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#1
第061回国会 逓信委員会 第19号
昭和四十四年六月十二日(木曜日)
   午後一時十七分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     竹田 現照君     野上  元君
     二宮 文造君     北條  浩君
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     野上  元君     松本 賢一君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         永岡 光治君
    理 事
                新谷寅三郎君
                西村 尚治君
                松平 勇雄君
                鈴木  強君
    委 員
                植竹 春彦君
                長田 裕二君
                古池 信三君
                郡  祐一君
                白井  勇君
                寺尾  豊君
                久保  等君
                松本 賢一君
                森  勝治君
                浅井  亨君
                青島 幸男君
   国務大臣
       郵 政 大 臣  河本 敏夫君
   政府委員
       総理府特別地域
       連絡局参事官   加藤 泰守君
       防衛施設庁施設
       部長       鶴崎  敏君
       郵政政務次官   木村 睦男君
       郵政大臣官房長  溝呂木 繁君
       電気通信監理官  浦川 親直君
       郵政省郵務局長  曽山 克巳君
       郵政省貯金局長  鶴岡  寛君
       郵政省簡易保険
       局長       竹下 一記君
       郵政省電波監理
       局長       石川 忠夫君
       郵政省人事局長  山本  博君
       郵政省経理局長  上原 一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        倉沢 岩雄君
   説明員
       郵政省電波監理
       局放送部長    太原 幹夫君
   参考人
       日本放送協会営
       業総局次長    竹内 省三君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険
 思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無
 償貸付けに関する法律案(内閣提出、衆議院送
 付)
○郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に
 関する調査
 (電波に関する件)
 (放送に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(永岡光治君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。
 委員の異動について報告いたします。
 昨十一日、竹田現照君、二宮文造君が委員を辞任され、その補欠として野上元君、北條浩君が選任されました。また本日、野上元君が委員を辞任され、その補欠として松本賢一君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○委員長(永岡光治君) 沖繩における郵便貯金の奨励、及び簡易生命保険思想の普及に必要な施設及び設備の設置及び無償貸付けに関する法律案を議題といたします。
 本法律に対し、質疑のある方は順次御発言願います。
#4
○長田裕二君 沖繩問題が沖繩住民の間ではもちろんのこと、本土国民の間でも最も重要な案件として取り扱われているこの際に、長い間の懸案でありました戦前の郵便貯金、簡易生命保険などの支払い問題が解決を見ようとしていることはまことに意義深いことと思いますが、この支払い問題の質問に入る前に、施政権分離以後、逓信関係の諸業務が本土−沖繩間、まあ形の上では国際業務になると思いますが、本土−沖繩間でどのように取り扱われてきたか、あるいはいわゆる沖繩援助などといわれるようなもので、逓信関係でどのようなことがあったかについて概略をお聞きしたいと思います。
#5
○政府委員(溝呂木繁君) 郵政省関係といたしまして、対沖繩の問題につきましては、いろいろの方面にわたりますので、便宜私から一括して簡単に御説明さしていただきたいと思います。
 まず、郵政関係として沖繩方面から研修生の受け入れ等でもって、この三年間の人員を見ますと、約三百四十一名受け入れております。この中には、研修所において研修をしてあげたりあるいは逓信記念日の式典などには沖繩の方を熊本郵便局にお呼びして、そして同じ気持ちになっていただこうというような施策を含めて三百四十一名受け入れております。
 それからなお派遣人員といたしましては、同じく三年間に二百二十四名、これは主として講師という形でもって沖繩における郵政事業等についての指導ということに当たっているわけでございます。
 次に、郵便関係について申し上げますと、御承知のように、沖繩と本土間の郵便物の取り扱いにつきましては、万国郵便連合の条約とかあるいは小包約定というものが適用されますので、本来ならば外国郵便物として取り扱わなければならないのでありますが、本土と沖繩との特殊な関係にかんがみまして、通常郵便物の種類、料金、あるいは各種の利用制度等については、従来から実質的には内国郵便物と同様な取り扱いを大幅に取り入れて、特殊な関係を結んでおります。
 それから、沖繩における郵便局舎の改善等につきましては、非常に向こうで困っているというお話がございまして、一九七〇年度におきましては、これはいわゆる産業振興融資特別措置法というものによりまして日本の財政投融資資金を向こうに渡しまして、約一億一千万円で局舎の改善に寄与したいというふうに考えております。
 それから、災害救助用小包の問題につきましても、これが船便扱いとするものについては、無料で日本から差し出せるようにするというようなこともやっております。
 それからなお、御承知のように、お年玉年賀はがきに基づく寄付金の配分につきましても、御承知のように昭和三十三年度以来ずっとやっておりまして、これは南方同胞援護会を通じてでありますが、その総額は四十三年度までに三億二千万円という額にのぼっております。
 それから貯金関係につきましても、先ほど郵便について申し上げましたように、本来的には為替の交換業務というものは一応為替管理法上等の問題もあって、外国とみなされているわけでありますが、やむを得ないもの以外は、内国郵便為替と同等の扱いをいたしております。
 それから保険関係につきましては、先ほど財投関係で申し上げましたが、その一環として、四十三年度から琉球政府に先ほど申しましたように融資する道が開かれましたので、簡保資金としても五億円をその融資の原資として振り向けるようにいたしております。
 それから電気通信関係につきましては、まず、昭和三十六年から三十七年にかけまして一般会計予算で一億八千万円、それに電電公社のほうの機材提供約一億三千万円、計三億一千百万円をもって例の日琉間のマイクロ回線、これは電話六十回線と、テレビ一回線の設備を建設いたしまして、これをすでに琉球電電に譲渡いたしました。それからなお、四十二年から四十三年度にかけまして、同じく一般会計六億七千七百万円をもって、沖繩本島と先島間のマイクロウエーブ回線、これは電話三十六回線ですが、これの建設を行ないまして、これを琉球電電に譲渡する予定で、近々譲渡できるんではないかというところまでいっております。
 それから同じく電気通信関係になりますが、例の資格の取得の問題がいま国会にかかっておりまして、それが通りますと、電話交換取扱者とか、あるいは工事担任者としての資格の認定を受けた者が、本土内においても同様の扱いを受けるということになるわけでございまして、これはたしか衆議院を通りまして参議院において審議中ではないかと思いますが、そういう扱いを考えております。
 それから放送関係につきましてでございますが、これは過般本委員会においても審議していただきましたが、四十三年四月にできました法律に基づきまして、NHKがOHKに対して送信設備を設置してこれを無償で貸し付けるということになりまして、これが約三億五千万円の援助という形になっております。
 それから同じく放送関係につきましては、沖繩のいわゆる宮古群島及び八重山群島にテレビジョンの放送局をつくってくれという要望が強かったので、これはだいぶ前になりますが、昭和四十一年度の予算と四十二年度の予算合計七億一千万円でテレビジョン放送局を設置して、その御要望におこたえしたということがございます。
 それから、それに関連して同じく電波関係で、先ほど申しましたいわゆる資格問題で、無線従事者の国家試験の免許に関して資格試験の問題がやはり同じように、その法律が通りますと、沖繩と日本との間において同じような取り扱いが行なわれるということになろうかと思います。
 大体逓信郵政関係につきまして、沖繩との関係を御説明申し上げました。
#6
○長田裕二君 大体いままでの状況は、両者の関係――逓信関係についてはわかったわけですが、少し広く、日本政府が施政権分離以後沖繩に対してどういう方針で臨み、どういう特別の措置をしてきたかにつきまして、これは非常に広範多岐にわたるでしょうが、ひとつ概略でけっこうですが御説明願いたい。
#7
○政府委員(加藤泰守君) 平和条約ができましたのが二十七年の四月二十八日でございますので、それからのことでございますが、二十七年にはすでに教育関係の援助を始めております。最初やはり教育が非常に重要だということで、沖繩における教育について本土のレベルと比較して少しでも教育のレベルが落ちないようにという配慮から、まず教育関係から手をつけたわけでございますが、三十一年には南方同胞援護会という特殊法人をつくりまして、これを通じましていろいろ援助を開始したわけでございますが、さらに三十二年からは総理府から直接援助をするようになっております。ただ当初におきましては、何といいましても援助額が少なくて、またその内容もただ建物を贈与するとかあるいは物の贈与とか、そういう程度、あるいは技術者の派遣等に限られておりましたが、三十六年の六月に池田・ケネディ会談の結果としまして、本格的に財政援助が行なわれるようになったのでございます。そして三十九年の日米協議委員会の設置、四十年の総理の訪沖等によりまして、沖繩援助費も年々増額されて、その内容も格段の充実をしたわけでございますが、それを数字的に申し上げてみますと、三十七年には約十億の予算が計上されました。三十八年が十八億、三十九年も十八億ですが、四十年に入りますと二十八億、そして四十一年には六十一億、四十二年には百三億、四十三年、去年でございますが百五十三億、その中の二十八億は財投でございます。それから本年度四十四年には二百二十七億、そのうち財投が五十三億入っております。数字的にはこのようなことになっておりますが、内容的には先ほども申し上げましたように、教育関係が非常に重要だということで、当初から教育には力を入れて援助をしております。
 それから社会福祉関係、これらも相当沖繩の公衆衛生等が本土と比較して非常に悪いというような観点から、これにも力を入れてきているわけでございますが、昨年の十一月五日に本土と沖繩の一体化に関する基本方針というものを閣議決定いたしまして、沖繩が本土に近く復帰するであろうという想定のもとに、復帰の際の摩擦を最小限にすることを目的といたしまして、おおむね三カ年で計画を遂行したいということで、三カ年計画の策定ということを考えたのでございます。この計画の内容は、もちろん住民の福祉の増進ということが中心であるのは言うまでもございませんが、さらに社会的、経済的な諸分野にわたりまして、従来ややともすれば個別的になっておりましたものを総合的計画的に一体化を進めていこう、そしてそういうことによって復帰に伴いますいろんな摩擦等が最小限になるであろうということで、この閣議決定を見たわけでございますが、その内容といたしましては、沖繩の住民の生活、それから産業に関するいろんな制度をまず一体化する、あるいは斉一化する。それから公共施設、社会福祉、産業基盤施設等の整備、水準を本土並みに引き上げる。それから沖繩の経済を本土経済の一環として安定させ、成長させていくためにはどうしたらいいかというようなことを基本的に考えていこうというのが、この閣議決定の基本的な考え方であるわけでございますが、こういう考え方に沿いまして、本年、四十四年におきまして、これを三カ年計画の初年度といたしまして二百二十七億の援助計画を立てたわけでございますが、この二百二十七億の中において教育、社会福祉、産業基盤、それから市町村財政等に重点を置いてこれを効果的にやっていこう、こういうことになっております。
 教育について少し詳しく申し上げますれば、共済制度の確立とか、あるいは身分制度の整備、あるいは教育施設備品の整備等を小学校、中学校それから高等学校、また琉球大学等、大学教育につきましても整備をはかっていこうということにいたしております。
 社会福祉につきましては、各種の社会保険制度の整備充実、それから公衆衛生及び医療制度につきまして、本土とできるだけ斉一化をはかり行政のサービスを強化をしていきたいという考え方で予算を計上しております。
 また市町村が非常に、何といいますか、本土と比較いたしまして財政的にも弱い状態にございますので、その行財政水準を高めるために市町村の規模を適正化し、また行政能力を向上させていきたいというようなことで、特に市町村に対して交付金を援助の対象にいたしております。
 産業につきましては、先ほど申し上げましたような本土と沖繩の経済の関係を密接にいたしまして、しかしながら、沖繩の経済というものを沖繩の特殊性を生かしながら経済体制を確立していくという必要もございますので、道路港湾等の産業基盤の整備をはかっているわけでございます。
 こういうような措置をとることに四十四年の予算におきましては考えたわけでございますが、さらに、三カ年計画でございますので、四十五年、四十六年度において、さらにこれを充実していくということを考えているわけでございまして、復帰に伴いまして、復帰の際に、いろいろな本土と沖繩の制度の相違あるいは格差等がこの三カ年計画の実施によって相当程度是正されるというふうにわれわれは考えております。こういうことによりまして、復帰の際の摩擦がなくなり、また沖繩の住民の生活レベルが向上するということを期待しているわけでございます。
#8
○長田裕二君 ただいま詳細な御説明がありましたが、そのような特殊な深い間柄にあり、また特別な措置がなされてきたわけでありますが、郵便貯金、簡易保険などの支払い問題が今日まで解決できなかった事情、最近に至ってそれが解決されようとしているその経緯を御説明願いたいと思います。簡単でけっこうです。
#9
○政府委員(鶴岡寛君) 終戦後沖繩の貯金の支払い、また簡易保険の支払いがずっと凍結をされてまいったわけでございますが、三十五年の五月になりまして、日本政府が直接に沖繩の預金者あるいは契約者に対して支払ってよろしいという日本とアメリカとの間の合意ができたわけでございます。これによってようやく支払い可能の状態に入ったわけでございます。ところが沖繩側としましては、一円を一ドルに換算してこれを支払ってくれという非常に強い要望を出しましたために、私どもとしてはどうにも応じ得ないというわけで、これを拒否してまいったわけでございまして、またさらにそれを一ドルを七十数セントにダウンしてきた。そういう交渉も持ち込まれたわけでございます。われわれはこれらに対処しまして、ある場合には定額貯金の最高利回りで払ってやろうとか、いろいろな案は持って、予算にも一応計上もしておったわけでございますが、話し合いは要するにつかなかったという実態でございまして、しかるに昨年の八月になりまして、琉球側はいよいよ最終の案というような気組みで、一円を三六・七セント、これを日本円に直しますと百三十二円でございますが、それに換算してやってもらいたい、そういう要求を提出いたしました。これを日本円に直しますと約五十四億円でございます。で、私ども内外の情勢等を考えまして、ここで妥結をはかりたいということになりまして、相当回数の折衝等を重ねました結果、ここに四つばかりの提案をなしたわけでございます。
 一つは、法定支払い金と申しますか、法律上当然にわれわれが支払わなければならない金、これは貯金の元金、保険の支払い準備金、それに貯金には通常貯金の利子を加えたもの、これは一億ばかりになるわけでございます。それから見舞い金を出そうと、はなはだ気の毒であったから見舞い金という形で現金支給をしよう、これが四億ばかりございます。そしてなおまた貯金保険の会館施設というようなものをつくって、これを無償で貸与しよう、これは大体五億くらいでございます。締めて郵政関係から出します金が十億ばかりに相なります。同時にまた、今度はこれはいわゆる財投からでございますが、三十億円を三カ年にわたって融資をしようというようなことで、結局十億足す三十億で四十億、この中には融資や貸し付けも貸与も入るわけでございますが、要するに表向きの総ワクは四十億と、向こうの提案の五十四億に対しまして五分の四ばかりの比率になったわけでございます。そこで琉球側としましては、預金者の代表、そしてまた琉球政府、そしてまたわれわれ、三者の間で完全な意思の合致を見て、いま事実上解決の緒につこうとしている、解決に至らんとしておるというのが実態でございます。
#10
○長田裕二君 ちょっと話が前後しまして、あとの結果の金額などが出てまいりましたが、初めの事の起こりはどういう種類の金がどのくらいかということをちょっと御説明してください。
#11
○政府委員(鶴岡寛君) 最初琉球の住民が持っておりました郵便貯金等の現在高でございますが、これは郵便貯金関係におきましては、終戦当時におきまして、二十一年の一月末で四千百三十六万一千円でございます。そして簡易保険関係におきましては、七百五十一万六千円、合計四千八百八十七万七千円が終戦当時の現在高でございます。
#12
○長田裕二君 この四千八百八十七万円にからんで、その後、払い戻しの手続もとれないままに打ち過ぎてきた、いまこれに対して普通の国内の通常のやり方での払い戻しでは困るということで、いろいろ話し合った結果、先ほどの総額十億程度のところで大体まとまろうとしているということのようにいま聞いたわけですが、さらにその内訳は、何といいますか、たとえば法定支払い金とも言えるようなもの、それから見舞い金とも言えるようなもの、それから施設をつくって無償で貸し付けるということ、これらをあわせて十億円と、そのほかに四十五年度以降三年間にわたって財投三十億を貸し付ける、そういう内容ですな。
#13
○政府委員(鶴岡寛君) そういうことでございます。
#14
○長田裕二君 いまの法定支払い金の内訳を少し内容的にお答えを願いたいと思います。
#15
○政府委員(鶴岡寛君) 郵便貯金関係で、ただいま申し上げましたように、二十一年一月末の現在高四千百三十六万一千円でございました。これらに対しまして、われわれが郵便貯金法上当然に支払うべき通常貯金の利子、これを加えますと、その後二十年の時間を経過いたしております関係上、それが利子を加えますと、九千四百十八万五千円という金額にのぼっております。これが貯金関係の法定支払い金でございます。保険関係におきましては、先ほど申しましたように、二十一年一月末で七百五十一万六千円ありましたのが、これはこのままの姿で移りまして、現段階におきまして、四十四年九月末現在におきまして計算をいたしまして七百五十一万六千円、締めて一億百七十万一千円という数字が、いわゆる法律上われわれが支払い義務を当然に持っておる金でございます。
#16
○長田裕二君 ちょっとこまかくなって恐縮ですが、貯金関係の中には為替や振替も入っていたと思いますが、振替についてはいま国内法でも、その月の残高に対して利子をつけることになっていますが、為替はそのままの形ですか。それとも何らかの措置が法定支払い金の中に込められておりますか。
#17
○政府委員(鶴岡寛君) 確かに御説のとおりでございますが、振替につきましては、つい数年前まで利子をつけておりましたために、振替が二十一年一月末で六万九千円でございましたのが、これが十万七千円に利子を付してふえておるわけでございます。しかし、これに対しまして郵便為替は三十一万円が二十一年一月末にございましたが、これは利子をつけませんで、そのままの形で三十一万円を計上したものが法定支払い金の一部を構成しております。
#18
○長田裕二君 この法定支払い金は、これはいわば払い戻し的な要素もあって、保険は少し違いましょうけれども、預金者あるいは保険の加入者に直接払い渡されるということになりますか。
#19
○政府委員(鶴岡寛君) そのとおりでございます。
#20
○長田裕二君 次に、見舞い金につきまして、その内訳なり、算出方法なりをちょっと御説明願います。
#21
○政府委員(鶴岡寛君) まず内訳でございますが、金額といたしましては、貯金関係が三億三千九百四十二万三千円でございます。保険関係が七千四百七十一万一千円と、そのように相なっております。合計いたしまして先ほど申しました四億一千四百十三万四千円、これが金額でございます。
 次にお尋ねの算出でございますが、これは二つの方面から、この見舞い金の算出をいたしておるわけでございます。一つは、長い間ずっと凍結をしました関係上、これはいわゆる定額貯金に預け入れられたと擬制してしかるべきではなかろうかという点から、施政権の分離におきまして、すべてこれらの金が定額貯金に預けかえられたという一つ擬制をいたしております。そしてもう一つは、沖繩では通貨が二回ほど終戦後新通貨に逐次かわったわけでございます。すなわち二十一年の四月には従来の日本円の一円が一B号円に切りかわった。私どもはさような事態を背景にいたしまして、われわれの郵便貯金に預入されておる金が、その段階においてB号円債務に切りかわったんだというふうに考えたわけでございます。そしてまた三十三年九月に百二十B号円が一ドルに琉球におきましては切りかえを見ております。その際にもわれわれの貯金の中の金がB号円債務になり、さらにそれがドル債務になったというふうな考え方をとったわけでございます。このような二つの方面からこれを考えまして計算をいたしますと、ただいま申し上げましたような金額、四億一千四百万円、これは別の見方で申しますと元金の八割でございますが、そういうような計算に相なったわけでございます。
#22
○長田裕二君 四億一千何百万円というお話でしたが、貯金では三億三千九百万円、これは保険と両方合わせた結果ですか。ただいまの向こうの通貨の切りかわりと、それから最高の定額貯金の利子も計算した、それがそのまま見舞い金になった。それから法定のほうを差し引いて出したわけですか。
#23
○政府委員(鶴岡寛君) そのようにして定額貯金への擬制、新通貨交換のつど預けかえられたとみなしたという二つの点から計算をいたしまして、それからただいま長田委員御指摘のとおり、通常貯金の支払い利子などは当然引いたわけでございます。
#24
○長田裕二君 保険のほうは、どういうやり方でやっているのですか。
#25
○政府委員(竹下一記君) 終戦当時に預かっておりました支払い準備金が七百五十一万円ございまして、これはイコール法定払いの金額でございます。見舞い金の算出につきましては、その当時から四十四年九月末までの内地の簡易保険及び郵便年金の実績運用利回りというもので利息計算をいたしまして、つまり複利的に計算をいたしまして出ました額に、先ほど郵便貯金の場合に話がありましたように、琉球通貨の交換率、つまり百二十B号円が一ドルに換算をされた、その率を考慮いたしまして、その金額に三倍をいたしまして出ました答えから法定払い金額を差し引きましたものが七千四百七十一万一千円という額でございまして、これが見舞い金でございます。
#26
○長田裕二君 いまの御説明を伺いますと、この見舞い金というのはその名前のとおりなかなか微妙な性格のものだと、いろいろな思いを込め、いろいろな事情を考慮してきめられたと思いますが、これについての予算措置は、どういう金で支払うということになっておりますか、あるいはまた、支払い方法についてお聞きいたします。
#27
○政府委員(鶴岡寛君) 予算措置でございますが、見舞い金は郵政特別会計の諸払い戻し補てん金の項目に入っております。それは保険も同様でございます。そして支払い方法でございますが、これは私どものほうから琉球政府にいわゆる一括交付をするということにいたしておるわけでございます。
#28
○長田裕二君 法定支払い金のほうは普通の払い戻しとして郵貯会計から、――これは見舞金のほうは、法案の内容にもありますし、非常に微妙な、事業目的等にも関連して払うわけで、これ郵政事業特別会計のほうという分け方をしたわけですか。
#29
○政府委員(鶴岡寛君) そのとおりでございます。
#30
○長田裕二君 わかりました。
 次に、この施設の設置ですが、これはどういうものをどういうふうにつくっていこうとしておられるのか、御説明を願います。
#31
○政府委員(鶴岡寛君) これは私ども現在まで琉球政府あるいはまた預金者代表と話し合いました結論的なものでございますが、これは、沖繩における郵便貯金、これは琉球政府の郵便貯金の意味でございますが、郵便貯金の周知奨励、あるいは預金者へのサービス、あるいはまた従業員の訓練を行なおう、そしてまた同時に、簡易生命保険思想の普及をはかろうというような目的をもちまして、したがいまして、内地で私どもがいま設立を行ないつつありますいわゆる郵便貯金会館、それとほぼ同じような考え方をもって、ほぼ同じような内容設備を持つものをつくりたい、そのようなことを考えております。
#32
○長田裕二君 その金額なり、あとこれを設置していく計画を御説明願います。
#33
○政府委員(鶴岡寛君) 金額につきましては、貯金のほうから四億円、保険のほうから一億円を拠出いたしまして、締めて五億円の規模でこれをつくることに考えております。なおまた、何といいますか、進行の模様でございますが、本法案を御審議願い、成立を見ました場合、なるべくすみやかに先方で敷地等を決定、そして着工したいと思っておるわけでございます。結論的に申しますと、大体昭和四十六年の三月末完成を目途として取り運ぶことに考えておるわけでございます。
#34
○長田裕二君 その内容の最後になります住宅建設資金ですけれども、これはどういう年次計画で、どういうものをつくっていこうとしているのか。いままでの実は法定支払い金、これはもちろん預金者あるいは保険の加入者に、見舞い金もこれは一括して琉球政府に支払うということになっておりますが、これはあとでまた伺いますが――現在いまお答え願ったほうがいいですが、預金者あるいは保険の加入者とどういう関係になっていく見通しなのか。これ琉球政府内部の問題かもしれませんが、見通しなのか。それから、郵便貯金会館的なものの使い道はほぼわかりますが、最後の住宅建設資金についても、預金者あるいは保険者と何らかの関係があるのか。それともこれは一般的にただ琉球政府に住宅建設資金を貸し付けるだけなのか、そこらについてお答えを願います。
#35
○政府委員(鶴岡寛君) それでは私から、見舞い金について、これの預金者あるいは保険契約者との関連においてお答えを申し上げたいと思います。
 これは見舞い金は琉球政府に一括交付をいたしますが、もちろんそのようにいたしましたいきさつは、それは預金者側もそのようなことに同意し、かつまた琉球政府への一括交付を希望したというようなことから、このような措置に考えておるわけでございます。したがいまして、見舞い金というものは今後それが預金者あるいは保険の契約者に個々に渡るものであるか、あるいはこれを一団として何らかの施設等をやるとかあるいは事業をやるとか、そういうようなことにつきましては、これはもう琉球政府と預金者の総意との間できめるべき問題であろうと存じます。しかし、いずれにいたしましても、この見舞い金は琉球の預金者等が気の毒であるというような趣旨から支出をされるものでございますから、そのような趣旨に沿って処理するということはもうその背景として当然に存在している考え方でございます。
#36
○長田裕二君 あるいはこの住宅建設資金の貸し付けのあとの問題は、総理府――郵政省にお聞きしても無理かもわかりませんが、郵政省側で大体お聞き及びのことでもありましたら、この場でかわってお答えを願えればと思います。
#37
○政府委員(鶴岡寛君) 本件は、ただいまお話しのように、総理府の所管でございますが、私どもが従来総理府と接触して承知している限りにおいて申しますならば、これも、琉球政府を通じまして、債権者団体が結成をいたします財団法人、これに貸し付けると、そういうようなことを承知しております。
#38
○長田裕二君 いままで御説明のあった四つの内容、これで長い間の懸案でありました郵便貯金、簡易保険などの支払い問題は完全に円満解決がつくことになりますか。
#39
○政府委員(鶴岡寛君) その点は、円満にかつまた最終的に本問題は解決すると、そのように考えております。
#40
○長田裕二君 琉球政府との間の合意というものは当然前提となっておりますし、それについての見通しも持っているのでしょうが、この中のたとえば見舞い金、一括して琉球政府に交付するという見舞い金も、こちら側から見れば見舞い金という特殊な金だと、しかし預金者あるいは保険加入者から見れば、一種の、当然の払い戻しとも見るべき要素があるわけでして、郵政省から見ました場合に、琉球政府との関係のほかに、預金者、加入者との関係というものも無視することはできないわけです。政府は承知したけれども、預金者、加入者はいやだと言うような問題も起こるおそれもなきにしもあらずと思いますが、そこらについてのお見通し、あるいは何らかの措置がとられておるかどうか、そこらを御説明願いたいと思います。
#41
○政府委員(鶴岡寛君) まことにごもっともな御質問でございます。結論から申しますと、私どもは、そのような措置をすでに遺憾なくとっておるということでございます。それを簡単に要約して申し上げたいと思いますが、預金者の人々が結成しております払い戻し期成会というものがございます。それが、沖繩に五十九市町村がございますが、それらのそれぞれの市町村単位にそれぞれ支部をこさえております。その支部で、その支部の総会におきまして代表者を選びまして、五十九名の人に、――当時大体市町村長でございましたが――それらの人々に交渉権限を一切委任をいたしましたわけでございます。そして、それらの交渉権限を委任を受けた人々が、さらにまた沖繩地区を六つに分けます区域の六名の人々に、その交渉権限を再委任をしたということでございます。そしてさらに今度は、六名の人々は私どもが琉球政府との間で、また預金者団体との間で考えております、先ほどの四つのいわば妥結の条件とでも申しますか、そういうものについて異存がございませんと、それで最終的に解決をしてけっこうでございますといういわば一札を入れておるわけでございます。それはもちろん、文書の形で私どもの手元にまいっております。大体そのようなことで御懸念の預金者、あるいは契約者の総意は十分にくみ取られておる、この解決案で十分であるということに相なろうかと思います。
#42
○長田裕二君 よくわかりました。なかなか行き届いた御処置だと思っております。
 次に、法律案について少しお尋ねしますが、この法律案は、ただいま御説明のあった四項目のうち、第三の、施設、設備の設置と、これの無償貸し付けだけを規定してあるわけですけれども、法定払い戻し金は当然のこととして、見舞い金については特別に法律の規定は要らないわけですか。
#43
○政府委員(鶴岡寛君) 見舞い金につきましては、私ども立法は要しないと、そのように考えておるわけでございます。それはなぜかと申しますと、これは先ほど申し上げましたように、本年度の予算に、予算上計上されて予算措置を講じてあるということが一点でございます。そしてまた、財政法あるいは会計法等の関係、法律に見舞い金の支出について支出する場合には立法を要するとか、あるいは見舞い金等を支出することはぐあいが悪いというような規定もございませんわけでございます。たとえば貯金、保険の施設、これには財政法で無償貸し付けの場合には立法しろというような制約があるわけでございます。しかし、この場合にはそれがない、そういうことでございます。もちろん見舞い金を支出いたします場合、見舞い金支出の理由とか、あるいは支払い金額、そういう点について不都合がございましたら、これは、不当支出というようなそしりも免れないかと思いますが、そのようなおそれもない。したがって、立法を要せずして政策的な配慮としてこれを支出し得る、そのように考えております。
#44
○長田裕二君 この「琉球政府が行なう沖繩における郵便貯金の奨励及び簡易生命保険思想の普及のために」という理由づけが、この施設、設備の設置と無償貸し付けの理由にされておりますが、特にこういう理由をつけましたのは、いままでのこの問題のいきさつなどからすると、ちょっと不自然なような感じがしますけれども、こういう理由づけに限定しましたいきさつなり、根拠なり、あるいは事情なりを御説明願えたらと思いますが。
#45
○政府委員(鶴岡寛君) 確かにそのような御疑念もあるかと存じます。しかしこの施設と申しますものは、これはここの条文にもございますように、琉球政府にこれを貸すものであるということでございます。そうして、それが一点と、逆に申しますと、旧日本郵便貯金、あるいは旧日本簡易生命保険の加入者とは、いまの段階では直接のつながりが一応断たれておるわけでございます。そういう点から、これが事実上は、この本問題の解決の一助として考えられ、また結果として、そのような解決を促進するものではございますが、法律の立て方といたしましては、やはり琉球政府が沖繩の郵便貯金を振興するためにこれを立て、そうしてまたそこで従業員の郵貯、あるいは郵貯の従業員のレベルアップ等をやって、復帰の際に日本の郵便貯金にプラスになるようにということをたてまえとして、このような立法の形をとった、そういうことでございます。
#46
○長田裕二君 この支払い問題につきましての質問は、私はこれで終わります。あと次に、ほかの質問に若干移りたいと思いますが、この長い間にわたったむずかしい問題が解決されんとしていることにつきまして、本土並びに琉球、沖繩の関係の方々に心から敬意を表する次第であります。
 次に、郵便貯金、簡易保険の募集奨励のことにつきまして若干御質問をいたします。
 最近の貯金の伸び、あるいは保険の伸びの状況と、それについての考え方をお聞きをしたいと思います。
#47
○政府委員(鶴岡寛君) 一言にして申し上げますならば、きわめて順調ということでございます。たとえば過去三年間を例にとってみますと、四十一年度がその純増加額、これは利子を――元加利子を入れない分でございますが、ほんとうの伸びでございますが、これが対前年度比で見ます場合一二七%、四十二年度が一三六%、そしてまた四十三年度は一二四%というようなきわめて好調な伸びを示しております。これは申すまでもないことでございますが、現場の管理者諸君、また従業員諸君が懸命にこの郵貯事業を推進していただいたその効果であるわけでございますが、同時にまたここ数年来の、特に三十四年以降のやはり国民経済の伸び、これに伴いまして私どもの顧客であるサラリーマン階級の、あるいは工員等の方々の所得の伸びを私どもの郵貯が反映しておると、かように考えておる次第でございます。
#48
○政府委員(竹下一記君) 簡易保険事業もおおむね順調でございまして、昭和四十一年以降三年間の成績をながめてみますると、四十一年度を一〇〇といたしました場合に、四十三年度におきましては保険料で一六〇、保険金で一五三でございますから、かなり増加しておるわけでございます。ただ、件数の伸びが一年大体二、三%というところでございまして、件数の増加という点につきましては遺憾ながら伸びが思わしくないわけでございます。簡易保険につきましては、新種保険を開発するとか、最高限を上げるとか、運用利回りを上げるとか、そういう措置を今後においてさらに積極的に講じまして、業績の伸びをはかりたいと思います。
#49
○長田裕二君 ただいまのお話のように、あるいはまた少し別の角度から見ますと、たとえば、郵便貯金の純増が昭和三十九年では三千三十一億、五年たった四十三年では七千八百六十九億、約二倍半に伸びている。保険料の実績でも二倍に伸びているということで、それについてはただいまの御説明にもありましたように、経済情勢とかそういうようなものなども相当幸いしていると思いますが、やはり関係者の努力というものもかなりあずかって力があるのではないかというふうに考えられます。実際に郵便局などへ行ってみますと、昔は貯金の奨励でこんなに朝晩毎日あくせくさせられたことはなかった、のんびりしていても自然に集まるので目標が達成できたが、このごろは毎日飛び出していって、かけ回らなければどうにもならないんだということを聞くわけですが、そういうような努力というものもかなり寄与しているのではないかと思われますし、また、郵便局の窓口など、ことに都会についてみますと、たいへん忙しい状況でありまして、これについては、一つは定員の問題についてもなかなかこういう情勢で採りにくいということもあるのかもわかりませんが、もう一つ私が少し気にかかりますのは、あと補充の措置が十分なされていないのではないかという感じです。年次休暇あるいは短期の病気その他による短期欠務、あるいは病気などによる長期欠勤などに対するあと補充の措置が全般的に各事業――これは郵便も含めてですが、どういうふうになされているか、概括的に御説明願いたい。
#50
○政府委員(上原一郎君) お答え申し上げます。
 予算的に申し上げますと、欠務あと補充でございますけれども、ごく端的に申し上げますと、欠務には長期欠務、長欠と申しております。それから短欠、短期欠務、それから年次休暇、訓練、それから代替休暇、それから代休というふうな分類になっておりますけれども、長欠につきましては、これは郵便、貯金、保険、電通ともみんな一〇〇%をみておる、こういうことになっております。それから短期欠務につきましては、郵便の外勤だけが認められておる。それから年次休暇につきましては郵便と電気通信業務が一一・七日というものを認めておる。貯金、保険は認めておりませんが、しかし四十四年度予算から特定局につきましては三日間というものが認められております。それから訓練あと補充につきましては内勤と外勤は違いますが、各事業別に申し上げますと、七〇%の補充率ということになっております。それから代替休暇、代休日につきましては、郵便とそれから電気通信業務がそれぞれ一〇〇%認められておる、こういうのが予算措置の状況でございます。
#51
○長田裕二君 年次休暇をはじめ各休暇、大体どのくらいとられているか、おわかりでしたらお答え願いたい。
#52
○政府委員(上原一郎君) 私のほうの予算のほうから申し上げますと、ことし、特定局の年次休暇についての要求は、これは全部の項目について要求したのですけれども、内勤について認められた結果になりましたが、大体この全体に与えられた賃金でまかなっていっておるというのが現状でございます。
#53
○長田裕二君 私は欠務がどのくらい発生しているかということをお聞きしたわけです。たとえば二十日の年次休暇――私の記憶するところでは、もうかなり前で十五、六日から十七、八日くらいとられていると思いますが、その後の傾向を見ましても、レジャーとか何とかといわれて、ふえても、減ることはないというふうに思うわけですが、人事局のほうからお答え願います。
#54
○政府委員(山本博君) 昨年度一年間の平均の欠務日数を申し上げますと、単独局におきましては、いま経理局長から申し上げました種類の欠務の全体数を通じまして、内務が三十四・六日、それから外務が三十六・三日、総合局におきましては内務が三十四・九日、外務が三十六・一日でございます。
 主たる内容は、年次休暇で、これは大体どの分野におきましても十九日をちょっと上回る程度でございます。
#55
○長田裕二君 先ほどの御説明によりますと、長期欠勤については一〇〇%ほぼ各事業とも補充が認められておる。それから短欠、一カ月以内の短期欠務については、ほとんどこれは認められておらない。年次休暇――十九日以上とられている年次休暇についても郵便については十一・七、貯金、保険については特定局だけが三日賃金で認められておるというお話ですが、こういうような状況から見ますと、特に無集配郵便局で、これは郵便の比重が非常に少なくて、貯金の比重が非常に高いということからして、あと補充の措置がほとんどされていないに近いというようなふうにも考えられます。小人数の局で短期の欠勤あるいは年次休暇をとられた場合に、補充の措置がなかなか、ほとんどとられていないということは、これからも、ことに貯金、保険の目標などが非常に増大している際におきまして、あるいは国民に対する窓口サービスの面でもかなり支障を来たしていくのじゃないか。たまたま三日ぐらい賃金が出ているといっても、年に一人で三日、二人分で六日というような状況では、来てくれる人もほとんどこれは皆無といってもいいでしょうし、賃金単価の問題も別個にありますけれども、非常に雇いにくいという問題もありますが、そういうことが業務の運行に――手のあいている人がほとんどいないという事情とからみまして、あと補充をするのにそういう形ではなしに、予備定員をなるべく率を高くして定員化し、その定員の本務者の各局の欠務を埋めていくという方法をとる以外に、新しい事態に対応する方法はないのではないかという感じがいたしますが、いかがですか。
#56
○政府委員(上原一郎君) ただいま二つのことを申されたと思いますが、まず先の予算の日数と、それから実際の日数との違いでありますが、その違いにつきましては、これは調整して予算に反映させるべく努力してまいりたいと思います。
 それから無集配定局を中心とするこれの欠務対策については、これは御承知のことと思いますが、郵便と電気通信では予備定員をとっておりますので、それを貯金、保険にも及ぼすようにしてみてはどうかという御提言でございますが、まことにそのとおりだと思います。そういう方向で来年度、予算関係方面に折衝してまいりたいと、こういうふうに思っております。
#57
○長田裕二君 七、八年前にただいまのあなたと同じような仕事をしておりました者として、責任を痛感する次第ですが、これは時代も変わってきびしくなってきたんだということで、ひとつ新たなる発想のもとにその面での御尽力をお願いしたいと思うわけです。なお先ほどの貯金の激しい伸びですが、これにつきましては普通局、特定局がどのような割合で実績を上げているか、お手元に資料がありましたらお知らせを願いたい。
#58
○政府委員(鶴岡寛君) 郵便貯金は御案内のように普通局が二五%、特定郵便局が七三%、簡易局が二%というような比率で増加目標額を持っている、担当しているというわけでございます。そしてその中におきます普通局と特定局の伸びの状況でございますが、特定郵便局のほうが普通局をやはり二〇%程度づつリードいたしまして、増加目標額を上げておる次第でございます。
#59
○長田裕二君 郵便貯金については特定局の比重がわりあいに高い。しかもいろいろな要素を考慮して、目標を設定して、目標達成率の面から見ても特定局が高いということは、これは一つは大きな規模のものでやるよりも窓口を散らしてやるほうが成果があがるということもあろうと思います。規模の問題よりも場所の問題ではないかということと、これは特定局制度、地域社会との結びつきというようなことに着目したあるいは制度のことも影響しているのかもわかりませんけれども、いまの貯金のあるいは保険のやり方で場所ということ、あるいは局を中心とした周辺地域、その郵便局の影響力のあるところというような形に沿って、募集・奨励をやることが非常に成果があがりやすいのではないかという感じがするわけですけれども、これについてどういうふうにお考えになりましょうか。たとえば、ある郵便局が無集配局のある隣の町に出かけていって、募集や奨励をやるのと、近辺それぞれをやるのとどちらが効果があがりやすいかという郵貯・簡保の奨励、募集という観点から、どういうようなふうにこれを見ておられるか、お考えがあればお伺いしたいと思います。
#60
○政府委員(鶴岡寛君) 確かにお説のとおり、現在郵便貯金というものを利用していただく場合、何としてもこれが近くにあるということが一つあるわけでございます。いわゆる利回りというようなものを見て、郵便貯金が銀行などよりももっとずっと利回りがいいから、とにかく郵便貯金に入ろうというようなことよりも、そこにあります局長やあるいは従業員の人々と顔見知りであって、しょっちゅういろいろと親しくしておるとかあるいは非常に信頼をしておるというような、そのような個人的な観念が背後にございまして、郵貯というものはやはり伸びておると、そのように考えられるわけでございます。したがいまして、そのようなお答えといたしましては、やはり近くの局の人が来た、奨励に来たというのが、やはり何としても効果があがると、かように考えておるわけでございます。
#61
○長田裕二君 郵政事業の活動が窓口あるいはその他の内務活動、内務的な業務と、それから外野活動というふうに分かれておりまして、外野活動について郵便の集配というように、これはこれで独自の立場から区域を設定し、やっていかなければならないものと、貯金・保険とは若干事情が違うというふうに考えるわけですが、地縁的な色彩の強い郵便貯金と、かなり技術的に効果ということを中心に能率ということを考えていく郵便事業と若干違うと思いますが、いまはいろいろな事情でこれをいわば一本にやっている、それはそれなりに事情も、理由もあると思うわけですけれども、しかし、ただいまのお話のような貯金の奨励、保険の募集というような要素も、これも非常に事情の大きな比重を占めるわけで無視できないと思うのですが、そういう各郵便局が窓口活動、外野活動、自分の影響力の強い地域にわたって内外業務がやれるようなかまえにつきまして、いろいろな事情はあるとは思いますが、少し前向きのかまえで御検討を願いたいと思うわけですが、これにつきましてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。
#62
○政府委員(鶴岡寛君) その問題につきましては、従来とも特定郵便局長会議等から私ども再三陳情を受けておるところでございます。内外勤の総合服務、共通の服務という問題につきましては、これは何といっても、従来の服務というものに画期的な変革をもたらすものであるという点が一つ。そして、またそのためにはどのくらいの数かは別といたしまして、相当数の増員を要するのではなかろうかというような点、そういうような非常に困難な問題もあるように存じておりますから、にわかにこれについて結論を下すことは非常にむずかしい問題と思いますが、御趣旨のような考えも確かにあると存じます。今後、機会を得て検討していきたいと、そのように考えております。
#63
○長田裕二君 私も何が何でもやるようにということを申しておるわけでは決してありません。食わずぎらい的にそういう問題にがっちり取り組む間がないということではなしに、事業をどうしたら伸ばせるかということを、あらゆる角度から広く前向きに御検討願いたいということを切望している次第です。
 これをもちまして、私の質問を終わります。
#64
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、本法律案に対する本日の質疑は、この程度にとどめます。
    ―――――――――――――
#65
○委員長(永岡光治君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。
 本件に関し、質疑のある方は、順次御発言を願います。
#66
○鈴木強君 当面する電波放送の問題点についてお尋ねをしたいと思います。
 きょう私は、米駐留軍及び自衛隊のジェット航空基地周辺におけるテレビ難視区域にいらっしゃいます方々の受信料の減免の問題、それから米軍の通信基地の周辺の電波制限、規制の問題それから東京十二チャンネルの現状と今後の対策、それから関東広域圏内の教育放送のチャンネルプランの修正の問題、最後に東京FM放送の問題、以上についてお尋ねをいたします。
 最初に、NHKが見えておると思いますが、放送法第三十二条、これを受けて協会は規約第十条第一項というものによって放送受信料免除の基準を定めておりますが、この免除の基準に基づいて一番最近の、ごく最近のところでけっこうですから、総免除件数、総免除額、そのうち特に基地周辺受信者に対する免除の件数と額ですね、これをひとつはっきりしてもらいたい。
#67
○参考人(竹内省三君) その件でございますが、免除基準に基づきまして実施いたしております。免除は、基地の関係の資料は持参いたしておりますけれども、ちょっと総免除の件数の手持ちがございませんので、これは後ほど御報告申し上げたいと思います。
 基地に関します免除の件数につきましては、四十四年三月末の件数ですが、全国十六の基地に実施いたしておりますのが十三万八千件でございます。四十三年度の年間に免除いたしました経費が約二億六千万円でございます。以上でございます。
#68
○鈴木強君 それから問題になっておりました東京と大阪の国際飛行場ですね、この周辺のジェット機による受信妨害の対策については現状はどうなっておりますか。
#69
○参考人(竹内省三君) 現在一種空港といわれております伊丹と羽田の国際空港がございますが、この空港につきましては、三十九年基地の免除を実施いたしましてから、やはり同じようなジェット機による騒音によります苦情が非常に多く出てまいりました。これに対しましては、現在、この周辺の住民に対しまして措置が講じられておりますのは、財団法人の航空公害防止協会というのが設立されまして、四十三年、昨年の八月一日に設立されたわけでございます。四十三年十月からその航空公害防止協会が地域住民に対しまして一定の区域内におきまして一件当たり月額百五十円の助成をその航空公害防止協会から支出いたしております。以上でございます。
#70
○鈴木強君 これは郵政大臣、航空公害防止協会というのはこれはどういうもので構成されておりますか。
#71
○政府委員(石川忠夫君) NHK、それから利用しております航空会社、それから地元の公共自治体、こういうものが主たる加入者になっておるように聞いております。
#72
○鈴木強君 それでこの運営はどうなっているわけですか。NHKは一件当たり百五十円だけ助成するように措置してあるそうですが、そういう金はどういうぐあいにして受信者のほうに渡るわけですか。
#73
○参考人(竹内省三君) ただいまのお尋ねでございますが、NHKが百五十円の助成をするわけではございませんで、その辺は誤解のないようにお願いいたしたいと思いますが、これは日本船舶協会が基本財産といたしまして設立当初五百万円拠出いたしまして、自後、四十四年度は一億円、四十六年度にかけまして三億円の基本財産でもって推移するような計画を立てております。事業といたしましては、いろいろの航空公害に伴なう受信障害防止に関連いたしますもろもろの事業を行なうわけでございますが、その中の一つといたしまして、この地域住民の方に対する助成があるわけです。それが先ほど申し上げました百五十円の助成でございますが、これはNHKと、それからその空港を利用いたしております航空会社がそれぞれ拠出金を出しまして、その拠出金の中からその百五十円の助成金を支出する、こういうふうな形になっております。
#74
○鈴木強君 何かちょっとわかりにくいんだけれども、もう少しわかりやすく説明してくれないかね。一体航空公害防止協会というのは、NHKと航空会社、地元公共団体ですか、これが大体会員になっておるようですね。その会員は一体年間幾らの金を拠出しておるわけですか、これはNHKでわかりますか。
#75
○参考人(竹内省三君) 四十三年度は下半期からの事業でございますので、年間の経費ではございませんですけれども、四十四年度は一年間になりますので四十四年度の予算額でもって御説明申し上げたいと思いますが、専業関係の拠出されます経費といたしましては、NHKと航空会社でございますが、NHKからは三千百七十七万円を年間経費としてこの航空公害防止協会へ拠出するわけでございます。航空会社のほうは五千五百万円を拠出いたしております。以上でございます。
#76
○鈴木強君 そうすると八千六百七十七万円が予算の収入の規模になるんだね。そのうち視聴者のほうに助成する金は全部で幾らですか。
#77
○参考人(竹内省三君) 助成いたしますのは、約六千四百万円でございます。
#78
○鈴木強君 そうすると、この六千四百万円というのは、一戸当たりにした場合、全額の免除に結果的にはなるわけですね。
#79
○参考人(竹内省三君) 全額の免除には相当いたしませんで、受信料の月額が三百十五円でございます。したがいまして、三百十五円に対して申し上げますと百五十円ということでございます。
#80
○鈴木強君 そうすると、大体半額は助成をしていると、ことばをかえて言えば、NHKの免除基準から言うならば、大体半額を免除しているという形になるわけですね。
#81
○参考人(竹内省三君) 受信者の立場から申しますと、半額に近い額――ぴたり半額ではございませんが、半額にほぼ近い金額でございます。NHKの立場から申し上げますと、NHKがその百五十円の、さらに原資面から計算いたしますと、半分の七十五円相当額を防止協会のほうへ拠出しておる、そういう計算になります。
#82
○鈴木強君 実にややこしいやり方をしておるわけですね。NHKは七十五円相当――まあ件数が何件かまだ明確になっておりませんが、とにかく三千五百万円を七十五円で割ったものですね、そうすれば件数が出てくるわけだが、その件数に七十五円かけたものが助成金――防止協会のほうへ払い込む金なんだ。あなたのほうが。そうでしょう。払い込んで持っていくわけだ。今度はそれに協会のほうからも七十五円もらって出して百五十円を――これは結果的にどうなんだ、協会へやることになるのか、受信者のほうへ直接返すようになるのか、よくわからないしね。もし三百十五円というものをもらって、その中から、おたくのほうでは基地周辺で、飛行場の周辺だから百五十円は防止協会から差し上げることになっておりますから、どうぞ百五十円受け取ってくださいと、まず先に三百十五円いただきますと、こういうやり方をしているわけですか。
#83
○参考人(竹内省三君) まあたてまえ上は、NHKは二カ月集金をやっておりますので、六百三十円を――まあ大部分が白黒の受信者ですが、三百十五円をちょうだいするたてまえをとり、それと別に百五十円、二カ月分ですと三百円に相なりますが、これを防止協会が個々の受信者に助成するという形になりますが、実際そういう事務的な手続は非常にややこしいものでございますので、実行上の形の上では、NHKの集金人が参りました際に、そこで受信料といたしまして六百三十円の領収書をこれは発行いたします。だが、それと同時に、助成金に対する今度は受信者側の領収書をちょうだいして、その差額を実際にはNHKがちょうだいしておる。これはあくまでも防止協会の業務の一部を代行しておるようなかっこうになっておりますが、要員その他事務的な繁雑さから、そういう形をとっておるのです。そういたしまして、受信者の方からの助成金の領収書に基づきまして航空公害防止協会はNHKにその差額分を一括払うと。言いかえますれば、ちょっと立てかえのような形になりますが、そういう形を実行上はとっておりまして、その辺の繁雑さはいまのところないように承知いたしております。
#84
○鈴木強君 繁雑さはあるでしょう。そんな金もらって受領書を出して、今度また受領書をもらってだな、そんなことを一々集金屋がやるのはたいへんですよ。もう少し合理的なことを考えてみたらどうですか。
 それから、一定区域というのはどういうのかですね。それから、その一定区域に居住して、現在三千五百万円として、助成する人の世帯が何ぼになるか。
#85
○参考人(竹内省三君) 一定区域は、基地と若干異なりまして、基地の場合には滑走路の延長線上、飛行場の周縁と交わりますところから、縦に二キロ、横に一キロというふうに言っておりますが、国際空港の場合は、滑走路そのものの延長線上、縦に二キロ、横に一キロというふうに言っております。その辺が若干違うわけでございます。
 それから、それで区切りましたその区域内の対象件数でございますが、伊丹の空港におきましては二万件、羽田の空港におきましては一万五千件、合計いたしまして三万五千件が現在その対象になっております。
#86
○鈴木強君 その集金のやり方は少し検討してみてください。一々三百十五円の受領書を出して、今度は百五十円のまた受領書を逆に向こうからもらうというようなことは、非常に繁雑だと思うんですね。もう三万五千なら三万五千件というのははっきりしているわけですから、対象は。それなら一括しておたくのほうでもらえば――その分差し引いた額を実際に徴収すればいいわけでしょう。そういうことをひとつ検討してみていただきたいと思うんです。
 それから新東海道線――新幹線ができまして、非常に高速の列車が走る。そのために新幹線周辺の皆さんが同じようにテレビがよく見えないという苦情が出てまいりましたね。その措置はどうなりましたか。
#87
○参考人(竹内省三君) 新幹線が開通いたしました当初、新大阪駅の東淀川周辺から関東にかけまして障害が出たわけであります。現象としましては、ちょうど新幹線が高架のものですから、この高架が送信方向に相対しましては電波の反射、それから反対方向はこんど電波が遮蔽されるというような障害が生じたわけでございます。これに対しましては、NHKといたしまして、関係地域の方々のこの要望を受けまして、極力技術指導を行なっております。その方法といたしましては、たとえば高架よりアンテナの高さを上に上げますとか、あるいは高架の下に共聴のアンテナをつけまして分配いたします。そういうふうな技術指導をいたしましたけれども、それに対してのやはり経費は若干かかるわけでございます。その経費につきましては、これはやはり新幹線の運営の主体でございます国鉄、それから地元の受信者、この方々の拠出によりまして解決を見ております。NHKといたしましては、その間、技術指導をいたすその技術指導の関連的な経費は出ておりますけれども、そういう指導的な面におきまして、これが解決をはかったわけでございます。
#88
○鈴木強君 そうすると、大体そのために国鉄が出した金は幾らになっていますか。それから地元が出した金は幾らになっていますか、総計は。
#89
○参考人(竹内省三君) いまちょっとその金額につきましてはつまびらかにいたしておりませんが、また後刻調べてお答えいたしたいと思います。
#90
○鈴木強君 大体、この問題になっておりました米軍の基地、あるいは航空自衛隊の基地周辺、それから国際飛行場の周辺、それから新幹線周辺の皆さんの受信障害に対するいままでの政府、NHKの対策というのは、お聞きのとおりのようなものだと思うのですね。
 そこで、きょうはひとつ政府とNHKのこれに対する考え方に対する食い違いが出ているようですから、それをひとつ明らかに最初にしてもらいたいと思うのです。
 NHKも政府も、御承知と思いますが、米駐留軍と自衛隊ジェット機の航空基地周辺におけるテレビの難視聴地域に対する受信料の減免、これは全国的に基地周辺については問題が起きておりますが、昭和三十五年ごろから、そういう現象がジェット機の離着陸によって出てまいった。その中で東京に近い厚木基地ですね、ここでは厚木基地爆音防止期成同盟というのがつくられておりまして、今日まで、ただ単にテレビ難視聴地域の受信料の減免だけでなくて、広く一般の基地公害の問題について取り上げておるわけですが、特にテレビについては何回か熱心に陳情されておるわけです。この委員会でももうすでに三回この問題については取り上げられておりまして、私もそのつど意見を申し上げ、政府の善処を要望してまいりました。特に先般、放送法の改正の際には、こういう基地周辺の方々の受信料減免について一つの基準をつくってほしい、そういうことを明定してほしいという要望すら出てまいったのでありますが、放送法は御承知のように流産をいたしまして廃案になったわけでありますから、そういうことはできませんでしたが、その後も強く政府当局やNHKに要請をしているようでございます。そこで、その要請陳情にこたえて、防衛施設庁とそれからNHK側から、ごく最近に基地爆音防止期成同盟の真屋委員長にあてて回答書が出ておるのですね。私はこの回答書を拝見しまして、まず順序として、反対期成同盟の皆さんのほうから出ております要望書の内容を簡単に申してみますと、長い間陳情、要望を重ねて、三十九年四月一日、いまお話のような免除基準の改正が行なわれ、二キロ、一キロの区域に限ってテレビは半額免除という措置がとられた。ところが、この措置について、実情を見ていろいろ検討してみますと、実態にそぐわない点があると、不公平や不合理の点があるから、これをぜひ直してもらいたいという、こういう考え方なんです。衆議院、参議院の逓信委員会におきましても、附帯決議がついておることも御承知のとおりだと思います。そこで同盟の方々が言っております改正の内容は、免除基準の適用区域を現行のように画一的にしていただかないで、特に免除額については、爆音の平均が七十ホーンをこえる区域はぜひ全額免除にしてほしい、七十ホーンをこえるところは全額免除、これを、七十ホーンを基準として免除額というのを漸減していただきたい、そして半額あるいは三分の一額、あるいは四分の一額こういう方式をとってほしいというのがこの陳情の内容でございます。私はまことに適切な要望だと思います。この要望に対して、防衛施設庁のほうから本年の一月三十一日に回答が出ております。これは横浜防衛施設局長の名で出ておるわけでありますが、この防衛施設庁の回答を見ますとこうなっているわけです。「テレビ受信料の減免については、昭和三十五年夏ごろからジェット機の騒音等でテレビ」――いまラジオは全免になりましたが、「テレビ・ラジオ等の受信が阻害されているので」云々と、そこでちょっと続いて読んでみます。「ラジオ等の受信が阻害されているので、受信料を減免されたい、との陳情が関係方面になされた。政府としては、基地等周辺問題対策協議会を開催し、内閣審議室、郵政省、防衛庁及び防衛施設庁の間で審議したが、郵政省の主張としては、NHKは正常の電波を出しており、受信障害の生じている原因は、ジェット機にあるのであるから、むしろNHKは被害者の立場であり、NHKが受信料を減免する理由はないとの態度をとっていた。しかしながら、NHKの受信料減免基準には、NHKが公共放送である特性に基づき、諸種の国家的立場からする減免が定められており、また基地問題として早急に解決をせまられていたという実情もあって、昭和三十九年度から特定の飛行場の周辺について受信料の減免が実施されることとなったものである。このような経緯に鑑み、テレビ受信障害について政府として受信料減免により措置する方針が決定したものであり」、ここのところなんです。「当庁にとっては、所管外の事項に属しているのが実態である。」政府としてきめたことだ。「しかしながら、当庁としては」云々ということがありまして、特にここに「テレブ受信障害については、受信料の減免もさることながら、障害そのものを除去することが最も肝要であり、当庁としては、共同受信アンテナの設置を考えているので、このような面における当庁の努力に対し、御理解願いたい。」こういう防衛施設庁から回答が出ております。それで、ごく最近、NHKからまた期成同盟の真屋委員長に回答が出されておりますが、これを拝見しますと、どうも防衛施設庁の考え方と相反するような回答になっておりますので、ちょっと要点だけ読み上げますから聞いておいてください。『放送受信料の免除については、放送法第三十二条第二項の規定で明らかなとおり、当協会自身の発意により郵政大臣の認可を受けた「放送受信料免除基準」によってのみ行ないうるものでございます。
 したがって、横浜防衛施設局長から貴同盟あての一月三十一日付文書による「基地周辺における受信障害は放送受信料の減免によって救済するとの方針が政府として決定をみている」との見解は、当協会の関知しないところでございます。』協会としては知らぬ。防衛施設庁は、さっきも申し上げたように、この問題については基地等周辺問題対策協議会を開催して、内閣審議室と郵政省と防衛施設庁及び防衛庁が協議して、郵政省の主張があったが、政府の方針として今度きめた。ところが、そんなことは全然関知しないと、こういう言い方ですね。「本来、基地の問題は、国において措置すべきものと考えられ、今回防衛施設周辺の整備等に関する法律施行令の一部が改正され、テレビ・ラジオの受信障害の改善が図られることになったのもその証左と存じます。」、まああとに書いてございますが、こういうふうにこの問題に対する防衛施設庁とNHK側の見解の対立があるわけです。
 まず、防衛施設庁にお尋ねしたいのですが、この回答の第三項の問題については、当時言うならば、四者会議においてここに書いているようなことが基地周辺の皆さんに対する減免の措置として正式にきまったと、こういうふうに言われているのですが、そのとおり間違いないでしょうね。ひとつ公式の文書ですから、念のために私はお伺いするのですが、公文書をもってやっているのですから、これは間違いないと思いますが、念のために伺いたい。
#91
○政府委員(鶴崎敏君) 厚木基地爆音防止期成同盟のほうから、数カ条につきまして質問状といいますか、出ました。それの一項目に、ただいまのラジオ・テレビの受信障害の問題がございました。このテレビの料金の免除ということにつきましては、そのときのいろいろ事情を申し述べまして回答したわけでありまして、ただいま先生が読み上げられたとおりの経緯でございます。
#92
○鈴木強君 郵政省もこれに一枚加わっているわけですが、いま私が読み上げました防衛設施庁の公文書ですが、その内容に書いてありますようなこの四者会議は、いま設施部長が言われたようなことで間違いございませんか。
#93
○政府委員(石川忠夫君) ちょっと当時のあれを記憶いたしておりませんが、確かに三十九年の四月に、こういった減免の措置が講ぜられる前の考え方は、ここに述べられているような考え方だったと記憶いたしております。
#94
○鈴木強君 少しあいまいのようですけれども、これはわれわれもこの委員会で何回か取り上げまして、NHK側は、さっき言ったように、私こそ被害者だと、こういう立場です。ところが、安保条約に基づいて基地は現実に日本に置かれている。米軍基地から飛び出すジェット機のために国民は迷惑を受けている。公害を受けている。したがって、これは国として、もし減免によって生ずる損害というものはNHKのほうに払ってもらいたいと、いろいろ意見がありましてなかなか進まないわけですね。そこで、ひとつ関係者がよくお集まりいただいて相談をして、とにかく現実に公害を受けているのはその基地周辺の方々なんですから、一刻もこれはゆるがせにできないので、そういうふうな、法的に何も縛られたものでなくても、関係者がお集まりいただいて、よくやっていることですから、ひとつ御相談をいただいた上で対策を立ててほしいという国会の意見等もありまして、持たれたものだとも思うのですよ。これは防衛庁、防衛施設庁と、こうあるけれども、おそらく両方から出たかどうか、私はその点はわかりませんけれども、まあ、少しあいまいのことを言うものですから、そういうことを私は補足して、いま電波監理局長に言っておきたいと思うのですよ。
 そこで、NHKはそういういきさつの中に一枚加わっておったと思うのですが、どうして、そうだとすれば、この関知しないという四十四年五月八日――ごく最近真屋委員長にあてて、こういう回答を出したのでしょう。受け取った側から見ると、施設庁の言っていることと協会の言っていることには明らかに食い違いがあるわけですから、おかしいではないかという疑問が出るのはあたりまえのことなんです。ですから、私はここでひとつ国民の声として、意見としてお尋ねするわけです。
#95
○参考人(竹内省三君) 去る五月の八日に、私どものほうから期成同盟の真屋委員長あてに出した文書でございますが、確かにその中に先生のおっしゃったように書いてございます。ただ、私どもが理解いたしておりますのは、やはり受信料免除と申しますのは、放送法の第三十二条に基づきまして、あらかじめ郵政大臣の認可を得ました基準に基づきまして実施いたしておるわけでございますけれども、この免除は本来的には、やはり教育的見地、あるいは社会福祉的見地からそういうところに立脚いたしましたものが大体免除にほとんどなっております。ただ、それが先ほど先生から御説明ありましたように、いろいろの論議が国会を通じ、あるいは地域と私どもの関係を通じ、いろいろな場で展開されてまいりまして、そして新たにこの免除の条項に基地の問題を追加するようになったわけでございます。そういうふうな経過を経ております。その経過の過程におきまして、政府の御関係の各省あるいはNHKの考え方等が、その過程を通じましていろいろ意見交換等があったわけでございますけれども、免除を実施いたしますかどうかということの一番最初のやはり発議は、これはやはり日本放送協会がいたしておるわけであります。そういう点から申しまして、防衛施設庁ほうで、一月の三十一日でございますが、お出しになっておられる文書に政府として受信料減免により措置する方針が決定したものであるというふうに書いてございます。そういうことから申しますと、やはりNHKが実施いたしております免除の基本的な考え方、あるいはその性格、さらにNHKの持っております企業的性格等から考えますと、この免除の減免により措置するんだということが、政府としてその方針を決定したということにつきましては、NHKとしては、これがやはり協会として関知するところではない。そういうことからこの表現を使ったわけでございます。ただ、そういうことでございますが、この関知しないというところに多少強い、若干誤解を招くような表現がありましたとすれば、私どもとしては遺憾に思うわけでございますけれども、ただ、御理解いただきたいのは、協会の企業的性格をやはり明らかにしておく必要がある。そういう意味合いから、多少この辺の表現を明確にしたということでございます。
#96
○鈴木強君 NHKが放送法に基づく特殊法人であり、放送の中立を堅持して、何ものにも支配されない立場に立ってやる。これは法律によって明定しているわけですから、次長の言われるようなことは、これはくろうとにはわかりますが、しかし一般の視聴者の方々は、そういうところまで理解をまだ十分しておらないと思うのですよ。だから防衛施設庁も文書を出す場合に、もう少しNHK側と表現等において相談をすることが必要だったと思うのですけれども、まあいま聞いてみると、何か政府の方針として、政府として受信料減免による措置をする方針をきめたというから、政府のほうからきめてNHKに押しつけるものではない。NHKはあくまでも自主的な立場に立ってやるものだから、そういう政府の方針によってきめるものではなくて、NHKみずからがきめて、大臣のところに基準を持っていって、認可をしてもらうのだ、こういう言い方ですよ。そこに食い違いがあると思うのですよ。だから放送法上のNHKの置かれている企業性というものですね、性格というものは確かにわかりますけれども、だけれども、そういうことによって、その言われてみれば、なるほど表現はどうもうまくなかったかもしれませんが、そういうものでしたと言ってみたところで、これはあとの祭りですね。だから防衛施設庁のほうのを見れば、これは明らかに真屋委員長以下期成同盟の方々は、政府がそういうことをきめてやるんだと、やり方はどうでもいいですよ。それはNHKのほうが大臣に自主性をもってやられるなら、そんなことはかまいやしません。要するにそういう措置をやったということは事実なんですからね。そのことを考えた場合、同盟の方々でもわれわれでも、表現上見ると、これはどうも不適当なことばを使っているなあというふうに直感するわけですよ。この辺は防衛施設庁の考え方をもう一回聞いておきたいのですけれども、NHKもあまりその点だけこだわって政府に押しつけられてやるものではありませんから、そういうことは関知しないと言ったというのですけれども、現実に四者会議に入って相談に応じているわけでしょう。政治的にそういう方法をとって、とりあえず半額で、基地周辺の皆さん方にお報いしようということでおやりになったわけでしょう。ですからそれなのに全然関知しないというのもおかしいし、政府の方針としてきめたという表現も、まあちょっと専門的に見ると問題があるように思うのですね。そこいらその論議を発展する上において、もう少し明らかにしてもらいたい。
#97
○政府委員(鶴崎敏君) 表現として、政府としてそういう受信料の減免によって問題を解決するということをきめたという点が、いささか問題があったかと思いますが、当時政府としては、関係の機関が集まりまして、この基地周辺問題対策協議会がいろいろ検討をした結果、まあNHKの公共性といいますか、そういう点にかんがみて、まあ料金の減免ということが最も適当ではなかろうかということで、この減免が実現したという意味合いにおいて、こういう表現を使ったわけでございまして、決してNHKの立場を無視して政府が一方的にきめたとか、そういう意味合いではございませんので、その点は御了承をお願いしたいと思います。
#98
○鈴木強君 それは一応わかります。
 そこで、NHKにもう一つ聞きたいのですけれども、この四者会議に参加したことは、間違いないですね。参加して、おおよそ半額を三十九年四月一日から免除しようと、相談になったことは間違いないでしょう。
#99
○参考人(竹内省三君) それはその当時の経過について、私自身あまり詳しくは存じないのでございますけれども、ある委員会があるとか、ある協議会があるとか、あるそういう特定の、そういう会議のような形でもってそういうことがきめられたということでは私ども了解いたしておりませんので、ただ先ほども先生おっしゃいましたように、いろいろなそういう論議の過程を通じまして、いろいろな形の折衝の中で、そういう参加をしたという形はあったかと思います。
#100
○鈴木強君 この基地周辺問題対策協議会というのは、どこが主宰したのですか。
#101
○政府委員(鶴崎敏君) 当時内閣の審議室が主宰で、関係各省庁が集まって相談をしたと記憶しております。
#102
○鈴木強君 郵政省どうですか、その点。
#103
○政府委員(石川忠夫君) ただいま防衛施設庁のほうからお答えのとおりでありまして、内閣の審議室が主宰いたしまして、審議室、郵政省、防衛庁、防衛施設庁の間で行なわれたという記録が残っております。
 それから先ほどあいまいなお答えをいたしましたけれども、記録が出てまいりましたので、それによって見ますと、防衛施設局長から出ました刷りもののとおりであることは間違いございません。
#104
○鈴木強君 そうすると、NHKはあれですか、基地周辺問題対策協議会で話したというふうに理解していないのですね、あなたのほうでは。何で話したのですか。どういう資格で、どういう会議に出たというふうに理解しておるのですか。そしてそこでこの半減がきまったというふうに理解しておるのですか。
#105
○参考人(竹内省三君) ただいまの協議会には、NHKは入っていないわけでございます。それ以外の形の公式的な、そういう先ほど申し上げましたような会議というものは私ども聞いておりません。ただ、こういう基地周辺の騒音に関連しましていろいろ意見交換、その他の会合の機会等がございますので、そういうところを通じての話はあったかと思います。明確なそういう機関とか、そういうことについては私どもは承知いたしておりません。
#106
○説明員(太原幹夫君) 当時の関係者でありました、私関係いたしておりましたので、その間の事情を補足説明させていただきますが、当時、政府関係機関がやっておりました会合の中には、NHKは入っておりません。それで対策協議会と申しますのは、国会の決算委員会その他で対策を講じろということを言われまして、調査機関を設けました。その中に郵政省、防衛庁、そしてNHKが入っておるのでございます。それでNHKでは、ではどういうルートで、その減免の問題というものにタッチしていったかというのは、NHKと郵政省という形で入っていっておるのでございまして、四者会談で決定した、こういうふうなものではございません。
#107
○鈴木強君 そうしたら、ついでに聞くようなことになるのだけれども、郵政省とNHKとは、もちろんこれは監督官庁の関係にあるわけですね。したがって、緊密な連絡をとっておると思うのですよ、そういう結論を出すまでには。したがって、郵政省とNHKはどういうネゴシエーションをもってこういう結論になったのか。そういういきさつを説明してもらいたい。
#108
○説明員(太原幹夫君) 当時、政府関係機関ではいろいろな対策を講じましたが、減免以外には方法はなかろうというので、この点につきまして、郵政省が窓口になりまして、NHKに対して要請をしたということでございます。
#109
○鈴木強君 だから、そういうふうにならざるを得ないという段階において話をしただろうと思うのですよ。きまっちゃってから、それからNHKに言ったのですか。この話の過程でNHKと十分連絡をとりつつ、この対策協議会に出ていったのですか。
#110
○説明員(太原幹夫君) その間には相当な期間がございましたので、私どもが会議を開きました考え方を逐一NHKに報告といいますか、連絡はいたしました。そしてそのことができている、その会議をやっていることとまた別に、その対策協議会というのは厚木の騒音状態を調査するというので機関ができておったのでございまして、そこで免除するとか、減額にするとかいう議論が行なわれていったのではございません。
#111
○鈴木強君 そうすると、どこでNHKは、じゃ、そういう国の方針であればいいでしょうと、形式は別としてですよ、了承を与えなければできないことでしょう。押しつけてNHKにやったわけじゃない。これはさっきから言っておるように、NHKみずからが考えた、かっこうはそういうようなことでしょう。そういういきさつの中で話し合いが進んで、どういうかっこうで、NHKはよろしいと言ったのですか。
#112
○説明員(太原幹夫君) 当時の政府の考え方を郵政省としてNHKに対して伝えた、こういうことでございます。
#113
○鈴木強君 そうすると、この協議会では、皆さんがNHKと、いろいろ関係者が集まって相談をする過程では、この協議会では何の意見も聞かれなかったということだな。聞かないで独自にきめて、そのあとで協力を要請をしたという、こういうことですか。
#114
○説明員(太原幹夫君) これは先ほども申しましたように、協議会のほうは、もっぱら技術的な調査のほうをやっておりましたので、料金問題をどうするという方向ではやっていなかったのでございます。
#115
○鈴木強君 それじゃ、そこはわかりました、
 それじゃ防衛施設庁がいっておるような、政府の方針として受信料を減免する、こういうことをきめたというのは一体どこできめたんですか。その協議会できめたんじゃないとすれば、どこできめたんですか。
#116
○説明員(太原幹夫君) 連絡会議は、先ほども申しましたように総理府の審議室が中心になりまして、基地問題の対策協議会といいますか、そういうものがずっと開かれておったのでございますが、そういうところでそうした意見が出された、こういうことでございます。したがいまして、その四者の協議会で料金問題をきめていったというものではないと、こういうことでございます。
#117
○鈴木強君 それはわかりました。連絡協議会できめる場合に、それじゃ、NHKはそこに入っておったわけだな。入っていたのでしょう、さっきのお答えでは。
#118
○説明員(太原幹夫君) 連絡協議会はあくまで政府関係機関だけでございますので、NHKは入っておりません。
#119
○鈴木強君 そんなら、入ってないなら、その連絡協議会でNHKと相談したか。
#120
○説明員(太原幹夫君) それは窓口は郵政省になって、郵政省とNHKが直接に話し合いをしたということでございます。
#121
○鈴木強君 そうすると、NHKはその際、最終的に連絡会議で結論が出る前に、それでいきましょう、こういう了承を与えたわけだな。
#122
○説明員(太原幹夫君) その文書の中にもありますように、あくまでNHKは自分たちが被害者であって、自分たちは正常なる電波を出しておるということを主張していたのでございますが、当時の情勢分析からいたしまして、何らかの措置をしなければならないという判断をNHKもいたしまして減免に踏み切った、こういうことでございます。
#123
○鈴木強君 そこはわかりました。そこで、基地等周辺問題対策協議会と連絡協議会との関係というのはどういうものか。それから基地連絡協議会の性格というのは一体どういうものか。それもはっきりしておいてください。
#124
○説明員(太原幹夫君) 連絡会議と申しますのは、連絡会議と協議会といいますのは、それは全然無関係のものでございまして、連絡会議は関係各省庁から基地問題――これはNHKの受信料の問題だけじゃなしに、十数項目あったと思いますが、その問題一切について連絡協議しておったものでございます。それで片一方のほうは、当時そうした場合に、減免というものが行なわれると仮定した場合に、一体どれくらいの範囲内をやったらいいのか、一体どれくらいの地区において、どれくらいの騒音が行なわれているのか、こういうことがわからなければ措置することができないと、こういうことでやっていたので、その両者の機関は全然別個なものでございます。
#125
○鈴木強君 そうすると、防衛施設部長に聞きますがね、あなたのほうでここに書いてある「基地等周辺問題対策協議会を開催し、内閣審議室、郵政省、防衛庁及び防衛施設庁の間で審議したが、郵政省の主張としては、NHKは正常の電波を出しており、受信障害の生じている原因は、ジェット機にあるのであるから、むしろはNHKは被害者の立場であり、NHKが受信料を減免する理由はない、との態度をとっていた。」こう書いてありますね。いま聞いてみると、基地周辺問題対策協議会などではNHKの問題などは全然やっておらない、連絡協議会のほうでやったんだ、こういう放送部長の御答弁なんです。明らかに食い違いがある。それははっきりしてもらいたい。
#126
○政府委員(鶴崎敏君) 基地周辺の問題につきまして、当時いろいろ重要な政治的、社会的な問題が発生しておりまして、それを一々通常の事務ルートを通じて政府の関係機関が協議するということもいいんですが、それではなかなか能率が上がらないというようなことで、この審議室を中心としまして、基地問題に関連のある政府機関が協議会をつくったわけでございます。この協議会に与えられた一つの課題として、いまのテレビの料金減免の問題が出まして、これはあくまでも政府機関の協議機関でございまして、NHKがこの中に直接は入っておらないということは事実でございます。しかしそのときのいろいろ意見を総合しますと、やはりどうも料金の減免以外にないではないかというようなことですが、いまも郵政省のほうから、お話がありましたように、NHKに対する窓口はあくまでも郵政省が当たられて、そういうことにきまったと、料金減免にきまったといいますのも、もちろんNHKのほうがまあやむを得ないということで、料金の減免に踏み切ったということを裏づけとして、政府としてそういう方針がきまった――まあ方針かきまったといいますと、またことが大げさかもわかりませんけれども、それで一応関係機関が了承したといいますか、そういう形になっております。
#127
○鈴木強君 端的に、そうすると基地等周辺問題対策協議会では、テレビのことは話が出たんだね。
#128
○政府委員(鶴崎敏君) ただいま申し上げましたように、このテレビの料金減免ということが非常に大きな問題でございましたので、これは基地問題でもございますので、この協議会で議題として取り上げ、検討はされたということでございます。
#129
○鈴木強君 それからもう一つ、その連絡協議会のほうは基地対策協議会とは全然関係ないということを言ったんだ、郵政省は。そうですが。これは協議会の一つの便法として関係者が集まると、その基地対策協議会じゃなくて、連絡を密にするために関係者がさらに集まってやるためにつくったものですか。全然関係なく、またそこでもそういう問題をやったということですか。
#130
○政府委員(鶴崎敏君) その連絡協議会につきましては、私当時のいきさつをよく存じませんので、どういう性格のものであったかということを、ここでちょっと御説明しかねるわけでございます。
#131
○鈴木強君 きょう内閣の審議室から来てもらっておらぬから、まあ主宰者がそこであるとすれば、もう少し詳しく聞いてみないとわかりませんが、しかしいま明らかになったのは、防衛施設庁では基地等周辺問題対策協議会の議題になっておったと、これは。郵政省側は、そこではそういうことは全然ありませんと。こういう食い違いは一体どういうことなんですか。
#132
○説明員(太原幹夫君) 基地問題対策協議会と言ったかどうか、一応関係省庁が集まっておった中では、テレビの受信料の問題は十数項目のうちの一つであったことは事実でございます。それから、四者の機関で、おもに厚木を調査したんですが、調査機関を設けて、もっぱらどこが何ホーンだとか、どこでちらつきになるかということをやっておった。そしてその両者の機関は全然別個のものであるということは事実でございます。
#133
○鈴木強君 そうすると、その両者の関係はもう少し私は審議室から聞かなければ納得できないから、これは保留しておきますが、少なくとも基地等周辺対策協議会で、それでは厚木に対して実情調査をするということは、その基地周辺問題対策協議会で議題になり、その議題の一環としてやったものではないですか。そうすると、あなたが言っているように、それは全然この問題はやらなかったということとは違うんじゃないですか。
#134
○説明員(太原幹夫君) そこで、基地問題対策協議会におきましては、厚木がどうこうとかいうことではなしに、基地全体に対するテレビの減免の問題というものを議題にしておったのでございます。それで、厚木の問題は、これは参議院の決算委員会のほうから、問題が出てまいったものでございまして、そうして、とにかく調査をしろということが出てまいりましたので、調査をすることにいたしたわけでございまして、これは全然別個なところから発生したものでございます。
#135
○鈴木強君 それはあなたが逓信委員会の審議の様子を知らないからですよ。直接出ていったのは、そこかもしれないけれども、関係の委員会で、何回ここで論議したかしれない。何もことさらに決算委員会、決算委員会ということは言えない。話があったかもしれないけれども、当然基地問題の一環としてテレビの減免問題が出ていったわけなんだ。だからさっきから言っておったように、全然関知しないというのは間違いです。取り消しなさい。いいかげんな答弁するな。
#136
○説明員(太原幹夫君) 基地問題対策協議会のほうでは、先ほど来申しておりますように関係省庁が集まってやっておりましたので、NHKが入っていない。それからもう一つの協議会といいますか、調査会というものは、NHKを含めてやっておったものであるということでございます。
#137
○鈴木強君 よく聞いていなさいよ、人の言うことを。そのことでなくて、あなたが基地等周辺問題対策協議会でこの減免の問題について、ただ厚木だけじゃないですよ。NHKの基地周辺に対する難視聴を解消するために減免しようということは全然議題にならなかった。そんなものは関係なかったと言うから、施設庁に聞いたら、ちゃんと議題になっておったと言う。それはあなたの最初の答弁と違うじゃないですか。
#138
○説明員(太原幹夫君) 先ほど申しました中で、十数項目の問題を基地問題としてやっておったという中に、受信料の問題は入っておったというつもりで私お答えしたつもりでございます。
#139
○鈴木強君 そんな、役人の一番悪いところが出ているのだ。十数項目はいいですよ、それで。私は具体的にNHKのこのテレビの受信の問題についてどうですかと言ったら、全然協議会をやらないと言うから、私は言っているのじゃないか。そんな十数項目の中に入っているというような、そんな答弁をして、この場所をのがれるのはとんでもない。あなたは放送部長になったのだから、もっと前へすわってやりなさい。何という答弁か。あんまりごまかし答弁するな。さっきの議事録、ちゃんと調べてください。何を言っているのか。自分の間違いを正せ、自分で……。
#140
○説明員(太原幹夫君) 基地対策協議会のほうでは、テレビの受信料の減免の問題が項目の一つとして取り上げられ、検討されたというように訂正いたします。
#141
○鈴木強君 それでいいですよ。これはね、間違いはあることなんです。あやまちはあやまちとして、間違いは間違いとして訂正すればいいのですよ。私もそんな大きな声を出してここで言いたくない。役人というのは、どうもなんとかかんとか言を左右にして自分の言ったことを何かというと、正当化しようとする非常に悪いくせがある。だめですよ。
 それでまあNHKのほうもいまのような経過で、とにかく政府のほうではいろいろ対策協議会をつくって検討した結果、なんとかNHKのほうでもひとつ善処してもらえないか、NHKが被害者であるという立場はわかるが、ひとつやってくれないかというこういうことで話があったのでしょうね。そこであなたのほうもよろしいということになって、基準の改正をしたわけですね。そうなりますとね、経過がどうあったとしても、関知しないということではなくて、経過はどうあったか知らぬが、とにかく基地周辺の難視聴者に対して減免をしようという基準の改正をしたことは間違いないですね。したがって、その改正の基準をさらに直してもらいたいというこの考え方は正当に受け取られるのじゃないですか。あなたのほうで、どうでしょう。
#142
○参考人(竹内省三君) 確かに今後減免に踏み切りますまでは、NHKといたしましては、やはり国においてこれの解決をはかっていただきたいということを終始主張してまいったわけでございますけれども、当時の情勢、特に国のいろんな補償措置等が非常にきわめて困難な状態もありましたし、それからその地域住民の方々の御事情、そういうことも勘案しまして、減免の実施をいたしたわけでございます。実施いたしましたのは、もうすでに事実になっておるわけでございます。問題は、その事実の上に立ちまして、拡大せよという地域からの御要望が非常に強く出てきてまいっておるわけでございますが、その際に、私どもがこの免除を、一つの基準に基づきまして区域を限定いたしましたわけで、それにはいろいろの理由がございまして、一つには、やはり受信料が全国の国民受信者の方からいただいている、その受信者の方々の一般的納得性が得られるかどうか、あるいは社会的同意が得られるかどうか、そういう点から減免の額の問題も考えなければならない。それからまたさらにNHKの財政の見地からも、これを考えなければならない。さらに地域の広さにつきましてはこれを拡大するということは、どこで拡大いたしましても、必ず境界というものは生ずるわけでございます。その境界線の隣接いたします受信者と受信者との不公平の除去、これはどうしてもやはりそこに片一方の不満が残るという、そういう宿命的な性格も持っております。それからさらにこの減免に、地域拡大だけじゃございませんで、格差といいますか、騒音の程度に応じて段階をつけろという御要望も承っておりますが、これにつきましても、騒音そのものの性格等から考えまして、非常にこれは技術的にも困難でございますし、一般論といたしましては、先ほども私が申し上げましたような諸情勢もございます。そういうふうな理由等勘案いたしまして、現在はNHKとしては騒音が一キロ、二キロであとはうるさくないんだというような考え方はこれは毛頭持っておりませんけれども、いま申しましたような事情で現在の区域でがまんをしていただく、それよりいまのところはいたしかたないというふうに考えておるわけでございます。
#143
○鈴木強君 まあ、これは幾多の経過があったが、昭和四十二年の七月十五日に衆議院の原健三郎氏が質問を質問趣意書で総理大臣に周辺の免除の問題について出しておるのですけれどもね。これもごらんになったと思いますが、まあいろいろいま言ったような経過がありましたが、とにかく「基地周辺の受信料免除については昭和三十九年四月に協会がその免除基準を改正し実施したものであるが、これは基地そのものが国家利益の見地から措置されたものであることにかんがみ……」というふうに述べられておるわけですから、まあNHKとして現在技術的にどういう方法かいまここでにわかには言えませんが、共同的なものかあるいはどういうものか、とにかくその騒音を防止するというような、そういうものの一環の中でテレビの画像がゆれないように、またよく見えるようにするという技術開発について研究を進められていると思うのですけれども、そういうことが、やはり根本的に防衛施設庁のほうでも言っているように問題の解決になると思うのだが、それが科学的に技術的にできるかどうかということは、これは非常にむずかしいと思うんですね。したがって、にわかにこれで処置していくと言うこともできないでしょう。したがって、その間はどうしても何らかの手を打たなければならぬと思うのですよ。そこで協会は、それでは皆さんの受信料によってまかなっているわけでありますから、その受信料をよりいい番組をつくるために使う、同時に難視聴地域の解消というのがNHKに課せられた使命でしょう。ただ、その難視聴というのが要するにNHKの責任ではなくて安保条約上置かれる国の航空基地、自衛隊の基地、そういう基地から発着するジェット機のためであるということですから、山の陰とか、そういう自然現象の中から起きてくる難視聴地域については、今度は協会も従来より以上に思い切って金を出しているわけですね。難視聴を解消するというわれわれの強い要望に沿っている、その点は過渡的なものであって、いわゆる人為的なものの一つのものであるというようなことからして、NHKはそういうものを金額はこれ以上出せないと、こういうふうに固執されることだと思うのですが、問題は難視聴地域を解消することも協会に課せられた大きな使命ですから、受信者の方々に――さっきの国鉄の例ではないのですけれども、政府のほうで何がしかの金を出し、協会が多少譲歩するとか、そういうようなやっぱり方法を考えて、この問題を解決するしかないと思うんですよ。防衛施設庁のほうも回答文の中にあるように、アンテナを立てて何とか救済したいと、こういうふうな考え方をしているのですが、これらの御研究は進んでおりますか。と同時に、もう少しNHK側との連絡を密にし、政府として技術開発も進める。しかし、その間実際に起きておる現象に対する措置として、この当面の皆さんがあるいは全国の皆さんが同じように考えておるわけですから、そういうような改善策というものをやれないものかどうなのか、そこらもあわせて伺いたい。
#144
○政府委員(鶴崎敏君) このテレビの受信障害、特に画面が航空機の離発着によって障害を受けるということにつきましては、今年度におきまして、一部について試験工事を実施したいということで予算の計上しております。予定場所としましては、青森県の三沢市、それから神奈川県の厚木飛行場の関係を予定しておりまして、現在厚木の飛行場関係につきまして、NHKの技術的な協力を得て調査を進めておりまして、聞くところによりますと、近く第一次の報告がくるというふうになっております。したがいまして、その報告が出ましたならば、これをもとに検討しまして、何とか本年度に工事をやりたい、こういうふうに思っております。
#145
○鈴木強君 それについての見通しですね。かなり救済できるという、可能性の問題ですけれども、これはいまのところでは、どういうふうに判断されておるのですか。最終的な調査の報告がまだ出ていないようですけれども、見通しとしては、相当救済できるような見通しがありますか。
#146
○政府委員(鶴崎敏君) 先ほどお話のありました東海道の新幹線のテレビ障害の問題も、共同アンテナの設置によってある程度救済されたというふうに聞いております。そこで、われわれもこの飛行場周辺の障害につきましても、そういった方向でかなり成果をあげるのではないかという考え方で、いま調査を進めております。ただ、これは何としましても技術的な問題でございますので、報告がきませんと、軽々に何とも申し上げかねますけれども、ともかく現在よりはかなりよくなるのではないかと、このように考えております。
#147
○鈴木強君 見通しのことですから、可能性のことですから、その程度の御答弁しかできないと思いますが、問題は本質の解決が、根本的な解決がそれではできないわけですね。したがって、やはり何らかの措置を講じなければなりませんでしょう。その際に協会のほうでは、その負担を協会だけでやるのは問題だと、したがって、これは政府としてひとつその分に対しては資金的な補てんをしてくれないか、こういうことを言うと思うのですね。したがって、それらの検討というものはどうなんでしょう。いまのアンテナの問題とあわせてやってもらえますか、やってほしいと思うのですがね。
#148
○政府委員(鶴崎敏君) こういう障害の問題は、何と申しましても、障害そのものを軽減し、緩和するということが第一義だと思いまして、本年度は先ほど申し上げたように、共同アンテナの計画を持っているわけでございますが、もちろんこれをやったからといって、もとの問題まで解消するわけでもございません。そこで、この料金の問題につきましては、わがほうとしましても、今後ともいかにすべきかということにつきましては、地元の御要望もよくわかっておりますので、十分検討し、研究をしていきたいと、このように思います。
#149
○鈴木強君 これは郵政大臣いま本会議で向こうに行かれておりますから、政務次官がおいでになりますから、郵政省としてもとにかくこれはほっておけないことですね。第一義的には、政府が一体どうするかという態度を、防衛施設部長が言われたように、何かきめてもらわないとNHKとかみ合わないと思うんです。ですから、第一義的に、現行三十二条により免除基準の改正でいくということになると、NHKが郵政大臣の認可を得ることになるわけですから、NHKがその気になってもらわなければこれはできぬのです。したがって、われわれも放送全体の立場から見た場合に、額がどの程度になりますか、もう少し検討してみなきゃわかりませんが、問題があることはわかります。そこで、そういう点も十分考えながら、もう一度この問題に対して、政府としてもひとつ御研究をいただいて、やり方は私はどうでもいいと思います。問題は、基地周辺の皆さん方の御要望に沿うような方向に持っていく、その具体的な政策というものを、具体策というものをきめてほしいと、こう思うんですが、ひとつ郵政省としての考え方も、この際明らかにしてもらいたいと思います。
#150
○政府委員(木村睦男君) この問題は、現状につきましては御承知のとおりの状況で、一部減免をやっておりますが、その事態もときによって変わってまいりますし、これらの対策はやはりその障害を与えておる原因者のほうにおいても、それぞれ障害排除のためにさらに一そうの努力をするということも必要であろうと思います。また、NHKは料金取っておりますから、NHKだけが一つ問題になりやすいのでございますけれども、民間テレビにいたしましても、やはりそういう障害のために見えないということは広い立場から言いますと、やはり郵政省としては大いに考えなくちゃいかぬ、こういうふうに考えます。したがいまして、とりあえず有料にしておりますNHK、ことに公共性の強い放送機関としてのNHKという立場から考えますというと、やはりいまNHK側からもいろいろ申しましたけれども、経営の問題もございましょうが、今度は受信者の立場に立ちましたときに、お話のような自然的原因じゃなしに、人為的な原因で見えるべきものが見えなくなるということに対して、料金という面においてある程度調整を加えていくということも、これは私はやむを得ないことだと思っております。そこで、その両方のサイドにおいて、今後大いに検討すべき問題があると思いますので、これらのことを総合いたしまして、監督官庁としての郵政省は、十分今後そういう観点に立って検討していきたいと、かように思っております。
#151
○森勝治君 関連して、一つNHKに聞きたいんですが、先ほど幾つかの問題点をあげられましたが、その中で、財政上の見地からという一項がありますね。これは初めてお伺いするので、NHKともあろうものが、基地周辺の電波障害を起こしている皆さんのために当然行なわなければならぬ問題を、私どもに言わせれば放置しておく、これはもちろんそれぞれの機関の責任もあるでありましょうが、ただ、それ、NHKが財政的見地で免除区域を拡大することは困るんだと、こう言われると、これは従来われわれがしばしば当委員会で指摘した点と変わってきて、これは将来問題になるような気がしてならぬわけであります。たとえば境界線の設定をどこにするか、どこまでも飛行機の音が響いていくから区域を区切るのがむずかしい、こういう説明ならやや合点はいたしますよ。あなた方と基本的に考えを異にいたしますけれども、合点いたします。財政上の理由で、拡大ができないということは全く私は心外だ、これはかつて私が埼玉県の例を、埼玉の基地の例をとってここで申し上げた、横川委員も申し上げた、いま質問中の鈴木さんもこのことについて申し上げたわけですね、そのときには財政的な隘路ということは一つも言われなかった、ただ現在こうきめてしまったからだめだと言われておるわけですね、ところが今度はあなたは初めてここへ出てこられてNHKを代表されて財政的な見地が一つ拡大の隘路だということになると、私は、若干問題が後日に残るような気がするので、この点ひとつ明快にもう一回、問題点を五、六項目あげたらしいですが、もう一ぺんあげていただいて、私が質問申し上げた拡大が不可能な理由の、財政上の問題についてひとつ説明をいただきたい。
#152
○参考人(竹内省三君) 非常に私、端的な表現を使いましたので、誤解を招きましたのでおわび申し上げたいと思いますが、最初に釈明さしていただきまして、あとその理由等について申し上げたいと思います。
 財政的と申し上げましたのは、単にNHKの財源からどうするこうするという意味じゃございませんで、多分に、一緒にちょっと申し上げたわけでございますが、一般的に納得性とかいうようなことに関連して実は申し上げたわけでございますが、と申しますのは、やはり免除しておりますということは、NHKの受信料収入にも当然関係するところでございますが、その受信料収入が一般の広い受信者から公平に徴収されておる、そういう立場からいいますと、確かに基地周辺におられる地域住民の方々、これはたいへん気の毒な状態であると、私ども考えておるわけでございますが、しかしそれが、本来NHKが主張いたしておりますように、国の総合的な施策の中において解決されるべきであるというふうに、かねてからNHKはそういうことを申し上げてきておったわけでございますけれども、減免という形をとりますと、やはり大多数の受信者の万々の納得ということの上に立たねばならないわけでございます。そういう意味におきまして、財政と申し上げたのは非常に、あまりにも端的な表現を使いましたので、これは訂正さしていただいてもいいかと思いますけれども、そういう意味で申し上げたわけでございます。
#153
○森勝治君 関連で恐縮でありますが、再質問いたします。
 なるほどあなたは、先ほどの御答弁の中で一般的納得という表現を用いられました。これが免除できない理由の第一項にあげられたわけです。いまはしなくもそれを繰り返されて申されたのだが、関係地域以外の国民の納得を得られないとあなたはおっしゃるが、基地周辺の難聴地域の皆さん方の御若労なさっている姿はもう皆さん御存じですから、NHKが減免して減免が反対などという方々は一人もおらぬと思う。むしろ私はこぞって、気の毒だから減免してやりなさい、こういう方々がおられると思う。これはここで問題を提起して恐縮でありますが、私どもは、これは減免とか免除などという表現を用いておりますが、これは減免などというしろものではないのじゃないですか。NHKがそれぞれの個々人の受信者と契約を、個々の契約を結ばれたわけですから、当然NHKは鮮明な画像を受信者に送る義務があるわけです。それが中間の來雑物によって電波障害を起こすとなれば、完全な契約をNHKは履行しなかった――しなかったという表現よりも、むしろできなかったということであるならば、減免というよりも、それは契約の条項の違反になるわけですから、大局的見地に立てば、これは免除でなくして違反の、いわゆる何と申しましょうか、違反金と申しましょうか、これはちょっと大げさな表現でありますが、むしろそれは受信者におわびの還元金をもって充てるのがしかるべきだと思うのですが、減免などというしろものでなくて、申しわけない、一つ一つお約束したけれども皆さん希望する画像を送れない。したがって、本来テレビの使命というものは心を明るくするばかりでなくして、未来を明るくするものだ、これがテレビの大きな一つの使命だろうと思う。ところが画像がちらついて、特に飛行機のジェット機などの騒音はひどいものですから、まさに暴音です。爆音じゃなくて、暴音です。暴力の暴音です。それと同時に画面がゆらぐ、何が何だかわからない。ただでさえ交通地獄その他で非常に皆さんの神経がいらだっているところに、特に基地周辺の電波障害というのはたいへんです。突然ががっときますから、雷以上のものです。ですから、もう精神状態もまさにそれはいらだちますから、テレビを見て不愉快な思いを皆さんされる。私はこのほうがもっと大事じゃないかと思うのです。だから、したがって、NHKがおっしゃるように、免除地域を拡大できない理由の一つとして一般国民の納得という表現を用いられたが、一般的納得がいかないという、それこそ私は納得がいかない、これが第一点ですね。したがって、財政的見地、NHKとあろうものがですよ、基地周辺全部免除して一体幾らになりますか。この前あなたは聞いておらなかったでありましょうけれども、たとえば一つの例で申し上げますが、横田基地を発進してベトナム攻略に向かったアメリカのジェット機が埼玉県の飯能市の上空で反転をして南方の空に向けて飛ぶ。横田基地から飯能の地域まで鶏は卵を生まなくなった。かなり振動は激しい。全般防衛庁で、きょうも来ておりますが、特に学校は防音装置、たいへんな施設をこの間政府支出でしたわけですね。そういうふうにやっているわけでしょう。だからそれはNHKばかりに責めを帰すことは無理かもしれぬが、やはり同じ民間業界がたくさんありますけれども、NHKは民間業界と違った法の保護を受けている特殊な協会でありますから、やはり、まず考えるのは利潤の追求は第二義であって、第一は国民の福祉に寄与するものでなければなりませんね。しかも生活が快的であるように、生活を快的にするためにテレビとかラジオというものがあるんですから、わが家の生活が暗くなったり、不愉快になるために皆さんはテレビをお買いになり、その画面を見ておられるわけでありませんから、これは釈迦に説法で恐縮でありますが、当然ちょっとでも障害のあるところくらい直してやる。NHKのつくられた趣旨が、私はこういうところに生かされるのだろうと思うのです。規則がだめだ、拡大しにくい、ということは、一般国民が納得しません。――一般国民は気の毒だと言っていますよ。私どもたくさん陳情受けておりますが、私は関連ですから、多くを語りませんが、先般から、当委員会においてもこの問題、たくさん出ましたが、きょうのあなたの答弁は失礼でありますが、非常に後退している御答弁をなさったような気がしてならぬわけであります。これはあながち私の邪推ならば幸いでありますが、どうかひとつ国民のためのNHKであることをお忘れなく、基地周辺の全部を免除しても、一体幾らになりますか。私は先般指摘いたしましたように、NHKは収入を内輪に見ているのじゃないですか。あれをまともな計数をあげれば、基地周辺のいま現実に困っておられる方々を、私は救済とか、そういうことばは用いません、そういう意味じゃありませんから。これはNHKが義務として果たさなければならぬことでありますから、これはいま減免措置ということばだそうでありますから、そういう表現を用いますが、すみやかに減免措置をはかって、皆さんが安心して生活ができ、家庭生活が明るくなるように、これは生活の中にテレビとかラジオとかいうものは溶け入っておりますから、そういう前よりも後退した御答弁ではなくて拡大をして、国民の期待にこたえられるHNKであってほしいと思うのです。したがって、その点について重ねてあなたの御意見をいただきたい。
#154
○説明員(竹内省三君) ただいまの先生の御忠告は、私どもはありがたく身にしみてちょうだいいたします。先ほど一般的な納得性ということを申しましたですが、その納得が得られないということではございませんで、納得性ということも多少やはり考えておかなければならぬ。と申しますのは、やはり公害というものが基地の騒音からだんだんと時代の近代化、あるいは進展に伴いまして広がってまいってきております。いわゆる都市騒音の問題その他いろいろの問題もございますが、そういうふうな観点もございまして、納得性も私は考慮してと、こう申し上げたわけでございますが、その辺につきまして、若干釈明させていただきたいと思います。ただ、決して一歩後退的に私ども考えておるのでございませんで、何とかこの種の問題を解決いたしたいということが、これは私どもの本意でございます。先生のおっしゃいますように、確かにテレビの効用ということにつきましては、私ども全く同感でございますので、そういう意味におきましても、何らかの解決ははかりたい。しかし、先ほど鈴木先生も申されておられましたように、なかなか技術的な解決がむずかしゅうございます。私どものほうにおきましても、たとえば、ワイヤレスのイヤホーンであるとか、あるいはメーカーにはキードAGCのテレビ受信機でフラッター現象をなくするようにさせる、あるいは防衛施設庁のほうで検討しておられます共同聴取の方法につきましても御協力申し上げまして、何らかの前向きの形で、これに参加いたしておるわけでございますが、技術的な解決という面につきましては、非常にむずかしい面がある。そこで、私どもといたしましては、できるだけやはり総合的な形で国の政策、一般公害とやはり同じような見地の、同じようなと申しますと、語弊がありますが、たとえばいま問題になっておりますビル陰の共聴の問題等もございますし、いろいろなそういうものを総合しまして、NHKとしては、そういう問題に対処してまいりたい、こう考えておるわけでございます。
#155
○鈴木強君 先ほど政務次官から今後の対策についてお答えがございました。現段階においても郵政省としての考え方は、次官の言われたとおりだと思いますが、ただ、あまりこれは時間をかけておいたのでは意味がないわけですから、できるだけ拙速的に短時間にそういった考え方をまとめていただくことがぜひ必要だと思います。いま、森委員から契約との関係でもお話がありましたが、私もそのことはやはり正常な画像が見えるということを前提にして契約をするというのが筋だと思いますね。ですから、森委員のおっしゃったことは私も言いたいことであったわけでして、そういうようないろいろな観点からして、こちらのほうも一枚加わって、そうして次官のおっしゃったような線で早急にひとつ結論を出していただきたいと思います。
 それからこれはきょう私は重大な発見をしたんですが、それは公文書で、一般国民に回答する回答文が、非常にわれわれが見て納得のできない、しかも、内容的によく検討してみますと、問題があるような回答書を出しております。これは防衛施設庁の場合でも、私はそう感じます。ですから、NHK側においても回答についてのまずさということはお認めになると思うのですよ。ですから、これはもう一回関係の皆さんが、どういうかっこうか知りませんが、直接国民の意思として請願活動をしているわけですから、基地反対、騒音、爆音の防止期成同盟の皆さんのほうにもひとつ十分連絡をとっていただいて、施設庁の実のあるところをもう一回ひとつよく説明してほしい、NHK側もひとつ、そういう法の精神だけを振りかざして出すような、そういう回答については私はまずいと思います。ですから、その辺ももう一回ひとつ関係者の皆さんにおいでいただくなり、こっちから行くなりして、十分に意を尽くして、従来の経過等についても御説明を申し上げ、これからこうしていくんだということについてもひとつ納得のいくように説明してもらいたいと思います。まあ、郵政省も当然中に入っていくことと思いますが、そういうふうなことをひとつやっていただけますかどうか、この点だけ回答していただいて、次に移りたいと思います。
#156
○国務大臣(河本敏夫君) 先ほど来いろいろ御意見が出ておりましたが、私は、結論的に申し上げますと、まあNHKは全国くまなくテレビが見えるようにする、この義務は当然あると思うのです。同時に、見えないところから料金を取るべきではないと、また、見えにくいところからは全額取るべきではない、こういうことも原則的には言えると思います。もちろん基地の場合と、それから民間の商業航空基地のようなところとはだいぶ事情が違うとは思います。まあ事情は違うと思いますが、いずれにいたしましても、NHKのほうから、これこれの理由によって減免をしたいと、料金徴収減免をしたい、こういう申し出がありましたならば、十分検討をいたします。
#157
○鈴木強君 大臣本会議のほうに御出席でしたものですから、この審議とタイミングがちょっと合わないのですが、しかし、せっかくたいへんいい御発言をなさって、私も非常に感謝するんですけれども、そのとおりだと思います。
 そこで、もう一つ、私がお願いしたいのは、協会にももちろんそういう精神でやっていただくわけですが、同時に、見えない原因をつくっているのは、やはり基地の問題ですから、その点については、ひとつ関係各省がよく相談をされて、これは基地周辺整備法等によりましても、たとえば有線放送だとか、有線放送電話等で、公害のために障害があるときには、十分の八ぐらい国から補助していると思うのですがね、整備法からいうと、そういうふうにやはり国が力を入れている部面があるわけですよ。ですから、やはり安保条約に基づいて基地があり、基地のジェット機によって公害が出ているわけですから、その公害を排除することはやはり国にも責任があるように思いますね。ですから、その辺は大臣のおっしゃったことにつけ加えて、ひとつよく関係者で御相談を願って、地元のほうの御希望にできるだけ早く近づけていただきたい。政務次官は大体私の申し上げたことを認めていただいて、できるだけひとつみんなで相談をしていい結論を出したい、こういうお答えでしたから、それで大体いいと思いますが、そういうことも申し上げたのです。ちょっとここのところもひとつもう一回。
#158
○国務大臣(河本敏夫君) 関係者集まりまして、さっそく十分調査をいたします。
#159
○鈴木強君 そこで、防衛施設庁それはいいですね、それからNHKも。
#160
○政府委員(鶴崎敏君) きょうこの委員会の席で、いろいろテレビの受信障害並びに受信料の減免等の問題について御指摘がありました点は、われわれ今後十分検討したいと思います。なお厚木関係の基地爆音防止期成同盟のほうに対しましては、先般の文書の真意について私どものほうからよく説明をしたいと、こう思います。
#161
○参考人(竹内省三君) 先ほども申し上げましたように、私どももこの基地の住民の方々に対します気持ちは、先生と全く同様に考えておるわけでございます。そういう意味におきまして、できるだけ関係各省庁等とも相談をいたしまして、前向きの検討を進めたいというふうに考えます。
#162
○鈴木強君 それから関係者に対する……。
#163
○参考人(竹内省三君) 失礼いたしました。
 この文書につきましては、その意をさらに尽くすように十分御説明申し上げたい、こう考えております。
#164
○鈴木強君 それでは、この問題についてはこれで質問を終わります。
 次に、米軍通信施設に対する電波障害問題でちょっとお尋ねします。前も、私はこの委員会でも御質問したんですが、朝鮮事変、動乱のあと、ずっといろいろ問題がありましたが、特にベトナム戦争がエスカレーションしてからアメリカが制限地区をかなりふやしてまいりましたね。それでその基地周辺の関係の皆さんが、A、B、Cゾーン、それぞれ分かれまして、相当きつい制限を受けておるので、こういった問題に対して、電波規制の点から、私は問題を取り上げたわけです。そこでこれは日米合同委員会の通信部会、電波小委員会ですか、何かそういうところで問題が議せられるように思うんですけれども、その後ベトナム戦争が多少、パリ会談等によって小康状態になってきている。そういうことからして、制限もある程度緩和するというような動きもあるように聞いている。特に横浜の上瀬谷の問題については、更改期にもきております。いろいろあの手この手で防衛施設庁のほうからも話があったと思うんですけれど、施設部長も来ておられますし、ちょうどいいときですから、現在この規制の問題については、私がこの前質問してからあと、米軍はどういうふうな態度を持っておるのか、従来の態度でそのまま進んできているのか、多少なりとも緩和してきているのか、この点をひとつ知らしてもらいたいのです。
#165
○政府委員(鶴崎敏君) 米軍に提供しております通信施設の周辺の電波障害の防止の問題でございますが、ただいまお話のありました上瀬谷の通信施設につきましては、従来土地所有者と契約をしまして建物の建築制限その他で御協力を願ってきておったわけでございますが、これにつきましても、米軍の制限の緩和方を要請しまして、いろいろ検討してもらいました結果、今般かなり大幅な制限の緩和が実現をしまして、一部土地所有者から四十四年度の契約拒否の問題も出ておりましたけれども、この制限緩和によりまして円満に話がつきまして、契約を完了しております。そこで、この上瀬谷以外のところにつきましても、実は米側からいろいろ、最近電波障害が出てきておるので周辺地区に対する規制をしたいという要求がきております。全国で十二カ所にわたっておりますが、この問題につきましては、何分にも要求の範囲が非常に広い、したがって、周辺に与える影響が甚大であるというようなことから、わがほうとしては、非常に重大な問題であるということで、日米合同委員会の下に電波障害の特別委員会というのを設けまして、米側と折衝しております。まあ米側の立場としては通信施設を提供せられておっても、これが実質上いろいろ障害を受ければ、その機能を果たせないという問題もございます。しかしながら、わがほうとしましては、やはり何といっても、周辺にあまり大きな影響があっては困ということで、基本的にはなるべく周辺に対する影響のないようにということで折衝しておりまして、先般の上瀬谷の制限の緩和ということは、米側も日本側の立場をある程度認めて制限緩和に踏み切ったと。他の十二の施設の電波障害緩衝地帯の要求につきましても、かなり米側は緩和の方向で検討しつつあるということだけは申し上げられると思います。
#166
○鈴木強君 たいへん前向きの姿勢で御苦労されて、米側も理解をするところは理解をして、特に上瀬谷については制限緩和をしてきたということですから、これはまあ非常にけっこうなことであるし、御苦労には感謝しますが、残された十二基地ですね。これは新たに追加してきた問題でございます。まあ極東情勢が緩和したとか、あるいは緊急性を帯びたとか、いろいろ国際情勢の分析はあるでしょうけれども、ミッドウェー会談等を契機にして、パリ交渉というものがかなり進捗していくと思いますね。好転していくというふうに判断されるときですから、あとの分についても、かなり譲歩をするような気配があるというようなアメリカ側の考え方も述べられたわけです。そこで、まあ多くを私はきょうここで申し上げるつもりはないんですが、問題はこの通信の制限のことです。電波制限のことですから、これは私がさっき申したような、ジェット機による爆音のための障害とはいささか違っていると思うわけです。ですから基地――米側自体がもう少し技術的に検討を加えて、アンテナを高くするとか、何かこう考えたら、周辺これは何ぼでしたかね、二十フィート以下の建築でなくちゃいかぬとか、鉄筋や鉄骨はいかぬとか、交通量は毎時自動車五台以下だとか、こんな、われわれから言うととんでもない、国民の基本的な権利を侵害するようなものを強制しなくても済むように思うんですね。ですから、そういう国際情勢の変転と同時に、私はもっと技術的に研究できるものだと思いますから、その辺も抜かりなくやっていただいてると思いますけれども、ぜひひとつ残された十二については、無理をしないように、さらに積極的に強い姿勢で、これは交渉に臨んでもらいたいと思いますが、部長の御所見だけ承りたい。
#167
○政府委員(鶴崎敏君) ただいま先生から御指摘のありましたように、米軍の施設そのものを改善することによって、電波障害がかなり解決できるんではないかということでございますが、われわれも全く同感でございます。ただ、残念ながら技術的な知識がございませんので、そういった点につきましては、郵政省のほうの御援助を得たいと、こう思っておりますが、要するに、その周辺に対する制限はもう極力押えて、その方法としては施設そのものの改善をするということが一つの考え方としてあるんではなかろうか、こう思っております。そこでまあ、こういった面もあわせて現在検討を進めていこうということでございますので、その点、御了承を得たいと思います。
#168
○鈴木強君 私は、これはこれで終わります。
 次に、十二チャンネルの現状、特に十一月の免許期日との関係でお伺いしたいと思いますが、これはどうも一時間以上かかりそうですからきょうは時間の関係があるので保留をしまして、次の機会にこれは譲りたいと思います。
 そこで、関東広域圏内の県域放送の免許のためのチャンネルプランの修正のことですが、これはたまたま公職選挙法が改正される、そしてテレビによる演説、政見放送ができるようになるわけでございます。これはNHK側の受け入れ体制、民放側の受け入れ体制のこともあるのですが、そういった点も関連がありますから、まずいま修正をしようとするチャンネルプランはどういうものであるか、その内容をひとつ明らかにしてほしいのです。
#169
○政府委員(石川忠夫君) 今回のこの前の電波監理審議会に予備説明をいたしまして、去る土曜日に公聴会といいますか、関係者の打ち合わせ会を開きまして、これに対して意見を聞きまして、いまこれからその意見をまとめまして、電波監理審議会に諮問をいたそうといたしております。テレビジョン放送用の周波数の計画表の修正は、ただいまお話のございました広域圏の中、関東地方という広域圏の中における群馬県とそれから千葉県にそれぞれ一つずつUHFの波を置こうというこういう修正でございます。
#170
○鈴木強君 そうしますと、あと残っているのはどの県になりますか。
#171
○政府委員(石川忠夫君) 関東は神奈川県、埼玉県、茨城県、栃木県それだけでございます。
#172
○鈴木強君 それからあと近畿、それから東海ですね、これで残っているのはどうなりましたか。
#173
○政府委員(石川忠夫君) 東海は三重県と岐阜県に置きましたので、残っているところはございませんです。近畿地方におきまして和歌山県、奈良県、滋賀県三県ございます。
#174
○鈴木強君 そのほかテレビのないところはないですね。
#175
○政府委員(石川忠夫君) 一つもない県は、これでございません。
#176
○鈴木強君 それで、七日に関係者の打ち合わせ会を開いたようですが、その際おもな意見としてはどういう意見が述べられたでしょうか。
#177
○政府委員(石川忠夫君) 関係者としては、今後の選挙放送だとか、あるいは地方における、各県におけるローカル放送、あるいは各県におけるローカル文化の発展のために非常に喜ばしいことであるという意見が多うございました。それからもう一つ批判的な意見としては、出すならば一挙に全県出すべきではないかというような批判が一つございました。
#178
○鈴木強君 まあ、いまのあとの批判といえば批判という要するに電波行政に一貫性がない、全国的に出すなら出して、それからおやりなさい、こういう意見もあったそうですが、これはわれわれが前から言っている意見なんですね。ところがこういう打ち合わせ会議を開いてみても、せっかくのそういう意見が全然生かされていないのですよね、最近見ると。もうUの第一、第二、第三というふうに小出しに小出しに出してきている。その姿というものに対してわれわれが幾ら言っても、郵政省はわれわれの声に耳を傾けてくれない。同時に、こういう法律上踏まなければならない手続的のものもあってお待ちになるのでしょうけれども、どうも打ち合わせ会議というものの意見というものは反映しないというのは、一体どういうわけなんでしょうかね。ただ意見言いっぱなしでおくようなものがこの打ち合わせ会議ですか。打ち合わせ会議の意見というものは尊重していくたてまえじゃないのですか。そうでなければ今度だけでなくて、何回やってみても、電波行政の一貫性というものに対しては正しい姿が浮かんでこないわけですが、これはどういうわけでしょうか。
#179
○政府委員(石川忠夫君) 私どもは千葉と、それから群馬に対するチャンネルプランの修正によりまして、チャンネルを追加する修正に対する意見として聞いたわけでございますが、まあ総体的に見ますと、大体賛成のほうがずっと多いわけでございまして、そういうことになろうかと思いますけれども、批判的な意見としては、ただいま申し上げましたような意見があったわけでございますが、従来からいろいろな何と申しますか、慣例と申しますか、から申しまして、またこの広域圏内の県域を各県に置くという方針は大体きまっておるわけでございますけれども、現実にまあ置いて間違いないと思われる県にまず順序として置くということで、二県にチャンネルを追加するという修正をやったわけでございまして、それぞれ御意見はありますので、今後そういった御意見も十分検討してまいりたいとは思いますけれども、従来の方針を今回も踏襲する、こういうことになろうかと思います。
#180
○鈴木強君 われわれが七日の会議の模様を知り得る範囲で聞いてみますと、出られた民放連か、広告主の方かよくわかりませんが、NHKにしましても、やはり免許に対する一貫性というものに対して私は批判的な意見を出しておると思うのです。ですからあなたがおっしゃるように大多数は認める方向だ、こうおっしゃいますけれども――民放連というのは、これは一つの組織で、代表が一人か二人行っていると思いますがね。そこでNHKとしては総体の基本計画の一部修正の際にも、とにかく県域放送というものをUで広域圏やらしてほしい、こういう要望を出しているのだが、どうもそういうものはあまりやってくれないで小出しにやっていくというそういうことに対して、私は批判、意見があったように聞くのですね。それから民放連のほうでは、県域放送の性格とか、全国的な県域放送の長期計画、さらにテレビ放送の全体の構想というものを明らかにすべきだ、そのつど修正するというのは一貫性に欠けているのじゃないか。長期構想を示して県域をその中でどう考えるかということにしなければいけないのじゃないかというきわめて強い意見があったように私は聞いておるのですね。これは大臣どうなんでしょう。公職選挙法との関連もありますから、もう少し関東も具体的に聞きたいと思いますけれども、いまの電波行政の一貫性の問題について、とかく電波行政と政治というものとの関連で非常に問題があることは私が何回も申し上げているとおりなんですよ。ですから、できれば青写真を示して、全部の青写真を国民に示して、要望が強いとか、強くないとかいうことでなくて、やはり一つの青写真をUではこれだけのものをどこにやれますというそういう計画を示して、それからやるべきだということは大臣も賛成だと思うのです。前もそういうことを言われたように私も思うのです。ところが出し得ないというこのようなことは、政治的にそれをはばんでいるのでしょうか、それとも事務当局から、大臣就任以来、そういう一貫性の問題について、全然そういう計画を大臣のところに持ってこないものなんでしょうか、そこらはどういうものでしょうかね、ちょっと伺いたい。
#181
○国務大臣(河本敏夫君) 今度きめましたことは、一昨年でしたか、関東を除く近畿二県、それから東海二県に県域の民間放送局を置きました。そこで広域圏として残っておりますところは、関東の六県と近畿の三県が残っておることは、先ほど局長が答弁いたしましたとおりでございますが、今回この残っておる関東六県に対してそれぞれ民間放送局を一挙に認めていこう、こういう基本原則を一応きめたわけです。そしてそのうち群馬と千葉はいろんな点で十分経営的にやっていける、こういう体制が完全に整ったものですから、そこでとりあえず群馬と千葉に免許をしょう。そうすると、残るところは七府県ということになりますが、そこに対しましても群馬と千葉と同じように機が熟して十分やっていける、こういう見込みがつき次第、これは一ぺんになりますか、順次になりますか、そこはわかりませんが、許可していくつもりでございます。そういう状態でございまして、たまたま他の七県は機が熟していなかった、こういうことでございます。
#182
○鈴木強君 そうすると、実際にはチャンネルプランは七県に対してあるわけですね。ただ、いま具体的に電波審議会に諮問しようというのは二つであって、そういう基本構想というものはもうきまっている、こういうふうに理解していいですか。
#183
○国務大臣(河本敏夫君) そのとおりでございます。
#184
○鈴木強君 それならやっぱりそういうことを世間に向かって言ってほしいですよ。そうすると、つまらない誤解もないでしょうし、われわれの言っている趣旨も生きるように思うのです。ですから、やはり早目にチャンネルのプランというものを立てて、ほんとうは審議会にかけて、そして発表すればいいんですけれども、大臣のおっしゃるように機の熟す、熟さない点もるあでしょうから、多少の考慮は必要だと思いますけれども、ほんとうは私はちゃんと明らかにして、それから今度はこれとこれとやりますというふうにやられたほうがいいように思うわけです。それはうらはらのことですから、基本計画がきまっておるなら、私はそういうこともぜひ世間によく忘れないで発表してほしいですよ。そういうところが漏れているから非常に疑問を持つ。そうすると、私はこの問題についてはあまり質問がないので、ただ問題はNHKと民放が今度公職選挙法上の放送をやるわけですね。そうすると、関東エリア、あるいは残されている近畿エリアにおいて、はたしてうまくいくかどうか、この辺は選挙法の草案をきめるときに、民放なりNHKと十分相談なさったと思うのですが、この関東圏におけるNHKのUHFの割り当てというようなことについては、あわせてどういうふうに考えておられるのか。
#185
○国務大臣(河本敏夫君) そこで残る問題は、先ほどお話のような関東のみならず、日本の広域圏全体におけるNHKの県域放送をどうするかという問題でございますが、今回県域放送をやるという内容の公職選挙法が改正されるということになりますと、現在のNHKの状態では、関東、関西、特に関東の広域圏におけるテレビ放送ということはやってやれないことはありませんが、しかしちょっと困難だ、かつ一般の人たちに対して迷惑をかける、こういう結果を伴うと思うのでございます。そうして、きびしい批判も当然起こってくると思うのでございまして、そういう事態に対処するためには、どうしても広域圏におきましてもNHKの県域放送を認めていく、こういう方向で当然検討しなければ今回の公職選挙法の改正ということは効果がないと思います。そこで、波の関係におきまして、どういうふうな形でこれを解決していったらいいかということについて目下直剣に検討を続けておるところでございまして、前向きの形で解決をしていきたい、かように考えておる次第でございます。
#186
○鈴木強君 苦労されていることはよくわかりました。それで割り当て電波は大体見通しとしてはございますね。
#187
○国務大臣(河本敏夫君) 実はNHKに対する割り当て電波の見通しがまだはっきりしないのです。そこに問題がありまして、割り当て電波の見通しさえ立てば新規にもう一波ということも当然考えられますが、割り当て電波の見通しが立たなければ現在の放送体系の内部におきまして、現在の放送体系の中において一部分を県域放送にする、そういうこともあわせて検討してみたいと思っております。
#188
○鈴木強君 わかりました。その点ひとつ御検討いただくことにして、すでにお話の三重、岐阜等は放送を開始したわけですね。その後、放送番組はどんなふうになっておりますかね。たとえば自主番組なんかは、自社作制の番組はどの程度パーセンテイジにして流しておるか、そういう点の研究はなされておりますか。
#189
○政府委員(石川忠夫君) いつか逓信委員会でお答え申し上げましたとおり、三重はことしのたしか秋に電波発射をする予定になっておりまして、岐阜がすでに放送を開始いたしております。内容につきましては、実は資料を持ってきておりませんが、ちょっと資料が手元にございませんので、いずれあらためましてお答えいたしたいと思います。
#190
○鈴木強君 神戸はどうなっていたですかね。
#191
○国務大臣(河本敏夫君) 神戸は大体自主放送番組を、ローカル放送を中心といたしまして約三割実施したいと、こういうことを基本にいたしておりまして、そうしてそれに対しては県及び神戸市が積極的にスポンサーになって援助していると、こういう体制をとっております。それから、一部分はNHKの放送をもらっておるようであります。約半分ばかりは十二チャンネルと十チャンネルからもらっておると、こういうことになっておるのではないかと思います。
#192
○鈴木強君 まあ、まだ始まったばかりですから、いまこういうのを聞くのは少し早いような気もするんですけれども、われわれが心配しておりました二局ないし三局の併存ということが、経営的にどうだろうかという心配を持っているわけですね。で、いまの見通しとしてはどうなんでしょうか。神戸あたりの例でもいいですけれども、大体当初計画どおり経営というものはいくものなんでしょうか。予算的な面も含めて――予算というとおかしいですけれども、まあ経営ですね。その点の見通しなんというものがもしわかっておったら、教えていただきたいと思うんです。
#193
○国務大臣(河本敏夫君) 神戸のほうも先月から始めたばかりでございまして、まだはっきりした見通しは立たぬようでございますが、しかし、何ぶんにも兵庫県という大きなバックグラウンドがございますし、それから先ほど申し上げましたように、県と神戸市が非常に力を入れておるということから経営的には十分成り立つ成算があるようでございます。
#194
○鈴木強君 何か局長ありますか。
#195
○政府委員(石川忠夫君) 資料はございませんが、先ほどの岐阜の放送番組は八割方はNETを受けていたように記憶いたしております。したがいまして、あそこのU放送も従来の放送会社のような経営態度ではあるいはむずかしいかもしれませんけれども、非常に引き締めた経営をやっていけば十分成り立っていくんではなかろうかと、まあかように、これも始めたばかりではっきりしたことは申し上げられませんが、私どもはやっていけるというふうに聞いております。
#196
○鈴木強君 まあ、すでに発足をした会社、あるいはいま準備をしている会社、山梨県なんかもいろいろ問題がありましたが、やっとせんだってまとまったようですね。社長もきまって、私もちょっとその内容をせんだって聞いてみたんですが、進んでおるようですが、いままで免許した中で徳島でしたか、それから福島でしたか、非常にまとまらないで問題になっているのがありましたけれども、あの見通しはどうなりましたですか。
#197
○政府委員(石川忠夫君) いままでチャンネルを割り当てて会社ができていないのは徳島県だけでございます。これについては、まだはっきりした見通しを申し上げられるような段階になっておりません。
#198
○鈴木強君 それは、あれですか、どういうところに原因があるんですか、まとまらない原因は。
#199
○国務大臣(河本敏夫君) 結局ですね、たくさんの申請がありまして、その一本化がまだできないと、こういうことでございます。
#200
○鈴木強君 あれは免許したときに、いつまでに一本化しなければ、準備ができなければというような留保条件がついていませんでしたですか。
#201
○政府委員(石川忠夫君) まだ予備免許をしてございませんので、チャンネルを割り当てたままでございますので、別に期限と関係ございません。チャンネルをそれじゃチャンネルプラン上から消すかということになりますと、そういう前例もございませんので、そのままでございます。期限はきまっておりません。
#202
○鈴木強君 そういうことじゃなくて、これは前には小林さんの当時、何月までには何とかしてくれというような段階的に何か条件をつけたでしょう。それは免許の問題としてつけたのか、行政指導上の問題としてつけたのか、私はよくわかりませんが、そういうことがあったでしょう。そういうことはないのですか、この徳島の場合は。
#203
○政府委員(石川忠夫君) 予備免許をした場合に何月の何日までに会社ができたことを役所が確認することを停止条件といたしまして予備免許をすると、こういうことになっておりますので、予備免許の場合には期限がございますけれども、これはチャンネル割り当てただけでございまして、会社がまだだれも予備免許を受けるということできまっておりませんので、こちらも予備免許したわけでございませんので、期限はございません。
#204
○鈴木強君 そこらも少しこの一貫性の問題についてまあ割り当ててみたけれども希望者がない。割り当てるから青写真を示せと。だれもないという場合とたくさん多過ぎてきまらないという場合と、これは二つあるわけですよ。いずれにしてもその見通しをつけて皆さんは免許する免許すると、こういっておられるわけですね。それでなかったら、ちゃんと基本的にはきまっておるわけですから、関東にしても六県、近畿三県、七県についてはね、こういうチャンネルを割り当てますと、こういうことを天下に明らかにすべきだというんです。そうすると機が熟さないとか何とか、そういう理屈もあるでしょう。あるから、われわれもある程度後退したような考え方を申し上げるわけですけれどもね。ですけれども、今回の場合には小林さん一流の見通しがあるということで、あのときは強引にやったわけです。ところが船頭多くしてというようなことになるわけでして、一体一本化ができないというのは、その見通しを誤まって従来からの郵政省の方針からすれば割り当てをしたと、こういうことになるんじゃないですか。だったらもう少しゆっくりしたらどうだったですか、そういうむずかしかったら。いつまでそいつをほっぽっておくんですか。
#205
○政府委員(石川忠夫君) これは確かにおっしゃるとおり見通しどおりいかなかった。見通しよりも一本化ができるのに長くかかっておる、こういうことは事実でございますが、さればといって、割り当てた周波数を消してしまうということもいかがかと考えるのでありまして、いまのところそういったことは考えておりません。
#206
○鈴木強君 私も割り当てたものを取り消せなんていうことはそれは絶対言いませんよ。むしろ全国的に、まあ、うまく希望者があって、すぐ乗れるかどうかは別としても、チャンネルプランだけは明らかにしたらどうですかと、こういうことを私は言ってきているわけですから、そういうことはいいことであって、皆さんそうしたいけれども、なかなか機が熟さぬという問題があるから、そういうことで第一次、第二次、第三次と出すわけですね。それに対して民放をはじめ大多数の人たちはやはり批判的ですよ。これは打ち合わせ会に出てくる人たちはわずかな人でしようから、皆さんにやはりできるだけ青写真を示して、基本計画の中で、そういうようなのを明らかにして国民に示したらどうか。これは当然ですよ。それをおやりになるようになるかと思うと、今度はそれじゃいかぬといってまたおやりになる。そうすると、それもまた今度うまくいかないというのですね。ここで私は取り消せということを言ったのじゃなくて、そういう郵政省の従来の一貫した態度からすれば、あまりにも、これはその考え方に乗ってないのじゃないか。それならば、もう一回どうですか、考え直して、残されたチャンネルを全部出してみて、国民にこれしかないならない、あるならあるということを全部青写真でもう一回やったらどうかということを、徳島の問題を考えるについても、そういうことを言いたいのですよ。見通しが間違っておったとか、甘かったとかということでなくて、もう一ぺんそこまで検討をしてもらえませんか、もう一度基本線に立ち戻って。
#207
○政府委員(石川忠夫君) 徳島の問題も、そう長いこと現状で続くというわけではございませんで、近くこの問題も片づくと、こういうふうに考えられますので、そういうことで、現在までほかの県に比べると幾らかおくれたと、こういう状況でございますけれども、いつまでもこのままになっているということではございませんので、御了承願いたいと思います。
#208
○鈴木強君 じゃ、時間もないから、きょうはこの程度でこの点は終わっておきます。
 最後に、大臣、東京地区のFMはその後どんなふうになりましたか。
#209
○国務大臣(河本敏夫君) 東京地区では、FM放送をやりたいという申請が、御承知のとおり、六十幾つ出ておりましたが、いま最後の調整をしておるところでございまして、ごく近く結論を出したいと思っております。
#210
○鈴木強君 もし差しつかえがなかったなら、郵政当局が関係者に示した案というものがあるように聞いているのですけれども、あるならこれをひとつ明らかにしてもらえませんか。
#211
○国務大臣(河本敏夫君) 内々に意見を言ったり、相談をしたりすることは、取りまとめの段階においていたしておりますが、一つの案として示すとか、そういうことではありませんので、もう近くまとまることでもありますので、それもそう遠い将来ではありませんで、ごく近くまとまる見込みでございますので、御了承をいただきたいと思います。
#212
○鈴木強君 それでは、まあ大臣は委員会で正式に言えないかもしれないですが、たまたま私は情報を持っております。この情報はどこでニュースを仕入れたのか、私は知りませんが、いいかげんのものじゃないですよ。この情報として、皆さんは公の場所では言えないのですが、こういう情報が流れておるのです。これをみんな読みますよ。まあ何か国会の場所では、秘密主義をとられるような気がするのですね。ところが、それが一般にはもう新聞や情報でどんどん流れていく、こういうふうなことで、どうもその辺納得できないものですから、あえて私は、大臣がそうおっしゃるなら、ここで読み上げてみたいと思うのですが、こういうふうにこの情報は伝えています。「民放FM新免は、チャンネル割当の東京、名古屋、大阪、福岡四地区のうち東京を除く三地区三局に対しては予免されたが、東東地区は一本化調整が遅れ、予免持ち越しとなっている。東京地区においては、足立日商会頭、植村経団連会長の名のもとに一本化が図られたが、同地区は競願多数に加えFM東海の処理がからんでいるだけにスムーズに運ばず、当初から難航気配をみせた。
 今回の新免は、他地区と同様に東京も新聞、通信、教育関係を除き、出願六六社のうち三五社が対象とされたが、他地区と異なり、競願者による話し合いが行なわれず、郵政当局案に基づく出資配分について、アンケート式に書類で各申請発起人に諾否の回答が求められたことから一本化の渋滞を招いた。また、出資配分も全て個人別とし、それも均等でないところから難色を示す申請者も多く、さらにFM東海処理に対してもクレームが多く、三月末までに完全調整が行なわれず、現在にいたっている。出資配分では、梶井剛、林屋亀次郎、前田久吉、小金義照各氏の各五%をはじめ松前重義氏四%、有田一寿、百瀬結、‾崎丈二各氏各三%などが主なところで、当初三三%以上を主張していたFM東海も、松前、小金両氏計九%となり、この線でほぼ了承の意向を強めているので、出資配分はこれら個人別五%を最高にまとまる公算が大となっている。」
 ところで、「首脳人事については、小林前郵政相当時に東京地区の民放FMに関しては林屋氏に任せるとの方針が内定、これが今回の新免に際してなお存続されているといわれ、しかも副社長・前田氏、専務・重宗昌幸氏まで内定していたといわれたことから、申請の大部分を占める財界筋が難色をみせた結果、林屋氏以外の人事は消えたが、依然として林屋氏の社長就任の線が残されているので、この問題をめぐっての調整ができない限り、東京地区の一本化は進まず、予免持ち越しが続けられるものとみられる。」こういうふうに情勢分析されていますが、これはおおよそ合っているのでしょうか、間違っているのでしょうか。
#213
○国務大臣(河本敏夫君) 私も、それに類したことを聞きましたが、調整の段階では、何ぶん数十とある申請者のことでございますから、これはなかなか一朝一夕にはまいりません。しかし、FMの特徴を生かした一番東京地区にとって望ましい放送の体制をつくりあげたい、こういうことでいろいろ苦慮しているわけであります。途中におきましていろいろなうわさも流れると思いますが、先ほども申し上げましたように、もういよいよ最後の段階にも近づいておるようにも見受けられますので、いい放送会社をつくる、こういうことで一生懸命取り組んでおりますので、もうしばらくお待ちをいただきたいと思います。
#214
○鈴木強君 わかりました。
 やはり延びますと、いろいろのうわさも流れるでしょうし、やはり免許するという大方針をきめた以上は、徳島の例ではないですけれども、すみやかに構成をして目的を達成するようにしていただきたいと思うのです。大臣、せっかく近い将来免許ができそうだということですから、大臣を信頼いたします。ただ、私は、FM東海という既存の放送があるわけですから、これは望星高校といいまして、多数の貧しい家庭の子弟が放送を通じて勉強しているという特殊な放送でありますから、これらの諸君が、今度の東京地区一本のFM放送というこの郵政省の方針によって被害を受け、打撃をこうむることのないように、これらの点はひとつ十分に配慮していただけませんと、せっかくの御方針が私は水泡に帰すような心配がありますので、たいへんせせかましいような話でございますけれども、これらの点は十分ひとつ重要な要素として御考慮に入れていただいて円満な解決をお願いしておきます。
#215
○国務大臣(河本敏夫君) 現在勉強しております青年たちが迷惑をこうむらないように十分配慮していくつもりでおります。
#216
○委員長(永岡光治君) 他に御発言がなければ、本件に関する本日の質疑はこの程度にとどめます。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後四時五十分散会
ソース: 国立国会図書館
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