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1947/11/18 第1回国会 参議院 参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第一分科会 第2号
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1947/11/18 第1回国会 参議院

参議院会議録情報 第001回国会 予算委員会第一分科会 第2号

#1
第001回国会 予算委員会第一分科会 第2号
  付託事項
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第七号)(内閣送付)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第八号)(内閣送付)
○昭和二十二年度特別会計予算補正
 (特第三号)(内閣送付)
――――――――――――――――
昭和二十二年十一月十八日(火曜日)
   午前十時三十五分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第七号)
○昭和二十二年度一般会計予算補正
 (第八号)
○昭和二十二年度特別会計予算補正
 (特第三号)(大藏省所管)
  ―――――――――――――
#2
○主査(西郷吉之助君) ではこれより予算の第一分科会を開会いたします。本分科会に付託されました議案は、昭和二十二年度一般会計予算補正第七一号、昭和二十二年度一般会計予算補正第八号及び昭和二十二年度特別会計予算補正特第三号中、大藏省、司法省並びに他分科の所管外に属する事項であります。
 先ず第一に、その中大藏省からの説明を聽きたいと思います。政府委員。
#3
○政府委員(北島武雄君) それでは只今から昭和二十二年度一般会計歳入予算補正第七号及び第八号について御説明申上げます。
 昭和二十二年度一般会計歳入は、当初予算におきまして一千百四十五億三百八十余万円を計上しておりましたが、補正第一号及び第三号乃至第六号におきまして、六十七億八百五十余万円を追加いたしました。更に今回の補正第七号におきまして九百六十六億四千二百三十余万円を追加すると共に、他面において百十億四千万円を修正減少し、差引八百五十六億二百三十余万円を増加いたしておりまするし、更に補正第八号におきまして二億四百六十余万円を修正減少いたしましたので、補正額全体といたしましては、差引九百二十一億六百三十余万円を増加いたしましたため、総額におきまして二千六十六億千十余万円と相成るのであります。以下補正第七号及び第八号を各部に分けて御説明申上げます。
 先ず租税及び印紙收入は、当初予算におきまして六百九十五億千四百十万円を計上いたしておりましたが、補正第五号において六十二億五百万円をこれに追加し、更に今回の補正におきまして六百三十二億五千百万円を追加し、五十七億三千万円を修正減少いたしますので、差引き五百七十五億二千百万円の増加を計上いたしますため、昭和二十二年度租税及び印紙收入は、総額におきまして千三百三十二億四千十万円と相成るのであります。今回の補正によつて増加する額は、先ず租税の中、所得税におきまして二百五十六億千七百万円、法人税において四十二億千三百万円、相続税におきまして一億九千六百万円、酒税におきまして九十七億六千五百万円、清涼飲料税におきまして二億三千九百万円、砂糖消費税におきまして十億七千四百万円、織物消費税におきまして七億八千八百万円、物品税におきまして四十五億九百万円入場税におきまして四十一億七千万円、馬券税におきまして一億六千十百万円、非戰災者特別税におきまして六十五億四千百万円、還付視收入の営業税におきまして六千九百万円、印紙收入におきまして一億七千三百万円でありまして、この中税法改正による増收は百七十六億六千万円、自然増減による増收見込額は三百九十八億六千百万円と相成るのであります。
 次に、官業及官有財産収入は、当初予算におきまして、二百五十八億六千七百十余万円を計上いたしておつたのでありますが、補正第四号におきまして、一億百余万円を追加し、今回の補正におきまして、二百六十四億四千三百九十余万円を追加いたしますが、四億三千八百三十余万円を修正減少いたしますので、差引二百六十億五百五十余万円を増加いたしますため、結局昭和二十二年度の総額は五百十九億七千三百七十余万円と相成るのであります。その内今回の補正におきましては、官業收入は專賣局益金受入におきまして、二百五十九億六千二百万円を追加し、國有林野事業益金受入におきまして、四億三千七百万円を修正減少いたしますため、差引二百五十五億二千五百万円の増加と相成るのであります。官有財産收入は官有物拂下代におきまして、三億二千百九十余万円を追加いたしますが、他面再三十四万円を修正減少いたしますので、差引三億二千五十余万円増加いたし、又政府出資金收入におきまして一億六千万円を追加いたしますために、合計四億八千五十余万円の増加と相成るのであります。
 次に、雑收入は当初予算におきまして百四十二億四千九百六十余万円を計土いたしておりましたが、補正第三号乃至第五号におきまして三億二千三百二十余万円を追加し、今回の補正におきまして六十九億四千六百九十余万円を追加し、この半面一億五千五百九十余万円を修正減少いたしますので、差引六十七億九千九十余万円を増加いたしますため、結局昭和二十二年度の総額は二百十三億六千三百八十余万円と相成るのであります。その内今回の補正におきましては、雑收入は懲罰及び没收金において一億七百三十余万円、授業料及び入学検定料におきまして六十余万円、納付金におきまして六千九百六十万円、献納金等受入におきまして二百八十余万円、日本銀行旧券整理益金受入におきまして七億円等を追加いたし、他面特別会計受入金において四十余万円、納付金において一億五千五百五十余万円を修正減少いたしますので、差引七億二千四百五十余万円を増加いたします。
 又特別雑收入は、價格差益納付金におきまして六十億六千六百四十余万円を追加いたしております。
 次に、公債金は当初予算におきまして四十八億七千三百万円の補償公債金收入を計上いたしておつたのでありますが、今回の補正におきまして、これを全額修正減少いたしたのであります。
 最後に、前年度剰余金受入は昭和二十年度純剩余金の使用残額の内、補正第一号及び第三号乃至第六号におきまして、七千九百二十余万円を計上いたしておりましたが、今回の補正におきまして、四十余万円を追加いたし、他面四千七百三十二万円を修正減少いたしましたので、結局昭和二十二年度においては、差引三千二百三十余万円を計上いたしているのであります。
 次に、大藏省所管の歳出予算補正につきましてその概要を御説明申上げます。昭和二十二年度一般会計歳出は、当初予算におきまして五百六十七億六千五百六十余万円を計上いたしておりましたが、先の補正第四号及び第五号におきまして五十一億三千四百三十余万円追加し、今回の補正第七号におきまして四百八億六千五十余万円を追加し、更に十七億三千四百六十余万円を修正増加いたしますと共に、他面百十七億三千四百六十余万円を修正減少し差引におきまして、三百八億六千五十余万円を増加いたしております。又補正第八号におきまして十億四千八百余万円を追加すると共に、一億四千六百十七万円を修正減少いたしますので、補正額全体といたしましては三百六十八億九千六百八十余万円を増加いたしましたため、総計におきまして九百三十六億六千二百四十余万円となるのであります。以下補正第七号及び第八号を各部に分けて御説明申上げます。
 先ず補正第七号に計上いたしました金額は、追加額といたしまして行政部費四億六千七十余万円、行政共通費一億二千六百七十余万円、政府出資金四十億円、終戰処理費三百四十億円、賠償施設処理費二十二億七千三百万円、合計四百八億六千五十余万円、修正増加額といたしましては、行政部費七百五十余万円、賠償施設処理費十七億二千七百万円、合計十七億三千四百六十余万円、修正減少額といたしましては、行政部費七百五十余万円、終戰処理費十七億二千七百万円、産業経済費百億円、合計百十七億三千四百六十余万円と相成つておりまして、差引といたしましては三百八億六千五十余万円と相成るのでありまして、今その主なるものについて内容を申上げますと、増税の実施及び課税の充実等に必要な経費が三億四千八百七十余万円、在外商社の在内店舖補助に必要な経費が八百万円、小額紙幣製造増加等に必要な経費が八百余万円、庶民金庫業務補助の増額に必要な経費が千二百九十余万円、証券処理調整協議会の政府負担金増額に必要な経費が七百二十余万円、給與改善に必要な経費が一億千百三十余万円、政府出資金の増加に必要な経費が四十億円、終戰処理に必要な経費の増加が三百四十億円、賠償施設処理に必要な経費が二十二億七千三百万円、金融機関整備再建に必要な経費の減少が百億円等であります。
 以上の中、増税の実施及び課税の充実等に必要な経費は財政需要の現状に対應いたしまして、收支の均衡を図るため増税を実施するのと、課税の充実を図る等のために必要となる経費であります。在外商社の在内店舗補助に必要な経費は外國に本社を有する商社の本邦内にある店舗の代表者が本邦内にある財産の維持保全並びにその財産等に関する報告をなす費用の一部を補助するために必要な経費であります。小額紙幣製造増加等に必要な経費は小額紙幣の製造が増加いたしますのと、原材料費の騰貴によりまして予算に不足を生じますために、これが不足額補填のために必要な経費なのであります。庶民金庫業務補助の増額に必要な経費は物價の昂騰及び人件費の急激なる膨脹によりまして、既定の國庫補助金及び資本利子を以てしては不足を生じますので、その不足額補填のために必要と相成る経費であります。証券処理調整協議会の政府負担金増額に必要な経費は証券取扱件数の増加に伴いまして、証券処理調整協議会の政府負担金並びに政府所有の証券処分委託手数料等の支出が増加いたしますので、これに必要な経費であります。給與改善に必要な経費は、諸物價の昂騰に伴いまして、職員の待遇改善を図るために必要な経費であります。政府出資金の増加に必要な経費は、復興金融金庫に対する出資増加の拂込金に充当するため必要な経費であります。終戰処理に必要な経費の増加は、連合國軍の駐屯に伴いまして、労務の提供、住宅兵舎その他の設営工事及び工廠工場等の管理保全をなす等のために経費が不足いたしますので、これに必要な経費を計上いたしたのであります。賠償施設処理に必要な経費は、賠償物件の撤去作業、梱包及び運搬に必要な経費であります。金融機関整備再建に必要な経費の減少は、金融機関整備関係の手続遅延等のために、本年度におきましては補償金を必要としない見込であるために生じたものであります。以上はいずれも予算作成後に、生じました必要避けることのできない経費並びに國の義務に属する経費の不足額及び不用額を計上いたしたものであります。
 次に、補正第八号に計上いたしました金額は、追加額といたしましては、行政部費、四千八百十万三千円、産業経済費十億円、合計十億四千八百十万三千円、修正減少額といたしましては、行政部費九千八百三十七万三千円行政共通費四千七百七十九万七千円、合計一億四千六百十七万円、差引いたしまして九億百九十三万三千円でありまして、今その内容を申述べますと、通信事業特別会計へ繰入の増加が四千八百十万三千円、大薮省預金部特別會計へ繰入に必要な経費が十億円、既定経費の減少が一億四千六百十七万円等であります。この中通信事業特別会計へ繰入の場加は、税制の改正及び増税に伴いまして、郵便官署窓口での現金取扱件数が増加いたしますため、通信事業特別会計へ繰入の経費が不足いたしますので、これに必要な経費を繰入れることといたしたのであります。大藏省預金部特別会計へ繰入に必要な経費は、大薮省預金部特別会計の歳入不足額を補填するために必要な経費であります。既定経費の減少は財政の基礎を一層鞏固にし、併せて行政運営の簡素合理化に資するために既定経費を節約するのであります。
 次に、大藏省所管の特別会計の中、昭和二十二年度特別会計予算補正特第三号に計いたしましたものは、造幣局、印刷局、專賣局、大藏省預金部、國債整理基金、金資金及び財産税等收入金の各特別会計でありますが、今その主なるものについて申述べますと、先ず造幣局特別会計におきましては、歳入において貴金属地金の熔解並びに配給業務の実施に伴いまして、三億千六百四十余万円を追加いたし、歳出におきまして貴金属配給業務の実施、鉄道運賃、郵便料金の改正、その他物價昂騰及び職員の給與改善等のため三億七千三百四十余万円を追加すると共に、既定経費を節約するため六百七十万円を修正減少いたしておるのであります。
 次に、印刷局特別会計におきましては、歳入におきまして、製造品の製造單價の改訂及び物品賣拂代の増加等のために五億二千四百二十余万円を追加いたし、歳出におきましては鉄道運賃、郵便料金の改正その他物價昂騰場外作業委託及び職員の給與改善等のために六億六千九百七十余万円を追加いたしますと共に、既定経費を節約するため二千百三十余万円を修正減少いたしておるのであります。
 又專賣局特別会計におきましては、歳入におきまして製造煙草の新製品発賣及び專買品賣拂債務の改正並びに樟脳の副産物質拂價絡の改正等のため二百八十七億三百二十余万円を追加し、塩等の費拂数量の減少等のため六億二千百六十余万円を修正減少いたしたのであります。又歳出におきましては、專賣品の購賣價格の改正、鉄道運賃、郵便料金の改正その他物價昂騰並びに專賣取締の強化及び職員の給與改善等のために四十八億五千二百九十余万円を追加し、他面專賣品の購買数量の減少及び既定経費を節約する等のために五億三千七百八十余万円を修正減少いたしておるのであります。尚詳細につきましては御質問に應じましてお答えすることにいたしたいと思います。以上を以ちまして今回の歳出予算補正の概略についての御説明を終ります。
#4
○主査(西郷吉之助君) では次に宮内府関係の政府委員より説明を聽きたいと思います。
#5
○政府委員(塚越虎男君) 昭和二十二年度一般会計予算補正第七号中、宮内府関係の予算につきまして御説明を申上げます。
 宮内府関係の予算といたしまして今回提出いたしましたものの内、皇室費の総額は千三百四十六万二千円でございまして、その内容は先ず第一に地方行幸に関する経費の増加でございまして、これは行幸の日数の増加と、單價の値上りに伴いまして追加を要する額でございますが、これが二百七十二万円でございます。
 第二に、皇子御学問費中、外人教師の報酬並びに地方行啓に関する経費の増加に伴いまして追加を要する額でございまして、これが五十八万五千円でございます。
 第三は、宮中営繕に関する経費の増加に伴いまして追加を要する額でございまして、千十五万七千円と相成りまするが、その内訳は皇室用財産の一般的な維持修理の経費につきまして、先般皇室用財産の範囲が確定いたしましたので、それに伴いまして追加を要しまする額が六百九十五万二千円、その他に那須御出邸の風水害復旧費等の営繕費として追加を要しまする金額が三百二十万四千円と相成つております。以上が皇室費中追加を要する額の内容の説明でございます。
 荷宮内府関係といたしましては、内閣所管の宮内府費におきまして、宮内府病院が元帝室林野局の廳舎の中にありましたのが、外囲貿易業者の宿舎になります関係から、移管を命ぜられまして、その移轉に伴つて要する諸経費といたしまして二百三十万円、又地方行幸の準備のために関係職員の旅費を増加するため必要なる金額が四十一万円、合計いたしまして二百七十一万円というものを既定予算に追加いたしまして、補正第七号中に計上いたしたわけであります。以上御説明申上げます。
#6
○主査(西郷吉之助君) 次に司法省関係の説明を聽きたいと思います。政府委員。
#7
○政府委員(田中治彦君) 二十二年度司法省所管の予定の補正要求額について御説明を申上げます。
 この度提出されました補正第七号の補正要求額は二億七千三百余万円でありますが、これを本年度の九十二議会で成立しました予算と、それから補正四号、五号で成立しました補正額八億八千四百余万円を加えますと総計で十一億五千七百余万円に相成ります。この度計上いたしました第一番について御説明申上げますと弁護士試補の修習に必要な経費であります。これは本年五月二日現在におきまして、弁護士試補であつて、そうしてその後引続いて弁護士の修習をする者がありますが、これは本來言えば、本年度からは司法省におきましてこれを修習させることに相成つておるのでありまするが、設備その他の関係で弁護士会にこれの修習の委託をする必要が生じまして、そのためにその経費といたしまして二十万円を計上いたしました。
 次に、戸籍の届出の完全性調に必要な経費といたしまして百三十六万五千円これを計上いたしております。これは連合軍の最高司令官の覚書に基ずきまして、先年来戸籍の届出の様式を決めまして届出さしておるのでありますが、尚その上に医師、産婆その他の方からそういうことがありましたときにそれを葉書を以て届出をさせる経費であります。
 次に、恩赦制度につきまして審議会を作る必要が生じまして、そのために二万円を計上いたしました。これは法律に決つた委員会の設置をする費用であります。
 次に、新法律の普及宣傳に要する費用というものを八十七万六千円計上しておりまするが、これは御承知の通り、本年度におきまして憲法の改正に伴つて、民法その他各般の法律の改正が行われて参ります。この法律の普及徹底を図るためにいろいろラジオの講演をいたしましたり、或いは法令の印刷をいたしましたり、講演会を催しましたり、そういつた費用であります。
 それから各地におきまして連合軍との折衝が頻繁になつて参りました。特に刑事関係におきましては、東京におきましては勿論のこと、各地で折衝が犯罪の増加に伴いまして頻繁になつて参りましたので、どうしても折衝するのに法文を英訳いたしまして、それを以て折衝することが便利といたされます。その必要な経費、それからもう一つ同様な関係で保護の関係がありますが、これも亦連合軍に非常に関心を持たれましていろいろな折衝が多くなりました。そのためにやはりそれに必要な法規その他を英訳いたしまして便利を図りたいと思うのでございます。その経費を計上いたしたのでございます。
 次に、財政法及び会計法の制定施行に伴います会計事務処理に必要な経費といたしまして、会計專任職員を増員するに必要な経費といたしまして九百八十七万六千余円を計上いたしております。
 次に、経済統制違反の取締強化に伴いまして必要な経費として三百四十九万余円を計上いたしておりますが、これは御承知の通り安定本部、それから府縣の経済監視官その他が非常に増員せられまして、犯罪は捜査官の増加に伴いまして犯罪の検挙率がよくなつて参ります。そういたしますとやはり檢事の方の増員を必要といたします、それに伴う経費が必要となつて参りますので、これを計上した次第であります。
 次に、公正取引委員会の事務局に檢察官を置く必要があります。これも御承知の通り法律によつて検察官を公正取引委員会に置く必要がありますので、現職の検事を送るために十二万六千円を計上いたしております。
 次に、檢察廳その他新設廳の器具備品に必要な経費といたしまして三千三百余万円を計上いたしました。これは御承知の通り区検察廳が非常に沢山今年度殖えました。同時に又司法事務局も殖えましたが、備品がそれに伴つておりませんので、これに必要な経費として計上いたしたのであります。
 それからその次に、檢察、登記及び保護事務処理に必要な経費といたしまして九百七十九万余円計上いたしました。これは通信費旅費の値上りによるものを計上した次第であります。これは特に事務のため、殊に檢察登記事務、そういう実務面に必要な経費の増額をここに計上した次第であります。
 それから矯正院の收容者に必要な経費といたしまして三百三十三万余円を計上いたしました、これは新物價体系に伴う收容者の食糧費の増加であります。その他に土地建物の買收、修繕に必要な経費といたしまして二百九十一万余円を計上いたしました。この主なるものは刑務所、拘置所の設置に必要な経費であります。これは過剩拘禁が非常に激しくなつて参りましたので、各地にこれに対應するための設備をする必要があるのであります。差当つて非常にその困難を感じておる必要度の強い所だけを計上いたしまして、二百九十一万余円計上いたした次第であります。
 それからその次には、職員の給與改善に必要な経費であります。これはこの度の給與改善に伴う費用なのであります。
 次に、補正第八号について御説明を申上げます。この第八号で要求しております金額は二億四千五百余万円であります。その内容は行刑に必要な費用が主なるものであります。これはやはり新物價体系に伴う資糧費、作業費その他要するに収容者に必要な経費といたしまして二億四千五百余万円を計上いたしました。それから修正減少額について申上げます。これは司法省に本予算で通りました予算の中、人件費、物件費等の一割節約を仰せつかりまして、それを計上したのでありますが、主として司法省の特殊な事情からいたしまして、人件費に重点を置きまして、物件費の方を軽くいたしました。事務に差支ないようにいたしまして、合計で五千八百余万円の修正をいたした次第でございます。
 以上が補正第七号、第八号の補正予算の大体の御説明でありますが、詳細は尚質問に應じましてお答えいたしたいと思います。
#8
○主査(西郷吉之助君) まだ裁判所その他説明を聽くものはあるのでありますが、その分は次回に讓りまして、只今御説明いたしました範囲内において御質問がありましたらお願いしたいと思います。尚石坂君の御要求で斎藤國務大臣にも今連絡しておりますが、今閣議をやつておりますから少し遅れるということであります。大藏大臣が見えましたから一つ大臣に御質疑がございましたら……
#9
○石坂豊一君 大藏大臣にお伺いしたいことがあつたのですけれども、総会の時にお見えになりませんで、他の政府委員からも伺つたのですけれども、この際念のために伺つて置きたいと思うのです。
 先般総理大臣に対して、追加予算をお出しになるのはどういう見込みのものかということを伺つたのです。そうしたら総理大臣は、非常に消極的で、容易に追加予算は出さんつもりであるが、内務省及び司法省などの関係等及びその他の止むを得ないような場合には出すかも知れんというようなことでした。その際に私は、実は石炭國管の方は施行年度は来年になるから、それでお出しにならんと思うておりましたら、それは場合によつては出すのだ。こういうことでありまして、至つて追加予算は嚴密にお取扱いになるように伺つて、多少安心をいたしておつたのです。ところが今日新聞の報道するところによると、大藏大臣は非常に楽観的で、追加する必要のあるものは、いつ何時でも財源を掴み出して追加するというようなことが見えておるのです。私は追加予算は緊急止むを得ないものの外出すべきものでないと、こう信じておるのでありますが、その記事を見まして、ずかずか出すという御答弁ではないかも知れませんが、その点は必要があるときは出すという極めて楽観的なように記載してあるのです。かようなことになりますと、さなきだに地方から陳情が続々出て來、学校の問題、河川その他の、もう大小に拘わらずこの難局に対して、一層ぶつかつて來るというようなことも誘発しやせんかと思いますし、その場合において……私は実は総会にいなかつたものですから止むを得ず……。お聽き違いしておるなら、私あやまりますが、記事にそういうふうに述べてあるのです。ところが今見ますと、誰が見ましても、この追加予算を見ますと、そう財源が何処にもあるものではありませんので、お出しになれば、又いつも手つ取り早い前年度剩余金でやりくられることだろうと思います。これも二十一年度の残余金を見ますと、そう余りがあるようにも考えられません。先ずその点についての御言明を得て置きたいと思います。
#10
○國務大臣(栗栖赳夫君) 新聞のそれは間違いだろうと思います。そういうような楽観の考えを持つておりましては、迚もこの難局は切り抜けられないのでありまして、昨日は一つは中労委の問題で、追加予算を出すつもりがあるかどうかということの御質問が一つあつたのであります。それに対しては尚昨日も中労委の方に來て貰つて檢討し、その財源等も十分考究したいと思つて質問もいたしました。併し十分の説明がないので、尚更に説明を求めて、十分極討して善処したいと思いますが、止むを得ず追加予算、止むを得ずということを言つておりますが、追加予算を組む必要がある場合においては、財源その他とも全体的に見合せて考えたいという趣意を言つて置いたと思いますが、その何か誤傳であると思います。私は今回の追加予算というもので、大口のものは止めにして置きたい。こう思つております。そんなことをしませんと、油もこの難関を切拔けられないのでございます。ただ先程もお話のように、総理からもお話があつたと思いますが、内務省の解体とか、或いは法務廳の設立とか、その他に伴いますし、その他石炭國管とかその他で若干の必要が出る場合におきまして、六三制の問題とか、公共事業費の問題とか、財源等も十分見合せて、そうして能う限りの壓縮は加えますけれども、必要止むを得ないものについて、而も財源等があるものについては、これを考える場合があろうと思つておるのであります。只今もちよつと閣議で話をしたのでございますが、極く小口のいろいろな費用というものが、まだ足らない点がございますが、そういうものについての追加予算等は、それは考えなければならんだろうというので、今審議の途中でこつちに来たような次第でございます。決して大口のようなものを出して、そうしてこの財政でも國民生活というものには相当の影響を持つておるのでありまして、それを更に持つようなものについては、これは考えられないと私は思います。尚中労委の問題についても、尚政府は檢討をいたしておりまして、この裁定案をどういうふうに処理するかということに決つておりませんけれども、私は大藏大臣としての職責から申しましても、財政上重大なる壓迫を加えるとか何とかいうものについては、十分財政の困難なる点も話をいたしまして、善処もいたしたいと、かように考えておる次第でございます。
#11
○石坂豊一君 さもあるべきことと考えておるのでありまして、実は昨日遅くから私出て來たものですから、同僚の質問も余り十分存じませんので、或いは不在中にそういう質疑應答があつたのであろうかとお尋ねいたしたのであります。中労委の方の結果でしよう。要するに必要止むを得ないという御返事のときは、私は実は居つて聽きました。そういう程度でございますならば、一應理解をいたすことにいたしますが、更に伺いたいのは、これは総会でもお聽きしたかつたのですが、今度の補正予算で経済再建の封鎖清算の金が一百億繰り延べられておるのですが、これは法文によつて見ましても、国庫の当然負担すべき金であるのでありまして、それを一部は交付公債、一部は普通債券によつて賄うことになつておるのであります。これは多分封鎖の関係であろうと思いますが、そうすると二十二年度の普通予算においては、これは二十二年度内に解決される考えであつたものと思いますが、大臣は封鎖解除はいつどういうふうにお取扱いになるか、永久封鎖でそのままにして置かれるというのでありますか、又相当の経済の好轉のときにおいて、成るべく早い機会において、これをお解きになるおつもりであるか、それを一つ伺つて置きたい。
#12
○國務大臣(栗栖赳夫君) お答えいたします。丁度誠によい機会でございます。新聞などにも、地方では誤解を招いておる点もございますが、先ず今回の追加予算で政府が百億円の補償打切等による補償を削つたことについて一應申上げたい。それから封鎖の見通し等について申上げたいと思います。
 今年度の本予算におきましては、補償打切り等によりまして、金融機関が新勘定に入れました預金を、若し預金として見合うべき資産が損失を受ける場合には、百億円を限度として補償するということが約束され、百億円の補償が予定されておつたのであります。それに対する資産の見合いといたしましては、百億円の交付公債でもよいわけでございますけれども、前内閣において四十八億円余の公債の発行を認め、更に残りは普通一般の收入で以てこれを賄うような措置が執つてあつたのであります。ところがその後における企業再建整備、金融機関の再建整備、経済力集中排除等の問題も出まして、進捗が非常に遅れて参つたのでありまして、合年度内にこれが処理をするということは、これは実は見通しが着かんことになつて、二十三年度に廻ることになつたのであります。そこで二十二年度の予算の中に計上してありしました百億というものの政府補償は、これは落したわけであります。併しながら地方などによりますと、それならば百億の補償は政府はもうしないという意味かというような誤解も招いておりますので、衆議院では一度説明をいたしたのでございますが、この機会に御了承を得て置きたいと思うのであります。それは決して補償を打切つた意味じやありません。この年度に補償を実行する見通しが着かんことになりましたので、二十三年度にこれを見送つたわけでございまして、政府の背負つております補償というものは、決してそれを棒引きにするというような考えはないのでございます。二十三年度で企業再建整備、金融機関の再建整備の見通しと睨み合せて、更にこれを計上するようにいたしたいと思つております。それから尚その中で、この補償をする場合、金融機関でありますが、金融機関の中には農業会が含まれておるのであります。農業会は過般の農業協同組合法によりまして協同組合ができます場合には、農業会は解散をいたしまして、そうしてこの協同組合へその資産その他を移行することになつておるのであります。それならば解散を年度内にする場合において、補償の問題はどうなるかという点が残るのであります。ところが農業会の中でも補償打切りによつて新勘定と旧勘定に勘定を分ける。そういうふうに扱われるというものが生じておる場合におきましては、これは直ちに解散はしないで、そうしてこの企業再建整備その他の再建整備に従つて処理して行く。損が出れば補償を立てる。そうして補償に上つて預金者には迷惑を掛けない。こういうことになつておるのでありまして、それまでは特に解散はしなくて、そのまま存続するということになつておるのでありまして、これもやはり再建整備その他の手続が來年度に廻わると思いますので、来年度まで解散をしないで存続して処理を済まし、損が出た場合には百億の範囲において補償を実行して、預金者には迷惑を掛けないようにして初めて解散をするということに相成るのでございます。
 それから第一封鎖、第二封鎖の解除の問題でありますが、これは先程來申しましたように、金融機関の再建整備の進捗と見合つて処理すべきものと考えるのでございます。併し自由預金と封鎖預金というものにつきましては、いつまでも区別をして取扱つて置くということは、國民生活の上に、國民経済の上においても本来成るべく早く整理して、そういうような区別を立てないようにするということが必要であると考えておるのでありまして、そこでこの再建整備が完了し、或いは見通しがつき次第、この封鎖というものは、成るべく早く解除いたしまして、自由預金一本建にいたしたいと政府は考えておる次第でございます。併しながら只今のどころでは、まだそういうように金融機関の再建整備が進まんために、止むを得ず両建でおるのでございます。併しこれは只今も申上げましたように、成るべく再建整備を早く促進して、そうして両建でないように、自由預金の一本建になるようにいたしたいと考えております。尚貸出等につきましても、第一封鎖の貸出をいたしまして、自由円の貸出とういことは制限的になつたのでありますが、これも國民経済産業再建というような立場からいいまして、成るべく一本に、自由貸出という方面に、やはり日本の経済の再建が進捗するにつれて一本にして行きまして、そうして封鎖円の貸出ということは止めたいと考えておるのでございます。あらゆる機会においてこれが拡大に努めておるのでございまして、今回もすでに新聞等で御案内のことと存じておりますが、貸出につきましても、自由円の貸出の範囲を拡大いたしましたような次第でございます。
#13
○石坂豊一君 次に、誠に連鎖のない質問でありますが、主なることだけを先に伺いたいと思います。塩のことです。これは先程專賣局の方の政府委員の御説明もありましたが、これは各地に対する配給は、あらゆる物の中一番良くなつておりますので、その点は私共は專賣局長官に感謝をしておるわけであります。併しながらそれとても実際は潤沢ではないのです。ただ割合に事欠かんというだけであつて、漬け物であるとか、又畜類などの飼育に対して十分であるかというと、なかなか農村あたりはそうは行かん。非常に法外な高い値段で賣買されておる内情であります。それより以前に塩が不足しておりました際に、政府も奬励されまして、各所に製塩事業が興つておる。それで瀬戸内海方面の塩田の盛なところに自然的にできておるというならば、非常にこれは後始末がいいでありましようけれども、至つて塩の製造の困難な北陸方面にまで電気製塩などが普及されて、これにも政府は非常におかを入れられ奬奨励せられるとかいうことでできておるのであります。ところがこれに対して、何連合軍等の関係もあるか知りませんが、一挙にしてこれの送電を差止めまして、そうして製塩もできないし、後始末もできないで機械も立ち腐れにならんとしておるのでありまして、当業者が非常に騒いでおる。私も実はその製塩所を拵えた一人でありまして、これも当時市会辺りから非常にやかましく言われまして、早く自家製塩をやるようにしようじやないかというので、殆んど晝夜兼行でやらせた。ところができ上りますとストツプされてしまつたというようなわけで、自分みずからも責任上相済まんという考えを持つておるのであります。併しこれができなければ仕方がないから、後釜は放つておけというわけにはいかんと思いますので、これに対しては事務的にもこれは何か方法を立てられなければなりませんし、又内閣の方針としても、この後始末に適当にやつて頂かなければ、非常に迷惑する人があると思うのであります。栗栖大臣は先に興銀におられました時に、これに対して相当御関心をお持ちになつた方でありますので、どうか一つ特にどういうふうにこれは処置をして行くべきものか、又どうしても製塩を継続することができないものか、又その必要のないものならば、その方法を立てなければなりませんが、私どもの見るところでは、成るほど連合軍の同情によつて塩は入つて來ましようけれども、國内で要るような時、ぴしやつと入つて来ればいいですけれども、つまり不用の時にどんと多く入つて来て、そうして國民の最も必要な時に塩不足になる、そういう時にやはり内地製塩で補充しなければ何ともしようがない、こればかりはなくて済むというわけには行かないので、代用品ではどうするということもいかんのであります。その点を考慮されまして、第一は製塩を継続せしめるかせしめないか、或いはそれからその必要がないとすれば後始末をどうするか、第一、第二の手段について、特に深甚なる一つ御配慮を願いたいと思います。そうして又差当りの御方針を一つ伺つて、それぞれの業者に対して安心を與えることが、必要と考えますので、この場合御意見を伺つて置きたいと思います。
#14
○國務大臣(栗栖赳夫君) この製塩につきましては、この内閣ができまして、その当初大体これを奬励する方針その他製塩を買上げる問題などについて、その筋との交渉を開始したのでありますが、なかなか困難な点もございまして、未だ解決しておらん点があるのであります。それと相加えまして、この石炭の不足、そうして電力の不足というような点から、非常に製塩に制約を加えられるような形になつて参つたのであります。で我々は石炭などについて余分の配当を、割当をして貰うように種々努力はいたしておりますけれども、その点において尚十分な効果を上げ得ない現状であります。ところで日本の製塩というものが外塩の輸入だけに頼り得るかと、こう申しますというと、過去数ケ月の状況に鑑みまして、外塩の輸入ということがなかなかうまく行かない、早い話が船で持つて参りましても、船が片道になるのでありまして、持つて帰るべき日本からの品物が何もないということでなかなか來ないのでございます。そこで始めはその筋におきましても外塩を輸入すればいいじやないかというような議論もありましたが、昨今は様子も非常に変つておるのであります。日本國といたしましても、どうしても相当の製塩も確保をいたしまして、そうした外塩の輸入のみに依存するということは、これは非常な好ましからざる結果を招くと思いますので、内地製塩の確保ということに十分努めて行きたいと思うのであります。そういたしますと、今石坂委員からもお話がありましたが、私殆んど全國からもいわゆる陳情を受けておるのでありますし、そうしてすでに電気製塩その他について金融をいたしまして、その金融の始末も付かないというようなものも相当あるのでございます。そこで政府といたしましては、一つこの製塩業全体について一應見直しをいたしまして、そうしてこの維持して行くべき製塩については、その中間を、或いは補助とかその他によつてこれを継続させまして、事業だけは存続ができるようにいたしまして、維持ができるようにいたしまして、そうして傍ら石炭とか電気業の増産等も考えまして、そうしてそれと見合つて、やはり内地製塩は相当盛んにやつて貰うような方針を取らなければいかんと、こう考えておるのであります。これも專賣局長官にもその案を立てるように話をいたしておるのでございまして、いずれ遠からずそういう基本方針をも決めたいと考えておる次第でございます。
#15
○石坂豊一君 この場合大臣もお急ぎでありましようし、齋藤國務大臣に……大藏大臣とも関聯のある問題でありますが、先般片山総理に行政整理のことを伺いましたところ、総理の言明には、それは齋藤國務大臣を主任として今行政機構の改革を審議立案中である、それができればそれによつて相当適当な案を立てて行くつもりで、從つて行政整理はこれによつて行い、又人員の整理もそれによつて行うと、こういうことであるのであります。で、大藏省所管のところを見ましても、随分多くの國家機構が大藏省所管の中に入り込んで來まして、恰も掃き溜めのようなふうになつて、あれもこれも、これもあれもというふうにできておる。今目前に迫つておる内務省が解体されるということでもありまするし、それから司法省の問題も、裁判所と司法省の予算が両建になつて、前とはまるつきり変つたことになつて来ております。これも遠からざる中に何か御処理が付くものと考えます。これはこの場合ただ行政機構の方法ばかりに走つて行くべきものでもない、やはり國家の財政と睨み合して立案せられることと考えますが、今齋藤さんのお手許に、どれほど迄に進行しておるものでありますか、又大体の沿革がお分りならばお示しを願いたいと思います。
#16
○國務大臣(齋藤隆夫君) 行政整理という言葉の中にはいろいろのものが含まれておると思います。即ち第一には行政機構の改革、次には行政機構を運用する公務員制度の改革、それからして現在の人員を整理するとか、人員の整理によつて経費を生み出すとかいうようないろいろのものが含まれておるように考えます。その中の行政機構の改革ということは、これは前内閣以來の懸案でございまして、昨年の十一月の末でありますが、これがために特に行政調査部というものを設けまして、及ばずながら私がその主宰者で以て約一年の間、内外の行政機構を始めとして、あらゆる方面に向つて詳しく調べたのであります。行政調査部は四部に分れまして、総体で事務員が約百人ばかりおりまして、これは皆各省及び民間の人もおりますが、熱心に調査研究をいたしまして、この研究の結果は時々國会や政府に報告しなくてはならんということになつておりますからして、今まで二回ばかり國会に報告しております。相当浩瀚なものでありますから、それを御覧下さいまするというと、行政調査部がどういうことをやつてるかということを一班は御了承置きを願うことができると思います。ところが行政機構の根本改革ということはなかなか実際やつて見ると難しいのでありまして、御承知の通りに、日本の行政組織は明治以来の傳統の上に設立せられておりまして、歴史上の深い根拠がありますし、これを全部打ち壞してしまつて、更に新らしい機構を設けるというようなことはなかなかできませんのみならず、それは必ずしも時代の要求に感ずるものとも考えられないのでありますからして、傳統を追いつつ更に新らしき機構を設けたいというのが、我々がやつてる方針となつております。具体的に現われたものも少しあります。最前大藏大臣がお話になりましたところの内務省の解体とか或いは司法省を止めて法務廳にして、その法務廳の機構は余程改革したというようなことは、これまで現われましたのでございますが、これからしてどういうことをやろうということにつきましても、二、三大きな問題を研究しております。例えば今内務省を解体いたしまして、内務省の國土局と、それからして戰災復興院とを合わして建設院というものが今言われておりますが、建設院ではいかない、有らゆる建設事業は建設省というものを設けて、これに統一しろという議論が相当に強いのでありまして、これができることか、できんことかということにつきましても、各省との関係もありまするし、大分複雑しておりまするので、これも相当に研究しております。どういうようなことになるか、まだ結論は得ておりませんが、参議院方面ではどうか知りませんが、衆議院方面では非常に強い要求がありますから、この方面についても研究しております。
 それからして更に事業廳というものを拵えて、行政廳と切離したものを拵えてくれというような議論もありまして、例えば鉄道公廳或いは逓信公廳というようなものを設けて……大部これは具体案もできております。その中に專賣局のことも話がありましたが、專賣局というものは、大部性質が違うから公廳ということじやいかんじやないかというような議論になつております。この方面につきましても研究いたしております。
 それからして中央官職の出先機関というものを、これを整理しろということが、知事の会議におきましても十分強調せられまして、一般の要求もそこにあるように思う。これもやらんなりませんので、これは相当な具体的に案ができまして、或る方面と交渉しておりますが、大体我々の文案が通りそうになつております。この議会には出せんかも知れませんが、次の議会には必ず出せることができるだろうと思います。そういうことで、その外いろいろのことがありまするが、具体的にお話しすることはまだ少し早いかと存じまするからして、さように御承知を願います。
 それからして公務員制度は、御承知の通り両院を通過いたしまして、今その法律に基ずいて人事院ができまして、三名の人事委員が主になつて事務局を設けまして、これを実行するがために準備をいたしております。これはいろいろの法律も拵え、又人事委員会規則というものを拵えんと実際の運用ができんことになつておりますから、確かこれは明年の七月一日でありますかにいよいよ実行することになつておりますからして、その準備を今やつております。
 その外、人員の整理とか、或いは費用の捻出というようなことは、これは又大藏省、その外のところにおいてお考えを願うのでありまして、私が関係しております行政機構の改革、公務員制度の立案及び公務員制度の実行ということは、大体今申しましたような通りであります。
 なかなか行政機構の改革は難しいことでありますからして、どうかいろいろのお考えがありまするならば、忌憚なく御教示を願いたい、こういうことをお願いして置きます。
#17
○石坂豊一君 御苦心の程、又いろいろ困難なことは拜察いたしておるので、誠に前内閣以來御盡力下さつておるそうでありまして、御苦労は感謝に堪えませんが、私大藏大臣も御一緒に伺つて置きたいということは、先日参議院におきまして、自由討議として行政整理を、行政機構改革をやるべきか、やるべからざるかという討議がありました。私にも是非やれということで、私一席十五分の時間でやつたので、論じて、審らかならざる程度で終つたのですが、その時に述べたのですが、今齋藤さんは御意見があれば述べろということでありますから、質問の際に自分の意見を述べるということはどうかと思いますけれども、私伺いたいのは内務省の関係、或いは復興院の関係等のようなことは、やはり相当早くから言われておることでありますけれども、そういう普通あり來つてどうしても行わなければならんというぶつかつておる問題と違いまして、ここに拔本的な改革を行うわけで、ここに日本の財政的経済的な一つの大改革を齎すという問題を捕えなければならんのではなかろうか。そうするについては、今ちよつと触れられましたが、現業の関係を一つ見なければならん。今鉄道及び通信なぞについては、非常に國家が悩んでおる。なくてはならん機関であつて、而して非常な欠損を來し、鉄道に対しては五十億の補給金を出す。通信は二十五億、預金部には十億、悪いことを例えて言いますれば、鉄道は火の車、通信は赤車、預金部は空車というわけで、三者一体となつて國家が悩んでおるそれで寧ろこれを民営に切離して、そうして政府は適当な監督は無論加えますけれども、財政難の中から離脱し、これを且つ又自治運営の点においても、本当に國民的要望に副うた運営にするというお考えがございませんでしようか。勿論社会党内閣では何でも彼でも國営にする建前で行つておりますから、これは反対でありましようけれども、齋藤さんも栗栖さんも皆民主党の方の関係でありますから、そういう社会党の主義から非常に違つておる。又連立内閣なるが故に政策協定としてやつておられるわけであるが、一朝根本的な意見を立てるということになりますと、そういう方面において徹底的な改革を施されるということの立案がして欲しいと考えます。その点についていかなるお考えであるか伺つて置きたい。
#18
○國務大臣(齋藤隆夫君) 御意見を承わりまして誠に有難く存じまするが、鉄道を民営に移すという議論も、私そういうことは甚だ不案内でございまするけれども、私の耳にも両三年前からして入つておるのであります。それはできるものであるかというので、或る相当な事業家に聞いたことがありまするが、やはり一利一害で良い方もあるし、又悪い方もあるというようなことで、まだどうとも私自身においては考えておりません。現業廳は行政廳と切離すというようなことは、大体の傾向になつておるように思いまするからして、そういうことを研究しますと同時に、只今お話の純然たる民間の事業と言われますが、会社組織にするかというようなことは十分研究して見たいと思いますからして、さよう一つ御承知を願いたいと思います。
#19
○石坂豊一君 それからこれはちよつと事務的なことに入りますが、今度の予算に大藏省所管ですか、民主教育連盟というのがあるのです。それに対する二千六百万円かの補助があつて、極く細い字で書いてありますけれども、金額は相当大きいものであります。民主教育連盟というのは、我々皆中へ入つておるようでありまして、去んぬる九月でしたか、衆議院の議事堂において大々的に結成式が行われたのでありますから、私共一半の責任を負わんならんわけでありますけれども、何をしておるものか一向分らんものであるが、これに対していかに内輪とは言いながら、二千六百万円も補助をしてそして國民と会何らの接触のないように思われておる。一体教育と名の附くものは文部省所管に置くべきものではないのでありましようか。でこれは西尾さんか誰かに聞けばいいのか知りませんが、齋藤さんもここにおられますから伺うのですが、それは教育という名は附いておるけれども、全く文教の府と切離したものであるからここに置いておくというお考えかも知れませんが、私は社会教育であれ、成年教育であれ、又政治教育であれ、すべて教育と名の附くのは文部省でやつて行くのが当り前じやないか。それに総理廳の、内閣の直轄に置いてありますから、内閣はほかのことばかりにお忙しいことであるから、これはそのままどうなつているか分らんようにして、それきり誰が監督するか分らん。而も両院議員が多数入つておつて、衆議院議長が会長であるから、そのまま成行に任しておる。金は使い放題というようなことになつては私はいかんと思いますが、これに対する御所見はいかがでありましようか。
#20
○國務大臣(齋藤隆夫君) 実はそのことは私もよく存じませんが、その道の人、係りと言いますか……の人にお話して、この分科会に出てよく説明をして頂くようにしようと思います。私は一向関係しておりませんで、どうも具体的のことはお答えすることができない。
#21
○石坂豊一君 これは驚くべきことを伺うが、このときにはやはり齋藤さんは雛壇におられて、何か役員の一役を買つておられたように見ておつたのでありまして、勿論これは分科であるからそういうことを伺うので、外の者でよければ幾らでも聞いておるのですが、とにかくこれは齋藤さんも御存じの通り私どもは翼賛会に反対した時は漸く八百万円です。その八百万円を三百万円に減すかどうかということで、大喧嘩して、到頭我々三十七名の者は一つの團体で反抗し続けたというように、いかに今日は貨幣が増発されておるとは申しながら、二千六百万円からの補助を與えるのでありますから容易のことではないのです。誠に荒削りになりまして、八百万円どころか二千六百万円も金が出る、こういうことになり、金高は私の言うのが違うことになつては申訳けありませんが、二千六百万円というように読んでおりますが、いかがでありますか。
#22
○國務大臣(栗栖赳夫君) これは今教育という点から申しますと、石坂委員の御指摘のような結論に考えちれるのでありますけれども、これが成立いたします経路その他を考えまして、やはり議会を通じ、國民に対する政治教育の大きな意味で、殊にこれを重点に置かれまして、そうしてまあこの内閣の中の一つの事業ということに入れまして、こういうような計上をいたしたものでございます。その細かい……確かこれは憲法普及会の方の仕事も継承することになると思うのでありますが、細かいことにつきましては又その関係の者が上りまして、お答えをいたしたらいいと思つたおります。そういう特殊事情で総理廳の方の仕事ということに相成つたわけでございます。
#23
○石坂豊一君 それではこれは私が一体会員であつて聞くということは心苦しいのでありますけれども、実は今齋藤さんは、私は全然知らんと仰せられますが、齋藤さんのような重大な役割をしておられる人でさえ知らんのですから、私などは陣笠中の陣笠になつて扱われておるのですから知るわけはないのです。こんな大きな金を補助したものとは知らなかつた。私ども百円だつたか、二百円だつたか取られておる。これなら一厘も出さずにおけばよかつたと後悔しておるわけでありますが、仕方ありませんが、とにかく憲法普及会の名義を変えてここに持つて加られるものと多少考えてはおります。おりますけれども、今日小さな金でも大藏省がやかましくおやりになつて、非常に今度の予算などについても用意周到にできております。大きな金としては終戰連絡事務費のごとき非常に大きな金の壓迫があるし、その外にこの追加予算を切盛りして、その御心労は拜察しておるわけなんです。そこへもつて來てぽかつとここに少さい字で書いてあり、金が非常に大きかつたからかような不審を起すのでありますが、これがやはりまじめな文部省所管にして置いて、そうして現に憲法普及会は文部省の二階でやつておるとこう思います。今あれはどうなつたか分りません。そうしてやはり直ぐ地方にも実際化しておるようなことでないと、國民に申訳けないことになるのではないかと思いますので、それで捕えて見れば我が子で、皆友達のことになつて來るか知れませんが、一言分科の際においてこの金を見ましたから伺つたわけです。何れ又外に適当な説明する方がありますならば、或いは西尾さんでも誰でも、それをよく御存じの方に説明して頂きたいと思います。私はこれで両大臣に対する質問を打切ります。
#24
○主査(西郷吉之助君) 外に御質疑はございませんか。
#25
○木内四郎君 この間本会議で大藏大臣が國民所得の問題について、何れ予算委員会の説明で細かに説明するということでありました。板谷氏は國民所得の七五%を取上げておると言われれば、大藏大臣は二三%だと言われている。そのことについて御説明があるしいうことでありますが、ありましたら……
#26
○國務大臣(栗栖赳夫君) 実は九千倍ということに相成つておるのでありますが、これはあの席上でもちよつと申上げましたように、國民所得の推算をどういうようにするかということには大体二つの方法があるのでございまして、あらゆる各個の個人及び法人その他の所得を通計いたしまして出す方法であります。これはなかなか実際は非常に時間がかかり、できないことが多いのでございます。そこで政府としてはこの生産所得を基礎として、そうして推算をして國民所得を出す、こういうような建前にいたしておるのであります。そうしてあの時も申上げましたように、昭和十年における生産所得というものを基礎といたしまして、二十二年度の國民所得を推算をして八千九百何億、即ち九千億というものを出した次第でございます。これは実は決して私逃げるわけじやございませんが、安本の方で立てたものでございまして、安本から説明がすでにあつたことと思つたものでございまして、若しございませんならば連絡をいたしまして、数字その他について御説明を申上げることにいたしたいと思つておる次第でございます。推算の方法等の数字もございますので、一應御覧に入れてそうして説明をすることにいたしたいと思います。
#27
○木内四郎君 今お話の通りで結構だと思いますが、これはやはり安本でおやりになつたかもしれませんけれども租税負担問題は非常に重大な問題で、大藏大臣も特に財政演説においても説明されておる通り、國民負担にも重大な関係がありますから一應御説明を伺つてからにいたしたいと思います。
#28
○大藏大臣(栗栖赳夫君) ちよつと補足いたしたいと思います。元來この國民所得というものの推算、それに対するこの資金計画或いは財政計画というようなものにつきましては、いつも戰争中からも立てて來たものでありまして、私共は大体國民の消費が当時は六、そうして財政資金が二、産業資金が二というような大体の分け方をしてやつて來たものでありますが、この九千億につきまして國民の消費は五・いくらぐらいにつくのぢやないかと思うのです。それらの点も合せて一つ安本から御説明を申上げて、更に大藏大臣への御質問がございますれば、その際に一つ承わることにいたします。
#29
○主査(西郷吉之助君) 他に御質問はございませんか。
#30
○石坂豊一君 ちよつとこれは大臣では細かい数字のことではあり、伺うのはどうかと思いますが、大藏大臣の御説明があれば尚更力強いことでありますが、今度の歳入で六十億六千六百四十六万六千円という大きな價格差益納付金という歳入があるのです。これは非常に大きな歳入でありますので、もうただ納付金という一本で出ておるのですが、この内訳について拜承することができるならば、表にでも何にでもして廻して頂きたいと思います。これはどなたからでもどうか……計数ですから……。
#31
○政府委員(田中治彦君) 今回の價格改定によりまして生じまするところの値上り差益は、総額百三十三億七千五百万円と見込まれておるのでありますが、この中生産者につきましては値上り差益の三分の二、販賣業者につきましてはその五分の四を差益としますから、差益額は約九十七億円となつておるのであります。これはその全額を國庫に納付させることになつておるのでありますが、その中本年度に入りますものと見込まれますものが六十億六千六百余万円と相成つておるのでありまして、その大体の内訳は生糸につきましては約四割、繊維糸は六割、その他は八割と見込んで、この六十億六千六百余万円という数字を補正予算へ計上いたしたのであります。
#32
○石坂豊一君 それから私共は今この予算委員の中から委員長の命令で小委員ができて、そこへ主として徴税に関することについて、係りの税務吏員の待遇その他徴税方法について検討しておるわけでありますが、そこに昨日資料を廻して頂きました。ところがその昨日主税局長の御答弁では税収收入が申告に係る種目の所得税が六割も收入済であるというような説明がありましたが、今廻つて来ておる材料によると又それよりは違うので、多少悲観的な材料が来ております。これは実際はやはり非常に心配もので、とにかく百億に余る滯納金に、そこへ二百四十億新たに徴税しなければならん。又今度の追加でも一千三百三十億の税金が加わる。重ねて非公式でありますけれども、煙草の專賣の方では二百四十億、酒では二百億取る。大変なことがこれから次から次と年度中に始末を着けなければならんものが起つて来るのですから、それでこれは実際のところ主税局長の御答弁によりましても、そう樂観はできませんが、私共の方へ廻つて来ておる材料によりますと、主税局長の言われるよりは一層心配なんです。先ず以て徴税の局に当つておる税務吏員が非常に年齢が若い。事務に習れておらん者が多い。そうして仕事が輻輳して來ておるために、なかなか容易でないというわけで非常に問題なんです。実際徴税の出先機関でも十分にやらなかつたら、大藏大臣の健全財政も宙に浮いてしもうというようなことになるのですから、これは本当に大問題です。これはもうひとり税務署にかこつけて、現金が取れなんだということで済むものでないのでありますから、これに対する方法としてはこれは官民挙つて心配しなければならんものではないかと思いますが、我々小委員に附託されてその案を練ることになつておりますが、実はなかなか大責任であつて、どういうふうにやつてよいものか、まだ立案中でありますが、これに対する資料等を要求したから、次から次へと廻つて來ましようが、大藏省の事務の方面ではどういうようにお考えになつておるものか、それは政治的の意見でよい問題ではない。全く事務上の問題じやないかと思いますので、それを一つ主税局長あたりから……小委員会でも勿論聞きますけれども、この分科においても一層明らかにして置きたいと思います。多少局長は大掴みな説明をされたので、そのときには金が入つて來るのだからして、税金は年度の初めより後になつて多く入つて来るから心配はないというお話がありましたが、私はこの厖大な数字を見まして、そう樂観はしておらん。どうかその点について我々の安心できるように御説明を願いたいと思います。
#33
○國務大臣(栗栖赳夫君) この徴税の完遂が達せられるかどうかということが、財政のみならずこの國民経済の立直しができるかどうかということに懸つて来ておると思うのであります。資金の点では貯蓄の問題と徴税の二つの点であります。これは一面においてはインフレーシヨンを抑止するという作用をいたしますし、又他の面においては財政資金、財政需要、産業資金の需要が多いので、これに應ずるという意味においてもこれは大事なことであります。それは縷々述べたところでありますが、そこで税務機構の質的量的拡充、税務官吏の優遇等については、一應の施策を立て、実行にすでに移したものも相当あります。又移しつつあるのでありますが、私といたしましては、税務官吏の増員などの問題もなかなか思うように行かん点もありますし、これは單に給料ということだけでなしに、この宿舎その他にも関連を持つのでありまして、大都市においてどうも配置轉換、その他によつてもなかなかむずかしい点もあるのであります。それから税務官吏が若い、或いは戰争中に入つたために相当席としては勤めておる者も、実際の経験が足りないというような点もあるのであります。これについても再教育その他もいたしておりますけれども、併し何分にもこの急を突破するためには、さようなことだけではいかんと思うのでありまして、一面ではまだ具体的に申上げるまでにも至りませんけれども、主税局の中ではやはり局長はこの追加予算、本予算となかなか多忙な仕事も多いのでございますし、一方において或いは人的に、適当なる人材を拔擢しまして、税の徴収という方面に事務的の総指揮を振うような人を求めることにいたし、尚且つ各財務局、税務署についても適材を、年とかその他にも関係しないで適材を適所に拔擢して連絡を付け、更に中央と地方との連絡についてもまあ税の徴収を督励するような組織を作りまして、そうして急速にそういう実を挙げたい。かように考えたのであります。それから尚この点については今少し時間がお貸し頂けますならば発表をしてお耳に入れることができると思うのでありますが、それと同時にやはり貯蓄と納税の國民運動を展開いたしまして、そうして國民に十分この危機を認識して貰うと同時に、納税の大事だということを徹底普及をすることにいたしたい。これにつきましては、私も議会の間にちよつと暇があれば各地にも廻りまして、十分その趣旨を徹底たい、こう思つておる次第でございます。尚國会におきましても、この國民貯蓄の運動と同じような御援助、御協力もお願いしたいと思つておるのであります。で、私は災害関係などで関東の各地を廻りまして、税務署には大抵廻り、いつも各地の税務署長を集めております。大阪、神戸へ参りました時もそうでございますが、なかなか人件費その他の隘路もあるのであります。金を送るために一ケ月、或いはニケ日もかかることがあるのでございます。そういうような点は、急速に送り得るように改善をいたすことに今いたしております。税務官吏の優遇と相俟つて、この年度内にはどうしても所期の目的を達したいと思つておる次第でございます。物納その他の関係で手続が遅れておるとか、或いは督促手続がそのまましないで遅れておるというものもありますけれども、こういうものも年度内には完全に果したい、かように考えておる次第でございます。
#34
○石坂豊一君 大臣から進んで御答弁を下さいまして有難うございましたが、私は事務当局にこの表を頂いたのを見ますと、誠に寒心に堪えん表がありますので、一々ここに列挙するまでもございませんが、まあ今おつしやつた財産税のごときは、收入より未收入の方が多いというような表も現れておりますし、それからこれを扱う税務吏員等につきましても、六万七千からの定員に対して、三万七千、十一月一日現在欠員が二万九千七百からある。到底これは人手を借らなければできることではないのであります。ただ理窟なんかでできるものではないのでありますから、私はそこを心配いたしておるのであります。全國各地から議会を目指して、非常に沢山の陳情書が税務署から参つております。中には実例を挙げて涙の出るような、どうすればいいか分らんというようなものも参ります。辞めるには辞められん、又事務室が狭くて事務が執れんというようなものもあります。現に私もそういう所を知つております。こういうものは非常に急がなければならんことでありますから、それで主税局長あたりの御意見はどうであるか、それを伺いたかつたのであります。今大臣のお話を伺うと、大藏省がそれ程熱をかけてやつて頂くならば、どうにか收まりがつくだろうと思つておりますが、この点について一段と御配慮を願いたいと思います。殊に私共は戰災で燒けて知つておりますが、後の事務は殆んどできておらない。私なぞも自分の所に近い税務署長などに随分勧告して、私共の手に負えるところの地面をお貸しして、早速建物を造る仕事をして貰つておる状態でありまして、相当の建物がないとなかなか仕事の進捗せんことはどなたにも分り切つておる話で、人的及び物的の設備において遺憾なく促進せられるようにして、この大なる租税の徴收を円滑にするようにしで頂きたいと思います。
#35
○中西功君 これはすぐ御返事を頂かなくてもよろしいのですが、ポツダム政令で出ましたところの、名前は今それを持つて來ませんので正確には申せませんが、制限会社が確かあると思いますが、あれの違反で相当の事件が挙つて、それは大藏省当局からも新聞発表が沢山なされております。ところで今大藏大臣からそれの詳細な説明をして貰えばそれでもいいのですが、時間の都合もありますし、次の機会で結構ですが、その違反会社がどういうふな処罰を受けておるか、これは新聞にもあるわけですが、その処罰はポツダム政令違反の処罰であるのか、極めて軽くなつておる。体刑を科せらるべきものが体刑が科せられていないというのは、それはどういうわけかということと、更にその処罰の結果罰金、追徴金が来るわけです。その收入がどういうふうになつておつて、どういうふうに見込んであるかという点を、これは詳細な点に亘るわけでありまして、この次の機会にその点お答え願いたいと思います。
#36
○國務大臣(栗栖赳夫君) その点につきましてはよく調べまして、そして私若しくは相当の局長から申上げたいと思います。
#37
○主査(西郷吉之助君) お諮りいたします。本日はこれくらいに止めまして次に讓りたいと思います。各位の御賛同を得まして、実は第一分科の時間はもう二回しかありませんので、明日の午後は各派の申合せによつて、午後は委員会を開かんことになつておりまするが、もう会期も切迫いたしておりますので、皆さんの御了解を得て明日午後一時から開会したいと思いますが、いかがでございますか。
#38
○石坂豊一君 異存はありませんが、裁判所の政府委員は誰でしようか。
#39
○主査(西郷吉之助君) 明日の午後説明を聽きたいと思います。今の裁判所のことですが、今度の新憲法によつてその説明なんかを何処がするかということがはつきりしてないそうですから、こちらからそれを督励して明日聽きたいと思います。
#40
○石坂豊一君 実は裁判所も燒けておりますので、ひどい所で裁判しておる。人を裁判するところでない。非常に氣の毒な所がありますので、そういう所はどうなつておるのか。この予算にも現われておりませんから、それで申上げるのですが、裁判所の係の方を仮の者でもいいのですから、出るようにして頂きたいと思います。
#41
○主査(西郷吉之助君) 本日はこれにて散会いたします。
   午後零時二十分散会
 出席者は左の通り。
   主査      西郷吉之助君
   委員
           中西  功君
           石坂 豊一君
           鈴木 安孝君
           木内 四郎君
           櫻内 辰郎君
           岡部  常君
           川上  嘉君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 栗栖 赳夫君
   國 務 大 臣 齋藤 隆夫君
  政府委員
   宮内府事務官
   (内藏頭)   塚越 虎男君
   司法事務官
   (司法大臣官房
   会計課長)   田中 治彦君
  説明員
   大藏事務官
   (大藏大臣官房
   会計課長)   北島 武雄君
ソース: 国立国会図書館
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