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#1
第061回国会 災害対策特別委員会 第3号
昭和四十四年二月十九日(水曜日)
    午前十時三十分開議
 出席委員
   委員長 川村 継義君
   理事 池田 清志君 理事 内海 英男君
   理事 細田 吉藏君 理事 湊  徹郎君
   理事 金丸 徳重君 理事 斉藤 正男君
   理事 神田 大作君
      天野 光晴君    稻葉  修君
      坂本三十次君    塩谷 一夫君
      谷垣 專一君    中山 榮一君
      藤本 孝雄君    古内 広雄君
     三ツ林弥太郎君    水野  清君
      山口 敏夫君  早稻田柳右エ門君
      唐橋  東君    永井勝次郎君
      野口 忠夫君    芳賀  貢君
      平等 文成君    福岡 義登君
      小沢 貞孝君    小川新一郎君
 出席政府委員
        総理府総務副長
        官       鯨岡 兵輔君
        警察庁刑事局長 内海  倫君
        厚生政務次官  粟山  秀君
        建設政務次官  渡辺 栄一君
        消防庁長官   佐久間 彊君
        消防庁次長   山本  弘君
 委員外の出席者
        内閣総理大臣官
        房参事官    川上 幸郎君
        警察庁刑事局保
        安部防犯少年課
        長       本庄  務君
        国税庁間税部長 佐藤 健司君
        厚生省環境衛生
        局環境衛生課長 赤穴  博君
        厚生省社会局施
        設課長     大和田 潔君
        農林省農地局建
        設部災害復旧課
        長       櫻井 芳水君
        中小企業庁計画
        部金融課長   井川  博君
        運輸大臣官房観
        光部長     蜂須賀国雄君
        運輸大臣官房観
        光部整備課長  林 幸二郎君
        建設省河川局防
        災課長     坂井 秀正君
        建設省住宅局調
        査官      沢田 光英君
        建設省住宅局建
        築指導課長   前川 喜寛君
        消防庁予防課長 高田  勇君
        消防庁調査官  川島  巌君
    ―――――――――――――
二月十九日
 委員佐々栄三郎君辞任につき、その補欠として
 唐橋東君が議長の指名で委員に選任された。
同日
 委員唐橋東君辞任につき、その補欠として佐々
 栄三郎君が議長の指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十三年における特定地域に係る激甚災害
 の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定等
 に関する問題
 福島県郡山市における火事による災害対策派遣
 委員からの報告聴取
     ――――◇―――――
#2
○川村委員長 これより会議を開きます。
 災害対策に関する件について調査を進めます。
 この際、昨十八日政令が公付されました昭和四十三年における特定地域に係る激甚災害の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定等に関する問題について、政府当局から説明を聴取いたします。鯨岡総理府総務副長官。
#3
○鯨岡政府委員 前々からたいへん御心配をいただいておりました主題の件について御報告申し上げたいと思います。
 昭和四十三年における特定地域に係る激甚災害の指定及びこれに対し適用すべき措置の指定等に関する政令の制定につきましては、昨年十一月に、局地的激甚災害に対処するため、市町村を単位とする新たな局地激甚災害指定基準を決定いたしまして、昭和四十三年災害から適用すべく、当委員会でも御報告いたしましたところでありますが、その後関係省庁において鋭意作業を進めてまいりました結果、二月十四日の閣議において決定し、昨十八日政令第十三号をもって公布、施行いたしましたところでございます。
 この政令のおもな内容は次のとおりであります。
 激甚災害として指定いたしましたのは、えびの地震による災害であって、宮崎県えびの町及び鹿児島県吉松町の区域にかかわるもの、台風第七号による災害であって、岐阜県美濃加茂市、白川町等の区域にかかわるもの、八月の二十日から同月二十三日までの豪雨による災害であって、北海道戸井町、青森県今別町等の区域にかかわるもの、さらに、台風第十号による災害であって、長野県阿南町、天竜村等の区域にかかわるもの等、全部で十六災害であります。
 これらの激甚災害に対しましては、激甚法第二章の公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助、第五条の農地等の災害復旧事業等に係る補助の特別措置、第六条の農林水産業共同利用施設災害復旧事業費の補助の特例、さらに第十二条の中小企業信用保険による災害関係保証の特例、さらに第十三条の中小企業近代化資金等助成法による貸付金等の償還期間等の特例、第十五条の中小企業者に対する資金の融通に関する特例及び第二十四条の公共土木施設、農地、農業用施設等小災害に係る地方債の元利補給等の措置が、各災害の被害状況に応じてそれぞれ適用すべき措置として規定しているところであります。
 なお同時に、閣議決定により、中小企業金融公庫及び国民金融公庫による低利融資を行なうよう措置もいたしてございます。
 以上御報告を終わります。(拍手)
#4
○川村委員長 これにて説明は終わりました。
 本問題に関する質疑は後日に譲ります。
    ―――――――――――――
#5
○川村委員長 本日は、福島県郡山市における火事による災害対策について調査を進めてまいりたいと存じます。
 まず、同市における火事による被害状況等調査のため、先般当委員会より現地に派遣されました委員から報告を聴取いたします。斉藤正男君。
#6
○斉藤(正)委員 福島県郡山市における火事による被害状況等調査のため、二月七日議長の承認を得て、同月十二日、十三日の両日、福島県に派遣されました派遣委員を代表して調査の概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、自由民主党の古内広雄君及び細田吉藏君、日本社会党の川村継義君及び私、斉藤正男、民主社会党の神田大作君及び公明党の小川新一郎君の六名であり、ほかに地元選出議員多数の御参加を得ました。
 われわれ調査団は、二月十三日福島県郡山市の磐梯熱海温泉、磐光ホテル並びに磐光パラダイスの火災現場を克明に調査した後、郡山市熱海支所において、県当局並びに市長及び市消防長から事情を聴取し、各委員の熱心な質疑により、現地の実情を十分に把握してまいりたいのであります。
 なお、同市太田総合病院附属熱海病院に入院中の重傷者の方々をお見舞い申し上げてまいりました。
 まず、火災の発生、避難の状況、消防活動及び被害の概要について申し上げます。
 二月五日午後九時ごろ、磐光ホテル一階大広間舞台裏の控え室において、金粉ショーダンサー六名中の四名が、隣接する磐光パラダイス一階大宴会場で開催中のショーに出演するための準備中、そのうちの一名が、金粉ショーにおいて使用するたいまつの両端にベンジンを含ませて五、六本壁に立てかけたものに、近くにあった石油ストーブの火が燃え移り、火災が発生したのであります。ショーダンサーが、消火のためこたつのふとんをとりに行ったときには、火は手のつけられない状況に燃え広がっていたとのことであります。
 おりしも、戸外は風速二十五メートル、瞬間最大風速四十メートルというあられまじりのふぶきであり、同ホテル及びパラダイスの屋内は、集中的温風暖房により極度に乾燥しているという状況で、発火地点付近に集塵ダクトがあったこと、あるいは燃えやすい壁、天井等、建材の材質などの悪条件が重なって、火勢の強さと火面の広がりの早さは、一般の火災常識では想像を絶するものであったといわれます。
 当日同ホテル及びパラダイス内には、収容人員一千名のうち、宿泊客二百九十名、このうち、約八割の人々がショーを見物中であり、ほかに、地区内及び他の旅館からショーを見物に来ていた者約三十名、従業員三百七十九名、合わせて七百名の者がいたのでありますが、火災警報装置は、前後九回ぐらいの停電によりスイッチを入れ忘れたといわれ、スピーカーによる警報も聞いた者がなく、ショーの観客は、隣接部分で出火してから十分程度経過して、ショーが進行中の大宴会場に火が回り、出演中の歌手が歌っている途中で、舞台の上から「火事だ」と叫んだことにより初めて火事を知ったということであります。
 避難の状況について申し上げますと、ショーの観客は大混乱におちいり、出入り口付近でかなりのもみ合いが行なわれ、ホテル及びパラダイスの両玄関、パラダイスの舞台裏、あるいは大浴場、並びに非常口からそれぞれ避難した模様であります。
 特に、多くの人々が殺到したと思われる非常口が、施錠してあったため、ガラスをたたき割って脱出をはかるまでに非常な混乱が生じ、数多くの死傷者を出すに至ったのであります。犠牲者の倒れていた位置及び姿勢から類推すると、ロッカーといわず、トイレといわず、とびらのあるところはすべて開いて前進しようとした状況が歴然としており、従業員がロッカーを出口と間違えて死亡していることからしても、当時の避難の困難さをうかがい知ることができるのであります。一般の宿泊客は、二階、三階から飛びおりるなどして避難した模様でありますが、骨折などの負傷者がかなりいるといわれます。また、一方において、新建材等による濃煙によって死亡したと推定される者もあるとのことであります。
 消防の活動状況は、午後九時十五分、一一九番によらず、一般加入電話による通報で火災を覚知し、二分後に熱海出張所から先着隊が到着、引き続き市消防署並びに各地区消防団が出動し、消防車三十四台、救急車、可搬式ポンプ等車両四十七台、出動人員五百五十名をもって救急活動及び消火活動に当たったとのことでありますが、先着隊が到着したときにはすでにパラダイス、ホテル及びレストハウスの二階は火面に包まれ、一部三階に達している状況で、ホテルの二階及び屋上において救助を求めている者数名もはしご車によって救出したとのことであります。
 消火活動は、おりからの強風により、ポンプによる注水は有効注水がきわめて困難であった上に、ホテル正面の安積疎水玉川用水路の水が、工事のため水門を閉鎖されていて有効水量を確保することが困難な状況にあり、わずかにホテル敷地内の観賞用の池と、裏側を流れる側溝等が有効に活用されたとのことであります。
 零下三度というふぶきの中で、もろもろの悪条件に悩まされ、消防職員にも五名の負傷者を出しながら、目ざましい活躍によって人名の救助並びに隣接民家等への延焼を防止した地元消防隊の方々に対しここに調査団として深甚の敬意を表しておきたいと存じます。
 かくて、六日午前三時十五分、ホテル、パラダイスをあわせて一万七千七百平方メートルを焼失して鎮火したのでありますが、人的被害は、ショーダンサー及び従業員各二名を含め、死者三十一人、重軽傷者三十一人にのぼり、先般の水上温泉菊富士ホテル、有馬温泉池之坊満月城の火事に引き続き、戦後旅館の火事としては最大の犠牲者を数えたのであります。
 次に、今次の火災がかかる大惨事を惹起した背後に存在する問題点を捨い上げてみたいと存じます。第一に問題となりますことは、同旅館の消防施設の不備と管理運営上の重大なる欠陥があげられなければなりません。市消防本部の調べによる同旅館の消防法令関係の違反事項は、(一)、避難器具の未設置、(二)、誘導標識の充電式の未設置、(三)、消防計画書の未提出、四、消防設備の維持管理が不完全であった。(四)、催しものの開催届けの未提出、(五)、裸火使用の届け出の未提出、(六)、小量危険物取り扱い上の不備の七項目が指摘され、同市消防署は、昨年五月十日から十二月十二日までの間に、六回にわたって各般の指導、警告を発し、また、十二月十二日には、消防署及び地元消防団と合同して消防訓練を行ない、あわせて自衛消防隊の訓練と避難訓練を実施しているにかかわらず、実際には全く役立っていないのであります。
 消防施設の不備について一例を申し上げますと、同パラダイスの二、三階の宿泊施設廊下の突き当たりに非常口の標示がなされているのでありますが、階段を取りつける予定で、現実にはまだ階段が設けられておらず、当時宿泊客がなかったため大事に至らなかったものの、もし大ぜいの宿泊者があったならば、この非常口から避難しようとして殺到した者が、なだれを打って転落する惨事を招来したであろうことは想像にかたくなく、まさにりつ然とする思いであったのであります。
 また、管理運営上の問題として指摘されております点は、(一)、火気を用いるショーを行なうような舞台の裏に消火器がないといった状況で、初期消火に失敗するとともに、消防署に対する通報がおくれたこと、(二)、内装が不燃材でなく、暖房設備の構造が火の回りを早めたこと、(三)、エレベーターを設置する予定の空洞等が火流を上層階に運ぶ役割りをしたこと、(四)、従業員の避難誘導の不徹底、(五)、館内通路に売店のケース、遊技具等があって、避難口に通じる通路が狭隘であったこと、(六)非常口が施錠されていて容易に開かなかったことなどがあげられております。
 従業員の避難誘導につきましては、全く組織的に行なわれていなかった点は重々責められるべきところでありますが、市消防長の説明によると、パラダイス一階の泉水付近で死亡していた十九歳の男子従業員は、勇敢に宿泊客の避難誘導にあたっていたと推定される情報があるとのことで、もしそうであるとすれば真に賞讃されるべき行為であると考えますので、早急に調査の上、しかるべき措置を講ずるよう希望いたしておきたいと存じます。
 第二の問題としては、異常気象による強風下の火災であったことをあげなければなりません。
 第三は、長期間にわたる集中的温風暖房により建物全体が極度に乾燥していたこと、及び館内の気流がホテル側からパラダイス側の方向に流れていたことがあげられます。
 その他、因果関係については目下調査中といわれますが、出火地点付近に集塵ダクトがあったこと、強風下でたびたび停電したこと、あるいは水利の問題としてたまたま安積疎水の水門が締められていたことなど、数々の悪条件が重なったことはまことに不幸なことであったと申すほかはなく、将来に備え、もって他山の石とすべき教訓を読み取ることが肝要であると思うのであります。
 なお、地元消防本部が、今次の火災から得た貴重な教訓としてあげております点を御紹介申し上げますと、
 (一)、濃煙により屋内消防活動がきわめて困難であるので、屋外からの送水により活用できる散水消火装置が必要であること。
 (二)、ダクトについて、防火上の配慮を行なうとともに、定期的な整備点検及び清掃が必要であること。
 (三)、火災を発見した者の通報処置について系統を定めておくこととともに、従業員の避難誘導について体制を整え徹底せしめること。
 (四)、ダクト内燃焼に対する消火方法と消火器及び屋内消火栓の使用方法の教育訓練を徹底すること。
 (五)、強風下における放水は中途で折られ、射程距離が極度に制限されること。
 (六)、屋内進入による検索用個人装備の強化と、長時間に及ぶ消防活動の各種補給について、要員及び器具の円滑な供給体制が必要であること。
 また、県当局からも、消防法、建築基準法上の建築物の構造、設備、消防用設備等の基準の引き上げ、消防法の改正及び環境衛生金融公庫の融資ワクの拡大について要望があったことを申し添えておきます。
 最後に、今後の対策として考慮すべき問題について、われわれ調査団としての意見を申し述べます。
 まず、最も基本的な問題として指摘しておきたいことは、旅館、ホテル等の火災を防止するための各行政機関の統一的な措置の必要性についてであります。旅館、ホテル等の建築、営業、あるいは消防施設の整備等について、政府並びに県、市町村等各行政機関が行なう検査、許可、指導等の諸措置は、建築基準法、旅館業法、消防法等の諸法令のワク内で、それぞれの行政機関によって各個ばらばらに行なわれている実情にあり、その関係は複雑多岐にわたり、相互の関連性が十分であるとはいいがたく、責任の所在もまた明確であるとはいい得ないのであります。
 このことは、それぞれの法のたてまえ上、また現在の行政機構の実態に照らし、一面においてやむを得ない点があることは理解できるのでありますが、続発するホテル火災の実情を見るとき、いま一つ大所高所から総合的な視野に立った配慮に欠ける点は指摘されなければならないところであります。これまでの経験に照らし、少なくとも旅館、ホテル等が建築物を建て、消防施設を完備して、これから営業に入るという時点において営業の許可を与える際に、それぞれの法令の要請しているところに合致しているかどうかについて総合的な確認を行なうことが必要であり、このような制度、運営について早急に検討を加えるべきであります。営業の許可を与えた後も、適切な検査、指導等が必要であることはいうまでもないところであり、このために、各行政機関の権限の明確化と実効あらしめるための権限の強化充実についても考慮する必要があろうと思われます。これらの点は本委員会において十分に論議を尽くし、必要な諸法令の改正等、抜本的な対策を樹立することにより、再びかかる惨事を惹起せしめないことが肝要であると思うのであります。
 次に指摘しておかなければならないことは、消防組織の充実強化並びに広域消防の体制の整備についてであります。
 申すまでもなく、消防の任務は、消火活動のみにとどまらず、災害の防除をすべてつかさどるものであり、その組織の充実強化、装備の近代化をはかることはもとより、人口、産業の都市集中などの社会情勢に即応した広域消防の体制を整備することにより消防機能の向上をはかることが肝要であります。
 次に問題とすべき点は、旅館、ホテル等の経営者の経営倫理の高揚と一般旅行者ないし国民全般の消防意識の向上に資するための諸施策についてであります。
 経営者が、営業にあたって、まず考慮すべきは、多数の人命を預かっているという自覚に立ち、人命の安全を期することにあるのはいうまでもありません。消防施設の整備充実はもちろん、自衛消防隊の組織の整備、従業員の教育訓練等に積極的に取り組ませるようふだんの指導が肝要であります。
 また、一般旅行者の側に対しても、旅館等における非常口など避難路、避難器具の確認あるいは新建材による煙害など、日常の消防意識の涵養について十分に周知徹底せしめる諸施策が必要であると思うのであります。
 次に、指摘しておきたいことは、最近、ホテル、旅館等において、劇場、映画館その他の遊技施設等を設けて多数の客を誘致する傾向が顕著でありますが、これらに対する営業の許可、取り締まりあるいは指導等について、制度上明確な方向づけが必要であり、特に火災予防の見地から適切な指導が行なわれるよう当局の注意を喚起しておきたいと存じます。
 その他、全国に散在する温泉保養地の実態を思うとき、防災上の見地から市街地の改造、道路の整備等の都市改造事業を推進すること、あるいは中小規模の旅館等の経営者に対する安全施設整備のための融資等について配慮を行なうことなどについて、この際、政府の善処方を要望いたしておきたいと存じます。
 終わりに、今次災害によってなくなられました方々に対し、衷心より哀悼の意を表しますとともに、われわれ調査団の調査に御協力を賜わった県及び市当局の方々に深く謝意を表して報告といたします。(拍手)
#7
○川村委員長 これにて派遣委員の報告は終わりました。
 派遣委員各位には、まことに御苦労さまでございました。
    ―――――――――――――
#8
○川村委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。天野光晴君。
#9
○天野(光)委員 いま視察結果の報告書を朗読されましたが、その視察の実態に徴しまして委員会がキャッチしたもろもろの問題、意見等が添えてありますが、いまの報告書の内容どおりの運営を今後執行部がやられれば、これは文句はないわけでありますが、そこに非常に問題点が多いと思いますので、その中の一、二の点を具体的に質問したいと思います。おもに営業の許可、建築の許可、消防の取り締まり等に関連して質問をいたしたいと思います。これは、どうかひとつ簡単に答弁をして、要領よくやっていただきたいと思います。
 第一に、建築基準法に関してお尋ねするのでありますが、建築基準法に基づいて、旅館、ホテルでの興行、いわゆる遊技場施設等の設計基準というものは、その地域地域においてきまっておると思いますが、まず第一に、郡山市磐梯熱海温泉の、今度火災を起こしました磐光ホテル並びに付属パラダイス、いわゆる遊技場関係のこの二つの建物がありますが、ホテルのほうはちょっと前に建ったものでありますが、パラダイスのほうの許可は、いつ許可されましたか。
#10
○沢田説明員 四十二年十一月二日に確認されております。
#11
○天野(光)委員 四十二年十一月二日に確認ではなしに、許可を与えたと了解してよろしいですか。
#12
○沢田説明員 確認を与えました。
#13
○天野(光)委員 その許可の内容に遊技場的な施設、舞台等があるわけでありますが、映画館、要するに映画を上映するという許可になっておりますか。
#14
○沢田説明員 確認の内容はホテル、そういう内容で申請が出ておりまして、それで確認をいたしております。ただし、その中に一階のホールでございますとか、それから三階のショールーム、こういうものが含まれておりまして、これはホテルでございますが、使用上は劇場あるいは観覧場というふうな特殊用途に類するものということでございまして、確認の際には、これはそれぞれの特殊用途の制限による規制を適用いたしまして、確認をいたしております。
#15
○天野(光)委員 特殊用途といいましても幅が広いと思いますが、具体的にいって市内の映画劇場を許可する場合の基準と――いま言った特殊的というその内容は、非常に幅が広いのですが、それは映画を上映しても差しつかえないという許可条件になっておりますか。
#16
○沢田説明員 その申請には、映画館という記入がございません。そこで、そこいらの町の映画館と同等のものがそこにあるという確認はいたしておりませんが、そこで小規模ながらさようなことが行なわれるということで、それに準ずるような、たとえば内装制限、不燃材で内装をやる、そういうふうな内容の確認をいたしております。
#17
○天野(光)委員 ショールームであって、小規模な映画なんかも上映しても差しつかえないというような関係で許可されたと言いますが、その許可の基準と映画館の許可の基準とは、一体どっちがきつくできていますか。同じですか。
#18
○沢田説明員 内装制限、たとえば避難路の確保その他は、同じに見ております。
#19
○天野(光)委員 ずいぶん苦しい答弁のようですが、映画館は映画を見るための客を入れます。そうですから、映画館がかりに全焼にあった場合と、ああした遊技施設、特にこの建物はホテルもその階に兼ねています。要するに、パラダイスというのは遊技場だけではなくて、その階の中にはホテルもあります。兼業であります。その中で最も火災につながりやすい映画を上映する施設は、普通の映画館よりよりきつくやるべきであると私は考えています。というのは、映画館は映画館に入っている人間だけですから、万一のことがあればすぐわかるわけですが、一方は、映画を映しておっても見ても見なくてもいいわけですから、泊まり客が一ぱいいるわけですから、そういうものをやるのに扱い方としては非常にまずい扱い方をしておったのではないか。この間現地での調査のときの答弁では、興行場としての許可は受けていないと、こう現地でははっきり県の建築課長が言っているのですが、そこは間違いありませんか。
#20
○沢田説明員 興行場法の許可は受けておるそうでございます。
#21
○天野(光)委員 興行場の許可というものは一本ですか。その中に差別はありませんか。いわゆる興行場というものは、きょう警察からもお見えになっておりますが、要するに入場料を取って客に見せる、いわゆるショーも興行場、歌を歌う、歌謡曲なんかやる場所も興行場、要するに映画をやるのも興行場、芝居をやるのも興行場、これはみな一本で許可していますか。差別はありませんか。
#22
○赤穴説明員 興行場の許可につきましては、スポーツ、演芸、映画その他いわゆるそういう見せものとして一般の方々にお見せする場所につきましては興行場法がございます。もっぱら衛生上の観点から必要な規制をいたすということで興行場法がございます。これにつきましては、映画館でありますとかあるいは演芸場あるいはスポーツ施設、それらをすべて含んだ上での興行場として規制をいたしております。しかしながら、この規制はもっぱら――建築あるいは消防法上の問題は、これは別個の観点からそれぞれ建築基準法あるいは消防法上の規制を受けるわけでございます。これらの営業形態の許可につきましては、もっぱら衛生サイドから必要な設備があるかどうかということを判断した上で許可をいたす、こういうようなことに相なっております。
#23
○天野(光)委員 錯覚を起こさないでいただきたい。私が聞いておるのは――衛生関係その他の厚生省関係はあとでお聞きします。いまは建築基準法関係で、建築物を建てるものに対して制限しておる問題、要するに、自分みずからあるいは他に危害を与えるおそれのあるというものを制限するのが建築基準法だと思う。それで、建築基準法から見た興行場というものの許可の中には、一本で何をやってもいいという許可なのか、それとも映画をやるにはこういう設備をしなければという特段のケースはないのか、こう聞いておるのです。
#24
○沢田説明員 基準法上は、たとえば興行場法とは関係なく、その使用の様態によりまして制限をかけております。したがいまして、たとえば一般公衆が入るような映画に使われるというところと認められますれば、さような映画館の特殊用途ということで内装その他の制限をかける、こういうようなことでやっております。
#25
○天野(光)委員 磐光ホテル一本にしぼってお聞きしますが、磐光ホテルのいわゆるショーをやるその舞台は、私は焼けてから見たのだから焼けない前のやつはわからないのですが、これは許可になった書類が福島県の建築課にあるはずで、いつでも確認できることでありますから、答弁はきちっとしてやっていただきたい。映画を上映するということに関する建築の内容ではないと私は了承しておりますが、その点はどうですか。
#26
○沢田説明員 建築確認の申請には小ホールということで出ておると存じております。ただし、建築主事が説明を聞きまして、さような用に使われるであろうということを認めましたので、映画館に準ずるというような内装その他の制限でこれを確認した、かような次第でございます。
#27
○天野(光)委員 そうすると、映画館に準ずるような内装だけでそこは許可した。私が聞いておるのは、要するに普通の町の映画館でやる建築許可の基準と、ああいう今度許可した基準とは同じかどうか、わかりやすく言えば、こう聞いておるのだ。
#28
○沢田説明員 制限の内容は全く同じでございます。ただ、たとえば内装制限をとりますれば、小規模な場合には内装制限を書かなくてよいような場合がございます。たとえば何百平方以下のものは書かない。あの場合は非常に小さいのでございますけれども、劇場、映画館でございますから、映画館の内装の制限と申しますか、そういうものをやれということで確認しております。
#29
○天野(光)委員 何かこの間一緒に調査に行ったから、そこらあたりでいろいろ考えたのじゃないかと思うのです。あのとき一緒に行ってわかっておると思うのですが、映画を上映するいわゆる興行場の許可は出ていないと建築課長があそこで明言しておるのだよ。それでいいですか。興行場の許可条件、要するに映画等を上映する形のものの許可ではない。営業関係のほうは、厚生省関係の許可は、興行場の許可は出ておるが、建築のほうはそうではないと建築課長はあそこで答弁しておる。それで答弁は違いありませんか。いま責任をとれということで言っておるんじゃないから、法律改正したいと思って言っておるのだから、そこは法律についてもうちょっと冷静に答弁していただきたい。言いのがれをするというような答弁でなしにひとつやっていただきたい。
#30
○前川説明員 建築確認申請書の場合、出てまいりましたのは、あそこはホテル、レジャーセンターという形で出てまいりまして、そして事故の起こりました大宴会場、あそこは大宴会場という記入になっております。その他は小ホールその他という形になっておりまして、劇場、映画館というふうな記入がないものですから――あの申請のときでございますので、いわばレジャーセンターという制限は基準法にはございません。したがいまして、旅館の制限であの申請書を法律上は見ました、こういうことでございます。
#31
○天野(光)委員 そこで、一緒に行ったのだから課長よくわかっておるはずだと思うのです。あとで興行をする場所に変えたとかなんとかいう問題は、それは別だ。それは責任は別ですからね。私が言っておるのは、ああいう類似のものが今後数多く国内に許可願いが出てくると思うのです。そういうときに、あれがかりに一階であったから――一階で全然ないところでやったというその責任追及の問題は別ですが、あのときのものが、一軒のうちだから、こっちがこわれているからこっちでやるのだというような安易なショーではなかったと私は了承しているのです。そういう点で、建築基準法の興行関係の許可条件は、私は映画館の設計等について県と打ち合わせをしたことがあるのですが、非常にむずかしいのです。これはもう簡単にここで答弁するようななまやさしいものじゃない、映画館の建築基準というものは。しょっちゅうあそこは映画をやっておったそうだ、あの三階のショールームで。だから、映画を上映するとするならば、普通の映画館よりもより強固な、強力な避難体制その他の防火体制を整えるようなかっこうで許可をすべき性質のものであると私は考えているから、そういうことについていま質問しているのですから、その許可の内容が悪かったとかいいとか聞いているのじゃないのですから、もうちょっとすなおに、間違いのないように答弁してもらいたいと思うのです。ですから、興行場、いわゆる映画館としての許可は出ていなかったということになれば、そこで映画を上映して、入場料を取ってお客さんに見せているのですから、それは経営者の責任問題になると思うのです。ところがあなたのほうで、いや、それはその基準でやったのだからだいじょうぶということになると、その点問題はなくなるわけですが、その点を聞いておるわけですから、間違いのないように答弁していただきたい。
 そこで、営業関係について厚生省にお尋ねするのですが、厚生省はもっぱら衛生関係、いわゆる採光、換気その他衛生設備等の完備があれば、建築基準法等の関係はなくとも、厚生省関係はそれだけ一本に、さっき説明のあったようにしぼっておるのですから、これはホテル、旅館等も含めて、それ一本で営業の許可をされ、建築に関しては全然関知しておりませんか、そこらあたりをひとつ……。
#32
○赤穴説明員 旅館業法、興行場法サイドだけから申し上げますと、さような手続になるわけでございます。実態上におきましては、建築基準法の届け出がされたもの、あるいは確認をそれぞれされたということを建築主事等と十分連絡をとりまして、それで確認を受けたものについて事実上の許可を与えておるわけでございます。向こうの確認のないものについては、事実上こちらの単独で興行場あるいは旅館というものの許可を与えていることは少なくともございません。
#33
○天野(光)委員 それではお伺いしますが、許可関係のものは何と何がありますか。要するに消防関係、それから建築関係等、いわゆる総合的に営業をやるために許可を与えるのは、総合的に見て、結局は営業許可が最大、最高のものですから、最終的にやるのは厚生省関係がやるわけですから、その許可をやるために関係しているのはどことどこですか。
#34
○赤穴説明員 もっぱらそういう面からいたしまして私のほうで御相談申し上げておりますところのものは消防関係、それから建築関係でございます。
#35
○天野(光)委員 そうしますと、消防法関係と建築基準法関係によって差しつかえのない建物である、差しつかえのない設備があると、こうはっきりしてからでないと営業の許可はいたしませんな。
#36
○赤穴説明員 たてまえといたしまして全部がそういうふうなたてまえにはなっておりませんけれども、そういう措置をできるだけ講じてやっておることは事実でございます。特に今後の問題といたしましては、昨年の有馬火災以降につきましては、特に消防関係につきましては消防機関の通知書を受けまして、その確認を得た上でなければ許可を与えないという措置を本年からすでに採用いたしておるわけでございます。その点は事実上の問題として具体的な措置を講じております。従来は、指導の体制としてそういう措置を講じておったことは事実でございますが、これが必ずしも全部が全部そのような措置が講ぜられておったということは申し上げられないかと存じます。
#37
○天野(光)委員 そうしますと、有馬温泉の火災以後は、委員会のほうから、ここで議論されたか、あるいは視察結果の報告等にもあったのじゃないかと私思うのですが、それに基づいて、要するに各許可関係のものを取りまとめてやるようにした、こう了承していいのですな。
 そうしますと、それは行政的な措置でありますな。法的根拠はありますか。
#38
○赤穴説明員 有馬火災以後、各省がホテル等の安全対策の強化ということで、それぞれ総合的に各法を運用いたしましてこのような事故をぜひとも防止したいということで、そのような行政措置として各省それぞれとるということで協議いたした上で、そのような措置を講じておるわけでございます。
#39
○天野(光)委員 いままでの厚生省のとった態度に対しましては、非常に遺憾の意を表します。いやしくも厚生省関係は人命に一番関心を深く払わなければならない。にもかかわらず、消防署のほうの確認書が来たのか来ないのか、建築基準法の確認書が来たか来ないかは別問題にして、採光、換気、要するに客観的に見てその衛生上の問題だけ解決すればそれでいいといって許可しておいたことにつきましては、私は非常に遺憾の意を表したい。しかし、有馬温泉以後それがそういう形になったとするならば一歩前進ですから、それは了解しておきますが、いずれにしろこれは強力な法の根拠をやはり必要としたいと私は思います。そういう点で、この問題を、営業の許可条件を与えるのに際して、関係各省の許可が完全に整わなければ営業の許可は与えないということは、やはり法的に書くべきだと思うのですが、それについて政務次官の所見をお伺いしたい。
#40
○粟山政府委員 ただいま課長から申し上げたように、そういう確認がされていない場合は営業許可は差し控えるものとするということにはなっておりますけれども、これを法的にきちんとするということについては、各省と今後よくお話し合いをいたしまして、そういうふうにするというような処置はとられるべきであろうと思います。
#41
○天野(光)委員 消防関係についてちょっとお伺いしておきたい。消防署関係は、ああいう興行場あるいはホテル、旅館等に関する消防法による規制はどういう点でございますか。
#42
○佐久間政府委員 ホテル、旅館の中におきまして、劇場、演芸場等の用途に供しております部分についての規制の問題でございますが、消防法上は、その用途に従いまして、場合によりましては規制を変えております。たとえば電気火災警報器などでございますれば、普通の旅館にもっぱら使っておる部分については規制はございませんけれども、劇場でございますればそういう規制が加わる、こういう形になっております。ただ、現実に建築の際にここを劇場としての用途に供するかどうかということは、建築機関から同意を求められました際の状況によって判断をするということにいたしておるわけでございます。
#43
○天野(光)委員 私の聞いておるのは、あれはホテルと遊技場と一つの建物です。ホテルは先につくったのですが、あとの建物はすぐ隣につくって、一つの建物として使っておるわけですから、先のホテルの場合は別として、あとからつくったいわゆる遊技場関係兼ホテルの建築に対して、消防法に基づくその施設、それから準備すべき避難器具あるいは消火器等の問題で、これだけでは営業は許可できないんだぞということにつながっているんじゃないかと私思うのですが、そういう意味で、消防法はいいのだ、もう関係ないのだというならば別ですが、そうでなくて、さっきの厚生省の話ですと、消防署の確認書を得て、ということは消防署のほうに関係があるということになるのですが、消防署のほうも消防法に基づいて、この営業の問題についてはこういう設備とこういう準備をしなければいけないという規定があると思うのですが、それは何と何ですか、こう聞いておる。
#44
○佐久間政府委員 旅館業法として、旅館としての営業を許可されます際におきましては、先ほど厚生省のほうから答弁がございましたように、従来は、消防のほうからの意見を求められるということは、法的にも根拠がございませんでしたし、現実にもやっていなかったと思います。ただ、昨年の有馬火災以後のお互いの申し合わせによりまして、そういうような指導をいたしておるわけでございます。
#45
○天野(光)委員 確認しておきますが、そうすると現在も法的根拠はない。
 それでは消防法に基づいて消防署が避難口をつくれとか、あるいは避難場所を用意しろとか、消火器を置けというようなことは、どういう根拠に基づいてやっておるのですか。
#46
○佐久間政府委員 消防法におきましては防火上の見地から、旅館の場合にはどういうような消防用設備を設けなければいけないとか、あるいは避難設備を設けなければいけない、あるいは劇場の場合にはどういうような設備を設けなければいけないということは規定をいたしております。したがいまして、消防機関といたしましてはでき上がりましたものにつきまして予防査察をいたしまして、その法令どおりなされておりません場合にはそれをするように命令をするということをいたしておるわけでございますが、ただ営業の許可がなされます際に、消防機関にその点を聞かれるということは、先ほど来厚生省から御答弁がありましたように、法的根拠はなかったわけでございます。
#47
○天野(光)委員 そうするとあれですか、要するに消防法に基づく制限というものと営業の許可とは全然関係ないのだ、こう了解していいのですか。
#48
○佐久間政府委員 建築の関係につきましては法的にも、建築確認をいたします際に、消防機関の同意が必要だということで、建築関係のほうから書類が回ってまいりまして、消防機関のほうではその書類を見まして、消防用の設備が消防法の規定どおりに備わる計画になっておるかどうかということはチェックいたします。しかし旅館業法のほうの営業の許可の際には、法的にはさようなことはなかったわけでございます。
#49
○天野(光)委員 建築基準法に基づく建築設計、施工等に関しては、その使用目的に沿った状態において制限をする、こう了解していいわけですね。
#50
○佐久間政府委員 先生のおっしゃいます意味、あるいは取り違えておるかと思いますが、建築をいたします際に、建築関係あるいは消防関係で、防火上必要な観点につきましては消防機関もその際にチェックできる、かようになっておるわけでございます。
#51
○天野(光)委員 そうしますと、結局消防法も基本的にはその営業の種類によって法の運営に弾力性があるものと了解しておるのですが、かりにそうだとすれば、普通の一般民家はどうとか、アパートはどうとかあるいは興行場はどうとか、あるいはホテルはどうとか、何十階建ての建物はどうしなければいけないというふうに、おのおの制限があるだろうと思うのです。その制限の目的はやはり使用目的につながると思う。要するに、ホテルの建物を建てて、営業の許可とは全然関係ないという考え方はちょっと了解できないのですが、そこらあたりは、営業してもしなくてもそれは厚生省関係だから、いままでは全然関係なかったのだというように了解していいのですか。
#52
○佐久間政府委員 あるべき姿といたしましては、先生の先ほど来御指摘になっておりますように、私も、営業の許可と私どものほうの法律上の義務の確認というものとは関連を持たせてやるべきものだと思っております。しかし、現行法上は、営業の許可をなさいます際に、消防法上の基準に適合しているということが許可の要件になっているということにはなっていないわけでございます。ただ事実上の問題といたしまして、たとえば今回の場合も消防機関といたしましては、焼け残りましたニュー磐光の部分につきまして、消防法上の規定に基づきまして使用停止処分にいたしておるわけであります。停止処分にいたしました結果、事実上営業できなくなる、こういう関連はございますが、消防機関といたしましては、営業と関係なく、消防法上の規定の上から使用停止処分にした、かような法律関係になっております。
#53
○天野(光)委員 何かわかったようなわからないような――そうしますと建築基準法の問題だけで任意に、要するにその他の消火器の設備とかそういうものはどういう考え方、法の根拠はどういうことで避難場所をつくれとか、あるいは建築基準法外ですから避難用具を必要としない、消火器も必要としないというふうに了解していいですか。
#54
○佐久間政府委員 私の御答弁の申し上げ方が、ことばが足りなかったので先生に御理解いただけなかったと思いますが、消防法の規定によりまして、どのくらいの規模の建物、あるいはどういう用途に供する建物、何階建ての建物というものにつきましては、たとえば消火せんはどういうふうに取りつけろ、避難器具はどんなものをつけろ、あるいは自動火災報知機はどんなものをつけろというような規定は消防法で規定をいたしております。
#55
○天野(光)委員 私も舌足らずで聞き方がまずかったと思うのですが、建築基準法で、建築物の使用許可をする場合に、防火関係の法律は一切整っていると了解していいわけですね。
#56
○佐久間政府委員 建築基準法と消防法関係の防火上の規定につきましては、建築確認の際に私どもと十分打ち合わせがなされて行なわれておる、こういうことでございます。
#57
○天野(光)委員 そうなれば、ちょっとそこで問題が起きてくるわけです。先ほど報告書にもあったように、二階、三階の非常口の階段は、法的見地からいえば避難階段、非常口がつくられていなくてもあのホテル遊技場の建築物の内容においては差しつかえない、こう了解しておりますが、これは問題じゃないのです。ただし、必要である避難器具の用意がなかったのを、消防関係はこれの使用許可をしたということになる。いまだにその器具の設備がない。話に聞けば避難器具をつける場所がない、どこへつけたらいいかということで、この建築物の営業は一昨年の十一月に許可されているのでありますが、もうまる一年以上にもなっている。その設備が最初からないものをなぜ許可したかということです。消防庁が建築基準法に基づいてその許可を与えたということになるのですが、それはそういうふうに了解していいのですか。現地に課長が行っておられるから、その点よくおわかりだと思うのです。
#58
○佐久間政府委員 これも私、先ほどちょっと御説明のことばが足らなかったと思いますが、建築確認の協議を受けます段階におきましては、いわゆる建築と直接結びついた消防法上のいろいろの施設でございまして、あと建築ができましてからその設備をするようなもの、これは建築確認の際にはまだはっきりわかりませんから、これはできましたあとで、消防機関の査察によって欠陥が発見されたならばそれを励行させるということで、建築確認の際には、その点は今回の場合には見ておらなかったようでございます。
#59
○天野(光)委員 そうしますと、建築基準法に基づくものといえば避難口とか、要するに避難をする個所だけの問題で、それをさっき私は二つに分けて聞いておるのですが、その部屋の中に設備するようなものは営業とは関係ない、こう了解していいですか。どうですか。
#60
○佐久間政府委員 営業とは関係ないと思います。
#61
○天野(光)委員 そうすると、消火器あるいは避難器具等の用意はしなくてもよろしい、あることが望ましいが、しなくてもいいんだというふうに了解していいですね。
#62
○佐久間政府委員 営業許可の時点におきましては、先生のおっしゃいますように、営業許可とは関係がないということでございます。
 それからまた、先ほど問題になりました建築確認の時期、このときにはまだ設計だけでございますから、そこにはたして避難器具が設置されるかどうかということはわからないわけでございますので、その避難器具が実際にあるかどうかは、竣工いたしましてからあと、消防機関がこれを点検して確認をする、こういう段取りになるわけでございます。
#63
○天野(光)委員 そこがちょっと問題なんだ。そうすると、建物についておる――要するに消防法によって建物に制限されるもの以外のもの、いいですか、以外のもの、たとえば消火器とかあるいは避難用具のようなものはなくてもよろしいのだというふうに――極論ですよ。いまの話だと、建物を建てたばかりのときにその用意は見るわけにはいかないから、これは建築基準法に基づく許可制限だけの、消防法に基づくものだけを見て許可する。営業の許可をする段階においては、それは法的に全然関係はないから厚生省は営業の許可をするだろう。何の目的で消火器とか、あるいはああいうものを消防法に基づいて設置させるのですか。それは消防法には根拠がないのですね。そういうものは置かなくてもいい。置かなければならないとはないわけですね。
#64
○佐久間政府委員 消防法上は、先ほども申し上げましたように、こういうものを置かなければならないということにいたしておるわけでございます。したがいまして、消防機関といたしましては、営業の許可と関係なしに、そこで建築物ができて営業が行なわれている状態におきまして査察をいたしまして、それらのものが設置されておりませんければ設置するように指導をしておるわけでございます。ただ、御指摘のように営業の許可という、その許可処分そのものとは法律上関連はない、こういうことでございます。
#65
○天野(光)委員 そうすると、そうしたものは備えつけなければならない。何の目的で……。
#66
○佐久間政府委員 これは防火、安全の目的でございます。
#67
○天野(光)委員 防火、安全の目的で備えつけなければならないものが、その営業を開始するときに備えつけなくてもよろしい、あとから査察して注意するだけ、それでいままでいいと思ってきましたか。
#68
○佐久間政府委員 これは営業が開始されます際には当然備えつけられていなければいけない。消防法の関係ではそうなるわけでございます。ただ営業の許可処分の条件として、許可官庁でそれがなければ許可をしない、こういう関係にはなっていなかったということでございます。
#69
○天野(光)委員 それの罰則はどうなっています。備えつけなかった場合に罰則はどうなっていますか。
#70
○佐久間政府委員 消防法上の消防用設備を備えつけてなかった場合におきましては、備えつけるように措置命令を出すことができます。その措置命令に従いません場合におきましては罰則がございまするので、消防機関としては告発ができる、あるいはまたその備えるべきものが備わっていないために著しく危険だという場合には、営業停止を命ずるというような措置ができるわけであります。
#71
○天野(光)委員 まあいいでしょう、それぐらいで。何ぼ言っても責任のがれ。私は責任を追及しておるわけじゃないのです。こういう火災を今後また起こさないようにしたいと思いますから、そういう点で、いま言うとおり、法的には根拠がない、法的には根拠がないというようなことを言っておりますが、消防法に基づく基準というものは人命に関する問題が最大の目的だと思いますよ。その営業をやるのに備えつけなければならないものを、営業をやってから査察して注意することができる、その注意を聞かなかったら処分ができるなどというようななまぬるいことをやっておるから、ああした大きな問題が起きるのです。それをいままで一向差しつかえないのだと考えておられるような、そういう無神経さでは話にならない。非常に残念ですが、そう思います。
 それから、興行場の中の取り締まりは一体、消防でやるのですか警察でやるのですか、どっちでしょうな。営業に関する許可というものは、たとえば映画館で映画を上映する、あるいはショールームで、映画館の設備のないところで映画の上映をするというような場合の届け出とかその許可とか、あるいはこの間のような場合は、三階のショールームが風のために屋根が飛ばされて、そのショールームでできなくて、普通の宴会場で最も危険な火をもてあそぶショーをやったということなんですが、そういうものの取り締まりはどっちでやるのですか。
#72
○赤穴説明員 演芸、スポーツ、映画等、常設的にやっております場所につきましての取り締まりは当然興行場法でやるわけでございます。こういうものをやる場合には、それぞれ都道府県知事の許可を得てやるということに相なっておるわけでございます。一般的には興行場法の規制を受けるわけでございます。
#73
○天野(光)委員 興行場法の規制を受ける。その末端の行政官庁は県ですか。
#74
○赤穴説明員 通常、保健所がその末端の窓口になっておるわけです。
#75
○天野(光)委員 事故の起きた場合の責任追及は警察ですか。
#76
○内海政府委員 事故が起こりました場合に、刑法上追及すべきものありとすれば、当然警察において行ないますし、またそれぞれの行政法令、特に罰則のついております行政法令に違反があるとするならば、そういう違反としての犯罪の追及ということは当然警察においても行ないます。
#77
○天野(光)委員 いま取り調べ中だからその内容の公表はできないと言われればそれで終わりなんてすが、新聞紙の報ずるところによると――今度の火災においてはもろもろの刑事責任を追及する内容を含んでいると私は思うのですが、新聞紙上の報ずるところによると、責任の追及をする手がないというふうに地元の新聞は書いておるのですが、警察庁としては何かこの問題について地元警察からの連絡等ございましょうか。
#78
○内海政府委員 今回の火災につきましては、だれがこの火災の原因をなしておるかということにつきまして、当然捜査をいたす必要がございますので、現在も捜査を実施いたしております。現在までのところ明らかになっておりますのは、あのショーに出ましたダンサーですか、これらの行為において重過失致死罪あるいは重過失失火罪、こういうふうな面における責任は十分追及でき得るものという観点で捜査を行なっております。このホテルの経営者についての刑事責任ありやいなやという問題につきましては、非常にいろいろ条件がございますので、これらについて現在各面からの取り調べを行なっておるところでございます。
#79
○天野(光)委員 現地を調査したわれわれの勘ですが、あれが三階のショールームであの火災が起きたとすれば、あれほどの被害は起きなかっただろうと思う。あれは一階で、ことに暖房を流す穴からどんどん火が拡大したということになるわけでありますから、要するに一番大切なことは、火を扱った直接の者が大切であるが、刑事責任追及について、私はこうしたショーをやる場所を取りかえた責任のほうが重大だと思うのです。その点については非常にむずかしいという話をされたが、いま質問している中でわかるように、これは端的にそのホテルの経営者の責任だと私は思うのですが、それがやはりむずかしいのでしょうかね、いままでの報告の状態では。どうですか。
#80
○内海政府委員 先刻御存じのように、私ども今度の火災につきましては別のところにいろいろな原因等があろうと思います。したがって、それらの事柄については十分究明いたしたいと考えておりますけれども、ただ、刑法を適用してこれを犯罪として処断するためには、その間におけるいわゆる法理上の相当因果関係というものを明らかにいたさなければいけませんので、そういうものを明らかにし得る、あるいはそういうことによって犯罪の事実があると確信し得るまでは、われわれとしてはいまここでそういう犯罪ありとか、あるいはなしとかいうふうなことを申し上げる段階ではないと思います。ただ、われわれとしては、ああいう大火災のあったところでございますから、何としてもその責任を追及しなければならない。その実態を明らかにしなければならない。明らかにした結果、その火災について、それが踊り手であれ、あるいは営業主、ホテルの経営者であれ、それに責任があるということが明らかになれば、とことんそれは犯罪として追及いたすべきものと考えております。
#81
○天野(光)委員 それではもう結論に入りますが、最後に具体的なものが一つありますからそれを建設省にひとつ……。
 有馬の火災もそのとおり、この間の磐光ホテルの火災も、要するに建築材料の質によって起きたものである。いわゆる新建材を使った、その新建材が原因であの大量の死人が出たというふうに了解するわけです。視界不明、視界ゼロ、そしてもう悪臭でみな倒れたというのが実態です。有馬温泉の火災もそのとおりなんですが、もう相当時間もたっておるので、建設省住宅局のほうでは、それに対処をして建築材料の制限等について、具体的に話し合いが進んでおりますかどうですか。
#82
○沢田説明員 私のほうで最近、一月に建築基準法の政令を改正してございます。この中に幾つか柱がございますが、その中で内装制限というのが非常に大きな一本の柱でございます。結局新建材等によりますものは難燃材料と称するものでありまして、不燃材料あるいは準不燃材料のような耐火性の、あるいは煙を出さないというものではないのであります。可燃材料よりは燃えにくい、ただし煙の出るものがかなり入っておる、こういうものであります。しかし、燃えにくいために、内装制限の中に、そういうものを使っていい、可燃材料を除いたものとしてはそういうものを使ってよろしい、こういうことに従来なっております。それを今度は、ホテル、旅館のたぐいには内装制限をかけて、可燃材料はまずだめだといたしておりまして、難燃材料はいままでホテル、旅館のたぐいには内装制限がかかっておらなかったのがまず第一でございますが、それをかけまして、難燃材料までは使ってよろしいということにまずいたしました。そこで、いま先生御指摘のように、ホテルで難燃材料の新建材から煙が出るという問題がございますので、いまその難燃材料の煙の出るものをどうやって排除するかということを昨年来検討しておりまして、告示によりましてこの試験方法を改めて、難燃材料の中からこれを排除するというふうな告示を政令の施行までに出したい、かように考えております。
#83
○天野(光)委員 それでは私これで終わりますが、先ほど粟山政務次官から答弁がありまして、結局これは厚生省が元締めですから、問題の目的は営業の許可をするかしないかというところにかかっているわけであります。そういう点で一番残念だったのは消防庁長官の答弁なんです。消防法に備えつけなければならないと規定してあるものは、営業を開始する前にその備えつけがあるかないかを確かめて、そして差しつかえないという形の上で営業を許可するのが私は一番大切なことじゃないかと思うのです。法的の根拠はないんだ、だからいままではやっていなかったんだというのでありますが、事務当局のほうで、厚生省と自治省の消防庁と建設省と三つでよく相談されまして、一本で許可をする。そしてそのすべての付属するものが完全に整わない以上は許可できないんだという形のものに、これは抜本的に法の改正をやるべきだと思うのであります。そういう点で、先ほど粟山政務次官から答弁がありまして、考慮したい、するということですから、これを一日も早く進めてもらいたい。どうしても進められないようならば、当委員会で委員の方々におはかりいたしまして、議員立法できっちりしたものをつくりたいと思います。そういう点で最後に、これは早急にやるべきだと思いますから、政務次官が――建設省の政務次官はいま建設委員会に行っていますからあれですが、中心になられて、この問題の促進をしていただくということを条件にいたしまして、私の質問を終わります。
#84
○川村委員長 斉藤正男君。
#85
○斉藤(正)委員 天野委員から非常に基本的な、しかも重要な課題について質問があり、これに対して答弁がございました。これは非常に重要な問題でありまして、法令整備の問題もあるでしょうし、あるいは各省庁の調整の問題もあるかと思いますが、大前提として天野委員の質問にお答えになったことを了解の上で、やや具体的になりますけれども、関係者にお尋ねをいたしたいと思うわけであります。
 まず、消防庁関係に伺いたいわけでありますが、磐光ホテル並びに磐光パラダイスは、消防法の関係から、防火、防災、人命救助等々の観点に立ったときに、それらの器具機械設備等、法に照らしてまずまず合格点であったのか、
  〔委員長退席、金丸(徳)委員長代理着席〕
あるいは全く落第点であったのか、あるいは申し分なかったのか。いろいろ調査をした結果の書類等を伺いますとあいまいな点がございますので、まずこの点について伺いたい。
#86
○佐久間政府委員 消防用設備の設置につきましては、たとえば避難設備、避難器具が全然設置されていなかったというような法令違反の点もございますが、まあ総体としてみますと、まずまず設備がなされておったというふうに見ております。ただ、問題は、その設置されました設備の維持管理、この点は非常に欠陥が多かったようであります。
#87
○斉藤(正)委員 地元消防署は、昭和四十二年に二回、昭和四十三年に二回、最後は四十三年十二月十二日に総合的な検査指導というようなことで、少なくも報告書に出ているものだけでも前後五回の検査なり指導なりをいたしておるわけでございます。ところがその内容を見てみますと、たとえば消火器具についてこう書いてあります。「若干の泡消火器が設置されていたが、その設置個数は不明である。」泡沫消火器が若干設置をされていたが、幾つあったかわからない、こういうようなことが出ておるわけでございます。あるいは避難器具については、「全く設置されておらず、設置義務に違反している。」というようなことも出ている。あるいは誘導灯及び誘導標識については、「ともに設置されている。」というようなことが書いてあるわけでございます。泡沫消火器が設置はされていたけれども、幾つ、どこに、どのようにあったかわからない、こういうことなんですけれども、消防庁の指導として、特にこうした観光ホテル、旅館等について、消化器が幾つ、どこに、どのように置いてあるかというようなことは、地元消防署には図の上ででもあるいはそのほかの方法ででも、確認できるような指導を一体しているのかどうか。あるいはそういう調査なり指導をやっているのかどうか。焼けあとへ行ってみると、なるほど今日泡沫消火器がありますから、それを見て、若干設置はされていたけれども幾つあったかわからないというようなことなのかどうなのか。きわめて不十分だと思うのですけれども、消防庁としてはどういう指導をされ、どういう行政的な指導をされているのか、伺いたい。
#88
○佐久間政府委員 ただいま御指摘いただきましたような点につきまして、従来の消防機関の査察指導の上でいろいろと遺憾な点があったことは事実だと思います。
#89
○斉藤(正)委員 いつの火災でもそうでありますし、特に今度の磐光ホテルの大火につきましても、地元消防署あるいは自警消防団のたいへんな活動につきましては敬意を表しているところです。
  〔金丸(徳)委員長代理退席、委員長着席〕
しかし、いま私が申し上げましたように、前後五回からの検査をし、調査をしておるのにかかわらず、泡沫消火器が何個、どこに置いてあったかも地元消防署でも確認をしていないというような事態は、これは消防署の労を多とすることは十分でありますけれども、なお手抜かりがあった、なお不十分であったというようにしか考えられません。ただ長官が、十分でなかったと言うことだけでは済まされない問題ではないか。もちろんこの大火の原因が那辺にあったかということを考えたり、あるいは当時の状況がどうであったかということを考えますれば、地元消防署を責めるなんという気持ちは毛頭ございません。毛頭ございませんけれども、やはり基本的な、ごく初歩の消防関係の査察指導において手抜かりがあり過ぎるというように思うのですけれども、長官の見解はどうですか。
#90
○佐久間政府委員 最近、消防行政の面におきまして、予防業務のウエートが非常に高まってきております。そこで、消防機関といたしましては、二面火災に備えて待機をしておらなければならない反面、また予防査察に参らなければならないということで、地方の小規模の消防署におきましては、署員が非番のときに予防査察をやるというような状況で、いろいろ努力はしておるわけでございますが、それぞれまだ不十分な点があるということは御指摘のとおりでございます。
#91
○斉藤(正)委員 消防庁の報告書を見ましても、「最近では、昭和四十三年五月二十五日、確認に伴う竣工検査が行なわれ、その際、消防当局も共同で検査を行なっている。」これはおそらく建築基準法に基づく確認が関係者によって行なわれたときに、消防署も立ち会ってやっておられるということだと思うのですけれども、それにしては少しおそまつではないかというように感じるわけでございます。特にこの報告書の中で、「誘導灯及び誘導標識、ともに設置されている。」ということですけれども、私どもが実地に拝見をした中で、たとえばパラダイスの二階、三階の廊下の突き当たりに、ちゃんと非常口という標識灯があるのです。ところが階段はない、こういうことなんです。なるほどその階段の必置につきましては、消防法上はなくても違法ではないということでありましょうけれども、非常口という標識がありながら階段がないということは詐欺行為ですよ。そういう点を指導した結果、階段を発注してある、こういう地元の態度でございました。この辺も、いついつまでにつけろ、つけなければ停止だぞというくらいのやはり行政指導をしない限り、業者は金もうけに一生懸命ですけれども、今日なお人命尊重という態度については、あらゆる大きなホテル、旅館の火事から考えましても、薄いんですよ。私はやはり、義務設置のものは最小限設置をしてあった、しかしその管理運営あるいは非常の際の行動について手抜かりがあったということだけでなくて、人命尊重の見地からこういうものは設けろという指導を行政的にやらない限り、非常な問題を今後に残すというように思うわけでございます。少なくも非常の際の防火、避難、防災といったような立場については、二〇〇%、三〇〇%の施設があってしかるべきだ、こういうように考えておりますので、ぜひひとつこの点については考慮をいただきたい。なお、法の改正が必要とあるならば法を改正しても――私はいまの段階では、二度とこのような惨事が起こらないと断言することはだれもできないと思う。もっと危険な、もっと悪い条件のホテル、旅館が各所にあるということから考えますれば、ぜひひとつ強固な行政指導を行なっていただきたいと思う。もう一度長官の見解を伺いたい。
#92
○佐久間政府委員 おっしゃいます点、全く同感でございます。
 なお、先ほどあわ消火器の御指摘がございましたが、あわでない通常の消火器につきましては、これは消防署も十分、個所、数も把握しておったようでございます。あわは特殊なものでございますので、少し手抜かりがあったようでございます。
 それから誘導灯、誘導標識につきましても全く御指摘のとおりでございまして、実は、従来消防法令で誘導灯、誘導標識を設けなければならないという規定はございましたが、これが停電になりました場合に一緒にあかりが消えてしまうということでは何にもなりませんので、ただいま政令改正を準備いたしておりますが、それによりますと、誘導灯の場合には非常電源をつけなければいかぬということを義務づけるようなふうに考えております。
 いずれにいたしましても、非常の場合の人命の安全ということが最優先的に考慮されなければならない事項でございまするので、従来の行政指導で至らなかった点につきましては反省をいたしておりまするし、なおまた法令上の改正措置を必要とするものにつきましては、現在も検討いたしておりまするし、今後も引き続き真剣に検討してまいりたい、かように存じております。
#93
○斉藤(正)委員 今度の火災の特徴点は、ダクトに非常な特徴があるように拝見をしてまいりました。一体ダクトとはどういうものであるか、伺いたい。
#94
○沢田説明員 お答えいたします。
 ダクトには大きく分けて二種類ありまして、一つは水道管、配水管、そういうものを建物の中に縦横に通します、そのスペースをまとめたダクトというのが一つございます。そのほか、もう一つのほうは、たとえばエアコンをやります、そういうところの空気が通りますダクト、こういうふうな二つに分類されております。
#95
○斉藤(正)委員 いまの説明によりますれば、今度の火災の特徴点は後者のほうのダクトだろうと思うわけでございますが、このダクトの吸い口が火元に近いところにあった、こういうようにいわれておるわけです。そうしますと、これはエアコン、冷暖房を含め、空気浄化を含めてのことなのか、その辺はどうなっておりますか。冷暖房もそのダクトを使ったのか、あるいはエアコンと兼ねてやったのか。
#96
○沢田説明員 ただいまそのダクトはどちらに使ったかちょっとわかりませんが、エアコンの空気だけを送る場合と、それから暖冷房を送る場合と二つございます。でございますから、この場合にはどちらになっておりますか……。常通は、エアコンと申しますと両方の機能を兼ね備えたものが大部分でございます。
#97
○斉藤(正)委員 これは消防庁のほうでも建設省のほうでもかなり詳細な調査を行なっていただいておるとばかり思っていたわけなのですよ。したがって、この磐光ホテルなり磐光パラダイスのダクトは、一体エアコンと熱風暖房の両者を兼ねていたものなのか、熱風暖房のダクトは別に一本通っていて、エアコンのダクトはまた別なものであったのか、その辺の調査はされていませんか。
#98
○川島説明員 私ども、火災の翌日に現地に行きまして、ダクトの状態は一応見てまいったのです。ダクトは構造上一本のように拝見してまいりました。暖気暖房のダクトは、あそこはある部分は使っておる、そういうふうに聞いてまいったわけでございます。現在、その後の調査は手元に資料がございませんので、構造上の調査はまだ十分まとまっておりません。
#99
○川村委員長 ちょっと、前川建築指導課長からどうぞ。
#100
○前川説明員 お答えいたしますが、ダクトの問題、仰せのように非常に問題でございまして、大体われわれ聞いておる範囲では、当時の調査でも温風ということを聞いておりますけれども、たぶんエアコンも一緒にやっていたのじゃないかという見当でございます。吸い込み口があって、煙がずっと娯楽センターのほうにいったというお話なんかも相当大きな問題でございます。その辺のいろいろな、リターンとか複雑な機能があるわけでございますので、そのパイプの配管状態がどうであったかというようなことを至急にいま調査してもらっておる最中でございます。
#101
○斉藤(正)委員 これは設計図なりを見ればすぐわかることなんでして、ただむやみやたらに配管をしたわけではないと思うのですよ。しかも、出火場所に近いところに吸い口があった、こういうのです。そうなってきますと、これは防じんの、あの部屋の空気がよごれたのを吸い込む吸い口であったのか。あそこからまさか正常な空気をとるような吸い口ではなかったと思いますけれども、あそこにもし二つの吸い口があったということになりますと、これは一体どういうものであったのかというような私は懸念もあるわけなんです。
 同時に、ダクトを煙突のような形で火炎が走ったということになりますれば、今日並びに今後の建築について、ダクトの占める位置といいますか、非常に大きなものがあるわけなんでして、これは建築の革命的な改造が考えられなければならぬ。もしあの配管を伝って火炎が流れた、そのためにあのような瞬間的な大火になったというようなことが立証されれば、非常に大きな問題だと思うわけでございます。
 したがいまして、おそらくエアコンと熱風暖房の両方を兼ね備えたダクトであろうというような答弁でございますが、この点はひとつ徹底的に調査をいただいて、今後のダクトのあり方についても早急に結論を出すなり、あるいは使用上の注意を確立するなりということが教訓として大きなものだというように思うわけでございますので、ぜひひとつ十分な御検討をいただきたいというように思うわけでございます。
 なお、先ほどの天野さんの質問からいろいろ問題点が浮き彩りにされておるわけでございますが、消防法と建築基準法と風俗営業法なりあるいは興行場法なりというようなものの相互関連性についても、やはり非常に大きな問題をたまたまあそこは呈示をいたしました。今日どこでもそうでありますけれども、温泉街等のホテル、旅館は、何らかの形で興行施設を併置するというものが非常に多いのでございます。ホテル、旅館本来の仕事からあげる収益以外に、ここに娯楽施設を併置して、それからの水揚げをねらっているというような形、それからレジャーの巨大化によって一般国民もまた、ショーを見てお湯に入って、一ぱい飲んで寝るというような形がたいへん流行しているわけなんです。したがって、こういう娯楽と宿泊を兼ねたといったような施設につきましては特段の配慮が、消防法的な見地からも考えられなければならないし、基準法上からの措置もとられなければならないし、また営業許可というような問題については厚生省関係の配慮も必要だというように思うわけであります。先ほどの答弁で尽きているといえばそれまででございますし、先ほど建設次官がお見えにならないということで粟山次官からの御答弁をいただいたわけでありますけれども、次官がお見えになりましたので、総合的な見地に立って、特に大ぜいの人を収容する施設とか建物等についての許可基準あるいは認可基準といったようなものの総合調整について見解を承りたい。
#102
○渡辺政府委員 ただいま斉藤委員からの御指摘をいただきましたが、お説のとおりでありまして、われわれも今後さらに厳重な監督をしてまいりたいと思っておりますが、特に今回の問題は、御承知のような旅館の大広間でショーを行なうというような事例でございまして、このような中間的な用途については遺憾ながら明文を欠いておったのでございます。ただいま御指摘のような問題につきましても、当然われわれといたしましても今後十分考えてまいらねばなりませんので、ただいま国会に提案をいたしたいということで進めております建築基準法の改正につきましても、このような問題につきまして十分検討いたしまして、なお今回の事例にかんがみまして、現在考えております改正案そのものにつきましてもさらにこれを補足しなければならない問題があると思いますので、十分ひとつ検討いたしまして万全を期したい、こういうことを考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
#103
○斉藤(正)委員 最後に、この磐光ホテル並びに磐光パラダイスは、昭和三十八年十月三日に建築確認が行なわれて以後、八回にわたり増築に伴う建築確認がなされているということで、都合新築を含めて九回の工事が行なわれ、そのたびに建築基準法に基づく申請がなされ、確認がなされて今日になっているわけなんです。九回増改築をいたしますれば原形をとどめず、全く容貌は一変をしてきていると思うのでございますが、そうなってまいりますと、そのつど建築確認がなされた部分は合格をしているといたしましても、九回の増改築によってできた現状というのは、きわめて複雑にして怪奇な建物になる。これは有馬温泉の場合も全く同じであります。したがって、そのつどの建築基準法に適合をした建物でありましょうとも、それが総合してでき上がっている現物は非常に奇妙なものになっていて、総合点検をすればあらゆる個所に不備な場所ができてくるというように思うわけなんです。したがって、総合してできた建物に対する基準の適合、そのつどなされた部分的なものに対する基準の適合といったようなものは不離一体のものでなくてはならぬというように思うわけでございます。特に、現場へ行っても明らかなように、当然通路になるべきところに遊ぶ器具が出されている、当然通路に当たるべきところに売店のスタンドが出ているというようなことは、廊下の広さ、長さその他は基準法に合っているかもしれませんけれども、しかしそれを廊下に使わず遊技場に使ったり、売店場になっているということは、これは明らかに違反なんです。こういう総合的な見地に立っても、これまたきわめて不十分なものがあったというように思わざるを得ない。したがって、そうした設計上の問題だけでなくて、現実にある建物、現実にある実態を把握していかなければ、消防のたてまえからも万全は期せられない、こういうように思うわけでございますが、部分的な申請のたびごとの許可条件と、それらが累積してでき上がった現物の適合条件といったようなものに対する見解は、一体建設省ではどのようにお考えになっているのか、最後に承りたい。
#104
○沢田説明員 お答えいたします。
 部分部分の増築の申請が出てまいりますが、確認に際しましては、それ以前の建築とのつながり、その条件に基準法上適合しているかどうか、それを条件として見ながら確認しております。
#105
○斉藤(正)委員 そういうことはおそらくやっていると思うのですけれども、そうしますと、ふしぎなことに全然焼けていない、煙も回った気配のない個所があるのです。警察のほうから営業停止を食らっていたヌーディストクラブという奇怪な酒場があったわけですけれども、あそこなどはほとんどもう煙も回っていない、原状のままで残っているというようなこと、これはダクトとの関係として解釈していいのか。どうしてあそこのところだけ火が回らなかったのか、煙が回らなかったのか、私はふしぎに思うわけでありましたけれども、一体建設省ではどういうようにお考えでありましょうか。
#106
○前川説明員 クラブのところでございますが、あそこはその前のほうの相当区画がもうすでに耐火構造とか、浴場部分でございますね、あそこでございますのであそこまで煙が行かなったのじゃないだろうかというふうなことを感じております。ただ、いま御指摘のように、ダクト系統が現実にどういうふうになっていたかというふうなことも、実際問題としては相当影響するわけでございます。この辺が、ダクトをもう少し調べてみないとよくわからない、こういうようなことでございます。
 それからなお、ちょっと先ほどの御質問に対して補足いたしますと、いろいろ増築増築ということで出てまいりますのはやはり全体として見ておりますけれども、途中の廊下にいろいろな売店を置いたり何かするということにつきましては、いわば有効保持といいますか、維持管理といいますか、建築基準法上の維持管理面といいますか、こういうところが十分に規定ができていない。今度の法律改正におきましても、そういった面をできるだけ手当てをしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。
#107
○斉藤(正)委員 再三にわたるこうした施設の大火で、関係各省も真剣に検討をいただいていると思うわけでございますけれども、ぜひひとつこの際抜本的な対策を確立して、しかも出先に対し強く要請をされない限り、幾ら本省であれこれ言ったからといってだめなので、現場は出先でございますから、非常に大切な仕事であろうというように思うわけです。どうぞひとつこの際、二度と再びこのような災禍の起こらないためにも、鋭意各省が協議をいただきますようにお願いをして、私の質問を終わります。
#108
○川村委員長 神田大作君。
#109
○神田(大)委員 だいぶ時間もたっておるようでありますから、いままで質問された方と重複しないように、私のほうから簡単に御質問申し上げます。
 まず第一に、今度の磐光ホテルの火災は、火災が起きるというようなことは非常に遺憾なことでありましたが、それ以上に、三十一人の死者並びに三十数人の重軽傷者が出たことであります。その死傷者が出た最大の原因は、非常口があって、この非常口にかぎがかかっておって、しかも非常口という標識があって、火災が起きた、非常口があるならというのでそこを目がけて避難をしたところが、そこがあからぬ、これが一番の原因です。これは非常口がないほうがよかった。なければそこへだれも行かなかった。ほかのほうへ逃げる。非常口という標識があって非常口があかないというようなことに対するこれらの管理、この非常口の開閉は一体だれが責任を持ってやるわけですか、ひとつそれをお尋ねしておきます。
#110
○佐久間政府委員 防火管理者でございます。
#111
○神田(大)委員 そうすると、磐光ホテルの防火責任者というのはだれでございますか。
#112
○佐久間政府委員 総務課長の佐賀時夫という者でございます。
#113
○神田(大)委員 それでは警察庁にお尋ねしますが、警察庁はこの総務課長に対しまして、管理上の責任に対しましてどのような処置をとっておられますか。
#114
○内海政府委員 取り調べその他の内容について、いまここで申し上げかねますけれども、この火災に関係のあります者については、すべてそれぞれ事情を聴取、あるいは必要な者については取り調べを行なうというふうなことを現に行なっておるところでございますので、ただいまのお話しのような件についても、それぞれの責任ある者についてその事情を聴取いたしておるものと、かように考えます。
#115
○神田(大)委員 私らはそういう刑法等についてはまたしろうとでよくわからぬが、管理者がそういう管理上の重大なミスによってこのような災害を起こした場合には、どのような刑事上の責任があるのですか、お尋ねします。
#116
○内海政府委員 こういう場合における責任、特に刑法上の責任の追及というものはたいへんむずかしいといいますか、非常に詳細にかつ多くの証拠を明らかにして追及をいたすべきものでありますので、一がいに言えないわけでございますが、たとえばいまのお話しの非常口の開閉という問題が、この火災において多数の死者あるいは負傷者を出したその原因になっており、その関係がいわゆる刑法上の相当因果関係に立つ、要するにそのことが直ちにそういう死傷というものを引き起こしたことの原因である、そして、その開閉について、その責任を持つ者が重大なあるいは業務上の過失があるというふうなことが明らかになるのであれば、これはその死んだことあるいは負傷したことに対する業務上の過失致死あるいは過失傷害の罪が論ぜられるものと私どもは考えます。しかし、そのためには、ただいま言いましたように、それを立証するだけの多くの証拠資料というものを警察としてはあげていかなければいかぬわけですから、いま直ちにそういうものが結びつくのかどうか。具体的な磐光ホテルの問題については、地元において詳細にそういう取り調べを行なっておると思います。
#117
○神田(大)委員 今度の火災についての傷害致死、死者や重傷者ができたということの原因は、これは火元の金粉ショーというようなものに対しても問題がありますよ。しかし、火が出ただけでなしに、そういう維持管理の上において重大な過失がある。これはわれわれ現場を見た者ばかりでなしに、現実にその中に観客としてショーを見た人たち、あるいはまた消防署関係の人たちの認めておることです。火災が起きてから相当の時日がたつのでありますから、警察当局がこの死者並びに重傷者ができた重大な原因をまだ取り調べ中であるというようなことでありますけれども、それはもう速急に証拠を摘出して、厳重な処分をしていただきたい。私は、相当の従業員を使ってああいうホテルあるいは劇場をやっている者がひんぴんとして火災を起こし、死傷者を出しているが、それの真の原因がいつもうやむやにされているということは、やはり今後のこういうことを防災する上において大きな支障を来たすと思いますので、警察当局は、総務課長のみならず、ホテルの経営者に対しても、これは重大な過失であるとわれわれは考えるので、これの刑事責任をきびしく追及してもらいたいと思います。それに対してお答えを願います。
#118
○内海政府委員 先ほどもお答え申し上げておりますように、この火災発生に伴って、火災並びにそれによって生じた死者、負傷者に対する原因その他、十分に事情を調べておる段階でございます。もとより、その結果において、先ほど言いますように犯罪の容疑がありますれば、厳重に追及する所存でございます。しかしながら、繰り返して申しますけれども、警察は厳正に処置をとらなければなりませんけれども、だからそれだけにまた、法律に照らして罪を論ぜられないものに対して罪を論ずるということもできないわけでございますから、常識的にあるいは通常の考え方で見れば、このように多くのあやまちがあるではないかというふうに見られました場合でも、これを刑法上の犯罪として論断する。あるいはそのための証拠づけをするためには非常に多くの条件が必要になるわけでございますので、そういう条件がそろわない限りは、警察としては犯罪として論ずることはできない。そのかわり、その条件がととのえば犯罪として追及をいたすわけでございます。現段階では、そういうものがあるやなしやということを何一つ落とすことなく、いろいろな角度から取り調べをし、あるいは事情の聴取をいたしておる、こういう段階であります。
#119
○神田(大)委員 いま一つ、非常口と同時に、防火とびら、これも各所にあったようですが、一枚もこのとびらがおりていないのです。だから、いかに非常口をつくり、あるいは防火とびらをつくっても、これを使用しなければこれは何にもならない。さっき言ったように非常口にかぎがかかっていたり、防壁をおろせば火災の類焼を防げるのをおろさない、こういう問題、今度の火災でわれわれ、建築基準法にのっとった建築をしましても、それを使用することができないというようなことにも大きな原因があると思うのですが、それらについて建築基準法の関係者の御意見を聞きたいと思うのです。
#120
○沢田説明員 お答えいたします。
 建築基準法によりまして、ただいまのような防火区画の問題あるいは防火とびらの問題、そのほかいろいろな制限を付して防火の対策を規定しております。ただいまのように管理上の問題がからんでくる問題がだいぶございます。私どものほうでそれの管理にどこまで入れるかという問題もございますけれども、たとえばそういうものが自動的にちゃんと作動するようにするとか、さようなことで今回の政令の改正の中にも入ってございますし、また先ほど政務次官が申し上げました基準法の改正の中でも十分取り上げて、補足拡充していきたいと思います。
#121
○神田(大)委員 次に、先ほどから劇場として認可してあるかどうかという問題が出ておりましたが、今度のこのような災害の大きな原因は、劇場として認可されておった場所でショーをやらずに、その劇場の屋根がこわれたというので一番下のホテルの宴会場でもってショーをやったんですね。一体こういう劇場使用についての許可、認可関係においてどのような欠陥があったのか、お尋ねします。
#122
○赤穴説明員 当日ショーが行なわれました大広間ステージでございますが、これは定員九百名で、一応演劇も可能なステージとして興行場の許可の対象になっている場所でございます。これにつきましては四十三年五月二十四日に、大広間ステージと映画館とプールサイド――プールサイドと申しますのは、当日本来ならばここで上演されるべきはずであったところのステージでございまして、そこが当日は風等の都合で大広間ステージにかわったという事情のある場所でございますが、これらはいずれも四十三年五月二十四日、興行場法による演劇、映画、演芸、それぞれの興行場法の許可を手続上は受けておるものでございます。
#123
○神田(大)委員 それは劇場として使用可能であるという正式な許可が出ておるわけですか。正式な許可ですか、それは。
#124
○赤穴説明員 演劇場として使用するという前提での興行場法の許可が四十三年五月二十四日に出されております。
#125
○神田(大)委員 そのときに、これはもちろん劇場としての建築基準法に沿って、あるいは消防法として火災災害を防ぐ施設が整っておって、そして厚生省としては劇場として許可したわけですか。
#126
○赤穴説明員 その辺につきましては必ずしも事情が明確になっておりませんけれども、建築物その他につきましてはたしか四十二年に建築確認を受けて、四十三年に開設されたものであったと存じます。したがいまして、建築確認その他の手続は、この磐光パラダイスという全体につきましては四十二年の十一月かに建築基準法上の確認その他の手続をいたしておりまして、実際にでき上がって施設として使用を始めたのが四十三年の五月ということで、その当時に興行場としての許可をそれぞれ劇場、映画館、ステージについて与えておるわけでございます。
#127
○神田(大)委員 今度火災が起きたパラダイスじゃなく、ホテルのいわゆる宴会場にやったわけですか。そういうことですか。それはパラダイスじゃないですか。
#128
○赤穴説明員 いまの先生のお尋ねでございますが、当日ショーが行なわれましたのは磐光パラダイスの大広間でございます。したがいまして、これは磐光パラダイスの中にあります一階の演芸場として許可を受けた大広間でショーが実演されたわけでございます。
#129
○神田(大)委員 その劇をやった控え室は、劇場としてのところを使用したのか、ホテルのところを使用したのですか。
#130
○赤穴説明員 私どもが承知いたしておりますのは、控え室として使いましたのはホテル側の大広間を控え室として使った。しかしながら、実際のショーが行なわれましたのは、磐光パラダイスの大要会場の劇場として許可を受けた当該部分で行なわれたわけでございます。控え室はホテル側の大広間のステージを控え室として使った、こういうふうに私ども承知いたしております。
#131
○神田(大)委員 この火災が直接に起きたのは、ホテルのいわゆる宴会場で起きたのですね。それを控え室として使用したのですね。こういう劇、特に火を使うような劇をやる場合、そういう劇場として許可を受けておらないホテルで控え室として準備をした。これは劇場と同じです。そういうことは違法でないのか、適法であるのか、どうでしょう。
#132
○赤穴説明員 違法性あるいは適法性ということについて、にわかに私が即断的に申し上げることは適当でないと思いますが、少なくとも、劇場でないところをそういう控え室として使用し、そこに火気を用いたということは非常に不適当な事態であった、かようには考えております。
#133
○神田(大)委員 私は、不適当でなしに違法だと思う。劇場の控え室というものは劇場の中に備えつけてあるものだ。劇場の中に備えつけてないところでそういうことをやることは、劇場外を使用したことになるのであるから、これはまことに適法ではないと私は考えるのでありますが、いま一度お答え願います。
#134
○赤穴説明員 違法であるかどうかということについては、私もにわかに即断申し上げられないということを申し上げておるわけでございまして、事態として非常に不適当な状態であったということは十分申し上げられます
#135
○神田(大)委員 一応法律問題はあとでよく検討してやりましよう。
 そうすると、そういう控え室としてホテル側が使わせたという責任はどうですか。それを使ったということは無断で使ったわけか、それともホテル側の承認を受けてそれを使ったものであるかどうか、お尋ねをいたします。それが一番このもとなんだ。
#136
○赤穴説明員 この経営は、パラダイスのほうもホテルもそれぞれ同じ経営者が経営いたしておるわけでございますので、その辺の使用関係につきましては、かなり弾力的な場合も十分あり得るものと思います。
#137
○神田(大)委員 君、そんなことじゃ困ります。弾力的という話はないでしょう、あれだけの災害を起こして。その火元になっておるのですよ。火元になり、それが原因なんですよ。そういう重大な火元の、しかも劇場として建築基準法にのっとっておらないところを使用した、そのために火災が起きたというのであるから、それに対する責任は明らかにするべきだ。これは責任を明らかにすることによって経営者の管理責任というものが出てくると思うのです。これについて警察庁はどう考えます。
#138
○内海政府委員 違法あるいは違法でないという問題、私の立場からは、やはり具体的にそれを取り調べておる者でない限り容易に意見は言えないものと考えます。したがって私も、いまこれを直ちにだれに違法がある、あるいはそれが違法であるのかないのかということをここで申し上げることは差し控えたいと思います。
#139
○神田(大)委員 しかし、これは火災の原因になった場所でありますから、しかも劇場として認可された場所でないところを劇場の一部として作われたわけでありますから、私はこれは適法でないと思う。これはやはり管理者の責任問題とも通ずるものです。管理者がこれを許可したのか、それともショーの責任者が無断借用したのか、そこらのところはやはり責任追及の上において非常に重大なポイントであると思う。これをうやむやにすると、劇場の許可を受けてないところで劇をやってもいいということになる。片方において劇場の許可を受け、片方は今度はホテルの一部の受けてないところでやる。これは温泉地のみならず、今度東京の中心街においても、帝国ホテルあたりでも劇をやる、いろいろのところで劇をやるようになります。そうすると、一カ所だけ劇場の許可を受けて、都合が悪いからといってほかでもってやってもこれを黙認しているということになると、これはたいへんなことになる。そういう意味合いにおいて、私はこの点を厳重に究明していただきたいと思います。これはどちらの管轄になるのですか。
#140
○内海政府委員 先ほどからたびたび申しておりますように、刑事責任に関連するものであればもとより当然取り調べもいたします。また責任があればその追及もいたします。
#141
○神田(大)委員 いま一つ大事なことは、金粉ショーというものをやって火を使う。これはもう一年近くやっておったということを聞いておりますが、このように非常に危険な、火災になるおそれのあるような、こういうショーをやることを一年近く見のがしておった。しかも観客の多くは、これはどうも危険じゃないかということを再々言っていた、そういううわさもありましたし、直接あぶないのじゃないかということを話したということをわれわれも聞いておる。そのような危険な火を使うショーを黙認しておったか。あるいは知らぬといえばそれまでかもしれないけれども、このようなことに対する取り締まりは一体どこでやるのか。
#142
○佐久間政府委員 火気の使用につきましては、火災予防条例がございまして、その中で、催しものをやるときには消防署に届け出なければならないという規定がございますし、さらに、劇場、演芸場、集会場等の場所で裸火を使用してはならないというような規定が火災予防条例にございます。したがいまして、この裸火の使用につきまして、消防機関が従来知っておって注意をしてなかったということでありますれば、私は消防機関にも落ち度があったと思います。それらの点につきましては、なおよく調査をしてみたいと思っております。
#143
○神田(大)委員 これは火災の直接の原因になったことでありまして、なかなか現地の消防関係の皆さんが努力をしておったのではあろうけれども、このようなことを見のがすということについては、われわれは承服できないのです。どんなに建築基準法を厳重にし、常に何回となく消防訓練をやっておっても、そういう大事なことを見のがしておったのでは、これはどうにもならぬことであります。この点については消防署関係としても厳重に原因を早急に調査して、それなりの処置をしないと、今日、水上温泉にしましてもあるいはまた今度の火災にいたしましても、管理者に私は大きな責任があると思うのですよ。いかに消防庁やあるいは建設省が厳重に法をつくっても、それを守らないし注意を怠っていたのではどうにもならぬのです。こういう個人の家と違う病院、劇場、学校等に対し、この管理者に対してやはりそれなりの処置をするということによって、私はこれを防ぎ得ると思うのです。いままでの火災の問題等を見ると、火元、火事を起こした者は処罰されますけれども、管理者はいつものがれているのですね。しかし私は、一番管理者が重大な責任を負うべきだと思うのです。そういう劇場、病院、学校等の、たくさんの人が集まった場合の火災において、注意を怠ったというのは重大な過失なんですね。こういう点について管理者の責任を追及すると同時に、それの当面の予防責任を持つところの消防署として一年の間これを見のがしておった、これは知らぬと言えないと思うのです。しかも入場料を取って劇を見せておったのですからね。こういうことに対して消防署側の適切なる処置を強くお願いします。
 次に私は、建築基準法が改正されるというのであるから、できるだけ早くこれを施行してもらいたいと思うのです。今度の火災が、いろいろな悪条件はあったが、その中で一番大きな問題は、ぐるりは鉄筋コンクリートであるが中は幾らでも燃える、しかも煙の出る、悪臭の出る新建材でもってつくられておったために、一たび火が出るとそれがちょうどふいごの中に入ったもののように、全部ありとあらゆるものが燃えちゃったのですね。ぐるりだけがりっぱである、中はどうでもいいというような、こういうやり方に対して、今度は基準法を改正いたしまして、このようなことのないように防いでもらいたいと思いますが、政務次官はこれらに対してどのようにお考えになりますか。
#144
○渡辺政府委員 ただいま神田委員から適切な御指摘をいただいたわけでございますが、建築物の大規模化また用途の複合化等によります社会情勢の変化及び建築技術の進歩に伴いまして、建築基準法の防災基準の整備強化ということを早急に進めておるのでありますが、特に最近頻発いたしております火災による事故の実情にかんがみまして、現行法の範囲内で、技術的基準のうち防火避難関係基準につきましては、今般同法施行令の改正を行なったのでございまして、これは五月一日施行ということになっておるのでございます。
 その概要はすでに御承知でございますが、人命尊重の立場から必要な基準を整備強化したものであります。一つは、内装制限の強化、耐火建築物の旅館等につきましても内装制限を行ないまして、さらに一般に廊下等の内装材料の使用の制限を強化いたしておるのであります。もう一つは、防火区画関係の基準を強化いたしまして、大規模建築物につきまして階段室等につきましては、煙及び炎が拡大することを防止するための区画の設置及び防火とびらの開閉機能についての新規の規定を設けております。
 次に、避難路の排煙装置といたしましては、避難路の防火防煙構造基準を強化いたしましたことのほかに、特別避難階段につきまして排煙設備の構造基準を設けております。
 またこれに引き続きまして、今国会を目標に建築基準法の改正を検討いたしておるのでありますが、災害予防の面につきましては、特に人命尊重の立場を最重点といたしまして、避難施設、内装制限、非常電源等の建築設備の維持管理等につきまして基準を強化整備いたしたい、かように考えております。
 もちろんそれ以前におきましても、必要な場合には、先般も申し上げましたように改善命令を出しまして、厳重にこれらの問題はわれわれといたしましても取り扱ってまいりたい、かように考えております。
#145
○神田(大)委員 私は最後に、いま政務次官が言われたように、このような災害が起こらぬように建築基準法の改正を強く要望すると同時に、いままでいろいろの質問等も聞いてみまするというと、建築基準法は基準法、消防法は消防法、劇場の認可は認可ということで、てんでんばらばらの行政をやっている。これを一体化した責任のある行政許可をやらないと、いつまでたってもなすり合いになってくると思うのです。特にホテル等が劇場を併設したり、あるいはまたホテルでもって劇を行なうというようなことが非常に多くなっている。そういう場合において、消防器具が完備しておらないのにホテルとしてあるいは劇場としてこれを認可するというような場合、特に営業認可をする段階においてこれをチェックすべきだと思うのですが、その点についてどのように考えますか。非常にあいまいな答弁をしていますが、厚生省ひとつ。
#146
○粟山政府委員 有馬温泉のあの火災のあとで、先ほど天野委員に御説明申し上げましたが、各省間でもって防火のための協議会をつくりまして、新しくできるものについては、消防用の設備等が設備されているということの通知を消防署のほうからもらわない場合には、旅館としての営業の許可は差し控えるようにということを都道府県のほうに強く申しております。
 それから、もうすでに営業しているものについても、これは消防用の設備などを重点的に行なうということにして、勧告書とかそういうものがちゃんと出ていない場合には、勧告書とか命令書を出して、そうしてそれを厳重に監督するように、そうしてその設備をするためにはまた環境衛生の金融公庫などからその融資を優先的に出さして、そうして早くそういう設備ができるようにする、そういうことなどの処置をとりましたけれども、今度の磐光ホテルのああいう火災がまた有馬温泉以上の火災になったということを見まして、ただいままで当委員会においていろいろの御指摘を伺いまして、旅館の営業を許可する厚生省――これは都道府県がいたしますけれども、一番の関係ある当局といたしましては、そういう各省庁間にすき間のないように今後も早急に協議をいたしまして、そうして、建設省のほうでは法令もお変えになるそうですけれども、こういうことが厳重に確認をされない以上は許可しないし、それからまた今後も厳重な、できているところに対しては検査をいたしまして、そうしてそれが早急に設備が行なわれなければ、それからあるいはまたいろいろな防火訓練、そういうものに対してももっと厳重な注意が払われるような指導をいたしまして、そうして各省間ですき間のないように、そうしてお互いの連絡をとりましてやっていきたい、そのように思います。
#147
○神田(大)委員 政務次官の言われることを実行してもらいたい。というのは、いままでホテルが、そういう消防設備が不備であるとかあるいはまた建築等において重大な欠陥があっても、いままでホテルや劇場で取り消しになったところがありますか。私は聞いていない。いままではそういう面において非常に監督がずさんであったと思う。私はこの問題については、非常に多くの死傷者の皆さんに対して申しわけない。これはやはりそれぞれの当局者が責任を果たした厳重な監督をしていないというところに大きな責任を感じなくちゃならぬと私は思うのです。そういう点について、今後はあのような災害の起こらぬように厳重な監督をお願いいたしまして、私の質問を終わります。
#148
○川村委員長 小川新一郎君。
#149
○小川(新)委員 二月六日の委員会におきましては、まだこの火災の原因がはっきりしなかった時点で私質問したのです。あのときに山本消防庁次長にお尋ねしたわけなんですが、こういう金粉ショーのような危険なものから火災が起きたときにはたいへんであると言ったときに、次長は、あのときは停電が数回あった、とてもそんなことは考えられない。こういう危険なショーがあるということを私指摘したのでありますが、そのときにはそういうようなニュアンスのお答えをちょっといただきました。これは私何も山本さんを責めているわけではありません。だれでもそういうことは考えられる。私はあの時点において、あの金粉ショーのダンサーの火が原因であったという考えを持っておったのですけれども、確たる証拠がなかったので強く言えなかった。だけれども、きょうこうしてあらゆる角度から検討されてみて、その概要が浮き彫りにされて、いろいろな欠点がいま出てきたわけです。
 私は、粟山さんにちょっと御答弁願いたいことは、こういった旅館、ホテルの営業者のモラルの点についてまずお尋ねしたい。
 それは、テレビを見ても何を見ても、私どものまわりの都市生活者、またはサラリーマン生活者でもそうですが、激烈な生活闘争をやって、レジャーというものは第三次産業で、これからもどんどん発展してまいります。ところがそういった国民感情というものを利用して――これを利用すると言ってはなんですが、逆に悪用していく場合も出てくる。それがレジャーに走り過ぎる。健全なる慰安といいますか娯楽の範囲を越えまして、非常な逸脱行為に走っていく面が非常に多い。それが今回の磐光ホテルにも見られた。それは先ほども御指摘があったように、ヌーディストクラブなんというものを経営しまして――私どもそこへ行ってまいりました。ちょっとここでははばかって言えないわけでありますけれども、非常に風俗営業的に見てよろしくないという立場から、警察庁からこれは取り締まりの対象になっておった。警察または消防庁がいろいろ勧告しても、そういう業者のモラルが――この社長は年も二十九歳ですね。くしくも満月城の社長も若いのです。昭和生まれの方です。どうしても営利面に暴走しがちである。あなたに御婦人の立場から、こういった面についてまずお考えをお聞きした上で、厚生省の最高がきょうおいでになっておるので、許可をする立場上からどのようにお考えになっておるのか、この点をまずはっきりしていただきたいと思います。
#150
○粟山政府委員 お説のとおり、私は、こういう場所は休養の場であり、それから精神的にもやはりいこいの場であり、日ごろの疲れを直して、また元気になってそれぞれの仕事にとりかかれるような、そういう場所であるべきであろう、そう思います。ただ近ごろ、これはああいう旅館に限らず、すべての面が少しそういう面で娯楽に走り過ぎているということは十分に認められる。あの磐梯観光ホテルもああいうような興行場をも持ってやっておるということ、その興行の内容についてもいささか適当じゃない。いまの時勢、いまの人たちの遊びに走る、そういう考えにおもねるのと、商売上の金もうけに走る、そういう気持ちがあり過ぎるということで、私もあまり感心しないと思います。
 ことに、お尋ねのことにも関連するかと思いますが、当日は非常に天候が荒れておりまして、停電が何度もあった。そういうようなときにああいう興行をするということは、サービス過剰であろう。やはりこれはいらしたお客さんが大ぜいなので、ぜひとも見せたいということであったのでしょうが、ああいう場合にああいう興行をするということはサービス過剰であるということと、あの経営者が若いということでもって、やはり経験が浅くて、そういういろいろな面での考慮に欠けているところがあった、そのように思います。
#151
○小川(新)委員 刑事局長さんからも、先ほど責任問題についてはいろいろと御答弁があった。いま粟山さんからもお話があったように、道義の面からいって――日本の国土は御存じのとおり三十七万平方キロの狭いところだ。自然、温泉という天然資源をかかえておる。この温泉という資源は国民のものだ。一部業者のものではないわけです。当然この限られた天然資源を有効に活用し、そうしてみんながこれを享楽する権利を持っておるはずです。一部業者のそういった独占していくという考え方、そうしてそこから発想していく営業というものが逸脱行為に走っている場合には、道義的にもこういった失敗を起こしたということは、社会的に見て年が若いとかなんとかということではとても見れない。しかし一つ一つ法的に照らし合わせてみて、確かに責任という問題になってきますと、これが告発の対象になるのか、それとも刑事上の責任があるのかという問題は別としましても、これは大きな問題になると思います。そしていまもそういうお話があった。有馬温泉のときには、山本さんもすぐ告発するような意見をお述べになりましたが、今回の場合と一体どこが違うのでしょうか。消防庁では告発するのでしょうか。この前の有馬のときはこれはされたのですか。この点について……。
#152
○佐久間政府委員 有馬の際には告発をいたしました。今回の場合においては告発をただいままでいたしておりません。使用停止処分をいたしただけでございます。
 内容の違いという点でございますが、有馬温泉の場合につきましては、消防法令違反がいろいろございまして、消防機関がこれが改善につきまして従来たびたび措置命令を出しておったのでございます。そこで、措置命令を出しておったにかかわらず実施しないということで告発をいたしたわけでございますが、今回の場合におきましては、若干不備な点もございましたけれども、大体においては消防法令の基準に適合した施設設備をいたしておりまして、それに対して、従来消防機関として改善命令を出したというような事情もございませんでしたので、今回は告発をするということはいたさなかったわけでございます。
#153
○小川(新)委員 どちらにいたしましても、三十名または三十一名の多くの人命を失ったという点は、これは同じであります。その火事も、有馬の場合には深夜であった。今度の場合には九時ごろ、宵の口であった。私は、ものの考えようによっては――いろいろな気象現象もあった、でもありますが、今回問題になったのは、この危険な火を扱うショー、または避難口のかぎが閉じておった、こういういろいろな点を総合的に比較してみますと、有馬の満月城の責任よりも今回が劣っている、それ以下であるというようにはどうしても理解できないのです。その点について私はどうも理解できませんので、もう少し納得のいく御説明を願いたい。
#154
○佐久間政府委員 経営者の道義的な責任と申しますか、いろいろな事情から考えてみますと、大体いま先生のおっしゃいましたお気持ちも私にはよく理解できるわけでございますが、ただ告発ということになりますと、法律上この違反に対して罰則の規定があるという場合でございませんければ告発はできないわけでございます。しかも、この消防法令の場合におきましては、その前に措置命令を出しておるというような要件もございまするし、それらの法律上の諸条件に照らしてみまして、今回は告発の措置を勧告しなかったということでございまして、有馬の場合と違いまして、今回は一応設置は大体法令どおりにされておりましても、その後の維持管理においては非常に大きな欠陥がございまするし、多数の死者を出したということにつきましても、道義上責められるべき点はいろいろございまするけれども、ただいまの告発という点につきましては、ただいま申しましたような事情で勧告をいたさなかったわけでございます。
#155
○小川(新)委員 今後調査が進んで、捜査が進んで、いろいろと新事実が出たり、または法的に見てどうしてもこれはしなければならぬという条件になった場合はまた別なのでしょうか。
#156
○佐久間政府委員 今後の調査の結果、お話しのようなことになりますれば別でございますが、ただいままでの調査の結果においては先ほど申し上げたとおりでございます。
#157
○小川(新)委員 有馬温泉の事件以来の査察について、消防庁の指導にはどのように変わった点があるのでございましょうか。
#158
○佐久間政府委員 有馬温泉後の指導で、私どもが一番反省をいたしました点は、従来消防法令の違反がございましても、消防機関としてはその改善について勧告をする、そして何回やっても相手方に誠意がなくて実行がされません場合におきましても、これを勧告のやりっぱなしと、こういうような点がございましたので、その点につきましては深く反省をいたしまして、私から通達を出しまして、そのような場合においては使用停止なり告発なりの断固たる措置をちゅうちょすることなく、やるようにということを強く指導をいたしておりまして、おそらく全国の消防機関におきましてもそういうような心がまえの転換がなされつつあるものと存じます。
#159
○小川(新)委員 「「磐梯国際観光ホテル」火災概要」、郡山市消防本部で出された書類によりますと、七つの原因をあげております。「消防法令関係違反」として、「避難器具の未設置」「誘導標識の充電式の未設置」「消防計画書の未提出」「消防設備の維持管理が不完全であった」「催物の開催届の未提出」「裸火使用の届出の未提出」「小量危険物取扱上の不備」、以上七点。この以上の七点は告発するに値しないものでありますか。
#160
○佐久間政府委員 この中で消防用設備の問題につきましては、その違反がありました場合に消防機関が措置命令を出しており、その措置命令に対してそれを実施しなかったという場合に初めて告発できる条件が満たされる、こういうことになるわけでございますが、それらの条件が今回の場合、いままでの調査のところでは備わっていなかったという判断をいたしたわけでございます。
#161
○小川(新)委員 この七点は火事が起きた結果が出てから発見されたものだと了承するのですが、「昭和四十三年五月十日、防火対象物使用開始届検査の際、防火戸の設置及び消火器が不足のため増設について指導した。また消火器の標示板を標示するように指導した。」これは四十三年五月二十日の時点においては解決されておったのですか。
#162
○川島説明員 手元にその資料がちょっとございませんが、防火戸の誘導標識の設置は、先ほどの御質問の中にあったと思いますが、パラダイスの二階、三階については建築基準法で定められたものの必要外と認められます。これにとびら並びに避難誘導灯がつけられてあって、それで階段がついておらなかった。この事実について早急に階段を設置するようにという指導をして、その際の措置としては、旅館側のほうの事情で、土地問題あるいはその他の関係でなかなか設置が思うようにいかないということであるのですが、事実上の行為としては、それをロックしまして、そしてそこを使えないという形で一応安全を確保したというような報告を受けております。その点、郡山市消防本部では熱海出張所に予防査察をまかせてありまして、器具の設置あるいは検査等の書類は本署の予防係において保管しておりますが、事実上の指導行為については口頭による指導確認ということで、ただいまの問題点があがったと思います。
 その問題については、「避難器具の未設置」につきましては、二階、三階部分の避難器具、これについてはなかったということを承知はしておるようであります。これはしかし書類がございませんので、これについて指導をいたしましたという調査はございません。
 それから「誘導標識の充電式の未設置」、これも充電式のものとそれから直接電源からとるものと約半々に設置してあった、こういうことでありますけれども、これが事実上どこの部分のものが充電式であったか、あるいはどこの部分が電源式であったかということがはっきりいたしておりません。
 それから「消防計画書の未提出」、これは四十三年の五月の時点では未提出でございます。
 それから「消防設備の維持管理が不完全であった」、これは三点ございます。一つは、火災当日、出火場所の自動火災警報装置の配線のスイッチが、停電のためにブザーが鳴りますので切ってあった。これが維持管理の一点であります。それから屋内消火せんの一部が、本来ストレージ・タンクから水を持ってこなければいけないのが水道からじかに配管されておった。これが使用上、性能上の問題があるわけですが、構造基準に合致していない、これがございます。
 それから「催物の開催届の未提出」、これはなされておりせん。催しものがあったということを熱海の出張所では、ありていに申し上げますと知らなかった、こういうふうに言っております。
 それから「裸火使用の届出の未提出」、これはなされておりません。もちろん、これは催しものがあったということを知らないということに関連して、それを督促する、こういう措置はいたしておりません。
 それから「小量危険物取扱上の不備」、これはまことに申しわけありませんが、消防法でいうところの危険物の届け出の関係か、あるいは金粉ショーのために使ったベンジン、これは法的規制はされておりませんが、これの使用が悪かったのか、このいずれかはちょっとはっきりいたしません。おそらくは金粉ショーのたいまつのためにベンジンをつける、これをストーブのそばに置いたという事実が悪いということですが、これは法令上規制の措置はございません。
#163
○小川(新)委員 消防庁長官にお尋ねしますが、これにいろいろと摘出してありますね。これ以上のものがあると思うのです。われわれは現地に行ってみて感じているわけです。これはまだ消防関係です。建築基準法関係だってあるはずです。ところがこれだけ並べたって、一つずつですよ、指導していることが。それで私が一番問題にしていることは、関係法違反に対するものの指導がないのです、下のほうに。そういう指摘がないで、消防法の違反が少ないから、満月城のほうはやったけれどもこちらの磐梯のほうはやらないなんといったら、これは片手落ちですよ。同じ三十人もなくなって――三十一人、多いです。消防法の違反というものは、数が多いとか少ないとかいうことじゃない。重大な問題がここには含まれているのです。確かに満月城のほうは十五回査察、言うことを聞かなかった、これはいかぬと思うのです。こちらは合計して六回です。だから私は、神戸市の消防局のほうが一生懸命だったように思うのですよ。こちらが悪い。そうなってくると怠慢のように思うけれども、大事なことが何にも結果が出ないのです、こっちの郡山消防本部のほうの査察については。そのことだけで、差があるとかないとかでもって重大な告発問題というのは、これは非常に大きな人権問題ですよ。こういうところにウエートのかけ方をされたんでは、これは非常に片手落ちだと思うのです。この点はあとでお尋ねいたします。
 それでは、四十三年五月二十日に「大広間の使用は宴会、余興以外は使用しないように指導した。」これだけしか指導していない。四十三年七月二日には「火災報知機検査の際、非常口の標示及び非常階段の標示をしておらない個所があるので標示するよう指導した。」ということは、四十三年五月十日にはこの火災報知機検査をやらなかったのかどうか、こういう疑問が出てくるわけです。それではもしも四十三年五月十一日に火事が起きたら――四十三年十二月十二日、四十三年十一月十四、十五日というのは、これは有馬の火災が十一月二日に起きておりますが、それ以後の指導というものは、全然五月十一日の時点においての火事においては指導がなされないままに済んでしまう。これは消防庁の出した資料ですからね。私は何もこの報告書にけちをつけているわけじゃないのです。ありのままに質問しているわけです。素朴な質問をしているわけです。これに対してはどうですか。一つずつこうやっていったら、上にあることが一つもこっちには出ていないですよ。どこに裸火使用の届け出の検査をやったなんて出ておりますか。どこに小量危険物、ベンジンを扱うと危検があるからということで、十一月十四日、十五日以降、有馬の温泉以後の火災が起きたという時点において指導があったのですか。催しものの届けの未提出に対する指導がどこになされておりますか。全然上と下の指導がかみ合っていないです。これは明らかに消防機関の指導または監査の不手ぎわ、その不手ぎわをカバーするために告発できないということになれば、それじゃ十五回やったという、克明にやったという神戸市消防局のほうが緻密であったということになる。この点が、私はこの報告書を見ておると、どうしても納得ができない一点なんです。この点についてお尋ねします。
#164
○佐久間政府委員 るる、いろいろ御指摘をいただきましたが、先ほども申し上げましたように、有馬と比較して、経営者の責任がこちらが軽いから告発をしないとかいうわけではございません。法律の条文に照らしまして、今回の場合におきましては告発の条件を欠いているように思われましたので、そのような勧告をしなかったというだけでございます。
 なお、有馬の事故があってからの指導が全然行なわれていないじゃないかというような御指摘でございますが、私ども報告を受けておりますところでは、こちら側の指導によりまして、昨年の十二月に避難訓練並びに予防査察を行なったということでございます。もちろん、この査察のやり方、あるいはそれが十分実効をあげていなかったじゃないかというような御指摘でございますれば、この25のところに書いてございますような欠陥がなお発見されたわけでございますから、そのとおりであったというように存じます。
#165
○小川(新)委員 これは刑事局長にお尋ねしたいのですが、とにかく三十一名のとうとい人命がなくなった。特にこの中で私は一番問題にしたいことは、小量危険物、といってもこれは御説明を受けなければわかりませんけれども、危険なベンジンとかそういうものですね。それから、いろいろと先ほども問題が出ましたショーの場所が違ったとか、いや何だとか出ましたが、こういうことを一番最終にやるのは、これは経営者だと思う。捜査のことをいま私ここで聞きませんが、ここに出ている七点だけでも事実であれば、これは旅館経営者の刑事的責任は問われるのですか。
#166
○内海政府委員 先ほどからたびたび申しておりますように、こういう刑事責任を追及するための捜査というものは、具体的な条件、具体的な実態について、克明にこれを調べ、そうしてその起こっている火災あるいは生じた死傷の事故というものと、そういうふうないろいろな過失あるいは管理上のミスというふうなものが、いわゆる犯罪追及の条件として結びついておるかどうかということを明らかにしなければ、警察という立場あるいは法律の立場からは容易に犯罪であるとかないとかということは言えないわけでございます。ただいま郡山消防本部の査察結果についてもいろいろ御意見ございましたけれども、もちろん地元警察においてはそういうものも十分検討いたしておりますが、その結果がどういうふうに出てくるのかということは、私いまここでいかようにも申し上げかねるところでございます。警察としては、たびたび申し上げておりますように、現状を的確に調べておる、そういうことでございます。
#167
○小川(新)委員 これはそのくらい慎重であってしかるべきであると思います。私もその意見には賛成でありますけれども、再三再四、どちらにしても結果が出ておりますからね。因果の理法からいけば、科学的に見ても、原因がなければ結果は出ないのです。その点われわれは、社会的な観点に立って、これは明らかに、明確に、責任の追及をしていかなければならぬ。これは、なくなった方に対して申しわけないと思う。うやむやに終わらせられない。その点はひとつ今後の捜査また調査に期待するものであります。
 お急ぎのようですから建設政務次官にお尋ねいたしますが、日本の観光旅館またはホテル、または病院、こういうところで新建材を使っております。使っておりますが、新建材の中で最もおそるべき点は、建設政務次官の考えの中からは何なんでしょうか。
#168
○渡辺政府委員 ただいま小川委員の御質問でありますが、専門的なことは係が来ておりますが、今回の施行令その他で考えておりますことは、非常に煙が出るという点ですね。それから、比較的燃えやすい。そういうような点につきまして今度の施行令でも考えておりますが、次の建築基準法の改正につきましては、十分ひとつ研究をしたい。
 なお、私どものほうの建築研究所におきましても、こういう問題につきましては、それぞれ具体的な研究を進めておるわけであります。
#169
○小川(新)委員 旅館に泊まるのに、この間漫画に出ていたのですけれども、まずヘルメットを持っていけ、なわばしごを持っていけ、次に懐中電灯を持っていけ、その次には防毒マスクを持っていけ、この四点をまくら元に備えて温泉に行け、こういう漫画が出ておりました。私は、ただ単なる煙だけとするならばそんなにおそろしくないと思うが、この煙には有毒ガスが含まれていると聞いております。建設省では、こういった新建材、または新しい科学がどんどん発展しまして、あらゆる利用価値が見出されてきますと未知の分野もある。こういう点につきましては、建築基準法改正の基準になるべき調査とか、そういうデータというものはどこで一体集めておるのか、一体どういうことが基準になっていらっしゃるのか。
#170
○渡辺政府委員 ただいま小川委員の御質問でございますが、私どものほうといたしましては、ただいま建築研究所の中でこういう建材に対しまする研究を進めております。しかし具体的な、ただいまお話しのような専門的なことにつきましては、指導課長も来ておりますので御説明を申し上げます。
#171
○前川説明員 お答えいたします。
 いまの点は、現実には日本建築センターで防煙関係の委員会をつくっておりまして、これは財団法人だったと思いますが、そこでいろいろの関係の専門家に協力してやっていただいております。そこの資料は全部建築指導課のほうへ集まっておりますけれども、まあしかしどちらかというと、建設省としまして正式には建築研究所の防火の担当のところが建設省としての実質的な責任を持って集めている、大体こういうかっこうでございます。
#172
○小川(新)委員 水上温泉のときにこの調査の依頼が当災害対策特別委員会の委員から出されておる。これは民社党の方から出ておりますね。会議録を読めばちゃんとはっきりしております。それからもう数年たっておりますが、建設省からは、議員からこういう調査依頼があった、いつまでにそのデータを出すということを聞かれておりますが、それに対していつ出るのですか。
#173
○前川説明員 水上温泉のときのことはちょっと私存じませんでまことに申しわけございませんけれども、煙の問題はやはり最近非常に起こった問題でございます。やはり研究量が非常に膨大でございますので、時間を食って申しわけないわけでございます。今回のいわば建築基準法の改正を実はめどにしまして何とかまとめたいというふうなことで、もう大体できかけております。さらに、今度の事件につきまして、われわれとしてももう一刻も早く、この法律改正以前にでもできるだけ煮詰めてみたい、こういうふうに考えております。
#174
○小川(新)委員 はなはだいつも要領を得ない答弁ばかりいただいておるのですけれども、これは大事な問題ですから早急にお願いしたい。
 消防庁にお尋ねしますが、消防計画の計画書が未提出でどうして消防訓練ができるのですか。
#175
○川島説明員 実は消防計画につきましては消防署で指導いたしまして、そして消防署のほうへ届け出させる、こういう形になっておりまして、まあ現在素案みたいなものが発生当時出ており、消防署と相談中であった、こういうことでございます。その消防訓練、避難訓練が十二月十二日に行なわれましたその直前の時点におきまして、ホテルの従業員、防火管理者である総務課長以下分担をつくりまして、これは一応自衛消防組織という形で分担表がつくられております。その計画に基づきまして消防訓練と避難訓練を行なっておる。したがいまして、その消防計画のほうは具体的な個々の行動を書くことではなくて、一応分担あるいは消火に対する設備の維持管理、あるいはそういう消防のための目標というようなことを定めるわけでございます。消防訓練のほうは、それを今度は具体的の行動に移しまして実施をしたということで、やり方があべこべでございますが、そういうことで実態行動として消防訓練を行なった、こういうことでございます。
#176
○小川(新)委員 この消防訓練には消防署員が実地にそこへ立ち会って、そして訓練指導をするべきものなのか、ただそういった旅館とかホテルの任意にまかせてやらしているのか、そういう点はどうなんですか。
#177
○川島説明員 今度の磐光ホテルの場合には、有馬温泉直後のことでございますし、初めてのケースでございます。したがいまして、郡山市消防署長、それから熱海出張所の所長、予防関係者が立ち会ってこの訓練を実施しております。通常の場合、一般の消防署におきましては、相当規模の消防訓練であれば、これは当然消防署から予防係官あるいは警防の担当の者が出向きまして指導をして、計画の段階からさせることもございます。それから部分的な小さいものにつきましては、防火管理者みずからの裁量で実施をする。こういうことで、できる限り消防署員は立ち会って指導をするという形でこの訓練が行なわれて、るのが実情でございます。
#178
○小川(新)委員 そこは問題だと思うのですね。結局、任意で消防訓練をやったのじゃない。先生が行ったわけですね。消防署の指導のとおり訓練をやられて徹底されたと思う。ところが、その次の九ページには、「管理運営上の問題点」として「館内通路には、売店のケース、遊技具等が置かれてあって避難口に通じる通路が狭隘であった。」「火災に際し使用する非常口は、施錠され容易に開かれない状態にあった。」その次にはウに「従業員の避難誘導の不徹底」がうたわれているのです。これは一体どういう先生が消防訓練を教授したのか。消防ごっこをやっているわけじゃないんですからね。そのときに避難口にかぎがかかっている。その避難口をあけてみれば階段がなくて前はがけです、三階は。落っこっちゃう。だから危険だからかぎをかけ、そしておみやげものだの、売店の品物が通路にあふれておった。そして一一九番にも電話をかけられない能力、一般電話で通報があった。これは一体郡山消防署のどなたがどう具体的に訓練をなさったか、疑いたくなっちゃう。それとも一ぺんだけの訓練ではだめなのか。一体何回ぐらいやれば基本的な問題はマスターできるのか、この点について御説明いただきたい。
#179
○川島説明員 実はまことに申しわけないのですが、この消防訓練計画書を向こうからもらってきておりません。ただ、この当日行ないました訓練は、パラダイス部分のみならず、ホテル全部について一般的な訓練を行なった、こういうことでございまして、ここに指摘されてありますものは、事故の、今回のパラダイス・ケースのいわゆる大量焼死者を出したという原因となるものをここにあげたわけでございます。避難訓練の際に一応こういう部分に触れて講評をしたかどうか、つまびらかではございませんが、こういう点については、当時の訓練実施上の指導の不徹底はあったといわざるを得ないわけでございます。
 それから二階、三階部分の避難口につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、これは階段がつくまでは使えないように完全に閉鎖をしておけということで一応処置をした、指導をしたというふうに消防署のほうからは聞いております。ただ、避難誘導灯が設置のままの状態にあったということは、これはまことに申しわけないことだとわれわれは考えております。
#180
○小川(新)委員 私は、建築基準法の論争はもう先ほどしましたからしないのですが、なぜここで出したかと申しますと、消防署のコーチがついて訓練をしておって、そうしてその避難口を使うななんて、そんな指導をしているからあそこで死んでいるんじゃないですか。なぜそのときに、使うなではなくて、それをやらせるという訓練をしないのですか。かぎがかかっていて、階段がないから、それは閉じてかぎをかけてしまう、そういう訓練を消防署がしたとしたら問題じゃないですか。
#181
○川島説明員 私のお答えのしかたがまずくてまことに申しわけありません。ただいま申し上げました避難口と申しますのは、パラダイスの二階、三階の部分でございまして、そこは階段がついておらないためにそこは使うなと、こういう指導をしたというふうに報告を受けております。
 それから、施錠と申しますか、避難の流れの中心部をなしました南西部の避難口の施錠につきましては、これはこの部分が演習の対象地になっておらなかったのじゃないかと私は考えるわけであります。現地に着きまして、旅館の責任者に、これは総務課長でございますが、ここのいわゆる開閉状態について聞きましたところ、実は申しわけないけれどもここはかぎをかけておった。ここは強風のためにかぎをかけておったのかと聞きましたところ、そうではなくて、このパラダイスに入るには、外から入る場合には全部正面玄関からお金を取って入れるということで、あそこをあけておきますと盗難上その他の問題があるので、必要の際はあけるのだと、こういうふうに話しておりました。したがいまして、消防署のほうでこれを完全に知っておれば、いわゆる避難の際に有効に使えるような措置を具体的に指導したと思うのです。これが現地の調査をした段階でははっきりいたしません。そういうことです。
#182
○小川(新)委員 その入り口のことにつきましては、こちらの社会党の委員さんがものすごくこの前おしかりになっておりました。要するに、パラダイスというものは外から容易に入れるんだ。営利上、人の命よりも金もうけのほうに重点があるのだからかぎがかかっている、どろぼうよけなんだ。ただ、私が問題にしておることは、ここで消防署の専門官が避難訓練のコーチをしたということなんです。コーチをしながらそういう点をいいかげんにした。そのコーチのとおりやったら事故が起きたと言われてもしようがないですね。自分たちが自主的にやったのならばそういうこともあるでしょう。しかし、専門官がその避難訓練や消防訓練に参加しているのですから、そういうところを置き去りにしたり、ここはこうだからということで妥協をしたり、いま言ったようないろいろな営業的な問題でかぎをかけておくんだとか、そんなことを察知できないような訓練だったら、やっぱり教えた人が、そこに参加した専門官が責任を負わされる。これは何たって道理だと思うのですね。それがここには書いてはありませんよ。さすがにこの報告書には書いてないが、そういった問題が今回いろいろと摘出されておるのですね。ここだけ責めているわけじゃありませんが、これから旅館の消防訓練、避難訓練には必ず消防署員が立ち会い、厳重にやっていくのがたてまえなのか、それとも自主的に、そういった訓練とかそういうものは旅館の業者にまかせるのか。どういうのですか、その態度は。
#183
○佐久間政府委員 旅館の避難訓練は、防火管理者が自主的に励行するというのが法律の原則のたてまえになっております。先生の御指摘のようなことで、消防職員が一々立ち会うということができますれば、それも一つの考え方だと思いますけれども、消防職員の数も限られておりまするし、やはり私は、旅館の経営者が自主的に、自分のところから火を出さないように防火管理の責任をもっと持ってもらうという考え方でいかなければ、とても消防職員に全部の旅館、ホテルの消防訓練の指導をさせるということはできません。現在それだけの余裕はございません。そこで、防火管理者の避難訓練の実施の義務は、昨年政令を改正いたしまして新たに加えたわけでございます。私どもとしては、まず防火管理者にしっかり自主的な管理の責任を持ってもらい、そして、その足らないところを消防職員が指導する、こういうことでいきたいと思います。
#184
○小川(新)委員 その点はよく了解いたしました。ふだん火が出ていないときに、それは確かにたいへんだと思います。たいへんだと思いますが、一朝有事の際のためでありますので、そういったことに専門官が行かなければ、ただ消防ごっこみたいになってしまうおそれがあると私は心配しているわけですね。その点はひとつ今後の検討としてお願いしたいのです。
 その次に、金粉ショーというのは、このダンサーはこの旅館の専属ダンサーではないように聞いておりますが、ほかにもこういう旅館をかけ持ちでやっていたのですか。どうなんですか。
#185
○赤穴説明員 その点につきましてはつまびらかではございません。
#186
○小川(新)委員 つまびらかでなくては困るのですよ。これはつまびらかにしてもらわなくちゃ困る。なぜかといえば、このチームは二十何人もの、三十人ものチームで、専属で雇っているならここだけだけれども、こういうふうに一カ月この旅館でやって、その次は向こうの旅館へ行って同じようなショーをやっていて、もし今後も事故がなければどんどんやっていくのだということになれば、これはやはり問題だと思うのですね。その点がまず一つです。
 次には、風俗的に見て、これは女の人も男の人も裸になってしまうのですね。これは政務次官、一体どう思っておりますか。この点ではおかしなショーと見ておりますか。
#187
○粟山政府委員 ただいまの裸でどうかということについては、裸だから卑わいであるということには必ずしもならないと思っております。
#188
○小川(新)委員 そうすると、好ましいと思っておりましたか。
#189
○粟山政府委員 見たことがないので、このショーについては何ともお答えするだけの経験がございません。
#190
○小川(新)委員 これは上半身が裸だということは、男も女も裸であると私は解釈しているのです。実際はどの程度の裸であるか、私も見たことがないからわかりませんけれども、非常に客寄せ主義的な――先ほども出ていたが、ヌーディストクラブへ警察の手入れが入って営業中止になった。はっきり言うと、こういうところは刺激の強いものでなければお客が呼べないのですね。こういう点にも非常に問題があると思うが、これは専属であったかどうか、また、ほかの旅館でもやっていたのかどうか、厚生省、至急にちょっと調査していただきたいと思うのですが、あとでけっこうです。その点をお願いします。
 次に、ダクトの点が先ほど問題になりました。これは通風装置ですか、あれが火炎放射器的な役目をしたといわれております。こういった通風装置というものはどのように考えられておりますか。
#191
○沢田説明員 お答えいたしますが、現在、基準法の政令の中に、ダクトが防火区画を貫くところに防火上のダンパーをつける、つまり、しんになって火を防ぐようなものを中につけるという条項があります。ただし、その区画は千五百平米が基準になっておりますので、小さな区画のところには入っていない。したがいまして、もし火炎がそういうものを走ったのだといたしますと、その技術的な問題が発生するかと思います。ただ、原因が、そこを走ったのかどうか、現在検討中でございまして、その結果、走ったとなれば、技術的な検討を加えまして、所要の政令なり告示なりのところでカバーをしていきたいと思います。
#192
○小川(新)委員 時間もありませんから最後に一点だけ、これで終わります。
 これは消防庁にお願いしますが、消防活動関係においては、異常な気象下において、悪条件のもとに、往々にしてこういった大火が起きるのが常であります。また、それが原因になって大火になることは考えられます。そこで、平素において想像もできない大惨事になるという貴重な教訓を得た。この貴重な教訓とは何か。一体この貴重な教訓をどう生かされるか。この点についてお伺いしておきます。
#193
○佐久間政府委員 今回の警防活動につきまして、今後いろいろ検討すべき教訓があったと考えております。まず、この通報が、覚知が非常におくれたというようなことにつきましても、私どもなおよく検討してみなければならない点があると思います。それから、覚知がおそくて出動がおそくなったためかと思いますが、火煙が相当な勢いになっておりましたので、消火活動も最初思うように進まなかった点がございます。また、その際、水利の問題で、せきとめられておったことも事前に調査せずにおったというようなこと、また、ただいまお話がございましたように、非常な雪、ふぶきの困難な状況のもとでの警防活動、いろいろ警防活動上の問題点もございますので、現在私どもも専門家に検討を命じておるところでございます。
#194
○小川(新)委員 私これで終わらせていただきますが、最後に一つだけ要望しておきたいのです。
 このような火災が起きて、事後になってお互いに責任を究明していく、これも一つの問題ではありますが、それ以上に予防という点が一番大事です。先ほどから各委員からの法的の問題、建築基準法、消防法、自治省関係、また警察庁、こういったあらゆる関係各省のチェックの方法、こういう点はわれわれ議員といたしましても、当災害対策委員会でも、委員長にお願いいたしまして、これからどんどん検討していかなければならぬ点であると思います。ただ、私はあそこを視察しまして、あそこに一匹のチンパンジーが生き残っておりました。ちょうどサルのおりがありまして、そのチンパンジーがあざ笑うかのごとく、人間は一体何をやっているのだ、おれはこうやって生き延びたじゃないかというふうに語りかけているように感じたわけです。あの池がお湯になってしまったので、コイが何百匹も浮き上がっておりました。その向こうに小さな動物園みたいなものがありまして、そこに鳥とか小動物がおった。不幸中の幸いという表現をしていいかどうか、これらの動物は何ら被害がなかった。動物に笑われるようなことがあってはならないと深く痛感して帰ってきたのです。こういう委員会において真剣に討議された問題が一つ一つ実現の方向に歩んでいくよう、私は最後にお願いいたし、希望もし、また私どもも実現する方向へ努力いたします。どうかお互いにがんばっていきたいと思います。
 以上をもって終わらせていただきます。
#195
○川村委員長 唐橋東君。
#196
○唐橋委員 だいぶ時間がおそくなりましたので、私は税法関係の問題に限りまして簡単に御質問申し上げますので、御答弁もごく結論的にお願いしたいと思うわけでございます。
 いままでいろいろと議論されてきましたように、ホテルと興行場の合併されたもの、しかも御承知のように、ホテルはホテルの入り口がある。それからパラダイスはパラダイスの入り口で、パラダイスのほうは毎日何百人という人たちが出入りいたします。そうして、いままでの議論でおわかりのように、あそこにはいろいろの催しものがありました。そうしてさらに、その興行場という認可も、許可というか認可というか、厚生省関係から出ていたということはいままでの議論で明らかになったわけでございます。そういたしますと、入場税法を見てみますと、興行場というところにおいて、「映画、演劇、演芸、音楽、スポーツ、見せ物、競馬、競輪その他」、こうなっておりますが、あの中においてショーを行なう。私は一回行ったことがありますが、あの二階のホールでは、ステージでは音楽をやっておりました。今度の火災は御承知のように金粉ショーでございます。そういたしますと、これは当然入場税法の対象になる、こういうことがいわれると思うのですが、これに対してはいままでどのように取り扱っておいでになったか、御説明願いたいと思います。
#197
○佐藤説明員 この磐梯国際観光という施設の中に、いわゆる演芸ホールでございますとかあるいは映画をやる施設、そのほかに浴場その他多種多様の施設を持っておるパラダイスというものがあるわけであります。入場税法のいわゆる「催物」をやっておるというものに該当いたしますのは、その中におきますところの演芸ホールでときどきやっております流行歌を聞かせるということ、あるいは会議室で映画をときどきやっておるというものが「催物」をやっておるということになるわけでありますが、磐光パラダイスに入りますための料金といいますものは、宿泊者につきましては三百五十円、非宿泊者の場合には四百円をおとなに対しては取っておるわけであります。この中でいわゆる「催物」に該当する部分がいかほどであるかということを計算いたしておるわけでありますが、そういう案分計算をいたしてまいりますとこれが三十円未満になるわけであります。そういう関係からいたしまして、現在の入場税法におきましては入場料金を課税標準といたしておるわけでありますが、その入場料金が三十円未満である場合におきましては課税をしないことになっておるわけであります。ちょうど免税点以下に相なります関係上、課税をしておらないわけであります。
#198
○唐橋委員 私は課税されていないということを現地の税務署からもお伺いいたしました。そのほかの税を調べてみますと、遊技場の施設の中の御承知のようにパチンコ屋、射的場への施設利用税がございます。それから温泉でありますから入湯税があります。入湯税は市税ですから、市のほうから資料をとってみますと一日四百人の入湯税が納まっております。パチンコは台数が八十三台で、一台につき四十円ずつの課税がされておる。そういう中において、ちょうど私らが行きましたときには二階のホールというものは、私には音楽というものはよくわからないのですが、とてもにぎやかなんです。ほとんどホールが満員でした。今度のショーの場合だって百七、八十人、こういうことでございます。しかもそれは昼間でないのです。私が行ったのは昼間です。夜でさえそれだけの人員なんです。そうすると、あの施設の中で入湯税が取られる。これが四百人。これも計算上はホテルを中心とした入湯税であって、あのパラダイスを中心とした入湯税というものでないじゃないか、こういうことを考えましたときに私は非常に疑惑が出てまいりました。
 したがって、私のお伺いすることは、必ずどのような場合であっても第二条にありますように、名義は別ですが、対象になっていた。しかしこれは非課税対象だった、こういうことなんですけれども、その非課税の限界というものをどういう――人員からいえばどのくらいの人員で考えたか。おそらく私は金ではこれはつかみ得ないと思うのですよ、四百円の中では。人員でつかまなければならないんじゃないですか。そして必ず、私たちが何か催しものをするというときには切符が発行になって、税務署の権威のある切符が三百枚、二百枚、これをもらわなければ映画館やあれにいけないような仕組みになっているでしょう。手続上はどうなんですか。まずそこからお聞きしましょう。
#199
○佐藤説明員 これは、たとえばこれに似たようなものとしましては、船橋のヘルスセンターでございますとか、いろいろなこういう施設の中の一部で催しものが行なわれておるものがあるわけでありますが、この場合におきましては、やはり全体の経費を案分をいたしまして、それが入場料金の中でどういうふうな配分になるかということを計算をいたしまして、その経費の部分につきまして、催しものに直接要した経費の部分を入場料金の中で案分をいたします。そういうことによりまして課税標準というものをきめておるわけでございます。
#200
○唐橋委員 そうすると人員には全然関係ないのですね。非常にそこら辺問題になりますね。入場者の人員には全然関係ないのですか、満員になろうが、どうであろうが。あたりの施設に非常に金がかかるから、それを配分してみれば四百円のうちにはもう何割しかない、こういうような算定の根拠が入場税法から出てくるのですか。
#201
○佐藤説明員 これは入場人員とは関係がないわけでございます。その入場料金の中でどの部分になるかというのは、その中における催しものに直接関係する経費、その中に入場するための全体の施設を利用する経費、それの案分によりまして計算をいたします。
#202
○唐橋委員 わかりました。私はいままで、ヘルスセンター方式というか、どういう方式というか、一括切符を買えばその中に入って、パチンコ、これは金を出してやればやれる。あるいは児童遊園地もある、温泉プールもある。あらゆる娯楽施設が完備しているわけです。映画館もあれば劇場もある。そしてみんな、映画をちょっと見て、あるいは今度は何時からはショーだ。こういうことで一日そこで遊覧をする。そうしますと、ほんとうに私最初疑問に思っていたのは、どのような場合だって催しものの場合には、税務署から権威のある切符がこれは税として出されている、そういうものがあの中においてどのように代行されておるか、こういうことになってきていたのが、それが実際はそうでなくて、一枚の入場券であとは全部プール計算で行なわれる、こういう課税のしかたなんですね。他の独立したあるいは興行、そういうものの課税の方法といまのようなヘルスセンター方式の課税方法は全然違うんですね。
#203
○佐藤説明員 これは一括してそこの全体の施設を利用するための料金というものがあります。その料金さえ払えば、中で催しものがありますとそれも見られるというような形態のものにつきましては、やはり先ほど私申し上げましたように、全体の経費の中のその催しものに要する経費の分を見まして、それを入場料金の中で案分をいたしまして、課税になる、入場税の対象になる課税標準というものをきめておる、こういうことになっておるわけです。
#204
○唐橋委員 私も非常に勉強不足なんですが、そうするならば、そのような取り扱いは入場税法のどこにあるのですか。少し勉強してみましょう。
#205
○佐藤説明員 これは、現在の入場税法に関連しますところの通達によりまして、そういう取り扱いをきめているわけであります。
#206
○唐橋委員 それは非常に問題だな。労演あるいは労音、あるいはちょっとした演劇をやろう、そういうものに対してはものすごくいまきびしく税務署は切符を発行していますよ。そうしてこのような大きなワクの中に入ったものはワクの中のプール計算だという。今度何日にはこういう興行がかかる、今度こういうようなショーをやります、こういうような音楽をやりますといって、全く大宣伝をいたします。そうして、ホテルのほうは別として、一日の入場料を取るわけですが、入ってみれば、食堂に入って御飯を食べれば料金を取ります。パチンコをやればパチンコ、射的をやれば射的、残されたものは何かというといまの催しものだけなんです。その通達をひとつ見せてください。
#207
○佐藤説明員 これは課税標準額の計算に関しての通達でございまして、「入場料金の抽出判定」という規定がございます。これは入場税法基本通達でございますが、もし必要でございましたらごらんいただきたいと思います。
#208
○唐橋委員 あとで見せてください。時間がありませんので、私はあとで勉強さしていただきたいと思います。
 具体的に四百円の配分をお聞きします。案分したのですから、この磐光パラダイスの案分の根拠を御説明願いたい。四百円の案分です。
#209
○佐藤説明員 これは郡山税務署のあれでございまして、まだ詳細な資料は取っておりません。
#210
○唐橋委員 案分方法でここの場合には三十円以下になった、こういうことなので入場税は徴収していなかった、その案分その他については所管税務署におまかせしているのでここではわからぬ、こういうことなんですね。それでは大至急その案分方法を取って私のところに届けてください。それを同時にいまの通達をあとで一部よこしてください。
#211
○佐藤説明員 これは税務署のほうに照会をいたしましてさらに詳しい資料を取り寄せたいと思いますが、やはり施設全体に対する入場料というものと、それからその中の一部の催しものとを区分せずに入場料を取っております場合、その中のいわゆる催しものに対しての入場料金というものを確定するための通達が出ているわけです。これは後刻提出します。
#212
○唐橋委員 これで質問を終わります。あとで資料を出してください。
 なお、私がお願いする資料には、そういう形の、ヘルスセンター方式ということばが該当するかどうか、そういう中で入場税を取っているというところがあれば出してもらいたいし、それからもしそういう方式で著名なところ、入場税を取ってないけれどもこういう著名なところがございますというようなところで、十カ所程度でいいですから、全国の例をひとつ出してみてください。あとで資料として出してみてください。
#213
○川村委員長 本日はこの程度にとどめ、次回は公報をもってお知らせすることとし、これにて散会いたします。
    午後二時十分散会
ソース: 国立国会図書館
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