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#1
第061回国会 内閣委員会 第14号
昭和四十四年四月二十四日(木曜日)
   午前十一時二十五分開会
    ―――――――――――――
 出席者は左のとおり。
    委員長         八田 一朗君
    理 事
                石原幹市郎君
                柴田  栄君
                北村  暢君
                山崎  昇君
    委 員
                内田 芳郎君
                佐藤  隆君
                長屋  茂君
                安田 隆明君
                山崎 竜男君
                山本茂一郎君
                前川  旦君
                村田 秀三君
                山本伊三郎君
                中尾 辰義君
                峯山 昭範君
                片山 武夫君
                岩間 正男君
   国務大臣
       国 務 大 臣  荒木萬壽夫君
       国 務 大 臣  床次 徳二君
   政府委員
       内閣法制局第二
       部長       田中 康民君
       人事院総裁    佐藤 達夫君
       人事院事務総局
       任用局長     岡田 勝二君
       人事院事務総局
       給与局長     尾崎 朝夷君
       内閣総理大臣官
       房陸上交通安全
       調査室長     宮崎 清文君
       総理府人事局長  栗山 廉平君
       行政管理政務次
       官        熊谷 義雄君
       行政管理庁行政
       管理局長     河合 三良君
       行政管理庁行政
       監察局長     岡内  豊君
       気象庁長官    吉武 素二君
       気象庁次長    坂本 勁介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        相原 桂次君
    ―――――――――――――
  本日の会議に付した案件
○行政機関の職員の定員に関する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ―――――――――――――
#2
○委員長(八田一朗君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 行政機関の職員の定員に関する法律案を議題といたします。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#3
○村田秀三君 これはまあ総定員法ともきわめて重大な関係を持つ問題でありますが、総定員法の提案されたよってきたるものは、行政改革ということが主眼になされておるものと思いますが、行政改革の中できわめて重要な問題として取り上げられておるところの、今日たくさんあります共管競合事務の整理統合について、まず初めにお伺いをしたいと思います。
 私が申し上げるまでもなく、この問題は非常に広範であり、かつ複雑であり、この整理統合が、その必要性を承知されながらも、なかなか思うようにいっていないという事情としては、ある部分了とされるものがないわけでもありません。しかしながら毎回考えられ、かつ計画をされながらも、それが具体的に進捗しておらないという実情は、どうもやはり私どもの了解しにくい点であるわけでありまして、この問題については、その問題の解決に当たるべき行管庁として基本的な考え方、これが当然あるべきだと思いますので、まず総括的に現在どのように考えておるか、これをひとつお伺いしたいと思います。
#4
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 御指摘の共管競合行政――観光行政及び交通行政等をはじめとしまして、問題は幾多あるわけでございますが、お話しのとおり、実際問題といたしますと、なかなかこの解決は困難だと見受けます。ですけれども、何とかして結論に到達いたしたいという努力は、前長官時代から続けておりますが、いまだに具体的な、結論的なものを申し上げる段階にも至っていないことを恐縮に存じております。ただ、こういうふうにもしたらばより促進されるであろうというふうな考え方で、相変わらずの構想ではございますけれども、関係閣僚の協議会、ないしは総理大臣を長とする関係閣僚をもって委員会とでもいうようなものをこしらえて、そこで具体的に推進していったらいかがであろうというふうな考えのもとに今日までまいっておるような次第でございます。
 なお、具体的な経過等につきまして、政府委員からも補足させていただきたいと思います。
#5
○政府委員(河合三良君) 御指摘の観光行政につきましては、御承知のように数省庁の所管にまたがっておりまして、そのために共管競合という問題としてしばしば指摘を受けているわけでございます。おもな関係省庁は厚生省、運輸省、文部省並びに建設省でございまして、また若干外務省も関係いたしてまいりますが、おもな問題点は、宿泊設備の問題、景勝地保護の問題それから外国に対する日本文化の宣伝紹介の問題というふうな問題があるようでございます。たとえば宿泊施設につきましては、厚生省は旅館営業に……。
#6
○村田秀三君 ちょっと、私が申し上げておりますことは総括的な問題です、いまは。いまお答えになっておりますのは、若干観光行政に関する面が入っているようなので御注意申し上げたわけですが、それはあとでまた具体的に申し上げます。総括的ないわゆる共管競合事務の整理統合について、これはもう全省にまたがっているという言い方は別にいたしましても、相当あるはずですから、それらの問題、そうしてまた、行政監理委員会であるとか臨調であるとか、そういう点からも指摘されている問題がまたあるはずでありますから、そういうものを包括的ににらみながら、それをどのように整理統合をしていこうと考えておるのか、そういう点について概括的にまず御答弁をいただきたいと思います。
#7
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。
 ただいまのお話のように、臨時行政調査会あるいは監理委員会等からいろいろその問題について指摘がございまして、臨時行政調査会から御指摘を受けました通関行政の問題につきましては、合同庁舎の促進、その他の措置を講じております。
 また、その他一般の御指摘につきましては、行革三カ年計画の一部として、共管競合行政の整理統合という題目のもとにこれを検討いたしております。その中で、若干第一次行革計画におきまして扱いましたものは、ただいまちょっと申し上げました観光行政と、それから営繕行政でございまして、観光行政につきましては、これはその組織の、機構の統合ということではなくて、各省庁のそれぞれの機能の有機的な統合を考えるという方向で、第一次計画はそういう方向を指示、決定いたしております。また営繕行政につきましては、一般会計に属する営繕行政につきましては、できるだけ一元化する。また特別会計のものは、これはそのうち特に一元化に適するものについてこれを検討するという方針をきめております。
#8
○村田秀三君 あまり概括的、総括的という質問の仕方でありますから、御答弁にちょっと戸惑う向きがないわけでもありませんが、それでは具体的にお伺いをいたします。
 四十三年二月二日、各省庁の改革計画案作成要領、閣議決定、この内容について、ひとつ詳細にお答えをいただきたいと思います。
#9
○政府委員(河合三良君) ただいまの「今後における行政改革の推進について」、閣議決定の内容を御報告いたします。
 閣議決定の内容は、まず第一に、最近における社会経済情勢の変動にかんがみて、行財政の硬直化の打開、それから行政需要の簡素化、能率的な態勢の整備並びに国民のための行政の確保という目的をもちまして、臨時行政調査会の改革意見の趣旨を尊重しながら、おおむね三カ年を目途として各省庁における改革計画を樹立するということが、まず第一点であります。
 第二点といたしまして、この改革計画は、各省庁において所管行政について総点検を行ない、その結果を六月三十日までに内閣に提出する。
 それからこの内閣に提出されたものにつきましては、行政改革本部におきましてこれを調整して、政府の改革案として作成するという考え方になっております。
 なお、その閣議決定に基づきまして、同時にその各省庁の改革計画案の作成要領を示しております。
 この作成要領は、まず第一に、行政事務の整理、簡素化。第二に、行政機構の簡素化及び定員の再配分。第三が法令の整理。この三つの項目について改革計画を樹立するということになっておりまして、第一の行政事務の整理、簡素化につきましては、許認可及び報告等の整理、補助金等の整理、行政事務の下部機関への委任または地方公共団体への移譲。共管競合その他類似行政の整理、統合。機械化等による事務の合理化という五つに分かれております。
 また、機構の簡素化、定員の再配分につきましては、各省庁の内部組織の簡素化及び審議会、試験研究機関、検査検定機関等、付属機関の整理再編成。それから地方支分部局の整理再編成及び簡素化。特殊法人の整理再編成及び簡素化。定員の再配分。以上、四つの項目に分かれております。
 大体、以上のとおりでございます。
#10
○村田秀三君 この計画案作成要領に基づいて初年度第一年目、計画からいうならば四十三年度がすべて初年度と、こう理解を私はするわけでありますが、その四十三年度においてこの計画案作成要領によって具体的にあらわれた部分、こういうものは具体的に何がありますか。
#11
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。
 ただいま御指摘の四十三年度というお話でございましたが、この三年計画は四十四年度から実施に入る予定にいたしておりますが、しかしその一部分、許認可の整理あるいは報告類の整理につきましては、特に法律措置を要しないものにつきましては、四十三年度からこれを実施いたしております。
 なお、許認可の整理につきましては、全体で各省庁から提出のございました約一万一千件のうち、第一次計画において千三百八十三件を整理統合いたすことにいたしておりますし、また報告類につきましても、各省庁から申し出のありました七千四百四十九件のうち、千五百七十一件を第一次行革計画において整理統合いたすことにいたしております。これは向こう三カ年間においてこれだけを整理をいたすという数でございます。
#12
○村田秀三君 その内容についてもう少し詳しく知りたいところでありますが、それは別にいたしまして、その次にお伺いをしてみたいのは、四十三年六月二十日に行政監理委員会が「行政改革三年計画の初年度において実施すべき事項に関する意見」を出しておりますね。私のこれはそんたくするところによるものでありますが、閣議決定をされて、行政改革の方向が大まかに示された。それで行政監理委員会が初年度にはぜひともこれは緊急事項であるから手をつけなさいと、こういうものを示したと理解をするわけでありますが、そういう理解でよろしいかどうかということと、その内容についてひとつ御説明いただきたいと思います。
#13
○政府委員(河合三良君) ただいまお話のございました行政監理委員会の六月二十日の意見書は、題目は「行政改革三年計画の初年度において実施すべき事項に関する意見」ということでございまして、お説のとおり、行政監理委員会の御意見といたしまして、初年度において実施すべきものを盛り込まれております。
 この内容は幾つかの項目にわたっておりまして、第一、第二、第三−第六までございまして、第一は、「内閣補佐官および予算閣僚会議の設置」でございます。それから第二は、「共管競合行政の整理統合」でございまして、その中に陸上交通行政、貿易関係行政、統計行政、社会保険の手続等の項目が入っております。それから第三は、「行政内容の転換と行政部局の再編成」という題目になっておりまして、行政需要の変動に応じた組織の転換を考えろという御意見が載っております。第四は、「国の行政事務の地方移譲と地方出先機関の整理廃止」という題目で、題目のとおり地方への移譲と、それから国の出先機関の整理廃止についての意見であります。第五は、「特殊法人の整理統合」でございます。第六は、「補助金等の整理統合」でございます。
 以上のような中身になっております。
#14
○村田秀三君 この監理委員会の意見書、これは閣議決定の行革方針とこれは即応するものである。しかもその中で重点的に緊急不可決であるから取り上げなさい、こういう指摘にもなっておると思うんですね。で、行管としてはこれを受けて、初年度四十四年に対処すべき施策というものが明らかになされねばならないと私は考えるわけでありますが、対応して具体的にどういう考え方を行管としてはお持ちでありますか。
#15
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 先ほど来政府委員から御説明申し上げましたような具体的な一応の構想のもとに推進をしておりますが、正直のところ、なかなか推進困難な状態でございますので、何とかこれを打開していきたいという、努力中でございます。要すれば、今国会に具体案として立法措置を要するものは御提案申し上げたいつもりで努力はいたしましたけれども、まず今国会に御審議願うということは困難であろうというような実情であります。率直に申し上げまして、そういう状況であります。
 これも数日来御質問に応じてお答えしましたような、理屈を離れまして、現実問題の困難さを痛感する次第でございまして、おこがましくなって恐縮でございますが、総定員法御決定の上に、さらにこれが促進可能な要素が加わっていくものと期待しておるような次第でございます。
#16
○村田秀三君 これはまあいま本論に入るつもりはありませんが、なかなか困難である、できにくい。総定員法ができれば、これがあたかもできるような答弁に聞き取れるわけでございますが、実際にそうお考えなんですか。それはもう一度確かめておきたいと思うんです。これは長官、いまの御答弁の中にある問題でありますから。
#17
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 絶対不可能と申し上げることは間違いだと思います。ただ非常に困難であることは率直に申し上げざるを得ない実情でございます。
#18
○村田秀三君 そうすると、これは総定員法とは関係ないわけですね。総定員法案がまずひとつの最初の計画として、これは前々回、前回、そして今回三度目ではありますけれども、これが前提となるという意味ですか。これがなければ、あとの機構改革なり行政改革というものはできないということなんですか。
#19
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 理論的にはそういうことではむろんございません。現行法律制度のもとにおきましても、全力をあげてやれば、やれないとは申し上げちゃいけない課題、また、できることならばという意気込みでもって以前から問題を投げかけつつ努力はしてきましたものの、なかなか実際問題として容易でない。それは定員にいたしましても、幾らでも増員できるということであれば別でありますし、また配置転換等がある程度スムーズに行なわれるという条件がありますれば、事実上の問題としては比較的目的に到達する時期が早くなるであろうということを申し上げておるのでありまして、総定員法がないならば絶対不可能という課題ではむろんございません。ただよりベターである、より可能性を期待するという意味において、先刻総定員法のことに触れたわけでございまして、繰り返し申し上げます。理論的にはおっしゃるとおり、総定員法がなければやれない、そういうもんじゃないとは思います。
#20
○村田秀三君 その問題は、まああとの問題の中でもう少し詰めてみたいと思いますが、きわめて重要な問題だと思っております。
 その次にお伺いしたいことは、非常にむずかしい、むずかしいというお話でございますが、それでも何かしらはこの監理委員会の意見に基づいて、なされねばならないという努力があったものと私は善意に解釈をするわけであります。また、形にもあらわれていることと私も承知をしております。あるはずでありますが、何がありますか、お答えをいただきたいと思います。
#21
○国務大臣(荒木萬壽夫君) これは万々御承知のように、前長官のときに、窮余の一策と申しますか、最大の努力をした課題としては、いま御質問の課題に関連いたしまして、関係省庁との間にまずもって覚え書を、抽象的ではありますが、つくり上げ、交換することによって、それをてこに具体的に推進していくというやり方で今日にまでまいっておりますが、抽象論として、趣旨に反対する者はだれもないくらいの妥当性のある課題ではございましても、だんだんそれを具体的に実行できるような線にまで詰めていきます段階において、いろいろな困難に遭遇するのでありまして、そのことが時間的にも、一応予定しました時期に間に合わないというふうな影響を受けておる、こういうふうに理解しております。それでもなおかつ総定員法の成否にかかわらず、予定されました方向に事務当局を督励しながら努力中ではございます。ただ非常に困難さが伴うということを、先刻申し上げたとおりでございます。
#22
○村田秀三君 努力しないなどという言い方をしては、これは不遜だと思います。努力をしているだろうと思いますね。しかし、まあその努力の実態なりあるいは経過なり、それが客観的に見て妥当なものであるかどうかという点については、私どもは承知できないわけですね。。したがって、少なくとも閣議決定、あるいはそれに付随するところの各機関の意見、これがどのように具体的に尊重されているかということについては、私もやはり監視しなくちゃならないという考え方を持っているわけですね。そこでいまの御答弁の中でひとつお願いをしたいと思いますが、関係各省庁の間で覚え書きをつくった、こういうことであります。その覚え書きをひとつ私どもにちょうだいできるかどうかですね。そしてその覚え書きがつくられて、その覚え書きに基づいてどのように折衝され、その折衝過程の中で、われわれが見ても、なるほどこれはどこか一方的なものがあるとか、あるいは先般山本質問の中でもずいぶんと荒木長官は言われましたが、客観的に見て、一省のセクトであるというようなことが判断できるとすれば、われわれもこれをためざるを得ない立場に立つのが至当であろう、こう思います。したがってその覚え書きなるものをお出しいただきたいと思いますが、いかがですか。
#23
○国務大臣(荒木萬壽夫君) たとえば観光行政の一元化、だれしもその課題としては望むところであると存じます。ただ、それが具体化の段階におきますると、たとえば厚生行政に関連する担当の局課等がございます。また運輸省におきましても、観光地に対する旅行者を中心とした観光行政の関連がございます。あるいは文部省にしましても、文化財、その他天念記念物は、これは文部省の所管であったかどうか、ちょっと明確でございませんが、そういう文化に関しますことが特別に、いまでは文化庁の中にありますけれども、委員会を置いて専管しつつやっておる。それらを観光行政という課題として受けとめた場合に、一つの行政組織の中に一元化することができれば、一番直截簡明でございますが、現実問題はそうもまいらない点がだんだんと出てくるということで、前長官時代でありましたけれども、私も党の政務調査会の関係でその問題にも頭を突っ込んだことがございますが、できるならば、きちんとまとめられるものはまとめたいという考えは一応考えられるにしましても、とてもじゃない、不可能に近い。したがって、観光行政という課題を通じて、国民の求めに応ずる、国民のために親切な観光行政が一元的にサービスとして提供できるというためには、それを総合調整するような中央機構をつくることによって、それに実際上の強力な指導権を与えて、調整機能を通じて国民の満足のいくようにするという構想以外にはないかもしれないというふうなところが、私の当時承知しておる一応の決着点であったかと思いますが、それらのことも考慮に入れながら、観光行政についても覚え書きができておりますけれども、行管といたしまして、政府側の事務的にだんだん詰めていきますと、一そう、いわゆる一元化の受けとめ方もございますけれども、困難性があって容易に打開できない。統括的な中央機構、対策本部的な性格のものをつくるといたしましても、その代表者をだれにするかということにつきましても、前長官担当の時期の末期におきまして、省庁ごとのなわ張り争いと、悪く言えばそういうことかもしれませんが、よく言えば自分の責任で統括的なことをやってみせるということでもありましょうけれども、そういうふうなことで、それすらもが困難に逢着したということも、新聞等で万々御承知のようなことでございますが、そのような抽象的に、かつは具体的に、むずかしさがだんだんと詰めれば詰めるほど錯雑性が浮かんでまいりまして、困難に逢着しておる、かように理解しておりますが、さらにその他の課題につきましても、お許しがあるならば、政府委員から経過ないしは御質問の点に触れるようなことを御報告をいたします。
#24
○村田秀三君 観光行政の問題についていろいろ困難な事情お聞きいたしました。それは私はあとで触れようとする問題ともずいぶん関連しているわけでありますが、それはそれとして、いまお伺いしておることは、覚え書きを出せるか出せないかということです。だから出していただきたい。お出ししますと、こういう御答弁をいただければ次の問題に私は入ります。
#25
○国務大臣(荒木萬壽夫君) ちょっと御質問の主眼を取り違えておりました。覚え書きがございますが、いまここにプリントしたものがあるかどうか存じませんが、差し上げることはむしろ可能でございます。
#26
○村田秀三君 それでは、その覚え書きを後日検討しながら、再度本問題審議中に発言の機会を保留しておきたいと思います。
 そこで非常に困難だ困難だといわれておるわけでありますが、この行政監理委員会の意見が出されまして以降、閣議はきわめてわれわれの期待するものを決定しておると思いますね。というのは、四十三年の十月八日、行政改革計画第一次案を、これは案でありますが、閣議決定でありますから、これを決定したわけですね。それを見まして、私ふに落ちない点は、行政監理委員会がせっかく緊急不可欠な問題としまして、共管競合事務の整理統合についての部分だけ見れば四項目あがっておりますね。先ほどこれは局長が御答弁になりました。なるほど、私が見ても、これは緊急な問題であるというふうに思います。これが取り上げられないで、四十三年の十月八日の閣議決定を見ますと、この競合共管部分の整理統合については、観光行政の一元化というものをいち早く取り上げております。監理委員会の意見の中にはなかったけれども、同じ共管競合事務の整理統合については、観光行政の一元化というものをいち早く取り上げておる。このことは、そのときのいろいろな時点の背景もあったでありましょうけれども、やはり緊急性が認められる問題である。なおかつ、非常にむじかしいけれども、手をつけて手をつけられないことはない。こういうような観点に立って私は四十三年十月八日の閣議決定になったと思うのですね。どうですか、そうじゃありませんか。
#27
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 大体仰せのとおりと私も理解をいたしております。
 なお、先ほど観光行政について覚え書きの一つであるような形で御答弁申し上げましたが、観光行政の一元化については覚え書きというものは実は形をとってあるわけではございませんで、関係閣僚間の協議で推し進めるというやり方で、最後の場面におきましてアウトになったような形で今日に至っているということを補足訂正させていただきます。
#28
○村田秀三君 私の質問の要点に答えてください。
#29
○国務大臣(荒木萬壽夫君) むろんそのことは先刻も触れたつもりでございまして、沿えませんでございましたが、いやしくも政府が閣議決定したものを、困難があろうとも、総定員法の成否いかんにかかわらず、推進すべき課題として受けとめて努力することは当然でございまして、それはむろんいたしております。
 いささか弁解をさせていただきますと、本来ならば、閣議決定の分に関します限り、残っているものは本国会に関係法案を提出をいたしまして、御審議を願うべき課題と受けとめて閣議決定もしたものと推察をいたします。そういう気持ちは、私が前長官のあとを継ぎましても、経過もある程度承知しておりますから、努力したい気持ちをむろん持ち続けておりますけれども、この予算に関連します組織、定員に関連いたしまして、機構、定員に関連いたしまして、行管の担当事務が年末から年始にずっと引き続いて、予算案の決定が年を越しました前後、ほとんどそのほうに没頭させられまして、これを具体的に詰めていくというのが事実上困難になりまして、おくれたと申し上げ得ると思いますが、それはそう申し上げたからといって、閣議決定までしたものがまた具体案として最終結論になっていないということを弁解する材料には使うべきじゃないということは承知しておりますが、事実問題として、そういう経過もあったということを申させていただきます。
#30
○村田秀三君 当時の長官はもちろん荒木さんではなかったわけでありますから、そういう意味ではなかなか答弁のしにくいこともあろうかと思います。だけれども、いろいろと回りくどい持って回ったような御答弁を聞きましても、これは長官自身が少なくとも閣議決定をしたわけですから、行政監理委員会の意見はもっと別なものを求めておったわけです、緊急不可欠のものとして。ところが閣議決定されたものが、観光行政の一元化というのが、同じ共管競合事務の整理統合の一つの重要なポイントとして出てきておるわけです。だとすれば、これはなるほど国務大臣はかわりますから、おれの責任ではないというような気持ちも半分以下ありながらあるいは御答弁なさっているかもしれませんけれども、事務担当者はこれはずっとやっておられるわけですね。しかも閣議決定というのは、閣議のときに各大臣が集まって、その中で思いつきにきめられるものではないと思う。これは思いつきできめられるならば、きめられるのだというふうにお答たえいただいてもいいわけでありますけれども、しかしこれは、やり得るんだという背景を持ちながら、関係各省が自信を持って閣議の議案として出してきめたものであろうと私は思う。だとすれば、とにかく、暮れから春先にかけて予算編成で忙しいのは、これは毎年のことですから、忙しいからできませんという話は話にならないわけですね。十月八日に決定しておるわけであります。これが四十四年度の中に予算的にも、あるいは法制の面でも何ら出てこないというのは、一体どういうわけかというんですよ。できそうもないことなら、きめないほうがいい。いかにもそのときは国民に対して、今度こういうところに気がついて、ひとついい行政をやってくれるわいと見せかけるようなことは、やらぬほうがよろしい。率直に申し上げて、何かあるはずです。やれる背景があるから出したに違いない。局長どうですか。局長で答弁できないとするならば、関係各省の責任者をひとつお呼び願いたいと思います。
#31
○国務大臣(荒木萬壽夫君) さっきも申し上げましたように、予算の関係で、そのゆえをもっておくれているということを当然には申し上げかねるとむろん思います。ただ、従来予算案の最終決定は、年内にいたしておりましたが、四十四年度の予算に関しましては、御承知のとおりだいぶ結論を出すのがおくれまして、その間、行管の事務当局が例年と違って、年を越してまで予算査定の関係に没頭せざるを得なかったという実情を御参考までに申し上げたにすぎないのであります。閣議決定までして、何をぐずぐずしているかというおしかりにつきましては、これは恐縮千万と申し上げるほかにはないというふうに私は思います。
 ただ、先刻申し上げました観光行政一元化についての私のお答えの足らない点があろうかと思いますが、政府委員から一応補足さしていただきます。
#32
○村田秀三君 観光行政だけだったらあとでいいですよ。私は、基本的なことを言っているわけですからね。だから大臣は非常に答弁しにくいと思います。まあ先ほども山本委員と話をしてきたんですが、これはお茶飲み話ですから、おこらないで聞いてもらいたいですが、荒木さんが公安委員長と行管長官とこの際兼務したというのは、異例なことだけれども、なぜなんだということで分析したんですね。とにかく識見、卓見、これは答弁を聞いておりまして、おせじ言うわけじゃありませんが、きぱきぱとものごとを考えておられる、そしてそのとおりやられる。非常にむずかしい時点に立たされておるところの二つの問題であるから、だからひとつこれを快刀乱麻を断つごとく処理する大臣として任命したであろうと、こういうような話をしたわけでありますが、こういう大臣がいまのような御答弁をなされねばならないような状態というのは、まことに私は遺憾だと思います、実際問題として。
 だから、少なくとも閣議決定したのであるから、それには、なし得るという自信と背景があったから決定したのであろう。その背景を聞きたいと言っているわけです。だから、あるいはこれは大臣の答弁ではないかもしれない。局長が答弁できなければ、関係する各省の責任者を呼んで聞かざるを得ない、こういうことなんです。
#33
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 微力のゆえに停滞しておることをおわびいたします。ただ、私も党の行政調査会長をしばらくやっておりまして、御指摘の問題につきましても関係を持っておったわけでございますが、党側におりますときには、政府側の話を聞きながら、ずばずばやっていけるものと期待しつつハッパかけたほうであります。いざ自分が責任者になってみますと、具体的にいろんな現実の困難性が目前にございますので、そのことが与党側にいて、いわば政府を批判するような立場のときとだいぶん違うなあということを思い知らされております。快刀乱麻を断つようにはとてもじゃない。歴代長官もそういう気持ちを持っておったと思いますが、困難性があるなあということを思い知らされつつあるところでございます。
 なお、政府委員から補足的に御説明申し上げます。
#34
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。
 第一次計画におきまして閣議決定されましたものがどこまで実現したか、またしつつあるかという御質問と理解いたしました。先ほど一部申し上げましたように、許認可、報告につきましては、これは各省庁に対しまして、各省庁の計画を作成いたしますときに、許認可については一割の整理、報告類については二割の整理という、いわばノルマということばが適当かどうかわかりませんが、そういうような趣旨で各省庁にお願いいたしまして、結果といたしましては、許認可につきましては、ノルマを上回る一四%程度の整理が現在三年間に予定されております。また、報告類につきましては、二割のノルマを上回る二一・九%の整理を予定いたしております。これはいずれも第一次計画の後、いろいろとさらに検討いたしまして追加がございまして、現在検討中でございます第二次計画に織り込む予定でございますが、それも含めまして、許認可につきましては一四・八%、報告につきましては二一・九%の整理になっております。もちろん、これにつきましては、現在四十四年度から法律事項によって実施されているものにつきましては、許可、認可等の整理に関する法律案を国会に提出いたしまして、御審議を仰ぐ段階に立ち至っております。
 それから次に、行政事務の委任、委譲の問題でございますが、これは閣議決定におきまして、すでに第一次計画において四百二十七件、それからその後の検討によりまして第二次計画として約八十八件を追加する予定でございますが、合計いたしますと約五百十件余りの事項を下部機関あるいは地方公共団体へ委譲するという決定をいたしておりまして、これは三年間のうちに順次実施に移していく予定でございます。次に、人事、会計事務の簡素化でございますか、これは各省庁の人事、会計担当官が集まりまして検討いたしました結果、非常に手続的な面ではございますけれども、しかし事実上事務のある程度の簡素化を当然にもたらすと思います、そういうきわめて事務的、手続的な簡素化計画を立てておりまして、これは閣議決定を第一次計画としていたしておりますので、その決定に基づきまして各省庁が実施に移っているわけでございます。
 以上が実施計画でございまして、第一次計画におきましては、第二といたしまして、今後の方針という形でこれから先のやり方をきめておりまして、その第一が補助金の整理でございます。補助金の整理につきましては、四十四年度予算の査定の際に、補助金の項目にいたしまして約四百十七件の補助金の廃止統合整理をいたしておりまして、金額が勘定できますものにつきまして、廃止いたしましたものは百二十八億円の補助金を廃止いたしております。また減額につきましては、二十六億円の減額をいたしております。これは、第一次計画におきまして方針としてきめました方針に基づきまして、四十四年度のみならず四十五年、四十六年も各年度の予算査定の際にこの方針でやっていくという予定にいたしております。
 それから地方事務官制度でございますが、これにつきましては、第一次計画におきましては、地方事務官制度については廃止する方向で検討するという決定がいたされておりますが、このうち運輸省関係の地方事務官、あるいは労働省関係の地方事務官につきましては、それぞれ関係大臣の間で、具体的とは申せませんが、原則といたしましてどういう考え方をするかということについて了承点に到達いたしておりまして、その原則に従いまして、現在関係各省庁間で熱心に詰めているところでございます。
 それから次は、共管競合その他類似行政の整理、統合でございまして、ここに第一次計画で掲げましたものは、営繕関係担当行政の一元化につきましては、官庁営繕の一元化につきましては、関係各省庁につきまして現在検討をいたしているところでございますが、第一次計画におきましては、先ほどもちょっと申し上げましたように、「一般会計に係る建築物の営繕は、特殊のものを除き一元化する。特別会計に係る建築物の営繕は、原則として一元化の対象としないが、建築物の性質上一元化に適するものは一元化する。」という原則だけは一応合意に達しております。これにつきましては具体的に検討を進めているわけでございます。
 次に、観光行政でございますが、観光行政につきましては、第一次計画の閣議決定といたしましては、読み上げてみますと、「国民の活動力の再生、国土の自然と文化に対する認識の向上等の観点から観光の重要性を再認識してこれに関する行政を総合的に推進するものとし、このため、文部行政、厚生行政、運輸行政等のうち観光行政に関する機能を一元的に運営する」という決定になっておりまして、この決定に基づきまして、その後いろいろ検討を進めました結果、観光につきましては、ここに趣旨にございますように、その機能の一元的な運営とこの目的のために、まずとりあえず観光関係の閣僚協議会を開催する、内閣に設置するということを考えておりまして、現在この方針に基づきまして手続を進めるところでございます。これは第二次計画におきまして決定する予定でございます。
 その他の共管競合事務につきましては、交通安全につきまして、ただいま政府におきまして交通基本法の立案をいたしておりまして、この立案ができ上がります場合には、もちろん国会の御審議をいただく予定でございますが、その考えの中に、交通安全に関する行政を総合的に推進するため、総理府に中央交通安全対策会議を置くという考え方を持っておりまして、またこれに伴いまして、四十四年度予算査定におきましては、現在総理府にございます陸上交通安全調査室という室がございますが、これに対しまして、先ほど御指摘のありました行政監理委員会の御意見の中にもございましたように、交通問題の一元化その他に関します調査を強化しろという御意見でございましたので、そういう意味で陸上交通安全調査室の増強をはかっております。
 それから、以上のほか、監理委員会におきまして御指摘のありました共管競合行政につきましては、いろいろ検討はいたしておりまして、貿易関係行政につきましては、これは貿易の手続をいたします出先の税関事務その他につきまして、合同庁舎を設けますとか、いろいろと具体的な方法を次官会議の申し合わせできめておりまして、そういう措置によりまして通関行政を改善いたしていく、できるだけ手続の煩瑣な点を簡素にしていくという努力を、これはだいぶ前から、臨調答申にもございましたので、だいぶ以前からやっておりまして、関係各省の集まりをしばしば持っておるわけでございます。
 さらに統計行政につきましても、これは十分検討いたしまして、現在の段階におきまして、各省庁の行政事務と統計調査の事務とをすぐに切り離しまして、統計だけを一元化するということはなかなかむずかしい、その中でもできるだけ一元化の実をあげるようにするためにはどうしたらいいかというようなことも検討いたしまして、一元化の方向を検討いたしますとともに、一元化によりませんで、総合行政によって、できるだけその機能を発揮していくような方法はないかということを検討いたしております。
 また、監理委員会の御指摘のございました社会保険の手続でございますが、これにつきましても、窓口の統一ということはたいへん望ましいと思いますけれども、現在それぞれの社会保険につきまして、その算定方法でございますとか、基準であるとか、非常に違っておりますので、すぐに窓口の統一ということは事実問題としては困難と思いますが、たとえば労働省内の労災保険と失業保険等の取り扱いの統一ということにつきましては、労働省内でも非常に熱心に検討されておりまして、これはできるだけ早い時期に実現に移していきたいというふうに私どもも努力いたしております。
 それから第一次計画のその次には電子計算機の利用という項目がございまして、これにつきましては、八月三十日に別の閣議決定をいたしておりまして、電子計算機の各省庁導入に際しましては、できるだけ合理的に導入をはかり、同時に、新規適用業務の拡大をはかりまして、それによりまして事務の簡素化をはかり、また電子計算機の業務に従事いたします職員が非常に不足を来たしておりまして、特にいわゆるプログラマーあるいはシステム・アナリストという段階の専門家がたいへんに不足をいたしておりますので、そういうものを官庁としても何らかの方法でこれの養成を考えていかなくちゃいかぬのじゃないか、また、さらに進みましては、電子計算機に対しますいろいろな標準、基準の統一をはかりまして、各省庁共通に資料も使えるようにするし、また最終的には電子計算機につきまして、その官庁における共同利用というものを考えるという方向の閣議決定をいたしておりまして、これの推進をはかっておるわけであります。
 その他、民間に事務を委託できる仕事は委託したらいいじゃないかというようなことも、この閣議決定にきめておりまして、これに基づきまして現在委託いたしておりますのは、あるいはこれから委託できますもの、いろいろ調べて検討いたしております。またこの第一次計画の際の定員の再配分でございます。これは御承知のとおり八月三十日の五%削減、九月二十七日の五現業による五%削減に基づく定員の再配分を行なうという考え方で措置を進めている次第でございます。
 大体以上をもちまして第一次計画の実現状況並びにその取り扱い状況について御報告いたしました。
#35
○委員長(八田一朗君) 速記ちょっととめて。
  〔速記中止〕
#36
○委員長(八田一朗君) 速記を起こして。
 本案に対する午前中の審査はこの程度にいたします。
 午後三時まで休憩いたします。
   午後零時十八分休憩
     ―――――・―――――
   午後三時九分開会
#37
○委員長(八田一朗君) ただいまから内閣委員会を再開いたします。
 行政機関の職員の定員に関する法律案を議題といたします。
 質疑のおありの方は順次御発言を願います。
#38
○村田秀三君 先ほど最後に局長が答弁しましたそのことについてちょっとお尋ねいたしますが、一つは、地方事務官の扱いについて関係各省の大臣の協議の結果合議に到達した、こういう話がありました。その地方事務官の扱いを、どのようにするということで意見が統一されたのかということと、それから、どういう形になりますかは私承知いたしませんが、それを実施するとするならば、いつの時期からかということをお伺いいたします。
#39
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員から答弁させていただきます。
#40
○政府委員(河合三良君) 先ほどお答え申しましたうちで、地方事務官の問題でございますが、地方事務官の問題につきましては、第一次計画におきまして、廃止の方向で検討するという決定をいたしております。これに基づきまして運輸省、自治省、行管、三大臣の打ち合わせの結果、申し合わせに到達いたしております。そこで運輸省関係につきましては――また労働省関係につきましては、それぞれ昨年の十一月に所管大臣と自治、行管、三大臣が地方事務官制度廃止の方向で問題を検討いたしました。その結果、意見の一致を見ましたところの大綱につきまして覚え書きの形にいたしております。
 これは、第一次計画の方針である廃止の方向で検討するという方針をさらに具体化いたしましたものでございまして、運輸省関係の地方事務官につきましては、現在国のやっておる陸運行政のうち、県に移譲可能なものについては、両省事務当局協議してきめるが、その中でも車両検査につきましては、これは民間委託をはかる、それから登録は国の仕事とする、それから自動車運送事業者、それから指定整備工場、そういうものの指導監督の充実を運輸省ははかるということ、以上のような措置のもとに陸運事務所は運輸省の出先機関とする、こういう基本的な線に沿いましての三大臣間の了解に到達いたしまして、この線に沿いまして現在関係省庁間でこの具体化を検討中でございます。
 労働省につきましては、これはやはり昨年十一月、三大臣間で覚え書きに到達いたしましたが、この内容は、地方事務官制度の廃止に伴いまして、従来の労働省関係の地方行政機構をかなり大幅に変更するという方針を述べておりますが、これも基本方向でございまして、具体的にまだ決定はいたしておりません。この申し合わせの結果は、まず都道府県の労働基準局及び婦人少年室を廃止いたしまして、これを都道府県知事に委任する、それから労働基準局を移しますけれども、労働基準監督官制度は、これは堅持して、労働基準監督の仕事につきましての万全を期する、それから広域的な労働力の需給調整あるいは労働基準法等によりますところの指揮監督のために、地方労働局を国の機関として設置する。以上に伴いまして地方事務官制度を廃止する。また最末端機構の労働基準監督署を国の機関として存置し、保険の徴収事務の一元化とあわせまして、ただいま申しましたように国の機関として存置するということでございます。なお、保険の事務の徴収の一元化につきましては、それが実現します場合には労働保険徴収事務所を設けるということでございます。またこの運営執行に伴いましては、できるだけ都道府県に委任した行政と、それから国の直接の行政とが二重機構に絶対にならないように十分に配慮するという点を特に重視いたしております。
 さらに国と都道府県の間の人事交流の制度の確立でございますとか、あるいは再末端機構、国の機構として残ります労働基準監督署あるいは公共職業安定事務所の人事につきまして、都道府県にできるだけこれを原則として委任していくとか、そういう幾つかの項目につきまして了解に到達いたしておりますが、ただこれを具体的にどういたしますかにつきましては、現在三省庁間で検討中でございまして、また以上に申し述べました三大臣間の了解につきましては、これは運輸省の問題につきましても、労働省の問題につきましても、いずれもまだ政府としての決定としてきまっておりません。三大臣間の了解事項として決定しているわけでございます。で、ただいま申しましたように三省庁及びそれ以外の関係省庁も含めまして検討中でございます。
#41
○村田秀三君 少し繁雑なことを願いするわけですが、ただいまのお話、聞こえないところもありますので、どうも了解しにくい点もありますが、これは再質問はこの際いたしません。
 そこで、先ほどの第一次計画、すでに着手したもの、あるいは四十四年度中に確実に実施し得るもの、いろいろ分類されるであろうと思うのですが、これをひとつ一覧表にしてあとでいただきたいと思いますが、たいへんめんどうなことで恐縮ですが、できますか。
#42
○国務大臣(荒木萬壽夫君) できる限り御要望に沿います。
#43
○村田秀三君 次に、先ほどの答弁の中で、観光行政については答弁をずっと聞いておりますると、文部行政、厚生行政あるいは運輸行政のうち観光行政に関する機能を一元的に運営する、これは文章表現そのままでありますが、たいへんここに力を入れて説明をしておられた。そういうことで、この内容ですね、これは観光行政の一元化ということとはまた違うということは私も承知はいたしますが、その内容についてひとつお知らせをいただきたいと思います。
#44
○政府委員(河合三良君) 機能という点を強く申しましたゆえんは、これは機構を統合するということを意味するものでないという意味で、機能の一元化と申しますか、統合ということを強調いたしたわけでございまして、先般御承知のごとく、文部省の文化財保護あるいは厚生省の国立公園関係の業務、あるいは運輸省の旅行観光関係の業務、いずれもそれぞれ自然保護でございますとか文化財保護でございますとか、そういう国内観光という面の本来の行政目的がありますと同時に、これがまた観光目的にも供されるというダブった面がございますので、これを機構的に統一することは不適当ではないか、それぞれの分野の中で観光に関する分野ができるだけ円滑に行政が行なわれるように、その機能の統合をはかるというような意味でございまして、そこで実際の考え方といたしましては、第一次計画に定められた方針に基づきまして、先ほど申し上げましたように、内閣に観光政策閣僚協議会というものをつくりまして、それによりまして関係省庁の施策の方針と調整をはかっていくということを現在検討いたしております。
#45
○村田秀三君 そうすると、これは先ほどの長官の答弁にもありましたが、言うところの文字どおり一元化するということは非常にむずかしいという答弁も再々ございましたが、この第一次計画をもって終わりとするものなのか、あるいはこれはほんとうの意味における観光行政の一元化というのは、望まれている問題でもあるわけでありますから、次の機会、第二次といいますか、そういう際に何らかの新しい観点に立つところの施策というものが出されるのかどうかという点でありますが、そういう考え方があるのかないのか、お伺いをしたいと思います。
#46
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 具体的にはいま御質問のような趣旨においての考えはございません。と申しますのは、もしお尋ねが一元的な行政組織をつくってということでございますと、各省庁からその行政を抜き取ってきて一つの組織をつくり上げなければならないわけでございますが、これがなかなか国立公園の問題にいたしましても、単純に抜き出してくるのが困難な事情もあるようでございます。文化財保護法の運用そのものを文教行政から抜き出してくることも、なかなか理論的にも実際的にも容易でないというふうなことでございますので、少なくともいまの時点におきまして、お尋ねがいま申し上げたようなことであるとしますれば、ほとんど不可能に近いじゃなかろうかと一応考えております。
 そこで、観光行政の各省庁ばらばらの連絡のない運営の状態そのものが、観光行政を一元化しなければならぬじゃないかと言われる主題目であろうかと受けとめまして、内閣の関係閣僚の協議会という形を通じて、運営上総合的な運営ができるようにするということ以上には、ちょっと出にくいじゃなかろうかという意味において、政府委員から申し上げたような具体的な構想のもとに今日に至っておる次第でございますので、むろん検討すべき課題として残ることは当然といたしましても、仰せのとおり、四十五年度の予算ないしは法律案を通常国会に提出するというようなめどで具体案を企画し、提案できるかというお尋ねであるとしますれば、率直に申しまして、ただいまのところ、そのような意味では考えておりません。正直なところそういうところでございます。
#47
○村田秀三君 これは私の意見も入れながらの質問になるわけですが、この現行法体系、行政体系の中で連絡調整をはかるという、単にそれだけであるならば、これは従来も行なわれてあったわけですね。それが非常に連絡不十分であるから連絡を緊密にするという程度にとどまるのではないかと思うのです。よしんば連絡調整を緊密にして、総合的に、客観的に見て、系統立って行政が運営されるというふうに見られるようにかりになったといたしましても、現行法体系の中では解決できない問題がたくさんある。この二つのことが考えられるわけですね。
 これは一つの例を申し上げるわけですが、確かに、観光地における大災害、大事故というものが発生をした際には、かけつけて、衆参ともに現地調査をして、そうしてそれぞれの委員会で慎重に審査をしております。なるほど、微に入り細にわたっての審査をしておりますが、現行法体系の中で、その責任の所在を明らかにしようとする際には、これはきわめて困難であります。その理由をいろいろ考えてみますと、たとえば私は磐光ホテルの火災の際に行ってまいりましたが、なるほど厚生省所管あるいは建設省所管、消防庁所管、このそれぞれの所管事項の中における問題点というのは、ささいなことはあるにせよ、基本的には大きな問題にするわけにはいかぬ。しかしながら、よく考えてみますと、まあこれは防火ということはあるにせよ、火災になること自体はとめるわけにはいかぬけれども、人身事故などというものを発生させないで済むような手だてというものはあるはずであるし、それを考究しなければならない。そうするとその施設全体がやはり問題になると思うのです。
 少し長くなりますが、これはおまえのひとりよがりだというような言い方をされればまた別でありますが、ホテルはホテルとしての一つの許可をとる。そうすると、その施設の中に興行場を設置する。しかもその興行場の設置というものは、ホテルとかけ離れて許可申請を取っておるわけですけれども、経営は分離されておるのかもしれないけれども、主体は同一である。しかもその興行場の中で、とにかくヌーディストクラブであるとかというのが、これは公然として行なわれておる。そうすると観光ホテルそれ自体は国際観光ホテル整備法の範疇の中に入ればいいという見方ができるかもしれないけれども、しかしこれは観光基本法の精神からいうならば、安全が確保され、そうして環境も整備され、家族同伴で子供たちも連れていって健康的にレクリエーションすることができるという施設にしなければならないのにもかかわらず、いろいろなものが混在して、それがすべて別途に申請をされ、許可をされ、結果的には一つの施設になる。予定されておるところの収容人員は千何名でありますが、しかし興行場は外部から客を取っておりますから、結果的には二千名以上収容できるということも陰の声として聞かされておる。そこに火災になった場合に大きな人身事故ができる一つの要素というものが、もう前もってつくられておるというようなことを考えると、これは多角的に検討して、そういうものが一つの法体系の中で処理できるという姿をつくる必要があるのではないかと実は考えておるわけです。
 それはひとりよがりと言われればそうかもしれませんが、しかしそういう立場に立ちまして、過般の予算委員会の中では総理大臣に質問いたしましたところが、非常に困難性はあるけれども、困難だからといって放置するわけにはいかぬ、何らかの立法措置が必要であるという答弁を実はされておるわけですから、そういう立場に立つならば、これはいま長官が言いましたような、検討課題ではあるというような筋合いのものではなかろうと実は私は思うわけですが、その点いかがですか。
#48
○国務大臣(荒木萬壽夫君) この観光行政の一元化という課題につきましては、午前中もちょっと申し上げたのでございますけれども、私も及ばずながら行管長官を命ぜられます以前から少しは関心を持ってはおりましたが、すでに申し上げましたように、現実問題としては、組織、機構を一元的にという構想でありますと、ちょっと急場の間に合うような結論に到達しかねるという私自身の結論でございました。そこで、先ほど申し上げましたような閣僚協議会というようなものをつくってというやり方に、一応問題の解決をその点にしぼっておりますが、いままでと同じじゃないかとおっしゃる意味もわからぬじゃございませんが、いままでは、たしか次官レベルで何とか要望にこたえようじゃないかというものはございましたけれども、関係の閣僚が閣議決定以前に関係閣僚集まって、それぞれの事務当局の意向も念頭に置きながら論議しつつ、実質的に一元化の、国民本位の目的を達するようにという考え方で閣僚協議会ということでやるならば、少なくとも現状よりは要望にこたえ得るんじゃなかろうかと、こういう趣旨でございます。
 関係各省それぞれ観光ということは、運輸省にしましても、あるいは国立公園の厚生省の立場におきましても、終局目的は、国立公園を公園として利用する、もしくは風景を楽しむ、あるいは文化財を鑑賞するなどという国民の現実の要望にこたえることを目的として懸命にやってはおりますが、ただそれが時間的にもちぐはぐになる、あるいは内容的にも矛盾なしとしないということが、利用する側から見れば非常に不便だ、あるいは窓口がいろいろあってめんどうだ、いろんなことが出てくる意味合いにおいて問題の提起になっておると思いますが、閣僚協議会を通じまして、その最終目的に行政責任を果たすことに焦点を置きまして、そうして真剣な協議を整えつつ、組織を一元化したのになるべく近いような、そごのないような具体策を編み出して求めに応ずるということは、真剣に取り組めば可能であろうかと思います。御要望の線に完全には沿い得ない面もあろうかとは思いますけれども、心がまえと、まじめな討議を経てそれに近づき得る。少なくとも現在の次官クラスの一応の協議会では到達し得ないところまで持っていけるんじゃなかろうかと期待するわけでございます。
#49
○村田秀三君 その問題であれやこれや言っておる時間もありませんから、これ以上続けるつもりはありませんが、最後にお聞きしますけれども、観光基本法、これは昭和三十八年に制定された法律であります。これは聞くところによると議員立法である、こういわれておりますが、この法律を所掌する省庁はどこでありますか。(「前もって知らせておけばいいじゃないか」と呼ぶ者あり)
#50
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 各省にまたがっておるわけでございますが、主たる責任官庁ということから申しますと、内閣総理大臣の官房という理解のもとに今日まで受け収めてきておるようでございます。
#51
○村田秀三君 前もって知らせろというような話もございましたが、実は私もいろいろ聞いてみたんですが、いま官房であるという話でございますけれども、所掌しているところはありません。ないんです。いろいろとこれは国会の調査室にも依頼をいたしまして調べてみましたが、ないわけです。そして、主として関係のある向きはどこかということで、運輸省大臣官房観光部というのがこれはありますね。去年から観光部になったわけでありますが、そこを呼んでみますると、これはうちのほうは国際観光ホテルの関係である、それの許可、認可、監督であると、こういうような言い方ですね。それから総理府の審議室ですが、ここは観光審議会の事務局的な役割りであるというような言い方をしておるわけです。だから観光基本法を所掌しておるところがきわめて不明確なんですね。私の認識が違って、別に何かあるならば、それをお伺いしたいと思いますが、重ねてお伺いいたします。
#52
○国務大臣(荒木萬壽夫君) どうも明確にお答え得ないでお恥ずかしい次第でございましたが、先ほどお答え申し上げた、主たる担当省庁とならば内閣総理大臣の官房だと申し上げましたのは、基本法にいう審議会の所掌が官房に属しておりますことをとらえまして申し上げたわけでございます。基本法がそれぞれ各省庁関係するところに直接法でそれぞれの所管の責任を負っておる。それを総括的にどこでというお尋ねかといいますると、さっき申し上げたような根拠に基づいて官房であると、こういうお答えでございますことを補足させていただきます。
#53
○村田秀三君 まあ先ほど来私が一元化ということを言っておるのは、こういう問題も含めてのことでありますが、よしんば機構的に一元化されないにせよ、とにかく三十八年にできた観光基本法が宙に浮いておるわけです。そしてこれに基づいてできた法律ではないにせよ、それ以下のものは、これはありますね。これはたしか建築基準法もありましょうし、環境衛生法もありましょうし、風俗営業法もありましょうし、それぞれのものはそれぞれの省庁でやっておりますが、この観光基本法に基づいた、この目的を達成する国の施策一つ一つを見て、これに該当するところがあったらお目にかかりたい。しかもこの法律は宙に浮いておるのです。いま大臣は官房であろうと答えたのは、観光審議会があるから云々ということでありますが、観光審議会は、これは審議会委員が集まってきて成立するものですね。あとは事務局だけですよ。事務局は観光基本法を所掌しておるとは言えません、決して。私もじかに聞いてみたのです。こういうところに私は非常に問題があると、これは指摘せざるを得ないわけです。
 これは検討をして、少なくとも観光行政は、観光基本法はあるのですから、これを裏づけるところのすべての政令なり、あるいは法体系というものがこれに集中されなければならないという一つの状態を、かりに連絡を稠密にするということであっても、そういう態勢を整えるのが、私はこれは行管の任務でもあろうと思いますので申し上げておるわけですが、いかがでございますか。
#54
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 各省庁の行政に関しましての調整機能を与えられたのが、行政管理庁の一つの作用であると思います。その意味において、行管しっかりしろという御激励を含めた御質問かと思います。さよう心得て今日までやってきましたささやかな結論的なものが、先刻来申し上げておる閣僚協議会を通じて、観光基本法の命ずるところの、現実には各省庁に分属状況ではございますが、その運営面において末端でそごのないようにということを目標に、閣僚協議会を運営していくことによって、当面、いまの御質問に答え、国民の要望にこたえたい、そう受けとめて、一生懸命努力したいと思います。
#55
○村田秀三君 そういう答弁でございますから、それでよろしいわけでありますが、重ねて申し上げるとするならば、これはもう観光基本法の第二条にちゃんと書かれておるわけですからね。安全と、それから、「家族旅行その他健全な国民大衆の観光旅行の容易化を図る」、それに合致するような行政機構の整備と法体系の整備、そしてまた現地の整備をすればいいわけです。それがやはり一貫してなされるような状態をつくれと行管は指示すべき任務も私はあるのではないかと思います。そういう意味でひとつよろしくお願いしたいと思います。
 それと同じような意味になるかもしれませんが、これは陸上交通の一元化という問題も提起をされております。行政監理委員会で特段に指摘をしている問題でありますが、この問題、どのようになさろうとしておるのか、お伺いをしておきたいと思います。
#56
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答え申し上げます。
#57
○政府委員(河合三良君) 陸上交通対策につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、現在、政府におきまして交通基本法の立案中でございます。これによりまして、交通安全対策会議という閣僚ベースの会議を内閣に置きまして、ここにおきまして基本的な施策の充実とその促進をはかるという考え方をいたしております。なお、先ほども申しましたが、現在、総理府にございます陸上交通安全調査室を増強いたしまして、監理委員会の御意見にございました交通省設置等につきましての調査をまとめろという御意見でございましたが、そういう御要望にもこえるようにいたしたいというふうに考えております。
#58
○村田秀三君 交通安全調査室長来ておりますね。
 いまの問題に関連いたしまして、現在どういう作業状態にあるかということをひとつお尋ねしたいと思います。
#59
○政府委員(宮崎清文君) お答えいたします。
 現在、陸上交通安全調査室の所掌事務は、陸上交通の安全に関します各調査機関の総合調整をやっております。この総合調整につきましては非常に多岐にわたっているわけでございますが、その多くは関係省庁にわたりますいろいろの事柄を、同じく総理府に、これは閣議決定で設けられておりますが、交通対策本部というものがございます。これは関係省庁の次官等からなる会議体でございますが、私のほうで関係省庁といろいろ協議をいたしまして原案をつくりまして、その交通対策本部で決定をするという形で、関係省庁の総合調整を行なっております。この決定事項は非常にたくさんございまして、一々例をあげるのはいかがかと思いますが、この数年間で総合調整はかなりの進捗を見ているのではないかと思っております。
 なお、あるいは行政管理庁のほうからすでにお答えがあったかと存じますが、同じく閣議決定で交通関係閣僚協議会というのが設けられております。この陸上交通の安全に関しますもろもろの事柄で総合調整をすることは、大部分は先ほど申し上げました交通対策本部で決定いたしておりますが、特に重要な問題はこの閣僚協議会にあげまして、そこの御了解をいただく、あるいは閣僚協議会でお示しいただいた方針を受けて、これを事務的に具体化していくと、こういう作業をやっております。
#60
○村田秀三君 まだ続けてみたいと思いますが、交通安全基本法ですか、それの成案中ということでありますから、それに関する今後の審査もあろうかと思いますので、その問題はこの程度にしてあとに譲りたいと思います。
 問題をかえますが、気象庁来ておりますか。――大阪管区気象台においていま自主観測がなされている、こういうことを新聞でも報道されております。また話にも聞くわけでありますが、その状態、そうしてまたそういう問題はどういうところから起こってきているかということについてお伺いいたします。
#61
○政府委員(吉武素二君) お答えします。
 この春から大阪管区気象台で二十四回観測をやっておりましたのを八回ということに切りかえました。いまお話のありましたように職員は引き続き二十四回の観測をやってくれております。二十四回を八回にいたしました理由は、大阪管区気象台が元の場所から新しい場所へ移りましたそのときに気象観測を隔測化いたしました。なお、昨年度、高安山に新しくレーダーを更新していただきました。そういうことを考えますと、気象監視体制は、大阪の観測を二十四回から八回にしても別に監視体制にゆるみはないと判断をして八回にしたのでございます。
#62
○村田秀三君 いま職員が自主的に観測してくれている、こういう発言でありますが、そうしますと、自主観測ということでありますから、これは職員が自主的にやっていると了解しておりますが、気象台としてはこれを認めているのですか。くれているという表現ですけれども、ほんとうにたいへんありがたがっているというふうに受け取れるわけですが、当然。
#63
○政府委員(吉武素二君) 気象庁としては、とにかく八回観測をやるということを業務命令として出したわけでございます。それを職員が二十四回現にやってくれているというわけでございますし、私も業務命令のとおりに一日も早くやってくれるようになってくれればいいがと願っております。
#64
○山本伊三郎君 いま大阪の管区気象台の問題が出ましたが、簡単に一つ私から質問いたしますが、二十四回観測を八回に減らしたということについては、気象庁長官から大阪管区気象台長にきたが、主任技術専門官が、かれらが何らそれにタッチしておらない。御承知のようにこれは衆議院でも総理が答弁しているところです。災害対策委員会ですか、何かでやっております。災害に対して非常に国民が神経をとがらしているし、非常に被害が多い。気象台の予報の間違いによって不測の災害が往々あるから、観測については十分充実していくという総理も答弁をしている。しかるに、専門官にそれを知らさずに閣議決定の削減をせよということは、これはあとで長官にお尋ねいたしますが、ぼくが冒頭に話したことの結論を出すのですが、そういう閣議決定の減員、定員削減ということから、気象庁の専門官すら無理であるということをしのんで、実は削減したためにこうなっておる。したがって、いま気象庁長官が言われたように、組合が自主管理をすることを認めざるを得ない実情なんです。私は時間ないから、それはまた理事打ち合わせ会に反するかしれませんので簡単に申しますが、必要な部門をやらなくちゃいかないというので、組合管理といいますけれどもね、公休も、まあ休みも病気の者も動員してやっておる。これはりっぱなものですね。そうやっておるんだが、そうやってすらいま実は観測を続けておる。全部一ぺんに言いますけれどもね、それがため無理な実は配転をやっておりますよ。これは四月の十五日でしたかね、十三日でしたか、三人を各地に配転するという。その一人というのは浜田という人ですが、これは病院で要注意だと、そういうことで病院に通っておったんですね。萎縮性胃炎ということで二カ月間の通院加療という診断があるにかかわらず、隠岐島へやっちゃってるんですね、西郷へ。本人もやはり技術官ですから、良心があると思います、私は会っておりませんけれども。みずからいやだと言ったけれども、そういう命令があったというので、とうとう、現地でも同僚が苦しんでおるだろうということで、みずから実は体を顧みずして四月の十五日赴任した、こういう実情がある。しかも、この気象観測というのは実は非常に重要な業務でしょう。そういう業務にすら、荒木さんね、あの閣議決定で定員削減ということでしいられておるのが、ここまで無理がきておるんです。これは一つの例です。だから、われわれが総定員法に非常に反対する原因はそこにある。これは国家公務員が削減されるから非常に自分らの生活権を脅かされるということ以上に、国民がどれほど迷惑するか。この事実をどう考えられますか。そこへ組合自主管理ということですよ。労働組合が監視をして、しかも国民の要望にこたえておる。政府よりも労働組合のほうが国民にこたえておるじゃありませんか。この事実を明らかにしてもらわなくちゃいけない。気象庁長官はあいまいなことを言っておられますけれども、いまこれは地元で大問題になっておりますよ。府会でも決議して反対しておる。そういう事実が大阪であるんですがね、これに対して気象庁長官は直ちにこれに対して善処するという答弁が得られるかどうか。行政管理庁長官はこれに対してどういう政府として考えを持っておられるか、自主管理をこれを拒否することはできないでしょう、実際問題として。そんなことがありますか、行政事務で。こういう事実について気象庁長官と行政管理庁長官の誠意ある答弁をいただければ、私はこれで質問終わりますけれども、いただけなければ幾らでも続けますから。
#65
○政府委員(吉武素二君) また繰り返すことになるかもしれませんが、大阪管区で二十四回観測を八回にしたそのことは、むしろ大阪管区気象台から、技術的検討をしましたが、そういうように切りかえたいということで話が始まったわけでございます。いま八回のところを二十四回現にやってくれておりますが、ほかの業務に支障がないようにひとつしたいものだと考えております。
 それからなお、お話のありました浜田勝博と申しますが、この件についてはよく主治医の方ともお話しましたし、御本人ともよく相談をいたしました上で、本月の十五日に現地へ本人が赴任いたしました。決してそこに人道を無視したような無理なことはいたしませんでした。
#66
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 山本さんのおっしゃった具体的な事例、仰せのとおりであるとすれば、人事政策上、考慮が十分に足りていなかった場合の具体例でもあろうかと思います。しかし、気象庁からは十分にそういうことも配慮した上での配置転換、転任であったということでございますから、そのことを私は信じたいと存じます。一般論としましては、お説のようなことが起こることはあらしめてはいけないという問題だとは思います。本人の意思に反して配置転換をすることはいたしません。そういう考え方で基本的にはこの総定員法は運営さるべきであるということを申し続けておりますが、そのことはだれが見ても無理だと思えるような配置転換は、少なくとも理屈を離れて申しましても、無理な配置転換のもとに転換された人は、能力がありましても、本来の行政サービスに没頭するという心境にならないだろう、そういうことはやるべきじゃない。また、いままでのある具体人の経歴から見て、転換先の仕事になずまない。それでもなおかつ必要があると仮定しましても、そこへ赴任をして、一応仕事が担当できるための時間を置いて、再訓練をしてでも、やむを得ないときでも配置すべきであるというふうな、具体例としては全部あげ得ませんけれども、だれが見ても無理な配置転換などはすべからずということは、この法の根本趣旨でなければならぬ、かように存ずる次第であります。削減いたしますにつきましては、各省庁の責任者の判断にまかせて、行政の合理化、簡素化に政府をあげて協力をしていこうじゃないかという課題にこたえてもらいたいということで、具体的な何局にあるいは何課にどれだけ不補人員を配当するかにつきましては、省庁ごとの責任にまかせて今日に至っておるのでございまして、たてまえとしましては、何も無理をしてまでも、例にされましたようなことが起こることは許さないという考え方に立って、各省庁の責任者が十分に留保定員補充差しとめの閣議決定の線に協力してほしいということでまいっておる次第でございます。繰り返して申し上げます。だれが見ても無理なことは絶対やるべからず、これは当然なことだと心得ます。
#67
○山本伊三郎君 そこで、大臣そう言われますがね、四十三年度で大蔵省で三名の増員が認められたのですね。それを一名本部へ横取りしてしまって、二名しか持っていかない、そうしていろいろ人員の無理な削減をしておるのですね。それで、私はここで水かけ論はいたしません。本人もおらないのですから。そこで、したがって、当委員会の証人として求めたいと思う。私はそううそはついておらないと思う。これはやがて人事院に対しても提訴するらしい。したがって、この点はぼくは明らかにせなきゃ、これは一つの例でありますから、今後こういう、私が見て、この文書見て非常にむごいと思うんです。しかし、一方的に私は主張いたしません。したがって、私は適当な機関によって、ここに証人として呼べなければ、参考人として呼んでこれは徹底的に調べてもらいたい。行政管理庁は、こういう必要なところにまで無理に定員削減を押しつけるということは、国民の側から見たら非常に私は問題があると思うんです。気象観測のために非常に問題あったんでしょう。これから七月は災害ありますけれども、私はしろうとですから二十四回を八回に減して、これがいいか悪いかわかりません。機械化したんでありますから、それでいくかわかりませんが、一般の、大阪府議会なんかの実情聞きましても、大阪自体は別に簡素化をしなくてもすぐに台風はとにかく室戸から上がってきますから、私は十分そういう知識はありませんけれども、非常に近畿地方の人はそういう気象観測に関心を持っておりますから、私はこれは行政管理庁に言っておきますが、実情調べてください。そして、こういう意味においてこれは減員してもいいんだ、観測を二十四回を八回にしてもいいんだと、こういうことを公表してやってください。そして一切気象の間違いはいたしませんと、こういう約束を国民にしてください。ぼくは幾らしたところで、これは観測ですから、予測ですから、当たるも八卦当たらぬも八卦と言いますけれども、しかし、そういうことは許せない。十分の設備と十分な定員をもってやって、なおかつそれがはずれた場合には納得いたしますけれども、いままでの観測、二十四回を八回に減らして、人員も削減しまして、そうして誤った場合に政府はどういう責任をとるかという、私はそれを心配するんです。絶対観測は間違いないとは言えない。それは観測じゃないです。それは予測ではないんですから間違いはありましょうけれども、従来やっておったものを削減してやるということについて、私はよほど国民納得させなくちゃならぬと思いますし、もう一ぺん繰り返しますが、むごい配転はしないと言われましたが、その実情を、当委員会できめられるかどうか私は知りませんが、やはりこの総定員法が審議中にその事実をやっぱり明らかにしてもらいたい。一方的な言い方ではだめですから、証人を呼ぶなり、参考人を呼ぶなりしてもらいたいということをつけ加えておきます。どうですか。
#68
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 総定員法が御決定をいただきました後は御例示のようなことが万なきことを期して善処してまいりたいと思います。繰り返して申し上げますが、無理な配置転換、出血整理、一切いたしません。本法の趣旨がそれを命じていると心得ておりますから、今後にわたってそんなことがないように万全の考慮を払っていきたいと思います。もしそういうことがございましたら、もちろん行管のまずもっての責任でございましょうし、かつまた省庁それ自身も責任を国民に負わねばならぬ共同責任の形かと思います。
#69
○山本伊三郎君 私が言うのは、そういうもの起ったときに、荒木さん、あなた一人が迷惑するんじゃないですよ。そういう機関を縮小しちゃってやって、そうしてそういう予測を誤ったために国民は大きい人命と財産を失ってしまうんですよ。そういう事実というものを私は調べてくれと言っているんですよ。法律案が通ったらということじゃない。そういう事実はないんだ、安心だ、そういう立証をしてくれと、それができるかどうか頼んでいるんですよ。これが通ってからだいじょうぶだということを聞いていない。
#70
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 地方行政につきまして行政管理庁自体が、具体的な末端の地方行政の国民に対するサービスそのものを直接法で受けとめて責任を持ちますという資格はないと思います。ですけれども、お話のように、それが定員削減とか、あるいは配置転換のやり方のよしあしにまで及ぶような無理な定員削減、あるいは配置転換等のもとをなすような運営をするとしますれば、もちろん行管の責任であることは重々考えて善処せねばならぬという気持ちを申し上げたわけであります。具体的な事例を私のほうで調べたほうが適当か、あるいは気象庁でお調べくだすったことを承ったほうがいいか、方法等は一がいに言えぬと思いますけれども、例示のような事実も行管みずからも将来に向かって参考とすべき課題でもございましょうから、知る努力をしたいと思います。
#71
○政府委員(吉武素二君) 気象の仕事というのは、御存じのように、気象の現象をよくつかんでそれを社会に役立てる、そのサービス業務をすることだと思います。時代は次第に変わり、新しい技術というものがどんどん入ってまいります。したがって、私たちも考え方を改めながら、やはり新しい技術に基づいてものごとを考えていくべきだと思っております。しかしながら、そのときに大切なことは、やはり国民への気象サービス面で落度がないようにということをモットーに私は考えております。大阪の二十四回が八回になったというのも、ある意味ではいろいろな技術の進歩、その時に合った技術の進歩からみれば、現時点では二十四回を八回にしたからといって特にサービス面への低下があるとは私は考えておりません。
#72
○村田秀三君 これは山本委員の発言、それからそれに対する長官の答弁は答弁として、それ以上のことはないと思うんです、考えてみると。ただそのとおりに末端が実施されるかされないかがやはり問題だと思う。で、総定員法と関連させながら発言しておりますが、気象庁長官に聞きますが、技術の進歩云々ということがありましたが、具体的にどういう進歩があるのかということをひとつ聞きたいし、とにかく大阪府の議会ばかりでなくて、関西周辺の漁港地帯、漁港というところは全部これは反対決議をしているはずですよね。そうすると、去年の四十三年度実施の五%定員削減の一環として、気象庁は何人か削減をする計画のもとにそれをやったはずでありますね。だから、その関連がないのかあるのかです。定員を減らさざるを得ないから業務をカットしようというのか。業務それ自体は技術の進歩によって完全に従来以上にサービスを提供することができるという自信があるのかないのか、この関係がやはり問題になってくると思う、どうですか、その点。それは正直に言ってください。技術屋は正直でいいですよ。これは農場に行っても、農事試験場に行ってもどこに行っても、技術屋は全部正直です。
#73
○政府委員(吉武素二君) 技術の進歩と申し上げましたのは、やはり地上の路上で観測するというのが気象庁といいますか、気象事業の初めての観測、非常に古くからやっている方法であります。しかし、気象レーダーというものができてきた現在においては、必ずしも昔のままそれを踏襲していかなきゃならぬということはないということを私は申し上げたんです。それからもう一つの問題は、これはもうここ何年来、気象庁の業務というものが新しい時代にマッチするように中の業務の再編成をやらなければいけない、そういう時代になっていたと思います。それをある意味では現在実施しつつあるということでございます。
#74
○村田秀三君 どうも私の質問にそのとおり答えられていないような気がするわけですがね。現地をこの機会に調査しなくちゃならないのじゃないかといま考えておるわけですが、山本委員はこれは大阪の出身ですね、このレーダーにかわったというのはことしや去年の話じゃないんですよ。そうすると、客観的に見て五%削減ということで大阪管区には四十一名の減員が行った。ために、やれるか、やれないか、先ほど長官はいわゆる二十四回を八回にしても可能であるからということを現地で言ってきたものだからやらしてみたいようなことを言っておりますけれども、これは逆じゃないですか。一つの根拠を持って四十一名の減員を内示したというのが実情じゃないですか、逆じゃないですか。責任のがれはだめですよ、この際は。そうして四十一人の減員を余儀なくされるので、二十四回を八回にしようと考えたということと同時に、やはり配転問題も強行された、こういう因果関係がその中には明らかに読みとれるわけです、どのように答弁しようとも。これは正直に言ってもらわなければ困りますよ。
#75
○政府委員(坂本勁介君) 先ほど長官申し上げましたように、少し歴史的な経緯から申し上げますと、御高承のとおり、昔は中央気象台というのが一つだけ政府の機関にありまして、地方の測候所、その他はすべて各府県、いわゆる地方公共団体のほうで運営されておったのがほとんど戦前までの姿でございます。戦後、これがそのままの形で一緒になりまして、すべて気象庁という姿になってそのままの姿で来ているわけであります。ちょっとことばが悪いかもしれませんが、私どもでそういうことを申し上げるとあれですけれども、業務の全体的な総合性なしに、いわば積み木細工のようになって業務が行なわれている分野が多分にあろうかと私ども反省いたしております。その意味におきまして、先ほど長官が申し上げましたように、単に技術の進歩はレーダーだけではございません。さらに地上より高い三十キロあるいは六十キロの上層観測ということも、この地上の天気を解明するために非常に役立ってきておる。現在そういう観点の上から実は全国で行なっております測候所の観測回数そのものをも全般的に再検討しなくちゃなるまいと、正直申し上げて考えております。その一環として、実は大阪があらわれてまいったわけでございます。定員削減は気象庁といたしましては全体で七十九名でございますけれども、実は地方に五つ管区気象台がございまして、本庁ですべて地方の業務を合わせて万事割り振って、ここはこういうふうにやれというふうな性格のものでもございませんし、その辺の関連とかね合わせまして、大体、管区気象台長会議を開きまして、本庁あるいは管区気象台が持つその七十九名の内訳の大体分野をきめまして、それに基づいてある案を持ってまいれということで、大阪管区気象台から出された案の一つが二十四回観測を八回に落とすということでございます。これは全般的な、私が先ほど申しました総合的に、将来私どもが考えようとしておる観測回数の再検討という大きな線にマッチするかしないかということは、私どもは十分解明いたしました。また、大阪管区気象台から十分その間の話を聞きまして、二十四回を八回に落とすことによって大阪周辺一千万の人々に気象業務のサービスの低下あるいは防災気象業務の弱体化を来たすことがあるかないか、私どもは私ども限りで十分技術的に検討したつもりでございます。その結果、サービスの低下はないと判断いたしまして、しかも先ほど申しました全体的な手続であります観測回数の再検討の線にも一応乗っかっておる、こういうふうに判断いたしまして、二十四回観測を八回観測に割り切ることにしたわけでございます。
#76
○村田秀三君 先ほど山本発言の中にありました、行管長官、病気の者を無理に遠方に配転をした、最終的に本人は判こをついたかもしれませんが、判こをついたので、これは了承したんだと言えばあるいは言えるかもしれません。しかし、それまでの経過、本人があきらめざるを得ないような状態におとしいれて、病苦をかかえていったという事実がかりに事実であるとすれば、行管庁長官の先ほどの答弁からすれば、これはもとに戻すような措置をしなければならなくなりますが、その点はいかがですか。
#77
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 原則的には山本さんにもお答え申し上げたとおりのことですから、重複を避けますが、具体的な人の配置転換もしくは転任そのものは各省庁の人事管理の問題でございまして、病気の人もしくは家庭の事情、たとえば親が重病で、現任地で同居しておって看病しなければならない人を無理やりにどっかへ転任させるなどということはやるべきじゃないというふうなことも含めまして、人事管理そのものの具体的な問題だと存じます。そういうことは各省庁の責任において無理なことをやるべきじゃないことでございまして、削減ないしは配置転換の一般的な計画そのものから当然出てこないように配慮することは私どもの責任の範囲でございますから、さっき申し上げたような心がまえで運営していきたい、かように存じます。
#78
○村田秀三君 先ほど山本委員のほうでも証人にひとつ召喚をしてという、こういう話がありました。まあ参考人でもいいだろうと思いますが、その現実はよく調査をして、気象庁、いいですか、やはりいまの行管庁長官の責任ある答弁を受けて措置すべきものであろうと思うんですね。よろしいですか。
#79
○政府委員(吉武素二君) 行政管理庁長官のおっしゃるとおりだと私も考えております。
#80
○山本伊三郎君 それじゃ長官、くどく言いませんから、本件は人権にも影響していると思うんです。本人はなるほど、先ほど言いましたように、みずから実は十五日にその任地におもむきました。病気を押して行ったということを私聞いております。これは人権にもかかわる問題ですから、気象庁当局は了承して行ったと言われますが、実情をひとつ調査してもらいたいということを承認していただきたい。もし、そうでなければ、こちらで証人喚問をまたお願いしなければいけませんし、また議事に影響したらいけませんので、実情を調査して、本案の審議中にひとつ御報告願いたい。これを行政管理庁にお願いしたいが、行政管理庁ではこういうことはできませんというなら、どこでしたらいいかということを聞きたい。
#81
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 形式論から申し上げれば、先刻お答えしたようなことになるわけですが、現実にこれを調査するということは、気象庁の人事管理そのものを監察するような形になってしまいますので、そこまで山本さんがおっしゃっておるとは思われないので先刻のようなお答えを申し上げました。実際問題としまして、私どもとしても参考としなければなりませんから、気象庁みずからでその後のアフターケアをしていただいて、その結果をお知らせ願って参考にもしたいし、必要とあらば本委員会に御報告もする、こういうことにさせていただきたいと思います。
#82
○村田秀三君 それでは本問題、まだいろいろと問題が残っておりますが、時間の関係もありますから、本問題はこれでもって打ち切りたいと思います。
 そこで、まことに人事院に申しわけない結果になったわけでありますが、午前中から適宜な時間にと思いまして配慮したつもりでおりましたが、このような結果になってしまいましたが、これは後日に譲りたいと思いますが、また委員長にお断わりしておきますが、先ほども申し上げましたように、きょうの時間の抜けた分は当然それは譲れない、私の質問はまだ本論に入っていないわけですから。そういうことを強く申し入れをいたしまして、私の質問、本日のところは終わります。
#83
○峯山昭範君 今回の総定員法につきましては、相当重要な法案でもありますので私も十分審査の時間をいただきたいと思います。それで、きょうもどうも審査の時間もだんだんおくれまして、これから何時までやる予定かわかりませんけれども、実は私も質問することは全部で五項目にまとめております。大体一つ一時間半くらいかかると思いますが、そのつもりで質問したいと思います。中途はんぱな時間でありますけれども、一応、昼からやらせていただくということになっておったんですけれども。――それでは本題に入りますけれども、きょうは私は大体行政改革の問題、それから労働基本権の問題それから公務員給与の問題、それから総定員法そのものの問題、それから行政監察に関する問題等について質問をしたいと思います。
 初めに、行政改革の基本的な問題についてお尋ねしたいと思います。実は行政改革、いわゆる行政の能率化、効率化、合理化ですね、そういうふうないわゆる合理化の必要性が叫ばれてからずいぶんになるわけでありますけれども、昭和三十七、八年ごろから行政改革の推進は天の声であるとかいう、そういうふうな声が出てまいりました。政府も昭和三十六年に臨時行政調査会設置に踏み切ったわけでありますけれども、その後あの臨時行政調査会は三年間の年月と、それから二億円に上るばく大な費用を注ぎ込みまして、行政の診断書といわれるようなあの十六冊にも及ぶ報告書を政府に答申されたと私も聞いておるわけであります。実は私も昨年からこの委員会でも臨調答申ということをたびたび聞いてまいりました。行政改革の基本はこの臨調答申に帰ること以外にないとたびたびこういうふうに聞いてまいりました。実は大臣にお伺いしたいんですが、臨調答申に対して、大臣は臨調答申そのものをどういうぐあいに考えていらっしゃるか、その基本的なことを初めにお伺いしたいと思います。
#84
○国務大農(荒木萬壽夫君) 臨調答申は尊重せねばならないという法律上の要請がございます。総理大臣に対する答申がございまして、その答申を歴代の行管長官が中心となりまして極力実現をはかるということこそが行管の使命の重大な一つの要素である、こういう考え方で今日にまいっておる次第でございます。ただ、先回りするようで恐れ入りますが、二年間のしさいにわたる調査に基づいての答申、大中小さまざまのものがあるようでございますが、実際問題としましては小口から迫るほかはないものでございますから、あまり目立ちませんけれども、年々歴代の長官の努力の集積はある程度成果を見つつあるんじゃなかろうか、私もまた同じ考えに立って及ばずながら臨調の答申の線を実現していくことを通じまして、国民的世論となっておる行政改革、あるいは御指摘のように簡素合理化の形において、行政サービスを低下させないで進んでまいりたい、こう受けとめております。
#85
○峯山昭範君 いま大臣の話をお伺いしまして、臨調答申のこの意見を尊重して、そうしてできるだけ実施したい、そういうふうなことでございますけれども、現実の問題としてこの臨調答申が出てずいぶんになるわけでありますけれども、現在までに具体的にどういうふうなものが実現されたか、この点についてお伺いします。
#86
○国務大里(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答えさしていただきます。
#87
○政府委員(河合三良君) 従来、臨調答申の実現につきましては、できるものから逐次実現することといたしておりましたが、いままでに実現を見ておりますものは次に述べるようなものでございます。まず、消費者行政の改革といたしまして国民生活局を設置いたしております。また青少年行政の改革といたしまして青少年局を設置いたしております。また審議会等の整理再編成といたしまして、昭和四十一年には三十四の審議会を整理いたし、四十三年におきましては三つの審議会を廃止または統合いたしております。また特殊法人に関しましては、北海道地下資源開発株式会社等四つの特殊法人を整理いたしましたほか、漁業協同組合整備基金等の特殊法人五つを整理する決定をいたしておりまして、これは順次時期をきめましてもうきまっておりますが、整理をする予定でございます。機構の統廃合につきましては、大蔵省の臨時貴金属処理部の廃止、あるいは通産省の軽工業局、あるいは繊維局の改組、これは化学工業局と繊維雑貨局に改組いたしました。また総理本府ほか十七省庁につきまして、昨年それぞれ内部部局一局を整理いたしております。また、許認可等の整理につきましては、臨調行政調査会の指摘いたしました許認可の約五四%の整理を実現いたしております。事務運営の改善につきましては、各省庁に行政相談所の設置、あるいは通関関連行政の改善、立ち入り検査の改善等を行なっております。なお、このほかに行政改革三カ年計画におきまして、許認可の整理あるいは定員の再配分ということをいたしまして現在に至っております。
#88
○峯山昭範君 いまいろいろお伺いしましたけれども、結局は各省の権限拡充、そういうふうなものを伴うものしか実施されていない。非常に大きな問題であるところのたとえば地方事務官の問題とか、そういうふうな問題についてはまだ実際手をつけておられないようであります。こういうふうな問題、実際のところ、いろいろなところではこの問題については全く行管のやり方はつまみ食いであると、こういうぐあいに言われております。現実にそういうぐあいに言われても私はしかたがないと思います。実際のところ三十九年から四十三年までの四年間、臨調答申の問題についても延ばしに延ばして、いろいろなことを言いのがれながら延ばしてきたわけです。たとえば、行政改革本部をつくって臨調答申のうち実現できるものをいま検討しているとか、また、臨時行政閣僚協議会をつくって、そしていまどんどんやっているとか、こういうぐあいに言っておりますけれども、いまちょっと話もありましたけれども、一省庁一局削減というのがございましたですね。それと、それから三年間五%削減、この二つですけれども、この二つは一体臨調答申と関係があるんでしょうかね。臨調答申の中にはこういうふうなやり方はなかったんじゃないかと思うのですが、この点いかがでしょう。
#89
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 一省庁一局削減という問題は、総理であったか、前長官でありましたか、行政改革の一種の起爆剤であるという意味において取り上げられたと承知をいたしております。そういう課題そのものはむろん御指摘のように臨調答申の中にはございませんけれども、行政機構がとかく膨大になりがちである、不要のものは整理する、あるいは合併する、簡素化していくというふうなことを考えねばならないという課題に取り組むにつきまして、各省庁に臨調答申の線を大前提として理解してもらうための各省庁一局削減である、こういう意味においては一応の効果をおげた課題かと心得ます。さらに目ぼしい成果はあがってないじゃないか、課題として大中小のものがあると申し上げましたが、とかく小だけに熱中して、大中のものにはあまり手を染めてないじゃないかというお気持ちもあっての御質問、御指摘かと存じます。それは余んじてお受けせざるを得ないということをはなはだ恐縮に存じながら、今後に向かって臨調の答申の線の実現に努力をしたい、かような心がまえでおることをお答え申し上げます。
#90
○峯山昭範君 それは昨年の二月、臨調答申がどうもうまくいかなくなって行き詰まったということでしょうけれども、行政改革についてどういうぐあいに推進していくかということについて、昨年の二月二日ですか、閣議決定いたしましたですね。あの閣議決定の内容について概略御説明を願います。
#91
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答え申し上げます。
#92
○政府委員(河合三良君) 御説明いたします。
 昨年二月二日の閣議決定は、「今後における行政改革の推進について」と題する閣議決定でございまして、本文は簡単でございますので、三項目読み上げますと、「一、政府は、最近における社会経済情勢の変動にかんがみ、現下の行財政の硬直化を打開し、行政需要に即応する簡素にして能率的な行政の態勢を整え、真に国民のための行政を確保するため、臨時行政調査会の改革意見の趣旨を尊重しつつ、行政の組織および運営その他制度の全般について、おおむね三カ年を目途とする改革計画を樹立して、強力にその実現を図るものとする。」第二は、「上記の計画樹立に資するため、各省庁は、所管行政について総点検を早急に行ない、別紙要領により具体的な改革計画案を作成して、昭和四十三年六月三十日までに内閣に提出するものとする。三、行政改革本部においては、各省庁から提出された改革計画案を調整して、政府としての改革計画案を作成し、臨時行政改革閣僚協議会の議を経て閣議に提出するものとする。」、以上でございまして、備考といたしまして、「地方公共団体に対しても、国の措置に準じて、組織および運営の改革を推進するよう要請するものとする。」、以上でございます。
#93
○峯山昭範君 結局あれですね。これは臨調答申とは全く変わった形で各省庁に行政改革案を出させると、そういうことであったと思うのですけれども、私はこの閣議決定に基づいて各省庁の行政改革の計画を六月の末までに出せということで実際にしてきたと思うのですけれども、これに基づいて行政改革三カ年計画というのが立てられたと、こういうふうに聞いているわけですけれども、実際問題としてその各省庁から出てきたものは、端的にいってどういうぐあいな内容であったか、ちょっとお伺いしておきたいと思います。
#94
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答え申し上げます。
#95
○政府委員(河合三良君) 各省庁から提出のありましたものは行政事務の整理、簡素化といたしまして、許認可、報告等の整理、補助金の整理、事務移譲、それから共管競合、類似行政の整理、統合及び機械化による事務の合理化、それが事務の整理、簡素化の項目でございます。それから行政機構の簡素化と定員の再配分といたしましては、各省庁の組織の簡素化、審議会、試験研究機関等の整理再編成、それから地方支分部局の整理再編成、簡素化、特殊法人の整理再編成、簡素化でございます。また、法令の整理についても各省庁から案をいただいております。
#96
○峯山昭範君 この問題については、昨年の八月にも一回やったことがあるのですけれども、要するに臨調答申と各省庁から出てきたものとは全然開きがあった。行政改革なんてものじゃない。とにかく各省庁のいわゆる自分の思うままに、それこそかってなもので、全く臨調答申とはかけ離れたものであると、私はこういうふうに聞いたことがあるのですけれども、前の大臣の答弁によると、閣議決定には沿うてはいるけれども、私が大胆に採点をすれば五十五点だと、こういうぐあいな話が前ありましたのですけれどもね。実際問題としてこの行政改革をやる場合に、臨調答申というのがありながら、いわゆるそれをぱっとまっすぐ進めていけばいいものを、わざわざ各省庁ごとに出させるということ自体が、結局、臨調答申そのものを、縁もゆかりもない、全然関係のない別ものを別につくってしまった、そういうぐあいにいえるわけです。ですから、行政改革をやる場合、もっと行政改革本部なり、または行政改革閣僚協議会が当然イニシアチブをにぎって、そしてその臨調答申の線に沿って全力をあげて実現につとめると、それが私は本筋だと思うのですけれども、大臣、どうでしょうか。
#97
○国務大臣(荒木萬壽夫君) むろん現行法制のもとで御指摘のように本筋だと思います。その本筋がなかなか効率をあげ得ない、悩みに悩み抜いて今日に至っておるのでございまして、それも毎度申し上げましたように、各省庁に行政改革の案を出してくれということを注文いたしましても、現状維持的な性格がみなぎっておる各省庁の立場からいたしますると、前長官が五十五点とか点数をつけたそうですけれども、五十五点でも点数つけられるものがよくぞ出てきたと、前長官の政治力に私はひそかに敬意を表しておったのであります。
 毎度申し上げておそれ入りますが、それは結局は役人通有のセクショナリズム、セクショナリズムのいい面もむろん私は理解いたしますが、とにかく悪い面に――特にまた、行政改革あるいは臨調答申の線に沿って、思い切って前向きの案を各省庁ごとにつくって見せるということは、念頭にはありましても現実にはそれが容易に出しかねる。その現実の前に行政改革というものは悩みに悩み抜いて百年ぐらい経過しておると私は思うのでありまして、そのことを考えるにつけましても、総定員法のてまえみそを申し上げざるを得ないことを残念にも思い、しかしまた御要望に沿うような効果的な機能も期待できるのじゃないか、こういう考え方に立って、総定員法と通称されるものを前々国会以来御審議をお願いすべく提案をいたしておるような次第でございます。私事を申しておそれ入りますが、当初提案しますときの総定員法の関係は、私も間接には説明も聞き、趣旨も聞き、なるほどこれが一つのスタートラインとなって、国民の要望に沿うような意味での行政改革に役立つであろうと、かように思って、この総定員法の成果に期待しておりますことを、かってなことを言い過ぎましたけれども、申し添えさしていただきます。
#98
○峯山昭範君 初めに、私は大臣に質問するのはきょう初めてです。もう長い間待っておりました。ですから、毎度申し上げましてなんて言わないで、きょう初めてですから、そのつもりで答弁をお願いしたいと思います。
 ちょっと進みますけれも、この行政改革三カ年計画、これは昨年の十月に決定して、実際にもう実行に移っていると思うのですけれども、その三カ年計画、いわゆる第一次案というものはどういうようなものか、そしてどういうぐあいに実効をあげつつあるか、この点について伺いたいと思います。
#99
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 具体的に政府委員からお答え申し上げさしていただきます。
#100
○政府委員(河合三良君) 行政改革計画第一次案につきまして御説明申し上げます。
 この計画は昭和四十三年十月八日に閣議決定になっておりまして、全体が二つの部分に分かれております。第一は計画の実施部門でございまして、第二は今後の方針をきめております。
 実施部門につきまして内容が三点ございまして、第一は、許認可及び報告等の整理でございます。これにつきましては、各省庁から報告のございました許認可等約一万一千件のうち、千三百八十三件を廃止、統合、委譲及び規制の緩和をすることにいたしております。
 また、報告は約七千七百件報告がございましたが、そのうち千五百七十一件の廃止、統合、簡素化することにいたしております。
 いずれもノルマをきめておりまして、許認可につきましては一割、報告につきましては二割までを整理するという約束で各省庁にお願いいたしておりましたが、この数でまいりますと、いずれもそのノルマを超過いたしております。
 なお、第二次計画におきましてこれに若干の追加をいたしております。
 第二点は、行政事務の下部機関への委任、または地方公共団体等への委譲でございまして、全省庁を通じまして四百二十七件の事務委譲を行なっております。これにつきましても、第二次計画におきまして若干の追加が出る予定でございます。
 第三の会計事務及び人事事務につきましては、従来会計事務担当課長と人事事務担当課長がいろいろと打ち合わせております。きわめて事務的なこまかな問題でございますけれども、そういう点から積み上げていくという意味で、この会計事務、人事事務の簡素化の非常なこまかな点につきましていろいろきめております。なお、これにつきましては、電子計算機の利用を拡大していくということも一つの考え方として検討はお願いいたしております。以上が実施をきめましたものでございまして、ただいま申し上げましたもののうち、許認可の廃止、統合につきましては、政令段階以下のものにつきましては、これは行政府の段階におきましてこの実施をいたしておりますし、また法律事項に関しましては、現在許可、認可等の整理に関する法律案を御審議いただいて、国会に提出申し上げているわけでございます。
 それから、次に方針でございますが、補助金の整理につきましては、これは方針が六つございまして、第一、補助金整理でございます。これにつきましては、いろいろと零細補助金の整理その他の方針をきめておりまして、この方針に基づきまして、昭和四十四年度の査定におきましては相当数の補助金の整理を実施しております。その数を申しますと、四十四年度予算におきまして四百十七件の廃止、統合等の整理を行なっております。このうち金額のはっきりいたしておりますものは、廃止につきましては百二十八億円、減額につきましては二十六億円の補助金整理をいたしております。
 次に、地方事務官制度でございますが、この地方事務官制度につきましては、関係各大臣の間で話し合いがございまして、第一次計画におきましては、この地方事務官制度は廃止の方向で検討すると決定いたしておりまして、その後、先ほど申し上げましたように、運輸省関係の地方事務官につきましては、運輸、自治、行管三大臣、また労働省関係の地方事務官につきましては、労働、自治、行管三大臣の協議の結果、ある程度の原則的な了解点まで到達いたしておりまして、第一次計画よりも一歩進んだ形になっております。
 第三の共管競合その他類似行政の整理統合につきましては、官庁営繕、観光行政、二つの共管競合業務につきまして、この整理統合の方針を定めております。また、その他のものにつきましても引き続き検討を加えることにいたしております。
 第四の電子計算機の利用につきましては、八月三十日閣議決定をいたしまして、政府において電子計算機の利用の今後の方針をきめております。この中で、電子計算機の利用の促進、適用業務の拡大、あるいは要員の養成、さらに各省庁、官庁における電子計算機の共同利用を可能ならしめるような基準の作成、あるいはその共同利用の研究という問題について検討することを閣議決定いたしておりまして、この線に沿いまして、現在これを検討いたしている次第でございます。
 第五は、事務の民間委託でございますが、これにつきましては、民間委託を経済性、能率性の見地から、民間委託が適当と思われますものにつきまして、これを民間委託いたしまして、その経済化、能率化をはかるということで、現在どういう業務を民間に委託いたすべきかについて検討を加えております。
 さらに定員につきましては、昭和四十三年の八月三十日、九月二十七日に、それぞれの非現業、現業の五%削減の目標を決定いたしまして、この目標に基づきまして、行政需要の消長に対応する定員の再配分を推進するということになっております。
 以上でございます。
#101
○峯山昭範君 いろいろ説明ございましたけれども、その中の一つだけ、許認可関係で、一万一千件のうち千三百八十三件が整理の対象になっている、そういうような話でございましたけれども、臨調答申で指摘した分がございますね。そのうち何件が処理されて、それでいま計画に入っているのは何件で、未処理のものは何件であるか、それをちょっと教えてもらいたい。
#102
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 政府委員からお答え申し上げます。
#103
○政府委員(岡内豊君) お答えいたします。
 臨時行政調査会が指摘いたしました許認可等は、大体三百七十九件でございますが、関係省庁の自主的な努力、行政管理庁における数次にわたる監察の結果等によりまして、一括整理法を出しまして、本年二月までに二百五の整理がなされております。パーセントにいたしまして五四%、こういうことに相なっております。
#104
○峯山昭範君 現実にはまだ百四十五件残っているということを知っておいてもらいたいと思います。
 それで、相当第一次計画より進んでいるという話でありますけれども、現実には、私の知っている範囲では、三カ年計画の第二次案というのは十二月中に出す予定であったと、こういうように聞いているわけですけれども、その後何ら音さたがありませんけれども、どうであったかお伺いいたしたいと思います。
#105
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 先ほどもお答えしたことでございますが、第二次計画につきましては、むろん事務的に推進中ではございますが、初めの予定の十二月中には何とかするという予定で、いままでございましたけれども、それが年を越しまして、すでに四月の末になって、いまだに具体的に法案等御審議願う案件として御提案できないでおることを恐縮に存じております。努力不足をむろん思いますけれども、これまた関係省庁にまたがる問題等もございまして、今日まで御提案、御審議できないことを恐縮に存じつつ、その経過を政府委員からお答えさしていただきます。
#106
○政府委員(河合三良君) 第一次計画以降の経過について御報告申し上げます。
 ただいま第一次計画を申し上げました際に一部分申し上げておりますが、許認可につきましては、若干の追加分を申し上げましたけれども、現在までのところでは、許認可につきましては、二百五十八件許認可整理が追加されることになっております。また報告類につきましても、六十五件の追加を見るようになっております。
 また行政事務委譲につきましても、これは八十八件が追加されるという予定になっております。
 なお、補助金等の整理につきましては、これは、先ほど申しました件数及び金額は、第一次計画の方針に基づきまして実施いたしたものでございまして、昭和四十四年度につきましては以上のとおりでございましたが、四十五年度、四十六年度につきましては、やはりそれぞれの予算査定の時期にこれを検討していくというようにしていきたいというふうに思っております。また、方針の点につきまして、これは補助金の方針の中に入っておりまして、ただいま申し上げたようなことでございます。
 地方事務官制度につきましては、これはただいまも申し上げましたが、運輸省関係の地方事務官につきましては、運輸大臣、行管長官及び自治大臣の三大臣の覚え書きが作成されておりまして、それによりまして、できます限りでの府県への事務委譲、あるいは車検登録事務の民間委託、あるいは陸運事務所を国の機関としてこれを整備するというような幾つかの項目につきまして、原則的な了解ができております。これも天体具体化につきまして、関係省庁間で、ただいま申し上げました三省庁以外の省庁を含めました関係省庁間で検討中でございます。
 それから、労働省関係の地方事務官でございますが、労働省関係の地方事務官につきましては、これは地方事務官問題以外の問題も含めまして、労働省の地方における行政機構の再編成と申しますか、再検討を労働省においで従来検討されておられましたが、それとあわせまして、労働省、自治省、行管長官三大臣の原則的な了解が成立いたしております。その内容は、ごく簡単に申しますと、労働省の現在の地方出先機関でございます都道府県の労働基準局及び婦人少年室を廃止して、その事務は都道府県にゆだねる。しかし、また労働基準監督局業務の充実、従来どおりの施行の維持をはかるべく労働基準監督官という制度を堅持いたしまして、これを地方都道府県の都道府県庁内に置く。また従来の公共職業安定所あるいは労働基準監督署、これは最末端機構でございますが、これは国の機関のまま存置いたしますが、しかしその人事権は、原則として都道府県知事に委任をできる限りする。それから国の機関といたしましては、ブロック機関である地方労働局というものを設けて、広域的な職業安定行政あるいは労働基準監督行政に備える。さらに労働保険の統合と申しますか、労災保険、失業保険、そういうものの一元化の措置をはかる。そういう措置とあわせまして、地方事務官制度は、これは廃止をするというような原則的な了解がまずできております。これの具体化につきましても、現在、ただいま申しました三省庁及びその他の関係機関と十分打ち合わせをしているところでございます。
 それから共管競合業務につきましては、官庁営繕につきまして、第一次計画で定めました方針を、これをさらに具体化するべく目下各省庁において検討を進めておりますし、観光行政につきましては、これは先ほども申し上げましたように、観光対策の閣僚協を設置するという方向で検討いたしております。
 電子計算機の利用につきましては、先ほど申し上げましたとおりでございまして、事務の民間委託につきましては、その具体的な点を検討中でございます。
 以上でございます。
#107
○峯山昭範君 それでは次に入りますけれども、行政監理委員会のことについてちょっとお伺いしたいのでありますが、行政監理委員会は臨調答申によってできたと聞いておりますけれども、そうですが。
#108
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。お話のとおりでございます。
#109
○峯山昭範君 実はここに行政監理委員会のことについてちょっと書いてあるので、読んでみますので、大臣の答弁をいただきたいのですが、「行政改革は、財界と自民党と官僚がナレ合ったまま、政府はいつまでも手をつけようとせず、表面的なゼスチュアだけでごまかされている。」、これは行政監理委員の人が書いたのです。それで、「行政監理委員会も、その性格は臨時行政調査会が答申したような強力なものではなく、官僚によって最初から牙が抜かれていて、行政がこれ以上悪くなることを食い止めることはできるだろうが、前向きに積極的に改革を進めて行くことは困難である。」、これは今週出た雑誌でありますけれども、行監の委員の人がこういうふうに書いているのです。その長官として、大臣これをどう思います。
#110
○国務大臣(荒木萬壽夫君) 自民党と財界からの要請、影響を受けて骨抜きになって何もしないでおるような意味合いかと思いますが、そういうことはございません。これは断言できます。たとえば経団連の会合がありまして、私は行政調査会長、党の会長をしておりますときに、二、三度呼ばれまして、臨調の会長であった佐藤喜一郎さんはじめお歴々が並んでおりまして、何をぐずぐずしておるかという線からハッパをかけられております。そして、行管長官は中心でありますけれども、党の政調会の担当のものも含めまして、私自身でありますが、ハッパをかけられたことはありますけれども、いいかげんにしておけと言われたことは一ぺんもございません。だから、直接そんなことを言われたこともございませんし、前長官が、いま行政調査会長やってもらっておりますが、このほうからはむしろ、なれ合っていいかげんにしろじゃなしに、何をしているかという目つきでにらまれておる状態でございまして、そういうことはないことを申し上げ得ると思います。また行政監理委員会それ自体からも、それぞれの委員が相当の見識の持ち主でございますから、しょっちゅうハッパをかけられております。たとえば前長官の当時、前自治大臣、赤澤自治大臣当時、御案内の各自治体に対しまして逆にアンケートをとって、現場から見て中央の行政についてどういう注文があるかというアンケートをとりました。この問題については、私も行管長官拝命前から承知しておりますが、相談も受けたこともありますが、それを取り上げるならば、党の行政調査会なんかに持ってきたって、なかなかこれはらちがあかぬ。それは当然に現にあるところの行革本部、この問題として取り上げたらどうだということを申したことがありましたが、その段階までは前長官のときにしてもらいました。私があとを受けました、拝命しました以後、行政監理委員会で、あれは一体どうなっておるのだということで、行革本部で取り扱うのもむろんいいが、行政監理委員会みずからが並行的に取り上げて、何を、緩急軽重をどうするかという形で正式に取り上げて検討してもらいつつあります、というようなことでありまして、そういうことは、しっかりしろという意味でだれかが書いたことと受けとめまして、少なくとも足を引っぱられてぐずぐずしているのだということではないことだけはひとつ御理解をいただきたいと思います。
#111
○峯山昭範君 大臣はないとおっしゃいますけれども、しかしせっかく行監の内部の方がこういうふうに書いていらっしゃるわけですから、全然ないのじゃなくて、ずいぶんあるのじゃないかと思うのです。またこんなことも書いてあるのです。「私は、国民の力で第二の臨時行政調査会を作り、臨時行政調査会の答申よりもっと強力な改革案を作るとともに、政府の行政改革サボタージュを徹底に洗い出す必要があると思う。」、これは私が言っているのと違いますよ。こういうふうに書いてあるのです。実際のところこういうようなのを、実は私もきょう、この委員会に入ってくる前に本の配達があったので、いま見たところなんです。現実にこういうようなことがあるということは、私は実はこの書いた人が確かに行監の委員ではないのじゃないかと、こう思いまして、始まる前にわざわざ確認をして、間違いなく行監の委員であることの確認をいたしました。ですから、こういうような点から考えてみまして、やはりこの人もおっしゃっておりますけれども、なるほどこういうような第二の臨時行政調査会をつくるということも一つの考えかとも思いますけれども、この点について大臣の答弁を願います。
#112
○国務大臣(荒木萬壽夫君) あとで読み上げられました点は、前向きにもつとしっかりやれという気持ちがにじみ出ておると思います。第二次臨時行政調査会をつくったらどうだというくらいに委員の方が思っていただいた、その根拠に立って、先ほど申し上げたような監理委員それ自身として正式に発言され、推進していただきつつあります。
 初めにお読みになったことを私なりにまた追加して御答弁をさせていただければ、大中小いろいろなものが山ほどございますけれども、小口から攻め落とすというやり方をしておりますから、もっと大きな問題を勇敢に取り上げたらどうだという意味合いにおいて、ぐずぐずしておるのだといわれれば、現象的にはまさにそのとおりであります。そういうことを念頭に置いて推進しようと思えば思うほど、総定員法を御決定いただいて、その基礎に立って推進することがよりスピードアップできるのじゃなかろうか、かように存じております。
#113
○峯山昭範君 大体こういうふうな臨調答申を当然行政改革の基本にする、そういうふうな姿勢をつくりながら、そのあと臨調答申と全然関係のないことばかりさんざんやって、一局一省庁削減にしましても、五%削減にしましても、かんなで削るようなやり方でやって、しかもそういうようなちゃんとした基本的な問題には真剣に取り組まないで、総定員法をきめただけでいわゆる行政改革が進んでいくというような、そういうような考え方自身が私は、とてもじゃないけれども納得できない。こういうような点から考えてみても、やはり根本的には総理の熱意がない、当然こういうような大事な法案については、総理もこの委員会に出てきてもらって、当然それぞれ委員から総理の行政改革に対する基本的な姿勢というか、その決意を聞かないと、やはり基本的な行政改革はできないと思う。そういう点からいろいろ考えてみましても、やはり担当大臣並びに総理のリーダーシップが私は行政改革の第一であると思うのですが、この点どうですかね。
#114
○国務大臣(荒木萬壽夫君) ただいまのことは総理にもお伝えしなければなりませんが、私自身に対しましても御激励いただけたものとして、ありがたくお受けをいたしまして、微力をつくしたいと思います。ただ、総定員法案なるものが臨調答申と関係ないとは実は思っておりませんので、国会でおきめをいただいた臨時行政調査会設置法の附帯決議は、何度も申し上げましたが、なま首を切らないで配置転換というやり方で定員を活用していけと、行政需要の消長に応じながら、行政サービスを低下させないでやっていけという意味合いの附帯決議を根拠に、そのらち内において臨調答申はけんけん服膺して答申されております。その答申の中に、総定員法と通称するような制度そのものを具体的に指摘はしておりませんけれども、配置転換である以上、それがやりやすいような何かの制度をつくるべきであるということを指摘されておりまして、そのことが歴代の長官一生懸命脳漿をしぼりまして、こういう立て方を国会で御決定いただくならば、臨調答申の線はもちろんのこと、行政監理委員会の委員諸公の権限等も、アドバイス等も着々実現できる、いいかえればセクショナリズムの悪い面を徐々に是正していくよすがにもなるであろう、こういうことでありまして、臨調答申そのものとかけ離れていると申し上げるよりは、むしろその基本条件をつくってもらう意味において価値があろうかと理解しておることを申し上げたいと思います。
#115
○中尾辰義君 ひとつ関連して。
 いま行監の話が出ましたから、行政監理委員会のメンバーはどうなっていますか、それが一つと、それから委員長はどなたになっていますか、それをちょっと聞かしてください。
#116
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。
 行政監理委員長は行政管理庁長官でございまして、委員は安西正夫昭和電工の社長、犬丸実財団法人済生会理事長、太田薫合化労連委員長、佐藤功上智大学教授、寺尾一郎三菱商事副社長、吉武信NHK解説委員です。
#117
○中尾辰義君 それで行政監理委員会は行管長官の諮問機関になっているのですか。
#118
○政府委員(河合三良君) 行政管理庁の重要な所掌事務に属しますものにつきましての諮問機関でございまして、また行管長官を通じて総理大臣に建議をいたすこともできます。
#119
○中尾辰義君 それで、私ふしぎに思うんだけど、行監の委員長は荒木長官でしょう。その荒木行監の委員長がだれにこれは答申することになっているんですか。荒木行監の委員長が荒木行政管理長官に答申をするわけですか。その辺がどうも私にはもう一つわかんないんです。
#120
○国務大臣(荒木萬壽夫君) かっこうは変に見えますが、制度上そういうことに相なります。
#121
○中尾辰義君 制度上というのは、それはわかんない。あなたが委員長でしょう。あなたが委員長で行管長官のあなたに答申をする、そういうことになりますね。その辺が私はどうもわかんないですね。
#122
○国務大臣(荒木萬壽夫君) そういう形になります。
#123
○中尾辰義君 そういうところが、どうも組織の面でそれこそ行政改革をする必要があるんじゃないかと私は思うんですね。自分が委員長で自分で答申するというのはどうも私どもは納得いかないんです。こういう点からも、どうもしまりのないような答申が出てくると、その辺はあなた行政管理庁長官としてどうお考えになるか。それに類似したものはほかにもあるのかどうか、その点はいかがですか。
#124
○国務大臣(荒木萬壽夫君) どうも自問自答しているようなかっこうで、ある意味では変な気もしないじゃございませんけれども、ほかに具体例はあると思いますが、そのことを具体的にいま私存じませんので、政府委員からお答えさしていただきます。
#125
○政府委員(河合三良君) お答えいたします。
 ただいま調べておりますが、原子力委員会は科学技術庁長官でございまして、科学技術庁長官からの諮問を受けまして答申をするということになっております。また委員会は多数決になっておりますので、委員会の決定を、これは委員長として行政管理庁長官に答申するという形になっておるわけでございます。
#126
○峯山昭範君 それで、時間にも制限があるそうですから、総務長官がお見えになりましたので、今回総定員法の提案にあたりまして、政府はその提案理由の一つに、行政の能率化ということをうたっておられるわけでありますけれども、結局能率化という以上は、そこに働く人の労働条件といいますか、労働環境が当然改善されなければならないと思いますし、当然私は結びついてくるものである、そういうぐあいに思うわけです。その点、まず政府はどういうぐあいに考えておられるか、お伺いしたいと思います。
#127
○国務大臣(床次徳二君) 公務員の勤務にあたりまして十二分に能率をあげる、そうして安心して仕事をせしめるということに対しまして、これは人事管理上大事なことと考えております。そのような趣旨において努力をいたしておる次第であります。
#128
○峯山昭範君 従来からこの公務員労働者の労働問題、特に使用者としての政府の熱意がないと、熱意が乏しいということが非常にいつも問題になっております。今回もかかる観点から、総定員法に関連しまして公務員労働者の給与問題、それから労働基本権の問題についてきょうはお伺いしたいと思います。
 初めに、給与問題でありますけれども、まず本年度予算で人事院勧告の完全実施のために政府はどういうふうな処置を講じておられるか、お伺いしたいと思います。
#129
○国務大臣(床次徳二君) 人事院勧告を完全実施するということは政府の基本方針でありまして、これに対して努力をしておるわけであります。したがって、昨年度の予算におきましては予備費に計上しておりました人件費を、今回は給与費におきまして五%、七月からの実施の分五%でありまするが、予備費に対しまして必要な調整分を加えておるのでありまして、もって積極的に人事院勧告に対処せんとするものであります。いずれ人事院勧告がありました節におきまして、その実施に対して最善の努力をいたしたいと思っておる次第であります。
#130
○峯山昭範君 この給与の問題につきまして、ことしから給与改善として計上されたようにお伺いしたわけでありますけれども、この点については、ちょっと政府は態度が一貫していないように私は思うのですけれども、従来、国会の答弁では、財政法または会計法の立場から、予備費にそういうふうなものは含んでいない、そういうぐあいに聞いておりました。また先ほどの五%の問題についてもあとでお伺いしたいと思うのでありますけれども、今回の、勧告を予想して給与改善費を予備費として計上すること自体、ここら辺のところちょっと、昨年は予備費の中に給与改善費を見込んでおります、こういうぐあいに私は聞いておりますけれども、ことしはこれをやめて、いままでこういうことはできないといっておった給与改善分を給与費に計上している、こういうぐあいに私は思うのですけれども、こういうことはかつて、いままではできないといっていたと思うのですが、この点いかがでしょうか。
#131
○国務大臣(床次徳二君) 政府は昨年以来、いかにすれば人事院勧告を完全に実施をできるかということに対していろいろ協議を重ねておったのであります。数回にわたりまして関係閣僚並びに人事院総裁をも加えまして検討いたしたのでありまするが、その結果、従来におきましたごとく、予備費だけに勧告を予想しました際における財源を組むことを改めまして、そうして給与費並びに予備費、両方において計上し、もって給与の完全実施に備えたのでありまして、この点は非常なる改善を見ておると思っております。
#132
○峯山昭範君 ことしは、給与改善費というのは総額で幾ら見積もられておられますか。
#133
○国務大臣(床次徳二君) 総額といたしましては、これは大蔵省からお答え申し上げると思いますが、給与費におきましては、七月からの五%分、並びに予備費総額におきましては九百億円を見ておる次第であります。
#134
○峯山昭範君 予備費の中には幾ら組んでいるかということはわからないと思うのですけれども、実際問題として、現在見込んでいるその改善費で公務員給与を完全実施できるかどうか、私は疑問だと思うのですけれども、そろそろ春闘の早場も出てまいりますし、人事院勧告も実際のところ大幅が予想されるわけですけれども、人事院勧告というのはいつごろ出るのですかね、総裁、
#135
○政府委員(佐藤達夫君) ことしも大体例年のペースで民間調査を始めることにしておりますので、おそらく勧告の日取りは例年の八月中旬ということになろうかと思います。その節はどうぞよろしくお願いいたします。
#136
○峯山昭範君 総裁、去年より少ないということは私はないと思うのですけれども、長官、去年と同額に出た場合でも、要するに予備費がどのくらい見込んでいるかわかりませんけれども、この給与改善費だけでは完全実施できないと思うんです。昨年並みでもね、それが一つと、もう一つは五%の基礎ですね、どこから五%という基礎が出てきたのか。また経済企画庁の成長率等と比較して出したんだと思うんですけれども、そこら辺のところをお伺いしたいと思います。
#137
○国務大臣(床次徳二君) 五%を計上いたしました基礎は、俸給が五%以上上回ります場合におきましては、人事院から勧告を受けることになっておりますので、かような場合を勘案いたしまして五%といたしたのでありまして、なお七月分よりといたしましたのは、昨年の実績が七月でありましたので、七月から計上されたというふうに了解しておる次第であります。
#138
○峯山昭範君 昨年の実績が七月ということは、ことしも七月からすると、そういうことですか、長官。
#139
○国務大臣(床次徳二君) この点は人事院勧告がありました際におきまして、先ほど申し上げましたように、完全実施に対して最善の努力をするということを申しておるのでありまして、予備費も、先ほど申しましたように総額におきましては九百億円あるわけでございます。予備費と給与の改善費と両者を考えまして、そうして努力いたしたいと思います。
#140
○峯山昭範君 もうこれ以上申し上げませんけれども、まだ勧告も出ておりませんし、まさか七月実施せいという勧告が出ないと思いますけれども、しかし五%なんというここら辺の数字も問題はありますし、こういうことは結局人事院勧告に、何となく、ことしはこれだけにしたらええぞと、こう言って何だか暗示を与えるような、または所得政策的なニュアンスがあるんですけれどもね。長官、これはどうですかね。
#141
○国務大臣(床次徳二君) この点は人事院は、人事院総裁からもお答えがあると思いますが、全く独自な立場に立って勧告いたしますので、政府からこれを制肘するといいますか、あらかじめワクをはめるような考え方を持っておりません。
#142
○峯山昭範君 そう言わななりませんでしょうな。ことしは――去年は初めから非常に総合予算主義というのがさんざん言われて、総合予算主義のたてまえで、完全実施できないということを私ども何回も聞いたんですけれども、ことしはどうも総合予算主義というのはあまり言わないですけれども、しかし、もし勧告と予算とがずいぶん食い違った場合ですね、大幅な勧告があるだろうと私は思っておりますけれども、もし予算が足りないような場合には、ことしこそ補正予算を組んで、昨年も年末までは補正は組まない組まないとさんざん言いながら、組んだんですからね、ことしは絶対に補正を組んででも、どういうことがあっても完全実施をしていただきたい、そういうぐあいにお願いしておきたいと思います。
 それから、これも長官、一部の新聞報道ですけれどもね、ことしはまだ完全実施しない、来年一九七〇年に、労働攻勢を弱めるために――そこはわかりませんよ、完全実施すると、それが政府の腹であると。衆議院の段階でも、この総定員法案の取り扱いに関連してですね、民社党さんに完全実施の問題について答弁をされておりますけれども、初めのいわゆるこういうふうな一般新聞報道が真実であるかどうか私わかりませんのでね、ここの点をひとつ明らかにしてもらいたいのと、それから民社党さんに覚え書きかなんか渡されましたですね、あれを両方、大臣から真相をお伺いしておきたいと思います。
#143
○国務大臣(床次徳二君) 民社党さんに対して政府から何か出したのではないかというお問いでありますが、これに対しましては関知しておりません。
 それからなお、先ほど以来、政府といたしましては人事院勧告を完全実施するという基本的方針をもって臨んでおることを繰り返し申し上げたんでありまするが、今後ともその態度を続けてまいりたいと思います。しかし過去の例から見ますると、だんだんだんだん努力して改善の実績を進めてまいりました。なかなかすぐにこれが実現できるということにもなっていなかったことは事実であります。したがってさような立場から、ことしの勧告におきましても、私どもは十分努力をいたすつもりであるということをお答え申し上げておるわけですが、もしも完全実施できなかったらどうするかというようなお尋ねでありますならば、政府といたしましては、おそくとも昭和四十五年には完全実施をすると、少なくともめどといたしましては、そこにめどを置いて努力をいたしたいと思っておる次第でありますが、何と申しましても、ことしの勧告を受けまして、そして勧告を受けました際におきまして、私どもはまずベストを尽くしてみたい、最善の努力をいたしたいと思っておる次第であります。
#144
○峯山昭範君 善意に解釈すれば、おそくとも来年は完全実施するということは、裏返して言えばことしは完全実施しない。こういうことになるわけですけれども、どうか、私はこれ以上言いませんけれども、完全実施されるように極力つとめていただきたい。これを要望して、この点については終わります。
 それから次に、労働基本権の問題について質問したいと思うのですが、特に現行の定員制度ですけれども、定員制度の根幹をなしているのは、これは国家行政組織法の第十九条だと思います。各省設置法でそれぞれ定員がきめられておる。これは御存じのとおりであります。こういうように定員が法律事項として担保されているがゆえに、公務員の身分が保障されている、こういうぐあいに言って私は過言でないと思うのです。今回それがはずされて全部政令事項となった場合、このことは言いませんけれども、実際問題として政府の意のままに定員が定められる。しかも公務員の身分保障を危うくする、危うくすると言ったらそんなことないと言うかもしれないけれども、身分保障という点からいくと、いままでよりうんと低下する、低下することは私は間違いないと思う。そういう点から考えてみまして、政府は従来から、定員や給与ですね、こういうようなものは法律事項として、公務員が労働基本権をとられているのは、定員とか給与とかいうものが法律でちゃんときめられているから労働三権が制限されている、こういうぐあいに私たちは解釈してきたんです。実際問題として公務員の生活権の保障という点でも、定員と給与がちゃんときめられているから安心だと、首切りの心配はない、なま首切る切らないとか、ちゃんとおっしゃっておりますけれども、そういうぐあいに考えてきたのですけれども、今回の総定員法によって、いわゆる定員が政令になることは、いままでの身分保障がなくなるわけです。ここで公務員の労働基本権の問題があらためて重要な問題となるわけです。
 そこで、私はこの基本権の問題について質問をしたいと思います。まず、労働基本権の問題は、当然八年間にわたるILO八十七号条約批准問題を通して、要するに日本における官公労働関係の問題として非常に歴史的経過もいろいろあるわけですけれども、今日までの官公労働者のいろんな紛争というものが、その根本は官公労働者の労働基本権を奪っているがゆえにこういうふうな問題が大きくなってきた、私はこういうぐあいに考えるわけですけれども、政府の見解を伺いたいと思います。
#145
○国務大臣(床次徳二君) 国家公務員に対しましては、これは他の一般労務者と違いまして、特別なやはり公務員としての立場があるわけでありまして、先ほど御指摘になりました給与の問題に対しましては人事院勧告制度があります。なお、今後の労働基本権そのものにつきましても十分検討をすべき点があるわけでありまして、ただいま公務員制度審議会におきましては、従来は在職専従等の問題について審議しておりましたが、目下のところにおきましては、本来の公務員の労働関係の基本問題に対する審議に入っておる次第でありまして、審議会におきましても、十分現下の公務員の状況を勘案して意見を述べられることと考えている次第であります。
#146
○峯山昭範君 総裁、この人事院設置の意義といいますか、勧告の意義でございますけれども、これは労働基本権を奪う代償処置として、私は、人事院勧告があるんだと、こう思っておりますけれども、いかがでしょう。
#147
○政府委員(佐藤達夫君) これは法律には代償云々の明文はございませんけれども、しかし、御承知のように、この法律のできました際の沿革から見て、いまの労働基本権の大幅な制限というものが入りましたそのときに、あわせて一方、人事院の独立性を強めるとともに、勧告制度というものを設けられた。勧告だけを例にとって申しますれば、そういうことが沿革上はっきりしておる。それをとらえて、一般に人事院は労働基本権の代償機関だと言われておるわけであります。
#148
○峯山昭範君 そういうわけですね。長官、またILO八十七号条約をめぐるあのドライヤー報告というのがございましたね。ドライヤー報告の中にも、代償処置は十分にすべきである、そういうことがあります。また臨調答申の中にも、基本的に官公労働者に労働基本権を与えるべきである、そういう文章があります。また全逓中郵事件というのがあります。また最近の最高裁の都教組事件の判決の理由においても、都教組の事件においては、これは全逓中郵事件と中身は同じでありますけれども、憲法第二十八条に保障する勤労者の権利は第二十五条に基づく生存権的基本権であり、非現業公務員にも適用されなければならないと明確に述べております。これに対する長官の御意見――こういうぐあいに当然認めるべきであるという話が相当いろいろあるわけです。これについて担当大臣としての見解をお伺いしたいと思います。
#149
○国務大臣(床次徳二君) ただいまお尋ねになりましたところの給与の問題に関しまして、国家公務員に対しましては人事院勧告制度がある。これはもうまさにそのとおりでありまして、私どもは、この制度があります以上は、この人事院勧告を尊重するという形になっております。これはいわゆる勧告という性格でありまして、これはあくまで勧告であります。私どもはその勧告を完全実施するというところに大きな責任を感じ、努力をしている次第であります。
#150
○峯山昭範君 それでは、先ほど大臣が言われましたけれども、第二次公務員制度審議会ですけれども、この審議会で、労働基本権に関する問題についていま審議を進めていると、そういうぐあいに聞いた次第でありますけれども、昨年の暮れもお伺いしましたけれども、その進捗状況並びに今後の審議予定等についてお伺いしたいと思います。
#151
○国務大臣(床次徳二君) 当初の間、五回までは在職専従制度について審議されておりましたが、第六回目からは、本来の公務員の労働関係の基本に関するところの事項の審議に入っておりまして、近ごろは月に二回開催いたしまして審議を重ねておりますが、主として対象は、まず団結権から検討を始めようということになりまして、目下団結権に取り組んでおる次第であります。
#152
○峯山昭範君 これについてさらにお伺いしたいのですが、この公務員制度審議会の委員の中から、最近は、警察官に対しても団結権を認めるべきではないか、こういうふうな意見が出ているということを聞いたのですけれども、御存じですか。
#153
○国務大臣(床次徳二君) 外国の事例におきましては、さような事例があるとの御意見があったわけでありますが、しかし、審議会といたしましては、今後十分に各方面の意見を検討されて結論を出されることと思っております。
#154
○峯山昭範君 そうすると、いまちょうど労働基本権の審査を審議会でやっているわけでありますけれども、この四月二日に都教組の事件の判決が行なわれたわけでありまして、これは労働関係の基本に関する重大な判決である、労働基本権を認めよという判決でありますので、私たちは重大な判決であると思っています。こういう問題については、審議会で直ちに検討さるべきである、私たちはこう思うのですけれども、この判決がどういうふうな影響を与えると大臣は考えておられますか、ちょっとお伺いしたいと思います。
#155
○国務大臣(床次徳二君) 審議会は全く独立した立場におきまして審議しておられるのでありまして、今回の判決に対していかようなる態度をとりますかは、これは審議会自体が御判断になることでありまして、今日いかような考え方を持っておられるかは、政府といたしましては承知しておりません。
#156
○峯山昭範君 いろいろと話を聞いておりましても、この二つの裁判の最高裁の結果についてはまだ十分なあれがないようでありますけれども、いずれにしましても、戦後政府は官公労働者の労働基本権というものをいわゆる一方的に奪ったまま、それこそ、低賃金、首切り、合理化なんというとおこられるかもしれませんけれども、現実にそういうふうな対策を進めてきた。戦後二十回に及ぶ人事院勧告もいまだに一回も完全実施されていない。昭和二十四年には定員法制定による二十五万人の定員削減と十六万余の首切りが――これはもちろん国鉄、専売等を含めてでありますが、首切りが現実に行なわれました。また二十六年には三万人、二十九年には臨時待命制度によって三万人の人の首切りが行なわれております。こういう点から考えてみて、政府は、今回の総定員法の説明にあたって、大臣が何回もおっしゃっていますけれども、なま首は切らないとか、不当配転は行なわないとか、そういうようなことを言っておりますけれども、過去のこういうふうないろいろな姿を見ますと、公務員の皆さんが政府に対して強く不信感を抱いているということはいなめないと思うのです。そのためには、政府が、そういうようなことはもう絶対にない、ただ口だけでなくて、現実にそういうようなことがないんだということを、公務員の皆さんが安心できるような根拠というものを、当然私は示していただいてしかるべきである、こういうぐあいに思うわけでありますけれども、両大臣の答弁を求めたいと思います。
#157
○国務大臣(荒木萬壽夫君) いままで御指摘のとおりお答えをしてまいりました。それは御審議中の通称総定員法なるもののそもそもの起こりは、臨時行政調査会設置法の御審議を通じまして、先刻も触れましたように、あくまで本配置転換で行政サービスを落とさないで、行政改革を通じ、簡素、合理的な組織機構のもとに行政改革を行なうべきである。それについては、出血整理などというものはやっていけない。これはもう超党派的の衆参両院の附帯決議で明らかになっておるのであります。臨時行政調査会も二年間の慎重審議をいたしました。その中に流れる基本的な態度は、いま申し上げた両院の附帯決議の線を厳重に守ってやっていくべきだという趣旨の答申に相なっておることは御承知のとおりでありまして、この法律を御決定いただきました後に、各省設置法で定めておりました定員を政令で定めることをお許しいただきましても、この法律の趣旨から申しまして、出血整理なんかやるべきじゃないという厳然たる国会を通じての政治的責任を政府は負わされておるものと考えます。また本人の意思に反し、不当配置転換などということを、これは政策問題として考えましても、人事政策上あるべきはずのものじゃないという良心的な運営をはかるべきことも当然だと存じておるのでありまして、その意味における公務員諸君の身分の保障の意味におきましても、この法律によっていままで以上の不安感が新たに生ずるということはあるはずがない、あらしめてはならない、これはもう一貫した法の趣旨だと存じております。
#158
○国務大臣(床次徳二君) ただいま行管長官から御説明申し上げましたとおりでございまして、出血転換はこれは絶対にしないということを考えております。御承知のごとく、欠員不補充主義というものと配置転換、本人の意思による配置転換というものを十分に組み合わせまして、ただいまの目標を達成することができると考えております。
#159
○峯山昭範君 わかりました。実はまだお伺いしたいことがたくさんあるのですけれども、あとこの次に譲りたいと思いますが、いずれにしましても、労働基本権の問題については、これから当委員会の答弁、たびたび検討はまたされると思いますけれども、いずれにしても、最高裁の判決並びに全逓中郵事件、それからドライヤー報告、それから臨調答申等を見ても、当然これは公務員の皆さんに与えられるものだと私はこう考えております。いずれにしても、ただいま答弁がありましたので、一応この点については一たんこれで終わりたいと思います。また次回に総定員法並びに監察局に対する質問は行ないたいと思います。以上で終わります。
#160
○委員長(八田一朗君) 速記をとめて。
  〔速記中止〕
#161
○委員長(八田一朗君) 速記を起こして。
 本案に対する本日の審査はこの程度にいたします。
 本日はこれにて散会いたします。
   午後五時四十四分散会
ソース: 国立国会図書館
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