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#1
第061回国会 社会労働委員会 第11号
昭和四十四年四月三日(木曜日)
   午前十時二十八分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         吉田忠三郎君
    理 事
                上原 正吉君
                鹿島 俊雄君
                大橋 和孝君
                上林繁次郎君
    委 員
                黒木 利克君
                高田 浩運君
                玉置 和郎君
                山下 春江君
                山本  杉君
                横山 フク君
                上田  哲君
                小野  明君
                中村 英男君
                中沢伊登子君
   国務大臣
       労 働 大 臣  原 健三郎君
   政府委員
       人事院事務総局
       給与局長     尾崎 朝夷君
       北海道開発庁総
       務監理官     馬場 豊彦君
       労働政務次官   小山 省二君
       労働省労政局長  松永 正男君
       労働省労働基準
       局長       和田 勝美君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        中原 武夫君
   説明員
       北海道開発局長  遊佐志治磨君
       建設省道路局国
       道第一課長    高橋国一郎君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○労働問題に関する調査
 (労働安全対策等に関する件)
 (北海道開発庁職員の労働条件に関する件)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(吉田忠三郎君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。
 労働問題に関する調査を議題とし、質議を行ないます。御質疑のある方の発言を求めます。
#3
○小野明君 大臣にお尋ねをいたしたいと思いますが、けさの新聞によりますと、北海道の茂尻の炭鉱で大きな災害が起こっているようであります。先般は荒川の放水路で八人の生き埋め事件、このところ大きな災害が連続をして起こっておるのであります。この二つの件について、本日はお尋ねをいたしたいと思います。
 先に茂尻の炭鉱の件でございますが、この件について、災害の状況並びに、いま調査中であるかと思いますが、できる限りの原因となった事項についてお尋ねをいたしたいと思います。
#4
○国務大臣(原健三郎君) お答え申し上げます。
 北海道雄別炭砿茂尻砿業所におけるガス爆発によりまして多数の犠牲者が出ましたことをまことに遺憾に存じ、なくなられた方につつしんで哀悼の意をささげたいと思います。
 それで、労働省といたしましては、従来から炭鉱災害の防止につとめてまいりましたが、今後とも一そう努力をする考えでございます。これが起きまして、現地で北海道の労働基準局において直ちに災害対策本部を設けるとともに、ガス爆発のことでございましたので、美唄労災病院から高圧酸素タンクを携行の上、医師及び看護婦を派遣させるとともに、局、衛生課長を現場へ急行させて、急ぎそういう手当てをいたしておるところであります。また労働省本省からも労災補償課長を急派し、現地局長とともに、一酸化炭素中毒症に関する健康診断の実施、労災補償対策の推進に当たらせ、さらに本日安全衛生部長を派遣いたしまして、総合的対策の指揮に当たらせておるところでございます。労働省といたしましても、人命尊重の見地から災害防止に尽力してきたところでございますが、こういう事態が発生しまして、まことにお気の毒に存じ、遺憾に存じております。
 これから通産省とも連携を密にいたしまして、再びこういう災害が起こらないように一そうの努力をいたしたいと思います。
 さらに詳細な現地の災害状況については、労働基準局長から説明させます。
#5
○政府委員(和田勝美君) ただいま大臣から概括的に申し上げたとおりでございますが、その後、労働省のほうで手当てをいたしましたことにつきまして、御報告さしていただきます。
 当時、事故が発生いたしますとともに、問題は一酸化炭素中毒が非常に心配でございましたので、坑口におきまして、坑内に入られた人全員につきまして、血をとって検査をする検血を行ないました。二百三十二名について採血をいたしました。坑内で当時作業をしておられたのは二百五名であります。救助活動された方が二十七名、したがいまして、合計二百三十二名が当時坑内の出入りをしましたので、その全員について行ないました。その結果の詳細は、本日の夕方にならないと結果が出ない、こういうのが現地からの報告でございますが、現在のところでは、中毒の疑いのある症状を呈しておられる方は十七名でありまして、そのうち、お一人はやけどが非常に激しいので、別途やけどの治療のほうを優先をいたしましてそちらをやっておりますが、あとの十六名の方は美唄の労災病院に入院をしていただきまして、高圧室――御存じのように、一酸化炭素中毒では、高圧室の中に入れて治療するのがいいんですが、その高圧室に入室していただいて、現在治療を重ねておる、こういうことでございます。なお、なくなられた方は十八名でございます。現在入院をなさっておられる方は、いま申し上げました十七名の方を含めまして、全員で二十五名でございます。そういう状態でございまして、とりあえず応急の措置といたしましては、以上のようなことをいたしたわけでございますが、この爆発原因の調査、これは通産省の所管でございますので、原因調査のほうは通産省のほうにおまかせをいたしまして、私どものほうとしては協力をいたしたいと思いますが、過去にありましたように、鉱山保安法によりまして、私どもとしては必要な勧告を労働大臣あるいは基準局長から通産省にする権限をもっておりますので、その調査の結果いかんがわかりました上で、必要があればそういう措置も今後とってまいりたい。しかし、治療その他の事後処理の問題は労働省の責任でございますので、その事後処理につきましては、万遺漏なきを期してやっていきたいと、かように考えておる次第でございます。
#6
○小野明君 いまおっしゃるように、炭鉱保安の問題は、規則的にはこれは通産省にある。私どもは、この問題は当然労働省所管に移すべきではないか、こういう主張をいたしておるところなんであります。それで、北海道の山が非常にガスが多いということは局長も御存じだと思うのであります。ガス爆発というのは、北海道はこれが初めてではありません。きわめてたびたび起こっておるわけですね。この点で、またまた茂尻で十八名もの大量の労働者が死亡をするといった事故というのは、きわめてこれは、大臣も言われるように、遺憾なできごとである。災害がありますたびに、労働省もあるいは通産省も、再びこういった災害が起こらないように万全の措置をいたします、こういうふうなごあいさつで終わっておる。その後の山の点検は一体どういうふうになっておるのかというと、相変わらず、何といいますか、手抜きが多いといいますか、手抜かりが非常に多い。それが今回の事故を再び現出をしたということになっておると思うのであります。この茂尻の炭鉱においては、保安の点検その他は法にきめられておるようにきちっと行なわれておったものかどうか。その辺に私はきわめて疑問に思うところが多いのであります。まだ原因についてはいま調査中ということであるが、いまわかっておるだけの原因と思われる点、あるいは保安について遺漏なきを期しておられたかどうか、この点を再度ひとつ御説明をいただきたいと思います。
#7
○政府委員(和田勝美君) 茂尻砿の坑内爆発の原因がガス爆発であることは、ほとんど確定的のようでございますが、具体的にどういう措置が茂尻砿においてとられておったかにつききましては、先生も御指摘のように、通産省所管で、向こうが監督権を持ってやりますので、私どもとしては具体的に承知をすることがいままでのところはできておらないわけでございますが、非常に不幸なこういう事故が出ましたので、きょう午後、私どものほうの安全衛生部長が現地に参りまして、通産省と協力をしながら、通産省からも鉱山保安局長が向こうへ行っておるようでございますが、協力しながら原因について十分ひとつ解明をいたしたいと思います。労働省としましてはそういうことで、協力態勢ではございますが、たとえば昨年の七月に起きました北海道炭砿汽船の平和砿の場合も、私どもで調査いたしましても、避難命令の確実な伝達というようなものに非常に問題があったということがわかりまして、労働省から通産省に勧告をいたしておりますが、これにつきましても、通産省は昨年十二月に労働省の勧告を受け入れて、所要の保安規則の改正をしていてくれます。そういうようにいたしまして、通産省自体でもいろいろの努力をされておりますが、私どもとしましても独自の見地に立ちまして、勧告すべきものは勧告をし、通産省のほうにおいてもそれを受け入れて所要の措置を講じられていられる、こういうことでございます。茂尻砿自体のことにつきましては、私どものほうで立ち入り権限その他もございませんのでやっておりませんが、いまのようなことによりまして、過去の苦い経験をそのつど適切な方法でひとつ補っていく、こういうことでやらせていただきたいと考えております。
#8
○小野明君 所管が違うからということで消極的であってはいかぬわけですね。やはり労働省も人命尊重という立場から通産省と協力をして、こういった事故が起きないように万全の措置をしてもらわなければならぬと思うのです。起こったあとからではおそいわけですからね。
 それで、今回の事故者の中に組夫がおられるのではないかと思うのですが、その辺は一体どういうふうになっておりますか。
#9
○政府委員(和田勝美君) 十八名なくなりましたが、その中で三名の方が下請の人であったと、こういうようにいまのところは報告を受けております。
#10
○小野明君 組夫問題というのは、非常にこれは労働省と通産省とでこの扱いが異なっておるわけですね、いろいろな面で。それで特に私がお尋ねをしたいのは、保安の訓練の問題にいたしましても非常に不徹底である。これは三池の大災害以降、本雇いであっても保安訓練というのはできておりませんからね。特にまた組夫が今回また入っておられると、こういうことは、これまた一つの問題を炭鉱労働者の面で投げかけていると思うんであります。それは今後究明をいたしていくといたしましても、この災害に会われた労働者の補償あるいは遺家族に対しても、遺憾のない措置というものがされなければならぬと思います。今後の対策等については、大臣からも若干お話があったようでございますが、原因の究明調査活動と同時に、そういった面をどのように進めていかれるおつもりであるか、お尋ねいたします。
#11
○国務大臣(原健三郎君) このたびの災害をこうむられました方々に対しましては、災害補償について、請求があり次第、直ちに支給できるよう万般の措置を急いでいたしたい、どういうようにいま手はずをいたしております。
 なお、将来のことですが、このような事故の発生に伴い、労災保険給付の改善が要請されるところでございますので、この問題についても現在改善をいたしたいと思って、労災保険審議会において答申をお願いいたして、研究してもらっているところでございます。その審議会の審議の結果を待ちまして、労災保険の改正にも着手いたしたいと、こういうふうに思っている次第でございます。
#12
○小野明君 これは石炭特別委員会でも現地の視察をするという予定が立てられておるようであります。とにかく原因の究明というのを急いでいただいて、このガス爆発といえば、これは一つの結果ですからね。一体どうしてガスが出てきたか、これが一番大きな問題点だろうと思うんです。その辺をなるべく早くひとつ究明をしていただいて、再びこういった事故を起こさないようにお願いをいたしたいと思うんであります。最近非常に大きな事故が多いので、この辺をひとつ早急になさるようにお願いをいたしておきたいと思います。再度御答弁をいただきます。
#13
○国務大臣(原健三郎君) 御説のとおり、急いでその原因を究明し、その対策をやりたいと思います。そのために、本省からも人を派遣いたして調査いたしております。通産省と協力いたしまして、いつものことですが、将来こういうことの起こらないよう万全の策をいたしたい。
 それから、最前お話がございました、石炭の山を監督するのを労働省でやったほうがいいという議論をしばしば、ただいまもお聞かせいただいたんですが、これは、この石炭の山だけは通産省が監督いたしているというような、これは非常に異例のことでございまして、しかも多年やっておるそうでございますので、いずれ一応通産大臣と話し合ってみたい、こう思っております。
#14
○小野明君 大臣、話し合ってみたいというのは、やはり通産省では保安の点検等に甘い点があるんではないかということが事実あがっておるわけですね。ぜひひとつ、いまの大臣のお話は、労働省に移管できますように取りはからっていくと、こういう御決意と承ってよろしゅうございますか。
#15
○国務大臣(原健三郎君) いままででもそういう話があったのですが、通産省が長くやっておるから自分のほうでやるという意見が強いのでございまして、話し合ってみて、どうなるかわかりませんが、とにかくいかがなものであろうか、よく意のあるところはわかりましたから相談いたします。
#16
○小野明君 大体お気持ちは、大臣、わかるような気がいたすのであります。しかし、事は、これはどこであっても責任を持ってやっていただけばいいのでありますけれども、やはり通産省の所管では問題があるというふうに、事実そうなってきておるわけです。するならば、話し合ってみないとどうなるかわからぬけどというようなことでは、これは大臣の御決意とは受け取れぬわけです。ひとつその辺をはっきりと再度お話をいただきたいと思います。
#17
○国務大臣(原健三郎君) 小野先生の御意見の趣旨はよくわかりましたので、前向きで検討してみたいと思います。
#18
○小野明君 次に、荒川放水路の事件をお尋ねいたしたいと思います。
 これはちょっと事故としても異例の事故である、珍しいケースだと思います。この橋脚工事というのは、それぞれいまあちこちで行なわれているのでありますが、これはまた大きな問題をはらんでいると思います。これの災害の状況、私ども新聞等で見るばかりでありまして、一体何が原因であり、どうしてこの災害が起こってきたかという点について、これは若干時日もたっておりますから、もう御調査が終わっておるのではないかと思いますから、この点を御説明いただきたい。
#19
○国務大臣(原健三郎君) この荒川放水路の新四ツ木橋建設工事の現場で、これもまた非常に不幸な事変が起こりまして、八名にのぼる被災者を見ましたことは、まことにお気の毒に存じ、私ども遺憾にたえないところでございます。しかも、八名の中で七名の方が青森から臨時に働きにこられておった方で、なおさら遺憾に存ずるところでございます。しかも、四、五日したら帰るというような方であったそうですが、不幸にそういう折に事故が起こって残念に存じております。これは新四ツ木橋の建設における、いわゆる橋脚建設中に発生したもので、概況については政府委員から説明させますが、労働省といたしましては、こういう事故の重大性にかんがみまして、昨日さっそく学界の権威者による労働災害科学調査団というのを設置いたしまして、徹底的に原因の究明を行なうことにしております。これは非常に新しい工法でございますので、東大教授奥村博士を団長といたしまして、五名の専門家に委嘱して、きのうからもうスタートいたしておるところでございます。今後はこういう新技術や、新工法の採用に伴う安全性の確認については、従来から関係業者に注意を与えておるのでございますが、今後こういう新しい工法については、事前によく労働基準局のほうへ相談されるようにと、厳重な指示をいたしたところでございます。
 詳細は政府委員から説明させます。
#20
○政府委員(和田勝美君) 具体的なことを私から御説明申し上げますと、一日の十六時四十分ごろ事故が発生をいたしました。やっております工事は、建設省が発注をいたしました工事で、株式会社間組が請負で施行をしております。事故の発生しました橋脚工事は、堤防から百五十メートルばかり川の中に出たところで、プレストレスト・リングビーム工法によりまして行なっております。その直径は、二十三メートルのシートパイルを打ち込みまして、円形に囲ってその中にリングをはめ込みまして、排水の後川底の掘さくをしておったということでございまして、当時は、川底から五メートルくらい下まで掘り下げておりまして、リングを上から七番目のものを取りつけるための作業中に、突如シートパイルが崩壊をして、内部におられた八人の方が全員被災をされて、残念ながら死亡をされた、こういう事故でございます。現場は川の中でありまして、こういう崩壊でございましたので、非常に原因究明が現在のところ困難を来たしておりまして、まことに残念ながら六名の方の遺体がまだ上がらない、こういう状態でございます。そういうことで、なぜこういう状態になったのかという原因は、いま直ちに具体的に判明しかねますが、大臣からもお答えを申し上げましたように、これが比較的新しい工法であったということ、従来のものから比較していろいろと問題がある。しかも、相当の川の流れの中でこういうことが行なわれたことに対しては、工法上の問題があるのか、あるいは工法そのものはよしとして、施工上の問題があるのか、こういうところにつきましては、科学的に検討する必要があるという結論に、昨日私どもの安全衛生部長が現地を見ました上で、そう判断いたしました。大臣から申し上げましたように、東大の奥村教授を団長にしまして、五人の技術者の方のメンバーを組みまして、事故原因の調査に着手をいたしました。しかし、なお遺体が上がらないというような現場の状況でございますので、何はともあれ、とりあえず遺体の捜査ということをいたす必要がある。それから引き続きましてリングの問題あるいはシートパイルを打ち込んだ深さの問題、いろいろな問題があると存じますが、それらにつきまして徹底的に原因を究明いたしたい。そうしてこういう事故は、これは単に間組だけの問題でございませんで、工事に伴う全般的な問題でございます。この結果によりましては、建設業界と十分ひとつ意思疎通をはかりまして、ぜひこういう問題が今後発生しないように科学的な検討をぜひやらしていただきたいと思います。
 なお、本件に関しましては、建設省でもこの原因に対する委員会をおつくりになったやに聞いておりますので、私どもとしては、建設省と十分御連絡をとりながら、こういうことのないようにいたしたいと思います。
 その発生後の措置としましては、東京労働基準局の次長を直ちに現場に派遣しますとともに、所轄の向島の労働基準監督署長以下、技術関係の係官を現地に派遣いたしますとともに、先ほども申しましたように、昨日安全衛生部長が現地に参りまして、現地の実情を視察してまいりました。
 被災者の方々の労災補償につきましては、全員の方の死亡が確定的でございますので、必要な請求書が出ましたら、直ちに支払うような補償体勢をしいて、そういう点に対しては遺漏なきを期しているような次第でございます。
#21
○小野明君 建設省見えておりますか。――いまの局長の説明では原因がわかりません。それで多少専門的な立場から、おたくの所管ですから、御説明いただきたいと思います。
#22
○説明員(高橋国一郎君) お答え申し上げます。いまほど基準局長からお話しがございましたように、建設省も昨日委員会が発足いたしまして、あす第一回の会合を開くことになっております。事故の発生を目撃した人の話によりますというと、十六時四十分ごろでございますか、突然大きな爆音とともに水煙が下から上がりまして、とたんにシートパイルが内側に倒れたというふうなことを言っております。それからシートパイルが倒れて、それからリングが――リングといいますのは、ちょうど「おけ」の反対でございます。こういう鋼矢板を二十三メーターのものを打ち込みますが、「おけ」は外側に「たが」が回っております。これは内側にリングがございまして、外からの圧力をリングでもってささえておるようなかっこうでございますが、いわゆる「たが」みたいなものでございます。これが全部飛びましてこわれたという状況でございまして、それがすでに水中に没しておりますので、これの十分まだ確認ができておりませんが、詳細にいま図面をとったり、写真をとったりして、どんなふうなこわれ方をしているかを調べておりますけれども、これをデータにいたしまして、委員会でもって慎重に検討しなければ結論が出ないのじゃないかと思っております。ただいまの段階におきましては何が原因であるか、これは土圧であるか、水圧であるかあるいはクイックサンドという現象であるか、そこらにつきましては一切いまのところわかっておりません。
#23
○小野明君 一切わかりませんということですがね、新聞によりますと、かなり警察のほうの捜査も進んでおりまして、問題点となるべき事柄があげられておるわけですね。あなたのほうも一切原因がわかりませんということですが、明確な結論というのは多少先になるにいたしましても、いま考えられておる事柄というのは、原因というのはもう少しやっぱり究明されておかなければいかぬですよ。その点を少し説明を加えていただきたい。
#24
○説明員(高橋国一郎君) いろいろな原因が考えられておるわけでございます。これはもうたくさんの原因があると思いますが、これであるという最終的な結論を出すのはそう簡単じゃございません。ですから、われわれの委員会は、大体東大の教授を中心にいたしまして学識経験者が中心の委員会でございますが、たとえば鉄の問題で起きておる場合もあると思います。材質の場合、強度上少し不足しているのかどうか、鉄系統ですね。それから構造力学、それから土質系統の先生も入っております。つまり土の圧力によるものかどうか。ちょうど満潮時に起きておるものでありますから、水圧によってたまたま発生したものかどうか。聞くところによりますと、たまたま大きな船が通ったというようなこともございます。それから朝に大きな地震があったようでございます。これが何か原因したのかどうか。それから、たとえばクイックサンドといいまして、別な問題でございますが、そういうものも一切含めまして、どれが原因であるかということは、いまのところは全然わかりません。
 つけ加えて言いますと、いまから二年前に新小松川橋――千葉へ行く千葉街道に、最近大きな橋ができております。新小松川橋は二年前に同じ工法でやって成功しております。事故が起きておりません。新小松川橋というのは四キロぐらい下になっておりまして、下になるほど水位の上下することが激しい。かつ、ヘドロが多くて条件が悪いのでございます。それが二年ほど前に完全に事故なしに完成しておるわけでございます。ですから、なぜ起きたのかというのは、われわれにわからぬのでございます。そのすぐ下に国鉄の橋がかかっております。これも同じような工法でやっております。しかも事故は起きておりません。そういうことから考えまして、今回なぜそういうことが起きたかということは、簡単に私の個人の判断では出ませんので、やはり日本の最高の権威者が集まりまして、最終的に結論を出していただくよりほかないのじゃないか。原因がたくさんあると思いますので、その中の一つにしぼれない、そういうことでございまして、いまこの席上では、何が原因であるかということは申し上げられない。新聞紙上では溶接が切れたとか、ボルトが折れたとか、これは単に一つの小さな現象でございますが、こわれたところは一番小さいところでございますから、なぜこわれるかという原因がわからない。
#25
○小野明君 なるべくひとつ早く結論の、原因の究明をされるようにあなたのほうには要請をしておきます。
 それから労働省にお尋ねをいたしますが、このなくなられた八人というのは、どういう賃金あるいは労働条件というものであったのか。ただ出かせぎの季節労務者だということだけで、中身が一向にわからぬわけであります。その八名について、どういう安全衛生上の指導があなたのほうでなされておったのか、この工事現場に対して、あるいは間組に対して。その辺を少し説明していただきたいと思います。
#26
○政府委員(和田勝美君) 八名の方は、一番高い賃金日額の方が、私どもの現在の調査では、二千七百五十七円が給付基礎日額でございます。日数で割りますから端数が出ますが、二千七百五十円。一番安い方が千九百三十二円という方でございまして、平均的に見ますと、二千二百三十五円というのが私どもが補償いたします際の給付日額の基礎でございます。
 それから、こういう工事が始まりますときには必ず――特にこの方々は、七人の力がいわゆる季節労務者でございますので、安全教育を就労するときに必ずやるように、こういうことを私どもの災害防止計画の中でうたいまして、それぞれの監督署を通じて必ず実行させておるわけでございますが、本件につきましてもその当初の教育は行なわれた、こういうことでございます。その後におきます問題につきましては、私どもでいま手元へ資料がございませんが、従事をしておられました八人の方は、いずれもこの工事中は、たまたま七本目のリングを取りはずすための掘さくをなさっておりましたから、そういう意味においては、業種自体としては、いわゆる単純作業であったと思います。そういう意味からいたしますと、その方々の労働作業が問題であるよりも、いま建設省からもお答えがあったような施行工法上のリングの取りつけ、パイルの打ち込み、いろいろな問題がありましょうが、そういうことのほうが今回は問題ではないか、現在のところそう考えております。
#27
○小野明君 そういう言い方をしますと、おれのところに責任はないのだ、こういう言い方に聞こえるわけですよ。それは建設省のほうは建設省として、技術的な問題を含めて原因究明をしておる。安全教育の面における欠陥といいますか、労務者のほうの問題ではなさそうだ、こういう結論を出すのも、これはあなたのほうはまだ早い、責任のがれだと思うのです。これは炭鉱の災害でも同様なんですね。これはガスの吐出があったその際に、安全教育が行なわれておるならば――ガスは上のほうに行きますからね。その地面にはって、ぬれタオルでもいいから口にくわえていればCO中毒をのがれる、これは常識になっている、三池鉱爆発以降。ですから、あなたのほうも、安全上の指導、労働者の教育ということは、この際問題でないというのは、これがこの事故の原因でないとかりにしましても、そういった徴候が見えた場合にどう避難をしていくか、そういう徴候はどうなんだ、この工事については一体どうなんだというような、やはり懇切丁寧な指導というものが、職場に即してなされておるということが私は必要じゃないかと思う。いまのあなたのその説明というのは、これは私は問題があると思うのです。その点、いかがです。
#28
○政府委員(和田勝美君) 私のことばが足りなかったようでございますが、採用時におきます安全教育は、先ほど申しましたように、この現場におきましても行なわれておった、こういう報告を聞いております。
 なお、いまお話がありました緊急時における避難問題、これにつきまして報告がありましたところでは、事故発生の当時妙な音がしたというので、上におった人がすぐ避難しろという指示をした。しかしながら、それにもかかわらず、もう一瞬のうちに事故になりまして、この深さがだいぶ深うございますからとても逃げ出すひまがなかったというほどの一瞬時の問題でございますので、緊急避難につきましては、それぞれの脱出その他の手当てが講じられておりますが、本件については、きわめて一瞬のうちに事故が発生をしたという点でございまして、当時の状況からして、あれほどむざんにくずれてしまいますと、確かに緊急避難する余裕はなかったのじゃないか。その前に何らかの音があって、それを上から避難の指示はしたようでございますが、一瞬にだめであったということでございます。
 で、その状況から見ますると、緊急避難等につきましても、一応のことが行なわれておったのじゃないかと思いますが、いまのところ、なお遺体を捜査しておるというような現場の実態でもございますので、今後さらに、いまの先生のお話しになりましたようなことは、徹底的に調査をいたしまして、現場における工事施行上の問題、あるいは緊急避難その他についての手落ちがあるようなことがあれば、厳重な措置をとるようにいたしたいと考えております。
#29
○小野明君 先ほどの局長の説明によりますとね、間組においては、当初の安全教育はやっておるということを説明になったわけですね。私は季節労務者というのが大体六十万ぐらいですか、全国的には相当な数にのぼっている。これは炭鉱の場合における組夫と匹敵するような労働環境にあるのではないかと思うのです。そこで特にこういった労働者には、そういった安全衛生上の訓練なり、教育というものが徹底して行なわれませんと、こういった事故というのは私は防げない。これは天災であるかあるいは人災であるかということが問題でありますけれども、私は事故というのは必ずこれは防げるものだと思う。やはり人災だという立場から事を究明していかなければならぬし、あなたのほうもそういった立場で、この間組の安全教育という問題、労働者の環境という問題に徹底的にメスを入れてもらわなければならぬと思う。そういった面でお調べになっておることがあれば、間組のこういった労務者の教育というものがどのように行なわれておったのか。先ほどの説明では不十分でありますから、再度ひとつ説明をいただきたい。
#30
○政府委員(和田勝美君) 私どもといたしましては、先生御指摘のとおりに、いわゆる人災で人がなくなったり、けがをしてはならないということにつきましては、先生と全く同じ考え方でございます。で、本件の場合につきましては、私どもとしては採用時における安全教育を徹底するということをまずやる。それから現場におきます職長――フォアマンなんかのように、第一線監督責任者については、末端労働者に対する安全面からする指揮監督の徹底、こういうことを特に重点に置いておりまして、第一線において、特に建設現場はなおさらそういうことが多うございますが、いわゆる職長が気をつけてくれるか、くれないかというような問題が非常に重要な意義を持っている。そういうことにつきましては、昨年の災害防止計画、実施計画にも書きましたし、本年、四十四年におきます災害実施計画でもこの点を非常に強調しておるところでございます。これらのことにつきましては、監督署あるいは建設業労働災害防止協会というようなものも建設業にございますので、そういうようなところを通じて業界に徹底をはかっておるところでございますが、それらの採用時のことにつきましては報告を受けておりますが、その後の問題につきまして、いまのところ報告を受けておりませんので、なおこれは徹底的に調べまして、先ほどお答え申し上げましたように、こういう業界と私どもと一致協力をしてやっておるものが間組のこの現場においては行なわれていなかったとすれば、事はきわめて重大であります。そういう点につきましては、もしそういう手抜かりがあるようでありましたならば、私どもとしては厳重な措置を講じたいと、かように考えております。
#31
○小野明君 この事件でちょうど浮かび上がってきたのが季節労務者という問題ですね。これはやはり炭鉱における組夫の安全教育が徹底していない、そのために常に炭鉱災害の場合には組夫の死亡者、事故者が多いわけです。そこで、この場合のこういった季節労務者、全国的にも大きな数にのぼっておるんですから、特にそういった安全教育なり、あるいは労働条件を整えるための、引き上げるための特別な措置というものが私は必要であるのではないかと、こう考えるわけです。その点についてはいかがですか。
#32
○政府委員(和田勝美君) 御指摘のように、出かせぎ労務者の方の問題はいろいろの難点を持っております。昭和四十二年度では、労働省の推計で約六十万ぐらいの方が出かせぎ労働者、季節労務者というかっこうで全国的に就労していらっしゃるようでございます。その就労後における労働条件についてもいろいろの問題があることは、御指摘のとおりであります。基準局のほうから申しますと、非常に心配なのが飯場でございます。それにつきましては、いろいろ従来問題がございましたので、いままで第一種、第二種のうちの第二種ということでやっておりました建設飯場を改正をいたしまして、一昨年の九月に建設業附属寄宿舎規程というのをわざわざつくりまして、この宿舎におきまして、きわめて不健康な状態で寝泊まりがされることのないような規程を設けて昨年の四月からやっております。しかし私ども監督を実施いたしましたところによりますと、当時では七五%も違反がある。ことしになりまして、四十四年になってやってみますると、これが何らかの意味において相当の違反数がまだあるというようなことでございますので、これらにつきましては、業界に対して非常に厳重な是正措置を講じさせておりまして、是正の成果というようなものも確認をしながらやっておるというようなことでございます。また小さな業者になりますと、どういうことばを使っていいかどうか問題でございますが、いわゆる俗にいう泡沫業者といわれる方もおるわけであります。そういう方の場合には賃金不払い問題が非常に問題になります。また、働かれる側の方もそういう点にちょっと注意が足りないのじゃないかと思われる点がございまして、帰られてからあとで賃金不払い問題が出てくる。調べてみると、もう業者はどこへ行ったかわからなくなってしまった。こういう点につきましては、実は就労のしかたが問題でございます。したがいまして、労働省としましては安定局で所管をいたしておりますが、就労経路をはっきりするために市町村を通じたり、あるいは安定所なりを通じて必ず就労するようなことをやっていただきたい。
 それから出かせぎ労務者に対する募集につきましては、できるだけ業者が直接やらないような監督方法をもとっておる。そのことを市町村を通じまして、出かせぎをよくやられるような家庭にも徹底をすると、こういうような措置を講じておりまして、ここ二、三年そういう点に予算その他もだんだん充実をしてまいりまして、よくはなってまいってはおりますが、まだまだ直接募集のほうが多うございます。そういうところで、いま言いましたような点の不十分さがございますので、労働省としましては、出かせぎの方の相談所を東京では上野、大阪に一カ所、こういうような出かせぎ業に出てこられることの多い地域に設けまして、そこでひとつ御相談をしていただきたい。もちろん私どものほうの基準局系列も、そういう相談所と十分緊密な連絡をとりながら、出かせぎ労働者に伴って出てまいりますいろいろな問題の基準関係のことについては手を尽くしていきたい。いまのところ、そういうようなことを労働省としては政策として行なっているような次第でございます。
#33
○小野明君 いま言われたことで、少し具体的にお尋ねしたいんですが、この八人の場合、新聞には縁故採用ということが出ておりますね。これは一体どういうことなのか。どういう経路でここに就労するようになったのか。あなたが言われるように、寝泊まりするところが問題だと思う。どういうところに寝泊まりされておったのか、その辺のひとつ状況をお知らせをいただきたい。
#34
○政府委員(和田勝美君) 就労経路につきましては、安定局長の許可をいたしました間組の現場の職員が十一月二十五日に弘前の安定所に出頭いたしまして、募集の認可を受けた後――この方々のうち七人が弘前安定所管内の方でございますが、そういうことで募集をしたということでございますので、手続としては今回の場合は踏まれております。この皆さんは、おそらくいわゆる俗に飯場、私どものほうで言いますと建設業の宿舎でございますが、そこにおられた方と思いますが、いまのところ手元に資料がございませんので、確認をさせていただきたいと思います。
#35
○小野明君 まあ安定所を通じてやっておるというんですが、八人ですから、一人はあるいは地元――東京付近の人でしたね。
#36
○政府委員(和田勝美君) 川崎の方です。
#37
○小野明君 その手続、経路というのは問題がないにいたしましても、やっぱり寝泊まりをする場所はどうであったか、あるいは安全教育という問題をやはり私は重視をしてまいりたいと思うのです。どうも先ほどから季節労務者に対する措置といいますか、今後の対策という点では、出かせぎ相談所を二カ所設けておるというようなことだけでは、私はどうも抜本的な解決にならぬような気がいたします。今回の場合には人災であると、こう見た場合に、またしてそれだけで今後科学技術の発達や、新しい工法ができる、そのたびに犠牲者が出ていくということになるわけです。どうも先ほどの説明では、今後の対策という点で私は足りないように思うんです。再度そういった面で、もし検討されておることがあれば、御説明をいただきたいと思うんです。
#38
○政府委員(和田勝美君) 先生御指摘のように、いわゆる人災であってはならないということは、私どもそのとおりに考えております。今回の工法につきましても、すでに一応特許をとっておる工法でございます。新しい工法ではございますが、一応の過去における経験もあったことは、先ほど建設省からお話があったようでございます。したがいまして、工法自体の問題についても、なお疑問が残るところがあろうと存じます。これらのことは、私どものほうでも相談所をつくりましたし、建設省のほうでも、工法施行の立場から委員会をおつくりになっておりますので、これらのことで科学的なことがしつかり出ましたならば、どこに問題があるのかということがはっきりわかりまして、私どものほうにおける安全問題が非常に重要なもし原因になっておるようでありますれば、これはもう全面的にその結果を取り入れて、業界に徹底いたしますとともに、私ども行政部内全体にもそういうことの徹底をいたしたいと思っております。何といたしましても、天災地変というわけにはいかない事故であることは、今度の場合は間違いないわけでございますので、十分結果を見ました上で、とるべき措置は厳重にとっていきたい、かように考えております。
#39
○小野明君 最後に大臣にお尋ねをしたいと思うんです。今回のこの事故が季節労務者を多く間組が使っておったということで、私は一つの問題を投げかけておると思うんです。というのは、やっぱり大手の建設業者ですよね。いま説明によりますと、どういう場所に寝泊まりしておったかという点は明確でありません。同時にこの大手の建設業者が安全教育もやっておらず、今後こういった事故が出てくるという点については、きわめて私は大きな問題があると思います。科学技術は発達してくる、そのたびに新しい犠牲者が出てくるというようなことでは、これはたいへんですから、やっぱり相手が大手の建設業者であろうとあるいは何であろうと、人命を守る、労働条件を引き上げていくというのがやっぱり労働省の立場でなければならぬと思います。今回のこういった事故を二度と起こさない、こういった意味で再度ひとつこういった建設業者という関係において、どのように対策をおとりになっていくのか、ひとつ大臣の御所信をいただきたいと思います。
#40
○国務大臣(原健三郎君) 小野先生の御趣旨よく理解できます。新技術が出たり、新工法が出る、そのたびに犠牲者を出すようなことでは全く本末転倒、申しわけないことでございまして、われわれはこのたびの事故を、災いを転じて福となすと、こういう意味におきまして、原因は究明するし、そのあとの対策も積極的にやります。
 それから、労働省といたしましても、これから一番問題になるのは、建設業界に非常に問題がありますので、さいぜん政府委員からも答弁ありましたが、去年の九月全国的に建設業者の飯場、現場の宿舎の総点検をやりまして、非常に成績が悪い。七〇%から八〇%の違反があるということも見まして、一々注意を喚起して改正を命じております。それから去年の暮れ、十二月に東京都のほうでもやりましたが、これも依然として成績は基準に合わないのが九〇%、これはもう小さいことも入れてですが、とれも注意を喚起いたしております。ですから飯場とか、現場の宿舎等についても、これから全国的にやりますし、さらにこういう現場における新技術、新工法などの取り入れのときにおいては、労働省の基準局にも事前に相談をしてくれるように通達を出そうと思っております。その相談を受けて労働省の基準局で安全性ということを一つ一つ調べて、専門家にも見てもらって、これなら危険がないだろう、よろしいというふうになるように、こういう事前の相談を、これは法律の規定はございませんけれども、行政の運営上、こういう大手業者その他の業者が事前にそういう場合に労働省基準局へ相談してもらうように、通達を出す考えでございます。よろしく。
#41
○小野明君 御趣旨よくわかりました。
 それで、次は万博が問題ではないか、こういう話も出ておるわけですね。いまの大臣のお話の中で、こういった出かせぎ季節労務者に対してどのようにするかという、今後の対策というものがちょっと抜けておったように思うんであります。これには、私が先ほどから質問を申し上げておりますように、特別なやはり安全教育なり、特別な配慮というものが必要ではないかということを申し上げておるわけなんですね。そうして今回のような事故を再び起こさぬということを徹底的にひとつやっていくということがほしいわけです。その辺の関係で、こういった非常に不安定な季節労務者というようなものに対してどのようにやっていくのか、その辺をひとつ再度お答えをいただきたいと思います。
#42
○国務大臣(原健三郎君) いまお説のように万国博覧会、ちょうどこれから一年間でやらなければなりませんので、これはもうすでに労働省のほうからも、こういう特別の技能者等に対しては全国的に割り当てをして、知事の了解もとりまして、大阪へ集めておるような次第でございますが、この間これは閣議の了承もとりました。そうして一年間で間に合わせようというのでありますが、そういう場合においては、なおさらお説のように出かせぎの方も多いし、事故も起こりやすいことが考えられますので、すでに大阪の万博の現地には労働基準監督官三名、技官二名、計五名を現地へ派遣して、現場で監督をやらしております。昼夜分かたずやっておる工事に昼夜監督の目を光らせてやらしております。最盛期になりますと、もう少し人員をよそから移動させまして監督行政をきびしくやりたい。ことにお説のように、季節的に大阪へ、万博に働きに来られた方々については、その宿泊の面あるいは労働条件等々一々点検させてみようと思っております。
 それから、これはもうさいぜん基準局長からも話がありましたが、くにを出てからくにへ帰るまでという方針のもとに町村役場へ届けさすとか、安定所のカードに書き込ませるとか、くにを出たときから帰るまで季節労務者の方々に気を配ってやるという仕組みで、特に注意をいたしております。今後ともこの事故を境として、万博、これは最も大工事でございますので、最盛期には五万人の人が働くような万博でございますので、十分気をつけて、こういう事故の再びないように、万博も無事に済むように全力をあげてやる決意でございます。よろしくお願いいたします。
  〔委員長退席、理事大橋和孝君着席〕
    ―――――――――――――
#43
○吉田忠三郎君 北海道開発庁に、前からの課題として残っております非常勤職員の給与について、三十分時間がありますので、時間厳守で質問したいと思います。
 先般の委員会で資料を求めまして、北海道開発局の非常勤職員規程というものをちょうだいいたしました。この中には、勤務、休暇あるいは賃金等々のことが記載されております。各職種の最低賃金、最高賃金等々が出ておりますけれども、平均してただいまの二千人余の長期の特例雇用員に対して賃金がどのくらいになっておるのか、これは原局の局長のほうが承知しておると思いますから、具体的に伺いたいと思います。
#44
○説明員(遊佐志治磨君) 四十三年度におきましての、ただいま御質問の約二千名おります特例非常勤職員の平均日額を申し上げます。千百八十八円というふうに平均でなっております。
#45
○吉田忠三郎君 これの稼働日数はどのくらいになっておりますか。
#46
○説明員(遊佐志治磨君) これは昨年の十二月末の平均でございます。そうして、これは、一月以上、三月以上、六カ月以上に大まかに分かれるわけでございますが、それの平均でございます。
#47
○吉田忠三郎君 ちょっともう一回……。
#48
○説明員(遊佐志治磨君) ただいま申し上げました千百八十八円といいましたのは、期間雇用の人間で、一月以上、三月以上、六カ月以上と大体三つのグループに分かれておりますが、これらの人間の平均でございまして、これは、先ほど失礼いたしましたが、四千六百四十九人の平均でございます。特例非常勤と申し上げましたが、失礼いたしました。
#49
○吉田忠三郎君 十二カ月雇用の二千人に対して、稼働日数はどうなっておりますか。
#50
○説明員(遊佐志治磨君) 十二カ月雇用の約二千人の者につきましては、月二十四、五日くらいずつ稼働しております。
#51
○吉田忠三郎君 それから期末手当関係の給与を説明していただきたい。
#52
○説明員(遊佐志治磨君) 期末手当関係は、結論は、定員職員の新規に採用したものに比べまして約九割近く支給しておりますが、四十三年度におきましては六十八日支給しております。内訳を申し上げますと、六月の手当が十六日、十二月の手当が四十日、三月の手当が十二日、合計六十八日でございます。
#53
○吉田忠三郎君 いまの期末手当の六十八日ですね、私の調査では、三月に十一・五日分、六月はなし、十二月は二十八日分、こうなっていますが、これは、そうしますと、約四十日ちょっと切れますが、二十八日の開きがありますが、どちらのほうが正しいですか。
#54
○説明員(遊佐志治磨君) 二十八日という数字は、私、ちょっと承知しておりませんですが、六月、十二月、三月、それぞれ任用予定期間あるいはそれぞれの一日現在における在職の月数に応じて計算しております。先ほど六十八日と申し上げましたのは、特例非常勤のものでございます。したがいまして、先生おっしゃる二十八日というのは、ちょっと私わからないのでございますが、ただいまの任用予定期間あるいは在職日数によりまして、短い者はそれ以下を支給しておりますので、あるいは全体で五千数百人おりますが、短い期間の者も含めての数字かと思います。ちょっと二十八日は承知しておりません。
#55
○吉田忠三郎君 局長ね、あなたのところの非常勤職員の手当関係についての支給基準というものがありますね。これは七つに分類されておりますね。それで、引き続き任用された期間六カ月以上の者、つまりあなたがいま申しました特例の非常勤が、三月期に十一・五日分、六月はゼロ、十二月が二十八日、これは基準ですよ。それから引き続き任用された期間三カ月以上六カ月未満の者、三月期七日分、十二月が二十三日分、その次は任用された期間が一カ月以上三カ月未満の者、三月期三・五日分、十二月が十二日分、それから一月一日以前に任用された者で工事工程が引き続く状態であるにもかかわらず十一月一日から十一月三十日までに退職させた者、三月期三・五日分だけ、その次は九月十五日以前に雇用されていた者で工事工程が引き続く状態であるにもかかわらず十一月一日から十一月三十日までに退職させた者、これは十二月期に十日分、それから四月一日から五月二日までに採用した者、これは六月期に十六日分、それから五月三日から六月一日までに採用した者、これは六月期に八日分、こういう基準になっていますが、これは間違いありませんか。
#56
○説明員(遊佐志治磨君) 若干御説明申し上げますが、六月から順序を追って、少しこまかいですが、申し上げます。
 六月は、六月一日現在在職する任用予定期間六カ月以上の者、これに支給しております。その中身は、いま吉田委員おっしゃったとおりでございまして、四月一日から五月二日採用の者で六カ月以上任用予定をしている者が十六日、それから五月三日から六月一日採用の者で六カ月以上任用を予定している者は八日分、こういうふうでございますので、日数は六月は同じでございます。
 それから十二月、これはすでに実績がございますので、十二月一日現在在職の者を三つに分けております。三つに分けておりまして、任用された期間が六カ月以上の者は四十日分、任用された期間が三カ月以上六カ月未満の者は二十四日分、三番目に一カ月以上三カ月未満の者が十二日分、これが原則であります。
 先ほど申されました条件つきの者を次に申し上げますが、九月十五日以前採用者で工事工程が引き続くにもかかわらず十一月一日から十一月三十日の間に退職させた期間任用職員、これが二つに分かれまして、十一月十六日から十一月三十日の退職者に対しましては十日、十一月一日から十一月十五日の退職者に対しては五日分、これは一律でございます。これは特別なケースでございまして、十二月の原則は、当初に申し上げました三段階の四十日、二十四日、十二日と、こういうことでございます。
 それから三月の期末手当は、三月一日現在在職の者でございまして、任用された期間六カ月以上の者が十一・五日分、二番目が任用された期間が三カ月以上六カ月未満の者が七日分、三番目は同じく任用された期間が一カ月以上三カ月未満の者が三・五日分、この数字は、先ほど吉田委員おっしゃられた数字と一致するわけですが、それに三月分の特例がございまして、一月一日以前採用者で工事工程が引き続くにもかかわらず二月中すなわち二月一日から二月二十八日の間に退職させた期間任用職員、これは三・五日分以上になっております。このうちで十二月分の日数が先ほどの先生のお話とちょっと数字が違っているかと思いますが、以上でございます。
#57
○吉田忠三郎君 多少の日数の違いはありましたが、ほとんど一致していますね。ですから、いまの件については、あとでその詳細な資料を提示していただきたい、そのことを申し上げておきます。
 それから、この機会に一つ聞いておきますが、人事院が国家公務員に対して年々歳々勧告をいたしております。その実施の時期は、国会で承認されたあとになりますから、まちまちでありますけれども、昨年の場合は八月からさかのぼって実施をした、こういう経緯がございます。その場合に、この職員の方々は、御承知のとおり、国家公務員法を適用される。賃金については、たしか二十二条だと私記憶しておりますが、その記憶に誤りがあれば訂正いたしますけれども、人事院が、常勤、非常勤、常用等々の職員にも人事院の勧告はできるだけ適用されるように指導をしていたと私は思うんです。したがって、その段階で、各それぞれの職種によって違いますが、技能職、あるいはデスク職、労務職、幾つかございますが、それに対してどういう措置をしておったのか、その実態をお聞かせ願いたいと思います。
#58
○説明員(遊佐志治磨君) おっしゃるとおり、非常勤職員の給与につきましては、給与法の第二十二条第二項の規定に基づいて私ども考えておるわけですが、これはあくまで非常勤職員の給与につきましても常勤職員の給与との権衡を考慮しながら予算の範囲内できめるということを考えております。ただいま、人事院勧告の実施時期の変動との関連でどんなことを考えているかという御質問の趣旨かと思いますが、私どもの非常勤職員の給与、特に賃金日額につきましては、私どもの開発局できめております非常勤職員賃金決定要領で毎年きめております。中身は、大きく分けまして、いわゆる常勤職員の行(一)職で考えられると同じような仕事をしております非常勤職員と、それから行(二)職で考えられる常勤職員と同じような仕事をしております職員と、大きく二つに分けて考えておるわけでありまするが、第一のほうにつきましては、行(一)系、いわゆる通称デスク系非常勤職員と言っておりますが、これにつきましては行(一)の俸給表を基準に考えまして経験年数その他できめておる。一方、いわゆる労務系統の行(二)系統の非常勤職員につきましては、現在いわゆる建設労務者と同じような仕事をしているという関係もございますので、仕事の内容、それと賃金のきめ方によって人が得られる得られないというような問題もございまして、毎年五省協定で労務賃金が各都道府県ごとにきめられておるわけでございますけれども、それを参考にいたしまして非常勤職員の賃金をきめているというようなことでございます。内容が大きくいいまして二つに分かれるというようなこともございまして、人事院勧告に基づきまして常勤職員の手当のベースアップの関係が移動するのに、非常勤職員のほうにそういうものをそのまま当てはめるべきかどうかということについては、従来とも非常に問題があるというふうに私ども考えております。しかしながら、現実には、そういうようなことが常勤職員については実施されておりますので、この常勤職員の給与との権衡を考慮するということを考えまして、そのために、計算で幾らこういうふうに出るから、何日どうこうするというようなことじゃなしに、十二月の期末手当で若干上積みをしておる、こういう事実がございます。特に約五千数百名使っております非常勤職員の大部分は行。系統の非常勤職員と考えられるものでございます。先般御説明申し上げましたように、約二千名おります――五千名の中の二千名でございますけれども、特別非常勤につきましても、いわゆる写図工というトレースマン、これを入れて、これをデスク系の職員と見ても、特例非常勤のうちの約三分の一が行(一)でございます。したがいまして、特例でないほかの約三千数百名というものはほとんどが行口系統の非常勤職員になる、そういうようなことがございますので、先ほど申し上げましたように、行(二)系統の非常勤職員の賃金の日額のきめ方が行口の俸給表を基準として考えるというようなきめ方をやっておりませんので、その点人事院勧告の変動をそのまま受け入れることについては非常に問題があるというふうに、私ども考えておりまして、現場ではそのようなことをやっておる次第でございます。
#59
○吉田忠三郎君 時間がありませんから、実際に具体的にそれは執行されているわけですから、その実態もひとつ資料として提出してもらいたいと思います。
 それから、いまの答弁でもちょっと疑問になるのですが、デスク系統の諸君はおおむね一般職の行(一)職員を基準の対象としてある程度のものは実施されていると思うのです。行口職員にやや該当する職種の人々は、いまの答弁でも明らかになったように、俸給表、つまり人事院勧告に基づく行(二)の俸給表をそのまま適用するというところに問題がある、こういうお話をされているのですが、その問題があると思われる点はどういう点ですか。
#60
○説明員(遊佐志治磨君) 前々回でございましたか、昭和三十六年と三十七年に非常勤職員からの定員化ということが行なわれましたにもかかわらず、現在の特例非常勤が約二千名おるうちの約四百数十名は三十八年度からの特例非常勤であるということを私御説明申し上げたのでありますが、なぜそういうことが起こったかというところが、ただいまの御質問の行口系統の非常勤職員に対して行(二)の俸給表をそのまま適用することに問題があるということを申し上げたことにつながるわけでございますが、北海道は、場所によって違いますけれども、まず、労働力の需給関係が非常に円滑にいくところといかないところがございます。人間の数が非常に多いところは比較的労働力を得られるのでございますが、非常に未開発の地域が多うございますので、そう自由自在に労働力が得られない。したがいまして、そこで工事をやるいわゆる建設関係の労務者と、それから、うちの行(二)系統のいわゆる労務系統の非常勤職員というものは、仕事の内容が似ておるという関係上、仕事のそれに見合う賃金というものもやや似たようなものでないと実際数が得られないということから、若い年齢層の方でも相当な賃金を出して仕事をしてもらうというような実態がございます。御承知のように、行(二)の俸給表の内容は、やはり経験年数が大きく作用する、年数を長年つとめていると給与が高くなるという姿でありますので、この点現状の実態と合わない面が若干あるわけでございます。したがいまして、当時、いわゆる登録非常勤、三十六、七年ころおりました行(二)系統の非常勤職員を定員化するときに、結局、そのときの賃金は日額が非常勤職員でいるよりも下がるという事態がございまして、定員化することを本人が承知しないで残した者が若干あります。それが三十八年からの四百数十名の中に何名かいるわけですが、こういう事実がありますように、この行(二)系統の俸給表をそのまま適用すると、それだけの適当な労働力が得られないという問題、これが一つの大きな問題でございます。そういう問題から発しまして、先ほど申し上げましたように、人事院勧告が行なわれたものに対してすぐそれを適用するということについては、やはり行(二)系統の俸給表に準じて賃金日額をきめておりますので、それもまた一つの考え方だと思いますけれども、大部分のものがそれに乗っておらない行(二)系統の非常勤職員の数が多いということもございますので、この点、先ほど申し上げたようなことで問題があると考えておるわけでございます。
#61
○吉田忠三郎君 もう十二時になりましたから、これから委員会は調査に行くのですから、多く質問することはできませんが、開発庁の定員化された一般職員の平均賃金は幾らになっていますか。これは総務監理の馬場君でいいですよ。
#62
○政府委員(馬場豊彦君) 定員化された一般職員の平均賃金というお尋ねでありますが、ただいま手元に資料を持っておりませんので、先ほどの資料と一緒に提出させていただきたいと思います。
#63
○吉田忠三郎君 手もとに資料がなければしょうがないけれども、あなた方四十四年度人件費予算で要求していますよ。予算が通ったわけですけれども、そのとき平均賃金くらい試算しないで人件費を積算することはできないでしょう。ないならやむを得ない。そういう点だって、何か、北海道的というか、ぼうっとしているんじゃないですかな。それはそれでやむを得ない、次に資料を出してください。
 それから一般職の諸手当の平均は幾らになっていますか。それもないですか。なければ次でいいです、時間がありませんから。
#64
○政府委員(馬場豊彦君) 俸給のほうは諸手当だけ抜き出したものがございませんので、申しわけございませんが、次に回していただきたいと思います。
#65
○吉田忠三郎君 これも次回にひとつ。
 それから、もう一つ最後に伺っておきますが、雇用する場合の労務単価というものがきめられておりますが、今日のように、経済に流動性ができてきたり、あるいは物価が上昇してきたり等々、いろんなことがありますが、いまのこの単価表でも、たとえば大学を卒業された者で、三年たって七百二十円、四年目が七百五十円、一年で三十円ベースアップするということになっています。それから大学院とか、博士号を持っている者、博士課程を卒業した者で、一年目が八百四十円、二年目が八百七十円、三年目が九百円、いずれも三十円の賃金のアップ、こうなっています。これはいま大学の話をしたんですが、高校卒ですと、六百十円、二年目六円三十円、三年目が六百五十円、二十円刻みですね。こういう刻み方で労務単価をきめておるようですが、どうでしょうか、非常に労働力が逼迫しているという状態の中で、この程度の労務単価で、これから開発庁としてそうした有能な労働力を確保することができるかどうか、この点、原局の局長でもいいです、総務監理官でもけっこうですが、確保することに自信があるかどうか。
#66
○説明員(遊佐志治磨君) いまの数字は、デスク系職員の賃金日額のきめ方の資料でございましょうか。
#67
○吉田忠三郎君 これはあなたのところの資料ですよ。
#68
○説明員(遊佐志治磨君) わかりました。いまのは、学生アルバイトの単価のようでございます、夏休み、冬休みの。要するに、大学を卒業して何年ということじゃなしに、学生の一年目、二年目、三年目の単価のようでございます。これは、普通の労務賃金、うちであれしているのと違います。夏休み、冬休みの学生アルバイトの単価表でございます。
#69
○吉田忠三郎君 アルバイトもそうですが、いずれにしても、これは、一年、二年、三年で三十円刻んでいますが、連続的に三年というと、卒業近くまでアルバイトするというのですか。将来開発局の職員に意欲をもってなりたいというようなことでなければ、有能な人材は開発局に入ってこないんじゃないかな。そういう意味で、たとえばかりにアルバイトにしても、博士課程の大学卒も、おそらくこれは技術屋だと思いますが、八百四十円というのは、どうなんです、高い低いの問題は別として。
#70
○説明員(遊佐志治磨君) これは、技術、事務とか、それから専攻とか、一切関係ございませんので、夏休み、冬休みに、自分のうちでただ遊んでいるよりも、何か手伝うという程度に来るのもございまして、若干の差はつけておりますが、それが将来の開発の用にとかということではございませんので、仕事の内容も、お医者さんでもトレースさせるというようなことでございます。若干の差はつけておりますが、まあこれはいまの労務賃金できめるよりも、大体北海道のこれは主として各開発建設部の所在地で使うようなアルバイトでございますが、ほかのいろいろな各機関で道路だとか、営林局だとかそういうところでアルバイトを使うのも見てバランスをきめておりますので、ちょっと基準にはなりません。
#71
○吉田忠三郎君 きょうは、賃金等々の問題について、ほんのわずか二、三聞いてまいりましたが、あとであらためてまたお伺いしますが、最後に、ちょっといま聞いただけでも、たとえば行(一)職、行口職の非常勤の職員の人勧の適用等についてもアンバランスがあることははっきりしております。いまの答弁でもうかがわれるわけですね。これは、人事院の給与局長から、どうですか、こういう実態なんですが。まだ全貌は明らかになっておりません、これはほんのわずかですね。
#72
○政府委員(尾崎朝夷君) この前もお答え申し上げましたとおりでございますけれども、非常勤職員の給与につきましては、いろいろな形態がございまして、統一的な規制というのはなかなか困難でございます。そういう意味合いにおきまして、現在の立て方といたしましては、それぞれの省庁において、常勤職員との権衡を考慮し予算の範囲内で適切に給与を支給するというたてまえになっておるわけでございます。
 そこで、ただいまのお話につきましても、一方におきまして常勤職員との均衡の問題が一番大きな問題になっておるわけでございますけれども、行(一)的な事務、技術職につきましては、ただいまお話のございましたように、行(一)職のまあいわば日額算定、そういうものとの均衡を考慮してきめておられるのが各省の実態でございます。
 それから行。表適用の、特に外で仕事をするような職種につきましては、やはり行日表の日額算定という形でまいりました場合に、一応行日表の適用――何といいますか、日額算定というのが一応一つの基準になるわけでございますけれども、そういう関係ではそれが均衡の要件でございますけれども、仕事の中身は似ておりましても、雇用条件、雇用が長期、短期――短期の場合にはどうしても不安定でありますので、それに対して若干のアローアンスを考えなければいかぬといったような面、それから採用の際には常勤職員の場合には選考をきびしくやるといった面もございますが、そういう雇用条件、それからそこで地場で採れるかどうかといったようなそういう関係も考慮されまして、そういう雇用条件と仕事の内容と両方考慮されまして、常勤職員との均衡ということにならざるを得ないというふうに考えます。それで、建設関係につきましては、いわゆる昔で申しますとPWと申しますか、一般職種別賃金という関係を考慮しましてきめてきておるというのが実態でございます。そういう関係で、何といいますか、常勤職員との均衡のしかたにいろいろなケースがございますが、各省間のバランスの関係とか均衡のしかたのはなはだしくおかしいという問題につきましては、私のほうとしまして指導をしていくということにいたしたいと考えております。
#73
○吉田忠三郎君 最後に、ちょっと一言だけ給与局長に伺いますが、非常勤といえども、つまり労働賃金の定義からいいましたら、労働の質と量に対する代償というのが賃金じゃないですかな。この定義に誤りがございますかな。ぼくはやはりそれが筋じゃないかと、こう思うのですが……。
#74
○政府委員(尾崎朝夷君) 仰せのとおりだと思います。現在の給与のきめ方は、いま申し上げましたように、常勤職員との給与の権衡を考慮するということがどんな場合にも一つの規制条件でございますから、いろいろなほかの雇用条件その他も考えなければいけませんけれども、やはり常勤職員との給与の均衡ということが法律に掲げられているわけでございまして、常勤職員についてはもちろんいろいろな労働の対価ということが基本になっておりますし、当面の非常勤職員につきましても、給与というのは労働の対価として支給されるということになるのは当然でございます。
#75
○理事(大橋和孝君) それでは、他に御発言もなければ、この程度にして、本日はこれにて散会いたします。
   午後零時十三分散会
     ―――――・―――――
ソース: 国立国会図書館
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