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#1
第061回国会 逓信委員会 第14号
昭和四十四年五月六日(火曜日)
   午前十時十八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月六日
    辞任         補欠選任
     浅井  亨君     沢田  実君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永岡 光治君
    理 事
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                鈴木  強君
    委 員
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                郡  祐一君
                迫水 久常君
                白井  勇君
                寺尾  豊君
                久保  等君
                松本 賢一君
                森  勝治君
                沢田  実君
                村尾 重雄君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  河本 敏夫君
   政府委員
       郵政政務次官   木村 睦男君
       郵政大臣官房長  溝呂木 繁君
       電気通信監理官  柏木 輝彦君
       電気通信監理官  浦川 親直君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      米沢  滋君
       日本電信電話公
       社総裁室文書課
       長        西井  昭君
       日本電信電話公
       社営業局長    武田 輝雄君
       日本電信電話公
       社計画局長    井上 俊雄君
       日本電信電話公
       社経理局長    中山 公平君
   参考人
       日本電信電話公
       社経営委員会委
       員長       萩原吉太郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案に対し質疑のある方は順次御発言を願います。
#3
○久保等君 本日は電電公社の萩原経営委員長に御出席をいただきまして、たいへん御多忙な委員長に御出席をわずらわしまして、まことにありがとうございます。
 ただいま委員長の御発言にもありましたように、当委員会で公衆電気通信法の一部を改正する法律案の審議をいたしておるさなかでありますが、先般の当委員会においても私若干お尋ねをいたしたのは、何といっても電信電話事業をあずかります電電公社、その中での経営委員会の責任というものはきわめて重大なものがあると思っております。電電公社法を制定いたします際に、電電公社の経営委員会の問題についてはきわめて議論のあったところでございますが、しかし、最も新しい電電公社が発足するにあたって、従来の国鉄あるいは専売と違った意味で、近代的なしかも最も重要な公共事業であります電信電話事業の使命を達成する立場から経営委員会というものを設置をし、しかも、その経営委員会の持ちまする権限、責任というものは、すでに法で定められておりますように、また、委員長には全く釈迦に説法でありますが、電電公社の意思機関として最高議決機関としての責任を持っておる経営委員会というものが設置せられたわけであります。したがって、きわめて重要な経営委員会――まあ、その運営状況等についても先般若干実はお尋ねをいたしたのでありますが、しかも、経営委員会ということになれば当然、経営委員長の御所見なり、あるいはまた御答弁等をいただくのが至当だと存じまして、本日わざわざ御出席をいただいたわけであります。
 限られた、きわめて短時間でありますから、あまりこまかい点を質問をいたすつもりはございません。ただしかし、経営委員でなければやはりタッチすることのできない、大所高所から見た電信電話事業というものに対しての委員長の御所見等もこの機会にお伺いしたいと思うのでありますが、いずれにいたしましても、たいへんお忙しいおからだであり、先般も私、この委員会で若干質問の中で触れたところでありますが、法に定められる経営委員長の責任はきわめて重大であります。しかし、はたしてその重要な責任を果たし得るような制度にいまなっておるかどうか。これも非常に問題だと思っておりますし、この場では、できれば立法上の今後の問題としても御所見が伺えれば非常に幸いだと思っております。
 たまたま私、当委員会で経営委員長に御出席をいただいて質問をしたことがかつてあったわけでありますが、私の承知いたしまするところ、ちょうどいまから十年前の昭和三十五年に、当時委員長は古野伊之助氏でありましたが、御出席をいただいて御質問をいたしたことがございます。まあしかし、公社制度そのものは、いまから十年前もその前も、とにかく二十七年の八月一日発足以来、経営委員会等の問題についての修正なり、あるいは改正等は行なわれておりません。したがって、今日までの運営の中から、あるいは改正を要する点等も出てまいっておるかと思いますし、そういう点で、ひとつきょうはざっくばらんなお話等も伺いたいと思うのであります。
 ちょうど十年前の当委員会での古野委員長の御答弁を速記録で見ますると、まことにざっくばらんなお話をされておるのでありますが、まあ、そういう意味から萩原委員長にもぜひひとつ、今後の私どもが法改正を行なうならば、一体どういう点を考えるべきかといった点についても忌憚のないお話を伺いたいと存じます。
 ところで、経営委員会の開催状況について若干資料ももらって拝見をしたのでありますが、もちろん今日常勤という形になっておらない経営委員の方々、非常に御多忙で、また、それこそ電電公社の事業等について平素十分にタッチできるようなおからだでない、非常に、いわば最も御多忙な方々がむしろ経営委員になっておるという状況のようでありまして、一カ月に二回程度お集まりをいただいて、いろいろ御協議等もいただいておるようでありますが、いまの制度の中における経営委員会なりというものについてどういう御所見を持っておりますか。先ほど来若干蛇足になりましたが、また経営委員会の持つ今日の責任、特に、電電公社の直面する問題は何といっても五カ年計画――昭和二十八年以来発足しております五カ年計画を、むしろ予定以上に遂行することによって、熾烈な国民の電話需要の要望にこたえてまいるというたいへんな問題があるわけであります。そのことも、このところ非常に大きな曲がりかどに立っておるのじゃないかと思います。そういったことについての御所見等もお伺いできれば幸いだと思います。
 はなはだどうも取りとめのないようなお話を若干劈頭に申し上げましたが、要するに、今日定められている電電公社法の中における経営委員会というもの、そうして現実に運営をなさっておられます、しかも、その責任者であります経営委員長という立場で、どんなふうに電信電話事業をごらんになっておりますか、まず最初にお伺いいたしたいと思います。
#4
○参考人(萩原吉太郎君) お答えいたします。
 私も、経営委員に就任いたしまして七年です。委員長になりましてまだ半年たっておりません。私が経営委員に就任して以来の結論から申しますと、まず第一に、経営委員がその職責を果たしているかどうか、十分機能を発揮しているかどうか、この第一点からお答えいたします。
 経営委員会というものは月に二回でございます。一見非常に回数が少ないようでございますが、経営委員の方々のあり方を見ますと、これは事務の末端まで一々詳しく知るということではなくて、また、これは不可能であります。問題は、総裁、副総裁、その他執行機関がやっておりますことが、第一にわれわれの考えておりますことは、国益というか、公衆の利益というか、そういうものに合致するかどうかということを考えております。それから第二に、公社の執行機関の人たちが独走に走って――そういう点を考えないで、自分たちの独走に走る点がないか、ある意味においてはチェックする、こういう考え方をまず審議に当たっては持っておる、こう思うのであります。そうして委員の方々、私を含めて五名でございますが、これはいろいろ見方もあると思いますが、まず経営ということについて知識なり経験の多い方々が多い。そうしたものが公社の合理化というか、能率化に役立つようにこれを役に立てる、こういう考えも持っているようでございます。そうして過去七年間のところを見ますと、皆さんがこういう観点と同時に、そういう意味では、私はよく機能を果たしたというか、職責を果たしておるように考えております。御質問の要点は、まずその重大な電信電話公社における経営委員が皆その職責を十分果たし得ているというように考えまして、簡単でございますが。
#5
○久保等君 先ほども私申し上げましたように、ざっくばらんに経営委員長の御所見をお伺いしたいと思っておるのですが、もちろん経営委員長をはじめ五名の経営委員の方々、先ほども申し上げましたように、あまりにも御多忙の方々でありますが、しかしその中で、とにかく最大限にたいへん御尽力をいただいておりますことを心から敬意を表するのですが、ただ、いま経営委員長のお話にありました電電公社の事業が一体公益に合致した方向にいっておるだろうか、どうだろうか、あるいはまた官僚独善と、よく官僚機構の場合には言われるのですが、いわば役所仕事に走っておる点はないだろうか。要するに、国民のための電信電話事業という立場でその要望にこたえ得るように、事業に奉仕するという立場でやっておるかどうかというような点を豊富な御経験をもとにしてチェックをされておるというお話で、まことにけっこうだと存じますし、また、そういった立場からごらんをいただいておると思うのです。ただ、できればこの公社制度の中における経営委員会というものは、まあ私が申し上げるまでもなく、いわば電電公社の意思機関という立場だと思うのです。もちろん総裁はじめ執行機関があり、その執行機関は単に執行するだけでなく、施策的な面において、大いに思いをめぐらすということは当然やってまいるわけでありましょうが、それにいたしましても、経営委員会という立場は、やはり私は基本的な重要施策についてやはりこれを決定し、その決定せられたものが執行せられるという形だと思うのですが、萩原委員長、ざっくばらんにお伺いしたいと思うのですが、私現在のような状態ではむしろ無理じゃないか。これは非常に優秀なりっぱな経営委員長はじめ各委員の方々に御尽力いただいておるのですが、しかし、いまのような制度では足らないところがあるのじゃないか。具体的に申し上げますると、これは経営委員長に御答弁願うのは適当でないかもしれませんが、いまの電電公社法の規定によりますると、兼務兼職は当然やるたてまえですし、経営そのものに対しては、何らのこれは報酬、手当等を出すことにはなっておらないわけですから、そういう範囲内では、まさに最大限たいへん御迷惑をおかけいたしておると思うのです。しかし、それでは一体経営委員会というものの運営――経営委員会というものの一体十全の運営ができるのだろうかということを考えますると、私は率直にいって無理じゃないかと実は思っているのです。これは、一つには、たとえば例としてNHKに経営委員会というものがありますが、これはもちろん若干の手当等を出されておりまするが、私はしたがって、出すべきものはやはり出すし、動けるような制度そのものをやはりつくっていかなければ、いかに優秀な萩原委員長はじめ五名の方々にお願いをするにしても、無理じゃないかという実は気持ちがいたしておるわけであります。電電公社をつくった当時の立法者の立場からいえば、とにかくできるだけ経営というものが自主的に、しかも非常に、先ほどもお話がございましたように、何かこう硬直したような、しかも、国民に奉仕する電信電話事業というものが、何か独善的なものができ上がりなどしては、これはもちろん相ならぬと思うのであります。しかし、さればといって、非常にがんじがらめのような形でやってまいりますことは、どうも電信電話事業のような公共事業等に対してはふさわしくないということで、公共企業体という新しい形が昭和二十七年以来発足したのだと思います。いわばできるだけ役所式な仕事でない、したがって、また郵政大臣その他の監督のもとで、いわばその指揮下に事業がただ動くというようなことでは、事業の発展あるいは弾力的か運営ができないのじゃないか。こういうところに電信電話公社法が制定せられたゆえんが私はあると思うのですが、そうだとするならば、できるだけ電電公社の独自性といいますか、電電公社としてはできるだけ企業的に、能率的に運営ができるようなシステムにしたいということだったと思うのです。そうだとすれば、できるだけお役所仕事でない――監督大臣等の意向によって、これがいい意味で支配されることはけっこうなんですが、いわばどちらかというとお役所式な形になることは好ましくない。したがって、公社の独自性をできるだけ出していこう。しかし、公社の独自性を出していくということは、独善的という意味じゃなくして、経営委員会というものにはっきりと大所高所からお考えをいただく。そういうふうに大いに独自性を発揮してもらうのだが、それにしても、やはり執行機関決議機関といいますか、意思機関というものはその間に分離をしようということで、経営委員会というものが設置せられたと思うのです。そうすれば、もちろんこまかいところにともかく手が届かないでも私はけっこうだと思うのです。経営委員会がそういうこまかいところにあまり手をつけ、あるいはまた口を出される必要はないと思うのですが、ただしかし、意思の決定は大いにひとつ御議論もいただき、またお考えもいただいた上で、思索的なものがそこから出てまいるということだけは公社法が規定しているところではないだろうか。ところがその程度のことを大所高所から御判断を願うにしても、いまのような制度程度では運営がつきにくいのじゃないかというように実は思うわけなんです。実は昭和三十五年の古野委員長当時の状況から、もちろんもうすでに約十年たっておりますから、非常に私は運営面において改善せられ進歩したものだと思うのですが、しかしそれにいたしましても、三十五年、古野委員長、ここにおいでになったときには、きわめてざっくばらんにお話を伺っているのですが、やはり無理だと、いまのような――この三十五年当時の――一カ月に二回程度の出席をして、集まってただ話を聞いて、それに判を押すという程度ではとても無理ですというお話も、当委員会で出ているのですが、そういう意味で、実は経営委員長にざっくばらんに私、お伺いしたいと思っているところなんですが、もし法律上、――制度上、そういう問題があるならば、これはやはり改正することにはばかっては私ならぬと思うのでありまして、そういう立場でお伺いするのですが、たまたま古野さんの言われたことを一言ちょっと引用してみたいと思うのですが、要するに経営委員会というものが、いわばわずか五名程度で、しかも全然非常勤ということで運用せられるというようなことでは非常に無理じゃないでしょうかという質問に対して、古野さんの御答弁ですが、「今までの日本の経営委員会というのは、実務を担当する各局長の諸君とひざを交えてどんどん遠慮のない話をし合って、そうしてこうやっていくのがいいじゃないかというようなことをきめていくような仕組みにはなっていない。みんな忙しい人で一カ月に二度ぐらい呼び出して、そうして幹部会という現業の局長諸君が話し合って作った作文に一応目を通して、その説明を聞いて、そうしてまあ判をついていくというような格好ですからね。これをもう少し直していくということが今お話の目的に沿うような方向だと思います。」、まあ、こういったようなことを御答弁の中でもちょっと言われているのですが、十年前のことですから、こういった面についていろいろごくふうをいただいておると存じますし、そういう点では、経営委員長が、非常にうまくいってるんだというお話であれば、それ以上私も何をか言わんやであります。
 ただ、前から委員会あるいは国会等でも私どもが考えておりますことは、とにかくたいへんな法律上責任を持っていただいてお願いをしておきながら、手当も出さぬ、日当も出さぬ、何らの報酬も出さないのだというようなシステムにしておいて、経営委員会というものが所期の目的を達成するとは考えられないのじゃないかというのが、われわれ国会の場から見た意見です。非常にもちろんわずかばかりのそれじゃ報酬もらって、忙しい電電公社の経営委員などというものは引き受けるとか、引き受けないというような問題じゃないのだと言われれば、それきりなんですけれども、しかし、いまの古野さんの御答弁のような状態とは、少なくとも十年たっているから違うのだと仰せられれば、それだけのお話です。そこらあたりのところ、いかがなものですか。
#6
○参考人(萩原吉太郎君) まず最初に有給にするかどうか、私は有給でも無給でもどちらでもいい。私個人とすれば、出してやるから、おまえ有給にするからもらえと言うならば、ちょうだいいたします。しかし、運営の面から見て、有給にしたら運営が責任持って一生懸命よくいくかというと、そうも考えられません。また、人によれば有給でないほうが、何だか気が楽で、言いたいことが言えるという方があるかもしれませんし、これは有給か無給かということは、私自身にはそう大きな問題じゃないと思います。給料をちょうだいしているから、審議を一生懸命やろうとかというふうには、過去七年の経験では考えられません。
 それから兼職の問題でございますが、これはまあ、程度の問題でございまして、確かにこれは電電公社の経営委員というばかりでなく、これは大きく見て、多くの審議会とかいろいろございます。経営委員会、いろいろありますけれども、これが政府関係においての兼職という意味だと、あまりに私自身も多くかけ持ちしていて、あれだけのことがこなせるのかしら、問題の種類も違うしというような疑問を持つことすらもございますけれども、まずこれも一人一業ということでもなく、程度の問題で判断願うよりしようがない。だからいかに兼職をたくさんしていてもだいじょうぶだとは決して申しませんが、これは兼職の数もどういうように活用するか判断して、限度を越えているかどうかということの御判断を願うよりしようがない。で、現電電公社の経営委員でいいますと、これは政府機関における兼職ということにすると、差しつかえるほどたいしたようなものを持っているようには考えません、皆さん。それでまた民間の自分自体の経済家活動についてはいろいろありますけれども、これは実は非常に数は多いようでも、おのずから長年のあれで機構が発達しておりまして、たとえば私が関係している会社が十七、八ございます。社長や何かやっておりますけれども、ほんとうにこれなんかも取締役会なんかということは離れて、おそらく出ない会社もありますが、しかし来てもらって、聞いてやって来まして、おそらく芦原さんにしても土井さんにしても皆さんその点では差しつかえないと思う。ただ政府機関のそういう委員とかいろいろなことにおいて、あまりに各方面にわたってやれば、とても問題が多くて、私が申し上げるまでもないことでございますけれども、私が知っている範囲でも、よくも万能選手のようにあらゆる問題と取っ組んで審議会でやっておられるなという方もございますけれども、現在の電電公社の経営委員会においては、そこまでいっていることはない、こういうふうに考えております。
 それから先ほどかつての経営委員長であった――まあ月に二回、それからおぜん立てしたものを判を押して、それではほんとうの審議ができない。こういうふうなまあお話をなさっていたようでありますけれども、私が見るところによりますと、実は月二回で十分だと思っております。ということは二週間置きでございます。そうしてそれが月二回で一月か二月で終わるものでございますならば不可能でございますが、およそ委員に就任すると四年、再任すれば八年ですから、二週間置きにいろいろ話を聞いてまいりますというと、十分数時間で問題はつかんでいけるようでございます。これは私一人の考えでございますが、私以上に優秀な方が現在就任なさっておりますので、やはり同じじゃないか、こう思うのです。何か月二回というと、たまに会うだけで無理のようでございますけれども、十分実態をつかむだけの、二週間置きということでつかんでいけると、こう考えておるわけでございます。さらにこれがもしほんとうにやるとなったら、常勤としていたらいいじゃないか、こういうことにまで極端な議論でございますが、発展してまいりますけれども、私は、常勤として来ますというと、本来の電電公社の経営委員会の持っている性格というか、意義というものが失われてくる。と申しますのは、もし常勤になれば、一つの公社に総裁、副総裁は特別にきまっておりますが、一つに一体となって、そうすると、長いうちにはチェックする作用というものが一体となって独走に走る。そういう意味で、常勤ということにも非常に問題点がある。こういうふうに考えますし、第二に常勤となって、はたして広い視野からものを見、経験のあるものを網羅し得るか、これも非常に困難じゃないか、こういうふうに考えております。これは極端の場合でございますけれども。ですから常勤では精通はしてくるかしれないけれども、本来の委員会のそういう特質が失われてくる危険がある。二週間置きでは少ないじゃないか三回にしたらどうか、これも二回に一回ふえて三回がいかぬということは毛頭ございません。まず四回にしたらどうかということにしても、二回で過去七年の経験では十分つかめてきているというふうに考えておる次第でございます。前委員長のおっしゃった意味は、まだ――どういうのでしょうか、運営の期間も少のうございましたし、あれでございます、少しやってきてみますというと、われわれが就任した時代から二回で十分やっていける、こういうふうに考えております。
#7
○久保等君 非常にりっぱな経営委員長ですから、そういった御答弁で非常な大所高所から事業をごらんいただいておるようで、まことにその点では、けっこうだと思いますが、もちろん、いまお話のあったような面もあろうかと思うのですが、また一面、公社の事業が先ほども私ちょっと触れましたように、今日非常に一つの転換期に直面しておると思うのです。ただいま私ども公衆電気通信法の一部改正の審議を行なっておりますが、昨年も例の公衆電気通信法の一部改正案が国会に出されまして――これは国会で提出をいたしたわけでございます。ここのところ五カ年計画をいかに完遂するかというようなことで非常に電電公社最高幹部はじめたいへん御苦労をいただいておりまして、経営委員長ももちろん、そのことについて大所高所からいろいろ御批判をいただく点はいただき、また是正すべき点は是正をしておられると思うのですが、御承知のように昭和三十九年になくなられた前の大橋総裁が電信電話事業五カ年計画という形で完遂するに当たって、料金問題をどう一体体系是正をやっていくか、また増収をはかっていくかという立場から、電信電話調査会に諮問をせられ、昭和四十年に答申が出されて、その答申をもとに何とか法改正等も行ない、例の第四次五カ年計画を完遂したいということで、非常に努力をしておられるわけなんですが、この第四次五カ年計画――いまは第四次五カ年計画に入っておりますが、これの事業の問題についてたいへんないろいろ問題をかかえておるわけですが、先ほど申し上げましたように、公衆電気通信法の一部改正、これはしかし、増収をはかるものではございません。料金体系の一部是正を行なおう、この際。というような意味で、国会にはいろいろ手続を経て、郵政大臣から出されているという形ですが、しかし、これは電信電話事業直接の問題でありますし、また、経営委員会としても、しばしばいろいろと御討議をいただき、御相談をいただいた結果の一つのあらわれでもあろうかと思うのですが、ここ数年来にわたって国会でもしたがって、法案等の審議をいたしてまいっておりますが、この五カ年計画という問題について、この機会に――しょっちゅうおいでいただくわけにもまいりませんし、非常に幸いでございますので、この機会に、一言第四次五カ年計画というものについて一体どうすればいいのか。問題はただ、いま、すべてこの法案提出によって片づいた形にはもちろんなっておりません。一体どうお考えになっておりますか。もちろん、こまかいことはけっこうですが、経営委員長のお立場からごらんになったその御所見をお伺いしたいと思います。
#8
○参考人(萩原吉太郎君) この改正、特に料金問題につきましては、佐藤調査会で十分審議してまずつくり上げてまいったわけでありますが、ただ、まずこの第四次五カ年計画に入る前に、一つの申請を公社としてやった点について、まず予備的に申し上げておきたいと思いますけれども、三十九年の佐藤調査会で――決して佐藤調査会の調査がずさんであったとか間違っていたとかというのじゃありませんが、ここで一番大きな違いのあった点は何かというと、これだけの利益上昇があろうということを見落としていたんじゃないかと思うのです。それで非常な赤字が出るというので大幅な料金の値上げ案として最初佐藤調査会が出しておりますが、これだけの景気上昇が続くとは考えていなかった。しかし、これだけ大きなものになるだろうということは見落としたんじゃないかというふうに想像いたします。さらに増収になってまいりましたけれども、即時通話その他によって景気上昇で利用率が高い上に、そういう意味からも利用率が多くなったと、こういうふうな点には間違いがありました。それで率が変わってまいったわけであります。二二%から一二%に下がったと。これは同時に公社でも定員数を削減するとか建設、いろいろによって企業努力ということも手伝っておると思うんでございますが、根本的に非常な赤字が出るものが少しでも黒字ではおかしいではないか、こういうふうな御懸念については、そういうふうで違ったとすれば、景気上昇の率並びに利用率の改善による増加、こういう点にあったと御理解願いまして、次に今次の法案でございますけれども、私は今次の法案は料金体系の合理化、料金の値上げを押えて収支とんとん、こういうふうな見方でまずでき上がっております。私は、私のほうの立場から見ると、これは問題は後日に残すものであります。ただ、なぜそれなればやむを得ないかと申しますと、物価抑制という大きな、次元のもっと高いものがございますから、そのためには、今回料金の引き上げというものは延ばすことはやむを得ない。われわれはその間をつとめて電電公社の総裁以下の方があらゆる企業努力、経費の節約その他をはかってこれをカバーしていくようにしていくとしても、やがて将来の施設、ことに増設で二千万個に及ぼうということをやろう、それからサービスの改善をやろう、あらゆるこれからの問題を控えているという資金需要の非常に多い、建設資金その他の資金需要が非常に多いし、それから償還すべき金額も相当になっておると、過去において。そういうものを控えた中において、とんとんのままでいってこれでやれるかと、物価抑制という見地がございますのでこれでいいけれども、これは私は、もし私が総裁であれば、毎年料金の値上げ出すと。これは、ということは、長い目で見ますとこれが赤字に転落していったときにおいてはたいへんな問題です。まあほかの例を申すのは差し控えますけれども、赤字になって困って、さらに大きな負担を国家にかけるというようなこともあるようでございますが、そういうようなことになってはたいへんでございますので、ただただ物価抑制ということの見地から控えておりますけれども、料金の値上げは当然すべきことであると思っております。第四次の五カ年計画について、私は今般のことについてはこれはこのままではならぬと、こう考えております。今次の法案は、まずとんとんでいくんですから、物価抑制という大きな立場に貢献いたしますから、とんとんでいくんでございますからこれでけっこうでございますけれども、ベースアップ一つをとらえてみても、はたしてそれでいくかと、それから節減その他でも限度がございます。利用の増加といっても、はたして無制限に伸びていくか、そういう点を勘案しますと、電電公社の健全経営というか経理内容から見て、しょせんは料金の値上げをしなくちゃならぬと、こう考えております。まあ早い話が、かつて五円を十円に値上げをしようというのが最初でございました。私が申し上げるまでもなく、私が就任前で、この問題は御審議願っております関係でよく御承知かと思います。あれが七円になりました。それが第一次五カ年計画で終わりそうなものを第二次五カ年計画になりました。そのとき七円が十円になった。すでにあれから非常な年数がたって、その十円をさらにこれを伸ばすと、こういうふうなことで、一般の物価の上昇にもかかわらず長い間あのような状態できて、よく健全な今日の状態が電電公社保っておられるなと、こう思っております。料金の値上げに賛成するということではありませんけれども、とんとんでも続いていくならば値上げしないでも賛成でございます。しかし、私はとうてい料金値上げしなければやがて大きな赤字が出てくるなと思います。いまはこういう景気上昇のさ中であるし、いろいろな面でカバーされていますけれども。そういうふうに考えておるわけでございまして、まあ今度のこの法案改正に当たっては、物価抑制という意味からとんとんでいって、このとんとんのことが毎年このまま続いていければけっこうでございますけれども、私はこれはむずかしいのじゃないかと、まあ大きく見てそういうふうに考えております。もしそれをやるとすれば、それでも合わせようとすれば、あらゆる建設計画、サービスの改善というものに犠牲を払ってこれを抑制していかなきゃとてもやっていけなくなる、こんなふうにまあ大ざっぱなお答えでございますが、そういうふうに考えております。
#9
○久保等君 ありがとうございました。
 まあ委員長のおっしゃっておられる考え方、私も全く同感なんですが、まあこの委員会でも指摘をしておることですが、まあ当初の計画からまいりますると、五カ年計画も四十七年度の末で一応の目的を達成できるのじゃないだろうかという構想でスタートしておったわけです。一応の目的というのは、要するに申し込めばそう待たせなくても電話もつけられるという状態に持っていきたいということでスタートいたしておったのですが、いまお話しがありましたように、経済成長の面でも、確かに一つの予想以上の非常な伸長を見たという経済情勢の一つの条件の変化がこれはあると思います。が、しかし、まあもともと日本の一体電話というものの普及率を考えてみます場合に、まあ世界各国から見ても非常に劣勢にあるわけでして、もともとそういう劣勢にあるのですから、もちろん経済情勢のいかんによって、左右はするでしょうが、需要がとにかく早かれおそかれ出てくることも、これはまた私はある程度わかっておる問題だと思うのですが、まあいずれにしても若干の、数年間の狂いがあったかなかったかは別として、四十七年度末の当初の予定が達成できないということは今日明々白々の事実になっておりますし、したがって、それに若干修正を加えるような計画にもなっておると思いますし、毎年毎年予定以上のそういった拡充計画も実施をしている現状にあるわけです。先般来、私がここでも申しておることですが、第四次五カ年計画、もうすでに二年度目に入って今度は第五次五カ年計画を早急にやっぱり考えなきゃならぬ段階にきているのじゃないだろうかというようなことも私指摘をしておるわけです。むしろ第四次五カ年計画というものは現在進行過程にあるし、それよりもさらに、第五次第五カ年計画というものとの関連性において第四次五カ年計画というものを考えていく必要性があるのじゃないだろうかというごとも実は申しておるところなんですが、もちろん何を申しましても、そういう膨大な計画を遂行しようと思えば思うほど資金的な裏づけの問題建設資金をどうするかという問題が大きな問題になっておるわけです。まあ経営委員長のそのお気持ちはまあ私どもにもよくわかり過ぎるほどわかりますが、まあただしかし、ここ一、二年ですね、見ておると、私自体どうも若干、こう何といいますか、手ぬるいという感じが実はいたすのであります。この公衆電気通信法もいま委員長の御指摘になりましたように、プラス・マイナス・ゼロというまあ法案なんですが、体系是正をすることに意味が、もちろん私は全然ないとは言いません。しかし、体系是正をやるならば、これはまた全体ひっくるめてやらなきゃならぬ問題だと思うのです。一部ずつ、少しずつ手直ししていくというような、そういうこそくな方法じゃなくて、合理化をやるならば、ひとつ総体的に全体的な計画の中に考えていったらどうだろうか。資金的な問題も、去年実は設備料の値上げを、一万円を三万円というような形で行なったんですが、これもどうもこそくの感を免かれないと思います。もちろんその設備料値上げをすること自体について賛否がありますし、私ども党の立場から考えますならば、これまた物価値上げに少なくとも何らかの影響を及ぼすということで好ましくないという立場から反対です。しかし、とにかくそういう反対賛成の意見は別として、経営という立場から見た場合、やはり私は総合的に考え、それから総合的にやっぱり国民に納得してもらうということでありませんと、年々歳々公衆電気通信法の改正を出してくる、あるときは合理化、あるときは若干の増収というようなことを重ねておられることはどうもあまり賢明な方法じゃないんではなかろうかというふうな感じがしておる。何もわれわれは法案をたくさん審議することをいとうわけではありません。必要ならば年々歳々一つでも二つでもけっこうだと思いますが、ただ、公衆電気通信法の改正をするのに、毎年毎年あっちを直し、こっちを直しというような法案のいじり方は好ましいことではないじゃないか、そういう立場からみますと、第四次五カ年計画も、実は国会の場で大いに議論するというような形でないままに実は第四次五カ年計画に入っておるような感じもするんです。これは私ども若干怠慢だと言われれば怠慢なんですが、しかし、やはり公社をあずかる立場でそういった問題については、全体を見渡して、こうなければならぬのだ、こうせざるを得ぬのだというもうちょっと迫力のある形で問題を取り上げて進める必要があるのではないか、これは何も経営委員長を責めておるわけではさらさらないんですが、そういう感じがするんです。経営委員長からはとにかく資金の問題については、非常な熱意をもって解決しなければならないというお話を伺ったわけですが、方法論については、いろいろ意見の分かれるところですが、いずれにしても、膨大な資金の要ることは事実ですし、それを何とか確保しなければならない。一つには、たとえば郵政大臣おられますが、郵政大臣としてもよく言われるたとえば財投、しかし財投といっても、これはいろいろあるんですが、できれば金利の安い財投を郵政大臣という立場で積極的に資金確保に努力するということは当然やらなければならぬ問題だと思う。資金調達ができなければ料金の値上げだ、あるいは電話債券の発行だという形で、今日までのところ足らざるところはそういう形でやってまいりましたが、もう一歩進めて、郵政大臣のほうで、これは政治的手腕を発揮して、料金値上げまかりならぬぞ、しかし、それに見合う別の方法を大蔵大臣にも無理を言って資金を調達しようというような形で――どこか一カ所がきめ手になって資金が確保されるというようなことで、私はこれは僅少な資金ではないと思う。そういう立場からいくと、これは郵政大臣にも、さらに馬力をかけてもらわなければならぬし、事実どうも料金値上げの問題なり何なりを押える側にだけは立ちやすいし、また物価値上げに影響するような点については押えることは当然だと思いますが、ただ押えるだけで問題は解決するわけではないから、そういう点について、もう少しさらに積極的に郵政大臣にも努力をしてもらわなければならぬということが、資金調達の問題についてあろうと思う。
 しかし、ただ経営委員長にお尋ねしたいことは、ここ二、三年至上命令として進めてこられた電信電話の拡充計画というものに対して、いままでの法案の提出のしかたなり扱い方、処理のしかたということに対してどういうふうにお考えになっておるか、簡単にひとつお答えいただきたいと思います。
#10
○参考人(萩原吉太郎君) お話、一々ごもっともでございます。むしろわれわれのほうというか、総裁の言うことですが、経営委員会としても、どちらかといえばなるべく一挙にいろいろ片づけていただきたいとお願いするほうの立場でございますが、なかなかいろいろの観点がございますので、まいりませんけれども、いろいろごもっともなお話ですけれども、どうも私の発言する範囲じゃないようでございますが、ただ私として、はっきり申し上げたいのは、あくまでも電電公社というものが健全経営の線を守らなくてはならぬということが一つと、それから拡充計画と申しますか、一般の需要にこたえなくてはならぬ、この二つの柱をどう進めていくか。進めていくことについては政府、諸先生方その他に、しつこいように今後ともお願いしなくてはならぬ、こういうふうに考えておるわけでございまして、それ以上のことは、どうやら私の分を越えたことになるようでございますから、この辺で。
#11
○久保等君 若干こまかいことをお尋ねして恐縮ですが、やはり経営委員長からお答えいただくのが適当だと思う問題は、例の監事制度というものが公社発足後に考えられて、現在二名の監事を置いておるわけですが、これはもちろん経営委員会に、いろいろ調査をいたしました結果についても報告いたすことになっておりますし、監事の任命はもちろん経営委員会が行なうということになっておりますし、そういう点では、電電公社の総裁あるいは郵政大臣等に質問すべき性格のものじゃないと思うんでして、経営委員会の中というよりも、もちろん監事制度そのものは必ずしも経営委員会の、また経営委員長のこまかい指図によって動くという性格のものじゃないと思うんですが、これは常設機関ですし、役員になっておりますししますから、経営委員会と全く一体にというだけじゃなく、日常の業務をやっておると思うんですが、経営委員会のもとに、しかし一応あるということでなければならぬと思うんですが、この電電公社の中には、監査局というものがあり内部監査等やっておるわけですが、したがって、先ほど経営委員長のお話がございましたように、電電公社の仕事とできるだけダブらない、重ならないようにという御趣旨、全く私も同感ですが、この監事制度の運営について、どういうふうな御配慮のもとに監事制度というものが運用せられておるか、これは電電公社の総裁のほうからお答えいただく性格のものじゃないと思いますし、経営委員長の大局的な立場からその運営等についてちょっと御説明願いたいと思います。
#12
○参考人(萩原吉太郎君) これは人の問題もあると思いますけれども、私が過去の経験でいいますと、おおよそ監事といっても公社の者ですので、そうすると、任命するのは経営委員会であっても、なかなか痛いところを出さないものだと私は最初解釈しておりました。ところが数次にわたる報告や何かを見ると、非常に遠慮なく、手痛い欠陥というものを暴露じゃなくして報告を誠実にやっておるという意味で、その限りにおいては私は監事制度というものは、きわめて有効に運営されておる。これは制度というよりもその職にある人そのものはまたすぐかわりますけれども、少なくともいま非常によくこういう点をわれわれのところに忌憚ない数字を突っ込んで出しておる、こう考えております。それからわれわれ委員といたしましては、実はその監事の報告を聞くと同時に、これは監事にわれわれがそういう調査監督について働いてもらうことになっておりますけれども、実際の運営から見ますと、日常監事は、まあこれは総裁やってくれとか、遠慮なく実は執行機関のほうに質問をし、資料の作成も申し出ております。まあ制度はどうあったとしても、一つの建設局なら建設局それに対してもわれわれがどうかと思うことを調査の依頼と報告を要求いたしております。そうでなければ、ほんとうのことをつかめませんので。それがまあ私が見ますと、長く私は公社の経営についてやっているから言うんではなくて、もう終わりも近くていまさらおじょうず言ったって始まらないんですが、私はきわめて忠実に、われわれ、会社をたくさん関連しているけれども、良心的に、よくもまあ訓練されているのかと思うほど、報告そのものにきわめて誠実な資料を出してくれます。そういうふうにして、われわれ自身も努力していますが、この点、私は新聞記者にも言うんですけれども、われわれが要求しさえすれば十分の資料の報告は得られる、こう申しておるのでございますが、われわれもまた総裁以下も、これに対してきわめて協力的に実態をよく把握してもらうような、痛いような報告にして出してくれますので、私は制度として法律上これがいいか悪いかいろいろ御議論があると思いますけれども、現在の人の問題でございますから、制度というものは現在の人によってやっておる限りにおいては、私は非常に監事にしても、何にしてもうまくいっておると、永久にこれだからいいんだとは申しませんけれども、現状においては、そういうふうに考えておる次第でございます。
#13
○久保等君 経営委員長から監事制度の非常にうまくいっているというお話がありまして、私も非常にけっこうだと思います。この監事制度をつくる際、あわせて郵政大臣のいわば一種の監督権の強化というようなことを目的にする郵政省設置法の一部改正法案が、かつて国会に出たことがあります。私どもそれに対しては、どうかということで、実は賛意を表さなかったわけでありますが、要するに電信電話事業というものを電電公社というもので、先ほども申し上げましたように、できるだけ企業性を発揮する、あるいはまたいい意味での創造性を持った独創性というようなものも生かしながら、やはり運営をしていくということを考えたときに、一体公共企業体というものはどうあるべきかということを常に追求しながら、しかも現行制度の中では、電電公社が最も新しい公共企業体ということになっております。したがって、経営委員会というものも、意思機関として非常に重要な、しかも大いにひとつ豊富な御経験等を生かしていただいて、その任務を全うしていただきたい。いまお話のあった監事制度にいたしましても、そういう点で非常に充実した形で運営がなされておりますことを非常にけっこうだと思うんですが、そういうふうに公社そのものの充実と、さらにまた、いろいろとお考えいただいて強化をしていただく反面、できるだけこの公社そのものの自主性というものをこれまた最大限に生かしてもらいたい、そのことが必要だと思うんです。したがって、屋上屋を架するような意味で、上のほうでいろいろ何かにつけて強い権限を持っておるという形はどうも好ましくないというふうに判断をいたしております。そういう点では、電電公社の独自性なり企業性というものを大いに生かしていただきたく、ことばをかえて言えば、自主性を十二分にひとつ確保していく、またそのことを生かしていくということが私は必要だと思うんです。そういう立場から、経営委員の問題にいたしましても、まだくふうを要するのじゃないかということを具体的な問題として若干お尋ねをいたしたわけであります。もちろん私の申しておりますことも、経営委員全部を常勤にしたほうがいいんじゃないかというような議論じゃなくて、たとえば経営委員長並びに一名ぐらいの経営委員というものを常勤にするというような制度が、たまたまその人によってたいへんな卓抜した経営委員長、特に萩原委員長のようなまれな人材を得ることがなかなか常にということも非常に私は困難だと思うんですが、したがって制度として、全員ではないにしても、一部経営委員はやはり常勤というような形にしてやってまいりますとか、やはり電信電話事業がだんだん大きくなり、しかも、また新しいいわゆるデータ通信というようなかって想像しなかったような通信分野も開けてまいるというような状態からいたしますると、いま申し上げたように、しかも、電電公社は電電公社としての大いに自主性を発揮してもらうということになりますると、若干くふうを要する問題があるんじゃないだろうかということで、当初お尋ねをいたしたんですが、経営委員長からは、とにかくむしろあまり遠からず近からずという立場で見ておったほうがいいんじゃないかというような御答弁だったと思うんです。もちろん、それも一つの私は経験からくる非常に尊い御意見だと思うんですが、しかし、さっきちょっと触れました古野委員長の御答弁もございましたが、何かさらによりよくする、現在非常にうまくいっておるが、さらによくするという立場で考える余地もまだあるんじゃないかという感じもいたします。いずれにいたしましても、萩原委員長には非常な御多忙の中、たいへんな御苦労をいただき、また御尽力をいただいておりますことを、私また重ねてお礼を申し上げますと同時に、先ほど来申し上げますように、たいへんに曲がりかどにありまする電信電話事業でありますだけに、これが前進と申しますか、発展のために、一そう重責におられますだけに、御努力をいただかなければならぬと思うんですが、われわれも国会の場でもちろんやるべき問題は十分にやってまいらなければならぬと思うのでありますが、経営委員長にはわざわざきょう御出席をいただきましてまことにありがとうございました。
 私のいまの最後のことばは、むしろ質問申し上げるというよりもお礼のごあいさつを申し上げるとともに、今後一そうのひとつ御尽力をいただきますようにお願いを申し上げておきたいと存じます。
#14
○参考人(萩原吉太郎君) 非常に丁重な御発言でありまして恐縮いたしておりますが、私先ほど来申したのは、私はこう考えておるということを申し上げたのであります。それは、いかなる制度にしても、何にしてでも、これはさらに研究を重ねなくちゃならない。いろいろ御検討いただきましたけれども、私はこれでいいとは思っていない、だからもう調べる必要がない、検討する必要がないということを申し上げた次第ではございませんので、お話の内容をよくわれわれ委員の間にも伝えまして検討をいたしてみたいと思っております。
#15
○久保等君 どうもありがとうございました。
#16
○鈴木強君 非常にまたとない機会でありますから、私からも若干の御意見を承わりたいと思います。
 萩原委員長には、過去七年の長きにわたり電信電話公社の事業の拡充発展のためにたいへんな御苦労をいただいておりまして、私からも厚くお礼を申し上げたいと思います。
 御承知のように、公社発足以来すでに十七年を経過いたしております。当時の電話の加入者数はたしか百六、七十万ぐらいだったと思います。それから約十七年を経過して、いま一千万をこそうとするところまで実は事業が飛躍的な発展を遂げております。たしか十年前三十五年の三月十七日に、故人になられましたが、われわれ尊敬をしておりました古野伊之助先生が当時経営委員長として御出席をいただき、私からもいろいろ御意見を承わる機会を持ったのでありますが、そもそも、私は、日本の国内電信電話事業というものが公共企業体に移行したことは、戦後の混乱の状態におちいったわが国の電信電話事業というものをすみやかに拡充発展する、そのためにはどうもお役所的な官僚的な、きちょうめんでなわ張りのきつくなっております。すなわち、政府や国会からたいへんな制約を受けている中で拡充計画をやることはどうもまずい、それよりも国有、国営という古い時代からの長い伝統を破って、新しい公共企業体、すなわち、民間のいいところをどんどん取り入れてほんとうに時代に即応する体制の中で拡充計画をやらしたほうがベターであるということで私は公社に移行したと思うのであります。ですから、その際に、経営委員会というものの使命は、そういう意味において非常に私は大きかったと思うんです。とかく官僚的な考え方でものを判断するという、組織は公共企業体に変わったんだが、職員は従来からおった方々がほとんどでありますから、下の職員でも、われわれ経験がありますが、昔から役人は給料が安いもので、窓口にすわって仕事をやってやるんだというような考え方が多少なりどっかにあったと思うんですね。そういう上から下まである官僚的な考え方というものを払拭して、ほんとうに民間の企業のように、ありがとうございます、よろしくお願いします、ことばづかいからしでいわゆる民間のいいところをどんどん取り入れてサービスをよくしていこうと、そのかわり従業員にも能率的な仕事をやっていただいて、待遇その他も公務員より以上にやはりいい待遇をしてやろう、そういう私は思想があったと思うんです。ですから、そういう意味においては、経営委員会のウエートというものは、非常に大きかったと思うんですが、たまたま三十五年三月十七日に私が古野さんに質問いたしてみましたところが、さっき毛久保委員からもち二つと触れておりましたが、「電電公社というのもごらんの通り逓信省の引き継ぎですから、おそろしく官僚的で、僕らのように民間で徹頭徹尾一生涯仕事をやってきた者から見ると、どうもお役所式のものの考え方が抜けないということが、皆と一緒に働いておるときに始終繰り返し感じられます。」、こういう率直な御答弁をいただいたわけでありまして、当時私も労働組合の指導者の一人でございました。で労働組合自体も頭を切りかえて、公共企業体になった以上は、さっき私が申し上げたような官僚的な考え方を払拭して、窓口にすわっておってもサービスをよくする、ありがとうございますと積極的に言おうじゃないかと、こういうことで事業再建闘争というものを取り上げてやった経験がございます。しかし古野先生が言われたようなそういう考え方が確かに当時私は、ただこれは本社の総裁とか副総裁とかを呼んでということでなくして、みんなの頭の中にまだちらほらと残っておった時期ではないかと思うのです。こういう考え方がある以上は、私は制度をいかに公共企業体にしてみたところで、うまい経営はできない。こういう点はいかがでございましょうか、委員長。古野先生が非常に心配をされたおことばだと思います。これに基づいてわれわれはお互いに努力をしてきたと思うのですが、こういう心配が、いま公社経営を見ておられる委員長の頭の中に感じられるようなことはないでございましょうか。
#17
○参考人(萩原吉太郎君) 御説ごもっともでございまして、私としても民間人でございます。その点は一部公社とか官庁は別として、公社について一番問題点だろうと、こう思います。ただ、古野さんの御発言になったころから見ますと、世間というものがそのままの流れを許さない風潮になってきておりますので、私は当時御発言になったような電電公社の事情から見れば非常に私は変わってきておる、こう思っております。ただそれらが民間と同じようなレベルに来ているかというと、その点は確とは確かめませんけれども、当時はおそらくそうであったかもしれませんけれども、世間の風潮というか、動向というものが、そういう行き方を許さないことによって非常に是正され、またそういう前委員長の考え方もあって、当局の人たちも努力をしておられるのでしょうが、私はその当時から見れば非常に、当時は知りませんけれども、現在の情勢はこれは非常に変わってきているのだなというふうに考えております。
#18
○鈴木強君 委員長がそういうふうにごらんになるわけですから、古野先生の御心配になった点はだいぶよくなってきておる、こういうふうに判断できると思いますので、その点は皆さんの御努力であったと思います。
 もう一つ基本の問題でぜひ委員長にお尋ねをしたかったのですが、日本の公共企業体経営方式というのはアメリカから直輸入的に入ってきたものでありまして、専売、国鉄に次いで電電が三番目に公共企業体になっておりますけれども、どうも当初われわれが期待をしておりましたような公社の自主性という点について、あるいは財務、資金の面におきまして、あるいは政府の予算提出に対するいろいろな方法について、われわれがよく言います従業員の待遇改善についても、給与総額制度というものでワクをはめられてきておる公社が、いまはたいへん資金的に苦しゅうございますから、借り入れ金をして計画をやっているようでございますが、一時は二百億近い余裕金があったこともございました。そういう余裕金をひとつ公社が効率的にこれを運用しょうとしても銀行預託ができない、こういった問題もございました。
 そこでこれは、釈迦に説法でたいへん失礼だと思いますけれども、昭和二十九年十一月四日に当時の吉田茂総理大臣のときに臨時公共企業体合理化審議会というものが持たれまして、原安三郎先生が会長になっておられ、これが答申しております。昭和三十二年の十二月二十五日に石坂泰三先生が、岸内閣のときですが、やはり公共企業体の運営についての一つの答申を出されておるわけです。これはアメリカ式の運営方式の中に幾多の不備欠陥があるものですから、これをひとつ是正して、本来の姿に戻すべきだ。これは一口にいうならば公社に自主性を与える方向で制度を改正しなければならない、こういうことが基礎に流れている。私はこの考え方がもうすでに二十九年から十四、五年の間たなざらしになって、全然指摘をされた答申に対する政府の配慮というものが出てこない。私はきょうはここには委員の中には歴代の大臣もいらっしゃいます。私も十三年間のこの委員会の中で何回か大臣の更迭される都度、公社法の改正についての意見を述べ、大臣の善処をお願いしてきた、ここだけでなくて、予算委員会においても大体歴代の総理大臣に、私は内閣として責任を持って答申を受けた以上この答申をなぜ実施に移さないか、こういうことで実は意見を主張してまいりました。その都度ごもっともであるから善処するという、そういうお返事を聞いて十五年ばかりたってしまった。ですからそういう面からして非常に公社経営の中に幾多のやりにくい点が出てきておると思う。古野先生にも、この点については私がいろいろ意見をその際申し上げましたが、最後に先生が、われわれがもっと自由に資金及びその仕事を、自主的な立場に立ってやれるように各方面に持っていって、そしてその努力をしよう、それから内部からも大いにやるつもりだ、こう私は御答弁をいただいておる。これは私は公社のほうにも一つ文句を言いたいのです。政府もそういうようにだらだら引き延ばし作戦をとって、基本的に公企体の不備欠陥の是正をするという努力をしないと同時に、公社もまた積極的にその体制をつくり出すだけの努力を十分しないと私は思うのです。準政府機関というそういう立場に立つと、国会に来ても説明員であります。電気通信省であればおそらく政府委員であったでございましょう。ところが説明員、要するに電電公社の法律関係については全部郵政省がそれを所管としてやることでありますから、そういうかっこうになってきておるのですね。私はそういうふうないろいろな点を考えてみた場合に、公社ももっと積極的に、前向きに制度改正について私は絶叫しなければならない、主張していかなければならない。ですから、経営委員会はただ単に重要事項の決定、公社の運営に対する最高意思決定機関であるというだけではなくて、私はそれらも経営委員会として独自の立場に立ってやはりいろいろと御配慮いただくべき筋だと思うのです。ですからそういう意味において、何か全体が、公企体の持つ不備欠陥を是正しようというせっかくの有識者の英知を集めたような答申にそぐわないようなかっこうでサボタージュしてきておる、これは重大な問題だと思う。梶井総裁当時のこの議事録を拝見してみましたけれども、積極果敢に前向きで委員会で発言をしておる。その後はどうも鳴りを静めたようなかっこうになっておりますので非常に残念に思いますけれども、さっきも委員長から資金その他の問題についてお話がございました。もっと欠陥を是正いたしますならば、限られた資金の中でももっと効率的に運営ができるかもしれません。せっかくやろうとする意欲を持っておってもできないような、手に輪をはめているようなそういうものは追い払うべきではないでしょうか。こういう点について、委員長の過去の御努力、さらにいまお考えになっている考え方等ございましたらお伺いしたいと思います。
#19
○参考人(萩原吉太郎君) 非常に重大な、重要な御質問にあずかったわけであります。事実われわれ民間人から見ますと、お説のとおり予算を編成するに当たって、またその予算の拘束性というか、それから監査とか監督とか多種多様な点、この点は私はそういうことを理論的に言うんじゃなくして、運営して、経営委員会として、日常のいろんな予算やなんか非常にこれはまずさというものも感じている。これは政治的な問題でなくして、自分が経営委員として、これはこう改めてもらいたいなという点も感じますんですが、おっしゃるとおりで、われわれもこれは努力しなくちゃならない。どうやってこれを主張していっていいかということもわかりませんですけれども、御指摘の点は、私たちも感じておるところでございます。
#20
○鈴木強君 委員長もしみじみ感じておられるように承りました。ですから機会あるごとに皆さんの財界その他における重要なお立場をもってできることも多いわけでありますから、ほんとうに国民に、こういうふうにしたほうがせっかくつくった公共企業体というものはもっといいサービスができるんですよ。いま二百四十万個積滞があります。毎日われわれのところにも、公社の出店みたいな、電話というと鈴木のところに――おまえどうしているかと、私たち文句言われるわけです。われわれはいろいろと説明してやるわけです。そうすると、よしわかった、それならどこが問題だということをのみ込んでくれるわけですね。そういうふうな理解をしてもらう努力をこれはお互いにやらなければならぬと思います。私は、もう議員立法で法律案を制度改正については一度出しました。出しましたが、なかなかいろんな抵抗がありましてものにならない。ある大臣は私に言いました。君の言っていることは正論なんだが、なかなかこれはむずかしい点があるんだということも言われたのでございます。そういうふうに非常に、公共企業体というものが戦後つくられ、しかも、ある程度自主性を与えた、その中における動きによって、またやっかむ人も出てくるでしょう、そんなに自由にしてたまるものかという。また一面には、ちゃちゃが入ってくるわけです。これはしかし私は間違いだと思う。ですから、やはりせっかくつくった公企体というものを百点満点の成績で運営させる努力はお互いにさせるべきだと思います。私は暮れにも大臣とかなりやり合ったんであります。ほとんど三時間くらいこの問題で大臣に意見を私は申し上げました。やがてまたきょうからあしたにかけて法案審議の中に出てくるわけですけれども、そういうわけで、非常に残念に思っております。ですからそう思っているということでなくて、もう一歩委員長、勇気を持って経営委員という立場に立ち、また電信電話事業を、財界の大御所の一人としてでも私はひとつぜひ――財界、経済界の大御所としてのお立場でやっていただいておると思いますけれども、もう一段の委員長に奮起を私からお願いを申し上げたいと思います。
 そこでもう一つ古野先生が言われた中で、電話が非常に積滞をしておりました。私のどうしてこれを解消するかということに対する御回答ですが、電話の積滞というようなことをがやがや言っておるのはけっこうだ。無電話部落の解消ということばはあるが、私は無電話世帯の解消ということを申したい――なかなか先見の明がある――そのうち日本人口は一億になるだろう。かりに五人が一世帯として二千万電話を引いたら、東京に住んでいて、九州の端から北海道の端まで電話で用事がたせるという時代がくる。国の発展の基礎は電電事業にある。もっと力を入れて考えなければだめだと私は思ってやっているのだ、こういうふうに言われました。いまは日本の電話が一千万をこし、やがて二千万になろうとしております、第四次五カ年計画で。ですから、古野先生は十年前にこのことを言っておられる。この辺がちょっと資金の面でわれわれと違うのでございますけれども、古野先生は十円に度数料を上げなければだめだ。萩原委員長は毎年上げろとおっしゃいますけれども、古野先生は、七円というけちなことじゃない、十円に上げなければだめだということを言っておられました。しかし、これは公共事業でありますから、公共性というものと採算性というものをどうマッチしていくかということはたいへんなことであって、これは本論になって、ちょっと恐縮でございますけれども、やはり公共事業である限りは政府に、あるいは国会にその決定権があるわけですから、そのほかに与える影響あるいは国民生活に与える影響、こういうことも考えて、ただ単に受益者負担の原則だけではなくして、ときには利子の一部補給とか低利の融資を考えてやるとか、そういう政府のてこ入れがあって、初めて私は公共事業としての問題が解決できると思うんです。ですから、電信のように五百億も赤字を出して、その赤字を電話によってまかなっているという、そういうきわめて不健全な経営というものがここ十数年続いておるわけであります。これらも、電報というものがいかに超高度に公共性を保持しているか。ですから、採算性だけで原価主義でやったら、当然上げてもらわなければならないのでありますが、それが上がらない。したがって、電話が補てんしておるわけであります。それも総合原価主義などと言っておられますが、こうなりますと、電話のサービスを期待している人たちは、何だ、一年間に五百億もおれたちがサービスをよくしてもらう金の中から、赤字の電報を打った人の補てんをするのはけしからぬ、それはそれとして考えればいい、十万個の電話が三百七十億あれば引けるじゃないかという計算をいたします。これもやむを得ないのじゃないでしょうか、いまの段階で。総合原価主義、独立採算性をたてまえにやられる中ではやむを得ないからやっているのでしょう。ですから私は、その点は古野先生とちょっと違ったのでございますけれども、とにかく非常に示唆に富んだ考え方を十年前におっしゃっております。自来、ここに第三次、第四次と、五カ年計画長期二年間、二期続いてまいりました。まだ二百四十万の電話が残っております。一体、これから新国土総合開発委員会のあの答申にもありますように、まさに世は情報文化の社会に突入していく。そのためには国の全体的な産業構造の変革も来るでしょう。それに伴って全国的な情報通信のネットワークというものを当然考えなければならぬ、こういうことを言われております。まさにデータ通信はいま時代の寵児になってきているわけでありまして、それやこれや考えますと、一体、これからも第四次、第五次、どういうふうにまとめていったらいいものか、非常にわれわれとしても苦しんでいるところですけれども、ひとつ、長期構想というものを電電公社が発表されましたね、御承知のように十年後のビジョン、これは私は非常にいいアイデアだと思いました。大体、日本というのは二年か三年先のことに追われちゃって、それも案外当たらないんですね。三年前にやったことがここへくるとだいぶ狂っちゃって、もう少しデータを十分に集めて、科学的な分析を加えて長期構想というものを持つことは非常にけっこうだと思います。
 そういう意味において、十年後のビジョンというものを発表されたことは、公社としてはりっぱな一つのアイデアだと思います。しかし、これもいまの情報文化の社会に突入する段階から見ると、相当の立て直しをしなければならぬと思います。そういう意味ですけれども、しかし、その構想が出て、一体こういうものをどういうふうにマッチして――申し込めば電話はすぐ全国どこへでも通じる電話、初代梶井総裁が国民に約束してきたスローガンを一体下げないでいけるかどうか、私は下げないでいってほしいと思いますが。ところが一面から見ると、非常な日本の高度経済成長政策というものが顕著な伸展をしたために、積滞も予想以上になってきております。これはなかなか無理なふうにとれる総裁の発言も私は聞いておるわけでありますね。あんまりこまかいことはいいですから、ひとつ萩原委員長として、こんなふうにしたらうまくいくぞという、そういう概括的な御構想がありましたらぜひ承りたいと思います。
#21
○参考人(萩原吉太郎君) ただいまの御質問あずかった中で、ちょっとこういう場面に不なれなものですから、取り違えたようなことがあったので、訂正さしていただきます。私、毎年と申しましたのは、毎年料金を値上げということを申したんではなくして、先般申しました程度の料金値上げは、これが通るまではわれわれとしては毎年でも繰り返してお願いしなくちゃならない、こういう意味で申し上げたわけです。それから古野先生が言われた二千万、これはやったところで三世帯に一つ程度、まさに経済の進度の激しい中にやってまいりますので、それまで、四十一年までに千世帯と見ましても、そのときがくれば、まだそんなものじゃ足らない。十年のビジョンといいましても、つくりましても予想外に進展が激しくて、これはほんとうの電信電話の公共性を考え、また一般国民に、また経済界に貢献しようと思うと、まだまだこれから大いにやらなくちゃならないと思います。さて、それやるにどういううまい手があるかといいましても、私いますぐこうやったら、これはうまくいくんじゃないかというのは持ち合わしておりませんが、少なくとも健全経営の線をくずさないでやっていくためには、繰り返ししつこいようでございますけれども、とんとんの数字で、収支でもっては、これは容易にできるものではない、まずこれから固めていただきたい、こう思っております。まあお説のとおり、総裁以下とも協力して、いかにしてこれをやっていくかということは研究してまいりますけれども、何ぶんにも金がなく、資金がなく、そうして電電公社の赤字経営において、さらに大きな負担を政府にかけるような状態においては、これを強行できませんので、そういうふうに考えて、まあ基礎を固める意味においての、その次には料金の値上げということをひとつ通るように御協力願いたいという現在はことだけで、まあ御質問の要旨には合いませんけれども、そういうことだけを申し上げておきます。
#22
○鈴木強君 萩原委員長からむしろ料金を上げるということで特別な御発言があったわけですけれども、これはなかなかむずかしゅうございましてね、お隣に大臣もいらっしゃいますが、公社が考えました佐藤調査会の二二%が三万の設備金に変わり、一二・五%が収支とんとんに変わっているような世の中ですから、これはやっぱりさっき私が申し上げましたような現状における政府の物価政策ですね、これとの関連で非常にむずかしい点だと思います。われわれは一つの対案を持ちまして、暮れにも大臣にその対案を差し上げたんです。一部われわれの意見を尊重してくれております。これはあとで私やります。――これはたいへん失礼しました、萩原委員長に差し上げるのを失念いたしました。さっそくでも私持って参上いたしますけれども、こうしたら日本の電信電話はうまくいきますよという一つの党の案をまとめましてございますから、あるいはまた、すでに御了承いただいているかもしれませんが、そういうわけで、これはなかなかいまここでせっかく委員長がおっしゃいましたが、わかりました、こう言うわけにはいかないのでございまして、これは非常に論議のあるところでございますから、言いっぱなしでおりますと、何かわれわれが委員長そうだというふうになってしまっても、これは困るわけですから、念のためにその点を申し上げさしていただきます。
 それからもう一点、組織機構の面からお尋ねしたいんでありますが、いま申し上げましたように、十七年たちますと、ふた昔に近いわけでございまして、相当世の中も変わってまいりますし、公社の経営規模もかなり大きくなっております。したがって、どうでございましょうか、委員長、七年間いらして、現在の組織機構、本社から末端までの扱いという段階で、いろいろこれも変転をしておりました。オーデル大佐が見えまして、ライン・オーガニゼーションを日本に半ば押しつけたようなかっこうでやったんですが、合わないで、途中で変えたのであります。その後、組織的ないろいろな変更がございますが、およそいまの組織でいいというふうにお考えでしょうか。もう少し何かここらをこうしたら何か合理的に効果的にいくぞという、そういうお考えはお持ち合わせないんでしょうか。
#23
○参考人(萩原吉太郎君) 結論から申し上げますと、私はうまくいっていると思います。いまの管理機構の点で総裁、副総裁、総務理事というのもありますが、総務理事制の運用というものも非常にそれが中間的な存在になっておりますから、その存在によっても非常にうまくいっているように、これは総裁のほうが一番よくおわかりと思いますが、はたから見ましても私はうまくいっているなと、こういうふうに見ております。
 さて、それでは現在の電電公社の組織機構に改善する余地はないかという御質問でございますが、現在のところ私は勉強が足りないのかと思いますが、そういう点でここはこう改めるべきではないかというものを、これはあるのかもしれませんけれども、むしろ私の勉強の至らないせいかもしれませんが、そういう点も発見し得ずにおります。
#24
○鈴木強君 いまお話にありました総務理事制、これは経営委員会の承認を得ているのでしょうか。法的に言うと予算、事業計画及び資金計画、決算、それから長期借り入れ金、電信電話債券の償還計画、その他、こう四つ書いてありますが、これは経営委員会の議決を得なければやれない。ただ前段にありますが「経営委員会は、公社の業務の運営に関する重要事項を決定する機関とする。」こう書いてあります。まあいろいろ取り方はあると思いますし、考え方はあると思いますが、具体的に総務理事は経営委員会の御承認を得てやられるのでしょうか。
#25
○参考人(萩原吉太郎君) だろうと思います。はなはだ妙な発言でございますが、実は私の前からかもしれませんし、承認を得たかどうか私即答できかねますが、もしこの場だったら、ひとつ電電公社の執行機関のほうにただしていただきたいと思います。
#26
○鈴木強君 この公社発足以来、たとえば十九条で理事は「五人以上十人以下」とございますね。監事二人は三十三年五月六日に改正になった。そこで総務理事というものを含めての規模ですね、この辺は便宜的に総務理事というものをつけたのですね。どうも総務理事というものが委員長は非常にうまくいっているというお話ですから、これは私の言うのはおかしいかと思いますが、必ずしも総務理事という性格が一体どういうものなのか、中間的な立場におって、一々総裁までいく文書を総裁決裁でなくて済むような分掌分限というものを委任して、その総務理事にはんこを押させて、それで総裁のところまでいかなくてもいいということになっているのか。そういうことであれば、各部局のある程度のコントロールというのは、総務理事がやってしかるべきだと思いますが、そういう権限も何かなさそうな気がいたします。ちょっと私は総務理事制というものの性格が非常に不明確であるというように感じておりますが、委員長として御就任前ですね、総務理事というのはできているようでございますから、この点は御存じないようですが、これは私の感じている点として受けとめていただいて、そうしてもし置くなら置くように総務理事というものの性格をはっきりしてやったほうがいいのじゃないかと感じている点ですから、これはひとつ参考にして御検討いただけばと思います。まだ組織機構の面から、私はかなり改革を加えなければならないと思う点が幾つもありますが、これは時間がありませんから、お忙しい委員長でありますから省略いたします。
 最後に、さっき久保委員からお話がありました経営委員会の自主性といいますか、そういうものについての質問に委員長お答えになっておりますが、実は、私は公社法第十条の経営委員会の性格について見てみますと、いま申し上げておりますように、少なくとも予算、事業計画、資金計画あるいは決算、長期借り入れ金とか、いわゆる電電債券の償還計画というのは必ず議決を経なきゃなりませんね。そこでこういう重要な公社の基本的な経営を御決定なさるのに、いまの五人の委員の皆さんと特別委員の総裁、副総裁の二名の方で十分にその点はいいのかどうなのかという危惧をずっとわれわれ持っているのです。むしろそういう意味において、常勤にするとか非常勤にするとかは二の次でありまして、問題は経営委員会が自主的な判断によってほんとうに公社から出てきた案に対して、時には鋭い批判を加えてここはこうすべきだというき然たるものが出てきて初めて私はいいものが結論として出てくると思うのです。ところが、お忙しい方ですし、一カ月に二回でございますか、お集まりいただいているようですが、それだけのことでほんとうに重要決定をするための御判断をはっきりと頭の中にお入れいただくようなことができておるのかどうなのか。たいへん失礼ですけれども、そういう心配を持つものですから、もし経営委員の方々が常勤でもするとか、あるいは経営委員会にもう少し事務局的なものを持って、そしてその方々がかなりの範囲にわたった調査をしていくとか、そういう独自な立場に立ってのスタッフというものがあってしかるべきじゃないだろうかというような気がするのです。そうすれば、なお経営委員の皆さん方が御活躍をいただき、御判断をしていただく場合の重要なファクターになるのじゃないだろうか、こういうふうに私どもは考えておるわけです。特に昭和三十三年五月六日に公社法が改正になりまして監事制度が設けられました。そのときの、なぜ改正するかという政府側の答弁を聞いてみますと、こういうふうに答えているのです。監事をつくったということは、いろいろ重要なことが書いてありますが、その中で一つ私がここで引用しようとするのは、この監事というものが直接、間接的に経営委員会の意思を体していろんなことを監査することができる、そういう制度に変えたわけですね。最高意思決定機関たる経営委員会は意思決定にあたって必要な監査を行なうことが当然であるのであるから、この場合監事に命じて監査を行なわせることができるようにしたんだ、こういうのがそのときの改正の理由ですね。スタッフを置かなければ、監事というものを一〇〇%活用して意思決定の場合の判断の助けにするだけのことをやっていただきたい、こういうふうになっているわけですね。こういう制度を活用されたことがございますでしょうかね。われわれはそういう意味において、経営委員会の皆さんがほんとうにやりやすいように体制をつくって差し上げて、そして公社とひとつ経営委員会の場所でなくて時に触れ機会に触れて局長連中とも話をしていただく。そして決定する前にいろんな知識も皆さんがお持ちいただいて、そして間違いのない方法で決定していただいたほうがいいのじゃないだろうかという意味で申し上げているので、その際に失礼ですよ、ただでもって働けというのは。それはいかぬじゃないか。だから相当な報酬を差し上げよう、思い切って、これは民間のいいところを入れるというので。公社の基本計画に対するものをきめていただくのですから、相当思い切って報酬も差し上げているのです。それでこれに専念するというわけにはいかないでしょう、お忙しい方ですから。せめてもう少し体制の中でやっていただけるようなことをしたらどうかというので、実はさっきからの久保委員の質問も含めて言っているのです。決してわれわれは経営委員会の足を引っぱろうとかどうとかという、そんなよこしまなことでなくて、公共企業体というものはあくまでも清くすこやかに、じゃまものがあったら、それを排除して差し上げるのがわれわれの任務ですよ。あまりこまかいことを一人でああだこうだということはおかしいと思うのです。公共企業体にしたら、本来ならもう任命された総裁以下の諸君にまかして、もしそのやり方が悪ければこれは首ですよ、率直に言って。かえればいいわけです、総裁以下を。そのくらいやはり責任体制というものをまかしてやるようにしなければ、こまかいところまで、政府のほうで、国会でああ言った、こう言ったといってやってたんじゃ、私は本来的な公共企業体経営というものはできないと思う。ですから予算が来たときにはわれわれは真剣に審議します。法案が来たときには真剣に審議します。ふだんそんな耳くそのようなことを言って、公社の足を引っぱるようなことは慎しまなければいかぬと思っております。そういう意味で、経営委員会の充実ということを実は考えておったのです。おまえの言っているようなことは心配ない、だいじょうぶだ。そんなことはおれはちゃんとやっているんだとおっしゃれば、私は何をかいわんやですから、はいわかりました、どうぞ委員長がんばってください、こういうふうに申し上げればそれで済むのです。
#27
○参考人(萩原吉太郎君) 事務局の問題でございますが、私は事務局が特になければならぬということではなく、ないために不便しているということはない。というのは、実際の運用の上において、大和田さんの時代、また私の時代になってから監事にこういう点の調査をお願いしたらどうなのかということがたびたびございます。さらに監事が経営委員会の手助けというか携わっていくということになっておりますが、むしろそれだけでなく、これは実際にどうなっているか、しょっちゅう――われわれ仕事をやっていくときに、これはおれのやることじゃないとかどうとかと考えておりません。月に二回はありますので、じかに、そこに出席した局長に、この次はこういう調査の報告をしてくれ、この点はどうなのかと、全然議題に出ていないことでも疑問に思う点は詳細に報告を求めております。そういうふうにして、実は事務局がなくとも少しも不自由を感じないで、調べたいと思うものは手に入れ、また当局も総裁以下協力し合ってくれますから、そういう意味において、私は事務局がなくてもいいのじゃないか、こういう意味で申し上げておるわけでございます。それで実際使っているかどうかということですけれども、事実上は相当、むしろ非常にこちらの言うところをそこまで能力を、人間を使い、また事務を省いてやってもらって恐縮だったという点もありましたけれども、その点において私は電電公社の幹部諸君につきましては、きわめて私は優秀であると信じておりますので、事務局がなくとも少しも不自由を感じないという点を申し上げておるのでございます。まあ事務局があってもなくてもかまわず、そこに出てくるのですからそれをやる。さらに事務局を通じて聞く人がじかに注文をつけ、じかに言って、そのとおりやってもらっていれば少しも差しつかえなく知りたいことを知ることができておると私は考えておるわけでございます。さらに連絡上のまとめ等はどうかといえば、総裁室の人を連絡に使えばいいと思います。
#28
○鈴木強君 認識の相違が当然あると思います、見方によりまして。ですから私はあまり無理を言いたくない性格ですから、かなり控え目にお聞きしているつもりです。なお、経営委員会というものの置かれております本来的な意味からいいまして、そうしたほうがなお皆さんのお仕事がやりいいのじゃないだろうか、こういう老婆心を含めて申し上げておるわけでありまして、この点委員長として事務局がなくても十分やれるのだ、あまり心配するなよ、こういうお話ですから、当分はまた、どのくらい月給を出しているかしりませんけれども、ただみたいで御活躍をいただかなければならないので恐縮に存じますが、しかし十年に一ぺんということでなくて、ときどき委員長さんにも国会あったら来ていただいてわれわれともまたひとつお話をするような機会をぜひつくっていただければ幸いだと思います。
 きょうは十二時というお話でありましたので、まだ幾つか私は用意しておりますけれども、議事の進行に協力してこれで終わりますけれども、まあひとつ考え方は多少違いがあったとしても、腹の中でわれわれの言っていることもなるほどなというふうにお感じになっている点も全然ないとも私は思えないような気もいたします。ですから、われわれの意のあるところもぜひひとつ御理解いただいて、今後むずかしい段階における公社の長期拡充計画を国民の期待に沿って円満にやることができますように、経営委員長としてぜひ御活躍いただきたいことをお願いして終わります。たいへんありがとうございました。
#29
○委員長(永岡光治君) 萩原参考人に一言お礼申し上げます。
 本日は、御多忙のところ長時間にわたりまして本委員会の審査に御協力いただきまして、たいへんありがとうございました。本委員会を代表いたしまして、厚くお礼を申し上げます。御苦労さまでございました。
 午後一時まで休憩いたします。
   午後零時一分休憩
     ―――――・―――――
   午後一時十六分開会
#30
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案に対し質疑のある方は順次御発言願います。
#31
○松本賢一君 それでは質問をさせていただきますが、私のは文字どおりの質問でございますから、そのおつもりで。
 まず、さっき経営委員長のお話もあったようですが、今度料金の一部値上げ、一部値下げというようなことで、結局プラス・マイナス・ゼロということになっているように伺っておりますが、そういうことになっているのですか。
#32
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 今回提出されました公衆電気通信法の一部改正案におきましては、電話の基本料を値上げいたしまして、それと同額だけ近距離の市外通話を下げるのでございまして、収入全体の約三・三%を調整すると、こういうことでございます。
#33
○松本賢一君 ということは、値上げでもない、値下げでもないということなんですか。
#34
○説明員(米沢滋君) 昭和四十四年度におきましてはプラス・マイナス・ゼロであります。それからなお、第四次五カ年計画を通じまして、プラス・マイナス、いわゆる誤差の範囲におきましてプラス・マイナス・ゼロであります。値上げでもなければ値下げでもない、こういうことであります。
#35
○松本賢一君 委員長、大臣が見えてないのですが、大臣に聞きたいこともあるのです。
#36
○委員長(永岡光治君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#37
○委員長(永岡光治君) 速記始めてください。
#38
○松本賢一君 それじゃ、いまの全体的に値上げをするとかしないとかいうことは、大臣が見えてからまたあとでお伺いしたいと思いますが、今度の法案に直接関係のあることで、いまの値上げする部分の基本料金の問題ですが、これは私どもはなるべく上げていただかないほうがいいと思うのですけれども、基本料金を上げて、いまの近距離の電話を下げられたというところはどういう理由なんですか。
#39
○説明員(米沢滋君) 現在電話を架設して、その際の資本収入を見てまいりますと、これが月額二千六百円かかっております。それに対しまして、基本料金として入るものは全体としてその電話の加入債券の利子にも足らないという程度でありまして、したがって、二千六百円に比べましてはるかに低いわけでございます。で、公社といたしましては、政府がつくりました経済社会発展計画、正確に言いますと経済審議会から政府に答申がありまして閣議で決定になりました昭和四十二年度から四十六年度に経済社会発展計画の中で、電信電話関係で三つの柱がございまして、一つは電話の需給の改善をはかるということ、それから第二が料金体系の合理化をはかるということ、第三は、独立採算を旨とする政府関係企業においては受益者負担の原則を貫け、こういうことが答申となって出おりまして、公社もそれを受けまして、四十三年度から四十七年度に至ります五カ年間の第四次五カ年計画をつくった次第でございます。その中で料金体系の合理化につきましては、その全般的な体系合理化と、それから料金の水準の引き上げという二つを考えまして、一二・五%の要請を政府に昨年四十四年度の概算要求と同時に提出いたした次第でありますが、物価政策の面で、料金の引き上げは、その物価政策に従いまして今回は見送りました。料金体系の合理化の中で最も不合理になっておると考えられます基本料金の引き上げをやる、そのかわりに、市外料金を下げるということにいたした次第であります。その市外料金を下げる場合に、遠距離を下げるという問題と、それから近距離を下げるという両方の考え方があったわけでありますけれども、遠距離の通話というものに対しましては、むしろ個人というよりも企業が使うほうが多いという、そういう見解が多いので、近距離の市外をむしろ下げることによりましていわゆるプラス・マイナス・ゼロにするということにした次第であります。この近距離を下げるという問題に対しましては、特に最近の都市構造が変化いたしまして、加入区域を広げてほしいといを要望が非常に出てまいりました。ところが、この加入区域を広げるということにはなかなか膨大な資金もかかりますしいたしますので、結局この近距離の市外通話を引き下げることによりまして都市構造の変化に対します最近の不合理というものを是正していこう、こういうことにした次第でありまして、先ほども申し上げましたが、基本料を引き上げることによってその分だけ近距離の市外通話を下げる、こういうことにした次第であります。
#40
○松本賢一君 それじゃ大臣見えましたので、この問題に関連しますから、まずお尋ねしてみたいと思いますけれども、いま料金の問題を質問したところなんですが、ことしだけの問題かどうかということがよくわからないので、それにも関連してお聞きしてみたいのですが、さっきの経営委員長のお話にもあったように、物価政策というものによってことしは料金の値上げを押えたんだということになると、ごく近い将来、もう来年度ということになると、すぐ値上げをしなければならぬという状態になっておるのか、つまりそういったことしの全体的な政治的な配慮から、物価抑制という意味で値上げをとにかく押えたということなのか、それとも公社のほうの独自の御判断で、値上げしないでもいけるんだということで値上げになっていないのか、そのどちらなのか御答弁願いたいと思います。
#41
○国務大臣(河本敏夫君) 公社のほうからは、独立採算制を堅持したい、そういうことのために一二・五%の値上げがぜひ必要である、こういう強い要請はございました。しかし、いろいろ検討いたしました結果、物価政策上一二・五%の値上げをするということは適当ではない、こういう観点から見送りをすることにきめまして、ただいま御審議をしていただいておるような内容の改正案を提出したわけでございます。ただしかし、公社の経営内容というものは、きょう午前中もお話がございましたように、当初佐藤調査会の答申が出ましたあの当時に比べますと、経済情勢が非常に変わっておりますし、経済成長率も違っておる。そこで、あのときには大幅の赤字、大幅の値上げこういう見込みでございましたし、そういうことも書いておりますが、現在は数字的にもだいぶ内容が違っておるのではないか、こういうふうに考えております。客観情勢は相当よくなっておる。こう思うのです。それで、公社の将来の基本的な経営問題につきましては、ことしの七、八月ごろいろいろな数字を検討いたしまして、最終的にどうしたらいいかということをきめたいと思っております。しかし、できるだけ値上げを避けて何かいい方法はないか、こういうことを検討してみたいと思っておるところでございます。
#42
○松本賢一君 いまの大臣の答弁だと、一応ことしは押えたが、将来は、電電公社のほうとしては上げてもらわなければ困るという要望があるけれども、情勢が上げなくてもいいかもしらぬようになりそうな気持ちもするというようなことだったと思うのですが、私もしろうとですからよくわかりませんけれども、大体その情勢のよくなるときというものは、専門家が計算したよりは、たいていの場合、もっともっとよくなるし、悪くなるときには、専門家が計算したよりももっともっと悪くなったりする場合がよくあるので、特に電電公社の仕事のような、非常に近代的な先端を行くようなものというものは値上げをしないでもやっていけるということが私は趨勢として言えるのではないかと思うわけなんで、そういう意味で、今回値上げをされなかったということについては、非常にけっこうだと思っておるのですが、また来年になってすぐ値上げをしなければならぬということになっちゃまことにまずいと思うのですがね。で、その辺の見通し、今度は公社の側からお聞かせをいただきたいと思います。
#43
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 公社といたしましては、電報の赤字問題を実はかかえておりまして、これに対しましては、昭和三十年ごろから中継機械化をやったり、その他配達区域の統合を進めるとか、あるいはまた親局に子局の業務を特に夜間集中する、そういう合理化を進めてきたのでありますけれども、人件費等の高騰等によって、年間約五百億円程度の赤字になっておるということであります。また一方、電話が農村とかあるいは住宅等に普及いたしますと、一加入電話当たりの月の収入が二千円以下というところがどんどんふえてくる、そういう収入構造変化をかかえておる。したがって、今回この法律を政府に提出していただいたのでありますけれども、最近の経済情勢の変化等を考えまして、ことしの七、八月ごろの収入状況をよく見まして、今後料金をどういうふうにやっていくかということを慎重に検討したいと思います。この席で上げるとも上げないとも、いまの時点で申し上げられないのでありますが、どちらにいたしましても、この第四次五カ年計画の工程は公社として完全に完遂したいという決意を持っておる次第であります。
 なお、ことしの七、八月ごろの料金収入状況等も考えまして、方針をきめたいというふうに思っております。
#44
○松本賢一君 それじゃ、それはその程度お聞きしておいて、またあとでお伺いすることになるかもしれませんが、さっき入りかけた基本料金の問題ですけれども、これは同じ上がったのでも、東京あたり非常に小幅な上げ方になっており、地方のほうへいくと、ずいぶん大幅な値上げになっているところもあるようですが、そういう点はどうですか。何か局のランクを数少なくして、整理されたようですけれども、その結果、そういった一見しろうとから見ると、全く不合理なような数字が出ているように思うのですけれども、そういう点はどうですか。
#45
○説明員(武田輝雄君) いま大局のほうの値上げ率が少なくて、小局のほうの値上げ率が高いのではないか、こういうお話だと思いますが、実は小局と申しましても、現在約四千三百ほどの磁石局がございます。この磁石局につきましては、定額使用料が適用されておりますが、この定額使用料につきましては今回全然手を触れておりません。したがいまして、その面で見ますと、小局のほうは、特に磁石局は近距離市外通話料が下がるという恩典だけを受けられるということになっております。問題は度数局でございますけれども、度数局につきましては、先ほど総裁も申し上げましたように、一加入者当たり資本費用だけでも二千六百円かかっておるわけであります。そして費用につきましては、小局、大局間にそれほど大きな差はないわけでございますが、それに対しまして現行の基本料――現在の一級局から三級局までは現実に存在しておりませんので、四級局で申し上げさせていただきますと、三百八十円、住宅用で二百七十円、きわめて低い額でございます。もちろん減価償却なり資本費用の十分の一ぐらいの額ということで、非常に低い額でございます。こういう低い額をそのままにしておきますと、今後農村とかあるいは地方に電話が普及していくに従いまして、経営状況が悪化する、ひいては電話の地方への普及を阻害するということになると考えられますので、今回ダイヤル数によりまして五ランクにいたしたわけでございます。その結果、小局のほうが若干高く上がるような形になっておりますけれども、一番高く上がりますところでも、現実には住宅用電話二百五十円程度でございますし、それから小局のほうは加入区域が狭うございますけれども、今回、単位料金区域内の通話あるいは隣接単位料金区域への通話、これを値下げいたしましたが、その影響はむしろ小局のほうへ大きく響いてまいるというふうに考えられますので、確かに基本料の形式的な面から見れば、いま御指摘のようなことができますけれども、近距離の分とあわせて考えてみますれば、小局のほうが得だということには必ずしもならないのではないか、こういうふうに考えている次第でございます。
#46
○松本賢一君 ちょっとここに表があるんですがね、ちょうだいした表が。これによりますと、いまのごく小さい局のほうは別として、中くらいの、たとえばここに越後湯沢とか、それから銚子とかいうような局が載っておりますが、こういうのはたとえば越後湯沢が大体七割一分ぐらいの値上げになっておりますね。それで東京のほうは二%ぐらいの値上げにしかならぬといったような、これはこういう値上げをなさったことに根拠があれば問題はないですけれども、いままでそうすると地方のほうがうんと低過ぎたということですか。そういうことで、この際そういう不合理を是正する意味で、こんな大幅な値上げをなさると、こういうことなんでしょうか。
#47
○説明員(武田輝雄君) 確かに、電話のサービスが非常に悪うございまして、市外通話も待時通話が大部分であるというような時点におきましては、一つの電話局が孤立した電話局と考えられます。そうなりますと、加入数の多寡によりまして、効用の面も考慮した料金にせざるを得ないということになると思いますが、全国自動化もかなり進みました今日の段階におきましては、個々の電話局ではございませんで、全国をネットとして考えていい時代になったと思うわけでございます。そこで基本料でございますが、大局と小局との間には先ほど申しましたように、それほど経費の差がないわけでございまして、資本費用だけでも平均して二千六百円以上という状態でございます。そこで現在十四ランクに分けておりますが、これを一挙になくなしてしまうということは困難でございますので、三数字局、四数字局、五数字局、六数字局、七数字局というふうにステージの数によりまして五ランクに分けまして、そして一番、新一級局におきましては事務用で大体資本費用の半分をまかなう、それから下のほうは大体資本費用の四分の一程度をまかなわしてもらうということにいたしたわけでございまして、従来の料金が安過ぎたということであるというふうに御理解願いたいと思います。
#48
○松本賢一君 そうすると、将来全国完全自動になって、いつどこへでもすぐかけられるという状態になったときには、もう均一料金にするというような前提があるわけですか。
#49
○説明員(武田輝雄君) まあ諸外国におきましても、日本のように十四段階というふうな大きなたくさんのランクというものを設けているところはございませんけれども、やはり三段階とかあるいは五段階とか七段階といったようなことにいたしておりますので、今回改定いたしましても、基本料水準そのものが低いということは、現在なお事実でございますけれども、この五ランクを近い将来においてもっと縮小させるという考えは現在の段階においては持っておりません。
#50
○松本賢一君 持っていない。これ平均して幾らの引き上げになるのですか。
#51
○説明員(武田輝雄君) 事務、住宅、平均いたしまして約二百円の値上げになります。
#52
○松本賢一君 パーセンテージは。
#53
○説明員(武田輝雄君) 約三割でございます。
#54
○松本賢一君 それで、こういうことが言えるのじゃないかと思うのですがね。大きい都会の電話を持っている人は大体近い電話が非常に多いということになるのですね。かけるときに近距離の電話が。それからいなかに住んでいる人は電話をかける回数のわりあいに、遠距離電話が非常に多くなるということは、都会との通話をひんぱんにやらなければならぬということで、そういう意味で、基本料が百円、二百円安かろうと高かろうと、大した問題ではないかもしれませんが、同じ百回なら百回、月にかけて、度数料というのは必ず地方の人のほうがふえるのじゃないかと思うのですよ。同じ百回かけた場合に。そこは皆さんのほうで計算できていると思いますけれども、そういうことはどうでしょうか、あるのですか、ないのですか。
#55
○説明員(武田輝雄君) まあ、東京などのような大都会の例で申し上げますれば、確かに東京の加入者は東京都内に発着する通話が多いと思います。しかし、近郊の人たちは東京にかけられる通話が比較的多いと思います。その意味におきましては、今回の近距離の市外通話の値下げということは大都市近郊の方々には大きくプラスになってくると思います。それからいなかのほうでございますけれども、いなかのほうは加入区域が狭うございますから、同一の電話局に終始する市内通話よりも、むしろ近距離の市外通話が多いというふうに考えられるわけでございます。したがいまして、今回単位料金区域内の通話につきましては、自動につきましては、六十秒七円でありましたものを八十秒七円にし、また手動につきましても同じようなことをいたし、それから隣接の単位料金区域間に終始する通話につきましても、手動、自動ともにこれを値下げする措置をとりましたので、この措置はむしろいなかのほうに大きくプラスになるのじゃないかというふうに考えておる次第でございます。
#56
○松本賢一君 いまのは手動式のほうだけなさったというのですね。どうなんですか。
#57
○説明員(武田輝雄君) 手動も自動も値下げしてございます。
#58
○松本賢一君 そうなっておりますかな。それでも手動なんというものは近い将来なくなってしまうのでしょう、そうじゃないですか。一時値下げになるかもしらぬけれども。
#59
○説明員(武田輝雄君) 私申し上げましたのは、いなかのほうは確かに加入区域が大都会に比べて狭うございます。したがいまして、加入区域内に終始する通話というものは比較的少なくて、もう少し広い範囲、すなわち単位料金区域内とか、あるいは隣接単位料金区域への通話が比較的多いというふうにわれわれ把握をしておるわけでございます。そこで今回近距離市外通話につきまして、自動も手動も同一単位料金区域内並びに隣接単位料金区域内についてかなりの値下げをいたしましたので、この措置によるプラスはむしろいなかのほうに大きくきくのではないかと、こういうふうに考えております。確かに手動下げましたけれども、手動が逐次なくなってまいりますけれども、自動も下げておりますので、いなかのほうに大きくプラスするのじゃないかと、こういうふうに申し上げておる次第でございます。
#60
○松本賢一君 どうもよくわかりませんけれども、あまり時間がたちますからこの問題はやめます。あまり話がこまかくなるし、どうも用語もなかなかわれわれの耳なれない用語がたくさん出てきますし、どうも……。
 要望といいますか、言っておきますけれども、とにかく都会の人は何かというと非常に声が高く、大きく、強く響くわけです。ですから、安くせいといえば都会のほうをまず安くするようなことにえてしてなりがちじゃないかと、われわれいなか者はひがむ気持ちもありますが、要するに、何といいますか、地域格差という問題が、いなかに住んでいる人は何かと損な場合が多いので、そういう意味で、やはり電話電信なんかお考えになる場合でも、できるだけそういうような、いなかに住んでいれば損だなという気持ちをやはり地方の人に起こさせないように、いまでも過密・過疎の問題が相当あるわけですから、そういう意味でやはり都会へ都会へと人が出たがる、そういうことも、これは電電公社の問題じゃないかもしらぬけれども、やはりそういうふうなこともお考えになりながら施策を進めていっていただきたいということだけを申し上げて、この問題は打ち切ります。
 それと関連して、近郊通話の問題ですが、いまの近いところ遠いところというお話が出ておりますけれども、これもよくわからないので教えてもらいたいのですけれども、ちょうだいした書類の中に東京付近の図面が載っておりますけれども、大体全国的にこういうふうになっておるわけですか。
#61
○説明員(武田輝雄君) この図面にございますAとかBとかCとかいうふうな地域を単位料金区域と称しておりまして、この単位料金区域は現在全国で五百六十二ございます。全国こういう形になっております。
#62
○松本賢一君 お手元にもし資料ありましたら、ここ以外の例を一、二あげてみていただけませんか。大都会でないところの例。
#63
○説明員(武田輝雄君) 広島の例でよろしゅうございますか。
#64
○松本賢一君 けっこうです。
#65
○説明員(武田輝雄君) それでは広島に例をとりまして申し上げさせていただきます。
 広島の単位料金区域の中には海田、坂、矢野、瀬野川、安芸祗園、安古市、八木、広島似島、熊野、熊野跡、伴、戸山、深川、福木、これだけの局がございます。この局相互間の通話は従来六十秒七円でございましたけれども、今回の改正によりまして八十秒七円になりますから、二割五分下がるということになります。
 それから広島に隣接いたしております単位料金区域といたしましては、可部、呉、安芸西条、安芸吉田、この四つの単位料金区域がございます。そのほかに五日市廿日市、この五つの単位料金区域がございます。それでかりに呉に例をとって申し上げますれば、呉の単位料金区域内には呉のほかに今度江田島……
#66
○松本賢一君 あまりたくさんは……
#67
○説明員(武田輝雄君) 呉の単位料金区域の中には十四局ほどございますが。
#68
○松本賢一君 わかりました。大体全国的にそういうふうになっているわけですね。
 そこでもう一つ、いまの隣接のほうはわかりましたけれども、隣接でないところの二十キロ云々というのがありますね、これはどういうことですか。
#69
○説明員(武田輝雄君) 単位料金区域の直径大体三十キロになっておるわけでございます。したがいまして、隣接の単位料金区域ということになりますと、かりに平均的に申し上げますと、単位料金区域の中心になる局がございますので、大体三十キロということになるわけでございます。したがいまして単位料金区域の中心となる局はその間三十キロのものが大体値下げになるということでございますけれども、単位料金区域の設定のしかたによりまして隣接していないにかかわらず二十キロぐらいである、二十キロであっても隣接していないというようなところがたまたまあるわけでございます。そういうところは隣接しておらなくても、やはり隣接単位料金区域と同じような近距離市外通話料の値下げの措置をはかるようにいたしたい、こういう意味合いにおきまして、二十キロのところは非隣接でも値下げをいたす、こういうふうにいたした次第でございます。
#70
○松本賢一君 ちょっとこまかくなりますけれども、二十キロというのは局と局との距離ですか、どこからどこまでの二十キロですか。
#71
○説明員(武田輝雄君) 単位料金区域の中心となりますたとえば広島……
#72
○松本賢一君 この地図でおっしゃっていただいたら……
#73
○説明員(武田輝雄君) Aの場所に二重マルと申しますか、マルにぽつが書いた船橋というのがございます。それからEのところにやはりマルにぽつが書いた市川というのがございます。Bのところにマルにぽつが書いた千葉というのがございます。これをわれわれ単位料金区域の中心となる局とこう言っておりまして、この中心となる局相互間の距離によってはかるというふうにいたしておる次第でございます。
#74
○松本賢一君 そうすると、たとえば隣り合っていないで、たとえば船橋と草加というのが二つある、これが約二十キロ以内だったらそうなるということですか。
#75
○説明員(武田輝雄君) そのとおりでございます。
#76
○松本賢一君 わかりました。
 それでその問題その程度にしておきますが、午前中にもちょっと問題になっておりました電話の架設というのですか、申し込みがたくさんたまっているという問題ですね。これはいただいた資料を拝見しますと、現在まあ日本の電話の数はたいへんなふえ方をこの十何年かの間にやって、電話の総数ではアメリカの次ですか。そういうことになっているでしょう、現在。ところがまあ世帯数といいますか、その。パーセンテージから見ると、まあアメリカあたりは七二%、イタリアが五六・七、イギリスが四六というようなのに対して、日本は二四・四という、これは昭和四十二年の統計らしいですけれども、そういうふうになっているようで、これはたいへんまだまだ低いということになるのですが、今度の第四次五カ年計画の最後にそれが何%になるのですか。
#77
○説明員(井上俊雄君) 住宅電話の世帯普及率は四十七年度末に三世帯に一電話を入れよう、このように考えております。
#78
○松本賢一君 そうすると、五年後に三世帯に一電話というと、三三%ということになると思うのですが、そうなると、まだまだ外国に比べるとうんとまだ低いと。で、いままで二四・四%まではずっと急に伸びてきているのに、なぜ今後の五年間にそんな足踏み状態にならざるを得ないのですか、やや足踏み状態に。
#79
○説明員(井上俊雄君) 公社としては、意識して住宅電話普及を押さえるということではなくて、むしろ積極的に住宅電話の普及を助けてまいりたい、こういうことでございます。
#80
○松本賢一君 もう一ぺん質問します。二四・四%、四十二年の何月か知りませんが、四十二年に二四・四%までいったと。そこへ行くのが非常に急テンポにいったのです、私ども考えても。急テンポでなかったらなかったようにおっしゃっていただいてもいいけれども。ところが、この五カ年計画によって、その五カ年計画の最後にずっと三三%にしかならないと、全体の電話機はもう世界で二番目だというようなところにまでいっているのに、住宅電話というものが、五カ年計画の最後の年にやっと三三%にしかならなくて、まだほかの国のまあ半分程度にしかならぬということは、どうもちょっとふに落ちないので、どういう事情があるのですか。
#81
○説明員(井上俊雄君) お尋ねの二四・四というお話でございますけれども、四十二年度末の住宅世帯普及率は一四・七でございまして、住宅世帯に対する住宅電話の普及率は一四・七でございます。したがいまして、それは事務用電話を含めた全体の数ではなかろうかと思っております。
#82
○松本賢一君 私がここへちょっと写してきた数字は元のがないのですが、アメリカが七二で、イギリスが四六で、イタリアが五六で、日本が二四という数字なのですが、これはそうすると、住宅電話の数字じゃないのですか。
#83
○説明員(井上俊雄君) 住宅世帯数で割ったものではないわけでございます。住宅電話を住宅世帯数で割ったものではございません。
#84
○松本賢一君 そうすると、これは何の比較ですか。
#85
○説明員(井上俊雄君) これは総電話機数に対する住宅電話機の構成比でございます、二四・四%と申しますのは。総電話機のうち、住宅電話機の構成比が四十二年度末で二四・四%に相なっておるわけでございます。住宅電話の世帯普及率、あるいは総電話機の世帯普及率、そういうものではございません。
#86
○松本賢一君 総電話に対する二四・四%は、世界主要国の電話機の割合、アメリカ七二、それから日本二四となっているのは、私の解釈が違っているのですか。
#87
○委員長(永岡光治君) ちょっと速記をとめて。
  〔速記中止〕
#88
○委員長(永岡光治君) 速記を起こして。
#89
○松本賢一君 それでは私がいまのは勘違いしておったのはわかりました。そうすると、この数字でいくとどうなるのですか、五年後には。
#90
○説明員(井上俊雄君) 総加入数でまいりまして、約四六%が住宅電話になります。それからこの表は電話機数で言っておるわけでございます。電話機数では、諸外国が電話機の統計になっておりますので、二四・四%が四十四年度末の住宅電話機である、こういうことでございます。四十七年度末では、総加入電話回線のうち四六%が住宅電話になります。したがいまして、電話機数で言いますと約三千万近いものがございますが、三千万近い電話機のうち約九百万が住宅電話機になります。そういうことになります。三分の一ぐらいが住宅電話機の数になる、構成比ではそういうことになります。
#91
○松本賢一君 そうすると偶然三三ぐらいなところにあるのですね、やはりそのほうも。
#92
○説明員(井上俊雄君) はい。
#93
○松本賢一君 そうすると、諸外国に比べてうんと住宅電話というものが少ないという、しかも現在二百四十万とかいう、たまった数が。これは皆さん方専門家が計算をなさるよりもはるかにオーバーしてもっとふえてくるんじゃないかという気がするのです、われわれしろうとが考えて。そうすると、五年後には、その二百四十万というものがだいぶん減るような御計算になっておると思うのですけれども、むしろ減らないでふえるんじゃないかという、そういう心配も私どもは持たざるを得ないのですが、そういう点で、住宅電話というものにもう少し力点を置いておくべきじゃないかということをお尋ねしてみたいのですが。
#94
○説明員(井上俊雄君) 公社といたしましては、積極的に住宅電話の普及を助けていこうと、こういう方針で進んでおりまして、第四次五カ年計画期間中で増設いたします総回線は、加入電話で申しますと九百三十万でございますが、そのうち五百七十万を住宅電話をつけると、こういうことにいたしておるわけでございます。需要の将来というものにつきましては、まださだかなものはございませんけれども、過去は常に住宅電話よりも事務用電話の充足の量が多かったわけでございます。四次計画では、総回線の六割を住宅電話に見ていく、こういうことにいたしておるわけでございます。さらにその後住宅電話がどんどん出てくるということになりますと、また数字を変えなければならないと思っておりますが、現在は、公社の増設規模その他も勘案いたしまして、全体の六割まで回そうということで前向きに対処しつつあるということで御了解をいただきたいと思います。
#95
○松本賢一君 それは、そうおっしゃるのを聞いておればなるほどと思うのですけれどもね。現実に、さっき鈴木さんからもお話がありましたけれども、ほんとうになぜ電話がつかないのかということをしばしばわれわれも言われるわけですね。一体政府や国会は何をしておるのかということになってくるわけですね。皆さん、一般の人の口ぶりは、そこで先ほどもお尋ねがあったかと思いますけれども、これをどうして早急に解消することができないのか。私どもたまに外国に行って聞いてみると、日本のような事情になっていないようで、非常にたやすく電話を引こうと思えば引けるように聞くんですが、そういったようになぜならないのか。その辺の事情をもうちょっとわかるように話していただきたいのと、それを解消するのには、どういう方法があるのか。それを考えていらっしゃるのか、それとも考えが出てこないのかということもあるかもしれませんけれども、ひとつその辺の事情をもう一ぺんお聞かせいただきたい。
#96
○説明員(井上俊雄君) 確かに電話は、申し込めば大体つけられるという状態が理想的でもございますし、また、それを目ざしてわれわれ努力しておるところでございますが、何ぶんにも電話の新規申し込みが多く、ある瞬間にこの需給の均衡をはかる、こういうことをいたしますと、その時期にもよりますけれども、その瞬間までのきわめて短期間に膨大な設備投資を必要とすることになるわけであります。公社といたしましては、そこで長期目標を立てまして、約十年ぐらい前に昭和四十七年度末には、需給を均衡させるという計画で進んでまいったわけですけれども、その後非常な電話の需要の伸び――それはその原因を尋ねれば、国民所得の水準向上、あるいは生活パターンの変化、あるいは経済成長が非常に大きいといったようなことも相まちまして、非常に需要がふえてきておるのでございます。当初この計画をつくりましたときには、おおむね四十七年度末に約一千万の電話をつければ、その時点に電話の需給が均衡する、こういう前提で進んでまいったのでありますが、すでに一千万をこえた状態においても、まだ依然として電話の需要が強い、こういうことでございます。目下のところ四十七年度末までには、二千万を上回る需要になる見込みでございます。したがって、四十七年度末において、電話の需給をとにかく均衡をはかるといたしますと、非常に大きな設備投資が要る。開通当時に見合う設備投資も要りますし、自動化をさらに大幅に進めなければならない、こういうこともございます。国の財政規模との関係において、電電公社だけ非常に多くの、多額の投資ということもむずかしい面もございましょうし、さらに自動化ということに相なりますと、これまた公社だけで進められるものでもありません。そこらあたりも総合勘案いたしまして、公社としては、できるだけ早い時期に需給均衡をはかるという使命感に燃えてやっておるわけでございますけれども、目下のところこの二、三年先には、とてもこの需給の均衡はむずかしかろう。少なくとも需給の改善に向かって努力しつつ、できるだけ早い機会に需給の均衡をはかりたい。このように努力しておるのが現状なのでございます。
#97
○松本賢一君 努力をしていらっしゃることはよくわかるのですけれども、うまくなかなか国民の希望に沿えないということ、そこに苦しさもおありなんでしょうけれども、これ何とかしなければいかぬと思うのですよ。これは電話だけの問題じゃなしに、国の、日本の政治についても、そういう面がたくさんあると思うのですけれども、しかし、これ公社でやっていらっしゃる限りにおいては、やはり国民のためということは常に考えられなくちゃならぬということになれば、これは大臣にもお伺いしてみたいと思うのですけれども、経済の発展ということに即応して、このごろデータ通信というようなことも行なわれておるし、これはまた別な会計でおやりになるというようなことで、それが直接電話の機数をふやしたりするのには影響を及ぼさないのかもしれませんけれども、そういう方面に力を入れられるのもけっこうですけれども、それよりも私ども考えると、やはり一般の国民の電話がつくということが、これが生活水準を上げるということになるわけなんですから、そういう意味で、非常にこれは最重点をやはりそういう点に置くようにしていただきたいと、そういうためには、特に地方の便利の悪いところへ電話をつけることがやはり都会地よりは困難だろうと思うので、そういう点やはり局部的にはうんと赤字を出しながらやっていかなければいかぬのではないかという気もするのですが、これも大臣にお伺いしてみたいと思うのですけれども、この前テレビのときにもお伺いしたのですけれども、こういう、テレビもそうかと思いますが、電話のごときも、これはいま日本の、現在の日本では生活必需品で、いかに辺陬な僻地にあっても、そのために電話を引けないといったようなことでは困るので、それは電電公社が独立採算制をとっている限り、なかなか引き合わない仕事はやりにくいということもあると思うので、そういう点は、やはり国が考えて、そんなに独立採算にこだわらなくとも、国庫から金を出してやるというようなことも私は考えるべきではないかと思うので、そういう点、これはいまの公共企業体法というものとの関係にもなるかしれませんけれども、そういう点ひとつどうですか。大臣、この間テレビの問題でもお伺いしたのですけれども、この問題でもやはりそういうことのお考え方というものはとれぬもんでしょうか。
#98
○国務大臣(河本敏夫君) 現在の五カ年計画は昭和四十三年から始まりまして、四十七年に終わることになっております。で、この五カ年計画をスタートさせました当初には、四十七年が終われば電話のつかないところ、つまり積滞ですね、これはごくわずか残るかもわからないのですが、大部分は御希望に沿ってつけてしまうことができる、こういう見通しを立てておったのでございます。と申しますのは、四十三年からの計画は、その前に政府が策定をいたしました経済社会発展五カ年計画を基礎にしておりまして、それをもとにして、いろいろな作業をやったわけでございます。ところが、このもとの見込みが御承知のように根本的に狂ってしまいまして、経済の伸びは八%だというふうな考え方は、これは一二、三%に変わっておりますし、そういう事情が変わったと申しますか、見通しがすっかり間違っておった、こういうことのために積滞数は一向に減らない、四十七年がきましても依然として二百数十万残るだろう、こういう実はいまの見通しでございます。
 そこでこの経済社会発展計画はいま修正するように経済企画庁が中心になって作業をしておるようには聞いております。年末までには、一応の作業が終わるように聞いておりますので、これができますと、当然私はこの新しい数字をもとにして、公社の五カ年計画というものも、私は修正しなければならぬのではないか、こう思っておるのです。いずれにいたしましても、いつまでもつかない電話がたくさんあるということは、これは政府の怠慢であり、私は公社の怠慢である、こういうふうに思います。理由はともあれ、とにかくそういう事態を直さなきゃならぬ、こういうことを考えておりますので、途中で計画の修正を当然しなけりゃならぬ、かように考えておる次第でございます。
#99
○松本賢一君 よけいに時間が過ぎてしまいましたので、皆さんに御迷惑かけますので、この辺でやめたいと思うのですけれども、ひとつこれは国民的な非常に大きな問題、まあテレビの問題も大体同じだろうと思うし、ほかにもそういう問題ありましょうけれども、ひとつそういう点、ただ採算制だの何とかいうようなことにあまりこだわらないで、国鉄の問題にもそういうことがあると思うのですけれども、いなかの赤字線だとか何とかいうような問題に、ひとつ大臣、政治家ですから特にお願いするのですけれども、そういう国民的な立場に立って、あまり公社とか公団とかいうものの独立採算というものにこだわらないで、ひとつ政治的に国民の要望にこたえていくということを今後考えていっていただきたいと、こう思うのであります。ひとつ大臣の御感想を承らしていただけますれば――つまり場合によっては、国庫支出を積極的にやるというようなお考えに立てないものかどうかということです。
#100
○国務大臣(河本敏夫君) 公社の経営の基本原則は、やはり独立採算制を堅持することにあると思います。私はこの独立採算制を堅持しながらでも、先ほど申し上げましたようなつかない電話をなくするということは可能であると、かように考えております。そういう問題も含めまして、当初お尋ねの七、八月ごろに公社の基本的な経営を今後どうすべきかということについて結論を出していきたい、かように考えております。
#101
○松本賢一君 それじゃ大臣そういうふうにせっかくおっしゃいますから、その七、八月ごろの結論というものをまた待たしてもらうことにして、時間過ぎましたので、ほかにお伺いしたいこともありますけれどもこれで打ち切ります。
#102
○村尾重雄君 すでに各委員から御質問があり、政府並びに公社から適切な御答弁がありましたので、この法案について、私は私なりの理解を持ったつもりでおります。私はしたがって、ごく議論になりましたところをできるだけ避けまして、素朴な質問を一、二点申し上げたいと思います。
 それは、法案の第三に「その他」という項で、1、2、3、4、5と、三の項の「公衆電話の長話しを防止するため、公社が指定する公衆電話から行なう市内通話は、三分で打ち切ることとする。」ということなんですが、何度も議論のあったことだろうと思いますので、ごく簡潔に公社のこの三分打ち切りのねらいをひとつ承りたいと思います。
#103
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。電信電話調査会――佐藤調査会と言っておりますが、佐藤調査会からちょうど約四年前に答申をいただきましたときにも、この公衆電話の長話防止のための打ち切りということが出ておるわけであります。これは公社といたしましては、料金の増収を目的にするものではございません。公衆電話の前を通りますと、大ぜいの人がそこに並んで待っているという例がしばしばありますし、またその際に話をしている人が何分たって終わるのか見当つかない、これが非常に問題なんでありまして、そういう社会道徳といいますか、公衆道徳をよくするために、むしろ三分で打ち切るということを選んだ次第であります。
 実はこの問題につきましては、二、三年前、またごく最近も長話を待っている人と中へ入って通話している人との間でいろいろ殺傷事件が起きたというようなことも新聞で二、三回ございまして、やはりわれわれといたしまして、公衆道徳の維持といいますか、それをよくするためにもこの際三分で打ち切ったほうがいいと、こういうふうに考えた次第であります。
#104
○村尾重雄君 これは、私だけの見聞から申し上げるのですけれども、最近、公衆電話いわゆる赤電話、青電話の利用率は国民大衆の中で非常に私は幅広く利用度が多くなっていると思うのです。したがって、公社収入も高率化していると思うのです。グラフでその収支等についてはあるいは印刷されているかしれませんが、急速度に最近、利用度が多くなった収支についておわかりであれば私は伺いたいと思います。しかし、これはお尋ねすることであって、いろいろと衆参当委員会で議論になったことを振り返ってみますのに、長話を防止するためには三分で打ち切る特別の設備を必要とするとか、またいつからそれを実施するとか、また平均公衆電話の通話時間は一体何分ぐらいが現状であるとか、いろいろのことがお話がございました。あるいは七十億も本年度また来年度の施設の切りかえに、これがために要する費用が要るとか、あるいは平均しては二分何秒でありますとか、いろんなお話がございました。しかし、私はどういう点から考えても、しろうと的な見解かしれませんが、これらの施設に要する費用その他どういう計算から割り出されてくるのかしれませんが、私は明らかにこの三分の打ち切りということは増収につながるものという見解から離れることができないのです。私はそういう点で、単にいまの見方、来年度の見方、なお長期の見方等から、そこまでのお話は別としても、増収につながるものというこの見解、ちょうど基本料の値上げがどんなに近距離電話にサービスされても、これは明らかに公社の値上げの案だという持ち方と同じような感じを持つのですが、これについて、なお増収見込みがあれば、ひとつ今年度、来年度についての増収見込みを伺いたいと思います。
#105
○説明員(武田輝雄君) 公衆電話は四十三年度末現在におきまして青電話が三万四千、赤電話が三十二万四千、合計いたしまして三十五万八千ほどございます。そして四十三年度増設いたしました分が約三万二千ほどございまして、今後さらに増設につとめていきたいと考えております。
 そこで公衆電話の利用度数でございますけれども、市内通話につきましてはだんだん、だんだん減ってきておりますし、設置基準につきましても、いままでは通話度数がこれくらいなければつけないということにいたしておりましたけれども、通話度数にかかわらず、ある一定の距離があれば必ず置くようにいたしております。したがいまして、一赤電話当たり、一青電話当たりの通話度数は逐次減っておるような状態でございます。
 そこで収支ということでございますけれども、確かに収入は数がふえておりますから上がってきておりますが、収支状況から申し上げますれば、四十二年度で市内公衆電話についてだけ申し上げますれば、四割ぐらいの赤字ではないかというふうに推定されます。
 それから利用時分でございますが、平均いたしまして二分十秒ということになっております。もう少し詳しく申し上げますと、一分以内に済みます通話が大体三七・八%、二分以内に済みますのが二六・五%、合計いたしまして六四・三%、二分から三分までが一四・五%になっております。したがいまして、三分までで終わる通話が七八・八%ということでございまして、二〇%以上が三分をこえておるということでございますが、三分ありますとかなり長く通話ができますし、それから平均時間が二分十秒でございます。また東京−大阪等自即でかけられます場合に、四十秒で用が足りる、あるいは五十秒で用が足りるということを言っておられますが、その場合には二十秒ないし二十五秒で用が足りたということでございますので、これによって増収をはかるというよりは、特に非常な長話をしておられる方々を排除して、そして使用の均等化をはかっていただく、こういうふうに考える次第でございます。なお、公衆電話のうちにおきましても、たとえば一一〇とかあるいは電報――葬祭用のものとかあるいは警察、消防あるいは農村公衆電話あるいは局内の公衆電話といったようなものにつきましては打ち切りを考えておりません。
#106
○村尾重雄君 ちょっと、私と考えておったことが非常に懸隔があるのですけれども、私は、最近の赤電話、これは委託電話になるのですが、管理される人があるのですが、最近の増設ぶりというものは、都会特に周辺衛星都市では非常に目立っておるのですね。これはどういう料金制度になっておるのか知りませんが、管理者といいますか、委託する人たちにも、幾らか、七円のところ十円ということなんですから、そのうち三円の割合というものは収益を委託者にお分けになっておられるのか、そのために赤電話――公衆電話が非常にふえているんじゃないかと、こう思っていますが、これの非常な増設から見ても、しかもその料金が公衆電話は十円なんですが、その十円というのは公社設立当時といいますが、私はほんとうのこと知りません。最初から十円だったのか、あるいは五円であったのか、十円とするならば、当時の経済事情からいっては、当時は黒字であった。がしかし、現状の経済の高度化した中での十円という一回の利用者の通話料というのが、それが非常に安くなっているのか、こういう点の見解なんですけれども、なるほど、市外電話は二十円とか三十円とか、あるいは距離によって高くいただくというこの料金のとり方もございますが、市内電話の十円というものは、少し、貨幣のあり方から見て変えようがございませんか。その点で、十円で一回の通話が三分に区切られたということは、やはり増収というか、経済の立場から、公社の経理の立場からそれをはかられたのか。なるほど、長電話を制約するんだということ、これは社会的、私は要請だと思うのです。これはわかります。わかりますが、社会的要請だけで三分にされたということでなく、やはり一つの企業体なんですから、公社という性格は持たれるにしても、いろいろ議論になっておりますように、やはり一つの企業体としての性格を持たれているのですからして、今日、一般大衆の利用の非常にふえている赤電話なり青電話というものを、いま少し公社の経営安定化、と言えば公衆電話のほうヘウエートを置くようですが、その立場から、この問題に、単に長電話を制約するんだということから出られたということには少し受け取りがたいのですが、ただ、長電話を社会的要請で制約するためにのみ規制をはかったということなのか、最後に一つ伺いたい。
#107
○説明員(武田輝雄君) 赤電話――委託公衆電話と申しておりますけれども、これの設置に要します費用は、一切公社が負担をいたしまして設置をいたしておるわけでございます。そして受託者に対しましては、市内通話につきましては、一度数につきまして二円の委託手数料を払っております。七円と十円との差三円のうち一円は公社が得をしておるじゃないかということになるかと思いますが、一般加入電話につきましては、設備料も月々の料金も払っていただいておりますし、公衆電話につきましては、公社の負担において全部設置しておるということでございますので、一円だけ取り得だということにはならないかと思うわけでございます。なお市外通話につきましてでございますけれども、手動の市外通話は公衆電話からいたします場合には、一般加入電話からいたします場合と同額の料金になっております。ただし、自動即時の料金につきましては、加入電話のほうは七円単位で課金ができますけれども、公衆電話のほうは十円硬化しか入れられないわけでございます。そこで、たとえば東京−大阪間に例をとってみますと、東京−大阪間の加入電話からの市外通話料は七円で四秒かけられる、しかし、公衆電話のほうは十円入れられますから七円で五秒おかけ願う、そういうふうに秒数を長くすることによって、七円と十円との単位料金の差をなくなしまして料金水準としては同じということにいたしておるわけでございます。それで今回変えますのは、市外通話につきましては全然変えません。市内通話につきましてのみ三分打ち切りということをいたすわけでございますが、これは先ほどから申し上げておりますように、あくまでも大衆の方々に機会均等に、そしていらいらしないで電話を使っていただくという趣旨に出たものでございます。
#108
○村尾重雄君 くどいようですが、それでは社会の要請に応じて長電話を制約するために三分に制約したのみだと、こうとっていいのですか。この機会に公社に公衆電話について少し留意をしてもらいたい点が多々あるのです。それは最近住宅電話の加入申し込みが非常にふえております。しかも積滞数から見ても明らかなように、また電話設置の幾つか――四つかランクがございますね、優先的に扱う。その点においても一番最近要望されている、また最近のこういう生活圏の実態から見ても、住宅電話の申し込みに対してそれに応じる公社の度合いというものが、私は最近非常に冷淡だと思っています、扱い方等において。そのことは別として、赤電話は御承知のように公衆電話ですからとき折り見ておりますとなかなか利用される方が多いようですが、事務所を離れた人、住宅から出られた方、また電話を引こうとして設置されておらない方々の利用度が非常に多いことは私も現実に認めております。とりわけその赤電話なんですが、これは実態御承知と思いますが、もう夜分になったら早くからもうこれをしまわれて利用できないのです。私どもがたまたま赤電話どうしてもしたいと思いましたら、若い人たちが連休など多いものですから、なかなか電話がございませんです。そして地下鉄に乗り、だめだから次のターミナルに行き、ようやく電話のあるところへ行きまして電話かけようと思ったら次から次へもうしまっちゃうのですね。そうして赤電話がなかなか利用しようと思っても利用できないのです。これは単に私が途中で電話を利用したいということだけなんですけれども、これを社会全体から見ましたときに、青電話の性格というものが、非常に私は必要度合いというもの、重要性というものを、公社でも持っておられると思うのです。緊急な、どうしても電話をかけて通話を知らせなければならない場合とか、あるいは一一九番とか一一〇番とかいうような緊急を要する場合等においては、公衆電話でも、赤電話の利用というようなことは、もう午後十時過ぎたら利用できません。青電話にたよるほかに道はないのであります。その青電話が、私は公社が全体にその配置を責任を持っておられるのか、あるいはそれぞれ局々でその電話を、配置並びに管理と申しますか、修理も含めて責任を持っておられるのか、局にあるのか、また公社で全体的に配置が行なわれておるのか、それを少し伺いたい。
#109
○説明員(武田輝雄君) おっしゃるとおりでございまして、公社といたしましても、夜間公衆の方々が通話をされる道をどうしても開きたい、また開かなければならないというふうに考えております。そこで、普通の赤電話ですと、受託者に委託するわけですから、店を締められてしまった場合に使えなくなるということは、これはやむを得ないことでございますので、いま御指摘になっておりましたように、どうしても青電話をふやしていかなければならない。そこで、公社としましては、一昨年公衆電話の設置基準を改正いたしまして、赤電話につきましても設置基準を緩和いたしましたが、同時に青電話を積極的につけていきまして、いま御指摘のようなことの起こらないようにいたしたいということで、設置基準は本社できめております。しかしながら青電話につきましては、団地だとか公園等などはよろしいわけでございますけれども、道路につきましては、なかなかスペースをとります関係上、道路管理者の許可が得られないといったようなことが現実問題としてございます。したがいまして、ああいうボックス式のものでなくて、ポール公衆電話とかりに言っておりますけれども、棒の上に公衆電話をかける、あるいは壁面に青電話をつけるようにするというような措置を講じまして、青電話の設置が円滑に、そして皆さん方に均等に使っていただけるように努力をいたしておる次第でございます。
 それからなお、赤電話につきましても、最近公衆電話の受託者の連合会がございまして、その会のほうから、赤電話を店頭に置けるようにしてもらいたいというようなことで、受託者の負担におきまして店頭に置かれる――店頭といいますか、店頭の道路に置かれるようなものがだいぶふえてまいってきております。そういうふうに両々相まって、夜間の公衆電話の利用の促進をはかっていきたいと、こう考えております。
 なお、公衆電話の、具体的にどこにつけるかということは取り扱い局にさしております、そして保守も取り扱い局にさしておりますが、設置基準は本社できめる、こういうことにいたしております。
#110
○村尾重雄君 私はその設置基準を知りませんので、後日見せていただきたいと思いますが、最近青電話がかなり広範囲に公社の御努力によって全国各地に相当増設されている事実は見受けます。ただ、卑近なことを言うようですが、私たちがバスを待っておって、なかなかバスが来ない、たまたまやってきたら、三台も四台も、ときには五台もやってくるようなバスの運行状態がありますように、車で夜中電話をさがし求めておりますと、あるところへ行けば、立地条件がいいのか知りませんが、青電話がかなりな間隔であるんです。ないところへ行けば全然ないんです。また、たまたまあったとしても、それぞれ各管理局の手が回らないのか知りませんが、最近非常にいたずらが多いんです。まあ三軒入って二軒電話が通じないという電話の実例はたびたびあるんです。この点は公衆道徳の欠けている点からいけばやむを得ないという見解もございますが、この点は、公衆電話の性格からいきましても、また公社としての立場からいきましても、こうした電話修理についての御努力なり、また、人手不足のときでありまするが、十分な配置をしていただきたいということを私は要望申し上げまして、この点の御質問は終わりたいと思います。
 他の問題ですが、もうすでに御議論があった点でありますので、私は多く申し上げることはございません。ただ、最近住宅電話の申し込み、これに対する、加入電話の施設についての公社の今後の住宅電話に対する処理のしかた、解決のしかたについてひとつこの際お伺いしたいと思います。積滞電話に対する態度。
#111
○説明員(武田輝雄君) 先ほど計画局長が御説明いたしましたように、今後第四次五カ年計画期間中に九百三十万の電話をつけるわけでございますが、そのうちの六割は住宅につけるという計画でございます。現在、四十三年度末におきまして大体三八%ぐらいが全体の中の住宅電話でございますから、今後ふえるのが六〇%ということになりますと、住宅のほうにかなり普及をしてまいるというふうに考えるわけでございます。なお、現在二百四十万ほどの積滞申し込みがございますが、この中で住宅用電話は百六十六万九千ほどでございます。比率にいたしまして約三分の二ぐらいが住宅用電話でございますので、これの充足につきましては優先設置基準の適用上通信局長に弾力的に措置ができるようにもいたしておりますので、長期計画の線に沿い、かつまたこの膨大な需要の住宅電話に、できるだけ広く前向きに意欲的に対処していくように努力いたしたい、このように考えております。
#112
○村尾重雄君 住宅電話と、事務用電話といいますか、営業用電話、営業用と住宅用とは一緒ですか。――そこで、たとえば基本料金において差をこしらえております。また、その申し込みを受け付けられたときのそれぞれ関係局の言い分を聞きますと、あなたのところは住宅用だからという一つの低い見方をされるんですが、こういう事務用と住宅用とどういうランクになっておるんですか伺いたいです。
#113
○説明員(武田輝雄君) 事務用と住宅用に料金に差があるからというわけではございませんで、事務用と住宅用の料金の差につきましては、別途料金体系の問題として処理していくべきものと思います。架設の問題でございますが、予算の範囲内において申し込みの全部に応じられないときには、郵政大臣の認可を受けて定めた優先設置基準によって電話を架設するということが公衆電気通信法できまっておるわけでございます。そして現在認可を受けてきめております順位は、第一順位から第六順位までございます。第一順位は、国とか国会議員の申し込まれるもの等でございます。それから第二順位は、通話が非常にふくそうしておりまして、話し中で困るといったようなものでございます。それから第三順位は、長期間にわたって承諾していない加入申し込み、これは、大体住宅用につきましては三年たってもつかないものは第三順位に繰り上げております。それから第四順位は、失礼いたしました。先ほどは第一順位は国あるいは国会議員と申しましたが、そのほかに事業所がございます。別表に該当する事業所がございます。第四順位はその第一順位に該当いたします事業所の従業員といいますか、その住宅に設置するものでございます。それから第五順位は、それ以外の事務所、事業所の住宅に設置するもの、第六順位は、既設電話を有しておってそれほど通話量が多くないというものでございます。結局問題になりますのは第四順位と第五順位との関係かと思うわけでございますが、これにつきましては、通信局長におきまして弾力的な運用措置をとらせるという措置を講じておりますので、幾らかそれによって救済されると思うわけでございます。
 なお、ただいま現場におきまして料金に差があるから住宅の優先順位を低くしているというような印象を与えるかのごとき応待をいたしたように受け取りましたけれども、そういうことのないようにひとつ指導いたしたいと思います。
#114
○村尾重雄君 私の質問が整理されておらないので、私御答弁伺っておってもはっきり会得することができないんですが、積滞電話の大半が私は住宅電話の加入申し込みだと、こう解釈しております。今後広域化する生活圏の実情からいって、住宅電話の加入申し込み数が非常に多くなるということは、これは言うまでもないことだと思います。そこで、私はこれらの住宅電話が、しろうとが考えましても、引かれた場合、いつ電話を使用するかわからないのに公社側においては、昼夜の別なくこれに応じるだけのやはり機械設備にしても、人にしても、体制を保っておらなければならぬというような点等から見まして、住宅電話に対する対策として、私は基本料がこのたび改正になったと、私は今度の基本料の改正というのは、私の家は、大阪でも七百円のところが九百円になるんです、このように明らかに料金の値上げに通ずることはもう間違いもない事実なのであります。こういう点が住宅の加入電話に対する配慮があっての私は結果でないかと、こう思うんです。こういうような点から、いろいろと近距離電話、準市内電話等に時間的なサービスをするんだと、こう述べられておりますが、このたびの基本料の十四段階をば五ランクに改正され、しかも基本料金の値上げをされたということに対して、私は住宅電話にもっと配慮があるべきだと、こう思うんです。こういう点から公社の責任者に、事務用−営業用といいますか、住宅用との優先、または料金等においてももうこれは同一にすべきことが私は望ましいんじゃないかと思いますが、考え方はいかがでしょうか。
#115
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 今回の電話の基本料の改正案におきましては、住宅と事務との基本料を約三割住宅用のほうが下がっておりまして、まあこれについては、いろいろ意見のあるところでございますけれども、現在のような、住宅に対して基本料を下げたというその政策が踏襲されておる形になっております。ですから従来ありました十四段階を五段階に整理をいたしまして、設備の実態といいますか、サービスの実態に合わせるようにしたのでありますけれども、事務、住宅というものは三割の格差を現在と同じように与えまして、住宅電話のほうを安くしておる次第であります。
 それからもう一つの、架設する場合の住宅用と事務用と、速度といいますか、どちらを早く架設するかという点につきましては、将来考えますと、電話の理想状態を考えたときには、こういう優先設置基準というものがもっとずっと簡素化するといいますか、住宅、事務の差をつけないというほうが望ましいと思います。しかし、現在まだとてもそこまでいかないのでありまして、差しあたりやっておりますことは、住宅に対しては三年、事務に対しては二年間積滞したものについてはランクを上げて同一にするというようなことを現在やっておるわけでございまして、そういう点を考えて、将来はこれを同じように扱うけれども、現在の時点におきましては、優先順位の点におきまして差をつけることはやむを得ない、こういうふうに思っておる次第であります。
#116
○村尾重雄君 基本料が改正され、これが値上げになったことは御承知のように収入が百四十六億というか、来年度三百億というような計算を承わっておるのですが、明らかなのですから、近距離用と全体的から見たら相殺されるかしれませんが、しかし基本料の値上げを受けた方々の立場から考え、また今後加入電話が引かれた、実現して電話が引かれた場合のことを考えましても、これは相当住宅用電話というものについての配慮をもっと払っていただきたいと思うのであります。
 そこで私はしろうと的にひとつ伺っておきたいのですが、基本料金が改正になりますと、その基本料金の改正とにらみ合わして今年度一二・五%の料金改正、すなわち度数料の改正を含めての考え方を出されるようになってまいりましたときに、私は電話利用者、すなわち度数料と基本料とのかね合いですね。公社のことは、電話を引くときには一万円、二万円、三万円ですか、現行の設置料というのを取られておりますし、また、電話債券というのをば負担をさしておられますが、一応公社の運営は基本料金と電話の度数料が中心になる、しかも基本料というようなものは、公社の立場からいったらこれほど安定した収入はないと私は思うんです、もう間違いなく入る収入なんですから。その基本料の改正を行なって収益をふやされたのでしょう。私は今後基本料と度数料の現状のかね合いがどうなっていくかということ、なおまた今後の公社の健全運営といいますか、もちろん公共的立場をはずれてもらっては困るんですが、とかく公社の運営がさむらいの商売であるとかいろいろなことの批判を受けるんですが、関係者は、基本料は値上げになったと、近距離の時間のサービスで相殺されるんだと、こうおっしゃってはおりますが、やはり商魂たくましいものを関係者は持っておられるのだと思います。こういう点で、私が伺いたいのは、度数料とこのたびの基本料とのかね合いの問題ですが、今度の改正で従来のかね合いとどの程度パーセンテージが違ってくるのかということを伺いたいんです。
#117
○説明員(武田輝雄君) 現在、大体現在の料金体系で申し上げますと、基本料が全収入に占めます比率は約一一・一%でございます。それから度数制局の契約使用料の占めます比率が一・六でございます。したがいまして、固定的に入ってきます収入というものは一二・七%ということになります。そこで今度度数料でございますが、度数料は市内の度数料を申し上げますと、大体全収入の中の一四・三%、それから市外通話料が五四・三%というふうに、度数料と市外通話料を含めまして七〇%の収入になります。これに対しまして、月々入ってまいります加入電話の収入は二二%弱、こういう形でございます。そこでアメリカの例をとって申し上げますと、大体月ぎめで入ってきます収入が全収入に占めます比率が大体六割、六〇%。それからヨーロッパ各国におきましては四〇%ぐらいが月ぎめ収入でございます。そこで日本は、いま申し上げましたように一三%弱でございまして、今回この改正をやらしていただきましたといたしましても、平年度におきまして一六%にすぎない。ヨーロッパの四〇%、アメリカの六〇%に比較してはるかに低い水準であると思います。今後電話が普及してまいるに従いまして、やはり利用度数というものはどんどん下がっていく傾向にあると思いますので、やはり電話の健全なる普及をはかっていくためには、月々入ってまいります固定収入の比率をふやしてまいるということが必要だろうと思います。
 なお、事務、住宅の料金のことのお話がございましたけれども、いずれも度数制局におきましては、使用度数の多寡によりましておのずと差がつく制度でございますので、基本料におきまして、事務、住宅の差を設ける必要は理論的にはないのじゃないか。現にヨーロッパでは全部設けておりません。イギリスが昨年十二月まで一割ほど格差をつけていたようでございますが、これも廃止したようでございまして、そういうようなふうに基本料と度数料、あるいは市外通話料との関係からいえば、基本料のウエートは非常に低い。また事務、住宅の差ということも料金理論としてはおかしいのではないか、こういうように考える次第であります。
#118
○村尾重雄君 われわれ外国の例は知りませんが、公社にとっては基本料の値上げは安定感があるが非常に低い。そこで利用率といいますか、度数料にたよる率が非常に多い、こういうお話だと思います。そこで度数料の値上げを今年度見送られたのですが、来年度度数料の値上げを含めての、たとえば電報料金、電報経営の適正化をはかるためにどうなさるかという質問について、大臣も、また総裁も、八月を迎えて考え方をばまとめたい、こういうお答えを伺っております。八月といっても、この六、七、八で、わずかな期間ですが、来年度予算編成を目して考えたいという御答弁だと思っております。こういう点から、来年度度数料の値上げを予算編成においてもしこれが行なわれなかった場合、四次計画というものの完全な遂行について、どういう考え方でこれを遂行されようとしているのか。私の質問の要旨を総裁おくみ取り願えたかどうか知りませんが、ひとつ御答弁いただければけっこうだと思います。
#119
○説明員(米沢滋君) 先ほどもお答えいたしましたが、ことしの七月、八月の時点におきまして、収入状況をさらによく見直しまして、懸案の電報赤字対策、それから度数料の引き上げ問題、それから設備料をさらにもう一度どういうようにするか検討したいと思います。ただこの前、この席でもお答えいたしましたが、ことし考える場合には、四十七年度におきまして、負担法が臨時立法として四十七年度末で切れてしまいますので、四十八年度以降どうするか、この問題もやはり検討事項に入ってまいります。したがって、そういうこともあわせ考えて、いろいろな角度で検討したいと思っております。現在まだ、公社の内部で、いろいろ事務当局において準備はされておりますけれども、方針をきめるというところまでまだ至っていない次第でございます。
#120
○新谷寅三郎君 ちょっとお伺いします。
 いまの問題ですね。私が一番心配しておったのですが、先ほど松本委員の質問に対して、大臣がある程度はっきりと将来の長期計画の考え方についてお答えになったのですが、どうも電電公社は、この問題についてわりあいに憶病なんですね。きわめて歯切れが悪い。少なくとも大臣が答えられたような考え方で、あなたもいま考えているのかどうか、あるいはこのままで五カ年計画、六カ年計画といいながら、初めからの五カ年計画の柱を失っていながら、このままでいくかもしれないという考え方を持っておられるのかどうか、これは総裁、よほど決心をして立ち向かわれないといけないと思うのですが、あなたどうですか。
#121
○説明員(米沢滋君) 端的な御質問でございますからお答えいたしますと、私も第四次五カ年計画の年度の途中において、修正しなければならないと考えております。ただ、その修正のしかたといたしまして、四十五年を含めて、たとえば八カ年計画にしたほうがいいのか、あるいは七カ年計画にしたほうがいいのか、あるいは新五カ年計画に切りかえたほうがいいのか、その辺は事務当局に準備をさせておりまして、その事務的な要求、いろいろな角度というものをまだ私自身としてきめておりません。どちらにいたしましても、拡大修正しなければならないのじゃないかというように思っております。
#122
○新谷寅三郎君 考え方としては当然のことだと思うのですが、ことに申し上げるまでもないのですが、第四次五カ年計画の柱であったですね、料金制度の改定ということが。今日まだ非常に中途はんぱなかっこうで終始してきた。これは収支の状況がいいとか、悪いかという問題でなしに、派生していろいろな問題を起こしていると思うのです。たとえば収入が予定どおりいかないから、たとえば償却ですね、十分償却をしないで済ましておく、あるいはうんとふやさなければならないところの研究費を落としていく、そういうような間接的な影響というものは相当あると思うのです、一つ一つ調べていったら。
 それから、収支計画だけでなしに、資金計画にも影響があるでしょう。第四次の当初の計画からいきますと、資金計画として相当の資金を損益勘定から繰り入れるという前提なんですが、これができない。かろうじて縁故債なんかで間に合わせているということでしょう。どうにかこうにか工程は、名前だけは維持しているというかっこうですけれども、先ほどから各委員から質問がありましたように、社会情勢が非常に変わってきておるですね。初めに立てられた前提からいうと、積滞の増加というものは予想外でしょう。郵政大臣は、経企庁でも経済社会発展計画の改定の作業中だと言われます、当然のことだと思います。私は経企庁の長官にも何べんもそういうことを言ったのですが、非常にいまの物価対策がこれでいいのかどうかということについては、われわれも考えなければならない点があると思うのです。自家用車はもうふえっぱなしでふえていく、ホームクーラー、これもふえっぱなしだと、つまり何十万、あるいは百何十万という金を投じなければ得られないようなものが導入されているわけですね。そうして設備費三万円というような電話は、これだけ需要がどんどんふえてきてもこれはつけられない。つけられないもとは何かというと、資金でしょうね、建設資金ですね。建設資金を押えなければならない。公共事業の建設費を押えていかないと物価政策上困るんだ、こういうことです。これでほんとうに物価政策としていいかどうかということはわれわれ与党のものも大いに考えなきゃならぬじゃないかということを私は経企庁長官に何べんも申しました。経済社会発展計画を変えていこうということも、これは当然のことです。社会情勢が違ってきているということですからあたりまえのことですが、私はむしろ経済社会発展計画というものは国民生産が非常に予想以上に伸びてきた、それから鉱工業生産ももちろんふえてきた。それに伴って交通の状態、通信の状態も非常に変わってきたというようなことが積み重なって経済社会発展計画の基礎的な要素をなしていると思うのです。だから、経済社会発展計画ができ上がってから、それに応じて交通や通信のほうを考え直していこうということは本末転倒じゃないかと思います。むしろ通信の積滞数だけをとりましても、こういうふうに予想しない積滞数がふえてきた。したがって、通信関係から見ると、少なくとも経済社会発展計画における通信政策というものは、こういうふうにしてもらわなきゃ困るじゃないかということを郵政省から経企庁に申し入れをされて、そしてこれを変えてもらうように努力をされるのが当然じゃないかと、私はさように考えてるのでありまして、その点において、私はもっと経済社会発展計画が完全にでき上がるのを待たずとも、郵政省及び電電公社としては国民が需要しておる電話が二年も三年もたってもつかないという状態を解消するための積極的な努力をされる必要があると思うんです。その点について、郵政大臣と電電公社総裁から御所見を伺いたいと思うのです。
#123
○国務大臣(河本敏夫君) 御意見全く賛成であります。この七、八月ごろまでのいろんな収益状況を見まして、そしてこれからの計画を修正すべき点を修正をし、積極的に関係方面と交渉いたしまして積滞数をなくす、さらにまた長期の展望に立った間違いのない計画を立てる、こういうことにしていきたいと思います。
#124
○説明員(米沢滋君) ただいまの御意見を十分尊重いたしまして、第四次五カ年計画を拡大修正する方向で処理するように検討いたしたいと思います。
#125
○新谷寅三郎君 ぜひお二人のおっしゃったようにしていただきたいと思うんです。
 とにかく電話だけを見ましても、一年に百何十万個の電話をつけているから、電電公社としては、それでいいんだという考えでは私はいけないと思うのですがね。毎年毎年減っていくべき積滞数がどんどんふえるのですから、五十万、百万とふえるのですから、この状態をほっておくと、おそらく一般国民からは電電公社の運営の方針というものはだんだん見放されていくのじゃないかと思うのです。のみならず、私はこれは確定的な数字を検討したのじゃありませんから、ここであまりはっきりとは申し上げられないのですが、第四次五カ年計画をつくるときにも問題になっておりましたデータ通信です。これは最近御承知のように非常に需要がふえてきております。また伸びそうな傾向にあります。どこまで伸びるかわかりません。電電公社としては五カ年に大体千七百億の資金を用意している、こう言っておられる。これはいまの状況からいうとおそらく何分の一にしかならないでしょうね。電電公社がいまやっているようなオンラインのデータ通信というものを一つ一つ着々実行していくとすれば、その千七百億というものはおそらく何分の一にしかならないでしょう。やります、やりますといっても資金がないためにできない。これは目の前に見えている事実のように私は思えてならないのであります。そういう点から見ましても、五カ年計画というものは、これは事情の非常に大きな変更があったということから根本的に検討されて、いま進みつつある日本の社会にふさわしいような通信政策を打ち出してもらいたい、これは私の希望でございます。
 それから、他の委員の質疑に重複しないようにしますが、私は加入者として、もっと身近な具体的な問題について二、三電電公社のほうにまずお聞きしますが、前大臣当時からも言っておられましたが、合併市町村に対する加入区域の統一問題、今日加入区域というのは、悪口を言えば、これはほんとうに大福帳的なもので、古い何十年昔から十年一日のごとく同じようなことを考え、同じようなことをやっておられるんですね。これはもう当然変えるべき運命にあると思うのです。しかしこの根本問題は、いずれ公社の運営の問題とからみ合ってこの国会にも出されると思いますから、そのときまでこれはお預けにしておきましょう。しかし、町村合併促進法を制定いたしましてからずいぶん長いことたちますが、なるほど初めのうちは、一つの行政区においてはなるべく電話局を統合しよう、統合できない場合には、少なくとも即時通話にしよう、こういう方針を初めにきめたわけです。それからもう十何年もたちます。今日では、どんどん電話が自動化してきている。にもかかわらず、東京、大阪等の大都市では、非常に広域な市内電話というものがありながら、地方に、農山村にいけばいくほど加入区域というのは非常に小さくなって、合併市町村の中でも、まだ市外通話をしておるところがたくさんあるでしょう。これもいつまでほうっておかれるのでしょうか。前大臣は北九州、北九州と言われましたが、北九州だけではございません。全国にあると私は思うんです。これは何らかの方法を考えて、何年間かの間に計画的にこれを解消する姿勢を示してもらわないと困るのじゃないかと思うのです。料金にも関係するかもしれません。しかしそれは付随的なものです。とにかく電話のサービスをもっとよくしようと思えば、同一市町村においては原則として一加入区域でまかなうという原則を立てて、その原則に対して、何年間かの間に目的を達成いたしますという姿勢がほしいと思うのです。公社の総裁にお伺いいたします。
#126
○説明員(米沢滋君) ただいま御質問ございましたが、合併市町村に対しまして、これまで六キロの、あるいは今回十二キロの範囲において合併計画を進めておる次第であります。将来の問題を含めまして、やはり同一市町村の場合には非常にへんぴな山の上とかというところは別にいたしまして、普通のところはやはり計画的に同一市内通話区域にするということが必要だと思いますので、年度計画において自動改式等も同時に進めながらこれを処理いたしたい。こういうふうに思っております。
#127
○村尾重雄君 ちょっと関連してお聞きしたいのですが、市内電話の移転は早くからすみやかにできると思いますが、市内から準市内といいますか、地域外、広域圏円の問題はかなり重点を置いておられますし、また機械化が非常に進んでおるのですが、電話の市内から近郊への移転ということが今日行なわれておりませんが、これはすみやかに行なわれるという処置ができぬでしょうか。
#128
○説明員(武田輝雄君) おっしゃいますように、設備料を払われて加入者におなりになったわけでございますから、理想といたしましては、同一局だけでなしに他の局に移転された場合に、電話も同時に移転できるという状態にすることが望ましいと存じております。しかしながら、現在は二百四十万の積滞申し込みをかかえておりまして、なかなか需要に追いつけない状況でございますが、特に場所によりまして需給の不均衡ということが目立っております。たとえば東京の丸の内地区ですと、申し込むとすぐつけられる。しかし周辺地区ですとなかなかつかない、あるいは近郊はなかなかつきにくい、いなかはまた特につきにくいといったような状態でございます。こういうような状態は決して望ましい状態ではございませんで、公社として一日も早く、申し込めばすぐつくような状態に全国すべき性質のものだと思います。しかしながら、悲しいかな現状はいま申し上げましたように地域的に非常に不均衡な需給状態でございます。こういうような状態の場合に移転を自由に認めますと、投機的な申し込みがふえてくるといったようなこともございますので、いま御指摘のような方向に持っていくのが、理想的な姿ではございますけれども、やはり段階を追っていかないと、かえって変な形になり、つきやすいところで申し込んで、そしてつけにくいところに持って行くということになると思いますので、もう少し需給が改善され、そして需給の地域的格差が解消された時点において考えていくようにいたしたい、こういうふうに思う次第でございます。
#129
○新谷寅三郎君 米沢総裁の話は、私もそれは聞かぬことはないんですけれども、問題の根本は十二キロとか二十キロという距離によってきめていこうとするのか。これは暫定的なんだと、目標としてはあくまでも一つの行政区域は市内にするという大方針を立てて、とりあえず十二キロという制限をつけましたというのか、もしも十二キロとか二十キロとかで距離によってきめようというなら東京なんかどうしますか、帯域制度かなんかとらなきゃならないでしょう。それはいまさらできないでしょう。だからその点を考えると、方針としましては、さっき申し上げたようにあくまでも同一市町村というものは一つの市内でいくのが当然だと、そこにいきたいんだけれども、とりあえず暫定措置として一ぺんに全部いかないから十二キロまで延ばしますと、こういうことであればなるべく結論を早く得るように、終点まで早くいかれるように希望して、それで一応満足しますけれども、そうでなくて十二キロに延ばしたからいいんだとまたしばらく休まれると、すぐまた次に問題起こりますよ、その点どうなんですか。
#130
○説明員(米沢滋君) 確かに電話事業を経営している理想からいいまして、そういうふうに同一市町村内は同一市内通話にすると、こういう原則でいく必要があると思います。しかし現実問題として資金の問題とか、あるいはまた地域的に非常にへんぴなところもありますので、順序といたしまして、まず十二キロのところを解決するというふうにして計画的に進んでいきたい、こういうふうに思っております。
#131
○新谷寅三郎君 それは逆なんですよ。そういうふうにする必要がある、それにはどれだけの資金が要ります、その資金をどこからどういうふうに調達するかということを問題にしていただきたい。資金がないからとにかく十二キロしか出られませんというような結論を出されることは、さっき私が言ったように、これは暫定措置だとおっしゃるならそれでいいですよ。そうでなくて、資金がないからこれできないんですと言われることは、ちょっと私はこれは本末転倒じゃないかと思うんですが、どうですか。
#132
○説明員(米沢滋君) ちょっとことばが足りないんで、暫定措置としてと言うつもりだったんですが、暫定措置としてまず十二キロを解決したいと、こういうふうに思っております。
#133
○新谷寅三郎君 それならけっこうです。そのつもりでなるべく早く終点に達するように資金関係のほうも、郵政大臣にもお願いをされて早く解決されるように希望しておきます。
 それから同じような問題ですが、こまかいようですけれども、実は非常にこれは陳情の多い問題ですが、電話番号簿の問題です。昭和三十何年からですか、七、八年ごろからですかね、急に番号簿の編成のしかたが変わったですね。一つの県で三つか四つ、多いのになると七つにも八つにも分れておる。それで自分の加入している近所の電話の番号簿というのは配布されるけれども、同じ県内であってもそのほかの地域の電話番号簿は買わないと手に入らないと、こういうのですね。これは私は非常なサービス低下だと思うんです。昔はそうでなかった。現在でも東京と比べてごらんなさい。東京のほうは大きな厚い百万をこしているような電話番号簿を無料で配布しているでしょう。経費の負担というような点は別としまして、加入者に対するサービスからいいますと、当然これは私は都道府県を単位にしてやるべきだと思うんです。一つの県を三つにも四つにも分けている結果はほんとうに三十ページ、五十ページぐらいの電話番号簿を配布しているにすぎない場所もたくさんあるわけです。これは電電公社の経営方針としては、私はサービスの低下だと思いますけれども、経営方針としても、このごろはもうそんなに自分の回り近所の市町村との通話だけじゃないですよ、どんどん自動化されている。市外通話というのは非常に多い。公社の収支からいいましても、この電話を大いに活用してもらって、まあ少なくとも同一県内には、かけようと思ったらいつでも番号がわかってかけられるという体制にしておくほうが、公社もいいんじゃないかと思うのです。それを逆に細分化して、他の地区は買ってくれなければあげない。しょうがないから加入者は交換台に聞いて、何町の何という人の電話番号は何番ですかと聞いて、それからかけるでしょう。そういうふうな不便をあえてさせている理由は一体どこにあるんですか。これは三十何年以来十年近く続いているでしょう。私はこのような、ことばは悪いですけれども、ばかげた方策をおとりになる必要がどこにあるか。それを変えることによって、電電公社はどのくらい収益の減になるのか。収益の増というのはないのか。そういったことについて、一般加入者の意見でも聞かれたことがあるんだろうか。私はどう考えても、これは納得できない。何とかして早くお変えになるようにということを非公式に申し上げたこともありますけれども、依然として変わらない。これはひとつ郵政大臣も聞いておいていただいて、私から言うと、こんなばかげたサービス低下の方法をとらしているとすれば、これは監理官室もどうかと思います。これは非常にたくさんの加入者の方から陳情が私のところに来ておりまして、中には県会とか市町村議会なんかで議決して送ってきているところもある。早くこれを改善するようにしていただきたいと思いますが、いかがですか。
#134
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほどの同一市町村は単一区域にすべしと、こういう議論に対しても私全く賛成です。また、先ほどの電話番号簿のことにつきましても御意見は賛成でございますので、公社のほうでも、その方向に沿って検討させます。
#135
○説明員(米沢滋君) 経費節減をきわめてはかるということでありましたけれども、確かに番号簿の問題につきましては、行き過ぎがあったというふうに考えております。したがって、サービス上、この点を改善するように至急検討いたしたいと思います。
#136
○新谷寅三郎君 これは至急ですけれども、ことしは間に合わぬかしれませんね。しかし、間に合うならことし間に合わしてください。どうしても間に合わないなら、次の機会でもやむを得ませんけれども、これは一日でも早くされることが公社の当然の責任だと思いますよ。
 それからもう一つ、これは両方に御関係のあることですが、申し上げておきますが、われわれ郷里に帰りまして非常に奇異に感じますことは、委託局の問題です。毎年百数十万、二百万近い電話がふえるのですから、自動化しているところも、自動化しないところも相当にこれはふえるだろうというみな期待をしているわけです。自動化しているところはわりあいにふえていきますね。さっきのように積滞は多いです。多いですが、わりあいにふえる率は多い。ところが委託局、つまり郵政のほうに委託されている磁石局、委託局ですね、これにつきましては全逓との関係もあるでしょう、いろいろな労働問題もあるでしょうが、とにかく一つの局で、農山村では積滞は五十も百近くもあっても、その中で一年間に消化される部分、開通する部分は三つか四つでしょう、どんなに多くても十をこえることはないですね。ここ数年積滞がふえるばかりですよ。私は労働組合との関係は、これは内部関係にすぎないと思う。皆さんの郵政にしろ、電電にしろ組合との関係というのは内部関係です。国民はそんなこと関係ないですよ。そういう労働組合の関係があるからといって、委託局の積滞がどんどんふえていくのに、それに対して対応策を講じない、講じられないということは、私はこれは郵政も電電も国民に対して怠慢だと思うのです。内部関係は内部関係で処理してください。お互いに話し合って処理していただきたいと思います。そのために国民にしわ寄せして、幾ら申し込んでも、三年も四年もつきませんというような電話がたくさんあるでしょう。これをほうっておいていいかということになると、われわれも見ていられないのです。これについては、いますぐにここで結論を出してどうするということはむずかしいかもしれませんね、それならそれでけっこうです。しかし、これは郵政省と電電公社とで十分に話し合っていただいて、これを解決するようにしないと、農山村はこれはもう忘れられたようなかっこうになります。のみならず、そのほかにも問題があるでしょう、委託局を自動化する場合にはやっぱり問題があります。いろんなことでなかなか自動化がされない。自動化がおくれるという事実はたくさん方々にあるでしょう、これも同じことです。ですから、労働問題は労働問題で、これは郵政も電電も慎重に交渉をして適当な処理をせられる必要があると思いますけれども、そのしわ寄せが国民にいくんじゃ困る、絶対に困ります。御答弁をいただきたいですが、しにくかったらされなくてもけっこうですから。しかし、これは大至急処理をしていただくように、農山村の電話の申し込みをしておる人にかわりまして私は申し上げるわけです。ぜひこれは大至急に考慮してください。
#137
○国務大臣(河本敏夫君) お話の点につきましては、さっそく関係者寄りまして対策を検討いたします。
#138
○説明員(米沢滋君) 最初の番号簿の問題につきましては、なお至急調べまして間に合う際には、年度内においても改善方を措置いたしたいと思います。
 それからただいまの委託局の問題につきましては、郵政省ともよく相談をいたしまして至急検討いたしたいと思います。
#139
○新谷寅三郎君 私も大体、このくらいでもう質問をやめますが、最後に、これは少し言い過ぎかもしれませんが、電電公社のほうに私の要望を申し上げておきます。先般来、各委員から電気通信事業というものは非常な急進展をする、またサービスも多様化してくるということで、いわばいい意味における曲がりかどにきておるというふうな印象を持たれた質問が多かったと思います。私もそう思っております。そこで公社の仕事の運営のしかた、あるいは公社のいろいろの制度そういったものについては、私は旧態依然たる状態ではいかぬと思うのです。もっとコンピューターを使うようにほんとうに能率を上げてもらいたいと思うんです。先ほども御意見がありましたが、総裁、副総裁のもとに総務理事があり、理事があり、局長があり、次長があり、部長があり課長があって、その間に調査役とか調査員とかいうものがあって、だれが責任者だかわからないようなかっこうで、大きな組織が動くはずはないと思うんです。組織は簡単なほうがいいと思いますが、できない部分もあるでしょう。しかし一人一人の人が責任を持ってやはり働くような仕組みでないと、だれがどこでどのくらいの程度の責任を持っているかがわからないようじゃ、これは私は能率があがらぬと思うんです。それを裏づけするような具体的な例は控えますけれども、電電公社に委員会で指示をしたり、あるいは電電公社に要求をしたりする仕事の中で、非常に手っとり早く満足するような早さで処理されるものは少ない。非常に時間がかかります。何をしているんだろうと忘れているころになって、やっとでき上がるというような例が多いのじゃないでしょうか。だから私は情報産業もこれから大いにやってもらわなければならぬし、電気通信そのものについても、改善改良を加えて時代の進運に応ずるような体制にしてもらわなければならぬ。ですから言うんですけれども、公社のいまの職制といいますか、そういう制度、あるいは組織というようなものにつきまして、やはり根本的な検討を加えられて、そういういまの時勢に合うように早くよい職制、よい制度を組み立てられることが必要だと思うんです。答弁は要りませんけれども、私は非常に最近その感を深くしておりますので、最後にこのことを私の意見として御参考までに申し上げて私の質問を終わります。
#140
○鈴木強君 私はきょうは質問をする予定じゃなかったんですけれども、北條委員が急に取りやめられまして、時間が少しあいたものですから、私がやらざるを得なくなりましたので、基本的なことを質問してもしり切れトンボになりましてもと思って迷っているわけです。とりあえず資料の点で若干お伺いをしたいと思うんですが、最初に図説電信電話サービス、六九年二月、日本電信電話公社というもの、これは何回に分けて印刷をしましたか。
#141
○説明員(西井昭君) 予算編成期の直前に印刷をいたして年に一度でございます。
#142
○鈴木強君 これ私拝見しまして最後の30の四十四年度の「予算のしくみ」というところですが、新しく国会に今回提案されたのと変わっておりますけれども、その前にいただきましてうちへ置いてきたのですけれども、それだと予算が修正されない前のものが載っておったように思いますけれども、誤解があってはいけないと思いますから、その点はひとつ念のためにもし前回のあれが間違いでしたら直す必要があるんじゃないかと思いまして、ちょっと参考までに……。
#143
○説明員(中山公平君) 先ほど文書課長のほうから予算の編成期という話でございましたが、正確に申しますと、お話にもございましたように予算概計をお出しする時点で書いたのと、それから予算の政府原案がきまりました時点で書いたのと、年二回になっております。政府原案がきまった時点でもって出したもので決定版、そういうことにさせていただいております。
#144
○鈴木強君 これはちょっとまごつきますからね。ですから、私はむしろ概計で出すのはどうかと思うのですね。それならばそのようにどこかに注釈を加えて、これはまだ公社の原案であって、修正があり得るということの注釈を書いておきませんと、われわれが見たときに非常に意外に思うわけですね。今度見るとちゃんとしたものが載っておりますね、これはいいですけれども。そういう点ひとつ御注意いただけますか。
#145
○説明員(中山公平君) こまかい点では、実は六九年二月とか、六八年何月とかというふうにここでわかるのですけれども、ていさい全体からいいますと見分けがつきませんので、御指摘のとおりでございますので、二回つくる必要があれば、何か色を変えるとか、あるいは決定版というような文字を入れるとか、そういうふうに御指摘のとおり善処をいたしたいと、次回からそういうふうにさせていただきたいと思います。
#146
○鈴木強君 これを見ると「総裁室広報部」と、こう書いてあって、部に昇進したわけですね。部長さんも任命されたわけですから、もう少ししっかりわれわれ国民がまごつかぬようにしていただきたい、これはお願いしておきます。
 それからわれわれがもらった「公衆電気通信法の一部を改正する法律案参考資料」、これの九十一ページを出してください。この「通話料の現行と改正案の比較」というのを拝見しまして、ちょっと私はわからなかったのですが、そこに改正案ですね、「隣接単位料金区域相互間の通話(近郊通話)」、二十キロまで五十秒が六十秒になりまして、値下げ率が一七%、以下書いてありますね。六十キロまで二十一秒が六十秒、六五%の値下げ、ところが衆参の議事録を私は全部読んでみました。そうしますと、隣接単位料金区域の中で六十キロをこす料金区域があるそうですね。そうしますと、この表で見ると、明らかに六十一キロは八十キロまでになっているようにとれますね。隣接単位料金区域相互間の通話ですから、八十キロまでは現行どおり十五秒七円ということになるわけでしょう。六十一キロ以上八十キロまではそうなる。ところが質疑を聞いていると、隣接単位料金区域というものは、かりに六十キロ以上六十二キロあっても、それは二十一秒まで六十秒にすると、こういうことだというのですね。そうだとすれば、この表は不適正ですね、直してもらいたい。それはどういうのですか、この表はおかしい。
#147
○説明員(武田輝雄君) おっしゃいますように、隣接単位料金区域でございますれば、キロ程にかかわらず六十秒七円にいたすわけでございますから、八十キロの場合も例外的でございますけれどもあるわけでございます。その意味で申しますれば、この表は不正確でございます。ただ八十キロの場合、非常にレアケースでございましたので、私のほうから郵政省へ資料を提出いたします場合に、六十キロで一応囲ったわけでございますけれども、正確に申しますれば、いま御指摘になったとおりだと思います。
#148
○鈴木強君 へたな申し開きはしないで、これは不適切なんでしょう。大体六十キロ以上が幾つあるのですか、単位料金区域相互間で。
#149
○説明員(武田輝雄君) 全国的な資料をいま持ち合わせておりませんけれども、具体的な例で申し上げますと、たとえば本荘の単位料金区域から新庄にかけます場合八十キロになっております。そういう例がございます。
#150
○鈴木強君 まあこれはきょうは資料ですからね。ひとつ幾つあってどういうふうにこれを訂正したらいいか、あさって私が質問するまでにわかりやすくこの表を訂正してもらいたいのです。
 それからたいへん恐縮ですが、前回の質疑の中で四十三年度の公社予算と実績についてはまだつかみ得てない、間もなく速報程度のものであればつかめるであろうという中山経理局長の御答弁でございました。それでもし速報程度でもいいですから、どの程度実績がいっておりますか、予算に対して。これをひとつぜひ知らせてもらいたいです。
#151
○説明員(中山公平君) 三月末までの四十三年度一カ年の累計額でございますが、予算の収入見積もり額に対しまして百二十億円の増収と相なっておりまして、パーセンテージにいたしまして約一・五%の増収、これが速報の数字でございます。
#152
○鈴木強君 その点、わかりました。
 それで、これは少しめんどうな資料で恐縮ですけれどもね。まず第一に基本的に伺って、それからもしできたら出してもらいたいのですが、四十四年度の収支予算との関連で非常に重大なファクターになる、それはこれから資金調達をいろいろな角度から苦労してやられるわけですが、この百六十二万個という加入電話、それから集合自動電話三万個、以下ずっと計画がございますが、そういうものを一体別々にしたらどういう計画で設置していくのかと、こういうことですね。ですから、われわれは、できるだけ早く多くつけてもらえば、それだけ収入が上がるわけですから、そうしてほしいのですけれども、それは公社のほうでは、工事能力の問題その他いろいろとございましょうから、だから、いま現在国会に提出できるだけの、私のほしいのは、加入電話百六十二万個、集合自動電話三万個、それから公衆電話三万九千、構内交換電話七万、付属電話二十五万、押しボタンダイヤル電話機一万五千、それから農集の三十万個、農公の千個、有線放送接続の二百五十カ所、それから地団の三千、それからあと従来とちょっと変わっているのは、市外回線増設の場合に、従来は何万キロとか、こういうふうにキロ程で出していただいたのですが、今度は市外回線増設の七万三千七百回線、それから市外専用線が千五百回線、加入電信六千九百加入、こうなっておりますが、まあ回線でもけっこうですから、こういうものと、それから基礎工程における同軸ケーブルとマイクロウエーブの三十四と九十六のそれぞれの区間、こういうもののその月別の計画がどうなっておるかということは出せますか。ちょっとそれを聞いて、四十四年度ですよ、およそのところでいい。
#153
○説明員(武田輝雄君) 四十四年度につきましては、加入電話その他につきましてできるだけ平準化をはかるということで通信局に指示をいたしております。もちろん改式計画とか、そういった改式計画など行なわれました地点におきましては、そのときにぽんとつくるという形になりますが、できるだけ年度の平準化をはかっていくということで指示をいたしております。四十三年度におきましてもそういう指示をいたしまして、加入電話につきましては大体六・三カ月稼働というふうな計画を上げさせてきておりますけれども、四十四年度につきまして具体的な数字をもって通信局のものを集計することはちょっと困難かと思う次第でございます。
#154
○鈴木強君 そうすると、まあたとえば加入電話百六十二万個については、各通信局別に割り当てをするわけですか。そして各通信局がそれぞれの通信部に、通信部は各取り扱い所に。そうしますと、いま第一・四半期ですね、第一・四半期にかかったわけですね。第一・四半期について各通信局別について配算したものはわかりますね、これは。
#155
○説明員(武田輝雄君) 本社といたしましては、四半期別に通信局に配算するということはいたしておりませんで、予算がきまります前に第一次の販売通達を出し、そして予算がきまりましてから、第二次の年間の販売通達を出しております。したがいまして第一・四半期幾ら、第二・四半期幾らということを通信局別に指示はいたしておりませんけれども、現時点において通信局計画を出せということでございますれば、四十四年度第一・四半期で各通信局が加入電話についてどの程度計画しておるかという数字はお出しできると思います。
#156
○鈴木強君 それでは現在ではまだちょっとむずかしい点があるようですから、それなら昭和四十三年度の別々の架設計画というか、実績はわかりますね。それをひとつ出していただけませんか。
 それから、四十三年度で積み残しになった分が、サービス工程、基礎工程の中であると思うのですね。なければけっこうですけれども、あるなら、その残った分もあわせてひとつ、その姿がどんなになっているか、これをひとつ資料で出してもらいたい。
 それから、公社発足以来十七年間の電話架設一加入当たりの創設単金、これがどういうふうに動いておりますか。たいへん恐縮ですが、これは額だけですから、十七年のやつを年度別にぜひ出してもらいたいと思います。
 それからもう一つは、公社発足以来の同じように電信の収入について赤字が幾らになっておるか、そのトータルと、それから月別の赤字の額ですね、これをひとつ出してもらいたい。これはよろしゅうございますか。
#157
○委員長(永岡光治君) ただいまの資料提出できますか。
#158
○説明員(中山公平君) 月別は……
#159
○鈴木強君 年別。電信収入の赤字。
#160
○説明員(中山公平君) 電報を別にした……
#161
○鈴木強君 全部入れて、加入電信も入れて。
#162
○説明員(中山公平君) 年別はお出しいたします。
#163
○委員長(永岡光治君) 提出できますね。
#164
○説明員(中山公平君) 電信についてはできます。
#165
○鈴木強君 それから、これは非常に重要な計画で、われわれも非常に期待を持っております中に災害特別対策費が含まれております。これは九十三億円組んでおりますが、一体どういう内容なのかさっぱりわかりませんから、ひとつ、これは概略でいいですから、どういうような計画をやろうとしているのか、この九十三億の計画内容について、これを出してもらいたい。これはいいですね。
#166
○委員長(永岡光治君) 提出できますか。
#167
○説明員(井上俊雄君) よろしゅうございます。
#168
○鈴木強君 それから、大臣、衆議院の逓信委員会の四月十一日の議事録十三号一六ページを拝見しますと、ことしの四十四年度予算は残念ながら一二・五%も通らなかった、したがって資金的に不足を来たす、その不足した資金は借り入れ金で調達する措置をとった、こうおっしゃっておりますね。その借り入れ金の措置というのですけれども、予算の内容を拝見してみますと、別に借り入れ金ということはないわけですね、この資金調達の計画の中に。一時借り入れ、短期の借り入れとか、そういうことが資金調達上年間若干あると思いますが、これは郵政大臣の許可を得てやるわけですが、予算総則できまっておりましたね、何ぼということは。そうすると、大臣の言われた借り入れ金の措置というのは……。
#169
○国務大臣(河本敏夫君) 私が借り入れ金と申しましたのは、広い意味で債券その他も含めまして言ったわけでございます。
#170
○鈴木強君 そうすると、私どもは借り入れ金といいますから予算総則上の問題と、長期借り入れその他をまた大臣は特別に考えておるのかと、異例の配慮をしてくれたと思ったのですが、そうすると加入者債券設備料、これは法律によっておると思うのですが、財政投融資等という中で縁故債と公募債三百九十五億のことなんですね。
#171
○国務大臣(河本敏夫君) そうです。
#172
○鈴木強君 それでは時間がまだあるようですから、若干……あしたまた私の時間がなくなるから……。
 そこで最初に基本的な問題で少し伺いますが、郵政大臣に最初お尋ねします。
 昨年の暮れ一二・五%がどうなるかというせとぎわに大臣にこの委員会でいろいろ質疑をいたしました。私は当時時間の関係で公社制度上の不備欠陥、これを是正するための大臣の所感、こういうものを中心にして約三時間やったわけですが、残念ながら具体的に料金改定に対する私の態度というものは述べる機会がございませんでしたので、やむなくまとめました資料を大臣にお渡しいたしました。どうかこの趣旨に沿って御配慮いただきたいというお願いをしておきました。結果的に私は収支とんとんの内容を拝見しまして、一つは少なくとも度数料七円から十円ということをやめたことは賢明だったと思います。ですからこの点ははっきり敬意を表します。ただ問題になるのは、収支とんとんというこういうような中途はんぱな改正で一体今後どうなるのかということです。私たちはもっと公社制度全体の欠陥をえぐり出して、建物を建てる場合にまず整地をし、土台石を置いて、そのゆるぎない土台の上に公社運営をやってほしいという考えを持っているわけで、ですからそこのところが一つ残っておるわけです。もう一つは、料金制度そのものが、私ずっと歴史的にも調べてみましたけれども、一体料金決定原則というもの一つ見ましても、何かさっぱりわかりません。ただ公衆電気通信役務として別表の何とかと書いてあって、一体原価主義をとっているのか、対価サービス主義をとっているのかさっぱりわからない。なるほど公衆電気通信法第六十八条によって料金というものがきめられているわけです。一部は法定料金、一部は大臣の認可料金、その基本料につきましてもどういう根拠に基づいて取らなければならないか、度数料は一体どういう根拠に基づいて何円取らなければならないか、あるいは市外通話料はどうだとか、そういう基本的な問題が何もないのです。ただ公衆電気通信役務としてというようなことに法文はなっているわけですから、私はいまこの際抜本的に考え方をこの点に思いをいたして、そうしてその上に立って料金を考えてほしい、こういう意味であれを差し上げたわけです。私はいま資料を要求しましたが、たとえば創設単金の引き下げ等についても過去十七年の間にどういう努力をなさってきたか、現状一体どこにネックがあって、これ以上下がらないのか、その点について、私たちはもっと掘り下げて検討する必要がある、また線材とか機材とかこれらの調達についてもそれはいろいろ随意契約制をとっております。これは私十三年間いろいろ線材、機材の発注等について入札の方法からしていろいろ研究してみました。しかし特殊な品物についてあえて随意契約方式をとらなければならぬということも私は理解できました。そういう理解の上に立って、なおかつ安値の資材調達ということができないものかどうなのか、もう一ぺん検討する必要があると思うのです。機械とか、線路だとか、局舎とか、そういう建設工事についても公社直営のものと大部分が請負に出されている。その請負も複雑な仕組みになっている。一体投下した資本に見合うだけのりっぱなものができておるのかどうなのか、二回、三回と請負がまた下に下りていくというようなことになりますと、そこらについてはもう少し工事能力についてもくふうをし、検討を加える必要があるのではないか、こう思います。また減価償却についてもいろいろ論議があります。定額定率の方向に公社がいっている。これは技術の革新に伴なって二年前につくった機械がもう用をたさないようなこともあるわけですから、その点は電電の技術革新に伴う特殊性としてわれわれは認めてまいったわけですが、事ここに至りましては、やはりもう一回洗い直してみる必要があるのではないか、適正であるかどうか。そういうことも私は考えなければならない。
 それからもう一つ大切なことは大臣の御決定になります認可料金であります。これは質疑を見ましても、一切原価主義でいくと、こうおっしゃる。しかし東京−大阪の電話の一回線当たりの原価をとってみましても、とうてい問題にならないような安い使用料、料金によってこれは使われておる。これらの問題も思い切って私はもっとメスを入れる必要があると思う。そういう基本的な問題を全く無視して今回収支とんとん、何だかさっぱりわからないような、こういう改正案を提出されましたということは、私は前段、大臣に対して推賞いたしましたが、そのことによってマイナスが多くなってしまった。とんとんじゃなくてマイナスが多い、こういうことにまあなるわけでございまして、相当に減点になったわけです。そこで私はこれではどうもいま新国土総合開発委員会が出したこの展望、六十年に向かっての偉大なる国土開発への展望、こういうものに向かって情報化時代に突入しておる電電公社の使命はますます大きくなっている。一体この全国的な情報通信網としてのネットワークをどういうふうにしてつくっていくのか。まあ考えてみるとたいへんな問題があると思うのです。ですからそういうことを考えてみると、私はこの改正案では公社の経営の安定は不可能である、こう断ぜざるを得ない。したがってもっと抜本的な私は立場に立って、この法律改正というものをしてほしかった。去年は二二%のかわりに何かしらぬが、それは一万円が三万円、十月にやろうといったやつが五月にさかのぼぼってやられた。今年は収支とんとん、収支とんとんでなぜやるのですか。それは基本料が高くなるのは全部でしょう、千何百万。市外通話で安くなる人は何人か知りませんけれども、収支とんとんだったらそんな憎まれ役をやる必要はない。基本的な問題をもっと整備してやったほうが賢明だと思うのです。そんな収支とんとん、何だかわからない、ピントのはずれたような改正案ではとても公社の安定は期されないと私は思うのです。片やいま新谷委員からもお話がありましたように、新しい経済社会発展計画というものをわれわれも追求しておりますが、経済企画庁で手をつけておって、何回か検討しております。申し込めばすぐつく四十七年、四十七年と言わず、その電話のスローガンというのもどこかに遠くなってしまった気がするわけです。そうであるならば、もう少し大臣としても従来のような、ただただ料金を多少上げてそれでやっていくのだというような考え方ではもう時代に追いつけない。国鉄がなぜあれだけの赤字になってきたか。まあこの前も久保委員から地方自治体の納付金の問題も出ておりましたが、あんなものは大体公社が発足したときにはなかった。それを国民財産法は適用されないから途中で考えて税金が足りないから、公社にも税金を課そう。しかし税金はかけられないから、ああいったものをつくった。大体財産そのものは国の財産であったわけです。国有財産法は適用されていないから国有財産として税金をかけていないのに、そういうことをやってきている。もってのほかの話だと私は思うのです。そうして今度は自動車まで、福田大蔵大臣は前回のときに地方税の中に自動車税までくっつけて、公社の工事用のものはそのとき除いたのですけれども、そうでないものは税金をくっつけた。いままた工事用は取っているかもしれませんが、そんなべらぼうな公租公課についてもやっているわけです。したがって、そういう公社自体に対するいろいろな制約が次々に出てきてしまって、われわれが公社が発足して不備欠陥があるから直してほしいといっているのに、それを政府のほうでは、逆に不備欠陥を大きくするようなことを平気でやってきている。これが今日までの自民党政府の通信政策じゃなかったでしょうか。だから私は国鉄の赤字を見ても、いまや運賃に頼ってもどうにもならないということでああいう臨時措置法をいま国会に提案をしておる。そして利息は少なくともただにしてやるとか、低利の金を調達してやるとか、補助金についてもこれを調達してやるとか、こういうことをやっておる。ところが同じ公社であっても電電はやっておらない。片や電信の赤字はどうなっておるか。相当の赤字になっておる。それを電話の黒字によってまかなってきておる。ここに電話の加入者の不満がある。三百万の赤字を埋める金があれば九万くらいの電話がつく。目の子算ですぐわかるわけです。そういうことを平気でやって電話の加入者の不平を押えてきておる。だから今度の新国土総合開発の方向に適合するような通信政策を打ち出して、国民の中にりっぱな体制をつくっていかなければ、この国土開発の先駆的な使命を果たす通信事業というものは、政府が期待するような、国民の期待するようなところに行かぬと思うのです。ひとつ大臣の御意見を最初に承っておきたい。
#173
○国務大臣(河本敏夫君) これからの通信の基本政策をどうするのか、それに関連をして料金体系をどういうふうに考えるのか、いろいろ広範な御質問でございますが、まず料金体系の問題につきましてはかねて何回も申し上げておりますように、電電公社は独立採算制を堅持するというたてまえに立って考えたときに、どうしても一二・五%見当は値上げをしたい、こういう強い要請があったことはすでに御承知のとおりでございます。もっともな点がありますが、しかし、物価政策ということを考えまして、そして一応今回は値上げをしないで、そして収支とんとんになるような改正案をつくったわけでありますが、なぜそういうふうな中途はんぱな改正案をつくるのかという、こういうお話もございましたけれども、物価に影響を及ぼさない限度において改正案をつくるとすれば、私は今回御審議を願う案が一番いいのではないかと、かように考えます。特に現在の料金体系は非常に古うございまして、私が申すまでもなく御承知のように不合理な点がたくさんございますし、特に近時生活圏の拡大、こういう点を考慮いたしまして、近距離通話に対するサービスの向上、こういういろいろなことを考慮いたしまして、物価に影響を及ぼさない限度において一番よい案だと、かように考えまして、今回の案をつくって御審議をお願いしておる次第でございます。
#174
○鈴木強君 ですから考え方はよくわかっておるわけです。私も。問題はそういう根本的な再検討というものをもう一回やって、その上で基本的な考え方を出し、そしてなおかつその上に立って、それではことしはこうせざるを得なかったというそういうものを出してほしかったということを私は申し上げておるわけです。制度改正については、これは大臣にも意見があると思うのです。たとえば給与総額一つ見ましても、公社法第八条によって団体交渉権がある。しかし、一方は予算総額によって押えられておる。これは一つの宿命的な問題と言えるかもしれません。しかし、これでは公共企業体の労働運動から見ると納得ができないわけでありますけれども、それでもまだ公社発足当時は給与総額が国会で承認される。その給与総額の基準内の賃金と基準外の賃金というものが電電公社の総裁の権限にまかされておったわけです。これをどういうふうに使おうと総裁の権限にまかされておったのであります。ところが三十二年になって、基準内外の移流用まで禁止をしてしまった。これは公社の自主性尊重という考え方が後退をしておるのではないのですか。それから私先ほど申し上げましたように、預託金制度一つとっても、民間の銀行に余裕金があれば公社はこれを預託して有利、安全、確実な金の運営を考えて、たとえ一億でも何千万円でもそこから浮かして電話設備の拡充に回すというのが筋じゃないでしょうか。それを全部国庫に預託して日歩三厘ですか、何かえらい安い金で預かっている。しかも三十億は無利子である。そういうふうなことをひとつ考えてみても、公社の自主性というものが侵害されているわけですから、そういうものについて、一体どうしたらいいかということをわれわれ十年間考えてきた。答申もそれを指摘しておる。それを全然知らぬ顔をしておってやっているから、そういうところを私は何とか直すようなことを考えてほしい。これが暮れに大臣に申し上げた考え方だったわけです。あとはこれからの長期構想というのは、両院で言われておりますように、いろいろむずかしい要素も出てくるわけですから、それに立脚しておやりになることは当然だと私は思います。ですからそういう考え方で、これから一体どういうふうにしたら長期安定経営というのができるのかという、そういう立場に立っての料金の問題、料金改正ということをやっぱり考えていかなければ、国民の側からいっても去年は設備料を上げた、ことしは収支とんとんだ、また来年は何か上げるんだ。こういう毎年毎年物価高の中で一つ一つ、一こま一こま、一区切り一区切り、そういうものをやられてはこれはかなわぬです。われわれ国会でも、これはかなわぬですよ。これはやむを得ずことしはこういうことになったんですが、その点は、われわれの意見も大臣にかなり聞いていただいたわけですからね、大臣に。私はそういう点は見解もあるわけですから、率直に申し上げたんですが、そういう意味で、今後どうするかということについて、たとえば大臣は、この七月、八月ごろまでに公社の経営の状況を十分見きわめて根本的に考え直したいということを言っておりますね。そうしてそのやる方法としては、まず電信の四百億円ないし五百億円出ておりますこの赤字を解消することに重点を置く。そしてそれからまたもしほかの方法で料金値上げをしなければならぬことになれば、設備料というもので考えてみたい。しかしできるだけ公共事業だから公共負担の点も考えて、値上げをしないようにしたいと、こうおっしゃっている。総裁の答弁を聞いていると、その中へ度数料が入ってきているのです。七円を十円にするという度数料が入ってきている。さっきちょっと聞いておりますと、そういう点が違う。ここらが一体どうなのか。私はもう一回料金決定の原則というものをちゃんとやり直して、さっきもおっしゃるように、長い歴史の中で、一体さっぱりわからぬですよ。これは電信法以来の歴史を調べてみましても、一体公社の料金というものは、何を基準にやっているかということがさっぱりわからぬから、そういう点も、大まかであっても、たとえ抽象的であっても、料金というものはどういうものだということくらいは、やはり法律に明文化するようなこともやってほしいと思うのです。そうして私どもとしては料金決定の原則についての要求はあるわけです。それは総括原価主義とか、そういう基本的な問題について、郵政大臣が原価に合うような料金をきめていただければいいわけですから、そういう料金決定についても私はもう一回考え直して、グループ料金制ということについても、公社は勇気をもってやってほしいと思う。結局そのグループ料金制というものを施行していかないと、とんでもないことになる。さっきも新谷委員がおっしゃったように、もう経済圏が変わってきています。住居の形態が変わってきておりますから、それにマッチするようにやっておるわけですから、これを私たちも勉強してみましたけれども、結局これによってやるしかない。これは度数計なんかについて少し考えなければならぬ点もあるようですけれども、それから局内のスペースの問題もある。これをやらぬと、兵庫県の尼崎は大阪の電話局じゃないですが、大阪に入り、大阪の豊中市の半分は大阪の電話で、同じ行政区画である豊中市の半分は大阪にかけるときは六十秒七円で準市内でやっている。しかも今度東京にくると、二十何キロという膨大なエリアが一度数七円の料金体系になって存在している。そうして三鷹、調布とか、向こうの人たちが東京に入れろ、もし入れなければ三多摩を一本にして料金区域を一緒にしろ、これは北九州やっておりますから、ちゃんとこのケースを勉強していて、ぼくのところにもこれは強硬に言ってきている。私は数年前にもこの話を聞きましたけれども、これはなかなかむずかしいんだ、ちょっと待ってくれ、私は実はそう言ってブレーキをかける役に回っておったが、いまや北九州を発端にして広域区域合併問題はそういうところまできているわけですから、これを一体どこでどういうふうに整理していくかということになると、これはいまのようなかっこうで置いたのではどうにもなりません。一つの行政区域の中で三つか四つの料金区域がある。私は加入区域も同じ行政区域であっても、電話の統合ができないでいる。こんなばかな話はないと思う。そのために自動改式はおくれてきている。サービス開始は全逓との関係があるかもしれませんけれども、二千局のうち四百も既定計画から見るとダウンしてくる、そういうようなことが出てきてしまっている、格差が大きくなっておるわけです。だから私は、そういうふうなやはりグループ料金というものを施行する。そのために公社はどれだけの努力をしてくれましたか。横田副総裁がおられた当時に、国会において明らかにグループ料金制については再検討するということを言われておる。そうであるならば、今日までどういう検討をしてこられたか、積極的に一体どういうことをやられたか、これも私は伺いたい。そういうようないろいろの私は要素があると思いますから、それらの問題を全然片づけずに置いて、ただ設備料を一万円を三万円にした。三万円をまた何ぼにするのか知りませんが、この設備料も小林郵政大臣の答弁の議事録を読んでください。装置料が一万円から三万円になり、また一万円に戻り、三万円に上げる。行ったり来たり、行ったり来たりしていて、しかもその性格については端末の引っ込み線だとか、度数計だとか、そういうもののためにとるのが装置料であって、それが設備料に変わったのだ。ところが提案している趣旨は、違うことを提案しているわけです。だからかぶとを脱いで、小林郵政大臣も、いままでの説明どおりじゃないのだ、変わったのだと率直にシャッポをぬいで、私は皆さんに訴えるというこの議事録を私読みました。そういうようなやり方をしているのです。ですから何が何だかさっぱりわからぬ。電話料であればそれは基本料と度数料、定額料金、市外通話料、そのほかに設備料、加入者債券、そういうものをとって最高十八万何ぼになっているんですか。そういうことで東京あたりは電話引いてやっている。ところが一方コストは三十七万でしょう。三十七万かかるのに十七、八万で引いているのですから、これではあなた損ばかりしているのです。そうして積滞はどんどんふえている。ですからもうちょっと基本的な経営にメスを入れ、しかも料金についても、もう少し国民に納得できるような方法を、やはり制度そのものも考えて、いまある単位料金区域制というものは郵政大臣が認可をしてきめたものでしょう。六百か六百五十かあるわけです。今回の改正内容は、一つの単位料金区域に隣接する他の単位料金区域相互間の料金は全部六十秒七円、隣接をしていない単位料金区域相互間は市外通話になる。こういう料金制をやろうとしているわけですから、それを適正な距離でもってやっていく方法をとらないと、ますます矛盾が起きてしまう。一年おくれればおくれるだけ問題が大きくなるように思うのです。ですからこういうような点を私はやはり検討していただいて、その上で料金問題についての基本方針をきめてほしいと、こう思うのです。大臣は議事録を見ますと、抜本的に七、八月までに検討したい。総裁のほうは収支の経過を見てそのとき検討したいという。抜本的ということばが入っていますが、これはさすが郵政大臣がそういうところまで思いをいたしてやっていただけるのかいなあと私は思って敬意を表しておるのですが、この点いかがでしょうか。そういうことを私は言っているのです。
#175
○国務大臣(河本敏夫君) 一番当初に総裁と私との間に説明に若干食い違いがあるようなお話がございましたが、実際は食い違いはありません。総裁が申しましたのは七、八月ころに公社の収支状況をよく調べた上で、かねての懸案である電信の赤字、それから度数料の問題、それと設備料の問題、この三点について検討したいと、こういうことを言ったのです。その三点が懸案であることはもう御承知のとおりでございます。私が申し上げましたのは、できるだけ値上げというものは避けたい。値上げをしないでやっていく方法はないか、こういう観点に立ってものごとを考えていきたいが、しかしどうしてもぐあいが悪いという場合には、やはり現在の公社の赤字の一番大きな原因は電報の問題であるし、さらにまた最近二百万近く電話をつけるということのためによって起こっておる金利負担、あるいはまた償却負担こういうふうな非常に設備負担が大きくなっておる。しかも設備料というものが三十数万に達して非常に高くなっている。だから現在の設備料負担金をもう少しふやしてもらって、この面で何か解決する方法はないか。度数料という問題はできるだけ避けて、電信とそれから設備料とこの二点を中心として、どうしてもぐあいの悪い場合は考えていきたい、こういう意味のことを申し上げておるわけでございまして、食い違いは別にないわけでございます。
#176
○鈴木強君 衆議院でも同じような内容の質問が最後の日にやられたわけですね。私は参議院に参って、さっきからのお話を聞いておると、度数料は言わない。記録を見てもわかりますがね。総裁のほうは度数料を言われておる。しかも、大臣の発言はこの公共性というものからして経済性をどうするか、それにはやはり絶対に必要である公共性の強いものについて、多少の赤字があっても、これはまた何らかの形においてカバーしていく、いわゆる独立採算との点をからみ合わせてやっていくというニュアンスがあるように思うのです。総裁のほうは、ずばり言っておりますから。これは実際に仕事を預かっている総裁だから少し言い方がばっと言っておるので、その点は大臣が相違がないというのなら、これは私もけっこうですけれども、そういうふうなニュアンスにおいては明らかに違いがありますよ。
 それからまあ設備料のことを盛んに言っていますから、これはまあ七、八月ごろのことですから、これはまた別の機会でもいいと思いますけれども、非常に気になるので、設備料の問題については申し上げておきます。私はわが国の電話事業の中で、無料開通主義から寄付開通制度、それから至急開通制度、こういうふうな制度を経て、大正十四年架設費を加入申し込み者に負担させる特別開通制度というものができて、いわゆる設備費負担金制度というものができた。それからずっと昭和二十二年装置料に変わり、昭和二十三年に電話公債というものができて、それから二十六年に電話設備負担金というものが出てきてそれから昭和三十五年の五月に電信電話設備の拡充のための暫定措置法というものが出てまいりました。そうしてまた四十三年五月に設備料というものが一万円から三万円になった。しかもこの設備料を制定するときの趣旨というものが最初は装置料でございました。これを記録的に見てまいりますと、昭和二十二年四月、従来の設備費等を廃止して新たに装置料を創設した。この料金は、加入者宅内に電話設備の取りつけを要する場合課することとし、装置料新設の理由は、「加入者宅内設備等の架設にあたっては、引き込み線、屋内配線等は再使用の価値に乏しく、いわば消耗的性質を有するものであるが、このように事業資産として計上されないものについては、これに要する費用は、使用料の形でなく、一時に負担せしめるのが合理的と認めたためである。」こういう考え方がある。今度基本料をわれわれが聞いていると、大体これと同じようなことを言っている。だから設備装置料が設備料に変わってくるわけですけれども、その設備料というものと基本料というものとの考え方がごっちゃになってきてしまって、設備料を装置料でやったときのこういう考え方が今度は基本料になってくると、基本料は使っても使わなくてもかかるものだからということであったものだという話ですけれども、そういう――長いから省略しますけれども、大臣も御存じだと思いますけれども、歴史を見ても、簡単に設備料を値上げするということはできない仕組みになっている。だからして、去年も郵政大臣がえらいよくわかりにくいのですけれども、議事録を一回読んでみてから大臣――何だかよくわからないような、記録ではよくわかりませんけれども、私は趣旨はよくわかります、言っていることは。これは武田説明員がだいぶ設備料について説明をして、その後に大臣が納得せぬものだから、立ち上がって言われたものです、これは。「何も三万円でなくてもいいじゃないか、五万円だっていいじゃないかという、こういう議論もあったことは事実でありますから、そういうふうなことを考えれば、いまのような説明はあとからくっつけただけで、これは、私はある程度性格が変わってきたからして、こういうことができるんだと、こう言わざるを得ないと率直に述べておるのであります。だからして、いまの料金、要するに反復したサービスに対する料金とは違う一つの特殊なものだと、しかも公社の場合、経理としてはすぐ資本勘定に入れていると、こういうことを一つ見ても、相当性格の違った料金などで表示していいかどうかということについても、これから検討し直す必要があると、私は、この際率直にそのように言うたほうがいいんじゃないかということでありまして、先ほど申し上げたように、そういうふうな趣旨で、一般料金と切り離してこれだけやっても非常に不自然ではないと、こういうようなことでこれを認めた。だから、これは要するに、シャッポをぬぐよりしようがない。この前の説明と違うじゃないかということを衆議院で相当に追及を受けたのでありますが、私はそのとおりである、そういうふうに思います。」こう言ってシャッポをぬいでいる。だからこうした設備料についてまた上げたらどうかというような意見もあるようですが、なかなかむずかしいと思いますよ、この経過を調べてみないと。もう一回これは大臣も経過をよくごらんいただいて、設備料の性格というものについて十分のみ込んでおられると思うが、もう一回なおひとつ見直していただきたいと思うのです。そういうふうに考えると、設備料を去年上げてまた来年上げるかどうか知りませんけれども、こういうふうなことはやはりおやめになったほうがいいと私は思います。ですからニュアンスが違うということであれば、それでけっこうですけれども、毎年毎年いじられてはかなわぬ、その点どうですか。
#177
○国務大臣(河本敏夫君) 別にこの七月に設備料を上げるということをきめるということを言っているわけじゃない。公社の経営内容をよく検討いたしまして、そうして何とかやっていける道が発見できるならば現状のままいきたい。しかしどうしてもぐあいが悪いというときに、電信の赤字問題と設備料の問題について再検討したい、こういうことでございまして、まだ結論が出ておるわけではございません。
 それからもう一つ申し上げたいことは、きょう午前中の鈴木委員のお話にもありましたように、公社が発足いたしました当初は、電話は何でも百数万台しかなかった。しかし、現在は一千万台をこえている。五カ年計画が終わる四十七年には二千万台に達する、こういうお話がございましたが、さらに先ほど二、三の方々からそれでも積滞がたまって困るじゃないか、二百数十万……四十七年度にはむしろ、それがふえるのじゃないか、これでは困るじゃないか、それをなくしろ、こういうお話もございました。公社の総裁からも、現在の五カ年計画を拡大修正する、そういうことで検討をするというお話もございました。そうして積極的に事業を検討していくということでありますならば、設備料の過去のそういういきさつはなかなか複雑であったようでございますが、しかし、新らしい角度から今後の通信政策をいかに拡充するかという観点に立って、将来の問題として検討をしていきたい、こういうことでございますが、まだ結論は出ているわけじゃございません。
#178
○鈴木強君 ですから、私は大臣にくどいようですけれども申し上げているんですよ。大体大臣もお認めになっているようですね。衆、参の議事録見ますと、要するにいまの公社の料金決定の原則というのはあいまいもことしているんですよ。これはお認めになっているでしょう。ですからして、いま大臣のおっしゃるように時代も変わってくる。そうすれば装置料から設備料に変わって、上がったり下がったりした。そのことも歴史的な経過としてこれは受けとめざるを得ないんですよ。それはわかります、われわれも。そういうような変遷もあるし、課金のしかたについてもいろいろと社会情勢も変わってきているわけですから、だからそういうものを総体的に見直してほしいということです。そして、料金体系についても一体こうしたらいいかということをやっぱり将来の展望として入れる。料金制なら料金制を施行するというような方向に立って検討を加えて、そして、私はもう十年に一ぺんかあるいは五年に一ぺんで済むようなものにしてほしいと思うんですよ、やるならば。こんなこま切れに、三年続けて収支とんとんだとか、やるとかなんとかそんなわけのわからないものを出して国会の審議をわずらわすよりも、もっと基本的なものの上に立って検討して、今度は長くやらなかったんですけれどもね、そういうふうな相当長期にわたったやはり安定経営ができるような思い切ったことをやってもらいたいと、私は言っているんですよ。こんなこま切れみたいなものを毎年毎年出されちゃ困るということを言っている。そういうことを私は言っているんですから、あまり歴史的な、時間的な経過がありますから、大臣も苦慮されていると思うんですから、そういう意味で、私は料金についてももう一回六十八条について、おおよその料金はどうあるべきか、総括原価でいくのか、サービスの対価でいくのか、あるいは公共性と採算性とをどういうふうにやっていくのか、そういうものをもう少し考えて、この料金がこういうファクターによって成り立っているんだということが国民にもよくわかりますような、そういうようなことも考えながら、設備料もこういう段階では小林さんもシャッポをぬいでいるように、そうせざるを得ないんだと。それはそれで一つの理屈ですから、国民が認めたらいいじゃないですか。ただしかし、過去の経過を忘れて、ただそれだけに飛びついて、大事なほかのことを忘れてやるから、われわれとしては気に食わぬわけですよ。そういう点をあわせて考えながら体制をつくってほしい、こういうのが私の言っている考え方ですよ。
#179
○国務大臣(河本敏夫君) お話しのような点は参考にさせていただきまして、この七、八月ごろ公社の基本的な対策を検討いたしますときの参考にいたしまして検討していきたいと思います。
#180
○鈴木強君 総裁どうですか。
#181
○説明員(米沢滋君) ただいま郵政大臣がお答えになりましたように、この際、将来の問題を十分考えまして、抜本的な検討をしたいと思います。
#182
○鈴木強君 まあ日もないわけでしてね、いまは五月ですから、七月といえばあと今月入れましてももう二カ月、三カ月目は七月になるわけですからたいへん難儀な仕事だと思います。しかし、これはやっぱりいつかしらやらなければならない私は宿命だったと思うんですよ。こういう電報の赤字にしたってのんべんだらりんといつまでも置くことが許せないでしょう。それからさっき言ったような情勢が大きく変化してきたわけですから、拡大修正を含めて三代の総裁が掲げてきた、また国民に約束してきたそのスローガンというものを直さざるを得ないなら得ないで、こういうわけだということをやっぱり国民に納得させなければ、国民が四十七年度には申し込んで三カ月ぐらいたてば全部電話引けます、どこへでも即時に電話がいきます、こういうことを期待してきたわけです。公社も努力してきたわけですから、おれたちはこういうふうにしてきた、こうやってきた、しかしこれは結果的に資金調達の面で、こういうふうにうまくいかなくてこうせざるを得なかったのだということは、これはあなた堂々と天下に声明すべきである。それこそ、広報部をつくったわけですから、もっと大いに宣伝をしてやったらどうかと思います。ここのところ、大橋総裁なくなられましたが、非常に御苦労されて、それを引き継いだ米沢総裁です。この四年間実際に公社は料金、料金、料金で、上から下まで明けても暮れても料金で頭一ぱいだったじゃないですか。それこそ考えなきゃならぬ一つの命題ですよ。それはしかし諸般の情勢によってそれができなかった。そうして、なしくずし的に、いまここに、経過的にいえば到達しているじゃないですか。だからもう一ぺん、私は初心に返って、そんなこそく的な考え方を捨てて、十年後のビジョンをつくったらいいじゃないか。私は午前中もほめましたけれども、これはりっぱなものですよ。これを修正する点があったら修正して、そうして思い切った長期の構想に立ったやはり計画というものをやっていきませんと、この昭和二十八年に打ち立てた長期五カ年計画というものもことしで四期かわってきたわけですね。第四次の二年目ですよ。ですから考えてみると十七年間。だから十年くらい先までやっぱり頭をめぐらして、考え方をめぐらして、そうしてそういう構想の中でやっぱりものをとらえてやってほしいと思います。大臣、総裁とも私の考え方をまあ参考にするというのだからちょっと弱い。ほんとうは尊重するというくらいのことはあってしかるべきだと思う。参考なんというのはちょっと私は気に食わぬが、まあ大臣のおっしゃることですからね。参考も尊重と同じですかな。――まあ同じであればなおけっこうです。そういうふうに、私も命がけみたいに実はばかみたいに一生懸命やっているのですよ。私は私心はありません。どうしたらわが国の電信電話事業というものは国民の期待に沿えるかということをただひたすらに考えてやっているのです。だからわれわれいつも大きな声出して同じようなことを言うとまあおっしゃるかもしれませんけれども、まあかんべんしていただいて、私らも、私の任期のある限り、国会にいる限りこれは叫び続けますから、いまのようなべらぼうな公社の制度の中で実際百点の仕事をせいというのは無理ですよ。そういう私はもう気持ちをもって、事業の中で、小さいときから苦労して、実は電報の配達もやってみました。どんなに第一線の人たちが辛い思いをしているか。十字六十円の電報で三百円も損をしてやっているのが今日の現状です。そういう下積みの人たちの苦労の中で事業は動いているのですよ。だから、そういう労働者に対するほんとうに報いる道だって私はないとはいえませんよ。公社になってからよくなったと思いますが、まだまだこれだけの生産性を上げる、これだけの努力をし、これだけの画期的な事業達成をやっている、そこに見るべきものがありますか。ないじゃありませんか。そんなことでだれが一生懸命仕事に精が出ますか。そんな私はぐちも言いたくなる。だからしてまあ私の考え方をぜひひとつ大いにそれこそ参考にして、七、八月ごろに御決定いただくわけですけれども、そんな拙速的なことはおやめになって、大臣ももう少し長期展望の中で、こうやったら十年ぐらい料金を上げなくても済むような、そういう思い切った安定政策というものは、これはくどく言いますけれども、考えてほしいと、こう私は願っておるわけですから……。ちょうどまあいま時間がいいところへきましたそれからちょっとまた入りますからね。きょうはいい時刻にたりましたから、あさってまた質問続けます。
#183
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、本法律案に対する本日の質疑はこの程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#184
○委員長(永岡光治君) 最後になりましたが、委員の異動について報告いたします。
 本日浅井亨君が委員を辞任され、その補欠として沢田実君が選任されました。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時二十九分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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