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1968/04/03 第61回国会 参議院 参議院会議録情報 第061回国会 逓信委員会 第9号
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1968/04/03 第61回国会 参議院

参議院会議録情報 第061回国会 逓信委員会 第9号

#1
第061回国会 逓信委員会 第9号
昭和四十四年四月三日(木曜日)
   午後一時二十九分開会
    ―――――――――――――
  委員の異動
 四月三日
    辞任        補欠選任
     浅井  亨君     峯山 昭範君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永岡 光治君
    理 事
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                鈴木  強君
    委 員
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                白井  勇君
                久保  等君
                松本 賢一君
                森  勝治君
                峯山 昭範君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  河本 敏夫君
   政府委員
       郵政政務次官   木村 睦男君
       郵政大臣官房長  溝呂木 繁君
       電気通信監理官  柏木 輝彦君
       電気通信監理官  浦川 親直君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   参考人
       国際電信電話株
       式会社取締役社
       長        靱   勉君
       国際電信電話株
       式会社取締役副
       社長       八藤 東禧君
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        板野  學君
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        竹内彦太郎君
       国際電信電話株
       式会社常務取締
       役        甘利 省吾君
       国際電信電話株
       式会社取締役   増田 元一君
       国際電信電話株
       式会社取締役   有竹 秀一君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (国際電気通信事業に関する件)
○有線放送電話に関する法律及び公衆電気通信法
 の一部を改正する法律案(内閣送付、予備審査)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 本日、浅井亨君が委員を辞任され、その補欠として峯山昭範君が選任されました。
#3
○委員長(永岡光治君) これより、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。本件に関し質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○久保等君 まだ大臣がお見えになっておりませんが、せっかく国際電電の社長さんはじめ御出席をいただいておりますので、私、若干国際電電の事業計画を中心にしてお尋ねをしたいと思っております。
 まず最初に、たいへん御多忙の中おいでいただきましたことをお礼を申し上げたいと思います。昨年の三月参議院のこの逓信委員会で、昭和四十三年度の事業計画を中心にして質疑が行なわれております。自来当委員会としてはKDDの問題について、幹部の方々においでを願って事業報告等お伺いいたしておりません。昨年大野社長はじめ幹部の方の御出席をいただいたわけでありますが、きょうは新任の靱社長がおいでになっておりますが、もうすでに四十四年度の事業計画についても、三月の末に郵政省のほうから認可になったという話を聞いておるわけですし、若干時期がおそくなったきらいもあるわけですが、四十四年度の事業計画等を中心にしていろいろお伺いをいたしたいと思うんですが、最初に、本年度事業計画につきまして、御説明を承りたいと思います。
#5
○参考人(靱勉君) 靱でございます。
 昨年、就任いたしまして本委員会に出席させていただくのが、今回が初めてでございます。どうかよろしくお願いいたします。
 ただいま久保委員から四十四年度の事業計画概要を説明せよというおことばがございましたが、最初でございますので、最近一年間の事業概況等を御説明申し上げて、四十四年度について御説明申し上げたいと思います。
 本日はまことに貴重な時間をいただいて会社事業の概要について説明申し上げる機会を得ましたことをありがたく存じますとともに、平素格別の御指導を賜わっておりますことに対し厚く御礼申し上げます。
 当国際電信電話株式会社は昭和二十八年発足以来、戦争により著しく低下しておりましたわが国の国際電信電話サービスを欧米一流の水準に急速に引き上げることを目標といたしますとともに、十分にしてかつ最良のサービスを低廉な料金で提供することを基本方針として、ここ十五年にわたって鋭意運営をしてまいったのでありますが、この間取り扱い業務量は主要な業務だけとってみましても、電報通数一・六倍強、電話度数約五倍、そして加入電信度数はこの十年間に約十倍と著しい発展を遂げ、新媒体たる衛星利用の度合いでも米英に次ぎ世界第三位の実績を示すに至りました。
 また、施設・技術面におきましても、たとえば太平洋海底ケーブルの開通、それから茨城第二施設のように世界で初めて標準値を満たした地球局を完成する等、新技術の採用を積極的に行なっております。また当社独自の研究開発としても、たとえば電話一回線から電信百八回線を得、かつ高速化を可能としたレクチプレッスや長距離通話の際発生するエコーを取り除き、通信品質の改善に偉力を発揮している新型反響阻止装置等、国際通信に直接関係のある分野において着々成果をあげるとともに、今後、通信の中心的役割を果たす電子計算機の分野につきましても、先にワイヤーメモリーを開発いたしましたが、最近に至りこれをさらに小型化、高性能化した高密度メモリーを完成する等西欧の水準に比肩しうる成果をあげるに至っております。
 しかしながら御説明申すまでもなく、いまだ決して最良の状態には達しておりません。今後においていよいよ多くの施策を必要としております。したがいまして、私どもは一そう会社の使命を自覚いたし、まさに日進月歩の国際電気通信界において、質においては世界の首位に立ち得て、国民の皆さまに御満足をいただけるようなサービスを提供し、わが国益を増進するとともにまた世界の通信発達にも貢献し得るよう、さらに一段の努力をいたす覚悟でありますので今後ともよろしく御指導をお願いいたす次第であります。
 つきましては、ここにまず最近一年間の事業概況について御説明申し上げます。
 昭和四十三年度における設備の拡張改良計画のうちおもな事項といたしましては、衛星通信の関係、日本海ケーブルの建設、日韓間広帯域通信幹線の建設等がございますが、まず衛星通信の関係について申し上げます。
 インテルサット(国際商業衛星機構)は新しい型の衛星によって今年中に全世界的な通信網を形成することを目途に、昨年十二月十八日インテルサット3号系衛星F二を大西洋上に打ち上げましたが、引き続き本年二月六日にF三を太平洋上に打ち上げ成功いたしました。
 インテルサットはこのあとF四を再び大西洋上に、F五を六月ごろ印度洋上に打ち上げる予定でございます。当社では、この計画に対処するためF三に対応するものとして茨城衛星通信所に第二施設を建設しておりましたが、新衛星の打ち上げに伴い、本年二月末に従来使用の2号系衛星からの全面的な回線移設を完了してすでに商用に入っております。
 この3号系新衛星は従来の2号系に比べ五倍の能力、すなわら電話換算千二百回線の容量を持ち、また一般通信を阻害することなく常時テレビ中継を可能とする本格的な商業衛星でありますが、これにより新たにオーストラリア、フィリピンと衛星による通信を開始しましたほか、近くタイ国との回線新設、対米回線の増設等も予定しております。また、前述の印度洋衛星F五に対応するものとして山口市に新地球局を建設中でございますが、すでに局舎は完成いたし、ただいま通信用の各種設備を据え付けているところでございます。開局は本年五月を予定しておりまして、この局が運用に入りますと、ヨーロッパ、中近東、東南アジアの国々との通信も可能となるわけでございます。
 第二は日本海ケーブル建設の関係であります。このケーブル計画につきましては以前本委員会においてもその概要を御説明申し上げておりますので詳しいことは省略させていただきますが、工事のほうは昨年すでに直江津中継所の建設と浅海部分の布設を完了しましたが、この四月上旬に深海部分のケーブル布設をKDD丸によりナホトカ側から真江津に向け実施することにしております。
 なお、このケーブル回線の運用その他につきましては、これの利用を希望する欧州側との話し合いも済み、先月デンマークの大北電信株式会社との運用協定に調印をいたしたところでございます。
 第三は日韓間広帯域通信幹線の完成でございます。この関係につきましては、島根県浜田市に建設中でございました国際中継所が完成し、昨年六月三日から開通いたしましたので、それまでは前日または前々日から申し込みを必要とするなど非常な制約を受けておりました日韓通話の疎通は大きく改善されました。なお本年半ばまでには韓国側の設備の完成を待って電話の半自動化運用も実施できる見込みであります。
 続いて四十三年度の営業概況について申し上げます。まず取り扱い業務量の実績でございますが、これは回線の新増設によるサービスの改善、貿易の伸長等による需要増の結果、主要各業務ともおおむね順調な伸びを示しております。まだ年間の数字が確定しておりませんので概数でございますが、主要業務別に見ますと、国際電報五百八十二万通、国際加入電信百九十五万度、国際電話は百二十三万度となり、それぞれ前年度に比較し三%、二〇%、三四%増加しております。
 次に経理の概況を申し上げますと、まず昭和四十三年度上期の収支状況は営業収益百十三億円、営業費用は七十九億円となり、これらに営業外収益、営業外費用及び特別損益を加減したこの期の利益は二十一億円となっております。四十三年度の下期につきましては、ただいま数字をとりまとめ中でありますので確定的なことは申し上げかねますが、おおむね順調な決算ができるものと考えております。資産状況につきましても、三月末の数字を申し上げる段階にございませんので四十三年九月末について申し上げるわけでございますが、資産総額は四百八億円でありまして、そのうち流動資産は百三十九億円、固定資産は二百六十九億円となっております。一方、負債総額は百九十億円で、そのうち流動負債は九十一億円、固定負債は五十九億円、引き当て金は四十億円となっております。したがいまして差し引き純資産額は二百十八億円となっております。
 以上で四十三年度の概況の報告を終わり、続いて昭和四十四年度の事業計画の関係について御説明申し上げます。
 今年は当社にとり、またひいてはわが国の国際通信史上記念すべき年となろうかと存じます。と申しますのは、先ほど申し上げましたように3号系衛星で世界がカバーされ、本格的な商用時代に入ること、日本海ケーブルが完成し、これまでの太平洋海底ケーブル等と相まって一連の広帯域幹線が完成する年であるからであります。 、
 当社の今年度の設備計画といたしましては、このような広帯域幹線関係諸施設の完成、整備に引き続き努力いたすことのほか、通信回線の新増設や通信設備の近代化、新総合社屋の建設、非常障害対策等を推進してまいる所存でございまして、これらに要する経費といたしまして約七十四億円を予定しております。このうち対外通信回線の新増設につきましては、広帯域幹線の完成により、高品質の回線を多数設定することが可能となりますので、加入電信百十四回線、国際電話七十三回線をはじめとして、専用回線、電報回線等、総計二百九十回線を新増設する計画であります。これが実現いたしますと当社の対外回線は全体で千回線をこえ、国際通信サービスの改善向上を見ることとなります。
 次に通信設備の近代化計画といたしましては、まず数年来検討を重ね準備を進めてまいりました加入電信交換の全自動化計画を本年七月から実施に移していく予定であります。また、現在人手によって行なわれている電報の中継作業及びこれに関する処理作業を、大型電子計算機システムを設け機械化しようとする電報中継機械化計画を、明年秋ごろからの運用開始を目途に引き続き準備を進めてまいることとしております。
 次は、新総合社屋の建設計画であります。現在大手町にあります東京局舎は昭和三十年に建設され、本社部門及び東京における中央局設備を収容していたのでありますが、その後の通信量の増加に対処し、また、ただいま申し上げました広帯域通信幹線の拡充、通信設備の近代化諸施策を推進していくためには、相当広いスペースを必要とするに至りました。そのため、昨年五月とりあえず本社部門だけ霞が関ビルへ移転したのでありますが、国際通信の今後の見通し等を総合的に検討いたしました結果、根本的な対策として近い将来に東京に新局舎を建設する必要があるとの結論に達しましたので、まず新宿副都心に所要の土地を購入しました。今後さらに基本構想の策定、設計等に着手していくこととしております。
 次に通信非常障害対策でございます。一般的に障害対策を確立しておくことは通信事業者の当然の責務でありますが、特に通信回線の広帯域化、通信設備の近代化の推進により通信施設の集中化の必要も生じてまいりますので、非常災害の場合に備えて特別な対策を講じておく必要があります。この見地から当社は、考えられる種々の事態を想定して、今後におきましても十分な態勢を整備する所存であります。
 なお、以上の設備計画のほか、従来多くの成果をあげてまいりました新技術の研究開発については、当然に本年もこれを充実しますとともに、新技術に対応する訓練施設も整備してゆく方針であります。
 最後に本年度の収支につきましては、業務量の需要を国際電報六百十万通、国際加入電信二百七十八万度、国際電話百六十三万度と見込みまして、この予測のもとに収入については約二百七十五億円、支出については一そう経費の効率的使用につとめることとし、約二百三十四億円を予定いたしました。
 以上簡単でございますが、事業概況の報告を終わります。何とぞ今後とも一そう御指導、御鞭撻のほどをお願いいたします。
#6
○久保等君 いま事業概況の報告を承ったわけですが、過去まあ十年からの足取りをながめてみましても、きわめて急激に通信に対する、特に国際通信に対する需要の高まりに即応いたしまして、いろいろ施設の拡充等を行なわれて、非常な成績をあげてまいっておりますことについては、心から敬意を表します。しかし、いまお話のありましたように、特に昭和四十四年度――本年度が歴史的に見ても画期的なきわめて重要な年であるという御説明がございましたが、計画の中身を拝見してみましても、その感が強いわけです。ここ一両年にわたって、特に広帯域の通信幹線の建設工事等を進めておられますが、それぞれ本年あるいはまた明年度一ぱい、あるいは明後年あたりにかけて着々と完成を見るような計画があるようでありますが、いろいろ今後の長期計画の問題につきましては問題もあるようでありますから、逐次お尋ねをしてまいりたいと思うんですが、なおまた、インテルサットの問題であるとか、あるいはデータ通信の問題であるとか、きわめて激しいこれから技術革新の動きとともに対応してまいらなければならない問題もあるわけですが、こういった問題については、私のあと鈴木委員のほうから御質問がある予定でありますから、そういった問題については、私のほうからは質問を省略したいと思います。
 また、昨年のこの逓信委員会で非常に問題になった問題の一つは、何といっても大手町ビルにあります国際電電の本社部門を霞が関の三井霞が関ビルの中に移転することについて、非常にこの委員会で問題になった問題ですが、その後新宿のほうに新総合局舎の敷地等を確保せられたようですが、こういった局舎問題についても、主として鈴木委員のほうからお尋ねがある予定ですから、その点は私の質問から省略させていただきます。
 明年度の事業計画を中心にしてお尋ねをしてまいりたいと思うのですが、特に昨年のやはり委員会でも問題になりましたが、通信の非常災害に対する対策がきわめて不十分ではないかという昨年指摘等がなされました。その後、具体的にいろいろ施策をとってこられたようでありますが、昨年度一年間における非常災害対策と申しますか、それに対してどういう具体的な施策をとってこられたのか、引き続いてまた本年度の計画の中にも、昨年はそういう項目もなかったようでありましたが、本年は特に項目を設けて、その点についての計画もあるようでありますから、本年度の計画につきましても、ひとつ具体的に御説明をお願いいたしたいと思います。
#7
○参考人(靱勉君) 非常災害に対する対策としましては、ただいまも概況で申し上げましたが、これはきわめて通信事業者として当然そういう体制を整備しなければならない次第でございます。昨年もこの本委員会において、いろいろと御指示をいただきました四十三年度の実施上の問題につきましては、甘利常務から答弁させていただきますので御了承願います。
#8
○参考人(甘利省吾君) それでは、昨年御指摘のございました通信非常対策に関して、昨年度中において当社として実施いたしました概要について申し上げます。
 まず、どういう障害に対して対処するかという前提について検討いたしまして、これに対して一応次のようなケースを想定いたしました。すなわち地震、風水害に対する通信諸施設の一般的な防災対策、次に海底ケーブル伝送路が障害を起こした場合の障害復旧対策、次に地震等による非常事態の発生により中央電報電話局がその機能を喪失した場合の障害対策、それから衛星通信所、海底線中継所等と中央電報電話局を結びます国内連絡線の非常事態に対する措置、最後にインテルサット3号衛星の障害に対する非常措置、これらを一応通信非常災害対策の対象といたしまして、これらの項目に準拠しまして現在まで進められた対策について申し上げます。
 まず、地震、風水害に対する通信諸設備の一般的な防災対策といたしまして、地震、風水害にあたっての通信疎通の被害を少なくするための予防措置であります。昭和四十三年五月の十勝沖地震において国内の通信施設が被害を受けました。また、四十三年八月にはマニラで地震がございまして、当地の通信施設が相当被害を受けました。これらを参考にいたしまして、社内全般の設備の調査を行ないました。最も重要な点としまして、電源設備につきましては、すでにその対策が従来とも検討はされておりましたが、これに対して十分な措置を講じました。なお、四十四年度中にこれらの予定いたしました全対策が完了する予定でございます。また、災害時におきまするところの情報連絡の完ぺきを期するとともに、復旧措置の迅速な処理をいたすために、本社、主要現業局所間に連絡用の小型無線機器、一六〇メガヘルツのものでございますが、これの手配を完了いたしました。この四月中にこれらの情報連絡の施設を完了いたします。そのほか復旧に要する要員、機材等の輸送につきまして緊急手配が行なわれるように、ヘリコプターの優先的使用についてヘリコプター会社と契約いたしまして、これを使うように措置いたしております。
 次に、海底ケーブルの伝送路に障害を起こした場合の対策を申し上げますと、これは米国の通信業者等も含めまして、衛星経由により海底ケーブル・バックアップ特別会合というものが、昨年五月から七月の間にわたり三回開催されております。そして次のような事項が決定されております。すなわち、太平洋地域のすべての海底ケーブル区間についてバックアップの計画を作成する。一〇〇%のバックアップを行なうことを原則とする。一〇〇%未満である場合には、その復旧の優先順位を定めて、それによってバックアップする。そのためにテレビ伝送帯域の利用をはかる。つまり常時通信をやっておりますほかに、非常に幅の広いテレビ帯域がございますので、非常時にはそれを電信電話等、通信に利用するという考え方でございます。さらに、まあこれはちょっとこまかくなりますが、技術的の問題で、海底ケーブルからの衛星に切りかえます場合には、いままで回線個々について行なっておりましたのを、グループ単位でパッチングをする、こういうようにいたしました。また、衛星回線のグループ構成と海底ケーブルのグループ構成が違っておりますが、これはそのまま三キロヘルツで十六チャンネル方式を衛星にも直ちに用いるということにいたしております。このため茨城通信所、及びその連絡線について所要の設備を進めておりますが、これは本年の六月に完成をいたします。それから、これが六月でございますが、その間インテルサット3号が実用され始めました現在、この完成する六月までの間は現有設備にスペアの回線がございますので、これを利用してバックアップするということになっております。これによる障害復旧回線数は百十三回線でありまして、現用のケーブル回線全部一〇〇%をバックアップすることができます。
 次に、地震等による非常事態で最もシリアスな問題と考えられます中央電報電話局の機能を喪失した場合についての対策について申し上げます。御承知のように、東京、大阪に現在大体集中いたしておりますが、両方の局が同時に罹災するということは、これはたいへんな非常事態でございますので、一応これをはずしまして、まず最も集中をしております東京中央電報電話局が機能を喪失した場合に、必要最小限度の現在可能な対策としてどのような措置をとるかということでございますが、KDD局ばかりでなく、東京都が全般的に著しい被害を受けました場合を想定しまして、まず小室受信所に臨時電報電話局を開設いたします。そうして短波通信によりまして電信回線三チャンネル、これは対米二回線、対香港一回線、電話回線六チャンネル、対米二回線、台北、香港、マニラ、ベルンおのおの一回線ずつ、さらに海外放送のゼネラル・サービス一システム、これは余裕があれば、これ以上とるようにいたしておりますが、可能な限りこの海外放送を生かすということになっております。また、東京−大阪間に短波通信によります電報電話の転送回線、各電信電話二回線を設定いたしまして、東京地域、大阪地域の通信をそれぞれ既設回線、臨時回線を通じて疎通するということでございます。さらに、太平洋ケーブルが、関東地方が罹災しましてもなお太平洋ケーブルが利用可能であって、これが大阪に接続できる場合、これは現在電電公社と協議いたしておりまして、大体それが可能であるという御回答をいただいております。このケーブルを経由しまして電信回線四チャンネル、対米二回線、対ロンドン、対香港各一回線、電話回線四チャンネル、対米二回線、対ロンドン、対香港各一回線の運用ができるようにKDDといたしましてはその施設を準備完了いたしました。残っておりますのは大阪の電電公社から国際電電につなぐという問題がありますが、これも技術的には現在すでに可能でございますが、営業関係その他で、その取り扱いについていま協議中でございます。なお、以上のほか、東京地域に対して電報の窓口として横浜局を利用する、これから大阪の中央電報電話局で国内線で延長をいたします。この延長回線は電信回線で五回線予定しております。
 なお、障害発生の際の臨時電報電話局との通信業務運用のための伝送路の臨時設定用として、小型無線機材について、四十四年度計画で九月までにこれを完了する予定でございます。
 以上の回線を運用するためのKDDの社内設備としましては、すでに小室受信所に電信回線用として送信席、受信席五座、テープさん孔受信設備三、さん孔テープ作成席二等の設備を行ない、その他さらに電話回線用として有紐交換台三台、六座席とそれに関連する付帯設備を完了しております。また、大阪中央電報電話局に電話回線用として有紐交換台一台を設置して、既設の船舶交換台一台とあわせて運用を行なうことにしております。電信回線は既設の予備通信座席等を利用する予定でございます。この回線の設定数は、現在大阪で業務に従事しておりますものの中から輪番を組みまして、交代制でこの運用ができるという回線数をフルに予定しております。
 これを業務別に見ました通信疎通対策を御報告いたしたいのでございますが、これはまたこまかいことになりますので、結論といたしまして、現在までに行なっておりますこれら一連の障害対策措置から、私どもとしましては、最も重大なケースとして想定される東京の中央局がその機能を喪失した場合には、大阪の電報電話局は一応健在として、その現在取り扱っております回線はそのままこれは使えますので、それから先さらに迂回ルートを用いまして、東京から連絡のできない対地に対して回線をつくるということを計画いたしております。これは対外折衝でございますので、われわれのほうの被災状況に応じて外国が応じてくれるということを期待しておるわけでございます。大阪では国際電報対地として台北、上海、その他ヨーロッパ含めまして二十三回線、テレックスの対地として十三回線ございますので、これにさらに東京からの非常対策措置回線を加えることになります。回線数は先ほど申し上げましたとおりでございます。
 以上は現時点における対策でございまして、もちろん十分なものとは思いませんが、これによってこれをトータルいたしますと、東京被災の場合に東京から電話六チャンネル、大阪自体で四チャンネル、計十チャンネル、電報は東京から三チャンネル、大阪で十五チャンネル、計十八チャンネル、テレックスは十四チャンネル、専用その他で三チャンネル。平常時の回線数と比較いたしますと電話は三・六%の復旧率でございます。電報は三二・七%の復旧率でございます。テレックスは五・二%、その他一%、こういうことになりますので、非常にこのパーセントは少ないようでございますが、集中率というものがございまして、一〇%、二〇%の集中率に対して、ラッシュアワーに対して常時疎通できるように当社では施設をしておりますから、かりに二〇%の集中率と申しますと、五時間で一日分がはけますので、あとの十九時間というものがあいてくるわけでございます。したがって、パーセントとしては非常に少ないものでございますが、これをフルに疎通に使いますと、大体これの三倍程度のパーセントの通信疎通ができると思います。もちろんその間待ち時間が非常に長くなります。これはやむを得ないと思います。まあ四十三年度並びに四十四年度初頭におきまして、計画いたしまして実施できるという概況は以上のとおりでございます。また長期計画としまして、今後さらにこれをいかに充実するかということは、またさらに長期の展望に立って計画されることとなると思います。
#9
○久保等君 だいぶ詳細に御説明を伺ったのですが、いま最後に言われたように、当面の非常対策というか、そういう計画を去年からことしにわたってやられたようですが、しかし、本年度はまだ早々ですから、本年度いつごろいま言われたような問題の完成を見る予定ですか。
#10
○参考人(甘利省吾君) ただいま申し上げましたのは、四十三年度において計画いたしまして、それが今年の六月ないし九月にいま申し上げたものが全部完了いたします。それと別に、四十四年度からスタートする別個の計画がございます。
#11
○久保等君 この四十四年度の――先ほど私がお尋ねしたのは四十四年度も含めて御説明を願いたいと思ってお尋ねしたんですが、四十四年度分について御説明願いたいと思います。
#12
○参考人(竹内彦太郎君) ただいま甘利常務から御説明申し上げたのは、四十三年度計画で、四十四年度も引き続きかかっております。したがいまして、四十四年度の分は含んでおります。
 なお今後の計画といたしまして四十五年度、四十六年度の見通しにおきましては、まず第一に、計画はこれから詳細に立てなければなりませんが、私の現在考えておりますところで一番大事なことは、中央局と各送受信所、地球局あるいは陸揚局との間の連絡線の二ルートでございます。これが一部できておりますが、一部ができておりません。まだ大部分のところは公社にお願いして公社の線をお借りすることになると思いますが、これが現在は一ルートだけお約束してありまして、もう一ルートを非常災害対策としてお話し合いを進めていくつもりでございます。大体内諾は得ております。これが大きな問題でございます。
 それから将来の問題として、将来だんだんと通信量がふえてまいりますと、衛星回線が非常に大きな通信量になります。これに対しましては、現在の茨城の局あるいは将来の山口の局というものが何らかの障害になったときには、すべての重要なる回線がとまるおそれがあります。それに対する予備の地球局の建設というものもさらに考えてみたい、こういうふうに計画しております。これらの実現は次の計画であります。来年度の計画までに一応そろえていきたい、こう考えます。
#13
○久保等君 ちょっと、そこのところはっきりしてもらいたいと思うのですが、だから私のお尋ねしているのは、昨年来とりあえず災害対策として手をつけられた問題、これが金額にすると、いただいております資料によると一億一千百万円程度、それからさらに本年度予定をしているのが、総額で二億二千八百万円程度になるような計画をお持ちになっておるようですが、したがって、去年からことしに引き続いてとりあえずの災害対策施設等をやっておられるわけですが、それの一体終了するめどがいつかということをお尋ねしているわけなんです。と同時に、いま竹内さんの言われたのは、その後における将来の一つの構想的なものを御説明されたんだと思うんですが、とりあえずの、去年からことしにかけての災害対策の施設等、あるいはその他の措置がいつごろ終了する予定なのか。それから昨年の当委員会における説明を大野社長から当時お伺いいたした限りにおいては、特に対電電公社との関係の問題については、事務段階で折衝をされておるようなお話だったんですが、それがもちろんその後非常に強く交渉等進められて、先ほど来御説明あった中にも含まれておると思うんですが、まあそういった問題が最終的に本年度のある時期に決定を両者の間でいろいろ相談をせられ、最終的な災害対策として完了されるのがいつごろなのか、それを含めて本年度の、要するに終了時期は一体いつごろなのか、お尋ねしたいと思います。
#14
○参考人(竹内彦太郎君) ただいま甘利常務からたいへんこまかく申し上げたのを、私が概括的に申し上げて、ややちぐはぐの感じがいたしますが、先ほど甘利常務からお話しの中の、東京が被災になったときの処置に対するたとえば連絡線の問題、あるいは移動無線機械の問題、それから、大阪へルートを伸ばして一部分運用を開始するような問題、これらの機械の設備が、昨年の計画から引き続きまして今年度に、六月ないしは八月ごろまでに完成するように進んでおるわけでございます。それ以後、さらに私が先ほど申し上げました連絡線の二ルート化という問題につきましては、明年度あるいはその次の年度、引き続いて各部に、各所にこれを適用していく、こういうふうに考えております。それで、先ほど金額の問題が久保委員からもお話がありましたが、四十四年度は二億二千八百万円計画しております。その後の問題につきましては、これからいまの問題のほかに、さらに大阪地区で、東京が被災したときにできるだけの回線の利用ということを考えますと、施設については、さらに多額の金が要る予定でございますんで、それについてはただいまからさらに検討して、先ほど申し上げた程度の電話あるいは電信の、数回線の程度のものをとりあえず大阪へ送るというふうに申し上げて、これをさらにもっと充実するようなことを、これから考えます。これが来年度ころには――来年の計画には入れられると、こう考えておるわけです。
#15
○久保等君 いまのお話で一応今後の考え方の一端はうかがえるんですが、ただ問題は、災害時における対策の問題にしましても、それから将来にわたる国際電電の拡充計画等の問題等を考え合わせたときに、問題になってくるのが、従来指摘されておりまする例の関門局の東京への集中化、あるいは一元化という問題とも非常に重大な関係があると思うんです。とりあえずの災害対策として、いま特に甘利常務のほうから詳細に御説明のあったようなことで、とりあえずの問題はいいと思うんですが、ただ将来の長期計画の中で、災害対策をどう考えるかという問題になりますと、いま竹内常務の言われたような問題をこれから具体化していかなければならぬと思うんです。その場合に災害対策といい、あるいは日常今後の拡充をどう進めていくかという問題とも一体不可分の関係になってくると思うんですが、例の関門局を大阪並びに東京に従来設けておったものを、できるだけひとつ今後広帯域通信幹線の完成といいますか、進行と並行して東京に一元化していこうというような計画で、いまいろいろ計画を進められておるように聞いておるわけなんですが、この問題について、きわめてこれは重要な、KDDの今後の基本政策に触れる問題だと思うんですけれども、私はこれらの問題について、いつごろから、そういう一元化の問題について考えられて実行に移されつつあるのか知りませんが、さらにまた今後のいろんな情勢の変化等を考えてみた場合に、はたして東京一元化という問題が賢明なのかどうかということについては、私は相当疑問があると思うんです。いろいろ四囲の情勢なりあるいは通信、特に日進月歩の勢いで進歩します技術革新の先端を行く通信の問題になってまいりますと、その点は非常に私は考えなければならぬ問題があると思います。要するに東京というもの自体が一体今後どうなっていくのか、大阪というものが一体今後どう発展をしていくんだろうということも、これは、考えなければならぬ問題だと思います。
 それで、すでに御承知だと思うんですが、経済企画庁あたりで今後の日本の国土開発という問題をどう一体考えていくかということで、試案を現在検討されておるようです。すでに第四次試案といったようなものが最近できておるようですが、こういう計画を見ても、これは、この中には日本の国土開発の問題について非常にビジョン的なものも含んでおると思うし、不確定要素も含まれておると思うんですけれども、しかし、それにしても現在東京の人口約一千百万をこえましたか、とにかく一千百万をこえた程度でありますが、昭和六十年、これから十四年ぐらい先になりますが、昭和六十年ごろになると、東京の人口はおそらく二千五百万程度になるのじゃないか。あるいは大阪の人口もそのころになると約一千万をこえる人口、すなわちこの試案によりますと、第四次試案ですが――約一千四百万程度の人口に膨張していくんじゃないだろうか。第三位は名古屋が五百五十万、こういったような人口の面だけ見ても、東京の場合も現在のはるかに二倍をこす人口になってまいる。ところが何でもかんでも東京、東京ということで集中されておることについては、さなきだに過疎問題が非常に問題になっている中で、東京の人口というのは極端に非常に膨張してきておると思うんです。そういう中で、一体東京の関東圏あるいは近畿圏、そういったようなものが、どういう今後位置づけがなされていくんだろうか、ここらは非常に検討を要する問題だと思うんですが、一応この国土開発、新全国総合開発計画と銘打った、一応経済企画庁でつくりつつあります試案によりますると、いま申し上げたような人口の面をひとつ考えてもたいへんな変化といいますか、膨張をする予定です。したがって、それぞれ各地域における役割りというものを考えていかなきゃならぬのじゃないかということが言われておるんですが、若干この中身、冗長にわたりますけれども、参考のために申し上げておきたいと思うんですが、この計画そのものは、「国土総合開発法に基づいて作成する全国総合開発計画であるが、計画の作成に際して、長期的視点と広い視野に立って検討を加え、国土の総合的な開発の基本的方向を見定めておかなければならない。」というようなことを前文にうたいながら、「国際社会の広域化、国際分業の進展に伴って、全世界における急速な時間距離の短縮のなかで、国際間の人的交流が高まるとともに、技術、資本等の交流がいっそう緊密化することとなろう。このような国際化時代に対応し、国際間の交通通信網の整備との関連に着目しつつ、新しい国土開発が進められなければならない。」、こういうようなこと、これは前文でいっていることなんですが、そういう計画のそういうことを前提にしながら、この日本の人口問題を一つとらえてみましても、先ほどちょっと触れたようなたいへんな――東京そのものが二千五百万といい、あるいは大阪が一千四百万といったようなたいへんな規模の大都市に膨張していくのではないだろうかということが指摘せられております。そこでそのKDDの問題になるわけですが、この中で取り上げられております考え方からいたしますると、たとえば「国際交流緊密化への対応」というような問題で触れておりますことをちょっと申し上げますと、「産業経済活動の広域化は、国際的な規模で今後ますます進展し、わが国は、世界における指導的地位を確立して、その活動を全世界に展開することになる。加えて、国際的な文化交流は、いっそう活発になり、所得の向上によって、レジャーは大型化し、国際化する。世界主要国と電話のダイヤル即時通話が可能となり、航空機は超大型化し、速度は音速の三倍以上にもなり、船舶の大型化はますます進むことが、予想される。国際間を流れる情報、旅客および貨物の増大と高速化に対処して、その門戸となる国際空港、国際港湾および関連施設を整備し、国内国際の交通通信網を有機的に結合させる必要がある。」、こういうことをいっておるわけなんですが、その中で、特に近畿圏の問題についてちょっと触れてみたいと思うのですが、近畿圏の構想として、「近畿圏は、首都圏と並んでわが国経済、文化等の中心をなし、中枢管理機能の巨大な集積を有する京阪神大都市地域を核として、著しい発展を示してきた。しかしながら、大都市地域は、人口、産業の集中により過密の弊害が顕著となり、都市機能が十分発揮されておらず、一方、周辺各地域の開発利用は、相対的に立ち遅れている。近畿圏は、今後、基幹的交通通信施設の整備および他の圏域の開発の進展に伴って、とくに、西日本における交通通信の中枢として、一大流通拠点的性格をさらに強めながら、発展していくこととなろう。」「今後の国際交流緊密化に対処して、国際空港および外貿港湾の整備を図る。さらに、今後の技術革新、情報化社会に対処して、大規模情報センター、科学技術センター等の設置を図る。」いま最後のほうに申し上げましたように、特に大規模情報センター、科学技術センターというものの設置をはかっていくということがいわれておるのですが、このことは、私が申し上げるまでもなく、最近データ通信のたいへんな発展が予想せられる中で、情報通信の占めるこの役割りというものは、今日想像できないような形で、今後発展していくんじゃないだろうかというふうに考えられるわけですが、そういった問題を考えた場合に、東京と大阪という問題が相並行して取り上げられていかなければならないのじゃないかというようなことがこの計画の中にも指摘されておるのですが、たとえば、先ほど申し上げた中に、国際空港だとか港湾だとかいうことがいわれておるのですが、現在大阪の場合には、直接海外に出かけてまいるときにも東京に来て羽田から飛行機に乗らなければならぬというようなことで、関西以西あたりはそういう点でも非常に不便を来たしているのですが、こういう問題でも、早急に国際空港を建設しなければならないという今日の状態に置かれているのですけれども、そういったことで、特に近畿圏が単に近畿圏だけでなくて、近畿以西の問題も含めて今後非常に重大な問題が加速度的につけ加えられてくるのではないかということが考えられますし、したがって、そのためには、国際空港の建設もやらなければならぬし、港湾の、特に外国貿易の港湾等の整備をはからなければならぬ。さらにこの中で、交通、通信というようなことばでいわれておりますように、通信も将来の非常に大きなセンターとして、これを確立していかなければならぬということがいわれておると思うのですが、私は、そういう今後の計画等から見た場合に、いまKDDでお考えになっております関門局一元化、東京への集中化という問題について、こういう長期構想と考え合わせると、やはり非常な問題があるのじゃないかというふうに考えます。これは単に非常災害のときのみならず、今後の一体日本の国際通信というものをどう持っていこうかということと関連して、非常に考えなければならぬ問題だと私は思うのです。もちろん、非常に広帯域の通信幹線というものが整備されていけばいくほど、一カ所に集中したほうが非常に能率的であり、非常に経済的だということも、これは一面私も確かにそれは指摘できると思うのです。しかしそれだけで、いまも申し上げたように、東京へ東京へという形で集中しますことは、今後の日本のひとり通信政策のみならず、交通あるいは経済、文化、そういった面から見た場合に、やはり近畿圏というもの、あるいは大阪あたりを中心にしたものを西における一つの通信大センターにするということを考え合わせたときに、国際そのもののやっぱり今後の通信のあり方について私は根本的に考える必要がある問題だと思うのです。加えて、災害時における問題、先ほどちょっとお伺いしましたが、災害時における問題も考え合わせたときに、さらにその感を深くするのですが、この点について、ひとつ今後の、それこそ長い将来の展望を考えながらひとつどう考えられておるのか承りたいと思うのですがね。
#16
○参考人(八藤東禧君) ただいま久保先生から、日本の国際電気通信の将来におけるあり方について、特に関門局のあり方に焦点をしぼっていろいろと広範な、政治的経済的角度からお示しいただきまして、まことにありがとうございました。私どもといたしましても、先生のおっしゃったような、できるだけ長く広い角度から、日本の国内自体の発展状況と、それに基づく国際通信のあり方を遠い距離において求めて、それに合うように努力いたしてまいりたいと思う次第でございます。ただ、もしも、おっしゃいました、先ほどの本委員会でも御指摘があったのでございますが、いわゆる一元化ということばでございますが、もしも私どもが未来永劫一元化を考えていくと、こういうことでございましたならば、これはまことに先生のおっしゃるとおりでございまして、それは決して正しいあり方ではないと思っております。言いかえますならば、通信需要、お客さまでございます通信需要、それに合わせて私どもは施設すべきでございます。私ども施設に合わしてお客さまを左右する、ベッドに合わして人を料理するのじゃなくて、人に応じてベッドをつくっていくのが、私どもの役目だと思っております。そういう精神を久保先生が私どもにお示しいただいたと思いまして、さように今後とも考えていきたいと思っておる次第でございます。ただ、いま私どもは、この席上におきまして、どうだということを、具体的にこの数字であるいは施設計画でいくというお話がありましても、それはちょっと現実の問題として私どもできません。甘利常務からは、詳細に四十三年度の実施状況について当委員会のお示しに従って、努力いたしました事態を申し上げたところでございまするし、竹内常務からは、その所管に従いまして、私どもの持っております、せいぜい五年を年次とするところの計画においての考え方を述べたのでございます。先生のおっしゃるとおり、五年でない、十年、二十年あとを考えよと、まことにそのとおりでございまして、及ばずながら、私どもも本年度からひとつ、十年または二十年を期間とするところの長期展望計画等についても検討を開始した次第でございます。その際には、ただいまお示しいただきましたことなど、まことに重要な指針を与えていただいた次第でございまして、今後とも一そう勉強いたしたいと思っておる次第でございます。
 さらに、二、三つけ加えさせていただきますならば、国際電信電話会社といたしましてのふだんの運営と非常対策、この二つから言いますならば、まず、日本の国を離れてよそと結びつくその施設におけるところの非常対策と、それから日本の国内を結びつけるところの非常対策、それからKDD自体だけの施設の非常対策、この三つがそれぞれ総合され、それぞれの必要度によって組み合わされていかなければならぬと思っているのでございまして、申し上げるまでもなく、その間にはいろいろな問題があります。連絡線、伝送線の点につきましては、電電公社と昨年以来密接にいろいろと検討、研究をいたしており、次第に具体化しつつある。今後さらに竹内常務も言いましたように、ワンルートを、ツールートとし、エマジェンシィに備える補強手段をとるということで、電電公社との協議を進めております。また国際間になりますと、外国局との話でございまして、甘利常務が御説明申し上げましたように、太平洋地域が寄り集まりましてケーブルと衛星と、それぞれのエマジェンシィに備えて計画を着々進めておるわけでございます。これに要する費用も決して少額な金額でございません。私ども鋭意それに結びつけるようにやっておりますが、先生御指摘の最後の点、KDD自体の短波無線局、中継所地球局、関門局について、これは現在は今日までにおいてもいろいろ措置してきておりますが、今後の長い展望において十分お示しの点を検討してまいりたいと思います。
#17
○久保等君 まあちょっとくどいようですが、この新全国総合開発計画の中に、こういうことも言われておるんです。情報化社会の急速な進展に伴い、今後増大する情報諸需要に対処して東京に次ぐ中枢管理機能の集積を有する阪神地区に大規模情報センターを設置し、これを核として都心部の抜本的な再編成をはかる。この点は、これはいま申し上げましたように、都心はもちろん、東京のことも言っているわけですが、その根本的には、再編成をはからなければならぬということが言われておるわけですが、いま八藤副社長のお話で私の言わんとするところは十分に御理解になって、ぜひそういう方向で考えていきたいというお答えだったと思うんです。それであるならば、私もけっこうですが、だからいままでやってきているものは、これはこれとして、しかしいま申し上げた問題は、私はやっぱり通信政策というものは二年や三年や四年や五年程度どまりのものではこれは長期計画のうらには入らないと思うんです。一つのセクション、何と言いますか、部分としては四、五年というものを第一次、第二次五カ年計画とかいって、五年くらいにしてやっておりますけれども、五年が五年で終わるものでは長期計画の中には入らないと思うんですね。国際電電公社が発足をしてすでに満十六年になるわけですが、考えてみれば、きのうのような気もわれわれいたすわけですが、すでに十六年たっておるわけです。ましてや、これからの十年、二十年というものがどういうふうになっていくかというようなことを考えますと、これはたいへんなテンポだと思うんですね。したがって、単にいままでの既成概念といいますか、実績によって将来をはかることはこれはできないと思うんですが、後ほどまた鈴木委員のほうから御質問があると思いますが、例の新総合局舎をつくろうという問題、この問題ともまた非常に一体不可分の問題だと思うんです。幸いというか、不幸というか、昨年のこの委員会では、当時霞が関ビルに移ることが是なりや、非なりやで非常に論議になったところですが、あそこへ移られた感想もひとつお聞きしたいんですが、あそこへ移られて、当分はとにかくだいじょうぶという感想を持っておられるのか。移ってまだ一年になるか、ならないかのいま、一体どういうふうにお考えになっておられるのか。これも、ひとつ参考のために承りたいと思うんですが。
#18
○参考人(靱勉君) ただいま久保委員のおっしゃるとおり、まことに五年では長期と申せませんで、私どもも中期構想くらいといたしておるのでございまして、まあ昨年本柱の内部の機構も改正押しまして、計画部門を強化しております。お説のとおり今後の国際通信の発展というものはきわめて大きくなるものと、情報産業を加えまして、私ども当然考えますので、長期の展望に立った計画はすでに研究に着手しておる次第でございまして、またただいまお話の新総合計画でございますが、これを拝見いたしておりますが、なおかつ、まだ必ずしも通信について、そう考えられていないという面もあります。これにはなお関係方面からもいろいろ意見を出しまして、りっぱな新総合計画ができることを期待したいと思っております。
 なお新本社に入って、どういうあれかということにつきましては、副社長からひとつ申し上げます。
#19
○参考人(八藤東禧君) 昨年いろいろと御審議、御意見、御鞭撻いただきました移転問題でございますが、移転しましても私どもはあすこに安住するつもりでないということは、その席でも申し上げたところでございまして、当然総合局舎対策ということは緊急な問題であるという認識の上に立ちまして、かつ現在の大手町の局舎の最高度の利用をはかるためには、いろいろとレイアウトその他の問題がありますので、極度にできるだけの自由と弾力性を持たせたレイアウトをさせたい、改修させたいというわけで移ったのでございまして、何と申しましても、仮住まいでございますし、総合局舎が新宿に建ちます日の一日も早くと願っておる次第でございます。
#20
○久保等君 まあそれこそ終わったことをどうこう言うわけではないのですけれども、すでに去年の当委員会で御説明を願ったときのお話では、とにかく三井霞が関ビルに移ることについて、それ以上の計画等については特別お話がなかったのですが、むしろこの委員会の場で、その程度では、問題の解決にならぬじゃないかということが中心であったと思うのですが、したがって、その後非常に急速に手を打たれて敷地を確保せられたこと、これは私はまことに時宜に適した非常にけっこうな措置だと思うのですが、この中身その他については、また後ほど御説明を伺うことにして、私はそれ以上触れませんが、それらの問題との関連も考えながら、やはり今後のそれこそ抜本的な長期計画というものをやはり考えるべきだと思うのです。副社長非常に鋭敏な頭で私の質問に対してお答えになられましたが、私の申し上げているのは、だからいままでのただ計画をずっと引き伸ばしてやっていくようなことではなくて、とにかく新しい何といいますか、構想の上に立って、特に関門局の問題ですけれども、私はこの現在すでに大阪関門局と東京関門局とあるというこの事実、それから従来の計画、その上に立って、一体将来の展望を考えたときに、大阪のを東京に集中化していくのだということは、私はどうしても賢明な策だとは思われないんです。昨年大野社長の御答弁だと、いやとにかく大阪の需要というものはもちろんあるんだししますから、これはもちろんこれとして利用していくんだと言いながら、広帯域中心にした幹線等の問題については、東京オンリーにするんだという構想を、言わず語らずのうちにやはり御説明の中に含まれておったと思うのです。したがって、私がいま申し上げましたのは、だからそういう問題では今後の通信需要に十分応じ切れないのではないか。それから同時に、現在すでに大阪にあるわけですから、いろいろ従業員そのものの問題に直接関係のある大きな問題も、もちろんこれはあれしておりますし、事業の近代化という立場からいっても、関門局の一元化ということは適当でない、こういう上に立ってお尋ねしたのですが、そういった問題については、ひとつ今後の具体的な問題としてぜひ再検討してもらいたい。もし一元化するという方向で進んでいるなら、そういう方向で再検討したいというふうに理解してよろしゅうございますか、副社長。
#21
○参考人(八藤東禧君) 御承知のように私がこの会社に入りましたのは十年前でございますが、その当時は、短波だけでございまして、広帯域というケーブルはございませんでした。五年たってケーブルができましたが、その当時宇宙通信はございませんでした。今度はまた宇宙通信ができておりまして、さらに一九七〇年には飛躍的に宇宙通信が活躍いたします。おっしゃるように、国際通信、電気通信技術、それ自体が急速なスピードをもって発展しておりますし、同時に需要も爆発的な増高をしております。また需要の分布、動向等についても、非常な変化があるわけでございます。そういう意味におきまして、私は長い展望において、先生のお示しくださいましたように、日本の国土が総合的にどう開発されていくか、あるいは近畿がどう開発されていくか、私どもとしては重要な関心事として臨んでいかなければならない、そういう意味で申し上げたのでございます。しかしながら、そこまで到達する間に時間がありましょうし、いろいろと需要あるいは設備それ自体、それにまたジグザグの前進をするのは当然でございます。したがいまして、ある時期において相当巨額な、相当膨大な能力を持ったものが東京にあり、それを使うことのほうがいいという場合において、一時的に大阪のものが東京に移ることはあり得るであろうと思います。また、大阪のほうにそういうものが必要になった場合に、それがまた単に技術的ばかりでなしに、経済の能率からいって、また顧客の利用の方面からいっていいと思った場合においては、当然そういう問題が取り上げられるべきである。そういう意味におきまして、今度は、大阪のものは全然東京に移しませんということは申し上げかねるのでございます。しかしながら、長い目で見ましたら、確かにおっしゃるとおり日本の通信状況のあり方あるいは技術の発展にかんがみまして、決してある一つの固定した考え方に立って長期にわたってはならないということについては、まことにお示しのとおりでございます。私どもの考え方の一つの指針としてまいりたい、こういうように考えております。
#22
○久保等君 大臣もお見えになっておりますし、非常に国際通信の基本的な重要問題だと思いますので、いま私が特にお尋ねしております東京、大阪の二大通信センターと申しますか、関門局、そういう――これはきわめてラフな表現ですけれども、二大関門局中心という考え方で今後の長期通信政策というものは考えていくべきだという私の意見なり質問に対して、大臣いかにお考えになりますか。これは大臣、特に関西方面の需要についても非常に見識を持ち、また経験も持っておられる方ですが、先ほど来お尋ねしておりますことは、ちょっと国土総合開発の長期計画との関連においてお尋ねいたしておりまするように、東京集中一元化の考え方というものは、日本の国土総合開発の観点からいっても、やはり適当ではないのじゃないかという立場から、通信政策の問題についても特にKDDの国際関門局のあり方の問題としては、そういう二元的な方針――これはもちろん、私は、全然ないところに新しく二つつくったらどうかということを申し上げておるのではなくして、現実には東京と大阪という関門局があるのですから、そういうものをやはり中心にした長期政策というものを考えていくことが妥当ではないかということをお尋ねしているわけなんですが、大臣のこれに対する御所信なりお考えを承りたいと思います。
#23
○国務大臣(河本敏夫君) 私がかねがねKDDに対して要望いたしておりますことは、先ほども八藤副社長から国際通信需要が爆発的にふえつつある、こういうお話がございましたが、まさにそのとおりでございまして、そういう立場に立って考えましたときに、数十年先を考えた計画をひとつ立ててやってもらいたい。計画を立ててやり始めたら途中でこれはしまった、そういうことが起こらぬようにひとつ思い切った計画を立ててもらいたい、こういうことを第一にお願い申し上げておるわけでございます。さらにまた、技術の進歩が先ほど来お話しのように日進月歩でございますので、技術の進歩におくれないだけではなしに、世界の水準をぬきんでて常に進むようにということもお願いしておりますし、そして、激増する需要に対しても常に需要者の満足のいくようなサービスを提供してもらいたい、こういう基本方針並びにその仕事が非常に重大であるという点にかんがみまして、事故の起こった場合にどう対処するか、こういうこともよく考えてもらいたい、こういうことなどもお願いをしておるわけでございますが、個々の内容につきましては、これはもう社長以下専門家がたくさんおられるわけでございますから、こまかいことにつきましては、どこはどうしろとか、そこはどうしろとか、そういうことは言いませんで、一切おまかせしているわけでございますが、基本的に先ほど申し上げましたような数点について、特にお願いをしておるわけでございます。
#24
○久保等君 最近といいますか、島根県の浜田に、韓国との間における新しい対流圏散乱波方式なる通信方式での新しい施設もできた。また本年、遠からず例の山口にインテルサット三号系のF五ですかの打ち上げに伴う新しい広帯域通信幹線網もでき上がった。こういったようなことで続続とわが本土の西のほうにも衛星通信所というものをつくらなければならぬような情勢もあり、はたして十年前でそういったことが予想できたかというと、おそらく構想の中にも十年前はなかったと思うのです。最近そういう西のほうにも衛星通信の基地を設けるというような問題が出てまいっているわけですから、そういう点等も考えあわせたときに、私のさっき指摘をし申し上げているような点については、そういう動き等とも関連をして、ぜひ二関門局の今後の拡充強化という問題を考えていってもらいたいと思っているのですが、そういう点で大臣、そういった個々の問題にばかりと言われれば、大臣そのものが直接もちろん仕事の中身にタッチされているわけでもありませんからして、それはそれでいいと思うのですが、ただ、しかし大臣御就任になっていろいろ勉強、一生懸命でやっておられることも、よく私ども見たり、聞いたりしておりますが、いまの問題なんかは、あまり個々の問題というよりは、非常に重要な国際通信の政策に関する問題だと思うのです。したがって、KDDが株式会社になったというものの、これは一般の株式会社とは、私、違うと思うのです。もちろん、株式会社にしたからには、株式会社の自主性といいますか、その能率性、自主性というものを十分に生かしていくことは必要だと思うのです。しかし、KDDがかつての逓信省であろうとあるいはまた公社であろうと株式会社であろうと、事業そのものの性格というものには全然変わりがないと思うのです。経営の方式が違っておるというだけで、事業の中身というものは非常に超重要な基幹産業だと私は思うのです。そういうことになってくると、株式会社とはいいながら、一体国際通信の政策はどうするかということになると、単に国際の幹部諸公を信頼をしているから、あるいはまた株式会社の自主性を尊重しなければならぬからということだけで済まされる問題ではないと思うのです。
 そこらの問題は、先般ここでいろいろとNHKの予算の審議過程で、大臣に質問もしたり、お考えを伺ったりしているのですが、放送問題とはやはり若干私は違うと思うのです。したがって、このKDDの通信政策という問題になるなら、これはやはり郵政大臣みずからが通信政策はいかにあるべきかというような、一つのはっきりした定見をお持ちになることが必要だと思うのです。そのことをまたKDDの施策の中に生かしていくことは、これは私は必要なことだと思う。これは干渉とかなんとかいうことではないと思うのです。
 ただ、私のいま具体的に取り上げている問題に対して、ここでいきなりいいのか悪いのかと聞かれれば、それに対して答える用意がないというか、それに対して答えることについては若干判断がつきかねるということなら、それはそれで私はけっこうだと思う。しかしそうでなければ、これは大臣としてのお考えを、ここで堂々と発表されるということは、決してKDDの本来の趣旨、そういったものを私は侵すことにはならないと思うのです。
 だから、そこらのところは大臣が、私どもは通信政策の問題について遠慮される必要はないと、特に国会のこういった場では、堂々と見解をお示し願えることが非常に幸いだと思いますし、当然しかるべきだと思う。したがって、いまの二関門局問題についての見解は、私は大臣にここでお示しいただけなければ、それでけっこうでありますけれども、ただ、私が申し上げていることについて、一体御理解いただけるかどうか、再度ひとつお伺いしたいと思います。
#25
○国務大臣(河本敏夫君) 基本的な考え方につきましては、先ほど申し上げたとおりでございますが、大阪にそういうものをつくったらどうかと、こういう強い要請があるということは、私も何回か各方面からお話がございましたので、承知しております。
 そこで、KDDの首脳部に対しましては、こういう強い話があるが、ひとつこの問題をよく検討するようにと、こういうふうに申しておきました。ですから、そういうことも十分考慮の上で、総合的な政策、仕事の進め方を検討していただいておるものと考えております。
#26
○久保等君 この問題については、ここで具体的に長期計画を示してもらいたいということでお尋ねしているわけでは、私、ございません。しかし、私の言わんとするところは、まあ十分に社長、副社長はじめKDDの幹部の方にはおわかりいただいておると思いますが、先ほど来申し上げておりますような客観状勢、さらにKDDのただいまも申し上げたように山口県あるいは島根県等の新しい通信衛星通信所の設置等とにらみ合わせて、さらに先ほど来申し上げますように非常災害その他のことを考えて、やはり大阪の関門局としての機能を十分に生かすと同時に、今後即応してやはり強化してまいるというようなことをぜひお考えを願いたい、こういうことを結論的に申し上げて、私また次へ移りたいと思うのですが、同時にそのことはいろんな人員の配置問題等も、これは特に大坂の関門局を東京に集中化するということになりますと、当然そういった問題もあるだけに、私は単に新しく大阪を関門局にするとかという問題ではこれはないわけでして、大臣の答弁の中には、ちょっとそんなお話がありましたが、新しく大阪に関門局をつくったらどうかという意味でお話をしているわけではございませんから、その点も、誤解のないようにお聞き取り願いたいと思います。
 それから、この計画の中に、新しい営業所を設けられることが計画に載っておるわけなんですが、設備計画の一番最初のところに、営業所通信施設の整備として、渋谷国際電報局等の営業施設を整備するというようになっておるんですが、これをちょっと御説明願いたいと思うんですがね。
#27
○参考人(板野學君) 御説明申し上げます。営業局舎につきましては、これは直接にお客に対しまするサービス機関といたしまして、きわめて重要性を持っておりまするので、私どもといたしましては、この需要の多い地域におきましては、可及的にこれを拡充していきたい、こういうぐあいに考えておる次第でございます。しかしながら、やはりこの経済性といいますか、あるいはまた能率上のいろんな点から考えていかなければならぬ、こういう点につきましては、私ども従来から、きわめて少ない需要の地域につきましては、電電公社に委託をするということを原則にしてまいっておるわけでございますが、しかし、この委託することにおきましても、これはもう非常に困難な場合とか、あるいはどうしてもやはりKDDでこれを設置するのがよろしい、こういうふうな個所につきましては、私どものほうで直接設置をいたしておるわけでございます。ここに計画に載っておりまする渋谷の件でございますが、この地帯の取り扱いは現在の渋谷区あるいは目黒区等にわたっておりまして、現在は電電公社に委託をしておる次第でございますが、電電公社におきましても、この地帯は相当部数も多いし、また区内には大公使館等の非常に重要な施設も相当ございまするし、また、かたがた渋谷の公社の電報局が電話局と一緒になって新しいところに移転をする、こういうことになりまして、公社から話がありまして、ひとつその電報局舎を譲るから、国際通信の取り扱いを直接にやってもらいたい、こういう申し出がございました。私ども、電電公社の申し出まことにもっともだ、かように考えまして、これを今度の計画に取り上げた次第でございますが、これはさらに局舎等につきまして、電電公社とも今後打ち合わせまして、今年度、四十四年度中にこれを実現いたしたい、こういうように考えておる次第でございます。
 それから分局につきまして、私どもこの丸の内分局というものを新たに設置いたしまして、これはいままでこの国電のガード下に、非常に状態が悪いところに分局がございましたが、かねてこの東京中央郵便局の中に電報局の分局を設置いたしたい、こういうぐあいにかねてから考えておりました。これは、この丸の内の取り扱いはいままで電電公社に委託をしておりましたけれども、月の取り扱い部数が六千通以上にのぼる非常に大きな部数でございますので、こういうことにつきましては、仕事の一つの取り扱いの面からいたしまして、直接ここでKDDが扱うほうがいいんじゃないか、こういう考え方からまいったわけでございます。しかし、同時にこの渋谷の電報局を新しく設置いたしますということになりますると、現在東京市内で扱っておりまする独立の電報局が京橋、日本橋それから新橋とございますが、この京橋のほうは日本橋にも新橋にも非常に近いところにございまして、配達等につきましては日本橋のほうでこれをやらせるといたしましても別に不都合ではあるまい。こういうことからいたしまして、この京橋の電報局をこれは分局にいたしまして、窓口機関だけにいたしまして、お客さまには迷惑をかけない、こういうふうにいたしたいということでございます。それからもう一カ所、日活ビルの中に分局がございましたけれども、これは部屋等の関係できわめて施設が悪うございまして、かたがたその付近に千代田の分局というのがございまして、距離にしてもわずかでございますので、この取り扱いを千代田分局に移す、こういう計画をしたわけでございます。その他なおこの神戸の貿易センターというものができ上がりますと、またそういう分局の設置の要望もございます。また東京におきましても、これも新しく貿易センターが完成をいたします時期には、そういう分局の要請もございまするし、新東京国際空港のターミナルにも、そういう要求がございますので、これらをいろいろ考えまして、ひとつできるだけ御要望に沿うような線で考えていきたい。こういうふう思っておる次第でございます。
#28
○久保等君 いまの一連の営業所のさしあたって統廃合する、あるいは新しくつくる渋谷の御説明あったと思うのですが、送信所、受信所等の廃止あるいは統合といいますか、そういったような計画もあれば、ひとつ御説明願いたいと思うのですがね。
#29
○参考人(竹内彦太郎君) 送受信所の統廃合と申しますのは、短波の回線がだんだんと広帯域回線に収容されてまいりまして、少なくなってまいります。したがって、かつてみたいにたくさんの送受信所は必要がなくなってまいりますので、それらを統廃合して、合理的に運用したいということでございます。
 まず第一に考えられますのが、わりあい短波回線は広帯域回線のバックアップとして残っておる、ものが多うございます。平生は中に通信が通っておりません。しかし、いざというときに使われるために電波を出しておるというのが多いので、なるべく人手をかけずにリモートコントロールというか、こういう考え方で、逐次各送受信所でもできる限り遠隔制御をするような方針でやっていきたい。そのまず第一は、小野の受信所なども上野の送信所に全部河内の送信所のものが移りまして、上野だけが大阪でコントロールされますと、それについております小野受信所もその時点において同時に遠操化したい、こういうふうに考えております。
 またもう一つの問題といたしましては、電話、御承知のように短波の電話は非常によくないんでございますが、現在はほとんど衛星回線あるいはケーブル回線に移っております。そういう意味で、現在電話の送信所として残っております名崎の送信所というものの遠操化または統廃合ということを考えております。これらの具体的な計画は明年以後になると思います。いま考えておるのはそういうことでございます。
#30
○委員長(永岡光治君) ちょっと速記をやめてください。
  〔速記中止〕
#31
○委員長(永岡光治君) それでは、速記を始めて。
#32
○久保等君 そうすると、名崎の送信所なんかはどういうことになるんですか。もうちょっと、いま触れられたようですが。
#33
○参考人(竹内彦太郎君) 名崎の送信所は、まだ時期的にこれを将来の問題としまして、あれを小山あるいは八俣の送信所に統合して廃局にしたいと考えております。しかし、現在はあの中に放送機が一台入っておりますし、電話機も数台動いておりますので、それらは時期を見て逐次やっていきたいと、こう考えております。
#34
○久保等君 いま私が申し上げておるような問題は、先ほどお尋ねした長期的な、十年、二十年という計画ではない。いわば、当面のこれは問題だと思うんですが、そういった第一次計画というか、第二次計画というか、数年程度の長さのやはり計画、長期計画といっても、そういう比較的短い期間の長期計画というもののKDDとしてはやはりお持ちになって、いま言ったような問題も計画的に検討し、またいろいろ内部で労働組合等とも意見を聞きながら、私は計画をされていく必要があるんじゃないかと思いますが、これも昨年のこの委員会でのお話から承ると、そういう長期的じゃなくて、ほんのここ一、二年、二、三年の計画そのものもどうも一貫性がないように聞き取れるわけです。ここへ私、去年の速記録を持ってきておりますが、大野社長の御答弁だと、「河内の送信所もまだ当分これを活用していかなければならないし、小野の受信所は、これは全然これを縮小するとか廃止するということは考えられない状態で、」と、「全然」とね、言われておるんだけれども、いまの御説明を聞くと、全然どころじゃなくて、これは活用していかなきゃならぬということを考えますと、もう少しここらのところを計画性を持って、その去年、一年たつかたたないかで、そのように話がだいぶ違うということでないようなひとつ配慮をぜひ願わなきゃならぬと思いますけれども、どういうことでしょうか。
#35
○参考人(竹内彦太郎君) 少し私の御説明が足りなかったと思いますが、小野の受信所はまだずっと残っております。ただ、その運用方式について、遠隔操作にするとか、自動にするとかということであります。また、そのほかの問題につきましても、短波の送受信所を廃止するというようなことは全然考えておりません。御承知のとおり、現在でも短波が電信回線あるいはテレックス回線として十分その一端をになって働いておるのでございますし、また、私ども技術者側から見ましても、国際回線における短波の有効性というものについては、長波通信というのがかつてありまして、それが全然姿を消すような、そういうような状態ではございませんで、短波自体がまだ国際通信として優秀な性能を持っておるというのでございまして、私は、これが将来全然なくなるというようなことで申し上げたわけではございません。
#36
○久保等君 それは技術屋さんの立場から言って、機械、設備というものは、とにかくいままで有人局であったものが無人局になろうとも、やっぱり設備として残るんだと、だからちっとも変わらぬという説明も一面から言えば、そういう説明もできると思うんですよ。しかし、従来大ぜいというか、ある程度人数がいたのが、全然無人局になって、リモコンで動かす施設になっていくということになると、これはやっぱり重大な変更だと思うんですよ。やっぱりそこらに人がいるということを頭に入れると、これは全然廃止もしなければ、縮小もしないんだということを言われると、現在のままの状態で、とにかく当分はずっといくだろうというふうに理解するのは、これは当然だと思うんです。大野社長の答弁せられたことのことばじりをつかまえて、どうこう言うわけじゃないが、やはり送信所にしろ、あるいは受信所にしろ、設備を何ら変更しないのだということの中には、これは人間を含めたやっぱり問題として考えておいていただかぬと、機械は動いているんだ、機能は働いているんだと、したがって、無線の送信所にしろ、受信所にしろ、全然変わらないのですよという説明では、これは普通の説明には私はなっていないと思うのです。だから、そういう点はこの前なされた説明とは、やはり実態は変わっていくと思うのですよ。また、変わっていると思うのですよ。そういうリモコンで動かすということになりゃ送信所なり、そのものはなくなりはしないけれども、あるいはまた、それより以上に優秀な機械をつくってその機能は使っていくのでしょうけれども、しかし、従来のやっぱり組織、機構とは全然違ったものにこれはなっていくと私は思うのです。これは重大な私は変更、人の面だけでいうならば、廃止になるも同じことですよ、人がいなくなるのですから。機械は残っておっても、全部配置転換されるということになれば、これは人間の面からいえば廃止と同じようなことになりますしね、するのですが、だから、そういう点で、もう少し的確に計画というものをやっぱりお立てになる必要が私はあるのじゃないかと思う。これらの問題についても、まあ釈迦に説法みたいな話ですけれども、労働組合等と十分に私はそういう問題になれば事前にお話になることはもちろんのこと、もう少し長期的な計画自体について事前によく話し合いをし、また、十分に意見も尊重しながらやっていく必要があるのじゃないか、まあこのことについてひとつ御答弁を願いたいと思います。
#37
○参考人(靱勉君) ごもっともな御意見でございまして、昨年の答弁が何ら変更ないという意味合いの内容がどうも若干誤解を生じておると思いますが、いま御指摘のとおりでございまして、将来におきましては、遠隔操作に切りかわっていくと、しかしながら受信所自体としては廃止しない、こういうことを竹内常務からお答えした次第でございますが、全体的にもちろんKDDにおきましても、大きな施設につきましても、また、そういう局舎の統廃合につきましては、かなり前から計画されておりますが、具体的な人員の問題になりますと、これはなかなか微妙な問題もありますし、また、未確定なものについてあまり確定的なような話し合いをやってみましても、これは非常に将来問題のあるところでございます。したがいまして、在来できるだけ相当固まったところで、組合との間に折衝をするという形には相なっておるんでございますが、いまお話のように、私どもとしましては、もちろん配置転換等の問題は組合との協議事項でございますし、十分事前に、また、事前のあれも相当の適当なる間隔をとりまして相談していくというような措置をとりつつあります。いままでいろいろと、あるいはたとえば長崎の電報局もこの五月末廃止になりますが、おかげさまでこれらの廃止に関しましての諸手続も、組合との間にきわめて円滑にまいりまして、実施ができるというような状態になっておりますが、いま御趣旨のとおり、私どもとしましては、できるだけ確実なる計画を立てて、それを実施していく、そのためには十分なる準備ができるような体制をとる。ただ、少し言いわけを申しますと、なかなかKDDの計画におきましては、不確定の分子というものが外国との関係でかなり生じてくるような場合があるのでございます。日韓間の幹線路につきましても、すでにもう半自動というようになっているはずでございましたが、やはり先方さまの設備の都合もありまして、これは延びておるというような状況で、そのためには、やはり配置の問題等も初めの予定と狂ってくる、こういうような問題もあるわけでございます。しかしながら、これらはやはりできるだけ計画を的確にしてやっていけばいいわけでございまして、あるいはそういう準備等の観察があるいは少し甘かったんじゃないかという点もあるわけであります。いまお話しのような筋合いにおきまして、十分組合とも必要な話し合いはいたして、円滑な運用をいたしていきたい、こういうふうに思っております。
#38
○久保等君 ぜひ先ほどお話のあった営業所の新設の問題、あるいは廃止統合の問題なり、いまの短波の送受信所の問題等についての労働条件の問題なり、あるいはまた職種転換、その他いろいろ問題が派生してくると思うのですけれども、こういったような問題については、従業員の理解が十分得られるような事前の私は協議なり、あるいはまた意見を聴取するなり、念には念を入れて、事前にひとつ十分な対策をお立て願いたい。そのことをひとつ強く希望しておきたいと思うのです。同時にテレックスの全自動化の問題だとか、電報の中継の機械化問題、これらが次々と実施に移されるようですが、これに伴って要員なり、あるいはまた労働条件なんかの問題、これは具体的にどういうことになってまいりますか。
#39
○参考人(八藤東禧君) 御指摘のテレックスの自動化あるいは電報中継機械化の進捗等につきましては、これは組合側も非常に深い関心を払っておりまするし、私どもといたしましても、先生のおっしゃいますとおり、職員の十分な納得と同意と協力が得られなければできない問題でございますので、これに関しまして絶えず密接に話し合いをしておるところでございます。その間におきまして、いろいろと服務の問題、服務の改善の問題等、合理化が職員の労働条件によりよく影響するようにという配慮のもとに協力を求めている、いろいろと相談中でございます。
#40
○久保等君 いまお尋ねしたように、その具体的などういうふうにしようという計画はまだつくるところまでいっておらないんですか。
#41
○参考人(板野學君) まずテレックスの自動化の問題でございますが、これは今年の七月ごろからぜひ開始をいたしたい、こういう目途のもとに、ただいま組合のほうといろんな点で折衝をいたしておるわけでございまして、私どもといたしまして、できるだけ早くひとつ話し合いを進めまして、この問題を解決いたしたい、こういうふうに思っております。
 なお、電報中継機械化等につきましては、四十六年ごろ実施に入るわけでございまして、ただいまその準備、機械の手当てあるいはこれから行なわれるべき人員の配転等に伴う訓練の問題、こういうような計画を目下立てつつあるわけでございまして、これも先生がおっしゃいましたように、できるだけ早く機会に計画を立てまして、組合のほうと話し合いを始めたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#42
○久保等君 電報中継機械化の問題は、これから案をつくってひとつ話し合いをしてみたいというような何かお話だったようですが、具体的には計画案はないんですか。
  〔委員長退席、理事鈴木強君着席〕
 それから特にテレックスの問題は、この七月実施を目途に準備をしておられるとすれば、中継機械化の問題以前の問題ですから、具体案をお持ちになっている時期じゃないかと思うのですが、その具体案がおありなのかどうか、お尋ねしているんです。あれば御説明願いたいと思うんです。
#43
○参考人(八藤東禧君) テレックスにつきましては、御承知のように、今年度半ばをもって実施をするつもりでございまして、計画はすでに定まり、いろいろと折衝中でございます。電報中継機械化につきましても、会社といたしましては、計画はできまして、それに伴う――もちろん細目に至るまでの確定的な設計まではできておらないところもございますけれども、電報中継機械化部というものを設けまして、鋭意やっておるわけでございまして、この点につきまして、甘利常務から計画の概要を御説明申し上げます。
#44
○参考人(甘利省吾君) ただいま説明のありましたように、現在これが自動化した暁において、これの保守運用にあたる職員の訓練を行なっております。人員のやりくり、その他からこれを前後に分けて実施しておるわけでございますが、その間、組合との間でこういう自動化、合理化という時期を一つの契機として、服務の改善ということをはかる。これについては、会社としても前向きの姿勢で取り組むということになっております。したがって、その線に沿っていま組合と後期の訓練について折衝中でございます。若干その服務改善の程度の問題で、まだ話し合いが完全についておりません。ただ、社会といたしましては、当然合理化に従って改善され、従業員、組合の要望を満たすように努力していくという考え方でございます。
#45
○久保等君 こまかくお尋ねしたいと思いますが、しかし、時間がありませんから、こまかいこと、古いことは避けますけれども、本来ならばどの程度の要員が動くのか、あるいはまた、ふやさなければならぬのか、また、訓練なんかについても、一体どういう訓練計画を持っているのか、そういったようなこともお尋ねしたいところなんですが、時間があまりないようですから、省略をしますけれども、ただ、甘利常務の言われたように、十分にひとつ従業員の諸君の協力が得られるような方向で、とにかく前向きで解決するように努力したいというお話ですから、そのことを一〇〇%私も信頼して、中身の問題に触れることは時間の関係で避けたいと思いますが、ぜひひとつそういう画期的な新方式を取り入れられて、非常なサービスの改善をやっていくわけですが、一面において、やはり従業員のほんとうの理解と協力がなければ、これはなかなか実効をあげるわけにまいらないわけですから、ぜひひとつ決断をもって問題の解決にあたってもらいたいと思います。それからやはり新しい通信方式を取り入れていくわけですから、勉強しなければならぬ、訓練をしなければならないと思います。その訓練計画も従来の計画ですと、この年報をちょっと拝見して、昨年、昭和四十二年の訓練実施状況をこまかく書かれておりますが、拝見しましたけれども、どうもやはり訓練計画ももう少し身を入れて、計画的にやられる必要があるのじゃないかと思います。
  〔理事鈴木強君退席、委員長着席〕
ロシア語とか英語とかいう外国語の訓練には相当時間をかけてやっておられる。これはもちろんことばが通じなくては話にならぬから、訓練やられることは当然なんですけれども、技術方面の訓練にしても、そう短期間の、何日間とかいう程度では私はちょっとむずかしいのじゃないかと思うし、訓練問題について、どういう計画をお持ちなのか、現在の訓練施設そのもので十分事足りていると御判断になっておるのかどうか、その訓練の基本的な施設の問題なり方針なり、現在の施設に対するお考え等、この機会にお伺いしたいと思います。
#46
○参考人(靱勉君) ただいま御指摘のように、少し訓練が不十分ではないかという点でございますが、確かにKDDといたしましては、新技術がどんどん発展して設備も非常な近代化がされますので、技術に対する訓練というものをもっと充実していかなければならぬということは私ども痛感いたしております。したがいまして、本年度は特にそれに重点を置きますが、その他訓練制度全体に対しまして再検討を加えましてもう少し何と申しますか、系統的、組織的な訓練も行なうということでございまして、本年度を出発としまして、なお今後におきまして相当充実した施設もしていかなければならぬ、現在の施設ではまだ不十分であるということをよく認識いたしておる次第であります。このことは私どもとしましては、単に新技術に対しまして要員を確保するという見地だけではなくて、やはり各人の持っている能力を開発していくために、私ども会社の経営者としては、これに対する十分なる処置をしていかなければならぬ、こういう基本的な観念に立って本年度以降相当の重点を置いて施設していくつもりでございます。なお現在の状況等につきましては、板野常務からひとつ御答弁をさせていただきます。
#47
○参考人(板野學君) 補足して御説明を申し上げたいと思います。現在は中央研修所と申しますか、訓練研修所を置きまして、集中的な一つの訓練をいたしておりますかたわら、電報局なり電話局の現場におきまして、訓練を実施いたしておる次第でございますが、先ほど先生もおっしゃいましたように、実際の技術的な実務の訓練ということはいささか私ども欠けるところがあったというふうに思っておりまして、今年度からは技術的方面の実務の訓練に重点を置いてやりたい、こういうことで、たとえて申しますると、電報局等におきましてもこの通話の訓練を実際にラボという機械を入れまして、そうして訓練をする、あるいはその他テレックスその他におきましても実際の機械につきまして訓練をする。それから将来たとえばデータ通信等のそういうような新しい技術に対しまする訓練も考えまして、コンピューター等も入れまして実際に訓練をする、こういうような方向で、今年度から重点的にひとつやっていきたい、このように考えております。
#48
○久保等君 いまの板野常務のお話だと、従来は訓練所みたいなところで理論的なというか、そういう訓練に重点を置いたような傾向が、あるからとは言われないけれども、現場で実務的な訓練をひとつ中心にやりたいというお話なんですが、そういうことですか。従来はむしろ実務的じゃない、理論的な訓練かなんか、そういったところにむしろ重点を置いておったので、現場での訓練を中心にして、これからやっていきたいというお話なんですか。
#49
○参考人(板野學君) 先ほど申し上げましたように、ややもするとどうも座学といいますか、そういう訓練が重点になっておりましたけれども、先ほど申し上げましたように、これはやっぱり現場におきましては、実際の実地について訓練をいたしておりました。しかし、それは十分でございませんので、一つのたとえばモデルといいますか、シミュレーターといいますか、そういうような一つの新しい訓練方法も取り入れまして実際について技術的な訓練をする、こういう方向に重点を置いてやっていきたい、このように考えた次第でございます。
#50
○久保等君 訓練所といいますか、訓練センターというか、そういったもの、そのものについて少し手を加えたり、もう少し強化するというような必要は感じておられませんか。
#51
○参考人(板野學君) その必要も私ども十分感じておりまして、今後研修所なり適当な施設につきまして、そういう訓練所の訓練用の施設を充実していきたい、こういうように考えた次第でございます。
#52
○久保等君 いまの御答弁で大体わかったんですが、要するにさっき社長のお話ではないけれども、非常に高度の技術、しかも、その技術が日進月歩非常に変わってまいる、そういうところだけにやはりその時代の流れに即応するというか、技術発展に即応した訓練計画というものをやっぱり立ててまいらなければならないし、また、従業員そのものが自信を持って新しい技術と取り組んでいくような体制は、これは会社としての重大な任務の一つだと思うんです。したがって、いま最後のご答弁で積極的な訓練問題に対する意欲もおありのようですから、ぜひそういった訓練所といいますか、研修所といいますか、そういったものの拡充強化、もちろん人的な面もありましょうし、機械設備等の問題もありましょうが、そういったことにぜひ力を入れてやっていただくように、これももちろん一般の職場の人たち、従業員の方々の意向等も十分に取り入れながら、そういうものの強化をはかっていただくよう要望しておきたいと思います。
 それから時間がございませんから何ですが、私、先ほども申し上げましたように長期計画、それからさらに短期計画といっては語弊がありますが、数年程度の計画、そういったものを長いものは長いなりに先ほど申し上げたように国土総合開発といったような問題をも取り入れた長期構想、それからまた当面の数カ年程度の計画はまた一年ごとに変わってしまうようなことのない程度のやっぱり見きわめをつけながら計画を立てていただく必要があるんじゃないかと考えます。事業計画としては、毎年、年度ごとに郵政大臣の認可をもらって実施をいたしていくことに手続的にはなっておりますけれども、やはりKDDの立場から言えば、いま申し上げましたような計画を常に持ちながら、それを年度刻みでさらに実行可能な具体化したものでこれを出していくということでなければならぬと思うんですが、新社長は就任せられてまだ十カ月程度ですから、そういった長期構想等の問題については、これから一段と勉強せられると思うんですが、私はぜひひとつ、たいへん目まぐるしいような今日通信の技術革新、特に国際電電の場合には、国際的に外国と直接つながった事業としてやってまいるだけに、国内における単なる基幹産業とはまた違ったレベルアップという問題、それから少なくとも各国に比べてひけのとらない技術的な問題も常に解決をしていかなければならぬ非常にむずかしい問題もあろうと思いますし、非常な勉強も願わなければならぬ問題もあると思うんですが、まずそういった点について、時代の趨勢に立ちおくれないような形でどんどんやっていってもらいたいと思うんですが、去年からことしにかけて最大の問題は、やっぱり私はここでは触れませんが、後ほどまた機会でもあったら、私も関連質問等でお伺いしたいと思っておりますけれども、総合局舎の建設の問題、これはもちろん建物だけつくってもしようがないですから、中へどういう一体形で今後施設を入れていくかというような問題は早急に、具体的にあるいは計画をお立てになりつつあるかと思うんですが、そういう問題等については、ひとつ新社長はじめ幹部の方々が精力的に取り組んでいっていただきたい。また、しかるべき機会に私どももその構想等お聞かせいただきたいと思うんですが、ぜひ将来にわたって不安のない計画をお立ていただくようにこの機会に強く要望し、靱社長以下幹部の方々にお願いをしておきたいと思うんです。昨年のやはり委員会で――大臣もかわりましたが、特に新宿に最近土地を確保せられたそうですが、この局舎問題等についても、小林当時の郵政大臣が長期的な構想に立って、続いて急いでひとつ郵政省も会社も一緒になって検討することにいたしたいと思います、こういう答弁を当時せられております。したがって、ああいう新宿地区ということになりますと、隣近所は高層建築物が将来は林立するのではないかと思っておりますが、そういう場所にKDDが一体どういう構想で新総合局舎を立てていくかは非常に大きな問題だと思います。これは郵政大臣としても、今後大へんな協力というか御尽力をいただく面が多いだろうと思いますが、いま、私が小林郵政大臣のことばを引用してみたんですが、新大臣として、国際電電の今後の新総合局舎問題について、それからまた長期計画の問題について、積極的に先ほどお話があったように会社にまかせて会社にひとつ自主的にやってもらいたいという問題ではない、非常に長期的な重要問題もはらんでいると思いますが、小林郵政大臣の言われたように、国際電電は当然のことでありますが、郵政大臣としても積極的に努力をしたいということかどうか、御所信を承りたいと思います、今後の問題について。
#53
○国務大臣(河本敏夫君) 私は靱社長以下KDDの首脳部の方に新本部、新社屋を建設する場合に、最近の技術の進歩、国際通信の需要の激増等を十分考慮しながら、数十年先のことを考えて思い切った準備をしていきなさいということを私は要請しているわけでございます。先ほども申し上げましたように、途中でやり変える、そういうことのないように思い切ったりっぱな構想で進めてもらいたいということを強く要請しておる次第でございます。
#54
○参考人(靱勉君) いろいろと御高見を拝聴いたしまして、有益な御指示をいただきましたことを厚く御礼申し上げます。
 お話のように私どもさらにほんとうの長期の構想に立ちまして新技術をますます開発いたしますとともに、積極的にこれを採用いたしまして、ほんとうにわが国が世界における通信界におきまして決して劣らぬ、むしろできれば一歩先んじたようなサービスを提供できるように今後人、物の関係におきまして、十分配意いたしていきたいと思います。なお、いま大臣からお話がございましたように、私ども今回の新社屋の計画につきましては、格別の御指導、御支援をいただいておりまして、いま御答弁なされた以外にも、いろいろと適切なる御指導をいただいております。
#55
○久保等君 もうこれで終わりますが、この営業報告書なんかも、まだ正式には四十三年度の後期のものはもちろんおできになっておらないんでしょうから、四十三年度の全貌そのものが明らかになるのは、当然五月の定例株主総会だろうと思いますが、また六月以降に国会におでましいただいて、適当な機会にお伺いできれば四十三年度全体の実績、決算というものがどういうことになったかお伺いできると思うんですが、また、六月以降社長はじめ幹部の方々にできればおいでいただいて、四十三年度の実績の御説明等を承りたいと思っております。そういうことも考えながら、とにかく精力的に今後のKDD運営について御努力いただくように最後にお願い申し上げて、くどいようですが、ぜひひとつ全従業員の十分に理解の得られるような、事前に相談できるものは私はざっくばらんにやっぱり御相談を願ってやっていくべきだと思うんです。それこそ株式会社になっているんですから、国家公務員ではないという一面から考えて、ざっくばらんに私は経営の問題についても、もちろんそれこそ立場というものは、これはあることは当然でありますし、責任の所在という問題のそれぞれ違っておることも当然のことでありますが、十分にひとつ職場の意見あるいは労働組合の意見等も取り入れられながら企業の中に生かしていく、そこに全従業員が一丸になって、この重要な国際電電の事業の目的を私は達成できるだろうと思うんですが、何かどうもふすまを置いてお互いに話し合っておるという状態では、ほんとうにみんなが一体になって仕事に取り組もうという意欲はわいてこないと思うのですが、ぜひひとつ、そのことをくれぐれも要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思いますが、どうも失礼しました。
#56
○鈴木強君 最初に郵政大臣にお尋ねいたします。会社法第十二条によって、毎事業年度の事業計画は大臣の認可を必要となっております。私は三月二十五日の当委員会において、従来郵政省はこの認可について当該事業年度に入ってから認可をするというようなことがございましたので、ことしはそういうことのないように早目に内容をよく検討し認可を与えてほしい、こういう強い要望をしておきました。この事業計画はいつ御認可になりましたか。
#57
○国務大臣(河本敏夫君) 三月三十一日に認可いたしました。
#58
○鈴木強君 それはけっこうですが、それでは会社にお尋ねしますが、ことしの事業計画を拝見しますと、いま久保委員からもいろいろ御質疑がありましたが、特に問題になるのはテレックスの全自動化、電報中継機械化、広帯域通信幹線の建設、こういう近代化の問題が内容になっております。これは当然そこに働く職員の皆さんの労働条件と重大な影響を持つことになると思います。したがって、私はこの委員会でも、福岡通信所の廃止の問題、長崎の電報局の廃止の問題、その他幾つかの合理化について私どもは意見を申し上げ、労使一体になって進むべきであるということを申してまいりました。その結果、昨年の五月十五日に、労使間に近代化計画の進展に伴う労働条件の基本的事項というものの確認書がなされたそうであります。これはまことに時宜を得たことでありまして、心から敬意を表します。そこで私はこの確認書に基づいて当然四十四年度の事業計画についても、労働組合側の意見を聴取したと思います。私どもが知り得る範囲の考え方を申しますと、もちろん経営は会社側は全責任を持って最終決定をしていただくことは当然であります。しかしながら、この確認書に基づいて当然労働者側の意見を十分に聴取し、よきものはこれを入れて、その意向に沿っていくということが私はその趣旨だと思います。したがって、まず労働者側が心配しておりますのは、広帯域通信幹線の建設を促進することによって端局回線の廃止、これに伴う送受信所の統廃合、こういうことを促進されていくだろう、したがって、そこにおる人たちは一体とうなるかという不安を持って仕事をしておる、これが一つ。これは久保委員の先ほどの質疑の中にもありましたが、私はこれを指摘します。
 それからもう一つは、テレックスの全自動化、電報中継機械化計画が当初の予定よりか若干おくれておりますけれども、しかしこれはやっぱり進んでおる。したがって、この実施が非常に目前に迫っておるということを考えるときに、一体ここらの部門に働いている諸君はどうなるかというやはり不安を私は持つと思うのです。さらにこの広帯域通信網というものが、着々準備をされてまいりますと、技術もまた進んでまいるでありましょう。したがって、私が昨年この委員会で何回か申し上げた関門局、東京、大阪の東京への集中合併統合という問題が爼上にのぼってくるということを心配していると思うのであります。その際に、一体大阪の諸君はどうするか、この問題はやはり私は労働側として一番重要視している点ではないかと思うのでございます。もちろん非常災害の対策等は久保委員からも言いましたように、組合といえども、その必要性を認めて積極的にこれに協力しようとする態度を持っていることは私はりっぱだと思うのであります。
 で、さらにこの合理化を進めるにあたって、なるほど訓練や厚生施設等の付帯設備を整備していく、こういうことはいま伺いました。しかしながら、一体労働者は合理化の対価としてどれだけの待遇を受けるのか。いまやわが国の国際通信が全世界のトップに立った、したがって、待遇もトップにしてもらいたい、ということは当然だと思うんですよ。これは昭和二十八年四月一日、国際電電に移行する際のただ一つの基本方針であったと私は思うのであります。世界一のレベルをいくわが国の国際通信事業と、同時にそこに働く職員に待遇改善をしてやるということが、私はこのねらいであったと思うのであります。その大事な点が何ら触れられておらない。これはこれからの勝負になると思いますけれどもね、そういう点について一つもこの計画書の中には――まあ訓練の施設、厚生施設をよくしようという程度でお茶を濁しておる。これは私は非常に不満であります。だから、こういう点も、私は当然組合側の問題点になったと思います。さらに新しいデータ通信が芽を出してきた。衛星通信の問題もこれは重大な問題であります。私はこれからあと本論に入りますが、そういった幾つかの近代化に伴う不安というものを組合が持っておると思います。したがって、この計画を大臣に承認をいただく前に、一体労働組合の意見をどこまでいれたのか。これは広範ですからね、全部をどうやったということを聞くのには時間が足りません。したがって、私はどの程度組合側の意見が入ったのか、これをひとつ最初に伺いたい。
#59
○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。
 事業計画――郵政省に認可申請を提出する前におきまして、先生の御指摘にありましたとおり、昨年結びました近代化の推進についての覚え書きやら、あるいは事前の協議に関するお互いの了解に基づきまして、組合側にこの設備計画を示しまして、組合の意見を聞き、かつ組合側も非常に熱心でありまして、数十項目にわたる質問事項が出まして、それに対しまして、私たちのほうでそれぞれ担当の専門の職員または役員が出席いたしまして、たびたびの説明会も開催いたしまして、事前に十分意見を聞く機会があったと思う次第でございます。その間において、組合側の意見に応じてどういう、個々の点においてどうしたかということはつまびらかにしておりませんが、先生の御指摘のとおり、郵政大臣に認可申請する以前におきまして、十分組合側とそういう機会を持ちましたことを御報告申し上げます。
#60
○鈴木強君 説明をしたわけでしょう。しかし、それに対して幾つかの組合から意見が出たと思います。その意見が具体的にどう四十四年度計画の中に生かされておるかということを私は聞きたいんですね。まあ時間がありませんので、詳細にこれはどうなった、これはどうなったって聞きたいところですけれども、それができませんから、私は抽象的にどの程度組合側の意見をいれてくれましたか、こういうことを聞いてるわけです。
#61
○参考人(八藤東禧君) おそれ入ります。私も個々の点についてどの程度云々まで今日申し上げられませんことは、まことに申しわけない次第でございますが、極力意見を聞き、直すべき点は直し、また了解を求める点は了解を求めてやったと思います。もちろんその中には、組合の意見そのままを受け入れることができない問題もありますでしょうし、将来において検討しようということになったこともあるかと存じます。
#62
○鈴木強君 時間がないので残念ですが、私はこの際、社長にも大臣にもお願いしたいのでありますが、もちろんいまお話しのようにいろいろやっていただいたことは感謝いたしますが、しかし、私が最初に申し上げておりますように、経営の最終決定権はそれは会社にあるわけですから、その間に労働側の意見を十分に聴取し、取り入れるべき意見は取り入れてほしいというのが私の願いですから、最終決定はどうであろうとしても、組合側の意見を十分聞いて、何とかそれを実現するために役員会においても最善の努力をしてみた。したがって、この点は受け入れられてそのとおりになった、あるいはこの点は意見が対立して将来の問題として残した、こういうふうな私はやっぱり選別を聞きたかったわけですけれども、時間がありませんから、その点は今後この計画を実施する段階において、これは特に慎重の上にも慎重を期してやってほしいということをお願いしたいのであります。と同時に、郵政大臣は、九条によって法令に基づく監督権がございます。あなたのところに国際電電の組合のほうからも、たしか要請書がまいっていると思います。大臣かわるつど労働側も組合の意見を大臣に申し上げているはずであります。したがって、今後の国際電電のこの業務実施、運営について、いま私の申し上げましたような幾つかの至難な問題が出た場合には、ひとつ十分な配慮をしていただくように、この点はひとつ大臣にもお願いをしておきたいので、御所信を承りたいと思います。
#63
○国務大臣(河本敏夫君) 組合側の要求は私も聞きました。その趣旨は会社側に伝えておきました。そうして研究してもらうようにお願いをしておきました。ただ、しかし組合側のいろいろ意見を聞いたり、希望を聞いたりするのはけっこうでございますが、やはり会社の将来の長期計画、あるいは基本的な方針というものは、最高の経営者が決定すべきものであると、私はかように考えております。
#64
○参考人(靱勉君) ただいま述べられました御趣旨につきましては、在来組合との間に話し合いのできている範囲におきまして、十分事前においてお打ち合わせしているような次第でございまして、ただ、若干、私いま組合に不満があるとするならば、やはり将来の計画についてもう少し具体的に言えと、こういう点が一番あったんではないかと思うのでございますが、これは先ほど申し上げたような次第でございまして、私どもいま大臣が御答弁になりましたように、また鈴木委員のおっしゃるとおり、経営の最後のあれは私どもでありますけれども、お互いに話し合うべきものにつきまして、現在までやはり十分話し合いはしておると、しかし、意見の一致を見ない点、あるいは長期のものにつきまして、まだはっきりしてない点について、さらに非常に詳しいことを要求されるような点におきまして、若干の食い違いはあるかもしれません。しかし、ただいまお話しのありましたような点につきましては、十分今後も配意していくつもりでございます。
#65
○鈴木強君 大臣、ちょっと私の言っていることの趣旨に答えてもらえないんですけれども、私は最終経営の決定権というものは、会社側にあるということは申し上げました。しかし、これも厳密に言うと、労働法上の労働条件ということになると、みんなその計画に関係がありますよ、それは何をやっても必ずそこには職員がいるわけだから。だから、厳密に言ったらそれは労働条件、労働条件であれば団体交渉の対象になるわけですから、だから、そこで厳密な意見をここで言おうと思わないのだけれども、そういう考え方、意識的に言おうとすれば言っていいわけです。しかし、その辺の管理、運営ということに対する解釈は、これは非常に広範であるし、むずかしいです。だからそこのところは、私はいまここでちょっと横に置いてあるわけです。そこで決定権の、いま大臣の言われることはわかりましたが、今後もちろん組合側の意見が一〇〇%入って、この計画には何にも異論がないということになるのが一番これはベターですね、一番りっぱなものです。これこそ鬼に金棒、風が吹いても何しても、だいじょうぶこれは進んでいく。しかし、そうでなくて、意見があっても、それを聞き入れないで会社側が決定して実施するということになると、その計画に対して組合は絶えず不安を持ち、不満を持ち、絶えず抵抗するでしょう、実施計画については。だから、そういうことになっちゃまずいと思うわけです。私はしたがって、決定されても今後の運営の中で一〇〇%労働側の意見もやっぱり聞いてほしい。そうしてできるだけの配慮をやるべきだと、こういうことを言っているわけです。だから計画の変更があった場合には、これは郵政大臣はやはり認可をしなければならない、計画の変更があった場合には。そういう意味も含めて、今後大臣としても、ただ承認したからそれでいいんだ、認可をしたからいいということじゃないと思うわけですから、幾多のそういう問題も含んだ計画だと思いますので、今後とも郵政大臣としても御配慮していただきたい。配慮すべき点は配慮してもらいたい、こういうことを聞いたのです。
#66
○国務大臣(河本敏夫君) 私も会社の経営者が組合側とよく話をして、そして円満に業務を遂行していくということはこれは一番望ましい姿だと思います。ただ、長期計画を立てる仕事もあるということでこれは非常にむずかしい仕事だと思うのです。いろんな技術の発展の将来の見通し、そういうものも立てなければいかぬでしょうし、それから日本の経済の発展、世界の経済の発展の状況とにらみ合わせしまして、国際通信事業の増加ということもいろいろむずかしい問題を検討していかなければならないと思うのです。ですから私はそういうふうな基本的な仕事についての計画は経営者側でお立てになって、組合と相談しながら立てるということではなしに、やはり経営者側でお立てになって、そして組合によく話をして、そして組合が納得するような形で円満に仕事をされるということが望ましい、こういう意味を申し上げた次第でございます。
#67
○鈴木強君 そこで郵政大臣、そこまではいいのですよ。したがって、いま四十四年度の予算を私は言っているわけですからね、将来長期計画をやはり立てていかなければなりません。しかし、ことしの予算でなくて、この計画の実施にあたって幾多の問題が出てくるだろうし、私は局舎の建設にしてもあるいは宇宙通信のこれからの拡充にしても、はたして国際電電が今後資金的にそれをやり得る自信があるのかどうか、これは聞いてみないとわかりませんがね。だからそういう場合に、やはり日本の通信政策を推進していくには長期の借り入れ金も必要でしょうし、あなたに認可してもらわなければならない。そういう場合には、やはりできるだけ協力をしてその計画が民間、みんなから理解されつつ推進できるような配慮も、今後この四十四年度の計画を実施する際にひとつ大臣としてしてもらいたい、こういうことを言っているわけです。その点を伺いたい。
#68
○国務大臣(河本敏夫君) 私が申し上げておるのは、たとえば局舎の建設計画でもそうでございますが、いろんな各地における新しい施設の建設でもそうでございますが、そういうことは会社側が立案すべきものである、組合と一々相談をしていかがいたしましょうか、こういうことを言ってきめるものではなくして、会社側が立案をして、そして立案ができれば、組合に了解を得られるようによく話をして、そして円満に業務を進めていかれるということが望ましい、こういうことを申し上げておるわけでございます。
#69
○鈴木強君 どうも私の言っておることの理解が――そこは私は認めているというのです。具体的にきまりますね。ここで承認を得た、あなたの認可を得たこの計画が実施されているのです。たとえば宇宙衛星通信施設の整備ということをあなたは認可しておる。これに七億円の金を使っています。予算を計上しています。その他いろいろと計画がありますけれども、こういう計画を実施する段階においていろいろな困難が出てくるかもしれないと私は思う。だからときには計画を変更するということがあるかもしれない。そういう場合には、やはり修正はあなたが認可しなければできない、一たん認可すれば。そういうことも大臣の権限の中に入っておるわけです。会社法上。だからこれらの計画を具体的に推進する上においていろいろな困難があるから、そういうときには具体的にいろいろ配慮してやってもらえますかということを言っているのですよ。
#70
○国務大臣(河本敏夫君) それはよく了承いたしました。
#71
○鈴木強君 それでは私は与えられた本論に入ります。
 いまも申し上げましたように、衛星通信施設の整備については、ここにもございますように、インテルサット三号衛星に対応して茨城の地上局の整備をやっていただいている。いろいろやっておるわけですが、問題は日本がまだ衛星本体を打ち上げるだけの技術的な力は持っていない。したがって、残念ながらインテルサット二号に加盟をしてその運用の中でできるだけ日本に有利な条件を確保するために努力をしていただいておると思うのであります。先般、二月二十四日から約一ヵ月間、ワシントンで政府間会議が開かれました。これには柏木監理官も御出席のようであります。したがって、私はまずこのインテルサットの政府間会議において、われわれの国内において知り得た情報によりますと、これは恒久的な協定で進むという前提に立って招集をされた会議ですが、残念ながら、アメリカの空中独占のこの考え方に対して、ヨーロッパ側からもかなり抵抗が出たようであります。したがって、会議は休会をして終わったように聞いております。私は柏木さんが向こうに出発する前に、この委員会で大臣にもお願いしました。ジョンソン・メモが出ている今日、日本政府は、少なくとも地域通信網の確保については、ジョンソン・メモによって日本がその権利を放棄するようなことは絶対困るということを申し上げておきました。そのジョンソン・メモは国内に打ち上げるものについてはよろしいが、地域通信網を目的として打ち上げることについてはいけないということであります。そんなべらぼうなことはない。ですから、この点はぜひがんばってほしい、それから本来この空間宇宙を使って利用する衛星については、これは国境を越え、民族を越え、思想を越えて一つでなければならない。残念ながら自由圏と共産圏に分かれている。片やインテルサット、片やモルニヤ衛星、残念ながらこの二つの通信圏で争われている。しかし、幸いにしてというか、ソ連もこの会議にはオブザーバーとして出席され、したがって、この際日本はその通信一本化の方向でぜひ努力してもらいたいということも、私はあわせてお願いをしたわけであります。幸いにして、政府としても地域通信網の問題についてはその権利を留保されていくということでありますから、私も非常に喜んでおったわけでありますが、帰ってこられてまだ正式に聞く機会がありませんでした。三週間近い会議ですから全部聞いておったら時間がありませんから、私がこの前委員会で問題に供したような点について、ひとつぜひお聞かせいただきたい、こう思います。
#72
○政府委員(柏木輝彦君) 今回の政府間会議が一九六四年に締結されました世界商業通信衛星組織に関する暫定的制度を設立する協定、通称暫定協定と申しておりますが、日本もこれに加盟しているのでございますが、この規定の第九条の条項によりまして、通信衛星暫定委員会から協定の各締約政府に提出されました恒久制度に関する勧告、この内容の報告を検討するということを議題の内容といたしまして、この機会に暫定協定にかわる恒久協定を作成するということを目的としたものでございます。この会議は米国政府が招請し開催したものである、これが一つの政府間会議でございます。会議への招請状は米国の政府からインテルサットの未加盟国でありましても、国連、あるいは国連の専門機関に加盟している国に対してもオブザーバーとして出席するような招請状が発せられておりますし、また国際機関としましても、国連、国際電気通信連合、二つの国際機関がオブザーバーとして招請されております。その結果、会議にはインテルサット加盟国六十八カ国のほかにオブザーバー国としましては、ソ連等東欧諸国を含みます三十二カ国、そのほかに国際機関としての国連と国際電気通信連合がこれに参加したわけでございます。
 なお、今度の会議につきましては、おもな問題につきましては出席国間になかなかむずかしい問題、対立点が多くございまして、残念ながら恒久協定の作成署名というまでには至りませんで、去る三月二十一日をもちまして一たん休会に入ったわけでございます。そういたしまして、本年の十一月の十八日に再開するということになったわけでございます。その間におきまして、主要国間で構成します準備委員会が、まだ期日は確定いたしませんが、五月二十日以降におきまして再びワシントンで会合を開いて、この年末に会合をいたします会議の条約草案というものを準備するということで終わった次第でございます。
 なおこの間におきまして、地域衛星の問題、あるいは国内衛星の問題、あるいは特殊衛星の問題という、日本の宇宙開発計画の今後の目標にも関連する種々の問題につきまして討議が行なわれておったわけでございますが、日本といたしましても、当初会議に参加する一つの基本的な考え方として、臨みますときの考え方によりまして、地域的な衛星につきましても、今後日本の宇宙開発計画の関連におきまして十分その権利が留保できるようなことを目的としました一つの提案をいたしております。なお、この審議内容は、まだ継続続行中でございまして、具体的な結論を得るには至っておりません。ただし、大体の傾向と申しますか、参加国の大まかな考え方については、一応の意見の表明もありまして、今後まとまりますまでにはなお紆余曲折があるかと存じますが、その点につきましての見通しを踏まえして、簡単に御報告を申し上げたいと存じます。
 まず、インテルサットというものは、これは、御承知のように国際通信におきます一つの事業者間の共同事業体というようなものでございますが、これの目的とするところは、国際通信用の宇宙部分、これを共有いたしまして全世界をカバーする一つのネットワークをここにおいてつくる、しかも、その間経済的で効率的な条件におきまして、一方波の周波数の効率的な利用、あるいは宇宙空間におきます軌道スペースの効率的な利用というようなこともあわせて役立たそうというものでございますので、インテルサットという組織が一つのグローバルシステムとして世界全体をカバーする公衆通信の業務に施設を提供するものであるということにつきましては、ほぼ全員の一致がほとんど得られたというところまでのことが言えるかと存じます。したがいまして、地域衛星ということにも内容がいろいろございますが、たとえば特殊衛星と申しますか、国際公衆通信を目的とするもの以外のものは、これはインテルサットの二次的な業務になるのではないか。インテルサットの関係国からそういう要請があれば、インテルサットが一定の条件をもちまして関係国と約束しましたり、あるいは成立しました経済的な条件をもちまして、こういう業務をすることはこれは差しつかえないだろうと、ここは大体こういう意見が固まってきておるようでございますが、その一方、インテルサットと離れまして、独自で自分が衛星を開発し、これを打ち上げ利用するということにつきましては、特殊衛星、つまり国際公衆電気通信とは一応別の世界のものにつきましては、宇宙条約の精神もあり、各国が自力でできるようにするのがいいのであると、これは日本も強くそう主張をしておりますが、これに同調する国も多く、大体そういう線で固まる可能性が非常に強いというように見ております。また、一方、国内衛星につきましても、同じようにかなり各国が自由にこれを打ち上げができるようにしたほうがいいだろうということでございます。もちろんこの二つの衛星につきましても、技術的な条件、つまり周波数の分配の問題とか、あるいは混信の問題でございますとか、あるいは宇宙軌道の問題につきましては、結局インテルサットのほうと競合するということはお互いにこれは避けるべきであるという考えが基本的にございまして、技術的な条件につきましては、ある一定の条件がついていくだろう、これにつきましては、各国ともそれは当然そういう協力が必要であるというふうな方向で結論を出す方向に進んでおると思います。なお、公衆通信を行ないます地域衛星、つまりインテルサットに加盟しておりますある一部の国が、その地域的な特殊の要望に応じました国際通信業務を、インテルサットとは別の星を自分たちが打ち上げて、またこれを利用するというような形が考えられるわけでございますが、これは先ほど申しましたインテルサットが全世界をカバーして、それにサービスを提供するというたてまえからすれば、かなり問題のあるところでございます。これにつきましては、日本はある一定の条件でインテルサットの目的に反しない場合には、こういうものを認めていいのじゃないかということで、具体的な条件を持ち出しました一つの提案をいたしております。また、これに対して賛成する国もございますが、また一方におきまして、インテルサットの業務が経済的に競合するような業務をすれば、それはインテルサットのメンバー全体が受けるべき利益をそれだけよそに持っていかれることによって経済的に打撃を受ける、ことに後進国側におきましては、こういうことが、自分がせっかくつくりました地上局を十分に利用することについても障害になるし、今後地上局を設置することについても障害になることをおそれまして、こういう立場から強く反対する向きもかなりあったわけでございます。概して申しますれば中心国――ヨーロッパあるいは日本、カナダというようなのを含めました中心国は、将来のことも考えれば、そういう権利をオープンにしておいて可能性を残すべきじゃないか、ただしインテルサットと両立するような条件については、今後相当議論を進める必要があるという意見のところがかなり多くございます。まだ結論はどうなるか予断を許さないところでございますが、地域衛星が公衆通信分野について全然見込みがないかということになりますかというと必ずしもそうではない。今後のインテルサットと両立する条件をどのように考えていくかということによりまして、その可能性はまだ残されているのではないかというように判断しております。なお、これらの問題につきましては、今後の中間会議あるいは最終会議におきまして、相当詰めた議論が出るのではないかと存じます。
 なお、そのほかにも大きい問題といたしましては、インテルサットの機構の問題でございます。特にインテルサットの加盟国全部が集まりまして、これが発言権を持つというような機会は従来なかったのでございますが、こういうような機会はぜひ必要であるということで、総会を設けることにつきましては、ほぼ一致した意見が得られているわけでございます。ただ、その総会の任務、あるいは構成をどうするかということにつきましては、非常にたくさんの意見がまだ分かれておりまして、これはどのような形にまとまるか、これまた今後の問題でございます。日本といたしましては、参加国が平等に、一国一票の立場で、大きい問題は参加各国がすべて参加するような機構にすべきであるという基本的の立場からの発言をしているわけでございますが、これにつきましても、たとえば、総会は事業体を中心とするもので、国という立場とは別の総会をまた作れというような意見もありますし、また、その表決の方法等につきましても、今後とも十分まとまるように日本としても努力を要する問題であるかと存じます。
 そのほか、出資比率の問題でございますとか、機構の運営の問題――ことにコンサットがマネージャーとしてインテルサットの星の企画、設定、管理、運営に参加しているわけでございますが、こういうものの国際化する問題というものも、非常に大きい問題になっておりまして、これについても、まだ結論を得る段階にはなっておりません。
 なお、また日本としましては、この機構の中で、将来大きい発言権を持っていくということが非常に大事な問題でございますが、この発言権のもとになりますのは表決権でございます。この表決権は、現在のところほぼ星の使用の実績に基づくという形で、表決権をその中に織り込んでいくという考え方が基調になり、その方向でまとまろうとしておりますが、日本は、最近の使用の実績等をいろいろ調べてみますと、現在の一・七二というような。パーセンテージが相当これが上がることになります。この計算のしかた――将来の見込みを入れるかどうか、あるいは国内通信の使用を入れるかどうか、まだ不確定な要素がございますが、いずれにしましても、日本は米国、イギリスに次ぐ第三番目の大きい発言権を得ることになることはほぼ間違いのないところでございます。
 以上、ごくあらましのことにつきまして、簡単に御報告さしていただいた次第でございます。
#73
○鈴木強君 たいへん御苦労さまでした。
 もう少し伺いたいのですが、一つは、当初ICSCが一九七〇年一月をめどに恒久化しようということで準備を進めてまいりましたけれども、不幸にして、十一月十八日まで休会になった。その間準備委員会等も開くようですが、この一九七〇年一月をめどにして恒久化しようとする考え方については確認はしておるわけでしょう。変わっておらないのでしょう、この点。
#74
○政府委員(柏木輝彦君) その既定の方針に変更があったわけではございません。しかし、諸般の事情がなかなかむずかしいということは、かなり招請国の側におきましても認識を持っておりまして、この中間の会議の進め方によりまして、中間会議がさらにこの最終会議を延期させるということを提案することのできるように今度はなっております。中間会議のまとまりぐあいが一つの問題になるかと思います。
#75
○鈴木強君 その次に、地域通信網については、われわれの意見も入れて提案もしたというのですが、要するに、権利を留保するというか、地域衛星通信については独自性を認めろということで、これは提案したのですか、簡単でいいですから。
#76
○政府委員(柏木輝彦君) 地域衛星につきましては、これは先ほど申しました三つの利用の形があるわけでございまして、それぞれにつきまして、まず技術的な条件につきましては調整措置が必要である。しかし、原則として、これは各国が自由に権利を行使して打ち上げ利用ができるようにすべきであるという立場から提案をしておるわけでございます。
 なお、公衆通信の利用につきましては、他の二つの星と違う業務上の何かの条件というものが、まだ不確定でございますが、そういう条件が一つ問題として残るかと存じます。
#77
○鈴木強君 そうしますと、公衆通信を取り扱う場合の衛星はグローバル一つにしていく。
 それから地域の特性――私の言っている地域通信網の確立ということは、会議で言っているような特殊な問題、たとえば放送衛星だとか、あるいは電離層観測のための衛星だとか、あるいは気象衛星だとか、そういうものではなくて、要するに、公衆電気通信役務、業務としての通信衛星網というものですね、それに対する星の打ち上げについて利用すべきだと私は理解しておったんです。ところが、それがだいぶ違う。それは会議の中でいろいろそういうふうに二つに整理されてしまったということで、日本はそういう提案をしたということですか。最初は私が言ったようなことで言ったんじゃないのですか。
#78
○政府委員(柏木輝彦君) もともと国際通信というものの利用に関しますグローバル・システムとしてのインテルサットというものと、それとは全然関係のない特殊利用の問題と、問題が二つあるわけであります。その特殊のほうは別といたしまして、インテルサットの主目的であります公衆通信につきましても、一定の条件でこれを地域的な利用ができるようにすべきであるというのが日本の主張でございます。
#79
○鈴木強君 そんならわかりました。
 そこで、わが国のその主張に対して、肝心のアジアですね、太平洋圏の諸国から反対があったということを聞いたわけです。これは日本は国際会議に出る場合の配慮というものが非常に足りない。これはこの会議だけではないと思いますが、各国との事前の打ち合わせ、そういうことについては、ほとんど手をつけておらぬ。そのために結局われわれの考え方を十分理解してくれないし、そのことが反対ということにもなったのだと思うのです。たいへん御苦労だったと思うのですが、この提案に対して反対したということは、率直に言って、アジア地域の関係各国はどういうところにそのポイントを置いて反対しておったのですか。それを承っておきたい。
#80
○政府委員(柏木輝彦君) まず第一は、インテルサットの星――いままで二号系まで上がったわけでありますが、つい最近三号系ができまして、インド洋上にもこれが打ち上げられますと、そこでほんとうの世界的なカバレッジを持つサービスができるわけでございます。さらにまたここ二、三年のうちには四号系というさらに強大な能力を持った星が打ち上げられる計画になっておりまして、これに対して、後進国も含めまして、現在数十カ国で地上局を建設中あるいはすでに運用を開始しているわけでございます。そういうような状況におきまして、いろいろ国際通信の需要はこの星をもってすれば十分世界中に行き渡る。これを経済的に利用するのが結局各国の利益になるのではないか。特に後進国につきましては、相当財政的な無理もしましてつくりました地上局を、十分利用させていきたいという一つの国内的な強い考え方もあるかと存じますが、そのようにしまして、インテルサットの星の経済性というものからしまして、これを十分役立てる方法が一番いいという考え方が一つでございます。
 それからもう一つの考え方は、それらのインテルサットの星とさらに別の地域衛星を一部の国が設定いたしますと、それだけそこに取り扱われます通信というものはインテルサットの扱う業務から抜け出してしまうわけであります。特にこれがヨーロッパあたりの相当通信密度の高いようなところから、そういうような事態が起きますれば、他の地域に対します打撃というものは相当大きいということになる。これは後進国側にとりまして、参加が経済的に非常に負担になっていくというような考えが述べられたわけであります。
#81
○鈴木強君 まあ時間がありませんから、もっとつっ込んだ質問をしたいのですが、できませんのであれですが、もう一つは、お話によると、共産圏からソ連を含めて三十二カ国ですか、御出席のようですが、ソ連を中心とする共産圏の反応というのはどんなだったのですか。
#82
○政府委員(柏木輝彦君) ソ連を含めました共産圏は当初から最後まで非常に熱心にこの会議に出席し、また議事の途中におきまして適切な発言等もいたしております。この態度を、いろいろ見方があるのでございますが、主催国アメリカとしては非常に歓迎しておりまして、これは将来の参加に対する熱心な一つの地固めであるというような見方を一部しておるようでございます。確かに会議中の発言等を見ましても、会議を別の方向に持っていくとか、あるいは自分のほうの計算のほうに引っ張りこもうというような動きはあまり見られませんで、会議全体の運営に対して自分もある程度の意見も言っていいものにしてやれば、そういう条件によって自分たちもあるいは入ることを考えてもいいくらいに思われるふしもまあある、これは私の推定になるわけでございますが、まあそういうようなことで、相当この問題は熱心に、ある条件によって自分も将来入ることを考えてもいいではないかというような印象も与えておるようでございます。
#83
○鈴木強君 ソ連は国連に対してインタースプートニク網という別の組織を提案をしておりますね。これらの内容はいまここで十分お聞きする時間はないと思いますが、そういう提案をしておるにかかわらず、いま柏木監理官のおっしゃるような空気があったということは私も率直に言って喜ぶべきことだと思うのですが、もともとこれは一本化していくというのが筋だと思いますから、ある一国が独占的に近い占有権を持っているということは、これは各国から反撃を受けるわけでありますから、そういった、私はいまのコムサットがマネージャー的な立場に立ってインテルサットの指導をするということについて、世界の各国から考えれば強い不満があると思うのです。それをやはりアメリカが認識しなければ一つの方向に進むことはできないと思います。ですからこれはいずれまた、日本は準備委員会の中に入ったかどうか聞きたいのですけれども、入ったとすれば、やがてまたその委員会もあるでしょうから、ひとつこの際は前車の轍を踏まないように、関係アジア諸国、太平洋地域の諸国とも十分な連携をとりつつ、ひとつ会議の成功のために努力してもらいたいと思うのですが、準備委員会の中に入ったのですか。
#84
○政府委員(柏木輝彦君) この参加通告は四月の十五日までにすることになっておりますが、私たちも会議の終わるときに、代表団といたしまして、この参加がいつでもできるような体制で準備をしようということで帰ってきておるわけでございます。おそらく大使館のほうからはこの接触がもうすでにあると存じます。
#85
○鈴木強君 これは河本郵政大臣、ひとつできるだけ準備委員会のほうにわが国も入って、積極的に意見を述べて、将来の国際通信全体のためになるようなひとつ方向で大いに外務省とも連絡をとって努力をしていただけませんでしょうか。
#86
○国務大臣(河本敏夫君) 実はいまお述べになりましたような方向で進めていくつもりでおります。
#87
○鈴木強君 どうぞよろしくその点をお願いします。
 それでは時間がありませんから少し急ぎまして、さらにこの問題についてのひとつ御説明をお願いしたいのですが、いま国際電電は大体二億ドルのワクをもらっておると思うのですが、もらってというか、確保していると思うのですが、実際には二億ドルはこれはワクであって、出資は違いましたね。現在インテルサットに加盟している結果、KDDは幾らの投資をしたか、払ったのは幾らか、その点もひとつ明らかにしてもらいたい。
#88
○参考人(八藤東禧君) お話のように現在総額、全体の暫定組織として二億ドルの金で、国際電電は二%でございまして、結局まあ四百万ドルぐらいになりますか、十四億から十五億にかけての金でございます。現在までに支出した金は十億をすでに上回っておると思いますが、そのつど請求書が回ってまいりまして、逐次支出することもあるわけでございます。おそらく本年の末までには分担率に応ずるだけの金額は支出することになるのではなかろうかと、かように思っております。
#89
○鈴木強君 全体の支出が十億ドルだそうですが、これは二億のワクに対して大体何%になるわけですか。
#90
○参考人(八藤東禧君) 二%ということでございます。それが御存じのように最初十数カ国で発足いたしまして、あとから続々と現在六十八カ国になったわけでございます。新規加入国に対しましては、発足当時の各加盟国の持ち分が新規加盟国に分け与えられるようになっております。その持ち分に比例して新規の国に持ち分をやる。その持ち分をまた比例して各国の分を減らしていく。そこで現在はアメリカももちろんでありますが、私たち日本は、KDDは二%の発足でございましたが、新規加入国に逐次持ち分を分ける手続によりまして、現在一・七若干というふうな比率になっておるところでございます。
#91
○鈴木強君 そうすると二億ドルのワクに対して一・七ということではないでしょう。
#92
○参考人(八藤東禧君) そのとおりでございます。
#93
○鈴木強君 二億ドルに対して一・七いま払っておるわけですねそうすると今年度四十四年度は幾らになるのですか。
#94
○参考人(八藤東禧君) 先ほどの柏木監理官のお話に関連するわけでございますが、来年度新機構が発足するということで、現在の暫定協定で予想しております。しかしながら、新規協約ができない限りは現在の暫定協定をそのまま維持することになっております。そうしますると現在の暫定協定は二億ドルということになっております。しかし、その暫定協定におきましてもしも二億ドル以上出資を必要とする場合には、署名者国間の合意によってその二億ドルを増加し得ることとなっております。これを結論いたしますれば、新協定が発足すれば、今後何%になるかは新協定において定める。新協定が発足せず暫定協定がそのまま継続されれば、二億ドルの一・七五で継続される。あるいはその二億ドルが暫定協定に基づいて拡大されれば、その金額自体においては増減があるだろう、こういうことでございます。
#95
○鈴木強君 それではこの点はわかりました。
 それからインテルサットが発足してから、現在まで電波の使用料収入というものは幾らあったのでございますか。それで使用料のうちから、日本は幾らの配当をもらっているんですか、この点を。
#96
○参考人(八藤東禧君) たいへん大切な御質問でございますので、数字はのちほど資料として提出したいと思っております。
#97
○鈴木強君 じゃいまはわからないということですか。
#98
○参考人(八藤東禧君) 毎年決算いたしておりまするし、それぞれあるわけでございますから、もちろん数字はわかっております。しかしそれを宙に覚えておりませんので、のちに正確な数字をもってお答えを申し上げたいと思います。ただし、概要として申し上げれば、発足以来二ヵ年間は全くこれはもちろんのこと収入が少のうございまして、運営経費その他も赤字を続けてまいりました。しかし、インテルサット二号が実は上がりまして、それからだんだんと機構としても収入が増加してまいりました。また、本年度はおそらく三号も上がりますし、在来の赤字あるいはとんとん以上の収支状況になるだろう、こういう見通しでございます。そういたしますると収入に、もしも収支決算に増ができましたならば、それはまた各国にそれぞれの持ち分に応じて配当されると、こういうたてまえになっております。
#99
○鈴木強君 金を出資しておるからやはり配当を忘れては困るので、その要求をやはり常に掲げていかなければならぬので私は聞いておったわけです。残念ながら具体的にわからぬそうですからこれはひとつ収支決算の一番近い機会のものを資料として出してもらいたいと思います。
 それからアーリーバードのほうは、一年半の設計寿命だったのが四年間ももって、なお健全に動いておる。一体太平洋、大西洋、インド洋に幾つの星が打ち上がっておるのか。そしてその星を打ち上げるのに幾らの金がかかるのか、そういうことわかっておったら教えていただきたい。
#100
○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。
 アーリーバード以来逐次それぞれその衛星、星のタイプタイプによってアーリーバード第一号、それから第二号、第三号と打ち上げられておる、また打ち上げつつあるわけでありますが、これら総額は二億ドルを割らないという点において、これははっきりしております。その差が一億何千何百万ドルかについては、ただいまのところちょっと即席に申し上げることはできません。
#101
○鈴木強君 それでは私は資料として要求しますが、太平洋、大西洋、インド洋はこれからのようですね。太平洋、大西洋に打ち上げられておる星の数と、その星を打ち上げたためにインテルサットは幾ら金を使ったかという点、ちょっと資料にしてください。設計上の寿命と実際にはどう動いておるか。それからこれからの星の寿命はかなり、五年とか、十年とかになると思いますが、そういう見通し等についても、これはひとつ資料をできるだけ早く出していただきたいと思います。この点はいいですね。
#102
○参考人(八藤東禧君) 承りました。ここで直ちに御答弁できないことを申しわけなく存じます。
#103
○鈴木強君 それではもう一つ、これに関連してお伺いいたしますが、伝送の電波使用料については、たしか本年に入ってから、昨年の暮れかちょっとはっきり私も記憶をしておりませんが、インテルサットが伝送料金の値下げをきめたように伺っております。従来東京−サンフランシスコ間の宇宙通信のために必要な伝送料金は、基本料金が最初の十分間で日本側の取り分が五十万四千円、アメリカ側が五十四万九千円だったのですが、これを三十三万四千八百円に下げております。それから追加のほうは一分について一万五千百二十円、一万九千八百円、これは前は日本側、あとがアメリカ側、ところがアメリカ側は一万九千八百円を一万九千四百円に下げておる。あと二十分、三十分、一時間とそれぞれ料金を下げております。これはNHKの予算審議の際にも協会側にただしたのでありますが、おそらくこの運用はKDDがおやりになるのですから、KDDとしても四十四年度は民放、NHKを含めて、放送のためにはどれだけの時間を要求されてきておられるのか。またこれはKDDのほうとしても、電話のためにどの程度の衛星通信を使っていくか、星を使っていくかということはもう計算ができているだろう。したがって、できるだけ早い機会に、日本側もアメリカにならって下げ得るものならば下げてほしい、こういうことを私は申し上げておいた。まだ郵政省のほうには、当時確かに正式な申請はなかったように伺いました。これは柏木さんが国際会議に出席するとか、何とかいろいろなことがあったので、私は申し上げたのでありますが、NHKとKDDとしてはこの電波料の低減についてどういうふうにやろうとしておられるのか、その内容と時期ですね。これは郵政大臣のおそらく承認を得なければ、認可を得なければならぬことだと思いますから、その方針を承りたい。
#104
○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。
 御指摘のとおりの動向でございます。また御指摘のとおり、私どものほうで案を備えまして、郵政大臣の御認可をいただかない限りには、何ともお答え申し上げられないところでございますが、方針ということでございますので申し上げます。少なくとも、現在の第二号の衛星と第三号の衛星と比較いたしますれば、五倍の能力でございまして、その結果、いままでは第二号衛星におきましてはテレビを放送中継する場合におきまして、一般公衆電話を一時停止いたしまして、その回線を使ってテレビを伝送しておったわけであります。これは回線の容量が少ないためでございます。そのために一般公衆電話を停止するための私どもサレンダー料といっておりますが、要するにその期間電話をとめるから補償するわけであります。そういう料金を含めてテレビ料金を算定しておったわけでありますが、第三号衛星が上がります間におきまして、今後かような一般公衆電話を停止してテレビを行なうというような事態から脱却できるというふうに考えておりますので、少なくとも現在のサレンダー料なるものは、当然そこにおいて不必要になってまいると思います。のみならず、こういうふうに回線がふえてまいります等いろいろいたしますれば、その点において、当然料金その他においてインテルサット組織全体としても、この施設の進歩に応じての料金政策の変更――しかもそれが低減の方向への変更ということについて、すでにいろいろと論議をかわしておるところでございまして、これらのこともよく見合わせまして、できるだけ低廉な料金をもって提供するようにつとめたいと存じております。
#105
○鈴木強君 さっき靱社長の事業概要を拝聴しますと、F五が六月ごろにインド洋に打ち上げられるということであります。したがって、その面におけるまた利用が考えられると思いますけれども、そこで対米間、東京−サンフランシスコ、東京−ニューヨーク、東京−ホノルルの三本立てになっているわけですから、これに、たとえば東京−ニューデリーとか、インドあるいはどこら辺までいきますか、アフガニスタンとか小アジアなんかまでいきますか、その辺はわかりませんけれども、いずれにしても、そういう地域に対する料金をきめなければならぬ。いまここでわかりましたから、そういうものが六月上がるのだから、ひとつそれが上がるときに、もういまそろそろ考えていると思いますから、それと一緒にして対米間の料金を変えようとしているのか。対米間のほうについては、アメリカはすでに本年三月二十二日に下げておりますから、実施しておりますから、これは別に切り離して、私は先にやるべきだと思うのですよ。それとの関係でやらないというなら、ひとつその理由を教えてもらいたいのです。
#106
○参考人(八藤東禧君) お答え申し上げます。
 放送料金につきましては、インテルサット関係の料金、これともう一つ各国は地球局を持っておるわけであります。地球局及び国内伝送、これに関する料金と二つとも合わさってお客さまからちょうだいする料金になっておるわけでございます。したがいまして、星の利用に関する料金は、大西洋であろうが太平洋であろうが、インド洋であろうが、これは同一料金で臨む方針だと私は承っております。そういうように思っております。違うのは、各国の地球局の料金及び国内料金について差があり、それが付加されることによって料金に差があると思います。したがって、大西洋の料金は太平洋の料金より高かったのであります。したがって、それはアメリカは同じでございますから、ヨーロッパ側の地球局、国内料金は日本よりは高かったから、高かったのでございましょう。しかし、それが逐次平均化されつつございます。したがって、インド洋の問題におきましても、星の使用料に関しましては、大西洋であろうと太平洋であろうとインド洋であろうと同じであると思いますが、相手国の地球局料金のいかんによって付加料金が変わってまいりますので、ずいぶん変わってくると思います。それと同時に、申し上げるまでもなく、インド洋に上がりましても、それにアクセスする地球局がまだまだ非常に少なうございます。現在私たちが具体的にいろいろと論議している、たとえばイギリスあたりと論議しておりますあるいはスペインあたりと論議しておりますあるいは東南アジアの各国と協定、協議を進めておりますが、まだまだ少なうございます。この際においてテレビがいつ開始されるやも相手国の事情もあることと思います。そういう意味におきまして、現在においては、さしむき太平洋上の第三号に関して郵政大臣にお願いする準備を進めておるわけでございますが、お示しのとおり料金は業務開始前に十分御認可をいただけるように考究、検討をするつもりでございます。
#107
○鈴木強君 大体の方針はわかりました。
 それで白黒とカラーの場合でも日本の場合は差があるのでしょう。ですから、アメリカでも地上局から国内線を使う場合にはATT、日本の場合だったら電電公社、それの専用線でやれば専用線料金というものが当然付加されることは私はよくわかっております。だから、そういう点を十分勘案して、ひとつ早目に検討していただきたい。そういうことですから、よろしく。
#108
○参考人(八藤東禧君) 承りました。十分ひとつ……。ただ一点だけ、最近におきまして、黒白と色彩との間の料金は単一化するというふうに話し合いができております。同じ料金になるわけでございます。その点だけは申しておきます。その点を考慮しながら、お示しのとおり新料金については新しい星について鋭意努力いたします。
#109
○鈴木強君 きょうは電電公社に来ていただいておらないからわかりませんけれども、それから高規格のカラー用のマイクロウエーブを電電公社は相当金をかけて十五基も完成したわけですよ。初歩の段階ですから、われわれは考え方によったら先行投資もいいところだけれども、もっと電話をつけたい人がいるんだから、加入電話二百五十万個もつかない人がいるんだから、そっちに金を使えばいいということを言ったんです。しかし、将来のカラーに備えて建設しておりますよ。それは、白黒とカラーとこれは国内料金の点で違うんですか。そうであれば、一緒にするということをどこでそうきめたんですか。
#110
○参考人(八藤東禧君) 衛星使用料金について一本化してまいりまして、同時にやはりそれを受けまして国内のほうも一本化することになる。まだなったとは申し上げません。大臣の認可も受けておりませんし、大臣にまだ認可申請書も出しておりません。太平洋につきましては、すでに星の使用については、黒白、色彩同一料金というふうに話し合いが各国間でついたわけでございます。
#111
○鈴木強君 そうするとカラーの場合には、二五%ですね。たとえば東京−サンフランシスコですと、日本側五十万四千円。これの二五%増しがカラーで、白黒の場合は五十万四千円。こういうふうに衛星だけはなっているわけですね。
#112
○参考人(八藤東禧君) 承りました。それで一本化することに各国の話し合いもできておりますので、一本化して同じ料金で衛星についてはやるということになります。ただ、国内のほうの伝送料金につきましては、これはどうなるか、電電公社と相談になると思います。
#113
○鈴木強君 電電公社と相談してみたってどうにもなりません。そうはいかぬですよ。だからおたくのほうで、全体の中から白を使ったのと、それからカラー使ったのを額で平均化するということになれば、いいでしょうけれども、それはそんなことできないでしょうと、私は思うが、これは十分検討してもらいたい。
#114
○参考人(八藤東禧君) 承りました。
#115
○鈴木強君 インテルサットの関係の質問はこれで終わります。
 それから次に総合局舎の問題ですが、これも私は昨年、声を大にして総合的な局舎建設について自分の意見を述べました。郵政省やKDDの考え方も伺いました。それであれから何カ月かたって、きょう、社長からも新宿の副都心にその敷地が購入できた、こういう報告を聞きまして、非常にこの間の努力に対しても心から敬意を表します。いろいろ困難もあったと思いますが、郵政大臣のいろんな指導もあったと思いますけれど、そういう意味において、その報告を聞き得たことは、非常に日本の国際通信事業の発展のために私は喜ばしいことでありまして心から感謝いたします。それだけに、今後この局舎計画をどうするか、これが問題であります。私は去年も言いましたけれど、あの大手町の局舎を何年先になったらどのくらいになるか。その場合には、どういう局舎計画を立てるかくらいの頭の回らない人が役員をしておったんじゃないと思うんです。そのくらいのことを考えなきゃ、経営者の資格がないじゃないか。しかもあの隣には、国有財産の空地があったじゃないか。これをおめおめ人にとられてしまって何をしているのか、こう私は言ったのであります。しかし、結果的には非常にいい場所がみつかりましたから、大手町のところにはできないけれども、いいと思うんですね。そこでひとつ、ぜひ今後これを早急に、しかも内容的に実のあるものにしてもらいたい。いまの大手町の局舎は四階まで通信が使って、五階は事務室、そこへ機械を入れているから、ああいうむんむんした暑さの中で、冬でも冷房しなければならぬようなそんなばかげたことはないんです。したがって、私はそういう意味からも、すみやかにこの総合局舎計画を立てて、所要資金は何ぼ要るのか、その調達は一切会社の収支予算の中で、自前でできるのかできないのか、できないとすれば、どれだけ借金すればいいのか、そういうことを十分検討して、すみやかに計画を立ってほしい。その際にはひとつ組合側の意見もかなり聞いてみて、そうして、労働条件の中の作業環境の整備、労働基準法に基づく休憩室や、あるいはスペースのないようなところで仕事をさせてはいかぬわけです。ですから基準法に基づくりっぱな対策を、そうして将来二十年、三十年先を見越した私はりっぱな長期構想に立った建築をしてもらいたいと思うのです。いまここでおそらくいつごろというようなことも言えないかもしれませんけれども、およそ土地を確保した以上は、そこに東京のまん中だからペンペン草ははえないだろうけれども、よく土地を買っていつまでも放って置く、一体何しているかということが敷地買収にからんで問題になるです。地元の人たちは、あすこはKDDの所有地だと書けば、KDDということがわかる。だから買ってすぐ建てなければ文句が出ますが、そんな予算はないと思いますから、だからここで社長の構想として、大体いつごろまでにこれは着工して、大体何カ年計画でやりたいというような、そういう御構想があったらひとつ聞かしてもらいたい。
#116
○参考人(靱勉君) 本件は相当多額の投資になりますし、事業計画の変更としまして、四十三年度の計画の変更を大臣に申請いたしまして、速急に御認可をいただきましたその日にようやく契約ができた次第でございます。いま鈴木委員の御質問でございますが、考え方としましては、私は全く同感でございますが、何と申しましても、現在の大手町の局舎にはいろいろ欠陥はございますが、あの中には相当の新しい機械も、今度御承知のようにテレックスの全自動の機械なんか入ってまいります。それらを勘案いたしまして、さらにいまお示しのように今度つくるものにつきましては、やはりあらゆる条件を充足するように、しかも長期の見通しのもとに建てなければなりませんので、その設計というものは、かなりいろいろな材料を集積いたしまして、慎重な計画を必要とするものと私どもは存じております。そこでなお、あすこの場所の条件としましては、超高層ということが条件になっております。それらも相当の検討を要する問題でありますので、現在現に売り主のほうとの関係におきましても、そう長くほっぽり出されてはいかぬ、しかしながら、すぐ明年建てろとか、明後年建てろとかそんなことを言っているわけでもないということで、契約、面におきましては、おおよそ四十八年度中にはという形になっております。したがいまして、私どももそれは契約上一応の目安をつけたのでございますから、ただいま申し上げたようないろいろな条件を検討しまして、現在の現局舎との関係を考慮しつつ、できればなるべく早い近い将来に建設ができるようにというふうに考えておりますが、これらにつきましては、相当それなりに専門にかかるような措置もいたしましてやっていきたいと、こう思っております。
#117
○鈴木強君 あれは坪数が幾らあるのですか、それから幾らで買ったのですか。
#118
○参考人(有竹秀一君) では御説明いたします。
 敷地の所在は御承知のように旧淀橋浄水場あとの、東京都水道局の所有地だったところでございまして、当社が随意契約で入手いたしましたのは、広さは一万六百七十五平方メーター、坪数に直しますと、三千二百三十坪になります。位置といたしましては、新宿駅西口より徒歩約十分のところでございます。御承知のように、この地区は東京都が将来のビジネスセンター、新宿副都心として三十五年から造成をし、逐次入札に付していたところでございます。
 本件土地の買収価格は、二月十三日に隣地の競争入札がございましたそのときの落札価格を基準として、所有者の都水道局と交渉いたしました結果、平方メートル当たり約四十八万三千円、坪当たりに直しますと約百五十九万八千円となったわけでございます。したがって、総額といたしましては、五十一億六千二百万円でございます。ただ支払い方法といたしましては、即納金を総額の六分の一、八億六千二百万円契約時に納入いたしまして、残金につきましては、本年度から五回の延納ということになっております。延納金につきましては、日歩二銭四厘の利息を払う約束になっております。この土地の買収につきまして、三月末東京都と契約を完了いたしまして、四月一日に当社に引き渡しを受けました。したがって、いつでも庁舎が着手できる状態になっておりますが、所有権が移転するのは代金完済後でございます。以上でございます。
#119
○鈴木強君 はい、わかりました。相手が東京都ですし、何のあれもないと思いますので、たいへん御苦労さんでした。問題は早く建ててもらいたい。
 それから、これと関連して現在の大手町の局舎というのは残して向こうへ統合しようというのか、あすこはいや残さないで、あすこを売っ払って向こうへ統合しようとするのか、あるいはあすこを利用するということで考えていこうとしているのか、その構想だけでいいです。
#120
○参考人(竹内彦太郎君) ただいま御質問の東京局舎の問題でございますが、先ほどから御説明申し上げましたとおり、これから、ことしから全テレックスの自動化の施設、あるいは明年は電報中継機械化をいたしまして、これは数十億の投資をいたします。したがいまして、これが十年近くの寿命を持っておると私は考えますと、どうしても昭和五十五年ぐらいまで十年間はこれを十分に使っていく必要がある。この間において、テレックスその他不足の部分については、新局のほうへあらためて移していくつもりでございます。したがいまして、東京局舎は今後少なくとも十年間は利用する。その前に新しい新局舎が五十年までには――先ほどお話がありましたように、四十八年ないし五十年までには新局舎はつくります。そのときには、新しい構想によりまして電話の自動化その他機械化された部分から逐次これを整備していく、こういうことになります。
#121
○鈴木強君 いずれにしても、そうなりますと、あすこは十年たつと廃局になる。したがって、そのことを計画して新しい総合局舎の計画が進んでいると、こう理解をしておきます。
 それからもう一つ、東京と同じように大阪もいろいろ問題があるんじゃないですか。大阪のこの局舎の新築の問題、総合局舎といいますかね、そういうものについてはいまどう考えておられるんですか。
#122
○参考人(竹内彦太郎君) 大阪の局舎につきましては、いまから工事をいたしますテレックスの全自動化、ことに電報中継機械化の大阪地区の端末装置を入れまして十分まだ余裕がございます。まだカバーして大阪局舎の利用はフルにできる予定になっております。
#123
○鈴木強君 まあ、それは見方の問題、考え方の問題だと思うんだけれども、あなたが言うように何ぼも余裕がある、スペースがあるような話ですけれども、そうじゃないですね。やがて問題が出てくるんだから、そんな安閑としていいんですか。もう少し先を考えてちゃんと手を打つとかなければいかぬのじゃないですか。そういうことを私は言っているんですよ。
#124
○参考人(竹内彦太郎君) 鈴木先生のお話しの先の見通しということは、将来の関門局の問題にも関連することと思いますが、現在のわれわれの考えでは、現在の技術において、現在の電報集中、あるいは通信量の全体を見、今後の十年間あるいは二十年間を見てまいりますと、東京集中方式で十分まかなってまいれます。ただ一つ、先ほどから問題になっております非常対策につきましては、近く河内送信所があきますので、そこに十分なスペースがございます。
#125
○参考人(八藤東禧君) ただいまの竹内常務の説明について若干補足させていただきますと、先ほど来久保委員あるいは鈴木委員からいろいろと国土開発計画、その他について十分これを長期的展望において考慮する、あるいは今後の国際電気通信の動向、技術革新等に十分注意しろというお話でありまして、この点につきましては、もちろん私どもとしても、今後十分やるつもりであります。ただ竹内常務が申しましたのは、現在の時点におきまして、新宿副都心の最初の設備を考える距離におきまして考えれば、そういうことになるだろう、こういう技術的説明であります。
#126
○鈴木強君 とりようによってはこれは重大問題で、もう少しやらなければいかぬですが、何か時間が、私やめろということを盛んに言われているのですが、まあそれで私も困っているのですが、何か語るに落ちるような、大阪はやがて廃止になるのだという考えにとれますよ、私に言わせると。広帯域の通信網の整備にしたがって大阪はもう――、そこが問題だと言うのです、さっきから言っているように。一体非常災害の場合にどうするか、関門局を一つにした場合に、そういうことは軽々にここで言うべきじゃない。もう少し国土総合開発の基本的立場に立って、一体どういう事態になっても、日本の通信というものは、対外的にも対内的にも瞬時も間断たく切断を許さない、こういう立場に立って、地上局の対局をつくるとか、あるいはさらに最悪の事態に対して東と西にゾーンを分けてそこにおいて妙味を発揮するとか、そういうことは当然国際電電の社長以下に負託された大きな問題だと思います。だからそういうふうにいま局舎の問題を私が考えて質問したのに、そういうことを言われたのじゃ困る。まあいま八藤副社長の話がありましたが、何か社長のほうから意見があったら言ってください。
#127
○参考人(靱勉君) 局舎の総合対策といたしまして、昨年五月に社内に特別の委員会をつくりまして検討しておる次第でありますが、今回の東京の新社屋につきましては、その中におきまして、やはり決定しておる問題でございます。しかし、この総合対策委員会はまだ開催いたしておりませんので、今後全般的な長期構想のもとに、どういうふうに全国的に考えていくのか、その場合におきまして、ただいまお話に出ました大阪局舎があれで足りるかどうか、どうするかという問題は、これから十分に検討していくつもりであります。
#128
○鈴木強君 ひとつ私は、やはり関門局というのは、二つにして置くべきだという考え方はいまでも微動だもしていない。これは私の一つの意見として聞いておいていただいて、社長のおっしゃるように今後検討する段階には、そのことを十分に頭においてもらいたい。
 それからこれを実施するにあたっては、ぜひひとつ職員側の意見ですね、これはKDDの組合があるのですから、その意見等も十分徴して万遺憾なくその計画を進めていただきたいと思います。
 あと最後に、データ通信について実は伺いたかったのです。これは国内の場合でも、民間開放まで郵政大臣はお考えになっているが、いまの個別データはやがて二年後には二万四千くらいでスターにするのですけれども、現在の専用線を使っての個別データなどというのは民間に開放するというのは、私たちはおかしいと思うが、そういう段階にきている。やがて国際電電の場合にも、そういうことは入ってくると思う。そういうニュアンスが社長の報告の中にも、入っている。これは一体どういうシステムでおやりになるのか、これはひとつ国際電電の技術陣営が大いに誇っていいのですが、御報告がありましたようなあのコンピューターの小型の高度のものをNHKが開発したということは、われわれが誇るべきことであると思う。大いに推奨して、表彰してやっていいと思います。そのくらいKDDも、コンピューターそのものについても非常に勉強されているようです。問題は、ソフトウエアの開発については、まだまだ日本はアメリカから十年おくれていますから、そういう点もあわせ考えて、国際的にデータ通信をどうするか、こういう点については慎重を期さなければならぬと思うのですが、ちょっと時間がないものですから、これはひとつぜひわれわれの意見も聞いてもらいたい。たまたまわれわれ社会党も通信基本政策委員会というものをつくりまして、不肖私がその委員長を承っております。近い機会に国際電電の皆さんにもおいでいただいて、党としても意見を聞きたいと思っておりますけれども、ぜひひとつ万遺憾ない体制をつくっていただき、労働条件その他も十分勘案しつつやってもらいたい、こういうことを最後にお願いして私の質問を終わります。
#129
○委員長(永岡光治君) 参考人の方に一言お礼を申し上げます。
 本日は御多忙のところ、長時間本委員会の調査に御協力くださいまして、まことにありがとうございました。委員会を代表いたしまして、あつくお礼を申し上げます。どうも御苦労さまでした。
 他に御発言がなければ、本件に関する本日の調査はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#130
○委員長(永岡光治君) 有線放送電話に関する法律及び公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 郵政大臣から本法律案の趣旨説明を聴取いたします。河本郵政大臣。
#131
○国務大臣(河本敏夫君) ただいま議題となりました有線放送電話に関する法律及び公衆電気通信法の一部を改正する法律案について、提案理由を御説明いたします。
 有線放送電話は、放送・通話兼用の通信手段として広く農林漁業地域に普及しておりますが、現在、その業務区域は同一の市町村内ということになっており、また、電電公社の電話回線と接続して通話することのできる範囲も同一都府県内というふうに、一様に制約を受けております。しかしながら、有線放送電話の設置される地域がふえてまいりますと、その地域によりましては、このような一律の制約では、必ずしも実情に即し得ないうらみのあるものが見受けられるようになりましたので、この際、その実情に即して、若干、特例としての取り扱いができるようにしようとするものであります。
 まず、有線放送電話に関する法律の改正案について申し上げます。
 現行の法律第四条には、有線放送電話業務の許可の基準の一つとして「その業務区域が同一の市町村内にあること」と定められておりますが、これは、有線放送電話業務が地域社会内部の通信連絡の手段として認められたものであることから、その地域社会の範囲を市町村の区域に求めたものであります。
 しかしながら、有線放送電話業務の行なわれている地域によりましては、ときに、隣接する市町村内の一部の隣接地域と社会的経済的に一体をなしていて、むしろ、その地域を含めて同一市町村内とみたほうが適当と認められるものもありますので、改正案では、これらの地域の実情を考えまして、このような特殊な場合を一の市町村の区域内に含め、同一の市町村内として取り扱うことにしようとするものであります。
 なお、これと関連いたしまして、現在、この法律第六条で、業務区域外には設備を設置すること等を禁止してありますが、学校、病院その他住民の通常生活に必要不可欠の施設等につきましては、特に許可を受けた場合は、業務区域外でも設備を設置し、業務を提供できるよう条文の上で明らかにいたしました。
 次に、公衆電気通信法の改正案について申し上げます。
 現行の法律第三章の二におきまして、有線放送電話が電電公社の電話回線を通じていわゆる接続通話を行なう制度を設けておりますが、その通話範囲は、いずれも同一都府県の区域内に制限されております。
 現在、この範囲内で接続通話を行なっている約六百五十の有線放送電話施設についてみますと、都府県の境界に接する地域の施設のうちには、同一都府県内の遠隔地よりはむしろ隣県の隣接地域と社会的経済的に密接な関係にある地域のものもあるのでありまして、このような施設の場合に、その隣接地域相互間の接続通話を禁止しておきますことは、実情に沿わないものと考えられます。したがいまして、このような地域の実情を考慮いたしまして、改正案では、都府県の境界を介して相互に隣接する市町村の住民が社会的経済的に緊密な関係にあります場合、その一方の市町村内にある有線放送電話についての市外接続通話の契約におきましては、電電公社が郵政大臣の認可を受けることにより、その都府県外の隣接市町村内にある電話または公社線接続の有線放送電話を収容する電話取扱局をもその都府県内にあるものとみなして、その市外接続通話の範囲に含めようとするものであります。
 なお、これらの改正に伴いまして若干関係規定の整理をいたすことといたしております。
 何とぞ十分御審議のうえ、すみやかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
#132
○委員長(永岡光治君) 本法律案に対する質疑はあらためて行なうことといたし、本日は説明聴取にとどめたいと存じます。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後五時七分散会
ソース: 国立国会図書館
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