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#1
第061回国会 逓信委員会 第15号
昭和四十四年五月八日(木曜日)
   午後一時四十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 五月八日
    辞任         補欠選任
     沢田  実君     浅井  亨君
     北條  浩君     上林繁次郎君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永岡 光治君
    理 事
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                鈴木  強君
    委 員
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                郡  祐一君
                白井  勇君
                平井 太郎君
                久保  等君
                松本 賢一君
                森  勝治君
                浅井  亨君
                上林繁次郎君
                村尾 重雄君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  河本 敏夫君
   政府委員
       郵政政務次官   木村 睦男君
       郵政大臣官房長  溝呂木 繁君
       電気通信監理官  柏木 輝彦君
       電気通信監理官  浦川 親直君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   説明員
       日本電信電話公
       社総裁      米沢  滋君
       日本電信電話公
       社総務理事    井田 勝造君
       日本電信電話公
       社営業局長    武田 輝雄君
       日本電信電話公
       社運用局長    好本  巧君
       日本電信電話公
       社計画局長    井上 俊雄君
       日本電信電話公
       社施設局長    北原 安定君
       日本電信電話公
       社経理局長    中山 公平君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○公衆電気通信法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 本日、沢田実君、北條浩君が委員を辞任され、その補欠として浅井亨君、上林繁次郎君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(永岡光治君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案に対し質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○上林繁次郎君 さっそく質問をさせていただきます。
 公社に関する今回の法律案では、基本料金の修正による百四十六億の増収、そうしてまた市外通話料の値下げ等によって百四十六億、結局増減収ゼロと、こう言っているわけです。で、その算出根拠についてまず説明をしていただきたい、こういうふうに思います。
#5
○説明員(武田輝雄君) まず基本料のほうでございますが、基本料につきましては、級局ごとに加入者数がわかっておりますので、現在の料金と、新しく改定しようといたしております料金との差額をこの加入者にかけまして、半年で百四十六億を出したわけでございます。
 それから減収のほうになりますが、百四十六億減収のうち、市外通話で減収になります分が百三十六億、残りの十億のうち四億が区域外に設置しております公衆電話の加算額の廃止、それから六億が特別加入区域における線路の附加使用料の廃止でございます。これは数がはっきりわかっておりますので出るわけでございます。そこで残りの百三十六億の市外通話の減収でございますけれども、この中で手動通話につきましては交換証がございますので、各区間ごとにそれを集計いたしまして、値下げ額をそれにかけまして減収額が出ます。それから問題は自動即時でございますが、自動即時につきましては市外と市内分の利用度数が同一の度数計に登算されるわけでございますけれども、これは特別調査をいたさないとわからないわけでございます。そこで公社といたしましては、毎四半期にA型局におきましてはローカル・ファースト・セレクター、それからクロスバー局につきましては、発信トランクに連結をいたしまして、自動局用の監査機によりまして、その局発信の自動通話につきまして通話対地別にこれを捕捉いたしております。その統計資料に基づきまして、現在の変えようとしている距離別の値下げ率をかけまして減収額を出した、こういうわけでございます。
#6
○上林繁次郎君 次に移ります。
 結局は、増減収はゼロであると、こういうことです。で、そのゼロということは、公社にとってゼロということなのか、国民大衆の側からいっても損得なしと、こういうことなのか、その辺のところをまずはっきりしないとまずいのじゃないか、こう思うわけですが、この点はどうですか。
#7
○説明員(武田輝雄君) 公社にとりましては、いま申し上げましたように、プラス・マイナス・ゼロでございます。加入者の方々にとってどうかということになるわけでございますが、もちろん加入者の方々にはそれぞれ市外通話の利用態様が違っておると思います。したがって、市外通話、特に近距離の市外通話をたくさんおかけになる方にとってみれば、今回のは非常に有利に働きますし、また、近距離の市外通話の少ない方にとっては有利に働かない、こういうことになるかと思いますけれども、平均的に公社、われわれがつかんでおります数字を申し上げさせていただきますと、住宅用加入者の平均、月収入が千六百三十四円でございます、現在。それが今回の基本料の改定並びに近距離市外通話料の改定によりまして、約十円ほど負担増になるのじゃないかと、こういうふうに考えますので、加入者にとりましても、平均的な加入者にとってはおおむねプラス・マイナス・ゼロだというふうになるというふうなことが言えるかと思います。
#8
○上林繁次郎君 その問題については、またあとで伺いたいと思うのですが、度数料の七十三億、それから市外通話料五十二億、この値下げを事務用と住宅用とに分けた場合に、どのような内訳になるのかわかりますか、度数料七十三億ですね、それから市外通話ですね、市外電話料が五十二億、こういう内訳になっているわけですよ。で、この値下げを事務用と住宅用と、こう分けるわけですよ。その分けた場合に、その内容、いわゆる内訳はどういうような形になるのか、その点詳しく御説明願います。
#9
○説明員(武田輝雄君) いまの度数料を七十三億というふうにおっしゃいましたが、百三十六億のうち、この内訳を一応申し上げさせていただきますと、同一単位料金区域内において四十四億、隣接単位料金区域で八十七億、それから非隣接の料金単位区域の二十キロまでの区間内で五億、こういう数字であります。予算上、自動即時は度数料というふうにしておりますが、われわれといたしましては、今回自動即時につきましては、近距離は値下げをいたすわけでありますので、予算上度数料と計上されているものの中から自動即時の料金を引っぱり出して計算いたしますと、百三十六億の内訳はいま申し上げたようなことになるわけであります。
 そこでこの中で事務用が幾らか、住宅用が幾らかということでございますが、その額そのものにつきまして事務用、住宅用の分類を実はいたしておらないわけであります。ただ、平均いたしますと、大体住宅用の場合、市外通話で、百三十円ほど――一加入当たり、月百三十円ほどマイナスになります。
#10
○上林繁次郎君 私はいま私が聞いたのは、ここにありますね、はっきり。おたくのほうから出ているのですから、度数料(自即市外通話分)と、こうあるわけです。その下に3として市外電話料、こうあるわけです。その度数料七十三億になっているわけです。それから市外電話料が五十二億になっているのです。それを言っているわけです、ぼくは。その度数料を事務用と住宅用に分けた場合には、どういうような割合というか、内訳になるかということを私は尋ねているのです。その辺の根拠がはっきりしないと、ちょっとおかしくなってくるのじゃないですか。
#11
○説明員(武田輝雄君) 大体百三十六億のうち三十二億ぐらいが住宅用の市外通話料の分であります。
#12
○上林繁次郎君 満足ではありませんけれども、次に行きましょう。
 そこで私は問題になると思うんですが、市外通話料の値下げ、こうなっているわけですよ。その値下げは、現金で還元するということではないので、秒数でこれを還元するというか、こういうような形になっているわけですね。その反面、いわゆる基本料が上がる、こういうことになっている。基本料が上がるということは、これはもう一律というか、その地域によっては二百円のところもあれば、二百五十円のところもある、こういうわけです。そういうことですね。地域によっては基本料が違うでしょう。で、その値上げ額ですね、値上げ額に達しない――営業の場合には考えられないけれども、一般家庭の場合には、たとえば基本料が上がった二百円まで市外通話を使わないところだって相当あると思う。それでなくったって公社のほうは一般家庭がふえ過ぎちゃって困っているようなことを言っているわけなんですから、それでだいぶそういう面で赤字が出ているようなことを聞いているわけですがね。で、家庭用というのは非常に使う率が少ない、ですから上がった基本料まで市外通話をやらないという家庭が私は相当あると思うんですよ。その数をどのくらい公社は見積っておるのか、あるにきまっているから、その数をどのくらい見込んで今度のこの法律案を出してきたのか、こういうことなんですがね。
#13
○説明員(武田輝雄君) おっしゃいますように、公社といたしましては、住宅用の加入者の月の収入を平均いたしまして千六百三十四円というふうに試算をいたしております。その中で度数料ないしは市外通話料が約千五十七円ほどでございます。この中で、近距離が占めます分を分計し、そして負担変動をいたしますと、先ほど申しましたように市外で百三十円ほどマイナスになるということでございます。これはもちろん平均的な加入者でございますので、これよりも多い人、少ない人があるわけでございますが、少なくとも定額料金制局におきましては、今回定額使用料につきまして全然触れておらないわけでございまして、近距離通話の値下げだけをまずしておるということでございますから、現在全国で四千三百局ほどございます磁石式局の加入者は、今回の措置によって値下げのほうだけを受けられるということになろうと思います。ここでは度数制局とございますが、度数制局につきましても、平均的に申し上げればいまのようなことでございます。もちろん一般の人がすべて同じように使っておられるわけではございませんので、この平均よりも、どのくらいの加入者が下回って、どのくらいの加入者が上回っておるかということは、ちょっとこの場ではっきり、資料を持ち合わせておりませんので申し上げられませんが、平均すればいまのようなことでございますので御了承願いたいと思います。
#14
○上林繁次郎君 あなたの言うことはわかるんです。全然わからないわけじゃないんですよね。いま私が言ったのは、たとえば二百円の基本料が上がると、そうしますと、この二百円の基本料が上がって市外通話料は値下げになると、こういうことですね、私の言うのは、基本料金が二百円なら二百円上がったその分まで平素市外通話をやらない家庭、そういう家庭が私は相当あるというふうに見ているわけですよ。そうしますと、いろいろ不公平が生じてくる、これが私の質問の一つのポイントになってくるわけですがね。その値上げまで市外通話料が達しないと、そういう家庭が相当あると思うんです。ですから、そういう家庭がどのくらいあるのかということを公社は見込んでおるのかということです。それは平均すれば百四十六億対百四十六億でプラス・マイナス・ゼロであると。それはそろばんの上ではそういうふうに出ますよ。だけれどもその実態、そのいわゆる法改定によってどのくらい国民大衆が利益をするか、あるいは損害を受けるか、そういったことも、私は一つの大きな問題点だろうと思う。そういう立場から、いまのような質問をしているわけですがね。その辺が明らかでないんですがね。わからないんですか、そういう家庭がどのくらいあるか。
#15
○説明員(武田輝雄君) 住宅用加入者につきまして、現在市外通話を二百円までしか使っておられない方の全体に占めます割合は二・〇三%でございます。
#16
○上林繁次郎君 それは確かな数字ですか。どういうふうにして調べたんですか、それは。
#17
○説明員(武田輝雄君) 公社といたしまして、加入者の収入状況というものを、級局別・加入種類別・利用種別・電話料金収入状況調査というものを行なっております。それによりましていまの数字をお答え申し上げた次第であります。
#18
○上林繁次郎君 ちょっとややこしいですがね。まあいいでしょう。とにかくどれだけかあるということはあなた認めたわけです。そこで少なくとも法改正をするということは、それはこの法改正になれば、公社はプラス・マイナス・ゼロであるということである。いま話をしてみますと、あなたは二・何%とかいうふうに言っておりましたけれども、その数は、私あまりいただけないのですけれども、公社はプラス・マイナス・ゼロだ。いわゆる国民大衆にとってみれば、これはプラス・マイナス・ゼロというわけにいかない。たとえどれだけでも負担がいままで以上にかかってくるという家庭が出てくるということだけは間違いがない、こう言えますね。それはあなた認めますか。
#19
○説明員(武田輝雄君) おっしゃいますように、全体としてプラス・マイナス・ゼロでございますから、近距離の市外通話料を少ししか使っておらないという方々にとりましては、負担増になることはおっしゃるとおりでございます。しかしながら……。
#20
○上林繁次郎君 そこまででいいですよ。
#21
○説明員(武田輝雄君) ちょっと補足させていただきますと、現在の基本料そのものが非常に安過ぎる、資本費用だけでも月二千六百円ほどかかっておるわけでございますが、それに対しまして、基本料の平均額というものは七百円でございます。特にいなかのほうの下級局になりますと、一、二、三級局まではございませんが、四級局が二百七十円、三百十円といったようにきわめて安い額でございますので、やはりこれらの点も是正をするということが、今回一つの体系是正のねらいでもございますので、そういうふうな点もある程度お考えに入れていただきたい、こういうふうに思うわけでございます。
#22
○上林繁次郎君 そういう私は考え方はおかしいと思う。だからいま質問しているわけですよ。基本料が安い、だから基本料を上げるのだ。それでそれが一部にしわ寄せがあったって、それはしようがないのだというあなたの考え方は、私は公社の立場にあって、そういう国民大衆を無視したような、利益を阻害するようなものの考え方でやられては、国民大衆はたまったものじゃない。そこを、そういうでこぼこをなくしていくために、もっともっと検討していく余地があるのじゃないか、こういう立場から質問しているわけです。この問題だけでなくて、税金の問題にしたって、非常に不公平があるということでいま盛んに問題になっておるわけです。そういう不公平をなくしていこうと、こういうことでしょう。この法律案の参考資料にもありますね。「電話の利用者の料金負担の適正化を図るため」、これはどういうわけなんですか。適正化をはかるのですよ、料金の。「電話の利用者の料金負担の適正化を図るため」、こういうふうにいっております。適正化じゃないじゃないですか。そういうことに私はなると思うのですよ。そこで、はっきりそういうふうにへこむ人が出てくるのだということをあなたのほうも認めたわけだ。そこでそれではまずい、へこむ人が出てくるのでは。そのくらいあたりまえだという考え方はあなたは持っているのですか、どうなんですか。
#23
○説明員(武田輝雄君) 現在の負担を変えないというふうな御趣旨からすればおっしゃるとおりだと思いますが、ここに「利用者の料金負担の適正化を図るため」というふうに書かれておりますが、これはある程度受益者負担の原則にのっとった方向に料金体系を改めていくという趣旨ではないかというふうに私は了解しておるわけでございます。もちろん負担変動があっていいというものではございませんし、それを促進するのがいいというふうなことはございませんけれども、受益者負担の原則に幾らかでも近づけていって、個々の加入者の方々の負担の均等均衡をはかっていく、こういうふうな趣旨に御了解願いたいと思うわけでございます。
#24
○上林繁次郎君 あなたは受益者負担と言うけれども、それは私もわかりますよ、受益者負担ということはわかりますよ。わかるけれども、これが全体にわたって受益者負担ということになるならば私は何も言わないです。全般にわたってじゃないということなんです、私の言っていることは。たとえ数は少なくても、いわゆるその基本料金が上がることによっていままで以上に電話料を払わなければならない、そういう人たちが出てくるわけです。そういう人たちの問題をいま取り上げているわけですよ、それをどうするのか、そういうへこんだ部分、多少はしようがないのだという考え方をあなたは持っているのかどうかということを聞いておるのです。それからまた次の質問に入ってくるのですから。
#25
○説明員(武田輝雄君) 電話をおつけいたしました以上、使われても使われなくても基本的に要る経費があるわけでございますから、それをもしかりに資本費用というものは、そういうものだというふうに考えさせていただけば、月二千六百円は使っても使わなくても公社として支出をしなければならぬ経費でございます。したがいまして、基本料は資本費として見合うべき料金のものだと思いますので、できるだけそこらに近づいていきたいという気持ちがあるわけでございます。しかし、もちろんできるだけその際におきましても、加入者の負担変動というものはできるだけ差のないようにいたしたいとは思いますけれども、同じ加入者の方でありましても、月によっても差があると思いますので、非常に言いにくい言い方ですけれども、そういう性質の電話事業でございますから、いいというわけではございませんけれども、やむを得ないものとしてお許し願いたいと思う次第でございます。
#26
○上林繁次郎君 またずいぶんややこしい言い方ですよ。いいというわけにはいかないけれどもやむを得ない、そんな話はないので、やはりはっきりしなくちゃいかんと思うのですよ、そういう点を。あなた方が言っていることは、百四十六億の基本料の値上げである、そのかわりに百四十六億上がったその百四十六億は市外通話によって、その度数料というのですか、それによって還元するのだ、だからプラス・マイナス・ゼロなんだ、こう言っているわけでしょう。そうすると値上げの理由がもっともらしいようにそこに理由を置いているわけですよ。プラス・マイナス・ゼロなどと、公社はもうからないとこういっている。公社がもうからないでプラス・マイナス・ゼロでいくんだ、だけどもへこむ大衆があるじゃないか、そのへこむ大衆に対してはどう考えておるのだということをさっきも聞いておるのであって、その点について、あなたがあいまいな答弁をしたわけです。そこであなたがいま答弁の中にも言ったそういったことをなるべく減らして、防いでいきたい、こういうことをいま言いましたね。そこでじゃ、どういう方法でそれを減らしていこうという案をあなたは持っているか。はっきりしているのですよ、たとえば二%なら二%、三%なら三%というふうにはっきりしているのだから、それに対してどう還元していくかということ。
#27
○説明員(武田輝雄君) 料金改定をいたします場合に、できるだけ負担の公平化をはかるということが料金体系として望ましいことだと思いますが、しかし、電話の場合におきましては、個々の加入者が自由に市外通話を使われるわけでありますから、個々の加入者にこれだけの市外通話を使ってくれ、これだけにとどめてくれとはなかなか申し上げにくいわけでありますし、事実不可能なことでございますから、多く利用される方は得をされますし、少なく利用される方は損をされるということが今回の改定によって起こってまいりますが、しかし、額そのものがそう大きな額でもないというような点も考えていただきまして、幾らかでも受益者負担の適正化をはかるという方向に近づけていくことをお認め願いたい、こう思うわけでございます。
#28
○上林繁次郎君 あなた、そういうことを言っちゃいけない。額は少ないから値上げをしてもいいんだ、またしわ寄せはあってもやむを得ないんだという、そういうものの考え方でもって、あなた、公の立場に立ってやっていけると思いますか。あなた、冗談ではないのですよ。それじゃ、あなたのような考え方だったら、国鉄運賃の値上げだって、何もわあわあ騒ぐことはない。いまの貨幣価値からいえば、物価指数からいえばわずかなものじゃないか、当事者がそういう考え方だったら、何もかもみんな上がっちゃうじゃないですか。そういうあなたのような考え方は私は納得できない。
 で、さっきから言っているように、そういうふうにへこんでくる人がいるわけなんですから、それをあなたがわずかな数である、わずかな額である。あなたにとってみればわずかな額かもしれないけれども、上げられるほうにとってみれば、いいですか、上げられるほうにとってみれば、上がるということは、それはだれだって好むものじゃないですよ。また、それがほかの物価にも影響してくるということもいえるでしょうし、いろいろな問題が派生してくるということもいえるわけだ。そこで、いわゆる国鉄運賃にしても、この国鉄運賃だけだと、ほかのものは値上げしない、こういうことを言明しているのですよ。つとめて上げないという姿勢、そういう姿勢が私は大事だと思う。だから、たとえ一部でもこれは上がったんだというものを与えてはならない、こう言いたいわけですよ。ですから、あなたもその辺のところははっきり認めているわけです。
 それで、いずれにしても料金の、いまあなたが答えたその中で感ずることは、あなた方が言っていることは、料金の公平化ということを絶えず言って、考えてもいると思うのです。その料金がそうなってくると、たとえ一部であっても、それは不公平化してくるんだ、こう言えますね、現実ですよ、私は現実論を言っている。そろばんを言っているのじゃないのです。あなたのように、百四十六億に対して百四十六億引けばゼロだと、そういうそろばんを、算数をここでもって言っているわけじゃないのです。現実にこうじゃないかということを私は話しているわけですよ。現実に即した態勢というものを私はつくっていく必要があるのではないかということを言っているわけなんです。で、電話料金は、今度の改正によって私は絶対に不公平を生じている、こういうふうにもう断言する以外にないと思うのですよ。あなたはその辺について不公平ではないと、こう言うのか、不公平だと、こう思うのか、どうですか、変なことを聞くようだけれども。
#29
○説明員(武田輝雄君) いまの現状をもとにして、上がり下がりがあるということになれば、おっしゃるように現状をもとにすれば差が出てくるわけでございますから、当然変動が生ずるわけでございます。したがいまして、不公平といえば不公平だと思います。しかし、料金制度のあるべき姿ということからいたしますれば、今回のように基本料の段階を少なくし、大局小局間の料金格差の縮小をはかっていく、幾らかでも水準を上げるということは、全体の加入者の方々にとってみれば、受益者負担の公平化に近づけたということは言えるかと思うわけでございます。
#30
○上林繁次郎君 それもあなた、全体的に総額にして、総なべにしてしまって、それで論議しているのであって、私が言っているのは、現実にこういうクラスの人が出てくるじゃないかということです。だとするならば、だれが考えても、小学校にいっている子供さんに、こっちにはこういうような得をする人がいる、この人は損をするのだ、これは公平かと聞いたら、不公平ですと答えますよ。それをあなたが、ああでもない、こうでもないと理屈をつけて、私はいま現実論を言っているのですよ。それに対してあなたは、不公平といえば不公平であるという、そんな言い方でなくて、不公平なら不公平ですと、はっきり答えたらどうですか。
#31
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 電電公社といたしまして、いろいろいま御指摘がございましたが、この基本料金につきましては、最初事務と住宅を同じ額にするという案を持っておったわけであります。しかし、それではやはり現在、住宅のほうが三割引きになっておりますので、もともとまあ理論体系といたしましては、度数料というものがすでに別になっている場合には、事務、住宅の基本料は同じであることが、むしろ理論的に筋が通っているというように考えたわけですけれども、物価対策あるいは住宅の負担を減らすという意味におきまして、現在三割、住宅が事務用より安くなっておりますから、それを入れてこういう案になっておるわけでありまして、確かにいま御質問がございましたように数は非常に少ないけれども、そういうようにして、若干個人的な支出という面におきましてふえる家庭もあるわけでありますけれども、三割下げたというところはお認め願いたい、こう思います。
#32
○上林繁次郎君 それも認めないわけではないですよ。だから私の聞いていることは、それは全然認めないということではないのですよ。そういうようにいわゆる合理的な料金であるということを前提としておる。いいですか、たとえば公衆電気通信法第一条にそういうようにあるのですよ。料金というものは「合理的な料金」とある。私の口から言わせれば、そこにへこむ人が出てくるということは、その人にとってみれば合理的でないといえるでしょう。どうですか。だからさっきから言っているように、そういった故意によって一部分の人が迷惑をこうむるということは、そんなことはやむを得ないのだと、こういうことならはっきりそういうように言いなさい、総裁にしても大臣にしても。それをさっきから言っているのですよ。そうなると、また話が今度は次に移るわけですけれども、それを一生懸命あなた方は、自分のほうの都合のいいことだけ言って、国民の側の都合の悪いことは一つも考えないで論じているところに、話の合わないところがあるわけですよ。私はあなた方の立場でなくて、国民大衆の立場からいま言っているわけです。そういうへこむ人たちに対して、それじゃ今後どういうようないわゆる措置、へこむのですから、それをへこまないような状態にしていくべきである。これは改正しちゃいけないということも言えないかもしれません。その辺のところが納得できれば私はいいと思うのですよ。そのへこむ人、それに対しては、いわゆる料金の公平化という立場から、どういうようにその処置をしていくか、また、どういう対策を今後考えておるのか、そういうことを考えてなかったでしょう、第一、聞かれるまでは。
#33
○説明員(米沢滋君) 今回の案は、料金体系の合理化の一部を実施するということでありまして、確かにまた全体といたしましては、公社としてやはり国民の立場というものを考えたつもりでございます。たとえば先ほど申し上げましたように、住宅用のものを三割下げたというのは、そういう一つの例でございます。確かにいま御指摘のありましたように個人の家庭の負担という点につきましては、これは私は地域的にだいぶ違っているのじゃないかと思います。都市によりまして、あるいはまた農村等によりましていろいろ違っておりますので、確かにそういう御指摘のような、個人負担というものがいままでよりもふえるという場所が出てくるということは、確かに生じておると思います。これにつきましては、先ほど営業局長も答えましたけれども、まあ料金体系合理化という方向で一歩進んでおるということで御理解願いたいと、こういうふうに思う次第でございます。
#34
○上林繁次郎君 理解ができないからいま質問しているんですよ。これは堂々めぐりになっちゃっているということです、もうすでに。ですから、これ以上とやかく言ってみてもどうにもならぬかもしれない。あなた方はあなた方の立場に立って盛んに、この点は認めてもらいたい――認めないとは言わない。だけれども、私の言っていることは、じゃ、認めるのか認めないのか。認めるならば、それに対して今後どういうような対策を持っておるのか。いわゆる料金の公平化という立場から、公平じゃないんだから――だれが何と言ったって公平じゃないんですよ。あなた方は、そのくらいのことはしようがないんだという考え方であれば、これはまた別だ。ほんとうにあなたが国民大衆の味方として国民大衆の利益というものを考えて、この法案を提出したのだという立場ならば、その辺のところは、ああそういう面もあったのか、じゃ、その点は何とかして、今後是正していかなければならない、こういう真摯な態度で臨むべきだと私は思う。その辺のいわゆる姿勢の問題を私いまここで聞いておるわけです。その点どうですか。
#35
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 基本料を改定いたしました際に、遠距離を下げるか近距離を下げるかという点が問題になったのでありますが、やはり近距離のほうを下げるというほうが確かに、実際電話を使用する方に対して具体的に影響が少ないということにおいてやったわけでありまして、いま御指摘の点につきましては、私どもどういうふうにしたらいいか、具体案は確かにないわけでありますけれども、全体的な料金体系合理化の中でやはり将来考える必要があると、こういうふうに思いますけれども、具体的にどうしたらいいかということは私ども、いま提案ございません。
#36
○上林繁次郎君 そこまで出てくれば、全然話がわからないというわけじゃないですけれども、それは当然私は考えていくべきである。料金の不公平ということは、こういうことだと思う。だから当然、国民大衆の立場に立ってこの法案を提出したのだ、こういうことならば、その趣旨からいっても、目的からいっても、そういうへこむ分に対しては今後十分検討していくということ、これは当然のことであると、私は思うのですね。それはまあ、あなたがはっきりそう検討をしていくということですから、その辺は了としましょう。
 そこで私は、最後になりましたけれども、言っておきたいことは、したがって、現時点においては、そういうふうに不公平があるということは、これはいわゆる改正ということではなくて、かえってこれは一部の人にとってみれば改悪である、こう言う以外にない、こう思うわけです。ですから、このあなた方の申しました、何といいますか、いままで、十四級局というのですか、分かれていましたね。それを今度五段階に縮めようというわけでしょう。そういった問題については、私は、なるほど内容を見てそうあるべきだ、こう考えるわけです。で、それはけっこうです。だけれども、基本料を上げるという問題は、これはいま言ったように、弊害がある。たとえ一部であっても弊害がある。ですから、もう一歩検討をしていく余地がある。私から言わせれば、そう言わざるを得ない。したがって、基本料を上げるということ、それは上げるべきでない。この五段階に縮めるということは、それは大いにけっこうだと思います。だけれども、基本料を上げるということは、もう一歩検討した上でもってやらなければこれは少し早計である。言うならば時期尚早である、こう言わざるを得ない。私のいままで論じてきた点からいえば、ですよ。ですから、基本料をここでもって上げるということは、これはまずい。まあ、言うならば、市外通話について、これは金額での還元ではないけれども、たとえば五十秒を十秒延ばして一分にするというこの問題。この問題につきましても、そのサービスは大いにけっこうだと思う。だけれども、そういうことになりますと、公社のほうが困る。あなたのほうはそろばんしかはじいていないけれども、そろばんの上で出てきたものは、もしそういったことになれば、基本料を上げない、そうして市外通話料はその時間の延長だけは加入者に与えて、その時間の延長を、それをふやすというそれだけでは公社のほうは百四十六億そろばんの上でいえば赤字になる。これもなかなかたいへんだと思う。だからいまの段階では、そういった面はいじらない。いじらないで現行どおりでいいじゃないか、現行どおりで。そうして秒数もまける必要はない、現行どおりでいい、基本料はそのまま。ただし五段階にいわゆる縮小していくということは、これは確かに合理的だと私は思います。ですからそういうふうな点で、そういう点をもう一歩私はあなた方が考慮して、この問題を今後どうあるべきかということを決定していくべきじゃないか、こういうふうに考えるわけです。その点について、いわゆる総裁あるいは大臣どう考えますか。
#37
○説明員(米沢滋君) 確かにこの基本料につきましては、先ほど営業局長が答えましたけれども、資本費用だけで月二千六百円かかるというわけでございまして、公社としてはどちらかといいますと、この案は遠慮して出したというふうに考えておるわけでございます。しかし、まあ住宅用につきましては、すでに先ほどお答えいたしましたが、事務用の三〇減というようなことも考えておりますので、全体といたしまして、あまり一ぺんに体系合理化を進めておるわけではございません。しかし将来のことを考えますと、体系合理化ということは総合的に進める必要があるというふうに思っております。したがって、まだいろいろ公社といたしまして、ただいま基本料の話だけが出ましたけれども、電報の赤字対策とか、そのほかいろいろの料金体系につきましては、まだ残っておる問題もありますので、そういうものを総合的に考えていきたいというふうに考えます。
#38
○国務大臣(河本敏夫君) 今度の改正案は、一部の人たちには確かに負担の増加になるだろうと思います。しかし一部の人にとっては負担の軽減になります。それで、先ほど来公社の総裁並びに局長が答弁しておりますように、全体としてプラス・マイナスはない、こういう内容の改正でございますが、しかし電電の料金問題は、これで全部終わったわけではございませんので、将来さらに改正する場合には、負担の公正ということを期して十分注意してやっていきたいと存じます。
#39
○上林繁次郎君 さっきから話を聞いておると、何か口では国民大衆なんということを言っておるけれども、何かやはり今度の改正の比重が何となく公社に置かれておると思う。公社のいわゆる、はっきり言えば利益だ。そういったものにつながっているような感じがする。ほんとうからいえばプラス・マイナス・ゼロだったら、そんなことはどうでもいいのだ、そろばんの上からいうならば。そこでさっきから言っているように、私は少なくても法改正をする以上は国民大衆に喜んでもらえる、そういういわゆる姿でなければならない、こういう立場からさっきから話をしているわけで、そうだとすれば、今度の法案は、たとえ一部といえども改正されることによってそのしわ寄せをされます大衆がおるのだということではまずい。いわゆる法改正の趣旨にのっとらないではないか、こう言いたいわけです。そこでこれは現在まだまだ時期尚早、もう一歩検討し直して、そして出直してこいと、こう言いたいわけです。
 公社の将来のことについて、先ほどちょっと話が総裁等からもありました。そこで、私はこの間の新聞にも、来年度あたりは値上げなんというようなことを新聞でにおわされておったのです。そこで、公社の性格は半官半民だというか、民間のいいところをあるいはまた公の立場のいいところ、そういうのを両方とってやっておると、こういうようなことなんですけれども、まだまだ内容的に十分検討をしていかなければならない。民間のいいところということであれば、いわゆる人事の問題においても、そういうことが言い切れると思うし、いろいろな面で、もっともっとむだがあればむだを省いて、そして、つとめてむだを省いて、それがいわゆる国民に還元されていくと、こういうような姿勢を私はとっていくべきである、こう思うわけです。
 そこで、たとえば監査の問題にいたしましても、公社の場合は、監査という問題についてどういうようなやり方をやっているのですか。
#40
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 ただいま御質問の中にございましたけれども、公社といたしまして、経営をできるだけ合理化いたしまして、非能率な点はできるだけ改めていくという点は、今後とも一そう努力いたしたいと思います。
 それから監査につきましては、公社として内部的な監査をやるために監査局というものを設けてございまして、その監査局の中で、毎年監査方針というものを幹部会のほうできめまして、それによって、公社として自主的に監査をやるという制度が一つございます。
 それからもう一つは、経営委員会が監事というものを別個任命しておりまして、これは二名おりますが、特別にこういう問題をやるということを経営委員会できめまして、監事が監査をするということがございます。
 そのほか外部的には、行政管理庁なりあるいは会計検査院というものが法律できめられておりまして、それによる監査がある、こういうような形になっております。
 なお御質問がありましたらお答えいたします。
#41
○上林繁次郎君 私は、もう時間がないから端的に申し上げておきたいのだけれども、内部監査というのは私はまずいと思うのだが、言うならば電電公社というのは、今後需要に応じてもっともっと大きく発展していく、そういう立場にあるということは、これは間違いない。そういう、言うならば国鉄並み、いわばまた立場も国鉄と同じような立場にある、こう言えると思います。したがって、監査という問題も、いまの内部監査という程度では、これはほんとうの監査――監査がいいかげんであるとは、これは言い切れないかもしれないけれども、もしそういうことであったならば、当然公社の合理的な運営というものははかれない。またしたがって、そうだとすれば、国民に何をもって還元するかといえば、還元どころではない。ますますその負担が国民におっかぶさってくる、そういうことが考えられる。そこで当然これだけ膨大ないわゆる公社、またこれからもっともっと大きくなっていくであろうというこの公社にあっては、国鉄と同じような監査のあり方、こういう体制が最もこれからの公社にとっては必要である。またそうでなければ、国民の疑惑を招くそれが一つの大きな原因になってくる、こういうことが言えると思うのです。ですから、監査の問題については、国鉄と同じような体制を、私は同じ立場であるというそういう観点からいっても、監査というのは、国鉄と同じような監査体制というものを確立していくべきだ、こういうふうに強く感ずるわけです。その点についてはどうですか。
#42
○説明員(米沢滋君) この問題は総裁というよりも、政府自身のお考えというものもまた別にあると思います。公社といたしましては、経営委員会が設けられておりまして、経営委員の任命は内閣がやっておられるのでありますが、その任命される場合には国会――衆参両院の同意を得て、欠格条項等も非常にはっきりした形で任命されているわけであります。国鉄の場合には経営委員会がなくて、理事会が執行機関になっておりまして、監査委員会が別途置かれているわけでありまして、機構が違っておりますが、どちらがいいかということはいろいろ議論のあるところでありまして、この点につきましては、私は国鉄がいいとか、電電がいいとかいう立場にはないわけでありますけれども、公社も発足いたしまして十七年になっております。いろいろ事業も膨大になっておりますので、公社制度全体の中で、将来この問題は検討をしてしかるべきだ、こういうふうに思っております。
#43
○上林繁次郎君 大臣は。
#44
○国務大臣(河本敏夫君) 監査の問題につきましては、公社の内部でもちろん監査をやっておりますし、会計検査院あるいは行政管理庁等の監査がございます。しかしいずれにいたしましても、十分な監査をいたしまして、事業の処理に万遺憾のないようにしていくということは必要でございますので、お話の点を十分考慮いたしまして、今後とも検討を重ねていきたいと思います。
#45
○上林繁次郎君 もう一つ。私がいま言ったのは、この膨大な、今後もっともっと大きくなってくる公社、そういう中で、委員会であるとかなんとかいうことを言っておりましたけれどもね、その監査のあり方について――この監査ということは重要な問題です。重要な問題だけに、いま論じているわけです。で、国鉄の監査のあり方、公社のあり方、当然違っているわけです。ですから私が言ってることは、外部から見ても、また外部からの声としても、国鉄のような――もう公社ほど大きく膨大なものになってくれば当然――いわゆる外部の人たちによるそういう監査体制というものが必要である、こういう声が強くなってきたということだけは言えるわけです。そういったことで、やはりいろいろな疑惑を招かないという、それを防ぐという立場からも、また国民のそういう憂いを晴らしていくという立場からも、私はそういった監査体制についての考え方については、ただどちらがいいかということはわからないというような程度の問題ではなく、真剣に私は今後の公社の正しいあり方のために、十分に検討をしていくべきである、こういう立場からいま話をしているわけで、その点について何か総裁の答えはあいまいなんです。ですからその点、もう一度ひとつはっきり答えてください。
#46
○説明員(米沢滋君) 監査が非常に重要であるということは御指摘のとおりでありまして、将来の問題として十分検討いたしたいと思います。
#47
○上林繁次郎君 もう一つ。そこで合理的というこの内部的な問題にちょっと触れてみたいと思います。
 われわれしろうと考えで考えても非常にふしぎだと思うのだが、公社には調査役というのか、調査員というのか、べらぼうに多いですね。そこでどこが握っているかというと、本社じゃ全然わからないのですね。これは調査役だとか、調査員という人事については本社のほうではわからぬ、こういう状態らしい。こういう状態はちょっと私はまずいと思うのですが、調査役とか調査員というものはべらぼうに数が多いんですね。どこの会社にいっても、そんなにたくさん要るわけはないんですよ。それから言って、いま全体的にはどのくらいおって、調査役というのは何をやって、調査役というのは大体年齢的に言ってどのくらいの人なのか、そういった点ちょっと参考というか、あまりにも多過ぎると思うので、どういう内容のものか、ちょっと伺っておきたいと思うのですが。
#48
○説明員(井田勝造君) 調査役、調査員でございますが、これは頭数を申し上げますると、四十二年度末におきまして調査役が千百二十名、調査員が二千四百十九名、合わせまして三千五百三十九名おります。このうち本社が確実に握っているといいますか、これこれの仕事にこれこれの調査役何名というふうにやっておりますのが、これが、調査役におきましては六百九十九名、そのほかに専門調査役これも本社が掌握しておりますのが、これが百四十一名、調査員におきまして、本社が確実に握っておりますのが、一般が千四百二十六名、それから専門調査員、これが百七十五名でございまして、その他は電気通信局長に任命をまかせておるわけでございます。それから機能でございますが、これは御承知のように電電公社は年とともに事業が、質量ともに複雑かつ膨大になってまいりまして、これを処理いたしますのに従来の局、部、課といったようなピラミッド組織で当たりますから、ほかに専門的な調査役、調査員、こういう人を配置いたしまして、その知識、経験を生かしていくというのが管理要員を節約するという上からも非常に得策であると考えて、現在やっておるわけでございます。
 それからどのくらいの年かっこうの者がということでございますが、調査役調査員の平均年齢は、こまかく掌握しておりませんけれども、いま御説明いたしましたようなことでございますので、やはり入社いたしまして十数年たった者でございませんと、――こういうようにおおむねまあ四十歳前後より上の者が任命されておる、こういうふうに御理解を願います。
#49
○上林繁次郎君 それで「電話局の窓口にたくさんの男の人たちが配置されておりました。私は直感的に男子労働力のむだ使いだと感じました。こういうところこそ女子を配置したほうがいいと思います。民間事業ではきっとそうすると思います。たとえば銀行の窓口など、どこでも女子がほとんどですし、やわらかいムードを醸成しております。」まああとはいいとしても、これはこのどこかの電話局に行った方が拝啓電話局長さまという題で言っていることなんですね。それが直感的にこういうものを感じたということなんです。ということは、しろうとはそういうことを感ずる。あなた方から言えばそれは見方によると、こういうことになると思いますが、しかし、そういう直感というものは、これはあながちそんなばかなことと一笑に付すわけにはいかない場合がある。ですからそういったものも含めて、やはり人事の問題にいたしましても、十分私は人事のむだという点についても、十分これは検討していく。その余地がある。小さな公社ならば別として、大きな電電公社であるとするならば、当然そういったものも十分な検討をしていくということが、私は合理的な運営をはかっていく一つの大きな原因だと、こういう立場から一言申し上げておきたい。
 そうして最後に、いずれにいたしましても、先ほどからお聞きしておるように、料金の公正化という立場からいうならば、今回の改定は不公平である、こう言わざるを得ないのであります。その辺をなお突っ込んで検討されんことを要望いたしまして、質問を終わります。
#50
○鈴木強君 私は、最後の質問者になると思います。それですでに衆参両院を通じてあらゆる角度から質疑が行なわれておると思います。したがって、再確認をする意味において、問題点を提起しまして、大臣と公社の皆さんにお尋ねをしたいと思います。
 私は、きょうは大体四時間くらいの予定で準備をしておったんでありますが、公明党の皆さんの御都合等もあって、一昨日、基本的な点については、大臣と公社の総裁にすでに質疑をいたしております。したがって、きょうも実は、私は一昨日も申し上げましたように、いま提案されております基本料をアップし、近距離市外通話をダウンしていくという、そういう上に立って収支とんとんの予算を内容とする公衆電気通信法の改正でありますから、われわれは基本的には反対の立場をとっております。いま上林君からいろいろ質疑がありましたが、なるほど一般的に見た場合に、基本料と市外近距離通話料だけがクローズアップされてまいりますので、よく理解がいかないのであります。私は、一昨日申し上げましたように、なるほどわれわれが昨年の暮れに大臣に提起しました対案に対していれていただいた点があります。度数料の一回七円を十円に引き上げようとしたのをやめたというようなこと、こういう点は私は高く評価しておるのでありますが、問題はその提案にあたっては、二つの基本的な問題が欠けておるということを私は申し上げました。
 その一つは何と申しましても、現行電電公社法上の不備欠陥を是正すること、もう一つは抜本的に電電公社の料金というのはどうあるべきかという、その大原則というものが私は欠けていると思うのであります。これは立法府にあるわれわれの責任もあると思います。たとえば公衆法の六十八条には「公衆電気通信役務の料金であって、別表の左の欄に掲げるものの額は、」、「右の欄に掲げる額とする。」というような非常に抽象的な表現になっているわけでありまして、はたしてサービスの対価なのか、原価主義なのか、あるいは総合原価主義なのか、この辺が非常に不明確ですから、ですからそういう点をもう一回整理して、電電公社の料金はたとえば基本料において、度数料において、市外通話料において、あるいは大臣の認可をいただくことになっております認可料金等についても、大原則をやはり打ち立てて、その上に立ってしかるべき料金制度というものをやっておらないような気がする。ですからそういう点がばっと出てまいりますれば、相対的に見てなるほどいいか悪いかという判断がつくのでございますが、昨年は二二%の料金の引き上げが、設備料が一万円から三万円になってしまった。これはよい例です。これを一二・五%の料金値上げというものがおとといも申し上げましたようないろんないきさつがありまして、基本料平均三〇%値上げ、それから市外通話料の値下げで収支とんとん、こういうふうなことで、こま切れに二年出てまいりました。ですから、これでは私は公社の長期経営の安定は不可能である。だからいま情報化社会というものが言われておりますこの時代に即応する新しい立場に立って電電公社、郵政当局は今後どうあるべきかという通信政策の体制をやはりもう一回確立して、そしてその上に立ってのきちっとした料金体系というものをきめてほしい、こういうふうに私は申し上げました。たとえばきょう私が、これから質問をしたいと思っておる中に、加入電話の創設単金の問題を一つとりましても、一体この単金は発足以来どういうふうな経過をたどってきておるのか、一体三十七万円かかるというこのコストを下げることができるのかできないのか、こういう努力を公社はしてきたのか、そのほかそれに当然関連をして線材、機材の購入費の問題、土木建設工事等の単金の動きの問題、あるいは工事能力の問題等々、こういう重大な問題を要素にしております創設単金というものについても詳しくお伺いをしたいと思います。ただ時間が非常に制約をされてきておりますから、最初にこれをやっておりますと、時間の関係でできない場合もありますので、私はとりあえずそういう問題はあと回しにして、特にこの料金改正に直接関係のある点について、最初に意見を承ってまいりたいと思います。
 その前提として、大臣にもう一回くどいようですけれども、お尋ねをしておきます。これは一昨日も申し上げましたように、現在の公社法上には幾多の不備がございまして、それを是正するために昭和二十九年と三十二年、それぞれ臨時公共企業体合理化審議会、公共企業体審議会から答申が政府に出ております。これを私は早くしてもらいたい、それぞれ実現に移してもらいたい、こういうことを十年間叫んでまいっておりますが、なかなかうまくいかないのであります。これは一昨日も言いましたから繰り返しませんが、ひとつ河本大臣として決意を明らかにして、こういう長年――十数年にわたって放直されてきた答申を受けての改正ということについて勇断を持ってひとつやってほしい、できるだけ近い機会にそういう御研究もいただいて、それぞれの是正すべき点は是正して、ほんとうに公社が民間のいいところ、長い間の公社経営のいいところ、これをお互いにとり合って自主的な立場に立っての運営ができるようなやはり方途を基本的に講じてほしいと思います。そういうことについて大臣も御異論はないと私は思います。ですから、もう一回、ここで決意を伺うと同時に、今後できるだけ早い機会に改正の措置をとってほしい、こう思いますが、いかがですか。
#51
○国務大臣(河本敏夫君) 公社の将来のことを展望して、そうして基本的な体制を十分考えろ、こういうお話でございますが、御意見は全く賛成でございます。一昨日も申し上げましたように、この七、八月ごろに公社の実情をよく分析をいたしまして、そして将来どうすべきかということについて相当時間をかけて検討したいと思いますので、その際にお話のことなども参考といたしまして、やっていきたいと存じます。
#52
○鈴木強君 ぜひひとつお願いいたします。
 それから料金の決定の原則でありますが、いままで衆参の質疑を拝見しますと、どうもはっきりしておらぬのであります。たとえば料金決定の原則というのは一体何なのか、公社のほうの御意見は総括原価主義プラスアルファでいくのが適当であると、料金決定の原則というものはサービスの対価であるといっているが、これは間違いないか、こういうふうに問いますと、サービスの対価ということに考えています。それならその総括原価主義ということと、サービスの対価というのはどう違うのかと、こう聞きますと、電報は赤字がありますから、その赤字をカバーしているので総括原価主義でございます。電報を除けば大体サービスの対価ということははっきりするのではないか、こう答えておる。そのほかいろいろ議事録を拝見しますと、厳格な原価主義ではない、総括原価主義とも言えるとか、いろいろ言われておりまして、どうもはっきりしないわけですけれども、一体公社は料金を決定する際に、当然六十八条を重大なポイントにしていると思うのでありますが、一体何だと考えているのか、その辺をもう少しはっきりしておいていただきたいと思うんです。
#53
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 ただいま御指摘がありましたが、料金体系というのですか、料金決定の原則というのは明快になっておるかというと、きわめて明快になっておるというわけではないのでありまして、私もいま鈴木委員が読み上げられましたようなふうに答えておるわけであります。総体的にいいますと、総括原価主義といったら、ちょっと私は大げさなことばじゃないか、総括原価できめておるというふうに答えたほうがいいのじゃないかと思います。といいますのは、電報の赤字というものを、現在年間約五百億近いものをかかえておるわけでありまして、この電報問題を結局電話の収入によって補っておるというわけでありますので、総括原価として考えておるというふうにお答えするのが適当だと思います。ただしかし、個々の料金をきめる場合には、これはサービスに対する対価というふうに考えていいのでありますが、ただしかし、それに原価が合っているかといいますと、これはいまの料金体系というものは非常に古いのでありまして、大体大正時代につくったものを倍率をいろいろ直してきておるというわけでありまして、原価的に見ますと、たとえば市外というものに対する最近の技術革新等で、投資が非常に少ないにかかわらず、収益が非常に多いという点で、いろいろ問題がありますけれども、全般的にいえば性質としてはサービスに対する対価というふうに理解しておるわけであります。確かにいろいろ問題のある点でございます。
#54
○鈴木強君 サービスの対価というのは一体どういうことなんでしょうか。一面、その設備に投下した資本、それから原価計算をして、減価償却だとか、いろいろ利息とかあるでしょう。そういうものを考慮して、一体この電話料についてはこうあるべきだという、そういうふうにきめてあるのですか。サービスの対価という厳密な意味はどういうふうに理解しておられますか。
#55
○説明員(米沢滋君) 法律的な考え方は局長から答えさしたほうがあるいは適当かと存じます。私はサービスに対する対価というものは、いろいろ市外サービスであるとか、あるいはいろいろ公社としてサービスを提供しておるわけであります。そのサービスというものに対する効果に対して料金を考えておる、こういうふうに理解しております。法律的には局長から答えさせます。
#56
○説明員(武田輝雄君) サービスに対する対価ということでございます。サービスを提供いたしますためには、当然設備が必要になりますし、あるいは運営のための経費といったようなものも必要になってくるわけでございます。したがいまして、性質はサービスに対する対価でございますが、個別原価主義をとるといたしますならば、個個のサービスの提供に要します経費、それを料金としていただく、こういうことになろうかと思いますが、現在では料金は性質としてサービスに対する対価でありますが、必ずしも個別原価主義になっておらない、こういうのが実情でございます。
#57
○鈴木強君 ですから個別原価主義になっておらぬ。たとえば電信はあれですか、公社の創設以来累計赤字何ぼになっていますか、電信事業。
#58
○説明員(中山公平君) 電信事業につきましては、公社発足の二十八年から四十二年度までで、電信事業全体として二千八百七十四億の累積赤字と相なっております。
#59
○鈴木強君 この二千八百七十四億という赤字が出ておりまして、これを電話の黒字によって補てんしてきた。だから総括原価主義だと、こうおっしゃるのですが、一体電信の収支のバランスがとれなくなったのはいつからですか。
#60
○説明員(中山公平君) 公社発足前のことはちょっと承知いたしておりませんが、公社発足以来でございます。
#61
○鈴木強君 大正の何年かにいまの料金体系というものが決定されておるわけですが、まあいろいろ調べてみますと、当時は社会生活圏というのが非常に狭く、遠隔地との交流も現在ほどではなかったと思います。それから加入者数も六十万程度、それから技術水準も非常に低くて、ほとんど手動式の電話でサービスを提供しておったと思います。したがって、利用者というものはおもに事業所が電話というものを利用しておった時代、そのときにきめたこの料金体系、ですから電信が赤字でなかった場合、これはひとつの原価主義に基づいてやってこられたのですか、サービスの対価というふうに。ところが、電信が赤字になって電話の黒字でまかなえるようになったら、一体、対価というのだが、その対価は電信の赤字を含めた対価なのか。電話の利用者から見ると、この二千八百七十四億という面から見ると――大体六万か七万ぐらい。電話が引けますか、加入電話を。――そのくらいの金を公社発足以来電話の黒字でまかなってきているわけですね。ですから、電信と電話のバランスがとれておったときと、とれてこなくなってからのその料金のあり方というものは違ってきたと思うのですね。あらかじめ電話の料金に電信の赤字までぶち込まなきゃ、これは料金はできないわけでしょう。そういうふうな事業の推移の中で、料金体系がはたして厳密な意味において個別的な原価主義であったのか、対価というものがそれとの見合いでどうなっていくのかということがよくわからぬのですよ、私たちは。もともとが料金決定の原則というものがはっきりしておらぬからだと思うので、この点は立法府にあるわれわれももっと早くこれは明確にして差し上げて、市外通話料というものは、こういうふうなものを基準にしてきめるのですよ、それから度数料はこうですよ、基本料はこうですよという、大体大まかな考え方だけでも明示しておくのが責任だったと思うのですが、その点はわれわれも責任を感じておりますが、その中で、公社が一体料金決定の原則というものをどういうふうにとらえてやってこられたか、これを率直に聞きたかったわけです。いまの営業局長のお話でもその点がはっきりしないわけですね。非常にむずかしいと思いますけれども、苦心の要るところでたいへんだと思いますけれども、こういうふうな形で、いつまでも総括原価主義でございますといって、電信のほうの赤字はそのままにしておいて、だんだんふくれ上がるものを電話で見ていくというのも、これは経営のプリンシプルからいったらおかしい。ですから、早くバランスのとれた形に電信事業というものを持っていくということは、もっと力を入れてやらなければならないことではなかったか、それなのにそうものについてはずっと放置されてきたじゃないですか。だから、厳密なサービス対価主義といったって、そういう意味からいったらよくわかりませんよ。どっちへ電報料が入っているのか。電信と電話を一緒くたにして、そしてその原価主義をとって、電話は幾ら電報は幾らというふうにやる根拠があったらものさしを示してもらいたいです。どういうことでその度数料を七円にしたか、七円は八円でなければこの原価に合わないとか、基本料はこうでなければならぬということを、もしはっきり出せるものなら出してもらいたいが、なかなか出せぬでしょう。末端機器のように、電話機器とか、あるいは度数計だとか、引き込みの線路とか、こういうふうにきわめてわかりやすいものは、これは簡単に計算できると思うのだが、一つの線を引いても何百回線、あるいは何千回線というものが一つのケーブルの中に入っていくわけですから、それを一体どういうふうに原価計算をして個々の料金を割り出すかということについては、非常にこれはむずかしいと思いますが、だけれども、あまりにも電信の赤字というものをどんどん、どんどんしょい込んで、それで総括原価主義でございますと言っておることについては納得できないのですよ、これは。だったら赤字は、私たちがいままで言っているように、政府から――公共性の強い電信事業、公共事業であるがために採算性を無視して低料金政策でやらざるを得ないという、そういう理屈にもなるわけだから。国鉄だって同じですよ、料金の問題では。だからして、国鉄には政府が利子補給をし、特別な措置を今度もやったじゃないですか。そういうことをもっと積極的にやるとか、何とか考えなければ、サービスの対価といったって、それじゃ電報、電話組みにしたものですか。それで電信電話どういうものさしでやったのですか、こういう質問をされても困るんじゃないですか、その点どうですか。
#62
○説明員(武田輝雄君) 確かに、戦前は国が電話事業を運営しておりましたし、ほかの事業、郵便等ともあわせて経営しておったわけでありますのみならず、当時は料金といいますか、むしろ手数料的な観念が多かったわけでございます。それで一時は臨時軍事費に相当繰り入れるというふうなこともございまして、料金として正しい料金のあり方というふうなことには――むしろ取れるところから取るといったような観念が強かったかと思うわけでございますが、公社になりまして、独立採算制でこの事業を運営していかなければならない。また、電話が事業所だけでなしに、住宅のほうにもどんどん普及してまいる、また都会からいなかのほうへどんどん普及してまいる、そうしてもう国民生活に密着してしまったような状態になりました現在におきましては、料金の決定原則というものをはっきりしなければいけない、こういうふうに思うわけでございます。電気事業等におきましては、法律で、「料金が能率的な経営の下における適正な原価に適正な利潤を加えたものであること。」というふうなことであり、その他のことが規定されております。したがいまして、電話事業におきましても、総括原価主義にプラスアルファは当然取らなければなりませんが、個別の料金につきましても、確かにいま御指摘のございましたように、端末の設備は原価計算が非常に楽でございますので、現在でも個別原価主義でやっておりますが、基本的なサービスになりますと、原価計算は非常にむずかしゅうございますけれども、これはやはり原価計算をやって、幾らかでも原価に近づけていくというふうにしなければ、電話の普及発展に伴ってますます経費と料金との格差が出てくると思いますので、一挙にそこまで持っていけないにいたしましても、個別原価をはじき、幾らかでも個別原価に近づけていくということが事業の発展、ひいては国民の皆さん方のためになることだと考えます。また、受益者負担の適正化にも合うというふうに考えておるわけでございまして、そういうふうな方向に立って研究し、資料の整理をいたしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#63
○鈴木強君 原価主義に近づけていく努力をしなければいけないということなんだが、一体それではその原価主義に近づいていく努力というのは、何を基準にしてやっていくのか、これはさっぱりわからぬじゃないですか。御承知のように、電話をつける場合には設備費、それから加入料、それから加入者負担の債券、そのほかに一般会計、損益勘定からの繰り入れ等、それから公募債ですね、ですから、料金そのものが、二十八年に改定になりました現行料金は、当時のいきさつからして、その中に建設資金というものが含まれているんですよ、こういうことを言われております。私はこのこと自体を、それならば、東京でいうならば、十五万円の加入者債券とそれから基本料その他を入れて、公募債からのあれを入れて、一体どこまでが創設費として料金の中からはずれているのか、いまの料金の中に、たとえば度数料七円の中に一体幾らの実際建設費というものが入っているのか、こんな区別できますか。厳密にいったら、それははっきりしなければいかぬと思う、原価主義に徹していくならば。そういうことが非常に不明確ですよ。柏木さんがちょうどいられますから、あなたが郵政省の立場にあって、大正年代以来今日まで、こういうふうな加入電話が一千万を突破して自動電話の割合も九〇%だ、市外ダイヤルは八五%、主要都市間は即時につながるようなこういう時代になって、しかも技術も進んできたにもかかわらず、現行料金体系のような全く実情に沿わない非近代的な姿をどうして残こしているか。それから皆さんは、今回もそうですけれども、基本料改定の場合、一体原価主義でやったとするならば、料金の中で幾らが建設費に入って、こういう料金三〇%上げたという、その根拠はどこにあるわけですか。
#64
○政府委員(柏木輝彦君) 私も、この料金問題が最近たびたび議論になるたびごとに、料金決定の原則というものをもっとしっかり検討すべきだということを痛感しているものでございますが、ただいま御指摘のようなふうに、ただいまの昭和二十八年にできました料金というものが、原価主義ということでは説明しきれないいろいろの要素が多過ぎる。また、現在の原価というものと非常に遊離したサービスというものがあることは周知のとおりでございます。なぜそういうことになってきたかということの大きい問題は、やはりその間に技術の進歩によりまするサービスの改善の結果、原価構成要素が非常に変わってきたということではないかと存じます。そもそも、この二十八年の料金を決定いたしました際には、原価というものを基準にどうしてこの料金をきめるかということについては、当時の皆さんはたいへん御苦労なさったんじゃないかと考えます。と申しますのは、昭和二十七年に電電公社が発足したわけでございますが、当時公社法によります目標とされました独立採算でありますとか、企業会計制度というものは、公社発足当初においては、まだその姿ができていなかったわけでございます。したがいまして、公社発足後におきまして、いろいろの会計制度が整い、積算制度というものも整い、また減価償却というようなやり方も研さんをされまして、やっと今日のような形でサービスと原価というものの関係を関係づけていく基礎ができたわけでございますが、昭和二十八年当時におきましては、そういうような基礎はなく、また御承知のように電電公社法の施行法の十八条にもございますが、公社は昭和二十九年度末までに政府から引き継いだ固定資産の再評価をしろということになっているわけでございます。したがいまして、昭和三十年までは原価計算の基礎になります資産の評価ということもできていなかった現状でございます。そういうような基礎におきましてつくられました料金でございますので、ただいまになって考えれば、個別原価とサービスというものの合理的にできていないという御批判を受けるのはむしろ当然というような状態ではないかと存じます。こういうようなものを総合いたしまして、今後も総合的に原価の問題を踏まえながら、また合理的な料金の決定原則というものも確定していくということが一そう重要なことじゃないかと存じております。
#65
○鈴木強君 まあよく理解できない点があるんです。具体的にあれですが、大臣の認可料金ですね、これを大臣が認可する場合は、たとえばデータ通信についてはこうするとか、加入電信については、こうするとか、専用線については、こうするとか、個々の問題についてはまたあとから具体的に聞きますが、そういう認可申請があった場合に、電電公社から一つの算定基礎というものが当然ついてくると思うんですね。その基礎によって大臣が認可をすると思うんだが、その際に皆さんが見、これはまあ原価主義というか、個別原価に適合しているとか、あるいは原価に見合っていないとか、そういうようなことがあると思うんですね。そういう点は、電電公社から言ってくるのを、郵政大臣のほうでは、来た書類に判こを押す、こういう意味なのか、もう少し突っ込んで検討するというのか、その点はどうですか。
#66
○政府委員(柏木輝彦君) 法定料金につきましては、公社発足以後そう大きい変化はないわけでございますが、認可料金につきましては、端末設備等のいろいろ雑多な問題、あるいは、大きいサービスのものといたしましては試行料金の一部として認可しておりますデータ通信でありますとか、農集の料金というようなのがあるわけでございます。これらにつきましては、できるだけ原価と見合うサービス料金にしたいということで、いろいろそのつどに公社からの原信資料を求めまして、郵政省といたしましてもできる限り、ある原則的な考え方に立ちました料金の算定をいたしまして、それによった認可料金を実施していきたいというふうに考え、またその線で最近では実行をいたしているつもりでございます。
#67
○鈴木強君 ある一つの基準というものを持っておられるんですね。その基準というのはどういうものですか。時間がありませんから、あまり長くなるんだったら資料でもらいたいんだが、そういう基準をあなた方持っているわけですね、個々のあれに基づいて。
#68
○政府委員(柏木輝彦君) 端末設備その他につきましては、実費という考え方でいっているものが多うございます。これはその当時の取得原価でありますとか、償却とか利子とかいうもの、あるいは管理費というような、当然この施設の取得並びにその後の維持にかかる公社の経費というものを見込んだおおむね原価に合うものを考えておるわけでございます。あるいはまた、従来の他の料金とのつり合いを考えるということで考えるものもございます。それから、試行料金といたしておりますデータ通信等も、これも一つのこれだけで独立採算的な考え方をいたしておりまして、データの端末設備並びに中央装置につきましての取得原価並びにその償却、あるいは管理費、保守費というようなものを一定の基準を設けまして、それに利子、償却費というようなものを合わせたものを勘案いたしまして、これを基本料的なもの、あるいは使用の度数の割合に従って償うというような分け方で料金を認可しております。
#69
○鈴木強君 よくわかりませんが、端末なんかの場合は、これは公社でも言っているように、われわれもすぐ計算できると思いますが、そうでない部分に対する、たとえば専用線なんかの場合に、一体どういう基準を持っているのか、そこを私は聞いているんです。そういうものはあるんですか。
#70
○政府委員(柏木輝彦君) 専用料につきましては、公社発足以来そうたびたび改正はいたしてございません。ただ、新しいテレビの料金でございますとか、新企画の回線に基づきます、回線企画に基づきます料金等を認可しておりますが、これもただいま申し上げましたような算定によります原価を計算いたしましたものを基準としております。ただ御承知のように、専用線につきましては、特に市外専用線部分につきましては、その後技術革新が非常に大きいものでございますので、現在の時点において見ますと、原価と料金との差というものはかなり出ているというふうに御承知願えるかと存じます。
#71
○鈴木強君 今度のたとえば基本料三〇%平均して上げておりますね。じゃ、これは一体原価主義から言った場合に、基本料をこれだけ上げなければならぬというその根拠は一体何なのか。
 それから今度は、接続単位料金区域の近距離については二十キロのところでも六十キロのところでも、まあ前は二十キロは五十秒、それから三十キロは三十八秒、四十キロは三十秒、六十キロは二十一秒、こういうようにそれぞれ格差がありましたね。ところが今度は、六十秒全部八十キロまでやる、こういうことでしょう。そうすると、その二十キロまでと八十キロまでとの原価のやり方は一体何を基礎にされてやったのか、さっぱりわかりません。一方では、それだけ下がるファクターというものは何が一体原因だったのか。一方では、これだけ上がっていくファクターは何だったのか、原価主義だといったらおかしいですよ。これはそんなに一歩下がったのですか。ここらはもう少し研究してもらわないと、説明できないでしょう。
#72
○政府委員(柏木輝彦君) ただいまの基本料の引き上げ率を原価に見合ってどういうふうに、説明しろというような御質問でございます。それに対して正確な答えはきわめて出しにくいと思います。ただ考え方といたしまして、非常に自動化、機械化が進みました結果、サービスが改善されると同時に、サービス、原価の面におきましても、固定的な費用、つまり機械がするサービスの部面、つまりこれに要します資本あるいはそれに対する償却あるいは利子というような部面の原価構成が非常に高くなっております。それに対しまして一度、一度に接続に要します人手というものは、それほど変わっておりません。公社発足、第一次五ヵ年計画当時の電話交換手の全体の要員としては、五万程度だったと思いますが、現在でも正確な数はなにでございますが、大体七万程度におさまていると思います。そのように人件費その他サービスに基づく固定費以外の経費というものが総体的には少なくなっております。これが原価要素がサービス改善に従いまして非常に変わっている、こういうことでございますので、それを基本料金の面におきましても、なるべく近づけていくというのが合理的な料金体系をつくるという一つの線に沿うものではないかと考えたわけでございます。
#73
○鈴木強君 わからぬですね。それはまあ質問をするほうが無理かもしらぬね、わからぬようになっておるから納得するように答えられない。もっと科学的な話をしなければだめですよ、そうなりますとか、そんなことを言ってみたって。
 これいままでの料金だったらいいですよ、二十キロまでは五十秒七円ですからね、八十キロは十五円なんだから。線路が長いから遠距離は高い、筋が通る。手動の場合でも二十キロは二十四円、二十キロ三十円、四十キロは三十九円、これはわかりますよ、原価主義でいけば。ところが二十キロも八十キロも同じでございますという、そんな原価主義はどこからきたかというと、説明ができないでしょう。だからこれはもうおそらく生活規模が非常に変わってきて、経済圏とともに居住圏というものが、道一つ隔てて昔は畑であったものが今度家がそこへ建つと、そういう社会構造の変化に応じてそうせざるを得なかった、一つの政策じゃないですか。だから必ずしも原価主義じゃない、ぼくらはそう理解している。だからこれはちょっと質問するのが酷になるかもしれないので……。
#74
○委員長(永岡光治君) 速記中止してください。
  〔速記中止〕
#75
○委員長(永岡光治君) 速記始めてください。
#76
○鈴木強君 大臣もお聞きとりのように、またよく御理解をいただいておると思いますが、現在の電電公社の料金の決定の原則というものはきわめてあいまいもことして、抽象的なものだと思います。公衆電気通信法六十八条を見ても、「公衆電気通信役務の料金であって、別表の左の欄に掲げるものの額は、それぞれ同表の右の欄に掲げる額とする。」それから二番目に、「前項に規定するもの以外の公衆電気通信役務の料金の額は、公社又は会社が郵政大臣の認可を受けて定める。」こうなっておりまして、電報の場合でもそうですが、電話の場合でも、料金決定の原則というのが全くはっきりしておらない、こういうところに長い間放置されてきたものですから、いまのような非常に不公平ができ、矛盾ができ、いろいろな不満が出ておることだと思うのです。そこでどうでしょうか、大臣。この六十八条について、もう少し料金の決定はこうあるべきだというような形の原則だけは立ててほしいと思うのですよ。公社のほうでもかなり原価計算については発足以来努力をされてきておると思います。後ほど私は総括原価のところで聞きたいのですけれども、いろいろ努力もされておると思いますので、もう少しだれが見ても、なるほど電報料金はこうだというような、そういう原則だけをひとつぴしゃっとこれを法律に明文化していただく必要があると思うのですけれども、この点ひとつ十分御研究いただいて、すみやかに私は法改正をしてほしいと思うのでございますけれども、大臣の御所見はいかがですか。
#77
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど来御意見をいろいろ拝聴しておりましたが、要するに電電公社の料金をきめる場合の基本原則がはっきりしておらぬじゃないかと、その点、国鉄であるとかあるいは電気料金などはきわめて明確になっておるが、電信の場合は合理的に料金をきめるというふうなことだけが指示されて、きわめて明確を欠いておると、同時に総裁の話などを聞いておりましても、総合原価主義というところまでいかないと、総合原価的な考え方でまず根本的に物事を考えていくと、それから同時にあわせて個別料金をいろいろな角度から検討していくと、こういうことのお話があったようでございますが、この点については、前から議論のあったところだと存じます。次回の料金改定の際には、やはり料金決定の基本原則、これはある程度確立しなければいけないのではないか、かように考えております。
#78
○鈴木強君 まあきわめて明快な御答弁ですからよくわかりました。ひとつぜひそういうふうにして非近代的な、非現実的な公社料金改訂に抜本的なひとつメスを入れてほしい、こう思います。
 それから、次にいきますが、これとの関連で、今回の基本料アップの点ですが、公社の説明によると、収支とんとん、プラス・マイナス・ゼロ何のごりやくもない、こういうことなんですが、何のごりやくもない改正をなぜ今度の国会に出したのか。それから収入が百何十億とかいっておられるんですが、その百何十億の――基本料によって黒字になりますが、近距離市外通話についてそれだけ赤字になりますというその根拠ですね。算定の基礎、こういうものについては、両院の質疑を聞いておりましても、なかなかよくわれわれにはわからないんですよ。基本料というのはもう一千万加入者全部に影響することですから、うらまれることは多いですよ。近距離なんというのは極端に言ったら、近距離通話かけなかった人はまるっきり基本料だけは値上がりになっていく。そういう人から見ると、うんと不満ですよ。これも市外通話料金と基本料金とがとんとんで得も損もなかったという人から見れば、なるほど公社が言うふうに収支とんとん、だから上がった分に見合う市外通話料の作用によって非常に影響を受けると思うんですけれども、一方は全加入者が影響を受ける。一方は市外通話の利用者について影響を受けるということですから、そういう問題をここへぼこっと出してきた理由がわからないんです。ほんとうに収支とんとんなんですか。その根拠をもう少し明確にしてほしいと思うんですが、これは一二・五%という料金値上げの線が物価対策の面でストップされたということからして出してきた、そのいきさつはわかりますけれども、なぜそういうものを出さなきゃならなかったのか。それと、いま言った収支とんとんの中身はよくわかんないんだけれども、これは間違いないですか。
#79
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 一二・五%の料金の水準の引き上げと料金体系の合理化を出した経緯につきましては、すでにお答えしておりますが、なお御質問がありましたら詳細に申し述べたいと思います。
 ところで、政府の物価政策、非常な重要なる、しかも大事な物価政策に従いまして、料金の水準の引き上げは見送りました。料金体系の合理化の一部を実施したわけであります。確かに今回の公衆法一部改正案におきましては、料金の全収入の三・三%を調整するということでありまして、年間約三百億円に対しまして基本料を引き上げる、そのかわり、いわゆる企業はどちらかというと、遠距離を使い、一般の住宅等ではむしろ近距離を使うという意味において、また最近の都市構造の変化に対しまして、近距離の体系合理化ということが非常に焦眉の急になっておりますので、それを含んで料金体系の一部を今回実施いたした次第であります。なお、収支とんとんのこまかい点は、関係の局長から説明させますが、少なくとも昭和四十七年末までの状態を考えますと、誤差の範囲において。プラス・マイナス・ゼロであるという見通しを持っておる次第であります。
#80
○鈴木強君 私はかつて昭和三十七年に実施いたしました距離別時間差制という現在の単位料金区域に伴う料金改定をやられたときに、当時の営業局長は、この料金改定によって三十億の赤字になることを予想しておりますと、こう言われました。ところが、実際に翌年度の決算を見ますとと、百三十億の赤字になりましたね。百億赤字が多かったということがあるわけです。別に公社のそれを疑うわけじゃありませんが、これはやがてときがたち、決算がわれわれの前にきた場合、皆さんの収支とんとんということが立証されるかどうかということは、そのときに譲りますけれども、どうもそういった過去のいきさつからして誤差はありませんか。こういうふうに私はひとつは心配をしているわけですね。そのデータの取り方その他いろいろ何月のいつにどういうことで市外通話を測定したとか、調査したということを説明されておりますが、それだけの根拠ではどうも私は収入支出に対する額の算定の基礎としては不十分なように思います。だからある程度、データですからわかりますが、そのデータの取り方がどういう時間帯でどういうところを取られたのか、そういうこともよくわかりませんから、もう少しわれわれが、また国民が納得できるような何か率直なひとつ考え方を、きょうは最後ですから、示しておいていただきたいと思う。
#81
○説明員(武田輝雄君) 市外通話料の改正によります減収額の算定でございますが、手動通話につきましては交換証がございますので、それを集計いたしまして出したわけでございます。問題になりますのは自動即時でございますが、御承知のように自動即時は市内の通話料とともに度数計に同時に登算されるわけでございますので、特別の調査をいたしませんと、自動即時通話の対地別呼量というものがわからないのでありますが、そこで公社といたしましては、毎四半期、通話接続状況を調査いたしております。その内容を申し上げますと、一号自動局用監査機というのがございまして、この監査機をA型局におきましてはローカル・ファースト・セレクター、クロスバー局につきましては発信トランクに連結をいたしまして、それによりまして対地別の呼量を測定いたします。この監査は千端子以上の自動集中局及び三千端子以上の自動端局について実施いたしております。そうして調査をいたします通話数は、局の規模によりましてといいますか、加入者数によりまして調査する通話数を定めております。それでどういうふうな数字をとっているかということでございますが、統計学上の標本理論に基づきまして、確率九五%という高い確率の標本抽出をやっております。そこで四半期にその率でいきますと、百二十三呼量ぐらい調べればいいわけですが、現実やっておりますのは百五十四万呼量につきまして調査をいたしまして、それによって、通話対地別の呼量を集計いたしております。なお三十七年のときには三分、三分制からカールソン・システムに変更したということと、もう一つは距離の測定方法を郵便線路図から直線に変えたということ、また景気の変動がございましたが、今度は同じ体系の中の合理化でございますので、われわれとしては、できるだけ正確を期した次第であります。しかしながら、これはおっしゃいますように、結果が出なければ証明できないと思いますが、われわれとしては、現段階におきまして一番確率の高い、できる限りの精度を持った数字を出したつもりであります。
#82
○鈴木強君 これは法案が通ったら大々的に宣伝をするのですか。近距離市外通話は安くなりましたよということを。
#83
○説明員(武田輝雄君) 料金改正は加入者の方々に影響するところが大でございますからよく周知をし、よく御説明を申し上げたいと考えております。
#84
○鈴木強君 いまの近距離市外の減額分に対する調査については、一応営業局長から御説明がありましたので、私も、自信もありそうですからそれを信頼をいたしましょう。いま、私がそれをここでやり直すというわけにはいきませんから、言われることを信頼いたしましょう。
 そこでもう一つ、伺いたいのです。当初公社は基本料の場合、営業用と事務用と住宅用の格差をつけないという方針であったようですね。ところがこれは、私どもが大臣にも差し上げた対案の中にぜひ格差をつくってほしい、こういうことで差し上げました。これはわれわれの意見を入れて格差をつけてくれたことについては私は大臣に敬意を表します。しかし、せんだって森委員が質問したときに、皆さんの学園のほうで、そば屋の電話と住宅の電話が差があるのはあたりまえだと、こういう何といいますか、勉強さしているわけですね。そういう教科書があるわけですね。ところが、そのときの議事録だまだできてきていませんから、私はっきり議事録が見て言えないのは残念でありますけれども、もし誤解があればはっきりしておいてもらいたいのだが、森委員の質問に答えて、学園のほうでやっているやり方はどうもまずいから直すというふうに言ったように記憶しているのですが、そうだとすれば、これはたいへんな間違いであって、いまそういう過去の料金体系是正の際における一つの考え方としてあったことは私たちも知っておりますけれども、その考え方はくずれたわけです。皆さんが差をつけて国会に提案している段階ですから、少なくとも住宅と事務用は、基本料において差があるべきものだと、こういうふうにわれわれは理解をしなければ、この法案の審議、できないのじゃないか。その学園の教科書を直されちゃ困るのだから。直さないのですね、これは。いま私が言ったように、その点はっきりしておいてもらいたいからお答え願いたい。
#85
○説明員(武田輝雄君) 確かに現在御提案し、お願いいたしております料金改正案におきましては、事務、住宅用の別が従来どおり三割の格差が設けられております。ただ料金理論といたしましては、定額使用料の局でございますれば、住宅用と事務用とでは当然使用度数が違いますから、定額使用料の中には使用度数料が入っておりますから、料金に差があるのは当然かと思います。度数制局におきましては、基本料のほかに度数料があるわけでございます。使用度数の差による負担は度数料によってついてくるわけでございますから、基本料として差別を設けるのは料金理論としておかしいのではないかと思います。わが国におきましても、従来はなかったのでございますが、たしか二十二年に駐留軍の示唆によって設けられたというようないきさつもあるわけでございますし、ヨーロッパ各国でも差を設けておらないような次第でございますので、今回はこういう提案をいたしておりますが、料金理論といたしましては、差がないほうがいいのではないかというふうに考えております。
 それで、いま御指摘の学園の問題でございますが、これにつきましては表現も悪うございますし、また料金理論として当然こうあるべきだということで三割の格差を設けたわけでもございませんので、この教科書に改めるように――四十三年から改めさしております。
#86
○鈴木強君 営業局長のいまの発言は重大な発言だと思いますがね。いまここに公衆電気通信法の改正案の提案をしている立場にある人が、少なくとも自分が固執している論議をわれわれに聞かすということはちょっと不見識ではないでしょうか。少なくともいまの総裁、営業局長の発言というのは、公社の一致した考え方ですか。公社のまとまった考え方ですか。私は過去のいきさつはいろいろあったと思います。差がなかった時代、またあった――いろいろ変遷はあったでしょう。しかしいま皆さんが格差をつけて提案している限りにおいては、住宅と事務用は格差があってしかるべきだということで出したのじゃないですか。これははっきりしておいてもらわぬと困るんですよ。
#87
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 住宅と事務用におきまして三割の格差があるというのが、現在のところ適当であるということで提案をし、またそのように考えております。
#88
○鈴木強君 それでわかりました。これ以上は言いませんが、とにかくそうすると、営業局長の言われた学園の教科書のことは、あれですか、いま総裁の言われた趣旨で、差があるのがしかるべきだと、こういうことで教育するわけですね。いま総裁の言うのは、公社の考え方だと思うし、大臣には聞かないけれども、大臣もそうだと考えて自信をもって出しているのですね。いまの提案されたところの趣旨、総裁の考え方、これに基づいていままでの教科書の中に、表現がいろいろまずい点があるとかそんなのはいいのだが、その大精神をくずされちゃ困るよ、その点をはっきりしておいてもらわないとね。
#89
○説明員(武田輝雄君) 現在の料金がそうなっておりますし、いまお願いしております改正案にも三割の差がついておりますので、学園におきましても、そういうふうな事実、またなぜそういうことになっているかといったようなことを、事実どおり教えるということにいたしたいと思います。
#90
○鈴木強君 わかりました。
 それでは、次に専用料金の決定についてちょっとお尋ねしますが、これは衆議院段階で非常に具体的な数字で、いまの専用料金というものがいかに低料金であるかということを論議されておりまして、私も非常に興味深くこれを読ましてもらいました。現在東京−大阪間のテレビの専用料金は、何時間で何百円というふうになっているのですか。
#91
○説明員(武田輝雄君) 東京−大阪間に例をとって申し上げさしていただきたいと思いますが、第二規格すなわちカラーのテレビジョンの料金でございますが、現在大体十八時間使われておりますが、十八時間で八百七十万四千円ということでございます。月額でございますが、そういうことでございます。
#92
○鈴木強君 白黒は幾らですか。
#93
○説明員(武田輝雄君) 白黒はこれの一八%減というふうにお考え願いたいと思います。
#94
○鈴木強君 そうしますと、この十八時間八百七十万ということでありますが、もしかりに東京−大阪間十八時間を電話に利用した場合には、トータル幾らになるわけですか。
#95
○説明員(武田輝雄君) テレビは一方向でございますが、電話にいたします場合には両方向でございます。したがいまして、四百八十回線とれるということでございます。もちろんテレビのままで電話に使えるわけでございませんので、変復調装置とかいろいろな装置が必要になりますから単純に言えませんが、もし金額だけで申し上げさしていただくとなりますと、大体四百八十回線でさばきます呼量を金額にいたしますと、一億八千万円程度ではないかと思います。
#96
○鈴木強君 たとえば算術計算的に、たとえば四秒七円、大阪間というと。一分で百五円、一時間で六千三百円、一日十八時間で十一万三千四百円、これが三十日だと三百四十万円、それが四百八十回線ですから十六億三千二百万円になる。ただし電話の場合には末端のいろいろの設備もあるでしょうから、そういうものを引いてもたいへん私のいまの数字が違うのですがね、私が計算するのと。一億八千万円というのは十分の一にもならないのだが、一億八千万円というのはどういう計算ですか。
#97
○説明員(武田輝雄君) 現在自即区間におきましては一回線当たり一日大体四十通話ほどの通話が通っております。したがいまして、四十通話といいますのは結局百二十分使っておるわけでございますが、百二十分を秒に直しまして、それを四秒で割り、それに七円を掛け、そして三十日を掛けまして一回線当たり三十七万八千円という数字が出ます。これを四百八十倍いたしまして一億八千万円という数字を出しました。
#98
○鈴木強君 まあ私たちが簡単に数える数字とはだいぶ違うのですけれども、かりに十分の一に、皆さんができるだけ安くこう計算しようとしているんだと思うのだが、一億八千万円かかるものを十八時間使って八百七十万円というのはあまりにも安過ぎはしませんか。そんなばかばかしい専用線を使われて、これは公社のほうは原価主義もくそもないじゃないですか。ただみたいに使わせるということにならないですか。どうしてこんな安い料金でやっているのですか。
#99
○説明員(武田輝雄君) 専用線の料金は公衆法の別表に規定がございまして、電話専用については月額六千倍以内の範囲において郵政大臣の認可を受けてきめるということにしております。現在三千六百倍の料金をとっておりますが、それによりますと、大体収支率が五九%になっておるわけでございます。一般の専用料より比較的もうかっておるわけでございます。
 ところでこのマイクロウエーブでございますけれども、これは二十九年からサービスを開始したと思いますが、NHKに当初貸しましたわけですが、これにつきましてはマイクロウエーブ一ルートをつくるに要します経費――創設費から減価償却費あるいは保守費、実費計算をいたしまして、大体十一時間で収支ペイするようなことにいたしましたかと思います。現在大体十八時間使われておりますので、収支計算からいきますと、大体九〇%ほどの収支率になっておる、こういうふうに思います。
#100
○鈴木強君 どうもよく理解ができないのですが、私は端的に言って非常に安い料金でやっているのではないか、かりに公衆法第七十一条の三項もあることは知っておりますし、いろいろの新聞、警察、総合放送事業等に対して格別に郵政大臣の認可を下らぬ範囲においてきめるということのあることもよく知っております。しかし、実際に原価に対して六千倍ですか、六千倍なんだが、実際には三千六百倍しか取っていないということですか。そうすると大体六割ぐらいになるのですか、原価に対して。そこだけでもおかしいじゃないですか。
#101
○説明員(武田輝雄君) ちょっとあれしましたが、現在の電話専用の料金は待時通話三分間の料金の六千倍以内ということになっております。そして警察とか、あるいは新聞社につきましてはそれよりも安く定めることができる、ただし原価を割らない範囲内において安く定めることができるということでございまして、現在電話専用につきましては待時通話三分の料金の三千六百倍を月額料金としていただいておるということでございます。そこで収支率ということになりますと大体五九%、すなわち経費五九に対し収入が一〇〇だ、こういう形でございます。
#102
○鈴木強君 そうすると原価を割っているのじゃないですか。割ってないですか。
#103
○説明員(武田輝雄君) 原価は割っておりません。テレビ専用におきましても一〇%ほど利益をあげておりますし、一般専用全体としては四十一%ほどの利益をあげておる、こういうことでございます。
#104
○鈴木強君 ちょっと、私の質問が前後しちゃったが、一体待時通話三分の六千倍という根拠は何ですか。何をものさしにしておりますか。
#105
○説明員(武田輝雄君) 七十一条にもございますように新聞とか放送局あるいは警察等につきましては原価を割らない範囲において安く定めることができるということでございます。したがいまして、現在の専用の料金は、たしか六千倍というものは、別表に規定されております六千倍というのは原価から出発したものではございませんで、大体当時非常にサービスの悪い時代でございましたが、市外回線一回線当たり特急通話が普通通話の三倍というふうに判断をいたしまして大体二百通話時ぐらい通っておったわけでございます。したがいまして、そういうふうな回線使用の状態からして一日二百通話時分だ、月にして六千通話時分である、こういうふうに定められたわけでございますが、その後即時通話が進み、いま申し上げましたように自動即時につきましては四十通話ぐらいしか通っておらないというふうな状態になりましたし、それから国際諮問委員会等におきましても百二十通話というようなことが打ち出されておりますので、現在は一日百二十倍、月にいたしまして三千六百倍にいたしておるわけでございます。
#106
○鈴木強君 三千六百倍にしなければならぬ根拠はどこにもないでしょう。何にもない。で皆さんは、まあわれわれがこの専用線貸さないで電電公社のその線を使って通話をしていけば十六億三千二百万円一ヵ月に収入がある。そこは、あなたのほうの計算では端末の問題とかいろいろあるから一億八千万円、それにしても一億八千万円収入があるものをわずか八百七十万四千円で貸しているということになると、八百万でしょう、一千万にもなるのですから、そんなばかなあなた回線の使用をされてはたまったものじゃない。みんなそれはほかの加入者がかぶっているでしょう。
 それからもう一つ、この佐藤調査会の答申の中に専用その他の料金についての勧告がありますね、答申が。それを見ると、市内専用料については改定するということを打ち出している。具体的な答申はやっていないというか、これは公社に一任する。市外の専用料金、私はこれを聞こうと思っていたのだが、市外専用料金については現行に据え置いていくこととしている。収支状況がどうとか、外国に比べてどうとか、私設無線設備との競合とか、こういうことをあげて市外は据え置く。市内の上げるほうはそのままにしておいて、市外のほうはそんなに損をしているにかかわらず何にも手を加えていない。一貫性がないのですがね。なぜ市外専用料については改正しなかったのですか。
#107
○説明員(武田輝雄君) お尋ねの市外専用につきましては、いま私が申し上げましたように、相当、四割程度もうかっておるわけでございますが、市内専用につきましては赤字になっております。四十二年度で約三〇%ほどの赤字じゃないかと思いますが、赤字になっておりますので、これは認可料金でございますので、郵政当局と御相談をいたしまして、できるだけ早い機会に改正法をお願いしたい、こういうふうに考えておる次第でございます。
#108
○鈴木強君 これは、専用料は大臣の認可行為になるわけですが、これは大臣からもちょっと意見を承っておきたいのですが、確かに報道その他の警察関係とか、七十一条の三条によって、警察、消防、新聞、放送事業、こういういわゆる公共的な機関に対する事業のために特別な専用料というものを設けようとする趣旨は私たちも否定はいたしません。ただ問題は現実のことでありまして、たとえばテレビなんか、もう経営の内容を見ますと相当にもうけております。そしてテレビでもうけた金でホテルをつくったり娯楽センターをつくったりしているのが実情ですけれども、しかも一割相当の株主に対する配当をしている。一体、公共的な国民の電波というものによって相当な利益を受けているものが、こんな安い料金で使っておって、一面においてホテルを建てる。これは全部が全部じゃないけれども、そういうところもあるのですが、そういうものに対しこんな安い料金でやるのもちょっとおかしいと思うのです。ですから、この辺はもう少し検討を加えたまま市内専用料金のこともあるようですから、いずれ大臣のところに申請がいくと思います、認可申請が。ひとつ、われわれの言っていることももっともだと思うなら、ぜひ、その際に抜本的な検討をし直してもらいたいと思うのですが、いかがですか。
#109
○国務大臣(河本敏夫君) 御意見賛成であります。特に、テレビの問題につきましては経営の現状等考えまして不当な割り引きをする必要はない、かように考えます。
#110
○鈴木強君 わかりました。
 それから次に、単位料金制の問題についてちょっと触れておきたいのですが、三十七年に単位料金区域制というものを設定した際の基礎を、将来、グループ料金制というものを指向していくという前提に立って考えられたものではなかったのですか。
#111
○武田輝雄君 電話の自動即時を進めますためには、六千局あります局相互間に通話区間を設定し、料金を異にするというようなことでございますと、単位料金が非常に多くて困りますので、単位料金区域が現在五百六十二ございますが、この単位料金区域をつくりまして、その単位料金区域の中心となる局相互間の距離で単位料金区域内にある局の全部の料金を同じ料金にするということでこうしたわけでございます。もちろん、当時、議論といたしまして、こういうふうなシステムをとっておりますのは、ヨーロッパでございますが、イギリス、ドイツ、フランス、スイス等でございますが、その中で、イギリスはいわゆるグループ料金というような制度をとっておりますので、もちろん、そういう制度をとったらどうかという検討が公社内で行なわれたことは事実でございますが、法案提出の場合には、単に自動即時について距離別時間差法を採用するというだけのことでございましたので、法案提出の時点におきましては、そういうことははっきりいたしておらなかったわけでございます。
#112
○鈴木強君 これは総裁に端的に承りたいのですけれども、営業局長何かこだわっておるような私は印象を受けるのですよ。しかし、この単位料金区域制というものをつくった趣旨というものは、もちろん、自動即時化に即応する一つの料金体系として距離別時間差制というものが、この上に立ってでき上がったと思うのですね。そこで、早い話が、これは一つのグループ料金制なんでしょう、この単位料金制というものは。そしてこれには幾つかの矛盾がある。したがって、今回近距離市外通話については是正すべきところは是正して、経済社会の構造変革に伴うその体制にマッチするような近距離市外通話制というものをつくったと思うのですよ。ですから、これはやはり一つのグループ料金制というものを指向した上に立って、これはやられたものじゃないですか。単位料金区域制そのものが私たちから見れば、従来の観念からすれば、やはりグループ料金制、いわゆる、グループ料金制という定義がはっきりしておりませんからいわゆると、こう言ってもいいと思いますが、やはりそういう意味においては、やはり一つの指向としてはこのグループ料金制というものを指向しつついったと思うのですよ、私は。それがいまの五百六十二の日本はグループになっているわけです。いわゆるグループ料金制というなら、そういうものだと思うのですよ。ただイギリスあたりのやつは、おとといもちょっと触れましたが、Aの地域を中心にしてB、C、D、E、FとあるならばAに隣接しているところは全部市内で七円でいく、AをはさんでBとDの間は市外でいくという、これは課金方式を変えなければならぬわけですね。それだけの違いじゃないですか。だから私はそんな何かこだわったようなことじゃなくて、真剣にこれはやはりわれわれ委員会としても将来のグループ料金制ということを考えてほしいのですよ。しかも横田副総裁がこの委員会でもかつて十分検討しますということを言われておる。詳細は議事録に載っている。だからあまり腹の中に閉じこもらないで、いま少なくとも言ったように、尼崎を大阪に入れたり豊中を大阪に入れたり、あんな入り乱れたやり方をいつの日か早く整理をしていかなければ困るのじゃないですか。そして新谷委員も質問されておりましたが、市町村合併促進法によってどんどん新しい都市ができているのだが、電話局が同一市町内に三つも四つもあって同じ市内に住んでいても市外通話をかけるというような不便なことでは困るから早くこれを一本化してほしいという意見もございました。私ども全く同感ですよ。そういう方向にいつの日かステップを切っていかなければならぬので、私は真剣に公社としても考えて、その方向に、フランス、イギリス、スイス、ドイツもやっておるのですから、その国で失敗しておるというならこれはまた話は別ですけれども、そういう努力を横田さんもやると言明しておるのですが、一体今日まで単位料金区域制というものが、私が言うところのグループ料金制でないとするならば、一体グループ料金制について何をいままでやってきたか、これも明らかにしてほしいのですよ。
#113
○説明員(米沢滋君) お答えいたします。
 単位料金区域制ということをきめたということは、いわゆるグループ料金制というふうな解釈もできると思うのでございまして、一局一局を対象にしないである局をまとめてやったという意味におけるグループ料金制であるかもしれません。ただしかし、さっき武田局長が答えましたのは、イギリス式のものが一番いいのかどうか、これはまたいろいろ問題があるわけであります。そういう点は将来の研究課題といたしたいと思います。
#114
○鈴木強君 ですからね、私はイギリス式がいいか、フランス式がいいか、スイス式がいいか、それはこれからまた検討してもらわなければなりませんよ。しかし少なくともそのグループ料金制の方向にほんとうに頭を突っ込みながら、この単位料金区域制というものをつくったのじゃないかということを私は言っているのですよ。要するに、そういう意味において、単位料金区域制ということは一つのグループ料金制だと、私が言うならば。そういう意味において、今後これをどうするかという、そのグループ単位の課金をどうするかということは、これは大いに検討してもらわなければならぬのですけれども、考え方は私はそういう方向できているのじゃないかということをただしているわけですよ。これは過去の努力のこともあるのだが、営業局長からもう一ぺん答えてください。
#115
○説明員(武田輝雄君) いまおっしゃいますような意味におきますれば、今回御提案いたしておりますのもグループ料金制ということも言えると思います。いままで以上のグループ料金制ということも言えると思いますので、そういうふうな点も踏まえて市外通話、市内通話のあり方について真剣にひとつ研究をいたしたいと、こういうふうに申し上げておきます。
#116
○鈴木強君 その点、総裁もいいですね、私の言っている点。こういう方向でやってほしいということも含めて答えてください。
#117
○説明員(米沢滋君) 御趣旨に沿いまして十分検討いたします。
#118
○鈴木強君 それから一昨日、私が指摘をしました六十キロをこして八十キロまでの中に入る隣接単位料金区域相互間の区域というのは幾つあるのですか。八十キロをこすのはないのですか。その点、はっきりしておいてもらいたいです。
#119
○説明員(武田輝雄君) 全国で五百六十二の単位料金区域があるわけでございますが、この単位料金区域で隣接をいたします区間が千百七十一区間ということになります。それで八十キロをこえるものはございません。六十キロをこえて八十キロまでのものは若干ございます。件数を申し上げますと二十七区間、パーセントにいたしまして二、三%でございます。
#120
○鈴木強君 そうしますと、これはわれわれが「公衆電気通信法の一部を改正する法律案参考資料」というのをいただいておりますが、この資料は非常に誤解を受けますので、ここで正式にいまの趣旨に沿って訂正をしてください。
#121
○委員長(永岡光治君) よろしいですか。
#122
○説明員(武田輝雄君) 訂正いたさせていただきます。
#123
○鈴木強君 それから二共同電話についてお尋ねいたしたいと思いますが、一番新しいごく最近における加入電話の積滞数は幾らありますか。
#124
○説明員(武田輝雄君) 二月末で二百四十一万六千でございます。
#125
○鈴木強君 そのうち、事務、住宅の別は幾らでございますか。
#126
○説明員(武田輝雄君) 住宅が大体百六十万程度でございます。
#127
○鈴木強君 四十七年末の積滞の見込みは百二十万とか言われておりましたが、正確な数字を教えてください。それからこれも事務、住宅に分けたらどうなるか。
#128
○説明員(井上俊雄君) 四十七年末の積滞の予測は現時点においては一応百二十万程度と見込んでおりますし、そのうち、事務用積滞が約四十万、住宅用積滞が約八十万でございます。
#129
○鈴木強君 そこで、公社はこの積滞解消のためにいろいろと努力をしていただかなければなりません。私は、現在二共同電話の架設方式というものが非常に技術的にも進歩をして秘話式になり、しかも、度数計も個別に登算できる、こういうふうなところまでいっているのでありますから、できるだけ技術開発に伴う皆さんの努力を生かす意味においても、また積滞を解消する意味においても、住宅等において、比較的通話の少なくて二共同で済むような方々で、希望者も多いと思いますから、そういう方々については、積極的にこの二共同電話の架設というものを推進してほしいと、こう思うのですが、現段階において、二共同電話の架設のための建設費というのは一体単独に比べてどのくらいの差があるのでございましょうか。
#130
○説明員(北原安定君) お答え申し上げます。これは線路の長さによっていろいろと違っておりますが、手元にある資料で平均的に申し上げますと、住宅電話を単独でつける場合に比して約一万円程度二共同電話のほうが安くなるのではないかというふうに考えております。ただ最近は従局設定が進んだり、加入密度が高まるに従いまして収容局がさらに小さくなるということから線路長が徐々に短くなるという傾向にございます。その点でところによってこの値はかなり変動があるというように御理解をいただきたいと思います。
#131
○鈴木強君 これは秘話式をつけた場合の話ですね、いまの局長の話は。もし秘話式でない場合にはどのくらい差があるのですか。
#132
○説明員(北原安定君) 秘話式個別登算というようなものをやらないということになりますと、宅内の電話機が大体同じようなものになりますから、さらにそれで一万円ほど改善されると思います。
#133
○鈴木強君 そうすると、これは二万円ぐらいの差があるわけですね。おそらく線路設備において二共同とそれから単独の場合かなり差がある。建設費自体にあるのはわかるのですが、そうすると、秘話装置とそれから個別の登算機というものが高くなるわけですか。
#134
○説明員(北原安定君) 御指摘のように共同電話は線を共同に使うというのですから、お互いにそれが漏れないようにするということが、それは秘話の装置でございます。また、お互いが共同相互に通話できるようにしなければならないということで、共同設置というものを必要とする。それから個別登算ができて料金分計がきちっとできる、そういうものがつきますので、宅内装置及び局内装置で高くなる。その反面、安くなるのは線路を共同に使いますから、局から遠いところにある共同電話は経済的になる。局の近くのものは線路が短いので非常に割り高に、共同電話のほうが高くなる、こういうことを先ほど申し上げたのであります。
#135
○鈴木強君 で、この共同で大体一日にあれでしょうか、通話する率というのは、率というか、回数というのは、どのくらいになっているのでしょうか。――これはひとつあとから調べてもらって資料を出していただきたいと思います。
 それからたとえば秘話式共同で個別登算で通話をしておりますね。そのときにAの人が火事が起きたと、一一九番に電話をかける、消防署に。そういう場合には何か信号かなんかでぴちっと通話がとまって消防署にいけるような、そういう装置は発案されておるのですか。
#136
○説明員(北原安定君) 御指摘のようなものが民間にあるかどうかつまびらかでございませんけれども、現在公社においては、そういうようなサービスはいたしておらないわけでございます。
#137
○鈴木強君 これはひとつ何か研究をしていただいて、まあ非常事態の場合もあるわけですから、直ちに警察や消防署に連絡のできるようなことは何か信号か何かでできないものでしょうか。そういうものがないとちょっとこれは困るのですね。
#138
○説明員(北原安定君) ちょっと訂正します。こういうことを思い出したのですが、秘話ですけれども、いまA、Bが共同で、Aが話をしてBは使っていない。それでBにいま先生御指摘のようなことが発生したという場合は、BのしゃべるのはAに聞こえる。だけれども、Aの通話していることはBには聞こえないようにしてございますから、Bが大きな声で火事だと言えば、通話中のAにはそれが聞こえますから、共同電話の相手のほうにはそれは確認はできるような形になります。それを義務づけるようなことはいたしておりません。
#139
○鈴木強君 そうすると、実際にはいいわけですね。Aは使っておる、自分のところが火事の場合は切って一一九番に連絡するあるいは一一〇番にする。Bの場合には火事ですよと言ったら、その声はAのほうに聞こえるから、実際運営上はできる。安心しました。そういうことですね。
#140
○説明員(北原安定君) そうでございます。
#141
○鈴木強君 それから二共同になった場合の基本料ですが、幾ら差がありますか、単独と比べて。
#142
○説明員(武田輝雄君) 二共同にもいろいろございますが、単独と比較いたしまして、秘話二共同は一五%安くなります。それから甲種二共同といっておりますが、普通二共同が一般の単独の六六%の料金でございます。簡易共同が五三%ぐらいの料金でございます。
#143
○鈴木強君 具体的に幾らということを額で言ってくれませんか。
#144
○説明員(武田輝雄君) 東京の場合で申し上げさしていただきますと、単独の事務用が千二百円でございまして、それから秘話式の二共同電話が千二十円でございます。普通二共同電話が八百十円でございます。それで住宅用電話はこれの七割ということになっております。
#145
○長田裕二君 ただいまの問題に関連して一言。
 先日私御質問しましたときに、いろいろな料金相互の間のバランスなどに若干の乱れがあるが、次の機会に整理をしていただきたいという趣旨で御質問かたがたお願いした中に、二共同の料金の問題があったわけです。度数制ではない七級局の場合の住宅電話と農村集団電話――これは五つないし十ぐらい一つの線にぶら下がります。その料金で、農集のほうが高くなっているという例をあげまして、今後料金をいじる際に全般的に体系を整理していただきたいとお願いしました。ただいまは料金での比較をお答えになっているわけですけれども、今後そういう問題が、――当面はそのままでいくはずですが、変わる際にはなお問題になり得る。農集に比べて二共同のほうがむしろ非常に安いという例などもあるので、そこらは整理の際に再検討していただきたいとお願いしたことをいま思い出しまして、現在二共同電話の推進についてのお話にやっぱり影響があると思われますので、御質問かたがた一言申し上げた次第でございます。
#146
○説明員(武田輝雄君) 御趣旨に沿うようにいたしたいと思います。
 それからなお住宅用の単独電話は現在東京の場合は八百四十円でございますが、秘話式二共同は七百二十円、普通二共同が五百七十円、簡易共同が四百六十円といったような料金でございます。
#147
○鈴木強君 二共同を申し込む場合には相手方との距離は何百メートルになっておりましたですか。
#148
○説明員(北原安定君) 大体五十メートル程度の範囲内でさがすことにしております。
#149
○鈴木強君 これは施設局長、大体というのですけれども、現実に二百五十メートルとか、あるいはその状況によって五メートルとか十メートルという場合が出てきますね、地形の状況や何かによって。そういうのは幅は多少あるのでしょうか。
#150
○説明員(北原安定君) 幅を示してはおりませんが、原則的にはその範囲内でさがすということにしております。実情は多少の融通はあるかと思います。
#151
○鈴木強君 それからたとえば私が電話を申し込みたいのですが、私はもう単独電話よりも二共同で、住宅だから通話量も少ないし、いい。ところが、相手がない場合、五十メートルという制限があるわけですから、やがて人が来て家を建てて住まうかもしれぬので、そういうときには私が電話局へ言ってやった場合には、相手がなくても二共同は架設できますね。
#152
○説明員(武田輝雄君) 相手方のない二共同ということでやらせて実施いたしておるということはございます。
#153
○鈴木強君 それで今度は相手方がその近くへ、五十メートル以内に来たときは、私は前からそういう条件ですから、相手方の人が二共同で申し込めば私はそれによってやると、こういうことでございますね。だからそのときには、債券負担とかそういうものは安いというか、住宅用のでやれますね、二共同で。
#154
○説明員(武田輝雄君) 当然に二共同電話としての安い債券、安い設備でやれるわけでございます。
#155
○鈴木強君 そこでこれはひとつ最後に総裁からお答え願いたいのですが、いまお話しのように、非常に二共同については苦心をされて、公社も受益者の立場に立って考えられておるようですからけっこうだと思います。そうして二百四十一万六千個の積滞があるのですが、何とか早く電話を引いてくれと、毎日矢のような催促がきていると思う。ここにいらっしゃる先生方も、おそらく逓信委員会に席を置いている先生方はみな同じように公社の出店みたいな形で世話をしておられると思うのですが、申し込みや苦情があるのですが、そこでどうしてもこれは積滞解消ということをやらない限りはいけませんよ。全国の即時化もけっこうですけれども、やはり何といっても積滞を早く解消してやるということが至上命令だと思います。そういう意味においては、今後積極的に秘話式二共同というものをPRもしていただいて、そしておれはどうしても単独でなければいやだというのはしようがない、そういう人は別ですけれども、おそらく住宅等ではかなり希望者がありますから、そういう方々には積極的にサービスというものをしていただきまして、積滞解消のためにぜひ一段の努力をしていただきたいと思うのでございますけれども、いかがでしょう。
#156
○説明員(米沢滋君) 積滞解消のために二共同電話につきましてさらに積極的な販売をやらせたいと思います。
#157
○鈴木強君 それから次に、公衆電話の今度は三分打ち切りを提案されておりますが、調査会の答申を拝見しますと、市内通話料については見送りをして、その理由として硬貨投入の技術的問題をあげております。そのかわり通話打ち切り制というものを採用して、長話しをやめさせるということからして、料金のこの面から多少の増額が予想されるのではないかと思われるような答申の内容なんでございますけれども、先般来から質疑がありまして、いや、そうはならぬというお話でしたけれども、この点は多少の増額になるのではないでしょうか。
#158
○説明員(武田輝雄君) 公衆電話の平均通話時間は二分五十秒でございます。そうして三分以内に終始いたします通話のものが大体八〇%であります。したがいまして、三分という時間は相当長い時間で、実務としては十分用が足りる時間だと思いますので、いまのような使用状況でございますから、これによって増収があるというふうには考えておらないわけでございます。
#159
○鈴木強君 これは、たとえば私が回してかけておりますね。そうすると、三分がくると切れる。そうすると、今度は十円入れてまたかけたっていいわけでしょう。それを拒否するというわけにはいきませんね。そうすると、たとえば十分間かけたとすれば三分ずつ四回で四十円かかる。いままで十円だったのを今度は三分ずつ切ってかけるから四十円払わなければならぬ。だから、三分で打ち切ってしまえば回転率もよくなるのじゃないですかね。そういう点はどうなんでしょう。
#160
○説明員(武田輝雄君) 確かに行列をされておる場合に、三分で打ち切りますから、いままでは自分の番までどのくらい時間がかかるかというのがわからなかったのが、はっきりわかるようになりますし、その意味では、皆さん方に通話を均等にしていただけるようにできると思います。しかし、いまおっしゃいましたように、一人の人が三分で打ち切られた場合にまたかけるというようなことになりますれば、確かにいま御指摘のようなことになるわけでございますが、現実の問題として、三分あれば用が足りると思いますので、切れた場合さらにかけ直すということはほとんどないのではないかというふうに考える次第であります。
#161
○鈴木強君 それは局長はそうおっしゃるけれども、これは何といっても、理論的にはぼくの言うのが正しいのですよ。だけれども、結局は道義の喚起ですね。要するに、駅頭あたりで人が待っているのに長話を十分も十五分もしている。これは非常識きわまるので、そういう面の道義高揚という意味から、混んでいるところではせめて早く用を足してあとの人に譲ってやるように。われわれも新宿の駅に行って、汽車に乗るのに何分もないのに、あっちを向いたりこっちを向いたりくだらない話をしている。しゃくにさわってこつこつとたたいたりするのだけれども、そんなことはおかまいなしですよ。で、とうとう電話をかけないで汽車に乗ったというようなことが何回もありますけれども、そういう意味で、打ち切ってできるだけ回転率をよくしてという局長の言うことも一理あると思う。たくさん並んでいるのに、切れたのにまた入れるというのも相当心臓だから、切れたら譲るというチャンスをつくる意味では、確かにヒントを与えると思うのですけれども、最近はそんななまやさしいものじゃない。だから、なかなかその点は公社が考えるようなわけには私はいかぬと思う。ですから、これは今後、趣旨はよくわかります、わかりますから、ひとつできるだけそういう趣旨を理解していただいて、どこでもここでもというのではないのですから、公衆電話の混むところなんかはお互いに注意し合って、できるだけ長話を避けて、みんなに利用していただくというような一つの啓蒙宣伝というものを、われわれも含めてやらなければだめだと思うのですよ。そういう趣旨でひとつ今後ぜひPRをやってもらいたいと思います。
 そこで、公衆電話なんかもたいへんどろぼうが多くて金を盗まれているのでしょう。大体一年間に何件で、どのくらい盗まれていますか、盗難は。
#162
○説明員(武田輝雄君) 盗難件数でございますが、四十二年度で申し上げさせていただきますと、四十二年度末で公衆電話の数が三十二万七千ほどございますが、盗難にあいました件数は千五十一件でございます。施設数に対します盗難件数の比率を申し上げますれば、公衆電話は一日当たり十万個に対し一件というふうな状況でございます。
#163
○委員長(永岡光治君) 全額は幾らですか。
#164
○説明員(武田輝雄君) 推定でございますが、二百十四万円ほどではないかと思います。
#165
○鈴木強君 これは時間がなくて、私は、公社の料金収入の現状について、どの程度の滞納があり、年間どの程度の欠損金を生じているのか、そうして、その滞納については、どういうような措置をとられておるのか、さらに納入期間を伺いたかったのですけれども、おそらくその時間がないと思います。
 そこで、この二百十四万円であっても、十円ずつかけている金ですし、しかもこれは盗難でありますから、その盗難を防止するための対策というものをとられていると思いますが、これは過去二、三年前でも決算でわかればけっこうですが、たとえば四十年度なら四十年度において二百万円の盗難額があったとして、これがどうしても刑事事件で捜査をしてもどうにもならなくて、公社の欠損金となったという、そういう額が過去にさかのぼってもしわかったら教えてほしいと思うのですね。もし資料がなかったらあとで出していただいてもけっこうですけれども、どの程度の欠損を見ておるのか。これはただ単に公衆電話だけでなくて、電電公社の営業収入の中でどの程度のものが欠損になり、六ヵ月以上も滞納になって迷惑をかけているのか。そういった実態も私としてはつかみたかったわけです。ですから、もしわかっておったならば、何年でもけっこうですが、大体見当がつくと思いますから教えてもらいたい。
#166
○説明員(中山公平君) まず滞納金の額でございますが、これは経理局のほうでは六ヵ月以上経過したものを滞納として扱っておりますが、四十二年度末の現在で残高が四億八千五百万円、総収入に対して〇・〇八%、こういうことに相なっております。
 次に不納欠損処理でございますが、四十二年度で年間一億八千二百万円ということでございまして、四十一年度は一億四千二百万円、大体その程度の額でございます。
 そこで、もう一つ公衆電話の問題でございますが、それは実は盗難にあった場合の会計処理というのが実際問題としてできない状況でございます。と申しますのは、会計処理が可能となる場合には、料金箱が開函されまして、その中の現金が公社の現金出納職員の管理下に入って具体的に金額が判明し得る状態にならなければ会計処理が行なえないという事実上の問題があるわけでありますから、処理は行なっておりませんが、万一事後において、そういった犯罪を犯した人から弁済を受けるという場合には、公衆電話収入ではなくて、そういう性質のものであって、推定額でございますから、雑収入として受け入れをいたしております。
#167
○鈴木強君 その点はわかりました。
 三分で打ち切る電話は具体的には委託公衆電話とボックス公衆電話ですね、こういうものに限るのでしょうか。
#168
○説明員(北原安定君) 御指摘のものに限ってやることになっておりますが、これは一般加入電話と共用したり、あるいは交換局内に、郵便局構内というようなところに特殊のものがございますが、そういうものは除外して考えております。
#169
○鈴木強君 それからこの際伺っておきたいのですが、たとえば衆議院でしたか、参議院でしたか、公社のほうでお答えになった中で一一〇番とか一一九番とか、一を最初に回すダイヤルのやつは登算機に入らない、こういうお話でしたね。そうしますと、天気予報とか、最近何かありますけれども、ああいうのは一何とかいう、変わったんですか、番号は。一何番になってるんですか、天気予報は。
#170
○説明員(北原安定君) これは変わっておりませんが、いわゆる料金をいただかないこと、すなわち課金パルスを、受話者がフックをあげて通話ができる状態になったときに課金パルスがこないものは当然登算ができないわけでございます。いまの御指摘の一一七とか一七七という気象、天気予報は、料金をいただくことになっておりますから、課金のパルスが入りますから、これは当然いただくわけでございます。一一〇番とか一一九番、六〇番――試験ですね、ああいうようなものはもともとそういうパルスが入りませんから、パルスが入らなければ切らないというように設計されておりますから、問題はないわけであります。
#171
○鈴木強君 そうすると、議事録を見ると、最初に一を回す三けたのですね、これは登算課金装置の中に入っていきませんから料金は取れません、だから、一一五で電報出す場合でも、これは金がかからぬわけですね、七円の金が。そうですが、一一五番は。ただしその電話は七円取らないけれども、電話託送料といって昔は何円か取っておりましたが、いまはどうなっておりますか、営業局長に聞きたいんですけれども。いずれにしても、一一七番とか一七七番とか、そういう最初に一を回した三けたのものも、登算されるものと登算されないものがあるということが北原さんの申したとおりにあるというなら、そこのところをはっきりしておかないと、議事録見るとちょっと誤解がありますね。
#172
○説明員(北原安定君) 私も確かにそれのような誤解を与えるような御説明が公社側からあったことを記憶しております。そこでもう一度はっきり私から申し上げたいと思いますが、公衆電話打ち切りということは、最初有料のシグナルがくる。それによって三分間を計算するわけです。有料のシグナルがこないものについては、三分という計算のしようがございません。したがって、無料通話のものはもともとから切れないわけです。そのように御了解いただきたいと思います。
#173
○鈴木強君 ちょっと最初に一を回した三けたの数字は課金装置の中に登算しないというようにぼくは議事録で見ているんですよ、そういうふうに。ところが、一一七番とか一七七番というのは電話の番号表見ると、これは金取るようになってるんですね。そうすると、一一〇番とかあるいは一一九番というのはこれは無料で金取りませんよと、それから、一一七番 一七七番というのは金取りますよと、これはきわめてむずかしいと思いますが、そういう課金の装置になっておるんでございましょうか、どうかということを、これをはっきりしてもらいたい。答弁を聞いておると一を回わしたものは登算機に入らないで、課金をしませんと、こういうふうに議事録に載っておりますよ、調べてみると。
#174
○説明員(北原安定君) 先ほどから申し上げておりますとおり、そういう誤解の生ずるような説明がありましたと、私は記憶いたしております。そこで有料でない、かりにどこから通話が始まったかという課金のシグナルがわからない、だから三分たって切るときは、そういうものがこないとわからない。一一七、一七七は有料であるから当然切れる。一一〇とか一一九は、登算シグナルがこない、三分という起算ができないから、したがって切らないわけであります。
#175
○鈴木強君 もう一つ電報のことで、赤字の問題で最後に伺いたいのでありますが、先ほどもお話を聞きましたように、二千八百七十四億の公社発足以来の電信の赤字が出ておりますが、この間、中継機械化を実施し、電報の夜間集中あるいは配達区域の統合、配達の請負、それから電報送達の実施、こういったあらゆる努力を加えているにかかわらず、電報の赤字というのは一向に減ってまいらないわけであります。しかも料金については、依然として公社は手をつけていない、一体どこまでこの状態が続いていくのかわれわれとしても憂慮にたえません。したがって、まず電信に対する基本的な対策をどうするのか、これをちょっと伺います。
#176
○説明員(米沢滋君) 電報事業につきましては、これまで中継を自動機械化するということを昭和三十年以来やりまして、全国おもな局三十局を全部自動中継機械化いたしました。当時といたしましては、そういう中継機械の完全自動をやったというのは世界で日本が初めてであります。それから配達区域を総合いたしまして合理化するとか、あるいはまたいわゆる子局の夜間の発信を親局に集中するということを特にここ三年くらいの間に集中してやってまいりました。しかし、この電報関係に携わっている人たちが、電電公社並びに郵政委託の業務を含めますと約三万五千人くらいでございますので、したがって、最近のベースアッップの影響も受けまして、毎年の赤字というものが約五百億円近くになってまいりました。公社といたしましては、なお今後この問題につきまして根本的にひとつ検討いたしまして、電報事業の合理化と、それからサービスに対するなるべく悪影響を及ぼさない範囲につきまして、どこまでたとえば集中化が行なわれるかどうかということも検討いたしたいと思います。また料金制度、利用制度等につきましても非常に不合理が多いので、その根本的検討をやりたいと思っております。
#177
○鈴木強君 公社は当初電信合理化政策をきめたときに、この赤字をなくすために中継機械化をやるということでやっと全部終わった。一体その中継機械化によってどれくらい人間、要員が減ったのですか。
#178
○説明員(好本巧君) 先ほど総裁から御説明いたしましたように、昭和二十七年から四十一年までの間に三十局の電報の中継機械化を実施いたしまして、その間の人員減といいますのは、単年度で申しますと約三千人でございます。
#179
○鈴木強君 そうすると、中継機械化に投じた総額は幾らで、一体それによって節減された要員はいまお話のように三千人、そうすると実際に合理化してみて、その効果というのはどういうふうに考えているわけですか、中継機械化をやったらどれだけの効果があったわけですか。公社経営上、そういうものを数字的にわかっておったら示していただきたい。
#180
○説明員(中山公平君) 支出のいわゆる節約のほうでございますが、これは運用局長も申し上げましたように約三千人でございますので、それを四十二年度のベースで算定いたしますと、年間二十七億二千万円ということに相なります。ところが支出の増を伴う要素といたしましては、中継機械化のための総投資額が約九十億円でございますので、これの利子と償却費を見なければなりません。利子が約四億円、減価償却費が約五億円、合計九億円でございます。二十七億二千万円から九億円を差し引きまして、大体十八億円程度の削減が年間なされておる、こういう経済効果に相なります。
#181
○鈴木強君 電信経営の現状については今日いろいろ御苦心をされておりますが、申し上げましたように、収支状況が非常に悪化しているのが実情でございます。そこで、電信従業員の立場からすると、かなり将来に対する不安もあると思います。一面、これからまた花形のデータ通信等も登場してきて、公社全体の姿から見ればますます事業は拡充発展するでありましょうが、一面、電信部門を見ると、そのような状態が引き続き、しかもそれがますます悪い状態になってくる。これは私は放置できないと思うんです。
 これはひとつ郵政大臣に御所見を承りたいのですが、大臣も経営についてはきわめてたんのうな方でありますしするので、おわかりのように、全く収支ペイしない事業であるわけです。こういうことを放置することは私はいけないと思います。経営の根本原理からいっていけないと思います。ですから、もっと早く電信については適切な措置をとるのが私は政府の態度ではなかったか。私はもう十数年、これと同じように毎年毎年叫んでいるんですが、一向に電信問題に対しては解決策が出てこない。したがって、電話の黒字がたまたまありますから、そういうものによって電信の赤字を補って糊塗しておった結果、総括原価主義というようなことをおっしゃってやっているわけなんです。だけれども、ここでひとつおくれても、幸いまあいろいろと根本的に大臣も今後お考えいただくことになっておるわけですから、そういう中で、ひとつ御配慮をいただきたいんですけれども、この電信事業の再建策ですね、こういうものについては思い切った措置をとってほしい。公共性を主張するがゆえに採算性というものが無視されて、こうした事態を起こした大きな原因は私は政府にもあると思う。国鉄がもう抜き差しならない事態に立ち至っておる。こういう二の舞いをしないとは限らない。ですから、思い切ったひとつ施策をとってほしい。そのやり方は、われわれはできるならば政府から赤字ぐらいは出してもらいたいと思うんですけれども、まあそれはここで私ははっきりどうだということは申し上げませんけれども、大臣のひとつ英知によって何とかこの電信事業に収支のバランスがとれるような方向をぜひとってほしいと思うんです。いかがですか。
#182
○国務大臣(河本敏夫君) 電報の問題、特に年間五百億に達する電報の赤字経営の最大の問題だと思います。一刻も放置することのできない問題だと思います。さような角度から、ぜひ何とか見通しをつけたいということで、政府におきましても、公社におきましても、目下真剣に検討しておりまして、できるだけ早く抜本的な対策を立てていきたいと、かように考えております。
#183
○鈴木強君 他にまだいろいろ聞きたい点はあります。特に私は総括原価主義については、線材、機材、工事関係、ぜひ伺いたかったんですが、これはまあいずれ他の機会に譲ることにして、大体委員長の言われた予定の時間がまいりましたから、これで私は質問を終わります。
#184
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#185
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#186
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。
 公衆電気通信法の一部を改正する法律案(閣法第一五号)(衆議院送付)を問題に供します。本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#187
○委員長(永岡光治君) 多数と認めます。よって、本案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
#188
○鈴木強君 私は、この際各党各派の御了承を得まして、本法律案に対する附帯決議案を提案いたします。まず、案文を朗読いたします。
公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対する附帯決議案
 政府並びに日本電信電話公社は、社会経済の発展にともない益々増大し、かつ多様化する電信電話の需要に応じうる態勢をすみやかに整えるとともに、特に次の各項の実施につとむべきである。
 一、料金制度については、例えばグループ料制の研究を行なうとともに一般利用者の負担能力、原価等を考慮して再検討すること。
 一、市町村の行政区域毎に加入区域を一本化することは積極的に努力すること。
 一、住宅電話については、秘話式二共同方式を一層推進し、積滞解消に格段の努力をすること。
 一、集団電話の本実施にあたり、その円滑な運営を期するため、要員の確保をはかるなどサービスの維持向上につとめること。
 右決議する。
 なお、以上申し上げました案文の趣旨につきましては、この委員会で質疑を通じてよく皆さんも御了承でございますから、特に説明は省略さしていただきます。どうぞ皆さんの御賛同をいただき、満場一致で議決くださるようにお願いをいたします。
#189
○委員長(永岡光治君) 次に、ただいま述べられました鈴木強君提出の附帯決議案を議題といたします。
 鈴木君提出の附帯決議案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#190
○委員長(永岡光治君) 全員一致と認めます。よって、鈴木君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、郵政大臣及び日本電信電話公社総裁から発言を求められておりますので、これを許します。
#191
○国務大臣(河本敏夫君) 本件に関しましては、慎重なる御審議の上、御可決をいただきましたことを厚くお礼を申し上げます。
 ただいまの附帯決議につきましては、政府といたしましても、今後の電気通信行政を進めていく上におきまして、御趣旨を十分尊重してやってまいりたいと存じます。
#192
○説明員(米沢滋君) 公衆電気通信法の一部を改正する法律案に対しましては、慎重な御審議の上、御可決いただきましてまことにありがとうございました。厚くお礼申し上げます。
 ただいまの附帯決議につきましては、公社といたしましても、今後の事業運営上、御趣旨を十分尊重してまいりたいと存じます。今後ともよろしく御指導のほどお願いいたします。
#193
○委員長(永岡光治君) なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#194
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 別に御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十八分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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