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#1
第061回国会 運輸委員会 第29号
昭和四十四年七月八日(火曜日)
   午前十一時八分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 七月七日
    辞任         補欠選任
     小柳  勇君     藤田  進君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         岡本  悟君
    理 事
                金丸 冨夫君
                谷口 慶吉君
                森中 守義君
    委 員
                佐田 一郎君
                重政 庸徳君
                菅野 儀作君
                平島 敏夫君
                前田佳都男君
                渡辺一太郎君
                加瀬  完君
                瀬谷 英行君
                田代富士男君
                三木 忠雄君
                中村 正雄君
                市川 房枝君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  原田  憲君
   政府委員
       警察庁交通局長  久保 卓也君
       行政管理庁行政
       管理局長     河合 三良君
       通商産業政務次
       官        植木 光教君
       運輸省自動車局
       長        黒住 忠行君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田善次郎君
   説明員
       大蔵省主計局主
       計官       丸山 英人君
       通商産業省重工
       業局次長     山下 英明君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○道路運送車両法の一部を改正する法律案(内閣
 提出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(岡本悟君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 道路運送車両法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 質疑のある方は順次御発言願います。
#3
○森中守義君 運輸大臣にお尋ねします。四十四年度の予算が、「自動車の激増に対処し、自動車の検査登録業務を円滑に処理するため、自動車検査登録特別会計において、賃金職員三十五人を含め、」以下云々ということになっていますが、この所要経費三十八億七千百一万八千円、これはどの程度の激増に対処しようといいのですか。少し具体的に、現在一千三百万台と称される今日の自動車に対して、これだけあれば全く十分であるという認識に立っているのかどうか、その辺どうですか。
#4
○政府委員(黒住忠行君) 特別会計の仕事で、歳出は――業務の取り扱いのためのお金、これは人件費、それから業務経費でございます。これにつきましては、車両数の伸びとそれから検査の対象の業務量、それから登録対象の業務量を四十四年度につきまして推定をいたしておりますが、それに基づきまして計算をしているものでございまして、十分とは申し上げられかねますけれども、所定の人員増、この中では新規増員の六十五名、それから賃金職員の三十五名等は含まれた数でございます。それと施設の整備費でございまして、これは検査の施設を十七コース、現在の百六十二コースに対しまして、十七コースを増強いたしますための検査施設に要する経費、それから庁舎、それから職員の宿舎に要する経費等を計上したものが施設整備費でございます。それから予備費といたしましては、経費に関しましての約三%の予備費と、ベースアップ等がさらにあります場合を予想いたしましての経費等を予備費に計上いたしまして、三十八億七千一百万円を計上いたしておる次第でございまして、われわれといたしましては、この歳出によりまして仕事をやるということにいたしておる次第でございます。
#5
○森中守義君 三十八億七千百一万八千円は、前年に比してどういう状況ですか。増減はどうなっておりますか。
#6
○政府委員(黒住忠行君) 前年の、四十三年度の歳出の総額は三十七億六千九百万円でございまして、これに対しまして三十八億七千一百万円でございますから、約一億の増加でございます。
#7
○森中守義君 これは、あとでまた申し上げますが、四十三年から四年に移行する自動車の増加の状態、これを対象にした登録業務と予算一億の増加というものがはたしてつり合いがとれたものであるかどうか。これはあとでお答え願うこととして、この中でいわれている賃金職員三十五人を含めてと、こういうのですが、賃金職員というのはみんなで何人ぐらいいるのですか。
#8
○政府委員(黒住忠行君) これは、この種の賃金職員は四十四年度が初めてでございまして、三十五名がすなわち全体でございます。
#9
○森中守義君 それでは、この賃金職員の三十五名の職員の業務内容はどういうものですか。また、採用の資格要件はどういう程度のものですか。
#10
○政府委員(黒住忠行君) この業務は、おおむね窓口事務等の仕事でございまして、三十五名のうち十八名が検査要員、十七名が登録の要員でございまして、おのおの主として窓口的な、補助的な業務でございます。登録検査につきましての登録では、所有権の確認の仕事、それから検査では、具体的な検査実務につきましては、この人たちでなくして、定員の人が行なうわけでございまして、その補助的な仕事をやる人でございます。
 これの採用は、一年を限って採用をするということでございまして、しかしながら、この人たちは、将来定員に欠員が起きます場合、あるいは定員の増員がありました場合には、この人たちから定員に切りかえるということでございますかう、優先的には公務員試験を合格したような人を採用するわけでございますけれども、特に公務員試験合格者でなければならないという規定に相なっておりません。しかし、われわれといたしましては、これらの人たちをなるべく早い機会に定員に繰り入れたいということでございますので、公務員試験等を合格した者を優先的に採用するというふうに考えております。
#11
○森中守義君 特にいま言われる三十五名の中の十八名は検査要員だということのようですが、これは採用と同時に実際の検査業務につかせるのですか。
 それから一年ごとに雇用更新というようなことのようですが、身分はどうなっているのですか。一般的に通念としていわれている臨時職員、そういう立場のものであるのではないかという理解をするのですがね。したがって、一体その身分の保全、あるいは純粋な公務員であるかどうか、その辺はどういう取り扱いになっているのですか。
#12
○政府委員(黒住忠行君) いわゆる賃金職員と申しますのは、国家行政組織法の規定に基づいて定められた定員の外にある一般職に属する国家公務員でございまして、給与は庁費から支給されるのでございます。その身分上の取り扱いは勤務時間、分限、懲戒及び保障、それから公務障害等につきましては、おおむね定員内の職員の場合と同様でございますけれども、給与、休暇等につきましては取り扱いを異にいたしておりまして、詳細な点につきましては、取り扱いが同じものもございますし、いま申し上げましたように違うものもございます。
 それから仕事でございますけれども、ただいま申し上げましたように、検査関係につきましては、検査の補助的な仕事をやらせることでございまして、作業の手伝いをしてもらうということでございます。しかしながら、直ちに採用後仕事につくというわけではなくして、若干の期間はやはり研修をいたしまして実務についていただくというふうな取り扱いをいたしております。
#13
○森中守義君 それはそれでわかりましたが、採用と同時に検査の実務につかせるのですか。十八名はつかせているのですか。
#14
○政府委員(黒住忠行君) 採用いたしまして研修をするわけでございます。採用したところで、局ないし陸運事務所でもって研修をいたしまして、やります仕事は検査官の仕事の作業を手伝ってもらう、いわゆる補助的な仕事をしてもらうというわけでございます。
#15
○森中守義君 それはまた当然そうでなければこれはあぶなくてしようがないのだが、大体研修はどのくらいやるのですか、研修の期間は。
#16
○政府委員(黒住忠行君) おおむね一週間内外でございます。
#17
○森中守義君 こういう定員外職員的なものが存在をしているというのは、ひとり運輸省だけではないけれども、しかも検査官の補助業務ということになると、非常に重要な仕事なんだな。それであれですか、一週間程度でそういう検査補助業務的なものが事実上修得できますか。
#18
○政府委員(黒住忠行君) 御承知のように、この検査のコースにおきましては、検査官が中心になりまして検査をやっておりますけれども、入場の整理、それから機械の保守等の手伝いというふうな仕事、簡易な仕事がございますので、それらの仕事につきましても相当手が張っておりますので、それらの人にその仕事を分担してもらうということで、せっかくでございますからそういう仕事をやっていただいておるわけでございます。しかしながら、検査コースにおきます仕事といいますものは、こういう賃金職員でなくして定員の職員であるのが本体かと思います。
#19
○森中守義君 これはこれからの検査体制の整備強化ということが一つの大きな問題でもありますから、極力こういう賃金職員というようなきわめて身分の不安定な人に重要な任務を与えるべきでないと思う。それは逆説的に言えば、こういう不安定な状態でなくして、なぜほんとうの職員として検査業務に責任を持てるような、持たせられるような配置をしないか、こういうことに置き直してみなきゃいかぬと思う。
 そこで出してもらった資料からいきますと、ここで検査盗録要員の推移表というものがあるんですが、三十八年の千四百八十九名を一〇〇にして、四十四年で一三三の指数、千九百八十六名。で、この数字の出し方、出方というのは、つまりこれだけの要員があれば検査業務はまず完ぺきに行なえるという、そういう権威ある数字として受け取っていいんですか。
#20
○政府委員(黒住忠行君) われわれといたしましては、検査につきましても登録につきましても、いわゆる積み上げ計算をいたしまして検討をいたすわけでございます。しかしながら、種々の事情から必ずしも各省で要求どおりに予算が成立するものではございません。たとえば四十四年度といたしましては、約二百五名の検査登録要員をお願いしたいということで計算したわけでございますけれども、百名、すなわち定員六十五名、賃金三十五名の合計百名というふうに相なったわけでございます。したがいまして、われわれといたしましては仕事をなるべく機械化する、能率的にそれを実施してやっておるわけでございます。しかしながら、現場の仕事につきましては、御承知のように量質ともに非常に張っておりますので、職員が非常に一生懸命に仕事をやっていただいておるわけでございますが、必ずしもこれでもって十分であるというわけではございません。で、機械化その他の努力をいたしまして仕事をやると同時に、また繁忙につきましては予約制度等も導入いたしまして切り抜けておるような次第でございまして、さような面から仕事をやっておるわけでございますが、今回御提案申し上げました法律によりましては、さらに制度的に指定整備事業の必要というふうなこと、それからコンピューターシステムを導入するというふうなことでもって仕事を能率化して、激増する自動車の数に対処していきたいというふうに考えておる次第でございます。
#21
○森中守義君 これは予算の説明の中では、「自動車の激増に対処」するといっている。ところがこの推移表からいけば、自動車数ですね、これは三十八年五百九十三万七千台を指数一〇〇、そして四十三年の成長状況は一千四百二万一千台で、指数で二三六ですね。それから検査対象車の車両数は、同じく三十八年指数一〇〇に対して四十三年は二七三。それから登録対象の車両数が、三十八年が三百四十一万八千台で、一〇〇で、四十三年は九百三十七万八千台、指数は二七四。こういうまことに驚異的な上昇率を示しているんですね。これに対する定員は、車両関係が四十三年までで四十四年が出ていませんから、四十三年に対する定員を指数として見た場合、一二九にとどまっている。しかも、三十八年の千四百八十九名から千九百二十一名、この程度の伸びなんですね。そうなると、この予算の説明の中でいわれている「自動車の激増に対処」するということが、このとおりの数字によってそうだと断定できるかどうか。もっと簡単な問い方をするならば、四十四年の千九百八十六人、三十八年の指数一〇〇に対する一三三ということは、先ほど局長のお話からゆけば積み上げ方式というようなお話がありましたが、こういうように瀬次上積みされて数字が出ているということを、何としてもこれは絶対的なものに受け取るわけにゆかぬのですね。だから、いますぐ理論的に物理的に現実的に苅り出した数字というものは、三十八年度一〇〇に対し一体どういう指数が妥当であるか、千九百八十六名というものがこれでいいのかどうか、その辺の積算をされたことがあるんですか。少なくとも、車両の増加に対する定員の配置状態というものを、一応権威あるものとしてこの際出せるなら出してもらいたい。そうしないと、ただ上積みをした積み上げで、ただこれだけですよということじゃ、何としてもつり合いがとれないですね。その辺のことがはっきりしてこないと、これから先の検査体制というものは必ずしも充実したものにはならぬ、こういうことを私は考える。その辺どうでしょう。
#22
○政府委員(黒住忠行君) 四十四年度につきましては、車検、登録合計千九百八十六名でございまして、その中には三十五名の賃金が含まれておるわけでございまして、われわれといたしましては仕事の配分、仕事の量から見まして、また従来からの機械化の推移等見まして、四十四年度では、たとえば車両検査につきましては、コースの処理能力というふうなことで計算いたしまして、二百五名の増員をもって対処すればおおむね仕事ができるというふうなことでいたしたわけでございますが、合計といたしまして百名ということでございます。したがいまして、やはり努力いたしまして能率をあげて対処せざるを得ないということでございまして、合理的な数字といたしましては、運輸省側としての数字は二百五名でございますけれども、この四囲の情勢から百名ということでございます。しかしながら、われわれといたしましては、いま申し上げましたような機械化あるいは仕事の能率化というととで処対して現在仕事をやっているのが現状でございます。
#23
○森中守義君 そうすると、いま二百五名が必要だと、こう言われるんですが、結果的に千九百八十六名に四十四年が終わっているわけですね。いま言われる二百五名というのは概定を要求する際に出された数字ですか。
#24
○政府委員(黒住忠行君) そうでございまして、要求のときに出しました数字が二百五名でございます。
#25
○森中守義君 そうすると、四十三年が千九百二十一名だから、わずかに六十五名しかのんでいない、四十四年の定員の増がですね。これは幾らものんでいないということだ。六十五名の増加程度なんですね。これはちょっと問題ですがね。
 行管見えてますか。――これはあれですか、予算の要求の際に行管と協議されましたか。大蔵省見えておりますか。――ちょっといまにわかに欠陥車問題でたいへん注目を浴びているので、この予算の査定あるいは要求の段階では、自動車に対してどの程度関心をお持ちだったかわからないけれども、要するに四十三年と四十四年の自動車の増加状況、これに対する要員の配置状態というものは、運輸省が二百五名要求したのだが、実際は、ゼロとは言わないけれども、わずかに六十五名しかのんでいない。これは行管、大蔵省ともに相談があったと思うのですが、当時のお考えどうだったのですか。これで十分だというお考えたったのでしょうか、どうですか。
#26
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。自動車の車検登録要員につきましては、ただいま自動車局長からお話のございましたようなことでございまして、四十四年度査定にあたりましては、ただいまお話しのような結果になっております。要求どおりの数字にはもちろんなっておりませんが、この点につきましては、車検制度の民間委託の問題でありますとか、あるいは事務の機械化、さらに職員の能率アップということによりまして対処していただくということで運輸省にも御了承いただいております。
#27
○説明員(丸山英人君) ただいま行政管理庁のほうから答弁がございましたのですが、確かに要求といたしましては、二百何名の要求があったというふうに記憶いたしておりますが、予算編成の過程におきまして、関係者間でいろいろ相談いたしました結果、この部分につきましては非常に重要なんでふやすのだけれども、定員は片方で抑制しなければいかぬというふうな要請もございますものですから、極力事務の能率化によりましてこの程度でやっていただくより以外にないのじゃないかということで、こういうふうになった次第でございます。
#28
○森中守義君 そうすると、自動車局長、二千八億七千百一万八千円というこれの歳入歳出の当初予算ですね、これは現在見積もり得る最大のものですか。つまりこれ以上増収をはかろうとすれば手数料を値上げする、こういう方法もあろうかと、あるいは逆に収入はこれだけなんだが、必ず節減の方法があるのかどうか。要するに特別会計がある以上、そのワクの中一ぱい一ぱいに回していこうというのがこの三十八億円であるかどうか。もちろん手数料が、登録業務の増加等によって多少収益の伸びがありましょう。大体年率どのくらい、その見方からすれば伸びるのですか。
#29
○政府委員(黒住忠行君) この特別会計は歳入、歳出が全く同額でございまして、歳入といたしましては、現在のいわゆる手数料の規定、法的に規定がありまして、政令でこまかく規定いたしておりますが、現在では法的に取れる一ぱいのものを計上いたしております。で検査あるいは登録の対象件数からはじきまして、四十四年度の三十八億七千一百万円をはじいておるわけでございまして、一応取れる範囲のものを計上しておるわけでざいます。で、歳出側におきましては、ベースアップ等の関係もございますし、災害の問題等もありますから、予備費を計上をいたしておる次第でございます。われわれといたしましては、これがまあ一応予定される一ぱいのものといたしまして計上いたしておりまして、これの歳入の伸びは、検査と登録の対象件数の伸びに応じましたものを計上いたしておる次第でございます。
#30
○森中守義君 その予備要求の際の二百五名というのは、これは当然この予算の中に見ていたんでしょう、最初は。それが結果的に六十五名に落とされたわけだが、この部分の予算はどうなったのですか、予備費に繰り込んだんですか。
#31
○政府委員(黒住忠行君) 歳入の予算は三十八億七千一百万円でございますけれども、これの歳出につきましては、業務の取り扱いと施設整備費、予備費の三つに大きく細分されます。業務の取り扱い費の中で、人当経費と業務経費に分かれますが、人当経費の中の既定の人間に要しますところの経費と、それから新規に要します経費、これがたとえば、定員六十五名というものに要しますところの経費をここで算入するわけでございまして、経費の内容につきまして財政当局の御査定がございます。それらの査定後、そうしてまた施設整備費をどうするかという御査定の後、その残りは予備費ということになるわけでございますけれども、査定後の歳出経費といたしまして、いま申し上げましたような経費を細分化いたしまして、特別会計予算として決定するわけでございます。
#32
○森中守義君 それで二百五名要求されたということは、この特別会計の中で当然めんどうが見れると、そういうことだったと思う、最初は。それが落ちたわけだ、結果においてはそうでしょう。だから、手数料の値上げ等々によらないでも、あるいはまた一般会計からの繰り入れ等によらないでも、当然二百五名がさらに増加されるならば、現在のところ目一ぱいに回していけるということで二百五名を要求したわけですね。そうなると、これは大蔵省の場合、特別会計で二百五名運輸当局はふやしても、特別会計はきしまないのだ、こういう趣旨のもとに二百五名の要求を出した、それは何も大蔵省が削る必要ないじゃないか。なぜ二百五名認めない。あるいは行管はどうですか、特別会計のワクの中で二百五名ふやさなければならないし、しかも特別会計の予算のワク内で二百五名の人件費は出せる、そういうはじき方をして運輸省出しておる、こういう説明ですよ。そうなると、何も二百五名を、賃金職員三十五名などというふうに落とさなくてもよかったじゃないか、そう言っているわけですが、その辺の折衝の経緯をもうちょっとはっきりしてもらいたい。
#33
○政府委員(黒住忠行君) 結果といたしまして、歳入は三十八億七千一百万円でございまして、新規の人当経費の要求に対する査定の残というものは、予備費あるいは施設整備費に回っているというのは先生の御指摘のとおりでございます。ただ、定員という関係につきましては、行管なり大蔵省の当局におかれまして、全体的ににらみ合わして決定されるものでございます。われわれといたしましては、予算の原案ができます場合に、第一から復活要求をいたしまして、われわれの主張を申し上げたわけでございますけれども、最終的には関係当局の御査定によりまして政府原案が決定して出されるわけでございます。その決定いたしましたものが、ただいま申し上げましたような定員六十五名に賃金三十五名でございまして、残りの分につきましては施設整備費あるいは予備費に計上をしたような次第でございます。
#34
○説明員(丸山英人君) 先生お説のように、会計の収入支出という点からだけ見ますならば、定員をもう少しふやしてもバランスはとれるわけでございます。しかしながら、やはり労働力がだんだん足りなくなっている、公務員の能率を全体としてあげなければならないという点から見まして、やはり公務員の定員というものはできるだけ抑えるという片方で考え方があるわけでございます。同町にまた、この特別会計のあり方の問題といたしましても、定員をふやすという形で支出をふやすか、あるいは将来の労働力の逼迫等を考えまして施設の機械化あるいは自動化、そういった形で施設費をふやすことによって、将来に向かって人件費を節約するような方向で考えていくべきか、こういうことが選択として残っておるわけでございます。私たちといたしましては、やはり公務員の定員を全体として押えなければならない、こういうような仕事というものはできるだけ機械化し、あるいは民間に委託できるものは委託する、そういった形で能率的にやっていくことが望ましいのだという考え方から、定員のほうはできるだけ抑えまして、余りました金を施設の充実に振り向けたわけでございます。なお、予備費も若干とってございますが、そういう形で、人間をふやすよりは施設の近代化、合理化、そういう方法を選んだというふうに御理解願ったらよろしかろうと思います。
#35
○政府委員(河合三良君) お答え申し上げます。
 ただいまの丸山主計官からのお話に私は全く同意見でございまして、森中先生のお話のとおり、特別会計のワク内でまかなうという意味では、これは定員増の経費はまかなえるわけでございますが、国家公務員全体としての数を押えるか、あるいは人員をふやすよりも機械化にできるだけ回していくということが、やはり将来の事務の合理化、簡素化、能率化に役立つというふうに理解いたしておりまして、運輸省の御当局からは非常に御熱心な御説明をいただきまして、何回も十分にお打ち合わせをいたしました上で、私どもの方針で検討していくということでございます。
#36
○森中守義君 そうすると自動車局長、四十四年度の予算の一つの執行方法として、つまりコンピューターを利用して登録業務を近代化というか、あるいは機械化する。そこでやはり四十四年度の予算要求の際に、この機械化の問題及び定員の問題はいわば一つの根拠を持って予算の要求が出されたと思う。そういうことですね。そこでいま丸山主計官の説明によれば、一体どういう選択をとったかといえば、機械化等によって人間は少なくするのだ。それはいろいろ意見もある。それは言いませんが、言わないけれども、予算要求の姿勢としては、あるいは根拠としては機械化、そして二百五名が必要だ、こういう要求のしかただと思うのですね。それなのに、機械化は許容されたのだが人間は、二百五名はもう問題にならずに賃金職員三十五名にとどまったということは、二百五名の財源の根拠あるいは積算の根拠というものが非常に脆弱だった、そういうことになるのですか、その点どうなんでしょうか。
#37
○政府委員(黒住忠行君) 運輸省といたしましては、人員の要求と施設関係の要求をいたしたわけでございまして、その施設関係につきましては、既存の検査場におきますところのコースを機械化するということと、それから大きくはコンピューターのシステムを四十四年度から準備に入りまして、四十四年度末の習志野をはじめといたしまして、四十六年度で完成をさしていただく、四十五年度、四十六年度で全国的に行なうという両方の計画につきまして御提案申し上げたわけでございます。その関係につきましては御承認を得まして、予算の歳出のほうに組んでいるわけでございます。同様に定員につきましては、二百五名をお願いいたしましたことは先ほど申し上げたとおりでございまして、その結果といたしまして、とりあえず定員六十五名、賃金三十五名という査定がなされたわけです。
 われわれといたしましては、施設の整備、コンピューターシステムの充実につきましては、今後この計画を推進いたしていきたいと思います。それから人員につきましても、今後とも、必要な人員については、関係当局に十分お話を申し上げまして、必要なものを確保していくように努力いたしたいと思っております。施設の関係につきましては、おおむね予定どおりお認め願っておりますので、今後歳入が確保できれば、その計画は完全に実施できるものと考えております。
#38
○森中守義君 実は、これのみに時間がとられてしようがありませんが、ちょっと最終的にもう一回それぞれ三者にお尋ねしておきますが、さっきちょっと指摘したように、車数が四十三年で二三六、二七三、二七四、こういう規模にふくらんでいるのに、要員が一二九にとどまっている。しかし、そのことが、今回この法案による機械化システムによって、この数字でいいということになるかどうか。おそらく私はならぬと思う。そうなるとやっぱり、要求されたたとえば四十四年度の二百五名、これが四十五年度にどの程度になるかわかりませんけれども、少なくとも特別会計のワクの中で消化し得る、こういうことであれば、これはやっぱり、機械があるから人間を減らしていいというそのことにつながらぬと思う、車がどんどんふえるわけだから。それらのことを考えると、なるほど大蔵省とは、いつも定員問題では、そういう合理化だ、機械化だ、人は減らすのだといってしょっちゅう国会の中では意見が対立する一つの問題点ですが、これは一般行政事務というような見方ではやっぱりだめですよ。少なくとも人命に影響する、人の命に関係する現場業務ですよ。しかも、これは大蔵省から、一般会計から少し分けてくれということでもないわけです。主管庁が、その収益によってこれこれの人間をふやし得るということをいっているわけだから。これはひとつどうなんですか、四十五年の際には、この初のことをもう少し詰めて、少なくとも今日の自動車行政の一つの欠陥としては、この検査対策、検査体制とか、この辺に大きな問題がある、だから、別段大蔵省から命をもらおうというわけじゃないので、とられた要求についてはまるまる認めたらどうですか。あるいは行管も、ただ一にも二にも大蔵省と全く一致、同意見だということであれば、何も大蔵省の付属機関じゃない、固有の意見を持って少し助言してやりなさいよ。そうしなければ自動車事故は絶えませんよ。何も私は運輸省に雇われているわけじゃないのだ。運輸省に肩持っているわけじゃないけれども、これはやっぱり、交通安全というサイドから問題をとらえていくならば、運輸行政、自動車行政がより充実した内容にならないと問題は片づかないと思う。そういう意味から、いま予算の前段作業の段階でしょうから、こまかな数字等を聞きただすのもどうかと思うけれども、ものの考え方としてはそういう方向にいってもらいたい。これはある意味では強い要望でもあるんですが、どうですか、三者三様にそれぞれ今日の自動車問題にどういう理解のしかたをされているかという、一つの基調がその辺に通ずると思うんですが、どうなんですか。
#39
○政府委員(黒住忠行君) 先生が御指摘のように、車検にいたしましても、登録にいたしましても、いわゆる現場の仕事でございまして、一般の行政監督事務とは趣を異にしております。一定の事務量に対しましては、これを即日処理をしていかなきゃならないというふうな仕事の性格でございます。したがいまして、その必要なる施設と人員を確保して仕事を完遂する義務がわれわれとしてはあるわけでございまして、この施設を充実いたしましても、たとえば車両検査の事務にいたしましても、その施設を利用いたしまして実際に検査をするのは人でございますし、登録がコンピューターシステムということになりましても、所有権の確認等をいたしますのはやはり人間でございます。したがいまして、人と施設というものが相こん然として一体となって仕事をやります現場事務でございますから、両方がバランスがとれた関係において仕事をやるということが必要であると考えます。したがいまして、われわれは施設の整備と必要な人間の関係というものをバランスをとった方法でもって十分検討いたしまして、関係当局に説明をし、その充実につきまして今後一段の努力を払いたいと思います。
#40
○説明員(丸山英人君) ただいま自動車局長から御答弁申し上げたんですが、おっしゃいますように、この仕事は一般の行政事務とは確かに違う面があるわけでございます。しかるがゆえにこそ、苦しい定員増の中で六十五名やりくりいたしているわけでございまして、運輸省全体でたしか二百数十名しかふやしていないわけでございます。そのうち相当数の割合がここに出ているというわけでございます。おっしゃるように、人命に関する問題でございますものですから、今後ともよく運輸省とも相談いたしまして、行政管理庁とも相談いたしまして、できるだけ実情に合ったように考えていく必要があろうというふうに考えております。ただ、特別会計なんだから収支が償いさえすれば幾ら人間をふやしてもいいじゃないかということにつきましては、必ずしもそうはいかないわけでございますが、先ほど来自動車局長からもお話がございましたんですが、よく相談いたしまして実情に合ったように考えていく必要があるというふうに考えております。
#41
○政府委員(河合三良君) 行政管理庁が政府部内におきまして行政事務の合理化、能率化ということの役割りを課せられておりますので、どうも渋いことばかり申し上げるようなことになりましてまことに恐縮でございますけれども、これは政府の国民に対するたてまえといたしましても、やはりこの方向はあくまでも守るべきものであるというふうに思っております。と同時に、森中先生の御指摘のように、この行政が国民の生命に直接影響を持つということも、私どもいまのお話も承りまして、十分に承知はいたしているつもりでございます。そういうことでございますので、彼此勘案いたしまして、運輸省からの増員要求がもし四十五年度にございました際には、運輸省当局とも十分に慎重に打ち合わせの上対処いたしたいと思います。
#42
○森中守義君 運輸大臣、これからいよいよそういう重大な問題の終末をつけなくちゃならぬのですが、事務当局では三者三様にほぼ方向としては意見が一致、それはあくまでもこの場における意見であって、いよいよ詰めの段階になって、どういうことになるかわかりませんが、少なくともやっぱり今回の欠陥直問題あるいは現状の自動車行政、確かにそういう体制上の欠陥があったということは否定できないと思う。したがって、そういうものを、一つの項目としては人の問題、検査体制の問題等をこの法案に関連した重要な問題として提起しているのですが、いま、事務当局の答弁にさらに決着をつけるためにどういう措置をおとりになりますか。
#43
○国務大臣(原田憲君) 再三お答えをいたしておりますが、私といたしましては、今時の法案を御審議最中にたまたま欠陥車問題という問題が出てまいりまして、加瀬委員から、この法案を提出したときには、保安という問題はサービスという問題が優先して少し考えられておらなかったんじゃないかというお尋ねがありまして、私は正直に、この法律自体が保安ということを確保するための法律でありますから――どちらかというと、たくさんできてくる自動車というものをユーザーの立場に立ってサービスをして早く検査を終わるという方向にあったことはいなめないでありましょう。しかし今後は、この法律自体が安全保安ということを確保する法律でありますから、この面に重点を置いた考え方をしていかなければならないことは当然であります。そのために、これは谷口さんの御質問にあったのでございますが、予算の折衝の際にこういうことが出てくると、与党の議員としては自分が責められているような気がするが、一体だれに責任があるかというお尋ねがあって、これは私の責任であるということを申し上げたのであります。これは、私が最後の締めくくりを行なう、運輸省の予算について大蔵省との間の決定をいたしたのでありますから、すべての責任は私にあるわけでございます。したがって、今後――この自動車事故というものが生命につながる問題である、一番事故の原因は何かというと、運転をしている人の不注意ということが一番多いことになっております。これは私は間違いないと思います。しかしながら、自動車というものがなかったらそういうものがないということを考えるときに、自動車自体の構造上の安全というものは絶対を期してやっていかなければならない。それを法律的にあずかっておるものはこの車両検査というものである。もう一つは、今後はもっと進んで公表制までやっていこうと考えておるわけでありますけれども、それにしても、できるだけ機械化し、あるいは近代化していくことは当然のことでありますけれども、いままで人というものが無尽蔵にあるという考えから人というものを考えておったが、これは人というものはなくなってくるというところから、このいま御審議を願っておる法律の中には機械化すべきものは機械化してやっていこうということを考えておるのでございますが、どうしても必要であるという人員は、これはどうしても必要なんでございますから、具体的に確保しなければならぬと私は覚悟をいたしております。したがいまして、この問題が生じましてから何度も申し上げておりますように、閣議の席におきましても、自動車事故問題について発言をし、また正式の閣議の席ではございませんでも、関係各省と連絡をとりまして万全を期していきたいと考えておる次第でございます。したがいまして、私は、ただいま話が出ました事務当局に指示をいたしております問題について、大蔵省あるいは行政管理庁を代表して出ております政府委員あるいは説明員からもよく相談をしたいということを事務的に申し上げておりますが、私は、これの最後の運輸省の責任者として予算関係で確保するというかたい決意を持っておるということを申し上げておきたいと思います。
#44
○森中守義君 約束の時間がそろそろ参りますので、あと二、三問で終わりますが、通産省の植木政務次官にちょっとお伺いしておきたいと思います。
 どうなんでしょうね、現在、一千三百万台といわれておるですね、これは将来どのくらい需要があると見積もっておられるか、試算したものありますか。ただ、さっき申し上げたように、製造者のほうは売れるからつくる、つくるから売らせるという、ただそういうような惰性というのか、あるいは売ればいいという、そういう角度から産業政策をおとりになるのか、あるいは相当長期にわたる自動車の需給見通しといいますか、そういうものもおとりになろうとするか、いずれの方法をとろうとされているのですか。
#45
○政府委員(植木光教君) 御説のとおり、千二百万台現在動いているわけでございますが、この数年は特に増加が激しく二、三〇%の増加を見てまいりました。しかし、最近になりましてこの伸び率も鈍化してまいりまして、大体通産省の見通しとしては、今後は一〇%くらいの伸びで平常化していくのではなかろうかというような見通しをとっているのでございます。
 それから、いまお話がございました、どんどん需要が伸びるからどんどんつくらせるのか、それともその逆なのかというようなお話でございましたが、いま申し上げましたような一〇%増というのが平常化していきますならば、これはわが国経済の状況から見まして大体普通の好ましい伸び方ではないかというふうに考えているのでございます。したがって、生産の調整というようなことはやらないし、またやる必要はないのではないかというふうに考えております。
#46
○森中守義君 さっき言われた二、三〇%というのは三、四〇%が正確じゃないのですか。三〇%から四〇%ぐらい伸びておる、こういうようにわれわれは理解しているのですが、そこで大体一〇%程度コンスタントに年率伸びるであろう、こういう見方のようですが、おおむねそれは何カ年間くらいの見通しを持っているのですか。同時に、そのことはメーカー側もそういう理解と認識の上に立って生産活動をやろうとしているのか、あるいは単なる通産省がある種の需給見通しに立ってコンスタントに一〇%程度という、そういう見解であるのか、その辺はどうですか。
#47
○政府委員(植木光教君) いま申し上げましたのは、申すまでもなく乗用車、トラック、バス、それぞれの車種を含めてでございますが、四十三年度におきましては、乗用車が三五%、トラックが一四%、バス一二%、平均いたしますと二一%というような比率の伸び方をしたわけでございます。四十四年度は大体二〇%、これは三車種を平均したものでございますが、四十五、四十六と大体五十年度まで一応試算を部内でいたしておりますが、四十五年度が一七%の伸び、四十六年度一五%、四十七年度一三%、四十八年度一一%、四十九年度は九%、五十年度は七%というふうな前年度比の伸びをするのではないかというふうな試算をしているわけでございます。
#48
○森中守義君 それは、メーカー側はそのことを理解しているのですか。
#49
○説明員(山下英明君) 私どもが自動車メーカーと共同でいたしました部内資料でございます。
#50
○森中守義君 そうすると、警察庁の場合ですね、大体通産省のその生産上の見通しからすれば、お聞きのようにコンスタントに一〇%程度伸びるであろう、こういうことになった場合、いま走行上の取り締まり体制というのか、あるいは警察側から見た場合ですが、一〇%というものがはたして妥当であるかどうか、その点どうでしょうか。
#51
○政府委員(久保卓也君) 最近の交通事故の激増に対して、一般の民間から声が最近起こりましたのは、車を制限すべきではなかろうかという話があるのであります。そこで、自動車の生産につきましては、もちろん通産省の問題でありまするから、われわれからとやかく言えませんけれども、車のある程度の伸びというものに対して、政府がまだ打つべき手はあるのではなかろうかという感じを一応持っております。たとえば道路行政であれ、交通関係であれ。したがいまして、私どもといたしましては弱音をまだはきたくないということで、われわれがもし手をあげるころになれば、またそういった面での御審議をお順いいたしたいと思いますけれども、もう少しわれわれとしては手をあげたくないという考えでおります。
#52
○森中守義君 非常に重要な発言であります。まだこの段階では手をあげたくない。つまりコンスタント一〇%ですね、この状態ではいいのだということのようですが、じゃ、どの程度まではよかろうというようなお考えをお持ちなんでしょうか。
#53
○政府委員(久保卓也君) 一〇%がいいと申し上げたわけではありませんが、今日の状況ではまだ手をあげない。まだ打つべき手はある。どこまでいけばということは、われわれが今後施策をやっていって、その結果を見ていかなければわからないのではなかろうか。ただし、その中でも都市交通についてはやや問題がある。これについては、現在でも、たとえば東京都で百七十万台の車が全部動き出せばたいへんなことになろうかと思うのでありますけれども、そういう車の増加に対して、都市交通についてはもう少し制限をしたい。しかしこれは生産の問題ではなくて、たとえば車種別規制でありますとか、そういった面での交通規制の面で、来年あたりから考えてみたいという感を持っております。
#54
○森中守義君 それから自動庫局長にちょっとお尋ねしておきますが、二、三日前の新聞で、「軽乗用、激しい販売戦」、高級化を印象づけて続々と新車種が発表された。まず鈴木、ダイハツが先頭を切った。なるほど日曜日、ちょっと夕方、テレビを見てみますと、しばらく影をひそめていた自動車の宣伝がまた大体復元したようですね。例外なく自動車の宣伝が出始めた。それはそれとして、この新車種の発表を続々とやるのだと、こういうことのようですが、すでに申請等が行なわれておりますか。
#55
○政府委員(黒住忠行君) いま新聞に出ましたものがそのまま来ているかどうかについてはつまびらかにしておりませんが、御承知のように年間百三十件前後の型式指定の申請がございますので、相当たくさんの数字でございます。現在でも申請は相当参っており、いま先生御指摘の分がそのまま来ているかどうかについては、ちょっと資料を持っておりませんが、百三十件という年間の数でございますから、相当のものが参っておるわけでございます。
#56
○森中守義君 そうすると、もう一回逆戻りして通産省に聞いておきますが、さっき次長のお話ですと、一〇%ということは、メーカーを含めて議論をした結果であるというようなお答えがあった。で、これはメーカーが承知した、理解したということではありましょうけれども、その程度のことでメーカーおさまりがつくのですか。いままで四%彩あるいは三五%とか、相当年率高い数を示しておるのですね。いきなり一〇%までおりてそれでよろしゅうございますということになるのですか。これはいま新車種の問題等も問題に提起したようですが、かなり激しい勢いで、相当過当競争というものが続くのじゃないか。したがって、皆さんが期待をされるあるいは需給の見通しとしての一〇%というものは、単なる通産省ベースの考えであって、メーカーはそれではおさまらないのではないか。そこで皆さんが期待をされる、予定をされる一〇%というものが依然として三〇%、四〇%、あるいはもっと高率に五〇%段階等に、かりに発展をした場合に、どういう対策をおとりになるか。
#57
○説明員(山下英明君) 自動車の生産、販売は、従来からの経験から申しましてきわめて需要動向に敏感でございます。一例をあげれば、トラックはすでに去年四十三年からことしにかけまして減少傾向に入り、特に中小商店の小型トラックは減産に入っておる実情でございます。先ほど御説明しました資料は、従来の日本における自動車の浸透状況、また国民一人当たりの状況、外国の例、経済成長率等を勘案して総合的に作業いたしましたもので、需要そのものの動向は先ほど申し上げた成長率にほぼ間違いなく推移していくのじゃないかと私どもは思っております。その場合に、生産業者が販売できない車を強行して生産するということは、従来の経験から不可能でございまして、どうしても生産調整をせざるを得ない。先生が最後に御指摘の過当競争の点につき減しては、私どもが最も関心を払っております点で、資本の自由化の問題も兼ねてせっかく検討しておる事項でございます。
#58
○森中守義君 それじゃ最後に運輸大臣にお尋ねしますが、せんだってもちょっと私からも、あるいは他の委員からも質問が出たように記憶しますけれども、閣僚協議会というのができたそうですね。これは一体何をやろうとするんでしょう。そこで、いままで欠陥車問題及びこの法案の審議の経過を通じてこういう気がしてしようがない。気というよりも実際がそうだと思う。つまり車をつくらせるのは通産省、走らせるのは運輸省、走行の取り締まりは警察、道路をつくるのは建設省、あげてみれば大体四省にまたがっているわけですね。あるいはもっといろいろな問題、関連したことを考えれば範囲はかなり広い。しかるに、いままでこれら主要な四つの行政機関というのが一体自動車行政に対して何ほどの連携をとってきたか、おそらくそれぞれがそれぞれの守備範囲のことに没頭して、総合的な政策の展開があったとは思えない。むしろその辺が今回の車両法なりあるいはこれに関連をする欠陥車問題等の一つの問題点ではないか、こういうふうに私は理解する。まさにこれは行政欠陥とも言うべきじゃないかと、こう思うのです。したがって、閣僚協議会というものがそういう反省の上に立って総合性を持たせようとするのか、あるいは総合的な政策の展開をやらせようというのか、あまり明確でない。したがって、いま通産省の答弁でも、もっと時間があれば詰めたい、コンスタントに一〇%と言われるのだけれども、そのとおりにいくかどうかわかりません。それから警察庁は警察庁で、この段階では手をあげたくない、しかしそれがマキシマムは一体どういう段階にきたときかという、こういう答えがまだまだ与えられていない。運輸省は運輸省でこれはもうずいぶんやっぱり問題が多過ぎる。したがって、そういうことを考えていけば、単に閣僚協議会というものが時々発生する問題に対しての意見の交換にとどまることになるのか、あるいは政策展開をやろうという二つの中枢機能になるのか、少なくともそういうものになってもらわなければ困ると思うのですが、そのことを私は最後に大臣にお尋ねをして、この関係法案の質問を終わりたいと思う。
#59
○国務大臣(原田憲君) これも再三お答えをいたしておりますが、交通安全に対する政府の施策といたしましては、交通安全対策本部を設置をいたしておりまして、総理府を中心に関係各省が相寄りまして、交通の安全を期しておる、これは御承知のとおりであります。この体制を法制化していくために、交通安全基本法というものを提案をいたそうといたしておることも御存じのとおりでございますが、私が申しましたのは、先般たまたま東名高速道路が開通をいたしまして、その後事故が発生をいたしました。この事故等を勘案いたしましても、ますます今後交通事故というものがふえていく傾向にあるときに、これは十分な対策を立てなければならない。そこで、東名高速道路というものを中心にして、高速道路に対する交通事故ということについては、これは閣僚が相寄って話をして結論を出さなければならないという発言をいたしたわけであります。これは私だけでなしに、各大臣から発言がございまして、このことについては、すでに成案を見て出しておりましたが、その中で一つ救急事務ということに関しまして、関係省間に意見の一致を見なかったために、少々延びておりましたけれども、これも一致を見まして、さしあたり現在の中で、道路公団が責任を持ってやっていこうということで万全を期していこうということがきまっておるわけでありますが、そこで、今度は閣僚協議会を開いて、このことをどうしたらいいかということを具体的に議していこうと考えておるわけでございます。その際も申し上げましたが、われわれは問題点の指摘だけでは意味がないので、これを実現しなければならない、その際には当然大蔵大臣がこれを取り入れてくれなければならぬのですよという発言も関係各省の大臣からあった、こういう経緯を私は申し上げたのであります。したがいまして、今後とも、私どもはこの現在の交通関係の安全本部ですか、これを中心に交通事故対策に万全を期していくことはもちろんでありますけれども、いまも申し上げましたように、関係各省が常に連絡をとり、そうしてこれを具体的な対策として財政的な裏づけをして国民にこたえていく、こういう方向で進みたいと考えております。したがいまして、関係各省が相寄りましたときには、私どもは、いま指摘されておりました問題等を取り上げて、これを総合的な立場に立って、これはこうしていく、こうしていくというように手を打っていきたい、このように私は考えております。できるだけ早い機会に関係閣僚の会議を持ちたいと、このように考えておる次第でございます。
#60
○金丸冨夫君 森中委員の質疑に対して関連して一点だけお伺いいたします。
 車両整備事業の拡充強化は、しばしば政府の明らかにしたところでございますが、欠陥車の発見であるとか、あるいはまた修理を推進するためにも、また交通事故を防止する点からも、また検査を厳格にするための要員増加も実際上非常に困難が伴うという、この実際上の点からも、整備事業の拡充強化ということはきわめて緊要であると思うのであります。ところで、整備事業者の格上げ増加ということになりますというと設備の改善が必要であろうと思うのであります。これには資金が要ります。その融資については、近代化資金等の道が開けておりますけれども、昨年成立しましたところの中小企業振興事業団の利用についても、運輸関係であるからといって、中小企業であることは当然でありまするから、これは可能であると私は思っているわけであります。ところで、前回の質疑で、整備事業者は振興事業団を利用できるようにすでに業種指定がなされているのかどうか、また指定がなされているのであれば、今後の拡充強化には大いにこれを利用せしめるよう整備事業者に周知徹底させてはどうか、また予算措置等について通産省は努力せられたいと思うがどうか、この点の回答が保留となっております。この点を運輸省並びに通産省から明らかにしていただきたい、かように存じます。この点だけお伺いいたします。
#61
○政府委員(黒住忠行君) 整備事業は中小企業でございまして、これを拡大いたしまして育成いたしますことは非常に重大なことでございまして、かねてから努力しているところでございますが、御指摘の中小企業の近代化の対象には入っているわけでございまして、近代化促進特別融資、準近代化促進融資、合理化機械の特別償却、割り増し償却というふうな点、それから集団化、共同施設、企業合同に対しますところの中小企業振興事業団からの融資あるいは事業団によりますところの設備貸与というふうな制度があるわけでございまして、御指摘の点につきましては、工場等集団化事業で、工場団地資金といたしましては、八戸に自動車整備協同組合が二十一工場ございますが、これが三十九年度に対象に相なっております。しかし、この設備の貸与の点等御指摘のとおりでございますから、われわれといたしましても、できるだけこれらの事業者がそれらの育成優遇措置を利用できますように格段の努力をいたしたいと思っております。
#62
○政府委員(植木光教君) ただいま運輸省のほうから御答弁があったとおりでございまして、通産省といたしましても、中小企業の近代化促進融資等につきましては今日までも努力をしてまいりましたが、必要な予算につきまして全力をあげて今後とも努力をする所存でございます。
#63
○金丸冨夫君 それはわかるのですがね。振興事業団のいま予算というものが、これができたために非常にふえておる、これは御承知のとおりであります。そういうことでなかなか運輸関係なんかには回らないということを言う人がある。これは厳にひとつ慎んで、中小企業であればまた新たにこういう交通関係の非常に重大な時期でありまするから、こういう方面にも予算を十分に回し得るよう予算上の措置を講じていただきたいという考えで私は申し上げたわけであります。
#64
○政府委員(植木光教君) 整備事業の重要性につきましては十分認識をいたしておりまして、いまお話がございました御趣旨を生かすべく努力をしていきたいと思います。
#65
○委員長(岡本悟君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#66
○委員長(岡本悟君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御発言もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#67
○委員長(岡本悟君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります
 道路運送車両法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。  〔賛成者挙手〕
#68
○委員長(岡本悟君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 速記とめて。
  〔速記中止〕
#69
○委員長(岡本悟君) 速記を起こして。
#70
○森中守義君 私は、ただいま可決されました道路運送車両法の一部を改正する法律案について、自民、社会、公明、民社、第二院クラブ、各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。
 まず案文を朗読いたします。
   道路運送車両法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)
  戦後自動車事故による死傷者は五二一万人余を数え、今日なお激増の傾向にある現状にかんがみ、その原因および責任が徹底的に追及され、かつ、すみやかに絶滅の方策が確立さるべきである。
  よつて政府は、現在に至る自動車の製造、保安、交通安全等一連の体制につき慎重に検討を加え、抜本的改革のため勇断を下すべきであるが、当面次の諸事項を積極的に推進すべきである。
 一、製造業者による過当な販売競争の回避並びに下請け業者の地位の保全、納品検査の充実及び材質管理等の体制整備を図ること。
 二、欠陥車については、公表を義務づけるとともに、その製造販売について必要な勧告措置をとること。
 三、型式指定の審査、車両検査の体制を再検討するとともに、安全性の向上に関する研究組織を充実すること。
 四、製造業及び整備事業への立入検査を強化する等指導、監督を徹底すること。
 五、使用者及び運転者に対し、点検整備の励行を促し、かつ、個々の持つ意見が有効に吸収される方策を実現させること。
 六、右各項実施のため、予算上、要員上、所要の措置を早急にとること。
  右決議する。
#71
○委員長(岡本悟君) ただいま述べられました森中君提出の附帯決議案を議題といたします。
 森中君提出の附帯決議案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#72
○委員長(岡本悟君) 全会一致と認めます。よって森中君提出の附帯決議案は、全会一致をもって本委員会の決議とすることに決定いたしました。
 ただいまの決議に対し、原田運輸大臣から発言を求められておりますので、この際これを許します。
#73
○国務大臣(原田憲君) ただいまは、慎重御審議の結果、御採決をいただき、まことにありがとうございました。
 また、決議されました附帯決議の内容につきましては、その趣旨を十分尊重し、誠意をもって実施に当たる所存でございます。
#74
○委員長(岡本悟君) なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#75
○委員長(岡本悟君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十分散会
ソース: 国立国会図書館
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