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1949/05/18 第5回国会 参議院 参議院会議録情報 第005回国会 内閣・人事連合委員会 第4号
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1949/05/18 第5回国会 参議院

参議院会議録情報 第005回国会 内閣・人事連合委員会 第4号

#1
第005回国会 内閣・人事連合委員会 第4号
昭和二十四年五月十八日(水曜日)
   午前十時四十九分開会
  ―――――――――――――
  本日の会議に付した事件
○行政機関職員定員法案(内閣送付)
  ―――――――――――――
#2
○委員長(河井彌八君) これより内閣、人事両委員の連合会を開会いたします。行政機関職員定員法案を議題といたします。青木経済安定本部長官から御説明を願います。
#3
○國務大臣(青木孝義君) 経済安定本部の人員整理につきまして、御説明申上げます。本部につきましては、統計関係職員は定員の二割、その他の職員は定員の三割、経済調査廳については、定員の三割の整理を行うことにいたしました結果、新らしい定員は、本部におきまして千二百四十八人、物價廳八百五十八人、経済調査廳三千七百十九人ということになつております。三者を合計いたしまして五千八百二十五人ということに相成る次第でございます。
 次に各廳ごとに新定員と旧定員及び現在人員等との関係を申述べますと、次の通りでございます。
 先ず本部について申上げます。本部の旧定員、即ち三月一日の定員は、中央千三百二十一人、地方五百四人、計千八百二十五人で、そのうち今回の本部の機構改革により物價局を廃止して物價廳へ事務を移すこととなりました関係上、同局の定員五十八人を差引きますと、千七百六十七人となり、これに対して新定員千二百四十八人でありますから、その差五百十九人が整理せられることとなるのであります。この整理人員五百十九人中、三月一日現在の欠員が二百四十四人ありますので、結局二百七十五人の実人員を整理することとなります。尚三月一日以降の欠員増加によりまして、四月一日現在では二百三十八人の整理ということになります。
 次に物價廳の旧定員、即ち三月一日の定員は千二百二十名で、整理率は物價廳の特殊性を考慮いたしまして二割の例外措置を認めれましたので、新定員は八百十七名と相成り、実員は九百七十五名でありますので、整理人員は百五十八名であります。尚安定本部物價局より四十一名が本廳に移管されますので、八百五十八名を以て新定員といたします。尚物價局の実員は三十三名でありますので、物價廳の整理人員は百五十名と相成る次第でございます。
 次経済調査廳は、原則通り三割の整理をいたします。即ち経済調査廳の旧定員は五千三百十三名でありましたから、この二割に当る千五百九十四名を整理いたしますと、新定員三千七百十九名となります。然るに最近の現在人員は四千六百五十三名でありますから、この法律の実施により整理される者の数は九百三十四名となる次第でございます。以上六体を御説明申上げましたが、よろしく御審議を願いたいと思います。
#4
○委員長(河井彌八君) どうぞ御質疑のある方は御質疑を願います。
#5
○羽仁五郎君 この経済安定本部の機構改革はどういうふうになつておるんですか。今人間の数の御説明があつたのでありますが、部局の廃合等はどういうふうになつておりますか。
#6
○國務大臣(青木孝義君) 極く大体を御説明申上げますが、今回の行政整理に伴いまして経済安定本部は從來一官房十局でございましたものが、一官房六局に変つた次第であります。そういたしまして尚それ以下の課等につきましては尚只整理中でございますが、幾分他の部局の整理に伴いまして整理いたしまする考えでございます。
#7
○羽仁五郎君 その一官房十局が一官房六局になつたというのはどういうふうになさつたのか、それはでういう根本方針というか、経済安定本部がこういう点に重点を置いて行こうというような、そういう政策的の原則がおありになると思いますが、今度新らしく認められた局の名前と、それから経済安定本部がどういう点に重点を置かれておるのか、その二つの点についてお答え願います。
#8
○國務大臣(青木孝義君) 私共の方針といたしましては、從來はその十局の中で労働局、物價局、通信局、運輸局、こういうものがそれぞれ独立の局に相成つておりましたが、今回の整理に伴い、且つ現在の経済情勢乃至國情というものから考えまして、この間に多少の変化を惹起すということは止むを得ないと考えまして、先程この定員のところで申上げましたように、物價局は外局である物價廳に移すということにいたしましたし、労働局はこれは官房に属することにいたしまして課とすることにいたしました。それから通信運輸というのはそれぞれ他の局に加えました。そこで今度新らしい一官房六局というのは、生産局と動力局と生活物資局、財政金融局、貿易局、建設交通局と、こういうふうに整理をいたしまして、通信運輸というものは建設交通局に一緒にこの局でやるということにいたした次第でありまして、特に今回の重点は、貿易というような点、尚経済九原則の嚴格な実施に伴いまして、財政金融局というようなところに重点があると考えております。その外生活物資局なり動力局なり生産局なりというものは、依然として重要を認めておりまするので、大体そういう方針で今回この局課を改めたいというのでございます。
#9
○羽仁五郎君 資源委員会はどういうふうになりますか。
#10
○國務大臣(青木孝義君) 資源委員会は附属機関でございまして、これはその内容においては前と変つておりませんで、資源調査会等もそのまま存置してある次第であります。
#11
○堀眞琴君 定員法の問題でありまするが、これは行政機構とも関連する問題でありますので、若干それに関連して質問申上げたいと思います。私はいつか安定本部の設置法のときにお話し申上げたのでありまするが、日本の現在並びに將來に対しまして、経済計画を樹立して、その計画に基いで合理的な政策を行うということが今日最も必要である、そういう工合に考えますというと、経済安定本部の機構を縮小し、人員を縮小するということは、その趣旨から言つても原則的に間違つていると、こう申上げなければならんのでありますが、ところが只今御説明になりましたとろによりますというと、経済安定本部が三割の縮小になつているわけであります。物價廳が二割、それから経済調査廳が三割、こういう可なり大幅な縮小になつているわけであります。本多國務大臣は、それぞれの省乃至は廳の実情に應じて人員を縮減するのだという御説明であつたのでありまするが、今日の経済安定本部の重要な役割から見まして、人員をこのように節減するということは、機構の節減と同時に私は非常に間違つていると思う。そこで経済安定本部につきましては、三割の節減で以て果してこの経済危機の段階において、十分にその任務を果すことができるかどうかということを先ず第一にお尋ねしたいのであります。
#12
○國務大臣(青木孝義君) 御質疑誠に御尤もでございますが、この行政整理を吉田内閣が断行いたしますにつきましては、その整理についての方針乃至は全体の形というようなものについて勿論考えておりまするし、又各省における行政事務の運営等についてもこれ亦十分勘案をいたしていると存じまするが、私共がこの整理を断行するということを重点として考えて参りまする以上、それぞれ各省に亙つて御承知の通りに行政整理の実を挙げることに相成つたのでございますが、私の担当いたしておりまする経済安定本部におきましても、その行政整理の線に沿いまして、勿論仕事の上でのいろいろな現在の計画、將來に対する総合計画、そういつたものについて、これによつて決してその仕事ができないというようなことにならないようにということは十分配慮をいたした次第でございまして、御承知の通り、経済安定本部はやはり頭が大きくて下の方が多少小さい、いわゆる福助のような形になつておるということは御承知の通りでありまして、今回の整理によりまして、私の確信といたしましては、これまでの仕事に差支えはない、又これまで以上に各位に努力をお願いいたしまして、経済安定本部の企画廳としての仕事を十分やつて参りたい、又やれるという確信を持つてこの整理をいたした次第であります。
#13
○堀眞琴君 只今のお話ですと、政府の整理方針に從つて、頭が少し大きいから整理するんだ、こういう工合に了解してよろしいのですか。
#14
○國務大臣(青木孝義君) 私のところの経済安定本部の性格の上から申しまして、どうしても頭が大きくて下の方が小さいという形のものでありますので、少数精鋭主義と申しますか、ともかくも大いに力を振つてやつて貰うという考えで今回の行政整理を提案いたしましたような形に相成つた次第であります。
#15
○堀眞琴君 頭の大きいのは経済安定本部の性格だ、確かに私はそうだと思うのです。日本の経済行政についての企画立案をするというためには、どうしても頭でつかちになるということは避けられないと思うのです。そのために行政整理をやるのだ、頭が大きいことが行政整理の理由ということになりますと、経済安定本部としての職能が盡せないことになるのじやないかという工合に考えるのであります。その点についてはどうお考えなのですか。
#16
○國務大臣(青木孝義君) ちよつと私の説明が下手であつたと思いますが、頭が大きいから整理したのではありません。そういう性格のものでありますので、ともかくもこれだけの整理はいたしまするけれども、少数精鋭主義を以て大いにその実を挙げたい、こういうのでありまして、頭が小さくなるように整理したというわけではございません。そこのところはどうぞ御了承を願いたいと思います。
#17
○堀眞琴君 それから物價廳の問題でありますが、物價廳は二割の縮減でありますが、今日尚物價統制が行われておるわけなんでありまして、物價の形成であるとか、價格の統制の実施の衝に当つておる物價廳は、当然行政事務を担当するために相当の人員を要するだろうと私は想像するのであります。勿論この内閣になりましてから野菜の統制を外すとか、若干統制品目を外しておる面もあるかと思いますが、併し統制を外すにしましても、外すために事務がそれだけかかつておるということは否定することができないと思うのであります。この二割節減によりまして、実際價格形成、價格統制の面において、実施上果してその仕事を確保することができるかどうか、並びにその品目統制、品目の現在の状態それをお尋ねいたしたい。
#18
○國務大臣(青木孝義君) 御承知の通り物價廳の仕事は極めて細かい仕事、このなかなか手のかかる仕事でございまして、從つて人のその数も相当必要といたすのでございますが、最近只今もお言葉がございましたように、段々不必要な統制は解いて行くというような方針でその点は進められておると存じまするが、この物價廳につきましては全体の数もさして多いものではございませんし、又統制品目につきましても大体本廳に七万五千八百というような統制品目がございます。地方におきましても四万五千二百というような種類に上つておりまするし、尚價格総数から申しますと、五十万に余るというのが現在の状態でございまするので、これを現業官廳でないからというような意味で三割減らされましてはという私の考えもございまして、これは二割に止めて、そして物價廳の仕事を十分やつて参りたいと考えるのでございます。御承知の通り目下のところ單一爲替レートの設定が、輸入品とか或いは國内品の價格プールの問題であるとか、輸入補助金について、これらの操作輸入原材料の値上りによる國内生産費の價格改訂といつた問題が折り重なつておりますので、相当努力をいたしませんと、物價廳の仕事が十分に行かんというようなこともいろいろ配慮いたしましたが、この程度であれば何とかやつて行けるということも確信を得ておる次第でございます。
#19
○堀眞琴君 只今のお話ですと、中央において七万五千八百、地方において四万五千五百、四万五千二百ですか。
#20
○國務大臣(青木孝義君) 四万五千二百。
#21
○堀眞琴君 そうしますというと、かれこれ十二万幾らの統制品目があるわけです。ところが一千名足らずの職員がこれを行うということになりますというと、一人平均当り百品目以上担当しなければならないという勘定になるのでありますが、果して一人で以て百品目以上の物價の價格の形成、統制について十分に能率的に仕事ができるかどうかということが問題になると思いますが、この点は如何お考えになりますか。
#22
○國務大臣(青木孝義君) これは勿論品目の上から申しますると、おつしやる通りに一人で百品目ぐらい担当しなければならんということでありますが、勿論この品目に應じまして、数の上では百品目であるけれども、この関係を処理して参りまするにはやはり数が多いからというだけでむずかしいということでもございませんし、そこらは適当に調整いたしまして、事務の澁滯を來さないという方針で極力努力をして参りたいと存ずる次第でございます。
#23
○堀眞琴君 極力支障を來さんように努力して行かれるというので御尤もだと思うのですが、併し考えてみても、百品目を一人の人がその價格形成、價格統制について、万遍なく目を配つて適正なる價格を決定するということは、これはなかなか容易なことではない。恐らく一人の人で担当し得る品目というのもは、それより遥かに少し品目に限られるのではないかと思うのですが、その点について尚重ねて大臣の決意をお伺いしたいと思う。
#24
○國務大臣(青木孝義君) 私が現在考えておりますところでは、物價統制につきましては、漸次物價統制を解いて参るという方向を辿つておりまするので、その品目が段々整理され、それがこの統制を解いて参りますことになりますれば、おのずからその担当者にとつての仕事も軽くなつて行くということに相成りまするので、ともかくもこの人員を以て十分おつしやるような仕事をやつてのける決意を持つて臨んでおる次第でございます。
#25
○堀眞琴君 最後に経済調査廳についてお伺いしたいのでありますが、ここでは三割の減員になつておるのであります。経済調査廳の仕事は可なり第一線的な仕事でありまして、経済安定本部の仕事のようにデスクワークの方面が比較的少いのではないかと思う。ところがその第一線の仕事に携わる経済調査廳の職員を三割縮減するということは、これも亦仕事の性質上から言つて適当ではないのではないかと、こういう工合に考えるのでありますが、その点について経済調査廳の職員の仕事の内容を勘案されて、尚これを三割に飽くまでもなされるおつもりか、それとも尚緩和される御意向があるかということを、一言最後にお尋ねしたいと思うのであります。
#26
○國務大臣(青木孝義君) 経済調査廳はその仕事が段々慣れて参りますると、いずれの行政所管事務にいたしましても、その通りでありまするけれども、その仕事が順次訓練を積んで参りますれば、必ずしも人間の数が多いからそれでよいということではないのではないかと私は考えますので、今回の三割減につきましても、勿論私としては多少の考え方を持ちましたけれども、これが現業であるかどうかという問題から考えますると、これは現業という範囲に属さないというような考え方から、どうしても三割減ということに相成つた次第でございますが、尚この場合です、実は当時相当な欠員がございまして、そこで欠員があるものを順次埋めたところはありまするけれども、相当欠員がございまして、そこでそのことをも考えましたし、又その仕事の関係をもいろいろと考慮いたしましたけれども、或る程度の節減であれば止むを得ないというようなことに相成りましたので、私自身もいろいろとこの事務関係等も処理をいたしました結果、三割を決めて、そうしてこの整理をいたすことに相成つたのでございます。
#27
○羽仁五郎君 さつき伺つて、今まで一官房十局あつたのが、一官房六局に縮小されたということを伺つたのですが、そういう場合には当然局長の数が減つて、上級官の数が減つて來るのだろうと思いますが、それは、そうなつておるのですか。
#28
○國務大臣(青木孝義君) 御承知であると存じますが、経済安定本部は大体民間から局長というような方々を採るということになつております。そこでそれぞれ次長というものが大抵各所管関係の方から來ておるというような形でもあります。そこで今回局長が勿論減りますが、次長がこれを補うということにいたしましてです、大体この今まで十局ございましたから、十人の局長がおつたのでありますが、局長が減りまして、そうして次長は十一名ということでやつて参りたいということでございます。そういたしますれば、大体今までやつて來た仕事に支障がなかろうという考から、そういうことにいたした次第でございます。
#29
○羽仁五郎君 経済安定本部の性質としては、勿論行政機関の中の機構でありますから、行政が主でないというわけには行かないのですが、併し経済安定本部の性質は、さつき堀議員も言われましたように、おのずから違う点があるので、現在の日本の経済政策の政策を立案するというふうな面も可なり重要なことじやないかと思うのです。勿論現内閣とその與党の考えは統制経済ということについてはいろいろ御議論もあることでしようが、現在の日本では或る程度までの統制経済を行わなければならないという状態にある以上、そういう統制経済のポリシイ・メーキングというか、政策立案、又その理論というものは、やはりはつきりしていなければ困るので、統制経済をおやりになるのか、おやりにならんのか、曖昧の間に國民を迷わせるということは勿論正しくないことだと思うのです。從つて現内閣としては、経済安定本部においてどういう政策を立てられるかということは、輿論はいま少し現内閣がその点ではつきりしたものを示されたいということを希望しておることは御承知の通りであります。從つて今のような場合にも、その行政上の必要をお考えにならなければならないということは勿論でしようか、併し他面において経済安定本部が、今のように現内閣がこの経済統制の上でどういう政策を採つて行こうとするのかということは、至急可なりそれぞれ有力な人達の意見が討議の結果がはつきり現われることを國民としても希望するのです。そういう意味で今局長は從來の経済安定本部へ民間から入つておつて、次長がそれぞれの行政官廳から出ておつた、その局長の方を減らして、次長の方でやつて行くというのは、行政の点は或いはそれで行くかも知れませんが、今申上げましたような政策を立つて行く、ポリシイ・メーキングというような点では、経済安定本部が存置せられることの理由が十分発揮せられないのじやないかと思いますが、そういう点で若し局を廃合せられるならばそれに代るような、その意味でさつき資源委員会についてもお尋ねしたのですが、そういう委員会なり、或いはそういう会議なりを以て、民間の一般のいろいろな考え方というものが反映するように、程度の高い政策の上にそれが反映して行くような、そういうことはお考えになつていないのですか。
#30
○國務大臣(青木孝義君) おつしやること誠に御尤もでございます。私共のこの経済安定本部といたしましては、只今申上げました局長六人、次長三人修正を頂きまして十一人になりましたけれども、更にこの経済安定本部としての使命を果しますために、民間から顧問をお願いをいたしておりまするし、その外にそれぞれ経済復興計画審議会とかそれから資源調査会、経済再建整理審議会、國民食糧及び栄養対策審議会、通貨発行審議会、そういうような審議会を設けまして、民間からいろいろ御助力を頂いておりまするし、その他参與の制を設けまして、特にこの民間の有識経驗者の御助力を願つて、その目的達成に努力をいたしておる次第でございます。
#31
○三好始君 経済安定本部の生れましたのは、統制経済の必要に基いたものであると、本來経済安定本部は統制経済の必要から生れた行政機関である。こういうふうに一應言えるかと思うのでありますが、今日経済九原則を俟つまでもなく、日本の経済の客観的な情勢は、統制のいわゆる大幅撤廃が即時可能であるというふうに考えられるような情勢でないと私は考えるのであります。そういたしますと、統制が継続されねばならない以上、安本の機構人事もそれに伴つて当然必要になつて來ます。統制事務が拡大されるか、縮小されるかということが安本の必要なる人員を決定するわけでありますが、民主自由党は特に野党時代に統制の大幅撤廃を主張されて來たわけですが、殊に青木さんは野党時代の政務調査会長として、統制大幅撤廃を唱えた民自党の政策に対しては当の責任者であると私考えておるのであります。ところが先程申上げますように、今日の客観的な情勢は統制の大幅撤廃というようなことが許されないのじやなかろうかというふうに私自身は考えるのでありますが、安本長官はそれに対してどういうふうにお考えになつておりますか。近き將來統制が大幅に縮小され、安本の機構人員もそれに伴つて相当縮小の可能性があると、こういうふうにお考えですかどうか、その点をお伺いいたしたいと思います。
#32
○國務大臣(青木孝義君) その経済九原則の実施によりまして、統制が尚拡張され、或いは強くなるのではないかというふうなお言葉ではないかと存じますが、これは私が民主自由党の政務調査会長として、統制を大幅撤廃するということを主張して來たこととどういう関係を持つかということにつきましては、率直に申上げまして御承知の通り、單一爲替レートが決定せられて、日本のこの國内の物價、或いはこの日本國民経済はともかくも漸次國際経済に鞘寄せて行かれると、國際経済に乘り出して参るということになると……かかる方向については考えておるのでございます。從いまして國内におきまするところの從來の戰時統制から、更に戰後統制経済というものを経驗して参りました我々としては、その間にその統制の緩急よろしきを得、旦つ又不必要な統制であると、やつても無駄であるような統制はこれは漸次止めて行く、必要であれば、又必要な方面におきましては、嚴にこれを統制して行く、或いは又どうしても統制をやらなければならんというこの種目については、嚴格にこれを統制するということについては、私が從來考えて参つたところであります。而も現在のところ九原則の実施によつて、それならば何の統制を強化しなければならんかとこういうことになりますれば、これは必ずしも一々それによつて明確になつておるものがあると言えないとは思いますが、併し勿論この各般の点について一言にこれを申上げることはなかなかむずかしうございます。併しながら我々がやつて参りました各部分的な問題ではありますが、例えば蔬菜類の統制を撤廃するとか、或いは公團の問題をどう解決するかという問題について、或いは今後統制品目についてそれぞ解くべきものは、解いていう方向におきましても、ともかくも私はこれまで考えて來たことの実行の点において、漸次その統制を解いて行くという方向にあると考えておるのでありまして、その方向からこれを進めて参りまするならば、ともかくも現在のところ現状の人員を以てして何とかやつて行けるという確信を持つておるというのはその点からでございまして、尚いろいろと御意見はございましようと思いまするけれども、併し現状におきましては、恐らく私が考えておるこの方向で大体間違いのないものであろうと自分は考えておる次第であります。
#33
○三好始君 無駄な統制を撤廃して行く、不必要な統制を撤廃して行くということは、これは私も別に異論があるわけでもありませんし、單に私が異論がないということだけではなく、極めて明白な論理的な必然的な問題であります。私はそういう抽象的なことで統制を問題にしたのではなくして、統制の大幅撤廃という問題が安本の機構、人員に対して徹底的な影響を與え、安本そのものを非常に縮小し得る可能性を生じて來る、こういつたような事態が近い將來に起るようにお考えになつておられるかどうか。安本は依然として相当長期間存続するものだというふうにお考えになつておるか。その点をお伺いしたいのであります。
#34
○國務大臣(青木孝義君) 経済安定本部は御承知のように、統制経済が尚存続いたしまする間は、存続するものと考えておりますが、併しそうかといつてこの統制事務が一遍に簡素化され、一遍に縮少されるというふうには考えておりませんので、これはやはり先程から申上げまするように、漸次これが調整され、縮小されて行くということは考えられると思います。併し現在のところでは今年一年くらいで、この仕事が急激に縮少されるというふうには考えておりません。
#35
○羽仁五郎君 さつき伺つておつた御質問に対して、審議会などを作るというお答えがあつたのですが、この点について長官のお考えを伺つて置きたいのですが、この間から輿論が、現内閣がお作りになる審議会に対して批判のあることは御承知の通りでありますが、その批判の要点は要するに審議会というものが、いわゆる猟官主義を認めるようなものであつてはならない。そういう意味で三好委員からも御質問がありましたように、民自党内閣が統制経済に対してどういうお考えを持つておられるかということをはつきりさせるためには、民自党の方々はむしろ党なり、党の政調会なりで十分御議論ができるわけですから、この審議会などにおいては民自党の方々が審議されるよりも、むしろいろいろな立場の人達が参加されることが必要ではないか。安本の前の長官を民間から採つたということも、そういう意味で官僚統制に陷らないと同時に、いろいろな立場を取らなければならないという点にあるのではないかと思うのですが、他の行政官廳は別として、安本で局長を減らしたことによつて起つて來る政策立案などの面において委員会的なやり方でやられるとするならば、私はそういうふうな意味でいろいろな立場を代表するような委員会でなければならないと思いますが、長官のこれに対するお考えはどうですか。
#36
○國務大臣(青木孝義君) 羽仁委員のお言葉でございますが、先程申上げましたのは内閣の審議会ではございません。私共の経済安定本部の附属機関として申上げましたような五つの調査会、審議会というものが附属しております。それで仕事をやつております。こういうのでございます。
#37
○羽仁五郎君 それは例に引いたのですが、安定本部の内部に附属機関としてできる委員会的なものについてはどうですか。
#38
○國務大臣(青木孝義君) これはこれからできるのではございませんので、現にそういうものが創立以來と申しますか、ございまして、そういうところで民間の有識経驗者のお力を借りて仕事をしておる、こういうことでございます。
#39
○羽仁五郎君 今の問題とも関連するのでありますが、経済政策は非常に現在の日本で、一應政策の上では筋を通したように見えても、闇なり横流しなりといふ問題が起つて來るので、現在特に経済政策は非常にデリケートないろいろな面を含んでおる。そういう意味から現在の経済安定本部が他の行政各部とは違つたものをもう少し具体的にいろいろ伺いたかつたのでありますが、時間の関係もありますからその点は略しますが、最後に伺いたいことは、今度の行政整理の経済安定本部の行政整理が一律に二割乃至三割やられるという方法に対しては非常に危惧の念を持つのですが、今申上げたような日本経済が如何なる状態にあるか、その政策の筋を通すことができないで、闇なり横流しなりという問題があるということについては、特に経済安定本部の下部機構というものを相当充実されなければならない。これはすでに先頃から税務署なり何なりで起つておると同じような問題がやはり考えられなければならない。現に私のところに物價廳の職員組合からの意見書が出ております。そういう意味で経済安定本部の実際の実務が今申上げましたようなデリケートな面があることを十分お考えになつて、それでこの整理をされる場合には、末端なり、下部機構において実務に当つておられる人達の組織的な意見というものを十分尊重せられることが、目的が達成せられる上に非常に重大だと思いますが、そういうようなお考えはおありでしようか。
#40
○國務大臣(青木孝義君) そういうおつしやるような点につきましては時々私も配慮いたしておる次第でございますが、ともかく我が國の統制経済が経済秩序を維持するということに適当する程度にこれらの仕事をやつて行かなければならんことはよく承知いたしておりますが、とかく闇等の問題が尚依然として残つておりますることは遺憾であります。我々としてはそれぞれ各層各方面の御意見をも十分承りまして善処して参りたいと存じます。
#41
○委員長(河井彌八君) 諸君にお諮りいたします。時間が大部迫つて参りましたので、農林大臣に対する質疑が残つておつたので特に農林大臣に來て貰いましたが、この際農林大臣に対する質疑に移りたいと思うのでありますが……。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
#42
○委員長(河井彌八君) 御異議はないと認めます。
#43
○木下源吾君 委員長の今言つたこことは分らない。聽えない。
#44
○委員長(河井彌八君) 時間が大変迫つておりまするから、便宜上農林大臣の出席を求めておりました。その農林大臣に対しましての質疑をこれから始めたいということを申上げたのであります。
#45
○木下源吾君 ちよつと議事進行について……。今まだ経済安定本部の面で多少お伺いして置きたいとこう考えておるが、今農林大臣に質問になるというと、経済安定本部長官はこれ切りで帰られるのですか、又おいでになりますか。
#46
○委員長(河井彌八君) 木下君にお答えいたします。長官がお残りになることを私は希望いたします。……どうぞ農林大臣に対する質疑を願います。
#47
○羽仁五郎君 では農林大臣に伺います。農林大臣はこの前この行政整理という重大問題が本委員会において連合委員会のときに議せられたときに御出席がなかつたのでありますが、これは非常に遺憾だと思います。その点についても十分御所見を伺いたいのですが、それを略しまして、具体的な問題に直ちに入ろうと思うのですが、農林大臣は農政改革についてどういうお考えをお持ちか、この間参議院本会議において、参議院の一議員からその点について、殊に極東委員会のマツカーサーに対する勧告というようなものに基いて、十分質問があつたのですが、これに対する御答弁は、我々多くの人が納得するところではない。それで極東委員会でどういう勧告をしたかという言葉の末節の問題でなくて、現在世界が日本の農地政革に非常に期待している、或る意味ではあなたがおつしやるように褒めているところもあるでしよう。併し他の面では十分行われていないということを心配している面もあるのですから、農林大臣としては單にこの言葉がどうだとかいうじやなくて、農林大臣として現在日本の農地改革がどういうふうに進行しているか、そうして又これをどういうふうに今後進行させるおつもりであるか、且つ具体的な事実を説明せられることが輿論が要求する点でもあり、又國際的に要求せられている点でもあると思うのです。現在の農林省の新らしい定員法と睨み合せまして、今まで農林者は農地改革においてどれだけのことを実際に実行して來ているか、そうして今後それは新らしい定員法によつてどういうふうにして実行できると思うか、その点をお伺いしたいと思います。
#48
○國務大臣(森幸太郎君) 定員法と結び付けて農地改革制度の御質問でありましたが、先般私が本会議でお答えいたしましたのは、政府としての極東委員会の書面に対する見解を申上げたのであります。すでに御承知の通りに、農地改革も第二次農地改革は、百八十六万町歩の政府買上に対しまして、百七十四万町歩が自作農となつておるのであります。大体第二次農地改革の目標は達成いたしたと考えておるのであります。ただ今後折角農地改革をやつて、これを如何にして維持して行くかということが、今残されたる問題であるのであります。農産物の價格その他資材等の價格の変動に対しまして、新らしく数多くできた農家をどうして維持して行くかということが、今後日本の農政の上の重大な問題と考えているのであまります。中には農地を折角貰いながらこれを返してしまうというような向も御承知の通り相当あるのであります。こういうようなことがあつたならば折角自農作を作りましても、その自作農にいとどまれないというような諸般の事情があるとすれば、その惡條件を克服するということが農地改革を推進いたしました目的の達成のためになされなければならんことであると、かように考えるのであります。それでどういうところに原因があるかということは、農業の收入と支出の問題を考えて行かなければなりません。農業者に対する課税が過重であるという点も一つ考慮に入れなければなりません。又課税の方法が不公正であるということも一つの素因になつておると思うのであります。今日私の観察いたしておりまするところで、どうしてこの農地の返還があるのだということを考えますと、耕作率のいい、いわゆる收獲率のいい耕地は依然として解放せられずして、いわゆる地方の惡い、生産力の少い耕地が多く解放されたために非常に期待を裏切つておる点と、そういう耕地に対する課税が公正嚴密ならずして一律に課税せられておるというようなことを私は特にその原因のうちに考えておるのであります。それでありまするから、先ず第一に耕地のいわゆる地方に應じた、生産力に應じた課税をせなければならない、これを私は考慮のうちに入れまして、本年度からは農業所得に対する課税の基準が一方的に大藏当局から考えられるようなことがあつてはならないのでありまして、飽くまでも納得の行く納税の基礎を作ることが必要である、こう考えまして、相当数の農家を選びまして、農業の收支計算、簿記をつけさせまして、自分の耕地に対する收入を科学的に裏付けするところのはつきりしたものを掴む、こういうことにいたしたいと考えております。これはやがて自分の経営いたしておりまする農業を合理的に持つて行く一つのいい方法であり、又國民として納税いたしまする責任を果す上におきましても、はつきりと自己が納得し得る基礎を掴むことが得られる、かように考えておるのであります。
 尚耕地の現状は、旬々の間にやりました農地改革でありますから、その能率を挙げる上においては、土地の交換分合等ということがおのずから必要を感ぜられて参りますので、土地改良法を皆樣に御審議を仰いでおりまするが、その地方々々の事情によりまして、土地の交換分合等を法制化いたしまして、耕作の上の能率を挙げて行きたい、かように考えておるわけであります。こういう考え方から、更に進んで第三次農地改革ということがよく叫ばれておりまするが、どういうことを第三次農地改革と言われておるか、私分りませんけれども、今日の農地改革の現状を維持し、耕作者の收支を立てて行く等の施策を講ずるならば、敢てこれを推進して行く必要がない、かように考えておるのであります。從つて定員数に対する関連でありまするが、この氣持におきまして今回行政整理を行いますけれども、私の考えておりまする農業政策を推進する上におきまして、今日御相談願つておる定員数においてその目的を達成するに差支がない、かような確信を持つて提案をいたしたような次第であります。
#49
○羽仁五郎君 今農林大臣は非常に簡單に御報告されたのですが、実情としては政府の発表によつても農地の買收は百六十九万、物納その他を合せて百八十七万ですが、その賣渡しはまだ最近まで百七十七万町歩であつて、十万町歩くらい残つておるという事実がある。それから又それに対する支拂においては現金乃至証券の支拂で、甚だしい場合には五〇%近くまだ行われていない。殊に中小地主に対する報償金が未拂になつておる部分が少くない。それから又登記事務のごときは漸く始まつたばかりである。更に牧野においては二十二万買收されたことになつておるけれども、賣渡しの方では九万町歩くらいに過ぎない。殊に最後には不法取上げが何千件というふうにある。この処理が必ずしも行われていない。こういう面が農地改革が必ずしも順調に行われていないというふうに國民或いは國際的に判断せられるものだと思うのですが、こういうようないろいろな事情が停滯しておる。これが急速にどういうふうに解決されるという見通しを持つてこの定員法をお考えになつておるか、この点をはつきりお答えを願いたい。
#50
○國務大臣(森幸太郎君) 農地改革に対する考え方の御質問でありましたので、一應概念的に私の考えを申上げたのでありまするが、善後処置であります。善後処置に対しましては、お話の通り登記等の手続が煩瑣でありますので、これが未だ完成をいたしておらないのでありまするが、本年度内におきましては、この登記等の事務も処理をいたし得るという見通しを持つておるのであります。これに携わつておる人員に対する整理は行わなかつたのでありまして、今日いろいろな複雜な登記の点でありまするが、この手続につきましては、地元の町村役場等の援助も得まして是非とも本年中には整理をいたしたい、かように考えておるわけであります。恐らく今お述べになりましたような現状でありまするが、今日の組織の下において必ずや本年度内には相当大方これを処置し得られるものと、かように信じておるわけであります。
#51
○委員長(河井彌八君) 羽仁君にちよつと申上げますが、只今のは人事、定員関係について審議をしておりまするから、農林委員会の審議に属するようなことはこの際できるだけお控えを願いたいと思います。
#52
○木下源吾君 委員長の何はちつとも聞えないのですから、もう少し高い声で……。
#53
○委員長(河井彌八君) ちよつて申上げます。職員の整理関係、即ち職員定員法関係において審議をいたしておりまするから、他の委員会の所属に属する根本事項につきましては、この委員会においての御発言をばできるだけお止めを願いたい。若しおやりになるにしましても、極く僅かな御発言を願いたい。こういうことをよちつと私が申しましたことが不徹底でありましたから、委員諸君にはつきりと申上げて置きます。
#54
○木下源吾君 只今のに関連して……。これは委員長、どう考えておられるのか。であるからこそ委員会なんで、よく愼重審議するのに……。関係のないことを誰も言やしない。そういうことは委員長一つ諮つて頂きたい。委員長独断でそういうことを……。一体どういう点が関係ないのだ。(「時間の関係だ」と呼ぶ者あり)時間の関係というようなことは、一体時間の関係ならば審議しないでもいいのか。そういうことではなくです。もう少し先程來私は発言をしたいから何しておつても、現にあなたは安本長官がもうさつき私はちよつと質問する約束の分をまだ質問しておらない。こういう取計らいをもう少し諮つてやつて貰いたいのです。で私といたしましては、これはこの委員会は愼重審議に、……殊に私の希望としては凡そつまり整理されるところに関係のある、例えば運輸や、商工や、そういうような全部の委員の連合すら一つこれはやらにやならんのじやないかというくらいに考えておるのでありまして、委員長は成るべく早く済ましてこれをあつさりやつてしまつた方がいいとお考えになつておるかも知れませんが、我々にはなかなかそういうわけには行かない。これが納得行かなければ一人の人を首切るのにいたしましても。そう簡單なわけには行かないので、これは委員長に私から申上げて置きますが、もう一つ十分に我々に審議の機会を與えて頂くようにお願いいたして置きたいと思います。
#55
○委員長(河井彌八君) 木下君にお答えいたします。委員長といたしましては、委員諸君が十分に審議を盡されることを希望いたしておりまして、及ばずながらその方向に力を盡しておるつもりであります。ただ委員会における御質疑の内容が、主として他の常任委員会の審議すべき根本事項にのみ触れている点において論議せられまして、そしてこの定員法というものと外れると言うてはおかしいのでありますが、外れる虞れのある場合においては、委員諸君に十分に御注意を願いたいということを考えておつたわけであります。
#56
○羽仁五郎君 私の申上げておりましたのは、農林省が定員を定める上において農林省の方針がはつきりしていないので、その定員法を審議する上に困難を感ずるので質問しておつたわけで、その点御了承願いたいと思います。そういう意味におきまして、農林大臣が大会議においても、又只今もしばしば言われておるのですが、現在農林省の重要な任務として農地改革があることは言うまでもないわけですが、農地改革の結果について一言伺つて置きたいのは、農地改革によつて農地が改良され、日本農業の再建に困難があるということは農林大臣も言われる通りでありますが、それを救済する方法としていわゆる農業協同組合法というものが國会を通つておるわけでありますが、私はやはりその方向で今の問題は救済されるべきものと思うのですが、その点について農林大臣はどう考えておられますか。
#57
○國務大臣(森幸太郎君) お答えいたします。御説の通りこの零細な自作農に改められたのでありますから、本当の農業を営む人によつて形成されました農業協同組合というこの組合の力によりましても農村を維持し、又政府の行政面におきましても、この農業協同組合が所期の目的を達するように進んで行きたいということを念願いたしておるわけであります。然らば何故農業協同組合部というものを農政局の中に作らなかつたかという御質問がおのずから起つて來ると思うのでありますが、私は今日の農政局の分担事務は、すべて農業協同組合を組織されておるその人がいわゆる行政の主本体である、それでありますから敢えて農政局の中に農業協同組合部というものを殊更作らなくとも、農政ということが本來日本の農業が農業協同組合によつて組織化されておるのであるから、農政局の全般の仕事が農業協同組合相手である。こういう氣持によつて過去においては協同組合部というものがありましたけれども、今回は協同組合そのものが農政局の目当である、目標である。こういう氣持で部を作らなかつたことを合せてお答えするのでありますが、とにかく協同組合という新らしい組織によつて今後この力弱き農業者が協同の力によつてこの農業を経営し、農村を維持して行くというふうに進んで行つて貰いたいと存ずるわけであります。
#58
○三好始君 二、三の点についてお尋ねいたします。第一は資材調整事務所の問題であります。設置法によりますと資材調整事務所は、近く廃止される予定になつておるわけでありますが、その内容は今日資材調整事務所で取扱つておる事務の一部を地方廳に委讓する残つた事務は食糧事務所の方へ移して資材部といつたような形で処理して行くという予定と承つておるのでありますが、ところがこれを全く同樣の立場にある運輸省の道路運送監理事務所、旧商工省の商工局出張所、この三つが同じ立場にあるわけですが、他の二つの出先機関について第一回の内閣人事連合委員会においてお尋ねいたしましたところ、事務が地方廳に委讓される場合には、委讓される事務の分量に應じて人員も同時に地方廳に受入れて貰うというお話であつたのであります。恐らく資材調整事務所も同樣であろうと思うのでありますが、地方廳に事務を委讓する場合、果して地方廳が人員も同時に受入れるかどうかということについては相当疑問があるのでありまして、この点について私先般の連合委員会で関係各大臣に警告いたしたのであります。地方廳へ委讓される場合に人員も同時に受入れて呉れるということについては可なり疑問があるわけでありまして、從つて廃止される出先機関については二重の整理が行われる可能性が多分に感ぜられるのであります。このことについて農林大臣はどういうふうにお考えになつておるか。公平の原則の建前から二重の整理は絶対に起らないように責任を以て処理するお考えであると思うのでありますが、その点念のためにはつきり承わりたいのであります。第二の問題といたしまして食糧事務所の人員の問題についてお尋ねいたします。食糧事務所の事務の内容、その実情から考えまして、食糧事務所の人員を整理するということは非常に無理があつて、これを整理することの影響は非常に大きいものがあると思うのであります。農林大臣は食糧事務所の定員を減らしたわけでありますが、これは主として事務の内容を十分にお考えになつた上で減らしたものかどうか、果してこれで食糧事務所の事務について自信を持つておられるのかどうか、その点をお伺いいたしたいのであります。もう一つは営林局、或いは営林署の人員の問題であります。戰時中以來、日本の農林省が主として食糧行政を中心にして仕事を行なつて來た感があるのでありますが、今日の山林の実情を考えて見まするというと、將來の、或いは今日の大きい問題として、山林行政に対して眞劍に考えなければいけないと思うのであります。この山の荒れておる実情を考えますとき、私は営林局、営林署の人員を減らして荒廃する山林の実情から果して適当かどうか非常に疑問に思うのであります。この点につきましても農林大臣のはつきりしたお考えを承わりたいのであります。一應以上お尋ねいたします。
#59
○國務大臣(森幸太郎君) お答えいたします。資材調整事務所の廃止でありまするが、これは原則として廃止いたしたいのでありまするが、廃止して地方に委讓いたしたいのでありますが、御承知のように、資材調整事務所の取扱われておる物資の中におきましては、これを簡單に地方自治体に委讓できない、こういう性質のものを相当ありますので、今これを整理いたして、できるだけ少くいたして地方へ委讓いたしたい、かように考えておるのであります、暫くこの資材調整事務所もそういう立場から、今御質問の中にお述べになりました通り、食糧事務所の一部に資材部というものを置いて、これを取扱つて行く、こういうふうにいたしたいと考えるのであります。今御質問の、然らば地方自治体に委讓する場合において、仕事と人とを持つて行く、仕事は受取るが、人は地方自治体として受取らんではないか、こうお述べになりました。そうすると、二重整理になるのじやないか、こういう御質問であつたわけでありますが、人を委讓する委讓せんという問題よりも原則といたしまして、資材調整事務所は御承知の通り、お手許に出しておりますような、この原則に基いて整理をいたすのでありますから、更にそれが地方に委讓されまして、更びそれが整理されるというようなことは断じてないとかように考えておるのであります。
 次に食糧事務所の問題でありまするが、御承知の通り、食糧事務所といたしましては、主要食糧の檢査であるとか、或いは買入輸送等随分繁雜な重大なる仕事をやつておつて貰つておるのであります。それでありますから、そういうものを整理して、そうして、どうして今日の仕事が行い得るだろうか。そんなことをしては困るではないかという御質問でありますが、この二割を整理する原則でありましたが、食糧事務所につきましては、定員等の関係から一割八分の整理になつておるのであります。資材調整事務所の仕事といたしましては、農林産物の檢査であるとか、例えば麻類であるとか、或いは藁工品であるとかいうような仕事もこれを檢査し世話をしておるのであります。又その外にいろいろ事務的な仕事をして貰つておるのであります。それでありますので、私といたしましては、食糧事務所の末端においては、できるだけ整理の数を少くいたしたい、こういう氣持を以ちまして、第一に仕事を簡素化して、つまらん檢査、この藁工品なんというものは統制から外したらどうかという考えを持つておるのでありまするが、仕事を簡單にし、又事務も随分統計であるとか、調査であるとか、非常に複雜な仕事をして貰つておるのでありますから、そういうふうな事務も簡素化いたしましたならば、この程度の整理におきましては、決して心配して頂くような仕事に差支を來すようなことはないと考えておるのであります。尚便法といたしましては、資材調整事務所の一部をここに併合いたします等の関係から、お互いに助け合つて仕事の繁閑によつてよろしきを得て、これに協力し合うということの事務をとつて行きたい、かように考えておるのであります。然るに御承知の通り、定員法に定められました通り、本省と外局がおのおの別にはつきりと定員を定められますので、表面的に融通がきかないのでありまするが、一つの地方ブロツクにいたしまして、そうして一つの縣に対する同じ農林省関係の仕事に携わる役所が一つの棟の中に仕事をしているという関係から、その間に助け合つて行つて、そうして今日の能率を落さないようにやつて頂くことができる、かように私は考えておるわけであります。
 尚今傳えられておりまする三月三日の指令書に基きまして、幽霊人口等の調査をしなければならんのであります。これは住民登録をやる、こういう当時の計画でありましたが、予算の関係上、これが実現でき得ませんので、農林省の責任として、この幽霊人口調査、住民の調査をすることになつたのでありまするが、そういう仕事を又そこに控えておりながら、人を減らすのは以ての外ではないかという疑いもできるのでありますが、これは現在の定員とは別途にこれは考えて行くのであります。いずれ九月になりますと、この定員の上におきましても、この整理後の上において、第二段に考慮をすべき時期も來るのではないかと思つております。これは予め御承知置きをお願いいたしたいことは、三月三日の指令に基いて、幽霊人口の調査等の問題は、今回の事業分量とは別個の立場にあるということを御承知を願いたいと思うのであります。(小串清一君発言の許可を求む)尚附加えて申しますが、営林署の問題でありますが、営林署については、一割九分の減員になるのであります。併しながら、特に森林の経営におきまして、森林主事という名前になつておるのであります、これは森林の盜伐等の防止のために、いわゆる警察官の仕事をいたしておるのでありますが、こういうものは、実際から見まして、減員すべきものではないのでありまするが、欠員等の関係がありますので、一割を定員よりは減額いたしたようなことであります。その他営林局なり。営林署なり、営林事務所等につきましては、治山治水、観光、造林等の重要性を今お述べになりまし通りであります。そういうふうな立場から、二割の整理をいたすことにいたしたのでありまするが、今日の実情から見まして、この程度の整理をいたましても、決してこの営林事業の経営に差支ない、こういう確信を持つておるわけであります。
#60
○三好始君 私の質疑に対する答弁は率直に申しまして、満足できないのであります。第一点の資材調整事務所の問題でありますが、二重の整理は断じてないというようなことでありましたが、他の同じ立場にある省の問題について、私が先般お尋ねいたしましたときには、府縣へ事務を委讓する際に、人員も同時に受入れて貰うように府縣当局と十分に話合つておるつもりだ、こういうお話だつたのであります。話合の結果府県が全面的に本省側の要求を受入れれば只今お答えのように、二重整理は断じてないという結果になるのですが、果して話合の結果がそうなるかどうかということについては、はつきりした保証はむずかしいと思うのであります。それをはつきり二重整理は断じてないということを断定し得るためには、地方廳に対して必ず人員も事務と同時に受入れさせるための何らかの強権的な措置を採る外ないと思うのですが、そうしたことができないことは一應明らかだと思うであります。これについて重ねて大臣のお答えを頂きたいと思うのあります。
 それから食糧事務所の問題に対するお答えでありますが、二割の整理を一割八分に止めたということでは、何ら私のお尋ねした問題に対するお答えとしては満足できないのであります。又事務の整理、或いは簡素化を図ることによつて支障なく処理して行くつもりであるというような御趣旨もあつたようでありますが、そうした藁工品の檢査その他の事務の整理ということが一應方針として予定されておる程度では、決して人員の整理後支障なく事務を処理し得るというふうに受取るにはまだ早いわけでありまして、この点につきましても了承し難いのであります。又資材調整事務所が廃止されて、その残された事務が食糧事務所へ移される際には、食糧事務所の事務と資材の事務とは別に混淆されるわけではないのであつて、同じ食糧事務所へ移されても、同時に仕事をやるような組織になつても、事務そのものははつきり区別してやつて行くのだというのが実は政府委員がある……。確か総務局長であつたかと思いますが、総務局長のお答えであつたと私は記憶いたしておるのであります。ところが只今大臣のお答えによりますと、資材部ができたならば、從來の食糧事務所の職員と資材部の職員とが互いに助け合つて行くのだ、それによつて人員の整理についても或る程度カヴアーして行ける、こういつたような意味であつたかと思うのでありますが、これは農林省の方から出ておりました政府委員のお答えと実は食違いがありますので、この点を重ねてはつきりお答え頂きたいのであります。若し大臣が今お答えになりましたように、お互いに助け合つて行くのだということになりますというと、これは却つて事務の複雜化を來し、責任を不明確にしはしないかということを私は惧れるのであります。この点についてもう一度はつきりお答えを頂きたいと思います。
#61
○小串清一君 只今の御質問が食糧事務所その他に触れましたので、この際私もちよつと大臣のお考えをお伺いをしたいと思うのですが、今回の整理が、これは農林省と申さず、行政整理は我々と言わず、國民から見れば甚だ不徹底であり、もう一歩やらなければならんということになるのでありますが、この中には非常に繁閑の差があつて、運営上、これではどうかと思われるような点が非常にあると思うのであります。その中で特に今御質問の中にあつた食糧事務所の問題でありますが、食糧事務所の整理は、私はこれだけの人間を減らしても大臣の自信を持たれるように大丈夫でと思うけれども、その中には非常に忙しくて、現在このままでは穀物の檢査だとか供出だとかいうことを完全に導くことのできんような場所がある。それから又或るところでは一時忙しくても、殆んど現在の食糧事務所の人が閑で困るようなとこがあるところがある、即ち繁閑の差が非常にある。これは私の見たところでは、各道府縣の間に、細かい説明をすればよろしうございますが、大臣の方がむしろ、お分りになつておるだろうと思うのであります。そこで私は現在の定員を以てして無論十分であるが、ただその運営上定員の枠を大臣の考え方で、私は忙しいところへは却つて幾らか殖やす、又閑なところはその人間を現在の整理より減らして、即ち一割八分とか二割とかいうものは全体としてこれを見るけれども、緩急の度により、繁閑の差によつて適当なる措置を大臣にとつて頂けるんじやないか、若しそれができないとするならば我々の考えを以て或いはこの定員法を極く部分的に修正をいたさなければならんのじやないかというように考えておりますが、この点についての大臣のお考えを拝廳いたしたいと思います。
#62
○堀眞琴君 その点に関連するんですが、私も食糧事務所についてちよつとお尋ねいたしたいのであります。先程大臣の御説明によりますというと、資材調整事務所の事務の一部が食糧事務所に移管される、又幽霊人口の調査事務も加わつて來る。つまり從來の食糧事務所の本來の仕事の外に他の事務も加わつて來るのに、それに対して一八%の減員をするということになりますというと、今日ですら人手不足で困つておる、この前の連合委員会の席上、農林政務次官のお答えでは、非常に現在でも食糧事務所の事務は繁忙を極めておるのであつて、人手不足に悩んでおる、併し能率を挙げるように目下成案を作りつつあるというお話のように承つたのでありますが、而も又その成案ということをお尋ねしますというと、作物報告事務所の余つておる人手を借りるというようなことも考えられるというようなお話があつたのでありまするが、これは甚だ定員法の規定を乱すものでありまして、私はやはり食糧事務所は食糧事務所として独自の人員を持ち、独自の仕事を行うべきものであるという工合に考えるのでありますが、今申上げたように、從來の仕事の上に更に余計な仕事が加わつて來るのでありまするからして、到底現在の職員ですらこの加わつて來た負担事務を行うことは不可能ではないか、こういう工合に考える。ところが大臣の御説明によるというと、十分氣をつけてやられるというお話でありますが、どの大臣のお答えを聴きましても十分氣をつけて能率が挙るように勧力するんだというお答えであつて、果して具体的にその能率を挙げることができるかという具体的な御説明がちつともないのであります。農林大臣には是非この具体的な御説明を煩わしたいと思うのであります。
#63
○佐々木鹿藏君 大体において三好君、堀君の意見と同様なんでありますが、もう少し掘り下げて食糧事務所のことについて申上げて置きたいと思います。私共の調査したところによると、四十三日間で二千二百七十時間というところの勤務をしておるようであります。そうしますと八時間労働にすると、殆んど倍近くの勤務をしておるということになります。その倍近くの勤務をしておる者を又更に整理するということは全然不可能になると思うのであります。そこでこの及ぼす影響がどうかというと、檢査員が檢査をする場合に、一日に三千俵を計算しておる、それが今度整理されれば又その檢査が粗漏になる、及ぼす影響は檢査が粗漏になれば米の等級に粗漏を來す。消費者に及ぼすのであります。更に金の支拂が減り、一億三千万円というような年額支拂いをするということではなかなか容易でない、それが敷衍すれば農村に及ぼす影響が大である。こうした重要な食糧事務所の仕事を、現在すら殆んど倍の能率を挙げ晝夜兼行でやつておるものを、更に減員をするということに相成りますると、そうしたような消費者なり、農村に及ぼす影響が大なることを勘案されて、食糧事務所に限つては大臣が何と言われてもできないと私は断言して憚からない。でありますから、この件に関しては大臣と私の意見は相違いたしております。一人も減らさないということに強い考え方を変えて貰いたいことを申上げます。
#64
○カニエ邦彦君 それに関連してですが、ただ大臣は二割必要ではあるが一割八分に減らした、二割を減らすところであるが、一割八分を減らしたんだ、それで支障なくやつて行けるというようなことを言われたのでありますが、今各委員から言われた通りに、どうもこの点に対しては大臣のお考えが少しおかしいのじやないかというような実は感じも私はいたします。そこでこれについて一体やれるやれないというような水掛論でなくして、もつと具体的に、熱らばなぜやれないか、現状はどういうことになつておるんかということの一例を一つ示して、大臣のお考えを一應聞きたいと思うのですが、これは末端の、最末端の出張所の管轄区域においてなされた一つの事例でありますが、昭和二十四年の一月から三月までの三ケ月間においてなした、主要食糧の買入檢査に二百七十時間、それから支拂証表の発行に五十七時間、それからこれは特殊な場所でありまして、指定物資の中の主だつたものですが、疊表の檢査に三百二十七時間、それから工場の製品檢査に二百八十四時間、それから事故、いろいろな事故があります、これの立会に百二十四時間、食糧管理の台帳をいろいろつけたり整備するのに五百四十四時間、それから文書のいろいろな文書その他報告書の報告事務、これに対する所要時間が百三十一時間、各種のいろいろ末端の町会とか或いは村会とか各組合の会合に出席する会議時間が三百四時間、その他のいろいろな所要時間に二百二十四時間、これを合計しますと二千二百六十六時間、これが三ケ月間に現在なした時間でございます。而もこの時間を今言われるように一日一人が八時間の労働をするということになりますと、この場合は二人でやつておりますために、総時間が千百六十八時間になります。そうすると実際の仕事は二千二百六十六時間であつて、そして勤務時間は千百六十八時間であるということになりますと、差引勘定は千九十八時間というものがオーバー・ロードになつておる、このオーバー・ロードになつておるものに対してこれを一人の一日分に割当てると、七・四時間のいわゆる超過労働をやつておつた、この超過労働に対して政府は予算関係もあるので、大体二・五時間のいわゆる労働賃金しか拂つていない、それ以上の分はロハで働らかしておるというような現状でありまして、こういうような一体現状にあるものが、今言われるように、仮にこの仕事の半分を一應削除されても尚できない、どういう見地から考えてみてもですね。今大臣の言われるように現在これを完全に遂行すれば、大体倍にしなければならないというものを減らすということは、どこからも私は立ち得ないという考えを持つておるのですが、これをただ抽象的に、いや、やれますやれますというようなことを言わずに、もう少し我々に理窟の分るように、納得の行くように、科学的に一つ御説明を願いたい。
#65
○河崎ナツ君 皆さんがお述べになり、やはり末端機関の食糧事務所の檢査員の方々の働きのことでありますが、皆さんの述べられました理由によりまして、私もこれは一割八分どころじやなくて、どなたか先程全面的にそういうものは減らしてはいけないというお話がございましたが、それに私もそう思つておる一人でございますが、別な理由からそれを申上げたい、御意見を伺いたいと思つておるものでございますが、そういうふうにして非常にまあ具体的な仕事……檢査をする、買入れを扱う、台帳を拵える、具体的な一つ一つ一度にできないことで、機械でできないことで、一々やつて行くことでありますから、それのオーバー労働で働く人が疲れるばかりでなしに、仕事が段々溜つて行く、こなせないというこの問題が、これが積り積つてこの遅配、欠配というものに非常に関係して來るのだと私共信じておる一人なんで、物がないから計画的遅配、欠配ということも増てはあつたようでありますが、そうでなくしてこういうことが溜り溜つて流通が遅える、それが結局全國民の食生活におきましての差障りになつて來ることでありまして、外の政治の問題と違つて、直接に生活に影響して來ることであります意味におきまして、こういう面は國の経済面からの儉約のため、何とかするということもありますけれども、こういう面は殊に食糧に繋がつております主婦の人達は、こういうことこそしつかり人を増してやつて頂いて、そうして國民の食生活の安定の方へしつかりよい政治をして欲しいと望むことは違いないのでありまして、こういうふうな面から、このように大変な仕事を少数の人で以て大臣はさせるとおつしやいますけれども、それはそれでしようけれども、何と言つたつて人間ですから、人間の力はそうは行きません。少しずつ済し崩しに残つて行く、この済し崩しに残るという問題、これはまあ國民の食生活に非常に影響して來るということになつて來ることと私共は思つておりますが、この問題におきまして一割八分でなくして、私共全面的に將來はもつとこういうことをよく整理して行つて、科学的に整理して行つて、少い人で沢山仕事をするように能率を挙げなければなりませんけれども、まだ実際日本の現生活におきましては、そう國民全体の生活の仕方、生産の仕方もなかなか原始的なやり方をいたしております意味におきまして、又こういう一番末端のこの問題を整理しますにしましても、單なる今よりもつと余計の人でしなければならんことに、まだ日本はそこにあるのじやないかと思う。この意味におきまして、増しこそすれ、外のものと違つて減らずべきではないと思つておるものでございまして、それら引括めまして、大臣のお答えを願いたいと思います。
#66
○大山安君 只今いろいろの御意見を聞き、殊に時間ということについて、人員に及ぼず影響に深く関心を持つておるのでありますが、カニエさんの御質問では、時間は非常に要しておる。それにつきましては、時間をよく調べてお出で願つておる御質問の通りでありまして、人間の一時間に働く能力には限度がある。この職場について、どの程度に働かなければならんか、勤務能率を挙げなければならないかというところをお調べになつておるところがありましたら、その点を一應お聽きしたいと思います。
#67
○國務大臣(森幸太郎君) いろいろあちらからもこちらからもの御質問でありますので、ちよつとまごつくかも知れませんが、私整理して一括してお答えいたしますから、どうぞ一つ御了承願いたいと思います。整理してはいかんではないかという佐々木さんからの御意見でありますが、これは御意見として承つて置きますが、政府といたしまして、この方針を定めて、皆さんに御相談を願つて御審議を願う以上は、政府としては全責任を持つて、この通りで行けるという確信を持つて原案を作つております。行けるか行けんかということは、皆さんのいわゆる見解の相違であります。カニエさんがお述べになりました通り、そういうつまらんいろいろの仕事をしております疊、い草の檢査とか藁工品の檢査とか、そういうくだらんものを止めてしまう。我々はそういうくだらんことをやつて貰つて迷惑をしておられるのであるから、そういうものは私は止めて貰つて、そうして本当の食糧事務所としての檢査、輸送、それから、各生産者の台帳を調製する。こういう本当の仕事をやつて貰いたい。こう思うのであります。それでありますから、先程誰か政府委員が答弁したそうでありますが、それはどういう答弁をしたか知りませんが、私は主務大臣としての責任を持つて申上げておるのでありますが、資材調整事務の一部をこちらに持つて來まして決して煩瑣になりません。これは食糧事務所がこういう資材調整事務所のやるような仕事をするのでありますから、その繁閑の事情によりましてこれに事務的なことをやらせるということは、決して私は差支ないと、かように考えておるのであります。尚人口調査の問題でありますが、実は先程もお断りいたしました通り、これは現在の定員とは切り離して考えておいて頂きたいということを特に申上げたのであります。これは別であります。それから今河崎さんから遅配欠配等の虞れがあるというお話でありますが、私は決してそう思いません。配給は食糧公團が責任が持つてやつております。それでありますから、食糧事務所は農業生産者の生産物を、これを嚴重な檢査をして、これを政府が買上げる手続をするのであります。でありますから、この配給面は食糧公團の指令によつてやるのでありますので、ここの人員を整理したからといつても、遅配、欠配の原因になるというようなことは私はないと思うのであります。カニエさんのお述べになつた通り過労になつておるということは、やらなくてもよいつまらん仕事までやつておるのであるから我々といたしましては、できるだけつまらん統制は廃止して、そうして仕事を簡素化して行くという方針で進んで行きたい。こういう氣持で、この定員法において十分私は皆さんの御心配下さるようなことのない農林行政ができ得るという確信を以つて原案を出しておるような次第でありますから、どうぞ御了承願いたいと思います。
#68
○カニエ邦彦君 それに関連いたしまして、お説を聞いておると、如何にも御尤ものような一應は聞こえるのであります。然らばお尋ねしますが、このやつておる仕事の中からですね。一体その何と何とを一應止めさすことになつておりますか、現在止めさすことにすでになつておるのか、或いは又これから止めさすことにしようと思つておるのか。その点一つお伺いしたい。
#69
○國務大臣(森幸太郎君) これは御承知の通り、止めることのできないというのは、関係方面から輸入されておる物資等が主としてであります。そういう面でありますから、これを止める、あれを止めるという、今整理をいたしておりますが、これを決めるについては、関係方面との連絡があるのでありまして、今これたけは止めてこれだけは残すということは、はつきり申上げる段階に達しておりません。
#70
○カニエ邦彦君 それに関連して、そうするとですね、一割八分を整理して、整理をしてしまうということを今やつておられるのですが、仕事の量をどれだけならどれだけを省くと、省くからこれなら一割八分に減じてもできるんだ、こういうことに私はならうかと思いますが、今のお考えではどうですね、減すものを減らしておいて、仕事の方は後で同令部の方とも考えて、そうしてやらねば分らんというようなやり方について一つどうも納得が行かんのであります。
#71
○國務大臣(森幸太郎君) それは今大体の方針は持つておるのであります。持つておるのでありますけれども、これは今発表さるべき段階にないということを申上げた。これだけの数は整理をする方針は持つております。持つておりますから、この一割八分の程度になりますけれども、そうしてこういう調整事務所等の関連から見て、仕事をやつて貰うと、併し他の方で無論相当の調査を続けておりますし、関係方面との関係がありますから、ここで今発表ができる段階に達しておらないということを申上げて置きます。
#72
○カニエ邦彦君 そうしますと、我々はこれを審議するに際しまして、一割八分減らしても妥当であるかどうかということを一應決める際に、そういうことをはつきり御明示願わなければ分らないと、一應それであれば、これだけとこれだけの事務量を減ずるんだと、これだけの事務量を減ずるんだということを御示し願つて、成る程それだけのものを減ずるならばですね。一割八分を減ずるということは、これは成る程政府の言うように正しいのであるということを一應決められるのですが、それが御示しにならん限り、現在の仕事を依然としてこれだけやつておつて、而もオーバー・ロードをやつておつて、一割八分が適当であるということは、我々は審議しかねると思います。(「その通り」「考えるのは勝手だ」と呼ぶ者あり)
#73
○國務大臣(森幸太郎君) それは御審議の御随意であります。併し今申しましたように、政府といたしましては、藁工品であるとか、い草であるとか、そういうものはすでに統制を撤廃せんとしておるのであります。公團の仕事としても、それを除外したいと思つております。今カニエさんのお話では、これとこれとこれこれのものを外すから、これこれの人間をやめるということを具体的に示さなければ御審議はできないということは一應御尤もに考えられるのであります。併し私はそういう構想を持つておりますから、この一割八分の減員になりましても、仕事の繁閑等の事情もありまして、これで決して食糧事務所としての主なる仕事、いわゆる食糧を檢査し、そうしてこれを輸送し、これの精白をし、そうして生産者の基本台帳を作つて行くという、この本当の仕事をして貰うことについては、この一割八分としても仕事は必ずして貰える。こう考えておるのであります。
#74
○三好始君 資材調整事務所の二重整理は断じてないということに対して私は重ねてお尋ねしたが、まだお答がないのでありますが、何度も申上げましたように、事務の委讓と同時に、人員も受入れて貰うように地方廳と話合をするという予定らしいのですが、話合の結果については、はつきりした保証ができないと私は思うのであります。ですから二重整理は断じてないというお答えに安心して私よいような感じがしないのでありまして、若し話合の結果によつて、結果として二重整理が起るようなことがあつたならば、政府として責任を以て善処する。こういうことがお約束できますかどうか、お伺いいたします。
#75
○國務大臣(森幸太郎君) 調整事務所の仕事を簡素化いたしまして、これこれのものは止むを得ないからこちらでやる、これだけのものは地方自治体に取扱わしてもいいという分類をいたしました場合に、人員整理に対しましては、ここに考えておりまする程度の整理によりまして、こちらに残るものもありましようし、又地方へ仕事と共に委讓する面もあろうと思います。併し委讓いたしまして、これが地方行政の上において、地方公務員として取扱う場合においては、地方自治体の知事の考えによることと思うのでありますが、政府といたしましては、そういう場合においてはできるだけそういうふうな人員整理に対しての考慮を拂わすように努力いたすつもりであります。
#76
○三好始君 考慮を拂わすように努力するということでは、実際上二重整理の虞れが多分にあるということの心配が現実に現われて來ることになるのでありまして、考慮を拂わすということだけでは、私納得できないのであります。その点についてもう少しはつきりした結論をお伺いしたいのであります。
#77
○國務大臣(森幸太郎君) これは考え方でありますが、これだけのものを一應調整事務所でやるのだ、だからこの整理をいたしてもいい、いわゆる残つたものに対しての整理の残りが調整事務所にあるわけでありますから、整理の対象は仕事の整理と共に行われるわけであります。ただこういう今までの関係上、地方へ委讓する、仕事を委讓するから、こういういわゆる経驗を持つ職員として、知事として考慮せい、こういうことでありますが、私の方の整理は仕事に整理によつて人の整理を行うのでありますから、二重の整理ということは言い得られない。こう考えております。
#78
○三好始君 この問題は、大臣ははつきり私のお尋ねの趣旨を了解しておられないのじやないかと思うのでありますが、政縣廳自身でもやはり人員の整理が行われる段階にあるわけでありますから、府縣廳でできるだけ人員の方は賄いたい、こういう氣持を実際持つているのであります。だから人員を受入れるということについては、可なり実際問題として疑問があるのであります。その場合に果して政府の方では、事務と同時に人員は受入れさせるだけのはつきりした見通しを持つことができるのかどうか。若し持てないとしたならば、これは二重の整理になるわけですから、そういうものに対しては責任を持つて善処しなければいけないのじやないか、こういうように私は思つてお尋ねしているのですが、この点についてまだ答弁の結論ははつきりしておらないと思うのであります。
#79
○國務大臣(森幸太郎君) どうもそこがもう少し……私の方は一割九合なら一割九分という数字が出ておりますが、それによつて仕事を縮小して整理をする、だからもう私の方はそれでいいわけであります。ただ仕事を移したに対して、從來整理した人に対してこれは地方廳として考慮を拂え、こういう勧告は当然やるべきものでありますけれども、未整理の人をそのまま向うへ持つて行つて、そうして使つて呉れ、要らなかつたら整理せい、こういう考えではないのであります。私の方で一應の段階を終つてしまう、仕事だけ向うへ行くのですから……。
#80
○委員長(河井彌八君) まだ御質問もあると思いますが本日はこれを以て散会いたします。
   午後零時四十四分散会
 出席者は左の通り
  内閣委員
   委員長     河井 彌八君
   理事
           カニエ邦彦君
           中川 幸平君
           藤森 眞治君
   委員
           河崎 ナツ君
           城  義臣君
           佐々木鹿藏君
           岩本 月洲君
           下條 康麿君
           新谷寅三郎君
           鈴木 直人君
           堀  眞琴君
           三好  始君
  人事委員
   委員長     中井 光次君
   理事
           木下 源吾君
           小串 清一君
           宇都宮 登君
   委員
          池田宇右衞門君
           木檜三四郎君
           大山  安君
           寺尾  博君
           東浦 庄治君
           羽仁 五郎君
           岩男 仁藏君
  國務大臣
   大 藏 大 臣 池田 勇人君
   農 林 大 臣 森 幸太郎君
   國 務 大 臣 青木 孝義君
  政府委員
   総理廳事務官
   (総裁官房長) 岡部 邦生君
   総理廳事務官
   (経済安定本部
   総裁官房次長) 森永貞一郎君
   中央経済調査廳
   次長      田中己代治君
   農林政務次官 池田宇右衞門君
ソース: 国立国会図書館
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