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#1
第061回国会 逓信委員会 第18号
昭和四十四年六月十日(火曜日)
   午前十時二十分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月九日
    辞任         補欠選任
     松本 賢一君     竹田 現照君
 六月十日
    辞任         補欠選任
     北條  浩君     二宮 文造君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永岡 光治君
    理 事
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                鈴木  強君
    委 員
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                郡  祐一君
                迫水 久常君
                寺尾  豊君
                久保  等君
                竹田 現照君
                森  勝治君
                浅井  亨君
                二宮 文造君
                村尾 重雄君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  河本 敏夫君
   政府委員
       行政管理庁行政
       監察局長     岡内  豊君
       郵政政務次官   木村 睦男君
       郵政大臣官房長  溝呂木 繁君
       郵政大臣官房首
       席監理官     西原林之助君
       郵政省郵務局長  曾山 克巳君
       郵政省貯金局長  鶴岡  寛君
       郵政省簡易保険
       局長       竹下 一記君
       郵政省人事局長  山本  博君
       郵政省経理局長  上原 一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第二局長   石川 達郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○簡易生命保険法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。昨九日、松本賢一君が委員を辞任され、その補欠として竹田現照君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(永岡光治君) 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案に対し質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○竹田現照君 この法律案の改正については、大体両院で質疑がなされ、おおよそ明らかになって、疑問点は解明されてると思いますが、若干私も質問をして、そのあとで郵政省の全般の問題について、少しくお尋ねしてみたいと思います。
 最初に、簡易保険事業全般についてでありますが、大臣が衆議院の逓信委員会において、簡保の現状では第一線の諸君にもっとやれと言ってもなかなか無理なので、諸般について順次改善していかなければならないとおっしゃっていますが、その改善をしていこうという具体的な内容について、いまの段階でどういう点を考えておられますのか、ひとつ示していただきたいと思います。
#5
○国務大臣(河本敏夫君) 現在の保険業界全体の趨勢をながめてみますと、国営保険である簡易保険事業も、現状のままでは将来はなかなか仕事がやりにくい、伸びないのではないかと、こう思います。そこで、現在の経済情勢に合ったように保険金額を引き上げる、さらにまた、現在社会が必要としておるような新種保険を開発していく、そういう形で新しい分野を開拓していく、こういうことを積極的に考えていくべきだと存じます。
#6
○竹田現照君 いまのお答えは、いまこの改正法律案として出されている傷害特約あるいは保険金額の二百万円の引き上げもその一環だろうと思うのですけれども、そのことを衆議院におけるお答えはおっしゃったんですか。いま法律案の改正として出されている以外の、将来の簡保というものの全般についての具体的な改善を必要とするという意味でお答えになったのですか、いずれなんですか。
#7
○国務大臣(河本敏夫君) 簡易保険事業というものの、私は、まあ一番の焦点は、先ほど申し上げましたように、新種保険の開発、それから保険金の最高制限額の引き上げ、こういうこともさることながら、加入者の条件をよくしていくということが絶対の条件だと思うのです。加入者の条件をよくするためには、運用の利回りをよくしなければなりませんし、さらにまた保険事業そのものを合理化しなくちゃならぬ、あるいは機械化いたしまして、経費も少なくて済むようにする、そういういろんな問題があろうかと思うのですが、要は加入者の条件をいかにすればよくすることができるか、この一語に尽きるのではないかと、かように存じます。
#8
○竹田現照君 あまり深く御質問しようとも思いませんが、この自由化に伴い、外国の保険事業の進出、それといま大臣がお答えになりました、今度の法律案にも出されております新しい保険ですね。こういう問題全般をからみ合わせて、簡保の事業というものを遂行していく上に、現状のままでは大体パンクすると言っちゃ悪いですけれども、大臣のおっしゃっておるようなことが、具体的に手をつけなければならぬ段階の見通しといいますか、そんなものをいつにおいておるのか、それから新種保険、その他と言われますけれども、これが出されるまでの損保の業界、あるいは生保の業界で、いろいろ簡易保険事業が何かやろうとすると、いろいろと圧力があるわけですね。これを郵政省が押し切って新しいことをやろうとしても、なかなかむずかしいのがいまの現状ですね。しかし、事業を取り巻いておる内外の情勢というものは、必ずしもそういう民保、生保の圧力で、はいはいと言っているわけにはいかない。ですから、事業を運営する立場においては、相当大胆に、かつ勇断を持って改革をやっていくなり、いま大臣がお答えになっているようなことを取り上げていかなければならない段階に追い込まれていくのではないかと思うのです。ですから、そういう立場に立って、先ほど私が質問をしたわけです。ですから、近い将来というより、現状の簡保事業の運営というものを、具体的にどうしたらいいかという一つの抱負といいますか、事業経営の方針といいますか、これをひとつ考えておられたら示してもらいたいというのが私の質問の趣旨です。
#9
○政府委員(竹下一記君) 大臣のお答えで大体尽きておると思うのでございますけれども、私から一、二補足さしていただきますとすれば、いま御指摘がございましたように、簡易保険が何か新しいことをやろうとすると、すぐに抵抗があるというのも事実でございますけれども、今度の傷害特約の開始にいたしましても、そういうところが見えたわけでございますけれども、終局的にはやはり各界からお認めをいただいておるわけでございます。と申しますことは、簡易保険がもう五十数年の歴史を持っておるし、国民生活と切っても切れない関係に立ち至っている、国民生活に密着しているという現実が、そういうことを可能にしてくれるというわけでございます。現在及びこれからの簡易保険は、やはり国民生活と密着した姿勢をくずさないで、国民の要望――保険に対する要望というものをよく把握して、また国民の要望というのは、最近経済の成長に伴いまして、保険に対する要望は非常に大きくなってきております。また質的にも、量的にも、非常に伸びてきていると、そういう国民の保険ニードを的確に把握して、それにこたえていく姿勢が必要である。と申しますことは、同じことになるのですが、新種保険というものを研究して、これを国民に提供していくといったようなこと、これが一番大事なことではなかろうかと思います。
#10
○竹田現照君 それについては私もまだあれがありますが、きょうは時間の関係上、いずれまた機会を改めて申します。
 そこで今度のこの改正法案ですが、提案理由の説明資料によりますと、傷害特約なるものを設けましたのは、交通事故などの増加に伴う不慮の事故云々ということがあります。それからその前に郵政省の二月に出しました法律案要綱、これを見ますと、保険金額の最高限度の引き上げも傷害特約制度の創設もともに最近における社会経済事情の推移云々ということにかんがみて、同じ理由なんですね。私はこの保険金額の引き上げの問題は、いま保険局長の答弁もありましたけれども、社会経済云々のことでちょっとわかりますけれども、この傷害特約というものを設けた趣旨というものは、提案理由の説明に書いてある交通事故云云というものが、最近における交通事故その他の多発等からかんがみて、ここがこの特約制度を設けようとするポイントでないかと思うのですが、どうなんですか。
#11
○政府委員(竹下一記君) おっしゃるとおりでございます。最近の統計によりますると、交通事故はきわめて多発しておりまして、三十九秒に一人のけが人が出る。それから三十九分間に一人の死亡者が出るというんだそうでございまして、きわめて交通事故による危険が多いのでありまして、したがいまして、加入者の皆さんのその面の保険というものを要望される度合いが非常に強くなってきておるわけでございます。したがいまして、今度提案いたしました傷害特約の制度は、これは交通事故だけではございません。傷害全般を対象とするものでございますけれども、やはりそのおもなるものは交通事故ではなかろうかと考えます。
#12
○竹田現照君 交通事故がその主たる目的であるということですから、これに関連して後ほどお尋ねします。
 そこで保険局長、この傷害特約を将来単独でこれを行なうように考える。ただ、いまやろうとするわけですから、どういうことになるかわからんから、まあ二、三年経緯を――こういうお答えがありますね、衆議院の武部委員の質問に。そうしますと、これは将来単独でやろうということをいま郵政省が考えていらっしゃるとすれば、いわゆる簡易生命保険法なるものの考え方、これを変えていかなくちゃいかんと思うのです。これは損害ということなら、損保ですから。損害保険の分野にも簡保が進出するという方向を持っているということは明らかなんですがね、保険局長の答弁は。そうすると、生命保険法の解釈そのものを変えて、これからの簡易保険を運営していかなければならんという認識に立っているんですか、その点。
#13
○政府委員(竹下一記君) 傷害保険をいま提案いたしておりますような特約方式で運営をするという限りにおきましては、これは依然として生命保険のワク内でやるということでございます。ところが、おっしゃいますように単独方式でやるということになりますと、これは生命保険でなくして、損害保険の分野に入っていくということになりますので、いまの簡易生命保険法で運営をするということは通らなくなります。したがいまして、簡易生命保険法の大幅の法改正をいたしますか、あるいは簡易損害保険法とでも言うべき単独のものをつくらなければ処理ができないことになります。
#14
○竹田現照君 いや、そういうことになるというのは私が聞くのです。だから、そういうことになるのだけれども、そういう現行の簡保法の法律というものを全面的に改正して、あるいは新法でもいいですが、簡易保険事業そのものに一つの革命ですね、立法の精神を大きく変えるわけですから。そういう方向に進めていかなければならない段階にきているというふうに郵政省は考えて、これからの方針というものを検討されているのかということを聞いている。
#15
○政府委員(竹下一記君) そのように考えております。また損害保険の分野に出ていくにつきましては、これはすらすらとはいかないではないか。いろいろな問題が派生してくると思うのですけれども、加入者の皆さんあるいは国民の皆さんがそれを求めていると私どもは確信しておりますので、そういう道を開いていくことが可能になると考えます。
#16
○竹田現照君 それではそういう点はあれですか、郵政省の独自の考え方で法改正を進めていかれようとするのか、あるいは郵政審議会等にいま公社移行の問題について諮問されておりますね。ですから、いわゆる簡易保険事業の運営そのものの公社への移行、そういうような関連をあわせて審議会等に諮問をなさるお考えなのか。少くともこの傷害特約がいま国会に出されるまでだってずいぶんもたついていたわけですから、そういう大きな改革をやろうとするというのには、ちょっと郵政省たいへん失礼ですけれども、私は心もとないような気がするのですが、先ほど大臣に冒頭お尋ねいたしましたけれども、かなり大胆にひとつはらをきめて制度の改革をやっていかなければならぬと思うのですけれども、そういう審議会等の公社移行に関連して諮問をされるような考え方が……。
#17
○政府委員(竹下一記君) この問題につきましては、すでに郵政審議会に大臣が諮問をいたしまして、その諮問はこれからの簡易保険事業のいき方、そういう趣旨の諮問をいたしまして、それは一昨年の八月でございましたが、その諮問を受けまして郵政審議会ではいろいろ研究、検討されまして、昨年の三月に実は答申が出ているわけでございます。これは相当勉強していただきまして出ました結論でございますが、それの中でやはり簡易保険は従来生命保険をやってきたけれども、これからはそれだけでは十分でないぞ、国民が求めるならば、生命保険だけでなくして損害保険の分野にまで出ることが望ましい、そういう方向で勉強したらどうかという意味合いの答申が昨年の三月出ているわけでございます。
#18
○竹田現照君 ちょっと郵政省の審議会の答申、私も勉強して――いま出されたものあるいは学資等の問題が盛られていた答申を言うのだと思いますけれども、だからあれを受けてということになっても、だから簡易保険全般を全面的に改正するなり、新法にするなんというのにはかなり郵政省決断を持ってやらないと、いままでのもたつきでは心もとないから聞いているのです。これはいいです。
 そこで先ほど交通事故に一〇〇%近いウエートが考えられて、この傷害特約というものを出されたわけですが、関連してちょっとお伺いしたいのですが、最近市中銀行は保険会社と提携して交通なんとかかんとかいうような保険で定期預金あるいは信託預金との関連においていろいろなことをやられているのは御承知のとおりですね。ところが、郵政事業は貯金事業を持っているわけですけれども、この中の定額貯金等を考えて、今度の法律ではこれは基本契約の関連があるからちょっとむずかしいのですけれども、同じ事業なんですから、私は銀行だとか、何とかいうもののないたいへん広範な地域に簡易保険なり、郵便貯金の利用者の国民の大多数がいる現状にかんがみて、郵便貯金との関連というものをお考えになったのか、もし考えたとしてできなかったという理由ですね。それから将来考え、実現をするという方向に貯金局あるいは保険局との間に話し合いがなされているのかどうか。貯金局長もお見えですから、あわせてひとつお伺いしたいと思います。
#19
○政府委員(竹下一記君) 民間の金融機関がいまお話しがございましたように、定期預金に交通傷害保険をセットしまして販売しておりまして、たいへんうまみのある運営をやっておるわけでございまして、そういうことを私どもながめて郵便貯金にそういう方式がとれないかということを検討したわけでございますが、結論を申し上げますると、特約方式でやっている限りにおきましては、相当無理があるというわけでございます。と申しますことは、特約方式ですから、傷害保険に入るためには主たる契約である生命保険に入らなくてはならない、こういう制約がこの特約方式にはあるわけでございまして、かりに郵便貯金の定額貯金に傷害保険をセットする場合には、傷害特約に入ると同時に、あるいは入るためには、基本になるところの簡易生命保険に一本入らなくちゃいけないというわけになりますので、保険料の負担が相当大きくなる。つまり定額貯金と同時に簡易生命保険に一本入らないと傷害保険が取れない、こういう縛りになるわけでありまして、この縛りが相当重い負担になるのではなかろうか、これはちょっと無理があろうと思います。したがいまして、将来単独方式でやります場合には、これは民間の金融機関が民間の損害保険とセットしてやっておりますようなそういう方式がとれるその時期がくれば、そういうこともできる。こういうふうに結論を出したわけでございます。
#20
○竹田現照君 それは単独の場合には、これは普通貯金じゃちょっとむずかしいでしょうけれども、定額郵便貯金とセットするという結論は出ているのですか、いまのお答えは出ていると言ったようですけれども、それでいいんですか。
#21
○政府委員(竹下一記君) この問題は貯金局長とまだ十分協議いたしておりません。これは簡易保険局の立場でかりに単独方式をとるようになれば、そういうことが可能になってくるではなかろうかということを簡易保険局として考えておりますが、貯金局長と最終的に詰めたわけではございません。
#22
○竹田現照君 貯金局長、どうなんですか。
#23
○政府委員(鶴岡寛君) この問題につきましては、私どもも確かに竹田委員、御説のとおり抱き合わせにすることがいわゆる貯金、保険両方の外務陣営の力の相互援助もできますし、また民間でそういうことをやっているのに対抗するということもございますので、非常に当初は期待を持って検討に着手したわけでございます。しかし、大かたの結論はただいま保険局長の申すとおりでございますし、また今後単独のいわゆる損害保険的な傷害保険が可能になりました場合においても、これは民保の場合はほとんどが交通傷害保険というように保険の対象を一分野にきびしく制限しておるわけでございます。したがいまして、それに対する保険金額は非常に少なくて済む。しかし、われわれの場合の簡保の傷害保険は、これは分離して認められたにしましても、交通傷害等を含むあらゆる場合の傷害を保障しております関係上、やはり現在の態様におきましては、やはり割り高に保険料がなっておるというような点があるわけでございます。公衆の目から見ますと、どうもいまの態様のまま進むとすれば、やはりどうも簡保における傷害契約は損だというような印象を与えはしないかというような点で、現在まだ検討中と、そのような段階でございます。
#24
○竹田現照君 それは先ほどぼくが重ねての質問をしましたから、両局長の答弁がちょっとおかしくなってしまったのですが、あのままで答弁を私読みますと、結論がついたという答弁になっているのですよ。傷害を単独でやるということの場合は、郵便貯金とのセットは可能であるという結論をつきましたという答弁になったのです。重ねてお尋ねしましたら、いま両局長たいへんまるきり違う答弁になりましたけれども、これはどうなんですか。私は考え方として冒頭聞いたように、交通事故がポイントだと、こう言っているわけですから、設けられた趣旨も最近における交通事故の多発がおもなる原因なんですから、とすれば私は銀行だとか、何とかというもののないいわゆるそういうことの、あるいは損保の加入というようなことで、かなり割り高の交通傷害等にはいれない地域の人というものを受け持つのが、私は郵政の使命の一つでもあるような気がしますからお尋ねをしたわけですよ。ですから同じ事業の中ですから、銀行と保険会社でさえたいへん密接にいろいろ検討されている段階で、交通事故を主眼として新たな保険を設けようというときに、同じ建物の中にあって、一つの相談もしておらない、あるいは一つの将来の方向もないというような、これはちょっとサービス精神の欠除ですよ。
#25
○政府委員(竹下一記君) 先ほども申し上げましたように、定期預金等とセットしてやる場合のことを考えますと、傷害保険はどうしても単独方式のものでないとうまくいかないわけでございまして、その点につきましては、いずれそういう方式をとるにいたしましても、少し先のことでございますので、実は十分詰めをいたしていないわけでございます。ただ私が申し上げましたのは、特約方式でやっておるうちは、この問題は非常に無理がある、あるいは不可能である。ただし、単独方式に切りかえた場合には可能になってくる可能性があるということを申し上げたわけでございまして、単独方式になったら、直ちにセットをするというふうに貯金局長と詰めをしたわけではございませんので、今後宿題として残されておるわけでございます。十分勉強さしていただきたいと思います。
#26
○政府委員(鶴岡寛君) 補足をさしていただきます。
 私、先ほどの、現在簡保で考えておりますのは、傷害全般にわたる保障がある。したがって、これを、民保におきます交通傷害だけに限定したものに比べると掛け金の点でそこに若干の差異があるということを申し上げたわけでございます。したがいまして、今後事態の進展を見まして、簡保にいわゆる損害保険というものが新しく認められ、その場合に、交通事故を含む傷害保険、それが認められ、そのほかにいわゆる民保にありますような交通傷害一本の損害保険、そういうものが認められました場合には、これはもう申すまでもないことでございますが、私どもといたしましても、貯金、保険両方の相互共援、相互扶助というようなことにもなりますので、そのようないわゆる民保でやっておりますような抱き合わせということも相当大きな実現の可能性が強くなってくる。そのように考えておるわけでございます。
#27
○竹田現照君 この抱き合わせの傷害特約だからむずかしいということは私はわかるのです。ただ、しかし、その保険局長が、二、三年後単独にするというような方向を衆議院で明らかにされていますから、しかし、その段階になって考えるということになれば、傷害でなく、交通事故保険というのですかこのことだって可能なんですから、切り離すことが可能だとすれば、いわゆる損保の形態でいけば傷害一本でなくてもいいわけで、最も多い交通事故だけ考えていけばいい、それを切り離して三年後に新たに郵便貯金との関連を考えますと言っているんじゃ、最近における激しいこの世の中の経営者としては、これはだいぶ時代おくれだと思うのです。市中銀行なり、損害保険はもうやっているんですから。ですから三年後というのはどうにもならない、大体私が質問するから何か検討しているような答弁しているけれども、実際とにかく検討していないんじゃないですか。まあしかし検討していないものを質問しても始まりませんから、具体的な問題として検討を進めていただきたいと思うのです。これはどうですか、局長にお聞きしたい。
#28
○政府委員(竹下一記君) 貯金局ともよく協議いたしまして、検討を進めます。
#29
○竹田現照君 大臣、新しい事業に魅力を持たせるというような意味でも、いま私がお尋ねしたようなこと、省全体としてお考えいただく方向で御検討いただけますか。
#30
○国務大臣(河本敏夫君) ごもっともな御意見でございまして、今度のいま御審議をいただいております法律は特約方式でありますが、いずれはできるだけ早い機会に単独方式のことも考えなければなりませんし、複雑な保険に対する国民全般の要望というものはたくさんありますので、そういういう要望を満たしていくという意味におきましても、いまお話のような新しい研究をどんどん積極的にやっていくということはぜひ必要だと思います。お話の線に沿って十分検討させていただきます。
#31
○竹田現照君 それでは傷害特約を実施されたあとのその後の加入者の何というか事故の比率といいますか、いわゆる金を払う危険率の発生、危険の発生、この比率はどれくらいにいくのですか、加入者に対してあるいは保険料額に対して。
#32
○政府委員(竹下一記君) ちょっとこまかくなりますが、障害率につきましては十万人当たり死亡六十四人、傷害は百六十二人入院は千九百七十一人となっています。
#33
○竹田現照君 そうしますと、この保険で支払いに不足を生じた場合には、何というか基本契約のほうからは補てんしないというお答えになっていますね、衆議院では。間違いないですね。そうすると、不足のときの金はどこから持ってくるのですか、万一不足になった場合。
#34
○政府委員(竹下一記君) 傷害保険の保険料の計算の段階で多少の安全割り増しを見込んでおりますので、予定以上の傷害発生に対しましてはある程度安全を見込んでおりますから、万々赤字は出ないというふうに考えますけれども、この種目は何ぶん初めてのことでありまして、見込み違いというものがないわけでもございません。かりに赤字が出ました場合には、これはいたしかたございませんから、おもやであるところの簡易生命保険の積立金から一時借用いたしまして、これは貸し借りはもちろんはっきりいたしますが、将来収支償うに至りましたときに、これをもとに返すということをやりたいと思います。しかし、これは万が一の措置でありまして、万々そういうことはないと、予定どおり収支償うような形でスタートができるというふうに考えておりますけれども、万一の障害が起きましたときには、いま申し上げましたような措置を講じたい、かように考えます。
#35
○竹田現照君 これは九月から発足するというのですが、加入者のわりあいに――十万円で二十円だということを聞いているわけです。とたんに死んだ者が出れば二百万払わなくちゃならぬ、九月自体がこれは赤字になりかねないわけですね。そうすると、これは設立準備資金というものがあるのかないのか、こういうものの性格上ちょっとわかりませんけれども、一般基本からは補てんはしないけれども、借りると、こういうことですか。そうしてつじつまを合わして最後に金が残って余ったら返すと、こういうことですか。
#36
○政府委員(竹下一記君) 事故の発生率は先ほども申し上げましたように、十万分の百六十幾つですから実は非常に少ない、加入者が非常に多いわけです。そういうことでまずだいじょうぶだと思うけれども、かりに赤になった場合は、生命保険の積立金から一時借用するという措置をとらざるを得ないと、かように存じます。生命保険と傷害保険はこれはもう異質のものでありますから、どんぶり勘定でやるということは絶対いけませんから、収支をあるいは経理を別経理にはっきりと区分をしてやる必要はあろうかと思います。
#37
○竹田現照君 私が事務当局からお聞きして説明を受けたときには、これは事務費を含めまして収支とんとんになる計算だと、こういうことの話があったのですが、そうすると収支とんとんというようなことになると、先ほど局長おっしゃったように、三十九秒に一人、三十九分に一人のけが人や死ぬ者が出ているいまの状況の中で不足が生じないということも――これはまあ事業を始めようというものは最初から損をするという計算を立てるものはいないですけれども、可能性が全然ないとはいえないけれども、衆議院では一般のあれから補てんをしない、こういうことを言っておりましたから、そうすると、私は郵政のほかの財源から補てんをすることをお考えになっているのか、そうすればいまの郵政の特別会計のあれからいって、あるいは国家賠償その他でやるのかどうかわかりませんけれども、どういうことになるのかなというふうにちょっと不思議に思ったものですからお聞きしたわけです。ですから積立金から借用することがいいのか、悪いのかちょっとそこまで私も研究しておりませんけれども、不足の場合はいいですけれども、余剰金が出た場合、それでかなりの安全を考えているというお答えですから、余剰金が出てきた場合には、この金はやっぱり簡保特別会計でしょう、この保険料というのは。簡保特別会計の運用の中において余剰金というのはどういうことになるのですか。
#38
○政府委員(竹下一記君) 傷害保険は生命保険と違いまして一年の掛け捨て保険ということで保険料を決定いたしております。一般の生命保険ですと保険料を積み立て将来の支払いに充てるということを予定しておりますけれども、傷害保険につきましては、将来に対する蓄積を全然考えておりません一年の掛け捨てであります。一年で収支償えばそれでよろしいという考え方でありますので、剰余金というものを当初から見込まないような方向で保険料を設定をいたしております。ただし先ほど来申し上げましたように、多少の安全割り増しを見ておりまするから、多少の剰余金が出るということは、これは経営上むしろ好ましいことでありますが、大幅な剰余金が出るというようなことになった場合には、これはひとつ考え直しまして、剰余金の出過ぎでありますから、そうなった場合は給与内容を変えるとか、給付条件をよくするとか、あるいはまた保険料を値下げするとか、そういった措置を将来において講ずることにしたいと思います。
#39
○竹田現照君 一年掛け捨てとここにはなっていますけれども、基本契約と付随をするというところに、これはそうはおっしゃっているけれども、事実上基本契約の年数は自動的にこの傷害特約も継続されるというところに郵政省はねらいがあるのじゃないですか、事務的に見て、いろいろなことも考えてですね。そうすると、掛け捨てとはおっしゃるけれども、事実上は基本契約と同じようなものですよ、実際の運用になってまいりますとね。そうすると、余剰金というものが、いまの御説明では、私の事務当局から聞いていることは、収支とんとんになるはずだということになっている。多少出ても、とてつもない大きな剰余金が出る勘定にはなっていないと、こう言うのです。しかし、そういうこともないでしょう。十万分の百六十二ですからね、発生率は。保険料に比べて払う金は大きいですけれども、あまり死ぬ者は見ていないのですね、そこを見てみますと。もっともみんな死なれたんじゃかなわぬですからね、けがを大半みているようですけれども。余剰金というものが多少どういうことになるか、やってみないとわかりませんけれども、出た場合には、それは全く別個の金としてしておいてもいいのかどうか。しておく仕組みになっているのかどうか。それが特別会計の運用上いいのか、それがちょっとわからないのです。全く損保であれば、また別の会計というものをつくらなくちゃならない。別立てになっていませんからね、この会計が。これどうなるのですか。
#40
○政府委員(竹下一記君) 特別会計の中では、保険勘定の中に含まれて経理されるわけでございますけれども、先ほど申しましたように、保険勘定の中で実は分離経理をして、はっきりそれは予算書の上でも別経理ということがよくわかるように措置をしてまいりたいと思うわけでございます。と申し上げることは、やはり生命保険と傷害保険とは全然異質のものであるし、加入者も違いますし、これを合わせるということは不適当でございます。したがいまして、傷害保険部門で若干の剰余金が出ました場合には、やはりそれは傷害保険部門の剰余金ということでそれだけ単独に保管をする。将来の少し時日が延びました場合の支払い準備金に充てるということにしたいと考えております。
#41
○竹田現照君 ちょっと私のいま聞き違いであれは別ですけれども、基本契約とこれが異質のものだ。損保の性格、加入者も違うというようなこともいまおっしゃったのです。これどうして加入者が違うのですか。基本契約とはイコールじゃないですか。私は違う名まえで入るのですか、私の基本契約。
#42
○政府委員(竹下一記君) 大部分は一緒だろうと思いますけれども、主たる契約に入って傷害特約をつけない人もいるわけでございますから、そういう意味からいきますと、加入者の範囲が違うと、こういうわけでございます。
#43
○竹田現照君 それは範囲が違うことはわかっているけれども、入らないものは全然対象外ですからね。入った人間に基づく余剰金というものは会計法上いいのか、こういうことです。全然別ワクに郵政省でためておいていいのかということです。可能なんですか、どうなんですか、それは。
#44
○政府委員(竹下一記君) 可能であろうと考えております。またその額が非常に大きくなってくるというようなことであれば、これちょっと問題かと思いますけれども、そうでない限りにおいては、それでよかろうと考えております。
#45
○竹田現照君 これはちょっと金のことですから、はっきりしておきたいと思いますが、金の多寡でないと思うのですね。百万円だからいいけれども、一千万円になったらそうはいかないだろうという性格のものじゃないのじゃないですか。経理局長もお見えになっておりますけれどもね、これは会計の運用というのはそんなものですか。ちょっといまの保険局長の答弁、私は納得がいかない。金が大きくなればそうはいかぬだろうと言っているのだ。私はこれは問題だと思うのですよ。これは会計の運用のあり方、財政の運用のあり方からいってすっきりしてもらわないと、どこにどうなるかわからない金が法律上あるのだなんということは、それはちょっと困る。
#46
○政府委員(竹下一記君) 会計担当の部署とも協議をしたわけでございますけれども、結論はいま申したとおりでございます。それで、傷害保険はあくまで一年掛け捨てということがたてまえでございますから、剰余金が出るということを第一予想していないわけでございます。剰余金が出るようであれば、いろいろな傷害保険の仕組みを変えていく方向で、いろいろな手を打っていかなくちゃならないと考えるわけでございます。
#47
○竹田現照君 それ局長どうもはっきりしないな。その点やっぱり大事なことですから、明快にひとつ答えてもらいたい。多少の安全弁をもって立案しているというときは絶対に赤字にはならぬ、若干でも黒字になるというのが多少の安全弁でしょう。そうすると金は必ず残るのです。残ったときには、十万円に対し二十円を十五円するなんかは将来の問題として残すとしても、そういう剰余金の扱いはどうするかということを聞いている。簡保の特別会計の運用あるいは財投全般として簡保の金が使われるという中に踏み込まれるのか、あくまで性格が違うのだから別立てというか、会計が別でないから会計の中の別勘定として、これは大蔵省その他からとやかく言われないで、あくまでここへ残して、郵政省のさいふの中にそのまま残しておけるようになっているのか、なっていないのかと聞いているので、それは少ない場合はあれだけれども、多くなった場合はそうはいきませんでしょうなんということになってくると、おかしいじゃないですか。
#48
○政府委員(竹下一記君) 多少の安全率を見ておりますから、毎年多少の剰余があるので、ほんのわずかな剰余金があるということはあると思います。そのものは財投のほうから申しますと、あるいは資金運用という面から申しますると、保険勘定に大きくは入るわけでございますから、簡易保険及び郵便年金の資金と同様に財投のほうに回る、これは簡保資金、年金資金と同様でございます。ただ私が申し上げたのは、傷害保険の剰余金というのは、数が少ないけれども、おっしゃいますように、これは全然別の金ですから、これははっきりと分離して経理を別にいたしまして、そうしてその数字も、どこへいったかわからぬでは困りますから、予算書の上にはっきりと区分経理をいたしましてそれでやっていく。かりにちりも積もれば山となるで相当多額のものになりました場合には、これはやはり加入者に対する配当であるとか、そういうことは最終的には考えなければならないと思いますが、これはずいぶん先のことになるんではなかろうか。ただ、傷害保険の性格から申しまして、経営の方針としては剰余金をつくるというのは目的ではない。なるたけつくらぬようにしていくというのがむしろ経営上望ましいのであります。支払いができる限度において、剰余金を残さないというのが経営上望ましいわけでありますから、極力その方向でやっていきたいということを申し上げた次第でございます。
#49
○竹田現照君 それは私は必ずしもいまの局長の答弁とも違うのです。それは剰余金ができて、保険料が安くなり、あるいは基本契約があるから保険金額を高くするというわけにいかんでしょうが、掛け金も十万円対し十五円になったり十円になるようならそれはいいんじゃないですか。それで事故が少ない、事故の発生が少ないということはこれは好ましいことなんですからね。皆さんが計画したとおり事故があるということはあまり感心したことじゃないのです。計画より傷害事故というものは少なくなるということが、これは皆が望んでいることであって、少なくなるということは剰余金がふえるということなんです。ふえるということは、即保険料その他というものが下がることになっていくわけでしょう。だから私はいまの保険局長の見解には必ずしもくみしないですね。だからそれで剰余金のことを聞いているのです。すっきり郵政省の金庫の中に置けると理解してよいのですね、大蔵省にとやかく言われることはないと。その点はっきり、いいのか悪いのか。
#50
○政府委員(竹下一記君) その点ははっきりと金庫の中に置けると、こういうわけです。
#51
○森勝治君 竹田君がもう二、三回繰り返して質問したから私もやめようかと思ったのですが、これは非常に大切なことでありますから、くどいようでありますが、私のほうからも一点関連の質問をしてみたいのですが、剰余金が過小の場合には問題はないが、巨額にわたるときには問題があるということならば、その剰余金の運用に対する思想が統一されていないのだと思うのです。ですから、少額であろうとも多額であろうとも、小銭なら使ってかまわない、ポケットから出し入れしてかってに使ってかまわない、額が高いからこれは目立つからかってに手がつけられないとか、そうだとすればあまりにもずさんなやり方ではないか。たとい一銭の剰金金といえども、一億の多額の金といえども扱い方は同じでなければならぬけれども、何だかそこがあいまいにぼかされているので、ひとつ郵政省としての金の扱い方の基本的な理念をお伺いしたい。
#52
○政府委員(竹下一記君) 傷害保険の剰余金はかりに金額としては大したものでないといたしましても、これは大事な資金でございますから、簡易保険や郵便年金の資金と全く同様に扱いまして大事に運用をいたしたい。また財投のほうにも簡保資金や郵便年金と同様に財投にも融資を、財投のほうにも役に立っていただくような方向で運用してまいりたい。またその金額は経理をはっきりと帳簿にもとどめてやってまいりたい、そういう趣旨でおります。
#53
○竹田現照君 それではこの保険に関連してもう一つ、これは基本契約と付随して入る部分ですけれども、二百万円の基本契約があれば二百万入れるわけですね。ところが私がいま入っている基本契約がもし百万円とすると百万円、九月から入れるわけですけれども、それが十五年の私の養老保険だとすると、この傷害は、この改正案でいくと、こ十五年間にたとえば私が、三年間に傷害特約の百万円もらってしまえばあとはだめだということでしょう、この法律によると。そうでしょう。そうすると、その場合はどうなんですか。あとの十五年のうち三年の間に、けが――死んでしまえば別ですけれども、そういうことは想定としてないでしょうけれども、三年なり五年の間にそれだけ払ってしまえばあとだめだという場合には入れないことになるわけですね、基本契約がないから。そういうことになるのですか。新たに保険に入らないと、基本契約を持っておってもだめだということに通ずるのですか。
#54
○政府委員(竹下一記君) 特約方式の性格上いまおっしゃいましたとおりになるわけでございます。ですから、主契約はまだ生きておりましても、その間に傷害特約分の保険金を満額払ってしまえば、その特約はそれでおしまい。したがいまして、さらに傷害特約を希望される場合は、別にもう一本生命保険に入っていただくということになるわけでございまして、これは実は特約方式の少し痛いところでございます。
#55
○竹田現照君 その痛いところをどういうふうに解決をしようとしているのですか。そうでないと、いなかの人なんというものは、交通事故の何を救うための基本契約がなければそういうあれは受けられないということになっちゃうわけですね。しゃにむにに百万円なら百万円の基本契約に入らなければいけないということになる。いま百万円の保険に入るというのはかなり要るんですよ、掛金が。ですから、あまり貧乏人はこれは利用できないという保険なんだな、極端に言えば。基本契約で特約は十万円で二十円で安いように思いますけれども、基本契約の保険を考えると貧乏人はあまり加入できない保険ですよ。これは十万円はだめだということになったから二十万円以上ですね。しかし、いま十万円、二十万円といったってどうもならぬ。最低地方自治体がやっているので五十万円、一日一円、三百六十五円で五十万円というのがいまの交通災害のあれですよ。そうすると、五十万円、百万円の基本契約がなければ、いわゆる簡易保険の性格からいって幅広い国民大衆の利便を考えるという趣旨から見ると、たいした、これはあまり自慢できるような善政ではないような気がしますけれども、いまの問題、これの痛いところと言っておりますけれども、そういう点はどんなふうにお考えになっておりますか。
#56
○政府委員(竹下一記君) 望ましい姿といたしましては、やはり単独方式でやるということになろうかと思います。このたびは諸般の事情がございまして特約方式でやったわけでございますが、これは何分郵政省としては切めて手がける保険でもありますし、また簡易な取り扱いができるという利点もございます。主契約をあわせて行ないますから、一身同体に扱いますから取り扱いが非常に簡便にできる。そういうこともありまして、保険料も単独方式でやります場合より割り安でできるという利点もありますので、両者比較検討した結果、特約方式の実施に踏み切ったわけでございますけれども、御指摘のように、特約は特約なりのやはり不利な点もありますから、これはやはり将来単独方式に移行する中で解決するはかなかろうかと思います。
#57
○竹田現照君 それでは質問の方向を変えましてお尋ねをいたしますが、郵政省の官職の中に、郵便局長は別として、郵便局の次長あるいは局長代理というのがありますけれども、これは保険事業の場合には募集指導官という制度もありますが、あれの任命というものはどういう場合に行なわれ、その任命をされた者の任務というのはどういうことになっていますか。
#58
○政府委員(竹下一記君) 募集指導官は郵政局長の発令によりまして、郵政局勤務が本務でありまして、駐在しておる局は兼務発令になっておる。こういうふうに思っております。
#59
○竹田現照君 その任務というのは……。
#60
○政府委員(竹下一記君) そうしまして、募集技術指導官の行ないまする仕事は、一般的に募集技術の指導を行なうというのが第一の任務でありまして、これは外務員と同行いたしまして、一緒に募集に出かけまして、募集上のいろんな技術を身をもってその外務員に示しまして、そういう中で、いろいろと技術指導を行なうというような任務がございますし、また外務関係につきましては、いろいろと講習会であるとか、研究会だとか、これはひんぱんに行なわれますので、そういう場へ出かけていきまして、大ぜいの人たちの前で募集上のいろんな自分の体験等を披瀝いたしまして、集団指導を行なうという、そういう一面もございます。それから、またほうぼうから問い合わせがあります。そういう向きについては、文書でもって回答するとかいったようなことで、もっぱら保険募集の技術指導ということをやっておる次第でございます。
#61
○竹田現照君 次長だの、局長代理は。
#62
○政府委員(山本博君) 次長という職制はいろいろな置き方がございますが、一般的には統括局の郵便局に置かれておりまして、これは郵政局長が発令をいたしております。たとえば、非常に大きな郵便局長の場合は本省が直接手がけるということもございます。しかし、この郵便局の実情に応じまして、非常に異例な事態があるというような場合に置かれる場合の次長もございます。
#63
○竹田現照君 異例な場合に置かれる次長あるいは局長代理というのはどういう場合ですか。
#64
○政府委員(山本博君) 局長代理が異例な場合に置かれるという例はあまり私も承知しておりませんが、次長の場合の例といたしまして、いままで置かれたのは、その局の局状といいますか、業務運行状況が非常に円滑にいっていないというような場合に、その部門の練達の士を暫定的に次長にしてその業務の円滑化をはかる。こういう考えでございます。
#65
○竹田現照君 その円滑に行なわれていないという意味は、具体的な場合というのはどういうことですか。
#66
○政府委員(山本博君) たとえば、郵便局におきまして、郵便が非常に円滑に流れていないという。できるだけ早急に早く郵便物を流れるようにしたいということがございまして、そういう場合、次長が置かれておりまして、その専門の知識を生かすということにいたしております。
#67
○竹田現照君 端的にお尋ねしますが、いま人事局長は練達の士というけれども、最近におけるいわゆる何というのですか、臨時の次長等々の発令を見ますると、全部これは労働問題に関連して発令されるものが常じゃないですか。全国的かどうかわかりませんけれども、私の承知いたしております札幌郵政局管内に関する限りは、練達の士というのは郵便をうまく配送する郵務関係の練達の士が任命されるなんていうことは万々最近はない。もっぱら人管と称せられる労務屋が任命されるのがいまは一般的ですね。こういうことが最近における省の、郵政局長にまかせている次長発令の主たる任務ですか。
#68
○政府委員(山本博君) どういう場合に、次長を置くかというのは原則といたしまして、郵政局長にまかされております。お触れになりました事例というのは、私あまり最近聞いておりませんけれども、御指摘になりましたとおり、労務事情といいますか、そういうものがあまり円滑でないという場合にも、その道の練達の士を配置いたしまして、労使間の円滑化をはかるというような場合があり得ると思います。
#69
○竹田現照君 たとえば郵政局の局長補佐が発令になるというようなものは、事実上、郵政局長のいわゆる特命を帯びていっているわけですけれども、これはもう現にいる局長より権限が、局長を呼びつけて文句を言っているくらいの次長があるくらいですから、たいへんその場合はあれだそうですね、郵政局の人事課長、労務管理課長、補佐というようなものを併用して使うわけですね。次長の地位は局長の下だろうけれども、それは兼務ですから、本務の課長補佐の権限をフルに動かして、場合によったら局長を呼びつけて、おまえ何をやっているのだというようなことをやっているというような実情も間々私は承知いたしております。そういうようなかっこうの運営というようなものははたして当を得ているのかどうか。これはどうも最近における郵政省のやっていることは私にはわからん。私は昔、郵便検閲をやっていたときに憲兵が、これは本官が通信検閲官だったけれども、憲兵――陸軍憲兵少尉だとか、中尉だとかいうのがなって、一緒に仕事をしたことがありますけれども、口論して負けると、憲兵隊に帰って軍服を着て軍刀ぶらさげてきて、おまえは統帥権にたてつくかなんて、われわれとよくけんかやったものです。そのたぐいですよ、最近のこの兼任次長というのは。こういうようなかっこうの次長の発令というようなものは、次長制度なり、局長制度の悪用もいいところじゃないかと、私は思うのですけれども、どうなんですか、これは。
#70
○政府委員(山本博君) 次長の場合は兼務ということはございませんが、大体その局の局長の下に置かれる専任の次長ということになります。ただ本来的に制度として、そこに置かれる次長というものでなくて、暫定的に特殊な、一時的な目的のために置かれるという次長がいまお話になりましたような移動次長といいますか、そういうものでございます。したがいまして、郵政局の権威を振り回すということは――職制上当然局長の下に配置されておるものでございますので、権限、責任その他については完全に局長の、そこの郵便局長の指揮下に置かれるわけでございます。ただ、事実上、郵政局から、もし、そういう次長になったものがあります場合には、郵便局と郵政局との間の連絡とか、意思の疎通とか、そういうものが非常にひんぱんに行なわれるということがありまして、郵政局というようなものと、郵便局との間に、他の郵便局と違った面といいますか、郵政局の意識が非常に反映する、あるいは郵政局への報告が非常に手ぎわよく行なわれる。そういう利点は確かにあると思いますが、直ちに郵政局の権威をかざして郵便局長に対して、その指揮なりあるいは権限なりを侵すというようなことがありとすれば、これは運用上の問題でございますが、非常に大きな間違いでございます。
#71
○竹田現照君 こういうところで質問のやりとりしますと、たいへん人事局長明快にお答えになるのですが、実際現場の段階にやられているのは、私は、特にこのいまの郵政省の労使関係の中で、札幌、熊本が一番これはエキサイトして、あまり好ましい状態になっておりませんからお尋ねしますが、たとえば四月ですか、五月ですかの初めでしたか、北見の郵便局に次長の発令がありましたね。あそこで検束騒ぎがありましたけれども、そのときは郵政局の課長が次長発令ですよ、それから苫小牧郵便局は人事部、管理課長補佐が次長発令でしょう、あるいは函館東郵便局は要員課長補佐が次長発令ですよ、私の承知しておる限り、私は次長制度というものはある程度大局、本省発令のもありますし、郵政局長発令のもありますけれども、次長制度というものを最近は労務問題に悪用している、郵政局の現職の課長が北見の郵便局――郵政局の課長というのは本省発令ですよ、北見の郵便局長は郵政局長発令の人事ですよ。郵政局長発令のところに本省の大臣、局長の発令の次長が発令になるということは、異例ですね。もはや北見郵便局長は管理能力がないと、郵政局長は判断したと理解しても決して間違いでないと思う人事のやり方だと思うわけです。こういうような人事というものは大体通常なんですか、私は決して通常でないと思うのです。これはどうなんですか、こういうような発令は。
#72
○政府委員(山本博君) 先ほど申し上げましたように臨時の次長というものが置かれます目的が、その郵便局におけるノーマルでない状態を解消するということが目的でございますので、人事というものにもある程度の平常と違った要素というようなものがあり得るということはやむを得ないのじゃないかと思います。
#73
○竹田現照君 次長制度というものを設けたそもそもの理由は何ですか、これは業務運行なりあるいは給料が上がらないから役付きにして昇格をさせるとか、何とか、いろいろ理由がありましたけれども、労働問題に何ですか、幕府からやられているお目付けみたいに派遣をするというようなかっこうで、次長制度は設けられたものではないと私は理解している。これは間違いですか、私の理解は。
#74
○政府委員(溝呂木繁君) 一般的な御説明を申し上げますと、次長は郵便局組織規程にはっきりと定められておりまして、それには次長は、局長を助け、局務を整理する、及び局長不在の場合、その職務を代行するということでございまして、したがいまして、局長を助けるとはやはりその局の運行上、局長一人ではたいへんだというようなときに、大きな局に次長を置いて局長を助け、局務を整理し、これはただ助けるだけでなしに、次長を置いた以上は、局務を整理するという権限を与える、及び局長不在の場合に、局長にかわって局長の権限を行なう、こういう三つの考え方でもって、次長を一般的に置いておるわけでございます。先ほどいろいろ質疑応答がございました次長制は、結局その事態が一般的な事態でなしに、特別な事態によって、必ずしも大きな局ばかりでなくとも局長を助け、あるいは局務を整理し、あるいは局長不在の場合に、次長が必要だという特別な事態が生じた場合に、移動次長ということで発令していると、こういうふうに考えております。
#75
○竹田現照君 だから次長制度を設けたということは悪用だというのですよ。それはもしその局長に管理能力がないなら、さっさと首にしてしまえばいい。あるいは更迭してしまえばいい。それをしないで、郵政局の課長を持ってくるとか、課長補佐を持ってくる、しかも労務担当を持ってくる。これは私は組織のあり方の根本的な否定だと私は思うのです。皆さんが任命をした局長や課長が能力がなければ、管理能力がないわけですからこれはかえればいい、かえないで事実上職務を停止したようなかっこうで、生かさず殺さずしておいて、実際は行った者が、いままでの局長は権利停止をされたかっこうになって、事実上の局長が君臨をするというようなかっこうは私は組織規程の破壊だ、組織の破壊のような気がするのですが、私はそういうようなやり方というのは当を得ていないと思う。それから先ほど人事局長は、局長代理の者といいますけれども、山本さんにも一ぺん話したけれども、十勝の祥営郵便局、これは全道最低の不振局ですね。これは御案内のとおり、局長に対して、労使の問題でなく、その地帯の人が、あの局長じゃどうもならぬといって、あれはかえてもらわなくちゃならぬといって、町長も、町議会までもきめて、そして郵政局に行って、私も何回か円満解決のために浅見郵政局長の中に入りましたけれども、町長に仲介を頼んだらこう言ったのです。ところが仲介を頼んだ町長が浅見郵政局長の意に沿うような調停案、調停案といってはあれですけれども、あの局長さんはかえてもらったほうがいい、かえなければあの部落はうまくいきませんと、町長と私のやりとりをテープして人事部長に聞かしたのですよ、去年の三月か四月。私は、町長さん、あそこでその根本という局長何とかなりますか、いや、とても見込みはございませんね、という町長と私のやりとりの電話も全部テープにとって人事部長に聞かした。ですから、そういうようなことだから、住民の協力も得られていないわけですね。これは局舎問題もあったけれども、局舎問題は一応労使問題としてはらち外にして、私も仲裁に入ってらち外にしておいた、そうしてその問題だけ解決しようとした、ところが浅見郵政局長は任命権者だものだから自分のメンツがある、長谷川芽室町長まで言っている、ああまでメンツを考えなくてもよろしゅうございますね、こう言っているけれどもかえない、その結果、住民の協力が得られない、だから保険も貯金もだめだ、ですから、とんでもないところの知人に郵便貯金を頼んでそこで積ませて他の他局管内に行っておろさせている。そんなことはちょっと例がないものだから、とんでもない局長だといって文句言っている局長もある、私は直接聞いた。ところがそういうところに郵政局の現職の係長を局長代理として派遣した、募集指導官というのですか、苫小牧あたりから持ってくる、これでは私は事業の運営なり、局長代理としての発令をするという趣旨は根本的に違っていると思う。問題の本質を片づけないでもってそういうような任命をやるということはどうもこれはちょっと正常なる人事のあり方では私はないと思うのですが、札幌からそういうことを聞いておりませんと言ってお逃げになるかもしれませんけれども、これは具体的な事実、架空でもない、現実に発令になって二年以上にわたって紛争が起きている、これはメンツで局長をかえないのです。私も局に行ったのです。衆議院の議員もその局に尋ねていった、私は去年のたしか十一月だと思いましたけれども、国会議員が尋ねていっているのに金を数えておって、終始、私は二十分ぐらいおりましたけれども、あいさつもできないような局長ですよ。町長も言っている、あの局長さん、町の行事に来るけれども、一体何を言っているのか、知らない間にいなくなっている、この町長からまであきれられているような、そういうような局長をかえないで、現職の郵政局の係長を局長代理に発令して業務の正常な運行をはかるとか、あるいは保険の募集の実績をあげるとか、貯金のグラフだけあげるというようなやり方をしているのは、私は、ことごとく何でも問題を労働問題としてとらまえているところに本質を誤まっているような気がする、これは本省は知らないわけではないんですから。ですから、こういうようなことはどうなんですか。それで二年以上にわたって局舎貸すとか貸さないとかいって、そういうような問題もある。この郵便局は北海道一悪い郵便局です。私は北海道じゅうの郵便局全部知っているんですから、そういう状態の中に、局長代理というものをそういう形において発令するということは、これは正常なんですか。
#76
○政府委員(山本博君) これは逃げ口上ではなくて、いまおっしゃった内容をつまびらかに私全部存じておりません。したがいまして、私の知っておることだけ申し上げますと、確かにこの問題については御注意があったことは事実でございます。私も現地と十分連絡をとりましたが、郵政局の意見といたしましては、なるほど現地住民との間に必ずしも十分な意思疎通というか、いわゆる協力体制というものは完全にできておるわけではないけれども、本人のいろいろないままでの郵政局がつかんでおる実態から見れば、この際直ちに本人の人事を特定郵便局長からはずすというような方法をとるにはまだ早い。できるだけ本人を指導し、本人を教導して、地元の住民と協力できないというものではないから、多少の期間はかかるにしても、郵政局としては、本人を町の人とうまく協調させ、従業員に対してもよく指導監督というものを立て直して特定郵便局としての機能を十分発揮できる余地はまだあると思う。したがって、もうしばらくこれは指導期間というものを置いてやるべきだという判断だという答えで、私もその局長に会ったわけではございませんが、郵政局においてなお十分指導の努力をする。その結果を待ってさらに判断をしたいということでございましたので、私はその方針を承認をいたしましたが、その後のいろいろな起こった事態というものについては、私は実は承知いたしておりません。
#77
○竹田現照君 大臣、私がいま質問している特定局の問題について詳細にお知りにならないですから、明確にお答えはできかねると思いますが、一般的な問題としてお答えいただければいいんですけれども、その発令をした特定局長を郵政局長が二度、三度にわたってわざわざ呼んで、おまえは部落の人ともよくつき合うように、たまには酒の一本も持って行ってつき合うようにしなさいとか、どうも人づき合いが悪いからどうしなさいとか、そういうようなことを一々呼んで言わなければならんような者を特定局長に任用するということがはたしていいのか悪いのか。
 それから私は先ほど言ったように、これは去年の一月から私は北海道の十勝ですけれども、芽室の祥栄という郵便局が長谷川という町長さんまで中に入って円満解決に努力されていたわけですけれども、浅見郵政局長と、私は行って前後約四十時間以上この問題について話しましたけれども、その浅見郵政局長自体が長谷川町長に調停を依頼した。私はけっこうなことですと、町長さんが地域の人の意見を反映して、何らかの案を出してくださり、それで解決できるならばよろしゅうございますと言った。はたせるかなかえていただいてもけっこうですが、それは自分の意に沿わないからとか、何とかかんとかいっていままで延ばしておる。ことしの三月には町議会まで、とうとうこのままでいけばわずかな部落ですからあまりよろしくないと、こういう決議をせざるを得なくなってきた。これは一時労務問題も入りましたけれども、私は中に入りまして労務問題はもう通り越した。問題は局長と地域がどううまくやっていけば解決するかということを、町長もかわってもらう以外には方法はございませんと、私のところに何回も見えました。私も行きました。ところが、私が言うのじゃないのです。町長さんがもう去年ですよ、八月の総体の異動のときにもうおかえになっても郵政省のメンツがつぶれるわけではないのですよ、困ったもんですよと、こう言うんです。たいへんおとなしい町長です。そうまでしてこの特定局長というものを一ぺん発令をしたらかえることができないものかどうか。そうして全く異例の現職の郵政局の係長を局長代理として発令をして、あるいは募集指導官をはるか遠くから持って行って、何か知人をたよって保険をやって、多少でも成績があがっているようなことを実績として示さざるを得ないというような苦肉の策をやらざるを得ないものかどうか、これは私は労務問題でなくて、郵政業務のあり方として、地域に密着した重要なあり方として、私はお伺いをしたい。そういう局長が現におるんです。私もあきれてしまって、札幌郵政局長とはその後もう一年以上会っておりませんがね。町長もさじを投げた。これはかかって局長のメンツだけだと言っておる。そういうような局長の存在というものは大臣としてどうお考えになりますか。事業を遂行していく上に。
#78
○国務大臣(河本敏夫君) 非常に具体的なお話がございましたが、私も初めて聞くことでございますので、一回実情をよく調査いたします。
#79
○竹田現照君 これはまあ大臣はそうお答えせざるを得ないと思いますがね。これは人事局長もかれこれ二年になる問題ですよね。だから次長制だとか、局長代理制というものを広範に悪用することについてちょっと聞いているんですが、そういうようなことは厳にやめてもらいたい、この問題というのは人事局長も、郵務局長も全部御承知なんです、私は会っているから。いまの段階で札幌郵政局との間にはどうなっておりますか。まだ本人が地域の人々ととけ合うということをいつまでも根気よく待ってこのまま置いておくのだ、そういう方針ですか、郵政省は。
#80
○政府委員(山本博君) 先ほど申し上げましたとおり、ことの事態の進行というのは私が先ほど申し上げた時点でとまっているわけです、本省と郵政局の間は。ただいまお話もございましたから、その後の経緯につきまして、もう一度よく郵政局から話を聞いてみまして、それから私は考えてみたいと思います。
#81
○竹田現照君 それはまた後ほど機会を改めることにいたします。
 郵政事業はサービス事業だといっておりますけれども、郵政事業のサービスの限界というのはどこですか。各事業ごとに詳細にひとつ御説明を願いたい。
#82
○政府委員(溝呂木繁君) いまの竹田委員の御質問の趣旨が実はよくわかりませんので、一応私の郵政事業全般のサービスというものについての考え方を御説明いたしまして、もしそれが質問の趣旨とだいぶ食い違うというならば、そのときに御指摘いただきたいと思うわけであります。結局われわれが郵政事業はサービス事業であるという言い方をしておりますのは、郵便にしろ、貯金にしろ、保険にしろ民間にサービスを提供するという事業であるという意味においてサービス事業というふうに言っておるわけであります。それでその限界というおことばでございますけれども、この限界というものは、二つの面で考えられるのじゃないかと思います。一つは、そのサービスを国営事業としてどこまでも勝手にやれるのかどうかということになりますと、これは国営でやっているそれぞれの事業が民間企業との関係とか、その独占性を許されているという意味におのずからその限界があるということについて、限界というものはそれぞれの法律において示される、こういうサービスをやっていいということについて法律で明定されるという形において、そこに限界性があるということだと思います。
 それからいま一つの限界性という意味は、多分先生の御趣旨はそういう事業を国としてやっている以上、ある程度国というものの形を抜け出して相当民間事業的なサービス、いわゆる民間の事業であるならば公衆のあるいは顧客に対するサービスということでかなりフリーなサービスが許されておりますが、そういった意味において国営事業としての郵政事業がそういう面での限界があるのじゃないかという御趣旨じゃないかと思いますが、その意味におきましては、一方われわれとしては国家公務員という身分の形における制約、それからまた一方におきましては、ある程度事業というものがサービスである以上、かみしもを脱いで公衆の中に飛び込んでいかなければならぬという意味において、一般の国の行政官庁といいますか、そういったものの国家公務員と違ったある程度の性格はあるのじゃないか。これはどこにも明定したものはございませんけれども、われわれとしてはやはり郵政事業は地域性の中に密着した事業であるから、その地域性の中に飛び込んでいく。いわゆるお役人的な考え方でないサービスをすべきであると思います。しかし、この点につきましては、法律にどこまでいわゆるそういう民間的なサービスをやっていいかということについては、法律的には明定がないというふうに考えております。
#83
○竹田現照君 ばく然とした質問でしたから官房長も適当に答えておりますけれども、これは具体的にちょっとお伺いしますが、郵務局長にお尋ねしますが、労使問題をお尋ねする前にちょっとお伺いしますが、郵便料金の改定をされたときのお約束は、たとえば私の住んでいる札幌と東京間というものは、航空搭載で普通郵便でも、きょう出した郵便はあす皆さんのところにお届けするというのがお約束だったのですね。ところが、これは私は北海道におけるいろいろな問題が原因になっていると、それが一〇〇%だとは言いませんけれども、この間、私が最近宿舎、会館等における郵便物の到着が、私ばかりじゃないですよ、たいへんおくれるので、ちょっと郵便局のほうに、要員上の問題であるか、あるいは労使の紛争が原因であるか、そういうことをお尋ねしましたら、郵務局の業務課長さんがお見えになりましていろいろ御説明がありました。しかし、依然として直っていないですね。私きのう札幌から、重要な書類なものですから、四日に私、電話をかけましてすぐ送ってもらうように言ったら、きのうつきました。これは五日に出した。五日間かかっている。先週の金曜日に、国政その他に支障があっては困るというので、会館その他の郵便物については措置いたしたい、今後そういうことはないというお話があったのです。それで了承しておったから、こんなことをお尋ねしようとは思わなかったのですけれども、きのう私も麹町宿舎にどさっと郵便物が入って、ほかの議員さんも宮崎県あたりから速達で四日間かかるそうですよ。事実、最近は米価要求その他でいろいろな会合がありましたけれども、大体私が開会の通知が間に合った郵便物が一つもなかったです、最近は。これは何かあれですか、大きな理由があるのですか。麹町郵便局あるいは中央郵便局等々のいろいろなこともありましたけれども、これは都内でもかなりかかるそうですね、いま。札幌−東京間の郵便が五日間かかったのでは全然これは話にならぬ。早くても三日ですよ、いま、こんなのはちょっとサービスに対する約束違反じゃないですか。これは根本的な理由があるなら郵政省は利用者に何らかのことを言わなくちゃならない。東京のどまん中で郵便が一回しか配達にならない、いま。麹町も一回しか配達にならない、麹町四丁目。だから郵便のおくれるのはあたりまえなんですね。だから何か理由があるのですか。
#84
○政府委員(曾山克巳君) 一般的に申し上げますと、私ども四十一年の七月に郵便法を改正いたしまして、確かにその前にときどきございました郵便の停滞等につきましては、これは完全に直してみせるということを答弁したことをよく覚えております。その後おっしゃいますように航空送達あるいは即達地域の拡大等いろいろな手を打ってまいりました。努力してまいってきたのでございますが、いかんせん若干言いわけめきますが、いわゆる労使紛争と申しますか、特に闘争時期になりまして、年末とか春闘の時期になりますと、三六協定つまり超過勤務協定ができないわけなんです。さような間におきましては、やはり郵便物の処理につきましては、完全に郵便の山、ピークに対応するだけの人員を配置しておりませんので中間的な配置つまり郵便物の可動性に対応した処置といたしまして超過勤務と賃金という形で処理をしておりますので、どうしてもその山を越すのにつきまして、超過勤務がございませんと若干仕事がずれるということがございます。これは労使いずれでもということではございません。私どもといたしましては、経営者といたしまして、使用者といたしまして、たとえば非常勤等をフルに獲得する。先般も、春闘期間中に、郵政局はもちろんといたしまして、本省の職員ですら現場に出しまして応援いたしたようなこともございます。さような措置をいたしまして懸命に努力しておりますけれども、なお御指摘がございましたようにおくれの実態があったということにつきましてはたいへん申しわけないと思っております。ただ、いま御指摘のありました具体的な郵便物でございますけれども、おそらくきのう配達になったということは、土曜日に到着しておりましても麹町郵便局は日曜日がいわゆる日曜配達を廃止しております局でございますので、結局月曜日に配達をすることになりまして、三日かかっておったのが、結果的に五日送達所要日数がかかったということになっているのじゃないかと思います。ただ私どもといたしましては、そういう言いわけだけ――三六協定がなかったという言いわけだけを表に出しまして国民の皆さんにるる申し上げるのはたいへんおこがましいと思いますので、幸い先月の二十七日以降、東京地本の区域内におきましては、三六協定が締結できましたので、私どもといたしましては最大の努力をしておるわけでございます。麹町の具体的な例を私どもよく聞きまして、これは東京地区の最重点局といたしまして、さような御不満がないようにということにつとめてまいりたいと思いますので御了承願いたいと思います。
#85
○竹田現照君 これは私は労使の紛争でごたごたやっているときには、多少無理だということについては了解しますけれども、いま何もないでしょう。何もないのにおくれている。きのうあまりおくれるから受付で聞いたら、自民党の先生方も速達がなかなかこないので奥さんが麹町の郵便局に電話をかけたら持ってきた、速達ですよ。これはやはり正常でないですね。労使問題以外の問題だと思うのです。これはさきに郵政省にもお尋ねしましたが、私は五月の十九日に札幌中央郵便局に参りましたら、エプロンの御婦人が十五、六人、約二十人近くおりましたから、だれだ、何だと聞きましたら、これは管理職の奥さんだというのですね。私ちょっとしかおりませんでしたけれども、これは非常勤がつかまらないのかと言ったら、いやなかなか見あたらないのだ、なかなかフルにとれないのだ、こういうわけですね。あそこは区分方式のことでちょっとごたごたがございましたけれども、それから十日近くたってから私行ったのですけれども、あそこの中央局というのはそんな労使が激突しているようなところではありませんから、私の出身のところですからよくわかっているのです。ところがエプロン部隊の奥さんまで出すということは、私は直観的に考えましたのは、これは困ったことになった、やはり中央郵便局の局課長とかなんとかになればおのずからプライドもあるだろう、それが全部うちの女房が動員されておる、郵便の区分をせざるを得ない、現実に人が足りないということになってくると、これはいわゆる主任だ、主事だという役付の女房は、年末とかなんとかになれば、おまえらの女房は全部アルバイトに出せというようなことを私はいまの札幌では言いかねない。事実組合の幹部もそうなることを実は心配しているのです。それじゃわれわれが一生懸命学校でもどこへでも行って先生にお願いして、ひとつアルバイトでも何でも頼んで歩かなければこれは変なことになるというのですね。そういう心配までいま現実にしているわけです。そのことが東京−札幌間の郵便がおくれることに――株券だとかなんとかということをこの間言っておりましたけれども、それだって私は見ておりますから。実はそういうようなことにまでなっていくというのはちょっと異状なような気がする。だから、非常勤の賃金が安いのであれば金の面で考えなければいけませんし、人間が根本的に足りないのなら、要員措置として具体的にやらなければいけませんし、料金を上げるときだけうまいことを言っておって、だんだんおかしなことになったのではこれは話になりませんからね。そういうことで私はお尋ねしている、現実の問題として。
 それから、これはそういうようなことがとかく最近は何でも家族まで動員する傾向があります。いま本省の職員までと言った。これは職員だからとやかく言いませんけれども、これは人事局長の所管ですが、衆議院でもだいぶこの問題で質問があったようでありますが、春闘のさなかなんというのは、局長や課長の奥さんもレポ役を引き受けていろいろ連絡をする。私はみどりの羽根ですと言って、局長官舎に電話をかけると奥さんが出て、あすはストライキが中止になったようだから安心してお仕事をやりなさい、ストライキをやめなければどこそこに集まりなさいというレポ役を局長官舎の奥さん方がやっている。私はそこまで行けば異常だと思うのです、最近の郵政省のやり方は。だから、そういう点でやはり抜本的な問題の解決をひとつ考えてもらわなくちゃいけないような気がするのですよ。ですからこういう先ほども申しましたが、こういうところでやりとりしますと、たいへんきまり文句でうまいことを言っておりますが、現実はそうでないのですね、現場は。私は部内の郵政の出身議員としてこんなところでこういう質問をするということは自分自身が恥ずかしくなりますよ、郵政事業のために。だけれどもどうしても言わざるを得なくなった、逓信委員会に私は三年ぶりに差しかわって、質問ですよ。これはやはり見るに見かねたこともあるから、きょうはあえて差しかわっての質問をせざるを得なくなってきたのですけれども、こういうような実情というものを、大体本省はどう考えているのですか、どう解決をしようとなさっているのですか、もう少し明快にひとつ答えていただきたい。
#86
○政府委員(曾山克巳君) 御指摘になりましたようないろいろな具体的な事例がございまして、私どもこういう事例をお聞きするごとに文字どおり身の縮む思いがするわけでございます。ただその理由等につきましては、先ほどいろいろ申し上げましたので、再び繰り返しませんが、結果といたしましては、やはり従業員諸君とともどもに管理者がそれぞれ勤労意欲をわかして働く、かつまた国民の方々から委託された郵便物であるというこことを自覚いたしまして、いろいろ理由はございましょうけれども、三六協定の締結等にも応じていただきまして努力をするということが基本ではなかろうかと思います。もっともそれだけではございませんで、ふえていきます郵便に対応します機械化、自動化という努力もしてまいりたいと思いますし、番号制の普及等も進めてまいりたいと考えております。あわせて要員の手当の面につきましても例年と違いまして、ことしはもう現実に郵政局のほうに令達いたしましたし、本年度の実働要員に対処いたしましての要員の令達もいたしましたし、かたがた賃金のアップ等につきましても関係方面といろいろ協議いたしまして、具体的に困難な局につきましては、それぞれ手を打っておるつもりでございます。ともかく、たとえ一通といえども、さような御指摘のあったような郵便遅滞のないように今後とも努力してまいりたいと思います。
#87
○竹田現照君 郵務局長、北海道において郵政労使の紛争のとばっちりを受けましてあそこの最大の労働組織である全道労協が郵便番号の記載不協力声明というものを出しているのですね。傘下の組合員に、そのことを指示したということを御承知ですか。
#88
○政府委員(曾山克巳君) いかなる指示を出したかは存じておりませんが、新聞等で、何かトラブルがございまして、さような話があったということは承知しております。
#89
○竹田現照君 私は郵便番号なんというものは、一ぺん書くなといったものを書けだなんということはなかなか転換がむずかしいと思います。これは全逓だって郵便番号の問題について、あまり、基本的に反対していたわけじゃないのですね。ところが紛争の波及するところ、労働界全体を巻き込んで、こういうふうなことで発展をしたということは、私はあまり好ましいことでないと思う。ところがそこに至った経緯というものは、私はこの間帰りましたときに、全道労協の事務局長に私はどういうことなのかと聞きましたら、いや実はこの読み取り機のときに警官導入等があって、会見を申し入れたら浅見局長は断った、二十二日会見を申し入れたら、そのときには――まあ少し北海道の中では、異常ですね、この郵政の労使の問題だけはね。いわゆるもう経営者といえども、何でこういうことまで、近代的でない労使関係が郵政にあるのかということをみな言っておりますからね。だけれども、もう少し近代的な労使関係の樹立のできるようにひとつ努力をしてもらいたいということで話し合って、郵政局長の出方によってはなにするつもりでいたのだ。ところが会見してみると、おまえらよそ者、よけいなことを言うなというようなかっこうなんですよ、やりとりのあれを見ますとね。だから何か郵政というところは労働組合の代表を見ると、すべてが何でもかんでも労働問題だ、それは常にいっているお客さまであるとか何とかでない、一変するのですね、あの人は、浅見郵政局長というのは。私が会ってもそういうなんだから、これは全く組合の代弁者みたいなことに思っているのですね。そういう応待をする人ですね、あの人は。その結果が郵便番号不記載だというようなことに発展しちゃったのですよ、あの局長の応待が。ところがこういうふうなことをいつまでもやられておったのではますますエキサイトして、年末にそれこそ私が先ほどお話したような管理者の女房連中まで全部動員しなければならぬのだなんという全く好ましからざる状態になる。しかも、そのときに女房をアルバイトに出さないやつは、郵政事業にも協力する度合いがあいつは薄いのだ。考え方が組合的なんだというようなことになりかねないのだ、最近の北海道における労使関係は、これは異常ですよ。だからそういうような問題について聞いているということでなくて、それはどこに一体原因があり、どこに解決する方法があるのかということをもう少しやらないと、郵便番号の問題だってうまくいかないと思います。私はこんなことになったのをたいへん不幸なことだと思います。そういうことについてどうお考えになっていますか。
#90
○政府委員(曾山克巳君) 残見郵政局長と全道労協の委員長か、役員の方がそれぞれ話し合いをされたときに出てきた一つのトラブルらしきものから、郵便番号に協力をしないという線を出されますことはたいへん私責任者としまして、俗なことばで申しますと、江戸のかたきを長崎でとるというようなことにもなりまして、残念なことだと思います。ただ、そういう問題がございましたならば、これは私どもそれぞれ本省という機関もあるのでございますので、堂々と本省のほうにお話しいただきまして、そうして、残見郵政局長の態度がほんとうに悪かったのであれば、本人をたしなめまして、本人の態度を改めさせなければなりませんし、そうでなければいろいろと十分話をしてまいりまして、先ほど申します国民の方々が、とにかく御指摘になりました郵便が早く間違いなく到達するために郵便番号の制度を施行したのでございますから、その点につきましての御協力をいただければ幸いだと思います。
#91
○竹田現照君 いまの郵務局長のお答えはちょっとおかしいですよ。何か江戸のかたきを長崎でみたいに全道労協が悪いようなことを言っているわけです。文句があるならば、そんなことを言う前に、本省に言ってこい。こういう言い方、ちょっとおかしいじゃないですか、言い方としては。そういう事態になるならば、むしろお客様、お客様と言うならば、お客様のほうが誤解です、残見の考え方はそうじゃないのですということで、むしろ本省あたりが、責任者として、郵務局のだれかが行って、そのことを解決するというのが筋であって、かってな、そんなことをやるのは江戸のかたきを長崎式だ。それじゃ、これはやはり残見さんがやっているものはすべて善で、それに対抗しているやつがおかしいのだ。こういうことになるのじゃないですか。それじゃおかしいよ、そういう言い方は。だから、ぼくは、これはもう企業官庁としてのサービス精神のあり方じゃないですよ。たとい相手の誤解であってもですよ、誤解を正すというのが、これはサービスでしょう。そうじゃないですか。大臣。いまの郵務局長の答弁は、私は納得しませんよ。文句があるならばそんなことをやる前に、もっと本省に言ってこいという言い方、私は、そういう事態が起きているのならば、たいへん不幸なことだ。部下の郵政局長の真意を正しく把握されておらなかったのだからということで、むしろ郵便番号という郵便事業にとってはたいへんなことをいまやっているわけですから、誤解を解くような努力をするということが私は事、郵便事業に対してはやはり一つのサービスだと思います。そうでない、いまの郵務局長の答弁では、これ全然おかしいですよ。書かないほうがおかしいのだ、こういう言い方ですよ。これは予算の分科会でも、私聞きましたが、書け書けと言っているけれども、東京だって三万から五万しか郵便区分機にかかっていないのですからね。むだな労力をみんな書かされているのですよ、われわれは。私は、そういう考え方がある限り労使問題もエキサイトします。これを取り巻いているいろんな情勢というものも、決して円満な方向にはいかない。そう思うのですよ。だから郵政局長みずから、警察署にがんがんがんがん言ってくるというのは、少し気がおかしいのじゃないかと、警察署長は言っている。警察は言われたからには出なくちゃいけない。かなわんと言うのだ、実際。ちょっとそういうような異常な状態というものは。しかも、札幌なんていうのはきのうきょうにできたことじゃないですから。もう三年間にわたってやっているわけですから、もうそろそろ郵政省は何らかの形を考えてもらわなければ、これは問題の本質の解決になりません。いまの郵務局長の答弁絶対にそのままいただけません。大臣どうですか、私の言うことが、郵政当局としてのとり方でないのか、たとえお客さんの誤解であっても、誤解を解く努力をまず先にすることであって、誤解があったら本省まで行って来いそういう言い方というのはおかしいと思うのです、どうですか。
#92
○国務大臣(河本敏夫君) 郵便物は御承知のように過去十年の間に二倍にふえておりますし、現在も非常な勢いでふえておるわけであります。これに対処いたしますためには、どうしても番号制とそれからそれに必要な機械の導入と、これが将来の郵便事業を能率化する唯一の方法であると、こう思います。しかるにもかかわらず、北海道におきましてこれに対して協力しない、こういうふうな広範な運動が起こったということはまことに遺憾であります。さっそくそのいきさつを十分調査をいたしまして、そういうことのないように手を打ちたいと思います。
#93
○竹田現照君 それはいまの郵務局長のような発想で問題の解決をはかられたって、これはますますこんがらがってしまって解決になりません。やっぱりどう解決するかということについて郵政省の意のあるところをちゃんと説明をして、理解と協力を得るようなことでなければ、私は問題の解決にならぬと思います。これはいまの大臣のお答えに対して郵務局長どうですか。
#94
○政府委員(曾山克巳君) 先ほど来御議論ございますように、サービスをモットーとしております郵政事業におきまして、特に郵便の仕事は国民の方々に密着しておりますから、おっしゃるようにいろいろな誤解等がありました場合、当然こちらから出向きまして、直接コンタクトいたしまして、誤解を解くように積極的に近づくという努力をすべきだと思います。
#95
○竹田現照君 これはどういうふうになるか、これから先私は見守っておりますから、結果が出ましたらひとつ御報告いただきたいと思います。
#96
○鈴木強君 関連。公平に聞いておって郵務局長の言われたこと、江戸のかたきを長崎で打つというこの事例は適切でないですよ。いまあなたが大臣の答弁のあとに現地で問題があった場合には、当然本省として手を打つのが筋だ、それがサービス精神だと、こうおっしゃったからあなた先ほど言われた発言は消えていると思いますが、少なくとも国会において指摘をされた場合に、江戸のかたきを長崎というようなたとえをすることは不適切ですよ、その点は釈明をして取り消したほうがいいですよ。
#97
○政府委員(曾山克巳君) 私は先ほど申しましたことは、俗なことばで申したものですから、あるいは国会の場において委員の方々の誤解を招いたと思いますが、私はさような趣旨で申したのではございませんので、その点御了承願いたいと思います。
#98
○委員長(永岡光治君) そこで、この問題は実は委員長としても一言大臣に御要望申し上げたいのですが、新種保険の問題も出ております。お話を聞いておりますと、私ども地方にまいりましていろいろなお話聞きますが、率直に申し上げて今日の労使関係は異常だと思います。察するにやはり敵対と憎しみの中には事業は円満に行なわれないというのが私の信念でございます。そういうことがだんだん深くなってきているのではないかと思います。これを解決するにはやはり対話と協調、それによってこの事態を再建する以外にないのではないかという感を深くするのでありますが、今後現場の指導方針にはぜひそういう方針で臨んでいただきたい、このことを特に私要望いたしたいと思いますが、大臣のお考えいかがでございますか。
#99
○国務大臣(河本敏夫君) 委員長の御意見、私も全く同感でございます。そのような精神で臨んでいきたいと思います。
#100
○竹田現照君 時間がだいぶ長くなりましたけれども、きょうは時の記念日ですから時間を私ども守りたいと思いますから端的にお伺いいたしますが、六月二日の北海道新聞に、「公費でゴルフ場会員札幌郵政局」という記事がでかでかと出ておりますが、これはいま私がいろいろと御質疑をしておったようなことで、札幌郵政局長がいま労使問題とからんでいろんなことをやっていることが、必ずしも道民全体の受けるところとなっておらない原因がこんなところに波及してきていると思うのですね。実は私は三年ほど前の決算委員会で、官公庁の公費をもってゴルフ場の会員になっていることについての資料要求を出しまして手元に持っています。しかしそのときに、いわゆる三公社を除きまして出てまいりましたのは郵政省だけでした。だけれども、あまり皆さんにとってほめられたことでないと思って私も仏心を起こしていいかげんに、いいかげんじゃなくてもちょっと質問をやめておきましたけれども、そのときのお答えでは、共済組合で持っているのは、運用として、いうなれば利回りとしても損でないからこれを持っておるというお答えがあったのです。ところが、きのう私が郵政省からこの問題に関連していただきましたら、これは職員の健全なるレクリエーションとして施設されたものである云々という理由に変わっております。さきの決算委員会での私に対するお答えと、これは全然話になりませんし、私はさきの、運用として云々と、こんなことはいいかげんなごまかしであるということはわかっておりましたけれども、それ以上深追いしませんでしたけれども、こういう、日にちがたてば、インチキのお答えをされるのじゃ私もちょっと腹が立ちますね。もう少しすなおに答えていただきたいと思いますし、これは共済組合で持っている会員、これは名古屋郵政局を除いて全郵政局にあります。きょうは一応おきますが、そのほかに金をやりくりして昭和三十五年以来札幌の輪厚というところにゴルフ場を持っている、これが新聞でたたかれた一つのものなんです。北海道新聞の報ずるところによりますと、「官庁自身が会員になってゴルフをしているのは道内では例がない。道管区行政監察局も近く調査に乗り出す」云々ということの記事があります。行管にお尋ねをいたしますが、この記事のように、官庁として会員になって、こういうことをやっているというところはありませんか。
#101
○政府委員(岡内豊君) 官庁でもってこういったクラブに加入しておるということは、実態調査をしたわけではございませんけれども、私のほうでは、そういったことについての事実は承知いたしておりません。
#102
○竹田現照君 私もそうだろうと思います。郵政省の中には札幌郵政局以外にこういうものを、共済組合は別ですよ、持っているところがありますか、他の郵政省、本省を含めまして。
#103
○政府委員(溝呂木繁君) 実は各郵政局まだ調べておりませんのではっきりしたことはわかりませんが、うわさによると持っているんじゃないかということも聞いておりますが、まだはっきり聞いておりません。
#104
○竹田現照君 この新聞記事に浅見郵政局長はこういう談話を発表しておりますね。話をしております。郵政事業はサービス業でもあるので接待用にも云々ということが、ただし私は平日にゴルフをやったことはない。何でこれをつけ加えたかどうかわかりませんけれども、官庁がサービスのためにはゴルフ場の会員にもなるというようなことの必要性というものは、いまの行管のお答えでは、他の官庁にないといっているから、私は郵政事業のサービスの限界点はどこだということを聞いたのですけれども、そこまでやらなくちゃならないのですか。利用者一般の皆さまにサービスをするためには、ゴルフ場の会員権までとってそれをお使いくださいというところまでやらなければサービスが行き届かないものなんですか、これはひとつ大臣に伺いたいと思います。
#105
○国務大臣(河本敏夫君) 実は私もですね、その新聞をちょっと見まして聞いてみたんですが、何でも十年ばかり前に、二十万円か何かの会員料を払って入会しておるようでございますが、それがどういういきさつで入会したのか、当時の者おりませんので、実情をつまびらかにいたしません。それからまた入ったあとも、どういうふうにそれを利用あるいは活用しておるのか、そのこともよく承知しておりません。いずれにいたしましても、もう少し実情をよく調査してみたいと思います。
#106
○竹田現照君 これは私は皆さんよりよく知っておる。最近は労使問題がうるさいもんですから、こんな浅見さんが私は平日ゴルフをやったことはない。平日やってないけれどもほかのほうはやっておる。語るに落ちると思う。前はこれは平日だってへっちゃらでやっておったもんですよ。よく知っておるんです、私に郵政局の玄関でまた出かけますかといってひやかされた部長も局長もいるんですから。最近はちょっとうるさいもんですから。特にこれは昭和四十年ごろから、公務員のゴルフが国会でも取り上げられてやかましくなったから自制しておりますが、聞いているのは、来客接待用としてこういうことが必要かどうかということを聞いておる。私は札幌郵政局の接待というものはどういう実情かということを、これは二年ほど前に竹下さんが官房長だったときに資料をいただいております。これは申し上げませんけれどもね。これはほとんど郵政局長の接待なんというものは、部内の出身者あるいは国会議員があるいはまた郵政の庁内紙等の社長とか、何とかと称するのが北海道に行っていろいろやるとか、そういう程度ですよ、私に出された資料が間違いなければね。そのことについてもいろいろと文句を言いたいことはたくさんありますけれどもこれはやめますけれどもね。この接待というものはあれですか、きのういただいたのは昭和四十三年度、部内とか市内の官庁など五件ありますね。大体部内ではどういうクラスの人の接待のために、このゴルフ場の会員になっているんですか。
#107
○政府委員(溝呂木繁君) 接待というふうに限らずに、結局四十三年度でどのようにこの会員権が使われたのであろうかということについて、札幌郵政局に問い合わせたわけでございます。そうしますと、四十三年度では五件ばかしこの会員権を使っておる。その内容は接待というよりは官衛なりあるいはその地方の同じようにサービス事業をやっている、形は公社ですが、実態は全く近い同じ電電公社とかあるいは通信関係でいいますとNHKその他いろいろ道庁の方面とか、そういった人たちの間のある程度の付き合いが必要だということで、その人たちとのつき合いに出ているというのが三件ばかりでございます。あとの二件はこれは郵政省とある程度関係のあるこれは特殊会社と申しますか、一応会社になっておると思いますが、そこの人が札幌へ来られて誘われたので、まあこれも一つのつき合いということで出て行ったというのが二回ということでございまして、先ほど竹田委員のおっしゃられましたいわゆる接待とはちょっと形の変わった使い方をしているのではないかというふうに考えております。
#108
○竹田現照君 だからこの新聞にでかく出たので適当なことを言っておりますがね。言うなれば、郵政局長が部長クラスのゴルフを自分でたいへんな金を出して行けないから、たまたま役所の金で会員権を取ったり、共済組合のあれで会員権を取っておるというのが本質なんですよ、実際は。とやかく弁解する必要はないですよ。それで行管がおっしゃったようにほかにもない。会計検査院見えておりますね。検査院はどうですか、こういうようなかっこうに国費が出されているということについていいことですか。十年前からやっておるんですから。行管も見ていますし、会計検査院も札幌郵政局は監査しておるわけですね。わからなかったですか。
#109
○説明員(石川達郎君) いろいろな角度からの御批判があろうかと存じますが、会計検査院としは会計検査の適正を期する上から、ただいま御指摘のいろいろゴルフの入会金、これを公費から支出したのは妥当かどうか、適法かどうか、これを当然検討しているわけでございます。ただ、われわれがただいま承知している限りにおきましては、三十五年でございますか、需品費からこれを二十万円を支出した、その名目は接待用ということで支払ったということを承知しているわけでございますが、役所といたしまして関係団体とつき合いをする上におきまして、飲食とかあるいは物品を購入して贈与するというふうな事例は普通あり得ることでございます。そこで問題はただいま御指摘のゴルフの入会金をこれから支出することが妥当かどうかということでございますが、それが当初郵政局で目的とされました接待に使われているという限りにおきましては、これは形式的にはとりたててこれを違法と断定するまでにはちょっと言えないのではないか。かように考えております。ただ接待と申しましても、おのずからそこに条理上と申しますか、あるいは社会通念上からのおのずからなる規制というものがあろうかと存じます。そこで問題は結局はその利用の実態というものがどうであったかということになろうかと存じますが、ただいま郵政側からも御答弁ございましたけれども、近々われわれも札幌郵政局へ出張することになっておりますので、その際御趣旨に沿いまして、これはわれわれ独自の立場で詳細に調査をいたしまして正すべきものは正したい、かように考えております。
#110
○竹田現照君 これはきょうは内閣官房長官呼ぶのを遠慮しましたけれども、いまの佐藤内閣の姿勢でこれがいいか悪いかとお尋ねすれば、これは官房長官おいでになっても、これは好ましくないというふうにお答えになると思うのです。私は郵政大臣だって同様だと思います。こういうようなことで、こういう新聞だねになるようなものは他の官庁にないのに、郵政だけが、しかも貧乏だ貧乏だといわれている官庁が、こういうことをやっているのは好ましくないと思いますが、大臣どう思いますか。
#111
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほども申し上げましたように、十年ばかり前になぜ二十万円出して加入したのかということについてもう一回調べたいと思います。それからその後十年間どういう形でこれが利用されておったか、あるいは活用されておったか、そういうことについて調べまして、それからひとつ結論を出したいと思います。
#112
○竹田現照君 これは浅見さんが部下職員に毎年のごとく有名な通達を出されているのです。四十二年の方針に管内一般に対してこういうことを言われているのですね。「個別対策が的を射るためには、現状認識に誤りがあってはならない。しばしば、思わしくないことは隠ぺいされがちであり、そのことが前任者・先輩などとかかわりがある場合に一層そうであることは、人情の常であるが、これに負けるようなあり方は、百年河清を待つに等しく、企業の発展は永遠に望みえない。」これは最後の結びのほうですよ。私の考え方は、こうだから諸君は拳拳服膺してやれという文書です。これとこの新聞で、以前の局長時代に会員になったものなので、なんとなく引き継いだ、こういう言い方とは私は浅見さんの経営方針とは全然違う、部下職員には先輩だとかなんとかいうそんなくだらない人情に負けないで、断ち切るものは断乎断ち切ってやれ、そうしてたいへんなきびしい締め方ですね。この新聞にも出ていますけれども、給料袋すらつくることをやめたところがあるのですね、現場では。月に一ぺん払う給料くらい満足な封筒に入れてやってくださいよ、郵政の職員は、大臣。それすらきびしく締められるから、その金も節約するのでやめたというようなところまで出てきた。それだけ締めていて、自分のところだけ前任者、先輩など云々だなんてえらそうなことを書いておいて、こういう自分がゴルフに行ったりなんかするということは、かかり合いを断固断ち切ることなく人情なんかに負けて、百年河清を待たないですよ。こういう姿勢というものは、私はおかしいというのですよ。ここに私は労使紛争の根源があると思う。やるならやるようなことをやりなさいというのですよ、みずからも正して。私は前にこれは決算委員会だったと思いますが、小林郵政大臣にただしたのです。大臣も責任を正すべきものは正すと、こう言っているのです。ところがこのほかにもまだたくさんありますよ。時間がありませんから私はきょう言いませんが、あらためて決算委員会において詳細にわたってやりたいと思っておりますが、しかし、これはあまり自慢になるようなことではないから、私も多少仏心があるから遠慮している面もありますが、やっぱり姿勢を正すなら、みずからもりっぱに書いていることを実践をしてくださいよ、させてくださいよ。そしてこんな新聞だねになったんじゃ、職員だって何だと思う。おれたちにばかり、電気代がかかるから職場でテレビをつけるのもだめだ、給料袋の封筒も新しくつくるようなことではだめだ、お客さんがいても五十円のそば一ぱい出すこともはあ、はあでしょう。そこまで締めておいて、こういうことをやっておったのでは部下職員に対するみせしめにならないですよ。経営方針と違うというのです。だから私は取り上げるのです、年々歳々たにわたって。しかも、この経営方針は、郵政省はこの間どなたか衆議院で御質問があったときにも、これはたいへんいいことだとかなんとかという答弁があった。これは日経新聞にも郵務局長は談話でこれはたいへんいいことであると言っている。いいことだったら、いいことのようにほかのこともやってください。これが全然やられていないから問題だ。どうですか、全然首尾一貫しないじゃないですか。ここに労使の不信感の最大の理由がある。そのことを解決しないで何とかかんとかえらそうなことを言ったって問題の本質の解決にならぬと思う。これは十年以来本省の首脳部だって使って、私は全部名簿持っているのですからね。だから、一生懸命かばわれるのもわかるけれども、浅見さんが言っておるように、これに負けるようなことではなく、断固ここで断ち切るなら断ち切るようなことを明確にしてもらいたい。あらためて調査をして云えというようなことじゃなくて、経営方針と一致させるということで、最後に大臣に、部下の札幌郵政局長の歴年にわたる部下に対する一つの方針と合わせる意味においても、これはおかしいことはやめさせるべきだ。そしてそのことについての責任を明らかにするということだけはお答えいただきたいと、こう思う。
#113
○国務大臣(河本敏夫君) きびしく言えば一切料理屋に行くことは好ましくない、そういう議論も出てくると思うのです。そこで私が先ほど申し上げましたように、十年間それを一体どういうふうに使ってきたのかということを調べました上で結論を出したい。もうしばらくお待ちいただきたいと思います。
#114
○委員長(永岡光治君) 午後一時三十分まで休憩いたします。
   午後零時三十四分休憩
     ―――――・―――――
   午後二時五分開会
#115
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本法律案に対し、質疑のある方は順次御発言願います。
#116
○久保等君 若干質問をいたしたいと思います。
 最初に、簡易生命保険の運営につきましていろいろと郵政審議会に諮問等を行なってまいっておりますが、その中で、特に私がお伺いしたいと思いますのは、答申の中で当面の課題として指摘をしておりまする問題の中で、特に要員、それから給与及び服務に関する改善を行なって募集体制の強化をはかれということを指摘いたしております。この問題については、すでに昭和三十四年の十月にも最初に答申があり、その中で、そのことが指摘をされて、その後どうも具体的に実施をしておらないというようなことで、昭和四十年の八月の郵政事業経営の近代化についてという答申の中で、再度強く指摘したような形で答申が出ております。簡易保険の問題については、最近きわめて一つの大事な曲がりかどに来ておるということがいろいろ言われておりますし、戦前の契約高にもいまだ回復をしておらないといったようなことも、いろいろと、この簡保の問題をこの際再検討しなければならぬということを物語っておると思うのであります。いま申し上げた答申の重要な部分であります要員、給与及び服務の改善、こういった問題については、どういったことを具体的にこの審議会そのものが指摘しておるのか。さらにそれに対して、郵政、特に簡易保険局長のところで具体的にどういう今日まで手を打ってまいったのか、そういう経過等についても御説明を願いたいと思います。
#117
○政府委員(竹下一記君) 要員面の整備をはかれという指摘がございますが、それにつきましては、昭和三十五年度以降、七年間に二千二百九十九名増員をいたしまして、要員面の充実をはかっております。
 それから地方簡易保険局でやっております事務の能率化という問題につきましては、一昨年の四月以降、京都地方簡易保険局にEDPSを導入いたしまして、契約事務の機械化に着手いたしまして、このほうはきわめて順調に成績をあげております。
 さらに外勤作業面の能率化でございますが、機動車――単車でございますね、これを大幅に導入いたしまして、昨今では毎年一千両ずつ予算をとりまして、いま三千数百両になっておると思いますけれども、外勤面の機動化ということに重点を置いてやってきております。
 それから払い込み団体を活発に組成をするという問題、前納の奨励、こういったことをやりまして、募集及び集金事務の能率アップという点をいたしております。
#118
○久保等君 それは、勤務上の問題、特に機械化なり、事務能率化の問題でいま言われたようなことをやってこられたと思いますが、給与問題、服務、そういったようなことについて先ほどあわせて私質問しているわけですから、それをひとつあわせて答弁してください。
#119
○政府委員(竹下一記君) 給与及び服務につきましては特に申し上げるようなことはございません。先ほどちょっと申し上げました地方簡易保険局にEDPSを導入するという面につきましては、これは従来と違った作業形態になり、また労働条件も変わってくるというので、組合と折衝いたしまして特例休息を設けるというようなことで若干の労働条件の機械化に伴う修正をいたしておりますが、したがいまして、今後第二次局として機械化を導入してまいります局につきましては、労働時間の面について、京都簡易保険局の例に準じまして措置をしてまいる予定でございますが、それ以外のことにつきましては、特に申し上げることはないのでございます。
#120
○久保等君 先ほど要員の面では、二千二百九十九名、昭和三十五年度から増員を行なったというお話ですが、昭和四十年度、四十一年度、それから四十二年度、四十三年度、そこらはどの程度にふえていますか。わかれば年度別にちょっとお知らせ願いたいと思います。
#121
○政府委員(竹下一記君) 申し上げます。
 昭和四十年度におきましては、百七十四名の増員がございました。四十一年度におきましては二百三十二名、四十二年度におきましては百九十七名、四十三年度におきましては六十八名、四十四年度におきましては三十五名という増員になっております。
#122
○久保等君 この要員問題については、先般も当委員会でいろいろ質疑がありましたから、あまり繰り返して申し上げませんが、いまの御説明によっても、昭和四十三年度、それから四十四年度――本年度あたりが急激に何か要員面の数の面から見ても落ちているようですが、要員問題、これは何といっても直接、募集あるいは簡保運営の中心的な重要な課題だと思います。したがって、先般来言われておりますように、要員問題について、もう少し積極的に考えてまいる必要があるんじゃないかと思います。私はしたがって、郵政審議会から答申が再度にわたって出された中で、この問題について強く指摘しておりますし、しかもそのことが、当初の昭和三十四年度から四十年度の間、あまり目に見えた対策が立てられないということに対して、非常に不満を表明したような答申が昭和四十年に出ておるようでありますが、そういったような経過等も考えますと、こういった問題は、従来から長きにわたって未解決というか、こういった問題について、もう少し力を入れて解決をはからなきゃならぬじゃないかという課題としてずっときておると思うんですが、そういう点で今度は、特に傷害保険という画期的な新しい新種保険を始めるにあたっては、これを円満にといいますか、円滑にやっていけるような体制をやはりきちっと整える必要があると思うんです。ところが、いま指摘いたしましたように、本年度の場合でも要員面、これは一つの具体的な事例として私は申し上げておるわけですが、わずかに三十五名の要員増にすぎないというようなことでは、どうも保険事業の運営に対して若干の危倶なしとしない実は感じがするんです。したがって、ぜひひとついま申し上げたような問題あるいは服務の問題についても、私詳しく現状をつまびらかにいたしておりませんから、こまかく掘り下げた議論をすることは省略をいたしますけれども、給与の問題なり、服務の問題なり、こういった問題についても、こういった答申で再度にわたって指摘されるくらいですから、いろいろ問題があるのではないかという感じがいたしますし、こまかい点を指摘することは省略をし、またお伺いをすることも省略をいたしますけれども、当面のいわば緊急課題として、この問題が取り上げられておるようですから、ぜひひとつ具体的な問題がどこにあるか、これは私が指摘するまでもなく、よくわかっておるわけですから、問題の解決に一そうのひとつ努力をしてもらいたいと思います。そのほかに、こういう保険料の割り高の是正だとか、財務会計制度の問題であるとか、事務機械化の問題だとか、その他いろいろ福祉施設の問題等については、これはいろいろな違った角度から、他の委員から質問もなされておりますから、私は省略いたします。ただ、いま申し上げましたような要員なり、また要員を中心とした服務あるいは給与問題、これらの問題についてはあまり強く質問がなされておらなかったような経緯もありますので、私特にこの際指摘をしまして、今後の改善方について一そうのひとつ奮起をお願いをしておきたいと思います。
 それから次にまいりまして、簡易保険年金積立金運用の問題について若干お尋ねしたいと思います。この積立金の運用につきましては、積立金運用法の第三条にいろいろ運用の範囲等について規定があるようであります。その中で、私特にお伺いしたいと思いますのは、資料を見て感ずることでありますが、運用法の第三条による分類が十三種類ばかりあります。その中で、第三条の第七項に基づく資金運用部預託の問題があります。この預託せられておりまする金額は一千八百六十一億円という金額になっておるようですが、これは全体の積立金合計から見ますると、一割強の金額に当たるのでありますが、これは運用せられておりまする利回りを見ますると、六分から二分というようなことになっておるようです。そうでなくても、この運用利率を高めてまいることは、これは最大の課題であり、できるだけ高利回りの運用をすべきだということは、これは当然だと思うのですが、しかし、財投という立場でこの金が運用されてまいるということになれば、あまり大した高利回りを期待することもできないという一面制約があると思います。しかし、それにいたしましても、第三条第七項の預託に対する金額は、一千八百六十一億円というきわめて膨大な金額にのぼっておるのですが、できれば、できるだけこういった預託の金額というものは少なくしていくべきだ、できれば預託しなくても済むようにすべきだと思うのですけれども、どうしてこういう膨大というか、多額の金額が預託という形で、いわば大蔵省の資金運用部の中に入れられておるということになっておるのか、その点のひとつ事情をお尋ねしたいと思うのです。
#123
○政府委員(竹下一記君) 資金運用部資金法という法律がございまして、その中に特別会計で生じた余裕金はすべて資金運用部に預託しなければならないという一項がございまして、その適用を受けておるわけでございます。簡易保険の余裕金は御指摘のようにこれは普通の関係の余裕金、つまり収支の差額といったような簡単なものではございませんで、将来の支払いに充てる準備金であると同時に、その準備金を有効に運用して、できるだけ利殖をするということが保険事業のたてまえとしてあるのでございますけれども、そのことにつきましては従来から何回となく関係方面と折衝してまいりましたのですが、やはりこの資金運用部資金法にうたわれておりまする一句、余裕金はすべてこれ預託しなければならない、こういう縛りを受けまして今日まで資金運用部へ預託するということを続けておるわけでございます。御指摘の点は十分わかるのですけれども、なかなか壁が厚いわけでございます。
#124
○久保等君 この積立金の運用に関する法律で、第三条に「積立金は、左に掲げるものに運用する。」ということになって、いま言った七項までありますね。最後の七項のところで「積立金は、第一項の規定にかかわらず、同項の規定による運用をするまで資金運用部に預託することができる。」したがって、資金運用部に預託するのはむしろ時間的な、期間的な問題をいうならば第一項の規定、すなわち十三号ばかりありますが、その中でできるだけ運用していって、なおしかしその規定で運用するに至るまでの比較的短期間というか、その期間はこの資金運用部に預託するんだというふうに理解するならば、できるだけ第三条の第一項に基づく各号の中で最大限資金の運用をはかっていくという考え方でいくべきじゃないかと思うんですが、逆にいま申し上げたように一割余りも運用部に預託する、したがってきわめて低利というか、中にはただみたいな、二分程度の利回りというようなことにもなっておると思うんですが、この規定からいって最大限この第三条の第一項でもって運用していくべきではないかと思うんですが、どうですか。
#125
○政府委員(竹下一記君) 簡保年金の運用法によりますると、お話しのように「資金運用部に預託することができる」という表現になっておりまして、こちらの都合でそれじゃ預託しなくてもいいんじゃないか、そういう余地があるんじゃないかというふうにとられるわけでございますが、先ほど申し上げたように、この資金運用部資金法第三条の二項では、こういうふうな規定になっておりまして、「政府の特別会計の余裕金は、資金運用部への預託の方法による外、運用してはならない。」と、こういう非常に強い表現になっておるわけでございます。したがいまして、この簡保の資金は普通の余裕金とはずいぶん性質が違うものであるから、この適用をひとつしないようにしてもらいたい、簡保の積立金と同様の運用ができるようにしてもらいたいということはもう前々から何回も繰り返して折衝してきておるわけでございますが、それをふき切れないわけでございます。ただ、資金運用部といたしましては、簡易保険、郵便年金の特殊事情を見まして、預託利率を若干高くしてくれております。と申しますことは、一年預託をすれば本来であれば四分五厘のところを簡易保険のこの余裕金及び積立金につきましては特利をつけます――一分五厘の特利をつけた六分にしてあげようということで、その旨を資金運用部資金法に明記してあるわけでございます。したがいまして、目下のところどうしても預託せざるを得ない。ただしその利率は普通の場合よりも若干高くしてもらっているというのが実情でございます。
#126
○久保等君 おそらく私の意見も郵政当局の考えも同じだろうと思うのです。やはりこれはどう考えてみても、私は大蔵省の横車というか、非常に筋が通らないと思うのです。余裕金といってもいま局長の言われるように、これはあくまでも積立金で積み立てておくべき性格の本来筋合いだろうと思うのですが、いわゆる余裕金という余裕金とは性格が違うと思います。したがって、そういう点からいえば、いま私が申し上げたように積立金運用法のたてまえで運用していくべきだと思うのです。わずかばかりの余裕金があるから、しかも短期間の間は少なくとも資金運用部へ預託しなければならぬというような、きわめてはんぱな時期の間のものを預託するということも考えられると思うのですが、そうでない、こういうまとまったたいへんな金額であり、しかも長期にわたってこれは預託をしておるだろうと思うのです。古いものはどのくらいになりますか。
#127
○政府委員(竹下一記君) 先ほど申し上げました特利をつけるという問題がございますので、通常の場合一年程度預託をしておく、一年しますると、これはもう年度の決算がありまして、決算をしますれば、従来の余裕金は積立金のほうに移りかわるわけでございますから余裕金でなくなる。積立金になればもはや預託をする必要はないのでありますから、これはいつでも取り出せるわけでございます。ただ、実際の運用上簡易保険といたしましては、中途はんぱな預託ということをすれば運用上非常に不利でございますし、利子のほうもうまくないわけでございますから、ちょうど一年間資金運用部に預託する。一年の年期奉公をさせまして六分の特利をつけたところで本来の積立金の運用のほうに移しかえるということをいたしておりますので、大体預託は原則として一年を期間といたしております。
#128
○久保等君 そうすると、利回りは六分から二分という形で預託利回りが回っておるようですが、これは六分、それからその間何分か、こうあるわけですか、その利回りの率と、それからその何カ月か知りませんが、そういった月数を教えてくれませんか。
#129
○政府委員(竹下一記君) 預託利子は預託の期間によって分かれておりまして、一月以上三月未満のものが年二分でございます。それから三月以上一年未満のものは年三分五厘、一年以上三年未満のものは四分五厘、こうなっております。ただし簡易保険につきましては、一年越したものについては特利をつけた六分になっております。したがいまして、預託期間によって利率はさまざまでございますが、簡易保険の預託金は大体一年間を預託期間といたしておりますから大体六分に回っておると、こういうふうにお考えいただいてよかろうかと思います。ある部分の資金につきましては一年未満で、半年ぐらいで引き上げまして、積立金のほうに移しかえるということもいたしておりますので、部分的には四分五厘あるいは三分五厘というものもございますが、ひっくるめまして大体六分弱というふうにお考えいただいてよかろうかと思います。
#130
○久保等君 いまの預託金の問題については先ほど申し上げたような方向で、さらに今後ひとつ特にこの点は郵政大臣に要望しておかなきゃならぬと思うんですけれども、対大蔵との問題で、特に簡保なりあるいは年金の問題については、前々から長い経過があり、私どももある程度の経過は承知いたしておりますが、いずれにいたしましても、簡保があくまでも大衆のいわば将来に対する生活保障、社会保障制度の一環的な性格を持った、いわば庶民の制度でありますだけに、そういった資金というものが、したがって、そういう立場で活用せられていかなきゃならぬと思うんです。これは単に簡保だけじゃなくて、一般国民年金だとか、健保の場合についても言われることですけれども、その目的、目的にやはり適した形で資金が運用せられていくこと、これは非常に重要なことだと私は思うんです。したがって、ひとり簡保だけの問題ではありませんが、簡保についてもぜひひとつ従来にも増して御努力を願いたいと思います。
 それでは次にまいりますが、今度の傷害保険、先ほどもちょっと申し上げましたように、五十四年にわたる簡易生命保険の制度上から見て非常に画期的な試みだと思います。それだけに、また十分な体制、それからまた十分ないろいろ手当てをしてこの制度を始めてまいらないと、いろいろまた思わないトラブルとか、問題を起こす可能性がないでもないと私は思います。それでお聞きしたいのは、法律に規定していない面について相当部分いわゆる保険約款というものに移譲するというか、保険約款の中で規定をすることになっております。保険約款というものが一体どういう性格なのか。もちろん従来とても簡易生命保険に約款でいろいろ規定がございます。しかし、今回さらに傷害保険につきましても約款に譲っております面がだいぶあるわけですから、この保険約款というものをどういうふうに理解をすればいいのか。少し理屈っぽい質問になりますが、その見解をお尋ねしておきたいと思います。
#131
○政府委員(竹下一記君) 保険約款は簡易保険契約の当業者の間の権利義務の詳細にわたりまして取りきめましたところの約束ごとでございまして、きわめて重要なる内容を持っておると考えております。もとより法律ほど強くございませんが、きわめて大事な強い性格を持っておると存じます。したがいまして、郵政大臣は約款をつくるわけでございますけれども、その場合には、郵政審議会の議を経まして、そうして約款改正をするというふうな手続を定めてもございますし、そういうふうに考えております。
#132
○久保等君 郵政審議会の議を経るというのはどこにありますか。その規定をちょっと教えてくれませんか。
#133
○政府委員(竹下一記君) 簡易生命保険法第六条に保険約款のことについて規定がございまして、その中の二項に「保険約款は、郵政審議会の議を経て、郵政大臣が定める。」という規定がございます。
#134
○久保等君 今回の傷害保険はいろいろ普通の約款のさらにまた列挙という形でこの身体障害等級表みたいなものがつくられるんだろうと思いますが、郵政審議会でこの約款のしたがって改正等がなされる場合にも審議会にはかるんだろうと思いますが、今回のこの約款案というものはどういう手続状況にありますか。
#135
○政府委員(竹下一記君) 少し時期が早かったのでございますけれども、郵政審議会はいろいろ先生方の御都合もございまして、そうひんぱんに開く、集まっていただくというわけにもいきませんので、去る三月末に開催されました郵政審議会に実は法改正を見越しまして約款の改正案についておはかりをいたしました。そのときに、大体これでよろしいのでありますけれども、情勢によりましては、約款の改正案の内容につきましては、若干の手直しをする必要があるかもしれませんが、そのときは御了解をいただきたいということで審議会の御了承を得まして、約款改正案の内容につきましては、審議会の了解を取りつけてあるわけでございます。
#136
○久保等君 そうすると、部内の手続的にはある程度というよりも、もちろん法律が通っていないんですから、正式にきまったということにはならぬけれども、しかし内部的な手続としてはきちっときまった形の約款というものができ上がっておるんですか。私資料を提出願ったものでは約款要綱というような形になっておるけれども、そこらあたりはどういうことになっておりますか。
#137
○政府委員(竹下一記君) 法律が成立いたしましたらば、その時点以降におきまして、約款の最終的なものをつくりまして郵政大臣の決裁を受ける、それで約款として確定をする、こういう順序になるわけでございます。
#138
○久保等君 要綱とは言いながら、これはただ単にほんの字句を若干簡単な、たとえば、必要な改正をすることとか、何とかいうことばになっておりますから、これをもう少し――しますとか、しましたとかいう、そういうことばの表現程度の差異はあっても、この要綱がそのままそっくり約款になるんですか、それともこの要綱はほんの荒筋だけで、抜けておるものもあるんですか。
#139
○政府委員(竹下一記君) 約款要綱はほんとうの大筋でございまして、実際の約款改正はかなり字句的にも複雑になってきますし、さらに給付の対象にいたします障害の段階といったものは別表を設けるというようなことになりまして、実際はさらに複雑なものになるわけでございます。
#140
○久保等君 だから複雑なものになるけれども、その複雑なものになるのはどんな複雑なものになるのか。先ほども御説明があったように、約款というものは非常に重要な中身のある、実のある私は条章だと思うんです。したがって、約款だからというようなことで何か法律の審議の過程であまり明確にならぬままに法律を制定してみても、実は中身は約款の中でほとんどきめられておるんですからね、その約款というものは要綱で私承知する以外に、出されている資料はないんですけれども、さらにこの要綱案よりもほかにいろいろ規定があるんだと、規定というか、きめなければならぬことがあるとするならば、そういうやっぱり全貌をやはり示してもらわないと、法律のほうはどちらかというと抽象的に規定しておるので、中身は約款にむしろ規定されることですから、そういったことが抜けておるとすればこれはわれわれ法案を審議すること自体も、審議のしようがないということになると思うのです。それで、いま簡易保険局長の言っておった障害の等級表というものは、ここに私も手元にもらっております。これはもらっておるのも、何か途中で変わったとかいう話を聞くのですけれども、いつ、どこで変わったのか。しかも中身の変更も非常に重要な変更のしかたをしておるんですよ。当初はとにかく等級も四十七ぐらいにいろいろな具体的な例を考えておったのが、今度五つ、六つばかり削って四十一になったのですけれども、これは一体どこでこういう修正をしたのですか。
#141
○政府委員(竹下一記君) まず最初のお尋ねでございますが、約款改正の内容は、お手元にお持ちであろうと思いまする約款案要綱の中に尽きております。ただ、やや複雑になると申しますことは、別表がつけ加わるとか、逐条的に条文を書きかえるわけですから、表現がやや複雑になってくると、そういう点はございますけれども、項目としては、この要綱に尽きているわけでございます。
 それから第二のお尋ねでございますが、障害等級表につきましては、おっしゃいますように、当初案を若干修正いたしました。これは郵政審議会におはかりするときの原案に若干の修正をいたしまして、おっしゃいますように、五つか六つの項目を実は落としたというわけでございますが、これは保険局といたしまして、局議をもちまして数度にわたって会議をし、十分慎重審議をいたしました後に、そういう手直しをやったわけでございます。
#142
○久保等君 これは郵政審議会で――それならば手続的にはきめたのは、この四十一までのもので、郵政審議会で一応きめたことになっておるのですか。
#143
○政府委員(竹下一記君) 郵政審議会にはかりましたときの障害等級表では障害の段階を四十七に分けてございました。それを修正いたしまして四十一にいたしたわけでございますが、これはちょっとお断わり申し上げますが、簡易保険の傷害特約におきましては、できるだけ加入者の皆さんに有利な給付ができるようにしたいと、傷害につきましても極力有利にできないものかというわけで、民間で実施いたしておりまするやはり傷害特約制度の給付条件等を見まして、そうしまして、私どものほうの障害等級表をこさえたわけでございますが、民間にないものも相当取り上げてございます。あるいは民間で支給するグレードよりも簡易保険の場合、一級高くする、つまり給付をよくすると、そういう構想も取り入れまして、最終的にいま申し上げました四十一項目にしぼったわけでございますが、ほかのと比較いたしまするとかなりいい給付条件、給付内容になっているんじゃないかという自負を持っております。
#144
○久保等君 そこらあたりは大いに今後PRをする材料にしなければならぬと思うのですが、たとえばどういうところですか。具体的にひとつPRの意味で説明してくれませんか。
#145
○政府委員(竹下一記君) 第一級と申しますと、簡易保険でもあるいは民間の保険でも一番障害程度の高いのでありまして、これは死亡と同様保険金満額の支払いになるところでございますが、その中に、これは両眼が失明するとか、そしゃく能力が全くなくなるとか、こういった項目がございますけれども、簡易保険の場合、次のような一句を入れたわけでございますが、それは「精神、神経又は胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身自用を弁ずることができないもの」、こういう一句を入れたわけでございますが、これは目には見えない障害、内臓の著しい障害でございますが、これは実は民間のほうには、こういう項目を取り上げてございませんが、私のほうではこれを第一級の対象としております。それは一例でございますが、さらに、「両上肢の用を全く廃したもの」、これも第一級にいたしております。それから「一上肢及び一下肢の用を全く廃したもの」、それから次に「両下肢の用を全く廃したもの」、これは民間のほうでは第二級のほうにランクされてあるのですが、簡易保険の場合はこれを第一級にいたしました。たまたま第一級、第二級に関連してだけ申し上げましたけれども、同様なことは一級から五級にわたりましていま申し上げましたのと同様の措置をとってございまして、その項目はざっと見ましても十数項目になっております。つまり民間で対象としていないものをわがほうでは対象にしている、あるいは民間でランクしましたのを簡易保険の場合は一級高めに位置づけていると、こういう操作をいたしておるわけでございます。
#146
○久保等君 従来から簡易保険の問題についてはいろいろトラブル等があると思うのですが、それを扱うところが簡保年金の審査会というのがあって、その審査会でいろいろ調査をしたり、また最終的には判定をするというような運用になっているようですが、これがなかなかこれからたいへんな仕事をやっていかなければならぬことになるだろうと思いますが、従来の生命保険だけですと、比較的トラブルも少なかったと思うのですが、従来、審査会にかかってまいります案件はどのくらいありましたか、それを少しその説明をしてもらいたいと思うのですが、それから審査会自体がどの程度従来は開催せられ、いろいろ紛争になりました問題を扱ってまいったか。
 それから資料を出してもらっておりますが、委員がおられます。委員が、十三名以内置くことができるようになって、現在十一名の学識経験者並びに関係行政機関の職員で構成をした十一名の簡保年金審査会というものがあるようですが、委員長はこれはどなたが委員長になっておるのですか。そこらも説明を願いたいと思います。
#147
○政府委員(竹下一記君) 保険年金審査会の委員は、法律で十三名以内ということになっておりますが、現在は十一名になっております。そのうち行政機関職員といたしまして五名、学識経験者といたしまして六名でございます。委員長は学識経験者である鈴木竹雄さんであります。この保険年金審査会はここ数年来の仕事をながめてみますると、一年に大体二回から三回やっております。扱いました案件は、四十二年度におきまして三十件、四十三年度におきまして二十五件でございます。大体三十件前後の案件を審査をいたしておるわけでございます。
#148
○久保等君 いま説明のあった三十件なり二十五件、これらはいずれも最終的な裁決といいますか、判定が出されたものでしょうが、中には長期間にわたって扱わなければならぬというような問題はなかったでしょうか。もう少し具体的にお伺いするならば、六カ月以上問題を審査会として扱ったような案件がありますか、ありませんか。
#149
○政府委員(竹下一記君) 年に二回程度の審査でございますから、時間がかかります案件にいたしましても六カ月でけりがついておるのが実情でございますが、中には非常にむずかしい案件がありまして、もう一回実情をよく調べろということで私のほうへ差し戻されるものがございます。これは例としてはきわめてわずかでございますが、そのものについては次回の審査会までに再調査をいたしまして提出をするということになります。それで案件はみな解決をいたしておりまして、法律の上からはその審査会の決定を、裁決を不服とする人はそのあとで民事訴訟に提起することができると、こういう法律の規定はございますけれども、実際は民事訴訟のほうへ提起された案件は、過去において一件もないというのが実情でございます。
#150
○久保等君 いまの説明をお聞きして感ずることは、件数は比較的思ったよりも少ないようですけれども、二十五件なり三十件年間にある案件を扱うのに一年に二回か三回くらいしか開かないというのはいささかどうもやはりお役所仕事じゃないかと思うのです。いわば異議申請といいますか、申し立てをしてあと半年前後も開かない場合がこれはあるだろうと思うのです、一年に二回か三回ですから。もう少し、少なくとも二カ月に一ぺんくらい開くほうが、案件は一件か二件かもしれませんけれども、事はやはり権利義務に関する、しかもまた、金銭に関する問題ですから、異議申し立てをしておる立場からいえば一日も早く解決をしてもらいたいことだろうと思うのです。それにもかかわらず、一年に二回か三回程度で処理をしているというのはきわめて漫々的のような気がしますが、これどうですか。
#151
○政府委員(竹下一記君) 御指摘のことは私どもも感じておりますので、もう少し先生方にも御勉強をいただくようにお願いもしますし、開催回数をもう少しふやすという方向で今後努力をしたいと思います。
#152
○久保等君 それにはまたこの審査会の委員の場合ももう少し動きやすいように、また各委員が積極的にこういった仕事に協力なり努力をしてもらえるような形にしておかなければならぬのじゃないかと思いますがね。たとえば具体的いえば、たてまえとしてはこれは無給ということになっておるのですか、法律には何らの規定もないようですから。何か一日委員長は四千五百円、委員は四千円というようなこれは手当というか、手当のうちには入らぬと思うのですが、実費を出しておるという形になっておるのじゃないかと思うのですが、四千円、五千円というのは、手当を出したうちには入らないと思うのですが、これは車馬賃というか実費というか、どういう名目で出しているのですか。
#153
○政府委員(竹下一記君) いまの委員手当委員長四千五百円、委員四千円は、実はこの四月に改正をいたしたわけでございますが、これは世間に一般にございます各種の委員会等の委員の手当等も十分参酌いたしましてきめられておるわけでございますが、御指摘のように決して高いものでもございませんし、もう少し上げていただいてもよかろうとも思うわけでございますが、その点につきましては、今後勉強させていただきたいと思います。ただしこれはごく最近変わったばかりであるというわけでございます。
#154
○久保等君 従来はどうなっておりましたか、三月までは。
#155
○政府委員(竹下一記君) 正確なところは忘れましたが、これより千円ばかり低かったのではないかと思います。
#156
○久保等君 こういうところにきわめて非現実的なことが行なわれておると思うのですが、タクシー代でも遠くから来るとけっこう片道四、五千円くらいかかるかもしれませんからね。最近のような住宅事情で多少遠いところに住まっておられると、車で来れば片道四、五千円くらい取られないとも限らないのですが、したがってやはり現在の経済情勢その他に適応した手当を堂々と支給すべきだと思うのです。単に郵政省だけに限らない。各官庁でもやはり同じような問題があるのですが、われわれ法案が出てくるたびに何かこういったものの値上げの急先鋒みたいな質問をするのですが、人を使うにはやはりそれ相当の手当を出すべきだと思うのです。出さないでいい人を集めて仕事をやってもらう、こういうことはどう考えても非常識だと思いますしね。それからこの審査会そのものが従来は生命保険だけについての審査会であったから年間二十五件ないし三十件程度で済んだと思うのです。これからは私は従来と違って相当な問題が出てくるのじゃないかという気がいたします。しかも判定そのものもむずかしい問題が、障害の程度で一級から五級までに分かれておりますけれども、なかなかこれ現実問題にぶつかると判定がむずかしい場合があるだろうと思いますが、そういったものはこの審査会でやっていくだろうと思うのですが、したがって従来と違って審査会が非常にむずかしい問題をしかも多数扱わなければならぬということは、これはもう目に見えてはっきりしていると思うのです。したがって、それ相当の審査会の運営について従来と違った覚悟でこれに対処してまいりませんと、お手上げになることも十分に考えられるのじゃないかと思うのですが、今度の傷害保険を扱うに当たって審査会の運営についてどうしようと考えておられるのですか。従来の生命保険審査会を単にそのままとにかくやっていくのだというような程度では私は少し甘過ぎるのじゃないかというふうに考えますが、いかがですか。
#157
○政府委員(竹下一記君) 御指摘のように傷害特約の実施によりまして紛争の案件がかなりふえるのではないかと、かように考えます。どのくらいふえるかという予想を立てますことはたいへんむずかしいのでありますけれども、従来と比べたらこれはやはり相当増加するというわけでございまして、従来の審査会は、そういう情勢の変化に対していまのままでは対処できないわけでございますので、実施後の状況を十分観察いたしまして、新しい事態に即応する体制をつくりたいと、いまから十分注意をしているわけでございます。ただ、委員十三名になっておりますけれども、これを増員することは法律改正になります。それから保険審査会の組織は政令にまかされておりますが、組織を拡大すること、たとえばいま中央でもって一本で実施いたしておりますが、もしかりにこれを地方のほうに部会を設けるというようなことにいたしますと、政令改正を要するわけでございまして、そういうことも含めまして実施後の動向について十分留意をしてまいりたい、かようにいまからその心づもりで、また各郵政局にもそのことを申し伝えております。案件が比較的少なくて、ただいまの審査会の開催回数をふやすだけで処理ができればたいへんしあわせでございますけれども、そうでない事態のことを予想いたしまして、いろいろと対処をしてまいる所存でございます。
#158
○久保等君 まあ目下のところは何も別に考えておらぬということですね、具体的に言うと。だけど、そういうことではとても対処し切れないと思いますし、いまから十分にそれ相応の対策を考えておく必要があると思うのです。それはひとりこの審査会のみならず、審査会のいわば手足になって動く事務局的なもの、こういったものもよほどしっかりしたものを整備しておかないと、これは委員は、どうせ来てでき上がった書類をある程度点検をしてまあ最終的に相談をして判決を下すというようなことだろうと思うのですが、それまでのいろいろ事情の調査等、これには相当な手間もかかるだろうし、人手も必要だろうと思うのです。だからそういったことについてはよほど十分な体制をつくっておく必要があるのじゃないかと思うのです。問題がぼつぼつ出だしてからやるのじゃなくて、準備だけは事前にひとつ十分に立てておく必要があろうと思います。それをこの際強く要請をしておきたいと思うのです。
 ところで、今度のこの傷害保険を始めるにあたって、できるだけあまりむずかしいことの起こらないようにという配慮が、先ほどちょっと私指摘をした身体障害の等級表の中から、将来判定のむずかしくなると思われるような項目を六つばかり削ったのは、そういったところに事情があるのじゃないかと思うのですけれども、また一面からいえば、これは実は傷害保険に入っておけば、実際けがをしたときに傷害保険がもらえると思って入ったら、実は約款の中にはそれがなくて、実際問題としては給付が受けられないのだというふうなことになったのでは、これまたせっかくの傷害保険をつくった趣旨というものが相当減殺をせられると思うのです。だからそこらのかね合いは非常にむずかしいと思うのです。あまり問題がない程度のものに限れば大したごりやくがないということにもなるし、またできるだけそういったものを広げればなかなか扱い上将来に問題が出てくる可能性が大きくなってくるということにもなって、そこらが、われわれしろうとが、どういう場合に、一体それならば削られた問題についても、入れたほうがいいんじゃないかということを、即断はちょっとできかねるのですけれども、やはりつくったからには喜ばれる傷害保険でなければならぬと思うのですが、そういったようなことについて、これはどういったところをめどにして――民間あたりでやっておるのを相当参考にせられたと思うのですが、たとえば入院の保険金というものは百二十日に限ったりなんかした、ああいった日数なんかは、これは民間と同じようなところに線をそろえたのですか、どういうところに根拠がありますか。
#159
○政府委員(竹下一記君) 入院につきましては、百二十日まではみますという点につきましては、民間と全く同様でございますが、日額単価を私のほうは保険金の千分の一ということにいたしておりまして、その点は民間より若干低くしてございます。ただし、この傷害保険金の給付対象になっております、この身体障害等級表による傷害対象は、これは民間に比べたらば項目としても簡易保険の場合が多いわけです。民間ですと、明らかに目に見える傷害、指がなくなったとか、耳がなくなったとか、目がつぶれたとか、そういった目でもって確認ができるものに限定してあるようでございますけれども、簡易保険の場合は、先ほどお話がございましたように、機能障害というものを大幅に取り上げてございます。ただし認定が非常にむずかしいものというものについては、たとえばむち打ち症につきましては、認定が非常にむずかしいということもございまして、簡易保険の傷害特約の支給の対象外にいたしておるわけでございますが、それ以外の機能障害は、相当大幅に取り入れてございまして、このほうは簡易保険の傷害特約の長所といいますか、皆さんから喜んでもらえる点ではなかろうかとかように存じております。
#160
○久保等君 いまの傷害の認定は、まあ専門家の医者の診断書、そういったものを必要とするでしょうが、それもしかしまあ医者といっても、医者の見解はみな一致するとは限らないので、見方によってずいぶん違った診断なり、認定がなされるだろうと思うのですが、郵政省の立場からいえば、どこでその認定をすることにするのを原則とするか、どこか町のだれか適当な医者から診断書さえつけて出てくれば、そのことは無審査というか、そのことは無条件に認めて、それに対する給付を行なうというようにするのか、いま局長も言われるように、足が一本なくなったというような場合でしたら、これはだれが見てもはっきりするのだけれども、しかし機能障害というような問題になってくると、外見からはもちろんわからないし、外見のみならず、専門家が見てもこれはなかなか必ずしも一致した見解が出るとは限らないと思うのですがね。したがって、そういった問題の認定はどこの機関の医者がやるのか、いま言ったように市井の医者、だれでもいいから有資格者の医師の認定さえあれば、それによって処理していくという考えなのか、そこら手続的なものをどう考えているのか説明願います。
#161
○政府委員(竹下一記君) 簡易保険ですから、極力簡易な手続で保険金の支払いができるような仕組みにしたいと考えております。したがいまして、傷害の認定あるいは入院の確認につきましては、一般の開業医の方の診断書、入院証明、これを提出していただきまして、郵便局においてそれを確認いたしまして、郵便局で即時払いができるようにしたい、そういう方向で進めております。ただ案件によりましては、郵便局で即時の支払いができかねるものが出ると思われます。それは郵便局において、はたしてこれは保険金を支払っていいものかどうかの判断がつきかねるものが、数は少のうございますけれども、多少は出るであろうと思われます。それにつきましては、地方簡易保険局にそれをあげまして、地方簡易保険局にいます医師が死亡診断書等をしさいに調査いたしまして、最終的に決断を下す、こういうことを考えております。
#162
○久保等君 入院をした場合の保険金は、何ですか、最高たとえば二百万円の傷害保険に入った、特約保険に入ったとすると、これは二十四万円になる。これが最高になるわけですかね。
#163
○政府委員(竹下一記君) 二百万円の日額ですから、千分の一ですから二千円が日額、それの百二十日分ですから二十四万円になります。
#164
○久保等君 そのけがをして入院をした場合、人間必ずしも一回で終わりということでございませんから、何回もけがをする場合も考えられると思うのです。たとえばいま言った百二十日も入院するようなけがをして病院に入った、なおってきてまたその後けがをしたというような場合を想定して、かりに五十万円なら五十万円の傷害保険に入っておって、三回けがをしたという場合には、最初の二回は四十八万円で保険金額の範囲内だから支払われると思うんですが、結局三回目のところになると、もちろんこれ五十万円限度額になってしまいますから、二万円しかもらえないことになるのですが、そのときにどういうふうになるんですか。五十万円の生命保険にはもちろん入っているわけですから、さらにその後五十万円の傷害保険に再度入りたいということは考えて入れるのですか、入れないんですか。
#165
○政府委員(竹下一記君) 傷害保険金でありますとか、入院保険金を支給いたします。ところが、入院にいたしましても一回きりでありませんで、若干の期間をおきまして二回入院すれば、その二回についても同様に入院保険金を支払いまして、結局傷害保険満額のところまでは保険金を何回かに分けましても支払いをする。満額をこして支払うことはないというわけでございます。それで傷害特約の保険金を使い切ってしまった場合には、それ以上のものはもう支払いをいたしませんので、さらに傷害保険特約がほしいという御希望の方はもう一つ簡易生命保険にお入りをいただきまして、五十万とか百万とかお入りをいただきまして、それに特約をつけていただく、そういうことに相なるわけでございます。
#166
○久保等君 そこらが少しおかしいんじゃないかと思うんですがね。かりに保険金額を全額もらった――もらったというよりも病院、いまの場合だったら病院に入ったのですから、病院の治療費の一部に充てたという形になって目的を、一応五十万円という傷害保険の金額はもらった形になるわけですが、しかし今度けがをした場合あるいはまた死ぬ場合は別ですが、けがをまたする可能性もあるわけですから、さらに保険に入りたいといった場合に保険に入れない、生命保険に入らなければ入れないんだという、本来の五十万円はまだあるわけですから、五十万円の生命保険には入っているわけですから、それにはまたさらに追加して傷害保険に入るという道を開くべきじゃないかと思うのですが、これは保険財政といいますか、保険のふところぐあいからいけば、認めたからといって不都合は私はないんじゃないか。なぜかなら、保険料というものは毎年毎年入ってこられる加入者、そういったもので一年ごとに保険数理的なものをはじき出して、その中で経営が成り立つか、成り立たないかということを年度年度でもってやっておられると思うのです。そうだとするならば、いま言ったようなことをやったからといって非常な不都合が出てくるというようなことは考えられないんですが、しかし、きわめて扱いとしては簡単でいいのかもしらぬけれども、加入者の利便というものを考えるなら、そういった五十万の生命保険に現実に入っているならば、それに付加した障害保険というものが一応何といいますか、事実上消滅をしたような形になった場合には、さらにまた追加してその傷害保険に入れるような形を当然考えてもいいんじゃないかと思うのですが、そのあたりはどうですか。
#167
○政府委員(竹下一記君) 御指摘の点はまことにごもっともだと思うのですが、傷害特約方式をとります理由は、やはり簡便な手続と、それから経営主体から見ました場合にも極力手続をやさしくする、簡略にするということによって事業コストを極力切り詰める。そのことが結局保険料を安く上げるということにつながってまいるわけでございますが、特約の方式という方式でいきました場合には、どうしても主契約と一心同体の扱いをいたしまして、一度傷害特約のほうが切れましたならば、それでもってもう打ちどめとする、こういうことにならざるを得ないのでございまして、それはやってやれないことはないわけでございますけれども、事務処理の面で相当複雑なものになってくるというわけで、いまおっしゃいましたような、もう一回特約だけを掛けるということについては、私どもはそのことを考えていないわけでございますし、また民間の生命保険会社がやっておりまする傷害特約のいわゆる特約方式はやはりそういうことでやっておるのでございます。
#168
○久保等君 手数云々の問題はそう別に手数がかかるわけでは私はないと思うんですがね。傷害特約だけが事実上消滅をしたという状態になるのだろうと思うのですが、そうすれば新しく、その主契約の生命保険契約のほうは残っておるのですから、それにまた追加した傷害特約ができる道を開くべきではないかと思うのですがね。もちろんその傷害特約に伴う掛け金というものは当然掛けるのですから、保険財政の上から言えば数字的には合っていくわけですから、そこらのところは、生命保険に二度入らなければ傷害特約はつけられないんだという扱い方は、そこらを少し魅力を持たせる意味からも、民間がやっておるおらぬは別にして、考えてやっていったらどうかと思うのですがね。いまの局長の御答弁では、どうもそれを認めないという理由としては根拠が薄弱だと私は思うのですがね。今回の法律の中で、そういったことまでやれないとしても、将来の問題としては、十分に研究に値する問題じゃないかと思うし、おそらくそういった問題を特に希望する向きがずいぶん出てくるのじゃないかと思うのですけれども、傷害のほうだけが早く効果を発揮して、したがって保険金をもらってしまって消滅をしてしまう。本体のほうは生命保険ですからずっとさらにその後継続していくという場合には、特約のほうが消滅をすればまた特約の復活というか、新しく追加契約をして認めていくということを制度的には考えていく必要があるんじゃないかと思うのですがね。それこそ、簡易保険という意味から、生命保険の新しい一つの分野を開拓していこうという気持ちがあるんだったら、いま言ったような場合については、追加契約を認めるということが必要じゃないかと思うのですが、今後の研究課題として十分に考えてもらいたいと思うのですが、どうですか。
#169
○政府委員(竹下一記君) 今後十分検討したいと思います。ただ、私申し上げましたことの中で、ちょっとお断わりいたしますが、大けがをいたしまして一度に十割支給するという、もう死亡と同様のけがをした。そういう場合には本体であるところの生命保険のほうも、実は傷害保険金ということで、生命保険のほうも満額の支払いになるわけでございまして、おもやである生命保険もそこで消滅をするということでございまして、もういきなり十割になった場合につきましては、継ぎ足しという問題は起きないわけであります。ただ何回も入院して、合算して十割になるという場合につきましては、やはり問題が残ると思いますが、その点につきましては、今後検討して掘り下げていきたいと思います。
#170
○久保等君 まあ、問題は単にこの場限りの検討じゃなくて、ほんとうに将来の問題としてぜひ実現できるような方向で、もちろん、これが保険数理的に引き合わぬとか、何とかという問題があるなら話は別だけれども、そうでないということであるなら、いま言ったようなこともぜひひとつ実現できるように考えてもらいたい。
 それから次に、この法律第十八条の保険料計算の基礎の条文について少しお尋ねしてみたいと思うのです。
 現行の保険料計算の基礎ということで、第十八条に規定があります。この第十八条を見ますと、厚生省の発表した第十回生命表というものは、これは昭和三十五年のものということになっておりますし、さらにあとのほうにまいりますと、女子の年齢別本邦在籍者数だとか、女子の年齢別総数だとか、それから女子の年齢別有配偶者数だとか、そういったようなものは昭和二十五年の国勢調査の報告をもとにして、いま言ったような数を計算の根拠にしておるようですが、これはどうしてこういう古いものを使うことにしておるのですか。まあ、国勢調査にしたって、四年ごとですか、国勢調査はあるのだろうし、できるだけ新しい数字を根拠にして生命表の問題にしろ、あるいはいま言ったような女子の場合のいろんなデータを取るようにしないのか。全く二十年も昔の国勢調査の調査報告に基づく数字でやっているような条文を今日まで存置しておるのか、どういう意味なんですか。
#171
○政府委員(竹下一記君) 十八条にございます昭和三十五年に厚生省が発表した第十回生命表が、一般の保険の保険料の計策の基礎になっておるわけでございますが、これは三十五年の発表でありまして、三十年の国勢調査の結果を取りまとめたものでございます。その後十一回生命表というものが四十年に出ましたが、これは十回生命表と引き比べてみまして死亡率にたいした違いがございませんでしたので十一回の生命表の採用は見送ったわけでございます。さらに五年たちまして、昭和四十年の国勢調査による生命表、十二回の生命表でございますが、これはごく最近出ました。したがいまして、簡易保険といたしましては、十二回生命表によりますと、これは死亡率がかなり低くなっておりますから、これを採用いたしまして全面的な保険料の改定、つまり値下げを目下計画して作業を進めておるわけでございます。
 それから二十五年のことは、確かに十数年前でありまして、まことに恐縮ではございますけれども、これは家族保険をつくりましたときに、家族保険の保険料算出の基礎として二十五年の諸統計を利用したわけでございますけれども、その後最新の資料にやはり改定すべきであったと思います。ただ最新統計の内容が二十五年当時のものとそう違ってないという点もございましたので、そのままにしてございますけれども、厳密に申せば二十五年当時のものを、いまなお保険料計算の基礎としておるということは、やや不勉強のそしりを免れませんので、今度はひとつ法律事項でございませんで、郵政大臣がきめ得るような体制にもしていただくわけでございますから、最新の資料を採用いたしまして、このほうの修正をやろう、かように考えております。
#172
○久保等君 いや、これは今度法律制定事項からはずすから、よけいこの点が、だからわれわれ不信感を持つのですよ。法律で規定をすることにしておいても、昭和二十五年というのはどう考えてみても怠慢のそしりを免れませんよ。来年で二十年になるわけですね。こういう二十年も昔の資料ではじき出したりした保険料というようなことでは、結果がかりに違わないにしても、やはり、信頼性の問題につながってくると思う。いまから二十年も昔の資料で保険料をはじいているなんということでは、どうも法律でこういうふうに規定をしておいても、こういう形になる。今度は法律制定事項からはずしてしまうということになれば、少なくともあまりわれわれは国会の場で審議をする機会はないわけですから、よけいどうもどういうことになるのだろうかという気持ちがわれわれします。現に、たとえばこの生命表だけの問題についても、最近、新聞の報ずるところによると、民間では新しい生命表をつくって、できるだけ現在の実態に即したような生命表を採用しよう、六月一日から。そうすると保険料が三%ばかり安くなるというようなことを、実際いま実施に移しているようですが、もちろん、画一的にやられることになるわけではないのですけれども、いずれにしても、六月一日から全国の生命保険協会でもってこの生命表をつくっている。加入者の、できるだけ何といいますか、有利になるように平均三%程度の保険料が引き下げられるといっているのですが、こういうこととにらみ合わせて、片や昭和三十五年、これも途中で一回あったのが、たいして変わらぬからといっても、そこはやはり、心がまえの問題にも私はなると思うのです。できるだけ新しい資料を収集して、できるだけ加入者に有利になるように勉強をしていくということをたてまえにするのだったら、いま言った生命表の問題についても私は、若干、怠慢のそしりを免れないと思うのですが、いま言った女性の場合の結婚総数だとか、配偶者のある人の数だとか云々のいろいろなデータはすべて昭和二十五年の当時の国勢調査による資料で、計算をしているのだというに至っては、これはまさに怠慢ですよ。しかも、それが数字的にたいして変わりないのだと、言ってみたところで、どう変わりないのか。やはり、できるだけ新しい数字を根拠にしてやるべきだと思うのです。そこら、どうもお役所仕事だという感じを深くします。そこで今回、これを法律制定事項からはずしてしまうということになっているところに私はよけい、だからこのことを強調したいのであります。目に触れぬようなところにこれが移しかえられるとなったらどういうことになるのだろう。できるだけどうも保険料の引き下げは、若干でも下がらないでもやれるものなら下がらないでやったほうがいいだろうということを考えているとすると、これは全くどうかしている。したがって、われわれはこういう問題がかりにないにしても、できるだけ法律の中に制定せられることが本来の姿だと思うのですがね。この問題については衆議院のほうでも若干意見があったようですが、私のいま言ったような、現状の規定そのものが非常に現実にはなはだ遊離した姿になっておると思います。それに加えて法律制定事項からはずすということについてはどうも賛成できない。
 それからこれはひとつ幼稚な質問かもしらぬですが、予定利率を四分ということにきめているんですが、これはどういうことを根拠に四分ということにきめたものなんですか。これもまた将来動かし得るものかどうなのか、この予定利率ですね、このことを説明願いたいと思います。
#173
○政府委員(竹下一記君) まず予定利率ですが、実際は運用利率、運用利回りと申しますか、六分六厘ぐらいに回しておりますから、法律事項である予定利率の四分に比べますと、実際は高く運用できているわけでございますが、安全を見越しまして四分ということで法律上はいたしております。ただし、運用実績を事実は上げておりますから約款のほうで盛り込みまして、予定利率四分にさらに二分を加えまして六分の利回りに上げまして、その分のものを配当をするということで約款の改正をこれはいたしまして、六分というものがもういま、いわば加入者に対して約束をした利回りであると、こういうことに現在は相なっております。そこで申します四分というのは、最低四分で回してお約束の保険金が払えますと、こういう意味合いのものでありまして、これは最低の線を法律では示したわけでございます。それから二十五年の資料を使っておりますことはまことに恐縮でございまして、今後はそういうことのないようにやってまいりたいと思います。これを法律から落としました動機は、実は傷害保険を開始するに際しまして、傷害保険の保険料の計算には、この十八条で書き上げておりますような資料よりもさらによけいの資料が必要でございます。入院の資料、それから傷害の発生率、傷害による死亡の発生率等々相当の基礎資料が必要になってまいりますし、それも古いものではいけませんので最新の資料を駆使して、保険料もしたがいまして時期に応じて改正をすると、保険料の改正をするということがこの傷害保険の運用については必要になってまいりますし、民間保険もおそらくそういう方向で進みましょうから、簡易保険もそうしていただく。つまり法律でなくして、郵政大臣の専決ということにしていただきまして、そのときどきの経済情勢、社会情勢に応じて適切な措置をかつ機敏にやることができる体制をつくらしていただいたわけでございます。運用に当たりましては、十分気をつけてまいりたいと、かように存じております。
#174
○久保等君 まあ先ほどお尋ねした中でお答えがあったこの約款の問題については、郵政審議会で一応審議をして郵政大臣が最終的にはきめるというようなことになっておるんですが、どうも郵政審議会という場で、こういった非常に大事な問題がきめられるという程度では不十分じゃないかというふうに考えられます。というのは、郵政審議会というのは、いろいろ郵政一般のことの諮問にあずかるんですが、この簡易保険の問題については、郵政審議会の中の特別の部会か何かというところを設けて、ある程度こういったことに、専門的にというか、よほど明るい人たちが集まったところの審議会ならばいいんだけれども、何か何でもかんでも扱う郵政審議会という程度では不十分なんじゃないか。特に国民の側からすれば、加入者の側からすれば、一つ一つがもうきわめて自分につながる大事な、利害関係のある大事な問題ですから、相当権威のある審議会というところで保険約款というものを審議せられてきめられるという、ある程度の信頼性の持てる審議会でなければならぬと思うのですが、単に郵政審議会といったような郵政の一般の問題を扱う審議会に相当高度の専門的なある程度知識も要するようなこういう問題をかけて、そこで承認――承認というか、オーケーが出たからというて、まあ直ちにこれが約款となってきまっていく。官報にしたがって掲載せられるということで、何か一方的にきめられていくようなシステムは好ましくないのではないか。特に、これは保険という性格のものですから、あくまでも契約によって成り立ってまいるもので、何らそこに権力的なものが介在したり介入することは許されない。あくまでも対等の立場での契約関係で成立をしていく。しかも、そのことが加入者の立場からいえば自分の一切の経済的な根拠をゆだねてまいるという非常に重要な制度だと思うのですが、まあそれがいま言ったように法定事項も、今度また法定事項からはずされていくというようなことになってくればくるほど、何か特別な審議会といったようなものをつくってですね、そこにかけるというような形にする必要があるのではないか。従来の生命保険だけの場合にはまだしも、これからいま言ったような非常に扱いとしても若干むずかしい問題を含んだような傷害保険といったものをこれからやっていこうとするならば、こういった問題をひっくるめた審議会というものを、もう少ししっかりしたものをつくっていったらどうか。まあ先ほどちょっと触れた審査会というのは、これはあくまでも紛争問題が起きたときにそれを処理するだけの機関ですから、これは全然問題外だと思うのですが、局長の先ほど御説明があったように郵政審議会というものが結局こういった問題も扱ってまいることになっておるようですが、従来の郵政審議会だけでは、どうも私はいま申し上げたような問題を処理するのにはふさわしくないのじゃないかと思うのですが、どうですか、その点。
#175
○政府委員(竹下一記君) 郵政審議会の中には部会がございまして、保険部会というのがあるわけでございます。
  〔委員長退席、理事鈴木強君着席〕
保険部会だけでございませんで、郵便部会、郵便貯金部会、それから電気通信部会、こういった部会がございます。それから郵政審議会の委員の中には、簡易保険の加入者の代表の方が二名ほど入っております。したがいまして、相当しっかりしていると思うわけでございます。
 それと、もう一つ申し上げたいことは、十八条を削除することによって、保険料は郵政大臣がもうかってにきめるということは加入者の利益に反する結果になりはしないかという御心配でございますが、私どもは万々そういうことのないように運用に気をつけますわけでございますけれども、もう一つは、かってにやろうにも、実は保険料というものは民間保険の類似商品ですね。民間にありまする類似の保険の保険料とすぐに保険料を比較をされるわけです。簡易保険の保険料はもうすぐに比較がされると、そういうこともございまして、大臣がかってにいいかげんな料金決定をするということは、もう昔独占でやっておりましたころならばいざ知らず、ただいまの情勢におきましては、もうそういうことを許さないのでありまして、そういう御心配は万々ないように思います。
#176
○久保等君 保険部会は何人で構成されているのですか。
#177
○政府委員(竹下一記君) 十名か十一名であったと思います。あとで確かめます。
#178
○久保等君 どうも保険局長あまり人数知らぬようじゃ、保険部会もどの程度動いているのかいささかちょっと心もとないような気がするのですが、十名程度にしろ、どうもあまりこの部会というものが権威を持った形で従来やられておるのかどうか、若干疑わしいきらいもあるのですが、私の言わんとするところは、要するに、先ほど来申し上げるように、今度新しくこういった新種を始めるわけですから、しかもできれば、将来さらにもう少し積極的に新種保険の創設をすべきだ、これまた国会の衆参両院を通じておそらくみな一致した私は意見であろうと思うのです。だから、そういうようにこれからますますその範囲を広げて国民の要望にこたえていこうという保険を扱う立場からいえば、既成の審議会だとか、何だとかというものにこだわらないで、やはり私はしっかりしたそうした審議会といったようなものをつくって、国民の皆さん方、加入者の皆さん方にもそれこそ心から信頼してもらえるような運営なり機構というものも考えていくべきだと思うのですよ。そういう立場から申し上げておるわけですから、単に部会程度のものでは、どうも十分にその機能が果たせるのかどうか、私、ちょっとはっきり断定がつけにくいのですが、とにかくそういったものを含めて将来とも新しい情勢に対処するひとつ体制をつくってもらいたい、そのことを申し上げておきます。
 いま言った十八条の問題については、先ほど来指摘するような問題があればあるほどどうも法定事項からはずすということは適当でない、やはり郵政省のための簡易保険じゃないので、これは加入者――国民のための保険ですから、そういう立場からひとつぜひ今後一そう勉強してもらいたいのですが、以上要望しまして私の質問は終わります。
    ―――――――――――――
#179
○理事(鈴木強君) 委員の異動について報告いたします。
 本日、北條浩君が委員を辞任され、その補欠として二宮文造君が選任されました。
    ―――――――――――――
#180
○森勝治君 だいぶ時間が経過しておりますから、かいつまんで質問をしてみたいと思うのであります。
 簡易保険の保険事業の今後の見通しとあり方を省としてはどう立てておられるのか、見ておられるのか、その点についてお伺いしたい。
#181
○政府委員(竹下一記君) 簡易保険は現在順調に業績を伸ばしておりますが、今後ともその傾向は引き続いてまいると考えております。民間保険との比較などされますけれども、民間保険も確かに伸びておると思います。同時に簡易保険もやはり伸びていくと、かように存じております。
  〔理事鈴木強君退席、委員長着席〕
と申しますことは、わが国の経済の成長は非常に顕著でございますので、高度成長でございまして、それによって国民所得も伸びると家計も豊かになるというような好条件がございまして、従来保険に関心がなかった人でも保険というものについて関心を持つようになりますし、また、従来よりもさらに大きい保険的保障を求めるという傾向も生まれてくると思います。したがいまして簡易保険は、だからと申しましても手放しで楽観は許せませんし、バラ色とまでは申し上げませんけれども、現在やっておりまする経営努力を引き続いて今後ともやってまいりますならば業績はなお伸びると、かように存じております。
#182
○森勝治君 局長、ただいま民間も伸び、簡保も同じように伸びているとおっしゃるが、ことしの三月末ですね。農協の長期契約高が七兆二千億に到達したときに、簡保が遂に抜かれてしまったのではないですか、そうでしょう。そうなりますと、いま申し上げた民間の保険や農協の長期計画等から見ると、その伸び率は民間は伸び、簡保は逆に低下している、相対的にです。逆に比率が民間の上昇率に比較して簡保が鈍化しているという、こういう相対的な傾向が出ているでしょう、そうでしょう。そうなりますと、あなたがおっしゃった、民間も伸び、私のほうも伸びておるということばと、現実のデータから見ると、そうはいかないのではないか。何か簡保の率が、それは契約高が去年よりは総額が多いでしょうけれども、あなたがおっしゃった民間も伸び、こっちも伸びた、こういううまいわけにはいかぬでしょう。むしろ鈍化しておるのではないでしょうか。したがって、旧来の市場をむしろ独占した傾きのあった簡保の市場独占率というものは最近は変わってきておるのではないですか、そうではないでしょうか。どうも先ほどの答弁と各種の資料を見ると、若干そこに甘さも甘いし――もっともさっき何か食べたらしいので口のまわりが甘いのでしょうけれども、しかしそういう見方は危険というよりも、私はむしろたががゆるんでおるのではないかと思うのですが、私のそういう比喩のしかたということは、たとえ話ということは当たらぬでしょうか。
#183
○政府委員(竹下一記君) 私の説明が若干不十分でございました。私の申し上げましたのは、簡易保険は順調に伸びておるということを申し上げましたのですが、同時に民間のほうも伸びておる。伸び方の比較をしますると、簡易保険よりも民間の、あるいは農協の伸び方のほうが顕著でございます。これはもう否定できない事実でございまして、したがいまして、業界におけるシェアという点をながめてみますると、簡易保険のシェアが年年少しずつではございまするが、小さくなっていっておる。仕事の絶対量は、契約件数にしても、保険金額にいたしましても、毎年絶対量は伸びていっておりますけれども、民間のほうの伸びがそれを上回っておりますので、シェアとしては低下しておる。ここに実は御指摘のような問題がございます。これはもう十分承知の上で申し上げたつもりでございましたのですけれども、若干説明が足りなかったと思います。
#184
○森勝治君 農協は、簡保を追い越せという合いことばで今日まで努力してきたわけですね。もちろん簡保といえども独立採算をたてまえとするのですから、民間とある面においては競合する場合があるでしょう。今日のようにこう、この保険業界が入り組んで競合が激しくなるということになりますと、簡保としての魅力は那辺にあるのか、こういう問題が出てくるだろうと思うのでありますね。国営としての簡易保険事業というものの魅力、民間と達う魅力が当然あるし、国営というにしきの御旗に立てこもってばかりおったのでは、いつまでもあたたかいいすではなくなるような気がするのであります。ですから、私は冒頭に、今後の見通し等はどうなんだと、考え方、あり方というものはどうだ、こういう質問をかいつまんで実は申し上げたのですが、私は、いまのようなことを申し上げてから冒頭の問題に移ればあるいはよかったかもしれない、お答えがもっとすらすら出たのかもしれませんけれども、時間がない関係で、私はそのものずばりで申し上げたのだが、したがって、それなら市場の占拠率というのが、簡保は非常に民間から比べてすでに農協からも追い越された、そういうことになると、国営簡保事業としての市場占拠率というものが当然鈍化してくる。それは努力して確かに簡保の業績はあがっておりますし、それは皆さん職員の努力であがっておりますけれども、民間はそれ以上にあがっておる。農協もそれ以上にあがっておる。そして農協は追い越しておる。民間ははるかかなたに先行しておる。そうなると、国営事業としての簡保の魅力というのはどうなんだ。くどいようですが、これは出てくるわけですから、民間保険と国営事業の簡保の違いとは何ぞや、これをひとつお伺いしたい。
#185
○政府委員(竹下一記君) 戦前及び終戦画後までは簡易保険が無審査保険につきましては独占でございましたので、この時代はもう申し上げるまでもなく、簡易保険の特色というものは厳然としてあったわけでございますが、その後、独占廃止になりまして以後は、簡易保険の特色が非常に薄らいだということは言えると思います。しかし、なお簡易保険は民間保険ににないあるいは農協にない特色が依然としてあると思うのでございまして、その第一は、手軽に保険に加入ができる。全国一万七千の郵便局がございまして、それを利用することによって非常に簡単に入ることができるという一つの特色があろうかと思います。
 それからもう一つは、無審査保険でございますが、民間でやっておりますものに比べますると、年齢制限あるいは職業による制限ということを一切簡易保険はいたしておりません。これは非常な特色であろうかと思います。民間におきましては、零歳から六歳までは無審査保険に入れないわけでございます。さらに五十五歳過ぎまするともはや無審査保険には入れない。会社によりましては、五十歳になればもう無審査保険に入れないというのでございますけれども、簡易保険は零歳からもはや加入ができるわけでございます。また六十五歳までは保険に入れるわけでございます。いわば民間のほうから締め出された人たちを相当数簡易保険がかかえておるというわけでございまして、数字を申し上げますと、零歳から六歳まで及び五十五歳以後の加入者の数は全体の保有契約の大体三割強でございまして、千五百万円ぐらいはそういう方々を加入者とするところの契約になっておるわけでございます。そういうところは非常な利点ではなかろうか、かように思う次第でございます。
 それから農協のお話がございましたのですが、これは先日の新聞を私も読みましたのですが、ちょっとあの記事には誤解を与える点がございまして、七兆円になったことは確かでございますけれども、農協がやっておりますのは、生命共済のほかに住宅共済という住宅関係の火災だとか、そういう災害保険をやって、合わせて七兆というわけでございまして、生命共済つまり生命保険に類する生命共済だけの契約高を見ますると三兆円とちょっとでありまして、これは簡易保険の半分以下である、そこのところをもう少しはっきり書いておいてくれれば、世間に誤解を与えないと思うのでありますけれども、ごっちゃにして書いてございまして、ちょっと困ったわけでございます。ついでに申し上げます。
#186
○森勝治君 国営簡易保険事業としての魅力が若干薄れかけたということは、局長もやや答弁の中でうすうすお認めになったらしいのでありますが、御承知のように、昨年の秋、民間の保険業界から今日まで発表されたのは十一種類の保険ですね、たとえば長寿保険、繁栄保険のゴールド・プラン、万全の保険、利回り保険、ファミリー保険等十一種類であります。それと今度官業保険の傷害保険が加わりますから、まさにわが国の保険業界は新種保険の花ざかり、こう言われておるわけです。この中で、国営保険事業の特色を生かしながら、資本の自由化における中で職員が努力していく、郵政職員が努力していくということはたいへんな苦労が必要であります。先般来の質疑応答の中でも、要員の確保、その他の問題が論議をされたところでありますが、なかなか大蔵省に削られて思わしくないというような答弁もされておったわけでありますが、いま申し上げたように約一年間――去年の秋ですから八カ月か九カ月でありましょう、ことしに入っても三種類も発表になっておる。いま申し上げたのは昨年中に合計十一種類もあるので、そういう中で、いま御提案になっている新種の保険の勧誘ということになると、だいぶ局長は自信をほのめかされているわけでございますが、局長がそういうことばでたんたんと申し述べられるほど保険の募集は現場では簡単にいかないと私は思うのでございます。そうなれば、そうい中で競合して、先ほど競合ということを申し上げたが、意欲がやや薄れつつある国営保険事業の中で、新機軸を出そうとしてただいま御提案をされているような内容でこれから募集にかかるわけだが、この民間に伍して保険を契約するという取り組みのあり方が、私はやや先般来の答弁を聞いて安易すぎる気がしてならぬのです。それは簡単にとれますよ、国民待望の保険ですから簡単ですよ、こんなことを言われておるような気がしてどうもならないのでありますが、どうでしょうか、そうやすやすととれるでしょうか、現状の中で。あなたはいま特色を、若干、二、三ことあげされましたが、民間でもすでに年齢は大幅に緩和いたしましたし、高血圧等の方でも、保険に、昔は認めませんでしたが、最近は認める新種保険も発表しております。そうなれば、やはり特色、魅力というものが、郵政がいままで一枚看板で掲げたもろもろの問題が、最近は国営という名前のみが魅力になり、それが特徴であって、それだけが最後のとりでとして残り、他はおしなべて民間の人と競合して職員が保険勧誘をしなければならぬということになれば、そう簡単に多くの、二百万件ですか、何か数字を発表されたようですが、そう簡単に私はやすやすと保険契約ができるように思わないのでありますが、どうでしょうか、その取り組み方。
#187
○政府委員(竹下一記君) やすやすとは絶対にとれないのでございまして、毎日の苦労の連続でございまして、そういう第一線における関係従事員の苦労の成果がございましてその成果に期待するわけでございます。その成果がやすやすとはかちとれないものでございますことは十分承知をいたしておるわけでございます。
#188
○森勝治君 四十一年五月に経済企画庁の諮問機関である経済審議会に、郵便の長期展望についてということで資料を出しておられるわけでありますが、貯金や保険事業についてはあまりそれらの資料ですね、発表されたり、それからここにも出しておられないようなふうに私は承っておるわけでありますが、簡保事業の長期的展望に立っての資料というのは作成されたことはあるのですか。もし展望がおありならば、この席でお示しを願いたい。
#189
○政府委員(竹下一記君) 非常に大まかな展望というものはいたしておりますが、詳細な数字をつけた長期展望あるいは長期計画というものは、これはなかなかむずかしいのでございまして、技術的にもむずかしいものですから実はいたしておりません。と申しますことは、郵便なんかの場合ですと、物数の予測ということが過去のカーブから、あるいはいろんな産業の発展であるとか、そういうものもございましょうけれども、ある程度推測は立つわけでございます。保険の場合になりますると、いろんな条件をどこに設定するかということで非常な違いになってまいります。たとえば最高制限額をどこに置くか。いまは百五十万円でありまして、近々二百万円にしていただくわけでございますが、五年先にこれをどうするかということは、いまちょっと推測がつきかねるわけでございます。それから先ほどの新種保険でございますが、保険種類を、どういうものを開発して販売していくかということ、これは業績の伸びに非常に関連してまいります。そういうものもございまして、実は詳細な長期展望をつくっていないわけでございますけれども、ごく大ざっぱに申し上げますならば、目下の簡易保険は少し立ちおくれておりますので、新しい分野の保険種類をもう少し開発してやっていく必要がある。そうして商品魅力をもう少し増加するというくふうをやっていく必要があるんじゃなかろうかということは考えておるわけでございます。
#190
○森勝治君 そうしますと、今度御提案なさったときには、何も将来の展望を立てずに、やってみようということで、このものだけお出しになったんですね。やはり保険を法制化し、これを世に出す場合には展望がなければなりません。それはまさに計画性のあったものでなければなりません。もちろん先ほどあなたがおっしゃったように、郵便の物数の二年後、五年後の予測、郵便の物数だってわからないですよ。電話の事業だってなかなかアンバラですよ。なかなか予測がつきませんよ。しかし、かりそめにもこれは独立採算制でありますから、独採制のもとにおいては、やはりある程度の企業を維持していく、計画性を持たせるとすれば、一つの展望があって――展望ということばがあまり大げさならば、計画という表現を用いましょう。いいですか。ことしの九月この保険を世に発表し、昭和四十四年度には幾ら、四十五年度には幾ら、死亡者が幾ら、途中で脱退が幾ら、当然そういう計画がおありのはずであります。少なくとも経済界の変動が変転きわまりませんから、そう長期展望の上に立っての、いわゆる目安という、目測というものはなかなかむずかしいかもしらぬが、少なくとも五年や十年先の見通しを持たずして、新しい保険ができたからといって、さあ皆さんどうぞ飛びつきなさいと言っても無理ではないか。この辺がやはり民間の企業と違う国営事業のあり方ではなかろうか、民間ならやってみてだめなら、会社がパンクするだけで済むかもしらぬけれども、国営事業はそうはいかぬです。信頼されたものでなければなりません、国が営むのですから。全幅の信頼が国民の上にあって初めてどんどん加入してくれるのですから、掛け金が安い、年齢制限がない、だれでもいつでもどこでも入れる、全国一万七千の郵便局があるから手軽だ。そういうものでは私はないと思うのです。信頼されるもの、国営事業であるから。こういうことだろうと思うのであります。たくさんの要素がありましょう。ですから当然そこには計画性がなければならぬのだけれども、それすらも発表できないのですか。ただこれは新種で、民間がどんどん新種を出すから、うちのほうでも新種を出したらよかろう、こういうしろものですか、とんでもないです。一つの事業を始めようとするには、それ相応の準備が当然ありましょう、計画がおありでしょう、それが保険事業にはないのですか。そういうもの、計画というものは、展望というものはないのですか。それは経済企画庁だってなかなか統計が、若干経済界の変動やなんかで変わらざるを得ない場合もあります。必ずしもそのものどんぴしゃりいかなくても、それはなきゃならぬし、この種のものを発表するときには、当然簡易保険事業の将来はかくあるべき、三年後はどうだ、五年後、十年後はどうだ、その長期展望の上に立って、今度この新種の保険を世に問う、こういうのが正しいあり方ではなかろうか。ただ新しく考えたからやって、そう簡単にいかないのではないですか、どうです。
#191
○政府委員(竹下一記君) できたらばそのようにしたいと思うのですが、やや事を慎重に運ぼうと思うものですから、手控えておるわけでございます。ただ、今度の傷害特約制度の開始は、これは従来五十年間やってまいりました生命保険のワクから抜け出まして、あるいはそのからをけ破りまして新しい損害保険の分野へ出ていくものでございまして、これは国民の皆さんもよく事実を御理解いただくと思います。簡易保険は今度傷害へ出たと、いつまでも同じ生命保険のワクの中で同じことばかりやっておるのではないという御認識をきっと持たれたと思うわけでございます。必ずやそれに引き続いていろんな手を打ってくるに違いないという御期待も持たれると思うわけでございますが、私どもは、事務当局といたしましては、一応のプランを持っております。それを早々と出すかどうかという問題はございますが、その点は少し慎重に扱っているというだけでございまして、腹案は十分ございます。また昨年の三月に郵政大臣あてに出されました郵政審議会の答申、これからの簡易保険の行き方というものの中には、これははっきりと打ち出しておりまして、簡易保険の今後の進路、それは国民が求めるならば、傷害保険の分野にどんどん出ていきなさいということでありまして、今後手がけたらいいだろうという新種保険も六種類ほど例示してございまして、火災保険もやれと、こういうお示しもあるようなことでございまして、腹案はこれはもう十分持っておるわけでございます。
#192
○森勝治君 やや具体的に昨年の郵政審議会の答申案の問題にも触れられたわけであります。
 そこで大臣に聞きたいんでありますが、担当の局長が昨年の三月二十六日に郵政大臣あてに答申いたしました特色ある簡易保険とするための方策に関する答申なるものを引例して、これから各種の計画を持っているという発表でありますので、ならば郵政省としては郵政審議会に諮問をした内容を十分尊重して、その線に沿って今後簡保事業を推進をする、こういう基本的態度をお持ちということでしょうか。なぜ私がこんなくどいことを聞きますかというと、前大臣時代には、審議会等の答申は得たけれども、いろいろの事情でなかなかそのとおりいかないということが、よくそういうことがよその省でもある。しかし担当局長はそのものずばりでおっしゃるのですから。約六種類この中にありますね、大体、大まかに。それ以上具体的にあれだ、これだということはだめだ。勝算われにあり、その胸中は秘中の秘だ、こういうことを局長おっしゃっておられます。ならば局長の胸中、胸中は語らぬのだからわかりませんが、私が推測いたしますならば、この昨年三月に郵政大臣に答申をした、答申の線に沿って簡保事業を推し進めたい、こういうことだと局長はおっしゃっておられるわけだから、間違いありませんね。そのとおりですか。こういう念を押す意味で失礼ですが、大臣にお伺いをしているわけですから、ひとつお答えをいただきたい。
#193
○国務大臣(河本敏夫君) ただいま局長が申したとおりでございます。答申はできるだけ早く実現していきたいと思います。
#194
○森勝治君 そこで大臣にお伺いいたしますが、これはいま諮問中の問題でありますから、ここで結論めいた答弁はいただこうとは思いません。ですから中間的なものでけっこうでありますが、いま諮問をいたしております郵政の公社化案の問題がありますね。その公社化案なるものを審議会に諮問をされたときに、簡保事業は将来どうなるかという問題も省内で、郵政省の中で、関係部門で、さぞ討論をなされたろうと思うんであります。したがって、その点についてお伺いをしたい。
#195
○国務大臣(河本敏夫君) いまお話しのように現在諮問をいたしております。たぶん八月ごろには答申があろうかと思います。その答申を待って郵政省としての態度をきめていきたいと思います。
#196
○森勝治君 まあ、中間ですから、大臣からはその程度でありましょうが、郵政はすでに諮問をするときに簡保事業もまた公社化案という御希望が非公式におありじゃなかったですか。全然正反対ならば諮問をしないのでしょうからね。諮問をして、省内の考え方が固まったから諮問をして、審議会がこれを認め、世論もまたこれをよしとするならば、そうしようじゃないか、こういう線で審議会に諮問をされたものだと、私は推量するわけでありますが、そういうふうに考えてよろしいのですか。
#197
○政府委員(溝呂木繁君) 郵政事業の公社化について郵政審議会にはかりましたのは、実は個々の事業について、一定の予見を持った上で諮問したわけではございませんで、その諮問の説明にも書きましたが、いまの郵政事業を公共性を前提としつつ、いまの事業をより能率的に、自主的に運営するためには、たとえば公社化のような形態をとることが是か非かという諮問をいたしておりまして、したがいまして、ずっと十何回いままで委員会が開かれたわけでございますが、その過程においては、主としてこの郵政いわゆる政府としてやっている経営形態と、それから電電公社とか国鉄とか、いわゆる現在の日本の公社制度、そういうものの比較論、あるいは外国において、イギリス及びアメリカにおいて、すでに国会に公社化法案が提案されているわけでございますが、なぜ外国においては、そういう公社化の必要性が出てきたか、その辺のいきさつ、そういったものをずっと勉強しておったわけでございまして、いまお尋ねの保険ならば保険が公社化する前提として、保険はどうあるべきかというようなことではなしに、保険事業を、いまの政府で直営している保険事業の公共性を前提としつつ、たとえば予算制度とかあるいはその他いろいろの制度的な問題をより自主的、能率的にするためには一体公社がいいかどうかという、こういう議論に集中しておりまして、ちょっといまお尋ねの点と少しずれた論議ということでございますので、少し答弁がずばりといきませんが、御了解願いたいと思います。
#198
○森勝治君 官房長の立場からそのような答弁でしょうが、小林前大臣の場合には、郵政の公社化は望ましいところであるから、審議会に諮問をするんだという発表をされているわけですね。そうでしたね、官房長、そうですね。
#199
○政府委員(溝呂木繁君) 前小林郵政大臣がいろいろの場において、自分としてはやはりこの国としてやっているこういう事業、これには何か硬直したものがあるのじゃないか。やはり郵便百年、この辺で事業というものを見直してみる必要がある。自分がながめてみても、何かそこに反省すべき問題がある。たとえば、それを公社化するという問題について解決し得るんじゃないかというようなことを申しておられましたが、しかし、やはり郵政審議会にかけるときには、そういった個人の小林大臣の意見というのではなしに、郵政省としては、やはり委員の方々に、そういう予見的なものなしにざっくばらんに委員の方々の御意見を聞きたいという、正式にはそういうことになったわけでございます。
#200
○森勝治君 その点わかりました。ですから、くどいようでありますが、もう一ぺん復唱させていただきますと、郵政省としては、郵政事業の公社化案なるものは、そういう過程をたどるほうがよかろうとは思って諮問をした。しかし、審議会にはそれぞれ人格がありますから、その審議会のその人格を尊重するために、郵政当局としてはそれについての予見も希望もせずに、将来の郵政事業としてはいかにあるべきかといういわば公式論の諮問をしたのです。これが公式の答弁で、しかし、その裏には郵政としては、公社化というものが時代の要求にこたえる一つの道でないかと、郵政の前小林大臣以下幹部は当時はそう思っていた、こういういきさつだろうと思うんですが、そういうことですね。
#201
○政府委員(溝呂木繁君) 大体いまお示しになったとおりでございますが、ただ幹部というときに、小林郵政大臣はというふうにあれしていただきまして、幹部といいますと、どの辺までがその問題について関与したかという問題になりますので、そういう意味におとりくだされば、御趣旨のとおりだと思います。
#202
○森勝治君 そこで保険局長にお伺いいたしますが、答申案に従って六種類の、何というのですか、きめだまと申しましょうか、きめだまではないでしょうが、新しい花火を用意されておられるわけですが、その答申案の趣旨を生かすという、先ほどの局長の御答弁からいたしまして、その六種類、たとえば学資、疾病、保険金の増額保険、団体定期、簡易災害等、こういう新種保険に取り組みたいとおっしゃっておられるわけでありますが、さて具体的なめどというのは、それらはいつごろおつけになるわけですか。せっかく六種類と発表されたのですから、私が六種類の若干これとこれとこれでしょうと申し上げたわけですから、それらを世に問うのは大体いつごろになるものですかということです。
#203
○政府委員(竹下一記君) この新しい保険の種類は、どれをとってみましても、たいへんむずかしい内容の保険でございます。したがいまして、あまり欲をかきまして性急にかかりますると、これは失敗をすると、消化不良を起こしまして運行がうまくいかないわけでございますから、確実に一つ一つ着手いたしまして、傷害保険を着手して、それをりっぱに軌道に乗せて、その次に第二の保険に取りかかると、こういうスロー・アンド・ステディという方向で行くべきではなかろうか、一挙にやるということは慎しむべきではなかろうかと、かように考えております。
#204
○森勝治君 まあ民間の業界もあることだから、風当たりの点も考慮しての慎重な仕切りの問題でしょうから、種類が発表されたのですから、仕切りの御答弁だと思うのであります。それはそれでいいでしょう。
 で、次に移るわけでありますが、資金の運用、前も鈴木さん等も質問をしたわけでありますが、これはもう資金運用については、昭和二十八年の四月に運用権が郵政省にゆだねられたはずと私は記憶をしているのだが、なぜいつまでも大蔵省の鼻息をうかがわなければ郵政がこれを運用できないのか、もっと自主性を高度に発揮してもよかろうと思うのでありますが、その点どうですか。
#205
○政府委員(竹下一記君) 二十八年の法律改正によりまして、運用の実権は郵政大臣に返ってきたわけでございます。ただ実際の運用に当たりましては、郵政大臣が縦横無尽にやれるように実は運用法はなっていないわけでございます。それからまた、余裕金の問題にいたしましても、資金運用部資金法の中に、余裕金は預託以外には運用ができないという大きい柱をうたい込んでございまして、これも簡保の資金の運用に大きな壁となってきております。そういうことは事実でございますけれども、したがいまして、もう少し簡保資金の運用については、郵政大臣にもう少し自主的な運用ができるような方向へ法律改正等をやるべきであろうと思います。その方向で今後とも、従来もそうでしたが、今後とも努力を傾けたいと思うわけでございますが、一つは、簡保の資金はいかにも加入者からお預りしました積立金でございますけれども、完全にそうであるというわけにはどうしてもまいりません。やはり国家資金であるという二面を持っておるわけでございます。したがいまして、全くの自由な、フリーハンドの運用というものは、やはりこれはやろうと思ってもできないのでありまして、相当程度、国家目的あるいは公共の目的のために、この資金が動員を受けるということは、これは避けられないわけでございまして、そのかね合いを私どもは十分勘案をしつつ、極力運用の範囲を広げていくという方向で努力をしてみたいと思います。
 それからもう一つは、最近は民間の金融機関の資金あるいは生命保険会社の資産、資金、こういったものもある程度財投に協力もしておるとか、あるいは国債を引き受けておるとかいう点がございまして、民間資金が全く民間ペースで運用されておるかといえば、必ずしもそうではない。その一部のものは国家目的のためにやはり使わざるを得ない、そういう立場に民間資金が置かれておるという事情も、これはやはり片一方のほうで簡易保険としては考えていかなければならない、そういう点もあろうかと存じます。
#206
○森勝治君 大臣にお伺いしたいのですが、いま申し上げた資金の運用権の権限の問題でありますが、大臣もお聞きのとおり、いまそういう郵政大臣にその権限をゆだねられておりますが、大蔵省の資金の統一運用という財投計画によって、せっかく二十八年の四月に郵政大臣に運用権が移ったけれども、実際はこれが骨抜きにされているわけです。郵政担当の諸君は、この点非常に歯がゆい思いをされておると私は推測をするわけでありますが、いま簡保局長が言われたように、運用権のいわゆる自主的運用の主張を今後強力に推し進める決意がおありかどうか、この点を明快にひとつお答えいただきたい。
#207
○国務大臣(河本敏夫君) 運用の利回りは最近だいぶんよくなりましたけれども、まだ六分六厘くらいでございます。加入者の条件をよくいたしまして、そうして一番当初に御指摘のように、簡易保険事業を推進していくためには、加入者の条件をよくしなければならない、どうしても運用利回りを向上させなければならぬという大きな問題がございますが、ただ一面、この資金が全部公共投資に振り向けられておると、こういう面の制約等がありますので、なかなか当方の希望どおりまいりません。その相矛盾する二つの条件をよく勘案をしながら、運用利回りの向上につとめてまいりたいと存じます。
#208
○森勝治君 何と申しましても、民間との格差を収縮するためには、その点はもっと郵政に自主性を発揮してもらわなければ、簡保資金の大衆還元等の問題が前向きの形で私は解決していかないような気がするわけでありますから、今後ともその点はひとつ、郵政省のせっかくそういうふうにきまったものが骨抜きになって何の役にも立たない――何の役にも立たないというと失礼でありますが、権限が大臣にあっても、あとはがんじがらめでどうにもならぬというしろものであっては、郵政省のそういう省という立場からいたしましても、これはあまりかんばしいことではないわけでありますから、ひとつそのことについては、せいぜい御努力をしていただきたいのであります。
 そこで保険局長に聞きたいのでありますが、この簡易保険の募集方針というものはどのような方針が立てられておるのですか。どうも私の耳がちょっとおかしいのかもしれませんが、過酷なノルマというような面が――まあ民間のそれとは比べるすべもないですけれども、なかなかきついノルマが課せられるやに聞くわけであります。なるほど今度は新種保険がありますから、職員はそこに新しい活路を求めようとしておる職場もあるでありましょう。しかし、やはり保険の契約を急ぐあまり、あまりそう過酷なとか無理なことは、やはり国営事業というたてまえからいっても、それこそは慎重に考えて対処していかなければならぬ問題だと思うのでありますが、どうですか。
#209
○政府委員(竹下一記君) 保険の目標設定の問題でございますが、これはたいへん大事なことでありますが、やはり経済が成長しておるという事実がございますし、募集環境も改善される。たとえば、制限額が上がるとか、新種保険の発売が始まるとかいったようなことで、募集条件がやはりよくなるというようなこともございまして、毎年少しずつ目標額そのものは上がっておるわけでございます。しかし、私どもは目標額を設定するにあたりましては、その目標が過酷なものにならないように、十分気をつけておりますし、どちらかといいますと、簡易保険の場合、いわゆる低目標方式といいますか、目標それ自身は低いわけでございます。低く押えてございます。したがいまして、年度の総決算をいたしますると、もうほとんど一三〇%ばかり達成をする。全国の全部の郵便局が達成をする。これは、もちろん全国の郵便局が努力をした結果でございますけれども、一面、全国の郵便局が達成できる程度の目標を私どもは設定をしておる、こういう点もあるわけでございまして、企業でございますから、目標というものはやっぱり設定しなければいけないと思います。その設定のしかたは、郵便局なり、職員に絶望感を与えるようなものではいけませんで、逆に意欲を与えるような設定のしかたをやるべきではなかろうかという点につきましては、十分研究もし、検討をいたしておるつもりでございます。
#210
○森勝治君 こまかい分野にわたって恐縮でありますが、お仕事の割り当てについては、担当の職員のみにまかしておくのですか。それとも、一局総動員ということで、たとえば庶務係とか、あるいは電話部門の係員とか、こういう方々にも若干のノルマは課すのですか。その辺はどういうような運用をされておりますか。
#211
○政府委員(竹下一記君) これは局によってさまざまであろうと思いますが、いわゆる普通局といいまする単独定員配置局におきましては、保険課あるいは貯金保険課というところに目標がいきまして、その課員に目標が配分されるというわけでございますが、いわゆる特定局は総合服務でございますから、これはその局の局員の判断によりまして、さまざまなことをやっておると思います。総合服務でございますから、これはその局員の適性でありますとか、現在のやっておる仕事の関係でありますとか、いろんなことを勘案いたしまして、臨機の措置を講じておると思います。
#212
○森勝治君 では、次に移ります。
 傷害特約制度の実施に伴って事務量が当然増加をきたしますね。これは先般来の質疑応答の中でも繰り返されたことでありますが、どうもこの質疑応答を通じて私が考えまするに、要員対策がどうもこうなおざりにされておるような気がしてならぬわけであります。たとえば先ほど久保委員の質問に答えて局長が、認定の問題のときに職員の事務のとり方について若干言及をされましたね。おそらくだれかが死亡されて窓口へ持ってくるわけでありましょう。ところが、それが局長が先ほど答えられたように、簡単にその場で全即時払いがすっとできるような事件でしたら問題ありませんが、認定をめぐって種々の論議をかもす場合に、これはたいへんな係員の労苦が伴うだろうと思うのであります。だから特に私が心配いたしますのは、たとえば国会の議事堂の中を一つの村にたとえます。そこに所轄の郵便局が一局あると想定いたします。そこでは、ちょうど竹田さんが来ましたから、竹田さんが保険の外務担当である、こういたします。で、竹田さんが久保さんのうちへ行って傷害保険に入ってもらう。失礼でありますが、その久保さんの入ったどなたかがけがされた、こういうことがあったと仮定いたします。申しわけございません。そうすると、その竹田さんがそれを勧誘したのだから、おまえさんが一番詳しいだろうからというので、おそらくその事後処理は竹田さんに回っていくような気がしてならぬわけであります。全然それは回らないで窓口へ直行して、勧誘した者は一切関係がなくなるのかどうか。いままでならばそういうことはあまりありませんね。親切におたくは満期でしょうと教えてくれる局員もおるわけであります。おたくは失効になりますよと、教えてくれる場合もあります。その程度ならよろしいですけれども、その程度で簡単に窓口で全払いができるならばよろしいですが、即時払いができるならばよろしいですが、いや指一本だ、二本だ、三本だ、その辺も不良だ、それはもう責任があるないと必ず出ますよ。特に交通災害の場合には加害者と被害者という問題がありますからね。これによって別に郵便局の保険ばかりでなくて、交通保険にも、よその保険にもかかっておるわけでありますから、そうでしょう、そちらの裁判の法廷問題があるから、そう簡単に加害者がばっと頭下げる場合はあり得ないと思う。そうすると、一件募集したゆえをもっていつまでもそれにおつき合いさせられたら、それはもう局としてはそれを解決までに担当するのはあたりまえでありますが、その御本人が、勧誘したそれのみでいつまでも当然これはわずらわしい事件になりますから、わずらわしいものに引き回されるようなことがときどき起こるような気がしてならないわけであります。こういうときの事後処理というのは、これからお考えになるのですか、だれが扱うか、これから九月実施ですから、約三カ月ありますから、その間にどうするか。最後まで竹田さんに責任持たせるのか。たとえば、失礼でありますが、一つの例として、警察官は宿直の場合に事故を扱うと、送検するまでこれはその本人が職務外でありますけれども、それを見る、こういうことになっていますね。交通事故のふくそうする警察においては、それでは繁雑でたまりませんから、翌朝出て来た担当に渡す、こういうところもありますが、そうなりますと、その郵便局の係員はもうたまったものではないのでありますが、その辺は郵便局にいわゆる郵便の配達の事故係がありますね、郵便事故係があるでしょう。あのようにそういう保険事業のほうにも事故係を置いてやってくれるのかどうか。こういうところは全然考えておらぬらしいから、私は要員対策についてどうだということを聞いたわけでありますが、事故係、置いてくれますね。少なくとも普通局においては特に置いてくれますね。しかし、先般の御答弁の要員配置状況では、どうも心もとない。どうですか、その辺は。私は具体的に質問いたします。
#213
○政府委員(竹下一記君) この傷害特約のむずかしいところが支払い関係にあると思いまして、そのために極力受け持ちの郵便局の手間がはぶけるようにこの保険の手続を取りきめておるわけでございます。開業医の診断書があれば、それを郵便局手持ちの基準表に引き比べてみて、等級表等と対照いたしましてすぐに認定ができる、こういうことが望ましいわけでございますので、極力そういう方向に持っていくように事務手続を設定しておるわけでございます。しかしながら、保険の性格上そう簡単にまいらない、やはり認定について郵便局では判断ができかねる問題が出てくるというようなことで、トラブルというものがやはり出てくるだろうということ、これは否定はできません。したがいまして、内勤のほうに事故係を置くかという御質問でございますが、係を置くかどうかにつきましてまでは、そこまではこまかくまだ検討はしていないわけでございますけれども、支払い関係につきましては、内務面においてやはり仕事は量的にも質的にもかさばるということは十分予想いたしておりまして、その面のお手当を、これは超勤及び賃金ということになろうと思いますが、その面での対策を講じてまいりたいと思います。
#214
○森勝治君 局長が後段で言われた賃金というのは、正職員じゃないというふうに受け取ったんですが、そういう受け取り方をしていいんですか。
#215
○政府委員(竹下一記君) 賃金支弁の者はいわゆるアルバイトでございますから、この人たちに大事な保険の仕事はできませんから、何かはかの軽微な事項をやってもらいまして、本務者のほうに大事な支払い関係のほうをやってもらおうと、こういう形になろうかと思います。
#216
○森勝治君 ちょっとそれは間違ってやせぬでしょうかね。なぜ正規な職員をもって充当できないんですか。一時的な繁忙、たとえば年末始繁忙等、年賀郵便の場合における過渡的措置として年賀郵便の滞貨を一掃するたてまえで臨時を募集する、こういうことであるならばややわからぬでもないのでありますが、どうも当然これは仕事が増加するわけでありますから、正規な職員をもって充当しなければなりません。もちろん予算の大蔵省との折衝で先般削られた話も聞きましたよ。だから、私はそれほど無理な注文をしようとは思わぬが、当然それは起こってくることはわかり切ったことでありますよ。だから、いま言ったように、少し繁雑になれば雑用は臨時でもってまかなって、むずかしいものを本職員にさせる、雑用は臨時でまかなうという、その考え方が私はこういう社会保障的な事業においてあまりにも利潤追求的な面ばかりをあなた方は主張されるから、それはちょっと考え方が違いやせぬかと私は申し上げたいのであります。そうでしょう、忙しければ職員が忙しい、あとの軽微なものはみんな臨時でもってまかなう、パートタイマーまでやらせようと、こういうんでしょう。なぜ正規な職員をもって充当できないんですか。その辺の基本的な考え方がどうも私は先般来の定員の問題で質疑応答を聞いて、合点がいかないんです。非常にこれから大事なこの仕事をやろうというのに、そう人間を簡単に、今度おまえ傷害の問題きわめてむずかしい問題だからおまえこれをやれ、じゃこっちはやめちゃえ、これではあまりにも私は、オートメーションの時代でありますから、人間に適した機械ではなくして、機械に人間のからだを最近は改造するなんという機械ができてまいりましたね、だからそういうふうにやれというのかもしらぬけれども、それではあまりに機械的であって、そこには人情味が薄れて、上司と部下との相互信頼が欠けて、ここに職場に不信の芽ばえがある、ここに事業の伸展を阻害する要素が私はひそんでいるような気がしてならぬのです。局長どうですか、その点。
#217
○政府委員(竹下一記君) やはり事務量が増加しますから、いずれは定員でもって措置をしなければならないと思います。ただ、四十四年度は開始年度でありまして、第一年度でございますから、増員するにしても、何人増員していいかというその確定はむずかしいわけでございますので、ともかく初年度は賃金、超勤でもってしのごう、これは現場には確かに御苦労願うわけでございますけれども、しばらくの間しのごう、次年度において定員の措置をしよう、件数あたりも実際開始してみまするとだんだんつかめてきますから、そうしますと、定員というものは把握ができますから、そのときに定員措置をしよう、こういう考えでございます。
#218
○森勝治君 それでは四十四年度の予算案も通過したあとで、定員をふやそうとしてもすべがない。したがって、明年度にこれはゆだねるということでありますから、間違いなくひとつ九月から発足しますから年度内にもう推定が――当然扱い件数、それから事故件数の点も、それらすべて網羅するということはできないでありましょうけれども、大体のいわゆる概算というものが大まかな線が出てまいりますから、当然来年度の予算案要求については、少なくともこの新種保険を実施することによって職員がオーバー労働を来たさないように、これはひとつ厳にその点は留意をしていただきたい。これは特に私はその点については注文をつけておきます。さらに来年度については――それはいまはそういうことで予算化はむずかしいから臨時を充てるけれども、来年度は正規の職員をこれに充てるという公式な言明がなされたわけでありますから、この点も私はしかと記憶をいたしておきます。
 それでは次に移ります。電子計算機等が各職場にどんどん入ってまいります。これは新技術導入ということで、どこの職場でもそうでありますが、聞くところによりますと、それぞれの保険局にも事務機械化の計画がおありだそうでありますので、この点についてひとつお聞かせを願いたい。
 さらに時間がありませんから二つ続けますが、一体、簡易保険事務というのは最終的にはどのようになるのですか。機構、要員――職員ですよ、一体どうなっていくのですか。私は先ほど長期展望の線について大まかに聞いたものですから、あまり大まかだから先のことは見通し立たないとおっしゃったのでありますが、当然事務機械化、近代化されてきますと、そういう問題がもう焦眉の急となって論議をかもすことになるわけでありますから、ですから、この辺については具体的な算定が成り立っておると私は思うのでありますが、その点についてひとつお聞かせ願いたい。
#219
○政府委員(竹下一記君) 契約を募集する面の機械化、これはまあできないわけでございますが、それ以外の契約事務につきましては電子計算機の活用が簡易保険事業の場合は非常に有効であろうと、かように存じます。すでに二年前から京都の地方簡易保険局におきましてEDPSを導入いたしまして、これは京都の受け持ち件数九百万件のうちの大体半分ぐらい、四百数十万件のものをすでに機械化したわけでございますけれども、引き続きましてあとの六つの地方簡易保険局の機械化を実施に移しまして、昭和五十年ごろには契約事務は全部電子計算機に乗っかると、こういう体制にしたいということでいま進めておる次第でございます。そうなりました場合、相当の要員の節約ができるというわけでございます。
#220
○森勝治君 要員の節約はできると局長は簡単におっしゃるが、節約された要員は一体どこへ行くんですか、その諸君に思いをはせてやるのが当然ではないでしょうか、簡単に節約できるとおっしゃられても、質問した私の立場は非常に戸惑うわけです。
#221
○政府委員(竹下一記君) 契約事務の面で節約されました要員は、これは他の必要部門に振り向けると、たとえば募集面、集金面、こういった面において有効活用をいたす、こういうことに相なろうかと思います。
#222
○森勝治君 それでは時間がありませんから、次に移ります。
 保険料計算の基礎及び積立金計算の方法を削除して、今度は郵政大臣の権限で定められるようになっておりますけれども、保険料を下げる場合は別として、引き上げるような事態が起きた場合には、今度はどう対処されるのですか。
#223
○政府委員(竹下一記君) ただいまの情勢におきましては保険料を上げるという要素といいますか、そういう事情といいますか、そういうものは考えられません。しかし、かりに上げなければ経営が成り立たないという事態が、そういう時期がかりにきたといたしますならば、やはりこれは郵政大臣がそういう措置を講じまして、官報でこれを公報いたしまして料金引き上げをやると、こういうことに相なるわけです。
#224
○森勝治君 それは全く郵政大臣の一方的な判断で契約金の更新を簡単にできるものですか。
#225
○政府委員(竹下一記君) 先ほど来申し上げたわけでございますけれども、郵政大臣が決定するに際しましては、郵政審議会の議を経て、その後に大臣が決定をすると、こういう手続になっておりますから、またこの内容はきわめて重要事項でありますから、大事にこの問題は対処しなければならないことだと思います。
#226
○森勝治君 まあ、経済界の変遷が非常に激流のようになっておりますから、きょうの百円があしたの百円ではなくなる、こういうときでありますから、いま私は懸念するような問題と、これも仮定のことで申し上げるのは恐縮でありますが、いま申し上げたように、たとえば引き上げなきゃならぬという場合に、いかに大臣の権限であっても、そういう問題を、かりそめにもそういう段平を振るうことのないようにひとつ厳にその点は慎んでもらいたい。将来とも仮定のことで言うのは、何もそんなことはありませんよと、――あえて不測の事態と申し上げますが、そういう不測の事態は招来されることはないだろうと、くることはあり得ないだろうと、こうおっしゃられて、そのとおりならば、なおさらけっこうでありますが、大臣の権限を、何といってもこれは料金改定になれば国民の生活に影響することは必然でありますから、こういうことについては、一方的におやりにならないように、いまからひとつ御注文をつけておきます。
 そこで先ほども久保さんとの質疑応答の中でかわされましたが、傷害保険の認定方法ですね、どうもまださだかでないわけでありますね。これからおきめになるかどうか知りませんけれども、新種傷害保険が出ましたけれども、さっぱりわからない。労働者の問題でも、労働基準局等でこの認定をめぐっていろいろ論議されるわけですね。性格は保険でありますから、違うわけでありますが、労働災害と若干違うわけでありますけれども、これはやっぱり級別判定というものが非常にむずかしくなるのでありまして、それをどのようにされるのか、その点をお伺いしたい。
#227
○政府委員(竹下一記君) 傷害の程度によりまして等級表をつくりまして個々のケースにそれを適用するということに相なろうかと思いますが、取り扱い方としましては、極力簡易な手続によりまして郵便局をそう苦しめない方法をとりたいということを考えております。
 それは、一つは医者の診断書というものを重く見る、全くそれに頼り切るわけでございますが、診断書さえいただければあとはどのランクに持っていくかという操作はそう無理をしないでできるような仕組みにしたいとかように存じております。
 それからもう一つは、簡易保険の傷害特約の場合は、民間ですと、故意または重大なる過失があった場合には、保険金を支払わないというようになっておるようでございますけれども、私のほうでは、故意についてだけ保険金の支払いを拒絶いたします。過失は大小にかかわらずこれはもうとがめません、したがいまして、事実認定の場合に故意でやったかあるいは過失があったか、その過失は大きかったか小さかったかというようなことを突き詰めていきますと、いろいろとむずかしい問題が出てくるわけでございますけれども、郵便局においてやります場合は、故意だけを排除するという、これはそういうふん切りをしたわけでございまして、ねらいは郵便局における取り扱い手続を極力簡素化し、郵便局の苦労を取り除くということを配慮したわけでございます。
#228
○森勝治君 そういたしますと、それぞれの取り扱い局による思い思いの、いわばまちまちの認定というの絶対あり得ないのですね、あくまでもそれはもう公正に行なわれるのですね。
#229
○政府委員(竹下一記君) 公正に行なわれると思います。ただ、疑わしい案件につきましては、先ほども申しましたが、これを地方簡易保険局のほうへ移譲する、簡易保険局におきまして専門の医師がおりますから、そこで再調査をする、こういう余地は残してございます。
#230
○森勝治君 それではごく明快なものですね、事件が明らかなものについては一般開業医ですね、開業医の診断書を添付したものについては、その当該局で払う、ただ、そこで即時払いとおっしゃったのでありますが、それではその即時払いの方法は、たとえば郵便貯金のように全国どこでも払えるという、保険のほうもそうしてくれるわけですか――くれるのじゃない、するわけですか、その点はどうですか。
#231
○政府委員(竹下一記君) その点、簡易保険は郵便貯金と違いまして、受け持ち郵便局がございまして、つまり集金をやっているところでございますね、そこにおいて支払い手続をやるというわけでございます。
#232
○森勝治君 それでは、開業医の診断書がありますればそれはよろしい、ただ疑わしいものは、その保険局の指定する医師をもって充てる、こう
 いうことですか。
#233
○政府委員(竹下一記君) 特に医師の指定ということは考えていないわけでございます。疑わしきものは、したがいまして地方簡易保険局に上げます、地方簡易保険局の医師が、専門の医師が死亡――死亡じゃございません、死亡の場合もあるわけですが、傷害の診断書を書きました医者といろいろと照会したり問い合わせをしたりすることはあると思いますが。
#234
○森勝治君 保険局の指定した医者ではなくして、つまり郵政職員たる保険局の医師ですね、いまおっしゃっておるのは。
#235
○政府委員(竹下一記君) 地方簡易保険局にいます医師というのは郵政職員たる医師であります。
#236
○森勝治君 そこで、あなたにさらに具体的なことを聞くんでありますが、何かこれあなたの、「竹下郵政省簡易保険局長に聞く」という対話が載っかっておるのでありますが、そこにあなたの引例されたのが、やくざの指の話を引例されて、やくざが指を詰めて持ってきたら云々と、こう言っておられるわけであります。時間がありませんから言いませんけれども、あなたがやくざということを出したから、私はそれを引例するんだけれども、やくざがみずから指を詰めたんじゃなくして、やくざが他から暴力によって被害を受けて指を詰められた場合、あなたのこの意見を聞くと、それでも払わないという意味に受け取れるんだが、それはちょっと過酷ではないかな。どうでしょう。そういう意味で、この談話を発表されたのと違いますか。私の誤解ならすみやかに解きます。
#237
○政府委員(竹下一記君) その記事については私しかと覚えておりませんが、やくざがみずから自分の指を詰めた場合は払いませんが、人に切りつけられて切り落とされた場合には当然払います。
#238
○森勝治君 その点は引例が必ずしも当席上ではふさわしくなかったかと思うのでありますが、担当局長が具体的にそういう表現を用いられましたから、私もその表現をかりてかりに質問したわけであります。ですからその点は明らかになりました。その点は了解いたします。
 もう定刻を過ぎましたので私は一つだけ――たくさんあるんでありますが、あまりじゃましてもなりませんから一つだけ質問を最後にしたいんでありますが、精一ぱい努力をしている職員に対する報酬ですね、こういう問題を今後どうされるのか。従来どおりでかまわぬとおっしゃるのか。先ほど私は具体的な例で民間業者の十一種類の新種保険を発表したと、すでにこれはもう民間が競合して精一ぱいで外務員やっているわけであります。この中で、今度は国営の簡易保険が新種をもって世に問うわけですから、そう簡単に二百万件がちょろちょろと契約されるとは私は思わない。なかなか容易じゃないと思う。そこで今度は、それに対する精一ぱいの努力はしてもなかなかその努力に報いられない、成果があがらぬ場合が多々あると思う。しかし、これは郵政が世に問う新しいいわゆる傷害の分野にまでここまでもう足を伸ばしたわけでありますから、これからあなたが先ほど言われた六種の保険を実施できるかできないかの段階であります。したがって、これは郵政の保険事業にとっては、これが一つの伸びるか渋滞するかのバロメーターになるであろうと思うのであります。したがって、なるほどもうからなければ金は出さないということでありましょうけれども、その点は竹下さんのことでありますから、もうすでに新規事業については、職員がこれから研究をする、職員みずからが他にこれはけっこうですとくどく前に、職員みずからが研修をしなければならぬでしょう、そういう関係も十分手厚い処置をおとりになっておるんでしょうな、この点はよけいなことを言うようでありますけれども。
#239
○政府委員(竹下一記君) 職員に精一ぱい働いて契約を取っていただかなくちゃいけないと思っております。従来契約を取りました場合には、その契約の保険料の額に応じて募集手当が出ておったわけでありますが、傷害特約を取りました場合につきましても、何らかの手当を出すべきではなかろうか。これは協約事項でございますので、団交によってきめるわけでございますが、その方向で団交の場に臨みたいとかように存じます。
 それから、そのほか募集がしやすくなるようないろいろな施設のことがあろうかと思いますが、そういう面につきましては、十分配意をしてやってまいるつもりでございます。
#240
○森勝治君 たとえば募集に出かける外務諸君の服装についてもう少し留意して、いわゆる金をかけてやるつもりはないですか。
#241
○政府委員(竹下一記君) 外務員はいわゆる制服を着ておるのですが、制服につきましては、保険だけでございませんで、郵便あるいは貯金の外野人共通のものを着ておるわけでございます。これにつきましては、郵政外野マンの洋服、制服につきましては、過去におきましてもこの服地の質をよくするということ、あるいはそのモデルチェンジをやりまして型をよくするといったような努力をこれまでもやってきたわけでございますが、その面のくふうは今後も続けたいと、かように存じております。
#242
○森勝治君 たとえばこの肩にかけるかばんですね。あれ等も旧態依然のものではないですか。変わりましたか、最近は。変わらぬでしょう、依然として。さげるのもかばん、かけるのもかばんでありますから、かばんという表現はちょっとまずいかな。
#243
○政府委員(竹下一記君) これは相当長くなっておると思うのですが、簡易保険の場合は肩かけでなくて手さげのかばんですが、これにつきましては現場においてこれを様式を変えてもらいたいという要望は、出ているのかもしれませんが、私不勉強で実はよく存じないのです。
#244
○森勝治君 あまりこまかいことを言って恐縮でありますけれども、これはこの辺が職員の生産意欲がかき立てられるか、られないかの一つのそれも要因になりますから、私はあえてこまかい問題を持ち出しておるわけですが、民間業界におけるいわゆるセールスマンのかばん御承知ですか。それと郵便局の諸君のセールスのかばんと比べたことありますか。保険局ではそれ進め進めと、持ってこい持ってこいと、契約証書持ってこい、持ってこいと言うけれども、そういうのを比べてくれたことありますか、かばん。これは一例ですよ。まあパンフレットはやや相似たりですけれども、比べたことありますか。
#245
○政府委員(竹下一記君) 実はそこまで比較をして詳細なる検討をやっていないのでございます。
#246
○森勝治君 そこで、そういうまあ検討をしていないとおっしゃるが、競争激甚の中でですね、国営事業としての魅力がやや薄れてきた今日において、民間に伍して劣らずやろうというのですから、やっぱりたいへんな苦労が必要であります。したがって、そういう面にもですね、明治何年に制定したようなかばんをぶらさげたり、肩にかけたりして保険募集をしろったって、それはちょっとどうかと思うのです、私は正直言って。だから、その点はやはり新時代に即応した、住民にすなおに受け入れられるようなやっぱり形を持ってしなければなりません。この点はひとつせっかく新種保険で世に問う時期でありますから、その点もひとつ御検討をいただきたい。
 で、最後に一つだけ、広告の問題についてお伺いしたいのであります。私は、簡易保険というのはもう国営事業であり、国民周知の事業であるから、簡易保険には宣伝費というのは一銭も要らないものだと解釈しておったのでありますが、何か郵政の支出項目を見ると、保険の宣伝費というのがけっこうかかっているやに見える。一体どのくらいかかって、どの方面に金を使っておるのか。もちろん募集のパンフレット等ですね、これも宣伝のうちに入りますけれども、たとえば新聞広告、街頭広告、種類にはいろいろありますけれども、どういうのをおやりになっているか、それを聞きたい。
#247
○政府委員(竹下一記君) 外務員が日常携行しておりますパンフレット、リーフレット、こういったものは当然でございますが、最近ではラジオ、テレビ、新聞、それから雑誌ですね、これは経費の関係で特にラジオ等につきましては、大幅のことができないわけでございますけれども、乏しい予算を駆使いたしまして、できるだけのことをいたしております。
#248
○森勝治君 額のことも聞いておるわけですから、どのくらいかかっておるかということも。
#249
○政府委員(竹下一記君) 一切がっさい含めまして予算では七億ばかりセールスに出しておりますが、この七億の中には、実はいま申したことのほかに外務員自体がやっております、外務員のためにやります講習会であるとか、技術研究会であるとか、そういったものも含めてありますので、純粋にいわゆる広告というものに限って幾ら使っておるかということになりますると、いま即答は実はいたしかねるわけでございます。
#250
○森勝治君 いまその外務員の研修費とか、そういうものを広告費に入れておる、それはちょっと勘定科目からいっても、それはおかしいじゃないですか。広告費じゃないじゃないですか、職員の研修費というのは。どうですか、いままでそれでやってきたのですか、勘定科目が違うじゃないですか、それは。
#251
○政府委員(竹下一記君) 予算では奨励経費という名目で取れておりますので、この中にはいろいろな物件費もございますけれども、会議費というのもございます。その会議費でもっていろいろな講習会とか、技術研究会とか、そういうことをやっておるわけでございます。
#252
○森勝治君 それは宣伝費の範疇ですか。会議費、奨励費、宣伝費の範疇ですか、それは。
#253
○政府委員(竹下一記君) 宣伝費、それからそういった会議費、そういったものをひっくるめまして奨励経費と、こう言っておるわけでございます。
#254
○森勝治君 それは失礼ですけれども、郵政省だけの特殊用語ですね。われわれ外野人にはうかがい知る由もないんですね、それは。一般社会通念では理解できませんな。
#255
○政府委員(竹下一記君) あるいは簡易保険、あるいは郵政事業の特有の用語かと思います。
#256
○森勝治君 それでは奨励費という表題を用いられたから、さらに聞くのでありますが、ある職員が三件でも五件でも取ってきますね、若干何がしかのいわゆる報酬が出るでしょう、これは奨励費でありますね。
#257
○政府委員(竹下一記君) それは募集手当という費目でございます。
#258
○森勝治君 だけど、募集するために努力する、研究するわけでしょう。研究費用が広告費であって、それが奨励費という名前で処理されている。職員が一生懸命精励してやってきたんだから御苦労であったと、さらにまたがんばれよと、それは奨励費じゃないじゃないですか、理屈をこねて恐縮でありますけれども。
#259
○政府委員(竹下一記君) 私、予算担当でないのであれですが、募集手当は人件費ということになっておりますし、片一方は奨励経費は物件費でありますから、これは予算上別のものらしいのでございます。
#260
○政府委員(溝呂木繁君) ちょっと私、前に経理の関係をやっておりましたので、一般的に考えられますと、ちょっと誤解を招きますが、要するに奨励関係経費のうち、給与に関するものはいわゆる手当としてこれははっきりしております、そうしていわゆる物件費で払うもののうち、いろいろこまごまとしたものをまとめて周知奨励費という項目でくくったというふうに御理解願うといいのじゃないかと思います。その中には、たとえば研修費というといろいろ問題になるのですが、正式の研修所に入れますとか、そういうふうになると養成施設費という全然別になりますが、いろいろみんなでもってときには一杯飲みながら、ときにはお茶を飲みながら、今度の募集をどういうふうにしたらいいか、いろいろ技術練摩をしたり、いわゆる募集につながるいろいろの物件費を称して周知奨励費というふうに、これは貯金でもそう言っておるわけでして、これはわれわれの便宜つけた名前というふうに御理解願えればけっこうじゃないかと思います。
#261
○鈴木強君 前回答弁を保留されておる問題がありますから、それだけはっきりしておきたい。
 今度のわれわれが一番心配するのは、いまもお話がありましたように、保険料算定の基礎として積立金の算定の基礎が法定事項からはずれていくということですね、したがってこれらについてできればここで明らかにしていただきたかったのでありますが、来月ですか、来週ですか、郵政審議会が持たれるそうでありますから、それまではなかなかまだ結論がここで言えないようでありますから、それはひとつ慎重に扱っていただくことを私ども強く期待して賛成することになるわけでありますけれども、そこで前回ですか、質問が保留になっておりました簡易保険法第六条四項に新たに追加される「傷害特約を附することができない場合に関する事項」というのがありましたね。これは一体何ですかということについてここで答弁が聞かれませんでしたから、それをひとつはっきりしてもらいたいということと、もう一つは、傷害保険金の支払いについて、これはいまの質疑で一応わかりました。身体障害者の等級表の等級に応じて保険金額に対する同条の支払い割合をかけたものだということですから、具体的な額はこれは言えませんが、大体それはわかりましたからいいです。
 それから「できない場合に関する事項」というのは、これは四条に追加されて郵政審議会にこれはかかりますね、かかって約款に入るわけですね。
 それからもう一つ私が現行の(積立金計算の方法)、第十九条ですね、それから第十八条の(保険料計算の基礎)と、それから第六条で受けての約款の中の(保険料計算の基礎)これはいいですけれども、(積立金計算の方法)、第八条ですね、これは簡易保険法には第十九条の中に、第一項の中における、うしろのほうです。「その効力発生後十年を経過しない間に限り、チルメル式で計算する」とこうありますね、約款のほうを見ると、「その効力発生後五年」となっている。五年はチルメル方式で計算します。それから第二項の場合でも、チルメル控除額が二カ月分ということになりますね、約款は。ところが法律のほうでは三カ月ということになっているわけで、ここら辺どういうふうに約款と法律とは違うわけですか、その説明をついでにしておいてもらいたいと思います。
#262
○政府委員(竹下一記君) 法律ではチルメル期間は十年にしておるのですが、約款では五年にいたしております。これは法律では十年までやってよろしいぞという意味合いの規定でございますが、チルメルはその方式の趣旨から申しまして、期間は極力短いほどよろしいわけでございますから、十年までできるものを実行上は五年といたしまして、約款で規定しようとするものであります。それから充てるべき保険料でありますが、これも法律では三カ月分充ててよろしい、三カ月分の保険料をチルメル方式でもって事務費に充ててよろしいという法律上の規定がございますが、実行は二カ月にしぼってやっております。そのことを約款で明らかにしたわけであります。
 それから傷害特約をつけることのできない場合でございますが、これも約款で明定をしようというわけでございますけれども、それを申し上げますと、基本になる契約が十万円未満の場合には、これは傷害特約をつけない。これはもう保険料も非常に零細なものになってきますから、それからまた、ただいま新規契約はみな基本になる契約が十万円以上になっておりますから、十万円未満についてはつけない。これは既契約のことを想定しておるわけでございます。それから基本になる契約がすでに保険料の払い込みを要しないものになっておるものがございます。たとえば、高齢になりまして八十歳に達した人、あるいは二十年を経過して七十歳になった人については、もう保険料を徴しないわけでございますが、そういう人には傷害特約もつけてもらえない。これは手続の簡素化というものをねらったわけでございます。それから基本契約の残存期間が一年未満となっているものにはつけないというのでございますけれども、これは傷害特約の保険料の算定あるいは支払いの基準というものが一年掛け捨てということを制度の基本といたしておりますので、一年未満しかもう残存期間がないものにつきましては特約をつけない、こういう仕組みにしたいと、そういう場合を列挙してあるわけでございます。
#263
○鈴木強君 約款に入っておるのですか。
#264
○政府委員(竹下一記君) はい。
#265
○鈴木強君 わかりました。
#266
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#267
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のある方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#268
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認めます。
 それでは、これより採決に入ります。
 簡易生命保険法の一部を改正する法律案(閣法第四六号)(衆議院送付)を問題に供します。
 本案に賛成の方は挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#269
○委員長(永岡光治君) 全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#270
○委員長(永岡光治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 別に御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十四分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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