くにさくロゴ
1949/02/14 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号
姉妹サイト
 
1949/02/14 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号

#1
第005回国会 在外同胞引揚問題に関する特別委員会 第2号
昭和二十四年二月十四日(月曜日)
   午前十一時十二分開会
  ―――――――――――――
  委員の異動
二月十二日(土曜日)委員三木治朗君
辞任につき、その補欠として田中利勝
君を議長において選定した。
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○理事の互選
○金融公社設立促進に関する件
○引揚者寮無縁故者住宅に関する件
○水産資材割当に関する件
○証人喚問の件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(紅露みつ君) 只今から委員会を開会いたします。先ず理事の互選をいたしたいと存じます。その方法は……。
#3
○北條秀一君 只今理事の互選でありますが、理事は從來通り五名にして、各会派において一名ずつ理事を出すことにしたらどうかと思うのでありますが、それを最初にお決め下さいまして、その結果各会派からそれぞれ理事を推薦いたしまして、それを全員で承認願えば互選したことになると思います。そういうふうにお進め願いたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#4
○矢野酉雄君 ちよつと人数を事務局から報告して見て下さい。各会派のいわゆる現有勢力の員数を報告して見て下さい。共産党なら一人増加して、その他異動があつたと思います……。それは確実に分らなければそれでいいのですが、今の北條君の御意見はそれで結構ですが、若しも前の三回、四回、運営をやつて見てただほんの空名だけで何もその必要もない。それで理事も私の方じや不用だというようなお氣持の会派の方があれば、それは御辞退なすつて結構だと思います。この前のときには以前までは第一第二回は四名だつたのが、それを一名増加したらどうかというので僕が提案して、結局五名になつたと思うけれども、今度も何も儀礼的に、形式的に徒らに理事数を多くする必要もないので、必要であればもつと増加してもいいし、必要でなければ四名なら四名でも結構だと思う。それについての各会派の御意見は如何ですか。
#5
○北條秀一君 只今矢野委員から理事は四名と言われましたけれども、当初から五名なんです。各会派におきましても、それぞれ理事の選出につきましては、相当愼重に考えておられまして、先程理事を五名出す、而も各会派からそれぞれ推薦を願うというふうに意見を述べたわけですが、それについて先ず最初に決を採られて御賛成を求められて、よければそれで進められたらどうかと思います。
#6
○矢野酉雄君 そういうような形式主養は北條君は強行する必要もない。その前に各派の氣持をお聽きして、私の方は敢えて要らないというお氣持のところがあるならばそれでも結構だから、何もそういう意味で私はお諮りしたから北條君だけの説明を何してはいかん。各派の氣持をお聽きしたらいい。緑風会はそれでいいでしようが……。
#7
○委員長(紅露みつ君) それじや北條委員の御提案に御異議がないものと認めまして進めることにいたします。
#8
○北條秀一君 緑風会は岡元義人君を理事に推薦いたしますので、御賛同を願いたいと思います。
#9
○田中利勝君 社会党は天田勝正君を推薦いたします。
#10
○千田正君 無所属懇談会は星野芳樹君を推薦いたします。
#11
○鈴木憲一君 新政クラブは鈴木憲一。
#12
○淺岡信夫君 民主自由党は淺岡信夫。
#13
○委員長(紅露みつ君) それでは只今各派から御推薦頂きました理事の方は、緑風会岡元義人、敬称を省かさして頂きます。民主自主党淺岡信夫、日本社会党天田勝正、懇談会星野芳樹、新政クラブその他から鈴木憲一の各委員を理事にお願いすることにいたしたいと存じます。それで御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#14
○委員長(紅露みつ君) それではさよう決定いたしました。
#15
○北條秀一君 議事進行について。金融公社設立促進に対して、今日は政府側の説明を聽くことになつておりますが、幸い三井次長以下担当課長が出ておられますので、早速現状の説明を願いたいと思います。
#16
○委員長(紅露みつ君) 北條委員の動議に御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#17
○委員長(紅露みつ君) 御異議ないと認めます。三井説明員。
#18
○説明員(三井武夫君) 國民金融公社の法律案につきまして、只今お尋ねがございましたので御説明いたします。
 かねて御承知の通り、現在ございます庶民金庫と恩給金庫とこの二つの金庫を統合いたしましたような國民金融公社というような新らしい金融機関の設立につきまして、政府といたしましては準備をいたして参つて來ておつたのでございます。今度の新らしい金融機関につきましては、大体全額政府出資という性格を考えておるわけなんでございますが、最近の行き方にいたしますると、この全額政府出資の場合には、いわゆる公共企業体という性格によらなければならないことになつておりまするので、只今考えられておりまする國民金融公社につきましても、この線に沿いまして、いわゆる公共企業体という性格を持たせた新らしい金融機関を考えておるわけでございます。
 その意味で例えて申しますれば、現在ございまするところの復興金融金庫とは、ややその性格を異にした公共企業体の方式による金融機関ということに相成るわけでございます。ただこの点につきまして、最近関係方面等にはやや異つた意見が出ておるわけでございまして、敢えて公共企業体の方式による新らしい金融機関を作らずとも、かような性質の金融機関であれば政府みずからこれを行う、政府の或る部局においてこれを行うという行き方が可能ではないかというような意見も出ておるのでございまして、この点只今まだ最後の確定した結論を得ておらないような状況になつておるのでございます。
 一應私共の方針といたしましては、この公共企業体の性格による新らしい金融機関を作つたらどうかという考えであるわけでございますけれども、只今申すように異つたような意見が、只今のところ関係方面等から出ておるわけなんでございまして、この点の調節が今後残されました大きな問題に相成るかと思うのであります。一應只今考えておりまするところによりますれば、先程も申上げまするように、公共企業体の性格によりまして、即ち全額政府の出資金という形によりまして、この政府の出資金を以て新らしい公社は、この仕事をして参ると、こういうことに相成るのであります。
 この新らしく作られますところの機関の事業といたしましては、國民大衆の生活資金、或いは生業資金、住宅資金、災害資金、その他生活安定のための必要な資金の個別の貸付業務を行うということに相成るわけでございまして、廣く國民の大衆を相手にいたしまして、他の金融機関からは現在余り融通をされておらないような、小口の各種の資金を供給することによりまして、これら國民大衆の生活安定の大きな目的に即應したいという考えなのでございます。
 当委員会におかれまして非常に関心を持つておられまする引揚者に対する金融というようなものも、当然この國民大臣に対する各種の生活安定資金の中に含まれまして、この新設の公社におきましては、当然その重要な業務の一つに相成ろうかと存ぜられるのであります。
 先程申しますように、実はこの公社の性格につきまして、まだ最後の結論を得ておりませんので、確定的な見通しを申しかねるのでございまして、その点誠に申訳ない次第でございまするけれども、政府といたしましては、この性格につきましての結論を得まするならば、それに即應いたしまして、速かに法律案を整備いたしまして、次の國会に提出いたしまして、各位の御審議を煩わしたいと存じておる次第であります。一應大体の今日までの状況を申上げた次第であります。
#19
○岡元義人君 三井次長にお伺いいたしますが、次の國会というのは、今度の國会ですね。
#20
○説明員(三井武夫君) 只今申しまするように、この公社の性格等につきまして多少異つた意見が出ておりまするので、できますならば私共といたしましてはこの國会に出したいと存じておりまするけれども、只今申しまするように、その辺の問題の解決如何によりまして考えたいと存じております。
#21
○岡元義人君 この私のお伺いしたいのは、第四國会の終りに一應今までのシステムを纒めまして、そうして公社法に則つた方法で以て立案し直す、こういう処置はすでに第四國会において採られた筈です。それが期間的に間に合わなかつた、こういう趣旨に解釈しているのでありますが、その後又何らかそこに変化が起つたのですか。それともあの案で進めつつあるのだが、まだ法案の準備ができないのだと、どちらなんですか。それを一つ聞かして頂きたい。
#22
○説明員(三井武夫君) 実は先程申しましたように、最近におきまして関係方面等から新たなる意見の提出がある次第でございまして、その辺の調整に多少私共としては現在苦慮しておるような状況でございます。
#23
○岡元義人君 これは前にもしばしば失敗を繰返して來ておりますので、できますならばもつとざつくばらんに、この問題は勿論復金の特融問題とも関連性を持つて、この間の復金の委員会における速記を見ますと、特別融資は今後やらない、その代りに金融公社を以て今後肩代りして行くというようなことを拜見さして頂いたのですが、併し非常に重要な関連性があるということが分つておりますから、この委員会においても無関心たり得ないのですが、併しもうやはりすでに失敗を繰返しておりますから、できるならば委員会の立場としてもこれを纒めなければならない、そういう切実な場面に私は当面していると思うのです。そこでできる限り政府の肚を割つて、こういうところがいけないのだ、ああいうところがこういう工合になつたのだという工合にお話願えますならば、國会としても亦協力の方法もありますし、いろいろ手を打つところも打たなきやならんというところがあるのではないか。で若し速記がいけなければ、これは委員長において加減して頂きまして、三井次長からざつくばらんに経過を一つ話して頂きたい。
#24
○説明員(三井武夫君) 只今岡元委員からお話がありましたように、この國民金融公社の從來の経過は誠に複雜を極めた次第だつたのでありまして、結局結論といたしましては、全額政府出資という建前を採る限り、公共企業体という性格を持たせなければならないということになりまして、それが一應確定した結論であるというふうに私共も考えまして、この公共企業体としての國民金融公社法案を立案するというところへ進んでおつたのであります。又現在といたしましても、私共といたしましてはこの方針の下に、できるだけ早くこの法律案を成立せしめまして、新らしく公社を発足させたいというふうに考えておるのでございます。これに対しまして最近になりまして、これは極くまだ最近のことなのでありまするけれども、関係方面に新たなる意見が出まして、それは先程もちよつと申上げましたように、公共企業体の性格によつて政府が全額出資をいたしまして、金融をやつて行くということであれば、むしろ直接に政府自身が金融の仕事をやつた方が簡單だあり、大きな機構をも要しないし、その方が目的に適うのではないかというような意見なのでございます。この意見に対しまして、私共といたしまして、この金融機関の特質から申しまして、簡單にはイエスといいにくい点が多々あるのでございまして、いろいろと折衝はいたしておるのでありまするが、まだこの点についての結論が出て來ないのでございまして、現状といたしましては、從來の公共企業体案によりまして、この法律の仕事を推進いたして行くという段階まで達しないのでございます。從いまして私共といたしましては、現在の準備しておりまする仕事を、今後進めて参りまするためには、やはり関係方面とこの点につきましての、即ち公社の根本的性格と申しまするが、さような点につきましての話合いを十分遂げた上でないといけないという、こういう状況になつておるのであります。先程も申上げまするように、関係方面がこの金融の仕事をやつて行く上には、その方が簡單明快ではないかという点につきましては、私共としても肯ずける点もあるわけでございます。併し金融の仕事をやつて行くためには、やはりこの復興金融金庫の例などから申しましても、新らしいとにかく一つの主体性を持つた金融機関というものが必要であるという点は相当弱い條件に相成るかと考えられるのであります。当然從來の行き方でありまするところの國民金融公社という新らしい公共企業体を設けまして、それによつてこの國民大衆への生活安定資金の供給という大きな目的を果すという行き方がよりよい行き方ではないかというふうに実は私共は考えておる。この点を現在折衝を重ねているような状況でありますので、この点につきましては、当委員会あたりの率直な御意見をもこの際に拜聽できまするならば私共としても大いに仕合せかと存ずるのであります。
#25
○矢野酉雄君 この問題は随分長い間の懸案であつて、この問題を早急に解決しなければ、殊に引揚者、未帰還者の家族の資金面のその途は殆んど閉ざされると言つていいくらいであります。故にこの問題は政行部だけの孤立的な処置ではなかなかこれは早急に実現することはできないので、今岡元委員が表明されたように、どこに一つの交渉の難点があるか、隘路はどこにあるかというような点も、次長だけでは計らいかねるところもあると思いまするが、須らく上司と打合わせられて、そうして立法府の力をここに協力的に働かせなければ、いつまで経つても難点難点といつて竿頭一歩を進めることができないのであります。もうこれから後の我が金融界の將來を思うと、殊に九原則がああいうふうにサゼツシヨンとして出ておるので、実は数日前某委員会を開いた際に、非常に責任ある行政官が、九原則が表示されたので、その方面の金融も非常に圧迫を被むつておる、殊にすでに決定しておる復金さえも全部金融を停止しておるというようなことを表明したのであつて、これは実に由々しき問題であつて、裸で帰り、信用、地盤も有せざるところの引揚者諸君に、この上に金融面の圧迫を加えるならば、結局社会的犯罪がここに続出せざるを得ない一つの社会的環境を作るということになりますので、この問題は我が特別委員会のこの特別議会における大きい一つの問題として、我々の問題としてもつと具体的に計画を立てて、そうして行政部を鞭撻し、進んでは関係当局に立法府としての民意を大いにぶつつけて行くというようなあらゆる万全の手を打たなければならんと思います。もう本年度のこの特別議会において、引揚促進の問題と、引揚者、未帰還者家族の生活をここに安定せしめるところの確固たる資材面、或いは金融面の基礎をここに確立せしめてやらないならば、非常に重大なる私は社会問題が発生するということを予想することができますので、行政府自体もこの社会的、客観的情勢を十分御考察になつて、そうして復金の方面の、特別の引揚者に対する融資というような意味でなくて、引揚者も当然復金の当り前の融資を受け得るという條件を、十分この点はもつと拡大して頂くと共に、愛知銀行局長は、実に國民金融公社は主として引揚者、未帰還者家族の金融の公正なる唯一の機関として発足せしめたいということを当初においては言明しておつたくらいでありまするので、これらの経緯、又立法の精神というものを十分に把握せられまして、格段の御奮励を私は要望して止まないのであります。因みにこの機会において我が特別委員会の委員各位に対して、私は委員長初め諸君に対して意見を申述べて置きたいと思います。
 この案件を見ますというと、非常によく計画されて、殊に第三の「運営の方針」ということは、これは、最も民主的な私は一つの課題であつて、私達の心のどん底まで、この特別議会は、例えば國民金融公社、或いは第四回國会で我々が作りました特別未帰還者のその範囲をもつと拡げるとか、その他或いは住宅問題の解決とか、この特別議会ではこの問題とこの問題とこの問題とこの問題とこの問題だけは絶対に立法せしめようじやないか、或いは行政的処置をやらせようじやないかというような、本特別議会におけるところの我々の努力の集中点というようなものをこの機会に我々の心の中に鮮やかに深刻に先ず肚の中に入れて、そうしてそれに向つて我々二十名が本当に政党政派を超えて、打つて一丸となつてその主力点に向つて全力を傾注して行くというようにしたいと思いますので、委員長は然るべくこの重大なる委員長の職責を痛感して、そうして万全の手配をして頂くようにこの機会に強く私は要望して置く次第であります。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#26
○説明員(三井武夫君) 只今のお話がありましたように、先般指示されました九原則のいよいよ実施期に入りますれば、今後の金融の問題は相当これは窮屈になつて参ると申さざるを得ないものと思うのであります。そうした際でありまするので、政府といたしましても引揚者金融をも含めました一般庶民金融機関に対しまして、是非とも國民金融公社をこの際作り上げたいという考えを持つまして、先程來申しまするように、今日までその準備を進めて参りました次第でありまするし、又この國民金融公社の事業資金として必要な予算の要求をも別途いたしておるのであります。そこへ持つて参りまして先程も申しましたように、たまたま最近になりまして関係方面でこれと異つた意見を出して來る向きがあつたのでありまして、私共といたしましては引揚者金融の重要性というようなことから考えましても、何とかこの際國民金融公社を作り上げたい。かような考えを持つておるのであります。先程來私が、その点につきましての関係方面との折衝に苦慮しておると申しましたのも、まだまだその点につきましての折衝の余地が十分あると思うわけであります。関係方面の意向も必らずしも一致した全体の意向ではないようにも存ぜられます。特定の部局の意向であるというふうにも存ぜられるわけであります。行き方といたしましては、若しもそれが関係方面の終局的な行き方でありまするならば、その線に速かに順應いたしまして、何とか早く、この引揚金融が実行できる態勢を整えるということが健全な行き方かとも思うんでありまするけれども、現在のところはまだそこまでの考えを固める時期ではない、まだまだこの公共企業体の形による当初の案を推し進める余地があるように考えておりますので、目下といたしましてはその点につきましての努力をいたしておるのであります。一日も早く國会の御協賛を得てこの法律案を成立せしめ、新らしい公社の発足を見たい、かような考えを持つておる次第であります。先程申しましたように、やはりこの引揚者金融機関というものを一日も早く確立するということでありますけれども、その点につきましての只今の考えは、先程來お話がありましたように、やはりこの國民金融公社という形で行くのがベターであるという考えを以ちまして、関係の方との交渉を続けておるような状況でありますので、その点十分に一つ御認識を得たいと思います。
#27
○淺岡信夫君 只今三井次長の説明でよく了承できるのであります。その点につきまして、一つはつきりと伺つて置きたいことは、諸般の準備を遺憾なく推し進めるということでございまするが、関係方面との折衝、そうした点につきまして、三月早々から再開されますこの國会、日時は、七十日というような状態であります。ところが今の諸般の引揚者或いは留守家族の実際を見ますと、なかなか遷延な許さないのであります。ですからそうした点も考えてこの面は三月中にはできるところがあるであろう。或いは四月中には何とかなる。或いはいつ頃の期日には政府法律案として國会の審議を得るというふうな方向に持つて行けるかどうか、この点を一つはつきりと伺いたいのでございます。
#28
○説明員(三井武夫君) 政府といたしましては、この再開劈頭にも、この國民金融公社法案を提出いたしたい考えでございます。そのつもりで、是非ともそれまでには関係方面との折衝を終了いたしまして、完全なる了解を得た上で、この法律案を出したいという考えでおります。
#29
○天田勝正君 私も一つ、どうも説明を聞いておつて了解できないんですが、それは第四國会で、各公共企業、つまり政府の事業の中でも企業面に属するものは、殆んど公社にした方がよろしいというので、関係方面もこれを勧奬した筈なんです。然るにこの金融面だけを今度、政府で直接やつた方がよろしいというのは、私はそのままで受取ることはできないのであつて、どうしても、これには何か内容的にいかん点があるか、或いはその他の点があつて、そのために新らしくそういうことを持ち込んで來たのではなかろうかと想像できるのであります。併し企業面は政府が直接やつた方が能率的だというならば、そういうことをしよう筈がないのであつて、外に離れておるものを政府へ持つて來いという、サゼツシヨンでもあるならば別だが、外に切り離して今日やはり金融というようなものは政府が直接やるよりも、その部門の営團なり、或いは公社なりという形の方が必ず能率的な筈なんです。この能率的である筈の金融関係だけを他の政府企業と別に主張されるのが、私はお聞きしておつても明確にちよつと分らない。その他の理由によつてそういう主張をされたんだと、こう思うのですが、そうした点があつたら一つお漏し願いたいと思います。
#30
○岡元義人君 今私も天田委員と同じ感じを持つておりました。先程からの三井次長の御説明では、昨年の十二月の状況と少しも変つていない。それから二ケ月政府は手を打つていないという結論に到達すると思います。そこで政府は先程淺岡委員の質問に対して次の國会の冒頭にこれをかけるつもりだというような話がありましたが、実際にこれは三井次長よく聞いて置いて頂きたい。(笑声)あなたの方は二十三年度のこの金融会社に充当しておつた三億円の金も、この間の補正予算のときに、私の方から一應注意があつたのだが、握り潰された形で、どこかに流用されたことは事実で、こういうようなこともあるし、だからできるだけこれは私の付度が入つておりますが、大藏省は二十四年度以降に持つて行かなければできないじやないかというような、あなたの方の内輪で、このような決定的な一つの何があつて動いておりやしないかという懸念が一つある。それと今の天田委員の質問の含み、その点をよく大藏省は考えて頂きたい。特に金融公社はこれをセパレスするというようなことに対してははつきりしておるが、それから財源的の措置は何も二十四年度の関係とは別箇に新らしく全額公債を以て始める肚があるのか、そういうようなことをもう少し具体的に言つて頂かなければならん。我々は我々として関係方面と別に交渉の経過があるわけでありますから、それとぴつたり合つていない。どうも大藏省が一人で芝居を打つておるような氣が多分にするのですが、それでざつくばらんに話して呉れということを要請したので、その御説明を願います。
#31
○説明員(三井武夫君) 只今の御質問になりました、関係方面が突如として、今度の場合政府自身でやれということを言い出しましたその眞意につきましては、実は私共もいろいろ付度を重ねて質問をいたしておりますけれども、十分な納得が行かないのであります。從來の考え方からすれば、公共企業体という形を取らなければ……、実は金融機関の場合は公共企業体という形を取りまして、政府の会計と同じような財政法その他の会計法規の適用を受ける、その適用の下に仕事をして行くということでありますれば、この形で十分な円滑な運営ができるかどうかというようなことに多少疑問があつたのでありますが、併し定められた根本の方針がさようであれば止むを得ないということで、その不便を忍びまして、公共企業体としての新らしい金融機関を考えていたわけであります。そこへ持つて来て突如として政府自身がやつたらいいじやないか、或いは銀行局の一部門でそれをやつたらいいじやないかということを言い出しましたその眞意は、どうも私共としては理解が行かないのでありますけれども、強いて付度いたしますならば、金融の問題は金の用意さえできるならば、その他の仕事は從來の金融機関を使うなり、その他便宜の方法を考えてやつて行ける。この会計を明確にし、資金関係を明確にし、而も政府の機関というものをできるだけ増大せしめないためには、政府自身が仕事をいたして行くのが一番経済的であり、合目的的であるというふうに考えておるのではないか、というように私共も想像いたしておるのであります。從つて來年度の必要な資金は、予算に計上するなり適当な資金的の措置を考えて、政府自身がやつて行け、かような意見であるのではないかというふうに存ぜられるのでありますけれども、先程來申しますように、金融機関として仕事をいたして参りますためには、やはり適当な店舗も持ち、窓口も持ち、手足も持つて、そうして仕事をいたして行くのでなければ、例えば預金部の例を見ましても、預金部の仕事というものは、決して大藏省の中の一課だけの仕事ではないのでありまして、十分な手足の窓口、或いは補助機関というものを持つて初めて仕事をいたして行ける、さような観点からいたしましても、國民金融公社が廣く國民大衆というものを相手にいたして行くという目的からいたしますれば、どうしても自身で十分な機能というものを備えて行かなければならないというふうに現在も確信をいたしておる次第であります。その意味から十分に状況を説明いたし、又この庶民金融の特殊性と申しまするか、他の金融機関よりも一層窓口を多くし、手足を多くして仕事をいたして行く必要というようなものを力説いたしまして、説得いたしておる実情であります。尚新設の國民金融公社の出資金といたしましては、只今のところはやはり時期といたしまして、來年度の予算にその出資金を要求いたしておる次第であります。
#32
○岡元義人君 そうしますと、地方ではこの問題が恩給金庫等にも非常な影響を與えておりまして、庶民金庫なんかの準備その他も相当準備の進んでおる所もあるし、非常に困つておるのだと思います。結局十二月のときに、その資金流用の際に、大藏省は何とこの委員会で明言したかと申しますと、これは流用しても全額公債で行つても差支えないのだからということは、一應この委員会で明らかにされておるのです。今三井次長のお話を聞くと、結局私たちの懸念した通りに、來年度の予算で行く、そうしますと、自然とその一つで金融公社の設立の見当がついて來るわけであります。それでは大分話が違う。委員会としてはそういう話ではなかつたと言わざるを得ないのであります。その点一つ責任を以て御回答を願いたいのであります。
#33
○委員長(紅露みつ君) 委員長からも申上げたいと思いますが、実は公社法案は先程から各委員からお話がありますように、この前の國会ですでに実現すると思われたので、私なども未亡人方面の金融につきましては、これを本当に手ぐすねを引いて待つておりますので、今度の特別國会には当然出るものだというので準備をしておる状態でございますので、本当に今の御説明だと困ると思います。
#34
○説明員(三井武夫君) お話がありましたように、この公社の設立を一日も早くいたさなければならんのは、私共もその通りに存じておるのでございますが、只今の見通しといたしましては、再開劈頭に法律案を出しまして準備をいたしまして、この公社の仕事の始まりますのは、やはり四月以降ということに相成るかと思うのであります。そうなれば、会計の関係は二十四年度の予算に計上いたしまして、そこで出資ができることに相成れば、実際の仕事の上には差支えないのではないかというふうに現在のところでは存じておる次第でございます。
#35
○矢野酉雄君 これが法律となつて、いよいよ四月から発足しても、実際の末端の仕事は恐らく四月の末は駄目ですよ。そうすると、そこまでの間の金融の措置はどういう計画を持つておりますか。
#36
○説明員(三井武夫君) 御承知のように、引揚者に対しまする復興金融金庫からの特別の融資の制度につきましては、今後の融資を継続することが不可能になつておるような情勢でありますることは、御承知の通りでありまするが、ただ從來いろいろと借入の申込みのありましたものにつきましては、個個の案件を取上げまして、この第四四半期の復興金融金庫の資金にいたしましても、できるだけ御希望に副うようにいたすことにいたしております。つまりこれは特別の融資というような方式ではないのであります。個々の案件として、復興金融金庫の融資の対象となる得るものをできるだけ拾い上げて、そうした方面の需用に應えることにいたしたい、かようなことで当面の、当面と申しまするか、從來未解決のままに持越されておりましたものにつきましては、できるだけ考慮することにいたしておる次第でございます。
#37
○矢野酉雄君 第四四半期の庶民金庫の予定額は幾らですか。
#38
○説明員(三井武夫君) 庶民金庫の第四四半期の資金計画につきましては、今ちよつと手許に資料がございませんので、はつきりしたことを申上げられません。
#39
○矢野酉雄君 最前岡元委員の言われた三億かを流用されたのは、そういう意味のものをもつと第四四半期に取返して來て、そうして庶民金庫の生業資金として、何とか國御金融公庫はあれ程末端まで首を長くして知つておるのですよ。それが丸で裏切られたので、非常なそこに不平不満もあれば、事実上生業資金も枯渇しておる。だから、國民金融公庫がいよいよ発足するのが四月の末か五月の中頃でよいと、そうすると実際はそこまでの間はどうしますか。それで、分らなければよいですから、分らなければ分らないで、そこに材料がなければよいですが、何とかそこをうまく繋ぎ資金を、一億今残つておるとすれば、それを二億か三億になるように、何か一つ大藏当局は厚生当局とよく御連絡頂いて、厚生省からも來ておられるから、厚生省ももう少し頑張つて何とかしてやらないというと、革命は、結局生きられないというのから爆発するので、そういう点は実に小さくないのです。重大問題です。このままに放置するならば、或る一つの思想運動、或いは或る特殊な政党の温床となつて、三千万のこの関係者諸君は実に重大なる危機に私は直面すると思う。殊に昨年十二月の最終に帰つて來たところの引揚者の諸君の実際を調べて見るというと、菊の花さえも踏みにじつて、これが某々の象徴であるとして、そうし切歯扼腕して却つて日本婦人が餞けしたのに対して、実にその場合に報ゆるに逆な態度を示しておるくらい惡化しておる現実があるのだから、本当にこの問題は、あなた方事務当局だけの問題ではなくて、新内閣の重大問題として考えなければならんと思う。そういう点を是非事務当局も認識せられて、今特別の処置ができれば、五月に國民金融公庫が発足に至るまでの繋ぎ資金として、生業資金たる庶民金庫の活用を活溌にして頂くように私は要請して止まないのであります。
#40
○説明員(三井武夫君) 只今申上げましたように最近の実情等に顧みますれば、引揚者の対策というものは非常に重要である、この点につきましては本当に只今のお話の通りでございます。私共といたしましても、決してその重要性につきましての認識を欠いておるつもりはないのでございます。お話になりましたように、この公社ができますまでのこの繋ぎと申しまするか、その間の過渡的の金融につきましては、当然これは考慮をいたさなければならないのでありまして、先程申しましたこの復興金融金庫の資金で拾い上げられるものはできるだけその方法で拾い上げ、又庶民金庫の生業資金によつて救えるものはそちらの方法を十分一つ考えるつもりでおります。この点を附け加えて置きたいと思います。
#41
○北條秀一君 私は四つの点を三井次長にお伺いして置きたいと思います。
 第一は先程三井次長は復興金融の特別融資は不可能な状態になつておるということを各委員諸君は御了承になつておるという話でありましたが、昨年の十二月の初め当時の林國務大臣と泉山大藏大臣は必ず責任を以てそれに善処する、從つてどういう方法でやるかということについて御回答を申上げると言つたまま今日まで何らの政府から責任ある回答がないのであります。從つて今三井次長の言われました不可能になつたということを我々が了承したということで、ここで表明されますと、了承したことになりますから、我々は今日まで了承しておりませんので、三井次長にその点は改めてもう一度政府とその首脳部に話をして頂きたいと思います。
 第二の点ですが、それはこの國民金融公社について政府部内は完全に意見が一致しておるのかどうか、部内そのものに意見の相違があるのではないかという空氣があなたのお話を聞いておりますとありますので、その点ははつきりして頂きたいと思います。
 第三点ですが、これはすでに我々は庶民金庫を中心として金融公社の実際の設立準備が進められておるという、先程紅露委員長及び岡本委員の話の中にもありました通り、國民はこれを待つておるわけです。又庶民金庫の方でもその設立の準備を進めておるというふうに我々聞いておるのです。從つて法案が通過次第、四月の一日からでも直ちに実施できるという状態なんですが、その点については大藏省当局はどういうふうにお考えになつておるか、或いは庶民金庫に対するその準備に対してどういうふうな実際の指示をされておるのか、四月からできるから準備をどんどん從來通り進めろというふうな言われておるのか、或いは現在多少その準備は待つて呉れというふうに言われておるのか、その点をはつきりして頂きます。
 最後に第四点ですが、それは先程矢野委員からお話がありました生業資金の問題です。これは昭和二十三年度の当初におきまして、厚生省は確か九億九千万円の予算要求したと思うのです。生業資金を更にそれに約一億何千万円か追加予算があつたのであります。九億九千万円としまして、それを大藏省は先ず五億で打ち切つて貰いたい、そして足りないときには更に追加をするという約束であります。当委員会においても大藏当局は五億で足りなかつた場合には更に足しますということをはつきりと言明しておられるのであります。ところが庶民金庫の先程の生業資金の問題は現在では厚生省の言明によると、一億しか残つていないということですが、それは五億の中の最後の一億であります。実際に必要なものは一億や二億ではないのです。而かも先程の金融公社がこの正月から発足して三億の金を準備しておるというのを他に流用して、そうして庶民金庫が足りないときには更に予備金から出そうという要求をされて、これを出さないというふうな現在の情勢のようですが、そうなりますと結局これらの引揚者、或いは一般戰災者に対するところの生業資金というものは全く打棄てられて顧みられないというような現状ではないかと考えておりますので、先程の三億円の金融公社の出資金として予定されたものを他に廻した事情もありますので、本年の三月末までに生業資金を当初の五億円以上に他に予備金からこれを廻すことが可能であるかどうか、以上四点について見解をお知らせ願いたいと思います。
#42
○淺岡信夫君 只今北條委員の言われたことは全く同感でありまして、これを今日三井次長に確答を願うということはなかなか至難の問題だと思うのです。でありますから、日時をはつきり決定願つて、委員長の方で願つて、そうして大藏省首脳部のきちつとした回答を当委員会に求めたいということを私は要請します。
#43
○北條秀一君 答えられる分だけは答えて頂きます。
#44
○説明員(三井武夫君) 第一の問題でありまするが、私の申上げましたのは、復金融資の方法によりまして、引揚者金融を決定するということにつきましては不可能になつた次第であります。そこで関係方面におきましては、引揚者融資というようなことを何らかの方法によつてやつて行くということの必要性については十分認識しておるのであります。今後の復金融資に代る特別の方法はどう考えたらいいかということに相成る次第でありますが、この点につきましては、先程來お話になつておりまする國民金融公社、この新らしい資金を設けて、融資をも含めた國民大衆の生活安定資金の供給という方法を私共といたしましては現在考えておる次第であります。私の申上げましたのは、さような意味でございまするが現在といたしましては引揚者融資の方法を採上げることが私はこれが最良の方法であると同時に、結局可能な只一つの方法ではないかというふうに存じております。
 それからその次の問題でありまするが、この國民金融公社を公共企業体という形でやつて参る、この点につきましての法律案を國会に提出するということにつきましては、只今のところは政府部内の意見は一致しておるところであります。
 それからその次の問題でありまするが、お話になりましたように、庶民金庫方面におきましても、一日も早くこの國民金融公社を作り上げる、発足させるということにつきまして非常に熱望いたしておるのでございまして、先程も申しましたような、最近におきましての暗礁というようなことにつきましては、庶民金庫方面も非常に憂慮いたしております。從つて金庫といたしましては、この法律案が通過次第速かにこの新公社の設立準備を進めまして、一日も早く開業ができるように十分な用意をいたしております。それにつきまして私共といたしましても、さような方針で庶民金庫を拡張いたしております。
 それから五億円の生業資金が増額が可能か不可能かという点でありまするが、この点は私共といたしましても、政府財政府の許します限りは五億円を増額いたしまして、少しでも多くの生業資金貸付けをいたしたいという希望でありまするけれども、私共の非常に不本意のことでありますけれども、本年度の財政の状況から申しますれば、先ず増額はなかなか不可能であるように聞いております。この点は私共といたしましても、増額を希望いたしておるのでありまするけれども、現在の状況は不可能のように聞いております。尚この点につきましては、予算当局のはつきりしてお話を申上げた方がよろしいかと思います。
#45
○北條秀一君 三井次長にこれはお話すべきことじやないかも知れませんが、委員各位に私はよく聽いて頂きたいと思うが、復金の特融については第二次吉田内閣の林副総理は、副総理として我々委員長以下全員が行きましたところ、必ず責任を以てお答えします。而もそのとき方法を示してお答えすると言つたに拘わらず、遂に第二次吉田内閣は我々に回答しなかつたという点について、第三次吉田内閣におきましては、前の関係がありますから、責任があるということを私は十分に委員各位に確認して頂きたいと思います。それによつて、私は新らしい内閣に対して、これまでの内閣の責任を追及して行くべきだというふうに考えます。
#46
○穗積眞六郎君 今の問題は、林厚生大臣だけでなく、泉山大藏大臣も、もう最後の日でございましたか、委員長と私と行きましたときに、これは必ずもう二、三日中に何とか御返事する、これだけの言葉があつたのです。林大臣だけでなく、大藏、厚生両大臣からの話でございます。
#47
○岡元義人君 もう休憩の動議を出そうと思つているんですが、もう一つだけ、今の三井次長に、これは三井次長は自分で歯の痛さを知つておられる人ですから、相当今日は皆さんから無理が出たと思うのです。どうぞ今日の議論の何をばよく胸に一つ叩き込んで頂きまして、全力を傾注して、解決に努力して頂きたいと思うのですが、ちよつと速記を止めて下さい。
#48
○委員長(紅露みつ君) 速記を止めて頂きます。
   〔速記中止〕
#49
○委員長(紅露みつ君) 速記を始めて。
#50
○淺岡信夫君 一つ休憩をしたいという動議を提出いたします。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#51
○委員長(紅露みつ君) それでは御異議がないと認めます。何時まで休憩いたしましようか。
#52
○北條秀一君 一時まで。
#53
○委員長(紅露みつ君) 一時まで、それでも休憩いたします。
   午後零時十七分休憩
   ―――――・―――――
   午後二時二十一分開会
#54
○理事(天田勝正君) それでは休憩前に引続きまして会議を開きます。先ず日程第五、の引揚者寮無縁故者住宅に関して、引揚援護廳の指導課長岡田好一君が見えておりますので岡田指導課長の説明を求めます。
#55
○岡元義人君 その前に、説明と申しますよりは、こちらからいろいろ質問したいと思うのですが、差支えありませんか。
#56
○理事(天田勝正君) それでは説明を省略しまして、質問して貰うことにいたします。
#57
○岡元義人君 岡田課長が見えておりますので質問いたしますが、大体先の第四國会におきまして、当委員会において今まで開陳されました援護廳における計画がその後経済九原則に從いまして、殆んど予算的措置において困難に蓬着して、その後の経過がどういう工合になつているか、それと同時に、今後これに対してどういう処置をば援護廳はしようとしているのか、その点承わりたい。それから序でに関連して委員長の了解を求めたいと思うのでありますが、今度九州地区をば具さに廻りまして、特にひどかつたのが熊本の青葉寮でございます。それから鹿兒島の伊敷寮もひどいのですが、できますならば、この委員会で決議によりまして、援護廳と安本と大藏省の主計局、この三名を至急現地に調査に派遣する要求をば、私は動議として提出いたしたいと思います。と申しますのは熊本のごときは、先日齋藤長官が熊本に行かれたそうでありますが、現地を見て帰つておられない。ところが熊本市内に対して、蓆旗を立てて正に今暴動を起そうとしている傾向がある。現状を見て見ますと、前の砲兵隊と騎兵隊の厩舎のままをば寮にしている。而もコンクリートの、馬のおつたそのコンクリートの上にござ一枚支給されずに、この何年間というものが放置されている。ついこの間に餓死者を出している。餓死でなくて、これは寒さに堪えず死んでおる。こういう状態でありますから、各議員の御了解を求めまして、議決によつて派遣を要望したいと考えます。
#58
○理事(天田勝正君) ちよつとまだ質問があるのですがね。質問の分だけをお答え願つて、それから動議が出ておりますから、それに進みたいと思います。
#59
○鈴木憲一君 今の質問について、今少し岡元さんに詳しく聽きたい。私初めてなものでございますから、熊本の何か引揚の、こちらの役人の方が行かれたのですね。行つて事実をそのまま見ずに帰つたというのですか。
#60
○岡元義人君 これは別に引揚寮の調査ということで行かれたわけじやなかつたのですが、幸いに齋藤長官が九州に廻られたので、その節に廻つて頂けば非常に結構であつたのでありますが、そこまで時間的余祐があつたかなかつたか知りませんが、見られずに帰つたのです。だから見て置かれれば別に行かれる必要はないのですが。
#61
○北條秀一君 議事進行について……実は質問をして貰つて、それに答えられて、更に質問がありますから、それに答えて頂きたい。
#62
○理事(天田勝正君) 岡田指導課長の答弁を求めます。
#63
○説明員(岡田好一君) 只今の岡元委員の御質問に対してお答えいたします。私の方の関係で、只今のところ経済九原則の建前からいたしまして、私共の仕事の面に直接まだ現われて参つておる事象はないのでございまして、ただ九原則の本質的な問題が、具体的な問題がまだ決定いたしておりませんので、從いまして私共の方の仕事の面にどういうふうにどう響いて参りますか、私共もその点の各般の情勢と睨み合して、只今いろいろと研究はたいしております。ただ先程岡元委員のお話にありましたように、経済九原則が響いて援護廳の予算の面に或る程度の制約を受けたんじやないかというお話の点は、多分先般の第四四半期におきまする樺太引揚無縁故者の住宅建設費の関係、それから東京都におきまする一時寮に滯在いたしております人たち、これを早急に定着寮を建設してそこに移つて頂こう。この二つの問題が、この九原則が多少の関係を以ちまして、第四四半期で予算の成立を見なかつたわけであります。これを具体的に申上げますと、実は樺太の引揚無縁故者につきましては、一万四千名の住宅が不足いたしておりますので、これに追加要求と、それから東京都の一時寮に滯在いたしております者が約千四百名であります。その外國立病院等におります者を入れまして、三千七百名だつたと記憶いたしておりますが、これらの方々を早急に定着寮に入れようというようなことで、一万四千名の樺太引揚無縁故者の不足住宅と、三千七、八百名に上ります一時寮に滯在しておられる方々の定着寮建設のために、前者におきましては大体一億九千万円、後者におきましては補修費用を併せまして八千万円ばからを要求いたしたわけであります。安本の方の側におきましては、年度中途にこうした緊急事態に立至りましたがために、來ておりまする四百六十億の公共事業費の枠を殖やすわけに行きませんので、その中で各省のやり繰りをいたしまして、しわの出たもので或る程度の財源を捻出しようという、つまり財源捻出の手段を考えておられまして、それで大体安本の当局におきましては各省との折衝を持つて頂きまして、凡そ我々の要求した程度のものは或る程度しわを寄せるように技術的には一應できたのであります。ところが、御承知のように公共事業は関係方面の認証を得なければなりませんので、重ねてその認証を受ける過程におきまして、御承知の政府職員の俸給ベースの改善があつたわけであります。その関係がつまり公共事業におきまする労賃の引上ということに即関係を及ぼして参つたのであります。從いまして折角しわを寄せて、或る程度の実現を期するよう両者の間で話合は進んだのでありますけれども、関係筋の何を受けておる間に労賃の値上り等によつてその操作ができなくなつたわけであります。いろいろな観点でしわができなくなりましたために、これは私が聞き及んでおる範囲でありますけれども、いろいろな経費の関係で、つまり予備金の方の公共事業の予備金支出も、一應公共事業として考えて呉れたらしいのでありますけれども、安本と司令部との折衝の結果は、要するに予備金は災害以外には使つちやいかん、從つてこういつた新規の予算はこの際これを認めるわけにいかん、勿論政府部内で、外を削つてもどうしてもやるということになれば、それは別だけれども、全体的な問題としてとにかく新らしいこの問題を、更にこれに対する必要な予算額を殖すということはいかない。從つて既往の枠の範囲内において賄い得るし、賄えない場合は認めるわけにいかんというような、まあ強硬な折衝が重ねられました結果、私共といたしましては、更に他の関係方面へもその事情を陳情いたしまして、その面から特に財政関係方面へ特別な申入れをして頂くようにも私共もいろいろ手配をいたしたわけであります。その結果が從來とは見なかつたような関係筋同士で、この施設問題について協議会を持つて頂きまして、その協議会の席上いろいろ議論をされましたのでありますけれども、聞くところによりますと、結論としては、経済九原則の建前から赤字を出さないというようなことで、どうしても第四四半期に今申上げました要求の予算を付けるわけにいかん、從つてこの問題は國内の受入態勢その他の面からいたしましても特に重要であるのだから、少くとも二十四年度の第一四半期には必ず優先的にこれを認めるということを私共が連絡を取りました、関係筋とそれから財政関係筋との間に最後にそういうふうな話合いがあつたというふうに私共は聞いておるのであります。又安本の当時出席された一課長からも、こういう話があつたということを聞いたわけであります。從いまして第四四半期には止むを得ず今の経済九原則の建前から赤字を出さないということから、二十四年度の第一四半期にこれを繰延べられたというわけでありまして、これが恐らく只今岡元委員から御質問のありました経済九原則が或る程度影響があつて、私共の予算の執行上非常に困難を感じた帰ではなかつたかというような御質問であろうと思いのであります。それから尚これは話は別でございますが、恐らく多少の関係を持ちますので重ねて申上げて置くのですが、今の特融の問題について見ましても、勿論復金の融資というものが本筋のものでなくちやならんということは、恐らくこの経済九原則から割出されておる関係筋の考え方だろうと思うのでありますが、特融の方も御承知のように復金の面ではどうしてもいかない、事業そのものが必要であれば、政府としても考える余地があるならば、別に考えてもいいじやないかというようなことも関係方面から話があつたということを私共は聞き及んでおるのでありますが、そういうふうな多少の経済九原則との関連性について、私共の仕事の面に多少の支障はあるようでありますけれども、別段これと言つて際立つた問題もまだ起きておらんようであります。
#64
○岡元義人君 今のお話によりますと、結局第四四半期では駄目、來年度第一四半期でなければ金が出ないということになるのですが、併し第一四半期の金というものは、恐らく先程金融公社の問題でも、この委員会において檢討しましたように、六月から七月頃にならなければ金にならない、で引揚の再開は、これは我々はただ想像する以外にないのですが、やはり四月、五月には引揚は再開されると考えなければならん。本年度の第四四半期の分に対してもそういう具合に削られてしまう、こういうことは一体眞劍に政府部内においても檢討され、又関係方面においても十分熟知してやつておられるのか、実際そこまで行くと了解に苦しむのです。四月一日から援護廳が確実に何らかのやり繰りを以て計画された建物は実施されるか、されないか、著工できるか、できないか、そういう便法があるかないか、この点どこまでそういう確信を持つて岡田課長はお答えできるか、お答えして頂きたい。
#65
○説明員(岡田好一君) 只今の御質問の点御尤もな点でありまして、私共も予算の執行その他から考えて見まして、すでに來年度の再開には必ず当初におきまして或る程度のものは間に合せなければならんということを、いろいろと只今頭を悩ましておるわけであります。從いまして今申上げた中で、今の東京都におきます一時寮のごときは一應この第四四半期は駄目であつたわけでありますが、事態が非常に切迫しておりますし、今の岡元委員のような御質問の御趣旨にありますようなふうに、一刻も猶予のできない状態にありますので、第四四半期では駄目でございましたけれども、私共の方の予算のやり繰りをいたしまして、細かくなりますけれども、應急家財の予算が、引揚人員がそれだけ減つたわけでありまして、不必要な額が出ましたので、約二千万円ばかりの不用額を財源を捻出して、そうして財務当局の方にこれを一つ東京都の一時寮の解決に使わして頂きたいというふうに折衝いたしまして、只今のところ大体事務的には了解が成立いたしております。從つてもう一應内部指令だけは出してもいいというところまで話合が進んでおるのでございます。それで第四四半期に成立を見ました一部は、みずからの予算の節減で賄つたわけであります。ただ樺太方面無縁故者の分が一万四千人からの分になりますと、一億数千万円の金になりますので、とてもやり繰りでどうこういうこともできませんので、只今一應でき上つておりまする無縁故の中で、一割程度の者を一應四月乃至五月の再開の劈頭、とにかく間に合うような、必ずそれに入れ得るように余裕を残す、そうして一時寮も、お寺、そういつた公会堂等の借上げも現地で十分やらせて、それらに対する必要な費持も見て、とにかく再開劈頭におきます無縁故者の受入れは支障のないように各府縣にそれぞれの手配をさせるということを一應考えまして、今月の末、乃至は來月上旬に北海道、東北六縣の各課長を呼びまして、現在の無縁故住宅、或いは又收容住宅の中で余裕のありますものを、洗いざらいこの際徹底的に処理せしめまして、それだけは確保してこの再開劈頭に間に合わせる、一時そういうことにしてやつて行きたい、それから又予算的な措置の方におきましては、第四半期のときに私共が安本の方へ強く要求いたしましたことは、すでに第四四半期で要求いたしておりますので、もう現実の引揚げて帰つておる者でありますから、これをどうこうするというわけに行きませんし、これを建設を延ばすということは、結局一時寮にいつまでもおらせるということになれば、非常にその間東北六縣、北海道にいたしましても援護上支障がありますので、どうしてもこれはもう第一四半期の四月には少くとも或る程度の認証を餓て著工できるような段取りにして頂かないと、引揚援護廳としての責任を以て、これらの無縁故者の方々を保護するわけに行かんということを強硬に申出てありますし、又安本の方の関係課長の言明によりますと、國会の関係もありますけれども、とにかく暫定予算等も考えられますので、とにかくこの問題に関する限りは、既往の引揚者の分については少なくとも四月中に認証ができるように努力をするということの確約を得ております。私共もそれを信用いたしまして、一面においてはそういつた一つの既往のものの保留を活用するということと、一面はやはり予算の執行を早くさせて頂いて、新らしい建物をどんどん建てて行くという二つの面で、少くとも再開劈頭には支障のないようにいたしたいと、折角只今そういうふうな面について具体的に考えておるようなわけであります。
#66
○岡元義人君 そうすると今二千万円の應急家財費を、これはただやり繰りするだけで、後は返して頂きのですから、應急家財費は抹殺されるのですか、その点を伺つて置きますことと、それから應急家財費は相当全國的に浮いた財源と申しますか、これは委員会の議員が調査に行かれると分るのですが、末端まで実際應急家財費で支給しなければならないものをば、地方自治体の観念の間違いと言いますか、やらなければならないものをやつていないという状態が沢山ある。例えば引揚をして來て入院して、今度家へ帰るときには何も支給されない。当然應急家財費の対象になるのですが、そういうものは全然支給されてない縣が相当あるのです。そういうような場合に、今までの分はこれを取上げられると非常に困る点が起きるのですが、全然抹殺されておるのか、やり繰りされておるのか、それを伺いたい。もう一つ岡田課長にお伺いしたいのは、福岡縣、鹿兒島縣、鹿兒島縣の場合には南西諸島の無縁故者住宅です。これなどは縣廳、市と非常に問題になりまして、漸く市が土地を提供して呉れたところが、家を建てるときになつて今度肝心な金が來ない。こういう事態に立ち至つておるのですが、こういう問題のときにはどういう工合にされるかというようなことを併せて伺いたい。
#67
○淺岡信夫君 今岡元委員の言われました点ですが、それを更にこれは北海道の室蘭におきましても、或いは函館におきましても同樣の問題があるのですが、又東北六縣にもあるようなふうに私共了承しておりますが、そうした点について一緒に承わりたい。
#68
○説明員(岡田好一君) 只今私から申上げました應急家財のやり繰りは、一應財務当局といろいろ折衝いたしました結果、本年度の予算の中の不用額としてそれだけを立てるというわけであります。勿論それだけの不用額を立てましても、尚且つ來年度或る程度のものを繰越すということを一應見ましての上の純然たる予算の不用額ということに一應これを立てたわけであります。と申しますのは、私共も各府縣を見ましても、或いは又各府縣からの報告を徴しましても、應急家財の支給が非常に不円滑である。と申しますのは、昨年全部の引揚者が再開のときには、二十二年度でございます。二十二年度におきましては、その当時の残留者が即ち全部引揚げて來るものとして、当時の残留者数を基礎として全額の予算を計上いたしたわけであります。そうして二十二年度にこれを府縣に配りましたところが、府縣の方ではとにかく全部を引揚げて來るものとして私の方からやつたわけでありまして、從つて事実上はそれだけの者が引揚げて参つておらないのでありますから、それだけの品物が次の年度々々に繰下げられておる筈なんでありますけれども、現実の問題は、どうも府縣の方では先程の岡元委員のお話のように、趣旨を間違つておりますのか、又やり方がまずいのか、予算が措置してありながら、現実の問題としては行き渡つていなかつたり、或いは全部を費消してしまつたという向きが相当あるわけであります。そこで私共の方といたしましては、本年度に関しまする限りは各府縣から一應の調査を取りまして、要するに二十二年度で幾ら物を買つて、そうして幾ら配つて、幾ら物が買つておる。從つてそれを当てて尚且つ本年度これだけ追加しないと足らないといつたような、昨年度と本年度との操作の睨み合せで調査いたしました結果、先程申しましたような二千万円程度の予算は一應これを不用額といたしたわけでありますけれども、その不用額も、片方においては今の一時寮のような非常な緊急の措置を要するものがありますので、この方へ廻したわけであります。從つて二千万円一應不用額といたしましたけれども、二千万円を差引いたあとの残額予算を本年度配りましたけれども、その残額予算で、來年度再開のときに十分間に合うように、約四千世帶分のものは残すように各府縣に指示をいたしておりますので、再開劈頭におきましては、多少の準備がこの範囲内でできるのではないかと思いますし、昨年のような、予算が來たからということで無茶苦茶にやるものはやる。その結果渡らないものがあるというようなことのないように、嚴重に私の方から通牒その他打合せで指示をいたしております。それから今の收容施設等の関係でありますが、九州方面におきましても、東北六縣におきましても、先程申しましたように、第四四半期におきまする計画が、もうすつかり事務当局ではでき上つておつたわけであります。そこで建設は急ぎますし、冬は控えますというようなことで、私の方でも殆んど肚を決めてそれぞれの関係の向きに大体の内示をいたしておつたわけであります。それが今申しますようなことで、関係方面の認証を得るに至らなかつたというようなことで非常に御迷惑をかけたのでありますが、この点は私の方からもそういつたようなことを詳細に書きまして、そうして府縣の知事に御迷惑にならないように、少なくとも本年内示申上げた先に対しては、來年度必ず優先的に見る。而も今申しましたように、二十四年度の第一四半期において優先的に見るという言質まで得ておるのでありますから、それを信用いたしまして、各府縣にはその旨を私の方から詳細に通知をいたしております。二十四年度の予算の要求につきましても、第四四半期の分に繰越されましたものは、二十四年度の要求予算としては第一番にこれを掲げまして、更に新規引揚者に要しまするものをそれにプラスいたしまして、二十四年度の予算の要求をいたしておるわけであります。
#69
○淺岡信夫君 今岡田課長の説明で大体分つたのですが、その予算措置の問題ですが、それに対して大藏当局の、これに対する熱意、そうした状況を知らして頂きたい。
#70
○説明員(岡田好一君) この引揚者の住宅の問題につきましては、私共と関連を持つておりまする安本御当局におきましては非常な熱意を以て考えて頂いております。殊に樺太引揚無縁故者に二十三年度に付けました予算でも、今申上げましたような経過を辿つた第四四半期の予算でも相当好意的に、而も引揚者住宅というものが一番差迫つた問題であるというふうに事務当局としては非常に了承しておつて頂いておるので、私共非常に仕事の面において比較的樂にさして頂いておるようなわけであります。今朝程も二十四年度の公共事業の要求が各省からの要求が相当厖大になつておるというようなことから、或る程度二十四年度の査定は思い切つた査定があるのじやないかというようなことを聞きましたものですから、今朝程私と次長も安本の建設局長に会いまして、來年度におきまする住宅についての私共の要求しておる予算の重要性を懇々と御説明申上げて置きましたが、その際に局長も引揚者の住宅問題については十分我々も考えておる。できれば全体予算の範囲内において、相当考えて行きたいというふうなことも、折角今朝そういうことを話合つたわけであります。私共その点は一一考えてやつておるようなわけであります。
#71
○淺岡信夫君 只今岡田課長の説明はよく分りましたが、從來安本にいたしましても、或いは大藏省にいたしましても、できるだけのことはする。いやよく分つておるということは、もう千万言も聞い飽きる程聞いておつて、現実はさにあらずというのが今日までの状態であつたのであります。でありますから、今の岡田課長が今朝も安本の建設局長に会つて、そうして十分納得されたというような話でありますが、どうかこれは後で遺憾の意を表するようなことのないように、更に強力な推進方を要望いたします。
#72
○北條秀一君 先程岡元議員から熊本の引揚寮の問題が出まして、更に動議が出ておつた。その動議が後廻しになると思いますが、昨年の九月に岡元、矢野、淺岡三委員が熊本市に出張されておりますので、その際にも、それらの寮を十分視察されたことと思うのです。私はその報告はまだ見ておりませんが、後でその報告を議員の方からも伺いたい。つきましては、その岡元議員の無縁故者寮に関連いたしまして、十二月末に私は木下議員と山形市、秋田市、青森市、弘前市の四つの市を中心として、引揚者の受入態勢についての視察をいたしまして、その視察の結果についての緊急処理すべき問題について皆さんに報告書を出したのであります。一々については申上げませんが、特に岡田指導課長に、この際よく考えておいて頂きたいと考えますのは、どこの集合住宅におきましても、共同施設というものが非常に惡いといす点を切実に感ずるのであります。浴場でありますとか、洗濯所、便所というものが非常に惡いのであります。こういうものは、そう大した予算なしに至極容易に改善し得るのではないかということを考えますので、特にその点について十分な善処をして頂きたいと思いますが、現在我々各議員が各所を廻りましたときに、一様にそういう問題が出て來ておるわけでありますが、それについてどういうふうに現在処理されておるか、或いは今後そういう問題について、次年度の予算には十分に考えを及ぼされておるかどうか、その点について岡田指導課長の御意見を聞いて置きたいと考えております。
#73
○説明員(岡田好一君) 御指摘の点につきましては、私共も共同施設の一番これが癌になつておりますし、これらの衞生設備を十分に整えておきますことが一番大事なことだと考えております。尚その地方の地方軍政部からそれぞれ共同施設のこういつた衞生設備について、やかましく現地でも指示が出ておりますので、少くとも共同施設におきまする衞生施設、それから防火施設だけは、予算の許します範囲内におきまして強化して行きたい。その現われといたしまして、本年越冬対策で御決議頂きましたあの予算の中から、補修費として二分の一補助で三千万円を支出いたしまして、地方費と合せまして六千万円でありますが、衛生設備の改善、或いは防火設備の設置というようなことに早急に手を打たしておるわけでありますが、地方から言つて参つておりますのは、到底この程度の金額ではできませんし、相当厖大な額に上つておるようであります。私の方では大体本年度においてはどうにもなりませんので、二十四年度の予算には補修費といたしまして、相当な額を一應計上いたしまして、まあ全部皆というわけには行きませんけれども、少くとも破損の甚だしいものから、逐次そういつた設備の改善を加えて行こうというわけで、來年度の予算にもそういつた收容施設の新設の外に、こういつた補修改造費の補助も相当額を要求いたしておる次第であります。
#74
○北條秀一君 共同施設の点についてでありますが、先程岡元議員から熊本のお話がありましたが、疊がないという話であります。これは東北の視察をしましたときに、青森市にあるところの引揚者寮においてもやはり疊がないのであります。引揚者の諸君は、是非疊を入れて呉れと言うのでありますが、これは保温上も疊を入れることが非常にいいと思いますが、熊本の寮においても、青森の寮においても疊が入れてない。これは衞生上疊ではいかんというふうにお考えになつておるのでありますか。
#75
○説明員(岡田好一君) 疊の点につきましては、本当に私共收容施設の現地に参りまして、如何程施設の改造をしても、又住宅を準備いたして入つて頂いても、疊のないことによつて、施設を造りました思いやりが、実際に効果がもう半減もされるという事実を私共は十分体驗いたしておりますし、少くともああいつた環境におきまして、何とか疊でも入れて、暖く家らしい氣持でお住まい願いたいというふうに、いろいろ考えておるわけでありますけれども、御承知のように二十一年度の越冬緊急対策によります住宅施設の関係、それから二十二年度におきまする施設の関係におきましても、非常に單價が安いために、疊までは入らないのが現状であつたわけであります。これではどうしてもいけないというようなことで、私共も今度の二十三年度、本年度におきまする無緑故者住宅につきましては、少くとも疊だけはお入れするということで、議員の方々にも現地御視察でお分りになつたことと思いますが、眞新しい疊を入れてお迎えしておる次第であります。まあ既往の施設に対しまして疊を入れますということになりますと、厖大な費用がかかるだろうと思いますので、各地方におきましての補修改造の中に或る程度のものは、疊を入れる費用なども多少私の方で見ております。今後はそういつたような設備面に疊を入れるようなことも、予算の範囲内で、できるだけ入れて行きたいというふうに私共努めて、縣でもそういつた計画をいたしております。或いは又本年度におきましてはすでに疊表八万枚の割当も特別に受けまして、そうして各府縣に私の方で取りました枠を、それぞれ入用な向に対して照会して、そうして希望のあつたものに対しては流しておるというような手配もいたしております。來年の予算の補修費でも或る程度取れますならば、將來そういつた疊を入れるというような面にも、予算を多少流して行きたいというふうに考えております。
#76
○北條秀一君 岡田指導課長に、重ねてこの点を明らかにして頂きたいと思います。今の御説明で、二十四年度以降には疊の点については相当考慮して予算も組んである、こういうことですが、既往のものについては疊は入らないということになりますか、その点どうでしよう。
#77
○説明員(岡田好一君) 説明がまずかつたと思うのでありますが、つまり疊は予算が、やはり單價のときに当然最初から新設というものを見るべきだというので、二十三年度以降の新設のものにつきましては、單価から既に見たわけでございます。それから既往のものにつきましては、もうそういつた疊とか何とかという考え方でなくて、軍の建物をとにかく補修して入れさえすればいいという、極端な考え方から、とにかく雨露を凌ぐ場所をお與えしたということであつたのです。從つてその補修の予算は單價、そういつたものも見ていなかつたわけです。そこで本年度からは既往のものでも入れるということになりますと、入れるということも考えて行かなければならんというので、二十四年度は補修費の中に一應見ておるわけであります。ですから各施設で補修を必要とする場合、その内容の中に疊も入れてあれば、補修の全体の枠の中でそれぞれ各府縣に補助もできるということになるわけであります。
#78
○岡元義人君 これは問題は來年度予算が大きくなるのも結構ですが、併しもつと愼重に組んで貰いたいと思う。というのは無緑故者住宅、それから住宅関係と睨み合せまして、補修費として組込む金をできる限り新らしい住宅に移して行かなければならんと思う。これがまあ先決問題だ、そうすると今の補修費が浮いて來る。片一方では補修費に注ぎ込みながら、こちらの方の住宅問題は遅々として遅れている状態です。こういうように遅れた以上は綜合的にうまく予算の組み方をして行かなければならんと思う。先程北條君の言つていた熊本の場合は床もない。ただコンクリートの上に疊も何もない。こういうものは非常措置としてやはり手を打つてやらなければならん、今岡田課長から八万枚のお話がありましたが、この八万枚に対する予算的措置はしてやつていない。これでは結局八万枚は果して地方に呉れるかどうか分らない。非常に残念なんですが、この八万枚を何とか運用方法によつて出せば、今北條君の心配しておつた各地方の既往の寮というものが、疊だけは入るのではないかと思う。そういう点を考えて貰いたい。それから委員長は先ずさつきの私の動議を採沢して貰いたいと思います。それから又この住宅問題について一、二案もありますので、特に岡田課長は御熱心だし、この際お力も借りたいので、この際動議を先ず採択して貰いたいと思います。
#79
○北條秀一君 ちよつと速記を止めて懇談したいことがある。
#80
○理事(天田勝正君) ちよつと速記を止めて下さい。
   〔速記中止〕
#81
○理事(天田勝正君) では速記を始めて下さい。先程岡元委員から動議が出ておりまして、これはお聞きの通りであります。即ちその内容は、安本の建築局建築課、大藏省の主計局、援護廳の指導課、この三者を以て特に熊本等、のひどい寮を視察せしめるよう本委員会において要請するという内容の動議であります。これを採択することに御異議ございませんか。
#82
○淺岡信夫君 岡元委員の動議に賛成いまします。
#83
○理事(天田勝正君) 御異議ございませんか。
#84
○穗積眞六郎君 今の調査の結果をやはり委員会に報告する、そういうことにした方がいいと思います。(「同感」と呼ぶ者あり)
#85
○理事(天田勝正君) ではその調査の結果を委員会に報告するという内容を含めまして、本委員会はこの三者に要請をする、このように決定いたして御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#86
○理事(天田勝正君) ではさよう決定いたしました。
#87
○岡元義人君 もう一つ岡田課長に、今申しましたような、そういう実情で金の方を打切られた。それで以て岡田課長ともあられる人が安閑としておられることはないと思うのですが、だから一つ案があるのです。これに一つ全力を盡すことを課長にお願いしたい。というのは富籤の発行なんです。この富籤に対しまして、私今度九州を廻りますと、地方自治体はこれ以外には家を建てる方法がないのじやないか、縣会等も相当関心を持つているようですから、ただ一つ中央において公團等に交渉して頂いて、裏付けの物資をあなたが一つ御斡旋願いたいのです。そうすれば二千万円くらいずつ各縣で金ができるのです。これによつて家を建てる、こういう方法を一つ取つて頂きたい。一つ大仕事ですが、あなたも責任があるのですから放つておきはしないと思うのですが、是非一つお願いしたいと思います。
#88
○説明員(岡田好一君) 今の富籤の件について、これは御報告を申上げますが、御承知の大阪府で松下飛行に今約二千名ばかり引揚者の方が入つておりますが、あの松下飛行の建物を買收いたしますために、約二千万円ばかりの費用が要るわけであつたのであります。そのうち一千万円は私の方から何とかしてやりたいと思つて、今度第四四半期で付けるつもりであつたのが、結局駄目になつて來年何とか考えなければならんと思つておりますが、後の一千万円の補充財源を捻出するために、府が年末府会で富籖の発行を決議しております。その点は各府縣の方が見えます場合に、府縣の財源のやり繰りに当つて、こういつた大阪のようなことを考えることも一方法ではないかということは示唆はいたしております。ですから今のお話のような点は、もう一遍私の方でもう少し研究いたしたいと思います。
#89
○理事(天田勝正君) さつきの要請の案文ですが、その内容を以て委員長の手許で作成してよろしうございますか。
   〔「委員長一任」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#90
○理事(天田勝正君) ではさようにいたします。
#91
○淺岡信夫君 これは岡田課長にお尋ねしたいのですが、廣島のやはり引揚住宅の問題に関して、厚生省ですでにこれこれの補助金をやるというようなことでしたが、その後になつてどうもストツプしているような形になつているのですが、その点は地方的な方面を聞いて甚だ恐縮には思いますけれども、この機会の一つお答え頂きたいと思います。
#92
○説明員(岡田好一君) 淺岡委員のお尋ねは廣島の東練兵だと思いますが、あそこへ住宅を建てまする件については、私共も御承知の原子爆彈の都市でもありますし、とにかく必要だということは十分認めましてお約束申上げた。それが第四四半期でああいうことになりましたので、先般今の関係筋との折衝の経過も内容に謳いまして、從つて二十四年度の第一四半期では優先的に考をいたすつもりだから、暫らく予算繰越等の方法によつて時期を待つて頂きたい、その点私も氣になりましたものでございますから、今月の八日の日に廣島に丁度参りまして、民政部長とも会いまして、いずれ今から建設いたしますのでも二三ケ月かかるわけでありますから、段取りだけは一つ早くやつて置いて頂きたい、予算の点はとにかくどの程度になるか、総額において或る程度査定されても、内容においては何とか見たいと思つておるということを、部長にも殆んど確約程度に約束して帰つたようなわけであります。
#93
○細川嘉六君 この住宅の件について先程からの話の疊もないというような状態でありますが、元來引揚者の住宅については費用が非常に少い、去年あたり私らも相当増額しなきや駄目だとやつたものですが、やはり少い。そこで少いは少いとしましても、建築に当つてその他家財を作るに当つても、入札で何回も何回もいろいろの手を経て、作るという段になると多大に費用が嵩んで、そうして実際に建てられるものはますます貧弱なものになつて行くというようなことも考えられるのです。金は出す。少いながら出す、それを本当に困つている人たちが住めるというようにするためには、余程当事者が親切でなければならんと思うのですが、それらについては大分官僚、大藏省の方を掴まえて言つておるのですが、官僚の仕事というものは相当形式的で、親身になつた親切がないと思う。そこへ持つて來て今日業者はいろいろの運動をやつて、実際には建築の方へそう金が入つて行かんというようなことが多々あることなんでありますが、この場合にも私はそういうふうな問題があるのじやないかと思うのです。この点については住宅に限らず、他の点についても我々はどこまで親切に行つておるかよく見なくちやならんですが、まあ今問題になつている住宅の建設については大藏省なり、安本から建築係の方もおいでになるようだが、今までのやり方を一つ再檢討して、実際に困つている者に僅かばかりのものが現実に有効に入るようにやつて頂きたいと思います。
#94
○岡元義人君 議事進行について……まだ岡田課長にはいろいろ御質問があると思いますが、今日はこれで一應切上げて頂きまして、水産廳の資材課長が見えておりますから、予定通りの水産資材関係について取上げて頂きたいと思います。
#95
○理事(天田勝正君) それでは第六の水産資材割当に関しまして、水産廳の石川資材課長が見えておりますので、この問題に関する質疑をお願いいたします。
#96
○岡元義人君 先ず、石川課長はこの委員会は初めてですから、今までの経過がお分りになつていないと思うのでありますが、非常にこの委員会では問題を重視いたしまして、今まで水産廳藤田次長にも要求いたしましたし、又長谷川課長にもいたしました。金子技官にも來て頂きましていろいろ今まで打合せもして來たのであります。いよいよ長い間待たされまして、そうして第三四半期の第二次が正に放出されようとしているわけであります。我々が今まで聞いた範囲における資材割当の基本的基礎、この委員会として各委員の方が果して了解できるものであるかないか、これを先ずこの機会に資材課長の方から御説明を願いまして、そうしてそれによつて我々としては取上げて審議したいと、こう考えるのです。ただ冒頭にお断わり申上げて置きますが、今まで水産廳の観念が、ややともすれば引揚者を特別待遇してはいけない、こういうような観念が動いて來たことは事実なんであります。私は各委員も御存じの通り、本日も関係方面に朝から参りまして、水産廳の例を取つて各セクシヨンの方々にも話をして、実にこういう例がある、朝鮮においては、台湾においてはすでに日本の漁業者が日本の枠の中から十分の資材の配当を受けて、そうして今まで漁撈に從事して來たことは誰が考えても分り切つたことで、それが日本に帰つて來て、日本の枠の中に合流して今後仕事をして行くということは、又これ考えて当然なことである。それにも拘わらず、今まで何ら水産廳がそういう特殊な状態に即應した処置を講じていない、それをただ一筋に引揚者を特別待遇してはいけない、そういうふうな観念で以て当つて來たということをば、今日も縷々私説明申上げましたところが、臆測を以てそういう処置をしてはいけない、はつきり向うでも言つておられる、若し今日の御説明の中で、何かそうしてはならないという支障があるならば、我々委員会の委員としていつでも、どこにでも我々は出向いて行つて、そうして解決に当るつもりですから、どうぞ一つよくお含み願いまして、その割当に対する基本的基礎を納得の行くように御説明が願いたいと思います。
#97
○説明員(石川東吾君) 私まだ只今の職務に就任いたしましたばかりで、実はこの内容については詳しいことは存じておりません。併し私北海道の資材調整事務所長をやつておりましたので、いろいろ引揚者の漁業に関する資材問題については一應の常識的な認識は持つているつもりであります。從つてこの資材問題については相当眞劍に考えて行かなければならない、こう心掛けておりますが、ただ從來のいろいろな行き掛かりがあるようでございます。たまたま明日私の方では中央割当委員会を開催いたしまして、主として纎維関係の資材でありますが、その割当を決定して行きたいので、先般担当官であるところの金子技官からその割当の方法、その他の事情を聽取いたしました。私としては一應妥当だと考えまして、もう明日にも迫りました関係上、本日実は司令部の方に一應打合せに参りました。それで細かいいろいろな計算の基礎、その他は一應金子技官の方から御説明させますから、よろしく御聽取を願います。
#98
○岡元義人君 了解。
#99
○説明員(金子尚君) 只今課長からお話のありました具体的な計算をいたしました根拠についてお話し申上げます。これは前の長谷川課長及び次長から詳しく命令がありまして、第三四半期の一次分から出すべく努めたのでありますが、丁度いろいろな細かい数字的根拠が私の方ではつきりしなかつたために、遂に第二次分の当時七千五百梱というガリオア資金によつて購入しました綿糸の枠から出す、こういうことで御了解を得て、その後実際問題としましては、この第三四半期二次分の原料が非常に遅れまして商工省から割当になつた。メーカーに割当になつた原料の購入が、実際この期には不可能になつてしまつたのです。從つて私の方の消費の割当が段々遅延いたしまして、非常に御迷惑を掛けた点につきましてはお詫びしなければならんと思つております。それで七千五百梱が実際は数字の関係で、今度配給する予定になつておりますのは八千五百梱になりましたのでございます。その配分に関しましては、各調整事務所から、徹底的に引揚者分、但し戰災者の分も含まれておりますが、この分の調査をお願いいたしまして、調整事務所で漸く最近になりまして全面的にこの数字が纒まつたのであります。併し非常に引揚者の分もその他の既設の業者の分も大きな数字が出ておりまして、とても我々の方で鵜呑みにし得ないような大きな数字になつておるのであります。從つて併せて私の方では調査に際しましては、この歩率を決定して頂くように通知を申上げました。一般の分と引揚者の分とが、大体需要度がどういう歩率になつておるかという調査をいたしましたのであります。從つて各縣の需要にはマツチしなかつたのでありますが、今回のいわゆる八千五百梱の枠の中から当然各縣の漁業状況を見まして、私の方の需要数字に睨み合わした数字を各縣に配当することにしたのであります。そうしてその比率は、先に調整事務所で決定して頂きましたこの比率で以て引揚者の分と分けたのでありまして、その合計は、只今の三十四万玉の中に、引揚者の分が全國を入れて二万六千四百八十五玉、こういう数字になつておるのであります。それで実は三十四万玉の中には漁期の関係、その他がありまして、六万六千五百玉というものが第四四半期の分を繰上げて配給いたします。この漁期に備えて貰う、こういうのが入りました三十四万玉でございますから、この点御了解願いたいと思います。以上数字が出ました経過を御説明申上げます。
#100
○岡元義人君 今の数字ですね。今二万六千四百八十五玉ですか、これは引揚者の額というのですね。そうすると一般の方は幾らですか。三十四万から引いたものですか。
#101
○説明員(金子尚君) 二十三万九千五百五十一です。
#102
○岡元義人君 大体これは第三四半期の第二回分だけですね。八千五百梱プラス四半期の繰上げが三十四万玉になるのです。その三十四万玉のうち、二十三万九千五百と二万六千と数が合わないのですが、その六万五千というのはどういうのですか。
#103
○説明員(石川東吾君) 六万五千五百ですか。それは第四で出すべきものを漁業の事情で以て繰上げたやつが入つておるわけですから、純粹の第三四半期の二次分というのはそれを引いた残りですね。
#104
○岡元義人君 そうすると比率は六万五千というものを三十四万から引いたもので処置しておるのですね。
#105
○説明員(石川東吾君) そうです。四四のやつを入れないで……。
#106
○岡元義人君 そうすると、その六万何ぼというのは引揚者には関係ないのですか。漁区も何も関係ないということですか。
#107
○説明員(石川東吾君) そういうことです。
#108
○岡元義人君 その点を一つ御説明願いたいのと、それから要求数量の比較ですが、これに対して要求数量が今金子技官の御説明によりますと、相当数のものを要求しておる。これは一般のものは今まで從來は既往の業者が、そういうところで、石川課長は今まで地方におられたのですから御存じだと思いますが、各縣の資材調整事務所から要求しておる数字は非常に出鱈目と申しますか、出鱈目でもないでしようが、相当数余計なものを要求しておる。從つてその通り割当てられたのは今まで一回もない。併しながら引揚者の要求というものは、今まで既存の業者が資材調整事務所へ纒めて送られる数字と、引揚者が要求するところのデータに基く要求というものを、一緒に考えるということはどこからそういうことを考えるのですか。その点一つ御回答を願いたい。引揚者というものは今までなかつた。今度初めて通牒に基いて各町村の末端の漁業会を指名して、やつとデータを作り上げたのです。而もそれは資材調整事務所には実際引揚者の委員会とか、何もデータはできておりませんから、切符も切つてありませんから、参考に直接水産廳に対して、今回のデータを金子技官の机の上に、山程ではないが積み上げたそのデータと、かねて資材調整事務所から送つて來るところの、今までありきたりの慣例に基いた出鱈目な要求と、それで比率を決めるということが妥当かどうか。この点一つ御回答願いたいと思います。
#109
○説明員(石川東吾君) 私具体的にこの水産廳の方から資材調整事務所に、どういう方法で調査を命じたか、ちよつと聞漏しましたが、私が資材調整事務所におつたときの経驗から申しますと、若し水産廳の方から資料を提出して呉れという要求があれば、恐らくその場合には、從來すでに一應の調査ができておる一般的な漁業について、既存の漁業の資料によると、それから從來手許に若し資料がない場合には、それぞれその縣に引揚者團体等がありますから、やはりそういうところから資料を出させまして、それに基いてその引揚者分の資料を作つておるのじやないかと考えます。それでその場合に一應その府縣の資材調整事務所は、その土地の漁業の状態を大体掴んでおりますから、或いはその他の漁業と同じようにこれは多過ぎるとか少な過ぎるとか、そういうような意見を入れて相当査定する場合があると存じます。そういうことで一應地元では何らか資料の上での調整を取つて、水産廳に送つて來ておるのじやないか、そう考えます。
#110
○岡元義人君 成る程從來の行掛りを課長を御存じないですから、まあお答としては御尤もなお答なんですが、しかし金子技官もおられるのですから、非常に今の御回答では我々は合点が行かないのであります。なぜかと申しますと、はつきり細かく申上げますならば、ここにおられる北條委員が先日当委員会において質問されました通りに、朝鮮等における今までの割当実績というものは、從來の資料が残つておるはずなんであります。終戰以來四年目になつておるんですが、四年目を迎えて今までに水産廳が一体こういう特殊な状態に即應して、特殊な処置を一遍も講じていない。今度が初めてその処置を講じようとしておるときに、地方の実情によつて実際ここに現われました二万六千四百八十五という数字が、引揚者の全部の所要量の要求数量の、これは何十分の一にしかならないわけですが、そういうものをもつて妥当なりと課長が判定されるかどうか。しかも今まで地方の資材調整事務所が大体実体を把握しておるからというお話がありましたが、実体を把握するということはできない。地方自体においていわゆる許可を必要としない零細漁業に対しても、二玉なり三玉なり多く配ることによつて、困つておる生活困窮者をば、例えばえびをとるとか、或いは「いせえび」をとるとか、そういうような極く少量、或いは延縄とかそういうものによつてでも生活が今後たつて行くように、更生という意味も含めて今度の特別枠が設けられなければならない。一般の配給に乘せるところの、いわゆる魚をとる、それぞれの見返りとして、それを目的としての今度の特別枠ではなかつた。更生という意味を含めての処置でなければならない。それであるならば、そういうような思惑でもつて一つの枠を作るということは、これは根本的に間違いであり、藤田次長も仰せのごとく、委員会の方が仰せられるごとく、とにかく更生ということも考えなけれどならん。そういう零細漁業に対してもやらなければならんということをはつきり言明しておる。然るにこの比率を見れば、恐らくこの委員会の委員一人々々納得の行く数字でないということは、瞭然なんです。なんらかここで具体的に結論的に課長から変えて頂かなければ、我々としては承服できる数字ではない。まして先程の私の質問の六万五千を繰上げ出した、それはこの比率から除けてある。すべてが万事引揚者に対する処置もそういうような観念で処置されるからこういう間違かが起る。しかも第三次第一回というのは全然これの考慮の中に入つていない。この品物をくれということは言わないが、パーセンテージの上から行くならば第三次第一回分の放出分を含めて、第三四半期の総合的な数量の中から出してこそ私は妥当な処置であると考える。
#111
○説明員(石川東吾君) いろいろ御意見がありまして御尤もだと思います。私も今いろいろ魚の供出の問題の外に、更生の問題も合せて考えなければならんというお話もありましたが、それも私本当だと思います。たた私ここで以てこの引揚者に対する資材の割当は、地方の資材調整事務所に対して紐付きで出すのは今回限りでありますけれども、決して將來引揚者の問題を全然見ないというのではなくて、一應今回はこういうような割当をやつて行く。そうして地方の資材調整事務所に対して、一應お前の方に出す資材の中のこれだけは引揚者分なんであるということを明らかにして出して、今後は大体第三四半期の第二次分のこの例によつて判定してやつて行くと、こういう意味でやらして行きたい、こう思つておるわけであります。從つてこれを以て打切るというのではないので、今後若し資材の必要な場合には、これからの割当の資材の中から地方において十分取つて頂きたい。こういうふうに考えますから、この点一つ御了承願いたいと思います。
#112
○岡元義人君 成る程課長のおつしやることは一應理屈が成り立つのです。併しながらそもそもこの國会、参議院の中に特別委員会を設けなければならないという状態も考えて頂きたい。あなたのおつしやるようにいたしますと既存のいわゆる実績を持たなければ、地方の調整事務所に新規着漁として繰入れるということは、今まで困難を感じて又できなかつた。できないが故にこの特別委員会がこの問題を取上げなければならなくなつた経緯があるわけです。実際に私らが知つておる範囲において、データがほしいとおつしやるならば、還つて來た者で今まで漁業に從事していた者は、その中で自分たちの力によつて漁業資材を貰つた者は、ほんの僅かしかおらないのです。後大半は漁業をやつておる者は闇で以て買つて軌道に乘せて、その後に資材を貰つておる者に過ぎない。併しながら引揚者、戰災者は新規着漁で、その新規着漁が單に地方において資材調整事務所に訴て出てそれだけのものは貰える、常識で判断しても分るんです。僅か延縄を、親子七人がこれで飯が食えるのですから何とかして下さい。そういうようなことをば資材調整事務所の出先に持ち出しても受付けて呉れる筈はない。どうしてもそういう処置を軌道に乘せて、一般の業者に合流した形で今後の面倒を見ようというには、どうしてもその手を打たなければならん。そこにこの特別委員会で取上げた趣旨があるのです。而もこういうふうな割当で以て特別委員会が一年半もかかつて要望しながら、この結果で以て満足するということは到底できない。もう少し金子技官の方においても再検討して頂きたいし、又非常に誰が考えても今の金子技官の説明では、どの議員も了解できない。もう少し我々が了解できるような基礎的根拠に立つた配分をしてやつて貰いたい。それなら何も言うことはない。枠を決められておる、それ以上出せといつても無理なんで、だから枠外のものを呉れというのではない。枠内の操作を、これは一遍きりだといつても、一遍きりであるならば、後は軌道に乘せてやつて行くわけですから、一遍きりであるならば何とか今まで長い間待たされて、そうして引揚者も相当これには随分しびれを切らして待つております。この委員会には引揚者團体の穗積委員長も議員としておられますし、又副委員長たる北條君もここへ出ておる。引揚者團体がこれに対して使つて参つた、いわゆる資料を集める通牒なり或いは会合なり、或いは今までの経費なりこれは厖大なものです。そういうことを同意させて置きながら、ここにたつた二万六千四百八十五玉を投げ出して、これでお前たち引揚者にやつたといつて涼しい顔をされたのじや、私は承知できないんです。
#113
○北條秀一君 先程來岡元君が資材の割当につきまして非常に主張しております点は、衆々全く同感でありまして、この点につきましては、金子技官も從來の経歴から知つておると思う。要するところは、問題の中心は先に國会が引揚同胞の対策に関する決議をしましたが、その趣旨は常に引揚者という者に対して國家は公平な措置を取らなければならない。從つて漁撈資材の割当につきましても、常に既存の國内におつた業者だけに厚く、還つて來た連中には実績がないから減らすということじやいけないという点でありますから、從つて只今のお話は、金子技官からどういう基礎に基いてこういう割当をされたかということを説明して頂くということが、必要だと思います。その点を一つ説明して頂きたい。
 もう一つは今回の第三次の二回分はいつ実際に各地資材調整事務所を通じて配給されるかということと、それから資材價格の改訂があるかどうか。その点を可成り方々から聞いておりますので、その点について発表できるだけ発表して頂きたいと思います。
#114
○説明員(金子尚君) お答えいたします。先ず基礎につきまして具体的に御説明いたします。例えば富山縣が非常に大きな引揚者の数字が出ておるのでありまして、その例を取つて申上げますと、富山縣が今日の当然このままの枠で配給せなければならん数字は五千五百五十玉なのであります。ところが富山縣は丁度この定置の漁期になつておるのでありまして、当然今期の定置を繰上げて配給しないと定置が入らない。後になつて來年度の一應の何で以て貰つたのでは、もうすでに來年の漁期前まで待たなければならんという関係がありまして、いわゆる四四の数字を千二百玉まで繰上げいたしまして、今回一應七千二百玉という数字を割当したいというので、こういう数字を作つたのであります。その際の富山縣の需要比率は大体一般の人に対して、引揚者の需要量が四半期一万五百十八玉でありまして、その他の需要が一万五千四百八十、これは四〇%と六〇%の比率に丁度なつておるのであります。從つてこの四〇%は引揚者の分になるのであります。富山縣の比率が年間一般の需要量が丁度九万玉、こういう数字に、これは調整事務所の数字を鵜呑みにして申上げますと九万玉、それから引揚者が二万二千百十四玉、この比率が二十と八十との比率になつております。それから第三四半期のものだけを取上げて申上げますと、只今申上げました一万五千四百八十、即ち四〇%、六〇%の比率の四、六の比率になるのであります。從つてこの両者の二〇%と四〇%の中間をとりまして、三十と七十との比率をこの場合には求めたのであります。これは富山縣がちよつと外の例と違うものですからこういうふうに年間の需要と漁期の需要とが喰違つておる縣が二、三あるのでありますが、こういうものは丁度平均需要を求めまして、富山縣の引揚者の需要は全体の者に対して三〇%、こういうふうに見たのであります。從つてその数字はその六千玉に三二、三%掛けた二千二百というのが富山縣の引揚者の数字であります。それでその残りのいわゆる一應配給が七千二百ですから、そのうち二千二百を引いた残りの五千がその他の一般の分、繰上げた分を合せた数字とこういうふうにしたのであります。それから大体同じような数字で、例えば和歌山縣は非常に少いのであります。和歌山縣の例をとつてみますと、和歌山縣はこの期の第三四半期の需要が、千玉と五万六千二百八十三玉との比率九八・三%というものが、一般の比率になつております。それからその年間の需要量も大体それの四倍に近い数字、即ち四千玉と二十二万五千百三十二玉、こういう数字がこの年間の両者の比率となつておるのでありまして、九八・三%、約九八と二との比率になつておるのであります。それで和歌山の今回の割当量は五千七百五十に対しまして一七%、約二%という数字をかけた百というものが引揚者の割当数量になり、全体の数から即ち五千三百から百を引いた五千二百というものが、各縣のそれぞれの調査に基いて、私の方に報告して一應の数字を本として、各縣ごとに違つた数字のトータルが今の二万六千四百八十五ということになるのであります。それから割当は明日委員会を聞くことになつております。從つてその席上ではつきり決定した曉は、二十日から二十五日までの間には調整事務所に公文書が到着いたしまして、直ちに整備に取りかかれるものと思います。
#115
○説明員(石川東吾君) 價格の問題は目下進行中の例の單一爲替レートの問題が響けば響くのです。それで私共の要求はそれが若し上りますと、いろいろ漁業経営面に響きますから、成るべくその資材の最終價格を上げないようにという希望を経済安定本部及び物價廳等に申入れまして、何か引揚者補給金等を出して貰つて操作をして貰いたいという要求をしておるところであります。ところが実際問題として單一レートが響く物資が非常に廣範囲でありまして、何でも物價廳が若しそのものに補給金を出せば全部で一千二百億位になる。一方大藏省は大体それを七百億に止めたいような意向であります。そうしますと面倒が見切れないものが出て來るらしいのです。万一漁業用資材にそういうようなものが出て來たときにどうなるかというと、結局最終の價格を上げて、それをカバーしなければならんということになります。そうなりますと全体に響く問題であつて、これは重大な問題でありますから、恐らくこれもそういうことで値上げできないのじやないか、そうすると多かれ少なかれ價格の値上りが資材の方に出て來るのじやないかと心配しておるわけです。UNSといろいろ話しまして実は安本とも連絡をとつて、いろいろそういう調整をやつておるのですけれども、UNS、ESSと話をしておる問題は、その他のガリオア資金によつて輸入するものはそういうことがないように話をしておるのだ、これは経済安定本部がいろいろなことを今やつておるけれども、若しそういうことがあれば問題としてこれはUNSに申入れをして最終の價格が上らないようにしてやりたいと思う、こういうことを申入れたわけです。併しながらそれは原料等についてはなんですけれども、單一爲替レートに響くものは多かれ少なかれ賃金に響きます。賃金に響くわけですから多少の値上りは、どうしても見ざるを得ないと思います。現在見ますところではそういう程度であります。特にこれが三百円レートになつたならば、大体どの位になるだろうかという調査はしておりますけれども、今日はちよつと持合せておりませんので具体的な数字は申上げられません。
#116
○岡元義人君 金子技官と一問一答の御質問をお許し願いたい。先ず第一番にお聞きしますが、このお示しになりました一般の%というのはこれは新規の分に対してだけの%ですか、一般の需要を含んだものの%ですか。お答え願いたい。
#117
○理事(天田勝正君) どうぞ一問一答で……。
#118
○説明員(金子尚君) 全部含まれております。
#119
○岡元義人君 全部だと思われますですね。そうして引揚者の方の%というのは、これはどういう意味の%ですか。これは引揚者の分は新規着漁としてお願いしておるのですが、それで以て一般の需要等とこういう比率を出された、その点よつて來たる根拠を知らして頂きたい。
#120
○説明員(金子尚君) 私の方として新規として予想しておりません。從つて從來やつておつた人達も純の補充分もこの中に入つておるそうであります。從來やつておる人達も相当あるそうですから……。
#121
○岡元義人君 若しそれだつたら非常な間違いだと思うのであります。若し今まで申上げた分の比率で以て割当をするというのでありますから、先程課長から申されたあれだつて矛盾があるのであります。一般の普通の何で行くのだから、こういうことであつてここに現われると、今までのあなた方の御主張なさつておる当然新規着漁以外の何ものでもない、補充分等に残つておるものは一般から取るようになつておる、この点はつきり……。
#122
○説明員(金子尚君) これは新規が少しでありますが、当然補充の分も私は入つておると思います。
#123
○岡元義人君 金子技官の解答は、いやしくも水産廳のこの全國のそういう要衝に当つておる金子技官の立場として、僕は不見識極まるものと思うのであります。何故かといつたら四〇%と、或いはそういう%は今度限り、この委員会においてこういう特別の配給をするのだということをしばしば私は聞いております。今度限りということには特別に措置するということは、引揚者のために或いはいろいろの面倒を見るということを、今度限り特別に見るのだということになれば、あなたの言つたことは我々を愚弄するものだと思うのであります。あなたは今の説明の観念で以て中央の仕事をしておると誠に日本の行政は悲しむべきことであります。我々を愚弄するならば愚弄するでよろしいが、一年半もかかつて要望しておることは引揚者の特別措置を今回限り、一回限りと、この今度の課長の意見によれば、そうなる一般の年間通じての四分の一取つて見ても大体同じような数字が出て來る。はつきりとここに一例を挙げれば、和歌山におきまして引揚者に百玉しか貰えない、引揚者が百玉しか貰えないというと漁業に使用する百玉以外に、引揚者はおらんということであります。そういうことがあり得ますか。それはあなたがそういう数字的根拠の上に立つてはつきり配分をしておるからそういう結果が出て來る。百玉以外に引揚者はいない、あなたの言からいえばそういうことになります。そういう点責任のある解答をして欲しいと思う。
#124
○理事(天田勝正君) お答えありますか。
#125
○説明員(金子尚君) これも枠が頭で決められております関係から、多分無理だとは存じておりますが、もともと例えば和歌山縣で申しますと、全般的に五千三百玉しか行かないのであります。和歌山は丁度いろいろな関係で非常に現在の漁期を控えて必要だと思うのであります。百玉というのは無理にはできなかろうと思いますけれども、この中から取るということは非常に困難ではないかと思うのであります。而も地元の調査に基いては大体千玉、五万六千玉という比率になつております。これを私の方で変えることは実際内容は取つておりましても、現在の行政機構からいつてもむずかしいことだと考えております。
#126
○岡元義人君 もう金子技官の話を聞いておると実にとんちんかんになつて來るのであります。百玉が五千七百五十でも百玉しかやれない情勢である、そうじやないこういうこの特別委員会がこういうような、引揚者等に対して処置しなければならんから、委員会で取上げて、特別な処置を講じて貰うというようなことになつて、具体的な問題として取上げて、而も五千七百五十というのは、時期的に第一四半期は既に割当を貰つて、引揚者は取らずにはかの者は而も年間を通じて貰つている。引揚者は初めて、今度きりであとはない。新規着漁の者が百玉ということは、和歌山縣に何十万という引揚者がおつて、その引揚者の中から今後漁業によつて更生して行こうという者が、たつたこれだけしかいないという結論になる。これでいいのですかということを聞いておる。(「そんなことはないでしよう」と呼ぶ者あり)國会を余り馬鹿にしている。
#127
○北條秀一君 その問題は先程聞きましたように、冷靜なデータに基いて出すわけですから、金子技官の手許に集まつたところの資料が、冷靜に判断されたものならばいかに少くても止むを得ないと思う。その点も金子技官に先程説明を求めたわけです。ですからこの和歌山縣の例は金子技官としては、唯僅かに二%という非常に差のあるものを出されたということは、非常にそれが問題になつたということは不用意であつたと思います。不用意であつたけれども金子技官は善意であつたと私は思う。そこでもう一度九八・三%と一・七%との先の説明をして頂きたい。あなたの今手許にある資料でそうして頂けばはつきりすると思います。
#128
○理事(天田勝正君) 関連して一緒にお答え願つたらどうでしよう。ちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#129
○理事(天田勝正君) 速記を始めて……。
#130
○説明員(金子尚君) 非常に引揚者の分に対して何か特別に惡いように扱つておるように、大変お叱りを蒙つて恐縮でありますが、私の説明が根本的に足りなかつたために誤解を受けたのでありまして、最初のあれからお話申上げます。これは引揚者でない人たちのものは、この第三四半期以後新規の着漁の分は、私の方では見ないことに一應なつております。というのは、昭和十年から十四年までの使用実績が、現在の漁区内におきましては四万五千梱になつておるのでありまして、それから推して二十四年度はそれの約一割増の五万梱くらいを目標に割当をしなければならんような恰好になつております。從つて無制限に新規のものを作るということは非常に困難な恰好になつております。特に最近の事情は、いわゆる資材の枠の範囲内で、都合によつては企業合同なり或いは合理的な経営方法なり、或いは有効な資材を使う漁業なりというものに轉換するか何かしなければ、うまく行かないのではないかというような示唆もあるのでありまして、この際地方の割当は、特に明年度からは根本的に新規の着漁は、中央廳が全然別個な立場から、全般的に各府縣の実情を睨み合わせまして各府縣とも、何縣の何漁業はどれだけ必ずやるというようなことに一應方針が決定しておるのであります。從つて現在の過渡期におきましては、それまでの暫定措置として、新規のものはできるだけ我慢をして貰うというようなことで的つておるのでありまして、私の方では、現在各地方の枠内でやることは結構だが、新規の分の増加というものは、第三四半期以後は一次分以降見ないで、足りないものはどこまでも繰上ということだけの措置をとるというふうな手続を現在とつておるのであります。從つてこの関係から申上げますと、たとえ数字は非常に少くても、引揚者の方の分は、大部分は当然新規と見なさなければならんのでありまして、この分をたとえ僅かでも今回見るということは、我々の方の從來及び今後のそういう方針から行きますと、本当の特別の扱いになるのでありまして、決して数字が少いからということで、非常に虐待しておるのではないということを御了解願いたいと思います。それからもう一つの比率の問題につきましては、一般の補充量も、我々の方の需要量という点から考えれば、補充分が本当の需要量なんであります。いわゆる需要量と私の方で申上げておりますのは、どこまでも消耗の補充が主体であるのでありますから、一般の補充、いわゆる消耗補充という需要も、引揚者の新規に要るという需要も、何ら私の方から見れば数字的には変りがないというふうに見なければいかんと思うのでありまして、それを需要の比率によつて分けるということは、差支ないというふうに私は考えておつたのであります。
#131
○岡元義人君 どうも金子さんの何は観念が違うと思うのだ。今の御説明聽いておると、來年度から新規の着漁できないのだ、そういうところを特別に引揚者に枠をやるから、その点は十分酌んで貰わなければ困る。こういうようなお話で、それであればあるほど私はこの委員会が要求しておるのは、とにかく一般の関係のものよりも、一般の関係の新規を今まで十分見て來たわけで、併し元に話が帰りますが、漁業やりたいという者は、昔からとにかく先祖代々からやつておる者はやつておるわけです。併しながらここに敗戰という段階に逢着して、外地から引揚げて來る復員者は、何らか職を求めなければならん。こういうような段階に到達した場合においては、海か山に行く以外に生きる道はない。そこで当然新規着漁ということはこういう人から新らしく出て來るものの方が遥かに多くなければならん。今までの既存のものをやつておるというのは、補修用に流用したり、或いは定置を殖やすというようなことを言つておるけれども、内容の実体を調査して見れば、必ずしもあなたがお考えになつておるように、それが全部新規着漁に振向けられるとは考えられない。だからあなたの今比率としてここに出されました比率が、先程委員長からお話があつた通りに、比率として出すべき性質のものでないものを出しておられる。而も今まであなたの話に矛盾があるのは、この処置は普通の処置ではできない。できないから特別の枠を設けなければならんというので、昨年以來待たされて、待たされて、このいわゆる八千五百梱といいますか、八千五百梱になつておりますが、この放出をば永い間待つて初めてここに出て來たものです。だから飽くまでも特別扱いをすべく最初から計画されておる。あなたの言うように言えば、一般の普通の四半期毎に、配給から特に出せばよいのじやないか。こういう特別な処置、こういう敗戰によつて引揚者が帰つて來て、漁業の道を開いて行かなければならん、何とかしなければならんから、普通の行き方では行けない。それには急速に、差支ない範囲において、こういう特別なものが出るときに、それから出すよりか方法はないのだといつて今日まで待たされておる。それが今度はそれを尤もらしくここにこういうような比率を設けてこれを処理する。その比率の根拠たるや我々が納得の行く根拠がどこにもない。むしろそれよりも今言つた通り、こちらの既存のものから出しておる数字というものは、課長が中央におられて知つておられるように、今の北海道なら北海道から要求した数量がそのまま全部容認されたことはない筈だ、片方の引揚者の方のデータというものは、一々金子技官の机の上に積上げた通りに、各縣水の証明書、町村の未端の漁業会長の証明まで取つて、実際にこれで引揚者が漁業に從事しようとしておる、そういう漁業の資材を貰つたならば、この漁業に從事しようと町村の末端までの証明までもそういう資料まで集めた、そういうデータがあつた、それと一般の今までの要求数量とを比較してやるなんということはちよつとおかしいと思うのです。こちらの方と、この七千五百梱の中に二千五百梱というものは、特別引揚委員会の要請に應じて、とにかくこれをば出そう、そうして全國引揚者團体等から出ておる資料では、これだけの要求がある、これだけの各縣の枠が抑えられておるからこういうよい工合に配分する、これなら話は分る。併しどこからやつたつて、こういう基本的な基礎というものはないのです、あなたの説明では……。だからそういう無理をするから、今言つた通り、例を取つて見れば、引揚者というのは何十万も帰つて來ておる。その中から魚業に從事して更生の道を開こうというのは沢山おる、こういうことが常識で考えられますか、こういうことになるのです。
#132
○理事(天田勝正君) ちよつと石川課長、或いは金子技官にお聞き願いたいと思います。岡元委員が多少昂奮されておられるのは、非常に長い間、特に本委員会で、岡元委員が努力されておるからということなんであります。要するに金子技官に、その眞意がまだ私は呑込まれておらないという氣がして、さつきから聞いておるのであります。何としてもこの相乗積の出し方がさつき言つたように、性質の違うものを掛け合しておる。これは明らかです。全然こういうものは掛け合すべき筋合のものではない筈です。そういう点を、まだ幸いにして割当の最後決定を受けておりませんから、この機会ならば一つお改め願えると思いますので、そういう点を一つお考え願いたい。それからもう一つは水の上のことをいうからちよつと分りにくいのですが、新しくここに八疊の間を作る場合には確かに八疊の疊が要るのです。それで八疊の要求をすればそれをそつくりやらなければならん。ところが今度は古い疊を八疊直すのだ、こういう場合にはいわば箪笥の下にあつたとか何とかいうのは、そのまま使えるというのがままある。自分の家に比較して見ても、外の例ですが……。つまりさつきの需要量という一般のものと、引揚者などの数字の出方ですね。この一般のものの方には実はこれは自分が事業をすれば誰でも分ることだが、ぎりぎりのところは五十しか要らないものを八十の要求を出す、そういうものです。それを皆一体に八疊の部屋にする、八疊の疊を替える、こういうので、実は要求と筋道が違うわけです。だからしてまだ今のところでは明日か明後日最後決定をなさるそうだから、最後決定までに或いは改められる用意があるかどうか、結論はそこに行くと思う。人には錯覚というものがあるので、まあこうした数字を掛合わした結果がそういう数字になつたので、何も自分の氣持としては惡意はない。確かに私も惡意はないと思う。けれども、その根本ははたから見ておると非常に錯覚か何かによつてそうした数字が出て來たのだとしか私には思えないから、これは一つお考え願つて改められる御意思があるかどうか。
#133
○北條秀一君 金子技官は片方は非常に詳細に説明するが、和歌山縣の場合は引揚者の方から一体どれだけ要望があつたのか、千玉だけしか要望がなかつたか。
#134
○説明員(金子尚君) さようでございます。
#135
○北條秀一君 全部の要求額は千玉ですか。
#136
○説明員(金子尚君) 第三四半期の全部の需要量が千玉ということの調査になつております。
#137
○北條秀一君 その場合に問題がある。千玉あれば引揚者の場合だけは、今回第三四半期の第二次分については、これは新規着漁なんだから千玉全部出してやつて貰いたいというのが、我々の特別委員会の要求です。それをあなたは一・七を掛けるからこういうことになる。その点は二月十五日決定されるでしよう。ですから今日一日ありますから、今日の特別委員会の要望をよく了解して頂いて修正すべきところは修正して頂きたい。
#138
○淺岡信夫君 昨年の暮の特別委員会の時に長谷川課長並びに金子技官もおられた。大体一月中にはとにかく数字の割当を委員会に知らせるということであつて、決める前に一應委員会と連絡をとるということであつたのですが、明日いよいよ決められるという前に今日一日連絡をとればよいのですが、これもこちらの委員会の方から要請すればこそ、今日資材課長も金子技官が來られたのですから、こういうふうにこちらから要請がなかつたとするならば、明日十五日決めるのにはつきりしたいと思う。こういうことでは昨年の第四回國会の終の特別委員会で約束したことと約束が違う。こんなことはあらゆる面で間違つていくのではないかと思う。それでこの点について、明日決められるのなら今日連絡をとつた上で、皆が納得するというところまで一つはつきりして貰いたいと思います。
#139
○穗積眞六郎君 私がさつき伺つたのは、例えば和歌山縣の千玉という例をとりまして、こないだ靜岡の人が言つておりましたように、資材調整事務所の方で、一割位に削られるということであつた。從つて基礎数字そのものが出た儘の数字なのか、一度そういうことでいじくられた数字なのか、それが又一つの非常な根拠の違いともなるが、その点一つ伺いたかつたのです。
#140
○理事(天田勝正君) そういう点がお分りですか。
#141
○説明員(金子尚君) それは分らん……。
#142
○理事(天田勝正君) 今穗積委員がこういう質問をしているのですが、千玉という数字があなたのお手許に集まつた。併しその千玉になるためには、既に地方の調整事務所において、一割位に決められた数字のすべてであるということが引揚者の團体の方へ話が來ておる。そういうことはあなたの手許でお分りになるかどうか。
#143
○説明員(金子尚君) 分つておりません。私の方は調整事務所の公文書に基ずいてやつております。
#144
○理事(天田勝正君) この間靜岡では確かに一割に削られておるということで、外にはそういうことになつておりませんか。
#145
○説明員(金子尚君) ……。
#146
○岡元義人君 今穗積委員の言われることはこれはあるんです。これは金子君や水産廳に再三訴えているのです。北海道で課長さん自身も体驗してそういうことはあつたと思うが、恐らく北海道もやつていると思うが、資材調整局で削られたのです。削られずにすうすういつているならば、その水産委員会で取上げられることはない。
#147
○淺岡信夫君 同感。
#148
○岡元義人君 何回も金子君に言うておる。あれ程までして、再三資料を各町村に持廻つて判を貰つて、あなたの所へ集める資料というものは、いい加減にあなたに考えて貰つては困る。あれにはあらゆる努力が拂われております。実際困る。引揚者というものは何も知らない。それが手続きが分らんといつて、一々縣に行けば、今度は町村の漁業会の入会証明書をとつて來いとか、あらゆる証明書をつけて出した資料です。この資料をあなたはこういうことは取扱わん。調整事務所でやるということで突つぱなす。併しあれは参考に見ておいて呉れということを、あなたに要求したのに、そういう要求があるのに、而も削られた上に又あなたにまで削られた。それでこういうことは、和歌山縣の方なんかは、誰が聞いたところで、何十万の引揚者が百玉でもつて、漁業で更生してゆく、これは今度きりの問題で後はないと言うが、そういうことは了解できない。
#149
○理事(天田勝正君) ちよつと持つて下さい。整理しましよう。
#150
○淺岡信夫君 ちよつとそれに関係がありますから……。先程穗積委員からお話がございましたが、たまたま靜岡縣という名前が出たのです。これは資材調整事務所で一割削つて、そうして本省に通告して來たのであります。これはそんな生やさしいものではない。大体縣の要望は一万貫近いものを要請されたのです。ところがその資材調整事務所では、これは約六千貫位に、殆ど半分近く削られておる。これは今日どういうふうな御決定になつているか知りませんが、これは先程穗積委員から一割位というお話があつたんです。これは一割じやないのです。一万貫近いのです。
#151
○理事(天田勝正君) 一割に引上げて百五十にしたということです。
#152
○北條秀一君 総合的な説明を願いたいのですが、先程あなたは富山縣、和歌山縣だけの例を言われたのですが、四十六府縣ですね。全体の外に総計が出ておれば、それを今知らせて頂きたい。
#153
○説明員(金子尚君) 引揚者の総数ですか。
#154
○北條秀一君 そうです。需要総数です。
#155
○説明員(金子尚君) これはぽつぽつ各縣から集まつたものですから、まだトータルはとつていないのです。
#156
○淺岡信夫君 ちよつとおかしいが……。
#157
○説明員(金子尚君) 各縣毎には取つております。
#158
○北條秀一君 それでは明日案が決定されると聞きますのに、その時は資料は集まつていないわけですね。
#159
○説明員(金子尚君) 各縣毎のはできております。
#160
○北條秀一君 では明日の決定は、各縣毎で決定されるのですか。
#161
○説明員(金子尚君) そうです各縣の数字から出て來た数字でトータルを取ります。需要量は見ないのです。この決定の際に……
#162
○北條秀一君 そういう決定をされて枠が定まつておるわけですから、明日から、出て來た縣だけやられろとなると、何となく早い者勝という結果になりませんか。そういう虞れがあると思いますが、その点どうです。
#163
○説明員(金子尚君) ちよつと説明が下手なものですから……。ようやく各縣から今の需要がぽつぽつ出て参りまして、それで実際仕事が遅くなつたことを先程お詫び申上げたのですが、從つて只今の引揚者その他の分のデータを計算するには、各縣毎にやはりその結果だけのトータルを取つて、二万六千四百八十五という数字が出ております。從つてこれは各縣毎に割当するのでなくて、一度に割当はします。それで需要量の方のトータルはそういう事情でトータルは今取つてありません。それはトータルの必要はこの計算になかつたものですから、一應手落のためにそこまでトータルは取らなかつたのですが……。
#164
○岡元義人君 私はもう解決案としては金子技官にも分つて頂いたと思います。根本的の合計は何で割出したものかということはもう分つて頂いたと思います。若しそうでないといたしましても、この二万六千四百八十五玉の割出には、先程の六万五千玉を含んでいない。併し三十四玉の比率から行く場合と、もう一つ合点の行かないのは、第三四半期の第一次分というのは別にある。それを抹殺してただこの分だけでこれを出しているということ自体も私は了解できない。この点も計算的に、根本的に間違いがあるということを指摘しておきます。だから要するに、そういうことを言つたところでこの問題の解決はありませんから、これは基本的なデータに基いて出そうということ自体が私は無理だと思います。もつと手つ取早く、もつと民主的な配分方法をやるとするならば、七千八百梱か八千五百梱になつておりますが、この中の何分の一と、前に一回長谷川課長の時に取つた処置がありますが、半分を補充分と、後の半分を新規に廻して既存として分けるというような、こういう処置を第二四半期に取つた先例があります。そういうことを参考にしまして、この中の幾らかを引揚者の枠として取る。その枠に対してはここに引揚者團体等が、昨年からその資料提出については、相当指令を出して、そうして全國的にこの問題は非常に皆が緊張して処理しておりますから、その引揚者團体の資料を持ち寄つたものによつて、改めて各縣に連絡するということが私は最も民主的なやり方ではないかと思います。併し実際の事務処理というものは、資材調整事務所が発券しなければならん立場に置かれておりますから、その配分が決まつた上で、最後の事務的処理は中央の資材調整事務所長が責任を持つて発券という方法を取ればいい。それ以外にないじやないかと考えられますが、その点は課長の肚でそういうことを檢討してみようという氣持があるならばこの際承わつておきます。
#165
○説明員(石川東吾君) ちよつと相談しますから……。
#166
○理事(天田勝正君) ではちよつと速記を止めて。
   〔速記中止〕
#167
○理事(天田勝正君) それでは速記を取つて下さい。
#168
○説明員(石川東吾君) いろいろ前刻以來御意見があつたんですが第一の案、これをお諮りしたいと思うんですが、前刻岡元さんからの御質問に対して金子技官はこの引揚者の分は新規の分も、それから從來やつておるものの補修の分も含めておるとこう申上げましたが、今回の割当は、これは引揚者が新規にやる分だけを見る、その外の引揚者が從來やつておるものの補修の分は一般の方から見る、こういうことでは如何でしようか、第一回の……。
#169
○淺岡信夫君 その面につきましては私は遺憾だと思います。と申しますことは、私は前の第一次の引揚者或いは戰災者の新規着業という面で出された数量が、例えば一〇〇%出ておつたものが、実際に渡つたのは四〇%、五〇%、そのようにすでに減らされておる。そこへ又第一次にやつた人が今度補修用というような面で認められて、一般と同じようなことで行けば、又そこに一つの差等が設けられる。ですからそうした点は理屈から行けば第一次のときにすでにマイナスであつた、そこへ更に今度は一般の人達と一緒になつて行くといえば、又そこに差等を設けられということになると、これは起ち上れんことになるのです。これは例えば一つの靜岡縣の例を引きましても、その当初には約一万玉に近いものが要請されておつた。ところが実際に渡つたのは殆ど四〇%近くしか渡らないというような点がある、こういうことの一つの重要なことがあるわけです。ですからそうした点につきましてはまだ檢討の余地があるんじやないかと思います。
#170
○岡元義人君 今の課長の案は、まだ今日やつてあれだけ話したのに根本観念が分つて頂けなかつたということなんです。それは一般の補修分というものは、引揚者は一回限り新規着業といわれておる。その次に当然一般の漁業者としての正規の手続を取つて貰うので、殊更ここで分ける必要はない。それで先ずその問題はそれで結構です。だが案といたしましては先程私が申しましたように、どうしても金子さんがこれを主張して止まない。このパーセンテージで行くといわれるならば、それであるならばさつきいつたように三十四万玉と第三次の、第三四半期の一次、二次を一緒にしたものとしてのいわゆるパーセンテージを出すのは、これはもう当然のことである、それが一つの案と、それから私が提案いたしましたこの八千五百梱をば、三十万なら三十万玉をば、大体四分の一なら四分の一、半分なら半分と枠を別に作つて、それを多少一週間や十日遅れてもいいんですから、もう一遍課長の方で配分について民主的に、それこそ民主的に意向を質して実際のデータに近いものを配るということにしなければ理屈が通らない。その点を一つ考慮して頂きたい。
 それから何度も繰返して申すようですが、参考になると思うから申上げますけれども、私は鹿兒島からも再三長谷川課長にも電報を打ちますし、始終連絡を取つたんです。金子技官にもその都度電報を打つておる。しかし参議院は今まで折衝経過を持つて來たことに対して電報を三ケ月間に亘つて打つておることに対して、金子技官の説明を聽いていると、苟くも議員が電報を打つたならば、眞面目な氣持があつたならば、その電報に対して、鹿兒島の出張所に対して、岡元からこういうことをいつて來ているが、それはどうしたものかというようなことを問合して然るべきである。それをあなたのところは電報を積重ねて反故の如く取扱うというに至つては、誠にこれは怪しからんと思う。それからもう一つは鹿兒島の出張所長が心配して私のところへ知らして來た、反対である、だから尚いけない、怪しからん水廳は……、こういうふうに憤慨するだけの資料はちやんと持つている。あなたのところで皆課長の机の上に來ている電報を反故の如く考えられるのは大きな間違いである。我々は自分の金を使つて電報を打つんじやない、何回電報を打つたか分らん。むしろ反対に資材調整局の出張所が、こういうことを中央でやつているから早く手を打つて下さいといつて心配しているんです。この点を一つこの際申上げて置きたいと思います。
#171
○説明員(石川東吾君) 今のいろいろ不行届の点は今後は十分一つ注意して参ります。それでこの資材の今の割当方法ですが、この全体の数量を頭からこれは一般用、これは引揚者用と分けて、それを各府縣に割当する方法もありますが、この場合には大体どのくらいの率を引揚者用にすればよろしいか、その御意見を伺いたいと思います。
#172
○北條秀一君 それは三つを出すことは政策的に極めて困難でありましようが、第一は金子技官の手許にある数全体はどういうふうになつておるか知りませんが、それを集計して頂いて全体を出して頂きたいというのが、我々の強い要求です。それが根本で、それからどの程度まで入るか、九〇%にするか、八〇%にするかということは、三十四万玉との関連において考えなければならん。ですからどうするか、それは今の方法が一番いいと思います。石川課長がいわれた方法が一番いいと思います。
#173
○理事(天田勝正君) 私からちよつと御質問いたしますが、どだい本來新規着業に対しては、特別な誤り若しくは虚僞の申告でない限りはどうしてもそのままを認めない限り、これは新規着業ということにならないことは僕は明らかだと思います。そういう観点に立ちますと、その新規着業の申請をそのまま採用して不都合な点がどこにあるんですか、先ずこれを私はお伺いしたい。でさつきいうたように、地方の調整事務所から本省に集まるには不適当だ、虚僞の申立をしておる、こういうふうなものは向うで査定して來ておるわけです。從つてすでに本省へ集まつた地方調整事務所の公文書なるものは、少なくとも新規着業の分については、これはそのままの数字を認めて私共は然るべきものじやないかと思うんだけれども、それを取つたためにどうしてもそれを採用できない、つまり外のものが全然なくなつてしまうとか、何かそこにそういう根拠でもなければ採用ができない筈はないと、私はこう思うんですが、その点如何ですか、これを石川課長にお伺いいたします。
#174
○説明員(石川東吾君) 只今の御質問の点は、私共も新規着業の分については、それは全体の資材の面倒を見て行かなければならないということはよく分るのですけれども、遺憾ながら出ております要求数量が、全部の割当資材を超過しておるわけなんです。それで引揚者用の分もそうですが、その他の一般漁業者に対する資材にしましても、やはりこれは補修用とはいうものの、どうしてもこれは手を加えなければならないようなものが相当あるんです。ですからやはりそれも面倒を見て行かなければならん、というところに我々の悩みがあるということは、お察し願いたいと思います。
#175
○北條秀一君 それではこの問題につきまして、議論しておつてもなかなか結論が出ないのですから、石川さんと金子技官のお二人でおられるところで、大体目のこ算で取りますと、引揚者の要求が二十五万になつていたと思います。これは二十五万くらいの中で四割取れば十万になります、六割取れば十五万になりますから、十万乃至十五万というところで、お二人の相談でそれならばそれだけ出しましようという結論が出れば結構だと思います。私は個人的にそう考えております。
#176
○岡元義人君 今北條委員のいわれるデータというものは、資材調整事務所へ送つたデータである。併し実際のことはそうでないということを考えて置く必要がある。それから観念的に、……これはその前に私は諄くなるようですけれども、引揚者の今までの資材を受けるデータを作るに際しましては、金と相談して、そうして出しておつたのです。それは今までの業者みたいなことはないのです。今まで九州地区でずつと資材配給の状況を見ておるのですが、事故を起したのはたつた一件、外はないのです。皆金を準備して要求しておるのですから、その点は調べて頂けば分るのです。殊に各縣と資材調整局が発券に対しその後の調査までされておるのです。引揚者の問題だけが実に早く現物化されておるのです。これは事実です。既存の業者が今まで……、二、三年前金子技官の所にお尋ねしに参つたときもそうだが、私の縣なんかも資材がなくて放り出しておる。これは縣水や日水等の非常に大きな責任になつておるわけですが、併しながら引揚者の分に関する限りは絶対そういうことはない。金の準備をしておるのです。だから今申しましたように事故というのは一件、これは善後措置を講じておりますが、外の業者に比べましたら実に微々たるものです。
#177
○説明員(石川東吾君) いろいろ十万玉とか十四万玉というお話もありましたが、ちよつと三十四万玉中のそういう数字になりますと、そこまで持つて行くことはこれは容易ならんことだと思うのです。又いろいろ問題も起ると思います。そこで先刻岡元さんから御提案のありました第一の案ですね、現在もこれは第二次分だけについて数字を考えておつたのですが、第一次分を合せて考えるという案は如如でしようか。それならば私大体ここで以て、そこに持つて行けるというお約束はできると思うのですが、但しその場合、これは司令部から非常にやかましく言われておるのですが、発券しましても、いろいろな引取りの惡い縣があるのです。それは勢い問題の起きた場合に、その縣に対して、なんだ、やり過ぎじやないかというようにあとから追及されますから、その辺は多少数字の上で手加減しますが、現在やつておりますのは、第二次分だけについて比例で計算しておるのですけれども、第一次分を加えて計算しますと、相当……略略倍近い数字が出る。そういうことで如何かと思うのですが、それならば大体今ここで話合つてよさそうじやないかなという御返事はできるのじやないかと思いますが、その点もお話して置きます。
#178
○北條秀一君 只今のお話極めて段々合理的になつて参りましたけれども、それにしても先程の和歌山縣の数字のごときは倍になつたところで非常に僅かなもので、そういうふうな特殊事情を十分考えて頂かなければ困るということを私は申上げて置きます。
#179
○岡元義人君 今の北條君の提案は御尤もなんです。この点は一つ多少の調節をしなければ辻褄が合わんと思いますが、それはその範囲内で合して頂きたいと思うことと、もう一つは三十四万としてやつて頂けますか、その点一つ御回答をお願いします。それから今の案で、これが各位が御了解されたということになりましても、私はただここに、これで金子技官の面子が一應立つことになるのですが、併し根本的に計算基礎になるものに対してはこれは我々としては承服できないということだけはお含みを持つて頂くことを一つ我々としてはお願いしたい。そうでなければ金子技官の主張はどうしても引つこめない。このパーセンテージで行くということ自体について我々は相当疑問を持つているのでありますから、その点は一つよくのみこんで頂きたい。
#180
○理事(天田勝正君) 余り委員長が喙を容れますが、大体これは根本的にこのパーセントをどうしても変えられないという理屈はないのですが、つい明日に迫つている、今日ここへ報告されたからあべこべに折れなくてもいいものをこちらの方が折れたという始末なんだ。このことは元を正せば先程も岡元委員から言われましたように、本來ここは相談する約束になつている。その相談をしないで、今頃になつてひよつとここらで呼ばれたから出して來た。こういうところに原因があると思うのです。別に國会が小姑根性でがんがん言うというのではなくて、人が困まれば同じ数のものを與えても非常に喜ぶ與え方と喜ばれない與え方と、こうあるので、ここでは非常に引揚團体の代表者が特にこの委員会に多いのだから、そういうものに連絡をとつてやれば同じ数字をやつても浮かばれる結果になる。そういうところを僕は御利用なさらないのが分らないのだな。そういうことをいつまでも繰返しておつてはどうもいやいやながら明日のことだからしようことなしにする。こつちは何も折れ合う筋じやない。國会側がここで一歩足を退くことはないのだから……。しようがない、明日に迫まつているということになつてしまつた。そういうことでは非常に困ると思うのですね。それで結論に入つたのですが、どうもこういうことを繰返されたんでは困るということを先ず一つ私は前提として申上げる。それで先刻の案で皆さん如何かとこういうことをお諮りしたい。
#181
○淺岡信夫君 もう大体納得は別としても御理解願えたのでありますが、そこで三十四万玉をどういうふうに…。引揚者の新規並びに第一次分の補修用も入つておりますが、その比率を本当から言えば半分くらいというふうなことを要望したいのですが、なかなかそうはいかんと思いますが、十五万玉という点を引揚者の新規並びに第一次分の補修用に、これは最後なんですから出して頂きたい。今引揚者の方から、各縣から出ております基礎数字に基いてこの十五万玉を割当て頂くということになればどうかとこう私は思いまして、御提案申上げます。
#182
○理事(天田勝正君) 具体案が出ましたが、どうですか課長、それに対して……。
#183
○説明員(石川東吾君) まあ只今の淺岡さんのおつしやる数字が現実的な問題として、司令部から心配して貰つた数字が先程申上げましたような三十四万玉という数字になるのですが、それと現在ある全國の漁業から要求されている数字と、引揚者とのバランスを考えると、ちよつとその中からそれを絞り出すことは困難じやないかと思うのです。若しそういうことになると、これは余程内容をまでに踏みこんで貰つてGHQと相談しなければ決らない問題であつて、実際問題として殆んど不可能じやないかと思います。それでできますれば、私共の方の不合理な点は今後十分是正して行きますが、今回の分については先刻岡元さんから言われたように、第一次分を含めた比例で以て計算して行くということならば、これは大体今ここでできるのじやないかというふうにお答えできるのです。余り今の十万玉とか十五万玉ということになると、これはちよつと司令部の了解を得て、これならいいと言わせることが、私はちよつと自信がないのです。その点を一つお含みを願いたいと思います。
#184
○淺岡信夫君 重ねて申上げますが、先程申上げました、僅か千とか二千とか出しておる縣がありますね。それはその比率でなしに、元の申告のまま呑込むことができますか。
#185
○説明員(金子尚君) それはそのまま生に認めることができるかどうか分りませんが、やはり小さいものは、そのままの比率で見積つたら減りますから、何か特別に見て行きますと、他の大きいところより少し率をよくするということはできます。
#186
○矢野酉雄君 これは特別委員会でなくて、水産常任委員会で、実は一昨日資材局長に要望して置きましたが、今の淺岡委員、その他からの要望の数量は、今のお答えは無理ないと思う。そこでお願いして置きますが、引揚者が現在この水産業に從事しているところの実態を調査して頂きたい。そして勿論その中に不埒な者があつて、單なる架空的な……水産課長、農林省の資材調整所長等を、うまく抱き込んで、そして不埒なことをしておる者に対しては、それは峻嚴なる行政的な監督をなさつて結構だと思います。その実態調査ができた場合に、例えば員数にして十五万人ぐらい從事していると、それが全日本の水産業者の実態約二百八十万として、それに対してどれだけのパーセンテージにそれはなるか。而して今までの諸君は資材を持ち、その他金融の便を與えられ、それに長い間の信用というものもあり、その他のあらゆる有利な條件によつて水産業をやつている者であるし、片一方は信用を失い、地盤を失い、全くこの水産業界におけるところの孤立的ないわゆる存在であるから、そのパーセンテージに一体この裸で帰つた者と、既存業者というものの係数をどのくらい見るのが科学的に妥当であるかということから割出されて、この一時的のものでなくて、私は永遠の水産業を営むところのものを、これを助長してやろうというような根本策を、資材課長も代られたのでありますから、一つ計画して頂きたい。復金の問題その他のあらゆる資材、金融、その他主食の問題、今度沿岸漁業にも幸いにして主食の加配米を出して頂くことになりまして、非常にこれは、水産常任委員会に我々関係して欣快に思つておりますが、あらゆるそうした農林省の米穀局或いは安本、或いは大藏、復金等の折衝の場合に水産当局の弱味がどこにあるかというと、確実なるデータを持たんということ、いつでもぺけになるのはそれだけであります。これは淺岡委員、身を以て非常に……、殊に昨年の年末に至り、九月、十月、十一月、十二月までの我々水産委員会としては血の出るようないろいろな苦しみをしたわけであります。だから今資材課長としては、結局既存業者の非常な圧迫があるのです。現に某代議士候補のごときは既存業者のいわゆる独善的所信を述べたために、遂に当然代議士に当選すべかりし人が既存業者の独善的の意見を公表したために実は落選したのです。それはどういうことを言つたかというと、いわゆる引揚者等に対してはもう水産業は飽和に達しているので、これらに対して資材を與える必要はないということを座談会において発表して、これが新聞に公表されたために、僕はそれに取消しを要望してやつた、よく知つておる男であつたので……、ところがそういう考えを持つておる者が一代議士候補でなくて既存業者の諸君の中にも相当多い。私たちは水産常任委員としてはその既存業者の正しい擁護と、それから特別委員会の委員としては引揚げた諸君の正しい擁護と、両方公正にやらなければならないのでありまするから、引揚者だけを特別に優遇しろという意味は全然ありません。併しながら裸で帰り、信用を失い、何らの地盤なしで、この大事な自分の経驗と知識をここに日本水産業界の発展のために捧げようというこれ一つが立ち上つて行く道であるならば、片一方に今現在國家が十の既存業者に対する恩惠を與えるならば、片一方に対しては、その五倍の五十か或いは八十か、或いは百の係数でこれを擁護してやることが科学的に見ても妥当であるかどうかということをよく御研究になり、その資料を是非資材課の方において一つお集め願いたいと思うのです。
 それからこの機会に特にお願いして置きますのは、その資材なんかが現物化することのできない、その時間が……非常に行政的の手続その他の煩瑣なために、それで止むを得ずして背に腹は代えられないで泥棒する以外にはないのです。今十万円の銀行の金融もできないのですね。だからもう止むを得ずして背に腹は代えられないで、その切符を一部少数の者が流して、そうしてその苦境を突破せなきやならんというような犯罪をして、日本の行政部の措置が結局まずいために犯罪の温床たらしめている。殊に金融において然りでありまするから、資材方面の現物化におきましても、或いは切符の支給等においても、成るべく関門関門を余り多くしないで、地方においても農林資材調整所を中心とした委員会で、或いは本省におけるところの委員会においても公正嚴粛なる、妥当なる委員会の運営をする必要はあるけれども、徒らに関門を立てて、そうして時日を多く費し、そうして一般に運動をしてその関門を突破しなきやならんというような浪費をあらゆる方面で御研究頂いて、そうして資材面の隘路、金融面の隘路をこの二十四年度には断乎として改めるというような新らしい構想の下に、日本の水産業の將來のために一つ決死的な覚悟をして頂きたい、私は特にお願いをして置きます。
#187
○岡元義人君 まあそれで今課長の提案で各委員が了解いたしましたとしても、課長から特に先程來縷々御説明いたしました通りに、出ておりますデーターは、眞劍なデーターであります。それで今後の処置についてこれで打切るということになるわけですが、併しながら特別な考慮は打切るけれども、引揚者は全然今後貰えないというような誤解を招かないように、必ず各資材調整出張所に対しては今後も引揚者等に対しては特殊の、いわゆる一般並の関としても面倒を見ることだけは、これは必ず附言して置いて頂かなければならんもので、必ずもうお前たちは貰つたから引揚者は全然いかんと、こういうふうにつつ放なされる虞れがある。ここは一つ課長は特にお含みを願いたい。それから尚念のため先程の御説明を聞いておりますと、第三四半期の一、二、これは結構ですが、この中六万五千は、結局三十四万の中の六万五千は除けて、そういう比率を出すのですか、それとも含めたもので出されるか。できるならば含めて頂きたいと思います。比率は理屈から言えばそういうことになるわけですね。実際繰上げてはおりますけれども……。それじやそれで各委員の方々どうですか。
#188
○理事(天田勝正君) 大分條件附が多くなりましたが、私はこの委員長としてはこのパーセントの出し方がこれはいかんと、こういうことを論議していれば切りがないから、今の結論になつたのであつて、ただ役所というものは一つの例を作つてしまうというと、あのときこうやつたからというので必ず持つて來るのだ。その点を念を押して置きます。そういうことじやなくて、この根本的な出し方は筋の違つたものを掛け合せたものでありますから、そういうことは、これでこの計算のやり方も今回限りということをお願いして置きまして、一つ初めからのを計算してやると、そうして大体において倍くらいになるという点で御了承願えますか。
#189
○北條秀一君 それは第一回目の所要量と、第二回目の所要量を合計したものをですね、それで率を出すということですね。
#190
○理事(天田勝正君) そういうことです。結局そうでしよう。
#191
○岡元義人君 そうじやないんです。第三四半期を第一回、第二回と二回に分けて出すやつを綜合したもので出す。
#192
○理事(天田勝正君) そういうことですね。それに先程あなたの言われた、特に極端な数字の少い点は、その比率だけでは行かないで、調節する。更にこの計算のやり方は、今回限りということですね。その点はそうでよろしうございますか。
#193
○淺岡信夫君 大体今の線でよいと思います。ただ私も水産常任委員をいたしておりますから、そうした点において、既存業者から、何だ引揚者ばかり余計取りやがるというようなふうに又思うのですよ。だからそういた点については、引揚特別委員をいたしておられる矢野委員、或いは千田委員がおられますから、我々は強力に既存業者に理解を願うために努力を拂うということを附言して置きます。
#194
○理事(天田勝正君) それではこの問題につきましては一應これで打切ります。
#195
○北條秀一君 ちよつと石川さんと金子技官に申上げますが、もう話は決まりましたから、あなたの方から、自分の方でこう考えて、こうやつたら一番いいと考えてやつたのだと、それを國会では了承したのだというようにやつて貰わんと、後で非常に業者に影響しますから、國会がやかましく言つたからやつたのだというと、実際はそうですけれども、業者の方で非常に反感を持つて來るのですよ。その点はよくお含みの上、一つ責任と功績を同時にあなたの方の手許に收めて貰うようにやつて頂きたいと思います。
#196
○理事(天田勝正君) 後二つだけ記録にとつて置きたい点があります。それは過日決定を見ましたところの、中國在留同胞実情聽取のため岡村寧次、梁瀬美智子両人を証人として喚問するということでありますが、梁瀬美智子氏の方は三月五日以後ということになつております。岡村氏の点でありますが、これは当人が病氣でございますので、当方から委員並びに速記者一名を附けまして岡村氏の許に出張しなければならないと存じますので、その人選を如何いたしますか、お諮りいたします。
#197
○北條秀一君 その人選については、向うの病室等の関係もありますし、人数を少くする必要がありますから、人人くらいで、淺岡委員と岡元委員と二人くらいで行つて貰えばいいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#198
○理事(天田勝正君) それでは二名の方にお願いすることにいたします。尚速記者は勿論一名行つて頂くことにいたしたいと思います。
 次は巣鴨拘置所に服役中の戰爭犯罪人面談方許可願の件でありますが、先程岡元議員から、この点について関係方面と折衝したというような御報告がありましたが、それに基きまして、その調査の目的でありますが、これは引揚促進特別委員会の爾後の運営に必要な資料を得るということから、やはりこれ又本委員会から数名の方に巣鴨拘置所まで出張を願わなければならないと思つております。その決定に基いてこの申請を関係方面に出さなければならないので、日時は向うから通知が來るとして、委員の決定を願いたいと存じます。
#199
○北條秀一君 それは私は今日決めるのは少し委員が少な過ぎると思う。もう少しおるときに、よく了解してやらないと、先程私が申上げた岡村寧次氏の証人喚問と同じことになると思う。
 それから愼重を期するために、今日は六人しかいないから工合が惡いと思います。
#200
○理事(天田勝正君) それではこの点は保留いたします。
 それでは懇談に入ることにいたして、本日はこれで散会してよろしうございますか。
#201
○岡元義人君 その梁瀬美智子という証人喚問の日にちを決定して置きたいのです。
#202
○理事(天田勝正君) 再開になつてからではいけませんか。
#203
○岡元義人君 本人に通知を出さなければなりませんから、十日くらいでよろしうございますか。
#204
○理事(天田勝正君) 三月十日、それでは梁瀬美智子の証人喚問は、三月十日に喚ぶということに決定いたしたいと存じます。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#205
○北條秀一君 それから最後に一つだけ御決定願いたいのですが、それは先程懇談のときに申して置きましたが、開拓農民一万七千五百戸の入植をどうしても本年度中に完了しなければならないという窮状にありますので、たまたま本月の十七日、十八日、十九日の三日間、全國の開拓者の代表が東京に集まりまして、その入植問題についての会議をやりますので、是非本特別委員会に実情を陳情したいということでありますから、こちらの特別委員会の開催の日取りを決定して頂きまして、先方と連絡を取つて万遺憾なきようにしたいと思うのです。それで私共の希望としては、二月の十八日の委員会にお決めを願いたいと思います。
#206
○理事(天田勝正君) ちよつとこれはお聞きしますが、十七、十八、十九の三日間開拓自興会の大会があるので、こちらから行くという意味ではないのですか。
#207
○北條秀一君 先方からこちらへ來るというのです。
#208
○理事(天田勝正君) それでは委員会開催の日時の決定でありますが、これは提案者の北條君からは、十八日に決定して貰いたいということであります。そのように決定してよろしうございますか。
#209
○岡元義人君 大体予定表が委員長の手許にあると思うのですが、十八日に委員会を開催するようになつておれば、それで進めて頂いたら如何ですか。
#210
○理事(天田勝正君) 日程表では、懇談会ということになつております。
#211
○北條秀一君 私は、委員会を開いて頂いて、そうして政府の関係各省も是非これは出て貰いたい。
#212
○理事(天田勝正君) この日程表によりますれば、十九日は金融公社の問題と農地法の改正の問題がこれに出ております。
#213
○北條秀一君 その日程を実施するという前提の下にやつておるのですから、その日程全部を皆で相談しなければ、独断で決められたのでは困る。
#214
○理事(天田勝正君) それですから、これを目安にして、振り替えてもよいのですから……。
#215
○淺岡信夫君 十八日に委員会を開催して頂くと、そうして今の十九日に、予定しておりました委員会の議案を全部審議して、重ねて今の自興会の陳情を聞くということでどうでございましようか。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#216
○理事(天田勝正君) 只今淺岡委員の提案の通り決定して御異議ございませんか。
#217
○岡元義人君 大体今日委員部に刷物にして、それを配つて皆に檢討を仰ぎたかつたのですが、二十日まではどうしてもいろいろな問題が堆積しておりますから、十八日の委員会だけに限らず、一日越しに大体委員会を開かせて頂く、そうしてそれ以外の日にちは、立法的措置を講じなければならないので、資料の蒐集等がありますから、希望者だけの懇談会という形で御了解を得たい、こういう工合に考えておつたのです。できましたならば十八日の委員会は結構でございますが、その前にもう一回だけどうしても委員会を開いて頂くように御了承を得たいと思うのであります。それから懇談会の方はこれは何も各委員の方がお出でにならなくとも出て頂ける方だけで一つ懇談的に資料を纏めて行つてその委員会で運営いたしませんと今期の会期中に立法措置は終らないと思います。どうぞ御了解を願います。
#218
○北條秀一君 十六日、十八日に委員会を開いたらどうですか。
#219
○理事(天田勝正君) では一應決定する点は、十六日に委員会を設けて、更に十八日に委員会をやつてその自興会の点、陳情の点も含めて聞くと、このように決定して御異議ございませんか。
   〔「賛成」「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#220
○淺岡信夫君 先程懇談の中に大体御了承になつておると思うのですが、一つはつきり御決定して頂きたいと思うことは、この三月初めに國会が開かれますと同時にこの引揚促進の決議案の上程ということに対しまして、この委員会が主となつて衆議院とも連絡を取つて遺憾なく目的を達するようなふうにしたいということを一應お諮りいたしたいと思います。
   〔「賛成」と呼ぶ者あり〕
#221
○北條秀一君 それは先程も懇談のときに出ておつたけれども更に第五國会中に我々が何をしなければならんかということについては根本的な打合せをしなければなりませんから只今淺岡委員の御提案は極めて結構であります。その懇談の席上更に具体案を練つて改めて檢討するということに願いたいと思います。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#222
○理事(天田勝正君) ではさよう決定いたします。本日はこれにて散会いたします。
   午後五時二十三分散会
 出席者は左の通り。
   委員長     紅露 みつ君
   理事
           天田 勝正君
           淺岡 信夫君
           岡元 義人君
           鈴木 憲一君
   委員
           田中 利勝君
           岩本 月洲君
           北條 秀一君
           穗積眞六郎君
           矢野 酉雄君
           伊東 隆治君
           木下 源吾君
           千田  正君
           細川 嘉六君
  説明員
   大藏事務官
   (銀行局次長) 三井 武夫君
   厚生事務官
   (引揚援護廳指
   導課長)    岡田 好一君
   農林事務官
   (水産廳資材課
   長)      石川 東吾君
   農 林 技 官
   (水産廳資材課
   勤務)     金子  尚君
ソース: 国立国会図書館
姉妹サイト