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#1
第061回国会 地方行政委員会 第10号
昭和四十四年四月十七日(木曜日)
   午前十一時二十八分開会
    ―――――――――――――
  出席者は左のとおり。
    委員長         内藤誉三郎君
    理 事
                熊谷太三郎君
                吉武 恵市君
                林  虎雄君
    委 員
                鈴木 省吾君
                鍋島 直紹君
                増田  盛君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                若林 正武君
                竹田 四郎君
                千葉千代世君
                松澤 兼人君
                和田 静夫君
                阿部 憲一君
                山田  勇君
   国務大臣
       自 治 大 臣  野田 武夫君
   政府委員
       近畿圏整備本部
       次長       井上 義光君
       中部圏開発整備
       本部次長     小林 忠雄君
       首都圏整備委員
       会事務局長    鶴海良一郎君
       自治政務次官   砂田 重民君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鈴木  武君
   説明員
       運輸大臣官房参
       事官       内村 信行君
       運輸省港湾局計
       画課長      大久保喜市君
       自治大臣官房参
       事官      佐々木喜久治君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○連合審査会に関する件
○首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のた
 めの国の財政上の特別措置に関する法律の一部
 を改正する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(内藤誉三郎君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。
 まず、連合審査会に関する件についておはかりいたします。
 国有鉄道運賃法の一部を改正する法律案、日本国有鉄道財政再建促進特別措置法案の両案について、運輸委員会に対し連合審査会の開会を申し入れることに御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#3
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 なお、連合審査会開会の日時につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(内藤誉三郎君)御異議ないと認め、さよう取り計らいます。
    ―――――――――――――
#4
○委員長(内藤誉三郎君) 次に、首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 政府委員から発言を求められておりますので、これを許します。鶴海事務局長。
#5
○政府委員(鶴海良一郎君) 前回の委員会におきまして、和田委員の御質問に対しまして前回大臣から答弁があった次第でありますが、この際、私から補足して御説明申し上げたいと思います。
 首都圏整備計画は、法律にございますように、基本計画と、整備計画と、事業計画の三つがございます。このうち、基本になります基本計画につきましては、昨年の十月にその全面的改定を了した次第でございます。現在この新しい基本計画に基づきまして、整備計画の作成を鋭意進めておる次第でありますが、その一部につきましては、すでに暫定的に整備計画の決定をみておる区域もございますが、その他の区域につきましては、目下作業を進めている次第でございます。このうち近郊整備地帯につきましては、すでに原案を得まして、関係省との交渉も始めておるわけでございます。その他につきましては、これから作業を進めまして、おそくもことしの秋までには成案を得たいというふうに考えておるわけでございます。したがいまして、前回も大臣から答弁ございましたように、これらの整備計画の作業の完了を待ちまして、その後におきまして事業計画の作成にかかりたいというふうに考えておる次第でございます。
#6
○委員長(内藤誉三郎君) 井上次長。
#7
○政府委員(井上義光君) 先般の委員会で御指摘のございました近畿圏の事業計画につきまして、私からも御説明申し上げます。
 御指摘のございました毎年度の事業計画につきましては、法律に基づきまして、基本整備計画策定後、毎年度つくるというふうになっておりますが、この基本整備計画は四十年五月に決定されましたが、その後におきまして、この基本整備計画に基づきまして府県知事が作成いたしまして、内閣総理大臣が承認するということになっておりますところの都市開発区域等の建設計画の作成につきまして、府県との折衝あるいは指導等を行なってまいりまして、その計画が四十二年に承認になった次第でございます。そこですみやかに事業計画を策定すべきでございましたが、近年におきます大都市地域への人口、産業の集中等によりまして、基本になります近畿圏整備計画というものについても相当の不備が認められましたので、現在までその検討を進めてまいった次第でございます。このような事由のために、御指摘を受けましたように、事業計画の策定に至っておりませんが、先般近畿圏整備長官である建設大臣からお答えいたしましたように、昭和四十五年度からは事業計画を作成するように進めてまいりたいと存じております。
#8
○委員長(内藤誉三郎君) 小林次長。
#9
○政府委員(小林忠雄君) 中部圏におきましても、近畿圏と同様の構成になっておりまして、基本整備計画を政府がつくり、これに基づきます都市整備区域建設計画及び都市開発区域建設計画は、知事が作成をして、内閣総理大臣の承認を受けるということになっております。内閣総理大臣がつくります基本整備計画につきましては、昨年七月に決定をいたしております。これに基づきます都市整備区域、都市開発区域等の指定が昨年十一月に行なわれまして、現在、これらの区域にかかる建設計画を各府県において作成作業中でございまして、大体七月には内閣総理大臣の承認を得ることを目途に案文を作成しておりまして、中部圏本部としまして、関係県を督励をいたしておりますので、たぶん七月ごろには承認の運びになることは可能であろうかと考えております。なお事業計画につきましては、この建設計画の承認の作業後におきまして作成をいたすわけでございますが、前回大臣から御答弁申し上げましたように、おそくも昭和四十五年度からは必ず作成をいたしたいと考えておりますo
#10
○委員長(内藤誉三郎君) 引き続き質疑を行ないます。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#11
○和田静夫君 首都圏のいまの答弁中、整備計画の作業中のものを今秋と、秋までと、こう言われたわけですが、これをひとつ十月なら十月という形で明らかにしていただきたいし、事業計画についても、それができて引き続き作業を進められると言われましたが、先日の大臣の答弁、本部長の答弁では、四十五年度という話があったわけですから、その辺のことを明確にしていただきたい。
#12
○政府委員(鶴海良一郎君) 整備計画の作成の目途でございますが、今秋と申し上げましたのは、おおむね十月を目途にいたしております。できればそれより早くと思っております。
 それから事業計画の作成でございますが、これは前回大臣が御答弁申し上げましたように、おそくも四十五年度分からは整備計画に基づきましてやってまいりたいというふうに考えております。
#13
○和田静夫君 ほんとうはたいへん不満なんですが、いまの答弁で一応目をつぶって、この法案の若干内容的な質問をさらに続けてみたいと思いますが、その前に自治大臣に、本来ならば総理に対して質問をすべきことでありますが、ひとつ以下申し上げることを十分総理に伝えていただくようにお願いをしておきたいと思いますが、先日も述べましたように、近畿圏整備法第九条第二項、中部圏開発整備法第十一第三項は、それぞれの整備計画は、内閣総理大臣が所要の手続を経て決定すると実は明記をしているのでございます。ところが、先日来の質疑答弁で明らかになりましたように、事業計画の作成がともあれ怠られてきました。これは内閣総理大臣そのものの責任に実はいま申し上げた条章からいえばなるわけでありますから、猛省を促しておきたいと、こう思うのであります。なぜ申し上げるかといいますと、実はこの計画は、公表されることを法は約束しているのであります。その公表に基づいて、利害関係者は意見を総理に申し出ることができることになっているのであります。しかるに、具体的な事業計画が過去において公表をされなかったわけでありますから、しかし、実際には作業は計画として進められる、こういう形になりますならば、利害関係者の権利は無視され、侵害をされるということになるのであります。この辺のことを一体いかが考え、いかが処理されるかということの質問を実はこの機会にしたいと思うのであります。いわば利害関係の異議申し立てができないまま作業が遂行される、こういう事態を生むことになりますが、大臣いかがですか。
#14
○国務大臣(野田武夫君) 計画はまず公表されることになっており、この公表に基づいて利害関係者が意見を申し出る、その手続がとれていなかったということでございますが、これはもちろん総理が計画策定をする責任者でございますが、同時にまた本部長が総理にかわって策定する、こういうことになっております。これらにつきましては、私は和田さんの御意見を十分そのままひとつ総理に伝えまして、ちょうどここにも関係の団体の方も来ておられますので、おそらく本部長にも各出席しておられる責任者の方々がお伝えすると思います。私もその御意見のとおり伝えておきます。
#15
○和田静夫君 くどいようですが、前にも触れましたけれども、首都圏整備法の十五条は、「委員会は、毎年度、内閣総理大臣を経由して国会に対し首都圏整備計画の作成」――これは二十一条によって、「基本計画、整備計画及び事業計画」となっておるわけですが、それと、その実施に関する状況報告というものを義務づけているわけです。で、いま委員会の冒頭で、今後作成の計画が約束をされましたが、とにかくいままでの論議で明らかなように、事業計画、あるいはあるところでは整備計画の一部作成が怠られてきたことは事実であります。これは実は委員会がその義務を怠ってきた、こういうことになるので、いまも言われたように、本部長が当然やらなければならない。しかしその本部長も実はこの義務を怠ってきた、こういうことになります。こうなりますと、これは首都圏整備法の第十条によりまして、内閣総理大臣は委員に職務上の義務違反があると認めたときは罷免をすることになっているわけです。言ってみれば坪川建設大臣は罷免をされなければならない。もっと突っ込んで言えば、前建設大臣保利現官房長官は罷免をされなければならない、私はこういう性格を実はこの法律が持っておるということを内閣総理大臣にきょう申し上げたかったのであります。そして、ある意味では広域行政に対するところの政治姿勢という、絶妙の市民生活に影響を与える政策をこの機会に掲げて、国会を解散をして選挙をやるぐらいのことになってもいいのではないかとさえ、実は考えたのでありますが、ともあれ、冒頭の答弁を一応了とすることで、目をつぶっておいて、そこまでは申し上げませんが、近畿圏整備法の二十二条、中部圏開発整備法の二十四条は、両件の計画の調整について内閣総理大臣に作業を命じています。これなども具体的に年度の事業計画がなければできない相談なのであります。全く私は無責任のそしりを免れない、こう思います。自治大臣を通して強く内閣にそのことを申し入れて、そして後日自治大臣に、総理の見解がどうであったかというようなことを、あと始末を含んで承る、そういう日を持ちたいと思いますので、その旨を含んでおいていただきたいと思います。
 次に進みますが、私は本法実施の責任を持つ行政主体の問題についての考え方を前の委員会でいろいろ申し上げました。どうしても行政主体としての地元都府県、市町村が、主体性を持つ地元住民の意向に基づきながら、この計画に協力をしていくということがないと、とうてい私はその目的を達成し得べきものではない、こういうふうに考えます。そのかっこうの例が私は最近起こっていると、こう思うのです。首都圏整備審議会が三月二十五日、首都圏近郊緑地保全区域を指定をして、そして坪川首都圏整備委員長に答申をしたその指定区域の中に、御存じのとおり、鎌倉市三散ケ池周辺も入っていた。しかるにその土地は日本開発株式会社が大半を買収をしてしまっていて、宅地造成計画を立てて、神奈川県知事に許可申請を出していた。そうして首都圏整備審議会がそこの首都圏近郊緑地保全区域指定を答申する前日の二十四日に、県は風致地区解除許可イコール宅地造成許可を与えてしまったのであります。これなどは首都圏整備計画と各県、市段階での計画との私は不調和の好例だと、こう思うのであります。今後首都圏整備計画と各県市町村段階の計画との調和をどのような形でとっていくつもりですか。また鎌倉市風致保存協会は、国、県が土地を買い上げるなどして規制力を持つ、特別緑地保全地区に指定されるまで反対運動を続ける、こういうように三月二十七日の地方紙も報じているところでありますが、こういうように言っていますが、政府はこの問題にどのように対処するおつもりなのか、この機会に明らかにしていただきたいと思います。
#16
○政府委員(鶴海良一郎君) ただいま近郊緑地の保全区域につきまして御質問がございましたが、鎌倉区域の一部につきまして先般近郊緑地を指定いたしたのであります。これにつきましては、もちろん法律の定めるところによりまして、地元の神奈川県及び鎌倉市両方につきまして意見を聴取いたしております。その回答を待って指定いたしたわけでございまして、事前の調整はいたしておるわけでございます。のみならず、これを決定いたします審議会には、神奈川県知事さん御自身はおいでになりませんでしたけれども、代理の方が出ておられまして、賛成をいただいた上で決定いたしたわけであります。ただ、神奈川県内の事務の進め方がどういうようになっているかよく知りませんけれども、問題の場所につきまして、新聞等の報じているようなことがあったというふうに聞いておりますが、しかしながら、近郊緑地を指定いたしますだけでは、これは緑地の保全につきまして十分ではございませんで、首都圏整備委員会が指定いたします近郊緑地の開発事業につきましては、届け出をすれば足りるというような仕組みになっておりまして、どうしても保全しなければならない、あくまでも保全をするのだというような区域につきましては、その首都圏整備委員会が指定いたしました区域の中で、その一部につきまして、今度は建設大臣が、都市計画法の定める手続に従いまして特別の地区を指定するというふうになっております。特別になりますと、これは許可制度になりまして、許可が得られない場合は県から買い上げることもできるというような制度になっております。したがいまして、問題の円海山及び三散ケ池地区につきましては、建設省のほうに対しまして、できるだけ早く特別の指定をしていただきたいということを申し上げております。一部につきましては先般いたしておるのでありますが、その後も引き続き建設省のほうにおきまして検討を進めていただいているような次第でございます。
#17
○和田静夫君 私はこの問題について、いま、さらに調査を進めていますから、後ほどまた具体的にかなり建設的な立場で論議をしてみたいと思います。十分に、この問題についてはあなたのほうでもお調べになっておいていただきたい、そういうようにお願いしておきます。
 私は、さきに基本計画に基づく整備計画なり基本整備計画なりがもっと具体化されなければならないと前の委員会で述べました。その具体化の中で、私は各自治体の掲げている問題と実はからみ合ってくると思うのです。たとえば本年三月十五日、参議院常任委員会調査室過密過疎共同研究班が横浜市と町田市の実態として、「人口急増地域のなやみ」という形で一つの共同調査報告を伝えています。その中で、たとえば町田市の実態に即して調整運営を円滑にするために民間分譲住宅が好ましいが、一方都市の計画的発展という観点に立つと、計画策定者である市の意見が反映できるという点では、日本住宅公団等による住宅、宅地等の開発が望ましいといった問題が具体的に指摘を実はされているのです。しかるに「首都圏近郊整備地帯整備計画」では、その二二ページから二三ページに、算用数字の(2)で「公共住宅整備計画」というところであなたたちは、「本地区において必要とされる住宅建設戸数は約九万六千戸と見込まれ、このうち約三万八千戸を政府施策住宅として建設する。」と書き流されているにすぎないですね。私は、具体化の過程の中で各自治体と接触をし、自治体との接触の中で具体化をする、この過程を通じてこそ実は私は問題の前進的解決もあると思うんです。その点について自治大臣はどのようにお考えになりますか。
#18
○国務大臣(野田武夫君) 御承知のとおり、各地域の整備計画、開発計画全体から考えましても、政府の企図するこういう諸計画というものは、基本的にやはり地元住民の意向というものが大事でございます。当然地元住民の意向を尊重すべきものだと、こう考えます。
#19
○和田静夫君 首都圏の事務局のほうはどうお考えになります。
#20
○政府委員(鶴海良一郎君) 住宅の計画は、ただいまお話がありましたように、整備計画の一つの重要な項目でございまして、それを計画の一部として取り上げておるわけでございますけれども、具体的にどういう事業主体がこれをやるかということにつきましては、これは実施段階におきまして、あるいは公営住宅を市町村が建てる場合もあるでしょうし、あるいは都なり県なりがやっている場合もあります。それから住宅公団がその地区に進出する場合もあろうかと思います。したがいまして私どもの計画では、具体的にどの事業主体がどのようにそこへ住宅を建てていくかというところまでは、長期計画でございますので触れておりません。年々の問題として、これは解決していかなきゃならない問題だろう、もちろんその場合に、地元の要望というものはこれは十分尊重していかなきゃならぬことは、これは当然でございます。
#21
○和田静夫君 中部圏開発整備計画がスタートしたときに、人々は中部圏を指さして白いカンバスと言った。中部圏開発整備計画立案最初にかかわった人々も、首都圏近畿圏が地域の行き詰まり打開に主眼を置いているのに対して、中部圏は住民福祉の増進に眼目があるので、その観点から、太平洋ベルト地帯、内陸部、日本海側がともにバランスのとれた開発が行なわれるべきだ、あるいは東京、大阪の二の舞いを演じないよう整備に十分留意をし、後進地域の日本海側を将来のアジア大陸との交流の窓口として重点的開発をしなければならないと口々に言い、きわめて意欲的であったのであります。そして中部圏開発整備地方協議会という形で、基本開発整備計画立案の過程から地元側がタッチしたために、各県計画の要所を抜き出して、総花的と言われる一方、首都、近畿両圏の計画にはないきめのこまかい案が実はでき上がったと私は思うんです。ところが、それが政府案として確定する段階で、地名、施設名などが削除され、うたい文句だけが残されるという結果になっております。当時の中日新聞の社説は「「中部圏づくり」のことをまじめに考えていたものほど、アッと驚く中部圏開発整備計画の政府最終案ではなかったか。中部九県が営々として組み立てた地元案は見るも無残に書き直され、まっ消されて、いま見るものは一片の単なる空文にすぎず「むなしさ」ばかりが残るのではあるまいか」と、実は述べております。これは財政援助や協力が具体的に義務づけられることをきらった各省が、私の見解に基づけば、具体的に過ぎる計画は国の長期計画の理念に反すると称して骨抜きにがかった結果だろうと、こう思うのであります。その結果は一体どうなっていますか。最初の意欲はどこへやら、首都圏や近畿圏のわだちをまたまた踏んでいるではありませんか。プランづくりの段階では大いに熱を上げるが、いざ施行の段階になるとほったらかしておく。二月三日の日本経済新聞には「効果上げぬ新産都市 自治省の調査結果 計画練り直しが必要」という記事が載りましたが、大都市化計画あるいは新全国総合開発計画と、雄大になるのはプランだけ、プランを立てては練り直しという繰り返しをいつまでも続けていくのかどうか、自治大臣にお伺いいたします。
#22
○国務大臣(野田武夫君) 中部圏開発整備計画というものが、いまお話のように当初のプランとは相当内容の違ったものが出てきたのだと、これはいまお話のありましたとおり、端的にいいますと中京地区の過密的傾向を先行的に予防する、そのために近畿、東海また日本海の使命、こういったものを総合的に勘案しまして計画されたものでございます。そこで、まあ総合計画になりますと、やはり一々あまりこまかい具体的な案をつくってまいりました場合と、そこに相当の計画性が、一方は長期的な見通しを持つし、一方は現実的な目捷の問題の解決ということで、そこに相当な私は、こういう総合計画というものはその観点をどこにおくかということで違ってくると思います。だから、きめのこまかい現実的な施策ということも大事でございますが、同時に、これにからめ合わせて、大きな意味において中部圏自体の持っている使命というものはやはり全国的な総合計画の一環として考える、これは大局的な意味において非常に意義があると、こう思っております。したがって、いま御指摘にありましたようなことが相当やはりあったと思いますが、これはただ各役所が、財政援助その他のことで計画内容をずさんにしたとか、あるいはばく然として、結局所期の目的に沿うような計画ができなかったということでなくて、私はやはり長期的な国土全体の計画、それに中部圏の占める使命というものから実は計画されたものだと、こう考えております。したがって御指摘の点も、相当これは計画内容について御批判の点もあるかもしれませんが、一応中部圏の将来に対する国としてのになう範囲、それから任務、こういうものは相当今度の整備計画の中に盛り込まれている、こう考えております。
#23
○松澤兼人君 いま和田君から質問がありましたように、自治大臣は、ただ起債を別ワクで認めたり、あるいは地方公共団体がする仕事に対して国が援助をする、そういう財政的な面だけの責任を持っておられるのでありまして、中部圏なり、あるいは首都圏、あるいは近畿圏計画全体については、あるいは国務大臣として当然参加することでありましょうけれども、しかしこれを一つ考えてみましても、自治大臣のお考えになっておられる、また推進しておられるたとえば広域市町村圏の計画ということとどういう関連があるかということが少しも明瞭にならない。まあ建設省を中心としたこういう計画ができている。ところが一方自治省では、広域市町村圏という中核地方都市を中心とする七町村あるいは十町村ぐらいのブロックをこしらえて開発整備の計画を立てるという。全体の計画と自治省の計画とがうまく合っていないと私は思うのですけれども、この自治省のたとえばいま問題となっております広域市町村圏の考え方と、この首都圏中部圏、あるいは近畿圏の開発なりあるいは整備なりの計画と、どういう点でどういうふうに調整されているのか。あるいは別個に競合しているのか。この辺についてお考えを承りたいと思います。
#24
○国務大臣(野田武夫君) いま御指摘になりました中部圏開発計画と、その他首都圏、近畿圏でございますが、広域市町村圏に対する私どもの考え方と、そこに矛盾があったり、また未調整であって、その自治省の考えている広域市町村圏構想というものが徹底していかないじゃないかという御趣旨のことでありますが、私ども、つまり自治省といたしましては、やはり広域市町村圏の構想は強くこれから実施していきたいと思っております。したがって、この中部圏開発計画を見ましても、この中に当然、この計画を進めていきます場合におきまして、私はやはりこの広域市町村圏の構想というものは織り込まれていく場合が相当多いと思っております。また、今後私どもといたしましては、やはり中部圏の開発をやる計画を実行するにあたりましては、この広域市町村圏の構想を中に調整して、そしてやはり推進していくことが、中部圏開発全体におきましても相当効果的なものがあると、こう考えております。
#25
○松澤兼人君 それでは、このたとえば中部圏の中においては、自治省が考えている広域市町村圏のブロックというものは幾つありますか。
#26
○説明員(佐々木喜久治君) この広域市町村圏をどう構成していくかということにつきましては、これから各府県と協議をいたしまして、具体的に検討してまいりたい、かように考えておるわけでございます。広域市町村圏は、昭和四十四年度がいわば実施の具体的な検討期間になっておりますが、こうした検討を通じまして、具体的にこの広域市町村圏の数等につきまして、あるいはどういう地域を広域市町村圏として構成していくかということについて研究してまいりたいと、かように考えております。
#27
○松澤兼人君 大臣に答弁をしていただきたいと思うんですけれども、全国で五十二のブロックを一応予定しているわけでしょう。そうだったら中部圏の中に幾つあるかということははっきり言えるはずじゃないですか。また、中部圏のほうの関係の方にお伺いしますけれども、逆にいって、あなた方は自治省のやっている広域市町村圏というものが中部圏の中に幾つあるかということはちゃんと知っていなければならぬはずだと思うのです。御存じですか。自治省のそういう広域市町村圏というものがどういうものであるか、そして全体の中部圏なら中部圏の開発、整備ということとどういうつながりがあるかということを御存じですか。
#28
○政府委員(小林忠雄君) まだ事務的に十分自治省のほうから中部圏の具体的な広域市町村圏の設定について御相談も受けておりませんので、ただいまのところ、私どもは十分存じておりません。
#29
○説明員(佐々木喜久治君) 昭和四十四年度で広域市町村圏を具体的に検討しようとしておりますのは、お説のとおりでございまして、現在この数から言いますというと、大体一県一カ所くらいずつをモデル地区としてこの広域市町村圏の設定をしたいというつもりでございます。そういう意味におきまして、大体この中部圏の地域におきまして、十くらいのものが設定されるかと考えておりますけれども、これはそれぞれの府都におきまして、地元市町村との協議によりまして、このそれぞれの県におきましてモデル地区を設定してまいりたい、かように考えているわけであります。
#30
○松澤兼人君 片方では知らないけれども、片方ではおおよそ十くらいのものが中部圏の中に入って、広域市町村圏として四十四年度に実施に移すのだ、推進するのだ、こう言っている。その一つのことをとってみましても、まあ新全総計画だとかいろいろあります。そういうものがちっとも一体にならないじゃありませんか。自治大臣は自治大臣で考えているし、また首都圏のほうは首都圏のほうで考えている。ちっとも調整がとれていない。それはそれとしまして、大臣の時間の都合があるものですから、大臣にお聞きしたいと思いますけれども、先ほども和田君からいろいろとその当時の新聞の話が出ました。中部圏では、関係している人たちの間に、一方では都道府県合併特例法というものを設けて東海三県の合併をやろうとする。またこちらではこちらで、現在の三県をそのままにしておいて、そうして中部圏の開発整備計画というものをやっていく、それもおかしい話だ。一方では法案もすでに提出しているわけですから、われわれ審議するという段階になっている。片方ではやはり愛知、三重、岐阜というものは現状のままでこの中部圏の計画の中に入ってくるわけです。自治省のほうとしてはこの三県を合併したいという。それもはっきりした腹じゃないかもしれませんけれども、そんならどこを予定して、予想しているのかと言えば、阪奈和であるとか、東海三県であるとかいうことをあなた方おっしゃるに相違ない。一方では都道府県の合併促進法を提出して、一方では、こっちはこっちで、中部圏は中部圏として現在のままでやる、そういうことを考えてみたって、やはりその計画なりあるいは行政責任者としての自治省の方針と、中部圏の関係のほうとちっとも合っていない。ですからして、中部圏の一部の人は、この中部圏が全体の首都圏及び近畿圏の中に入れば、もう都道府県合併をする必要はないのだという。ある意味におきましては東海の権力者の中にそういう話がある。東海出身の、合併の対象となると予定されている東海三県の出身の国会議員の中にも、やはりこの中部圏の計画を立ててもらえば、三県合併は当分見送りだと言っている人たちがあるという話です。こういう矛盾したものを、同じ政府の中において二本、三本と出してくることは、われわれとしては非常に不可解だと思うのです。その根本的な問題について、自治大臣のお考えをお聞きしたい。
#31
○国務大臣(野田武夫君) いまのお話を承っておりますと、少し誤解があるんじゃないかと思っております。私どもが、従来もそうでございますけれども、今度自治省でも都道府県の合併の特例法案というものを提案して御審議願いたいと思っておるわけでございますが、この都道府県合併法案が、いかにも中部圏の中の三県、近畿圏の中のどこだということを目標にしてこの法律案を出すのじゃないかというようなお心持ちがあるようでございますが、私ははっきり申し上げておきます。全然、どの県をどうすべしということは大体自治省が言うべきことじゃない。しかし今日の社会経済の推移によりまして、私はそれが近畿圏であろうが、中部圏であろうが、その地域は別として、やはりいま申しました市町村の広域行政の考え方と同じように、府県によっては私は一緒になってやったほうが非常に行政の能率があがるし、また地域住民の生活の向上に資するというものが私は出てくると思っております。どこどこをどうするかということは、いつも申しますように、これは自主的な考え方でやはり地域住民の方がきめられなければ、これは中央から、この県とこの県は一緒になるべしというのは、これは非常に時代錯誤でありまして、それは私どもは、口では地域住民の意思を尊重すると言いながら、こちらから一つの計画を持って押しつけようというようなことは、私は少なくとも、まことに僣越なことばでございますが、自治大臣をいたしております間は絶対にやりたくない。そういうことでは地方自治の行政の水準は上がってまいりません。しかしそういうのが全国を見ました場合にないか、私はあり得る。また全然それが出てこないかもしれませんが、しかし、やはりこういう広域の行政、地方の広域行政をやろうというたてまえからいたしますと、ひとり市町村ばかりでなくて、やはり府県もそういう場合があり得るからという前提のもとにこの法案を御審議願うんでございまして、したがってこれはあくまでも自主的だと、これを失ったら、私はいま御指摘のありましたとおり、これはやはりこの地方行政の進め方において根本的に間違った進め方だと、こう思っております。どうも常に、まあもっと露骨に申しますと、中部圏の三県はどうだということについて、いろいろ思惑があったりいろんな運動があるということ、これはまあ私はあるかないか知りませんが、私自身にとりましては、そういうことには一度も接触いたしておりません。したがって、そういう意味においてこの法案を出しているなんということに誤解されることは、むしろ私自身は心外に思っておる次第でございますから、そういうことにおいて、この今度の中部圏の開発と、あるいは三県の合併いかぬじゃないかという御指摘、そういうことになるかもしれません、またいいということになるかもしれませんし、また長期的に見ました場合に地域住民の方がどうお考えになりますか、これはあくまでも自主的に地域の方の御判断によるものである、こう考えておりますから、何かその点においてまた御注意を得ましたならば、私どもはやはりあくまでも自主的ということをたてまえにしておりますから、またいろいろ御示唆を得ますと、かえってけっこうだと思っております。その点は特に申し上げておきます。
#32
○松澤兼人君 大臣がそういう、私に言わせれば白々しい答弁をされる、これは私ども心外だ、あなたもおこっていらっしゃるかもしれないけれども、こちらもおこりたくなる。法律の、法案の期限は十年間でしょう。いま何かどっかに必要がなければ、いま急にそんなものを出す必要はないじゃないですか。十年間にそれじゃできるところが、阪奈和と東海三県を除いてできるところがありますか。何もないんでしょう。何にも大臣は予定も予想も希望も何にもないときに、どうして都道府県合併特例法案というようなもの、しかも十年で期限の切れる、そういうものをお出しになるんですか、何かあるに相違ない。まあ、しかし私はそのことについては忙しいし、ほかにも質問ありますから、いずれまた後日にやりますけれども、先ほど広域市町村圏のことも、一方ではそれを進めているんだから、一方では府県合併も必要じゃないかという――広域市町村圏は合併じゃないんですよ。それは御存じのとおり特別な地方公共団体をつくってやるという意味でしょう。広域市町村圏と、それから府県合併とは、片方でやっているんだから片方もやれ、全然カテゴリーが違う問題ですよ。それを一緒にされたら大臣として恥ずかしい思いをしなければなりませんよ。
#33
○国務大臣(野田武夫君) いや、いま松澤さんからおことばをいただきましたが、私は自分自身がそういう感触を持たぬものですから、まあこの前はどうだったということは知りませんが、私は少なくともこれを出しますときにそういう感触を得ていないものですから、はっきり申し上げておくことが私の政治責任だと思って申し上げたのです。そこで、いま松澤さんがおっしゃったように、これはいろいろ動きがあるということは私は間接的に聞いております。しかし、そういうことで私は動いてはいけない。たとえばいま市町村の広域行政と府県合併とは違うのだと一それは違うのでございますが、しかし、市町村の広域行政におきましても、あるいは共同してやるか、あるいは一緒になりたいということなら一緒になっていいと、こういうたてまえを自治省はとっております。幾ぶん合併の必要があるときは合併措置、一応共同体でやる。府県の場合も、そういう地域の何と申しますか大きな意味の広域行政の推移としては私はこういうものもあってよろしい。しかし、あっても、結局あなたの御指摘のとおりどこも出てこないかもしれない、これはあります、が、多少各地に参りますと、私は近畿とか中部だけでなくて、ほかの地域に参りましても、やはり一度私はここでお答えしたことがありますが、どこの県ということを言うとちょっと差しつかえございますが、あれは水の問題で、現にこれはどうしても一緒になってやったがいいだろう、後進県のほうでございましたが……。
#34
○松澤兼人君 水の問題だけなら……。
#35
○国務大臣(野田武夫君) いや、水の問題だけじゃございませんが、いろいろの問題について、これは将来一緒に、どうしてもこんなことで隣同士で争ってはいけないというような、これは地域住民の声も聞いたことがありますが、しかしそれだからやったということではございませんが、私の関する限り特定の地域の合併を目標としてやったんじゃないかという誤解があっちゃいけないと思って、私個人の感触を申し上げたので、いまの御意思は十分私は理解もいたしますし、また御意見に対して非常に尊重いたしたいと思います。
#36
○和田静夫君 たいへん重要な論議なんですね、いまの論議は。ところがあまり時間がないようですから、ただひとつもう一ぺん、これは三度目の確認になりますがね、大臣の所信表明に対し、私はいわゆる都道府県合併問題に触れて、自治体間協力方式という形の提案をいたしました。そうすると、大臣は、まだ法案が出ていないときでしたが、できなければ自治体間協力方式でよいのです、こう答えられたのです。したがって、私は若干の時間をおいて、そう答えられる以上は、もう都道府県合併特例法案というものは必要じゃございませんということを念を入れておいたのですが、どうも出されてくる、こういうことにいま伺っておる。したがって、またあとで論議の機会がありましたら論議しますけれども、大臣一ぺん見解を述べられたことですから、変えられずに、初心を通して、あの法案は出さない、取り下げられるということのほうが賢明だと思うわけです。私、この間万国博覧会の会場を視察に行きました。久しぶりに元自治省事務次官の鈴木俊一さん、公務員課長の今枝さんやらと現地で会いました。鉄鋼会館の予定を見たら、あの鉄鋼会館は、御存じのとおり関西財界の意図としては近畿州の州庁舎にするということで永久建設、こういうことは明確になっている。したがって意図は動いている。大臣がいかに述べられようとも、それらの関係というものはもっと明らかにしなければならぬと、こう思うのです。
 ところで、あと短時間でありまするから、二、三の問題にしぼりますが、私は去る三月十八日の本委員会において、過疎対策という観点から能登線の廃止問題を取り上げました。いわゆる赤字線撤去について、国鉄財政再建という観点からだけ取り上げるべきじゃないことを実は主張したのでありますが、中部圏開発整備計画においても、新全国総合開発計画においても、能登半島は観光拠点として実は位置づけられているのであります。そうした観点から見ると、能登線廃止というのは一体どのように考えたらいいのか、まず自治大臣の見解を承りたいと思います。
#37
○国務大臣(野田武夫君) 国鉄のローカル線が今日まで地域社会の形成、発展に果たしてくれた役割りは非常に大きいものでございまして、それで、いま国鉄のほうで赤字路線の廃止というようなことが出ておるようでございますが、国鉄の立場から考えますと、採算制の観点からの検討でございます。しかし私といたしましては、国鉄はいわゆる国の経営であるし、これぐらい大きな公共性を持っているものはない。ただその線が赤字であるから廃止するという、いわゆる企業本位の経営でございますれば、これはそういう企業体として考えられますけれども、こういう公共的な、しかも国のささえによって経営しているような国鉄が、ただ赤字が出たから廃止するというような、赤字の理由だけで廃止することについては、私は大きな疑問を持っております。またこれはすべきではないという考え方を持っております。ことに地域社会の方々の第一、交通の便益はどうなるか。第二は、いま御指摘になりました線におきましては、観光その他の相当な収益もあがっているという、また今後の発展も約束されると、こういう地域につきまして、かってに赤字だからというような一方的な国鉄の考え方でもって廃止するということにつきましては、私は抵抗を感ずるものでございます。ただこの際、この前も申し上げたと思いますが、私はその発言をいろんな場合にいたしております。交通関係の閣僚会議なんかにも出ております。その際の結果として、運輸大臣も国鉄総裁も、その最後には、やはり廃止する場合におきましては地元の住民の理解、了解を得てやると、これを裏を返して言いますれば、地元の方方が了解しないのをかってにやるということはいたしませんという御返事をいただいておりますが、自治大臣として、その方針をあくまで堅持したいと考えております。
#38
○和田静夫君 運輸当局、いま自治大臣が述べられた見解、そのまま確認をされますか。
#39
○説明員(内村信行君) 確かに国鉄のローカル線の赤字の問題、これは純企業として考えた場合に、原則として赤字線を廃止したいというのは、これは一応理屈は通るだろうと思います。しかしただ、ただいま御指摘ございましたように、こういった国鉄のローカル線の問題は、単に赤字だから廃止するというふうなことで考えるにはあまりに問題が大きいと思います。したがいまして、こういった問題は、個々の線ごとにそれぞれ鉄道網として占める位置、地域交通に果たす役割りであるとか、あるいは総合的な国土開発計画との関連であるとか、地域開発の見地からどうであるとか、道路の観点とか、代替交通機関がどうであるとかというようなことから総合的に判断いたしましてきめるべき問題でございまして、おっしゃいましたように赤字線だから直ちに撤廃するというようなことは考えておりません。
#40
○和田静夫君 能登半島の区域指定はどうなっておりますか。
#41
○政府委員(小林忠雄君) 能登半島は、中部圏の基本開発整備計画によりますと、観光振興のため能登半島のリアス式海岸の景観の保全をはかるということで、主として観光施設の整備ということに考えておりますので、能登半島の位置につきましては、これは保全区域の指定をいたしております。
#42
○和田静夫君 保全区域の財政措置の扱いが、区域指定の際に計画を混乱させる要因になっていたとかねてから言われてまいりましたが、積極的観光開発という観点に立っての財政措置上の考え方は、過疎対策の面からも私は必要ではないかと、こう思うのでありますが、いかがですか。
#43
○説明員(佐々木喜久治君) 現在中部圏の地域における保全区域につきましては、いま御提案申し上げております法律の財政援助の対象とはなっておらないのでございます。ただ、こういう意味での財政の特別措置が必要かどうかという点につきましては、今後具体的な事業計画等の策定を待ちまして、近畿圏も含めて検討してまいりたいと思います。
#44
○和田静夫君 中部圏において交通通信施設は、東京、名古屋、大阪を底辺とし、北陸の富山を頂点とするいわば三角形の太い骨格を組んで、さらに名古屋と富山を結ぶという形で計画をされていますが、そういう意味では、富山港こそ来たるべき日本海貿易の拠点として明確に意識されていると私は思います。しかるに、いま運輸省の肝いりで二百四十億円という巨費をかけて金沢に新しい港が開発されようとしています。どのように考えたらよいのか、御説明を願いたいと思います。
#45
○説明員(大久保喜市君) ただいま御指摘のございました伏木富山港でございますが、伏木富山港は、新産都市の拠点的な港湾といたしまして、ただいまのお話のように整備を進めております。それで金沢港につきましては、これは石川県の金沢周辺のあの平野部、相当の人口がございますが、それでまた産業の集積もございますが、それに対しまして門戸となる港が非常に貧弱な港でございまして、それで、金沢の海岸に近い湖の一部を利用することによりまして、木材の集積とか、それから金沢周辺の都市活動に必要な燃料の輸送とか、そういうようなその地域のための必要な交通需要にこたえるために、現在金沢に新港をやはり五カ年計画の中で計画いたしまして、実施しておるわけでございます。したがいまして、伏木富山港と金沢港は、それぞれ港と申しますが、その港の性格は若干趣を異にしておるわけでございます。
#46
○和田静夫君 時間がありませんから、後の機会に譲ります。
 私は、最後にいたしますが、この首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を審議するにあたって、実は私は、この法律に基づく財政援助措置の実績が、それぞれの計画実現にとってどの程度の比重を持っているのかという問題意識でもって実は検討に入りました。いただいた資料のすべてを検討したつもりですが、しかるにそこには、計画それ自体が存在をしていなかったと述べざるを得ない実体でありました。あったのは、幾つか指摘をしましたが、一片の作文でしかありません。そこにつかみ金を落としてお茶を濁そうという意識だけしかくみ取ることができません。しかし、いま三回にわたる審議を通じて、その審議の中で、計画を計画として成立をさせる、まさに計画的に実施をしていくということが、きょうの冒頭の答弁によって一応は約束をされたと理解をいたします。とすれば、自治省としては、かねてから言われていたように、この計画実現に財政援助方式がもっと有効に働くように努力をすべきだと思いますが、具体的に、たとえば中部圏債の実現等、何か大臣お考えになっているのか、この機会に明らかにしてもらいたいと思います。
#47
○説明員(佐々木喜久治君) 現在の財政援助法の内容は、私ども十分な財政援助措置である、これですべてが解決できるというふうには考えておらないわけであります。しかし、この地方債の充当率の引き上げなり、あるいは国庫負担率の引き上げを通じまして、それなりの財政援助の役割りは果たしておるわけでございますが、さらにこうした地域開発関係の財政措置といたしまして、一般的に、地方交付税なり地方債による措置につきましても、昭和四十四年度の地方財政計画の中にも私どもの姿勢をできる限り出したつもりでございますが、そういう方向での地方財政の充実をはかってまいりたい、かように考えておる次第でございます。
#48
○和田静夫君 この論議を通じておわかりのように、大臣ね、一番の問題は、法律が約束しておった計画が具体的に立てられていなかったというところにあるんですよね。二つ目の問題は、この前の委員会で指摘をしたように、その担当をする人――役人の方々が八カ月や九カ月でぽんぽんかわってしまう。自治省の関係では、中部圏の関係は二年くらいでかわってしまう。少なくともいまいらっしゃる人は、四年か五年くらい中部圏にじっくり腰を落ち着けてひとつ仕事をしてもらう。そのことくらいは約束していってもらわないと……。ほんとうは私はこれは反対しなければならぬと思っておったのですが、母法に賛成しておったような関係がありまして、試行錯誤をしながらいまに至っているわけですけれども、いま申し上げた二つのことは、大臣ひとつ先ほど総理にも申し伝える申し入れの問題と含んで、明らかにしておいていただきたいと思います。
#49
○国務大臣(野田武夫君) 私は、いま和田さんの御指摘のことはごもっともだ、ことに計画が予定どおり立たないということは、これは非常に申しわけないことでございます。これは先ほどの御意見のとおりでございまして、総理に伝えることにいたします。また、人事面でありまして、これはお話のとおり、まことにこういう新しい総合的な開発の仕事でございますから、これを短期間に人がかわってまいりますと、やはりこの作業に非常な欠陥が出ることはわかります。これらにつきましても、私、本部長等と打ち合わせをいたしまして、ひとつやはり和田さんの御意見に沿うように人事を考慮すべきだと私も考えます。これをお答えといたしておきます。
#50
○委員長(内藤誉三郎君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#51
○委員長(内藤誉三郎君) 速記を起こして。
 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#52
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより討論に入ります。御意見のおありの方は賛否を明らかにしてお述べを願います。――別に御意見もないようでございますが、討論は尽きたものと認めて御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#53
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認めます。
 それではこれより採決に入ります。首都圏及び近畿圏の近郊整備地帯等の整備のための国の財政上の特別措置に関する法律の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。
  〔賛成者挙手〕
#54
○委員長(内藤誉三郎君) 総員挙手と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#55
○委員長(内藤誉三郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時三十七分散会
ソース: 国立国会図書館
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