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1949/04/19 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 両院法規委員委員会 第8号
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1949/04/19 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 両院法規委員委員会 第8号

#1
第005回国会 両院法規委員委員会 第8号
昭和二十四年四月十九日(火曜日)
   午前十一時九分開会
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  本日の会議に付した事件
○参議院議員通常選挙期日に関する件
  ―――――――――――――
#2
○委員長(藤井新一君) 只今より参議院両院法規委員会を開きます。参議院議員通常選挙期日に関する件について佐藤長官から説明を求めます。
#3
○政府委員(佐藤達夫君) 一應参議院議員の通常選挙の時期に関しまして、國会法、それから参議院議員選挙法等に跨つての、從來國会法なり参議院議員選挙法制定の際における経緯を念頭に置きまして、一通り私の了解しておりますところを申上げたいと存じます。講釈がましく申上げるまでもございませんが、第一の國会法関係の問題は、國会法第二條の問題であろうと思います。これは但書がありますように、「会期中に議員の任期が滿限に達しないようにこれを召集しなければならない」ということでありまして、その狙いは参議院の場合で言いますれば、会期中に議員が半分いなくなつてしまうというようなことのないようにという考慮から出ていると了解しているわけであります。そこで次の問題は参議院議員選挙法の方の問題になりますが、これは先ず九條が問題だろうと思います。九條の第一項は申すまでもなく、通常の場合の選挙の時期を規定しております。たまたま選挙を行うべき時期が参議院の会期中にかかるというような場合につきまして、特に第二項というものを置いて、選挙の時期をずらすということになつておるのであります。この趣旨は恐らく会期中に選挙運動をされるというようなことのなくて済むようにという考慮から、特に選挙の方の観点から時期をずらしてあるというふうに考えているわけでございます。そこで私共國会法につきましては、これは当時の帝國議会の議院提出の法案でありますから、横から拜承しておつたという程度でありますけれども、参議院議員選挙法はこれは政府提出案でありました関係上、多少深く立入つておりますという経緯もございますので、当時この九條を起案いたしますときの氣持を申し上げて見たいと思います。只今申しましたように、國会法では会期中に任期滿了を避ける、参議院議員選挙法では会期中に選挙運動のないようにということから出ておりますが、通常のいわゆる常会、國会の常会の召集時期を考えて見ますと、十二月上旬ということで参りますというと、國会の開会が四月末或いは五月の初めにその時期が來るというのが普通の場合であろうと思いますが、そうしますと、この参議院議員選挙法の九條の第二項によりまして、選挙が行われるのは六月に入つてからになるだろう。でありますからして、参議院議員の任期というものは、これはもう六年ということははつきり決まつておりますから、一旦最初の通常選挙というものが六月中に行われるということになりますれば、六年々々、即ち半数ずつでありますから三年々々、いつも通常選挙の時期というものは大体六月中ということになりはしないか。そうなつて來れば國会の常会というものは、大体先程申しましたように、四月末或いは五月初めにかかつて済むのが普通でありますから、この参議院議員の通常選挙というものは、比較的國会の会期という点から見ますというと無難な時期にかたまるのではないか。即ち六月半ばという時期に、いろいろな農業期その他の関係で問題があるかも知れませんが、その点を除外して考えますと國会の開会時期ということを考えれば無難な時期にかたまるのではないか。そうすれば一應落ち着いた選挙期日というものが將來ずつと続くというようなことになるのではないかということも予想したこともございます。そういうような事情が結局最初の、來年行われます最初の選挙、それから現在の六年議員の方の通常選挙、最初の一回即ち合計すれば二回になりますが、その選挙が六月半ば、或いは六月中ということになればずつと將來六月ということに大体なりはしないか。即ち通常選挙の時期が安定するのではないかというようなことを考えたこともございました。これは御参考までに申上げて置きます。
#4
○委員長(藤井新一君) 有難うございました。佐藤長官にお聞きいたしますが、憲法の四十六條によれば六年と書いてある。三年ごとに改選とございます。若しこの場合に六月選挙となれば五月三日から六月半ばまで空間になります。この場合はどういうように解釈すればよいのですか。
#5
○政府委員(佐藤達夫君) その点はこの選挙法立案の当時から考慮しておつたわけでございますが、先ず只今申しましたように会期中に任期の切れることは避けられるということから申しますと、或る時期半数の時代がありますけれどもこれは止むを得ないのではないか。それからそれは最初の場合であつて、先程申上げましたように大体六月中ということに安定してそれが会期というものとの問題もなくなつて來るということになりますし、即ち任期滿了そういう場合においては、この選挙法の九條の第一項の場合が普通の場合になつて参りますから、後には任期が終る日の前に通常選挙が行われるということでその切れ目といいますか、その半数の空白時代というものが普通の場合はなくと済むのではないかという頭でおつたわけであります。
#6
○委員長(藤井新一君) そうすると長官のお考えは六月の中旬が一番適当だという解釈でございますね。
#7
○政府委員(佐藤達夫君) 中旬が適当という意味ではございませんので、普通の國会の常会というものの閉会時期等の睨み合せて普通のコースを考えて見ますと、六月くらいになりはしないかということをこの参議院議員選挙法立案当時に予想しておりまして、まあそうなつて來ればそれが安定するであろうという予想をした程度でありまして、六月中が最も好ましい時期とかいうようなことから出た結論できございません。
#8
○委員長(藤井新一君) 外に御発言はございませんか。
#9
○大野幸一君 三月三十一日までに通常國会が終るように開会の時期を早めることが今まで、從來の経驗から政府として不便なのかどうでしようか。ここらを法制長官から……。
#10
○政府委員(佐藤達夫君) 平常の、純粹の平時状態と申しますか、普通のずつと前の経驗から申しますと、三月一ぱいで会期が終つても不便ということはなかつたと記憶いたしております。併し今日の特殊な対外関係等もございます特殊な情勢の下におきましては、ちよつと一抹の不安を持つわけであります。
#11
○大野幸一君 予算は何月頃までには次年度の見通しがつくのでしようか。今までの経驗では……。
#12
○政府委員(佐藤達夫君) これも純粹の平時状態でありますれば少くとも九月くらいにはついておらなければならんことになつておつたわけでありますが、現在の実情から申しますと御承知のようなことで際どいすれすれの時まで実は政府としての見通しがつかんというような止むを得ない場合もあり得るわけであります。
#13
○委員長(藤井新一君) 長官にお聞きしますが、國会法第二條の但書を我々が解釈するに当り、十二月上旬とある但書を十一月の上旬に会期を開くというようにすれば参議院議員選挙法の第九條と一致するように考えるのですが、この点如何ですか。
#14
○政府委員(佐藤達夫君) この國会法の二條の問題は、結局その会期中に議員の任期が満限に達しないということになるわけでありますから、議員の任期満限の時期如何によつて、この常会の召集時期が或いは繰上げられることもあるということはお話の通りであります。ですから結局この二條の但書というのは満限に達しないように必要の最小限度において召集を繰上げるということを認めておるのでありますから、これは具体的の場合において考えなければいけないことだと思います。
#15
○委員長(藤井新一君) 尚本件につきまして、只今お手許に勧告案の仮案を配付いたしました。念のため朗読いたします。
   常会の召集期日の改正に関する勧告案
 右國会法第九十條の規定により勧告する
  昭和二十四年四月十九日
   衆議院両院法規
   委員委員長   高橋 英吉
   参議院両院法規
   委員委員長   藤井 新一
   衆議院議長   幣原喜重郎殿
   参議院議長   松平 恒雄殿
   要 旨
 参議院議員の半数に任期が満了する場合において、その時期までに通常選挙が行われないで議員の半数が欠如する結果を生ずることは望ましくない。よつて参議院議員の通常選挙が改選されるべき議員の任期満了前に施行され得るようにするため、國会法中常会の召集に関する規定を改正すると共に、会期の延長についても特別の考慮が拂われるように措置されたい。
   理 由
 現在の参議院議員のうち任期の短い議員の任期は、昭和二十五年五月二日に満了するが、國会法第二條本文の規定によつて十二月上旬に常会を召集した場合において会期延長がないときは、任期満了の直前に閉会となる結果通常選挙は参議院議員選挙法第九條第二項の規定によつて任期の短い議員の任期満了後施行されることとなり、ためにその間、三十数日、議員の半数を欠如する結果となる。若しこの期間において國の緊急の必要により國会の召集又は緊急集会の必要を生ずる場合においては、参議院は議員の半数を欠如したまま議事を運営せざるを得ないが、このような結果は妥当でない。しかのみならず、この場合において選挙は六月上旬に施行されることとなるが、この時期は、農繁期のため選挙施行の時期としては適当でない。而してかかる事態は三年ごとに発生するのであるから、この欠陷を避けるため参議院議員の選挙が行われる前年の常会は十月下旬にこれを召集するように國会法を改正する必要がある。尚かかる改正が行われた場合においても、会期が延長されるときは、通常選挙が議員の任期満了後に行われる結果となることがあり得るから、特に緊急の必要ある場合を除いてはこのような結果を來す会期延長は避けるような特別の考慮を拂らう必要がある。
   國会法の一部を改正する法律
 國会法(昭和二十二年法律第七十九号)の一部を次のように改正する。
 第二條但書を次のように改める。
 但し、その会期中に議員の任期が満限に達しないように、且つ、参議院議員の通常選挙が、改選されるべき議員の任期満限前に行われ得るように召集しなければならない。この場合には、十二月より前に、これを召集することができる。
 以上であります。つきましては、只今より、この勧告案を元として、御審議をお進め願いたいと思います。ちよつと速記を止めて。
   午前十一時二十七分速記中止
   ―――――・―――――
   午前十一時五十九分速記開始
#16
○委員長(藤井新一君) 速記を始めて。本日はこの程度で散会いたします。
   午前十二時散会
 出席者は左の通り。
   委員長     藤井 新一君
   委員
           大野 幸一君
           鈴木 安孝君
           松村眞一郎君
 政府委員
   法 制 長 官 佐藤 達夫君
ソース: 国立国会図書館
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