くにさくロゴ
1949/02/12 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第1号
姉妹サイト
 
1949/02/12 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第1号

#1
第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第1号
昭和二十四年二月十二日(土曜日)
   午後零時四十一分開会
  ―――――――――――――
昭和二十四年二月十一日(金曜日)議
長において、本委員を左の通り指名し
た。
           岩本 月洲君
           岡元 義人君
           北條 秀一君
           穗積眞六郎君
           矢野 酉雄君
           淺岡 信夫君
          池田宇右衞門君
           草葉 隆圓君
           水久保甚作君
           伊東 隆治君
           小畑 哲夫君
           木内キヤウ君
           紅露 みつ君
           天田 勝正君
           木下 源吾君
           三木 治朗君
           千田  正君
           星野 芳樹君
           鈴木 憲一君
           細川 嘉六君
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○委員長の互選
○議員派遣要求の件
○証人換問に関する件
  ―――――――――――――
   〔年長者木内キヤウ君仮委員長となる〕
#2
○假委員長(木内キヤウ君) 只今から開会いたします。私が年長の故を以て仮委員長の席を汚します。どうぞよろしく願います。これは参議院規則の第八十條によつて委員長のこれから互選を行います。
#3
○矢野酉雄君 この在外同胞引揚問題に関する委員長の互選は是非全会派和氣藹々裡に一致してそして互選をしたいと思いまして、形式上におきましては互選という言葉は個々に投票の形式を用いなければなりませんけれども、若しもお許しを得まするならば、これは今回は民主党の方に委員長をお願し、その民主党では紅露女史を委員長に出て頂くならば、又新たなるここに女性委員としての特別なお働きもできるかと思いますので、私は民主党所属の紅露女史を互選の形式を省いて、ここで御採択を願えれば非常に幸いに存ずる次第であります。その動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#4
○假委員長(木内キヤウ君) 矢野委員の御動議に対して……。
#5
○伊東隆治君 失礼ですが、それはやはり互選したらどうですか、今の候補の紅露さん大いによいですから、互選は予め皆の間に決めておいて互選をしなければ、形式は互選ですから、矢野さんのその推薦によつて皆が承諾をする形式はよくないと思います。
#6
○矢野酉雄君 それは参議院規則を御覧願いますというと、明らかに出ておりますので、今までがこの形式で何ら違法の形式ではありませんから、前の草葉委員長の場合もその形式で円満裡にできましたので、互選の意味を含んだ今私は動議を提出したわけでありますから、敢て一々紙を配つてしなくても決して違法でありませんので、そのようにお取計いを願いたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#7
○假委員長(木内キヤウ君) 矢野委員の御動議に御異議ございませんか。
   〔「異議なし」「異議あり」と呼ぶ者あり〕
#8
○水久保甚作君 私はさつき懇談会のときも申上げましたのでありますが、この際この引揚同胞の特別委員というものが、この委員会というものがどんな地位を持つておるかということも考えんければなりません。それで殆んど一千万に達しておるというような関係のある委員会であるのでありますが、この重大なる委員会が今日どの面に動いて善処すればいいかということは又たびたび問題にされた問題でもありますが、今この問題はその中途にあるのでありまして、まだ引揚も殆んど五十万という人々が残つておる、こういうような現状であります。引揚てもおらんのでありますから、この際は今政府に向つて強き信念を持つて行かなければなりません。強き信念を持つて爭うて行かなければならない問題が多かろうと思うのであります。かくのごとき現状でありますことは賢明なる皆さんには御承知の通りでありますが、かくのごとき場合において、今日この委員会において私は強し信念の下に委員長の選衡をして頂きたいとこう思うのであります。そうでありますから、どこに出してもこの委員長でなければならん、本当に引揚者の一千万を助けるものはこの委員会であるという國会の委員会の権威というものを持たなければなりません。これによつて民主政治は行われまして、誠に結構なことでありますけれども、こういうふうなときにおいては皆さんと共に一つ考えなければならんと私は思うのでありまして、それで私は先に矢野委員から人を指定して、そうして求められておりますが、私は今申しましたように、結果からいたしましてどうしても私の考えはそう簡單に行かないと考えております。事はこれはG・H・Qに対しても、亦院内においても活溌なる活動をしなければなりません。そうして又その予算方面に対しましても、閣僚に対し、又は各省との連絡も取らなければなりませんし、又非常なる政治的の頭が要すると思うのであります。この点からいたしまして、私は今日今の動議は反対をいたしまして、私は人材本位によつて今日は互選せられんことを望みます。
#9
○假委員長(木内キヤウ君) 速記を止めて。
   午後零川四十八分速記中止
   ―――――・―――――
   午後一時四分速記開始
#10
○假委員長(木内キヤウ君) 速記を始めて下さい。矢野委員の御動議に御異議がありませんか。
#11
○矢野酉雄君 先程松下君から賛成がありましたので、二つの動議が出ていますが、併し水久保君の動議に賛成はないので、私の動議は採択して頂くだけの資格はできておるわけです。ですから私の動議を御採択願いたいと思います。
#12
○假委員長(木内キヤウ君) 如何でしようか。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#13
○假委員長(木内キヤウ君) 御異議ないものと認めて民主党の紅露委員を委員長に御推挙することに確定いたしました。(拍手)
   〔紅露みつ君委員長席に着く〕
#14
○委員長(紅露みつ君) ちよつと御挨拶申上げます。本日図らずも私が第五國会の委員長としての御推挙を頂きまして、大変面はゆいことに存じております。元來当委員会は非常に接触面が多いと申しますか、取扱います事項が廣汎に亘つておりますので、非常に廣い知識と豊富な経驗とこれらを持つた、そうして廣い視野に起つて行かなければならない委員会でございますので、それなればこそ各派から有数な委員がお出になりまして、私考えますのに、外の委員会の追随を許さない程に能率を挙げ、成果を收めております。それで代々委員長も非常に立派な方がお坐りになりまして、こうした立派な運営を遂げて参つておるのであります。ところが今回私のような不敏な者がこの席を汚すということはどうかと私も考えたのでありますが、私は初めて委員の方々にお目にかかるのではなくて、私の貧弱な知識、経驗、素質というようなものを十分皆樣が御承知の上で、ここに坐れと御命令になつたのでありますからして、私に一つ勉強さしてやろうという深い思召でもそこにあつたかと、かように考えております。それで先程もいろいろお話がありましたように、なかなか生易しい腕では運営がして行かれないということにつきましては、私も深く肝に銘じまして、私の力の及ぶ限りは努力いたしたいと思いますけれども、それはもう偏えに委員の皆樣の御協力と申しますよりも、御指導に俟たなければならない、かように考えておる次第でありまして、從來の委員長に対するお氣持よりも更に私を引廻し下さるというような意味も加えて、私がこの重責を、本國会中と承つておりますが、この期間全うできまするように御指導と御協力、そうしてお引廻しの程を切にお願い申上げる次第であります。誠に簡單でありますが、どうぞよろしくお願い申上げます。
 それでは議員派遣の件と理事の互選が残つておりますが、これを如何いたしましよう。ここに続いて御協議願いましようか。
#15
○草葉隆圓君 引続いてこの派遣と、理事をお決め願つて頂く方が運営上都合がいいと思います。
#16
○委員長(紅露みつ君) それでは草葉委員がお話の通り、派遣の件とそれから理事の互選を……。
 理事の互選は人員がどうでございますか。
#17
○岡元義人君 理事の互選は後で、各会派で決めて報告して頂くということにいたしまして、議員派遣だけを決めて頂きたいと思います。
#18
○委員長(紅露みつ君) それでは岡元委員のおつしやる通り、派遣の件だけを決定いたしたいと思います。
#19
○草葉隆圓君 議員派遣の件は、前國会のまだ残つておる派遣の班が三班ありましたので、前國会ではそれで終了いたしましたが、精神的には続いております関係もありますし、昨日、本日懇談の際にも大体皆さん御了承願つておりますので、近畿班、中國班、四國班と三班にそれぞれ十二月乃至十日の範囲において、只今希望がありまするように、派遣することを委員長から議長宛に一つ御提出願つておきますと、大変結構ではないかと存じます。
#20
○岡元義人君 今草葉委員からも御提案の通り私も賛成でありますが、ただ一言これは非常に大事な問題でありまして、各委員に御諒解得たいと思いますが、実は議員派遣の期日の問題に関係があるのですが、実を申しますと、経済九原則によりまして、二十三年度の引揚者対策、復員者対策、そういうような対策として盛られておりました予算が全部打ち切られてしまつた。これは非常に重大な問題でありまして、而も二十四年度予算に今組み入れをしなければならない一番大事なときでありますから、ここ十日間程自然休会の形をとつておりますけれども、運営委員会との話合の都合によりましては、委員会を開くことは差支えないと考えられますから、二十日以後議員は出発する。それまでできるだけ委員会を開催いたしまして、この重要な予算処置の問題をば解決つけて頂くように取計らつて頂くように御提案をいたします。
#21
○委員長(紅露みつ君) それでは今岡元委員から御発言がありましたように、二十日まで、当委員会の予算が削られているという関係で、これの処置をつけまして、そして二十日以後に残つております中國班、近畿班、四國班、これだけの派遣を実行することにいたしたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#22
○岡元義人君 委員会の予算ではないのです。これは一般の予算経理です。
#23
○委員長(紅露みつ君) 一般の……。
#24
○草葉隆圓君 いま岡元委員の御発言の中にありましたように、前会の未復員者給與法の中の問題ですけれども、予算的処置がないと成立しにくいと思いますので、こいつは是非予算的処置を取らなければならんような関係で、殊に今回……いずれ後でゆつくり第五國会における在外同胞の根本方針の問題の打合せがあると存じますが、未亡人の問題、遺族の問題等についての予算的処置は是非今のうちに取つて置かなければならんと思いますから、こういう点も御考慮して頂いて御審議願いたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#25
○岡元義人君 まあ皆帰つてしまわれましたけれども、皆樣で大事な問題だけ一つ御諒解頂けたらと思います。証人喚問の件がありますが、証人喚問を一体いつやるかということだけでも今日決めて置きたいと思います。証人喚問をするのはどういう工合にすればいいかということを委員に諮つて頂き、二十日前に喚問して頂くか、或いは三月五日以後になるか、その後にするかということを一つ決めて頂きたいと思います。
#26
○委員長(紅露みつ君) 証人喚問ですか。
#27
○岡元義人君 そこに出ております。
#28
○草葉隆圓君 第五國会における委員会の大体の計画案そのものも、懇談のときに尚いろいろの問題があるということでありますが、ここに出ております第五の証人喚問の問題に関する件ということは大変重要なことで、第四國会以來懸念の問題も入つておるのでありますが、今からいろいろの証人の連絡その他の関係もありましようから、やはり休会明けで三月五日以後が、今からの準備としては妥当ではないかと思う。併しそれにいたしましても、休会明け早々として今から準備して頂く方が結構と思います。
#29
○岡元義人君 二十日以後に出発するということにいたしますと、大体十日間の余裕がある。その間にこの三つの中の第一は……、ちよつと速記を止めて下さい。
#30
○委員長(紅露みつ君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#31
○委員長(紅露みつ君) 速記を始めて。
#32
○岡元義人君 先程申述べましたように、予算が非常に、住宅関係、無縁故住宅全部予算が打切られてしまつておるのですから、大体二十日までに一日ぐらい委員会を開いて頂いて、議員を派遣している間は委員会を開会できないから、各委員の方もおきついでしようが、是非とも今度だけは曲げて御了解を願いたいと思いますが、委員長それを一つ諮つて頂きたい。大体二十日までの委員会を何曜日にやるということを決めて頂きたい。勿論自然休会というのは政府側も手があいておりますし、能率が上る。こういう機会に特別委員会は一番活躍しなければならないと考えます。その点一つお諮り願いたいと思います。
#33
○淺岡信夫君 今のその前……、私これを忘れるといけませんから申上げますが、月曜日の十時前にできれば……今日が一番よいと思いますが、今日はなかなかそこまで運んで頂くというふうになるかどうか知りませんが、これは委員長に特に御勧告頂きたいが、この二十四年度の参議院の予算が約九億一千万、そうして各常任委員会ではそれぞれ予算というものがあるわけです。それが特別委員会のは予算はないのです。ないから参議院の予算の中から幾分かを貰うということになつておりますから、この面につきましてはやはり普通の常任委員会並みに一つ特別委員会の経費というものを、予算というものを組んで頂きたいということを委員長から各会派に強く要望して頂く。更に議院運営委員会小委員会にも委員長から極力やつて頂きたいと思う。從來その面につきまして非常に委員会は継子扱いされておりましたから、その点強く委員長にお話を願いたい。
#34
○委員長(紅露みつ君) ちよつとお話中でございますが、派遣の件を非常に急いでおります。これを先にお諮りいたしたいと思いますが、決定してよろしようございますね。
   議員派遣要求書
 一、派遣の目的 引揚者及び復員者の受入施設並びに厚生対策等を実地調査し以て今後の引揚同胞対策の審議に資する。
 一、派遣議員 中國班、淺岡信夫、岩本月洲、天田勝正、近畿班 草葉隆圓、穗積眞六郎、池田宗右衞門、伊東隆治 四國班 矢野酉雄、岡元義人、紅露みつ、木内キヤウ、鈴木憲一
 一、派遣期間 二月十五日より三月五日までの内中國班十四日間(岡山、廣島、山口、島根、鳥取の各縣)
 近畿班十二日間(大阪、和歌山、三重、奈良、愛知の各縣)
 四國班十日間(高知、徳島、香川、愛媛の各縣)
 それでは決定通りにいたします。それで予算の関係、それから議院運営の関係もございますので、多少削られるというようなこともあり得ると思いますので、これは委員長に一任して頂きたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#35
○草葉隆圓君 今淺岡委員からの御発言にもあつた予算の関係、段々調べてみましたところが、特別委員会も普通の常任委員会並みに委員長の交際費並びに食糧費等は計上してありまするので、この点は結構じやないか、淺岡さんその点は大分そういうふうになつております。ただ問題は外の常任委員会と特別委員会と違う点は、実は特別委員会にはいわゆる專門員がなしに、從つて委員部において殆んどすべてをやつて貰つておる。そのために第三、第四國会等においても委員部の人たちは随分人手が足らないような事実上の状態もあつたようなことも沢山ありますので、この委員会の一つ議決によつて、特別委員会に委員部で專門的な人を参事以下数人を附けて貰うということをやつて貰はないと、これ程の大事業は困難だと思う。(「賛成」と呼ぶ者あり)これは一つ次回の委員会で皆にお諮り願つて、参事以下の特別委員会の專門職員を置いて頂くことを議決して頂き、そして運営委員会に諮つて頂きたい。法規上はここには專門員を置くことができなくなつてます。
#36
○委員長(紅露みつ君) それでは草葉委員のお申出の通りに取計いたいと思います。
#37
○岡元義人君 月曜日に特別委員会をもう一度開いて、そういう決議をして頂く、そういう工合に御了解願いたいと思います。それから後のことは月曜日にお決め頂くようにして頂きます。尚月曜日の委員会に急を要する政府関係だけ一應出席を願いたいと思います。先ず第一番に、皆さんが今度地方に廻られますと、一番問題になるのは國民金融公社の問題ですから、それのその後の経過を聞いて頂きたい。それから建築関係が打切られておりますから、安本関係の出席を要望したい。名前は私の方で分つておりますから、後で委員長の方に出して置きます。
#38
○委員長(紅露みつ君) 岡元委員の御発言の月曜日に委員会を開くということと、それから後の日取をどういたしますかということと、月曜日に急いでおります國民金融公社と、それから住宅関係で安本関係に出て頂くように関係者に連絡を取るようにというお話でございますが、よろしうございますか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#39
○委員長(紅露みつ君) それではそういうふうにいたします。
#40
○草葉隆圓君 最後にお願いしたいのは、月曜日に週に何回ということをお決め願いたい。その場合に時間を励行して、余り時間が長くならず短い時間でやり、委員会の運営の円滑を期するようにお願いしたい。そのことをお願い申上げます。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#41
○委員長(紅露みつ君) それは大変いいことですから、そういたしましよう。
#42
○淺岡信夫君 一つ、今は委員は四名でありまして、殆んど退席されたのですが、前回の特別委員長草葉委員長が非常に名委員長振りを発揮して、第四國会を過されたのですから、一つこの次のときに特別委員会の名を以て感謝の意を何らかの形で表して頂きたいと思うのです。委員長に御提案して頂きたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#43
○委員長(紅露みつ君) 大変結構だと思います。
 それじやこれで閉会いたします。
   午後一時三十一分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     紅露 みつ君
   委員
           岡元 義人君
           北條 秀一君
           穗積眞六郎君
           矢野 酉雄君
           淺岡 信夫君
          池田宇右衞門君
           草葉 隆圓君
           水久保甚作君
           伊東 隆治君
           小畑 哲夫君
           木内キヤウ君
           木下 源吾君
           星野 芳樹君
           鈴木 憲一君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト