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#1
第061回国会 運輸委員会 第7号
昭和四十四年二月二十七日(木曜日)
   午後一時十二分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡本  悟君
    理 事
                金丸 冨夫君
                菅野 儀作君
                谷口 慶吉君
                瀬谷 英行君
    委 員
                佐田 一郎君
                平島 敏夫君
                前田佳都男君
                木村美智男君
                田代富士男君
                市川 房枝君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  原田  憲君
   政府委員
       運輸省海運局長  澤  雄次君
       運輸省鉄道監督
       局長       町田  直君
       運輸省自動車局
       長        黒住 忠行君
       運輸省航空局長  手塚 良成君
       建設省道路局長  蓑輪健二郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       国税庁長官官房
       参事官      長村 輝彦君
       日本国有鉄道副
       総裁       磯崎  叡君
   参考人
       国鉄労働組合本
       部書記長     臼井  享君
       国鉄労働組合東
       京地方本部委員
       長        富塚 三夫君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○船舶整備公団法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
○参考人の出席要求に関する件
○運輸事情等に関する調査
 (民営鉄道の運営に関する件)
 (航空行政に関する件)
 (日本国有鉄道の運営に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本悟君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案につきましては、去る二十日、提案理由の説明を聴取いたしましたので、この際その補足説明を聴取いたします。澤海運局長。
#3
○政府委員(澤雄次君) 先般当委員会で御要求のありました資料をお手元に提出いたしましたので、これについて簡単に御説明申し上げます。
 内航海運業法の第二条の二によりまして、運輸大臣は五カ年間の適正船腹量を算定して、これを海運造船合理化審議会に諮問をし、これを告示することに相なっております。この考え方は、石油業法その他の考え方に相似たものでございます。業界に船腹量についての指針を与えようというものでございます。これを貨物船、セメント専用船、タンカー、特殊タンク船に分けまして、四十三年度から四十七年度までの適正船腹量を昨年八月算定いたしまして、告示をいたしております。これが四十三年度二百八十九万トンから四十七年度三百五十三万トンまででございます。この算定の基礎は次のページにございますが、個々の項目別に経済指標の見通しをとりました。これは通産省、経済企画庁といろいろ相談をいたしまして、四十七年度までの各経済指標の見通しをつくりまして、これに基づいて主要船腹量を算定いたしております。
 その次のページでございますが、これだけの生産があった場合に、主要貨物をどれだけ内航で輸送すべきかという想定表でございます。これの算定の根拠は、過去品目別の生産実績と輸送実績との相関式をつくりまして、この相関式に基づいて前表の将来の生産指数との関連をつけさせてつくったものでございます。この相関式は、過去の実績によりましても相当正確な相関関係にあるわけでございます。
 それから、その次のページが、貨物船につきましてそれではどのようにして主要船腹量をはじいたかという算定の根拠でございます。これは過去の年間輸送量の実績と、それから、それを毎月平均しました輸送量、それから、一番輸送量の多かった月、これらのものを出しまして、それから輸送原単位というものを算定いたしております。輸送原単位と申しますのは、一総トンの船が月に何トン運んだか、というのを輸送原単位と申しております。この輸送原単位も、ここにございますように昭和三十三年の四・九六から四十二年には七・九二というふうに非常に上がってまいっております。これは船が合理化され、スピードが上がり、また船の回転数が上がっているためにこのように一総トン当たりの輸送原単位が上がっているわけでございます。で、この輸送原単位から将来の輸送量を運ぶのにどれだけの船が必要かというのが、一番最後の適正船腹量というところでございまして、貨物船につきましては、昭和四十三年百九十四万トンから昭和四十七年の二百二十六万トンまでを計算いたしております。
 その次のページが、同様の計算で油送船――タンカーにつきまして計算いたしたものでございまして、これも一番最後のところに、適正船腹量、昭和四十三年六十一万五千トン、昭和四十七年は七十九万八千トン、このようにして適正船腹量を算定いたしておるわけでございます。
 以上簡単でございますが、御説明を終わることにいたします。
#4
○委員長(岡本悟君) 本案に対する質疑は後日に譲ることにいたします。
    ―――――――――――――
#5
○委員長(岡本悟君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。
 民営鉄道の運営に関する件について質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。
#6
○田代富士男君 私は前回の運輸委員会におきまして、淡路交通の鉄道廃線問題に対しまして、その許可の問題あるいは補償基準の問題、そういう点につきまして、るる質問をしてまいりました。前回の委員会のおりには、運輸省の当局も建設省の当局ももちろん日ごろからの行政指導はなさっていらっしゃると思いますが、私が提示しましたようなそういうこまかい点までの掌握がされてなかったために、私の話を述べ、次回の委員会において、その後調査したことを報告していただく、そのようにお約束をし、前回の委員会を終わったわけなんです。もちろん、その間にはいろいろ私も調査をいたしましたし、また、運輸省もあるいは直接いま問題になっております補償関係の当事者であります建設省におきましても、いろいろ調査をされたと思いますが、最初に私は、その調査がどのようになされたのか、経過報告なり、私が提示しました事項は多くありますが、その中でどの面がどうなっていたのか、まあ時間もないかと思いますが、当初に簡単に、運輸省あるいは建設省の立場からひとつ御説明を願いたいと思います。
#7
○国務大臣(原田憲君) 田代委員から淡路交通の問題について私にもお尋ねがございました。そのあと具体的に妥当ならざるものとして御指摘がありまして、これに対しまして私は陸運局を通じて行政指導をいたさせております。その内容につきましては、政府委員からお答えさせます。
#8
○政府委員(町田直君) 前回、先生から御指摘いただきました淡路交通の業務の不適切な面の中で、株主優待証の発行の問題がございました。この点につきましての調査並びにその後の結果について御報告申し上げます。
 まず、現状は、先生御指摘のように、現在のやり方は、一定の株数以上を持っている株主に対しまして、全線あるいは区間の株主優待乗車証を発行いたしました。そうして、この優待乗車証を一般の利用者で会社あるいはその他の機関を通じて利用を申し込んできた者に、その記名をいたしまして、利用をさしておる、こういう実態がございました。その枚数は、現在におきまして全線で百三十一枚、区間で三百九十三枚、こういうことになっております。
 で、このやり方は、いわゆる株主の優待乗車証のやり方といたしまして、決して、妥当な方法ではないというふうに判断をいたしまして、去る二月一日、大阪陸運局に社長の来局を求めまして、陸運局長、部長から指示をいたしました。まず、その指示の内容は、優待乗車証のいまのような方式の発行並びに運用のしかたをやめること、それから、株主優待乗車証は、株主あるいはその家族というような特定の者に発行することはやむを得ないかもしれないけれども、それ以外の者には、たとえいまのような運用方法でないとしても発行を差し控えること、こういうような趣旨の指示でございました。
 これに対して、文書をもって改善案を提出しなさいということを指示いたしましたところが、二月十三日に、会社から、文書をもって、それに対する会社の措置の報告がまいりました。その内容は、今後、毎年三月二十五日と九月二十五日の現在におきまして、六千株以上の株を所有しておる株主に対しましては、四月一日及び十月一日から、それぞれ六カ月間通用する株主優待証を本人名義一枚に限り発行いたしますということでございます。で、その内容は、六千株以上一万二千株の株主に対しましては区間の優待乗車証を発行いたします。区間と申しますのは洲本−福良間ということでございます。それから、一万二千株以上の所有の株主に対しましては全線の優待乗車証を発行いたします。ただし、定期観光の路線は除きます。こういう内容でございまして、この報告は二月五日付の取締役会の議事録が添付されております。なお、その乗車証の発行の規程の変更につきましては、三月初めの役員会で承認を受ける、こういうことに相なっております。
 以上、簡単でございますが、御報告申し上げます。
#9
○田代富士男君 じゃ、運輸省からいきましょう。
 いま、運輸省から御回答がございました。このあと建設省も順番を追ってお聞きしてまいりたいと思いますが、前回申し上げたとおりに、株主に対しまして優待券が発行されている、それが他人名義で売買されているという事実があることを私は申し上げました。何も、私は、こういうものを出してどうこうと言うのじゃありません。全部の人々が納得できるようなものでなくちゃならない、あくまで建設的な意味で申し上げたわけでございます。それに対しまして、運輸省も調査をしていただいて、私が指摘しました点につきまして、こういうやり方はまずい、そこで二月の一日に陸運局へ加藤社長を呼び出されて、そうして指導をされた、いまの報告をお聞きいたしました。事実、加藤社長に対しましては、全線優待パスが十三枚、区間限定が九十四枚、同じく同家族に対しまして全線三枚、区間四枚、また加藤社長の弟さんに当たります加藤光彦氏には全線優待券十枚、区間限定十五枚、同家族には区間二枚、そのほかいま私のここに持っております重役関係の優待券の数が出ております。これに対しまして全線は約二万八千円、区間で一万七千円で取引されておるということを私は地元でお聞きしたわけなんですが、そうしますと、これが今回明らかになりまして、初めてこういうことが出てきたわけなんです。まあ取締役会におきましてもそれを改めていきたいということでございます。
 で、私が申し上げるのは、こういう問題が初めてこの会社に起こった問題であるならば、さほど私も意に介しませんが、前回の委員会で私が申し上げましたとおりに、さまざまないろいろな事件が起きているわけなんです。この事件もまたかということになるわけなんです。そうした場合に、このように善処するというただの一言でございますけれども、私はこれはいろいろ問題があると思うのです。まあ一つのことから全部を推しはかるということはいえませんが、ほかも問題がありましたけれども、こういう問題点がほかにも一ぱいあります。先日、私が提起した面にもあります。また、きょうもいろいろ私は問題をただしたいと思いますが、こういう人に対して、改めますからというのでなくて、もっとこういう面が――まあ淡路交通の問題を対象としてあげておりますけれども、淡路交通自身にさまざまな問題がなされておりますから、今後このままで、行改指導というのは逐次されますけれども、一般の行政指導で終わられるのか、これは大きい問題が横たわっている会社でございますから、これに対して運輸省としてどんな姿勢で臨まれるのかですね、これをお聞きしたいわけなんです。
 で、もうこの前、大臣は時間の関係で一番最初に御出席願いまして、大きい立場からその姿勢を示していただきました。そうして、私が委員会を通じましていろいろな問題点を提起をしました。いま私鉄の経営問題というものは大きな問題になっております。しかし、その私鉄の赤字経営をどうするかという問題に突き当たった場合に、建設省が廃線に伴うところの補償によってその赤字を埋めているというケースが多く見られる。そうすれば、これは私鉄の赤字の解消に対しては建設省がめんどうを見るのか、あるいは運輸省がめんどうを見るのかということもちょっとお聞きしたわけなんです。そういう面におきまして、きょうは大臣がいらっしゃいますから、今後、こういう問題も出ておりますけれども、私鉄の問題に対して今後どのように取り組んでいかれるのか、大臣の御所見、あるいは姿勢をお聞きさしていだたきたいと思うわけなんです。また、特にそれは一般的な問題にもなると思いますが、別しては、淡路交通の問題に対して、今後このままの一般並みの行政指導で終わるか、何らかの手を打たれるのか、その点もあわせてお聞きしたいと思います。
#10
○国務大臣(原田憲君) 私鉄全般の経営の問題についての考え方といたしましては、それぞれ適切な措置をとっていきたいと思いますが、具体的な淡路交通の問題に関しまして、田代さんが私に最初お尋ねになりましたときには、この会社には刑事事件的なものがあると、それをここで私に言明を――こういうことじゃないかと言われたので、私はそれは殺生な話である、私は運輸大臣でございまして、もし、さような不正なことがあるとするならば、それは裁判所において明らかにされるべき性格のものである、ただし、運輸行政の上で問題点があるならば、それは御指摘があるならばそれは善処いたしますと、こういうことを申し上げまして、たとえば、いまの問題も私の退席しましたあとから、あなたから提示された問題につきまして、わがほうとしての運輸行政指導をいたしたわけでございます。お話に出ました補償の問題につきましては、淡路交通の路面電車というものを廃止をいたしまして、それに対します補償の問題である。その補償をいたすのは、建設省が責任をもっていたすのでございますから、このことについては、責任ある方からお答えを願わないと、私が横から口を出すわけにはまいらない問題でございます。そのほかに、淡路交通の問題で、まだほかにあなたから具体的にこういう点がある、こういうようなことが御指摘がありますならば、またそれに対するお答えもいたしますが、一般的な問題といたしましては、これからは間違いないように、十分の指導をしていくようにいたしたいと考えております。
#11
○田代富士男君 じゃ問題を逐次私も出していきたいと思います。この前からも、いろいろ大臣は席をお留守になりましたものですから、あと出した問題がいろいろと出ておりますけれども、きょうもまた問題を提供したいと思いますから、いまの大臣のおことばどおりに、さっそく実践をしていただきたいと思います。
 そこで私がお聞きしたいわけなんですが、期間にすれば数年間というものは、悪いと思ってやっていたのかあるいは知らずにやっていたのか知りませんが、優待券が島の中でこのように売買されていたということは、いまの運輸省の報告によりまして事実であるということが証明されまして、今後は、そういう株主に対しては一枚であるという、まあこれもこの当委員会におきまして建設的な面を生み出したことになるんじゃないかと思うわけなんです。そうしますと、それに伴いまして、これは優待券をいただいている人、全部に当てはまるかと思いますが、代表として、やはり会社の社長という立場の人の例をとりますと、加藤さんはただいまも申しますとおりに、全線十三枚、区間限定九十四枚、家族の人の優待券を入れますと、全線が十六枚、区間が九十八枚となります。加藤さん個人のそれをいたしましても、大体概算計算いたしますと、半期で二百万円余りのお金が優待券だけで入ってくるわけなんです。これは一年間にただいまお話がございましたとおりに、三月の二十五日と九月の二十五日に発行されておりますから、これはかけるの二に計算していかなくちゃならない、そうしますと、概算四百万円余りの収入がなされている。これに対しまして、もしもそのままにしていたならば、これは脱税の問題にも関連してくるんじゃないかと思うのですけれども、この点について、国税庁のお方がいらっしゃったならば、お答え願いたいと思います。
#12
○説明員(長村輝彦君) 先般の委員会で淡路交通の問題が取り上げられまして以降、国税庁の段階でこの事案のことを承知しておらなかったのでございます。その後国税局、税務署に実情を調査させております。現在それぞれの株主の方がどれだけの優待乗車券を一般の方に譲渡したか、その実績、それを資料化いたしまして、それぞれ株主の方が各地にお住まいのわけですから、それぞれ所轄の税務署が違うということで、通報をして課税するということの作業を目下進めております。
#13
○田代富士男君 いまの国税庁のお方のお話によりますと、傘下の税務署に調査をさして、そういう事実があるために課税対象になる、そのようにして現在作業を進めていらっしゃいますが、そのおやりになっていらっしゃることはわかりますが、現在までにおつかみになられた範囲内でもよろしゅうございますから、差しつかえなければもうちょっと詳しくお話しを願いたいものだと思うのですが、どうでしょう。
#14
○説明員(長村輝彦君) 会社の段階で優待乗車券がどのように移転したかということが把握された場合にも、その金額がいかほどであったかということは、またそれぞれの方について調べないとわからないために、現在それぞれの株主のほうでどれだけの所得があるかということになるか、そういう計算はまだできておりません。
#15
○田代富士男君 まだ個々の人に対する計算はないけれども、そういう事実がなされていたということは間違いないということですが、まあいまもちょっと申し上げましたが、ここで重役だけの枚数を参考に申し上げますと、加藤社長はただいま申したとおりです。賀集さん、これが区間限定が二枚、白川重役が区間限定七枚、箱木重役、全線一枚、区間一枚、永田亮一さんが全線三枚、区間五枚、谷本重役が全線三枚、区間十三枚、片平重役が全線二枚、それから加藤さんの弟さん、いま申し上げました。重田重役が区間二枚、その他たくさんございますけれども、ほとんどただいま申し上げましたような、全線が二万八千円、区間が一万七千円当たりでこれがなされている。中でも特に社長である加藤さんがぬきんじているのではないかと思うわけなんです。
 それで、これは余談になりますけれども、こういうことをやってはならぬということは、やはり公務員の人であるならば、国家公務員、地方公務員も含みましておわかりだと思いますけれども、これが淡路に兵庫県の財務事務所がございます。そこの職員がこの優待券を買っているのです。その名簿も――その名簿は差しつかえますから、私は発表するのは差し控えますけれども、全部私はそろえております。ここにさっと、これだけの財務局関係の名簿は全部ここに個人の名簿は出ておりますけれども、これは差し控えますけれども、だからこうした場合にこれは地方公務員の関係のお方だろうとは思いますけれども、こういったことが理念として、理念の上からなされてよいものかどうかという問題ですね。この点はいかがでございましょう。
#16
○説明員(長村輝彦君) 国税庁の立場でお答えできますことは、法律的に、そういう取引の是非を離れて、経済的な意味での所得が発生したときに課税をするということなんでございまして、職員の倫理として、それがいいかどうかということは、私の立場からは申し上げる立場にございませんので、御了承いただきたいと思います。
#17
○田代富士男君 それはまあ余談でございますけれども、そのように国税庁のお方からも、こういう事実がなされているから明らかにして、脱税行為であったために課税の対象にしていくという、そういう姿を、姿勢を示していただきましたから、そのまま私は実践をしていただきたいと思うのでございます。
 次に、建設省からもちょっと最初申し上げたとおりに御報告を聞きたいと思います。
#18
○政府委員(蓑輪健二郎君) この前の当委員会で、建設省の行ないました一般国道二十八号線の改築に伴いまして立体交差をするところを平面にいたしまして淡路交通を廃止することに対する補償をいたしたわけでございますが、この補償の金額について、実際と非常に違うじゃないかということで、私たちその後現地にも人を派遣いたしまして、調査してまいったわけでございます。非常にこの中で判断に苦しむような問題が相当ございます。御報告申し上げます。
 まず第一に、施設の撤去費でございます。鉄道を廃止しますに伴いますその撤去費でございますけれども、これは、そのあとの鉄道の残存施設の売却の評価、こういうものと一緒になりますので、これについてはあとから申し述べます。
 次の代替輸送施設の施設費でございますが、私のほうの積算の根拠といたしましては、この鉄道を廃止することによりまして約二十七台のバスが必要だろうということで、この積算二十七台といいますのは、やはりそこの鉄道を利用している者をずっと調べまして、何時に何台、何時に何台という形で積算したのが二十七台でございまして、それのバスの購入費といたしまして、私ども三百八十万という数字を積算したわけでございます。これにつきましては、当時の近畿地方建設局でも三菱ふそうにも問い合わせまして、それからの価格によって三百八十万という数字を出したのでございます。実際に、いま会社のほうで調べますと、それを三百四十万で買われているように思います。さらにもっと安く買われているという話もございますが、どうもそこまで立ち入りの調査ができませんので、一応三百四十万ということを私たち積算の基礎にしております。また、その台数につきましては、いろいろ会社の話を聞きますと、この廃止の協定ができましたのが四十一年の十月でございます。四十年の三月三十日に、二十四台入れております。また四十一年の九月二十日に十台、四十二年の三月三十一日に八台、総計全部で四十二台を入れているという会社の話でございます。この中で三菱ふそうが約三十両ございます。そのほか三菱ローザだとか、そのほかいすゞだとかという車がございます。これを四十年三月三十日、二十四台入れたものがどれだけいまの鉄道の廃止に関係あるか、非常にこれは問題があろうかと思います。いろいろその当時二十四台を入れまして運行を始めました路線も調べてみましたが、これが直接関係するかどうか非常に判断に苦しむような次第でございまして、会社に言わせると、廃止することになれば、それに伴ったやはり代用線もいまのうちにつくっておかなければならないのだから、この二十四台が当然廃止に伴うものだという主張をしておりますが、この全体四十二台のうち三菱ふそうの七十八人乗りを一応三十台と、三菱ローザ、これは市内の循環線に使ったようでございますが、二十四人乗りの少ないものでございます、これが二台。単価といたしまして二百二万二千円。これを合わせまして一億六百四万四千円ということになっておりますから、私のほうの積算が一億二百六十万ということで、私のほうの積算よりは向こうは台数はふやしておる。そのかわり単価は安く買っておるというようなのが現状ではないかと思います。
 次に、やはりこの代替輸送施設の中の諸施設の設備費でございます。これは私のほうでは総額千五百九十九万六千円を見積もったのでございます。これが実施の状況を言いますと、私のほうは車庫といたしまして五百四平米、単価は二万円で計算いたしております。実際につくられました車庫につきましては、六百三十七平米をつくっておりますが、この中には二百五十七平米がテント張りで非常に安い金で、その総計をいたしましても、約五百九十万くらいにしかなっておりません。また待合室につきましては、私のほうは百二十平米と、平米当たり単価一万三千三百円と積算いたしました。これに対しまして、現在できておりますのが四十五平米、六十五万でございます。また整備工場につきましては、これは私のほうは二百十六平米、単価が二万円と計算いたしました。向こうはいままでにつくっておりません。これを合わせますと、現在までにできております諸施設費が、六百五十五万七千五百四十円ということになっております。ただ、会社は、このほか四十四年の三月に福良に整備工場をつくりたい、これが約五百九万円。それから四十四年、ことしの八月に湊に車庫をつくりたい、これが六百九万八千四百円。さらに待合所として市の待合所の増設分をこの八月につくりたい、これが二百十万円見込んでおりまして、会社側の言い分から言いますと、さらに千三百二十八万くらいの施設を、これからやるのだというようなことでございます。
 次に、道路の補修費でございますが、これはうちの積算どおり八百万を道路管理者に渡しております。
 次に、運賃の営業上の損失補償金でございます。その中の定期運賃の差額の補償でございます。これにつきましては、私のほうの積算といたしましては、その当時定期券を発行しておりましたその発行の控えから人数を出しまして、それによって定期券がバスになり、その定期券の運賃の差を二年を積算した次第でございまして、総額が約五千三百四十五万五千四十円となっております。これにつきましては、会社側がいままでに滅失いたしましたものといたしまして、四十一年の十月から四十二年の九月、まる一年ですが、まる一年の間に二千四百八十三万三千二百三十円、さらに四十二年の十月から四十三年の九月、昨年の九月、この間に千七百十三万三千三百四十円ということでございまして、この二つを足しまして、現在実際に四千百九十六万六千五百七十円ということになっておりますが、会社の言い分といたしましては、そのほかに四十三年の十月から四十四年の三月までの予想が三百九十一万二千五百三十円、これが加わるというような話でございます。
 次に、従業員の訓練補償費というのが、私のほうは千八百四十六万九千四百四十四円を見込んでおりました。これにつきましては、私どもの積算といたしましては、やはり二十七台のバスが必要だ、二十七人の運転手が必要だということで、二十七人につきましては、二十七人の数、現在鉄道に従事しております百十二人の平均の給与、これに賞与その他の率をかけまして、一・七二の倍率をかけております。それに仕事の会社への寄与率でございます。これは約四〇%査定いたしまして、六〇%はこれによって会社に寄与できなくなったものだということで、それの〇・六、これの二十四カ月、二年月分を出しております。これに対しまして会社側の言い分では、その当時鉄道に従事しておりました従業員百十二人につきまして、すぐ退職したものが十七人おる。さらに何もしないで、ほかに転換されたものが五十四人おります。それを除くと四十一人残っております。四十一人を運転手になるか、技工になるか、希望をとりまして、そのおのおの希望によって整備工場に入れまして、特別に訓練をしたという実績はないようでございます。整備工場の手伝いをさせたり、整備工場で運転の練習をさせたり、そういうことで二年の間、出しました費用、訓練費といたしまして、いまのような考えで計算した金が二千八百二十七万二千三十八円。さらに先ほど言いました退職金、すぐ退職した人につきましては、これは労働組合との協定に基づきます退職金の加算でございますが、この分を入れますと、四百六十九万三千七百六十円を入れますと、総額として三千二百九十六万五千七百九十八円かかったというような話でございます。私のほうの積算千八百四十六万九千四百四十四円より約二倍弱になっております。この辺は、実は、こういうものを調べてみまして、これからこういうものの補償の場合にどういうようなものを考えたらいいか、この辺、私たちもこれを参考にいたしまして、今後こういうものの補償の際のいわゆる訓練費みたいなものについては、これから検討してまいりたいというふうに考えております。
 次に、残存鉄道の施設の価格についてでございます。私どものほうの積算といたしまして、現在の鉄道を廃止しますその鉄道のいろいろ車両とかレールとかその他を売却する金といたしまして、施設の撤去費が二千九百十五万四千八百十九円かかる。そのほかに売却代金として八千九十七万七千円ぐらいは入るだろうという予測をしたわけでございます。これにつきましては、実は建設省としても非常に鉄道の問題になれておりませんので、大阪鉄道管理局に依頼いたしまして、それによった評価をもとにした次第でございます。これの実際売られているのを見ますと、これは全部撤去づきで売られております関係で、当然――私のほうの積算は撤去と評価が別になっております。撤去づきの売却をしているのを見ますと、撤去づきでも八千三百六十一万四千三十二円というような数学になりまして、私のほうの評価よりは撤去費の分が約二千九百万、これがまるまるよけい会社に入ったというような結果になりまして、これは非常に評価の時点もございますが、その当時の売却時の鉄くずの評価を一つとってみましても、評価のときより売却のときは約二割くらい上がっております。それにしても、かなりこういうものは私たちの評価よりも高く売れているというのが事実でございます。どうもこの辺はよく検討いたしますと、問題はやはりこういう評価をいたします場合、スクラップとして評価するか、実際それを鉄道としてすぐ使えるものとして評価するかによって、かなり値段が違ってきたのではないかというように考えております。
 次に、残存の鉄道の土地の価格でございます。私たちの評価では約六万六千八百四十二坪につきまして、七千八百七十九万一千百五十八円という数字を出しております。鉄道の現在の評価した面積は一万五千七百四十二坪で、私どもの残存鉄道の土地の面積の約二三・五%を売っております。その代金が、千八百五十四万八千九百二十五円、二三・六%の金が入っておりますので、残存鉄道の土地の価格については、いままでのところは、こっちの評価どおりいったのではないかというように考えております。今後さらに売り分といたしましては、土地の値上がり、その他でふえるのではないかと考えております。
 こういうものを全部足しますと、私のほうは六千七百九十万の補償額を払ったわけでございます。向こうの言い分は、いま言いました計算でいたしますと、九千三百三十七万九百五十一円を出している。さらに先ほど言いました待合所、その他の諸施設の整備を今後やりたい、さらに定期券の運賃の差は半年分があるということもございます。それを差し引きましても、向こうの言い分では、私のほうの補償金よりよけい金を出しているということになるわけでございます。この辺が、今後のこういう補償の問題で、こういう補償によって私たち会社に損をするようなことをさせてはいけない、また不当な利益があってはいけないということになります。普通の一般財産の買収と違いまして、公共施設の機能を補償するような補償のしかたでございまして、まあ一般的にいって、私のほうはなるべく安くしたい、会社側はなるべく高くもらいたいということで、なかなか一般的なそういうルールはできておりませんので、こういう個々の評価については、多少は現実と違う姿が出たものと思いますが、これにつきましては、私たち今後十分これをいい例にいたしまして、これからのことにつきましては、十分検討を重ねていき、こういう補償をどうしたらいいのか、この辺の研究をしていきたいというように考えております。
#19
○田代富士男君 問題の報告でございますから、多岐にわたって報告がございました。いまの概略の問題につきましては、私のところにも報告書がきております。で、この問題を一つ一つこまかく取り上げておりましたら、三百六十五日かかると思うのです。きょうは全部取り上げるわけにはまいりませんが、いまの中から、私は二、三点取り上げて、あとの分は、次回の委員会に回していきたいと思うわけなんです。
 そこでまずバス代金のことですけれども、前回私がここで、最初建設省からの資料によりましては三百八十万円になっていた、これは三百四十万円じゃないかということを指摘したわけなんです。で、私の指摘したとおりの価格に一応会社の帳簿はなっておるわけなんですが、いま局長のお話を聞いておりますと、地元で三菱ふそうに聞いてみたら三百八十万円であったとおっしゃるのですが、だからそのように三百八十万の一応積算を出したとおっしゃった。同じ時期に北陸では、前回も触れたと思いますが、三百四十万でちゃんと積算が出ているわけなんです。つまりそれを淡路だけでは三百八十万――その点はきょうは触れませんけれども、きょうは省略しますけれども、このバスの問題につきましても、私はきょうのきように至るまでいろいろ調査しました。あの時点からふえたようになっておりますが、一台もふえておりません、バスは。はっきり申し上げます。私はきょうのけさまで、そのバスの問題につきましては調査しました。従来線が廃線になったからバスをふやさなければならないという、そういうことも一部はありますが、従来線の通っていたところに、廃線したためにどれだけバスが通らなくてはならないかと、これは路線の問題、路線のキロ数の問題から、乗客の問題から定義はむずかしいと思いますが、簡単明確にいきますと、幹線道路が洲本全体のバスの路線を十とするならば幹線道路は七なのです。支線は三なのです。そこですでにもう七の幹線には既成のバスが通っていたわけなのですが、それで大部分のお客は電車が通らなくても、それで、すぐ運べるわけなのですが、支線も通っていたわけです。ただ単に、この廃線になったためにバスを通さなければならないというのはごく一部分なのです。それにこれだけのものを廃線するからと、いままでバスがなかったと、名古屋鉄道の場合でしたらバス会社がなかったのです。だから、いまからバス会社を設置して、そうしてもバスを通さなければならないという場合と、ここには既存の幹線が七、支線三、ここにももうバスはぐんぐん通っていた、そこに廃線のために新しいバス会社を立てるような積算を、同じようなこういうものを出すような、こういうものは、私はたれが見ても、これは信用することができない、納得できない。私はそう思うのです。七対三という比重はこれは大まかでございます。わかりやすく、端的に説明するために。そして、いまあの局長自身が最初に申されましたとおりに、判断に苦しむ問題が調査の結果多大にある。また最後には、この問題に対しまして、これは研究をしていかなければならない問題が提起されたから、この淡路交通の補償問題を契機に補償の問題も研究するといういまの局長のお話でございますが、これは当然じゃないかと思うのです。私も建設的に持っていきたいわけなのです。だから、バスの問題は、いま言ったとおり幹線七に走っていたわけなのです。そこでまたふえるだけの問題でございますから、新会社をつくるのと全然事情が違います。だから、ふやしたといっても、じゃこの廃線のために、そこの路線にバスを走らしたかというとそうじゃないのです。バスは全部廃線に関係ない方向に回している。これは社内の都合だとすれば、それまでですけれども、バスの代金も違いがありますけれども、そういう点、私はこの問題につきましても、もっと突っ込み方が足らないと思うのです。また三百四十万で買っておりますと、これは建設省が前回と違いまして調査に行っておいでになって、私に提出していただいた資料なのです。前回は未調査の分がありましたから、大まかでよろしいですけれども、前回は三百八十万と四十万違います。三百四十万で買っております。事実はそうじゃないのです。いす寸の車がほとんどです。いす寸の車はまだこれよりも四十万円安いのです。だから何の調査をされてきたかと私は言いたい。いす寸の車は四十万円安いのですよ。三百四十万円の単価が、これはこの中には観光バスや、そういうものが含まれている。廃線と関係のない車なのです。要するに廃線問題もありましたけれども、これはさておいて、そのために代替のバス輸送をする。バス輸送をするにつきましては、一般乗車化するバスを通すのがほんとうじゃないかと思うのです。それはいす寸のバスです。だから、いま現在、淡路交通にいすゞのバスと、ふそうのバスがどういう関係になっているか。全体で百五十台あります、淡路交通には。これは廃線のこの話が出た当時から一台もふえておりません。これは調査してください。運輸省に聞いてもわかります。それでふやしたのは、ああいう小型の観光バスだとか、そういう大型の観光バスをふやしております。そのような普通路線を走りますのはいす寸の車です。いす寸が全体の百五十台のうち七十八台あるというのです。これよりも四十万円いす寸は安いのです。これは額面ですよ。実際買っている値段は加藤社長がうまく買いまして――これはまた次回に回すとしましても、リベートの問題がこれにかかっておりますから、これは次回に回すとしても、もっと安かったのです、事実は。しかし、三百四十万円という調査の結果でございますが、いす寸のバスは三百万円、私がこれかってに言っているのじゃないのです。ちゃんと向こうの決算書にも出ているのです。BA20型いす寸バス九両、これは三百万円です。ふそうだけじゃないのです。ふそうは観光バスです。もちろん一部のバスも入っておりますが、ほとんどはいすぐを使っております、主体は、淡路交通は。だから、私はもっと、前回に私は提起しましたけれども、それは調査に行かれた方は御苦労であると思います。また時間もなかったという、いろいろな諸条件もあると思いますが、もう一度私は、次回でも質問しますけれども、もう一度この問題は提起しておきます。きょうはバスだけで終わるわけにいきませんし、局長が二時半に本会議だというので、あと二十分しかありませんから、これはこの程度にしておきまして、次回にまた詳しく御報告を願いたいと思います。
 それで続いて私は、全部をなにするわけにいきませんから、おもだったものを、従業員の訓練費の問題につきましても、〇・六%の問題がありますが、あと二十分で、時間がありませんから、次回に回すとして、その時間内でできる問題に焦点をしぼりましょう。
 待合所の問題でございます。いま建設省からの報告によりますと、待合所が百二十平米、三カ所とおっしゃいました。この三カ所は私のほうで実地調査しました。市村、賀集、掃守という三カ所でございます。これに百五十九万六千円という建設費の金額がここに計上されております。でははたしてこれが――鉄道でしたならば駅舎がありますが、バスを通すための停留所をつくるために、これだけの金が要りますということで出ております。はたして停留所ができたかできないかという問題です。参考に私はここに写真を用意してきております。この写真を見ていただけば一目瞭然じゃないかと思います。三カ所の写真がここにございます。皆さんもあとでごらんになっていただけばわかると思います。三カ所の停留所がございます。これは四十四年一月二日現在の写真でございます。この時点においては、市村の停留所だけが簡単な停留所がございます。ここにあります。ごらんになっていただきたい。市村の停留所、これです、これに簡単な停留所がございます。写真にとってあります。四十四年一月二日です。今度は、賀集と掃守です。ここには停留所が、四十四年一月二日では、ございません。その証拠に、これが賀集とそれから掃守の停留所の写真です。これはございません。私がかってに言っていると思われたらなんですから、証明書があります。ここに証明書を持っている。地元の人の証明書を持ってきております。ここにはバス停留所の新設のないことを証明しますという地元の人の証明書を持っております。そこに住んでいる人の証明書です。さあそこで私は、三カ所百五十万円、等分にすれば五十万円です、一カ所。そう等分できないと思いますが、概算しまして。市村はそのように切符売り場はできているけれども、あとの二カ所はできていない。この事実です。そうして、経過を報告しますと、賀集の停留所はやはり雨が降ったり何かすると困るから、地元の人が自主的に停留所なるものをつくったのです。これがその写真です。これは淡路交通がつくったのじゃないのです。これは地元の有志の人が、自分たちが雨が降ったりすると難儀だからというわけで自主的につくっているわけです。そうしてもう一カ所の掃守はなかったのですが、私がこの委員会におきまして淡路交通の問題を取り上げまして、そうして取り上げた結果、淡路交通でも大騒ぎをやりまして、掃守に元駅舎のあとがありまして、その駅舎のあとを改良しまして、古材木で簡単な改造をして、建設したかのように、最近です、この委員会で取り上げたあとにそのように大急ぎでやっている。このような実情です、一つ取り上げますと。金額は少ないじゃないかと言われますが、一番端的な電車からバスにかわったというのですから、バスにかわった一番の問題点の停留所の問題を一つ取り上げてもこのとおりです。私は前回の委員会で、補償基準がずさんである、でたらめであると、こんなことで何をしているかと、私はさんざん失礼なことばも使ったかわかりませんけれども、事実においてしかたがないわけです。だからこの問題も、いまは説明がありましたけれども、この問題もあわせてやっていただきたいと思いますが、この停留所の問題に対しましては、いま私が申し上げたようなことを、調査に行かれたお方が掌握なさって局長さんに報告されたかどうかということをお願いしたいと思います。
#20
○政府委員(蓑輪健二郎君) 待合所の問題を先ほどちょっと説明いたしました。いろいろ現実に待合所を確認してくるということはできなかったように思いますが、会社側の言い分でいいますと、どうも待合所につきましては、四十一年の十月に現実に廃止になりまして、そのときやってない市の待合所でも、すでに四十三年の九月にやっているというような話でございました。これも四十五平米ぐらいのものでございます。そのほか、さらに増設分は、四十四年の八月にしますと、これまあ非常に大きな金を言っております。これもまだ現実にはできていないわけでございます。実はこの辺を私、調査によって事実を知りまして、やはりわれわれが鉄道と淡路交通とのいろいろ交渉をしておりまして、その中で、このためにこういうものが必要じゃないか、これを廃止すれば、こういうものが必要じゃないかというような向こうの意見のうち、やはり妥当なものを取り入れたと思いますが、どうも、そういう意見を取り入れたものがさっぱりやられてないと、同じやられるにしても、その積算の単価より非常に安い簡単なものをやっていると、どうもこの辺は、私たち現実を見ますと、淡路交通のほうの誠意も足りないのじゃないかという感じはいたします。また、これから、こういう問題につきまして、今後の補償をするときに、どれだけの本のを規制して、これだけはつくらなければいけないぞということが、どれだけ規制するのがいいのかの問題もございまして、私たちこの補償の実態を調査いたしますと、これからのこういうようなものについては、もう十分な慎重な態度をとらざるを得ないように考えております。
#21
○田代富士男君 局長も急いでいるようでございますから、もう一つだけ取り上げます。
 実は、私が建設省からいただいた、ここにもありますが、ここには、残存土地の問題については見出しだけ書かれまして、内容が一つも書かれてないのです。報告書に見出しだけ書かれている。それで私は、最初にこの建設省からの報告書を見まして、残存土地についてという見出し、あとは何も書いてない、おかしいなあと、報告書でありながら何も書いてないということで、一番先にこの問題に取り組んでみました、何ら触れてないから。そうしましたら、次のような事実が出てきているわけなんです。それで、なるほどこれじゃ書けないうのももっともだと、私は思った次第なんですが、もうこのことにつきましては、私も建設省にもお話し申し上げたと思いますが、この補償基準をきめるにあたりまして、いま話がありましたとおりに、残存施設の問題あるいは土地の問題等を積算なされまして、その積算の基準というものが、一応規定によってきめられたとか申していらっしゃいますが、それは建設省のほうからの言い分だと思うのです。私は、地元民を代表した見方で言うならば、納得できないものが多いのです。その矛盾を感ずるから、この報告書の中に入れることができなかったのじゃないかと、こう感じて調べての結果がこの残存の土地でございますが、これが大体坪平均単価五百九十三円で積算されております。これはもう建設省もおわかりのとおりじゃないかと思うのです。ところが、一坪五百九十三円ぐらいであるかということになりますと、その当時、やはりその淡路交通の土地を分けてもらった人があります。B商会という人が土地を分けてもらったときに、その土地の単価が三千五百円で売却されております。これは名前は一応出しませんけれども、その人にもかかわり合いがあるかと思いますから。どうしても出せとおっしゃれば、この名前も出してけっこうだと思いますがこれは信用していただきたいと思います。三千五百円。そうしますと、今度は、五百九十三円の土地が、同じ――ちょっと違いますが、同じちょうどそのころの時期に、それだけの単価で売買されておる。それとまた同じ時期です。これは、まだ廃線が決定していない先にもう話だけ進んでしまっているのですけれども、三原町という町とのこれは売買でございますが、このときには千二百五円で売られております。そうしますと、建設省のこれは言い分はいろいろあると思います。それはわかりますが、とのように売られている。もう一つの事実は、これより以上の金額で売られておりますが、五百九十三円で出された。これは、大阪鉄道管理局にお願いしましたという、だから建設省としては、まあまかせましたとおっしゃるかもしれませんけれども、しかし、このように違いがある。いま申し上げた問題が一つ。区切っておきます、時間のために、まとめて言うために。ほんとうはここでお聞きしたいわけなんですが。
 次の問題は、それと同時に今度は、淡路市内にやはり電車が通っていましたのを廃線しましたから、その電車の軌道のあとをどうするかということ。淡路交通は、現在のことばで言うならば、かっこいい話ですが、じゃ洲本市へ無償寄付しましょう、無償提供しましょうと、そういうふうに淡路交通としては言った形になっている。ところが、洲本市役所と淡路交通とでかわされました覚え書きあるいは契約書を見てみますと、それが無償で提供したことになっていないのです。淡路交通のほうでは、そのようになっているけれども、市役所側からするならば、土地代金として支払いをしたことに載っているのです。私は覚え書きと契約書をここに持っています。そうしますと、これが、おもしろいことに、一千万円の金が出ております。で、坪単価を計算しますと、概略一万九千円ぐらいになります。そうしますと、この単価だけを追っていくという面もどうかと思いますが、五百九十三円の坪単価が積算された。これが、一個人に売られた場合は三千五百円、三原町に売られた場合は千二百五円、今度は洲本市に売られた場合は一万数千円、いま申し上げました。このようなばらばらな売り方、まあ商売ですから、それはありましょうけれども。これを淡路の市民の皆さんが聞かれた場合に、はたして建設省が積算を出された五百九十三円というものが妥当なものであるかどうかということに対しては、だれしも疑問を持つ。土地価格の不当低額積算については、疑問を持たざるを得ないのじゃないかと思うのです。この点について、建設省として、私は、これは大阪鉄道管理局にまかしたと言わずに、いま局長が何回も前向きの姿勢でいろいろ問題が残るけれどもと申されたこの問題について、補償基準のあり方等について、やはり積算の算定においても基準においても考える点があるんじゃないかと思うんですけれども、いかがなものでしょうか。二つあわせて質問しておきますけれども。
#22
○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいまの土地の問題でございますが、これは私のほうは、この土地の評価につきましては、これは大阪の鉄道局じゃなくて、不動産研究所に鑑定を依頼したわけでございます。実はこの鉄道を取りましたあとの土地につきましては、これはどうもあまり実例も多くないんでございますが、いわゆる細長い土地だということで、まあ会社側に言わせれば、普通の半分でしか売れないというような申し出もあったように聞いております。ただ、これは私のほうとしては、不動産研究所に頼みましてその評価をしたんでございますが、全部の平均の評価といたしまして、先ほど出ました五百何十円というのがあったかと思います。ただ、これを個々になりますと、非常にその土地につきましてその所有者が――その土地を、鉄道の用地を買うのに非常に都合のいい人が買う場合はまた評価が高くなってくるんではないか。その辺がだれが買うか、どういう形で将来使われるかによって評価は違うと思います。これが非常にむずかしいことだと思いますが、ただいまのお話の洲本の問題もやはりそれにからんでおると思いますが、どうも私たちの調べでは、洲本の鉄道の用地は無償で寄付して、そのほかに別の何か市有地にあるものをどけるための補償という形で一千万円出されたというような話も聞いております。確かではございません。まあ全体に、こういう鉄道の用地の問題につきましては、やはりこれから単に鉄道の用地だから細長いものであまりその利用価値がないんだというようなことじゃなくて、使う人によれば相当利用価値がある土地が相当あると思いますので、そういうものの評価につきましては、今後やはりこういう統一的に平均的な評価をするんじゃなくて、特に利用価値のある土地については、評価を別にしていくというようなこまかいこともやっていかなければならないように考えられます。
#23
○田代富士男君 いま評価の問題についても、局長が、平均的に出すんでなくて、利用価値のあるところはそのように積算をしていくべきである。まあそのようなこれも建設的な意見でありますが、私もぜひそうしていただきたいと思うわけなんですが、いま局長がこの洲本市における一千万円の点については、ほかに何かの問題があってそれとかね合わせたあれじゃないんでしょうかと、これも事実かどうかわからぬけれどもとおっしゃった点につきましては、私もつかんでおります。そのいきさつは、淡路島というのは御承知のとおり島でございます。その入口が洲本市という洲本市兼港になっております。その港のところをやはり洲本市とすれば観光都市としていきたいし、今度は四国へ渡る陸橋もつくるとかなんとかいろいろ出ておりますし、観光地としてやっていく場合には、どうしても港を整備しながら――淡路交通の子会社の淡路タクシーという会社があります。それが市有地を借りてタクシー会社をしているけれども、出入りに不便でしかたがないから立ちのいてもらいたいという話が持ち上がったわけなんです。そこで、別なところへ移ってもらいたいという話が、また洲本市と淡路交通との間で話がなされたわけなんです。それで現在はその洲本の港から淡路タクシーは別のところへ移転しております。で、おもしろいことに、ここで契約書が、洲本市役所といま言うとおりの淡路タクシー会社との契約書、洲本市役所と淡路交通との契約書と、このような契約書が入っているわけなんです。その契約書の写しはここに全部そろっています。その契約書の中を見ていきますと、このような、これは覚え書きの一節でございますが、甲という立場が洲本市長の山本さんであり、そして乙が淡路タクシー会社ですけれども、この第二条にこうなっている。「甲は前条の立ちのき補償金(乙の姉妹関係にある淡路交通株式会社が鐘訪南門前より県道洲本由良線に至る間の旧鉄道線路線敷地五百十三坪四十六を甲に無償譲渡したる代償を含む)として金一千万円也を支払うこととし、そのうち」あとずっと続いておりますけれども、このように洲本市とすれば、そのような路線を無償でただでやったというそれに対する代償を含んでこれは出しているんだということになっている。このような覚え書きが洲本の市役所にあるんです。ところが、タクシー会社の覚え書きにはただいまのカッコの中の無償譲渡した代償を含むということが載ってないんです。立ちのき補償金ということになっている。洲本の市役所のこの書かれたものには、これが載っている。まことに不可解な問題でございます。だからいま局長おっしゃったようなことがありますが、最近のこれは話でございますが、洲本市のほうから淡路タクシー会社に対して立ちのき上の補償金ということになった書きつけが入っておりますが、それを破ってくれ、ぐあいが悪いから、立ちのきするために、それだけ出さなくちゃならないのじゃ、前例をつくることになるから書き直してもらいたいという話も出ているわけです。そうしてあくまで洲本市とすれば、現段階におきましては、鉄道路線を無償でいただくということになっているようです。その代金として支払ったのだということになっている。これははっきりしております。洲本市でも確認しております。そうしますと、一面ではただであげますよと言いながら一千万円も取る、補償金五百九十三円で補償されたということは、自分の財産を人からもらったようなもので、二重取りしたようなかっこうになると思いますが、この点どうですか。
#24
○政府委員(蓑輪健二郎君) この点は実は私のほうの、どちらかというと、あまり関係がないことになるかと思いますが、ただこの評価等と関係がございますが、どうもこの話を聞きましても、いま先生のおゃしゃいましたように、ある場合には、無償譲渡をした代償を含むというような、こういうことばの意味が一体どういうことなのか、無償譲渡をして、また別の代償をもらうなら、それは無償譲渡ではないので、こういうことばがなぜ公の文書に書かれたのかというのが、どうも私、理解に苦しむわけでありまして、この問題は、先生の指摘がありましたように、私としても、これは一体どうなっているのかというような感じで何とも申しわけのない次第であります。
#25
○田代富士男君 こういう点がどうなっているのか、何とも申しわけない状態だということが――淡路の補償問題で前回からずさんだ、でたらめだと言っているのは、一つ一つ取り上げても、いまの契約書の問題、あるいは小さい問題でもそうでしょう。今度は当然廃止になった土地ですから、淡路交通どうにもしようがないのだ。それすらも、何とか無償でやると言いながら、金を一千万円も取っている。まことにやり方が徹底している。運輸大臣にお聞きしたいのですが、こういう会社なんです。この会社は、最初からお聞きになっていたわけですが、どういう会社か、まことに常識では考えられないということが一ぱいある。その証拠に、前回言ったとおりに土屋社長がまだ死んだままになっているのか、生きたままになっているのか葬式も出されていない。そのあとで、経理関係の事務員の移りかわりにつきましても、知っております。これは次のときにやりますが、そういう会社なんです。
 それじゃもう一つ、国税局のお方にお聞きしたいのですが、この土地を無償で上げますよと言ったのは、その淡路交通の親会社です。そうしてお金を出したのは洲本の市役所です。お金が入ったのはどこかといえば、淡路の子会社の淡路タクシー会社に入っているのです。こうした場合の税金は、現在のところ、調べたら全然かかっておりません。こういう金の動きからするならば、これも脱税行為の疑いがあるんじゃないかと私は思うのですが、この点はいかがでございましょう。また、国税庁としてもお調べにならなくちゃならないのでしょうけれども、私が言っているのは調べた上での、問題を提起した上での質問でございます。お願いいたします。
#26
○説明員(長村輝彦君) 御質問の件は、淡路タクシーには入金をされているわけですから、そこの段階での課税はされていることになるのかと思いますが……。
#27
○田代富士男君 されていないのです。
#28
○説明員(長村輝彦君) ちょっと御趣旨がよくわからなかったのですが、淡路タクシー会社の決算に一千万円の金額が計上されていないという、タクシー会社のほうの課税の問題でございますか。
#29
○田代富士男君 これは当然親会社の淡路交通へ入る金、そうでしょう。土地は淡路交通の所有物だった。それを淡路交通に入らずに、そのまま淡路タクシーに入る、それはおかしいじゃないかと言うんです。所得は淡路交通の所得になると思うんです。われわれでしたらば、個人でしたら贈与税というのがつきます。個人じゃないんですから、それは適用されないかわかりません。その関係から考えても、これは脱税のからくりと申しますか、私には不可解な、要するに、局長もいま申されたように、われわれの理解できないようなことがなされている。ほんとうは、淡路交通に入るべきなんです。それが淡路交通に入らずに、タクシー会社に入った。そのタクシー会社というのは子会社なんです。そこへ一千万円入ってしまった。その点いかがでしょう。
#30
○説明員(長村輝彦君) 淡路タクシーに入った金が、淡路タクシーの所得の計算上除外されているということであれば――まず淡路タクシーについて、本来自分が取得すべきものか、そうでないかは別として、現実にその所得が帰属しているのであれば、タクシー会社の課税の問題は当然そこで発生すると思います。
 もう一つ、お話を伺っておって問題がありますのは、本来淡路交通に帰属すべき金である、それが現実に淡路交通には帰属しておらずに、淡路タクシーのほうに帰属しているということになりますと、淡路交通から淡路タクシーに贈与があったというふうに考えられます。その場合の課税関係は、淡路交通の法人税の計算上は淡路タクシーに贈与した分が、法人税法の取り扱いは寄付金の中に入りまして、寄付金というのは法人税の所得の計算上限度がございまして、それをオーバーする分は損金算入が認められない。したがって、淡路交通にその課税の問題が生じます。それから受贈した、贈与を受けたほうの淡路タクシーについては、贈与を受けたという意味での課税関係が起こります。そこの課税関係は、先ほどの一千万円という金が入った、そのこと自身が、すでに会社の所得の計算上、もとから漏れておるのか、それとも計上されておるかによって違ってくるわけですが、入ったということだけはかりに計上されておるというのであれば、受贈益の問題は新たに発生しませんが、私自身、その実態をよく存じませんで、お話を伺った限りでの課税上の取り扱いは、そういうようなことになるのではないかと思います。
#31
○委員長(岡本悟君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#32
○委員長(岡本悟君) 速記を始めて。
#33
○田代富士男君 それで国税庁として、一回その実態をお調べいただいて御報告願いたいと思うのですが、どうでございましょうか。
#34
○説明員(長村輝彦君) 法人税のほうの調査の計画の中に、どのようなタイミングで、どのように織り込めるか、直接調査を担当しておるほうの部局とも相談をして処置いたしたいと思います。
#35
○田代富士男君 じゃ、私もその御返事を待っておきたいと思います。
 それからいま単価の問題につきましては、局長から平均的に出すのはまずい、やはりその土地の評価に従って出すべきだという御答弁をいただきましたが、もう一つこれにつけ加えれば、市村に法務局の事務所がございます。その法務局の事務所と、この廃線になりました駅の用地のあと地とを交換しよう、こういう話が現在起こっております。そうしますと、その法務局側から移ろうとしておる、その駅のもとの用地ですね、それは法務局側で評価しておるのは六万円から七万円です。これは法務局側でそのくらいの評価をしておるのです。そうしますと、私はここで思うのです。一面では、五百九十三円の補償基準を出すときの積算を出されておりますが、いま一例を申し上げますと、個人の照会には三千五百円、三原町には千二百五円。そうすると、ただいまの法務局の事務所とを交換しようという土地の評価につきましては六万から七万。そうしますと、補償金の問題につきまして、このような残存施設、残存土地等に対する積算が低額であれば、それだけ建設省は補償金額をよけいに出してやらなければならない。これは国税、われわれの国民の血税をそのためによけいに支払いをしなければならないのじゃないか。やはりこれは適正にして、だれしもが納得できる方法をやっていかなければならない。私はいろいろ考えていきますと、これは国鉄と建設省との補償問題等につきましては、私が言うまでもなく建国協定がございます。その建国協定によって、道路と鉄道との交差に関する建設省と国有鉄道との協定がなされておりますが、私鉄の場合は、それがなされていない。また、建国協定自身につきましても、「この協定は、新たに道路と鉄道との交差に関する立法措置が行われるまでの間における暫定の協定とする。」という一項目があります。すなわち、立法措置をとる、それまでの暫定の協定ということでなされておるわけです。そのために補償基準の問題につきましては、前の委員会において私いろいろお尋ねしました。これもまだ残っておるのです。問題もまだ核心に入っておりません。この問題もある。そうしますと、ここで建設省として今後大きな問題が起きております。北からいけば、冬季オリンピックをやるための廃線の問題も起こっております。大体の事情はこの前私も聞きました。北海道から南は九州に至るまで、多く起きておりますが、これに対してやはりその国土世間なり、あるいはその規模なり、あるいはその人員なりによって、査定の額の面は違いがありますが、大まかなところ、これで当てはめていこうという建国協定に準ずるべき、そういう内規と申しますか、そのようなルールを設定して、だれもが納得できるように、また、何者かの圧力によってその補償金の金額が変わってくる、単価が違ってくる、こうあったならば、建設省としても仕事がやりにくいと思うんです。そういう意味におきまして、私は、大きい立場から建設的に前向きの姿勢で、きょう局長も御答弁なさっておりますけれども、そういう面の補償基準の問題を一歩前進したようなもの、内規、ルール、そういうものをつくって、これを一歩前進の改善策を見出すように持っていくべきじゃないかと思うんですが、その点につきまして、局長の御答弁をお願いしたいと思います、もう本会議でお忙しいと思いますが。
#36
○政府委員(蓑輪健二郎君) ただいま先生御指摘になりましたように、国鉄とは建国協定がございまして、鉄道と道路との立体交差その他についての費用の負担をきめております。また、私鉄につきましては、やはり国鉄との協定を準用するという考えでおりますが、なかなか私鉄そのものが、経営が非常に楽なところと困難なところとありまして、同じ立体交差の費用の負担でも、かなり同じような原則でいけないのが事実でございます。ただいま先生のおっしゃいましたように、私鉄等の問題になると、この淡路交通の問題、こういうような問題も今後出てくる可能性はたくさんございます。私のほうが今後どういう形で、道路を整備していく場合に、国鉄及び私鉄とのこういう問題を処理していくか、これは重大な問題だと思います。実は淡路交通につきましての、いろいろ先生の御指摘について、私、との調査によりますと、これではその当時の補償に関係した人としては、これだけのことを、もうできる最善だったと思いますが、やはりこういうととが世間の疑惑を招くということは、私よくないことだと思いますし、そういう意味でこういう問題につきましては、どういう場合にいまの鉄道の補償を払って廃止するのか、また、その補償を払って廃止するような場合には、どういうような積算でやるべきか、その辺の問題は、今度のこの調査によりまして非常にいい参考になりました。私たち、早急に改善の方法を検討していきまして、今後こういう問題について、世間の疑惑を招かないように心がけてまいる所存でございます。
#37
○田代富士男君 局長はお忙しいようですからどうぞ……。
 最後に、大臣にお尋ねしますが、いまの建設省の問題から、おもに地方私鉄の一つである淡路交通を見てみました。これを指導していく側である運輸省の方に聞きましたら、この鉄道を実際運行していた場合は、これは鉄監局長の範囲である。しかし、現在は、もう鉄道が廃止になっていま自動車だけだから、いまは私たちは関係ありません、自動車局長の関係じゃないんでしょうか、それをわれわれはちょっとタッチするわけにはいきませんと。そうしますと、現在は、問題が起きているのは鉄道に対する問題、そうなるとやはりそこに焦点を合わしていきますと、もう自動車だけやっているから私たち関係ありません……。どこに責任があるやら、私は、これちょっと今回調査をやる場合に、お聞きした範囲内で疑問を持った次第なんです。だからこんな問題につきまして、やはりどんな問題であろうと、運輸行政の長であります、責任者であります原田大臣は責任をおとりになると思いますが、いま補償金の問題一つから取り上げましても、こういうことがなされております。従業員の訓練のことにつきましては、またお聞きしたいと思いますけれども、いろいろ問題を提供してもらいたいと大臣申されましたが、きょうは、時間がありませんから提供しませんけれども、そういうことで行政指導をやっていく上の運輸省の責任範囲内、そういう点につきまして、どのようになされるのか、やはりこういう点は解明すべき点は解明し、行政指導すべき点は行政指導すべきではないかと思うのですが、この点についてはいかがでございましょうか。
#38
○国務大臣(原田憲君) 先ほどもお答えをいたしましたが、具体的な淡路交通の問題につきまして、御指摘のあった点で正すべきことは今後もやはり正していくつもりでございます。これはいまもお話がありましたように、いま淡路交通というのはいわゆる鉄道ではございません、バス会社でございます。所管といたしましては自動車局の所管になるわけでございます。これをもう一つ言いますと、陸運局が指導監督の立場に立っておりますから、ここを通じまして十分の指導をいたしていきたいと思います。
 それからお話の中に出てきましたが、私が聞いておりましてわからぬ点がございます。これは私にお尋ねになりましても、私自身もわからぬと答える以外にございませんので、その点だけは御了承賜わりたいと思います。
#39
○田代富士男君 けっこうです。
#40
○委員長(岡本悟君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑は本日はこの程度といたします。
    ―――――――――――――
#41
○委員長(岡本悟君) 次に、日本国有鉄道の運営に関する件及び航空行政に関する件について、質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言願います。
#42
○木村美智男君 この前、運輸省のほうから報告がありましたサンフランシスコにおけるダグラスDC8の事故の問題について、二つ、三つお伺いをしたいと思うのですが、きょう、なぜそういう質問をするかというと、実は御承知のように、もう三年前になりますが、相次ぐ航空事故がありまして、たいへん世上やかましく言われた、そういう状況のあとで、まあ一段落して、ここしばらく、幸い松山事故以来まあまあ空の事故というものが一応、関係者の努力もあって、その後落ちついておるわけなんですが、ところが、サンフランシスコで起こった事故だけじゃなしに、オークランドで同じように、DC8が全く同じケースの事故を起こしているというようなことから、多少これはやはり究明をしておかないと、大事に至って大騒ぎをしても間に合わない、こういうようなことで少しお伺いをしたいわけなんですが、最近どうも、何というのですか、機械、器材がりっぱになってきておる割合に、非常に飛行時間が延ばされたり、離着陸の回数が多くなったり、勤務時間が長くなったり、そういう関係がいま航空問題でも出てきておる。この点は、やはり経営者である日本航空なり、全日空がかってにやっているというよりも、運輸省の監督のもとにおいて、あるいは認可のもとにおいてこれがなされておるということなので、そこでお伺いをしたいわけですが、この運航規程について、私、いろいろ調べてみましたら、ちょうど四十一年の二月四日に東京湾で全日空の727が墜落をした。ちょうど一カ月後の三月四日に羽田で着陸を失敗をして飛行機がもんどり打って焼けた。それから十一月の十三日は松山沖でYS111が墜落をした。この年がたまたま四十一年なんですね。その四十一年の、しかもこういう事故のあるちょうど中間の七月ごろに運航規程が改正をされている。このことを実は私きわめて重要視しているわけです。これは航空局長として当時の規程内容を変えていった、それは無理があるんじゃないかということを少し――実はそれが器材が古くなってきていることと、労働条件が少しきつくなったり、あるいは飛行時間といったような問題等悪条件が重なり合ってきているというところに、この二つの事故が起こってきているのじゃないかという気がしているものですから、その辺をどういう立場で認可をされたか。また、そういう労働条件やなんかのこともよく実際問題として精査をした上で認可をしたものなのか、そこら辺ひとつまず先に伺いたい。
#43
○政府委員(手塚良成君) 労働条件等につきましては、運航規程あるいは整備規程両面にわたりまして、現在の各航空会社の体制を十分チェックいたしまして、そういうチェックの上に立ちまして運航規程についての認可をしておるというつもりでおります。ただいま先生おっしゃいました、そういうものの上に立って現状がなお労働強化になっておるのではないかという御質問がございますが、労働条件、労働時間等につきましては、これまたそういう内容に十分注意を払っておるつもりでございます。
#44
○木村美智男君 十分これはチェックをして、そして実態を見ながらやったんだと言われるんですが、しかし、これは大体会社の申請どおり承認しているんじゃないですか。どっか申請の中で、これは無理だといって削ったとかなんとかという関係があれば、具体的に答えてもらいたいんですが、たとえば飛行時間は連続九時間以上飛んではならぬということになっておったのを十時間に延ばした、これが一つですよ。それから離着陸については、一日のうちに一回となっていたのを五回に回数をふやした。それから勤務時間については十三時間を十五時間にしたわけですね。そうすると、会社側は、たとえば連続九時間というやつは十一時間ぐらい飛べるようにしてほしいという申請があったが十時間に削ったとか、あるいは勤務時間は十八時間ぐらい、国際航空の関係からやむを得ないということで申請があったのを、十五時間に削ったとかいって、そんならチェックして、なるほど運輸省自体として自信を持ってこれを認可したんだというふうにとれるかもしらぬけれども、そういうことではないんじゃないか。これは申請どおりじゃなかったんですか。
#45
○政府委員(手塚良成君) 結果といたしまして、先生御指摘のとおり申請どおりになっております。おりますけれども、それを認可いたしますにつきましては、現状の乗務の態勢あるいはそれに乗る乗務員の疲労度あるいは外国の実情、こういったものを検討の上、認可をいたしておるわけでございます。さらに、パイロットの労働時間で御説明申し上げますと、運航規程のそのときの改正の結果によりますが、現在月間八十五時間、三暦月で二百四十時間、年間九百時間というのに押えておるわけでありまして、こういった規程の上から現状を顧みますと、DC8型の操縦士におきましては、機長におきまして、平均の労働時間数、操縦時間数、これが四十二年、四十三年度におきましては五十七時間、こういう姿になっております。副操縦士におきましては、四十三時間ないし三十七時間、こういうことになっております。ただ、これは平均でございますので、特定パイロットについて、必ずしもこの時間どおりということではございません。
#46
○木村美智男君 具体的に個々の問題を取り上げてきょうは申し上げようとは思っておりませんが、とにかく、何というか、飛行時間の延長なり勤務時間の延長によって相当無理がかかってきているということだけは、これは認識をしていただかぬといかぬと思うのです。それで、単に人間だけの問題ではなくて機械のほうも実は相当延長しているわけですよ。これはエンジンのオーバーホールの間隔についても、ちょっと見ただけで、たとえばDC8のJT−3Dですか、これは三十七年のときは、大体一千時間というのが一応時間限度にされておったやつが、わずか六年間に一万時間に延ばされたんですよ。一万時間もオーバーホールやらぬで飛んでよろしいということになっているわけですね。それからボーイング727の場合でも、四十年当時、一千時間であったものが、ここ三年間のうちにいまや七千時間になっていますね。これはもうあなた方専門家なんだから御承知のとおりだと思うのですよ。とにかく一年に、はなはだしいのは五回も変えて四千時間もオーバーホールの時間を延ばしている。これは機械だからまあ延ばしてもいいということになるのかどうかわからぬが、やはり私はここら辺のことを相当慎重にしていかないと、ぼつぼつ四十一年のあの事故から考えて、ことしから来年あたりに一つのひずみのくる時期だと思うので、そういう不吉なことを予言するようなことを言うのはいやだけれども、しかし、よく見ると、人間のほうの関係も労働を延ばすと同時に、機械についても、とにかくエンジンについてはオーバーホール一万時間というのは、これは私もびっくりしているのですが、こういったようなことを大体野放しにしておいていいのかどうかということは、一つの問題だと思うのですが、運輸省としては、こういう調子でいくと一万時間というものじゃない、もっと延びるかもしれない、こういう方針であって、これからどうするのか、そういう点を聞かしてもらいたい。
#47
○政府委員(手塚良成君) エンジンのオーバーホールの時間につきましては、三十七年以来徐々に延びておることは事実でございます。ただ、これを延長いたしますにつきましては、やはりエンジンの過去の実績等を十分に勘案いたしまして、それからさらに整備の技術等の進歩あるいはその機械の内容等の進歩、そういうものをにらみ合わせまして、そうしてある種の経済性を加味いたしまして、これを延ばしていくというので徐々にやっております。この際にも、やはり同種の外国エアライン等における器材等について、十分そういったものとの比較検討も考えてやるということにいたしております。しかしながら、これが将来無限に延びるということではもちろんございませんので、ある一定の限度に至ったならば、それ以上には延長しないということはあると思います。ただ、現状は、当初スタートのときにつきましては、特に新しいエンジンについては慎重を期しまして、相当長い時間が予想されるにもかかわらず、DC8のJT13Dについて申し上げれば、千時間ということでぐっと押えた。それを徐々に実績を勘案しながらいまゆるめてきておるというのが事実でございまして、この延ばし方自体が、非常に過度に延ばしておるということではございませんし、そういったものを延ばすについてのわれわれの技術陣については、十分なる検討を重ねてやっておるということを御了承願いたいと思います。
 なお、そういう面からの事故につながる心配ということは、私どもも十分それは考えておるつもりでございまして、先般のサンフランシスコ事故等に徴しましても、再度こういったものを再点検をいたしました。特に先般の事故等は、乗務員の関係の訓練等に問題があるのではなかろうかということで、事故原因の結果を待たずして、そういう面については再度のチェックと、そういうものの強化を現在はかっておる次第でございます。
#48
○木村美智男君 いま最後のほうに言われた訓練の問題は、私も多少あると思うのですよ。これは人間が足らないために、何か満足に計器の見方も教えもせぬで、いまから乗務だというのに、これとあれとこうすればこうなるんだといった調子でさっとやって乗せていった。途中へ行ってどうやっていいかわからぬといったことも聞いておるものだから、これはあぶなっかしくてしようがないから、その点は、これは運輸省が言われるように、訓練の問題についても多少問題があるということはもちろんなんですが、ただ、CJ−805のオーバーホールについては、これは二年間も二千時間でとめておいたといったような、一面ではそういう事実もあるのです。そういうことを考えてみると、いまあなたのほうで言われた、技術的に心配がないからどんどん延ばしていいのだと言うけれども、実際は稼働率の高い飛行機、ないしは、それについているエンジンほどオーバーホールの時間を延長している。だから、ぼくは少なくともこれは増便とか路線の延長ということについて、稼働率を高める必要性から、どんどんオーバーホールが延ばされているという一つの心配を持っているわけです。これが全然ないと言うなら、それは幸いなことだけれども、最近のとにかく事故について、大体原因がみんなわからぬじゃないですか。それは羽田から始まって松山に至るまで、いまだに原因がわからぬでしょう。こんなばかな話はないんだよ。それで、えらいエンジンの延長だけは、技術的に見て全く心配がないんだと言ってみても、だれもそれは信用できないです。それなら、それだけの技術陣がりっぱな技術を持っているなら、松山でどうしてああいう状態になったか。羽田で片肺が飛んだのは、一体エンジンの爆破によったのか、あるいは操縦士のミスによったのか、そこら辺の判断はつくはずだ。ところが、これらの原因が全然わからないというところに私は非常な不安を持っているわけだ。だから、あまりオーバーホールの時間を延ばしたり、そういうことばかりやるのじゃなしに、やはり路線延長やるならやるで、それはそれだけ商売上必要があってやるのだから、増便をするならするなりに、それに見合った要員というものをちゃんと確保して、そうして、エンジンについては無理のないことでやっていかないと、これはもう事故が起きてからではとにかく間に合いませんから、そこで、四十一年からことしはとにかく四年目になっているし、ここら辺でひとつ航空関係は引き締めてもらわぬと……。こういう気持ちがあったものだから、特にこのサンフランシスコの問題を取り上げたのです。
 もう一つ伺いたいのは、いまやられているこのSCN航法、これは航空士をモニターにしてやっているわけですね。これは航空法を読んでみると、どうも私はこのままほんとうに合法的なのかどうかということについて、ちょっと首をかしげているのですけれどもね。これは運輸省としてはどういう見解をお持ちですか。
#49
○政府委員(手塚良成君) 事故以来の四年目に当たるので、十分諸般にわたって注意をしろという御注意は、まことにありがたいことでございまして、私どももそのとおり、あの当時のことを再度想起をいたしまして、諸般の注意を怠らないようにしていきたい、また現在しているつもりでございます。
 SCNの問題につきましては、現在これを実施いたしておりますのは、ホノルルと米本土の間を実施をいたしているわけです。昨年の七月以来やっております。これは現在の航空法におきましては、この区間においては問題はないと、ただ、安全の点につきましては、やはりこれにつきましても十分な検討を重ねてきておりまして、私どものほうでは毎月所要のデータを徴集をいたしまして、継続的にその実施を監視をいたしております。現在までのデータによりますと、その結果といたしましては、特別問題にすべきものはないというふうに見ております。
 しかし、会社自体は、さらにこのSCNにつきまして、これを北大西洋、その次には日本とホノルルと、こういう間に拡張をしたいという希望を持っております。しかしながら、この将来の拡張の計画の問題になりますと、これは現在の航空法との関連ももちろん出てまいります。それから現状におきます北大西洋あるいは本土−ホノルルの間におきます航行援助施設との関連という問題が出てまいりますので、これは十分慎重にやらなければならないというふうに思っております。ただいまのところ、北大西洋線につきまして、いろいろこの現地の調査をいま実施をいたしております。その調査の結果についても、先ほど申し上げましたと同じ意味で、いろいろデータを徴集をいたしまして、それを検討するとともに、機器の精度あるいは乗務員に対する影響、こういったものをあらゆる角度から慎重に検討を進めております。東京−ホノルルという線については、さらにこれ以上に問題があるというので、これらを含めまして、今後の検討課題といたしまして慎重に対処していきたいというふうに現在考えております。
#50
○木村美智男君 慎重に対処するということですから、これ以上申し上げませんが、ただ、サンフランシスコの問題に関連をして、航空局が会社側に対して勧告を出した問題を、従来ならこれはあまり気を使わずにやったんだけれども、なぜかこの場合には、マル秘でもって扱ったのだね。しかし、それはマル秘といったって、朝日がスクープしてすっぱ抜いちゃったから、ちっともマル秘じゃなくなっちゃったけれども、そこら辺ちょっと問題があるのじゃないか。だから、どうも最近これは合併問題でぼくもだいぶやったんだか、通産省と各業界、運輸省と運輸業界ね、そういうふうに経済官庁というのは、ともすれば業界との癒着関係がいろいろとうわさされる段階だから、こんなものはやはり公明正大に勧告は勧告としてやればいいので、新聞からすっぱ抜かれて、マル秘だったやつが秘密じゃなくなったというのは、これはかっこうが悪いだけじゃなしに、かえって何かあるのじゃないかというふうに疑われるから、これはひとつぜひ次の段階においてはそういうことはおやりにならぬように、これはあとで大臣からもそういうことについての見解を聞いておきたいと思う。
 この問題で長い間やりたいとも思いませんが、もう一つだけ、最近航空法の改正問題をいろいろと耳にするわけです。しかし、いま言われているようなことの中には、たとえば航空士をおろして、この間の例のドップラーナビゲーターですか、試乗してみましたけれども、航空士をおろすという問題、あるいはある程度の運輸省が持っている監督規制を会社側にゆだねるとか、そういう大事なことは、これはそう簡単には……。航空法を改正するということは、今日とかく安全の問題がうるさくいわれておるし、いま衆議院のほうでは交通安全基本法という法律が――社会党がおととし出したやつですけれども――いまそれは佐藤総理も本会議で私の質問に答えて、与党の提案として交通安全基本法が陸海空にわたるものとして出てきている。こういう情勢だから、そういう中でこの安全を阻害するような航空法の改正という問題は、これは逆行するものだからそれは相当慎重に扱ってもらわなければいかぬということで、特にきょうは最終的に大臣に――前のほうはいろいろ世論の関係その他を考えてやかましくは申し上げませんが、航空法の改正だけは、これは大臣あなたに、交通安全基本法の提案のようなものは、今日の情勢においてどうするのかということで、ひとつはっきり責任ある見解を述べておいてもらいたい。
#51
○国務大臣(原田憲君) 航空事故についてころばぬさきの杖と申しますか、木村委員から十分な注意を払う必要があるということを事例を引いてお尋ねがございました。たいへんけっこうなことでございまして、ありがたく敬意を表する次第でございます。
 なお、航空法の改正についてのお尋ねでございますが、結論を先に申しますと、今国会にはまだ航空法改正をお願いすることにはならぬと思います。いまお話の中にもるるございましたように、まず何と申しましても、安全ということが第一だと私も考える次第であります。また、今後世界経済の中で航空というものの占めるウエートというものは、ますます増大してくると考えるのであります。これらに対応して日本の航空事業というものをどう対処していくかということにつきまして、十分検討を加え、お話もございましたら伺わしていただきます。準備が整いましたならば、航空法の改正をお願い申し上げたい、こういうふうに考える次第でございます。
#52
○木村美智男君 大臣、準備が整ったらということのようだけれども、ぼくは航空法の改正という問題について、たとえば今日の時点ではいろいろ機械の進歩、技術的な向上といったような、そういう観点の問題としての航空法の問題は、あるいは今日の事態にあまりふさわしくない面が出てきているというような、そういう点での問題は、これはひとつそこら辺の点をさらってみる必要があるだろう、こういうふうに思いますが、要するに安全面をそこなうような改正だけは、これはやはり断じて航空局としてはやらぬという基本方針に立って航空法改正の原案をつくってもらわなければ、適当につくっちゃってから出されてそれで持っていかれたのでは、今日の航空問題の置かれている現状からいうとうまくない。なぜかというならば、いままでの何回かの事故について、とにかく数百名の犠牲者が出ており、莫大な国家賠償だけじゃなしに、人類の悲哀的な、家族の不幸も含めて問題を起こし、しかもその原因たるやどの事故も何だかわからない、そういう条件の中にあるのだから、安全の問題についてだけは、航空法の改正ということについても、事安全については、簡単に、何か今日の増便やあるいは路線延長や国際化時代だといったところで、安易に改正をしては困るというのが私の言い分なんですよ。そこはひとつ大臣、きちっとしておいてもらいたい。
#53
○国務大臣(原田憲君) 御趣旨をくみまして、先ほど特に安全ということについて発言をいたしたつもりでございます。もちろん航空輸送量の増大あるいは技術の革新、この技術の革新ということはすなわち安全ということに私はつながっておると考えておるのでございますが、特に先ほどもこのことよりも安全ということを申した次第でございます。十分御趣旨は承っておりますので、検討いたしていきたいと思っております。
#54
○委員長(岡本悟君) 他に御発言もなければ、本件に対する質疑は本日はこの程度といたします。
 暫時休憩いたします。
   午後三時十六分休憩
     ―――――・―――――
   午後五時三分開会
#55
○委員長(岡本悟君) 委員会を再開いたします。
 この際、参考人の出席要求に関する件についておはかりします。
 日本国有鉄道の運営に関する件の調査のため、本日の委員会に参考人として国鉄労働組合本部書記長臼井享君及び同組合東京地方本部委員長富塚三夫君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#56
○委員長(岡本悟君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 この際、参考人の方に申し上げますが、本日はもう御承知のようにだいぶ時間も経過いたしておりますので、質疑に対するお答えはなるべく簡略にお願い申し上げておきたいと思います。御苦労さまでございます。
    ―――――――――――――
#57
○委員長(岡本悟君) 休憩前に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は順次御発言を願います。
#58
○瀬谷英行君 一昨日の当委員会で質問したのでありますが、東鉄の三分割問題であります。三月一日に、聞くところによりますとストライキが行なわれるかもしれないというような緊迫した状況にありますので、私どもとしてはきわめて関心を持たざるを得ないのでありますけれども、一昨日の副総裁の答弁によれば、三月一日のストライキというものは極力回避したいというお答えでありました。なぜそのトラブルが起こったかという問題について、あるいは話が不調になったかという問題について副総裁のお答えは、組合側がなかなか団体交渉に応じなかった、要するに団交の土俵の上に上がってこないので、やむを得ず当局側として一方的に措置せざるを得ないのだという意味の答弁がございましたし、すでにもう今日突然始まったことではなくて、一年も前から準備されたことである、こういうような御答弁もあったのでありますが、一体組合側として、この副総裁が言うように団交の土俵に上がらなかったとすれば、いかなる理由なのか、その辺の事情等について組合側からひとつ御説明をいただきたい、こういうふうに思います。本部の書記長にその点をお伺いしたい。
#59
○参考人(臼井享君) 国鉄労働組合本部書記長の臼井であります。
 質問にお答えをいたします。団交に応じないので決意をしたということ、それから一年前から準備をされているということ、これらについてお答えをしたいと思いますが、答える順序を、経過を追う必要がありますから、逆にしたいと思います。
 風聞としては、東鉄の三分割について意見が出ているということは聞いたことはあります。またもう一つの風聞としては、それは非常に困難であるから中止になったというようなことを聞いたことがあるわけでありまして、この問題についてはうわさ程度で、ちらほら聞いたということであります。当局側から連絡がありまして、最初に交渉を始めましたのが十二月の三日夕刻であります。昨年でありますが、職員局長から説明をしたいということで呼ばれまして、私ども伺ったわけでありますが、東鉄の三分割について方針をきめ、準備委員会を発足して、そこで検討を行ないたいというだけの説明でありまして、これでは全然わからないから、もう少し詳しい内容について説明をしてほしいということを申し上げたのでありまして、一年前から準備があったなどということについては、われわれとしては全然関知できない問題でありまして、この問題を耳にいたしましたのが、いま言いましたように昨年十二月三日であるということを明確にしておきたいと思います。
 次に団交に応じないという問題でありますが、この問題は全然そういう事実はありません。事前通知に関する協約というこの種問題を処理する協約がございます。この中には、どういうことを相談をするのかという問題を、四項目ほどに整理いたしておりますが、このうちに機構改正等に関する基本的な事項という問題が明確に上がっておりまして、その問題を事前に協議を行なうということ、労働条件については団体交渉を行なって意見の一致を期するようにするということがあります。この協約に従いまして、従来この種問題についてはできるだけ早く説明を受け、その説明に基づいて協議を十分行ない、団体交渉も十分行なって意見の一致を期してきた前例は枚挙にいとまがありません。一番いい例は、昭和二十五年に東京に三つの管理部がありましたが、それを一つに統合するという問題が起こりました。この問題は今回の場合とまさに反対の形でありますが、ほぼ一年近い日月を経て、労使でまとめました。いまも持ってきておりますが、非常に膨大な協約や協定、覚え書きというものを結びまして、下部のそれぞれの機関の交渉に移したという経緯がございます。そういうふうにいたしまして、協約、協定、これに基づいて私どもは団体交渉を行なうべきであるということを主張いたしました。これらは昨年十二月の六日、この種問題については非常に問題があるので、できるだけ交渉を行なってからやるべきであるということを申し入れたわけであります。引き続きまして、一月の十八日にもその種申し入れを行ないました。できるだけ早く内容について説明をしてほしい。一月の二十七日になりまして、やや大ざっぱでありますが、こういうふうにしたいという意味での当局側の説明があったわけであります。その時期に、三月一日に実施を行ないたいということをあわせてつけ加えて提案がされました。
 私どもは、五項目についてその日に直ちに申し入れを行ないました。一つは、現場の掌握ができにくい。いまの東京鉄道管理局は、こういう問題についてもう少し具体的に掌握ができない理由を述べるべきではないかということが第一点であります。第二点は、組織を細分化することによって、それぞれの組織がセクトを持って、そうして運営がやりにくくなるということについて当局側の見解を求めたわけであります。三番目は、最近の輸送のあり方が広域輸送を目ざしているわけでありますが、細分化することによって、そういった最近における輸送の流れに逆行する結果が出るということを指摘をして、当局見解を求めました。四番目には首都圏輸送を考えた場合に、三つの管理局にすることによって一貫した首都圏の輸送ができないのではないか。これについて当局の見解。次に、労務管理が十分に行なわれていない、または管理が十分行なわれていない、こういうことで当局は主張いたしておりますが、細分化することによって、むしろ職制の側が強化をされる、こういう問題が起こってくるにもかかわらず、一方では慢性的に東京鉄道管理局では職員が不足をしている、管理の要員をふやす一方では職員が不足している、どういう問題について、文書でもって、三月一日でありますと、二月、一カ月しか期間がありませんので回答してくれ、こう申し入れたわけであります。
 一月の三十一日に、文書で回答はせずに口頭で出ました。しかし、との回答も不十分でありまして、われわれはこの五つについて一つも納得することができません。
 そうこうしているうちに、二月の十日ごろを目途に三分割の問題を含めた年度末の人事異動が行なわれる模様があると、こういう情報が入りましたので、二月の五日に申し入れを行ないまして、この人事異動というものを行なってしまうと、まだ団体交渉が全然やられていないにもかかわらず、機構改革の人事異動が行なわれることは問題だというので、申し入れを行ないました。それで七日から八日にかけまして徹夜で本部、本社で交渉をいたしたわけであります。従前の慣行からいきますと、この種問題は、先ほども申し上げましたように、本部、本社で基準的なものをきめまして、具体的なものについて地方対応機関、管理局対応機関で交渉させるという経緯があります。一晩かかりまして交渉いたしました結果、当局側は十日の人事発令については慎重に行ない、それから三月一日の実施の問題については、これを目途として地方対応機関で交渉をさせるようにしたい、こういう意味のところに問題がいきました。ですから目途をそこに置いて労使で十分協議を行なおうではないかという問題、その前に刺激をするような人事発令については慎重に行なうということを当局が表明をいたしましたので、さらに具体的な問題について地方協議をするということもありますから、一ぺん地方で交渉をさせようというので、地方交渉に移したわけであります。それ以降は地方で交渉を行なっておりますので、詳細については地方本部の責任者であります富塚君が来ておりますから答えていただくことにいたすわけでありますが、地方の交渉は非常に難航いたしました。それは従前の慣行を無視し、協約、協定に違反をいたしまして、一方的に日にちがないからということで準備作業、たとえば庁舎内の工事を始めるとか、または事前通知を行なって、発令の準備を行なうなど、そういう問題が起こりまして、地方交渉では、内容についての交渉をするよりも、協約の解釈で違反があるのではないかという問題、または従前の慣行を無視してそういうことを行なうことに問題があるのではないか、こういうような点について非常に問題がありまして、本部、本社は地方交渉に移したあとも、十分待機をいたしておりまして、私どもは有効に地方の交渉を進めさせるような体制をつくっておりましたし、また、そういうことも事実行なっております。ですから具体的日程等については富塚委員長に譲りますが、そういう形で本部、本社は努力をする体制にあったということを、私どもははっきり申し上げておきたいと思います。ですから団交に応じなかったという事実は、ほとんどといっていいほどありません。常に問題を起こしたのは当局側のその種の予備行動、こういうものが問題を紛糾さしたというふうに国労の本部としては考えているということを答弁いたしておきたいと思います。
 以上でございます。
#60
○木村美智男君 いま臼井参考人のほうから、従来この種の機構改革をやられるときには、労使の間で団体交渉をやって、そうしてそれに基づく協定を結んだり、あるいは覚え書きを結んで、そうしてスムーズにやってきたのが、今回はそういう慣行が無視されているというお話はわかったわけですが、もう少し、東鉄の三分割ですから、東京の責任者である委員長に二、三事情をお聞きしたいわけでありますが、今月の八日の段階で、一々読み上げませんけれども、私はきわめてりっぱな申し合わせが労使間にできたというふうに、内容を読んで考えておるわけです。それが双方で確認をされておりながら、なぜこの翌日から団体交渉が難航をしたのかということ。そうしてその難航したが、その中で組合は事態収拾のためにあっせんというようなことをやられたようだけれども、これについて双方はどういう態度をとられたか。それからそのあとに団体交渉は中断をされるという事態が起こったが、その原因は何なのか。それからいまは、けさのニュースあたりでも、双方が土俵の上に乗っているという報道なんかも見ているわけでございますが、そうだとすれば、組合側としていわゆるストライキを開始するその決意というか、腹がまえについてはどういうふうに考えておるのか。それに対する問題のポイントは何なのか。ここら辺について富塚参考人に伺いたい。
#61
○参考人(富塚三夫君) 国鉄労働組合東京地方本部委員長をしております富塚であります。私は直接団体交渉の責任者として本件を扱ってきたものですから、いまの質問の趣旨に沿って簡単にお答えを申し上げたいと思います。
 七日から八日の朝にかけて本部と本社の間では、いま臼井書記長が申し上げましたように、十分労使で話し合いをすることにしたいという下準備の話ができましたから、それに基づきまして、私と関東支社長との間に具体的なこれからの進め方の話をいたしたわけであります。それが十日の朝になって正式な協定として約束をいたしました。一つは、今回の東鉄三分割の実施については、組合側と事前に協議をして、関連する労働条件は交渉をして意見の一致を期するように、これが第一であります。第二は、いろんな合理化案件その他が残っておるものですから、この懸案事項の処理については、引き続き協議をするという書面上の確認事項、協約を締結をしたわけであります。
 その話のときに、中牟田支社長は、三月一日には固執しないということをはっきりと私に言明をされました。公式の団交でもそのように言われておる。しかし、三月一日を目途にしていきたいという気持ちは依然として変わらないということを言われております。三月一日に固執しない、そして二月十日の発令人事の関係を延期するということの関係で、二項目の話し合いが実はついたのであります。その後十一日は休みでありましたから、十二日の十二時から中牟田支社長と前後八回にわたっていろんな交渉の場が大なり小なり持たれたわけであります。ところが、十八日に至りまして、工事をやらないと物理的に間に合わないということで、工事を一方的に始めるという形になってきたので、それはちょっと待ってくださいということで交渉をしたのですが、工事だけはやらしてほしい、これは管理運営の事項だ、こういうふうに申された。しかし、十日の約束は、すべて事前に協議をするとしてあるのですから、これも含めたものとして、事前協議の協定などを含むものとしてわれわれは解釈をいたしまして、対立をいたしました。その結果、組合側は、当然法律できめられておる公共企業体労働委員会に緊急あっせんの手続をとりました。十八日の夜であります。十九日の日に一日当局側は工事をしたのでありますが組合側はそれを見守りながら労働委員会のあっせんの提示を実は待っておったのであります。夕方になって、十八時ごろあっせん案が実は提示をされました。そのあっせん案は、労使双方誠意をもって団交を続けなさい、その中に工事の問題について、工事も中止をして団交しなさいということについて南あっせん委員長から提示をされたのですが、十日は中牟田支社長が一たん約束をしてお帰りになったところ、物理的にということで工事の問題だけは考えさしてくれという話になって、組合側は、これを受諾をしたのでありますが、当局側は条件つき受諾、工事関係の問題を除いて受諾という関係に相なったのであります。その後、二十一日の日に工事を中止して交渉したいという誠意の見られる態度が当局側に出てきましたので、団交をさっそく始めて二十二日の十二時五分であります。団体交渉を続けますが、組合員の人事の発令予定を、その事前の通知をぜひ出さしてほしい、出します、こういうふうになって、組合側は団交の拒否を意味するのかと、こういうふうに申し上げたところ、いや団交は続けたい、しかし人事発令はしたいと。かりに一歩譲って、工事のことは管理運営事項としていろいろ難色を示されておったとしても、事組合員の配置転換の事前通知は、すべて労働条件であり、ずうっと長い間一回も労使の協議が整わずにやられたことはないわけでありまして、きわめて不満の意を表しまして、われわれは再び労働委員会にあっせんの申請をいたしました。その結果、あっせん案が出ましたのは、本件の取り扱いをめぐり労使双方に問題点は認められるが、当面紛争解決のためには、ぜひ口頭あっせんの趣旨に基づいてすみやかに団交再開をして円満解決をしなさい、こういうふうに口頭あっせんが出たわけであります。そこで私どもは、労働委員会に対しまして、十日の朝に中牟田支社長と私の約束をした内容に立ち返って、つまり前提に返ってひとつ交渉していきたいということを申し上げましたところ、当然だという労働委員会の委員長のおことばがあり、それに基づいて実は二十五日から団体交渉を始めるということに相なったわけであります。
 したがいまして、組合側としてはさっそく具体的問題について要求を五つにわたってしました。一つは、組織の改正についてのいろんな意見々、持っています。御存じのように、山手線を三つの局に分ける。二十八の駅があって、一回り五十八分の運転時間で運転をしている山手線を三つに分けてしまうことはまずいのではないか、だから、これを一本にするようなことはできないかというようなことや、あるいは新しく三つに分ける局の中に、組合側ではこういうところの課を新設をしてほしい、あるいはこういうところの条件を満たしてほしいということなどを申し入れていることが第一であります。ところが、ここで申し上げておかなければならないのは、非現業関係の、つまり事務関係の職員の分割案はできたんですが、現場の駅とか、区とか、つまり電車あるいは保線、電気、こういう関係の分割案はまだできていないのであります。労働組合としては、当然現場も含む分割案を正確に整理をしなければならないということになって、ここが団体交渉の中で相手側といま交渉を継続しているというのが一つであります。二つには、労働条件として三つの局に分かれますと、当然お互いに今度は北だ、西だ、南だといって配置転換ができなくなってしまう、人事運用が一本化されないとセクト的になって非常にまずいのではないか、人事運用についてぜひ一本化していくようにしたい、こういうことについて協約を結びたい、あるいは人を二千七百人の大体想定で三局に非現業関係を分けることになっていますが、七百三十五人組合としてはふやしてほしい、こういう要求や配置転換については本人の希望を尊重してほしいということや、あるいは設備の関係など、こういうものを申し入れをして、いま交渉を続けている最中であります。
 ところが、時間的に見まして三月一日というのはあと一日ぎり残されていないのでありまして、私どもとしては三分割を認める前提に立ってぜひ協議を進めたいから、三月一日に固執しないで若干の団体交渉をまとめる期間をほしいものだということを盛んに申し入れをしたのでありますが、当局側は三月一日を譲らないと、こういうふうな形になっているのであります。私は中牟田支社長が人事委員長として責任を持たされて、十日の日に三月一日には固執しないと言明をされており、しかも団体交渉が紆余曲折はあったにせよ、いろいろ一つの煮詰まっていく段階を迎えておるのでありますから、ここで三月一日に固執しないで、若干の期間で団体交渉がまとまって労使円満に、円滑に移行できるような形をとってもらうことはできないだろうかということを盛んに相手側に要請をしているのでありますが、そこのところがまだ結論になっていないというのが実情であります。したがいまして、組合側は、団体交渉はいま申し上げました要求に基づいて整理をしてまとめていきたい。そしてきわめてまだ準備もできていないような状態であり、見ていただけばわかりますように工事をやっておる最中であります。しかも、人事の関係もまだ現場のほうの関係までの準備はできていない。さらに、所管分掌の業務変更のこともまだできていない。これは責任者としている中牟田支社長及びそれを実施しようとする東京鉄道管理局長もその点ははっきり答弁できない状態に実はなっているわけでありまして、ぜひひとつ誠意を持って交渉をまとめる時間をほしい、ストライキをわれわれはぜひ回避をしたい、そういう努力をしたい、それには若干の団体交渉を煮詰める期間をほしいということを再三申し上げておりますので、以上の事情をぜひ御参酌をお願いいたしたい。私どもとしては誠意を持ってやったつもりでありますので、重ねて申し上げておきます。
#62
○委員長(岡本悟君) 参考人に対する質疑は、これにて終わります。
 両参考人、たいへんお忙しいところありがとうございました。
#63
○瀬谷英行君 大臣にお伺いしたいと思いますが、きょうは組合側の責任者にも出てもらって事情を説明をしてもらったわけでございます。例の東鉄の三分割の問題でございますが、一昨日の副総裁の答弁をお伺いしますと、団体交渉がうまくいかなかった、あるいはその団交の土俵の上に組合が乗らなかったといったような事情をお話しになりましたが、そこで、その点をきょうは組合側に説明をしてもらったのですが、いままで組合側の意見を聞いたところによりますと、決してその団体交渉に応じないということはなかった。しかも、この話を持ち出されたのは去年の十二月が初めてである。副総裁の話によると、もう一年も前から準備してきたのだということでありましたが、組合が話を聞いたのは去年の十二月だ。そしてことしになってから具体的な交渉が持たれた。二月になっても三月一日を目途としてこの切りかえを行なうのだというところで、一たん話はついておるわけです。それなのにこの期に及んで決裂をして、しかも、騎虎の勢いでストライキにまで発展をするなどということは、まことにこれは残念なことだと私は思うわけです。ほかのことと違いまして、国鉄がストライキということになると、法的にどうのこうのということは別にいたしましても、特に影響は大きいわけでありますから、運輸行政としても、ストライキというものはなるべく避けるようにするのが望ましいことじゃないかと私は思うのです。もし、大臣がストライキを大いにやってもらいたいというふうにお考えになっておれば話は別なんですけれども、そういうことはないだろう。できればこのストライキは回避をするという努力を大臣としてやってもらうのが一番いいことじゃないか、私はこう思うのです。そこで、大臣としてはそういう努力をする気がおありになるかどうか、その点が一つお伺いをしたいと、こう思うわけであります。
 しかも、内容的には、私は、いままで聞いたところによると、そんなにむずかしい問題はないという気がしているのです。つまり、賃金の問題等になると、要求する金額が大きければ、ないそでは振れないということもあるかもしれない。しかし、この問題はメンツやなんかはあるかもしれないけれども、具体的には三月一日あるいは四月一日を期してどうこうしなければ、国鉄の運営に重大な支障があるというような性格のものではないように聞き取れるわけです。東大の入学試験を中止するなどという問題とは、比較にならないほど内容的にはささいな問題であるというふうに私には思われる。そこで、どうしてもストライキに突入しなければならないのかどうか。その辺は労使間の問題でありますから、あえて私どもはその内容についてこまかく介入をする気は毛頭ございませんけれども、責任者として大臣がこの事態を回避をする、労使間に円満な話し合いを求めるという努力をされてしかるべきではないかという気がいたしますので、その点をお伺いをしたいと思うわけであります。
#64
○国務大臣(原田憲君) 東鉄三分割案につきましては、私は二月の二十五日に正式報告を受けております。この点については先ほど東鉄労組側を呼んでお聞きになりました。
 いま瀬谷委員から、この問題について円満に解決するために努力する気はないか、こういうことがお尋ねでございますが、いま最後に瀬谷さんが言われたように、自分も干渉する意思はないがということでございました。私も、国有鉄道の本社の内部部局、地方機構等の設置、改廃等、この日本国有鉄道の弾力的運営にまかせておることについて、私から出しゃばっていってどうこうするということは、少し筋違いではないかと考えます。しかし、いま国民は、きょうの新聞にもきのうの新聞にも、社会面を見ましても論説を見ましても、いまの国鉄の三分割の問題で、要するに、国鉄内部のことで国民が迷惑をこうむっておる、何とか解決しないのかということが述べられておるわけであります。私は、本会議場におきましてこの種の質問がありましたときも申し上げたのでございますが、何とか労使の問題で円満に解決をしてもらいたいものである、そうなることを信じておる、こういうことを申し上げておるのであります。いまもそのとおり信じております。
 私は不敏にして運輸大臣としての日にちも浅く、経験も浅うございます。しかし、国鉄というものは、私の頭の中には、いわゆる古い意味での国鉄一家ということでなしに、世界の企業の中で国鉄というものが非常に優秀な企業であるというイメージというものは私にはまだあるのであります。先般も事故の問題に関しまして、道具を捨てて逃げたらあるいは助かったかもわからない、その重たい道具を捨てずに持って逃げたために列車の事故は起こらなかったが、自分の命は捨てたという結果になっておる。これをどう考えるかという質問を聞いたときに、私はそこにとうとい人間の存在というものを感じておるのであります。したがって、この国民の経済というものを背負って、国民の生活というものに対処して重要な運輸という仕事に取り組んでおられる労使が、ほんとうに高所に立って考え、一日も早くそのことについて解決されるように、私は心から願っておるのであります。このことにつきましては、いま、瀬谷さんが最後に申されたと同じ気持ちを持っております。
 私は、きょう、立法府においてこうしてこの問題についてあなたからお尋ねを受けておるのでございますが、少なくとも国鉄全部の問題ではなく、この国鉄の中の関東の一つの局の中で起こっておる管理運営の問題に対して、何とか労使の間で話し合いをつけて国民の期待に沿ってもらいたいものだと念願してやまない次第であります。
 まことにことば足らず、意を尽くせませんが、私は率直に申してそのような気持ちでおります。
#65
○木村美智男君 いま大臣の意のあるところは伺ったわけですが、確かに国鉄の監督官庁的な立場に置かれているとはいいながら、できるだけその自主性を尊重して、そうして弾力的運営にまかせて、介入するというようなことじゃないほうが望ましいということについては、これはもう私どもとしても、それは同感です。ただ、大臣がやはり今日の情勢全体を見て、やはり心の中に願っておる、円満解決を信じ、心の中でそういうふうに祈っているというこの気持ちを、あなたはやはり所管大臣としては、ただ願ったり祈ったりだけではこれはいかぬのじゃないのか。少なくともそこに具体的なやはり努力をして、きょうここで私は特段の回答を求めようとは思っていませんが、そういう気持ちを具体的な行動の中へやはり打ち出していくことが、いま、大臣にとってきわめて大事なことなんじゃないのか。むしろ、当事者相互間の細部の問題については、それは当然労使双方でやるべきことですけれども、大局的に見て、いまの時点で、とにかく学校入学の問題もこれあり、あるいは先々は国鉄再建の問題もまあ展望されておる段階ですから、いろいろこれからやはり考えてみると、大臣としてはこの際に、いま言われた所信、感想的な所信だけではちょっと私もの足りないので、具体的にやはり国鉄当局と腹を割って、大臣の考えておられるような筋に沿ってひとつ具体的な努力をするというところまで、もう一歩あなたに実は前進を期待している、この点はどうでしょうか。
#66
○国務大臣(原田憲君) 具体的に私が何かをするような気持ちはないではございません。しかし、いまは私は、先ほど申し上げましたように、国鉄の運営というものにつきましては、これはおまかせをしておるのでありまして、そのほうが筋道が立っておることでございます。したがって、この問題については、木村さんがいまおっしゃっておることは、ここに国鉄の副総裁も出席をしてよく聞いておるところでありますが、あなたが私におっしゃっておることは十分伝わっておるのであります、眼前において。私は、しかるがゆえに、この問題について労使の間でよく話し合いをして、一日も早く解決をされるということを願ってやまない。これが私のことばの上ではこれ以上言うことはないと思うのでございます。
#67
○瀬谷英行君 副総裁にお尋ねをしたいと思うのでありますが、もうきょうは時間がたいへん経過をいたしましたから、あまりくどくは申し上げないつもりであります。しかし、一昨日の委員会でもって、ストライキはなるべく回避したいということを言われたわけです。しかし、どうも事情をいろいろ聞いてみると、組合側の言い分と当局側の言い分では食い違いがだいぶある。しかも、つまるところは、第三者にはどうも理解のできないようなところでぶつかり合っておるという感じがするわけです。だから、ストライキを回避したいということであれば、労使双方でもって極力話し合いをした上で、話の一致点を見出すことができるならば、私はストライキの回避はできるのじゃないかと思う。これは先ほどの組合側の意見でも、その点は十分に披瀝をされておるわけなんです。組合側は、その三分割の問題については、これは認めるという前提に立って、しかし、必要な準備あるいは必要な交渉というものはやってほしい、物理的に全然無理があるのじゃないかということを言っているわけです。昔の例を調べてみますと、昭和二十五年の七月三十一日に、日本国有鉄道総裁加賀山さんの名前で、国鉄労働組合中央闘争委員長の斎藤鉄郎さんと機構改革対策委員会運営に関する覚え書きなんというのが結ばれている。その覚え書きと同時に、配置転換その他の労働条件に関する協定であるとか、付属覚え書きであるとか、そういうものがいずれも結ばれておって、それに基づいて機構改革というものが円満に行なわれている前例があるのですよ。それならば、昭和二十五年にできたことが何でことしできないのか、こういう疑問をわれわれ率直に持ちます。これは一刻一秒を争うという性格のものではない。かえって急いだために内部でごたごたすれば、できることもできなくなってしまうというおそれがあるわけです。したがって、この昭和二十年といったような古い話を持ち出しますけれども、この当時のような機構改革に関する両者の相談というものが行なわれてしかるべきではないか。その上で一致点を見出すことができるならば、何も世間さまによく事情のわからないストライキというところにまで発展する必要がないじゃないかという気がするわけです。その点の配慮というものが国鉄当局としてなかったのかどうか。その点伺っておきたい。
#68
○説明員(磯崎叡君) 一昨日、時間をいただきましていろいろ御説明申し上げましたので、重複する部分はなるべく避けて御答弁申し上げます。
 まず第一に、いま先生がおっしゃいました昭和二十五年の問題、当時私は文書課長でございます。機構改革の責任者でございました。東鉄の組織改正が七月一日に実施をいたしております。実施いたしましたあとでいまの協定を結んだわけでございます。これは、私は当時の責任者の文書課長でございます。したがって、もちろん進駐軍の関係もございましたが、機構改革を実施したあとでそういうことをやったということでございまして、その点は今般と事情は相当違っているということだけは申し添えます。また、いわゆるストライキというものはこれは違法性、その他の問題も別といたしまして、すでに去る月曜日からいわゆる順法闘争と称してもう毎朝――私も実はけさ委員会におくれそこなったのでございますが、ともかく毎朝数万の人の足が乱れている。すでにこれはストライキ状態といってもいいほどの状態である。しかも、一方、先ほど組合側の諸君が何と言われたか存じませんが、昨日の夕方あたりから要求らしきものが出てきてまいっておりますけれども、そういうことを折衝しているさなかに、現にけさもあるいはあしたの朝も順法闘争と称して相当多数のお客さんに迷惑をかけておる。これは事実でございます。ですから、私どもはそういう事実の上に立ちまして、何とか早くこういう状態を収拾したいという気持ちに、それは先生のおっしゃったとおり変わりございませんが、いままでのいきさつ、いままでの慣行、それから、先般申し上げましたように、少なくとも私どもいままでは同じグラウンドの上に立って、同じ土俵の上に立って尽くすべき議論を尽くしてきた。ところが、先ほどのお話のとおり、私のほうから見れば土俵に上がってこない。しかも、現実に、御承知のとおります十九日に中央調停委員会に組合側から緊急あっせんの申請をいたしまして、翌日の朝、緊急あっせんの申請どおりあっせん案が出たのです。それから実に六十時間という時間をむだに費やしております。現に私はその六十時間ほとんど詰めておりました。むだなそういう時間の浪費をしながら、今日の時点で、まだ話がつく、まだ何とかなるということは、少し、私、いままでの現実と離れた、また目の前のいわゆる順法闘争、現実離れした事態じゃないか、このように思います。しかし、私はまだ今晩、あすの晩ございますので、できるだけ説得はいたすつもりです。できるだけの説得はいたします。しかし、私、三月一日の実施は変える意思はございません。
#69
○瀬谷英行君 その三月一日云々ということを一昨日私が言ったのは、別に三月一日を変更する意思があるかどうかということを聞いたわけじゃない。何のために三月一日に固執しなければならないのか。三月の一日に固執をしないと国鉄の運営に重大な支障を来たすような具体的な現実があるのかどうかということを聞いたわけです。そうしたら、御答弁としては、二月は人事異動をやるから無理である。四月は運賃改定があるかもしれない。したがって、三月がちょうどいい。きわめてまあ単純な内容の答弁だったのです。それだけでは三月一日に固執をしなければならない理由とは、われわれには聞き取れなかった。しかも、伝え聞くところによると、国会でもって三月一日云々ということをしゃべってしまったのだから、もはや動かすことはできないということを団交の席上で言ったということを聞きました。そうすると、何か私らの質問に責任があるかのように受け取られるわけなんです。たいへんわれわれとしては、これはもう迷惑な話なんです。だから、じゃ国会でもってそういうことを言わなければ、その三月一日ということにはあえて固執しないということであったのかどうか、ですね。その点も、もしそういうことを言われるなら、私のほうであえて突っ込んで聞いてみたいと思うのですが……。
#70
○説明員(磯崎叡君) 私もちょっとそういううわさを耳にいたしました。ただ、一昨日の時点で、この席で、瀬谷先生と木村先生の御質問で私が意思を決定したのではございません。すでに、前から三月一日にやりたいという意思のもとに両先生の御質問にお答えしたわけでございまして、おとといここできめたからどうこうという筋合い――これは何か間違いでありまして、ただ、客観的にここで私が両先生の御質問に対して三月一日という御答弁を申し上げたことは事実でございます。その事実を申し上げたことを、何かこの席で初めて三月一日ということを私が非常に強く言ったというふうにとられるとすれば、これは事実を言ったことをそのときに事実でなしに意思決定をしたかのごとく、もし、組合側の諸君が言っているとすれば、それは残念ながら全くの間違いでございます。それだけは私から釈明と申しますか、事実だけを、事実関係をはっきり申し上げておきます。
#71
○瀬谷英行君 その東鉄の分割といったような問題は、全く国鉄の内部の問題であって、こういうことは対外的にはよく理解できないだろうと思うのですよ。また、この内部の機構がどうあろうとも、利用者にとって見れば、それはどうであってもいいことだろうと思うのです。ただ、ストライキといったような影響の大きい事態がここにいやおうなしにあらわれるとすると、やはり関心を持たざるを得なくなってくるだろうと思う。そうすると、やはり、特に管理者として、何かしゃにむに組合側を自分たち管理者のペースの中に入れなければ気が済まない、こういう気持ちがあって事を運んでいるようにしかわれわれには感じられないわけであります。そうすると、先ほど組合側の述べた意見とだいぶ違うような気がする。だいぶというよりも、ずいぶんこれはもう大きく食い違っているわけです。なぜその点が食い違っているのか、ちょっとこれはわかりませんけれども、そういう食い違いというものは、私は、労使双方の間でもって、これはお互いに検討してみる必要があるのじゃないかという気がするのですよ。これはかってにそれぞれの言い分を、別々なことを言って、そうしてけんかをしているというようなことでは、これは社会的責任という点で、なかなか重大な問題だと思うのです。したがって、我を通し、水かけ論だけを展開をするということであれば、これはもう何をか言わんやです。水かけ論を展開するのじゃなくて、やはりその何かの食い違いや誤解があったならば、その点を解明をしていくという努力がなお私は行なわれてしかるべきだろうと思うのでありますけれども、その点は副総裁としてどのようにお考えになるか。
#72
○説明員(磯崎叡君) 私ごとを申し上げてたいへん恐縮でございますが、私も終戦直後からずっと今日までほとんど労働関係の仕事をしてまいっております。したがって、今回の問題が初めて労働組合と接触した場でもないし、いろいろな場で組合の幹部の昔の方々ともずいぶん激論を戦わし、ずいぶんテーブルをたたいて議論し合った仲でございます。したがいまして、私は、先生のおっしゃったごとく、しゃにむに我を通すとか、しゃにむに何か権力を張るとかという意味でこの問題を取り上げてないということは、私のいままでの実績その他をごらんくだされば、私が口にしなくとも、おわかり願えると私は信じております。しかしながら、今回の問題につきましては、きわめて残念ながら、いままでの善意と良識の上に立った労働慣行以前の問題があったということは、非常に私は残念でございます。私は、一昨日申しましたとおり、この席で私のほうの組合のことをあれこれ言うことは、実に私は恥ずかしい。私自身の顔につばきを吐きつけていると同じことでございます。その意味で、私は非常に言いにくいことを、自分としては言うべからざることであると思いながら言わざるを得ないので申し上げているのでありますが、そういう意味でコップの中のあらしでございますが、そのコップの中のあらしのために一般大衆に現に迷惑をかけつつあるということは、私は責任者でございます、決して組合は責任者でございません、社会的な責任は私が負うわけでございます。組合が幾ら負おうと思っても負えない問題であります。ですから、私どもといたしましては組合の了解を得られるものはよし、了解をどうしても物理的に得られないものはいたし方ない、こういうふうに考えておる次第でございます。
#73
○瀬谷英行君 副総裁はまことに残念であると、組合のほうが言うこと聞かないんだという意味に聞きとれることを言われたけれども、先ほどの組合側の発言は、聞いておりますとあべこべなんですよ、これは。したがって、このあべこべのことをそれぞれ言われたのでは判断がつかないわけです、子供じゃないんですからね。大のおとながまっかなうそをここで言うはずはないし、そんなことを言う必要もない。そうすると、どこかにそこに食い違いがあったのだというふうに考えざるを得ないでしょう、これは。それらの食い違いについてはやはりお互いに話し合われて、かってに言い合いをしておるということはおとなのやることじゃないと思うのですね、私は。少なくともおとなのやることであったならば、過去においてそういう食い違いがあった、あるいは誤解があったとしても、今明日の段階において、変に意地を張るということよりも、やはり問題を収拾する、打開をするというために最大限の努力を費やす必要があると思う。副総裁にはもはやその意欲はないようにここでは聞き取れるわけで、あくまでもストライキをやらせたいというなら話は別なんですけれども、そういう底意はまさかないだろうと私は思うのですけれども、もし事態を円満に解決したいということであるならば、やはり最後の瞬間まで管理者として、責任者として努力を続けるべきではないかと私は思うのですが、その点はどうでしょう。
#74
○説明員(磯崎叡君) その点につきましては、私自身といたしましては、先般も申し上げましたごとくあらゆる事務の最高能力を発揮して、組合との話し合いの場をつくるべく努力してまいりました。それは一々申し上げませんが事実でございます。あらゆることが記録に残っております。また、先ほど申しました緊急調停のあとの約二昼夜、約六十時間以上にのぼる時間を浪費したこともこれも事実でございます、残念ながら。私がその場にいたんでございます。したがって、そういう時間の浪費をしながらただ延ばす、ただいたずらに遷延さすということでは、これは私どもの国民に対する責任を果たせません。私は何も、先生のおっしゃったとおり、ストライキをやらせたいとか何とかという気持ちは毛頭ありませんし、もし――たとえば月曜から今日までの時点につきましても、世間は何も組合を非難しないで私を非難いたします。私のところへはしょっちゅう電話がかかってまいります。やはり責任者は私と申しますか、総裁でございます、私でございます。したがって、これよりもっとひどい一日のごとき事態が起これば、これは私の全責任でございます。したがって、組合は別に、道義的な責任は負うにいたしましても正式に社会的な責任を負うわけではございません。国会でしかられるのも私でございます。国民にしかられるのも私でございます。したがって、私としては当然極力事態を回避するあらゆる努力を明晩まで続けますが、しかし、いままでの努力の集積が実らなかったということにつきましては、私はあらゆることを、自分のあらゆることを反省してみましても、全力を尽くしてやれるだけやった、しかし、どうしてもペースが違ってだめだ、そして責任は私だという確固たる意思に立って、あしたまではできるだけ努力をいたします。決して投げてはおりません。とにかく説得いたします。しかし、説得できないことも、相手があることでございますから説得できない場合もございますが、私としては全力をあげて説得するように努力いたします。
#75
○瀬谷英行君 こういう問題は、話がまとまるというのは両方が譲歩をして初めて話がまとまるわけなんです。先ほど以来、自民党と私どもで話しをしておりましたことも、組合側の責任者の出席をめぐって、だいぶ意見がかみ合わずに時間の浪費をいたしました。六十時間とはいいませんけれども、まあかなりここでもって時間の浪費をして、大臣にも副総裁にもお待たせしたわけなんでありますが、しかし、それでもやはり両方の話し合いの中でともかく妥協点を見出して、やるだけのことをやったというふうに私は考えております。こういう互譲の精神というものが必要だろうと思う。特にほかのことと違って、国鉄といったような大事な仕事をあずかっている立場にあれば、なおさらこれはこういう責任感に立ってものごとを処理しなければならぬと思う。そういう点で、これは同じことを繰り返してもらちがあきませんから、私はあえてこの最後の努力を要望いたしまして、私の三分割に関する質問は一応終わらしていただきます。
 時間の関係がございますので、長いこと申し上げる気はございませんが、国鉄の運営の問題、特に通勤輸送の問題について、私はこの一点にしぼってお伺いをしたいと思います。
 それで、衆議院の予算委員会でも行なわれたのでありますが、通勤輸送の問題について、まああらゆる観点から注文がたくさん出ているわけなんです。これを一々私は列挙いたしません。しかし、たとえて言うならば、この通勤者に対してアンケートを求めた。アンケートを求めた結果、ここにあるだけでたいへんなものでありますけれども、これだけのアンケートが集まっているわけですよ、これは利用者から。中には、それはふまじめなのもありますけれども、大多数は予想以上にまじめに真剣にこのアンケートに答えている。こういう利用者の声というものを国鉄は当然聞かなければならぬと思います。いままでそのようなアンケートをやって、利用者の声を聞いてダイヤ改正をやったという前例はないでしょう、これは。私は、そういう前例がないから、これは私どもがやったけれども、むしろ国鉄当局がそういう努力をすべきものだと思うのですけれども、どうでしょう、そういう必要がないとお考えになっているのかどうか。
#76
○説明員(磯崎叡君) 実は先生のアンケート、ちょっと拝見させていただいたこともございますが、多少形が違っておりますけれども、一年に一回でございますけれども、主として旅客の移動の調査あるいは質と申し上げてはたいへん恐縮でございますけれども、旅客の質的調査というふうなことを相当ばく大な金をかけてやっております。これはたとえば去年の秋のダイヤ改正の前には、相当詳しい都市間の輸送あるいは通勤輸送の問題等につきまして、一部私どもでみずからやり、一部その他の業者――電通等の業者に頼んでいろいろ専門的な見地からそういうアンケート式なものをやっております。ことに昨年の秋のダイヤ改正につきましてはずいぶんやって、その上に立って去年のダイヤをつくったつもりであります。
#77
○瀬谷英行君 きょうはおそくなりましたから、一々これを指摘をして説明をするということは省略をさせていただきます。しかし、衆議院の予算委員会の分科会で総裁が発言をされたこと、これを議事録を確かめてみましたが、かなり問題がございます。それは高田富之議員の最後の質問で、定員以上国鉄は乗せちゃならないということになっているのじゃないか、それをぎゅうぎゅう詰めにしているじゃないか、そういう点はやはり国鉄としても反省しなければならないのではないか、こういう質問が高田議員の最後の質問に出ておる。それに対して総裁が――国鉄では強要して詰め込むのではないのです。しり押しは乗りたいのを援助してやるだけの話です。決して国鉄は強要してやるというのではなく、いやなら乗らないでもいいのです。その点は誤解のないように願いたい。こう答えておるのです。いやなら乗らぬでもいいんです、こう言っておるのです。それに対して高田議員は、質問が終わったんだけれども、そういう答弁があったので、いまの発言は取り消したほうが総裁のためになるんじゃないか、こういう質問をされました。その次の質問者の堀昌雄議員は、選択の自由を奪われているから国鉄に乗っているのであって、だれも好きこのんで乗っているわけじゃないじゃないかということを重ねて質問しているわけです。ところが、総裁は重ねて――私の言っていることはどう考えても間違いがないと思う。非能率な通勤輸送を国鉄がやっているのは公共事業なるがゆえである。そのための負担はこれこれしかじかである。こういうふうに説明をしております。これは私は非常に重要な問題だと思うんです。
 衆議院の予算委員会分科会は、三十分ずつ時間を切って夜の九時まで、一ぱい質問者が並んでおったという状況にありますから、あえてこの問題にだけ突っ込んで追及をするということはありませんでした。ありませんでしたけれども、私もこれを聞いておりまして、びっくりしたんです。それから、そこに居合わせた議員は、与党、野党を問わずどよめいたわけですよ。これは公明党の人もいましたし、社会党の人もいましたが、これはひどいというのが異口同音に出ている。こういう考え方は、つまり通勤、通学生というのはやっかい者である、国鉄は仇敵視している、こういうことになってしまうわけですね。したがって、いかにわれわれが通勤輸送の改善ということを強調したとしても、国鉄が根本的に通勤、通学生の輸送というものをやっかい者扱いにしている。こういうことになると、これは改善できるわけがないんです。改善の余地がないんです。つまり、思想的に、その基本的な考え方がそうであるということになってしまうわけですね。だから、私は総裁の発言というものは取り消してもらわなきゃいかぬと思う。一体、副総裁は副総裁の責任で、この総裁の発言が取り消すことができるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うんです。
#78
○説明員(磯崎叡君) 実は予算分科会のお話、ちょうど私出ておりませんで、あとから政府委員室で総裁から聞きまして、総裁、ちょうど夕方の五時か六時だったようでございますが、非常に疲れておられましたことと、何か罰金というような話が出たために、非常にあの方はああいう古い方でございますので、罰金ということばが何か非常に胸に強くおこたえになったのじゃないかと、実は私は思うのでございます。たしか速記録にそういうふうに載っていると思います。ですから、多少そういう気持ちがあってそういう乱暴な御答弁をしたと思いますが、まあああいう方で、何と申しますか、ざっくばらんにものを言っちゃうほうでございますけれども、しかし、私ほんとうに毎日そばで見ておりまして、この通勤輸送につきましては、総裁は非常にむしろ――前総裁のことを申しては恐縮でございますが、前総裁よりもずっと私は現総裁のほうが通勤輸送に御熱心だと思っております。したがいまして、三次計画をつくります際にも、総裁がただ一言言われたことは、君、新幹線をおくらしてもいいから通勤輸送は何とかしようといって、いつも大臣がおかわりになるつど大臣に一番先に言われることは、大臣、新宿の駅に一緒に行きましょうと、必ず言われるわけです。一ぺん総理も引っぱっていかれましたけれども、それほど自分でも非常に通勤輸送には深い関心を持って、自分自身も通勤者の一人でありますから、いまの先生の朗読なすった通勤輸送のその面は、いやなら乗らなくてもいいというようなことは、これはことばとしてはまことに不穏当でございまして、もし法規的に見て私の取り消しで済むことならば、私から当然取り消さしていただきたいし、実は当日も何かそういうことができないかと、いろいろ電話を聞きまして、すぐ思ったんでございますが、そういうひまがなくていたしましたので、もし法的に許されますならば、私からその部分だけは取り消さしていただきたい。決して総裁そういうつもりで申したのではない。非常にことばが不適当で、できるならば取り消さしていただきたい。通勤輸送については、ほんとうに真剣に考えて、現にあれだけのばく大な工事を目の前でやっているわけでございますから、その実績をごらんくだすって御容赦を得ましたら幸いと存ずる次第でございます。
#79
○瀬谷英行君 ただ、衆議院の問題ですからね、ここで副総裁の取り消しがあったとしても問題は片づかないと思うんです。だから、その衆議院の予算委員会という舞台でもってあらためてこれはけじめをつけてもらわなければならぬと思うんですよ。しかし、もし副総裁の気持ちとして取り消したいというふうに言われるならば、一々きょうはこまかく指摘いたしませんけれども、昨年十月のダイヤ改正でこのように不便になった、このように不都合になったという具体例は一ぱいあるわけなんですよ。だから、それらの具体例についてぐあいが悪い点は手直しをいたしますということを前回の委員会で答弁をされたこともあるんですけれども、そのようなダイヤ改正の不都合という点を手直しされるというのがあるのかどうか、その点を私はこの機会にお伺いしたいと思います。そういう事実がなければ幾らことばの上だけで取り消してみたって、あるいは通勤輸送は一生懸命やりますという抽象的なことを言ったって何にもならぬわけです。だから、その点を、これは具体的な問題ですから、はたして約束ができるのかどうかをお伺いしたいと思うんです。
#80
○説明員(磯崎叡君) 例をたとえば高崎線等にとりますと、大宮の立体交差あるいは大宮−赤羽間の三複線等はすでに御承知のとおり完成いたしました。現在一番問題になっております上野の駅の着発線の増強をやっておりまして、これができますると相当東京の北口の通勤輸送はよくなると思います。したがいまして、先生のお手元のいろんなアンケートの中のたくさんの意見の中で、やはり全般的に見ますと、輸送力全体がふえなければ解決できない問題が相当あると思います。したがって、そういう問題はこれで上野の工事が済みますれば相当な大きな改善ができるということを確信いたしております。しかし、それまでに、こまかいと申しては失礼ですが、小さい手直しで満足いただけるものがあれば、これはもう具体的に指摘していただきまして、ぜひ私のほうでも直し得るものはもちろん直すという積極的な気持ちでおりますので、いずれ別な機会に御指示をいただけば、また私のほうでも積極的に地元の声を聞きますが、御指示いただきますればできるだけの時刻改正等をやって御要望に沿いたい。しかし、根本的には上野の増強ができて輸送力がほんとうにふえる時点までなかなか解決しないと思いますが、小さい手直し程度のことならやれるというふうに、またやらなければならない、こう思っております。
#81
○瀬谷英行君 それじゃ最後に、根本的な手直しということはなかなか簡単じゃないということはわれわれもよくわかるのです。したがって、一ぺんに大きな注文をどかっと突きつけようとは思いませんが、これはもし副総裁のお考えがその通りであるならば、私はこまかな問題でもできることからやってもらいたいと思うんですよ。しかし、それをやるためには、今度はその管理機構の問題がありますけれども、機構改革というようなことが、今回の機構改革三分割といったようなこういう問題が円満にいかなければそれも私はできないんじゃないかと思うんですよ。したがって、この機構改革もそういう具体的な仕事をやるためにも円滑にやる必要ができてくるんじゃないか。内部がちぐはぐで、ごたごたしておるというようなことでは、何にも仕事はできなくなる。そうすると、それみたことかということになるわけです。だから、その点、その機構改革をも仕事をうまくやるというためにもやはり私は円満にやるべきではないか。これは国鉄の仕事のためにも必要なことではないかというふうに考えるわけであります。あえて蒸し返しはいたしませんけれども、この仕事と機構改革の問題はからんでおりますので、その点もあわせて要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
#82
○木村美智男君 いま通勤の問題で、アンケートの関係で瀬谷委員からあったもんですから、三分割問題があったんですが、副総裁に重ねてやっぱりどうしてもお伺いしたいわけなんです。それは、私は先ほどまあ組合側の参考人の方からも意見を聞いて、それは具体的な推移というのは、私は立ち会っておるわけじゃないですから、必ずしも正確に実態を受け取っているかどうかわかりませんけれども、ただ副総裁がほんとうに全体のいまの、これはなかなかあれだけの大世帯の中で、しかも膨大な管理機構の中ですから、それは副総裁といえども、全部をすみからすみまで御承知あるということはなかなかこれは無理からん点もあると思うのです。しかし、ほんとうに、これはそういう意味で、副総裁のところに肝心なことがみんなきちっと届いておるのかどうかということについて私ちょっと疑問に思ったわけです。というのは、それは一応東京の責任者と、たとえば支社長との間にある程度の話し合いをして、確認なりあるいは協定なりというものが結ばれた際は、これはやはり管理者一体の原則からすれば、かりにそのことが多少のことはあっても、やはりそういうものについて管理者側としては労使関係を大事にするという立場に立てば尊重をしていかなければならぬという、こういう筋だってやはり一つはあると思うのです。そういう点から考えていきますと、やはり十日の朝に、あのとき回避をした時点で労使双方が取りかわした問題というのは、その筋を生かして、そうして十日の事態を回避するというところに、私は、これは管理者側としてやはり焦点を置いてもらわなければいかぬのじゃないかという気持ちで、何としてもその点、そういう問題はやはり副総裁に考えていただかなければならぬじゃないか、と思うのですがね。これもやはりこれからの説得というもの、何も私、文字どおり解釈しておりません。だから、副総裁の意思を押しつけるというふうに、この説得というものが考えられておるとは思いませんが、やはり労使の関係ですから、ある程度これは客観的にお互いの間で確認ができるような形を、できるだけ時間のロスを省いて、そうしてやっていくという配慮というものがどうしても必要であろう。副総裁も、それはもうほんとうに私も知っていますが、長い間労働問題を扱ってきているのだから、たとえばそれは地方本部といえばとにかく数万の組合員を持っておる。それであれば、一つの区切りをつけるにしても、その事後の収拾なり取りまとめ、そうして当局側とある程度の申し合わせなりあるいは妥結に至った事項を徹底をするというようなことについてだって、時間がある程度かかることもあり得るので、必ずしも六十時間にこだわるわけじゃありませんが、そういうことの調整の余裕というものはやっぱり必要じゃないかということは、これは私申し上げるまでもなく、副総裁といえども御承知だろうと思うのです。ただ、いままでのいきさつ全体から見れば、私どものような第三者から、いやそこら辺はもう割り切って済んだらいいじゃないかといったって、なかなかそうでもない経過があったのだというお気持ちもあろうかと思いますよ。しかし、一番大事なことは、やっぱりこれは最終的に、やはり国民の足をとめるというような事態だけは回避をしていくという基本方針で、この説得という文字に含まれた、いわゆる労使関係の中で円満に問題を解決するという、ここのところをやはり副総裁にもう一回気持ちを、やっぱり何というのですか持っていただいて、そうして、いまやもうほんとうに、あなたがやっぱりこの時点で国民的な国鉄の占める役割り、国鉄に対する国民からの責任というもの、これをやっぱり果たしていくのが、今日副総裁であり、理事の皆さんだと思うのですよ。そういう点だけは、私、いろいろのいきさつがあったというなら、これは私どもがそのことについては、それなりにいいと思うんです。それはもう率直に認めたっていいと思う。問題は、やはりこの時点で、努力はしたが時間だけたっていっちゃったというときには、これは副総裁も言われたように、社会的な非難というのはやはり国鉄当局の責任においてそういう事態になったのだというふうにいわれるのですから、やはりそこはこの際もう一回、いままでもいろいろな中で考えたかもしれませんが、最高責任者として気持ちの上に余裕を持って今後の説得に当たっていくという、そういう気持ちにこの際ぜひ副総裁がなっていただくようにという気持ちなんですが、この点はいかがでしょうか。
#83
○説明員(磯崎叡君) 木村先生のたいへん御親切なおことば、非常に胸にしみるのでございますが、いまの冒頭の部分で、私自身の把握力なり私自身の部下の掌握力が足りないという御指摘につきましては、私も率直に私の非を認めざるを得ない点が多々ございます。私も、非常に平凡な、力のない男でございますので、完全に掌握しているつもりでも抜けている点がないとは私、決して申しません。その点、欠点の多い人間でございますので、今後大いに修養しなければならぬ、こういうふうに思っておる次第でございます。ただ、いろいろ部下が言いましたことなどについても、私は今度の問題につきましては相当詳細に、夜中でも早朝でも、ほとんど一つ残らず、必ずしも上の人間からだけではなしに、実際下の、と申しますか、第一線で組合の諸君と渡り合った人からも直接私は極力話を聞いて、私の不備を補ってきたつもりでございまして、その点、何も一〇〇%自分のやったことは正しくて間違いない、とは申し上げませんが、私としては今回の問題につきましては、あらゆる自分としての能力の限界一ぱいの努力をして今日までまいったつもりでございます。ただ、先ほど申しましたとおり、すでに去る月曜日から各学校の入学試験も始まっておりますのに毎朝ああいう始末でございます。実際、学校の試験におくれた子供もたくさんございます。私のところにもずいぶん電話がかかってきております。実際おわびのしようのない事態が数日間続いております。しかも、そういうほんとうに国民に迷惑をかけるような闘争をやりながらスケジュールにのせながら、一方で平和的に解決ができるのだということは、私はどうしても私自身のいままでの労働常識から申しまして、あるいは社会一般の通念から申しましても、現にスト類似行為をやっていながら何とか回避の努力をするということは、私、ことばとしてはもちろん、事柄としても理解しにくい問題でございます。しかし、できるだけの努力をして私は説得いたすつもりでございますが、もし、いまのような事態がまたあす、あさって――ことにあさってはもっとひどくなると、これはやはり国鉄全般が非難を受ける、国鉄全般の代表者たる総裁なり私が非難を受けるということはやむを得ないことだというふうに覚悟いたしております。
#84
○木村美智男君 副総裁ね、それは機構上の問題として皆さんがトップの位置にある場合は、それは総裁、副総裁の力量の問題として私申し上げたわけではないのですよ。だれがなっておろうと、いろいろやはりそういう問題は大きな機構の中ではあり得るだろうという意味で申し上げたので、これはそういうふうに理解をしていただいていいと思うのですが、ただ、これは副総裁、こういう場合に私は、根幹が一つだけあると思うのですよ。つまり、きのうからきょうというような話にしても、それは今晩でも、やはり一つの方向づけが出れば、その事態も解消できる性質のものだというふうにこれは考えるのですよ。だから、そこのところが、さっき組合側の参考人からは、とにかくそれはいままでのことについての副総裁の受け取り方、そこからいって、どうも現状からいってもにわかにそうとは受け取れぬという気持ちはそれなりにわかります。わかるけれども、三分割を認めるという前提に立って、そうしてとにかくまとめる。いずれにしても時間がないんだというか、話なんですよ。ここがやっぱりポイントだと思う。そこで、私はやっぱりその中で出ていることは、確かに人事異動というような問題についてはなるほど形はとれます。しかし、やはり機構上の問題でありますから、細部については、いろいろ三つに分けるについてはどうするか、こうするかという話はやっぱりあるんですよ、これは率直な話。そこら辺のことが片づいていなければ、片側としては、つまり組合のほうの側としては何となく問題が全然片づかないのに、片方の準備が整ったからいっちゃうということで理解ができにくいという、こういう一面のあることを考えながら、私のさっき言った骨幹となるところだけは、ひとつ私はこれは乗り越えることができるならば、これはきょうあすの事態の問題も、即時にそれをどういう方法ということは別にしまして、これはもう労使間でぜひそこはやっていただきたいと思いますが、そうすれば三月一日の時点の解決もできるし、今日、きのうからきょうにかけてと言われている、副総裁のその事態だって解決は私はできると思う。そのことなしに、やはり説得その他の関係のことでいろいろと努力をされるのも、実際は事態を一歩も解決の方向に前進をさしていくということには実はならないのではないかと、こう実情を出身だけに知っているものだから、特にそういう言い方をするわけなんで、ここは一番、副総裁の苦しい面でもあるかもしれませんけれども、そこはやはり経営者側が、そのときやはりこらえて一歩前進をするということが、こういう事態に立ったときには実は大事ではないのかと思うのです。そういう意味で、このことについて再度お答えをいただこうとは思いませんが、いま副総裁が最後まで事態収拾のために努力したいというその気持ちの中に、ひとついま申し上げたようなことを含めて、ぜひその明後日に控えた事態をとにかく回避ができるという、そこまでぜひ持っていってもらいたい、そのためにひとつ副総裁にがんばってほしい、こういうふうに私申し上げる。特にまあ否定される気持ちでなければ、ぜひそういう面からひとつ御相談をいただいて、そうして事態解決にほんとうにこの際乗り出していただけるだろうかということを申し上げて、こまかなことでいまやりとりなんかしようという気持ちはございません。事情は事情として明らかになりましたから、あとはもう副総裁がどういう決断を下されるか、総裁との間で、あるいは役員会でどういう決断を下されるかということにかかっていると思う。その結果がひとつ、三月一日にストライキにならぬように私は要望をして、質問を終わりたいと思います。
#85
○委員長(岡本悟君) 本件に対する質疑は、本日は、この程度といたします。
 本日は、これにて散会いたします。
   午後六時三十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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