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#1
第061回国会 決算委員会 第26号
昭和四十四年七月二十二日(火曜日)
   午前十時五十五分開議
 出席委員
   委員長 中川 俊思君
   理事 大石 武一君 理事 鍛冶 良作君
   理事 白浜 仁吉君 理事 丹羽 久章君
   理事 水野  清君 理事 田中 武夫君
   理事 華山 親義君 理事 吉田 賢一君
      椎名悦三郎君    菅波  茂君
      田澤 吉郎君    藤波 孝生君
      浅井 美幸君
 出席国務大臣
        運 輸 大 臣 原田  憲君
 出席政府委員
        運輸政務次官  村山 達雄君
        運輸省港湾局長 宮崎 茂一君
 委員外の出席者
        警察庁交通局交
        通指導課長   竹岡 勝美君
        運輸省航空局飛
        行場部長    丸居 幹一君
        会計検査院事務
        総局第三局長  増山 辰夫君
        会計検査院事務
        総局第五局長  小熊 孝次君
        日本国有鉄道副
        総裁      山田 明吉君
        日本国有鉄道常
        務理事     長浜 正雄君
        日本国有鉄道常
        務理事     小林 正知君
        専  門  員 池田 孝道君
    ―――――――――――――
七月二十二日
 委員篠田弘作君及び早川崇君辞任につき、その
 補欠として田澤吉郎君及び藤波孝生君が議長の
 指名で委員に選任された。
同日
 委員田澤吉郎君及び藤波孝生君辞任につき、そ
 の補欠として篠田弘作君及び早川崇君が議長の
 指名で委員に選任された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 昭和四十二年度一般会計歳入歳出決算
 昭和四十二年度特別会計歳入歳出決算
 昭和四十二年度国税収納金整理資金受払計算書
 昭和四十二年度政府関係機関決算書
 昭和四十二年度国有財産増減及び現在額総計算
 書
 昭和四十二年度国有財産無償貸付状況総計算書
 (運輸省所管、日本国有鉄道)
     ――――◇―――――
#2
○中川委員長 これより会議を開きます。
 昭和四十二年度決算外二件を一括して議題といたします。
 運輸省所管及び日本国有鉄道について審査を行ないます。
 まず運輸大臣より概要説明を求めます。原田運輸大臣。
#3
○原田国務大臣 昭和四十二年度の運輸省所管一般会計及び特別会計の決算につきまして、その大要を御説明申し上げます。
 まず、一般会計について申し上げますと、歳出予算現額一千二百七十六億七百余万円に対し、支出済み歳出額は一千百九十七億四千二百余万円でありまして、差し引き七十八億六千五百余万円のうち、翌年度へ繰り越した額が七十四億六千五百余万円、不用となった額が三億九千九百余万円となっております。
 次に、特別会計について申し上げます。
 まず、第一に、木船再保険特別会計でありますが、収納済み歳入額は四億二千百余万円であり、支出済み歳出額は一億八千百余万円でありまして、差し引き二億四千余万円の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。
 第二に、自動車損害賠償責任再保険特別会計でありますが、保険、保障及び業務の三勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は一千四百五億七千二百余万円であり、支出済み歳出額は四百十八億二千六百余万円でありまして、差し引き九百八十七億四千五百余万円の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。
 第三に、港湾整備特別会計でありますが、港湾整備及び特定港湾施設工事の二勘定を合わせて申し上げますと、収納済み歳入額は六百八十七億五千二百余万円であり、支出済み歳出額は六百六十三億五千四百余万円でありまして、差し引き二十三億九千七百余万円の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。
 第四に、自動車検査登録特別会計でありますが、収納済み歳入額は二十七億七千八百余万円であり、支出済み歳出額は二十四億五百余万円でありまして、差し引き三億七千二百余万円の剰余を生じ、この剰余金は、翌年度の歳入に繰り入れました。
 以上が、昭和四十二年度の運輸省所管一般会計及び特別会計の決算の大要でありまして、このらち重点施策につきましては、お手元に配付いたしました資料をごらんいただきたいと存じます。
 最後に、本決算につきまして、会計検査院から不当事項として指摘を受けた点がありましたことは、まことに遺憾であります。
 指摘を受けました事項につきましては、直ちに是正措置等を講じましたが、今後なお一そう厳正な態度をもって、これが絶滅を期する所存であります。
 何とぞよろしく御審議のほど、お願い申し上げます。
 昭和四十二年度日本国有鉄道決算書を会計検査院の検査報告とともに、国会に提出いたしましたので、その大要を御説明申し上げます。
 昭和四十二年度における日本国有鉄道の収入は、旅客輸送の伸長と特に近年低迷の傾向にあった貨物輸送が数年ぶりに上昇したこともあり、対前年度旅客収入において八%、貨物収入において七%、それぞれ増加し、これに雑収入の増加を加えますと営業収入は対前年度約六百二十二億円の増収となり、また予定収入を三十六億円余上回りました。
 他方、経費面におきましては、日本国有鉄道は極力経費の節約につとめ、経費の合理化をはかりましたが、輸送量の増大に伴う経費の増加のほか、仲裁裁定の実施による人件費の増加、借入金等の増加に伴う利子の増加、減価償却費等の増加により営業経費は前年度より九百六十億円余増加いたしました。
 このため、損益計算上は営業外の損益を含めまして九百四十一億円余の純損失となっております。
 以下、収入支出の内容を勘定別に御説明申し上げます。
 まず、損益勘定におきましては、収入済み額は八千六百八億円余、支出済み額は八千四百八十九億円余でありまして、収入が支出を超過する額は百十九億円余でありますが、これは予算上の区分による収支決算の結果でありまして、いわゆる損益計算上では昭和四十二年度純損失は前述のように九百四十一億円余となります。
 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は予算額約八千五百七十二億円に対しまして三十六億円余の増収となっておりますが、その内容は、運輸収入におきまして約二十一億円、雑収入におきまして約十六億円のそれぞれ増収となっております。
 他方、支出は、予算現額約八千八百二十五億円に対しまして約三百三十六億円下回っておりますが、そのうち、翌年度への繰り越し額は二百五十九億円余で残額の七十六億円余は不用額となっております。
 次に、資本勘定におきましては、収入済み額は四千四百五十億円余、支出済み額は四千四百四十七億円余であります。
 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は予算額約四千七百六十七億円に対しまして三百十六億円余の減収となっております。これは損益勘定からの受け入れ増約六十七億円、資産充当による収入増加百五億円余に対し、借入金及び鉄道債券の発行が四百八十八億円余減少したことによるものであります。
 他方、支出は予算現額約五千四億円に対しまして五百五十六億円余下回っておりますが、そのうち、翌年度への繰り越し額は約五百十六億円で残額四十億円余は不用額となっております。
 最後に、工事勘定におきましては、収入済み額は三千四百七十三億円余、支出済み額は約三千六百二十三億円であります。
 この決算額を予算と比較いたしますと、収入は資本勘定からの受け入れが少なかったため、予算額三千七百八十億円に対しまして約三百七億円の減収となっております。
 他方、支出は、予算現額約四千四百十八億円に対しまして七百九十五億円余下回っておりますが、そのうち、七百五十三億円余は翌年度への繰り越し額であり、残額約四十二億円は不用額となっております。
 この工事勘定の決算の内容に関連して主要施策の実績について申し上げますと、日本国有鉄道は輸送の安全対策を推進するとともに、大都市及びその付近の通勤輸送を改善し、幹線輸送力を大幅に増強する必要があるため、昭和四十年度から昭和四十六年度までの七カ年間に投資総額約三兆円にのぼる第三次長期計画を実施しておりますが、その第三年目に当たる昭和四十二年度におきましては、線路増設、輸送方式の近代化、車両増備等の諸工事を実施いたしました結果、事項別決算額は、通勤輸送約五百六十四億円、幹線輸送一千百九十五億円余、電化・電車化・ディーゼル化約百八十一億円、諸改良・取替約七百二十六億円、車両(通勤を除く)七百十九億円余、総係費約二百三十八億円、合計約三千六百二十三億円となっております。
 最後に、昭和四十二年度の予算の執行につきまして、会計検査院から不当事項一件、留意事項四件の指摘を受けましたことは、まことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに予算の効率的運用に一段の努力をいたすよう指導監督してまいりたいと考えております。
 以上、昭和四十二年度の日本国有鉄道の決算につきまして、その概要を御説明申し上げましたが、詳細につきましては、さらに御質問のつど御説明申し上げたいと存じます。
 何とぞ、御審議のほどお願いいたします。
#4
○中川委員長 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を求めます。増山会計検査院第三局長。
#5
○増山会計検査院説明員 昭和四十二年度運輸省の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が二件、今後の予算の執行等にあたり留意を要すると認めましたものが一件でございます。
 不当事項として掲げましたものについて説明いたします。
 二一九号及び二二〇号の二件は、公共事業の施行にあたり工事の出来高が不足していたり、施行が不良であったなど国庫補助金の経理が当を得ないと認められるものでございます。
 次に、今後の予算の執行等にあたり留意を要すると認めましたものについて説明いたします。
 その内容は、空港整備事業費負担金の精算におきまして、工事負担金の精算調書が所定期日に提出されなかったり、提出があっても受理したままとなっていて負担金の精算が行なわれていない状況でありましたので、今後、精算調書提出期限の励行につとめ、受理後の処理促進をはかるとともに適切な精算を行なうよう配慮の要があると認められるものでございます。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
#6
○中川委員長 次に、日本国有鉄道当局より資金計画、事業計画等について説明を求めます。山田日本国有鉄道副総裁。
#7
○山田説明員 昭和四十二年度日本国有鉄道業務概要及び決算について簡単に御説明申し上げます。
 昭和四十二年度は、経済界の好調を反映いたしまして、旅客及び貨物輸送量は順調な伸びを示しました。その結果、旅客収入、貨物収入ともに前年度を上回りまして営業収入総計では前年度に対して六百二十二億円の増加となりました。一方、営業経費は、極力節約につとめてまいりましたが、前年度に対して仲裁裁定による人件費及び利子、減価償却費等の資本関係経費の増加がありましたので、総計においては九百六十一億円の増加となりました。
 この結果、経営成績は遺憾ながら前年度に対して三百三十九億円悪化することとなりまして九百四十七億円の営業損失を計上することとなり、営業外の損益を含めて純損失は九百四十一億円となりました。このため、前年度から繰り越された欠損金五百三十六億円と合わせて、千四百七十七億円の繰り越し欠損金を計上することとなったのでございます。
 このような営業状態でございますが、御承知のとおり、日本国有鉄道といたしましては、国鉄基本問題懇談会の意見書に示されたとおり、通勤輸送の改善、幹線輸送力の増強及び保安設備の強化をはかる必要が生じましたので、昭和四十年度から第三次長期計画に着手いたしまして、七カ年にわたり総額約三兆円にのぼる設備投資を行なうこととなり、昭和四十二年度までの三年間に一兆三百二十七億円を投資いたしました。
 この設備資金は、主として外部資金によって調達されましたので、長期負債が著しく増加し、資本総額のうちに占める負債の比率が六四%に至ったのでございます。
 最後に、昭和四十二年度の予算執行につきましては、会計検査院から一件の不当事項と留意事項四件の御指摘を受けましたことはまことに遺憾にたえないところでありまして、今後さらに綱紀の粛正と予算の効率的運用に一段の努力をいたしたいと思っております。
#8
○中川委員長 これにて説明聴取は終わります。
#9
○田中(武)委員 議事進行。
 質問に入るに先立ちまして、議事進行の形式で一言意見を申し上げたいと思います。委員長の御配意をお願いしたいと思います。
 このことは、浅井理事とも相談をしたわけなんですが、実はまず運輸省の決算報告ですが、たとえば冒頭に歳出予算現額となっていますね。一千二百七十六億七百余万円現額となって、余万円として百以下を省略しております。それから国鉄の収入済み額等は億をもって単位としておるのです。八千六百八億円余となっておりますね。これは他の省庁の決算報告書を見ても大体こういう形式がいままでとられておったと思うのです。しかし、これは決算です。しかも現額です。したがって、自後はこういう余万円とか何億円余というようなことでなく、決算ですから明確に金額を記入し、報告せられるように、ひとつ委員長のほうで政府あるいは関係の方面へ忠告してもらいたい、このように思います。
#10
○中川委員長 これについて何か御意見がありますか、国鉄副総裁。
#11
○田中(武)委員 いや、委員長、これはわれわれも各省に聞いてみますと、各省庁ともこういう慣行のようです。あえて運輸省だけの問題じゃないのです。しかし、いままで黙っておって、こういうことについていま特に浅井理事からも意見がありまして、御相談の上で提案しておるわけなんです。したがって、決算でございますから、今後ひとつ明確なる数字を示していただきたい。ことに国鉄のごときは億をもって単位としておることはやはりどうかと思いますので、現額という以上ははっきりと明細な金額を明記していただきたい。以上希望しておきます。
#12
○中川委員長 田中君からしごくごもっともな動議が出たのですが、皆さん御異議ありませんか。
#13
○浅井委員 いまの議事進行の意見に対して、私ももう一点さらにつけ加えます。いまの日本国有鉄道の決算の説明でありますけれども、これは私たちがいただいたよりももっと簡略な説明である。少なくとも決算は年に一回であります。したがって、この膨大な予算の執行をどのようにやったかをもう少し詳しく、われわれが納得いくような説明をしてもらわぬと、いま言ったような金額の余という問題、円余という問題もありますけれども、もう少し丁寧にしていただきたい。私はこの点を委員長にお願いしたいと思います。こういうように思いますが、よろしくお願いいたします。
#14
○中川委員長 わかりました。それで、いま田中君からの申し入れにつきましては、委員長から政府当局によく申達いたしまして善処するように要請いたします。
 それから、国鉄では次の機会に、いま浅井委員から御指摘がありました点についてもっと詳しく説明をせよということですから、総裁が出てこられるときでもけっこうですから、きょうでなくてもいいですから、やってください。
 次に、会計検査院当局より検査の概要説明を求めます。小熊会計検査院第五局長。
#15
○小熊会計検査院説明員 昭和四十二年度日本国有鉄道の決算につきまして検査いたしました結果の概要を説明申し上げます。
 検査報告に掲記いたしましたものは、不当事項が一件、今後の予算の執行等にあたり留意を要すると認めましたものが四件でございます。
 不当事項として掲げました二五六号について説明いたします。
 仙台鉄道管理局で福田町陸前高砂間七北田川橋梁改良その他工事を施行するにあたりまして、盛り土工事に使用する土砂を一般に使用されているものより作業能率の低いトラクターショベルを使用して積み込み、運搬することとして積算したり、土どめ擁壁工事で根掘りをする際に不必要な土どめ矢板を使用することとして積算したりしていたため、工事費が高価となっていると認められるものでございます。
 次に、今後の予算の執行等にあたり留意を要すると認めましたものについて説明いたします。
 その一は、連絡運輸にかかる運賃料金等の清算に伴う決済期限については、国鉄と各運輸機関との約定により取り扱い月の翌々月十五日が期限となっておりますが、四十二年度中における国鉄のその収支実績は、収支相殺して約二百四十二億円を徴収している状況でありまして、清算対象額の大部分を占める旅客、荷物、貨物の運賃及び料金の収納状況を見ますと、国鉄及びほとんどの会社は翌月末日までにこれらを収納しておりますし、精算事務の処理状況を見ましても翌月末日までにおおむね終了している状況でありますので、前記決済期限の短縮をはかるよう配慮の要があると認められるものでございます。
 その二は、線路増設に伴う買収土地の所有権移転登記については、国鉄が東海道新幹線建設のため買収した土地九百六十三万余平方メートル約三百四十一億円の四十三年九月末現在における所有権移転登記の状況を見ますと、登記未済となっているものが百八十五件八万余平方メートル(約一億七千万円)ありまして、中には買収後売買により第三者名義に登記されたり、抵当権等を設定されたりしているものが三十五件三千七百八十一平方メートル(約九百万円)、買収前から設定されていた抵当権等が抹消されないままとなっているものが十四件千二百八十九平方メートル(約三百万円)ありますので、これらの登記を促進するとともに今後線路増設等に伴う土地買収にあたりましては、用地事務処理を適確に実施するよう配慮の要があると認められるものでございます。
 その三は、車両用蓄電池の外注修繕については、釧路鉄道管理局ほか二十五カ所で施行した車両用蓄電池の外注修繕のうち、修繕費が多額にのぼる盛岡ほか二鉄道管理局の予定価格の積算について見ますと、所要材料の取引価格や従前の修繕実績等についての調査検討が十分でなかったため、極板等の価格や加工組み立てに要する加工人工等の積算が適切でないものが見受けられ、他の個所においてもほぼ同様の事態と認められましたので、今後その外注修繕にあたっては、以上の点を明確にして適正な予定価格を積算するよう配慮の要があると認められるものでございます。
 その四は、古車軸の売却については、資材局で普通鋼くずを売却するにあたり、部内二十三工場で発生した古車軸約七千二百九十トンを他の鋼くずとともに普通鋼くずとして売却していますが、古車軸は鍛造材として普通鋼くずよりも有利に取引されておりまして、現に、北海道地方資材部ほか十二カ所におきましては、これを普通鋼くずの価格よりも高価に積算して有利に売却している状況でありますので、今後はより有利な売却をはかるよう配慮の要があると認められるものでございます。
 また、質問に対して処置を講じたものといたしまして、路盤工事等で切り取り個所に築造するコンクリート土留め用壁部分の掘削費の積算にあたっては、基準により施行基面より上で行なう工事量に対しても下の部分と同様根堀りの歩掛かりを適用することとしていますが、施行基面より上の部分で行なう掘削作業は根掘り作業に比べて相当容易な作業でありますので、本件歩掛かりの適用について積算基準を検討する要があると認め当局の見解をただしましたところ、四十三年七月、切りくずしの歩掛かりを適用し工費を積算することに改めたものでございます。
 なお、以上のほか、四十一年度におきまして検修庫等の鉄骨工事に使用する部材の設計等にあたり、製品化された形鋼を採用して経済的な施行をはかるとともに積算基準を実情に即して改定するよう改善の意見を表示しましたが、これに対する日本国有鉄道の処置状況についても掲記しております。
 以上、簡単でございますが説明を終わります。
    ―――――――――――――
#16
○中川委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の通告がありますので、順次これを許可いたします。水野清君。
#17
○水野委員 最初に会計検査院にお伺いしたいんですが、本日は運輸省関係の決算の審査の日でございますので、私は運輸省所管の特別会社である日本航空の会計検査について伺いたいのです。
 最初に、日本航空という会社は、私が調査室を通じて資料をとりましたら非常に子会社、孫会社が多いわけです。会計検査院はこの本社及び子会社、孫会社に対してどのような会計検査をやっておられるか、御説明を伺いたいわけです。
#18
○小熊会計検査院説明員 お答えいたします。
 日本航空株式会社につきましては政府が二分の一以上を出資している会社でございますので、これは毎年相当の人日をもって検査をいたしております。日本航空株式会社が出資している会社、これは政府から申しますと孫会社に該当するわけでございますが、これにつきましては検査院法によりまして会計検査院で検査官会議で決定いたしまして、指定しまして、それから検査する、そういうことになるわけでございますが、現在のところ孫会社につきましては、直接その会社というものにつきまして現地に参りまして検査する、こういうことはやっておりませんで、日本航空を検査する際におきまして関係の書類等を見せていただきまして、それによって検査をしておる、こういうような状況でございます。
#19
○水野委員 それで伺いたいのですが、これは今国会で問題になっておりまして、公団、公社、特殊会社等々の役員の報酬あるいは退職金というような問題の規制を行なおうとしているわけです。たとえば日本航空の本社の役員が、私の調査によると子会社、さらにまたその下の子会社――孫会社といいますか、これの役員を兼ねておられる、こういうところから一体給料を取っておられるのか、あるいは交際費の使用などどういうふうにしておられるかということについて、何かお調べになっておりましたら伺いたい。
#20
○小熊会計検査院説明員 お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、現在の段階におきましては日航の本社の――本社と申しますとぐあいが悪いのですが、日航自体を検査いたしておりまして、その際に投資しておるところの子会社の営業状況というものがどうなっておるかという程度の検査をしておる段階でございます。したがいましてそういう孫出資の会社から、兼務しておられるところの重役さん方がどの程度の報酬をもらっておられるかというような点につきましては、調査ができておらない状況でございます。
#21
○水野委員 いまのお話だと、日本航空のほうは会計検査をしているけれども、子会社のほうは会計検査院の検査をすることはできるのですか。ただ従来、慣例として対象として取り上げなかったということですか。
#22
○小熊会計検査院説明員 お答えいたします。
 日本航空に限らず、政府の孫会社でございますが、これにつきましては今年度から相当規模の大きいものあるいは出資割合が非常に大きいとか絶対金額として大きいものにつきましては、数団体を指定いたしましてこれを直接検査の対象として検査をする、どういうようなことをやっております。しかし従来の本来の国の検査、あるいは政府関係機関の検査、事業団、公団というようなものの検査で、相当手一ぱいの状況でございますので、事務上の能力といいますか、そういう観点から申しまして、そういう線を引きましてもなかなか一ぺんには検査できない。やはり順次その事務能力も考えながら検査をしていく、こういうことでございます。全然検査しておらぬということではございませんが、ことしから漸次そういうことを始めておるというような状況を申し上げたいと思います。
#23
○水野委員 航空局としては、監督官庁として、日本航空会社の、たとえばAさんならAさんという役員が子会社の役員も兼ねておられる、そうすると子会社のほうから――これは先般来当委員会で非常に問題になっておるわけですが、こういう特殊会社につとめている方の給料が多いのじゃないかという問題がいま提起されております。ところがさらにその子会社から給料を取っておられるとすると、私は、さらにその本社の給料にまた増して問題が多いと思うのです。普通は公団、公社の役員は兼職の禁止をしているはずでありますけれども、日航のような特殊会社になりますとむしろ子会社にまた役員として名前を連ねる。そうするとその総額について何か規制を航空局としてはしておられるのか、ちょっと伺いたいのです。
#24
○丸居説明員 日本航空株式会社の場合は日本航空株式会社法第四条の四というのがございまして「会社の会長、社長、副社長及びその他の常時会社の業務に従事する取締役は、他の報酬のある職務又は営業に従事してはならない。ただし、運輸大臣の承認を得たときは、この限りでない。」ということがございますので、報酬を得てよそに行く場合は大臣の認可が要ることになっておりますが、私の聞く範囲では、日航から子会社のほうへ行っておられる重役はほとんど非常勤、無給だと聞いております。
#25
○水野委員 わかりました。その点はけっこうですが、子会社、孫会社を日本航空がつくる場合は、当然運輸省航空局の認可あるいは許可をもらってつくっているはずなんです。その際、航空局としては何か基準を持っておられるか、あったらひとつ伺いたい。
#26
○丸居説明員 日本航空が、会社の運営のためにそういう子会社を持つことが有利である、あるいは必要であるとかいったような場合に、そういう会社を設立してまいっております。何でもないような会社の設立というものはいたしておりませんし、またそういう必要があった場合でも、たしか前の国会か何かで御注意がございまして、これを整理する方向で何社か整理をしてきた記憶がございます。私、ちょっとそのほうの担当でございませんので、数その点明確でございません。
#27
○水野委員 そうすると、これは調査室のほうから調査をお願いして出していただいた日航の子会社なんですが、たとえば大阪空港交通という会社があるのです。おそらくこれは私はタクシー会社だと思うのですが、どうでしょうか。
#28
○丸居説明員 大阪空港交通株式会社と申しますのは、日航機の利用旅客に対しまして、空港と大阪市、京都市、神戸市各間を連絡するバスの運輸を行なっておるわけでございますが、そういうわけで日航の旅客サービス上きわめて重要であるので、日航の営業政策に沿って持っておるということでございます。
#29
○水野委員 そこで伺いたいのですが、日本航空はたしか昨年度あたりから黒字になったというふうに聞いておりますけれども、創立以来、会社としての収支はどうなっているのかということを、こまかい数字はいいですから簡単に伺いたい。
#30
○丸居説明員 日本航空の収支の状況でございますが、ほとんど黒でございます。三十七年に約二十八億ほどの赤を出した切りでございまして、三十八、三十九、四十、四十一、四十二、四十三とずっと利益があがっております。
#31
○水野委員 そこでもう一つ、本日これを主に私は伺いたいのですが、日本航空の子会社で大阪ハイドラントという会社があります。これは日航だけの子会社ではないようなのでありますけれども、運輸省として一応このハイドラント会社の設立を許可したいきさつ、概要というものをちょっと聞かしていただきたい。
#32
○丸居説明員 大阪ハイドラントに対して日航が出資しております理由は、もともと大阪国際空港におきましてはマイナミ貿易株式会社が航空燃料の供給業務をほとんど一社で行なってまいっておりました。しかし給油会社にハイドラントを経営させますと、料金等について航空会社あたりから不服の起こる場合が非常にあるわけでございます。そこでハイドラントの経営の公益性を確保するという目的のために、航空会社からもこれに資本参加させて適正な経営を確保することができるようにしようというふうな見地から、航空会社とマイナミ貿易株式会社とによる合弁会社にハイドラントを経営させることにしたわけであります。したがいまして創立当初から出資をさせて、それらとの合弁会社をつくらせるということが当初の方針でありましたので、これはあとから出資したというよりは、最初からそういう出資をして合弁会社を設立させたといういきさつであります。
#33
○水野委員 そうすると、マイナミ貿易が給油を大体一手にやっておったから、その権利を認めて、航空会社と一緒にして給油会社をつくらせたといういまのお話ですが、いま運輸省ではたしか日本航空と全日空と、あるいは国内航空、その他国内線を持っている小さい会社、そういうところで、たとえば先ほどの大阪空港交通という会社もそうだと思うのですが、バスで飛行場に行く送迎なんかを各自でやらないように、あるいは給油施設などは一緒にやって、なるべく経費の削減をやるように、それから機内の過剰なサービスをやめていくようにというような指導をしておられる。そこでマイナミ貿易という会社の過去の既得権はあったにしましても、大阪の空港では日航と全日空と国内航空の三社が主として飛行場を使用しているようですけれども、この三社を主体として給油会社をおつくりになって、安い燃料を供給するということをおやりになるのが当然だと私は思うのですが、この会社を設立することによって、何かメリットがあったのかどうか。私の聞くところでは、この給油会社を設立する前の航空燃料の納入の単価と設立後の単価と比べると、設立後のほうが高くなっているのだということを聞いているのです。この点は設立の趣旨に反するのではないかと私は思うのですが、どうでしょうか。
#34
○丸居説明員 ハイドラントをつくります場合に、あまり急ぎ過ぎて給油量が少ない時代にハイドラントをつくりますと、ハイドラントという施設は非常に高くつきますために、確かに先生のおっしゃるようにそのハイドラントの使用料が、航空燃料の単価に大きくかぶってくる結果になるわけなんですが、ただ取り扱い量が非常にふえてまいりますと、かなりそれは安くなってまいります。ただわれわれが飛行場にハイドラントをつくります一番大きな目的は、給油料を安くするというのでなくして、やはり航空機の安全上ハイドラントが必要であるという意味で、少し早い場合でも、これを購入する航空会社にしんぼうしてもらいまして、そしてハイドラントを設立するように指導しておるわけでございます。
 どういうふうにメリットがあるかといいますと、さっき申しましたように、たくさんのレフューエラーが飛行機がたくさんおる間を縫うようにして走り回りますから、まあ危険物を積んでおるわけでございますから、火災の発生あるいは転覆等も起こり得るというふうに考えられますし、もう一つは、飛行機が駐機する場合に、そういうものがそこらを非常にうろうろしておりますと、管制官が神経を痛めたりいろいろとするもので、ハイドラントというものが必要になってくるわけであります。それから飛行機がだんだん大きくなってまいりますと、例をあげますと、DC8が一機ハワイへ行く場合、ガソリンをレフューエラーで持ってまいりますと、七、八ぱいレフューエラーが順番に積まなければならないという、それくらいたくさん要ります。それがハイドラントでやりますと、非常に短くて、そうしてただハイドラントだけから積み込むようになっておりますから、非常に早いわけです。したがって、飛行場のエプロンの回転率もよくなる。あそこに長く駐機されますと、エプロンが足りなくなりまして、夜の非常に混雑するときなどは、もう飛行機がおりてこれないというふうな状況になりますので、もっぱらハイドラントの効用というものはそういうところにあると考えておりまして、そういうために少し早い実情でも早くハイドラントをつくるようにということで指導する場合があります。
#35
○水野委員 その飛行場の安全上のお話は、私はよくわかるのです。そうしていただかないとこれは困るわけですけれども、私の伺っているのは、ハイドラント設備をする前に――これは大阪の例でありますが、前とあとであとのほうが高くなっているということでは、私は認可の趣旨と反する。認可としては、安全の問題とやはり航空燃料を安く三社に供給する、これは三社の子会社ですから、という片方の使命が欠けているのじゃないかと思います。
 それからこのハイドラント会社は、私が調べますと、開発銀行から融資を受けておられる、それから国有財産である大阪国際空港の中の施設を利用しているわけです。こういうものに対して、いまのような安全の面から見るだけでなくて、私は、納入の航空燃料の納入価格について航空局が監督が足りないんじゃないか、そういう前後のものについて検討していらっしゃいますか。
#36
○丸居説明員 ハイドラントの使用につきましては、羽田にもその例がございまして、羽田は一番最初に料金をきめましたとき、月間の使用量が百万ガロン以下の場合には一ガロン当たりが五円九銭、百万ガロンから百五十万ガロンまでに対しましては一ガロン当たりの料金が四円三十七銭、ずっとまいりまして三百五十万ガロン以上を月間使用するようになりますと、これが七十七銭、非常に低廉な使用料になっております。それに一ガロンのガソリン料を加えますと、大体百万ガロン以下の場合で九円、百万から百五十万ガロンで八円七十六銭というふうになってまいりまして、三百五十万ガロン以上になりますと、七円十一銭、現在、東京はこの取り扱い料が五円程度になっておるわけでございます。それで取り扱い量からいいますと、大阪はただいまのところ、月間二百万ガロン前後のはずでございます。したがいまして、過去において東京が取っておりました料金八円十三銭六厘、このあたりに、現在、大阪の使用料が、ガソリンの取り扱い料も入れて来るはずでございます。大阪はただいま七円九十銭という五年間の一本の料金、そういうことでいっておりますので、ただいま七円九十銭取っておるわけであります。この料金は――失礼しました。大阪はだいぶん最近上がりまして三百六十万ガロンになっておるそうでございます。もう少し上がってきております。それで四十五年度までこれは許可しておりますのです。四十五年度に改定する予定でおりますので、その際もう一ぺん取り扱い料であるとか、それから原価その他も洗いまして、大体適正な価格のところに落ちつけたい、こういうように考えております。
#37
○水野委員 会計検査院に伺いたいのですが、日本航空の子会社で、いま大阪には大阪ハイドラントという会社があるわけです。それから羽田には三愛石油という会社があるし、それから最近もう一つ福岡に福岡給油施設という、これは後ほど質問に出てきますけれども、いまマイナミ貿易という会社が、過半数近い株を持った会社がある。これは給油施設、独占企業です。それぞれ企業の公益性から、開発銀行から融資を受けておる。国有財産である飛行場を使用しておるわけですね。これは物理的に使用しなければいかぬわけです。こういう会社に対して会計検査院は日本航空の子会社だからということで全然検査をされておられないのですが、私は、これは会計検査院としてもいろいろ調べるところがあってお忙しいだろうけれども、ちょっと手抜かりがあるのではないかと思いますが、いかがですか。
#38
○小熊会計検査院説明員 お答えいたします。
 日本航空を担当しておるのは、われわれの第五局の上席第五部門というところで担当しております。調査官も数名しかおらないわけです。日本航空とか東北開発株式会社とか、あるいは日本航空機製造とか、そういう国の出資会社、その面も相当かかえ込んでおります。それから本年度から先ほど申し上げましたように、ただいま先生がおっしゃいましたような御趣旨も体しまして、孫会社、孫出資会社、そういうものにも漸次検査を及ぼしていく、こういう実は体制になっておるわけでございます。これは毎年孫会社を全部調べるということはなかなかたいへんなことでございますが、順を追ってやはり検査していくという体制には漸次なってきております。ただいま先生の御質問がございましたような趣旨を体しまして、今後検査計画を立てます際に十分検討してまいりたい、こういうふうに考えておるような次第でございます。
#39
○水野委員 それから航空局に伺いたいのですが、質問が大阪ハイドラントの問題に戻りますが、さっきマイナミ貿易が大阪で給油施設、ハイドラント会社を設立する際に、過去のいろいろな商権というものを認めて、それに航空会社を含めて合弁で会社をつくらしたというお話なんですが、その当時、昭和三十八、九年の設立ごろの事情を調べてみますと、ほかにもいろいろ申請があったはずです。合弁の資本を出した航空会社三社も必ずしもマイナミ貿易と一緒にこういう給油会社をやることについて賛成をしていなかったはずです。古いことですけれども、先ほどのお話は結論としてはそうなったかもしれないが、設立のときについてもう少し詳しく話を伺いたい。
#40
○丸居説明員 大阪の飛行場整備に取りかかりましたときに、東京にはすでにハイドラントがございました。そこで大阪の発着回数、旅客取り扱い量もだんだんふえてまいりましたので、大阪にもいずれハイドラントをつくらなければならぬということになりまして、当時航空局の中でどういう形式でハイドラントをつくらすのが一番適当であろうかということをいろいろ考えたわけでございますが、当然実績を云々されるなら、マイナミ貿易以外に給油施設を持って給油をしておった会社がなくて、ほとんどこの一社でやっておったわけでございますので、この一社が申請をしてくる可能性が非常に強かったわけでございます。しかし、羽田の状況等から考えまして、取り扱い料が高いとかなんとかという話は航空会社からわれわれの耳に入るわけでございます。しかし、どういうふうに高いか、高い根拠を数字をもって教えてもらいたい。それは原価計算したらもっと安くなるじゃないかということでもいいし、あるいは諸外国と比較して高いという話でもいいから、どっちでもいいから教えてほしい。もし余分に利益を得ておるようなら、そういうことをさせぬということを航空会社に言うのでございますけれども、なかなかその内容に至ってはよくわからない。ただ何となく高いとか、あれはもうけておるというような話が多いのです。そういうことであってはならぬ。なかなか外から見るとわかりにいくことでもあろうし、また実際会社の内部にいろいろな事情があっても、不服ばかりが表に出るということも考えまして、これはぜひハイドラント会社には航空会社にも株を持たして、そして内部へ入ってハイドラント会社を十分――少なくとも航空会社にはガラス張りのようなかっこうでわかるようにしておく必要がある。そういうふうに考えましたために、ハイドラント会社を設立する場合には、航空会社は株数は何ぼでもいいから、とにかく内部にだれか送り込んで、そういうものがわかるような形式にしたい、こういうことを当時結論として持ったわけでございます。そういうことを航空局で指導をしたわけでございます。そこで当時のマイナミ貿易の社長が両社の社長等に話をしまして、資本参加を求め、そして今日の大阪ハイドラントができ上がったというのが経緯なんでございまして、もっぱらこの三社寄ったものというのは航空局の指導であると申し上げたらいいように思います。
#41
○水野委員 ただいまのお話ですけれども、マイナミ貿易は、航空局からいまのようなお話で大阪ハイドラントという会社が認可をされる前に、調べてみると空港で工事を開始しているのですね。昭和三十九年の二月、航空局からいまのようなお話で、マイナミが半分株券を持ち、あとの五〇%は国内航空の三社が株を持って会社をつくれという方針が出されております。同時に、マイナミはむしろ自分の既得権を確保するためとしか理解できないですが、空港の中で工事をどんどんやっているわけです。これは国有財産を使って――方針としては新会社を設立して初めてそういう工事を始められるのが当然だと私は思うのですが、それよりはるかにさかのぼってやっておられるわけです。新会社の設立はずいぶん先になるのですよ。四十一年の七月に新会社は創立されているわけです。ところが三十九年の二月にもうマイナミは大阪の空港の中で現実にハイドラントの工事を始めておられるのですね。これは航空局なんかをかなりなめた行動だと思うのです。いまの航空局の設立の趣旨はよくわかりますが、たとえば現実に日航と全日空と国内航空の三社だけでやりたいという申請も出ておったし、そのほか大阪の空港ビルを中心として同じように給油会社をやりたいという申請も出ておった。あるいは石油の元売り業者が集まって元売り業者だけでやりたいという申請も出ておった。マイナミだけでやりたいという申請も出ておったのでしょうが、こういった中でどうしてマイナミ貿易にちょうど五〇%という株数を与えて、しかも大阪空港の独占企業を簡単にゆだねてしまったのか。いまのお話だけでは理解がちょっとできないところが多いのです。
 ここに申し上げてみたいことがあるのですが、設立直前に全日空からマイナミ貿易を主体とする給油会社設立に対する反対の意見が出ております。これは昭和三十九年二月に航空局からマイナミ貿易を主体とする給油会社の新設が発表されると、日航、全日空などから反対の意向が表明されるということなんですが、その理由を申しますと、各元売り会社の協力を得ない給油施設会社は将来運営に支障を来たす、こういう意見、あるいは日航、全日空、国内航空その他の航空会社が二千五百万円の出資をした上で給油業務のために年間九千万以上の出資増になることは、航空保安上の見地はともかくとして、さっきの安全上の問題はけっこうだが、企業合理化の精神、また昭和三十八年二月、日航、全日空協定の精神を忘れているじゃないかというようなことまで言われているわけです。あるいは空港給油施設は一種の独占企業で、利潤追求のみを目的とするマイナミ貿易は、新会社の将来、航空界に禍根を残すという反論も出ているわけです。
 その他いろいろな意見が出ておりますが、これに対してもう一つ、昭和四十年六月にマイナミ貿易の南さんという社長の提出された目論見書がきわめてずさんで、新会社を設立するための目論見書というのだが、検討の資料にならないということをいわれているわけです。こういう中で、どうして大阪ハイドラントという会社を、安全のためとはいえ、急いで設立を許可されたのか、非常に問題がある。特にその後すぐ工事を始めると、片方では開発銀行に融資を願い出ておる。開発銀行の当時の担当者は前の航空局長をやっておられた栃内さんというふうにその当時聞いております。その栃内さん自身が、このマイナミ貿易のいろいろな目論見書を見ると、ずさんで、とても融資の対象にならないということを言っておられるそうです。これは御本人によく聞いてみないとわかりませんが、そういうことを言っておられるそうです。そういう中で、どうして急いでマイナミ貿易を主体とする大阪ハイドラントという会社を許可されたか、私は調べてみると非常に理解に苦しむ点が多い。先ほどのお話で、安全の問題と既得権を認めた。逆にいえば既得権は、政府なり航空会社で証券を買い上げてもいいわけですね。それに航空界の将来からいえば、三社で買い上げて、そして三者だけの給油会社をつくるということのほうが正しい一つの方向だった。ちょっと御説明が不十分だ。その当時そのポストにおられたわけじゃないので、詳しい事情は御存じないのかもしれないが、ちょっと承らしていただきたいと思います。
#42
○丸居説明員 一番最初に、われわれがだれにハイドラントをやらすべきかということを考える場合に、油の元売り会社だけには絶対やらすまいと思いました。それはなぜかといいますと、航空会社は毎年燃料の競争入札で相当安く買っております。しかし、ハイドラントをどこかの一社にそれをやらしますと、当時ある一社は非常に熱烈に自分のところでハイドラントをやらせろということを言われた元売り会社もありましたけれども、これを許しますと、その会社の独占になってしまいまして、とうてい公正な油の競争入札ということができなくなります。そこで、油会社にはハイドラントを経営さすということは当初から考えておりませんでした。そこで、だれにやらすかということでございますけれども、やはり現在やっておるものの実績を認めざるを得ないんじゃないだろうか。しかし、先ほど申し上げましたように、この人一人にやらすのでは、また使用料が高いとか安いとかいうような批判が起こったり、また事実そういうことがあってはならない。したがって、それを使うユーザーの立場にある航空会社をこの中に加えてやるのが一番ハイドラントの運営上うまくいくんじゃないだろうか、こういうふうに考えたのが三社と合弁の会社設立の問題でございます。
 それから、なぜそういうことを考えながらマイナミ貿易に先に許可したのかということでございますが、これは実は会社を設立させまして、その会社へ許可する予定でおったのでございますが、どういう話かよく存じませんが、会社の設立がややおくれましたことと、それから設計がかなりむずかしゅうございまして、設計にかなりの時間がかかるということであります。それから片方、大阪の整備計画がどんどん進んでまいりまして、B滑走路の工事をもう始めかけました。そこで、早くパイプを下へ埋設いたしませんと、またそこを掘り返してパイプを埋設しなければならぬ。御承知かもしれませんが、大阪のハイドラントは東京と違いまして、空港ビルと反対側にございます。したがいまして、あれから滑走路の下をパイプが通りまして、そうしてずっとエプロンの下を通って、手前のローディングエプロンのところまできておるわけでございます。かなり長い距離のパイプを埋設しなければならぬ。特にその上にもうコンクリート張りをしてしまいますと、これを掘り起こすことは非常に大きなむだにもなりますので、会社設立を待ち切れず、パイプを埋設させたわけです。先生先ほど御指摘のように国有地でございますので、まあやっておけというふうなわけにまいりませんので、マイナミ貿易に一応許可を与えまして、そのかわりに誓約書を取りまして、新会社が設立したら権利義務一切をすぐ新会社に引き継ぐという誓約書を取りつけまして、マイナミ貿易に許可をしたようないきさつがございます。
#43
○水野委員 いまの御説明を聞いておりますと、物理的に、時間的にやむを得ないかもしれないけれども、それはマイナミ貿易に一つの先取特権を与えるということになるわけですね。これはかなり問題だと思うのです。たとえばその後開発銀行の融資のときに、開発銀行とマイナミ貿易と航空各社との間にどういうことがあったかといういきさつも私は知っております。いまの大阪ハイドラントですか、それができてから、その一つの会社の中ですら、マイナミ貿易と航空会社との間の考え方が一致していないわけですね。開発銀行としては、日本航空と全日空の両社が大阪ハイドラントの将来について、航空会社とマイナミ系の資本と協力してしっかりやるのだという念書を持ってこい、開発銀行ではそういっているわけです。念書を取ってこいというのですが、両航空会社は念書を出さない。しょうがないから飛行場管理課ですかが四十二年の三月にこれをあっせんしてようやく開発銀行の融資が行なわれた、こういう事実もあるわけですね。
 私は、大阪ハイドラントについてはこれで打ち切りますけれども、開発銀行との間の問題、航空会社との問題、このほかにもいろいろな問題が出ております。いろいろな話も聞いております。私は運輸省の航空局の監督がまだ不十分じゃないかと思うのです。会計検査院のほうも、こういう国有財産を使って、開発銀行の金を使いながら、いままで忙しかったから全然会計検査をやらなかったということは、私はたいへんな失態だと思います。ひとつ早急に大阪ハイドラントという会社、大阪ハイドラントだけではないのでありますが、次に福岡給油施設という会社ができましたけれども、この会社などについてもよく監督をして検査をしておいてもらいたいと思うわけです。あるいは東京の三愛石油については私はいまこういう話を聞いておりませんけれども、やはり独占企業ですから、独占企業でありがちの悪口をいわれる。実は私の出身県である千葉県で今度成田の国際空港ができるのですが、成田の国際空港に航空燃料を入れるということで非常に多くの人たちが暗躍しているように私は聞いております。私どもにつくってもらう飛行場にはそういうことがないように期待しておるのですが、これは幸いに空港公団がやるということですから、一応そういう心配はないと思いますが、これからおそらく国内の飛行場、たとえば千歳の飛行場もこういうハイドラント方式の給油会社というものが設立されようとしているそうです。あるいは松山の空港であるとか、地方空港でも安全という問題でどんどん行なわれようとしておりますけれども、安全と同時に独占という問題が出てくるわけです。地方空港は航空燃料の使用量が非常に少ないでしょうから、そうぼろもうけというようなことはないと思いますが、非常にぼろもうけをしているのではないかという声が高いわけです。ひとつ厳重に航空局も会計検査院もそういう面で監督をしてほしい。
 特に会計検査院は、ただ金のごまかしがあった云々ということよりも、これは会社なんですから、単価がどうなのか、設備の償却を含めてこのくらいの単価が当然なのか。結局それははね返って、日本航空は政府の出資会社ですから、出資会社の経費の節減ということに響いて返ってくるわけです。もう少し本社だけ調べないで――本社と関連があってもう一度返ってくる。同じ子会社でもさっき言ったお客の送迎をするバス会社のようなものは、これは私はもとは割れていると思うのです。知れていると思うのです。幾らひっくり返してみたってたいして裏があるとは思えない。しかしこういう会社は今後かなりいろんな問題を生んでいくと思うのです。厳重にお調べを願いたい。
 次に、これは航空局の同じ関係でありますけれども、福岡給油施設という会社が最近板付にできました。この会社の設立の趣旨と内容について、ちょっと簡単でけっこうですがお話をお願いしたい。
#44
○丸居説明員 福岡給油施設株式会社を設立いたしましたのも、先ほど申し上げました大阪ハイドラント設立の趣旨と同じでございますが、ただ多少違いますところは、福岡給油施設株式会社は、昭和三十一年にマイナミ貿易、日東ペガサスが福岡空港におけるハイドラント施設の設置申請をいたしまして、昭和三十一年八月三十一日に会社ができ上がりまして、福岡給油施設株式会社という名前でスタートいたしました。三十二年に工事が完了いたしまして、三十三年の初めに構内営業の承認申請をし、構内営業の承認をしております。それであとで航空会社にさっき言いましたような趣旨で資本参加をさせたというところが大阪ハイドラントと多少違うところでございまして、大阪ハイドラントは最初から航空会社の出資を予定して合弁会社を設立していた。これは、マイナミ貿易と日東ペガサスが合併しまして、そして福岡給油施設をつくってずっとやってきておって、あとからさっき言いましたような趣旨で航空会社が資本参加して経営に参加していった、そういういきさつの差がございます。経営に参加した航空会社の趣旨はさっき申し上げたのと同じでございます。
#45
○水野委員 福岡給油施設という会社についても、私はちょっと理解に苦しむ点が二、三あるのです。たとえばこれは一つの例でありますが、四十二年の七月四日に航空局の管理課長から、許可は新会社に対して与えて既設会社には与えない。資本構成はマイナミ系は五〇%以下にする、残りは航空会社及び空港ビルが持つ、これは航空局全体の意向であるというようなことが示されたそうです。これは電話連絡だそうです。ところが、片方では、四十二年の四月には、福岡の空港の所長さんから本省に対して、マイナミ貿易の南社長を中心とする福岡給油施設という会社の設立を促進されたいというような、同じ役所の中でもそういうような働きかけもあったということを聞いております。これはお調べになってみれば間違いないことがわかります。福岡給油施設については私もまだこまかいことを調べておりませんけれども、安全の問題のもとに、さっき申し上げたように独占という形であまり――せっかく航空局で指導してやっておられる日航、全日空その他国内航空各社の協力体制をしっかりして経費の節減をしろということをやっておられる。私はいまのような御説明でははっきり言ってまだ承諾できません、先ほどの油の単価その他の問題についても。初めからこれはむしろ現在の価格を上回るようなものでは許可ができないということをきちんとおやりになったらいいと思う。これはだれがやってもある意味においては同じかもしれません。非常に公共性を持ったものであります。現に、大阪のハイドラントにしても、日本航空、国内航空の代表として入った役員とこのマイナミ貿易の南社長の系統とが必ずしもしっくりいっていないように私は聞いているわけです。中に入って監督するのじゃなしに、五〇%くらいではすっかり抑え込んでしまわれてぐうの音が出ないのだという話を聞いている。むしろ五〇%の株式を与えたことに問題がある。大阪空港の場合も、これはやっぱりいままで商売をやっていたのですから、それをただ出ていけと言うことはできないと思うのです。株式会社で大体三〇%以上株式を持ったらこれは絶対の発言権を持っています。ほかの人たちが入ってきて何もぐうの音が出ないです。特に片方は三社が五〇%持っている。同じ航空会社とはいえやはり足並みがそろわない点もあるわけです。そうすれば、会社の企業自体が一種の独占であり、またその企業の内部体制も独裁的になっていけば、私はいろんな問題が多いと思う。ひとつ運輸省、会計検査院御両者はもう少しよく監督をして、会計検査その他のほうで厳重に調べていただきたいということを要望して、私の質問を終わらせてもらいます。
#46
○中川委員長 ちょっと委員長から一言お尋ねしますが、羽田とか板付とかというところにある給油所は、いまの質疑応答の中にあったマイナミ貿易とかあるいは三愛とかそういうところだけに給油の認可を与えておくということは危険がありませんか。たとえば電力会社なんかも各石油会社からみな重油をとりますね。そうするほうが、たとえば一つの会社がつぶれるとかあるいは支障があるとかいった場合でも直ちにほかの会社から供給できる。こういうように独占にしておくと、この会社自体に何か支障が生じたような場合にたちまち問題が起きる。こういうようなこと。それから、いまるる質疑応答がありましたように、いろいろ色目で見られる点もあるだろうし。ですから、むしろ公共施設、日航あたりが出資しておる会社でもあるし、そういうようなのは、特にあなたはさっき元売り会社は入れないようにしているのだとおっしゃったが、元売り会社を全部入れたほうがむしろ公平にいくのではないか。その辺どうですか。私わからないからお尋ねしてみるのですが、どうですか。
#47
○丸居説明員 最初おっしゃいました複数にしたらどうかという御意見でございますけれども、これは、油を買う電力会社はたくさんの会社から油を買っておるけれども、一社でもって配電をやっておりますけれども、ちょうどあれと同じように、給油ハイドラントというのは、飛行場の中にバースというのが設けてございますけれども、飛行機がおりてまいりますと、その中に、ちょうど飛行機の形に合うようにパイプが出ておりまして、そしてそこから飛行機が給油できるようにしておるわけでございます。ですから、全部そういうところへパイプを入れさせなければなりませんから、との会社を複数にするということはできぬのでございます。ですから、たとえば日本航空が油を買いますときには、複数の会社から入札で買い上げるわけでございますが、ただ、そのパイプの中を通すだけでございます。したがって、ハイドラント会社はそのパイプの使用料だけを取っておるわけでございます。その料金は先生がおっしゃいますように、これも完全に独占にしてしまうと、何ぼ上げてもそこを使わざるを得ないということになりますので、これは料金を認可制度にいたしておりまして、そして取り扱い量がふえてきたら逓減するような認可料金にして運営しておるのでございます。
 それから給油会社全部寄せてやったらどうかという問題は一つの考え方であろうかと思います。しかし、給油会社全部をやりましても、どこか管理会社みたいなものが出てまいりまして、熱心なところと不熱心なところと出てきますので、やはりわれわれはできれば公正な第三者のほうがいい。しかし、株式会社ですと、いま水野先生から御指摘のようなこともございますので、新東京国際空港につきましては、公団みずからがこの仕事をやるということで、公団法の中へハイドラントは公団が設立する、施設するというふうに書きまして、公団がやることにいたしております。そこで、既存の飛行場につきましては、さっき言いましたように、大阪ハイドラントというのも非常に苦心をしてつくったつもりなんでございます。ほんとうをいいますと、マイナミ貿易がほとんど自分でやっておったのですから、これに許可するというのが普通なのかもしれませんけれども、それらはやはりさっき言ったような問題が起こるから、どうしてもやはり航空会社を中へ入れて、そうして少なくとも一般にはわからなくても、航空会社にはガラス張りで料金がわかるように、いまもうかってきておるかどうかということがわかるようにしたい。航空局としては、知恵を使ってやったつもりなんでございますけれども、いろいろ御指摘のような問題もあるようでございますので、水野先生御指摘のように、今後十分監督を厳重にいたしまして、不明瞭の点があるようでしたら、こちらも調査いたしまして、十分監督いたしていきたいと考えております。
#48
○水野委員 ちょっと要望しておきますが、調査される際に、日航、全日空あたりから給油会社三愛と、三社ありますね。ハイドラント三社に対して出向している役人が給料を取っておられるかどうかということをもう一度お調べ願うことと、それから失礼だけれども、運輸省航空局関係の方が天下りなどをしておられないかどうかということも、ひとつ御報告をいただきたいと思います。
#49
○中川委員長 華山親義君。
#50
○華山委員 運輸省のことをお聞きしようかと思ったのですけれども、まだ次官もいらっしゃらないそうでございますから、あとに回します。
 それから、きょうの決算と直接関係ないのでございますけれども、警察庁のほうからどなたかいらしていますか。
#51
○中川委員長 華山さん、竹岡交通指導課長さんが見えております。
#52
○華山委員 運輸省関係でございますので、全然関係のないということもないと思いますのでおいで願ったわけでございますけれども、最近新聞、テレビ等を見ますと、非常に意外なことでございますけれども、反則金につきまして、何か掛け金をしておいて、反則金を取られた場合にはそこでかわって出す一種の保険制度のようなものができたということでございます。これは私、反則金の制定当時地方行政委員会におりまして、党の態度は別といたしまして、私としましては、ちょっとしたことの違反のために、これが前科的な刑事罰になってみたり、そういうふうなことがあっては気の毒じゃないか、また、そういう手続のためにいろいろな仕事の上に時間を空費するようなことでも気の毒じゃないかというふうなことで、その面からは反則金という制度も考えられるのじゃないかということを言ったこともありますし、思ったこともあるわけでございますが、今日このような状態になるということは私自身も責任があるように思うのです。そういうふうなことで、反則金が取られても、協会か何か知りませんが、そういうところでかわって払ってくれるということになれば、おのずからその限度において交通規則を軽視する傾向も出てくると思うのでございますけれども、一体実態はどういうふうになっておるのか、私にはわかりませんが、お調べになった結果をひとつお示し願いたいと思います。
#53
○竹岡説明員 お答えいたします。
 新聞のチラシ等に広告で入れておりまして、われわれのほうもわかったのでございますけれども、現在東京都下で三つの組合がございます。いずれも運転者の相互組合とかあるいは相互保障組合とか運転者協会とか、それぞれ名前をつけておりますが、現在判明しておりますのは以上の三者でございます。そうして加入金は大体千円あるいは五百円というようなばらばらな加入金を取りまして、大体半年間に二千百円、一方のほうは千円というような掛け金で半年間保障するということにしておるのが実態でございます。先生もおっしゃるとおり、私らもまことにけしからぬものだと思います。何か取り締まり法規はないかということでいろいろ調査してみたのでございますけれども、御承知の保険業法でいっております保険といいますのは、偶然の事故を担保するのが保険でございます。ところがよくいわれますけれども、つかまったら運が悪い――いかにも偶然のようにいわれますけれども、御承知のとおりあくまでも故意犯なのでございます。こういうものに入りますものは、およそ違反をしやすい者、違反をすることを覚悟の上の者、こういう危険性の多い者がたくさん入るのがこの組合でございますから、およそ採算上合わないのが普通でございます。そういう意味で、そういう保険類似の行為が発生するとは思っていなかったのではないかと思いますけれども、法的にこれを取り締まる法規は何もございません。刑法上の詐欺罪にもなりませんし、あるいは保険業法でいいますような保険業法の許可行為にもなりません。また、出資の受入、預り金及び金利等の取締等に関する法律というものもございますけれども、御承知のとおり出資金でもありませんし、預金でもありません。そういう意味で、取り締まり法規が現在のところございません。非常に残念なことでございますけれども、しかし、あくまでもこういう違法行為を担保するというような契約で、これはやはり民法の公序良俗に反する法律行為であるということで法上の保護は何もございません。
    〔委員長退席、白浜委員長代理着席〕
取り締まる法規はございませんので、とりあえずわれわれといたしましては、一応警視庁に命じまして、ある程度の内偵をさせまして、新聞あるいは週刊誌等に、非常に危険だ、いざというときには保障されませんぞということを一応PRしてみたわけでございます。現に一昨年名古屋で、この種の交通関係だけの罰金を担保しようという組合ができて千人ぐらい会員を集めたのでございますが、わずか半年のうちにこの組合の責任者は四十万円の預かり金を拐帯して逃げてしまったというようなことがございます。そういう意味で、現在は入る方にできるだけやめよということでPRしている状況でございますけれども、こういう実態がありますならば、やはり反則金のみならず罰金もあわせまして、こういう違法行為に払う金額を担保するような保険類似の行為を取り締まる法規が要るのではないか、法務省あるいは大蔵省のほうでも考えてみる必要があるのではないだろうかということで検討はしておるのでございますけれども、現在のところは取り締まり法規でございませんので、加入される方にPR、警告すると同時に、刑事事犯が起こる可能性がございますので、この三つの会社は警視庁のほうでマークされております。
#54
○華山委員 そういうことになると思うのでございますけれども、多数の者を誘引して公序良俗に反するような契約をさせる、そういうものが社会にあってはいけないと私は思う。そういう意味から現在それを取り締まる法がないということは国のほうが法について欠けるところがあると思うのです。それでもう会期も終わりに近づいたものですから、私はこういうふうなことを非常に言いにくくなったのでございますけれども、何らかすみやかに立法をしてもらいたいと私は思うのです。これはおっしゃるとおりいまのところは反則金だけかもしらぬけれども、将来は罰金まで延びるかもしれない。罰金の相互扶助契約みたいなものはほんとうに個人の間の公序良俗の問題でなくて、公の立場におけるところの問題だと私は思うのです。そういう意味で研究をなさるのはいいけれども、できるだけ早く何らかの立法措置を講じてもらいたい。立法措置を講ずるのだとあなた方が言えば、いまにそれに入らなくなるんだから、そういうことを早く政府が言明をして、そういうところには入らないように、またそういうおかしな協会等ができないように立法措置でやるんだということをすみやかに国としてもひとつ宣言してもらいたい、こういうことを申し上げたいと思うのです。私はこれをもう一月ばかり前に聞きましたので、この国会でも間に合うのじゃないか、早く立法措置をというふうに考えてお願いしようと思ったのでございますけれども、私のものを言うときがなくなってまいりましたのでおそくなりましたけれども、ぜひひとつお願いしたいと思います。
 それから詐欺罪にならないとおっしゃいましたけれども、物を持って逃げた、掛け金を持って逃げたというふうな場合にはやはり詐欺罪じゃありませんか。
#55
○竹岡説明員 お答えいたします。
 集めました掛け金を持って逃げましたら、これは横領罪でございます。ただし、現在募集中で、任意に入っておるという状況ではまだ詐欺罪になりません。それからいまおっしゃいました立法関係は十分勉強してまいりたいと思います。
#56
○華山委員 すみやかに関係各省で協議をして、なるべく早く立法措置でこれをやめさせるのだ、こういうことは認められないようにするんだということを早く言ってください。そうすれば当然の立法措置でもあるし、私はおのずからなくなると思います。ひとつお願いをしておきたいと思います。
 それから運輸省は官房長おいでになりませんね。それでは次官にお聞きするのもいかがかと思いますけれども、次官が大臣を補佐されて承認あるいは認可なすったことだと思いますから伺いますが、特殊法人の給料といいますか、報酬というものの上げ方を見ますと、日本国有鉄道につきましては昭和四十三年が四十万円、昭和四十四年、ことしですけれども、四十七万円になっています。七万円上がっている。それから船舶整備公団につきましては、これは総裁ですか理事長ですか四十三年度二十九万円が四十四年度は三十四万円に上がっている。日本鉄道建設公団の総裁は四十三年の三十五万円から四十四年四十一万円に上がっておる。
    〔白浜委員長代理退席、水野委員長代理着席〕
新東京国際空港公団は総裁が三十五万円から四十一万円に四十四年度に上がった。その他いろいろありますけれども、大体この調子で上がっておるわけです。なぜ四十三年から四十四年にかけまして特殊法人が一躍こういうふうに上がったか、理由を承りたい。
#57
○村山(達)政府委員 実はそのことについて詳細の調査はいたしておりませんので、具体的のケースを検討いたしまして後刻正確にお答えいたしたいと存じますが、御案内のように特殊法人の役員の給与につきましては、運輸大臣が一般的に監督をしているところでございます。しかしまた同時に公団全般につきましては政府間でバランスを見ているわけでございますから、当然財政当局とも十分打ち合わせの上行なわれた、こういったただいまの具体的ケースにつきましてそれぞれの妥当性がどんなふうであるか、それからどのような経緯で行なわれておるかということにつきましては、後刻調査いたしました上で正確にお答え申し上げたいと存じます。
#58
○華山委員 この次の木曜日までにひとつお答えを願いたいと思います。これは一躍して上げているんですね。やかましくなるからひとついまのうちに上げておけといって上げたんじゃないですか。私は考え方によっては非常に悪意のようにも見える。だんだんやかましいからいまのうちに上げておけということで上げたのか。大体そういうふうにして見ますと、多くのところは大臣より高いですね。総理大臣よりは低い、大臣よりは高い、こういうところに基準を置いてあの際に上げたんじゃないか、こういうふうな気持ちがいたしますので、その間の経緯をひとつお示し願いたいと思うのでございます。
 その際についでに調べておいていただきたいのでございますけれども、財団法人日本船舶振興会というのがありますね。この理事長は四十三年には三十二万円で四十四年にはやはり三十二万円なんですよ。ほかの特殊法人は軒並み上げているのにこの法人は上がっていない。これはどういうわけなんでしょうか。その点、政務次官には御無理だと思いますから、ひとつこの次までにお調べになっていただきたい。
 なお、これは各大臣の責任だと私は思いますけれども、この点お話のように全般といたしまして大蔵省がやっているんだということであれば、私はその際大蔵省にもお聞きいたしたいと思いますので、この次、場合によっては大蔵省のほうから、この方面の関係の人に出ていただきたい。おそらくは運輸省のほうでは、大蔵省と協議してやりますということになると答えになりませんから、委員長にその点ひとつお願いしておきます。
#59
○水野委員長代理 華山委員から出席要求をお出しになるわけですね。
#60
○華山委員 ええ。大蔵省をひとつお願いいたしたい。
 それから国鉄のほうにお伺いいたしますが、先ほど御報告は聞いておりましたけれども、貨物も旅客もともによくなったという御発言がおありになったようです。前からの説明では、貨物のほうはだんだん悪くなって将来はひどいことになるであろうというふうな御説明に受け取っておるのでございますが、その御説明と違うように思いますので、どういう点が貨物輸送の面を好転させたのか、この点について理由を伺っておきたいと思います。
#61
○山田説明員 先ほど申し上げました繰り返しになるかと思いますが、昭和四十二年度の収入の数字を申し上げまして、比較的順調であったと申しますのは、国会予算に比べてということでございます。幸い四十二年度が順調でございまして、貨物収入は国会予算に比べまして十三億円の増加になっております。それを見て比較的順調であったと申し上げたわけでございますが、残念ながら四十三年度、それから四十四年度、ただいまの年度に入りましては非常に逆の傾向でございまして、たまたま四十二年度がよかったという数字でございます。これは経済界の伸びも四十二年度には比較的よかったようでございます。それから四十三年度、四十四年度に貨物収入が落ちましたのは、これはやはりトラックなりあるいは内航海運なり、そちらとの競争がだんだん激しくなりまして、だんだん落ち目になってきているということではないかと考えております。
#62
○華山委員 鉄道の経営合理化の面でいろいろな方針が出ておりますが、その中でただ一つだけ伺っておきたいと思います。最近お聞きしておりませんので伺いますが、いわゆる赤字路線を廃止する、この問題はどうなっておりますか。やはり従来どおりの方針でやっていかれる計画でございますか。
#63
○山田説明員 赤字路線の問題につきましては、しばしば国会でもあらゆる委員会で御論議のあったことを承知いたしております。それで結論的に申し上げますと、従来の方針とおっしゃいますのは、おそらく先日通していただきました国鉄の再建整備法、これに盛られている精神でやるのかというお話かと思いますが、結論的にはそのつもりでやろうと思っております。もう法律になっておりますが、あの法案の御趣旨は、釈迦に説法でありますけれども、国鉄の財政が非常に危機に瀕してまいりまして、それでまず利用される国民の方方にも御援助願いたいという意味で、運賃の値上げをお認めいただいたわけであります。それから政府からも、これは税金になりますか、補助をしてやろうということで、これも一応十年間のめどで各種の補助をいただきまして、それでこの次は国鉄おまえの番だぞ、中の合理化をやりなさい、こういう三つの御趣旨であったと存じておりますので、その点ではできるだけ利用される国民の方々に御迷惑が最小限度にとどまるような目安で、合理化はこれから私どもの責任でやっていかなければならない、そのように考えております。
#64
○華山委員 赤字路線の問題は、もう少し具体的におっしゃっていただけませんか。
#65
○山田説明員 ことばが足りませんでしたけれども、赤字路線と申しますと八十三線約二千六百キロ。これを、現在すでに道路がよくなり、あるいは自動車の便が非常に発達している、そういう個所につきましては、国鉄のあのずうたいの大きい機関車で汽車を走らせるよりも、より便利な交通手段がございますよ、それでそちらを御利用いただいたほうが、国家経済的に有利ではございませんかというような考えで、地元の方々と御相談をしていきたい、そのように考えております。
#66
○華山委員 それから最近過疎地帯、人口流出の問題が多いようでございます。赤字路線の問題もこれに関連があると思いますけれども、国鉄で経営される自動車ですね。これは私の地方などでは普通の一般民間の自動車と競合しない面で、どちらかというといなかの過疎地帯に多いわけでありますが、最近これを廃止するとはおっゃしらないけれども、だんだん間引きしていこう――それも合理化だと思いますけれども、そういう傾向があるように見受けられますが、国鉄としてはそういう方針をとっておられますか。
#67
○山田説明員 国鉄自動車の合理化は、もちろんレールと同じようにできるだけ経費の節約、それから反面では増収をはかるという意味で合理化を進めておりますが、意識的に路線を撤廃するとか、あるいは交通需要があるのにかかわらず間引きをするというような方針は立てておりません。
#68
○華山委員 水かけ論でございますけれども、交通利用があるという、それは皆無になった場合は別です。けれどもいなかの人にとりましては、いままで一日に四回なり五回なり六回出ていたものが、これではとても割に合わないから朝晩の二回だけにしようということになりますと、これは非常に不便を感ずるわけなんで、そういう面について私は考えるのでございますけれども、国鉄もそうですし、専売もそうです。専売のほうは最近は山の中のたばこ畑はだんだんやめていこうという方針をとっておられる。そういうふうなこともございますので、国の経営する企業の合理化という面が山村地帯にまずそういう傾向が強いと思います。これは国鉄の経営の面からはおっしゃるとおりだと思いますけれども、やはり国鉄の経営だけの問題ではなしに、そういう面もお考えになって善処していただきたいと思うわけであります。
 きょうは時間もありませんので、この程度にとどめたいと思います。
#69
○水野委員長代理 次回は公報でお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。
    午後零時四十九分散会
ソース: 国立国会図書館
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