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#1
第061回国会 建設委員会 第22号
昭和四十四年六月二十四日(火曜日)
   午前十時二十三分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十九日
    辞任         補欠選任
     二宮 文造君     浅井  亨君
 六月二十三日
    辞任         補欠選任
     浅井  亨君     二宮 文造君
 六月二十四日
    辞任         補欠選任
     村田 秀三君     松本 英一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    理 事
                大森 久司君
                山内 一郎君
                沢田 政治君
    委 員
                上田  稔君
                小山邦太郎君
                高橋文五郎君
                塚田十一郎君
                中津井 真君
                林田悠紀夫君
                柳田桃太郎君
                米田 正文君
                田中  一君
                二宮 文造君
                宮崎 正義君
                高山 恒雄君
   国務大臣
       建 設 大 臣  坪川 信三君
   政府委員
       警察庁交通局長  久保 卓也君
       建設政務次官   渡辺 栄一君
       建設大臣官房長  志村 清一君
       建設省河川局長  坂野 重信君
       建設省道路局長  蓑輪健二郎君
       消防庁長官    松島 五郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中島  博君
   説明員
       厚生省医務局総
       務課長      上村  一君
       自治省財政局交
       付税課長     横手  正君
   参考人
       日本道路公団理
       事        宮内 潤一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○建設事業並びに建設諸計画に関する調査
 (高速道路における事故防止等に関する件)
○急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律
 案(第五十八回国会内閣提出、第六十一回国会
 衆議院送付)
○連合審査会の開会の件
    ―――――――――――――
  〔理事沢田政治君委員長席に着く〕
#2
○理事(沢田政治君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 本日、大和委員長が所用のため委員会に出席できませんので、委託を受けました私が委員長の職務を行ないます。
 建設事業並びに建設諸計画に関する調査を議題といたします。
 高速道路における事故防止等に関する調査を行ないます。質疑のある方は、順次お願いします。
#3
○田中一君 道路公団の手によって東名、名神、中央道の一部が完工したわけであります。現在供用されておりますが、ドライバーの未熟からくるものもあると思うけれども、相当事故が多い。その中で人身事故も相当見られるような現状にありますが、道路公団が隣接の町村に救急車を貸与しているという事実があります。これはどういう根拠でそれを貸しているのか、また道路公団は道路の完成並びに関連する工事等を管掌しているはずであるけれども、救急車まで貸し与えるということの根拠と予算的な措置をどうとっているかという点をまず最初に伺いますが、これはきょう参考人として来ている道路公団にだけ聞くばかりでなく、政府からもこれに関連する答弁を願いたい。
#4
○参考人(宮内潤一君) お答え申し上げます。
 高速道路関係につきまして、沿線の市町村に救急車を貸与しておることは事実でございます。これは名神の開通前後からそのようなことをいたしておるわけでございまして、現在名神、東名を含めて十七台ほど貸しております。貸している根拠と申されても、実はまことに困るのでございますが、名神を開業いたします際に消防庁からも強い御要請もあり、かつ滋賀県その他の、ことばは悪うございましょうが、弱小町村と申しましょうか、財政不如意の市町村において、とうてい救急業務を果たすことができないというような現実に迫られまして、その建設費の中の機械器具費で救急車を購入いたしまして、これを貸与いたしておる、このような実情でございます。
#5
○政府委員(蓑輪健二郎君) 道路公団が高速道路に伴いまして救急車を貸与しているという実情は、いま宮内理事から申し上げたとおりでございますが、これについてはいろいろ道路公団と消防庁との間の覚え書きでやられたわけでございます。私、これは非常に疑問はあったのでございますが、何ぶん負傷者の搬送ということだけで考えると、やはりいまの時点では無償貸与もいたし方がないということで、現在はそれを認めておったわけでございます。いまの道路公団法に基づきます日本道路公団の業務の中に救急業務は、もちろんこれはないものと思いますが、やはり交通の管理、事故がありましたあとの高速道路をクリアするというものの一環として、負傷者の搬送も一番重要なことでございますので、そういう意味でやむを得ないことだと考えまして、いままでこれを認めておった次第でございます。
#6
○田中一君 自治省来ておりますか……消防庁来ておりますか。
#7
○理事(沢田政治君) 消防庁来ております。
#8
○田中一君 消防庁に聞く前に自治省の見解をほしいのですよ。
 消防庁はそうすると、こうした事態というものを消防庁が強制して市町村を指導し、強要して貸与を受けておるのか。当然現実の事態というものは、必要であるならば、消防庁しいているというならば、自治省がそれだけの措置をとるべきはずだと思う。その経緯はどういうことですか。
#9
○政府委員(松島五郎君) 私もその当時関係しておりませんでしたので、詳しく経緯を存じておりませんので、あるいは正確なお答えにならないかと存じますけれども、高速道路の救急業務が、高速道路ができたことに伴いまして出てまいりまして、関係市町村では高速道路がなければ、いま急にそういう救急車をもって町村内の救急をやろうという差し迫った事情も必ずしもない状態にあったところもあるわけでございますが、そういうところも、道路高速ができ、インター・チェンジができたので、やはり救急業務をやる必要があるということで、それについては、そういったことから道路公団にも何ぶんの協力をしていただきたい、こういうようなことから始まったものと了解をいたしております。
#10
○田中一君 国家の関係機関と国家そのものの行政庁が、国民に前向きな行政をやらなければならないのは事実であります。ところが、消防庁が自分のほうで予算措置をしないでそれを他に求めるということは、最近問題になっておる教育問題のPTAの問題とも関連して、同じような思想でもってこういうことをいいと思っておるのですか、消防庁としては。そうして今後この事態をどう修正するか、改正して次年度には予算化するという方向を持とうとするのかどうか、最初にそれを伺っておきます。
#11
○政府委員(松島五郎君) 先ほど申し上げましたように、高速道路ができましたことに伴いまして関係市町村で救急体制を整備していくというようなことから、関係市町村でも高速道路公団にできるだけひとつ協力をしてもらいたいということから出発したものでございまして、お話しのように、市町村の救急体制それ自体は今後とも整備をしていかなければならぬ問題でございますので、私どもといたしましても、できるだけ全体の体制の中で整備を進めていくということを考えていかなければならないというふうに思っておりますけれども、ただ経緯から申しますと、いま申し上げましたような高速道路ができたからというような事情もございますので高速道路公団に協力を求めている、こういうことでございます。
#12
○田中一君 これに対する建設大臣の見解を伺っておきたいと思います。
#13
○国務大臣(坪川信三君) 高速自動車国道におけるところの救急体制につきまして、御承知のとおりに各省庁と連絡をとりながらただいま高速自動車国道における交通安全対策の強化をいかにいたすべきかという基本的な問題について、各省庁と協力いたしまして政府の一貫した方針を打ち立てたいと、こういうことでいま作業を努力いたしており、なるべくすみやかな機会にこれの統一的な方針を定めましてこの不幸を全面的にひとつ解消するよう努力をいたしてまいりたいと、こう考えておるような次第でございます。したがいまして各省庁、ことに自治省あるいは消防庁等々の関連事項につきまして、それぞれの考え方、またそれぞれの主張もあることも聞いており、報告等も受けておるのでございますが、これらについては、やはり高度な立場からひとつ問題点の解明をいたすよう指示もいたしておるという次第でございますので、責任大臣といたしましては、真剣にこれらの問題に取り組んで、すみやかなる機会に統一方針を打ち立てる政府側の方針であることを、御了察賜わりたいと考える次第でございます。
#14
○田中一君 国の方針はきまってるじゃありませんか。あらためてここで考える必要何もないんです。救急体制というものは、消防庁が行なうのだということはきまっておるんです。それをどう変えようとおっしゃるんですか。現在は現行法でも、今日の制度では、道路公団は道路並びに道路に関連する施設をつくればいいのであります。救急体制というものは消防庁が、これは市町村単位でありますから、消防庁が予算化する、そうして市町村にそれをさせればいいのであります。自治省は特別交付金でも出せばできるわけであります。突然高速道路ができたからそういう事故があるんだなんということばは、これは聞く耳はないわけであります。少なくとも、現実に救急体制が不備なために、失わんで済むような命を失っておる、けが人もおるかもわからない。これから考えるのじゃない、現在ですよ。現在そういう体制ができておるのですよ。といって、私は何もそれを非難するのじゃないのですよ。人命でありますから、それに対する当然の措置を、それこそ道路公団も緊急な措置を取らなければならぬと思うけれども、しかし同じ国家並びに国家行政関係機関の中でもってですよ、金を出さないで他に、法律的にそれを担当しないでもいい道路公団にこれをしいるということがあっちゃならぬということなんです。しかし道路公団は、自分の供用しておるところの沿線全部に対してはやはり管理権は持っておるはずであります。だから、もしも消防庁がそれほど力がないならばあるいは市町村に財政上の力がないならば、法律を改正するのなら道路公団はそれを全部担当することもできるわけなんです。どうも建設大臣、ちょっとそこに誤解があったと思いますから……。私の言っておるのは、道路公団がなぜそのような不当なる支出をしておるかということです。そういうことをいたしますと、道路公団は独立採算制でやっておるのだから、そういう施設をどんどんつくれば料金に関係するのです。料金が高くなるのです。その点をひとつ――といってまた坪川さん言い過ぎちゃいけませんよ、あとで困るから。
#15
○国務大臣(坪川信三君) 田中先生の御指摘になった問題点、よく理解し、私も全くその考えを持っておるものでございまして、御承知のとおりに、原則としては、市町村がこれを持って行なうことになっております。したがいまして、当然消防庁のほうにおいて全面的に広域的な立場から、これにひとつ責任持ってやる、そして建設省、言いかえれば道路公団等が中心になりましてこれを全面的に応援、協力すると、こういう体制でいきたいと、この方針は全く一致でございます。
#16
○田中一君 いまこの沿線の市町村でランプまたはインターチェンジがある地点で要求した資料の中には、全部これ五キロですか、五キロの地点にということになっておるのですか。どのくらい救急車ありますか。ちょっと説明していただきたいと思います。
#17
○政府委員(松島五郎君) お手元に「高速道路T・C所在市町村救急自動車数」というのを差し上げてございますが、どのくらいと申しますと、ちょっと計を出してございませんが、たとえば東京のような場合は百六台の救急関係の自動車を持っておりますけれども、これは全部東京都が高速道路に使っておるわけでございませんので、そういう意味でそのうち何台が高速道路専用になっておるかということを区分けできませんので、一応これを合計いたしましても、必ずしも正確なお答えにならないかと思うのですが、そこの表にございますように、東京でございますとまあ百六台、そのうちの何台かはインターチェンジに近いところから進入をしておる、こういうことでございます。川崎でございますと六台。あるいは典型的な例で申しますと、主として高速道路に使われておると思われますのは、たとえば松田町あるいはまあ中ごろから下にございます焼津、吉田、菊川、袋井というようなところが高速道路に使われておる割合が多いのじゃないかということでございます。
#18
○田中一君 この救急車並びに沿線の救急病院の現状というものを、厚生省のほうからひとつ説明していただきたいと思うのです。したがって、ここにあるランプまたはインターチェンジ、これに関連しての一番近いところの救急病院はどうなっておるのか。
#19
○説明員(上村一君) お手元にお配りしてございます資料に即して申し上げますと、インターチェンジを中心にいたしまして半径五キロで円を描きまして、その中に救急病院として告示されているものが幾つあるかというのを示したのがこれでございます。東名高速道路について申し上げますと、東京から小牧までのインターチェンジで、周辺の救急病院は七十三ございます。救急病院が半径五キロの円内にないインターチェンジは、三ケ日と名古屋、二つございます。それから中央高速道路の場合には、高井戸から河口湖までのインターチェンジ七つあるわけでございますが、半径五キロの中に救急病院がございますのが四カ所、ないのが三カ所ございまして、合計で病院数は二十八カ所でございます。それから名神高速道路の場合には、一宮から西宮までの各インターチェンジについて救急病院として告示されておりますものが六十九ございます。告示病院がないのが関ケ原のインターチェンジだけでございます。
#20
○田中一君 名古屋は、これはもう半径五キロというところになるというか、都心より非常に遠いところに名古屋のインターチェンジがあるからこうなってるのだと思いますが、これは何ですか、やはり豊田なり春日井なりのほうにそれは何キロぐらいのところにありますか。
#21
○説明員(上村一君) 名古屋の場合には、告示病院というのは一カ所もございませんが、病院としては七つあるわけでございます。ただ、郊外にある関係上特殊な病気を対象にした病院ばかりでございます。ただ、この半径六キロぐらいのところに大きい市民病院がございます。
#22
○田中一君 そこで、こうしてこれからも年々だんだん高速道路の距離は延びてくるわけです。そうすると、各市町村とも自分のところの高速道路ばかりじゃなく、おのずから地方行政自体の行政区域内の交通も激しくなり、かつまた救急車の活動というものがひんぱんに行なわれなければならぬという事態も予想されるわけです。そうすると、一体この問題を今後どういう形で処理しようという考え方を消防庁は持っておるか。これは当然道路公団としては、原因は自分の所管するところの、管理するところの高速道路で起きるけれども、これに対するところの救急活動というものは消防庁が持ってるわけだから、そこでどういう方法をとろうとするのか。これはまあ消防庁がこうせいああせいと言っても、地方自治体そのものの財政上の問題があると思うし――またたいしたものじゃない、政府がほんとうにやろうとするならばこんなものはたいしたものじゃないので、特別交付金出してやれば一台でも二台でもできるわけですね。そこでどういう態度をとろうとしておるのか。今後、もしもこれから質問する警察の交通取り締まりの面からも、場合によれば、もう道路公団に、われわれが道路公団法の改正をして、道路公団にそれらの権限を与える。そうして一貫した管理をさせるということまでも考えなければならぬじゃないかと思うわけなんです。ただ単に、こうして相当事故があるのを、予備費があるという国家予算の中で放置をしているという事実、そうしてそのしわ寄せば、道路公団のほうにすればそこに事故車なりあるいはけが人が出たのをそのまま置いておけば、通過する多くの自動車の障害になるばかりでなく、瞬時も早く、人命救助は当然のこと、事故車も早く整理をしなければ、原形に復旧しなければならぬわけであります。でありますから、現時点でさっそく予備費を流用して、各地区にそれらの設備を行ないますとか、救急車の配置を行ないますとか、また厚生省のほうもたとえば中央道等でも一番事故が多い。その中でもってちょうど山岳地帯にないことでありますから、救急病院の施設もどっかに委任するとかというような方法をどう考えておるか、という点を伺っておきたいのです。あなた方の態度ですね、消防庁並びに厚生省のほうではどう考えておるかという……
#23
○政府委員(松島五郎君) 高速道路の救急体制をどうするかという問題でございますけれども、この点につきましては、先ほど先生からも御指摘ございましたように、現行法のたてまえでは、市町村がその区域については実施することになっておりますので、私どもといたしましては、市町村の救急体制をできるだけ充実する方向で努力をしなければならぬ、かように考えておるわけでございます。ただ、先ほどごらんいただきました救急車の数でもおわかりいただけますように、一応三ケ日町を除きましてはそれぞれインターチェンジごとに救急隊を整備させるように慫慂をしてまいりまして、一応の整備が整ってまいりましたところです。なお、三ケ日町につきましても、ただいまいろいろな方法で少なくとも三ケ日町のインターチェンジの近くに救急隊が駐在し得るような体制を整えたいと、関係方面と折衝をいたしておる段階でございます。
 ただ、高速道路上の事故は、東名高速道路が開通いたしまして、かなり多くなってきておりますが、一年間の統計がございます名神高速道路について申しますと、昭和四十三年一年間に発生しました救急件数が五百七十九件でございます。で、一日当たりにいたしますと、一件ないし二件程度でございます。御承知のとおり名神国道には十三のインターチェンジがございますので、各インターチェンジに平均に事故が起こっておるというわけではございませんけれども、かりに平均をいたしますと、一つのインターチェンジについては五日に一ぺんか六日に一ぺんという件数でございます。しかし救急活動というのは、申し上げるまでもなく、できるだけ短い時間のうちに救急をしなければならないというわけでございますので、どこかに救急隊があれば用が足りるというわけにまいりませんので、少なくともインターチェンジごとぐらいに、直ちに事故現場に到達できるような体制になっていなければならないということになるわけでございます。そうしますと、五日に一ぺんや六日に一ぺんの事故でございましても、やはりインターチェンジごとぐらいには救急隊を置かなければならない、こういう問題がございます。したがいまして、そういうことを考えますと、やはりふだんは市町村の救急活動に従事しながら、いざというときにはいつでも高速道路の事故救急にかけつけることができる、こういう体制であることが望ましいのではないかというふうに考えておるわけでございます。そういう意味からも、私どもは市町村の救急体制の整備ということにさらに力を入れてまいりたいと、かように考えておるわけでございます。
 ただ将来の問題ということになりますと、幸いにして現在の名神にいたしましても、東名にいたしましても、ほとんど都会地から都会地をつないでいる道路でございますので、地元の救急体制を整えることも、東名の場合には非常に問題ございましたけれども、それぞれまあ比較的関係市町村の理解と協力も得やすかった。しかし、これから山の中を通っていくというような場合になってまいりますと、なかなか従来のようなやり方でいけるかどうかという問題があろうかと思います。それらの問題につきましては、私どもは単に現在の法律がどうであるからというだけの問題ではなくして、救急ということを、人命の救助ということ自体を中心にして、何が一番合理的かという体制をなお検討を続けていく必要があろうというふうに考えております。
#24
○田中一君 将来の問題は将来の問題として、現在の問題をどうするかということです。これはもう、自治大臣が来ればはっきり答弁を受けたいんだけれども、建設大臣は一体この時点をどうしようとするのか。これはもう閣議で大いに発言して、消防庁の救急体制に対する予備費もあるんだから、即刻強化するということにしなければならないと思うんです。これは、むろんそのためには、そうしなければそれこそ道路行政をつかさどっている建設大臣も、交通という面の障害を残すことになります。
#25
○国務大臣(坪川信三君) 田中委員御指摘になりました、ただいまの問題点に対する措置を緊急に講ずべきであるという御指摘、全くごもっともでありまして、私もその決意を持ちまして、過般の閣議において強く緊急体制の統一措置を講ずべきである、という発言を各省庁に要望いたしました気持ちもここにあるので、全く田中委員とその気持ちにおいては同一な見解をとっておることで御了承をいただきたいと思います。したがいまして、その発言以来、また総理も強くこれに対する各省庁の協力体制を指示されましたので、ただいま総理府長官、また建設省を中心といたしまして、関係各省庁とこれらに対するところの行政的な、事務的な緊急措置、また財政的な問題もいま御指摘になりました点でございます。そうした点を踏まえまして、いわゆる実施体制の整備という問題点、それからいわゆる救急活動の能率化という点、これらの問題もいろいろと具体的に入ってまいると思います。道路管理者及び警察の機関、あるいは医療機関、消防機関の共同によるところの地域別な、総合的な、具体的な救急計画の策定を行ないまして、この計画に基づいて訓練その他の実施もいたさなければならぬ。また、サービスエリアにいわゆる救急室を設けるというような具体的な問題、あるいは救急活動の能率化におきましては、サービスエリアへの搬入路を救急自動車用の出入路として、そして積極的にこれを利用するとともに、救急自動車専用の非常入り口の措置が必要であり、かつ道路構造上可能である個所に、救急自動車専用の非常出入口を増設するというような問題点もございます。これら具体的な問題が、いま各省庁の間において煮詰まってまいりましたので、少なくとも今週中にはその結論も出ることを強く期待をいたし、その関係大臣にも個々に私は要望をいたしながら、きょうも閣議の始まる前に、関係責任大臣に私から督促、促進を要望、手配いたしました気持ちも、田中委員御指摘の気持ちと同じ立場で、これに対する措置を早急に講じてまいりたいと、またこれを期待いたしたいと、こう考えておりますので、御理解いただきたいと思います。
#26
○田中一君 実際、山岳地帯を通る町村、まあ都会といいますか、中央の都市から離れている場所は、なかなか困難があろうと思いますので、場合によれば県に全部やらしたらどうなんですか。県がパトロールするという、パトロールというような体制をもって常に発動するという方法も考えられるのではないかと思うので、これをひとつ消防庁のほうでは、いま建設大臣が言われているように、真剣に現在の問題を処理していただきたいと思うのです。
 それから警察庁の人、来ていますか……。現在交通取り締まりあるいは事故等の検証で行なっているところの配置されいる警官数はどのくらいありますか。
#27
○政府委員(久保卓也君) 現在三つの高速道路につきまして警察官が配置されておりますのは、東名高速については八十五名、それから名神につきましては百八名、中央高速については三十二名であります。このほかに通信関係の連絡室がそれぞれに三カ所ございます。
#28
○田中一君 この活動の実態をひとつ現状、どうやっているか、説明してください。
#29
○政府委員(久保卓也君) これらが、たとえば東名高速につきましては交通パトカーが十三台、それから事故処理車が六台あります。また名神につきましては、名神の高速パトカーが十八台、事故処理車が六台、それから中央高速のパトカーが六台、事故処理車が三台あります。ということは、先ほど申し上げました人数をもちまして、パトカーによって常時パトロールをやっているということでありまして、なお事故がありました場合には、いまの事故処理車及びパトカーが現場にはせ参ずるということであります。ただ現状から申しますると、事故が非常に多いことで、事故の処理に忙殺されておる。したがいまして、なかなか常時パトロールするということは困難である。また高速道路の性格上、パトロールをやってどのような効果があるか。つまり百キロのスピードで走っておるわけでありますが、こちらのものは百キロないし百二十キロで走っておりましても、並行して走っていますから市内のような効率というものは必ずしも高くない。したがいまして、むしろ一般的な教育であるとかあるいは事故の処理であるとかあるいは警告であるとか、そういったところに重点が置かれている、かように存じております。
#30
○田中一君 聞くところによりますと、せんだっても事故で検証している最中に、それに飛び込んだというような暴走車もあるようです。そこで、名神のほうには、公団のほうでは何人くらい交通監理員を置いているのですか。そしてこれはどういう役目を果たしているのですか。
#31
○参考人(宮内潤一君) 名神では現在七十名ほど交通監理員というのを配置いたしまして、警察とともに路上のパトロールをやる。それから事故等がございましたならば、たとえば警察官等の指示を得まして交通規制をやる、あるいは事故車の排除作業に従事する、こういうことをやっております。
#32
○田中一君 国鉄はかつて車掌に警察権を与えて、車内におけるところの治安を守っていた。いまは鉄道公安官がおってその役を果たしている。こうして道路公団も交通に対する監理員を置いて、いろいろ指導なりあるいは注意なり行なっておるけれども、おそらくわれわれが想像する以上に、将来は自動車の不備とも相まって、ああいう欠陥車がずいぶん多いということ、そういうものを入れながら相当の事故が増大するのではないかと思う。この際警察庁は、高速道路内の一切の警察権というものを道路公団に与えたらどうであろうか。国鉄におけるところの鉄道公安官と同じように警察権を持たなきゃ、これはもう話にならぬわけなんです。そうして警察が地域の住民に対する保護をするという本来の目的に専任したらどうであろうか、こういう考え方がわれわれしろうとでもふっと浮かぶわけなんですが、それに対して警察庁はどういう考えを持っていますか。
#33
○政府委員(久保卓也君) 現在は、御承知のように長い幹線道路を各県が分担しているわけでありますが、それをさらに一本化する方法といたしましては、国の機関としてのハイウエイ・パトロール隊というようなものをつくるかという問題があります。これにはいろいろ問題がありますが、いま御質問の公団側に譲ってはどうかという問題、これは鉄道公安官もその例がありまするし、ほかに特別司法職員、司法警察職員というのはずいぶんいろいろございます。したがいまして考えられることでありまして、ただ警察庁部内ではまだ事務的に検討いたしておりませんけれども、私個人は関心を持っておりまして、ごく最近道路公団の幹部の方に御意見を伺いましたら、必ずしも乗り気ではなかったわけでありますが、もし道路公団のほうでそういったようなことを全面的にお引き受けになるような御意思があるならば、私どもは検討してもよろしゅうございます。ただ、単に交通の取り締まりだけではありませんで、刑事事件その他もありますので、ちょうど鉄道公安官と同じように警察もいろんな事件があればダブって警察権限を持つということになろうかと思います。
#34
○田中一君 これからますますキロ数が延びてくるわけです。それで日本全部が平面道路じゃなく特殊な用途の交通道路、特殊な交通体系を持つところの道路になるわけですから、そういうものも考えられると思いますが、公団側はどういう考えですか。
#35
○参考人(宮内潤一君) 実は十年ほど前に関門トンネルが開通いたしました時点から、いろいろ警察であるとか消防であるとか救急であるとか、これをどうしても完全にやるためには公団側においてある程度の権限を持ち、人員をそろえるということも必要かということでいろいろ検討もいたしたのでありますけれども、まあ諸般の事情で、消防には消防の責任体制というものがあるし、警察には警察のりっぱな法律があって活動しておられるということで、いままでいろいろの成果を見てまいったわけであります。現状におきましても、名神等の経験等に徴しましても、警察側でも非常に御尽力願っておりますので、いまのところまだ積極的にこの問題に取り組むというところまでは至っておりません。しかし、いま御指摘のとおりいろいろ問題もあるようでございますので、今後検討を進めたい、このように存じます。
#36
○田中一君 建設大臣、こうして相当延びてくる高速道路の中の事故というものが憂うべきものがたくさんあるわけなんです。まあ鉄道は一貫したところの行政というか、管理をやっておる。大体警察と消防とが分離するのも、どうもわれわれの古い頭では割り切れないものがあるんですよ。いままで警察と消防とはいつも一緒にくっついていると思うんでありますけれども、それが別々になった。そしてやはり一つ一つのなわ張りとは言わぬけれども、すべて行動する体制というものはちぐはぐになっている。これに加えて救急病院という問題も起こってくる。人命尊重ということをずいぶん佐藤首相も言っておるけれども、ここらあたりで、いわゆる先ほどあなたが言っているような抜本的な高速道路上におけるところのあらゆる問題を一元化して、一貫性を持ちながら管理をしていくという方向がとられなきゃならぬ段階がきているんじゃないかと思うんです。これは一方道路公団の中にも妙な存在があるわけなんです。これは財団法人道路施設協会というのがあります。これはかっては職員の厚生会等が出資して行なっていたものであったそうでありますけれども、いまではエリアとかインターチェンジ等の諸施設というものは、全部この道路施設協会がすべての施設を行なってこれを貸与しておる。食堂であろうと何であろうと、そうしたものの営業権を入札に付して高いものにこれをやらして経営しているというようなものがある。この協会あたりもむろん借金して家を建てて、家賃でなくて売り上げの何%かというものを取っているそうです。これは相当な利益です。せんだって調べてみると、いままででもって一億何千万と言っておりました。これはますます長距離に延びてくると、これらを利用する者もふえてくる。この協会が救急活動とかあるいは消防とか、いま建設大臣が言っているような医療施設、簡易な医療施設――血どめ程度の看護婦を置いているぐらいのものをつくるのでしょうけれども、やってもいいと言っているんですね。この人的構成をみると、かつての防衛庁の次官であったところの門叶という人が理事長をやっておる、この存在は一体何ですか。これは宮内君から一ぺんよく説明していただきたい。またこの団体が定款はりっぱなものをやって配当するわけでも何でもない、財団法人だ。そして剰余金が出れば剰余金は公共のために使うのだというキャッチフレーズでやっているけれども、剰余金が出るのさえおかしいくらいだ、これは一つの高速道路の長距離交通をやるためのオアシスとしてのエリアなり、生理的な問題もあろうけれども、そうしたものの施設であろうはずなんです。相当のもうけ、利潤を生みながらこれをやっているということのあり方には、ちょっと問題があろうと思う。どういう役目を果たしているか、これをちょっと伺っておきます。
#37
○参考人(宮内潤一君) おっしゃるとおり高速道路というものはインターチェンジ以外からは出入りができない。しかも大体インターチェンジと申しますのは、都会地周辺を除いては十キロないし二十キロの間隔に配置されております。したがいまして諸外国の例を見ましてもある地点、大体五十キロ間隔というのが常識的になっておるようでございますが、そこにレストハウスであるとか、あるいは自動車の修理場であるとかガソリンスタンドとか、こういうものをどうしても設けておかなければならないわけであります。そこで名神をつくりましたときに、一番最初栗東から御承知のとおり西のほうを開業いたしましたので、あの時点におきましては大津の上りと下りにこのサービスエリアそれから修理場並びにガソリンスタンドのたぐいを設けたわけであります。これは公団が直営で、つまり建物も土地もみずからの手でこれをやったわけであります。このときに、そこで売るガソリンであるとか、あるいは自動車の修理をする作業であるとか、あるいは食事を提供する、こういったようなことに公団が乗り出すべきかどうかということについては、非常に議論があったわけであります。また公団法の解釈上も非常に疑問もあるというようなこともございまして、これは全部経営そのものは民間にお願いをしようということで、現にいま申しました大津の周辺は全部民間の方々にお願いをしておる次第でございます。そのときに、一体きめる家賃と申しますか、建物等はこちらがやっておるわけでありますが、それをどういうぐあいに取るべきであるかということも非常に議論があった。と申しますのは、諸外国の例を申しましても、これらのサービスエリアにおける事業というものはわりあいにうまく運営されておるという実績が諸外国にあるわけでありますから、民間の方々から非常に大きな希望があったわけであります。そこでいろいろ考えました結果、家賃だけをきめて幾らにするということではこれはとても競争させる理由もない。絶対額で争わせる、たとえば月百万円払いましょうというようなことでやるのも必ずしも妥当ではなかろう。というのは、地形等の関係がございまして、大津はそれでよろしいのでございますが、やがて名神の周辺、あるいは全国に伸びた場合に、相当営業的に無理があっても、場所によっては五十キロごとに配置せざるを得ないという事態も生ずるというようなことから、いろいろ政府と相談をいたしまして、当時、現在やっておりますところの売り上げの何%を納めるかということによる競争制度をとったわけでございます。その当時、初めての関係もございまして、現在やっておりますところの大津の上下におきまして相当高いパーセントを提示して、そこに落札をさしたのでございます。さてそうこういたしておりますうちに、東名の事業がいよいよ命令も出て工事にかかるという段階に相なりましたときに、どうもこのサービスエリアの経費だけでも何とかこれをうまく節減する方法がないか、つまり名神なり、東名なりの事業費全体を何とかダウンさせたいというところから、まず何と申しますか、営業的に成り立つそういう事業の施設費を肩がわりするような組織をつくったらどうかという議が上がりまして、これが具体化しましたのが、ただいま御指摘の財団法人の道路施設協会でございます。そこで、当時道路公団の職員団体といたしまして同じ財団法人の日本道路公団道路厚生会という財団法人が職員の団体として存在しておりました。これが当時横浜新道でありますとか、一般道路の売店等の経営にも手を出しておりまして、それから得た利益を職員の福利厚生施設に還元する、こういう組織になっておりました。そこで、そこの道路厚生会が一千万円余りの基金を提供いたしまして、それで財団法人として今後サービスエリアにおけるレストランであるとか、いま申しました自動車修理場であるとか、ガソリンスタンドであるとかいうものを建設さしていく。しかも経営の監督もさしていく、いわばそういう面の代行機関的役割りを果たさせようという意味において、昭和四十年の五月にこの財団法人の道路施設協会を設立した次第でございます。
 そこでその後高速道路の建設の進捗に伴いまして、ただいま申しましたようないろいろな諸施設の需要も多くなりまして、ものすごい膨大な建設が行なわれております。これらのものは全部道路施設協会が銀行から借金をいたしまして、建設費を立てかえ、それによって建物の建設の終わったときに業者を選定いたしまして、それぞれ民間に委託をいたしまして、そして先ほど申しましたようなパーセントによるところの競争入札によって業者をきめまして、そしてそれからあがってきたもので借金を返していく、こういうような方法の取り組み方になっております。ただ、先ほどもちょっと申しましたとおり、初めて大津で直接公団が業者から入札をいたしました際に、非常に高率のパーセントが示されまして、これでは非常にやっていけない、あまり高過ぎるというような議論等もございましたので一施設協会の経営に移しましてからは、入札の際に、たとえばそこを通る車の交通量であるとか、それから推算をいたしまして、大体どの程度の需要があるであろうかということを推定いたしまして、その売り上げの何%以上というのは経営上無理がくる。経営上無理がくるということは、逆に言えばお客さんに対するサービスを悪くするおそれもあるということから、入札の際に、たとえば二四%あるいは二五%というような、場所場所によって違いますけれども、上限の制限を設けまして、それ以上高く入れたものは失格ということにいたしまして、大体無理のないところで落札者をきめまして、それに営業さしておる、そうして得ましたところのものにつきまして、双方で計算をいたしまして、毎月毎月金を納めてもらう。
 そこで、その後の経過を見てみますと、設立いたしました昭和四十年度は完全に赤字が出ておりました。これはむしろ銀行の金利に追われておったわけでございますが、その後、逐次財政状態もよくなりまして、昭和四十三年度の決算におきましては、いま先生お話しのとおり、一億六千万円の剰余金を出しております。そこでその過程におきまして多少ずつ利益も出てまいったわけでございますが、そこで道路施設協会におきましては、いまのところ、たとえば交通案内所の設置であるとか、それからわれわれが予想していた以上にサービスエリア内にごみがたまってどうにもならぬ。それから紙くずかごであるとか、トイレのよごれ方、これらがものすごくひどいというようなことで、非常に困っておりましたので、そういうようないわば公益事業と申しておりますが、得た利益をそちらのほうに還元をするということにいたして現在に至っております。ただ先ほど申しましたとおり、昭和四十三年度の利益が一億六千万円という巨額に達しましたので、今年からはもっと高度の公益事業を執行しようじゃないかということにいたしておりましたので、たまたまそこへもってまいりまして、たとえば警察の方面からは交通事故処理のためのステレオカメラの問題であるとか、あるいは消防のほうからも、ある意味においてはどうしても救急車が足りないというようなお話等もありましたので、もしそういうことが許されるならば施設協会にも応分の協力をさせようかというぐあいには考えておりますが、まだその話が具体的になっているという段階ではございません。概略以上でございます。
#38
○田中一君 住宅公団にはいろいろそうしたあるいはサービス機関がなくちゃならぬということで、法律でサービス会社をつくりました。法制化しておるわけです。どれくらいの実績をあげているか、いま詳細知りませんけれども、どうもこういう団体があると常に目につくわけなんです。利益をあげてなければいいでしょうけれども、利益をあげてなければこんな団体があってもしようがない。高額な利益があがってくる。もうけた利潤が出たからどう使うかなんということは二義的なものなんです。これを法制化するようなつもりはありませんか。道路局長に伺いますが、あいまいな存在、これを法制化して、当然道路公団の付属機関として――料金を払って通行する人たちですから、一般の人と違うわけです。そういう形で道路施設協会を法制化する、そうしてもう少し高度のサービスをさせる。また、将来の問題として消防なり警察なりというものに、この機関に対する一元化の方向とか、あるいはいろいろな行き方があると思います。そういう面において明るく仕事ができるというような方向をとることはできないだろうかどうか、その点は道路局長どう思いますか。
#39
○政府委員(蓑輪健二郎君) この問題につきましては、私やはりいま先生のおっしゃいましたように、非常に設立の当初の趣旨から考えまして、いまの実態がだんだん純益が多くなってくると非常に批判を受けということも多いと思います。実はこういうものをはっきり法制化して、公団の一部という形で運営をしたほうがいいのか、もう少しこういうものについてはどっちかといいますと、公団自身もいわゆるサービス業務にどれどけ熟練しておるかという問題もございます。やはり民間の相当経験者を入れた一つの経営の委員会みたいなものでこういうものを運営していくのがいいか、この辺私もいま結論がついておりませんが、やはりこういうものは一般に見て妥当な、もっともだというような運営をしなければいけないと思っておりますので、そういう意味からいいまして、やはりいまの形がそのままでいいのか、もう少し、いわゆる民主化といいますか、利用者の意見が反映できるような運営のしかたが考えられないか。この点について、私たち今後検討をしたいというふうに考えております。
#40
○田中一君 剰余金が出る、利益があがるというのも、町におりてあんパン一つ買えないからここが特別に高いんだということに価格がなっておるかどうか。これは非常に違うわけなんですよ。何といってもエリアに依存しなければならぬです。これからますます長距離というものを通行するようになると、どうしてもこれに依存しなければならない、一つの特権施設です、言い方を変えれば。それから見方を変えればオアシスである。だから、こういう施設はもうほんとうに付置義務にしなくちゃならないものです。これをそうしてあいまいな官僚というか、防衛庁の次官が何何、おそらく中に入っておる人たちもそれらの高級官僚の天下りが相当あるんじゃないかと思うのです。そういう問題でなくして、いま道路局長が言っているような、そうした経営に練達の民間人を採用して入れたらいいと私は思う。こういう点も合わせて、消防の問題、警察の問題、こうしたサービス機関の問題おそらくまだ生まれてくると思うのです、今後ともいろいろなものが。さっき言ったような仮眠所をつくるとかなんとかいうようなことも、ホテルまがいの仮眠所をつくるなんということも出ないとも限らないでしょう。そういうことを考えると、法制化するという方向にいったらいいんじゃないか。その際には、消防庁並びに警察庁のほうで了解するならば、やはり非常に距離が延びてくる。まあ、あと三十年かかるか五十年かかるかわからないけれども、そう長くはならぬで日本の建設技術ならばできると思うのです。国民から疑いの目をもって見られるような形をとるのはやめましょう。あまりどうも高級官僚がそれを担当するという考え方も、これはとるべきじゃなかろうと思う。しかし、それは、最適な人事であるならばこれは文句はございません。次から次と順番で天下っていくという方向はやめようじゃないか、ね。そういう点について、建設大臣どうお考えになるか伺っておきます。
#41
○国務大臣(坪川信三君) 田中委員の先ほどから御指摘になりました、非常に適切というと失礼でございますが、この問題に対する今後の大きな問題を私はかかえていると、こう考えておるのでございます。言いかえますならば、いま建設省、政府が企画いたしております高速幹線自動車道路の開発が、目ざましい発展をもって期待をいたしておるのでございます。そうすると、それに関連する救急体制、あるいはそうした交通安全対策というものを国家が、いわゆる警察機関、消防機関あるいは衛生機関、医療機関そして道路管理者と、こういうようなものが一体となって、さっき田中委員も御指摘になりました一つに一元化された姿においてこれらの問題に取り組むということを、私は最終的の目標に置くべきであると、こう考えております。そうすると、その機関の問題をどういうような形で執行に移すかということになりますと、またそこまでの具体的なものに対する私はまだ結論が出ないのでございますが、しかし、いま御指摘になりました道路施設協会の創設されましたこの目標というものは、給油所を置くとかあるいは修理所を置くとか、あるいはサービス案内所を置くとかというような休憩サービスに主眼を置かれました一つの収益事業で発足をいたしたわけでございますが、しかし、そうした問題をこれらの、さき申し上げました前段の道路建設が推進するに従って、現実に移るに従ってこの収益事務というものが非常に拡大されてくるということを予想をいたしますときに、私は収益事務も大事でございますが、何といっても私は公益業務に一つの責任体制を確立させなければならぬという考えも持っておるような次第でございますので、そうしたことを考えると、私は国家的な背景に立つところの一つのやはり責任体制の確立をするということからくるいわゆる法制、制度化、すべての国家機関といたすことは責任体制から私は当然の目標でなければならぬと、こういうような私は田中委員と同じような気持ちを持っております。しかも、収益業務等の明朗化をはかる意味においてもかくあるべきであろう、こういうような気持ちを持っておりますので、過般、四十三年だったと思いますが、東京工業大学の鈴木教授が、これらの関連事業の公益事務のあり方ということ、言いかえますならば、交通安全、救急体制を確保する場合の道路施設協会の方針、今後のあり方というものに対する一つの提言等もいただいておるような次第でございます。私はそうした立場に立って、やはり責任ある体制からくる法制化を裏づけするという方向にぜひとも私は持っていきたいものだと、こういうような想定を下しておることで御了察願いたい。いまの時点においてまだ具体的な点についてはもう少し検討を加えてまいりたい、こういうような気持ちでおることを率直に申し上げて御理解いただきたい、こう考えます。
#42
○田中一君 事態は遷延することができない段階にきているわけです。したがってこれが、国会も八月五日までありますから、できるならこの国会に道路公団法の一部改正という形で出ても、これはちっともふしぎでもなければ問題がないわけなんです。こういうものこそ、大学法とか防衛庁法とかそれらのものに先行してこういうものこそ政府が提案しなければならないものだと思うのです。したがって、この点はいまの段階はと言わないで、急速にこの問題ひとつ検討されて、この国会中に提案するというくらいの姿勢を希望しておきます。
 これで質問を終わります。
#43
○理事(沢田政治君) 本件に関する調査は、本日はこの程度といたします。
    ―――――――――――――
#44
○理事(沢田政治君) この際、委員の異動について御報告いたします。
 本日、村田秀三君が委員を辞任され、その補欠として松本英一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#45
○理事(沢田政治君) 次に、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律案を議題といたします。
 本法案は、去る五月八日に提案理由を聞いておりますのでこれより質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#46
○宮崎正義君 まず最初に大臣にお伺いいたしたいと思いますが、急傾斜地崩壊による災害防止に関する法律案関係につきまして少しく聞いていきたいと思いますが、御存じのように、わが国の自然環境というものは災害が起きやすい条件にありますが、国土保全の設備というものが今日まで十分に整備されていない。毎年のように大きな災害を繰り返しておりまして、さらに近年においては都市化の進展等に伴いまして、国土の保全施設が未整備のまま、ますます開発がそのままで行なわれようとしております。そこへもってきて、一面においてはだんだん大きな災害が多くなっているように見受けてまいることは、これは私が申し上げるまでもないことと思います。このような状況を考えまして、国土保全施設の整備は、国土の利用開発に先行して計画的に行なうことが必要であるということは、これは十分考えられるわけであります。国土保全施設の整備にあたって、中心的な責任者である建設大臣のこれからこういう問題についての取り組み方といいますか、基本的な考え方をまずお伺いしておきたいと思います。
#47
○国務大臣(坪川信三君) 宮崎委員にお答えいたしたいと思います。
 わが国の国土の山地が荒廃いたしておる現状に照らしましての国土保全の基本的な問題点についての私の考えを申し上げたいと思いますが、御承知のとおり、最近におけるところの集中豪雨による山地の荒廃が非常に顕著になっておることを考えますときに、治山とあわせまして砂防あるいは地すべり、河川改修というような国土保全対策を計画的に推し進めることは、当然な国家的仕事であると私は考えておる次第でございます。したがいまして、政府は、先ほど、昭和四十三年度を初年度とする治山治水五カ年計画を発足いたしまして、これに基づきましての治山治水事業の長期的構想のもとに治水事業を計画、推進し、閣議決定を見ているような次第でございますので、既存の法律に基づいてこれらの事業をやるのにはまだ不十分で、総合的な施策を必要としますので、今回ことにこれらに関連するところの荒廃の最も顕著な、最も人命に影響を持つところの重大な急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律を制定いたしまして、国民の生命を守り、荒廃の山林地区に対する国土保全をいたしたいという念願から、この法案の制定の御審議をわずらわしていることを御了承賜わりたいと、こう考えております。
#48
○宮崎正義君 いま大臣のお答えにありましたように、人間の生命の安全を守られるという考え方の上から施行していくという基本方針にもかかわらず、ここ二、三年来、兵庫、広島、佐賀、長崎、新潟等において豪雨のたびに急傾斜地の崩壊により、住宅もろともとうとい人命が生き埋めにされている、こういう多数の犠牲者が相起こっているということ、まことにこれは遺憾きわまりないことであります。最近、急傾斜地区における崩壊による被害がさらにまた年々増大してくるようになってきているわけであります。まず、その被害の実情について詳しくお伺いいたしたいと思います。
#49
○政府委員(坂野重信君) 先生御指摘のとおり、確かに最近の集中豪雨によりまして急傾斜地の崩壊の被害がふえております。たとえば昭和三十三年の狩野川台風によりまして、東京都あるいは神奈川県周辺の被害が相当出てまいりまして、その際にも死者行くえ不明九十三名、負傷者百四十二名、家屋の全壊四百二十六戸、半壊四百四十八戸というようなことでございましたが、三十六年の梅雨前線によるまた神奈川県下の被害、あるいは昭和四十一年の六月の梅雨前線豪雨による横浜市の周辺の被害、神奈川県の被害が相次いでおりまして、また最近、四十二年に至りましては、先生御承知の九月の西日本の集中豪雨によりまして被害が、死者、行くえ不明百四十六名等の被害が出てまいり、またその後、八月の羽越豪雨によりましても、相当な被害が出ております。また、四十三年に至りましては、二月にえびの地震によるものあるいは五月の十勝沖地震によるもの、あるいは八月の台風十号の集中豪雨等によるもの、それから九月の台風十六号等による被害等、合わせまして四十三年だけでも死者行くえ不明五名、負傷者が二十五名、家屋の全壊二十六一尺半壊が六十二戸というような惨たんたる被害が生じておる状態でございます。
#50
○宮崎正義君 いまお話のありましたように、とうとい人命を失い、また多くの方々の負傷の事実が明らかになっております。で、こうしたことについて従来の急傾斜地区の崩壊に対して、今日までどのような処置がとられてきましたか。急傾斜地周辺の人命、財産の保護については砂防法、宅地造成等の規制法によりまして対策が講ぜられてきたと思いますが、またそれらについて四十二年度から予算措置として、急傾斜地崩壊対策事業を実施をされてきております。これらの点について、いままでこういう不祥な事故についてどうその対策の万全を期してこられたか。またこの法律の設定のほんとうのねらいはどこにあるのかというようなことをお伺いしておきたいと思います。
#51
○政府委員(坂野重信君) 先生御指摘の、こういった急傾斜地の崩壊に対処して従来どのような措置がとられておったかということでございます。急傾斜地の法案につきましては、今回お願いしておるわけでございますが、従来は、急傾斜地の崩壊につきましては、建築行政の面あるいは宅地行政の分野でいわば断片的に措置されておった。それからまた自然のがけくずれ等につきましては、砂防法等によって措置されておったわけでございます。やや詳しく申し上げますと、建築基準法の関係によりますというと、建築物ががけくずれ等による被害を受けるおそれのある場合には、擁壁の設置だとか、その他安全上の適当な措置を講じなければならないという規定がございます。また同法に基づきまして、災害危険区域の指定の条例を設けまして、それによって災害危険区域というものを指定して、それによって措置しておったわけでございます。しかし、それのみでは急傾斜地の崩壊を直接防止するという措置をとることは困難であった。それから宅地造成等の規制法関係はございます。これは市街地における宅地造成に伴う場合のがけくずれ対策でございまして、自然がけの防災の措置等につきましては、これによることができなかったわけでございます。それから砂防法、地すべり等の防止法あるいは森林法とか国土保全的な諸法があるわけでございます。これらによりまして治水上の砂防の見地からあるいはボタ山崩壊防止の見地、あるいは森林の保存、培養等の関係からそれぞれ措置が行なわれておったわけでございまして、これらは主として国土保全的な立場から行なわれておったわけでございますが、これらの幾多の法律もございますけれども、それはいわば特別法的な性格でございまして、これらを総合する補完的な法律がいままでなかったわけでございまして、今後はこの急傾斜地の法案を通していただきまして、それによって総合的ながけくずれの対策というものを十分万遺憾のないように処置していきたいというのが、本法案のねらいであるわけでございます。
#52
○宮崎正義君 特別の法的処置というようなお話もございましたけれども、御存じのように、治山治水緊急措置法という法律の第一条にどういうふうなことが述べられているか、これは私が申し上げることもないと思いますが、第一条には「治山治水事業の緊急かつ計画的な実施を促進することにより、国土の保全と開発を図り、もって国民生活の安定と向上に資することを目的とする。」こういうふうにこの治山治水緊急措置法という法律の第一条のところに、この問題は明らかにされております。そういう面から考えあわせまして、この急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律という長い名前の法律を何もあらためてつくる必要がないのじゃないか。また、本法が制定された場合の、今日まで設定されてきました砂防法だとか、あるいは地すべり等防止法、宅地造成等規制法などの関係の面についてどういうふうにお考えになっているか、伺っておきたいと思います。
#53
○政府委員(坂野重信君) 治山治水緊急措置法におきましては、先生御指摘のとおりに、はっきり第一条でうたっておるわけでございます。そこにございますように、「国土の保全と開発を図り、もって国民生活の安定と向上に資する」ということでございます。この急傾斜地の法案につきましては、目的に書いてございますように、人命の保護ということが主体なねらいでございまして、人命の保護、人命を守り、あわせて国土を保全するという、いわば裏返しのような表現になっておるわけでございますが、主体はどこまでも、少数であってもとにかく人命を守るということを主体にした、目的にした法案でございまして、先ほど申し上げましたように、それぞれの法律――砂防法につきましては、河川に対する土砂の流出を防いで水害から国土を保全するというのが、主目的になっております。地すべり等防止法につきましては、地すべりの現象というものを防止して国土を保全して、よって民生の安定をはかるというのが目的になっております。森林法につきましても、森林の保存、培養というのが直接の目的になっているようでございますが、それによって国土保全をはかっていく。宅地等の規制につきましては、宅地造成に伴う災害を防ぐ、それによって人命、財産を守るというようなことになっておりまして、これらの法律と今度御審議願っておるこの急傾斜地の法案との関係でございますが、いずれもそういった危険な区域を指定をいたしまして、その指定の範囲内におきましていろいろな行為の規制を行なうということは同じでございますが、既存の法律がございますので、行為規制につきましては既存の法律を優先いたしまして、その許可を受けたものは、急傾斜地の法案の許可は不必要であるというふうに考えております。
 それから、工事の施行の問題でございますが、先生御承知のように、砂防法あるいは地すべり法等によりましても、防災工事は県が行なうことになっておりまして、森林法等につきましても国または都道府県が行なうことになっておるわけでございますが、本法急傾斜地法におきましては、ある条件を設けておりまして、その条件に適する場合に限って都道府県が行なうというようなことになっておりまして、災害の問題につきましては、警戒の避難体制だとか、あるいは災害の危険区域の指定というような、そういう一たん緩急の場合に対処すべき規定というものにつきましては、砂防法あるいは地すべり法、森林法、宅造法等の規制法にもございません。別個に災害対策基本法によって規定されているだけでございまして、そういうものを総合した法律が現在までなかったわけでございますので、そういうものを含めて、ひとつ総合的な補完的な法律をつくろうというのが急傾斜法のねらいでもあり、また各法律との関係にもなっておるわけでございます。
#54
○宮崎正義君 私はいまの御答弁で納得のできない面がずいぶんあるわけです。と申し上げますのは、先ほど人命保護のために云々で、裏返し等の話がありましたけれども、この治山治水緊急措置法という法律の第一条の面も、それから今回の急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律案の第一条にも、最後にお話がありました、その「警戒避難体制を整備する等の措置を講じ、」というだけのことがあるわけです。これがすべての、いままでの砂防法にいたしましても、あるいは森林法にいたしましてもこれが含まれておるというふうに当然思えるわけであります。したがいまして、本法律案の第一条の「急傾斜地の崩壊による災害から国民の生命を保護するため、」とその治山治水緊急措置法の第一条と全くその趣旨は同じだと思う。したがいまして、先ほど申し上げましたように、私は何も新しく設けるよりも、さらに前回制定されておりますその法律を生かしていく、あるいはまた、もう一面には、治山治水五カ年計画の施策がわが国土の開発の万全策であるということであるならば、それが強力に推し進められていっているとすれば、これらも全部含有されて一つの総合的な法律案というものが設定されてしかるべきじゃないかと思います。
 大臣は衆議院の段階で委員会のときに説明をされておるその中にもありますように――ちょっとこれを読んでみますと、「従来の森林法、砂防法、地すべり防止法に依存することによって手をこまねいている時期ではないという気持ちを持ちましたものですから、」この法案を審議してもらっておるのだとおっしゃっておられますが、この森林法にしても、砂防法にしても、地すべり防止法にいたしましても、こういう法律が設定されるときには同じ気持ちでやられたと思うのです。そのさらに最初に大臣の言われておるのは、日本の特有の面をはっきりと「最近の不幸な集中豪雨、ことに台風その他地理的条件からくる客観的不利な立場に置かれておるわが祖国の国土に対する荒廃状況は年々ふえてまいっていることは、」――言われたとおりである。「たとえば治水五カ年計画という重要な建設行政の大きな年次計画を打ち出して、一級河川、中小河川、あるいは小規模河川その他に対する施策を打ち続けておる次第」だと、こういうふうにおっしゃっておられます。これが計画どおりに推し進められておるならば、新しいこの法律なんかも設定する必要がない。これが計画どおり行なわれていないというそこに問題があり、新しい法律を幾らつくられても、その計画がその計画どおりにいかなかったら、同じことをまた繰り返してきて、また新しい法律をつくっていくようになる、こういうふうに思うわけです。そういう観点から、何も新しい法律をつくってまでやる必要がないのじゃないか、こう思うわけです。この点について大臣からも答弁をお願いします。
#55
○国務大臣(坪川信三君) 先生御指摘の点、問題の重要性を思われる意味において、建設的な御意見を御開陳されておることを私ども深く傾聴いたしております。いま御指摘のごとく、私は現行法のいわゆる諸法律があり、それに対する万全な施策を具体的にいたせばそれで足りるのではないかという御意見も、私はごもっともだと思いますが、御指摘になりました現行のそれぞれの法律は、それぞれの立場において有効な効率的な効果を私はそれぞれ発揮してくれておることを期待もいたし、それに期待に沿うような施策を政府がいたすことは当然でございますので、治山治水対策の五カ年計画その他あらゆる、いま御指摘になった現行法に裏づけすべく施策を推進いたすことは、微動だにも変動はないようなわけでございますが、しかし、先ほどから申し上げておりますがごとく、わが国の国土の中にあって七千四百カ所に及ぶところの危険個所、急傾斜地域を思うときに、私は非常にこれに対する、やはり抜本的なこれに対処するだけの措置を講ずることを痛感いたし、過般の新潟に参りましてあの地すべりからくる不幸な惨事を現地を視察いたしましてまいり、また新潟県下におけるところの雪なだれ、融雪時期におけるところのこうした不幸な事件が数多く出ておる現状をそれぞれの責任者から受ける場合に、私といたしましてはそうした点に対するやはり裏づけされた一つのものを置かなければならぬ、たとえば急傾斜地崩壊危険区域の指定を行なう、あるいはこれに対する行為の制限をどうすべきかということ、また防災措置の監督をどういたさなければならぬか、あるいはこれらに対するところの改善命令をどう具体的にいたすべきであるか、またこれを施行する場合の資金の裏づけをやはり考えてあげなければならぬというような問題、また都道府県がこれらの工事を行なう場合におけるところの防災の工事の問題等数多く、私はこれのみに局限とは申しませんけれども、関連する重要な問題点が数多くありますので、私はこれに対して政府が積極的に取り組んだ単独法律をそれぞれ立法することが必要であるということを痛感いたし、ことに七千四百カ所のうちにおいて最もその濃度の深い千百カ所に及ぶ等の地点に対する措置を緊急に講じたいと、こうした一念から本立法の御審議を願ったようなわけでございますので、先生の御指摘になるお気持ちもよくそんたくもし、またそれぞれ現行法において措置を講ずることは当然でございますが、これらに局限された問題点として解決をいたし、人命尊重をはかりたいという気持ちからこれに取り組み、立法措置を御審議願ったことも御賢察賜わりたいと、こう考えます。
#56
○宮崎正義君 もう一つ、その急傾斜地崩壊危険区域と本法でいわれるわけですね。この面と、建築基準法三十九条の先ほどのお話がありました災害危険区域とはどういうふうに違うのか、こういう点から考えましても新しい法律という面に対する疑いも起きるわけですが、この点についてどうですか。
#57
○政府委員(坂野重信君) 本法でこの災害の危険区域の問題につきましては、急傾斜地がございまして、急傾斜地の崩壊の危険性のある区域というものを最初に指定するわけでございます。その考え方といたしましては、直接の斜面になっているところ、要するに急傾斜の、非常に傾斜の急な土地そのものと、それから周辺といいますか、それに近接した上のほうの災害、そういった崩壊を誘発するおそれがある、あるいはその崩壊を助長するおそれがある、そういうものがそれに近接した地域でございます。上のほうあるいは下のほう、そういうものを含めまして急傾斜地の崩壊の危険区域として指定するわけでございます。これはいま申しましたように、どちらかというと加害者的な性格といいますか、急傾斜地そのものが崩壊することによって、そこにある人家なりに被害を与えて、そうして人命の損傷を来たすというのが急傾斜地の危険区域でございまして、いまここで取り上げている災害危険区域というものは、今度はその急傾斜地の崩壊によって被害を受けるおそれのある土地という、いわば被害者的な性格のものでございまして、そういうものを、急傾斜地の崩壊の危険な区域を含めまして、今度はかなり距離が離れておっても、その急傾斜地の崩壊によって今度は被害を受けるおそれがある地域というものを総括的に包含いたしまして災害の危険区域ということに、建築基準法の場をかりてそこで災害危険区域を指定いたしまして、あとはこの指定したあとにつきましては、建築基準法によって災害を除却し、あるいは軽減するための建築制限等を行なうわけでございます。従来のこの災害危険区域といいますか、建築基準法による災害危険区域の指定は比較的従来も少なかったわけでございまして、こういった急傾斜地の崩壊の危険区域というような考え方も比較的いわば考え方が薄くて、そういった災害の危険区域の指定の際にも、こういった急傾斜地の崩壊の危険区域の指定に伴う災害の危険区域の指定というものが行なわれていなかったわけでございますので、本法制定を契機といたしまして、急傾斜地の崩壊危険区域をまず指定いたしまして、それに関連する災害危検区域というものを必要に応じてその関連において指定をしてやるということでございます。
#58
○宮崎正義君 それならば建築基準法三十九条の災害危険区域、いま説明がありましたように加害者的立場と被害者的立場、こういうものが当然法律の制定のときには両面考えられていいんじゃなかったでしょうか、建築基準法は。
#59
○政府委員(坂野重信君) 建築基準法は建築に対する何といいますか、建築基準そのものを主体としたものであると思いますし、建築基準法の制定当時は、おそらくはこういった急傾斜地の崩壊の現象というものも比較的少なかったような時点であったと思うわけでございまして、先ほども申し上げましたように急傾斜地の法律をつくって、これを契機としてひとつ災害危険区域というものを積極的に指定をして、それによってひとつ被害の防止というものを大いにやっていきたい、こういうことでございます。
#60
○宮崎正義君 少なかったというお話でありますけれど、どうも私これは疑問の点があります。歴史的に調べていってみればよくわかると思うのです。いずれにいたしましても、すべての法律というものは一本のもとから出ている。ですから、そのもとを深く掘り下げていきながら、その根から幹が育ち、枝が育ち、花が咲き実がなっていくような形で一つのところから出ていかなければならない。このように思う観点から私はいま伺っているわけです。したがいまして本案――本案ばかりじゃなくて、今日までいろいろな法律案というものが出てまいりますけれども、それらは行き当たりばったり式に、極言すればそういったような形で次から次へ法律というものが出てくる。国民のほうの立場から言わせれば、法律という名前が幾らも幾らも出てきて、それがどのように適用されてくるのかわからないようなことではならない、こう思うがゆえに、私はいま質問をしているわけであります。こういう点につきましての考え方というものをはっきり私は伺っておきたい。大臣からお願いをいたします。
#61
○国務大臣(坪川信三君) 宮崎委員の御指摘になります点、よく私も理解いたします。ただ、これに災害危険区域の指定と建築制限のねらいはやはり人命尊重という立場からのねらいということに一つの主体性があり、また、前段で御指摘になりましたいわゆる一般の建築基準に対する考え方ももちろんその意味は含めておりますけれども、それぞれの特殊性の主体性があるということで御理解願いたいと、こう考えておる次第であります。
#62
○宮崎正義君 これは、いずれも全部人命尊重の上から、国民生活の保護の上からあらゆる法律ができる、これは当然のことであります。私の心配しているのは、国民の側の立場に立ちまして、次から次へと新しく法律ができてくるけれども、そういう実際の面にあった場合には、どの法律をもって訴えていったらいいのかということがまぎらわしくなってくるから、元をはっきりしていって、その元を究明していくようにして、そして枝葉をつくっていくという形が好ましいじゃないかということを伺っているのです。その点に対する御意見を伺っておきたいと思います。
#63
○国務大臣(坪川信三君) よくわかりました。私の申しましたのも、いわゆる被災のおそれある建築制限と、いわゆるそれが人命尊重につながるというような観点から制限を加えておるということで御理解いただきたいと、こう思います。
#64
○宮崎正義君 先ほど大臣が七千四カ所、このようにおっしゃいまして、その重要なる二千二百カ所――千二百ですか。
#65
○政府委員(坂野重信君) 千百でございます。七千四百の千百でございます。
#66
○宮崎正義君 千百ですね。その千百カ所。全部をいえば七千四百カ所であり、千百カ所を特に早くやらなければならないというお話がありましたけれども、この計画がどのように施行されるのか。そしてまた、先ほど局長からのお話がありましたけれども、斜面になっている土地及びその周辺という、その斜面が、大体その斜面の角度が三十度以上の土地に限ったというふうになっていますが、この三十度以下でもこういう災害は非常に起こりやすいということは大臣も言われております。天然的、地理的、気象的な不幸を年々繰り返すことも一つの理由だ、こういうふうに言われております面から考えあわせまして、当然一ときも早くこの対策が講じられなければならない。それであるならば千百カ所はいつの時点にそれができるのか。七千四百カ所というものがいつの時点に完成するのか、こういう点についてお伺いしたいと思います。
#67
○政府委員(坂野重信君) 先生御指摘のように、全体で私どもの四十二年の時点で調査いたしました段階で、全国でも約七千四百カ所が危険個所ということでございます。その中で千百カ所というのは、非常に危険でもあり、また人家の戸数が大体三十戸以上というぐあいに考えておりまして、これに対してはなるべく早急にこの事業に着工する必要があるわけでございますが、まずその前の指定の計画でございますが、これは全体の七千四百カ所のうち、約半数くらいは、おそくとも今後五カ年以内に逐次緊要な個所から指定をしてまいりたい。その指定した中で、先ほど申し上げましたように、千百カ所が特に危険であり、また人家の戸数も多いところでございますので、それをなるべく早くやるわけでございます。一応私どもの考え方といたしましては、これも五カ年以内にできるだけひとつやるようにしてまいりたい。昭和四十二年度から事業にかかっておりまして、すでに昭和四十四年度を含めまして二百七十二カ所でございます。今後できるだけ予算のつけ方等につきましても重点的に考えてまいりまして、できればひとつこの千百カ所につきましては五カ年以内に完成するように持っていきたいというぐあいに考えております。
#68
○宮崎正義君 私が申し上げるまでもなく、おわかりだと思いますが、その千百カ所を五カ年計画でおやりになる。あとの半数を五カ年計画でおやりになるというのでは、十年計画です。その間に災害がどんどん繰り返してくるようなことがあってはならないと思いますが、当然それは予期されての法律である以上は、こんな状態でいいかどうかですね。
#69
○政府委員(坂野重信君) 一つ先ほど申しおくれましたが、三十度ということでございますが、私どもの統計では大体三十度を境にいたしまして、三十度以上になってまいりますと、この急傾斜の崩壊の現象というものは非常に頻度が多くなってまいります。その辺が一つの偏曲点になっておりまして、そういう意味で三十度というものを一つの限界にいたしまして、私どもは仕事をやっていこうというわけでございます。
 それから、まあ一応私どもは昭和四十二年の調査で千百カ所というふうに踏んでおりますが、その後のあるいは状況の変化等、自然的な条件、その他の地理的な条件で、この千百カ所以外に緊急を要する個所も出てくるであろうし、この千百カ所よりももっと緊急な地点というものがあるいは出てくることもあるかと私は思うわけでございます。それで私どもとしては、できるだけ定期的にひとつ再点検ということを実施いたしたいと思っておるわけでございます。すでに先ほど大臣がおっしゃいましたように、ことしの春の四月に新潟県に地すべり現象が起きましたので、それを契機にいたしまして全国に通達を発しまして、こういった急傾斜の現象というものを含めて全国の危険個所というものの再点検を行なうよう通牒を出しておりまして、六月末日までにその成果が出てくるものと私ども期待しておりますので、その成果によりまして、さらにひとつ危険個所というような問題につきましては検討を加えてまいりたいというようなぐあいに考えております。
#70
○宮崎正義君 私の伺っているのは、いまその千百カ所が何年でできるのか、五カ年計画で七千四百カ所やっていくんだ。千百カ所は何年でやっていくのか、その間に計画の実施が進んでいる間に災害が起きてはならぬけれども、起きてくるという予想のもとにこの法律を設定しているとするならば、この千百カ所は何年かかるのか、それを聞いているのです。
#71
○政府委員(坂野重信君) 私の申し上げたのが間違ったかもしれませんが、千百カ所というのを、私どもが五カ年計画で事業をやっていきたいということでございまして、七千四百カ所につきましては、まだ何年でやるというようなはっきりした目算は持っておりませんが、少なくとも当面考え得る千百カ所の危険個所につきましては、五カ年計画でぜひやってまいりたいというようなぐあいに考えております。もちろん先ほど申し上げましたように、この千百カ所以外に、七千四百カ所のうちの約半分くらいは、指定としては少なくとも半分くらいはやっていきたいということでございまして、その指定の区域内におきましては、先ほど申し上げましたように、必ずしもこういった防止工事を実施しなくても、いろんな広域性等の関係もございます。あるいはその他の災害危険区域の指定であるとか、あるいは警戒避難体制の体制強化、そういうような行政的な行為がございますので、そういった、何といいますか、規制なり行政指導というものを十分やっていきたい。その中でできるだけひとつ緊急やむを得ないものにつきましては、一刻も早くそういった防止工事というものを併行してやってまいるというわけでございます。
#72
○宮崎正義君 四十二年から実施されてきたとおっしゃいましたね。そして、二百七十二カ所できたとおっしゃったんですね。このような速度でいくんでしょうか。
#73
○政府委員(坂野重信君) 二百七十二カ所は、現在施工中で、その中でまだ完成するものは一部でございますけれども、まあ予算のつけ方をごらんになりましても、昭和四十二年度は事業費で二億でございます。四十三年度が六億、四十四年度が八億というぐあいに、非常に他の公共事業に、特に他の河川事業あるいは砂防事業に比べまして、非常な伸び率で事業を伸ばしておるわけでございまして、この急傾斜地につきましては、今後ともひとつ大臣の御指示を得て、私どもとしては、できるだけひとつ重点的に事業を伸ばしてもらいたい。そういうことで、できるだけ千百カ所の五カ年計画の達成というものを期していきたいというふうに考えております。
#74
○国務大臣(坪川信三君) ただいま河川局長からここ一両年の予算的な措置に対する取り組み方の現況を御報告いたしましたんでございますが、私といたしましては、非常に事きびしい重要な問題でございますので、今後これらに対するところの措置に対する関連予算等につきましては、できるだけの配慮をいたしまして、獲得をいたしながら年次計画のもとにおいて緊急にこれらの対策を打ち立ててまいりたいと、こういう決意でおります。
#75
○宮崎正義君 局長の答弁で二百七十二カ所の完成は一部であるという、二百七十二カ所、一部かかっておるけれども完成した数、工事のまだやっているもの、それから千百カ所に対する、その中でも重要な個所、それらについての私は詳細な御報告を願いたいと思います。
#76
○政府委員(坂野重信君) 二百七十二カ所のうちで、四十四年度も含めてでございますが、完成予定を含めて、完成が九十七カ所でございます。一カ所当たり大体二年平均かかっております。そういうことでございます。それから千百カ所の内訳でございますが、これは戸数で申し上げますと、千百カ所のうち、人家五十戸以上にかかわるものが約七割ございます。残りが先ほど申し上げましたように、三十戸以上になっております。この千百カ所は、先ほど申し上げましたように、高さが十メートル以上、それから傾斜度が三十度以上、それから面積も一ヘクタール以上というぐあいに、非常に危険であり、かつそういった経済効果といいますか、被害防除効果の大きいものを千百カ所と考えておるわけでございますが、その中で、特にいま申し上げましたように、人家の戸数の多いところが約七割あるわけでございます。
#77
○宮崎正義君 これは私要求をするわけですが、そのおっしゃられた一ヘクタールあたりの面積、それから十メートルの高さのものについて、先ほどお話がありました二百七十二カ所のうち、九十七カ所しか、本年度の完成を含めての九十七カ所と言われますが、これに対する詳細な資料をお願いしたいと思います。委員長のほうに……。
#78
○政府委員(坂野重信君) 後ほど先生のお手元に提出いたします。
#79
○宮崎正義君 それによりまして私は質問をしたいわけです。といいますのは、私も調べたものがございますが、それらと突き合わせをいたしまして質問をしたいと思います。その資料を早急にお願いしたいと思います。
 次にお伺いいたしますのは、これは自治省に、自治省の方おいでですか……。
 先ほど私がお伺いしましたのですが、三十度以上の土地に限った、それ以下でも当然災害の起こりやすい所もずいぶんあるわけです。その三十度ということに限られた考え方はいかがですか。
#80
○政府委員(坂野重信君) 先ほど申し上げましたように、私どもの考えている急傾斜地の崩壊現象、そういうものを対象にして調査したわけでございますが、それによりますと、三十度をこえましたところで非常に偏曲点がございまして、三十度以上になると急にこれが頻度が多くなるということがございまして、もちろん三十度以下の場合でも若干の頻度はございます。しかし先生御存じと思いますが、いろいろな崩壊現象といいますか、山地の荒れる現象には、いろいろな種類の現象がございまして、たとえば地すべり防止法で指定している地すべり防止等につきましては、主として三十度以下の場合が多いようでございます。御承知のとおり山地崩壊といいましても、そういった地すべり現象とか、それから一般の急傾斜地の崩壊じゃなくて、土石流といいますか、山地の崩壊に伴なって、それが川添いに水を非常に含んだものが土石流として発生する。そういうものがたとえば新潟県における羽越災害等は主として土石流の現象でございます。あるいは山梨県における現象富士五湖の近くに起こったのも、これは土石流現象と私どもは称しております。先ほど大臣がおっしゃいました、今年起こりました新潟のこれは崩壊性地すべりと称しているわけでございますが、これは山地が崩壊して、それが契機となって地すべり現象というものが発生した。そういうことで山地の崩壊といいますか、荒れる、こわれる現象はいろいろな現象があるわけでございまして、私どもの言っているのは、いわばお盆の上にミカンをたくさん盛ってそれが三十度くらいになってくるところころと落ちる。地すべりというのは平らな屋根の上に非常に雪が積もっている、それが地下水によって水とともに流れる。そういう場合には三十度以下の場合が多いのでございます。いろいろ分析検討してみますと、いわゆるここで私どもが言っている急傾斜地の崩壊現象というのは、ほとんどが三十度以上ということでございますので、そういう観点から三十度ということに限界線を切ったわけでございます。
#81
○宮崎正義君 室蘭の岩盤がそのままくずれておりまして、御存じでしょうか、それで室蘭線の不通を起こしたあの事故、これは貨車が一カ月近くもとまりました。
#82
○政府委員(坂野重信君) ちょっと私ども聞いておりませんので、あるいは担当の者にもう一ぺん聞き直させてみます。
#83
○宮崎正義君 確かそこは三十度であったかどうか、三十度以下じゃなかったかと私は思ったものですから伺っているわけです。あれだけの事故が起きているんですから、やはり三十度以下ということでも、当然あれなんか災害が起こりやすい場所じゃないか。そういうところでも、そういう災害が起きるんだということを前提にしての考え方をやはりしておかなければならないということも、私の考え方として申し上げておきたいと思うんです。
 次にお伺いいたしたいのは、受益者負担のことについてでありますが、二十三条でございますか、二十三条の面でありますが、この今日まで、受益者負担についていろいろ法律が設定されてきておりますが、実際にはどのように運用されておるか。できればその受益者負担に対する法律別にわかれば教えてもらいたいと思うんです。
#84
○政府委員(坂野重信君) たとえば下水道の場合でございますが、これは旧都市計画法の六条に基づきまして、全国の百一都市についての受益者負担を徴収しているようでございます。それで徴収の率は大体三分の一ないし五分の一ということでございまして、徴収率については。私の聞きますところによると、日本下水道財政委員会の意見によりまして、受益者負担というものを徴収しているわけでございます。補助金を出す場合にそれを控除してはおりません。それから、その負担の割合としては、排水区域の面積割りで取っておるようでございます。それから、道路、河川、砂防、地すべり等にはございません。ダムの関係で多目的ダムを建設する場合に、電力会社から受益者の負担を取っている例がございます。それから、道路の企業合理化関係で企業合理化促進法の第八条で、内地が二割、北海道が一割ということでこれは事業者の申請に基づいて事業を行なってこれに対して取る。それから、農業関係の特定のかんがいでもって特定かんがい事業の十分の一内で建設費から控除してやる、アロケートしてとっている。大体その程度の例があるというぐあいに私どもの調査ではなっておるわけでございます。
#85
○宮崎正義君 ほかのことにつきましては専門外でございますので深くお尋ねはいたしませんけれども、交通問題道路問題にはこれはいろいろな点が出てきますけれども、この法案ではちょっと関係がございませんから避けていきますけれども、要するにこの法律で、「工事により著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、」受益者負担金の条例をつくって課することができるというようになっているわけですね。住民が受ける利益や、がけの危険、がけからの距離などによってこれはまちまちになっているとは思うわけですけれども、公平な負担金をきめることは非常にむずかしいと思うわけですね、実際問題としては。従来の受益者負担の原則を打ち出しても、なかなかそれがそのとおりにいってないのが実情じゃないかと思うんです。こういったような考え方から、受益者負担というのは実際問題どうなんでしょうか、あてにできるんでしょうか、この点についてお考えを伺っておきたいと思う。また、受益者の負担を一カ所についてどれくらい見込んでいるかというと、ちょっと見当がつかないと思いますけれども、わかりましたら答弁願いたい。
#86
○政府委員(坂野重信君) この受益者の負担問題は、先生のおっしゃるように非常に徴収技術的に見ても確かにむずかしい問題があるかと思います。確かに災害の危険度、あるいは被害の想定だとか、あるいは自分でかわりに何か防災施設をやったとすればどのくらいかかるとか、いろいろな考え方があろうかと思いまして、私どもも受益者負担を取る場合に、徴収のしかたはいかにあるべきかというようなことを、いろいろ検討しておるわけでございますが、まあいずれこの法律が通りますというと、この受益者負担については県条例で定めることになっております。具体的な問題は県にまかすということでございますけれども、確かに先生のおっしゃるようになかなかむずかしいとは思っておりますけれども、極端に、しかも明白にその受益が上がっているというような問題につきましては、やはり積極的にこの受益者負担というものを課する必要があるという立場で、この法案をつくっておるわけでございます。従来はどちらかと申しますと、県の事業費の中で国が四割、それから二分の一以内ということで法案はできておりますが、県が四割、あとの二割程度、これははっきりきめておるわけでございませんが、市町村においてできるだけひとつ直接個人からそういった受益者負担を取る場合には、場合によっては市町村にそういった負担をしてもらうということもあり得る、その辺がなかなかむずかしい問題でございますけれども、できるだけひとつこの法律のねらいそのものが広い地域の国土保全という立場じゃなく、直接特定の限られた地域に、特定の個人に対する災害防除、人命の保護ということをねらいとしておりますので、そういう立場から特に受益が明らかである、受益が非常に大きいというものにつきましては、たてまえとしてはやはり受益負担を取るべきであるというのが、この考え方でございまして、その辺は、実際の徴収のしかた等につきましては、今後十分私どもとしても検討いたしてみたいと思うわけでございますが、県の実情によって、いろいろ県の条例を定める際に、県の実情によっていろいろその取り方等につきましては変わってくることもあり得るのではないか、というぐあいに考えております。
#87
○宮崎正義君 むずかしいからこそ大事な問題になってくると思うのです。それでその二十三条の二に、「負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法」についてはいまお話がありましたけれども、各都道府県のその条例にまかしてしまうのだと、こうほうり投げたような形になっておるわけです。これはあまり責任がないように考えるのですが、どうなんでしょうか。
#88
○政府委員(坂野重信君) さっき申し上げましたように、私どもといたしましてもできるだけそういった受益者負担の取り方等につきましては、今後十分ひとつ検討してまいりたいと思うわけであります。
#89
○宮崎正義君 その点については私は非常に心配をしておるわけです。ただ、いま申し上げましたように「範囲及びその徴収方法」これを都道府県の条例で定めるというこの点だけでこれをきめようとしておるのに、ちょっと疑義があるわけです。この点もひとつもう一度お考え願いたいと思うことを申し上げておきたいと思います。
 それから次にこの第七条で「急傾斜地崩壊危険区域内においては、次の各号に掲げる行為は、都道府県知事の許可を受けなければ、してならない。ただし、非常災害のために必要な応急措置として行なう行為、当該急傾斜地崩壊危険区域の指定の際すでに着手している行為及び政令で定めるその他の行為については、この限りでない。」その「政令で定めるその他の行為」、これはどういう行為なんでしょうか。
#90
○政府委員(坂野重信君) 大きく分けますと、二つの範囲に分けられると思います。一つは、砂防法、地すべり等の防止法、あるいは宅造の規制法等によって許可を受けてやっているもの、それが第一の範疇でございます。二番目は、一定規模以下の切り土あるいは盛り土といったような急傾斜地の崩壊を助長または誘発するおそれのない軽微な行為、そういうものでございます。
#91
○宮崎正義君 もう一つですが、十二条に「施行することが困難又は不適当」、こういうふうにあるわけですが、これは具体的にはどんなようなところを指しているのでしょうか。
#92
○政府委員(坂野重信君) 相手方に防災工事を施行しろと言っても移転の適地がない、あるいは工事が至難である、あるいは工費が非常にかかるというようなことで、経済的に見ても施行することがきわめて困難である。それから「又は不適当」ということでございますが、たとえば自然現象によって従来はこういった危険が比較的少なかったものが、たとえば地震等によって急にそういった崩壊の危険が出てきたというような場合には、それらの居住者あるいは所有者等にやらすのも不適当ではないか、そういう例、または社会的に見て不公平ではないかという場合。たとえば借地にその居住者がかってにどんどんうちをつくっていって、土地の地主さんがそれを知らなかったというような場合に、その地主さんにその工事を施行しろと言っても、確かに社会的に不公平でございます。そういうようなものがこの範疇に入るわけでございます。
#93
○宮崎正義君 自治省からお見えになったようですが、この法律が施行されますね。すると、都道府県の負担が相当ふえるのではないか、こういうふうに予想されるわけです。指定された工事については国が二分の一負担する、またそのほか受益者あるいは都道府県なりが負担をするというようになっておりますが、またさらには個人が負担できないようなところは、関係市町村が負担するということになっておるとわれわれ受け取っているわけですが、先ほどおいでになる前の局長の答弁にもそれがございました。したがって、その指定個所が多い地方公共団体になればなるほど、基準財政需要額がこれは当然増大するのはあたりまえでありまして、これに対応するための用意はどうなっておるのか。また指定個所の多いところについてどのような配慮をされているか、その府県別等がわかれば詳細にお知らせ願いたいと思います。
#94
○説明員(横手正君) 急傾斜関係の事業の実施に伴います地方負担、これにつきましては、地方交付税の基準財政需要額に算入する措置を通じて一部を財源措置し、また一部は地方債をもって措置する、こういう仕組みにいたしております。地方債は補助基本事業費の四割相当のもの、残りのものを普通交付税の算定を通じて措置する、こういうことになるわけでございます。実はこうした事業は、個々の団体ごとにおきまして、額の面にかなりの開きが見られるわけでございます。普通交付税は御承知のように客観的な資料をとりまして算入いたしますので、どうしても実態との開きが見られるわけでございますが、昨年度からこうした事業につきまして事業費補正と申しますものを適用いたしまして、この開きを補正するという措置を講じております。昨年度はその場合二五%程度穴埋めをしたわけでございますが、本年度は地方負担額と標準的に算入されております基準財政需要額、この算入額との差額の六割程度のものを加算する、こういう仕組みのことを考えております。したがいまして、こうした普通交付税を通じての措置と地方債の措置、これによりまして、まず十分な財源措置が行なわれる見込みでございます。
 なお、都道府県別の額でございますが、これは現在まだ確定しておりませんので、普通交付税の算定の時期、これが七月の末から八月初めにかけてになりますが、この時点までは、県別には明確になってまいらないわけでございます。
#95
○宮崎正義君 この法律が制定される前に、すでにもう四十二年度からそれらについて実施されているわけですね。
#96
○説明員(横手正君) この法律前におきましても、急傾斜地帯等におきましては、砂防工事その他の工事が行なわれているわけでございまして、そうした砂防関係経費につきましては、昨年度におきましても普通交付税での算入措置を強める、実態にできるだけ合わせるというようなくふうをこらしております。昨年度は、実は私が先ほど申し上げましたように、地方負担額と標準的に算入されております額との差額の四分の一、二五%を加算するという仕組みにいたしておりまして、残りを地方債で措置する、こういう仕組みであったわけでございます。本年度からはこの二五%を六〇%に引き上げましたので、それだけ地方団体としては一般財源で措置される割合が多くなった、こういうことが言えようかと思います。
#97
○宮崎正義君 そこで建設省にお伺いしたいのですが、国の補助率を二分の一にした根拠はどこから出たのでしょうか。
#98
○政府委員(坂野重信君) この法律の目的といいますか、あり方は、先ほど申し上げましたように旧法による災害は一般の砂防工事とか地すべり等に比べまして比較的地域が限定されている、またそういうようなことで砂防工事とか地すべり工事等、広い立場に立った国土保全的な色彩の非常に強くて国の利害がきわめて大きいというようなものにつきましては、国が三分の二を負担している例があるわけでございます。それから地すべりにつきましても、特に影響の大きいといいますか、渓流、川沿いに地すべりというようなものが起きてまいりますと非常に広範な範囲にその影響が及ぶわけでございますので、そういう観点から地すべりにつきましても、渓流に関係するものは三分の二だと、渓流に関係しない比較的小範囲な影響を及ぼすものにつきましては二分の一というようなことをいっておりますので、そういったいわばバランスといいますか、そういうものと見合った補助率というものを考えまして、二分の一が適当ではないかということで二分の一という案を立てたわけでございます。
#99
○宮崎正義君 この点については少し私は異議があるんですが、この事業の責任を都道府県知事にまかしていく、また最近における町づくりのための都市開発の不備から生ずる結果とはいえ、非常に国民生活に重大な影響を与えているということは申し上げるまでもないんですが、本法は、これは私は国の事務として――都道府県の行なう工事の国の補助ではなく、国の負担として、また国の直轄工事とも考えるべきじゃないかと、こういうふうにも考えるわけですが、そう考えるならば、そのためにせめて国の補助率を三分の二ぐらいにしていくべきじゃないか。いま自治省の答弁がありましたけれども、六〇%にしたということがこの工事に対するせめてもの心づかいだというふうに受け取れているわけですが、私の考えるところによれば、当然国の直轄していく工事と考えてもいいんじゃないか、こういう観点の上からもう一度伺っておきたいと思います。
#100
○政府委員(坂野重信君) 先ほど申し上げましたように、非常に範囲が局地的であるということもございます。また地域住民の生命の保護という直接的な問題は、国というよりもまず地域団体としての地方公共団体の事務とするのが適当ではないか、工事を実施する場合にもこの法律は先ほど申し上げましたようにできるだけその範囲を限定いたしまして、やむを得ない場合に、本来的にはやはりその地域に住んでいる人が自衛手段として、できるだけそういった防災的な措置をやっていただくという立場をとりまして、そこで人工的ながけ、人工がけ的なものをつくる場合にはできるだけそういった許可制をとって、そして指導していく、そういう行政行為によってできるだけ災害を防ごうと、また住んでいる人自身ができるだけ自分の自衛上からやっていただく、しかし、それでは非常に経済的にも個人の負担が多過ぎる、また社会的に見ても不公平である、そういう立場に立った場合に、ひとつそれでは国の補助を与えて都道府県という場でひとつ公共的な事業をやっていこうというような考え方に立っておりますので、そういう観点から、やはりそういったまず国というよりも地域団体としての地方公共団体の事務とするのが適当であろうというぐあいに考えますのと、直轄の問題でございますが、直轄施工ということはやはりほかの事業につきましても工事の規模が大きいとかあるいは技術的に見て工事が至難であるという、そういう場合に採択することにいたしておりますので、今回の話は国が直轄で防止工事を行なうほどのことはない、まず都道府県で十分行なえるのではないかという立場から、都道府県の事務としてやっていただくというぐあいに踏み切ったわけでございます。
#101
○宮崎正義君 先ほど二百七十二カ所四十二年からやっておって九十七しか四十四年度完成ができない、こういう面から考えましても地方自治団体においてはせいぜい張り込んでも六〇%ぐらいしか考えられない。しかも地方債によるものと、あるいはその中央の交付税等でぎりぎり一ぱいの地方の実態の中でこれらを行なおうとすると、ますます計画どおりにいかないんじゃないかと思います。そこで、北海道に一つの例をとって申し上げますと、四十二年度一カ所六百万ですね。四十二年度はいいとして、四十三年度で要求額が七カ所で六千四百六十万の要求額をしまして、そうして事業費総額が大体六カ所で四千五百六十万、これが国の負担額が十分の四しか負担されていない、こういうわけなんですが、この点はどうなっているんでしょうか。十分の五というふうに負担額はならなければならないと思うんですが、この点どうなんでしょうか。時間的な関係がありますから、それはあとで調べていただくことにして、いま私の申し上げているのは、法案では国の補助が二分の一となっていますね、その事業総額の八割を補助額を計算する基準としているんじゃないかと思うわけです。したがって二分の一というものの、現実には十分の四の国庫負担であるようになっているわけです。このようなやり方も、今後やるとすればこれは非常に矛盾があるんじゃないか、これは自治省のほうの関係もあると思います。この点について両省のほうから説明願いたい。
#102
○政府委員(坂野重信君) これは先ほど申し上げましたように、国の補助率は二分の一以内ということでいっておりますので、私どもとしては現実に先生おっしゃいましたように、県によっていろいろ違いますけれども、まあいままでの実績からいいますと国が四割ということでやっておりまして、そして残りは県がまるまる見ているところもございます。あるいは五〇%見ているところ、あるいは四〇%程度見ているところと、いろいろございますけれども、まあ国としては二分の一以内ということで四割の補助を実質的に見ている、できるだけひとつ、補助基本額としては二分の一ということを考えておりますが、できるだけのひとつまあ市町村なり県なりで残りの負担をやっていただこうということでいっておりまして、現実におおむね支障なく行なわれておりますので、今後ともそういった受益者負担の制度等を含めまして、できるだけ事業を伸ばすという観点から言いますと、まあ二分の一よりもそういった地元の負担を見ていただきますと事業も伸びるということもございますので、そういう面で、こういった方針でもって今後ともやっていきたいということで、現時点では考えておるわけでございます。
#103
○説明員(横手正君) ただいまの北海道の例でございますが、詳細な点を承知していないのでございますが、いま一応補助率二分の一以内ということになりますと、二分の一でなければならないということではないわけでございますが、一般的には補助率何分の一以内という場合には大体それだけの補助率が出されておるようでございます。なお補助基本額に対して二分の一ということでありますならば、この補助基本額を実態に合わせるようにしていただく必要があるんじゃなかろうと、かように思います。
 最近いろいろな事業につきましてあるいは事務につきまして超過負担問題というのがございますが、おそらくこれも補助基本額のとらえ方、これにつきまして今後検討を加える必要があるんだろうと存じます。こうした事業をできるだけ早急に実施をする必要はございますけれども、しかし地方団体の超過負担によって事業が進められるという形は、私どものほうといたしましてはあまり望ましいものではない、かように考えておるわけでございます。
#104
○宮崎正義君 時間が来たようでございますので、これでやめますけれども、いずれにしましても超過負担のことで事業団体は非常に苦しみ悩んでいるわけであります。そういう面から考えていきましても、当然国の直轄工事でやっていくような方向、それが好ましいんじゃないかと思います。北海道の事例から言いますと、四十三年度に広尾福島、江差、浦河、函館、釧路、幌泉七カ所等が、これが要求をしていきましたんですが、幌泉、これは俗にいう黄金道路、黄金道路というのは御存じのように、道がきれいだということじゃなくて、それほど金をかけた道路でありまして、まだ悪路であります。この地域におきましてはまことにいつ何どき災害が起きてくるかということが非常に危惧されている場所であります。それらが削減されているという実情もありますので、ともあれ非常に地方団体においてはこの超過負担になっているということを大きな悩みとしているわけであります。そういう面から考えて、当然補助率をきめるならば三分の二ぐらいはちゃんとしてやらなければならない、最低それぐらいの線を考えていかなければならないんじゃないかと思うんですが、いずれにいたしましても、この次に私時間をもう少しいただきまして、この超過負担の問題等については伺いたいと思うんで、きょうはこれで質問をとどめておきますけれども、いま申し上げました点につきまして、大臣の考え方を伺っておきたいと思います。
#105
○国務大臣(坪川信三君) 先ほどからいわゆる国の補助率の問題また都道府県の財政負担の過重等に対するところのそれぞれの御意見、御要望また御指摘、私も私なりに拝聴いたしてまいったような次第でございます。それぞれの立場につきましては、関係政府委員より申し上げましたとおりでございますが、御指摘になりました重要な問題点もあることを私は踏まえまして、今後これらの法運営に、御審議をいただきまして制定をされました場合には十分配慮もいたしてまいりたいと、こ
 う考えておる次第でございます。
#106
○田中一君 これは河川局長に聞いておきますが、自然現象のままの地点とそれから何らかの工事を行なった場合と二つに大別されることができるのじゃないかと思います。それで、そういう実態から見て、ここにある第十二条の「(都道府県の施行する急傾斜地崩壊防止工事)」という中にある、「被害を受けるおそれのある者が施行することが困難又は不適当と認められるものを施行するものとする。」、代行すると書いてありますね、そうすると自然のままの姿であったその地形というものを、急傾斜地というものを、これが経済的な価値というものが何ら直接にないという場合、これは手はつけませんね。しかしそれも、危険区域として都道府県知事が指定した場合があるとすれば――これは手をつけないですね、本人は――そういうものはこの都道府県工事としてするものですか。
#107
○政府委員(坂野重信君) あるいは御質問に対してお答えが間違うかもしれませんが、十二条で言っていますのは、さっき先生もおっしゃるとおりに、防止工事は自然がけ、天然現象のままでいっているものに対して行なうというのが原則でございます。行なう場合に、しからばそれでそこに人が住んでおって非常に危険である、そこでそのままでほっておくと非常に被害が大きいというような場合に限って、しかもそこに住んでいる人あるいは管理者、所有者というような者に施行さすことが困難あるいは不適当であると認めるものに限って府県の公共工事として行なうわけでございます。そこで、もちろんその指定するということになると、やっぱり人家五戸以上あるとかあるいは病院とか学校とかそういった公共的な建て物があって、しかも三十度以上で非常に危険であるというようなところをねらって指定するわけでございます。そこで、何も人家がないというところでしたらやはりさしあたっては指定をしない、自然現象として非常に崩壊のおそれがあってもやはりそれによって人命の損傷のおそれが、少くとも病院なり学校があって、あるいは人家が五戸以上あるようなところをやっぱりねらい定めて指定をして、そしてその指定をした中で自然がけというものを対象としてやろう、人工がけの場合もちろんすでに御承知のようにいろいろな、宅造法等の規制その他の法律がございますが、それによってやっていくわけでございます。ですから無価値でということはおそらくあんまり利用価値がないと、人も住んでいないというようなところにおいては防止工事はさしあたってやるということは考えないのでございます。
#108
○田中一君 無価値とは言えない、無価値とは言えないので、災害を呼び起こすという傾斜地があるのだから、それは何もそこに人家もない、しかし、伊那谷の例はちょっとひど過ぎたけれども、人家がなくてもその上流の河川を埋め尽くせばこれは大きな災害がくるわけであります。さっき宮崎君がいろいろ立法上の問題で質問しているけれども、だれも持つ疑義なんですよ。しかしどうしても抜け穴がある、これは抜けているのだというところからこれをまず押えようということはいいと思うのです。これはいいと思うのですよ。しかしながら常に、先ほど強調しているのは人命、財産、直接人命、財産ということだけのものではないというのですね。直接人命、財産の問題ならば、これはもう丹沢なんという山はふもと以外には人家がないわけですから、うっちゃっておけばいいと、そういう奥地であるところの集中豪雨によるところの崩壊というものは、これはもうとんでもないほどの災害を招くものなんです。だから分析してどの辺にどういう現象が起こるか、どういう現象が起こっているか。これ今度はっきり指定して、指定地というのをぱっと立てるわけなんです。何キロ平方は危険区域だということでしょう。そういうことになるわけでしょう。それがそれだけでいいかということ。もう一つは、いま私が気にしているのは、強制されるということなんですよ。強制される場合の危惧がここではっきりしている。この法律によってきたわけですね。しかし、人工的な行為によって受けた場合にはこれは当然やりますよ。経済的価値というものはそこに存在するんだから、生み出そうとしているんだから、価値をね。しかし、そうでない場合、行為者は適当に行なってずらかってしまう。権利は第三者に移って、いま宅地なら宅地として、居住地として残ったという場合に、行為者は、もう生産なら生産して、よくある宅造会社が逃げちゃうわけです。いまはもうただ市街地じゃないずいぶん危険なところに宅造やってます、これはそういうところは許可もくそもない、かってにやっているんだから。自然の場合ですね、そういう抜け穴をやっぱりこれでもって締めつけると思うんだけれども、善意の第三者に対してそれは及ばないはずなんです。行為者でないからその場合にはやはり都道府県施行という形で置きかえられるのですか。
#109
○政府委員(坂野重信君) 前段の先生の問題でございますが、おそらく先生のおっしゃるのは狭い地域を指定してずっと下流のほうに、はるか河口のほうに影響が及ぶじゃないか、そういうものをどう考えるかという問題御質問だろうと思います。それはやはり急傾斜の場合には直接的土砂崩壊による影響を、直接災害といいますか、そういう範囲に限定せざるを得ないと思います。たとえば山ないし人の住んでいないところに土砂崩壊があって、それがずっと下流の離れたところに、土石流なり何なりを伴ってはるか何キロも下のほうに災害を及ぼすようなことについて、これは砂防なり地すべりなりで指定をし、また取り締まると、そういう方面の事業をやっていくということ、これのやっぱり対象になるものは、直接土砂崩壊によってその近接した区域が、関連災害じゃなくて直接災害を受けるというようなところにやはり限定しませんと、範囲がもう広くなってまいります。そういうことを考えているわけでございます。それからさっき悪質ないわゆる宅造業者といいますか、そういう問題でございますが、これはもう明らかにそういった行為が、行なった者が明白である、まあ指定以前においてもそういうことを行なっておった。そこにたまたま指定をされた、あるいは指定後において何となく黙って不法的にやったという場合に、明らかにそういった行為が明白な場合には、これは改善命令といいますか、十条でもって指名、そして本人のやらない場合には代執行でもって都道府県がやるということでございます。しかし、どうも人工的のような気もするけれども、これはずっと古い昔でなかなか幾らさがしても行為者がわからない、相当の年代もたっておるというものは、これはやむを得ず都道府県が防止工事をやらざるを得ないということによるわけでございまして、行為者が明白である場合には、多少の期間たっておっても、それはできるだけそれをさがして、その悪質な業者にやらせることは改善命令なり何なりを出してできるだけやらすと、そうして、行方不明というような場合には、時期的に待てないというような場合には代執行をやって、そうしてその結果によってできるだけ行為者をさがすということしか方法がないと思います。
#110
○田中一君 地すべり法案のときにも同じようなケースでもって聞いているわけです。ボタ山の所有権をだれが持っているか、所有権者はあるが行為をなした者がない。公共事業としてやらなきゃならぬですね、どっちみち。この場合には一つの法人が、法人でやった、法人が消滅したという場合には、個人に対象が移らないですね、行為者としての。だから、おそらく個人が自然現象で長い間のその居住地域ですね、その直接災害というもの、そのものに金を貸してくれるといっても、金を借りたんじゃ生活に困るからいやですと言った場合には、これはやはり十二条の適用を受けるね、どう。金を貸すよと、金貸してやるからこれしなさいと、とんでもない、そんなもの借りて返すことできませんと、何にもいまの現状でもって経済的に何にも自分にプラスになりませんと、これはいやですという場合には、それは強制できるのか。
#111
○政府委員(坂野重信君) 先ほど申し上げましたように、その十二条を発動する場合には、これは自然がけがどこまでも原則でございます、ですから……。
#112
○田中一君 自然がけを言っている……。
#113
○政府委員(坂野重信君) ですから、人工的にそういう危険な状態……。
#114
○田中一君 それ言っていない。自然がけを言っているのだ。
#115
○政府委員(坂野重信君) 自然がけの場合はいろいろさっき申し上げましたように、その本人が施行することはきわめて困難である、そうしてまた社会的にでも不公平と認める場合には、これはやはり防止工事というものを公共的な立場でやるということになると思います。
#116
○田中一君 やらせようと思って金を貸してやろうと思っても、金を借りたんじゃ返さなきゃならぬから私はしませんと、あなた幾ら危険だ危険だと言っても、私はここに五十年も住んでおります、私はいやですと、こういうことがあると思うのだ。その場合にはもう都道府県がやるのだね。
#117
○政府委員(坂野重信君) まあその時点ごとに、そのケースごとに違ってくるわけでございますが、自然がけの場合には、まずここにございますように、第九条にございます勧告措置が自然がけの場合についておるので、まず行政指導としてこういう工事をやれというぐあいにやるわけでございます。それに対して、できない。これはひとつ公庫融資でもやってやるからひとつやらぬかということがあるわけでございまして、これに対してはやはり自然がけについてはそういった法律的な拘束もございませんし、罰則も設けるわけもできませんので、そういう場合に幾ら言っても水かけ論になるわけでございまして、そのケースバイケースで判断せにゃいかぬわけですが、まあ都道府県がやることもあり得ると思います。非常にまあ経済的にもむずかしいと判断し、しかも移転適地がない。それでちょっとやらすこともきわめて不適当であると判断した場合においては、府県において実施するということもあり得ると思います。
#118
○田中一君 一体ね、その危険区域として認定するのはね、一方的にどういう判断でするのか。なるほど技術的に見てこれは危険だというところにくると思うのだけれども、その一つの防災工事をするについての基準というのは、当然そのケースバイケースでもって、その地点地点でもってきめるのだろうと思うのですよ。ここは背後の地形からいっても、水抜きをすればこれは一応とまるのじゃなかろうかという場合には水抜きをすればいいんでね。いろいろなことがあるのです。だから、まあそういうことをしてね、都道府県でやったとする、かりにやって、なお災害があった場合にはどうなるのですか。それが一つ。
 それから勧告に従って自分で借金してやったと、技術的指導、これは当然都道府県がやるだろうから、行なったと、ところがまた災害があったと、にかかわらず災害があったという場合にはどうする。そのことくらいはここに明記しておかなければならぬと思うのですよ。だれがそれを補償する、借金は残る、働き手のおとうさんは死んでしまった。自分の意思でやった場合にはこれはいいですよ、どうも自分のうちの裏のがけはあぶないから何とかしなければならぬからこうしようじゃないかといってやった場合は。しかし県が指導して借金してやった場合、また災害があったと、これは、今日の災害というものはそんな簡単なものじゃない。集中豪雨があっても、これで心配なかろうと思う場合でも、崩壊する場合がいままでも往々ある。その場合に残るのは負債と遺族が残る。この責任はどこにあるのです、この場合には。この場合には。これも天災地変でやむを得ませんよということじゃ済まない。なぜならば、本人の意思にかかわらず一方的にこの法律によって指定される防災工事を強要される。ただ、これは危険だから県がやってあげましょう、そうして県がやってくれて、だれが技術的に見てもこれなら心配なかろうというものが災害があった場合には、あきらめることがあるかもわからぬけれども、県があんなことをしたものだから災害があったのだといってうらみを買うこともある。こういうことの補償というものをやはりどこかで明文化しないとだれもやりませんぞ。「困難又は不適当」、これはみんな「困難又は不適当」ですよ。じいさんの代から三十年、五十年住んだところにこれは危険だぞあぶないぞ、やれと言ったところでやらないですよ。知事さん、やれるならやってみなさい。それもその場合には「困難又は不適当」というのでやるでしょう。これが一つ。これは当然やらさなければいけないのです。個人にそんな負担をかけちゃいけない。それはおそらくやると思うのだ。どこでもいいから、君たちやるな、三十年住んでいるんだからやるならこれは県にやらせろと、こういうわれわれは指導しますよ。かわいそうに、そういうところに住んでいる人たちは豊かな人たちじゃない。そうして工事をやったあとでまた災害があった場合にはどうするかということです。そんなに技術的な自信は持ってないだろう、河川局長。やはりわれわれの生活というものは、常に自然という大きな力に負けてきていますよ。これに抵抗してこうやってわれわれ生きているけれども、しかし、あらゆるケースというものを想定しながら実態を見詰めないと、こうした仕事も進まないことになる。さっき宮崎委員も一生懸命国がやれ国がやれと言っておるのは、そこにもあるのです。国がやったって都道府県、市町村がやったって同じですがね、金だけ負担すればいいんだから。しかし技術的な指導と結果というものが裏目に出た場合にだれがそれを補償するのかということ、これが一番大きな問題です。命がかかっておる。国土保全ということは、所有者があろうと何があろうと、自然の姿は守るというのが原則なんですよ。その責任は建設大臣です。国土保全の目的を達成するのは非常に苦しい立場にあるけれども、自然というものに刃向かっていくんだから、当然、そこに大きな責任もとらなきゃならない。これは砂防部長にしたって河川局長にしたって、災害があれば、完全であると思われたような砂防ダムでも崩壊していることが、いままでの経験でありますよ。こういう直接的な被害、今度の場合、君がさっきから言っている話は直接的被害の場合、直接その災害を受けるおそれのあるものはしなければならぬという場合、大局から見てここに砂防ダム一つつくれば相当下流の受ける被害が軽減するあるいはなくなる、だからやるのだという目的ダムとか砂防専門のダムとかいうものも、これが絶対とはいかない。いかないけれども、まあまあがまんできるけれども、本人が負担してやった直接の問題をどうするかということは、これはこの法律が成立した暁には、提案した政府が相当なこれに対するところの覚悟がなくちゃならぬ、それがこの条文にない。そのくらい入れなさい。どうです、河川局長。
#119
○政府委員(坂野重信君) まあ先生のおっしゃることはまことにごもっともな気がするわけでございますが、先生のおっしゃっているのは、ひとつ県なり国なりが公共的な立場で事業をやった場合それが災害が起きた場合どう考えるか、個人にそういった融資等の関係があっても、借金してやった場合にはどうかということでございますが、やはりこの法律の中に工事を実施する場合の技術基準というものをはっきりうたっております。それによってはっきりどういう基準に基づいて防止工事を行なうか、それにつきましては私ども最大の努力を払って、そういうやったところが災害が起きないようにということで、最大の技術的なレベルにおいてやっていこうということでございまして、まあそれでもなお災害があったということ、これは災害絶無とは言えませんから、自然の条件というものは非常に過酷でございまして、われわれの予想しないような条件の災害、降雨からあるいは土石の破壊というものが起きた場合には、これはもう私、天災といわざるを得ない。私は最大の技術的な判断、技術的の能力に基づいて最善を尽くした。それでもなおわれわれの想像できないような気象条件が起きた場合には、これはもう私どもまことに遺憾でございますけれども、天災地変と言わざるを得ない立場になると思います。それから個人の場合でも、私どもはそういった融資等いろいろ考えておりますけれども、できるだけそういった非常に貴重な資金を出してもらってそれによって事業をやらす以上は、やはりそういった行政的な指導というものが十分間違いないようにやっていきたいという立場があるわけでございまして、その行政指導が間違っておったとか技術的に明らかにこれはもう本来的に行政指導がおかしい、非常にもともとこわれるようなものをつくらしたということになってくれば、これは確かにそういった責任は出てまいると思います。そういうことがないように私どもは最大の努力をひとつ払ってまいりたいと思うわけでございまして、まあ災害の起きたあとの場合を想定した補償をどうするかということをこの法律の中にうたう、という先生の御指摘はわかるわけでございますけれども、この法律と離れた、これは全般、その他の公共事業でも同じじゃないかと思うのです。砂防にしても河川工事にいたしましても、これが請願工事でもございます、そういった場合にやった場合に災害が起きたらどうするか、個人の補償問題、そういった問題をとらえてどうするかということは別個の広い観点で、これはむしろ災害対策の基本法とか、そういう場でむしろ今後議論していただきまして、どうするかというような問題、むしろやっていただくほうが至当ではないかと思うわけでございまして、これの法律の中には直接的な急傾斜の崩壊による災害の防止ということを主眼として法律のたてまえがなっておりますので、それはまたそういう問題をこの中に織り込むということは、ちょっとなかなか困難ではないかと思います。先生の御意見はよくわかります。
#120
○田中一君 それはやれっこない。しかし君はしょせん官僚だ、われわれは政治家だ。つまり現状というものを見つめながらこの法律の実施ということを考えなければならない。あり得ないというんじゃない。じゃ君に金を貸すからやりなさいというこの制度、国が援助をして都道府県に全部やらせなさい。だれが所有者であろうと貫いているんだ、砂防法でもその原理は全部貫いている、国土保全という大眼目からみると。本人に金を貸すからやりなさいというのは過酷なんです。全部、国土保全に責任がある建設大臣が自分でやるんです、国民総意の税金でやるんです。これはなるほど地すべり法でも家がつぶれたら金を貸すからお建てなさい、そういうものがあればそれを持ってきなさい。しかし、人工的行為によって三十度の急斜面ができたというならこれはまたおのずからわかります。自然にあるものを、それまでも本人にやれというのは過酷なんです。そういうものは全部国がやりなさい、国なり公共団体がやれというんです。個人の負担ではないというふうに直しなさいよ。受益者負担、これはいいんですよ。それによるところの受益者負担は、少しぐらい取るならいいですよ。あらゆる国土保全の法律、国土法ということ、国土関連法というものはことごとく国がやるんです。自然というものはまるかったものがまっすぐになった場合には国がやるんです。あぶないから引っ越しなさい、あぶないと判断したら引っ越すでしょう、それは。しかし、何年なり何十年なり安定して住んでいたという自分の地域であぶないからうしろのほうにがけを築きなさい、一体二億や三億国が補助して何をしようとしておるのか、一体何をしようとするのか、砂防部の仕事、予算ちょっとだけふやすくらいのものじゃないですか。そんなことよりもっと別の方法がありますよ。ことに金は貸してやるからおやりなさい、それでも非常な集中豪雨で崩壊があったら借金は残る、そんなばかなことはありませんよ。家屋は不動産とはいいながら動産的なもので、どこにでも持っていけますよ、国土は持っていけないんですよ。それはなかなか、いままであなた方の持っておる技術、日本の持っておる技術というものは、非常に高い高度なものです。しかし自然というこの力にはなかなか勝ち得ないんだ、イタチごっこしなければならないんです。どういう技術的な基準でこれをさせようとするか知らぬ。責任は国が負うなら当然借金なんというものはゼロにするべきで、ゼロにできなければ個人でやらせないことです。国が全部やるんです。建設大臣、どうですか。
#121
○国務大臣(坪川信三君) 先ほどから田中委員の高度な立場から行政に優先する政治のあり方を踏まえての御意見、そんな気がするというようなことでなくして、全く同感でございます。しかし現実の上になりますと、なかなかきびしいものでございます。私といたしましては、いま御指摘になりました諸般の問題を十分頭に踏まえまして、国家的な政治が優先いたしながら国土の保全というものに真剣に取り組み、財政措置を十分講じて、いま御指摘の要望の線に最大な努力を払いたい、こう考えております。
#122
○田中一君 建設大臣は、何でも半分ぐらいこっちのことを承認したふりをして、「しかしながら」と言うので官僚の言うとおりに従うんです。どうも困る。
 河川局長ね、この受益者負担、これはいいと思う。これは直接災害というものをうたっているが、直接災害は国民なんですよ。これをあなた方は技術的に見て、これがそうだと、あぶないよと言うなら、当然これは国がなすべきです。その個人の当該被害を受けるおそれのある者にさせるべきものじゃないんです。この法律は通らない、これでは。この問題が是正されなければ通らない。おそらく与党の諸君だって通したくないだろう、直しなさいよ。そんなにあなた方が考えられている技術というものが妥当かどうか、まず技術の基準を示してもらおう。そのデータ出してください。しかし、これはむろん軟弱地盤もあれば、岩があったって先ほどの宮崎君の話じゃないけれども、岩があったって動くという場合もあるんだからね、地震があれば動く場合がある。それは非常に、ケース、ハイケースでいろいろ違うと思う。しかし、それは一応基準を出してください。その基準を出していただいて、それをやはり私が相談する技術屋に一ぺん相談してみましょう。それならば一ぺん考えますが、いまのようなことで直接災害を受けるおそれがある国民に負担させるということは、国が責任をとりなさい。これは国家賠償法の対象になりますよ、国が命令するんだから、技術指導するんだから、必ず国家賠償法に該当する問題になりますよ。あっちでもこっちでもそんなの起こしてどうするんだ。局長はもう二、三年でやめちゃえば責任はないんだが、局長という立場でやられれば。これはほんとうにその点をひとつ考えていただきたい。きょうはこれだけでやめておきます、まだありますが。
#123
○政府委員(坂野重信君) 先生の御要望の基準は、すぐ提出いたします。それから十二条のいまの先生の問題は、つまりこういう条文だけれども国でできるだけ防止工事をやれという御趣旨だと思いますので、私どもは先生の趣旨に沿うように、十二条の実際の適用につきましては、趣旨を十分尊重するような立場でやりたいと思っておりますので、どうぞひとつよろしくお願いいたします。
#124
○理事(沢田政治君) 本案に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。
 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#125
○理事(沢田政治君) 速記をつけて。
 次に、連合審査に関する件についておはかりいたします。
 都道府県合併特例法案について、地方行政委員会に対し、連合審査の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#126
○理事(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#127
○理事(沢田政治君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後一時三十一分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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