くにさくロゴ
【PR】姉妹サイト
 
#1
第061回国会 社会労働委員会 第5号
昭和四十四年三月四日(火曜日)
   午後一時三十二分開会
    ―――――――――――――
   委員の異動
 三月三日
    辞任         補欠選任
     阿具根 登君     藤原 道子君
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    理 事
                上原 正吉君
                大橋 和孝君
                鹿島 俊雄君
                上林繁次郎君
    委 員
                黒木 利克君
                高田 浩運君
                山崎 五郎君
                山下 春江君
                山本  杉君
                横山 フク君
                小野  明君
                中村 英男君
                渋谷 邦彦君
                中沢伊登子君
   政府委員
       厚生政務次官   粟山  秀君
       厚生省環境衛生
       局長       金光 克己君
       厚生省薬務局長  坂元貞一郎君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       警察庁刑事局保
       安課長      小野島嗣男君
       厚生省環境衛生
       局食品衛生課長  野津  聖君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○社会保障制度等に関する調査
 (米ぬか油中毒事件に関する件)
 (薬局の適正配置に関する件)
    ―――――――――――――
  〔理事大橋和孝君委員長席に着く〕
#2
○理事(大橋和孝君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る三日、阿具根登君が委員を辞任され、その補欠として藤原道子君が選任されました。
    ―――――――――――――
#3
○理事(大橋和孝君) 次に、社会保障制度等に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。御質疑のある方の発言を求めます。
#4
○小野明君 この前、カネミの米ぬか油のことについて補償問題その他お尋ねをいたしておったのでありますが、私もこの前の質問で問題は大体片づいたのではなかろうか、まあそういう方向が出たのではなかろうかと思っておったのであります。しかし、現地のほうにおきましては、なかなか大臣なりあるいは環衛局長が答弁をされたとおりに事態が運んでおらぬわけです。それで、本日、そういった点について若干質問を申し上げたいと思うんですが、その前に、きょう、前回の関係もありますから、大臣の御出席をお願いいたしておったのでありますが、なぜ大臣がこの席に御出席でないか、ひとつ明らかにしてもらいたいと思います。
#5
○理事(大橋和孝君) ちょっと通報がありまして、委員会に出ているわけなので出れないのですがというお話を聞いております。
#6
○小野明君 それではまあ了解せざるを得ぬと思いますが、先月の二十五日に、朝七時過ぎから、北九州市の小倉のカネミ倉庫の正門前に患者の六十二名がすわり込んだということが現地の「西日本新聞」に報じられているのであります。この患者の皆さんの言い分というのは、「一向に補償につきまして会社側に誠意がない。何回も補償について話をしたい、こういって要求をするのだけれども、一度も会おうとしない。社長が一回も会わない。誠意の一かけらも示していない。だから、やむを得ず私どもとしてはカネミの門の前にすわり込んだ」、こういうことなんです。そこで、十二月十七日の委員会では、この補償問題につきましても、大臣の答弁によると、常識的に会社が補償の話に応じて、その責任を分担するように指導をいたします、こういう御答弁があっておるわけです。会社には一向にこの方針が伝わっておらぬ。あるいは、県の衛生部におきましても、北九州市の衛生局におきましても、その間に立って、そういう患者の要求に対しましても、あっせんをする、会社を指導するという態度が何ら見られない。これは一体どういうことか、答弁だけで終わってよろしいものかどうか、その辺の会社側の誠意のある補償問題の話し合いについては一体どうなっておるのか、お尋ねをしておきたいと思います。
#7
○政府委員(金光克己君) カネミ油に関係いたしておりました患者の補償の問題でございますが、これにつきましては、カネミのほうといたしましても、とりあえずはやはり医療の問題でございますので、医療費につきましてはすでにカネミが負担をするという形をとっておるわけでございます。これは自己負担分につきましてカネミのほうで負担をするという形をとっておるわけでございます。それに加えまして、これもまあ医療費という意味でございますが、患者に対しましては二万円、疑似患者に対しましては一万円を支出しておるわけでございます。その他の一般的な補償という問題がございますが、これにつきましては、私どもも、常識的な解決が行なわれることが望ましいというように考えておるわけでございますが、現在、御承知のように、警察当局の調査が行なわれておる段階でございます。したがいまして、これらの経過とも相まちましてこの問題は解決させなければならぬ問題であろう、かように考えておる次第でございます。時期等推移を考慮いたしまして適切な指導を行なってまいりたい、かように考えております。
#8
○小野明君 やはり警察のほうの捜査が終わらないと具体的な補償ということには進行ができないという事情もあると思います。しかし、それはそれといたしまして、大かたの断定が、結論がカネミの米ぬか油の被害であるということが明らかになっている段階でありますから、会社としましても、患者のそういった不安に対しまして誠意をもって応ずるように局長、ひとつあなたのほうで――あなたの御答弁のあった方針というのは、一向に会社のほうに通じておらぬのじゃないですか。そうでなければ、一回も会わないなんということはあり得ないことであります。その後どうなっておるのですか。
#9
○政府委員(金光克己君) カネミの社長とは従来お会いいたしましてそういった問題についてお話し合いをしたことがあるのでありますが、とりあえずは補償についてはできるだけのことをしたいということでございます。
 それから原因といいますかカネミの過失の程度というものがある程度判明すれば、常識的にはそれに応じていただけるものだろうと推測いたしておりますが、何ぶん問題は現在の段階におきましては衛生当局のいろいろの検査の結果によりましては、おおむねカネクロールが熱媒体がタンクの中に漏れて原因をなしたということは考えておりますけれども、最終決定というものはまだ現在の段階ではしていないということでございます。なお警察のほうでも調べておるということでございますので、その経過を待って判断しなきゃならぬということでございます。そういったことで、カネミに過失等が明らかにあるというようなことになれば、カネミのほうでも良識をもってこれには応ずる、また、応じてもらいたい。そういった面につきましては、私どものほうでも指導はいたしたいと、かように考えております。
#10
○小野明君 そうしますと、いま、見舞金が、確症の人には二万円、それから疑症の人には一万円ということで渡されておるわけです。結局、患者の心配というのは、これでもう打ち切りになってしまうんではないか、いまの社長の態度ですとそれっきりではないか、あとはなしくずしになってしまうんじゃないかという心配があるわけです。そこで、いつも局長がカネミの社長に会うわけにはいかぬでしょうから、そういった中に立ってあっせんをするといいますか、それは、やっぱり北九州市がきっちり患者にこたえるような姿勢になきゃいかぬ、あるいは、県の衛生部がそういった仕事をしてもらわなければならぬと思うんです。一体、その辺は、市の衛生局とか県の衛生部というのは何をしておるのか、あなたのほうではどういう指示をしておるのか、そういったこともひとつ御説明いただきたいと思います。
#11
○政府委員(金光克己君) 北九州市の衛生局、あるいは県の衛生部にいたしましても、やはり私どもと同じような考えでございまして、警察当局の調査、あるいは、衛生当局で一応の調査はいままでにできておりますけれども、さらに引き続き研究調査を行なっておりますので、そういった結論と相まってこの問題は考えていきたいと、かように考えておるわけでございます。
#12
○小野明君 政務次官がおられますから、いまのやりとりでおわかりいただけると思いますけれども、会社のほうが、社長が一向に患者の代表と会わない。数が多いとかいうようなことも文句を言っておるようですけれども、結局、一回も会わぬものですから、患者全体に広がりまして、数もふえてくる、激高してきておるというのが事実なんです。ですから、大臣の言明もありますし、会社側が誠意をもって話し合いに応ずるように、あるいは、市の衛生局に対しましても、県の衛生部に対しましても、こういった食品公害にあわれた患者に親切に応対をし、指導をしていくという御態度をはっきりしてもらわなきゃならぬと思うんです。政務次官ひとつ……。
#13
○政府委員(粟山秀君) お説のとおりだと思います。ただ、いまの法律上の解決がまだつかないということでそういうことになっておるのでしょうけれども、しかし、そういう患者の方たちの不安や不満というものには会社側としてはこたえなきゃならないと思いますから、したがって、厚生省といたしましては、北九州市を通じまして、誠意をもってそういう方にお会いすべきときにはお会いする、まだ事の解決じゃなくても、誠意をもってお会いして話を聞くというふうにするように指導をいたしたいと、そういうふうに思っております。
#14
○小野明君 政務次官、法律的にはまだ解決がつかないようになっておるかもしれぬというお話ですけれども、それはそれで、すでに北九州市はカネミを食品衛生法違反で告発をしておるわけなんです。いま、環境衛生局長も、おおむねカネミの油が原因であるということがはっきりしておる、こういうことを言われておるのでありますから、これはまあ私どもはおおむねとは言いたくないですが、大体もう結論が出ておる。そうなれば、保険の問題、自己負担分の問題、あるいは交通費、あるいはその他いろいろな経費について、会社とそれから患者との間にしかるべく話し合いが進めらるべきではないか。そこに別に法的にどうだということは私はないと思うんです。再度御答弁をいただきます。
#15
○政府委員(粟山秀君) やはり警察も調査中でございますので、原因が明確になること、それから過失の有無がはっきりすることということ、それがはっきりいたしましてからでないと、そういう詳細の、こうします、ああしますというところまでは結論は出ないだろうと思います。ただ、そういう不満あるいは不安をいつまでも持たせないようにするために、会わないということがこれっきりになるのではないかという不安を持たせるということなのですから、誠意があるのだという態度は示さなければならない。そういうふうに会うべきときにはお会いなさいということをすすめるために、市のほうにそういうふうな処置をするようにということは厚生省としてはできますから、そういう誠意のある態度をお示しなさいということは市を通じてそういう処置はとりたい、そう思っております。
#16
○小野明君 いまのはきわめて不満であります。というのは、いま、あなたは、環境衛生局長がメモを書いて渡したから、そのとおり言われておるんだと思いますが、環境衛生局長に再度尋ねたいんですが、この患者の原因を探っていくと一体どこに原因があったかということを探究をする、あるいは治療法を探っていくというのは、あなたのほうの責任でしょう。警察がああだこうだということじゃないんですよ。ですから、この辺は、厚生省は、この原因を探るために、あなたのほうが結論を出さなくちゃいけないわけです。警察がどうだこうだということでなくて、あなたのほうは、一体どういった体制でこの原因を探り、いまどういう現状にあるか。警察のほうのことをどうだこうだと言う必要は、補償の問題に限ってはあるかもしれぬ。しかし、補償と同時にこういう被害の原因を探るというのがあなたのほうの責任にあるわけですから、それをあなたのほうではどういうふうにやっているのだということをはっきりひとつ明らかにしてもらわなければいかぬと思います。
#17
○政府委員(金光克己君) 原因の究明については、衛生当局の責任の問題でございます。直接的には北九州市長ということになるわけでございますが、そういうことで従来究明いたしてまいっておるわけでございまして、先ほど申し上げましたように、一〇〇%とは言えませんが、まずは製造工程において熱媒体がタンクの中に漏れた、それが原因になったであろうということになっております。ただ、なお、それにつきまして、いろいろの原因物質等につきましても、さらに研究班においていま検討しておる、国立衛生試験所においても検討しておるということで、近く中央におきます対策本部におきましても会合いたしましておおむねのまとめをしたいと、かようにまあ考えておるわけでございまして、そういう段階でございますし、それから警察当局においても調査をいたしておるわけでございますから、その経過等ともあわせまして原因の確認あるいは過失の程度という問題を判断していかなければならぬと、かように考えているわけでございます。
#18
○小野明君 そうしますと、この原因の探求なりそれから治療法の研究、これは一体どこが責任をもってやっておるのか、これをお尋ねしておきます。
#19
○政府委員(金光克己君) この研究につきまして、現在、地元におきまして油症研究班をつくって研究いたしております。研究につきましては、国から研究費を出しまして研究いたしておるわけでございまして、これは国の委託研究という形になるわけでございます。しかし、当然、その研究そのものには、県、市、大学が協力してやっておるという形でございます。あわせまして、国におきましては、中央において国立衛生試験所その他関係の研究所で研究いたしておるということでございます。
#20
○小野明君 国が責任をもってやっておるというこの責任は、直接的にはあなたにあるわけですね。あなたがこの原因の探求なりあるいは治療法の研究の当面の責任者的な地位にある、こう考えてよろしいですか。
#21
○政府委員(金光克己君) この研究費につきましては科学技術庁の特別研究調整費から支出いたしておるわけでございますが、この直接の原因究明につきましては厚生省が中心になっておるわけでございます。当然、窓口としましては、私が責任者、かような形になるわけでございます。ただ、研究班長はまた別でございますけれども……。
#22
○小野明君 私がお尋ねしたいのは、厚生省と九大の油症研究班との関係ということをお尋ねをしたいのであります。九大の油症研究班というのは、九大の先生方が主になってやっていらっしゃる。ところが、最近は、班長の勝木司馬之助委員長が病気である。それから臨床部会幹事の五島講師、この人が、有力なメンバーでありますが、アメリカに留学をされておる。こういうことで、厚生省が九大の油症班に五百二十万か金を投げ渡したというようなことだけで、この研究については九大油症研究班がやってくれるのだというようなことでは、たいへんな厚生省の責任のがれではないか、こう思うのです。その辺は、一体、私がいま指摘したことが事実であるか。実際とすれば、もう九大油症研究班というのはりっぱな学者ばかりでありますから、研究の成果を云々ということではないですけれども、あなたのほうがあまりにも九大の油症班に責任を負わせ過ぎているのではないかという気がするのであります。その辺は一体どうなんですか。
#23
○政府委員(金光克己君) 九大の油症研究班ということでございますが、名前はそういうことになっておりますが、これは福岡県もそれから北九州市も参画いたしまして、総合的な立場で研究していただくということで研究費を支出しているということでございます。
#24
○小野明君 総合的な立場と言いますが、県の衛生部長の下野さんが副班長である。二人おられるうちの一人である。それから北九州市の衛生局長は、疫学部会の一メンバーにしかすぎない。疫学の六人もおられる中の一メンバーにすぎない。これで、いわゆる行政がこの中に責任をもって入っておると、こういうことが言える体制であるかどうか、これはどうですか。
#25
○政府委員(金光克己君) 研究班という形で調査、研究をやっておるわけでございますが、県の部長は副班長、北九州市の衛生局長は疫学部会の一員、かようなことでありますが、これにつきましては、県あるいは市におきましてはこの原因究明につきましては行政的に別途研究、調査をいたしておるわけでございまして、研究という面で総合的な研究もあわせて行なうという意味で県、市の代表者がそれに参画をして総合的な運営が行なわれるようにしておるということでございまして、地元における原因に関する調査、研究は、県、市の行政調査とあわせまして研究班という形におきまして総合的な原因究明を行なっておる、かようなことでございます。
#26
○小野明君 原因究明というのは、そうすると、中央でもやっておるわけですね。それから九大油症班でもやっておるわけすね。中央では一体どういう研究をやり、いまどういう過程にあるわけですか。
#27
○政府委員(金光克己君) 中央におきましては、従来はカネクロール等の原因の検査ということに専念いたしておりまして、一方あわせまして塩化ジフェニールの毒性等につきまして研究いたしておりますが、現在におきましては、製品の検査等につきましては一応の調査を終わったということでございますので、塩化ジフェニールが油の中に入ってどういう変化を起こして、そうして毒性としてはどういう毒性をあらわすか、これは現在患者としてはあらわれておるわけでございますが、さらにそれを確認する意味におきまして動物試験等をやっておる、かような実情でございます。
#28
○小野明君 私が先ほど申し上げたのは、九大の油症研究班に行政も入っておやりになっておると。これは悪いことじゃない。そうあってほしいことだけれども、あなたのほうがあまり九大の油症研究班に多くの責任をかぶせてしまう。たった五百二十万円出して研究をやらしておる。それで、あなたのほうの責任はもうないんだ、ここがやってくれるだろう、こういうようなことではいかぬと私は言うのです。勝木さんは、すでに病気で、もう班長の仕事をおやりになっていないのでしょう。あなたはこれを御存じでしたかね。そうすれば、そのかわりを総括してだれがおやりになっておる。その九大油症班の体制というもの自体にもあなたのほうの指導が入らなければならぬわけでしょう。九大も、最近は、ジェット機事件あたりで紛争が起こっておる。大学は研究ばっかりするところじゃありませんからね。これは、当然、教育、授業の場でもある。大学紛争が起これば、そのあおりを食うことは当然である。しかも、九大というのは、文部省の管轄である。こういったところにあなたのほうでわずかな研究費を投げ与えて、何もかもおまえのほうでやれというようなことは問題ではないか、こう私は思うのです。ですから、その辺を、この研究の油症班の体制に何もかもまかせ過ぎてあなたのほうが責任のがれをしているために、いつまでたっても、疫学調査の結果にいたしましても、動物試験の結果にいたしましても、出てこない。したがって、補償の問題もおくれてくる。そこで、警察の捜査を待ってというような先ほどの御答弁が出るのではないか、こう私は思うわけです。あなたのほうで、もう少し責任のある補償といいますか、九大の研究班というものにそれほどあなたが影響しておられるなら、もっとちゃんと行政のてこ入れをした方針を示していただきたいと思うんです。この辺はいかがですか。
#29
○政府委員(金光克己君) 現地におきます油症研究班の体制をさらに強化する必要があるのじゃないかという御指摘でございますが、この点につきましては、御承知のように、患者の治療につきましてもはっきりした治療方針が出ないということで、非常に憂慮しておるような状態でもございますので、しばしば県、市を通じまして大学に対しましていろいろと積極的な御協力をお願いもいたしておりますし、また、私どものほうから直接御連絡をいたしておるわけでございます。また、現在、係官を現地に派遣いたしまして、これは昨日派遣いたしたわけでございますが、派遣いたしまして、その辺の事情を調査し、御協力もお願いしようということにいたしておるわけでございます。
#30
○小野明君 最近、二十五日に、カネミの患者があすこの玄関前にすわり込んだものですから、あなたのほうもこれはたいへんというのであわてて派遣したんじゃないかと私は邪推もしたくなる。しかも、三月一日に、いままで所在をくらましておったカネミの社長が突然あらわれて、患者の代表が少数であればお会いをいたしますというような言明をしたり、問題にならないと事態が進展をしない、まことにこれは不届きなやり方だと私は思うんです。治療法がないといわれるような公害ですから、ひとつ、責任ある指導、それから患者があるいは市民が国民が信頼を寄せられる研究体制の確立ということで、行政も指導の手をもう少し熱心にやらなければいかぬ。これは政務次官にひとつ御答弁いただきたいと思います。
#31
○政府委員(粟山秀君) よく承りましたので、大臣はきょうは先ほど委員長からおっしゃっていただいたようにあちらの予算委員会でお伺いできませんので、私から御趣旨をよく大臣に進言申し上げておきます。
#32
○小野明君 次官、どうもあなたにからむわけじゃないんだけれども、大臣に進言するじゃいかぬのですよ。大臣の代理で出ているんだから、あなたがどうするとぴしゃっと責任をもってやりますという答弁をしてもらわなければいかぬわけですよ。
#33
○政府委員(粟山秀君) やはりこれは大臣にそのように思っていただかなければいけませんので、御趣旨の通ずるようによく御進言申し上げます。
#34
○小野明君 そこで、環衛局長に戻りますが、いま患者数は大体何名ですか。それで、確症、疑症と分けられているようですけれども、これを県別にお示しをいただきたいと思います。
#35
○政府委員(金光克己君) これは、十二月二十三日現在でございますが、確症患者は六百三名、それから疑症が百十三名でございます。
 それで、府県別に見ますと、一番患者の多発しておるところは福岡県でございまして、確症が三百九名、疑症が十五名でございます。その次が長崎県でございまして、確症が二百六十三名、疑症が四名でございます。それからその次が高知県でございまして、確症が十五名、疑症が十九名。次に広島県でございますが、確症が九名、疑症が二名。大阪府が確症四名。愛媛県が確症一名、疑症一名。佐賀県は疑症十八名と、大体おもなところはそういうようなところでございます。
#36
○小野明君 それで、先般の委員会では、環衛局長から、確症、疑症と分けられたと。分けたというのは、これは診断基準とは言えないと。これは診断所見とでも名づける問題である、こういうふうにあなたはおっしゃったわけです。ところが、その後油症班から出ておる資料を見ますと、はっきりこれは油症の診断基準ということになっておるわけですね。これは先ほどの九大油症班の性格の問題もあるわけなんですが、あなたの答弁が正しいのか、それとも九大油症班の診断基準と書いてあるのが正しいのか、その辺はいかがですか。
#37
○政府委員(金光克己君) これは、診断基準と申しましても、臨床所見の参考にしていただくという意味の基準としてつくっていただいた、こういうことでございます。
#38
○小野明君 そうしますと、九大油症班と銘打って出されたものは、行政の場では、厚生省の場では、これは臨床所見と受け取るべきだと、こういうわけですね。そして、これは、現地の九大油症班にもそのことは徹底をしておりますか、わかっておりますか。
#39
○政府委員(金光克己君) 現地の油症班もさように同じような考えでございまして、診断基準ということばを使ってありますが、この臨床所見を参考にして患者の診断を各県でもやっていただく、診断をされる場合にこの基準を参考にしてされるようにと、こういう考え方でございます。
#40
○小野明君 そうしますと、この前は、確症、疑症と分けるのは、これは問題があると。たとえば、同一家族の中で同じように油を使用しておりましても、確症、疑症と分けられておる。そのために、補償についても、疑症はやらない、確症だけやる、あるいは、確症が二万円で疑症が一万円というような差がつけられる、これは問題があるのではないかということを申し上げた。そして、大臣の御答弁では、疑症にも当然補償をするんだと、こういう御答弁になっておるわけであります。ここで、特に私がお尋ねなりお願いをいたしたいのは、臨床所見というようなものであれば、確症、疑症と分けられるという点はいかがなものであるか。しかも、同一家族というような例があるから、この辺に再度検討を加えるようにあなたのほうで指示をなさる、あるいは再検討をしていただく余地というものはないかどうか、お尋ねしたいと思います。
#41
○政府委員(金光克己君) この疾患そのものが非常にむずかしい疾患でございますから、やはり診断する場合のいろいろの参考所見というものは、研究が進むにつれてそれに従いまして改正をするという必要の生ずる場合も当然これは起きてくると、かように考えております。
#42
○小野明君 そこで、操業の再開についてお尋ねをしたいと思うのであります。カネミの社長は、現地の、「西日本新聞」でしたか、「夕刊フクニチ」でしたか、はっきりいたしておりませんが、これに四月一日に操業の再開をやるというような発表をされておるのであります。聞くところによりますと、一月の十四日に、カネミの操業再開を許可した、これは油の部門を除いて許可をされたようには伺っておるのでありますけれども、それと関連をして先ほどのような言明をカネミの社長がやるというのは、これは一体どういうことなんですか。暗に現地の衛生局とカネミの社長との間にそういう黙契が成り立っておるものか。厚生省は一体それにどういう指導をしておるのか、明らかにしてもらいたい。
#43
○政府委員(金光克己君) 四月一日に再開するといういまお話でありましたが、それについては、私どもとしては承知いたしておりません。ただ、一月十四日に改善命令を指示しておるわけでございまして、これにつきましては塩化ジフェニールのような熱媒体は使わないように施設の改善をすることということを一つの原則にいたしております。それから油の製造機械の点検を定期的に実施してその記録を保存する、さような措置が行なわれた場合には再開を認めるという考え方で改善命令を北九州市長が命じたということになっております。
#44
○小野明君 一月十四日に改善命令を出しておるわけですね、北九州市が。そうしますと、操業の再開等について、塩化ジフェニールを使わないということがはっきりすれば当然営業再開の許可もおりる、このように見てよろしいかどうか。
#45
○政府委員(金光克己君) 先ほど申し上げましたように、改善の命令と申しますか指示をいたしておるわけでございまして、したがいまして、そういうことで改善されまして、そうして、行政当局でこれを点検いたしまして、安全だということが確認されれば再開させる、かような考えでございます。
#46
○小野明君 そうすると、再度内容を確認いたしますが、熱媒体に塩化ジフェニールを使わないということが第一ですね。使わないとすれば、別に改善すべき施設はないと思うんですが、これはどういうことですか。
#47
○政府委員(金光克己君) 主体はやはり塩化ジフェニールが一番問題でございますので、それを使わないという施設構造にするということと、あわせまして、その他の何といいますか衛生的に安全な施設であるという確認をいたした上で、確認するまでは再開させない、かような考え方でございます。
#48
○小野明君 そうしますと、ちょっと局長もおかしいと思いませんか。改善命令を出して、塩化ジフェニールを使わなければ再開をさせると。しかし、一方の補償については一向に話が進まない。この辺は、衛生当局としては結論を出している、塩化ジフェニールであると。改善すれば、もう操業は再開するんだというふうにやる。ところが、一方の疫学調査その他は一向に進んでおらぬ。おまけに患者の補償も進んでおらない。カネミの操業の再開だけが急がれている。これは何かちぐはぐなことになるのじゃないですか。
#49
○政府委員(金光克己君) 原因物質として塩化ジフェニールが入っている、それが原因で患者が出たということは、これはもう確認されるわけでございますが、先ほどいろいろ調査を続けているというのは、それの汚染経路と申しますか、それが一応タンクの中に塩化ジフェニールが漏れたということでございまして、ステンレスパイプにピンホールがあいたために塩化ジフェニールが漏れたというふうに一応考えておりますけれども、その他の汚染のしかたということもなお検討は進めているわけでございますので、そういう汚染経路につきましてはまだ不明な点がある。不明というより、なお調査を続けているというようなことでございまして、補償という問題になりますと、やはりその汚染経路がどうであったかという最終的な確認と、それからもう一つは、これが過失の程度がどうであったかという問題に関係してくると思うのであります。そういうようなことでございまして、汚染物質として塩化ジフェニールが入っておったという事実は間違いないわけでございます。そういった点、塩化ジフェニールを使わないようにする、あわせましてその他一般的に衛生的な施設が整備されるまでは許可を与えないということでやっております。
#50
○小野明君 それで、これは補償の問題に再度戻るようですけれども、塩化ジフェニールが原因である、この患者も塩化ジフェニールの中毒症状である、こうなれば、一方工場の再開の条件だけをつけて、患者の補償のほうの話は一向に進まない、これは非常に片手落ちではないか、こう私は申し上げているのです。操業再開だけに熱を入れて、患者の補償には一向に力が入っていない。これはむしろ放置されたままでやられている。しかも、原因の探査究明についても、きわめて遅々として見るべきものがない。これは、患者のほうが一方的にあなたのほうから無視されている、こういうことがいえるのじゃないですか。
#51
○政府委員(金光克己君) 問題は、補償につきましては、先ほど申し上げましたように、やはり原因物質がどういう形で浸入したかということをもう少し明確にするということと、それに伴ないまして、それが過失がどういう程度であったかということが問題になるわけでございますので、そういった点も決してこちらはなまけているということではなくて、積極的に調査は進めているつもりでございますけれども、そういった結果とあわせて考えなければならぬということでございます。
 それから再開の問題でございますが、汚染の経路は別としまして、原因物質というものは確認されたということでございますので、やはりそれが汚染されないような形態というものを確認するまでは再開させないという形で検討しているのであります。
#52
○小野明君 そうすると、カネミの社長が言明をしている四月一日というのは、これは根拠がない、こういうふうに受け取ってよろしいですか。
#53
○政府委員(金光克己君) 私どもの立場では、根拠がないと考えております。
#54
○小野明君 それで、改善命令の中身なんですが、前回のあなたの御答弁では、パイプの修繕だけでは再開をさせないということを言われているわけであります。塩化ジフェニールを使わない、ですから、したがって、パイプも必要ないかと思うんですが、やっぱり熱媒体を使うんですから、どうしてもパイプというものがある。それからその他の改善すべき点というのはどういう点があげられておるんですか。
#55
○政府委員(金光克己君) 第一番には、やはり塩化ジフェニールを使わないということでございます。それからその他のかわる物質を使うにいたしましても、やはりそれが油を汚染しないということは必要でございますので、それが汚染しないというようなはっきりした確認と申しますか、そういうことが必要であろうと思います。それから、なお、製造工程においてあるいは故意に汚染しようと思えばできるというような形態があっても困るわけであります。そういったいろいろな角度からのやはり設備も検討するというようなことでございます。
#56
○小野明君 私は、工場を三回ぐらい見ておるんですよ。それで、いろいろな工程を見て来ておるわけです。ですから、塩化ジフェニールの点とパイプの点と具体的に私はお尋ねしておるんです。改善命令を出すという以上は、どこどこどこと、こういうふうに指摘をされるべきだと思う。ですから、どこが指摘してあるのかですね、それをお尋ねしておるんです。
#57
○政府委員(金光克己君) 私どもが報告を受けております改善命令の際の内容といたしましては、先ほど申し上げましたように、塩化ジフェニールを使わない方式に切りかえるということ、そして安全が確認できるまでは許可を与えないということでございます。それで、その内容としまして、一つは、ただいま申しましたように、製造工程において他の熱媒体に安全なものに切りかえる、そうして、それが油に浸入しないような構造にすること、それから油製造機械の点検を定期的に実施してその記録を保存するというようなこともあわせて措置させる。その他、一般的な指導といたしまして、製油工程中に使用する添加物は自動計量設備にすること、あるいは製品には製造年月日を明記し、びんとかかんの番号とを区別して記載させること、それから第三には製品検査は各ロットごとに実施してその記録を保存すること、こういったようないろいろの指導事項をあわせまして指示いたしたわけであります。
#58
○小野明君 まあ一般的な注意といいますか、そういう点が多いように私は思います。しかし、食品衛生的な見地からあの工場を見ますときに、まだまだ問題があるように思うのであります。というのは、あの研究室を一つとってみましても、油の開発のための研究はしておるけれども、この製品がどれだけ有毒であるかというような、有毒物を含んでおるんじゃないかというような研究は何もないわけですよね。ですから、実際に改善命令を出すとすれば、そういった点に触れるべきではないか。これはまあ局長が実際見ておられぬから、私はきわめて問題だと思うのですね。これだけの患者数を出した問題の工場ですから、やっぱりこれは慎重の上にも慎重を期して操業再開というものは検討をすべきである、このように考えますが、いかがですか。
#59
○政府委員(金光克己君) 御指摘のように、再開につきましては十分慎重に考えてまいりたいと思います。
#60
○小野明君 それからその当時問題になりましたいろいろな点があるのでありますが、それの研究の状況についてお尋ねをしたいと思います。
 一つは、動物試験をおやりになっておる塩化ジフェニールですね、これは一体どういういま経過なり結論というところまではいかないにしても状況になっておるのか、お尋ねをいたします。
 それからもう一つは、これはまあカネミの油を使用しておられたお母さんから黒い赤ちゃんができたのですね。着色児が生まれておるのであります。で、この色素の沈着についての研究というのはどういうふうになっておるのかですね。この二点をお伺いしておきます。
#61
○政府委員(金光克己君) 着色児につきましては、だんだんと経過も良好である、かように承知いたしております。
 動物試験の経過につきましては食品衛生課長から説明いたさせます。
#62
○説明員(野津聖君) 国立衛生試験所が行なっております、まだ現在も継続中でございますが、動物試験の経過について申し上げますと、検体でございます患者の家庭から持ってまいりました油、それからカネクロール四〇〇――塩化ジフェニールでございますが、これの市販品、さらに工場内の未使用のカネクロール四〇〇、それからパイプの中にございましたカネクロール四〇〇、それらにつきまして、さらに対照といたしましてオリーブ油等を使いまして、動物実験を行なっております。その結果、カネクロール四〇〇の毒性につきまして現在こまかいデータを検討中でございまして、そのほか、この急性毒性につきましては、これは非常に短期間に死亡しておりますが、症状といたしましては、小腸の充出血、副腎の肥大、皮下の充出血、それから肝臓の退色等の症状が出ております。それから対照群につきましては、これは異常を認めておりません。
 それから次の世代に対します影響につきましては、原因となりました患者宅の油を材料といたしまして、現在、次の世代に対する研究を継続中でございます。
 概要以上のようでございます。
#63
○小野明君 まあ原因探究を急がないと、勢い治療の点もできないでしょうけれども、とにかく研究の体制陣容を整備して早く研究を終わるようにしてもらいたいと思います。それから先ほど局長が答弁されましたけれども、黒い胎児は経過が良好と。あなたどこを見られてそういうことを言われたかですね。私が質問しておりましたのは、始の子を死産しておるわけですよ。死産したり、あるいは流産をしたり、しかも、この影響というのが、妊娠後二週間から三週間の間にこの油を使用した場合にそういった結果が出ておるというのが九大の産婦人科の教室でもうすでに指摘をされておるわけです。これに関連をして、この黒い胎児の問題は一体どういうふうになっておるのかと、 こうお尋ねをしたのです。
#64
○政府委員(金光克己君) 私、経過が良好に経過しておるというふうに申し上げましたのは、黒い赤ちゃんといいますか、皮膚の色素の沈着しておる赤ちゃんが、だんだんと色が取れて経過がいいと、かように報告を受けているわけでございます。
 ただいまの死産児あるいは流産という問題でございますが、これにつきましては、御承知のように、当初それと疑われておる死産児あるいは流産があったわけでございますが、この問題につきましては、非常に問題のあるところでございまして、今後なお研究されていかなければならぬ問題だと思います。
#65
○小野明君 九大の油症班なり、国立の衛生試験所ですか、そこで厚生省が責任をもって研究をしておる体制なり現状について、患者も非常に不安を持っておるわけです。おれたちの治療は一体どうすればいいんだと、世界じゅうに治療法がないといわれている病気にかかって、非常に不安が強いわけです。国はどういう責任を持った仕事をやってくれておるかという不安があるわけです。この前も、私、患者にお会いしましたら、当時の段階よりも吹き出ものが非常にひどくなっておる。非常にひどいんです。この前、テレビでも、スタジオ一〇二ですか、あれで出ておったと思うんですが、前よりもだんだんひどくなる。これでは患者が不安を持つのは当然だ。ですから、研究の経過、現状というものを資料としてお出しをいただきたい。衛生研究所では地方ではどういうスタッフでどういうふうにやっておるか。油症班では、現状、班長はおらない、あるいは担当の五島講師はおらないけれども、これはどういうふうにやっておるんだという報告書を出していただきたい。それをひとつお願いをしたいと思います。
#66
○政府委員(金光克己君) 研究の全般的な資料につきましては、提出さしていただきます。
 なお、治療につきまして、先ほどいろいろ御説明のありましたように、吹き出ものが広がっていくといいますか大きくなっていくということは私どもも聞いておるわけでございますが、そういうことで実はなかなかなおりにくいということで私ども心配しておるわけでございますし、また、大きくなってきたということでございますので、研究班等にもさっそく問い合わせましたところ、質的には決して悪くなっておるのではないと、かような回答をいただいておるわけでございますが、なお治療面につきましては積極的にさらに体制を固めてまいりたいと、かように考えておるわけでございます。
#67
○小野明君 警察庁の方がお見えでありますから、二、三お尋ねをいたしておきたいと思います。警察庁としては、北九州市の衛生局と北九州の社会党から告発を受けておると思います。そこで、この問題に対する捜査の現状、これについてひとつ御説明をいただきたいと思います。
#68
○説明員(小野島嗣男君) この事件は、お示しのとおり、昨年の十一月三十日に北九州市の衛生局長から福岡県小倉警察署長に食品衛生法違反で告発をされ、さらに、十二月二日に社会党の調査団から、それから十二月の十一日には福岡地区の四十七名の被害者から、それぞれ食品衛生法違反及び業務上過失傷害罪として告発がございました。これに対しまして、福岡県警察本部では、十二月二日に小倉警察署に特別捜査本部を設けまして、県警の防犯部長が本部長になりまして、業務上過失傷害罪及び食品衛生法違反の容疑で捜査活動に移っておりまして、現在捜査中であります。十二月の三日には、工場の捜索を行ないまして、多数の証拠物を押収しております。十二月四日以降、引き続いて現場検証を行なっております。さらに、十二月二十六日に九州大学の篠原教授に鑑定を依頼いたしまして、工場設備の鑑定を受けました。さらに、本年に入りまして一月十三日、十四日に、同様に第二次鑑定を受けました。現在、その鑑定結果がまだ出されておりませんので、その総合的な鑑定結果を待っている状況であります。他方、施設の捜査とは別に、被害者、参考人等約五百五十名ばかりの取り調べをいたしております。そのほか、関係の各県警に対する捜査を依頼しておるわけでございます。
 さらに、この事件に関連して問題になりましたカネミ倉庫株式会社の広告に対する不正競争防止法違反及び軽犯罪法違反容疑事件につきましても、継続捜査中であります。福岡県警察本部といたしましては、現在、鋭意捜査中でありまして、できるだけ早く捜査の結論を得たいということで努力をいたしておる次第でございます。
#69
○小野明君 北九州市の衛生局から告発を受けておりますのは、食品衛生法四条といいましても各項ございますが、どの項ということで告発をされておるわけですか。
#70
○説明員(小野島嗣男君) 北九州市の衛生局長からは、食品衛生法の第四条違反ということで告発を受けております。
#71
○小野明君 そうしますと、警察庁のほうでは、私どもとしては当然これは四条の二号、四号、こういうことに該当するのではないかと、こう思うのですけれども、これは捜査の途中でありますから明確なことは言えないかと思うのですけれども、大体いまのところ何条何項違反ということになるのか説明できれば、そこを説明いただきたいと思います。
#72
○説明員(小野島嗣男君) 告発の事実につきましていろいろ調べておる段階でございますので、現在のところその法律の適用につきましては申し上げることができません段階でございます。−
#73
○小野明君 そうしますと、この捜査が終了をいたしますめどというのは、大体いつごろになりそうですか。
#74
○説明員(小野島嗣男君) 捜査の見通しにつきましては具体的に申し上げかねますが、先ほど申しましたように福岡県警察本部といたしましては鋭意捜査中でございまして、できるだけ早く捜査の結論を得たいということで努力中でございます。
#75
○小野明君 そうすると、いまのところ、めどは立ちませんか。一月十三、四日に第二次の鑑定に出しまして、その結論はいつごろ得られるのかということも大体おわかりになるのではないかと思うんです。その結果、この事件の起訴、不起訴がきめられるということになるのではないかと予想されるわけですけれども、その辺の見通しをひとつ御説明をいただきたいと思います。
#76
○説明員(小野島嗣男君) できるだけ早く捜査の結論を得たいということで努力中でございまして、具体的に見通しを申し上げることはちょっと困難な状況でございます。
#77
○小野明君 環境衛生局長の答弁にもありますように、警察のほうの捜査の問題もありましてということで、補償の問題がいま患者も非常に不安に思っているところなんです。できれば、厚生省の責任を持った分野の調査、研究というものが先行いたしましたら、警察のほうもあまり手間はとらないかと思うのでありますが、そういった補償の関係もありますから、あなたのほうの捜査も厚生省のほうの研究、調査と相まってなるべく早急に結論を出していただくように御努力をお願いしたいと思います。
#78
○説明員(小野島嗣男君) 御要望の点は、福岡県警察本部にさっそくお伝えしたいと思います。
#79
○小野明君 最後に、政務次官に。大体事件の全貌、現状というのはおわかりいただけたと思うのであります。
  〔理事大橋和孝君退席、理事鹿島俊雄君着席〕
そこで、何を申しましても厚生省の所管する問題でもあるわけですから、本日申し上げた問題につきまして、一つは補償、研究の結果の早期の処理といいますか、そういう問題等について、早急に御処置をいただきたい。同時に、また、こういった工場の操業の再開という点については、特にひとつ慎重な御検討をいただきたいと思うのであります。こういった点について、最後に、政務次官の御所見をいただきたいと思います。
#80
○政府委員(粟山秀君) 御要望のとおりに処置すべきだと、そう思っております。
    ―――――――――――――
#81
○大橋和孝君 きょうは、食品衛生に関する件と薬局の適正配置に関する件、この二つを御質問させていただきたいと思っておりましたけれども、時間もだいぶあれしておりますから、食品衛生の分は次回に譲ります。
 薬局の適正配置の問題、これにつきましては、私、先般質問させていただいたわけでありますが、名古屋にありましたところのキムラ薬局の移転にからんで、それが適正配置条例に違反をしておるというので、いろいろとその間の話を聞かせていただいたわけであります。それは十一月五日にたぶん御質問したと思うのでありますが、それから以後、行政指導は一体どういうふうに行なわれておるのか、現地のほうではどうなっておるか、それをひとつ詳しく御説明願いたいと思います。
#82
○政府委員(坂元貞一郎君) 名古屋で起きておりますキムラ薬局の移転問題についてのお尋ねでございます。昨年当委員会でも御質問がございまして、それ以降われわれ厚生省側あるいは県側のとっている行政指導でございますが、昨年の十一月の二十七日をもちまして、県知事のほうから、正式に本件についての――本件と申しますか、不服審査についての弁明書が正式に県知事から提出されましたので、それに基づきまして厚生省側としましては弁明書の内容の審査に入っております。それで、若干の点について本省側として疑問の点がございますので、そういう点について、県側の意向、それからさらに名古屋市当局の意向、そういうものをいま現在聴取しまして、事実関係の調査をやっておる、これが第一点でございます。
 それから第二点は、本年に入りましてから、たまたま愛知県当局とそれから愛知県の薬剤師会のほうから、非公式ではございますが、この問題についての現地での話し合いというものがある程度ムードができてまいった、したがいまして、本省側のほうではそういう点を含んで審査の裁決の際の態度決定をひとつ慎重にやってほしい、こういうような非公式のお話が来ておりますので、現在のところ、私ども本省側としましては、この問題は直接介入はしていない。したがいまして、逆に申しますと、県当局と県の薬剤師会が中心となって、双方の関係者等との意見の調整をやりながら、何らか現地で円満解決のめどをつけたい、こういうようなことでやっている、こういうような報告を県のほうから受けている段階でございます。
#83
○大橋和孝君 いまの第一点の、事実関係の調査をしておられるというんですが、どの程度の結果が出ているんですか。それからこれは前にも質問の中で私は申し上げましたが、この問題はいろいろ複雑な問題があり、特に都市計画のもとに移動した場合の特例にこれをはめておるという点にも非常に無理があると聞いているわけですが、事実関係のほうは、あなたのほうで調査されて、いまの段階においての結果はどんなものですか。
#84
○政府委員(坂元貞一郎君) 本件の場合の一番の中心の論点は、御承知のように、都市計画事業により強制退去を命ぜられたことが発端になっているわけでございます。したがいまして、そういう時点をまず中心としまして、ほんとうに当該木村某なる者が都市計画事業というものによって強制退去の事実があったのかどうかということと、それから第二点は、申し立て書にございますように、強制退去されたあとの住居関係等を調べてみますと、これが薬局等を開業できるような余地がほんとうにあったのかなかったのかという点、それからそれに関連しまして、建築基準法に基づきまして建蔽率というものの適用の有無、こういう点が本件についての一番の中心の問題であろうかと思いますので、そういう点について県知事から出されました弁明書等に基づきまして審査をしている、こういうことでございます。
 そういう点については、県当局のほうあるいは名古屋市当局の意見を総合しますると、建蔽率の点等は、やはり法律上当然適用になるということと、それから仮換地のその後の状況を見ますると、本人が占有できる敷地というものが薬局を開業できる最低基準にはどうも足らないようであるというような点が県当局なりの意見として出されております。そういう点について、われわれは、もう少し事実関係を実地に調査してみたい、かように思っているわけでございます。
#85
○大橋和孝君 いつごろになったらそれができるのですか。私の聞いた話では、その土地は十分建蔽率から考えてもでき得るんだという現地の話でありますけれども、そういうことなんかはもっと早く当たってみればすぐわかるはずなんで、そんなに時間かからないと思うので、これは十月にやって、いまもう三月ですから、そういうふうなことは実際問題としてはやはり現地に行って十分やらなければいかぬことじゃないかと思うのですが、その点についてはどうなんですか。
#86
○政府委員(坂元貞一郎君) 仰せのとおりでございます。われわれのほうは、実体的に現地調査というところまでまだいっていないわけでございます。弁明書に基づきます書面審査と、法的な関係――いろいろ過去に複雑な経緯がございますので、そういう法的な関係、それから県当局が許可したその経緯等についての事実関係を書面によって審理しておりまして、本年に入りましてからこの書面審理に基づきまして実地調査をやる計画を持っていたのでございますが、先ほど冒頭に申しましたように、県なり県の薬剤師会等の意向がございまして、現地で自主的に解決するムードが出てきたという報告を受けたもので、したがいまして、まだ本省側として現地の調査はやっていない、こういうことになっているわけでございます。
#87
○大橋和孝君 私は、こうした条例がありまして、条例に基づいてやられている――まあ、これは、根本的に考えれば、こういう条例があってということはいろいろ問題もあると思うのです。あまりそういうことで規制をすることがいいのか悪いのかということは問題があると思うのですが、いまはそうした条例のもとにある程度行政指導がされているわけですから、そういう面ではやはり行政指導するならば行政指導するように十分な調査をしてもらいたいし、また、それが十分できないと、これはトラブルのもとになりますので、そういうことが適切に指導されているかされていないかによって逆にまたこういうトラブルを起こしやすいということも現地で実際に私は見て参りました。そういうことを感じますと、行政指導の面で、こういうことがあった場合には、その条例があるならば、その条例に合致しているかどうかということを基準として早くこういうトラブルを解決しないと、かえって今後ともいろいろそういうことのためによけいトラブルを起こすきっかけになると思いますので、特に私はそういうことを注意してもらいたいと思います。
 それからもう一つ、この薬局の問題には、裏に、何といいますか、スーパーマーケットのような、あるいはまた相当資本を入れたところの医薬品販売の業者があって、そうして今度の移転したところができ上がったということで、こういうことは、考えてみるならば、こういうふうな薬品というものは市民の健康に重大な影響を持つものである。ところが、スーパーマーケットとか、そういうふうな大きな資本が寄って、そして相当安く売らんかなということになると、これは健康上にも非常に重大な影響があると思うんですね。こういうことの許可申請者に対しては、地元の商業組合とか薬業団体なんかと十分協議をして、両者の間で十分協調のもとにそういう事業を実施し得るように指導をしなければならぬということになっているのではないかと私は思うのですが、厚生省のほうでは、こういうようなことに対してどういう処置をされているのか。こういうことがあることは、そういう意味からも非常に悪影響を及ぼさないかと思うのですが、そういう観点は、この場合にどういうふうな調査の状況になっているのですか。
#88
○政府委員(坂元貞一郎君) 本件の場合に、マツオカ薬品株式会社というようないわゆるスーパー形態のものでの関係がいろいろ指摘されているわけでございます。われわれとしましては、愛知県当局から、キムラ薬品とマツオカ薬品株式会社とのこの関係というものが、いま御指摘のように、いろいろ不明確な点があるというようなことがありましたので、県当局も、そういうことを十分承知の上で、販売のやり方等について、あるいは、具体的に申しますと、看板なり表示のしかた、そういうものについて非常に気を配って当初から指導してきているようでございます。現在のところ、大筋としましては、マツオカ薬品というようなスーパー形態のものとキムラ薬品との間には、当初指摘されたような事実関係はないという県の報告を受けておりますが、しかし、一般論的に、いま御指摘になりましたように、小売りの薬局、薬店等と、それからスーパーというような巨大な販売業者、この関係というものは、事医薬品等に関しては以前からいろいろ問題がございまして、私どもも、スーパー形態の販売業者というものが今後非常に進出してくるということになりますと、零細な小売り薬局、薬店等がいろいろな面で影響をこうむるということが考えられるわけでございますので、従来からいろいろな面でスーパー形式等の販売業者に対しては指導をしているわけでございますが、なかなかこれはという決定的な指導のきめ手というものがいまのところ見つからないので、要は、業者のほうで自粛していただくと同時に、また、われわれ役所側もそういういろいろな弊害が出てまいらないようにということで側面的な行政指導をやっているわけでございますが、やはりわが国における医薬品の流通機構というものが御承知のように非常に複雑なものになっておりますので、こういうところが根本的に解決されないと、スーパー、小売り店というもののこの関係というものはなかなか一挙には解決できない。したがいまして、今後、何らかの方法で流通機構の改善、合理化というようなものにまっ正面から役所のほうも、また業界のほうも積極的に対策を考えていく必要があるのじゃなかろかうと、こういうふうに思っているわけでございます。
#89
○大橋和孝君 これは、たいへん大事な問題でありまして、いま局長のおっしゃいますように、だんだんスーパー化されてきます。ことに、安く売るところに、そこに妙味があるわけでありましょうから、それはまあ資本の運用によって安くなる分にはいいのでありますが、非常に安売り競争が行なわれて、いま、薬局の中では、非常な混乱を来たしております。それはまあ御承知のとおりでありますが、それは私は混乱だけであればいいと思いますが、何と申しますか、市民の健康にまで影響を及ぼすようなそこらのところが起こってきた場合には一体どういうふうにしてそれが歯どめされるのかということが非常に心配になります。私は特にこの問題のときなんかにも、こういうような場合には小売商業調整特別措置法なんかできておりますね、こういうようなものによってある程度の調停なり勧告なりをすることもでき得たと思うのでありますが、それは厚生省の関係ではないかもしれませんが、知事の段階ではでき得ると思うわけでありますが、こういうことなんかも一つの問題点であるし、もう一つの問題点は、こういうふうなときには、職能団体とでも申しますか、薬業団体あたりが相当話し合いをして、そこにそうした事柄、ことに裏側でそういう大きなスーパー系の資本と結びついておるというような場合には、やはり話し合いの中でそういう危険のないようなことの歯どめをすることはどういうふうなことで指導ができるのか、厚生省では国民の健康の立場からこういうようなことなんかも少し検討してもらって、厚生省だけでできなければ他の省とも連絡をとりながら、地方の衛生部長あたりには厳重な通達でも行っておらなければ、大事な健康の面が飛んでしまって、そして商業のほうの方面だけで進んでいくということは非常に危険な状態ではないか、こういうふうに思うのです。そういうところなんかはどうなんですか。
#90
○政府委員(坂元貞一郎君) いま申された点、まことにごもっともでございます。私どもも、先ほど申しましたように、スーパー形式の業者とそれから零細な小売り業者とのトラブルというものができるだけ起きないように、かねがねからいろいろなことを考えているわけでございますが、今後のわが国の経済の状態を見ますと、どうしてもそういうスーパー形式の巨大な販売業者というものが進出してくる可能性というものがあるわけでございますので、ことに医薬品のような事国民の生命、健康に直接関連を持つものにつきましては、そういう販売上のいろいろな過当競争なり何なりから国民の生命、健康に影響が出てくるというようなことになりますと、非常に重大な問題であろうということは、まことに仰せのとおりでございますので、われわれとしましては、何らか、そういうようなものについては、いま御指摘のように、薬業団体等がいろいろ業界全体の立場において業者の間に入って話し合いをするとか、あるいは自主的に解決のめどをつけるとかというような、そういうようなケース・バイ・ケースに応じた一つの処理のしかたをするように今後も行政指導の面では気を配ってまいりたいと思うわけでございます。たまたま、本件愛知県の場合は、そういう薬業団体が仲に入っていろいろ話をしたようでございますが、結局まあ決裂に終わったということが今日のような事態になっているわけでございますので、いま大橋先生御指摘のようなそういう一つの基本的な考え方というものはわれわれ厚生省も今後十分気を配って行政指導に当たっていきたい、かように思ってやっているわけでございます。
#91
○大橋和孝君 なるべく早く終わりたいので、まとめてあれしますが、今度の件なんかは、いま、何か話し合いをしても決裂したとおっしゃっているのですが、知事が、いろんなそういうような機関を通さないで、話し合いがついていないうちに大きな決定をしているというような点に私は問題があると思うのです。これは、七月の十二日ですか、県の水道衛生委員会で横江という委員が質問をして、そのときの薬務課長から、一般業者と申請者との話し合いがつくまでは許可をしないと言明しておきながら、九月二日に知事は職権でもってこれを許可してしまった、こういう事実もあるわけです。それからまた、一方では、薬事審議会が開かれて、その答申を待たないでやった。特に、薬事審議会の意見を聞いただけで、答申を求めていないという点なんかも、これはおかしい点である。それからまた、許可後において二回にわたって薬事審議会が開かれて、全委員の中でただ二人委員だけが許可を与えてもいいと言っている。その他の人は、まだ問題があるからもっと慎重に審議しろと、こういうふうな意見が二回にわたってあったというのです。薬事審議会という神聖なる審議会でこういう意見があるにもかかわらず、それに先立ってしまって許可を与え、それから開かれた審議会で二回にわたってこういう話が出ているというようなことなんかは、そこら辺の行政は、これはあなたのほうは直接には関係がないといえばないかもしれませんけれども、県の衛生課長あたりは直接それには関与しているわけであります、県の行政の中には。そういうことからいえば、全然関係ないとはいえない。その衛生課長は、いま帰られたけれども、その当時はあの人であったわけですから、その点から考えたら、いまから考えれば、その衛生課長がこちらで、環境衛生局長をやっておる。そんなような人がそういうふうな政治への参画のしかたをしているということ自身が、私は厚生省全体の中にも問題があるのではないかという感じ方をするわけです。
 厚生省としては、先ほど申し上げたように、もっと厳密に指導をしていかなければ、それによってトラブルがよけいできてくる。私は、県の衛生課長がそういうような状態でやってのけて、それがいま厚生省へ来て局長をやっておられるわけですから、そういう点をずっと考えてみるならば、厚生省としてはこういうことの問題は相当大きくしっかりと把握してやってもらう必要がある。そういう点で、私は、政務次官に、ぜひひとつ厚生省の中で大臣と話し合って、この問題なんかをそういうところまで立ち戻ってぴちっと指導をしてもらいたい。私は非常にそういうところは不可解に思います。そういうときにおった県の衛生課長が、そういう薬事審議会の結論も出さないし、あるいはまた、そういうふうな事柄の県の議会の中で答弁のあったことに裏返したことをやっておるというふうなことなんかは、やはり薬事行政に対して相当の真剣さを持っていないことが原因をなしている。先ほど申したようなぐあいに、変な指導をしておれば、かえってトラブルを増すことになるということが考えられますので、私は、この問題については、大臣には、おかわりになってからでありますからして、政務次官ときっちり話し合いをしていただいて、この問題については相当きびしく正しく指導をして、早く解決をしてもらいたいと思うのですが、その点についてもう一ぺん伺いたいと思います。
#92
○政府委員(坂元貞一郎君) 許可の当時県のとった態度についていろいろ御指摘を受けたわけでございますが、私どもとしましては、いま、県に対して、どういうような経緯なりどういうような理由によって昨年の時点で許可をせざるを得なかったのかというような点を中心として県のほうの意向を確かめているわけでございますが、はたしてあの当時、県のとった態度というものが、たとえ法律違反にならないとしても、穏当な適切な措置であったかどうか、こういう点もわれわれ踏まえまして県の意向を聞いている段階でございます。
 それから本件の最終的な処理のしかたとしまして早急にやりたいということは、これはもう当然でございますが、われわれも、これだけいろいろ各方面に問題視された事柄でもございますので、慎重にやると同時に、また円満に一つの解決を見出したいという気持ちもあるわけでございまして、そこらを総合的に判断をしまして、最終的に厚生大臣としての裁決というものがあるわけでございますが、ただ、先ほど言いましたように、現地のほうの模様が若干当初と少し違ってきておるようでありますので、そういうような情勢も勘案しまして、厚生省として、今後、現地調査等もやりながら、最終的な結論を慎重に考えながら出していきたい、かように思っておるわけでございます。
#93
○大橋和孝君 それからもう一つだけつけ加えてお聞きしたいと思いますが、行政不服審査が申し立てられているようでありますね。これは、調査の結果、どんなふうになっておるのか。大体いまのお答えの中と同じだろうと思うのですが、この取り扱いをどうなさるのか、それの指導方針とか対策というものをちょっと聞いておきたい。いま私が申したように、こうした不服審査の申し立てが出ておるのですが、これについては十分配慮をしてその問題をやってもらいたいというのが私の考えですが、それもあわせて聞いておきたいと思います。
#94
○政府委員(坂元貞一郎君) 行政不服審査が昨年の九月に出てまいりまして、それに基づきます愛知県知事としての正式の弁明書が十一月末に出てまいったわけでございます。厚生大臣としましては、この不服審査の申し立て書と、それから県知事の弁明書、こういうものを中心としましてこれから裁決という一つの手続をとるわけでございますが、これにつきましては、先ほど来から申し上げておりまするように、関係者等の説明も聴取するとか、あるいは現地の実地調査をやるとか、いろいろなことをやらざるを得ないわけでございます。したがいまして、厚生大臣としての裁決は、当然、そういうようなもろもろの調査なり何なりを完了しましてから、厚生大臣としての最終的な結論を出す、こういうかっこうになるわけでございますので、私どもとしましても、たびたび申し上げておりますように、早急に解決をはかりたいということと、同時にまた、事が事だけに、慎重にやって、当事者の間にこの問題がしこりが残らないようにやっていきたい、こういう気持ちも片一方あるわけでございます。そういうことから、われわれ、いろいろ総合的に実態を把握しながら最終的に大臣の裁断を仰ぎたい、かように思っておるわけでございます。
#95
○大橋和孝君 大体それで私のお尋ねしたいことは了解できましたが、しかし、私、いまのお答えの中でいろいろあとに気になることは、やはり、この問題は、決定のときから、あるいはまたその間のときから、先ほど私が指摘していたようにうまくいっていないのがトラブルのもとになっている。この法律の運用そのものが非常にうまくいっていない点もあるわけですから行政不服審査も出ているわけです。あなたのおっしゃっているようないろいろな円満な解決方法の糸口が出ていることは、私はけっこうだと思います。そういう糸口を生かして円満に解決をするのに、ほんとうにあなたがおっしゃったようにどちらも了解できて、しこりのないような解決ができることはうれしいことですが、えてしてうしろのほうに大資本のスーパーも控えておる、そういうようなことでもって、やはり見る目がどちらかといえばそういうことに押された目でもって判断するわけですから、よほど慎重にやっても、そういうものによって曲げられているのではないかという感じも残るわけです。ですから、いまのところは、地元のほうではそれを非常に心配しているわけです。ですから、そういうことのないように、ほんとうに弱い者あるいは正しい者が葬られていくようなことではなくして、正しい者はどこまでも正しいというようなことになるような解決方法をここでは特にしてもらわなければいけないと思います。それから、イージー・ゴーイングといいますか、やさしいほうに行って、それが表では了解点に達したからこれでよかろうということで、裏から見ればある程度強い者のほうが先に行ったという感じが残ると、こういう問題はあなたのおっしゃるように非常にあとに尾を引くと思います。ですから、そういう観点で、この問題は、ほんとうにあなたもおっしゃるように、詳しいデータをいろいろ調べていられるわけですが、ぴちっとしたものをやらなければ非常に困る問題が起こると思いますから、特にそういう点を踏んまえて、今後、慎重もいいでしょうけれども、あまり長いことかからないようにぴちっとしてやってもらいたい。こういうことについて、どうでしょう、次官から答弁してもらいたい。
#96
○政府委員(粟山秀君) 大橋委員のお話しの御趣旨、よく承りました。大臣によく詳しく申し上げて、誤りない結論をなるべく早くお出しになるように御進言申し上げるつもりでおります。
#97
○小野明君 関連して。これは直接いまの大橋委員の問題と関連ないわけですが、最近、役人の汚職というものが非常に多い。先般も、新聞に、厚生省の新薬の認可に関して何か汚職があったように拝見をしたわけです。その後の委員会で、その報告、さらにそれに対する大臣の方針というか、そういうものが述べられたような記憶がない。私もいつも社労の委員会に出ているというわけじゃないから、おらぬときにあったかもしれませんが、それについて、その者の名前やポストはもちろん当然わかっておりましょうが、どこどこの会社と関係してどういう事件であったかということを報告をしてもらいたい。これは、あなたに関係あるか、次官のほうがいいと思うのですが、役人の汚職というものはもっとやはり重大視してもらわなければいかんと思うのです。ですから、それに対するきちんとした態度、方針というものを、事件を明らかにすることによって示していただきたい。これは私の要望です。
#98
○政府委員(坂元貞一郎君) 先般の新聞等に報道されました、厚生省の担当官が……
#99
○小野明君 きょうやれというのじゃないんですよ。この次の委員会のときに正式にきちんとやってもらいたい。あなたにやらせようということを言っておるのじゃないけれども、きちんとしてもらいたい。
#100
○政府委員(粟山秀君) たいへん遺憾な事件でございますが、機会を見て委員会でそのようにするように、帰りましてよく御趣旨を伝えておきます。
#101
○理事(鹿島俊雄君) 他に御発言もなければ、この程度にして、本日はこれにて散会いたします。
   午後三時十五分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
【PR】姉妹サイト