
#13
○高山恒雄君 結論的には変更できないということですね、すると、それでね、私は過程が皆さん詳しくないと思うんですが、この路線決定については県としても促進期成同盟という会を結成して促進に当たっておったわけですね。したがって、この同盟の委員その他が十分審議をまだ尽くしてない途中でこの問題が決定した。しかも発表されたという点があるわけです、一つ。もう一つは、県の促進期成同盟という会の考え方としては、鯖江のほうよりもずっと遠隔地にある松成ですか、松成を中心として通してもらおうという考え方を持っておったようですね。ところが、そういう考え方を持っておったときに、むしろ現在建設省が路線決定をしております地域はバイパス道路の決定をしていきたい、したがって、高速道路ではないという考え方で進んでおったようですね。それが急に現在の路線に決定した。こういうところにだいぶ不服があるようですが、この点はどうなのですか。
#14
○説明員(多治見高雄君) 現在の路線の決定に至りますまでの間に、地元その他促進期成会の方とのいろいろなお話し合いがあったことは聞いております。それで当初もっと山側を通るという案もあったというふうに聞いておりますが、現在の路線を決定いたしますまでには、それぞれ地元の方、あるいは促進会の方も十分御了解を願ってきめたというふうに考えております。
#15
○高山恒雄君 それ十分了解を願ってとおっしゃるけれども、十分の了解が願ってないから問題が起こっているんでしょう。これもっと説明申し上げますと、実は福井市がこの問題の路線決定に対して反対したということは御承知でしょう。福井市は完全に希望どおりに市民の声を聞きながら決定していったと、そうすると今度は鯖江市は、向こうには御承知のように産業団地がございます。この産業団地を中心としてやっぱり通してもらいたいと、これは鯖江市の希望であったと思うんです。当然のことでしょう、それはね。ところが、その鯖江市を通すということについては、地域住民は何にも反対してない。けれども、今度決定した路線については、もう少し川寄りの、人家にも影響のないように、しかもたんぼにもそうした高速道路が通るということになれば、非常に危険性も多いし、もうすでにそのことは実験済みでありますわね。前回やりましたいまの名神高速道路ですか、それにしても新幹線にしても、たとえば滋賀県の五個荘あたりはまっ二つに割れておるわけですね。そういう事実を市民はみな知っておるわけですね。したがって、できるだけ市民にも影響のないような方法で路線決定をしてもらいたいという、こういう要望が出ておったんですね。ところが、鯖江を通ったということだけで市長がそれに賛成したということも私は聞いております。ところが、県の促進期成同盟というのはつんぼさじきになっておるんですね。これが決定したということで、今日福井県においてはかなり自民党の内部でも二つに割れておるようですが、私は、こういう問題が、その地域住民が非常に無理を言っておるのかというと、大した無理も言ってないですよね。したがって、この路線を発表する場合には、地域住民のつまり声を聞いてやっぱり決定するということが正しいのであって、市長があながち代表者であるからそれが正しいとは言えないと私は思うのですね。大臣の今年の年頭のあいさつの中にも、愛情のあるひとつ建設行政をやりたいと、こうおっしゃっておるのだね。ところが、そのくらいのことができぬということは、愛情のある建設行政とは私は言えないと思うのだね。これどうお考えになっておるのかですね。
#16
○国務大臣(坪川信三君) 路線の決定という問題につきましては、もう高山委員おっしゃるとおりに、建設省といたしましては、なるべく地元の納得のいく理解と協力を得ることを前提にいたしております。しかし、線形あるいは路線の内容あるいは地形条件その他を勘案いたし、またなるべく大きな建物、つぶれ地のないような配意をいたさなければならぬということも当然でございます。いま御指摘になりました鯖江の問題が、私の私的なことを申し上げては恐縮ですが、私の出身地でもございますので、これらの動向については、十分地元のあらゆる立場からお聞もいたしておるような次第でございますが、私といたしましての方針は、よく検討、地元とそうして建設省がよくひとつ納得のいくように話し合ってくれと、これを私はいつも要請しておるようなわけでございます。したがいまして、私は十分ひとつ話し合いを続けてくれて、そうしてよりよき、最大な一つのいい結論を出してもらえぬかと、これをいつも私は知事にも市長にも、地元の期成同盟会あるいは地元の方々にもお話をいたしておるような次第でございます。したがって、いま次長が申しましたごとく、一応路線の発表もいたしてはおりますけれども、これらについて、最初次長も申しましたように、よりよき結論が何らかの方向で理解を得られますならば、それは当然また考えなきゃならぬと、こうも申しておるような次第でございますので、私といたしましては、そうした指導のもとにおいて円満な妥結を得るように、さらに私は努力を進めるような行政指導をいたしたいと、こう考えております。
#17
○高山恒雄君 非常に懇切な答弁を願いましたのですが、ただ私が心配いたしますのは、建設業務というのは、何も政府だけに要員がおられるわけじゃないのだね。政府はやっぱり卓上の上でやっておられるのです。地方には技術者がたくさんおられるわけですよ。その技術者の専門家の意見を数人聞いてみたところが、その路線がきまっておってもですね、何もよしたからといって問題はないというのですね。要するに決定して発表したからそれが感情になって、もう問題になっておるのだと、私は建設行政というものをそういう感情でやるべきでない。憲法上にも言われておるように、地域住民の福祉のためにそれを侵してはならないという、これは当然のことだと私は思うのですね。今度はそれが侵されておる。なお、鯖江市を通すということについてですね、市が努力したことも、これは今後の地域産業開発のために大きな貢献をするということですから、これは何も反対する要素はないでしょう。しかし、そこに引っ張ってきたために、もっと川寄りに、そうしてたんぼも切断されないように、人家にも大きな影響がないようにという、わずかに二百軒の村の方がそうした念願を、まあ私のそばには署名運動まで来ております。署名運動まで来ておるのですよ。もうここまでやらなくちゃ、この建設行政の中で路線の決定がそうむずかしいものとは私は考えていないわけです。 これは先ほど大臣も言われたように、やはり地域住民の声を十分聞いて、そうして直せるものなら直してやると、私はこの姿勢がなければだめだと思うわけです。私がこういう質問をするのも、実はもうこんなことぐらいで質問をするのもどうかと私は考えたのだけれども、一向に局長なり専門家に話しても、こうなりますという回答はないんだね。私のところにも陳情がたくさん来ております。署名運動まで来ておるんですよ。こういう問題こそ、地域住民のためにやってやるという建設省の、大臣の主張される愛情ある建設行政ですね、これが一般におりていないんですよ。この点、大臣どうお考えになりますか、一般におりていないんですよ。
#18
○国務大臣(坪川信三君) 私が先ほど申し上げました基本方針は御理解いただいたものと存じますが、具体的な問題等につきまして、福井の鯖江地区だけでなくして、全国いろいろと苦情も出ており、また要望のあることも承知いたしております。したがいまして、これらにつきましては、いわゆる拙速というわけではございませんけれども、十分やはり御理解も得なければならぬ。その御理解をいただくのには、やはり納得のいく背景がなければ私はだめだと、こう考えておりますが、建設省といたしましては、関係当局も、係の責任者等も、それらの点はやはり十分理解もしてくれておると私は信じてもおりますので、さらにこれらの問題点の多くをひとつ誠意をもって解明をいたして、そうして御期待の線に沿うようなるべく近づけてまいりたいと、こういうふうに進めてまいりたいと思うような次第でございます。
#19
○高山恒雄君 まあ最終決定は、大臣が持っておられるのですから、その答弁をお聞きしますと、私はあらためてこの問題について追及しようと考えておりませんけれども、この程度のものはやはり局長級あたりでもっと地域との十分な瀬踏みをしていただいて、そうして地域住民の声を聞いてもらって、やはり高速道路ですから、高速道路の意味をなさないような改正はできないでしょうけれども、いま地域住民が希望しておる程度のものはどちらにいってもたいした問題ではないと――私は専門家じゃないからわかりませんが、たいした問題ではない、私はこう見ておるわけです。したがって、そういう面に対してひとつ大臣のいまの趣旨を生かして私はやってもらいたいと思うのです。
 なお、次長のほうにお聞きしたいのですが、この問題の内容から見て、私一つだけ疑義な点を感じます点は、市長がいよいよ路線建設をするという日に地域住民の意見を十分反映しないで賛成をしたという懸念があるわけですね。いまは困っておるようです、市長も。あまりにも地域住民の反対がきついので、いまは困っておるようです。しかし、市長としても鯖江市を通過しない高速道路を建設するのについては、これは反対であったでしょう。あの産業都市を控えておる限りにおいては、何とか鯖江に持ってきたいというのが市長の念願でしょう。それも私はよくわかります。そういういきさつのあった中で市長は賛成してしまう、ところが地域住民は納得しない。こういうことは建設省としても十分御承知だったのですか、この点をお聞きしたい。
#20
○説明員(多治見高雄君) ただいまお話のございました市長さんと地域住民との意見が食い違うという点につきましては、いままであまり伺っておりませんが、私どもといたしましては、地域住民の意向をできるだけ反映したいということで、その御意見を聞く機会はできるだけ私どものほうから積極的にそういった機会をつくって、地域の住民の方の御意見を反映したいということでやっております。まあやはり行政機関としてやります大筋は、県当局を通じていろいろ地元の方とお話しするというのが大筋になりますので、今回の場合につきましても、県のほうとはいろいろそういった点についての御相談もし、お打ち合わせもしておるわけでございまして、直接地元の方と市長との御意見の食い違いその他につきましては、あまり詳しくは伺っておりません。
#21
○高山恒雄君 県はどうです、こういうような問題は。
#22
○説明員(多治見高雄君) 今回決定いたしました路線につきましては、県当局の御意見も十分伺いまして、県としてもこの路線には賛成したということで、はっきり御賛成を得ておるわけでございます。
#23
○高山恒雄君 県会の意見が二つに分かれていることは御承知ですか。
#24
○説明員(多治見高雄君) はっきり県会の御意見が二つに分かれておるということは、正式に伺ったわけでございませんが、そういうお話は一応聞いてはおります。
#25
○高山恒雄君 期成同盟が、まあつんぼさじきになっておることも御承知ですね。
#26
○説明員(多治見高雄君) その点は、県のほうを通じまして御了解を得たというふうに承知しております。
#27
○高山恒雄君 これは大臣、私に報告なり陳情は一人や二人じゃないのです。ここに、大臣も見てもらえばわかりますが、名前を皆さん知った人ばかりでしょうがね。これは多くの人から来ているのですよ、陳情がね。そこで私もいま申し上げておるのだが、いまの現状を私が報告を受けた限りにおいて察するところによりますと、少なくとも期成同盟もつんぼさじきだったということです。そうして特定の人がよろしいと、そうして鯖江の市長を納得さした、こういうことですね。鯖江の市長は、私の感じですけれども、少なくともあの団地を引っぱったということでやれやれと思われたのじゃないかというような感がします。けれども、そのときにはその地域に、部落の二百数十戸というものはもう反対声明を上げておったということですね。で、私、同じきめる場合に、そういう意見があったのならば、もっとその川添いに約十メートルか十五メートル寄せるということの希望がそのときに出れば、あるいは解決ついたかもしれません。けれども反対のための反対をしておったようでありますから、なかなかそこまでいかなかったと私は推察ができるわけです。そこで、さっき大臣がおっしゃったように、その地域住民の声をどういうふうに聞くかという点ですね。せっかくこの期成同盟というものをつくっておるんだから、その期成同盟にやっぱり御相談願って、そうして期成同盟が納得をして、地域住民を納得させる、県もそれで納得する。まあ県知事にいえば、わしが納得したのだから横から口をはさむわけにいかぬというでしょう。それはそうでしょう。何しろその地域の路線決定をするのですからね。そういう全くわれわれが想像ができないような地域の複雑な隘路があるということです。これは、この解決は、まあ大臣の先ほどの答弁で、大臣は福井県の出身でございますから、当然念頭に置いていただいておると私は思いますけれども、御答弁のような趣旨でだれか行ってもらって、そうしてほんとうに調和をはかる、これをひとつやっていただくことができますかどうですか。私は単なることでは解決つかないかと思うのですよ。自民党の内部も二つに割れているようです、県会の中が。それは地域別に出ているので、そういうこともあり得るでしょう。このままもっていって、このまま強行するとなると、全くみっともないことになりますね。しかも福井県の出身の大臣が建設大臣をしておられて、御出身の地元でそんな問題が長期にわたって継続するなんということは、私はみっともないと思うのです。どうかひとつ大臣の先ほどの答弁を生かしてもらって実際に実現してもらう、この方法を私はここで切望すると同時に御回答を聞きたい。
#28
○国務大臣(坪川信三君) 高山委員のいわゆる地元住民の意向を尊重することの前提のもとにおいてやるということは、私はさっき申し上げましたとおりの方針で、この点は何ら変わりもございませんし、御理解もいただけるだろうと、こう思いますとともに、もう高山先生御承知のとおりに、やはり仕事の最終的決定を責任者としていたす場合に、地元の一般の各位の要望を十分頭の中に入れながら、その自治体の責任者と話し合うというのが、これはやっぱり責任行政の立場から私は当然とらざるを得ない方法だとも思うんでございます。これもひとつ高山先生御理解いただけるだろうと思います。したがいまして、建設省といたしましては、鯖江の市長の意向、あるいは現地の意向、それなども十分考えて、そして地元の各位の要望も頭の中に大切な資料として踏まえながら、最終的決定をやる、これが私はまあ正しい姿勢ではなかろうかと、こういうようなことであることも御理解をいただけるものと私は考えております。したがって、いま非常に私、国家全体の道路行政の立場からも、また私に関連する福井の、出身地としましての大事なふるさとの問題につきましても、そういうような気持ちで今後も私は当たってまいりたいと、こう思う次第でございます。
#29
○高山恒雄君 いま御答弁願ったので私も納得がいくわけですが、とにかく大臣の発表されましたように、特にこの開発という問題は、福井に限ったことではございませんが、大臣が就任されて意思の発表をされておりますように、やっぱり口で言うことと実際ができないようでは、これは国民は納得しないと思うんですよ。私は可能な限り、やっぱり大臣のそういう愛情のある地域住民のためにもなるような政策をひとつ実現してもらいたいことをここで希望を申し上げておきます。
 きょうは大臣も忙しいようですから、もうほんとに私も起こっておる場面だけの問題を御質問申し上げたんですが、ぜひそれをやってもらいたいことを希望申し上げます。
 委員長、終わります。ありがとうございました。
#30
○委員長(岡三郎君) 次に、都市再開発法案を議題とし、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は、順次御発言を願います。
#31
○上田稔君 私は都市再開発法案に関しまして二、三の質問を申し上げたいと思います。
 まず第三条の「高度利用地区」とありますのは、都市計画の高度地区とはどういうふうに違うのでございますか。
#32
○政府委員(竹内藤男君) この新しい法律におきましては、市街地再開発事業をやります地区の要件が三条に書いてございます。その一号で「高度利用地区内にあること」といたしております。高度利用地区につきましては、この都市再開発法におきまして附則で都市計画法と建築基準法を改正いたしておりまして、高度利用地区につきましては、敷地に対します建物の延べ床面積の割合の最低限度と、それから建物の建築面積の最低限度を定めることにいたしております。高度地区と申しますのは高さの制限をきめるものでございまして、二通りございまして、最低限の高さと最高限の高さもきめられるということになっておりますが、高度利用地区はただ単に高さというだけではなく、実は建築物につきましてはそれ以外に斜線制限というのがございまして、道路から斜めの線が入りまして建物の建築が押えられる斜線制限、あるいは容積地区でございますと、隣地境界線からの斜線制限がございまして、日本のように個々の敷地が非常に小さいというところにおきましては、最低の高さを高くしろといいましても斜線に引っかかってしまうということがございます。もう一つは、高さだけで最低の高さを押えるということにいたしますと、小さなビルが幾つもできてくるということを防ぐことができないということで、新しい高度利用地区という制度は、建物の高さじゃなくて容積を押える、できる限り高度に利用してくれということで容積の最低限を押える、同時にエンピツビルのようなもののできますことを防ぐために、建物の底面積の最低限度をきめる。これは底面積のほうは率じゃございませんで、絶対の最低限度をきめるということを同時にかけられる地区を、従前の地区の中にさらに付加いたしまして同時にそういうことがきめられる。高さのほうで、たとえば東京で環状六号線の中の建物を三階建て以下は禁止しようとかいう話もございますが、なかなか日本の場合、土地が細分化されて斜線制限が働くということ、それから個々のばらばらの建物ができては困るということで、高度地区という制度がございますけれども、別途高度利用地区という制度を設けまして、建物がある程度共同集団化されて建てられる、そういう面を促進していきたいということでございます。
#33
○上田稔君 そうしますと、この新しい都市計画法によりまして、その地域決定の中にこの高度利用地区というものをおきめになることになると思いますが、その方法は、新しい都市計画法の地域指定をおやりになるときに一緒にやられることになるわけでございますか。
#34
○政府委員(竹内藤男君) 地域地区の指定は、新しい都市計画法では、用途地域はこれは必ず市街化区域の設定をすれば塗れると、こういうことになっておりますけれども、それ以外たとえば容積の制限あるいは高さの制限、形態の制限というものは必ずしも義務づけられてはおりません。望ましい姿としては、やはり都市計画は総合的なものでございますので、初めからこまかくきめることが望ましいのでございますけれども、なかなかそういかぬ面もございますので、一体的にきめることももちろん可能でございますけれども、あとから高度利用地区を指定するということは当然できるわけでございます。これは新しい都市計画法でございますので、まだ政令がきまっておりませんので、はっきりしたことを申し上げられませんけれども、いずれにいたしましても知事または市町村がきめる、こういうことになるわけでございます。
#35
○上田稔君 ただいまのお考えでは、そうすると高度利用地区というのは、これは非常に市街地であって家が密集しているところだとか、まあそういう地域におきめになるわけですから、その市街化区域というものがきまったときにはすぐに指定をされると、こういうことになるわけでございますか。
#36
○政府委員(竹内藤男君) ちょっと私の表現が不十分だったんでございますが、地域地区の一種でございますので、必ずしも市街化区域が設定されるような都市にだけきめられるということはございません。一般的な都市計画区域の中でそれはきめることができるわけでございますが、一六一ページの11というところに書いてございますように「高度利用地区は、用途地域内の市街地における土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とをはかるため」何とかを定める、こう書いてございます。つまり用途地区が塗られているところであればどこでも高度利用地区はかけられると、実は前にお出ししました法案ではこれがもう少し限定的に書いてあった、「枢要な商業地、業務地、その他の市街地で」という表現になっておりましたものを、今回改めて出します場合にもっと広くかけられるようにするということで、高度利用地区は必ずしも家が密集してなければならないというようなことはございません。用途地区が塗られているところ、もっと端的に申し上げますと、住居地域、商業地域、準工業地域、あるいは工業地域でもいいわけでございます。そういうところの一般的に用途地域が塗られているところはどこでも高度利用地区となる、こういうことを申し上げられるかと思っております。
#37
○上田稔君 この「都市機能の更新」ということが書いてありますから、現在やはり機能が悪いというふうに考えますとですね、これはやはり市街化区域の一部分であるというふうに解するのが至当なんではありませんか。
#38
○政府委員(竹内藤男君) 都市計画法は、御承知のように市街化区域、調整区域を指定する都市計画区域というのを政令で定めるようにしぼっておりますけれども、本来全国的に市街化区域、調整区域というものは適用すべきでありますけれども、とりあえずは人口が急増する地域に限ろうということで、都市計画法の政令がまだできておりませんけれども、しぼっておりますので、市街化区域を設定する都市というものは十万以上の都市を大体考えております。それ以外の都市におきましても都市計画でやっておるわけでありますので、必ずしも市街化区域には限らない、こういうふうに考えております。
#39
○上田稔君 それでは、この都市計画法によりましてこの地域が指定をされて、その後において市街地再開発事業というものが行なわれる、こういうことになるのではないかと思うのですが、都市計画による地域指定というものは、相当早く行なわれなければならない。その行なわれた中において、市街地再開発事業というものが行なわれて、そしてこの都市機能の更新というものがはかられるということになるわけですが、もしこの区域の指定と事業の施行との間に非常にタイム・ラッグが生ずるというようなことになると、そこに耐火建築物その他の永久建築物が建って市街地再開発事業、せっかくの市街地再開発事業というものが時期を失するというなことになりはしないか。
#40
○政府委員(竹内藤男君) 高度利用地区をどういうふうにきめるかというのは、今後の問題でございますけれども、私どもといたしましては、高度利用地区を指定いたしまして、そこにある程度共同建築を促進をしていくようにしていきたいと考えておりますので、当然事業がそこで行なわれるということがある程度固まってくるというような状況のもとにおきまして、地域地区を変更して高度利用地区を指定するということも可能であるというふうに考えております。高度利用地区をそれではどの程度指定するかということになろうかと思いますけれども、少なくとも事業地区を中心にいたしまして、高度利用地区をかけていかざるを得ないのではないか、というふうに考えておりまして、これをもっと積極的に広く相当都市の大部分をおおうようにかけるかどうかということは、実際問題としまして相当きびしい規制を伴ないます。もちろん融資減税を行なうようにしておりますが、権利者にとっては相当きびしい規制になりますので、単に規制だけで高度利用をやっていくということはむずかしいのではないか。したがいまして、必ず事業が伴っていかないとむずかしいのではないか。高度利用地区が塗られておりまして、もちろん民間の建築等におきましても、この事業によらないで、規制の内容に適合して建築物を建てていくということは、むしろ促進していかなければならないというふうに思っております。いずれにいたしましても、そういう建物が事業などで埋められていかなければならない。単なる規制だけでこれを行なっていくことはできないというふうに考えますので、非常にこれを広く規制するということは、なかなか困難性があるのではないかと思っておりますが、少なくとも事業を行ないます前に高度利用地区を事業を中心にかけていく、ということはやっていきたいというふうに考えております。
#41
○上田稔君 現在非常にこの都市、大都市ばかりではなくて、地方の都市も非常な勢いで変貌をいたしております。この時期にこの再開発法をお出しになるということは、非常に私は賢明なことだと思うのですが、そういう意味を十分生かしてやれるように、その変貌するところに対しては高度利用地区をおかけになって、そして市街化、市街地再開発事業というものが行なわれるように、ひとつ十分御注意をいただきたいと思います。そのときにタイム・ラッグができないように、こういう点を十分お考えをいただきたいと存じます。
 次に第十一条に「宅地についての所有権又は借地権を有する者」ということが書いてございますが、また十四条には「宅地について所有権を有するすべての者及びその区域内の宅地について借地権を有するすべての者」、こういうふうにありますが、およそ土地の上に住んでおる場合において、現在いろいろな種類のものが考えられると思う。まず第一に地主それから借地人、それをまた借りている、借地人から又借りをしている者――又借り借地人というんですか。それから建物の所有者、それから建物を借りている借家人、それから又借家人、それからたな子と、こういうふうなものがあると思うのですが、これは全部十四条、十一条の権利を有する者というものに該当するんですか。
#42
○政府委員(竹内藤男君) 十一条、十四条でいっております「宅地について所有権又は借地権を有する者」というのは、先生おっしゃいました地主と借地権者でございます。これ以外にいろいろな権利がございます。一番先に考えられますのは借家権それからそれ以外に抵当権その他の担保物件、そういうようなものが考えられるわけでございます。十一条と十四条で地主と借家権者に組合の構成員を限りましたのは、この市街地再開発事業というのは、建物を除却しまして土地を高度利用するように新しい建物を建てるという事業でございます。したがいまして従前の建物につきまして建物を除却する権能を持つ人たち、それからもとの土地の上に新たに建物を建てる権能を有する者が寄り集まってつくる組合でございますので、寄り集まって行なう事業だというふうに考えられるわけでございます。ところが借家権者というのは建物そのものについてこれを除却する権限あるいは土地の上に建物を建てる権限はないわけでございます。私どもは当初借家権者も組合員になれないかということで法制局と法制上の議論をしたわけでございますが、そういう事業の性格からして借家権者は組合員になれないということになりましたので、この法律のいろんなところにおきまして十分借家権者の保護を払いながら、組合員自身は地主さんとこの地上権者、これで進めていくという形にならざるを得なかったのであります。
 それから借地権者からまた借りておる者というお話でございますが、これは借地権者でございます。
#43
○上田稔君 そうしますと第十五条の借地権の申請の条項がありますが、この又借地権者というのはそれに該当するわけですか。
#44
○政府委員(竹内藤男君) 十四条のほうにつきましては借地権者、所有者の同意を得ろということになっておりますが、借地権というのは普通地上権と賃借権とございます。地上権のほうは当然登記されます。賃借権のほうも登記できますけれども、登記のない借地権というのがあるわけでございます。登記のない借地権につきましては、やはり借地権の申告をさせまして、借地権者がだれであるかということをはっきりさせませんと、同意をとります数に関係するわけでございます。そこで十五条で、借地権の申告の規定を置いているわけでございます。当然、借地権者の中には借地権者から又借りしている借地権者も入るというふうに考えております。
#45
○上田稔君 そうしますと、第二十条でございますが、二十条の場合は共同相続ということを考えておるわけですか。
#46
○政府委員(竹内藤男君) 共同相続ばかりでございませんで、たとえば宅地につきまして所有権が共有になっているという場合に、組合員というのはやはり数が、あとで組合の総会その他で問題になりますので、一つの権利についてそれが共有になっているときは、三人なり五人なりを全部表決――組合の議事を進めます場合の数にいたしますと、ほかとのバランスがとれませんので、共有の場合にはその数人を一人の組合員とみなすということでございます。このあとに組合の議事運営の方法が出てまいります。その場合、過半数でございますとか、あるいは三分の二とかいうことが出てまいります。そのときの計算の問題をこの二十条の二項に書いたわけでございます。
#47
○上田稔君 わかりました。現在、防災建築街区造成組合というものが、防災建築街区造成法によって存続をいたしておりますが、本法の市街地再開発組合にそのまま移行するということはできるのですか。
#48
○政府委員(竹内藤男君) 現在ございます防災建築街区造成組合を市街地再開発組合に移行させることは考えておりません。ただ、この法律の、この法律案でいいますと一三六ページに経過措置が書いてございます。第四条の二項、「この法律の施行の際、現に存する防災建築街区造成組合」――あといろいろ書いてございますが――に関しては、防災建築街区造成法は、「この法律施行後も、なおその効力を有する。」ということで、現在すでに防災建築街区造成組合ができておりますものにつきましては、そのものにつきましては従前の防災街区建築造成法がそのまま生きて適用になる、こういうふうにいたしておりまして、この組合が新しい市街地再開発組合に当然移行するということはとっていないわけでございます。
#49
○上田稔君 当然移行ができないということになると、防災建築街区造成組合に対する補助金というものと市街地再開発組合に対する補助金というもの、これは同じに考えておられるわけですか。補助額といいますか……。
#50
○政府委員(竹内藤男君) 一一七ページの百二十二条のところに、費用の補助の規定がございます。一項におきまして、組合に対して地方公共団体が費用の一部を補助することができる。二項で、国は地方公共団体が組合に対して補助金を交付したとき、または、みずから市街地再開発事業を施行する場合には、予算の範囲内で、政令で定めるところによりその費用の一部を補助することができるという規定がございます。これは私どもといたしましては、まあ大体、少なくとも防災街区並みの補助金を――これは防災街区の規定と同一でございますので、防災街区並みの補助金の規定をこの法律に入れてあるわけでございます。したがいまして、防災街区に対して出ます補助金と新しい市街地再開発事業に対して出ます補助金というものは変わらないことになる公算が大きいのじゃないかと思っておりますけれども、あくまでも組合が違うものでございますので、従前やっております防災街区造成組合の補助金につきましては、防災街区の補助として行なわれる。新しい法律に基づく組合に対しましては、この規定による補助をするということになろうかと思います。したがいまして、先ほどの防災街区のところの規定にも、組合だけじゃございませんで、防災建築街区造成組合、それから現に施行されておる防災建築街区造成組合、現に補助金の交付の決定があった防災街区組合に対しては同法施行後もなおその効力を有する、こういうふうに書いてあるわけでございます。
#51
○上田稔君 この防災建築街区造成組合というものが、でき得れば本法の市街地再開発組合に移行が簡単にできて、そうしてしかも市街地再開発法というものは、前の防災建築街区よりも広く都市計画に寄与するという性格のものでありますから、その補助率というものは防災建築街区造成法によるものよりも以上になるように――少なくとも以上になるようにひとつお考えをいただいて、この事業が大いに促進されるようにお願いをいたしたいと思います。
#52
○政府委員(竹内藤男君) 実は防災建築街区造成法の組合は、もちろん法律に基づく組合でございますけれども、強制的な施行権と申しますか、そういうものを持たない組合、新しくできます市街地再開発組合は、そういう三分の二以上の同意があれば施行できるという強制施行権と申しますか、そういうものを持っておる組合でございますので、法律上当然にその防災組合が市街地再開発組合に移行するということは法制上むずかしいということで移行はさせないことにいたしております。したがいまして、実際のやり方としましては、防災組合が一たん総会で解散の決議をいたしまして、解散をしてあらためて市街地再開発組合を設立するということをすればいいのじゃないかと思いますが、ただ、一たん防災の指定を受けておりますものは、先ほど読みました経過規定の「補助金の交付の決定があった防災建築物」というのがございますので、防災の補助金を受けた後にはそれはちょっとむずかしいというふうに考えております。それから補助金の規定は今後の政令の問題になりますし、実は四十四年度にこの法律に基づく市街地再開発組合に対する予算措置というものはまだ講じておりませんので、防災のほうにつきましては相当の増額をしたわけでございますが、防災のほうも残っておりますので、この組合に対する補助はきまっておりませんので、四十五年度以降の予算折衝におきまして、実質的に役に立つような国の援助ができるような方向で私どもは考えてまいりたい、こういうふうに思っております。
#53
○大森久司君 関連。いま上田さんの質問によって大体わかりましたが、防災建築街区造成法によりまして民間団体の造成組合連合会ができておる。この都市開発法案によりまして非常に不安をもたらしておるというのが事実であると思います。各府県とそうしてその組合とがいま盛んにそういうような建築街区を造成しつつある。ところが、都市開発法ができたならば、大都市中心になって小都市のそういうような組合というものは非常にうとんじられるのじゃないか、こういうふうな不安がいま非常に大きく盛り上がっておる。これに対しまして先ほどの御説明で大体わかりましたが、いわゆる五万前後の小都市ですね、そういうふうなものに対しましては、政府のほうではどういうぐあいにお考えになっておるのか。
#54
○政府委員(竹内藤男君) 実はこの前出しました法案では、六ページの三条の市街地再開発事業を行なうべき区域でございますが、これの一号の表現とこれとは違っております。特別の容積地区内にあることというふうになっていたわけでございます。そこで、特別の容積地区と申しますのは、容積の最高限度を押えておる地区でございます。敷地に対して延べ面積の最高限度を押えておる地区でございます。そういう地区の中で、特別に底上げをする容積の最低限をきめる地区が定められるという構成をとっておりましたために、容積地区を実際指定しておりますのは東京都だけでございます。法律はございますが、大阪はこれからやろうとしておる段階ございます。そこで、大都市しかできないじゃないかという、非常にそういう不安があったと思うので、今回の法律ではその点の不安を解消いたしますために、先ほどお読みいたしましたような条文にいたしまして、高度利用地区というのは都市計画区域の中の用途地区に塗られておるところならどこでも高度利用地区にかけられるのだ、こういうことにしたわけでございます。その点が再開発法は大都市中心というふうな印象を非常に強く与えるんじゃないかと思います。私どもといたしましては、従前から行なっております防災建築街区造成組合のこれは発展的な形というふうに考えておりまするので、先生おっしゃいましたような地方の中小都市におきましてもこの事業は当然法律上もできますし、私どもとしましてもそういうところにおきます耐火建築の共同建築の促進ということは努力していきたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#55
○大森久司君 ただいま高度利用地区というのは、都市計画法によってどこでもできる、こういうふうにおっしゃいましたが、それは五万の都市でもできるんですね。
#56
○政府委員(竹内藤男君) 五万の都市でも都市計画区域が設定されておりまして、都市計画法が適用されておるところですと、用途地区が塗られてさえおればできるわけであります。従前は五万ぐらいの都市はあまり街路ぐらいしかやれないというので、用途地区に塗っていないところがございますけれども、小さな都市でも、やはり都市計画法を適用する限りでは、都市計画の基本というのはやはり土地利用の計画でございます。私どもとしましては、都市計画法をこれからやっていくことについては、用途地区を必ず塗ってもらうように指導しておりますし、今後も指導していく。それから防災街区建築をいまやっております地域につきましても、現在用途地区を塗られておるわけであります。現在やっております。したがいましてその点は私どもは障害にならない、こういうふうに考えております。五万ぐらいの都市におきましても、高度利用地区の指定は可能である、こういうふうに考えております。
#57
○上田稔君 先ほど補助金を受けておらない防災街区の組合が解散をすれば新しく市街地再開発組合が結成できる、こういうお話が出ておりましたが、そういう場合において区域を大きくして、高度利用地区の中でありますけれども、区域を大きくしてこの組合をつくった場合におきましては、いままでの防災街区の区域の所有権者、借地権者というものは、新しくできた新法による再開発組合のその所有権者または借地権者として考えてもらえるわけですか。
#58
○政府委員(竹内藤男君) 先生おっしゃいますのは、従前その防災組合がある一定の区域で防災建築物を建てる、当然そこの権利者は組合に入っておる、それをもっと広くしてそうしてその広い地域について再開発組合をつくる、だから当然もとの防災組合の構成も入るのじゃないか、その場合には防災組合をそのまま残しておいて市街地再開発組合ができないかと、こういう趣旨であろうと思うのでございます。これは法律の問題じゃございませんけれども、その防災組合というものを残しながら市街地再開発の別に組合をつくるというのは、行政上問題があるのじゃないか、したがって、全体を広くやりたいというのであれば、また新しい市街地再開発組合に乗り移りたいというのであれば、一応前の防災組合は解散しまして、あらためて広い地域の市街地再開発組合に入っていかなければならない、こういうふうに考えております。
#59
○上田稔君 ちょっと質問の趣旨がわからなかったかもしれませんが、防災街区の場合におきましては、全員が賛成をしてもらわないとできないわけでありますが、この市街地再開発組合の場合は三分の二が同意をすればできる、こういうことになるわけですから、その防災街区のときにできなかった、ほんの少し残っているというような区域で反対者があった、そういうような地域はひとつこめてやりたい。いま組合はつくっているけれども、これは新しく法律ができたのだから、その趣旨によってやりかえていきたい、こういうような場合においての質問であります。そういうことはできないものですか。
#60
○政府委員(竹内藤男君) 防災街区造成組合は、先ほど申し上げましたように附則で存続するということになっております。市街地再開発組合は新しい法律で設立できるということになっていると思うのですが、法律上不能かどうかということは、ちょっと不能だとは言えないかもしれませんけれども、ただ同じ地域の中に防災を残しながら再開発組合をつくるということは、今後行政上の指導をしていく場合に支障があるのじゃないか、というふうに考えております。
#61
○上田稔君 こういう場合が非常に私は全国的にはあるのじゃないかと思うのですが、こういうような面にも新しい新法が働き得るようにひとつ十分によく検討をしていただきたい、こういうふうに念ずる次第であります。
 以上で質問を終わります。
#62
○委員長(岡三郎君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめておきます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午前十一時十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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